IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ チェジアン チント エレクトリックス カンパニー リミテッドの特許一覧

特表2024-515417配合型分散剤とその調製方法、混合電気鍍金液とその調製方法
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】配合型分散剤とその調製方法、混合電気鍍金液とその調製方法
(51)【国際特許分類】
   C09K 23/52 20220101AFI20240403BHJP
   C01B 32/194 20170101ALI20240403BHJP
   C09K 23/02 20220101ALI20240403BHJP
   C09K 23/04 20220101ALI20240403BHJP
   C09K 23/42 20220101ALI20240403BHJP
   C25D 15/02 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
C09K23/52
C01B32/194
C09K23/02
C09K23/04
C09K23/42
C25D15/02 F
C25D15/02 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548933
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-08-14
(86)【国際出願番号】 CN2022084636
(87)【国際公開番号】W WO2022206926
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】202110364998.3
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】521285159
【氏名又は名称】チェジアン チント エレクトリックス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】シェン チー
(72)【発明者】
【氏名】リン ジュンユー
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジャンヨン
(72)【発明者】
【氏名】フー イーミン
(72)【発明者】
【氏名】ワン チュアン
(72)【発明者】
【氏名】リン ロンチェン
(72)【発明者】
【氏名】ジー シェン
(72)【発明者】
【氏名】シュー チェンリー
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ジンユー
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ラン
【テーマコード(参考)】
4D077
4G146
【Fターム(参考)】
4D077AA01
4D077AB03
4D077AC05
4D077BA07
4D077CA12
4D077DC07X
4D077DC26X
4D077DC54X
4D077DD28Y
4D077DD29Y
4D077DD32Y
4D077DE08Y
4G146AA01
4G146AB07
4G146AD37
(57)【要約】
本発明は材料技術分野に関する。具体的には、蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、前記非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とし、陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とし、前記配合型分散剤が分散液にあるグラフェンの凝集を阻断或いは減緩できる配合型分散剤に関する。本発明は更に、その操作が簡単である配合型分散剤の調製方法と、そのグラフェンが均一に安定で分散する前記配合型分散剤を含む混合電気鍍金液と、調製された混合電気鍍金液でグラフェンの分布が均一に安定する混合電気鍍金液の調製方法とに、関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸留水、非イオン型表面活性剤(nonionic surfactant)、陰イオン型表面活性剤(anionic surfactant)及び湿潤剤により構成され、前記非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物(tween compound)とし、陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物(hydrocarbyl sulfate salts)とすることを特徴とする配合型分散剤。
【請求項2】
前記湿潤剤が、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone)、ドデシルフェノールポリオキシエチレンエーテル(dodecylphenol ethoxylate)、ピロリドンカルボン酸ナトリウム(sodium pyrrolidone carboxylate)及びポリエチレングリコール600(macrogol 600)のうちの1種または複数種を含むことを特徴とする請求項1に記載の配合型分散剤。
【請求項3】
前記トウェイン類化合物が、トウェイン-20(tween-20)、トウェイン-40(tween-40)、トウェイン-60(tween-60)及びトウェイン-80(tween-80)のうちの1種または複数種を含むことを特徴とする請求項1に記載の配合型分散剤。
【請求項4】
前記ヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物が、2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩(sodium 2-ethylhexyl sulfate)、ラウリルアルコール硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate)、ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム(sodium lauryl ether sulfate)、脂肪族アルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム(sodium fatty alcohol ethoxyethylene sulfate)、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩(glycerol fatty acid ester sulfate)、硫酸化リシン酸ナトリウム(sulfated sodium ricinoleate)及び硫酸化脂肪酸塩(sulfated fatty acid salt)のうちの1種または複数種を含むことを特徴とする請求項1に記載の配合型分散剤。
【請求項5】
前記配合型分散剤には、非イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%とすることを特徴とする請求項1に記載の配合型分散剤。
【請求項6】
前記配合型分散剤には、湿潤剤の質量分率が1-10%とすることを特徴とする請求項1に記載の配合型分散剤。
【請求項7】
前記配合型分散剤には、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%とすることを特徴とする請求項1に記載の配合型分散剤。
【請求項8】
温度T0の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤及び非イオン型表面活性剤を追加し、時間t0で攪拌し、その中で40℃≦T0≦60℃、5min≦t0≦15min、前記陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とし、非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とする手順1と、
湿潤剤を手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、時間t1で攪拌し、配合型分散剤を調製してなり、その中で5min≦t1≦15min、前記配合型分散剤には、それぞれ非イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、湿潤剤の質量分率が1-10%とし、剰余物が蒸留水である手順2とを、含むことを特徴とする配合型分散剤の調製方法。
【請求項9】
請求項1-7何れか一項に記載の配合型分散剤、銀基礎水溶液及びグラフェンを含み、前記銀基礎水溶液がKCN及び銀イオンを含むことを特徴とする混合電気鍍金液。
【請求項10】
前記銀基礎水溶液に、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lとし、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lとすることを特徴とする請求項9に記載の混合電気鍍金液。
【請求項11】
前記混合電気鍍金液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lとし、配合型分散剤の体積比濃度が15.0-35.0ml/Lとすることを特徴とする請求項9に記載の混合電気鍍金液。
【請求項12】
前記混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度(barrel plating current density)が0.5-0.7A/dmとし、前記混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度(rack plating current density)が0.7-1.0A/dmとすることを特徴とする請求項9に記載の混合電気鍍金液。
【請求項13】
銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lとし、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lとすることという銀基礎水溶液を調製する手順S1と、
請求項1-7何れか一項に記載の配合型分散剤及びグラフェンを、手順S1で取得された混合物に順次に追加し、調製された混合電気鍍金液を攪拌し、前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が15.0-35.0ml/Lとする手順S2とを、
含むことを特徴とする混合電気鍍金液の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は材料技術分野に関し、具体的には、配合型分散剤、配合型分散剤の調製方法、前記配合型分散剤を含む混合電気鍍金液、及び混合電気鍍金液の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グラフェンは二次元の晶体材料であり、優れる電学、熱学及び機械性能を備え、そのうちで単層のグラフェンは熱導率が高く5150W(m・K)に達し、キャリアの移転率が15000cm(V・S)に達する。金属基グラフェンの複合電気接触材料が、他の増強相の複合電気接触材料より優越の導電性、耐摩耗性、導熱性を有し、且つグラフェンの安定性が良いので、グラフェンと金属とを複合した後、電気媒質が腐食する問題も存在しない。
【0003】
グラフェンの層間に比較的強いπ-π作用力を有し、分散液に分散する単層のグラフェンが大変に集合しやすく、新たに黒鉛を形成し、厳しくその性能を影響する。グラフェンが疎水・濾油の特殊構造であるので、特殊の表面活性剤及び浸透剤を追加しなければならないことで、グラフェンを水或いは他の溶剤に安定に分散でき、それによりラフェンを金属表面に電気鍍金し、金属基グラフェンの複合電気接触材料を取得できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来技術の欠陥を克服し、分散液にあるグラフェンの凝集を阻断或いは減緩できる配合型分散剤を提供する。その目的は更に、操作が簡単である配合型分散剤の調製方法と、そのグラフェンの分散が均一に安定する混合電気鍍金液と、グラフェンが取得された混合電気鍍金液に均一に安定で分布する更に混合電気鍍金液の調製方法とを、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段は以下のとおりである:
蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、前記非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とし、陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とする配合型分散剤。
【0006】
好ましくは、前記湿潤剤が、ポリビニルピロリドン、ドデシルフェノールポリオキシエチレンエーテル、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及びポリエチレングリコール600のうちの1種または複数種を含む。
【0007】
好ましくは、前記トウェイン類化合物が、トウェイン-20、トウェイン-40、トウェイン-60及びトウェイン-80のうちの1種または複数種を含む。
【0008】
好ましくは、前記ヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物が、2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩、ラウリルアルコール硫酸ナトリウム、ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム、脂肪族アルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩、硫酸化リシン酸ナトリウム及び硫酸化脂肪酸塩のうちの1種または複数種を含む。
【0009】
好ましくは、前記配合型分散剤には、非イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%とする。
【0010】
好ましくは、前記配合型分散剤には、湿潤剤の質量分率が1-10%とする。
【0011】
好ましくは、前記配合型分散剤には、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%とする。
【0012】
温度T0の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤及び非イオン型表面活性剤を追加し、時間t0で攪拌し、その中で40℃≦T0≦60℃、5min≦t0≦15min、前記陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とし、非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とする手順1と、
湿潤剤を手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、時間t1で攪拌し、配合型分散剤を調製してなり、その中で5min≦t1≦15min、前記配合型分散剤には、それぞれ非イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、湿潤剤の質量分率が1-10%とし、剰余物が蒸留水である手順2とを、含む配合型分散剤の調製方法。
【0013】
前記配合型分散剤、銀基礎水溶液及びグラフェンを含み、前記銀基礎水溶液がKCN及び銀イオンを含む混合電気鍍金液。
【0014】
好ましくは、前記銀基礎水溶液に、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lとし、
好ましくは、前記銀基礎水溶液に、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lとする。
【0015】
好ましくは、前記混合電気鍍金液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lとし、
好ましくは、前記混合電気鍍金液には、配合型分散剤の体積比濃度が15.0-35.0ml/Lとする。
【0016】
好ましくは、前記混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.5-0.7A/dmとし、
好ましくは、前記混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.7-1.0A/dmとする。
【0017】
前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lとし、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lとすることという銀基礎水溶液を調製する手順S1と、
前記配合型分散剤及びグラフェンを、手順S1で取得された混合物に順次に追加し、調製された混合電気鍍金液を攪拌し、前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が15.0-35.0ml/Lとする手順S2とを、
含む混合電気鍍金液の調製方法。
【0018】
本発明の二種配合型分散剤は、その各成分が協同し、分散剤にある親油基団がグラフェン顆粒表面に吸着できて包囲層を形成し、分散液にあるグラフェンの凝集を効率的に阻断或いは減緩でき、なお分散剤にある親水基団と水にあるOH-イオンとを結合することにより、グラフェンが分散液に均一に安定で分散することを保証する。
【0019】
本発明の配合型分散剤の調製方法は、その操作が簡単で、配合型分散剤が分散液にあるグラフェンの凝集を効率的阻断或いは減緩できる。
【0020】
本発明の混合電気鍍金液は、その配合型分散剤が混合電気鍍金液にあるグラフェンの分散性を向上させることで、グラフェンをより安定させ、混合電気鍍金液に均一に分散させ、有利に電気鍍金製品の銀・グラフェン鍍金層にあるグラフェンの分布の均一程度を向上させるため、より良くグラフェンの導電性、耐摩耗性能を発揮できる。
【0021】
本発明の混合電気鍍金液の調製方法は、操作が簡単であり、調製された混合電気鍍金液で、グラフェンの分布が均一に安定し、有利に混合電気鍍金液の電気鍍金製品の導電性、耐摩耗性を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の実施例を結合して、より一層に本発明の配合型分散剤とその調製方法、混合電気鍍金液とその調製方法の具体的な実施形態について説明する。本発明の配合型分散剤とその調製方法、混合電気鍍金液とその調製方法が、以下の実施例の説明により限定されない。
【0023】
本発明の、蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、前記非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とし、陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とする配合型分散剤。
【0024】
本発明の二種配合型分散剤は、その各成分が協同し、分散剤にある親油基団がグラフェン顆粒表面に吸着できて包囲層を形成し、分散液にあるグラフェンの凝集を効率的に阻断或いは減緩でき、なお分散剤にある親水基団と水にあるOH-イオンとを結合することにより、グラフェンが分散液に均一に安定で分散することを保証する。
【0025】
本発明の、温度T0の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤及び非イオン型表面活性剤を追加し、時間t0で攪拌し、その中で5min≦t0≦15min、前記陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とし、非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とする手順1と、
湿潤剤を手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、時間t1で攪拌し、配合型分散剤を調製してなり、その中で5min≦t1≦15min、前記配合型分散剤には、それぞれ非イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、湿潤剤の質量分率が1-10%とし、剰余物が蒸留水である手順2とを、含む配合型分散剤の調製方法。
【0026】
本発明の配合型分散剤の調製方法は、その操作が簡単で、配合型分散剤が分散液にあるグラフェンの凝集を効率的阻断或いは減緩できる。
【0027】
具体的に、例えば質量がMkgとする早期配合の配合型分散剤では、蒸留水の所要質量を計算する。「手順1」蒸留水の所要質量の15-45%(15%、25%、30%、35%、40%或いは45%とする)を取ってT0まで加熱し、陰イオン型表面活性剤及び非イオン型表面活性剤を追加し、時間t0で攪拌する。「手順2」湿潤剤を手順1で取得された混合物中に追加し、蒸留水を補充し、時間t1で攪拌し、配合型分散剤Mkgを調製してなる。
【0028】
本発明の配合型分散剤、銀基礎水溶液及びグラフェンを含み、前記銀基礎水溶液がKCN及び銀イオンを含む混合電気鍍金液。
【0029】
本発明の混合電気鍍金液は、その配合型分散剤が混合電気鍍金液にあるグラフェンの分散性を向上させることで、グラフェンをより安定させ、混合電気鍍金液に均一に分散させ、有利に電気鍍金製品の銀・グラフェン鍍金層にあるグラフェンの分布の均一程度を向上させるため、より良くグラフェンの導電性、耐摩耗性能を発揮できる。
【0030】
本発明は混合電気鍍金液の調製方法、含む、
「手順1」前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/L、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lとする銀基礎水溶液の調製である。
【0031】
「手順2」前記配合型分散剤及びグラフェンを、手順S1で取得された混合物に順次に追加し、調製された混合電気鍍金液を攪拌し、前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が15.0-35.0ml/Lとする。
【0032】
本発明の混合電気鍍金液の調製方法は、操作が簡単であり、調製された混合電気鍍金液で、グラフェンの分布が均一に安定し、有利に混合電気鍍金液の電気鍍金製品の導電性、耐摩耗性を向上させる。
【0033】
以下、具体的な実施例を結合して本発明の配合型分散剤とその調製方法についてより一層に説明する。
【0034】
以下のような説明は本発明の配合型分散剤の一実施形態である。
【0035】
本発明の、蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、前記非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とし、陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とする配合型分散剤。
【0036】
好ましくは、前記湿潤剤が、ポリビニルピロリドン、ドデシルフェノールポリオキシエチレンエーテル、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及びポリエチレングリコール600のうちの1種または複数種を含む。
【0037】
好ましくは、前記配合型分散剤には、湿潤剤の質量分率が1-10%とする。より一層として、前記配合型分散剤には、それぞれ湿潤剤の質量分率が1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%或いは10%とする。
【0038】
好ましくは、前記トウェイン類化合物が、トウェイン-20、トウェイン-40、トウェイン-60及びトウェイン-80のうちの1種または複数種を含む。
【0039】
好ましくは、前記配合型分散剤には、非イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%とする。より一層として、前記配合型分散剤には、非イオン型表面活性剤の質量分率が1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%或いは10%とする。
【0040】
好ましくは、前記ヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物が、2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩、ラウリルアルコール硫酸ナトリウム、ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム、脂肪族アルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩、硫酸化リシン酸ナトリウム及び硫酸化脂肪酸塩のうちの1種または複数種を含む。
【0041】
好ましくは、前記配合型分散剤には、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%とする。より一層として、前記配合型分散剤には、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%又は10%とする。
【0042】
以下のような説明が本発明の配合型分散剤の調製方法の一実施形態である。
【0043】
本発明の配合型分散剤の調製方法、以下の操作手順を含む:
温度T0の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤及び非イオン型表面活性剤を追加し、時間t0で攪拌し、その中で5min≦t0≦15min、40℃≦T0≦60℃、前記陰イオン型表面活性剤がヒドロカルビル基硫酸エステル塩系化合物とし、非イオン型表面活性剤がトウェイン類化合物とする手順1。
【0044】
好ましくは、T0が40℃、45℃、50℃、55℃或いは60℃とする。
【0045】
好ましくは、t0が5min、6min、7min、8min、9min、10min、11min、12min、13min、14min或いは15minとする。
【0046】
湿潤剤を手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、時間t1で攪拌し、配合型分散剤を調製してなり、その中で5min≦t1≦15min、前記配合型分散剤には、それぞれ非イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、陰イオン型表面活性剤の質量分率が1-10%、湿潤剤の質量分率が1-10%とし、剰余物が蒸留水である手順2とを。
【0047】
好ましくは、t1が5min、6min、7min、8min、9min、10min、11min、12min、13min、14min或いは15minとする。
【0048】
以下、本発明の配合型分散剤とその調製方法の具体的な実施例につて説明する。
【0049】
実施例1
本実施例では、配合型分散剤が蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-20を含み、陰イオン型表面活性剤がエチルヘキシル硫酸ナトリウム塩を含み、湿潤剤がポリビニルピロリドンを含み、前記複合型分散剤中で、トウェイン-20の質量分率が5%、2-エチルヘキシル硫酸エステルナトリウム塩の質量分率が5%、ポリビニルピロリドンの質量分率が5%とする。
【0050】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が以下のような手順を含む。
【0051】
手順1
温度50℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-20)を入れ、10minの時間で攪拌する。
【0052】
手順2
湿潤剤(ポリビニルピロリドン)を手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、10minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0053】
実施例2
本実施例の配合型分散剤が、蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-40を含み、陰イオン型表面活性剤がラウリルアルコール硫酸ナトリウムを含み、湿潤剤がピロリドンカルボン酸ナトリウムを含む。前記配合型分散剤には、それぞれトウェイン-40の質量分率が5%、ラウリルアルコール硫酸ナトリウムの質量分率が6%、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が5%とする。
【0054】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が、以下のような手順を含む。
【0055】
手順1
温度50℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(ラウリルアルコール硫酸ナトリウム)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-40)を追加し、10minの時間で攪拌する。
【0056】
手順2
湿潤剤(ピロリドンカルボン酸ナトリウム)を手順1で取得された混合物中に追加し、蒸留水を補充し、10minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0057】
実施例3
本実施例の配合型分散剤が蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-80を含み、陰イオン型表面活性剤がグリセリン脂肪酸エステル硫酸塩を含み、湿潤剤がポリエチレングリコール600を含む。前記配合型分散剤には、それぞれトウェイン-80の質量分率が5%、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩の質量分率が7%、ポリエチレングリコール600の質量分率が4%とする。
【0058】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が、以下のような手順を含む。
【0059】
手順1
温度50℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-80)を追加し、10minの時間で攪拌する。
【0060】
手順2
湿潤剤(ポリエチレングリコール600)を手順1で取得された混合物中に追加し、蒸留水を補充し、10minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0061】
実施例4
本実施例の配合型分散剤が蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-60を含み、陰イオン型表面活性剤が脂肪族アルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウムを含み、湿潤剤がポリビニルピロリドンを含む。前記配合型分散剤には、それぞれトウェイン-60の質量分率が5%、脂肪族アルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウムの質量分率が5%、ポリビニルピロリドンの質量分率が4%とする。
【0062】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が以下の手順を含む。
【0063】
手順1
温度50℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(脂肪族アルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-60)を追加し、10minの時間で攪拌する。
【0064】
手順2
湿潤剤(ポリビニルピロリドン)を手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、10minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0065】
実施例5
本実施例の配合型分散剤が、蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-20を含み、陰イオン型表面活性剤がラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウムを含み、湿潤剤がドデシルフェノールポリオキシエチレンエーテルを含む。前記配合型分散剤には、それぞれトウェイン-20の質量分率が1%、ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウムの質量分率が1%、ドデシルフェノールポリオキシエチレンエーテルの質量分率が1%とする。
【0066】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が、以下の手順を含む。
【0067】
手順1
温度40℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-20)を追加し、5minの時間で攪拌する。
【0068】
手順2
湿潤剤(ドデシルフェノールポリオキシエチレンエーテル)を、手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、5minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0069】
実施例6
本実施例の配合型分散剤が、蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-80を含み、陰イオン型表面活性剤が硫酸化リシン酸ナトリウムを含み、湿潤剤がポリビニルピロリドンを含む。前記配合型分散剤には、それぞれトウェイン-80の質量分率が10%、硫酸化リシン酸ナトリウムの質量分率が10%、ポリビニルピロリドンの質量分率が10%とする。
【0070】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が以下の手順を含む。
【0071】
手順1
温度60℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(硫酸化リシン酸ナトリウム)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-80)を追加し、15minの時間で攪拌する。
【0072】
手順2
ポリビニルピロリドンを手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、15minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0073】
実施例7
本実施例の配合型分散剤が、蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-20及びトウェイン60を含み、陰イオン型表面活性剤がラウリルアルコール硫酸ナトリウム及びラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウムを含み、湿潤剤がポリビニルピロリドン及びピロリドンカルボン酸ナトリウムを含む。前記配合型分散剤には、それぞれトウェイン-20の質量分率が2%、トウェイン60の質量分率が4%、ラウリルアルコール硫酸ナトリウムの質量分率が3%、ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウムの質量分率が4%、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が4%とする。
【0074】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が以下の手順を含む。
【0075】
手順1
温度55℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(ラウリルアルコール硫酸ナトリウム及びラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-20及びトウェイン60)を追加し、13minの時間で攪拌する。
【0076】
手順2
湿潤剤(ポリビニルピロリドン及びピロリドンカルボン酸ナトリウム)を手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、13minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0077】
実施例8
本実施例の配合型分散剤が蒸留水、非イオン型表面活性剤、陰イオン型表面活性剤及び湿潤剤により構成され、非イオン型表面活性剤がトウェイン-40、トウェイン-60及びトウェイン-80を含み、陰イオン型表面活性剤が2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩及び硫酸化リシン酸ナトリウムを含み、湿潤剤がポリエチレングリコール600、ポリビニルピロリドン及びピロリドンカルボン酸ナトリウムを含む。前記配合型分散剤には、それぞれトウェイン-40の質量分率が1%、トウェイン60の質量分率が1%、トウェイン-80の質量分率が2%、2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩の質量分率が2%、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩の質量分率が1%、硫酸化リシン酸ナトリウムの質量分率が1%、ポリエチレングリコール600の質量分率が1%、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が1%とする。
【0078】
本実施例の配合型分散剤の調製方法が以下の手順を含む。
【0079】
手順1
温度55℃の蒸留水には、陰イオン型表面活性剤(2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム塩、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩及び硫酸化リシン酸ナトリウム)及び非イオン型表面活性剤(トウェイン-40、トウェイン-60及びトウェイン-80)を追加し、13minの時間で攪拌する。
【0080】
手順2
湿潤剤(ポリエチレングリコール600、ポリビニルピロリドン及びピロリドンカルボン酸ナトリウム)を、手順1で取得された混合物に追加し、蒸留水を補充し、13minで攪拌し、配合型分散剤を調製してなる。
【0081】
以下のような説明が本発明は混合電気鍍金液の一実施形態である。
【0082】
本発明の混合電気鍍金液が、前記配合型分散剤、銀基礎水溶液及びグラフェンを含み、銀基礎水溶液がKCN及び銀イオンを含む。
【0083】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lとする。より一層として、前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が、90.0g/L、100.0g/L、110.0g/L、120.0g/L、130.0g/L、140.0g/L、150.0g/L、160.0g/L、170.0g/L、180.0g/L、190.0g/L或いは200.0g/Lとする。
【0084】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lとする。より一層として、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0g/L、20.0g/L、25.0g/L、30.0g/L、35.0g/L、40.0g/L、45.0g/L或いは50.0g/Lとする。
【0085】
好ましくは、前記銀イオンが、銀板電解調製された水溶液を提供する。
【0086】
好ましくは、前記混合電気鍍金液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lとする。より一層として、前記混合電気鍍金液には、グラフェンの質量体積濃度がそれぞれ、1.0g/L、1.5g/L、2.0g/L、2.5g/L、3.0g/L、4.0g/L、5.0g/L、6.0g/L、7.0g/L、8.0g/L、9.0g/L、10.0g/L、11.0g/L、12.0g/L、13.0g/L、14.0g/L、15.0g/L、16.0g/L、17.0g/L、18.0g/L、19.0g/L或いは20.0g/Lとする。
【0087】
好ましくは、前記混合電気鍍金液には、配合型分散剤の体積比濃度が15-35ml/Lとする。より一層として、前記混合電気鍍金液には、配合型分散剤の体積比濃度がそれぞれ、15ml/L、20ml/L、25ml/L、30ml/L或いは35ml/Lとする。
【0088】
好ましくは、前記混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.5-0.7A/dmとする。より一層として、前記混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.5A/dm、0.6A/dmまたは0.7A/dmとする。
【0089】
好ましくは、前記混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が、0.7-1.0A/dmとする。より一層として、前記混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.7A/dm、0.8A/dm、0.9A/dmまたは1.0A/dmとする。
【0090】
以下が本発明は混合電気鍍金液の調製方法の実施形態。
【0091】
「手順1」前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/L、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lとする銀基礎水溶液の調製である。
【0092】
「手順2」前記配合型分散剤及びグラフェンを、手順S1で取得された混合物に順次に追加し、調製された混合電気鍍金液を攪拌し、前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が15.0-35.0ml/Lとする。
【0093】
以下の実例が本発明の混合電気鍍金液の具体的な実施例であり、何れも本発明の混合電気鍍金液の調製方法により調製する。
【0094】
実施例9
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例1の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が150g/L、銀イオンの質量体積濃度が30g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が2.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が30ml/Lとする。
【0095】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.6A/dmとする。
【0096】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.8A/dmとする。
【0097】
実施例10
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例2の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が150g/L、銀イオンの質量体積濃度が30g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が2.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が30ml/Lとする。
【0098】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.6A/dmとする。
【0099】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.8A/dmとする。
【0100】
実施例11
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例3の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が150g/L、銀イオンの質量体積濃度が30g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が2.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が30ml/Lとする。
【0101】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.6A/dmとする。
【0102】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.8A/dmとする。
【0103】
実施例12
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例4の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が150g/L、銀イオンの質量体積濃度が30g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が3.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が30ml/Lとする。
【0104】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.6A/dmとする。
【0105】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.8A/dmとする。
【0106】
実施例13
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例5の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が90g/L、銀イオンの質量体積濃度が15g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が1.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が35ml/Lとする。
【0107】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.7A/dmとする。
【0108】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が1.0A/dmとする。
【0109】
実施例14
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例6の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が200g/L、銀イオンの質量体積濃度が50g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が20.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が15ml/Lとする。
【0110】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.5A/dmとする。
【0111】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.7A/dmとする。
【0112】
実施例15
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例7の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が120g/L、銀イオンの質量体積濃度が25g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が1.5g/L、配合型分散剤の体積比濃度が25ml/Lとする。
【0113】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.6A/dmとする。
【0114】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.9A/dmとする。
【0115】
実施例16
本実施例の混合電気鍍金液が前記実施例8の配合型分散剤、銀基礎の水溶液及びグラフェンを含む。前記銀基礎の水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、それぞれKCNの質量体積濃度が150g/L、銀イオンの質量体積濃度が30g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、それぞれグラフェンの体積濃度が3.0g/L、配合型分散剤の体積比濃度が30ml/Lとする。
【0116】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.6A/dmとする。
【0117】
好ましくは、本実施例の混合電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.8A/dmとする。
【0118】
空白電気鍍金液
前記空白電気鍍金液が銀基礎水溶液及びグラフェンを含み、銀基礎水溶液がKCN及び銀イオンを含む。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/L、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lとする。前記混合電気鍍金液には、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lとする。
【0119】
好ましくは、前記空白電気鍍金液のバレル鍍金電流密度が0.6A/dmとする。
【0120】
好ましくは、前記空白電気鍍金液のラック鍍金電流密度が0.8A/dmとする。
【0121】
本発明はさらに前記混合電気鍍金液による電気鍍金を操作する電気鍍金操作方法を開示し、以下の操作を含む。電気鍍金必要製品を洗浄し、洗浄後の電気鍍金必要製品をシアノ化カリウム溶液に入れてシアノ活化し、シアノ活化後の電気鍍金必要製品を予め銀鍍金し、予め銀鍍金された後の電気鍍金必要製品を混合電気鍍金液に入れて電気鍍金し、電気鍍金を完成した後、電気鍍金製品を何度も水洗する。
【0122】
表一は各実施例の混合電気鍍金液、空白の電気鍍金液(本発明の配合型分散剤を追加しない)の物理パラメータであり、各実施例の電気鍍金製品及び空白電気鍍金液の電気鍍金製品の実験データ(zeta電位数値の絶対値が大きいほど、混合電気鍍金液中でグラフェン顆粒の分散性が良く、粒度検出シート径数値が小さくなり、混合電気鍍金液でグラフェンの分散性越が良くなり、耐摩耗性能数値が大ほど電気鍍金製品の耐摩耗性が良くなる)。
【0123】
【表1】
【0124】
以上の実験データにより、本発明の混合電気鍍金液は、グラフェンが混合電気鍍金液に安定で均一に分布することを保証し、銀-グラフェン鍍層でのグラフェン分布の均一程度を顕著に向上させるため、電気鍍金製品の製品性能(導電性、導熱性、耐摩耗性等を包含する)を顕著に向上させ、そのうちで電気鍍金製品の耐摩耗性能を5倍以上で向上させることを表明している。
【0125】
以上の内容が、好ましい具体的な実施形態を結合して本発明に対する更なる詳細説明であり、本発明が具体的な実施がこれらの説明により限定されることを認定できない。本発明の当業者にとって本発明は構想を離脱しない前提下で、更に若干簡単に推演或いは取替できることが、本発明の保護範囲に属すると見なすべきである。
【国際調査報告】