(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】複合型分散剤及び調製方法、混合めっき液及び調製方法
(51)【国際特許分類】
C25D 15/02 20060101AFI20240403BHJP
C25D 17/16 20060101ALI20240403BHJP
C25D 3/46 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
C25D15/02 L
C25D15/02 F
C25D17/16 A
C25D3/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023559818
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2022084617
(87)【国際公開番号】W WO2022206923
(87)【国際公開日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】202110354445.X
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521285159
【氏名又は名称】チェジアン チント エレクトリックス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】フー イーミン
(72)【発明者】
【氏名】ワン チュアン
(72)【発明者】
【氏名】リン ロンチェン
(72)【発明者】
【氏名】ジー シェン
(72)【発明者】
【氏名】シュー チェンリー
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ジンユー
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ラン
(72)【発明者】
【氏名】シェン チー
(72)【発明者】
【氏名】リン ジュンユー
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジャンヨン
【テーマコード(参考)】
4K023
【Fターム(参考)】
4K023AA24
4K023BA11
4K023CB11
4K023CB21
4K023CB28
4K023CB34
4K023DA06
4K023DA07
(57)【要約】
本発明は、材料技術分野に関する。具体的には、蒸留水、非イオン性型表面活性剤、陰イオン性型表面活性剤及び湿潤剤で構成され、前記非イオン性型表面活性剤はポリソルベート系化合物であり、前記陰イオン性型表面活性剤はスルホン酸アルキル系化合物であり、前記湿潤剤はアミド系化合物であり、分散液にあるグラフェンの集まりを阻断或は減緩できる複合型分散剤に関する。本発明は、前記複合型分散剤の調製に使用さられ、更に操作が簡単である複合型分散剤の調製方法、前記複合型分散剤を含み、グラフェンの分散が均一に安定する混合めっき液、及び調製された混合めっき液にあるグラフェンの分布が均一に安定する混合めっき液の調製方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸留水、非イオン性型表面活性剤(nonionic surfactant)、陰イオン性型表面活性剤(anionic surfactant)及び湿潤剤で構成され、前記非イオン性型表面活性剤はポリソルベート系化合物(tween compound)であり、前記陰イオン性型表面活性剤はスルホン酸アルキル系化合物(hydrocarbyl sulfonate salt compound)であり、前記湿潤剤はアミド系化合物(amide compound)である
ことを特徴とする複合型分散剤。
【請求項2】
前記湿潤剤は、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone)、アルキル基アミド(alkylamide)、ラウリル酸二アルコールアミド(diglycolamide laurate)、ピロリドンカルボン酸ナトリウム(sodium pyrrolidone carboxylate)、ポリオキシエチレンアルキル基アミド(polyoxyethylene alkylamide)及びアルキル基醇アミド(alkylolamide(s))のうちの1種または多種を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項3】
前記非イオン性型表面活性剤は、ポリソルベート-20(Tween-20)、ポリソルベート-40(Tween-40)、ポリソルベート-60(Tween-60)及びポリソルベート-80(Tween-80)のうちの1種または多種を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項4】
前記陰イオン性型表面活性剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム(dihexyl sodium sulfosuccinate)、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム(sodium lauryl succinate monoester sulfonate)、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(disodium 4-dodecyl-2,4’-oxydibenzenesulfonate)、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム(lauryl sulfosuccinate monoester sodium two)、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウム(disodium laureth (3) sulfosuccinate)、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩(dioctyl sulfosuccinate sodium salt)及びジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム(dioctyl sulfosuccinate sodium salt)のうちの1種または多種を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項5】
前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、
前記複合型分散剤には、湿潤剤の質量分率が1-10%であり、
前記複合型分散剤には、陰イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%である
ことを特徴とする請求項1に記載の複合型分散剤。
【請求項6】
S1、温度T0の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤及び非イオン性型表面活性剤を添加し、t0分間攪拌し、ここでT0が40℃≦T0≦60℃に設定され、t0が5≦t0≦15minに設定されることと、
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤を添加し、蒸留水を補充し、t1分間攪拌し、複合型分散剤を取得し、ここでt1が5min≦t1≦15minに設定され、前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、陰イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、湿潤剤の質量分率が1-10%であり、剰余物が蒸留水であることとを含む、
ことを特徴とする複合型分散剤の調製方法。
【請求項7】
前記湿潤剤は、ポリビニルピロリドン、アルキル基アミド、ラウリル酸二アルコールアミド、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル基アミド及びアルキル基醇アミドのうちの1種または多種を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の複合型分散剤の調製方法。
【請求項8】
前記非イオン性型表面活性剤は、ポリソルベート-20、ポリソルベート-40、ポリソルベート-60及びポリソルベート-80のうちの1種または多種を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の複合型分散剤の調製方法。
【請求項9】
前記陰イオン性型表面活性剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウム、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩及びジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムのうちの1種または多種を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の複合型分散剤の調製方法。
【請求項10】
請求項1-5何れか一項に記載の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、前記銀基水溶礎液がKCNと銀イオンとを含む
ことを特徴とする混合めっき液。
【請求項11】
前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-45.0ml/Lであり、
前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、
前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lであり、
前記混合めっき液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである
ことを特徴とする請求項10に記載の混合めっき液。
【請求項12】
前記混合めっき液のバレルめっき電流密度が0.5-0.7A/dm
2であり、
前記混合めっき液のラックめっき電流密度が0.7-1.0A/dm
2である
ことを特徴とする請求項10に記載の混合めっき液。
【請求項13】
S1、銀基礎水溶液を調製し、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lであることと、
S2、請求項1-5何れか一項に記載の複合型分散剤及びグラフェンを銀基礎水溶液に順次添加し、攪拌し混合して混合めっき液を調製したことになり、前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-45.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lであることとを含む
ことを特徴とする混合めっき液の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は材料技術分野に関し、具体的には複合型分散剤、複合型分散剤の調製方法、前記複合型分散剤を含む混合めっき液及び混合めっき液の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グラフェンは、二次元晶体材料であり、優れた電学、熱学及び機械性能を備え、その中で単層グラフェンの熱導率が高く、5150W(m・K)に達し、キャリアの移転率が15000cm2(V・S)に達する。金属基グラフェン複合接触材料は、他の増強相(reinforcing phase)の複合接触材料よりもっと良い導電性、耐摩耗性及び導熱性を備え、且つグラフェンの安定性が良く、グラフェンと金属とを複合した後に、媒質の腐食問題も存在しない。
【0003】
グラフェンの単層間に比較的強いπ-π作用力があることにより、分散液に分散する単層のグラフェンは大分集まり易くなり集まり、新たに黒鉛を形成し、それの性能を厳しく影響する。グラフェンが疎水・濾油の特殊構造を有することによりは、特殊の表面活性剤及び浸透剤しか添加しないことでそれを水或は他の溶剤に安定して分散でき、そしてラフェンを金属表面にめっきし、金属基グラフェンの複合接触材料を得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の技術の欠陥を克服し、分散液にあるグラフェンの集まり集まりを阻断或は減緩できる複合型分散剤を提供し、更に操作が簡単である複合型分散剤の調製方法、前記複合型分散剤を含み、グラフェンの分散が均一に安定する混合めっき液、及び調製された混合めっき液にあるグラフェンの分布が均一に安定する混合めっき液の調製方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段は以下のとおりである:
蒸留水、非イオン性型表面活性剤、陰イオン性型表面活性剤及び湿潤剤で構成され、前記非イオン性型表面活性剤がポリソルベート系化合物であり、前記陰イオン性型表面活性剤がスルホン酸アルキル系化合物であり、前記湿潤剤がアミド系化合物である
ことを特徴とする複合型分散剤。
【0006】
好ましくは、前記湿潤剤は、ポリビニルピロリドン、アルキル基アミド、ラウリル酸二アルコールアミド、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル基アミド及びアルキル基醇アミドのうちの1種または多種を含む。
【0007】
好ましくは、前記非イオン性型表面活性剤は、ポリソルベート-20、ポリソルベート-40、ポリソルベート-60及びポリソルベート-80のうちの1種または多種を含む。
【0008】
好ましくは、前記陰イオン性型表面活性剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウム、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩及びジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムのうちの1種または多種を含む。
【0009】
好ましくは、前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、
前記複合型分散剤には、湿潤剤の質量分率が1-10%であり、
前記複合型分散剤には、陰イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%である。
【0010】
S1、温度T0の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤及び非イオン性型表面活性剤を添加し、t0分間攪拌し、ここでT0が40℃≦T0≦60℃に設定され、t0が5≦t0≦15minに設定されることと、
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤を追加し、蒸留水を補充し、t1分間攪拌し、複合型分散剤を取得し、ここでt1が5min≦t1≦15minに設定され、前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、陰イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、湿潤剤の質量分率が1-10%であり、剰余物が蒸留水であることとを含むことを特徴とする複合型分散剤の調製方法。
【0011】
好ましくは、前記湿潤剤は、ポリビニルピロリドン、アルキル基アミド、ラウリル酸二アルコールアミド、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル基アミド及びアルキル基醇アミドのうちの1種または多種を含む。
【0012】
好ましくは、前記非イオン性型表面活性剤は、ポリソルベート-20、ポリソルベート-40、ポリソルベート-60及びポリソルベート-80のうちの1種または多種を含む。
【0013】
好ましくは、前記陰イオン性型表面活性剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウム、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩及びジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムのうちの1種または多種を含む。
【0014】
複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、前記銀基水溶礎液がKCNと銀イオンとを含む
ことを特徴とする混合めっき液。
【0015】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lである。
【0016】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである。
【0017】
好ましくは、前記混合めっき液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである。
【0018】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度が0.5-0.7A/dm2である。
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度が0.7-1.0A/dm2である。
【0019】
好ましくは、前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-45.0ml/Lである。
【0020】
S1、銀基礎水溶液を調製し、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lであることと、
S2、前記複合型分散剤及びグラフェンを銀基礎水溶液に順次添加し、攪拌し混合して混合めっき液を調製したことになり、前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-45.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lであることとを含むことを特徴とする混合めっき液の調製方法。
【0021】
本発明の二種の複合型分散剤は、それらの各成分が配合し、分散剤にある親油基団がグラフェン顆粒表面に吸着て包囲層を形成でき、分散液にあるグラフェンの集まり集まりを有効的に阻断或は減緩できる上に、分散剤にある親水基団と水中のOH-イオンとを結合することによりは、グラフェンが分散液に均一に安定して分散することを保証する。
【0022】
本発明の複合型分散剤の調製方法は、その操作が簡単で、複合型分散剤の分散液にあるグラフェンの集まり集まりを有効的に阻断或は減緩できる。
【0023】
本発明の混合めっき液は、それの複合型分散剤がグラフェンの集まり集まりを有効的に阻断或は減緩できることにより、グラフェンが混合めっき液に均一に安定して分散することを保証し、めっき製品の銀・グラフェンめっき層にあるグラフェンの均一程度を向上させるのに有利であり、より良くグラフェンの導電性及び耐摩耗性能を発揮できる。
【0024】
本発明の混合めっき液の調製方法は、調製された混合めっき液にグラフェンが均一に安定して分布する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に本発明の複合型分散剤及びその調製方法、並びに前記複合型分散剤を含む混合めっき液及びその調製方法の具体的な実施形態は、実施例を結合して更に説明される。本発明の複合型分散剤及び調製方法は、前記複合型分散剤の混合めっき液とその調製方法とを含むが、以下の実施例の説明に限定されない。
【0026】
本発明は、分散液にあるグラフェンの集まりを阻断或は減緩するのに用いられ、並びに蒸留水、非イオン性型表面活性剤、陰イオン性型表面活性剤及び湿潤剤で構成される複合型分散剤を開示する。前記非イオン性型表面活性剤はポリソルベート系化合物であり、前記陰イオン性型表面活性剤はスルホン酸アルキル系化合物であり、前記湿潤剤はアミド系化合物である。
【0027】
本発明の二種の複合型分散剤は、それらの各成分が配合し、分散剤にある親油基団がグラフェン顆粒表面に吸着て包囲層を形成でき、分散液にあるグラフェンの集まりを有効的に阻断或は減緩できる上に、分散剤にある親水基団と水中のOH-イオンとを結合することによりは、グラフェンが分散液に均一に安定して分散することを保証する。
【0028】
本発明は、複合型分散剤の調製方法を開示し、次のステップを含む。
【0029】
S1、温度T0の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤及び非イオン性型表面活性剤を添加し、t0分間攪拌し、ここでt0が5≦t0≦15minに設定され、T0が40℃≦T0≦60℃に設定される。
【0030】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤を添加し、蒸留水を補充し、t1分間攪拌し、複合型分散剤を取得し、ここでt1が5min≦t1≦15minに設定され、前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、陰イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、湿潤剤の質量分率が1-10%であり、剰余物が蒸留水である。
【0031】
本発明の複合型分散剤の調製方法は、その操作が簡単で、複合型分散剤の分散液にあるグラフェンの集まりを有効的に阻断或は減緩できる。
【0032】
本発明は、混合メッキ液を開示し、混合メッキ液は複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基水溶礎液はKCNと銀イオンとを含む。
【0033】
本発明の混合めっき液は、それの複合型分散剤がグラフェンの集まりを有効的に阻断或は減緩できることにより、グラフェンが混合めっき液に均一に安定して分散することを保証し、めっき製品の銀・グラフェンめっき層にあるグラフェンの均一程度を向上させるのに有利であり、より良くグラフェンの導電性及び耐摩耗性能を発揮できる。
【0034】
本発明は、混合めっき液の調製方法を開示し、次のステップを含む。
【0035】
S1、銀基礎水溶液を調製し、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである。
【0036】
S2、前記複合型分散剤及びグラフェンを銀基礎水溶液に順次に添加し、攪拌し混合して混合めっき液を調製したことになり、前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0-45.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである。本発明の混合めっき液の調製方法は、調製された混合めっき液にグラフェンが均一に安定して分布する。
【0037】
以下、具体的な実施例を結合して本発明の複合型分散剤及び複合型分散剤の調製方法については更に説明を行う。
【0038】
次の説明は本発明の複合型分散剤の一実施形態である。
【0039】
本発明の複合型分散剤は、分散液(例えば本発明の混合めっき液)にあるグラフェンの集まりを阻断或は減緩することに用いられ、並びに蒸留水、非イオン性型表面活性剤、陰イオン性型表面活性剤及び湿潤剤で構成される。前記非イオン性型表面活性剤はポリソルベート系化合物であり、陰イオン性型表面活性剤はスルホン酸アルキル系化合物であり、湿潤剤はアミド系化合物である。
【0040】
前記陰イオン性型表面活性剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウム、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩及びジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムのうちの1種または多種を含む。
【0041】
好ましくは、前記複合型分散剤には、陰イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%である。前記複合型分散剤には、陰イオン性型表面活性剤の質量分率は1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%又は10%である。
【0042】
好ましくは、前記非イオン性型表面活性剤は、ポリソルベート-20、ポリソルベート-40、ポリソルベート-60及びポリソルベート-80のうちの1種または多種を含む。
【0043】
好ましくは、前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%である。前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率は1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%或は10%である。
【0044】
好ましくは、前記湿潤剤は、ポリビニルピロリドン、アルキル基アミド、ラウリル酸二アルコールアミド、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル基アミド及びアルキル基醇アミドのうちの1種または多種を含む。
【0045】
好ましくは、前記複合型分散剤には、湿潤剤の質量分率が1-10%である。更に、前記複合型分散剤には、湿潤剤の質量分率が1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%或は10%である。
【0046】
次の説明は、本発明の複合型分散剤の調製方法の一実施形態である。
【0047】
本発明の複合型分散剤の調製方法が、次のステップを含む。
【0048】
S1、温度T0の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤及び非イオン性型表面活性剤を添加し、t0分間攪拌し、ここでT0が40℃≦T0≦60℃に設定され、t0が5≦t0≦15minに設定される。
【0049】
好ましくは、T0は40℃、45℃、50℃、55℃或は60℃に設定される。
【0050】
好ましくは、t0が5min、6min、7min、8min、9min、10min、11min、12min、13min、14min或は15minに設定される。
【0051】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤を添加し、蒸留水を補充し、t1分間攪拌し、複合型分散剤を取得し、ここでt1が5min≦t1≦15minに設定される。前記複合型分散剤には、非イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、陰イオン性型表面活性剤の質量分率が1-10%であり、湿潤剤の質量分率が1-10%であり、剰余物が蒸留水である。
【0052】
好ましくは、t1は5min、6min、7min、8min、9min、10min、11min、12min、13min、14min或は15minに設定される。
【0053】
具体的には、例えば、質量がMkgである複合型分散剤を事前に調製して蒸留水の所要質量を計算する。S1には、蒸留水の所要質量の15-45%を取ってT0まで加熱し、陰イオン性型表面活性剤及び非イオン性型表面活性剤を添加し、t0分間攪拌する。S2には、S1に得られた混合物に湿潤剤を添加し、蒸留水を補充し、t1分間攪拌し、複合型分散剤Mkgを調製したことになる。
【0054】
実施例:1
前記複合型分散剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート-20、ポリビニルピロリドン及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量分率が5%であり、ポリソルベート-20の質量分率が5%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。勿論に、原材料及びプロセスによりは、更に他の不純物を含有する可能である。
【0055】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0056】
S1、温度50℃の蒸留水には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、及びポリソルベート-20を順次添加し、10min分間攪拌する。
【0057】
S2、S1に得られた混合物にポリビニルピロリドンを添加し、蒸留水を補充し、10min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量分率が5%であり、ポリソルベート-20の質量分率が5%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0058】
実施例:2
前記複合型分散剤は、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、ポリソルベート-20、ポリオキシエチレンアルキル基アミド及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が5%であり、ポリソルベート-20の質量分率が5%であり、ポリオキシエチレンアルキル基アミドの質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0059】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0060】
S1、温度50℃の蒸留水には、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、及びポリソルベート-20を順次添加し、10min分間攪拌する。
【0061】
S2、S1に得られた混合物にポリオキシエチレンアルキル基アミドを添加し、蒸留水を補充し、10min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が5%であり、ポリソルベート-20の質量分率が5%であり、ポリオキシエチレンアルキル基アミドの質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0062】
実施例:3
前記複合型分散剤は、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート-80、アルキル基アミド及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウムの質量分率が7%であり、ポリソルベート-80の質量分率が5%であり、アルキル基アミドの質量分率が4%であり、剰余物が蒸留水である。
【0063】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0064】
S1、温度50℃の蒸留水には、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム、及びポリソルベート-80を順次添加し、10min分間攪拌する。
【0065】
S2、S1に得られた混合物にアルキル基アミドを添加し、10min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウムの質量分率が7%であり、ポリソルベート-80の質量分率が5%であり、アルキル基アミドの質量分率が4%であり、剰余物が蒸留水である。
【0066】
実施例:4
前記複合型分散剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート-60、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量点数6%であり、ポリソルベート-60の質量分率が5%であり、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が4%であり、剰余物が蒸留水である。
【0067】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0068】
S1、温度50℃の蒸留水には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、及びポリソルベート-60を順次添加し、10min分間攪拌する。
【0069】
S2、S1に得られた混合物にピロリドンカルボン酸ナトリウムを添加し、蒸留水を補充し、10min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量点数6%であり、ポリソルベート-60の質量分率が5%であり、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が4%であり、剰余物が蒸留水である。
【0070】
実施例5:
前記複合型分散剤は、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート-40、アルキル基醇アミド及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウムの質量分率が1%であり、ポリソルベート-40の質量分率が1%であり、アルキル基醇アミドの質量分率が1%であり、剰余物が蒸留水である。
【0071】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0072】
S1、温度40℃の蒸留水には、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウム、及びポリソルベート-40を順次添加し、5min分間攪拌する。
【0073】
S2、S1に得られた混合物にアルキル基醇アミドを添加し、蒸留水を補充し、5min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウムの質量分率が1%であり、ポリソルベート-40の質量分率が1%であり、アルキル基醇アミドの質量分率が1%であり、剰余物が蒸留水である。
【0074】
実施例:6
前記複合型分散剤は、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウム、ポリソルベート-20、シリコン酸二アルコールアミド及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が10%であり、ポリソルベート-20の質量分率が10%であり、シリコン酸二アルコールアミドの質量分率が10%であり、剰余物が蒸留水である。
【0075】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0076】
S1、温度60℃の蒸留水には、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウム、及びポリソルベート-20を順次添加し、15min分間攪拌する。
【0077】
S2、S1に得られた混合物にシリコン酸二アルコールアミドを添加し、15min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル(3)スルホ基琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が10%であり、ポリソルベート-20の質量分率が10%であり、シリコン酸二アルコールアミドの質量分率が10%であり、剰余物が蒸留水である。
【0078】
実施例:7
前記複合型分散剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート-20、ポリソルベート-60、ポリビニルピロリドン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量分率が4%であり、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウムの質量分率が3%であり、ポリソルベート-20の質量分率が3%であり、ポリソルベート-60の質量分率が3%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%であり、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0079】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0080】
S1、温度45℃の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤(琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム及びドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウム)、及び非イオン性型表面活性剤(ポリソルベート-20及びポリソルベート-60)を順次添加し、10min分間攪拌する。
【0081】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤(ポリビニルピロリドン及びピロリドンカルボン酸ナトリウム)を添加し、蒸留水を補充し、10min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量分率が4%であり、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウムの質量分率が3%であり、ポリソルベート-20の質量分率が3%であり、ポリソルベート-60の質量分率が3%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%であり、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0082】
実施例:8
前記複合型分散剤は、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート-20、ポリソルベート-80、ポリソルベート-60、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレンアルキル基アミド、アルキル基アミド及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が1%であり、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、ポリソルベート-20の質量分率が2%であり、ポリソルベート-80の質量分率が2%であり、ポリソルベート-60の質量分率が1%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%であり、ポリオキシエチレンアルキル基アミドの質量分率が2%であり、アルキル基アミドの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0083】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0084】
S1、温度55℃の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤(琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム及びラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウム)、及び非イオン性型表面活性剤(ポリソルベート-20、ポリソルベート-80及びポリソルベート-60)を順次添加し、15min分間攪拌する。
【0085】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤(ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレンアルキル基アミド及びアルキル基アミド)を添加し、蒸留水を補充し、15min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が1%であり、ラウリンアルコール琥珀酸モノエステルスルホン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、ポリソルベート-20の質量分率が2%であり、ポリソルベート-80の質量分率が2%であり、ポリソルベート-60の質量分率が1%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%であり、ポリオキシエチレンアルキル基アミドの質量分率が2%であり、アルキル基アミドの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0086】
次の説明は、本発明の混合めっき液の一実施形態である。
【0087】
本発明の混合めっき液が、前記複合型分散剤と銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。
【0088】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0-200.0g/Lである。更に、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が、それぞれ90.0g/L、100.0g/L、110.0g/L、120.0g/L、130.0g/L、140.0g/L、150.0g/L、160.0g/L、170.0g/L、180.0g/L、190.0g/L或は200.0g/Lである。
【0089】
好ましくは、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度が15.0-50.0g/Lである。更に、前記銀基礎水溶液には、銀イオンの質量体積濃度がそれぞれ15.0g/L、20.0g/L、25.0g/L、30.0g/L、35.0g/L、40.0g/L、45.0g/L或は50.0g/Lである。
【0090】
好ましくは、前記銀イオンは、銀板電解調製された水溶液を提供する。
【0091】
好ましくは、前記混合めっき液には、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20.0g/Lである。更に、前記混合めっき液には、グラフェンの質量体積濃度が、それぞれ1.0g/L、1.5g/L、2.0g/L、2.5g/L、3.0g/L、4.0g/L、5.0g/L、6.0g/L、7.0g/L、8.0g/L、9.0g/L、10.0g/L、11.0g/L、12.0g/L、13.0g/L、14.0g/L、15.0g/L、16.0g/L、17.0g/L、18.0g/L、19.0g/L或は20.0g/Lである。
【0092】
好ましくは、前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15-45ml/Lである。更に、前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が、それぞれ15ml/L、20ml/L、25ml/L、30ml/L、35ml/L、40ml/L或は45ml/Lである。
【0093】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度が0.5-0.7A/dm2である。更に、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度が、それぞれ0.5A/dm2、0.6A/dm2又は又は0.7A/dm2である。
【0094】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は、0.7-1.0A/dm2である。更に、前記混合めっき液のラックめっき電流密度が、それぞれ0.7A/dm2、0.8A/dm2、0.9A/dm2又は1.0A/dm2である。
【0095】
次の以下のような説明は、本発明の混合めっき液の調製方法の一実施形態である。
【0096】
S1、銀基礎水溶液を調製し、前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90-200g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15-50g/Lである。
【0097】
S2、銀基礎水溶液に複合型分散剤及びグラフェンを順次添加し、混合液を攪拌して混合めっき液を調製したことになる。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15-45ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0-20g/Lである。
【0098】
実施例:9
前記混合めっき液は、実施例1の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が30.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。
【0099】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0100】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0101】
実施例:10
前記混合めっき液は、実施例2の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が30.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。
【0102】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0103】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0104】
実施例:11
前記混合めっき液は、実施例3の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が30.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。
【0105】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0106】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0107】
実施例:12
前記混合めっき液が、実施例4の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が30.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が3.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。
【0108】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0109】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0110】
実施例:13
前記混合めっき液は、実施例5の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が15.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が1.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が90.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が15.0g/Lである。
【0111】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.7A/dm2である。
【0112】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は1.0A/dm2である。
【0113】
実施例:14
前記混合めっき液は、実施例6の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が45.0ml/L、グラフェンの質量体積濃度が20.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が200.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が50.0g/Lである。
【0114】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.5A/dm2である。
【0115】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.7A/dm2である。
【0116】
実施例:15
前記混合めっき液は、実施例7の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が35.0ml/L、グラフェンの質量体積濃度が10.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が180.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が40.0g/Lである。
【0117】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0118】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.9A/dm2である。
【0119】
実施例:16
前記混合めっき液は、実施例8の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が25.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が5.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が130.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が25.0g/Lである。
【0120】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.7A/dm2である。
【0121】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0122】
実施例:17
前記複合型分散剤は、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩、ポリソルベート-40、ポリソルベート-60、ポリビニルピロリドン及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩の質量分率が8%であり、ポリソルベート-40の質量分率が3%であり、ポリソルベート-60の質量分率が4%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0123】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0124】
S1、温度50℃の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤(スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩)、及び非イオン性型表面活性剤(ポリソルベート-40及びポリソルベート-60)を順次添加し、13min分間攪拌する。
【0125】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤(ポリビニルピロリドン)を添加し、蒸留水を補充し、10min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩の質量分率がとする8%であり、ポリソルベート-40の質量分率が3%であり、ポリソルベート-60の質量分率が4%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0126】
実施例:18
前記複合型分散剤は、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート-20、ポリビニルピロリドン、ラウリル酸二アルコールアミド及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩の質量分率が2%であり、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム1%であり、ポリソルベート-20の質量分率が3%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が1%であり、ラウリル酸二アルコールアミドが1%であり、剰余物が蒸留水である。
【0127】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0128】
S1、温度60℃の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤(スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩及び琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム)、及び非イオン性型表面活性剤(ポリソルベート-20)を順次添加し、15min分間攪拌する。
【0129】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤(ポリビニルピロリドン及びラウリル酸二アルコールアミド)を追加し、蒸留水を補充し、12min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩の質量分率が2%であり、琥珀酸ジヘキシルスルホン酸ナトリウム1%であり、ポリソルベート-20の質量分率が3%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が1%であり、ラウリル酸二アルコールアミドの質量分率が1%であり、剰余物が蒸留水である。
【0130】
実施例:19
前記複合型分散剤は、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウム及びジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム、ポリソルベート-20、ポリソルベート-60、ポリソルベート-80、ポリビニルピロリドン、ラウリル酸二アルコールアミドピロリドンカルボン酸ナトリウム、及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩の質量分率が2%であり、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が2%であり、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウムの質量分率が3%であり、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムの質量分率が2%であり、ポリソルベート-20の質量分率が2%であり、ポリソルベート-60の質量分率が5%であり、ポリソルベート-80の質量分率が2%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%であり、ラウリル酸二アルコールアミドの質量分率が3%であり、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0131】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0132】
S1、温度55℃の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤(スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウム、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウム及びジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム)、及び非イオン性型表面活性剤(ポリソルベート-20、ポリソルベート-60及びポリソルベート-80)を順次添加し、15min分間攪拌する。
【0133】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤(ポリビニルピロリドン、ラウリル酸二アルコールアミド及びピロリドンカルボン酸ナトリウム)を添加し、蒸留水を補充し、15min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩の質量分率が2%であり、ラウリル基スルホン化琥珀酸モノエステル二ナトリウムの質量分率が2%であり、ドデシルジメチルエーテルジスルホン酸ナトリウムの質量分率が3%であり、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムの質量分率が2%であり、ポリソルベート-20の質量分率が2%であり、ポリソルベート-60の質量分率が5%であり、ポリソルベート-80の質量分率が2%であり、ポリビニルピロリドンの質量分率が2%であり、ラウリル酸二アルコールアミドの質量分率が3%であり、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0134】
実施例:20
前記複合型分散剤は、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム、ポリソルベート-40、ポリソルベート-60、アルキル基醇アミド、及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムの質量分率が5%であり、ポリソルベート-40の質量分率が2%であり、ポリソルベート-60の質量分率が3%であり、アルキル基醇アミドの質量分率が5%であり、剰余物が蒸留水である。
【0135】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0136】
S1、温度50℃の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤(ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム)、及び非イオン性型表面活性剤(ポリソルベート-40及びポリソルベート-60)を順次添加し、12min分間攪拌する。
【0137】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤(アルキル基醇アミド)を添加し、蒸留水を補充し、12min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムの質量分率が5%であり、ポリソルベート-40の質量分率が2%であり、ポリソルベート-60の質量分率が3%であり、アルキル基醇アミドの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0138】
実施例:21
前記複合型分散剤は、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム及びスルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩、ポリソルベート-20及びポリソルベート-40、ポリオキシエチレンアルキル基アミド及びラウリル酸二アルコールアミド、及び蒸留水で構成される。前記複合型分散剤には、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムの質量分率が5%であり、スルホ基琥珀酸ジオクチル基ナトリウム塩の質量分率が5%であり、ポリソルベート-20の質量分率が5%であり、ポリソルベート-40の質量分率が5%であり、ポリオキシエチレンアルキル基アミドの質量分率が6%であり、ラウリル酸二アルコールアミドの質量分率が4%であり、剰余物が蒸留水である。
【0139】
前記複合型分散剤の調製方法は、次のステップを含む。
【0140】
S1、温度60℃の蒸留水には、陰イオン性型表面活性剤(ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウム)、及び非イオン性型表面活性剤(ポリソルベート-40及びポリソルベート-60)を順次添加し、12min分間攪拌する。
【0141】
S2、S1に得られた混合物に湿潤剤(アルキル基醇アミド)を添加し、蒸留水を補充し、12min分間攪拌した後、複合型分散剤を調製したことになる。前記複合型分散剤には、ジオクチル基スルホン化琥珀酸ナトリウムの質量分率が5%であり、ポリソルベート-40の質量分率が2%であり、ポリソルベート-60の質量分率が3%であり、アルキル基醇アミドの質量分率が2%であり、剰余物が蒸留水である。
【0142】
実施例:22
前記混合めっき液は、実施例17の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が30.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が6.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が140.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が35.0g/Lである。
【0143】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.7A/dm2である。
【0144】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0145】
実施例:23
前記混合めっき液は、実施例18の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が40.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が4.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が100.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が20.0g/Lである。
【0146】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.7A/dm2である。
【0147】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は1.0A/dm2である。
【0148】
実施例:24
前記混合めっき液は、実施例19の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が25.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が9.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が160.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が45.0g/Lである。
【0149】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0150】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.7A/dm2である。
【0151】
実施例:25
前記混合めっき液は、実施例20の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が33.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が7.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が140.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が40.0g/Lである。
【0152】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0153】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0154】
実施例:26
前記混合めっき液は、実施例19の複合型分散剤と、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、複合型分散剤の体積比濃度が17.0ml/Lであり、グラフェンの質量体積濃度が10.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が190.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が47.0g/Lである。
【0155】
好ましくは、前記混合めっき液のバレルめっき電流密度は0.5A/dm2である。
【0156】
好ましくは、前記混合めっき液のラックめっき電流密度は0.7A/dm2である。
【0157】
空白めっき液
前記空白めっき液は、銀基礎水溶液とグラフェンとを含み、銀基礎水溶液はKCNと銀イオンとを含む。前記混合めっき液には、グラフェンの質量体積濃度が2.0g/Lである。前記銀基礎水溶液には、KCNの質量体積濃度が150.0g/Lであり、銀イオンの質量体積濃度が30.0g/Lである。
【0158】
好ましくは、前記空白めっき液のバレルめっき電流密度は0.6A/dm2である。
【0159】
好ましくは、前記空白めっき液のラックめっき電流密度は0.8A/dm2である。
【0160】
本発明の混合めっき液は、グラフェン-銀混合めっき液であり、所要めっき製品をめっきすることで、所要めっき製品上にグラフェン-銀混合鍍層を形成し、具体的に所要めっき製品を洗浄し、洗浄後の所要めっき製品をシアノ化カリウム溶液に入れてシアノ活化し、活化後の所要めっき製品に銀めっきを予め行い、予め銀めっき後の所要めっき製品を混合めっき液に入れてめっきし、めっきを完成した後、めっき製品を何度も水洗する。
【0161】
表一のような数値は、各実施例の混合めっき液、並びに空白めっき液(本発明の複合型分散剤を添加しない)の物理パラメータ及び二者のめっき製品の実験データ(zeta電位数値の絶対値大きいほど、混合めっき液にあるグラフェン顆粒の分散性越が良くなり、粒度検出シート径の数値が小さいほど、混合めっき液中のグラフェン分散性が良くなり、耐摩耗性能数値大きいほど、めっき製品の耐摩耗性が良くなる)を表示する。
【0162】
【0163】
以上の実験データによりは、本発明の混合めっき液にグラフェンが均一に安定して分布することを保証し、銀・グラフェン鍍層中のグラフェン分布の均一程度を顕著に向上できるため、めっき製品の製品性能(導電性、導熱性、耐摩耗性等を含む)を顕著に向上させると表明する。
【0164】
以上の内容によりは、好ましい具体的な実施形態と組み合わせて本発明を更に詳細的に説明し、本発明の具体的な実施例がこれらの説明に限定されることを認定できない。当業者にとっては、本発明の構想を離脱しない前提下で更に若干簡単に推演或は取替できるが、本発明の保護範囲に属すると見なすべきである。
【国際調査報告】