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特表2024-515522タンパク質又はバイオマス生成のための変異体細菌株及び方法
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  • 特表-タンパク質又はバイオマス生成のための変異体細菌株及び方法 図1
  • 特表-タンパク質又はバイオマス生成のための変異体細菌株及び方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】タンパク質又はバイオマス生成のための変異体細菌株及び方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/90 20060101AFI20240403BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20240403BHJP
   C12P 21/00 20060101ALI20240403BHJP
   C12P 1/04 20060101ALI20240403BHJP
   C12N 15/31 20060101ALI20240403BHJP
   C12N 1/20 20060101ALI20240403BHJP
   C12N 15/54 20060101ALN20240403BHJP
【FI】
C12N15/90 100Z
C12N1/21 ZNA
C12P21/00 B
C12P1/04 Z
C12N15/31
C12N1/20 A
C12N15/54
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560849
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 FI2022050229
(87)【国際公開番号】W WO2022229504
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】20215494
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522120255
【氏名又は名称】ソーラー フーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100145849
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 眞樹子
(72)【発明者】
【氏名】テュッティ ヤムサ
(72)【発明者】
【氏名】ユハ ペッカ ピットカエーネン
(72)【発明者】
【氏名】ローラ サルスヤルヴィ
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
【Fターム(参考)】
4B064AG01
4B064CA02
4B064CA19
4B064CC24
4B064DA10
4B064DA11
4B065AA01X
4B065AA01Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BC02
4B065BC03
4B065BC07
4B065BC14
4B065BC20
4B065CA41
4B065CA43
(57)【要約】
本発明は、ポリヒドロキシアルカン酸の細菌生成を減少させる遺伝子改変を含む、キサントバクター(Xanthobacter)属の変異型化学合成独立栄養細菌に関する。更に、本発明は、変異型化学合成独立栄養細菌を使用してタンパク質又はバイオマスを生成するための連続培養方法に関し、当該方法は、細胞へのガス及びミネラルの供給を含む。本発明はまた、これらの方法の生成物、及び例えば食品又は飼料におけるこれらの生成物の使用に関する。
【選択図】
図3






【特許請求の範囲】
【請求項1】
細菌株VTT-E-193585の変異体であって、VTT-E-193585株と比較して、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)の細菌生成を減少させる遺伝子改変を含む、細菌株VTT-E-193585の変異体。
【請求項2】
前記遺伝子改変が、VTT-E-193585株と比較して細菌PHAシンターゼ活性を低下させ、好ましくはPHAシンターゼ活性が10%未満、5%未満等、例えば2%未満に低下している、請求項1に記載の変異体。
【請求項3】
前記変異体が、phaC1の発現レベル及び/又はphaC1酵素の活性を低下させる遺伝子改変を含む、請求項1又は2に記載の変異体。
【請求項4】
前記変異体が、phaC2の発現レベル及び/又はphaC2酵素の活性を低下させる遺伝子改変を含む、前記請求項1~3のいずれか一項に記載の変異体。
【請求項5】
前記遺伝子改変が遺伝子破壊である、前記請求項1~4のいずれか一項に記載の変異体。
【請求項6】
前記変異体が、phaC1及びphaC2の両方の遺伝子破壊を含む、前記請求項1~5のいずれか一項に記載の変異体。
【請求項7】
前記変異体が、番号VTT-E-213595で寄託された細菌株である、請求項1~6のいずれか一項に記載の変異体。
【請求項8】
前記変異体が、エネルギー源として水素ガスを使用し、唯一の炭素源として二酸化炭素を使用して増殖する能力を保持している、請求項1~7のいずれか一項に記載の変異体。
【請求項9】
PHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子の遺伝子破壊を含む、変異体のキサントバクター(Xanthobacter)株。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の変異体の細菌を含む、培養物。
【請求項11】
バイオマス生成のための方法であって、前記方法が、請求項1~9のいずれか一項に記載の変異体の細菌を培養することを含む、バイオマス生成のための方法。
【請求項12】
前記変異体の細菌を、エネルギー源としての水素及び無機炭素源と共に連続培養で培養することを含み、前記無機炭素源が二酸化炭素を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
バイオマス生成のための方法であって、前記方法が、エネルギー源としての水素及び無機炭素源と共に連続培養で変異型化学合成独立栄養細菌株を培養することを含み、前記無機炭素源が二酸化炭素を含み、前記変異型化学合成独立栄養株がPHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子の遺伝子破壊を含む、バイオマス生成のための方法。
【請求項14】
前記培養物中の溶存酸素が5%~10%の間で維持される、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
アンモニウム、尿素、硝酸塩及び/又は窒素ガスが窒素源として使用される、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記培養物中のpHが5.5~8.0の間、例えば6.5~7.0の間、6.8等に維持される、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記培養物を、25℃~40℃の間、例えば28℃~32℃の間、30℃等の温度で増殖させる、請求項12~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記培養中に生成されたバイオマスを回収する更なる工程を含み、任意に、前記バイオマスを乾燥させる更なる工程を含む、請求項12~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
タンパク質の生成のための方法であって、請求項18に記載の方法、及び前記バイオマスからタンパク質を単離する更なる工程を実施することを含み、前記方法が、タンパク質画分及び非タンパク質成分を含む画分をもたらす、タンパク質の生成のための方法。
【請求項20】
前記バイオマスから、前記タンパク質画分から、又は非タンパク質成分を含む前記画分から、食品又は飼料製品を製造する更なる工程を含む、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
請求項11~20のいずれか一項に記載の方法によって得られる又は得ることができるバイオマス、タンパク質、又は非タンパク質成分等の製品。
【請求項22】
請求項20に記載の方法によって得られる又は得ることができる、食品又は飼料製品。
【請求項23】
VTT-E-193585細菌株の遺伝子改変のための方法であって、
a)VTT-E-193585株の細菌、又はVTT-E-213595等のVTT-E-193585細菌株を使用して生成された遺伝子改変株若しくは突然変異株を提供する工程と、
b)前記細菌に核酸コンストラクトを導入する工程であって、前記核酸コンストラクトが、
i)選択可能なマーカーをコードする配列と、
ii)任意に、前記細菌ゲノムに組み込まれる更なる配列と、
iii)前記細菌ゲノムとの相同組換えを可能にする隣接配列と、を含む、
工程と、及び
c)前記選択可能なマーカーに基づいて遺伝子改変株を選択する工程と、を含む、VTT-E-193585細菌株の遺伝子改変のための方法。
【請求項24】
前記選択可能なマーカーが、カナマイシン耐性又はテトラサイクリン耐性等の抗生物質耐性を提供する遺伝子である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
遺伝子改変を含むVTT-E-193585細菌株の変異体であって、前記遺伝子改変が、カナマイシン耐性又はテトラサイクリン耐性等の抗生物質耐性を提供する選択可能なマーカーによる細菌遺伝子の破壊を含む、遺伝子改変を含むVTT-E-193585細菌株の変異体。
【請求項26】
請求項25に記載の変異体を含む、培養物。
【請求項27】
バイオマス生成のための方法であって、前記方法が、請求項25に記載の変異体細菌を培養することを含む、バイオマス生成のための方法。
【請求項28】
前記変異体細菌を、エネルギー源としての水素及び無機炭素源と共に連続培養で培養することを含み、前記無機炭素源が二酸化炭素を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
請求項14~18のいずれか一項に記載の特徴を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
タンパク質の生成のための方法であって、請求項27、28又は29に記載の方法、及び前記バイオマスからタンパク質を単離する更なる工程を実施することを含み、前記方法が、タンパク質画分及び非タンパク質成分を含む画分をもたらす、タンパク質の生成のための方法。
【請求項31】
前記バイオマスから、前記タンパク質画分から、又は非タンパク質成分を含む前記画分から、食品又は飼料製品を製造する更なる工程を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
請求項27~31のいずれか一項に記載の方法によって得られる又は得ることができるバイオマス、タンパク質、又は非タンパク質成分等の製品。
【請求項33】
請求項31に記載の方法によって得られる又は得ることができる、食品又は飼料製品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を用いたタンパク質及び/又は他の高分子の製造に関する。特に、本発明は、ガス及びミネラルが細胞に供給される、細菌を使用してタンパク質又はバイオマスを生成するための新規な細菌株及び連続培養方法に関する。本発明はまた、これらの方法の生成物、及び例えば食品又は飼料におけるこれらの生成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
世界人口の増加、気候変動及び水の不足は、伝統的な農業に対する、したがって十分な食料及び飼料の供給に対する脅威をますますもたらしている。よって、タンパク質等の有機分子の代替供給源が研究されている。可能性のある代替物は、単細胞生成、すなわち、微生物を使用したタンパク質及び/又は他の高分子の生成である。
エネルギー源として水素ガス及び唯一の炭素源として二酸化炭素を用いて最小ミネラル培地上で増殖することができる化学合成独立栄養微生物(Chemoautotrophic microorganisms)が記載されている。これらの微生物の総説については、例えば、Shively et al.(1998)Annu Rev Microbiol 52:191が参照できる。
特許出願の国際公開第2018144965号は、ガス状基質を高タンパク質バイオマスに変換するための様々な微生物及びバイオプロセスを記載している。
Andersen et al.(1979)Biochim Biophys Acta 585:1-11は、従属栄養条件及び独立栄養条件下で容易に増殖する水素細菌であるアルカリゲネス・ユートロファス(Alcaligenes eutrophus)の変異株を記載している。リブロース-1,5-二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(rubisco)活性が変化した変異体は特徴付けられた。
Ohmiya et al.(2003)J.Biosci.Bioeng.95:549-561は、耐性バイオマス利用への微生物遺伝子の適用を概説している。
Yu Jian et al.(2013)Int J Hydrogen Ener 38:8683-8690は、水素酸化細菌分離株による二酸化炭素固定を記載している。中程度の酸素濃度(10mol%)下で50%という高いエネルギー効率が測定された。
【0003】
しかしながら、様々な化学合成独立栄養微生物は、増殖速度、収量、バイオマス組成、並びにヒトの消費における安全性、味、匂い、口当たり、調理における技術的及び機能的特性等の食品原料として使用されることに関する特性に関して異なる特性を有する。
全ての化学合成独立栄養微生物が十分な増殖速度を有し、十分な収率を提供するわけではなく、全てのプロセスが経済的に実行可能な大規模プロセスに現実的にアップスケールできるわけではない。例えば食品又は飼料用途のための機能性タンパク質の十分な出力を有するためには、大規模に実施することができる適切な生成生物及び適切なプロセスを見出すことが重要である。この必要性は、本発明によって対処される。
窒素制限等の代謝ストレス下では、細菌はポリヒドロキシアルカン酸(PHA)と呼ばれる貯蔵ポリマーの形態でエネルギーを貯蔵することがある(Rehm and Steinbuchel,1999 Int J Biol Macromol 25:3-19)。工業的環境において大型バイオリアクタ内で細菌が増殖すると、ガス交換が不十分になることが多く、PHA生産の増加につながる。PHAはバイオプラスチックとして利用することができるが、PHA以外の製品のために細菌を増殖させる場合、その生成は炭素収率を低下させるので望ましくない結果である。この課題も本発明によって対処される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開公報 WO2018/144965号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Shively et al.(1998)Annu Rev Microbiol 52:191
【非特許文献2】Andersen et al.(1979)Biochim Biophys Acta 585:1-11
【非特許文献3】Ohmiya et al.(2003)J.Biosci.Bioeng.95:549-561
【非特許文献4】Yu Jian et al.(2013)Int J Hydrogen Ener 38:8683-8690
【非特許文献5】Rehm and Steinbuchel,1999 Int J Biol Macromol 25:3-19
【発明の概要】
【0006】
本発明者らは、化学合成独立栄養細菌、例えばキサントバクター(Xanthobacter)属の細菌が、特定の条件下でPHAの形態でエネルギーを貯蔵することを見出した。phaC1遺伝子の遺伝子破壊を含む変異株は、同じ条件下でPHAをほとんど生成しなかったが、バイオマス及び/又はタンパク質の生成のための方法に好ましい特性及び適合性を保持していることが分かった。
第1の主要な態様では、本発明は、細菌株VTT-E-193585の変異体であって、VTT-E-193585株と比較して、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)の細菌生成を減少させる遺伝子改変を含む、細菌株VTT-E-193585の変異体に関する。
更なる態様では、本発明は、バイオマス及び/又はタンパク質の生成のための方法であって、当該方法が、エネルギー源としての水素及び無機炭素源と共に連続培養で変異型化学合成独立栄養細菌株を培養することを含み、無機炭素源が二酸化炭素を含み、当該変異型化学合成独立栄養株がPHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子の遺伝子破壊を含む、バイオマス及び/又はタンパク質の生成のための方法に関する。更なる主要な態様では、本発明は、本発明の方法によって得られる又は得ることができるバルクタンパク質、バイオマス又は非タンパク質細胞若しくは化学成分、及び本発明の方法によって得られる又は得ることができる食品又は飼料製品に関する。
更なる態様では、本発明は、PHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子の遺伝子破壊を含む変異型キサントバクター株(a variant Xanthobacter strain)に関する。
本発明はまた、細菌株VTT-E-193585の遺伝子改変のための方法、及びVTT-E-193585株の遺伝子改変変異体に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、VTT-E-193585として寄託された分離細菌株の化学合成独立栄養200L培養中の600nmで測定された光学密度(黒丸)及び光学密度プローブ読み取り値を示す。
図2図2は、異なる窒素源上にVTT-E-193585として沈着させた分離細菌株の並行化学合成独立栄養200mL培養中に600nmで測定された光学密度を示す。
図3図3は、独立栄養条件におけるSoF1(VTT-E-193585)(実線)及びSoF1-2.0(VTT E-213595)(破線)の増殖曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(定義)
本明細書で使用される場合、例えば株に関連して「分離(された)」という用語は、その自然環境から分離されていることを意味する。好ましくは、分離株は純粋であり、すなわち他の株を含まない。
「変異体(variant)」という用語は、株との関連で本書で使用される場合、参照株に由来する、すなわち参照株を出発点として使用して生成され、当該参照株と比較して遺伝子改変を含む株を指す。遺伝子改変には、点突然変異、並びに遺伝子座全体又はその断片の挿入又は欠失等の破壊が含まれる。変異体は、参照株と比較して、好ましくは10個未満、例えば5個未満、例えば4、3、2又は1個等の遺伝子改変を有する。好ましくは、変異株のゲノム配列は、参照株のゲノム配列と90%を超えて、例えば95%を超えて、例えば99%を超えて同一である。
本書で使用される場合、「化学合成独立栄養(chemoautotrophic)」という用語は、エネルギー源として水素ガスを用い、唯一の炭素源として二酸化炭素を用いて最小ミネラル培地で増殖する能力を指す。
本書で使用される場合、名詞「培養物(culture)」は、液体培地中の生細胞の懸濁液を指す。
「バイオマス」という用語は、細菌発酵の分野におけるその通常の意味を有し、細胞材料を指す。
本書で使用される場合、「連続培養(continuous culture)」という用語は、新鮮な培地を培養物に連続的に添加し、細菌培養物を含む培地を本質的に同じ速度で連続的に除去する培養プロセスを指す。
【0009】
(本発明の態様及び実施形態)
VTT-E-193585株は、フィンランドのナーンタリのバルト海の海岸から分離された。この生物は、限られた酸素条件で、最小限のミネラル培地で、エネルギー源として水素、炭素源として二酸化炭素を用いて、適切なバイオリアクタ条件で増殖することができる。16S配列決定及びIlluminaメタゲノミクス配列決定は、この株がキサントバクター(Xanthobacter)属のメンバーである可能性が最も高いが、既知の種ではないことを示している。細菌株は、乾燥細胞粉末が高いタンパク質含有量を有し、全ての必須アミノ酸を含有するため、食品及び飼料用途に非常に適している。それはまた、飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸を多く含有し、高レベルのB群ビタミンを含有する。アレルギー又は毒性を引き起こし得るペプチドグリカン及びリポ多糖のレベルは低い。毒性分析を実施すると、その株について遺伝毒性又は細胞毒性は観察されなかった。更に、株は一般に抗生物質に感受性がある。
VTT-E-193585株(SoF1)は、2019年6月11日に、ブダペスト条約に基づく国際寄託当局であるVTT Technical Research Centre of Finland,P.O.Box 1000,FI-02044 VTT,FinlandのVTT Culture Collectionに寄託されている。株の特性及び株を培養するための方法に関する更なる情報は、本明細書の実施例及び欧州特許出願第19205786.7号(参照により本明細書に組み込まれる)に提供されている。
【0010】
本発明は、とりわけ、VTT-E-193585の変異体、特に、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)の細菌生成を減少させる遺伝子改変を含む変異体、並びにより一般的には、PHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子の遺伝子破壊を含む株等のポリヒドロキシアルカン酸(PHA)の生成を減少させた化学合成独立栄養細菌に関する。
本発明者らは、phaC1及び/又はphaC2遺伝子座の破壊を含むVTT-E-193585の遺伝子改変変異体を構築した。phaC1の遺伝子破壊を含む変異体は、2021年4月19日に、ブダペスト条約に基づく国際寄託当局であるVTT Technical Research Centre of Finland,P.O.Box 1000,FI-02044 VTT,FinlandのVTT Culture Collectionに寄託されている。受託番号は、VTT E-213595である。株の特徴及び株を培養するための方法に関する更なる情報は、本書の実施例に提供されている。
【0011】
第1の主要な態様では、本発明は、細菌株VTT-E-193585の変異体であって、VTT-E-193585株と比較して、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)の細菌生成を減少させる遺伝子改変を含む、細菌株VTT-E-193585の変異体に関する。したがって、本発明は、細菌株VTT-E-193585の遺伝子改変変異体、すなわち誘導体に関する。言い換えれば、VTT-E-193585株は、遺伝子改変を含むことを更に特徴とする。
一実施形態では、遺伝子改変は、VTT-E-193585株と比較して細菌PHAシンターゼ活性を低下させ、好ましくはPHAシンターゼ活性は、10%未満、5%未満等、例えば2%未満に低下している。
更なる実施形態では、遺伝子改変は、独立栄養増殖条件下での細菌PHB生成を10%未満、5%未満等、例えば2%未満に減少させる。これは、例えば、本書の実施例5に記載されているようにPHB乾燥含量を測定することによって決定することができる。
一実施形態では、変異体は、phaC1の発現レベル及び/又はphaC1酵素の活性を低下させる遺伝子改変を含む。
別の実施形態では、変異体は、phaC2の発現レベル及び/又はphaC2酵素の活性を低下させる遺伝子改変を含む。
一実施形態では、遺伝子改変は、遺伝子又はその一部の挿入及び/又は欠失等の遺伝子破壊である。
一実施形態では、変異体はphaC1とphaC2の両方の遺伝子破壊を含む。
別の実施形態では、変異体はphaC1の遺伝子破壊を含むが、phaC2の遺伝子破壊を含まない。
一実施形態では、変異体は、phaC1遺伝子が破壊されている、VTT-E-213595の番号で寄託された細菌株である。
好ましい実施形態では、変異体は、エネルギー源として水素ガスを使用し、唯一の炭素源として二酸化炭素を使用して増殖する能力を保持している。
一実施形態では、株がVTT-E-193585株の変異体である場合、変異体は、配列番号1に示される16SリボソームRNA、又は配列番号1と最大20個、例えば1~10個、1~5個等、例えば配列番号1と1、2若しくは3個のヌクレオチドの相違を有する16SリボソームRNAを含む。
【0012】
配列番号1.VTT-E-193585株の16SリボソームRNA配列:

CTTGAGAGTTTGATCCTGGCTCAGAGCGAACGCTGGCGGCAGGCCTAACACATGCAAGTCGAGCGCCCAGCAATGGGAGCGGCAGACGGGTGAGTAACGCGTGGGGATGTGCCCAATGGTACGGAATAACCCAGGGAAACTTGGACTAATACCGTATGAGCCCTTCGGGGGAAAGATTTATCGCCATTGGATCAACCCGCGTCTGATTAGCTAGTTGGTGGGGTAACGGCCCACCAAGGCGACGATCAGTAGCTGGTCTGAGAGGATGATCAGCCACACTGGGACTGAGACACGGCCCAGACTCCTACGGGAGGCAGCAGTGGGGAATATTGGACAATGGGCGCAAGCCTGATCCAGCCATGCCGCGTGTGTGATGAAGGCCTTAGGGTTGTAAAGCACTTTCGCCGGTGAAGATAATGACGGTAACCGGAGAAGAAGCCCCGGCTAACTTCGTGCCAGCAGCCGCGGTAATACGAAGGGGGCTAGCGTTGCTCGGAATCACTGGGCGTAAAGCGCACGTAGGCGGATCGTTAAGTCAGGGGTGAAATCCTGGAGCTCAACTCCAGAACTGCCCTTGATACTGGCGACCTTGAGTTCGAGAGAGGTTGGTGGAACTGCGAGTGTAGAGGTGAAATTCGTAGATATTCGCAAGAACACCAGTGGCGAAGGCGGCCAACTGGCTCGATACTGACGCTGAGGTGCGAAAGCGTGGGGAGCAAACAGGATTAGATACCCTGGTAGTCCACGCCGTAAACGATGGATGCTAGCCGTTGGGCAGCTTGCTGTTCAGTGGCGCAGCTAACGCATTAAGCATCCCGCCTGGGGAGTACGGTCGCAAGATTAAAACTCAAAGGAATTGACGGGGGCCCGCACAAGCGGTGGAGCATGTGGTTTAATTCGAAGCAACGCGCAGAACCTTACCAGCCTTTGACATGGCAGGACGATTTCCAGAGATGGATCTCTTCCAGCAATGGACCTGCACACAGGTGCTGCATGGCTGTCGTCAGCTCGTGTCGTGAGATGTTGGGTTAAGTCCCGCAACGAGCGCAACCCTCGCCTCTAGTTGCCAGCATTCAGTTGGGCACTCTAGAGGGACTGCCGGTGATAAGCCGAGAGGAAGGTGGGGATGACGTCAAGTCCTCATGGCCCTTACGGGCTGGGCTACACACGTGCTACAATGGTGGTGACAGTGGGATGCGAAAGGGCGACCTCTAGCAAATCTCCAAAAGCCATCTCAGTTCGGATTGTACTCTGCAACTCGAGTGCATGAAGTTGGAATCGCTAGTAATCGTGGATCAGCATGCCACGGTGAATACGTTCCCGGGCCTTGTACACACCGCCCGTCACACCATGGGAGTTGGCTTTACCCGAAGGCGCTGCGCTAACCCGCAAGGGAGGCAGGCGACCACGGTAGGGTCAGCGACTGGGGTGAAGTCGTAACAAGGTAGCCGTAGGGGAACCTGCGGCTGGATCACCTCCTTT
【0013】
更なる態様では、本発明は、PHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子の遺伝子破壊を含む変異型キサントバクター(Variant Xanthobacter)株に関する。好ましくは、株は、X.アギリス(X.agilis)、X.アミノキシダンス(X.aminoxidans)、X.オートトロフィカス(X.autotrophicus)、X.フラバス(X.flavus)、X.タゲティディス(X.tagetidis)、X.ビスコーサス(X.viscosus)、キサントバクターsp.126、キサントバクターsp.91及びVTT-E-193585株からなる群から選択される。
一実施形態では、変異型キサントバクター株は、phaC遺伝子(UniProtKB-A0A6C1KXK2)が破壊されている変異型X.オートトロフィカス株である。
別の実施形態では、変異型キサントバクター株は、phaC遺伝子(UniProtKB-A0A3L7AJD5)が破壊されている変異型X.タゲティディス株である。
別の実施形態では、変異型キサントバクター株は、phaC1(配列番号62)と最も高い配列同一性を有する当該株のゲノム中の遺伝子が破壊されているキサントバクター種の変異体である。配列同一性を決定するための方法は、当技術分野で周知である。好ましくは、コードされたタンパク質は、配列番号62に対して50%を超える配列同一性、60%を超える等、例えば70%を超える、80%を超える等、例えば90%を超える、95%を超える等の配列同一性を有する。
別の実施形態では、変異型キサントバクター株は、phaC1(配列番号62)と最も高い配列同一性を有するタンパク質をコードする当該株のゲノム中の遺伝子が破壊されている、X.アギリス、X.アミノキシダンス、X.フラバス、X.ビスコーサス、キサントバクターsp.126又はキサントバクターsp.91の変異体である。例えば、一実施形態では、変異体は、X.アギリスゲノム中の全遺伝子のうちphaC1(配列番号62)と最も高い配列同一性を有するX.アギリスの遺伝子が破壊されているX.アギリスの変異体である。
一実施形態では、変異型キサントバクター株は、NCBI ref.MBB6309058.1に記載の遺伝子が破壊されている変異型X.タゲティディス株である。
一実施形態では、変異型キサントバクター株は、NCBI ref.MBP2147722.1に記載の遺伝子が破壊されている変異型X.フラバス株である。
一実施形態では、変異型キサントバクター株は、NCBI ref.WP_138398147.1に記載の遺伝子が破壊されている変異型X.オートトロフィカス株である。
一実施形態では、変異型キサントバクター株は、NCBI ref.WP_210210858.1に記載の遺伝子が破壊されている変異型X.タゲティディス株である。
一実施形態では、変異体キサントバクター株は、NCBI ref.WP_209489961.1に記載の遺伝子が破壊されている変異型X.フラバス株である。
一実施形態では、変異型キサントバクター株は、NCBI ref.ABS67253.1に記載の遺伝子が破壊されている変異型X.オートトロフィカスPy2株である。
【0014】
更なる態様では、本発明は、本発明の変異体細菌株を含む培養物に関する。好ましい実施形態では、培養物の体積は、100mL以上、例えば1L以上、例えば10L以上、例えば1,000L以上、10,000L以上等、例えば50,000L以上、100,000L以上等、例えば200,000L以上である。
更なる態様では、本発明は、バイオマス及び/又はタンパク質の生成のための方法に関し、当該方法は、本発明の変異体細菌株を培養することを含む。一実施形態では、本方法はバイオマスの生成のためのものである。別の実施形態では、本方法は、タンパク質の生成のためのものである。一実施形態では、本方法は、エネルギー源としての水素及び無機炭素源を用いて連続培養で細菌を培養することを含み、無機炭素源は二酸化炭素を含む。更なる実施形態では、本方法はバイオマスの生成のためのものであり、エネルギー源としての水素及び無機炭素源を用いて連続培養で細菌を培養することを含み、無機炭素源は二酸化炭素を含む。本方法の様々な更なる実施形態を本明細書で以下に説明する。
【0015】
更なる主な態様では、本発明は、バイオマス及び/又はタンパク質の生成のための方法であって、当該方法が、エネルギー源としての水素及び無機炭素源と共に連続培養で変異型化学合成独立栄養細菌株を培養することを含み、無機炭素源が二酸化炭素を含み、当該変異型化学合成独立栄養株がPHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子、好ましくはphaC1(配列番号62)と最も配列同一性が高い遺伝子の遺伝子破壊を含む、バイオマス及び/又はタンパク質の生成のための方法に関する。
一実施形態では、本方法はバイオマスの生成のためのものである。別の実施形態では、本方法は、タンパク質の生成のためのものである。本方法の様々な更なる実施形態を本書で以下に説明する。
一実施形態では、本方法で使用される変異型化学合成独立栄養株は、キサントバクター(Xanthobacter)属のものであり、好ましくはVTT-E-193585株の変異体である。
別の実施形態では、本方法で使用される変異型化学合成独立栄養株は、クプリアビダス・ネカトル(Cupriavidus necator)種のものである。
【0016】
ゲノム配列によれば、VTT-E-193585の番号で寄託された株は、二酸化炭素分子がリブロース1,5-ホスフェートの5-炭素鎖に接続されて2分子のグリセレート3-ホスフェートを形成する炭素固定のために最も可能性の高いカルビン・ベンソン・バシャム(Calvin-Benson-Bassham)回路を使用する。
これにより、株は、増殖に必要な他の全ての有機分子を合成することができる。水素からのエネルギーは、NAD還元ヒドロゲナーゼ及び/又はNiFeSeヒドロゲナーゼを介して細胞に入る可能性が最も高い。本質的に、これは、水素(H)がH+に酸化され、NADがNADHに還元される酸化還元反応である。ATPに加えて、NADHは、生体内の主要なエネルギー担体の1つである。或いは、いくつかの他のエネルギー当量は、Hを使用する別のヒドロゲナーゼ酵素によって低減される。
カルビン・ベンソン・バシャム(Calvin-Benson-Bassham)回路は、COを固定するためにATP及びNADH/NADPHの形態のエネルギーを必要とする。この株は酸化的リン酸化によってATPを生成する可能性が最も高く、これは膜を横切るプロトン勾配を生成する4つのタンパク質複合体からなる。プロトン勾配は、主にNADHからのエネルギーを使用して生成される。プロトン勾配は、ATPシンターゼ複合体を駆動してATPを生成させる。ゲノム配列によれば、株は細菌F型ATPシンターゼを有する。
【0017】
方法が株を無機炭素源で培養することを含むと明示される場合、無機炭素源が培養物中の主な炭素源であることが理解されうる。したがって、培養物中に少量の有機炭素源が存在し得るが、培養物の主な代謝及び増殖は、炭素源としての無機炭素源、好ましくは二酸化炭素の利用に基づく。好ましくは、有機物である培養物に供給される炭素の割合は、本方法中に培養物に供給される全炭素の5%未満、例えば1%未満、例えば0.1%未満である。好ましくは、有機炭素源は本方法に供給されない。
【0018】
同様に、本方法がエネルギー源として水素(H)を用いて株を培養することを含むと明示される場合、水素が培養物中の主なエネルギー源であることを理解されうる。したがって、窒素源として供給され得るアンモニア等の培養物中に存在する他の少量のエネルギー源、又は少量の有機化合物が存在し得るが、培養物の主な代謝及び増殖は、エネルギー源としての水素の利用に基づく。本方法全体において、水素は好ましくは水電解によって、すなわち、水を電気で水素ガスと酸素ガスに分解することによって生成される。したがって、水素ガス及び酸素ガスは、近くの電気分解装置からバイオリアクタに供給される。或いは、電極をバイオリアクタの内部に配置して、別々の電気分解装置ではなくバイオリアクタ内で水素及び酸素を生成することができる。
【0019】
二酸化炭素を含む無機炭素源は、例えば一酸化炭素等の他の無機炭素源を含んでもよい。一実施形態では、気体形態の炭素源のみが培養物に提供される。好ましい実施形態では、二酸化炭素が培養物に提供される唯一の無機炭素源であり、実際に唯一の炭素源である。一実施形態では、ガス及びミネラルのみが培養物に供給され、供給されるガス中の二酸化炭素のレベルは、10%~50%の間、例えば15%~45%の間、20%~40%の間等、例えば25%~35%の間、26%~30%の間等である。
【0020】
別の実施形態では、ガス及びミネラルが培養物に供給され、供給されるガス中の水素(H)のレベルは、30%~80%の間、例えば35%~75%の間、40%~70%の間等、例えば45%~65%の間、50%~60%の間等である。
【0021】
別の実施形態では、ガス及びミネラルが培養物に供給され、供給されるガス中の酸素(O)のレベルは、10%~25%の間、例えば15%~20%の間、16%~18%の間等である。別の実施形態では、提供される酸素のレベルは、培養物中の溶存酸素のレベルが5%~10%の間に維持されるようなものである。
【0022】
好ましい実施形態では、ガス及びミネラルのみが培養物に供給され、H2、CO及びOを含むガスが供給され、Hのパーセンテージは40%~70%の間であり、COのパーセンテージは18%~28%の間であり、Oのパーセンテージは12%~22%の間である。
【0023】
典型的には、本発明の方法は、窒素源の添加を含む。窒素源は、例えば、水酸化アンモニウム、硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウム等のアンモニウム塩、アンモニア、尿素又は硝酸塩、例えば硝酸カリウムの形態で提供されてもよい。他の実施形態では、窒素ガス(N)が窒素源として提供される。好ましい実施形態では、窒素源は水酸化アンモニウム、又は硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩である。
一実施形態では、提供される窒素源は、100mg/L~10g/Lの間、250mg/L~4g/Lの間等、例えば0.5g/L~2g/Lの間、0.75g/L~1.5g/Lの間等の濃度の水酸化アンモニウムである。
【0024】
典型的には、本発明の方法は、アンモニウム、リン酸塩、カリウム、ナトリウム、バナジウム、鉄、硫酸塩、マグネシウム、カルシウム、モリブデン、マンガン、ホウ素、亜鉛、コバルト、セレン、ヨウ素、銅及び/又はニッケルを含有するミネラル等のミネラルの添加を含む。適切なミネラル培地は周知技術であり、例えば、Thermophilic Bacteria,CRC Press,Boca Raton,FL,Jacob K.Kristjansson,ed.,1992、例えば87頁、表4に記載されている。
【0025】
一実施形態では、添加される鉱物は、アンモニア、アンモニウム(例えば、塩化アンモニウム(NHCl)、硫酸アンモニウム((NHSO))、硝酸塩(例えば、硝酸カリウム(KNO))、尿素又は有機窒素源;リン酸塩(例えば、リン酸二ナトリウム(NaHPO)、リン酸カリウム(KHPO)、リン酸(HPO)、ジチオリン酸カリウム(KPS)、オルトリン酸カリウム(KPO)、リン酸二ナトリウム(NaHPO・2HO)、リン酸二カリウム(KHPO)又はリン酸一カリウム(KHPO);硫酸塩;酵母抽出物;キレート鉄(例えばEDTA又はクエン酸でキレート化);カリウム(例えば、リン酸カリウム(KHPO)、硝酸カリウム(KNO)、ヨウ化カリウム(KI)、臭化カリウム(KBr));並びに他の無機塩、ミネラル、及び微量栄養素(例えば、塩化ナトリウム(NaCl)、硫酸マグネシウム(MgSO・7HO)又は塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カルシウム(CaCl)、硫酸カルシウム(CaSO)又は炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸マンガン(MnSO・7HO)又は塩化マンガン(MnCl)、塩化第二鉄(FeCl)、硫酸第一鉄(FeSO・7HO)又は塩化第一鉄(FeCl・4HO)、重炭酸ナトリウム(NaHCO)又は炭酸ナトリウム(NaCO)、硫酸亜鉛(ZnSO)又は塩化亜鉛(ZnCl)、モリブデン酸アンモニウム(NHMoO)又はモリブデン酸ナトリウム(NaMoO・2HO)、第一銅硫酸塩(CuSO4)又は塩化銅(CuCl・2HO)、塩化コバルト(CoCl・6HO)又は硫酸コバルト(CoSO)、塩化アルミニウム(AlCl・6HO)、塩化リチウム(LiCl)、ホウ酸(HBO)、塩化ニッケルNiCl・6HO)又は硫酸ニッケル(NiSO)、塩化スズ(SnCl・HO)、塩化バリウム(BaCl・2HO)、セレン酸銅(CuSeO 5HO)、セレン酸ナトリウム(NaSeO)又は亜セレン酸ナトリウム(NaSeO)、メタバナジン酸ナトリウム(NaVO)、クロム塩)のうちの1つ以上を含む。
【0026】
好ましい実施形態では、本発明の方法は、NHOH、KHPO、NaHPO・2HO、NaVO・HO、FeSOx7HO、MgSO・7HO、CaSO、NaMoO・2HO、MnSO・7HO、ZnSO・7HO、HBO、CoSO、CuSO、NiSOのうちの1つ以上又は全ての添加を含む。
【0027】
一実施形態では、細胞に提供される培地は、1g/L未満の塩化物塩、0.25g/L未満の塩化物塩等、例えば0.1g/L未満の塩化物塩、0.025g/L未満の塩化物塩等、例えば0.01g/L未満の塩化物を含む。一実施形態では、塩化物塩は培養物に供給されない。
別の実施形態では、本方法中にビタミンは供給されない、すなわち培養物に提供される培地はビタミンを含有しない。
別の実施形態では、本方法中にアミノ酸は供給されない、すなわち培養物に提供される培地はアミノ酸を含有しない。
別の実施形態では、本方法中に有機化合物は供給されない、すなわち培養物に提供される培地は有機化合物を含まない。
特定の実施形態では、細菌培養物のpHは特定のレベルに制御される。特定の実施形態では、pHは、細菌の維持及び/又は増殖及び/又は有機化合物の生成に最適な範囲内に制御される。一実施形態では、培養物中のpHは、5.5~8.0の間、例えば6.5~7.0の間、例えば6.8に維持される。
特定の実施形態では、細菌培養物の温度が制御される。特定の実施形態では、温度は、細菌の維持及び/又は増殖及び/又は有機化合物の生成に最適な範囲内に制御される。一実施形態では、培養物を、25℃~40℃の間、例えば28℃~32℃の間、30℃等の温度で増殖させる。
【0028】
典型的には、本発明の方法はバイオリアクタ内で行われる。バイオリアクタは、細胞の培養に利用され、細胞の増殖曲線の特定の段階に維持され得る。バイオリアクタの使用は、化学合成独立栄養増殖を培養するための多くの方法において有利である。
一般に、溶存する二酸化炭素、酸素、及び水素等の他のガス、並びに他の溶存する栄養素、微量元素、温度及びpHの制御を含む増殖条件の制御は、バイオリアクタ内で促進される。栄養培地並びにガスは、バッチ添加として、又は定期的に、又は検出された枯渇若しくはプログラム設定点に応答して、又は培養物が増殖及び/又は維持されている期間中に連続的にバイオリアクタに添加され得る。
連続培養方法では、栄養培地及びガスがバイオリアクタに連続的に添加される。更に、細菌含有培地は、バイオリアクタから連続的に除去されている。
【0029】
好ましい実施形態では、細菌培養物の体積は、100mL以上、1L以上等、例えば10L以上、100L以上等、例えば1,000L以上、10,000L以上等、例えば50,000L以上、100,000L以上等、例えば200,000L以上である。
一実施形態では、培養物の生産性は、1時間当たり1リットル当たり0.1g超、例えば0.2超、例えば0.3超、0.4超等、例えば0.5超、0.6g超等、例えば0.7超、0.8超等、例えば0.9超、1g超等の細胞乾燥重量である。
【0030】
細菌は、細胞バンクから直接接種するか、又はより小規模の種培養を介して接種することができる。好ましくは、培養物への新鮮な培地の供給及び細菌を含む使用済み培地の除去は、バイオリアクタ内の体積が同じままであるように同じ速度で行われる。
一実施形態では、適切な細胞密度に達する初期相の後、細菌は定常状態又は擬似定常状態で増殖し、5を超える、例えば10を超える、例えば20を超える、50~200の間等、例えば50~100の間のOD600で対数期を継続的に維持する。
本発明の方法の一実施形態では、細菌株は、0.001~0.12h-1、例えば0.01~0.12h-1、例えば0.04~0.12h-1の増殖速度を有する。
本発明の方法の別の実施形態では、連続相における液体供給速度は、増殖速度の50~80%である。
【0031】
キサントバクターは、キサントバクター科のグラム陰性菌の属である。上述のように、一実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養株(すなわち、PHAシンターゼをコードする1つ以上の遺伝子の遺伝子破壊を含む変異体)は、キサントバクター属のものである。
好ましくは、株は、X.アギリス、X.アミノキシダンス、X.オートトロフィカス、X.フラバス、X.タゲティディス、X.ビスコーサス、キサントバクターsp.126、キサントバクターsp.91及びVTT-E-193585株からなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養株は、カルビン・ベンソン・バシャム経路(Calvin Benson Bassham pathway)を使用して二酸化炭素を生物に必須の有機化合物、例えばグルコースに変換する株である。
一実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養株は、水素(H)を細胞エネルギー当量に変換するためにNiFeSe-ヒドロゲナーゼを使用する株である。
一実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養株は、水素(H)を細胞エネルギー当量に変換するためにNAD還元ヒドロゲナーゼを使用する株である。
一実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養株は、窒素固定が可能である。
【0032】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号1に示される16SリボソームRNA、又は配列番号1と最大20個、例えば1~10個、1~5個等、例えば配列番号1と1、2若しくは3個のヌクレオチドの相違を有する16SリボソームRNAを含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号3に示される配列、又は配列番号3に示される配列と93%を超える同一性、例えば95%を超える同一性等、96%を超える同一性等、例えば97%を超える同一性、98%を超える同一性等、例えば99%を超える配列同一性を有する配列を有するリブロース-1,5-二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(ルビスコ)大鎖をコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号5に示される配列、又は配列番号5に示される配列と83%を超える配列同一性、例えば86%を超える同一性、90%を超える同一性等、例えば95%を超える同一性等、96%を超える同一性等、例えば97%を超える同一性、98%を超える同一性等、例えば99%を超える配列同一性を有する配列を有するリブロース-1,5-二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(ルビスコ)小鎖をコードする遺伝子を含む。
【0033】
配列番号2:リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ大鎖のヌクレオチド配列:

ATGGGTGCCGAAGCAACCGTCGGGCAGATCACGGACGCCAAGAAGAGATACGCCGCCGGCGTGCTGAAGTACGCCCAGATGGGCTACTGGAACGGCGACTACGTTCCCAAGGACACCGACCTCCTGGCGGTGTTCCGCATCACCCCCCAGGCGGGCGTGGACCCGGTGGAAGCCGCCGCGGCGGTCGCCGGCGAAAGCTCCACCGCTACCTGGACCGTGGTGTGGACCGACCGGCTCACCGCCGCCGACGTCTACCGCGCCAAGGCCTACAAGGTGGAGCCGGTGCCGGGCCAGGAAGGCCAGTATTTCTGCTACATCGCCTATGATCTCGATTTGTTCGAGGAAGGCTCCATCGCCAACCTCACGGCGTCGATCATCGGCAACGTCTTCTCCTTCAAGCCGCTGAAGGCGGCGCGGCTGGAGGACATGCGGCTTCCCGTCGCCTATGTGAAGACCTTCCGCGGCCCGCCCACCGGCATCGTGGTCGAGCGCGAGCGCCTGGACAAGTTCGGCCGCCCCCTTCTGGGCGCCACCACCAAGCCGAAGCTTGGCCTCTCGGGCAAGAATTACGGCCGCGTGGTCTATGAGGCCCTCAAGGGCGGCCTCGACTTCGTGAAGGACGACGAGAACATCAACTCGCAGCCCTTCATGCACTGGCGCGATCGCTTCCTCTATTGCATGGAGGCCGTCAACAAGGCCCAGGCCGAGACCGGCGAGGTGAAGGGGCACTATCTCAACATCACCGCCGGGACCATGGAGGAGATGTACCGCCGCGCCGAGTTCGCCAAGGAACTGGGCTCCGTGGTGGTGATGGTGGATCTCATCATCGGCTGGACCGCCATCCAGTCCATGTCCAACTGGTGCCGCGAGAACGACATGATCCTGCACATGCACCGTGCGGGCCATGGCACCTACACGCGCCAGAAGAGCCACGGCGTCTCCTTCCGCGTCATCGCCAAGTGGCTGCGGCTCGCCGGCGTCGACCACCTGCACACCGGCACCGCCGTGGGCAAGCTGGAAGGCGACCCCATGACCGTGCAGGGCTTCTACAATGTCTGCCGCGAGACGACGACGCAGCAGGACCTCACCCGCGGCCTGTTCTTCGAGCAGGACTGGGGCGGCATCCGCAAGGTGATGCCGGTGGCCTCCGGCGGCATCCATGCGGGCCAGATGCACCAGCTCATCGACCTGTTCGGCGAGGACGTGGTGCTCCAGTTCGGCGGCGGCACCATCGGCCACCCGGACGGCATCCAGGCCGGCGCCACCGCCAACCGCGTGGCGCTGGAAACCATGATCCTCGCCCGCAACGAGGGCCGCGACATCAGGAACGAGGGCCCGGAAATCCTGGTGGAAGCCGCCAAATGGTGCCGTCCGCTGCGCGCGGCGCTCGATACCTGGGGCGAGGTGACCTTCAACTACGCCTCCACCGACACGTCCGATTACGTGCCCACCGCGTCCGTCGCCTGA
【0034】
配列番号3:リブロース二リン酸カルボキシラーゼ大鎖のアミノ酸配列

MGAEATVGQITDAKKRYAAGVLKYAQMGYWNGDYVPKDTDLLAVFRITPQAGVDPVEAAAAVAGESSTATWTVVWTDRLTAADVYRAKAYKVEPVPGQEGQYFCYIAYDLDLFEEGSIANLTASIIGNVFSFKPLKAARLEDMRLPVAYVKTFRGPPTGIVVERERLDKFGRPLLGATTKPKLGLSGKNYGRVVYEALKGGLDFVKDDENINSQPFMHWRDRFLYCMEAVNKAQAETGEVKGHYLNITAGTMEEMYRRAEFAKELGSVVVMVDLIIGWTAIQSMSNWCRENDMILHMHRAGHGTYTRQKSHGVSFRVIAKWLRLAGVDHLHTGTAVGKLEGDPMTVQGFYNVCRETTTQQDLTRGLFFEQDWGGIRKVMPVASGGIHAGQMHQLIDLFGEDVVLQFGGGTIGHPDGIQAGATANRVALETMILARNEGRDIRNEGPEILVEAAKWCRPLRAALDTWGEVTFNYASTDTSDYVPTASVA
【0035】
配列番号4:リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ小鎖のヌクレオチド配列:
ATGCGCATCACCCAAGGCTCCTTCTCCTTCCTGCCGGACCTCACCGACACGCAGATCAAGGCCCAGGTGCAATATTGCCTGGACCAGGGCTGGGCGGTCTCGGTGGAGCACACCGACGATCCCCACCCGCGCAACACCTATTGGGAGATGTGGGGCCCGCCCATGTTCGATCTGCGCGACGCGGCCGGCGTCTTCGGCGAGATCGAAGCCTGCCGGGCCGCCAATCCCGAGCATTATGTGCGGGTGAACGCCTTCGATTCCAGCCGCGGATGGGAGACGATCCGCCTGTCCTTCATCGTTCAGCGGCCCACCGTGGAAGAGGGCTTCCGCCTCGACCGCACCGAAGGCAAGGGCCGCAACCAGAGCTACGCCATGCGCTACCGGGCGCAGTTCGCGCCGCGCTGA
【0036】
配列番号5:リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ小鎖のアミノ酸配列:

MRITQGSFSFLPDLTDTQIKAQVQYCLDQGWAVSVEHTDDPHPRNTYWEMWGPPMFDLRDAAGVFGEIEACRAANPEHYVRVNAFDSSRGWETIRLSFIVQRPTVEEGFRLDRTEGKGRNQSYAMRYRAQFAPR
【0037】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号7に示される配列、又は配列番号7に示される配列と70%を超える配列同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するNAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットアルファをコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号9に示される配列、又は配列番号9に示される配列と77%を超える配列同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するNAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットベータをコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号11に示される配列、又は配列番号11に示される配列と70%を超える配列同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するNAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットガンマをコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号13に示される配列、又は配列番号13に示される配列と79%を超える配列同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するNAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットデルタをコードする遺伝子を含む。
【0038】
配列番号6:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットアルファのヌクレオチド配列:

ATGATGCCATCTGAGCCGCACGGCGCGGGCATGCCGCCCCCACGGGAAGCGGCCGCGGTTCCCACCCCCCAGGAGGTGAGCGCGGTGGTGGCCGAGGTGGTCGCGGATGCCGTGGCATCGGTGGGCGGCGCACGCACCCGGCTCATGGACATCGTCCAGCTGGCCCAGCAGCGTCTCGGCCATCTCTCCGAAGAGACCATGGCGGCCATTGCCGCGCGGCTCGCCATTCCGCCGGTGGAAGTGGCGGACATGGTGTCCTTCTACGCCTTCCTGAACCGCGCGCCCAAGGGCCGCTACCACATCCGCCTGTCGCGCAGCCCCATCTCGCTGATGAAGGGCGCCGAGGCGGTGGCTGCCGCCTTCTGCCAGATCCTCGGCATCGCCATGGGCGAGACCTCGCAGGATGGCGACTTCACCCTGGAATGGACCAACGACATCGGCATGGCCGACCAGGAGCCGGCCGCCCTCGTCAACGGCACGGTGATGACGCAGCTCGCGCCCGGCGATGCGGCCATCATCGTCGGCCGGCTGCGGGCCCATCACGCGCCCAATGCCCTGCCGCTGTTCCCTGGAGCCGGCGTGGCCGGCTCCGGCCTGCCCCATGCCCGGATCCGCCCCAGCCTGGTGATGCCGGGACAGCTTCTGTTCCGCGAGGACCACACGACGCCGGGCGCCGGCATCAAGGCGGCACTCGCCCTCACCCCGGACGAAGTGGTGCAGAAGGTCTCCGCCGCGCGCCTGCGCGGGCGGGGTGGCGCCGGCTTTCCCACCGGTCTCAAATGGAAGCTCTGCCGCCAGTCGCCCGCCACCACCCGCCATGTGATCTGCAATGCGGACGAGGGCGAGCCCGGCACCTTCAAGGATCGCGTGCTGCTCACGCAGGCGCCGCACCTCATGTTCGACGGCATGACCATCGCCGGCTACGCCTTGGGGGCGCGGGAGGGCGTGGTCTATCTGCGCGGCGAGTACGCCTATCTGTGGGAGCCTCTGCATGCGGTCCTGCGCGAGCGCTATGGGCTCGGGCTCGCCGGCGCGAACATCCTGGGACACGCGGGCTTCGACTTCGACATCCGCATCCAGCTGGGCGCCGGCGCCTATATCTGCGGCGAGGAATCCGCGCTGGTGGAATCGCTGGAAGGCAAGCGCGGCTCGCCCCGCGACCGCCCCCCCTTCCCCACCGTGCGCGGCCATCTCCAGCAGCCCACCGCCGTGGACAATGTGGAGACCTTCGCCTGCGCCGCCCGCATCCTGGAGGATGGCGTGGAGGCGTTCGCGGGCATCGGCACGCCCGAATCCGCCGGCACGAAGCTCCTCTCGGTGTCGGGCGATTGCCCGCGCCCCGGCGTGTATGAGGTGCCCTTCGGCCTCACGGTGAACGCGCTGCTCGACCTTGTCGGCGCGCCGGACGCCGCCTTCGTGCAGATGGGTGGGCCGTCCGGCCAATGCGTGGCGCCGAAGGATTACGGCCGCCGCATCGCCTTCGAGGACCTGCCCACCGGCGGCTCGGTGATGGTGTTCGGCCCGGGGCGCGACGTGCTCGCCATGGTGCGCGAGTTCGCGGATTTCTTCGCCGGCGAATCCTGCGGCTGGTGCACGCCCTGCCGGGTGGGCACCACCTTGCTCAAGGAAGAGCTGGACAAGCTCCTCGCCAACCGCGCCACCCTCGCCGACATCCGCGCGCTGGAGACCCTGGCCACGACCGTCTCCCGCACCAGCCGCTGCGGCCTCGGCCAGACGGCGCCCAACCCCATCCTTTCCACCATGCGCAACCTGCCGGAAGCCTATGAGGCGAGGCTGAGGCCCGAAGACTTCCTGCCCTGGGCCTCGCTCGACGAGGCGCTGAAGCCCGCCATCGTCATCCAGGGCCGCGCGCCCGTGCCGGAGGAAGAGGCATGA
【0039】
配列番号7:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットアルファのアミノ酸配列:

MMPSEPHGAGMPPPREAAAVPTPQEVSAVVAEVVADAVASVGGARTRLMDIVQLAQQRLGHLSEETMAAIAARLAIPPVEVADMVSFYAFLNRAPKGRYHIRLSRSPISLMKGAEAVAAAFCQILGIAMGETSQDGDFTLEWTNDIGMADQEPAALVNGTVMTQLAPGDAAIIVGRLRAHHAPNALPLFPGAGVAGSGLPHARIRPSLVMPGQLLFREDHTTPGAGIKAALALTPDEVVQKVSAARLRGRGGAGFPTGLKWKLCRQSPATTRHVICNADEGEPGTFKDRVLLTQAPHLMFDGMTIAGYALGAREGVVYLRGEYAYLWEPLHAVLRERYGLGLAGANILGHAGFDFDIRIQLGAGAYICGEESALVESLEGKRGSPRDRPPFPTVRGHLQQPTAVDNVETFACAARILEDGVEAFAGIGTPESAGTKLLSVSGDCPRPGVYEVPFGLTVNALLDLVGAPDAAFVQMGGPSGQCVAPKDYGRRIAFEDLPTGGSVMVFGPGRDVLAMVREFADFFAGESCGWCTPCRVGTTLLKEELDKLLANRATLADIRALETLATTVSRTSRCGLGQTAPNPILSTMRNLPEAYEARLRPEDFLPWASLDEALKPAIVIQGRAPVPEEEA
【0040】
配列番号8:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットベータのヌクレオチド配列:

ATGAGCCGGGGATCCCCCGATGCCGGGAAAGACCGCACCATGAGCGCCACCGACGGCACCACCGCCCCCCGCAAGATCGTCATCGATCCGGTGACCCGCGTGGAGGGCCACGGCAAGGTCACCATCCGCCTGGATGAAGCCGGCGCGGTGGAGGATGCGCGTTTCCACATCGTGGAGTTCCGCGGCTTCGAGCGGTTCATCCAGGGCCGGATGTACTGGGAAGTGCCCCTTATCATCCAGCGGCTGTGCGGCATCTGCCCGGTGAGCCACCATCTGGCGGCGGCGAAAGCCATGGACCAGGTGGCGGGCGTGGACCGCGTACCGCCCACCGCCGAGAAACTGCGCCGGCTGATGCATTATGGGCAGGTGCTGCAATCCAACGCTTTGCACATCTTCCACCTCGCCTCGCCCGACCTCCTGTTCGGCTTCGACGCGCCGGCCGAGCAGCGCAACATCATCGCCGTGCTCCAGCGTTATCCGGAGATCGGCAAATGGGCGATCTTCATCAGGAAGTTCGGCCAGGAGGTCATCAAGGCCACCGGCGGGCGCAAGATCCATCCCACCAGCGCCATTCCCGGCGGGGTCAACCAGAACCTCGCCGTGGAGGACCGCGACGCCCTGCGCGCCAAGGTGGGCGAGATCATCAGCTGGTGCATGGCGGCGCTGGACCATCACAAGGCCTATGTGGCGGAAAACCGGGCGCTGCATGACAGCTTCGCCGCCTTCCCCTCCGCCTTCATGAGCCTCGTGGGGCCGGATGGCGGCATGGACCTTTATGACGGCACCCTGCGGGTGATCGATGCCGAGGGCGCCCCCCTCATCGAAGGCGCGCCGCCCGCCTCCTACCGCGACCACCTCATCGAGGAGGTGCGGCCCTGGAGCTATCTGAAATTCCCCCATCTGCGCGCCTTCGGCCGCGACGATGGCTGGTATCGGGTCGGCCCCCTCGCCCAGGTCAATTGCGCCGCGTCCATCGACACGCCCCGCGCCGAGGCGGCCCGGCGGGACTTCATGGCCGAGGGCGGCGGCAAGCCGGTGCATGCCACCCTCGCTTATCACTGGGCGCGGCTCATCGTGCTGGTCCATTGCGCGGAGAAGATCGAACAGCTGCTGTTCGACGACGACCTGCAAGGCTGCGATCTGCGTGCGGAGGGCACCCGGCGCGGGGAAGGCGTCGCCTGGATCGAGGCGCCGCGCGGCACCCTCATCCACCATTACGAGGTGGACGAGAACGACCAGGTGCGCCGCGCCAACCTCATCGTCTCCACCACCCACAATAACGAGGCCATGAACCGCGCCGTGCGGCAGGTGGCGAAGACGGACCTTTCCGGTCGCGAGATCACCGAAGGGCTGCTGAACCATATCGAGGTGGCCATCCGCGCCTTCGACCCCTGCCTGTCCTGCGCCACCCATGCGCTGGGCCAGATGCCGCTGATCGTGACGCTTGAAGATGCCTCCGGCGCAGAGATCGCCCGCGGAGTGAAGGAATGA
【0041】
配列番号9:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットベータのアミノ酸配列:

MSRGSPDAGKDRTMSATDGTTAPRKIVIDPVTRVEGHGKVTIRLDEAGAVEDARFHIVEFRGFERFIQGRMYWEVPLIIQRLCGICPVSHHLAAAKAMDQVAGVDRVPPTAEKLRRLMHYGQVLQSNALHIFHLASPDLLFGFDAPAEQRNIIAVLQRYPEIGKWAIFIRKFGQEVIKATGGRKIHPTSAIPGGVNQNLAVEDRDALRAKVGEIISWCMAALDHHKAYVAENRALHDSFAAFPSAFMSLVGPDGGMDLYDGTLRVIDAEGAPLIEGAPPASYRDHLIEEVRPWSYLKFPHLRAFGRDDGWYRVGPLAQVNCAASIDTPRAEAARRDFMAEGGGKPVHATLAYHWARLIVLVHCAEKIEQLLFDDDLQGCDLRAEGTRRGEGVAWIEAPRGTLIHHYEVDENDQVRRANLIVSTTHNNEAMNRAVRQVAKTDLSGREITEGLLNHIEVAIRAFDPCLSCATHALGQMPLIVTLEDASGAEIARGVKE
【0042】
配列番号10:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットガンマのヌクレオチド配列:

ATGAGCGAGACCCCCTTCACCTTTACCGTGGACGGCATCGCGGTCCCGGCCACCCCCGGCCAGAGCGTCATCGAGGCGTGCGATGCGGCGGGCATCTATATCCCGCGCCTGTGCCACCACCCGGACCTGCCGCCGGCGGGCCATTGCCGGGTGTGCACCTGCATCATCGACGGGCGGCCGGCCAGCGCCTGCACCATGCCCGCCGCCAGGGGCATGGTGGTGGAGAACGAGACGCCCGCTTTGCTGGCGGAGCGGCGCACGCTGATCGAGATGCTGTTCGCGGAAGGCAACCATTTCTGCCAGTTCTGCGAGGCGAGCGGCGATTGCGAATTGCAGGCGCTGGGCTACCTGTTCGGCATGGTGGCCCCGCCCTTCCCCCATCTGTGGCCGAAGCGGCCGGTGGATGCCAGCCATCCGGATATCTATATCGACCACAATCGCTGCATCCTGTGCTCGCGCTGCGTGCGCGCCTCGCGCACCCTGGACGGCAAGTCCGTGTTCGGCTTCGAGGGGCGCGGCATCGAGATGCATCTGGCGGTGACCGGCGGGCACCTGGACGACAGCGCCATCGCCGCCGCCGACAGGGCGGTTGAGATGTGCCCGGTGGGCTGCATCGTCCTCAAGCGCACCGGCTACCGCACGCCCTATGGCCGGCGGCGCTACGACGCCGCGCCCATCGGCTCCGACATCACCGCCCGGCGCGGCGGCGCGAAGGACTGA
【0043】
配列番号11:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットガンマのアミノ酸配列:

MSETPFTFTVDGIAVPATPGQSVIEACDAAGIYIPRLCHHPDLPPAGHCRVCTCIIDGRPASACTMPAARGMVVENETPALLAERRTLIEMLFAEGNHFCQFCEASGDCELQALGYLFGMVAPPFPHLWPKRPVDASHPDIYIDHNRCILCSRCVRASRTLDGKSVFGFEGRGIEMHLAVTGGHLDDSAIAAADRAVEMCPVGCIVLKRTGYRTPYGRRRYDAAPIGSDITARRGGAKD
【0044】
配列番号12:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットデルタのヌクレオチド配列:

ATGGCCAAGCCCAAACTCGCCACCTGCGCGCTGGCCGGCTGCTTCGGCTGCCACATGTCCTTCCTGGACATGGACGAGCGCATCGTCGAGCTCATCGACCTGGTGGACCTCGACGTCTCGCCCCTCGACGACAAGAAAAACTTCACCGGCATGGTGGAAATCGGCCTGGTGGAAGGCGGCTGCGCCGACGAGCGCCATGTGAAGGTGCTGCGCGAGTTCCGCGAGAAATCCCGCATCCTGGTGGCGGTGGGCGCCTGCGCCATCACCGGCGGCATCCCGGCATTGCGCAACCTCGCCGGCCTCGACGAATGCCTGAGGGAAGCCTACCTCACCGGCCCCACGGTGGAAGGCGGCGGGCTCATTCCCAACGACCCGGAGCTGCCGCTGCTGCTGGACAAGGTCTATCCGGTGCAGGACTTCGTGAAGATCGACCATTTCCTGCCCGGCTGCCCGCCCTCGGCCGACGCCATCTGGGCGGCTCTGAAGGCGCTGCTGACCGGCACCGAGCCGCATCTGCCCTACCCGCTTTTCAAGTACGAATGA
【0045】
配列番号13:NAD還元ヒドロゲナーゼHoxSサブユニットデルタのアミノ酸配列:

MAKPKLATCALAGCFGCHMSFLDMDERIVELIDLVDLDVSPLDDKKNFTGMVEIGLVEGGCADERHVKVLREFREKSRILVAVGACAITGGIPALRNLAGLDECLREAYLTGPTVEGGGLIPNDPELPLLLDKVYPVQDFVKIDHFLPGCPPSADAIWAALKALLTGTEPHLPYPLFKYE
【0046】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号15に示される配列、又は配列番号15に示される配列と84%を超える配列同一性、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するNiFeSeヒドロゲナーゼ大サブユニットをコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号17に示される配列、又は配列番号17に示される配列と90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するNiFeSeヒドロゲナーゼ小サブユニットをコードする遺伝子を含む。
【0047】
配列番号14:ペリプラズム[NiFeSe]ヒドロゲナーゼ大サブユニットのヌクレオチド配列:

TCCAGACCCGGGCAACATTGCTCCATGTGCTGGGCACCCTGGCCGGCCGCTGGCCCCATACCCTCGCGCTCCAGCCCGGCGGGGTGACCCGAAGCGCCGACCAGCACGACCGCATGCGCCTGCTCGCGACGCTGAAGGCGGTGCGGGCGGCGCTGGAAGAGACCTTGTTCGGCGCGCCTTTGGAAGAGGTGGCGGCCCTGGACGGCGCCGCCGCCGTGGAGGCCTGGCGCGCCAACGGCCCGGAAGGGGATTTCCGCCTGTTCCTGGAGATCGCCGCCGACCTGGAGCTGGACCGGCTCGGCCGCGCGCACGACCGCTTTCTCTCCTTCGGCGCCTACGCCCAGGACGAGGGGCGCCTTTATGGCGCCGGCACCTTCGAGGCCGGGACGGCGGGAGGGCTCGATCCCAACGCCATCACCGAGGACCACGCCTTCGCCCGCATGGAGGACCGCGCGGCGCCCCATGCGCCCTTTGACGGCTCCACCTTCCCCGATGCCGACGACACCGAGGGCTACACCTGGTGCAAGGCGCCGCGCCTTGCCGGCCTGCCCTTCGAGACCGGCGCCTTCGCCCGGCAGGTGGTGGCGGGCCATCCGCTCGCCCGGGACCTCGTGACGCGGGAAGGCGGCACTGTGCGCAGCCGCGTGGTCGGCCGGCTGCTGGAAACCGCGCGCACCCTGATCGCCATGGAGGGCTGGGTGAAGGAACTGCGGCCCGAAGGGCCCTGGTGCGCCCAGGGCCACCTGCCCCAGGAAGGCCGCGCCTTCGGCCTCACCGAGGCGGCGCGCGGGGCGCTCGGCCACTGGATGGTGGTGGAGAAGGGCCGCATTGCCCGCTACCAGATCATCGCCCCCACCACCTGGAACTTCTCCCCCCGCGACGGCGCGGGCCTGCCCGGCCCGCTGGAGACGGCCCTGGTGGGCGCGCCCGTGCGGCAGGGAGAGACGACGCCCGTGAGCGTGCAGCACATCGTGCGCTCCTTCGACCCGTGCATGGTCTGCACTGTGCATTGA
【0048】
配列番号15:ペリプラズム[NiFeSe]ヒドロゲナーゼ大サブユニットのアミノ酸配列:

MSAETRRLVVGPFNRVEGDLEVRLDVQDGRVQQAFVSSPLFRGFERILEGRDPRDALVIAPRICGICSVSQSHAAALALAGLQGIAPTHDGRIATNLIVAAENVADHLTHFHVFFMPDFARAVYEDRPWFAQAARRFKANQGVSVRRALQTRATLLHVLGTLAGRWPHTLALQPGGVTRSADQHDRMRLLATLKAVRAALEETLFGAPLEEVAALDGAAAVEAWRANGPEGDFRLFLEIAADLELDRLGRAHDRFLSFGAYAQDEGRLYGAGTFEAGTAGGLDPNAITEDHAFARMEDRAAPHAPFDGSTFPDADDTEGYTWCKAPRLAGLPFETGAFARQVVAGHPLARDLVTREGGTVRSRVVGRLLETARTLIAMEGWVKELRPEGPWCAQGHLPQEGRAFGLTEAARGALGHWMVVEKGRIARYQIIAPTTWNFSPRDGAGLPGPLETALVGAPVRQGETTPVSVQHIVRSFDPCMVCTVH
【0049】
配列番号16:ペリプラズム[NiFeSe]ヒドロゲナーゼ小サブユニットのヌクレオチド配列

ACGGGGGAGGAAGCCCGCGCCATCTTCGACGCCATCCTTGCCGGCGTTATCGTCCTCGACGCCCTGTGCGTGGAAGGCGCGCTGCTGCGCGGGCCGAACGGCACCGGGCGCTTCCATGTGCTGGCGGGCACGGACACCCCCACCATCGACTGGGCGCGGCAGCTCGCCGGCATGGCGCGCCACGTGGTGGCGGTGGGCACCTGCGCCGCCTATGGGGGCGTGACGGCGGCGGGCATCAACCCCACCGATGCCTGCGGCCTCCAGTTCGACGGACGCCGGAAGGGTGGGGCGCTGGGGGCGGACTTCCGCTCCCGCTCGGGGCTTCCGGTCATCAATGTGGCCGGCTGCCCCACCCATCCCAACTGGGTGACGGAAACCCTGATGCTGCTCGCCTGCGGCCTGCTGGGCGAGGCCGACCTCGACGTCTATGGCCGCCCGCGCTTCTATGCGGACCTGCTGGTGCATCACGGCTGCCCGCGCAACGAATACTATGAATACAAGGCGAGCGCCGAGAAGATGAGCGACCTCGGCTGCATGATGGAGCATCTGGGCTGCCTCGGCACCCAGGCCCACGCCGACTGCAACACGCGCCTTTGGAATGGCGAGGGCTCGTGCACCCGCGGCGGCTATGCCTGCATCAACTGCACGGCGCCGGAATTCGAGGAGCCGGGCCACGCCTTCCTGGAGACGCCCAAGATCGGCGGCATCCCCATCGGCCTGCCCACCGACATGCCCAAGGCCTGGTTCATCGCCTTGTCCTCCCTCGCCAAGGCGGCGACGCCGGAGCGGCTGCGCAAGAACGCGGTGTCCGACCATGTGGTCACGCCGCCCGCCGTCAAGGACATCAAGCGGCGATGA
【0050】
配列番号17:ペリプラズム[NiFeSe]ヒドロゲナーゼ小サブユニットのアミノ酸配列

MSTPFSVLWLQSGGCGGCTMSLLCAEAPDLATTLDAAGIGFLWHPALSEETGEEARAIFDAILAGVIVLDALCVEGALLRGPNGTGRFHVLAGTDTPTIDWARQLAGMARHVVAVGTCAAYGGVTAAGINPTDACGLQFDGRRKGGALGADFRSRSGLPVINVAGCPTHPNWVTETLMLLACGLLGEADLDVYGRPRFYADLLVHHGCPRNEYYEYKASAEKMSDLGCMMEHLGCLGTQAHADCNTRLWNGEGSCTRGGYACINCTAPEFEEPGHAFLETPKIGGIPIGLPTDMPKAWFIALSSLAKAATPERLRKNAVSDHVVTPPAVKDIKRR
【0051】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号19に示される配列、又は配列番号19に示される配列と70%を超える同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼガンマ鎖atpG_1をコードする遺伝子を含む。
【0052】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号21に示される配列、又は配列番号21に示される配列と78%を超える同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットアルファatpA_1をコードする遺伝子を含む。
【0053】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号23に示される配列、又は配列番号23に示される配列と62%を超える同一性、例えば70%を超える同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットb atpF_1をコードする遺伝子を含む。
【0054】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号25に示される配列、又は配列番号25に示される配列と90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットc、ナトリウムイオン特異的atpE_1をコードする遺伝子を含む。
【0055】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号27に示される配列、又は配列番号27に示される配列と80%を超える同一性、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットa atpB_1をコードする遺伝子を含む。
【0056】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号29に示される配列、又は配列番号29に示される配列と71%を超える同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼイプシロン鎖atpC_1をコードする遺伝子を含む。
【0057】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号31に示される配列、又は配列番号31に示される配列と84%を超える同一性、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットベータatpD_1をコードする遺伝子を含む。
【0058】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号33に示される配列、又は配列番号33に示される配列と97%を超える同一性、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットベータatpD_2をコードする遺伝子を含む。
【0059】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号35に示される配列、又は配列番号35に示される配列と86%を超える同一性、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼガンマ鎖atpG_2をコードする遺伝子を含む。
【0060】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号37に示される配列、又は配列番号37に示される配列と98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットアルファatpA_2をコードする遺伝子を含む。
【0061】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号39に示される配列、又は配列番号39に示される配列と85%を超える同一性、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットデルタatpHをコードする遺伝子を含む。
【0062】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号41に示される配列、又は配列番号41に示される配列と87%を超える同一性、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットb atpF_2をコードする遺伝子を含む。
【0063】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号43に示される配列、又は配列番号43に示される配列と81%を超える同一性、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットb’ atpG_3をコードする遺伝子を含む。
【0064】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号45に示される配列、又は配列番号45に示される配列と98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットc atpE_2をコードする遺伝子を含む。
【0065】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号47に示される配列、又は配列番号47に示される配列と92%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼサブユニットa atpB_2をコードする遺伝子を含む。
【0066】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号49に示される配列、又は配列番号49に示される配列と60%を超える同一性、例えば70%を超える同一性、80%を超える同一性等、例えば90%を超える同一性、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するATPシンターゼタンパク質I atpIをコードする遺伝子を含む。
【0067】
配列番号18:ATPシンターゼガンマ鎖atpG_1のヌクレオチド配列

GTGACCGAGCGCCTGTCCGACGTCAACGCCCGCATCGCCTCGGTGCGGCAGCTCTCATCGGTCATCACGGCCATGCGGGGCATTGCGGCGGCGCGGGCGCGGGAGGCGCGGGGTCGGCTCGACGGCATCCGCGCCTATGCGCAGACCATCGCCGAGGCCATCGGCCATGTGCTCGCCGTGCTGCCCGAGGAGGCCCGCGCCCGGTCCTCCGGGCACCGGCATCGGGGCCATGCGGTCATCGCCCTGTGCGCGGAGCAGGGCTTTGCCGGCGTCTTCAACGAGCGGGTGCTGGACGAGGCCGCCCGGCTGCTGACCGGCGGGGCGGGGCCGGCCGAGCTGCTGCTGGTGGGCGACCGGGGCCTGATGGTGGCCCGCGAGCGGGGGCTCGATGTCTCCTGGTCGGTGCCCATGGTGGCCCATGCGGGCCAGGCCTCGGCGCTGGCGGACCGCATCAGCGAGGAGCTCTACCGGCGGATCGATGCGGGACGGGTGACGCGGGTGTCGGTGGTGCACGCCGAGCCCGCCGCGTCCGCCGCCATCGAGACGGTGGTGAAAGTGCTGGTGCCGTTCGACTTCGCCCGCTTCCCCCTGGCGCGGGTGGCATCCGCCCCGCTCATGACCATGCCGCCGCCGCGGCTGCTGGCCCAGCTGTCGGAGGAATATGTGTTCGCCGAGCTGTGCGAGGCGCTCACCTTGTCCTTCGCGGCGGAGAACGAGGCCCGCATGCGGGCCATGATCGCCGCCCGCGCCAATGTGGCCGATACCCTGGAGGGCCTCGTCGGCCGCGCCCGGCAGATGCGCCAGGAGGAGATCACCAACGAGATCATCGAGCTGGAAGGCGGCGCCGGCAGCGCCCGGCATGCGGATTGA
【0068】
配列番号19:ATPシンターゼガンマ鎖atpG_1のアミノ酸配列

MTERLSDVNARIASVRQLSSVITAMRGIAAARAREARGRLDGIRAYAQTIAEAIGHVLAVLPEEARARSSGHRHRGHAVIALCAEQGFAGVFNERVLDEAARLLTGGAGPAELLLVGDRGLMVARERGLDVSWSVPMVAHAGQASALADRISEELYRRIDAGRVTRVSVVHAEPAASAAIETVVKVLVPFDFARFPLARVASAPLMTMPPPRLLAQLSEEYVFAELCEALTLSFAAENEARMRAMIAARANVADTLEGLVGRARQMRQEEITNEIIELEGGAGSARHAD
【0069】
配列番号20:ATPシンターゼサブユニットアルファatpA_1のヌクレオチド配列

ATGAGCACGGGCGCGCAAGCGAGCGAGGATTGGCTCACCCGGAGCCGGGCGGCCCTGGCCGGGACGCGCCTTTCCCAGCAATCCCAATCGGTGGGCCGGGTGGAGGAGATGGCCGACGGCATCGCCCGCGTCTCCGGCCTGCCGGATGTGCGGCTCGACGAGCTTCTCACCTTCGAGGGCGGCCAGACCGGCTATGCCCTCACCCTCGATCGCACCGAGATCGCCGTGGTGCTGCTGGATGACGCCTCCGGCGTGGAGGCGGGCGCCCGGGTGTTCGGCACCGGCGAGGTGGTGAAGGTGCCGGTGGGGCCGGGGCTGCTGGGCCGCATCGTCGACCCCCTCGGCCGGCCCATGGACCGCTCCGAGCCGGTGGTGGCGCAGGCGCACCATCCCATCGAGCGGCCGGCGCCGGCCATCATCGCCCGCGACCTGGTCTCGCAGCCGGTTCAGACCGGCACGCTGGTGGTGGATGCGCTGTTCTCCCTCGGCCGGGGCCAGCGCGAGCTCATCATCGGCGACCGGGCTACCGGCAAGACCGCCATCGCGGTGGACACCATCATCAGCCAGAAGCATTCGGACATCGTGTGCATCTACGTGGCGGTGGGCCAGCGCGCCGCCGCCGTGGAGCGGGTGGTGGAGGCGGTGCGCGCCCACGGGGCGATCGAGCGCTGCATCTTCGTGGTCGCCTCGGCCGCCGCCTCGCCAGGGCTGCAATGGATCGCGCCGTTCGCCGGCATGACCATGGCGGAATATTTCCGCGACAACGGCCAGCATGCGCTCATCATCATCGATGATCTCACCAAGCATGCGGCCACCCATCGCGAGCTGGCGCTGCTCACCCACGAGCCGCCGGGCCGCGAGGCCTATCCCGGCGACATCTTCTATGTGCACGCCCGCCTTCTGGAGCGGGCCGCCAAGCTCTCCGCCGAGCTGGGCGGTGGCTCGCTCACGGCCCTGCCCATCGCGGAGACGGACGCGGGAAACCTCTCCGCCTATATCCCCACCAACCTCATCTCCATCACCGATGGGCAGATCGTGCTGGATTCGCGGCTGTTCGCGGCCAACCAGCGCCCGGCGGTGGATGTGGGCCTCTCCGTGAGCCGGGTGGGCGGCAAGGCGCAGCATCCCGCGCTTCGGGCCGTGTCCGGGCGCATCCGGCTCGATTATTCCCAGTTCCTGGAGCTGGAAATGTTCACCCGCTTCGGCGGCATCACCGATACCCGCGTGAAGGCGCAGATCACCCGGGGCGAGCGCATCCGCGCGCTGCTCACCCAGCCGCGCTTTTCCACCCTGCGCCTTCAGGACGAGGTGGCGCTGCTGGCCGCGCTGGCGGAGGGGGTGTTCGACACTTTGGCCCCGGGGCTGATGGGCGCCGTGCGTGCCCGCATTCCGGCCCAGCTGGATGCGCAGGTGAAGGACGTGGCCTCGGCCCTCGCCGAGGGCAAGGTGCTGGAGGAGGGCTTGCACGCCCGTCTCGTGGCGGCCGTGCGGGCCGTCGCGGCGGACGTGGCCGCGACCGCGAAGGCCGGGCCGTGA
【0070】
配列番号21:ATPシンターゼサブユニットアルファatpA_1のアミノ酸配列

MSTGAQASEDWLTRSRAALAGTRLSQQSQSVGRVEEMADGIARVSGLPDVRLDELLTFEGGQTGYALTLDRTEIAVVLLDDASGVEAGARVFGTGEVVKVPVGPGLLGRIVDPLGRPMDRSEPVVAQAHHPIERPAPAIIARDLVSQPVQTGTLVVDALFSLGRGQRELIIGDRATGKTAIAVDTIISQKHSDIVCIYVAVGQRAAAVERVVEAVRAHGAIERCIFVVASAAASPGLQWIAPFAGMTMAEYFRDNGQHALIIIDDLTKHAATHRELALLTHEPPGREAYPGDIFYVHARLLERAAKLSAELGGGSLTALPIAETDAGNLSAYIPTNLISITDGQIVLDSRLFAANQRPAVDVGLSVSRVGGKAQHPALRAVSGRIRLDYSQFLELEMFTRFGGITDTRVKAQITRGERIRALLTQPRFSTLRLQDEVALLAALAEGVFDTLAPGLMGAVRARIPAQLDAQVKDVASALAEGKVLEEGLHARLVAAVRAVAADVAATAKAGP
【0071】
配列番号22:ATPシンターゼサブユニットb atpF_1のヌクレオチド配列

ATGCAGATCGACTGGTGGACGCTGGGCCTGCAGACGGTCAACGTCCTCGTTCTCATCTGGCTCCTGAGCCGCTTCCTGTTCAAGCCGGTGGCGCAGGTCATCGCGCAGCGCCGTGCCGAGATCGAGAAGCTGGTGGAGGATGCGCGCGCCGCCAAGGCCGCCGCCGAGGCCGAGCGGGACACGGCGAAGGCGGAGGAGGCGCGCCTTGCCGCCGAGCGCGGCGCCCGCATGGCGGCGGTCGCCAAGGAGGCGGAGGCGCAGAAGGCGGCATTGCTGGCCGCCGCCAAGACCGAGGCCGAGGCCCTGCACGCGGCCGCGGAAGCGGCCATCGTCCGGGCGCGGGCGAGCGAGGAGGAAGCCGCCGCCGACCGCGCCAGCCGCCTTGCCGTGGACATCGCCGCCAAGCTGCTGGACCGGCTGCCCGACGACGCCCGGGTCGCGGGCTTCATCGATGGCCTCGCCGAGGGGCTTGAAGCCCTGCCCGAGGCGAGCCGGGCGGTGATCGGCGTCGACGGCGCGCCAGTGCGCGTGACGGCCGCGCGCGCCCTTATGCCGGCGGAGGAGGAGGCCTGCCGCACGCGGCTCTCCCAGGCGCTGGGCCGTCCGGTGACGCTGGCCGTGACCATCGACCCCGCCCTCATCGCCGGCCTGGAGATGGAGACGCCCCACGCGGTGGTGCGCAATTCCTTCAAGGCCGATCTCGACCGCGTCACCGCGGCGCTCACCCATCATGGGACCTGA
【0072】
配列番号23:ATPシンターゼサブユニットb atpF_1のアミノ酸配列

MQIDWWTLGLQTVNVLVLIWLLSRFLFKPVAQVIAQRRAEIEKLVEDARAAKAAAEAERDTAKAEEARLAAERGARMAAVAKEAEAQKAALLAAAKTEAEALHAAAEAAIVRARASEEEAAADRASRLAVDIAAKLLDRLPDDARVAGFIDGLAEGLEALPEASRAVIGVDGAPVRVTAARALMPAEEEACRTRLSQALGRPVTLAVTIDPALIAGLEMETPHAVVRNSFKADLDRVTAALTHHGT
【0073】
配列番号24:ATPシンターゼサブユニットc、ナトリウムイオン特異的atpE_1のヌクレオチド配列

ATGACTGTCGAGATGGTCAGCATCTTCGCGGCGGCGCTCGCCGTCTCCTTCGGCGCCATCGGGCCGGCCCTGGGCGAGGGCCGGGCGGTGGCCGCGGCCATGGACGCCATCGCCCGCCAGCCGGAGGCGGCCGGAACCTTGTCGCGCACGCTCTTCGTCGGCCTCGCCATGATCGAGACCATGGCGATCTACTGCCTGGTGATCGCGCTCCTGGTGCTCTTCGCCAATCCGTTCGTGAAGTGA
【0074】
配列番号25:ATPシンターゼサブユニットc、ナトリウムイオン特異的atpE_1のアミノ酸配列

MTVEMVSIFAAALAVSFGAIGPALGEGRAVAAAMDAIARQPEAAGTLSRTLFVGLAMIETMAIYCLVIALLVLFANPFVK
【0075】
配列番号26:ATPシンターゼサブユニットa atpB_1のヌクレオチド配列

ATGGGCTCGCCGCTGATCCTCGAACCCCTGTTCCATATCGGGCCCGTGCCCATCACCGCGCCGGTGGTGGTCACCTGGCTCATCATGGCCGCCTTCATTGGGCTGGCGCGGCTCATCACCCGGAAGCTTTCCACCGATCCCACCCGGACCCAGGCGGCGGTGGAAACGGTGCTGACCGCCATCGATTCCCAGATCGCCGACACCATGCAGGCCGATCCCGCGCCTTATCGCGCGCTCATCGGCACCATCTTCCTTTATGTGCTGGTGGCCAACTGGTCCTCGCTCATCCCGGGCATCGAGCCGCCCACGGCGCATATCGAGACCGATGCGGCGCTCGCTTTCATCGTGTTCGCCGCCACCATCGGGTTCGGGTTGAAGACAAGGGGTGTGAAGGGCTATCTCGCCACCTTCGCCGAACCCTCCTGGGTGATGATCCCGCTCAATGTGGTGGAGCAGATCACCCGGACCTTCTCGCTCATCGTGCGCCTGTTCGGCAACATCATGAGCGGGGTGTTCGTGGTCGGCATCATCCTGTCCCTCGCCGGGCTGCTGGTGCCCATCCCCCTCATGGCGCTCGATCTCCTGACCGGCGCCGTGCAGGCCTACATCTTCGCGGTGCTGGCCTGCGTGTTCATCGGCGCGGCCATTGGCGAGGCGCCGGCAAAGCCCCAATCGAAGGAGCCAGGGAAAACATCATGA
【0076】
配列番号27:ATPシンターゼサブユニットa atpB_1のアミノ酸配列

MGSPLILEPLFHIGPVPITAPVVVTWLIMAAFIGLARLITRKLSTDPTRTQAAVETVLTAIDSQIADTMQADPAPYRALIGTIFLYVLVANWSSLIPGIEPPTAHIETDAALAFIVFAATIGFGLKTRGVKGYLATFAEPSWVMIPLNVVEQITRTFSLIVRLFGNIMSGVFVVGIILSLAGLLVPIPLMALDLLTGAVQAYIFAVLACVFIGAAIGEAPAKPQSKEPGKTS
【0077】
配列番号28:ATPシンターゼイプシロン鎖atpC_1のヌクレオチド配列

GTGAGCGCGCCGCTGCACCTCACCATCACCACGCCGGCCGCCGTTCTGGTGGACCGTGCCGACATCGTGGCCCTGCGTGCCGAGGACGAGAGCGGCAGCTTCGGCATCCTGCCCGGCCATGCGGATTTCCTGACCGTTCTGGAGGCCTGCGTGGTGCGCTTCAAGGATGGGGCCGACGGCGTGCATTATTGTGCTCTCAGTGGTGGCGTGCTGTCGGTCGAGGAGGGCCGGCGCATCGCCATCGCCTGCCGTCAGGGCACGGTGAGCGACGACCTGGTCGCCCTGGAAGGGGCGGTGGACGCCATGCGTTCGGCGGAGAGCGATGCCGACAAGCGGGCCCGGGTGGAGCAGATGCGCCTTCATGCCCACGCCGTGCGCCAGCTCCTGCACTATCTGCGGCCCGGCCGGGCCGGCGGCGTGGCGCCGGCCGCCGCGCCGGAGGAGGGGCCGTCATGA
【0078】
配列番号29:ATPシンターゼイプシロン鎖atpC_1のアミノ酸配列

MSAPLHLTITTPAAVLVDRADIVALRAEDESGSFGILPGHADFLTVLEACVVRFKDGADGVHYCALSGGVLSVEEGRRIAIACRQGTVSDDLVALEGAVDAMRSAESDADKRARVEQMRLHAHAVRQLLHYLRPGRAGGVAPAAAPEEGPS
【0079】
配列番号30:ATPシンターゼサブユニットベータatpD_1のヌクレオチド配列

ATGGCAGCGGCAGATGAGGAGGCGCAATCGGCCGCCGGCCCCGCCTCGGGCCGGGTGGTGGCCGTGCGCGGCGCGGTGATCGACATCGCCTTTGCCCAGCCTCCGCTGCCGCCGCTGGACGACGCCCTTCTCATCACCGACGGCCGGGGCGGCACGGTGCTGGTGGAGGTGCAGAGCCATATGGATCGGCACACGGTGCGCGCCATCGCCCTTCAGGCCACCACCGGCCTCAGCCGGGGGCTGGAGGCGGCGCGGGTGGGCGGGCCGGTGAAGGTGCCGGTGGGAGACCATGTGCTCGGCCGCCTCCTGGATGTCACCGGCGCCATCGGCGACAAGGGCGGGCCGCTGCCGGCCGACGTGCCCACGCGGCCGATCCACCACGCGCCGCCATCCTTCGCCGCGCAGGGCGGCACGTCCGATCTGTTTCGCACCGGCATCAAGGTCATCGACCTCCTGGCGCCCCTCGCCCAGGGCGGCAAGGCGGCCATGTTCGGCGGGGCCGGCGTGGGCAAGACCGTGCTGGTGATGGAGCTGATCCACGCCATGGTGGCGAGCTACAAGGGCATCTCGGTGTTTGCCGGCGTGGGGGAGCGCTCCCGCGAGGGCCACGAGATGCTGCTGGACATGACCGATTCCGGCGTGCTCGACCGCACCGTTCTGGTCTATGGCCAGATGAACGAGCCCCCCGGGGCCCGCTGGCGGGTGCCCATGACGGCGCTGACCATCGCCGAATATTTCCGCGACGAGAAGCACCAGAACGTCCTGCTGCTGATGGACAACATCTTCCGCTTCGTCCAGGCGGGGGCGGAGGTCTCCGGCCTTTTGGGCCGTCCGCCCTCCCGGGTGGGATACCAGCCGACGCTGGCGAGCGAGGTGGCGGCGCTCCAGGAACGCATCACCTCCGTGGGCGAGGCCTCGGTGACCGCCATCGAGGCGGTCTACGTGCCGGCGGATGACTTCACCGATCCCGCCGTGACCACCATCGCCGCCCACGTGGATTCCATGGTGGTGCTCTCCCGCGCCATGGCGGCGGAGGGCATGTATCCGGCGGTGGACCCCATCTCCTCCTCGTCGGTGCTGCTCGACCCGCTCATCGTGGGGGACGAGCATGCGCGCGTCGCCAACGAGGTGCGCCGGACCATCGAGCATTATCGCGAGCTTCAGGATGTGATCTCGCTGCTGGGCATGGAGGAATTGGGCACCGAGGATCGCCGCATCGTGGAGCGGGCGCGCCGGCTCCAGCGCTTCCTCACCCAGCCCTTCACGGTCACCGAGGCCTTCACCGGCGTGCCCGGCCGCTCGGTGGCCATCGCCGACACCATCGCCGGCTGCAGGATGATCCTGTCCGGCGCCTGCGACGACTGGCAGGAAAGCGCCCTCTACATGGTGGGCACCATCGACGAGGCCCGCCAGAAGGAGGAGGCCGCTCGCGCCAAGGCGGGGCAGGGCGCCCCGGCCGGGACGGCAGCCGAGACGGCGGAGGCCGCCCCGTGA
【0080】
配列番号31:ATPシンターゼサブユニットベータatpD_1のアミノ酸配列

MAAADEEAQSAAGPASGRVVAVRGAVIDIAFAQPPLPPLDDALLITDGRGGTVLVEVQSHMDRHTVRAIALQATTGLSRGLEAARVGGPVKVPVGDHVLGRLLDVTGAIGDKGGPLPADVPTRPIHHAPPSFAAQGGTSDLFRTGIKVIDLLAPLAQGGKAAMFGGAGVGKTVLVMELIHAMVASYKGISVFAGVGERSREGHEMLLDMTDSGVLDRTVLVYGQMNEPPGARWRVPMTALTIAEYFRDEKHQNVLLLMDNIFRFVQAGAEVSGLLGRPPSRVGYQPTLASEVAALQERITSVGEASVTAIEAVYVPADDFTDPAVTTIAAHVDSMVVLSRAMAAEGMYPAVDPISSSSVLLDPLIVGDEHARVANEVRRTIEHYRELQDVISLLGMEELGTEDRRIVERARRLQRFLTQPFTVTEAFTGVPGRSVAIADTIAGCRMILSGACDDWQESALYMVGTIDEARQKEEAARAKAGQGAPAGTAAETAEAAP
【0081】
配列番号32:ATPシンターゼサブユニットベータatpD_2のヌクレオチド配列

ATGGCGAACAAGGTCGGACGCATCACCCAGATCATCGGCGCCGTCGTCGACGTGCAGTTCGACGGGCATCTGCCGGCGATTCTCAACGCGATCGAGACCACCAACCAGGGCAACCGGCTGGTGCTCGAAGTGGCTCAGCATCTCGGCGAGAACACCGTGCGCTGCATCGCCATGGATGCCACTGAAGGCCTGGTGCGTGGCCAGGAGGTGGCCGACACCGATGCGCCCATCCAGGTGCCCGTGGGCGCCGCCACCCTCGGCCGCATCATGAACGTGATCGGCGAGCCGGTGGACGAGCTGGGCCCCATCGAGGGCGAAGCGCTGCGCGGCATCCATCAGCCGGCCCCCTCCTATGCGGAGCAGGCCACGGAAGCTGAGATCCTCGTCACCGGCATCAAGGTGGTGGATCTGCTGGCGCCCTATTCCAAGGGCGGCAAGGTGGGCCTGTTCGGCGGCGCCGGCGTGGGCAAGACCGTGCTCATCATGGAGCTGATCAACAACGTGGCCAAGGCGCACGGCGGCTATTCCGTGTTCGCCGGCGTGGGTGAGCGCACCCGCGAGGGCAACGACCTCTACCACGAGATGATCGAGTCCAACGTGAACAAGGACCCGCACGAGAACAATGGCTCGGCGGCCGGTTCCAAGTGCGCCCTGGTCTATGGCCAGATGAACGAGCCGCCCGGCGCCCGCGCCCGCGTGGCCCTCACCGGCCTCACCGTCGCCGAGCATTTCCGCGACCAGGGCCAGGACGTGCTGTTCTTCGTGGACAACATCTTCCGCTTCACCCAGGCGGGCTCCGAGGTGTCGGCGCTTCTCGGCCGCATCCCCTCGGCGGTGGGCTACCAGCCGACGCTGGCCACCGACATGGGCCAGCTGCAGGAGCGCATCACCACCACCACCAAGGGCTCCATCACCTCGGTGCAGGCCATCTACGTGCCGGCGGACGATCTGACCGATCCGGCGCCGGCCGCCTCCTTCGCCCATCTGGACGCCACCACGGTGCTGTCGCGCTCCATCGCGGAGAAGGGCATCTACCCGGCGGTGGATCCGCTGGACTCCACCTCGCGCATGCTGTCTCCCGCCATCCTCGGCGACGAGCACTACAACACCGCGCGCCAGGTGCAGCAGACCCTGCAGCGCTACAAGGCGCTCCAGGACATCATCGCCATCCTGGGCATGGACGAACTCTCCGAAGAGGACAAGCTCACCGTGGCCCGCGCCCGCAAGATCGAGCGCTTCCTCTCCCAGCCCTTCCACGTGGCCGAGGTGTTCACCGGTTCGCCCGGCAAGCTGGTCGACCTCGCCGACACCATCAAGGGCTTCAAGGGCCTGGTGGACGGCAAGTACGACTACCTGCCCGAGCAGGCCTTCTACATGGTGGGCACCATCGAAGAAGCCATCGAGAAGGGCAAGAAGCTGGCGGCCGAGGCGGCCTGA
【0082】
配列番号33:ATPシンターゼサブユニットベータatpD_2のアミノ酸配列

MANKVGRITQIIGAVVDVQFDGHLPAILNAIETTNQGNRLVLEVAQHLGENTVRCIAMDATEGLVRGQEVADTDAPIQVPVGAATLGRIMNVIGEPVDELGPIEGEALRGIHQPAPSYAEQATEAEILVTGIKVVDLLAPYSKGGKVGLFGGAGVGKTVLIMELINNVAKAHGGYSVFAGVGERTREGNDLYHEMIESNVNKDPHENNGSAAGSKCALVYGQMNEPPGARARVALTGLTVAEHFRDQGQDVLFFVDNIFRFTQAGSEVSALLGRIPSAVGYQPTLATDMGQLQERITTTTKGSITSVQAIYVPADDLTDPAPAASFAHLDATTVLSRSIAEKGIYPAVDPLDSTSRMLSPAILGDEHYNTARQVQQTLQRYKALQDIIAILGMDELSEEDKLTVARARKIERFLSQPFHVAEVFTGSPGKLVDLADTIKGFKGLVDGKYDYLPEQAFYMVGTIEEAIEKGKKLAAEAA
【0083】
配列番号34:ATPシンターゼガンマ鎖atpG_2のヌクレオチド配列

ATGGCGAGTCTGAAGGACCTGAGAAACCGCATTGCCTCGGTGAAGGCGACGCAGAAGATCACCAAGGCGATGCAGATGGTCGCCGCGGCGAAGCTGCGTCGCGCCCAGGCGGCGGCTGAAGCGGCCCGTCCCTATGCGGAACGCATGGAGACGGTGCTCGGAAATCTTGCCTCCGGCATGGTGGTGGGCGCGCAGGCGCCTGTTCTCATGACCGGGACGGGCAAGAGCGACACCCACCTGCTGCTGGTGTGCACCGGCGAGCGCGGCCTGTGCGGCGCCTTCAACTCGTCCATCGTGCGCTTCGCCCGCGAGCGGGCGCAGCTGCTGCTGGCCGAGGGCAAGAAGGTGAAAATCCTGTGCGTGGGCCGCAAGGGCCACGAGCAGCTGCGCCGCATCTACCCGGACAACATCATCGACGTGGTGGACCTGCGCGCGGTGCGCAACATCGGCTTCAAGGAGGCCGACGCCATCGCCCGCAAGGTGCTGGCCCTGCTCGATGAAGGCGCATTCGACGTCTGCACGCTCTTCTACTCCCACTTCAGGAGCGTGATCGCCCAGGTGCCGACGGCCCAGCAGCTCATTCCGGCCACCTTCGACGAGCGGCCGGCCGTCGCCGATGCGCCGGTCTATGAATATGAGCCGGAGGAGGAGGAGATCCTCGCCGAGCTGCTGCCGCGCAACGTGGCGGTGCAGATCTTCAAGGCCCTCCTCGAGAACCAGGCTTCTTTCTATGGCTCCCAGATGAGCGCCATGGACAACGCCACGCGCAATGCGGGCGAGATGATCAAGAAGCAGACGCTCACCTACAACCGTACCCGCCAGGCCATGATCACGAAGGAACTCATCGAGATCATCTCCGGCGCCGAGGCCGTCTGA
【0084】
配列番号35:ATPシンターゼガンマ鎖atpG_2のアミノ酸配列

MASLKDLRNRIASVKATQKITKAMQMVAAAKLRRAQAAAEAARPYAERMETVLGNLASGMVVGAQAPVLMTGTGKSDTHLLLVCTGERGLCGAFNSSIVRFARERAQLLLAEGKKVKILCVGRKGHEQLRRIYPDNIIDVVDLRAVRNIGFKEADAIARKVLALLDEGAFDVCTLFYSHFRSVIAQVPTAQQLIPATFDERPAVADAPVYEYEPEEEEILAELLPRNVAVQIFKALLENQASFYGSQMSAMDNATRNAGEMIKKQTLTYNRTRQAMITKELIEIISGAEAV
【0085】
配列番号36:ATPシンターゼサブユニットアルファatpA_2のヌクレオチド配列

ATGGACATTCGAGCCGCTGAAATCTCTGCCATCCTGAAAGAGCAGATCCAGAATTTCGGCCAGGAGGCGGAAGTCTCCGAGGTGGGTCAGGTTCTGTCCGTGGGTGACGGCATCGCGCGCGTCTACGGCCTCGACAACGTCCAGGCGGGCGAGATGGTCGAGTTCGAGAACGGCACGCGCGGCATGGCGCTGAACCTCGAGCTCGACAATGTCGGCATCGTGATCTTCGGTTCCGACCGCGAGATCAAGGAAGGCCAGACCGTCAAGCGGACCGGCGCCATCGTGGACGCCCCCGTCGGCAAGGGCCTGCTCGGCCGCGTCGTGGACGCTCTCGGCAACCCGATCGACGGCAAGGGCCCGATCATGTTCACCGAGCGTCGCCGGGTCGACGTGAAGGCGCCGGGCATCATCCCGCGCAAGTCGGTGCACGAGCCCATGCAGACCGGCCTGAAGGCCATCGATGCGCTCATCCCCATCGGCCGCGGCCAGCGCGAGCTCATCATCGGCGACCGCCAGACCGGCAAGACCGCCGTGGCGCTCGACTCGATCCTGAACCAGAAGCCCATCAACCAGGGCGACGACGAGAAGGCCAAGCTCTACTGCGTCTATGTCGCGGTGGGCCAGAAGCGTTCCACTGTCGCGCAGTTCGTGAAGGTGCTCGAGGAGCACGGCGCGCTGGAATATTCCATCGTCGTCGCCGCCACCGCCTCGGACGCGGCCCCCATGCAGTTCCTGGCGCCGTTCACCGGCACCGCCATGGGCGAGTATTTCCGCGACAACGGCATGCACGCCCTCATCATCCATGATGACCTGTCCAAGCAGGCCGTGGCCTACCGCCAGATGTCGCTGCTGCTGCGCCGCCCGCCGGGCCGCGAGGCCTATCCCGGCGATGTGTTCTACCTGCACTCCCGCCTCTTGGAGCGCGCCGCCAAGCTCAATGACGAGCACGGCGCCGGCTCGCTGACCGCCCTGCCGGTGATCGAGACCCAGGCCAACGACGTGTCGGCCTACATCCCGACCAACGTGATCTCCATCACCGACGGTCAGATCTTCCTTGAATCCGATCTGTTCTACCAGGGCATCCGCCCGGCGGTGAACGTGGGCCTGTCGGTGTCGCGCGTGGGCTCTTCGGCCCAGATCAAGGCGATGAAGCAGGTGGCCGGCAAGATCAAGGGCGAGCTCGCCCAGTATCGCGAGCTGGCGGCCTTCGCCCAGTTCGGTTCGGACCTGGACGCGGCCACCCAGAAGCTGCTGAACCGCGGCGCCCGCCTCACCGAGCTGCTGAAGCAGAGCCAGTTCTCGCCCCTCAAGGTGGAGGAGCAGGTGGCGGTGATCTATGCCGGCACCAATGGCTATCTCGATCCGCTGCCGGTCTCCAAGGTGCGCGAGTTCGAGCAGGGTCTGCTCCTGTCGCTGCGCTCGCAGCATCCGGAGATCCTGGACGCCATCCGCACGTCCAAGGAGCTTTCCAAGGACACCGCCGAGAAGCTGACGAAGGCCATCGACGCCTTCGCCAAGAGCTTCTCCTGA
【0086】
配列番号37:ATPシンターゼサブユニットアルファatpA_2のアミノ酸配列

MDIRAAEISAILKEQIQNFGQEAEVSEVGQVLSVGDGIARVYGLDNVQAGEMVEFENGTRGMALNLELDNVGIVIFGSDREIKEGQTVKRTGAIVDAPVGKGLLGRVVDALGNPIDGKGPIMFTERRRVDVKAPGIIPRKSVHEPMQTGLKAIDALIPIGRGQRELIIGDRQTGKTAVALDSILNQKPINQGDDEKAKLYCVYVAVGQKRSTVAQFVKVLEEHGALEYSIVVAATASDAAPMQFLAPFTGTAMGEYFRDNGMHALIIHDDLSKQAVAYRQMSLLLRRPPGREAYPGDVFYLHSRLLERAAKLNDEHGAGSLTALPVIETQANDVSAYIPTNVISITDGQIFLESDLFYQGIRPAVNVGLSVSRVGSSAQIKAMKQVAGKIKGELAQYRELAAFAQFGSDLDAATQKLLNRGARLTELLKQSQFSPLKVEEQVAVIYAGTNGYLDPLPVSKVREFEQGLLLSLRSQHPEILDAIRTSKELSKDTAEKLTKAIDAFAKSFS
【0087】
配列番号38:ATPシンターゼサブユニットデルタpHのヌクレオチド配列

GTGGCGGAAACGATCGTGTCAGGCATGGCGGGACGCTATGCGACCGCGCTGTTCGAGCTGGCGGACGAAGCCGGTGCCATCGATTCCGTCCAGGCGGATCTTGATCGCCTGTCCGGCCTTCTGGCCGAGAGCGCGGATCTGGCGCGGCTGGTCAAGAGCCCGGTCTTCACCGCCGAGCAGCAGCTCGGCGCGATGGCGGCCATTCTCGATCAAGCAGGCATTTCCGGCCTTGCGGGCAAATTCGTGAAGCTGGTGGCGCAGAACCGCCGCCTGTTCGCACTGCCGCGCATGATTGCCGAATACGCCGTCCTGGTGGCCCGGAAGAAGGGCGAGACCTCGGCGAGCGTGACCGTTGCCACCCCCCTGAGCGATGAGCATCTGGCCACGCTCAAGGCGGCCCTGGCTGAAAAGACCGGCAAGGACGTGAAGCTCGACGTCACCGTCGATCCGTCCATCCTCGGTGGTCTCATCGTGAAGCTCGGCTCGCGCATGGTCGATGCTTCCCTGAAGACCAAACTCAATTCTATCCGGCATGCGATGAAAGAGGTCCGCTGA
【0088】
配列番号39:ATPシンターゼサブユニットデルタatpHのアミノ酸配列

MAETIVSGMAGRYATALFELADEAGAIDSVQADLDRLSGLLAESADLARLVKSPVFTAEQQLGAMAAILDQAGISGLAGKFVKLVAQNRRLFALPRMIAEYAVLVARKKGETSASVTVATPLSDEHLATLKAALAEKTGKDVKLDVTVDPSILGGLIVKLGSRMVDASLKTKLNSIRHAMKEVR
【0089】
配列番号40:ATPシンターゼサブユニットb atpF_2のヌクレオチド配列

ATGACCGAAATGGAACTGGCTGAGCTCTGGGTCGCCATCGCCTTCCTGGTTTTCGTAGGCCTCCTGATCTATGCGGGCGCCCACCGCGCCATCGTCTCCGCCCTGGATTCCCGCGGCTCGCGCATCGCCTCGGAACTGGAGGAGGCCCGTCGGCTCAAGGAAGAGGCCCAGAAGCTGGTGGCCGAATTCAAGCGCAAGCAGCGCGAGGCCGAGGCCGAGGCCGAATCCATCGTCACCGGCGCCAAGGCCGAGGCCGAGCGCCTCGCCGCCGAGGCCAAGGCGAAGATCGAGGATTTCGTCACCCGCCGCACCAAGATGGCCGAGGACAAGATCGCCCAGGCCGAGCATCAGGCTCTGGCGGACGTGAAGTCCATCGCCGCCGAGGCGGCGGCCAAGGCGGCCGAGGTGATCCTCGGCGCCCAGGCCACCGGCGCGGTGGCGGAGCGTCTGCTGTCGGGCGCCATCTCCGAGGTCAAGACCAAGCTCAACTGA
【0090】
配列番号41:ATPシンターゼサブユニットb atpF_2のアミノ酸配列

MTEMELAELWVAIAFLVFVGLLIYAGAHRAIVSALDSRGSRIASELEEARRLKEEAQKLVAEFKRKQREAEAEAESIVTGAKAEAERLAAEAKAKIEDFVTRRTKMAEDKIAQAEHQALADVKSIAAEAAAKAAEVILGAQATGAVAERLLSGAISEVKTKLN
【0091】
配列番号42:ATPシンターゼサブユニットb’ atpG_3のヌクレオチド配列

ATGATGATTGCATGGAAGCGGACCTTCGCAGTCGTGACCTTCGGGGCCGCCCTGATGGCCATGCCCGTCGCGGGCGTGGTCGCAGCTGAGACTTCTCCCGCTCCGGCGGCAGTGGCGCAGGCCGATCATGCGGTGCCCACCGAGGCGGCCGGCCAGGGCACCGCCGATGCGGCCCATGCCGCCGCGCCGGGCGAGGCCGCCCATGGTGGCGCGGCCAAGCACGAAACCCATTTCCCGCCCTTCGACGGCACCACCTTCGCCTCCCAGTTGCTGTGGCTCGCCGTCACCTTCGGCCTGCTTTACTACCTCATGAGCAAGGTCACGCTGCCGCGCATCGGCCGCATCCTGGAAGAGCGCCACGACCGCATCGCCGATGATCTGGAGGAAGCCTCCAAGCATCGCGCCGAGAGCGAGGCCGCCCAGCGGGCCTATGAGAAGGCGCTGAGCGAGGCCCGCGCGAAGGCCCATTCCATCGCCGCGGAAACCCGCGACCGCCTTGCCGCCCACGCCGACACCAACCGCAAGGCGCTGGAGAGCGAGCTCACCGCCAAGCTGCAGGCGGCCGAGGAGCGCATCGCCACCACCAAGAGCGAAGCCCTCACCCATGTGCGCGGCATCGCGGTGGACGCCACCCAATCCATCGTCTCCACCCTCATCGGTGTCGCGCCCGCGGCGGCCGACGTGGAAAAAGCGGTGGACGGCGCCCTGTCCCAGCACGGCCAGGCCTGA
【0092】
配列番号43:ATPシンターゼサブユニットb’ atpG_3のアミノ酸配列

MMIAWKRTFAVVTFGAALMAMPVAGVVAAETSPAPAAVAQADHAVPTEAAGQGTADAAHAAAPGEAAHGGAAKHETHFPPFDGTTFASQLLWLAVTFGLLYYLMSKVTLPRIGRILEERHDRIADDLEEASKHRAESEAAQRAYEKALSEARAKAHSIAAETRDRLAAHADTNRKALESELTAKLQAAEERIATTKSEALTHVRGIAVDATQSIVSTLIGVAPAAADVEKAVDGALSQHGQA
【0093】
配列番号44:ATPシンターゼサブユニットc atpE_2のヌクレオチド配列

ATGGAAGCGGAAGCTGGAAAGTTCATCGGTGCCGGCCTCGCCTGCCTCGGCATGGGTCTCGCTGGCGTCGGCGTCGGTAACATCTTCGGTAACTTCCTCTCCGGCGCCCTGCGCAACCCGTCCGCTGCCGACGGCCAGTTCGCCCGCGCCTTCATCGGCGCCGCCCTCGCGGAAGGTCTCGGCATCTTCTCGCTGGTCGTTGCGCTCGTCCTGCTGTTCGTGGCCTGA
【0094】
配列番号45:ATPシンターゼサブユニットc atpE_2のアミノ酸配列

MEAEAGKFIGAGLACLGMGLAGVGVGNIFGNFLSGALRNPSAADGQFARAFIGAALAEGLGIFSLVVALVLLFVA
【0095】
配列番号46:ATPシンターゼサブユニットa atpB_2のヌクレオチド配列
SEQ ID NO: 46:

ATGACCGTCGATCCGATCCACCAGTTCGAGATCAAGCGCTACGTGGATCTGCTGAACGTCGGCGGTGTCCAGTTCTCCTTCACCAACGCAACGGTGTTCATGATTGGCATCGTCCTGGTGATTTTCTTCTTCCTGACTTTCGCGACACGCGGTCGCACCCTTGTGCCGGGCCGGATGCAGTCGGCGGCGGAGCTGAGCTACGAGTTCATCGCCAAGATGGTGCGCGACGCGGCCGGCAGCGAGGGAATGGTGTTCTTTCCCTTCGTCTTCTCGCTCTTCATGTTCGTGCTGGTGGCGAACGTATTGGGGCTCATCCCCTACACCTTCACGGTGACCGCCCACCTCATCGTCACCGCCGCCCTGGCGGCGACGGTGATCCTCACCGTCATCATCTACGGCTTCGTGCGGCACGGCACCCACTTCCTGCACCTGTTCGTGCCGTCGGGCGTGCCGGGCTTCCTCCTGCCCTTCCTCGTGGTGATCGAGGTGGTGTCGTTCCTGTCGCGGCCCATCAGCCTCTCGCTGCGTCTGTTCGCCAACATGCTGGCGGGCCACATCGCCCTCAAGGTGTTCGCCTTCTTCGTCGTGGGACTGGCCTCGGCCGGCGCGATCGGCTGGTTCGGCGCCACCCTGCCCTTCTTCATGATCGTGGCGCTCACCGCGCTGGAGCTGCTGGTGGCGGTGCTGCAGGCCTACGTGTTCGCGGTGCTGACCTCGATCTACCTCAACGACGCCATCCATCCCGGCCACTGA
【0096】
配列番号47:ATPシンターゼサブユニットa atpB_2のアミノ酸配列

MTVDPIHQFEIKRYVDLLNVGGVQFSFTNATVFMIGIVLVIFFFLTFATRGRTLVPGRMQSAAELSYEFIAKMVRDAAGSEGMVFFPFVFSLFMFVLVANVLGLIPYTFTVTAHLIVTAALAATVILTVIIYGFVRHGTHFLHLFVPSGVPGFLLPFLVVIEVVSFLSRPISLSLRLFANMLAGHIALKVFAFFVVGLASAGAIGWFGATLPFFMIVALTALELLVAVLQAYVFAVLTSIYLNDAIHPGH
【0097】
配列番号48:ATPシンターゼタンパク質I atpIのヌクレオチド配列

ATGTCCGAGCCGAATGATCCATCCCGCAGGGACGGTGCGAAGGCGAAAGACGAGACGCAGGACTCCCGGCCCGGTGAGGCGGATCTTGCTCGGCGCCTCGATGCGCTCGGCACCTCCATCGGTCAGGTCAAGTCCAGAAGCGGGGAGCCCGCGGCGACGCCGCGCAAGGACACCTCCTCGGCCTCCGGCGCGGCCCTGGCGTTTCGGCTGGGCGCCGAGTTTGTTTCAGGCGTGCTGGTGGGCTCGCTCATCGGCTACGGGTTGGATTATGCGTTTGCGATTTCGCCCTGGGGGCTGATCGCCTTCACGCTGATCGGCTTTGCCGCCGGCGTCCTGAACATGCTGCGCGTGGCGAACAGCGATGCCAAGCGCCACAGCGCGGACAGGTGA
【0098】
配列番号49:ATPシンターゼタンパク質I atpIのアミノ酸配列

MSEPNDPSRRDGAKAKDETQDSRPGEADLARRLDALGTSIGQVKSRSGEPAATPRKDTSSASGAALAFRLGAEFVSGVLVGSLIGYGLDYAFAISPWGLIAFTLIGFAAGVLNMLRVANSDAKRHSADR
【0099】
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号51に示される配列、又は配列番号51に示される配列と60%を超える同一性、例えば70%を超える同一性、92%を超える同一性等、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質アルファ鎖nifD_1をコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号53に示される配列、又は配列番号53に示される配列と60%を超える同一性、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質アルファ鎖nifD_2をコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号55に示される配列、又は配列番号55に示される配列と87%を超える同一性、例えば90%を超える同一性等、95%を超える同一性等、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質ベータ鎖nifK_1をコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号57に示される配列、又は配列番号57に示される配列と95%を超える同一性、例えば96%を超える同一性、97%を超える同一性等、例えば98%を超える配列同一性、99%を超える配列同一性等を有する配列を有するニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質ベータ鎖nifK_2をコードする遺伝子を含む。
別の実施形態では、本発明の方法で使用される変異型化学合成独立栄養細菌株は、配列番号59に示される配列、又は配列番号59に示される配列に対して98.5%を超える配列同一性を有する配列を有するニトロゲナーゼ鉄タンパク質nifHをコードする遺伝子を含む。
【0100】
配列番号50:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質アルファ鎖nifD_1のヌクレオチド配列

ATGAGTTCGCTCTCCGCCACTATTCAACAGGTCTTCAACGAGCCGGGCTGCGCGAAGAACCAGAATAAGTCCGAGGCGGAGAAGAAGAAGGGCTGCACCAAGCAGCTGCAACCCGGCGGAGCGGCCGGCGGCTGCGCGTTCGACGGCGCGAAGATCGCGCTCCAGCCCTTGACCGACGTCGCCCACCTGGTGCACGGCCCCATCGCCTGCGAAGGCAATTCCTGGGACAATCGTGGCGCCAAGTCCTCCGGCTCGAACATCTGGCGCACCGGCTTCACCACGGACATCAACGAAACCGACGTGGTGTTCGGCGGCGAGAAGCGTCTGTTCAAGTCCATCAAGGAAATCATCGAGAAGTACGACCCGCCGGCCGTCTTCGTCTATCAGACCTGCGTCCCCGCCATGATCGGCGACGACATCGACGCGGTGTGCAAGGCGGCCAGGGAGAAGTTCGGAAAGCCGGTGATCCCGATCAATTCCCCCGGCTTCGTGGGGCCGAAGAATCTCGGCAACAAGCTCGCCGGCGAGGCGCTCCTCGACCATGTGATCGGCACCGAGGAGCCCGATTACACGACGGCCTACGACATCAACATCATCGGCGAATACAATCTCTCCGGCGAGTTGTGGCAGGTGAAGCCGCTGCTGGACGAGCTGGGCATCCGCATCCTCGCCTGCATCTCCGGCGACGGGAAGTACAAGGATGTGGCGTCCTCCCACCGCGCCAAGGCGGCGATGATGGTGTGCTCCAAGGCCATGATCAACGTGGCCCGCAAGATGGAGGAGCGCTACGACATCCCCTTCTTCGAAGGCTCCTTCTACGGCATCGAGGATAGCTCCGATTCCCTGCGCGAGATTGCGCGCATGCTCATCGAGAAGGGCGCCGATCCGGAGCTGATGGACCGCACCGAGGCGCTGATTGAGCGGGAAGAGAAGAAGGCGTGGGACGCCATCGCCGCCTACAAGCCCCGCTTCAAGGACAAGAAGGTGCTGCTCATCACCGGCGGCGTGAAATCCTGGTCGGTGGTGGCAGCGCTCCAGGAAGCCGGCCTCGAACTGGTGGGCACCTCGGTGAAGAAGTCCACCAAGGAGGACAAGGAGCGCATCAAGGAACTGATGGGCCAGGACGCCCACATGATCGACGACATGACGCCCCGCGAAATGTACAAGATGCTGAAGGACGCCAAGGCGGACATCATGCTCTCGGGCGGGCGCTCGCAATTCATCGCGCTCAAGGCCGCCATGCCCTGGCTCGACATCAACCAGGAGCGCCACCACGCCTATATGGGCTATGTGGGCATGGTGAAGCTGGTCGAGGAGATCGACAAGGCGCTCTACAATCCCGTGTGGGAACAGGTGCGCAAGCCCGCCCCGTGGGAAAATCCGGAAGACACCTGGCAGGCCCGTGCGCTCGCCGAAATGGAGGCGGAGGCCGCCGCGCTCGCCGCCGATCCGGTGCGCGCGGAAGAGGTGCGCCGGTCCAAGAAGATCTGCAATTGCAAGAGCGTCGACCTCGGAACCATTGAGGACGCCATCAAGGCTCACGCGCTGACCACCGTGGAGGGTGTGCGAGAGCACACCAATGCCTCGGGAGGCTGCGGAGCCTGCAGCGGGCGGATCGAGGAGATCTTCGAGGCCGTGGGCGTTGTCGCCGCCCCGCCTCCCGCGGAGGCCGCCCCGTCTCCGCAGGAGATCGCGCCCGATCCGCTCGCTGCGGAGGAAAAGCGCCGCGCCAAGAAGGCCTGCGGCTGCAAGGAGGTAGCGGTCGGCACCATTGAGGATGCCATCCGCGCCAAGGGTCTGCGAAACATCGCGGAGGTGCGTGCGGCCACCGATGCCAACACCGGCTGCGGCAATTGCCAGGAGCGGGTGGAGGGCATCCTCGACCGGGTTCTCGCCGAGGCGGCCTCAGAACTCCAGGCGGCGGAATAG
【0101】
配列番号51:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質アルファ鎖nifD_1のアミノ酸配列

MSSLSATIQQVFNEPGCAKNQNKSEAEKKKGCTKQLQPGGAAGGCAFDGAKIALQPLTDVAHLVHGPIACEGNSWDNRGAKSSGSNIWRTGFTTDINETDVVFGGEKRLFKSIKEIIEKYDPPAVFVYQTCVPAMIGDDIDAVCKAAREKFGKPVIPINSPGFVGPKNLGNKLAGEALLDHVIGTEEPDYTTAYDINIIGEYNLSGELWQVKPLLDELGIRILACISGDGKYKDVASSHRAKAAMMVCSKAMINVARKMEERYDIPFFEGSFYGIEDSSDSLREIARMLIEKGADPELMDRTEALIEREEKKAWDAIAAYKPRFKDKKVLLITGGVKSWSVVAALQEAGLELVGTSVKKSTKEDKERIKELMGQDAHMIDDMTPREMYKMLKDAKADIMLSGGRSQFIALKAAMPWLDINQERHHAYMGYVGMVKLVEEIDKALYNPVWEQVRKPAPWENPEDTWQARALAEMEAEAAALAADPVRAEEVRRSKKICNCKSVDLGTIEDAIKAHALTTVEGVREHTNASGGCGACSGRIEEIFEAVGVVAAPPPAEAAPSPQEIAPDPLAAEEKRRAKKACGCKEVAVGTIEDAIRAKGLRNIAEVRAATDANTGCGNCQERVEGILDRVLAEAASELQAAE
【0102】
配列番号52:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質アルファ鎖nifD_2のヌクレオチド配列

ATGAGTGTCGCACAGTCCCAGAGCGTCGCCGAGATCAAGGCGCGCAACAAGGAACTCATCGAAGAGGTCCTCAAGGTCTATCCCGAGAAGACCGCCAAGCGCCGCGCCAAGCACCTGAACGTCCACGAAGCCGGCAAGTCCGACTGCGGCGTGAAGTCCAACATCAAGTCCATCCCGGGCGTGATGACCATCCGCGGTTGCGCTTATGCCGGCTCCAAGGGTGTGGTGTGGGGTCCCATCAAGGACATGATCCACATCTCCCACGGCCCGGTGGGCTGCGGCCAGTATAGCTGGGCCGCCCGCCGCAACTACTATATCGGCACGACCGGCATCGACACCTTCGTGACGATGCAGTTCACCTCCGACTTCCAGGAGAAGGACATCGTCTTCGGCGGCGACAAGAAGCTCGCCAAGATCATGGACGAGATCCAGGAGCTGTTCCCGCTGAACAACGGCATCACCGTTCAGTCCGAGTGCCCCATCGGCCTCATCGGCGACGACATCGAGGCCGTCTCCAAGCAGAAGTCCAAGGAGTATGAGGGCAAGACCATCGTGCCGGTGCGCTGCGAGGGCTTCCGCGGCGTGTCCCAGTCCCTGGGCCACCACATCGCCAACGACGCCATCCGCGATTGGGTGTTCGACAAGATCGCGCCCGACGCCGAGCCGCGCTTTGAGCCGACCCCGTACGACGTCGCCATCATCGGCGACTACAATATCGGTGGTGACGCCTGGTCGTCCCGTATCCTCCTGGAGGAGATGGGCCTGCGCGTGATCGCCCAGTGGTCCGGCGACGGTTCGCTCGCTGAGCTGGAGGCCACCCCGAAGGCCAAGCTCAACGTGCTGCACTGCTACCGCTCCATGAACTACATCTCGCGCCACATGGAAGAGAAGTACGGTATCCCGTGGTGCGAGTACAACTTCTTCGGTCCTTCCAAGATCGCCGAGTCCCTGCGCAAGATCGCCAGCTACTTCGACGACAAGATCAAGGAAGGCGCGGAGCGCGTCATCGCCAAGTATCAGCCGCTCATGGATGCGGTGATCGCGAAGTATCGTCCCCGCCTCGAGGGCAAGACCGTGATGCTGTACGTGGGCGGCCTGCGTCCCCGTCACGTCATCGGCGCCTACGAGGACCTGGGCATGGAAGTGGTCGGCACGGGCTACGAGTTCGCCCATAACGACGACTACCAGCGCACCGCCCAGCACTACGTCAAGGATGGCACCATCATCTATGACGACGTGACCGGCTACGAGTTCGAGAAGTTCGTCGAGAAGATCCAGCCGGACCTGGTCGGTTCGGGCATCAAGGAAAAGTACGTCTTCCAGAAGATGGGCGTGCCGTTCCGCCAGATGCACTCCTGGGACTACTCGGGCCCGTACCACGGCTATGACGGCTTCGCGATCTTCGCGCGCGACATGGACATGGCCATCAACAGCCCCGTGTGGAAGATGACCCAGGCTCCGTGGAAGAGCGTCCCCAAGCCGACGATGCTCGCGGCTGAATGA
【0103】
配列番号53:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質アルファ鎖nifD_2のアミノ酸配列

MSVAQSQSVAEIKARNKELIEEVLKVYPEKTAKRRAKHLNVHEAGKSDCGVKSNIKSIPGVMTIRGCAYAGSKGVVWGPIKDMIHISHGPVGCGQYSWAARRNYYIGTTGIDTFVTMQFTSDFQEKDIVFGGDKKLAKIMDEIQELFPLNNGITVQSECPIGLIGDDIEAVSKQKSKEYEGKTIVPVRCEGFRGVSQSLGHHIANDAIRDWVFDKIAPDAEPRFEPTPYDVAIIGDYNIGGDAWSSRILLEEMGLRVIAQWSGDGSLAELEATPKAKLNVLHCYRSMNYISRHMEEKYGIPWCEYNFFGPSKIAESLRKIASYFDDKIKEGAERVIAKYQPLMDAVIAKYRPRLEGKTVMLYVGGLRPRHVIGAYEDLGMEVVGTGYEFAHNDDYQRTAQHYVKDGTIIYDDVTGYEFEKFVEKIQPDLVGSGIKEKYVFQKMGVPFRQMHSWDYSGPYHGYDGFAIFARDMDMAINSPVWKMTQAPWKSVPKPTMLAAE
【0104】
配列番号54:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質ベータ鎖nifK_1のヌクレオチド配列

ATGGCCACCGTTTCCGTCTCCAAGAAGGCCTGCGCGGTCAACCCCCTCAAGATGAGCCAGCCGGTGGGCGGCGCGCTCGCCTTCATGGGCGTGCGCAAGGCCATGCCGCTGCTGCACGGCTCGCAGGGCTGCACCTCCTTCGGCCTGGTGCTGTTCGTGCGCCACTTCAAGGAAGCCATCCCCATGCAGACCACCGCCATGAGCGAGGTGGCGACGGTTCTGGGCGGCCTTGAGAATGTGGAGCAGGCCATTCTCAACATCTACAATCGCACCAAGCCGGAGATCATCGGCATCTGCTCCACCGGCGTCACCGAGACCAAGGGCGATGATGTCGACGGCTACATCAAGCTGATCCGGGACAAGTATCCCCAGCTGGCCGACTTCCCGCTGGTCTATGTCTCCACCCCCGATTTCAAGGACGCCTTCCAGGACGGTTGGGAGAAGACCGTGGCGAAGATGGTGGAGGCGCTGGTGAAGCCCGCCGCCGACAAGCAGAAGGACAAGACCCGCGTCAACGTCCTGCCCGGCTGCCACCTCACGCCCGGCGATCTGGATGAGATGCGGACCATCTTCGAGGATTTCGGGCTCACACCCTATTTCCTGCCGGATCTGGCCGGCTCGCTGGATGGGCATATCCCCGAGGACTTCTCGCCCACCACCATCGGCGGCATCGGCATCGATGAGATCGCCACCATGGGCGAGGCGGCCCACACCATCTGCATCGGCGCGCAGATGCGCCGGGCGGGCGAGGCCATGGAGAAGAAGACCGGCATTCCCTTCAAGCTGTTCGAGCGCCTGTGCGGCCTGGAGGCGAACGACGCCTTCATCATGCACCTGTCGCAGATCTCCGGCCGGCCGGTGCCGGTGAAGTATCGCCGGCAGCGGGGCCAGCTGGTGGATGCCATGCTGGACGGCCACTTCCATCTGGGCGGTCGCAAGGTGGCCATGGGGGCGGAGCCGGACCTGCTCTACGACGTGGGCTCCTTCCTGCACGAGATGGGCGCCCACATCCTTTCCGCGGTCACCACCACCCAGTCGCCGGTGCTGGCGCGCCTGCCTGCCGAGGAGGTGCTTATCGGCGACCTGGAGGATCTGGAGACCCAGGCGAAGGCGCGCGGATGCGATCTCCTGCTCACCCATTCCCATGGGCGCCAGGCGGCGGAGCGCCTCCACATCCCCTTCTACCGGATCGGCATTCCCATGTTTGACCGGCTGGGGGCGGGGCATCTGTTGTCGGTGGGCTATCGCGGCACCCGCGACCTCATCTTCCATCTCGCCAACCTTGTGATCGCCGACCACGAGGAAAATCACGAGCCGACGCCCGACACCTGGGCCACCGGCCATGGCGAGCATGCCGCCGCCCCCACTTCCCATTGA
【0105】
配列番号55:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質ベータ鎖nifK_1のアミノ酸配列

MATVSVSKKACAVNPLKMSQPVGGALAFMGVRKAMPLLHGSQGCTSFGLVLFVRHFKEAIPMQTTAMSEVATVLGGLENVEQAILNIYNRTKPEIIGICSTGVTETKGDDVDGYIKLIRDKYPQLADFPLVYVSTPDFKDAFQDGWEKTVAKMVEALVKPAADKQKDKTRVNVLPGCHLTPGDLDEMRTIFEDFGLTPYFLPDLAGSLDGHIPEDFSPTTIGGIGIDEIATMGEAAHTICIGAQMRRAGEAMEKKTGIPFKLFERLCGLEANDAFIMHLSQISGRPVPVKYRRQRGQLVDAMLDGHFHLGGRKVAMGAEPDLLYDVGSFLHEMGAHILSAVTTTQSPVLARLPAEEVLIGDLEDLETQAKARGCDLLLTHSHGRQAAERLHIPFYRIGIPMFDRLGAGHLLSVGYRGTRDLIFHLANLVIADHEENHEPTPDTWATGHGEHAAAPTSH
【0106】
配列番号56:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質ベータ鎖nifK_2のヌクレオチド配列

ATGCCACAAAATGCTGACAATGTGCTCGATCACTTCGAGCTCTTCCGTGGTCCCGAATACCAGCAGATGCTGGCCAATAAGAAAAAGATGTTCGAGAACCCCCGCGATCCGGCCGAAGTCGAGCGCGTGCGGGAATGGGCGAAGACTCCTGAATACAAGGAGCTGAACTTCGCCCGCGAGGCGCTCACCGTGAATCCGGCCAAGGCTTGTCAGCCGCTGGGCGCGGTGTTCGTCGCCGTCGGCTTCGAGAGCACGATCCCCTTCGTGCACGGCTCGCAGGGTTGCGTCGCGTATTACCGCTCGCACCTCTCCCGCCACTTCAAGGAGCCGTCCTCCTGCGTCTCCTCGTCCATGACCGAGGATGCGGCGGTGTTCGGCGGCCTCAACAACATGATTGACGGCCTCGCCAACACCTACAACATGTACAAGCCGAAGATGATCGCCGTCTCCACCACCTGCATGGCGGAAGTCATCGGCGACGATCTGAACGCCTTCATCAAGACCGCGAAGGAAAAGGGCTCGGTTCCGGCCGAATACGACGTGCCCTTCGCCCACACCCCGGCGTTCGTCGGCAGCCATGTCACCGGCTACGACAATGCGCTCAAGGGCATCCTCGAGCACTTCTGGGACGGCAAGGCCGGCACCGCGCCGAAGCTGGAGCGCGTTCCCAACGAGAAGATCAACTTCATCGGCGGCTTCGACGGCTACACCGTCGGCAACACTCGCGAAGTGAAGCGCATCTTCGAGGCGTTCGGCGCCGATTACACCATCCTCGCCGACAATTCCGAAGTGTTCGACACCCCGACCGACGGCGAGTTCCGCATGTATGACGGCGGCACGACCCTGGAGGACGCGGCGAACGCGGTGCACGCCAAGGCCACCATCTCCATGCAGGAATACTGCACGGAGAAGACCCTGCCCATGATCGCCGGTCATGGCCAGGACGTGGTCGCCCTCAACCACCCCGTGGGCGTGGGCGGCACCGACAAGTTCCTCATGGAGATCGCCCGCCTCACCGGCAAGGAGATCCCCGAGGAGCTGACCCGCGAGCGCGGCCGTCTCGTGGACGCTATCGCGGACTCTTCCGCGCACATCCACGGCAAGAAGTTCGCCATCTACGGCGATCCGGATCTGTGCCTGGGCCTCGCCGCGTTCCTGCTGGAGCTGGGCGCCGAGCCGACCCATGTGCTGGCCACCAACGGCACCAAGAAGTGGGCCGAGAAGGTTCAGGAACTGTTCGACTCTTCGCCGTTCGGCGCCAACTGCAAGGTCTATCCCGGCAAGGACCTGTGGCACATGCGCTCGCTCCTGTTCGTGGAGCCGGTGGATTTCATCATCGGCAACACCTACGGCAAGTATCTCGAGCGCGACACGGGCACCCCGCTGATCCGTATCGGCTTCCCGGTGTTCGACCGTCACCACCACCACCGCCGTCCGGTGTGGGGCTATCAGGGCGGCATGAACGTCCTGATCACGATCCTCGACAAGATCTTTGACGAGATCGACCGCAACACCAACGTGCCGGCCAAGACCGACTACTCGTTCGACATCATTCGTTGA
【0107】
配列番号57:ニトロゲナーゼモリブデン-鉄タンパク質ベータ鎖nifK_2のアミノ酸配列

MPQNADNVLDHFELFRGPEYQQMLANKKKMFENPRDPAEVERVREWAKTPEYKELNFAREALTVNPAKACQPLGAVFVAVGFESTIPFVHGSQGCVAYYRSHLSRHFKEPSSCVSSSMTEDAAVFGGLNNMIDGLANTYNMYKPKMIAVSTTCMAEVIGDDLNAFIKTAKEKGSVPAEYDVPFAHTPAFVGSHVTGYDNALKGILEHFWDGKAGTAPKLERVPNEKINFIGGFDGYTVGNTREVKRIFEAFGADYTILADNSEVFDTPTDGEFRMYDGGTTLEDAANAVHAKATISMQEYCTEKTLPMIAGHGQDVVALNHPVGVGGTDKFLMEIARLTGKEIPEELTRERGRLVDAIADSSAHIHGKKFAIYGDPDLCLGLAAFLLELGAEPTHVLATNGTKKWAEKVQELFDSSPFGANCKVYPGKDLWHMRSLLFVEPVDFIIGNTYGKYLERDTGTPLIRIGFPVFDRHHHHRRPVWGYQGGMNVLITILDKIFDEIDRNTNVPAKTDYSFDIIR
【0108】
配列番号58:ニトロゲナーゼ鉄タンパク質nifHのヌクレオチド配列

GTGGAGTCCGGTGGTCCTGAGCCGGGCGTGGGCTGCGCCGGCCGCGGCGTGATCACCTCCATCAACTTCCTGGAGGAGAACGGCGCCTACGAGGACATCGACTATGTGTCCTACGACGTGCTGGGCGACGTGGTGTGCGGCGGCTTCGCCATGCCCATCCGCGAGAACAAGGCGCAGGAAATCTACATCGTGATGTCCGGCGAGATGATGGCCATGTATGCGGCCAACAACATCTCCAAGGGCATCCTGAAGTATGCCAATTCCGGCGGCGTGCGCCTGGGCGGGCTGGTCTGCAACGAGCGCCAGACCGACAAGGAGCTGGAGCTGGCGGAGGCTCTGGCGAAGAAGCTCGGCACCGAGCTGATCTACTTCGTGCCGCGCGACAACATCGTGCAGCATGCCGAGCTGCGCCGCATGACAGTGATCGAGTATGCGCCCGATTCCGCCCAGGCCCAGCACTACCGGAACCTGGCCGAGAAGGTGCACGCCAACAAGGGCAACGGCATCATCCCGACCCCGATCACCATGGACGAGCTGGAAGACATGCTCATGGAGCACGGCATCATGAAGGCCGTGGACGAGAGCCAGATCGGCAAGACCGCCGCCGAGCTCGCCGTCTGA
【0109】
配列番号59:ニトロゲナーゼ鉄タンパク質nifHのアミノ酸配列

MESGGPEPGVGCAGRGVITSINFLEENGAYEDIDYVSYDVLGDVVCGGFAMPIRENKAQEIYIVMSGEMMAMYAANNISKGILKYANSGGVRLGGLVCNERQTDKELELAEALAKKLGTELIYFVPRDNIVQHAELRRMTVIEYAPDSAQAQHYRNLAEKVHANKGNGIIPTPITMDELEDMLMEHGIMKAVDESQIGKTAAELAV
【0110】
(VTT-E-193585及びその変異体、例えばVTT-E-213595株の遺伝子改変)

上記のように、更なる主要な態様では、本発明は、細菌株VTT-E-193585又はその変異体の遺伝子改変のための一般的な方法、及びVTT-E-193585株の遺伝子改変変異体に関する。これらの方法は、本書の実施例5に例示されている。
したがって、一態様では、本発明は、VTT-E-193585細菌株の遺伝子改変のための方法であって、
a)VTT-E-193585株の細菌、又はVTT-E-213595等のVTT-E-193585細菌株を使用して生成された遺伝子改変株若しくは突然変異株を提供する工程と、
b)前記細菌に核酸コンストラクトを導入する工程であって、前記核酸コンストラクトが、
i)選択可能なマーカーをコードする配列と、
ii)任意に、前記細菌ゲノムに組み込まれる更なる配列と、
iii)前記細菌ゲノムとの相同組換えを可能にする隣接配列と、を含む、
工程と、及び
c)選択可能なマーカーに基づいて、当該核酸コンストラクトが細菌ゲノムに組み込まれている遺伝子改変株を選択する工程、を含む、VTT-E-193585細菌株の遺伝子改変のための方法に関する。
一実施形態では、核酸コンストラクトはプラスミドである。
いくつかの実施形態では、選択可能なマーカーは、カナマイシン耐性又はテトラサイクリン耐性等の抗生物質耐性を提供する遺伝子であり、工程c)は、抗生物質の存在下で細菌を増殖させることによって行われる。
別の実施形態では、選択可能なマーカーは、蛍光タンパク質をコードする遺伝子であり、工程c)は、蛍光に基づいて行われる。
隣接配列は、典型的には、核酸コンストラクトの部位特異的組込みを可能にするために細菌ゲノム中の配列と完全に同一である。
一実施形態では、本方法は、挿入によって遺伝子を破壊するために使用される。したがって、隣接配列は、核酸コンストラクトの組込み時に、細菌ゲノム中の内因性遺伝子が破壊され、したがって不活性化されるように選択される。
別の実施形態では、本方法は、異種遺伝子若しくは突然変異遺伝子等の遺伝子、又は遺伝子の複数のコピーを細菌ゲノムに挿入するために使用される。
更なる態様では、本発明は、遺伝子改変を含むVTT-E-193585細菌株の変異体であって、当該遺伝子改変が、カナマイシン耐性又はテトラサイクリン耐性等の抗生物質耐性を提供する選択可能なマーカーによる細菌遺伝子の破壊を含む、遺伝子改変を含むVTT-E-193585細菌株の変異体に関する。そのような変異体は、本書、例えば実施例5に例示されている。本発明はまた、そのような変異体を含む培養物、及びバイオマス生成のための方法に関し、当該方法は、そのような変異体を培養することを含む。本方法は、本明細書で上述した更なる特徴のいずれかを有し得る。
【0111】
(下流処理)
一実施形態では、本発明の方法は、培養中に生成されたバイオマスを回収する更なる工程を含む。バイオマスは、例えば、沈降(重力に基づく沈下)、濾過、遠心分離又は凝集によって回収され得る。凝集は、凝集剤の添加を必要とし得る。遠心分離は、例えば、連続流遠心分離機を使用して実施され得る。
一実施形態では、回収されたバイオマスはその後乾燥される。乾燥は、例えば、遠心分離、ドラム乾燥、蒸発、凍結乾燥、加熱、噴霧乾燥、真空乾燥及び/又は真空濾過を含む周知の方法を使用して行うことができる。乾燥バイオマスは、その後、製品、例えば食品若しくは飼料製品、又は飼料若しくは食品原料に使用することができる。
別の実施形態では、回収したバイオマスの細胞を溶解する。溶解物は、いくつかの実施形態では、不溶性画分と可溶性画分とに分離され得、これらのいずれか又は両方は、その後濃縮又は乾燥され得、そしてその後、製品、例えば食品又は飼料製品に使用され得る。
【0112】
一実施形態では、バイオマスが回収され、当該バイオマスからタンパク質が単離され、タンパク質画分及び非タンパク質成分を含む画分が得られる。したがって、一実施形態では、本方法は、タンパク質の生成のためのものであり、そのVTT-E-213595株を培養する工程、続いてバイオマスを回収する工程、及び当該バイオマスからタンパク質を単離する更なる工程を含む。
別の実施形態では、本方法は、タンパク質の生成のためのものであり、エネルギー源としての水素及び無機炭素源を用いて連続培養で変異型化学合成独立栄養細菌株、例えばキサントバクター属を培養することであって、無機炭素源が二酸化炭素を含む、培養することを含み、バイオマスを回収する工程、及び当該バイオマスからタンパク質を単離する更なる工程が続く。
タンパク質単離の方法に応じて、得られた画分は、より純粋であってもよく、又はより純粋でなくてもよい。したがって、「タンパク質画分」という用語は、タンパク質が濃縮された画分を意味する。タンパク質画分は、依然として有意な量の他の成分を含み得、また有意な量のタンパク質が「非タンパク質成分を含む画分」になり得る。
タンパク質の単離は、任意の適切な方法を使用して実施され得る。例えば、一実施形態では、タンパク質は、細胞を機械的に破壊し、1つ以上の濾過工程、例えば孔径が減少する複数のフィルターによる連続濾過によって細胞残屑からタンパク質を分離することによって単離される。機械的破壊は、任意の適切な方法、例えばボールミル粉砕、超音波処理、均質化、高圧均質化、機械的剪断等を使用して行うことができる。
得られた濾過されたタンパク質画分はタンパク質が濃縮されるが、更に他のより小さな成分も含有する。タンパク質は、任意に、任意の適切な方法を使用して、この画分から更に精製されてもよい。
別の実施形態では、エタノール抽出とそれに続く1つ以上の濾過工程を行うことによってタンパク質画分を単離する。そのような方法は、例えば、ダイズタンパク質の調製から知られている(例えば、Berk FAO Agricultural Services Bulletin No.97(1992)による “Technology of production of edible flours and protein products from soybeans”の第5章”Soybean Protein Concentrates”を参照されたい)。得られたタンパク質画分は、タンパク質が濃縮されるが、依然として他の成分も含有する。タンパク質は、任意に、任意の適切な方法を使用して、この画分から更に精製されてもよい。
一実施形態では、本発明の方法は、本発明の方法から得られたタンパク質画分を加水分解してアミノ酸及び小型ペプチドを得る更なる工程を含む。
【0113】
本発明の方法の一実施形態では、本方法は、当該バイオマス、当該タンパク質画分又は非タンパク質成分を含む当該画分から食品又は飼料製品を製造する更なる工程を含む。当該更なる工程は、当該バイオマス、タンパク質画分又は非タンパク質成分を含む画分を、食品又は飼料製品の製造中に添加することによって、食品又は飼料製品に組み込むことを単に含んでいてもよい。他の実施形態では、バイオマス又はその画分の更なる精製又は修飾は、食品又は飼料製品への組込みの過程で行われる。
更なる態様では、本発明は、本発明による方法によって得られる又は得ることができる、バイオマス、タンパク質、又は非タンパク質成分等の製品に関する。
一実施形態では、本発明の方法から得られる製品は、40%を超えるタンパク質、例えば40%~99%の間のタンパク質、例えば40%~90%の間のタンパク質、例えば40%~60%の間のタンパク質を含む。
特定の実施形態では、製品は、25%~75%の間のタンパク質、0%~20%の間の脂質及び5%~40%の間の炭水化物を含む。更なる実施形態では、製品は、40%~60%の間のタンパク質、0%~15%の間の脂質及び10%~25%の間の炭水化物を含む。なお更なる実施形態では、本発明の方法から得られる生成物は、45%~55%の間のタンパク質、5%~10%の間の脂質及び10%~20%の間の炭水化物を含む。
【0114】
上述のように、更なる態様における本発明は、本発明による方法によって得られる又は得ることができる食品又は飼料製品に関する。本書で使用される場合、「食品」及び「飼料」という用語は、加工食品等の従来の食品及び飼料製品だけでなく、食品及び飼料サプリメント、例えばプロテインバー、粉末又はシェイク、肉代用品、食品原料、プロバイオティクス、プレバイオティクス、栄養補助食品等の関連製品も含むことを意図している。特定の実施形態では、当該バイオマス、当該タンパク質画分又は非タンパク質成分を含む当該画分は、ベジタリアン又はビーガン食品の製造に利用される。
更なる態様では、本発明は、VTT-E-193585株の細菌又はその変異体、本明細書に記載の変異体等、例えばVTT E-213595株を使用した医薬品、生物活性化合物、栄養補助食品、酸化防止剤及び/又はビタミンの製造に関する。生物活性化合物、栄養補助食品、酸化防止剤、ビタミンは、当技術分野で公知の方法を使用してバイオマスから抽出することができる。
したがって、更なる実施形態では、本発明は、生物活性化合物、栄養補助食品、抗酸化剤、ビタミン等の化合物を、当該バイオマス又は培養液から単離、例えば抽出する更なる工程を含む、本書に記載のバイオマスの生成のための方法に関する。更なる実施形態では、本発明は、医薬品又は栄養補助食品としてのこれらの化合物の使用に関する。一実施形態では、抽出された化合物はベータ-カロテン(プロビタミンA)である。別の実施形態では、抽出された化合物はユビキノンQ10である。別の実施形態では、抽出された化合物は、ヘム鉄、例えばチトクロムCの形態である。別の実施形態では、抽出された化合物はビタミンB12である。
本発明を、以下の非限定的な例を用いて更に説明する。
【実施例
【0115】
実施例1 化学合成独立栄養増殖が可能な細菌株の単離
土壌及び海水を含有する50mLの試料を、フィンランドのナーンタリのバルト海の海岸から滅菌ファルコンチューブに収集した。滅菌三角フラスコ中で、土壌試料の一部を10mLのミネラル培地と混合した。培地は、水道水中で調製した1g/L NHOH、0.23g/L KHPO、0.29g/L NaHPO・2HO、0.005g/L NaVO・HO、0.2g/L FeSO・7HO、0.5g/L MgSO・7HO、0.01g/L CaSO、0.00015g/L NaMoO・2HO、0.005g/L MnSO、0.0005g/L ZnSO・7HO、0.0015g/L HBO、0.001g/L CoSO、0.00005g/L CuSO及び0.0001g/L NiSOからなっている。
土壌及び培地の懸濁液を、ガス混合物:150mL/分のN、18mL/分のH、3mL/分のO及び6mL/分のCOで連続的にフラッシュした密閉スチールボックス内の+30℃の温度の振盪インキュベータ内でインキュベートした。1mLの懸濁液を採取し、これを滅菌状態で三角フラスコ内の9mLの培地に添加し、次いでインキュベーションボックスに戻すことによって、培養を7日間隔でリフレッシュした。4回目の希釈後、懸濁液中に目立った土は残っていなかった。バイオリアクタ培養用のバイオマスを増殖させるために、細胞懸濁液の体積を100mLに増加させた。懸濁液の光学密度(OD600)は、15容器200mL並列バイオリアクタシステム(Medicel Explorer、Medicel Oy、フィンランド)中の190mLのミネラル培地に接種した場合、1.53であった。培養条件は、800rpmの撹拌、+30℃の温度であり、pHを6.8に設定し、1M NaOHで制御した。14mL/分のH、3mL/分のO及び6mL/分のCOからなるガス混合物を用いてスパージャを通してガスを供給した。
リアクタのヘッドスペースを300mL/分の空気でフラッシュした。連続培養に6mL/時のミネラル培地を供給し、容量を200mLで一定に保ちながらキャピラリーを介して細胞懸濁液をリアクタから取り出した。リアクタから取り出した細胞懸濁液を+4℃で保存した。毎日自動的にバイオリアクタから試料を採取し、600nmでの吸光度を測定して増殖を監視した。498時間のバイオリアクタ培養後、試料を無菌的に取り出し、懸濁液を希釈し、上記ミネラル及び2%細菌寒天を含有する寒天ミネラル培地プレートに播種した。プレートを、三角フラスコについて上記したのと同じ条件でインキュベートした。
次いで、コロニーを寒天プレートから採取し、1つのコロニー中の1つの生物を単離するために新しい寒天プレートにストリークした。これを2回繰り返した。単一コロニーを採取し、96ウェルマイクロタイタープレート中の200μLの培地に懸濁した。懸濁液を+30℃の温度でインキュベートし、EnzyScreen気密ボックス内で625rpmで振盪し、これを150mL/分のN、18mL/分のH、3mL/分のO及び6mL/分のCOで連続的にフラッシュした。1つのウェルからの懸濁液を三角フラスコに移し、新鮮な培地を補充した。バイオリアクタ培養を行うのに十分なバイオマスが存在するまで、体積を増加させた。生物をVTT-E-193585としてVTT culture collectionに寄託した。
【0116】
試料の16S rRNA配列決定は、試料が1つの生物のみを含有することを実証した。同じ試料をIllumina NextSeq配列決定に使用して、1×150bpのメタゲノムショットガン配列を得た。Unicycler(Wick et al,2017 PLoS computational biology 13:e1005595)を使用して、101個のコンティグからなるメタゲノム配列に対してデノボアセンブリ(de novo assembly)を作製した。全ゲノム長は4,846,739bpであり、GC含有量は67.9%であった。
遺伝子予測及び機能的注釈を、Prokka(Seemann,2014 Bioinformatics 30:2068)を使用して行った。ゲノムアノテーションにより、4,429個の遺伝子が生成された。Roaryパンゲノムアラインメント(Page et al,2015 Bioinformatics 31:3691)は、キサントバクター種間でVTT-E-193585をグループ化した。したがって、この株はキサントバクターsp.として同定され、最も近いゲノムはキサントバクター・タゲティディス(Xanthobacter tagetidis)であった。オルソロガス断片(OrthoANI)のみを考慮した平均ヌクレオチド同一性のアラインメントに基づく計算(Lee et al,2016 Int J Syst Evol Microbiol 66:1100)は、キサントバクター・タゲティディス(Xanthobacter tagetidis)(ATCC 700314;GCF_003667445.1)に対して80.4%の最良の一致を与えたが、提案された種境界カットオフは95~96%である(例えば、Chun et al.,2018 Int J Syst Evol Microbiol,68:461-466を参照)。
キサントバクター・オートトロフィカスPy2は79.6%の一致を与えたが、キサントバクター sp.91の場合の一致は79.0%であった。したがって、VTT-E-193585として寄託された分離細菌株は、系統:プロテオバクテリア;クラス:アルファプロテオバクテリア;及び目:リゾビウム(Rhizobiales)に属すると結論付けることができた。最も可能性の高い科はキサントバクター科であり、キサントバクター属である。VTT-E-193585細菌株は、いずれの既知の種にも明確に割り当てることができなかった。
【0117】
推定抗菌剤耐性遺伝子の検索を行った。ABRicate(https://github.com/tseemann/abricate)ツールを用い、blastn又はblastpを使用して、Arg-Annot、NCBI、ResFinder、ecOH、Megares及びVFDBデータベースに対してゲノムを検索した。ヌクレオチド及びタンパク質レベルの両方で、同一性及びカバレッジの両方に対して50%の閾値を設定した。2つの推定抗菌剤耐性遺伝子のみが同定された。これらの2つの遺伝子は、抗生物質耐性に関連するアミノ酸変化を含有せず、したがって耐性表現型は予想されない。
【0118】
実施例2 分離細菌株のパイロット培養及び分析
VTT-E-193585として寄託された分離細菌株を、従来の200リットル撹拌タンクバイオリアクタ(MPF-U,Marubishi Ltd、日本)で培養した。混合は、400rpmで回転するラシュトン型インペラを用いて行った。培養中の温度を+30℃に維持した。ソフトウェア制御により8M NaOH又は3.6M HPOを添加することによって、pHを6.8±0.2に維持した。
培養培地は、水道水中で調製した1g/L NHOH、0.23g/L KHPO、0.29g/L NaHPO・2HO、0.005g/L NaVO・HO、0.2g/L FeSO・7HO、0.5g/L MgSO・7HO、0.01g/L CaSO、0.00015g/L NaMoO・2HO、0.005g/L MnSO、0.0005g/L ZnSO・7HO、0.0015g/L HBO、0.001g/L CoSO、0.00005g/L CuSO及び0.0001g/L NiSOを含んでいた。
1.8~10.5L/分の水素ガス、0.6~2.5L/分の酸素ガス及び1.8~5L/分の二酸化炭素ガスを含有する混合物を、エネルギー及び炭素の主な供給源として常に供給した。ガス混合物の組成を調整することにより、溶存酸素レベルを7.2±0.5%に維持した。培養のための接種材料を実施例1に記載のように調製した。手動で試料を採取し、600nmでの吸光度(Ultrospec 2100 pro UV/可視分光光度計、Biochrom Ltd.、英国)を測定することによって細胞密度を光学密度として分析することにより、及び105℃で一晩オーブンで乾燥させることによって細胞乾燥重量(CDW)を測定することにより、増殖を監視した。in situ吸光度プローブ(Trucell 2、Finesse Ltd.、USA)を用いて光学密度も監視した。培養の増殖曲線を図1に示す。
バッチ相での最大増殖速度は0.06h-1であった。最大細胞密度は92時間で4.5g_CDW/Lであった。92時間の培養後、0.01h-1の希釈率で上記のような新鮮な培養培地の供給を開始した。連続供給の間、細胞密度は平均2.9g_CDW/Lであった。培養液は常に冷却された(+10℃)タンクに回収し、そこから300リットルバッチで連続型遠心分離機(BTPX-205、Alfa-Laval AB、スウェーデン)に供給した。セパレータから収集した細胞含有スラリーを、大気圧二重ドラム乾燥機(Buflovak 6x8 ADDD、Hebeler process solutions Llc.、米国)に供給し、4バールの蒸気及び3.5rpmで回転するドラムで加熱した。これにより、約96%の乾物含量を有する乾燥細胞粉末が得られた。
乾燥細胞粉末の分析結果を、一般組成については表1、アミノ酸組成については表2、脂肪酸組成については表3、ビタミン含有量については表4に示す。分析は、乾燥細胞粉末が全ての必須アミノ酸を含む高いタンパク質含有量を有することを実証する。それはまた、飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸を多く含有し、多くのB群ビタミンを含有する。ペプチドグリカン含有量はわずか0.002mg/g_CDWであり、リポ多糖含有量は0.01mg/g_CDWであった。これらの濃度は可能な限り小さいことが有益であろう。比較すると、同時に分析した市販の乳酸菌調製物では、ペプチドグリカン含有量は0.244mg/g_DWであり、リポ多糖含有量は0.015mg/g_DWであった。細胞毒性及び遺伝毒性アッセイを、培養の上清試料を使用して行った。HepG2又はHeLa229ヒト細胞株に対する細胞傷害性は観察されなかった。大腸菌WP2 trp-又はCM871 uvrA recA lexA株に対する遺伝毒性は観察されなかった。
【0119】
【表1】
表1 VTT-E-193585として寄託された分離細菌株の乾燥細胞粉末の分析結果
【0120】
【表2】
表2.VTT-E-193585として寄託された分離細菌株の乾燥細胞粉末のアミノ酸組成
【0121】
【表3】
表3 VTT-E-193585として寄託された分離細菌株の乾燥細胞粉末の脂肪酸組成。
【0122】
【表4】
表4 VTT-E-193585として寄託された分離細菌株の乾燥細胞粉末のビタミン含有量。
【0123】
実施例3 異なる窒素源での分離細菌株の培養。
VTT-E-193585として寄託された分離細菌株を、15容器並列バイオリアクタシステムで200mL容量(Medicel Explorer、Medicel Oy、フィンランド)で培養した。混合は、800rpmで回転するラシュトン型インペラを用いて行った。培養中の温度を+30℃に維持した。1M NaOHを添加することによってpHを6.8に維持した。培養培地は、水道水中で調製した、0.23g/L KHPO、0.29g/L NaHPO・2HO、0.005g/L NaVO・HO、0.2g/L FeSO・7HO、0.5g/L MgSO・7HO、0.01g/L CaSO、0.00015g/L NaMoO・2HO、0.005g/L MnSO、0.0005g/L ZnSO・7HO、0.0015g/L HBO、0.001g/L CoSO、0.00005g/L CuSO及び0.0001g/L NiSOを含んでいた。
更に、窒素源を、4つの培養物が18.7mMのNHOHを含有し、4つの培養物が9.34mMの尿素(OC(NH)を含有し、4つの培養物が18.7mMの硝酸カリウム(KNO)を含有するように培養物において変化させ、3つの培養物を培地中に窒素源なしで放置した。22mL/分の水素ガス、3.2mL/分の空気及び6.4mL/分の二酸化炭素ガスを含有する混合物を、エネルギー及び炭素の主な供給源として常に供給した。したがって、空気を用いて、全ての栽培に窒素ガスも供給した。試料を自動的に採取し、600nmでの吸光度(Ultrospec 2100 pro UV/可視分光光度計、Biochrom Ltd.、英国)を測定することによって細胞密度を光学密度として分析することにより、増殖を監視した。
培養の増殖曲線を図2に示す。アンモニア及び尿素での増殖は同等であった。硝酸塩又は窒素ガスでの増殖は、アンモニア又は尿素での増殖よりも明らかに遅かった。培養の終わりに向かって、硝酸塩での増殖は、唯一の窒素源としての窒素ガスでの増殖よりも良好であった。それにもかかわらず、窒素ガスが唯一の窒素源であった培養でも増殖があり、VTT-E-193585として寄託された分離細菌株が窒素固定が可能であることを実証した。
【0124】
実施例4 抗生物質感受性の特性評価
VTT-E-193585として寄託された分離細菌株について、ゲンタマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン、テトラサイクリン、アンピシリン、シプロフロキサシン、コリスチン及びホスホマイシンの抗生物質感受性を、CLSI M07-A111規格(Clinical and laboratory standards institute.Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically,11th ed.CLSI standard M07,2018)に従い、アンピシリン、シプロフロキサシン及びコリスチンについては手製の微量希釈プレートで、ゲンタマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン及びテトラサイクリンについてはブロス微量希釈法を使用してVetMIC Lact-1プレート(SVA National Veterinary Institute、ウプサラ、スウェーデン)で、並びにホスホマイシンについては寒天希釈法を使用して、陽イオン調整ミューラーヒントンブロス培地(LabM、LAB114、陽イオンMg2+及びCa2+を別々に添加)を使用して、+35±2℃で48±1時間、好気的条件で分析した。
大腸菌(Escherichia coli)ATCC 25922を品質管理株として使用し、これを+35±2℃で18±2時間好気的条件でインキュベートした。株の抗生物質感受性の結果を表5に示す。単離細菌株は、一般に抗生物質に感受性があることが分かった。ゲンタマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン及びテトラサイクリンについては、VTT-E-193585の最小発育阻止濃度(MIC)値は大腸菌(E.coli)ATCC 25922より低いか又は同等であったが、アンピシリン、シプロフロキサシン、コリスチン及びホスホマイシンについてはMIC値はVTT-E-193585の方が高かった。
【0125】
【表5】
表5.VTT-E-193585株及び大腸菌ATCC25922に対する抗生物質の最小発育阻止濃度(MIC、μg/ml)値
【0126】
実施例5 phaCノックアウト株の構築

液体1L当たりの培地組成

DSM81-LO4(DSM)
KHPO 2.3g
NaHPO・2HO 2.9g
NaSO 5.45g
(NHSO 1.19g
MgSO・7HO 0.5g
CaSO・2HO 11.7mg
MnSO・HO 4.4mg
NaVO 5mg
NaHCO 0.5g
クエン酸アンモニウム鉄(III) 5mg
ZnSO・7HO 0.5mg
BO 1.5mg
CoCl・6HO 1mg
CuCl・2HO 50μg
NiCl・6HO 0.1mg
NaMoO・2HO 0.15mg
リボフラビン 0.5mg
チアミン-HCl・2HO 2.5mg
ニコチン酸 2.5mg
ピリドキシン-HCl 2.5mg
Ca-パントテン酸 2.5mg
ビオチン 5μg
葉酸 10μg
ビタミンB12 50μg
*GC-MS分析用に変更
【0127】
溶原ブロス(LB)
酵母抽出物 5g
トリプトン 10g
NaCl 10g
寒天(プレート用) 15g
【0128】
超最適ブロス(SOB)
トリプトン 20g
酵母抽出物 5g
NaCl 0.58g
KCl 0.18g
MgCl 0.95g
MgSO 1.20g
【0129】
エタノールを含む超最適ブロス(SOBE)
エタノール5.8mL/SOB 1L
【0130】
トリプシンダイズ寒天(TSA)
BBL(商標)Trypticase(商標)ダイズ寒天(BD)40g
【0131】
培養方法
従属栄養増殖条件における全てのSoF1培養物を、100mMのエタノールを補充した10mL体積の超最適ブロス(SOBE)中、30℃で220rpmの振盪で培養した。独立栄養条件での全てのSoF1培養物を、136rpmで振盪しながら、従属栄養増殖条件と同じ温度及び体積でDSM81-LO4培地(DSM)中で培養した。独立栄養条件におけるガス組成は以下の通りであった:44%CO、26%N、22%H、7%O、及び1%の他のガス。
【0132】
大腸菌(Escherichia coli)株
使用した大腸菌(E.coli)株及びそれらの関連する特徴を表6に要約する。全ての株を溶原性ブロス(LB)上で増殖させた。抗生物質を以下の濃度で使用した:100μg/mLのアンピシリン(AMP)、50μg/mLのカナマイシン(KAN)及び10μg/mLのテトラサイクリン(TET)。
【0133】
【表6】
表6 使用した大腸菌(E.coli)株
【0134】
プラスミド構築
実施例1に記載されるVTT-E-193585株の細菌ゲノムの配列決定により、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)シンターゼをコードする他のキサントバクター(Xanthobacter)spp.から見出されるphaC遺伝子と相同性を有する遺伝子phaC1(配列番号60、配列番号62に示されるタンパク質をコードする)及びphaC2(配列番号61、配列番号63に示されるタンパク質をコードする)を同定した。
【0135】
SoF1のゲノム中のphaC1及びphaC2遺伝子の欠失を標的とする2つのプラスミドを構築した(表7)。phaC1及びphaC2の隣接する1000bpsの左(LHA)及び右(RHA)の相同アームを、オリゴ(8オリゴ)を含むSoF1のゲノムDNAから増幅した。両方のプラスミドを、GibsonアセンブリによりpUC57から構築した。カナマイシン耐性遺伝子(kan)、テトラサイクリン耐性遺伝子(tet)及び可動領域(mob)配列は、Van den Bergh et al.1993 J Bacteriol 175:6097-6104に記載されているプラスミドで使用されるものと同じであった。
【0136】
【表7】
表7 構築されたプラスミドの概要
【0137】
ノックアウト株構築

プラスミドをコンジュゲーション又はエレクトロポレーションによりSoF1に移した。改変SoF1株の選択に使用した抗生物質濃度は、20μg/mLのKAN及び10μg/mLのTETであった。
【0138】
コンジュゲーションのために、SoF1の液体培養物(LC)を上記のような独立栄養条件で2~3日間増殖させて、0.7~1のODに達した。プラスミドあり及びなしの大腸菌(E.coli)S17-1及びJM109(DE3)のオーバーナイト(O/N)LCを、220rpmで振盪しながら37℃で増殖させた。翌日、新しいLCをO/N培養物から接種し、指数期(OD 0.3~0.6)まで増殖させた。大腸菌(E.coli)細胞を5900rpm 30秒で遠心分離し、洗浄し、1体積の0.9%NaClに再懸濁した。
大腸菌(E.coli)及びSoF1細胞をOD比1:15で混合し、DSM培地を1mLまで添加した。SoF1と混合したプラスミドなしのS17-1を陰性対照として使用し、S17-1含有プラスミドを有するJM109(DE3)を陽性対照として使用した。混合物を0.22μm GVのDurapore(登録商標)メンブレンフィルター(MilliporeSigma、米国)で真空濾過した。フィルターを予熱したTSAプレート上に置き、細胞を寒天とは反対側に向け、独立栄養条件でO/Nインキュベートした。翌日、フィルターを1mLの0.9% NaClで洗浄し、ボルテックスし、4000rpmで1分間遠心分離し、フィルターを除去した後、細胞を再懸濁した。細胞を連続希釈液で選択プレートに播種し、適切な条件で増殖させた。コンジュゲートJM109(DE3)対照を、選択のために40μg/mLのナリジクス酸を含有するTSAプレートに播種し、37℃ O/Nでインキュベートした。コンジュゲートSoF1培養物を、KANを含有するDSMプレートに播種し、独立栄養条件でおよそ1週間インキュベートした。
SoF1プレート上にコロニーが出現した後、それらを新鮮なDSM KANプレートに再適用し、独立栄養条件で更に1週間インキュベートした。これらのプレートからの単一コロニーをTSAプレートにタップし、従属栄養条件で30℃で増殖させた。TSAプレート上での増殖が大腸菌(E.coli)の増殖をもたらす場合、コロニーを選択的DSMプレートに再度適用した。
【0139】
エレクトロポレーションのため、SoF1のLCを独立栄養条件で2~3日間培養して0.7~1.5のODに達した。細胞をFalconチューブに形質転換し、氷上で15~30分間冷却した。細胞を4℃、4000rpmで5~10分間遠心分離し、上清を廃棄し、ペレットを1体積の氷冷二重蒸留HOに再懸濁した。遠心分離を繰り返し、上清を廃棄した。1体積の氷冷10%グリセロールで洗浄を繰り返した。細胞を氷冷10%グリセロールに再懸濁して、約2・1010細胞/mLの濃度にした。細胞を電気形質転換に直ちに使用した。40μLの細胞を1μLのプラスミドと混合し、氷上で10分間インキュベートした。細胞を氷上でエレクトロポレーションキュベットに形質転換した。キュベットを、25μV静電容量及び400Ω又は600Ωの抵抗を有する2.5kVの単一の電気パルスに供した。予め温めた(30℃)1mLのSOBEを直ちに添加し、溶液をファルコンチューブに移し、独立栄養条件でO/Nインキュベートした。インキュベーション後、細胞を複数の希釈液を含むTSA選択プレートに播種し、従属栄養条件でインキュベートした。
【0140】
コンジュゲーション又はエレクトロポレーションによる形質転換の後、成功した形質転換体をコロニーPCRでスクリーニングし、最終濃度3%のジメチルスルホキシドを標準的なPCR混合物に添加した。構築したSoF1株を表8に要約する。
【0141】
【表8】
表8 構築したSoF1変異株。
【0142】
PHB含有量分析
野生型(WT)株SoF1及びノックアウト株SoF1-2.0のPHB含有量を、ガスクロマトグラフィー-質量分析(GC-MS)で分析した。両株を、様々な窒素濃度(18.0、13.5、9.0及び4.5mMの窒素)の5mLの培養体積において上記の独立栄養条件、及び従属栄養条件で増殖させた。独立栄養条件で増殖させた培養物から培養物を接種して、0.1の出発ODを得た。最も早くて接種から1週間後に分析を行った。
各試料1~3mLを遠心分離し、ペレットを-20℃で保存した。ペレットを解凍し、再蒸留HOで2回洗浄し、24~48時間凍結乾燥させた。各試料10mgをクロロホルム1mL、硫酸150μL、内部標準(3-ヒドロキシ酪酸)20μL、メタノール830μLを含む溶液中で100℃で140分間加熱してメタノリシスを行った。3-ヒドロキシ酪酸を参照試料と同様に処理した。試料を室温まで冷却した後、水0.5mLで水溶性粒子を除去した。ガスクロマトグラフィー系(7890、Agilent)及びHP-FFAPカラム(19091 F-102、Agilent)を使用してクロロホルム相を分析した。
【0143】
結果
GC-MSによれば、PHBはSoF1-2.0株ではほとんど生成されなかったが、WT SoF1では、独立栄養条件で増殖させた場合、PHB乾燥含量は15~30%であった(表9)。従属栄養条件で増殖させた場合、SoF1又はSoF1-2.0ではPHBはほとんど生成されなかった
【0144】
【表9】
表9.GC-MSを介して決定された、独立栄養条件における異なる窒素濃度で独立栄養条件で、及び従属栄養条件(SOBE)で増殖させたWT SoF1及びSoF1-2.0のPHB含有量。
【0145】
SoF1及びSoF1-2.0の独立栄養増殖曲線を図3に示す。SoF1-2.0は、SoF1と比較して増殖速度がわずかに低い。
【0146】
phaC1 DNA配列(配列番号60):

ATGTCCGCAGCCGAGGAAACGTCCACGCACGCTGAATTGAGGCTCCCGCAGGATGGGGTGGAGCATGACGTCGCGGCCGCCGAGGCCGCGGTGGACCGGTCCGCCGGGGAGCCGTCGGGAACGCAGGCGTCCGCCGCGCCCGCCGAGGCGGCGCCGTCTTCCGCTCCTGTTTCCGCTGCTGCCGGAGAAACGCAGCCACAGGACGATACCCCGCCGCAGGACCCGTCTTCCCTGTCGGACGGTCCAGGCCTGTCGCCGCCCGTGACCCAGCCCGGCGCGGCGTCCGGCGACTTCGGCGGGCCCGAGGCCATGGGCGACGCCTTCATGCCGCCTGTGCCGGAAGAGCCCATGGAGGGGATGGCCCCCGCGCCGGCAATCTCCGCGGCGCCCGCCTCGGTGCCGTCTGCCGGCTGGCCGGAGGATGCGCCTTCGGCACTGCTCGATGCGGTGGATGCGTCCGGGGACCTGCCGGCTGCCGCGGAGGGCGCGGCCACGGCGCCGGAGCCCATTTTCCGCGAGCTGCCCATGACGGCGGCGCCCGCCGCACCTGCCATCGCGAACATTCTCGAGCCGGTGGCCGAGGCTCTGTCCGCGCTCGGGGCGGTGGCCGTCTCCCGGCCCCAGGTCCAGCGCGAATTCCGCGCGGCGCCCGAACACCCCCCCATGCCCAGGATGGCGCCCCCTCAGGCGGCGCCAGAACCGGCCCCTGCCGTTCCGCCCAAACCTGAAGCTGCCAAACCTGAAGCTGCCAAACCTGAAGCCGCCAAGCCTGAAGCTGCCAAGCCTGAAGTTGCCAAGCCGGACGCCGCCGCGCCGGACGCCGCGAAATCTTCGGGCAAGGCGGAGCGTCCGTCCGGCGCCGGGGACGGCTCTGGAACGTCGGGCGTGAACATGGAGGCCTTCTCCCGCAACCTCGCCCGTCTGGTGGAAGAGGGCGGCAAGGCCATGGCCGCCTATCTGAGCCCACGGGAGCAGGGCAAGACCGACGATCTCGCCGATGACATCGCCGATGCCATGAAGACCGTGGGCCAGGTGGTGGAATACTGGGTCGCCGATCCCCAGCGCACGGTGGAGGCGCAGTCCCGCCTCATGGGCGGCTATCTCTCGGTCTGGGCCAACACCCTGAAGCGCCTGGCAGGCGAGGAGGCCACGCCGGTGGCCGCCCCCGACCCGAAGGATGCCCGCTTCAAGGATGCCGGCTGGAACGACAGCCCCATGTTCGATGCCCTCAAGCAGGCCTATCTGGTCACCTCGGACTGGGCGCAGAACATGGTGGACGAGGCCAAGGGCCTCGATCCCCACACCAAGCACAAGGCGGAGTTCCTGGTGCGGCAGATCGCCAACGCCATCTCGCCCTCCAACTTCGTCCTCACCAATCCCGAGCTCATCCGCGAGACCCTGCACTCGTCGGGCGAGAATCTGGTGAAGGGCATGCAGAACCTCACCGCGGATCTGATGGCGGGGCAGGGCACGCTGAAGATCCGCCAGACGGATCTTTCCGCCTTCGAGGTGGGCCGCAACCTCGCCACCACGCCGGGCAAGGTGATCTTCGAAAACGAGCTGATGCAGCTCATCCAGTACGAGCCGACCACCGAGACGGTGAAGAAGACGCCGGTGCTCATCGTCCCGCCCTGGATCAACAAGTTCTACATCCTCGACCTGACGGCGGAAAAATCCTTGATCAAGTGGCTGGTGAGCCAGGGACTGACGGTCTTCACCATCTCCTGGGTCAATCCCGACGGGCGCCTCGCCGCCAAGGGCTTCGACGATTACATGCGCGACGGCATCATGGCCGCCCTCGACGCGGTGGCGGTGGCCTCCGGCGAGCGGCGGGCCCATGCGGTGGGCTATTGCGTGGGCGGCACGCTGCTGGCCACCACGCTCGCTTACATGGCCGCCACCGGGGATGACCGCATCGCCAGCGCCACCTTCCTCACCACCCAGATCGACTTCACCCATGCGGGCGATCTGAAGGTGTTCGTGGACGAAAGCCAGCTCGCCACCATCGAGCGCAAGATGAAGGAGATGGGGTATCTGGAAGGCTCGAAGATGGCCTCCGCCTTCAACATGCTGCGCTCCAACGACCTGATCTGGCCCTATGTGGTGAACAACTACATGAAGGGCAAGGCGCCGTTTCCGTTCGACCTGCTGTTCTGGAATTCGGATTCCACCCGCATGCCGGCGGCGAACCATTCCTATTATCTGCGCAACTGCTACCTCACCAACAATATCGCCCGGGGTCTGGCGGAGCTGGCCGGCCTCAAGATCGATGTCACCAAGGTGTCGATCCCAGTCTATTCGCTGGCGACGCGGGAAGACCACATCGCCCCGGCCAACTCGGTCTATATCGGGGCAAATCTCCTGTCCGGCCCGGTGCGCTACGTGCTGGCGGGCTCGGGCCACATCGCCGGGGTGGTGAACCCGCCGGCCAAGATGAAGTATCAGTACTGGGCCGACGGCCCGGTGGGGCCGAGCTACGAGGCCTGGCTGGCCGGGGCGCAGGAGCACAAGGGCTCCTGGTGGCCGGACTGGTTCAACTGGTTCTCCTTCAACCATCCCGAGGAGGTGCCGGCGCGCGCCATCGGCGGCGGCCGCCTCGCCCCCATCGAGGACGCACCCGGGCGCTATGTGAAGGAGCGGTCGTAG
【0147】
phaC2 DNA配列(配列番号61):

ATGGAAGCGCGAAAGATGCCCGTTTCACCCCCCTCCTCCGCCACCATCCTGCCCCTGCCCGTCTCGGCCGCTCCCCCTTCGACGGCGCCCGCCGCGTCCCTGCCGGCGACGGCCTCCAGCTCCACCAACAAGGCCAGCCCCTCAGCCTTCCCCGCCGCCTGGGCGCGTTCCTTCGCCCTGCCCGGCCTGCCCGCCTTCCTGTGCCCGGACGAGGAGGATTTCGAGGAGGGTTCGGGGCCGGCCGCCTTCCATGCGGTGGACCGGGCGGCGGCGGCCTTGGTGGCCCGCACCACCCAGGGGCTCTCGCCCGCCGCCCTCACCCTCGCTTACATGGATTGGGCGATGCATCTGGCAGCGGCGCCGGGCAAGCAGGCGGAGCTGGCGGTGAAGGCCACGCGCAAGGCGGCGCGCTTCTGGGCCTATGTGCTCGCCTCCACCCTCGACCGCACCCAGGCGCCCTGCATCGCGCCCCTGGTGGGCGACGAACGGTTTTCCGCCCCGGCCTGGCAGGACTGGCCCTACCGCTTCTGGTACCAGGCCTTTCTGCTCAATCAGCAATGGTGGCACAACGCCACTCATGGCGTGCCGGGCGTGGCGCCGCACAATCAGGACGTGGTGGCCTTCGCCGCCCGGCAGGTCCTGGACATGTTCTCCCCCTCCAACTCGCCCCTCACCAATCCCGAGGTGGTGAAGAAGGCGCGCCAGACGCTAGGGGCCAATTTCGTCCAGGGCGCGCGCAACTTCATGGAGGACCAGTCGCGCAAAACCACCGGCCGCCCGCCCGTGGGCGCGGAGGCGTTCACTCCCGGCAAGGAGGTGGCCATCACCCCCGGCGAGGTGATCTACCGCAACCATCTCATCGAGCTGATCCAATACCGGGCGACCACCCCTGACGTGCATGCGGAGCCGATCCTCATCGTGCCCGCCTGGATCATGAAATATTACATCCTCGACCTGTCGCCCGATAACTCCCTGATCCGCTACCTGGTGGACAAGGGGCACACGGTCTTCTGCATCTCCTGGCGCAATGTGAACGCGGAGGACCGCGATCTCGGCTTCGAGGACTATCGCAAGATGGGCATCATGGCGGCCCTCGACGCGGTGAACGCGGTGGTGCCGAACCAGAAGGTGCATGCGGTGGGTTATTGCCTGGGCGGCACGCTGCTCTCCATCGCCGCCGCCGCCATGGCGCGGGTGGTCGACGACCGGCTGGGCTCCGTCACCCTGTTCGCCGCCCAGACCGACTTCACCGAGCCCGGCGAACTGCAGCTCTTCGTGGACCCGAGCGAGCTTTATGCCCTGGAAAGCCTCATGTGGGACCAGGGCTATCTCGGCGCCCGGCAGATGGCCGGCGCGTTCGAGATGCTGCGCTCCAACGACCTCGTCTGGTCGCGCATGGTGCGCGACTATCTCATGGGCGAGCGCGCACCCATGAACGACCTCATGGCCTGGAACGCAGATGCCACCCGCATGCCCTATCGCATGCATTCCCAGTATCTGCGCAACCTGTTCCTCGACAACGAGCTGGCCGTGGGCCGTTACATGGTGGAGGGCCGGCCGGTGTCGCTGCAGAACATCCGCGTCCCGCTGTTCGTGGTGGGCACGGAGCGGGACCACGTGGCGCCGTGGAAGTCGGTCTACAAGATCCACCAGCTCACCGACACGGACGTGACCTTCGTCCTCGCCTCCGGCGGGCACAATGCGGGCATCGTCTCCGAGCCCGGCCACAAGCACCGGCACTATCGCATCCACGACACCAAATTGGGCGAGATGCATGTGAGCCCGGAGGAATGGATGGAGGCGAACCGGTCGCAGGACGGGTCCTGGTGGCCGGCCTGGGAGGCATGGCTCGCCGGCCAGTCCTCCGGCCGCATCGGCCTGCCGCCTCTGGGCGCGCCCGGCTACGAGGTGCTGGGCCCGGCGCCCGGCACCTATGTGATGCAAAGGTGA
【0148】
phaC1アミノ酸配列(配列番号62):

MSAAEETSTHAELRLPQDGVEHDVAAAEAAVDRSAGEPSGTQASAAPAEAAPSSAPVSAAAGETQPQDDTPPQDPSSLSDGPGLSPPVTQPGAASGDFGGPEAMGDAFMPPVPEEPMEGMAPAPAISAAPASVPSAGWPEDAPSALLDAVDASGDLPAAAEGAATAPEPIFRELPMTAAPAAPAIANILEPVAEALSALGAVAVSRPQVQREFRAAPEHPPMPRMAPPQAAPEPAPAVPPKPEAAKPEAAKPEAAKPEAAKPEVAKPDAAAPDAAKSSGKAERPSGAGDGSGTSGVNMEAFSRNLARLVEEGGKAMAAYLSPREQGKTDDLADDIADAMKTVGQVVEYWVADPQRTVEAQSRLMGGYLSVWANTLKRLAGEEATPVAAPDPKDARFKDAGWNDSPMFDALKQAYLVTSDWAQNMVDEAKGLDPHTKHKAEFLVRQIANAISPSNFVLTNPELIRETLHSSGENLVKGMQNLTADLMAGQGTLKIRQTDLSAFEVGRNLATTPGKVIFENELMQLIQYEPTTETVKKTPVLIVPPWINKFYILDLTAEKSLIKWLVSQGLTVFTISWVNPDGRLAAKGFDDYMRDGIMAALDAVAVASGERRAHAVGYCVGGTLLATTLAYMAATGDDRIASATFLTTQIDFTHAGDLKVFVDESQLATIERKMKEMGYLEGSKMASAFNMLRSNDLIWPYVVNNYMKGKAPFPFDLLFWNSDSTRMPAANHSYYLRNCYLTNNIARGLAELAGLKIDVTKVSIPVYSLATREDHIAPANSVYIGANLLSGPVRYVLAGSGHIAGVVNPPAKMKYQYWADGPVGPSYEAWLAGAQEHKGSWWPDWFNWFSFNHPEEVPARAIGGGRLAPIEDAPGRYVKERS
【0149】
phaC2アミノ酸配列(配列番号63):

MEARKMPVSPPSSATILPLPVSAAPPSTAPAASLPATASSSTNKASPSAFPAAWARSFALPGLPAFLCPDEEDFEEGSGPAAFHAVDRAAAALVARTTQGLSPAALTLAYMDWAMHLAAAPGKQAELAVKATRKAARFWAYVLASTLDRTQAPCIAPLVGDERFSAPAWQDWPYRFWYQAFLLNQQWWHNATHGVPGVAPHNQDVVAFAARQVLDMFSPSNSPLTNPEVVKKARQTLGANFVQGARNFMEDQSRKTTGRPPVGAEAFTPGKEVAITPGEVIYRNHLIELIQYRATTPDVHAEPILIVPAWIMKYYILDLSPDNSLIRYLVDKGHTVFCISWRNVNAEDRDLGFEDYRKMGIMAALDAVNAVVPNQKVHAVGYCLGGTLLSIAAAAMARVVDDRLGSVTLFAAQTDFTEPGELQLFVDPSELYALESLMWDQGYLGARQMAGAFEMLRSNDLVWSRMVRDYLMGERAPMNDLMAWNADATRMPYRMHSQYLRNLFLDNELAVGRYMVEGRPVSLQNIRVPLFVVGTERDHVAPWKSVYKIHQLTDTDVTFVLASGGHNAGIVSEPGHKHRHYRIHDTKLGEMHVSPEEWMEANRSQDGSWWPAWEAWLAGQSSGRIGLPPLGAPGYEVLGPAPGTYVMQR
図1
図2
図3
【配列表】
2024515522000001.app
【国際調査報告】