(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】整合縁部及び接合縁部を有するガラス窓
(51)【国際特許分類】
C03C 27/12 20060101AFI20240403BHJP
B60J 1/00 20060101ALI20240403BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
C03C27/12 Z
B60J1/00 J
G02B6/00 301
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560870
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 US2022023436
(87)【国際公開番号】W WO2022216674
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】キングマン デヴィッド イー
(72)【発明者】
【氏名】ゴルコ アルバート ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】マッシュライン ピーター エフ
【テーマコード(参考)】
2H038
4G061
【Fターム(参考)】
2H038BA01
4G061AA20
4G061BA02
4G061CB16
4G061CD03
4G061CD18
(57)【要約】
システムは、窓を有し得る。各窓は、ポリマーで一体に積層された内側と外側ガラス層を有し得る。光学構成要素層は、ポリマーに組み入れられてもよく、又はポリマーは、埋め込まれた構成要素を含まなくてもよい。複数の隣接する窓を有するシステムにおける隣接する窓縁部間の不整合を回避するために、隣接する窓は、共通の窓パネルを切断してなる共有切断縁部整合窓パネルセクションから形成され得る。窓は、積層ガラスの単一の部分から形成されてもよく、又は積層ガラスの複数の小片を継ぎ目に沿って一体に接合することによって形成されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の内部領域を、前記車両を取り囲む外部領域から分離するように構成された車両用窓であって、
第1の外側ガラス層に取り付けられた第1の内側ガラス層を有する第1のガラスパネル部分と、
継ぎ目に沿って前記第1のガラスパネル部分に接合された第2のガラスパネル部分であって、前記第2のガラスパネル部分が、第2の外側ガラス層に取り付けられた第2の内側ガラス層を有し、前記第1の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第1の内側ガラス層の縁部を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第1の内側ガラス層と重なっておらず、前記第2の内側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第2の外側ガラス層の縁部を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第2の外側ガラス層と重なっておらず、前記第1の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第2の内側ガラス層と重なっている、第2のガラスパネル部分と、を備える、車両用窓。
【請求項2】
前記第1の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第1の部分を有し、前記第2の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第2の部分を有し、前記第1の外側ガラス層と前記第2の内側ガラス層との間に第3の部分を有するポリマー層と、
前記ポリマー層に埋め込まれた導光体と、を更に備える、請求項1に記載の車両用窓。
【請求項3】
前記継ぎ目において前記第1の外側ガラス層を前記第2の内側ガラス層に取り付けるポリマーを更に備える、請求項1に記載の車両用窓。
【請求項4】
前記ポリマーが、前記第1の内側ガラス層と前記第1の外側ガラス層との間に延在し、前記第1の内側ガラス層を前記第2のガラス層に取り付け、前記ポリマーが、前記第2の内側ガラス層と前記第2の外側ガラス層との間に延在し、前記第2の内側ガラス層を前記第2の外側ガラス層に取り付ける、請求項3に記載の車両用窓。
【請求項5】
前記継ぎ目における前記第1と第2の外側ガラス層の向き合う縁面の間、及び前記継ぎ目における前記第1と第2の内側ガラス層の向き合う縁面の間に追加のポリマーを更に備える、請求項4に記載の車両用窓。
【請求項6】
前記第1の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第1の部分を有し、前記第2の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第2の部分を有するポリマー層と、
前記ポリマー層に埋め込まれた光学構成要素と、を更に備える、請求項1に記載の車両用窓。
【請求項7】
前記光学構成要素が、発光デバイスからの光を、全内部反射によって前記窓を横切ってガイドするように構成される導光体を含む、請求項6に記載の車両用窓。
【請求項8】
前記光学構成要素が、不透明度調整可能な光学層を含む、請求項6に記載の車両用窓。
【請求項9】
本体と、
前記本体を取り囲む外部領域を前記本体内の内部領域から分離する、前記本体内の第1と第2の隣接する窓であって、前記第1の窓及び前記第2の窓が、隣接する整合縁部を有するそれぞれの第1及び第2の縁部整合窓パネルセクションから形成される、第1と第2の隣接する窓と、を備える、システム。
【請求項10】
前記整合縁部が、ガラスパネルを通る一回の切断で切断されたレーザ切断縁部を含み、前記第1の窓が、第1の内側ガラス層及び第1の外側ガラス層を有し、前記第2の窓が、第2の内側ガラス層及び第2の外側ガラス層を有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の窓が、前記第1の内側ガラス層を前記第1の外側ガラス層に取り付ける第1のポリマー層を有し、前記第2の窓が、前記第2の内側ガラス層を前記第2の外側ガラス層に取り付ける第2のポリマー層を有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記本体が窓ピラーを含み、前記隣接する整合縁部が、前記窓ピラーと重なる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の窓に結合される第1の窓ポジショナと、前記第2の窓に結合される第2の窓ポジショナと、を更に備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記本体が車両車体を含み、前記窓ピラーが車両車体窓ピラー含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
第1と第2のガラスパネル部分を継ぎ目に沿って接合することによって形成される、追加の窓を更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1のガラスパネル部分が、第3の外側ガラス層に取り付けられた第3の内側ガラス層を有し、前記第2のガラスパネル部分が、第4の外側ガラス層に取り付けられた第4の内側ガラス層を有し、前記第3の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第3の内側ガラス層を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第3の内側ガラス層と重なっておらず、前記第4の内側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第4の外側ガラス層を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第4の外側ガラス層と重なっておらず、前記第3の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第4の内側ガラス層と重なっている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
内部領域を取り囲む車両車体と、
前記車体における第1、第2、及び第3の窓であって、前記第1の窓と前記第2の窓が、ギャップによって分離されており、第1及び第2の共有切断縁部整合窓パネルセクションからそれぞれ形成されており、前記第3の窓が、継ぎ目に沿って接合された第1と第2の窓部分から形成されている、第1、第2、及び第3の窓と、を備える、車両。
【請求項18】
前記第1及び第2の共有切断縁部整合窓パネルセクションが各々、ポリマーで積層された内側ガラス層と外側ガラス層を有する、請求項17に記載の車両。
【請求項19】
前記第1と第2の部分が、前記継ぎ目において相欠き継手を使用して接合されている、請求項17に記載の車両。
【請求項20】
前記第1、第2、及び第3の窓が、外側窓ガラスを内側窓ガラスに積層するポリマーを含み、前記車両が、前記ポリマーの少なくとも一部分に埋め込まれた少なくとも1つの光学構成要素層を更に備える、請求項17に記載の車両。
【請求項21】
光を放射するように構成される光源を更に備え、前記光学構成要素が、前記放射される光を受けるように構成される導光体を含む、請求項20に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
これは、概して、光を通過させる構造体に関し、より具体的には、窓に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年4月8日に出願された米国仮特許出願第63/172,251号に対する優先権を主張するものであり、本明細書における参照によりその全体が本明細書内に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
窓は、建物及び車両において使用される。窓は、ガラス又は他の透明材料から形成され得る。
【発明の概要】
【0003】
建物又は車両などのシステムは、窓を有し得る。窓は、ガラス層をポリマーで一体に積層することによって形成され得る。必要に応じて、窓にわたって照明を配光する導光体及び/又は他の光学構成要素層が、ポリマー内に埋め込まれ得る。
【0004】
窓は、車両車体などの支持構造体内に互いに隣接して搭載された窓を含み得る。複数の隣接する窓を有するシステムにおける隣接する窓縁部間の不整合を回避するために、隣接する窓は、共有切断縁部整合窓パネルセクションから形成され得る。これらの窓パネルセクションは、共通の窓パネルから切断線に沿って分離されたものであり得る。システム内で互いに隣接して搭載されたとき、向き合うセクションの共有切断縁部は、互いに対面し、互いに整列され得る。
【0005】
システムはまた、複数の積層ガラス片を一体に接合することによって形成された窓を含み得る。例えば、第1と第2の積層ガラス部分は、相欠き継手又は他の継ぎ目に沿って接合され得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態に係る窓を有する例示的なシステムの図である。
【
図2】一実施形態に係る例示的な窓の側断面図である。
【
図4】いくつかの実施形態に係る
図3の例示的な窓の側断面図である。
【
図5】いくつかの実施形態に係る
図3の例示的な窓の側断面図である。
【
図6】一実施形態に係る、可展面を有する例示的な窓の斜視図である。
【
図7】いくつかの実施形態に係る、
図6の例示的な窓の側断面図である。
【
図8】いくつかの実施形態に係る、
図6の例示的な窓の側断面図である。
【
図9】一実施形態に係る、複合曲率を有する例示的な窓の斜視図である。
【
図10】いくつかの実施形態に係る、
図9の例示的な窓の側断面図である
【
図11】いくつかの実施形態に係る、
図9の例示的な窓の側断面図である。
【
図12】一実施形態に係る、複数の縁部整合ガラス層セクションを形成するために切断機器で切断されたガラス層の図である。
【
図13】一実施形態に係る、縁部整合ガラス層セクションから形成された窓を有する例示的なシステムの一部分の図である。
【
図14】一実施形態に係る、重なるパネル縁部部分を有する継ぎ目で複数のガラスパネルを接合することによって形成された窓の図である。
【
図15】一実施形態に係る、
図14の例示的な窓の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
システムは、1つ以上の窓又は他の透明構造体を有し得る。整合縁部を有する窓は、ガラスパネルを複数のセクションに分割することによって形成され得る。窓はまた、ガラスパネルを一体に接合することによって形成され得る。
【0008】
窓が使用されるシステムは、建物、車両、又は他の適切なシステムであり得る。本明細書において時々、システムが車両である例示的な構成が一例として説明される。これは、単なる例示に過ぎない。窓構造体は、任意の好適なシステムにおいて形成され得る。
【0009】
窓を含み得るタイプの例示的なシステムを
図1に示す。システム10は、車両、建物、又は他のタイプのシステムであり得る。例示的な構成では、システム10は車両である。
図1のシステム10の例示的側面図に示すように、システム10は、本体12などの支持構造体を有し得る。本体12は、ドア、トランク構造体、フード、側部車体パネル、ルーフ、窓ピラー、及び/又は他の車体構造体を含む車両車体であり得る。本体12は、内部領域の周りを囲み、それを囲い込むように構成され得る。
【0010】
窓14などの1つ以上の窓が、本体12の開口部内に搭載されている場合がある。窓14は、例えば、(例えば、車両の前部にフロント窓を形成するように)本体12の前部に、(例えば、車両の後部にリア窓を形成するように)本体12の後部に、(例えば、サンルーフを形成するように)本体12の最上部に、及び/又は(例えば、サイド窓を形成するように)本体12の側部に搭載されている場合がある。窓14(例えば、フロント及びリア窓)は、所定位置に固定された窓を含み得、及び/又は手動及び/又は自動で上げ下げ可能な窓を含み得る。例えば、1つ以上の窓14は、窓ポジショナ18P(例えば、ユーザ入力又は他の入力に応じて窓14を開閉する窓モータ)を使用して制御され得る。各窓14の面積は、(例として)少なくとも0.1m2、少なくとも0.5m2、少なくとも1m2、少なくとも5m2、少なくとも10m2、20m2未満、10m2未満、5m2未満、又は1.5m2未満であり得る。窓14及び本体12の部分を使用して、システム10内の内部領域を、システム10を取り囲む外部環境から分離し得る。
【0011】
システム10は、車輪(例えば、車輪16)を搭載された車台を含んでもよく、推進及び操舵システムを含んでもよく、自律運転をサポートするように構成された車両自動化システム(例えば、センサデータに基づいて推進及び操舵システムを動作させるように構成されたセンサ及び制御回路構成を有する車両自動化システム)を含んでもよい。これは、システム10が半自律的に運転することを可能にし、及び/又はシステム10が人間のオペレータなしで自律的に運転することを可能にする。
【0012】
システム10は、窓ポジショナ18P及び他の構成要素18などの構成要素を含み得る。構成要素18は、本体12の内部の座席、センサ、制御回路構成、入出力デバイス、及び/又は他の車両構成要素を含み得る。システム10内の制御回路構成は、1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路など)及び記憶装置(例えば、揮発性及び/又は不揮発性メモリ)を含み得る。システム10内の入出力デバイスは、ディスプレイ、センサ、ボタン、発光ダイオード及び他の発光デバイス、触覚デバイス、スピーカ、並びに/又は出力を提供し、かつ/もしくは環境測定値及び/もしくはユーザ入力を収集するための他のデバイスを含み得る。センサは、周辺光センサ、タッチセンサ、力センサ、近接センサ、光学センサ、容量センサ、抵抗センサ、超音波センサ、マイクロフォン、3次元及び/又は2次元画像センサ、無線周波数センサ、及び/又は他のセンサを含み得る。出力デバイスは、触覚出力、音声出力、視覚出力(例えば、表示コンテンツ、光など)、及び/又は他の好適な出力をユーザに提供するために使用され得る。
【0013】
動作中、システム10内の制御回路構成は、センサ及び/又は他の入出力デバイスからの情報、マイクロフォンに供給される音声コマンド、タッチセンサに供給されるタッチコマンド、1つ以上のボタンに供給されるボタン入力などのユーザ入力などを収集し得る。システム10内の制御回路構成は、この入力を、システム10の自律運転及びシステム10内の構成要素の制御に使用し得る。例えば、制御回路構成は、ポジショナ18Pを使用して窓14を開閉することができる。
【0014】
窓14などの窓は、本体12に結合され得、本体12の開口部を覆うように構成され得る。いくつかの構成では、隣接する窓の縁部は互いに整合され得る。例えば、窓は、例えば、第1の窓の右側縁部が、第1の窓に隣接する第2の窓の対応する左側縁部と整合するように、共通のパネルから切り取られてもよい。そのような整合縁部は、必要に応じて、窓ピラーなどの支持体構造体と重なり得る。
【0015】
窓14は、平坦であってもよく(例えば、窓14は、
図1のX-Y平面内に位置してもよい)、又は窓14は、1つ以上の湾曲した部分を有してもよい。一例として、窓14は、湾曲した断面プロファイルを有してもよく、窓14の凸面が
図1の方向Zにおいて外向きになるように、X-Y平面にほぼ平行に位置するように配向されてもよい。必要に応じて、他の形状を使用してもよい。システム10内の各窓14の面積は、(例として)少なくとも0.1m
2、少なくとも0.5m
2、少なくとも1m
2、少なくとも5m
2、少なくとも10m
2、20m
2未満、10m
2未満、5m
2未満、又は1.5m
2未満であり得る。
【0016】
窓14は、透明ガラス、クリアポリマー(例えば、ポリカーボネート、アクリルなど)、ポリマー接着剤、及び/又は他の層の1つ以上の層から形成され得る。例えば、窓14は、接着剤で一体に積層された2つのガラス層又は3つのガラス層から形成され得る。ガラス層は、(例えば、ガラス層の表面上に圧縮応力を生成するように)化学的又は熱的に強化されてもよい。
【0017】
図2の例示的な構成では、窓14は、外側窓層20及び内側窓層24(例えば、外側及び内側構造ガラス層及び/又は透明材料の他の層)から形成される。層20及び層24の厚さは、例えば、0.5mm~3mm、少なくとも0.3mm、少なくとも0.5mm、4mm未満、3mm未満、又は他の好適な厚さであり得る。外側層20と内側層24は、介在接着剤層22(例えば、一方の表面が外側窓層20の内向き表面に接着され、向きう表面が内側窓層24の外向き表面に接着された接着剤層)などのポリマー層を使用して一体に積層され得る。接着剤層22は、層20及び層24の屈折率と整合する(例えば、0.1以内、0.07以内、0.05以内、又は0.03以内の)屈折率を有し得る。接着層22を形成するために使用され得るポリマーの例としては、熱可塑性ポリウレタン、エチレン-酢酸ビニル、及びポリビニルブチラールが挙げられる。層22は、必要に応じて、音響減衰を提供するように構成されたポリマー(例えば、層22内に埋め込まれた軟質ポリビニルブチラール副層又は他の音響フィルム)を含み得る。
【0018】
外側窓層20は、構造用窓ガラスの単一の層から形成されてもよく、又はガラス、光学的にクリアな接着剤、及び/又はポリマーフィルムの1つ以上の層などの複数の副層を含んでもよい。内側窓層24は、同様に、構造用窓ガラスの単一の層から形成されてもよく、又はガラス、光学的にクリアな接着剤、及び/又はポリマーフィルムの1つ以上の層などの複数の副層を含んでもよい。いくつかの構成では、窓は、継ぎ目に沿って1対の窓パネルを接合することによって形成され得る。このタイプの配置における各パネルは、外側層20及び内側層24などの多重積層窓層を含み得る。内側と外側の層の部分は、継ぎ目に沿って互いに重なり得る。
【0019】
必要に応じて、任意の固定及び/又は調整可能な光学構成要素が窓14に組み入られ得る。
図2に示すように、例えば、光学層28などの1つ以上の光学構成要素が窓14に組み入られ得る(例えば、層28などの1つ以上の層が接着剤層22に埋め込まれ得る)。各層28は、固定及び/若しくは調整可能な量の不透明度、偏光、反射、色かぶり、ヘイズ、並びに/又は他の光学特性を提供する固定若しくは/又は調整可能な光学層であり得る。例示的な構成では、層28は、光源26からの光を受け取る導光体であり得る。光源26は、一例として、全内部反射によって導光体内において窓14を横切ってガイドされる可視光を導光体の縁部に提供する発光ダイオード及び/又はレーザダイオードなどの発光デバイスのアレイを含み得る。導光体から導波光の一部を、(例えば、内部領域18の照明を生成するように内向きに、及び/又は外向きに)抽出するために、光散乱構造体が窓14に設けられ得る。照明付き導光体及び/又は1つ以上の追加の固定及び/又は調整可能な光学層を含む窓14の配置も使用され得る。本明細書において時々、
図1の光学構成要素層28のような光学構成要素が省略された窓14の構成が一例として説明される。
【0020】
システム10内の窓は、完全に平面状であってもよく(例えば、窓14の内側及び外側の表面が平坦であってもよい)、及び/又はシステム10内の窓の一部若しくは全部が表面曲率を有してもよい。
【0021】
図3は、平面ガラスパネルから形成された例示的な窓の上面図である。パネルは、外側層20、接着層22、及び内側層24などの窓構造体を含み得る(例えば、
図2の窓14を参照)。窓は、矩形の輪郭、湾曲した縁部を有する輪郭、及び/又は他の形状(例えば、1つ以上の湾曲した縁部及び/又は1つ以上の直線状縁部を有する形状)を形成する輪郭を有し得る。
図3の例では、窓14は矩形の輪郭を有する。
図3の窓14が平面状であるので、
図3の窓14は平坦な断面プロファイルを有する。
図4は、
図3の線40に沿って切り取った
図3の窓14の+X方向から見た側断面図である。
図5は、線42に沿って切り取った
図3の窓14の+Y方向から見た側断面図である。この例が示すように、窓14が平坦なガラスパネルから形成されたものであるとき、窓14の断面プロファイルは、直交するXとY次元に沿って見ると直線状となる。
【0022】
図6は、湾曲した形状を有する例示的な窓の斜視図である。
図6の例では、窓14の表面は可展面である。その結果、
図6の窓14の表面は、0ガウス曲率を有し、歪みなく平坦化することができる。
図7は、
図6の線44に沿って切り取った
図6の窓14の+Y方向から見た側断面図である。
図7に示すように、+Y方向から見た窓14の断面プロファイルは直線状である。
図8は、
図6の線46に沿って切り取った
図6の窓14の+X方向から見た側断面図である。
図8に示すように、+X方向から見た窓14の断面プロファイルは湾曲している。
図6の可展面窓14などの曲面窓は、任意の適切な輪郭(長方形、三角形、円形、湾曲した縁部及び/又は直線状縁部を有する形状など)を有し得、表面曲率を有する領域に加えて平面部分を有し得る。
【0023】
図9は、例示的な湾曲した窓の斜視図である。
図9の例では、窓14の表面は複合曲率を有する。具体的に、窓14は、
図9)のX及びY方向に沿って切り取った湾曲した断面プロファイルによって特徴付けられる非可展面を有する。
図10は、線48に沿って切り取った
図9の窓14の+Y方向から見た側断面図である。
図10に示すように、+Y方向から見た窓14の断面プロファイルは湾曲している。
図11は、
図9の線50に沿って切り取った
図9の窓14の+X方向から見た側断面図である。
図11に示すように、+X方向から見た窓14の断面プロファイルは湾曲している。複合曲率を有する窓は、必要に応じて、平面状である(湾曲していない)1つ以上の領域及び/又は可展面(複合曲率を有しない曲面領域)を有する1つ以上の領域を有し得る。複合曲率を有する窓は、任意の適切な輪郭(長方形、三角形、円形、湾曲した縁部及び/又は直線状縁部を有する形状など)を有し得る。
【0024】
窓14を形成するための窓パネルは、
図2に関連して説明したように、単一のガラス層から、又は一体に積層された複数のガラス層から形成され得る。積層ガラスパネルは、レーザ切断ツール、ウォータージェット切断ツール、又は他のガラス切断機器を使用して所定の形状に切断し得る。
【0025】
隣接する窓縁部が互いに近接して本体12に搭載されているシステムでは、窓縁部の位置ずれが生じる可能性がある。正確な縁部整列を確実にするために、複数のガラス層(例えば、
図1の外側層20及び内側層24)を含む積層ガラスパネルなどのガラスパネルを個々のセクションに切断してもよい。パネルは、これらのパネルを所望の形状に形成した後、セクションに切断され得る。例えば、パネルは、パネルを平面部分、可展面を有する曲面部分、及び/又は複合曲率を有する曲面部分を有する形状に形成した後に(例えば、熱、重力、及び/又はモールドからの圧力を使用して平面ガラスパネル素材を所望の窓形状に変形させた後に)、セクションに切断することができる。
【0026】
ガラスパネルをセクションに切断するプロセスを、
図12の例に示す。
図12のガラスパネル52は、平面状であってもよく、可展面を有する曲面部分を有してもよく、及び/又は複合曲率を有する曲面部分を有してもよい。
図12の例では、ガラスパネル52は、切断ツール58(例えば、レーザ、ウォータージェットカッタなど)によって、それぞれの切断線54及び56に沿って3つの別個のセクション52-1、52-3、及び52-3に切断されている。ガラスパネルを3つの別々の小片に切断するための切断機器の使用を例示している。ガラスパネルは、1対のセクション、3つより多いセクション、又は任意の他の適切な数の小分けされた部分に切断することができる。
【0027】
パネル52を所望の数のセクションに切断した後、セクションは、システム10における窓の形成に使用することができる。
図13に示すように、例えば、第1の窓14-1は、パネル52の第1のセクション52-1を本体12の第1の開口部に搭載していることによって形成され得、第2の窓14-2は、パネル52の第2のセクション52-2を本体12の第2の開口部に搭載していることによって形成され得、第3の窓14-2は、パネル52の第3のセクション52-3を本体12の第3の開口部に搭載していることによって形成され得る。ギャップG(例えば、10mm未満、5mm未満、1mm未満、又は0.25mm未満のギャップが、切断セクションの隣接する縁部の間に形成され得る)。
【0028】
システム10において、ギャップGは、必要に応じて、
図13の例における窓ピラー60及び窓ピラー62などの本体12の部分と重なり得る。ピラー60は、窓14-1が閉じられたときに窓14-1によって覆われる本体開口部の右側縁部に沿って形成され得、ピラー62は、窓14-3が閉じられたときに窓14-3によって覆われる本体12の開口部の左側縁部に沿って形成され得る。窓14-1及び14-3の縁部は各々、ピラー60及び62とそれぞれ部分的に重なり得る。
図13の例における中央窓14-2は、ピラー60及び62とそれぞれ部分的に重なる左側及び右側縁部を有し得る。
【0029】
図13に示すタイプの配置では、パネル52内の共有切断線を使用して向き合う窓縁部を形成することによって、向き合う窓縁部間の正確な縁部間整列が保証される。例えば、セクション52-1と52-2が共通のパネル(パネル52)から切断線54(
図12)に沿って分割されているので、窓14-1の右側縁部は、窓14-2の向き合う左側縁部と正確に整合する。同様に、セクション52-1と52-2が切断線56(
図12)に沿ってパネル52から分割されているので、窓14-2の右側縁部は、窓14-3の向き合う左側縁部と正確に整合する。
【0030】
共有ガラスパネル切断線から形成された嵌合縁部を有する
図13の窓などの窓は、縁部整合窓パネルセクション又は共有切断縁部整合窓パネルセクションから形成されたものと呼ばれることがある。例えば、
図3の例における窓14-1及び14-2は、ガラスパネルセクション52-1の右側縁部と、ガラスパネルセクション52-2の対応する隣接する左側縁部が、共有切断線(切断線54)から形成されたものなので、パネル52の縁部整合窓パネルセクション52-1と52-2から形成される。同様に、窓14-2及び14-3は、ガラスパネルセクション52-2の右側縁部と、ガラスパネルセクション52-3の向き合う左側縁部が、
図12の共有切断線56から形成されたものなので、パネル52の縁部整合窓パネルセクションから形成される。
【0031】
システム10に搭載されたとき、共有切断縁部整合窓パネル(ガラス層)セクションを有する窓は、それらの隣接縁部に沿って正確に整合し、これによって、ギャップGの均一性がパネル形状変動によって悪影響を受けないことを確実にする。
【0032】
いくつかのシステムでは、複数のパネルを一体に取り付けることによって、所望のサイズの窓を形成し得る。
図14及び
図15は、1対の窓部分を継ぎ目(継ぎ目68)に沿って接合して窓を形成する方法を示す。
【0033】
図14に示すように、窓パネル部分66Aは、窓14を形成するように、継ぎ目68に沿って窓パネル部分66Bに接合され得る。
図14の例では、窓14の輪郭は矩形である。通常、窓14は、直線状及び/又は湾曲した縁部を有する輪郭を有し得る。窓14は、平面状である領域、及び/又は湾曲した断面プロファイルを有する領域(例えば、可展面を有する曲面領域及び/又は複合曲率を有する曲面領域)を有し得る。窓14の形成に使用されるガラスパネルは、多重積層ガラス層を有し得る。例えば、各パネル部分は、
図1の層20、22、及び24に関連して説明したように、ポリマーで一体に積層された1対のガラス層を有し得る。継ぎ目68は、部分66Aと66Bからのガラス層が、それらが互いに重なり、相欠き継手を形成するように横方向にずらされた千鳥状ガラス層継ぎ目であり得る。
【0034】
このタイプの重なり継ぎ目構造を、線70に沿って切り取った
図14の窓14の方向72から見た側断面図である
図15に示す。
図15に示すように、窓14は、各々が1対のガラス層を有するガラスパネル部分から形成され得る。窓パネル部分66Aは、外側ガラス層20-1と内側ガラス層24-1をと、含み得る。窓パネル部分66Bは、外側ガラス層20-2と内側ガラス層24-2と、を含み得る。継ぎ目68に沿って、外側窓層20-1は、層24-1と重なることなく距離Eだけ外向きに(
図15の右側に)延在する縁部部分を有し得る。相補的に、外側窓層20-2は、窓パネル部分66B内の下側窓層24-1に対して距離Eだけ継ぎ目68内に凹み得る(したがって、層24-2は、継ぎ目68内の層20-2のいずれとも重なることなく、距離Eだけ継ぎ目68内に左方に突出し得る)。窓14の各部分におけるガラス層のこの千鳥状配置は、部分66Aと66Bとの間に相欠き継手が形成されることを可能にする。接着剤22は、部分66Aにおける層20-1と層24-1を一体に接着するために使用され、部分66Bにおける層20-2と層24-2を一体に接着するために使用され、継ぎ目68における層20-1の突出部分を継ぎ目68における層24-2の嵌合突出部分に接着することによって、継ぎ目68に沿って部分66Aと66Bを一体に接着するために使用される。
【0035】
必要に応じて、層20-1と20-2の向き合う縁面の間、及び層24-1と24-2の向き合う縁面の間の小さなギャップをポリマー22’で充填し得る。ポリマー22’は、ポリマー22の一部であってもよく、及び/又は別個のギャップ充填ポリマーであってもよい。ポリマー22’は、(例として)熱可塑性ポリウレタン、エチレン-酢酸ビニル、又はポリビニルブチラールであってもよく、あるいはアクリル又はエポキシなどのポリマーであってもよい。ポリマー22及びポリマー22’は、光反射を低減するのに役立ち、したがって継ぎ目68の可視性を低減するのに役立つように、ガラス形成層20及び24に屈折率整合され得る(例えば、0.15以内、0.1以内、又は0.05以内)。
【0036】
図15の接着配置は、継ぎ目68に沿って接合された第1と第2の部分20-1と20-2を有する外側ガラス層を含み、かつ継ぎ目68に沿って接合された第1と第2の部分24-1と24-2を有する取り付けられた内側ガラス層を含む窓を形成する。このようにして
図15の窓14のような窓を形成することによって、比較的大きな窓14をより小さなガラスパネルから形成することができる。複数の窓部分を一体に組み合わせて窓14を形成することによって、(サイズの増加とともに増加する傾向がある)個々の窓部分の各々の表面歪み(平面から形状を形成するための局所領域における伸張/圧縮の割合)は、窓14のサイズを過度に制限することなく、所望の表面歪み閾値量未満(例えば、8%未満、7%未満、5%未満、3%未満など)に維持され得る。必要に応じて、3つ以上の窓部分を継ぎ目68のような継ぎ目に沿って接合し得る。1対の窓部分が接合されて窓14を形成する
図14及び
図15の例は、例示的なものである。
【0037】
図14及び
図15の例示的な窓が、2つの積層ガラス層を有するが、窓14は、必要に応じて、一体に積み重ねられた3つ以上のガラス層を含んでもよい。一例として、部分66Aは、中間層が右に突出している3つの積層された層を有してもよく、部分66Bは、中間層が対応する量だけ右に凹んでいる3つの積層された層を有してもよく、これによって、継ぎ目68がさねはぎ継手を形成することを可能にする。
【0038】
システム10は、縁部整合ガラスパネルから形成された1つ以上の窓、及び/又はパネルを相欠き継手若しくは他の継ぎ目で接合することによって形成された1つ以上の窓の両方を含んでもよい。システム10内の窓はまた、必要に応じて、1つ以上の相欠き継手又は他の継ぎ目を含む、縁部整合ガラスパネルから形成されてもよい。
【0039】
一実施形態によれば、車両の内部領域を、車両を取り囲む外部領域から分離するように構成された車両用窓であって、第1の内側ガラス層が第1の外側ガラス層に取り付けられた第1のガラスパネル部分と、継ぎ目に沿って第1のガラスパネル部分に接合された第2のガラスパネル部分と、を含み、第2のガラスパネル部分は、第2の外側ガラス層に取り付けられた第2の内側ガラス層を有し、第1の外側ガラス層は、継ぎ目において第1の内側ガラス層の縁部を越えて延在し、かつ継ぎ目において第1の内側ガラス層と重ならず、第2の内側ガラス層は、継ぎ目において第2の外側ガラス層の縁部を越えて延在し、かつ継ぎ目において第2の外側ガラス層と重ならず、第1の外側ガラス層は、継ぎ目において第2の内側ガラス層と重なる、車両用窓が提供される。
【0040】
別の実施形態によれば、車両用窓は、第1の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第1の部分を有し、第2の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第2の部分を有し、第1の外側ガラス層と第2の内側ガラス層との間に第3の部分を有するポリマー層と、ポリマー層に埋め込まれた導光体と、を含む。
【0041】
別の実施形態によれば、車両用窓は、継ぎ目において第1の外側ガラス層を第2の内側ガラス層に取り付けているポリマーを含む。
【0042】
別の実施形態によれば、ポリマーは、第1の内側ガラス層と第1の外側ガラス層との間に延在し、第1の内側ガラス層を第2のガラス層に取り付け、そしてポリマーは、第2の内側ガラス層と第2の外側ガラス層との間に延在し、第2の内側ガラス層を第2の外側ガラス層に取り付ける。
【0043】
別の実施形態によれば、車両用窓は、継ぎ目における第1と第2の外側ガラス層の向き合う縁面の間、及び継ぎ目における第1と第2の内側ガラス層の向き合う縁面の間に、追加のポリマーを含む。
【0044】
別の実施形態によれば、車両用窓は、第1の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第1の部分を有し、第2の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第2の部分を有するポリマー層と、ポリマー層に埋め込まれた光学構成要素と、を含む。
【0045】
別の実施形態によれば、光学構成要素は、発光デバイスからの光を、全内部反射によって窓を横切ってガイドするように構成される導光体を含む。
【0046】
別の実施形態によれば、光学構成要素は、不透明度調整可能な光学層を含む。
【0047】
一実施形態によれば、本体と、本体を取り囲む外部領域を本体内の内部領域から分離する、本体内の第1と第2の隣接する窓と、を含むシステムが提供され、第1の窓及び第2の窓は、隣接する整合縁部を有するそれぞれの第1及び第2の縁部整合窓パネルセクションから形成される。
【0048】
別の実施形態によれば、整合縁部は、ガラスパネルを通る一回の切断で切断されたレーザ切断縁部を含み、第1の窓は、第1の内側ガラス層及び第1の外側ガラス層を有し、第2の窓は、第2の内側ガラス層及び第2の外側ガラス層を有する。
【0049】
別の実施形態によれば、第1の窓は、第1の内側ガラス層を第1の外側ガラス層に取り付ける第1のポリマー層を有し、第2の窓は、第2の内側ガラス層を第2の外側ガラス層に取り付ける第2のポリマー層を有する。
【0050】
別の実施形態によれば、本体は窓ピラーを含み、隣接する整合縁部は窓ピラーと重なる。
【0051】
別の実施形態によれば、システムは、第1の窓に結合された第1の窓ポジショナと、第2の窓に結合された第2の窓ポジショナと、を含む。
【0052】
別の実施形態によれば、本体は車両車体を含み、窓ピラーは車両車体窓ピラーを含む。
【0053】
別の実施形態によれば、システムは、継ぎ目に沿って第1と第2のガラスパネル部分を接合することによって形成される、追加の窓を含む。
【0054】
別の実施形態によれば、第1のガラスパネル部分は、第3の外側ガラス層に取り付けられた第3の内側ガラス層を有し、第2のガラスパネル部分は、第4の外側ガラス層に取り付けられた第4の内側ガラス層を有し、第3の外側ガラス層は、継ぎ目において第3の内側ガラス層を越えて延在し、かつ継ぎ目において第3の内側ガラス層と重ならず、第4の内側ガラス層は、継ぎ目において第4の外側ガラス層を越えて延在し、かつ継ぎ目において第4の外側ガラス層と重ならず、第3の外側ガラス層は、継ぎ目において第4の内側ガラス層と重なる。
【0055】
一実施形態によれば、内部領域を取り囲む車両車体と、車体における第1、第2、及び第3の窓と、を含む車両が提供され、第1の窓と第2の窓は、ギャップによって分離され、それぞれ、第1及び第2の共有切断縁部整合窓パネルセクションから形成され、第3の窓は、継ぎ目に沿って接合された第1と第2の窓部分から形成される。
【0056】
別の実施形態によれば、第1及び第2の共有切断縁部整合窓パネルセクションは各々、ポリマーで積層された内側ガラス層と外側ガラス層を有する。
【0057】
別の実施形態によれば、第1と第2の部分は、継ぎ目において相欠き継手を使用して接合される。
【0058】
別の実施形態によれば、第1、第2、及び第3の窓は、外側窓ガラスを内側窓ガラスに積層するポリマーを含み、車両は、ポリマーの少なくとも一部分に埋め込まれた少なくとも1つの光学構成要素層を含む。
【0059】
別の実施形態によれば、車両は、光を放射するように構成された光源を含み、光学構成要素は、放射される光を受けるように構成される導光体を含む。
【0060】
上記は、単なる例示に過ぎず、様々な修正を記載の実施形態に行ってもよい。上記の実施形態は、個々に又は任意の組合せで実装されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の内部領域を、前記車両を取り囲む外部領域から分離するように構成された車両用窓であって、
第1の外側ガラス層に取り付けられた第1の内側ガラス層を有する第1のガラスパネル部分と、
継ぎ目に沿って前記第1のガラスパネル部分に接合された第2のガラスパネル部分であって、前記第2のガラスパネル部分が、第2の外側ガラス層に取り付けられた第2の内側ガラス層を有し、前記第1の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第1の内側ガラス層の縁部を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第1の内側ガラス層と重なっておらず、前記第2の内側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第2の外側ガラス層の縁部を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第2の外側ガラス層と重なっておらず、前記第1の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第2の内側ガラス層と重なっている、第2のガラスパネル部分と、を備える、車両用窓。
【請求項2】
前記第1の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第1の部分を有し、前記第2の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第2の部分を有し、前記第1の外側ガラス層と前記第2の内側ガラス層との間に第3の部分を有するポリマー層と、
前記ポリマー層に埋め込まれた導光体と、を更に備える、請求項1に記載の車両用窓。
【請求項3】
前記継ぎ目において前記第1の外側ガラス層を前記第2の内側ガラス層に取り付けるポリマーを更に備える、請求項1に記載の車両用窓。
【請求項4】
前記ポリマーが、前記第1の内側ガラス層と前記第1の外側ガラス層との間に延在し、前記第1の内側ガラス層を前記第2のガラス層に取り付け、前記ポリマーが、前記第2の内側ガラス層と前記第2の外側ガラス層との間に延在し、前記第2の内側ガラス層を前記第2の外側ガラス層に取り付ける、請求項3に記載の車両用窓。
【請求項5】
前記継ぎ目における前記第1と第2の外側ガラス層の向き合う縁面の間、及び前記継ぎ目における前記第1と第2の内側ガラス層の向き合う縁面の間に追加のポリマーを更に備える、請求項4に記載の車両用窓。
【請求項6】
前記第1の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第1の部分を有し、前記第2の内側ガラス層と外側ガラス層との間に第2の部分を有するポリマー層と、
前記ポリマー層に埋め込まれた光学構成要素と、を更に備える、請求項1に記載の車両用窓。
【請求項7】
前記光学構成要素が、発光デバイスからの光を、全内部反射によって前記窓を横切ってガイドするように構成される導光体を含む、請求項6に記載の車両用窓。
【請求項8】
前記光学構成要素が、不透明度調整可能な光学層を含む、請求項6に記載の車両用窓。
【請求項9】
本体と、
前記本体を取り囲む外部領域を前記本体内の内部領域から分離する、前記本体内の第1と第2の隣接する窓であって、前記第1の窓及び前記第2の窓が、隣接する整合縁部を有するそれぞれの第1及び第2の縁部整合窓パネルセクションから形成される、第1と第2の隣接する窓と、を備える、システム。
【請求項10】
前記整合縁部が、ガラスパネルを通る一回の切断で切断されたレーザ切断縁部を含み、前記第1の窓が、第1の内側ガラス層及び第1の外側ガラス層を有し、前記第2の窓が、第2の内側ガラス層及び第2の外側ガラス層を有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の窓が、前記第1の内側ガラス層を前記第1の外側ガラス層に取り付ける第1のポリマー層を有し、前記第2の窓が、前記第2の内側ガラス層を前記第2の外側ガラス層に取り付ける第2のポリマー層を有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記本体が窓ピラーを含み、前記隣接する整合縁部が、前記窓ピラーと重なる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の窓に結合される第1の窓ポジショナと、前記第2の窓に結合される第2の窓ポジショナと、を更に備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記本体が車両車体を含み、前記窓ピラーが車両車体窓ピラー含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
第1と第2のガラスパネル部分を継ぎ目に沿って接合することによって形成される、追加の窓を更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1のガラスパネル部分が、第3の外側ガラス層に取り付けられた第3の内側ガラス層を有し、前記第2のガラスパネル部分が、第4の外側ガラス層に取り付けられた第4の内側ガラス層を有し、前記第3の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第3の内側ガラス層を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第3の内側ガラス層と重なっておらず、前記第4の内側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第4の外側ガラス層を越えて延在しており、かつ前記継ぎ目において前記第4の外側ガラス層と重なっておらず、前記第3の外側ガラス層が、前記継ぎ目において前記第4の内側ガラス層と重なっている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
内部領域を取り囲む車両車体と、
前記車体における第1、第2、及び第3の窓であって、前記第1の窓と前記第2の窓が、ギャップによって分離されており、第1及び第2の共有切断縁部整合窓パネルセクションからそれぞれ形成されており、前記第3の窓が、継ぎ目に沿って接合された第1と第2の窓部分から形成されている、第1、第2、及び第3の窓と、を備える、車両。
【請求項18】
前記第1及び第2の共有切断縁部整合窓パネルセクションが各々、ポリマーで積層された内側ガラス層と外側ガラス層を有する、請求項17に記載の車両。
【請求項19】
前記第1と第2の部分が、前記継ぎ目において相欠き継手を使用して接合されている、請求項17に記載の車両。
【請求項20】
前記第1、第2、及び第3の窓が、外側窓ガラスを内側窓ガラスに積層するポリマーを含み、前記車両が、前記ポリマーの少なくとも一部分に埋め込まれた少なくとも1つの光学構成要素層を更に備える、請求項17に記載の車両。
【国際調査報告】