(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】便座カバー
(51)【国際特許分類】
A47K 13/14 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
A47K13/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560965
(86)(22)【出願日】2021-04-14
(85)【翻訳文提出日】2023-11-22
(86)【国際出願番号】 BR2021050155
(87)【国際公開番号】W WO2022217326
(87)【国際公開日】2022-10-20
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521098423
【氏名又は名称】ポカイ,リカルド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ポカイ,リカルド
【テーマコード(参考)】
2D037
【Fターム(参考)】
2D037AE03
2D037AE08
2D037AE17
2D037AE35
(57)【要約】
本発明は、単一の部品から作られるとともに第1のエッジ(110)及び第2のエッジ(120)を備える便座カバー(100)に関する。第1のエッジ(110)及び第2のエッジ(120)は、便座(200)に巻き付けられるときにその周囲が部分的又は完全に重なり合い、便座(200)と直接接触するエリア及び重なり合うエリア(150)において互いに直接接触するエリアにおける材料の付着によって固定される。
【選択図】
図4a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座カバーであって、一体に形成されることを特徴とするとともに、便座(200)を包み込むときにその周囲を前記便座(200)と直接接触するエリア及び重なり合うエリア(150)において互いに直接接触するエリアにおける材料の付着によって完全に又は部分的に重ね合わせ固定させる第1のエッジ(110)及び第2のエッジ(120)を備えることを特徴とする、便座カバー。
【請求項2】
前記エッジ(110、120)は、好ましくはその初期状態において円周であることを特徴とする、請求項1に記載のカバー。
【請求項3】
前記カバー(100)は、真っすぐな円筒形状に構成されることを特徴とする、請求項1に記載のカバー。
【請求項4】
前記カバー(100)は、円錐台形状で構成されることがあり、前記エッジ(110、120)よりも小さい直径の1つ以上の中間部(160)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のカバー。
【請求項5】
前記カバー(100)は、ストリップやテープなどであり得る標識(300)又はシールを備えることを特徴とする、請求項1に記載のカバー。
【請求項6】
前記標識(300)は、前記便座(200)を最近変えたこと及びまだ使用していないことを示すことを特徴とする、請求項5に記載のカバー。
【請求項7】
前記標識(300)は、製品データ、メーカー、それを使用している機関、設置及び/又は清掃の日時、広告用材料及びその他の情報などの情報を含む、認証シールの機能を果たし、位置決めを確実にするRFID、バーコード、QRコードなどを更に含むことがあることを特徴とする、請求項5に記載のカバー。
【請求項8】
前記標識(300)は、ホテル及び宿屋のチェックイン及びデイユースの利用検証手続きに使用されることもあることを特徴とする、請求項5に記載のカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
[001] 本発明は、衛生設備及び衛生具の分野、より具体的にはケーシングカバーや保護カバーなどの衛生付属品に関する。
【0002】
序文
[002] 本発明は、便座カバーであって、その設置によって、多くの人による共有及び/又は使用にかかわらず、公共の場や私的空間における便座使用者の健康に害を及ぼす微生物に対する簡単、効果的、低コスト、かつ設置及び交換が容易な物理的障壁の提供を可能にする便座カバーに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[003] 大抵の多種多様な共有空間及び/又は多くの人が使用する空間、例えばホテル、モーテル、病院及び滞在/利用が一時的な又は利用時間が限られた他の場所には衛生施設、又はレストルームがある。
【0004】
[004] 公衆及び私的保健衛生の理由により、上記共有空間の清掃及び消毒は、不健康になること、及び各作業に関連するコストに加えて、公衆保健衛生に関連する法令に関する不都合を生ずることを防ぐために比較的頻繁に行われることが必要である。
【0005】
従来技術
[005] レストルーム、特にトイレを設置し最適にするのが容易な解決策を通じて、便座カバーに見られる課題に対して様々な最新技術による解決策を見つけることが可能である。しかしながら、上記解決策は、とりわけその使用者の保健衛生に関連する問題を生じさせる使用者と便座との物理的接触を避けるために便座に対応する着座領域のケーシングが不十分であるという問題に直面することがよくある。最新技術による便座カバーは、例えば廃棄又は交換される前に特定の時間同じ人又は人のグループによって使用され得るトイレの消毒作業の場合に使用及び再使用が不可能になるため、その使用及び不使用時間に関連する問題も生じる。
【0006】
[006] 便座カバー及びケーシングについては、いくつかの既知の解決策が存在する。一例が「Toilet seat cover」と題するGB2176216に見られ、GB2176216は、弾性ジョイントと、それを便座の周りに折り畳まれた状態に保持するための固定手段を備えた布地で提供される便座カバーを開示している。好ましくは、布地はタオル地であり、正方形又は長方形であり、例えばベルクロなどの固定手段を有し得る両端のジョイントを有することによって、(この文献の要約によれば)両エッジが布地の両側に対応する固定手段を有する。
【0007】
[007] 文献GB2176216では、対象としている最新技術に固有の問題の一部を観察することが可能である。まず、タオル布は寒い日に使用者に快適さを提供するが、良好な衛生習慣及びプロトコルと合致せず、またオブジェクトが使い捨てとして使用される場合に不要なコストが発生する。このタイプの製品は、再利用される場合に、保管コスト、最終コスト、低汎用性、及び時間の経過による損傷などの追加の問題を発生させる。最後に、文献GB2176216の図によれば、カバーは便座の全体を取り囲んでおらず、ここでも良好な保健衛生習慣及びプロトコルに関連する問題を暗示する。
【0008】
[008] 別の従来技術による解決策が、同様に「Toilet seat cover」と題する文献US4,586,202に見られ、US4,586,202は、カバー本体と、カバー本体を便座に固定するためのリテーナと、を備えた便座用カバーを開示している。カバー本体は、伸縮素材の短いチューブの形状をしており、チューブの各開口端の周縁に取り付けられた弾性要素を有する。リテーナは、サイズが便座の内周縁及び外周縁の測定値の範囲に対応するリングであり、カバー本体の一端に固定された弾性要素に適合する溝を備えたその外側面に形成される。簡易かつ迅速に便座に付け外しし得るカバーは、複雑な縫製プロセスの必要性なしに製造されることがあり、また(文献の要約に示されているように)様々なサイズ又は形の便座で自由に使用されることがある。
【0009】
[009] US4,586,202では、複雑な固定プロセスを回避することが懸念される。しかしながら、その解決策は、ほこり、細菌及びウイルスのための覆いとして機能し得る継ぎ目、ヘム、及び弾性/張力要素を通過させるためのチャネルを含む製造プロセスの必要性を生じさせる。
【0010】
[010] また、製品の物理的制約は、(便器の様々なモデル及びサイズを考慮して)そのいくつかのバリエーションを保管する必要性を生じさせ、ここでも獲得及び保管における多大な費用、及び大きな摩耗を生じる要素のその後の交換が必要になる。したがって、US4,586,202には、この分野の従来技術に共通の複数の欠点が指摘される。
【0011】
[011] 類似の欠点を示す関連従来技術の他の例が、とりわけ特許文献US2002/0184701、GB2227503、FR2618062、及びPI9606435-8Aに開示及び記載されている。注目すべきは、そのような解決策が、様々な状況に対して様々なモデル及びサイズを要求することのほか、様々なタイプのシートの汎用性又は適用性をほとんどもたらさないことである。そのようなプロセス及び要素によって上記の解決策はより費用がかかり、汎用性が低く、保管が複雑になることは明らかである。最新技術による便座用カバーは、洗浄衛生施設に通常伴うものなどの、公衆衛生又は衛生習慣を含む実用性及び適用性に関連する問題を含まない。最後に上記の解決策は、有用性及び利用品質、設置、並びに最終使用者によるメンテナンスを考慮しないものが多い。
【0012】
[012] 先の説明から推論され得るように、最新技術の欠点を解決することができる解決策の余地がある。これは、利用品質及び使用者の保護を損なうことなく、全てのタイプの使用者に対する適用が容易な便座カバーを意味し、最終的に衛生処理されており、一定期間人又は人のグループによって再利用されることがある。
【0013】
[013] 同様に、製造が容易で低費用である、並びに、抗アレルギー性素材及び殺菌性素材で作られ得る、改良された便座カバーの余地がある。
【発明の概要】
【0014】
本発明の目的
[014] したがって、本発明の目的の1つは、特許請求の範囲の請求項1の特徴に係る便座カバーを提供することである。
【0015】
[015] 他の特徴及び特徴の詳細は従属請求項によって示される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
[016] 本発明の目的をより良く理解し視覚化するために、得られる技術的効果を模式的に示す添付の図面を参照してこれより説明を行う。
【
図1】本発明の好適な実施形態に係る、直筒の形をした便座カバーの斜視図を示す。
【
図2】本発明の別の好適な実施形態に係る、円錐台形状の便座カバーの斜視図を示す。
【
図3】従来の便座に適用されている、本発明に係るカバーの上面図を示す。
【
図4a】固定の始まり及び最初の固着を示す、本発明に係るカバーが設置されている便座の上部の上面図を示す。
【
図4b】カバーのその後の設置ステップを示す
図4aの便座の上面図を示す。
【
図4c】カバーのその後の設置ステップを示す
図4bの便座の底面斜視図を示す。
【
図4d】カバーのその後の設置ステップを示す
図4cの便座の上面図を示す。
【
図5】最終結果及び重なり合うエリアを示す、本発明に係るカバーが設けられた便座の上面斜視図を示す。
【
図6】最終結果及び重なり合うエリアを示す、本発明に係るカバーが設けられた便座の底面斜視図を示す。
【
図7】カバーが標識又はシールを有する、本発明に係るカバーが設けられた便座の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[017] 本発明に係る便座カバー(100)又は単にカバー(100)は、基本的に、便座(200)を取り囲んで覆うように初期のリング又はチューブ形状で一体構成されており、いずれもその初期状態が好ましくは円周である少なくとも1つの第1のエッジ(110)及び少なくとも1つの第2のエッジ(120)を備え、便座(200)を取り囲むことによって、第1のエッジ(110)及び第2のエッジ(120)により形成される周囲が、カバー(100)の内面又は外面のいずれかの領域及び/又は便座(200)の外面のいずれかの領域で全体的に又は部分的に重なり合い、カバー(100)及び/又は便座(200)の構造におけるエッジ(110、120)の重なり合う領域又は部分の固定が、便座(200)と直接接触するエリアと、重なり合うエリア(150)において互いに直接接触するエリアと、における材料の付着によって引き起こされる。
【0018】
[018] カバー(100)は、好ましくはラテックス、天然ゴム、表面処理済みのエラスタン複合材料、及び殺菌特性又は抗アレルギー特性を有し得る他の適切な材料などの弾性材料で作られている。本発明は使い捨てカバーを意図しているが、使用する材料は衛生状態ひいては滅菌を可能にする必要もあるため、例えば同じ使用者又は同じ使用者グループによって2回以上使用されることがある。このタイプの1つの適用例としては、(1人以上の)客又は患者の滞在期間におけるホテルや宿屋や病院の部屋の中であり、同じ部屋に(1人以上の)連れがいる場合といない場合がある。したがって、カバー材料(100)は、このタイプの使用状態に対して、摩耗、せん断、化学製品、好ましくは通常の洗浄及び/又は殺菌及び/又は消毒製品などに耐性があり、このような性質の製品の適用、使用、洗浄及び除去の他の従来の慣習に耐性があり適合していなければならない。
【0019】
[019] 本発明の文脈における便座(200)は、便器に固定される従来のデバイスであり、上面(201)又は上向き面、底面(202)又は下向き面、外側後部(210)及び内側後部(211)、外側側部(220)及び内側側部(221)、並びに外側前部(230)及び内側前部(231)を備える。
【0020】
[020] 本発明のカバー(100)は、その初期の環形状又は管形状及びその弾性によって、その面(201、202)のいずれかから及びその外側部(210、220、230)のいずれかから便座(200)に設置することができる。このように、例示的な適用例では、その周縁エッジ(110、120)から伸びること(張ること、追うこと)によって便座(200)の上面(201)及び底面(202)を包み込むものとしてカバー(100)を設計することが可能であり、カバー表面は、便座(200)の形状に応じて大きくなったり小さくなったりする場合があり、カバー材料(100)の伸び抵抗性(又は引張強度)のみを制限として有する。
【0021】
[021] カバー(100)を便座(200)に設置する非制限的な例は、初めに第1のエッジ(110)の周囲の一部を上面(201)の外側後部(210)の上方に配置することであり、
図4aに示すように第1のエッジ(110)によるカバー(100)の上面(201)への最初の固着を促進する。次に、
図4bに示すように、第1のエッジ(110)の周囲の依然として自由な部分を外側側部(220)及び内側側部(221)を覆うように外側前部(230)の方に伸ばし、その後内側前部(231)及び外側前部(230)の上方に配置させ、外側部(220、230)の周りを回り、便座(200)の底面(202)に到達するようにする。
【0022】
[022] カバー(100)が、第1のエッジ(110)の伸びにより、またその材料の便座(200)の材料への付着によりその材料に与えられる張力によって便座(200)に固定されたままになることに留意すべきである。また注目すべきは、このステップにおいてカバー(100)の一部が便座(200)と接触することになること、及び第1のエッジ(110)が実質的に便座(200)と完全に接触する一方で、第2のエッジ(120)が、
図4b及び
図4cが示すように自由なままで、基本的に便座(200)の内周と整合することになることである。
【0023】
[023] その後、
図4c及び部分的に
図4dが示すように、第2のエッジ(120)の周囲の一部を伸ばし、内側後部(211)及び外側後部(210)の上方に配置させ、底面(202)において、第2のエッジ(120)によるカバー(100)の底面(202)への固着を促進し、次いで第2のエッジ(120)の周囲の依然として自由な部分を伸ばして底面(202)の上方に配置させることによって、内側側部(221)及び外側側部(220)、並びに内側前部(231)及び外側前部(230)を覆い、一周して上面(201)に到達し、便座(200)と既に接触しているカバー(100)の材料と重なり合う。これが完了すると、
図4d、
図5及び
図6が示すように、上面(201)から、第1のエッジ(110)の周囲が伸ばされ外側側部(220、230)の上方に配置させ、もう一周して便座の底面(202)に到達し、便座(200)と既に接触しているカバー(100)の材料と重なり合い、重なり合うエリア(150)を形成する。
【0024】
[024] したがって、第1のエッジ(110)は面(201、202)を2回切り替えるか又は少なくとも2回便座(200)のエッジの周りを回るのに対して、第2のエッジ(120)は面(201、202)を1回切り替えるか又は少なくとも1回便座(200)のエッジの周りを回る。
【0025】
[025] カバー(100)が、そのエッジ(110、120)に沿った伸びによりその材料に与えられる張力と、重なり合うエリア(150)におけるそれ自体の材料の付着と組み合わせられるその材料の便座(200)の材料への付着と、によって便座(200)に固定されたままになることに留意すべきである。したがって、カバー(100)の材料は重なり、便座(200)の上面(201)及び底面(202)に同一平面上にあるエッジ(110、120)を形成することになる。
【0026】
[026]
図5が示すように、ここでは同一平面上にある第2のエッジ(120)は、便座(200)の上面(201)にあるカバー(100)の材料によって一体的に覆われている。第1のエッジ(110)は、
図6に示すように見えているが底面(202)にあるか下を向いている。本発明のカバー(100)は汎用性があり設置が容易であり、例えば底面(202)及び/又は第2のエッジ(120)から組み立てることもできる一方、見かけの同一平面上にあるエッジが上を向いたままにし、衛生状態、使用者の快適性、美しさ、及び仕上げ品質の点で推奨されない。
【0027】
[027] 便座(200)を取り囲むとき、重なり合うエッジ(110、120)は、弾性材料であるがゆえに、ポケット、チャネル、ギャップ又はひだを形成することなく便座(200)の表面全体にわたって均一な付着を可能にし、これによって残留物を残さずにカバー(100)ひいては便座(200)の完全な洗浄及び消毒を可能にするシール接続を提供する重なり合うエリア(150)を形成する。
【0028】
[028] 本発明の好適な非制限的な実施形態では、カバー(100)は、
図1に示すように真っすぐな円筒形状で構成されることがある。本発明の別の好適な非制限的な実施形態では、カバー(100)は、
図2に示すように円錐台形状で構成されることがあり、直径がエッジ(110、120)の直径よりも小さく、組立時の張力を増すことによって、真っすぐな円筒形状を有するバージョンで得られるよりも一層ぴっちりした包装を可能にする1つ以上の中間部(160)を備える。
【0029】
[029] このように本発明は、一体構造であり、その全体が便座(200)を取り囲む便座カバー(100)を提供することから構成される。カバー(100)は、使用者による容易で単純な設置を可能にするものであり、その適用は、カバー(100)自体の表面が重なり合うときに便座(200)に対する改善された安定性及びグリップを与える一種の摩擦結合を提供するため追加手段なしに実行されることがある。
【0030】
[030] 本発明の好適な非制限的な実施形態では、
図7及び
図8が示すように、カバー(100)は、カバー(100)を最近変えたこと及びまだ使用していないことを示す、ストリップやテープなどであり得る標識(300)又はシールを有し、標識(300)は、見えるようにカバー(100)に、好ましくは便座(200)の使用を妨げる、例えば上向き及び/又は内向きに突出し、使用者に取り除くことを余儀なくさせる位置に配置する必要がある。更に、標識(300)は、一旦カバー(100)の表面から取り除かれるとその再使用を認めないように形成される必要がある。
【0031】
[031] この標識(300)がストリップである実施形態では、例えば製品データ、メーカー、それを使用している機関、設置及び/又は清掃の日時、広告用材料及び有用又は適用可能と考えられ得るその他の情報などの使用者に有用な情報を含む、認証シールの機能を果たし、位置決めを確実にするRFID、バーコード、QRコードなどを更に含むことがある。この標識(300)はまた、例えばホテル及び宿屋のチェックイン及びデイユースの利用の検証に使用されることがある。固定のための他の追加手段を使用しないことによって、便座(200)を洗浄し包むプロセスに関連する問題はない。
【0032】
[032] 本発明の別の好適な非制限的な実施形態では、カバー(100)は、環境に更なる被害を及ぼすことなく廃棄又はリサイクルされ得る生分解性物質で製造されることがある。
【0033】
[033] 本発明の別の好適な非制限的な実施形態では、カバー(100)は、用途及び使用者に応じて異なる便座(200)のタイプに応じて設計されることがある。したがって、子供、高齢者及び身体障害者のために開発された便座も意図した実施形態の変形例を、一方で本発明の範囲から逸脱することなく設計することが可能である。
【0034】
[034] 最新技術から知られている便座カバーと異なり、本発明の目的が、一体に作られ、設置及び組立のための追加手段に頼らないかこれを必要とせず、衛生コストの全体を削減するため、衛生チームの労働時間、及び衛生チームによるトイレの停止を減らすことができることを強調することが重要である。
【0035】
[035] 最後に、汎用性があるため、本発明のカバー(100)はまた、会社、学校、大学、工場、映画館、公園、バー及びレストラン、バス、海及び空港ターミナル、スタジアム、コンサートホール、ショッピングモール、拘置所並びに野外イベント及びフェスティバルに使用される化学トイレユニットで使用されることがある。
【0036】
最終的な考慮事項
[036] 本発明について説明される方策及び測定値間の関係が、その分野の産業により採用される基準及び規範に対応する便座カバー(100)の寸法に応じて変化し得ることは明らかである。しかしながら、徹底的な実地試験は、上記の寸法及びそれらの関係が、便座カバーがもたらす信頼性及び安全性の点で非常に効率的かつ効果的であることを示しており、その結果、高い性能及び耐久性を備えた製品を製造することが可能になる。
【0037】
結論
[037] 上記の説明に記載された概念から逸脱することなく本発明に修正を施し得ることは、当業者によって容易に理解されるであろう。そのような修正は本発明の範囲内で考慮されるべきである。よって、以上で詳細に説明した特定の実施形態は、単に説明的及び例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものではなく、添付の特許請求の範囲の全範囲及びその全ての均等物に与えられるべきである。
【国際調査報告】