(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】断続的に光漂白されたマスク並びにその製造方法及び部品転写のための使用方法
(51)【国際特許分類】
G03F 1/54 20120101AFI20240403BHJP
H01L 21/52 20060101ALI20240403BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240403BHJP
G03F 1/50 20120101ALI20240403BHJP
【FI】
G03F1/54
H01L21/52 F
H01L21/52 C
G09F9/00 338
G03F1/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561043
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(85)【翻訳文提出日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 US2022021933
(87)【国際公開番号】W WO2022212200
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523375065
【氏名又は名称】テレサーキッツ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シーツ,ジェイナ
【テーマコード(参考)】
2H195
5F047
5G435
【Fターム(参考)】
2H195BA07
2H195BB08
2H195BC06
5F047AA17
5F047CA08
5F047FA01
5F047FA90
5G435AA17
5G435BB04
5G435CC09
5G435HH20
5G435KK05
5G435KK10
(57)【要約】
光漂白性領域及び光漂白された領域を有する断続的に光漂白されたマスク、並びに、部品を基板から選択的に剥離するためのこれらの製造及び使用を記載する。断続的に光漂白されたマスクは、複数の選定された部品を、剥離層を含むドナープレートから同時に剥離させることにより、部品転写を容易にし得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断続的に光漂白されたマスクであって、
光漂白性材料を含む断続的に光漂白された層と、
前記断続的に光漂白された層上に設けられている基板と、を含み、
前記断続的に光漂白された層が、剥離波長の光に対して少なくとも部分的に透明な光漂白された領域を含み、且つ
前記断続的に光漂白された層が、前記剥離波長の光に実質的に不透明な非光漂白領域を含む、前記断続的に光漂白されたマスク。
【請求項2】
前記光漂白性材料が、ベースポリマー及び多環式芳香族炭化水素化合物を含む、請求項1に記載のマスク。
【請求項3】
前記多環式芳香族炭化水素化合物が、アセン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン、アントラジクロメン、ジアントロン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載のマスク。
【請求項4】
前記多環式芳香族炭化水素化合物が、9,10-ジメチルアントラセン(DMA)、9,10-ジフェニルアントラセン(DPA)、1,4,9,10-テトラフェニルアントラセン、5,12-ジフェニルテトラセン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載のマスク。
【請求項5】
前記多環式芳香族炭化水素化合物が、アルキル、アリール、シロキサン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される置換基によって置換されている、請求項2に記載のマスク。
【請求項6】
前記シロキサンが、ポリアセチレン、フルオロポリマー、ポリノルボルネン及びこれらの組み合わせからなる群から選択される置換基で置換されている、請求項5に記載のマスク。
【請求項7】
前記ベースポリマーが、アクリレートポリマー、シロキサンポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーを含む、請求項2に記載のマスク。
【請求項8】
前記アクリレートポリマーが、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリ(エチルメタクリレート)(PEMA)、ポリ(ブチルメタクリレート)(PBMA)及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7に記載のマスク。
【請求項9】
前記剥離波長の光が、約250~370nmである、請求項1に記載のマスク。
【請求項10】
前記光漂白された領域が、前記剥離波長の光に対して少なくとも約60%透明である、請求項1に記載のマスク。
【請求項11】
前記非光漂白領域が、前記剥離波長の光に対して最大約10%透明である、請求項1に記載のマスク。
【請求項12】
前記基板が、前記剥離波長の光に対して透明である、請求項1に記載のマスク。
【請求項13】
請求項1に記載の断続的に光漂白されたマスクを使用する方法であって、
前記方法が、前記断続的に光漂白されたマスクを、ドナープレート、前記ドナープレート上に設置された剥離層及び前記剥離層上に配置された複数の部品を含む転写アセンブリ
上に設置する工程を含み、
前記工程において、
前記複数の部品が、少なくとも1つの選定された剥離層領域上に配置され、且つ前記剥離層領域と少なくとも部分的に重なる少なくとも1つの選定された部品を含み、且つ
前記光漂白された領域が、前記少なくとも1つの選定された剥離層領域と位置合わせされ、
前記方法が、剥離波長の光を前記光漂白された領域を通して前記少なくとも1つの剥離層領域に向けることにより、前記少なくとも1つの剥離層領域を劣化させ且つ少なくとも1つの剥離された部品を形成すること工程を含む、前記方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの剥離された部品を受け側の基板に転写する工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの剥離された部品が、複数の剥離された部品を含んでおり、前記複数の剥離された部品が、受け側の基板に同時に転写される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記剥離波長の光を、第2のマスクを通して前記光漂白された領域に向ける工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のマスクが、前記断続的に光漂白されたマスクのさらなる光漂白された領域の、前記剥離波長の光への暴露を防止する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記剥離波長の光を、前記第2のマスクを通して向けた後に、前記断続的に光漂白されたマスク及び前記転写アセンブリに対して前記第2のマスクを移動させる工程をさらに含み、前記断続的に光漂白されたマスク及び前記転写アセンブリの相対的位置が実質的に同じである、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
熱を前記少なくとも1つの剥離層領域に印加する工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記剥離波長の光が、前記基板を通して前記少なくとも1つの剥離層領域に向けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
断続的に光漂白されたマスクを製造する方法であって、
基板上に設置された光漂白性層を付与する工程であって、前記光漂白性層が、剥離波長の光に実質的に不透明である工程、
前記光漂白性層を、酸素ガスを含む雰囲気に暴露する工程、及び
前記光漂白性層の選定された領域を照射して、前記剥離波長の光に少なくとも部分的に透明である光漂白された領域を含む断続的に光漂白された層を形成する工程
を含む、前記方法。
【請求項22】
前記基板上に前記光漂白性層を堆積させる工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記雰囲気が、空気、又は酸素リッチ雰囲気である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記照射が、250~550nmの光漂白波長で実施される、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権出願の参照による援用
本願と共に提出されている出願データシート又は願書において国外又は国内の優先権主張が確認されるありとあらゆる出願は、37CFR1.57、並びに規則4.18及び20.6の下、参照により本明細書に組み込まれる。2021年4月1日に提出された米国仮特許出願第63/169701号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
この発明は、例えば、個々の発光ダイオードを使用するディスプレイ、又はマイクロエレクトロニックマルチチップ回路を含めた、複数の異なる部品から構成される電子システムの製造を対象とする。
【背景技術】
【0003】
1つの表面から別の表面へのマイクロエレクトロニックオブジェクトの転写は、機能性製品が完全にエレクトロニクス(コンピュータマザーボードにあるように)、オプトエレクトロニクス(ディスプレイにあるように)、センサ、又はアクチュエータであろうとなかろうと、かかる製品のアセンブリ及びパッケージングの方法に広がる。パターン形成システムの物理学は、1つの統合された並行プロセスにおいて作製され得るシステムのサイズを限定し、プロセス適合性は、材料の種類を限定する。そのため、有用なシステムは、パッケージレベルでの集積を必要とする。
【0004】
集積回路は、様々な部品(例えば、受動部品)をトランジスタと同じ技術で製造することを可能にしており、機能回路全体を並行処理;すなわち、デバイスよりもむしろエリアの同時処理;によって作製することを可能にした。参照により本明細書に組み込まれる、Sheats et alによる米国特許第6,946,178号及び米国特許第7,141,348号は、ポリマー性の光活性化された熱転写材料が薄膜に適用されたドナー基板(ここではドナープレートとも呼ぶ)からターゲット基板に薄膜デバイスを転写又は印刷する方法を開示している。
【0005】
マイクロエレクトロニクスを処理するために、多くの技術、例えば、一連のピックアンドプレース、レーザーアブレーション、スタンピング及び接着が最近使用されている。しかし、部品のセレクションを転写するための改良された技術が有益であり得る。
【発明の概要】
【0006】
従来技術を超えて達成される本開示及び利点をまとめる目的で、本開示のある特定の目的及び利点を本明細書において記載する。全てのかかる目的又は利点が、いずれの具体的な実施形態においても達成され得るというわけではない。そのため、例えば、当業者は、本発明が、本明細書において教示又は示唆され得る他の目的又は利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されている1つの利点又は利点の群を達成又は最適化するように具現化又は実施されてよいことを理解するであろう。
【0007】
一態様において、断続的に光漂白されたマスクを記載する。断続的に光漂白されたマスクは、光漂白性材料を含む断続的に光漂白された層及び前記断続的に光漂白された層状に設けられている基板を含み、前記断続的に光漂白された層が、剥離波長の光に少なくとも部分的に透明である光漂白された領域を含み、且つ剥離波長の光に実質的に不透明である非光漂白領域を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、光漂白性材料は、ベースポリマー及び多環式芳香族炭化水素化合物を含む。いくつかの実施形態において、多環式芳香族炭化水素化合物は、アセン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン、アントラジクロメン、ジアントロン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、多環式芳香族炭化水素化合物は、9,10-ジメチルアントラセン(DMA)、9,10-ジフェニルアントラセン(DPA)、1,4,9,10-テトラフェニルアントラセン、5,12-ジフェニルテトラセン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、多環式芳香族炭化水素化合物は、アルキル、アリール、シロキサン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される置換基によって置換されている。いくつかの実施形態において、シロキサンは、ポリアセチレン、フルオロポリマー、ポリ(ノルボルネン)及びこれらの組み合わせからなる群から選択される置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、ベースポリマーは、アクリレートポリマー、シロキサンポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーを含む。いくつかの実施形態において、アクリレートポリマーは、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリ(エチルメタクリレート)(PEMA)、ポリ(ブチルメタクリレート)(PBMA)及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0009】
いくつかの実施形態において、剥離波長の光は、約250~370nmである。いくつかの実施形態において、光漂白された領域は、剥離波長の光に対して少なくとも約60%透明である。いくつかの実施形態において、非光漂白領域は、剥離波長の光に対して最大約10%透明である。いくつかの実施形態において、基板は、剥離波長の光に対して透明である。
【0010】
別の態様において、断続的に光漂白されたマスクを使用する方法を記載する。当該方法は、断続的に光漂白されたマスクを、ドナープレート、ドナープレート上に配置された剥離層及び剥離層上に配置された複数の部品を含む転写アセンブリ上に配置する工程を含み、前記工程において、前記複数の部品が、少なくとも1つの選定された剥離層領域上に配置され、且つ前記剥離層領域と少なくとも部分的に重なる少なくとも1つの選定された部品を含み、且つ前記光漂白された領域が、前記少なくとも1つの選定された剥離層領域と位置合わせされ、前記方法が、剥離波長の光を前記光漂白された領域を通して少なくとも1つの前記剥離層領域に向けることにより、少なくとも1つの前記剥離層領域を劣化させ且つ少なくとも1つの剥離された部品を形成する工程を含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、上記の使用方法は、少なくとも1つの剥離された部品を受け側の基板に転写する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの剥離された部品は、複数の剥離された部品を含んでおり、複数の剥離された部品が、受け側の基板に同時に転写される。いくつかの実施形態において、上記の使用方法は、剥離波長の光を、第2のマスクを通して、光漂白された領域に向ける工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2のマスクは、断続的に光漂白されたマスクのさらなる光漂白された領域の、剥離波長の光への暴露を防止する。いくつかの実施形態において、上記方法は、剥離波長の光を、第2のマスクを通して向けた後に、断続的に光漂白されたマスク及び転写アセンブリに対して第2のマスクを移動させる工程をさらに含み、断続的に光漂白されたマスク及び転写アセンブリの相対的位置が実質的に同じである。いくつかの実施形態において、上記方法は、熱を少なくとも1つの剥離層領域に印加する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、剥離波長の光は、基板を通して少なくとも1つの剥離層領域に向けられる。
【0012】
別の態様において、断続的に光漂白されたマスクを製造する方法を記載する。当該方法は、基板上に設置された光漂白性層を付与する工程であって、光漂白性層が、剥離波長の光に実質的に不透明である工程、光漂白性層を、酸素ガスを含む雰囲気に暴露する工程、
及び光漂白性層の選定された領域を照射して、剥離波長の光に少なくとも部分的に透明である光漂白された領域を含む断続的に光漂白された層を形成する工程を含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、上記製造方法は、基板上に光漂白性層を堆積させる工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、雰囲気は、空気、又は酸素リッチ雰囲気である。いくつかの実施形態において、照射は、250~550nmの光漂白波長で実施される。
【0014】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点を、ある特定の実施形態の図を参照して説明するが、これらは、ある特定の実施形態を例示することを意図したものであり本発明を限定しないことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1A~
図1Cは、いくつかの実施形態による、要素の分離を増加させ且つ選択された要素を置き換える方法を示す。
【
図2】
図2は、ポリ(エチルメタクリレート)(「PEMA」)中の9,10-ジフェニルアントラセン(「DPA」)のフィルムの未照射及び光漂白された吸収スペクトルを示すグラフである。
【
図3】
図3Aは、ポリ(エチルメタクリレート)(「PEMA」)フィルム中の9,10-ジメチルアントラセン(「DMA」)及びポリ(ブチルメタクリレート)(「PBMA」)フィルム中の9,10-ジフェニルアントラセン(「DPA」)の光漂白運動を示すグラフである。
図3Bは、照射に対する酸化されたDPAの安定性を示すグラフである。
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態による、ドナープレートから要素を除去するための、光漂白されたマスクされたアレンジメントの図示である。
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態による、ドナープレートからの要素の列又は行の間隔を調整するためのアレンジメントの図示である。
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態による、ドナープレートから要素を除去するための二重のマスクされたアレンジメントの図示である。
【
図7】
図7は、除去されることが選択される要素を有するドナープレートの図示である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ある特定の実施形態及び例を以下に説明するが、当業者は、本発明が、具体的に開示されている実施形態及び/又は用途並びにこれらの自明の変形及び等価物を超えて広がることを認識するであろう。そのため、本明細書に開示されている本発明の範囲は、後述するいずれの特定の実施形態によっても限定されるべきではないことが意図される。
【0017】
光漂白性材料を含むマスク、並びに、基板から部品を選択的に剥離するためのこれらの製造及び使用を記載する。マスクの光漂白性材料は、パターンを用いて断続的に光漂白されて、断続的に光漂白されたマスクを形成し得る。マスクの光漂白性材料のある特定の領域は、光漂白されるため、ある波長の光に透明又は実質的に透明であるが、他の領域は、光漂白されていないままであるため、同じ波長の光に不透明又は実質的に不透明である。断続的に光漂白された領域又はパターンは、基板(例えば、ドナープレート)上の選定された部品(例えば、欠陥又は非欠陥チップ)に相当し得る。かかる断続的に光漂白されたマスクを使用して、選定された部品を剥離層から剥離し得、これにより、かかる選定された部品を別の基板と並行に転写し得る。
【0018】
剥離可能な接着層を使用して部品を転写するアセンブリ及び方法は、全ての目的で参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,946,178号及び米国特許第7,14
1,348号において考察されている。誘発プロセスを使用して、接着層から転写部品を分離して基板に配置することができる。米国特許第6,946,178号に記載されているように、誘発プロセスは、単一の工程において熱及び光に剥離層を暴露して、剥離層を劣化させることを含む。光(例えば、化学光)による照射を使用して、ユーザが転写を望むデバイス下のポリマーを選択的に活性化してよく、一方で、他のデバイスを同じ基板上で活性化されないままにする。剥離層のポリマー(デジタル剥離材(例えば、デジタル剥離接着剤(「DRA」))とも称する)を適切な温度(例えば、約150℃未満)まで加熱することにより、不活性化されたデバイスをドナー基板に放置しながら、剥離層を揮発させ且つデバイスをターゲット基板に極めて接近して転写させることができる。この方法により、かかる部品又はオブジェクト(例えば、ピックアンドプレースマシンなどの他の手段によって効率的に取り扱うことが難しい又は不可能である100μm未満の横寸法を有する、例えば、小型の集積回路チップ)が、高速でプロダクト基板上に配置され得る。他の例示的な用途として、発光ダイオードがあり、これは、アクティブマトリックスディスプレイにおいて使用されるものであり、各辺がたった数ミクロンである場合がある。この方法を、光印刷部品アセンブリ(「PCA」)と称することがある。
【0019】
かかる方法(例えば、上記で参照されている特許に開示されている方法)は、一実施形態においてはマスクにおけるアパーチャによって決定される照射パターンにしたがう、ドナープレートから複数の部品の選択的な転写印刷を可能にする。一例において、マスクは、金属薄膜が、ガラス又は溶融シリカプレートに堆積され、レジスト層が適用及びパターン化され、金属が露光された場合に化学エッチングによって除去される接触又は投影リソグラフィー用の光学マスクと類似して構成される。いくつかの例において、レジストは、直描レーザーシステムによって又は空間光変調器によって、電子線リソグラフィーによって露光されてよい。通常は、1つのマスクパターンが所与のプロダクトにおける各部品用に準備され、後続の部品の多くのウエハを通して再使用される。
【0020】
しかし、各ソースウエハは、特定の理由で、理想的には、当該ウエハの他の部品と併せて転写されるべきではない、いくつかの選定された部品(例えば、欠陥部品)を有し得る。それにもかかわらず、典型的なマスキングの方法は、選定された部品を他の部品と併せて転写することにより、選定された部品(例えば、欠陥部品)が、結果として、製品において存在することとなる。これを防止するために、選定された部品(例えば、欠陥部品)が、転写印刷工程の前に除去されるか、又は、選定された部品の位置に相当するマスクアパーチャがブロックされなければならない。ウエハレベル試験機器及び手順は、近年ますます広く入手可能となっており、その結果、部品(例えば、欠陥部品)のウエハレベルマップが入手可能となりやすい。本開示のいくつかの実施形態の目的の1つは、かかる情報を利用して欠陥部品を製品から排除するコスト効率的な手段を提供することである。
【0021】
一実施形態において、後続のウエハにおいて、比較的少ない選定された部品(例えば、欠陥部品又はチップ)が存在する。かかる実施形態において、ドナープレートは、部品(例えば、チップ)が装着された後で、アレイにおいて任意の部品(例えば、チップ)上に連続的に配向され得る集光レーザービームを備えたステーションを通過し得る。選定された部品(例えば、チップ)は、例えば、リサイクル又は廃棄のために簡単に取り外され且つ収集され得る。選定された部品が除去されたターゲット基板は、このとき、欠陥チップが転写されていない箇所のどこにでも空孔を有することになる。空孔を充填するための1つの方法は、同じ連続プロセスを使用することである:通常の並行プロセスの後、空孔を有するこれらのターゲット基板が、有向レーザービームを備えた機械を通して送られて、別のドナープレートから部品(例えば、非欠陥又は良好なダイス)を空孔上に堆積させる。
【0022】
いくつかの実施形態において、これらの工程は、全ての目的で全体が参照により組み込
まれる米国特許第9,406,644B2号に記載されている工程に沿って実施されてよい。いくつかの実施形態において、部品(例えば、チップ)は、
図1A~
図1Cに示されているように、1つの剥離層コーティングされた(例えば、DRAコーティングされた)ドナープレートと別のものとの間隔をウエハ面の両軸において増加させるために、当該1つのドナープレートから別のものへの2つの転写を経るものであり、これは、前プレスプロセス又は前LIFT(レーザー誘起前転写(Light-Induced Forward Transfer))プロセスと称されることがある。
図1Aは、複数の部品102と選定された部品104aのサブセットとを有するデバイス100aを示す。デバイス100aのドナープレートは、次いで、反転され得、また、選定された部品104a(例えば、欠陥チップ)上にレーザーを配向させるレーザー処理ステーション下を通過してよい。選定された部品104aは、取り出されて容器に収集され得る。いくつかの実施形態において、選定された部品104aの除去は、最初の再間隔転写の前又は直前に実施されてよい。最初の再間隔転写の後、
図1Bは、デバイス100aと比較してx方向に間隔が増加している、剥離層コーティングされた(例えば、DRAコーティングされた)プレートに存在する複数の部品102(例えば、チップ)、及び選定された部品104aの相対的位置に相当する空隙104bを有するデバイス100bを示す。
図1Aから
図1Bに、部品102(例えば、チップ)が、1つの剥離層コーティングされた(例えば、DRAコーティングされた)ドナープレートから別のものに一度に1つの列全体で転写される。次いで、部品104b(例えば、チップ)が転写されて、デバイス100cと共に
図1Cに示されているy方向に所望の間隔を達成する。
図1Bから
図1Cに、部品102(例えば、チップ)が、1つの剥離層コーティングされた(例えば、DRAコーティングされた)ドナープレートから別のものに一度に1つの列全体で転写される。デバイス100cのこのドナープレートは、次いで、さらなる部品(例えば、同じ種類のチップであるが、良好なチップを有する)が装着された別のドナープレート下を通過し、レーザービームは、部品(例えば、チップ)を選択して、デバイス100cの位置104cにおける空の場所内に転写する。この工程は、選定された部品104a(例えば、チップ)が廃棄される先の工程よりも正確な位置付けを必要とし得るが、依然として、少数の欠陥のための通常の方法のフローの範囲内である。
【0023】
図1A~
図1Cに関して記載されているかかる方法の利点は、(連続のレーザー露光を使用して)プロセスの複雑さを最小限にしてランダムな欠陥を排除しながらも(並行照射に主に依存する)処理能力が高いことである。連続の処理は、マスクを使用する並行処理よりも遅いため、典型的には、好ましい照射手順ではないが、連続の処理がマスクを必要としないという事実が、比較的少数の転写には有利であり得る。例えば、8000チップを含むウエハ(約2mm×2mmのチップサイズを有する8インチ直径のウエハ)における欠陥率が5%であるとき、400チップを排除する必要がある。1秒あたり1000スポットに対処することができるレーザーを使用すると、この操作は、0.4秒を要し、これは、ドナープレートを基板と整列させるのに必要とされる時間量に匹敵する。レーザービームの移動は、特に例えば非常に正確な整列があまり重要でない取り出しプロセスにおけるものよりもなお速くてもよいが、レーザーからの1秒あたりのパルス数に起因して制限がある。しかし、かかる連続プロセス(例えば、欠陥チップを除去するため)は、1パルスあたりかなりより多くのエネルギーを必要とする、例えば米国特許第8,056,222号に開示されているレーザーアブレーションよりも依然として実質的に速い場合があり及び/又はこれより高価でない場合がある。
【0024】
しかし、いくつかの場合において(例えば、各ドナープレートに多数のチップが存在している、より欠陥密度が大きい及び/又は小型のチップのためのドナープレート)、かかる連続のプロセスの処理能力は不充分であり得る。例として、8インチウエハにおいておよそ100,000の0.5×0.5mmチップが存在し、1秒あたり10,000であっても、同じ5%の欠陥密度では5秒のプロセス滞在時間が必要とされることがあり、こ
れは並行照射によるPCAプロセスの典型的な実施に必要とされるサブミリ秒時間よりもはるかに多く、整列時間の10×を超える。別の例において、マイクロLEDは、典型的には、約5×5μm又はこれよりもさらに小さい場合があり、且つ、1つのウエハに何百万もの数である場合があり、いくつかのチップは、発光色が製造の際にプロセス変形に起因して特定の限界の外側にあるため、電気的に活性であっても拒絶されなければならない。そのため、従来の電気的欠陥密度が非常に低くてよくても、ウエハにおいて何十万又はそれを超える許容されないチップが存在し得る。チップが方形でないときには、チップを置き換えるために集光レーザービームを使用することによるさらなる困難が生じる。照射は、PCAプロセス又は簡単なレーザーアブレーションプロセスであろうとなかろうと、正確なチップ配置を有するために均一でなければならない。いくつかの部品、例えばICなど、及び、他の部品、例えばセラミック受動部品は、高アスペクト比の矩形(例えば、1mm×4mm、又は他のかかる寸法)であってよく、まれに、実際には、正確に方形の任意のICである。アスペクト比が1:1から僅かに逸脱する矩形では適度なプロセス公差があり得るが、非常に限定されている。そのため、ビームは、概して、各種類のチップについて特定の光学によって形作られなければならない。代替は、チップが転写されるべきではないマスクアパーチャをブロックすることである。別個の薄膜金属マスクが、欠陥マップに従って、それぞれの後続のウエハのために用意されてよい。これは、効率的であり得るが、かかるマスクを作製するための方法が、方法全体に複雑さを付加するいくつかの工程を含む。そのため、簡素化された並行プロセスがかなり望ましくあり得る。
【0025】
そのため、本開示は、吸光度が例えば光漂白によって選択的に変更され得る光(例えば、UV光)吸収材料(例えば、ポリマー材料を含む)によってコーティングされたマスク基板を対象とする。いくつかの実施形態において、マスク基板は、透明な基板である。いくつかの実施形態において、光吸収材料は、光漂白性化合物を含む光漂白性材料である。光漂白性化合物の例として、全ての目的で全体が参照により組み込まれる米国特許第5,180,655号に記載されている、アントラセン誘導体(例えば、9,10-二置換アントラセン)を含有するポリマーが挙げられる。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックス(例えば、不活性ポリマーマトリックス)における、かかる光漂白性化合物(すなわち、色素)の薄層(例えば、1μm未満)は、選定された波長範囲の光、例えば、深UV(例えば、248~270nm)又は近UV(例えば、350~370nm)光を効果的に完全に又は実質的にブロックし得る。しかし、一旦、光漂白性化合物が修飾されて光漂白された化合物を形成すると、ポリマーマトリックスは、選定された波長範囲の光が透過することを効果的に完全に又は実質的に可能にし得る。例えば、
図2(J.R.Sheats,Journal of Physical Chemistry,vol.94、pp.7194-7200(1990)から再現)は、通常の雰囲気(すなわち、酸素を含む雰囲気)下、365nmにおいて47J/cm
2で照射された、ポリ(エチルメタクリレート)中15.4重量%の9,10-ジフェニルアントラセンの0.82μm厚のフィルムの光漂白を示す。この線量は通常完全な漂白を得るために使用され、ここで、反応の大部分が約500mJ/cm
2で起こる。この線量は、酸素雰囲気が使用されるとき、200mJ/cm
2未満に低減され得る。深紫外線における吸光度は、2.2の光学密度を超える分光計における限界に起因して、示されているデータよりも強いことに注意されたい。そのため、酸素の非存在下では、9,10-置換アントラセンは、非常に光安定性であり、UV光を効果的にブロックするのに使用され得る。しかし、酸素の存在下では、9,10-置換アントラセンは、深紫外線及び近紫外線の両方において高度に透明である(且つ光安定性である)エンドペロキシドを効果的に形成する。
【0026】
いくつかの実施形態において、光漂白性化合物によってブロックされ且つ及び光漂白された化合物を通して透過するように選択された光の選定された波長は、剥離層の分解に役立つように使用される波長である。いくつかの実施形態において、剥離波長は、180nm、200nm、210nm、220nm、230nm、240nm、250nm、26
0nm、270nm、280nm、290nm、300nm、310nm、320nm、330nm、340nm、350nm、360nm、370nm、380nm、390nm、400nm若しくは450nm、又は、約当該値、或いは、これらの間の値の任意の範囲である。いくつかの実施形態において、光漂白された化合物を含む光漂白された領域は、剥離波長の光に対して40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、95%若しくは98%、又は約当該値、又は少なくとも当該値、又は少なくとも約当該値、或いはこれらの間の値の任意の範囲で透明である。いくつかの実施形態において、光漂白性化合物を含む非光漂白領域は、剥離波長の光に対して0.5%、1%、2%、5%、8%、10%、12%、14%、15%、18%、20%若しくは25%、又は約当該値、又は最大約当該値、又は最大約当該値、或いは、これらの間の値の任意の範囲で透明である。いくつかの実施形態において、断続的に光漂白された層が上に設置されている基板は、剥離波長の光に透明である。
【0027】
いくつかの実施形態において、マスク基板は、光漂白性材料(例えば、高酸素透過性を有し得るポリマーマトリックスに組み込まれたアントラセン化合物)の層が堆積されており(例えば、当該層によってコーティングされており)、光漂白性層は、剥離波長の光に不透明である。光漂白性層は、選定された箇所又は領域で照射されて、これらの領域の吸収を漂白し、且つ、光漂白された材料の選定された箇所を含む断続的に光漂白されたマスクを形成する。いくつかの実施形態において、選定された箇所は、ドナープレートにおける選定された部品(例えば、欠陥チップ)の箇所に相当し得る。いくつかの実施形態において、光漂白性層の漂白反応は、酸素を含む雰囲気(例えば、空気、過剰な酸素を含む空気、又は酸素リッチ雰囲気)において実施される。いくつかの実施形態において、漂白反応は、深紫外線波長(例えば、約250~270nm)、近紫外線波長(例えば、約360~375nm)、又は青色波長(例えば、436nm)で実施される。いくつかの実施形態において、光漂白波長は、180nm、200nm、210nm、220nm、230nm、240nm、250nm、260nm、270nm、280nm、290nm、300nm、310nm、320nm、330nm、340nm、350nm、360nm、370nm、375nm、380nm、390nm、400nm、410nm、420nm、430nm、435nm、440nm、450nm、475nm、500nm、525nm、550nm、575nm若しくは600nm、又は、約当該値であるか、或いは、これらの間の値の任意の範囲である。いくつかの実施形態において、光漂白性層は、増感剤、例えば、ケトクマリンをさらに含む。いくつかの実施形態において、例えば、これらの波長では、また、場合により低い強度で、光学パターンが、様々な空間光変調器によって便利に供給され得る。
図3Aは、ポリ(エチルメタクリレート)(「PEMA」)フィルム中の9,10-ジメチルアントラセン(「DMA」)及びポリ(ブチルメタクリレート)(「PBMA」)フィルム中の9,10-ジフェニルアントラセン(「DPA」)の光漂白運動を示す。
図3Bは、(J.R.Sheats et al、SPIE Proceedings,vol.631,pp.171-177(1986年3月)から再現)25ppsでの248nmKrFエキシマーレーザー(およそ10nsパルス、約1mJ/cm
2)による窒素雰囲気での照射に対する酸化されたDPAの安定性を示すグラフである。
【0028】
光漂白の効率、したがって、フォトマスク製造方法の処理能力は、露光の際のフィルムへの酸素の拡散に少なくとも部分的に依存する。この現象は、充分な酸素が利用可能である場合によりも、
図3A及び
図3Bにおけるデータでのより大きい照射線量が要求されることを示している。シロキサンは、ポリマーの酸素透過性を向上させ得る。しかし、純粋なシロキサン、特に、線状のもの、例えば、ポリ(ジメチルシロキサン)は、炭素系分子、例えば、アントラセンと典型的には混合可能ではない。しかし、この2つは、依然として高い酸素透過性を達成しながら混合可能になり得る。いくつかの実施形態において、光漂白性化合物は、アントラセン、炭化水素ポリマー、又はこれらの組み合わせに付着した
シロキサン部分を含む。いくつかの実施形態において、光漂白性化合物は、分子のいずれの位置で置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、光漂白性化合物は、複数のシロキサン基によって置換されていてよい。いくつかの実施形態において、シロキサン又はシロキサン基は、オリゴマー性の線状鎖、トリメチルシリル基、及びこれらの組み合わせによって置換されていてよい。光漂白性化合物組成物及びシロキサン置換は、全ての目的で全体が参照により組み込まれる、米国特許第5,180,655号にも開示されている。いくつかの実施形態において、シロキサン基は、ポリアセチレン(例えば、ポリ(トリメチルシリルプロピン)及びポリ(4-メチル-2-ペンチン))、フルオロポリマー、ポリ(ノルボルネン)、並びに、全ての目的で全体が参照により組み込まれる、例えば、P.M.Budd及びN.B.McKeown in Polymer Chemistry,vol.1,pp.63-68(2010)によって記載されている他のものによって置換されていてよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、光漂白性材料は、ベースポリマー及び多環式芳香族炭化水素化合物を含む。いくつかの実施形態において、光漂白性化合物は、多環式芳香族炭化水素化合物を含む。いくつかの実施形態において、多環式芳香族炭化水素化合物は、アセン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン、アントラジクロメン、ジアントロン、及びこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、多環式芳香族炭化水素化合物は、9,10-ジメチルアントラセン(DMA)、9,10-ジフェニルアントラセン(DPA)、1,4,9,10-テトラフェニルアントラセン、5,12-ジフェニルテトラセン、及びこれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態において、多環式芳香族炭化水素化合物は、置換又は非置換である。いくつかの実施形態において、多環式芳香族炭化水素化合物は、アルキル(例えば、C1-12アルキル)、アリール(例えば、C5-10アリール)、シロキサン、及びこれらの組み合わせによって置換されている。いくつかの実施形態において、シロキサンは、ポリ(ジフェニルシロキサン)(「PDPS」)を含む。いくつかの実施形態において、シロキサンは、置換されている。いくつかの実施形態において、シロキサンは、ポリアセチレン、フルオロポリマー、ポリ(ノルボルネン)、又はこれらの組み合わせによって置換されている。いくつかの実施形態において、シロキサンは、ポリ(トリメチルシリルプロピン)、ポリ(4-メチル-2-ペンチン)、又はこれらの組み合わせによって置換されていてよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、ベースポリマーは、アクリレートポリマー、シロキサンポリマー、及びこれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態において、アクリレートポリマーは、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリ(エチルメタクリレート)(PEMA)、ポリ(ブチルメタクリレート)(PBMA)及びこれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態において、シロキサンポリマーは、ポリ(ジフェニルシロキサン)(「PDPS」)を含む。いくつかの実施形態において、シロキサンポリマーは、置換されている。いくつかの実施形態において、シロキサンポリマーは、ポリアセチレン、フルオロポリマー、ポリ(ノルボルネン)及びこれらの組み合わせから選択される基によって置換されている。いくつかの実施形態において、シロキサンポリマーは、ポリ(トリメチルシリルプロピン)、ポリ(4-メチル-2-ペンチン)、及びこれらの組み合わせから選択される基によって置換されている。いくつかの実施形態において、ベースポリマーは、置換又は非置換である。
【0031】
光漂白性材料及び光漂白された材料の領域を含む断続的に光漂白されたマスクは、次いで、前プレス転写プロセスの際に使用されて、選定された部品(例えば、欠陥チップ)を選択的に除去し得る。いくつかの実施形態において、転写プロセスは、酸素を欠失する雰囲気(例えば、不活性雰囲気、例えば窒素)において実施されて、マスクの劣化を防止する。いくつかの実施形態において、同じマスクは、ターゲットにおいて別のドナープレートから空のスポットにチップを転写するのに使用され得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、かかる断続的に光漂白されたマスクは、配向されたレーザービームについて記載されているものと同じ方法のフローにおいて使用されてよい。
図1Aに示すように配置されている部品(例えば、チップ)による部品(例えば、チップ)間隔についての最初の中間転写工程の前に、欠陥チップは、断続的に光漂白されたマスクを利用して除去されてよい。
図4は、ドナープレート408上に設置されたレンズ406上に設置された断続的に光漂白されたマスク402を使用して、選定された部品(例えば、欠陥チップ)を除去するためのアレンジメント400を示す。断続的に光漂白されたマスク402は、アパーチャとして作用する光漂白された材料領域404を含む。いくつかの実施形態において、光漂白された材料領域404を超えるマスクの領域は、光漂白性材料を含む。ドナープレート408を含む転写アセンブリは、複数の部品410及び選定された部品412をさらに含み、光漂白された材料領域404の箇所は、選定された部品(例えば、欠陥チップ)の箇所及びエリアと整列しており又はこれらに相当する。部品410及び選定された部品412は、剥離層によってドナープレート408に保持され、選定された部品412の下にある剥離層の領域の少なくともいくつかが、選定された剥離層領域と称されることがある。(例えば、PCAプロセスを使用する)断続的に光漂白されたマスク402の照射は、漂白されておらず且つ照射された光の波長をブロックする光漂白性化合物(例えば、光漂白性色素)を含む光漂白された材料領域404を超えてマスクの光漂白性領域に入射する光をブロックしながらも、レンズ406を通してマスクの光漂白された材料領域404の画像を投影する。光漂白された材料領域404を通過する光は、選定された部品412上に設置された選定された剥離層領域を照射し、選定された部品412(例えば、欠陥チップ)の剥離(例えば、取り出し)を引き起こす。いくつかの実施形態において、ドナープレート408は、透明であり、照射は、ドナープレート408を通して剥離層に向けられる。得られた空孔を充填するために、
図4に示されているものと同様の操作及びアセンブリが、同じ断続的に光漂白されたマスク402を使用して部品(例えば、良好なダイス)を選定された部品412によって事前に占領されているドナープレート408の領域に堆積させることで、別のドナープレート、例えば、
図1Cに示されているドナープレートにおいて実施されてよい。マスクの透明な又は光漂白された領域は、正確に1つのチップに相当しなければならないことはなく、いくつかの実施形態においては、チップの全領域が選択されてよい。これは、例えば、マイクロLEDのような、典型的には1つのLEDよりも長い距離に延びるような仕様外の発光波長をもたらす不均一なプロセス条件において価値がある。
図4を調整したいくつかの実施形態において、光漂白された材料領域404は、代わりに、光漂白性領域であり、光漂白された材料領域404を超えるマスクの光漂白性領域は、代わりに、光漂白された領域である。
【0033】
断続的に光漂白されたマスクを使用する利点は、光漂白された光学パターンが、エッチングされた金属マスク又はレーザーアブレーションされたポリマーマスクのいずれかと比較して、より容易に生成され得ることである。PCAプロセスの実施形態において、深紫外線光(例えば、248~260nm)が使用される。加えて、光の強度は、PCAに必要とされる熱を同時に付与するように調整されてよい。しかし、かかる光学パターンを、大部分がより長波長の光を必要とし且つ低い強度しか許容しない場合があるLEDアレイ、デジタルマイクロミラーデバイス、LCD光バルブ、又は他の空間光変調器などのデジタル入力から直接、所要の長さの規模で形成することが困難であり得る。例えば、1インチあたり例えば最大約1500サブピクセル(1ディスプレイピクセルあたり3カラーサブピクセルに再分割される、500ディスプレイピクセル)を有する通常の高分解能LCDディスプレイは、約14μmのエリアの発光エリアを有し、これは、約100μm以下の領域に均一な選択性を与えるのに充分に小さい。より高い分解能のために、マイクロLEDアレイが、10μm未満のピクセルピッチでアセンブリされてよい。これらのソースの両方が、全可視光波長で利用可能であり、365nm用途のために作製されてもよい。代替的には、低密度アレイにおける複数の走査ビームは、近紫外線又は青色光源(例えば
、機械的に実現可能である又は便利であるとして互いに近接してアセンブリされる、LED又はダイオードレーザー)によって作られ得る。それぞれ個々の光源は、唯一の光源によるものよりも処理能力が高くなるように、アレイがドナープレートを横断して走査されるときに適切にスイッチを入れたり切ったりしてよい。この方法は、その余計な工程にもかかわらず、生産経済の観点から有利であり得る。欠陥除去方法は、100のオーダー(非限定例では、約100~約400)のチップが一度にプロダクトターゲットに転写されるPCAプロセスを使用してマルチチップ回路を装着させるのに使用されるドナープレートの調製の一部として実施される。所望の経済性を得るために、この工程は、できるだけ速くあるべきである。PCAプロセスにおいて、この転写は、典型的には、ミリ秒未満を必要とし、何千ものチップ(又はチップサイズに応じて数万)を含むドナープレートを利用する。ドナープレートは、前プレスシーケンスの際に記載されているように経済的に処理されて、欠陥チップを除去し且つ置き換えてよく、各プロダクトターゲットにおいて費やされるよりもかなり多くの時間が各プレートにおいて費やされる。このように、比較的低強度の光源を使用して色素内でマスクパターンを漂白することは、単一のレーザービームによる連続の処理又は各欠陥パターンのための異なる金属マスクの製造の代替と比較して経済的に好ましくあり得る。
【0034】
いくつかの実施形態において、断続的に光漂白されたマスク402(例えば、アントラセン系の選択的に光漂白性の色素マスク)は、金属マスクを製造する必要無く、PCA操作の際に光学パターンの基礎として直接使用され得る。金属マスクは、長い生産ランにより高い耐久性を有するが、かかる金属マスクは、典型的には、製造するにはより困難であり且つ時間がかかる。そのため、特定のマスクパターンを有する金属マスクは、何十万の(又はこれを超える)露光に供されるプロダクトユニットへの主なチップ転写としての使用により好適であり得、その間、ポリマーは、より損傷しやすい傾向にあり得る。
図5は、チップの列及び行の間隔を調整するために使用されてよい、標準の前プレス光学アレンジメント500を示す。マスク502は、単一の列(又は行)において複数のアパーチャ504を含み、マスク502は、ドナープレート508上に設置されているレンズ506(円筒形レンズとして示されている)上に設置されている。いくつかの実施形態において、アパーチャは、複数のアパーチャ504に代えて、単一の開口した矩形アパーチャを代わりに含んでいてよい。光は、複数のアパーチャ504を通過し、次いで、レンズ506を通過してドナープレート508に至り、部品518の選定された列に設置されている剥離層を剥離するが、ドナープレート508の部品510及び512を露光しない。いくつかの実施形態において、マスクが動かないままである一方で、ドナープレートは、選定されたそれぞれ新しい列への各転写のためにマスクに対して移動する。選定された部品(例えば、欠陥チップ)の非存在下では、この矩形マスクは、当該種類の全てのチップで同じであってよく、また、何度も使用されてよい。
【0035】
2つのマスク(例えば、金属マスク及び断続的に光漂白されたマスク)を使用することにより、部品転写プロセスを加速することが可能であり得る。例えば、金属マスク及び断続的に光漂白されたマスクを使用することにより、選定された部品(例えば、欠陥チップ)を、第1前プレス工程、例えば、
図1A及び
図1Bに示されている第1前プレス工程の間に同時に除去又は排除することを可能にし得る。かかる二重のマスクされたアレンジメント600の実施形態を
図6に示す。
図5に示されているマスクと同様に、第1マスク602(例えば、金属マスク)は、列を定義して第2マスク606上及び次いでドナープレート614の部品(例えば、チップ)上で光の像を撮影して部品の剥離を誘発して転写するように構成されている矩形のスリット開口604と共に示されている。いくつかの実施形態において、スリット開口604は、幅が、転写されている部品(例えば、チップ)の一寸法と同じ又は同様であるスロットである。第2マスク606は、アパーチャとして作用する光漂白された材料領域608、及び、光漂白されておらず且つ照射された光の波長をブロックする光漂白性化合物(例えば、光漂白性色素)を含む光漂白性領域610を含
む。列毎の光は、第1マスク602を通過し、光漂白された領域608を通過し、第2マスク606の光漂白性領域610によってブロックされ、次いで、レンズ612を通りドナープレート614の選定された部品616に至る。いくつかの実施形態において、次いで、第2マスク606及びドナープレート614は、第1マスク602の矩形のスリット開口604に対して同時に移動して、選定された部品616を、新しい列間隔を有する基板に転写する。第2マスク606の光漂白性領域610は、漂白されておらず、ドナープレート614の非選定部品618(例えば、欠陥部品)の箇所に相当する。そのため、二重のマスクアレンジメント600を通してのドナープレートの剥離層の照射は、選定された部品616(例えば、チップ)に設置された剥離層を剥離させ、選定された部品616を転写することを可能にするが、非選定部品618(例えば、欠陥部品)は、残存する剥離層によってドナープレート614に付着したままである。そのため、一旦、選定された部品616が第2基板(例えば、第2ドナープレート)に転写されると、第2ドナープレートは、
図1Bに示されているデバイスと類似の部品パターンを有し得る。いくつかの実施形態において、
図4及び/又は
図6に関して記載されているアレンジメント及び/又はプロセスは、最終の前プレス転写において利用されて、第2基板の空孔を選定された部品616によって充填し、例えば、
図1Cに示されている部品分布を達成してよい。
図6の二重のマスクされたアレンジメントのいくつかの実施形態において、光漂白された領域608は、代わりに、光漂白性領域であり、光漂白性領域610は、代わりに、光漂白された領域である。
【0036】
そのため、記載されている二重のマスクアレンジメントを利用することによって、選定された部品を用いた転写プロセス、例えば、
図1A~
図1Cの転写方法の少なくとも1つの工程が排除され得る。二重のマスクアレンジメント及び当該アレンジメントを利用する方法の機械学及び光学は、より複雑である場合があるが(例えば、2つのマスク、必要とされ得るさらなる結像レンズ、及び/又はさらなる対応する整列)、かかるアプローチは、工程数及びしたがって処理時間を減少することによって、生産処理能力を有利に改良し得る。
【0037】
いくつかの実施形態において(例えば、比較的少数の欠陥を有するドナープレートでは)、光漂白性色素は、金属マスクに直接コーティングされて組み合わせマスクを形成し得る。いくつかの実施形態において、組み合わせマスクは、主転写に使用され得る。
【0038】
この実施形態において、欠陥チップは、前プレス操作を通して運ばれ、プロダクトユニットの最終転写を実施するドナープレートに依然としてある。
図7は、ドナープレート700を、除去されることが選択される選定された部品702と共に示す。いくつかの実施形態において、ドナープレート700は、各100サブアレイ(各3mm×3mm)からの36部品(例えば、チップ)の少なくとも1つを、100デバイス(例えば、プロダクト回路、各20×20mm)上に同時に配置するように構成されている。部品(例えば、チップ)が採取されたウエハは、7つの選定された部品702(例えば、欠陥)を有したとされる。いくつかの実施形態において、部品(例えば、チップ)は、ある順序で転写される;(1,1),(1,2)、1,3),...,(2,1),(2,2),...,(6,6)、ここで、数は、各サブアレイ内の列及び行位置を指す。ドナープレートにおける選定された部品(例えば、欠陥チップ)がデバイスのターゲット位置と整列しているとき、各サブアレイから1つ以上の部品(例えば、チップ)を正常に選択するマスクが抜き出され、ブロックされた選定された部品の位置を有するマスク(例えば、断続的な光漂白されたマスク又は二重のマスクアレンジメント)によって置き換えられるが、他の位置は透明である。例えば、サブアレイの(3,3)位は、4つの場所で欠陥であり、そのため、マスクスイッチは、このドナープレートによって装着され得る4つのサブアレイのために4回実施され得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、ドナープレートが、選定された部品(例えば、欠陥チップ)を、いずれか一露光においてデバイス又はプロダクトユニットに転写されるセット又はサブアレイに含まない場合、典型的なマスク(例えば、金属スリットマスク)が使用されてよい。
図7を例として使用すると、これは、32の露光で当てはまり、各露光が100チップを転写する。いくつかの実施形態において、欠陥パターンにしたがって、1つ以上の選定された部品(例えば、欠陥チップ)が、これらが転写されてプロダクト内に組み込まれ得る箇所にある場合、正規のマスクが除去されて、漂白された該当する欠陥パターンを内部に含む断続的に光漂白されたマスク(すなわち、色素コーティングされたマスク)が、剥離層が光に暴露されるときに非選択部品(例えば、良好なダイス)のみが転写されるように挿入及び利用される。いくつかの実施形態において、空孔を含む基板は、次いで、別個のフローに分流され、ここで、ドナープレートから、公知の良好なダイスによって充填される。いくつかの実施形態において、マスクの変更は、基板の変更と同時に達成されてよく、通常のプロセスと比較してほんの少しのさらなる整列時間の増加分が必要になる。いくつかの実施形態において(例えば、小さい欠陥密度による実施形態)、この改変は、比較的希少であり、そのため、生産プロセスにおいて有利であり得る。
【0040】
(3,3)位において空孔を有する部品を保持する4つの基板は、別個のストリームに置かれていてよく、(3,3)位の空孔は、仕上げ工程において別のドナープレートからの部品によって充填されてよい。いくつかの実施形態において、「仕上げ」のドナーの場所は、公知の良好なダイスを供給して空孔において充填することが必要とされる。いくつかの実施形態において、これが並行でなされるとき(すなわち、配向されたレーザービームによってではないとき)、時間と共に、ドナープレートがランダムな位置で枯渇するようになり、一露光において転写されるあらゆる空孔と整列している良好なダイスを有することがもはやできなくなる。処理能力のいくらかの低減により、枯渇したドナープレートに残存するチップは、転写される各チップと整列して移動する単一のアパーチャを有するマスクを使用して転写され得る。いくつかの実施形態において、配向されたレーザービームが使用されてよい。いくつかの実施形態において、これらの操作モードは、組み合わされてよい;例えば、10個の空孔が存在するとき、ある点においては、9個のチップしか同時転写に利用可能ではない。これらの9つは、一露光において転写され得、10番目の空孔が単一チップモードで充填され得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、実施形態は、前プレスプロセス工程における部品(例えば、チップ)の個々の行又は列の転写を参照して記載されているが、部品のいずれの数の列/行及び/又はパターンが利用されてもよい。例えば、複数の列が同時に転写されることにより、結果として、ドナープレートにおいて部品(例えば、チップ)のブロック又はサブアレイを生じてよい。
【0042】
ある特定の実施形態が記載されているが、これらの実施形態は、ほんの一例として提示されており、本開示の範囲を限定することは意図されていない。実際、本明細書に記載されている新規の方法及びシステムは、様々な他の形態で具現化されてよい。さらに、本明細書に記載されているシステム及び方法における様々な省略、置換及び変更は、本開示の精神から逸脱することなくなされてよい。添付の特許請求の範囲及びこれらの等価物は、本開示の範囲及び精神の範囲内にあるとして、かかる形態又は変更をカバーすることが意図される。
【0043】
特定の態様、実施形態、又は例と併せて記載されている特徴、材料、特性、又は群は、このセクション、又は、この明細書のどこかに記載されている他の態様、実施形態又は例に、これらと不適合でない限り、適用可能であることが理解されるべきである。この明細書(いずれの添付の特許請求の範囲、要約及び図も含む)に開示されている特徴の全て、並びに/又はこうして開示されているいずれの方法若しくはプロセスの工程の全てが、か
かる特徴及び/又は工程の少なくともいくつかが互いに排他的である組み合わせを除いて、いずれの組み合わせで組み合わされてもよい。保護は、いずれの上記の実施形態の詳細にも制限されない。保護は、この明細書(いずれの添付の特許請求の範囲、要約及び図も含む)に開示されている特徴のいずれの新規のもの若しくはいずれの新規の組み合わせ、又は、こうして開示されているいずれの方法若しくはプロセスの工程のいずれの新規のもの若しくはいずれの新規の組み合わせにも及ぶ。
【0044】
さらに、別個の実施の文脈で本明細書において記載されているある特定の特徴はまた、単一の実施において組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施の文脈で記載されている様々な特徴もまた、別個で複数の実施において、又は、任意の好適なサブコンビネーションで実施することもできる。また、特徴が、ある特定の組み合わせにおいて作用するとして上記に記載されている場合があるが、特許請求されている組み合わせからの1つ以上の特徴が、いくつかの場合において、当該組み合わせから削除され得、また、当該組み合わせが、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形として特許請求されてよい。
【0045】
また、操作が、特定の順序で図に示されている又は明細書に記載されている場合があるが、かかる操作は、示されている当該特定の順序で、若しくは、逐次的順序で実施される必要はなく、又は、所望の結果を達成するためにこれら全ての操作が実施される必要もない。示されていない又は記載されていない他の操作が、例の方法及びプロセスに組み込まれ得る。例えば、1つ以上のさらなる操作が、記載されている操作のいずれかの前、後、同時又は間に実施され得る。さらに、操作は、他の実施において再配置されても並べ替えられてもよい。当業者は、いくつかの実施形態において、示されている及び/又は開示されているプロセスにおいて取り込まれている実際の工程が、図に示されているものと異なっていてよいことを認識するであろう。実施形態に応じて、上記に記載されている工程のある特定のものが除去されてよく、他のものが追加されてよい。さらに、上記に開示されている具体的な実施形態の特徴及び帰属が、異なる方法で組み合わされてさらなる実施形態を形成してよく、これらの全てが、本開示の範囲内にある。また、上記に記載されている実施における様々なシステム部品の分離は、全ての実施においてかかる分離を必要とするとして理解されるべきではなく、また、記載されている部品及びシステムが、概して、単一のプロダクトにおいて一緒に一体化され得又は複数のプロダクトにパッケージングされ得ると理解されるべきである。例えば、本明細書に記載されているエネルギー貯蔵システムのための部品のいずれもが、別個に付与されて、又は、一緒に一体化されて(例えば、一緒にパッケージングされて若しくは一緒に取り付けられて)、エネルギー貯蔵システムを形成することができる。
【0046】
本開示の目的で、ある特定の態様、利点、及び新規の特徴が本明細書に記載されている。必ずしも全てのかかる利点が、いずれか特定の実施形態によって達成され得るというわけではない。そのため、例えば、当業者は、本開示が、本明細書に教示又は示唆され得る他の利点を必ずしも達成することなく本明細書に教示されている1つの利点又は1つの利点群を達成する方法で具現化又は実施されてよいことを認識するであろう。
【0047】
本明細書において使用されている条件付きの言葉、例えば、「できる、得る(can)」、「できる、得る(could)」、「だろう(might)」、又は「であってよい(may)」は、別途具体的に記述されていない限り又は使用されている文脈内で別途理解されていない限り、ある特定の実施形態が、他の実施形態は含んでいないが、ある特定の特徴、要素及び/又はステップを含むことを伝達することが概して意図される。そのため、かかる条件付きの言葉は、特徴、要素及び/若しくはステップが何らかの点において1つ以上の実施形態に必要とされること、又は、1つ以上の実施形態が、ユーザが入力又は指示していようがいまいが、これらの特徴、要素及び/若しくはステップがいずれか特
定の実施形態に含まれているか若しくは当該実施形態において実施されるべきかを決定するための論理を必ず含むということを暗示することは概して意図されていない。
【0048】
接続する言葉、例えば、句「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」は、別途具体的に記述されていない限り、項目、用語などがX、Y、又はZのいずれかであってよいことを伝達するために概して使用されるとして文脈によってさもなければ理解される。そのため、かかる接続する言葉は、ある特定の実施形態がXのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、及びZのうちの少なくとも1つの存在を必要とすることを暗示することは概して意図されていない。
【0049】
本明細書において使用されている、程度の言葉、例えば、用語「およそ」、「約」、「概して」、及び「実質的に」は、本明細書において使用されているとき、依然として所望の機能を実施する又は所望の結果を達成する、記述されている値、量、又は特性に近い値、量、又は特性を表す。例えば、用語「およそ」、「約」、「概して」、及び「実質的に」は、所望の機能又は所望の結果に応じて、記述されている量の10%未満の範囲内、5%未満の範囲、1%未満の範囲内、0.1%未満の範囲内、及び0.01%未満の範囲内にある量を指してよい。
【0050】
本開示の範囲は、このセクションにおける又はこの明細書のどこかにおける好ましい実施形態の具体的な開示によって限定されることは意図されておらず、このセクションにおいて若しくはこの明細書のどこかにおいて提示されている又はこれから提示される特許請求の範囲によって定義され得る。特許請求の範囲の言葉は、特許請求の範囲において用いられている言葉に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書において又は出願の遂行の際に記載されている例に限定されず、これらの例は、非排他的であると解釈されるべきである。
【0051】
本明細書に提供されている見出しは、存在する場合には、単に便宜上のものであり、本明細書に開示されているデバイス及び方法の範囲又は意味に必ずしも影響しない。
【国際調査報告】