(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】ハンガを製造するためのセルロースまたは紙の材料の管状要素、その製造方法および管状要素を用いたハンガ
(51)【国際特許分類】
A47G 25/36 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
A47G25/36 Z
A47G25/36 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561356
(86)(22)【出願日】2022-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-10-05
(86)【国際出願番号】 EP2022058800
(87)【国際公開番号】W WO2022214405
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】102021000008906
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522418783
【氏名又は名称】マイネッティ ソチエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイネッティ、マリオ
【テーマコード(参考)】
3K099
【Fターム(参考)】
3K099AA01
3K099BA30
3K099CA31
3K099CB32
3K099DA11
3K099DA30
(57)【要約】
ハンガを製造するためのセルロースまたは紙の材料の管状要素であり、長手方向軸に垂直な実質的に円形の形状の断面を有し、その表面から、管状要素(1)と一体であって、該管状要素(1)の長手方向の長さ全体にわたって延在する平坦要素(1200)が、径方向の外側に突出している、円筒形状を有する。前記要素は、平坦要素(1200)が挿入可能な孔(2000)または付属要素が挿入可能なスリット(2001)によって構成された少なくとも1つの開口部と反対のその表面において、管状要素(1)の端部において、平坦要素(1200)が存在する表面と反対の管状要素(1)の表面に存在する適切な孔(2000)に挿入可能なロッド(2002)を提供し、前記ロッド(2002)は、前記管状要素(1)にフックされたクランプの外側への離脱を防止するように適合され、衣類等を保持するように適合される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンガを製造するためのセルロースまたは紙の材料の管状要素であって、長手方向軸に垂直な断面で略円形状である円筒形状を有し、平坦要素(1200)が管状要素(1)と一体であり、前記管状要素(1)の長手方向の全長にわたって前記円筒形状の表面から径方向に突出し、前記管状要素(1)は、前記平坦要素(1200)が存在する面と反対側の面に付属要素が挿入可能な孔(2000、2003)またはスリット(2001)により少なくとも1つの開口部が構成され、前記管状要素(1)の端部に、前記平坦要素(1200)が存在する面と反対側の前記管状要素(1)の面に存在する適切な孔(2000)に挿入可能なロッド(2002)を提供し、前記管状要素(1)の前記端部において、前記ロッド(2002)は、前記管状要素(1)に引掛けられるクランプ(3000)の外側への係合解除を防止するように適用され、衣類等を保持するように適用される、管状要素。
【請求項2】
前記付属要素が、有利には、セルロースまたは紙の材料からなる平坦形状のフック(5000)により構成され、フックは、前記平坦要素(1200)が存在する前記管状要素(1)の面と反対側の面に設けられたスリット(2001)に挿入可能なシャンク(5001)を有することを特徴とする、請求項1に記載の管状要素。
【請求項3】
前記フック(5000)の前記シャンク(5001)が、前記スリット(2001)の長さと実質的に対応する長さを有し、前記スリット(2001)のの内部に測られたように挿入されるよう適合され、前記シャンク(5001)の前記管状要素(1)の内面への互いの固定は、適切な接着要素(5003)によって確保されていることを特徴とする、請求項2に記載の管状要素。
【請求項4】
前記フック(5000)の前記シャンク(5001)が、前記スリット(2001)にスナップで挿入されるように形成されることにより前記シャンク(5001)、即ち前記フック(5000)の全体を、前記スリット(2001)、即ち前記管状要素(1)の全体に対して安定して配置することを可能とすることを特徴とする、請求項2に記載の管状要素。
【請求項5】
前記シャンク(5001)が、第1の端部(5011)に凹部(5010)を有し、段差(5012)の存在により前記凹部(5010)が前記第1の端部(5011)の上側に形成され、前記段差(5012)が前記第1の端部(5011)を前記凹部(5010)と接続し、前記シャンク(5001)の反対側の端部にノーズ(5016)によって頂部で画定される凹面(5015)が存在し、特に、前記管状要素(1)に対する前記フック(5000)の配置の前記端部において、前記ノーズ(5016)の上側が、前記管状要素(1)の内面に対して取り付け可能であり、前記段差(5012)の上面が、前記スリット(2001)の反対側の端部の近くに配置された前記管状要素(1)の前記内面に対して取り付け可能であることを特徴とする、請求項4に記載の管状要素。
【請求項6】
前記付属要素は、実質的に線状のフック(4000)によって構成され、有利には、金属材料で構成され、前記管状要素(1)から上昇し曲線部(4002)と連続する第1の直線部(4001)を有し、前記フック(4000)は、前記直線部(4001)の端部にねじ部(4003)が設けられ、前記平坦要素(1200)が存在する面と反対側の前記管状要素(1)の上側に存在する適切な第2の孔(2003)に挿入されるようになっており、前記管状要素(1)の内部にプラグ(2004)が挿入され、好都合には、前記プラグ(2004)がコンポスト化可能な材料から作られ、紙および類似の材料のリサイクル方法と適合し、前記プラグ(2004)の側面に第1の孔(2005)が存在し、前記第1の孔(2005)が管状要素(1)の表面に存在する第2の孔(2003)に正確に配置されることにより、前記第1の孔(2005)に前記フック(4000)の前記ねじ部(4003)を挿入し前記第2の孔(2003)を通過させることを可能とすることを特徴とする、請求項1に記載の管状要素。
【請求項7】
前記プラグ(2004)が、ギザギザまたは波形の外面を有することを特徴とする請求項6に記載の管状要素。
【請求項8】
ハンガを製造するためのセルロースまたは紙の材料の管状要素を製造するための方法であって、一般的に、ストリップ(100)の長手方向に沿って配置され前記ストリップ(100)の対向する側部の異なる部分で作用する一連のローラおよび/またはガイド装置を含む連続するステーションによって、セルロースまたは紙の材料の連続する前記ストリップ(100)を前進させ、前記ステーションの各々が、互いに当接される前記ストリップ(100)の縁部(800、900)によって構成される平坦要素(1200)によって閉じられる円筒形状を漸進的に与えるために、前記ストリップ(100)に対して適切に配置され、前記方法は、連続的な形成を容易にすべく複数の対のローラおよび/またはガイド装置によって変形される前に、セルロースまたは紙の材料の連続した前記ストリップ(100)を、前記複数の対のローラおよび/またはガイド装置により事前に湿らせるか、および/または、連続的な形成を容易にすべく前記複数の対のローラおよび/またはガイド装置によって変形される前に、セルロースまたは紙の材料の連続した前記ストリップ(100)を、事前に室温よりも高い温度に加熱することを特徴とする方法。
【請求項9】
一般的に、ローラおよび/またはガイド装置を含む複数のステーションによって、セルロースまたは紙の材料の連続する前記ストリップ(100)を前進させることを提供し、
前記ストリップ(100)を、互いに平行である軸(2´、2´´)で配列され前記ストリップ(100)の縁部(100´、100´´)の間に介在する複数の対のローラ及び/又はガイド装置(G、1´、1´´)からなる構造により引き、前記ローラ及び/又はガイド装置(G、1´、1´´)が、前記ストリップ(100)の反対側に配置された軸(2´、2´´)を、実質的に90°相互に傾斜させることにより、断面において、曲線部(200)により接続された縁部(100´、100´´)で直角の配置を有するように前記ストリップ(100)の曲率を画定させ、
前記ストリップ(100)を、各々が前記ストリップ(100)とは反対側の縁部(300´、300´´)に配置された複数の対のローラおよび/またはガイド装置(3´、3´´)からなる構造体により引き、前記ローラおよび/またはガイド装置(3´、3´´)が、実質的に平行である軸(4´、4´´)で配置されることにより、前記ストリップ(100)を、実質的に平行な前記縁部(300´、300´´)を有し曲線部(400)により相互に接続された実質的にU字形状をとるように形成し、
互いに傾斜した軸(6´、6´´)で配置され前記ストリップ(100)の縁部(500、600)に作用する複数の対のローラおよび/またはガイド装置(5´、5´´)を含む構造体によってストリップ(100)を引くことにより、前記縁部(500、600)を前記複数の対のローラおよび/またはガイド装置(5´、5´´)の軸(6´、6´´)に応じて互いに傾斜した形で配置させ、ループ構造(700)により相互に接続されるように形成し、
互いに平行に配置され近接位置に配置された軸(8´、8´´)を有する複数の対のローラ及び/又はガイド装置(7´、7´´)を含む構造によりストリップ(100)を引くことにより、前記ストリップ(100)の前記縁部(800、900)を圧縮し、相互に接着させ、前記ストリップ(100)を、実質的に円形断面を有する管状要素の形状に実質的に形成し、表面から、前記ストリップ(100)の2つの前記縁部(800、900)の相互の接着により得られる平坦要素(1200)が径方向の外側に突き出ているように形成することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記平坦要素(1200)を得る前記縁部(800、900)の相互の接着のステップの終わりに、接合された前記縁部(800、900)をトリミングするステップと、前記管状要素として適合する連続する前記ストリップ(100)の完成した長さの部分を切断する切断ステップとを備えることを特徴とする、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記縁部(800、900)の間の接着性を向上させるために、接着材の層が、互いに接触する予定の表面において適用される、請求項8~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
相互に平行であり、前記管状要素の端部に配置された一対のC字形要素によって相互に接続され、上側要素に配置されたフック(5000)を備えるハンガであって、前記ハンガは、その下側要素に配置された衣類を支持するように適合され、相互に平行な前記管状要素の少なくとも1つが、請求項1~7のいずれか1項に記載の管状要素(1)により構成されていることを特徴とするハンガ。
【請求項13】
互いに平行な前記管状要素の両方が、2つの実質的なC字形要素(6000)によって相互に接続された請求項1に記載の管状要素(1)によって構成され、前記C字形要素(6000)の水平部(6001)が前記管状要素の中空本体に挿入され、前記C字形要素(6000)は、有利には、一般に、セルロース又は紙の材料で作られることを特徴とする請求項12に記載のハンガ。
【請求項14】
衣類を保持するように適合された2つのクランプ(3000)が存在し、前記クランプ(3000)の取り外しは、前記平坦要素(1200)が存在する面とは反対の前記管状要素(1)の面に存在する孔(2000)に挿入されたロッド(2002)の存在により防止され、請求項1~7のいずれか1項に記載の管状要素(1)を有することを特徴とする、ハンガ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1によって製造されるハンガを製造するためのセルロースまたは紙の材料の管状要素に関する。本発明はまた、ハンガを製造するためのセルロースまたは紙の材料の管状要素、ならびに管状要素を使用するハンガを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、衣類ハンガの分野では、リサイクルしやすく環境にやさしい材料を選好し、従来のプラスチック材料の廃止を推進する強いエコロジー傾向が顕在化している。
【0003】
セルロースパルプまたは紙の材料から出発して適切に成形され、ショルダのある古典的なハンガの典型的な形状を与え、主にコート、ジャケット、ジャンパまたはシャツのような衣類専用に作られたいくつかのハンガがこの技術分野で知られている。
【0004】
この種のハンガの一例は、本特許の出願人が所有する国際公開WO2021/228693 Alに見ることができ、これはセルロースパルプから得られるハンガを開示し、このハンガは、それを簡単かつ効果的な方法で成形するためにいくつかのステップを経たものであり、前記衣類を保管するために必要なショルダを得る。
【0005】
この種のハンガは、衣類を支持する機能がハンガのショルダによって行われるので、所要の機能を果たすために管状要素を必要としないことは明らかであるが、この要素は、ショルダを有さず、2つの可能な形態を有するズボンやスカートのような衣類専用のハンガにおいて必要とされる。
【0006】
2つの平行な要素は、2つのC字形部によって互いに連結され、衣類をその下側要素に横たえて収容することを可能にするスロットを作り出すようになっており、ハンガのフックは、好ましくは、上側要素の中間部に配置される。本発明で言及される管状要素の使用を伴うこの構成は、
図16~19に示される。
【0007】
1つの要素は、その中間点にハンガフックを有し、その端部にクランプが設けられ、これらを保持することによって衣類を吊り下げることを可能にするクリップを備える。
【0008】
この構成は、本発明で言及される管状要素の使用と共に、
図7に示される。
【0009】
現在、セルロースまたは紙の材料で作られた管状要素は、ターン間に接着された材料を使用して、それら自体の周りにらせん状に巻かれたストリップから始まって、構造に堅牢性を与える。しかしながら、このようにして得られる要素は、ハンガの典型的な応力に耐えるほど十分に高い慣性モーメントをまだ有していない。このようにして作られた管状要素に、垂れ下がる衣服により発生する力が加わると、過度に屈曲し、ターンが外れやすくなる。
【0010】
先行資料US 2025887 Aには、略円形状の長手方向軸に垂直な断面を有する円筒形状(
図5)を有するハンガ(
図1)を製造するためのセルロースまたは紙の材料の管状要素(2頁、1コラム、40行)が記載されている(以下の参考文献は、この先行資料に関連している)。これは、平らな要素(
図5、要素13)から製造され、該管状要素と一体化し、該管状要素の長手方向の長さ(
図1、2)の全長にわたって延在し、径方向外側に突出する(
図5)。
【0011】
先行資料US 2021/037999 A1は、ハンガを製造するための、一般的に(
図7~8b要素7)、セルロースまたは紙の材料の管状要素を製造するための方法(
図7~8b)を示し、この方法は、ローラおよび/またはガイド装置(
図7~8b要素9、10、11)からなる一連のステーションを、前記ストリップの長手方向に沿って配置し、その対向する側部の異なる部分で作用し、各ステーションは、互いに当接したストリップの縁部によって構成される平らな要素(
図5、6要素4、段落38)によって閉じられる円筒形状を漸進的に与えるために、ストリップに対して適切に位置決めし、角度をつけたものである。
【0012】
さらに、前記要素の端部に配置された一対の要素(
図5、6、要素310)によって相互に並列且つ相互に接続された一対の要素(
図5、要素320、200)を、上側要素に配置されたフック(
図5、6、要素100)と共に有するハンガ(
図5、6、以下参照)が示された先行資料KR 200452351 Y1を参照することとし、前記ハンガは、その下側要素上に配置された衣類を支持するようになっている。
【0013】
引用される他の先行資料はUS 2641393 A、US 2641391 A、GB 2162886 A、CN 212234053 UおよびJP S5583049 U7である。
【発明の概要】
【0014】
本発明の目的は、ハンガに存在する典型的な応力に耐えることができる、セルロースまたは紙の材料で作られた管状要素を製造することである。
【0015】
この目的は、平坦要素が径方向の外側に突出している円筒形状を表面から得るように形作られた連続するストリップから出発して得られる管状要素によって達成される。
【0016】
本発明の別の目的は、ハンガのための前記管状要素を得るための方法を提供することであり、連続するストリップから出発して所望の形状を得るために適切に配置された一連のローラおよび/またはガイド装置の使用を提供する。
【0017】
本発明において言及される方法の前に、セルロース又は紙の材料の連続するストリップを、ローラステーション及び/又はガイド装置によって変形される前に湿らせて、その後の形成を容易にすることができることに留意されたい。同様に、ローラステーション及び/又はガイド装置によって変形される前に、セルロース又は紙の材料の連続するストリップを、再び、その次の形成を容易にするために、室温より高い温度に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明は、添付図面を援用して、非限定的な例としてのみ与えられる、その可能な実施形態の説明を通してより良く定義されるであろう。
【0019】
【
図1】
図1は、本発明による管状要素の特定の実施形態の斜視図を示す。
【
図2】
図2は、所望の形状を有する管状要素を得るための、本発明による方法のステップを示す。
【
図3】
図3は、所望の形状を有する管状要素を得るための、本発明による方法のステップを示す。
【
図4】
図4は、所望の形状を有する管状要素を得るための、本発明による方法のステップを示す。
【
図5】
図5は、所望の形状を有する管状要素を得るための、本発明による方法のステップを示す。
【
図6】
図6は、本発明による方法を実施するように適合されたライン全体の斜視図を示す。
【
図7】
図7は、本発明による管状要素を用いたハンガの斜視図を示す。この管状要素の端部に向かって配置される2つのクランプを備え、クランプを保持するための特定の手段が設けられている。
【
図8】
図8は、本発明による管状要素の斜視図を示し、平らな形状の第1の特定のフックがある。
【
図9】
図9は、本発明による管状要素の垂直断面図を示し、平らな形状の第1の特定のフックがある。
【
図10】
図10は、本発明による管状要素の斜視図を示し、第2の特定のフックは平坦形状である。
【
図11】
図11は、本発明による管状要素の垂直断面図を示し、第2の特定のフックは平坦形状である。
【
図12】
図12は、本発明による管状要素の垂直断面図を示し、第2の特定のフックは平坦形状である。
【
図13】
図13は、本発明による管状要素の垂直断面図を示し、第2の特定のフックは平坦形状である。
【
図14】
図14は、本発明による管状要素を用いたハンガの斜視図を示し、管状要素に存在する要素に螺着することができるフックを備えている。
【
図15】
図15は、本発明による管状要素を用いたハンガの垂直断面図を示し、管状要素に存在する要素に螺着することができるフックを備えている。
【
図16】
図16は、2つのC字形要素によって連結された互いに平行な要素を備えたハンガを示し、このハンガでは、衣類が下側要素の横に配置され、本発明による管状要素が使用され、異なるタイプのフックを備えている。
【
図17】
図17は、2つのC字形要素によって連結された互いに平行な要素を備えたハンガを示し、このハンガでは、衣類が下側要素の横に配置され、本発明による管状要素が使用され、異なるタイプのフックを備えている。
【
図18】
図18は、2つのC字形要素によって連結された互いに平行な要素を備えたハンガを示し、このハンガでは、衣類が下側要素の横に配置され、本発明による管状要素が使用され、異なるタイプのフックを備えている。
【
図19】
図19は、2つのC字形要素によって連結された互いに平行な要素を備えたハンガを示し、このハンガでは、衣類が下側要素の横に配置され、本発明による管状要素が使用され、異なるタイプのフックを備えている。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明において参照される管状要素1の特定の実施例を示しており、特に、管状要素1の上側中央部に設けられたスリット2001、並びに、前記管状要素1の端部では、ロッド2002が挿入可能である孔2000が示されており、その使用は後述される。実際、
図7でよりよく見えるように、衣類を保持するように適合されたクランプ3000は、それ自体公知の方法で、管状要素1に適用することができる。ハンガから突出する上側のみが見えるロッド2002の存在は、すでに孔2000に挿入されているが、クランプ3000の管状要素1からの取り外しを正確に阻止する役割を果たす。
図1は、孔2000にまだ挿入されていないロッド2002も示す。
図2~
図6から、本発明による管状要素が、一連のローラステーションによって前進されるセルロース又は紙の材料の連続するストリップ100からどのようにして得られるかが分かる。このローラステーションは、ストリップ100の対向側部の異なる部分に作用して次第に成形し、その長手方向軸に垂直な略円形状の断面を有する円筒形状を与え、実質的に円形の形状を有し、その表面から、平坦要素1200が外向きに放射状に突出され、前記ローラステーションの1つによって一緒に押圧されるストリップ100の縁部800、900によって構成される。より強固な閉止を得るために、有利には、接触する前記縁部800、900の表面に接着材を使用するために提供される。ローラは、この目的のために、ストリップ100に対して適切に角度をつけられて配置され、それに次第に作用するようにし、それが徐々に形成に適応することを可能にし、かくしてそれを壊すことを回避し、突然の張力にさらされないようにする。
【0021】
しかし、ローラステーションを、ストリップ100を漸進的に成形する板状金属で有利に作られた要素のような、同じ機能を果たすようになっている他のガイド装置に置き換えてもよいことに留意されたい。
【0022】
本発明による方法の特定の例において、管状要素1は、以下のステップ(
図2~5)によって得られる。
・ストリップ100を引くことは、幅方向の縁部100´、100´´の間に互いに平行に配置された軸2´、2´´を備える構造によって、ストリップ100の幅方向の縁部100´、100´´を介在させ、ストリップ100の両側に配置されたローラG、1´、1´´が軸2´、2´´で相互に実質的に90°傾いていることが提供され、これにより、断面において、直角の配置を有し、曲線部200によって接続された縁部100´、100´´を備え、複数の対のローラ3´、3´´を備える構造によってストリップ100を引き、その各々は、ストリップ100に対向する縁部300´、300´´の1つに配置され、前記ローラ3´、3´´は、実質的に平行な軸4´、4´´で配置され、ストリップ100を実質的にU字状の形状を有するように、ストリップの曲率を決定する曲線部400によって相互に接続された実質的に平行な縁部300´、300´´を有する形態である。
・相互に傾斜した軸6´、6´´で配置された複数の対のローラ5´、5´´を含む構造によってストリップ100を引き、それらがローラ5´、5´´の軸6´、6´´として相互に傾斜して配置され、ループ構造700によって相互に接続されるように、ストリップ100の縁部500、600に作用し、ストリップ100の縁部800、900を圧縮し、相互に接着させるために、相互に平行であり、近接位置に配置された軸8´、8´´を有する複数のローラ対7´、7´´を含む構造によってストリップ100を引き、ストリップ100の前記2つの縁部800、900の相互の接着によって得られる平坦要素1200が径方向の外側に突出し、実質的に円形の断面を有する管状要素の形状を前記ストリップ100は実質的に呈する。
【0023】
縁部800及び900の相互の接着を得ることを可能にするステップの終わりに、前記縁部が一旦接合されてトリミングされるステップを設けることが可能であり、最後に、管状要素1に適合した連続するストリップ100の仕上がった長さの一部が切断されるステップを設けることが可能である。
【0024】
このようにして得られた管状要素1は、平坦要素1200の存在のおかげで、単純な中空の円筒より大きい、
図1の曲げ平面XXに対する慣性モーメントを有し、従って、ハンガの典型的な応力に対する優れた抵抗を保証する。前記曲げ平面XXは、正確にハンガが支持する衣類の重量によって荷重されるとき、ハンガが応力を受けるものである。
【0025】
図8および
図9は、本発明による管状要素1の使用の別の実施形態に従う、平らな形状を有するフック5000が使用されることを示し、このフックは細長いシャンク5001を有し、管状要素1の上側で作られたスリット2001の内側で測られたように挿入されるように適合され、平坦要素1200が存在する場所とは反対になる。事実上、スリット2001及びシャンク5001は、実質的に対応する長さを有する。スリット2001に測られたように前記シャンク5001を挿入した後、前記シャンクは、特別な接着要素5003によって管状要素1に相互に固定される。
図10~
図13は、同じく平らな形状を有するフック5000を備えた、本発明で言及される管状要素を使用するハンガの別の実施形態を示す。後者は、前の場合と同様に、プレスされた厚紙または他の同様のリサイクルしやすい材料で作られ、紙の材料のみで作られたハンガを扱わなければならない。
【0026】
この場合でもフック5000はその下側に存在するスリット2001に嵌合するようにされたシャンク5001を有する。しかしながら、この場合、その第一の端部5011において、シャンク5001は凹部5010を有しており、これは、端部5011と前記凹部5010とを正確に接続する、端部5011の上側に段差5012が形成されているためである。逆に、シャンク5001の反対側の端部には、凹面5015が存在し、ノーズ5016によって頂部が区切られている。
【0027】
図10から
図13の連続図から見られるように、この場合、シャンク5001は、平坦要素1200が存在する位置に対向する位置において、スリット2001の全長を有し、この場合には管状要素1の上面で作られる。動作上の観点からは、まず、シャンク5001の全て(
図11参照)をスリット2001に部分的に嵌め入れ、前記の端部の一方が凹面5015の内側に嵌め込まれることを確認し、次にフックをさらに下げて、ノーズ5016(
図12参照)がスリット2001の端部に隣接する管状要素1の外面の部分に対してそれ自体が載置されることを確認する。同時に、凹面5015の端部に位置するシャンク5001のノーズ5016の上側分は、管状要素1の内面に対して配置される。さらに、特に
図12および13において見られるように、段差5012の上面が、スリット2001の前述と反対の端部近くに置かれた管状要素1の内面に対して置かれている限り、スリット2001へのシャンク5001の反対の端部5011の挿入は、達成される。実際には、シャンク5001の特定の外形は、管状要素1の内側のスリット2001によってフック5000の安定した「スナップ」位置決めを保証し、フック5000の管状要素1に対する一体的な固定を保証するようなものであり、これらは全て、前記フック5000が作られる材料のある弾性及び変形能のおかげである。
【0028】
しかしながら、シャンクは、スリットにスナップで挿入することができれば、上述したものとは異なる形状にすることができ、前記スリットは、依然として、シャンク自体の長手方向の長さよりも短い全長を有することが理解されるべきである。
図14及び
図15に示す実施形態において、ハンガのフック4000はいわゆる古典的なタイプ、即ち実質的に線状のものであり、一般に金属材料で作られ、管状要素1から上昇する第1の直線部4001を有し、曲線部4002と連続する。有利には、直線部4001の端部において、フック4000は、平坦要素1200が存在する管状要素1の上側に存在する第2の孔2003に挿入されるように適合されたねじ部4003を有する。
【0029】
図14はまた、管状要素1に挿入され、その中央部に部分的に配置されるように適合されたプラグ2004を示す。プラグ2004の側面には、管状要素1の表面に存在する第2の孔2003に正確に配置されなければならない第1の孔2005が存在する。
【0030】
このようにして、フック4000のねじ部4003は、第1の孔2005に挿入することができ、管状要素1に存在する第2の孔2003を自然に通過する。
【0031】
図15は、すでに特定されているようにプラグ2004に係合するねじ止めによってフック4000がすでに適用されている管状要素1の全体断面図を示しており、前記プラグ2004は、孔2003および2005の完全な重複を容易にするために、特に管状要素1の内側にその挿入のステップ中に、前記プラグの回転を回避するためのギザギザまたは波形の外面を有している。
【0032】
しかし、プラグ2004およびフック4000が所定の位置にあるとき、ハンガの全体的な状況は
図15に示される。
【0033】
有利には、プラグ2004は、コンポスト化可能な材料から作られ、紙および同様の材料をリサイクルする方法と適合するであろう。
【0034】
図16~
図19は、それ自体既知の形態を有する一対の相互に平行な要素を有し、前記要素の端部に配置された一対のC字形要素によって接続されたタイプのハンガの2つの実施形態を示す。特に、第1の実施形態は
図16および
図17に図示され、一方、第2の実施形態は
図18および
図19に図示される。これらの両方の実施形態は、少なくとも1つの管状要素1を使用するが、有利には、互いに平行な要素の対の構成要素として2つの管状要素2を使用し、したがって、このような要素1は、平坦要素1200の存在を提供する。
【0035】
有利には、フック4000および5000は、詳細に前述したタイプに従って、上記に配置された管状要素で提供されるであろう。
【0036】
これらの図において、そのようなハンガの両方の実施形態において、2つの実質的にC字形要素6000は、管状要素1の間の接続手段として使用可能であり、その水平部6001は、これらの管状要素の中空本体に挿入されることが分かる。これらのC字形要素6000は、これらのハンガを構成する材料をできるだけ多くリサイクルできるようにするために、セルロースまたは紙の材料でできていることが有利である。
【0037】
以上のことから、本発明に係る管状部材及び方法を用いることにより、ハンガの構造部材としてセルロース又は紙の材料からなる管状部材を用いることができるという問題を、簡便に解決することができることが分かる。
【0038】
明らかに、技術的設計の詳細と、当該技術水準及び進化において知られている使用される構成要素は、最も多様であり得る。ただし、全てが以下のクレームによって定義される発明概念にあることを条件とする。
【国際調査報告】