(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】基準コンタクトレンズを装着する眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計
(51)【国際特許分類】
G02C 7/04 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
G02C7/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561873
(86)(22)【出願日】2022-03-30
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 US2022022644
(87)【国際公開番号】W WO2022216504
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】511054525
【氏名又は名称】イノヴェガ,インク.
【氏名又は名称原語表記】INNOVEGA INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100176337
【氏名又は名称】杉本 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】レガートン ジェローム
(72)【発明者】
【氏名】マーシュ ジェイ
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006CA00
2H006DA05
(57)【要約】
方法は、ユーザの眼に測定コンタクトレンズを配置することと、測定コンタクトレンズがユーザの眼の上にあって眼が照射される間に、画像センサを用いて眼及び測定コンタクトレンズの少なくとも1つの画像を捕捉することと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向を取得することと、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリング及び角度方向に基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う眼に装着されるべき第1のコンタクトレンズ又はディスプレイアイウェアを伴わない眼に装着されるべき第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの眼に測定コンタクトレンズを配置することと、
前記測定コンタクトレンズが前記ユーザの前記眼の上にあって前記眼が照射される間に、画像センサを用いて前記眼及び前記測定コンタクトレンズの少なくとも1つの画像を捕捉することと、
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の角膜上の前記測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることと、
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの角度方向を取得することと、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記センタリング及び角度方向に基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う前記眼に装着されるべき第1のコンタクトレンズ又は前記ディスプレイアイウェアを伴わない前記眼に装着されるべき第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することと
を含む方法。
【請求項2】
前記画像を捕捉する前に前記ユーザの顔に測定アイウェアを配置することであって、前記測定アイウェアが光源と前記画像センサとを備える、配置すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定コンタクトレンズが配向マークを備え、
前記眼が照射される間に前記画像センサを用いて前記ユーザの前記眼の前記少なくとも1つの画像を捕捉することは、前記配向マーク、前記眼の瞳孔、及び前記眼の眼瞼の少なくとも1つの画像を捕捉することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記センタリング及び/又は角度方向に基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズにおける表示経路光学系を変位させるための角度及び距離を決定すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記角度方向に基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズにおける非回転設計特徴に対する前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの偏光フィルタ及び/又はマイクロレンズの角度位置を決定すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記角度方向、前記眼の前記眼瞼の位置、及び前記眼瞼間の開口高さに基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの非回転特徴の角度方向及び/又は垂直位置を決定すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることは、
前記測定コンタクトレンズの外縁に位置する点又は前記配向マーク上の点に基づいて、前記コンタクトレンズの中心を決定することと、
瞳孔の縁に位置する点に基づいて前記瞳孔の中心を決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
コンピューティング構成要素の1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行可能な命令で符号化される非一時的機械可読記憶媒体であって、前記機械可読記憶媒体は、前記1つ以上のハードウェアプロセッサに動作を実行させる命令を含み、前記動作は、
測定コンタクトレンズが眼の上にあって前記眼が照射される間に捕捉されるユーザの前記眼の少なくとも1つの画像を受信することと、
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の角膜上の前記測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることと、
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの角度方向を取得することと、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記センタリング及び角度方向に基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う前記眼に装着されるべき第1のコンタクトレンズ又は前記ディスプレイアイウェアを伴わない前記眼に装着されるべき第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することと
を含む、非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項9】
前記測定コンタクトレンズが配向マークを有し、
前記少なくとも1つの画像は、前記配向マーク、前記眼の瞳孔、及び前記眼の眼瞼の画像を含む、
請求項8に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項10】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記センタリングに基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズにおける表示経路光学系を変位させるための角度及び距離を決定すること
を含む、請求項8に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項11】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記角度方向に基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズにおける非回転設計特徴に対する前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの偏光フィルタ及び/又はマイクロレンズの角度位置を決定すること
を含む、請求項8に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項12】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記角度方向、前記眼の眼瞼の位置、及び前記眼瞼間の開口高さに基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの非回転特徴の角度方向及び/又は垂直位置を決定すること
を含む、請求項8に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項13】
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることは、
前記測定コンタクトレンズの外縁に位置する点又は前記配向マーク上の点に基づいて、前記コンタクトレンズの中心を決定することと、
瞳孔の縁に位置する点に基づいて前記瞳孔の中心を決定することと
を含む、請求項8に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項14】
ハードウェアプロセッサと、
動作を実行するために前記ハードウェアプロセッサによって実行可能な命令で符号化される非一時的機械可読記憶媒体であって、前記動作が、
測定コンタクトレンズが眼の上にあって前記眼が照射される間に捕捉されるユーザの前記眼の少なくとも1つの画像を受信することと、
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の角膜上の前記測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることと、
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの角度方向を取得することと、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記センタリング及び角度方向に基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う前記眼に装着されるべき第1のコンタクトレンズ又は前記ディスプレイアイウェアを伴わない前記眼に装着されるべき第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することと、
を含む、非一時的機械可読記憶媒体と、
を備えるシステム。
【請求項15】
前記測定コンタクトレンズが配向マークを備え、
前記少なくとも1つの画像は、前記配向マーク、前記眼の瞳孔、及び前記眼の眼瞼の画像を含む、
請求項14の記載のシステム。
【請求項16】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記センタリングに基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズにおける表示経路光学系を変位させるための角度及び距離を決定すること
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記角度方向に基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズにおける非回転設計特徴に対する前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの偏光フィルタ及び/又はマイクロレンズの角度位置を決定すること
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、
前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズの前記角度方向、前記眼の眼瞼の位置、及び前記眼瞼間の開口高さに基づいて、前記第1のコンタクトレンズ又は前記第2のコンタクトレンズの非回転特徴の角度方向及び/又は垂直位置を決定すること
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの画像を処理して、前記眼の前記角膜上の前記測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることは、
前記測定コンタクトレンズの外縁に位置する点又は前記配向マーク上の点に基づいて、前記コンタクトレンズの中心を決定することと、
瞳孔の縁に位置する点に基づいて前記瞳孔の中心を決定することと
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
光源と画像センサとを備える測定アイウェアを更に備える、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年6月29日に出願された「DISPLAY EYEWEAR WITH ADJUSTABLE CAMERA DIRECTION」と題する米国特許出願第16/915,985号に関連する、2021年4月6日に出願された「AUTOMATED CONTACT LENS DESIGN THROUGH IMAGE CAPTURE OF AN EYE WEARING A REFERENCE CONTACT LENS」と題する米国特許出願第17/223,966号の優先権を主張し、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
開示される技術は一般にアイウェアに関し、より詳細には、幾つかの実施形態はアイウェアを適合させることに関する。
【発明の概要】
【0003】
一般に、開示される一態様は、ユーザの眼に測定コンタクトレンズを配置することと、測定コンタクトレンズがユーザの眼の上にあって眼が照射される間に、画像センサを用いて眼及び測定コンタクトレンズの少なくとも1つの画像を捕捉することと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向を取得することと、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリング及び角度方向に基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う眼に装着されるべき第1のコンタクトレンズ又はディスプレイアイウェアを伴わない眼に装着されるべき第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することとを含む方法を特徴とする。
【0004】
方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。幾つかの実施形態は、画像を捕捉する前にユーザの顔に測定アイウェアを配置することを含み、測定アイウェアが光源と画像センサとを備える。幾つかの実施形態において、測定コンタクトレンズが配向マークを備え、眼が照射される間に画像センサを用いてユーザの眼の少なくとも1つの画像を捕捉することは、配向マーク、眼の瞳孔、及び眼の眼瞼の少なくとも1つの画像を捕捉することを含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリング及び/又は角度方向に基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズにおける表示経路光学系を変位させるための角度及び距離を決定することを含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向に基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズにおける非回転設計特徴に対する第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの偏光フィルタ及び/又はマイクロレンズの角度位置を決定することを含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向、眼の眼瞼の位置、及び眼瞼間の開口高さに基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの非回転特徴の角度方向及び/又は垂直位置を決定することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることは、測定コンタクトレンズの外縁に位置する点又は配向マーク上の点に基づいて、コンタクトレンズの中心を決定することと、瞳孔の縁に位置する点に基づいて瞳孔の中心を決定することとを含む。
【0005】
一般に、開示される一態様は、コンピューティング構成要素の1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行可能な命令で符号化される非一時的機械可読記憶媒体であって、機械可読記憶媒体が、1つ以上のハードウェアプロセッサに動作を実行させる命令を含み、動作が、測定コンタクトレンズが眼の上にあって眼が照射される間に捕捉されるユーザの眼の少なくとも1つの画像を受信することと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向を取得することと、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリング及び角度方向に基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う眼に装着されるべき第1のコンタクトレンズ又はディスプレイアイウェアを伴わない眼に装着されるべき第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することとを含む、非一時的機械可読記憶媒体を特徴とする。
【0006】
非一時的機械可読記憶媒体の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。幾つかの実施形態において、測定コンタクトレンズが配向マークを備え、少なくとも1つの画像は、配向マーク、眼の瞳孔、及び眼の眼瞼の画像を含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングに基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズにおける表示経路光学系を変位させるための角度及び距離を決定することを含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向に基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズにおける非回転設計特徴に対する第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの偏光フィルタ及び/又はマイクロレンズの角度位置を決定することを含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向、眼の眼瞼の位置、及び眼瞼間の開口高さに基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの非回転特徴の角度方向及び/又は垂直位置を決定することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることは、測定コンタクトレンズの外縁に位置する点又は配向マーク上の点に基づいて、コンタクトレンズの中心を決定することと、瞳孔の縁に位置する点に基づいて瞳孔の中心を決定することとを含む。
【0007】
一般に、開示される一態様は、ハードウェアプロセッサと、動作を実行するためにハードウェアプロセッサによって実行可能な命令で符号化される非一時的機械可読記憶媒体であって、動作が、測定コンタクトレンズが眼の上にあって眼が照射される間に捕捉されるユーザの眼の少なくとも1つの画像を受信することと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることと、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向を取得することと、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリング及び角度方向に基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う眼に装着されるべき第1のコンタクトレンズ又はディスプレイアイウェアを伴わない眼に装着されるべき第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することとを含む、非一時的機械可読記憶媒体とを備えるシステムを特徴とする。
【0008】
システムの実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。幾つかの実施形態において、測定コンタクトレンズが配向マークを備え、少なくとも1つの画像は、配向マーク、眼の瞳孔、及び眼の眼瞼の画像を含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングに基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズにおける表示経路光学系を変位させるための角度及び距離を決定することを含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向に基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズにおける非回転設計特徴に対する第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの偏光フィルタ及び/又はマイクロレンズの角度位置を決定することを含む。幾つかの実施形態において、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向、眼の眼瞼の位置、及び眼瞼間の開口高さに基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズの非回転特徴の角度方向及び/又は垂直位置を決定することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることは、測定コンタクトレンズの外縁に位置する点又は配向マーク上の点に基づいて、コンタクトレンズの中心を決定することと、瞳孔の縁に位置する点に基づいて瞳孔の中心を決定することとを含む。幾つかの実施形態において、方法は、光源と画像センサとを備える測定アイウェアを更に備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示は、1つ以上の様々な実施形態に従って、以下の図に関連して詳細に説明される。図は、例示のみを目的として提供されており、典型的又は例示的な実施形態を単に示している。
【0010】
【
図1】開示された技術の幾つかの実施形態に係るユーザの眼の画像を捕捉するための画像捕捉システムを示す。
【0011】
【
図2】
図1の画像捕捉システムの要素が眼鏡に配置され得る実施形態を示す。
【0012】
【
図3】開示される技術の幾つかの実施形態に係る眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のためのプロセスを示すフローチャートである。
【0013】
【
図4】捕捉された画像を処理することによって決定され得る眼のメトリックを示す。
【0014】
【
図5】
図1の画像捕捉システム100によって捕捉された眼の画像の一例を示す。
【0015】
【
図6】
図1の画像捕捉システムに関して、アイレリーフ距離とも呼ばれる頂点間距離VDを決定するための技術の一例を示す。
【0016】
【
図7】
図1の画像捕捉システムにおける強膜距離SDを決定するための技術の一例を示す。
【0017】
【
図8】開示された技術の実施形態に従って決定され得るコンタクトレンズの様々なパラメータを示す。
【0018】
【
図9】本開示の技術の幾つかの実施形態に係る測定コンタクトレンズを装着している間にユーザの眼の画像を捕捉するための画像捕捉システムを示す。
【0019】
【
図10】
図9の画像捕捉システムの要素が測定アイウェアに配置され得る実施形態を示す。
【0020】
【
図11】開示された技術の幾つかの実施形態に係る基準コンタクトレンズを装着した眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のためのプロセスを示すフローチャートである。
【0021】
【
図12A】開示された技術の実施形態に係る配向マークを有するコンタクトレンズの一例を示す。
【0022】
【
図12B】開示された技術の実施形態に係る配向マークを有するコンタクトレンズの他の例を示す。
【0023】
【
図13】測定コンタクトレンズ及び眼の瞳孔1204の特徴を示す。
【0024】
【
図14】眼に配置された一体型偏光子並びにディスプレイ、直線偏光子、及び波長板を伴うコンタクトレンズを含むシステムの側面図を示す。
【0025】
【
図15】波長板角度及びコンタクトレンズ角度と共に、
図14のシステムのユーザの視野を示す。
【0026】
【
図16】本開示の技術の幾つかの実施形態に係る測定コンタクトレンズを装着している間にユーザの眼の画像を捕捉するための画像捕捉システムを示す。
【0027】
【
図17】
図16の画像捕捉システムの要素が測定アイウェアに配置され得る実施形態を示す。
【0028】
【
図18】開示された技術の幾つかの実施形態に係る基準コンタクトレンズを装着した眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のプロセスを示すフローチャートである。
【0029】
【
図19A】開示された技術の幾つかの実施形態に係るディスプレイアイウェアを示す。
【
図19B】開示された技術の幾つかの実施形態に係るディスプレイアイウェアを示す。
【0030】
【
図20A】開示する技術の幾つかの実施形態に係るアイウェアディスプレイを水平方向に調整するための機構を示す。
【
図20B】開示する技術の幾つかの実施形態に係るアイウェアディスプレイを水平方向に調整するための機構を示す。
【
図20C】開示する技術の幾つかの実施形態に係るアイウェアディスプレイを水平方向に調整するための機構を示す。
【0031】
【
図21】開示された技術の幾つかの実施形態に係るユーザの眼及び頭部に配置されたランドマークの画像捕捉による自動アイウェアフレーム設計のためのプロセスを示すフローチャートである。
【0032】
【
図22】開示された技術の幾つかの実施形態に係るユーザの頭部に物理的ランドマークが配置されたユーザの画像の捕捉を示す。
【0033】
【
図23】物理的ランドマークを含むユーザの頭部の画像に従ってユーザの頭部の捕捉された画像から取得され得る位置情報の例を示す。
【
図24A】物理的ランドマークを含むユーザの頭部の画像に従ってユーザの頭部の捕捉された画像から取得され得る位置情報の例を示す。
【
図24B】物理的ランドマークを含むユーザの頭部の画像に従ってユーザの頭部の捕捉された画像から取得され得る位置情報の例を示す。
【0034】
【
図25】開示する技術の幾つかの実施形態に係る診断用アイウェアを着用しているユーザの画像の捕捉を示す。
【0035】
【
図26】診断用アイウェアを含むユーザの頭部の画像に従ってユーザの頭部の捕捉された画像から取得され得る位置情報の例を示す。
【0036】
【
図27】ディスプレイアイウェアを含むユーザの頭部の画像に従ってユーザの頭部の捕捉された画像から取得され得る位置情報の例を示す。
【0037】
【
図28】3つのフレームサイズと3つの表示位置との組み合わせから導出された9つの在庫保管ユニットを含むディスプレイアイウェアの集合を示す。
【0038】
【
図29】ユーザのメトリックに基づいてユーザにおけるディスプレイアイウェアのパラメータを決定するためのデータ構造の一例である。
【0039】
【
図30】ユーザのメトリックに基づいてユーザにおけるディスプレイアイウェアのパラメータを決定するためのデータ構造の他の例である。
【0040】
【
図31】取得された位置情報に基づいて決定され得る他の眼鏡パラメータを示す。
【0041】
【
図32】開示された技術の幾つかの実施形態に係る複数のセクションから組み立てられた眼鏡を示す。
【0042】
【
図33】開示された技術の幾つかの実施形態に係る複数のセクションから組み立てられたディスプレイアイウェアを示す。
【0043】
【
図34A】開示された技術の幾つかの実施形態に係るブリッジインサートを選択するためにユーザの頭部の捕捉画像から決定され得る鼻形状メトリックの例を示す。
【
図34B】開示された技術の幾つかの実施形態に係るブリッジインサートを選択するためにユーザの頭部の捕捉画像から決定され得る鼻形状メトリックの例を示す。
【
図34C】開示された技術の幾つかの実施形態に係るブリッジインサートを選択するためにユーザの頭部の捕捉画像から決定され得る鼻形状メトリックの例を示す。
【0044】
【
図35A】開示された技術の実施形態に係る幾つかの異なるブリッジインサートを示す。
【
図35B】開示された技術の実施形態に係る幾つかの異なるブリッジインサートを示す。
【
図35C】開示された技術の実施形態に係る幾つかの異なるブリッジインサートを示す。
【0045】
【
図36】本明細書に記載の実施形態を実施することができるコンピュータシステムの一例のブロック図を示す。
【0046】
図は、網羅的ではなく、本開示を開示された正確な形態に限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本開示の実施形態は、アイウェアを適合させるためのシステム及び方法を提供する。アイウェアは、眼鏡、ディスプレイアイウェア、ディスプレイアイウェアを伴って装着されるべきコンタクトレンズ、及びディスプレイアイウェアを伴うことなく装着されるべきコンタクトレンズを含むことができる。記載された実施形態によれば、多機能装置は眼の画像を取得する。画像は、アイウェアの設計パラメータを生成するために自動的に処理される。
【0048】
本開示の幾つかの実施形態は、眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のためのシステム及び方法を提供する。
図1は、開示される技術の幾つかの実施形態に係る、ユーザの眼の画像を捕捉するための画像捕捉システム100を示す。
図1を参照すると、眼102、並びに眼の角膜104が示されている。画像捕捉システム100は、光源106と、照明スリット118が貫通形成されたパネル108と、レンズ110と、回折格子112とを含む投影システムを含むことができる。画像捕捉システム100は、投影システムの両側に配置され得る1つ以上のカメラ114A、Bを含むこともできる。
【0049】
光源106がオンの状態で、レンズ110は、照明スリット118を角膜104上に結像させ、それにより、120に示すように、角膜104を通る断面120を生成することができる。回折格子112は、光を一次回折次数に分散させることができ、それによって116A、Bに示すように、光スペクトルを眼102の強膜上に投射する。
図1はカラー画像ではないが、当業者に明らかなように、各投影されたスペクトル内で、赤色は横方向であり、紫色は中間である。各カメラ114は、眼102及び角膜104の1つ以上の画像を捕捉することができ、該画像はスペクトル116及び断面120の画像を含むことができる。
【0050】
図1の画像捕捉システム100の要素は、様々な多機能装置に配置することができる。幾つかの実施形態では、
図1の画像捕捉システム100の要素は、眼鏡内に配置されてもよい。
図2は、そのような一実施形態を示す。
図2を参照すると、多機能装置200は、眼鏡204と、ユーザの眼202A、Bの画像を捕捉するように構成された2つの画像捕捉システム206A、Bとを含む。幾つかの実施形態では、画像捕捉システムの要素は、手持ち式装置、又は顎及び/又は額のレストを備えた器具にあってもよい。別の実施形態では、画像捕捉システムの要素は、携帯電話カメラを使用することができる。画像捕捉サブシステム206を制御する制御システム(図示せず)は、多機能装置200に含まれてもよく、多機能装置200の外部に配置されてもよく、又はそれらの組み合わせであってもよい。制御システムの一部又は全部が多機能装置200の外部にある実施形態では、多機能装置200は、多機能装置200を外部要素に接続するための受信機又はトランシーバを含むことができる。
【0051】
図3は、開示される技術の幾つかの実施形態に係る眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のためのプロセス300を示すフローチャートである。プロセス300の要素は、一構成で提示されている。しかしながら、プロセスの1つ以上の要素は、異なる順序で、並列に、完全に省略されてなど実行されてもよいことを理解されるべきである。更に、プロセス300は、提示されたものに加えて他の要素を含むことができる。
【0052】
図3を参照すると、プロセス300は、302において、少なくとも1つの光源でユーザの眼を照らすことを含むことができる。例えば、再び
図1を参照すると、ユーザの眼102は、パネル108の照明スリット118、レンズ110、及び回折格子112を介して、画像捕捉システム100の光源106によって照射され得る。他の実施形態では、周囲光を使用して眼を照らすことができ、他の光源は使用されない。
【0053】
再び
図3を参照すると、プロセス300は、304において、眼が照射されている間に、画像センサを用いてユーザの眼の少なくとも1つの画像を捕捉することを含むことができる。例えば、再び
図1を参照すると、各カメラ114A、Bは、眼102が照射されている間に眼102の1つ以上の画像を捕捉することができる。
【0054】
再び
図3を参照すると、プロセス300は、306において、少なくとも1つの画像を処理してユーザの眼の少なくとも1つのメトリックを取得することを含むことができる。幾つかの実施形態では、この処理は、人工知能技術の使用を含み得る。例えば、機械学習モデルは、教師あり及び/又は教師なしの訓練技法を使用して、多数のユーザについて取得されたメトリック及び関連するパラメータを使用して訓練することができる。訓練された機械学習モデルは、入力としてユーザのメトリックを提供されてもよく、出力としてパラメータを提供してもよい。
【0055】
図4は、捕捉された画像を処理することによって決定され得る眼402のメトリックを示す。
図4を参照すると、メトリックは、角膜の外側の少なくとも1つの半子午線径方向距離にわたる強膜の眼402のサジタルデプス404を含むことができる。メトリックは、眼402の半子午線の半径406を含むことができる。メトリックは、眼402の角膜の曲率半径408を含むことができる。メトリックは、眼402の角膜の直径410を含むことができる。メトリックは、瞳孔の中心又は眼の第1のプルキニエ像(図示せず)の位置を含むことができる。メトリックは、眼の眼瞼(図示せず)間の位置及び開口高さを含むことができる。角膜の頂点から基準面までの頂点間距離及び基準面からの強膜距離を含む他のメトリックも決定することができる。これらのメトリックは、画像捕捉システムの既知の幾何学的形状及び他の特性を使用して決定することができる。
【0056】
幾つかの実施形態では、更なるメトリックが決定されてもよい。例えば、多機能装置が眼鏡の形態をとる場合、メトリックは、眼の角膜の頂点と測定アイウェアの眼鏡面との間の頂点間距離、眼の瞳孔の中心間の瞳孔間距離又は瞳孔間の顔面の正中線から単一の瞳孔の中心又は各瞳孔の中心までの距離(分割瞳孔間距離と呼ばれる)、及び角膜の頂点から角膜の外側の少なくとも1つの半弦径方向距離上の点までの強膜のサジタルデプスを含むことができる。他のメトリックも考えられる。
【0057】
幾つかの実施形態では、多機能装置は、ディスプレイアイウェアの形態をとってもよい。これらの実施形態では、メトリックは、ディスプレイアイウェアの対応するディスプレイの中心に対する各眼の瞳孔の中心の垂直位置及び同様のメトリックを含むことができる。
【0058】
幾つかの実施形態では、取得されるメトリックは、角膜の外側の少なくとも1つの半子午線径方向距離にわたるユーザの眼の強膜のサジタルデプスを含むことができる。これらの実施形態では、このサジタルデプスに基づいて、第1のコンタクトレンズ又は第2のコンタクトレンズのサジタルデプス特徴を決定することができる。
【0059】
図5は、
図1の画像捕捉システム100によって捕捉された眼102の例示的な画像500を示す。
図5を参照すると、画像は、断面120、並びに眼102の強膜上に投影されたスペクトル116A、Bを含む。
【0060】
図6は、
図1の画像捕捉システム100の、アイレリーフ距離とも呼ばれる頂点間距離VDを決定するための例示的な技術を示す。
図6を参照すると、頂点間距離VDは、回折格子112と角膜104の表面との間の距離である。
図6の例では、画像捕捉システムの幾何学的形状は直角三角形602を形成し、そこから頂点間距離VDを決定することができる。他の実施形態では、幾何学的形状は、頂点間距離VDを決定することができる他のタイプの三角形を形成することができる。
【0061】
直角三角形602において、回折格子112の開口とカメラ114Bのレンズの中心との間の距離CDは、画像捕捉システムの製造パラメータから既知である。角度Aは、例えば
図5に示すように、カメラ114Bによって捕捉された画像内の断面120の位置から分かる。この例では、頂点間距離VDは、距離CD及び角度Aの値に基づいて計算され得る。このプロセスは、他のカメラ114Aによって捕捉された画像に関しても使用できる。カメラ114A、114Bによって捕捉された画像に従って決定された頂点間距離VDは、単一の頂点間距離VDを取得するために、何らかの他の方法で平均化、比較、又は処理されてもよい。
【0062】
図7は、
図1の画像捕捉システム100のための強膜距離SDを決定するための例示的な技術を示す。
図7を参照すると、強膜距離SDは、回折格子112の平面から眼102の強膜までの法線距離である。
図7の例では、画像捕捉システムの幾何学的形状及び特性は、そこから強膜距離SDを決定することができる三角形702を形成する。
【0063】
三角形702において、回折格子112の開口とカメラ114Bのレンズの中心との間の距離CDは、画像捕捉システムの製造パラメータから既知である。角度Cは、カメラ114Bによって捕捉されたスペクトル116Bの画像内の赤色の位置から既知である。角度Dは、回折格子112の分散性から既知である。この例では、強膜距離SDは、距離CD及び角度C、Dの値に基づいて計算され得る。このプロセスは、他のカメラ114Aによって捕捉された画像に関しても使用できる。カメラ114A、114Bによって捕捉された画像に従って決定された強膜距離SDは、単一の強膜距離SDを取得するために、何らかの他の方法で平均化、比較、又は処理されてもよい。角膜の外側の半弦における眼のサジタルデプスは、それぞれの単一の強膜距離SDから距離CDを減算することによって計算することができる。
【0064】
再び
図3を参照すると、プロセス300は、308において、少なくとも1つのメトリックに基づいて、ディスプレイアイウェアを伴う眼に装着されるべきコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータ、又は310において、ディスプレイアイウェアを伴わない眼に装着されるべきコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することを含んでもよい。次いで、これらのパラメータに基づいてコンタクトレンズを製造することができる。
図8は、開示された技術の実施形態に従って決定され得るコンタクトレンズの様々なパラメータを示す。コンタクトレンズ802の断面が示されている。外径(OD)804、サジタルデプス(SAG)806、及びベース曲線半径(BCR)808を含むコンタクトレンズ802のパラメータも示されている。コンタクトレンズ802のベース曲線半径808は、眼の角膜の半径に基づいて決定されてもよい。例えば、幾つかの実施形態では、ベース曲線半径は角膜の半径に等しくてもよく、他の実施形態では、ベース曲線半径は角膜の半径よりも最大1.0mm長くてもよく、他の実施形態では、ベース曲線半径は、角膜の半径よりも短くてもよい。コンタクトレンズ802の外径804は、眼の角膜の直径に基づいて決定されてもよい。例えば、角膜コンタクトレンズの幾つかの実施形態では、コンタクトレンズの外径は角膜の直径の90%であり得るが、ソフトコンタクトレンズ又は強膜コンタクトレンズの他の実施形態では、外径はそれぞれ角膜の直径の110%~150%であり得る。コンタクトレンズ802のサジタルデプスは、眼の1つ以上のサジタルデプスに基づいて決定されてもよい。例えば、幾つかの実施形態では、ソフトレンズ又は剛性強膜レンズの好ましいサジタルデプスは、それぞれ200ミクロン又は400ミクロンであり、同じ弦直径での眼のサジタルデプスより大きくてもよい。
【0065】
幾つかの実施形態では、コンタクトレンズは、中心光学特徴を含み得る。中心光学特徴は、ディスプレイアイウェアと共に機能するように設計されてもよい。これらの実施形態では、コンタクトレンズの中心光学特徴の位置は、瞳孔の中心又は眼の第1のプルキニエ像の測定位置に基づいて決定されてもよい。
【0066】
幾つかの実施形態では、眼の決定されたメトリックは、眼の眼瞼の位置及び眼の眼瞼の間の開口高さを含み得る。これらの実施形態では、コンタクトレンズの非回転特徴は、眼の眼瞼の位置及び眼瞼間の開口高さに基づいて決定されてもよい。非回転特徴としては、レンズの上側及び下側の態様がレンズの鼻側及び側頭部の態様よりも薄くされる二重スラブオフ設計、レンズの下側部分がレンズの上側部分よりも厚くされるプリズムバラスト設計、レンズの上面がより薄く、鼻下側及び側頭下側のゾーンがより厚くされる非対称の薄く厚いゾーン、又は配向安定性効果を有する他の非対称形状を挙げることができる。幾つかの実施形態では、これらの特徴は、捕捉された画像を介して測定された瞼の位置及び/又は瞼間の開口高さに基づいて、位置又は厚さが調節されてもよい。
【0067】
本開示の幾つかの実施形態は、基準コンタクトレンズを装着している眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のためのシステム及び方法を提供する。
図9は、開示する技術の幾つかの実施形態に係る測定コンタクトレンズを装着している間にユーザの眼の画像を捕捉するための画像捕捉システム900を示す。
図9を参照すると、眼902、並びに眼の角膜904が示されている。眼902に装着された測定コンタクトレンズ920も示されている。測定コンタクトレンズ920は、透光性であってもよい。画像捕捉システム900は、光源906と、光源906の両側に、又は光源のz軸と整列したビームコンバイナによって配置され得る、1つ以上のカメラ914A、Bとを含むことができる。光源906が眼902の上にあり、眼を照射している状態で、各カメラ914は、眼902及び測定コンタクトレンズ920の1つ以上の画像を捕捉することができる。幾つかの実施形態では、光源は、カメラの中心軸と位置合わせされてもよい。
【0068】
図9の画像捕捉システム900の要素は、様々な多機能装置に配置することができる。幾つかの実施形態では、
図9の画像捕捉システム900の要素は、例えば眼鏡などの測定アイウェアに配置されてもよい。
図10は、そのような一実施形態を示す。
図10を参照すると、多機能装置1000は、眼鏡1004と、測定コンタクトレンズ1020A、Bをそれぞれ装着している間にユーザの眼1002A、Bの画像を捕捉するように構成された2つの画像捕捉システム1006A、Bとを含む。これらの実施形態では、測定アイウェアは、画像を捕捉する前にユーザの顔に配置される。
【0069】
画像捕捉サブシステム1006を制御する制御システム(図示せず)は、多機能装置1000に含まれてもよく、多機能装置1000の外部に配置されてもよく、又はそれらの組み合わせであってもよい。制御システムの一部又は全部が多機能装置1000の外部にある実施形態では、多機能装置1000は、多機能装置1000を外部要素に接続するための受信機又はトランシーバを含むことができる。
【0070】
図11は、開示される技術の幾つかの実施形態に係る、基準コンタクトレンズを装着した眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のためのプロセス1100を示すフローチャートである。プロセス1100の要素は、一構成で提示されている。しかしながら、プロセスの1つ以上の要素は、異なる順序で、並列に、完全に省略されてなど実行されてもよいことを理解されるべきである。更に、プロセス1100は、提示されたものに加えて他の要素を含むことができる。
【0071】
図11を参照すると、プロセス1100は、1102において、測定コンタクトレンズをユーザの眼の上に配置することを含むことができる。幾つかの実施形態では、測定コンタクトレンズは、配向マーク、パターン、又は同様の特徴を含む。他の実施形態では、測定コンタクトレンズは、配向マーク、パターン、又は同様の特徴を有さず、カメラ114又は画像センサによって検出可能である。
【0072】
図12Aは、開示された技術の実施形態に係る配向マークを有する例示的なコンタクトレンズ1202を示す。
図12Aを参照すると、コンタクトレンズ1202は、1つ以上の径方向スクライブマークを含んでもよい。例えば、コンタクトレンズ1202は、1204A及び1204Bに示されるように、3時及び9時の位置でコンタクトレンズ1202の縁部付近に位置される一対の径方向スクライブマークを含んでもよい。別の例として、コンタクトレンズ1202は、それぞれがドット1206から所定の角度だけ離れた一対の径方向スクライブマーク1208A、Bに隣接する6時の位置にドット1206又は径方向スクライブマークを含むことができる。幾つかの例では、角度は15度であってもよい。他の実施形態では、これらの配向マークは、単独で、又は互いに、及び他の配向マークと様々に組み合わせて使用されてもよい。他の配向マークは、非限定的な例として、円の部分、セグメント化された円弧、又はレンズの中心からの共通の距離である3点を含むことができる。配向マークは、レンズ基材、染料、又はインクに鋳造されてもよく、スペクトル画像センサによる検出に関して特別な特性を有してもよい。例えば、二酸化チタンを使用して、赤外線光源及び赤外線センサによる検出を強化することができる。配向マークは、表面内又は表面上に成形されてもよく、又はレンズポリマー材料を除去することによって付加されてもよい。レーザーマーキング、ジェット印刷、転写印刷、又はパッド印刷によってレンズを作製した後に、配向マークを適用することができる。
【0073】
図12Bは、開示された技術の実施形態に係る配向マークを有する別の例示的なコンタクトレンズ1212を示す。
図12Bを参照すると、コンタクトレンズは2つの配向マークを含む。1つの配向マークは、同心円1214である。他方の配向マークは、円1214と交差するラジアルスクライブマーク1216である。
【0074】
再び
図11を参照すると、プロセス1100は、1104において、光源で眼を照射することと、1106において、測定コンタクトレンズがユーザの眼の上にあり、眼が照射されている間に、画像センサで眼及び測定コンタクトレンズの少なくとも1つの画像を捕捉することとを含むことができる。例えば、再び
図9を参照すると、ユーザの眼902は、画像捕捉システム900の光源906によって照射されてもよく、各カメラ914A、Bは、眼902が照射され、測定コンタクトレンズ920が眼902上にある間に眼902の1つ以上の画像を捕捉することができる。他の実施形態では、周囲光を使用して眼を照らすことができ、他の光源は使用されない。
【0075】
測定コンタクトレンズが配向マークを含む実施形態では、捕捉画像は配向マークの画像を含むことができる。画像は、瞳孔、可視虹彩、及び眼瞼などの眼の特徴を含むことができる。
図13は、
図12Bの例示的な測定コンタクトレンズ1212を装着した眼の例示的な捕捉された画像を示す。
図13は、測定コンタクトレンズ1212及び眼の瞳孔1204の特徴を示す。
【0076】
再び
図11を参照すると、プロセス1100は、1108において、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリングを得ることを含んでもよい。例えば、再び
図13を参照すると、測定コンタクトレンズ1212の中心が1312で示され、瞳孔の中心が1310で示されている。幾つかの実施形態では、コンタクトレンズ1212の中心1312は、測定コンタクトレンズの外縁上にある点又は配向マーク1212もしくは円1214上の点に基づいて決定されてもよく、瞳孔1304の中心は、瞳孔1304の縁上にある点に基づいて決定されてもよい。コンタクトレンズ及び瞳孔の縁は、縁検出プロセス又は同様の技術によって決定することができる。幾つかの実施形態では、各縁に対して、及び各縁上で3つの点が決定される。一実施形態では、60度未満だけ離れた2つの点はない。コンタクトレンズの中心及び瞳孔の中心は、それぞれの縁上の3点の各セットを使用して決定され得る。幾つかの実施形態では、この処理は、例えば前述のような人工知能技術の使用を含むことができる。
【0077】
再び
図11を参照すると、プロセス1100は、1110において、少なくとも1つの画像を処理して、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向を取得することを含んでもよい。例えば、測定コンタクトレンズの角度方向は、その元の位置からの配向マークの角度変位を決定することによって決定され得る。
図13の例では、測定コンタクトレンズ1212の角度方向は、角度基準方向からの配向マーク1216の角度変位を決定することによって決定され得る。
【0078】
再び
図11を参照すると、プロセス1100は、眼の角膜上の測定コンタクトレンズのセンタリング及び角度方向に基づいて、1112において、ディスプレイアイウェアを伴う眼に装着されるべきコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータ、又は1114において、ディスプレイアイウェアを伴わない眼に装着されるべきコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することを含んでもよい。その後、コンタクトレンズは、パラメータに基づいてコンタクトレンズの集合から製造又は選択されてもよい。例えば、パラメータは、
図8に示され、
図8を参照して説明されたものを含むことができる。幾つかの実施形態では、パラメータは、センタリングの欠如を補正するためのコンタクトレンズ内の光学系の変位を記述することができる。これらの光学系は、開口、フィルタ、小型レンズ、高次収差特徴、多焦点光学系、及び同様の光学系を含むことができる。幾つかの実施形態では、パラメータは、センタリングの欠如を補正するためのコンタクトレンズの1つ以上の非回転特徴の調節を記述することができる。
【0079】
幾つかの実施形態では、このプロセスは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向、瞼の位置、及び眼瞼間の開口部高さに基づいて、コンタクトレンズの非回転特徴の角度方向及び/又は垂直位置を決定することを含み得る。幾つかの実施形態では、このプロセスは、眼の角膜上の測定コンタクトレンズの角度方向に基づいて、コンタクトレンズ内の非回転設計特徴に対するコンタクトレンズの偏光フィルタ及び/又はマイクロレンズの角度位置を決定することを含み得る。
【0080】
幾つかの実施形態では、コンタクトレンズの測定された角度方向は、少なくとも1つの偏光フィルタを含むコンタクトレンズと位置合わせするために、ディスプレイアイウェア中のディスプレイによって生成されたディスプレイ光の偏光の角度方向を事前設定するために使用され得る。偏光アライメントは、直線偏光分析器がレンズに含まれる場合、レンズの表示光学部及び距離光学部を通るディスプレイ光の透過及び消光を最大化することによって表示性能を高める。幾つかの実施形態では、ディスプレイ光の偏光は、入射光と波長板の軸との間の入力偏光差の角度の2倍だけ出射偏光角をねじる波長板光学素子を用いて調整される。他の実施形態では、能動液晶光学素子を用いて、電子制御を使用して入射偏光の偏光角をねじることができる。
【0081】
図14は、眼1402上に配置された一体型偏光子1404を伴うコンタクトレンズ及びディスプレイ1406、直線偏光子1408、並びに波長板1410を含むシステムの側面図を示す。幾つかの実施形態では、液晶ディスプレイ(LCD)及び液晶オンシリコンディスプレイ(LCoS)技術と同様に、ディスプレイ1406によって放出された光は既に偏光されていてもよい。このような実施形態では、直線偏光子1408は省略されてもよい。
図15は、波長板角度1510及びコンタクトレンズ角度1504と共に、
図14のシステムのユーザの視野を示す。幾つかの実施形態では、液晶ディスプレイ(LCD)及び液晶オンシリコンディスプレイ(LCoS)技術と同様に、ディスプレイ1406によって放出された光は既に偏光されていてもよい。幾つかの実施形態では、そのようなシステムは、眼及び頭部走査メトリックに基づいて、本明細書に記載の表示位置及びピクセルシフト機能と組み合わせることができる。
【0082】
従来のヘッドスキャナ及びイメージャは、透明であるため角膜表面を検出することができない。代わりに、これらの装置は虹彩を検出する傾向があり、したがって、結果として得られる画像の眼は陥没して見える。本開示の幾つかの実施形態は、眼に配置された物理的ランドマークを使用する自動コンタクトレンズ及びアイウェアフレーム設計のためのシステム及び方法を提供する。物理的ランドマークは、角膜の頂点から角膜の外側の少なくとも1つの半子午線径方向距離までの高品質の角膜表面トポロジ及びサジタルデプス測定の取得を可能にする。明確にするために、物理的ランドマークが眼に配置されなければ、表面トポロジは不可能である。これらの技術は、眼の透明角膜と同時に眼の強膜を撮像することにも適用可能である。これらの画像は、眼鏡、ディスプレイアイウェア、及びディスプレイアイウェアの有無にかかわらず使用されるコンタクトレンズの設計のためのパラメータを決定するために使用され得る。
【0083】
図16は、開示する技術の幾つかの実施形態に係る、測定コンタクトレンズを装着している間にユーザの眼の画像を捕捉するための画像捕捉システム1600を示す。
図16を参照すると、眼1602、並びに眼の角膜1604が示されている。眼1602上に配置された物理的ランドマーク1620も示されている。画像捕捉システム1600は、光源1606と、光源1606の両側に配置され得る1つ以上のカメラ1614A、Bとを含むことができる。光源1606が眼1602上にあり、眼を照らすと、各カメラ1614は、眼1602及び物理的ランドマーク1620の1つ以上の画像を捕捉することができる。
【0084】
図16の画像捕捉システム1600の要素は、様々な多機能装置に配置することができる。幾つかの実施形態では、
図16の画像捕捉システム1600の要素は、例えば眼鏡などの測定アイウェアに配置されてもよい。
図17は、そのような一実施形態を示す。
図17を参照すると、多機能装置1700は、眼鏡1704と、物理的ランドマーク1720A、Bがそれぞれ眼1702A、B上にある間に、ユーザの眼1702A、Bの画像を捕捉するように構成された2つの画像捕捉システム1706A、Bとを含む。これらの実施形態では、測定アイウェアは、画像を捕捉する前にユーザの顔に配置される。
【0085】
画像捕捉サブシステム1706を制御する制御システム(図示せず)は、多機能装置1700に含まれてもよく、多機能装置1700の外部に配置されてもよく、又はそれらの組み合わせであってもよい。制御システムの一部又は全部が多機能装置1700の外部にある実施形態では、多機能装置1700は、多機能装置1700を外部要素に接続するための受信機又はトランシーバを含むことができる。
【0086】
図18は、開示される技術の幾つかの実施形態に係る、基準コンタクトレンズを装着した眼の画像捕捉による自動コンタクトレンズ設計のためのプロセス1800を示すフローチャートである。プロセス1800の要素は、一構成で提示されている。しかしながら、プロセスの1つ以上の要素は、異なる順序で、並列に、完全に省略されてなど実行されてもよいことを理解されるべきである。更に、プロセス1800は、提示されたものに加えて他の要素を含むことができる。
【0087】
図18を参照すると、プロセス1800は、1802において、ユーザの眼の上に物理的ランドマーク1620を配置することを含むことができる。幾つかの実施形態では、物理的ランドマーク1620は測定コンタクトレンズである。幾つかの実施形態では、測定コンタクトレンズは、例えば本明細書の他の箇所に記載されているような配向マークを含む。他の実施形態では、測定コンタクトレンズは、配向マークを有さない。幾つかの実施形態では、測定コンタクトレンズは、ユーザの眼の形状に適合する。幾つかの実施形態では、測定コンタクトレンズは画像センサに対して不透明ではない。眼の形状に合わせた測定コンタクトレンズの厚さプロファイルは公知である。眼の形状は、走査又は撮像によって測定された寸法から測定コンタクトレンズの既知の厚さプロファイルを差し引くことによって決定され得る。幾つかの実施形態では、物理的ランドマーク1620は、画像センサに見える材料で構成された液体膜である。幾つかの実施形態では、物理的ランドマークは、ゲンチアナバイオレット又はトリパンブルーのような生体適合性眼科用色素を含み得る。懸濁粒子又は溶解着色剤を配合した液体を含む他の物理的ランドマークも企図される。
【0088】
カメラ1614は、可視光スペクトル又は他のスペクトルで動作することができる。物理的ランドマークは、カメラ1614が動作するスペクトルにおいてカメラ1614に見えるように選択することができる。例えば、液体膜は、画像センサのスペクトル内の光を反射することができる。
【0089】
再び
図18を参照すると、プロセス1800は、1804において、光源でユーザの眼を照射することと、1806において、眼が照射されている間に画像センサでユーザの眼の少なくとも1つの画像を捕捉することとを含むことができる。例えば、再び
図16を参照すると、ユーザの頭部の眼1602及び眼は、画像捕捉システム1600の光源1606によって照射されてもよく、各カメラ1614A、Bは、眼1602が照射され、物理的ランドマーク1620が眼1602上にある間に、眼1602の1つ以上の画像を捕捉することができる。したがって、捕捉された画像は、物理的ランドマークの画像を含む。捕捉画像は、角膜1604の外側の眼1602の表面上の少なくとも1つの他の点を含むことができる。測定コンタクトレンズが配向マークを含む実施形態では、捕捉画像は配向マークの画像を含むことができる。画像は、瞳孔、可視虹彩、角膜、強膜、及び眼瞼などの眼の特徴を含むことができる。他の実施形態では、周囲光を使用して眼を照らすことができ、他の光源は使用されない。
【0090】
再び
図18を参照すると、プロセス1800は、1808において、少なくとも1つの画像を処理してユーザの眼の少なくとも1つのメトリックを取得することを含んでもよい。メトリックは、この説明の他の箇所で説明されているものを含むことができる。例えば、メトリックは、角膜の頂点からの少なくとも1つの半弦径方向距離のサジタルデプス、瞳孔の直径、水平の眼に見える虹彩又は角膜の直径、眼瞼の位置、眼瞼間の開口部の高さ、及び同様のメトリックを含むことができる。幾つかの実施形態では、この処理は、例えば前述のような人工知能技術の使用を含むことができる。
【0091】
幾つかの実施形態では、測定アイウェアは、例えば、説明及び図面の他の場所で説明及び図示されるように、ディスプレイアイウェアであってもよい。これらの実施形態では、メトリックは、眼の角膜の頂点とディスプレイとの間の頂点間距離、瞳孔の中心間の距離、ディスプレイの中心に対する瞳孔の中心の垂直位置、及び同様のメトリックを含むことができる。
【0092】
再び
図18を参照すると、プロセス1800は、1810において、少なくとも1つのメトリックに基づいて、ユーザの眼に装着されるべきコンタクトレンズの少なくとも1つのパラメータを決定することを含んでもよい。その後、コンタクトレンズは、パラメータに基づいてレンズの集合から製造又は選択されてもよい。例えば、パラメータは、
図8に示され、
図8を参照して説明されたものを含むことができる。このプロセスはまた、例えば本明細書の他の箇所で説明するように、眼鏡及びディスプレイアイウェアを含む他のアイウェアのパラメータを決定するために使用されてもよい。
【0093】
ディスプレイアイウェアの場合、パラメータを使用して、表示される画像に使用される画像シフト量を決定することができる。ディスプレイアイウェアにおける電子的及び光学的画像シフトのための技術は、2220年6月31日に出願された「DISPLAY EYEWEAR WITH ADJUSTABLE CAMERA DIRECTION」と題する関連する米国特許出願第18/915,985号に記載されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0094】
幾つかの実施形態では、ディスプレイ内で画像をシフトするのではなく、ディスプレイ自体を、例えば機械的手段によってシフトすることができる。
図19A、
図19Bは、開示された技術の幾つかの実施形態に係るディスプレイアイウェア1900を示す。
図19Aを参照すると、ディスプレイアイウェアは、フロント1902、テンプル1904、及びディスプレイ1906を含む。記載された実施形態では、ディスプレイ1906は、
図19Bに示すように、水平方向にシフトされてもよい。他の実施形態では、ディスプレイ1906は、水平方向、垂直方向、他の方向、又はそれらの任意の組み合わせにシフトされてもよい。
【0095】
図20A、
図20B、
図20Cは、開示する技術の幾つかの実施形態に係る、アイウェアディスプレイを水平方向に調整するための機構を示す。
図20Aは、開示された技術の幾つかの実施形態に係る、一対の機械的に調整可能なディスプレイ2002A、Bを示す。機械的に調整可能なディスプレイ2002A、Bは、それぞれディスプレイ2012A、Bを含み、例えば、
図19A、Bのディスプレイアイウェア1900のディスプレイ1906として使用することができる。
図20Bは、調整可能ディスプレイ2002の一方の側面図である。
図20Bを参照すると、調整可能ディスプレイ2002は、摩擦クランプ2012又は同様の機構を用いてディスプレイアイウェア1900の前面に取り付けられてもよい。
【0096】
図20Cは、開示される技術の幾つかの実施形態に係る機構の詳細を示す。
図20Cを参照すると、ユーザの左眼用のディスプレイ2002Bは、ユーザの左、中央、及び右に対応する3つの位置に示されている。調整可能ディスプレイ2002Bは、ディスプレイ2012Bと、2つの縁ガイド2004A,Bと、アジャスタカム2006と、バネ2008と、バネベース2010とを備える。バネ2008は、バネベース2010とディスプレイ2012Bとの間に配置されている。バネ2008は、ディスプレイ2012Bをアジャスタカム2006に対して付勢する。アジャスタカム2006が回転すると、ディスプレイ2012Bは、縁ガイド2004A、B内で水平に移動する。幾つかの実施形態では、アジャスタカム2006は、電気モータなどによって回転されてもよい。他の実施形態では、アジャスタカム2006は手動で回転されてもよい。
【0097】
本開示の幾つかの実施形態は、ユーザの眼及び頭部に配置されたランドマークの画像捕捉による自動アイウェアフレーム設計のためのシステム及び方法を提供する。
図21は、開示された技術の幾つかの実施形態に係る、ユーザの眼及び頭部に配置されたランドマークの画像捕捉による自動アイウェアフレーム設計のためのプロセス2100を示すフローチャートである。プロセス2100の要素は、一構成で提示されている。しかしながら、プロセスの1つ以上の要素は、異なる順序で、並列に、完全に省略されてなど実行されてもよいことを理解されるべきである。更に、プロセス2100は、提示されたものに加えて他の要素を含むことができる。
【0098】
図21を参照すると、プロセス2100は、2102において、少なくとも1つの物理的ランドマークをユーザの頭部に配置することと、2104において、画像センサを用いて、ユーザの頭部の少なくとも1つの画像を捕捉することとを含んでもよく、少なくとも1つの画像は、ユーザの眼の画像と、少なくとも1つの物理的ランドマークの画像とを含む。幾つかの実施形態では、例えば本明細書の他の箇所に記載されているように、物理的ランドマークもユーザの眼に配置することができる。
【0099】
図22は、開示される技術の幾つかの実施形態に係る、ユーザの頭部に物理的ランドマークが配置されたユーザの画像の捕捉を示す。
図22を参照すると、ステッカー2208Aの形態の物理的ランドマークがユーザの額に配置され、別のステッカー2208Bがユーザの左耳の近くに配置されている。しかしながら、任意のタイプ及び数の物理的ランドマークが使用され得ることは、当業者によって理解されるべきである。
図22の例では、ユーザの画像2204を捕捉するために使用される画像捕捉デバイスは、従来のデジタルカメラ2202である。しかしながら、任意の適切な画像捕捉デバイスを使用することができることを当業者は理解すべきである。
【0100】
再び
図21を参照すると、プロセス2100は、2106において、少なくとも1つの画像を処理して、ユーザの頭部及び眼の特徴についての位置情報を取得することを含むことができる。位置情報は、少なくとも1つの物理的ランドマークの画像に従って取得することができる。幾つかの実施形態では、この処理は、例えば前述のような人工知能技術の使用を含むことができる。
【0101】
図23及び
図24A、
図24Bは、物理的ランドマークを含むユーザの頭部の画像に従って、ユーザの頭部の捕捉画像から取得され得る例示的な位置情報を示す。
図23を参照すると、上面図、正面図、及び側面図を含む、ユーザの頭部の3つの図が示されている。また、ユーザの頭部に配置されたステッカー2308A、Bの形態の2つの物理的ランドマークも示されている。
図23に示す例示的な位置情報は、イヤーレストにおけるユーザの頭部の幅2302、額とイヤーレストとの間の距離2304、額隆起中点2306の位置、瞳孔の高さ2308、瞳孔間距離2310、イヤーレストの高さ2312、及び角膜頂点とイヤーレスト位置との間の距離2314を含む。他の位置情報も考えられる。
【0102】
図24A、
図24Bを参照すると、ユーザの耳の近く及びユーザの首にそれぞれ配置された物理的ランドマーク2408A、2408Bを含む、ユーザの頭部の2つの側面図が示されている。首ランドマーク2408Bは、対象が頭部を傾けたときに動かない最も高い椎骨に配置されてもよい。ユーザの頭部及び物理的ランドマーク2408の画像から、1つ以上の頭部傾斜角を決定することができる。なお、頭部傾斜角は、個人が正面視から机上作業及び通常の読み取り位置に活動を変更すると変化する。
図24Aは、静止頭部傾斜角2402Aを示し、
図24Bは、読み取り頭部傾斜角2402Bを示す。これらのメトリックは、ユーザのためのパントスコピック傾斜、カメラ角度、及び/又は表示角度を選択するために使用され得る。
【0103】
幾つかの実施形態では、物理的ランドマークは、診断用アイウェアの形態をとることができる。
図25は、開示する技術の幾つかの実施形態に係る、診断用アイウェアを装着しているユーザの画像の捕捉を示す図である。
図25の例では、診断用アイウェアは眼鏡2508の形態をとる。
図25の例では、ユーザの画像2504を捕捉するために使用される画像捕捉デバイスは、従来のデジタルカメラ2502である。しかしながら、任意の適切な画像捕捉デバイスを使用することができることを当業者は理解すべきである。
【0104】
図26は、診断用アイウェアを含むユーザの頭部の画像に従って、ユーザの頭部の捕捉された画像から取得され得る例示的な位置情報を示す。
図26を参照すると、正面図及び側面図を含む、ユーザの頭部の2つの図が示されている。ユーザの頭部に配置された診断用アイウェア2608も示されている。
図26に示す例示的な位置情報は、ユーザの眼の瞳孔と診断用アイウェア2608のブリッジとの間の瞳孔の高さ2602、診断用アイウェア2608のフロントとイヤーレストとの間の距離2604、及び瞳孔間距離2610を含む。
【0105】
幾つかの実施形態では、物理的ランドマークは、例えば
図19A、
図19Bのディスプレイアイウェア1900などのディスプレイアイウェアの形態をとることができる。
図27は、ディスプレイアイウェアを含むユーザの頭部の画像に従って、ユーザの頭部の捕捉された画像から取得され得る例示的な位置情報を示す。
図27を参照すると、正面図及び側面図を含む、ユーザの頭部の2つの図が示されている。ユーザの頭部に配置されたディスプレイアイウェア1900も示されている。
図27に示す例示的な位置情報は、ユーザの眼の瞳孔とディスプレイ1906の中心との間の垂直距離2702V及び水平距離H、並びにディスプレイ1906とユーザの眼の角膜の頂点との間の頂点間距離を含む。幾つかの実施形態では、ディスプレイ1906は完全に機能的であってもよい。幾つかの実施形態では、ディスプレイ1906は、部分的に機能的又は非機能的であってもよく、測定目的のみに使用されてもよい。
【0106】
再び
図21を参照すると、プロセス2100は、2108において、ユーザの頭部及び眼の特徴の位置情報に基づいて、日常使用のアイウェアフレームの少なくとも1つのパラメータを決定することを含むことができる。次いで、アイウェアフレームは、パラメータに基づいて製造され得るか、又は予め作製されたアイウェアの集合から選択され得るか、又は予め作製されたサブ部品の集合から組み立てられ得る。パラメータは、のディスプレイアイウェアの前面のサイズ、及び前面に対するディスプレイの位置を含むことができる。
図28は、3つのフレームサイズと3つの表示位置との組み合わせから導出された9つの在庫保管ユニットを含むディスプレイアイウェアの集合2800を示す。
図28を参照すると、集合2800は、小フレーム2802、中フレーム2804、及び大フレーム2806を含む3つのフレームサイズを含む。集合2800はまた、小PD2808、中PD2810、及び大PD2812を含む、ユーザの瞳孔間距離(PD)に基づく3つの表示位置を含む。
【0107】
図29は、ユーザのメトリックに基づいてユーザのディスプレイアイウェアのパラメータを決定するための例示的なデータ構造2900である。特に、データ構造2900を使用して、瞳孔間距離及び頭部幅に基づいてフレームサイズを決定することができる。この例では、フレームサイズは、小(S)、中(M)、大(L)を含む。
【0108】
図30は、ユーザのメトリックに基づいてユーザのディスプレイアイウェアのパラメータを決定するための別の例示的なデータ構造3000である。各フレームは、フレームサイズを有することに加えて、表示位置の範囲を有する。これらの位置は、連続的に調整可能であってもよく、予め定義された離散的な設定点を有してもよく、又はそれらの組み合わせであってもよい。データ構造3000は、表示位置の限界及び中間点のみを定義して範囲を構成する方法の例を提供する。
【0109】
特定のフレーム設計が表示位置を離散位置又は極限に配置することを必要とする場合、フィッティング範囲の広がりを拡大するために別の調整を実施することができる。この調整は、デジタル画像をユーザの眼の位置と位置合わせするのを助けるためにディスプレイ上のデジタル画像をシフトすることによって達成され得る。
【0110】
ディスプレイの幾何学的中心からの画像のデジタルシフトは、ユーザにとって3つのゾーン、すなわち、左単眼ゾーン、中央両眼ゾーン、及び右単眼ゾーンをもたらし得る。表示画像の度数又はパーセンテージで定義される両眼オーバーラップの量は、ユーザの快適さにとって重要であり、より低い境界を有する。極値は100%及び0%で容易に定義され、これらは技術的に有効であるが、小さいディスプレイでは50%のオーバーラップの下限閾値を有し、大きいディスプレイでは32度のオーバーラップを有することがより一般的である。
【0111】
幾つかの実施形態では、プロセスは、物理的な中心間距離シフトの限界としてデジタル画像シフトの量を規定することができる。例えば、調整の極値にあるが、中央から中央まで1mmだけユーザの眼と位置合わせされていない一対のディスプレイ(すなわち、64mmPD、65mmディスプレイセンター)は、デジタル中心をユーザの眼と位置合わせさせるために、1mmの全画像シフト、又は各ディスプレイ上の0.5mmを使用することができる。
【0112】
データ構造3000は、小型、中型、及び大型ディスプレイの3つの例を提供する。いずれの場合も、表示幅パーセンテージの単一のパラメータを使用してシステムの位置合わせ及び性能にどのように影響を及ぼすことができるかを反映するために、様々なデジタル画像シフトをマイクロディスプレイスクリーン幅(33%、50%、66%)のパーセンテージとして制御することができる。利用可能な表示中心からユーザPDまでの調整範囲は、「表示幅シフト(C~C)」という見出しによって表され、この範囲の境界におけるシステム性能は、結果として得られる「表示オーバーラップ角度」及び「表示オーバーラップ%」によって表される。行番号2は、「33%」によって識別される列と共に、データ構造2900の基礎として使用される。
【0113】
これらの実施形態では、プロセスは、特定の擬人化データをフレームサイズデータ及びディスプレイ調整システム(デジタル及び機械の両方)と組み合わせて、どのフレームがユーザの頭部サイズ及びPDに最適であるかを迅速に選択することができる。テンプルアームの長さ及びパントスコピック傾斜は、頭部スキャンデータ及び利用可能なフレーム設計からより直接的に導出され、これらは、テンプルの長さ及びパントスコピック傾斜が構成要素の選択によって固定され、分配時に調整できない場合に同様のプロセスを必要とし得る。
【0114】
図31は、取得された位置情報に基づいて決定され得る他の眼鏡パラメータを示す。
図31を参照すると、正面図、側面図、及び上面図を含む眼鏡の3つの図が示されている。正面図を参照すると、パラメータは、正面の全幅3102、垂直ボックス寸法3104、水平ボックス寸法3106、及びレンズ間の距離(DBL)3108を含むことができる。側面図を参照すると、パラメータは、テンプル長さ3110及びパントスコープ角度3112を含むことができる。テンプル長さA3110A、テンプル長さB3110B、及びフレームラップ3114。
【0115】
幾つかの実施形態では、眼鏡は複数のセクションに分割されてもよく、眼鏡パラメータはセクションの組み合わせを選択するために使用されてもよい。
図32は、開示された技術の幾つかの実施形態に係る、複数のセクションから組み立てられた眼鏡3200を示す。
図32を参照すると、眼鏡3200のセクションは、フロント3202、テンプルベース3204、テンプルアダプタ3206、及びテンプル端部3208を含むことができる。各セクションは、異なるサイズ、角度などであってもよい。例えば、テンプルアダプタ3206は、3212に示すように直線状であってもよく、又は3214に指定された角度を有してもよい。異なる角度を有するテンプルアダプタ3206を選択して、3216に示すように、異なる正負のテンプル角度を有する眼鏡を組み立てることができる。セクションの数及びタイプは、
図32に示すものとは異なっていてもよく、所望の数の在庫保管ユニットを達成するように選択されてもよいことを理解されるべきである。
【0116】
幾つかの実施形態では、ディスプレイアイウェアは、同様の方法で複数のセクションに分割することができ、パラメータを使用してセクションの組み合わせを選択することができる。
図33は、開示された技術の幾つかの実施形態に係る、複数のセクションから組み立てられたディスプレイアイウェア3300を示す。
図33を参照すると、眼鏡3300のセクションは、フロント3302、テンプルベース3304、テンプルアダプタ3306、及びテンプル端部3308を含むことができる。磁気離脱コネクタ3312と、ケーブルをテンプルセクションに保持するための溝3314A、Bとを有するケーブル3310も示されている。
【0117】
各セクションは、異なるサイズ、角度などであってもよい。例えば、テンプルアダプタ3306は、3312に示すように直線状であってもよく、又は3314に指定された角度を有してもよい。異なる角度を有するテンプルアダプタ3306を選択して、3316に示すように、異なる正及び負のテンプル角度を有する眼鏡を組み立てて、フレームの前面又はディスプレイの中心を左右の瞳孔の中心に対して最適に位置決めするために、異なる左右のイヤーレスト位置高さに対応することができる。異なる角度を有するテンプルアダプタ又はテンプルセクションは、左右のイヤーレストの高さが等しくない、又は左右の瞳孔中心の高さが等しくない場合、及びフレームの左右のパントスコープ角度が調整できない場合に有用である。
【0118】
セクションの数及びタイプは、
図33に示すものとは異なっていてもよく、所望の数の在庫保管ユニットを達成するように選択されてもよいことを理解すべきである。例えば、幾つかの実施形態では、セクションは、異なる顔及び/又は鼻の形状に対応するための複数のブリッジインサートを含むことができる。
図34A、
図34B、
図34Cは、開示された技術の幾つかの実施形態に係る、ブリッジインサートを選択するためのユーザの頭部の捕捉画像から決定され得る例示的な顔及び鼻の形状メトリックを示す。メトリックは、ブリッジ幅3402、ブリッジレスト高さ3404、ブリッジ深さ3406、前勾配3408、及び横勾配3410を含む。他のメトリックを使用してもよいことを理解されたい。
図34A、
図34B、
図34Cは、3つの異なる鼻タイプのこれらのメトリックを示す。
図34Aは、浅い、広い鼻タイプを示す。
図34Bは、中央鼻タイプを示す。
図34Cは、深く狭い鼻タイプを示す。
【0119】
幾つかの実施形態では、これらの頭部及び顔のメトリックは、決定されたパラメータを有するフレームを製造するか、又は予め製造されたフレームの集合からフレームを選択するか、又は固有のフレームを組み立てるために使用されるフレームセクションを選択するために処理される。幾つかの実施形態では、この処理は、人工知能技術の使用を含み得る。例えば、機械学習モデルは、教師あり及び/又は教師なしの訓練技法を使用して、多数のユーザについて取得されたメトリック及び関連するパラメータを使用して訓練することができる。訓練された機械学習モデルは、入力としてユーザのメトリックを提供されてもよく、出力としてパラメータを提供してもよい。
【0120】
図35A、
図35B、
図35Cは、開示された技術の実施形態に係る幾つかの異なるブリッジインサートを示す。
図35Aは、深い、中央、及び浅い頂点間距離をもたらす3つのブリッジインサートの側面図である。
図35Bは、下降、中央、及び上昇した3つのブリッジインサートの正面図である。
図35Cは、狭い、中央、及び広い鼻を受け入れる3つのブリッジインサートの正面図である。
【0121】
開示された技術の幾つかの実施形態が記載されている。当業者であれば、これらの実施形態を組み合わせることができ、1つの実施形態の特徴を1つ以上の他の実施形態の特徴と組み合わせることができることを理解すべきである。
【0122】
図36は、本明細書に記載の実施形態が実施され得る例示的なコンピュータシステム3600のブロック図を示す。コンピュータシステム3600は、情報を通信するためのバス3602又は他の通信機構と、情報を処理するためのバス3602に結合された1つ以上のハードウェアプロセッサ3604とを含む。ハードウェアプロセッサ3604は、例えば、1つ以上の汎用マイクロプロセッサであってもよい。
【0123】
また、コンピュータシステム3600は、プロセッサ3604によって実行される情報及び命令を記憶するためにバス3602に結合された、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュ及び/又は他の動的記憶装置などのメインメモリ3606も含む。メインメモリ3606はまた、プロセッサ3604によって実行される命令の実行中に一時変数又は他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。そのような命令は、プロセッサ3604にアクセス可能な記憶媒体に記憶されると、コンピュータシステム3600を、命令で指定された動作を実行するようにカスタマイズされた専用マシンにする。
【0124】
コンピュータシステム3600は、プロセッサ3604のための静的情報及び命令を記憶するためにバス3602に結合されたリードオンリメモリ(ROM)3608又は他の静的記憶デバイスを更に含む。磁気ディスク、光ディスク、又はUSBサムドライブ(フラッシュドライブ)などの記憶装置3610が、提供されて、情報及び命令を記憶するためにバス3602に結合される。
【0125】
コンピュータシステム3600は、バス3602を介して、コンピュータユーザに情報を表示するために、液晶ディスプレイ(LCD)(又はタッチスクリーン)などのディスプレイ3612に結合することができる。英数字及び他のキーを含む入力デバイス3614は、情報及びコマンド選択をプロセッサ3604に通信するためにバス3602に結合される。別の種類のユーザ入力デバイスは、プロセッサ3604に方向情報及びコマンド選択を通信し、ディスプレイ3612上のカーソル移動を制御するための、マウス、トラックボール、又はカーソル方向キーなどのカーソル制御器3616である。幾つかの実施形態では、カーソル制御と同じ方向情報及びコマンド選択は、カーソルなしでタッチスクリーン上のタッチを受信することによって実施され得る。
【0126】
コンピューティングシステム3600は、コンピューティングデバイスによって実行される実行可能ソフトウェアコードとして大容量記憶装置に記憶することができるGUIを実装するためのユーザインターフェースモジュールを含むことができる。このモジュール及び他のモジュールは、例として、ソフトウェアコンポーネント、オブジェクト指向ソフトウェアコンポーネント、クラスコンポーネント及びタスクコンポーネント、プロセス、関数、属性、手順、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数などのコンポーネントを含むことができる。
【0127】
一般に、本明細書で使用される「構成要素」、「エンジン」、「システム」、「データベース」、「データストア」などの単語は、ハードウェアもしくはファームウェアで具現化されたロジック、又は場合によっては入口点及び出口点を有する、例えばJava、C又はC++などのプログラミング言語で書かれたソフトウェア命令の集合を指すことができる。ソフトウェアコンポーネントは、コンパイルされて実行可能プログラムにリンクされてもよく、動的リンクライブラリにインストールされてもよく、又は、例えばBASIC、Perl、又はPythonなどの解釈されたプログラミング言語で書かれてもよい。ソフトウェアコンポーネントは、他のコンポーネント又はそれ自体から呼び出すことができ、及び/又は検出されたイベント又は割り込みに応答して呼び出すことができることが理解され得る。コンピューティングデバイス上で実行するように構成されたソフトウェアコンポーネントは、コンパクトディスク、デジタルビデオディスク、フラッシュドライブ、磁気ディスク、又は任意の他の有形媒体などのコンピュータ可読媒体上に、又はデジタルダウンロード(実行前にインストール、解凍、又は復号を必要とする圧縮形式又はインストール可能な形式で元々格納されていてもよい)として提供することができる。そのようなソフトウェアコードは、コンピューティングデバイスによる実行のために、実行中のコンピューティングデバイスのメモリデバイス上に部分的又は完全に記憶されてもよい。ソフトウェア命令は、EPROMなどのファームウェアに埋め込まれてもよい。ハードウェアコンポーネントは、ゲート及びフリップフロップなどの接続された論理ユニットから構成されてもよく、及び/又はプログラマブルゲートアレイ又はプロセッサなどのプログラマブルユニットから構成されてもよいことが更に理解され得る。
【0128】
コンピュータシステム3600は、カスタマイズされたハードワイヤードロジック、1つ以上のASIC又はFPGA、ファームウェア、及び/又はコンピュータシステムと組み合わせてコンピュータシステム3600を専用マシンにするかプログラムするプログラムロジックを使用して、本明細書に記載の技法を実装することができる。一実施形態によれば、本明細書の技術は、メインメモリ3606に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ3604に応答して、コンピュータシステム3600によって実行される。そのような命令は、記憶装置3610などの別の記憶媒体からメインメモリ3606に読み込まれてもよい。メインメモリ3606に含まれる命令シーケンスの実行は、プロセッサ3604に本明細書に記載のプロセスステップを実行させる。代替的な実施形態では、ハードワイヤード回路を、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて使用することができる。
【0129】
本明細書で使用される「非一時的媒体」という用語及び同様の用語は、機械を特定の態様で動作させるデータ及び/又は命令を記憶する任意の媒体を指す。そのような非一時的媒体は、不揮発性媒体及び/又は揮発性媒体を含むことができる。不揮発性媒体は、例えば、記憶装置3610などの光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ3606などのダイナミックメモリを含む。一般的な形態の非一時的媒体は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ、又は任意の他の磁気データ記憶媒体、CD-ROM、任意の他の光学データ記憶媒体、穴のパターンを有する任意の物理媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH-EPROM、NVRAM、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、並びにそれらのネットワークバージョンを含む。
【0130】
非一時的媒体は、伝送媒体とは異なるが、伝送媒体と共に使用されてもよい。伝送媒体は、非一時的媒体間の情報の転送に関与する。例えば、伝送媒体は、バス3602を備えるワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。伝送媒体はまた、電波及び赤外線データ通信中に生成されるものなどの音響波又は光波の形態をとることができる。
【0131】
コンピュータシステム3600はまた、バス3602に結合された通信インターフェース3618を含む。ネットワークインターフェース3618は、1つ以上のローカルネットワークに接続された1つ以上のネットワークリンクに結合する双方向データ通信をもたらす。例えば、通信インターフェース3618は、対応するタイプの電話回線にデータ通信接続をもたらすための統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)カード、ケーブルモデム、衛星モデム、又はモデムであってもよい。別の例として、ネットワークインターフェース3618は、互換性のあるLAN(又はWANと通信するWANコンポーネント)にデータ通信接続をもたらすためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードであってもよい。無線リンクも実装され得る。任意のそのような実装形態では、ネットワークインターフェース3618は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号、又は光信号を送受信する。
【0132】
ネットワークリンクは、一般に、1つ以上のネットワークを介して他のデータデバイスにデータ通信をもたらす。例えば、ネットワークリンクは、ローカルネットワークを介してホストコンピュータ又はインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって操作されるデータ機器に接続をもたらすことができる。ISPは、現在一般に「インターネット」と呼ばれているワールドワイドパケットデータ通信ネットワークを介してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク及びインターネットの両方は、デジタルデータストリームを搬送する電気、電磁又は光信号を使用する。様々なネットワークを介した信号、並びにコンピュータシステム3600との間でデジタルデータを搬送するネットワークリンク及び通信インターフェース3618を介した信号は、伝送媒体の例示的な形態である。
【0133】
コンピュータシステム3600は、ネットワーク、ネットワークリンク及び通信インターフェース3618を介して、メッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバは、インターネット、ISP、ローカルネットワーク、及び通信インターフェース3618を介して、アプリケーションプログラムの要求されたコードを送信することができる。
【0134】
受信されたコードは、受信されたときにプロセッサ3604によって実行されてもよく、及び/又は後の実行のために記憶装置3610又は他の不揮発性記憶装置に記憶されてもよい。
【0135】
前述のセクションで説明したプロセス、方法、及びアルゴリズムのそれぞれは、コンピュータハードウェアを含む1つ以上のコンピュータシステム又はコンピュータプロセッサによって実行されるコードコンポーネントで具現化され、完全に又は部分的に自動化され得る。1つ以上のコンピュータシステム又はコンピュータプロセッサはまた、「クラウドコンピューティング」環境で又は「サービスとしてのソフトウェア」(SaaS)として関連する動作の実行をサポートするように動作することができる。プロセス及びアルゴリズムは、部分的又は全体的に特定用途向け回路で実施されてもよい。前述した様々な特徴及びプロセスは、互いに独立して使用されてもよく、又は様々な方法で組み合わされてもよい。異なる組み合わせ及び部分的な組み合わせは、本開示の範囲内に入ることが意図されており、幾つかの実装形態では、特定の方法又はプロセスブロックを省略することができる。本明細書に記載の方法及びプロセスはまた、いかなる特定のシーケンスにも限定されず、それに関連するブロック又は状態は、適切な他のシーケンスで実行することができ、又は並列に、又は他の何らかの方法で実行することができる。ブロック又は状態は、開示された例示的な実施形態に追加又は削除することができる。特定の動作又はプロセスの性能は、単一のマシン内に存在するだけでなく、多数のマシンにわたって展開されたコンピュータシステム又はコンピュータプロセッサ間で分散されてもよい。
【0136】
本明細書で使用される場合、回路は、任意の形態のハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを利用して実装され得る。例えば、1つ以上のプロセッサ、コントローラ、ASIC、PLA、PAL、CPLD、FPGA、論理コンポーネント、ソフトウェアルーチン又は他の機構を実装して回路を構成することができる。実施において、本明細書に記載の様々な回路は、個別の回路として実装されてもよく、又は記載の機能及び特徴は、1つ以上の回路間で部分的又は全体的に共有されてもよい。機能の様々な特徴又は要素を個別に説明する又は別個の回路として特許請求することができるが、これらの特徴及び機能は1つ以上の共通の回路間で共有することができ、そのような説明は、そのような特徴又は機能を実装するために別個の回路が必要であることを必要としないか、又は意味するものではない。回路がソフトウェアを使用して全体的又は部分的に実装される場合、そのようなソフトウェアは、コンピュータシステム3600など、それに関して説明した機能を実行することができるコンピューティング又は処理システムで動作するように実装することができる。
【0137】
本明細書で使用される場合、「又は」という用語は、包括的又は排他的な意味で解釈され得る。更に、単数形のリソース、動作、又は構造の説明は、複数形を除外するために読まれるべきではない。とりわけ、「can」、「could」、「might」、又は「may」などの条件付き言語は、特に明記しない限り、又は使用される文脈内で他の意味で理解されない限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又はステップを含むが、他の実施形態は含まないことを伝えることを意図している。
【0138】
本明細書で使用される用語及び語句、並びにそれらの変形は、特に明示的に述べられていない限り、限定ではなく非制約的であるとして解釈されるべきである。「従来の」、「伝統的な」、「通常の」、「標準的な」、「知られている」などの修飾語及び同様の意味の用語は、記載された項目を所与の期間又は所与の時点で利用可能な項目に限定するものとして解釈されるべきではなく、代わりに、現在又は将来いつでも利用可能又は知られ得る従来の、伝統的な、通常の、又は標準的な技術を包含するように読まれるべきである。場合によっては、「1つ以上」、「少なくとも」、「しかしこれに限定されない」、又は他の同様の語句などの拡大する単語及び語句の存在は、そのような拡大する語句が存在しない場合がある場合に、より狭い場合が意図されるか又は必要とされることを意味すると解釈されるべきではない。
【国際調査報告】