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特表2024-515611モノアシルグリセロール及び遊離脂肪酸系組成物による薬物送達
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】モノアシルグリセロール及び遊離脂肪酸系組成物による薬物送達
(51)【国際特許分類】
   A61K 9/10 20060101AFI20240403BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20240403BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20240403BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 31/7048 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 31/573 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 31/60 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 31/445 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 31/167 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 31/196 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
A61K9/10
A61K47/12
A61K47/14
A61K47/44
A61K47/22
A61K45/00
A61K9/107
A61K31/05
A61K31/7048
A61K31/573
A61K31/60
A61K31/445
A61K31/167
A61K31/196
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562709
(86)(22)【出願日】2022-04-13
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 US2022024709
(87)【国際公開番号】W WO2022221470
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】63/174,487
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/174,489
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/197,896
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/197,905
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/292,862
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
2.BRIJ
(71)【出願人】
【識別番号】520126147
【氏名又は名称】グリコスバイオ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モンティチェロ,ダニエル,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ショッカー,ナサニエル スコット
(72)【発明者】
【氏名】スティーブンス,デビッド マイケル
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA16
4C076AA17
4C076DD41
4C076DD46
4C076EE52
4C076FF16
4C084AA17
4C084MA21
4C084MA22
4C084MA52
4C084MA56
4C084MA57
4C084MA58
4C084MA59
4C084MA60
4C084MA66
4C084NA20
4C084ZC80
4C086BC21
4C086DA10
4C086DA17
4C086EA13
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA21
4C086MA22
4C086MA52
4C086MA56
4C086MA57
4C086MA58
4C086MA59
4C086MA60
4C086MA66
4C086NA20
4C086ZC80
4C206CA19
4C206CA20
4C206FA31
4C206GA19
4C206GA31
4C206KA01
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA41
4C206MA42
4C206MA72
4C206MA76
4C206MA77
4C206MA78
4C206MA79
4C206MA80
4C206MA86
4C206NA20
4C206ZC80
(57)【要約】
油からナノエマルションを調製するための組成物及び方法が開示である。これらのナノエマルションは、外因性界面活性剤又は乳化剤を添加することなく生成することができ、活性成分の担体として有用であり得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体中に分散した油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも5重量%の量で遊離脂肪酸(FFA)を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油がトリアシルグリセロール(TAG)を実質的に含まず、前記液滴又は粒子が動的光散乱(DLS)によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項2】
前記油が、前記油の前記総重量の約40重量%~約60重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記油が、前記油の前記総重量の約10重量%~約80重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記油が、前記MAGの重量パーセントに基づいて適用可能な、前記油の前記総重量の約5重量%~約75重量%の量でFFAを含み、モノアシルグリセロール及び遊離脂肪酸の組み合わせが、前記油の前記総重量の約60重量%~約95重量%である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記油が、亜麻仁油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、前記油の総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18:1、前記油の総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18:2、及び約50%~約65%の量のC18:3を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記油が、MCT油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、前記油の総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC8:0、及び前記油の総脂肪酸含有量のうち約35%~約50%の量のC10を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記油が、ローズヒップ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、前記油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、前記油の総脂肪酸含有量のうち約45%~約55%の量のC18:2、及び前記油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
前記油が、ゴマ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18、総脂肪酸含有量のうち約35%~約45%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約30%~約45%の量のC18:2を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
前記油が、ヘンプシード油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC18:1、総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC18:2、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項10】
前記油が、ヒマワリ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:2を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項11】
前記油が、キャノーラ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約55%~約70%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:2を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項12】
前記油が、アーモンド油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約10%~約25%の量のC18:2を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項13】
前記油が、オリーブ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約65%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち5%~約15%の量のC18:2を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項14】
前記油が、オート麦油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち45%~約60%の量のC18:2を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項15】
前記MAGが、第1の油源に由来し、前記FFAの少なくとも一部分が、第2の油源に由来し、前記第1の油源が、前記第2の油源とは異なる、請求項4に記載の組成物。
【請求項16】
前記第1の油源及び前記第2の油源が、亜麻仁油、MCT油、ローズヒップ油、ゴマ油、ヒマワリ油、キャノーラ油、アーモンド油、オリーブ油、オート麦油、ココナッツ油、魚油、及び藻類油からなる群から選択される、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記油が、前記油中に天然に存在する非油成分を更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記非油成分が、α-トコペロール(tocohperol)、β-トコフェロール、δ-トコフェロール、δ-トコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、δ-トコトリエノール、及びγ-トコトリエノールから選択される、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、液滴の安定性を高めるのに十分な量で前記油中に天然に存在しない界面活性剤及び/又は乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が、それぞれ前記組成物を増粘させるか、又は結晶化形成を阻害するのに十分な量で、前記油中に天然に存在しない、増粘又は結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記液滴又は粒子が、-30mV未満の平均ゼータ電位を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記液滴又は粒子が、0.3未満の多分散指数(PDI)を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
前記液滴又は粒子の前記Z平均サイズが、室温で保存した場合、28日間にわたって15%を超えて変化しない、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
活性成分を更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
前記活性成分の少なくとも一部分が、前記液滴又は粒子内に含まれる、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記活性成分の少なくとも一部分が、前記液体に含まれる、請求項24に記載の組成物。
【請求項27】
前記活性成分が、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系薬、心臓血管薬、糖尿病薬、核酸、ペプチド、タンパク質、合成化学分子、植物抽出物、抗酸化物質、及びビタミン又は栄養補助食品からなる群から選択される、請求項24に記載の組成物。
【請求項28】
前記活性成分が、サリチル酸である、請求項24に記載の組成物。
【請求項29】
前記活性成分が、ブピバカイン、リドカイン、プリロカイン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項24に記載の組成物。
【請求項30】
前記活性成分が、ジクロフェナクである、請求項24に記載の組成物。
【請求項31】
前記活性成分が、カンナビジオールである、請求項24に記載の組成物。
【請求項32】
前記活性成分が、アスパルチル-アラニル-ジケトピペラジン(DA-DKP)である、請求項24に記載の組成物。
【請求項33】
前記活性成分が、レスベラトロールである、請求項24に記載の組成物。
【請求項34】
前記活性成分が、レチノールである、請求項24に記載の組成物。
【請求項35】
前記活性成分が、ペプチドである、請求項24に記載の組成物。
【請求項36】
前記活性成分が、トリフルオロアセチルトリペプチド-2である、請求項24に記載の組成物。
【請求項37】
前記活性成分が、ヘキサペプチド-11である、請求項24に記載の組成物。
【請求項38】
前記活性成分が、5-フルオロウラシルである、請求項24に記載の組成物。
【請求項39】
前記活性成分が、ヒドロコルチゾンである、請求項24に記載の組成物。
【請求項40】
前記活性成分が、パルミチン酸レチニルである、請求項24に記載の組成物。
【請求項41】
油組成物であって、
前記油の総重量の約10重量%~約80重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)、
遊離脂肪酸(FFA)であって、前記MAGの重量パーセントに基づいて適用可能な、前記油の前記総重量の約5重量%~約75重量%の量であり、MAG及びFFAの組み合わせが、前記油の前記総重量の約60重量%~約95重量%である、遊離脂肪酸(FFA)を含み、
前記FFAが、2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が、トリアシルグリセロール(TAG)を実質的に含まない、油組成物。
【請求項42】
前記油が、亜麻仁油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、前記油の総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18:1、前記油の総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18:2、及び約50%~約65%の量のC18:3を含む、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記油が、MCT油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、前記油の総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC8:0、及び前記油の総脂肪酸含有量のうち約35%~約50%の量のC10を含む、41に記載の組成物。
【請求項44】
前記油が、ローズヒップ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、前記油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、前記油の総脂肪酸含有量のうち約45%~約55%の量のC18:2、及び前記油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3を含む、41に記載の組成物。
【請求項45】
前記油が、ゴマ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18、総脂肪酸含有量のうち約35%~約45%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約30%~約45%の量のC18:2を含む、41に記載の組成物。
【請求項46】
前記油が、ヘンプシード油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC18:1、総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC18:2、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項47】
前記油が、ヒマワリ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:2を含む、41に記載の組成物。
【請求項48】
前記油が、キャノーラ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約55%~約70%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:2を含む、41に記載の組成物。
【請求項49】
前記油が、アーモンド油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約10%~約25%の量のC18:2を含む、41に記載の組成物。
【請求項50】
前記油が、オリーブ油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約65%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約5%~約15%の量のC18:2を含む、41に記載の組成物。
【請求項51】
前記油が、オート麦油に由来し、前記2つ以上の異なる脂肪酸が、総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約45%~約60%の量のC18:2を含む、41に記載の組成物。
【請求項52】
前記MAGが、第1の油源に由来し、前記FFAの少なくとも一部分が、第2の油源に由来し、前記第1の油源が、前記第2の油源とは異なる、41に記載の組成物。
【請求項53】
前記第1の油源及び前記第2の油源が、亜麻仁油、MCT油、ローズヒップ油、ゴマ油、ヒマワリ油、キャノーラ油、アーモンド油、オリーブ油、オート麦油、ココナッツ油、魚油、及び藻類油からなる群から選択される、請求項52に記載の組成物。
【請求項54】
前記油が、前記油中に天然に存在する非油成分を更に含む、請求項41~53のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項55】
前記非油成分が、α-トコペロール、β-トコフェロール、δ-トコフェロール、δ-トコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、δ-トコトリエノール、及びγ-トコトリエノールから選択される、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
活性成分を更に含む、請求項41~53のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項57】
前記活性成分の少なくとも一部分が、前記油に含まれる、請求項56に記載の組成物。
【請求項58】
前記活性成分の少なくとも一部分が、前記油に含まれていない、請求項56に記載の組成物。
【請求項59】
前記活性成分が、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系薬、心臓血管薬、糖尿病薬、核酸、ペプチド、タンパク質、合成化学分子、植物抽出物、抗酸化物質、及びビタミン又は栄養補助食品からなる群から選択される、請求項56に記載の組成物。
【請求項60】
前記活性成分が、サリチル酸である、請求項56に記載の組成物。
【請求項61】
前記活性成分が、ブピバカイン、リドカイン、プリロカイン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項56に記載の組成物。
【請求項62】
前記活性成分が、ジクロフェナクである、請求項56に記載の組成物。
【請求項63】
前記活性成分が、カンナビジオールである、請求項56に記載の組成物。
【請求項64】
前記活性成分が、アスパルチル-アラニル-ジケトピペラジン(DA-DKP)である、請求項56に記載の組成物。
【請求項65】
前記活性成分が、レスベラトロールである、請求項56に記載の組成物。
【請求項66】
前記活性成分が、レチノールである、請求項56に記載の組成物。
【請求項67】
前記活性成分が、ペプチドである、請求項56に記載の組成物。
【請求項68】
前記活性成分が、トリフルオロアセチルトリペプチド-2である、請求項56に記載の組成物。
【請求項69】
前記活性成分が、ヘキサペプチド-11である、請求項56に記載の組成物。
【請求項70】
前記活性成分が、5-フルオロウラシルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項71】
前記活性成分が、ヒドロコルチゾンである、請求項56に記載の組成物。
【請求項72】
前記活性成分が、パルミチン酸レチニルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項73】
第1の構成成分、第2の構成成分、及び第3の構成成分を含む組成物であって、前記第1の構成成分が、クリーム、ローション、点眼薬、点耳薬、副鼻腔リンス、鼻腔、口腔粘膜、皮膚若しくは足の治療などのスプレー、軟膏、消臭剤、ボディウォッシュ、シャンプー、頭皮トリートメント、マウスウォッシュ、歯磨き粉、トローチ、カプセル、潤滑剤、飲料、又は粉末からなる群から選択され、前記第2の構成成分が、請求項1~23のいずれか一項に記載の組成物を含む添加剤であり、前記第3の構成成分が、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系薬、心臓血管薬、糖尿病薬、核酸、ペプチド、タンパク質、合成化学分子、植物抽出物、抗酸化物質、及びビタミン又は栄養補助食品からなる群から選択される活性成分である、組成物。
【請求項74】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヒドロコルチゾンであり、前記ヒドロコルチゾンが、7時間当たり少なくとも6μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項75】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヒドロコルチゾンであり、前記ヒドロコルチゾンが、7時間当たり約6~約170μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項76】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、サリチル酸であり、前記サリチル酸が、7時間当たり少なくとも8μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項77】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、サリチル酸であり、前記サリチル酸が、7時間当たり約8~約1400μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項78】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ブピバカインであり、前記ブピバカインが、7時間当たり少なくとも1μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項79】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ブピバカインであり、前記ブピバカインが、7時間当たり約1~約6μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項80】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、リドカインであり、前記リドカインが、5時間当たり少なくとも300μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項81】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、リドカインであり、前記リドカインが、5時間当たり約300~約1300μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項82】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、プリロカインであり、前記プリロカインが、5時間当たり少なくとも300μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項83】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、プリロカインであり、前記プリロカインが、5時間当たり約300~約1500μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項84】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ジクロフェナクであり、前記ジクロフェナクが、5時間当たり少なくとも250μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項85】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ジクロフェナクであり、前記ジクロフェナクが、5時間当たり約250~約350μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項86】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、カンナビジオールであり、前記カンナビジオールが、5時間当たり少なくとも0.5μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項87】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、カンナビジオールであり、前記カンナビジオールが、5時間当たり約0.5~約5μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項88】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レスベラトロールであり、前記レスベラトロールが、24時間当たり少なくとも50μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項89】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レスベラトロールであり、前記レスベラトロールが、24時間当たり約50~約200μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項90】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、パルミチン酸レチニルであり、前記パルミチン酸レチニルが、24時間当たり少なくとも0.1μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項91】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、パルミチン酸レチニルであり、前記パルミチン酸レチニルが、24時間当たり約0.1~約10μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項92】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レチノールであり、前記レチノールが、24時間当たり少なくとも2μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項93】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レチノールであり、前記レチノールが、24時間当たり約2~約10μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項94】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、トリフルオロアセチルトリペプチド-2であり、前記トリフルオロアセチルトリペプチド-2が、24時間当たり少なくとも5μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項95】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、トリフルオロアセチルトリペプチド-2であり、前記トリフルオロアセチルトリペプチド-2が、24時間当たり約5~約50μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項96】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヘキサペプチド-11であり、前記ヘキサペプチド-11が、24時間当たり少なくとも40μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項97】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヘキサペプチド-11であり、前記ヘキサペプチド-11が、24時間当たり約40~約170μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項98】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、5-フルオロウラシルであり、前記5-フルオロウラシルが、24時間当たり少なくとも50μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項99】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、5-フルオロウラシルであり、前記5-フルオロウラシルが、24時間当たり約50~約200μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項73に記載の組成物。
【請求項100】
前記皮膚透過性が、人工皮膚を使用して測定される、請求項74~99のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項101】
前記組成物が、四級アミンを含まない、請求項73~100のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項102】
前記第2の構成成分が、前記組成物の前記総重量の約1重量%~約15重量%である、請求項73~101のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項103】
第1の構成成分、第2の構成成分、及び第3の構成成分を含む組成物であって、前記第1の構成成分が、クリーム、ローション、点眼薬、点耳薬、副鼻腔リンス、鼻腔、口腔粘膜、皮膚若しくは足の治療などのスプレー、軟膏、消臭剤、ボディウォッシュ、シャンプー、頭皮トリートメント、マウスウォッシュ、歯磨き粉、トローチ、カプセル、潤滑剤、飲料、又は粉末からなる群から選択され、前記第2の構成成分が、請求項41~55のいずれか一項に記載の組成物を含む添加剤であり、前記第3の構成成分が、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系薬、心臓血管薬、糖尿病薬、核酸、ペプチド、タンパク質、合成化学分子、植物抽出物、抗酸化物質、及びビタミン又は栄養補助食品からなる群から選択される活性成分である、組成物。
【請求項104】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヒドロコルチゾンであり、前記ヒドロコルチゾンが、7時間当たり少なくとも6μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項105】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヒドロコルチゾンであり、前記ヒドロコルチゾンが、7時間当たり約6~約170μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項106】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、サリチル酸であり、前記サリチル酸が、7時間当たり少なくとも8μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項107】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、サリチル酸であり、前記サリチル酸が、7時間当たり約8~約1400μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項108】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ブピバカインであり、前記ブピバカインが、7時間当たり少なくとも1μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項109】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ブピバカインであり、前記ブピバカインが、7時間当たり約1~約6μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項110】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、リドカインであり、前記リドカインが、5時間当たり少なくとも300μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項111】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、リドカインであり、前記リドカインが、5時間当たり約300~約1300μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項112】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、プリロカインであり、前記プリロカインが、5時間当たり少なくとも300μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項113】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、プリロカインであり、前記プリロカインが、5時間当たり約300~約1500μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項114】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ジクロフェナクであり、前記ジクロフェナクが、5時間当たり少なくとも250μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項115】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ジクロフェナクであり、前記ジクロフェナクが、5時間当たり約250~約350μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項116】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、カンナビジオールであり、前記カンナビジオールが、5時間当たり少なくとも0.5μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項117】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、カンナビジオールであり、前記カンナビジオールが、5時間当たり約0.5~約5μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項118】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レスベラトロールであり、前記レスベラトロールが、24時間当たり少なくとも50μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項119】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レスベラトロールであり、前記レスベラトロールが、24時間当たり約50~約200μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項120】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、パルミチン酸レチニルであり、前記パルミチン酸レチニルが、24時間当たり少なくとも0.1μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項121】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、パルミチン酸レチニルであり、前記パルミチン酸レチニルが、24時間当たり約0.1~約10μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項122】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レチノールであり、前記レチノールが、24時間当たり少なくとも2μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項123】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、レチノールであり、前記レチノールが、24時間当たり約2~約10μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項124】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、トリフルオロアセチルトリペプチド-2であり、前記トリフルオロアセチルトリペプチド-2が、24時間当たり少なくとも5μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項125】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、トリフルオロアセチルトリペプチド-2であり、前記トリフルオロアセチルトリペプチド-2が、24時間当たり約5~約50μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項126】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヘキサペプチド-11であり、前記ヘキサペプチド-11が、24時間当たり少なくとも40μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項127】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、ヘキサペプチド-11であり、前記ヘキサペプチド-11が、24時間当たり約40~約170μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項128】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、5-フルオロウラシルであり、前記5-フルオロウラシルが、24時間当たり少なくとも50μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項129】
前記第1の構成成分が、クリームであり、前記第3の構成成分が、5-フルオロウラシルであり、前記5-フルオロウラシルが、24時間当たり約50~約200μg/cmの皮膚透過性を有する、請求項103に記載の組成物。
【請求項130】
前記皮膚透過性が、人工皮膚を使用して測定される、請求項104~129のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項131】
前記組成物が、四級アミンを含まない、請求項103~130のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項132】
前記第2の構成成分が、前記組成物の前記総重量の約1重量%~約15重量%である、請求項103~131のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項133】
アクネの治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、
前記対象に、請求項1~27、41~58、73、及び103のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、請求項1~27及び41~58のいずれか一項に記載の組成物が、活性成分を更に含み、前記活性成分が、治療有効量で投与され、アクネを治療又は予防するのに好適である、方法。
【請求項134】
前記組成物が、請求項73又は103に記載のものであり、前記活性成分が、サリチル酸である、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
前記第2の構成成分が、前記組成物の前記総重量の約1重量%~約15重量%である、請求項133又は134に記載の方法。
【請求項136】
疼痛の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、
前記対象に、請求項1~27、41~58、73、及び103のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、請求項1~27及び41~58のいずれか一項に記載の組成物が、活性成分を更に含み、前記活性成分が、治療有効量で投与され、疼痛を治療又は予防するのに好適である、方法。
【請求項137】
前記活性成分が、ブピバカイン、リドカイン、プリロカイン、又はそれらの組み合わせである、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
前記組成物が、請求項73又は103に記載のものであり、前記第2の構成成分が、前記組成物の前記総重量の約1重量%~約15重量%である、請求項136又は137に記載の方法。
【請求項139】
炎症の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、
前記対象に、請求項1~27、41~58、73、及び103のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、請求項1~27及び41~58のいずれか一項に記載の組成物が、活性成分を更に含み、前記活性成分が、治療有効量で投与され、炎症を治療又は予防するのに好適である、方法。
【請求項140】
前記活性成分が、ジクロフェナク、カンナバジオール(cannabadiol)、アサパルチル-アラニルジケトピペラジン(DA-DKP)、ヒドロコルチゾン、又はそれらの組み合わせである、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
前記組成物が、請求項73又は103に記載のものであり、前記第2の構成成分が、前記組成物の前記総重量の約1重量%~約15重量%である、請求項139又は140に記載の方法。
【請求項142】
がんの治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法であって、
前記対象に、請求項1~27、41~58、73、及び103のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、請求項1~27及び41~58のいずれか一項に記載の組成物が、活性成分を更に含み、前記活性成分が、治療有効量で投与され、がんを治療又は予防するのに好適である、方法。
【請求項143】
前記活性成分が、5-フルオロウラシルである、請求項139に記載の方法。
【請求項144】
前記組成物が、請求項73又は103に記載のものであり、前記第2の構成成分が、前記組成物の前記総重量の約1重量%~約15重量%である、請求項142又は143に記載の方法。
【請求項145】
アンチエイジング化合物又はビタミンの投与を必要とする対象にそれを行うための方法であって、
前記対象に、請求項1~27、41~58、73、及び103のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、請求項1~27及び41~58のいずれか一項に記載の組成物が、活性成分を更に含み、前記活性成分が、治療有効量で投与され、アンチエイジング化合物又はビタミンである、方法。
【請求項146】
前記活性成分が、トリフルオアセチルトリペプチド-2、ヘキサペプチド-11、レチノール、又はパルミチン酸レチニルである、請求項139に記載の方法。
【請求項147】
前記組成物が、請求項73又は103に記載のものであり、前記第2の構成成分が、前記組成物の前記総重量の約1重量%~約15重量%である、請求項145又は146に記載の方法。
【請求項148】
液体中に分散した油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうちの80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含み、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項149】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項148に記載の組成物。
【請求項150】
前記油が、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下のTAGを含むか、又はTAGを実質的に含まない、請求項148に記載の組成物。
【請求項151】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項150に記載の組成物。
【請求項152】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸(gondoic acid)、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項148~151のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項153】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、C6脂肪酸、C7脂肪酸、C8脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択される、請求項148~151のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項154】
前記油が、前記油中に天然に存在する非油成分を更に含む、請求項148~153のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項155】
前記非油成分が、セラミドホスファート、モノガラクトシルジアシルグリセロール、ホファチジルアルコール、シトステリルエステル、カンペステロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール(cycloarterenol)、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質(glucolipid)、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、及びトリテルペノイドのうちの1つ以上を含む、請求項154に記載の組成物。
【請求項156】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油中に天然に存在する非油成分を含み、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均粒子サイズを有し、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の遊離脂肪酸及び80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含む、組成物。
【請求項157】
前記油が、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下のTAGを含むか、又はTAGを実質的に含まない、請求項156に記載の組成物。
【請求項158】
前記非油成分が、セラミドホスファート、モノガラクトシルジアシルグリセロール、ホファチジルアルコール、シトステリルエステル、カンペステロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、及びトリテルペノイドのうちの1つ以上を含む、請求項156又は157に記載の組成物。
【請求項159】
前記遊離脂肪酸が、2つ以上の異なる脂肪酸を含む、請求項156~158のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項160】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項159に記載の組成物。
【請求項161】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項159又は160に記載の組成物。
【請求項162】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、C6脂肪酸、C7脂肪酸、C8脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択される、請求項159又は160に記載の組成物。
【請求項163】
前記油が、モノアシルグリセロール(MAG)を更に含む、請求項148~160のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項164】
前記MAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項163に記載の組成物。
【請求項165】
前記MAG及び遊離脂肪酸が、共通の第1の油源に由来する、請求項163又は164に記載の組成物。
【請求項166】
前記MAG及び遊離脂肪酸が、それぞれ、第1の油源及び第2の油源に由来し、前記第1の油源が、前記第2の油源とは異なる、請求項163又は164に記載の組成物。
【請求項167】
前記油が、モノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)を更に含む、請求項148~162のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項168】
前記MAG及びDAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項167に記載の組成物。
【請求項169】
前記MAG及びDAG、並びに遊離脂肪酸が、共通の第1の油源に由来する、請求項167又は168に記載の組成物。
【請求項170】
前記MAG及びDAG、並びに遊離脂肪酸が、それぞれ、第1の油源及び第2の油源に由来し、前記第1の油源が、前記第2の油源とは異なる、請求項167又は168に記載の組成物。
【請求項171】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を更に含み、前記MAG及び遊離脂肪酸が共通の第1の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項172】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を更に含み、前記MAG及び遊離脂肪酸がそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項173】
前記MAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項171又は172に記載の組成物。
【請求項174】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)を更に含み、前記MAG、DAG及び遊離脂肪酸が共通の第1の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項175】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)、並びに20%未満のトリアシルグリセロール(TAG)を更に含み、前記MAG及びDAG、並びに遊離脂肪酸がそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項176】
前記MAG及びDAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項174又は175に記載の組成物。
【請求項177】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項171~176のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項178】
前記遊離脂肪酸が、2つ以上の異なる脂肪酸を含む、請求項171~177のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項179】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンドン酸、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項178に記載の組成物。
【請求項180】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、C6脂肪酸、C7脂肪酸、C8脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択される、請求項178に記載の組成物。
【請求項181】
前記油が、前記油中に天然に存在する非油成分を更に含む、請求項171~180のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項182】
前記非油成分が、セラミドホスファート、モノガラクトシルジアシルグリセロール、ホファチジルアルコール、シトステリルエステル、カンペステロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、及びトリテルペノイドのうちの1つ以上を含む、請求項181に記載の組成物。
【請求項183】
前記油が、前記油の前記総重量に基づいて、80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含む、請求項171~182のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項184】
前記油が、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下のTAGを含むか、又はTAGを実質的に含まない、請求項171~182のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項185】
前記液滴又は粒子が、-30mV未満、-35mV未満、-40mV未満、-45mV未満、-50mV未満、-60mV未満、又は-70mV未満の平均ゼータ電位を有する、請求項148~184のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項186】
前記液滴又は粒子が、0.3未満の多分散指数(PDI)を有する、請求項148~185のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項187】
前記液滴又は粒子の前記Z平均サイズが、室温で保存した場合、28日間にわたって15%を超えて変化しない、請求項148~186のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項188】
前記油が、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解と、モノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化と、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解、並びにモノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化の両方と、からなる群から選択される酵素処理に供した前記第1の油源由来の加工油を含む、請求項148~187のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項189】
前記加工油は、各遊離脂肪酸について、前記第1の油源の脂肪酸プロファイルの10%以内である前記脂肪酸プロファイルを含む、請求項188に記載の組成物。
【請求項190】
前記油が、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解と、モノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化と、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解、並びにモノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化の両方と、からなる群から選択される酵素処理に各々供した、それぞれ前記第1の油源及び前記第2の油源の各々由来の、2つの加工油、第1の加工油及び第2の加工油のブレンドを含む、請求項148~189のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項191】
第1の加工油及び第2の加工油が各々、それぞれ対応する第1の油源及び第2の油源の脂肪酸プロファイルの10%以内である前記脂肪酸プロファイルを含む、請求項190に記載の組成物。
【請求項192】
前記油が、前記第1の加工油及び第2の加工油の比率について調整された、組み合わせられた対応する第1の油源及び第2の油源の脂肪酸プロファイルの10%以内である前記脂肪酸プロファイルを含む、請求項190に記載の組成物。
【請求項193】
前記MAGが、2つ以上の異なるMAGを含む、請求項163~192のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項194】
前記2つ以上の異なるMAGが、各々、モノカプロイン、モノカプリリン、モノカプリン、モノラウリン、モノミリスチン、モノパルミチン、モノステアリン、モノオレイン、モノリノレイン、モノリノレニン、モノエイコサペンタエノイン、モノドコサヘキサエノイン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項193に記載の組成物。
【請求項195】
前記第1の油源及び前記第2の油源が、該当する場合、各々、オリーブ油、アーモンド油、キャノーラ油、ココナッツ油、綿実油、パーム核油、パームオレイン油、パームステアリン油、ピーナッツ油、亜麻仁油、ヒマワリ種子油、トウモロコシ油、グレープシード油、ローズヒップ油、ヘンプシード油、ウチワサボテン油、中鎖脂肪酸油、サフラワー油、ゴマ油、クルミ油、パーム油、大豆油、魚油、イワシ油、アンチョビ油、藻油、鶏脂肪、ラード、オキアミ油、アボカド油、マスタード油、米ぬか油、オート麦油、ナツメグバター、カカオバター、他の食用油、薬用油、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項148~194のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項196】
前記組成物が、液滴の安定性を高めるのに十分な量で前記油中に天然に存在しない界面活性剤及び/又は乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項148~195のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項197】
前記組成物が、それぞれ前記組成物を増粘させるか、又は結晶化形成を阻害するのに十分な量で、前記油中に天然に存在しない、増粘又は結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項148~196のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項198】
ナノエマルションを調製する方法であって、
請求項1~197のいずれか一項に記載の油を提供することと、
極性液体を提供することと、
前記油と極性の液体構成成分とを組み合わせてナノエマルションプレミックスを形成することと、
前記ナノエマルションプレミックスからナノエマルションを形成することと、を含み、
前記ナノエマルションが前記油を含む油相、及び前記極性液体を含む極性の液相を含み、前記油相が前記極性の液相内に液滴又は粒子として分散され、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、方法。
【請求項199】
前記ナノエマルションが、液滴の安定性を高めるのに十分な量で前記油中に天然に存在しない界面活性剤及び/又は乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項198に記載の方法。
【請求項200】
前記ナノエマルションが、それぞれ前記組成物を増粘させるか、又は結晶化形成を阻害するのに十分な量で、前記油中に天然に存在しない、増粘又は結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項198又は199に記載の方法。
【請求項201】
前記液滴r粒子が、-30mV未満、-35mV未満、-40mV未満、-45mV未満、-50mV未満、-60mV未満、又は-70mV未満のゼータ電位を有する、請求項198~200のいずれか一項に記載の方法。
【請求項202】
前記液滴又は粒子が、0.3未満の多分散指数(PDI)を有する、請求項198~201のいずれか一項に記載の方法。
【請求項203】
前記液滴又は粒子の前記Z平均サイズが、前記ナノエマルションを室温で保存した場合、28日間にわたって15%を超えて変化しない、請求項198~202のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項204】
液体中に分散した油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうちの80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含み、前記液滴又は粒子が約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項205】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項204に記載の組成物。
【請求項206】
前記油が、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下のTAGを含むか、又はTAGを実質的に含まない、請求項204に記載の組成物。
【請求項207】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項206に記載の組成物。
【請求項208】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項204~207のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項209】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、C6脂肪酸、C7脂肪酸、C8脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択される、請求項204~207のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項210】
前記油が、前記油中に天然に存在する非油成分を更に含む、請求項204~209のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項211】
前記非油成分が、セラミドホスファート、モノガラクトシルジアシルグリセロール、ホファチジルアルコール、シトステリルエステル、カンペステロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、及びトリテルペノイドのうちの1つ以上を含む、請求項210に記載の組成物。
【請求項212】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油中に天然に存在する非油成分を含み、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均粒子サイズを有し、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の遊離脂肪酸及び80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含む、組成物。
【請求項213】
前記油が、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下のTAGを含むか、又はTAGを実質的に含まない、請求項212に記載の組成物。
【請求項214】
前記非油成分が、セラミドホスファート、モノガラクトシルジアシルグリセロール、ホファチジルアルコール、シトステリルエステル、カンペステロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、及びトリテルペノイドのうちの1つ以上を含む、請求項212又は213に記載の組成物。
【請求項215】
前記遊離脂肪酸が、2つ以上の異なる脂肪酸を含む、請求項212~214のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項216】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項215に記載の組成物。
【請求項217】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項215又は216に記載の組成物。
【請求項218】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、C6脂肪酸、C7脂肪酸、C8脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択される、請求項215又は216に記載の組成物。
【請求項219】
前記油が、モノアシルグリセロール(MAG)を更に含む、請求項204~218のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項220】
前記MAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項219に記載の組成物。
【請求項221】
前記MAG及び遊離脂肪酸が、共通の第1の油源に由来する、請求項219又は220に記載の組成物。
【請求項222】
前記MAG及び遊離脂肪酸が、それぞれ、第1の油源及び第2の油源に由来し、前記第1の油源が、前記第2の油源とは異なる、請求項219又は220に記載の組成物。
【請求項223】
前記油が、モノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)を更に含む、請求項204~218のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項224】
前記MAG及びDAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項223に記載の組成物。
【請求項225】
前記MAG及びDAG、並びに遊離脂肪酸が、共通の第1の油源に由来する、請求項223又は224に記載の組成物。
【請求項226】
前記MAG及びDAG、並びに遊離脂肪酸が、それぞれ、第1の油源及び第2の油源に由来し、前記第1の油源が、前記第2の油源とは異なる、請求項223又は224に記載の組成物。
【請求項227】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を更に含み、前記MAG及び遊離脂肪酸が共通の第1の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項228】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を更に含み、前記MAG及び遊離脂肪酸がそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項229】
前記MAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項227又は228に記載の組成物。
【請求項230】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)を更に含み、前記MAG、DAG及び遊離脂肪酸が共通の第1の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項231】
液体中に分散された油を含む組成物であって、前記油が液滴又は粒子の形態にあり、前記油が前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記油が前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)、並びに20%未満のトリアシルグリセロール(TAG)を更に含み、前記MAG及びDAG、並びに遊離脂肪酸がそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、前記液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物。
【請求項232】
前記MAG及びDAGが、前記油の前記総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、請求項230又は231に記載の組成物。
【請求項233】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項227~232のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項234】
前記遊離脂肪酸が、2つ以上の異なる脂肪酸を含む、請求項227~233のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項235】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項234に記載の組成物。
【請求項236】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、C6脂肪酸、C7脂肪酸、C8脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択される、請求項234に記載の組成物。
【請求項237】
前記油が、前記油中に天然に存在する非油成分を更に含む、請求項227~236のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項238】
前記非油成分が、セラミドホスファート、モノガラクトシルジアシルグリセロール、ホファチジルアルコール、シトステリルエステル、カンペステロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、及びトリテルペノイドのうちの1つ以上を含む、請求項237に記載の組成物。
【請求項239】
前記油が、前記油の総重量に基づいて、80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含む、請求項227~238のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項240】
前記油が、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下のTAGを含むか、又はTAGを実質的に含まない、請求項227~238のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項241】
前記液滴又は粒子が、-30mV未満、-35mV未満、-40mV未満、-45mV未満、-50mV未満、-60mV未満、又は-70mV未満の平均ゼータ電位を有する、請求項204~240のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項242】
前記液滴又は粒子が、-30mV未満の平均ゼータ電位を有する、請求項204~241のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項243】
前記液滴又は粒子の前記Z平均サイズが、室温で保存した場合、28日間にわたって15%を超えて変化しない、請求項204~242のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項244】
前記油が、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解と、モノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化と、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解、並びにモノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化の両方と、からなる群から選択される酵素処理に供した前記第1の油源由来の加工油を含む、請求項204~243のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項245】
前記加工油は、各遊離脂肪酸について、前記第1の油源の脂肪酸プロファイルの10%以内である前記脂肪酸プロファイルを含む、請求項244に記載の組成物。
【請求項246】
前記油が、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解と、モノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化と、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解、並びにモノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化の両方と、からなる群から選択される酵素処理に各々供した、それぞれ前記第1の油源及び前記第2の油源の各々由来の、2つの加工油、第1の加工油及び第2の加工油のブレンドを含む、請求項204~245のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項247】
第1の加工油及び第2の加工油が各々、それぞれ対応する第1の油源及び第2の油源の脂肪酸プロファイルの10%以内である前記脂肪酸プロファイルを含む、請求項246に記載の組成物。
【請求項248】
前記油が、前記第1の加工油及び第2の加工油の比率について調整された、組み合わせられた対応する第1の油源及び第2の油源の脂肪酸プロファイルの10%以内である前記脂肪酸プロファイルを含む、請求項246に記載の組成物。
【請求項249】
前記MAGが、2つ以上の異なるMAGを含む、請求項72~101のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項250】
前記2つ以上の異なるMAGが、各々、モノカプロイン、モノカプリリン、モノカプリン、モノラウリン、モノミリスチン、モノパルミチン、モノステアリン、モノオレイン、モノリノレイン、モノリノレニン、モノエイコサペンタエノイン、モノドコサヘキサエノイン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項249に記載の組成物。
【請求項251】
前記液滴又は粒子が、1000nm超、例えば、1000nm~約999999nmなどのZ平均サイズを有する、請求項204~250のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項252】
前記第1の油源及び前記第2の油源が、該当する場合、各々、オリーブ油、アーモンド油、キャノーラ油、ココナッツ油、綿実油、パーム核油、パームオレイン油、パームステアリン油、ピーナッツ油、亜麻仁油、ヒマワリ種子油、トウモロコシ油、グレープシード油、ローズヒップ油、ヘンプシード油、ウチワサボテン油、中鎖脂肪酸油、サフラワー油、ゴマ油、クルミ油、パーム油、大豆油、魚油、イワシ油、アンチョビ油、藻油、鶏脂肪、ラード、オキアミ油、アボカド油、マスタード油、米ぬか油、オート麦油、ナツメグバター、カカオバター、他の食用油、薬用油、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項204~251のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項253】
前記組成物が、液滴の安定性を高めるのに十分な量で前記油中に天然に存在しない界面活性剤及び/又は乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項204~252のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項254】
前記組成物が、それぞれ前記組成物を増粘させるか、又は結晶化形成を阻害するのに十分な量で、前記油中に天然に存在しない、増粘又は結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤も含まない、請求項204~253のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項255】
前記油が、活性成分を更に含む、請求項1~197及び204~254のいずれか一項に記載の組成物を含む、活性組成物。
【請求項256】
前記活性成分が、薬学的に活性な物質である、請求項255に記載の活性組成物。
【請求項257】
前記活性成分が、疎水性である、請求項255に記載の活性組成物。
【請求項258】
前記活性成分が、脂溶性である、請求項255に記載の活性組成物。
【請求項259】
前記活性成分が、脂溶性ビタミン又は脂溶性薬物である、請求項258に記載の活性組成物。
【請求項260】
前記活性成分が、カンナビノイドである、請求項255に記載の活性組成物。
【請求項261】
前記活性成分が、カンナビジオール(CBD)である、請求項260に記載の活性組成物。
【請求項262】
前記活性成分が、脂溶性ビタミンであり、前記脂溶性ビタミンが、ビタミンEである、請求項259に記載の活性組成物。
【請求項263】
前記活性成分が、カロテンである、請求項255に記載の活性組成物。
【請求項264】
前記活性成分が、ヒドロコルチゾン、カンナビジオール、ヘキサペプチド-11、及びアベナスラミドからなる群から選択される、請求項255に記載の活性組成物。
【請求項265】
前記活性成分が、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系薬、心臓血管薬、糖尿病薬、及びビタミン又は栄養補助食品からなる群から選択される、請求項255に記載の活性組成物。
【請求項266】
前記活性成分が、抗生物質であり、前記抗生物質が、クラリスロマイシンA、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシンB、ムピロシン、及びシクロスポリンからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項267】
前記活性成分が、抗ウイルス薬であり、前記抗ウイルス薬が、アシクロビル、ファシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル、ペンシクロビル、シドホビル、及びフォスカルネットからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項268】
前記活性成分が、抗寄生虫薬であり、前記抗寄生虫薬が、レバミゾール、ニクロサミド、プラジカンテル、アルベンダゾール、ジエチルカルバマジン、イベルメクチン、チアベンダゾール、クロロキン、及びヒドロキシクロロキンからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項269】
前記活性成分が、抗真菌薬であり、前記抗真菌薬が、アムホテリシンB、ケトコナゾール、及びシクロピロックスからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項270】
前記活性成分が、抗がん薬であり、前記抗がん薬が、5-フルオロウラシル、パクリタキセル、ゲムシタビン、5-アミノレブリン酸、タモキシフェン、ラパマイシン、クロロキン、及びヒドロキシクロロキンからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項271】
前記活性成分が、ステロイド薬であり、前記ステロイド薬が、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、クロベタゾールプロピオナート、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、テストステロン、プラステロン、及びエストラジオールからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項272】
前記活性成分が、非ステロイド薬であり、前記非ステロイド薬が、イブプロフェン、クリサボロール、ジクロフェナク、アセクロフェナク、セレコキシブ、ケトプロフェン、メロキシカム、ピロキシカム、ベンビチモド、アスピリン、サリチル酸、及びナプロキセンからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項273】
前記活性成分が、麻薬性鎮痛薬であり、前記麻薬性鎮痛薬が、フェンタニル、スフェンタニル、モルヒネ、コデイン、ヒドロモルホン、ヒドロコドン、オキシコドン、オキシモルホン、及びトラマドールからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項274】
前記活性成分が、免疫抑制薬であり、前記免疫抑制薬が、タクロリムス、ピメクロリムス、シクロスポリン、アザチオプリン、ラパマイシン、エベロリムス、及びメトトレキサートからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項275】
前記活性成分が、中枢神経系薬物であり、前記中枢神経系薬物が、リルゾール、ロピニロール、カフェイン、チオコルチコシド、クロザピン、イミプラミン、ドキセピン、及びニコチンからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項276】
前記活性成分が、心臓血管薬であり、前記心臓血管薬が、オルメサルタン及びカルベジロールからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項277】
前記活性成分が、糖尿病薬であり、前記糖尿病薬が、グリベンクラミドである、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項278】
前記活性成分が、ビタミン又は栄養補助食品であり、前記ビタミン又は栄養補助食品が、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、クルクミン、カンナビジオール(CBD)、カンナビノイド、テトラヒドロカンナビノール(THC)、アベナントラミド、エピガロカテキンガラート(EGCG)、ベルベリン、イヌリン、グリチルリチン、カフェイン、カプサイシン、及びレスベラトロールからなる群から選択される、請求項265に記載の活性組成物。
【請求項279】
前記活性組成物が、Strat-M膜にわたってHPLCによって測定される場合、少なくとも0.3μg/cm/時間の皮膚透過性を有する、請求項265~278のいずれか一項に記載の活性組成物。
【請求項280】
前記活性組成物が、液体形態又は固体形態にある、請求項265~279のいずれか一項に記載の活性組成物。
【請求項281】
前記活性組成物が、クリーム、ローション、点眼剤、点耳剤、副鼻腔リンス、鼻腔、口腔粘膜、皮膚若しくは足の治療などのスプレー、軟膏、消臭剤、ボディウォッシュ、シャンプー、頭皮トリートメント、マウスウォッシュ、歯磨き粉、トローチ、飲料、カプセル、潤滑剤、又は粉末である、請求項265~279のいずれか一項に記載の活性組成物。
【請求項282】
担体製剤を更に含む、請求項255~281のいずれか一項に記載の活性組成物。
【請求項283】
活性成分を対象に投与する方法であって、
前記対象に、請求項255~282のいずれか一項に記載の活性組成物を投与することを含む、方法。
【請求項284】
前記組成物が、前記対象に、経口、注射、例えば、静脈内、筋肉内、髄腔内、又は皮下、舌下、口腔内、直腸、膣内、眼経路、耳経路、鼻腔、例えば、スプレー、吸入によって、例えば、噴霧、皮膚、例えば、局所塗布、移植、経皮、又は全身を介して投与される、請求項283に記載の方法。
【請求項285】
活性組成物を調製する方法であって、
請求項1~197のいずれか一項に記載の油を提供することと、
前記油を活性成分と組み合わせることと、
極性液体を提供することと、
組み合わされた油を前記活性成分及び極性の液体構成成分と組み合わせてエマルションプレミックスを形成することと、
前記エマルションプレミックスからエマルションを形成して、前記活性組成物を得ることと、を含む、方法。
【請求項286】
前記活性組成物が、請求項255~282のいずれか一項に記載の活性組成物である、請求項285に記載の方法。
【請求項287】
前記活性組成物を担体製剤と組み合わせることを更に含む、請求項285又は286に記載の方法。
【請求項288】
活性組成物を調製する方法であって、
請求項1~197のいずれか一項に記載の油を提供することと、
前記油を活性成分と組み合わせることと、
極性液体を提供することと、
前記油と極性の液体構成成分とを組み合わせてエマルションプレミックスを形成することと、
前記エマルションプレミックスからエマルションを形成することと、
前記エマルションに活性成分を添加して、前記活性組成物を得ることと、を含む、方法。
【請求項289】
前記活性組成物が、請求項108~135のいずれか一項に記載の活性組成物である、請求項288に記載の方法。
【請求項290】
前記活性組成物を担体製剤と組み合わせることを更に含む、請求項288又は289に記載の方法。
【請求項291】
請求項1~197及び204~254のいずれか一項に記載の組成物並びに請求項1~197及び204~254のいずれか一項に記載の組成物に存在する活性成分を含む第1の構成成分と、担体製剤を含む第2の構成成分と、を含む、活性組成物。
【請求項292】
前記活性成分が、請求項1~197及び204~254のいずれか一項に記載の組成物の前記油中に存在する、請求項291に記載の活性組成物。
【請求項293】
前記第1の油源及び前記第2の油源が、該当する場合、中鎖脂肪酸油であり、前記中鎖脂肪酸油が、約55~65%のC8、35~45%のC10、及び約0%~約10%の異なる鎖長を含む、請求項48又は105に記載の組成物。
【請求項294】
前記油が、活性成分を更に含む、請求項293に記載の組成物を含む活性組成物。
【請求項295】
活性成分を対象に投与する方法であって、
前記対象に、請求項294に記載の活性組成物を投与することを含む、方法。
【請求項296】
前記組成物が、前記対象に、経口、注射、例えば、静脈内、筋肉内、髄腔内、又は皮下、舌下、口腔内、直腸、膣内、眼経路、耳経路、鼻腔、例えば、スプレー、吸入によって、例えば、噴霧、皮膚、例えば、局所塗布、移植、経皮、又は全身を介して投与される、請求項295に記載の方法。
【請求項297】
活性組成物を調製する方法であって、
請求項293に記載の組成物を提供することと、
前記組成物を活性成分と組み合わせることと、
極性液体を提供することと、
組み合わされた油を前記活性成分及び極性の液体構成成分と組み合わせてエマルションプレミックスを形成することと、
前記エマルションプレミックスからエマルションを形成して、前記活性組成物を得ることと、を含む、方法。
【請求項298】
前記活性組成物が、請求項294に記載の活性組成物である、請求項297に記載の方法。
【請求項299】
前記活性組成物を担体製剤と組み合わせることを更に含む、請求項297又は298に記載の方法。
【請求項300】
活性組成物を調製する方法であって、
請求項293に記載の組成物を提供することと、
前記組成物を活性成分と組み合わせることと、
極性液体を提供することと、
前記油と極性の液体構成成分とを組み合わせてエマルションプレミックスを形成することと、
前記エマルションプレミックスからエマルションを形成することと、
前記エマルションに活性成分を添加して、前記活性組成物を得ることと、を含む、方法。
【請求項301】
前記活性組成物が、請求項147に記載の活性組成物である、請求項300に記載の方法。
【請求項302】
前記活性組成物を担体製剤と組み合わせることを更に含む、請求項300又は301に記載の方法。
【請求項303】
酵素修飾油(油)及び活性成分を含む組成物であって、前記酵素修飾油が、前記油の総重量のうち少なくとも2重量%の量で遊離脂肪酸を含み、前記遊離脂肪酸が、2つ以上の異なる脂肪酸を含み、前記酵素修飾油が、前記酵素修飾油の前記総重量のうち80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含む、組成物。
【請求項304】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項303に記載の組成物。
【請求項305】
前記油が、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下のTAGを含むか、又はTAGを実質的に含まない、請求項303に記載の組成物。
【請求項306】
前記油が、前記油の前記総重量のうち少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は約100重量%の量で遊離脂肪酸を含む、請求項305に記載の組成物。
【請求項307】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項303~306のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項308】
前記2つ以上の異なる脂肪酸が、各々、C6脂肪酸、C7脂肪酸、C8脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択される、請求項303~306のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項309】
前記油が、前記油中に天然に存在する非油成分を更に含む、請求項303~308のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項310】
前記非油成分が、セラミドホスファート、モノガラクトシルジアシルグリセロール、ホファチジルアルコール、シトステリルエステル、カンペステロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、及びトリテルペノイドのうちの1つ以上を含む、請求項309に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月13日に出願された米国仮特許出願第63/174,487号、2021年4月13日に出願された米国仮特許出願第63/174,489号、2021年6月7日に出願された米国仮特許出願第63/197,896号、2021年6月7日に出願された米国仮特許出願第63/197,905号、及び2021年12月22日に出願された米国仮特許出願第63/292,862号の優先権を主張し、それらの各々がその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
体外でエマルションを生成し得る方法はいくつかある。しかしながら、これらのナノエマルション製剤は、一般に、ナノエマルションを安定化するために、他の薬剤(例えば、Tween-80(ポリソルベート80)などの界面活性剤)の添加を必要とする。追加の安定剤、乳化剤又は界面活性剤を必要とせず、かつ安定であるナノエマルション製剤に対する要求は満たされていない。
【0003】
エマルション(ナノエマルション及びマイクロエマルションを含む)は、薬学的に活性な物質などの活性成分の担体として有用であり得る。
【0004】
主にトリグリセリドからなる市販の原油類の酵素加水分解は、MAG及びFFAへのアクセスを提供し、材料の所望の全体的な比率をもたらすためのリパーゼの選択的使用によって達成され得るが、分子蒸留は、個々の構成成分を精製するために使用され得る。テルペン、テルペノイド、ステロール、ポリフェノール、フィトステロールなどの原油類に存在する主要成分は、通常研究されている個々のMAG及びFFA構成成分、例えば蒸留からのものなどと比較して、生物活性を高めることができる加水分解トリグリセリドに特性を寄与し得る。
【0005】
薬学的に活性な物質などの活性成分を運ぶことによって薬物送達システムを提供することができる、特定の油の組み合わせを含む油製剤が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、酵素修飾油(EMO)及び/又は遊離脂肪酸(FFA)油を含むことができ、かつ活性成分と組み合わせて使用することができる油組成物を対象とする。本開示の油組成物は、任意の製剤で使用することができるが、遊離脂肪酸、及び任意選択で、ナノエマルションを安定化するための追加の薬剤を必要としないモノアシルグリセロール(MAG)及び/又はジアシルグリセロール(DAG)を含有するナノエマルション及びマイクロエマルションを製剤化するために使用することもできる。それを作製するための方法は、活性成分及び/又は油組成物を含有する製剤を対象に投与することを含む、使用方法に加えて提供される。ある特定の態様において、本開示の組成物は、活性成分に対する強化された透過性を提供することができる。
【0007】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%の遊離脂肪酸(FFA)の油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含み、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0008】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油及び80重量%以下のTAGの油を含み、油が油中に天然に存在する非油成分を含み、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0009】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を含み、MAG及びFFAが共通の第1の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0010】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量の少なくとも5重量%の量でMAGも含み、MAG及びFFAがそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0011】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)を含み、MAG及びFFAが共通の第1の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0012】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量の少なくとも5重量%の量でMAG及びDAGも含み、MAG及びFFAがそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0013】
いくつかの実施形態において、本開示の油を提供することと、極性の液体構成成分を提供することと、油と極性の液体構成成分とを組み合わせてナノエマルションプレミックスを形成することと、ナノエマルションプレミックスからナノエマルションを形成することと、を含み、ナノエマルションが油相及び極性の液相を含み、油相が極性の液相内に液滴又は粒子として分散され、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、ナノエマルションを調製する方法が提供される。
【0014】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%の遊離脂肪酸(FFA)の油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含み、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0015】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油及び80重量%以下のTAGの油を含み、油が油中に天然に存在する非油成分を含み、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0016】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を含み、MAG及びFFAが共通の第1の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0017】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量の少なくとも5重量%の量でMAGも含み、MAG及びFFAがそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0018】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)を含み、MAG及びFFAが共通の第1の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0019】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量の少なくとも5重量%の量でMAG及びDAGも含み、MAG及びFFAがそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0020】
いくつかの実施形態において、本開示の油を提供することと、極性の液体構成成分を提供することと、油と極性の液体構成成分とを組み合わせてナノエマルションプレミックスを形成することと、ナノエマルションプレミックスからナノエマルションを形成することと、を含み、ナノエマルションが油相及び極性の液相を含み、油相が極性の液相内に液滴又は粒子として分散され、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm超のZ平均サイズを有する、ナノエマルション又はマイクロエマルションを調製する方法が提供される。
【0021】
いくつかの実施形態において、MAGの重量パーセントに基づいて適用可能な、油の総重量の約10重量%~約80重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)、油の総重量の約5重量%~約75重量%の量で遊離脂肪酸(FFA)を含むことができ、MAG及びFFAの組み合わせが油の総重量の約60重量%~約95重量%であり、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油がトリアシルグルセロール(TAG)を実質的に含まない、油組成物が提供される。
【0022】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物及び活性成分を含む薬学的組成物が提供される。
【0023】
いくつかの実施形態において、活性成分を対象に送達する方法は、本開示の薬学的組成物を対象に投与することを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施例2についての動的光散乱によって測定される場合のサイズ分布を示す。
図2A】室温で保存された、亜麻仁EMOナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表される)。
図2B】室温で保存された、ゴマEMOナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2C】室温で保存された、ココナッツEMO/中鎖脂肪酸(MCT)FFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2D】室温で保存された、MCT EMO/ココナッツFFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2E】室温で保存された、魚EMO/亜麻仁FFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2F】室温で保存された、亜麻仁EMO/魚FFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2G】室温で保存された、魚EMO/ココナッツFFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2H】室温で保存された、亜麻仁EMO/ココナッツFFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2I】室温で保存された、ココナッツEMO/亜麻仁FFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2J】室温で保存された、MCT EMO油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2K】室温で保存された、オリーブ油EMOナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2L】室温で保存された、ローズヒップEMO/ココナッツFFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2M】室温で保存された、ココナッツEMO/ローズヒップFFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2N】室温で保存された、ローズヒップEMO/亜麻仁FFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2O】室温で保存された、亜麻仁EMO/ローズヒップFFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2P】室温で保存された、ローズヒップEMOナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2Q】室温で保存された、ヘンプシードEMOナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2R】室温で保存された、藻類EMO/亜麻仁FFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図2S】室温で保存された、藻類EMO/MCT FFA油ナノエマルション試料に対して経時的な動的光散乱によって測定される場合のZ平均粒子サイズを示す(データは、少なくとも3回の測定から平均±SDとして表され、沈殿させた製剤は、1000nmのZ平均サイズを割り当てられた)。
図3】アーモンド油混合ミセルナノエマルション(MMN)102919.1 3Xについてのサイズ分布を示す示す。
図4】アーモンド油MMN102919.1 3Xについてのゼータ電位を示す示す。
図5】アーモンド油MMN111819.1についてのサイズ分布を示す示す。
図6】nS50、micro-S50、nano-TAG、及び遊離薬物対照からのStrat-M(登録商標)膜に7時間にわたって透過させたヒドロコルチゾンの累積量を示す(平均±SDとして表されたデータ、n=2)。
図7】薬物充填(nS50充填HCT及びmicro-S50充填HCT)及び非充填(nS50+HCT DMSO及びmicro-S50+HCT DMSO)製剤からのStrat-M(登録商標)膜に7時間にわたって透過させたヒドロコルチゾンの累積量を示す(平均±SDとして表されたデータ、n=2)。
図8】nFx0、nOa/Fx25、nOA/Fx50及びnOa/Fx75製剤からのStrat-M(登録商標)膜に7時間にわたって透過させたヒドロコルチゾンの累積量を示す(平均±SDとして表されたデータ、n=2)。
図9】nS25、nS50、及びnS75製剤からのStrat-M(登録商標)膜に7時間にわたって透過させたヒドロコルチゾンの累積量を示す(平均±SDとして表されたデータ、n=2)。
図10】亜麻仁、オート麦、ゴマ、ローズヒップ、アーモンド、ヘンプ、及びMCT EMOナノエマルション及びHCT対照(10%DMSO)からのStrat-M(登録商標)膜に7時間後に透過させたヒドロコルチゾンの累積量を示す(平均±SDとして表されたデータ、n=2)。
図11】10%オート麦EMOの有無にかかわらず、CeraveクリームからのStrat-M(登録商標)膜に7時間にわたって透過させたヒドロコルチゾンの累積量を示す(平均±SDとして表されたデータ、n=2)。
図12】Strat-M(登録商標)膜に経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図13A】10%ゴマEMOの有無にかかわらず、CHARLOTTE’S WEB CBDMEDICアクネ治療薬用クリームについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図13B】10%オート麦EMOの有無にかかわらず、CERAVEアクネコントロールゲルについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図13C】10%オート麦EMOの有無にかかわらず、ラフ及びバンピー肌用のCERAVEボディウォッシュについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図13D】10%オート麦EMOの有無にかかわらず、CLEARASIL Stubbornアクネコントロール+Marks 1 Minute Maskについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図13E】10%オート麦EMOの有無にかかわらず、NEUTROGENAラピッドクリアアクネ除去スポットゲルについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図13F】10%オート麦EMOの有無にかかわらず、CLEARASILラピッドレスキュースポット治療ゲルについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図13G】10%オート麦EMOの有無にかかわらず、CERAVE乾癬保湿クリームについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図14】ナノエマルション又は非ナノエマルション形態のEMO/FFA油の有無にかかわらず、CERAVE乾癬保湿クリームについて経時的に透過させた累積サリチル酸を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図15】実施例20において、ゴマEMOナノエマルションの有無にかかわらず、経時的に透過させた累積ブピバカインHClを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図16A】EMOの有無にかかわらず、ASPERCREMEにおいて経時的に透過させた累積リドカインを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図16B】EMOの有無にかかわらず、ASPERCREMEにおいて経時的に透過させた累積リドカインを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図16C】ゴマEMOの有無にかかわらず、ASPERCREME及びリドカインカルボマー製剤から経時的に透過させた累積リドカインを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図16D】様々なリドカインレベルでゴマEMOを有するASPERCREME及びリドカインカルボマー製剤から経時的に透過させた累積リドカインを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図17A】ゴマEMOの有無にかかわらず、EMLAから経時的に透過させた累積プリロカインを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図17B】ゴマEMOの有無にかかわらず、EMLAから経時的に透過させた累積リドカインを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図18】ゴマEMOの有無にかかわらず、VOLTARENクリームから経時的に透過させた累積ジクロフェナクを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図19】EMOの有無にかかわらず、GARDEN OF LIFEインテンシブリカバリクリームから経時的に透過させた累積CBDを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図20】EMOの有無にかかわらず、SkinCeuticalsレスベラトロールBEクリームから経時的に透過させた累積レスベラトロールを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図21A】オート麦EMOの有無にかかわらず、REVITALIFTアンチリンクルアイクリームから経時的に透過させた累積パルミチン酸レチニルを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図21B】オート麦EMOの有無にかかわらず、REVITALIFTアンチリンクルモイスチャークリームから経時的に透過させた累積パルミチン酸レチニルを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図21C】オート麦EMOの有無にかかわらず、REVITALIFTシカクリームから経時的に透過させた累積パルミチン酸レチニルを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図22A】10%ゴマEMOの有無にかかわらず、NEUTROGENAエイジレスインテンシブアンチリンクルクリームについて経時的に透過させた累積レチノールを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図22B】10%ゴマEMOの有無にかかわらず、NEUTROGENAヘルシースキンアンチリンクルナイトクリームについて経時的に透過させた累積レチノールを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図23】ゴマEMOナノエマルション及び遊離ペプチド対照からの経時的な累積トリフルオロアセチルトリペプチド-2を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図24】ゴマEMOナノエマルション及び遊離ペプチド対照から経時的に透過させた累積ヘキサペプチド-11を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図25】10%EMOの有無にかかわらず、処方クリームから経時的に透過させた累積5-フルオロウラシル(5-FU)を示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図26】未修飾キャノーラ油及びキャノーラEMO中の非油成分の測定を示す。
図27】ゴマEMO、EMO/FFA油、FFA油、又はTAG油の有無にかかわらず、ASPERCREMEから経時的に透過させた累積リドカインを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
図28】ゴマEMO、EMO/FFA油、FFA油、又はTAG油の有無にかかわらず、ASPERCREMEから経時的に透過させた累積ヒドロコルチゾンを示す。平均+/-標準偏差(n=2)として提示されたデータ。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示は、酵素修飾油(EMO)及び/又は遊離脂肪酸(FFA)油を含むことができ、かつ活性成分と組み合わせて使用されるか、又はナノ及びマイクロエマルションを作製することができる油組成物を対象とする。本開示の油組成物は、任意の製剤で使用することができるが、遊離脂肪酸、及び任意選択で、ナノエマルションを安定化するための追加の薬剤を必要としないモノアシルグリセロール(MAG)及び/又はジアシルグリセロール(DAG)を含有するナノエマルション及びマイクロエマルションを製剤化するために使用することもできる。それを作製するための方法は、活性成分及び/又は油組成物を含有する製剤を対象に投与することを含む、使用方法に加えて提供される。ある特定の態様において、本開示の組成物は、活性成分に対する強化された透過性を提供することができる。
【0026】
前述の概要及び以下の発明を実施するための形態の両方は、単に例示的及び説明的であり、特許請求される発明を限定するものではないことを理解されたい。本出願では、単数形の使用は、特に明記されない限り、複数形を含み、「a」又は「an」という単語は、「少なくとも1つ」を意味し、「又は」の使用は、「及び/又は」を意味する。更に、「~を含む(including)」という用語、並びに「~を含む(includes)」及び「含まれる(included)」という他の形態は、限定的ではない。
【0027】
本明細書で使用されるセクションの見出しは、構成上の目的のためだけのものであり、記載された主題を限定するものと解釈されるべきではない。特許、特許出願、記事、書籍、及び論文を含むがこれらに限定されない、本出願で引用される全ての文書、又は文書の一部は、任意の目的のために参照によりそれらの全体が本明細書に明示的に組み込まれる。組み込まれた文献及び同様の資料のうちの1つ以上が、本出願におけるその用語の定義と矛盾する方法で用語を定義する場合は、本出願が優先される。
【0028】
定義
本明細書で使用される場合、「ナノエマルション」は、2つの不混和性液体、又は液体及び固体からなるコロイド粒子系を指し、1つの液体又は固体(分散相)は、それぞれ液滴又は粒子として他の液体(連続相)に分散される。「ナノエマルション」は、10~1000nmのサイズを有する液滴又は粒子を含むことができるが、一般に、動力学的に安定であるためには、ナノエマルションは、小さい液滴サイズ(<300nm)を有していなければならない。分散相は不連続相としても知られているが、外側相は連続相と呼ぶことができる。
【0029】
本明細書で使用される場合、「マイクロエマルション」は、2つの不混和性液体、又は液体及び固体からなるコロイド粒子系を指し、1つの液体又は固体(分散相)は、それぞれ液滴又は粒子として他の液体(連続相)に分散される。「マイクロエマルション」は、1000nm~1000000nm超のサイズを有する液滴又は粒子を含むことができる。
【0030】
本明細書で使用される場合、「遊離脂肪酸(FFA)」は、そのカルボン酸形態又はカルボン酸塩形態の非エステル化脂肪酸を指す。
【0031】
本明細書で使用される場合、「モノアシルグリセロール(MAG)」、別名モノグリセリドは、エステル結合を介してグリセロール分子に共有結合した1つの脂肪酸鎖からなるグリセリドである。
【0032】
本明細書で使用される場合、「ジアシルグリセロール(DAG)」、別名ジグリセリドは、エステル結合を介してグリセロール分子に共有結合した2つの脂肪酸鎖からなるグリセリドである。
【0033】
本明細書で使用される場合、「トリアシルグリセロール(TAG)」、別名トリグリセリドは、エステル結合を介してグリセロール分子に共有結合した3つの脂肪酸鎖からなるグリセリドである。TAGはまた、長鎖長又は中鎖長を有するものとして分類されてもよい。長鎖TAGは、14個以上の炭素を有する脂肪酸を含有し、中鎖TAGは、6~12個の炭素を有する脂肪酸を含有する。長鎖TAGは、オメガ3及びオメガ6脂肪酸を含むことができる。中鎖TAGは、飽和脂肪酸を有し、したがって、オメガ3又はオメガ6脂肪酸を含有しない。長鎖TAG(LCT)及び中鎖脂肪酸(MCT)は、エネルギー源として機能することができる。
【0034】
本明細書で使用される場合、「界面活性剤及び/又は乳化剤特性を有する外因性添加剤」は、界面活性剤又は乳化剤として機能する化合物を指し、その化合物は、油に添加されるが、ナノエマルション中の液滴又は粒子の形成及び安定性を高めるのに十分な量では油中に天然に存在しない。界面活性剤4-(5-ドデシル)ベンゼンスルホン酸塩、ドクサート(ジオクチルナトリウムスルホコハク酸塩)、アルキルエーテルリン酸塩、ベンザルカオニウムクロリド(BAC)、及びペルフルオロオクタンスルホン酸塩(PFOS)の非限定的な例。乳化剤の非限定的な例としては、エトキシル化アルコール、カルボキシレート、イソチオン酸ナトリウム、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びジメチコンなどのシリコーン乳化剤が挙げられる。
【0035】
本明細書で使用される場合、「増粘又は結晶化阻害特性を有する外因性添加剤」は、それぞれ、ナノエマルションを増粘させるか、又は結晶化を阻害するのに十分な量で油に添加されるが、油中に天然に存在しない増粘剤又は結晶化阻害剤を指す。例として、限定されないが、増粘特性を有するそのような外因性添加剤は、メチルセルロース、コーンスターチ、アルギン酸ナトリウム、及びゼラチンを含むことができる。例として、限定されないが、結晶化阻害特性を有するそのような外因性添加剤は、ポリグリセロール脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルを含むことができる。
【0036】
本明細書で使用される場合、「界面活性剤」又は「乳化剤」は、2つの液体間、又は固体脂質ナノエマルションの場合、液相と固体脂質相との間の表面張力を低下させる物質を指す。界面活性剤、又は表面活性剤は、2つの液体間、又は液体と固体との間の表面張力を低下させる化合物である。乳化剤は、乳化剤を安定化する界面活性剤である。乳化剤は、エマルション内の液滴を被覆し、液滴が一緒になるか、又は凝集するのを防ぐ。
【0037】
乳化剤を安定化することが知られているため、界面活性剤は一般に乳化剤として使用される。例として、限定されないが、界面活性剤(及び乳化剤)は、ポリソルベート、リン脂質、ステロール、カチオン性脂質、ポロキサマー、ソルビタンエステル、糖エステル、ポリオキシエチレンコンジュゲート、ホスファチジルラプシデートアンモニウム、ポリフェノール、ポリビニルアルコール、レシチン、エタノール、リゾリン脂質、セラミド、トゥイーン、スパン、コリフォール、プロピレングリコール、ビタミンD、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール誘導体、ペクチン、ゴムアカシア、修飾ゴムアカシア、寒天、ガッティガム、修飾ガッティガム、ペクチン、カラゲナン、キサンタンガム、修飾デンプン、修飾アルギン酸塩、脂肪アルコール、及びエトキシル化ポリオールを含むことができる。
【0038】
本明細書で使用される場合、「酵素修飾油(EMO)」は、MAG、及び任意選択でいくつかのDAG、及び/又はFFAを含む油を指し、これは、出発油源の酵素加水分解によってFFA及びグリセロールが得られ、続いてグリセロールが分離され、グリセロールがFFAと少なくとも部分的に酵素再エステル化されてMAG、及び任意選択でいくつかのDAG、及び/又はいくつかの例では残留FFAが得られる。本明細書に別段の定めがない限り、EMOは、TAGを実質的に含まない(検出可能なレベル未満)と理解されるべきである。いくつかの実施形態において、EMOは、5%未満のTAGを有することができる。
【0039】
本明細書で使用される場合、「遊離脂肪酸油(FFA油)」は、出発油源中のTAGの酵素加水分解から生じる遊離脂肪酸をFFA及びグリセロールに含み、続いてグリセロールを除去する油を指す。FFA油は、FFA油に溶解され得るいくつかのグリセロールを含むことができることを理解されたい。
【0040】
EMO及びFFA油の製造方法、及びその特性は、2018年10月12日に出願された国際特許出願第PCT/US2018/055583号に開示され、2020年1月17日に出願されたWO2019/075307及びPCT/US2020/014182として公開され、WO2020/150661、及び米国特許出願公開第2020/0146307号(米国第16/746,700号)として公開され、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
本明細書で使用される場合、「非油成分」は、MAG、DAG、TAG、又はFFAではない油源に天然に存在する成分である。
【0042】
本明細書で使用される場合、「治療有効量」は、所望の治療応答を効果的にもたらす本開示の組成物の量を指す。例として、限定されないが、がんの増殖を遅らせるか、若しくはがんを縮小させるか、又は疼痛若しくは炎症を軽減するのに有効な量は、「治療有効量」であり得る。特定の治療有効量は、治療されている特定の状態、対象の身体状態、治療されている対象のタイプ、治療の期間、併用療法の性質(ある場合)、及び使用されている特定の製剤、並びに組成物の構造などの要因によって変化する。
【0043】
本明細書で使用される場合、「活性成分」は、疾患の診断、治癒、緩和、治療若しくは予防に使用すること、又は哺乳動物、好ましくはヒトなどの対象の身体の構造若しくは機能に影響を与えることを意図している物質である。例として、限定されないが、活性成分は、ステロイド、ペプチド、タンパク質、合成化学分子、植物抽出物、ビタミン、核酸、及び酸化防止剤を含むがこれらに限定されない、薬学的に活性な物質であり得る。
【0044】
本明細書で使用される場合、「対象」は、ヒト又は動物などの任意の生物を指す。
【0045】
2つの重要な要因は、電荷によるエマルション生成及び安定性-界面張力及び反発の潜在的な成功を決定することができる。
【0046】
流体の表面張力は、エマルションを形成する傾向を決定する。界面活性剤を添加することにより、表面張力を低下させることができる。ほとんどの界面活性剤は両親媒性化合物である。乳化剤は、油水界面に濃縮することができ、界面張力の大幅な低減をもたらし、結果として、エマルションを形成するためのエネルギーを大幅に低減する。表面活性剤を添加したときの界面張力の低下にもかかわらず、界面の自由エネルギーは正のままであり、熱力学的不安定性の持続状態を残す。
【0047】
乳化剤を添加することにより、乳化剤の安定性を向上させることができる。乳化剤は、多くの場合、疎水性末端(例えば、長鎖炭化水素)及び荷電末端(例えば、カルボン酸)を有する。乳化剤は、液滴又は粒子の表面を被覆する。エマルション安定性は、多くの場合、エマルション液滴の表面に反発電荷が存在することによって説明される。このエネルギーバリアの大きさが粒子の運動エネルギーを超える場合、懸濁液は安定である。ζ電位(「ゼータ電位」)は、反発の典型的な尺度である。一般に、+/-30mV以上のゼータ電位は、良好な安定性を保証する。
【0048】
ナノエマルション不連続相粒子/液滴のサイズは、典型的には、動的光散乱(DLS)を使用して測定することができる。DLSは、典型的にはサブミクロン領域内の分子及び粒子のサイズ及びサイズ分布を測定するための非侵襲的で十分に確立された技術である。懸濁液中の粒子又は分子のブラウン運動は、レーザー光を異なる強度で散乱させ、建設的及び破壊的干渉のために時間の経過とともに変化させる。これらの強度変動の分析は、ストークス-アインシュタイン関係を使用して、基礎となる拡散係数、したがって、粒子径をもたらす。典型的な結果としては、以下を含むことができる:(1)平均又は「Z平均サイズ」、すなわち、単純な累積適合を介して定義される全体平均サイズ、(2)多分散指数(PDI)、すなわち、(強制的な)単一ガウスピークが結果にどれだけ広く適合しなければならないかの指標(0.0は完全に単分散であり、1.0は極端に多分散である)、又は(3)指示された各ピークの平均ピークサイズ及び標準偏差、並びに種に由来する相対シグナル強度(%強度)を有するマルチピーク分析から得られたサイズ分布。径は、一般に、「ナノメートル単位の直径」(d、nm)として表すことができる。
【0049】
ゼータ電位は、分散媒体と粒子に取り付けられた流体の静止層との間の電位差として定義することができ、電気泳動光散乱(ELS)によって測定することができる。ELSは、分散液中の粒子、又は溶液中の分子の電気泳動度を測定するために使用され得る技術である。この移動度は、異なる実験条件下で材料の比較を可能にするために、多くの場合、ゼータ電位に変換される。このコンセプトはDLSに似ているが、移動度及び強度の変動は、印加電界の影響下で研究されている。基本的な物理的原理は、電気泳動の原理である。2つの電極を含有するセルに分散液を導入する。次いで、電界が電極に印加され、正味の電荷を有する粒子又は分子は、それらのゼータ電位に関連する移動度として知られる速度で反対電荷をもつ電極に向かって移動する。典型的な結果としては、以下を含むことができる:(1)ゼータ電位、すなわち、試料中の分散した、例えば、油の粒子の全体的な平均ゼータ電位、又は(2)導電性、電気泳動度は、多くの場合、mS/cmでも報告される。
【0050】
ナノエマルション組成物
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%の遊離脂肪酸(FFA)の油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち80重量%以下のトリアシルグリセロール(TAG)を含み、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0051】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油及び80重量%以下のTAGの油を含み、油が油中に天然に存在する非油成分を含み、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0052】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)を含み、MAG及びFFAが共通の第1の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0053】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量の少なくとも5重量%の量でMAGも含み、MAG及びFFAがそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0054】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量のうち少なくとも5重量%の量でモノアシルグリセロール(MAG)及びジアシルグリセロール(DAG)を含み、MAG及びFFAが共通の第1の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均粒子サイズを有する、組成物が提供される。
【0055】
いくつかの実施形態において、液体中に分散された油を含み、油が液滴又は粒子の形態にあり、少なくとも2重量%のFFAの油を含み、FFAが2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油が油の総重量の少なくとも5重量%の量でMAG及びDAGも含み、MAG及びFFAがそれぞれ第1の油源及び第2の油源に由来し、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、組成物が提供される。
【0056】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、少なくとも2重量%のFFA油を含むことができる。例として、限定されないが、油は、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8重量%、少なくとも9重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%のFFAの油を含むことができる。更なる例として、限定されないが、油は、約2重量%~約99重量%、約5重量%~約99重量%、約10重量%~約99重量%、約15重量%~約99重量%、約20重量%~約99重量%、約25重量%~約99重量%、約30重量%~約99重量%、約35重量%~約99重量%、約40重量%~約99重量%、約50重量%~約99重量%、約60重量%~約99重量%、約70重量%~約99重量%、約80重量%~約99重量%、約90重量%~約99重量%、約5重量%~約90重量%、約5重量%~約80重量%、約5重量%~約75重量%、約5重量%~約70重量%、約5重量%~約60重量%、約5重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約5重量%~約30重量%、約5重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約90重量%、約10重量%~約80重量%、約10重量%~約75重量%、約10重量%~約70重量%、約10重量%~約60重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約30重量%、約10重量%~約25重量%、約10重量%~約20重量%、約20重量%~約90重量%、約20重量%~約80重量%、約20重量%~約75重量%、約20重量%~約70重量%、約20重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約20重量%~約40重量%、約20重量%~約30重量%、約20重量%~約25重量%、約25重量%~約90重量%、約25重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%、約25重量%~約70重量%、約25重量%~約60重量%、約25重量%~約50重量%、約25重量%~約40重量%、約25重量%~約30重量%、約30重量%~約90重量%、約30重量%~約80重量%、約30重量%~約75重量%、約30重量%~約70重量%、約30重量%~約60重量%、約30重量%~約50重量%、約30重量%~約40重量%、約40重量%~約90重量%、約40重量%~約80重量%、約40重量%~約75重量%、約40重量%~約70重量%、約40重量%~約60重量%、約40重量%~約50重量%、約50重量%~約90重量%、約50重量%~約80重量%、約50重量%~約75重量%、約50重量%~約70重量%、約50重量%~約60重量%、約60重量%~約90重量%、約60重量%~約80重量%、約60重量%~約75重量%、約60重量%~約70重量%、約70重量%~約90重量%、約70重量%~約80重量%、約80重量%~約90重量%、約9重量%~約37重量%、約2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、75重量%、80重量%、90重量%、95重量%、又は99重量%のFFAの油を含むことができる。更に更なる例として、限定されないが、最小量のMAG及び/又はDAGが列挙されていない前述の実施形態のいずれかにおいて、FFAは、最大約100重量%の油で存在することができる。
【0057】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下を含むことができるか、又はトリアシルグリセロール(TAG)を実質的に含まない。更なる例として、油は、薄層クロマトグラフィー(TLC)によって定性的に評価されるような測定可能なTAGを有し得ない。この方法では、油の構成成分を、TLCプレート(無機バインダーを有するAnaltech UniplateシリカゲルGHL、20×20cm、250μm)を使用して、溶媒(ヘキサン:ジエチルエーテル:酢酸(70:30:1)溶液を使用して分離する。典型的な試料サイズは、0.2μLである。溶媒フロントがプレートの上部近く(約1cm)まで達した後、プレートをTLCタンクから取り出し、溶媒をヒュームフードで蒸発させる。構成成分は、TLCタンク内のヨウ素蒸気(室温で)及び比色イメージングによって推定される相対強度で可視化される。構成成分は、標準的なHPLC及びGC/MS方法によって定量的に測定することもできる。更に別の例として、油は、ガスクロマトグラフィー(GC)又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって評価されるような測定可能なTAGを有し得ない。例として、限定されないが、HPLCは、以下のHPLC条件下で実施することができる。C18カラム、4.6mm内径×250mm、5um、30℃でのカラム温度、荷電エアロゾル検出器、75%アセトニトリル、12%メタノール、8%水、4%テトラヒドロフラン、及び0.3%酢酸からなる移動相A、90%アセトン及び10%アセトニトリルからなる移動相B、以下の勾配プロファイル:MAG、DAG、TAG及びFFA較正標準を使用して、0~5分間の1.5mL/分で100%A、5~11分間の1.5mL/分で100%A~96%A、11~24分間の1.5mL/分で96%A~37%A、24~35分間の1.5mL/分で37%A~32%A、35~45分間の1.5mL/分で32%A~18%A、45~58分の1.9mL/分で18%A~15%A、58~60分の1.9mL/分で15%A~5%A、60~63分の1.5mL/分で5%A~100%A、63~65分の1.5mL/分で100%A。グリセリド及び遊離脂肪酸の定量的測定方法は、例として、限定されないが、パーム油中のグリセリド(モノ、ジ、及びトリグリセリド)及び遊離脂肪酸の同時分析、Application Note 1039,Thermo Fisher Scientific,Inc.,2012,Annex5を記載している。
【0058】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、2つ以上の異なる脂肪酸を含むことができる。例として、限定されないが、この油は、2、3、4、5つ、又はそれ以上の異なる脂肪酸を含むことができる。
【0059】
前述の実施形態のいずれかにおいて、2つ以上の異なる脂肪酸を含む遊離脂肪酸は、例として、限定されないが、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸(gondoic acid)、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択することができる。あるいは、2つ以上の異なる脂肪酸を含む脂肪酸は、各々独立して、C6脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C6:0、C7脂肪酸、C8脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C8:0脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C18:0脂肪酸、C18:0脂肪酸、C18:1脂肪酸、C18:2脂肪酸、又はC18:3脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C20:5脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C22:6脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択され得る。本明細書で使用される場合、C18は、ステアリン酸(C18:0)を指すと理解されるべきである。
【0060】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、油中に天然に存在する非油成分を含むことができる。例として、限定されないが、油中に天然に存在する非油成分は、セラミドホスファートなどのグリコスフィンゴ脂質のうちの1つ以上、モノガラクトシルジアシルグリセロールなどのグリコグリセロ脂質、ホスファチジルメタノールなどのホファチジルアルコール、シトステリルエステルなどのステロイド、カンペステロールエステルなどの天然脂質、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール(cycloarterenol)、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質(glucolipid)、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、トリテルペノイド、補酵素、又はそれらの組み合わせを含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、油又は油源に由来及び天然に存在し、かつα-トコフェロール、β-トコフェロール、δ-トコフェロール、γ-トコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、δ-トコトリエノール、及びγ-トコトリエノールからなる群から選択される、非油成分を含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、油源に由来及び天然に存在し、かつセラミドホスファート、モノグラクトジアシルグリセロール、ホスファチジルメタノール、シトステリルエステル、カンペストロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、非油成分を含むことができる。非油成分のレベルは、油源中のレベルと同じか、又はそれを超え得ることを理解されたい。例として、限定されないが、非油構成成分は、LC/MS/MS分析によって決定することができる。
【0061】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、モノアシルグリセロール(MAG)を更に含むことができる。例として、限定されないが、MAGは、油の総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約40重量%、約50重量%、約60重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約90重量%、約95重量%、約98重量%、約5重量%~約98重量%、約5重量%~約95重量%、約5重量%~約90重量%、約5重量%~約80重量%、約5重量%~約75重量%、約5重量%~約70重量%、約5重量%~約60重量%、約5重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約5重量%~約30重量%、約5重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約98重量%、約10重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約10重量%~約80重量%、約10重量%~約75重量%、約10重量%~約70重量%、約10重量%~約60重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約30重量%、約10重量%~約25重量%、約10重量%~約20重量%、約20重量%~約98重量%、約20重量%~約95重量%、約20重量%~約90重量%、約20重量%~約80重量%、約20重量%~約75重量%、約20重量%~約70重量%、約20重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約20重量%~約40重量%、約20重量%~約30重量%、約20重量%~約25重量%、約25重量%~約98重量%、約25重量%~約95重量%、約25重量%~約90重量%、約25重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%、約25重量%~約70重量%、約25重量%~約60重量%、約25重量%~約50重量%、約25重量%~約40重量%、約25重量%~約30重量%、約30重量%~約98重量%、約30重量%~約95重量%、約30重量%~約90重量%、約30重量%~約80重量%、約30重量%~約75重量%、約30重量%~約70重量%、約30重量%~約60重量%、約30重量%~約50重量%、約30重量%~約40重量%、約40重量%~約98重量%、約40重量%~約95重量%、約40重量%~約90重量%、約40重量%~約80重量%、約40重量%~約75重量%、約40重量%~約70重量%、約40重量%~約60重量%、約40重量%~約50重量%、約50重量%~約98重量%、約50重量%~約95重量%、約50重量%~約90重量%、約50重量%~約80重量%、約50重量%~約75重量%、約50重量%~約70重量%、約50重量%~約60重量%、約60重量%~約98重量%、約60重量%~約95重量%、約60重量%~約90重量%、約60重量%~約80重量%、約60重量%~約75重量%、約60重量%~約70重量%、約70重量%~約98重量%、約70重量%~約95重量%、約70重量%~約90重量%、約70重量%~約80重量%、約70重量%~約75重量%、約75重量%~約98重量%、約75重量%~約95重量%、約75重量%~約90重量%、約75重量%~約80重量%、約80重量%~約98重量%、約80重量%~約95重量%、約80重量%~約90重量%、約90重量%~約98重量%、約90重量%~約95重量%、又は約95重量%~約98重量%の量で油中に存在することができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、ジアシルグリセロール(DAG)を更に含むことができる。例として、限定されないが、DAGは、油の総重量のうち約5重量%超、約5重量%~約66重量%、約10重量%~約66重量%、約20重量%~約66重量%、約30重量%~約66重量%、約30重量%~約66重量%、約40重量%~約66重量%、約50重量%~約66重量%、約5重量%~約50重量%、約10重量%~約50重量%、約20重量%~約50重量%、約30重量%~約50重量%、約40重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約10重量%~約40重量%、約20重量%~約40重量%、約30重量%~約40重量%、約5重量%~約30重量%、約10重量%~約30重量%、約20重量%~約30重量%、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、又は約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、若しくは66重量%の量で油中に存在することができる。あるいは、前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、MAG及びDAGを更に含むことができる。例として、限定されないが、MAG及びDAGは、油の総重量のうち少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約40重量%、約50重量%、約60重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約90重量%、約95重量%、約98重量%、約5重量%~約98重量%、約5重量%~約95重量%、約5重量%~約90重量%、約5重量%~約80重量%、約5重量%~約75重量%、約5重量%~約70重量%、約5重量%~約60重量%、約5重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約5重量%~約30重量%、約5重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約98重量%、約10重量%~約95重量%、約10重量%~約90重量%、約10重量%~約80重量%、約10重量%~約75重量%、約10重量%~約70重量%、約10重量%~約60重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約30重量%、約10重量%~約25重量%、約10重量%~約20重量%、約20重量%~約98重量%、約20重量%~約95重量%、約20重量%~約90重量%、約20重量%~約80重量%、約20重量%~約75重量%、約20重量%~約70重量%、約20重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約20重量%~約40重量%、約20重量%~約30重量%、約20重量%~約25重量%、約25重量%~約98重量%、約25重量%~約95重量%、約25重量%~約90重量%、約25重量%~約80重量%、約25重量%~約75重量%、約25重量%~約70重量%、約25重量%~約60重量%、約25重量%~約50重量%、約25重量%~約40重量%、約25重量%~約30重量%、約30重量%~約98重量%、約30重量%~約95重量%、約30重量%~約90重量%、約30重量%~約80重量%、約30重量%~約75重量%、約30重量%~約70重量%、約30重量%~約60重量%、約30重量%~約50重量%、約30重量%~約40重量%、約40重量%~約98重量%、約40重量%~約95重量%、約40重量%~約90重量%、約40重量%~約80重量%、約40重量%~約75重量%、約40重量%~約70重量%、約40重量%~約60重量%、約40重量%~約50重量%、約50重量%~約98重量%、約50重量%~約95重量%、約50重量%~約90重量%、約50重量%~約80重量%、約50重量%~約75重量%、約50重量%~約70重量%、約50重量%~約60重量%、約60重量%~約98重量%、約60重量%~約95重量%、約60重量%~約90重量%、約60重量%~約80重量%、約60重量%~約75重量%、約60重量%~約70重量%、約70重量%~約98重量%、約70重量%~約95重量%、約70重量%~約90重量%、約70重量%~約80重量%、約70重量%~約75重量%、約75重量%~約98重量%、約75重量%~約95重量%、約75重量%~約90重量%、約75重量%~約80重量%、約80重量%~約98重量%、約80重量%~約95重量%、約80重量%~約90重量%、約90重量%~約98重量%、約90重量%~約95重量%、又は約95重量%~約98重量%の量で油中に存在することができる。
【0062】
前述の実施形態のいずれかにおいて、FFAは、MAGの重量パーセントに基づいて適用可能に存在し得、その逆も可能である。前述の実施形態のいずれかにおいて、MAG及びFFAの組み合わせは、油の総重量の約60重量%~約95重量%であり得る。例として、限定されないが、MAG及びFFAの総組み合わせは、油の総重量のうち約60重量%~約95重量%、約70重量%~約95重量%、約75重量%~約95重量%、約80重量%~約95重量%、約90重量%~約95重量%、約60重量%~約90重量%、約70重量%~約90重量%、約75重量%~約90重量%、約80重量%~約90重量%、約60重量%~約80重量%、約70重量%~約80重量%、約75重量%~約80重量%、約60重量%~約75重量%、約70重量%~約75重量%、約60重量%~約70重量%、又は約60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、若しくは95重量%であり得る。
【0063】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油中のMAGは、1を超えるsn-1置換対sn-2置換の比率を有することができる。例として、限定されないが、油中のMAGは、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50又は100を超えるsn-1置換対sn-2置換の比率を有することができる。
【0064】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、C6:0、C8:0、C10、C12、C14、C16、C18、C18:1、C18:2、C18:3、C20、及びC22のうちの2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個を含む脂肪酸プロファイルを有し得、各脂肪酸の範囲は、総脂肪酸含有量のうちの約0.1%~85%である。例として、限定されないが、各脂肪酸について、量は、総脂肪酸含有量のうちの約0.1%~約85%、約0.5%~約85%、約1%~約85%、約2%~約85%、約3%~約85%、約4%~約85%、約5%~約85%、約10%~約85%、約15%~約85%、約20%~約85%、約25%~約85%、約30%~約85%、約35%~約85%、約40%~約85%、約45%~約85%、約50%~約85%、約55%~約85%、約60%~約85%、約65%~約85%、約70%~約85%、約75%~約85%、約80%~約85%、約0.1%~約80%、約0.5%~約80%、約1%~約80%、約2%~約80%、約3%~約80%、約4%~約80%、約5%~約80%、約10%~約80%、約15%~約80%、約20%~約80%、約25%~約80%、約30%~約80%、約35%~約80%、約40%~約80%、約45%~約80%、約50%~約80%、約55%~約80%、約60%~約80%、約65%~約80%、約70%~約80%、約75%~約80%、約0.1%~約75%、約0.5%~約75%、約1%~約75%、約2%~約75%、約3%~約75%、約4%~約75%、約5%~約75%、約10%~約75%、約15%~約75%、約20%~約75%、約25%~約75%、約30%~約75%、約35%~約75%、約40%~約75%、約45%~約75%、約50%~約75%、約55%~約75%、約60%~約75%、約65%~約75%、約70%~約75%、約0.1%~約70%、約0.5%~約70%、約1%~約70%、約2%~約70%、約3%~約70%、約4%~約70%、約5%~約70%、約10%~約70%、約15%~約70%、約20%~約70%、約25%~約70%、約30%~約70%、約35%~約70%、約40%~約70%、約45%~約70%、約50%~約70%、約55%~約70%、約60%~約70%、約65%~約70%、約0.1%~約65%、約0.5%~約65%、約1%~約65%、約2%~約65%、約3%~約65%、約4%~約65%、約5%~約65%、約10%~約65%、約15%~約65%、約20%~約65%、約25%~約65%、約30%~約65%、約35%~約65%、約40%~約65%、約45%~約65%、約50%~約65%、約55%~約65%、約60%~約65%、約0.1%~約60%、約0.5%~約60%、約1%~約60%、約2%~約60%、約3%~約60%、約4%~約60%、約5%~約60%、約10%~約60%、約15%~約60%、約20%~約60%、約25%~約60%、約30%~約60%、約35%~約60%、約40%~約60%、約45%~約60%、約50%~約60%、約55%~約60%、約0.1%~約55%、約0.5%~約55%、約1%~約55%、約2%~約55%、約3%~約55%、約4%~約55%、約5%~約55%、約10%~約55%、約15%~約55%、約20%~約55%、約25%~約55%、約30%~約55%、約35%~約55%、約40%~約55%、約45%~約55%、約50%~約55%、約0.1%~約50%、約0.5%~約50%、約1%~約50%、約2%~約50%、約3%~約50%、約4%~約50%、約5%~約50%、約10%~約50%、約15%~約50%、約20%~約50%、約25%~約50%、約30%~約50%、約35%~約50%、約40%~約50%、約45%~約50%、約0.1%~約45%、約0.5%~約45%、約1%~約45%、約2%~約45%、約3%~約45%、約4%~約45%、約5%~約45%、約10%~約45%、約15%~約45%、約20%~約45%、約25%~約45%、約30%~約45%、約35%~約45%、約40%~約45%、約0.1%~約40%、約0.5%~約40%、約1%~約40%、約2%~約40%、約3%~約40%、約4%~約40%、約5%~約40%、約10%~約40%、約15%~約40%、約20%~約40%、約25%~約40%、約30%~約40%、約35%~約40%、約0.1%~約35%、約0.5%~約35%、約1%~約35%、約2%~約35%、約3%~約35%、約4%~約35%、約5%~約35%、約10%~約35%、約15%~約35%、約20%~約35%、約25%~約35%、約30%~約35%、約0.1%~約30%、約0.5%~約30%、約1%~約30%、約2%~約30%、約3%~約30%、約4%~約30%、約5%~約30%、約10%~約30%、約15%~約30%、約20%~約30%、約25%~約30%、約0.1%~約25%、約0.5%~約25%、約1%~約25%、約2%~約25%、約3%~約25%、約4%~約25%、約5%~約25%、約10%~約25%、約15%~約25%、約20%~約25%、約0.1%~約20%、約0.5%~約20%、約1%~約20%、約2%~約20%、約3%~約20%、約4%~約20%、約5%~約20%、約10%~約20%、約15%~約20%、約0.1%~約15%、約0.5%~約15%、約1%~約15%、約2%~約15%、約3%~約15%、約4%~約15%、約5%~約15%、約10%~約15%、約0.1%~約10%、約0.5%~約10%、約1%~約10%、約2%~約10%、約3%~約10%、約4%~約10%、約5%~約10%、約0.1%~約5%、約0.5%~約5%、約1%~約5%、約2%~約5%、約3%~約5%、約4%~約5%、約0.1%~約4%、約0.5%~約4%、約1%~約4%、約2%~約4%、約3%~約4%、約0.1%~約3%、約0.5%~約3%、約1%~約3%、約2%~約3%、約0.1%~約2%、約0.5%~約2%、約1%~約2%、約0.1%~約1%、約0.5%~約1%、or約0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%又は85%であり得る。
【0065】
例として、限定されないが、油が亜麻仁油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、約10%~約20%の量のC18:1、約10%~約20%の量のC18:2、及び約50%~約65%の量のC18:3由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0066】
例として、限定されないが、油がMCT油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC8:0、及び油の総脂肪酸含有量のうち約35%~約50%の量のC10由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0067】
例として、限定されないが、油がローズヒップ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、油の総脂肪酸含有量のうち約45%~約55%の量のC18:2、及び油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0068】
例として、限定されないが、油がゴマ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18、総脂肪酸含有量のうち約35%~約45%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約30%~約45%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0069】
例として、限定されないが、油がヘンプシード油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC18:1、総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC18:2、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0070】
例として、限定されないが、油がヒマワリ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0071】
例として、限定されないが、油がキャノーラ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約55%~約70%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0072】
例として、限定されないが、油がアーモンド油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約10%~約25%の量のC18:2の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0073】
例として、限定されないが、油がオリーブ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約65%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約5%~約15%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0074】
例として、限定されないが、油がオート麦油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約45%~約60%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0075】
本開示のEMO、FFA及びナノエマルションを生成するために使用されるものを含む、本明細書に記載される油は、約55~65%のC8、35~45%のC10、及び約0%~約10%の異なる鎖長だが、好ましくは2%以下の他の鎖長を含むMCT油であり得る。
【0076】
前述の実施形態のいずれかにおいて、液滴又は粒子は、約-30mV未満の平均ゼータ電位を有することができる。例として、限定されないが、液滴又は粒子は、約-35mV未満、約-40mV未満、約-45mV未満、約-50mV未満、約-60mV未満、約-70mV未満、約-30mV~約-80mV、約-30mV~約-75mV、約-30mV~約-70mv、約-30mV~約-60mV、約-30mV~約-50mV、約-30mV~約-40mV、約-40mV~約-80mV、約-40mV~約-75mV、約-40mV~約-70mV、約-40mV~約-60mV、約-40mV~約-50mV、約-50mV~約-80mV、約-50mV~約-75mV、約-50mV~約-70mV、約-50mV~約-60mV、約-60mV~約-80mV、約-60mV~約-75mV、約-60mV~約-70mV、約-70mV~約-80mV、約-70mV~約-75mV、約-30mV、-35mV、-40mV、-45mV、-50mV、-60mV、-70mV、-75mV、又は-90mVの平均ゼータ電位を有することができる。ある特定の態様において、ゼータ電位は、電気泳動光散乱によって測定することができる。
【0077】
前述の実施形態のいずれかにおいて、液滴又は粒子は、約0.3未満の多分散指数(PDI)を有することができる。例として、限定されないが、液滴又は粒子は、約0.3未満、約0.25未満、約0.2未満、約0.175未満、約0.15~約0.3、約0.2~約0.3、約0.25~約0.3、約0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29又は0.3のPDIを有することができる。ある特定の態様において、PDIは、動的光散乱によって測定することができる。
【0078】
前述の実施形態のいずれかにおいて、液滴又は粒子は、約300nm以下のZ平均サイズを有することができる。例として、限定されないが、液滴又は粒子は、約300nm以下、約275nm以下、約250nm以下、約225nm以下、約200nm以下、約175nm以下、約150nm以下、約100nm~約300nm、約100nm~約250nm、約100nm~約200nm、約150nm~約300nm、約150nm~約250nm、約150nm~約200nm、約200nm~約300nm、約200nm~約250nm、約250nm~約300nm、約150nm、約160nm、約170nm、約175nm、約180nm、約190nm、約200nm、約210nm、約220nm、約225nm、約230nm、約240nm、約250nm、約260nm、約270nm、約275nm、約280nm、約290nm、又は約300nmのZ平均サイズを有することができる。ある特定の態様において、Z平均サイズは、動的光散乱によって測定することができる。
【0079】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解と、モノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化と、FFA油を得るためのグリセロールの除去を伴う、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解、並びにモノアシルグリセロール(MAG)及び遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロール(DAG)を得るためのFFAの酵素再エステル化の両方と、からなる群から選択される酵素処理に供した油源由来の加工油を含むことができる。例として、限定されないが、油又はその一部は、遊離脂肪酸及びグリセロールを得るための酵素加水分解、遊離脂肪酸油からのグリセロールの分離、並びにモノアシルグリセロール、遊離脂肪酸、及び任意選択でジアシルグリセロールを得るためのその後の酵素再エステル化に供した酵素修飾油(EMO)であり得る。そのように処理された油は、単一の油源又は酵素処理に供する油源の組み合わせ由来であり得ることを理解されたい。単一又は複数の油源由来のEMO及び/又はFFA油を酵素処理後にブレンドして、本開示の組成物中の油を製剤化することができることを更に理解されたい。したがって、いくつかの実施形態において、油は、1、2、3、4、5つ以上の油源由来のEMO及びFFA油のブレンドを含むことができる。EMO及び/又はFFA油は、本開示の組成物中の油を得るために、未修飾のTAG油とブレンドすることもできることを同様に理解されたい。したがって、いくつかの実施形態において、油は、第1の油源及び第2の油源の各々由来の2つ以上の加工油のブレンドを含むことができる。例として、限定されないが、この油は、2、3、4つ、又はそれ以上の加工油のブレンドを含むことができる。
【0080】
したがって、いくつかの実施形態において、組成物中のMAG、及び任意選択で、DAG、又はその一部は、第1の油源に由来し得る。更なる実施形態において、FFA、又はその一部は、第2の油源に由来し得る。他の実施形態において、FFA、又はその一部は、第1の油源と同じ油源に由来する。異なる油由来のMAG、DAG、TAG、及びFFAの様々な組み合わせが使用され得ることを理解されたい。前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、単一の油源、2つの油源、3つの油源、4つの油源、5つ以上の油源に由来し得る。
【0081】
前述の実施形態のいずれかにおいて、MAGは、2つ以上の異なるMAGを含むことができる。例として、限定されないが、MAGは、2、3、4、5つ、又はそれ以上の異なるMAGを含むことができる。更なる例として、限定されないが、MAGは、モノカプロイン、モノカプリリン、モノカプリン、モノラウリン、モノミリスチン、モノパルミチン、モノステアリン、モノオレイン、モノリノレイン、モノリノレニン、モノエイコサペンタエノイン、モノドコサヘキサエノイン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
【0082】
油は、例として、限定されないが、単一の油源由来のEMOなどの単一の油源及びタイプ由来のものであり得るが、注目されるように、油は、複数の油源由来の構成成分を含むことができる。例として、限定されないが、油は、第1の油源由来のEMO及び第2の油源由来のFFA油を含むことができる。更なる例として、限定されないが、油は、第1の油源由来の第1のEMO及び第2の油源由来の第2のEMOを含むことができる。更に更なる例として、油は、第1の油源由来の第1のEMO、第2の油源由来の第2のEMO、及び第3の油源由来のFFA油を含むことができる。したがって、本開示のナノエマルションを形成するために使用される、油源由来の油構成成分の任意の組み合わせは、たとえ未修飾のTAG油であっても、本開示の範囲内であることを理解されたい。更に更なる例として、EMOが使用される場合、EMOは2つ以上の油源に由来し得る。第1の油源がEMOである場合、組成物中のFFAの少なくとも一部分は、EMO及び第1の油源に由来し得ることを理解されたい。
【0083】
前述の実施形態のいずれかにおいて、例として、限定されないが、EMO及び/又はFFA油などの油又はその一部は、植物、動物、魚、藻類油、及びそれらの組み合わせから選択される油源に由来し得る。前述の実施形態のいずれかにおいて、例として、限定されないが、油は、オリーブ油、アーモンド油、キャノーラ油、ココナッツ油、綿実油、パーム核油、パームオレイン油、パームステアリン油、ピーナッツ油、亜麻仁油、ヒマワリ種子油、トウモロコシ油、グレープシード油、ザクロ油、ローズヒップ油、ヘンプシード油、ウチワサボテン油、中鎖脂肪酸油、サフラワー油、ゴマ油、クルミ油、パーム油、大豆油、魚油、イワシ油、アンチョビ油、藻油、鶏脂肪、ラード、オキアミ油、アボカド油、マスタード油、米ぬか油、オート麦油、ナツメグバター、マカダミアナッツ油、カカオバター、菜種油、ポピーシード油、ヒマシ油、食用油、薬用油、及びそれらの組み合わせに由来することができる。例として、限定されないが、第1及び第2の油源が利用され、これらは、オリーブ油、アーモンド油、キャノーラ油、ココナッツ油、綿実油、パーム核油、パームオレイン油、パームステアリン油、ピーナッツ油、亜麻仁油、ヒマワリ種子油、トウモロコシ油、グレープシード油、ザクロ油、ローズヒップ油、ヘンプシード油、ウチワサボテン油、中鎖脂肪酸油、サフラワー油、ゴマ油、クルミ油、パーム油、大豆油、魚油、イワシ油、アンチョビ油、藻油、鶏脂肪、ラード、オキアミ油、アボカド油、マスタード油、米ぬか油、オート麦油、ナツメグバター、マカダミアナッツ油、カカオバター、菜種油、ポピーシード油、ヒマシ油、食用油、薬用油、及びそれらの組み合わせに由来することができる。本開示の組成物の油は、様々な原油由来の2、3、4つ又はそれ以上の油を含むことができることを更に理解されたい。
【0084】
いくつかの実施形態において、油は、未修飾のTAG油構成成分を含むことができる。TAG油構成成分は、植物、動物、魚、藻類油、及びそれらの組み合わせから選択される油であり得る。例として、限定されないが、未修飾のTAG油構成成分は、オリーブ油、アーモンド油、キャノーラ油、ココナッツ油、綿実油、パーム核油、パームオレイン油、パームステアリン油、ピーナッツ油、亜麻仁油、ヒマワリ種子油、トウモロコシ油、グレープシード油、ザクロ油、ローズヒップ油、ヘンプシード油、ウチワサボテン油、中鎖脂肪酸油、サフラワー油、ゴマ油、クルミ油、パーム油、大豆油、魚油、イワシ油、アンチョビ油、藻油、鶏脂肪、ラード、オキアミ油、アボカド油、マスタード油、米ぬか油、オート麦油、ナツメグバター、マカダミアナッツ油、カカオバター、菜種油、ポピーシード油、ヒマシ油、食用油、薬用油、及びそれらの組み合わせであり得る。例として、限定されないが、第1及び第2の油源が利用され、これらは、オリーブ油、アーモンド油、キャノーラ油、ココナッツ油、綿実油、パーム核油、パームオレイン油、パームステアリン油、ピーナッツ油、亜麻仁油、ヒマワリ種子油、トウモロコシ油、グレープシード油、ザクロ油、ローズヒップ油、ヘンプシード油、ウチワサボテン油、中鎖脂肪酸油、サフラワー油、ゴマ油、クルミ油、パーム油、大豆油、魚油、イワシ油、アンチョビ油、藻油、鶏脂肪、ラード、オキアミ油、アボカド油、マスタード油、米ぬか油、オート麦油、ナツメグバター、マカダミアナッツ油、カカオバター、菜種油、ポピーシード油、ヒマシ油、食用油、薬用油、及びそれらの組み合わせに由来することができる。本開示の組成物の油は、様々な油源由来の2、3、4つ又はそれ以上の油を含むことができることを更に理解されたい。前述の実施形態のいずれかにおいて、TAG油構成成分は、最大80重量%の油で存在することができる。例として、限定されないが、TAG油構成成分は、約0.1%~約80重量%、約1%~約80重量%、約5%~約80重量%、約10%~約80重量%、約20%~約80重量%、約30%~約80重量%、約40%~約80重量%、約50%~約80重量%、約60%~約80重量%、約70%~約80重量%、約0.1%~約70重量%、約1%~約70重量%、約5%~約70重量%、約10%~約70重量%、約20%~約70重量%、約30%~約70重量%、約40%~約70重量%、約50%~約70重量%、約60%~約70重量%、約0.1%~約60重量%、約1%~約60重量%、約5%~約60重量%、約10%~約60重量%、約20%~約60重量%、約30%~約60重量%、約40%~約60重量%、約50%~約60重量%、約0.1%~約50重量%、約1%~約50重量%、約5%~約50重量%、約10%~約50重量%、約20%~約50重量%、約30%~約50重量%、約40%~約50重量%、約0.1%~約40重量%、約1%~約40重量%、約5%~約40重量%、約10%~約40重量%、約20%~約40重量%、約30%~約40重量%、約0.1%~約30重量%、約1%~約30重量%、約5%~約30重量%、約10%~約30重量%、約20%~約30重量%、約0.1%~約20重量%、約1%~約20重量%、約5%~約20重量%、約10%~約20重量%、約0.1%~約10重量%、約1%~約10重量%、約5%~約10重量%、約0.1%~約5重量%、約1%~約5重量%、約0.1%~約1重量%、又は約0.1重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、若しくは約80重量%の油で存在することができる。
【0085】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、少なくとも1、2つ、又はそれ以上の脂肪酸の油を得るために使用される油源由来の脂肪酸プロファイルの約10%以内である脂肪酸プロファイルを含むことができる。2つ以上の油源が油を形成するために使用される態様において、脂肪酸プロファイルは、少なくとも1、2つ、又はそれ以上の脂肪酸のために油を形成するために使用される各油源のそれぞれの量に従って、油源由来の脂肪酸プロファイルの約10%以内であり得る。例として、限定されないが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10つ、又はそれ以上の脂肪酸についての油の脂肪酸プロファイルは、2つ以上の油源が使用される場合、油を形成するために使用される各油源のそれぞれの量に従って油源内の同じ脂肪酸についての、又は1つの油源のみが油を形成するために使用される場合、油源についての脂肪酸プロファイルの10%以内であり得る。更なる例として、限定されないが、脂肪酸プロファイルは、油源と比較して、油中の各脂肪酸について約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、又は1%以内であり得る。例えば、第1の油源が15%のC18脂肪酸を有する場合、EMOは、約5~25%、6~24%、7~23%、8~22%、9~21%、10~20%、11~19%、12~18%、13~17%、14~16%又は約15%のC18脂肪酸を有することができる。油が異なる供給源由来のEMO及びFFA油のブレンドである場合、脂肪酸の量は、EMO及びFFA油の比率、並びに出発脂肪酸プロファイルに従って変化することを理解されたい。例示的な脂肪酸プロファイルは、実験データに基づく例示的なEMO組成物も含む、以下の表に提供される。脂肪酸プロファイルについて、脂肪酸の量は、種、成長条件、及び他の変数に応じて、約3~5%自然に変化し得ることを理解されたい。予想される脂肪酸プロファイルは、既知の脂肪酸プロファイル並びに油中のEMO及び/又はFFA油の量に基づいて推定され得ることを理解されたい。
【表1-1】
【表1-2】
【0086】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、組成物の総重量のうち約0.001重量%~約90重量%であり得る。例として、限定されないが、油は、組成物の総重量のうち約0.001重量%~約90重量%、約0.01重量%~約90重量%、約0.1重量%~約90重量%、約1重量%~約90重量%、約2重量%~約90重量%、約3重量%~約90重量%、約4重量%~約90重量%、約5重量%~約90重量%、約10重量%~約90重量%、約20重量%~約90重量%、約30重量%~約90重量%、約40重量%~約90重量%、約50重量%~約90重量%、約60重量%~約90重量%、約70重量%~約90重量%、約80重量%~約90重量%、約0.001重量%~約80重量%、約0.01重量%~約80重量%、約0.1重量%~約80重量%、約1重量%~約80重量%、約2重量%~約80重量%、約3重量%~約80重量%、約4重量%~約80重量%、約5重量%~約80重量%、約10重量%~約80重量%、約20重量%~約80重量%、約30重量%~約80重量%、約40重量%~約80重量%、約50重量%~約80重量%、約60重量%~約80重量%、約70重量%~約80重量%、約0.001重量%~約70重量%、約0.01重量%~約70重量%、約1重量%~約70重量%、約2重量%~約70重量%、約3重量%~約70重量%、約4重量%~約70重量%、約5重量%~約70重量%、約10重量%~約70重量%、約20重量%~約70重量%、約30重量%~約70重量%、約40重量%~約70重量%、約50重量%~約70重量%、約60重量%~約70重量%、約0.001重量%~約60重量%、約0.01重量%~約60重量%、約0.1重量%~約60重量%、約1重量%~約60重量%、約2重量%~約60重量%、約3重量%~約60重量%、約4重量%~約60重量%、約5重量%~約60重量%、約10重量%~約60重量%、約20重量%~約60重量%、約30重量%~約60重量%、約40重量%~約60重量%、約50重量%~約60重量%、約0.001重量%~約50重量%、約0.01重量%~約50重量%、約0.1重量%~約50重量%、約1重量%~約50重量%、約2重量%~約50重量%、約3重量%~約50$、約4重量%~約50重量%、約5重量%~約50重量%、約10重量%~約50重量%、約20重量%~約50重量%、約30重量%~約50重量%、約30重量%~約50重量%、約0.001重量%~約40重量%、約0.01重量%~約40重量%、約0.1重量%~約40重量%、約1重量%~約40重量%、約2重量%~約40重量%、約3重量%~約40重量%、約4重量%~約40重量%、約5重量%~約40重量%、約10重量%~約40重量%、約20重量%~約40重量%、約30重量%~約40重量%、約0.001重量%~約30重量%、約0.01重量%~約30重量%、約0.1重量%~約30重量%、約1重量%~約30重量%、約2重量%~約30重量%、約3重量%~約30重量%、約4重量%~約30重量%、約5重量%~約30重量%、約10重量%~約30重量%、約20重量%~約30重量%、約0.001重量%~約20重量%、約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約20重量%、約1重量%~約20重量%、約2重量%~約20重量%、約3重量%~約20重量%、約4重量%~約20重量%、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約20重量%、約0.001重量%~約15重量%、約0.01重量%~約15重量%、約0.1重量%~約15重量%、約1重量%~約15重量%、約2重量%~約15重量%、約3重量%~約15重量%、約4重量%~約15重量%、約5重量%~約15重量%、約6重量%~約15重量%、約7重量%~約15重量%、約8重量%~約15重量%、約9重量%~約5重量%、約10重量%~約15重量%、約11重量%~約15重量%、約12重量%~約15重量%、約13重量%~約15重量%、約14重量%~約15重量%、約0.001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約10重量%、約0.1重量%~約10重量%、約1重量%~約10重量%、約2重量%~約10重量%、約3重量%~約10重量%、約4重量%~約10重量%、約5重量%~約10重量%、約0.001重量%~約5重量%、約0.01重量%~約5重量%、約0.1重量%~約5重量%、約1重量%~約5重量%、約2重量%~約10重量%、約2重量%~約5重量%、約3重量%~約10重量%、約3重量%~約5重量%、約4重量%~約10重量%、約4重量%~約5重量%、約1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、75重量%、80重量%、又は90重量%であり得る。
【0087】
前述の実施形態のいずれかにおいて、液体は、水又は任意の好適な極性媒体であり得る。例として、限定されないが、極性媒体は、水、脱イオン水、生理食塩水、緩衝水(例えば、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、クエン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、塩溶液(例えば、塩化ナトリウム又は塩化カリウム)、及び他の非水性溶液であり得る。
【0088】
前述の実施形態のいずれかにおいて、液滴又は粒子のZ平均サイズは、室温(22℃)で保存した場合、少なくとも14日間にわたって15%を超えて変化しない。例として、限定されないが、液滴又は粒子のZ平均サイズは、室温(22℃)で保存した場合、少なくとも14日間、21日間、又は28日間にわたって15%を超えて変化しない。更なる例として、限定されないが、液滴又は粒子のZ平均サイズは、室温(22℃)で保存した場合、14日間、21日間又は28日間にわたって、15%を超えて、10%を超えて、又は5%を超えて変化しない。
【0089】
前述の実施形態のいずれかにおいて、液滴又は粒子のZ平均サイズは、4℃で保存した場合、少なくとも14日間にわたって15%を超えて変化しない。例として、限定するものではないが、液滴又は粒子のZ平均サイズは、4℃で保存した場合、少なくとも14日間、21日間、又は28日間にわたって15%を超えて変化しない。更なる例として、限定されないが、液滴又は粒子のZ平均サイズは、4℃で保存した場合、14日間、21日間、又は28日間にわたって、15%を超えて、10%を超えて、又は5%を超えて変化しない。
【0090】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、液滴の形態にあり得る。あるいは、前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、粒子の形態にあり得る。例えば、ナノエマルションが固体脂質ナノエマルション(SLN)である場合、油は、粒子の形態にある。液滴は、液体の液滴を指し、粒子は、固体の粒子を指すことを理解されたい。
【0091】
前述の実施形態のいずれかにおいて、組成物は、液滴又は粒子の安定性を高めるのに十分な量で油中に天然に存在しない界面活性剤及び/又は乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤も含むことができない。例として、限定されないが、組成物は、ポリソルベート、リン脂質、ステロール、カチオン性脂質、ポロキサマー、ソルビタンエステル、糖エステル、ポリオキシエチレンコンジュゲート、ホスファチジルラプシデートアンモニウム、ポリフェノール、ポリビニルアルコール、レシチン、エタノール、リゾリン脂質、セラミド、トゥイーン、スパン、コリフォール、プロピレングリコール、ビタミンD、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール誘導体、ゴムアカシア、修飾ゴムアカシア、寒天、ガッティガム、修飾ガッティガム、ペクチン、カラゲナン、キサンタンガム、修飾デンプン、修飾アルギン酸塩、脂肪アルコール、エトキシル化ポリオール、及びそれらの組み合わせを含むことはできない。
【0092】
前述の実施形態のいずれかにおいて、組成物は、それぞれ組成物を増粘させるか、又は結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘又は結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤も含むことができない。例として、限定されないが、組成物は、メチルセルロース、コーンスターチ、アルギン酸ナトリウム、又はゼラチンを含むことはできない。更なる例として、限定されないが、組成物は、ポリグリセロール脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びそれらの組み合わせを含むことはできない。ある特定の態様において、組成物は、組成物を増粘させるのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘特性を有するいかなる外因性添加剤も含むことができない。ある特定の態様において、組成物は、結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤も含むことができない。他の態様において、組成物は、それぞれ組成物を増粘させるか、又は結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘又は結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤も含むことができない。
【0093】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO、FFA油及び/又は油は、3-モノクロロパンジオール及びグリシドール当量を実質的に含まないことが可能である。
【0094】
前述の実施形態のいずれかにおいて、組成物は、四級アミンを含むことができない。
【0095】
前述の実施形態のいずれかにおいて、組成物は、多価アルコールを含むことができない。
【0096】
前述の実施形態のいずれかにおいて、組成物は、胆汁塩を含むことができない。
【0097】
前述の実施形態のいずれかにおいて、液滴は、混合ミセルであり得る。あるいは、前述の実施形態のいずれかにおいて、粒子は、固体脂質粒子であり得る。
【0098】
いくつかの実施形態において、本開示の油を提供することと、極性の液体構成成分を提供することと、油と極性の液体構成成分とを組み合わせてナノエマルションプレミックスを形成することと、ナノエマルションプレミックスからナノエマルションを形成することと、を含み、ナノエマルションが油相及び極性の液相を含み、油相が極性の液相内に液滴又は粒子として分散され、液滴又は粒子が動的光散乱によって測定される場合、約300nm以下のZ平均サイズを有する、ナノエマルションを調製する方法が提供される。ある特定の態様において、油は、極性液体構成成分と組み合わせる前に、例えば60℃に加熱することができ、極性の液体構成成分自体は、例えば60℃に予熱することができる。更なる例として、限定されないが、油は、約40℃~約80℃、約40℃~約70℃、約約50℃~約80℃、約50℃~約70℃、約55℃~約65℃、約40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、又は80℃に加熱することができる。更に更なる例として、限定されないが、極性液体は、約40℃~約80℃、約40℃~約70℃、約約50℃~約80℃、約50℃~約70℃、約55℃~約65℃、約40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、又は80℃に予熱することができる。
【0099】
前述の方法の実施形態のいずれかにおいて、ナノエマルションは、前述の実施形態の組成物のいずれかの特性を有するのに十分な条件下で形成することができる。
【0100】
前述の方法の実施形態のいずれかでは、方法は、1つ以上の油構成成分をブレンドすることによって油を形成する工程を更に含むことができる。いくつかの実施形態において、1つ以上の油構成成分は、本開示に記載されるように、異なる油源又はそれらの組み合わせに由来する。いくつかの実施形態において、1つ以上の油構成成分は、同じ油源に由来する。例として、限定されないが、1つ以上の油構成成分は、EMO、FFA油、未修飾のTAG油、及びそれらの組み合わせから選択することができる。
【0101】
極性液体媒体は、本開示の組成物に関して本開示に開示されるものを含む、任意の好適な極性液体媒体であり得ることを理解されたい。
【0102】
例として、限定されないが、ナノエマルションは、極性の液相を油相に急速に添加することによって、又は混合して粗いエマルションを形成し、粗いエマルションを超音波処理してナノエマルションを形成した後の均質化によって形成することができる。更なる例として、限定されないが、ナノエマルションは、油を極性の液相に滴加して粗いエマルションを形成し、粗いエマルションを超音波処理してナノエマルションを形成することによって形成することができる。
【0103】
ナノエマルションを製造するための他の方法が周知であり、本開示のナノエマルションを調製するために当業者によって使用され得ることを理解されたい。そのような方法としては、限定するものではないが、高剪断均質化、顕微溶液化、バス超音波処理、溶媒蒸発、超臨界流体法、噴霧乾燥法、及び二重エマルション法が挙げられる。
【0104】
マイクロエマルション及び大型ナノエマルション
本開示の組成物は、ナノエマルションとして開示されているが、用途に応じてより大きなナノエマルション又はマイクロエマルションとして製剤化することもできることも理解されたい。前述の実施形態のいずれかにおいて、液滴又は粒子のZ平均サイズが約300nm以下であるのではなく、液滴又は粒子は、約300nm超又は約1000nm超のZ平均サイズを有することができる。例として、限定されないが、既に開示されているナノエマルション組成物のサイズに加えて、液滴又は粒子は、約300nm超、約400nm超、約500nm超、約600nm超、約700nm超、約800nm超、約900nm超、約1000nm超、約10000nm超、約100000nm超、約300nm~約1000nm、約500nm~約1000nm、約750~約1000nm、約1000nm~約999999nm、約1000nm~約100000nm、約1000nm~約10000nm、約10000~約5000nm、約1000~約3000nm、約300nm、約400nm、約500nm、約600nm、約700nm、約800nm、約900nm、約1000nm、約2000nm、約3000nm、約4000nm、約5000nm、約10000nm、約20000nm、約30000nm、約40000nm、約50000nm、約100000nm、又は約1000000nmのZ平均サイズを有することができる。更なる例として、限定されないが、特定の活性成分送達用途のために、ナノエマルションの代わりにマイクロエマルションを使用してもよい。例として、限定されないが、マイクロエマルション及びより大きなナノエマルションのサイズは、顕微鏡検査又は動的光散乱によって測定することができる。
【0105】
マイクロエマルション及びより大きなナノエマルションを製造する方法は、当該技術分野で周知であり、例として、限定されないが、均質化、超音波処理、溶媒蒸発、超臨界流体法、噴霧乾燥法、及び二重エマルション法が挙げられる。更なる例として、限定されないが、本出願に開示される均質化によって粗いナノエマルションを形成する工程は、マイクロエマルション及びより大きなナノエマルションを形成するために使用することができる。ナノエマルションを形成するための本開示の方法では、方法は、ナノエマルションを形成する代わりに、マイクロエマルションを形成するための従来の方法を使用することによって、マイクロエマルションを形成するように修飾することができる。必要に応じて、同様の方法を使用して、より大きなナノエマルションを得ることができることを理解されたい。また、本開示のナノエマルションを調製するための方法は、より大きなナノエマルション又はマイクロエマルションを生成する程度まで使用することができることも理解されたい。例として、限定されないが、より大きなナノエマルション又はマイクロエマルションを形成するために、油を任意選択で最初に加熱し、次いで極性液体と混合し、均質化に供することができる。更なる例として、限定されないが、極性液体は、油と組み合わせる前に予熱することができる。
【0106】
非ナノエマルション組成物
本開示のナノエマルション及びマイクロエマルションを含む組成物において、油は、EMO、FFA油、又はその両方の組み合わせのいずれかであり得ることを理解されたい。本開示の組成物は、組成物が列挙される特性のいずれかを有するが、液滴又は粒子を有さず、油組成物である前述の実施形態のいずれかを包含することを更に理解されたい。したがって、そのような実施形態で異なる唯一の特性は、組成物がナノエマルション又はマイクロエマルションではなく、列挙されたサイズ、ゼータ電位、PDI又は安定性特性を有さないことである。同様に、そのような実施形態において、組成物は油を含んでもよいが、必ずしも特定のナノエマルション実施形態に開示されるような液体を必要としないことを理解されたい。
【0107】
いくつかの実施形態において、約10重量%~約80重量%のモノアシルグリセロール(MAG)の油と、5重量%~約75重量%の量の遊離脂肪酸の油と、を含み、MAG及び遊離脂肪酸の組み合わせが油の総重量のうち約60重量%~約95重量%であり、遊離脂肪酸が2つ以上の異なる脂肪酸を含み、油がトリアシルグリセロール(TAG)を実質的に含まない、油組成物が提供される。例として、限定されないが、油組成物は、油の総重量のうち約10重量%~約80重量%、約15重量%~約80重量%、約20重量%~約80重量%、約25重量%~約80重量%、約30重量%~約80重量%、約40重量%~約80重量%、約50重量%~約80重量%、約60重量%~約80重量%、約70重量%~約80重量%、約75重量%~約80重量%、約10重量%~約75重量%、約15重量%~約75重量%、約20重量%~約75重量%、約25重量%~約75重量%、約30重量%~約75重量%、約40重量%~約75重量%、約50重量%~約75重量%、約60重量%~約75重量%、約70重量%~約75重量%、約10重量%~約70重量%、約15重量%~約70重量%、約20重量%~約70重量%約25重量%~約70重量%、約30重量%~約70重量%、約40重量%~約70重量%、約50重量%~約70重量%、約60重量%~約70重量%、約10重量%~約60重量%、約15重量%~約60重量%、約20重量%~約60重量%、約25重量%~約60重量%、約30重量%~約60重量%、約40重量%~約60重量%、約50重量%~約60重量%、約10重量%~約50重量%、約15重量%~約50重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約50重量%、約30重量%~約50重量%、約40重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約15重量%~約40重量%、約20重量%~約40重量%、約25重量%~約40重量%、約30重量%~約40重量%、約10重量%~約30重量%、約15重量%,~約30重量%、約20重量%~約30重量%、約25重量%~約30重量%、約10重量%~約25重量%、約15重量%~約25重量%、約20重量%~約25重量%、約10重量%~約20重量%、約15重量%~約20重量%、約10重量%~約15重量%、又は約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、75重量%、若しくは80重量%のMAGを含むことができる。例として、限定されないが、遊離脂肪酸は、油の総重量のうち約5重量%~約75重量%、約10重量%~約75重量%、約15重量%~約75重量%、約20重量%~約75重量%、約25重量%~約75重量%、約30重量%~約75重量%、約40重量%~約75重量%、約50重量%~約75重量%、約60重量%~約75重量%、約70重量%~約75重量%、約10重量%~約70重量%、約15重量%~約75重量%、約20重量%~約75重量%、約30重量%~約75重量%、約40重量%~約75重量%、約50重量%~約75重量%、約60重量%~約75重量%、約70重量%~約75重量%、約10重量%~約70重量%、約15重量%~約70重量%、約20重量%~約70重量%約25重量%~約70重量%、約30重量%~約70重量%、約40重量%~約70重量%、約50重量%~約70重量%、約60重量%~約70重量%、約10重量%~約60重量%、約15重量%~約60重量%、約20重量%~約60重量%、約25重量%~約60重量%、約30重量%~約60重量%、約40重量%~約60重量%、約50重量%~約60重量%、約10重量%~約50重量%、約15重量%~約50重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約50重量%、約30重量%~約50重量%、約40重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約15重量%~約40重量%、約20重量%~約40重量%、約25重量%~約40重量%、約30重量%~約40重量%、約10重量%~約30重量%、約15重量%,~約30重量%、約20重量%~約30重量%、約25重量%~約30重量%、約10重量%~約25重量%、約15重量%~約25重量%、約20重量%~約25重量%、約10重量%~約20重量%、約15重量%~約20重量%、約10重量%~約15重量%、又は約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、若しくは75重量%のFFAの量で存在することができる。例として、限定されないが、MAG及びFFAの組み合わせ量は、油の総重量のうち約60重量%~約95重量%、約70重量%~約95重量%、約75重量%~約95重量%、約80重量%~約95重量%、約90重量%~約95重量%、約60重量%~約90重量%、約70重量%~約90重量%、約75重量%~約90重量%、約80重量%~約90重量%、約60重量%~約80重量%、約70重量%~約80重量%、約75重量%~約80重量%、約60重量%~約75重量%、約70重量%~約75重量%、約60重量%~約70重量%、又は約60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、若しくは95重量%であり得る。
【0108】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油組成物は、EMO及びFFA油の混合物であり得る。他の実施形態において、油組成物は、EMOである。更に他の実施形態において、油組成物は、FFA油である。
【0109】
前述の実施形態のいずれかにおいて、油は、C6:0、C8:0、C10、C12、C14、C16、C18、C18:1、C18:2、C18:3、C20、及びC22のうちの2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個を含む脂肪酸プロファイルを有し得、各脂肪酸の範囲は、総脂肪酸含有量のうちの約0.1%~85%である。例として、限定されないが、各脂肪酸について、量は、総脂肪酸含有量のうち約0.1%~約85%、約0.5%~約85%、約1%~約85%、約2%~約85%、約3%~約85%、約4%~約85%、約5%~約85%、約10%~約85%、約15%~約85%、約20%~約85%、約25%~約85%、約30%~約85%、約35%~約85%、約40%~約85%、約45%~約85%、約50%~約85%、約55%~約85%、約60%~約85%、約65%~約85%、約70%~約85%、約75%~約85%、約80%~約85%、約0.1%~約80%、約0.5%~約80%、約1%~約80%、約2%~約80%、約3%~約80%、約4%~約80%、約5%~約80%、約10%~約80%、約15%~約80%、約20%~約80%、約25%~約80%、約30%~約80%、約35%~約80%、約40%~約80%、約45%~約80%、約50%~約80%、約55%~約80%、約60%~約80%、約65%~約80%、約70%~約80%、約75%~約80%、約0.1%~約75%、約0.5%~約75%、約1%~約75%、約2%~約75%、約3%~約75%、約4%~約75%、約5%~約75%、約10%~約75%、約15%~約75%、約20%~約75%、約25%~約75%、約30%~約75%、約35%~約75%、約40%~約75%、約45%~約75%、約50%~約75%、約55%~約75%、約60%~約75%、約65%~約75%、約70%~約75%、約0.1%~約70%、約0.5%~約70%、約1%~約70%、約2%~約70%、約3%~約70%、約4%~約70%、約5%~約70%、約10%~約70%、約15%~約70%、約20%~約70%、約25%~約70%、約30%~約70%、約35%~約70%、約40%~約70%、約45%~約70%、約50%~約70%、約55%~約70%、約60%~約70%、約65%~約70%、約0.1%~約65%、約0.5%~約65%、約1%~約65%、約2%~約65%、約3%~約65%、約4%~約65%、約5%~約65%、約10%~約65%、約15%~約65%、約20%~約65%、約25%~約65%、約30%~約65%、約35%~約65%、約40%~約65%、約45%~約65%、約50%~約65%、約55%~約65%、約60%~約65%、約0.1%~約60%、約0.5%~約60%、約1%~約60%、約2%~約60%、約3%~約60%、約4%~約60%、約5%~約60%、約10%~約60%、約15%~約60%、約20%~約60%、約25%~約60%、約30%~約60%、約35%~約60%、約40%~約60%、約45%~約60%、約50%~約60%、約55%~約60%、約0.1%~約55%、約0.5%~約55%、約1%~約55%、約2%~約55%、約3%~約55%、約4%~約55%、約5%~約55%、約10%~約55%、約15%~約55%、約20%~約55%、約25%~約55%、約30%~約55%、約35%~約55%、約40%~約55%、約45%~約55%、約50%~約55%、約0.1%~約50%、約0.5%~約50%、約1%~約50%、約2%~約50%、約3%~約50%、約4%~約50%、約5%~約50%、約10%~約50%、約15%~約50%、約20%~約50%、約25%~約50%、約30%~約50%、約35%~約50%、約40%~約50%、約45%~約50%、約0.1%~約45%、約0.5%~約45%、約1%~約45%、約2%~約45%、約3%~約45%、約4%~約45%、約5%~約45%、約10%~約45%、約15%~約45%、約20%~約45%、約25%~約45%、約30%~約45%、約35%~約45%、約40%~約45%、約0.1%~約40%、約0.5%~約40%、約1%~約40%、約2%~約40%、約3%~約40%、約4%~約40%、約5%~約40%、約10%~約40%、約15%~約40%、約20%~約40%、約25%~約40%、約30%~約40%、約35%~約40%、約0.1%~約35%、約0.5%~約35%、約1%~約35%、約2%~約35%、約3%~約35%、約4%~約35%、約5%~約35%、約10%~約35%、約15%~約35%、約20%~約35%、約25%~約35%、約30%~約35%、約0.1%~約30%、約0.5%~約30%、約1%~約30%、約2%~約30%、約3%~約30%、約4%~約30%、約5%~約30%、約10%~約30%、約15%~約30%、約20%~約30%、約25%~約30%、約0.1%~約25%、約0.5%~約25%、約1%~約25%、約2%~約25%、約3%~約25%、約4%~約25%、約5%~約25%、約10%~約25%、約15%~約25%、約20%~約25%、約0.1%~約20%、約0.5%~約20%、約1%~約20%、約2%~約20%、約3%~約20%、約4%~約20%、約5%~約20%、約10%~約20%、約15%~約20%、約0.1%~約15%、約0.5%~約15%、約1%~約15%、約2%~約15%、約3%~約15%、約4%~約15%、約5%~約15%、約10%~約15%、約0.1%~約10%、約0.5%~約10%、約1%~約10%、約2%~約10%、約3%~約10%、約4%~約10%、約5%~約10%、約0.1%~約5%、約0.5%~約5%、約1%~約5%、約2%~約5%、約3%~約5%、約4%~約5%、約0.1%~約4%、約0.5%~約4%、約1%~約4%、約2%~約4%、約3%~約4%、約0.1%~約3%、約0.5%~約3%、約1%~約3%、約2%~約3%、約0.1%~約2%、約0.5%~約2%、約1%~約2%、約0.1%~約1%、約0.5%~約1%、又は約0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%若しくは85%であり得る。
【0110】
例として、限定されないが、油が亜麻仁油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、約10%~約20%の量のC18:1、約10%~約20%の量のC18:2、及び約50%~約65%の量のC18:3由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0111】
例として、限定されないが、油がMCT油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC8:0、及び油の総脂肪酸含有量のうち約35%~約50%の量のC10由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0112】
例として、限定されないが、油がローズヒップ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、油の総脂肪酸含有量のうち約45%~約55%の量のC18:2、及び油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0113】
例として、限定されないが、油がゴマ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約10%~約20%の量のC18、総脂肪酸含有量のうち約35%~約45%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約30%~約45%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0114】
例として、限定されないが、油がヘンプシード油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC18:1、総脂肪酸含有量のうち約50%~約65%の量のC18:2、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:3由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0115】
例として、限定されないが、油がヒマワリ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約15%~約25%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0116】
例として、限定されないが、油がキャノーラ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約55%~約70%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0117】
例として、限定されないが、油がアーモンド油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約60%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約10%~約25%の量のC18:2の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0118】
例として、限定されないが、油がオリーブ油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約65%~約80%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約5%~約15%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0119】
例として、限定されないが、油がオート麦油に由来する場合、2つ以上の異なる脂肪酸は、油の総脂肪酸含有量のうち約5%~約20%の量のC16、総脂肪酸含有量のうち約15%~約30%の量のC18:1、及び総脂肪酸含有量のうち約45%~約60%の量のC18:2由来の2つ以上の脂肪酸を含むことができる。
【0120】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO及び/又はFFA油は、それぞれ、EMO及び/又はFFA油の総重量に基づいて、5重量%以下のTAGのトリアシルグリセロール(TAG)含有量を有することができる。例として、限定されないが、TAG含有量は、それぞれ、EMO、FFA油、若しくは油組成物の総重量に基づいて、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、1重量%以下であり得るか、又はEMO及び/若しくはFFA油は、TAGを実質的に含まないことが可能である。
【0121】
EMO及び/又はFFA油は、前述の実施形態に提供されるように、それぞれ、第1の油源及び第2の油源を含む、本明細書に記載される油源に由来し得ることを理解されたい。
【0122】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO及び/又はFFA油は、それぞれ、第1の油源又は第2の油源に由来し及び天然に存在する非油成分を更に含むことができる。例として、限定されないが、油源に由来及び天然に存在する非油成分、第1の油源又は第2の油源は、セラミドホスファートなどのグリコスフィンゴ脂質、モノガラクトシルジアシルグリセロールなどのグリコグリセロ脂質、ホスファチジルメタノールなどのホファチジルアルコール、シトステリルエステルなどのステロイド、カンペステロールエステルなどの天然脂質、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、ホスファチド、植物ステロール(カンペステロール、スチグマステロール、シトステロール)、コレステロール、トコフェロール、トコトリエノール、カロテン、キサントフィル、ベタキサンチン、クロロフィル、長鎖アルコール、ポリフェノール、テルペン(シクロアルタノール、シクロアルテレノール、24-メチレンシクロアルテレノール)、テルペノイド(スクアレン)、トコフェロール、ビタミン、パラフィン、イソチオシアネート、オキサゾリジンチオン、グルコシノレート、サンギナリン、ゴシポール、グリコシル化アルカロイド、リン脂質、スフィンゴシン、ジアシルグリセリドエーテル、糖脂質、フィチン酸、キニン酸、シュウ酸、酒石酸、アナカルジン酸、リンゴ酸、カフタル酸、クタル酸、フェルタル酸、フェニルエタノイド、ヒドロキシケイ皮酸、フェノール酸、フィトエストロゲン、リグナン、イソフラボノイド、フラボノイド、モノテルペン、ジテルペン、トリテルペノイド、補酵素、又はそれらの組み合わせを含むことができる。更なる例として、限定されないが、第1の油源又は第2の油源に由来及び天然に存在する非油成分としては、セラミドホスファート、モノグラクトジアシルグリセロール、ホスファチジルメタノール、シトステリルエステル、カンペストロールエステル、スフィンゴ脂質、ホスファチジルグリセロール、ワックスエステル、スフィンゴミエリン、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。更に更なる例として、限定されないが、第1の油源又は第2の油源に由来及び天然に存在する非油成分としては、α-トコフェロール、β-トコフェロール、δ-トコフェロール、γ-トコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、δ-トコトリエノール、γ-トコトリエノール、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。特定の態様において、第1の油源又は第2の油源に由来及び天然に存在する非油成分は、それぞれ、第1の油源又は第2の油源の量又は相対量に対して特徴的な量又は相対量、又は増加した量でEMO又はFFA油中に存在する。非油成分のレベルは、一般に、油源中のレベルと同じか、又はそれを超え得ることを理解されたい。例として、限定されないが、非油構成成分は、LC/MS/MS分析によって決定することができる。
【0123】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO(又は油組成物)中のMAGは、1を超えるsn-1置換対sn-2置換の比率を有することができる。例として、限定されないが、EMO(又は油組成物)中のMAGは、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.25、4.5、4.75、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50又は100を超えるsn-1置換対sn-2置換の比率を有することができる。例として、限定されないが、sn-1/sn-2比は、TLC又はHPLCによって決定することができる。
【0124】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMOは、遊離脂肪酸(FFA)を含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、EMOは、EMOの総重量の5重量%以上のFFA含有量を含むことができる。例として、限定されないが、EMOは、EMOの総重量のうち約5重量%~約66重量%、約10重量%~約66重量%、約20重量%~約66重量%、約30重量%~約66重量%、約40重量%~約66重量%、約50重量%~約66重量%、約5重量%~約60重量%、約10重量%~約60重量%、約20重量%~約60重量%、約30重量%~約60重量%、約40重量%~約60重量%、約50重量%~約60重量%、約5重量%~約50重量%、約10重量%~約50重量%、約20重量%~約50重量%、約30重量%~約50重量%、約40重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約10重量%~約40重量%、約20重量%~約40重量%、約30重量%~約40重量%、5重量%~約30重量%、約10重量%~約30重量%、約20重量%~約30重量%、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、又は約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、若しくは66重量%のFFA含有量を含むことができる。
【0125】
前述の実施形態のいずれかにおいて、FFA油は、遊離脂肪酸(FFA)を含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、FFA油は、FFA油の総重量の1重量%以上のFFA含有量を含むことができる。例として、限定されないが、FFA油は、約1%~約95%、約5%~約95%、約10%~約95%、約15%~約95%、約20%~約95%、約25%~約95%、約30%~約95%、約40%~約95%、約50%~約95%、約60%~約95%、約70%~約95%、約75%~約95%、約80%~約95%、約90%~約95%、約1%~約90%、約5%~約90%、約10%~約90%、約15%~約90%、約20%~約90%、約25%~約90%、約30%~約90%、約40%~約90%、約50%~約90%、約60%~約90%、約70%~約90%、約75%~約90%、約80%~約90%、約1%~約80%、約5%~約80%、約10%~約80%、約15%~約80%、約20%~約80%、約25%~約80%、約30%~約80%、約40%~約80%、約50%~約80%、約60%~約80%、約70%~約80%、約75%~約80%、約1%~約75%、約5%~約75%、約10%~約75%、約15%~約75%、約20%~約75%、約25%~約75%、約30%~約75%、約40%~約75%、約50%~約75%、約60%~約75%、約70%~約75%、約1%~約70%、約5%~約70%、約10%~約70%、約15%~約70%、約20%~約70%、約25%~約70%、約30%~約70%、約40%~約70%、約50%~約70%、約60%~約70%、約1%~約60%、約5%~約60%、約10%~約60%、約15%~約60%、約20%~約60%、約25%~約60%、約30%~約60%、約40%~約60%、約50%~約60%、約1%~約50%、約5%~約50%、約10%~約50%、約15%~約50%、約20%~約50%、約25%~約50%、約30%~約50%、約40%~約50%、約1%~約40%、約5%~約40%、約10%~約40%、約15%~約40%、約20%~約40%、約25%~約40%、約30%~約40%、約1%~約30%、約5%~約30%、約10%~約30%、約15%~約30%、約20%~約30%、約25%~約30%、約1%~約25%、約5%~約25%、約10%~約25%、約15%~約25%、約20%~約25%、約1%~約20%、約5%~約20%、約10%~約20%、約15%~約20%、約1%~約15%、約5%~約15%、約10%~約15%、約1%~約10%、約5%~約10%、約1%~約5%、約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、若しくは95%、又は1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、若しくは95%以上のFFA含有量を含むことができる。
【0126】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO(したがって、EMOが存在する場合、油組成物)は、モノアシルグリセロール(MAG)を含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、EMOは、EMOの総重量の30重量%以上のMAG含有量を含むことができる。例として、限定されないが、EMOは、EMOの約30重量%~約95重量%、約40重量%~約95重量%、約50重量%~約95重量%、約60重量%~約95重量%、約70重量%~約95重量%、約80重量%~約95重量%、約90重量%~約95重量%、約30重量%~約90重量%、約40重量%~約90重量%、約50重量%~約90重量%、約60重量%~約90重量%、約80重量%~約90重量%、約30重量%~約80重量%、約40重量%~約80重量%、約50重量%~約80重量%、約60重量%~約80重量%、約70重量%~約80重量%、約30重量%~約70重量%、約40重量%~約70重量%、約50重量%~約70重量%、約50重量%~約60重量%、約30重量%~約50重量%、約40重量%~約50重量%、若しくは約30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、又は95重量%のMAG含有量を含むことができる。
【0127】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO(したがって、EMOが存在する場合、油組成物)は、ジアシルグリセロール(DAG)を含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、EMOは、EMOの総重量の5重量%以上のDAG含有量を含むことができる。例として、限定されないが、EMOは、EMOの総重量のうち約5重量%~約66重量%、約10重量%~約66重量%、約20重量%~約66重量%、約30重量%~約66重量%、約40重量%~約66重量%、約50重量%~約66重量%、約5重量%~約60重量%、約10重量%~約60重量%、約20重量%~約60重量%、約30重量%~約60重量%、約40重量%~約60重量%、約50重量%~約60重量%、約5重量%~約50重量%、約10重量%~約50重量%、約20重量%~約50重量%、約30重量%~約50重量%、約40重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約10重量%~約40重量%、約20重量%~約40重量%、約30重量%~約40重量%、5重量%~約30重量%、約10重量%~約30重量%、約20重量%~約30重量%、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、又は約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、若しくは66重量%のDAG含有量を含むことができる。
【0128】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMOは、2つ以上の脂肪酸の量を含む脂肪酸プロファイルを有することができ、2つ以上の脂肪酸の各々の量は、第1の油源における2つ以上の脂肪酸の各々の量の10%以内である。例として、限定されないが、EMOは、C6:0、C8:0、C10、C12、C14、C16、C18、C18:1、C18:2、C18:3、C20、及びC22のうちの3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10、11、又は12個の量を含む脂肪酸プロファイルを有することができ、脂肪酸の各々の量は、脂肪酸、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、若しくは1%の各々の量の10%以内であるか、又は約同じ量である。例えば、第1の油源が15%のC18脂肪酸を有する場合、EMOは、約5~25%、6~24%、7~23%、8~22%、9~21%、10~20%、11~19%、12~18%、13~17%、14~16%又は約15%のC18脂肪酸を有することができる。
【0129】
前述の実施形態のいずれかにおいて、第1の油源及び第2の油源は、同じタイプの油又は異なるタイプの油であり得、第1の油源及び第2の油源の各々は、本明細書に更に記載されるように、単一タイプの油(例えば、オート麦油又は亜麻仁油)又は油の組み合わせであり得ることを理解されたい。同様に、EMO及び/又はFFA油は、それぞれ、EMO及び/又はFFA油のブレンドの結果であり得、これらは、第1の油源又は第2の油源が、各々、組み合わせられた異なるEMO及び/又はFFA油を製造するために使用される油源の組み合わせであるように、独立して処理され、後で組み合わせられたことを更に理解されたい。
【0130】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO及びFFA油は、各々、2つ以上の異なる脂肪酸を含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、2つ以上の異なる脂肪酸は、例として、限定されないが、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ヘプタデセン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、バクセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、オクタデカテトラエン酸、アラキジン酸、ヘネイコシル酸、ゴンド酸、エイコサジエン酸、パウリン酸、ベヘン酸、トリコシル酸、エルカ酸、リグノセリン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンテン酸、ネルボン酸、及びそれらの異性体からなる群から選択することができる。あるいは、2つ以上の異なる脂肪酸を含む脂肪酸は、各々独立して、C6脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C6:0、C7脂肪酸、C8脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C8:0脂肪酸、C9脂肪酸、C10脂肪酸、C11脂肪酸、C12脂肪酸、C13脂肪酸、C14脂肪酸、C15脂肪酸、C16脂肪酸、C17脂肪酸、C18脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C18:0脂肪酸、C18:0脂肪酸、C18:1脂肪酸、C18:2脂肪酸、又はC18:3脂肪酸、C19脂肪酸、C20脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C20:5脂肪酸、C21脂肪酸、C22脂肪酸、例えば、例として、限定されないが、C22:6脂肪酸、C23脂肪酸、及びC24脂肪酸からなる群から選択され得る。2つ以上の異なる脂肪酸は、EMOとFFA油との間で同じであり得るか、又は異なることができることを理解されたい。
【0131】
前述の実施形態のいずれかにおいて、2つ以上の異なる脂肪酸は、それぞれ、第1の油源又は第2の油源の脂肪酸プロファイル中のその脂肪酸の量の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%又は1%以内の量でEMO又はFFA油中に存在することができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、2つ以上の異なる脂肪酸は、2つの脂肪酸、3つの脂肪酸、4つの脂肪酸、5つの脂肪酸、6つの脂肪酸、7つの脂肪酸、8つの脂肪酸、9つの脂肪酸、10個以上の脂肪酸であり得る。例えば、第1の原油が20%のC18:1脂肪酸及び20%のC12脂肪酸を有する場合、EMOは、第1の油源の脂肪酸プロファイル中の脂肪酸の量の10%以内にある場合、10~30%のC18:1及び10~30%のC12を有するであろう。したがって、油組成物が異なる油源由来のEMO及びFFA油のブレンドである場合、油組成物の脂肪酸プロファイルは、EMO:FFA油の比率に従って変化し、予想される範囲は、当業者によって計算され得る。しかしながら、EMO及びFFAが同じ原油に由来する場合、油組成物の脂肪酸プロファイルは、原油の脂肪酸プロファイルと同様であると予想される。
【0132】
前述の実施形態のいずれかにおいて、EMO及び/又はFFA油(したがって油組成物)は、3-モノクロロプロパンジオール及びグリシドール当量を実質的に含まないことが可能である。
【0133】
EMO(第1の量)及びFFA油(第2の量)のブレンドが前述の実施形態のいずれかにおいて使用される場合、第1の量及び第2の量(すなわち、EMO及びFFA油の量に対するEMOの量)の合計のパーセンテージとしての第1の量は、約0.1%~約99.9%、約0.1%~約99.8%、約0.1%~約99.5%、約0.1%~約99%、約0.1%~約98%、約0.1%~約97%、約0.1%~約96%、約0.1%~約95%、約0.1%~約94%、約0.1%~約93%、約0.1%~約92%、約0.1%~約91%、約0.1%~約90%、約0.1%~約80%、約0.1%~約75%、約0.1%~約70%、約0.1%~約60%、約0.1%~約50%、約0.1%~約40%、約0.1%~約30%、約0.1%~約25%、約0.1%~約20%、約0.1%~約15%、約0.1%~約10%、約0.1%~約5%、約0.1%~約4%、約0.1%~約3%、約0.1%~約2%、約0.1%~約1%、約0.1%~約0.5%、約0.1%~約0.2%、0.2%~約99.9%、約0.2%~約99.8%、約0.2%~約99.5%、約0.2%~約99%、約0.2%~約98%、約0.2%~約97%、約0.2%~約96%、約0.2%~約95%、約0.2%~約94%、約0.2%~約93%、約0.2%~約92%、約0.2%~約91%、約0.2%~約90%、約0.2%~約80%、約0.2%~約75%、約0.2%~約70%、約0.2%~約60%、約0.2%~約50%、約0.2%~約40%、約0.2%~約30%、約0.2%~約25%、約0.2%~約20%、約0.2%~約15%、約0.2%~約10%、約0.2%~約5%、約0.2%~約4%、約0.2%~約3%、約0.2%~約2%、約0.2%~約1%、約0.2%~約0.5%、0.5%~約99.9%、約0.5%~約99.8%、約0.5%~約99.5%、約0.5%~約99%、約0.5%~約98%、約0.5%~約97%、約0.5%~約96%、約0.5%~約95%、約0.5%~約94%、約0.5%~約93%、約0.5%~約92%、約0.5%~約91%、約0.5%~約90%、約0.5%~約80%、約0.5%~約75%、約0.5%~約70%、約0.5%~約60%、約0.5%~約50%、約0.5%~約40%、約0.5%~約30%、約0.5%~約25%、約0.5%~約20%、約0.5%~約15%、約0.5%~約10%、約0.5%~約5%、約0.5%~約4%、約0.5%~約3%、約0.5%~約2%、約0.5%~約1%、約1%~約99.9%、約1%~約99.8%、約1%~約99.5%、約1%~約99%、約1%~約98%、約1%~約97%、約1%~約96%、約1%~約95%、約1%~約94%、約1%~約93%、約1%~約92%、約1%~約91%、約1%~約90%、約1%~約80%、約1%~約75%、約1%~約70%、約1%~約60%、約1%~約50%、約1%~約40%、約1%~約30%、約1%~約25%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約1%~約5%、約1%~約4%、約1%~約3%、約1%~約2%、約2%~約99.9%、約2%~約99.8%、約2%~約99.5%、約2%~約99%、約2%~約98%、約2%~約97%、約2%~約96%、約2%~約95%、約2%~約94%、約2%~約93%、約2%~約92%、約2%~約91%、約2%~約90%、約2%~約80%、約2%~約75%、約2%~約70%、約2%~約60%、約2%~約50%、約2%~約40%、約2%~約30%、約2%~約25%、約2%~約20%、約2%~約10%、約2%~約5%、約5%~約99.9%、約5%~約99.8%、約5%~約99.5%、約5%~約99%、約5%~約98%、約5%~約97%、約5%~約96%、約5%~約95%、約5%~約94%、約5%~約93%、約5%~約92%、約5%~約91%、約5%~約90%、約5%~約80%、約5%~約75%、約5%~約70%、約5%~約60%、約5%~約50%、約5%~約40%、約5%~約30%、約5%~約25%、約5%~約20%、約5%~約10%、約10%~約99.9%、約10%~約99.8%、約10%~約99.5%、約10%~約99%、約10%~約98%、約10%~約97%、約10%~約96%、約10%~約95%、約10%~約94%、約10%~約93%、約10%~約92%、約10%~約91%、約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約75%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約40%、約10%~約30%、約10%~約25%、約10%~約20%、約20%~約99.9%、約20%~約99.8%、約20%~約99.5%、約20%~約99%、約20%~約98%、約20%~約97%、約20%~約96%、約20%~約95%、約20%~約94%、約20%~約93%、約20%~約92%、約20%~約91%、約20%~約90%、約20%~約80%、約20%~約75%、約20%~約70%、約20%~約60%、約20%~約50%、約20%~約40%、約20%~約30%、約20%~約25%、約25%~約99.9%、約25%~約99.8%、約25%~約99.5%、約25%~約99%、約25%~約98%、約25%~約97%、約25%~約96%、約25%~約95%、約25%~約94%、約25%~約93%、約25%~約92%、約25%~約91%、約25%~約90%、約25%~約80%、約25%~約75%、約25%~約70%、約25%~約60%、約25%~約50%、約25%~約40%、約25%~約30%、約30%~約99.9%、約30%~約99.8%、約30%~約99.5%、約30%~約99%、約30%~約98%、約30%~約97%、約30%~約96%、約30%~約95%、約30%~約94%、約30%~約93%、約30%~約92%、約30%~約91%、約30%~約90%、約30%~約80%、約30%~約75%、約30%~約70%、約30%~約60%、約30%~約50%、約30%~約40%、約40%~約99.9%、約40%~約99.8%、約40%~約99.5%、約40%~約99%、約40%~約98%、約40%~約97%、約40%~約96%、約40%~約95%、約40%~約94%、約40%~約93%、約40%~約92%、約40%~約91%、約40%~約90%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約60%、約40%~約50%、約50%~約99.9%、約50%~約99.8%、約50%~約99.5%、約50%~約99%、約50%~約98%、約50%~約97%、約50%~約96%、約50%~約95%、約50%~約94%、約50%~約93%、約50%~約92%、約50%~約91%、約50%~約90%、約50%~約80%、約50%~約75%、約50%~約70%、約50%~約60%、約60%~約99.9%、約60%~約99.8%、約60%~約99.5%、約60%~約99%、約60%~約98%、約60%~約97%、約60%~約96%、約60%~約95%、約60%~約94%、約60%~約93%、約60%~約92%、約60%~約91%、約60%~約90%、約60%~約80%、約60%~約75%、約60%~約70%、約70%~約99.9%、約70%~約99.8%、約70%~約99.5%、約70%~約99%、約70%~約98%、約70%~約97%、約70%~約96%、約70%~約95%、約70%~約94%、約70%~約93%、約70%~約92%、約70%~約91%、約70%~約90%、約70%~約80%、約80%~約99.9%、約80%~約99.8%、約80%~約99.5%、約80%~約99%、約80%~約98%、約80%~約97%、約80%~約96%、約80%~約95%、約80%~約94%、約80%~約93%、約80%~約92%、約80%~約91%、約80%~約90%、約90%~約99.9%、約90%~約99.8%、約90%~約99.5%、約90%~約99%、約90%~約98%、約90%~約97%、約90%~約96%、約90%~約95%、約90%~約94%、約90%~約93%、約90%~約92%、約90%~約91%、約91%~約99.9%、約91%~約99.8%、約91%~約99.5%、約91%~約99%、約91%~約98%、約91%~約97%、約91%~約96%、約91%~約95%、約91%~約94%、約91%~約93%、約91%~約92%、約92%~約99.9%、約92%~約99.8%、約92%~約99.5%、約92%~約99%、約92%~約98%、約92%~約97%、約92%~約96%、約92%~約95%、約92%~約94%、約92%~約93%、約93%~約99.9%、約93%~約99.8%、約93%~約99.5%、約93%~約99%、約93%~約98%、約93%~約97%、約93%~約96%、約93%~約95%、約93%~約94%、約94%~約99.9%、約94%~約99.8%、約94%~約99.5%、約94%~約99%、約94%~約98%、約94%~約97%、約94%~約96%、約94%~約95%、約95%~約99.9%、約95%~約99.8%、約95%~約99.5%、約95%~約99%、約95%~約98%、約95%~約97%、約95%~約96%、約96%~約99.9%、約96%~約99.8%、約96%~約99.5%、約96%~約99%、約96%~約98%、約96%~約97%、約97%~約99.9%、約97%~約99.8%、約97%~約99.5%、約97%~約99%、約97%~約98%、約98%~約99.9%、約98%~約99.8%、約98%~約99.5%、約98%~約99%、約99%~約99.9%、約99%~約99.8%、約99%~約99.5%、約99.5%~約99.9%、約99.5%~約99.8%、約99.8%~約99.9%、又は約0.1%、0.2%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、若しくは99.9%であり得る。更に更なる例として、第1の量及び第2の量の合計のパーセンテージとしての第1の量は、約25%~約75%であり得る。あるいは、第1の量第2の量の合計のパーセンテージとしての第1の量は、0%又は100%、すなわち、純粋なEMO又は純粋なFFA油のいずれかであり得る。
【0134】
本開示を通して、EMO、FFA油、又は油組成物は、ナノエマルション、マイクロエマルション、又は他のものにかかわらず、2つ以上の異なる脂肪酸について10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、又は1%以内である脂肪酸プロファイルを含むことができ、単一の油源に対するそのような脂肪酸プロファイルが本明細書に提供され、当業者に既知であることを理解されたい。EMO及びFFA油のブレンドの場合、脂肪酸プロファイルは、EMO対FFA油の比率に基づいて計算され得る。
【0135】
ナノエマルション又はマイクロエマルションを有するものを含む前述の実施形態のいずれかにおいて、以下の表は、好ましい油源及び範囲を提供する。
【表2】
【表3】
【0136】
薬物送達方法及び組成物
いくつかの実施形態において、活性組成物は、前述の実施形態のいずれかのナノエマルション(又はマイクロエマルション又はより大きなナノエマルション)又は本開示の非ナノエマルション組成物及び活性成分を含む任意の組成物を含むことができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、活性成分は、液滴又は粒子のナノエマルション又はマイクロエマルションを含む、組成物の油中に存在することができる。あるいは、活性成分は、ナノエマルション又はマイクロエマルションを含む組成物の水相中に存在することができる。
【0137】
いくつかの実施形態において、活性組成物は、第1の構成成分、第2の構成成分、及び第3の構成成分を含むことができ、第1の構成成分は、クリーム、ローション、点眼薬、点耳薬、副鼻腔リンス、鼻腔、口腔粘膜、皮膚若しくは足の治療などのスプレー、軟膏、消臭剤、ボディウォッシュ、シャンプー、頭皮トリートメント、マウスウォッシュ、歯磨き粉、トローチ、カプセル、潤滑剤、飲料、又は粉末からなる群から選択され、第2の構成成分は、前述の実施形態のいずれかに記載の組成物を含む添加剤であり、第3の構成成分は、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系薬、心臓血管薬、糖尿病薬、核酸、ペプチド、タンパク質、合成化学分子、植物抽出物、抗酸化物質、及びビタミン又は栄養補助食品からなる群から選択される活性成分である。
【0138】
前述の実施形態のいずれかにおいて、活性成分は、本開示のナノエマルション(及びマイクロエマルション)及び非ナノエマルション組成物とともに製剤化することができる任意の活性成分であり得る。例として、限定されないが、活性成分は、小分子薬物、ペプチド、抗体、核酸、又はワクチンを含むタンパク質であり得る。例として、限定されないが、活性成分は、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系薬、心臓血管薬、糖尿病薬、核酸、ペプチド、タンパク質、合成化学分子、植物抽出物、抗酸化物質、及びビタミン又は栄養補助食品であり得る。更なる例として、限定されないが、活性成分は、抗生物質、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬、抗がん薬、ステロイド薬、非ステロイド薬、麻薬性鎮痛薬、免疫抑制薬、中枢神経系(CNS)薬、心臓血管薬、糖尿病薬、又はビタミン若しくは栄養補助食品であり得る。抗生物質の非限定的な例としては、クラリスロマイシンA、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシンB、ムピロシン、又はシクロスポリンが挙げられる。抗ウイルス薬の非限定的な例としては、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル、ペンシクロビル、シドホビル、又はフォスカルネットが挙げられる。抗寄生虫薬の非限定的な例としては、レバミゾール、ニクロサミド、プラジカンテル、アルベンダゾール、ジエチルカルバマジン、イベルメクチン、チアベンダゾール、クロロキン、又はヒドロキシクロロキンが挙げられる。抗真菌薬の非限定的な例としては、アムホテリシンB、ケトコナゾール、又はシクロピロックスが挙げられる。抗がん剤の非限定的な例としては、5-フルオロウラシル、パクリタキセル、ゲムシタビン、5-アミノレブリン酸、タモキシフェン、ラパマイシン、クロロキン、又はヒドロキシクロロキンが挙げられる。ステロイド薬の非限定的な例としては、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、クロベタゾールプロピオナート、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、テストステロン、プラステロン、又はエストラジオールが挙げられる。非ステロイド性薬物の非限定的な例としては、イブプロフェン、クリサボロール、ジクロフェナク、アセクロフェナク、セレコキシブ、ケトプロフェン、メロキシカム、ピロキシカム、ベンビチモド、アスピリン、サリチル酸、又はナプロキセンが挙げられる。麻酔性鎮痛薬の非限定的な例としては、フェンタニル、スフェンタニル、モルヒネ、コデイン、ヒドロモルホン、ヒドロコドン、オキシコドン、オキシモルホン、又はトラマドールが挙げられる。免疫抑制薬の非限定的な例としては、タクロリムス、ピメクロリムス、シクロスポリン、アザチオプリン、ラパマイシン、エベロリムス、又はメトトレキサートが挙げられる。中枢神経系薬物の非限定的な例としては、リルゾール、ロピニロール、カフェイン、チオコルチコシド、クロザピン、イミプラミン、ドキセピン、又はニコチンが挙げられる。心臓血管薬の非限定的な例としては、オルメサルタン又はバルベジロールが挙げられる。糖尿病薬の非限定的な例は、グリベンクラミドである。ビタミン又は栄養補助食品の非限定的例としては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、クルクミン、カンナビジオール(CBD)、カンナビノイド、テトラヒドロカンナビノール(THC)、アベナントラミド、エピガロカテキンガラート(EGCG)、ベルベリン、イヌリン、グリチルリチン、カフェイン、カプサイシン、又はレスベラトロールが挙げられる。タンパク質及びペプチドの非限定的な例としては、サイロトロピン放出ホルモン類似体、抗原ペプチド、ヒト成長ホルモン、ヒト免疫グロビンG(IgG)、インスリン、副甲状腺ホルモン、インターフェロンα、黄体形成ホルモン放出ホルモン、又はデュプリムマブが挙げられる。更なる例として、限定されないが、活性成分は、アクネ、疼痛、炎症、がん、又はビタミン若しくはアンチエイジング化合物を治療又は予防するのに好適な薬物であり得る。更に更なる例として、活性成分は、リドカイン、ブピバカイン、プリロカイン、又はそれらの組み合わせ、アスパルチル-アラニル-ジケトピペラジン(DA-DKP)、レチノール、パルミチン酸レチニル、トリルフオロアセチルトリペプチド-2、又はヘキサペプチド-11であり得る。ある特定の態様において、活性成分は、脂溶性である。ある特定の態様において、活性成分は、疎水性である。例として、限定されないが、活性成分は、約1~約6のlogP(オクタノール-水分配係数)値を有することができる。更なる例として、限定されないが、活性成分は、約1~約6、約1~約5、約1~約4、約1~約3、約1~約2、約2~約6、約2~約5、約2~約4、約2~約3、約3~約6、約3~約5、約3~約4、約4~約6、約4~約5、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、又は6のlogP値を有することができる。更に更なる例として、限定されないが、活性成分は、カンナビジオール(CBD)、ビタミンE又はカロテンであり得る。しかしながら、活性成分は、ある特定の態様において、親水性であり得ることを理解されたい。例として、限定するが、経皮適用のために、活性成分は、親水性であり得る。更に更なる例として、限定されないが、親水性活性成分は、約-3~約1、約-2~約1、約-1~約1、約0~約1、約-3、-2.5、-2、-1.5、-1、-0.5、0、0.5又は1など、1未満のlogPを有することができる。logPは、測定又は予測されるとおりであり得ることを理解されたい。活性成分が親水性である場合、本開示のナノエマルション又はマイクロエマルションの水相中に存在することができることを理解されたい。例として、限定されないが、そのような組成物は、活性成分の経皮送達に使用することができる。
【0139】
前述の実施形態のいずれかにおいて、活性成分は、約0.001mg/mL~約10mg/mL以上の濃度で活性組成物中に存在することができる。例として、限定されないが、活性成分は、約0.001~約10mg/mL、約0.01~約10mg/mL、約0.1~約10mg/mL、約0.5~約10mg/mL、約1~約10mg/mL、約2.5~約10mg/mL、約5~約10mg/mL、約7.5~約10mg/mL、約0.001~約5mg/mL、約0.01~約5mg/mL、約0.1~約5mg/mL、約0.5~約5mg/mL、約1~約5mg/mL、約2~約5mg/mL、約3~約5mg/mL、約4~約5mg/mL、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10mg/mL以上の濃度で活性組成物中に存在することができる。更なる例として、限定されないが、活性成分は、約10、12.5、15、17.5、20、25mg/mL以上など、10mg/mLを超える値で活性組成物中に存在することができる。前述の実施形態のいずれかにおいて、活性成分は、治療上適切な濃度で活性組成物中に存在することができる。治療上関連する濃度は、所望の治療効果を有するのに十分な濃度として理解され得る。例えば、所望の治療効果は、疾患を診断、治癒、緩和、治療若しくは予防すること、又は対象の身体の構造若しくは機能の変化を対象の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことであり得る。
【0140】
前述の実施形態のいずれかにおいて、本開示の組成物及び活性組成物について、活性成分は、活性成分について、4、5、6、7、8、又は24時間の期間にわたって少なくとも0.1μg/cmの皮膚透過性を有することができる。例として、限定されないが、皮膚透過性は、Strat-M膜などの人工皮膚にわたるHPLCによって測定することができる。更なる例として、限定されないが、活性組成物は、4、5、6、7、8、又は24時間時間の期間にわたって、少なくとも0.1μg/cm、少なくとも0.2μg/cm、少なくとも0.3μg/cm、少なくとも0.4μg/cm、少なくとも0.5μg/cm、少なくとも0.75μg/cm、少なくとも1.0μg/cm、少なくとも1.5μg/cm、少なくとも2.0μg/cm、少なくとも2.5μg/cm、少なくとも3.0μg/cm、少なくとも3.5μg/cm、少なくとも4.0μg/cm、少なくとも4.5μg/cm、少なくとも5.0μg/cm、少なくとも6μg/cm、少なくとも7μg/cm、少なくとも8μg/cm、少なくとも9μg/cm、少なくとも10μg/cm、少なくとも20μg/cm、少なくとも30μg/cm、少なくとも40μg/cm、少なくとも50μg/cm、少なくとも60μg/cm、少なくとも70μg/cm、少なくとも80μg/cm、少なくとも90μg/cm、少なくとも100μg/cm、少なくとも110μg/cm、少なくとも120μg/cm、少なくとも130μg/cm、少なくとも140μg/cm、少なくとも150μg/cm、少なくとも160μg/cm、少なくとも170μg/cm、少なくとも180μg/cm、少なくとも190μg/cm、少なくとも200μg/cm、少なくとも250μg/cm、少なくとも300μg/cm、少なくとも350μg/cm、少なくとも400μg/cm、少なくとも450μg/cm、少なくとも500μg/cm、少なくとも1000μg/cm、約0.1~約2000μg/cm、約0.1~約1500μg/cm、約0.1~約1000μg/cm、約0.1~約500μg/cm、約0.1~約450μg/cm、約0.1~約400μg/cm、約0.1~約350μg/cm、約0.1~約300μg/cm、約0.1~約250μg/cm、約0.1~約200μg/cm、約0.1~約190μg/cm、約0.1~約180μg/cm、約0.1~約170μg/cm、約0.1~約160μg/cm、約0.1~約150μg/cm、約0.1~約140μg/cm、約0.1~約130μg/cm、約0.1~約120μg/cm、約0.1~約110μg/cm、約0.1~約100μg/cm、約0.1~約90μg/cm、約0.1~約80μg/cm、約0.1~約70μg/cm、約0.1~約60μg/cm、約0.1~約50μg/cm、約0.1~約40μg/cm、約0.1~約30μg/cm、約0.1~約20μg/cm、約0.1~約10μg/cm、約0.1~約9μg/cm、約0.1~約8μg/cm、約0.1~約7μg/cm、約0.1~約6μg/cm、約0.1~約5μg/cm、約0.1~約4.5μg/cm、約0.1~約4μg/cm、約0.1~約3.5μg/cm、約0.1~約3μg/cm、約0.1~約2.5μg/cm、約0.1~約2μg/cm、約0.1~約1.5μg/cm、約0.1~約1μg/cm、約0.1~約0.75μg/cm、約0.1~約0.5μg/cm、約0.1~約0.4μg/cm、約0.1~約0.3μg/cm、約0.1~約0.2μg/cm、約0.2~約2000μg/cm、約0.2~約1500μg/cm、約0.2~約1000μg/cm、約0.2~約500μg/cm、約0.2~約450μg/cm、約0.2~約400μg/cm、約0.2~約350μg/cm、約0.2~約300μg/cm、約0.2~約250μg/cm、約0.2~約200μg/cm、約0.2~約190μg/cm、約0.2~約180μg/cm、約0.2~約170μg/cm、約0.2~約160μg/cm、約0.2~約150μg/cm、約0.2~約140μg/cm、約0.2~約130μg/cm、約0.2~約120μg/cm、約0.2~約110μg/cm、約0.2~約100μg/cm、約0.2~約90μg/cm、約0.2~約80μg/cm、約0.2~約70μg/cm、約0.2~約60μg/cm、約0.2~約50μg/cm、約0.2~約40μg/cm、約0.2~約30μg/cm、約0.2~約20μg/cm、約0.2~約10μg/cm、約0.2~約9μg/cm、約0.2~約8μg/cm、約0.2~約7μg/cm、約0.2~約6μg/cm、約0.2~約5μg/cm、約0.2~約4.5μg/cm、約0.2~約4μg/cm、約0.2~約3.5μg/cm、約0.2~約3μg/cm、約0.2~約2.5μg/cm、約0.2~約2μg/cm、約0.2~約1.5μg/cm、約0.2~約1μg/cm、約0.2~約0.75μg/cm、約0.2~約0.5μg/cm、約0.2~約0.4μg/cm、約0.2~約0.3μg/cm、約0.3~約2000μg/cm、約0.3~約1500μg/cm、約0.3~約1000μg/cm、約0.3~約500μg/cm、約0.3~約450μg/cm、約0.3~約400μg/cm、約0.3~約350μg/cm、約0.3~約300μg/cm、約0.3~約250μg/cm、約0.3~約200μg/cm、約0.3~約190μg/cm、約0.3~約180μg/cm、約0.3~約170μg/cm、約0.3~約160μg/cm、約0.3~約150μg/cm、約0.3~約140μg/cm、約0.3~約130μg/cm、約0.3~約120μg/cm、約0.3~約110μg/cm、約0.3~約100μg/cm、約0.3~約90μg/cm、約0.3~約80μg/cm、約0.3~約70μg/cm、約0.3~約60μg/cm、約0.3~約50μg/cm、約0.3~約40μg/cm、約0.3~約30μg/cm、約0.3~約20μg/cm、約0.3~約10μg/cm、約0.3~約9μg/cm、約0.3~約8μg/cm、約0.3~約7μg/cm、約0.3~約6μg/cm、約0.3~約5μg/cm、約0.3~約4.5μg/cm、約0.3~約4μg/cm、約0.3~約3.5μg/cm、約0.3~約3μg/cm、約0.3~約2.5μg/cm、約0.3~約2μg/cm、約0.3~約1.5μg/cm、約0.3~約1μg/cm、約0.3~約0.75μg/cm、約0.3~約0.5μg/cm、約0.3~約0.4μg/cm、約0.4~約2000μg/cm、約0.4~約1500μg/cm、約0.4~約1000μg/cm、約0.4~約500μg/cm、約0.4~約450μg/cm、約0.4~約400μg/cm、約0.4~約350μg/cm、約0.4~約300μg/cm、約0.4~約250μg/cm、約0.4~約200μg/cm、約0.4~約190μg/cm、約0.4~約180μg/cm、約0.4~約170μg/cm、約0.4~約160μg/cm、約0.4~約150μg/cm、約0.4~約140μg/cm、約0.4~約130μg/cm、約0.4~約120μg/cm、約0.4~約110μg/cm、約0.4~約100μg/cm、約0.4~約90μg/cm、約0.4~約80μg/cm、約0.4~約70μg/cm、約0.4~約60μg/cm、約0.4~約50μg/cm、約0.4~約40μg/cm、約0.4~約30μg/cm、約0.4~約20μg/cm、約0.4~約10μg/cm、約0.4~約9μg/cm、約0.4~約8μg/cm、約0.4~約7μg/cm、約0.4~約6μg/cm、約0.4~約5μg/cm、約0.4~約4.5μg/cm、約0.4~約4μg/cm、約0.4~約3.5μg/cm、約0.4~約3μg/cm、約0.4~約2.5μg/cm、約0.4~約2μg/cm、約0.4~約1.5μg/cm、約0.4~約1μg/cm、約0.4~約0.75μg/cm、約0.4~約0.5μg/cm、約0.5~約2000μg/cm、約0.5~約1500μg/cm、約0.5~約1000μg/cm、約0.5~約500μg/cm、約0.5~約450μg/cm、約0.5~約400μg/cm、約0.5~約350μg/cm

、約0.5~約300μg/cm、約0.5~約250μg/cm、約0.5~約200μg/cm、約0.5~約190μg/cm、約0.5~約180μg/cm、約0.5~約170μg/cm、約0.5~約160μg/cm、約0.5~約150μg/cm、約0.5~約140μg/cm、約0.5~約130μg/cm、約0.5~約120μg/cm、約0.5~約110μg/cm、約0.5~約100μg/cm、約0.5~約90μg/cm、約0.5~約80μg/cm、約0.5~約70μg/cm、約0.5~約60μg/cm、約0.5~約50μg/cm、約0.5~約40μg/cm、約0.5~約30μg/cm、約0.5~約20μg/cm、約0.5~約10μg/cm、約0.5~約9μg/cm、約0.5~約8μg/cm、約0.5~約7μg/cm、約0.5~約6μg/cm、約0.5~約5μg/cm、約0.5~約4.5μg/cm、約0.5~約4μg/cm、約0.5~約3.5μg/cm、約0.5~約3μg/cm、約0.5~約2.5μg/cm、約0.5~約2μg/cm、約0.5~約1.5μg/cm、約0.5~約1μg/cm、約0.5~約0.75μg/cm、約1~約2000μg/cm、約1~約1500μg/cm、約1~約1000μg/cm、約1~約500μg/cm、約1~約450μg/cm、約1~約400μg/cm、約1~約350μg/cm、約1~約300μg/cm、約1~約250μg/cm、約1~約200μg/cm、約1~約190μg/cm、約1~約180μg/cm、約1~約170μg/cm、約1~約160μg/cm、約1~約150μg/cm、約1~約140μg/cm、約1~約130μg/cm、約1~約120μg/cm、約1~約110μg/cm、約1~約100μg/cm、約1~約90μg/cm、約1~約80μg/cm、約1~約70μg/cm、約1~約60μg/cm、約1~約50μg/cm、約1~約40μg/cm、約1~約30μg/cm、約1~約20μg/cm、約1~約10μg/cm、約1~約9μg/cm、約1~約8μg/cm、約1~約7μg/cm、約1~約6μg/cm、約1~約5μg/cm、約1~約4.5μg/cm、約1~約4μg/cm、約1~約3.5μg/cm、約1~約3μg/cm、約1~約2.5μg/cm、約1~約2μg/cm、約1~約1.5μg/cm、約2~約2000μg/cm、約2~約1500μg/cm、約2~約1000μg/cm、約2~約500μg/cm、約2~約450μg/cm、約2~約400μg/cm、約2~約350μg/cm、約2~約300μg/cm、約2~約250μg/cm、約2~約200μg/cm、約2~約190μg/cm、約2~約180μg/cm、約2~約170μg/cm、約2~約160μg/cm、約2~約150μg/cm、約2~約140μg/cm、約2~約130μg/cm、約2~約120μg/cm、約2~約110μg/cm、約2~約100μg/cm、約2~約90μg/cm、約2~約80μg/cm、約2~約70μg/cm、約2~約60μg/cm、約2~約50μg/cm、約2~約40μg/cm、約2~約30μg/cm、約2~約20μg/cm、約2~約10μg/cm、約2~約9μg/cm、約2~約8μg/cm、約2~約7μg/cm、約2~約6μg/cm、約2~約5μg/cm、約2~約4.5μg/cm、約2~約4μg/cm、約2~約3.5μg/cm、約2~約3μg/cm、約2~約2.5μg/cm、約3~約2000μg/cm、約3~約1500μg/cm、約3~約1000μg/cm、約3~約500μg/cm、約3~約450μg/cm、約3~約400μg/cm、約3~約350μg/cm、約3~約300μg/cm、約3~約250μg/cm、約3~約200μg/cm、約3~約190μg/cm、約3~約180μg/cm、約3~約170μg/cm、約3~約160μg/cm、約3~約150μg/cm、約3~約140μg/cm、約3~約130μg/cm、約3~約120μg/cm、約3~約110μg/cm、約3~約100μg/cm、約3~約90μg/cm、約3~約80μg/cm、約3~約70μg/cm、約3~約60μg/cm、約3~約50μg/cm、約3~約40μg/cm、約3~約30μg/cm、約3~約20μg/cm、約3~約10μg/cm、約3~約9μg/cm、約3~約8μg/cm、約3~約7μg/cm、約3~約6μg/cm、約3~約5μg/cm、約3~約4.5μg/cm、約3~約4μg/cm、約3~約3.5μg/cm、約4~約2000μg/cm、約4~約1500μg/cm、約4~約1000μg/cm、約4~約500μg/cm、約4~約450μg/cm、約4~約400μg/cm、約4~約350μg/cm、約4~約300μg/cm、約4~約250μg/cm、約4~約200μg/cm、約4~約190μg/cm、約4~約180μg/cm、約4~約170μg/cm、約4~約160μg/cm、約4~約150μg/cm、約4~約140μg/cm、約4~約130μg/cm、約4~約120μg/cm、約4~約110μg/cm、約4~約100μg/cm、約4~約90μg/cm、約4~約80μg/cm、約4~約70μg/cm、約4~約60μg/cm、約4~約50μg/cm、約4~約40μg/cm、約4~約30μg/cm、約4~約20μg/cm、約4~約10μg/cm、約4~約9μg/cm、約4~約8μg/cm、約4~約7μg/cm、約4~約6μg/cm、約4~約5μg/cm、約4~約4.5μg/cm、約5~約2000μg/cm、約5~約1500μg/cm、約5~約1000μg/cm、約5~約500μg/cm、約5~約450μg/cm、約5~約400μg/cm、約5~約350μg/cm、約5~約300μg/cm、約5~約250μg/cm、約5~約200μg/cm、約5~約190μg/cm、約5~約180μg/cm、約5~約170μg/cm、約5~約160μg/cm、約5~約150μg/cm、約5~約140μg/cm、約5~約130μg/cm、約5~約120μg/cm、約5~約110μg/cm、約5~約100μg/cm、約5~約90μg/cm、約5~約80μg/cm、約5~約70μg/cm、約5~約60μg/cm、約5~約50μg/cm、約5~約40μg/cm、約5~約30μg/cm、約5~約20μg/cm、約5~約10μg/cm、約5~約9μg/cm、約5~約8μg/cm、約5~約7μg/cm、約5~約6μg/cm、約6~約2000μg/cm、約6~約1500μg/cm、約6~約1000μg/cm、約6~約500μg/cm、約6~約450μg/cm、約6~約400μg/cm、約6~約350μg/cm、約6~約300μg/cm、約6~約250μg/cm、約6~約200μg/cm、約6~約190μg/cm、約6~約180μg/cm、約6~約170μg/cm、約6~約160μg/cm、約6~約150μg/cm、約6~約140μg/cm、約6~約130μg/cm、約6~約120μg/cm、約6~約110μg/cm、約6~約100μg/cm、約6~約90μg/cm、約6~約80μg/cm、約6~約70μg/cm、約6~約60μg/cm、約6~約50μg/cm、約6~約40μg/cm、約6~約30μg/cm、約6~約20μg/cm、約6~約10μg/cm、約6~約9μg/cm、約6~約8μg/cm、約6~約7μg/cm、約7~約2000μg/cm、約7~約1500μg/cm、約7~約1000μg/cm、約7~約500μg/cm、約7~約450μg/cm、約7~約400μg/cm、約7~約350μg/cm、約7~約300μg/cm、約7~約250μg/cm、約7~約200μg/cm、約7~約190μg/cm、約7~約180μg/cm、約7~約1

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、約80~約500μg/cm、約80~約450μg/cm、約80~約400μg/cm、約80~約350μg/cm、約80~約300μg/cm、約80~約250μg/cm、約80~約200μg/cm、約80~約190μg/cm、約80~約180μg/cm、約80~約170μg/cm、約80~約160μg/cm、約80~約150μg/cm、約80~約140μg/cm、約80~約130μg/cm、約80~約120μg/cm、約80~約110μg/cm、約80~約100μg/cm、約80~約90μg/cm、約90~約2000μg/cm、約90~約1500μg/cm、約90~約1000μg/cm、約90~約500μg/cm、約90~約450μg/cm、約90~約400μg/cm、約90~約350μg/cm、約90~約300μg/cm、約90~約250μg/cm、約90~約200μg/cm、約90~約190μg/cm、約90~約180μg/cm、約90~約170μg/cm、約90~約160μg/cm、約90~約150μg/cm、約90~約140μg/cm、約90~約130μg/cm、約90~約120μg/cm、約90~約110μg/cm、約90~約100μg/cm、約100~約2000μg/cm、約100~約1500μg/cm、約100~約1000μg/cm、約100~約500μg/cm、約100~約450μg/cm、約100~約400μg/cm、約100~約350μg/cm、約100~約300μg/cm、約100~約250μg/cm、約100~約200μg/cm、約100~約190μg/cm、約100~約180μg/cm、約100~約170μg/cm、約100~約160μg/cm、約100~約150μg/cm、約100~約140μg/cm、約100~約130μg/cm、約100~約120μg/cm、約100~約110μg/cm、約110~約2000μg/cm、約110~約1500μg/cm、約110~約1000μg/cm、約110~約500μg/cm、約110~約450μg/cm、約110~約400μg/cm、約110~約350μg/cm、約110~約300μg/cm、約110~約250μg/cm、約110~約200μg/cm、約110~約190μg/cm、約110~約180μg/cm、約110~約170μg/cm、約110~約160μg/cm、約110~約150μg/cm、約110~約140μg/cm、約110~約130μg/cm、約110~約120μg/cm、約120~約2000μg/cm、約120~約1500μg/cm、約120~約1000μg/cm、約120~約500μg/cm、約120~約450μg/cm、約120~約400μg/cm、約120~約350μg/cm、約120~約300μg/cm、約120~約250μg/cm、約120~約200μg/cm、約120~約190μg/cm、約120~約180μg/cm、約120~約170μg/cm、約120~約160μg/cm、約120~約150μg/cm、約120~約140μg/cm、約120~約130μg/cm、約130~約2000μg/cm、約130~約1500μg/cm、約130~約1000μg/cm、約130~約500μg/cm、約130~約450μg/cm、約130~約400μg/cm、約130~約350μg/cm、約130~約300μg/cm、約130~約250μg/cm、約130~約200μg/cm、約130~約190μg/cm、約130~約180μg/cm、約130~約170μg/cm、約130~約160μg/cm、約130~約150μg/cm、約130~約140μg/cm、約140~約2000μg/cm、約140~約1500μg/cm、約140~約1000μg/cm、約140~約500μg/cm、約140~約450μg/cm、約140~約400μg/cm、約140~約350μg/cm、約140~約300μg/cm、約140~約250μg/cm、約140~約200μg/cm、約140~約190μg/cm、約140~約180μg/cm、約140~約170μg/cm、約140~約160μg/cm、約140~約150μg/cm、約150~約2000μg/cm、約150~約1500μg/cm、約150~約1000μg/cm、約150~約500μg/cm、約150~約450μg/cm、約150~約400μg/cm、約150~約350μg/cm、約150~約300μg/cm、約150~約250μg/cm、約150~約200μg/cm、約150~約190μg/cm、約150~約180μg/cm、約150~約170μg/cm、約150~約160μg/cm、約160~約2000μg/cm、約160~約1500μg/cm、約160~約1000μg/cm、約160~約500μg/cm、約160~約450μg/cm、約160~約400μg/cm、約160~約350μg/cm、約160~約300μg/cm、約160~約250μg/cm、約160~約200μg/cm、約160~約190μg/cm、約160~約180μg/cm、約160~約170μg/cm、約170~約2000μg/cm、約170~約1500μg/cm、約170~約1000μg/cm、約170~約500μg/cm、約170~約450μg/cm、約170~約400μg/cm、約170~約350μg/cm、約170~約300μg/cm、約170~約250μg/cm、約170~約200μg/cm、約170~約190μg/cm、約170~約180μg/cm、約180~約2000μg/cm、約180~約1500μg/cm、約180~約1000μg/cm、約180~約500μg/cm、約180~約450μg/cm、約180~約400μg/cm、約180~約350μg/cm、約180~約300μg/cm、約180~約250μg/cm、約180~約200μg/cm、約180~約190μg/cm、約190~約2000μg/cm、約190~約1500μg/cm、約190~約1000μg/cm、約190~約500μg/cm、約190~約450μg/cm、約190~約400μg/cm、約190~約350μg/cm、約190~約300μg/cm、約190~約250μg/cm、約190~約200μg/cm、約200~約2000μg/cm、約200~約1500μg/cm、約200~約1000μg/cm、約200~約500μg/cm、約200~約450μg/cm、約200~約400μg/cm、約200~約350μg/cm、約200~約300μg/cm、約200~約250μg/cm、約250~約2000μg/cm、約250~約1500μg/cm、約250~約1000μg/cm、約250~約500μg/cm、約250~約450μg/cm、約250~約400μg/cm、約250~約350μg/cm、約250~約300μg/cm、約300~約2000μg/cm、約300~約1500μg/cm、300~約1300μg/cm、約300~約1000μg/cm、約300~約500μg/cm、約300~約450μg/cm、約300~約400μg/cm、約300~約350μg/cm、約350~約2000μg/cm、約350~約1500μg/cm、約350~約1000μg/cm、約350~約500μg/cm、約350~約450μg/cm、約350~約400μg/cm、約400~約2000μg/cm、約400~約1500μg/cm、約400~約1000μg/cm、約400~約500μg/cm、約400~約450μg/cm、約450~約2000μg/cm、約450~約1500μg/cm、約450~約1000μg/cm、約450~約500μg/cm、約500~約2000μg/cm、約500~約1500μg/cm、約500~約1000μg/cm、約1000~約2000μg/cm、約1000~約1500μg/cm、約1500~約2000μg/cm、又は約0.1、02.、0.3、0.4、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60 70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、250、500、1000、1100、1200、1300、1400、150
0若
しくは200μg/cm又はそれ以上の皮膚透過性を有することができる。
【0141】
前述の実施形態のいずれかにおいて、活性組成物は、液体形態又は固体形態にあり得る。例として、限定されないが、活性組成物は、本開示のナノエマルション(又はマイクロエマルション)を噴霧乾燥することによって生成されるような、クリーム、ローション、点眼剤、点耳剤、副鼻腔リンス、鼻腔、口腔粘膜、皮膚若しくは足の治療などのスプレー、軟膏、消臭剤、ボディウォッシュ、シャンプー、頭皮トリートメント、マウスウォッシュ、歯磨き粉、トローチ、飲料、カプセル、潤滑剤、又は粉末の形態にあり得る。いくつかの実施形態において、活性組成物は、担体製剤を更に含む。したがって、いくつかの実施形態において、本開示のナノエマルション(又はマイクロエマルション)は、液滴若しくは粒子の安定性を高めるのに十分な量で油中に天然に存在しない界面活性剤及び/若しくは乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤、それぞれ、組成物を増粘させるか、若しくは結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘若しくは結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤、多価アルコール、又は胆汁塩も含むことができず、担体製剤は、これらの薬剤を含むことができる。例として、限定されないが、活性組成物は、増粘剤又は他の薬剤を必要とし得るクリームとして製剤化することができるが、ナノエマルション(又はマイクロエマルション)構成成分は、いくつかの実施形態において、そのような薬剤を含まないことができる。いくつかの実施形態において、活性組成物は、液滴若しくは粒子の安定性を高めるのに十分な量で油中に天然に存在しない界面活性剤及び/若しくは乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤、それぞれ、組成物を増粘させるか、若しくは結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘若しくは結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤、多価アルコール、又は胆汁塩も含まない。
【0142】
前述の実施形態のいずれかにおいて、活性組成物は、活性組成物の総重量のうち約1重量%~約約15重量%で、油を含む本開示の組成物を含有することができる。例として、限定されないが、本開示の組成物は、活性組成物の総重量のうち約1重量%~約15重量%、約2重量%~約15重量%、約3重量%~約15重量%、約4重量%~約15重量%、約5重量%~約15重量%、約10重量%~約15重量%、約1重量%~約10重量%、約2重量%~約10重量%、約3重量%~約10重量%、約4重量%~約10重量%、約5重量%~約10重量%、約1重量%~約5重量%、約2重量%~約5重量%、約3重量%~約5重量%、約4重量%~約5重量%、約1重量%~約4重量%、約2重量%~約4重量%、約3重量%~約4重量%、約1重量%~約3重量%、約2重量%~約3重量%、約1重量%~約2重量%、又は約1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、若しくは15重量%で存在することができる。
【0143】
いくつかの実施形態において、上記実施形態のいずれかの活性組成物を対象に投与する工程を含む、活性成分を対象に投与するための方法が提供される。例として、限定されないが、投与の工程は、経口、注射、例えば、静脈内、筋肉内、髄腔内、又は皮下、舌下、口腔内、直腸、膣内、眼経路、耳経路、鼻腔、例えば、スプレー、吸入によって、例えば、噴霧、皮膚、例えば、局所塗布、移植、経皮、又は全身を介して実施することができる。
【0144】
いくつかの実施形態において、本開示の活性組成物を調製するための方法であって、活性成分を油と組み合わせ、エマルションを形成し、それによって本開示の活性組成物の油中の活性成分を得ることを含む方法が提供される。活性成分は、エマルションを形成する前に油に、又はエマルションを形成した後に組成物に添加され得ること、及びエマルションが本開示のナノエマルション及びマイクロエマルションの特性を有することができることを理解されたい。例として、限定されないが、本開示の活性組成物を調製する方法は、本開示の油を提供すること、油及び活性成分を組み合わせることと、極性液体を提供することと、油及び極性液体を組み合わせてエマルションプレミックスを形成することと、ナノエマルションプレミックスからエマルションを形成することとを含むことができる。あるいは、活性成分を、ナノエマルション又はマイクロエマルションの形成後に添加することができる。更なる例として、限定されないが、エマルションは、本開示に記載されているように、ナノエマルション又はマイクロエマルションであり得る。エマルションを形成する方法は、当該技術分野で既知の、又は本開示に記載されている任意の方法であり得る。本開示の活性組成物を調製する方法は、ある特定の態様において、担体製剤を活性組成物に添加することを更に含むことができることを理解されたい。いくつかの実施形態において、ナノエマルション(又はマイクロエマルション)は、液滴若しくは粒子の安定性を高めるのに十分な量で油中に天然に存在しない界面活性剤及び/若しくは乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤、それぞれ、組成物を増粘させるか、若しくは結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘若しくは結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤、多価アルコール、又は胆汁塩も含むことができず、担体製剤は、これらの薬剤を含むことができる。例として、限定されないが、活性組成物は、増粘剤又は他の薬剤を必要とし得るクリームに更に製剤化することができるが、ナノエマルション(又はマイクロエマルション)構成成分は、いくつかの実施形態において、そのような薬剤を含まないことができる。いくつかの実施形態において、活性組成物は、液滴若しくは粒子の安定性を高めるのに十分な量で油中に天然に存在しない界面活性剤及び/若しくは乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤、それぞれ、組成物を増粘させるか、若しくは結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘若しくは結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤、多価アルコール、又は胆汁塩も含まない。
【0145】
いくつかの実施形態において、活性組成物は、本開示のナノエマルション(又はマイクロエマルション)を含む第1の構成成分と、担体製剤を含む第2の構成成分とを含むことができる。そのような実施形態において、第1の構成成分は、活性成分を更に含み得、活性成分は、本開示のナノエマルション(又はマイクロエマルション)の油中に存在することができる。あるいは、活性成分は、ナノエマルション又はマイクロエマルションの水相中に存在することができる。いくつかの実施形態において、ナノエマルション(又はマイクロエマルション)は、液滴若しくは粒子の安定性を高めるのに十分な量で油中に天然に存在しない界面活性剤及び/若しくは乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤、それぞれ、組成物を増粘させるか、若しくは結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘若しくは結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤、多価アルコール、又は胆汁塩も含むことができず、担体製剤は、これらの薬剤を含むことができる。例として、限定されないが、活性組成物は、増粘剤又は他の薬剤を必要とし得るクリームに更に製剤化することができるが、ナノエマルション(又はマイクロエマルション)構成成分は、いくつかの実施形態において、そのような薬剤を含まないことができる。いくつかの実施形態において、活性組成物は、液滴若しくは粒子の安定性を高めるのに十分な量で油中に天然に存在しない界面活性剤及び/若しくは乳化剤特性を有するいかなる外因性添加剤、それぞれ、組成物を増粘させるか、若しくは結晶形成を阻害するのに十分な量で油中に天然に存在しない増粘若しくは結晶化阻害特性を有するいかなる外因性添加剤、多価アルコール、又は胆汁塩も含まない。
【0146】
治療方法
いくつかの実施形態において、アクネの治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法は、本開示の活性組成物を対象に投与することを含み得、活性成分は、治療有効量で投与され、ニキビを治療又は予防するのに好適である。いくつかの実施形態において、活性成分は、サリチル酸である。
【0147】
いくつかの実施形態において、疼痛の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法は、本開示の活性組成物を対象に投与することを含み得、活性成分は、治療有効量で投与され、疼痛を治療又は予防するのに好適である。いくつかの実施形態において、活性成分は、リドカイン、プリロカイン、ブピバカイン、又はそれらの組み合わせである。
【0148】
いくつかの実施形態において、炎症の治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法は、本開示の活性組成物を対象に投与することを含み得、活性成分は、治療有効量で投与され、炎症を治療又は予防するのに好適である。いくつかの実施形態において、活性成分は、ジクロフェナク、カンナビジオール、アスパルチル-アラニル-ジケトピペラジン、ヒドロコルチゾン、又はそれらの組み合わせである。
【0149】
いくつかの実施形態において、がんの治療又は予防を必要とする対象においてそれを行うための方法は、本開示の活性組成物を対象に投与することを含み得、活性成分は、治療有効量で投与され、がんを治療又は予防するのに好適である。いくつかの実施形態において、活性成分は、5-フルオロウラシルである。
【0150】
いくつかの実施形態において、アンチエイジング化合物又はビタミンの投与を必要とする対象においてそれを行うための方法は、活性成分が治療有効量である対象に、本開示の活性組成物を投与することを含むことができる。いくつかの実施形態において、活性成分は、トリフルオロアセチルトリペプチド-2、ヘキサペプチド-11、レチノール又はパルミチン酸レチニルである。
【0151】
本明細書における開示は、EMO及びFFA油の使用に限定されず、本開示の要件を満たす任意の油が使用され得ることを理解されたい。
【実施例
【0152】
以下の実施例では、特に明記しない限り、MAG、DAG、TAG及びFFA含有量並びに脂肪酸プロファイルは、以下の表1、又は本明細書の脂肪酸含有量及び例示的なEMOの前述の表に記載されるようなものであり得る。一般に、特に明記しない限り、FFA油は>90%のFFA、通常は約93%+/-2%であると想定することができる。
【0153】
脂肪酸油の調製
別段の定めがない限り、以下の実施例(実施例1を除く)における脂肪酸油を以下の手順によって調製した。全ての例について、FFA油は、77%+/-2%のFFAを含む魚類FFA油及び61%+/-2%のFFAを含む藻類FFA油を除いて、93%+/-2%のFFAを含むと仮定した。しかしながら、必要に応じて、より長い反応時間及び異なる条件は、より高いFFAをもたらすことができる。本明細書で使用される場合、各組成物について、命名法は、単一の油源由来の場合、n(油)-非FFA%、及びn(EMO)/(FFA)-EMO%であることを理解されたい。例えば、ゴマEMO及びFFA油で作製して合計50%のFFAを生成する油は、nS50であり、ゴマEMO及びFFA油で作製して合計75%のFFAを生成する油は、nS25である。更に、25%のオート麦EMO及び75%の亜麻仁FFA油で作製された油は、nOa/Fx-25であり、組み合わせは、重量ベースである。
【0154】
脂肪酸油を、原油中のトリアシルグルサイエリド(TAG)を遊離脂肪酸(FFA)及びグリセロールに完全に加水分解し、続いてFFA及びグリセロールを分離することによって調製した。
【0155】
遊離脂肪酸(FFA)油調製
遊離脂肪酸油を、TAGをFFA及びグリセロールに完全に加水分解し、続いてFFA油からグリセロールを分離することによって調製した。FFA油を5Lの攪拌ジャケット式ガラス反応器内で調製した。クエン酸緩衝液(100mM、pH5.8)を、18.5グラムの食品グレードのクエン酸と、963mLの蒸留脱イオン水中の1.50gの食品グレードの水酸化ナトリウムとを組み合わせて調製した。アマノリパーゼAY(0.78g)を溶液に溶解させ、次いで、33℃に加熱し、300rpmで攪拌した。短時間(10分)の真空脱気の後、780gの出発油を反応器に添加した。反応体積を窒素で覆い、全てのTAGが脂肪酸及びグリセロールに変換されるまで、反応を24時間進めた。反応が完了したら、混合物を70℃に1時間加熱してリパーゼを不活性化した。攪拌を停止した。2相が分離した後、上層相(遊離脂肪酸油)を除去し、窒素下で不透明なペットボトルに4℃で保存した。油試料の構成成分を、TLCプレート(無機バインダーを有するAnaltech UniplateシリカゲルGHL、20×20cm、250μm)を使用して分離した。溶媒は、ヘキサン:ジエチルエーテル:酢酸(70:30:1)溶液であった。典型的な試料サイズは、0.2μLであった。溶媒フロントがプレートの上部近く(約1cm)まで達した後、プレートをTLCタンクから取り出し、溶媒をヒュームフードで蒸発させた。構成成分は、TLCタンク内のヨウ素蒸気(室温で)及び比色イメージング(Amersham 600 Imager)によって推定される相対強度で可視化された。タンク内で15分後、プレートを取り外し、撮影した。斑点の強度は30~60分後に減少した。
【0156】
酵素修飾油(EMO)の調製
酵素修飾油は、FFAをグリセロールに選択的に再エステル化してMAG及び(はるかに少ない程度に)DAGを形成することによって、FFA油から生成された。上記のFFA油を1,560gの食品グレードグリセロールと混ぜ合わせ、攪拌しながら30℃に加熱した(300rpm)。真空を適用して(約720mmHg)、材料を脱気し、残留水を除去した。次いで、アマノリパーゼG(50mLのDI水中で1.56g)を反応器に添加し、真空を再適用した(約740mmHg)。反応を72時間進行させ、TLCによって進行を監視した。FFAのレベルが20%未満に低下したら、真空を除去し、反応器を窒素で覆い、システムを70℃に1時間加熱して酵素を不活性化することによって反応を停止した。脂肪酸濃度を滴定法によって測定した。試料を溶媒(95%エタノール/ジエチルエーテル、1/1、v/v)中に溶解させ、エタノール中の0.1M KOHで中性(フェノールフタレインで示される)に滴定した。次いで、食塩(塩化ナトリウム)を反応器に添加した。塩を懸濁したら、攪拌を停止した。2相が分離した後(約3時間)、上層相(EMO)を除去した。酸化防止剤(トコフェロール、200ppm)を添加し、材料を窒素下で不透明なペットボトルに4℃で保存した。
【0157】
EMOの分析は、前述のHPLC法(Bruno Lima dos Santos,Kissya Kropf da Silva,Amanda Pereira Franco dos Santos,Debora Franca de Andrade & Luiz Antonio d’Avila(2016)Simultaneous analysis of esters and acylglycerols in biodiesel by high-performance liquid chromatography with refractive index detection,Journal of Liquid Chromatography & Related Technologies,39:13,620-626,DOI:10.1080/10826076.2016.1225221)を使用して実施した。
【0158】
HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びRID-10A屈折率検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:20uLの注入体積、85%のメタノール、10%のイソプロパノール、及び5%のヘキサンからなる移動相のイソクラティック溶離、0.800mL/分の流量、及び40℃のカラム温度。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18カラム(250mm×4.6mm、5um粒子サイズ)であった。試料を移動相内で調製した。移動相ブランククロマトグラムを使用して、バックグラウンドを補正した。
【0159】
一般に、保持時間は、グリセロールで3.4~4.0分、MAG及びFFAで4.0~6.2分、DAGで6.3~10.8分、並びにTAGで11.0~50.0分であった。
【0160】
これらのピークの組み込みは、グリセロール、MAG+FFA、DAG、及びTAGの相対比、又は面積%を提供した。
【0161】
MAGピークとFFAピークが重複しているため、FFA含有量を滴定法によって決定した。試料を溶媒(95%エタノール/ジエチルエーテル、1/1、v/v)中に溶解させ、エタノール中の0.1M KOHで中性(フェノールフタレインで示される)に滴定した。この値は、重量パーセントとして報告される。
【0162】
MAG含有量は、HPLCによって決定されたMAG+FFAからFFA含有量を減算することによって計算した。
【0163】
以下の表1は、特に明記しない限り、以下の実施例で使用される、得られるEMOの相対グリセロール、MAG、DAG、TAG、及びFFA含有量を提供する
【表4】
【0164】
ナノエマルション調製
ナノエマルションは、EMO又はEMO及びFFA油の組み合わせのいずれかから調製した。総油1.5gを50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアー(high-sheer)ホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。
【0165】
実施例1:アーモンド脂肪酸油及び酵素修飾油(EMO)の生成
脂肪酸油を、TAGをFFA及びグリセロールに完全に加水分解し、その後分離することによって調製した。アーモンド脂肪酸油を20Lの攪拌ジャケット式ガラス反応器内で調製した。クエン酸緩衝液(100mM、pH5.8)を、133グラムの食品グレードのクエン酸と、7,000mLの蒸留脱イオン水中の75gの食品グレードの水酸化ナトリウムとを組み合わせて調製した。アマノリパーゼAY(5.8g)を溶液に溶解させ、次いで、33℃に加熱し、300rpmで攪拌した。短時間(10分)の真空脱気の後、5,600gのアーモンド油を反応器に添加した。反応体積を窒素で覆い、全てのTAGが脂肪酸及びグリセロールに変換されるまで、反応を12時間進めた。
【0166】
反応が完了したら、混合物を70℃に1時間加熱してリパーゼを不活性化した。攪拌を停止した。2相が分離した後、上層相(脂肪酸油)を除去し、窒素下で不透明なペットボトルに室温で保存した。
【0167】
油試料の構成成分を、TLCプレート(無機バインダーを有するAnaltech UniplateシリカゲルGHL、20×20cm、250μm)を使用して分離した。溶媒は、ヘキサン:ジエチルエーテル:酢酸(70:30:1)溶液であった。典型的な試料サイズは、0.2μLであった。溶媒フロントがプレートの上部近く(約1cm)まで達した後、プレートをTLCタンクから取り出し、溶媒をヒュームフードで蒸発させた。構成成分は、TLCタンク内のヨウ素蒸気(室温で)及び比色イメージング(Amersham 600 Imager)によって推定される相対強度で可視化された。タンク内で15分後、プレートを取り外し、撮影した。斑点の強度は30~60分後に減少した。
【0168】
EMOは、FFAをグリセロールに選択的に再エステル化してMAG及び(はるかに少ない程度に)DAGを形成することによって、脂肪酸油から生成された。上記の脂肪酸油を10,260gの食品グレードグリセロールと混ぜ合わせ、攪拌しながら30℃に加熱した(300rpm)。真空を適用して(約720mmHg)、材料を脱気し、残留水を除去した。次いで、アマノリパーゼG(50mLのDI水中で5g)を反応器に添加し、真空を再適用した(約740mmHg)。反応を72時間進行させ、TLCによって進行を監視した。
【0169】
FFAのレベルが15%未満に低下したら、真空を除去し、反応器を窒素で覆い、システムを70℃に1時間加熱して酵素を不活性化することによって反応を停止した。
【0170】
脂肪酸濃度を滴定法によって測定した。試料を溶媒(95%エタノール/ジエチルエーテル、1/1、v/v)中に溶解させ、エタノール中の0.1M KOHで中性(フェノールフタレインで示される)に滴定した。
【0171】
次いで、食塩(塩化ナトリウム)を反応器に添加した。塩を懸濁したら、攪拌を停止した。2相が分離した後(3時間)、上層相(アシルグリセロール油)を除去した。抗酸化剤(トコフェロール、200ppm)を添加し、材料を窒素下で不透明なペットボトルに室温で保存した。
【0172】
C10:0カプリン酸、C12:0ラウリン酸、C14:0ミリスチン酸、C16:0パルミチン酸、C18:0ステアリン酸、C18:1オレイン酸、C18:2リノール酸、及びC18:3アルファリノレン酸を含む脂質構成成分を、脂肪酸メチルエステルとして誘導体化した後に分析し、標準と比較した。誘導体化のために、試料(500μl)を、2mlの三フッ化ホウ素溶液(メタノール中12%)、20μlのジメトキシプロパン、及び100μlのトリデカン酸内部標準溶液(10mg/ml)を含有する5mlの反応管に添加した。反応管をボルテックスし、60℃の加熱ブロック中で30分間インキュベートした。
【0173】
反応管を加熱ブロックから取り出し、15分間冷却した。次いで、1mlの蒸留水を添加して反応をクエンチし、続いて1mlのヘキサンを添加した。反応管を60秒間ボルテックスし、相を3分間分離した。上部(疎水性)相を、約50mgの硫酸ナトリウム(無水)を含有する1.5ml管に除去した。60秒間ボルテックスした後、1.5mlの管を遠心分離し、約500μlの透明な乾いた疎水性相をガスクロマトグラフィー試料バイアルに移した。
【0174】
試料を、フレームイオン化検出器及びAgilent Openlab CDS Chemstationソフトウェアを有するAgilent 7890Aガスクロマトグラフを使用して分析した。GCカラム:Omegawax100(15m×0.1mm×0.1um)カラム。結果を内部標準基準により重量%に変換した。
【0175】
MCT、キャノーラ及びアーモンド油を、本開示の製造方法に従って処理した。各々の脂肪酸プロファイルを、以下の表2に示されるように、出発油及びMAG油の両方で測定した。
【0176】
示されるように、出発油及びEMOの両方は、実質的に同じ脂肪酸プロファイルを含有した。
【0177】
アーモンド及びキャノーラ油を使用して別の実験を行い、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸について同じ結果を示す表3のデータを得た。
【表5】
【表6】
【0178】
これらの結果は、本開示の製造プロセスが、EMO中の出発油の脂肪酸プロファイルを保存することができることを実証する。この結果は、蒸留油の機能的使用に基づいて出発油と脂肪酸プロファイルが著しく異なる従来の「蒸留」油とは異なる。
【0179】
実施例2:単一の油源由来のナノエマルションの調製
ナノエマルションは、上述したように、中鎖脂肪酸(MCT)酵素修飾油から調製した。簡潔に述べると、MCT油を完全な酵素加水分解に供して、遊離脂肪酸を含有するFFA油を得、その後、グリセロールの存在下で更に酵素的に処理して、FFAをMAG及びDAGに再エステル化し、79%のMAG及びDAG、並びに21%のFFAを含有する加工油を得た。
【0180】
第一のナノエマルションを調製するために、処理されたMCT油1.5gを50mLのビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。高シアーホモジナイザーを使用して、30秒間高シアーに供した混合物によって、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。
【0181】
更なるナノエマルションを、処理されたMCT油(MAG及びDAGを含む)と、酵素加水分解後に得られたMCT FFA油とを組み合わせることによって調製し、以下の表4に示されるように、MAG及びDAG対FFAの様々な比率を達成した。これらのナノエマルションは、製造業者の指示に従い、ゼータサイザーUltra(Malvern Panalytical)を使用して、液滴のZ平均サイズ、多分散指数、及び平均ゼータ電位について評価した。測定は3反復で行った。
【表7】
【0182】
以下の表5内に示される得られたデータを用いて、オリーブ油を使用して対応するプロセスを実施した。
【表8】
【0183】
以下の表6内に示される得られたデータを用いて、亜麻仁油を使用して対応するプロセスを実施した。
【表9】
【0184】
以下の表7内に示される得られたデータを用いて、ゴマ油を使用して対応するプロセスを実施した。
【表10】
【0185】
図1は、%FFAの関数として、4つの異なる出発油から生成されたナノエマルション中の液滴のZ平均サイズを示す。
【0186】
以下の表8内に示される得られたデータを用いて、ローズヒップ油を使用して対応するプロセスを実施した。
【表11】
【0187】
以下の表9内に示される得られたデータを用いて、ヘンプシード油を使用して対応するプロセスを実施した。
【表12】
【0188】
以下の表10内に示される得られたデータを用いて、ヒマワリ油を使用して対応するプロセスを実施した。
【表13】
【0189】
以下の表11内に示される得られたデータを用いて、オート麦油を使用して対応するプロセスを実施した。
【表14】
【0190】
前述の結果は、異なる比率のMAG及びDAG及びFFAを利用して、異なる出発油からナノエマルションを調製することができることを実証する。いくつかの事例では、FFA油のみが、MAG、及びある程度、DAGを含む酵素修飾油を添加することなく、ナノエマルションを形成することができる。全ての場合において、出発油由来のTAGは、第1の処理工程で実質的に又は完全に加水分解されているため、TAG含有量は低いか、又は存在しないであろう。ナノエマルション中の油がEMOを含む場合、EMOは、単一の出発油源又は2つ、3つ以上の出発油源に由来し得ることを理解されたい。例えば、出発油源は、EMOを得るために酵素処理の前にブレンドすることができる。
【0191】
実施例3:異なる油源由来のナノエマルションの調製
異なる比率の異なる油由来のEMO及びFFA油の組み合わせ由来のナノエマルションを調製し、上述したように分析した。
【0192】
ココナッツEMO及びMCT FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表12に示す。
【表15】
【0193】
MCT EMO及びココナッツFFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表13に示す。
【表16】
【0194】
魚EMO及び亜麻仁FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表14に示す。
【表17】
【0195】
亜麻仁EMO及び魚FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表15に示す。
【表18】
【0196】
魚EMO及びココナッツFFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表16に示す。
【表19】
【0197】
亜麻仁EMO及びココナッツFFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表17に示す。
【表20】
【0198】
ココナッツEMO及び亜麻仁FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表18に示す。
【表21】
【0199】
ココナッツEMO及びローズヒップFFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表19に示す。
【表22】
【0200】
ローズヒップEMO及びココナッツFFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表20に示す。
【表23】
【0201】
ローズヒップEMO及び亜麻仁FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表21に示す。
【0202】
【表24】
【0203】
亜麻仁EMO及びローズヒップFFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表22に示す。
【0204】
【表25】
【0205】
藻類EMO及び亜麻仁FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表23に示す。
【0206】
【表26】
【0207】
藻類EMO及びMCT FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表24に示す。
【0208】
【表27】
【0209】
オート麦EMO及び亜麻仁FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表25に示す。
【0210】
【表28】
【0211】
亜麻仁EMO及びオート麦FFA油の組み合わせについて、得られたデータを以下の表26に示す。
【0212】
【表29】
【0213】
実施例4:ナノエマルションの安定性
実施例2及び3で調製したナノエマルションを、室温で保存するか、又は冷蔵(4℃)した。様々な時点で、以下の表に示されるように、試料を、Z平均粒子サイズ、多分散指数、及びゼータ電位について再試験した(「新鮮(Fresh)」は、出発ナノエマルションを示す)。
【表30】
【表31】
【表32】
【表33】
【表34】
【表35】
【表36】
【表37】
【表38】
【表39】
【表40】
【表41】
【表42】
【表43】
【表44】
【表45】
【表46】
【表47】
【0214】
図2A~2Sは、表27~44のナノエマルションのZ平均粒子サイズを示す。
【0215】
実施例5:未修飾油由来のナノエマルションの調製
本開示のナノエマルションの作製に対するTAG含有量の効果を評価するために、オリーブ油(未修飾のTAG形態)を、上記のように調製したオリーブFFA油と異なる比率で混合し、混合物を、上記の手順に従ってナノエマルションとして調製した。Z平均粒子サイズ及び多分散指数をこれらの試料について測定し、結果を以下の表45に提供する。
【表48】
【0216】
表45に示されるように、本質的にTAGであるオリーブ油のみは、2つの別々の層の形成をもたらしたため、ナノエマルションを形成することができなかった。更に、液滴のサイズは、FFA含有量の増加及びTAG含有量の減少に伴って減少した。具体的には、最大50%のオリーブ油(本質的にTAG)は、依然として、300nm未満のZ平均サイズを有するナノエマルションをもたらすが、60%のオリーブ油は、より大きな粒子をもたらし、100%のTAG試料は、速やかに2つの層に分離された。
【0217】
オリーブ油(未修飾のTAG形態)を、様々な比率で上述したように調製したMAG、いくつかのDAG、及びFFA、並びに上述したようにそれから調製したナノエマルションを含むオリーブEMOとブレンドした。これらの試料についてZ平均粒子サイズ及び多分散指数を測定し、結果を以下の表46に提供する。
【表49】
【0218】
表46に示されるように、最大80%のTAGは、依然として300nm未満のZ平均粒子サイズを得ることができた。
【0219】
同じ手順を、75/25、50/50及び25/75の比率でオレイン酸又はオレイン酸グリセリルのいずれかとブレンドしたオリーブ油(未修飾のTAG形態)を使用して実施した。ブレンドがナノエマルションを形成しなかった場合ではなく、2層が得られた。
【0220】
実施例6:市販の成分を使用したナノエマルションの調製
既製の成分から調製されたナノエマルションを評価するために、様々な比率でオレイン酸グリセリル(MakingCosmetics、パート#EMF-GLYOL-01)及び/又はオレイン酸(Beantown Chemical、パート#126125)からナノエマルションを調製した。Z平均サイズ及び多分散指数を、上記のように測定した。結果を以下の表47に示す。
【表50】
【0221】
これらの結果は、オリーブEMOナノエマルションについての表5のものと比較され得る。対照的に、オレイン酸グリセリル/オレイン酸ナノエマルションは、300nm未満のZ平均液滴サイズナノエマルションを形成しなかった。50/50及び25/75ブレンドの両方でクリームが得られ、他の試料では約600nm以上の大きな液滴サイズが得られた。したがって、この実施例で実施されたように、市販の成分は、EMOを用いた結果を再現しなかった。
【0222】
実施例7:複数の油源由来のナノエマルション
ナノエマルションは、前の実施例に記載されているように、ローズヒップ、亜麻仁及びMCT油のEMO及びFFAから形成された。サイズ、PDI及びゼータ電位データを以下の表48に示す。
【表51】
【0223】
3つの異なるEMO又は3つの異なるEMOに加えて、50/50の比率で対応するFFAを含有するナノエマルションは、300nm未満の粒子サイズ及び0.300未満のPDIを達成した。
【0224】
実施例8:ナノエマルション中の油の量
ナノエマルションを、ナノエマルションの総重量のうち様々な%油でローズヒップEMOから調製した。以下の表49は、サイズ及びPDIデータを提供する。
【表52】
【0225】
ローズヒップEMOナノエマルションは、油の重量パーセントが製剤の総重量の1%~30%であった場合に形成され得る。油重量50%以上で、クリームが形成された。
【0226】
実施例9:CBDを含有するナノエマルションの生成
脂肪酸油を、TAGをFFA及びグリセロールに完全に加水分解し、その後分離することによって調製した。アーモンド脂肪酸油を20Lの攪拌ジャケット式ガラス反応器内で調製した。クエン酸緩衝液(100mM、pH5.8)を、133グラムの食品グレードのクエン酸と、7,000mLの蒸留脱イオン水中の75gの食品グレードの水酸化ナトリウムとを組み合わせて調製した。アマノリパーゼAY(5.8g)を溶液に溶解させ、次いで、33℃に加熱し、300rpmで攪拌した。短時間(10分)の真空脱気の後、5,600gのアーモンド油を反応器に添加した。反応体積を窒素で覆い、全てのTAGが脂肪酸及びグリセロールに変換されるまで、反応を12時間進めた。
【0227】
反応が完了したら、混合物を70℃に1時間加熱してリパーゼを不活性化した。攪拌を停止した。2相が分離した後、上層相(脂肪酸油)を除去し、窒素下で不透明なペットボトルに室温で保存した。
【0228】
油試料の構成成分を、TLCプレート(無機バインダーを有するAnaltech UniplateシリカゲルGHL、20×20cm、250μm)を使用して分離した。溶媒は、ヘキサン:ジエチルエーテル:酢酸(70:30:1)溶液であった。典型的な試料サイズは、0.2μLであった。溶媒フロントがプレートの上部近く(約1cm)まで達した後、プレートをTLCタンクから取り出し、溶媒をヒュームフードで蒸発させた。構成成分は、TLCタンク内のヨウ素蒸気(室温で)及び比色イメージング(Amersham 600 Imager)によって推定される相対強度で可視化された。タンク内で15分後、プレートを取り外し、撮影した。斑点の強度は30~60分後に減少した。
【0229】
EMOは、FFAをグリセロールに選択的に再エステル化してMAG及び(はるかに少ない程度に)DAGを形成することによって、脂肪酸油から生成された。上記の脂肪酸油を10,260gの食品グレードグリセロールと組み合わせ、攪拌しながら30℃に加熱した(300rpm)。真空を適用して(約720mmHg)、材料を脱気し、残留水を除去した。次いで、アマノリパーゼG(50mLのDI水中で5g)を反応器に添加し、真空を再適用した(約740mmHg)。反応を72時間進行させ、TLCによって進行を監視した。
【0230】
FFAのレベルが10%未満に低下したら、真空を除去し、反応器を窒素で覆い、システムを70℃に1時間加熱して酵素を不活性化することによって反応を停止した。
【0231】
脂肪酸濃度を滴定法によって測定した。試料を溶媒(95%エタノール/ジエチルエーテル、1/1、v/v)中に溶解させ、エタノール中の0.1M KOHで中性(フェノールフタレインで示される)に滴定した。
【0232】
次いで、食塩(塩化ナトリウム)を反応器に添加した。塩を懸濁したら、攪拌を停止した。2相が分離した後(3時間)、上層相(アシルグリセロール油)を除去した。抗酸化剤(トコフェロール、200ppm)を添加し、材料を窒素下で不透明なペットボトルに室温で保存した。
【0233】
MMNは、EMOとカーゴ、CBD、及びその後の乳化を組み合わせて調製した。CBDは、本質的に水に不溶であるため、選択された。カンナビノイドの水溶性は、平均約0.0015mg/mLであり、体内への効率的な送達には低すぎるが、Ostwald熟成による急速なナノエマルションの不安定化を引き起こすのに十分な高さである。
【0234】
カーゴ(2.5gの99.9%のCBD単離物)を、50mLの円錐管中で50℃に予熱した10gのアーモンドEMO(9.7%のFFA)に溶解させた。混合物を一晩温めて、完全な溶解を確実にした。
【0235】
150mLのビーカー中の72mLの温かい(50℃)脱イオン水に8.8mLの温かい(50℃)EMO/CBDを滴加することによって、粗いエマルションを調製した。高シアーホモジナイザーを使用して油を添加しながら、混合物を5分間、絶えず攪拌した。得られた生成物は、乳白色の粗いエマルションであった。
【0236】
次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonicaモデルQ700CAソニケーターに移した。ビーカーを氷浴中で冷却し、24サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)及び90%の出力で処理した。これは試料102919.1であった。次いで、エマルションを水で1/10に希釈し、12回以上のサイクルに供した。これは試料102919.1 3Xであった。
【0237】
試料中のTAG/DAG/MAG/FFA比をTLCによって推定し、以下を得た:
【表53】
【0238】
ゼータサイザーUltra(Malvern Panalytical)を使用して、ナノエマルションのサイズ及びゼータ電位を測定した(102919.1 3X)。ディスポーザブルサイジングセル及びディスポーザブルフォールドキャピラリーセルを、それぞれ、サイズ及びゼータ電位測定(3反復で)に使用した。図3に示されるように、粒子の平均サイズは、標的サイズ<300nmをはるかに下回る163nmであると決定された。
【0239】
図4に示すように、MMNのゼータ電位(102919.1 3X)も決定した。示されるように、粒子のゼータ電位は、少なくとも-30mVの標的をはるかに下回る-44.4+/-0.9mVであると測定された。
【0240】
実施例10:CBDを含有するナノエマルションの調製
別の実験では、4.0gの99.9%のCBD単離物を、50mLの円錐管中で50℃に予熱した、実施例9に記載したとおりに調製した16gのアーモンドEMOに溶解させた。混合物を50℃に温めて、完全な溶解を確実にした。
【0241】
粗いエマルションを、150mLのビーカー中の90mLの温かい(50℃)脱イオン水にEMO/CBD混合物に10mLの温かい(50℃)を滴加することによって調製するが、ビーカーを氷浴中で冷却し、1/2インチプローブを備えたQSonicaモデルQ700CAソニケーターで12サイクル(5分超音波処理/2分冷却)及び90%の電力で超音波処理した。これは、乳白色の粗いエマルションを生成した。
【0242】
次いで、粗いエマルションを65回以上の超音波処理サイクル(約6時間)に供した。
【0243】
得られたナノエマルション(111819.1)は、安定しており、平均粒子サイズが169.2nmであり、ゼータ電位が-42.6mVであることが見出された。サイズ分布測定は、3反復で実施した。ナノエマルションのサイズ分布を図5に示す。
【0244】
実施例11:キャノーラ油及びビタミンEを使用したナノエマルションの調製
MMNは、アーモンド油の代わりに出発油としてキャノーラ油、及びCBDの代わりにカーゴとしてビタミンEを使用して、実施例9に上述した手順に従い調製される。また、MMNは、カーゴとしてビタミンEを有するアーモンド油を使用して、実施例9に上述した手順に従って調製される。同様の結果が得られることが期待される。
【0245】
実施例12:皮膚を介した薬物透過性を高めるためのEMOナノエマルション、EMOマイクロエマルション、及びTAGマイクロエマルションの比較
合成皮膚様膜(Strat-M(登録商標))にわたるヒドロコルチゾンの透過プロファイルを、ゴマEMOナノエマルション(nS50)及びマイクロエマルション(micro-S50)並びにゴマTAGナノエマルション(nano-TAG)を含む、異なるエマルションフォーマットを製剤化したときに評価した。
【0246】
ゴマEMOナノエマルションを、ゴマEMO及びFFA油の組み合わせから、異なる比率で調製した。EMO油の含有量を表1に提供し、FFA油は本質的に100%FFAであった。nS25について、ゴマEMO(0.426g)及びゴマFFA油(1.07g)を、50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。ヒドロコルチゾン(15mg)(Acros Organics)を油混合物に添加し、60℃で穏やかに混合して、微細な分散体を形成した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗エマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザー(BrinkmannホモジナイザーモデルPT 10/35)に30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=222±7nm、PDI=0.175±0.017)によって分析した。
【0247】
nS50を、ゴマEMO(0.852g)及びゴマFFA(0.648g)を使用し、上記と同じ手順を使用して調製した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=185±5nm、PDI=0.181±0.013)によって分析した。
【0248】
nS75を、ゴマEMO(1.278g)及びゴマFFA(0.222g)を使用し、上記と同じ手順を使用して調製した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=179±1nm、PDI=0.203±0.010)によって分析した。
【0249】
オート麦/亜麻仁EMOナノエマルションを、オート麦EMO及び亜麻仁FFA油の組み合わせから、異なる比率で調製した。EMO油の含有量を表1に提供し、FFA油は本質的に100%FFAであった。nOa/Fx25について、オート麦EMO(0.375g)及び亜麻仁FFA油(1.125g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。ヒドロコルチゾン(15mg)(Acros Organics)を油混合物に添加し、60℃で穏やかに混合して、微細な分散体を形成した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗エマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=181±3nm、PDI=0.157±0.013)によって分析した。nOa/Fx75を、オート麦EMO(1.125g)及び亜麻仁FFA(0.375g)を使用し、上記と同じ手順を使用して調製した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=160±3nm、PDI=0.194±0.019)によって分析した。nOa/Fx50を、オート麦EMO(0.750g)及び亜麻仁FFA(0.750g)を使用し、上記と同じ手順を使用して調製した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=172±3nm、PDI=0.165±0.041)によって分析した。nFx0を、亜麻仁FFA(1.500g)を使用し、上記と同じ手順を使用して調製した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=193±1nm、PDI=0.147±0.032)によって分析した。
【0250】
ゴマEMO及びFFA油の組み合わせから、ゴマEMOマイクロエマルション(micro-S50)を調製した。ゴマEMO(0.852g)及びゴマFFA油(0.648g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。ヒドロコルチゾン(15mg)を油混合物に添加し、60℃で穏やかに混合して、微細な分散体を形成した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗エマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0251】
TAGナノエマルション(nano-TAGゴマ)を、未修飾のゴマ油及びspan80の組み合わせから調製した。ゴマ油(1.5g)及びspan80(0.75g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。ヒドロコルチゾン(15mg)を油混合物に添加し、60℃で穏やかに混合して、微細な分散体を形成した。油に12.75mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを5分間、90%の出力で超音波処理した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=262±1nm、PDI=0.230±0.007)によって分析した。
【0252】
様々な製剤の特性を以下の表51に提供する。
【表54】
【0253】
10mg/mLのDMSO中にヒドロコルチゾンを溶解させ、水中に10倍希釈することによって、遊離薬物対照を調製した。
【0254】
非充填薬物製剤については、nS50及びmicro-S50を前述のように調製したが、HCTを添加しなかった。10mg/mLのDMSO中のHCTのストックを別々に調製し、次いで、予め形成されたnS50又はmicro-S50製剤に10倍希釈し、ボルテックスした。
【0255】
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。ヒドロコルチゾン(HCT)製剤(1mL)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから150μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、55%のメタノール及び45%の水からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに244nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。薬物充填製剤及び遊離薬物対照についての単位時間当たりの透過させた薬物の累積量(HCT)を図6に示す。
【0256】
nS50製剤は、micro-S50(6.88±0.01μg/cm)、nano-TAGゴマ(1.80±0.38μg/cm)、及び遊離薬物対照(1.29±0.26μg/cm)と比較して、7時間で11.8±0.6μg/cmの累積薬物量で最良の透過強化を提供した(図6)。これらの結果は、エマルション形態のとき、未修飾のTAG油と比較して、EMO油の優れた透過促進特性を示唆する。更に、EMOナノエマルションは、EMOマイクロエマルションと比較して1.7倍多くの薬物が透過することを可能にし、同じ化学組成を有するにもかかわらず、より小さい粒子サイズがより良好な透過強化を提供することを示した。
【0257】
EMOナノ及びマイクロエマルションの非充填バージョンも試験した。これらの製剤では、ヒドロコルチゾンを予め形成されたナノ及びマイクロエマルションに添加した。図7の結果は、EMOナノエマルションが、EMOマイクロエマルションと比較してより良い透過性強化を提供することを再び示す。しかしながら、エマルションの形成後に活性成分を添加しても、充填されたバージョンと非充填されたバージョンとの間に見られる最小限の差で透過性が依然として改善されたことは驚くべきことであった。
【0258】
オート麦EMO及び亜麻仁FFA油のブレンドもまた、薬物透過のための他の油の使用を支持するように試験した。図8は、全ての製剤が、Strat-M(登録商標)膜にわたるヒドロコルチゾン透過性を有意に強化したことを示す。注目すべきことに、nFx0(亜麻仁FFAから構成される)は、おそらくそのFFA含有量が高いために、他の製剤と比較して7時間にわたって最大の薬物透過(30.6±1.9μg/cm)を可能にした。実際、より高いFFA含有量を有する製剤は、nFx0>nOa/Fx25>nOa/Fx50>nOa/Fx75のランクオーダーを有するより多くの薬物透過と相関した。EMO及びFFAの異なる比率でゴマEMOナノエマルションを比較すると、同様の傾向が見られた(図9)。再度、より高いFFA含有量を有する製剤は、nS25>nS50>nS75のランクオーダーを有するより多くの薬物透過と相関した。
【0259】
総合的に、これらのデータは、薬物の局所及び経皮送達のためのEMOエマルションの使用を支持し、油型、FFA含有量、及び粒子サイズが透過性強化に影響する。
【0260】
実施例13:CBD製剤
ゴマEMOナノエマルションを、ゴマEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。ゴマEMO(0.852g)及びゴマFFA油(0.648g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。CBD(150mg)を油混合物に添加し、CBDが完全に溶解するまで、60℃で穏やかに混合した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗エマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=186±2nm、PDI=0.204±0.007)によって分析した。
【0261】
実施例14:クラリスロマイシンA製剤
アーモンドEMOナノエマルション(nAl75、nAl50、nAl25)を、アーモンドEMO及びFFA油の組み合わせから異なる比率で調製した。nAl75について、アーモンドEMO(1.667g)及びアーモンドFFA(0.333g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。クラリスロマイシンA(20mg)を油混合物に添加し、60℃で穏やかに混合して、微細な分散体を形成した。油に18.0mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗エマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=183±2、PDI=0.214±0.021)によって分析した。
【0262】
nAl50を、アーモンドEMO(1.111g)及びアーモンドFFA(0.889g)を使用し、上記と同じ手順を使用して調製した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=196±2、PDI=0.194±0.018)によって分析した。
【0263】
nAl25を、アーモンドEMO(0.556g)及びアーモンドFFA(1.444g)を使用し、上記と同じ手順を使用して調製した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=258±6、PDI=0.228±0.033)によって分析した。
【0264】
ココナッツEMOナノエマルション(nCo50)を、ココナッツEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。ココナッツEMO(1.136g)及びココナッツFFA(0.864g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。クラリスロマイシンA(20mg)を油混合物に添加し、60℃で穏やかに混合して、微細な分散体を形成した。油に18.0mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗エマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=138±2、PDI=0.241±0.009)によって分析した。
【0265】
MCT EMOナノエマルション(nMCT50)を、MCT EMO及びFFA油の組み合わせから調製した。MCT EMO(1.266g)及びMCT FFA(0.734g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。クラリスロマイシンA(20mg)を油混合物に添加し、60℃で穏やかに混合して、微細な分散体を形成した。油に18.0mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗エマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。得られたナノエマルションをDLS(Z平均=182±3、PDI=0.265±0.025)によって分析した。
【0266】
実施例15:EMOナノエマルションを使用したヒドロコルチゾンのインビトロ皮膚透過試験
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1BB11781)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。以下に記載のヒドロコルチゾン(HCT)製剤(1mL)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから100μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、55%のメタノール及び45%の水からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに244nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0267】
MCT EMOは、55~65%のC8、35~45%のC10、及び2%の他のMCT油(Viva Naturals)に由来した。MCT EMOナノエマルションを、MCT EMO及びFFA油の組み合わせから調製した。MCT EMO(0.901g)及びMCT FFA(0.593g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0268】
亜麻仁EMOナノエマルションを、亜麻仁EMO及びFFA油の組み合わせから調製した。亜麻仁EMO(0.914g)及び亜麻仁FFA(0.585g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0269】
オート麦EMOナノエマルションを、オート麦EMO及びFFA油の組み合わせから調製した。オート麦EMO(0.862g)及びオート麦FFA(0.638g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0270】
ゴマEMOナノエマルションを、ゴマEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。ゴマEMO(0.852g)及びゴマFFA(0.648g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0271】
ローズヒップEMOナノエマルションを、ローズヒップEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。ローズヒップEMO(0.893g)及びローズヒップFFA(0.607g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0272】
アーモンドEMOナノエマルションを、アーモンドEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。アーモンドEMO(0.833g)及びローズヒップFFA(0.667g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0273】
ヘンプシードEMOナノエマルションを、ヘンプEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。ヘンプEMO(0.824g)及びMCT FFA(0.676g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。
【0274】
10mg/mLのDMSO中のHCTのストックを別々に調製し、次いで、予め形成されたナノエマルション製剤に10倍希釈し、ボルテックスした。
【0275】
遊離薬物対照を、HCT DMSOストックを10倍水に希釈し、ボルテックスすることによって調製した。
【0276】
全てのEMOナノエマルションは、図10に示されるように、遊離薬物対照(HCT対照)と比較して有意な透過性強化を示した。注目すべきことに、MCTナノエマルションは、最良の透過強化(166±13ug/cm^2)を提供した。これらのデータは、薬物皮膚透過性を高めるための様々なEMO油タイプのナノエマルションの使用を支持する。
【0277】
実施例16.オート麦EMOの有無を問わないCeraveヒドロコルチゾンクリームのインビトロ皮膚透過試験
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1BB11781)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。10%オート麦EMOの添加の有無にかかわらず、100mgのCerave(1重量%HCT)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから100μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、55%のメタノール及び45%の水からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに244nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0278】
図11に示されるように、オート麦EMO(この特定の実施例では10重量%)をCeraveヒドロコルチゾンクリームに添加することは、オート麦EMOを含まないCeraveクリームと比較して、7時間でHCT透過性を18倍改善した。これは、薬物の皮膚透過を改善するために、局所製剤中の個々の成分としてEMOを添加する使用を支持する。
【0279】
実施例17.ゴマ油EMO及びFFA油(nS50)のナノエマルションの有無を問わないサリチル酸のインビトロ皮膚透過試験
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1DB96259)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。50%FFA(50%EMOではなかったが、nS50と標識されている)を有するゴマEMOナノエマルションを、ゴマEMO及びFFA油の組み合わせから調製して、ゴマEMO及びゴマFFA油の50/50の混合物から35.5%MAG、10.2%DAG、及び50%FFAを得た。ゴマEMO(0.852g)及びゴマFFA油(0.648g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。約1mLのサリチル酸溶液(PBS中1mg/mL、pH5~6)又はサリチル酸ナノエマルション(nS50中1mg/mL、pH5~6)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから80μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、50%メタノール及び50%リン酸(0.1%)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに275nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0280】
図12に示されるように、遊離薬物対照からサリチル酸透過は観察されなかった。しかしながら、ナノエマルション製剤は、7時間にわたってサリチル酸の最大8ug/cm^2の透過を可能にした。これは、pHがpH3を超えるとサリチル酸の皮膚透過が減少することが知られているため、注目すべき発見である。これらのデータは、生理学的に関連するpH(例えば、pH5~6)でのサリチル酸皮膚透過性を改善するためのEMOナノエマルションの使用を支持する。
【0281】
実施例18.アクネ製品中のサリチル酸の透過性。
サリチル酸を含有する市販製品を入手し、以下を含んだ:(1)CHARLOTTE’S WEB CBDMEDICアクネ治療薬用クリーム(1%のサリチル酸を含む)、(2)CERAVEアクネコントロールゲル(2%のサリチル酸を含む)、(3)CERAVEボディウォッシュ(ラフ&バンピー肌用)、(4)CLEARASIL Stubbornアクネコントロール+Marks 1 Minute Mask(2%のサリチル酸を含む)、(5)NEUTROGENAラピッドクリアアクネ除去スポットゲル(2%のサリチル酸を含む)、(6)CLEARASILラピッドレスキュースポット治療ゲル(2%のサリチル酸を含む)、(7)CERAVE乾癬保湿クリーム(2%のサリチル酸を含む)。
【0282】
試験試料については、各製品をそのまま使用するか、又は10%EMOで補充した。試験した全ての製品について、CHARLOTTE’s WEB CBDMEDICアクネ治療薬用クリーム製品に使用されているゴマEMOを除き、オート麦EMOが使用された。試験試料は、EMOをクリーム製品に添加し、手動で混合することによって調製した。例えば、100mgのEMOを900mgの製品に添加し、混合して、10%のEMOを含有する試験試料を得る。
【0283】
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。10%オート麦EMOの有無にかかわらず、約100mgのサリチル酸クリーム(Neutrogenaラピッドクリア及びCerave乾癬)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから80μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、50%メタノール及び50%リン酸(0.1%)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに275nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0284】
経時的な累積サリチル酸透過は、図12A~12Gに示される。示されるように、これらの製品へのEMOの添加は、混合された結果をもたらした。例えば、10%ゴマEMOの添加は、CHARLOTTE’S WEB CBDMEDIC製品(図13A)において有意な改善を示さず、これは、理論に拘束されることなく、マトリックス効果に起因し得る。CERAVEアクネコントロールゲル、CERAVEボディウォッシュ及びCLEARASIL Stubbornアクネコントロール+Marks 1 Minute MaskへのEMOの添加は、理論に拘束されることなく、これらの製品の増粘及び凝集がEMOの添加時に観察されたため、マトリックス及び/又は適合性の問題に起因し得る未修飾生成物(図13B~13D)と比較して減少した。理論に拘束されることなく、市販の製剤が製造された後にそれを混合するのではなく、製造プロセス中に異なるタイプのEMOを使用するか、又はEMOを添加することが効果を改善する可能性があることが予想される。
【0285】
EMOをNEUTROGENAラピッドレスキュースポット治療ゲル及びCLEARASILラピッドレスキュースポット治療ゲルに添加することにより、最も早い時点(1時間)でのサリチル酸透過性が約2倍改善したが、透過プロファイルは、2時間以上でほとんど重複した(図13E~13F)。最も実質的な差は、CERAVE乾癬保湿クリームに添加したEMOで観察され、7時間にわたってサリチル酸透過の4~5倍の改善が観察された(2時間及び7時間で4倍)(図13G)。
【0286】
実施例19.クリーム製品中のEMO対EMOナノエマルションの透過強化。
2%のサリチル酸を含むCERAVE乾癬保湿クリームを、50%の水(対照)、50%のnOa/Fx-50(5%の総油構成成分、ナノエマルション、nOA/Fx-50を水中10%のナノエマルションとして調製し、5%に希釈した)、又は45%の水及び5%のOa/Fx-50(5%の総EMO構成成分、非ナノエマルション)で調製した。オート麦EMO(Oa)及び亜麻仁FFA油(Fx)は、2018年10月12日に出願された国際特許出願第PCT/US2018/055583号に開示され、2020年1月17日に出願されたWO2019/075307及びPCT/US2020/014182として公開され、WO2020/150661、及び米国特許出願公開第2020/0146307号(米国第16/746,700号)に記載されているように得られ、それらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0287】
ナノエマルションを調製するために、各油(EMO及びFFA油)0.750gを50mLの金属ビーカーに添加し、60℃に加熱した。粗いエマルションを、13.5mLの水(60℃に予熱した)を油に添加することによって調製した。混合物を、高剪断ホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理して、ナノエマルションを得た。非ナノエマルションを、5gの生成物クリームに4.5mLの水を添加して均質化し、続いて2.5gのオート麦EMO及び0.25gの亜麻仁FFA油を添加し、続いて均質化することによって調製した。
【0288】
透過性は、既に説明した標準方法を使用して測定した。Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10ml)を充填し、32℃の水浴内に配置した。
【0289】
図14に示すように、ナノエマルションの添加及びEMO/FFA油(非ナノエマルション)の両方が、対照(EMO/FFA油の添加なし)と比較して、サリチル酸の透過性を同様の程度に有意に改善した。これは、理論に拘束されることなく、EMO/FFA油混合物がクリームに添加される前に、又は添加された後に予め均質化されているかどうかにかかわらず、EMO/FFA油混合物の構成成分が最終的に不連続相でクリームの他の脂質構成成分と均質化され、EMO/FFA油混合物が添加される前にナノエマルション又は非ナノエマルション形態であったかにかかわらず、同様の最終生成物をもたらすという事実に起因する可能性があると予想される。
【0290】
実施例20.ゴマ油EMO(nS100)のナノエマルションの有無を問わないブピバカインHClの透過性。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。ゴマ油EMOからゴマEMOナノエマルション(nS100)を調製した。ゴマEMO(1.50g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。約1mLのブピバカイン溶液(水中0.5mg/mL)又はブピバカインナノエマルション(nS100中0.5mg/mL)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、75%のメタノール及び25%の10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに263nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0291】
図15に示されるように、ゴマEMOナノエマルションは、遊離薬物対照と比較してブピバカインの皮膚透過性を有意に強化した。ナノエマルションは、より速い透過(遊離薬物対照から検出できない透過と比較して、3時間で0.45ug/cm^2)及び全体的により大きな透過(7時間で7倍の改善)を可能にした。これらのデータは、ブピバカインなどの基礎薬物の皮膚透過性を改善するためのEMOナノエマルションの使用を支持する。
【0292】
実施例21.リドカインの透過性。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。5%ゴマEMO、10%ゴマEMO、又は10%オート麦EMOの添加の有無にかかわらず、約100mgのASPERCREMEをドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、70%のメタノール及び30%の10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに263nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0293】
図16Aに示されるように、10%オート麦EMO又は10%ゴマEMOの添加は、ASPERCREME(1時間で7.8ug/cm^2)と比較して有意に速い透過(1時間で36ug/cm^2)をもたらした。10%オート麦EMO及び10%ゴマEMOの透過強化に差はなかった。興味深いことに、5%のゴマEMOを添加すると、10%のゴマEMOと比較して同等の全体的な透過が生じ、これはASPERCREME単独より3倍優れていた。試料を2%又は1%ゴマEMOで調製し、同じ実験手順に供し、その結果を図16Bに示す。これは、5%及び10%ゴマEMOが有意に透過性を強化したが、1%及び2%ゴマEMOが同じ程度に透過性を強化しなかったことを示す。
【0294】
リドカインカルボマー製剤を、リドカイン遊離塩基をエタノール及びセチルアルコール中に溶解させ、0.4%カルボマー934p溶液に添加し、続いて水中で希釈し、ボルテックスすることによって調製した。製剤は、エタノール(15%)、カルボマー934p(0.4%)、セチルアルコール(1%)、リドカイン(3.5%、4%リドカインHClに相当)、及び水を含有した。
【0295】
ゴマEMOを含むリドカインカルボマー製剤を、エタノール、セチルアルコール、及びゴマEMO中にリドカインを溶解させ、0.4%カルボマー934p溶液に添加し、続いて水中で希釈し、ボルテックスすることによって調製した。製剤は、エタノール(15%)、カルボマー934p(0.4%)、セチルアルコール(1%)、リドカイン(0.875%、1.75%、又は3.5%、1、2、及び4%のリドカインHClに相当)、ゴマEMO(10%)、及び水を含有した。
【0296】
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。約100mgの製剤をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、70%のメタノール及び30%の10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに263nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0297】
図16Cに示されるように、一般的な社内カルボマー製剤は、両方とも同じ濃度のリドカインを有するにもかかわらず、ASPERCREMEと比較してリドカイン透過において2倍の改善を達成した。注目すべきことに、カルボマー製剤に10%ゴマEMOを添加することは、リドカインの透過性を有意に向上させ、カルボマー製剤より3.8倍改善し、ASPERCREMEより8倍改善した。
【0298】
透過性能に対する薬物濃度の影響を決定するために、1%及び2%のリドカインを含有する式を作製し、それらの透過性を4%のリドカイン式及びASPERCREMEと比較した(図16D)。薬物濃度と全体の薬物透過率には正の相関が認められた。全体として、10%ゴマEMO及び50~75%薬物低減を含有する一般的なカルボマーリドカイン製剤は、ASPERCREMEと同等であった。初期の時点(最大2時間)では、2%リドカイン製剤は、ASPERCREMEと一致する。後の時点(2~5時間)では、1%リドカイン製剤は、ASPERCREMEと一致する。したがって、EMOの添加は、治療濃度で薬物曝露を維持しながら、薬物用量を低減し、おそらく毒性を低減するために使用され得る。
【0299】
これらのデータは、リドカインなどの基本的な薬物の皮膚透過性を改善するために、局所製剤に個々の成分としてEMOを添加することの使用を支持する。
【0300】
実施例22.ゴマEMOの有無を問わないEMLA(プリロカイン及びリドカイン)クリームのインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。0.5、1、2.5、5、及び10%のゴマEMOの添加の有無にかかわらず、約100mgのEMLAをドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、70%のメタノール及び30%の10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに263nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0301】
図17A~17Bに示されるように、EMLAクリームへのゴマEMOの添加は、全ての場合においてリドカイン及びプリロカインの両方の透過を改善した。EMOを0.5%添加すると、EMOを含まないEMLAクリームと比較して、プリロカイン及びリドカインの透過率が3倍以上増加した。>0.5%ゴマEMOを添加すると、プリロカイン及びリドカインが4倍以上増加した。これらのデータは、リドカイン及びプリロカインなどの薬物の皮膚透過性を改善するために、局所製剤に個々の成分としてEMOを添加することの使用を支持する。
【0302】
実施例23.ゴマEMOの有無を問わないVoltarenジクロフェナククリームのインビトロ透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。10%ゴマEMOの添加の有無にかかわらず、100mgのVoltarenをドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、70%メタノール及び30%リン酸(0.1%)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに280nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0303】
図18に示されるように、VOLTARENジクロフェナククリームへのゴマEMO(この特定の実施例では10重量%)の添加は、ゴマEMOを含まないVoltarenクリームと比較して、5時間でジクロフェナク透過を1.5倍改善した。EMOの添加はまた、最も早い時点(0.5時間)での透過の6倍の改善によって証明されるように、透過を加速させた。これらのデータは、VOLTARENなどの薬物の皮膚透過性を改善するために、局所製剤に個々の成分としてEMOを添加することの使用を支持する。
【0304】
実施例24.EMOの有無を問わないカンナバジオール(CBD)クリームのインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、0.5%brij98溶液(10mL)を充填し、32℃の水浴中に配置した。10%ゴマEMO、10%ココナッツEMO、又は10%ヒマワリEMOの添加の有無にかかわらず、100mgのGARDEN OF LIFE CBDインテンシブリカバリクリームをドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮な0.5%brij98溶液と交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、75%のメタノール及び25%の水からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに275nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0305】
図19に示すように、CBDクリームは、5時間にわたってCBDの透過を示さなかった。しかしながら、10%のココナッツ又はヒマワリEMOの添加は、1.4ug/cm^2CBD透過を達成し、10%のゴマEMOの添加は、5時間にわたって2.0ug/cm^2CBD透過を達成した。これらのデータは、CBDなどの疎水性薬物の皮膚透過性を改善するために、局所製剤に個々の成分としてEMOを添加することの使用を支持する。
【0306】
実施例25.ゴマEMOの有無を問わないレスベラトロールクリームのインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、0.5%brij98溶液(10mL)を充填し、32℃の水浴中に配置した。10%ゴマEMOの添加の有無にかかわらず、約100mgのSkinCeuticalsレスベラトロールBEクリームをドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮な0.5%brij98溶液と交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、45%メタノール及び55%リン酸(0.1%)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに303nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0307】
図20に示されるように、10%ゴマEMOの添加は、それぞれ、クリーム単独と比較して、8時間及び24時間でレスベラトロール透過率の4倍及び5倍の増加を達成した。これらのデータは、レスベラトロールなどの疎水性薬物の皮膚透過性を改善するために、局所製剤に個々の成分としてEMOを添加することの使用を支持する。
【0308】
実施例26.EMOの有無を問わないパルミチン酸レチニルクリームのインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、0.5%brij98溶液(10mL)を充填し、32℃の水浴中に配置した。10%ゴマEMOの添加の有無にかかわらず、約100mgのクリーム(Revitaliftアンチリンクルアイクリーム、Revitaliftアンチリンクルモイスチャライザー、Revitaliftシカクリーム)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮な0.5%brij98溶液と交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、98%のメタノール及び2%の水からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、及び325nmでの検出。使用したカラムは、Ascentis(登録商標)Express C8カラム(150mm×4.6mm、2.7μm粒子サイズ)であった。
【0309】
図21A~21Cに示されるように、試験した3つの生成物のいずれからもパルミチン酸レチニルの透過は観察されなかった。しかしながら、10%ゴマEMOの添加により、3つの製品全てで超疎水性パルミチン酸レチニルの透過が可能になり、24時間後に9ug/cm^2近くに達した。これらのデータは、パルミチン酸レチニルなどの疎水性薬物の皮膚透過性を改善するために、局所製剤に個々の成分としてEMOを添加することの使用を支持する。
【0310】
実施例27.EMOの有無を問わないレチノールクリームのインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、0.5%brij98溶液(10mL)を充填し、32℃の水浴中に配置した。10%ゴマEMOの添加の有無にかかわらず、約100mgのクリーム(Neutrogenaエイジレスインテンシブアンチリンクル、及びNeutrogenaヘルシースキンアンチリンクルナイト)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮な0.5%brij98溶液と交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、90%のメタノール及び10%の水からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、及び325nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0311】
図22A~22Bに示されるように、ゴマEMOの添加は、エイジレスインテンシブ製品単独と比較して、6時間及び24時間でそれぞれ8倍及び2倍のレチノール透過性を改善した。健康な肌製品の場合、EMOの添加は、7時間及び24時間でレチノールの透過を9倍に改善した。これは、レチノールなどの疎水性ビタミンの皮膚透過を改善するために、局所製剤中の個々の成分としてEMOを添加する使用を支持する。
【0312】
実施例28.ゴマ油EMO及びFFA油のナノエマルションの有無を問わないトリフルオロアセチルトリペプチド-2のインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。ゴマEMOナノエマルション(nS50)を、ゴマEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。ゴマEMO(0.852g)及びゴマFFA(0.648g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。トリフルオロアセチルトリペプチド-2(Cayman Chemical Company)溶液(水中10%DMSO中10mg/mL)又はトリフルオロアセチルトリペプチド-2ナノエマルション(nS50中10%DMSO中10mg/mL)の約1mLをドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、55%メタノール及び45%リン酸(0.1%)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに210nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0313】
図23に示されるように、6時間で遊離ペプチド対照からペプチド透過は観察されず、24時間後には1.1ug/cm^2しか観察されなかった。しかしながら、ナノエマルション製剤は、最も早い時点(1時間)で検出可能なペプチド透過性によって証明されるように、透過性を大幅に加速した。ナノエマルション製剤はまた、全体的な皮膚透過性を有意に向上させ、24時間にわたってペプチド透過性の顕著な38倍の改善を達成した。これらのデータは、ペプチド皮膚透過を改善するためのEMOナノエマルションの使用を支持する。
【0314】
実施例29.ゴマ油EMO及びFFA油(nS50)のナノエマルションの有無を問わないヘキサペプチド-11のインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。ゴマEMOナノエマルション(nS50)を、ゴマEMO及びFFA油の組み合わせから調製した。ゴマEMO(0.852g)及びゴマFFA(0.648g)を50mLの金属ビーカーに秤量し、60℃に加熱した。油に13.5mLの水(60℃に予熱した)を添加することによって粗いエマルションを調製した。混合物を、高シアーホモジナイザーに30秒間供し、乳白色の粗いエマルションを得た。次いで、粗いエマルションを、1/2インチプローブを備えたQSonica Q700CAソニケーターに移した。エマルションを90%の出力で2サイクル(5分間の超音波処理/2分間の冷却)処理した。約1mLのヘキサペプチド-11(活性ペプチド)溶液(水中10%DMSO中10mg/mL)又はヘキサペプチド-11ナノエマルション(nS50中10%DMSO中10mg/mL)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、60%メタノール及び40%リン酸(0.1%)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに210nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0315】
図24に示すように、遊離ペプチド対照から24時間にわたってペプチド透過は観察されなかった。しかしながら、ナノエマルション製剤は、全体的な皮膚透過性を有意に強化し、24時間にわたって顕著な111ug/cm^2を達成した。これらのデータは、ペプチド皮膚透過を改善するためのEMOナノエマルションの使用を支持する。
【0316】
実施例30.ゴマEMOの有無を問わない5-フルオロウラシル(5-FU)クリームのインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。10%ゴマEMOの添加の有無にかかわらず、約100mgの処方5-FUクリーム(5%5-FU、Mayne Pharma)をドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBS溶液と交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、4%メタノール及び96%リン酸(0.1%)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに265nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0317】
図25に示されるように、10%ゴマEMOの添加は、クリーム単独と比較して、3時間及び24時間で5-FU透過率のそれぞれ13倍及び8倍の増加を達成した。これらのデータは、EMOを局所製剤中の個々の成分として添加して、5-FUなどの化学療法薬の皮膚透過性を改善することの使用を支持する。
【0318】
実施例31.酵素修飾油中の非油成分の分析。
LC/MS/MS分析のために、キャノーラ油又はキャノーラEMOの試料を3-ピコリルアミドで誘導体化した。分析は、全脂肪酸及びリポドミク(lipodomic)については正イオン化モードで、リポドミクス(lipodomics)については負イオン化を用いて実施した。Thermo Scientific Freestyle & LipidSearchを分析に使用し、Orbitrap融合法にはデータ依存性取得MS(総脂肪酸)&MSが含まれていた。図26に示されるように、非油成分を一般に保存又は強化した。コエンザイムも強化されることが見出された。
【0319】
実施例32.EMO、EMO/FFA油、FFA油、又はTAG油を含むASPERCREME(リドカイン)のインビトロ皮膚透過試験
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。約100mgのAspercremeを、以下:
10%ゴマEMO
50%ゴマEMOゴマFFA油の混合物10%(総FFA50%)(S50)
10%ゴマFFA油
10%ゴマ油(トリグリセリド、TAG)
の有無にかかわらず、ドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、70%のメタノール及び30%の10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに263nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0320】
図27は、5時間にわたる累積透過リドカインを示す。
【0321】
ゴマEMOの添加のみが、Aspercreme製品と比較してリドカインの透過性を有意に強化した。ゴマTAG油の添加は、リドカインの透過に実質的に影響を及ぼさなかった。驚くべきことに、ゴマEMO/FFA又はゴマFFAの混合物の添加は、リドカインの透過性を有意に低下させた。
【0322】
実施例33.EMO、EMO/FFA油、FFA油、又はTAG油を含むCERAVEヒドロコルチゾンクリームのインビトロ皮膚透過試験。
Franz型拡散セル(面積1.77cm)にStrat-M(登録商標)膜(ロットR1KB43611)をセットした。レセプターチャンバに攪拌棒を取り付け、PBS(10mL)を充填し、32℃の水浴内に配置した。約100mgのCeraveヒドロコルチゾンクリームを、以下:
10%ゴマEMO
50%ゴマEMO及びゴマFFA油の混合物10%(総FFA50%)(S50)
10%ゴマFFA油
10%ゴマ油(トリグリセリド、TAG)
の有無にかかわらず、ドナーチャンバに添加した。各時点で、レシーバーチャンバから70μLを除去し、一定量を維持するために等量の新鮮なPBSと交換した。各時点からのアリコートをHPLCによって分析し、経時的に膜を透過する薬物の量を決定した。HPLCシステムは、LC-20ADポンプ、SIL-20AC HTオートサンプラー、CTO-20Aカラムオーブン、及びSPD-20A UV/vis検出器(Shimadzu Scientific Instruments,Inc.)で構成された。HPLC条件は、以下であった:30μLの注入体積、55%のメタノール及び45%の水からなる移動相のイソクラティック溶離、1.000mL/分の流量、40℃のカラム温度、並びに244nmでの検出。使用したカラムは、SUPELCOSIL LC-18-Tカラム(150mm×4.6mm、3μm粒子サイズ)であった。
【0323】
図28は、5時間にわたる累積透過ヒドロコルチゾンを示す。
【0324】
ゴマEMO又はゴマEMO及びゴマFFAの混合物のいずれかの添加は、ヒドロコルチゾン透過の最大の改善をもたらした。FFAの添加はまた、有意な透過性の向上をもたらしただけである。ゴマTAG油の添加は、クリーム製品と比較してわずかな改善しかもたらさなかった。
【0325】
本開示の特定の実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提示されている。例示的な実施形態は、本開示の原理及びその実用化を最良に説明し、それにより、当業者が主題を最良に利用することを可能にするために選択され、説明され、様々な修正を伴う様々な実施形態は、企図される特定の使用に適している。本開示内の様々な実施形態の異なる特徴及び開示は、本開示の範囲内で組み合わされ得る。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図2L
図2M
図2N
図2O
図2P
図2Q
図2R
図2S
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図13G
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17A
図17B
図18
図19
図20
図21A
図21B
図21C
図22A
図22B
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【国際調査報告】