(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】SiPモジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20240403BHJP
H04N 23/50 20230101ALI20240403BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H04N23/50
H05K3/46 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564142
(86)(22)【出願日】2022-04-19
(85)【翻訳文提出日】2023-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2022005628
(87)【国際公開番号】W WO2022225314
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0051972
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】チェ ピョン ヒョン
【テーマコード(参考)】
4M118
5C122
5E316
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA10
4M118BA14
4M118BA15
4M118CA01
4M118HA25
4M118HA30
4M118HA31
4M118HA36
5C122DA14
5C122EA54
5C122FC01
5C122FC02
5C122GE18
5E316AA43
5E316HH40
5E316JJ02
5E316JJ12
5E316JJ13
(57)【要約】
本実施例に係るSiPモジュールは、基板と、前記基板の一面に配置されるイメージセンサーと、前記基板の内部にエンベデッドされるシリアライザを含み、前記基板は、前記イメージセンサーと前記シリアライザを電気的に連結するために前記基板を貫通するビアホールを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一面に配置されるイメージセンサーと、
前記基板の内部にエンベデッドされるシリアライザと、を含み、
前記基板は、前記イメージセンサーと前記シリアライザを電気的に連結するために前記基板を貫通するビアホールを含む、ことを特徴とするSiPモジュール。
【請求項2】
前記基板の内部にエンベデッドされる抵抗を含むことを特徴とする、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項3】
前記基板の他面に配置される放熱パッドを含み、
前記シリアライザは、前記放熱パッドと光軸方向にオーバーラップされるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項4】
前記基板は、前記イメージセンサーが配置される第1層、前記シリアライザがエンベデッドされる第2層、および前記放熱パッドが配置される第3層を含み、
前記第2層は、前記第1層と前記第3層との間に配置されることを特徴とする、請求項3に記載のSiPモジュール。
【請求項5】
前記第2層の一面および他面に接着部材が塗布されることを特徴とする、請求項4に記載のSiPモジュール。
【請求項6】
前記シリアライザは、LVDS(Low voltage differentialsignaling)、V By One HS、HD Base T、MIPI A-PHYチップセットのうちいずれか一つであることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のSiPモジュール。
【請求項7】
前記イメージセンサーは、
複数の種類のイメージセンサーのうち一つのイメージセンサーであり、前記基板の一面に一つのピンマップで構成される連結端子に対応する位置にピンが形成されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のSiPモジュール。
【請求項8】
第1基板と、
前記第1基板の一面に配置されるイメージセンサーと、
前記第1基板の内部にエンベデッドされるシリアライザと、
前記第1基板が一面に配置される第2基板と、を含み、
前記第1基板は、前記イメージセンサーと前記シリアライザを電気的に連結するために前記第1基板を貫通するビアホールを含む、ことを特徴とするカメラモジュール。
【請求項9】
前記第2基板の他面には、電源ブロックおよびコネクターが配置されることを特徴とする、請求項8に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記イメージセンサーは、
複数の種類のイメージセンサーのうち一つのイメージセンサーであり、前記基板の一面に一つのピンマップで構成される連結端子に対応する位置にピンが形成されることを特徴とする、請求項8または9に記載のカメラモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SiPモジュールに関し、より具体的にはSiPモジュール基板にシリアライザがエンベデッドされる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ADAS(Advanced Driver Assistance System、先端運転者支援システム)は、車両向けアプリケーション中、最も急成長を遂げている分野の一つである。様々な機能により、運転者への警告、車両外部に対するより良好な視認性の確保以外に、駐車支援や適応型クルーズ制御なども支援している。これらの機能は、レーダー、カメラ、光による距離測定および超音波などを基盤にした様々な計測システムによって実現されている。
【0003】
カメラを利用したADAS機能の実現は、カメラから取得した映像を処理することで実現できる。これに伴って、カメラモジュールの小型化が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来分離されていたイメージセンサーとシリアライザ(Serializer)をモジュール化して、インタフェースを簡素化できるSiP(System in Package)モジュールを提供することである。
【0005】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されなかったさらに別の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、本実施例に係るSiPモジュールは、基板と、前記基板の一面に配置されるイメージセンサーと、前記基板の内部にエンベデッドされるシリアライザを含み、前記基板は、前記イメージセンサーと前記シリアライザを電気的に連結するために前記基板を貫通するビアホールを含むことができる。
【0007】
前記基板の内部にエンベデッドされる抵抗を含むことができる。
【0008】
前記基板の他面に配置される放熱パッドを含み、前記シリアライザは、前記放熱パッドと光軸方向にオーバーラップされるように配置されてもよい。
【0009】
前記基板は、前記イメージセンサーが配置される第1層、前記シリアライザがエンベデッドされる第2層、および前記放熱パッドが配置される第3層を含み、前記第2層は、前記第1層と前記第3層との間に配置されてもよい。
【0010】
前記第2層の一面および他面に接着部材が塗布されてもよい。
【0011】
前記シリアライザは、LVDS(Low voltage differentialsignaling)、V By One HS、HD Base T、MIPI A-PHYチップセットのうちいずれか一つであってもよい。
【0012】
前記イメージセンサーは、複数の種類のイメージセンサー中一つのイメージセンサーであり、前記基板の一面に一つのピンマップで構成される連結端子に対応する位置にピンが形成されてもよい。
【0013】
本実施例に係るカメラモジュールは、第1基板と、前記第1基板の一面に配置されるイメージセンサーと、前記第1基板の内部にエンベデッドされるシリアライザと、前記第1基板が一面に配置される第2基板を含み、前記第1基板は、前記イメージセンサーと前記シリアライザを電気的に連結するために前記第1基板を貫通するビアホールを含むことができる。
【0014】
前記第2基板の他面には、電源ブロックおよびコネクターが配置されてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本実施例によれば、シリアライザを基板にエンベデッドして、カメラ内部構造を従来に比べて小型化設計することができ、基板仕様の緩和およびフレキシブル基板の除去を通じて、価格競争力を確保することができる。
【0016】
また、イメージセンサーとシリアライザをSiPモジュール化することで、最終カメラ組み立て工程で別途のイメージセンサー補強工程が必要ないため、全体的な組み立て工程を簡素化することができる。
【0017】
また、イメージセンサーの種類が異なっても、同じピンマップで構成されたSiPモジュール基板に連結することができ、SiPモジュールをプラットフォーム化することができる。
【0018】
本発明による効果は、以上で例示した内容によって制限されるものではなく、より多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来の車両用カメラの内部基板を図示したものである。
【
図2】本実施例に係るカメラ内部インタフェースのブロック図である。
【
図3】本実施例に係るSiPモジュールを図示したものである。
【
図4】本実施例に係るSiPモジュールを図示したものである。
【
図5】本実施例に係るSiPモジュールを図示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0021】
但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実施することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間でその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合または置換して使用ことができる。
【0022】
また、本実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本実施例が属する技術分野において通常の知識を有する者に一般的に理解できる意味と解釈することができ、予め定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈することができるだろう。
【0023】
また、本実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を限定しようとするものではない。
【0024】
本明細書において、単数形は文言で特に言及しない限り複数形も含むことができ、「Aおよび(と) B、Cのうち少なくとも一つ(または一個以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0025】
また、本実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。これらの用語は、その構成要素を別の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0026】
尚、ある構成要素が別の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその別構成要素に直接的に「連結」、「結合」、または「接続」される場合だけでなく、その構成要素とその別の構成要素との間にあるさらに別の構成要素によって「連結」、「結合」、または「接続」される場合も含むことができる。
【0027】
また、各構成要素の「上(の上)」または「下(の下)」に形成または配置されるものと記載される場合、「上(の上)」または「下(の下)」は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(の上)」または「下(の下)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0028】
一般的に車両用カメラ構造では、カメラが取り付けられる位置とホストとの間の物理的距離が大きいため、映像信号高速伝送のためのシリアライザを含む。以下では、
図1を参照して、従来のカメラモジュールの内部基板構造を説明する。
【0029】
上部基板1の上面にはイメージセンサー4が配置され、下面には電源ブロック5が配置され、下部基板2の上面にはシリアライザ6が配置され、下面にはコネクター7が連結されてもよい。それ例外に、上部基板1と下部基板2には、前記部品以外に追加的な電子部品が配置されてもよい。これは例示的なものであり、特にこれに限定されない。
【0030】
上部基板1と下部基板2は、フレキシブル(Flexible)基板3に連結されてもよい。イメージセンサー4とシリアライザ6は、信号連結が多く、イメージセンサー4で受信した映像信号をシリアライザ6に高速伝送をしなければならないため、異なる基板に配置されたイメージセンサー4とシリアライザ6は、フレキシブル基板3を介して電気的に連結される。
【0031】
このようなカメラモジュールの内部構造では、イメージセンサーの高画素化に伴い、連結パッド数増加および高仕様PCBが要求され、カメラの小型化による信頼性補強のために追加接着などの工程が増加する問題がある。
【0032】
以下では、
図2~
図5を参照して、本実施例に係るSiPモジュールについて説明する。
図2は、本実施例に係るカメラ内部インタフェースのブロック図を示す図である。
図3~
図5は、本実施例に係るSiPモジュールを示す図である。
【0033】
本実施例に係るSiPモジュール基板は、基板120およびシリアライザ130を含むことができ、本実施例に係るSiPモジュールは、イメージセンサー110、基板120、およびシリアライザ130を含むことができる。
【0034】
基板120は、プリント回路基板(PCB,Printed Circuit Board)であってもよい。基板120は、単一の層で形成されてもよい。基板120は、複数の層で形成されてもよい。
【0035】
基板120の内部には、エンベデッド(Embedded)されるシリアライザ130を含むことができる。従来は、表面実装技術(SMT,Surface Mounting Technology)によって基板表面の上に電子部品を接合させたのとは異なり、本発明で用いられる「エンベデッド(Embedded)技術」は、基板の内部に電子部品を挿入させる技術を意味する。
【0036】
シリアライザ130が基板120の内部にエンベデッドされる場合、基板120の大きさを縮小することができ、基板120の内部に実装される他の能動素子、受動素子間の接続の長さが短くなり、インダタタンス成分の減少による電気的性能を向上させることができ、実装のためのはんだ付け数の減少による基板の実装信頼性を向上させることができる。
【0037】
具体的に、シリアライザ130は、基板120の内部にエンベデッドされてイメージセンサー110と電気的に連結されてもよい。イメージセンサー110とシリアライザ130を電気的に連結するために、図示していないが、基板120にはビアホールを(図示せず)が形成されてもよい。
図3を参照すると、シリアライザ130は、単一の層で形成された基板120の内部にエンベデッドされるように配置されてもよい。
【0038】
図4を参照すると、基板120が複数の層で形成される場合、シリアライザ130は、複数の層の間に配置されてもよい。基板120は、第1~第3層121、122、123を含むことができ、層の数は、実装される部品の数などによって増減されることは当然であり、特にこれに限定されない。基板120のトップ(TOP)層である第1層121の上面にはイメージセンサー110が配置されてもよい。基板120のボトム(BOT)層である第3層122の下面には放熱パッド150が配置されてもよい。シリアライザ130は、第1層121と第3層122との間に位置した第2層123に配置されてもよい。第1層121の上面または第3層122の下面には、図示していないが、複数の電子素子が配置されてもよい。
【0039】
基板120の複数の層のうち、シリアライザ130が配置される層は、一面に接着部材が塗布されてもよい。接着部材は、エポキシ(Epoxy)であってもよい。これは、シリアライザ130がエンベデッドされる基板120の層に空気をゼロ化して、熱膨張が発生しないようにするためである。基板120の複数の層のうち、シリアライザ130が配置される層は、モールディング化してシリアライザ130がエンベデッドされてもよい。
【0040】
シリアライザ(Serializer)は、直列転換器とも言い、多様な並列信号を直列信号に変換する構成である。具体的に、シリアライザは、多数のピンから並列データの入力を受けて直列データに変換して、少ない数のピンを通じて出力することで、一つのピンが複数の役割をするようにして、全体的なピンの数を減少させることができる。
【0041】
シリアライザ130は、LVDS(Low voltage differential signaling)、V By One HS、HD Base T、MIPI A-PHYチップセットのうちいずれか一つであってもよい。シリアライザ130は、多様な通信インタフェースのうちいずれかであってもよい。シリアライザ130は、チップ形態であってもよい。シリアライザ130は素子形態であってもよい。シリアライザ130は、電子部品形態であってもよい。
【0042】
MIPI(Mobile Industry Processor Interface)は、モバイルおよび物のインターネツト機器で再使用および互換性を強化するために、インテル、ARM、ノキア、サムスン、ST、TIなどが集まって設立したMIPI AllianceでAP(Application Processor)をはじめとするプロセッサと周辺機器に対するインタフェース仕様を定めたものである。MIPIで定めた規格は、MIPI D-PHY、MIPI M-PHY、MIPI C-PHYなどがある。特に、MIPI A-PHYは、カメラとディスプレイ、関連ドメインECU(電子制御装置)間でデータを高速で伝送する場合利用されることができる。MIPI A-PHYは、エラー率が少なく高い安定性を有し、自動車環境でも超高度レベルの耐性を有し、高い回復力を有し、長距離通信範囲で利用することができ、データ速度を向上させることができる。
【0043】
図2を参照すると、イメージセンサー110であるRGB-IR Sensorとシリアライザ130の一種であるMIPI A-PHYは、多数のピンを介して通信する。従来は、イメージセンサーとシリアライザが別の基板に配置されており、それぞれの基板を連結するプルレシブル基板を要したが、本実施例に係るSiPモジュールは、基板の上面にイメージセンサーを配置し、基板の内部にシリアライザをエンベデッドし、イメージセンサーとシリアライザを電気的に連結してモジュール化した。
【0044】
基板120の内部には、エンベデッドされる抵抗140を含むことができる。
【0045】
具体的に、抵抗140は、基板120の内部に配置される電子部品と連結されてもよい。基板120の内部または表面に実装される電子部品は、基板120の内部にエンベデッドされる抵抗140と連結され、基板120の内部でターミネーション(Termination)することができる。これにより、電子部品を外部にワイヤー連結する必要なく、基板120の内部を簡素化することができる。
【0046】
抵抗140は、基板120の内部にエンベデッドされるシリアライザ130と隣接する位置に配置されてもよい。抵抗140は複数の抵抗を含むことができる。基板120が複数の層で形成される場合、抵抗140は、シリアライザ130がエンベデッドされる層にエンベデッドされてもよい。または、抵抗140は、シリアライザ130がエンベデッドされない層にエンベデッドされてもよい。
【0047】
基板120の上面にはイメージセンサー110が配置されてもよい。
【0048】
具体的に、イメージセンサー110は、基板120に電気的に連結されてもよい。イメージセンサー110は、基板120にエンベデッドされたシリアライザ130と電気的に連結されてもよい。イメージセンサーは基板120に表面実装技術によって結合することができる。イメージセンサーは、基板120にフリップチップ(flip chip)技術によって結合することができる。
【0049】
イメージセンサー110は、CCD(Charge Coupled Device、電子結合素子)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor、相補型金属酸化物半導体)、CPDおよびCIDのうちいずれかであってもよい。イメージセンサー110の単位ピクセルの横および/または縦の長さは、2um(マイクロメートル)以下であってもよい。特にこれに限定されず、画素数が高くなるにつれ、イメージセンサー110の全体の大きさは増加することができる。これにより、画素および/または画素数が高いカメラモジュールに適用することができる。
【0050】
図3を参照すると、イメージセンサー110は、基板120にフリップチップ技術によって結合することができる。フリップチップ技術は、素子実装技術の一つであるワイヤレスボンディングの一方式で、チップを基板に取り付ける際、金属リード(ワイヤー)のような追加の連結構造やボールグリッドアレイ(BGA)のような中間媒体を使用せず、チップの下面の電極となる鉛バンプ(bump)を利用してそのまま融着させる技術である。この技術は、パッケージがチップの大きさと同じで、小型、軽量化に有利であり、烈的安定性に優れ、電流印加か率が高く、反応速度も高くすることができ、電極間の距離をはるかに細かくすることができる効果がある。
【0051】
イメージセンサー110の下面にバンプ160が形成され、これを融着させて基板120に結合させることができる。バンプ160は、基板120に圧着ボンディングまたは熱圧着ボンディングすることができる。イメージセンサー110のバンプ160を基板120の上面に融着させて結合させた後、さらにイメージセンサー110と基板120の上面との間に接着部材170を塗布してもよい。イメージセンサー110と基板120の上面との間にアンダーフィル(Underfill)を塗布することができる。イメージセンサー110のバンプ160によってイメージセンサー110と基板120との間に形成された一定の空間を埋めることができ、イメージセンサー110の実装信頼性強化することができる。
【0052】
基板120は、基板120を貫通する少なくとも一つのビアホールを含むことができる。シリアライザ130は、ビアホールを介して基板120に配置されるイメージセンサー110と電気的に連結されてもよい。抵抗140および電子部品は、ビアホールを介して電気的に連結されてもよい。
【0053】
イメージセンサー110は、複数の種類のイメージセンサーのうち一つのイメージセンサーであり得る。例えば、イメージセンサー110は、画素数などによって種類およびサイズが異なることがある。一般的に、イメージセンサーの面積が大きいほど、より鮮明な解像度のイメージを得ることができる。
【0054】
基板120の一面に一つのピンマップで構成される連結端子に対応する位置にピンが形成されてもよい。一つのピンマップで構成される連結端子に互いに異なるイメージセンサーを入れ替えて結合することができて、イメージセンサーの種類ごとにSiPモジュール基板を別途製作する必要がない。イメージセンサーの画素別SiPモジュールは同一サイズ、同一ピンマップで構成して、カメラモジュールの基板をプラットフォーム化することができる。
【0055】
基板120の他面には放熱パッド150が配置されてもよい。
【0056】
具体的に、放熱パッド150は、熱伝導テープ(Thermal pad)であってもよい。放熱パッド150は、熱伝導率が高く、カメラ内部で発生する熱を低下させることができる。放熱パッド150は、テープ形態であってもよい。放熱パッド150は、両面テープ形態であってもよい。
【0057】
シリアライザ130は、放熱パッド150と光軸方向にオーバーラップされるように配置されてもよい。シリアライザ130は、放熱パッド150と光軸に垂直な方向にオーバーラップされるように配置されてもよい。これにより、シリアライザ130から放出される熱をより効果的に排出させることができる。
【0058】
次に、
図5を参照して、本実施例に係るSiPモジュールが含まれたカメラモジュールについて説明する。本実施例に係るSiPモジュールは、イメージセンサー110、第1基板120、シリアライザ130を含み、本実施例に係るカメラモジュールは、イメージセンサー110、第1基板120、シリアライザ130、第2基板210を含むことができる。本発明のカメラモジュールに対する詳細な説明は、
図2~
図3を参照した各構成の詳細な説明に対応するため、重複する説明は省略する。
【0059】
第2基板210の一面は、SiPモジュールの第1基板120に配置することができ、第2基板210の他面には、電源ブロック230およびコネクター220が配置されてもよい。第1基板120の下面に配置される放熱パッド150によって、第1基板120は第2基板210の上面に結合することができる。これは例示的なものであり、特にこれに限定されない。
【0060】
電源ブロック230は、第2基板210に結合することができる。電源ブロック230は、コンバータであってもよい。電源ブロック230は、外部デバイス(図示せず)から受けた電源のレベルを基板で必要な電源のレベルに変換させ、変換されたレベルを有する電源を各電子部品に出力することができる。例えば、電源ブロック230は、直流-直流変換器(図示せず)または低電圧ドロップアウト(LDO:Low voltage Drop Out)レギュレータ(図示せず)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0061】
コネクター220は、第2基板210に結合することができる。コネクター220は、第2基板210と電気的に連結されてもよい。コネクター220は、外部電源をカメラ装置内に供給することができる。コネクター220は、外部装置と電気的に連結されるためのポート(port)を含むことができる。コネクター220の断面は、円形状で形成されてもよい。これとは異なり、コネクター220の断面は、楕円または四角形状などに多様に変更することができる。
【0062】
本実施例によると、シリアライザを基板にエンベデッドして、カメラの内部構造を従来対比小型化設計することができ、基板仕様の緩和およびフレキシブル基板除去によって、価格競争力を確保することができる。また、イメージセンサーとシリアライザをSiPモジュール化することによって、最終カメラ組み立て工程で別途のイメージセンサー補強工程が必要ないため、全体的な組み立て工程を簡素化することができる。また、イメージセンサーの種類が変わっても同じピンマップで構成されたSiPモジュール基板に連結することできて、SiPモジュールをプラットフォーム化することができる。
【0063】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できることが理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0064】
110:イメージセンサー
120:基板
130:シリアライザ
140:抵抗
150:放熱パッド
160:はんだボル
170:接着部材
210:カメラモジュール基板
220:コネクター
230:電源ブロック
【手続補正書】
【提出日】2023-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一面に配置されるイメージセンサーと、
前記基板の内部にエンベデッドされるシリアライザと、を含み、
前記基板は、前記イメージセンサーと前記シリアライザを電気的に連結するために前記基板を貫通するビアホールを含
み、
前記シリアライザは、前記イメージセンサーと光軸方向にオーバーラップされるように配置される、ことを特徴とするSiPモジュール。
【請求項2】
前記基板の内部にエンベデッドされる抵抗を含むことを特徴とする、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項3】
前記基板の他面に配置される放熱パッドを含み、
前記シリアライザは、前記放熱パッドと
前記光軸方向にオーバーラップされるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載のSiPモジュール。
【請求項4】
前記基板は、前記イメージセンサーが配置される第1層、前記シリアライザがエンベデッドされる第2層、および前記放熱パッドが配置される第3層を含み、
前記第2層は、前記第1層と前記第3層との間に配置されることを特徴とする、請求項3に記載のSiPモジュール。
【請求項5】
前記第2層の一面および他面に接着部材が塗布されることを特徴とする、請求項4に記載のSiPモジュール。
【請求項6】
前記シリアライザは、LVDS(Low voltage differentialsignaling)、V By One HS、HD Base T、MIPI A-PHYチップセットのうちいずれか一つであることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のSiPモジュール。
【請求項7】
前記イメージセンサーは、
複数の種類のイメージセンサーのうち一つのイメージセンサーであり、前記基板の一面に一つのピンマップで構成される連結端子に対応する位置にピンが形成されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のSiPモジュール。
【請求項8】
第1基板と、
前記第1基板の一面に配置されるイメージセンサーと、
前記第1基板の内部にエンベデッドされるシリアライザと、
前記第1基板が一面に配置される第2基板と、を含み、
前記第1基板は、前記イメージセンサーと前記シリアライザを電気的に連結するために前記第1基板を貫通するビアホールを含
み、
前記シリアライザは、前記イメージセンサーと光軸方向にオーバーラップされるように配置される、ことを特徴とするカメラモジュール。
【請求項9】
前記第2基板の他面には、電源ブロックおよびコネクターが配置されることを特徴とする、請求項8に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記イメージセンサーは、
複数の種類のイメージセンサーのうち一つのイメージセンサーであり、前記
第1基板の一面に一つのピンマップで構成される連結端子に対応する位置にピンが形成されることを特徴とする、請求項8または9に記載のカメラモジュール。
【国際調査報告】