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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】可撓性温度プローブ
(51)【国際特許分類】
   G01K 11/12 20210101AFI20240403BHJP
   G01K 11/20 20060101ALI20240403BHJP
   G02B 6/04 20060101ALI20240403BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
G01K11/12 Z
G01K11/20
G02B6/04 B
G02B6/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565179
(86)(22)【出願日】2022-04-22
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 CA2022050617
(87)【国際公開番号】W WO2022221958
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】63/201,328
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521346357
【氏名又は名称】フォトン コントロール インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PHOTON CONTROL INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【弁理士】
【氏名又は名称】森 友宏
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】ボージャ,カレスティーノ アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】アペレス,ジョゼ ジェイ ルーベン ジョーヴェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャンゼン,ルイス ヴァーノン ミリノ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,エリック
【テーマコード(参考)】
2H137
2H250
【Fターム(参考)】
2H137AA14
2H137AB05
2H137AC14
2H137BA15
2H137BB12
2H137CA15A
2H137CA45
2H137CC01
2H137CC10
2H250CA62
2H250CA69
2H250CD00
2H250CZ11
(57)【要約】
可撓性光ファイバ温度プローブを開示する。プローブは、複数の光ファイバ素子と、第1の端部および第2の端部を有する感知部材であって、第1の端部が複数の光ファイバ素子の遠位部分に接続されている、感知部材と、複数の光ファイバ素子を囲む可撓性ジャケットとを含む。可撓性ジャケットは、該可撓性ジャケットと感知部材との間の相対移動を防止するように感知部材に係合されている。
【選択図】図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性光ファイバ温度プローブであって、
複数の光ファイバ素子と、
第1の端部および第2の端部を有する感知部材であって、前記第1の端部は前記複数の光ファイバ素子の遠位部分に接続されている、感知部材と、
前記複数の光ファイバ素子を囲み、可撓性ジャケットと前記感知部材との間の相対移動を防止するように前記感知部材に固定された可撓性ジャケットとを含む、可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項2】
前記感知部材の前記第1の端部は、前記複数の光ファイバ素子の前記遠位部分に接着して固定されている、請求項1に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項3】
チャネルの開口部に係合するための部材であって、前記感知部材からチャネル長さだけ離れ、前記可撓性ジャケットと前記感知部材との間の相対移動を防止するように固定された部材をさらに含む、請求項1または2に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項4】
前記感知部材の長さは、1つ以上の湾曲部を有するチャネルの最小半径を前記感知部材が通過することを可能にする、請求項1~3のいずれか1項に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項5】
前記感知部材の厚さは、1つ以上の湾曲部を有するチャネルの最小半径を前記感知部材が通過することを可能にする、請求項1~4のいずれか1項に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項6】
前記感知部材は、
第1の端部および第2の端部を有するフェルールと、
感知素子を有し、前記第2の端部に固定された先端部とをさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項7】
前記先端部は、前記第2の端部に取り外し可能に固定されている、請求項6に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項8】
前記可撓性ジャケットは、摩擦嵌合、圧着、オーバーモールドもしくはディップコート/充填用樹脂、または接着接続の1つ以上によって前記感知部材に固定されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項9】
前記可撓性ジャケットは、前記感知部材の外部部分と内部部分との間に少なくとも部分的に配置され、前記可撓性ジャケットは、前記外部部分または前記内部部分の1つまたは両方に圧着されている、請求項1~5を引用するときの請求項8に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項10】
前記感知部材の前記内部部分は、前記可撓性ジャケットを外面に少なくとも部分的に受け入れることができるクリアランスを含む、請求項9に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項11】
前記感知部材の前記外部部分は、前記感知部材の遠位端部から前記内部部分よりもさらに延び、前記外部部分は、前記外部部分に対する前記内部部分の軸方向の移動を少なくとも部分的に妨げるように、前記可撓性ジャケットと圧着されている、請求項9に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項12】
可撓性光ファイバ温度プローブを組み立てる方法であって、
複数の光ファイバ素子を、可撓性ジャケットによって画定されたチャネル内に挿入するステップと、
前記複数の光ファイバ素子の遠位部分を感知部材に固定するステップと、
前記可撓性ジャケットを前記感知部材に固定するステップとを含む方法。
【請求項13】
前記複数の光ファイバ素子の前記遠位部分を前記感知部材に固定することは、前記複数の光ファイバ素子の前記遠位部分を前記感知部材の内部チャネルを通して挿入することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記感知部材からチャネル長さだけ離れた、前記チャネルの開口部に係合するための部材を固定することをさらに含む、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の光ファイバ素子は、前記複数の光ファイバ素子の前記遠位部分を前記感知部材に固定した後に、前記可撓性ジャケットによって画定されたチャネル内に挿入される、請求項12~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記可撓性ジャケットを前記感知部材に固定することは、前記可撓性ジャケットを、前記感知部材の外部部分または内部部分の1つ以上に圧着することを含む、請求項12~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記感知部材は、互いに固定された第1の部分と感知素子を含む第2の部分とを含み、前記方法は、前記第1の部分を前記第2の部分に取り付けることをさらに含む、請求項12~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の部分および前記第2の部分は、取り外し可能に互いに取り付けられている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記可撓性ジャケットを前記感知部材に固定することは、前記可撓性ジャケットの一部を、前記感知部材の凹部分に固定することを含む、請求項12~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
温度センサを含む組立体であって、
少なくとも1つの湾曲部を有し、縁部で終わるチャネルを含む本体と、
温度プローブとを含み、
前記温度プローブが、
複数の光ファイバ素子と、
第1の端部および第2の端部を有する感知部材であって、前記第1の端部は前記複数の光ファイバ素子の遠位部分に接続されている、感知部材と、
前記複数の光ファイバ素子を囲み、可撓性ジャケットと前記感知部材との間の相対移動を防止するように前記感知部材に係合された可撓性ジャケットとを含み、
前記温度プローブは、少なくとも前記チャネル内にあり、前記少なくとも1つの湾曲部を通過して、前記感知部材を前記縁部と熱的に連通させる、組立体。
【請求項21】
前記可撓性ジャケットは、ポリテトラフルオロエチレンのジャケットである、請求項20に記載の組立体。
【請求項22】
可撓性光ファイバ温度プローブであって、
光ファイバ素子のバンドルと、
内部チャネルを有し、前記内部チャネル内で前記バンドルの端部分に固定されたカラーと、
第1の部品および第2の部品を含む感知部材とを含み、
前記第1の部品は、
前記カラーを受け入れるためのチャネルであって、前記第1の部品は前記チャネル内で前記カラーに固定されている、チャネルと、
隣接する壁部に固定することができる突起部とを含み、
前記第2の部品は感知素子を含む、可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項23】
前記第1の部品および前記第2の部品は、取り外し可能に取り付けられている、請求項22に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項24】
前記第1の部品は、前記カラーに接着して固定されている、請求項22に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項25】
前記突起部は、前記隣接する壁部にレーザー溶接するための1つ以上の表面を含む、請求項22~24のいずれか1項に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【請求項26】
前記第1の部品の少なくとも一部は、前記隣接する壁部によって画定される通路内に挿入することができ、前記突起部は、前記第1の部品の他の部分を前記通路内に挿入することができないようにしている、請求項22~25のいずれか1項に記載の可撓性光ファイバ温度プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年4月23日に出願した米国仮特許出願第63/201,328号の優先権を主張し、その内容が言及によって本明細書に援用される。
【0002】
[技術分野]
以下は、一般に光ファイバに基づくプローブに関し、特に、半径周りで曲がって、測定される所望の位置と熱的に連通することができる光ファイバに基づくプローブに関する。
【背景技術】
【0003】
通常、光ファイバ温度プローブは、コネクタ端部と遠位端部とを有する、固く剛性の高いチューブシャフトを含むように設計されている。既存の光ファイバ温度プローブは、シャフトに挿入される、固く剛性の高い光ファイバ棒を含む。シャフトの遠位端部には感知素子または「ボタン」が取り付けられており、光ファイバ棒はボタンと接触して、感知素子から発せられる光に基づいて温度を決定する。また、既存のプローブには、光ファイバ棒をボタンに接触させるように付勢するために、コネクタ端部にばねを含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の光ファイバ温度プローブが、届きにくい領域にある標的領域または表面にアクセスするために曲げることが困難であることを認め、以下は、プローブが挿入される曲げ半径に対応できる可撓性温度プローブ設計を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
可撓性温度プローブは、プローブが小さい半径の入口周りで曲がって、測定したい対象に接触するか、または熱的に連通するように、変形が可能であると考えられる。可撓性ポリマーシャフト(この例ではポリテトラフルオロエチレン(PTFE)だが、曲げ半径および動作環境温度に応じて他のポリマーを代用し得る)を有し、剛性の高いガラス棒の代わりに可撓性光ファイババンドルを有する、可撓性シャフト温度プローブが開発されている。
【0006】
一態様において、可撓性光ファイバ温度プローブを開示する。プローブは、複数の光ファイバ素子と感知部材とを含む。感知部材は、第1の端部および第2の端部を有し、第1の端部は複数の光ファイバ素子の遠位部分に接続されている。プローブは、複数の光ファイバ素子を囲むとともに、可撓性ジャケットと感知部材との間の相対移動を防止するように感知部材に固定された可撓性ジャケットを含む。
【0007】
例の実施形態において、感知部材の第1の端部は、複数の光ファイバ素子の遠位部分に接着して固定されている。
【0008】
例の実施形態において、可撓性光ファイバ温度プローブは、感知部材からチャネル長さだけ離れた、チャネルの開口部に係合するための部材をさらに含む。上述の部材は、可撓性ジャケットと感知部材との間の相対移動を防止するように固定されている。
【0009】
例の実施形態において、感知部材の長さは、1つ以上の湾曲部を有するチャネルの最小半径を感知部材が通過することを可能にする。
【0010】
例の実施形態において、感知部材の厚さは、1つ以上の湾曲部を有するチャネルの最小半径を感知部材が通過することを可能にする。
【0011】
例の実施形態において、感知部材は、第1の端部および第2の端部を有する第1部分と、感知素子を有する先端部分とをさらに含み、先端部分は第2の端部に固定されている。例の実施形態において、先端部分は第2の端部に取り外し可能に固定されている。
【0012】
例の実施形態において、可撓性ジャケットは、摩擦嵌合、圧着、オーバーモールドもしくはディップコート/充填用樹脂、または接着接続の1つ以上によって感知部材に係合されている。
【0013】
例の実施形態において、可撓性ジャケットは、感知部材の外部部分と内部部分との間に少なくとも部分的に配置され、可撓性ジャケットは、外部部分または内部部分の1つ以上に圧着されている。例の実施形態において、感知部材の内部部分は、可撓性ジャケットを外面に少なくとも部分的に受け入れることができるクリアランスを含む。例の実施形態において、感知部材の外部部分は、感知部材の遠位端部から内部部分よりもさらに延び、外部部分は、外部部分に対する内部部分の軸方向の移動を少なくとも部分的に妨げるように、可撓性ジャケットと圧着されている。
【0014】
他の態様において、可撓性光ファイバ温度プローブを組み立てる方法を開示する。方法は、複数の光ファイバ素子を、可撓性ジャケットによって画定されたチャネル内に挿入するステップと、複数の光ファイバ素子の遠位部分を感知部材に固定するステップとを含む。方法は、可撓性ジャケットを感知部材に固定するステップを含む。
【0015】
例の実施形態において、複数の光ファイバ素子の遠位部分を感知部材に固定することは、複数の光ファイバ素子の遠位部分を感知部材の内部チャネルを通して挿入することをさらに含む。
【0016】
例の実施形態において、方法は、感知部材からチャネル長さだけ離れた、チャネルの開口部に係合するための部材を固定することをさらに含む。
【0017】
例の実施形態において、複数の光ファイバ素子は、該複数の光ファイバ素子の遠位部分を感知部材に固定した後に、可撓性ジャケットによって画定されたチャネル内に挿入される。
【0018】
例の実施形態において、可撓性ジャケットを感知部材に固定することは、可撓性ジャケットを、感知部材の外部部分または内部部分の1つ以上に圧着することを含む。
【0019】
例の実施形態において、感知部材は、互いに固定された第1の部分と感知素子を含む第2の部分とを含み、方法は、第1の部分を第2の部分に取り付けることをさらに含む。例の実施形態において、第1の部分および第2の部分は、取り外し可能に互いに取り付けられている。
【0020】
例の実施形態において、可撓性ジャケットを感知部材に固定することは、可撓性ジャケットの一部を、感知部材の凹部分に固定することを含む。
【0021】
他の態様において、温度センサを含む組立体を開示する。組立体は、少なくとも1つの湾曲部を有するとともに、縁部で終わるチャネルを含む本体を含む。組立体は、複数の光ファイバ素子と、第1の端部および第2の端部を有する感知部材であって、第1の端部は複数の光ファイバ素子の遠位部分に接続されている、感知部材と、複数の光ファイバ素子を囲み、可撓性ジャケットと感知部材との間の相対移動を防止するように感知部材に係合された可撓性ジャケットとを含む、温度プローブを含む。温度プローブは、少なくともチャネル内にあり、少なくとも1つの湾曲部を通過して、感知部材を縁部と熱的に連通させる。
【0022】
例の実施形態において、組立体は、縁部に接触するように感知部材を付勢する機構をさらに含む。
【0023】
他の態様において、可撓性光ファイバ温度プローブを開示する。プローブは、光ファイバ素子のバンドルと、内部チャネルを有し、内部チャネル内でバンドルの端部分に固定されたカラーとを含む。プローブは、第1の部品および第2の部品を含む感知部材を含み、第1の部品は、カラーを受け入れるためのチャネルであって、第1の部品はチャネル内でカラーに固定されている、チャネルと、隣接する壁部に固定することができる突起部とを含む。第2の部品は感知素子を含む。
【0024】
例の実施形態において、第1の部品および第2の部品は取り外し可能に取り付けられている。
【0025】
例の実施形態において、第1の部品はカラーに接着して固定されている。
【0026】
例の実施形態において、突起部は、隣接する壁部にレーザー溶接するための1つ以上の表面を含む。
【0027】
例の実施形態において、第1の部品の少なくとも一部は、隣接する壁部によって画定される通路内に挿入することができ、突起部は、第1の部品の他の部分を通路内に挿入することができないようにしている。
【0028】
さらに他の態様において、蛍光体ボタンのねじ込みを可能にする、チューブの遠位端部におけるフェルールおよび接着方法を開示する。さらに、コネクタナットへの可撓性チューブの取り付けを提供し、コネクタへの可撓性チューブの損傷または分離を引き起こさない、コネクタ端部近傍におけるフェルールを開示する。
【0029】
加えて、蛍光体は、オーバーモールドまたはディップコート/充填用樹脂でファイバに取り付けることができる。
【0030】
次に、実施形態を添付の図面に関して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、チャネルを有する本体の部分的断面図である。
図2図2は、図1に示すチャネルの湾曲部の拡大断面図である。
図3A-3B】図3Aおよび図3Bは、チャネルと相互作用する感知素子の例を示す模式図である。
図4図4は、可撓性温度プローブの例を示す斜視図である。
図5A-5B】図5Aおよび図5Bは、図4の可撓性温度プローブの例を示す模式断面図である。
図6図6は、温度プローブの部材の例の拡大模式断面図である。
図7A-7B】図7Aおよび図7Bは、それぞれ感知部材の例を示す模式断面図である。
図7C-7D】図7Cおよび図7Dは、それぞれ感知部材の他の例を示す模式斜視図である。
図8A-8B】図8Aおよび図8Bは、例の可撓性温度プローブを組み立てる方法の例を示すブロック図である。
図9A-9E】図9A図9Eは、例の可撓性温度プローブを組み立てる方法を示す一連のイメージである。
図10図10は、可撓性温度プローブの他の実施形態の例を示す。
図11図11は、例の可撓性温度プローブを組み立てる方法の例を示すブロック図である。
図12図12は、例の可撓性温度プローブで所望の領域を測定する方法の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下では、記載のない限り、センサおよびプローブという用語は、温度を測定するデバイスを少なくとも指すように互換的に使用されるものと理解される。さらに、参照を容易にするため、センサおよびプローブという用語は、本明細書に記載するような、可撓性温度プローブまたはセンサを意味すると理解されるものとする。
【0033】
既存の光学式温度センサは剛性が高く、感知素子に接触するための剛性の高い光学棒を有し、場合によっては剛性の高い光学棒を収容するための剛性の高いシェルを含む。
【0034】
本開示は、可撓性光学プローブに関する。開示するプローブは、センサからの光を伝達する媒体として剛性の高いロッドを使用しない場合に生じる以下の懸念を晴らすまたは軽減する可能性がある。(1)外部の光害、または外的環境による物理的な損傷から媒体を保護すること、(2)湾曲のある設備形状またはアクセス形状にもかかわらず、信号の連続性を確保する手段を提供すること、(3)プローブの性能に影響を与えることなく、確実に、媒体をプローブ先端部に取り付けること、(4)不必要に複雑な製造、または比較的高価なもしくは比較的入手にしにくい構成要素を回避すること。
【0035】
次に図を参照すると、図1はチャネル104を有する本体100の部分図を示す。例の実施形態において、本体100は半導体処理チャンバのシャワーヘッドである。チャネル104は表面102を含み、様々な用途において表面102の温度を測定することが望ましい(例えば、半導体処理チャンバ内の上述のシャワーヘッド)。表面102(または、無線周波数(RF)ホット部分もしくはゾーンを画定するか、もしくはその内にある本体100の任意の部分)の温度を測定するために、センサまたはプローブは、表面102と係合するか、または実質的に熱的に連通するように配置される(例えば、感知素子が表面102の温度変化に対する応答を提供するように近接して配置される)。一部の例の実施形態において、例えば、本体100の表面102における温度は、所望の領域の温度(例えば、本体100の中央部における温度)の代理として使用することができ、したがって、センサは、表面102の温度を測定するように、望ましいように配置することができる。
【0036】
チャネル104は、少なくとも1つの湾曲部106を含み、チャネル104の開口部108から所望の位置(例えば、ここでは表面102)までプローブが移動する必要がある距離によって画定されるチャネル長さCを有する。図示するチャネル長さCは例示であり、チャネル長さCは、プローブがチャネル104の長さを直接的に移動する以外のプローブの配置を含むことが理解される。例えば、チャネル長さCは、プローブが所望の領域に接触するのに必要なプローブの長さを増加または減少させる屈曲または他の種類の変化を有する場合のチャネル長さを含む。
【0037】
湾曲部106は、以下に記載するように、多様なサイズであり得、多様な特徴を含み得る。少なくとも1つの例の実施形態において、本体100は複数の湾曲部(図示せず)を含むが、簡潔にするため、単一の湾曲部が存在する場合に関して記載するものとする。
【0038】
図2は、湾曲部106に可撓性温度プローブを挿入することに関連する困難を強調するための湾曲部106の拡大断面図を示す。プローブで本体100の表面102にアクセスすることは、特に、湾曲部106が、図示の例では1インチである小さい曲げ半径R(参照を容易にするために誇張して示す)を含む場合、困難をもたらし得る。
【0039】
同様に、上記で言及したように、湾曲部106は、チャネル104を通過するプローブを妨げる1つ以上の特徴を含み得る。例えば、図示する湾曲部106は、該湾曲部106を通過するプローブを妨害し得る変化を含んでいる。様々な変化が本開示によって考慮されている。例えば、図示の実施形態において、変化はチャネル104を拡張する単一の連続段差部110によって画定され、変化が、該変化以外の領域におけるチャネル104の直径Dよりも大きい直径D’によって定義されるようになっている。チャネル104を通過するプローブは、段差部110によって、チャネル104内をさらに通過することを阻止される可能性がある。
【0040】
図3Aおよび図3Bは、チャネル104に温度プローブを挿入することに関連する複雑さをさらに示す。図示の実施形態において、プローブ112は、チャネル104を通るプローブ112の通過を妨げ得る厚さt(例えば、直径)と高さhとの両方を有する、剛性の高いまたは実質的に剛性の高い感知部材114を含む。
【0041】
次に図4図5Aおよび図5Bを参照すると、例の可撓性温度プローブ112の様々な図が示されている。プローブ112は、感知部材114と、複数の光ファイバ素子118を囲む可撓性ジャケット116とを含む。プローブ112は、チャネル104の開口部108に係合するための部材120をさらに含むことができる。図示の実施形態において、部材120は、第1の部品122(例えば、リテーナ)と第2の部品124(例えば、リテーナの第1の部品122に係合するナット)の両方を含む。本明細書に記載するように、部材120は、プローブ112をチャネル長さCまたはそれと実質的に同様の長さに構成するために使用され得る。
【0042】
ジャケット116は、複数の光ファイバ素子118を挿入可能なチャネルを含む。例えば、ジャケット116は、該ジャケット116を形成したときの材料特性の結果として形成されるチャネル154(図7B)を含む。少なくとも一部の例の実施形態において、ジャケット116は、複数の光ファイバ素子118に接触するためにチャネルの断面積を小さくするように偏っている。ジャケット材料の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、または他の種類のポリマー等から作製されたジャケットを含む。
【0043】
プローブ112は、ラベル126と、感知部材114を表面(例えば、表面102)に向けて付勢するための機構127(例えば、ばね式機構)とを含むことができる。この機構は、プローブ114の接続端部における標準的なストレートチップ(ST)コネクタの一部であってもよい。
【0044】
また、図5Aおよび図5Bには、複数の光ファイバ素子118の略中心に位置する軸Aが示されている。以下では、「外方」もしくは「内方」という用語、または同様の用語を、軸Aに対する半径方向を意味するように使用するものとする。例えば、外方の面は、内方の面に比べて軸Aからさらに離れている。
【0045】
次に図6を参照すると、チャネル104の開口部108に係合するための例の部材120の拡大模式断面図が示されている。本明細書に記載するように、感知部材114と同様に、第2の部品122は、圧着が予想される半径方向の厚さがより小さいゾーン125を含むことができる。
【0046】
次に感知部材114を参照すると、感知部材114の特性は、プローブ112がチャネル104を通過することを容易にするように調整することができる。例えば、感知部材114は、チャネル104における最小の湾曲部106の直径Dを通過できる厚さtまたは高さhを有するように選択することができる。
【0047】
図7A図7Dは、感知部材114の別の例の構成を示す。図示の実施形態において、感知部材114は、先端部128と、先端部128に対して内方に配置された別の部分(例えば、フェルール130)とを含む。フェルール130は、該フェルール130の第1の端部と第2の端部との間に、複数の光ファイバ素子118を受け入れるためのチャネル132を含み、フェルール130の第1の端部と第2の端部とは、例の軸Aに対して軸方向に互いに対向している。フェルール130は、図7Aおよび図7Bに示すように、チャネル132内の複数の光ファイバ素子118の一部に固定されている。フェルール130と複数の光ファイバ素子118とは、様々な方法で互いに固定することができる。例えば、複数の光ファイバ素子118とフェルール130とは、光ファイバ素子118の性能を妨げない接着剤で互いに接着することができる。少なくとも一部の例の実施形態において、フェルール130は少なくとも部分的に変形可能であり得、フェルール130は、複数の光ファイバ素子118を固定するように変形させることができる。複数の光ファイバ素子118のうちフェルール130に固定されている部分は、複数の光ファイバ素子118の遠位部分であると理解されるものとする。先端部128は代替的に外部部分と呼ばれることがあり、フェルール130は内部部分と呼ばれ得ることに留意されたい。
【0048】
先端部128とフェルール130とは、図示するように、感知素子140が素子118の遠位端部と光通信するように互いに固定可能である。例の実施形態において、図7Cおよび図7Dに示すように、先端部128はフェルール130にねじ留められている。一部の例の実施形態において、先端部128は、オーバーモールド(例えば、溶融加工可能なもしくは焼結したフルオロポリマー)またはディップコート/充填用樹脂を用いて少なくとも部分的にフェルール130に固定される。例の実施形態において、先端部128とフェルール130とは接着剤を介して互いに固定される。またさらなる例の実施形態において、先端部128とフェルール130とは圧着を介して互いに固定される。例えば、図7Aおよび図7Bにおいて、先端部128は、先端部分138の内方への変形後、変形した先端部分138が先端部128に対するフェルール130の軸方向の移動を少なくとも部分的に妨げるように、セクションLに沿って圧着され得る。少なくとも一部の例の実施形態において、先端部128とフェルール130とは互いに圧着される。例えば、図7Cおよび図7Dにおいて、フェルール130は凹部148を含む。先端部128は、凹部148に重なる位置で圧着され、先端部128をフェルール130に固定することができる。
【0049】
任意で、図7A図7Bに示すように、フェルール130は、可撓性ジャケット116を少なくとも部分的に受け入れることができる外面136によって画定されたクリアランス134を含むことができる。例えば、図7Aに示すように、クリアランス134は、フェルール130の厚さと先端部128の内面138とからもたらされ、これらは共同でクリアランス134を画定する。例の実施形態において、クリアランス134は、フェルール130の他の部分と相対的なフェルール130の厚さによって画定される。クリアランス134は、図示するように、ジャケット116をそこに受け入れることができる。先端部128とフェルール130とが共に圧着され、クリアランス134がある場合、有利なことに、圧着はジャケット116を先端部128またはフェルール130、またはその両方に固定することができる。
【0050】
先端部128は感知素子140を含む。感知素子140は、蛍光体化合物のディスク、または温度測定に適した他の材料から作製することができる。図示の実施形態において、感知素子140は先端部128内の空隙142内に配置されている。感知素子140は、例えば、接着剤による接合によって、またはオーバーモールド等によって先端部128の内部に固定することができる。
【0051】
先端部128の外形状は、例えば、外形144および遠位端部外形146によって部分的に画定され、チャネル104およびその内の湾曲部106の予想される特性に基づいて構成または選択され得る。例えば、図7Bの感知部材は、図7Bの遠位端部外形146が図7Aの感知部材114の同様の外形と比較してより細いため、より小さい湾曲部106が予想される状況に設置される用途での使用のために選択され得る。
【0052】
同様に、例の実施形態において、フェルール130は、先端部128の構成と相補的に、チャネル104およびその内の湾曲部106の予想される特性に基づいて構成され得る。例えば、再び図7Aおよび図7Bを参照すると、フェルール130のヘッド部149は(テール部150とは対照的に)、先端部128に固定されたときにチャネル104の予想される直径Dを通過できる半径方向の厚さ、または予想される湾曲部106の半径Rを通過できる長さを有することができる。
【0053】
また、図7Aにおいて、例えば、ジャケット116をテール部150に固定するためにジャケット116をテール部150上にスライドさせたときに、ジャケット116とフェルール130との間にクリアランス152が形成されるように、テール部150が半径方向の厚さを有することができることが示される。さらに、部材120と同様に、フェルール130全体、またはテール部150、またはヘッド部149は、フェルール130の様々な軸方向部分にわたって変化する半径方向の厚さを有することができる。
【0054】
次に図8Aを参照すると、例の可撓性温度プローブを組み立てる方法の例のブロック図が示される。方法の例を説明するため、図8Aについて、図9A図9Bおよび図9Dを参照して記載する。
【0055】
ブロック802において、複数の光ファイバ素子118の遠位部分を感知部材114(例えば、感知部材114のフェルール130)に固定する。図9Aのイメージ155は、固定された複数の光ファイバ素子118が曲げられた構成を示している。少なくとも1つの例の実施形態において、複数の光ファイバ素子118の遠位部分を固定することは、該複数の光ファイバ素子118の遠位部分を感知部材114の内部チャネル(例えば、チャネル132)を通して挿入すること、および該素子118をチャネル壁部に固定することを含む。
【0056】
ブロック804において、複数の光ファイバ素子118を、可撓性ジャケット116によって画定されたチャネル(例えば、チャネル154)内に挿入する。
【0057】
ブロック806において、可撓性ジャケット116を感知部材114に固定する。例えば、図9Dに示されるように、ジャケット116は、圧着プロセスを介して図7Cおよび図7Dの感知部材114に固定され得る。図示する圧着は、凹部148においてまたは凹部148に近い位置で行われ、圧着前に可撓性ジャケット116が凹部148上に被せられ、圧着により可撓性ジャケット116がフェルール130に固定される。例の実施形態において、ジャケット116が凹部148上に被せられ、さらに先端部128の一部に被さって、圧着によりジャケット116、先端部128、およびフェルール130を互いに固定するようになっている。
【0058】
例の実施形態において、先端部128とフェルール130との間の接続と同様に、ジャケット116は、オーバーモールド(例えば、溶融加工可能なもしくは焼結したフルオロポリマー)またはディップコート/充填用樹脂を介して感知部材114に固定することができる。ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)のようなフルオロポリマーの一部は溶融加工が可能であり、PFAはジャケット116の代替材料となり得る。
【0059】
イメージ156は、複数の光ファイバ素子118上でジャケット116をスライドさせることを含む、複数の光ファイバ素子118をジャケット116に挿入するプロセスの例を示す。図示の例において、ジャケット116は、力を加えることによってフェルール130と摩擦嵌合で固定することができる。上述したように、少なくとも一部の例の実施形態において、ジャケット116は、接着、圧着、または他の手段の1つ以上の組み合わせを介してフェルール130に固定される。
【0060】
本開示は、ブロック802、804、および806が図9Aに示される順序とは異なる順序で起こることを考慮していることが理解される。例えば、ブロック804はブロック802の前に起こり得る。
【0061】
次に図8Bを参照すると、例の可撓性温度プローブを組み立てる方法の他の例のブロック図が示される。方法の例を説明するため、図8Bについて、図9B図9Eを参照して記載する。図8Aのブロック802~806は、図示するような、図8Bに示される方法に組み込まれる。
【0062】
ブロック808において、ブロック802が感知素子のない(すなわち、組み立てられていない)感知部材114に素子118およびジャケット116を取り付けることを含んでいた場合、感知部材114の感知素子140を有する先端部128をフェルール130に固定し、感知部材114の組み立てが完了する。例の実施形態において、図9Bに示すように、先端部128は、例えばねじ留め接続を介してフェルール130に取り外し可能に取り付けられている。
【0063】
ブロック810において、感知部材114からチャネル長さだけ離れた、チャネル104の開口部118に係合するための部材120を、ジャケット116に固定する。例えば、図9Cは、例の部品122および124(それぞれリテーナおよびナット)が感知素子114上を通ってジャケット116上でスライドされることを示す。図9Eは、部材120をジャケット116に固定するプロセスの例を示しており、これには圧着と、それに続く部材120の変形とが含まれる。
【0064】
本開示全体にわたって、感知部材114は別個の部品から構成されるものとして記載してきたが、構成部品の1つ以上、または感知部材114全体が単一の部品であってもよいことが理解される。すなわち、感知部材114は、記載した構成部品の様々な単位としての組合せを含むことができる。さらに確実を期すために、感知部材114は、例えば、一体の先端部128およびフェルール130から構成することができる。
【0065】
図10は、可撓性温度プローブ212の他の実施形態の例を示す。プローブ212は、光ファイバ素子のバンドル218と感知部材214とを含む。光ファイバ素子のバンドル218は、剛性壁部250(例えば、通路を画定するためにステンレス鋼本体に機械加工された壁部)によって画定された通路(チャネル104に類似)を通過できるように構成または選択される。例えば、バンドル218の厚さまたは長さは、所望の用途のために選択することができる。
【0066】
感知素子214は、カラー(例えば、内側フェルール230)、先端部228、および中間部分(例えば、外側フェルール234)を含む。内側フェルール230は、光ファイバ素子のバンドル218を受け入れるための内部チャネル232を含む。フェルール130と同様に、内側フェルール230は、内部チャネル232内でバンドル218の端部分に固定される。少なくとも一部の例の実施形態において、内側フェルール230は感知部材214とは別個の部品である。例えば、バンドル218の端部分は、内側フェルール230を感知素子214に固定する前に、(例えば、接着剤を介して)内側フェルール230に固定することができる。内側フェルール230は、本明細書に記載するように、バンドル218の光学性能に関する懸念に少なくとも部分的に対処するために、または放熱についての懸念に対処するために、ガラスとすることができる。
【0067】
少なくとも1つの例の実施形態において、バンドル218の端部分は内側フェルール230に固定することができ、内側フェルール230が、壁部250よって画定される通路を通って開口部へと通される。内側フェルール230は、その後、外側フェルール234に固定され、外側フェルール234自体は内側フェルール230を受け入れるためのチャネル238を含む。外側フェルール234は剛性の高い金属部品とすることができ、内側フェルール230は、例えば接着剤または他の取付機構を介して外側フェルール234に固定することができる。例の実施形態において、例えば、内側フェルール230および外側フェルール234は、外側フェルール234の突起部(本明細書に記載する)から離れた外側フェルール234の部分252において固定され、これは、上述の突起部が、固定手段に悪影響を及ぼす可能性があり得る熱負荷を受け得るためである。例の実施形態において、部分252における外側フェルール234は、内側フェルール230をチャネル238内に受け入れやすくするようにファンネル構成を含む。
【0068】
少なくとも一部の例の実施形態において、外側フェルール234は、隣接する壁部(例えば、壁部250)に固定することができる1つ以上の突起部236を含む。突起部236は、例えば、突起部の外側面241を隣接する壁部分にレーザー溶接すること、先に示唆した熱を発生させることによって、または接着剤等を介して、壁部250の隣接する部分に固定することができる。外側フェルール234を壁部250の隣接する部分に突起部236を介して固定すると、壁部250の開口部が閉じられる。このようにして、壁部250の通路内の環境は、感知素子214の外側の環境から分離される。
【0069】
突起部236は、バンドル218が通される壁部250によって画定される通路内に嵌合することができ、または、図10に示すように、突起部236は、外側フェルール234の少なくとも一部分が壁部250によって画定される通路内に挿入されることができないようにすることができる。突起部236が挿入できない場合、有利なことに、外側フェルール234は、組み立てのために壁部250の開口部を締め付け得る位置から離れて内側フェルール230に固定することができ、固定された内側フェルール230と外側フェルール234とは、その後、突起部236で壁部250の開口部を閉じるように配置することができる。
【0070】
先端部228は、感知素子240を含むことができ、図示するように、感知素子240がバンドル218の遠位端部と光通信するように中間部分234に固定される。部品はさまざまな方法で固定することができる。例えば、感知素子240と外側フェルール234は、ねじ留め係合を介して、取り外し可能に取り付けられ得、または、接着剤等を介して固定され得る。少なくとも一部の例の実施形態において、感知素子240および外側フェルール234は単一の単位部品を形成する。
【0071】
次に図11を参照すると、例の可撓性温度プローブ212を組み立てる方法の例のブロック図が示される。
【0072】
ブロック1102において、バンドル218の遠位部分を内側フェルール230に固定する。
【0073】
ブロック1104において、内側フェルール230を感知素子214に固定する。
【0074】
ブロック1106において、感知素子を隣接する壁部250に固定する。
【0075】
次に図12を参照すると、例の可撓性温度プローブで所望の領域を測定する方法の例のブロック図が示される。図12の方法は、説明を容易にするために、プローブ112を参照して記載されるものとする。
【0076】
ブロック1202において、曲げられた構成内で動作可能な可撓性温度プローブ112が提供される。曲げられた構成は、プローブ112が設置されているチャネル104の最小の湾曲部106によって画定することができる。
【0077】
ブロック1204において、温度プローブの感知部材114は、少なくとも1つの湾曲部(例えば、湾曲部106)を有するチャネル(例えば、チャネル104)に通されて、感知素子114を所望の領域と熱的に連通させる。例の実施形態において、所望の領域は表面(例えば、表面102)である。
【0078】
プローブ112を通すことは、チャネル104に挿入する前に、感知素子114を任意の障害物または変化を越えて通すことを含むことができる。例の実施形態において、例えば、図1のイメージの上部に示されているチャネル104への開口部118の上方に上部プレート(図示せず)が存在する。上述のように、感知素子114は、チャネル104および湾曲部106の特性に基づいて構成または選択することができる(例えば、図3Aと比較したときの感知素子である図3Bの感知素子は、より小さい曲げ半径周りで曲がることができ、障害物および変化を回避しやすくなるため、選択され得る)。
【0079】
説明を簡略化し明確にするため、適切と考えられる場合には、対応または類似する要素を示すために、符号を図間で繰り返すことがある。さらに、本明細書に記載する例を十分に理解するために、多数の特定の詳細を示す。しかしながら、本明細書に記載する例はこれらの特定の詳細がなくても実施され得ることが、当業者によって理解されるであろう。他の場合において、周知の方法、手順、および構成要素は、本明細書に記載する例を不明瞭にしないように、詳細には記載されていない。また、本記載は、本明細書に記載する例の範囲を限定するものとしてみなされるものではない。
【0080】
本明細書で使用される例および対応する模式図は説明のみの目的であることが理解されるであろう。本明細書に示す原則から逸脱することなく、様々な構成および用語を使用することができる。例えば、構成要素およびモジュールは、これらの原則から逸脱することなく、追加、削除、変更、または接続を変えて配置することができる。
【0081】
本明細書に記載するフローチャートおよび模式図のステップまたは操作は、単なる例である。上述した原則から逸脱することなく、これらのステップまたは操作に多くの変形が存在し得る。例えば、ステップを異なる順序で行ってもよく、またはステップを追加、削除、または変更してもよい。
【0082】
上述の原理を特定の具体例を参照して記載しているが、添付の特許請求の範囲に概説されているように、当業者にはその様々な変更が明らかであろう。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10
図11
図12
【国際調査報告】