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特表2024-515742カーオーディオシステムパワーアンプの検証システム及び検証方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】カーオーディオシステムパワーアンプの検証システム及び検証方法
(51)【国際特許分類】
   H03F 3/181 20060101AFI20240403BHJP
   H03F 3/68 20060101ALI20240403BHJP
   H03F 3/20 20060101ALI20240403BHJP
   H04R 29/00 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
H03F3/181
H03F3/68
H03F3/20
H04R29/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565314
(86)(22)【出願日】2021-12-27
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 CN2021141657
(87)【国際公開番号】W WO2022222534
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】202110440884.2
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521362874
【氏名又は名称】スーチョウ ソナボックス エレクトロニクス カンパニー,リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュー,ヨンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】パン,シィェンジ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ホンイン
(72)【発明者】
【氏名】チァィ,グゥオヂィァン
【テーマコード(参考)】
5J500
【Fターム(参考)】
5J500AA02
5J500AA41
5J500AC97
5J500AF14
5J500AH25
5J500AH38
5J500AS05
5J500AS07
5J500AT01
5J500LV08
(57)【要約】
【課題】本発明は、カーオーディオシステムパワーアンプの検証システム及び検証方法を開示する。
【解決手段】カーオーディオシステムパワーアンプの検証システムであって、オーディオ信号をTDM信号に変換するためのTDMコンバータと、 前記TDM信号を受信するとともに、パワーアンプにフィードするためのテスト信号を生成し出力するためのオーディオ信号プロセッサであって、N(N>1)個のオーディオチャンネルを有するオーディオ信号プロセッサと、M(M≧N)個の配置ユニットを有するチャネルコンフィギュレータであって、前記オーディオチャンネルの各々が1つの前記配置ユニットに対応し、前記配置ユニットの各々が選択状態及び非選択状態を有するチャネルコンフィギュレータと、各前記配置ユニットが選択状態にあるか、或いは非選択状態にあるかを判断し、前記オーディオ信号プロセッサが前記TDM信号を、選択状態にある配置ユニットに対応するオーディオチャンネル内に配置するように制御するためのコントローラと、を備える。本発明は、カーオーディオシステム用のパワーアンプの機能及び性能を簡単で迅速的に検証することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーオーディオシステムパワーアンプの検証システムであって、
オーディオ信号をTDM信号に変換するためのTDMコンバータと、前記TDM信号を受信するとともに、パワーアンプにフィードするためのテスト信号を生成し出力するためのオーディオ信号プロセッサであって、N(N>1)個のオーディオチャンネルを有するオーディオ信号プロセッサと、M(M≧N)個の配置ユニットを有するチャネルコンフィギュレータであって、前記オーディオチャンネルの各々が1つの前記配置ユニットに対応し、前記配置ユニットの各々が選択状態及び非選択状態を有するチャネルコンフィギュレータと、各前記配置ユニットが選択状態にあるか、或いは非選択状態にあるかを判断し、前記オーディオ信号プロセッサが前記TDM信号を、選択状態にある配置ユニットに対応するオーディオチャンネル内に配置するように制御するためのコントローラと、を備える
ことを特徴とするカーオーディオシステムパワーアンプの検証システム。
【請求項2】
各前記配置ユニットは、それぞれディップスイッチを備え、前記ディップスイッチがオフになる場合、前記配置ユニットが選択状態にある
ことを特徴とする請求項1に記載の検証システム。
【請求項3】
各前記配置ユニットは、それぞれ第1抵抗をさらに備え、前記第1抵抗は、第1端が電圧入力端子に電気的に接続され、第2端が前記ディップスイッチの第1端に電気的に接続され、前記ディップスイッチは、第2端が前記コントローラに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項2に記載の検証システム。
【請求項4】
各前記配置ユニットは、それぞれ第2抵抗をさらに備え、前記第2抵抗は、第1端が接地され、第2端が前記ディップスイッチの第2端と前記コントローラとの中央点に電気的に接続される
ことを特徴とする請求項3に記載の検証システム。
【請求項5】
前記コントローラは、複数のI/Oポートを備え、各前記ディップスイッチは第2端が前記I/Oポートに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項3に記載の検証システム。
【請求項6】
前記コントローラは、UARTバスを介して前記オーディオ信号プロセッサに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の検証システム。
【請求項7】
前記コントローラはMCUチップである
ことを特徴とする請求項1又は6に記載の検証システム。
【請求項8】
前記オーディオ信号プロセッサはDSPチップである
ことを特徴とする請求項1又は6に記載の検証システム。
【請求項9】
前記検証システムは、前記DSPチップの出力をパワーアンプに伝達するためのA2Bラインをさらに備える
ことを特徴とする請求項1記載の検証システム。
【請求項10】
前記検証システムは、前記TDMコンバータに電気的に接続されるオーディオ入力モジュールをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の検証システム。
【請求項11】
前記TDMコンバータ、前記オーディオ信号プロセッサ、前記チャネルコンフィギュレータ及び前記コントローラは、PCBボードに設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の検証システム。
【請求項12】
前記PCBボードには、オーディオを入力するための入力ポートが設けられ、前記入力ポートは、前記TDMコンバータに電気的に接続される
ことを特徴とする請求項11に記載の検証システム。
【請求項13】
各前記配置ユニットは、それぞれディップスイッチを備え、前記ディップスイッチがオフになる場合、前記配置ユニットが選択状態にあり、各前記配置ユニットは、それぞれ第1抵抗をさらに備え、前記第1抵抗は、第1端が電圧入力端子に電気的に接続され、第2端が前記ディップスイッチの第1端に電気的に接続され、前記ディップスイッチは、第2端が前記コントローラに電気的に接続され、各前記配置ユニットは、それぞれ第2抵抗をさらに備え、前記第2抵抗は、第1端が接地され、第2端が前記ディップスイッチの第2端と前記コントローラとの中央点に電気的に接続される
ことを特徴とする請求項12に記載の検証システム。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の検証システムを用いるカーオーディオシステムパワーアンプの検証方法であって、
テストすべき1つ又は複数のオーディオチャンネルに基づき、それらの対応する1つ又は複数の配置ユニットを選択状態にし、前記コントローラが、前記オーディオ信号プロセッサがTDM信号を選択状態にある配置ユニットに対応するオーディオチャンネル内に配置するように制御するステップを含む
ことを特徴とするカーオーディオシステムパワーアンプの検証方法。
【請求項15】
前記配置ユニットのディップスイッチをオフにすることによって、前記配置ユニットを選択状態にする
ことを特徴とする請求項14に記載の検証方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2021年4月23日に提出された、出願番号CN2021104408842の中国専利出願の優先権を要求する。
【0002】
本発明は、カーオーディオシステムのパワーアンプ生成分野に関し、具体的には、カーオーディオシステムパワーアンプの検証システム及び検証方法である。
【背景技術】
【0003】
カーオーディオシステムについて、例えば、マルチメディアステレオ、5.1チャンネル、7.1チャンネル、アラーム音、VR、Bluetooth(登録商標)電話等のオーディオ信号を送信する必要があるなど、オーディオ伝送はますます多様化している。ほとんどのカーエンターテインメントシステムは、TDMオーディオバスを利用してマルチチャンネルオーディオデータを伝送する。TDM(time-division multiplexing)バスは、IS(Inter-IC Sound)オーディオバスに類似するもので、BCLK、LRCLK、DATAの3本のラインから1つのオーディオバスが構成され、マルチチャンネルのオーディオ伝送について、実際の製造及び測定のプロセスにおいて、パワーアンプの各々のチャンネルの機能を検証する必要がある。現在、パワーアンプを検証する場合に、各々のチャンネルに1つの基準信号を入力し、各々のチャンネルに対して機能検証を行う必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記問題に対して、本発明では、カーオーディオシステムのパワーアンプの機能を簡単で迅速的に検証することができるカーオーディオシステムパワーアンプの検証システム及び検証方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、
オーディオ信号をTDM信号に変換するためのTDMコンバータと、
前記TDM信号を受信するとともに、パワーアンプにフィードするためのテスト信号を生成し出力するためのオーディオ信号プロセッサであって、N(N>1)個のオーディオチャンネルを有するオーディオ信号プロセッサと、
M(M≧N)個の配置ユニットを有するチャネルコンフィギュレータであって、前記オーディオチャンネルの各々が1つの前記配置ユニットに対応し、前記配置ユニットの各々が選択状態及び非選択状態を有するチャネルコンフィギュレータと、
各前記配置ユニットが選択状態にあるか、或いは非選択状態にあるかを判断し、前記オーディオ信号プロセッサが前記TDM信号を、選択状態にある配置ユニットに対応するオーディオチャンネル内に配置するように制御するためのコントローラと、を備えるカーオーディオシステムパワーアンプの検証システムが提供される。
【0006】
好ましい一実施例において、各前記配置ユニットは、それぞれディップスイッチを備え、前記ディップスイッチがオフになる場合、前記配置ユニットが選択状態にある。
【0007】
より好ましい一実施例において、各前記配置ユニットは、それぞれ第1抵抗をさらに備え、前記第1抵抗は、第1端が電圧入力端子に電気的に接続され、第2端が前記ディップスイッチの第1端に電気的に接続され、前記ディップスイッチは、第2端が前記コントローラに電気的に接続される。さらには、電圧入力端子に投入される電圧は3.3Vである。
【0008】
より好ましい一実施例において、各前記配置ユニットは、それぞれ第2抵抗をさらに備え、前記第2抵抗は、第1端が接地され、第2端が前記ディップスイッチの第2端と前記コントローラとの中央点に電気的に接続される。
【0009】
より好ましい一実施例において、前記コントローラは、複数のI/Oポートを備え、各前記ディップスイッチは第2端が前記I/Oポートに電気的に接続される。
【0010】
好ましい一実施例において、前記コントローラは、UARTバスを介して前記オーディオ信号プロセッサに電気的に接続される。
【0011】
好ましい一実施例において、前記コントローラはMCUチップである。
【0012】
好ましい一実施例において、前記オーディオ信号プロセッサはDSPチップである。
【0013】
好ましい一実施例において、前記検証システムは、前記DSPチップの出力をパワーアンプに伝達するためのA2Bラインをさらに備える。
【0014】
好ましい一実施例において、前記検証システムは、前記TDMコンバータに電気的に接続されるオーディオ入力モジュールをさらに備える。
【0015】
一実施例において、前記TDMコンバータ、前記オーディオ信号プロセッサ、前記チャネルコンフィギュレータ及び前記コントローラは、PCBボードに設けられる。
【0016】
一実施例において、前記PCBボードには、オーディオを入力するための入力ポートが設けられ、前記入力ポートは、前記TDMコンバータに電気的に接続される。
【0017】
一実施例において、各前記配置ユニットは、それぞれディップスイッチを備え、前記ディップスイッチがオフになる場合、前記配置ユニットが選択状態にあり、各前記配置ユニットは、それぞれ第1抵抗をさらに備え、前記第1抵抗は、第1端が電圧入力端子に電気的に接続され、第2端が前記ディップスイッチの第1端に電気的に接続され、前記ディップスイッチは、第2端が前記コントローラに電気的に接続され、各前記配置ユニットは、それぞれ第2抵抗をさらに備え、前記第2抵抗は、第1端が接地され、第2端が前記ディップスイッチの第2端と前記コントローラとの中央点に電気的に接続される。
【0018】
本発明の第2態様によれば、上記した検証システムを用いるカーオーディオシステムパワーアンプの検証方法であって、テストすべき1つ又は複数のオーディオチャンネルに基づき、それらの対応する1つ又は複数の配置ユニットを選択状態にし、前記コントローラが、前記オーディオ信号プロセッサがTDM信号を選択状態にある配置ユニットに対応するオーディオチャンネル内に配置するように制御するステップを含むカーオーディオシステムパワーアンプの検証方法が提供される。
【0019】
一実施例において、前記配置ユニットのディップスイッチをオフにすることによって、前記配置ユニットを選択状態にする。
【0020】
本発明は上記解決策を用いると、従来技術に比べて下記の利点を有する。
【0021】
本発明のカーオーディオシステムパワーアンプは、検証すべきパワーアンプのチャンネルを特定し、即ちTDM信号をオーディオプロセッサのどのオーディオチャンネルに配置する必要があるかを特定し、これらのオーディオチャンネルに対応する配置ユニットを選択状態に切り替え、コントローラは、どの配置ユニットが選択状態にあるかを検出して判断し、オーディオプロセッサに、テスト用のTDM信号をどのオーディオチャンネル内に配置する必要があるかについて報知し、オーディオプロセッサは対応してTDM信号をこれらの定義されたオーディオチャンネルに配置し、パワーアンプにフィードし、テストが行われ、1つの基準信号を対応チャンネルに簡単で迅速的に送信し、製品の機能や性能の迅速な検証が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は、実施例の説明で使用される添付の図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明の図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、他の図面もまた、創造的な努力なしにこれらの図面から得ることができる。
【0023】
図1】本発明の一実施例に係るパワーアンプ検証システムの構造ブロック図である。
図2図1におけるチャネルコンフィギュレータとMCUチップの接続回路図である。
図3】本発明の一実施例に係るパワーアンプ検証方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の利点及び特徴が当業者によって理解されやすくするように、図面を参照しながら、好ましい本実施例を詳しく説明する。なお、これらの実施形態についての説明は、本発明の理解に寄与するが、本発明に対する限定を構成しない。また、以下、説明する本発明の様々な実施形態に係る技術的特徴は、互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0025】
図1に示すように、本発明の一実施例によれば、カーオーディオシステムパワーアンプの検証システムであって、オーディオ入力モジュール1、TDMコンバータ2、オーディオ信号プロセッサ3、チャネルコンフィギュレータ4及コントローラ5を備え、好ましくは、回路基板に集積される。この検証システムは、パワーアンプを検証することができ、パワーアンプの1つ又は複数のチャンネルへ選択的に基準信号をフィードすることができ、製品の機能及び性能を迅速的に検証することができる。
【0026】
オーディオ入力モジュール1は、オーディオを入力するためのものであり、このオーディオは、アナログ信号又はデジタル信号である。具体的には、このオーディオ入力モジュール1は、回路基板に設けられた入力ポートを含み、或いは、回路基板に設けられた入力ポートである。
【0027】
TDMコンバータ2は、オーディオ入力モジュール1に電気的に接続され、オーディオ入力モジュール1の入力したオーディオ信号をTDM信号に変換するためのものである。TDMコンバータ2は、チャネルを異なるタイムスロットに時間的に分割し、異なるタイムスロットに異なるパルス信号をインターリーブし、時間領域での複数の信号の多重化が順に実現される。TDM信号は、同一バスにより複数のオーディオ信号の伝送が実現されることができる。
【0028】
オーディオ信号プロセッサ3は、TDM信号を受信し、それをパワーアンプのテスト信号としてパワーアンプの選定チャンネルに選択的にフィードするためのものであり、具体的には、オーディオ信号プロセッサ3は、デジタルオーディオプロセッサで、オーディオDSPチップである。オーディオ信号プロセッサ3は、入力端がTDMバスを介してTDMコンバータ2の出力端に電気的に接続され、このTDMバスは、BCLK(シリアルクロック)伝送線、LRCLK(左右チャンネルクロック)伝送線及びDATA(データ)伝送線を含む。オーディオ信号プロセッサ3は、N(N>1)個のオーディオチャンネルを有し、例えば、DSPチップは8つのオーディオチャンネル(solt)を有してもよく、solt0、solt1、solt2、solt3、solt4、solt5、solt6、solt7及びsolt8と記する。このオーディオ信号プロセッサ3は、テスト信号をパワーアンプにフィードするように、出力端がパワーアンプに電気的に接続される。例えば、DSPチップはA2Bライン(カーオーディオバス)を介してパワーアンプの入力端に電気的に接続される。DSPチップは、TDMバスのDATA伝送線で伝送されたオーディオファイルに基づいて解析し、BCLK信号、LRCLK信号等により変換処理後にパワーアンプにフィードすることができるアナログ信号を生成する。
【0029】
図2に示すように、チャネルコンフィギュレータ4は、M(M≧N)個の配置ユニット40を有し、オーディオ信号の各々は1つの配置ユニット40に対応し、配置ユニット40の各々は、選択状態及び非選択状態を有する。具体的には、本実施例において、チャネルコンフィギュレータ4は、16個の配置ユニット40を有し、そのうち、soltの選択用のために、8個がDSPチップの8個のsoltにそれぞれ対応し、他の8個がオーディオ選択用及びクロック選択用のものである。チャネルコンフィギュレータ4の各々は、コントローラ5の1つのポート、例えばコントローラ5のMCUチップのI/Oポートに対応して電気的に接続される。
【0030】
具体的には、本実施例において、配置ユニット40の各々は、ディップスイッチ401、第1抵抗402、電圧入力端子403及び第2抵抗404を備える。ディップスイッチ401は、第1端が第1抵抗402に電気的に接続され、第2端がMCUチップの1つのI/Oポートに電気的に接続され、ディップスイッチ401のオン・オフを手で切り替え、MCUチップのI/Oポートのレベルを対応して変化させ、このレベルに基づいてこの配置ユニット40が選択状態にあるか、或いは非選択状態にあるかを特定することができる。上記第1抵抗402は、プルアップ抵抗として用いられ、第1抵抗402は、3.3V等のプルアップ電圧が投入されるための第1端が電圧入力端子403に電気的に接続され、第2端がディップスイッチ401の第1端に電気的に接続される。第2抵抗404は、第1端が接地され、第2端がディップスイッチ401の第2端とMCUチップのI/Oポートとの中央点に電気的に接続される。
【0031】
コントローラ5は、各前記配置ユニット40が選択状態にあるか、或いは非選択状態にあるかを判断し、前記オーディオ信号プロセッサ3が前記TDM信号を、選択状態にある配置ユニット40に対応するオーディオチャンネル内に配置するように制御するためのものである。具体的には、コントローラ5は、複数のI/Oを有するMCUチップを備え、配置ユニット40の各々は、1つのI/Oポートに対応して電気的に接続される。MCUチップは、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)バスを介してDSPチップに電気的に接続され、I/Oのレベルの変化が検出された後、どの配置ユニット40が選択状態にあるかを判断し、さらにDSPチップに報知し、DSPチップが、選択状態にあるこれらの配置ユニット40に対応するオーディオチャンネルにTDM信号を配置するように制御し、さらにパワーアンプにフィードする対応チャンネルのテスト信号を形成する。
【0032】
製品性能を検証する場合に、検証すべきパワーアンプのチャンネルを特定し、即ちTDM信号をDSPチップのどのsoltに配置する必要があるかを特定し、これらのsoltに対応する配置ユニット40のディップスイッチ401をオフにし、MCUチップの対応するI/Oが低いレベルになり、これらのI/Oポートが有効になることが示され、MCUチップは、UARTラインを介して、テスト用のTDM信号をどのsoltに配置する必要があるかをDSPチップに報知し、DSPチップは、対応してTDM信号をこれらの定義されたsoltに配置し、パワーアンプにフィイードし、テストが行われる。
【0033】
本実施例では、上記した検証システムを用いるカーオーディオシステムパワーアンプの検証方法がさらに提供される。図3に示すように、この検証方法は、テストすべき1つ又は複数のオーディオチャンネルに基づいて、その対応する1つ又は複数の配置ユニット40を選択状態にし(具体的には、この配置ユニット40のディップスイッチ401をオフにする)、前記コントローラ5は、前記オーディオ信号プロセッサ3が、TDM信号を選択状態にある配置ユニット40に対応するオーディオチャンネル内に配置するように制御する。本検証方法では、同一オーディオ信号をDSPチップの異なるsoltで伝送することができる。例えば、1つのTDM8のTDM信号は、合計8つのオーディオデータを有し、8つの情報を測定する場合、I/Oポートを介してデータをそれぞれSOLT0又はSOLT1……に有効的に配置するか否かによって、データをいずれか1つのチャンネルに単独して配置してもよいし、複数のチャンネル、例えば同時に2つ又は3つのチャンネルに配置してもよい。
【0034】
本実施例において、MCUチップの各I/Oポートで表されるものが、測定すべきパワーアンプのどのチャンネルであるかを特定し、製品の電源投入プロセスにおいて、MCUチップのI/Oポートは高いレベル(第1抵抗402にプルアップ3.3Vが投入される)としてデフォルト設定され、MCUチップが、I/Oポートを高いレベルから低いレベルに変えたことを検出するときに、即ちディップスイッチ401を入れるときに、即ちこのI/Oポートが有効になることが示される。つまり、MCUチップは、そのI/Oポートのレベル状態変化を検出し、或いは、どのチャンネルをテストする必要があるかを知るようになり、MCUチップはUARTバスを介してDSPチップへ指令を送信し、DSPチップは指令に応じてテスト用のオーディオ信号を定義されたチャンネル内に配置し、パワーアンプのテストすべきチャンネルにフィードする。
【0035】
本明細書及び特許請求の範囲に示すように、「備える」及び「含む」という用語は、明確に標識されたステップ及び要素が含まれることが提示されるだけであるが、これらのステップ及び要素は排他的なリストを構成するものではなく、方法や装置には、他のステップ又は要素も含まれる可能性もある。
【0036】
さらに、本開示における「複数」は2つ以上を指し、他の数量詞もそれに類似することが理解される。
【0037】
さらに、「第1」、「第2」などの用語は、様々な情報を説明するためのものであるが、これらの情報はこれらの用語に限定されるべきではないことが理解される。これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためのものに過ぎず、特定の順序や重要度合を意味するものではない。実際、「第1」、「第2」などの表現は互換的に使用されることができる。例えば、本開示の範囲を逸脱しない限り、第1情報を第2情報とも呼ぶことができ、同様に、第2情報を第1情報とも呼ぶことができる。
【0038】
上記実施例は、本発明の技術的思想及び特徴を説明するためのものに過ぎず、好ましい実施例であり、その目的として、この技術を知っている人が本発明の内容を了解してこれによって実施することができるが、これにより本発明の保護範囲を制限することができない。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-10-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項9】
前記検証システムは、前記オーディオ信号プロセッサの出力をパワーアンプに伝達するためのA2Bラインをさらに備える
ことを特徴とする請求項1記載の検証システム。
【国際調査報告】