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特表2024-515743アダプティブ衣料品用アナログ式制御システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】アダプティブ衣料品用アナログ式制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/00 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
A41D13/00 102
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565320
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 US2022025754
(87)【国際公開番号】W WO2022226188
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】63/178,553
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】230131783
【弁護士】
【氏名又は名称】奥 結美子
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ピー ホプキンス
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ジー レゲイエ
(72)【発明者】
【氏名】マーク ブルース
(72)【発明者】
【氏名】オースティン ジェイ オランド
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ウィリアムズ
【テーマコード(参考)】
3B211
【Fターム(参考)】
3B211AA01
3B211AB01
3B211AC12
(57)【要約】
アダプティブサポート衣服の部分を選択するようなアダプティブサポートの提供を補助するための方向性織物を組み込んだアダプティブサポート衣服が、ここで論述される。アダプティブサポート衣服は、第1の方向性織物、第2の方向織物及びテンション装置を含み得る。前記第1の方向性織物は第1の方向性繊維を含み、前記第1の方向性織物は、アダプティブサポート衣服の固定部分に連結され得る。第2の方向性織物は、第2の方向性繊維を含み、第2の方向性織物は、ダプティブサポート衣服の可動制御構造部分に連結され得る。テンション装置は、可動制御構造に連結され得、第1の方向への張力を可動制御構造に加えるように構成され得る。動作中、第1の方向性繊維は第2の方向性繊維とかみ合って、第1の方向の反対側の第2の方向への動きに抵抗することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向性繊維を含み、当該アダプティブサポート衣服の固定部分に連結された、第1の方向性織物と、
第2の方向性繊維を含み、当該アダプティブサポート衣服の可動制御構造部分に連結された、第2の方向性織物と、
前記可動制御構造に連結されたテンション装置であって、第1の方向への張力を前記可動制御構造に加えるように構成されたテンション装置と
を含むアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性繊維が前記第2の方向性繊維とかみ合って、前記第1の方向の反対側の第2の方向への動きに抵抗する、
アダプティブサポート衣服。
【請求項2】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性繊維と前記第2の方向性繊維との相互作用が、前記可動制御構造の動きを前記第1の方向から前記第2の方向に移行するために必要な力を増大させる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項3】
請求項2に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向への前記可動制御構造の動きが、当該アダプティブサポート衣服の一部の中における圧縮を増大させる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項4】
請求項3に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第2の方向への前記可動制御構造の動きが、当該アダプティブサポート衣服の前記一部の中における圧縮を減少させる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項5】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物が、当該アダプティブサポート衣服の固定ショルダーストラップ部分に連結される、
アダプティブサポート衣服。
【請求項6】
請求項5に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記制御構造が、当該アダプティブサポート衣服の前記固定ショルダーストラップ部分の反対側に位置決めされた可動ショルダーストラップである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項7】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
当該アダプティブサポート衣服の前記固定部分が、前記可動制御構造及び前記テンション装置を内包する円筒形ボディを含む、
アダプティブサポート衣服。
【請求項8】
請求項7に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記テンション装置が、一定の力を前記可動制御構造に加えるように構成されたねじりばねである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項9】
請求項7に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記可動制御構造が、前記円筒形ボディ内に回転するように配置されたレースプールである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項10】
請求項9に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第2の方向性織物が、前記円筒形ボディの内面の周りに配置された前記第1の方向性織物の反対側にある前記レースプールの外面の周りに配置される、
アダプティブサポート衣服。
【請求項11】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性繊維が、前記第1の方向性織物から第1の角度で延在し、前記第2の方向性繊維が、前記第2の方向性織物から第2の角度で延在し、前記第2の角度が前記第1の角度に対して概ね向かい合わせである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項12】
請求項11に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物及び前記第2の方向性織物が、対向する向きに位置決めされた同じ方向性織物から作られる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項13】
アダプティブサポート衣服内のサポート構造を制御する方法であって、
第1の方向性織物を第2の方向性織物に摩擦によりつけることを含む、前記サポート構造内に制御構造を作り出すことと、
前記サポート構造に及ぼされる第1の張力を離脱張力以下に維持することと、
前記離脱張力より大きい第2の張力を前記サポート構造に加えることと、
前記第1の方向性織物が前記第2の方向性織物に対して第1の方向に動くことを含む、前記第2の張力に応答して前記制御構造を切り離すことと
を含む方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、
前記制御構造を作り出すことが、前記第2の方向性織物の第2の方向性繊維と対向する向きに前記第1の方向性織物の第1の方向性繊維を位置決めすることを含む、
方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、
前記制御構造を作り出すことが、前記第2の方向性織物を前記サポート構造の固定部分に加えることを含む、
方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記制御構造を作り出すことが、前記第1の方向性織物を前記サポート構造の可動部分につけることを含み、前記サポート構造の前記可動部分が、周期的な応力を受ける前記アダプティブサポート衣服の一部に連結される、
方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記制御構造を作り出すことが、前記第1の張力の少なくとも一部に対抗する第3の張力を誘起する付勢部材をつけることを含む、
方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法であって、
前記第1の方向性織物が前記第2の方向性織物に対して第2の方向に動くことを含む、前記制御構造をリセットすること
を更に含む方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記制御構造をリセットすることが、付勢部材が前記サポート構造に及ぼされる第3の張力を前記第2の方向に加えることを含む、
方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記第3の張力を加えることが、前記付勢部材が前記第1の張力より小さい張力を前記第1の方向に加えることを含む、
方法。
【請求項21】
第1の方向性織物を含む可動サポート部材と、
前記第1の方向性織物と対向するように位置決めされた第2の方向性織物を含む固定サポート部材と、
前記可動サポート部材に連結された付勢部材であって、第1の方向への第1の張力を前記可動サポート部材に加えて、初期サポートを、前記可動サポート部材に連結された当該アダプティブサポート衣服の一部に提供する付勢部材と
を含むアダプティブサポート衣服。
【請求項22】
請求項21に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物が、前記第1の方向性織物の表面から第1の角度で延在する複数の第1の方向性繊維を含む、
アダプティブサポート衣服。
【請求項23】
請求項22に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第2の方向性織物が、前記第2の方向性織物の表面から第2の角度で延在する複数の第2の方向性繊維を含む、
アダプティブサポート衣服。
【請求項24】
請求項23に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の角度が、前記第2の角度に対して向かい合わせである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項25】
請求項21に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物と前記第2の方向性織物との相互作用が、前記可動サポート部材と前記固定サポート部材との間での第2の方向への相対的な動きに抵抗する絡み合い構造を作り出す、
アダプティブサポート衣服。
【請求項26】
請求項25に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記絡み合い構造が、前記第1の張力より大きい第2の張力を前記第2の方向に発生させる力を保持することができる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項27】
請求項25に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物と前記第2の方向性織物との前記相互作用が、前記第1の可動サポート部材と前記固定サポート部材との間での前記第1の方向への滑り運動を可能にする、
アダプティブサポート衣服。
【請求項28】
請求項27に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の可動サポート部材と前記固定サポート部材との間での前記第1の方向への前記滑り運動が、前記第1の張力より小さい前記第1の可動サポート部材に及ぼされる張力を必要とする、
アダプティブサポート衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の申立て
本出願は、その内容の全体を参照により本明細書に組み込む2021年4月23日に出願された米国仮特許出願第63/178,553号の優先権の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ブラジャー、トップス、ボトムス、タイツ、レギンス、下着、帽子又は他の被り物等の衣料品は、様々な活動中に着用者にサポートを提供するように構築され得る。このような複数点の衣料品は、身体のサイズの差及び身体の種類の差を吸収するように構成され得、特定の活動のために構成され得る。一部の衣料品は、限定された調整機構又はアダプタビリティを有し得る。
【0003】
概説
本発明者らは特には、ブラジャー、タイツ及び様々な他の衣服、下着又はベース層(本明細書においてはサポート衣服とも呼ばれる)、帽子、ヘルメット、被り物、履物及び他の衣料品等の衣料品のフィット及び機能を改善する必要性を認識している。一例には、個人の体形にカスタマイズされたフィットを提供することができ、異なる動的条件(例えば、活動レベルの変化)に自動的に又は手動で適合し得る、アダプティブブラジャーが挙げられる。
【0004】
例えば、アダプティブブラジャーは、着用者が休憩から激しい運動に移行するときに、最大の快適さから、最大の乳房サポートに調整することができる。アダプティブブラジャーは、一例としてランニング等の活動中における望ましくない乳房の動きを阻害するように動的に適合するために、動きセンサに連結された自動調整機構も利用することができる。アダプティブタイツ、運動競技用サポーター又は後述する他の物品等のアダプティブ衣料品は、パフォーマンスを向上させる又は負傷の可能性を低減する可能性を伴う、動的サポートを提供することもできる。ここで導入された様々なサポート衣料品の数多くの例は、下記の開示を通して論述される。
【0005】
本明細書において使用される「サポート衣服」という用語は、ブラジャー、スポーツブラジャー、タンクトップ、サポート内蔵キャミソール、水着のトップス、ボディスーツ、及び、身体組織(例えば、乳房組織)をサポートするために使用される他のスタイル又は種類のサポート衣服等の任意の数のサポート衣服を包摂することを意味する。更に、本明細書において使用される「サポート領域」という用語は、サポート衣服が着用されるときの強化版のサポートから利益を受ける着用者の乳房、他の生殖器官及び/又は軟部組織と接触している又は隣接するように位置決めされるように意図された、任意の種類の構造を包摂することを意味する。例示的な複数の態様において、一般的な着用者の場合、サポート衣服は、例えば着用者の右側乳房に接触する又は隣接するように位置決めされるように構成された第1の乳房接触面、及び、例えば着用者の左側乳房に接触し、又は隣接するように位置決めされるように構成された第2の乳房接触面を含む。複数の実施例の態様において、サポート衣服は、各カップが乳房接触面を含み、各カップが別個の乳房を覆う又は包み込むように構成される、独立した別個のカップ(例えば、成型品又は非成型品)を含み、又はサポート衣服は、着用者の乳房の両方と接触する単一の若しくは連続的なバンド状の材料を含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、活動レベルの変化に基づいて特定の種類のサポート衣料品によって提供されるサポートを動的に修正する必要性を認識している。サポートを修正する必要性は、活動中における機能性の改善の可能性と対比される長期的な快適さを望むことから生じる。したがって、アダプティブエンジンを含むアダプティブサポート衣料品にコマンドを送信して、検出された活動レベルの変化等に基づいたサポートの自動的な変化を容易にする制御回路と通信する、特には慣性計測装置(IMU)、全地球測位センサ(GPS)又は心拍数モニター等の活動センサを含むシステムが開発されてきた。これらのシステムは、パフォーマンスを損なうことなく、着用者に快適さを一日中提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において論述されたシステム、方法及びデバイスを用いない場合、着用者は、異なる活動のためにサポート衣料品を変更する必要があり、又は複数回の手動調整に苦労する可能性がある。
【0008】
本明細書において論述された活動センサは、使用者の身体活動のレベルの指標及び使用中にアダプティブサポート衣服に加えられる力(例えば、動的又は静的な力)の指標を提供する任意のセンサを含み得る。センサは、ストラップ、レース、ケーブル又は織物の領域等のサポート構造の部分に加えられる力に関連付けられたデータを提供するためにアダプティブサポート衣服に埋め込まれ得る。
【0009】
このセクションは、本特許出願の主題の概略を提供するように意図されている。このセクションは、本発明の排他的又は網羅的な説明を提供するように意図されていない。詳細な説明は、更なる情報を提供するために含まれる。
【0010】
何らかの特定の要素又は行為に関する論述を容易に識別するために、参照番号の最上位の数字は、当該要素が最初に紹介された図面の番号を指す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】アダプティブサポート衣服を含み得るシステムの部分を概略的に示す図である。
図2】アダプティブサポート衣服を含み得るシステムの部分を概略的に示す図である。
図3】アダプティブサポートシステムのいくつかの構成要素のブロック図を概略的に示す図である。
図4】一部の実施形態によるアダプティブサポート衣料品の前面図を概略的に示す図である。
図5】一部の実施形態によるアダプティブサポート衣料品の背面図を概略的に示す図である。
図6】一部の実施形態によるサポート衣服を構成して動的サポートを着用者に提供するための例示的な技法を示すフローチャートである。
図7】様々な例示的な実施形態によるアダプティブ衣料品システム内の制御機構を動作させるための例示的な技法を示すフローチャートである。
図8】様々な例示的な実施形態による制御システムを使用して軟部組織の動きを制御するアダプティブサポート衣料品の例示的な効果を示すグラフである。
図9A】例示的な一実施形態によるエアダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図9B】例示的な一実施形態によるエアダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図9C】例示的な一実施形態によるエアダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図9D】例示的な一実施形態によるエアダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図10A】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10B】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10C】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10D】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10E】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10F】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10G】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10H】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図10I】例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を様々な図面である。
図11A】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11B】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11C】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11D】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11E】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11F】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11G】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11H】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11I】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図11J】例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12A】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12B】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12C】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12D】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12E】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12F】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12G】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12H】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図12I】例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13A】例示的な一実施形態による回転摩擦アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13B】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13C】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13D】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13E】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13F】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13G】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13H】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図13I】例示的な一実施形態による 回転摩擦 アナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図14A】例示的な一実施形態による織物ベース型のアナログ摩擦制御システムの態様を示す様々な図面である。
図14B】例示的な一実施形態による織物ベース型のアナログ摩擦制御システムの態様を示す様々な図面である。
図14C】例示的な一実施形態による織物ベース型のアナログ摩擦制御システムの態様を示す様々な図面である。
図14D】例示的な一実施形態による織物ベース型のアナログ摩擦制御システムの態様を示す様々な図面である。
図15A】例示的な一実施形態によるアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図15B】例示的な一実施形態によるアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図15C】例示的な一実施形態によるアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。
図16】アダプティブサポートシステムのいくつかの構成要素の例示的なブロック図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
下記の記載は、本主題の例示的な実施形態を説明するシステム、方法、技法、命令シーケンス及び計算機プログラム製品を記述する。下記の記述において、説明を目的として、本主題の様々な実施形態の理解をもたらすために数多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、このような様々な本主題の実施形態が、これらの具体的な詳細の一部又は他を用いることなく実践され得ることは明らかである。例は単に、可能な変形例の典型となるものにすぎない。そうではないと明示的に記載されていない限り、構造(例えば、モジュール、デバイス、システム又はこれらの構成要素等の構造的構成要素)は任意選択によるものであり、組み合わせたり、又は細分化したりすることができ、動作(例えば、手順、アルゴリズム又は他の機能における動作)は順序を変更したり、又は組み合わせたり、若しくは細分化したりすることができる。
【0013】
図1は、一部の例示的な実施形態によるアダプティブサポート衣服及び関連電子機器を含むシステムの説明図である。本例において、アダプティブサポート衣料品システム1は、アダプティブサポート衣服10、履物組立体20及びスマートウォッチ30等の構成要素を含む。任意選択により、アダプティブサポート衣料品システム1は、パラメータの制御又は調整のためのスマートフォン35とも通信することもできる。本例において、履物組立体20は、活動センサ25を含み、アダプティブサポート衣服10は、アダプティブエンジン15を含む。本例において、アダプティブエンジン15は、アダプティブサポート衣服10内のアダプティブサポート構造を制御する制御デバイス及び/又は制御レースシステムに連結する。
【0014】
本例において、履物組立体20は、加速度計、ジャイロスコープ、温度センサ、磁力計、心拍数センサ又は全地球測位センサ(GPS)等の、活動レベルの変化を検出するためのセンサを含み得る活動センサ25を含む。一例において、履物組立体20は慣性計測装置(IMU)を含み、IMUは、少なくとも加速度計とジャイロスコープとを組み合わせて、モニタリングされる身体に関する特定の力、向き又は角度変化率を提供する。IMUからのデータは、特にはフットストライク又はケイデンス等の動きを検出するために使用され得る。本例において、活動センサ25からのデータは、活動センサからの活動データに基づいてアダプティブサポートの変化が必要とされるか否かを判定する処理のために、スマートウォッチ30又はスマートフォン35に伝達される。別の例において、活動データベースは、必要とされるアダプティブサポートレベルの処理及び判定のために、アダプティブエンジン15に直接送信される。
【0015】
フットストライクデータは、活動センサ25(例えば、IMUと力覚センサとの組合せ)等のセンサから導出され得る、より多岐にわたるステップメトリクスのほんの一部である。ステップメトリクスは、個別のステップ又はステップ数を含み得る。ステップは、このメトリックスの場合、最小垂直力閾値、1ステップ当たりの最小平均垂直力、最小ステップ時間及び最大ステップ時間等のパラメータに基づいて規定することができる。ステップメトリクスは、力信号を使用して1足につき1ステップ当たりで計算される接触時間(例えば、垂直力が50Nを超えるときの時間)を含み得る。別のステップメトリクスは、力信号を使用して1足につき1ステップ当たりで計算されるスイング時間(例えば、垂直力が50Nを超えるときに、当該の足が50Nを超える力を発生させるまでの時間)である。ステップメトリクスは、力信号を使用して、各足の接触時間とスイング時間との和の逆数として規定することができるケイデンスを更に含む。ステップ長は、力信号を使用して計算される別のステップメトリクス(例えば、平均速度を掛けた接触時間とスイング時間との和)である。別のステップメトリクスは衝撃であり、衝撃は、少なくとも2つの方法によって計算することができる。衝撃は、垂直床反力の上昇のピーク速度又は垂直床反力のアクティブピークであり得る。インパルスは、力信号(例えば、床反力の大きさの積分)を使用して、1足につき1ステップ当たりで計算される別のステップメトリクスである。接触は、モーションデータから得られる別のステップメトリクスである。例えば、200HzでサンプリングされたIMUデータを使用して、足が接触した時点における水平面に対するフットアングルを導出する。接触は、後足部、中足部及び前足部の角度を含み得る。ここで論述されたステップメトリクスのいずれかを活動データとして、又は他の活動データに加えて使用して、活動レベルの導出を補助し、又はアダプティブサポート衣服のための目標サポートレベルを直接導出することができる。
【0016】
本例において、アダプティブエンジン15、スマートウォッチ30及びスマートフォン35の1つ又はそれぞれが、別々に、又は互いに連携して、又は遠隔の計算資源にアクセスすることによって、活動データを処理し、必要に応じてコマンドをアダプティブエンジン15に送信してサポート特性を変更する、制御回路を含む。アダプティブエンジン15はコマンドを受信し、システムを作動させて、アダプティブエンジン15に連結されたクラッチシステムとの相互作用によってアダプティブサポート構造を調整する。
【0017】
図2は、様々なレベルのサポートを必要とする又は様々なレベルのサポートから利益を受け得る様々な活動を移行する、アダプティブサポート衣料品システムの使用者を示す。本例において、履物組立体20内に示される活動センサ25は、リラックスしたウォーキングから、ヨガをする中等度の運動、ランニングに伴うより過酷な衝撃及び運動に至るまでの、様々な活動レベルを検出するように動作する。本例において、活動センサ25は、スマートウォッチ30内の制御回路にデータを伝送し、制御回路は、センサ(複数可)から解釈された活動データに基づいて現在の活動レベルを導出するアプリケーションを実行している。一部の例において、スマートウォッチ30は、本例におけるようなアダプティブブラジャー等のアダプティブサポート衣服10によって提供されるサポートを増減させる決定を通知する更なる活動レベル情報を提供するために、スマートウォッチ30上で動作する制御回路に活動データを同様に送信する活動センサを更に含み得る。例えば、スマートウォッチ30は、活動レベルに関連付けられた更なる情報として使用され得る組込み型心拍数モニターを含み得る。
【0018】
快適ゾーンにおいて、アダプティブ衣料品サポートシステム1は、アダプティブサポート衣服から要求されるリラックスレベルのサポートに対応すると判定された低レベルの身体活動を検出する。したがって、制御回路は、アダプティブエンジン15に命令して、アダプティブサポート衣服10を作動させ、快適設定になるように調整する。制御アプリケーション(例えば、制御回路を動作させるアプリケーション)は、使用者がアダプティブサポート衣服に関する様々な設定にアクセスできるようにする、ユーザーインターフェースを含み得る。一例において、設定は、異なるサポートレベルを、休憩=快適サポートレベル(例えば、低レベルのサポート)及び高衝撃=パフォーマンスサポートレベル(例えば、高レベルのサポート)等の予め規定された様々な活動レベルと関連付けることを含み得る。他のマッピングを生成することも可能であり、ユーザーインターフェースを提示して、使用者によるカスタムマッピングの生成を可能にすることもできる。表1は、活動レベルとサポートレベルとをマッピングするための例示的なマッピングテーブルを示す。
【0019】
【表1】
【0020】
示されたように、使用者は、活動センサによって検出される運動及び/又は衝撃を増大させることによって、快適から低衝撃に移行することができる。移行を検出した際には動的に、スマートウォッチ30内の制御回路は、アダプティブエンジン15に命令して、アダプティブサポート衣服10によって提供されるサポートレベルを高める。使用者が快適レベルの活動(例えば、休憩又はウォーキング)に戻った場合、制御回路は、リラックス用サポートレベルから、快適さレベルのサポートに戻るようにアダプティブエンジン15に命令することができる。代替的には、使用者が走り込みに行くことによって活動を増大させた場合、システムは、アダプティブエンジン15に動的に応答してサポートレベルを高衝撃(パフォーマンス)レベルのサポートに高めることができる。
【0021】
特定の複数の例において、使用者は、複数の異なる活動関連パラメータ(例えば、心拍数、ケイデンス、衝撃等)から選択し、各パラメータの異なるレベルを、異なるサポートレベルと関連付けることができる。例えば、使用者は、トリガーとして心拍数及びケイデンスを使用するランニング活動分類を作り出すことができる。このとき、ランニング活動は、高いサポートレベルにマッピングされ得る。サポートレベルは、異なるサポート構造の調整を、レーシングシステムベース型サポート構造のためのレース張力等の特定のサポートレベルに関連付けることによって構成され得る。
【0022】
サポート衣服
図3は、衣料品の例302を概略的に示す。左側レースシステム304の左前面図、右側レースシステム306の右前面図、左側ショルダーストラップ308、左側固定点310、右側固定点312、右側カップ316及び左側カップ314を有する、サポート衣服302の女性の前面図が示される。
【0023】
衣料品の例302は、サポート領域に近接して位置決めされた着用者の身体部位の変位を調整可能に阻害するように構成されたサポート領域を形成するテキスタイル層を有する、着用者のためのサポート衣服の一例である。衣料品の例302は、テキスタイル層の一部に留められたストラップを更に含んでもよい。左側及び右側レースシステム304及び306は、右側カップ316又は左側カップ314の中での乳房の動きを選択的に制御するためのケーブル及び/又はプーリを含む制御機構を収納することができる。
【0024】
衣料品の例302は、スポーツブラジャーであり、サポート領域は、スポーツブラジャーの右側カップ316及び左側カップ314である。レースシステム304及び306は、サポート衣服が身体部位の変位を可能にする絶対量又は相対量を選択的に調整するために、制御装置(例えば、サポート衣服制御デバイス1612)によって個別にアドレス指定可能又は制御可能である。例えば、着用者がより大きな左側乳房を有する場合、左側カップ314は、右側カップ316が右側乳房のために提供するものとは異なるレベルのサポートを提供することもできる。
【0025】
図4は、アダプティブサポート衣料品の例302に類似するアダプティブサポート衣料品の例402の第2の図を示す。サポート衣服402の背面図は、左側レースシステム404の背面図及び右側レースシステム406の背面図を示す。サポート衣服は、サポート衣服内に埋め込まれた又はサポート衣服に連結された組込み型衣服制御ユニット408を含み得る。衣服制御ユニット408は、クラッチの作動を制御するように構成されたシステム又はプロセッサを含み得る。衣服制御ユニット408は、アダプティブサポート衣料品の例402の背面部分410に恒久的に又は半永久的に留められ得る。図6において記述された一部の例において、衣服制御ユニット408は、様々な場所(例えば、アダプティブサポート衣料品の前面図における乳房の間、又は図4に示された肩甲骨の間)において、アダプティブサポート衣料品の例に連結される。
【0026】
サポート衣服は、着用者又は着用者の身体部位が閾値より高い加速率で測定されたときに着用者の身体部位の変位を阻害するように構成される。サポート衣服は、リラックスするように、又はサポート衣服の収縮を可能にするように構成される。
【0027】
図5は、アダプティブサポート衣料品と一緒にして使用するためのモジュール式制御システム502の一例を示す。この例は、左側レースシステム510の背面図及び右側レースシステム522の背面図を示す。衣服制御ユニット502は、サポート衣服302(図3)への装着のために構成されたモジュール式デバイスであり得、動的サポートを着用者に提供するための機械的な機構(例えば、後述するエアダンパー900及び機械式/デジタル式クラッチシステム)及び様々な更なるセンサを含み得る。本明細書において記述された様々な機構が、左側及び右側レースシステム510及び522に含まれ得る。代替的には、左側及び右側レースシステム510、522は、本明細書において論述された様々な機構に連結され得る。衣服制御ユニット502は、様々な張力をサポート衣服に加えるように衣服制御ユニットによって制御され得る左側調整ストラップ504及び右側調整ストラップ516を含む。右側及び左側調整ストラップ504及び516は基部512に連結され、装着機構506、514、518、524、526及び528によってサポート衣服302又は402に装着され得る。装着機構は、Oリング、Dリング、面ファスナー、ジッパー、スナップ、又は、衣服制御ユニット502をサポート衣服の一部に選択的に連結するための任意の他の種類の適切な装着機構を含み得る。衣服制御ユニット502は、サポート衣服、並びに/又は、右側コネクタ520及び左側コネクタ508を介してサポート衣服に装着されたサブコンポーネントに更に連結される。右側コネクタ520及び左側コネクタ508は、加速度計、ジャイロスコープ、GPS、心拍数モニター、EKGモニター等の更なるセンサを含む更なるモジュール式ユニットを装着するために使用され得る。
【0028】
一部の実施形態において、組込み型衣服制御ユニット502は、サポート衣服の前面、例えば乳房間の場所に配置されてもよいし、又はサポート衣服の背面、例えば肩甲骨間の場所に配置されてもよい。モジュール式ユニットは、例えばサポート衣服と一体化させる又はサポート衣服に恒久的に留める(例えば、縫い付けられる又は恒久的に留められる)ことなく、本明細書において記述されたような使用者の身体の動的サポートを提供するのに役立ち得る。モジュール式ユニットは、サポート衣服に選択的に連結して図3及び図4との関連で記述された機能性を提供するための1つ又は複数の調整ストラップ(例えば、右側調整ストラップ516及び左側調整ストラップ504)を含み得る。
【0029】
図6は、例示的な一実施形態によるアダプティブサポート衣料品の一部を選択的に制御するための例示的な方法600を示すフローチャートである。上記方法は、上記アダプティブサポート衣料品と連携する、図9A図13Iとの関連で本明細書において論述された制御機構のいずれかによって実行され得る。
【0030】
一部の実施形態において、方法600は、人間の付属器官を対象とする動的サポートを提供するための動作含む。上記方法は動作602で始まり、動作604において、サポート衣服制御デバイスを使用して第1の張力を、アダプティブサポート衣服のサポート部分に連結された制御レースに加えることによって進行する。一部の例において、動作604に先行する動作において、サポート衣服制御デバイスは、機械式制御システムを含むモジュール式パネルに装着されて、アダプティブサポート衣服に取り外し可能に組み込まれる(例えば、図5)。サポート衣服制御デバイスをモジュール式パネルに装着することは、制御レースをサポート衣服制御デバイスに連結することを含み得る。連結することは、図5に示されたコネクタ、機械的な面ファスナー、ジッパー、スナップボタン、又は、サポート衣服制御デバイスへの制御レースの選択的な連結を可能にする任意の適切な機構によって達成され得る。
【0031】
動作606において、サポート衣服制御デバイスは、人間の動きの変化の検出に応答して第1の張力でロックされて制御レースの動きを阻害する。一部の例において、動きの入力は、人間の動きをモニタリングするようになされたセンサから検出及び/又は受信される。センサからの出力を評価して、人間の動きの変化を検出する。センサからの出力を評価して、人間の未来のモーションを予測し、これによって、第1の張力を制御レースに先制的に加えることができる。更に、センサの出力を評価して、制御レースが第1の張力でロックされた状態のままである時間の持続期間を導出することができる。センサの出力に基づいて、人間の方向及び/又は加速率を導出することができる。加速及び/又は方向は、人間の方向及び加速に応じて第1の張力を調整するために使用される。
【0032】
例えば、人間は、スポーツブラジャー等のアダプティブサポート衣服を着用している。人間は、「マッドラン」の大会に向けてトレーニングしており、一連のジョギング、ランニング、ジャンプ及びほふく運動を実行することになるであろう。検出された人間の動きの方向、加速及び/又は強度に基づいて、サポート衣服制御デバイスが張力を制御レース(例えば、図5の制御レースシステム510、522)に加え、サポート衣服制御デバイスをロックして動きを阻害する。人間がランニングしているとき、サポート衣服制御デバイスは、第1の張力でロックされる。人間がジャンプしているとき、サポート衣服制御デバイスは、第2の張力でロックされ、おそらくは、人間がランニングしているときとは異なる持続期間にわたってロックされる。様々な条件及び人間の動きに応じて、様々な張力及びロック間隔が可能である。
【0033】
動作608において、人間の動きの変化に後続する既定イベントが起きたか否かの判定がなされる。イエスの場合、方法600が継続して、動作610において、サポート衣服制御デバイスをアンロックする。
【0034】
一部の例において、既定イベントは、サポート衣服制御デバイスをロックしてからの時間遅延の終了を含む。他の複数の例において、既定イベントは、人間の動きの加速、方向及び/又は頻度が変化したことの指標(例えば、センサからの指標)を受信することを含む。更に他の複数の例において、既定イベントは、制御レースに及ぼされる張力が閾値を超える又は逸脱することを含み得る。
【0035】
動作610においてサポート衣服制御デバイスがアンロックされた後、一部の例において、上記方法は、第1の張力より高い張力である第2の張力を制御レースに加えることを含む。サポート衣服制御デバイスは、人間の動きの第2の変化の検出に応答して第2の張力でロックして制御レースの動きを制限する。人間の動きの第2の変化は、1つ又は複数の方向への人間の加速を含み得る。サポート衣服制御デバイスは、人間の動きの第2の変化に後続する第2の既定イベント後にアンロックされる。一部の実施形態において、第2の既定イベントは、第1の張力でサポート衣服制御デバイスをアンロックするために検出された同じ既定イベントであってもよい。
【0036】
上記方法は、動作612で終了することもできるし、又は一部の例においては、着用者がモーション中である間に動的サポートを着用者に提供するのに必要であると判定されたときに繰り返されてもよい。
【0037】
図7は、例示的な一実施形態によるアダプティブサポート衣料品の一部を制御するための例示的な技法700を示すフローチャートである。技法700は、図9A図14Bにおいて後述する制御機構のいずれかによって実行され得るが、例として、ロータリーダンパー制御機構1100及びデジタル式回転クラッチ制御機構1200の観点から論述される。技法700の第1の例示的な実行は、ロータリーダンパー制御機構1100の観点から論述され、715及び730における動きの変化を検出するための任意選択による動作を含まない。ロータリーダンパーの制御の例は、どのように技法700が本明細書において論述されたすべてのアナログ制御システムに適用されるかと同等である。
【0038】
一例において、技法700は、710においてレースケーブルに第1の張力を加えるための動作、720において制御機構をかみ合わせるための動作、725においてレースケーブルに第2の張力を加えるための動作及び735において制御機構を切り離すための動作を含む。本例において、技法700は、使用者が衝撃を重視する身体活動に参加したときに始まり、フローチャートに提示のように、技法700は、循環的なものであり、衝撃を重視する身体活動の全体にわたって継続する。710において、技法700は、制御機構、本例においてはロータリーダンパー制御機構1100が、アダプティブブラジャー等のアダプティブサポート衣料品のサポート部分に連結されたレースケーブルに第1の張力を加えることによって始まる。ロータリーダンパー制御機構1100は、引戻し(又は解放)モードにおいて第1の張力を加え、引戻し(又は解放)モードにおいては、レーススプール1110が回転付勢部材1118によって付勢されて、レースケーブルを引き戻す(又はレースケーブルに及ぼされる張力が、回転付勢部材1118によって提供される付勢を超える場合には、レースケーブルの伸展を可能にする)。この初期の引戻し/解放モードにおいて、ロックリング1120は、ロックウェッジ1125がスプールギヤ1115からダンパー機構1130を切り離し、上側ロック解除タブ1126がロック解除ハウジングスロット(又はタブ)1107とかみ合って、ロックリング1120とロックリング溝1114との摩擦(摩擦は、ロック用引張部材1121によって発生する。)を解放するまで、反時計回りに回転する。レースがレーススプール1110によって引き戻されたとき、ロックリング1120及びロックウェッジ1125は、ダンパー機構1130を切り離した状態に保つように自然に所定位置に保持される。しかしながら、回転付勢部材1118を超える張力によって制御機構からレースケーブルが引き出されたとき、技法700は動作720に移行する。
【0039】
720において、技法700は、ロックリング1120が時計回りに回転して、ロックウェッジ1125を、ダンパー機構1130が(ダンパーギヤ1136又は駆動ギヤ1140がスプールギヤ1115とかみ合うことによって)レーススプール1110とかみ合うことを可能にする中立の位置に位置決めすることにより、ロータリーダンパー制御機構1100がダンパー機構1130とかみ合うことによって継続し得る。ダンパー機構1130が作動すると、技法700は、第2の張力をレースケーブルに加えることによって動作725に移行し、これにより、制御機構から更なるレースケーブルを抜き出すために必要な張力を増大させる。725において、ダンパー機構1130は、レースケーブルがレースガイド1150によって制御機構から引かれたときに、第2の張力をレースケーブルに加えるようにかみ合わされる。動作725の間、ロックリング1120の下側ロック解除タブ1127は、下側ハウジング1101から延在するロック解除ハウジングタブ1106とかみ合って、ロックリング1120とロックリング溝1114との摩擦を解放する。
【0040】
735において、技法700は、制御機構を切り離すことによってサイクルを完了する。ロータリーダンパー制御機構1100は、レーススプール1110とのかみ合いから離れるようにダンパー機構1130を旋回させるロックリング1120のロックウェッジ1125の部分とかみ合うのに十分なほどにレーススプール1110が反時計回りに回転したときに切り離されることが可能である。衝撃を重視する運動のサイクルは、アダプティブサポート衣料品の荷重を解除し、レースケーブルに及ぼされる張力を解放する状態になるにつれて、レースケーブルが制御機構内に引き戻されると、切り離しが起き得る。技法700が735において制御機構を切り離した後、技法は出発点に戻って、動作710において第1の張力をレースケーブルに加えることによってサイクルを再スタートする。様々な動作間の移行は、アダプティブサポート衣料品が受ける力によって誘起されるレースケーブルに及ぼされる張力によって駆動されるので、技法700は、衝撃を重視する運動と協調した動作によってサイクルを継続する。
【0041】
技法700の任意選択による一例において、デジタル式回転クラッチ制御機構1200(制御機構1200とも呼ばれる)は、技法を実行する制御機構である。本例において、動きの変化を検出するための任意選択による動作715及び730が含まれる。上述のように、制御機構1200は、アダプティブサポート衣料品又は使用者に連結されたセンサからの情報を受信し得る回路基板1260を含む。センサは、動作のモード間を移行するトリガーとして制御機構によって使用され得る、使用者に関連付けられた動きの変化を検出するように構成され得る。本例において、デジタル式回転クラッチ制御機構は、解放モード(ラチェットが切り離される)とラチェッティングモード(ラチェットがかみ合わされる)との間で移行する。
【0042】
技法700は、710において、制御機構1200が第1の張力をレースケーブルに加えることによって開始し得る。710において、制御機構1200は、ラチェット機構1230がソレノイド1240A、1240B(まとめて、ソレノイド1240と呼ばれる)によって切り離された状態の解放モードである。このモードにおいて、レーススプール1210は、いずれの方向にも自由に回転することができるが、第1の張力をレースケーブルに加えるように回転付勢部材1218によって付勢される。このモードにおいて、制御機構1200は一般に、レースケーブルが外側に伸長することを可能にしている。上記ロータリーダンパー制御機構1100と同様に、制御機構1200の解放モードにおいては、上側ロック解除タブ1226が、上側ハウジング1202のロック解除ハウジングスロット(又はタブ)(例えば、同様の構造の説明のための図11C、1107を参照されたい。)とかみ合って、ロックリング1220とロックリング溝1214との摩擦を解放するまで、ロックリング1220が時計回り方向(図12A図12Bに示されたデバイスから観測したとき)に回転する。ロックリング1220とロックリング溝1214との摩擦を解放することにより、レーススプール1210は、回転付勢部材1218によって発生した張力のうちのより多くをレースケーブルに加えることができる。
【0043】
715において、技法700は、制御機構1200が動きの変化を検出することによって継続し得る。本例において、回路基板1260は、動きの変化を検出するために解釈され得る、使用者によって着用された1つ又は複数のセンサからの信号を受信することができる。他の複数の例において、動きの変化の検出は単に、いかなる更なる処理又は解釈も必要としない回路基板1260によって受信されたトリガー信号であってもよい。715において動きの変化を検出した際、技法700は、720において、制御機構1200とのかみ合いに移行することによって継続する。制御機構1200をかみ合わせることは、ソレノイド1240を動作停止させてラチェット機構1230をかみ合わせることを含む。ソレノイド1240を動作停止させることにより、ソレノイド軸1245A、1245Bが引き戻され、ラチェット歯1234がスプールギヤ1215とかみ合うことができる。ラチェッティングモードにおいて、制御機構1200は、レースケーブルの引戻しのみを可能にする。したがって、制御機構1200のかみ合いの際、技法700は、725において第2の張力をレースケーブルに加えることに移行する。本例において、第2の張力を加えることは、ラチェット機構1230のかみ合いによって、制御機構1200からの更なるレースケーブルの抜出しを防止することを含む。ラチェッティングモードにおいては、下側ロック解除タブ1227が下側ハウジング1201のロック解除ハウジングタブ(例えば、同様の構造の例示のための図11E、1106を参照されたい。)とかみ合うまで、ロックリング1220がレーススプール1210と一緒に反時計回り方向に回転する。下側ロック解除タブ1227がロック解除ハウジングタブとかみ合ったときに、ロックリング1220とロックリング溝1214との摩擦は、ロック用引張部材1221によって発生した張力インターフェース1222A、1222B間の張力を緩和することによって、解放される(又は低減される)。
【0044】
730において、技法700は、別の動きの変化の検出によって継続し得る。やはり、動きの変化の検出は、センサデータによるものであってもよいし、又は外部ソースからのトリガー信号として送り込まれてもよい。代替的には、動作730は、任意の種類のセンサデータではなく、回路基板1260内のプログラムされた時間遅延によってトリガーされ得る。一部の例において、システムは、周期的なセンサデータを分析して、技法700が動作725から動作735に移行すべきとき(例えば、動作730を実行すべきとき)を予測することができる。本例において、動きの変化の検出は、実際の動きの変化の直前に動きの変化の検出をトリガーするために過去のサイクルを分析する予測アルゴリズムに基づき、これにより、改善された(又は少なくとも異なる)サポート特性を提供することができる。
【0045】
動きの変化を検出した際、技法700は、制御機構1200を切り離す動作735に移行する。ラチェット機構1230を切り離すことは、ソレノイド軸1245A、1245Bを伸展させてラチェットソレノイドアーム1235を押し、スプールギヤ1215とのかみ合いから離れるようにラチェット歯1234をシフトさせるソレノイド1240を作動させることを含む。ラチェット機構1230が切り離された後、技法700は動作710に戻り、第1の張力をレースケーブルに加える。
【0046】
制御システム
下記のセクションは、上記アダプティブブラジャー等のアダプティブサポート衣料品に組み込まれ得る幾つかの制御システム/デバイスを概説する。これらの例において、制御システムは、中等度~高衝撃活動中に乳房組織等の軟部組織の動きの低減を補助するように設計される。制御システムは、必ずしも軟部組織のモーションをなくすように設計されるとは限らず、モーションを低減及び/又は改変して、サポート衣料品の着用者にとってより快適にするように設計される。
【0047】
アダプティブブラジャーの例において、制御システムは、重心に対する乳房組織の循環的な動き低減及び/又は相殺するために利用され得る。図8は、ランニング中の着用者の重心に対する乳房組織の動き制御するための下記の制御システムの1つの例示的な実装から得られた例示的な結果を示す。グラフは、重心線810(TORSOとも記す)及び軟部組織820(例えば、乳房組織)である2つの線を含む。各線は、固定された観察点に対する対象物の動きを示す。2つの線の比較によって示されるように、軟部組織820は、より低い振幅を含み、重心線810からオフセットされる、循環的なパターンをトレースする。本発明者らは、両方の特質が使用者の快適さの改善に寄与し得ることを発見した。振幅が小さいほど、動きが少ないことを示し、結果として、異なる方向への動きからの移行中の加速力が低下する。軟部組織820のサイクルのシフトは、重心と同期して動いているときに、軟部組織に及ぼされる力の合成をも更に低減し得ると考えられる。
【0048】
論述された例のいずれかによるアダプティブブラジャーとは著しく異なり、同様の活動中に一般的なスポーツブラジャーを使用することにより、乳房組織の振幅が胴部の振幅を超える。アダプティブブラジャーを用いて実証されたように、乳房組織の動きを低減すると、加速が緩やかになり、結果として、打ち消さなければならない慣性が小さくなることにより、ランニング効率が高まる。本明細書において論述されたアダプティブブラジャーの例の1つを使用することは、ランニング中又は他の高衝撃性活動への参加中により少ない重量を担持することと同等である。
【0049】
これらの例において、制御システムは、乳房組織をサポートするカップに連結するストラップに及ぼされる張力を動的に調整するように動作する。論述のために、制御システムによって制御される構造は、本明細書において、レース又はレースケーブルとして論述されるが、様々な制御システムへの組込みに適した他の構造であってもよい。これらの例において、レースは、アダプティブブラジャーのストラップ等のアダプティブ衣料品のサポート構造に連結する。制御システムは様々な方法において、目標とする軟部組織の動きを改変又は制限するために、特定の時間系列でレースを引き戻し、保持した後に解放するように動作する。
【0050】
本例において、制御システムは、遊脚相中のある時間にわたって、又は遊脚相を経て推進相の直後にレースを引き戻すようにプログラム又は設計された。引戻しは一般的に、軟部組織が挙上している又は中立である間に起きるようにタイミング調整される。乳房のモーションが最高点に達した際又は最高点に達した直後(又は遊脚相の中頃)、制御システムは、レースをロックして、サポート構造の引戻し位置を維持し、サポートされた軟部組織の動きを限定する。制御システムは、センサ入力に基づいて、又は、閾値張力を超えてレースが解放されるときまで既定の期間にわたってロックする。当該衝撃中は歩行(走行サイクル)中において最も苦痛を伴う時間であるので、レースの張力は、このより中立の位置にある乳房をサポートするために衝撃中(胴部トラフ)にも保持される。一般的なスポーツブラジャーは、歩行の類似部分において、最大の乳房組織のたわみを発生させる。次いで、レースの張力は、乳房組織が上方に投げ出されることがないようにするために、衝撃の直後に剛直な(高い)レースの張力によって解放される。制御システムは一般的に、レースに及ぼされる特定の張力を、解放の際でさえ維持して、ある程度のレベルのサポート構造の制御を提供し続ける。
【0051】
特定の複数の例において、レースの張力をいつどのように制御するかについては、下記のトリガーが使用され得る。加速度計等による胴部の加速の測定値は、レースの解放及び引戻しをタイミング調整するために使用され得る。歪みゲージ、リニアポテンショメータ又は他の位置センサ等のデバイスを使用した胴部に対する乳房組織のたわみの検出は、レース張力を制御するために使用され得る。論述されたデバイスは、モーションサイクルの底で乳房組織の衝撃を更に低減するために使用され得るダッシュポット又は可変クラッチを用いてモーションを制動するように構成されてもよい。
【0052】
図9A図9Dは、例示的な一実施形態によるエアダンパーアナログ制御システム900の態様を示す様々な図面である。本例において、エアダンパーは、レースケーブル901がアダプティブサポート衣料品のサポート構造に連結された状態の、アナログ制御デバイスとして機能することができる。本例において、エアダンパー900は、エアシリンダー910、ピストン920、付勢部材930、ハウジング940、チェックバルブ950及び制御バルブ960等の構造を含み得る。レースケーブル901は、ハウジング940の近位端914にあるレースポート916を介してピストン920に連結する。ピストン920は、付勢部材930、本例においてはコイルばねによってエアシリンダー910の遠位端911に向かって付勢される。レースケーブル901に及ぼされる張力は、エアシリンダー910内の空気圧と付勢部材930との両方に抗して、ピストン920を近位側に押す。制御バルブ960は、エアシリンダー910内の空気圧の量を制御するが、チェックバルブ950は、ピストン920の引戻しの際に空気が抜け出ることを可能にする一方向バルブである。
【0053】
本例において、ハウジング940は、シリンダーホルダー941、上側ハウジング942及び下側ハウジング944等の構成要素を含む。上側ハウジング942は、ハウジングファスナー946A、946Bがファスナーボア943A、943B(少なくとも図9B及び図9Dにおいて示される)の中を通って延在するようにして、下側ハウジング944に連結される。ハウジング940は、取付け穴948A、948Bを介してサポート衣料品に留められ得る。
【0054】
図9Dの断面図に示されたように、ピストン920は、レースを捕捉して制御を行うレースアンカー922を含む。ピストン920は、(図9Aに示された)付勢部材930を受け入れるための円筒形ポケットを更に含む。上記のように、本例において、付勢部材930は螺旋コイルばねであるがウェーブワッシャー等の他の適切な付勢部材が実装されてもよい。断面は、エアシリンダー910の遠位端911にあるダンパー制御ポート912も示す。本例において、制御バルブ960及びチェックバルブ950は、ダンパー制御ポート912に連結する。他の複数の例において、制御バルブ960及びチェックバルブ950は、エアシリンダー910の遠位端911に組み込まれてもよい。
【0055】
図9Cの分解斜視図において示されるように、エアダンパー900は、レース901をレースポート916に通し、レース901をピストン920のレースアンカーに留めることによって組み立てることができる。レース901を留めた後、ピストン920をエアシリンダー910の近位端に挿入し、エアシリンダー910をシリンダーホルダー941に挿入する。一旦エアシリンダー910がシリンダーホルダー941に入ったら、ハウジングファスナー946A、946Bを使用して、上側ハウジング942を下側ハウジング944にすることができる。
【0056】
エアダンパー900は円筒形の構成で示されるが、同様の空気制動概念は、制御を受ける型のエアチャンバ、ピストン及び付勢部材を使用する他の構成で実装することもできる。
【0057】
図10A図10Iは、例示的な一実施形態によるパワーハーベスティング制御システムの態様を示す様々な図面である。本例において、制御システム1000は、動作サイクルの特定の部分の間に張力をレースに加えるように動作するパワーハーベスティング構成要素(発電機機構1030)を含む。本例において、パワーハーベスティング構成要素は、モータ1032、及び、レーススプール1010に連結された一連のギヤを介して回生ブレーキを適用する減速歯車装置1033である。かみ合わせられたとき、発電機機構1030は、レーススプール1010からほどかれたレースに張力を加え、モータ1032をバックドライブさせて、アダプティブサポートシステムのセンサ、ライト又は他の構成要素を動作させるために使用され得る電力を発生させる。
【0058】
本例において、回生制御システム1000の主要構成要素は、下側ハウジング1001、上側ハウジング1002、レーススプール1010、ロックリング1020、発電機機構1030及びレースガイド1050を含む。下側ハウジング1001は、取付け穴1004内に取付けフランジ1003を含む。下側ハウジング1001及び上側ハウジング1002はそれぞれ、その中を通ってレースガイド1050が延在するレースガイド凹み1005を備える。本例において、上側ハウジング1002は、発電機機構1030の一部のための開口部(図10Bを参照されたい)を更に含む。
【0059】
レーススプール1010は、回生制御機構1000をアダプティブサポート衣料品内のサポート構造に連結するレースを保持するように動作する。レーススプール1010は、アダプティブブラジャーの例における乳房組織等の特定の目標軟部組織を制御するように意図された方法によって、レースの伸展及び引戻しを制御するように動作する。レーススプール1010はレースアンカー1011を含み、レースアンカー1011はレースの終点であり、レースがレーススプール1010にしっかりと固定される場所である。本例において、レースアンカー1011は、レーススプール1010の上側の凹み部分の中を通って延在する2つの隣接するボアを含む。レーススプール1010は2つの円周溝を含み、より大きい第1の溝はレース溝1012であり、レース溝1012は、回生制御機構1000への引戻しの際にレースが集積される場所である。レーススプール1010の下側部分及びレースギヤ1015の上側部分によって形成された第2の溝は、ロックリング1020を保持するロックリング溝1014である。レーススプール1010の下側部分は、駆動ギヤ1040を介して発電機機構1030と結合するスプールギヤ1015に連結される。レーススプール1010及びレースギヤ1015は、スプール軸1017を中心にして回転し、スプール軸1017は、本例において、下側ハウジング1001の延長部分である。
【0060】
ロックリング1020は、ロックウェッジ1025の動作を介して発電機機構1030のかみ合い及び切り離しを行うことによって、回生制御機構1000(及び後述する類似の制御機構のすべての中)に含まれる重要な機能を実行する。ロックリング1020は、ロック用引張部材1018によって発生し、張力インターフェース1022A、1022Bをまとめて付勢し、ロックリング1020とロックリング溝1014との摩擦の増大を発生させる張力に基づいて、レーススプール1010と一緒に回転する。ロック用引張部材1018は、Oリング又は同様の付勢部材であってもよい。ロックリング1020は、上側ロック解除タブ1026及び下側ロック解除タブ1027を更に含み、上側ロック解除タブ1026及び下側ロック解除タブ1027は、張力インターフェース1022A、1022Bに及ぼされる張力を低減し、ロックリング1020の直径を拡張することによって、ロックリング1020の回転中に特定のポイントにおけるロックリング1020とロックリング溝1014との摩擦を解放するように動作する。上側ロック解除タブ1026及び下側ロック解除タブ1027は、下側ハウジング1001又は上側ハウジング1002上の形体とかみ合って、ロックリング1020に及ぼされる張力を解放する。一部の例において、上側ロック解除タブ1026は、上側ハウジングのスロットに入り込み、スロットの端点にかみ合うことによって動作することができる。代替的には、上側ロック解除タブ1026が、上側ハウジングの下側から延在するロック解除ハウジングタブとかみ合うことができる。一部の例において、下側ロック解除タブ1027が、下側ハウジングの内面から上方に延在するロック解除ハウジングタブとかみ合うことができる。これらの異なる構成は、以下において、様々な図面で説明される。
【0061】
ロックリング1020の全体的な動作は、図11A及び図11Bに最もよく示され、図11A及び図11Bは、回生制御機構1000に含まれるものと同様の構造及び動作を伴う同等のロックリング1120を含む。図11Aに示されるように、ロックリング1120はアンロック状態であり、アンロック状態においては、ロックウェッジ1125が駆動ギヤ1140から切り離され、これにより、駆動ギヤ1140とスプールギヤ1115(スプールギヤ1015と同等のもの)との相互作用を介して、ダンパー機構1130(発電機機構1030と同等のもの)をかみ合わせることができる。図11Aに示されたアンロック状態は、制動状態(又は図10A図10Iの例における発電状態)であると考えることもできる。ロックリング1120は、レーススプール1120からレースが伸展する際(例えば、ほどかれる際)に回転してアンロック状態になる。この状態において、下側ロック解除タブ1127は、ロック解除ハウジングタブ1106とかみ合って、ロックリング1120とレーススプール1110のロックリング溝1114との摩擦を解放する(ロック用引張部材1121を伸ばし、ロックリング1120の直径を広げる)ことができる。
【0062】
レーススプール1110へのレースの引戻しの際、ロックリング1120は、反時計回り方向に回転して、図11Bに示されるロック状態になる。図11Bに示されたロック状態は引戻し状態又はモードとも知られ、引戻し状態又はモードにおいては、レーススプール1110内の回転付勢部材1118の動作を介して、レースがレーススプール1110に引き戻される。引戻しモードにおいて、ロックリング1120は、ロックウェッジ1125が制動機構1130を切り離す(スプールギヤ1115から駆動ギヤ1140を切り離す)ように回転される。引戻しモードにおいて、上側ロック解除タブ1126は、ロック解除ハウジングスロット1107(又は一部の例において、上側ハウジング1102の下側から下方に延在するロック解除ハウジングタブ)とかみ合って、ロックリング1120に及ぼされる張力を解放し、レーススプール1110のより自由な回転を可能にする。図11A及び図11Bの観点から論述されたロックリング1120の動作原理は、図10A図13Iの制御機構のすべてにも同様に適用されるが、図12A図12Iのロックリングについては以下で述べるようにいくつかの変形がある。
【0063】
発電機制御機構1000の詳細事項の論述に戻ると、発電機機構1030は、旋回取付けプレート1031、モータ1032、減速歯車装置1033、発電機ハウジング1034、発電機ギヤ1036、駆動ギヤ1040及びピニオンギヤ1042を含み得る。モータ1032は、発電機ギヤ連結器1035内にまで延在するモータ軸1037を含む減速歯車装置1033に直接連結される。モータ1032及び減速歯車装置1033は、発電機ギヤ1036の回転によって駆動され、発電機ギヤ1036は、駆動ギヤ1040の駆動軸1044に連結された駆動ピニオン1042によって駆動される。駆動ギヤ1040は、レーススプール1010の回転を制御するスプールギヤ1015と(ロックリング1020との関連で上述されたように)かみ合う。発生機構1030の全体が旋回取付けプレート1031を中心にして旋回し、発電機付勢部材1039によってスプールギヤ1015に対して付勢される。本例において、発電機付勢部材1039はコイルばねであるが、コイルばねは、任意の同等の付勢部材によって置きかえることもできる。発生機構1030の旋回は、特定の動作条件下で発生機構の切り離しに関与する。発生機構1030は、旋回取付けプレート1031の一部の中を通って延在する旋回軸1046と対応するピボットポイント1038を中心にして旋回する。
【0064】
図10Iは、回生制御システム1000内の内部機構の一部の底面図の図解である。本例において、レーススプール1010は、回転付勢部材1018がレーススプール1010及びレースギヤ1015にしっかりと固定される付勢部材インターフェース1016を含む。本例において、回転(ねじり)ばねの一部は、回転付勢部材1018を保持するレーススプール1010の内側凹みの側面にあるスロット内にまで延在する。
【0065】
上記構成要素の多くは、下記の制御システムにおいても再出現する。したがって、上記で提供された構成要素の論述は、下記で導入される類似の構成要素にも同様に適用される。下記の論述は、引張機構(例えば、回生ブレーキ、アナログウダンパー、ラチェットシステム及び回転摩擦機構)等の様々な制御システムの差異に焦点を当てる。個別の構成要素は、各実施形態の中で少なくとも簡単に論述するようにして導入される。
【0066】
図11A図11Jは、例示的な一実施形態によるロータリーダンパーアナログ制御システムの態様を示す様々な図面である。本例において、制御システムは、必要以上の張力をレースに加えるためにロータリーダンパーを使用する。ロータリーダンパー制御システム1100は、下側ハウジング1101、上側ハウジング1102、レーススプール1110、スプールギヤ1115、ロックリング1120、ダンパー機構1130、駆動ギヤ1140及びレースガイド1150を含み得る。ハウジングは、上側ハウジング1102に連結された下側ハウジング1101を含み、下側ハウジング1101は、取付け穴1104を有する取付けフランジ1103。他の複数の実施形態と同様に、ハウジングは、レースガイド凹み1105を更に含む。本例において、ハウジングは、ロック解除ハウジングタブ1106、ロック解除ハウジングスロット1107及びダンパーハウジング開口部1108を更に含む。
【0067】
本例において、レーススプール1110は、レースアンカー1111、レース溝1112、ロックリング溝1114、付勢部材インターフェース1116を含み、スプールギヤ1115に連結される。レーススプール1110は、付勢部材インターフェース1116を介してレーススプール1110と連結する回転付勢部材1118を更に収容する。他の複数の実施形態の場合と同様に、ロックリング1120は、レーススプール1110のロックリング溝1114にはまり込む。レーススプール1110及びロックリング1120の動作は、図11A及び図11Bとの関連で上述されている。図11Eは、どのようにロックリング1120の下側ロック解除タブ1127がロック解除ハウジングタブ1106とかみ合うかを示す断面斜視図である。ロックリング1120が時計周りに回転したとき(制動モード-アンロックモードにかみ合う)に、下側ロック解除タブ1127がロック解除ハウジングタブ1106の端部とかみ合って、ロックリング1120に及ぼされる張力を解放する。上側ロック解除タブ1126は、引戻しモードにおいて、同様の構造(又はハウジングスロット)とかみ合って、ロックリング1120に及ぼされる張力を解放する。
【0068】
ダンパー機構1130は、図11Aにおいて紹介されており、(特に)図11F図11Jにおいては更に詳細に示されている。本例において、ダンパー機構1130は、旋回式ダンパーマウント1131、ダンパーハウジング1134、ダンパー1132、ダンパー取付け穴1135A、1135B及びダンパーギヤ1136等の構成要素を含み得る。ダンパー1132は、旋回式ダンパーマウント1131に取り付けられ得、旋回式ダンパーマウント1131は、旋回式ダンパーマウント1131から延在する旋回軸1146を軸にして、ダンパーピボットポイント1138を中心にして旋回する。図11A図11Bに示されるように、旋回式ダンパーマウント1131は、ダンパー付勢部材1139によって付勢される。図11A図11Bに示された例は、駆動ギヤ1140、ダンパーギヤ1136と結合する駆動ピニオン1142及び駆動軸1144を含む。しかしながら、図11C図11Jに示された例は、スプールギヤ1115と直接結合するダンパーギヤ1136を有する。
【0069】
これらの例におけるダンパー機構1130は、ロックリング1120を、ロックウェッジ1125がダンパーギヤ1136(又は駆動ギヤ1140)とかみ合わないように回転させたときに、機械抵抗をレーススプール1115の回転に追加することによって、レースの伸展の際の抗力を増大させるように動作し、結果として、ダンパーギヤ1136は、スプールギヤ1115とかみ合うことができる。制動機構1131は、図11Aにおいて、制動モードで示される。図11Bに示されるように、制動機構1130は、回転付勢部材1118がレーススプール1115を駆動してレースをレーススプール1115にまで引き戻す動作の引戻しモード中に切り離される。特定の複数の例において、ダンパー1132は、制動機構1130によって発生する制動量の調整を可能にする回転(又は同様の)入力によって調整可能なアナログ式制動装置であり得る。
【0070】
図12A図12Iは、例示的な一実施形態によるデジタル式クラッチ制御システム1200の態様を示す様々な図面である。デジタル式クラッチ制御システム1200は、ラチェット機構1230が作動した際にレースの伸展を完全にロックすることを可能にする。ラチェット機構1230は、レースの伸展(又は解放)をロックアウトするが、依然として、レーススプール1210のラチェッティングによって更なるレースの引戻しを可能にするように設計される。本例において、デジタル式クラッチ制御システム1200は、下側ハウジング1201、上側ハウジング1202、レーススプール1210、スプールギヤ1215、ロックリング1220、ラチェット機構1230、ソレノイド1240A、1240B、レースガイド1250、回路基板1260、バッテリー1270及びオン/オフスイッチ1280等の構造を含む。
【0071】
本例において、レーススプール1210は、上記例と同様の構成要素を有するが、少しだけ異なる態様で他の構成要素と相互作用する。レーススプール1210は、レースアンカー1211、レース溝1212、スプールベアリング1213、ロックリング溝1214及びスプールギヤ1215を含む。レースアンカー1211は、2つの貫通孔がレース溝1212の中にまで延在する上面にあるU字形の溝である。スプールベアリングは、レーススプール1210を、回転付勢部材1218及びスプールギヤ1215と連結するように下方に延在するスプール軸1217と結合させる。レーススプール1210とスプール軸1217との両方が、回転付勢部材1218と連結するためのインターフェースを含む。スプール軸1217の回転付勢部材1218のインターフェース、スプール軸付勢部材スロット1219は、スプール軸1217の中心にある垂直なスロットである。一方、レーススプール1210の付勢部材インターフェース1216は、レーススプール1210の下側に形成されたL字形のスロットである(図12Iを参照されたい。)。
【0072】
ラチェット機構1230は、スプールギヤ1215及びソレノイド1240A、1240Bと相互作用して、使用者活動をモニタリングする外部センサ又は回路基板1260内のタイミング回路等からの入力に基づいて作動させることができるデジタル式クラッチ機構を形成する。デジタル式クラッチ機構は、バッテリー1270から電力を受ける回路基板1260によるタイミング調整又はセンサによって制御される。ラチェット機構1230は、ラチェット旋回軸1231、旋回軸ベアリング1232A、1232B、ラチェットマニュアルレリーズ1233、ラチェット歯1234、ソレノイドアーム1235及びソレノイドインターフェース1236を含む。ラチェット機構1230は、ラチェット旋回軸1231に組み込まれた回転付勢部材、又は、下側ハウジング1201とラチェットソレノイドアーム1235(分かりやすくするために部面からは省略されている)との間に配置されたコイルばね(又は同様の付勢部材)のいずれかである付勢部材によって付勢される。したがって、図12A図12Bに示されたように(特に、図12Bは、ラチェッティングモードのデジタル制御機構1200を示す。)、ラチェット歯1234は、スプールギヤ1215に対して付勢される。ラチェット歯1234は、デジタル式回転クラッチ制御機構1200がラチェッティングモードにあるときにスプールギヤ1215が時計回り方向に回転することを防止するための対向するキャッチ面を有する、スプールギヤ1215の歯の対応する丸みを帯びた歯面に乗り上げる、角度の付いた表面を含む。
【0073】
解放モードを作動させてラチェット機構1230を機能停止させるために、回路基板1260はソレノイド1240A、1240Bの作動をトリガーし、結果として、ソレノイド軸1245A、1245Bが伸展する。なお、示されたシステムは、ソレノイドの作動に関する全体的な強度を高めるために2つのソレノイドを含み、他の例は必要に応じて、望ましい電力を得るために1つ又は2つより多いソレノイドを利用することができる。作動の際、ソレノイド軸1245A、1245B(1245Aを通る)は、ソレノイドインターフェース1236でラチェットソレノイドアーム1235を押し進めて、スプールギヤ1215とのかみ合いから離れるようにラチェット機構1230を旋回させる。解放モードにおいて、ロックリング1220は、ラチェットロックアウトタブ1228A、1228Bの1つを、ラチェット歯1234に隣接する位置に位置決めするように回転することができる。図12Aに示された例において、ラチェットロックアウトタブ1228Aは、ラチェット歯1234に隣接するように位置決めされる。他方のラチェットロックアウトタブ1228Bは、特定の条件下において、ソレノイド1240A、1240Bを作動させることなく、例えば、特定の量のラチェッティング(レースの引戻し)が起きて、下側ロック解除タブ1227が下側ハウジング1201のロック解除ハウジングタブ(図示せず。例えば、図11E、1106を参照されたい。)とかみ合う位置にまでロックリング1220が回転した後に、ラチェット機構1230をロックアウトするように動作する。解放モードにおいて、上側ロック解除タブ1226は、ロック解除ハウジングスロット(又はタブ)(例えば、図11C、1107を参照されたい。)とかみ合って、ロックリング1220に及ぼされる張力を解放し、レーススプール1210のより自由な回転を可能する。
【0074】
一部の例において、ロックリングの主な目的は、ソレノイドに通電する必要がある時間の長さを限定して、電力消費を低減することである。一旦ソレノイドがつめ(ラチェット)を解放したら、スプールが回転運動を開始して、今度はロックリングを回転運動させる。ロックリングは、ソレノイド(又は同様のデジタル式/受電式制御デバイス)への給電を打ち切ったときでさえ、つめが再びかみ合うことができないようにする。ロックリングによって提供される別の利点は、引戻し中のノイズを防止することを含む。例えば、一旦スプールが引き戻され始めたら、ロックリングは、つめのモーションを妨害して、ギヤ歯のびびりを防止することができる。
【0075】
図13A図13Iは、例示的な一実施形態による回転摩擦アナログ制御システム1300の態様を示す様々な図面である。回転摩擦アナログ制御システム1300は、上記ロータリーダンパー制御機構1100と同様に動作する。回転摩擦アナログ制御システム1300は、上記ダンパー機構1130の代わりに摩擦機構1330を用いる。他の点に関しては、回転摩擦アナログ制御システム1300の他の構成要素は、ロータリーダンパー制御機構1100との関連で上述された構成要素と同様に設計及び機能し、例えば、レーススプール1310及び関連構成要素は、レーススプール1110及び関連構成要素と同等である。更に、ロックリング1320は、ロックリング1120と同等の態様で機能するものであり、スプールギヤ1315から離れるように摩擦歯車1336を押すことによって摩擦機構1330を切り離すように動作するロックウェッジ1325を含む。本開示を通してそうであるように、同様の付番スキーム(例えば、レーススプール1110及びレーススプール1310)による構成要素は、同様の特徴及び機能を有する同等の構造である(注記された場合を除く)。
【0076】
本例において、摩擦機構1330は、レーススプール1310の機構に抗力を導入して、特定の条件下(制動機構1130と同様のもの)における制御システムからのレースの伸展を減速させる。摩擦機構1330は、旋回摩擦ハウジング1331、旋回摩擦取付けプレート1332、旋回軸1333、摩擦ワッシャー1334A、1334B、摩擦軸1335、摩擦伝動装置1336、摩擦ベアリング1337及び摩擦調整ノブ1339を含み得る。摩擦機構1330の大部分は、旋回摩擦ハウジング1331内に内包される。旋回摩擦ハウジング1331は旋回摩擦取付けプレート1332に連結して、摩擦ワッシャー1334A、1334B、摩擦伝動装置1336及び摩擦ベアリング1337を保持し、このとき、摩擦軸1335がこれらの構成要素の中を通って延びる。旋回摩擦ハウジング1331及び旋回摩擦取付けプレート1332は、ピボットポイント1338を中心にして旋回軸1333を軸にして旋回する組立体を形成する。一例において、摩擦軸は、摩擦調整ノブ1339を受け入れるために下側ハウジング1301の摩擦ハウジング開口部1309の中を通って延在する、ねじ山付きの下端を含む。摩擦調整ノブ1339は摩擦ベアリング1337と相互作用して、摩擦ワッシャー1334A、1334Bを摩擦伝動装置1336に押し付け、これによって、摩擦伝動装置1336の回転に抵抗する調整可能な量の摩擦を生成する。
【0077】
図13A図13Iには明示的に示されないが、旋回摩擦ハウジング1331及び旋回摩擦プレート1332は、摩擦伝動装置1336がスプールギヤ1315とかみ合うように仕向けるために、コイルばね等の付勢部材によって付勢される。図11Aに示されたものと同様の配置構成が、この実施形態において利用されてもよく、図11Aにおいては、コイルばねが下側ハウジング1101の一部と旋回式ダンパーマウント1131との間に配置された状態で制動機構1130を付勢する、ダンパー付勢部材1139が示される。代替的には、摩擦機構1330をスプールギヤ1315に対して付勢するために、ねじりばね等の回転付勢部材が旋回軸1333に組み込まれてもよい。摩擦機構1330の旋回にかみ合うために、下側ハウジング1301の摩擦ハウジング開口部1309は、摩擦調整ノブ1339及び摩擦軸1335が自由に動くことを可能にするのに十分なサイズの長方形の穴である。
【0078】
ロックリング1120と同様に、ロックリング1320は、特定の位置まで回転したときにスプールギヤ1315から摩擦機構1330を切り離すように動作するロックウェッジ1325を含む。ロックウェッジ1325は、ロックリング1320が時計回り方向(上方から観測したとき(例えば、図13E)に回転したときに摩擦伝動装置1336とかみ合うための溝付き傾斜面を含む。一部の例において、ロックリング1320のロックウェッジ1325の部分は、旋回摩擦取付けプレート1332又は旋回摩擦ハウジング1331等の摩擦機構1330の別の部分とかみ合って、レーススプール1310とのかみ合いから離れるように摩擦機構1330を旋回させる。他の例において上述されたロックリングのロックウェッジ部分は、それぞれのギヤ(例えば、ダンパーギヤ1136又は駆動ギヤ1040)以外の制動機構1130又は発電機機構1030の部分にも同様にかみ合うことができる。
【0079】
図14A図14Dは、例示的な一実施形態による対向する方向織物を利用する摩擦ベース型アナログ制御システム1400の態様を示す様々な図面である。下記の例は、摩擦ベース型類推制御システムにおいて、方向性毛髪を有するモヘア材料を利用する。モヘア機構は、ダウンヒルスキーで山を登るためにスキースキンを使用するバックカントリースキーヤーによって用いられる概念をモデルにする。オリジナルのスキースキンは、硬い方向性毛髪を有するシールスキンから製造された。今日、大部分のスキースキンは、モヘア織物等のシールスキンに似せた合成物を利用する。
【0080】
図14Aは、モヘア摩擦ベース型アナログ制御システム1400の試験に使用された試験装置を示す。本例において、第1の方向性織物1410Aは、人間の胴部又はアダプティブサポート衣料品の固定部分に留められるべき制御デバイスのハウジングを表すように意図されたハウジング1460Aに接着される。第2の方向性織物1420Aは、アダプティブブラジャーのブラジャーストラップ等のアダプティブ衣料品のサポート部分に装着されたレース又はレースケーブルに様々な張力を加えている制御デバイス又は機構を表す制御構造1450Aの下面に接着される。本例において、下方力ベクトル1440Aは、軟部組織の重量(例えば、乳房組織の重量)+重力を表すが、上方力ベクトル1430Aは、一定のサポート力を表す。なお、「上方」及び「下方」という用語は相対的な意味で使用されるが、ランニング等の使用中にアダプティブ衣料品のサポート部分に適用される効果を表す。更に、実際の制御デバイスにおいて、下方力ベクトル1440Aは、アダプティブ衣料品のサポート部分に装着された制御レース又は類似構造である。同様に、上方力ベクトル1430Aは、一定のサポート力を制御レースに提供するためのばね等のテンション装置である。本例において、一定のサポート力(上方力ベクトル)1430Aは、乳房組織の重量と同様である。
【0081】
方向性織物のそれぞれは、第1の方向性繊維1412A及び第2の方向性繊維1422Aによって代表される方向性毛髪又は繊維を含む。示されたように、これらの方向性繊維は反対方向に配向され、これによって、反対方向においては格段に大きな摩擦力を発生させ、他の方向においては対向する織物間のより容易な動きを可能にする。本例において、第1及び第2の方向性織物1410A、1420Aは、誘導される様々な力レベルを変化させて、表2に詳述される方向の変化(下方力ベクトル1440A(DOWN)及び上方力ベクトル1430A(UP)を参照)を発生させた。
【0082】
【表2】
例示的な試験測定値によって示されたように、第1及び第2の方向性織物1410A、1420A上の対向する方向性繊維を乗り越えることを必要とする移行は、必要とされる力の著しい増大を織物が生じさせる移行のみである。本例において、DOWNは、制御機構からのレースケーブルの伸展を表し、UPは、制御機構からのレースケーブルの引戻しを表す。対向する方向性織物の配置構成は、アダプティブブラジャー内の乳房組織等のサポートされた軟部組織に対する制動機構として機能する。図14Aの摩擦ベース型アナログ制御機構は、図8に示された結果と同様の結果を生じさせることができ、図8においては、乳房組織(例えば、1450A)のサイクルの振幅が胴部(例えば、1460A)のサイクルとの比較で低減され、シフトしている。
【0083】
図14Bは、例示的な一実施形態による摩擦ベース型アナログ制御機構1400Bを示す。本例において、対向する方向性織物は、アダプティブブラジャー等の1つのアダプティブ衣料品に組み込まれるように設計された回転制御機構の中に使用される。摩擦ベース型アナログ制御機構1400Bは、ハウジング1460Bの内側円柱面に留められた第1の方向性織物1410Bを含む。摩擦ベース型アナログ制御機構1400Bは、テンション装置1430Bによって部分的に発生した張力を制御レース1440Bに加える制御構造1450Bの外側円柱面に留められた、第2の方向性織物1420Bを更に含む。本例において、テンション装置1430Bは、制御構造1450Bのハブ内に位置決めされたねじりばねである。制御構造1450Bは、ハウジング1460Bに対して回転するように動いて制御レース1440Bを解放又は引き戻す、本例におけるレーススプールである。
【0084】
やはり、第1及び第2の方向性織物1410B、1420Bは、方向性繊維1412B、1422Bが反対方向に角度を付けられた状態で互いに向き合うように位置決めされる。反対方向は、制御構造1450Bの引戻し(反時計回りの回転)と伸展(時計周りの回転)との移行時に、ハウジング1460Bと制御構造(レーススプール)1450Bの回転との摩擦の増大を発生させる。
【0085】
図14C及び図14Dは、アダプティブブラジャーへの摩擦ベース型アナログ制御デバイス1400Cの組込みを示す。本例において、第1の方向織物1410Cは、ブラジャーストラップの固定部分(例えば、ハウジング1460C)に留められる。第2の方向性織物1420Cは、アダプティブブラジャーのサポート部分に連結されたブラジャーストラップの可動部分である制御構造1450Cに留められる。本例において、制御構造1450Cは、テンション装置1430Cから一定の張力を受け取る制御レース1440Cに連結される。
【0086】
本例において、テンション装置1430Cは、一定の張力を制御レース1440Cに加えて、アダプティブブラジャーのサポート部分にサポートを提供する。第1及び第2の方向性織物1410C、1420Cは、制御構造が引戻し(アダプティブブラジャーのサポート部分への引上げ)から伸展(例えば、アダプティブブラジャーのサポート部分が下方に動くことを可能にする)に移行しているときに、制御構造1450Cと固定されたブラジャーストラップ(ハウジング)1460Cとの摩擦を増大させるように動作する。言い換えると、第1及び第2の方向性織物1410C、1420Cは、引戻しと伸展との移行(例えば、対向する繊維に対して動く第1の方向性織物及び第2の方向性織物の方向の変化)を行うために必要な離脱力を増大させるように動作する。上述のように、第1の方向性織物と第2の方向性織物との相互作用はアダプティブサポート衣服の中で、サイクルの振幅の低減等、サポート特性を修正し、及び/又は重心に対してサイクルをシフトさせるように働く。
【0087】
図15A図15Cは、例示的な一実施形態によるスプールギヤ及び張力をかけられた歯部材を利用するアナログ制御システム1500の態様を示す様々な図面である。アナログ制御システム1500は、上記方向織物システムの機能を模倣するように設計されたモジュール式制御デバイスである。本例において、アナログ制御システム1500は、張力をかけられた歯部材1510、ロックストップ1515、伸展止め1520、引戻し止め1525、レーススプール1530、スプールギヤ1535、スプールハブ1540及びスプール保持ワッシャー1545等の構成要素を含む。図15Aは、レーススプール1530が、レースケーブル(図示せず)の伸展を可能にするように反時計回り方向に自由に回転することができる伸展状態のアナログ制御システム1500を示す。図15Bは、張力をかけられた歯部材1510のギヤ歯1511がスプールギヤ1535とかみ合わせられ、テンション装置1512がロックストップ1515とかみ合わせされるロック状態のアナログ制御システム1500を示す。図15Cは、レーススプール1530が時計回り方向に自由に回転してレースケーブルを引き戻すことができる、引戻し状態のアナログ制御システム1500を示す。引戻し状態において、レーススプール1530は、スプールハブ1540の中(又は周りに)埋め込まれた引張ばねによって、時計回り方向に動くように付勢される。
【0088】
動作中、アナログ制御システム1500は、伸展状態から引戻し状態への移行及び引戻し状態から伸展状態への移行において、高められた離脱力を示すことになる。高められた離脱力は、張力をかけられた歯部材1510が、ギヤ歯1511とテンション装置1512との間にスプールギヤ1530をかみ合わせることによって発生する。図15Bに示されたロック状態のとき、テンション装置1512は、ロックストップ1515とかみ合って、ギヤ歯1511がスプールギヤ1530に入るように仕向ける。テンション装置1512によって発生した張力の大きさは、離脱力の大きさに影響する。本例において、テンション装置1512は、張力をかけられた歯部材1510内に配置されたコイルばねである。
【0089】
図16は、一部の例示的な実施形態によるアダプティブサポートシステムの構成要素を示すブロック図である。なお、本明細書を通して、ダプティブサポートシステムは、アダプティブサポート衣料品システムとも呼ばれる。本例において、アダプティブサポートシステム1は、制御回路1604、活動センサ1606及びアダプティブエンジン1608等の構成要素を含み、このとき、アダプティブエンジン1608は、アダプティブサポート衣服1602内に組み込まれる。アダプティブサポート衣服1602は、アダプティブサポート領域1610を含み得る。アダプティブサポート領域1610は、選択的に非弾性及び/又は弾性になるように構成された1つ又は複数の制御レース(複数可)1614及び制御レース(複数可)1614の作動を制御する信号を生成及び/又は提供することができる制御デバイス1612を含む。
【0090】
制御レース1614は、触覚フィードバックデバイス、光源、又は、制御レース及び/若しくはサポート衣服制御デバイス(複数可)1612がかみ合わせられるのか切り離されるのかを示し、若しくは制御デバイス(複数可)1612がかみ合わされる度合いを示すことができる、他のインターフェース手段を含む指標を含み得る。
【0091】
制御回路1604は、プロセッサ1616、コンピュータ読取り可能なメモリデバイスメモリ1618及び通信回路1620を含む。上述のように、一部の例において、制御デバイス1612は、スマートウォッチ30又はスマートフォン35(図1)内に組み込まれ得る。これらの例において、制御デバイス1612はスマートウォッチ30又はスマートフォン35のハードウェア用のオペレーティングシステム(例えば、iOS又はAndroid)上で実行されているソフトウェアアプリケーションに組み入れられる。したがって、プロセッサ1616及びメモリデバイスメモリ1618は、スマートフォン35又はスマートウォッチ30の一部である。示された例において、制御デバイス1612は、スタンドアローン型デバイスであり、又はアダプティブサポート衣服1602に組み込まれる。
【0092】
プロセッサ1616は、メモリデバイスメモリ1618に記憶された命令にアクセスして、通信回路1620を経由して受信された活動データを処理する。活動データは、少なくとも処理動作中には、メモリデバイスメモリ1618に記憶することもできる。プロセッサ1616は、アダプティブエンジン1608へのコマンドを生成し、通信回路1620を経由してアダプティブエンジン1608にコマンドを伝送することを可能にする命令も処理する。アダプティブエンジン1608に伝達されたコマンドは、アダプティブエンジン1608の作動を制御してアダプティブサポート衣服のサポート特性を変更する。
【0093】
制御デバイス1612は、活動センサ1606から活動データを受信する。本例において、活動センサ1606は、IMU1622、加速度計1258、歪みゲージ1624(例えば、変位情報を測定するように構成されたキャパシタンスベースの歪みゲージ)、圧力センサ1626、全地球測位システム1630、温度センサ及び/又は心拍数(HRセンサ1632)、張力センサ1634、及び、使用者の活動レベルを示すデータを生成することができる他のセンサ(例えば、活動センサ1636)の任意の組合せを含み得る。活動センサ1606は、列記されたセンサの任意の組合せを含み得、生成された活動データを、Bluetooth(登録商標)LE(Low Energy)等の無線通信リンクを経由して制御デバイス1612に伝送する。更に、上記においても示唆したように、上記システム1の構成要素は、スマートウォッチ、スマートフォン、履物組立体又はアダプティブサポート衣服を含むデバイス(例えば、アダプティブエンジンに組み込まれたもの)間に任意の組合せで分配され得る。
【0094】
更なる注記
本明細書を通して、複数の具体例は、単一の具体例として記述された構成要素、動作又は構造を実装することができる。1つ又は複数の方法の個別の動作は別個の動作として例示及び記述されるが、個別の動作の1つ又は複数が同時に実行されてもよく、示された順番で動作を実行する必要はない。実施例の構成において別個の構成要素として提示された構造及び機能性は、組み合わせられた構造又は構成要素として実装され得る。同様に、単一の構成要素として提示された構造及び機能性は、別個の構成要素として実装されてもよい。上記及び他の変形、修正、追加及び改良は、本明細書における主題の範囲に含まれる。
【0095】
本発明の主題の概略は具体例示的な実施形態を参照しながら記述されたが、様々な修正及び変更が、本開示の実施形態のより広範な範囲から逸脱することなくこれらの実施形態になされ得る。このような本発明の主題の実施形態は、本明細書において、単に便宜上、「発明」という用語によって個別に又は集合的に参照され得、実際には1つより多い開示又は発明概念が開示されている場合、本出願の範囲を、何らかの単一の開示又は発明概念に自発的に限定する意図はない。
【0096】
本明細書において例示された実施形態は、開示された教示を当業者が実践できるようにするのに十分なほど詳細に記述されている。構造的及び論理的な置換及び変更が本開示の範囲から逸脱することなくなされ得るように、他の実施形態を使用し、他の実施形態から派生させることができる。したがって、本開示は、限定を加える意味で解されるべきでなく、様々な実施形態の範囲は、開示された主題の権利を与えられる均等物の全範囲を含む。
【0097】
本明細書において使用されるとき、「又は」という用語は、包括的な意味又は排他的な意味で解され得る。更に、複数の具体例が、単一の具体例として本明細書において記載されたリソース、動作又は構造のために提供されることもある。更に、様々なリソース、動作、モジュール、エンジン及びデータストア間の境界は、ある程度までは恣意的なものであり、特定の動作は、特定の例示用の構成との関連で説明される。他の機能性の割当ても想定され、本開示の様々な実施形態の範囲に含まれ得る。一般に、例示的な構成において別個のリソースとして提示された構造及び機能性は、組み合わされた構造又はリソースとして実装され得る。同様に、単一のリソースとして提示される構造及び機能性は、別個のリソースとして実装され得る。上記及び他の変形、修正、追加及び改良は、添付した特許請求の範囲によって表される本開示の実施形態の範囲に含まれる。したがって、本明細書及び図面は、制限的な意味のものではなく例示的な意味のものとして考えられるべきである。
【0098】
(実施例)
これらの非限定的な例のそれぞれは、単独で成立することも可能であるし、又は、他の例の1つ若しくは複数との様々な順列若しくは組合せになるように組み合わされてもよい。
【0099】
実施例1は、人間の付属器官を対象とする動的サポートを提供するための衣料品1点を含む主題を記述する。衣料品1点は、衣料品1点のサポート部分を操作するように構成されたサポート衣服制御デバイスを含み得る。サポート衣服制御デバイスは、衣料品1点のサポート部分に連結された制御レースを含む。サポート衣服制御デバイス(制御デバイス)は、第1の張力を制御レースに加えるように構成される。制御デバイスは、人間の動きの変化の検出に応答して第1の張力でサポート衣服制御デバイスをロックして制御レースの動きを阻害するようにも構成される。制御デバイスは更に、人間の動きの変化に後続する既定イベント後にサポート衣服制御デバイスをアンロックするように構成される。
【0100】
実施例2において、実施例1の主題は任意選択により、機械式制御システムを含むモジュール式パネルであり、衣料品1点に取り外し可能に連結された、サポート衣服制御デバイスを含み得る。
【0101】
実施例3において、実施例1及び2のいずれか1つの主題は任意選択により、人間の動きをモニタリングするようになされたセンサを含み得、センサからの出力は、人間の動きの変化を検出するために評価される。
【0102】
実施例4において、実施例3の主題は任意選択により、センサからの出力を評価して、人間の未来のモーションを予測し、これによって、制御レースに第1の張力を先制的に加えることを含み得る。
【0103】
実施例5において、実施例3又は4のいずれか1つの主題は任意選択により、センサからの出力を評価して、制御レースが第1の張力でロックされた状態のままである持続期間を導出することを含み得る。
【0104】
実施例6において、実施例3~5のいずれか1つの主題は任意選択により、センサからの出力を評価して、人間の加速の方向を導出することを含み得、人間の加速の方向は、人間の方向及び加速に応じて第1の張力を調整するために使用される。
【0105】
実施例7において、実施例3~6のいずれか1つの主題は任意選択により、センサからの出力を評価することと、出力が閾値を超えたとの判定に応答して、第1の張力を制御レースに加えることと、第1の張力でサポート衣服制御デバイスをロックして制御レースの水平及び/又は垂直な動きを阻害することとを含み得る。
【0106】
実施例8において、実施例1~7のいずれか1つの主題は任意選択により、サポート衣服制御デバイスがアンロックされたときに人間の付属器官をサポートしている間に自由に動くように構成された衣料品1点のサポート部分を含み得る。
【0107】
実施例9において、実施例1~8のいずれか1つの主題は任意選択により、第1のサポート衣服制御デバイス及び第2のサポート衣服制御デバイスを有する衣料品1点を含み得、第1及び第2のサポート衣服制御デバイスのそれぞれが、動的サポートを人間の第1及び第2の付属器官に提供するように個別に動作可能である。
【0108】
実施例10において、実施例1~9のいずれか1つの主題は任意選択により、第1のサポート部分であるサポート部分を含み得、上記物品は、第2のサポート部分を更に含み、第1のサポート部分及び第2のサポート部分は、それぞれ人間の第1及び第2の乳房を受け入れてサポートするように構成される。
【0109】
実施例11において、実施例10の主題は任意選択により、スポーツブラジャーである上記物品を含み得、サポート衣服制御デバイスは、スポーツブラジャーの前面領域又は背面領域に非恒久的に留められる。
【0110】
実施例12において、実施例1~11のいずれか1つの主題は任意選択により、サポート衣服制御デバイスをロックしてからの時間遅延の終了である既定イベントを含み得る。
【0111】
実施例13は、アダプティブサポート衣服を使用する人間の付属器官のための動的サポートを提供する方法を記述する。上記方法は、第1の張力を加えるここと、制御デバイスをロックすること及び制御デバイスをアンロックすること等の動作を含み得る。本例において、サポート衣服制御デバイス(制御デバイス)は、アダプティブサポート衣服のサポート部分に連結された制御レースに第1の張力を加えることができる。制御デバイスは、人間の動きの変化の検出に応答して第1の張力でロックして制御レースの動きを阻害することもできる。次いで、制御デバイスは、人間の動きの変化に後続する既定イベント後にアンロックすることができる。
【0112】
実施例14において、実施例13の主題は任意選択により、サポート衣服制御デバイスを、アダプティブサポート衣服に取り外し可能に組み込まれるべき機械式制御システムを含むモジュール式パネルに装着することを含み得る。
【0113】
実施例15において、実施例14の主題は任意選択により、制御レースをサポート衣服制御デバイスに連結することを含む、サポート衣服制御デバイスをモジュール式パネルに装着することを含み得る。
【0114】
実施例16において、実施例15の主題は任意選択により、アンロックした後に第1の張力より高い張力である第2の張力を制御レースに加え、人間の動きの第2の変化の検出に応答して第2の張力でサポート衣服制御デバイスをロックして制御レースの動きを制限し、人間の動きの第2の変化に後続する第2の既定イベント後にサポート衣服制御デバイスをアンロックする、制御デバイスを含み得る。
【0115】
実施例17において、実施例13~16のいずれか1つの主題は任意選択により、動きをモニタリングするようになされたセンサを使用して人間の動きの入力を検出し、センサからの出力を評価して人間の動きの変化を検出することを含み得る。
【0116】
実施例18において、実施例17の主題は任意選択により、センサからの出力を評価して、人間の未来のモーションを予測し、これによって、第1の張力を制御レースに先制的に加えることを含み得る。
【0117】
実施例19において、実施例17又は18のいずれか1つの主題は任意選択により、センサからの出力を評価して、制御レースが第1の張力でロックされた状態のままである時間の持続期間を導出することを含み得る。
【0118】
実施例20において、実施例17~19のいずれか1つの主題は任意選択により、センサからの出力を評価して人間の加速の方向を導出することを含み得、人間の加速の方向は、人間の方向及び加速に応じて第1の張力を調整するために使用される。
【0119】
実施例21は、衣料品1点のためのサポート衣服制御デバイスを記述する。制御デバイスは、衣料品1点のサポート部分に連結された制御レースを含み得る。制御デバイスは、第1の張力を制御レースに加え、衣料品1点の着用者の動きの変化の検出に応答して第1の張力でロックして制御レースの動きを阻害し、着用者の動きの変化に後続する既定イベント後にアンロックするように構成され得る。
【0120】
実施例22は、アダプティブサポート衣服を使用して運動中の人間の乳房組織を制御する方法を記述する。本例において、上記方法は、サポート衣服制御デバイスを使用して第1の張力をアダプティブサポート衣服のサポート部分に連結された制御レースに加えることを含み得る。上記方法は、人間の動きの変化の検出に応答してサポート衣服制御デバイスをロックして制御レースの動きを阻害し、人間の動きの変化に後続する既定イベント後にサポート衣服制御デバイスをアンロックすることを更に含み得る。
【0121】
実施例23においてにおいて、実施例22の主題は任意選択により、動きの入力を評価することを含む、人間の重心の動きをモニタリングし、人間の動きの変化を検出するようになされたセンサからの動きの入力を検出することを含み得る。
【0122】
実施例24において、実施例23の主題は任意選択により、衝撃イベントを検出することを含む、動きの入力の変化を検出することを含み得る。
【0123】
実施例25において、実施例23及び24のいずれか1つの主題は任意選択により、既定数の過去の動きサイクルを平均して、運動に伴う循環的な動きパターンを表す時間平均波形を生成することと、時間平均波形に基づいて動きの入力の変化を予測することとを含む、動きの入力の変化を検出することを含み得る。
【0124】
実施例26において、実施例25の主題は任意選択により、時間平均波形に基づいて未来の衝撃イベントを予測することを含む、動きの入力の変化を予測することを含み得る。
【0125】
実施例27において、実施例26の主題は任意選択により、時間平均波形における次のトラフの時間を特定することを含む未来の衝撃イベントを予測することを含み得る。
【0126】
実施例28において、実施例22~27のいずれか1つの主題は任意選択によりは、サポート部分に連結された制御レースに及ぼされる第2の張力が閾値張力を逸脱することを含む既定イベントを含み得る。
【0127】
実施例29において、実施例28の主題は任意選択により、第2の張力がサポート衣服制御デバイス内で検出されることを含み得る。
【0128】
実施例30において、実施例29の主題は任意選択により、離脱閾値力より低い表面間の相対運動に抵抗するようになされた一方向ロック用繊維によって制御される閾値張力を含み得る。
【0129】
実施例31において、実施例22~30のいずれか1つの主題は任意選択により、サポート衣服制御デバイスをロックしてからの時間遅延の終了である既定イベントを含み得る。
【0130】
実施例32において、実施例22~31のいずれか1つの主題は任意選択により、第1の張力より高い第2の張力を、アダプティブサポート衣服のサポート部分に連結された制御レースに加えることを含む、サポート衣服制御デバイスをロックすることを含み得る。
【0131】
実施例33において、実施例32の主題は任意選択により、レースの一部を保持するスプールに回転制動装置をかみ合わせることを含む、第2の張力をレースに加えることを含み得る。
【0132】
実施例34において、実施例33の主題は任意選択により、モータに及ぼされる逆電磁力を変化させて回生ブレーキを発生させることを含む、回転制動装置をかみ合わせることを含み得る。
【0133】
実施例35において、実施例33及び34のいずれか1つの主題は任意選択により、複数の摩擦ディスクをかみ合わせることを含む、回転制動装置をかみ合わせることを含み得る。
【0134】
実施例36において、実施例22~35のいずれか1つの主題は任意選択により、制御レースの動きを単一の方向に限定するようにラチェットつめとかみ合うソレノイドを切り離すことを含む、衣服制御デバイスをロックすることを含み得る。
【0135】
実施例37において、実施例36の主題は任意選択により、ラチェットつめがレーススプールの歯とかみ合って、サポート衣服制御デバイス内で引き戻されるように制御レースの動きを限定することを含み得る。
【0136】
実施例38において、実施例36及び37のいずれか1つの主題は任意選択により、ラチェットつめを切り離すようにソレノイドをかみ合わせることを含む、サポート衣服制御デバイスをアンロックすることを含み得る。
【0137】
実施例39において、実施例36~38のいずれか1つの主題は任意選択により、予め規定された長さの制御レースの引戻し後にラチェットつめを切り離すためのロックリングの回転を含む、サポート衣服制御デバイスをアンロックすることを含み得る。
【0138】
実施例40アダプティブサポート衣服のためのサポート衣服制御デバイスを記述する。制御デバイスは、第1の方向性繊維を含み、アダプティブサポート衣服の固定部分に連結された、第1の方向性織物を含み得る。制御デバイスは、第2の方向性繊維を含み、アダプティブサポート衣服の可動制御構造部分に連結された、第2の方向性織物を更に含む。制御デバイスは、可動制御構造に連結され、第1の方向への張力を可動制御構造に加えるように構成された、テンション装置を更に含む。本例において、第1の方向性繊維は、第2の方向性繊維とかみ合って、第1の方向の反対側の第2の方向への動きに抵抗する。
【0139】
実施例41において、実施例40の主題は任意選択により、第1の方向性繊維と第2の方向性繊維との相互作用を発生させて、可動制御構造の動きを第1の方向から第2の方向に移行させるために必要な力を増大させる制御デバイスを含み得る。
【0140】
実施例42において、実施例41の主題は任意選択により、アダプティブサポート衣服の一部の中における圧縮を増大させる第1の方向への可動制御構造の動きを含む、制御デバイスを含み得る。
【0141】
実施例43において、実施例42の主題は任意選択により、アダプティブサポート衣服の部分の中における圧縮を減少させる第2の方向への可動制御構造の動きを含む、制御デバイスを含み得る。
【0142】
実施例44において、実施例40~43のいずれか1つの主題は任意選択により、アダプティブサポート衣服の固定ショルダーストラップ部分に連結された第1の方向性織物を含み得る。
【0143】
実施例45において、実施例44の主題は任意選択により、アダプティブサポート衣服の固定ショルダーストラップ部分の反対側に位置決めされた可動ショルダーストラップである制御構造を含み得る。
【0144】
実施例46において、実施例40~45のいずれか1つの主題は任意選択により、可動制御構造及びテンション装置を内包する円筒形ボディであるアダプティブサポート衣服の固定部分を含み得る。
【0145】
実施例47において、実施例46の主題は任意選択により、一定の力を可動制御構造に加えるように構成されたねじりばねであるテンション装置を含み得る。
【0146】
実施例48において、実施例46の主題は任意選択により、円筒形ボディ内に回転するように配置されたレーススプールである可動制御構造を含み得る。
【0147】
実施例49において、実施例48の主題は任意選択により、円筒形ボディの内面の周りに配置された第1の方向性織物の反対側にあるレーススプールの外面の周りに配置された第2の方向性織物を含み得る。
【0148】
注記
上記詳細な説明は、本明細書の一部を形成する添付の図面への参照を含む。図面は、例示用として、本発明が実践され得る特定の複数の実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書において、「例」とも呼ばれる。このような例は、示された要素又は記述された要素以外の要素も含み得る。しかしながら、本発明者らは、示された又は記述された要素のみが提供される例も企図する。更に、本発明者らは、特定の例(又はその1つ若しくは複数の態様)に関して、又は本明細書において示された又は記述された他の例(又はその1つ若しくは複数の態様)に関して、示された又は記述された要素(又はその1つ若しくは複数の態様)の任意の組合せ又は順列を使用する例も企図する。
【0149】
本明細書と参照により本明細書に組み込まれた何らかの文献との間に矛盾する用法があるときには、本明細書の用法が優先される。
【0150】
本明細書において、「一」又は「1つの」という用語は、特許文献においては一般的であるように、「少なくとも1つの」又は「1つ又は複数の」に関するいかなる他の具体例又は用法とも無関係に、1つのもの又は1つより多いものを含むように使用される。そうではないと示されていない限り、本明細書において、「又は」という用語は、非排他的な「又は」を指すために使用され、結果として、「A又はB」は、「BではなくA」、「AではなくB」及び「A及びB」を含む。本明細書において、「含む」及び「ここで」という用語は、それぞれの用語の平易な英語における均等物である「備える」及び「ここにおいて」として使用される。更に、以下の特許請求の範囲において、「含む」及び「備える」という用語は非制限的なものであり、すなわち、ある請求項中で前述の用語の後に列記された要素以外の要素を含むシステム、デバイス、物品、組成物、配合物又はプロセスは依然として、当該特許請求の範囲に含まれるものと推定される。更に、以下の特許請求の範囲において、「第1」、「第2」及び「第3」等の用語は単に標示として使用され、これらの用語の対象物に数的要件を課すように意図されていない。
【0151】
モーションコントロール又はデジタル制御システムの動作方法の例等、本明細書において記述された方法の例は、少なくとも部分的に、機械又はコンピュータによって実行され得る。一部の例は、上記例において記述された方法を実行するために電子デバイスを構成するように動作可能な命令を用いてコード化された、コンピュータ読取り可能な媒体又は機械読取り可能な媒体を含み得る。このような方法の実行は、マイクロコード、アセンブリ言語コード又は高級言語コード等のコードを含み得る。このようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ読取り可能な命令を含み得る。コードは、コンピュータプログラム製品の部分を形成し得る。更に、一例において、コードは、実行中に又は他の時間のとき等に、1つ又は複数の揮発性、非一過性又は不揮発性のコンピュータ読取り可能な有形媒体に有形に記憶され得る。これらのコンピュータ読取り可能な有形媒体の例には、限定されるわけではないが、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスク及びデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリーカード又はメモリースティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びリードオンリーメモリ(ROM)等を挙げることができる。
【0152】
上記の記述は、例示用のものであるように意図されており、制限を加えるものとして意図されていない。例えば、上記例(又は上記例の1つ若しくは複数の態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。他の実施形態は、上記の記述をレビューする際に当業者等によって使用され得る。要約書が提供される場合、要約書は、米国特許法施行規則第1.72(b)条を遵守して、読者が技術開示の本質を迅速に把握することを可能にするために含まれる。要約書は、特許請求項の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されないものであることを理解した上で提出される。更に、上記の記述において、様々な特徴は、本開示を簡潔にするためにまとめてグループ化され得る。このことは、特許請求されていない開示された特徴がいずれかの請求項にとって必須であることを意図するものとして解釈されるべきでない。逆に、発明の主題は、開示された特定の一実施形態のすべての特徴より少ないものであってもよい。したがって、以下の特許請求の範囲はここをもって、例又は実施形態として本明細書に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として単独で成立し、このような実施形態は、様々な組合せ又は順列になるように互いに組み合わされ得ることが企図される。本発明の範囲は、添付した特許請求の範囲と、このような特許請求の範囲の権利を与えられる均等物の全範囲とを参照して決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G
図10H
図10I
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図11G
図11H
図11I
図11J
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G
図12H
図12I
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図13G
図13H
図13I
図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図15C
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向性繊維を含み、当該アダプティブサポート衣服の固定部分に連結された、第1の方向性織物と、
第2の方向性繊維を含み、当該アダプティブサポート衣服の可動制御構造部分に連結された、第2の方向性織物と、
前記可動制御構造に連結されたテンション装置であって、第1の方向への一定の張力を前記可動制御構造に加えるように構成されたテンション装置と
を含むアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性繊維が前記第2の方向性繊維とかみ合って、前記第1の方向の反対側の第2の方向への動きに抵抗する、
アダプティブサポート衣服。
【請求項2】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性繊維と前記第2の方向性繊維との相互作用が、前記可動制御構造の動きを前記第1の方向から前記第2の方向に移行するために必要な力を増大させる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項3】
請求項2に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向への前記可動制御構造の動きが、当該アダプティブサポート衣服の一部の中における圧縮を増大させる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項4】
請求項3に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第2の方向への前記可動制御構造の動きが、当該アダプティブサポート衣服の前記一部の中における圧縮を減少させる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項5】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物が、当該アダプティブサポート衣服の固定ショルダーストラップ部分に連結される、
アダプティブサポート衣服。
【請求項6】
請求項5に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記制御構造が、当該アダプティブサポート衣服の前記固定ショルダーストラップ部分の反対側に位置決めされた可動ショルダーストラップである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項7】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
当該アダプティブサポート衣服の前記固定部分が、前記可動制御構造及び前記テンション装置を内包する円筒形ボディを含む、
アダプティブサポート衣服。
【請求項8】
請求項7に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記テンション装置が、一定の力を前記可動制御構造に加えるように構成されたねじりばねである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項9】
請求項7に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記可動制御構造が、前記円筒形ボディ内に回転するように配置されたレースプールである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項10】
請求項9に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第2の方向性織物が、前記円筒形ボディの内面の周りに配置された前記第1の方向性織物の反対側にある前記レースプールの外面の周りに配置される、
アダプティブサポート衣服。
【請求項11】
請求項1に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性繊維が、前記第1の方向性織物から第1の角度で延在し、前記第2の方向性繊維が前記第2の方向性織物から第2の角度で延在し、前記第2の角度が前記第1の角度に対して概ね向かい合わせである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項12】
第1の方向性織物を含む可動サポート部材と、
前記第1の方向性織物と対向するように位置決めされた第2の方向性織物を含む固定サポート部材と、
前記可動サポート部材に連結された付勢部材であって、第1の方向への第1の張力を前記可動サポート部材に加えて、初期サポートを、前記可動サポート部材に連結された当該アダプティブサポート衣服の一部に提供する付勢部材と
を含むアダプティブサポート衣服。
【請求項13】
請求項12に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物が、前記第1の方向性織物の表面から第1の角度で延在する複数の第1の方向性繊維を含み前記第2の方向性織物が、前記第2の方向性織物の表面から第2の角度で延在する複数の第2の方向性繊維を含み前記第1の角度が前記第2の角度に対して向かい合わせである、
アダプティブサポート衣服。
【請求項14】
請求項12に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物と前記第2の方向性織物との相互作用が、前記可動サポート部材と前記固定サポート部材との間での第2の方向への相対的な動きに抵抗する絡み合い構造を作り出す、
アダプティブサポート衣服。
【請求項15】
請求項14に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記絡み合い構造が、前記第1の張力より大きい第2の張力を前記第2の方向に発生させる力を保持することができる、
アダプティブサポート衣服。
【請求項16】
請求項14に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の方向性織物と前記第2の方向性織物との前記相互作用が、前記第1の可動サポート部材と前記固定サポート部材との間での前記第1の方向への滑り運動を可能にする、
アダプティブサポート衣服。
【請求項17】
請求項16に記載のアダプティブサポート衣服であって、
前記第1の可動サポート部材と前記固定サポート部材との間での前記第1の方向への前記滑り運動が、前記第1の張力より小さい前記第1の可動サポート部材に及ぼされる張力を必要とする、
アダプティブサポート衣服。
【国際調査報告】