(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】マルチセクションシャフト製品測定装置およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
G01B 11/02 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
G01B11/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565451
(86)(22)【出願日】2021-08-10
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 CN2021111793
(87)【国際公開番号】W WO2023284048
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】202110800867.5
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523401076
【氏名又は名称】江蘇集萃精凱高端装備技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU JITRI JINGKAI HIGH VALUE MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 101, Workshop 5, No.108 Organ Road, Small and Medium Enterprise Park, Kunshan Development Zone Suzhou, Jiangsu 215300 China
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】牛 増渊
(72)【発明者】
【氏名】李 陽
(72)【発明者】
【氏名】朱 李
(72)【発明者】
【氏名】郭 君瑞
(72)【発明者】
【氏名】丁 輝
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA22
2F065AA26
2F065BB06
2F065BB08
2F065BB11
2F065CC00
2F065DD06
2F065FF02
2F065HH05
2F065HH15
2F065JJ02
2F065JJ25
2F065MM07
2F065PP03
2F065PP11
2F065QQ23
2F065QQ28
2F065QQ31
(57)【要約】
本発明は、マルチセクションシャフト製品の各セクションシャフトの長さおよび直径を測定するためのマルチセクションシャフト製品測定装置を提供し、前記マルチセクションシャフト製品測定装置は、水平ガイドレールと、前記水平ガイドレール上に設けられた検出装置と、前記水平ガイドレールに対して固定された支持部材を備え、前記検出装置は前記水平ガイドレールに沿って摺動可能に設けられ、前記検出装置は、対向して固定配置された発光素子と受光素子を備え、前記発光素子は前記受光素子に向かって光を照射し、前記支持部材は前記マルチセクションシャフト製品を支持し、前記マルチセクションシャフト製品は光線を遮断するために前記発光素子と前記受光素子間に位置し、前記水平ガイドレールの延伸方向は前記発光素子から発する光線が位置する平面に対して垂直である。本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置およびその使用方法により、前記マルチセクションシャフト製品の各セクションの長さおよび直径を、より高精度、かつ高い測定効率で測定することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチセクションシャフト製品の各セクションシャフトの長さおよび直径を測定するためのマルチセクションシャフト製品測定装置であって、前記マルチセクションシャフト製品測定装置は、水平ガイドレールと、前記水平ガイドレール上に設けられた検出装置と、前記水平ガイドレールに対して固定された支持部材とを備え、前記検出装置は前記水平ガイドレールに沿って摺動可能に設けられ、前記検出装置は、対向して固定配置された発光素子と受光素子を備え、前記発光素子は前記受光素子に向かって光を照射し、前記支持部材は前記マルチセクションシャフト製品を支持し、前記マルチセクションシャフト製品は光線を遮断するために前記発光素子と前記受光素子間に位置し、前記水平ガイドレールの延伸方向は前記発光素子から発する光線が位置する平面に対して垂直である、ことを特徴とするマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項2】
前記マルチセクションシャフト製品測定装置は、基台をさらに備え、前記水平ガイドレールおよび前記支持部材は前記基台に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項3】
前記支持部材は、支柱と電磁石からなり、前記マルチセクションシャフト製品は強磁性材料から形成され、前記マルチセクションシャフト製品は前記電磁石に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項4】
前記マルチセクションシャフト製品の軸線が位置する平面は前記水平ガイドレールが位置する平面および光線が位置する平面に対して垂直である、ことを特徴とする請求項1に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項5】
前記マルチセクションシャフト製品の軸線は前記水平ガイドレールが位置する平面との間に6度の挟角をなす、ことを特徴とする請求項4に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項6】
前記検出装置は、前記発光素子および前記受光素子を固定するための固定基台を備え、前記水平ガイドレールは、ガイドレールと、前記固定基台と協働するスライドキャリッジとを備え、前記スライドキャリッジは前記ガイドレールに沿って移動可能である、ことを特徴とする請求項5に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項7】
前記発光素子は、前記受光素子に向かって設けられた発光窓を有し、前記受光素子は前記発光素子に向かって設けられた受光窓を有し、前記発光窓は光線を発するために使用され、前記マルチセクションシャフト製品が光線を遮断するとき、前記受光窓は上から下に向かって上縁光透過領域、遮断領域および下縁光透過領域に分割される、ことを特徴とする請求項1に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項8】
前記マルチセクションシャフト製品測定装置は、前記受光素子、前記水平ガイドレールおよび前記支持部材に電気的に接続されたコントローラと、前記コントローラに電気的に接続されたホストコンピューターとをさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置の使用方法であって、
S1:マルチセクションシャフト製品を前記支持部材に固定するステップと、
S2:前記検出装置を前記水平ガイドレールに沿って移動させ、前記マルチセクションシャフト製品を前記発光素子と前記受光素子の間を通過させるように制御するステップと、
S3:前記マルチセクションシャフト製品の前記受光素子への投影に基づいて、前記マルチセクションシャフト製品の各セクションの直径および長さを算出するステップと、を含むことを特徴とする使用方法。
【請求項10】
前記マルチセクションシャフト製品の軸線が位置する平面は、前記水平ガイドレールが位置する平面および光線が位置する平面に対して垂直であり、前記マルチセクションシャフト製品の軸線は前記水平ガイドレールが位置する平面との間にα度の挟角をなし、前記発光素子は、前記受光素子に向かって設けられた発光窓を有し、前記受光素子は、前記発光素子に向かって設けられた受光窓を有し、前記発光窓は光線を発するために使用され、前記マルチセクションシャフト製品が光線を遮断するとき、前記受光窓は上から下に向かって上縁光透過領域、遮断領域および下縁光透過領域に分割され、ステップS3中の1セクションの直径は、直径D=対応する遮断領域の幅d*cosαのように算出され、前記上縁光透過領域または下縁光透過領域の幅の変化を検出して隣接する2つの端面間の距離をlとすると、ステップS3中の各セクションの長さは、長さL=l/cosαのように算出される、ことを特徴とする請求項9に記載のマルチセクションシャフト製品測定装置の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチセクションシャフト製品測定装置およびその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチセクションを有するシャフト製品は、内燃機関のクランクシャフトやカム、鉛筆型などの機械システムや機械加工において広く使用されている。マルチセクションシャフト製品の各セクションは特定の機能を有するため、各セクションの外径および長さの精度は、機械システムの寿命および機械加工品質に直接影響する。そのため、マルチセクションシャフト製品の各セクションの外径および長さを測定して要求を満たし、不良品のマルチセクションシャフト製品を除去し、マルチセクションシャフトの加工プロセスをフィードバック制御し、マルチセクションシャフト製品の精度を確保し、マルチセクションシャフト製品の機械システムの寿命と機械加工品質を確保する必要がある。
【0003】
従来、マルチセクションシャフト製品は主に投影測定法と画素サイズ測定法を使用して各セクションの外径および長さを測定した。投影測定では、製品の各セクションの位置を肉眼でマーキングし、グレースケール測定で各セクションの外径と長さを測定するため、操作者の高い労力が必要である。この方法は、測定効率が低く、測定結果が人為的要因に大きく影響され、測定誤差の分離による測定精度の向上が実現できず、次第に業界の効率的で高精度な測定要求に対応できなくなる。画素測定法では、アレイCCDを使用してワークピースの2次元輪郭をキャプチャし、外径測定と長さ測定の目的で任意の2つの特徴間の画素点数を算出する。マイクロメートルの画素点サイズでは、画素測定は10マイクロメートルの測定精度しか達成できず、大型ワークの測定で使用されるスプライシング測定は画素測定の精度をさらに低下させる。
【0004】
このような事情を鑑み、上記の問題を解決するために、既存のマルチセクションシャフト製品測定装置を改良する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、既存の検出装置による直径および長さの測定効率が低く、測定精度が低いという問題を解決するためのマルチセクションシャフト製品測定装置を提供することである。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、マルチセクションシャフト製品の各セクションシャフトの長さおよび直径を測定するためのマルチセクションシャフト製品測定装置を提供し、前記マルチセクションシャフト製品測定装置は、水平ガイドレールと、前記水平ガイドレール上に設けられた検出装置と、前記水平ガイドレールに対して固定された支持部材とを備え、前記検出装置は前記水平ガイドレールに沿って摺動可能に設けられ、前記検出装置は、対向して固定配置された発光素子と受光素子を備え、前記発光素子は前記受光素子に向かって光を照射し、前記支持部材は前記マルチセクションシャフト製品を支持し、前記マルチセクションシャフト製品は光線を遮断するために前記発光素子と前記受光素子間に位置し、前記水平ガイドレールの延伸方向は前記発光素子から発する光線が位置する平面に対して垂直である。
【0007】
本発明のさらなる改良として、前記マルチセクションシャフト製品測定装置は、基台をさらに備え、前記水平ガイドレールおよび前記支持部材は前記基台に固定される。
【0008】
本発明のさらなる改良として、前記支持部材は、支柱と電磁石からなり、前記マルチセクションシャフト製品は強磁性材料から形成され、前記マルチセクションシャフト製品は前記電磁石に固定される。
【0009】
本発明のさらなる改良として、前記マルチセクションシャフト製品の軸線が位置する平面は前記水平ガイドレールが位置する平面および光線が位置する平面に対して垂直である。
【0010】
本発明のさらなる改良として、前記マルチセクションシャフト製品の軸線は前記水平ガイドレールが位置する平面との間に6度の挟角をなす。
【0011】
本発明のさらなる改良として、前記検出装置は、前記発光素子および受光素子を固定するための固定基台を備え、前記水平ガイドレールは、ガイドレールと、前記固定基台と恊働するスライドキャリッジとを備え、前記スライドキャリッジは前記ガイドレールに沿って移動可能である。
【0012】
本発明のさらなる改良として、前記発光素子は、受光素子に向かって設けられた発光窓を有し、前記受光素子は前記発光素子に向かって設けられた受光窓を有し、前記発光窓は光線を発するために使用され、前記マルチセクションシャフト製品が光線を遮断するとき、前記受光窓は上から下に向かって上縁光透過領域、遮断領域および下縁光透過領域に分割される。
【0013】
本発明のさらなる改良として、前記マルチセクションシャフト製品測定装置は、受光素子、水平ガイドレールおよび支持部材に電気的に接続されたコントローラと、前記コントローラに電気的に接続されたホストコンピューターとをさらに備える。
【0014】
本発明は、上記のマルチセクションシャフト製品測定装置の使用方法をさらに提供し、前記マルチセクションシャフト製品測定装置の使用方法は、
S1:マルチセクションシャフト製品を前記支持部材に固定するステップと、
S2:前記検出装置を前記水平ガイドレールに沿って移動させ、マルチセクションシャフト製品を前記発光素子と前記受光素子の間を通過させるように制御するステップと、
S3:前記マルチセクションシャフト製品の前記受光素子への投影に基づいて、マルチセクションシャフト製品の各セクションの直径および長さを算出するステップと、を含む。
【0015】
本発明のさらなる改良として、前記マルチセクションシャフト製品の軸線が位置する平面は、前記水平ガイドレールが位置する平面および光線が位置する平面に対して垂直であり、前記マルチセクションシャフト製品の軸線は前記水平ガイドレールが位置する平面との間にα度の挟角をなし、前記発光素子は、受光素子に向かって設けられた発光窓を有し、前記受光素子は、前記発光素子に向かって設けられた受光窓を有し、前記発光窓は光線を発するために使用され、前記マルチセクションシャフト製品が光線を遮断するとき、前記受光窓は上から下に向かって上縁光透過領域、遮断領域および下縁光透過領域に分割され、ステップS3中の1セクションの直径は、直径D=対応する遮断領域の幅d*cosαのように算出され、前記上縁光透過領域または下縁光透過領域の幅の変化を検出して隣接する2つの端面間の距離をlとすると、ステップS3中の各セクションの長さは、長さL=l/cosαのように算出される。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以下の有益な効果を有する。本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置およびその使用方法により、前記マルチセクションシャフト製品の各セクションの長さおよび直径を、より高精度で、より高い測定効率で測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置の3次元構造を示す概略図である。
【
図2】本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置の上面視構造を示す概略図である。
【
図3】本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置の構造を示す概略図である。
【
図4】本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置の正面視構造を示す概略図である。
【
図5】本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置の受光窓の概略図である。
【
図6】本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置がマルチセクションシャフト製品を検出したときの光線とマルチセクションシャフト製品の概略図である。
【
図7】本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置が検出したマルチセクションシャフト製品の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明の図面を組み合わせて本発明の解決手段を明瞭で完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は単に本発明の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をすることなく得られた他の実施例は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。
【0019】
なお、本発明の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」などの用語で示される方位または位置関係は、図面に基づいた方位または位置関係であり、本発明の説明及び説明の簡素化のためにのみ使用され、かかる装置または素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成されたり操作されたりすることを指示または暗示するのではないため、本発明の制限として理解され得ない。また、「第1」、「第2」、「第3」という用語は、単に目的の説明でのみ使用され、相対的な重要性を指示または暗示するとは理解され得ない。
【0020】
なお、本発明の説明において、明確な規定及び限定が別途にない限り、「取付」、「繋がる」、「接続」という用語は、広義的に理解されるべきであり、例えば、固定的に接続してもよく、着脱可能に接続してもよく、一体的に接続してもよいし、機械的に接続してもよく、電気的に接続してもよいし、直接に連結してもよく、中間媒体を介して間接的に連結してもよく、または2つの素子の内部連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて、本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。さらに、互いに矛盾しない限り、以下で説明される本発明の異なる実施形態に関連する技術的特徴を組み合わせることができる。
【0021】
図1~
図7に示すように、本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置100は、マルチセクションシャフト製品6の各セクションシャフトの長さおよび直径を測定するために使用される。本実施例では、前記マルチセクションシャフト製品測定装置100は主に、直径が徐々に小さくなるマルチセクションシャフト製品6を検出するために使用される。
【0022】
図1および
図2に示すように、前記マルチセクションシャフト製品測定装置100は、基台1、水平ガイドレール2、前記水平ガイドレール2に設けられた検出装置3、前記水平ガイドレール2に対して固定された支持部材4、コントローラ5およびホストコンピューター51をさらに備える。
【0023】
前記水平ガイドレール2および前記支持部材4は、前記基台1に固定される。
【0024】
前記支持部材4は、前記マルチセクションシャフト製品6を支持し、前記支持部材4は、支柱41と電磁石42を備え、前記マルチセクションシャフト製品6は強磁性材料から形成され、前記マルチセクションシャフト製品6は前記電磁石42に固定される。電源を入れると、前記電磁石42は磁気を発生し、前記マルチセクションシャフト製品6を固定することができ、電源を切ると、前記電磁石42は磁気を失い、前記マルチセクションシャフト製品6を取り出すことができる。本実施例では、前記マルチセクションシャフト製品6の直径の大きい端が前記電磁石42に対して固定される。
【0025】
図3および
図4に示すように、前記検出装置3は、前記水平ガイドレール2に沿って摺動可能に設けられ、前記検出装置3は、対向して固定配置された発光素子31と受光素子32、前記発光素子31および受光素子32を固定するための固定基台33を備える。
【0026】
前記水平ガイドレール2は、ガイドレール21と、前記固定基台33と協働するスライドキャリッジ22を備え、前記スライドキャリッジ22は前記ガイドレール21に沿って移動可能である。
【0027】
前記発光素子31は前記受光素子32に向かって光線34を照射し、前記マルチセクションシャフト製品6は、光線34を遮断するために前記発光素子31と前記受光素子32の間に位置する。
【0028】
図5~
図7に示すように、前記発光素子31は、受光素子32に向かって設けられた発光窓311を有し、前記受光素子32は、前記発光素子31に向かって設けられた受光窓321を有し、前記発光窓311は光線34を発生させるために使用され、前記マルチセクションシャフト製品6が光線34を遮断するとき、前記受光窓321に感知領域35が形成され、前記感知領域35は上から下に向かって上縁光透過領域352、遮断領域351および下縁光透過領域353に分割される。前記受光窓321の各区画の遮断データに基づいて、前記マルチセクションシャフト製品6の各セクションの長さおよび直径の情報を得ることができる。
【0029】
前記水平ガイドレール2の延伸方向は、前記発光素子31が照射した光線34が位置する平面に対して垂直である。
【0030】
前記マルチセクションシャフト製品6の軸線が位置する平面は、前記水平ガイドレール2が位置する平面および光線34が位置する平面に対して垂直である。以下の計算では、前記マルチセクションシャフト製品6の軸線と前記水平ガイドレール2が位置する平面との間の挟角をα度とする。好ましくは、前記マルチセクションシャフト製品6の軸線は前記水平ガイドレール2が位置する平面との間に6度の挟角をなす。
【0031】
前記マルチセクションシャフト製品6を斜めに設定することにより、上縁光透過領域352または下縁光透過領域353から各セクションの端面間の情報を容易に得ることができ、ひいては長さ情報をより良好に算出することができる。
【0032】
前記コントローラ5は、受光素子32、水平ガイドレール2および支持部材4に電気的に接続されたコントローラ5であり、前記ホストコンピューター51は前記コントローラ5に電気的に接続される。前記コントローラ5は、前記受光素子32の上縁光透過領域352、遮断領域351および下縁光透過領域353の情報を受信してホストコンピューター51に送信して算出するために使用され、同時に前記検出装置3を前記水平ガイドレール2に沿って移動させ、支持部材4上の電磁石42による前記マルチセクションシャフト製品6の吸着または解放を制御する。
【0033】
前記マルチセクションシャフト製品6を、大きい方から小さい方まで、第1セクション61、第2セクション62、第3セクション63の3つのセクションとし、対応する端面はそれぞれ第1端面611、第2端面621、第3端面631である。前記マルチセクションシャフト製品6と前記水平ガイドレール2との挟角に基づいて、上縁光透過領域352のデータを用いるか下縁光透過領域353のデータを用いるかを判断すればよく、各セクションと端面の交差点を決定できればよい。
【0034】
上記のマルチセクションシャフト製品測定装置100の使用方法は、以下のステップを含む。
【0035】
S1:マルチセクションシャフト製品6を前記支持部材4に固定し、すなわち、マルチセクションシャフト製品6の直径の大きい端を前記電磁石42に配置し、その後電源を入れて前記マルチセクションシャフト製品6を固定する。
【0036】
S2:前記検出装置3を前記水平ガイドレール2に沿って移動させ、マルチセクションシャフト製品6を前記発光素子31と前記受光素子32間を通過させるように制御し、好ましくは、前記マルチセクションシャフト製品6が一定速度で通過し、設定速度をvとする。
【0037】
S3:前記マルチセクションシャフト製品6の前記受光素子32への投影に基づいて、マルチセクションシャフト製品6の各セクションの直径および長さを算出する。
【0038】
さらに、直径Dは以下のように算出され、各セクションに対応する遮断領域351の幅の平均値dを検出し、ワークとX軸の挟角の余弦値を乗じることにより、外径測定値に対するAbbe誤差の影響を解消し、直径D=対応する遮断領域351の幅d*cosαとする。
【0039】
ステップS3中の各セクションの長さは以下のように算出され、前記上縁光透過領域352または下縁光透過領域353の幅の変化を検出して隣接する2つの端面間の距離をlとすると、長さL=l/cosαとする。第1セクション61の長さが算出されると、上縁光透過領域352の幅に基づいて、前記第1セクション61の始点および第1セクション61と第1端面611の交差位置をフィッティングし、2つの位置間の移動時間tに基づいて、隣接する2つの端面間の距離をl=v*tに従って算出し、なお、隣接する2つの端面間の距離は水平方向に沿った距離であり、長さL=l/cosαに従って対応する1セクションの長さを求める。他の各セクションも同様に算出され得る。
【0040】
本発明のマルチセクションシャフト製品測定装置100およびその使用方法により、前記マルチセクションシャフト製品6の各セクションの長さおよび直径を、より高精度で、より高い測定効率で測定することができる。
【0041】
以上の前記実施例の各技術的特徴は任意に組み合わせることができ、説明を簡素化するために、上記実施例中の各技術的特徴の可能な組み合わせをすべて説明しないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、すべて本明細書の保護範囲に含まれることは言うまでもない。
【0042】
以上の前記実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表すだけであり、その説明はより具体的かつ詳細であるが、それらは、本発明の特許の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の思想から逸脱しない限り、当業者によってなされた様々な変更や修正は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。したがって、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に従うものとする。
【国際調査報告】