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特表2024-515765走査投影ステレオリソグラフィのための診断および解像度最適化
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  • 特表-走査投影ステレオリソグラフィのための診断および解像度最適化 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】走査投影ステレオリソグラフィのための診断および解像度最適化
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/264 20170101AFI20240403BHJP
   B29C 64/129 20170101ALI20240403BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240403BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20240403BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240403BHJP
【FI】
B29C64/264
B29C64/129
B33Y30/00
B33Y50/02
B33Y10/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565503
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 US2022026373
(87)【国際公開番号】W WO2022232160
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/179,761
(32)【優先日】2021-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/729,140
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520222092
【氏名又は名称】ローレンス・リバモア・ナショナル・セキュリティー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モーラン,ブライアン・ディー
(72)【発明者】
【氏名】バウマン,ブライアン・ジェイ
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AP12
4F213AQ01
4F213AR07
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL12
4F213WL76
4F213WL80
4F213WL92
(57)【要約】
本開示は、走査投影ステレオリソグラフィを行うためのシステムに関する。このシステムは、構築面で光重合性樹脂または光重合性材料の重合を開始する重合光信号を生成するように構成された光プロジェクタを使用する。光学系サブシステムが、重合光信号をコリメートし集束させる。光学系サブシステムは、構築面での重合光信号の焦点を最適化するように構築面に対して可動である。光走査サブシステムが、光学系サブシステムから受信した重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に向ける。位置決めサブシステムが、構築面に対して選択された場所に光学系サブシステムを位置決めし、選択された場所が、構築面上の特定の選択されたX/Yの場所での重合光信号の集束を最適化するように選定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査投影ステレオリソグラフィを行うためのシステムであって、
構築面で光重合性樹脂または光重合性材料の重合を開始する重合光信号を生成するように構成された光プロジェクタと、
重合光信号をコリメートし集束させるための光学系サブシステムであって、構築面での重合光信号の焦点を最適化するように構築面に対して可動である、光学系サブシステムと、
光学系サブシステムから受信した重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に向けるように構成された光走査サブシステムと、
構築面に対して選択された場所に光学系サブシステムを位置決めするための位置決めサブシステムであって、選択された場所が、構築面上の特定の選択されたX/Yの場所での重合光信号の集束を最適化するように選定される、位置決めサブシステムと
を備える、システム。
【請求項2】
光学系サブシステムがコリメータを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
光学系サブシステムが集束レンズを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
光学系サブシステムがコリメータおよび集束レンズを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
光学系サブシステムが集束レンズを含み、集束レンズが、構築面上の特定の選択されたX軸およびY軸の場所に重合光信号を集束させるために、重合光信号の進行方向に対して光走査サブシステムの下流で構築面の上流に配設される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所で生じる重合作用を光学的に監視するように構成された診断サブシステムをさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
重合光信号のパスに配設された光学構成要素であって、当該光学構成要素を通しての重合信号の通過を可能にするための光学構成要素と、
光学構成要素から反射された重合光信号の一部を受信することによって、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所で生じる重合作用を光学的に監視するように構成された診断サブシステムと
をさらに備え、
光学構成要素が、構築面から反射された重合光信号の反射部分を当該光学構成要素を通して診断サブシステムに向け直すことを可能にする、
請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
診断サブシステムが、部品の形成中に構築面で生じる重合を観察するために、構築面から戻る光信号を撮像するための1つ以上のカメラを含む、請求項6または7に記載のシステム。
【請求項9】
診断サブシステムが、光学フラッド照明信号を作り出すためのフラッド照明源をさらに含み、光学フラッド照明信号が、構築面にフラッド照明光をフラッド照射するために、光学構成要素を通され、光走査サブシステムによって構築面に走査され、フラッド照明光が、構築面で光重合樹脂の重合を開始できない、請求項6から8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
診断サブシステムが、構築面に関する基準場所を決定することを支援するために、構築面上に向けられたレーザ光信号を提供するように構成されたレーザをさらに含む、請求項6から9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
光フラッド照明信号とレーザ光信号とが結合されて、診断光信号を形成し、
診断サブシステムが、診断サブシステムから診断光信号を受信し、診断光信号を診断焦点制御レンズに向けるための診断焦点制御レンズをさらに含み、診断焦点レンズが、診断光信号を光学構成要素に向けるようにさらに構成され、光学構成要素が、診断光信号を光走査サブシステムに向け直し、次に光走査サブシステムが、重合光信号が向けられているのと同じX軸およびY軸の場所で構築面上に診断光信号を走査する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
診断サブシステムが、重合光信号が進む光路内に光学構成要素によって診断光信号が向けられるように、診断焦点制御レンズを制御可能に位置決めするための可動ステージまたは電動光学アセンブリのうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
光走査サブシステムがガルバノメータサブシステムを備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
ガルバノメータサブシステムが、構築面上の特定の選択されたX軸およびY軸の場所に、XおよびY軸に沿って重合光信号を走査するように構成された第1および第2の走査ミラーを備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
光フラッド照明信号が、光重合性樹脂または光重合性材料の重合を引き起こすことができる波長帯域の外の波長を有する第1の光信号を備え、
レーザ光信号が、光重合性樹脂または光重合性材料の重合を引き起こすことができる波長帯域の外の波長を有する第2の光信号を備える、
請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
光プロジェクタが、
空間光変調器または
デジタルマイクロミラーデバイス
のうちの少なくとも1つを備える、請求項1から15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
構築面上に投影される重合光信号の直径を画定するために、光走査サブシステムと集束レンズとの間に配設された開口絞り構成要素をさらに備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項18】
走査投影ステレオリソグラフィを行うためのシステムであって、
構築面でフォトレジスト材料の重合を開始する重合光信号を生成するように構成された光プロジェクタと、
重合光信号をコリメートするためのコリメータ、および重合光信号を集束させるための集束レンズシステムであって、コリメータまたは集束レンズシステムのうちの少なくとも一方が、構築面での重合光信号の焦点を最適化するために構築面に対する軸に沿った移動によって調整可能である、コリメータおよび集束レンズシステムと、
コリメータおよび集束レンズシステムから受信した重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に向けるように構成された光走査サブシステムと、
重合光信号を構築面上の選択されたX軸の場所およびY軸の場所に集束させるために、光プロジェクタからの重合光信号の進行方向に対して、光走査サブシステムの下流で構築面の上流に配設された集束レンズと、
コリメータまたは集束レンズの少なくとも一方をZ軸に沿った選択された場所に位置決めするための位置決めサブシステムであって、選択された場所が、構築面上での特定の選択されたX軸の場所およびY軸の場所での重合光信号の集束を最適化するように選定される、位置決めサブシステムと、
部品の形成中に構築面で生じる重合を観察するために、構築面から反射された重合光信号の一部を撮像するためのカメラを含む診断サブシステムと
を備える、システム。
【請求項19】
集束レンズが、システムの最適な焦点/性能の位置を位置特定するために並進され、最適な焦点/性能が、構築面上の各特定のX軸およびY軸の場所での最も高いコントラストの画像位置によって表される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
信号スプリッティング要素であって、重合光信号が第1の方向で第1の光路に沿って構築面に向かって進むときに当該信号スプリッティング要素を通して重合光信号を通過させ、第1の方向とは反対の第2の方向で、診断サブシステムのカメラに向けて重合光信号の一部を反射するための信号スプリッティング要素をさらに備える、請求項18または19に記載のシステム。
【請求項21】
診断サブシステムが、
レーザ光信号を生成するためのレーザと、
レーザ光信号を光走査サブシステムによって構築面に向けておよび構築面上に操舵することができるように、レーザ光信号を信号スプリッティング要素上に操舵するための診断焦点制御レンズと、
レーザ光信号を信号スプリッティング要素に向けるのを支援するために、診断焦点制御レンズを移動させるための可動ステージと
を含む、請求項18から20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
診断サブシステムが、
フラッド照明光信号を生成するためのフラッド照明源であって、フラッド照明信号が、診断集束レンズによって信号スプリッティング要素に向けて操舵され、信号スプリッティング要素が、後で構築面上に走査されるようにフラッド照明光信号を光走査サブシステムに向けて反射する、フラッド照明源
をさらに含む、請求項18から21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
走査投影ステレオリソグラフィを行うための方法であって、
重合光信号を構築面に向けて投影することであって、重合光信号が、構築面に位置特定された光重合性樹脂または光重合性材料の重合を開始することができる、ことと、
重合光信号を、構築面上の選択されたXおよびY軸の場所に走査することと、
重合光信号が光走査サブシステムに到達する前に、重合光信号をコリメートし集束させることと、
重合光信号が光走査サブシステムに到達する前に、光学系サブシステムの位置を調整することと、
重合光信号が構築面上の特定のX軸およびY軸の場所に到達したときに、重合光信号の焦点を最適化することと
を含む、方法。
【請求項24】
コリメートすることまたは集束させることが、コリメータまたは集束レンズのうちの少なくとも1つを使用することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
構築面で重合光信号の動作を監視すること
をさらに含む、請求項23または24に記載の方法。
【請求項26】
構築面で重合光信号の動作を監視することが、診断サブシステムを使用して、構築面での重合光信号の動作をリアルタイムで監視することを含む、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年4月26日に出願された米国特許出願第17/729,140号に対する優先権を主張し、2021年4月26日に出願された米国仮出願第63/179,761号の利益を主張する。上記出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、米国エネルギー省によって授与された契約番号DE-AC52-07NA27344の下での政府助成によって成された。米国政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
【0003】
本開示は、走査投影ステレオリソグラフィシステムおよび方法に関し、より詳細には、制御可能に位置決め可能な光学要素を利用して、構築面での平坦な像面の必要性をなくしまたは低減し、それにより構築面での集束精度の大幅な改善を提供することができる走査投影ステレオリソグラフィシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0004】
このセクションでの記述は、本開示に関連する背景情報を提供するにすぎず、先行技術を構成しないことがある。
【0005】
走査投影ステレオリソグラフィを行うとき、最良の焦点、最高の解像度、および最小のスポットサイズを実現することが最も重要である。ステレオリソグラフシステムは、光学システムを集束させることができる程度に小さなフィーチャのみを印刷することができる。スポットサイズに影響を与える他の技法もあるが、それらは、構築面でのデジタルマイクロミラーデバイス(「DMD」)または他の空間光変調器(「SLM」)の画像の解像度という主要な基準に対して副次的なものである。したがって、構築エリア上にSLMの画像を向けるLAPuSL(大面積投影マイクロステレオリソグラフィ)ベースのステレオリソグラフィシステムと同様に、構築エリア上でSLMの最高解像度の画像を有することが最も重要である。
【0006】
構築面上に光を集束させるLAPuSL光学システムの部分は、典型的には、限定はしないが、走査ミラーの後にフラットフィールドまたはFθレンズを使用することによって行われる。fθレンズの目的は、平坦な像面を実現すること、およびレンズを通る軸から外れた大きい角度で光が向けられたときに生じる歪みを補償することである。しかし、これを完璧に行うことは不可能である。特に、設計目標は、非常に平坦な焦点のあった(in-focus)フィールドを有するようにfθレンズを設計することであったので、画質の妥協が生じる。
【0007】
したがって、当技術では、走査投影ステレオリソグラフィシステムを使用するときに、構築面での平坦な像面の必要性をなくすまたは低減することができるシステムおよび方法に対する必要性が依然として大きい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
このセクションは、本開示の一般的な概要を提供し、本開示の全範囲またはその特徴すべての包括的な開示ではない。
【0009】
一態様では、本開示は、走査投影ステレオリソグラフィを行うためのシステムに関する。本システムは、構築面で光重合性樹脂または光重合性材料の重合を開始する重合光信号を生成するように構成された光プロジェクタを備えることがある。重合光信号をコリメートし集束させるための光学系サブシステムが含まれることがある。光学系サブシステムは、構築面での重合光信号の焦点を最適化するように構築面に対して可動である。光学系サブシステムから受信した重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に向けるように構成された光走査サブシステムが含まれることがある。構築面に対して選択された場所に光学系サブシステムを位置決めするための位置決めサブシステムが含まれることがあり、選択された場所が、構築面上の特定の選択されたX/Yの場所での重合光信号の集束を最適化するように選定される。
【0010】
別の態様では、本開示は、走査投影ステレオリソグラフィを行うためのシステムに関する。本システムは、構築面でフォトレジスト材料の重合を開始する重合光信号を生成するように構成された光プロジェクタを備えることがある。重合光信号をコリメートするためのコリメータが含まれることがあり、重合光信号を集束させるための集束レンズシステムが含まれることがある。コリメータまたは集束レンズシステムのうちの少なくとも一方が、構築面での重合光信号の焦点を最適化するために構築面に対する軸に沿った移動によって調整可能である。コリメータおよび集束レンズシステムから受信した重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に向けるように構成された光走査サブシステムが含まれることがある。重合光信号を構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に集束させるために、光プロジェクタからの重合光信号の進行方向に対して、光走査サブシステムの下流で構築面の上流に配設された集束レンズが含まれることがある。コリメータまたは集束レンズの少なくとも一方をZ軸に沿った選択された場所に位置決めするための位置決めサブシステムが含まれることがあり、選択された場所が、構築面上での特定の選択されたX軸およびY軸の場所での重合光信号の集束を最適化するように選定される。部品の形成中に構築面で生じる重合を観察するために、構築面から反射された重合光信号の一部を撮像するためのカメラを利用する診断サブシステムが含まれることがある。
【0011】
さらに別の態様では、本開示は、走査投影ステレオリソグラフィを行う方法に関する。本方法は、重合光信号を構築面に向けて投影することであって、重合光信号が、構築面に位置特定された光重合性樹脂または光重合性材料の重合を開始することができる、ことを含むことがある。本方法は、重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に走査することをさらに含むことがある。本方法は、重合光信号が光走査サブシステムに到達する前に、重合光信号をコリメートし集束させることをさらに含むことがある。本方法は、重合光信号が光走査サブシステムに到達する前に、光学系サブシステムの位置を調整することと、重合光信号が構築面上の特定のX軸およびY軸の場所に到達したときに、重合光信号の焦点を最適化することとをさらに含むことがある。
【0012】
さらなる適用範囲は、本明細書に提供される説明から明らかになろう。説明および具体的な例は、説明目的でのみ意図されており、本開示の範囲を限定することは意図されていないことを理解されたい。
【0013】
本明細書に記載される図面は、選択された実施形態の説明目的のものにすぎず、すべての可能な実施形態ではなく、本開示の範囲を限定することは意図されていない。
【0014】
対応する参照番号は、図面のいくつかの図を通して対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】構築面での平坦な像面の必要性を低減するまたはなくすためにコリメータの動的調整を利用する、本開示によるシステムの一実施形態の高レベルブロック図である。
図2図1に示されるシステムを使用して行うことができる動作の高レベルフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、例示的実施形態をより詳細に説明する。
【0017】
本開示は、走査投影ステレオリソグラフィシステムでの走査角度に応じて必要とされる焦点変化が、一実施形態において、構築動作段階中に光学構成要素の位置を動的に機械的に調整することによって対応される、システムおよび方法に関し、ここで、一実施形態における光学構成要素はコリメータレンズである。これにより、最良の画像が生じる場所を制御できるようになる。これにより、光学系からの非常に「平坦な」フィールドの必要性が大幅に低減し、したがって、主要な難しい「タスク」の1つが光学系から除かれ、すなわち補正された焦点面が提供される。
【0018】
構築面内の様々な位置での焦点は、機械的に調整することができ、いくつかの実施形態では動的に機械的に調整することができる。例えば、焦点調整は、電気機械的作動によって、または電気的に調整可能なレンズ(例えばETL液体レンズ)によって、または空気圧アクチュエータによってさえ、または電気光学的に、または場合によっては上述した技法の2つ以上の組合せによって、または光学構成要素の調整に適した任意の他の方法によって行われることがある。上述した技法の1つ以上を使用することによって、解像度の改善をより大幅に優先するように光学設計を構成することができる。このシステムおよび方法、すなわち、この機械的焦点調整を使用するために最適化された光学システムによる焦点の機械的補償(動的または静的)を使用して、能動的な(すなわちリアルタイムの)調整を有さないシステムと比較して構築面全体の解像度を大幅に改善することができる。したがって、本システムおよび方法は、走査されるフィールド上でオブジェクト(例えばSLM)を撮像し、最高の解像度を実現するために補償することを含むので、いかなる他の能動制御システムとも異なる。
【0019】
図1は、本開示の一実施形態によるシステム10を示す。この例でのシステム10は、補正された焦点面の必要性をなくすために、この例ではコリメータである光学素子14(本明細書では以後、単に「コリメータ14」)の位置決めの動的制御を提供する。システム10は、光プロジェクタ12、例えばデジタルマイクロミラーデバイス(「DMD」)、空間光変調器(「SLM」)システム、またはパターン化されたUV光画像12a(本明細書では以後、単に「光信号12a」)を投影するための任意の他の適切なサブシステムを含むことができる。光信号12aは、重合を開始することが可能な波長帯域にある投影された光パターンを形成し、重合を引き起こすのに十分な出力(mW/cm)および十分なフラックス(mJ/cm)を有する。光信号12aは、パルス状、連続的、インコヒーレント、またはコヒーレントでよい。
【0020】
光信号12aの波長は変えることができ、使用されるフォトレジストの重合を開始するのに適した範囲内にすることができる。一実施形態では、光信号12aの波長は、約405nmとなるように選択される。光重合性3D印刷に使用されることがある他の一般的な波長は、限定はしないが例えば305nm、352nm、365nm、375nm、385nm、405nm、450nm、460nm、および470nmである。これらの波長は、使用される一般的な光源の一般的な中心帯域である。それらがLED光源によって生成される場合、通常、約20nmから約40nmの帯域幅を有する。使用される光の選定は、樹脂の要件に依存し、場合によっては特定の用途に関連する他の因子にも依存する。これらの上述した波長は、310nmから570nmの波長範囲にわたるが、特定の用途での必要性に応じて、場合によってはこの範囲外のさらに別の波長が使用されてもよい。
【0021】
光プロジェクタ12は、プロセッサベースの電子制御システム16によって制御されることがある。電子制御システム16は、制御ソフトウェア20を含むためのメモリ18(例えば、不揮発性メモリ、RAM、ROMなど)を含むことがある。制御ソフトウェア20は、システム10で実行される製造動作を制御するために使用されるアルゴリズム、補正ファイル、ルックアップテーブル、および他のデータまたはファイルを含むことがある。以下の段落でさらに説明するように、製造動作中に収集された情報、ならびに製造動作を実行するためにシステム10を使用する前に収集された較正情報もメモリ18に記憶されることがある。
【0022】
図1の例でのシステム10は、位置決めサブシステム22をさらに含むことができ、それは、例えば、X、Y、およびZ軸のそれぞれに沿った、コリメータ14および/またはガルバノメータサブシステム16および/または瞳孔(pupil)27および/または集束レンズ28の高度に制御されたインクリメンタルな移動を提供するためのモータ(例えばDCステッピングモータ)または他のデバイスを有する電動式ステージまたはプラットフォームである。位置決めサブシステム22は、電子制御システム18によって制御されることがあり、または任意選択で、電子制御システム18と(有線接続を介して、または無線で)通信するそれ自体のコントローラを含むこともある。
【0023】
このシステムは、プロジェクタ12からガルバノメータサブシステム26に向けて放射された光信号12aの一部を通過させるために、プロジェクタ12の下流側に配設されたビームスプリッタ24をさらに含むことがある。ガルバノメータサブシステム26は、XおよびY平面内で光信号12aを走査するための一対のミラー26aおよび26bを含む。走査された光信号12aは、開口絞り(すなわち瞳孔)27を通って集束レンズ28に向けられる。この例では、集束レンズ28は、フラットフィールドレンズではないが、fθレンズと同様に動作する。開口絞り27は、所望の直径の開口部、一例では直径45mmまたはそのくらいの開口部がプレートの軸中心に形成された小さなプレートでよい。しかし、実際には、開口絞りは、直径数mmから数百mmまでの任意の実用的なサイズまたは形状でよい。開口部のサイズは、使用される走査ミラーおよび光学系の実際のサイズによって制限される。したがって、開口絞り27で使用される開口部サイズは、特定の実施形態での必要性に応じて大きく変わることがあることを理解されたい。コリメータ14、ガルバノメータサブシステム26、開口絞り27、および集束レンズ26のうちの1つ以上は、広範には、光信号12aをコリメートし集束させるための光学系サブシステムとみなすことができる。
【0024】
集束レンズ28は、ガルバノメータサブシステム26から受信した光信号12aを構築面30上に集束させる。構築面30は、光重合性材料の上面が存在する表面として理解することができ、典型的にはリザーバまたは容器内に含まれる。これに関して、構築面30は、実際には水平面内に配設されることが理解されるであろうが、説明の目的で、図1は、システムの動作およびシステム10の様々な構成要素の説明を理解しやすくするために、構築面30およびシステム10の様々な構成要素を水平方向に並べて配置して示す。光信号12aは、光重合性樹脂の層の選択された部分を活性化して、露光された光重合性樹脂の所望のセクションを硬化させるために使用される光信号であり、光重合性樹脂は、走査投影ステレオリソグラフィシステムにおいてよく理解されるように、前述したように構築面内に存在する。
【0025】
ステレオリソグラフィは、ボトムアップ方式で行うこともでき、光重合光が、光学的に透明な基板を通して光重合性材料のタンクの底部に投影される。「トップダウン」法における最適化された焦点を実現するための前述の技法はすべて、ボトムアップ法にも適用される。
【0026】
システム10は、構築面30で光信号12aを監視するため、および/またはコリメータ14の高度に制御された動きによって光信号12aの集束を制御するための診断サブシステム32をさらに含むことがある。診断サブシステム32は、構築面30の一部または全部を照明するために光フラッド照明信号を生成するためのフラッド照明光源34と、レーザ光信号36aを生成するための光信号生成システム36、例えばレーザ(本明細書では以後、単に「レーザ34」)と、関連するレンズ38aを有するカメラ38とを含むことがある。診断サブシステム32はまた、光信号36aおよび38aを構築面30の特定の場所に集束されたままにするために、診断焦点制御レンズ42をXおよびY軸に沿ってリアルタイムで移動させるための可動ステージまたは作動式光学要素(例えば、電動式ステージまたはプラットフォーム)40を含むこともある。ミラーまたは回折格子44、46、および48が、診断サブシステム32の一部を形成して、フラッド照明光信号34a(ミラー42を使用する)およびレーザ診断光信号36a(ミラー46を使用する)をビームスプリッタ24に向けるのを助けることもできる。
【0027】
信号34aおよび36aは結合されて、診断光信号D1を形成することができ、診断光信号D1は、診断サブシステム32のミラー50を使用して診断光集束要素レンズ42に向けて反射される。そこから、診断光信号D1は、ビームスプリッタ24によってガルバノメータシステム26に反射され、そこで、重合光信号12aと共に構築面30上に操舵される。診断光信号D1は、図1で12a1とラベル付けされている重合光信号12aの一部と共に構築面30から反射されて診断サブシステム32に戻り、そこでカメラ38によって撮像される。カメラ38は、以下の段落で述べるように、構築面30での画像を表すデジタル情報を、分析のために電子コントローラにリアルタイムで提供することができる。レーザ光信号36aは、動作前の較正手順中に有用であり、構築面30上の様々なX/Yの場所で最適な焦点を維持するために診断焦点制御ミラー42を位置決めする必要がある最適なX/Yの場所を決定するのに役立つ。この特徴については、以下の段落でさらに論じる。
【0028】
したがって、図1に示されるシステム10は、2つの異なる光路を提供する:光プロジェクタ12aからの光信号12aが構築面30に進む、符号P1でラベル付けされる第1の光路と、光信号12aの小さな反射部分、それは部分12a1である、が診断サブシステム32に進み戻る、参照番号52でラベル付けされる第2の光路とである。光路52は、部分的にパスP1に重なっているが、これはシステム動作には全く影響を及ぼさない。
【0029】
フラッド照明源34は、使用されているフォトレジスト材料の重合を引き起こす波長の範囲外の光信号を提供する。一実施形態におけるフラッド照明信号34aのために選択される波長は、約630nmである(すなわち、フォトレジスト材料の重合を引き起こす波長405nmよりも十分に長い)。監視目的で構築エリアを照明するために使用される特定の波長は、光重合性樹脂の活性化帯域の外である必要があることを理解されたい。多くの一般的なUVにより活性化される樹脂では、630nmのLEDは、波長範囲の十分に外である。また、800nmも、活性化波長の十分に外にある別の一般的なLED範囲である。したがって、例えば、光重合のために365nmで動作するシステムは、波長630nmのフラッド照明信号、または任意選択で波長800nmのフラッド照明信号を使用することができる。
【0030】
レーザ36は、光重合帯域外の波長を有し、一実施形態では例えば約630nmでよい。一実施形態では、シングルモードファイバにファイバ結合される。ファイバ出力は、光学系を介して405nmの重合光の平面に集束される。このようにして、レーザスポットの最適な焦点位置を使用して、レーザの非重合波長を用いて、最良な焦点の光重合面を位置特定する。
【0031】
診断焦点制御レンズ42は、光信号12aが構築面30上で照明しているスポットを撮像するために、可動ステージ40を使用して移動される。光レーザ信号36aは、較正動作中に構築面30に関して知られているZ軸の場所に基準点を確立するために使用される。このZ軸の場所は、制御ソフトウェア20による使用のためにメモリ18に記憶することができる。診断焦点レンズ42を使用して、光信号12aが作用している構築面30上のスポットを撮像することによって、レーザ36は焦点チェックを提供して、重合光信号12aが構築面30に当たるときにその最適な焦点を維持するためにコリメータ14がどこに(すなわち、構築面30に対してどのZ軸の場所に)移動されるかを正確に決定するのを助ける。この目的のために、システム10の較正および試験中にルックアップテーブルを作り、システム10のリアルタイム使用中に電子制御システム10およびソフトウェア制御モジュール20によって使用するために、メモリ18に記憶することができる。ルックアップテーブルは、コリメータが構築面30上の各特定のX/Yの場所で光信号12aの最適な焦点を実現するために重合光信号12aが構築面30でのすべてのX/Y点に向けて走査されたときに関する、コリメータ14(および任意選択で診断焦点制御レンズ42)のZ軸位置値のテーブルでよい。
【0032】
システム10の独特の特徴は、ガルバノメータシステム26の走査レンズ側(すなわち「下流」)への開口絞り27の配置である。これにより、集束レンズ28に関して一貫した瞳孔位置が得られ、集束レンズ28の設計が大幅に容易になり、性能が大幅に改善する。開口絞り27がガルバノメータミラー26aおよび26bの「上流」に位置決めされるとき、ガルバノメータミラー26aおよび26bがXおよびY軸に沿って走査するにつれて、集束レンズ28(またはfθレンズ)に与えられた瞳孔が旋回される。これにより、集束レンズ28の設計がさらに難しくなり、一般により劣った性能をもたらす。しかし、ガルバノメータシステム26の下流側に開口絞り27を置くことの1つの結果は、口径食なしですべての画角に対応するために、コリメータ14がわずかにより大きな重合光ビーム12a直径を供給することができることである。しかし、コリメータ14の設計は、コリメータが中継するフィールドが小さい(すなわち、光プロジェクタ12のフィールド(例えばDMDフィールド。DMDは通常、わずか1cmx1cm程度のオーダーである)とほぼ同じである)ので、集束レンズ28の設計(またはfθレンズの設計)よりもはるかに容易に決定される。つまり、開口絞り27をガルバノメータミラー26a、26bの下流側に移動させることにより、システム10全体の設計のコリメータ14部分と集束レンズ28部分との間で設計の負担がより均等に分割される。この構成のさらなる結果は、瞳孔(すなわち、開口絞り27の開口部)が実際には光でわずかにオーバーフィルしているため、光プロジェクタ12からのUV重合光信号12aの光の一部が捨てられることである。しかし、これは、集束レンズ28の設計を劇的に改善し、システム10全体の解像度を改善できるという前述の重要な利点を考慮すると、最小限の欠点である。
【0033】
ガルバノメータシステム26の下流側に開口絞り27を有することに関連して、ガルバノメータミラーセットは通常、入射側および出射側とラベル付けされることを理解されたい。出射側のガルバノメータミラー(これは図1のミラー26aとなる)は、典型的には、第1のガルバノメータミラーによる光ビームの旋回に対応するために、入射側のガルバノメータミラー(すなわち図1のガルバノメータミラー26a)よりもわずかに大きい。開口絞り27がガルバノメータシステム26の下流側に設置された状態では、ガルバノメータシステム26を「通常の」使用法とは「逆さ」に使用することが有利になった(すなわち、コリメータ14の隣り側でのより大きなガルバノメータミラー26a)。ガルバノメータミラーセット26aおよび26bが「逆さ」で使用されなかった場合、システム10においてはるかに小さい開口部が使用されるか、または開口絞り27がガルバノメータシステム26のコリメータ14側に設置され、これは、上述したように、集束レンズ28の設計をより困難にすることになる。
【0034】
システム10などの「テッセレーションされる(tessellated)」システムは、光プロジェクタ12によって生成される多くの高解像度画像投影による構築面30にわたる走査を含むことを理解されたい。これらの多くの画像投影は、モザイクパターンで走査され、または「テッセレーションされ」、多くの個々の画像の集合体であるはるかに大きな画像を形成する。任意の場所に関する最良な画像を、XおよびY空間の場所との両方の観点から構築空間にマッピングすることができ;ここで、画像はmm(ミリメートル)単位で投影されることが望ましく、コリメータ14および/または集束レンズ28に関する焦点位置決めの正確なZ軸空間の場所は、構築面30上の各X/Yの場所について記される。したがって、較正プロセス中、これは(手動でまたは別個の電動式ステージを介して)移動されるカメラ38を用いてマッピングされることがあり、カメラが、正確な/所望のZ軸の場所、典型的には構築エリアの中心に集束される。コリメータ14が能動的に調整されると、Z軸に沿ったコリメータの場所と、XおよびYガルバノメータミラー対(すなわち要素26aおよび26b)の位置とが記録される。画質は、MTF(変調伝達関数)に関するライン対測定を含む様々なパターンの投影によって評価される。ここで、カメラ38は、自動手段によって、または手動で、構築面30のエリア全体にわたって並進される。このようにして、コリメータ14および/または集束レンズ28のZ軸焦点位置(mm単位)と共に、X、Yガルバノメータミラー26aおよび26bへの正確な電圧が、構築面30内の所望のX/Y位置に関して記録される。これにより、システム10が動作中に使用するための、例えば上述したルックアップテーブルの形式での補正ファイルの生成が可能になる。したがって、システムの歪みおよび/または特異性がマッピングされて補正される。このようにして、補正ファイルが測定され、記録され、次いでシステム10の最良の性能(すなわち、構築面30上の各X/Yの場所における重合光信号12aの最良の焦点)を実現するために利用され、印刷される3Dオブジェクトのモデルへの事前補正を適用することができる。
【0035】
上述した技法は、システム10の診断レッグセクション52をセットアップして適格性を確認するために使用することもできる。カメラ38は、ステージ上のカメラターゲットを用いて、または構築面30のエリア全体をカバーする静的ターゲットに集束させることによって、フィールド全体に集束される。このようにして、診断光信号D1が構築面上の所与のX/Yの場所にあると決定されたときに、診断焦点制御ミラー42に関する特定のX/Yの場所を記録することができる。
【0036】
上記の実施形態では大面積投影マイクロステレオリソグラフィ(LAPuSL)システムを形成するシステム10は、さらに、2つの別個のサブシステムを組み込むと考えることができる:重合が生じる構築面30上に重合光信号12aの光を投影/撮像するための投影セクションまたは投影レッグと、重合光学系と同じビームパスに部分的に沿って構築面30を撮像する診断セクション(診断サブシステム32)または「診断レッグ」とである。これは「共線(co-linear)診断」と呼ばれることがある。診断は共線的である、すなわち、投影構築面30まで、観察、診断、および撮像する投影光学系と同じビームパス上で診断が行われて進むので、それらは、投影重合光信号12aに効果的に「乗る(ride along)」と言うことができる。これにより、構築面への重合光信号12aの投影と同時に構築面30の監視が可能になる。
【0037】
図1での診断レッグ52は、典型的には、図1に示されるビームスプリッタ24など何らかの光学系を介して、または任意選択でダイクロイックミラーもしくは他の適切な要素によって、投影レッグP1に接続される。しかし、システム10は、走査メカニズムの上流に位置決めされたそのような結合光学系の使用に限定されない。同様に、システム10は、ガルバノメータ走査ミラー対の使用に必ずしも限定されず、走査多面鏡システム、リズレープリズム対、音響光学または電気光学変調システムなどの他の光学走査サブシステムを使用することもできる。しかし、本明細書で述べるシステム10の利点は、診断レッグ52と投影レッグP1とが共線上にあり、構築面30上の同じX/Y位置に進む間に、ガルバノメータシステム26のスキャナから同じ角度偏向を受け、集束光学系を通過することである。そして、この特徴により、散乱、反射、蛍光、または任意の他のメカニズムにより作られる構築面30からの光を診断サブシステム32のカメラ38によって観察することが可能になる。
【0038】
診断レッグ52は、通常の印刷実行のためのシステム10のセットアップを支援し、印刷実行が行われている間に構築面30をリアルタイムで観察および監視し、印刷実行が完了した後に印刷またはシステム10の性能の態様を観察または診断するために、能動的にも受動的にも利用することができる。「能動」動作と「受動」動作へのシステム10の診断機能の分離は、具体的な例によってさらに理解および把握することができよう。能動的な診断の一例は、異なる焦点位置を観察するため、または異なる波長を補償するために、診断の焦点を能動的に制御することである。別の例は、第2の波長の光フラッド信号を投影して、構築面30を非重合光でフラッド照明することである。構築面30から反射するこの光は、カメラ38によって観察することができるが、カメラシステムのみによって観察されることに限定されない。しかし、カメラまたは他の適切な撮像デバイスが使用される場合、この第2の波長帯域で、高い忠実度で構築面30を解像することができる。さらに別の例は、構築面30内の部分の蛍光を誘発するために第2の波長の光信号を投影することである。次いで、構築面30からの蛍光を、限定はしないが例えばカメラシステムによって観察することができ、カメラシステムは次いで、高い忠実度で構築面30からの蛍光を解像することができる。さらに別の例は、重合光によって(すなわち重合光信号12aによって)誘発された蛍光を観察することである。さらに別の例は、光ビームを小さなスポットに投影し、正確な構築面位置を位置特定するための基準として機能するように構築面に集束されるように調整されるレーザを使用することである。これは、システム10の初期セットアップ/較正のために、および構築プロセス中に行うことができる。さらに別の例は、初期セットアップ中にも、部品製造時の構築プロセス中にも、共線カメラ38を用いて投影レッグ52からの重合光を観察することである。
【0039】
受動的診断用途の例も同様に多数ある。1つには、カメラ38は、高い忠実度で構築エリア30を撮像するように設定することができる。次いで、これを使用して、構築基板の初期位置を構築面30に設定し、進行中の構築を観察し、または前述したフラッド照明光で構築エリア内の部分を観察することができる。受動的診断の別の例は、焦点についてのレーザスポットの観察、蛍光の観察および監視である。これらの例では、カメラ38は、システム10の診断および全体的なセットアップに不可欠であり重要である。受動診断のさらに別の例は、例えば異なる波長で光信号を撮像するために、複数のカメラを使用することができることである。さらに、構築面30で作られた画像の様々な態様の観察を向上させるために、様々な種類のフィルタを能動的にまたは恒久的に採用することができる。例えば、フラッド照明は、重合光と同時にオンにすることができるが、フラッド照明された光は、高強度の重合光に圧倒されることがあり、カメラ画像内では区別できないことがある。これに対応するために、フィルタをカメラ内に能動的に位置決めして重合光を遮断することができ、それにより、構築面30上のフラッド照明光のみをカメラによって観察できるようにする。
【0040】
したがって、本システム10は、構築面30上のあらゆるX/Y位置について最適な焦点位置(すなわち、最適な光学構成)を決定し記憶することができる。最適な焦点位置は、事前に測定して、例えばルックアップテーブル、スプレッドシート、または他の形式のデータファイルに記憶することができる。上で説明したように、システム10は、リアルタイム診断を使用して構築プロセスを監視し、必要に応じてオンザフライで焦点位置を調整することができる。しかし、このリアルタイム焦点位置調整機能は、必ずしもシステム10のすべての用途に必要なわけではなく、それでもシステム10はこの機能を提供しており、いくつかの用途ではそのようなリアルタイム調整機能は依然として有利である、および/または必要とされることが予想される。
【0041】
また、構築面30上の任意のX/Y位置に関する最適な焦点位置を決定し選択することは、一般に、構築面上の各特定のX/Y位置における最高のコントラストの画像位置を決定し選択することと考えることができることも理解されよう。これは重要であり、システム10の主要な特徴である。通常、投影された画像は、例えば画像全体が一度に投影される映画館での大スクリーンに投影される画像のように、その投影エリア全体にわたって良好である(すなわち鮮明な焦点を有する)必要があることが理解されよう。これには光学画質の妥協が伴い、したがって、画像のすべてのエリアが「十分に良好な」鮮明さ/焦点で投影される。上記の映画館の例では、スクリーンに投影されている画像の異なるX/Y位置での焦点/鮮明さの相違や欠陥を客が解像できないので、これで十分である。しかし、非常に大きいエリアにわたって最高の解像度(すなわち回折限界に近い)を望む場合、これを実現するのは非常に難しくなり高価なになる。
【0042】
上述したシステム10およびその光学系は、焦点位置をほとんどまたは全く考慮せずに、構築面30のX/Yエリア全体にわたって最良の画像が作り出されることを保証する。通常、焦点は、典型的には、光学システムで優先される第一の特徴または品質である。しかし、それを無視し、その代わりに、焦点に関係なく最良の画像を作成する場合、妥協する必要はなく、大きいエリアにわたってはるかに良好な画像を作り出すことができる。システム10は、大きな投影層を多くの別個のより小さいエリアの投影に効果的に「細分化」することによってこれを実現する。対照的に、映画館の例では、スクリーンに投影されている画像の異なる部分を異なる形で調整することは可能でなく;むしろ、画像のすべてのエリアを一度に1回の動作で調整する必要がある。システム10はこの制限をなくし、画像が投影されているエリア全体にわたって異なるX/Yの場所に関して焦点を調整できるようにする。別個のX/Yの場所でのこれらのより小さい投影はそれぞれ、構築面30上の各X/Yの場所で必要に応じて焦点を調整することによって画像全体の品質を最適化する機会となる。
【0043】
その結果、システム10およびその光学系は、大きな投影エリア全体(例えば構築面全体)にわたって、システム10が提供する動的調整機能を有する典型的な従来技術のシステムで実現可能なものよりも大幅に向上した画像解像度を提供する。従来技術のシステムは、構築面上の異なる別個のX/Yの場所に関する「サブイメージ」を投影し、次いでそれらをモザイクのようにともに接続してより大きなパターンにすることができないので、この機能を提供しない。したがって、システム10は、大きいエリアにわたって高解像度を提供することができ、画像全体のすべてのX/Yの場所で集束が最適化される。
【0044】
図2を参照すると、システム10を使用して行うことができる主な動作を示すフローチャート100が示されている。動作102で、構築面30上の特定のX/Yの場所が動作のために選択される(選択は、典型的には電子制御システム16によって行われる)。動作104で、位置決めサブシステム22によって、コリメータ14に関するZ軸焦点補正位置信号が決定され適用されて、コリメータおよび/または集束レンズをZ軸に沿って位置決めし、現在のX/Yの場所で最良の焦点を実現する。同時に(または実質的に同時に、またはその後、または場合によっては動作104の前に)、動作106で、診断焦点制御レンズ42の位置決めに使用される位置信号が決定され適用され、診断焦点制御レンズ42を位置決めして、構築面30上の選択されたX/Yの場所で生じる重合作用を観察する。動作108で、カメラ38を使用して構築面30上のX/Yの場所で生じる作用を観察しながら、構築面30が重合光信号12aと診断光信号D1との両方で同時にまたは実質的に同時に照明される。この例では、カメラ38を使用するこの観察/監視アクションはリアルタイムで行われるが、リアルタイムで行われる必要はない。動作110では、重合作用が完了したかどうかを決定するためのチェックが行われる。このチェックの答えが「いいえ」の場合、動作108が継続する。動作110でのチェックで「はい」の答えが得られた場合、構築面30全体に関する走査が完了したかどうかを決定するためのチェックが行われる。このチェックで「いいえ」の答えが得られた場合、動作114に示されるように、構築面上の次のX/Yの場所が動作のために選択され、動作104から112が繰り返される。動作112でのチェックが、構築面30の走査が完了したことを示す場合、システム10を使用して製造されている部分のその特定の層について動作が終了する。
【0045】
実施形態の上記の説明は、例示および説明を目的として提供されている。網羅的であること、または本開示を限定することは意図されていない。特定の実施形態の個々の要素または特徴は一般に、その特定の実施形態に限定されず、適用可能な場合には、特に図示または説明されていなくても、相互に交換可能であり、選択された実施形態で使用することができる。これらは、様々な方法で変更することもできる。そのような変更は本開示からの逸脱とみなされるべきではなく、そのような修正はすべて本開示の範囲内に含まれることが意図される。
【0046】
例示的実施形態は、本開示が完全なものとなり、当業者に範囲が十分に伝わるように提供される。本開示の実施形態を完全に理解できるように、特定の構成要素、デバイス、および方法の例など、多くの具体的な詳細が説明されている。具体的な詳細を採用する必要はなく、例示的実施形態を多くの異なる形態で具現化することができ、いずれも本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことが当業者には明らかであろう。いくつかの例示的実施形態では、よく知られているプロセス、よく知られているデバイス構造、およびよく知られている技術については詳細に説明しない。
【0047】
本明細書で使用される専門用語は、特定の例示的実施形態を説明することのみを目的としており、限定は意図されていない。本明細書で使用するとき、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」、および「その(the)」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数形も含むことが意図されることがある。「備える」、「備えている」、「含んでいる」、および「有している」という用語は包括的であり、したがって、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。本明細書で説明する方法ステップ、プロセス、および動作は、実施の順序として特に識別されていない限り、論じられたまたは図示された特定の順序での実施を必ずしも必要としないものと解釈すべきである。追加または代替ステップを採用することもできることを理解されたい。
【0048】
要素または層が別の要素または層「の上に」ある、「に係合されて」いる、「に接続されて」いる、または「に結合されて」いると言うとき、それは、他の要素または層の直接上にある、他の要素または層に、係合されている、接続されている、または結合されていることも、介在する要素または層が存在することもある。対照的に、ある要素が別の要素または層「の直接上に」ある、「に直接係合されて」いる、「に直接接続されて」いる、または「に直接結合されて」いると言うとき、介在する要素または層が存在しないことがある。要素間の関係を説明するために使用される他の単語も同様に解釈すべきである(例えば、「間」と「間に直接」、「隣接」と「直接隣接」など)。本明細書で使用するとき、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上のあらゆる組合せを含む。
【0049】
本明細書では、第1、第2、第3などの用語を使用して、様々な要素、構成要素、領域、層、および/またはセクションを説明することがあるが、これらの要素、構成要素、領域、層、および/またはセクションはこれらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の領域、層、またはセクションから区別するためにのみ使用されることがある。本明細書で使用するとき、「第1」や「第2」などの用語、および数値を表す他の用語は、文脈によって明確に示されていない限り、シーケンスや順序を示唆するものではない。したがって、例示的実施形態の教示から逸脱することなく、以下で論じる第1の要素、構成要素、領域、層、またはセクションを第2の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと呼ぶこともできる。
【0050】
図に示されているようなある要素または特徴と別の要素または特徴との関係を説明するために、本明細書では、説明を容易にするために「内側」、「外側」、「下」、「下方」、「下側」、「上方」、「上側」などの空間的に相対的な用語が使用されることがある。空間的に相対的な用語は、図に示された向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを包含することが意図されていることがある。例えば、図中のデバイスが裏返されると、他の要素または特徴の「下方」または「下」として説明されていた要素は、他の要素または特徴の「上方」に向けられることになる。したがって、「下方」という例示的な用語は、上方と下方との両方の向きを包含することができる。デバイスは他の向き(90度回転または他の向き)でもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な表現はそれに応じて解釈される。
【0051】
本開示の様々な実施形態の記載
実施形態1:走査投影ステレオリソグラフィを行うためのシステムであって:構築面で光重合性樹脂または光重合性材料の重合を開始する重合光信号を生成するように構成された光プロジェクタと;重合光信号をコリメートし集束させるための光学系サブシステムであって、構築面での重合光信号の焦点を最適化するように構築面に対して可動である、光学系サブシステムと;光学系サブシステムから受信した重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に向けるように構成された光走査サブシステムと;構築面に対して選択された場所に光学系サブシステムを位置決めするための位置決めサブシステムであって、選択された場所が、構築面上の特定の選択されたX/Yの場所での重合光信号の集束を最適化するように選定される、位置決めサブシステムとを備える、システム。
【0052】
実施形態2:光学系サブシステムがコリメータを備える、請求項1に記載のシステム。
【0053】
実施形態3:光学系サブシステムが集束レンズを備える、請求項1に記載のシステム。
【0054】
実施形態4:光学系サブシステムがコリメータおよび集束レンズを備える、請求項1に記載のシステム。
【0055】
実施形態5:光学系サブシステムが集束レンズを含み、集束レンズが、構築面上の特定の選択されたX軸およびY軸の場所に重合光信号を集束させるために、重合光信号の進行方向に対して光走査サブシステムの下流で構築面の上流に配設される、請求項1に記載のシステム。
【0056】
実施形態6:構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所で生じる重合作用を光学的に監視するように構成された診断サブシステムをさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【0057】
実施形態7:重合光信号のパスに配設された光学構成要素であって、当該光学構成要素を通しての重合信号の通過を可能にするための光学構成要素と;光学構成要素から反射された重合光信号の一部を受信することによって、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所で生じる重合作用を光学的に監視するように構成された診断サブシステムとをさらに備え;光学構成要素が、構築面から反射された重合光信号の反射部分を当該光学構成要素を通して診断サブシステムに向け直すことを可能にする、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【0058】
実施形態8:診断サブシステムが、部品の形成中に構築面で生じる重合を観察するために、構築面から戻る光信号を撮像するための1つ以上のカメラを含む、請求項6または7に記載のシステム。
【0059】
実施形態9:診断サブシステムが、光学フラッド照明信号を作り出すためのフラッド照明源をさらに含み、光学フラッド照明信号が、構築面にフラッド照明光をフラッド照射するために、光学構成要素を通され、光走査サブシステムによって構築面に走査され、フラッド照明光が、構築面で光重合樹脂の重合を開始できない、請求項6から8のいずれか一項に記載のシステム。
【0060】
実施形態10:診断サブシステムが、構築面に関する基準場所を決定することを支援するために、構築面上に向けられたレーザ光信号を提供するように構成されたレーザをさらに含む、請求項6から9のいずれか一項に記載のシステム。
【0061】
実施形態11:光フラッド照明信号とレーザ光信号とが結合されて、診断光信号を形成し、診断サブシステムが、診断サブシステムから診断光信号を受信し、診断光信号を診断焦点制御レンズに向けるための診断焦点制御レンズをさらに含み、診断焦点レンズが、診断光信号を光学構成要素に向けるようにさらに構成され、光学構成要素が、診断光信号を光走査サブシステムに向け直し、次に光走査サブシステムが、重合光信号が向けられているのと同じX軸およびY軸の場所で構築面上に診断光信号を走査する、請求項10に記載のシステム。
【0062】
実施形態12:診断サブシステムが、重合光信号が進む光路内に光学構成要素によって診断光信号が向けられるように、診断焦点制御レンズを制御可能に位置決めするための可動ステージまたは電動光学アセンブリのうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【0063】
実施形態13:光走査サブシステムがガルバノメータサブシステムを備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
【0064】
実施形態14:ガルバノメータサブシステムが、構築面上の特定の選択されたX軸およびY軸の場所に、XおよびY軸に沿って重合光信号を走査するように構成された第1および第2の走査ミラーを備える、請求項13に記載のシステム。
【0065】
実施形態15:光フラッド照明信号が、光重合性樹脂または光重合性材料の重合を引き起こすことができる波長帯域の外の波長を有する第1の光信号を備え、レーザ光信号が、光重合性樹脂または光重合性材料の重合を引き起こすことができる波長帯域の外の波長を有する第2の光信号を備える、請求項10に記載のシステム。
【0066】
実施形態16:光プロジェクタが、空間光変調器またはデジタルマイクロミラーデバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項1から15のいずれか一項に記載のシステム。
【0067】
実施形態17:構築面上に投影される重合光信号の直径を画定するために、光走査サブシステムと集束レンズとの間に配設された開口絞り構成要素をさらに備える、請求項5に記載のシステム。
【0068】
実施形態18:走査投影ステレオリソグラフィを行うためのシステムであって、構築面でフォトレジスト材料の重合を開始する重合光信号を生成するように構成された光プロジェクタと、重合光信号をコリメートするためのコリメータ、および重合光信号を集束させるための集束レンズシステムであって、コリメータまたは集束レンズシステムのうちの少なくとも一方が、構築面での重合光信号の焦点を最適化するために構築面に対する軸に沿った移動によって調整可能である、コリメータおよび集束レンズシステムと、コリメータおよび集束レンズシステムから受信した重合光信号を、構築面上の選択されたX軸およびY軸の場所に向けるように構成された光走査サブシステムと、重合光信号を構築面上の選択されたX軸の場所およびY軸の場所に集束させるために、光プロジェクタからの重合光信号の進行方向に対して、光走査サブシステムの下流で構築面の上流に配設された集束レンズと、コリメータまたは集束レンズの少なくとも一方をZ軸に沿った選択された場所に位置決めするための位置決めサブシステムであって、選択された場所が、構築面上での特定の選択されたX軸の場所およびY軸の場所での重合光信号の集束を最適化するように選定される、位置決めサブシステムと、部品の形成中に構築面で生じる重合を観察するために、構築面から反射された重合光信号の一部を撮像するためのカメラを含む診断サブシステムとを備える、システム。
【0069】
実施形態19:集束レンズが、システムの最適な焦点/性能の位置を位置特定するために並進され、最適な焦点/性能が、構築面上の各特定のX軸およびY軸の場所での最も高いコントラストの画像位置によって表される、請求項18に記載のシステム。
【0070】
実施形態20:信号スプリッティング要素であって、重合光信号が第1の方向で第1の光路に沿って構築面に向かって進むときに当該信号スプリッティング要素を通して重合光信号を通過させ、第1の方向とは反対の第2の方向で、診断サブシステムのカメラに向けて重合光信号の一部を反射するための信号スプリッティング要素をさらに備える、請求項18または19に記載のシステム。
【0071】
実施形態21:診断サブシステムが:レーザ光信号を生成するためのレーザと;レーザ光信号を光走査サブシステムによって構築面に向けておよび構築面上に操舵することができるように、レーザ光信号を信号スプリッティング要素上に操舵するための診断焦点制御レンズと;レーザ光信号を信号スプリッティング要素に向けるのを支援するために、診断焦点制御レンズを移動させるための可動ステージとを含む、請求項18から20のいずれか一項に記載のシステム。
【0072】
実施形態22:診断サブシステムが、フラッド照明光信号を生成するためのフラッド照明源であって、フラッド照明信号が、診断集束レンズによって信号スプリッティング要素に向けて操舵され、信号スプリッティング要素が、後で構築面上に走査されるようにフラッド照明光信号を光走査サブシステムに向けて反射する、フラッド照明源をさらに含む、請求項18から21のいずれか一項に記載のシステム。
【0073】
実施形態23:走査投影ステレオリソグラフィを行うための方法であって、重合光信号を構築面に向けて投影することであって、重合光信号が、構築面に位置特定された光重合性樹脂または光重合性材料の重合を開始することができる、ことと、重合光信号を、構築面上の選択されたXおよびY軸の場所に走査することと、重合光信号が光走査サブシステムに到達する前に、重合光信号をコリメートし集束させることと、重合光信号が光走査サブシステムに到達する前に、光学系サブシステムの位置を調整することと、重合光信号が構築面上の特定のX軸およびY軸の場所に到達したときに、重合光信号の焦点を最適化することとを含む、方法。
【0074】
実施形態24:コリメートすることまたは集束させることが、コリメータまたは集束レンズのうちの少なくとも1つを使用することを含む、請求項23に記載の方法。
【0075】
実施形態25:構築面で重合光信号の動作を監視することをさらに含む、請求項23または24に記載の方法。
【0076】
実施形態26:構築面で重合光信号の動作を監視することが、診断サブシステムを使用して、構築面での重合光信号の動作をリアルタイムで監視することを含む、請求項25に記載の方法。
図1
図2
【国際調査報告】