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特表2024-515767デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B60G 7/04 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
B60G7/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565573
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 IL2022050425
(87)【国際公開番号】W WO2022229953
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/179,815
(32)【優先日】2021-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520512878
【氏名又は名称】リー・オートモーティブ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】REE AUTOMOTIVE LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サーデス,アヒシャイ
(72)【発明者】
【氏名】デケル,ラン
(72)【発明者】
【氏名】ゴールデンスタイン,ゾーハル
(72)【発明者】
【氏名】メイア,ラン
(72)【発明者】
【氏名】ギュリー,イド
【テーマコード(参考)】
3D301
【Fターム(参考)】
3D301AA48
3D301AB17
3D301BA02
3D301BA03
3D301BA17
3D301BA20
3D301DA08
3D301DA33
3D301DA45
3D301DA51
3D301DB20
3D301DB22
3D301DB25
(57)【要約】
サブフレームと、前記サブフレームに接続され、第1のアーム軸を中心として前記サブフレームに対して回転可能な第1のアームであって、前記第1のアームに接続されたときに第1の車輪が回転する中心である第1のアクスル軸を有する第1のアームと、前記サブフレームに接続され、第2のアーム軸を中心として前記サブフレームに対して回転可能な第2のアームであって、前記第2のアームに連結されたときに第2の車輪が回転する中心である第2のアクスル軸を有する第2のアームと、前記第1のアームと前記第2のアームとを相互接続するピストンアセンブリを備えるサスペンションシステムであって、前記ピストンアセンブリは、前記第1のアクスル軸と前記第2のアクスル軸との間の距離を制御するために前記ピストンアセンブリの長さを制御可能に増減させるようになっているサスペンションシステムと、を備える、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブフレームと、
前記サブフレームに接続され、第1のアーム軸を中心として前記サブフレームに対して回転可能な第1のアームであって、前記第1のアームに接続されたときに第1の車輪が回転する中心である第1のアクスル軸を有する第1のアームと、
前記サブフレームに接続され、第2のアーム軸を中心として前記サブフレームに対して回転可能な第2のアームであって、前記第2のアームに連結されたときに第2の車輪が回転する中心である第2のアクスル軸を有する第2のアームと、
前記第1のアームと前記第2のアームとを相互接続するピストンアセンブリを備えるサスペンションシステムであって、前記ピストンアセンブリは、前記第1のアクスル軸と前記第2のアクスル軸との間の距離を制御するために前記ピストンアセンブリの長さを制御可能に増減させるようになっているサスペンションシステムと、
を備える、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ。
【請求項2】
前記ピストンアセンブリは、前記アセンブリが車両プラットフォームに組み立てられたときに地面に対する前記サブフレームの高さを制御するために、前記ピストンアセンブリの長さを制御可能に増減させる、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記ピストンアセンブリは、前記第1のアームおよび前記第2のアームの互いに対する相対運動を制御する、請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記ピストンアセンブリは、前記サブフレームに対する前記第1のアームおよび前記第2のアームの相対運動を制御する、請求項1~3のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記第1のアーム軸、前記第1のアクスル軸、前記第2のアーム軸、および前記第2のアクスル軸は、互いに実質的に平行である、請求項1~4のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ピストンアセンブリは、前記第1のアクスル軸および前記第2のアクスル軸に対して垂直である、請求項1~5のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のアーム軸は前記第2のアーム軸と一致する、請求項1~6のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記ピストンアセンブリ、前記第1のアームおよび前記第2のアームは、前記サブフレームの同じ側に配置される、請求項1~7のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
(i)前記ピストンアセンブリ、ならびに(ii)前記第1のアームおよび前記第2のアームは、前記サブフレームの互いに対して対向する側に配置される、請求項1~7のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のアームと前記サブフレームとの間に接続された運動抑制器を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記第2のアームと前記サブフレームとの間に接続された運動抑制器を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記ピストンアセンブリおよび前記運動抑制器は、前記サブフレームの同じ側に配置される、請求項10または11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記ピストンアセンブリおよび前記運動抑制器は、前記サブフレームの互いに対して対向する側に配置される、請求項10または11に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記ピストンアセンブリは、
ハウジングと、
第1のピストンヘッドを有する第1のピストンと、第2のピストンヘッドを有する第2のピストンであって、前記第1のピストンヘッドおよび前記第2のピストンヘッドは前記ハウジング内に配置され、前記ハウジング内に第1の流体チャンバ、第2の流体チャンバ、および第3の流体チャンバを形成する、第1のピストンおよび第2のピストンと、
前記ハウジング内で前記第1のピストンヘッドと前記第2のピストンヘッドとの間に配置されたばねと、
を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のピストンは前記第1のアームに接続され、前記第2のピストンは前記第2のアームに接続される、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記サスペンションシステムは、
前記第1の流体チャンバ、前記第2の流体チャンバ、または前記第3の流体チャンバのうちの少なくとも1つに流体を交互に導入し、そこから流体を排出するための流体ポンプと、
前記流体ポンプを動作させるコントローラと、
を備える、請求項14または15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記コントローラは、前記流体ポンプを動作させて前記ばねのばね定数を制御する、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記コントローラは、前記流体ポンプを動作させて、前記ピストンアセンブリの長さおよび前記第1のアクスル軸と前記第2のアクスル軸との間の距離を制御する、請求項16または17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記ピストンアセンブリは、
前記第1のアームに接続されたハウジングと、
前記ハウジング内に配置された第1のばね荷重部材および第2のばね荷重部材であって、互いに平行であり、前記第2のアームに接続されている、第1のばね荷重部材および第2のばね荷重部材と、
を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記第1のばね荷重部材および前記第2のばね荷重部材のばねは、前記第1のアクスル軸と前記第2の軸アクスルとの間の距離を設定するために予荷重される、請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記第1のばね荷重部材および前記第2のばね荷重部材の各々は、ショックアブソーバを備える、請求項19または20に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記サスペンションシステムは、
前記ハウジングに液体を交互に導入し、そこから液体を排出するための液体ポンプと、
前記液体ポンプを動作させるコントローラと、
を備える、請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記コントローラは、前記液体ポンプを作動させて、前記ピストンアセンブリの長さおよび前記第1のアクスル軸と前記第2の軸アクスルとの間の距離を制御する、請求項22に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記ピストンアセンブリは、
第1のチャンバと、第2のチャンバと、を含むハウジングと、
前記第1のチャンバ内に配置され、前記第1のアームに接続された第1のピストンと、
前記第2のチャンバ内に配置され、前記第2のアームに接続された第2のピストンと、を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記第1のピストンは、ばね荷重ピストンである、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記サスペンションシステムは、前記ハウジングの前記第1のチャンバと流体連通するアキュムレータを備え、前記アキュムレータは、加圧ガスを備える、請求項24または25に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記サスペンションシステムは、前記ハウジングの前記第1のチャンバと流体連通する2つ以上のアキュムレータを備え、前記アキュムレータの各々は、他のアキュムレータ内のガスとは異なる圧力値に加圧されたガスを備える、請求項24または25に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記サスペンションシステムは、
前記ハウジングの前記第2のチャンバに液体を交互に導入し、そこから液体を排出するための液体ポンプと、
前記液体ポンプを動作させるコントローラと、
を備える、請求項24~27のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記コントローラは、前記液体ポンプを作動させて、前記ピストンアセンブリの長さおよび前記第1のアクスル軸と前記第2の軸アクスルとの間の距離を制御する、請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記サスペンションシステムは、前記ハウジングと前記第1のアームとを相互接続するダンパを備える、請求項24~29のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記サスペンションシステムは、前記ハウジングと前記第2のアームとを相互接続するダンパを備える、請求項24~30のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項32】
前記ピストンアセンブリは、
ハウジングキャビティを備えるハウジングであって、前記第1のアームに接続されているハウジングと、
前記ハウジングキャビティ内に配置された第1のピストンであって、第1のピストンキャビティを備える第1のピストンと、
前記第1のピストンキャビティ内に配置された第2のピストンであって、前記第2のアームに接続されている第2のピストンと、
を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記サスペンションシステムは、前記ハウジングキャビティと流体連通するアキュムレータを備え、前記アキュムレータは、加圧ガスを備える、請求項32に記載のアセンブリ。
【請求項34】
前記サスペンションシステムは、前記ハウジングキャビティと流体連通する2つ以上のアキュムレータを備え、前記アキュムレータの各々は、他のアキュムレータ内のガスとは異なる圧力値に加圧されたガスを備える、請求項32または33に記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記サスペンションシステムは、
前記第1のピストンキャビティに液体を交互に導入し、そこから液体を排出するための液体ポンプと、
前記液体ポンプを動作させるコントローラと、
を備える、請求項32~34のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記第2のピストンは、前記第1のピストンキャビティに液体を導入し、そこから液体を排出するために、前記第1のピストンキャビティと流体連通する中空チャネルを備える、請求項35に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記コントローラは、前記液体ポンプを作動させて、前記ピストンアセンブリの長さおよび前記第1のアクスル軸と前記第2の軸アクスルとの間の距離を制御する、請求項35または36に記載のアセンブリ。
【請求項38】
前記サスペンションシステムは、前記サブフレームと前記第1のアームとを相互接続するダンパを備える、請求項32~37のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項39】
前記サスペンションシステムは、前記サブフレームと前記第2のアームとを相互接続するダンパを備える、請求項32~38のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項40】
前記第1のアームに接続され、前記第1のアクスル軸を中心として回転可能な第1のコネクタであって、前記第1の車輪に接続する第1のコネクタと、
前記第2のアームに接続され、前記第2のアクスル軸を中心として回転可能な第2のコネクタであって、前記第2の車輪に接続する第2のコネクタと、
を備える、請求項1~39のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項41】
(i)前記第1のコネクタは、第1の操舵軸を中心として前記第1のアームに対して操舵可能であること、または(ii)前記第2のコネクタは、第2の操舵軸を中心として前記第2のアームに対して操舵可能であること、の少なくとも1つである、請求項40に記載のアセンブリ。
【請求項42】
前記第1のアームおよび前記第2のアームは、前記サブフレームに対して操舵軸を中心として操舵可能であり、前記操舵軸は、前記第1のアクスル軸と前記第2のアクスル軸との間に配置される、請求項1~40のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項43】
前記サブフレームに接続されたドライブトレインモータをさらに備え、前記ドライブトレインモータは、前記第1のコネクタまたは前記第2のコネクタの少なくとも1つをそれぞれ前記第1のアクスル軸および前記第2のアクスル軸を中心として回転させる、請求項40に記載のアセンブリ。
【請求項44】
前記第1のアーム軸は、前記第2のアーム軸と一致し、
前記システムは、
前記第1のアーム軸に沿って配置されたドライブトレインシャフトであって、前記ドライブトレインモータに接続されている、ドライブトレインシャフトと、
前記ドライブトレインシャフトの回転を前記第1のコネクタに伝達する変速機と、
を備える、請求項43に記載のアセンブリ。
【請求項45】
前記ドライブトレインシャフトの回転を前記第2のコネクタに伝達する変速機をさらに備える、請求項44に記載のアセンブリ。
【請求項46】
前記変速機は前記それぞれのアーム内に配置される、請求項44または45に記載のアセンブリ。
【請求項47】
前記サスペンションシステムを前記第1のアームに接続するための第1のリンケージと、前記サスペンションシステムを前記第2のアームに接続するための第2のリンケージとを備える、請求項1~46のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項48】
前記第1のリンケージおよび第2のリンケージの各々はロッカーリンクを備える、請求項47に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、車両コーナーアセンブリの分野に関し、より詳細には、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
トラックなどの一部の車両は、2つ以上のデュアルアクスルホイールアセンブリを有することができる。例えば、タンデムアクスル車両は、車両の後部にダブルアクスルホイールアセンブリを有することができる。典型的には、タンデムアクスルは、比較的小径の車輪を有する車輪アセンブリおよび/または比較的低いシャーシ高さを有する車両に使用される。現在のデュアルアクスルホイールアセンブリは、典型的にはかさばり(例えば、車両のシャーシの下のかなりの垂直空間を占める)、および/または車両の両側のデュアルアクスルホイールアセンブリに共有サスペンションを提供する。任意選択的に、車両内のダブルアクスルホイールアセンブリの一部または全部は、駆動アクスルであってもよい。現在の駆動デュアルアクスルホイールアセンブリは、典型的には、複雑でかさばる変速機ユニットを必要とする。通常、現在のデュアルアクスルホイールアセンブリは操縦可能ではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の概要
本発明のいくつかの実施形態は、サブフレームと、サブフレームに接続され、第1のアーム軸を中心としてサブフレームに対して回転可能な第1のアームであって、第1のアームに接続されたときに第1の車輪が回転する中心である第1のアクスル軸を有する第1のアームと、サブフレームに接続され、第2のアーム軸を中心としてサブフレームに対して回転可能な第2のアームであって、第2のアームに接続されたときに第2の車輪が回転する中心である第2のアクスル軸を有する第2のアームと、第1のアームと第2のアームとを相互接続するピストンアセンブリ含むサスペンションシステムであって、ピストンアセンブリが第1のアクスル軸と第2のアクスル軸との間の距離を制御するためにピストンアセンブリの長さを制御可能に増減させるようになっているサスペンションシステムと、を備えるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリを提供することができる。
【0004】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、アセンブリが車両プラットフォームに組み立てられたときに地面に対するサブフレームの高さを制御するために、ピストンアセンブリの長さを制御可能に増減させる。
【0005】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、第1のアームと第2のアームの互いに対する相対運動を制御する。
【0006】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、サブフレームに対する第1のアームおよび第2のアームの相対運動を制御する。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のアーム軸、第1のアクスル軸、第2のアーム軸および第2のアクスル軸は、互いに実質的に平行である。
【0008】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、第1のアクスル軸および第2のアクスル軸に対して垂直である。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1のアーム軸は第2のアーム軸と一致する。
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリ、第1のアームおよび第2のアームは、サブフレームの同じ側に配置される。
【0010】
いくつかの実施形態では、(i)ピストンアセンブリならびに(ii)第1のアームおよび第2のアームは、サブフレームの互いに対して対向する側に配置される。
【0011】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、第1のアームとサブフレームとの間に接続された運動抑制器を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、第2のアームとサブフレームとの間に接続された運動抑制器を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリおよび運動抑制器は、サブフレームの同じ側に配置される。
【0014】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリおよび運動抑制器は、サブフレームの互いに対して対抗する側に配置される。
【0015】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、ハウジングと、第1のピストンヘッドを有する第1のピストンと、第2のピストンヘッドを有する第2のピストであって、第1のピストンヘッドおよび第2のピストンヘッドはハウジング内に配置されてハウジング内に第1の流体チャンバ、第2の流体チャンバ、および第3の流体チャンバを形成する、第1のピストンおよび第2のピストンと、ハウジング内で第1のピストンヘッドと第2のピストンヘッドとの間に配置されたばねと、を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1のピストンは第1のアームに接続され、第2のピストンは第2のアームに接続される。
【0017】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、第1の流体チャンバ、第2の流体チャンバ、または第3の流体チャンバのうちの少なくとも1つに流体を交互に導入し、そこから流体を排出するための流体ポンプと、流体ポンプを動作させるコントローラと、を備える。
【0018】
いくつかの実施形態では、コントローラは、流体ポンプを動作させてばねのばね定数を制御する。
【0019】
いくつかの実施形態では、流体ポンプを動作させて、コントローラは、ピストンアセンブリの長さおよび第1のアクスル軸と第2のアクスル軸との間の距離を制御する。
【0020】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、第1のアームに接続されたハウジングと、ハウジング内に配置された第1のばね荷重部材および第2のばね荷重部材であって、互いに平行であり、第2のアームに接続されている、第1のばね荷重部材および第2のばね荷重部材と、を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1のばね荷重部材および第2のばね荷重部材のばねは、第1のアクスル軸と第2の軸アクスルとの間の距離を設定するために予荷重される。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1のばね荷重部材および第2のばね荷重部材の各々は、ショックアブソーバを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングに液体を交互に導入し、そこから液体を排出するための液体ポンプと、液体ポンプを動作させるコントローラと、を含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、コントローラは、液体ポンプを動作させて、ピストンアセンブリの長さおよび第1のアクスル軸と第2のアクスル軸との間の距離を制御する。
【0025】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、第1のチャンバとおよび第2のチャンバを含むハウジングと、第1のチャンバ内に配置され、第1のアームに接続された第1のピストンと、第2のチャンバ内に配置され、第2のアームに接続された第2のピストンと、を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1のピストンはばね荷重ピストンである。
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングの第1のチャンバと流体連通するアキュムレータを含み、アキュムレータは加圧ガスを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングの第1のチャンバと流体連通する2つ以上のアキュムレータを含み、アキュムレータの各々は、他のアキュムレータ内のガスとは異なる圧力値に加圧されたガスを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングの第2のチャンバに液体を交互に導入し、そこから液体を排出するための液体ポンプと、液体ポンプを動作させるコントローラと、を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、コントローラは、液体ポンプを動作させて、ピストンアセンブリの長さおよび第1のアクスル軸と第2のアクスル軸との間の距離を制御する。
【0030】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングと第1のアームとを相互接続するダンパを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングと第2のアームとを相互接続するダンパを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリは、ハウジングキャビティを含むハウジングであって、第1のアームに接続されているハウジングと、ハウジングキャビティ内に配置された第1のピストンであって、第1のピストンキャビティを含む第1のピストンと、第1のピストンキャビティ内に配置された第2のピストンであって、第2のアームに接続されている第2のピストンと、を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングキャビティと流体連通するアキュムレータであって、加圧ガスを含むアキュムレータを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、ハウジングキャビティと流体連通する2つ以上のアキュムレータを含み、アキュムレータの各々は、他のアキュムレータ内のガスとは異なる圧力値に加圧されたガスを含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、第1のピストンキャビティに液体を交互に導入し、そこから液体を排出するための液体ポンプと、液体ポンプを動作させるコントローラと、を含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、第2のピストンは、第1のピストンキャビティに液体を導入し、そこから液体を排出するために、第1のピストンキャビティと流体連通する中空チャネルを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、コントローラは、液体ポンプを動作させて、ピストンアセンブリの長さおよび第1のアクスル軸と第2のアクスル軸との間の距離を制御する。
【0038】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、サブフレームと第1のアームとを相互接続するダンパを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステムは、サブフレームと第2のアームとを相互接続するダンパを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、第1のアームに接続され、第1のアクスル軸を中心として回転可能な第1のコネクタであって、第1の車輪に接続する第1のコネクタと、第2のアームに接続され、第2のアクスル軸を中心として回転可能な第2のコネクタであって、第2の車輪に接続される第2のコネクタと、を含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、(i)第1のコネクタは、第1の操舵軸を中心として第1のアームに対して操縦可能であること、または(ii)第2のコネクタは、第2の操舵軸を中心として第2のアームに対して操縦可能であること、のうちの少なくとも1つである。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1のアームおよび第2のアームは、サブフレームに対して操舵軸を中心として操縦可能であり、操舵軸は、第1のアクスル軸と第2のアクスル軸との間に配置される。
【0043】
いくつかの実施形態では、サブフレームに接続されたドライブトレインモータを含むアセンブリにおいて、ドライブトレインモータは、第1のコネクタまたは第2のコネクタのうちの少なくとも1つをそれぞれ第1のアクスル軸および第2のアクスル軸を中心として回転させる。
【0044】
いくつかの実施形態では、第1のアーム軸は、第2のアーム軸と一致し、アセンブリは、第1のアーム軸に沿って配置されたドライブトレインシャフトであって、ドライブトレインモータに接続されているドライブトレインシャフトと、ドライブトレインシャフトの回転を第1のコネクタに伝達するための変速機と、を含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、ドライブトレインシャフトの回転を第2のコネクタに伝達するための変速機を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、変速機は、それぞれのアーム内に配置される。
いくつかの実施形態では、アセンブリは、サスペンションシステムを第1のアームに接続するための第1のリンケージと、サスペンションシステムを第2のアームに接続するための第2のリンケージとを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1のリンケージおよび第2のリンケージの各々は、ロッカーリンクを含む。
【0048】
図面の簡単な説明
本発明の実施形態をよりよく理解するために、また、それをどのように実施することができるかを示すために、ここで、純粋に例として、添付の図面を参照するが、そこでは、全体を通して、同様の符号は対応する要素または部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図1B】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図1C】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図1D】本発明のいくつかの実施形態による、サスペンションシステムのホイールコネクタがサスペンションシステムのアームの遠位端に配置されている、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図1E】本発明のいくつかの実施形態による、サスペンションシステムの運動抑制器がサスペンションシステムのサブフレームに結合されている、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図1F】本発明のいくつかの実施形態による、道路上の様々な位置におけるサスペンションシステム、およびサスペンションシステムに組み立てられたデュアルアクスルホイールアセンブリの2つの車輪の概略図である。
図1G】本発明のいくつかの実施形態による、道路上の様々な位置におけるサスペンションシステム、およびサスペンションシステムに組み立てられたデュアルアクスルホイールアセンブリの2つの車輪の概略図である。
図1H】本発明のいくつかの実施形態による、道路上の様々な位置におけるサスペンションシステム、およびサスペンションシステムに組み立てられたデュアルアクスルホイールアセンブリの2つの車輪の概略図である。
図1I】本発明のいくつかの実施形態による、サスペンションシステムのリンケージが2つ以上のリンクを含む、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図1J】本発明のいくつかの実施形態による、サスペンションシステムのリンケージがロッカーリンクを含む、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図1K】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムと、モータおよび変速機アセンブリを含むドライブトレインユニットとを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図2A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの3次元図(3D)である。
図2B】本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのデュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの側面図である。
図2C】本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのサスペンションシステムおよびデュアルアクスルホイールアセンブリの異なる図を示す。
図2D】本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのサスペンションシステムおよびデュアルアクスルホイールアセンブリの異なる図を示す。
図2E】本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのサスペンションシステムおよびデュアルアクスルホイールアセンブリの異なる図を示す。
図2F】本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのデュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムと、モータを含むドライブトレインとを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの3D図である。
図3】本発明のいくつかの実施形態による、車両の3D図である。
図4A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリの側面図の概略図である。
図4B】本発明のいくつかの実施形態による、一致する第1および第2のアーム軸を有するデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの側面図の概略図である。
図4C】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリの上面図の概略図である。
図4D】本発明のいくつかの実施形態による、アームおよびサスペンションシステムがサブフレームの互いに対して対向する側に配置されている、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリの上面図の概略図である。
図4E】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリおよびデュアルアクスル車両コーナーアセンブリに接続された車輪の側面図の概略図である。
図4F】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリおよびデュアルアクスル車両コーナーアセンブリに接続された車輪の側面図の概略図である。
図5A】本発明のいくつかの実施形態による、アームに対してホイールコネクタを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図5B】本発明のいくつかの実施形態による、アームに対してホイールコネクタを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図5C】本発明のいくつかの実施形態による、アームに対してホイールコネクタを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図5D】本発明のいくつかの実施形態による、アームに対してホイールコネクタを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図5E】本発明のいくつかの実施形態による、サブフレームに対してアームを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図5F】本発明のいくつかの実施形態による、サブフレームに対してアームを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図5G】本発明のいくつかの実施形態による、サブフレームに対してアームを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図5H】本発明のいくつかの実施形態による、サブフレームに対してアームを操舵する操舵システムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図6A】本発明のいくつかの実施形態による、ドライブトレインを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図6B】本発明のいくつかの実施形態による、ドライブトレインを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図7A】本発明のいくつかの実施形態による、2つの運動抑制器を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図7B】本発明のいくつかの実施形態による、2つの運動抑制器を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図7C】本発明のいくつかの実施形態による、ドライブトレインおよび2つの運動抑制器を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ、ならびにデュアルアクスル車両コーナーアセンブリに接続された車輪の2次元図である。
図7D】本発明のいくつかの実施形態による、ドライブトレインおよび2つの運動抑制器を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ、ならびにデュアルアクスル車両コーナーアセンブリに接続された車輪の2次元図である。
図7E】本発明のいくつかの実施形態による、操舵システム、ドライブトレイン、および2つの運動抑制器を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図7F】本発明のいくつかの実施形態による、操舵システム、ドライブトレイン、および2つの運動抑制器を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの概略図である。
図8A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムのピストンアセンブリの3D図である。
図8B】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムのピストンアセンブリの3D図である。
図8C】本発明のいくつかの実施形態による、図8A図8Bのピストンアセンブリおよび流体供給サブシステムの概略図である。
図9A】本発明のいくつかの実施形態による、2つ以上の平行なばね荷重部材を収容するハウジングを含む、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図9B】本発明のいくつかの実施形態による、2つ以上の平行なばね荷重部材を収容するハウジングを含む、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図9C】本発明のいくつかの実施形態による、2つ以上の平行なばね荷重部材を収容するハウジングを含む、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムの概略図である。
図9D】本発明のいくつかの実施形態による、油圧サブシステムを含む図9A図9Cのサスペンションシステムの概略図である。
図10A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムのピストンアセンブリの3D図である。
図10B】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムのピストンアセンブリの3D図である。
図10C】本発明のいくつかの実施形態による、加圧サブシステムおよび油圧サブシステムを含む図10A図10Bのピストンアセンブリの概略図である。
図10D】本発明のいくつかの実施形態による、図10A図10Bのサスペンションシステムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ、およびデュアルアクスル車両コーナーアセンブリに接続された車輪の3D図である。
図11A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムの伸縮ピストンアセンブリの3D図である。
図11B】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムの伸縮ピストンアセンブリの3D図である。
図11C】本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Bの伸縮ピストンアセンブリおよび加圧サブシステムの部分断面図の2次元(2D)図、ならびに油圧サブシステムの概略図である。
図11D】本発明のいくつかの実施形態による、図11Cのサスペンションシステムの力-変位曲線の一例を示すグラフである。
図11E】本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Bの伸縮ピストンアセンブリを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの2D図である。
図11F】本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Bの伸縮ピストンアセンブリを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの2D図である。
図11G】本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Cのドライブトレインおよびサスペンションシステムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ、ならびにデュアルアクスル車両コーナーアセンブリに接続された車輪の3D図である。
図11H】本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Cのドライブトレインおよびサスペンションシステムを含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ、ならびにデュアルアクスル車両コーナーアセンブリに接続された車輪の3D図である。
図12A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ用のサスペンションシステムのピストンアセンブリの3D図である。
図12B】本発明のいくつかの実施形態による、図12Aのピストンアセンブリの部分断面図の2D図である。
図12C】本発明のいくつかの実施形態による、図12A図12Bのピストンアセンブリの部分断面図の2D図、および油圧サブシステムの概略図である。
図13A】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリを含む車両プラットフォームの2D図である。
図13B】本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリを含む車両プラットフォームの2D図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
説明を簡単かつ明確にするために、図に示す要素は必ずしも縮尺通りに描かれていないことが理解されよう。例えば、いくつかの要素の寸法は、明確にするために他の要素に対して誇張されている場合がある。さらに、適切であると考えられる場合、対応するまたは類似の要素を示すために、図面間で参照番号を繰り返すことができる。
【0051】
発明の詳細な説明
以下の説明では、本発明の様々な態様について説明する。説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために、特定の構成および詳細が記載されている。しかしながら、本明細書に提示された特定の詳細なしに本発明を実施できることも当業者には明らかであろう。さらに、周知の特徴は、本発明を不明瞭にしないために省略または簡略化することができる。図面を特に参照すると、示されている詳細は、例示であり、本発明の実施形態の例示的な説明のみを目的としており、本発明の原理および概念的態様の最も有用で容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示されていることが強調される。これに関連して、本発明の基本的な理解のために必要とされるよりも詳細に本発明の構造的詳細を示すための試みはなされておらず、図面と合わせた説明は、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化され得るかを当業者に明らかにする。
【0052】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載されるかまたは図面に示される構成要素の構造および配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、様々な方法で実施または実行することができる他の実施形態、ならびに開示された実施形態の組み合わせに適用可能である。また、本明細書で使用される表現および用語は、説明のためのものであり、限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。
【0053】
以下の例示/説明は、(例えば、図1A図1Kおよび図2A図2Fに関して以下に説明する)デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステムの実施形態および(例えば、図4A図4F図5A図5H図6A図6B図7A図7F図8A図8C図9A図9D図10A図10D図11A図11Gおよび図12A図12Dに関して以下に説明する)デュアルアクスル車両コーナーアセンブリの実施形態を示す。これらの実施形態の各々は、当然ながら、提示された他の実施形態からの特徴を含むことができ、具体的に記載されていない実施形態は、本明細書に記載された様々な特徴を含むことができる。
【0054】
次に、図1A図1Bおよび図1Cを参照すると、これらは本発明のいくつかの実施形態によるデュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム100の概略図である。
【0055】
本発明のいくつかの実施形態による、車輪コネクタ112、122がサスペンションシステム100のアーム110、120の遠位端に配置されている、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム100の概略図である図1Dも参照されたい。
【0056】
図1Aおよび図1Dは、サスペンションシステム100の側面図の概略図を示す。図1Bは、(例えば、図1Aで定義されるような)サスペンションシステム100の正面図を示す。図1Cは、(例えば、図1Aで定義されるような)サスペンションシステム100の上面図を示す。図1A図1B図1C、および図1Dに概略的に示す側面図、正面図、および上面図は、サスペンションシステム100を組み込んだ車両の方向に関して示されている。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、サスペンションシステム100は、サブフレーム105と、第1のアーム110と、第1のコネクタ112と、第2のアーム120と、第2のコネクタ122と、運動抑制器130と、第1のリンケージ140と、第2のリンケージ150と、複数の枢動接続部160とを含む。
【0058】
サブフレーム105は、サスペンションシステム100の少なくとも一部を車両の基準フレーム(例えば、シャーシ)に接続することができる構造要素であってもよい。サブフレーム105は、垂直軸101、長手方向軸102、および垂直基準平面103を有することができる。垂直軸101は、サスペンションシステム100がその中に組み立てられたときに、車両の基準フレームの任意の垂直軸に平行(または実質的に平行)であってもよい。長手方向軸102は、垂直軸101に垂直であってもよい。サスペンションシステム100の長手方向軸102は、サスペンションシステム100がその中に組み立てられたときに、車両の基準フレームの任意の長手方向軸に平行(または実質的に平行)であってもよい。垂直基準平面103は、サスペンションシステム100がその中に組み立てられたときに、車両の基準フレームの任意の垂直面に平行(または実質的に平行)であってもよい。いくつかの実施形態では、サブフレーム105は、車両の基準フレームの一部である。基準フレームは、例えば、車両のシャーシであってもよい。
【0059】
第1のアーム110は、サブフレーム105に接続され、第1の軸161aを中心としてサブフレーム105に対して回転可能である。例えば、第1のアーム110は、第1の枢動接続部161を使用して、その第1の端部110aにおいてサブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。
【0060】
第1のコネクタ112は、第1のアーム110に接続され、第1のコネクタ軸112aを有し、この第1のコネクタ軸112aを中心として、デュアルアクスルホイールアセンブリの第1の車輪92は、第1のコネクタに接続されたときに回転することができる。第1のコネクタ軸112aは、第1の軸161aと平行であってもよく、実質的に平行であってもよい。第1のコネクタ112は、例えば、車輪ナックル、車輪直立部、車輪ハブ、車輪軸受などであってもよく、またはこれらを含んでもよい。
【0061】
第2のアーム120は、サブフレーム105に接続されており、第2の軸162aを中心としてサブフレーム105に対して回転可能である。例えば、第2のアーム120は、第2の枢動接続部162を使用して、その第1の端部120aにおいてサブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。第2の軸162aは、第1の軸161aと平行であってもよく、実質的に平行であってもよい。
【0062】
第2のコネクタ122は、第2のアーム120に接続され、第2のコネクタ軸120aを有し、この第2の軸120aを中心として、デュアルアクスルホイールアセンブリ90の第2の車輪94は、第2のコネクタ122に接続されたときに回転することができる。第2のコネクタ軸122aは、第2の軸162aと平行であってもよく、実質的に平行であってもよい。第2のコネクタ122は、例えば、車輪ナックル、車輪直立部、車輪ハブ、車輪軸受などであってもよく、またはこれらを含んでもよい。
【0063】
運動抑制器130は、第1のアーム110と第2のアーム120とを接続してもよい。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、(例えば、図1A図1B図1Cおよび図1Dに示すように)サブフレーム105に結合されない。運動抑制器130は、第1のアーム110および第2のアーム120の少なくとも1つの変位および/または相対速度を抑制してもよい。また、運動抑制器130は、第1のアーム110に加わる荷重を第2のアーム120に伝達し、第2のアーム120に加わる荷重を第1のアーム110に伝達してもよい。運動抑制器130は、例えば、第1のコネクタ112および第2のコネクタ122に接続された第1の車輪92および第2の車輪94の各々を、第1のアーム110および第2のアーム120に力を加えることで路面に押してもよい。このようにして、デュアルアクスルホイールアセンブリ90の第1の車輪92および第2の車輪94の路面との牽引力は、例えば、第1の車輪92および第2の車輪94の一方が他方に対して下降し、(例えば、路面上のバンプまたは穴に起因して)サブフレーム105または基準フレームから脱落するときに維持され得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、線形抑制器である。例えば、運動抑制器130は、(例えば、図1A図1C図1D図1Eに示すような)ばね134が取り付けられた線形(例えば伸縮)ショックアブソーバ132を含んでもよい。いくつかの実施形態では、運動抑制器130はダンパを含む。いくつかの実施形態では、運動抑制器130はばねダンパを含む。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は慣性部を含む。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、回転抑制器であり、回転ショックアブソーバおよび回転ばねを含む。例えば、回転ばねは、トルクに基づくばねであってもよい。いくつかの実施形態では、回転運動抑制器は回転ダンパを含む。いくつかの実施形態では、回転運動抑制器は回転慣性部を含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、第1のリンケージ140を使用して第1のアーム110に接続され、第2のリンケージ150を使用して第2のアーム120に接続される。
【0066】
いくつかの実施形態では、(例えば、図1A図1B図1C図1Dおよび図1Eに示すように)第1のリンケージ140は堅固なリンク141を含み、第2のリンケージ150は第2のリンク151を含む。いくつかの実施形態では、第1のリンク141は、第1のアーム110に回転可能に接続され、運動抑制器130に回転可能に接続される。例えば、第1のリンク141は、第3の枢動接続部163を使用して、その第1の端部141aにおいて第1のアーム110の第2の端部110bに回転可能に接続され、第4の枢動接続部164を使用して、その第2の端部141bにおいて運動抑制器130の第1の端部130aに回転可能に接続されてもよい。第1のリンク141および第1のアーム110は、第1の軸163aと平行(または実質的に平行)であってもよい第3の軸161aを中心として互いに対して回転してもよい。第1のリンク141および運動抑制器130は、第1の軸164aと平行(または実質的に平行)な第4の軸161aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、第2のリンク151は、第2のアーム120に回転可能に接続され、運動抑制器130に回転可能に接続される。例えば、第2のリンク151は、第5の枢動接続部165を使用して、その第1の端部151aにおいて第2のアーム120の第2の端部120bに回転可能に接続され、第6の枢動接続部166を使用して、その第2の端部151bにおいて運動抑制器130の第2の端部130bに回転可能に接続されてもよい。第2のリンク151および第2のアーム120は、第2の軸165aと平行(または実質的に平行)であってもよい第5の軸162aを中心として互いに対して回転可能であってもよい。第2のリンク151および運動抑制器130は、第2の軸166aと平行(または実質的に平行)な第6の軸162aを中心として互いに対して回転可能であってもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、第1のリンケージ140および第2のリンケージ150は、(例えば、図1A図1B図1C図1D図1Eに示すように)サブフレーム105に結合されない。いくつかの実施形態では、第1のリンク141および第2のリンク151は、サブフレーム105に結合されない。
【0069】
第1のアーム110に沿った第1のコネクタ112の位置および/または第2のアーム120に沿った第2のコネクタ122の位置は、サスペンションシステム100の用途および/またはサスペンションシステム100と組み立てられる車両の用途に応じて予め設定されてもよい。
【0070】
例えば、図1Aに示すように、第1のコネクタ112は、第1の軸161a/第1の枢動接続部161と第3の軸163a/第3の枢動接続部163との間にあってもよく、第1の軸161a/第1の枢動接続部161よりも第3の軸163a/第3の枢動接続部163に近い。第2のコネクタ122は、第2の軸162a/第2の枢動接続部162と第5の軸165a/第5の枢動接続部165との間にあってもよく、第2の軸162a/第2の枢動接続部162よりも第5の軸165a/第5の枢動接続部165に近い。
【0071】
別の例では、例えば図1Dに示すように、第1のコネクタ112は、第1のアーム110の第2の端部110bに隣接してもよく、第3の軸163a/第3の枢動接続部163は、第1の軸161a/第1の枢動接続部161と第1のコネクタ112との間にあってもよい。第2のコネクタ112は第2のアーム120の第2の端部120bに隣接していてもよく、第5の軸165a/第5の枢動接続部165は第2の軸162a/第2の枢動接続部162と第2のコネクタ122との間にあってもよい。
【0072】
第1の軸161a/第1の枢動接続部161および第2の軸162a/第2の枢動接続部162の位置は、サスペンションシステム100の用途および/またはサスペンションシステム100と組み立てられる車両の用途に応じて予め設定されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1の軸161a/第1の枢動接続部161および第2の軸162a/第2の枢動接続部162は、(例えば、図1Aに示すように)サブフレーム105の長手方向軸102に平行または実質的に平行な長手方向軸104に沿って配置される。サブフレーム105の長手方向軸102は、第1の軸161aおよび第2の軸162aに対して垂直または実質的に垂直であってもよい。第1の軸161a/第1の枢動接続部161および第2の軸162a/第2の枢動接続部162は、(例えば、図1Aに示すように)長手方向軸104に沿って互いに対して予め設定された距離にあってもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、(例えば、図1Iに示すように)第1の軸161aは第2の軸162aと一致する。例えば、第1のアーム110および第2のアーム120のそれぞれの第1の端部110a、120aは、同じ枢動接続部(例えば図1Iおよび1Jに示すような第1の枢動接続部161または第2の枢動接続部162など)を使用して、サブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。
【0075】
様々な実施形態では、第1のアーム110および第2のアーム120のうちの1つ以上のサイズおよび/または第1のリンケージ140および第2のリンケージ150のうちの1つ以上のサイズは調整可能である。調整は、サスペンションシステム100を車両に組み立てる前に、サスペンションシステム100の寿命の間に、および任意選択的に車両運転中に実行されてもよい。例えば、調整は、車両のタイプおよび/またはサイズおよび/または重量制約に基づいてもよい。別の例では、調整は、車両のデュアルアクスルホイールアセンブリの車輪のサイズに基づいてもよい。別の例では、調整は、車両の基準フレームに対するサスペンションシステム100の位置に基づいてもよい。
【0076】
枢動接続部160は、少なくとも1つの軸の周りの枢動を可能にすることができる任意の接続部を含むことができる。例えば、枢動接続部160は、ベアリング、ブッシング、ヒンジ、ジョイントなどを含むことができる。枢動接続部160は、サスペンションシステム100の構成要素を、第1の軸161aおよび第2の軸162aに平行または実質的に平行な軸を中心として回転させることができる。このような構成要素は、第1のアーム110、第2のアーム120、運動抑制器130、第1のリンケージ140の構成要素および第2のリンケージ150の構成要素の少なくとも1つを含んでもよい。
【0077】
枢動接続部160は、サブフレーム105の垂直基準平面103に平行(または実質的に平行)な1つまたは複数の平面内でサスペンションシステム100の構成要素を回転させることができる。垂直基準平面103は、第1の軸161aおよび第2の軸162aに対して垂直または実質的に垂直であってもよい。垂直基準平面103は、デュアルアクスルホイールアセンブリ90の第1の車輪92および第2の車輪94が第1のコネクタ112および第2のコネクタ122にそれぞれ接続されたときに回転する平面と平行または実質的に平行であってもよい。
【0078】
第1のアーム110、第2のアーム120、第1のリンケージ140の構成要素および第2のリンケージ150の構成要素、枢動接続部160のサイズおよび枢動接続部160の位置は、サブフレーム105の垂直軸101(例えば、第1の軸161aおよび第2の軸162に対して垂直または実質的に垂直な軸)に平行または実質的に平行な軸に沿った第1のコネクタ112および第2のコネクタ122の直線状または実質的に直線状の変位を引き起こすように設定されてもよい。例えば、第1のアーム110、第2のアーム120、第1のリンケージ140の構成要素および第2のリンケージ150の構成要素、枢動接続部160のサイズおよび枢動接続部160の位置は、長手方向軸104に対して-30°~30°の範囲内で第1のアーム110および第2のアーム120を回転させるように設定されてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、(例えば、図1A図1B図1Cおよび図1Dに示すように)運動抑制器130はサブフレーム105に結合されず、第1のリンケージ140および第2のリンケージ150はサブフレーム105に結合されず)、運動抑制器130はサブフレーム105に対して自由に動く。このようにして、第1のコネクタ112および第2のコネクタ122の1つのコネクタから(例えば、それぞれの第1のリンケージ140または第2のリンケージ150を介して)運動抑制器130に力が加えられるとき、(例えば、それぞれのリンケージを介して)第1のコネクタ112および第2のコネクタ122の他方のコネクタに加えられる力を運動抑制器130が増大させることで、デュアルアクスルホイールアセンブリの道路との牽引力が増大する。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態による、サスペンションシステム100の運動抑制器130がサスペンションシステム100のサブフレーム105に結合されている、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム100の概略図である図1Eも参照されたい。
【0081】
いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、サブフレーム105の長手方向軸102に平行または実質的に平行である。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、サブフレーム105に結合される。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、運動抑制器130がサブフレーム105に対して移動するときに、サブフレーム105に対するその向きを維持するか、または実質的に維持するように、サブフレーム105に結合される。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、運動抑制器130をサブフレーム105の長手方向軸102に実質的に平行な方向に移動させるように、サブフレーム105に結合される。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、サブフレーム105に対して摺動可能である。いくつかの実施形態では、運動抑制器130がサブフレーム105に結合されている実施形態と比較して、サブフレーム105の垂直軸101に沿った運動抑制器130の変位を大幅に低減するように、運動抑制器130はサブフレーム105に結合される。
【0082】
例えば、第1の運動抑制器リンク170および第2の運動抑制器リンク180を使用して、運動抑制器130をサブフレーム105に接続してもよい。第1の運動抑制器リンク170は、運動抑制器130に回転可能に接続され、サブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。例えば、第1の運動抑制器リンク170は、例えば第4の枢動接続部164を使用して、その第1の端部170aにおいて運動抑制器130の第1の端部130aに回転可能に接続されてもよく、例えば第7の枢動接続部167を使用して、その第2の端部170bにおいてサブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。第1の運動抑制器リンク170は、例えば、第4の軸164aを中心として運動抑制器130に対して回転してもよく、例えば、第1の軸167aに平行または実質的に平行な第7の軸161aを中心としてサブフレーム105に対して回転してもよい。
【0083】
第2の運動抑制器リンク180は、運動抑制器130に回転可能に接続され、サブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。例えば、第2の運動抑制器リンケージ180は、例えば第6の枢動接続部166を使用して、その第1の端部180aにおいて運動抑制器130の第2の端部130bに回転可能に接続されてもよく、例えば第8の枢動接続部168を使用して、その第2の端部180bにおいてサブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。第2の運動抑制器リンク180は、運動抑制器130に対して、例えば第6の軸166aを中心として回転してもよく、サブフレーム105に対して、例えば第2の軸168aと平行または実質的に平行な第8の軸162aを中心として回転してもよい。
【0084】
第1の運動抑制器リンク170および第2の運動抑制器リンク180のサイズ、ならびに、第7の枢動接続部167/第7の軸167aおよび第8の枢動接続部168/第8の軸168aの位置は、運動抑制器130を長手方向軸102に実質的に平行に維持しつつ、サブフレーム105の長手方向軸102に平行な軸に実質的に沿って運動抑制器130が移動するように設定されてもよい。例えば、第1の運動抑制器リンク170および第2の運動抑制器リンク180のサイズ、ならびに、第7の枢動接続部167/第7の軸167aおよび第8の枢動接続部168/第8の軸168aの位置は、長手方向の運動抑制器軸136に対して、運動抑制器130が-30°~30°の範囲で傾くように設定されてもよい。
【0085】
運動抑制器130がサブフレーム105に結合される実施形態では、両面一体型ばねおよびダンパ運動抑制器は、例えば、さらなる自由度を提供することができる。
【0086】
ここで、図1F図1G、および図1Hを参照すると、これらは、本発明のいくつかの実施形態による、道路70上の様々な位置で、サスペンションシステム100と、そこに組み立てられたデュアルアクスルホイールアセンブリ90の2つの車輪92、94の概略図である。
【0087】
図1F図1Gおよび図1Hは、サスペンションシステム100、ならびに第1の車輪92および第2の車輪94を含むデュアルアクスルホイールアセンブリ90の側面図(例えば、図1Aに定義されるような側面図)を示す。
【0088】
図1Fは、車輪コネクタ平面がそれぞれ第1のコネクタ112および第2のコネクタ122の軸112a、122aを通って延び(例えば、図1Fでは「WCP」として示されている)、サブフレーム105の水平基準平面(例えば、図1Fでは「HRP」として示されている)が道路70に平行(または実質的に平行)である例を示す。
【0089】
図1Gは、(例えば、道路70上のバンプに起因して)第1のコネクタ112が道路70に対して実質的に垂直な方向に変位し、したがって、図1Aに示すコネクタ平面(例えば、「WCP」)の向きに対して角度αWCPでコネクタ平面を傾斜させた例を示す。傾斜したコネクタ平面は、明確にするために、WCP’として図1Gに示されており、WCPおよびWCP’の両方が図1Gに示されている。図1Gに示す例では、サブフレーム105の水平基準平面(例えば、HRP)は変化しないままである。
【0090】
サスペンションシステム100は、(例えば、図1Gに示すように)その方向におけるコネクタ110、120の変位とは無関係に、道路70に対して実質的に垂直な方向におけるサブフレーム105の変位を抑制することができる。
【0091】
例えば、サスペンションシステム100は、コネクタ112、122に(例えば、道路70に対して実質的に垂直な方向に)加えられる垂直荷重が、コネクタ112、122のうちの1つまたは複数の変位中にコネクタ112、122によって(例えば、それぞれのアームおよびリンケージを介して)運動抑制器130に加えられる最大荷重よりも大きいとき、サブフレーム105の変位を抑制することができる。例えば、運動抑制器130にかかる荷重は、コネクタ112、122にかかる荷重の0.5~3倍であってもよい。
【0092】
図1Hは、第1のコネクタ112およびサブフレーム105の第1の端部105aが、道路70に対して実質的に垂直な方向に変位し、コネクタ平面を図1Aに示すコネクタ平面の向きに対して角度αWCP’だけ傾け、サブフレーム105の水平基準平面を図1Aに示すサブフレーム105の水平基準平面の向きに対して角度αHRPだけ傾けた例を示す。傾斜コネクタ平面および傾斜水平基準平面は、それぞれWCP’’およびHRP’として図1Hに示されており、明確にするために、WCP’’およびWCPならびにHRP’およびHRPの両方が図1Hに示されている。
【0093】
サスペンションシステム100は、(例えば、図1Hに示すように)サブフレーム105の水平基準平面の傾斜角αHRPがホイールコネクタ軸の傾斜角αWCP’よりも小さくなり得るように、道路70に対して実質的に垂直な方向におけるコネクタ110、120の変位に応答したサブフレーム105の傾斜の尺度を制限することができる。例えば、サスペンションシステム100は、αHRPがαWCP’よりも少なくとも50%(例えば、少なくとも70%または90%)小さくなるように、道路70に対して実質的に垂直な方向におけるコネクタ110、120の変位に応答してサブフレーム105の傾斜を制限する。
【0094】
サスペンションシステム100は、(例えば、道路70に対して実質的に垂直な方向におけるコネクタ110、120の変位に起因する)サブフレーム105の水平基準平面の傾斜角αHRPを、1分未満(例えば、45秒または20秒未満)でヌルに(または実質的にヌルに)減少させることができる。
【0095】
例えば、枢動接続部160の少なくともいくつかの位置および/または枢動接続部160の少なくともいくつかの間の距離は、最大傾斜角αHRPおよび/または変位を減衰させる時間を減少させるように予め決定されてもよい。別の例では、最大傾斜角αHRPおよび/または変位を減衰させる時間を減少させるために、運動抑制器130の抑制プロファイル(例えば、ショックアブソーバパラメータなど)が予め設定されてもよい。
【0096】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、サスペンションシステム100のリンケージ140、150が2つ以上のリンケージリンクを含む、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム100の概略図である図1Iを参照する。
【0097】
いくつかの実施形態では、第1のリンケージ140は、2つ以上の第1のリンケージリンクを含み、第2のリンケージ150は、2つ以上の第2のリンケージリンクを含む。例えば、第1のリンケージ140は、第1の第1のリンケージリンク142および第2の第1のリンケージリンク144を含んでもよく、第2のリンケージ150は、第1の第2のリンケージリンク152および第2の第2のリンケージリンク154を含んでもよい。
【0098】
第1の第1のリンケージリンク142は、第1のアーム110に回転可能に連結されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の第1のリンケージリンク142は、その第1の端部142aにおいて第1のアーム110に回転可能に接続されている。例えば、第1の第1のリンケージリンク142は、例えば第3の枢動接続部163を使用して、第1のアーム110の第2の端部110bに回転可能に接続されてもよい。第1の第1のリンケージリンク142および第1のアーム110は、第3の軸163aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0099】
第2の第1のリンケージリンク144は、運動抑制器130に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の第1のリンケージリンク144は、例えば第4の枢動接続部164を使用して、その第1の端部144aにおいて運動抑制器130の第1の端部130aに回転可能に接続される。第2の第1のリンケージリンクおよび運動抑制器130は、フォート軸164aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0100】
第2の第1のリンケージリンク144は、第1の第1のリンケージリンク142に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の第1のリンケージリンク144は、例えば第9の枢動接続部169を使用して、その第2の端部144bにおいて第1の第1のリンケージリンク142に、その第2の端部142bに回転可能に連結されてもよい。第2の第1のリンケージリンク144および第1の第1のリンケージリンク142は、第9の軸169aを中心として互いに対して回転してもよい。第9の軸169aは、第1の軸161aと平行であってもよいし、実質的に平行であってもよい。
【0101】
第1の第2のリンケージリンク152は、第2のアーム120に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の第2のリンケージリンク152は、その第1の端部152aにおいて第2のアーム120に回転可能に接続されている。例えば、第1の第2のリンケージリンク152は、例えば第5の枢動接続部165を使用して、第2のアーム120の第2の端部120bに回転可能に接続されてもよい。第1の第2のリンケージリンク152および第2のアーム120は、第5の軸165aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0102】
第2の第2のリンケージリンク154は、運動抑制器130に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の第2のリンケージリンク154は、例えば第6の枢動接続部166を使用して、その第1の端部154aにおいて運動抑制器130の第2の端部130bに回転可能に接続される。第2の第2のリンケージリンク154と運動抑制器130とは、第6の軸166aを中心として互いに回転してもよい。
【0103】
第2の第2のリンケージリンク154は、その第2の端部154bにおいて第1の第2のリンケージリンク152に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の第2のリンケージリンク154は、その第2の端部154bにおいて第1の第2のリンケージリンク152に、例えばその第2の端部152bに、例えば第10の枢動接続部1610を使用して回転可能に接続される。第2の第2のリンケージリンク154および第1の第2のリンケージリンク152は、第10の軸1610aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、第1のリンケージ140は第3の第1のリンケージリンク146を含み、第2のリンケージ150は第3の第2のリンケージリンク156を含む。
【0105】
第3の第1のリンケージリンク146は、サブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第3の第1のリンケージリンク146は、例えば第11の枢動接続部1611を使用して、その第1の端部146aにおいてサブフレーム105に回転可能に接続される。第3の第1のリンケージリンク146は、第1の軸161aに平行または実質的に平行な第11の軸1611aを中心としてサブフレームに対して回転してもよい。
【0106】
第3の第1のリンケージリンク146は、第1の第1のリンケージリンク142および/または第2の第1のリンケージリンク144に回転可能に接続されてもよい。様々な実施形態では、第3の第1のリンケージリンク146は、その第2の端部146bにおいて第1の第1のリンケージリンク142および/または第2の第1のリンケージリンク144に回転可能に接続される。例えば、第3の第1のリンケージリンク146は、その第2の端部146bにおいて、例えば第9の枢動接続部169を使用して、第1の第1のリンケージリンク142および第2の第1のリンケージリンク144の第2の端部142bおよび第2の端部144bにそれぞれ回転可能に接続されてもよい。例えば、第3の第1のリンケージリンク146および第1の第1のリンケージリンク142および/または第2の第1のリンケージリンク144は、第9の軸169を中心として互いに対して回転してもよい。
【0107】
第3の第2のリンケージリンク156は、サブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第3の第2のリンケージリンク156は、例えば第12の枢動接続部1612を使用して、その第1の端部156aにおいてサブフレーム105に回転可能に接続される。第3の第2のリンケージリンク156は、第2の軸1612aに平行または実質的に平行な第12軸162aを中心としてサブフレーム105に対して回転することができる。
【0108】
第3の第2のリンケージリンク156は、第1の第2のリンケージリンク152に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第3の第2のリンケージリンク156は、その第2の端部156bにおいて第1の第2のリンケージリンク152および/または第2の第2のリンケージリンク154に回転可能に接続される。例えば、第3の第2のリンケージリンク156は、その第2の端部156bにおいて、例えば第10の枢動接続部1610を使用して、第1の第2のリンケージリンク152および第2の第2のリンケージリンク154の第2の端部152bおよび第2の端部154bにそれぞれ回転可能に接続されてもよい。第3の第2のリンケージリンク156および第1の第2のリンケージリンク152および/または第2の第2のリンケージリンク154は、第10の軸1610aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0109】
第1のリンケージ140および第2のリンケージ150の他の数のリンケージリンクが使用されてもよく、リンケージリンクおよび/または第1のアーム110と第2のアーム120との間の他の枢動接続が使用されてもよいことに留意されたい。
【0110】
図1Iに示す実施形態では、第1の軸161aは第2の軸162aと一致する。例えば、第1のアーム110の第1の端部110aおよび第2のアーム120の第1の端部120aは、同じ枢動接続(例えば、第1の枢動接続部161または第2の枢動接続部162)を使用して、サブフレーム105に枢動可能に接続されてもよい。
【0111】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、サスペンションシステム100のリンケージ140、150がロッカーリンクを含む、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム100の概略図である、図1Jを参照する。
【0112】
いくつかの実施形態では、第1のリンケージ140は第1のリンク147および第1のロッカーリンク148を含み、第2のリンケージ150は第2のリンク157および第2のロッカーリンク158を含む。いくつかの実施形態では、運動抑制器130は、(例えば、図1Jに関して以下に記載されるように)第1のロッカーリンク148および第2のロッカーリンク158を介してサブフレーム105に接続される。
【0113】
第1のリンク147は、第1のアーム110に枢動可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のリンク147は、例えば第3の枢動接続部163を使用して、その第1の端部147aにおいて第1のアーム110の第2の端部110bに回転可能に接続される。第1のリンク147と第1のアーム110とは、例えば第3の軸163aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0114】
第1のロッカーリンク148は、第1のリンク147に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のロッカーリンク148は、その第1の接続点148aにおいて、例えば第13の枢動接続部1613を使用して第1のリンク147の第2の端部147bに回転可能に接続される。第1のロッカーリンク148および第1のリンク147は、第1の軸161aに平行または実質的に平行な第13の軸1613aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0115】
第1のロッカーリンク148は、運動抑制器130に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のロッカーリンク148は、その第2の接続点148bにおいて、例えば第14の枢動接続部1614を使用して運動抑制器130の第1の端部130aに回転可能に接続される。第1のロッカーリンク148および運動抑制器130は、第1の軸161aに平行または実質的に平行な第14の軸1614aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、第1のロッカーリンク148は、その第3の接続点148cにおいて、例えば第15の枢動接続部1615を使用してサブフレーム105に回転可能に接続される。第1のロッカーリンク148は、第1の軸161aに平行または実質的に平行であり得る第15の軸1615aを中心としてサブフレーム105に対して回転してもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、第1のロッカーリンク148は多角形形状(例えば実質的に三角形状)を有し、接続点148a、148b、148cの各々はその角の1つにある。
【0118】
第2のリンク157は、第2のアーム120に枢動可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のリンク157は、例えば第5の枢動接続部165を使用して、その第1の端部157aにおいて第2のアーム120の第2の端部120bに回転可能に接続される。第2のリンク157と第2のアーム120とは、例えば第5の軸165aを中心として互いに回転してもよい。
【0119】
第2のロッカーリンク158は、第2のリンク157に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のロッカーリンク158は、その第1の接続点158aにおいて、例えば第16の枢動接続部1616を使用して第2のリンク157の第2の端部157bに回転可能に接続される。第2のロッカーリンク158および第2のリンク157は、第2の軸162aに平行または実質的に平行な第16の軸1616aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0120】
第2のロッカーリンク158は、運動抑制器130に回転可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のロッカーリンク158は、その第2の接続点158bにおいて、例えば第17の枢動接続部1617を使用して運動抑制器130の第2の端部130bに回転可能に接続される。第2のロッカーリンク158および運動抑制器130は、第2の軸162aに平行または実質的に平行な第17の軸1617aを中心として互いに対して回転してもよい。
【0121】
いくつかの実施形態では、第2のロッカーリンク158は、その第3の接続点158cにおいて、例えば第18の枢動接続部1618を使用してサブフレーム105に回転可能に接続される。第2のロッカーリンク158は、第2の軸162aに平行または実質的に平行であり得る第18の軸1618aを中心としてサブフレーム105に対して回転してもよい。
【0122】
いくつかの実施形態では、第2のロッカーリンク158は多角形形状(例えば実質的に三角形状)を有し、接続点158a、158b、158cの各々はその角の1つにある。
【0123】
第1のロッカーリンク148および第2のロッカーリンク158は、第1のアーム110および第2のアーム120の少なくとも1つのサブフレーム105に対する変位と、第1のアーム110および第2のアーム120の少なくとも1つの変位に応じた運動抑制器130の変位とが生じるような形状および位置であってもよい。
【0124】
第1のロッカーリンク148および第2のロッカーリンク158は、それぞれ第1のロッカーリンク148および第2のロッカーリンク158の少なくとも1つを介して、運動抑制器130と第1のアーム110および第2のアーム120の少なくとも1つとの間で荷重を伝達する形状であってもよい。
【0125】
運動抑制器130が(例えば、それぞれ第1のリンケージ140および第2のリンケージ150の第1のロッカーリンク148および第2のロッカーリンク158を介して)サブフレーム105に結合される実施形態では、両面一体型ばねおよびダンパ運動抑制器は、例えば、さらなる自由度を提供することができる。
【0126】
図1Jに示す実施形態では、第1の軸161aは第2の軸162aと一致する。例えば、第1のアーム110の第1の端部110aおよび第2のアーム120の第1の端部120aは、同じ枢動接続(例えば、第1の枢動接続部161または第2の枢動接続部162)を使用して、サブフレーム105に枢動可能に接続されてもよい。
【0127】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム100およびドライブトレインユニット190を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ101の概略図である、図1Kを参照する。
【0128】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム100は、ドライブトレインユニット190を含む。ドライブトレインユニット190は、モータ191および変速機アセンブリ196を含んでもよい。モータ191は、例えば、サブフレーム105に接続されてもよい。モータ191をサブフレーム190に結合することにより、モータ191をばね上質量にすることができる。モータ191は、変速機アセンブリ196を介して第1のコネクタ112および第2のコネクタ122に結合されてもよい。変速機アセンブリ196は、モータ191によって生成された回転運動を第1のコネクタ112および第2のコネクタ122の少なくとも1つに伝達して、第1のコネクタ112および第2のコネクタ122の少なくとも1つをそれぞれ回転させ、第1のコネクタ112および第2のコネクタ122にそれぞれ接続された第1の車輪92および第2の車輪94の少なくとも1つを駆動してもよい。モータ191は、例えば、電気モータであってもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、第1の軸161aは第2の軸162aと一致する。例えば、第1のアーム110および第2のアーム120は、それぞれの第1の端部110a、120aにおいて、枢動接続部1620を使用してサブフレーム105に回転可能に接続されてもよい。枢動接続部1620は、図1A図1B図1C図1D図1Iおよび図1Iに関して上述した第1の枢動接続部161または第2の枢動接続部162であってもよい。モータ191は、枢動接続部1620に結合されてもよく、枢動接続部1620を回転させてもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、変速機アセンブリ196は、第1の変速機ユニット196aおよび第2の変速機ユニット196bを含む。第1の変速機ユニット196aは、例えばサスペンションシステム100の第1のアーム110内に取り付けられてもよい。第2の変速機ユニット196bは、例えばサスペンションシステム100の第2のアーム120内に取り付けられてもよい。様々な実施形態では、第1の変速機ユニット196aおよび/または第2の変速機ユニット196bは変速機ギアを含む。様々な実施形態では、第1の変速機ユニット196aおよび/または第2の変速機ユニット196bは、変速機ベルトを含む。様々な実施形態では、第1の変速機ユニット196aおよび/または第2の変速機ユニット196bは、変速機チェーンを含む。
【0131】
モータ191は、枢動接続部1620を回転させてもよく、第1の変速機ユニット196aおよび第2の変速機ユニット196bは、それぞれ第1のコネクタ112および第2のコネクタ122にその回転を伝達してもよい。
【0132】
いくつかの他の実施形態では、モータ191は、第1のコネクタ112および第2のコネクタ122の1つに軸方向に結合され、それぞれのコネクタを直接回転させる。このようにして、変速機アセンブリ196の必要性を排除することができる。
【0133】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム100はコントローラ198を含む。コントローラ198は、変速機アセンブリ196の作動および/または停止を制御するように構成することができる。様々な実施形態では変速機アセンブリ196の作動および/または停止は、モータ191の回転速度を制御することによって達成される。変速機アセンブリ196の作動および停止は、例えば、車両の操舵を改善することができる。変速機アセンブリ196の作動および/または停止は、例えば、車両の後輪の対の間の回転速度差で車両のコーナリングを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、例えば、変速機アセンブリ196が第1の変速機ユニット196aおよび第2の変速機ユニット196bを含む場合、サスペンションシステム100は、その第1の変速機ユニット196aおよび第2の変速機ユニット196bを分離する分離装置を含む。変速機アセンブリ196の第1の変速機ユニット196aおよび第2の変速機ユニット196bの分離は、例えば、第1の変速機ユニット196aおよび第2の変速機ユニット196bを独立して制御することを可能にし得る。
【0134】
枢動接続部160は、少なくとも1つの軸の周りの枢動を可能にすることができる接続部を含むことができる。例えば、枢動接続部160は、ベアリング、ブッシング、ヒンジ、ジョイントなどを含むことができる。枢動接続部160は、サスペンションシステム100の構成要素を、第1の軸161aおよび第2の軸162aに平行または実質的に平行な軸を中心として回転させることができる。このような構成要素は、第1のアーム110、第2のアーム120、運動抑制器130、第1のリンケージ140の構成要素および第2のリンケージ150の構成要素の少なくとも1つを含んでもよい。枢動接続部160は、サブフレーム105の垂直基準平面103に平行(または実質的に平行)な1つまたは複数の平面内でサスペンションシステム100の構成要素を回転させることができる。垂直基準平面103は、第1の軸161aおよび第2の軸162aに対して垂直または実質的に垂直であってもよい。垂直基準平面103は、デュアルアクスルホイールアセンブリ90の第1の車輪92および第2の車輪94が第1のコネクタ112および第2のコネクタ122にそれぞれ接続されたときに回転する平面と平行または実質的に平行であってもよい。
【0135】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム200の3次元図(3D)である図2Aを参照する。
【0136】
本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのデュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム200の側面図を示す図2Bも参照されたい。
【0137】
図2Aは、サスペンションシステム200の斜視図を示す。図2Bは、サスペンションシステム200の側面図を示し、側面図は、サスペンションシステム200と組み立てられた車両の方向に関して示されている。
【0138】
いくつかの実施形態によれば、サスペンションシステム200は、サブフレーム205と、第1のアーム210と、第1のコネクタ212と、第2のアーム220と、第2のコネクタ222と、運動抑制器230と、第1のリンケージ240と、第2のリンケージ250とを含む。
【0139】
第1のアーム210および第2のアーム220は、サブフレーム205に接続され、軸2620aを中心としてサブフレーム205に対して回転可能である。
【0140】
第1のコネクタ212は、第1のアーム210に接続され、第1のコネクタ軸212aを有し、この第1のコネクタ軸212aを中心として、デュアルアクスルホイールアセンブリの第1の車輪は、第1のコネクタに接続されたときに回転する。第1のコネクタ軸212aは、軸2620aに平行であっても、実質的に平行であってもよい。第1のコネクタ212は、例えば、車輪ナックル、車輪直立部、車輪ハブ、車輪軸受などであってもよく、またはこれらを含んでもよい。
【0141】
第2のコネクタ222は、第2のアーム220に接続され、第2のコネクタ軸222aを有し、この第2のコネクタ軸222aを中心として、デュアルアクスルホイールアセンブリの第2の車輪は、第2のコネクタに接続されたときに回転する。第2のコネクタ軸222aは、軸2620aに平行であっても、実質的に平行であってもよい。第2のコネクタ222は、例えば、車輪ナックル、車輪直立部、車輪ハブ、車輪軸受などであってもよく、またはこれらを含んでもよい。
【0142】
運動抑制器230は、それぞれ第1のリンケージ240および第2のリンケージ250を使用して、第1のアーム210および第2のアーム220に回転可能に接続されてもよい。
【0143】
第1のリンケージ240は、第1のリンク247および第1のロッカーリンク248を含んでもよい。第2のリンケージ250は、第2のリンク257および第2のロッカーリンク258を含んでもよい。例えば、第1のリンケージ240および第2のリンケージ250は、図1Jに関して上述した第1のリンケージ140および第2のリンケージ150と同様であってもよい。
【0144】
枢動接続部260は、少なくとも1つの軸の周りの枢動を可能にする接続部を含むことができる。例えば、枢動接続部260は、ベアリング、ブッシング、ヒンジ、ジョイントなどを含むことができる。枢動接続部260は、軸2620aに平行または実質的に平行な軸を中心とするサスペンションシステム100の構成要素の回転を抑制する。このような構成要素は、第1のアーム210、第2のアーム220、運動抑制器230、第1のリンケージ240の構成要素および第2のリンケージ250の構成要素の少なくとも1つを含んでもよい。枢動接続部260は、デュアルアクスルホイールアセンブリの第1の車輪および第2の車輪が第1のコネクタ212および第2のコネクタ222にそれぞれ接続されたときに回転する平面に平行(または実質的に平行)な1つまたは複数の平面内でサスペンションシステム200の構成要素の回転を引き起こすことができる。
【0145】
次に図2C図2Dおよび図2Eを参照すると、本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのサスペンションシステム200およびデュアルアクスルホイールアセンブリ90の異なる図を示す。
【0146】
図2Cは、サスペンションシステム200およびサスペンションシステム200に組み立てられたデュアルアクスルホイールアセンブリ90の斜視図を示す。デュアルアクスルホイールアセンブリ90は、第1の車輪92および第2の車輪94を含んでもよい。図2Dおよび図2Eは、(例えば、図2Cで定義されるように)サスペンションシステム200に組み立てられたデュアルアクスルホイールアセンブリ90の正面図を示す。図2Eは、明確にするために、第1の車輪92の外縁を示している。図2Dおよび図2Eに概略的に示す正面図は、サスペンションシステム200に組み立てられた車両の方向に関して示されている。
【0147】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム200の少なくとも一部は、(例えば、図2C図2Dおよび図2Eに示すように)デュアルアクスルホイールアセンブリ90がサスペンションシステム200に組み立てられたときに、デュアルアクスルホイールアセンブリ90の車輪92、94内に収容可能であってもよい。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム200の幅W1は、車輪92、94の幅W2の5倍未満(例えば、または4倍未満または2倍未満)である(例えば、W1およびW2は図2Eに示されている)。
【0148】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、図2Aのサスペンションシステム200およびドライブトレインユニット290を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ201の3D図である図2Fを参照する。
【0149】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム200は、パワートレインユニット290を含む。パワートレインユニット290は、モータ291および変速機アセンブリを含むことができる。変速機アセンブリは、図2Fには示されていないが、図1Kに関して上述した変速機アセンブリ196と同様であってもよい。
【0150】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム200は、モータ291および変速機アセンブリを含む。モータ291は、例えば、サブフレーム205に接続されてもよい。モータ291は、変速機アセンブリを使用して第1のコネクタ210および第2のコネクタ220に結合されてもよい。変速機アセンブリは、モータ291によって生成された回転運動を第1のコネクタ212および第2のコネクタ222の少なくとも1つに伝達して、第1のコネクタ212および第2のコネクタ222の少なくとも1つをそれぞれ回転させ、第1のコネクタ212および第2のコネクタ222にそれぞれ接続された第1の車輪および第2の車輪の少なくとも1つを駆動してもよい。モータ291は、例えば、電気モータであってもよい。
【0151】
モータ291は、枢動接続部2620に結合されてもよく、枢動接続部2620を回転させてもよい。いくつかの実施形態では、変速機アセンブリは、第1のアーム210内に取り付けられた第1の変速機ユニットと、第2のアーム220内に取り付けられた第2の変速機ユニットとを含む。モータ291は、枢動接続部2620を回転させてもよく、第1の変速機ユニットおよび第2の変速機ユニットは、それぞれ第1のコネクタ212および第2のコネクタ222にその回転を伝達してもよい。
【0152】
本発明のいくつかの実施形態は、本明細書に記載のデュアルアクスルホイールアセンブリ用のサスペンションシステム(例えば、本明細書に記載のサスペンションシステム100および/またはサスペンションシステム200など)を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリを提供することができる。
【0153】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、車両300の3D図である図3を参照する。
【0154】
車両300は、基準フレーム310と、車両300の各側面302に少なくとも1つのデュアルアクスルホイールアセンブリ320である2つ以上のデュアルアクスルホイールアセンブリ320とを含むことができる。
【0155】
車両300は、デュアルアクスルホイールアセンブリ320の各々に1つずつの、2つ以上のサスペンションシステム330、または、各々がサスペンションシステム330を含む2つ以上のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリを含んでもよい。サスペンションシステム330は、図1A図1B図1C図1D図1F図1G図1H図1I図1Iおよび図1Kに関して上述したサスペンションシステム100、または2A、図2B図2C図2D図2Eおよび図2Fに関して上述したサスペンションシステム200と同様であってもよい。
【0156】
様々な実施形態によれば、サスペンションシステム(例えば、サスペンションシステム100、200または330など)またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ(例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ101または201など)は、制御システムを含む。いくつかの実施形態では、制御システムは、1つまたは複数のセンサからデータを受信する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサは、道路状況を測定するためのものである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサは、サスペンションシステム内の荷重を測定するためのものである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサは、デュアルアクスルホイールアセンブリの車輪のモータ駆動を測定するためのものである。いくつかの実施形態では、制御システムは、1つまたは複数のプロセッサを含む。様々な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、人工知能(AI)アルゴリズムおよび/または機械学習を使用して、サスペンションシステムの健全性に関連する1つまたは複数のパラメータを決定することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のパラメータは、保守情報を含む。いくつかの実施形態では、制御システムは予測情報を出力する。
【0157】
様々な実施形態によれば、サスペンションシステム(例えば、サスペンションシステム100、200または330など)またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ(例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ101または201など)は、車両に取り外し可能に接続可能であってもよい。様々な実施形態では、サスペンションシステムは、複数の締め具によって車両に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、サスペンションシステムまたはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリは、複数のボルトによって車両に接続されてもよい。様々な実施形態では、サスペンションシステムまたはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリは、複数のボルトを解放することによって車両から取り外し可能であってもよい。様々な実施形態では、サスペンションシステムまたはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリの車両への結合は、サスペンションシステムのサブフレームまたはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリを車両のフレームに結合することによるものであってもよい。
【0158】
様々な実施形態によれば、サスペンションシステム(例えば、サスペンションシステム100、200または330など)および/またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ(例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ101または201など)は、1つまたは複数の電気コネクタによって車両の電気システムに電気的に結合されてもよい。様々な実施形態では、サスペンションシステムの電気システムおよびデュアルアクスル車両コーナーアセンブリのうちの少なくとも1つ、は、無線接続によって車両の電気システムに結合されてもよい。
【0159】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の側面図の概略図である図4Aを参照する。
【0160】
本発明のいくつかの実施形態による、一致する第1および第2のアーム軸412、422を有するデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の側面図の概略図である、図4Bも参照されたい。
【0161】
本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の上面図の概略図である図4Cも参照されたい。
【0162】
本発明のいくつかの実施形態による、アーム410、420およびサスペンションシステム430がサブフレーム405の互いに対して対向する側に配置されている、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の上面図の概略図である図4Dも参照されたい。
【0163】
本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400およびデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に接続された車輪92、94の側面図の概略図である図4Eおよび図4Fも参照されたい。
【0164】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、サブフレーム405(例えば、上述のサブフレーム105または205など)と、第1のアーム410(例えば、上述の第1のアーム110または210など)と、第2のアーム420(例えば、上述の第2のアーム120または220など)とを含んでもよい。
【0165】
サブフレーム405は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の少なくともいくつかの構成要素を車両プラットフォームに接続することができる。車両プラットフォームは、例えば、車両の様々な構成要素(例えば、サスペンション構成要素、車体、電気制御構成要素、および電源構成要素、または当該技術分野で知られている任意の他の車両構成要素など)を支持する車両のシャーシまたはフレーム(例えば、基準フレーム)であってもよい。
【0166】
第1のアーム410は、サブフレーム405に接続されてもよく、第1のアーム軸412(例えば、上述の第1の軸161aなど)を中心としてサブフレーム405に対して回転してもよい。第2のアーム420は、サブフレーム405に接続されてもよく、第2のアーム軸422(例えば、上述の第2の軸162aなど)を中心としてサブフレーム405に対して回転してもよい。例えば、第1のアーム410および第2のアーム420は、(例えば、図4A図4Fに示すように)それぞれの端部でサブフレーム405に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のアーム軸412は第2のアーム軸422と一致する(例えば、図4B図4Fに示すように)。
【0167】
第1のアーム410は、(例えば、図4Eおよび図4Fに示すように)第1の車輪92が第1のアーム410に接続されたときに第1の車輪92が回転できる第1のアクスル軸414(例えば、上述の第1のコネクタ軸112aなど)を含んでもよい。第2のアーム420は、(例えば、図4Eおよび図4Fに示すように)第2の車輪94が第2のアーム420に接続されたときに第2の車輪94が回転できる第2のアクスル軸424(例えば、第2のコネクタ軸122aなど)を含んでもよい。
【0168】
いくつかの実施形態では、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、第1の車輪92を第1のアーム410に接続するための第1のコネクタ416(例えば、上述の第1のコネクタ112または212など)と、第2の車輪94を第2のアーム420(例えば、図4A図4Fに示すように)に接続するための第2のコネクタ426(例えば、上述の第2のコネクタ122または222など)とを含む。第1のコネクタ416は、第1のアーム410に接続され、第1のアクスル軸414を中心として第1のアーム410に対して回転してもよく、第2のコネクタ426は、第2のアーム420に接続され、第2のアクスル軸424を中心として第2のアーム420に対して回転してもよい(例えば、図4A図4Fに示すように)。第1のコネクタ416および第2のコネクタ426の各々は、(例えば、図1A図1Kまたは図2A図2Fに関して上述したように)車輪ナックル、車輪直立部、車輪ハブ、車輪ベアリング等を含んでもよい。
【0169】
第1のアーム軸412、第2のアーム軸422、第1のアクスル軸414および第2のアクスル軸424は、互いに平行(または実質的に平行)であってもよい。
【0170】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、サスペンションシステム430を含んでもよい。サスペンションシステム430は、ピストンアセンブリ431を含んでもよい。ピストンアセンブリ431は、(例えば、図4A図4Fに示すように)第1のアーム410と第2のアーム420とを相互接続してもよい。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、ピストンアセンブリ431を第1のアーム410に接続(例えば、回転可能に接続)するための第1のリンケージ440と、ピストンアセンブリ431を第2のアーム420に接続(例えば、回転可能に接続)するための第2のリンケージ450とを含んでもよい。明確にするために、第1および第2のリンケージ440、450が図4A図4Fに概略的に示されていることに留意されたい。
【0171】
ピストンアセンブリ431を第1および第2のアーム410、420にそれぞれ接続するために、第1および第2のリンケージ440、450の様々な構成が使用されてもよい。第1および第2のリンケージ440、450の各々は、1つ以上のリンクを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2のリンケージ440、450の各々は、ロッカーリンクを含む。いくつかの実施形態では、第1および第2のリンケージ440、450の各々は、第1および第2のアクスル軸414、424に平行な(または実質的に平行な)軸を中心として回転する1つまたは複数のリンクを含む。いくつかの実施形態では、第1および第2のリンケージ440、450の各々は、第1および第2のアクスル軸414、424に垂直な(または実質的に垂直な)軸を中心として回転する1つまたは複数のリンクを含む。第1および第2のアクスル軸414、424に対して垂直な(または実質的に垂直な)軸を中心として回転可能なリンクは、例えば、ピストンアセンブリ431を第1および第2のアーム410、420からオフセット(例えば横方向または横方向にオフセット)して、例えば、ピストンアセンブリ431と第1および第2のアーム410、420とを(例えば、図4Dに関して以下に説明するように)サブフレーム405の互いに対向する側に位置決めするために使用されてもよい。様々な実施形態では、第1のリンケージ440および第2のリンケージ450は、それぞれ、図1A図1Kおよび図2A図2Fに関して上述した第1のリンケージ140または240および第2のリンケージ150または250と同様である。第1のリンケージ440および第2のリンケージ450の一例を、それぞれ図11E図11Fを参照して後述する。第1および第2のリンケージ440、450の他の構成も可能である。
【0172】
ピストンアセンブリ431は、第1のアクスル軸414および第2のアクスル軸424に対して垂直(または実質的に垂直)であってもよい。ピストンアセンブリ431は、サブフレーム405の長手方向軸405aに平行(または実質的に平行)であってもよい。ピストンアセンブリ431は、サブフレーム405と平行(または実質的に平行)であってもよい。
【0173】
いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリ431、第1のアーム410および第2のアーム420は、(例えば、図4A図4Cおよび図4E図4Fに示すように)サブフレーム405の同じ側に配置される。いくつかの実施形態では、(i)ピストンアセンブリ431ならびに(ii)第1のアーム410および第2のアーム420は、(例えば、図4Dに示すように)サブフレーム405の互いに対して対向する側に配置される。
【0174】
サスペンションシステム430および/またはピストンアセンブリ431は、互いに対して、およびサブフレーム405に対して、第1のアーム410と第2のアーム420との間の相対運動を支持および/または制御することができる。
【0175】
サスペンションシステム430および/またはピストンアセンブリ431は、第1のアーム410と第2のアーム420との間の荷重を制御および/または分配することができる。例えば、サスペンションシステム430は、第1のアーム410に加えられた荷重を第2のアーム420に伝達し、第2のアーム420に加えられた荷重を第1のアーム410に伝達してもよい。
【0176】
サスペンションシステム430および/またはピストンアセンブリ431は、第1のアクスル軸414と第2のアクスル軸424との間の距離を制御してもよい。例えば、ピストンアセンブリ431は、第1のアクスル軸と第2のアクスル軸414、424との間の距離を制御するために、ピストンアセンブリ431の長さ(例えば、ピストンアセンブリ431の第1および第2のアーム410、420への接続点間の距離)を制御可能に増減させてもよい。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400が車両プラットフォームに組み立てられると、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1のアクスル軸414と第2のアクスル軸424との間の距離は、(例えば、図4Eおよび図4Fに示すように)サブフレーム405および車両プラットフォームの地面に対する高さを画定し得る。第1のアクスル軸414と第2のアクスル軸424との間の距離を制御することにより、サスペンションシステム430および/またはピストンアセンブリ431は、地面に対するサブフレーム405および車両プラットフォームの高さを制御することができる。例えば、図4Eおよび図4Fに示すように、第1のアクスル軸414と第2のアクスル軸424との間の距離が大きいほど、地面に対するデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のサブフレーム405は低くなる(例えば、ニーリング)。同じ例では、第1のアクスル軸414と第2のアクスル軸424との間の距離が小さいほど、地面に対するデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の上側サブフレーム405は高くなる(例えば、リフト)。
【0177】
サスペンションシステム430および/またはピストンアセンブリ431は、例えば、第1および第2のアーム410、420に力を加えて、第1および第2のアーム410、420にそれぞれ接続された第1および第2の車輪92、94の各々を地面に押したり引いたりしてもよい。
【0178】
サスペンションシステム430および/またはピストンアセンブリ431は、例えば、第1または第2の車輪92、94が別の車輪に対して下げられた場合、および/または、例えば地面上のバンプまたは穴に起因してサブフレーム405または車両プラットフォームから離れたときに、第1および第2の車輪92、94の地面との牽引力を維持し得る。いくつかの実施形態では、同じサスペンションシステム430が第1および第2のアーム410、420を相互接続するとき、牽引力が第1および第2の車輪92、94の両方に加えられる。
【0179】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430はピストンを含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430はダンパを含む。様々な実施形態では、サスペンションシステム430は、ダンパの減衰プロファイルを設定および/または制御する。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430は、ばねを含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430は空気圧機構を含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430は油圧機構を含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430は、油圧-空気圧機構を含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430は伸縮機構を含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430は、ねじ機構(例えば、ボールねじ機構またはねじ軸機構)を含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430は、ショックアブソーバ(例えば、アクティブショックアブソーバ)を含む。
【0180】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400用のサスペンションシステム430の様々な実施形態を、図8A図8C図9A図9D図10A図10D図11A図11H、および図12A図12Bを参照して以下に説明する。
【0181】
本発明のいくつかの実施形態による、アーム410、420に対して車両コネクタ416、426を操舵する操舵システム500を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略図である図5A図5Dも参照されたい。
【0182】
本発明のいくつかの実施形態による、サブフレーム405に対してアーム410、420を操舵する操舵システム500を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略図である図5E図5Hも参照されたい。
【0183】
図5Aおよび図5Eは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略側面図を示す。図5B図5C図5Dおよび図5F図5G図5Hは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略上面図を示す。
【0184】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、操舵システム500を含むことができる。操舵システム500は、(例えば、図5A図5Dに示すように)第1のアーム410および第2のアーム420に対してそれぞれの操舵軸を中心として第1のコネクタ416および第2のコネクタ426の各々を操舵してもよく、または(例えば、図5E図5Hに示すように)サブフレーム405に対して共通操舵軸を中心として第1のアーム410および第2のアーム420の両方を操舵してもよい。
【0185】
図5A図5Dの例では、操舵システム500は、第1の操舵軸502を中心として第1のアーム410に対して第1のコネクタ416を操舵する。第1の操舵軸502は、例えば、第1のアクスル軸414に対して垂直(または実質的に垂直)であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の操舵軸502は、第1のアクスル軸414に対する第1のキャスタ角である。同じ例では、操舵システム500は、第2の操舵軸504を中心として第2のアーム420に対して第2のコネクタ426を操舵してもよい。第2の操舵軸504は、例えば、第2のアクスル軸424に対して垂直(または実質的に垂直)であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の操舵軸504は、第2のアクスル軸424に対する第2のキャスタ角である。
【0186】
いくつかの実施形態では、操舵システム500は、それぞれ第1の操舵軸502および第2の操舵軸504を中心として第1のコネクタ416および第2のコネクタ426を同時に(または実質的に同時に)操舵する。いくつかの実施形態では、操舵システム500は、それぞれ第1の操舵軸502および第2の操舵軸504を中心として第1のコネクタ416および第2のコネクタ426を同じ方向に同時に操舵する。いくつかの実施形態では、操舵システム500は、第1のコネクタ416および第2のコネクタ426を同じ(または実質的に同じ)操舵角に操舵する。いくつかの実施形態では、操舵システム500は、第1のコネクタ416および第2のコネクタ426を互いに異なる操舵角に操舵する。例えば、操舵システム500は、第1のコネクタ416を第1の操舵角に操舵し、第2のコネクタ426を第1の操舵角とは異なる第2の操舵角に操舵してもよい。第1の操舵角および/または第2の操舵角は、例えば、車両コーナーシステムと組み立てられた車両シャーシプラットフォームの形状に基づいて予め決定することができる。例えば、第1の操舵角および/または第2の操舵角は、所定のアッカーマン角であってもよい。別の例では、第1の操舵角および/または第2の操舵角は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400と組み立てられた車両プラットフォームの動的旋回中心点によって動的に決定または規定されてもよい。
【0187】
いくつかの実施形態では、操舵ユニット500は、異なる操舵特性またはパラメータを第1のコネクタ416および第2のコネクタ426に提供する。様々な実施形態では、操舵システム500は、異なる操舵速度で、異なる操舵角に、および/または異なる操舵方向で第1のコネクタ416および第2のコネクタ426を操舵する。例えば、操舵システム500は、第1のコネクタ416および第2のコネクタ426を異なる操舵方向に操舵して、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400と組み立てられた車両プラットフォームを地面上で制動および/または安定化させてもよい。
【0188】
図5E図5Hの例では、操舵システム500は、サブフレーム405に対して共通操舵軸506を中心として第1のアーム410および第2のアーム420を操舵する。共通操舵軸506は、(例えば、図5E図5Hに示すように)第1のアクスル軸414と第2のアクスル軸426との間に配置されてもよい。
【0189】
操舵システム500は、(i)第1のコネクタ416および第2のコネクタ426の各々をそれぞれの操舵軸502、504を中心としてそれぞれ操舵するため、または(ii)第1のアーム410および第2のアーム420を共通操舵軸508を中心として操舵するために、1つまたは複数の操舵アクチュエータ510と、1つまたは複数の操舵ロッドを含む操舵リンケージ520とを含むことができる。様々な数の操舵アクチュエータ510および様々な構成の操舵リンケージ520を使用することができる。
【0190】
いくつかの実施形態では、操舵システム500は、操舵アクチュエータ510を制御するためのコントローラ530を含む。コントローラ530は、例えば車両プラットフォームの中央コントローラの入力信号に基づいて操舵アクチュエータ510を制御することができる。
【0191】
操舵システム500は、図1A図1K図2A図2Fに関して上述した実施形態の各々と共に使用することができることに留意されたい。
【0192】
本発明のいくつかの実施形態による、ドライブトレイン600を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略図である図6Aおよび図6Bも参照されたい。図6Aは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略側面図を示す。図6Bは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略上面図を示す。
【0193】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、ドライブトレイン600(例えば、上記のドライブトレインユニット190または290など)を含むことができる。ドライブトレイン600は、ドライブトレインモータ610を含むことができる。ドライブトレインモータ610は、例えば、サブフレーム405に接続されてもよい。例えば、(i)ドライブトレインモータ610および(ii)第1のアーム410および第2のアーム420は、(例えば、図6Aおよび図6Bに示すように)サブフレーム405の互いに対して対向する側に配置されてもよい。
【0194】
ドライブトレイン600は、ドライブトレインモータ610に接続されたドライブトレインシャフト620を含むことができる。第1のアーム軸412と第2のアーム軸422とが互いに一致する場合、ドライブトレインシャフト620は、(例えば、図6Aおよび図6Bに示すように)第1および第2のアーム軸412、422に沿って配置されてもよい。
【0195】
ドライブトレイン600は、ドライブトレイン変速機630(例えば、上述の変速機ユニット196aなどの第1のドライブトレイン変速機)を含んでもよい。ドライブトレイン変速機630は、ドライブトレインモータ610から第1のコネクタ416または第1の車輪92に回転を伝達してもよい。いくつかの実施形態では、ドライブトレイン変速機630は、(例えば、図1Kに関して上述したように、および図6Aおよび図6Bに概略的に示すように)第1のアーム410内に配置される。例えば、第1のアーム410は、ドライブトレイン変速機630を収容するためのケーシングまたはハウジングを含んでもよい。
【0196】
ドライブトレイン600は、ドライブトレイン変速機640(例えば、上述の変速機ユニット196bなどの第2のドライブトレイン変速機)を含んでもよい。ドライブトレイン変速機640は、ドライブトレインモータ610から第2のコネクタ426または第2の車輪94に回転を伝達してもよい。いくつかの実施形態では、ドライブトレイン変速機640は、(例えば、図1Kに関して上述したように、および図6Aおよび図6Bに概略的に示すように)第2のアーム420内に配置される。例えば、第2のアーム420は、ドライブトレイン変速機640を収容するためのケーシングまたはハウジングを含んでもよい。
【0197】
第1のドライブトレイン変速機630および/または第2のドライブトレイン変速機640は各々、(例えば、図7Cおよび図7Dに示すように)変速機シャフト、ギア、ベルト、およびチェーンのうちの1つまたは複数を含んでもよい。様々な実施形態では、第1のドライブトレイン変速機630および/または第2のドライブトレイン変速機640は、2つ以上の噛み合ったギアを含む。様々な実施形態では、第1のドライブトレイン変速機630および/または第2のドライブトレイン変速機640は、奇数個の噛み合ったギアを含む。様々な実施形態では、第1のドライブトレイン変速機630および/または第2のドライブトレイン変速機640は、異なる直径を有する2つ以上のギアを含む。様々な実施形態では、第1のドライブトレイン変速機630および/または第2のドライブトレイン変速機640は、ドライブトレインモータ610に接続されたドライブトレインシャフト620を横切るドライブトレインシャフトを含む。様々な実施形態では第1のドライブトレイン変速機630および/または第2のドライブトレイン変速機640は、(例えば、モータとホイールコネクタとの間の)回転速度低下機構として機能する。
【0198】
ドライブトレイン600は、コントローラ650を含んでもよい。コントローラ650は、ドライブトレインモータ610を制御することができる。コントローラ650は、例えば、車両プラットフォームの中央コントローラからの入力信号に基づいて、ドライブトレインモータ610を制御することができる。
【0199】
本発明のいくつかの実施形態による、2つのショックアブソーバ710、720を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略図である図7Aおよび図7Bも参照されたい。図7Aは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略側面図を示す。図7Bは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略上面図を示す。
【0200】
本発明のいくつかの実施形態による、ドライブトレイン600および2つの運動抑制器710、720を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400、ならびにデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に接続された車輪92、94の2次元(2D)図である図7Cおよび図7Dも参照されたい。
【0201】
本発明のいくつかの実施形態による、操舵システム500、ドライブトレイン600、および運動抑制器710、720を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略図である図7Eおよび図7Fも参照されたい。図7Eは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略側面図を示す。図7Fは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略上面図を示す。
【0202】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、第1のアーム410に接続(例えば、回転可能に接続)され、サブフレーム405に接続(例えば、回転可能に接続)された第1の運動抑制器710と、第2のアーム420に接続(例えば、回転可能に接続)され、サブフレーム405に接続(例えば、回転可能に接続)された第2の運動抑制器720とを含んでもよい。
【0203】
第1の運動抑制器710は、第1のアーム軸412および第1のアクスル軸414に対して垂直(または実質的に垂直)であってもよい。第2の運動抑制器720は、第2のアーム軸422および第2のアクスル軸424に対して垂直(または実質的に垂直)であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の運動抑制器710は、サブフレーム405の長手方向軸405aに平行である。いくつかの実施形態では、第2の運動抑制器720は、サブフレーム405の長手方向軸405aに平行である。いくつかの実施形態では、第1の運動抑制器710は、第1のアーム410と平行(または実質的に平行)である。いくつかの実施形態では、第2の運動抑制器720は、第2のアーム420と平行(または実質的に平行)である。いくつかの実施形態では、第1の運動抑制器710は、第1のアーム410内に配置される。いくつかの実施形態では、第2の運動抑制器720は、第2のアーム420内に配置される。
【0204】
第1の運動抑制器710および第2の運動抑制器720は、ダンパ、ばねダンパ、ショックアブソーバ、空気圧アブソーバ、流体アブソーバ、磁気アブソーバ、その他公知の運動抑制器構成要素を含んでもよい。
【0205】
いくつかの実施形態では、(i)サスペンションシステム430、ならびに(ii)第1の運動抑制器710および第2の運動抑制器720は、(例えば、図7Aおよび図7Bに示すように)サブフレーム405の互いに対して対向する側に配置される。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム430、第1の運動抑制器710、および第2の運動抑制器720は、サブフレーム405の同じ側に配置される。
【0206】
第1および第2の運動抑制器710、720は、サブフレーム405に対する(およびアセンブリ400が車両プラットフォームに組み立てられたときの車両プラットフォームに対する)第1および第2のアーム410、420の相対運動を吸収および/または減衰させることができる。第1および第2の運動抑制器710、720は、例えば、第1および第2のアーム410、420にそれぞれ力を加え、第1および第2のアーム410、420にそれぞれ接続された車輪を地面に押してもよい。車輪を地面に押すことによって、第1および第2の運動抑制器710、720は、例えば、車輪の一方が他方の車輪に対して下降し、および/または、例えば地面のバンプまたは穴に起因してサブフレーム405または車両プラットフォームから脱落したときに、車輪の地面との牽引力を維持してもよい。
【0207】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、本明細書に開示されているサスペンションシステム430、操舵システム500、ドライブトレイン600、および/または運動抑制器710、720の任意の組み合わせを含むことができる。例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、(例えば、図7A図7Bに示すように)ニーリング/リフト機能を有するサスペンションシステム430と、2つの運動抑制器710、720とを含むことができる。別の例では、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、(例えば、図7C図7Dに示すように)ニーリング/リフト機能を有するサスペンションシステム430と、ドライブトレイン600と、2つの運動抑制器710、720とを含むことができる。サブフレーム405は、明確にするために図7Cおよび図7Dには示されていない。同じ例では、例えば図7Dに示すように、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、ホイールコネクタ416、426の各々に対してブレーキシステム740を含む。別の例では、図7Eおよび図7Fは、操舵システム500、ドライブトレイン600、および2つの運動抑制器710、720を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の概略図を示す。本発明の実施形態の他の組み合わせも可能である。
【0208】
いくつかの実施形態では、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、(例えば、図7Fに示すように)操舵システム500(例えば、操舵アクチュエータ510)およびドライブトレイン600(例えば、ドライブトレインモータ610)の構成要素を制御するためのコントローラ460を含む。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のコントローラは、例えば、それぞれ操舵システム500およびドライブトレイン600のコントローラ535、650に代えてもよいし、それらに加えて使用されてもよい。
【0209】
以下の図/説明は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400(例えば、上述のサスペンションシステム430など)用のサスペンションシステムの実施形態を示す。サスペンションシステムの各実施形態は、上述の操舵システム500およびドライブトレイン600との任意の組み合わせで、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に含まれてもよい。サスペンションシステムの各実施形態は、提示されたサスペンションシステムの他の実施形態からの特徴を含むことができ、具体的に説明されていないサスペンションシステムの実施形態は、本明細書に記載の様々な特徴を含むことができる。
【0210】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400用のサスペンションシステム800のピストンアセンブリ805の3D図である図8Aおよび図8Bを参照する。図8Aは、ピストンアセンブリ805の斜視図を示す。図8Bは、ピストンアセンブリ805の部分断面図を示す。
【0211】
本発明のいくつかの実施形態による、図8A図8Bのピストンアセンブリ805および流体供給サブシステム840の概略図である図8Cも参照されたい。
【0212】
サスペンションシステム800は、例えば、(例えば、図4A図4Fを参照して上述したように)デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のサスペンションシステム430として使用することができる。
【0213】
サスペンションシステム800は、ピストンアセンブリ805を含んでもよい。ピストンアセンブリ805は、ハウジング810と、ハウジング810内に配置された第1のピストン820と、ハウジング810内に配置され、ハウジング810内に第1の流体チャンバ812、第2の流体チャンバ814および第3の流体チャンバ816を形成する第2のピストン822を含んでもよい。第1の流体チャンバ812は、第1のピストン820のヘッド820aとハウジング810の第1の端部810aとの間に形成されてもよく、第2の流体チャンバ814は、第1のピストンヘッド820aと第2のピストン822のヘッド822aとの間に形成されてもよく、第3の流体チャンバ816は、第2のピストンヘッド822aとハウジング810の第2の端部810bとの間に形成されてもよい。第1および第2のピストンヘッド820a、820bは、ハウジング810の内面に対して封止されてもよい。第1のピストン820、例えばハウジング810から外部に延在する第1のピストン820のシャフト820bは、例えば第1のリンケージ440を介して第1のアーム410に接続されてもよい。第2のピストン822、例えばハウジング810から外部に延在する第2のピストン822のシャフト822bは、例えば第2のリンケージ450を介して第2のアーム420に接続されてもよい。
【0214】
サスペンションシステム800を(例えば、図4A図4Dに関して上述したように)第1のアーム410および第2のアーム420に接続するために、第1および第2のリンケージ440、450の様々な構成が使用されてもよい。
【0215】
サスペンションシステム800は、(例えば、図8Bおよび図8Cに示すように)第1の流体チャンバ812と第3の流体チャンバ816との間、例えば第1のピストンヘッド820aと第2のピストンヘッド822aとの間で、ハウジング810の第2の流体チャンバ814内に配置されたばね830を含んでもよい。
【0216】
流体チャンバ812、814、816は各々流体を収容することができる。第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および第3のチャンバ816の各々の容積は、ハウジング810内の第1のピストン820および第2のピストン822の相対位置によって画定されてもよい。第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および第3のチャンバ816の各々の容積は、それぞれのチャンバ内の流体圧力および隣接するチャンバ内の流体圧力に基づいて変化してもよい。例えば、第1の流体チャンバ812、第2の流体チャンバ814、および第3の流体チャンバ816の少なくとも1つは、それぞれのチャンバで流体を導入および/または排出するためのポートを含んでもよい。図8Aおよび図8Bの例では、第1の流体チャンバ812は第1の流体チャンバポート813を含み、第2の流体チャンバ814は第2の流体チャンバポート815を含み、第3の流体チャンバ816は第3の流体チャンバポート817を含み、それぞれのチャンバで流体を導入および/または排出する。いくつかの実施形態では、第1の流体チャンバ812、第2の流体チャンバ814、および第3の流体チャンバ816の少なくとも1つは、少なくとも1つの別の流体チャンバ内に含まれる流体とは異なる流体を含む。例えば、第1の流体チャンバ812および第3の流体チャンバ816は第1の流体を収容し、第2の流体チャンバ814は第2の流体を収容してもよい。流体は、例えば、気体、例えば空気であってもよい。別の例では、流体は非圧縮性(または実質的に非圧縮性)の液体であってもよい。
【0217】
サスペンションシステム800は、流体供給サブシステム840を含んでもよい。流体供給サブシステム840は、ハウジング810の第1の流体チャンバ812、第2の流体チャンバ814、および第3の流体チャンバ816の少なくとも1つへの流体の導入および/またはそこからの流体の排出を制御してもよい。
【0218】
流体供給サブシステム840は、ハウジング810のチャンバ812、814、816への/からの流体の流入および流出を制御するために、流体ポンプ842、流体弁844、およびコントローラ846を含むことができる。コントローラ846は、例えば車両プラットフォームの中央コントローラからの入力信号に基づいて、流体ポンプ842および流体弁844を制御することができる。コントローラ846は、例えば、第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および第3のチャンバ816の少なくとも1つの流体チャンバ内の流体を圧縮するように流体ポンプ842を制御してもよい。コントローラ846は、例えば、第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および第3のチャンバ816の少なくとも1つの流体チャンバ内の流体を放出するように流体ポンプ842を制御してもよい。コントローラ846は、例えば、第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および第3のチャンバ816の少なくとも1つの流体チャンバ内の流体を圧縮し、第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および第3のチャンバ816の少なくとも1つの別の流体チャンバ内の流体を放出するように流体ポンプ842を制御してもよい。
【0219】
いくつかの実施形態では、流体供給サブシステム840は、流体供給サブシステム820の外部の第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および第3のチャンバ816から流体を放出するための流体放出弁845を含む。
【0220】
様々な実施形態では、第1のチャンバ812、第2のチャンバ814および/または第3のチャンバ816は、(流体供給サブシステム840を介さずに)それぞれのチャンバへの直接的なアクセスを提供するためのバイパスポートを含む。バイパスポートは、例えば、流体供給サブシステム8420の故障の場合に使用することができる。
【0221】
いくつかの実施形態では、流体供給サブシステム840は、流体リザーバ848を含む。いくつかの実施形態では、流体供給サブシステム840は、2つ以上の流体ポンプおよび2つ以上の流体リザーバを含む(例えば、異なる流体が異なる流体チャンバで使用される場合)。
【0222】
動作中、例えばサスペンションシステム800がデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400内に組み立てられると、第1および第2のピストン820および822は、ピストンアセンブリ805のハウジング810に対して移動して、第1および第2のアーム410、420の互いに対する、およびサブフレーム405に対する相対運動を支持および制御し、および/またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアーム410、420の間の荷重を制御および分散することができる。
【0223】
動作中、コントローラ846は、ハウジング810の流体チャンバ812、814、816への流体の流入および流出を制御して、ばね830のばね定数を制御することができる。ばね830のばね定数は、例えば、サスペンションシステム800(例えば、サスペンション剛性または当技術分野で知られている任意の他のパラメータなど)のサスペンションパラメータまたは特性を定義することができる。ばね830の所望のばね定数は、例えば、地面に対する車両プラットフォームの所望の高さ(例えば、ニーリング)、車両プラットフォーム速度、車両プラットフォーム荷重、所望のサスペンション性能および剛性、車両プラットフォーム状態(例えば、駐車、オフロード動作、高速動作および/または低速動作)、または当技術分野で知られている任意の他のパラメータによって決定されてもよい。したがって、ハウジング810の流体チャンバ812、814、816への流体の流入および流出を制御することによって、コントローラ836は、サスペンションシステム800のサスペンションパラメータまたは特性を制御することができる。
【0224】
動作中、コントローラ846は、ハウジング810の流体チャンバ812、814、816への流体の流入および流出を制御して、第1および第2のピストン820、822の第1および第2のリンケージ440、450への接続点間の距離(例えば、ピストンアセンブリ805の長さ)をそれぞれ制御することができる。(例えば、図4E図4Fを参照して上述したように)第1および第2のピストン820、822の第1および第2のリンケージ440、450への接続点間の距離はそれぞれ、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアクスル軸414、424間の距離を画定してもよい。したがって、ハウジング810の流体チャンバ812、814、816での流体の流入および流出を制御することによって、コントローラ836は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアクスル軸414、424の間の距離を制御し、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400および地面に対する車両プラットフォームの高さを制御することができる。
【0225】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、2つ以上の平行なばね荷重部材920、922を収容するハウジング910を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400用のサスペンションシステム900の概略図である図9A図9B、および図9Cを参照する。図9A図9Bおよび図9Cは、ハウジング910内のばね荷重部材920、922の異なる位置におけるサスペンションシステム900の概略側面図を示す。ハウジング910内のばね荷重部材920、922の異なる位置は、例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の動作中の第1および第2のアーム410、420の動きによって引き起こされ得る。
【0226】
サスペンションシステム900は、例えば、(例えば、図4A図4Fを参照して上述したように)デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のサスペンションシステム430として使用することができる。
【0227】
サスペンションシステム900は、ピストンアセンブリ905を含んでもよい。ピストンアセンブリ905は、ハウジング910を含んでもよい。ハウジング910は、その第1の端部910aにおいて、例えば第1のリンケージ440を介して第1のアーム410に接続されてもよい。ピストンアセンブリ905は、ハウジング910内に配置され、ハウジング910の第2の端部910bを通ってハウジング910から外部に延在する第1のばね荷重部材920および第2のばね荷重部材922を含んでもよい。第1のばね荷重部材920と第2のばね荷重部材922とは、互いに平行であってもよい。第1のばね荷重部材920および第2のばね荷重部材922は、例えば第2のリンケージ450を介して第2のアーム420に接続されてもよい。
【0228】
サスペンションシステム900を(例えば、図4A図4Dに関して上述したように)第1のアーム410および第2のアーム420に接続するために、第1および第2のリンケージ440、450の様々な構成が使用されてもよい。
【0229】
様々な実施形態では、第1のばね荷重部材920および第2のばね荷重部材922の各々はショックアブソーバを含む。
【0230】
いくつかの実施形態では、第1のばね荷重部材920および第2のばね荷重部材922のばねは、それぞれ第1および第2のリンケージ440、450に対するハウジング910およびばね荷重部材920、922の接続点間の距離(例えば、ピストンアセンブリ905の長さ)を設定するために、予圧がかけられている。
【0231】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による油圧サブシステム930を含む、図9A図9Cのサスペンションシステム900の概略図である図9Dを参照する。
【0232】
第1のばね荷重部材920および第2のばね荷重部材922は、油圧ピストンであってもよい。サスペンションシステム900は、液体リザーバ932および液体ポンプ934を有する油圧サブシステム930を含んでもよい。液体ポンプ934は、液体リザーバ932およびハウジング910の内部912と流体連通してもよい。液体ポンプ934は、液体リザーバ932とハウジング910の内部912との間で液体を循環させることができる。油圧サブシステム930は、ハウジング910の内部912への液体の流入および流出を制御するために液体ポンプ934を動作させるコントローラ936を含んでもよい。油圧サブシステム930は、当技術分野で知られている他の任意の構成要素(例えば、バルブなど)を含んでもよい。
【0233】
動作中、例えばサスペンションシステム900がデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400内に組み立てられると、第1および第2のばね荷重部材920、922は、ハウジング910に対して移動して、第1および第2のアーム410、420の互いに対する、およびサブフレーム405に対する相対運動を支持および制御し、および/またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアーム410、420の間の荷重を制御および分散することができる。
【0234】
動作中、コントローラ936は、ハウジング910への液体の流入および流出を制御して、サスペンションシステム900のサスペンションパラメータまたは特性(例えば、そのようなサスペンション剛性または当技術分野で知られている任意の他のパラメータ)を制御することができる。
【0235】
動作中、コントローラ936は、ハウジング910への液体の流入およびハウジング910からの液体の流出を制御して、ハウジングとばね荷重部材920、922との接続点と第1および第2のリンケージ440、450との間の距離(例えば、ピストンアセンブリ905の長さ)をそれぞれ制御することができる。ハウジング910とばね荷重部材920、922との接続点と第1および第2のリンケージ440、450との距離はそれぞれ、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアクスル軸414、424間の距離を画定してもよい。したがって、ハウジング910への液体の流入およびハウジングからの液体の流出を制御することによって、コントローラ936は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1のアクスル軸と第2のアクスル軸414、424との間の距離を制御し、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400および車両プラットフォームの地面に対する高さを制御することができる。
【0236】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400用のサスペンションシステム1000のピストンアセンブリ1005の3D図である図10Aおよび図10Bを参照する。図10Aは、サスペンションシステム1000の斜視図を示す。図10Bは、サスペンションシステム1000の部分断面図を示す。
【0237】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、加圧サブシステム1030および油圧サブシステム1040を含む、図10A図10Bのピストンアセンブリ1005の概略図である図10Cも参照されたい。
【0238】
本発明のいくつかの実施形態による、図10A図10Cのサスペンションシステム1000と、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に接続された車輪92、94とを含む、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の3D図である図10Dも参照されたい。図10Dは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の斜視図を示す。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のいくつかの構成要素(例えば、第1および第2のリンケージ440、450など)は、明確にするために図10Dには示されていない。
【0239】
ピストンアセンブリ1005は、ハウジング1010を含んでもよい。ハウジング1010は、第1のチャンバ1012および第2のチャンバ1014を含んでもよい。第1および第2のチャンバ1012、1014は、例えば、内壁1013によって隔てられていてもよい。第1のピストン1022、例えば第1のピストン1022のヘッド1022aは、ハウジング1010の第1のチャンバ1012内に配置されてもよい。第1のピストン1022、例えばハウジング1010の第1の端部1010aを通ってハウジング1010から外部に延在する第1のピストン1022のシャフト1022bは、例えば第1のリンケージ440を介して第1のアーム410に接続されてもよい。第1のピストンヘッド1022aは、ハウジング1010の内面に対して封止されてもよい。いくつかの実施形態では、(例えば、図10Cに概略的に示すように)第1のピストン1022にはばね1022cが装填される。第2のピストン1024、例えば第2のピストン1022のヘッド1024aは、ハウジング1010の第2のチャンバ1014内に配置されてもよい。第2のピストン1024、例えばハウジング1010の第2の端部1010bを通ってハウジング1010から外部に延在する第2のピストン1024のシャフト1024bは、例えば第2のリンケージ450を介して第2のアーム420に接続されてもよい。第2のピストンヘッド1024aは、ハウジング1010の内面に対して封止されてもよい。
【0240】
サスペンションシステム900を(例えば、図4A図4Dに関して上述したように)第1のアーム410および第2のアーム420に接続するために、第1および第2のリンケージ440、450の様々な構成が使用されてもよい。
【0241】
サスペンションシステム1000は、加圧サブシステム1030を含んでもよい。加圧サブシステム1030は、加圧ガスを収容する1つまたは複数のアキュムレータを含んでもよい。1つまたは複数のアキュムレータは、ハウジング1010の第1のチャンバ1012と流体連通してもよい。加圧サブシステム1030は、(例えば、図10Cに示すように)それらの間で流体連通し、ハウジング1010の第1のチャンバ1012と流体連通する第1のアキュムレータ1032および第2のアキュムレータ1034を含んでもよい。第1のアキュムレータ1032および第2のアキュムレータ1034の各々は、他のアキュムレータとは異なる圧力値に加圧されたガスを収容してもよい。例えば、第1のアキュムレータ1032内のガスは1~3バールの圧力に加圧されてもよく、第2のアキュムレータ1034内のガスは4~8バールの圧力に加圧されてもよい。他の圧力値を使用してもよい。
【0242】
第1のアキュムレータ1032は、ピストン1032aの両側に第1のチャンバ1032bおよび第2のチャンバ1032cを形成するピストン1032aを含んでもよい。第2のアキュムレータ1034は、ピストン1034aの両側に第1のチャンバ1034bおよび第2のチャンバ1032cを形成するピストン1034aを含んでもよい。第1および第2のアキュムレータ1032、1034のそれぞれの第1のチャンバ1032b、1034bは、(例えば、上記のように)互いに異なる圧力値に予め加圧されたガスを収容してもよい。第1および第2のアキュムレータ1032、1034のチャンバ1032b、1034b内のガスは、(例えば、以下に記載されるように)動作中のピストンアセンブリ1005の第1のピストン1022の所望のばね定数または剛性率を提供するために、それぞれ予め加圧されてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング1010の第1のチャンバ1012は液体を収容する。いくつかの実施形態では、ハウジング1010の第1のチャンバ1012とアキュムレータ1032、1034とを相互接続する導管は液体を収容する。いくつかの実施形態では、第1および第2のアキュムレータ1032、1034の第2のチャンバ1032c、1034cはそれぞれ液体を収容する。
【0243】
サスペンションシステム1000は、油圧サブシステム1040を含んでもよい。油圧サブシステム1040は、液体リザーバ1042と、液体リザーバ1042およびハウジング1010の第2のチャンバ1014と流体連通する液体ポンプ1044とを含んでもよい。液体ポンプ1044は、ハウジング1010の第2のチャンバ1014に液体を導入し、そこから液体を排出することができる。油圧サブシステム1040は、コントローラ1046を含んでもよい。コントローラ1046は、液体ポンプ1044を制御して、ハウジング1010の第2のチャンバ1014における液体の流出入を制御してもよい。
【0244】
動作中、例えば、サスペンションシステム1000がデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400内に組み立てられると、第1のピストン1022は、ピストンアセンブリ1005のハウジング1010に対して移動してばねとして作用することができ、それにより、サスペンションシステム1000は、第1および第2のアーム410、420の互いに対する、およびサブフレーム405に対する相対運動を支持および制御し、および/またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアーム410、420の間の荷重を制御および分散することができる。第1のピストン1022のばね定数または剛性は、それぞれ第1および第2のアキュムレータ1032、1034の第1のチャンバ1032b、1034b内に収容されたガスの予圧された圧力値によって定義(または予め規定)されてもよい。第1のピストン1022のばね定数または剛性は、例えば、一定(または実質的に一定)であってもよく、サスペンションシステム1000の線形(または少なくともピストン変位の一部に沿って実質的に線形)の力-変位曲線を提供してもよい。別の例では、第1のピストン1022のばね定数または剛性は、ピストンアセンブリ1005のハウジング1010に対する第1のピストン1022の変位の関数として変化してもよく、サスペンションシステム1000の非線形の力-変位曲線を提供してもよい。第1および第2のアキュムレータ1032、1034は、第1のピストン1012を収容する第1のチャンバ1012の連続的な加圧を確実にすることができる。例えば、動作中に、第1のアキュムレータ1032のピストン1032aがその最大移動位置または最大予圧圧力値(例えば、圧力が別のアキュムレータ内の圧力に等しい場合)に到達し、それ以上移動することができない場合、第2のアキュムレータ1034のピストン1034aは依然として第2のアキュムレータ1034内で移動することができ、したがって第1のチャンバ1012の連続的な加圧を確実にし、第1のピストン1012に所定のばね定数または剛性を提供する。
【0245】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム1000は、(例えば、図10Dに示すように)第1のアーム410とサブフレーム405との間に接続(例えば、回転可能に接続)されたダンパ1052を含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム1000は、(例えば、図10Dに示すように)第2のアーム420とサブフレーム405との間に接続(例えば、回転可能に接続)されたダンパ1054を含む。動作中、ダンパ1052、1053は、第1および第2のアーム410、420の互いに対する、およびサブフレーム405に対する相対運動を減衰させることができる。
【0246】
動作中、コントローラ1046は、ハウジング1010の第2のチャンバ1014への液体の流入および第2のチャンバ1014からの液体の流出を制御して、ハウジング1010の第2のチャンバ内の第2のピストン1024の位置を制御し、したがって、第1および第2のピストン1022、1024の第1および第2のリンケージ440、450との接続点間の距離(例えば、ピストンアセンブリ1005の長さ)をそれぞれ制御してもよい。(例えば、図4E図4Fを参照して上述したように)第1および第2のピストン1022、1024の第1および第2のリンケージ440、450への接続点間の距離はそれぞれ、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアクスル軸414、424間の距離を画定してもよい。したがって、ハウジング1010の第2のチャンバ1014への液体の流入およびそこからの液体の流出を制御することによって、コントローラ1046は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1のアクスル軸と第2のアクスル軸414、424との間の距離を制御し、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400および車両プラットフォームの地面に対する高さ(例えば、ニーリング)を制御することができる。
【0247】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400用のサスペンションシステム1100の伸縮ピストンアセンブリ1105の3D図である図11Aおよび図11Bを参照する。図11Aは、サスペンションシステム1100の斜視図を示す。図11Bは、サスペンションシステム1100の部分断面図を示す。
【0248】
伸縮ピストンアセンブリ1105は、ハウジングキャビティ1112を有するハウジング1110を含んでもよい。ハウジング1110は、例えばその閉鎖端1110aにおいて、例えば第1のリンケージ440を介して第1のアーム410に接続されてもよい。伸縮ピストンアセンブリ1105は、ハウジングキャビティ1112内に配置された第1のピストン1120を含んでもよい。第1のピストン1120は、ハウジングキャビティ1112の内面に対して封止されてもよい。第1のピストン1120は、閉鎖端1120bを有する第1のピストンキャビティ1120aを含んでもよい。伸縮ピストンアセンブリ1105は、第1のピストンキャビティ1120a内に配置された第2のピストン1122aを含んでもよい。第2のピストン1122は、第1のピストンキャビティ1120aの内面に対して封止されてもよい。第2のピストン1122は、例えば第1の位置決めキャビティ1120aから外部に延在するその端部において、例えば第2のリンケージ450を介して第2のアーム420に接続されてもよい。
【0249】
本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Bの伸縮ピストンアセンブリ1105および加圧サブシステム1130の部分断面図の二次元図面、ならびに油圧サブシステム1140の概略図である図11Cも参照されたい。図11Cは、ピストンアセンブリ1105および加圧サブシステム1130の部分断面図、ならびにサスペンションシステム1100の油圧サブシステム1040の概略図を示す。
【0250】
本発明のいくつかの実施形態による、図11Cのサスペンションシステム1100の力-変位曲線の一例を示すグラフである図11Dも参照されたい。
【0251】
サスペンションシステム1100は、加圧サブシステム1130を含んでもよい。加圧サブシステム1130は、加圧ガスを収容する1つまたは複数のアキュムレータを含んでもよい。1つまたは複数のアキュムレータは、例えばハウジング1110の閉鎖端1110aのポート1114を介して、ハウジングキャビティ1112と流体連通してもよい。例えば、加圧サブシステム1130は、(例えば、図11Cに示すように)ハウジングキャビティ1112と流体連通する第1のアキュムレータ1132、第2のアキュムレータ1134、および第3のアキュムレータ1136を含んでもよい。第1のアキュムレータ1132、第2のアキュムレータ1134および第3のアキュムレータ1136の各々は、他のアキュムレータのガスとは異なる圧力値に加圧されたガスを収容してもよい。アキュムレータ1132、1134、1136は、例えば、コンパクトな加圧システムアセンブリを提供するために、(例えば、図11Cに示すように)互いに隣接して互いに平行に配置することができる。
【0252】
第1のアキュムレータ1132は、ピストン1132aの両側で第1のアキュムレータ1132に第1のチャンバ1132bおよび第2のチャンバ1132cを形成するピストン1132aを含んでもよい。第2のアキュムレータ1134は、ピストン1134aの両側で第2のアキュムレータ1134に第1のチャンバ1134bおよび第2のチャンバ1134cを形成するピストン1134aを含んでもよい。第3のアキュムレータ1136は、ピストン1136aの両側で第3のアキュムレータ1136に第1のチャンバ1136bおよび第2のチャンバ1136cを形成するピストン1136aを含んでもよい。第1、第2および第3のアキュムレータ1132、1134、1136のそれぞれの第1のチャンバ1132b、1134b、1136bは、(例えば、上記のように)互いに異なる圧力値に予め加圧されたガスを収容してもよい。第1、第2および第3のアキュムレータ1132、1134、1136のチャンバ1132b、1134b、1136b内のガスは、(例えば、以下に記載されるように)動作中のピストンアセンブリ1105の第1のピストン1120の所望のばね定数または剛性率を提供するために、それぞれ予め加圧されてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジングキャビティ1112は液体を収容する。いくつかの実施形態では、ハウジングキャビティ1112とアキュムレータ1132、1134、1136とを相互接続する導管1131は、液体を収容する。いくつかの実施形態では、第1、第2および第3のアキュムレータ1132、1134、1136の第2のチャンバ1132c、1134c、1136cはそれぞれ液体を収容する。
【0253】
サスペンションシステム1100は、油圧サブシステム1140を含んでもよい。油圧サブシステム1140は、(例えば、図11Cに示すように)液体リザーバ1142と、液体リザーバ1142および第1のピストンキャビティ1120aと、例えば第2のピストン1122の長さにわたって作られたチャネル1122aを介して流体連通する液体ポンプ1144とを含んでもよい。液体ポンプ1144は、第1のピストンキャビティ1120aに液体を導入し、そこから液体を排出することができる。油圧サブシステム1140は、コントローラ1146を含んでもよい。コントローラ1146は、液体ポンプ1144を制御して、第1のピストンキャビティ1120aにおける液体の流入および流出を制御してもよい。
【0254】
動作中、例えばサスペンションシステム1100がデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400内に組み立てられると、第1のピストン1120は、ピストンアセンブリ1105のハウジング1110に対して移動してばねとして作用することができ、第1および第2のアーム410、420の互いに対する、およびサブフレーム405に対する相対運動を支持および制御し、および/またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアーム410、420の間の荷重を制御および分散することができる。第1のピストン1120のばね定数または剛性は、それぞれ第1、第2および第3のアキュムレータ1132、1134、1136の第1のチャンバ1132b、1134b、1136b内に収容されたガスの予圧された圧力値によって定義(または予め規定)されてもよい。第1のピストン1120のばね定数または剛性は、例えば、一定(または実質的に一定)であってもよく、サスペンションシステム1100の線形(または少なくともピストン変位の一部に沿って実質的に線形)の力-変位曲線を提供してもよい。別の例では、第1のピストン1120のばね定数または剛性は、(例えば、図11Dに示すように)ピストンアセンブリ1105のハウジング1110に対する第1のピストン1120の変位の関数として変化してもよく、サスペンションシステム1100の非線形の力-変位曲線を提供してもよい。第1、第2および第3のアキュムレータ1132、1134、1136は、第1のピストン1120を収容する第1のピストンハウジングキャビティ1112の連続的な加圧を確実にし、第1のピストン1120に所定のばね定数または剛性を提供してもよい。
【0255】
サスペンションシステム1100における流体アキュムレータ1132、1134、1136の利用は、第1のピストン1120をばねとして作用させることができ、したがって、いくつかの実施形態では、ピストンアセンブリ1105にコイルばねを設ける必要性を排除する。コイルばねを内部に有さないピストンアセンブリ1105は、コイルばねを内部に有するピストンアセンブリと比較して、より小さく、および/またはより複雑でなくなることがある。さらに、コイルばねは、通常、一定のばね定数または剛性を有するが、アキュムレータ1132、1134、1136は、(例えば、上記のように)ピストン1120に可変のばね定数または剛性特性を提供することができる。
【0256】
動作中、コントローラ1146は、第1のピストンキャビティ1120aへの液体の流入および第1のピストンキャビティ1120aからの液体の流出を制御して、第1のピストンキャビティ1120a内の第2のピストン1122の位置を制御し、したがって、ハウジング1110および第2のピストン1122と第1および第2のリンケージ440、450との接続点間の距離(例えば、ピストンアセンブリ1105の長さ)をそれぞれ制御してもよい。(例えば、図4E図4Fを参照して上述し、図11E図11Fを参照して以下に記載する)ハウジング1110および第2のピストン1122と第1および第2のリンケージ440、450との接続点間の距離は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアクスル軸414、424間の距離を画定してもよい。したがって、第1のピストンキャビティ1120aへの液体の流入および第1のピストンキャビティaからの液体の流出を制御することによって、コントローラ1146は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1のアクスル軸と第2のアクスル軸414、424との間の距離を制御し、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400および車両プラットフォームの地面に対する高さ(例えば、ニーリング)を制御することができる。
【0257】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Bの伸縮ピストンアセンブリ1105を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の2D図である、図11Eおよび図11Fを参照する。図11Eおよび図11Fは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の側面図を示す。
【0258】
図11Eおよび図11Fは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアーム410、420の第1および第2のアクスル軸414、424間の異なる距離にあるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400をそれぞれ示す。図4E図4Fに関して上述したように、第1のアクスル軸414と第2のアクスル軸424との間の距離が大きいほど、地面に対するデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のサブフレーム405は低くなる。
【0259】
図11Eおよび図11Fは、サスペンションシステム1100の伸縮ピストンアセンブリ1105を第1および第2のアーム410、420にそれぞれ接続する第1および第2のリンケージ440、450の一例をさらに示す。
【0260】
第1のリンケージ440は、第1のロッカーリンク442および第1のリンク444を含んでもよい。第1のロッカーリンク442は、第1の(例えば固定)枢動接続部442aにおいてサブフレーム405に連結(例えば、回転可能に接続)される(図11E図11Fに破線矩形で概略的に示す)。第1のロッカーリンク442は、第2の(例えば、可動)枢動接続部442bにおいて伸縮ピストンアセンブリ1105のハウジング1110に接続(例えば、回転可能に接続)される。第1のロッカーリンク442は、第3の(例えば、可動)枢動接続部442cにおいて第1のリンク444に接続(例えば、回転可能に接続)される。第1のリンク444は、第1のアーム410に接続(例えば、回転可能に接続)されてもよい。第1のロッカーリンク442および第1のリンク444は、第1のアーム軸412および第1のアクスル軸414と平行(または実質的に平行)な軸を中心として回転してもよい。
【0261】
第2のリンケージ450は、第2のロッカーリンク452および第2のリンク454を含んでもよい。第2のロッカーリンク452は、第1の(例えば固定)枢動接続部452aにおいてサブフレーム405に接続(例えば、回転可能に接続)される。第2のロッカーリンク452は、第2の(例えば、可動)枢動接続部452bにおいて伸縮ピストンアセンブリ1105の第2のピストン1122に接続(例えば、回転可能に接続)される。第2のロッカーリンク452は、第3の(例えば、可動)枢動接続部452cにおいて第2のリンク454に接続(例えば、回転可能に接続)される。第2のリンク454は、第2のアーム420に接続(例えば、回転可能に接続)されてもよい。第2のロッカーリンク452および第2のリンク454は、第2のアーム軸422および第2のアクスル軸424に平行(または実質的に平行)な軸を中心として回転してもよい。
【0262】
図11E図11Fに関して上述した第1および第2のリンケージ440、450は、いくつかの実施形態では、本明細書に開示するサスペンションシステム800、900、1000をデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアーム410、420に接続するために使用することができる。
【0263】
いくつかの実施形態では、サスペンションシステム1100は、(例えば、図11E図11Fに示すように)第1のアーム410とサブフレーム405との間に(例えば、回転可能に接続)接続されたダンパ1172を含む。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム1100は、(例えば、図11E図11Fに示すように)第2のアーム420とサブフレーム405との間に接続(例えば、回転可能に接続)されたダンパ1174を含む。動作中、ダンパ1172、1173は、第1および第2のアーム410、420の互いに対する、およびサブフレーム405に対する相対運動を減衰させることができる。
【0264】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、上述のサスペンションシステム1100、操舵システム500、および/またはドライブトレイン600の任意の組み合わせを含むことができる。例えば、図11Gおよび図11Hは、本発明のいくつかの実施形態による、図11A図11Cのドライブトレイン600およびサスペンションシステム1100を含むデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400、ならびにデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に接続された車輪92、94の3D図を示す。図11Gおよび図11Hは、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の異なる斜視図を示す。
【0265】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400用のサスペンションシステム1200のピストンアセンブリ1205の3D図である図12Aを参照する。図12Aは、ピストンアセンブリ1205の斜視図を示す。
【0266】
本発明のいくつかの実施形態による、図12Aのピストンアセンブリ1205の部分断面図の2D図である図12Bも参照されたい。
【0267】
本発明のいくつかの実施形態による、図12A図12Bのピストンアセンブリ1205の部分断面図の2D図、ならびに油圧サブシステム1240の概略図である図12Cも参照されたい。
【0268】
ピストンアセンブリ1205は、ハウジングキャビティ1212を有するハウジング1210を含んでもよい。ハウジング1210は、例えばその閉鎖端1210aにおいて、例えば第1のリンケージ440を介して第1のアーム410に接続されてもよい。ピストンアセンブリ1205は、ハウジングキャビティ1212内に配置された第1のピストン1220を含んでもよい。第1のピストン1220は、ハウジングキャビティ1212の内面に対して封止されてもよい。第1のピストン1220は、閉鎖端1220bを有する第1のピストンキャビティ1220aを含んでもよい。ピストンアセンブリ1205は、第1のピストンキャビティ1220a内に配置された第2のピストン1222aを含んでもよい。第2のピストン1222は、第1のピストンキャビティ1220aの内面に対して封止されてもよい。第2のピストン1222は、例えば第1の位置決めキャビティ1220aから外部に延在するその端部において、例えば第2のリンケージ450を介して第2のアーム420に接続されてもよい。第2のピストン1222は、第1のピストンキャビティ1220aを油圧サブシステム1230に流体接続するために、第2のピストン1222の長さを貫通して作られた中空チャネル1222aを含んでもよい。ピストンアセンブリ1205は、第2のピストン1220とハウジング1210との間に配置され、これらを取り囲むばね1230を含んでもよい。
【0269】
油圧サブシステム1240は、(例えば、図12Cに示すように)液体リザーバ1242と、液体リザーバ1242および第1のピストンキャビティ1220aと、例えば第2のピストン1222の長さにわたって作られた中空チャネル1222aを介して流体連通する液体ポンプ1244とを含んでもよい。液体ポンプ1244は、ハウジング1210の第2のチャンバ1214に液体を導入し、そこから液体を排出することができる。油圧サブシステム1240は、コントローラ1246を含んでもよい。コントローラ1246は、液体ポンプ1244を制御して、第1のピストンキャビティ1220aにおける液体の流入および流出を制御してもよい。
【0270】
動作中、例えばサスペンションシステム1200がデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400内に組み立てられると、第1および第2のピストン1220、1222は、ピストンアセンブリ1205のハウジング1210および第1のピストン1220に対してそれぞれ移動して、第1および第2のアーム410、420の互いに対する、およびサブフレーム405に対する相対運動を支持および制御し、および/またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアーム410、420の間の荷重を制御および分散することができる。
【0271】
動作中、コントローラ1246は、第1のピストンキャビティ1220aへの液体の流入および第1のピストンキャビティ1220aからの液体の流出を制御して、第1のピストンキャビティ1220a内の第2のピストン1222の位置を制御し、したがって、ハウジング1210および第2のピストン1222と第1および第2のリンケージ440、450との接続点間の距離(例えば、ピストンアセンブリ1205の長さ)をそれぞれ制御してもよい。(例えば、図4E図4Fに関して上述したように)ハウジング1210および第2のピストン1222と第1および第2のリンケージ440、450との接続点間の距離はそれぞれ、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1および第2のアクスル軸414、424間の距離を画定してもよい。したがって、第1のピストンキャビティ1220aへの液体の流入および第1のピストンキャビティ1220aからの液体の流出を制御することによって、コントローラ1246は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の第1のアクスル軸と第2のアクスル軸414、424との間の距離を制御し、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400および車両プラットフォームの地面に対する高さを制御することができる。
【0272】
有利には、本発明の実施形態によるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、単純な設計を有してもよく、(例えば、長手方向、横方向、および垂直方向の寸法のうちの1つまたは複数において)コンパクトであってもよく、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のサスペンションパラメータおよびアクスル間の距離を制御することができる。本発明の実施形態によるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、単一のユニットとして車両プラットフォームに取り外し可能に接続されてもよい。例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の構成要素は、アセンブリ400のサブフレーム405に接続することができ、サブフレーム405は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400を車両プラットフォームに接続するための複数の締結具(例えば、ボルトまたは当技術分野で知られている任意の他の締結具)を有することができる。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400にも車両プラットフォームにも、機械的または他の適合を必要とせずに、車両プラットフォームの両側に接続されてもよい。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400が車両プラットフォームに接続されているときに、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400を車両プラットフォームの電気システムに電気的に結合するための1つまたは複数の電気コネクタを含むことができる。
【0273】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400を含む車両プラットフォーム1300の2D図である図13Aおよび図13Bを参照する。図13Aは、車両プラットフォーム1300の上面図を示す。図13B図13Aの部分Aの拡大側面図を示す。
【0274】
車両プラットフォーム1300は、2対以上のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400を含むことができ、各対のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、互いに対して車両プラットフォーム1300の対向する側面に接続することができる。図13Aの例では、車両プラットフォーム1300は、2対のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400、例えば、フロント対1302と、リード対1304のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400とを含む。
【0275】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の各々は、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400にも車両プラットフォームにも、機械的または他の適合を必要とせずに、車両プラットフォームの両側に接続されてもよい。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、より少ないコネクタを使用して、より単純なコネクタを使用して、従来のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400よりも時間がかからない方法で、車両プラットフォーム1300に容易に接続することができる。例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の各々のサブフレーム405は、ねじ、ボルト、および当技術分野で知られている他のコネクタを使用して車両プラットフォーム1300に接続することができる。いくつかの実施形態では、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、車両プラットフォーム1300に横方向に接続される。いくつかの実施形態では、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、車両プラットフォーム1300に垂直に接続される。様々な実施形態では、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のドライブトレイン構成要素、サスペンションシステム構成要素、操舵システム構成要素、および/またはブレーキシステム構成要素のうちの少なくとも1つは、車両プラットフォーム1300の下方の領域に配置されない。様々な実施形態では、例えば図13Bに示すようにデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のドライブトレイン構成要素、サスペンションシステム構成要素、操舵システム構成要素、および/またはブレーキシステム構成要素のうちの少なくとも1つは、車両プラットフォーム1300の上方の領域に配置されない。
【0276】
デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の利用は、車両プラットフォーム1300の広い設計柔軟性を提供することができる。デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、例えば、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400のいずれの構成要素も、車両プラットフォーム1300の下方の領域および/または車両プラットフォーム1300の上方の領域ならびに対向するデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の間に配置されないように、車両プラットフォーム1300の側面に接続され得るので、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、平坦または実質的に平坦であってもよく、車両構成要素の設置に完全に(または実質的に完全に)使用されてもよい車両プラットフォーム1300の形状を規定しない。
【0277】
本発明の実施形態によるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400を有する車両プラットフォーム1300は、実質的に平坦であってもよく、および/または現在の典型的なデュアルアクスルコーナーアセンブリで組み立てられた車両プラットフォームよりも大幅に低くてもよい。車両プラットフォームが低いほど、その質量中心が低くなり、したがってそのような車両プラットフォームは、例えば、地面上の安定性を改善することができ、および/または場合によってはフォークリフトまたはローディングランプを使用せずに、物品のより容易な積み込みおよび荷下ろしを引き起こすことができる。さらに、車両プラットフォームが低いほど、車両プラットフォーム上の貨物に利用可能な容積は大きくなる。例えば、都市貨物配送用の典型的な車両は、157インチの全高を有し、車両シャーシプラットフォームの典型的な高さは45インチであり、112インチの貨物容量の最大高を提供する。本発明の実施形態によるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400と組み立てられた車両プラットフォーム1300は、16.5インチの高さを有することができ、140.5インチの貨物容積の最大高さを提供する。したがって、本発明の実施形態によるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400と組み立てられた車両プラットフォーム1300を有する車両は、同じフットプリントを有するプラットフォーム用の典型的なデュアルアクスル車両コーナーアセンブリと組み立てられた車両プラットフォームを有する車両と比較して、カーゴに対して25%多い容積を有することができる。
【0278】
第1の対1302および/または第2の対1304のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の各々は、サスペンションシステム(例えば、上述のサスペンションシステム430、800、900、1000、1100、または1200)、操舵システム(例えば、上述の操舵システム500)および/またはドライブトレイン(例えば、上述のドライブトレイン600)の任意の組み合わせを含んでもよい。車両プラットフォーム1300のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の各々は、車両プラットフォーム1300の他のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に接続された車輪のサスペンションとは無関係に、それに接続された車輪用の別個のサスペンションを提供することができる。いくつかの実施形態では、車両プラットフォーム1300の各デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、車両プラットフォーム1300の他のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に接続された車輪の操舵とは無関係に、それに接続された車輪の別個の操舵を提供することができる。いくつかの実施形態では、車両プラットフォーム1300の各デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、車両プラットフォーム1300の他のデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400に接続された車輪の動力供給とは無関係に、それに接続された車輪の別個の動力供給を提供することができる。本発明の実施形態によるデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400と組み立てられ、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の独立したサスペンションおよび/または独立した操舵および/または独立した動力供給を有する車両プラットフォーム1300は、典型的なデュアルアクスル車両コーナーアセンブリと組み立てられた車両プラットフォームと比較して、改善された牽引力、改善された安定性、改善された性能および改善された操舵を有することができる。
【0279】
様々な実施形態によれば、車両プラットフォーム1300および/またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400は、1つまたは複数のセンサおよびコントローラを含む制御システムを含む。1つまたは複数のセンサは、例えば、道路状況、デュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の構成要素に加えられた負荷、または車両プラットフォーム1300もしくはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の動作に関連する任意の他のパラメータを測定することができる。制御システムのコントローラは、測定されたパラメータを処理し、それに関連するデータおよび/または通知を生成することができる。例えば、コントローラは、測定されたパラメータに基づいて、車両プラットフォーム1300またはデュアルアクスル車両コーナーアセンブリ400の健全性に関連するデータ、保守データおよび/または予測データを生成することができる。
【0280】
上記の説明では、実施形態は、本発明の例または実施態様である。ある実施形態の「1つの実施形態」、「ある実施形態」、「特定の実施形態」または「いくつかの実施形態」は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すとは限らない。本発明の様々な特徴を単一の実施形態の文脈で説明することができるが、特徴は別個にまたは任意の適切な組み合わせで提供することもできる。逆に、本発明は、明確にするために別個の実施形態の文脈で本明細書に記載することができるが、本発明は単一の実施形態で実施することもできる。本発明の特定の実施形態は、上に開示された異なる実施形態からの特徴を含むことができ、特定の実施形態は、上に開示された他の実施形態からの要素を組み込むことができる。特定の実施形態の文脈における本発明の要素の開示は、特定の実施形態のみにおけるそれらの使用を限定するものと解釈されるべきではない。さらに、本発明は、様々な方法で実行または実施することができ、本発明は、上記の説明で概説したもの以外の特定の実施形態で実施することができることを理解されたい。
【0281】
本発明は、これらの図または対応する説明に限定されない。例えば、フローは、図示された各ボックスまたは状態を通って、または図示および説明されたのと全く同じ順序で移動する必要はない。他に定義されない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語の意味は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるべきである。本発明を限られた数の実施形態に関して説明してきたが、これらは本発明の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ好ましい実施形態のいくつかの例示として解釈されるべきである。他の可能な変形、修正、および適用も本発明の範囲内である。したがって、本発明の範囲は、これまでに説明したものによって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によって限定されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図11G
図11H
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
【国際調査報告】