(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】嫌気性微生物を保存するための組成物ならびにその作製および使用方法
(51)【国際特許分類】
C12N 1/04 20060101AFI20240403BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20240403BHJP
A61K 47/42 20170101ALI20240403BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20240403BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20240403BHJP
A61K 47/46 20060101ALI20240403BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240403BHJP
A61K 47/18 20170101ALI20240403BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20240403BHJP
A61K 35/74 20150101ALI20240403BHJP
A61K 35/741 20150101ALI20240403BHJP
A61K 35/745 20150101ALI20240403BHJP
A61K 35/747 20150101ALI20240403BHJP
A61K 35/742 20150101ALI20240403BHJP
A61K 35/744 20150101ALI20240403BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240403BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20240403BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20240403BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240403BHJP
A23L 33/135 20160101ALI20240403BHJP
【FI】
C12N1/04
A61K47/36
A61K47/42
A61K47/32
A61K47/38
A61K47/46
A61K47/26
A61K47/18
A61K47/10
A61K35/74 A
A61K35/741
A61K35/745
A61K35/747
A61K35/742
A61K35/744
A61K9/20
A61K9/48
A61P1/00
A61P1/04
A61K35/74
A23L33/135
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565944
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-14
(86)【国際出願番号】 US2022027058
(87)【国際公開番号】W WO2022232594
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523403885
【氏名又は名称】アランタ バイオ ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100113376
【氏名又は名称】南条 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100179394
【氏名又は名称】瀬田 あや子
(74)【代理人】
【識別番号】100185384
【氏名又は名称】伊波 興一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100137811
【氏名又は名称】原 秀貢人
(72)【発明者】
【氏名】カウリー アーロン ブレイク
【テーマコード(参考)】
4B018
4B065
4C076
4C087
【Fターム(参考)】
4B018LE01
4B018LE02
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4C087BC55
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4C087MA52
4C087NA03
4C087ZA66
4C087ZA68
(57)【要約】
1つまたは複数の種の嫌気性微生物を保存するための組成物が本明細書中に提供される。また、嫌気性微生物の保存組成物、たとえば凍結保存組成物、ならびに保存組成物を調製および使用する方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源とを含み、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および任意選択で-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、嫌気性微生物を保存するための組成物。
【請求項2】
前記組成物が冷凍保存用組成物(cryopreservative composition)である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源とを含み、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および任意選択で-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物。
【請求項4】
1種または複数種の嫌気性微生物をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記粘度が、約50cP~約4,000cP、約100cP~約2,000cP、または約100cP~約1,000cPの範囲内にある、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記重量モル浸透圧濃度が、約300Osm/L~約3,000Osm/L、約400Osm/L~約3,000Osm/L、または約500Osm/L~約3,000Osm/Lの範囲内にある、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記pHが、約4~約8、約5~約8、約4~約7.5、約5~約7.5、または約5.5~約7.5の範囲内にある、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
水性溶媒中で溶媒和されている場合、前記組成物が約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の前記粘度調整剤を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記粘度調整剤がポリマー組成物である、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリマー組成物が、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せを含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記ポリマー組成物がアルギネートを含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記アルギネートがアルギン酸ナトリウムである、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記アルギン酸ナトリウムが約250cP~約14,000cPの粘度範囲を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記エネルギー源が、前記微生物の成長を可能にする細胞培養培地である、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
水性溶媒中で溶媒和されている場合、前記組成物が約3%(w/w)~約15%(w/w)の前記エネルギー源を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記エネルギー源が、単糖、二糖、オリゴ糖、またはその組合せである、請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記単糖が、グルコース、フルクトース、キシロース、およびその組合せからなる群から選択される、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記二糖が、トレハロース、スクロース、またはその組合せである、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
前記オリゴ糖がイヌリン誘導体である、請求項16に記載の組成物。
【請求項20】
前記イヌリン誘導体がフルクトオリゴ糖である、請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
タンパク質安定化剤をさらに含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
水性溶媒中で溶媒和されている場合、前記組成物が約5%(w/w)~約10%(w/w)の前記タンパク質安定化剤を含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記タンパク質安定化剤が、アミノ酸、抗酸化剤、二糖、還元剤、ポリエチレングリコール、およびその組合せからなる群から選択される、請求項21または22に記載の組成物。
【請求項24】
前記二糖が、トレハロース、スクロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、およびその組合せからなる群から選択される、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記1種または複数種の嫌気性微生物が、細胞ペーストまたは細胞スラリーの形態で存在する、請求項4から24のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
水性溶媒中で溶媒和されている場合、前記組成物が約30%(w/w)~約50%(w/w)の前記細胞ペーストまたは細胞スラリーを含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約3%(w/w)~約15%(w/w)の前記微生物のためのエネルギー源と、
(iii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iv)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、および約4~約8の範囲のpHを有する、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物。
【請求項28】
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースと、
(iii)約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンと、
(iv)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)のアルギン酸ナトリウムと、
(v)約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースと、
(vi)0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースと、
(vii)約35%(w/w)~約55%(w/w)の水と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、および約4~約8の範囲のpHを有する、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物。
【請求項29】
前記組成物が-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、請求項27または28に記載の組成物。
【請求項30】
緩衝剤をさらに含む、請求項1から29のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項31】
1種または複数種の嫌気性微生物と、粘度調整剤と、前記微生物のためのエネルギー源と、-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位と、5%(w/w)未満の含水量とを含む、保存組成物。
【請求項32】
前記組成物が凍結保存組成物(cryopreserved composition)である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
1種または複数種の嫌気性微生物と、粘度調整剤と、前記微生物のためのエネルギー源と、-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位と、5%(w/w)未満の含水量とを含む、凍結保存組成物。
【請求項34】
前記含水量が、約2%(w/w)~約4%(w/w)または約2%(w/w)~約3%(w/w)の範囲内にある、請求項31から33のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項35】
前記粘度調整剤がポリマー組成物である、請求項31から34のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項36】
前記ポリマー組成物が、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せを含む、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
前記ポリマー組成物がアルギネートを含む、請求項35または36に記載の組成物。
【請求項38】
前記アルギネートがアルギン酸ナトリウムである、請求項36に記載の組成物。
【請求項39】
前記アルギン酸ナトリウムが250~14,000cPの粘度範囲を有する、請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
前記エネルギー源が、前記微生物の成長を可能にする細胞培養培地である、請求項31から39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項41】
前記エネルギー源が、単糖、二糖、オリゴ糖、またはその組合せである、請求項31から40のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項42】
前記単糖が、グルコース、フルクトース、キシロース、およびその組合せからなる群から選択される、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記二糖が、トレハロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、スクロース、およびその組合せからなる群から選択される、請求項41に記載の組成物。
【請求項44】
前記オリゴ糖がイヌリン誘導体である、請求項41に記載の組成物。
【請求項45】
前記イヌリン誘導体がフルクトオリゴ糖である、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
タンパク質安定化剤をさらに含む、請求項29から45のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項47】
前記タンパク質安定化剤が、アミノ酸、抗酸化剤、二糖、還元剤、ポリエチレングリコール、およびその組合せからなる群から選択される、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記二糖が、トレハロース、スクロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、およびその組合せからなる群から選択される、請求項47に記載の組成物。
【請求項49】
緩衝剤をさらに含む、請求項31から48のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項50】
(i)1種または複数種の嫌気性微生物と、
(ii)ラフチロースおよびマルトデキストリンを含むエネルギー源と、
(iii)アルギン酸ナトリウムと、
(iv)トレハロース、スクロース、およびその組合せを含むタンパク質安定化剤と、
(vi)5%(w/w)未満の含水量と
を含む、凍結保存組成物。
【請求項51】
前記組成物が-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
前記1種または複数種の嫌気性微生物が、アッカーマンシア科(Akkermansiaceae)、バシラス科(Bacillaceae)、バクテロイデス科(Bacteroidaceae)、ビフィズス菌科(Bifidobacteriaceae)、クリステンセネラ科(Christensenellaceae)、クロストリジウム科(Clostridiaceae)、コリオバクテリウム科(Coriobacteriaceae)、エガセラ科(Eggerthellaceae)、腸内細菌科(Eenterobacteriaceae)、ユーバクテリウム科(Eubacteriaceae)、ラクノスピラ科(Lachnospiraceae)、ラクトバシラス科(Lactobacillaceae)、ロイコノストック科(Leuconostocaceae)、オドリバクター科(Odoribacteraceae)、オキサロバクター科(Oxalobacteraceae)、ポルフィロモナス科(Porphyromonadaceae)、プレボテラ科(Prevotellaceae)、リケネラ科(Rikenellaceae)、ルミノコッカス科(Ruminococcaceae)、レンサ球菌科(Streptococcaceae)、およびその組合せからなる群から選択される、請求項1から51のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項53】
4℃で6カ月または12カ月間保管し、その後、再水和させた場合に、前記組成物が3、2、1、または0.5log未満のコロニー形成単位(CFU)の損失をもたらす、請求項31から52のいずれかに記載の組成物。
【請求項54】
4℃で約2年の間、前記組成物が実質的に安定に保たれる、請求項31から52のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項55】
水性流体中で再水和させた場合に、前記組成物が再水和の5、4、3、または2時間以内に前記1種または複数種の微生物の再成長を可能にする、請求項31から52のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項56】
任意選択でカプセル、錠剤、またはカプレット内に配置した、請求項31から55のいずれか一項に記載の凍結保存組成物を含む、医薬組成物。
【請求項57】
任意選択でカプセル、錠剤、またはカプレット内に配置した、請求項31から55のいずれか一項に記載の凍結保存組成物を含む、食料製品またはプロバイオティクス。
【請求項58】
対象に、有効量の請求項31から55のいずれか一項に記載の組成物、請求項56に記載の医薬組成物、または請求項57に記載の食料製品もしくはプロバイオティクスを投与するステップを含む、それを必要としている対象の胃腸管系マイクロバイオームを調整する方法。
【請求項59】
(a)嫌気性微生物を、粘度調整剤を含む水性混合物を含む賦形剤ブレンドおよび前記微生物のためのエネルギー源と合わせて、冷凍保存用混合物を生成するステップであって、前記冷凍保存用混合物が、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および任意選択で-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有するステップと、
(b)前記冷凍保存用混合物を凍結乾燥し、前記冷凍保存用混合物の含水量を約5%(w/w)未満まで減らして、前記凍結保存組成物を生成するステップと
を含む、請求項31から55のいずれか一項に記載の凍結保存組成物を生成する方法。
【請求項60】
ステップ(a)中において、前記微生物が細胞ペーストの形態である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記細胞ペーストが細胞培養培地中の前記微生物を含む、請求項59または60に記載の方法。
【請求項62】
前記凍結保存組成物をカプセル、錠剤、またはカプレット中にパッケージングするステップをさらに含む、請求項58から60のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、その内容がその全体で本明細書中に参考として組み込まれている、2021年4月30日に出願の米国仮出願第63/182,578号の利益および優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、一般に、嫌気性微生物を保存するための方法および組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
生存可能な微生物を含有する生きた生物療法製品(LBP)は、たとえばクローン病および潰瘍性結腸炎などの胃腸管疾患を含めた多種多様な医学的障害の処置のために開発されている治療剤のクラスに属する。LBPは、マイクロバイオームを含めた胃腸管系環境の調整を通じてその治療効果を発揮すると考えられている。
【0004】
生きた微生物を胃腸管に送達するための一般的な手法は、LBPの経口送達を介するものである。しかし、LBPを開発する際には、これが安全かつ有効であることを確実にするために、重要な課題に対処しなければならない。そのような課題としては、それだけには限定されないが、所望の治療効果を達成するために、製造、貯蔵、および投与中に微生物の安定性および生存度を維持すること、生きた微生物の胃腸管内への所望の放出プロファイルを達成すること、ならびに胃腸管の適切な領域を通過する間に微生物が回復および増殖されることを確実にすることが挙げられる。
【0005】
凍結保存は、経口送達のためのLBPを配合するためにしばしば使用される技法である。嫌気性生物を含めた生きた微生物が短い有限の寿命を有し得ることを考慮すると、凍結保存工程は、LBPに必要である、微生物が生存可能に保たれる長い期間を容易にし得る。しかし、凍結保存の使用自体が、細胞内および/または細胞外の氷結晶の形成に関連した細胞死によってしばしば引き起こされる、生きた微生物の生存度の顕著な低下をもたらす場合がある。さらに、凍結保存配合物の安定性も、貯蔵、再水和、および対象による摂取後における生物の適時回復中の生存度に影響を与え得る。凍結保護剤および凍結乾燥保護剤の使用を含めた微生物を凍結保存工程中の損傷から保護するため、ならびに凍結乾燥工程の制御のためのいくつかの手法が開発されているが、現在までに、これらの手法は、所望の治療効果を達成するためにより高い用量の生物の投与を必要とする、特に長期間にわたって実質的に減退した生存度を有するLBSをもたらしている。
【0006】
現在までに行われてきた努力にもかかわらず、生物が対象の消化管を横断する際に治療効果を与えるように、製造、貯蔵、および投与中の微生物の生存度を改善させ、投与後の生物の適時回復を促進する保存用組成物、たとえば冷凍保存用組成物(preservative composition)を開発する、未だ満たされていない必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、部分的に、嫌気性微生物(microorgansims)の長期的生存度、および生物が対象の消化管を横断する際に複製できるように対象によって経口摂取された際の微生物の迅速な回復を促進する、保存用組成物および保存手法の発見に基づく。本明細書中に一般に記載されているように、本開示は、嫌気性微生物を冷凍保存するための組成物を含む、嫌気性微生物を保存するための組成物を提供する。組成物は、一般に、粘度調整剤と、対象に投与した際の迅速な回復を促進するための、微生物のためのエネルギー源と、嫌気性生物の生存度を支持するための酸化還元電位、たとえば約-50mV~約-500mVとを含む。さらに、本明細書中に開示する組成物は、一般に、1つまたは複数の様々な種類の嫌気性微生物と、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源と、嫌気性生物の生存度を支持するための酸化還元電位、たとえば約-50mV~約-500mVとを含む。
【0008】
一態様では、本開示は、1つまたは複数の種の嫌気性微生物を保存するための組成物(たとえば冷凍保存用組成物)を提供する。組成物は、粘度調整剤と微生物のためのエネルギー源とを含み、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および任意選択で-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0009】
別の態様では、本開示は、1つまたは複数の種の嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物を提供する。組成物は、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源とを含み、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および任意選択で-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0010】
前述の態様のそれぞれにおいて、組成物は、約50cP~約4,000cP、約100cP~約2,000cP、もしくは約100cP~約1,000cPの範囲の粘度、および/または約300Osm/L~約3,000Osm/L、約400Osm/L~約3,000Osm/L、もしくは約500Osm/L~約3,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、および/または約4~約8、約5~約8、約4~約7.5、約5~約7.5、もしくは約5.5~約7.5の範囲のpHを有する。
【0011】
前述の態様のそれぞれにおいて、組成物の組成は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤を含有することができる。粘度調整剤は、ポリマー組成物、たとえば、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せを含む組成物であることができる。ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、たとえば、たとえば約250cP~約14,000cPの粘度範囲を有するアルギン酸ナトリウムを含む。
【0012】
さらに、前述の組成物のそれぞれにおいて、エネルギー源は、微生物の成長を可能にする細胞培養培地であることができる。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約3%(w/w)~約15%(w/w)のエネルギー源を含む。エネルギー源は、単糖、二糖、オリゴ糖、またはその組合せであることができる。単糖は、たとえば、グルコース、フルクトース、キシロース、およびその組合せからなる群から選択されることができる。二糖は、たとえば、トレハロース、スクロース、またはその組合せであることができる。オリゴ糖は、たとえばイヌリン誘導体、たとえばフルクトオリゴ糖であることができる。
【0013】
さらに、前述の組成物のそれぞれにおいて、組成物は、タンパク質安定化剤をさらに含むことができる。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)~約10%(w/w)のタンパク質安定化剤を含む。タンパク質安定化剤は、アミノ酸、抗酸化剤、二糖、還元剤、ポリエチレングリコール、およびその組合せからなる群から選択されることができる。ある特定の実施形態では、二糖は、トレハロース、スクロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、およびその組合せからなる群から選択される。
【0014】
ある特定の実施形態では、1種または複数種の嫌気性微生物(生物は異なる属または種に属することができる)は、細胞ペーストまたは細胞スラリーの形態で存在する。状況に応じて、前述の組成物のそれぞれにおいて、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約30%(w/w)~約50%(w/w)の細胞ペーストまたは細胞スラリーを含むことができる。
【0015】
別の態様では、本開示は、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物を提供する。組成物は、(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストまたは細胞スラリーと、(ii)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、(iii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、(iv)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒とを含み、冷凍保存用組成物は、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、および約4~約8の範囲のpHを有する。
【0016】
別の態様では、本開示は、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物を提供する。組成物は、(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、(ii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースと、(iii)約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンと、(iv)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)のアルギン酸ナトリウムと、(v)約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースと、(vi)0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースと、(vii)約35%(w/w)~約55%(w/w)の水とを含み、冷凍保存用組成物は、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、および約4~約8の範囲のpHを有する。組成物は、-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有することができる。
【0017】
前述の組成物のそれぞれにおいて、組成物は緩衝剤も含むことができる。
【0018】
さらに、本開示は、1種または複数種の嫌気性微生物と、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源と、-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位と、5%(w/w)未満の含水量とを含む、保存細胞組成物(たとえば凍結保存組成物(cryopreserved composition))を提供する。ある特定の実施形態では、含水量は、約2%(w/w)~約4%(w/w)または約2%(w/w)~約3%(w/w)の範囲内にある。ある特定の実施形態では、粘度調整剤は、ポリマー組成物、たとえば、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せである。ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、たとえばアルギン酸ナトリウム、たとえば250~14,000cPの粘度範囲を有するアルギン酸ナトリウムを含む。ある特定の実施形態では、エネルギー源は、微生物の成長を可能にする細胞培養培地である。エネルギー源は、単糖、二糖、オリゴ糖、またはその組合せであることができる。単糖は、たとえば、グルコース、フルクトース、キシロース、およびその組合せからなる群から選択されることができる。二糖は、たとえば、トレハロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、スクロース、およびその組合せからなる群から選択されることができる。オリゴ糖は、たとえばイヌリン誘導体、たとえばフルクトオリゴ糖であることができる。
【0019】
ある特定の実施形態では、組成物は、タンパク質安定化剤を含む。タンパク質安定化剤は、アミノ酸、抗酸化剤、二糖、還元剤、ポリエチレングリコール、およびその組合せからなる群から選択されることができる。二糖は、たとえば、トレハロース、スクロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、およびその組合せからなる群から選択されることができる。
【0020】
ある特定の実施形態では、緩衝剤を含む。
【0021】
別の態様では、本開示は、(i)1種または複数種の嫌気性微生物と、(ii)たとえばラフチロースおよびマルトデキストリンを含むエネルギー源と、(iii)アルギン酸ナトリウムと、(iv)たとえば、トレハロース、スクロース、およびその組合せを含むタンパク質安定化剤と、(vi)5%(w/w)未満の含水量とを含む、凍結保存組成物を提供する。組成物は、-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位をさらに含むことができる。
【0022】
前述の組成物のそれぞれにおいて、1種または複数種の嫌気性微生物は、アッカーマンシア科(Akkermansiaceae)、バシラス科(Bacillaceae)、バクテロイデス科(Bacteroidaceae)、ビフィズス菌科(Bifidobacteriaceae)、クリステンセネラ科(Christensenellaceae)、クロストリジウム科(Clostridiaceae)、コリオバクテリウム科(Coriobacteriaceae)、エガセラ科(Eggerthellaceae)、腸内細菌科(Eenterobacteriaceae)、ユーバクテリウム科(Eubacteriaceae)、ラクノスピラ科(Lachnospiraceae)、ラクトバシラス科(Lactobacillaceae)、ロイコノストック科(Leuconostocaceae)、オドリバクター科(Odoribacteraceae)、オキサロバクター科(Oxalobacteraceae)、ポルフィロモナス科(Porphyromonadaceae)、プレボテラ科(Prevotellaceae)、リケネラ科(Rikenellaceae)、ルミノコッカス科(Ruminococcaceae)、レンサ球菌科(Streptococcaceae)、およびその組合せからなる群から選択されることができる。
【0023】
ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の細胞組成物は、4℃で6カ月または12カ月間保管し、その後、再水和させた場合に、3、2、1、または0.5log未満のコロニー形成単位(CFU)の損失をもたらす。ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で約2年の間、実質的に安定に保たれる。ある特定の実施形態では、組成物は、水性流体中で再水和させた場合に、再水和の5、4、3、または2時間以内に1種または複数種の微生物の再成長を可能にする。
【0024】
さらに、本開示は、任意選択でカプセル、錠剤、またはカプレット内に配置した、本明細書中に記載の細胞含有組成物のうちの任意のものの凍結保存組成物を含む医薬組成物を提供する。さらに、本開示は、任意選択でカプセル、錠剤、またはカプレット内に配置した、本明細書中に記載の細胞含有組成物のうちの任意のものの凍結保存組成物を含む食料製品またはプロバイオティクスを提供する。
【0025】
別の態様では、本開示は、対象に、有効量の、本明細書中に記載の組成物、医薬組成物、または食料製品もしくはプロバイオティクスのうちの任意のものを投与するステップを一般に含む、それを必要としている対象の胃腸管系マイクロバイオームを調整する方法を提供する。
【0026】
別の態様では、本開示は、本明細書中に記載の凍結保存組成物を生成する方法を提供する。本方法は、一般に、(a)嫌気性微生物を、粘度調整剤を含む水性混合物を含む賦形剤ブレンドおよび微生物のためのエネルギー源と合わせて、冷凍保存用混合物を生成するステップであって、冷凍保存用混合物が、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および任意選択で-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有するステップと、(b)冷凍保存用混合物を凍結乾燥し、冷凍保存用混合物の含水量を約5%(w/w)未満まで減らして、凍結保存組成物を生成するステップとを含む。微生物は細胞ペーストの形態であることができ、たとえば、細胞ペーストは、細胞培養培地内に配置した微生物を含むことができる。本方法は、凍結保存組成物をカプセル、錠剤、またはカプレット中にパッケージングするステップをさらに含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本明細書中に記載したその中に開示されている嫌気性微生物を保存するための例示的な組成物で使用することができる、例示的な温度および圧力プロファイルを示すグラフである。
【
図2】実施例4に記載のように、(i)本開示の例示的な冷凍保存用組成物(ACP-001、ACP-002、およびACP-003)、ならびに(ii)市販の冷凍保存用組成物(CB-001およびCB-002、OPS DIagnosticsカタログ番号LR2X-500-02およびMFDB-500-06)中での凍結保存後の、リケネラ科、バクテロイデス科、ユーバクテリウム科、ラクノスピラ科、ラクトバシラス科、ロイコノストック科、オキサロバクター科、およびレンサ球菌科の微生物の生存度を示す棒グラフである。
【
図3】実施例4に記載のように、(i)本開示の例示的な冷凍保存用組成物ならびに(ii)市販の冷凍保存用組成物(OPS DIagnosticsカタログ番号LR2X-500-02およびMFDB-500-06)を使用して保存した、バクテロイデス科およびラクノスピラ科の凍結保存組成物のETF(時間)の関数としての光学密度(OD
600)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、部分的に、嫌気性微生物の長期的生存度、および生物が対象の消化管を横断する際に複製できるように対象によって経口摂取された際の微生物の迅速な回復を促進する、保存用組成物および保存手法の発見に基づく。本明細書中に一般に記載されているように、本開示は、嫌気性微生物を冷凍保存するための組成物を含む、嫌気性微生物を保存するための組成物を提供する。組成物は、一般に、粘度調整剤と、対象に投与した際の迅速な回復を促進するための、嫌気性微生物のためのエネルギー源と、嫌気性生物の生存度を支持するための酸化還元電位、たとえば約-50mV~約-500mVとを含む。さらに、本明細書中に開示する組成物は、一般に、1つまたは複数の様々な種類の嫌気性微生物と、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源と、嫌気性生物の生存度を支持するための酸化還元電位、たとえば約-50mV~約-500mVとを含む。
【0029】
定義
本開示の理解を容易にするために、いくつかの用語および語句を以下に定義する。
【0030】
別段に定義しない限りは、本明細書中で使用するすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する分野の技術者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書中で使用する略記は、化学および生物学分野におけるその慣用の意味を有する。
【0031】
説明の全体にわたって、組成物およびキットが特定の構成要素を有する、含む(including)、もしくは含む(comprising)として記載されている場合、または工程および方法が特定のステップを有する、含む(including)、もしくは含む(comprising)として記載されている場合は、さらに、列挙した構成要素から本質的になるまたはそれからなる本開示の組成物およびキットが存在すること、ならびに列挙した処理ステップから本質的になるまたはそれからなる本開示による工程および方法が存在することが企図される。
【0032】
本出願中、要素または構成要素が列挙した要素または構成要素のリスト中に含まれるおよび/またはそれから選択されると言われる場合は、要素もしくは構成要素は、列挙した要素もしくは構成要素のうちの任意のものであることができる、または要素もしくは構成要素は、列挙した要素もしくは構成要素のうちの2つ以上からなる群から選択されることができることを理解されたい。
【0033】
さらに、本明細書中に記載の組成物または方法の要素および/または特長は、本明細書中で明示的であるか暗黙的であるかにかかわらず、本開示の精神および範囲から逸脱せずに様々な方法で組み合わせることができることを理解されたい。たとえば、特定の化合物に言及する場合、内容からそうでないと理解されない限りは、その化合物は、本開示の組成物の様々な実施形態および/または本開示の方法において使用することができる。言い換えれば、本出願内において、実施形態は、明白かつ簡潔な応用が書き描かれることを可能にするような方法で記載および描写されているが、本教示および本開示から離れずに実施形態を様々に組み合わせ得るまたは分離し得ることが意図され、理解されるであろう。たとえば、本明細書中に記載および描写されたすべての特長を、本明細書中に記載および描写された本開示のすべての態様に適用することができることを理解されたい。
【0034】
冠詞「a」および「an」は、本開示において、内容が不適切でない限りは、冠詞の文法的目的語のうちの1つまたは複数(すなわち少なくとも1つ)をいうために使用する。例として、「an 要素」とは、1つの要素または複数の要素を意味する。
【0035】
用語「および/または」は、本開示において、別段に指摘しない限りは「および」または「または」のどちらかを意味するために使用する。
【0036】
表現「~のうちの少なくとも1つ」は、内容および使用からそうでないと理解されない限りは、表現の後に列挙した対象のそれぞれおよび列挙した対象のうちの2つ以上の様々な組合せを個々に含むことを理解されたい。3つ以上の列挙した対象に関連した表現「および/または」は、内容からそうでないと理解されない限りは、同じ意味を有することを理解されたい。
【0037】
用語「含む(include)」、「含む(includes)」、「含むこと(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有すること(having)」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」、または「含有すること(containing)」の、その文法的均等物を含めた使用は、内容からそうでないと具体的に記述または理解されない限りは、一般に、開放型かつ非限定的である、たとえば追加の列挙していない要素またはステップを排除しないものであるとして理解されたい。
【0038】
用語「約」の使用が定量的な値の前である場合、別段に具体的に記述しない限りは、本開示は具体的な定量的値自体も含む。本明細書中で使用する用語「約」は、別段に指定されないまたは内用から暗示されない限りは、公称値からの±20%の変動をいう。
【0039】
本明細書中の様々な箇所において、変数またはパラメータが群または範囲中に開示されている。説明は、そのような群および範囲のメンバーの一つ一つの個々の部分組合せを含むことが具体的に意図される。たとえば、0~40の範囲の整数は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40を個々に開示することが具体的に意図され、1~20の範囲の整数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20を個々に開示することが具体的に意図される。
【0040】
任意かつすべての例、またはそれ中の例示的な言葉の使用、たとえば「など(such as)」または「挙げられる(including)」は、本開示をより良好に例示することのみを意図し、特許請求されない限りは本開示の範囲に制限を課さない。明細書中のどの言葉も、任意の特許請求されていない要素を本発明の実施に必須であるとして示すものとして解釈されるべきでない。
【0041】
一般的な事項として、百分率を指定する組成は、別段に指定されない限りは重量によるものである。さらに、変数に定義が伴っていない場合は、変数の以前の定義が支配する。
【0042】
本明細書中で使用する「医薬組成物」または「医薬配合物」とは、組成物または配合物をin vivoまたはex vivoの診断的または治療的使用に特に適したものにする、活性薬剤と不活性または活性の賦形剤との組合せをいう。
【0043】
「薬学的に許容される」とは、連邦政府もしくは州政府の規制機関または米国以外の国では対応する機関によって認可されたまたは認可可能である、あるいは、動物、より詳細にはヒトにおける使用のために、米国薬局方または他の一般に認識されている薬局方中に列挙されていることを意味する。
【0044】
本明細書中で使用する「薬学的に許容される賦形剤」とは、活性薬剤の対象への投与および/または対象による吸収を支援し、患者に対して顕著な有害な毒性効果を引き起こさずに本開示の組成物中に含ませることができる物質をいう。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例としては、水、NaCl、リン酸緩衝生理食塩水などの通常生理食塩水、乳濁液(たとえば油/水または水/油乳濁液など)、乳酸加リンゲル、通常スクロース、通常グルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、コーティング、甘味料、香味料、塩溶液(リンゲル液など)、アルコール、油、ゼラチン、炭水化物、たとえばラクトース、アミロース、またはデンプン、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、および着色料などが挙げられる。そのような調製物は、無菌的にし、所望する場合は、本開示の化合物と有害に反応しない、潤滑剤、保存料、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色料、および/または芳香族物質などの補助剤と混合することができる。賦形剤の例には、Martin、REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES、第15版、Mack Publ.Co.、ペンシルベニア州Easton(1975)を参照されたい。
【0045】
用語「対象」および「患者」は、本明細書中で互換性があるように使用される。投与が企図される「対象」または「患者」としては、それだけには限定されないが、ヒト(たとえば、任意の年齢層、たとえば小児対象(たとえば、乳児、小児、青年)または成人対象(たとえば、若年成人、中年成人、もしくは老人)の男性または女性)ならびに/あるいは非ヒト動物、たとえば、霊長類(たとえば、カニクイザル、アカゲザル)などの哺乳動物、畜牛、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、げっ歯動物、ネコ、および/またはイヌが挙げられる。ある特定の実施形態では、対象はヒトである。ある特定の実施形態では、対象は非ヒト動物である。
【0046】
本明細書中で使用する「投与すること」とは、経口投与、坐薬としての投与、局所的接触、静脈内投与、非経口投与、腹腔内投与、筋肉内投与、病巣内投与、くも膜下腔内投与、頭蓋内投与、鼻腔内投与、もしくは皮下投与、または徐放性装置、たとえばミニ浸透圧ポンプの対象への植え込みを意味する。投与は、非経口および経粘膜(たとえば、頬側、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、経膣、直腸、または経皮)を含めた任意の経路によるものであることができる。非経口投与としては、たとえば、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内、および頭蓋内が挙げられる。他の送達様式としては、それだけには限定されないが、リポソーム配合物の使用、静脈内注入、経皮パッチなどが挙げられる。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の保存組成物(たとえば凍結保存組成物)を対象に経口投与する。「同時投与する」とは、本明細書中に記載の組成物を、1つまたは複数の追加の療法の投与と同時、その直前、またはその直後に投与することを意味する。本明細書中に記載の保存組成物(たとえば凍結保存組成物)は、対象に、単独で投与することができるかまたは同時投与することができる。同時投与とは、組成物の、個々にまたは組み合わせて(複数の組成物または薬剤)の同時または逐次の投与を含むことを意味する。したがって、調製物は、所望に応じて、他の活性物質/組成物と組み合わせることもできる。
【0047】
用語「疾患」、「障害」、および「状態」は、本明細書中で互換性があるように使用される。
【0048】
別段に指定されない限りは、本明細書中で使用する用語「処置する」、「処置すること」、および「処置」は、疾患、障害、もしくは状態の重篤度を下げる、または疾患、障害、もしくは状態の進行を遅延もしくは遅らせる、指定した疾患、障害、または状態を患っている間に起こる作用を企図する(たとえば「治療処置」)。
【0049】
一般に、「有効量」の組成物(たとえば、本明細書中に記載の保存組成物または凍結保存組成物)とは、所望の生物学的応答を誘発するため、たとえば対象の胃腸管系マイクロバイオームを調整するために十分な量をいう。当技術分野の技術者には理解されるように、有効量の本開示の組成物(たとえば、本明細書中に記載の保存組成物または凍結保存組成物)は、たとえば、所望の生物学的エンドポイント、組成物の滞留時間および生存度、処置される疾患、ならびに対象の年齢、重量、健康、および状態などの要因に応じて変動し得る。
【0050】
本明細書中で使用する用語「嫌気性微生物」とは、生存可能に保たれるおよび/または酸素が枯渇した環境中で繁殖することができる微生物を意味すると理解される。用語、嫌気性微生物は、偏性嫌気性生物、通性嫌気性生物、および耐気性微生物を含む。ある特定の実施形態では、嫌気性微生物は、通性嫌気性生物では約+300mV~-100mVおよび偏性嫌気性生物では+100mV~約-500mVの酸化還元電位を有する環境中において、生存可能に保たれ、成長および/または複製することができる。
【0051】
I.嫌気性微生物を保存するための組成物
一態様では、一般に粘度調整剤と微生物のためのエネルギー源とを含む、嫌気性微生物を保存するための組成物が本明細書中に提供される。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の嫌気性微生物を保存するための組成物は、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物である。
【0052】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度を有する。あるいはまたはそれに加えて、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位、および/または約4~約8の範囲のpHを有する。
【0053】
ある特定の実施形態では、嫌気性微生物を保存するための保存用(たとえば冷凍保存用)組成物は、粘度調整剤と微生物のためのエネルギー源とを含み、任意選択で、(i)約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位であり、(ii)水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位、および約4~約8の範囲のpHを有する。
【0054】
ある特定の実施形態では、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物は、粘度調整剤、微生物のためのエネルギー源、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を含み、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位、および約4~約8の範囲のpHを有する。
【0055】
粘度および粘度調整剤
粘度は、保存している1種または複数種の微生物の生存度を維持するために選択する。
【0056】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP~約6,000cP、約50cP~約6,000cP、約100cP~約6,000cP、約200cP~約6,000cP、約300cP~約6,000cP、約400cP~約6,000cP、約500cP~約6,000cP、約1,000cP~約6,000cP、約1,500cP~約6,000cP、約2,000cP~約6,000cP、約2,500cP~約6,000cP、約3,000cP~約6,000cP、約3,500cP~約6,000cP、約4,000cP~約6,000cP、約4,500cP~約6,000cP、約5,000cP~約6,000cP、約5,500cP~約6,000cP、約5cP~約5,500cP、約5cP~約5,000cP、約5cP~約5,000cP、約5cP~約4,500cP、約5cP~約4,000cP、約5cP~約3,500cP、約5cP~約3,000cP、約5cP~約2,500cP、約5cP~約2,000cP、約5cP~約1,500cP、約5cP~約1,000cP、約5cP~約500cP、約5cP~約400cP、約5cP~約300cP、約5cP~約200cP、約5cP~約100cP、約5cP~約50cP、約50cP~約5,500cP、約50cP~約5,000cP、約50cP~約4,500cP、約50cP~約4,000cP、約50cP~約3,500cP、約50cP~約3,000cP、約50cP~約2,500cP、約50cP~約2,000cP、約50cP~約1,500cP、約50cP~約1,000cP、約50cP~約500cP、約50cP~約400cP、約50cP~約300cP、約50cP~約200cP、約50cP~約100cP、約100cP~約5,500cP、約100cP~約5,000cP、約100cP~約4,500cP、約100cP~約4,000cP、約100cP~約3,500cP、約100cP~約3,000cP、約100cP~約2,500cP、約100cP~約2,000cP、約100cP~約1,500cP、約100cP~約1,000cP、約100cP~約500cP、約100cP~約400cP、約100cP~約300cP、約100cP~約200cP、約200cP~約5,500cP、約200cP~約5,000cP、約200cP~約4,500cP、約200cP~約4,000cP、約200cP~約3,500cP、約200cP~約3,000cP、約200cP~約2,500cP、約200cP~約2,000cP、約200cP~約1,500cP、約200cP~約1,000cP、約200cP~約500cP、約200cP~約400cP、約200cP~約300cP、約300cP~約5,500cP、約300cP~約5,000cP、約300cP~約4,500cP、約300cP~約4,000cP、約300cP~約3,500cP、約300cP~約3,000cP、約300cP~約2,500cP、約300cP~約2,000cP、約300cP~約1,500cP、約300cP~約1,000cP、約300cP~約500cP、約300cP~約400cP、約400cP~約5,500cP、約400cP~約5,000cP、約400cP~約4,500cP、約400cP~約4,000cP、約400cP~約3,500cP、約400cP~約3,000cP、約400cP~約2,500cP、約400cP~約2,000cP、約400cP~約1,500cP、約400cP~約1,000cP、約400cP~約500cP、約500cP~約5,500cP、約500cP~約5,000cP、約500cP~約4,500cP、約500cP~約4,000cP、約500cP~約3,500cP、約500cP~約3,000cP、約500cP~約2,500cP、約500cP~約2,000cP、約500cP~約1,500cP、約500cP~約1,000cP、約1,000cP~約5,500cP、約1,000cP~約5,000cP、約1,000cP~約4,500cP、約1,000cP~約4,000cP、約1,000cP~約3,500cP、約1,000cP~約3,000cP、約1,000cP~約2,500cP、約1,000cP~約2,000cP、約1,000cP~約1,500cP、約1,500cP~約5,500cP、約1,500cP~約5,000cP、約1,500cP~約4,500cP、約1,500cP~約4,000cP、約1,500cP~約3,500cP、約1,500cP~約3,000cP、約1,500cP~約2,500cP、約1,500cP~約2,000cP、約2,000cP~約5,500cP、約2,000cP~約5,000cP、約2,000cP~約4,500cP、約2,000cP~約4,000cP、約2,000cP~約3,500cP、約2,000cP~約3,000cP、約2,000cP~約2,500cP、約2,500cP~約5,500cP、約2,500cP~約5,000cP、約2,500cP~約4,500cP、約2,500cP~約4,000cP、約2,500cP~約3,500cP、約2,500cP~約3,000cP、約3,000cP~約5,500cP、約3,000cP~約5,000cP、約3,000cP~約4,500cP、約3,000cP~約4,000cP、約3,000cP~約3,500cP、約3,500cP~約5,500cP、約3,500cP~約5,000cP、約3,500cP~約4,500cP、約3,500cP~約4,000cP、約4,000cP~約5,500cP、約4,000cP~約5,000cP、約4,000cP~約4,500cP、約4,500cP~約5,500cP、約4,500cP~約5,000cP、約5,000cP~約5,500cPの範囲の粘度を有する。
【0057】
ある特定の実施形態では、粘度は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約50cP~約4,000cP、約100cP~約2,000cP、または約100cP~1,000cPの範囲内にある。
【0058】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5cP、約10cP、約15cP、約20cP、約25cP、約30cP、約35cP、約40cP、約45cP、約50cP、約55cP、約60cP、約65cP、約70cP、約75cP、約80cP、約85cP、約90cP、約95cP、約100cP、約110cP、約120cP、約130cP、約140cP、約150cP、約160cP、約170cP、約180cP、約190cP、約200cP、約225cP、約250cP、約275cP、約300cP、約350cP、約400cP、約450cP、約500cP、約600cP、約700cP、約800cP、約900cP、約1,000cP、約1,250cP、約1,500cP、約2,000cP、約2,500cP、約3,000cP、約3,500cP、約4,000cP、約4,500cP、約5,000cP、約5,500cP、約6,000cPの粘度を有する。
【0059】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.25%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.3%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.35%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.15%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.1%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.05%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.15%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.15%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.25%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.25%(w/w)~約0.3%(w/w)、または約0.3%(w/w)~約0.35%(w/w)の粘度調整剤を含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤を含む。
【0060】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.01%(w/w)、約0.02%(w/w)、約0.03%(w/w)、約0.04%(w/w)、約0.05%(w/w)、約0.06%(w/w)、約0.07%(w/w)、約0.08%(w/w)、約0.09%(w/w)、約0.1%(w/w)、約0.11%(w/w)、約0.12%(w/w)、約0.13%(w/w)、約0.14%(w/w)、約0.15%(w/w)、約0.16%(w/w)、約0.17%(w/w)、約0.18%(w/w)、約0.19%(w/w)、約0.2%(w/w)、約0.21%(w/w)、約0.22%(w/w)、約0.23%(w/w)、約0.24%(w/w)、約0.25%(w/w)、約0.26%(w/w)、約0.27%(w/w)、約0.28%(w/w)、約0.29%(w/w)、約0.3%(w/w)、約0.31%(w/w)、約0.32%(w/w)、約0.33%(w/w)、約0.34%(w/w)、約0.35%(w/w)、約0.36%(w/w)、約0.37%(w/w)、約0.38%(w/w)、約0.39%(w/w)、または約0.4%(w/w)の粘度調整剤を含む。
【0061】
ある特定の実施形態では、粘度調整剤はポリマー組成物である。ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せを含む。ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、たとえばアルギン酸ナトリウムを含む。
【0062】
ある特定の実施形態では、アルギン酸ナトリウムは、約250cP~約14,000cP、約500cP~約14,000cP、約750cP~約14,000cP、約1,000cP~約14,000cP、約2,000cP~約14,000cP、約3,000cP~約14,000cP、約4,000cP~約14,000cP、約5,000cP~約14,000cP、約6,000cP~約14,000cP、約7,000cP~約14,000cP、約8,000cP~約14,000cP、約9,000cP~約14,000cP、約10,000cP~約14,000cP、約11,000cP~約14,000cP、約12,000cP~約14,000cP、約13,000cP~約14,000cP、約250cP~約13,000cP、約250cP~約12,000cP、約250cP~約11,000cP、約250cP~約10,000cP、約250cP~約9,000cP、約250cP~約8,000cP、約250cP~約7,000cP、約250cP~約6,000cP、約250cP~約5,000cP、約250cP~約4,000cP、約250cP~約3,000cP、約250cP~約2,000cP、約250cP~約1,000cP、約250cP~約750cP、約250cP~約500cP、約500cP~約13,000cP、約500cP~約12,000cP、約500cP~約11,000cP、約500cP~約10,000cP、約500cP~約9,000cP、約500cP~約8,000cP、約500cP~約7,000cP、約500cP~約6,000cP、約500cP~約5,000cP、約500cP~約4,000cP、約500cP~約3,000cP、約500cP~約2,000cP、約500cP~約1,000cP、約500cP~約750cP、約750cP~約13,000cP、約750cP~約12,000cP、約750cP~約11,000cP、約750cP~約10,000cP、約750cP~約9,000cP、約750cP~約8,000cP、約750cP~約7,000cP、約750cP~約6,000cP、約750cP~約5,000cP、約750cP~約4,000cP、約750cP~約3,000cP、約750cP~約2,000cP、約750cP~約1,000cP、約1,000cP~約13,000cP、約1,000cP~約12,000cP、約1,000cP~約11,000cP、約1,000cP~約10,000cP、約1,000cP~約9,000cP、約1,000cP~約8,000cP、約1,000cP~約7,000cP、約1,000cP~約6,000cP、約1,000cP~約5,000cP、約1,000cP~約4,000cP、約1,000cP~約3,000cP、約1,000cP~約2,000cP、約2,000cP~約13,000cP、約2,000cP~約12,000cP、約2,000cP~約11,000cP、約2,000cP~約10,000cP、約2,000cP~約9,000cP、約2,000cP~約8,000cP、約2,000cP~約7,000cP、約2,000cP~約6,000cP、約2,000cP~約5,000cP、約2,000cP~約4,000cP、約2,000cP~約3,000cP、約3,000cP~約13,000cP、約3,000cP~約12,000cP、約3,000cP~約11,000cP、約3,000cP~約10,000cP、約3,000cP~約9,000cP、約3,000cP~約8,000cP、約3,000cP~約7,000cP、約3,000cP~約6,000cP、約3,000cP~約5,000cP、約3,000cP~約4,000cP、約4,000cP~約13,000cP、約4,000cP~約12,000cP、約4,000cP~約11,000cP、約4,000cP~約10,000cP、約4,000cP~約9,000cP、約4,000cP~約8,000cP、約4,000cP~約7,000cP、約4,000cP~約6,000cP、約4,000cP~約5,000cP、約5,000cP~約13,000cP、約5,000cP~約12,000cP、約5,000cP~約11,000cP、約5,000cP~約10,000cP、約5,000cP~約9,000cP、約5,000cP~約8,000cP、約5,000cP~約7,000cP、約5,000cP~約6,000cP、約6,000cP~約13,000cP、約6,000cP~約12,000cP、約6,000cP~約11,000cP、約6,000cP~約10,000cP、約6,000cP~約9,000cP、約6,000cP~約8,000cP、約6,000cP~約7,000cP、約7,000cP~約13,000cP、約7,000cP~約12,000cP、約7,000cP~約11,000cP、約7,000cP~約10,000cP、約7,000cP~約9,000cP、約7,000cP~約8,000cP、約8,000cP~約13,000cP、約8,000cP~約12,000cP、約8,000cP~約11,000cP、約8,000cP~約10,000cP、約8,000cP~約9,000cP、約9,000cP~約13,000cP、約9,000cP~約12,000cP、約9,000cP~約11,000cP、約9,000cP~約10,000cP、約10,000cP~約13,000cP、約10,000cP~約12,000cP、約10,000cP~約11,000cP、約11,000cP~約13,000cP、約11,000cP~約12,000cP、または約12,000cP~約13,000cPの範囲の粘度を有する。ある特定の実施形態では、アルギン酸ナトリウムは、約250cP~約14000cPの粘度範囲を有する。
【0063】
重量モル浸透圧濃度および重量モル浸透圧濃度調整剤
重量モル浸透圧濃度は、保存している1種または複数種の微生物の生存度を維持するために選択する。
【0064】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約300Osm/L~約4,000Osm/L、約400Osm/L~約4,000Osm/L、約500Osm/L~約4,000Osm/L、約600Osm/L~約4,000Osm/L、約700Osm/L~約4,000Osm/L、約800Osm/L~約4,000Osm/L、約900Osm/L~約4,000Osm/L、約1,000Osm/L~約4,000Osm/L、約1,500Osm/L~約4,000Osm/L、約2,000Osm/L~約4,000Osm/L、約2,500Osm/L~約4,000Osm/L、約3,000Osm/L~約4,000Osm/L、約3,500Osm/L~約4,000Osm/L、約300Osm/L~約3,500Osm/L、約300Osm/L~約3,000Osm/L、約300Osm/L~約2,500Osm/L、約300Osm/L~約2,000Osm/L、約300Osm/L~約1,500Osm/L、約300Osm/L~約1,000Osm/L、約300Osm/L~約900Osm/L、約300Osm/L~約800Osm/L、約300Osm/L~約700Osm/L、約300Osm/L~約600Osm/L、約300Osm/L~約500Osm/L、約300Osm/L~約400Osm/L、約400Osm/L~約3,500Osm/L、約400Osm/L~約3,000Osm/L、約400Osm/L~約2,500Osm/L、約400Osm/L~約2,500Osm/L、約400Osm/L~約2,000Osm/L、約400Osm/L~約2,000Osm/L、約400Osm/L~約1,500Osm/L、約400Osm/L~約1,000Osm/L、約400Osm/L~約900Osm/L、約400Osm/L~約800Osm/L、約400Osm/L~約700Osm/L、約400Osm/L~約600Osm/L、約400Osm/L~約500Osm/L、約500Osm/L~約3,500Osm/L、約500Osm/L~約3,000Osm/L、約500Osm/L~約2,500Osm/L、約500Osm/L~約2,000Osm/L、約500Osm/L~約1,500Osm/L、約500Osm/L~約1,000Osm/L、約500Osm/L~約900Osm/L、約500Osm/L~約800Osm/L、約500Osm/L~約700Osm/L、約500Osm/L~約600Osm/L、約600Osm/L~約3,500Osm/L、約600Osm/L~約3,000Osm/L、約600Osm/L~約2,500Osm/L、約600Osm/L~約2,000Osm/L、約600Osm/L~約1,500Osm/L、約600Osm/L~約1,000Osm/L、約600Osm/L~約900Osm/L、約600Osm/L~約800Osm/L、約600Osm/L~約700Osm/L、約700Osm/L~約3,500Osm/L、約700Osm/L~約3,000Osm/L、約700Osm/L~約2,500Osm/L、約700Osm/L~約2,000Osm/L、約700Osm/L~約1,500Osm/L、約700Osm/L~約1,000Osm/L、約700Osm/L~約900Osm/L、約700Osm/L~約800Osm/L、約800Osm/L~約3,500Osm/L、約800Osm/L~約3,000Osm/L、約800Osm/L~約2,500Osm/L、約800Osm/L~約2,000Osm/L、約800Osm/L~約1,500Osm/L、約800Osm/L~約1,000Osm/L、約800Osm/L~約900Osm/L、約900Osm/L~約3,500Osm/L、約900Osm/L~約3,000Osm/L、約900Osm/L~約2,500Osm/L、約900Osm/L~約2,000Osm/L、約900Osm/L~約1,500Osm/L、約900Osm/L~約1,000Osm/L、約1,000Osm/L~約3,500Osm/L、約1,000Osm/L~約3,000Osm/L、約1,000Osm/L~約2,500Osm/L、約1,000Osm/L~約2,000Osm/L、約1,000Osm/L~約1,500Osm/L、約1,500Osm/L~約3,500Osm/L、約1,500Osm/L~約3,000Osm/L、約1,500Osm/L~約2,500Osm/L、約1,500Osm/L~約2,000Osm/L、約2,000Osm/L~約3,500Osm/L、約2,000Osm/L~約3,000Osm/L、約2,000Osm/L~約2,500Osm/L、約2,500Osm/L~約3,500Osm/L、約2,500Osm/L~約3,000Osm/L、または約3,000Osm/L~約3,500Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度を有する。
【0065】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約300Osm/L~約3,000Osm/L、約400Osm/L~約3,000Osm/L、または約500Osm/L~約3,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度を有する。
【0066】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約300Osm/L、約350Osm/L、約400Osm/L、約450Osm/L、約500Osm/L、約600Osm/L、約700Osm/L、約800Osm/L、約900Osm/L、約1,000Osm/L、約1,250Osm/L、約1,500Osm/L、約1,750Osm/L、約2,000Osm/L、約2,250Osm/L、約2,500Osm/L、約2,750Osm/L、約3,000Osm/L、約3,500Osm/L、または約4,000Osm/Lの重量モル浸透圧濃度を有する。
【0067】
重量モル浸透圧濃度は、塩、糖類、およびポリマーなどの様々な薬剤を使用して調整することができる。例示的な塩としては、それだけには限定されないが、NaCl、KCl、MgCl2、CaCl2、Na2HPO4、NaH2PO4、K2HPO4、KH2PO4、またはその組合せが挙げられる。例示的な糖類としては、それだけには限定されないが、単糖および二糖、たとえば、グルコース、スクロース、トレハロースが挙げられる。例示的なポリマーとしては、それだけには限定されないが、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せが挙げられる。
【0068】
pH
pHは、保存している1種または複数種の微生物の生存度を維持するために選択する。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約4~約8、約4.5~約8、約5~約8、約5.5~約8、約6~約8、約6.5~約8、約7~約8、約7.5~約8、約4~約7.5、約4~約7、約4~約6.5、約4~約6、約4~約5.5、約4~約5、約4~約4.5、約4.5~約7.5、約4.5~約7、約4.5~約6.5、約4.5~約6、約4.5~約5.5、約4.5~約5、約5~約7.5、約5~約7、約5~約6.5、約5~約6、約5~約5.5、約5.5~約7.5、約5.5~約7、約5.5~約6.5、約5.5~約6、約6~約7.5、約6~約7、約6~約6.5、約6.5~約7.5、約6.5~約7、または約7~約7.5の範囲のpHを有する。
【0069】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約4~約8、約5~約8、約4~約7.5、約5~約7.5、または約5.5~約7.5の範囲のpHを有する。
【0070】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約4、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、または約8のpHを有する。
【0071】
微生物のためのエネルギー源
ある特定の実施形態では、エネルギー源は、微生物の成長を可能にする細胞培養培地である。培養培地は、目的の嫌気性微生物に応じて変動してもよく、したがって、所定の微生物または微生物群に対してあつらえてもよいことが理解されよう。例示的な培養培地は、それだけには限定されないが、炭素源(たとえば糖)、窒素源(たとえば、アンモニアに富んだ構成要素(たとえば、酵母抽出物、ペプトン)およびアミノ酸)、ビタミン、ミネラル(たとえば、ホスフェート、アセテート)、緩衝用構成要素(たとえば、リン酸ナトリウムまたはリン酸カリウム緩衝剤)、微量金属、脂肪酸、ならびに酸素捕捉剤(たとえば、システイン、亜ジチオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオグリコレート、硫化鉄、ジチオトレイトール)を含めた構成要素のうちの1つまたは複数を含有し得る。
【0072】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約3%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約7%(w/w)~約15%(w/w)、約9%(w/w)~約15%(w/w)、約11%(w/w)~約15%(w/w)、約13%(w/w)~約15%(w/w)、約3%(w/w)~約13%(w/w)、約3%(w/w)~約11%(w/w)、約3%(w/w)~約9%(w/w)、約3%(w/w)~約7%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約13%(w/w)、約5%(w/w)~約11%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約13%(w/w)、約7%(w/w)~約11%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約9%(w/w)~約13%(w/w)、約9%(w/w)~約11%(w/w)、または約11%(w/w)~約13%(w/w)のエネルギー源を含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約3%(w/w)~約15%(w/w)のエネルギー源を含む。
【0073】
ある特定の実施形態では、組成物は、約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、または約15%(w/w)のエネルギー源を含む。
【0074】
ある特定の実施形態では、エネルギー源は、単糖、二糖、オリゴ糖、またはその組合せである。ある特定の実施形態では、単糖は、グルコース、フルクトース、キシロース、およびその組合せからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、二糖は、トレハロース、スクロース、またはその組合せである。ある特定の実施形態では、オリゴ糖は、イヌリン誘導体、たとえばフルクトオリゴ糖、たとえばラフチロースである。ある特定の実施形態では、オリゴ糖はマルトデキストリンである。
【0075】
ある特定の実施形態では、エネルギー源は、ラフチロースおよびマルトデキストリンを含む。
【0076】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約4.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約2%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約3%(w/w)~約3.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4%(w/w)、または約4%(w/w)~約4.5%(w/w)のラフチロースを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースを含む。
【0077】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、または約5%(w/w)のラフチロースを含む。
【0078】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約9%(w/w)、約3%(w/w)~約8%(w/w)、約3%(w/w)~約7%(w/w)、約3%(w/w)~約6%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約9%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約7%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のマルトデキストリンを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンを含む。
【0079】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のマルトデキストリンを含む。
【0080】
酸化還元電位
細胞保存用(たとえば冷凍保存用)培地は、目的の微生物の生存度ならびに成長および/または複製を容易にする酸化還元電位を有することが理解されよう。酸化還元電位は、所定の微生物または微生物群の好ましい条件を満たすためにあつらえることができる。
【0081】
嫌気性細菌(たとえば本明細書中に記載の微生物)では、その自然の代謝状態に維持され、生存度を維持することができるように、組成物(たとえば本明細書中に記載の保存用または冷凍保存用組成物)が還元状態(すなわち負の酸化還元電位)であることが必要である。
【0082】
所望の負の酸化還元電位を有する本明細書中に記載の保存用組成物の調製は、以下の手法のうちの1つまたは複数を使用して達成し得る:
(1)前還元嫌気性培地を嫌気性微生物に、その成長および/もしくは収穫の前、または収穫の後に加えること。嫌気性培地は、還元された環境の維持を支援することができる、還元剤(たとえば、システイン、亜ジチオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオグリコレート、硫化鉄、ジチオトレイトール)、ならびに酸化還元媒介物質(たとえば、重金属(たとえば、鉄、亜鉛、マンガン、コバルト、銅、ニッケル、およびモリブデン(molybedenum))とビタミン(たとえば、メナジオン、アスコルビン酸、葉酸、リボフラビン、ピリドキシン、ビオチン、チアミン、ニコチンアミド、D-パントテン(pathothenic)酸、ビタビミン(vitabimin)b12、リポ酸、および4-アミノ安息香酸))を含有し得る。
(2)本明細書中に記載の組成物を作製、保管、および使用するために使用される試薬ならびに材料(たとえば成長培地および他の構成要素)から酸素を除去すること。そのような技法としては、それだけには限定されないが、液体組成物または構成要素ブレンドを通して、嫌気性不活性ガス(たとえば、窒素、二酸化炭素、アルゴンなど)の気泡を発生させることを挙げ得る(本明細書中に開示する実施例2を参照)。
(3)嫌気性を維持するために、還元剤(たとえば、システイン、亜ジチオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオグリコレート、硫化鉄、ジチオトレイトール)ならびに/または酸化還元媒介物質(たとえば、重金属(たとえば、鉄、亜鉛、マンガン、コバルト、銅、ニッケル、およびモリブデン(molybedenum))とビタミン(たとえば、メナジオン、アスコルビン酸、葉酸、リボフラビン、ピリドキシン、ビオチン、チアミン、ニコチンアミド、D-パントテン(pathothenic)酸、ビタビミン(vitabimin)b12、リポ酸、および4-アミノ安息香酸))を本明細書中に記載の組成物に加えること。
(4)様々な工程ステップ(たとえば、(i)嫌気性微生物を培地、冷凍保存料などと混合するステップと、(ii)生じた組成物を凍結乾燥トレイ内に注ぐステップと、(iii)組成物を凍結させるステップと)を嫌気性環境下で行うこと。
【0083】
ある特定の実施形態では、酸化還元電位は、通性嫌気性生物では+300~-100mVおよび偏性嫌気性生物では+100mV~約-500mVの範囲内となる。酸化還元電位は、典型的には、感知電極(たとえば、標準の水素電極、塩化銀電極、または飽和カロメル電極によって測定する。例示的な酸化還元電位測定機器としては、Metler Toledo ORPメーターおよびプローブが挙げられる。
【0084】
ある特定の実施形態では、組成物は、たとえば水性溶媒中で溶媒和されている場合、-50mV~-500mV、-50mV~-450mV、-50mV~-400mV、-50mV~-350mV、-50mV~-300mV、-50mV~-250mV、-50mV~-200mV、-50mV~-150mV、-50mV~-100mV、-100mV~-500mV、-100mV~-450mV、-100mV~-400mV、-100mV~-350mV、-100mV~-300mV、-100mV~-250mV、-100mV~-200mV、-100mV~-150mV、-150mV~-500mV、-150mV~-450mV、-150mV~-400mV、-150mV~-350mV、-150mV~-300mV、-150mV~-250mV、-150mV~-200mV、-200mV~-500mV、-200mV~-450mV、-200mV~-400mV、-200mV~-350mV、-200mV~-300mV、-200mV~-250mV、-250mV~-500mV、-250mV~-450mV、-250mV~-400mV、-250mV~-350mV、-250mV~-300mV、-300mV~-500mV、-300mV~-450mV、-300mV~-400mV、-300mV~-350mV、-350mV~-500mV、-350mV~-450mV、-350mV~-400mV、-400mV~-500mV、-400mV~-450mV、または-450mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0085】
ある特定の実施形態では、組成物は、たとえば水性溶媒中で溶媒和されている場合、約-50mV、約-60mV、約-70mV、約-80mV、約-90mV、約-100mV、約-110mV、約-120mV、約-130mV、約-140mV、約-150mV、約-160mV、約-170mV、約-180mV、約-190mV、約-200mV、約-240mV、約-260mV、約-280mV、約-300mV、約-320mV、約-340mV、約-360mV、約-380mV、約-400mV、約-420mV、約-440mV、約-460mV、約-480mV、または約-500mVの酸化還元電位を有する。
【0086】
微生物
ある特定の実施形態では、組成物は、保存しようとする1種または複数種の嫌気性微生物をさらに含む。嫌気性微生物は、偏性嫌気性生物または通性嫌気性生物であることができる。
【0087】
例示的な嫌気性微生物としては、ビフィズス菌科、コリオバクテリウム科、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae」)、ディエジア科(Dietziaceae)、マイコバクテリウム科(Mycobacteriaceae)、ゴルドニア科(Gordoniaceae)、ノカルディア科(Nocardiaceae)、ストレプトマイセス科(Streptomycetaceae)、ノカルディア2科(Nocardiaceae 2)、プロピオニバクテリウム亜目(Propionibacterineae)、マイクロコッカス科(Micrococcaceae)、ブレビバクテリウム科(Brevibacteriaceae)、デルマバクター科(Dermabacteraceae)、アクチノマイセス科(Actinomycetaceae)、ボゴリエラ科(Bogoriellaceae)、プロミクロモノスポラ科(Promicromonosporaceae)、マイクロバクテリウム科(Microbacteriaceae)、セルロモナス科(Cellulomonadaceae)、デルマコッカス科(Dermacoccaceae)、イントラスポランギウム科(Intrasporangiaceae)、ゲオデルマトラフィス科(Geodermatophilaceae)、ミクロモノスポラ科(Micromonosporaceae)、バクテロイデス科、プレボテラ科、ポルフィロモナス1科(Porphyromonadaceae 1)、リケネラ科、ポルフィロモナス2科(Porphyromonadaceae 2)、フラボバクテリウム科(Flavobacteriaceae)、スフィンゴバクテリウム科(Sphingobacteriaceae)、未分類のバクテロイデス門(Bacteroidetes)、サイトファガ科(Cytophagaceae)、イプシロンプロテオバクテリア綱(Epsilonproteobacteria)、ファーミキューテス門(Firmicutes)、ラクトバシラス科、ロイコノストック科、アエロコッカス科(Aerococcaceae)、カルノバクテリウム科(Carnobacteriaceae)、アエロコッカス2科(Aerococcaceae 2)、ラクノスピラ科、レンサ球菌科、エンテロコッカス科(Enterococcaceae)、エリュシペロトリクス科(Erysipelotrichaceae)、スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、第XI所属不明科、リステリア科(Listeriaceae)、プラノコッカス1科(Planococcaceae 1)、第XII所属不明科、プラノコッカス2科(Planococcaceae 2)、バシラス科、パニエバシラス科(Paenibacillaceae)、クロストリジウム科(クラスターI)、クロストリジウム科(クラスターII)、ラクノスピラ科(クラスターXIVa)、ルミノコッカス科(クラスターIV)、ペプトストレプトコッカス科(Peptostreptococcaceae)(クラスターXI)、エリュシペロトリクス科(クラスターXVIIおよびXVIII)、フソバクテリウム門(Fusobacteria)、ルミノコッカス科、未分類のクロストリジウム目(Clostridiales)、オシロスピラ科(Oscillospiraceae)、ラクノスピラ科、ユーバクテリウム科、第XIII所属不明科、ペプトストレプトコッカス科(クラスターXI)、ラクノスピラ科(クラスターXIVa)、ルミノコッカス科(クラスターIV)、クロストリジウム科(クラスターI)、エリュシペロトリクス科(クラスターXVIIおよびXVIII)、ペプトストレプトコッカス科、第XI所属不明科、エリュシペロトリクス綱(Erysipelotrichi)およびバシラス綱、クロストリジウム綱、ネガティウィクテス綱、クロストリジウム2綱、クロストリジウム3綱/ハラナエロビウム目、ベイロネラ科、アシダミノコッカス科、エリュシペロトリクス科クラスターXVII、エリュシペロトリクス科クラスターXVIII、エリュシペロトリクス科クラスターXVI、テネリクテス門、エリュシペロトリクス科、フソバクテリウム科、レプトトリキア科、ロドバクター科、ブルセラ科、リゾビウム科、フィロバクテリウム科、アウランチモナス科、ブラジリゾビウム科(Bradyrhizobiaceae)、メチロバクテリウム科(Methylobacteriaceae)、キサントバクター科(Xanthobacteraceae)、カウロバクター科(Caulobacteraceae)、ヒフォミクロビウム科(Hyphomicrobiaceae)、スフィンゴモナス科(Sphingomonadaceae)、酢酸菌科(Acetobacteraceae)、ロドスピリルム科(Rhodospirillaceae)、ファーミキューテス門、コマモナス科(Comamonadaceae)、サテレラ科(Sutterellaceae)、アルカリゲネス科(Alcaligenaceae)、バークホリデリア1科(Burkholderiaceae 1)、オキサロバクター科、バークホリデリア2科(Burkholderiaceae )、ロドシクルス科(Rhodocyclaceae)、ナイセリア科(Neisseriaceae)、腸内細菌科、パスツレラ科(Pasteurellaceae)、ビブリオ科(Vibrionaceae)、アエロモナス科(Aeromonadaceae)、サクシニビブリオ科(Succinivibrionaceae)、モラクセラ科(Moraxellaceae)、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、キサントモナス科(Xanthomonadaceae)、シノバクタ―科(Sinobacteraceae)、ε-カンピロバクター1科(Campylobacteraceae 1)、ε-ヘリコバクター科(Helicobacteraceae)、ε-カンピロバクター2科(Campylobacteraceae 2)、δ-デスルホビブリオ科(Desulfovibrionaceae)、ウェルミコビウム門(Verrucomicrobia)、レンティスパエラ門(Lentisphaerae)、プランクトミセス門(Planctomycetes)、スピロヘータ門(Spirochaetes)、デイノコッカス-サーマス門(Deinococcus-Thermus)、シネルギステス門(Synergistetes)、古細菌/ユーリアーキオータ(Euryarchaeota)、古細菌/クレンアーキオータ門(Crenarchaeota)、真菌-子嚢菌門(Ascomycota)、真菌-担子菌門(Basidiomycota)、ストラメノパイル類(Stramenopiles)、アピコンプレックス類(Apicomplexa)、アメーバ動物門(Amoebozoa)、繊毛虫類(Ciliophora)、メタモナーダ類(Metamonada)、微胞子虫門(Microsporidia)、フォルニカータ綱(Fornicata)、アッカーマンシア科、クリステンセネラ科、オドリバクター科、エガセラ科、およびその組合せのうちの1種または複数が挙げられる。
【0088】
ある特定の実施形態では、1種または複数種の嫌気性微生物は、アッカーマンシア科、バシラス科、バクテロイデス科、ビフィズス菌科、クリステンセネラ科、クロストリジウム科、コリオバクテリウム科、エガセラ科、腸内細菌科、ユーバクテリウム科、ラクノスピラ科、ラクトバシラス科、ロイコノストック科、オドリバクター科、オキサロバクター科、ポルフィロモナス科、プレボテラ科、リケネラ科、ルミノコッカス科、レンサ球菌科、およびその組合せからなる群から選択される。
【0089】
1種または複数種の嫌気性微生物は、細胞ペーストまたは細胞スラリーの形態で、本明細書中に記載の組成物中に存在することができる。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約32%(w/w)~約50%(w/w)、約34%(w/w)~約50%(w/w)、約36%(w/w)~約50%(w/w)、約38%(w/w)~約50%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約42%(w/w)~約50%(w/w)、約44%(w/w)~約50%(w/w)、約46%(w/w)~約50%(w/w)、約48%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約48%(w/w)、約30%(w/w)~約46%(w/w)、約30%(w/w)~約44%(w/w)、約30%(w/w)~約42%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約30%(w/w)~約38%(w/w)、約30%(w/w)~約36%(w/w)、約30%(w/w)~約34%(w/w)、約30%(w/w)~約32%(w/w)、約32%(w/w)~約48%(w/w)、約32%(w/w)~約46%(w/w)、約32%(w/w)~約44%(w/w)、約32%(w/w)~約42%(w/w)、約32%(w/w)~約40%(w/w)、約32%(w/w)~約38%(w/w)、約32%(w/w)~約36%(w/w)、約32%(w/w)~約34%(w/w)、約34%(w/w)~約48%(w/w)、約34%(w/w)~約46%(w/w)、約34%(w/w)~約44%(w/w)、約34%(w/w)~約42%(w/w)、約34%(w/w)~約40%(w/w)、約34%(w/w)~約38%(w/w)、約34%(w/w)~約36%(w/w)、約36%(w/w)~約48%(w/w)、約36%(w/w)~約46%(w/w)、約36%(w/w)~約44%(w/w)、約36%(w/w)~約42%(w/w)、約36%(w/w)~約40%(w/w)、約36%(w/w)~約38%(w/w)、約38%(w/w)~約48%(w/w)、約38%(w/w)~約46%(w/w)、約38%(w/w)~約44%(w/w)、約38%(w/w)~約42%(w/w)、約38%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約48%(w/w)、約40%(w/w)~約46%(w/w)、約40%(w/w)~約44%(w/w)、約40%(w/w)~約42%(w/w)、約42%(w/w)~約48%(w/w)、約42%(w/w)~約46%(w/w)、約42%(w/w)~約44%(w/w)、約44%(w/w)~約48%(w/w)、約44%(w/w)~約46%(w/w)、または約46%(w/w)~約48%(w/w)の細胞ペーストまたは細胞スラリーを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約30%(w/w)~約50%(w/w)の細胞ペーストまたは細胞スラリーを含む。
【0090】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約30%(w/w)、約31%(w/w)、約32%(w/w)、約33%(w/w)、約34%(w/w)、約35%(w/w)、約36%(w/w)、約37%(w/w)、約38%(w/w)、約39%(w/w)、約40%(w/w)、約41%(w/w)、約42%(w/w)、約43%(w/w)、約44%(w/w)、約45%(w/w)、約46%(w/w)、約47%(w/w)、約48%(w/w)、約49%(w/w)、または約50%(w/w)の細胞ペーストまたは細胞スラリーを含む。
【0091】
ある特定の実施形態では、1種または複数種の嫌気性微生物は、細胞ペースト、たとえばコンパクトな固形物の形態で存在する。ある特定の実施形態では、1種または複数種の嫌気性微生物は、細胞スラリー、たとえば細胞懸濁液の形態で存在する。
【0092】
安定化剤
ある特定の実施形態では、組成物は、タンパク質安定化剤をさらに含むことができる。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のタンパク質安定化剤を含む。
【0093】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のタンパク質安定化剤を含む。
【0094】
ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤は、アミノ酸、抗酸化剤、二糖、還元剤、ポリエチレングリコール、およびその組合せからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、二糖は、トレハロース、スクロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、およびその組合せからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤はトレハロースを含む。ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤は、スクロースおよびトレハロースを含む。
【0095】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のトレハロースを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースを含む。
【0096】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のトレハロースを含む。
【0097】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、0%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、0%(w/w)~約9%(w/w)、0%(w/w)~約8%(w/w)、0%(w/w)~約7%(w/w)、0%(w/w)~約6%(w/w)、0%(w/w)~約5%(w/w)、0%(w/w)~約4%(w/w)、0%(w/w)~約3%(w/w)、0%(w/w)~約2%(w/w)、0%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約9%(w/w)、約1%(w/w)~約8%(w/w)、約1%(w/w)~約7%(w/w)、約1%(w/w)~約6%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約9%(w/w)、約2%(w/w)~約8%(w/w)、約2%(w/w)~約7%(w/w)、約2%(w/w)~約6%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約9%(w/w)、約3%(w/w)~約8%(w/w)、約3%(w/w)~約7%(w/w)、約3%(w/w)~約6%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約9%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約7%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のスクロースを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)~約10%(w/w)のスクロースを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースを含む。
【0098】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のスクロースを含む。
【0099】
溶媒和組成物
ある特定の実施形態では、組成物が水性溶媒、たとえば水または水性溶媒中で溶媒和されている場合、組成物は、約30%(w/w)~約60%(w/w)、約35%(w/w)~約60%(w/w)、約40%(w/w)~約60%(w/w)、約45%(w/w)~約60%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約55%(w/w)~約60%(w/w)、約30%(w/w)~約55%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約45%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約30%(w/w)~約35%(w/w)、約35%(w/w)~約55%(w/w)、約35%(w/w)~約50%(w/w)、約35%(w/w)~約45%(w/w)、約35%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約55%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約40%(w/w)~約45%(w/w)、約45%(w/w)~約55%(w/w)、約45%(w/w)~約50%(w/w)、または約50%(w/w)~約55%(w/w)の水性溶媒を含む。
【0100】
ある特定の実施形態では、組成物がそのような水性溶媒中で溶媒和されている場合、組成物は、約30%(w/w)、約31%(w/w)、約32%(w/w)、約33%(w/w)、約34%(w/w)、約35%(w/w)、約36%(w/w)、約37%(w/w)、約38%(w/w)、約39%(w/w)、約40%(w/w)、約41%(w/w)、約42%(w/w)、約43%(w/w)、約44%(w/w)、約45%(w/w)、約46%(w/w)、約47%(w/w)、約48%(w/w)、約49%(w/w)、約50%(w/w)、約51%(w/w)、約52%(w/w)、約53%(w/w)、約54%(w/w)、約55%(w/w)、約56%(w/w)、約57%(w/w)、約58%(w/w)、約59%(w/w)、または約60%(w/w)の水性溶媒を含む。
【0101】
ある特定の実施形態では、水性溶媒は水(たとえばイオン化水または脱イオン水)である。ある特定の実施形態では、組成物が水中で溶媒和されている場合、組成物は、約30%(w/w)~約60%(w/w)、約35%(w/w)~約60%(w/w)、約40%(w/w)~約60%(w/w)、約45%(w/w)~約60%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約55%(w/w)~約60%(w/w)、約30%(w/w)~約55%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約45%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約30%(w/w)~約35%(w/w)、約35%(w/w)~約55%(w/w)、約35%(w/w)~約50%(w/w)、約35%(w/w)~約45%(w/w)、約35%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約55%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約40%(w/w)~約45%(w/w)、約45%(w/w)~約55%(w/w)、約45%(w/w)~約50%(w/w)、または約50%(w/w)~約55%(w/w)の水を含む。
【0102】
ある特定の実施形態では、組成物が水中で溶媒和されている場合、組成物は、約30%(w/w)、約31%(w/w)、約32%(w/w)、約33%(w/w)、約34%(w/w)、約35%(w/w)、約36%(w/w)、約37%(w/w)、約38%(w/w)、約39%(w/w)、約40%(w/w)、約41%(w/w)、約42%(w/w)、約43%(w/w)、約44%(w/w)、約45%(w/w)、約46%(w/w)、約47%(w/w)、約48%(w/w)、約49%(w/w)、約50%(w/w)、約51%(w/w)、約52%(w/w)、約53%(w/w)、約54%(w/w)、約55%(w/w)、約56%(w/w)、約57%(w/w)、約58%(w/w)、約59%(w/w)、または約60%(w/w)の水を含む。
【0103】
例示的な保存用組成物
様々な実施形態では、とりわけ、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源と、水性溶媒とを含む、嫌気性微生物を保存するための組成物が本明細書中に提供される。
【0104】
様々な実施形態では、嫌気性微生物を保存するための組成物は、
(i)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(ii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iii)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含む。
【0105】
様々な実施形態では、組成物は、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源と、水性溶媒とを含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0106】
様々な実施形態では、嫌気性微生物を保存するための組成物は、
(i)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(ii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iii)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0107】
様々な実施形態では、組成物は、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(iii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iv)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含む。
【0108】
様々な実施形態では、組成物は、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(iii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iv)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0109】
様々な実施形態では、組成物は、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースと、
(iii)約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンと、
(iv)約0%(w/w)~約0.4%(w/w)のアルギン酸ナトリウムと、
(v)約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースと、
(vi)0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースと、
(vii)約35%(w/w)~約55%(w/w)の水と
を含む。
【0110】
様々な実施形態では、組成物は、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースと、
(iii)約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンと、
(iv)約0%(w/w)~約0.4%(w/w)のアルギン酸ナトリウムと、
(v)約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースと、
(vi)0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースと、
(vii)約35%(w/w)~約55%(w/w)の水と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0111】
様々な実施形態では、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源と、水性溶媒とを含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物が本明細書中に提供される。
【0112】
様々な実施形態では、
(i)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(ii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iii)30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含む、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物が本明細書中に提供される。
【0113】
様々な実施形態では、
(i)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(ii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iii)30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物が本明細書中に提供される。
【0114】
様々な実施形態では、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(iii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iv)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含む、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物が本明細書中に提供される。
【0115】
様々な実施形態では、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約3%(w/w)~約15%(w/w)の微生物のためのエネルギー源と、
(iii)約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤と、
(iv)約30%(w/w)~約60%(w/w)の水性溶媒と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物が本明細書中に提供される。
【0116】
様々な実施形態では、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースと、
(iii)約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンと、
(iv)約0%(w/w)~約0.4%(w/w)のアルギン酸ナトリウムと、
(v)約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースと、
(vi)0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースと、
(vii)約35%(w/w)~約55%(w/w)の水と
を含む、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物が本明細書中に提供される。
【0117】
様々な実施形態では、
(i)約30%(w/w)~約50%(w/w)の、1種または複数種の嫌気性微生物を含む細胞ペーストと、
(ii)約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースと、
(iii)約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンと、
(iv)約0%(w/w)~約0.4%(w/w)のアルギン酸ナトリウムと、
(v)約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースと、
(vi)0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースと、
(vii)約35%(w/w)~約55%(w/w)の水と
を含み、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および約-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有する、嫌気性微生物を冷凍保存するための冷凍保存用組成物が本明細書中に提供される。
【0118】
ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の保存組成物(たとえば凍結保存組成物)は、架橋結合された組成物ではない、または架橋結合された構成要素を含有しない。ある特定の実施形態では、組成物はガラスまたはガラス様ではない。
【0119】
2.保存組成物
一態様では、1種または複数種の嫌気性微生物と、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源とを一般に含む、保存組成物が本明細書中に提供される。ある特定の実施形態では、保存組成物は、5%(w/w)未満の含水量を有する。
【0120】
様々な実施形態では、1種または複数種の嫌気性微生物と、粘度調整剤と、微生物のためのエネルギー源と、5%(w/w)未満の含水量とを含む、保存組成物、たとえば凍結保存組成物が本明細書中に提供される。
【0121】
ある特定の実施形態では、保存組成物は凍結保存組成物である。
【0122】
ある特定の実施形態では、1種または複数種の嫌気性微生物は、通性嫌気性生物、偏性嫌気性生物、またはその組合せであることができる。嫌気性微生物は、ビフィズス菌科、コリオバクテリウム科、コリネバクテリウム科、ディエジア科、マイコバクテリウム科、ゴルドニア科、ノカルディア科、ストレプトマイセス科、ノカルディア2科、プロピオニバクテリウム亜目、マイクロコッカス科、ブレビバクテリウム科、デルマバクター科、アクチノマイセス科、ボゴリエラ科、プロミクロモノスポラ科、マイクロバクテリウム科、セルロモナス科、デルマコッカス科、イントラスポランギウム科、ゲオデルマトラフィス科、ミクロモノスポラ科、バクテロイデス科、プレボテラ科、ポルフィロモナス1科、リケネラ科、ポルフィロモナス2科、フラボバクテリウム科、スフィンゴバクテリウム科、未分類のバクテロイデス門、サイトファガ科、イプシロンプロテオバクテリア綱、ファーミキューテス門、ラクトバシラス科、ロイコノストック科、アエロコッカス科、カルノバクテリウム科、アエロコッカス2科、ラクノスピラ科、レンサ球菌科、エンテロコッカス科、エリュシペロトリクス科、スタフィロコッカス科、第XI所属不明科、リステリア科、プラノコッカス1科、第XII所属不明科、プラノコッカス2科、バシラス科、パニエバシラス科、クロストリジウム科(クラスターI)、クロストリジウム科(クラスターII)、ラクノスピラ科(クラスターXIVa)、ルミノコッカス科(クラスターIV)、ペプトストレプトコッカス科(クラスターXI)、エリュシペロトリクス科(クラスターXVIIおよびXVIII)、フソバクテリウム門、ルミノコッカス科、未分類のクロストリジウム目、オシロスピラ科、ラクノスピラ科、ユーバクテリウム科、第XIII所属不明科、ペプトストレプトコッカス科(クラスターXI)、ラクノスピラ科(クラスターXIVa)、ルミノコッカス科(クラスターIV)、クロストリジウム科(クラスターI)、エリュシペロトリクス科(クラスターXVIIおよびXVIII)、ペプトストレプトコッカス科、第XI所属不明科、エリュシペロトリクス綱およびバシラス綱(Bacilli)、クロストリジウム綱(Clostridia)、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)、クロストリジウム2綱(Clostridia 2)、クロストリジウム3綱(Clostridia 3)/ハラナエロビウム目(Halanaerobiales)、ベイロネラ科(Veillonellaceae)、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)、エリュシペロトリクス科クラスターXVII、エリュシペロトリクス科クラスターXVIII、エリュシペロトリクス科クラスターXVI、テネリクテス門(Tenericutes)、エリュシペロトリクス科、フソバクテリウム科(Fusobacteriaceae)、レプトトリキア科(Leptotrichiaceae)、ロドバクター科(Rhodobacteraceae)、ブルセラ科(Brucellaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、フィロバクテリウム科(Phyllobacteriaceae)、アウランチモナス科(Aurantimonadaceae)、ブラジリゾビウム科、メチロバクテリウム科、キサントバクター科、カウロバクター科、ヒフォミクロビウム科、スフィンゴモナス科、酢酸菌科、ロドスピリルム科、ファーミキューテス門、コマモナス科、サテレラ科、アルカリゲネス科、バークホリデリア1科、オキサロバクター科、バークホリデリア2科、ロドシクルス科、ナイセリア科、腸内細菌科、パスツレラ科、ビブリオ科、アエロモナス科、サクシニビブリオ科、モラクセラ科、シュードモナス科、キサントモナス科、シノバクタ―科、ε-カンピロバクター1科、ε-ヘリコバクター科、ε-カンピロバクター2科、δ-デスルホビブリオ科、ウェルミコビウム門、レンティスパエラ門、プランクトミセス門、スピロヘータ門、デイノコッカス-サーマス門、シネルギステス門、古細菌/ユーリアーキオータ、古細菌/クレンアーキオータ門、真菌-子嚢菌門、真菌-担子菌門、ストラメノパイル類、アピコンプレックス類、アメーバ動物門、繊毛虫類、メタモナーダ類、微胞子虫門、フォルニカータ綱、アッカーマンシア科、クリステンセネラ科、オドリバクター科、エガセラ科、およびその組合せからなる群から選択されることができる。
【0123】
ある特定の実施形態では、1種または複数種の嫌気性微生物は、アッカーマンシア科、バシラス科、バクテロイデス科、ビフィズス菌科、クリステンセネラ科、クロストリジウム科、コリオバクテリウム科、エガセラ科、腸内細菌科、ユーバクテリウム科、ラクノスピラ科、ラクトバシラス科、ロイコノストック科、オドリバクター科、オキサロバクター科、ポルフィロモナス科、プレボテラ科、リケネラ科、ルミノコッカス科、レンサ球菌科、およびその組合せからなる群から選択されることができる。
【0124】
ある特定の実施形態では、組成物は、約5%(w/w)未満、約4.5%(w/w)未満、約4%(w/w)未満、約3.5%(w/w)未満、約3%(w/w)未満、約2.5%(w/w)未満、約2%(w/w)未満、約1.5%(w/w)未満、約1%(w/w)未満、または約0.5%(w/w)未満の含水量を有する。
【0125】
ある特定の実施形態では、組成物は、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約4.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約2%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約3%(w/w)~約3.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4%(w/w)、または約4%(w/w)~約4.5%(w/w)の範囲の含水量を有する。ある特定の実施形態では、組成物は、約2%(w/w)~約4%(w/w)または約2%(w/w)~約3%(w/w)の範囲の含水量を有する。ある特定の実施形態では、組成物は約1.5%(w/w)~約4%(w/w)の範囲の含水量を有する。
【0126】
ある特定の実施形態では、組成物は、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、または約5%(w/w)の含水量を有する。
【0127】
ある特定の実施形態では、粘度調整剤はポリマー組成物である。ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せを含む。
【0128】
ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、たとえばアルギン酸ナトリウムを含む。ある特定の実施形態では、アルギン酸ナトリウムは、約250cP~約14,000cP、約500cP~約14,000cP、約750cP~約14,000cP、約1,000cP~約14,000cP、約2,000cP~約14,000cP、約3,000cP~約14,000cP、約4,000cP~約14,000cP、約5,000cP~約14,000cP、約6,000cP~約14,000cP、約7,000cP~約14,000cP、約8,000cP~約14,000cP、約9,000cP~約14,000cP、約10,000cP~約14,000cP、約11,000cP~約14,000cP、約12,000cP~約14,000cP、約13,000cP~約14,000cP、約250cP~約13,000cP、約250cP~約12,000cP、約250cP~約11,000cP、約250cP~約10,000cP、約250cP~約9,000cP、約250cP~約8,000cP、約250cP~約7,000cP、約250cP~約6,000cP、約250cP~約5,000cP、約250cP~約4,000cP、約250cP~約3,000cP、約250cP~約2,000cP、約250cP~約1,000cP、約250cP~約750cP、約250cP~約500cP、約500cP~約13,000cP、約500cP~約12,000cP、約500cP~約11,000cP、約500cP~約10,000cP、約500cP~約9,000cP、約500cP~約8,000cP、約500cP~約7,000cP、約500cP~約6,000cP、約500cP~約5,000cP、約500cP~約4,000cP、約500cP~約3,000cP、約500cP~約2,000cP、約500cP~約1,000cP、約500cP~約750cP、約750cP~約13,000cP、約750cP~約12,000cP、約750cP~約11,000cP、約750cP~約10,000cP、約750cP~約9,000cP、約750cP~約8,000cP、約750cP~約7,000cP、約750cP~約6,000cP、約750cP~約5,000cP、約750cP~約4,000cP、約750cP~約3,000cP、約750cP~約2,000cP、約750cP~約1,000cP、約1,000cP~約13,000cP、約1,000cP~約12,000cP、約1,000cP~約11,000cP、約1,000cP~約10,000cP、約1,000cP~約9,000cP、約1,000cP~約8,000cP、約1,000cP~約7,000cP、約1,000cP~約6,000cP、約1,000cP~約5,000cP、約1,000cP~約4,000cP、約1,000cP~約3,000cP、約1,000cP~約2,000cP、約2,000cP~約13,000cP、約2,000cP~約12,000cP、約2,000cP~約11,000cP、約2,000cP~約10,000cP、約2,000cP~約9,000cP、約2,000cP~約8,000cP、約2,000cP~約7,000cP、約2,000cP~約6,000cP、約2,000cP~約5,000cP、約2,000cP~約4,000cP、約2,000cP~約3,000cP、約3,000cP~約13,000cP、約3,000cP~約12,000cP、約3,000cP~約11,000cP、約3,000cP~約10,000cP、約3,000cP~約9,000cP、約3,000cP~約8,000cP、約3,000cP~約7,000cP、約3,000cP~約6,000cP、約3,000cP~約5,000cP、約3,000cP~約4,000cP、約4,000cP~約13,000cP、約4,000cP~約12,000cP、約4,000cP~約11,000cP、約4,000cP~約10,000cP、約4,000cP~約9,000cP、約4,000cP~約8,000cP、約4,000cP~約7,000cP、約4,000cP~約6,000cP、約4,000cP~約5,000cP、約5,000cP~約13,000cP、約5,000cP~約12,000cP、約5,000cP~約11,000cP、約5,000cP~約10,000cP、約5,000cP~約9,000cP、約5,000cP~約8,000cP、約5,000cP~約7,000cP、約5,000cP~約6,000cP、約6,000cP~約13,000cP、約6,000cP~約12,000cP、約6,000cP~約11,000cP、約6,000cP~約10,000cP、約6,000cP~約9,000cP、約6,000cP~約8,000cP、約6,000cP~約7,000cP、約7,000cP~約13,000cP、約7,000cP~約12,000cP、約7,000cP~約11,000cP、約7,000cP~約10,000cP、約7,000cP~約9,000cP、約7,000cP~約8,000cP、約8,000cP~約13,000cP、約8,000cP~約12,000cP、約8,000cP~約11,000cP、約8,000cP~約10,000cP、約8,000cP~約9,000cP、約9,000cP~約13,000cP、約9,000cP~約12,000cP、約9,000cP~約11,000cP、約9,000cP~約10,000cP、約10,000cP~約13,000cP、約10,000cP~約12,000cP、約10,000cP~約11,000cP、約11,000cP~約13,000cP、約11,000cP~約12,000cP、または約12,000cP~約13,000cPの範囲の粘度を有する。ある特定の実施形態では、アルギン酸ナトリウムは約250cP~約14000cPの粘度範囲を有する。
【0129】
ある特定の実施形態では、エネルギー源は、微生物の成長を可能にする細胞培養培地である。ある特定の実施形態では、エネルギー源は、単糖、二糖、オリゴ糖、またはその組合せである。ある特定の実施形態では、単糖は、グルコース、フルクトース、キシロース、およびその組合せからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、二糖は、トレハロース、スクロース、またはその組合せである。ある特定の実施形態では、オリゴ糖はイヌリン誘導体である。ある特定の実施形態では、イヌリン誘導体はフルクトオリゴ糖である。ある特定の実施形態では、フルクトオリゴ糖はラフチロースである。ある特定の実施形態では、オリゴ糖はマルトデキストリンである。
【0130】
ある特定の実施形態では、エネルギー源は、ラフチロースおよびマルトデキストリンを含む。
【0131】
ある特定の実施形態では、組成物は、タンパク質安定化剤をさらに含む。ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤は、アミノ酸、抗酸化剤、二糖、還元剤、ポリエチレングリコール、およびその組合せからなる群から選択される。
【0132】
ある特定の実施形態では、二糖は、トレハロース、スクロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、およびその組合せからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤はトレハロースを含む。ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤は、スクロースおよびトレハロースを含む。
【0133】
ある特定の実施形態では、組成物は緩衝剤をさらに含む。
【0134】
ある特定の実施形態では、保存組成物は、
(i)1種または複数種の嫌気性微生物と、
(ii)ラフチロースおよびマルトデキストリンを含むエネルギー源と、
(iii)アルギン酸ナトリウムと、
(iv)トレハロース、スクロース、およびその組合せを含むタンパク質安定化剤と
を含む。
【0135】
ある特定の実施形態では、保存組成物は、
(i)1種または複数種の嫌気性微生物と、
(ii)ラフチロースおよびマルトデキストリンを含むエネルギー源と、
(iii)アルギン酸ナトリウムと、
(iv)トレハロース、スクロース、およびその組合せを含むタンパク質安定化剤と、
(v)5%(w/w)未満の含水量と
を含む。
【0136】
ある特定の実施形態では、保存組成物は、
(i)1種または複数種の嫌気性微生物と、
(ii)ラフチロースおよびマルトデキストリンを含むエネルギー源と、
(iii)アルギン酸ナトリウムと、
(iv)トレハロース、スクロース、およびその組合せを含むタンパク質安定化剤と
を含む。
【0137】
ある特定の実施形態では、保存組成物は、
(i)1種または複数種の嫌気性微生物と、
(ii)ラフチロースおよびマルトデキストリンを含むエネルギー源と、
(iii)アルギン酸ナトリウムと、
(iv)トレハロース、スクロース、およびその組合せを含むタンパク質安定化剤と、
(v)5%(w/w)未満の含水量と
を含む。
【0138】
ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で6カ月または12カ月間保管し、その後、再水和させた場合に、3、2、1、または0.5log未満のコロニー形成単位(CFU)の損失をもたらす。ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で6カ月または12カ月間保管し、その後、再水和させた場合に、3log未満のコロニー形成単位(CFU)の損失をもたらす。ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で6カ月または12カ月間保管し、その後、再水和させた場合に、2log未満のコロニー形成単位(CFU)の損失をもたらす。ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で6カ月または12カ月間保管し、その後、再水和させた場合に、1log未満のコロニー形成単位(CFU)の損失をもたらす。ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で6カ月または12カ月間保管し、その後、再水和させた場合に、0.5log未満ののコロニー形成単位(CFU)の損失をもたらす。
【0139】
ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で約0.5年、約1年、約1.5年、約2年、約2.5年、または約3年の間、実質的に安定に保たれる(たとえば、効力(CFU/g)の0.5log未満の損失)。ある特定の実施形態では、組成物は、4℃で約2年の間、実質的に安定に保たれる。
【0140】
ある特定の実施形態では、組成物は、水性流体中で再水和させた場合に、再水和の2、3、4、または5時間以内に1種または複数種の微生物の再成長を可能にする。ある特定の実施形態では、組成物は、水性流体中で再水和させた場合に、再水和の2時間以内に1種または複数種の微生物の再成長を可能にする。ある特定の実施形態では、組成物は、水性流体中で再水和させた場合に、再水和の3時間以内に1種または複数種の微生物の再成長を可能にする。ある特定の実施形態では、組成物は、水性流体中で再水和させた場合に、再水和の4時間以内に1種または複数種の微生物の再成長を可能にする。ある特定の実施形態では、組成物は、水性流体中で再水和させた場合に、再水和の5時間以内に1種または複数種の微生物の再成長を可能にする。
【0141】
ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の保存組成物(たとえば凍結保存組成物)は架橋結合された組成物ではない。ある特定の実施形態では、組成物はガラスまたはガラス様ではない。
【0142】
3.医薬組成物および食料製品
一態様では、本明細書中に記載の保存組成物または凍結保存組成物を一般に含み、任意選択で1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物が、本明細書中に提供される。
【0143】
様々な実施形態では、本明細書中に記載の保存組成物(たとえば凍結保存組成物)と1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物が本明細書中に提供される。
【0144】
本明細書中に提供される医薬組成物は、それだけには限定されないが、経口(経腸)投与、非経口(注射による)投与、または直腸投与を含めた様々な経路によって投与することができる。ある特定の実施形態では、本明細書中に開示した医薬組成物は経口投与する。ある特定の実施形態では、本明細書中に記載の医薬組成物は、注射によって、たとえば皮下注射もしくは筋肉内注射を介して、または医療行為を必要とする組織、たとえば癌性組織内への注射によって、投与する。
【0145】
本明細書中に提供される医薬組成物はまた、慢性的に投与してもよい(「慢性投与」)。慢性投与とは、長期間にわたる、たとえば、3カ月間、6カ月間、1年間、2年間、3年間、5年間などにわたる、または、無期限に、たとえば対象の今後の人生の間ずっと続け得る、化合物またはその医薬組成物の投与をいう。ある特定の実施形態では、慢性投与は、一定レベルの1つまたは複数の本明細書中に記載の微生物を対象の胃腸管中において提供することを意図する。
【0146】
本明細書中に提供される医薬組成物は、正確な投薬を容易にするために単位剤形で提示し得る。用語「単位剤形」とは、ヒト対象および他の哺乳動物への単位投薬量として適した、物理的に別個の単位をいい、それぞれの単位は、所望の治療効果を生じるように計算された、事前に決定された量の活性物質を、適切な製薬的賦形剤と関連して含有する。典型的な単位剤形としては、液体組成物の事前充填、事前測定されたアンプルもしくはシリンジ、または固形組成物の場合は丸薬、錠剤、カプセルなどが挙げられる。
【0147】
ある特定の実施形態では、本明細書中に提供される医薬組成物は、固形剤形として患者に投与する。ある特定の実施形態では、固形剤形は錠剤である。ある特定の実施形態では、固形剤形はカプセルである。ある特定の実施形態では、固形剤形はカプレットである。
【0148】
本明細書中に提供される医薬組成物の説明は、ヒトへの投与に適した医薬組成物に主に向けられているが、そのような組成物は、あらゆる動物への投与に一般に適していることが当業者には理解されよう。組成物を様々な動物への投与に適するようにするための、ヒトへの投与に適した医薬組成物の修飾は十分に理解されており、通常の技量を持つ獣医学的薬理学者は、通常の実験を用いてそのような修飾を設計および/または行うことができる。医薬組成物の配合および/または製造における一般的な考慮事項は、たとえば、REMINGTON:THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACE、第21版、Lippincott Williams&Wilkins、2005中に見つけることができる。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、カプセル、錠剤、またはカプレット内に配置する。
【0149】
別の態様では、本明細書中に記載の保存組成物または凍結保存組成物を一般に含む、食料製品およびプロバイオティクスが本明細書中に提供される。ある特定の実施形態では、食料製品またはプロバイオティクスは、カプセル、錠剤、またはカプレット内に配置する。
【0150】
特定の状況下では、医薬組成物または食料製品/プロバイオティクスを経口送達によって投与することが望ましい場合がある。微生物を、微生物の回復および成長に適切な環境(たとえば酸化還元電位)を有する腸管に送達するために、カプセル、錠剤、またはカプレットを機能的コーティング、たとえば、微生物を微生物の回復および成長を促進するために適切な環境(たとえば、適切なpHおよび/または酸化還元電位を有する環境)中で放出するコーティング)でコーティングすることが望ましい場合がある。
【0151】
たとえば、カプセル、錠剤、またはカプレットは、腸溶コーティングなどの遅延放出コーティングでコーティングし得る。腸溶コーティングは一般に酸耐性であり、これは、剤形の構成要素が胃中で放出されることを保護するにもかかわらず、胃の後に典型的に遭遇する中性または弱アルカリ性の条件下では溶解または崩壊する。例示的なコーティングとしては、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸/メテュ(methu)メタクリル酸メチルポリマー(たとえば、Eudragit(登録商標)L100-55、Eudragit(登録商標)L30D、およびEudragit(登録商標)S-100などのEudragit(登録商標)材料)、酢酸フタル酸セルロース、酢酸セルロース、トリメリテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ポリ(MA-EA)*1:1、ポリ(MA-MMA)*1:1、ポリ(MA-MMA)*1:2、HP-F、sureteric、acryl-Eze、Advantia performance、aquateric、aquocoat ECD、aqoat、CAP、CAT、ならびに酢酸フタル酸ポリビニル(たとえば米国特許第9,629,803 B2号およびUS2018/0325825号を参照)が挙げられる。これらのコーティングされたカプセル、錠剤、およびカプレットは、カプセル、錠剤、およびカプレットが適切な環境、たとえばpHおよび/または酸化還元電位に到達するまでその内容物を乾いたままにしておくことができ、そこで、コーティングが分解され、微生物を対象中の所望の環境内へと放出して、回復および成長を促進する。
【0152】
さらに、状況に応じて、凍結保存生物は、摂取前に炭酸溶液と混合することができる。食品なしで経口摂取した場合(たとえば空腹で)、生物は、胃内で短い滞留時間(resistance time)を有し、摂取の30分以内に腸管に入り得る。
【0153】
4.嫌気性微生物の凍結保存組成物を作製する方法
本開示はまた、本明細書中に記載の凍結保存組成物を生成する方法も提供する。
【0154】
ある特定の実施形態では、本方法は一般に2つのステップを含む。第1のステップは、嫌気性微生物を、粘度調整剤を含む水性混合物を含む賦形剤ブレンドおよび微生物のためのエネルギー源と合わせて、冷凍保存用混合物を生成するステップであって、冷凍保存用混合物が、約5cP~約6,000cPの範囲の粘度、約300Osm/L~約4,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度、約4~約8の範囲のpH、および任意選択で-50mV~約-500mVの範囲の酸化還元電位を有するステップを含む。その後、別個のステップで、冷凍保存用混合物を凍結乾燥し、冷凍保存用混合物の含水量を約5%(w/w)未満まで減らして、凍結保存組成物を生成する。
【0155】
ある特定の実施形態では、第1のステップ(ステップ(a))中において、嫌気性微生物は、ビフィズス菌科、コリオバクテリウム科、コリネバクテリウム科、ディエジア科、マイコバクテリウム科、ゴルドニア科、ノカルディア科、ストレプトマイセス科、ノカルディア2科、プロピオニバクテリウム亜目、マイクロコッカス科、ブレビバクテリウム科、デルマバクター科、アクチノマイセス科、ボゴリエラ科、プロミクロモノスポラ科、マイクロバクテリウム科、セルロモナス科、デルマコッカス科、イントラスポランギウム科、ゲオデルマトラフィス科、ミクロモノスポラ科、バクテロイデス科、プレボテラ科、ポルフィロモナス1科、リケネラ科、ポルフィロモナス2科、フラボバクテリウム科、スフィンゴバクテリウム科、未分類のバクテロイデス門、サイトファガ科、イプシロンプロテオバクテリア綱、ファーミキューテス門、ラクトバシラス科、ロイコノストック科、アエロコッカス科、カルノバクテリウム科、アエロコッカス2科、ラクノスピラ科、レンサ球菌科、エンテロコッカス科、エリュシペロトリクス科、スタフィロコッカス科、第XI所属不明科、リステリア科、プラノコッカス1科、第XII所属不明科、プラノコッカス2科、バシラス科、パニエバシラス科、クロストリジウム科(クラスターI)、クロストリジウム科(クラスターII)、ラクノスピラ科(クラスターXIVa)、ルミノコッカス科(クラスターIV)、ペプトストレプトコッカス科(クラスターXI)、エリュシペロトリクス科(クラスターXVIIおよびXVIII)、フソバクテリウム門、ルミノコッカス科、未分類のクロストリジウム目、オシロスピラ科、ラクノスピラ科、ユーバクテリウム科、第XIII所属不明科、ペプトストレプトコッカス科(クラスターXI)、ラクノスピラ科(クラスターXIVa)、ルミノコッカス科(クラスターIV)、クロストリジウム科(クラスターI)、エリュシペロトリクス科(クラスターXVIIおよびXVIII)、ペプトストレプトコッカス科、第XI所属不明科、エリュシペロトリクス綱およびバシラス綱、クロストリジウム綱、ネガティウィクテス綱、クロストリジウム2綱、クロストリジウム3綱/ハラナエロビウム目、ベイロネラ科、アシダミノコッカス科、エリュシペロトリクス科クラスターXVII、エリュシペロトリクス科クラスターXVIII、エリュシペロトリクス科クラスターXVI、テネリクテス門、エリュシペロトリクス科、フソバクテリウム科、レプトトリキア科、ロドバクター科、ブルセラ科、リゾビウム科、フィロバクテリウム科、アウランチモナス科、ブラジリゾビウム科、メチロバクテリウム科、キサントバクター科、カウロバクター科、ヒフォミクロビウム科、スフィンゴモナス科、酢酸菌科、ロドスピリルム科、ファーミキューテス門、コマモナス科、サテレラ科、アルカリゲネス科、バークホリデリア1科、オキサロバクター科、バークホリデリア2科、ロドシクルス科、ナイセリア科、腸内細菌科、パスツレラ科、ビブリオ科、アエロモナス科、サクシニビブリオ科、モラクセラ科、シュードモナス科、キサントモナス科、シノバクタ―科、ε-カンピロバクター1科、ε-ヘリコバクター科、ε-カンピロバクター2科、δ-デスルホビブリオ科、ウェルミコビウム門、レンティスパエラ門、プランクトミセス門、スピロヘータ門、デイノコッカス-サーマス門、シネルギステス門、古細菌/ユーリアーキオータ、古細菌/クレンアーキオータ門、真菌-子嚢菌門、真菌-担子菌門、ストラメノパイル類、アピコンプレックス類、アメーバ動物門、繊毛虫類、メタモナーダ類、微胞子虫門、フォルニカータ綱、アッカーマンシア科、クリステンセネラ科、オドリバクター科、エガセラ科、およびその組合せからなる群から選択される。
【0156】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、嫌気性微生物は、アッカーマンシア科、バシラス科、バクテロイデス科、ビフィズス菌科、クリステンセネラ科、クロストリジウム科、コリオバクテリウム科、エガセラ科、腸内細菌科、ユーバクテリウム科、ラクノスピラ科、ラクトバシラス科、ロイコノストック科、オドリバクター科、オキサロバクター科、ポルフィロモナス科、プレボテラ科、リケネラ科、ルミノコッカス科、レンサ球菌科、およびその組合せからなる群から選択される。
【0157】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、微生物は細胞ペーストの形態である。ある特定の実施形態では、細胞ペーストは、微生物を細胞培養培地中に含む。細胞ペーストは、微生物を栽培し、その後、微生物を収穫して、たとえば、細胞ペーストを形成するために含水量を除去することによって調製することができる。
【0158】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、賦形剤ブレンドと合わせる前に、細胞培養培地を除去するために細胞ペーストを洗浄しない、たとえば水、緩衝液、または塩溶液で洗浄しない。
【0159】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約32%(w/w)~約50%(w/w)、約34%(w/w)~約50%(w/w)、約36%(w/w)~約50%(w/w)、約38%(w/w)~約50%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約42%(w/w)~約50%(w/w)、約44%(w/w)~約50%(w/w)、約46%(w/w)~約50%(w/w)、約48%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約48%(w/w)、約30%(w/w)~約46%(w/w)、約30%(w/w)~約44%(w/w)、約30%(w/w)~約42%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約30%(w/w)~約38%(w/w)、約30%(w/w)~約36%(w/w)、約30%(w/w)~約34%(w/w)、約30%(w/w)~約32%(w/w)、約32%(w/w)~約48%(w/w)、約32%(w/w)~約46%(w/w)、約32%(w/w)~約44%(w/w)、約32%(w/w)~約42%(w/w)、約32%(w/w)~約40%(w/w)、約32%(w/w)~約38%(w/w)、約32%(w/w)~約36%(w/w)、約32%(w/w)~約34%(w/w)、約34%(w/w)~約48%(w/w)、約34%(w/w)~約46%(w/w)、約34%(w/w)~約44%(w/w)、約34%(w/w)~約42%(w/w)、約34%(w/w)~約40%(w/w)、約34%(w/w)~約38%(w/w)、約34%(w/w)~約36%(w/w)、約36%(w/w)~約48%(w/w)、約36%(w/w)~約46%(w/w)、約36%(w/w)~約44%(w/w)、約36%(w/w)~約42%(w/w)、約36%(w/w)~約40%(w/w)、約36%(w/w)~約38%(w/w)、約38%(w/w)~約48%(w/w)、約38%(w/w)~約46%(w/w)、約38%(w/w)~約44%(w/w)、約38%(w/w)~約42%(w/w)、約38%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約48%(w/w)、約40%(w/w)~約46%(w/w)、約40%(w/w)~約44%(w/w)、約40%(w/w)~約42%(w/w)、約42%(w/w)~約48%(w/w)、約42%(w/w)~約46%(w/w)、約42%(w/w)~約44%(w/w)、約44%(w/w)~約48%(w/w)、約44%(w/w)~約46%(w/w)、または約46%(w/w)~約48%(w/w)の細胞ペーストまたは細胞スラリーを含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約30%(w/w)~約50%(w/w)の細胞ペーストまたは細胞スラリーを含む。
【0160】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、水性溶媒、たとえば水(たとえばイオン化または脱イオン水)中で溶媒和されている場合、約30%(w/w)、約31%(w/w)、約32%(w/w)、約33%(w/w)、約34%(w/w)、約35%(w/w)、約36%(w/w)、約37%(w/w)、約38%(w/w)、約39%(w/w)、約40%(w/w)、約41%(w/w)、約42%(w/w)、約43%(w/w)、約44%(w/w)、約45%(w/w)、約46%(w/w)、約47%(w/w)、約48%(w/w)、約49%(w/w)、または約50%(w/w)の細胞ペーストまたは細胞スラリーを含む。
【0161】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、水性混合物は脱イオン水を含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約30%(w/w)~約60%(w/w)、約35%(w/w)~約60%(w/w)、約40%(w/w)~約60%(w/w)、約45%(w/w)~約60%(w/w)、約50%(w/w)~約60%(w/w)、約55%(w/w)~約60%(w/w)、約30%(w/w)~約55%(w/w)、約30%(w/w)~約50%(w/w)、約30%(w/w)~約45%(w/w)、約30%(w/w)~約40%(w/w)、約30%(w/w)~約35%(w/w)、約35%(w/w)~約55%(w/w)、約35%(w/w)~約50%(w/w)、約35%(w/w)~約45%(w/w)、約35%(w/w)~約40%(w/w)、約40%(w/w)~約55%(w/w)、約40%(w/w)~約50%(w/w)、約40%(w/w)~約45%(w/w)、約45%(w/w)~約55%(w/w)、約45%(w/w)~約50%(w/w)、または約50%(w/w)~約55%(w/w)の水を含む。
【0162】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約30%(w/w)、約31%(w/w)、約32%(w/w)、約33%(w/w)、約34%(w/w)、約35%(w/w)、約36%(w/w)、約37%(w/w)、約38%(w/w)、約39%(w/w)、約40%(w/w)、約41%(w/w)、約42%(w/w)、約43%(w/w)、約44%(w/w)、約45%(w/w)、約46%(w/w)、約47%(w/w)、約48%(w/w)、約49%(w/w)、約50%(w/w)、約51%(w/w)、約52%(w/w)、約53%(w/w)、約54%(w/w)、約55%(w/w)、約56%(w/w)、約57%(w/w)、約58%(w/w)、約59%(w/w)、または約60%(w/w)の水を含む。
【0163】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.25%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.3%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.35%(w/w)~約0.4%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.15%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.1%(w/w)、約0.01%(w/w)~約0.05%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.15%(w/w)、約0.05%(w/w)~約0.1%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.1%(w/w)~約0.15%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.15%(w/w)~約0.2%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.3%(w/w)、約0.2%(w/w)~約0.25%(w/w)、約0.25%(w/w)~約0.35%(w/w)、約0.25%(w/w)~約0.3%(w/w)、または約0.3%(w/w)~約0.35%(w/w)の粘度調整剤を含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は約0.01%(w/w)~約0.4%(w/w)の粘度調整剤を含む。
【0164】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約0.01%(w/w)、約0.02%(w/w)、約0.03%(w/w)、約0.04%(w/w)、約0.05%(w/w)、約0.06%(w/w)、約0.07%(w/w)、約0.08%(w/w)、約0.09%(w/w)、約0.1%(w/w)、約0.11%(w/w)、約0.12%(w/w)、約0.13%(w/w)、約0.14%(w/w)、約0.15%(w/w)、約0.16%(w/w)、約0.17%(w/w)、約0.18%(w/w)、約0.19%(w/w)、約0.2%(w/w)、約0.21%(w/w)、約0.22%(w/w)、約0.23%(w/w)、約0.24%(w/w)、約0.25%(w/w)、約0.26%(w/w)、約0.27%(w/w)、約0.28%(w/w)、約0.29%(w/w)、約0.3%(w/w)、約0.31%(w/w)、約0.32%(w/w)、約0.33%(w/w)、約0.34%(w/w)、約0.35%(w/w)、約0.36%(w/w)、約0.37%(w/w)、約0.38%(w/w)、約0.39%(w/w)、または約0.4%(w/w)の粘度調整剤を含む。
【0165】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、粘度調整剤はポリマー組成物である。ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、アカシア、アルギン酸、寒天、アラミン酸、ベントナイト、カルボマー、カラゲナン、セルロース、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアルガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ムチン、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、またはその組合せを含む。
【0166】
ある特定の実施形態では、ポリマー組成物は、アルギネート、たとえばアルギン酸ナトリウムを含む。Theは、約250cP~約14,000cP、約500cP~約14,000cP、約750cP~約14,000cP、約1,000cP~約14,000cP、約2,000cP~約14,000cP、約3,000cP~約14,000cP、約4,000cP~約14,000cP、約5,000cP~約14,000cP、約6,000cP~約14,000cP、約7,000cP~約14,000cP、約8,000cP~約14,000cP、約9,000cP~約14,000cP、約10,000cP~約14,000cP、約11,000cP~約14,000cP、約12,000cP~約14,000cP、約13,000cP~約14,000cP、約250cP~約13,000cP、約250cP~約12,000cP、約250cP~約11,000cP、約250cP~約10,000cP、約250cP~約9,000cP、約250cP~約8,000cP、約250cP~約7,000cP、約250cP~約6,000cP、約250cP~約5,000cP、約250cP~約4,000cP、約250cP~約3,000cP、約250cP~約2,000cP、約250cP~約1,000cP、約250cP~約750cP、約250cP~約500cP、約500cP~約13,000cP、約500cP~約12,000cP、約500cP~約11,000cP、約500cP~約10,000cP、約500cP~約9,000cP、約500cP~約8,000cP、約500cP~約7,000cP、約500cP~約6,000cP、約500cP~約5,000cP、約500cP~約4,000cP、約500cP~約3,000cP、約500cP~約2,000cP、約500cP~約1,000cP、約500cP~約750cP、約750cP~約13,000cP、約750cP~約12,000cP、約750cP~約11,000cP、約750cP~約10,000cP、約750cP~約9,000cP、約750cP~約8,000cP、約750cP~約7,000cP、約750cP~約6,000cP、約750cP~約5,000cP、約750cP~約4,000cP、約750cP~約3,000cP、約750cP~約2,000cP、約750cP~約1,000cP、約1,000cP~約13,000cP、約1,000cP~約12,000cP、約1,000cP~約11,000cP、約1,000cP~約10,000cP、約1,000cP~約9,000cP、約1,000cP~約8,000cP、約1,000cP~約7,000cP、約1,000cP~約6,000cP、約1,000cP~約5,000cP、約1,000cP~約4,000cP、約1,000cP~約3,000cP、約1,000cP~約2,000cP、約2,000cP~約13,000cP、約2,000cP~約12,000cP、約2,000cP~約11,000cP、約2,000cP~約10,000cP、約2,000cP~約9,000cP、約2,000cP~約8,000cP、約2,000cP~約7,000cP、約2,000cP~約6,000cP、約2,000cP~約5,000cP、約2,000cP~約4,000cP、約2,000cP~約3,000cP、約3,000cP~約13,000cP、約3,000cP~約12,000cP、約3,000cP~約11,000cP、約3,000cP~約10,000cP、約3,000cP~約9,000cP、約3,000cP~約8,000cP、約3,000cP~約7,000cP、約3,000cP~約6,000cP、約3,000cP~約5,000cP、約3,000cP~約4,000cP、約4,000cP~約13,000cP、約4,000cP~約12,000cP、約4,000cP~約11,000cP、約4,000cP~約10,000cP、約4,000cP~約9,000cP、約4,000cP~約8,000cP、約4,000cP~約7,000cP、約4,000cP~約6,000cP、約4,000cP~約5,000cP、約5,000cP~約13,000cP、約5,000cP~約12,000cP、約5,000cP~約11,000cP、約5,000cP~約10,000cP、約5,000cP~約9,000cP、約5,000cP~約8,000cP、約5,000cP~約7,000cP、約5,000cP~約6,000cP、約6,000cP~約13,000cP、約6,000cP~約12,000cP、約6,000cP~約11,000cP、約6,000cP~約10,000cP、約6,000cP~約9,000cP、約6,000cP~約8,000cP、約6,000cP~約7,000cP、約7,000cP~約13,000cP、約7,000cP~約12,000cP、約7,000cP~約11,000cP、約7,000cP~約10,000cP、約7,000cP~約9,000cP、約7,000cP~約8,000cP、約8,000cP~約13,000cP、約8,000cP~約12,000cP、約8,000cP~約11,000cP、約8,000cP~約10,000cP、約8,000cP~約9,000cP、約9,000cP~約13,000cP、約9,000cP~約12,000cP、約9,000cP~約11,000cP、約9,000cP~約10,000cP、約10,000cP~約13,000cP、約10,000cP~約12,000cP、約10,000cP~約11,000cP、約11,000cP~約13,000cP、約11,000cP~約12,000cP、または約12,000cP~約13,000cPの範囲の粘度を有し得る。ある特定の実施形態では、アルギン酸ナトリウムは約250cP~約14000cPの粘度範囲を有する。
【0167】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約3%(w/w)~約15%(w/w)、約5%(w/w)~約15%(w/w)、約7%(w/w)~約15%(w/w)、約9%(w/w)~約15%(w/w)、約11%(w/w)~約15%(w/w)、約13%(w/w)~約15%(w/w)、約3%(w/w)~約13%(w/w)、約3%(w/w)~約11%(w/w)、約3%(w/w)~約9%(w/w)、約3%(w/w)~約7%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約13%(w/w)、約5%(w/w)~約11%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約13%(w/w)、約7%(w/w)~約11%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約9%(w/w)~約13%(w/w)、約9%(w/w)~約11%(w/w)、または約11%(w/w)~約13%(w/w)のエネルギー源を含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は約3%(w/w)~約15%(w/w)のエネルギー源を含む。
【0168】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約3%(w/w)、約4%(w/w)、約5%(w/w)、約6%(w/w)、約7%(w/w)、約8%(w/w)、約9%(w/w)、約10%(w/w)、約11%(w/w)、約12%(w/w)、約13%(w/w)、約14%(w/w)、または約15%(w/w)のエネルギー源を含む。
【0169】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、エネルギー源は、単糖(たとえば、グルコース、フルクトース、キシロース、およびその組合せ)、二糖(たとえば、トレハロース、スクロース、もしくはその組合せ)、オリゴ糖(たとえば、マルトデキストリンもしくはイヌリン誘導体(たとえばラフチロースなどのフルクトオリゴ糖)、またはその組合せである。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、エネルギー源は、ラフチロースおよびマルトデキストリンを含む。
【0170】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約4.5%(w/w)~約5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約4%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約3%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約2%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1.5%(w/w)、約0.5%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約2%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約3%(w/w)~約3.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4%(w/w)、または約4%(w/w)~約4.5%(w/w)のラフチロースを含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約0.5%(w/w)~約5%(w/w)のラフチロースを含む。
【0171】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用組成物は、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、または約5%(w/w)のラフチロースを含む。
【0172】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約9%(w/w)、約3%(w/w)~約8%(w/w)、約3%(w/w)~約7%(w/w)、約3%(w/w)~約6%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約9%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約7%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のマルトデキストリンを含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約3%(w/w)~約10%(w/w)のマルトデキストリンを含む。
【0173】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のマルトデキストリン。
【0174】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、水性混合物はタンパク質安定化剤をさらに含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のタンパク質安定化剤を含む。
【0175】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のタンパク質安定化剤を含む。
【0176】
ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤は、アミノ酸、抗酸化剤、二糖、還元剤、ポリエチレングリコール、およびその組合せからなる群から選択されることができる。二糖は、トレハロース、スクロース、イソマルトース、ラクトース、マルトース、ラクツロース、セロビオース、およびその組合せからなる群から選択されることができる。ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤はトレハロースを含む。ある特定の実施形態では、タンパク質安定化剤は、スクロースおよびトレハロースを含む。
【0177】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のトレハロースを含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約5%(w/w)~約10%(w/w)のトレハロースを含む。
【0178】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のトレハロースを含む。
【0179】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、0%(w/w)~約10%(w/w)、約1%(w/w)~約10%(w/w)、約2%(w/w)~約10%(w/w)、約3%(w/w)~約10%(w/w)、約4%(w/w)~約10%(w/w)、約5%(w/w)~約10%(w/w)、約6%(w/w)~約10%(w/w)、約7%(w/w)~約10%(w/w)、約8%(w/w)~約10%(w/w)、約9%(w/w)~約10%(w/w)、0%(w/w)~約9%(w/w)、0%(w/w)~約8%(w/w)、0%(w/w)~約7%(w/w)、0%(w/w)~約6%(w/w)、0%(w/w)~約5%(w/w)、0%(w/w)~約4%(w/w)、0%(w/w)~約3%(w/w)、0%(w/w)~約2%(w/w)、0%(w/w)~約1%(w/w)、約1%(w/w)~約9%(w/w)、約1%(w/w)~約8%(w/w)、約1%(w/w)~約7%(w/w)、約1%(w/w)~約6%(w/w)、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約9%(w/w)、約2%(w/w)~約8%(w/w)、約2%(w/w)~約7%(w/w)、約2%(w/w)~約6%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約9%(w/w)、約3%(w/w)~約8%(w/w)、約3%(w/w)~約7%(w/w)、約3%(w/w)~約6%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約4%(w/w)~約9%(w/w)、約4%(w/w)~約8%(w/w)、約4%(w/w)~約7%(w/w)、約4%(w/w)~約6%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約5%(w/w)~約9%(w/w)、約5%(w/w)~約8%(w/w)、約5%(w/w)~約7%(w/w)、約5%(w/w)~約6%(w/w)、約6%(w/w)~約9%(w/w)、約6%(w/w)~約8%(w/w)、約6%(w/w)~約7%(w/w)、約7%(w/w)~約9%(w/w)、約7%(w/w)~約8%(w/w)、または約8%(w/w)~約9%(w/w)のスクロースを含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、約5%(w/w)~約10%(w/w)のスクロースを含む。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は0%(w/w)~約5%(w/w)のスクロースを含む。
【0180】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、約5%(w/w)、約5.5%(w/w)、約6%(w/w)、約6.5%(w/w)、約7%(w/w)、約7.5%(w/w)、約8%(w/w)、約8.5%(w/w)、約9%(w/w)、約9.5%(w/w)、または約10%(w/w)のスクロースを含む。
【0181】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、水性混合物は、緩衝剤、たとえばリン酸ナトリウム緩衝系またはリン酸カリウム緩衝系をさらに含む。
【0182】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約5cP~約6,000cP、約50cP~約6,000cP、約100cP~約6,000cP、約200cP~約6,000cP、約300cP~約6,000cP、約400cP~約6,000cP、約500cP~約6,000cP、約1,000cP~約6,000cP、約1,500cP~約6,000cP、約2,000cP~約6,000cP、約2,500cP~約6,000cP、約3,000cP~約6,000cP、約3,500cP~約6,000cP、約4,000cP~約6,000cP、約4,500cP~約6,000cP、約5,000cP~約6,000cP、約5,500cP~約6,000cP、約5cP~約5,500cP、約5cP~約5,000cP、約5cP~約5,000cP、約5cP~約4,500cP、約5cP~約4,000cP、約5cP~約3,500cP、約5cP~約3,000cP、約5cP~約2,500cP、約5cP~約2,000cP、約5cP~約1,500cP、約5cP~約1,000cP、約5cP~約500cP、約5cP~約400cP、約5cP~約300cP、約5cP~約200cP、約5cP~約100cP、約5cP~約50cP、約50cP~約5,500cP、約50cP~約5,000cP、約50cP~約4,500cP、約50cP~約4,000cP、約50cP~約3,500cP、約50cP~約3,000cP、約50cP~約2,500cP、約50cP~約2,000cP、約50cP~約1,500cP、約50cP~約1,000cP、約50cP~約500cP、約50cP~約400cP、約50cP~約300cP、約50cP~約200cP、約50cP~約100cP、約100cP~約5,500cP、約100cP~約5,000cP、約100cP~約4,500cP、約100cP~約4,000cP、約100cP~約3,500cP、約100cP~約3,000cP、約100cP~約2,500cP、約100cP~約2,000cP、約100cP~約1,500cP、約100cP~約1,000cP、約100cP~約500cP、約100cP~約400cP、約100cP~約300cP、約100cP~約200cP、約200cP~約5,500cP、約200cP~約5,000cP、約200cP~約4,500cP、約200cP~約4,000cP、約200cP~約3,500cP、約200cP~約3,000cP、約200cP~約2,500cP、約200cP~約2,000cP、約200cP~約1,500cP、約200cP~約1,000cP、約200cP~約500cP、約200cP~約400cP、約200cP~約300cP、約300cP~約5,500cP、約300cP~約5,000cP、約300cP~約4,500cP、約300cP~約4,000cP、約300cP~約3,500cP、約300cP~約3,000cP、約300cP~約2,500cP、約300cP~約2,000cP、約300cP~約1,500cP、約300cP~約1,000cP、約300cP~約500cP、約300cP~約400cP、約400cP~約5,500cP、約400cP~約5,000cP、約400cP~約4,500cP、約400cP~約4,000cP、約400cP~約3,500cP、約400cP~約3,000cP、約400cP~約2,500cP、約400cP~約2,000cP、約400cP~約1,500cP、約400cP~約1,000cP、約400cP~約500cP、約500cP~約5,500cP、約500cP~約5,000cP、約500cP~約4,500cP、約500cP~約4,000cP、約500cP~約3,500cP、約500cP~約3,000cP、約500cP~約2,500cP、約500cP~約2,000cP、約500cP~約1,500cP、約500cP~約1,000cP、約1,000cP~約5,500cP、約1,000cP~約5,000cP、約1,000cP~約4,500cP、約1,000cP~約4,000cP、約1,000cP~約3,500cP、約1,000cP~約3,000cP、約1,000cP~約2,500cP、約1,000cP~約2,000cP、約1,000cP~約1,500cP、約1,500cP~約5,500cP、約1,500cP~約5,000cP、約1,500cP~約4,500cP、約1,500cP~約4,000cP、約1,500cP~約3,500cP、約1,500cP~約3,000cP、約1,500cP~約2,500cP、約1,500cP~約2,000cP、約2,000cP~約5,500cP、約2,000cP~約5,000cP、約2,000cP~約4,500cP、約2,000cP~約4,000cP、約2,000cP~約3,500cP、約2,000cP~約3,000cP、約2,000cP~約2,500cP、約2,500cP~約5,500cP、約2,500cP~約5,000cP、約2,500cP~約4,500cP、約2,500cP~約4,000cP、約2,500cP~約3,500cP、約2,500cP~約3,000cP、約3,000cP~約5,500cP、約3,000cP~約5,000cP、約3,000cP~約4,500cP、約3,000cP~約4,000cP、約3,000cP~約3,500cP、約3,500cP~約5,500cP、約3,500cP~約5,000cP、約3,500cP~約4,500cP、約3,500cP~約4,000cP、約4,000cP~約5,500cP、約4,000cP~約5,000cP、約4,000cP~約4,500cP、約4,500cP~約5,500cP、約4,500cP~約5,000cP、約5,000cP~約5,500cPの範囲の粘度を有する。
【0183】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約50cP~約4,000cP、約100cP~約2,000cP、または約100cP~1,000cPの範囲の粘度を有する。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約100cP~約1,000cPの範囲の粘度を有する。
【0184】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約5cP、約10cP、約15cP、約20cP、約25cP、約30cP、約35cP、約40cP、約45cP、約50cP、約55cP、約60cP、約65cP、約70cP、約75cP、約80cP、約85cP、約90cP、約95cP、約100cP、約110cP、約120cP、約130cP、約140cP、約150cP、約160cP、約170cP、約180cP、約190cP、約200cP、約225cP、約250cP、約275cP、約300cP、約350cP、約400cP、約450cP、約500cP、約600cP、約700cP、約800cP、約900cP、約1,000cP、約1,250cP、約1,500cP、約2,000cP、約2,500cP、約3,000cP、約3,500cP、約4,000cP、約4,500cP、約5,000cP、約5,500cP、約6,000cPの粘度を有する。
【0185】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約300Osm/L~約4,000Osm/L、約400Osm/L~約4,000Osm/L、約500Osm/L~約4,000Osm/L、約600Osm/L~約4,000Osm/L、約700Osm/L~約4,000Osm/L、約800Osm/L~約4,000Osm/L、約900Osm/L~約4,000Osm/L、約1,000Osm/L~約4,000Osm/L、約1,500Osm/L~約4,000Osm/L、約2,000Osm/L~約4,000Osm/L、約2,500Osm/L~約4,000Osm/L、約3,000Osm/L~約4,000Osm/L、約3,500Osm/L~約4,000Osm/L、約300Osm/L~約3,500Osm/L、約300Osm/L~約3,000Osm/L、約300Osm/L~約2,500Osm/L、約300Osm/L~約2,000Osm/L、約300Osm/L~約1,500Osm/L、約300Osm/L~約1,000Osm/L、約300Osm/L~約900Osm/L、約300Osm/L~約800Osm/L、約300Osm/L~約700Osm/L、約300Osm/L~約600Osm/L、約300Osm/L~約500Osm/L、約300Osm/L~約400Osm/L、約400Osm/L~約3,500Osm/L、約400Osm/L~約3,000Osm/L、約400Osm/L~約2,500Osm/L、約400Osm/L~約2,500Osm/L、約400Osm/L~約2,000Osm/L、約400Osm/L~約2,000Osm/L、約400Osm/L~約1,500Osm/L、約400Osm/L~約1,000Osm/L、約400Osm/L~約900Osm/L、約400Osm/L~約800Osm/L、約400Osm/L~約700Osm/L、約400Osm/L~約600Osm/L、約400Osm/L~約500Osm/L、約500Osm/L~約3,500Osm/L、約500Osm/L~約3,000Osm/L、約500Osm/L~約2,500Osm/L、約500Osm/L~約2,000Osm/L、約500Osm/L~約1,500Osm/L、約500Osm/L~約1,000Osm/L、約500Osm/L~約900Osm/L、約500Osm/L~約800Osm/L、約500Osm/L~約700Osm/L、約500Osm/L~約600Osm/L、約600Osm/L~約3,500Osm/L、約600Osm/L~約3,000Osm/L、約600Osm/L~約2,500Osm/L、約600Osm/L~約2,000Osm/L、約600Osm/L~約1,500Osm/L、約600Osm/L~約1,000Osm/L、約600Osm/L~約900Osm/L、約600Osm/L~約800Osm/L、約600Osm/L~約700Osm/L、約700Osm/L~約3,500Osm/L、約700Osm/L~約3,000Osm/L、約700Osm/L~約2,500Osm/L、約700Osm/L~約2,000Osm/L、約700Osm/L~約1,500Osm/L、約700Osm/L~約1,000Osm/L、約700Osm/L~約900Osm/L、約700Osm/L~約800Osm/L、約800Osm/L~約3,500Osm/L、約800Osm/L~約3,000Osm/L、約800Osm/L~約2,500Osm/L、約800Osm/L~約2,000Osm/L、約800Osm/L~約1,500Osm/L、約800Osm/L~約1,000Osm/L、約800Osm/L~約900Osm/L、約900Osm/L~約3,500Osm/L、約900Osm/L~約3,000Osm/L、約900Osm/L~約2,500Osm/L、約900Osm/L~約2,000Osm/L、約900Osm/L~約1,500Osm/L、約900Osm/L~約1,000Osm/L、約1,000Osm/L~約3,500Osm/L、約1,000Osm/L~約3,000Osm/L、約1,000Osm/L~約2,500Osm/L、約1,000Osm/L~約2,000Osm/L、約1,000Osm/L~約1,500Osm/L、約1,500Osm/L~約3,500Osm/L、約1,500Osm/L~約3,000Osm/L、約1,500Osm/L~約2,500Osm/L、約1,500Osm/L~約2,000Osm/L、約2,000Osm/L~約3,500Osm/L、約2,000Osm/L~約3,000Osm/L、約2,000Osm/L~約2,500Osm/L、約2,500Osm/L~約3,500Osm/L、約2,500Osm/L~約3,000Osm/L、または約3,000Osm/L~約3,500Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度を有する。
【0186】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約300Osm/L~約3,000Osm/L、約400Osm/L~約3,000Osm/L、または約500Osm/L~約3,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度を有する。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は約500Osm/L~約3,000Osm/Lの範囲の重量モル浸透圧濃度を有する。
【0187】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約300Osm/L、約350Osm/L、約400Osm/L、約450Osm/L、約500Osm/L、約600Osm/L、約700Osm/L、約800Osm/L、約900Osm/L、約1,000Osm/L、約1,250Osm/L、約1,500Osm/L、約1,750Osm/L、約2,000Osm/L、約2,250Osm/L、約2,500Osm/L、約2,750Osm/L、約3,000Osm/L、約3,500Osm/L、または約4,000Osm/Lの重量モル浸透圧濃度を有する。
【0188】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約4~約8、約4.5~約8、約5~約8、約5.5~約8、約6~約8、約6.5~約8、約7~約8、約7.5~約8、約4~約7.5、約4~約7、約4~約6.5、約4~約6、約4~約5.5、約4~約5、約4~約4.5、約4.5~約7.5、約4.5~約7、約4.5~約6.5、約4.5~約6、約4.5~約5.5、約4.5~約5、約5~約7.5、約5~約7、約5~約6.5、約5~約6、約5~約5.5、約5.5~約7.5、約5.5~約7、約5.5~約6.5、約5.5~約6、約6~約7.5、約6~約7、約6~約6.5、約6.5~約7.5、約6.5~約7、または約7~約7.5の範囲のpHを有する。
【0189】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約4~約8、約5~約8、約4~約7.5、約5~約7.5、または約5.5~約7.5の範囲のpHを有する。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用組成物は、約5.5~約7.5の範囲のpHを有する。
【0190】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約4、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、または約8のpHを有する。
【0191】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、-50mV~-500mV、-50mV~-450mV、-50mV~-400mV、-50mV~-350mV、-50mV~-300mV、-50mV~-250mV、-50mV~-200mV、-50mV~-150mV、-50mV~-100mV、-100mV~-500mV、-100mV~-450mV、-100mV~-400mV、-100mV~-350mV、-100mV~-300mV、-100mV~-250mV、-100mV~-200mV、-100mV~-150mV、-150mV~-500mV、-150mV~-450mV、-150mV~-400mV、-150mV~-350mV、-150mV~-300mV、-150mV~-250mV、-150mV~-200mV、-200mV~-500mV、-200mV~-450mV、-200mV~-400mV、-200mV~-350mV、-200mV~-300mV、-200mV~-250mV、-250mV~-500mV、-250mV~-450mV、-250mV~-400mV、-250mV~-350mV、-250mV~-300mV、-300mV~-500mV、-300mV~-450mV、-300mV~-400mV、-300mV~-350mV、-350mV~-500mV、-350mV~-450mV、-350mV~-400mV、-400mV~-500mV、-400mV~-450mV、または-450mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、水性溶媒中で溶媒和されている場合、-50mV~-500mVの範囲の酸化還元電位を有する。
【0192】
ある特定の実施形態では、ステップ(a)中において、冷凍保存用混合物は、約-50mV、約-60mV、約-70mV、約-80mV、約-90mV、約-100mV、約-110mV、約-120mV、約-130mV、約-140mV、約-150mV、約-160mV、約-170mV、約-180mV、約-190mV、約-200mV、約-240mV、約-260mV、約-280mV、約-300mV、約-320mV、約-340mV、約-360mV、約-380mV、約-400mV、約-420mV、約-440mV、約-460mV、約-480mV、または約-500mVの酸化還元電位を有する。
【0193】
ある特定の実施形態では、凍結保存方法は、ステップ(b)の前に冷凍保存用混合物を凍結するステップをさらに含む。凍結工程は、凍結保存される生物または生物群に対してあつらえるべきであることが理解されよう。ある特定の実施形態では、冷凍保存用混合物は、凍結保護剤および/または凍結乾燥保護剤(lyoprotectant)を含有することができる。所望する生物に応じて、細胞組成物を様々な凍結速度に供することができる。その後、生じた混合物を試験して、微生物または微生物群のための適切な凍結速度を決定することができる。微生物群が一緒に凍結される場合、選択された凍結速度は、個々の生物の最適な凍結速度の間の妥協であり得ることが理解されよう。この状況では、凍結速度は、一緒に凍結される様々な生物の生存度が最適化されるように選択する。ある特定の実施形態では、冷凍保存用組成物は、ステップ(b)の前に、-35℃以下の温度で少なくとも24時間の期間の間保つ。
【0194】
例示的な凍結保護剤としては、たとえば、アセトアミド、アルブミン、酢酸アンモニウム、コリン 塩化マグネシウム、臭化ナトリウム、ジエチルグリコール、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エタノール、エリスリトール、グリセロール、グルコース、ホルムアミド、グリセロホスフェート、プロリン、ピリジン-N-オキシド、プロピレングリコール、リボース、セリン、塩化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ソルビトール、スクロース、トレハロース、トリエチエン(triethyene)グリコール、トリメチルアミン、バリン、キシロースが挙げられる。例示的な凍結乾燥保護剤としては、たとえば、アルギネート、マルトデキストリン、オリゴフルクトースなどが挙げられる。特定の凍結保護剤は、凍結乾燥保護剤としても作用することができることが理解されよう。
【0195】
ステップ(b)中において、凍結乾燥条件は、冷凍保存用混合物中の生物または様々な生物の群の生存度が最適化するように選択することができる。
【0196】
ある特定の実施形態では、ステップ(b)中において、冷凍保存用組成物の凍結乾燥は、(i)冷凍保存用組成物を約-35℃の第1の温度で約2時間、平衡化するステップと、(ii)冷凍保存用組成物の温度を約-25℃~-30℃の第2の温度まで上げるステップと、(iii)冷凍保存用組成物を、第2の温度および55mTorr以下の第1の圧力で、約20~72時間保つステップと、(iv)冷凍保存用組成物の温度を約4~20℃の第3の温度まで上げるステップと、(v)冷凍保存用組成物を、第3の温度および約100mTorrの第2の圧力で、約20~48時間または冷凍保存用組成物の水分活性が約0.15未満になるまで保ち、それによって凍結保存組成物を生成するステップとを含む。
【0197】
ある特定の実施形態では、ステップ(ii)では、冷凍保存用組成物の温度を、約-25℃の第2の温度まで、0.01℃/分の加温速度で上げる。ある特定の実施形態では、ステップ(iv)では、冷凍保存用組成物の温度を、約20℃の第3の温度まで、約0.1℃/分の加温速度で上げる。
【0198】
ある特定の実施形態では、ステップ(b)中において、凍結保存組成物は、約0.5%(w/w)未満、約1%(w/w)未満、約1.5%(w/w)未満、約2%(w/w)未満、約2.5%(w/w)未満、約3%(w/w)未満、約3.5%(w/w)未満、約4%(w/w)未満、約4.5%(w/w)未満、または約5%(w/w)未満の含水量を有する。
【0199】
ある特定の実施形態では、ステップ(b)中において、凍結保存組成物は、約1%(w/w)~約5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約5%(w/w)、約2%(w/w)~約5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約5%(w/w)、約3%(w/w)~約5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約5%(w/w)、約4%(w/w)~約5%(w/w)、約4.5%(w/w)~約5%(w/w)、約1%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1%(w/w)~約4%(w/w)、約1%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1%(w/w)~約3%(w/w)、約1%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1%(w/w)~約2%(w/w)、約1%(w/w)~約1.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約4%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約3%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2.5%(w/w)、約1.5%(w/w)~約2%(w/w)、約2%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2%(w/w)~約4%(w/w)、約2%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2%(w/w)~約3%(w/w)、約2%(w/w)~約2.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約4%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3.5%(w/w)、約2.5%(w/w)~約3%(w/w)、約3%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3%(w/w)~約4%(w/w)、約3%(w/w)~約3.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4.5%(w/w)、約3.5%(w/w)~約4%(w/w)、または約4%(w/w)~約4.5%(w/w)の範囲の含水量を有する。ある特定の実施形態では、ステップ(b)中において、凍結保存組成物は、約2%(w/w)~約4%(w/w)または約2%(w/w)~約3%(w/w)の範囲の含水量を有する。ある特定の実施形態では、組成物は、約1.5%(w/w)~約4%(w/w)の範囲の含水量を有する。
【0200】
ある特定の実施形態では、ステップ(b)中において、凍結保存組成物は、約0.5%(w/w)、約1%(w/w)、約1.5%(w/w)、約2%(w/w)、約2.5%(w/w)、約3%(w/w)、約3.5%(w/w)、約4%(w/w)、約4.5%(w/w)、または約5%(w/w)の含水量を有する。
【0201】
様々な実施形態では、本方法は、上述のように凍結保存組成物をカプセル、錠剤、またはカプレット内にパッケージングするステップをさらに含み、カプセル、錠剤、またはカプレットは、遅延放出コーティングでコーティングされていてもよい。
【0202】
様々な実施形態では、本方法は、(c)凍結保存組成物を、#20 USメッシュ(0.85mm)スクリーンを通して篩にかけるステップと、(d)凍結保存組成物を混合するステップと、(e)凍結保存組成物をカプセル、錠剤、またはカプレット中にパッケージングするステップとを含む、様々なステップを任意選択でさらに含む。
【0203】
様々な実施形態では、本方法は、(c)凍結保存組成物を、#20 USメッシュ(0.85mm)スクリーンを通して篩にかけるステップと、(d)凍結保存組成物を、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と混合して、本明細書中に記載の医薬組成物を生成するステップと、(e)医薬組成物をカプセル、錠剤、またはカプレット中にパッケージングするステップとを任意選択でさらに含む。
【0204】
5.使用および処置の方法
本明細書中に記載の組成物は、それを必要としている対象の胃腸管系マイクロバイオームを調整する方法において使用することができる。本方法は、対象に、有効量の本明細書中に記載の保存組成物、たとえば凍結保存組成物を、たとえば医薬組成物または食料製品/プロバイオティクスの形態で投与するステップを一般に含む。特定の状況次第では、本方法は、対象に、有効量の本明細書中に記載の医薬組成物を投与するステップを含む、または、本方法は、対象に、有効量の本明細書中に記載の食料製品もしくはプロバイオティクスを投与するステップを含む。
【0205】
本明細書中に記載の保存(たとえば凍結保存)組成物は、様々な状態、疾患、または障害、たとえば胃腸管系の状態、疾患、または障害を処置するために使用することができる。胃腸管系の状態、疾患、または障害は、小腸の状態、疾患、または障害、たとえばクローン病または潰瘍性結腸炎であることができる。
【実施例】
【0206】
本明細書中に記載の本開示をより完全に理解し得るために、以下の実施例を記載する。本出願中に記載した工程および分析例は、本明細書中に提供される組成物および方法を例示するために提供し、いかなる様式でもその範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。
【実施例1】
【0207】
アッセイプロトコル
生細胞数/全細胞数/非生細胞数:
本明細書中で使用したアッセイでは、細菌生存度の二色蛍光アッセイである、Molecular ProbeのLIVE/DEAD(登録商標)BacLight(商標)細菌生存度キットを用いた。このキットは、SYTO(登録商標)9緑色蛍光核酸染色および赤色蛍光核酸染色、ヨウ化プロピジウムの混合物を使用する。染色は、そのスペクトル特徴および健康な細菌細胞に浸透するその能力のどちらにおいても異なる。単独で使用した場合、SYTO(登録商標)9染色は、一般に、集団中のすべての細菌、すなわち、無傷の膜を有するものおよび損傷した膜を有するものを標識する。対照的に、ヨウ化プロピジウムは損傷した膜を有する細菌にのみ浸透し、両方の色素が存在する場合にSYTO(登録商標)9染色蛍光の低下を引き起こす。したがって、SYTO(登録商標)9およびヨウ化プロピジウム染色の適切な混合物を用いて、無傷の細胞膜を有する細菌は蛍光緑色に染色される一方で、損傷した膜を有する細菌は蛍光赤色に染色される。これらの色素の励起/発光の最大は、SYTO(登録商標)9染色では約480/500nmであり、ヨウ化プロピジウムでは490/635nmである。バックグラウンドは事実上非蛍光に保たれる。蛍光強度は、Synergy HTマルチ検出マイクロプレートリーダー(BioTek(登録商標))などを使用して、488/20nmの励起フィルター(SYTO(登録商標)9およびヨウ化プロピジウムの両方用)ならびに528/20nm(SYTO9の発光波長)および645/40nm(ヨウ化プロピジウムの発光波長)の発光フィルターを使用して測定する。
【0208】
方法を実行するために、キットの等体積の構成要素A(SYTO(登録商標)9色素、3.34mM)および構成要素B(ヨウ化プロピジウム、20mM)を合わせ、しっかりと混合し、その後、1mLの細菌懸濁液あたり3μLの色素混合物を加えた(8~10mg/mL)。その後、色素混合物および細菌懸濁液をしっかりと混合し、室温、暗所で15分間インキュベートした。その後、5μLの染色した細菌懸濁液を、カバーガラスを備えた顕微鏡スライド上に拡げ、製造者の指示に従って設定したフィルターを備えた蛍光顕微鏡を使用して観察した。
【0209】
生物の外見は、米国薬局方(USP)<631>(色および無彩色性(Color and Achromicity))に従って決定した。
【0210】
含水量
凍結乾燥粉末中の全水(遊離および結合)は、カール・フィッシャー方法を使用して、USP<921>(水の決定(Water Deterination))に従って決定した。
【0211】
水分活性
以下に記載した凍結保存粉末中の水分活性は、水分活性の方法、AOAC International正式方法978.18(AOAC Internationalの分析の正式方法、第17版、AOAC International)に基づいた方法を使用して、USP<1112>、非無菌的医薬生成物への水分活性の決定の適用(Application of Water Activity Determination to Nonsterile Pharmaceutical Products)中に与えられた手引きに従って、試験した。
【0212】
全好気性微生物計数
USP<61>(非無菌的生成物の微生物学的検査:微生物計数試験(Microbiological Examination of Nonsterile Products:Microbial Enumeration Tests))に従って、全好気性微生物計数(TAMC)を使用して、再水和させた凍結保存試料中に中温性の温度度(30~37℃)で存在する好気性細菌の総数を決定した。
【0213】
酵母およびカビの合わせた総数
酵母およびカビの合わせた総数(TYMC)は、USP<62>(非無菌的生成物の微生物学的検査:指定した微生物のための試験(Microbiological Examination of Nonsterile Products:Tests for Specified Microorganisms))に従って試験した。
【0214】
凍結保存試料の光学密度(600nmのOD)
1ccのシリンジおよび21ゲージの針を使用して、1mLの凍結保存試料を成長中の培養バイアル/ボトルから採取した。サンプリングの前に、バイアルの内容物をしっかりと混合し、シリンジをCO2で十分にフラッシュした。その後、1mLの試料を微量遠心管内に分注し、光学密度の測定を600nm(OD600)で記録した。OD600が0.5未満であった場合、細胞懸濁液をキュベット内に直接分注し、光学密度を600nmで測定した。OD600が0.5より高かった場合、OD600が0.5未満となるまで蒸留H2O中で段階希釈を調製し、測定を記録した。
【0215】
凍結保存試料のpH
凍結保存試料のpHは、USP<791>(製薬、食品飲料、患者ケア、および栄養補助食品業界において使用される、pH測定のための標準試験方法(the standardized test method for pH measurements used in the pharmaeutical,food and beverage,patient care,and dietary supplement industries))を使用して試験した。
【0216】
凍結保存試料の重量モル浸透圧濃度
凍結保存試料の重量モル浸透圧濃度は、USP<785>(重量モル浸透圧濃度および容積モル浸透圧濃度(osmolality and osmolarity))を使用して試験した。
【0217】
凍結保存試料の粘度
凍結保存試料の粘度は、USP<911>(粘度(viscosity))を使用して試験した。
【0218】
凍結保存試料の熱的特徴づけ
(i)示差走査熱量(DSC)方法
本明細書中の実施例において記載した凍結保存試料の熱的特徴づけ(たとえばガラス転移温度(Tg’)の決定)に使用したDSC機器は、冷蔵冷却システムが取り付けられたTA Instruments Discovery DSC25変調DSCであった。
【0219】
凍結保存試料の特徴づけを行う前に、DSC機器の較正を1%塩化ナトリウム溶液で点検した。塩化ナトリウム較正試料は、-21.71℃(理論値=-21.5℃)の溶融開始を有すると決定された。
【0220】
DSC分析のための凍結の調製にあたって、ピペットを使用して、18μLアリコートの分析する液体(たとえば、塩化ナトリウム較正試料または冷凍保存用溶液の液体試料)をアルミニウムDSC試料パン内にピペッティングして入れ、密閉した。
【0221】
DSC方法:試料および参照パン(空のアルミニウムパン)をDSCに40℃でロードし、その後、10℃/分で-90℃まで冷却した。その後、パンを2分間、-90℃で保ち、続いて10℃/分で30℃まで加熱した。
【0222】
(ii)凍結乾燥顕微鏡観察方法
凍結乾燥顕微鏡観察機器は、Linkam FDCS 196サーマルステージ、T96コントローラ、LNP96液体窒素ポンプ、およびEdwards E2M1.5真空ポンプを備えたNikon Eclipse LV100Npol 偏光顕微鏡を含む。
【0223】
方法:5μLアリコートの試料(たとえば冷凍保存用溶液の液体試料)を、シリコン油の小滴を施用した後にサーマルステージ上に置かれたスライドガラス上に置いた。カバーガラスを試料の上に置き、チャンバーを密封した。試料を10℃/分で-45℃まで冷却し、2分間保ち、顕微鏡写真を撮影した。真空を開始し、昇華面が見えてくるまで試料を-45℃の固定温度に保った。その後、別の顕微鏡写真を撮影した。その後、試料を10℃/分で-10℃まで温めた。試料が様々な熱転移(たとえば崩壊温度(Tc))を通過する間に顕微鏡写真を収集した。
【実施例2】
【0224】
細胞の培養および収穫
本実施例は、本明細書中に記載の生物のそれぞれ培養および収穫するために使用した手順を記載する。
【0225】
細胞バンクを室温の水浴中でおよそ15分間解凍した。フィルタリングした鈍化した針を、50mLのファルコンンチューブ内へと流れる嫌気性ガスを用いて調製した。シリンジをファルコンチューブ中の嫌気性ガス(たとえば、N2、CO2、アルゴン)でフラッシュして、酸素を除去した。針を用いて、所望のパーセント接種に必要な量の解凍されたバンク培地を嫌気性培地のバイアル、またはボトル内に導入した。
【0226】
培地の構成要素を秤量し、水を指定体積まて加え、溶解するまで混合し、その後、60分間の液体サイクルを用いて121℃でオートクレーブしたか、または滅菌した容器内へ滅菌濾過した。培地を、100%のCO2またはN2を用いて、2リットル/分で、150rpmの攪拌速度(6ブレードのRushton羽根車)を用いてスパージングした。セットポイントを37℃に設定し、スパージングを、2リットル/分で、酸化還元電位が十分に負となるまで、すなわち約-50mV~約-500mVの範囲となるまで続けた。酸化還元電位が指定した基準を満たした後、ガスを、培地のスパージングから、1リットル/分の嫌気性ガスを用いたヘッドスペースのパージングへと切り替え、その後、1リットル/分のオーバーフローを維持した。
【0227】
2Lの嫌気性ボトルが指定したOD600に最初に到達した際、培養を発酵槽に移す準備ができた。その後、100mLの培養培地をボトルから取り出し、接種口を介して発酵槽に加えた。発酵は、指定した期間の間継続させた。
【0228】
収穫はRepligen中空繊維(Hollow Fiber)PES 750kDa膜を介して行い、10Lがおよそ400~600mLまで濃縮される。濃縮水を収集し、嫌気性チャンバー内で遠心分離ボトルに満たした。濃縮水を30分間、10,000rpmで遠心分離し、細胞ペーストを嫌気性チャンバー内で収集し、さらに処理加工した。
【実施例3】
【0229】
嫌気性微生物のための保存組成物の調製
以下の表1中に記載したそれぞれの賦形剤ブレンドについて、すべての乾燥構成要素(たとえば、ラフチロース、マルトデキストリン、アルギン酸ナトリウム、ならびにトレハロースおよび/またはスクロース)を、粉末混合物が均質に見えるまで乾燥混合した。その後、粉末混合物を第2の容器中の脱イオン(DI)水にゆっくりと加え、すべての構成要素が溶けるまで攪拌した。その後、生じた溶液を嫌気性チャンバーに入れ、60分間、継続して攪拌した。賦形剤ブレンドのpHを、pH計を使用してpHをモニタリングしながら、pHが生物/複数の生物に最適なレベルに到達するまで、NaOHまたはHClのいずれかを使用して調節した。その後、0.45ミクロンのフィルターを使用して、賦形剤ブレンドを無菌的容器内へ滅菌濾過した。
【0230】
嫌気性チャンバー内で、凍結細胞ペースト(細胞濃縮物)または新鮮な細胞ペーストを無菌的容器内に入れた。細胞ペーストを、望みに応じて、嫌気性緩衝液、使用済み培地、または新鮮な培地と1:1、1:2、または1:3の比で混合した。混合物を20~30分間混合し、生じたブレンドを凍結乾燥トレイ内に、定義された充填深度まで注いだ。凍結乾燥トレイをプラスチックバッグ内およびラミネート箔パウチ内に入れ、最後に熱密封し、これらはすべて、-50~-500mVの範囲内の還元された酸化還元電位を維持するために嫌気性チャンバー内で行った。密封されたトレイは、冷凍庫または凍結乾燥棚に投入して凍結させ、凍結乾燥を開始する前に少なくとも24時間凍結させた。
【0231】
【実施例4】
【0232】
嫌気性微生物を冷凍保存するための組成物の調製および効力の試験
実施例3のように調製した凍結保存組成物を、その後、以下のように凍結乾燥した:
【0233】
凍結乾燥の前に、凍結組成物を-35℃~-150℃の温度で凍結させ、その後、凍結乾燥機(Virtis、Genesis SQ Super XL70)内に入れ、-35℃で平衡化させた。三段階勾配サイクルを使用して、凍結保存組成物を凍結乾燥させ、水分活性が二次乾燥中に<0.15であった場合に凍結乾燥工程を終わらせた。凍結乾燥パラメータを表2中に列挙し、凍結乾燥サイクル中に使用した温度/圧力プロファイルを
図1に示す。凍結乾燥サイクルは合計でおよそ90時間である。その後、凍結乾燥させたケークを、さらなる処理まで-20℃で保管した。
【0234】
凍結乾燥させたケークのガラス転移温度Tg’は-24℃であると決定された。
【0235】
【0236】
その後、凍結乾燥させたケークを、#20 USメッシュ(0.85mm)スクリーンを通して篩にかけ、続いて、篩パン内で2分間の間混合した。篩にかけること、混合すること、およびパッケージングすることはすべて、≦15%の相対湿度(RH)を有する雰囲気中、窒素グローブボックスまたは嫌気性チャンバー内で実施した。生じた材料(原薬)を分配し、ポリエチレンバッグ中にパッケージングし、乾燥パウチと共に箔ラミネートパウチ内に入れ、その後、密封した。原薬を有する密封されたパウチは、-20℃未満で保管した。試料を抜き取り、%生存度について試験した。
【0237】
2つの市販のブレンド混合物(CP-001およびCP-002)(OPS DIagnosticsカタログ番号LR2X-500-02およびMFDB-500-06)と比較した、3つの凍結保存混合物(ACP-001、ACP-002、およびACP-003)についての生存度の結果を、表3中に表す。
【0238】
【0239】
表3からの結果は、検査した様々な細菌の科および属について、3つのACPブレンドについて生じた効力(生存度)が、2つの市販のブレンド(OPS DIagnosticsカタログ番号LR2X-500-02およびMFDB-500-06)を使用して達成されたものよりも良好であることを示す。
【実施例5】
【0240】
凍結保存組成物の安定性
凍結解凍の安定性
それぞれの凍結解凍サイクルは、試料をそのパッケージング内で-20±5℃での貯蔵から取り出し、周囲の室温(22℃)に少なくとも6時間置くことによって実行した。解凍後、試料を-20±5℃で12~24時間の貯蔵に戻した。すべての試料が同時に分析されたことを確実にするために、試料を4回までの凍結-解凍サイクルに交互に通した(staggered)。
【0241】
結果は表4中に要約されている。
【0242】
【0243】
この研究の結果は、原薬(試験した4つすべての細菌の科)が、推奨された貯蔵温度(-20±5℃)から室温(22℃)までの少なくとも4回の凍結-解凍サイクルの間安定であることを示す。
【0244】
凍結サイクルの安定性
それぞれの温度サイクルは、試料をそのパッケージング内で-20±5℃での貯蔵から取り出し、ドライアイス上に2時間置くことによって実行した。-80℃で平衡化させた後、試料を-20±5℃で2時間の貯蔵に戻した。すべての試料が同時に分析されたことを確実にするために、試料を4回までの凍結-解凍サイクルに交互に通した。
【0245】
結果は表5中に要約されている。
【0246】
【0247】
この研究の結果は、原薬(試験した4つすべての細菌の科)が、-80℃での低温曝露、および推奨された貯蔵温度(-20±5℃)とより低い温度(-80℃)との間の少なくとも4回の温度サイクルで安定であったことを示す。
【0248】
長期的安定性
実施例4において調製した凍結保存組成物の長期的安定性研究を、表6中に提供する分析方法を使用して、貯蔵条件毎(制御対加速)に実施した。
【0249】
安定性研究はICH Q1およびICH Q5指針に従って実施した。
【0250】
【0251】
明確性のため、2~8℃および25℃で保管した材料では効力データ(CFU/gの原薬粉末)のみを提示する。さらに、安定性に対する含水量の影響を決定するために、5%未満または5%を超える全水分を有していた材料のバッチを安定性プログラムに含めた。
【0252】
結果は表7~9に示される。
【0253】
表7は、原薬粉末が5%(w/w)未満の全含水量を有する、2~8℃での安定性(CFU/gのLogスケール)を示す。
【0254】
【0255】
表8は、原薬粉末が5%(w/w)未満の全含水量を有する、25℃での安定性(CFU/gのLogスケール)を示す。
【0256】
【0257】
表9は、原薬粉末が5%を超えるが8%未満である全含水量を有する、25℃での安定性(CFU/gのLogスケール)を示す。
【0258】
【0259】
表7~9の結果は、5%未満の含水量を維持することが長期的安定性に重要であることを示す。5%(w/w)以下の含水量で保管した、検査したすべての生物は、2~8℃および25℃のどちらで保管した場合も24カ月間の間安定であった。
【実施例6】
【0260】
凍結保存組成物の特徴づけ
原薬の大気曝露
実施例4において調製した凍結保存組成物の酸素感受性の評価は、飽和40%NaOH溶液を7日間まで使用することを介して、密封されたポリエチレンバッグ中の試料(大気の空気中に密封)を22℃の温度および19%の相対湿度に置くことによって実施した。すべての試料が同時に分析されたことを確実にするために、試料の曝露は時点に交互に通した。
【0261】
原薬の外見、含水量、および生存度の試験を、空気の存在下で時間の関数として測定した。この研究の結果は表10中に要約されている。
【0262】
【0263】
この研究の結果は、検査した4つすべての細菌の科について、22℃および19%の相対湿度、大気酸素レベル(約20.95%)の存在下で、7日間までにわたって保管した場合に、原薬が安定であったことを示す。乾燥休眠状態で保管した場合、生物は酸素曝露に対して感受性がより低い。
【0264】
原薬水分吸着研究
水分取り込みの特徴および影響を、表11中に記載の条件下で評価した。相対湿度の条件は飽和塩溶液の使用を介して維持し、様々な試料を曝露させたAcuriteデジタル温度/湿度計を使用して確認した。
【0265】
【0266】
試料は、曝露前の初期試験に加えて、2、4、8、および24時間の間、条件に曝露させた。
【0267】
結果は表12~15中に要約されており、生物の外見、含水量、および生存度を試験した。
【0268】
【0269】
【0270】
【0271】
【0272】
本実施例中に記載した結果は、漸増する湿度レベルへの曝露が、凍結乾燥された材料の含水の増加量をもたらすことを実証している。水分吸収は、より高い湿度レベルおよびより長い曝露時間で最も明白である。
【0273】
結果から、増加する凍結乾燥された材料の含水量に関連して、増加する湿度および期間への曝露に伴って生存度の対応する損失が存在すると考えられる。どちらもより高い温度(22℃)および推奨される貯蔵条件(-20±5℃)である対照試料は、含水量の増加も生存度の低下も示さず、これは、生成物の品質への影響は含水量の結果であることを示唆している。
【0274】
さらに、上昇した湿度への曝露と生物の生存度の損失との間に関係性が存在すると考えられる。生存度の損失には、水分吸収と一貫した、易流動性粉末からケーク様外見への対応するシフトが伴っている。水分値の増加は生存度の損失と相関するが、絶対的含水量(%wt/wt)の変化は実際には小さく、これは、初期水分レベルが重大な品質特質であり、処理環境が制御を必要とする重大な工程パラメータであることを示唆している。
【0275】
参考としての組込み
本出願は、すべて本明細書中に参考として組み込まれている、様々な発行された特許、公開された特許出願、学術論文、および他の出版物に言及する。さらに、従来技術の範囲内にある本開示の任意の特定の実施形態は、特許請求の範囲のうちの任意の1つまたは複数から明示的に排除し得る。そのような実施形態は当業者に知られているとみなされるため、これらは、排除が本明細書中に明示的に記載されていない場合においても、排除され得る。本開示の任意の特定の実施形態は、従来技術の存在に関連しているかにかかわらず、任意の特許請求の範囲から、任意の理由で排除することができる。
【0276】
均等物
本発明は、その精神または必須の特徴から逸脱せずに、他の具体的な形態において具現化し得る。したがって、前述の実施形態は、すべての観点から、本明細書中に記載の本発明を限定するよりむしろ、例示的であるとみなされるべきである。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によるよりむしろ、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の均等性の意味および範囲内にあるすべての変化は、その中に包含されることを意図する。
【国際調査報告】