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特表2024-515811香料としての2,4-ジメチルオクタ-2,7-ジエン-4-オール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】香料としての2,4-ジメチルオクタ-2,7-ジエン-4-オール
(51)【国際特許分類】
   C11B 9/00 20060101AFI20240403BHJP
   C07C 33/02 20060101ALN20240403BHJP
【FI】
C11B9/00 D
C07C33/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566001
(86)(22)【出願日】2021-04-27
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 EP2021060984
(87)【国際公開番号】W WO2022228658
(87)【国際公開日】2022-11-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511008850
【氏名又は名称】シムライズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 富雅
(72)【発明者】
【氏名】ヘルシャー, バーンド
(72)【発明者】
【氏名】ワグナー, トビアス
(72)【発明者】
【氏名】アモス, ジュリア
【テーマコード(参考)】
4H006
4H059
【Fターム(参考)】
4H006AA03
4H006AB14
4H006BN10
4H006FE11
4H059BA12
4H059BB04
4H059BC10
4H059BC13
4H059BC23
4H059DA09
4H059EA32
4H059EA36
(57)【要約】
本発明は、香料としての、式(I)
【化8】
の化合物の使用を提案する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
香料としての、式(I)
【化1】
の化合物の使用。
【請求項2】
前記使用は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、改変しかつ/または増強するための使用である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記香調のフルーティーなノートは、パイナップル、リンゴおよび/またはプラムから選択される、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
前記香調のフローラルなノートは、ジャスミン、マグノリア、ボタン、スズラン、ユリ、ライラックおよび/またはバラから選択される、請求項2に記載の使用。
【請求項5】
式(I)
【化2】
の化合物
および少なくとも1つの他の香料
を含むか、それらからなる香料組成物。
【請求項6】
前記式(I)の化合物の総量と他の香料の総量との重量比は、1:1000~1:0.1の範囲内にある、請求項5に記載の香料組成物。
【請求項7】
前記式(I)の化合物の総量は、前記香料組成物の総重量に基づいて、0.0001~99.9wt%の範囲内にある、請求項5および/または6に記載の香料組成物。
【請求項8】
前記香料組成物において、前記式(I)の化合物の総量は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与しかつ/または増強しかつ/または改変するのに十分な感覚有効量で含まれる、請求項5~7の少なくとも一項に記載の香料組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つの他の香料は、テルペン類、アルデヒド類、ニトリル類、エステル類、ラクトン類、アルコール類およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項5~8のいずれか一項に記載の香料組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1つの他の香料は、エチル-2-シクロペンテニルアセテート、1-シクロヘキシルエチル(E)-ブタ-2-エノエート、2-メチル酪酸エチル、(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)酢酸エチル、4-メチルペンタン-2-イル(E)-ブタ-2-エノエート、(2-シクロペンチルシクロペンチル)(E)-ブタ-2-エノエート、フェニルエチルアルコール、5-(3-メチルフェニル)ペンタン-1-オール、酢酸ベンジル、メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート、1-(4-プロパン-2-イルシクロヘキシル)エタノール、3,7-ジメチルオクト-6-エン-1-オール、γ-ウンデカラクトン、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパン-1-オールおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項5~9の少なくとも一項に記載の香料組成物。
【請求項11】
フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、改変しかつ/または増強するための、請求項5~8のいずれか一項に記載の香料組成物の使用。
【請求項12】
フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、増強しかつ/または改変するための方法であって、前記方法は、以下のステップ、
(a) 式(I)
【化3】
の化合物を準備するステップ、
(b)少なくとも1つの他の香料を準備するステップ、
(c)前記少なくとも1つの他の香料に、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、増強しかつ/または改変するのに十分な感覚有効量で、前記式(I)の化合物を添加するステップ
を含むか、前記ステップ(a)、(b)および(c)からなる方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの他の香料は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
芳香性物品であって、
(i)請求項5~8のいずれか一項に記載の香料組成物、
(ii)少なくとも1つの他の香料、および
(iii)1つまたは複数の他の成分、好ましくは、1つまたは複数のアジュバントおよび/または有効成分
を含むか、前記(i)、(ii)および(iii)からなる芳香性物品。
【請求項15】
前記物品が、化粧品、パーソナルケア用品および/または家庭用品からなる群から選択される、請求項14に記載の芳香性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香料としての、式(I)の化合物である2,4-ジメチルオクタ-2,7-ジエン-4-オールの使用に関する。本発明は、さらに、香料組成物、それらの使用、および特定の香調を付与し、改変しかつ/または増強する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
香水産業では、常に新しいフレグランス(香料)の創造物が求められている。しかしながら、新しい香料や香水の創造には多くの課題が伴う。例えば、市場の特定の需要を満たし、かつクライアントが求める特定のプロファイルに対応する製品を提供するには、最先端技術で知られているほぼ無限の数の考えられる構造から、少数の香料の特定の組成物を選択する必要がある。適切な香料が非常に有利な性能を示しても、他の香料と組み合わせると不快なため、不都合な香りの側面を発現する可能性があり、そのために、特定の目的でそれらを使用することが、不可能ではないにしても、困難になる。
【0003】
第2の重要な課題は、特定の香りプロファイルに対応するだけでなく、二次的に有利な特性と呼ばれるものも有する香料組成物を提供する必要性に関する。実際、市場で知られている多くの香料組成物は、それらの用途に関してかなりの欠点がある。例えば、前記組成物は、溶解性が悪く、保存安定性が低いだけでなく、厚み(body)、魅力などの主観的特性に関しても劣ることがある。さらに、多くの既知の香料組成物は、所望の香りの結果を達成するために高用量を必要とする。今日、香料類に関して、皮膚科学的および毒物学的な安全性だけでなく、高い生物学的分解性も求められる。結果として、いずれもが少量で既に他の香料に強い影響を及ぼし、むしろ不快な香りの印象を積極的に変化させ、かつ/または心地よい香りの印象を高める複数の香料を提供することが特に強く求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の基礎となる課題は、他の香料の好ましく好都合な香りの側面を向上させ、かつ/または(同時に)望ましくない、不快な香りの側面を軽減し、抑制しかつ/または隠す能力を有する新規な香料を提供することであった。特に、前記の新規な香料には、他の香料の安定性、溶解性、および総合的な性能を改善する点、および必要な用量を減らすという点を特徴とすることも求められる。最後に、前記香料組成物自体が優れた生分解性を示し、ヒトと環境の両方に対して安全であることが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
当面の主な課題は、本発明に従って、香料として、式(I)
【化1】
の化合物(2,4-ジメチルオクタ-2,7-ジエン-4-オール、CAS No.120792-35-0)を使用することにより解決される。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明に従って使用されるべき前記式(I)の化合物は、任意の立体異性体形態で存在することができるか、立体異性体の任意の混合物として存在することができる。
【0007】
式(I)の化合物について本明細書で述べたこと、特に本明細書に記載の利点は、本発明に従って使用されるべきまたは用いられた前記式(I)の化合物(前記参照)の立体異性体の混合物に準用されるものとする。
本明細書の範囲内で化学名と図示の構造式の間に意図しない矛盾がある場合には、図示の構造式が優先されるものとする。
【0008】
前記式(I)の化合物は、既知の香料よりも明らかに際立った最も個性的な嗅覚特性を有しており、実に既知の香料よりも優れている。前記式(I)の化合物の香料としての適合性は、今日まで知られていなかった。したがって、このよく研究された分野で、価値があり、興味深くかつ複雑な嗅覚特性を持つ香料を見出すことができたことは特に驚くべきことである。
【0009】
前記式(I)の化合物は、ピネンからリナロールを製造するプロセスの中間生成物として、イソリナロール(2,4-ジメチルオクタ-2,7-ジエン-4-オール)という名称で、香水産業において知られている。だが、前述したように、香料としてのその適性は知られていない。さらに、正確な香料の記述は入手できなかったが、複数の調香師によれば、前記式(I)の化合物はジュニパー様の、アーシーなカビ臭とニンジンのような匂いがあるため、かなり不快であるとのことである。
【0010】
このため、本発明者らは、驚くべきことに、前記式(I)の化合物が、他の香料、特に、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、特には、フルーティーなノートおよびフローラルなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を有する香料と組み合わせて、低用量で特定の効果を呼び起こす香料として適していることを発見した。
【0011】
好ましくは、本発明による使用は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、より好ましくは、フルーティーなノートおよびフローラルなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、改変しかつ/または増強するための使用に関する。好ましい実施形態は、フルーティーなノートおよびフローラルなノートからなる群から選択される1つ、2つ、またはそれより多くの香調を付与するための本明細書に記載の前記式(I)の化合物の使用に関する。
【0012】
ほとんどの場合、そうでなければいくつかの成分(例えば、たとえば、エッセンシャルオイルやスパイス混合物など)によってしか達成されえない、非常に複雑で多様な全体の感覚印象を、本発明に従って使用されるべき式(I)の化合物が付与できるという事実は特に驚くべきことである。
【0013】
一次特性、すなわち香りの特性に加えて、前記式(I)の化合物は、また、好ましい二次特性、特に、同様の香り特性を有する香料と比較して高い持続性、特定の媒体および調製物における高い安定性を有し、豊富に存在し、加えて、生物学的に分解可能である。
【0014】
香調を付与し、改変しかつ/または増強するための好ましい使用状況には、前記式(I)の化合物が、いわゆるブースター(増強剤、エンハンサー)として優れて作用しうるという知見も含まれる。
【0015】
本発明に従って使用されるべき前記式(I)の化合物は、また、香料混合物(香料組成物)の強度を高めることができ、前記混合物に仕上げの嗅覚タッチを添えることができる。したがって、本明細書に記載の前記化合物は、香料組成物にそれ以上の厚み、爽やかさ、(放散の)パワー、輝き(radiance)、ツヤ(lustre)、丸み、調和および/または自然さを与えるために使用されうる。
【0016】
さらに、前記式(I)の化合物は、香料混合物の持続性および/または保持性を高めるための手段として適している。
【0017】
本発明に従って使用されるべき前記式(I)の化合物の製造は、それ自体既知の反応および方法を用いて行うことができる。当業者に知られているように、前記式(I)の化合物はピネンからリナロールを製造するプロセスに由来する中間生成物である。以下のスキーム1は、リナロールの製造プロセスの概要を示す(この目的で使用される出発材料は市販されている)。
【化2】
スキーム1:中間生成物として前記式(I)の化合物を含む、ピネンからのリナロールの製造プロセス
【0018】
本発明に従って使用されるべき前記式(I)の化合物は、通常、本発明に従った使用の範囲内の感覚有効量、すなわち、感覚効果を発現する総量で使用される。好ましくは、本発明に従って使用されるべき前記式(I)の化合物は、他の香料と一緒に使用される。このような香料組成物は、通常の方法、例えば、成分を単に混合または均質化することによって製造することができる。これらの他の香料は、任意の他の香料であってもよい。
【0019】
本発明の好ましい実施形態では、前記香調のフルーティーなノートは、パイナップル、リンゴおよび/またはプラムからなる群から選択される。本発明の別の好ましい実施形態では、前記香調のフローラルなノートは、ジャスミン、マグノリア、ボタン、スズラン、ユリ、ライラックおよび/またはバラからなる群から選択される。
【0020】
さらに、本発明は、式(I)
【化3】
の化合物
および少なくとも1つの他の香料
を含むか、それらからなる香料組成物に関する。
【0021】
好ましくは、前記香料組成物は、式(I)の化合物および1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれより多くの他の香料を含むか、それらからなる。
【0022】
好ましくは、前記式(I)の化合物の総量と他の香料の総量との重量比は、1:1000~1:0.1、好ましくは、1:1000~1:0.5の範囲内にある。
【0023】
これに関連して、前記式(I)の化合物の総量は、それぞれが香料組成物の総重量に基づいて、0.0001~99.9wt%、好ましくは、0.001~99.5wt%、特に好ましくは、0.01~99wt%、0.01~90wt%、0.01~50wt%、0.01~20wt%、とりわけ好ましくは、0.01~1.5wt%、特には0.05~1.5wt%の範囲内にあることが好ましい。
【0024】
有利には、前記香料組成物中の前記式(I)の化合物の総量は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与しかつ/または増強しかつ/または改変するのに十分な感覚有効量で含まれるように選択される。
【0025】
特には、前記他の香料の1つまたは任意の1つ、複数、またはすべてが(また)、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、改変しかつ/または増強する場合が好ましいが、前記1つまたは複数の香調を付与する場合が特に好ましい。
【0026】
本発明の範囲内で式(I)の化合物と有利に組み合わせうる香料の例は、例えば、S. Arctander, Perfume and Flavor Materials,Vol. I and II,Montclair, N. J.(ニュージャージー州モントクレア),1969,self-published(自費出版)、またはK. Bauer et al.(ら),Common Fragrance and Flavor Materials,4th Edition(第4版),Wiley-VCH, Weinheim(ヴァインハイム) 2001において見出される。
【0027】
以下のものが特に挙げられる:天然原料からの抽出物類、例えば、精油類、コンクリート類、アブソリュート類、樹脂類、レジノイド類、バルサム類、チンキ類など、
具体的には、
アンブラチンクチャー(Ambratincture);アミリスバルサミフェラ油;アンゼリカシード油;アンゼリカルート油;アニス油;バレリアン油;
バジル油;ツリーモスアブソリュート;ベイ油;ヨモギ油;ベンゾエレジン(benzoeresin);ベルガモット油;
ミツロウアブソリュート;バーチタール;ビターアーモンド油;セイボリー油;ブッコリーフ油(bucco leaf oil);
カブレウバ油;ケード油;カラムス油;樟脳油;カナンガ油;カルダモン油;カスカリラ油;
カッシア油;カッシーアブソリュート;カストリウムアブソリュート;ニオイヒバ油;セダーウッド油;シスタス油;シトロネラ油;レモン油;コパイババルサム;コパイババルサム油;コリアンダー油;コスタスルート油;
クミン油;イトスギ油;ダバナ油;ディルハーブ油;ディルシード油;オードブルアブソリュート(eau de brouts absolue);
オークモスアブソリュート;エレミ油;タラゴン油;ユーカリシトリオドラ油;ユーカリ油;
フェンネル油;スプルースニードル油;ガルバナム油;ガルバナム樹脂;ゼラニウム油;グレープフルーツ油;
グアヤクウッド油;グルジュンバルサム;グルジュンバルサム油;ヘリクリサムアブソリュート;ヘリクリサム油;ジンジャー油;アイリスルートアブソリュート;アイリスルート油;ジャスミンアブソリュート;カラムス油;カモミール油ブルー;
カモミール油ローマン;ニンジン種子油;カスカリラ油;松葉油;スペアミント油;
キャラウェイ油;ラブダナム油;ラブダナムアブソリュート;ラブダナム樹脂;ラバンジンアブソリュート;
ラバンジン油;ラベンダーアブソリュート;ラベンダー油;レモングラス油;ロベージ油;蒸留ライム油;圧搾ライム油;リナロエ油;リツェアクベバ油;ローレルリーフ油;マシス油;マジョラム油;マンダリン油;マソイリンド油;ミモザアブソリュート;ムスクシード油;
ムスクチンキ;マスカットセージ油;ナツメグ油;ミルラアブソリュート;ミルラ油;
マートル油;クローブリーフ油;クローブフラワー油;ネロリ油;オリバナムアブソリュート;オリバナム油;
オポポナックス油;オレンジブロッサムアブソリュート;オレンジ油;オレガノ油;パルマローザ油;パチョリ油;
エゴマ油;ペルーバルサム油;パセリリーフ油;パセリ種子油;プチグレン油;ペパーミント油;コショウ油;ピメント油;松油;ポレイ油;ローズアブソリュート;ローズウッド油;ローズ油;
ローズマリー油;セージ油、ダルマチアン;セージ油、スパニッシュ;ビャクダン油;セロリ種子油;スパイクラベンダー油;スターアニス油;エゴノキ油;マリーゴールド油;ファーニードル油;ティーツリー油;テレビン油;タイム油;トルーバルサム;トンカアブソリュート;チュベローズアブソリュート;バニラ抽出物;ヴァイオレットリーフアブソリュート;バーベナ油;ベチバー油;ジュニパーベリー油;ワイン酵母油;ニガヨモギ油;ウィンターグリーン油;イラン油;ヒソップ油;シベットアブソリュート;シナモンリーフ油;;シナモンバーク油およびそれらの画分、またはそれらから単離された成分。
【0028】
単一香料は以下からなる群に含まれる;
炭化水素類、例えば、3-カレン;α-ピネン;β-ピネン;α-テルピネン;γ-テルピネン;p-シメン;ビサボロール類(bisabols);カンフェン;カリオフィレン;セドレン;ファルネセン;リモネン;ロンギホレン;ミルセン;オシメン;バレンセン;(E,Z)-1,3,5-ウンデカトリエン;スチレン;ジフェニルメタン;
脂肪族アルコール類、例えば、ヘキサノール;オクタノール;3-オクタノール;2,6-ジメチルヘプタノール;2-メチル-2-ヘプタノール;2-メチル-2-オクタノール;(E)-2-ヘキセノール;1-エクテン-3-オール;3,4,5,6,6-ペンタメチル-3/4-ヘプテン-2-オールと3,5,6,6-テトラメチル-4-メチレンヘプタン-2-オールの混合物;(E,Z)-2,6-ノナジエノール;3,7-ジメチル-7-メトキシオクタン-2-オール;9-デセノール;10-ウンデセノール;4-メチル-3-デセン-5-オール;
脂肪族アルデヒド類およびそれらのアセタール類、例えば、ヘキサナール;ヘプタナール;オクタナール;ノナナール;デカナール;ウンデカナール;ドデカナール;2-メチルオクタナール;2-メチルノナナール;(E)-2-ヘキセナール;(Z)-4-ヘプテナール;2,6-ジメチル-5-ヘプテナール;10-ウンデセナール;(E)-4-デセナール;2-ドデセナール;2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール;2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール;ヘプタナールジエチルアセタール;1,1-ジメトキシ-2,2,5-トリメチル-4-ヘキセン;シトロネリルオキシアセトアルデヒド;1-(1-メトキシ-プロポキシ)-(E/Z)-3-ヘキセン;
脂肪族ケトン類およびそれらのオキシム類、例えば、2-ヘプタノン、2-オクタノン;3-オクタノン;2-ノナノン;5-メチル-3-ヘプタノン;5-メチル-3-ヘプタノンオキシム;2,4,4,7-テトラメチル-6-オクテン-3-オン;6-メチル-5-ヘプテン-2-オン;
脂肪族硫黄含有化合物類、例えば、3-メチルチオヘキサノール;3-メチルチオヘキシルアセテート;3-メルカプトヘキサノール;3-メルカプトヘキシルアセテート;3-メルカプトヘキシルブチレート;3-アセチルチオヘキシルアセテート;1-メンテン-8-チオール;
脂肪族ニトリル類、例えば、2-ノン酸(nonic acid)ニトリル;2-ウンデセン酸ニトリル;2-トリデセン酸ニトリル;3,12-トリデカジエン酸ニトリル;3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン酸ニトリル;3,7-ジメチル-6-オクテン酸ニトリル;
脂肪族カルボン酸類のエステル類、例えば、(E)-および(Z)-3-ヘキセニルホルマート;エチルアセトアセテート;イソアミルアセテート;3,5,5-トリメチルヘキシルアセテート;3-メチル-2-ブテニルアセテート;(E)-2-ヘキセニルアセテート;(E)-および(Z)-3-ヘキセニルアセテート;オクチルアセテート;3-オクチルアセテート;1-オクテン-3-イルアセテート;エチルブチレート;ブチルブチレート;イソアミルブチレート;ヘキシルブチレート;(E)-および(Z)-3-ヘキセニルイソブチレート;ヘキシルクロトネート;エチルイソバレレート;エチル-2-メチルペンタノエート;エチルヘキサノエート;アリルヘキサノエート;エチルヘプタノエート;アリルヘプタノエート;エチルオクタノエート;エチル(E,Z)-2,4-デカジエノエート;メチル 2-オクチネート;メチル-2-ノニネート;アリル 2-イソアミルオキシアセテート;メチル 3,7-ジメチル 2,6-オクタジエノエート;4-メチル 2-ペンチルクロトネート;
非環式テルペンアルコール類、例えば、ゲラニオール;ネロール;ラバンズロール;ネロリドール;ファルネソール;テトラヒドロリナロール;テトラヒドロゲラニオール;2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール;2,6-ジメチルオクタン-2-オール;2-メチル-6-メチレン-7-オクテン-2-オール;2,6-ジメチル-5,7-オクタジエン-2-オール;2,6-ジメチル-3,5-オクタジエン-2-オール;3,7-ジメチル-4,6-オクタジエン-3-オール;3,7-ジメチル-1,5,7-オクタトリエン-3-オール;2,6-ジメチル-2,5J-オクタトリエン-1-オール;ならびにそれらのホルマート類、アセテート類、プロピオネート類、イソブチレート類、ブチレート類、イソバレレート類、ペンタノエート類、ヘキサノエート類、クロトネート類、チグリネート類および3-メチル-2-ブテノエート類;
非環状テルペンアルデヒド類およびケトン類、例えば、シトロネラール;7-メトキシ-3,7-ジメチルオクタナール;2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール;ゲラニルアセトン;ならびにゲラニアール、ネラールのジメチルアセタールおよびジエチルアセタール;
環状テルペンアルコール類、例えば、メントール;イソプレゴール;α-テルピネオール;テルピネノール-4;メンタン-8-オール;メンタン-1-オール;メンタン-7-オール;ボルネオール;イソボルネオール;リナロールオキサイド;ノポール;セドロール;アンブリノール;ベチベロール;グアイオル;ならびにそれらのホルマート類、アセテート類、プロピオネート類、イソブチレート類、ブチレート類、イソバレレート類、ペンタノエート類、ヘキサノエート類、クロトネート類、チグリネート類および3-メチル-2-ブテノエート類;
環状テルペンアルデヒド類およびケトン類、例えば、メントン;イソメントン;8-メルカプトメンタン-3-オン;カルボン;カンファー;フェンコン;α-イオノン;β-イオノン;α-n-メチルイオノン;β-n-メチルイオノン;α-イソメチルイオノン;β-イソメチルイオノン;α-イオノン;β-ダマセノン;1-(2,4,4-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン;1,3,4,6,7,8a-ヘキサヒドロ-1,1,5,5-テトラメチル-2H-2,4a-メタノ-ナフタレン-8(5H)-オン;2-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール;ヌートカトン;ジヒドロヌートカトン;4,6,8-メガスティグマトリエン-3-オン;α-シネンサール;β-シネンサール;アセチル化シダーウッド油(メチルセドリルケトン);
環状アルコール類、例えば、4-tert-ブチルシクロヘキサノール;3,3,5-トリメチルシクロヘキサノール;3-イソカンフィルシクロヘキサノール;2,6,9-トリメチル-Z2,Z5,E9-シクロドデカトリエン-1-オール;2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール;
脂環式アルコール類、例えば、α,3,3-トリメチルシクロヘキシルメタノール;1-(4-イソプロピルシクロヘキシル)エタノール;2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)ブタノール;2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール;3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-ペンタン-2-オール;3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール;3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール;1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンタン-3-オール;1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン-3-オール;
環状および脂環式エーテル類、例えば、シネオール;セドリルメチルエーテル;シクロドデシルメチルエーテル;1,1-ジメトキシシクロドデカン;(エトキシメトキシ)シクロドデカン;α-セドレンエポキシド;3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロ-ナフト[2,1-b]フラン;3a-エチル-6,6,9a-トリメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン;1,5,9-トリメチル-13-オキサビシクロ[10.1.0]トリデカ-4,8-ジエン;ローズオキサイド;2-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-5-メチル-5-(1-メチルプロピル)-1,3-ジオキサン;
環状および大環状ケトン類、例えば、4-tert-ブチルシクロヘキサノン;2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン;2-ヘプチルシクロペンタノン;2-ペンチルシクロペンタノン;2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン;3-メチル-cis-2-ペンテン-1-イル-2-シクロペンテン-1-オン;3-メチル-2-ペンチル-2-シクロペンテン-1-オン;3-メチル-4-シクロペンタデセノン;3-メチル-5-シクロペンタデカノン;3-メチルシクロペンタデカノン;4-(1-エトキシビニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサノン;4-tert-ペンチルシクロヘキサノン;5-シクロヘキサデセン-1-オン;6,7-ジヒドロ-1,1,2,3,3-ペンタメチル-4(5H)-インダノン;8-シクロヘキサデセン-1-オン;9-シクロヘプタデセン-1-オン;シクロペンタデカノン;シクロヘキサデカノン;
脂環式アルデヒド類、例えば、2-メチル-4-(2,2,6-トリメチル-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール;4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド;4-(4-メチル-3-ペンテン-1-イル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド;
脂環式ケトン類、例えば、1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)-4-ペンテン-1-オン;2,2-ジメチル-1-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-1-プロパノン;1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン;2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2-ナフタレニルメチルケトン;メチル-2,6,10-トリメチル-2,5,9-シクロドデカトリエニルケトン;tert-ブチル-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)ケトン;
環状アルコール類のエステル類、例えば、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート;4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート;2-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート;4-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート;3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアセテート;デカヒドロ-2-ナフチルアセテート;2-シクロペンチルシクロペンチルクロトネート;3-ペンチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアセテート;デカヒドロ-2,5,5,8a-テトラメチル-2-ナフチルアセテート;4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサ-ヒドロ-5,または6-インデニルアセテート;4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5または6-インデニルプロピオネート;4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5または6-インデニルイソブチレート;4,7-メタノオクタヒドロ-5,または6-インデニルアセテート;
脂環式アルコール類のエステル類、例えば、1-シクロヘキシルエチルクロトネート;
脂環式カルボン酸類のエステル類、例えば、アリル 3-シクロヘキシルプロピオネート;アリル シクロヘキシルオキシアセテート;cisおよびtransメチルジヒドロジャスモネート;cisおよびtransメチルジャスモネート;メチル 2-ヘキシル-3-オキソシクロペンタンカルボキシレート;エチル-2-エチル-6,6-ジメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート;エチル-2,3,6,6-テトラメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート;エチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート;
芳香脂肪族アルコール類、例えば、ベンジルアルコール;1-フェニルエチルアルコール;3-フェニルプロパノール;2-フェニルプロパノール;2-フェノキシエタノール;2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノール;2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール;1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアルコール;1,1-ジメチル-3-フェニルプロパノール;1-エチル-1-メチル-3-フェニルプロパノール;2-メチル-5-フェニルペンタノール;3-メチル-5-フェニルペンタノール;3-フェニル-2-プロペン-1-オール;4-メトキシベンジルアルコール;1-(4-イソプロピルフェニル)エタノール;
芳香脂肪族アルコール類と脂肪族カルボン酸類とのエステル類、例えば、ベンジルアセテート;ベンジルプロピオネート;ベンジルイソブチレート;ベンジルイソバレレート;2-フェニルエチルアセテート;2-フェニルエチルプロピオネート;2-フェニルエチルイソブチレート;2-フェニルエチルイソバレレート;1-フェニルエチルアセテート;α-トリクロロメチルベンジルアセテート;α,α-ジメチルフェニルエチルアセテート;α,α-ジメチルフェニルエチルブチレート;シンナミルアセテート;2-フェノキシエチルイソブチレート;4-メトキシベンジルアセテート;
芳香脂肪族エーテル類、例えば、2-フェニルエチルメチルエーテル;2-フェニルエチルイソアミルエーテル;2-フェニルエチル-1-エトキシエチルエーテル;フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール;フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール;ヒドロトロピックアルデヒドジメチルアセタール;フェニルアセトアルデヒドグリセロールアセタール;2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサン;4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン;4,4a,5,9b-テトラヒドロ-2,4-ジメチルインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン;
芳香族アルデヒド類および芳香脂肪族アルデヒド類、例えば、ベンズアルデヒド;フェニルアセトアルデヒド;3-フェニルプロパナール;ヒドロトロピックアルデヒド;4-メチルベンズアルデヒド;4-メチルフェニルアセトアルデヒド;3-(4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール;2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパナール;2-メチル-3-(4-イソブチルフェニル)プロパナール;3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール;シンナムアルデヒド;α-ブチルシンナムアルデヒド;α-ヘキシルシンナムアルデヒド;3-メチル-5-フェニルペンタナール;4-メトキシベンズアルデヒド;4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド;4-ヒドロキシ-3-エトキシベンズアルデヒド;3,4-メチレンジオキシベンズアルデヒド;3,4-ジメトキシベンズアルデヒド;2-メチル-3-(4-メトキシフェニル)プロパナール;2-メチル-3-(4-メチレンジオキシフェニル)プロパナール;
芳香族ケトン類および芳香脂肪族ケトン類、例えば、アセトフェノン;4-メチルアセトフェノン;4-メトキシアセトフェノン;4-tert-ブチル-2,6-ジメチルアセト-フェノン;4-フェニル-2-ブタノン;4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン;1-(2-ナフタレニル)エタノン;2-ベンゾフラニルエタノン;(3-メチル-2-ベンゾフラニル)エタノン;ベンゾフェノン;1,1,2,3,3,6-ヘキサメチル-5-インダニルメチルケトン;6-tert-ブチル-1,1-ジ-メチル-4-インダニルメチルケトン;1-[2,3-ジヒドロ-1,1,2,6-テトラメチル-3-(1-メチルエチル)-1H-5-インデニル]エタノン;5’,6’,7’,8’-テトラヒドロ-3’,5’,5’,6’,8’,8’-ヘキサメチル-2-アセト-ナフトン;
芳香族カルボン酸類および芳香脂肪族カルボン酸類ならびにそれらのエステル類、例えば、安息香酸;フェニル酢酸;安息香酸メチル;安息香酸エチル;安息香酸ヘキシル;安息香酸ベンジル;フェニル酢酸メチル;フェニル酢酸エチル;フェニル酢酸ゲラニル;フェニル酢酸フェニルエチル;桂皮酸メチル;桂皮酸エチル;桂皮酸ベンジル;桂皮酸フェニルエチル;桂皮酸シンナミル;アリルフェノキシアセテート;サリチル酸メチル;サリチル酸ヘキシル;サリチル酸シクロヘキシル;サリチル酸cis-3-ヘキセニル;サリチル酸ベンジル;サリチル酸フェニルエチル;2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチル安息香酸メチル;エチル-3-フェニルグリシデート;エチル-3-メチル-3-フェニルグリシデート;
窒素含有芳香族化合物類、例えば、2,4,6-トリニトロ-1,3-ジメチル-5-tert-ブチルベンゼン;3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン;桂皮酸ニトリル;3-メチル-5-フェニル-2-ペンテン酸ニトリル;3-メチル-5-フェニルペンタン酸ニトリル;アントラニル酸メチル;メチル-N-メチルアントラニレート;アントラニル酸メチルと、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナールまたは2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒドとのシッフ塩基;6-イソプロピルキノリン;6-イソブチルキノリン;6-sec-ブチルキノリン;2-(3-フェニルプロピル)ピリジン;インドール;スカトール;2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン;2-イソブチル-3-メトキシピラジン;
フェノール類、フェニルエーテル類およびフェニルエステル類、例えば、エストラゴール;アネトール;オイゲニルメチルエーテル;イソオイゲノール;イソオイゲニルメチルエーテル;チモール;カルバクロール;ジフェニルエーテル;β-ナフチルメチルエーテル;β-ナフチルエチルエーテル;β-ナフチルイソブチルエーテル;1,4-ジメトキシベンゼン;酢酸オイゲニル;2-メトキシ-4-メチルフェノール;2-エトキシ-5-(1-プロペニル)フェノール;p-クレシルフェニルアセテート;
複素環化合物類、例えば、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン;2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-2H-フラン-3-オン;3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン;2-エチル-3-ヒドロキシ-4H-ピラン-4-オン;
ラクトン類、例えば、1,4-オクタノリド;3-メチル-1,4-オクタノリド;1,4-ノナノリド;1,4-デカノリド;8-デセン-1,4-オリド;1,4-ウンデカノリド;1,4-ドデカノリド;1,5-デカノリド;1,5-ドデカノリド;4-メチル-1,4-デカノリド;1,15-ペンタデカノリド;1,16-ヘキサデカノリド;9-ヘキサデセン-1,16-オリド;10-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド;11-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド;12-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド;エチレン-1,12-ドデカンジオエート;エチレン-1,13-トリデカンジオエート;2,3-ジヒドロクマリン;オクタヒドロクマリン。
【0029】
本発明の好ましい実施形態では、前記少なくとも1つの他の香料は、テルペン類、アルデヒド類、ニトリル類、エステル類、ラクトン類、アルコール類およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0030】
本発明の香料組成物の別の好ましい実施形態によれば、本発明に従って使用されるべき式(I)の化合物は、好ましくは、1つまたは複数の、特に好ましくは、2、3、4、5、またはそれよりも多くのフローラルなノートおよび/またはフルーティーなノートの香調を有する他の香料と組み合わされる。
【0031】
したがって、本発明はまた、フローラルなノートおよび/またはフルーティーなノートの香調を付与する1、2、3、4、5、またはそれよりも多くの他の香料を含む香料組成物に関する。
【0032】
この場合、本発明に従って使用されるべき式(I)の化合物は有利に、フローラルな香料の香りを(少なくとも部分的に)増強する。
【0033】
本発明に従って(特に本発明による香料組成物において)使用されるべき式(I)の化合物と特に有利に組み合わせることができるフローラルな香料は、好ましくは以下からなる群から選択される:
【0034】
ヒドロキシシトロネラール、メトキシシトロネラール、シクラメンアルデヒド[2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパナール]、1-(4-イソプロピル-シクロヘキシル)エタノール(Mugetanol(登録商標))、4-tert-ブチル-α-メチルジヒドロシンナムアルデヒド(Lilial(登録商標))、cis-ヘキサヒドロクミニルアルコール(Mayol(登録商標))、3-[4-(1,1-ジメチルエチル)フェニル]プロパナール(Bourgeonal(登録商標))、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)-プロパノール(Majantol(登録商標))、3-メチル-3-(3-メチルベンジル)-ブタン-2-オール、2-イソブチル-4-メチルテトラ-ヒドロ-2H-ピラン-4-オール(フロローサル(Florosal))、2-メチル-3-(3,4-メチレンジオキシフェニル)プロパナール(Heliofolal(登録商標))、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド(Lyral(登録商標))、4-(オクタヒドロ-4,7-メタノ-5H-インデン-5-イリデン)-ブタナール(Dupical(登録商標))、ベルンアルデヒド、2-メチル酪酸エチル、4-(4-メチル-3-ペンテン-1-イル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド(Vertomugal(登録商標))、オクタヒドロ-5-(4-メトキシブチリデン)-4,7-メタノ-1H-インデン(Mugoflor(登録商標))、2,6-ジメチル-2-ヘプタノール(Freesiol(登録商標))、1-エチル-1-メチル-3-フェニルプロパノール(Phemec(登録商標))、2,2-ジメチル-3-フェニル-1-プロパノール(ミュゲ(Muguet)
アルコール)、プロファルネソール(profarnesol)、ジヒドロファルネソール、ファルネソール、ネロリドール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、安息香酸ヘキシル、ゲラニオール、ネロール、リナール、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロリナロール、エチルリナロール、チグリン酸ゲラニル、フェネチルアルコール(2-フェニルエチルアルコール)、3,7-ジメチルオクト-6-エン-1-オール(シトロネロール)、ローズオキサイド、2-メチル-5-フェニルペンタノール(ロザフェン(rosaphene))、3-メチル-5-フェニルペンタノール(フェノキサノール)、ジヒドロジャスモン酸メチル(Hedion(登録商標)、Hedione(登録商標) 高cis)、2-ヘプチルシクロペンタノン(プロジャスモンP)、cis-ジャスモン、ジヒドロジャスモン、シナモンアルコール(3-フェニル-2-プロペン-1-オール)、ジヒドロシナモンアルコール(3-フェニルプロパノール)、2-メチル-4-フェニル-1,3-ジオキソラン(Jacinthaflor(登録商標))、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジルおよびジヒドロミルセノール(2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール)。
【0035】
さらに、本発明に従って使用されるべき式(I)の化合物は有利に、特にフルーティーな香料の香りを増強するのに適している。
【0036】
本発明に従って使用されるべき式(I)の化合物と有利に組み合わせることができるため、本発明による香料組成物の特に好ましい(他の)香料であるフルーティーな香料は、好ましくは以下からなる群から選択される:
【0037】
酢酸ベンジル、(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)酢酸エチル(フラゴラン(Fragolane))、2-シクロペンテニル酢酸エチル(スルタネン(Sultanene))、1-シクロヘキシルエチル(E)-ブタ-2-エノエート(ダチラット(Datilat))、2-メチル-酪酸エチルエステル、4-(p-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、エチル-3-メチル-3-フェニルグリシデート、酪酸イソアミルエステル、酢酸イソアミルエステル、酢酸n-ブチルエステル、酪酸エチルエステル、3-メチル-酪酸エチルエステル、n-ヘキサン酸エチルエステル、n-ヘキサン酸アリルエステル、エチル-2-trans-4-cis-デカジエノエート、1,1-ジメトキシ-2,2,5-トリメチル-4-ヘキサン、2,6-ジメチル-5-ヘプテン-1-アル、γ-ウンデカラクトン、γ-ノナラクトン、ヘキサナール、3Z-ヘキセナール、n-デカナール、n-ドデカナール、シトラール、バニリン、エチルバニリン、マルトール、エチルマルトール、4-メチルペンタン-2-イル (E)-ブタ-2-エノエート(フルティナート(Frutinat))、(2-シクロペンチルシクロペンチル) (E)-ブタ-2-エノエート(ピロプルナート(Pyroprunat))、γ-ウンデカラクトンおよびそれらの混合物。
【0038】
本発明の好ましい実施形態では、前記少なくとも1つの他の香料は、エチル-2-シクロペンテニルアセテート、1-シクロヘキシルエチル(E)-ブタ-2-エノエート、2-メチル酪酸エチル、(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)酢酸エチル、4-メチルペンタン-2-イル(E)-ブタ-2-エノエート、(2-シクロペンチルシクロペンチル)(E)-ブタ-2-エノエート、フェニルエチルアルコール、5-(3-メチルフェニル)ペンタン-1-オール、酢酸ベンジル、メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート、1-(4-プロパン-2-イルシクロヘキシル)エタノール、3,7-ジメチルオクタ-6-エン-1-オール、γ-ウンデカラクトン、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパン-1-オールおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択される。
【0039】
前記式(I)の化合物を含有する本発明による香料組成物は、液体の形態であっても、希釈されていなくても、溶媒で希釈されていてもよく、または芳香のために有利に使用される。この目的に適う好ましい溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセロール、プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、トリアセチンおよびジアセチンが挙げられる。
【0040】
さらに、本発明による香料組成物は、製品中での香料の微細な分布と適用中の制御された放出の両方をもたらす担体材料上に吸着されてもよい。適切な担体は、多孔質無機材料、例えば、軽質硫酸塩、シリカゲル類、ゼオライト類、石膏類、粘土類、粘土顆粒類、気泡コンクリートなど、または有機材料、例えば、木材、セルロース系材料類、糖、デキストリン類(例えば、マルトデキストリン)、またはプラスチック類、例えば、PVC、ポリ酢酸ビニル類もしくはポリウレタン類であってもよい。本発明による組成物と担体材料との結果として得られる組み合わせも、本発明による香料組成物として理解されるべきであるか、または本発明による物品として存在しうる(本明細書において以下に記載されるように)。
【0041】
本発明による香料組成物は、また、マイクロカプセル化されても、噴霧乾燥されてもよく、または封入複合体としてもしくは押出製品として存在してもよく、香料組成物の場合には、この形態で、例えば、香りが付けられるべき製品に添加されてもよい。
【0042】
任意に、そのような改質された組成物または物品の特性はさらに、フレグランス(香料)のより標的を絞った放出に関して適切な材料を用いるいわゆる「コーティング」によって、好ましくはワックス状プラスチック類、例えば、ポリビニルアルコールを使用して、最適化することができる。そして、結果として得られる製品は、本発明による物品を表す。
【0043】
本発明のさらなる態様は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、改変しかつ/または増強するための香料組成物の使用に関する。特に好ましい形態では、前記香調は、フルーティーなノートおよびフローラルなノートから選択される。好ましい実施形態に関して、本発明による使用または本発明による香料組成物に関連して先に言及した内容は、準用して適用されるものとする。
【0044】
有利には、本発明による香料組成物は、コンクリート形態で、溶液中で、または上記の改変形態で、本発明による芳香性物品、例えば、芳香抽出物、オードパルファム、オードトワレ、シェービングローション、オーデコロン、プレシェーブ製品、スプラッシュコロンおよび芳香性リフレッシュシートなどの製造のために使用することができ、加えて、酸性、アルカリ性および中性の洗剤、例えば、床用洗剤、窓ガラス用洗剤、食器洗い用洗剤、浴室用およびサニタリー用クリーナー、スカーリングミルク(scouring milk)、固形および液体のトイレクリーナー、粉末および泡状のカーペットクリーナー、繊維用フレッシュナー、アイロン補助剤、液体洗濯洗剤、粉末洗濯洗剤、洗濯前処理剤、例えば、漂白剤、浸漬剤および染み抜き剤、布用柔軟剤、洗浄用ソープ、洗浄用タブレット、消毒剤、表面消毒剤、および液体もしくはゲル形態の、または固体担体に適用された泡形態の空気清浄剤、エアロゾルスプレー、ワックスおよび艶出し剤、例えば、家具用艶出し剤、床用ワックス、靴磨き剤、およびボディケア製品、例えば、固形および液状のソープ、シャワージェル、シャンプー、シェービングソープ、シェービングフォーム、バスオイル、水中油型、油中水型および水中油中水型の化粧品エマルジョン、例えば、スキン用のクリームとローション、フェイシャル用のクリームとローション、日焼け止め用のクリームとローション、日焼け後に用いるクリームとローション、ハンド用のクリームとローション、フット用のクリームとローション、脱毛用のクリームとローション、アフターシェーブ用のクリームとローション、日焼け用のクリームとローション、ヘアケア製品、例えば、ヘアスプレー、ヘアジェル、スタイリング用ヘアローション、ヘアコンディショナー、永久および半永久染毛料、ヘア変形剤、例えば、コールドウェーブおよび縮毛矯正剤、ヘアトナー、ヘア用のクリームとローション、デオドラント剤および制汗剤、例えば、ワキ用スプレー、ロールオン剤、デオドラントスティック剤、デオドラントクリーム剤、装飾用化粧品、例えば、アイシャドウ、マニキュア剤、メイクアップ用品、口紅、マスカラ、ならびにキャンドル、ランプオイル、線香、殺虫剤、忌避剤、燃料の香り付けのために使用することができる。
【0045】
もちろん、本発明による香料組成物は、最も多様な化粧品組成物または家庭用化学組成物の一部であってもよい。
【0046】
本発明のさらなる態様は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、特に好ましくは、フルーティーなノートおよびフローラルなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与し、増強しかつ/または改変するための方法であって、前記方法は、以下のステップ、
(a) 式(I)
【化4】
の化合物を準備するステップ、
(b)少なくとも1つの他の香料を準備するステップ、
(c)前記少なくとも1つの他の香料に、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調、好ましくは、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノートおよびグリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を付与しかつ/または増強しかつ/または改変するのに十分な感覚有効量で、前記式(I)の化合物を添加するステップ
を含むか、前記ステップ(a)、(b)および(c)からなる方法に関する。
【0047】
本発明の好ましい実施形態では、前記少なくとも1つの他の香料は、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノート、テクニカルなノート、アーシーなノート、ファッティなノートおよびメタリックなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を有する。
【0048】
本発明のさらなる態様は、芳香性物品(perfumed article)であって、
(i)上述で定義した、本発明による香料組成物;
(ii)少なくとも1つの他の香料、および
(iii)1つまたは複数の他の成分、好ましくは、1つまたは複数のアジュバントおよび/または有効成分
を含むか、前記(i)、(ii)および(iii)からなる芳香性物品に関する。
【0049】
好ましい実施形態では、前記物品は、化粧品、衛生用品および/または家庭用品から選択される。好ましい実施形態に関しては、本発明による使用または本発明による香料組成物に関連して先に述べたことが準用されるものとする。
【0050】
有利には、本発明による芳香性物品は、洗浄およびクリーニング用剤、パーソナルケアおよびヘアケア製品、ならびに家庭用製品からなる群から選択され、好ましくは、芳香抽出物、オードパルファム、オードトワレ、シェービングローション、オーデコロン、プレシェーブ製品、スプラッシュコロンおよび芳香性リフレッシュシート、酸性、アルカリ性および中性の洗剤、繊維用フレッシュナー、アイロン補助剤、液体洗濯洗剤、粉末洗濯洗剤、洗濯前処理剤、布用柔軟剤、洗浄用ソープ、洗浄用タブレット、消毒剤、表面消毒剤、空気清浄剤、エアロゾルスプレー、ワックスおよび艶出し剤、ボディケア製品、ハンド用のクリームとローション、フット用のクリームとローション、脱毛用のクリームとローション、アフターシェーブ用のクリームとローション、日焼け用のクリームとローション、ヘアケア製品、デオドラント剤および制汗剤、装飾用化粧品、キャンドル、ランプオイル、線香、殺虫剤、忌避剤、および燃料からなる群から選択される。
【0051】
さらに、本発明による芳香性物品については、成分(i)が、フルーティーなノート、フローラルなノート、ジューシーなノート、フレッシュなノート、スイートなノート、グリーンなノートからなる群から選択される1つまたは複数の香調を消費者が知覚するのに十分な感覚有効量で含まれることが好ましい。
【0052】
前記芳香性物品中の前記式(I)の化合物の総量は、前記物品の総重量に基づいて、0.00001~10wt%、好ましくは、0.0001~5wt%、特に好ましくは、0.001~2wt%、より好ましくは、0.005~1wt%の範囲内にあることも好ましい。
【0053】
上述の添加される成分、アジュバントおよび/または有効成分は、好ましくは香料ではない。それらは、例えば、保存料、抗菌剤、キレート剤、洗浄剤、乳化剤、脂肪などであってもよく、主に化粧品産業で添加剤、アジュバントおよび/または活性成分として、特に、香料組成物および家庭用化学組成物において、使用されるすべての物質である。
【0054】
以下において、本発明は、実施形態の例によってさらに特徴付けられる。
【実施例
【0055】
実施例1:2,4-ジメチルオクタ-2,7-ジエン-4-オール(イソリナロール)を添加した後の好ましい香料の香りの説明
【表1】


【0056】
実施例2:香油
【表2】

シャワージェル中の香油1%の説明:
イソリナロールの添加により、香油に自然な特徴が付与される。得られた混合物はよりフルーティーでより丸みのある香りがする。
【表3】

エタノール/水中香油10%の香りの説明:
イソリナロールを添加すると、得られた混合物はより自然になり、前記混合物の香りはよりフローラルでより丸みのある香りになる。
【表4】

ボディローション中の香油0.3%の香りの説明:
イソリナロールの添加により、フローラルなノートが増強され、得られた混合物によりインパクトを与え、丸みのある自然な香りの印象が付与される。
【国際調査報告】