(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】装置を給水源に自動連結する方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
F16L 37/40 20060101AFI20240403BHJP
A01G 25/09 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
F16L37/40
A01G25/09 C
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023566573
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2021085406
(87)【国際公開番号】W WO2022228707
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511268591
【氏名又は名称】ハスクバーナ・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】シェンク、クリストフ
【テーマコード(参考)】
3J106
【Fターム(参考)】
3J106AA01
3J106AB01
3J106BA02
3J106BB01
3J106BC03
3J106BC12
3J106BD04
3J106BD06
3J106BD07
3J106BE01
3J106CA02
3J106DA04
3J106DA06
3J106GA01
3J106GA11
3J106GA21
3J106GB04
(57)【要約】
本発明は、装置(2)を、特に灌漑ロボット(300)を、給水源(3)に自動的に連結したり、装置(2)を給水源(3)から自動的に分離したり、する方法に関する。装置(2)は、第1中央ダクト(105)を有している第1連結装置(100)を備えている。給水源(3)には、第2中央ダクト(205)と、第2中央ダクト(205)を開閉するための弁(240)と、を有している第2連結装置(200)が設けられている。本発明はさらに、装置(2)と、装置(2)および給水源(3)を備えているシステム(1)と、に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置(2)を、特に自律ナビゲーションする自走装置を、好ましくは灌漑ロボット(300)を、給水源(3)に自動的に連結する工程と、前記装置(2)を前記給水源(3)から切り離す工程と、を備えている連結解除方法としての方法であって、
前記装置(2)は本体(301)を備えているとともに、前記本体(301)に作動可能に連結されている第1連結装置(100)であって、第1中央ダクト(105、205)を有している前記第1連結装置(100)を有しており、
前記給水源(3)は、第2中央ダクト(105、205)と、前記第2中央ダクト(205)を開閉するための弁(240)と、を有している第2連結装置(200)を備えており、
前記連結する工程は、
前記装置(2)を、前記第2連結装置(200)の位置に自動的に接近させることによって、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)に接近させるステップS1.1と、
前記本体(301)に関連する前記第1連結装置(100)を、前記第2連結装置(200)に向かう方向に駆動することによって、前記第2連結装置(200)のニップル(102、202)を、前記第1連結装置(100)のスリーブに挿入するステップS1.2と、
第1または第2連結装置(100、200)の係合装置(112、212)を、第1または第2連結装置(100、200)のうちの他方のものの係合面(104、204)に係合させるステップS1.3と、
前記第2連結装置(200)の内方に配置された弁(240)を、前記第1連結装置(100)とで一体に配置された弁開口要素(146)によって開口するステップS1.4であって、前記弁開口要素(146)は前記第2連結装置(200)の弁開口部材(244)に押し付けられる、前記ステップS1.4と、
を備えており、
前記切り離す工程は、
前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記弁開口要素(146)を、前記第2連結装置(200)の弁開口部材(244)から解放することによって、前記第2連結装置(200)の内部に配置された弁(240)を閉じるステップS2.1と、
第1または第2連結装置(100、200)の係合装置(112、212)と、第1または第2連結装置(100、200)のうちの他方のものの前記係合面(104、204)と、の係合を解除するステップS2.2と、
前記本体(301)に対して前記第1連結装置(100)を、第2連結装置から離れる方向に相対的に駆動することによって、前記第2連結装置(200)の前記ニップル(202)を、前記第1連結装置(100)の前記スリーブから引き込むステップS2.3と、
前記装置(2)を遠ざけることによって、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)から離すステップS2.4と、
を備えている、方法。
【請求項2】
前記ステップSI.2は、前記第1連結装置(100)の確保スリーブ(110)を、前記第2連結装置(200)に向かって、固定位置に移動させる工程を備えていることと、
前記ステップS1.2は、前記第1連結装置(100)を、前記本体(301)から離れるように駆動する工程を備えていることと、
前記ステップS2.3は、前記第1連結装置(100)を、前記本体(301)に向かって駆動する工程を備えていることと、
前記ステップS1.2は、前記第1連結装置(100)に作動可能に連結されたモータ(160)を駆動することで、前記第1連結装置(100)を、前記第2連結装置(200)に向かって、前記本体(301)に対して相対的に移動させる工程を備えていることと、
前記ステップS2.3は、前記第1連結装置(100)に作動可能に連結されたモータ(160)を駆動することで、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)から離れる方向に、前記本体(301)に対して相対的に移動させる工程を備えていることと、
のうちの少なくとも1つが成立している、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップS2.2は、前記係合面(104、204)に係合する係合爪(118、218)の係合を解除するべく、前記係合装置(112、212)の確保スリーブ(110、210)を、前記ニップル(102、202)の延在方向に移動させる工程を備えている、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記確保スリーブ(110、210)は、解除要素(153)によって、特に解除スリーブ(152)によって、前記ニップル(102、202)の前記延在方向に押される、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記確保スリーブ(110、210)は、前記第1連結装置(100)に設けられたピニオン(150)によって、前記延在方向に引き込まれる、
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップSl.lおよび前記ステップSI.2において、前記装置(2)は、特に水平方向の移動によって、前記第2連結装置(200)に向かって移動されており、
前記ステップS2.3および前記ステップ2.4において、前記装置(2)は、特に前記装置(2)の水平方向の移動によって、前記第2連結装置(200)から離れるように移動される、
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
装置(2)であって、前記装置(2)は、
給水源(3)に取付可能な第2連結装置(200)を連結するための第1中央ダクト(105)を有している第1連結装置(100)であって、前記第2連結装置(200)は弁(240)を備えているとともに第2中央ダクト(205)を有している、前記第1連結装置(100)を備えており、
前記第1連結装置(100)は、ピニオン(150)と、前記第1連結装置(100)の長手方向軸線に沿って移動可能な解除要素(153)と、を備えており、
前記第1連結装置(100)は、
ニップル(102)と係合面(104)とを備えている雄型コネクタとして提供されるか、または
確保スリーブ(110)を備えているメス型コネクタであって、前記メス型コネクタは前記長手方向軸線に沿って移動可能にされているとともに係合装置(112)を備えている前記メス型コネクタとして提供されるか、するように構成されており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に機能的に連結されており、前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)の第1係合装置(112)の係合を、または前記第2連結装置(200)の第2係合装置(212)の係合を、解除するように構成されている、
装置(2)。
【請求項8】
前記第1連結装置(100)は、前記ピニオン(150)を駆動するためのモータ(160)を備えている、
請求項7に記載の装置(2)。
【請求項9】
前記第2連結装置(200)とで一緒に配置された前記弁(240)を開口するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に弁開口要素(146)は配置されており、
特に前記弁開口要素(146)は、前記ニップル(102、202)の先端であるか、または前記確保スリーブ(110)の先端であるか、または前記解除要素(153)の先端である、
請求項7または8に記載の装置(2)。
【請求項10】
前記長手方向軸線は水平または垂直に配置されている、
請求項7~9のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項11】
前記係合装置(112、212)はバネ要素および係合爪(118)を、特に可撓性の係合爪を、備えて構成されている、
請求項7~10のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項12】
前記第1連結装置(100)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に連結されており、
前記解除要素(153)は、前記係合装置(112)の係合を解除するべく、特に係合爪(118)の係合を解除するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記確保スリーブ(110)に押し当てる、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項13】
前記第1連結装置(100)はメス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に配置された単一スリーブ(170)として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記単一スリーブ(170)を前記長手方向軸線(L)に沿って移動させるべく配置されている、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項14】
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に同心状に配置されたスリーブ同士として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記確保スリーブ(110)を前記長手方向軸線に沿って移動させるべく配置されている、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項15】
前記装置は灌漑装置であり、特に駆動可能な灌漑装置であり、特に灌漑ロボットである、
請求項7~12のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項16】
特に請求項7~15のいずれか1項に記載の装置(2)を給水源(3)に自動的に連結するシステムであって、
前記装置(2)は第1中央ダクト(105)を有している第1連結装置(100)を備えており、
前記給水源(3)は第2中央ダクト(105、205)を有している第2連結装置(200)を備えており、
前記第1連結装置(100)および前記第2連結装置(200)は、各々雄型コネクタおよびメス型コネクタとして提供されており、
前記雄型コネクタとして提供される連結装置は、ニップル(102、202)および係合面(104、204)を備えており、
前記メス型コネクタとして提供される連結装置は、長手方向軸線に沿って移動可能な確保スリーブを備えているとともに、前記雄型コネクタとして提供される連結装置の前記係合面(104、204)に係合するための係合装置(112、212)を備えており、
前記第2連結装置(200)は弁(240)を備えており、
前記第1連結装置(100)はピニオン(150)と、前記第1連結装置(100)の長手方向軸線に沿って移動可能な解除要素(153)と、を備えており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に機能的に連結されており、
前記解除要素(153)の移動は前記係合装置(112、212)の係合解除を誘発する、
システム。
【請求項17】
前記弁(240)は、シールコーンおよび弁開口部材(244)を備えている、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2連結装置(200)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に連結されており、
前記解除要素(153)は前記係合装置を係合解除するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記確保スリーブ(110、210)に押し付けられる、
請求項16または17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2連結装置(200)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に配置された単一スリーブとして設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記長手方向軸線(L)に沿って前記単一スリーブを移動させるべく配置されている、
請求項16または17に記載のシステム。
【請求項20】
前記第2連結装置(200)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に同心状に配置されたスリーブ同士として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記確保スリーブ(110、210)を前記長手方向軸線(L)に沿って移動させるべく配置されている、
請求項16または17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置を給水源に自動連結する方法と、装置と、装置を備えているシステムと、に関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野によれば、灌漑ユニット用の連結(結合、カップリング)システムが知られている。例えば、いわゆるガーデナのプラグイン連結システムがあり、このシステムでは、2つの連結ピース同士をプラグインすることによって流体導通ライン連結を実現することができる。ライン連結を形成する2つの連結ピースのうちの一方は、ベース体から流れ方向に離れた位置に存在する連結ニップルを備えている。この連結ニップルは出口チャネルを取り囲む一方、第2連結ピースの連結スリーブによって囲まれている。特許文献1は、本体と、前記本体から所定の流れ方向に離れた連結ニップルと、を有している連結ピースを開示している。連結ニップルは、長手方向軸線を備えている出口ダクトを取り囲む。連結ニップルは、本体内の連結ニップルの上流で本体内に配置されたシール体を有している。前記シール体は、連結構造体を介して連結スリーブが連結ニップルにブロック方向へ差し込まれたとき、ブロック位置でブロックシールによって出口ダクトへの水の流入を阻止しており、ブロック位置から通路位置へ流れ方向とは逆に変位可能にされている。連結ニップルの上流では、本体は、塞ぎ方向に対して横方向に延びている環状表面の形態で、半径方向に広がっている。連結構造体同士は少なくとも1つの連結要素を備えており、この連結要素は、密封された状態で開口部に通されているとともに、環状面において塞ぎ方向に向けられており、塞ぎ方向に変位可能で、シール本体の変位に連結されている。シール体の閉塞位置では、連結要素は環状表面を越えて突出する。連結スリーブが塞がれる(プラグオンされる)と、連結要素は、連結スリーブによって本体内にさらに挿入可能になる。従って、特許文献1の連結ピースは、連結ピースがコンプリメンタリ連結スリーブに連結されると開口されるようになっている弁を構成する。
【0003】
特許文献2は、領域を灌漑するための自走式灌漑装置を開示している。自走式灌漑装置は多数の車輪と、車輪の少なくとも1つを駆動するための駆動装置と、駆動装置のためのエネルギ蓄積装置と、水タンクと、水タンクに流体連通するポンプと、水を環境に吐出するべくポンプに接続された少なくとも1つのノズルと、を備えている。特許文献2は、灌漑装置および/または水デリバリの動きを制御するための制御システムも開示する。制御システムには、光強度を、特に強度を、特に太陽放射の強度を、検出するための光センサが設けられている。水タンクに水を補給するためのドッキングステーションが開示されている。自走式灌漑装置が正しくドッキングされるとともに、ノズルが充填口の上方に正しく配置されると、充填手順が開始される。その際、給水源のノズルが開かれるので、水は、ノズルから水タンクの開口部へフリージェットで充填される。このようなフリージェット充填には、常に水が周囲にこぼれるリスクがあるとともに、タンクが開いている必要がある。走式灌漑装置がその使用位置から傾いた場合、水がこぼれる別のリスクが生じうる。
【0004】
特許文献3は、インテリジェント芝生ケアシステムを開示している。このシステムは、ロボットとドッキングベースと、を備えて構成される。ドッキングベースには、ロボットを充電するための充電針が設けられているとともに、ロボットの吸入管に挿入するための短い供給管を備えている給水源が設けられている。ロボットが正しく位置していることを示す接点スイッチに、ロボットが接触すると弁が開くので、ロボットのタンクに水が満たされる。
【0005】
特許文献4は、ロボットとベースステーションを備えている、別のインテリジェント芝生ケアシステムを開示している。ベースステーションは、ロボットのタンクに水を供給するための水出口部を備えている。このシステムはさらに、ロボットが充填のために所定位置に存在することを、制御モジュールが確認した場合に開口される弁を備えている。水の接続は、水入口部または水出口部を挿入することによって、行なうことができる。
【0006】
特許文献5は、ベースステーションを備えた清掃ロボットを開示している。ベースステーションには、ドッキングされたロボット本体の洗浄槽に水を注入したり、ロボット本体の汚水槽から汚水を汲み上げたり、するための水入口および水出口の装置が設けられている。上記のシステムは、充填手順を開始するのに必要な、複雑なフィードバックを持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2010/127815号
【特許文献2】欧州特許出願公開第3479682号明細書
【特許文献3】国際公開第2016/202290号
【特許文献4】中国特許出願公開第109566065号明細書
【特許文献5】中国特許出願公開第108720744号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
装置を給水源に自動連結する方法、装置、およびシステム、が提供される余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、給水源への、特に水ソケットへの、自動連結を特に自動切り離しを可能にする、給水源への装置の自動連結のための方法と、装置と、および装置を備えているシステムと、を提供することにある。
【0010】
この目的は、請求項1に記載の方法、請求項7に記載の装置、および請求項15に記載のシステム、によって達成される。
第1態様によれば、本発明は装置を、特に自律ナビゲーション(オートノモウスリー航行)する自走装置を、好ましくは灌漑ロボットを、給水源に自動連結したり、装置を給水源から切り離したり、する方法に関する。
【0011】
この装置は本体と、本体に作動可能に結合されるとともに第1中央ダクトを有する第1連結装置と、を備えている。給水源(給水装置)は、第2中央ダクトと、第2中央ダクトを開閉するための弁と、を有する第2連結装置を備えている。連結方法は、以下の特徴を備えている。すなわち、
(S1.1)装置(デバイス)を第2連結装置の位置に自動で接近させることによって、第1連結装置を第2連結装置に接近させる工程と、
(S1.2)第1連結装置を第2連結装置に向かう方向に本体に対して相対的に移動させることで、第2連結装置のニップルを、第1連結装置のスリーブに挿入する工程と、
(S1.3)第1または第2連結装置の係合装置を、第1または第2連結装置のうちの他方のものの係合面に係合させる工程と、
(S1.4)第1連結装置とで一緒に配置された弁開口要素(バルブオープニングエレメント)によって、第2連結装置の内方に配置された弁を開口する工程であって、弁開口要素は第2連結装置の弁開口部材に押し付けられる、弁を開口する工程と、
を備えている連結方法。
【0012】
連結解除方法は以下の特徴を備えている。すなわち、
(S2.1)第1連結装置とで配置された弁開口要素を、第2連結装置の弁開口部材から解除(リリース)することによって、第2連結装置内に配置された弁を閉じる工程と、
(S2.2)第1または第2連結装置の係合装置を、第1または第2連結装置のうちの他方のものの係合面に対して係合解除する工程と、
(S2.3)本体(301)に対して第1連結装置(100)を第2連結装置から離れる方向に駆動させることによって、第2連結装置のニップルを第1連結装置のスリーブ内から引き込む工程と、
(S2.4)装置を離れるように移動させることで、第1連結装置を第2連結装置から遠ざける工程と、
を備えている連結解除方法。
【0013】
この方法によって、特に係合を解除するべく、および/または弁の上流に恒久的に提供される水圧を供給するべく、使用者の介入なしに、完全に自動化された連結および連結解除が可能になる。
【0014】
係合装置は、特に確保スリーブ(セキュアリングスリーブ、固定をするスリーブ)と係合爪とを備えて構成される。係合爪は特にバネで付勢されている。
給水源は、地面や特に地中や、壁面に設置される給水ソケットのようなものである。給水源は特に、装置に接続するための所定高さに設けられている。給水源には、給水源の本体にねじ止めされる可能性のある第2連結装置が付属している。第2連結装置および/または給水源は、特に、他の灌漑装置とで、または上記特許文献1に記載の連結装置を備えているホースとで、互換性があるので、使用者が異なる目的で給水源を使用することができる。
【0015】
弁開口要素は、例えばリングやスリーブである。
一実施形態では、ステップS1.2は、第1連結装置の確保スリーブを、第2連結装置に向かって、固定位置(セキュアリングポジション、確保位置)に移動させることを含んでいてもよい。および/または、ステップS1.2は、第1連結装置を本体から離れる方向に駆動する工程を含んでいてもよい。および/または、ステップS2.3は、第1連結装置を本体に向かって駆動する工程を含んでいてもよい。および/または、ステップS1.2は、第1連結装置を第2連結装置に向かう方向に本体に対して相対的に移動させるべく、第1連結装置に動作可能に結合されたモータを駆動する工程を含んでいてもよい。および/または、ステップS2.3は、第1連結装置を第2連結装置から離れる方向に、本体に対して相対的に移動させるべく、第1連結装置に動作可能に結合されたモータを駆動する工程を含んでいてもよい。
【0016】
さらなる実施形態では、ステップS2.2は、係合面に係合する係合爪を係合解除するべく、係合装置の確保スリーブを、ニップルの延在方向に移動させる工程を備えている。
確保スリーブは、解除要素によって、特に解除スリーブによって、ニップルの延在方向に押されてもよい。
【0017】
確保スリーブは、第1連結装置に設けられたピニオンによって、延在方向に引っ込められることがある。
さらなる実施形態では、ステップS1.1およびステップS1.2において、装置は、特に自走式灌漑装置は、または灌漑ロボットは、特に水平移動によって、第2連結装置に向かって移動されている。ステップS2.3およびステップS2.4において、装置は、特に自走式灌漑装置は、または灌漑ロボットは、特に装置の水平移動によって、第2連結装置から離れるように移動される。
【0018】
以下に説明する装置と給水源とを備えている装置および/またはシステムは、特に上記方法の実行に適している。
一側面によれば、本発明は、以下のものを備えている装置に関する。
【0019】
第2中央ダクトを有している第2連結装置を連結するための、第1中央ダクトを有している第1連結装置。第2連結装置は弁を備えている。
第1連結装置は、ピニオンと第1係合装置と備えている。もしくは、
第1連結装置は、ニップルと係合面とを備えている雄型コネクタとして提供されるか、または長手方向軸線に沿って移動可能にされている確保スリーブを備えているメス型コネクタとして提供される。第1連結装置は、係合要素を備えている。
【0020】
ピニオンは、解除要素に機能的に連結されている。解除要素は、第1連結装置の係合装置の、または第2連結装置の係合装置の、係合を解除するように構成される。
第2連結装置は、上述したように、給水源の一部である可能性がある。
【0021】
係合装置は、特に係合爪と確保スリーブとを備えて構成される。従って、解除要素は、係合爪を係合解除するべく第1連結装置に設けられた確保スリーブを後退させるか、または係合爪を係合解除するべく第2連結要素に設けられた確保スリーブを押し戻すか、のいずれかである。
【0022】
従って、第1連結装置は、第1代替案では、ニップルと係合面とを備えている雄型コネクタとして提供される可能性がある。この代替案では、メス型コネクタとして提供されている第2連結装置を連結するのに適している。もしくは、第2連結装置は、長手方向軸線の方向に移動可能な確保スリーブを備えている係合装置を備えている。
【0023】
第2代替案では、第1連結装置は、長手方向軸線に沿って移動可能な確保スリーブを備えているメス型コネクタとして提供されているとともに係合装置を備えている。この代替案では、第1連結装置は、ニップルと係合面とを備えている雄型コネクタとして提供された第2連結装置を、接続するのに適している。
【0024】
第1連結装置は、ピニオンを駆動するためのモータを含んでいてもよい。
弁開口要素は、第2連結装置に配置された弁を開くために、第1連結装置に配置されている。特に、弁開口要素は、ニップルまたは確保スリーブの先端である。
【0025】
長手方向軸線は、水平または垂直に配置される。長手方向軸線が水平に配置されている場合、第1連結装置と第2連結装置は、それらの水平軸線が地面に対して同じ高さになるように、互いに適合されなければならない。
【0026】
係合装置は、バネ要素と係合爪とを、特に可撓性の係合爪を、特にバネ負荷(スプリングロード)の係合爪を、備えて構成される。係合爪は特に、確保スリーブおよび/または解除要素に、ヒンジで取り付けられている。
【0027】
第1連結装置は雄型コネクタとして提供されてもよい。ピニオンは解除要素に、特に解除スリーブに連結されている。解除要素は係合装置を係合解除するべく、第1連結装置とで一緒に配置された確保スリーブに押し付けられる。
【0028】
第1連結装置はメス型コネクタとして提供されてもよい。この場合、確保スリーブおよび解除要素は、第1連結装置上に配置された単一スリーブとして提供されている。ピニオンは、長手方向軸線に沿って単一スリーブを移動させるべく配置される。
【0029】
第1連結装置はメス型コネクタとして提供されてもよい。確保スリーブと、解除スリーブとして提供される解除要素と、は第1連結装置上に同心円状に配置された複数のスリーブとして提供される。ピニオンは、確保スリーブを長手方向軸線に沿って移動させるべく配置(構成)される。
【0030】
本装置は、灌漑装置、特にドライバブル灌漑装置、特に自走式灌漑装置または灌漑ロボット、であってもよい。特に、灌漑装置は、少なくとも一対の車輪を、特に3つまたは4つの車輪を、備えており、車輪の少なくとも一部は駆動される。灌漑装置は、本体を備えている。第1連結装置は、特に、灌漑装置の前側または後側に配置される。
【0031】
一態様によれば、本発明は、特に上述したような装置を、特に上述したような第1中央ダクトを有している第1連結装置から成る装置を、第2中央ダクトを有している第2連結装置から成る給水源に自動連結するシステムに関する。第1連結装置および第2連結装置は、各々雄型コネクタおよびメス型コネクタとして提供される。
【0032】
雄型コネクタとして提供される連結装置は、ニップルと係合面とを備えている。
メス型コネクタとして提供される連結装置は、長手方向軸線に沿って移動可能な確保スリーブを備えている。メス型コネクタとして提供される連結装置はさらに、雄型コネクタとして提供される連結装置の係合面に係合するための、係合装置を備えている。
【0033】
前記第2連結装置は弁を備えている。
前記第1連結装置は、ピニオンと、前記第1連結装置の長手方向軸線に沿って移動可能な解除要素と、を備えている。前記ピニオンは、前記解除要素に機能的に連結されている。前記解除要素の移動は、前記係合装置の係合解除を誘導する。
【0034】
本システムは、任意の電気センサやフィードバック制御システム無しに、あるいは使用者の介入無しに、自己連結(セルフカップリング)を可能にする。給水源(ウォータサプライ、水道)には常時水圧が供給されているので、弁が開口されるのは、装置が給水源に機械的に接続されたときだけである。
【0035】
弁は、シールコーンまたはシール要素と、弁開口部材と、を備えて構成されうる。弁開口部材は、弁のシール要素に、特にシールコーンに、特に機械的に接続される。弁開口部材が押されることによって、シールコーンまたはシール要素は、弁が開く位置まで押される。
【0036】
一態様では、第2連結装置はメス型コネクタとして提供されており、第1連結装置は雄型コネクタとして提供される。ピニオンは解除要素に、特に解除スリーブに連結される。解除要素は、係合装置を係合解除するべく、第1連結装置とで一緒に配置された確保スリーブに押し付けられる。
【0037】
異なる実施形態では、第2連結装置は雄型コネクタとして提供されており、第1連結装置はメス型コネクタとして提供される。確保スリーブと、解除スリーブである解除要素と、は第1連結装置上に配置された単一スリーブとして提供される。ピニオンは、単一スリーブを長手方向軸線に沿って移動させるべく配置される。
【0038】
他の実施形態によれば、第2連結装置は雄型コネクタとして提供されており、第1連結装置はメス型コネクタとして提供されている。確保スリーブおよび解除スリーブは、第1連結装置上に同心状に配置されたスリーブ同士として提供されている。ピニオンは、確保スリーブを長手方向軸線に沿って移動させるべく配置される。
【0039】
その特定の特徴および利点を備えている本発明の様々な態様は、以下の詳細な説明および添付図面から容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】第1実施形態による灌漑ロボットの第1斜視図。
【
図2】第1実施形態による灌漑ロボットの第2斜視図。
【
図3】第1位置にある第1実施形態によるシステムの第1斜視図。
【
図5b】第1連結装置の代替の端部を有している、
図3による断面の詳細図。
【
図6】第2位置にある第1実施形態によるシステムの第1斜視図。
【
図9】第3位置にある第1実施形態によるシステムの第1斜視図。
【
図12】第4位置にある第1実施形態によるシステムの第1斜視図。
【
図15】第2実施形態による灌漑ロボットを示す第1斜視図。
【
図16】第1位置にある第2実施形態によるシステムの第1断面図。
【
図17】第1位置にある第2実施形態によるシステムの第2斜視図。
【
図18】第2位置にある第2実施形態によるシステムの第1断面図。
【
図19】第2位置にある第2実施形態によるシステムの第2斜視図。
【
図20】第3位置にある第2実施形態によるシステムの第1断面図。
【
図21】第3位置にある第2実施形態によるシステムの第2斜視図。
【
図22】第4位置にある第2実施形態によるシステムの第1断面図。
【
図23】第4位置にある第2実施形態によるシステムの第2斜視図。
【
図24】第1位置にある第3実施形態によるシステムの第1断面図。
【
図25】第1位置にある第3実施形態によるシステムの第2斜視図。
【
図26】第2位置にある第3実施形態によるシステムの第1断面図。
【
図27】第2位置にある第3実施形態によるシステムの第2斜視図。
【
図28】第3位置にある第3実施形態によるシステムの第1断面図。
【
図29】第3位置にある第3実施形態によるシステムの第2斜視図。
【
図30】第3位置にある第3実施形態の変形例によるシステムの第1断面図。
【
図31】第3位置にある第3実施形態の変形例によるシステムの第2斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
次に、例示的な実施形態が示された添付図面を参照して、本発明をより完全に説明する。しかしながら、本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定して解釈されるべきではない。以下の説明を通じて、同様の参照数字は、該当する場合、同様の要素、部分、項目または特徴を示すために使用されている。
【0042】
図1および
図2は、灌漑ロボット300を示す。灌漑ロボット300は、本体301および複数の車輪302を有している自走式装置である。特に、灌漑ロボット300は、2つの大きな駆動車輪(302)と、地面310を走行するための2つの小さな補助車輪と、を備えている。しかし、別の車輪構成も可能にされている。灌漑ロボット300は、給水源(ウォータサプライ、給水口、水供給装置)3に連結するための第1連結装置100を有している、装置2として提供される。第1連結装置100は、灌漑ロボット300の背面側に配置される。しかし、第1連結装置100は、灌漑ロボット300の反対側に配置することも同様に可能にされている。装置2は、垂直な長手方向軸線を有している確保スリーブ110を備えている。給水源3は、本体401と水入口(注水口。ウォータインレット)400とを有している地面ソケットSとして提供される。水入口400は、地下の水ラインによって接続されるように、地下に、すなわち地面310の下方に、配置される。
【0043】
図3~
図14は、本システムの第1実施形態に関する。
図3~
図14は、給水源3に対する装置2の連結および連結解除を示している。装置2は、第1中央ダクト105を有している第1連結装置100を備えている。給水源3は、第2中央ダクト205と、第2中央ダクト205を開閉する弁240と、を有している第2連結装置200を備えている。
【0044】
図3~
図5に示すように、第1位置は、第1連結装置100と第2連結装置200とが互いに或る程度の距離を置いた状態を示している。従って、第1位置は、本方法の開始位置または終了位置である。
【0045】
図6~
図8に示すような第2位置は、第1連結装置100と第2連結装置200とが係合状態にあることを示しているが、流体接続はまだ行なわれていない。
図9~
図11に示すような第3位置は、第1連結装置100と第2連結装置200とが係合状態にあるとともに、流体接続されている状態を示している。
【0046】
図12~
図14に示す第4位置は、流体接続を遮断後であるとともに、第1連結装置100と第2連結装置200との係合解除も実行後の、第1連結装置100および第2連結装置200を示している。
【0047】
ステップS1.1に従って第1位置へ、装置2を第2連結装置200の位置へ自動的に接近させることによって、第1連結装置100は第2連結装置200に接近する。
図3において、システム1の第1連結装置100と第2連結装置200とは、既に位置合わせ(整列、アライメント)されている。第1連結装置100は、確保スリーブ110と、確保スリーブ110を動かすためのピニオン150と、を備えている。特に第1中央ダクト105および第2中央ダクト205は、互いに位置合わせされている。
【0048】
装置2の第1連結装置100は、確保スリーブ110および解除スリーブ152を備えている。確保スリーブ110および解除スリーブ152は、第1中央ダクト105の周囲に同心状に配置されている。確保スリーブ110および解除スリーブ152は、灌漑装置のカバー部として形成された取付部154の第1側に配置されている。取付部154の別の側には、ピニオンギヤ162を駆動するモータ160が配置されている。ピニオンギヤ162は、ピニオン150のスピンドル166に連結されたギア164に噛み合っている。スピンドル166は、スリーブ(110,152)を進行および退行させるべく、確保スリーブ110および解除スリーブ152に係合している。
図3の実施形態では、確保スリーブ110と解除スリーブ152との上方で、スピンドル166の周りに配置されたオプションの押えスリーブ130も示されている。
【0049】
給水源3は、ニップル202と第2中央ダクト205とを有している第2連結装置200を備えている。給水源3は、図示のように、水入口副地形を有している地面(地下の水)ソケットSとして設けられてもよい。しかしながら、給水源3は、異なる設計で配置されてもよく、地上に配置されてもよい。
【0050】
ニップル202は、係合面204を備えているとともに、シールリングであるシール要素203を備えているかもしれない。さらに、第2連結装置200は、第2連結装置200内の弁240を開閉するための弁開口部材(バルブオープニングメンバー)244を備えている。弁240は、第2中央ダクト205を開閉するためのシールコーン242を備えている。弁開口部材244は、ニップル202の周囲に延びているフランジ面206上に配置されることもある。弁開口部材244は、図示の例では、弁240を機械的に開口するピンとして設けられている。
【0051】
図5aに示すように、給水源3の方向に向けられている第1連結装置(連結要素)100の端部にはさらに、ニップル202の係合面204に係合するための第1係合爪118が配置されている。第1係合爪118は、解除スリーブ152に連結されている。この実施形態では、第2係合爪119が設けられている。第2係合爪119は確保スリーブ110に連結されているとともに、解除スリーブ152に係合することができる。第1係合爪118と第2係合爪119は共に、固定されていない場合、非係合位置に留まるかまたは戻るように、バネで付勢されている。解除スリーブ152の前側は、リング状の弁開口要素146として設けられている。
図5aでは、ライナー132は、第1中央ダクト105を取り囲むように設けられている。ライナー132は、第1中央ダクト105で直接終わる場合もあれば、
図5bに示すように第1中央ダクト105を突出する場合もある。
【0052】
第1連結装置100と第2連結装置200との連結のために、第2連結装置200のニップル202は、ステップS1.2に従い、第1連結装置100のスリーブ(110,152)に挿入される。本実施形態では、ニップル202は動かされない。しかし、確保スリーブ110および解除スリーブ152は、ピニオン150によって、特にモータ160によって駆動されるスピンドル166によって、駆動される。スピンドル166は解除スリーブ152に機能的に係合している。この解除スリーブ152は、第2係合爪119を介して確保スリーブ110に接続している。
【0053】
確保スリーブ110および解除スリーブ152をニップル202上で駆動する際、第1係合爪118はニップル202の外面に沿って移動するとともに、ニップル202を取り囲む係合面204に係合する。このようにステップS1.3は、第1連結装置100の第1係合爪118を、第2連結装置200の係合面204に係合させる工程を備えている。係合後の状態を、
図6~
図8に示す。弁240のシールコーン242は、第2連結装置200の第2中央ダクト205を閉じている閉じ状態にある。
【0054】
次に、ステップS1.4に従って弁240は開かれる。開口状態を
図9~
図12に示す。
解除スリーブ152は、第2連結装置200に向かってさらに移動される。解除スリーブ152の前側は、弁開口要素146を形成している。この弁開口要素146は、第2連結装置200に配置された弁開口部材244に押し付けられる。図示の断面では、弁240のシールコーン242は、弁240を開くために下方に押されている。よって、第1連結装置100と第2連結装置200との間の流体接続が構築される。さらに、確保スリーブ110は解除スリーブ152にこれ以上係合しないが、第2係合爪119は係合解除される。
【0055】
図12~
図14は、係合解除(デカップリング)の開始を示している。解除スリーブ(解除リング)152が弁開口部材244に対してそれ以上押されないように、解除スリーブ152は戻されている。シールコーン242を備える弁240は、再び閉じられる。第2係合爪119は確保スリーブ110に再び係合する。
【0056】
図3~
図5に示す状態に戻すには、第1係合爪118がこれ以上固定されないとともに係合面204から外れるような距離だけ、解除スリーブ(引込みスリーブ)152によって確保スリーブ110を引込む。従って、確保スリーブ110および解除スリーブ152をスピンドル166とで一緒に上方に移動させることによって、確保スリーブ110および解除スリーブ152は、今やニップル202から引っ込められることができる。よって、第1連結装置100および第2連結装置200は、互いに離れた位置にもたらされることができる。
【0057】
図15は、第2実施形態による灌漑ロボット300を示す。灌漑ロボット300は、本体301と車輪302とを有している自走式装置である。特に、灌漑ロボット300は、2つの大きな駆動車輪と2つの小さな補助車輪とを備えている。しかし、別の車輪構成も可能にされている。灌漑ロボット300は、第2連結装置200を有している給水源3を連結するための、第1連結装置100を有している装置2として提供される。装置2は、灌漑ロボット300の正面側に配置されている。しかし、反対側に配置することもできる。装置2は、水平な長手方向軸線を有しているスリーブを備えている。給水源3は、第2連結装置200の位置と方向を固定する本体401を備えている。特に、第1連結装置100と第2連結装置200は、地面からの同じ高さhを有している。本体401は、地面上で独立した装置(スタンドアロンデバイス)として専用化されている。水入口400は、第2連結装置200とは反対側に設けられている。水入口400の高さは図示の構成に限定されない。
【0058】
図16~
図23は、装置2と給水源3を備えているシステム1を示している。第1連結装置100は、
図15に示すように、灌漑ロボット300に含めることができる。装置2は、確保スリーブ110を備えるメス型コネクタとして提供される第1連結装置100を備えている。一方、給水源3は雄型コネクタとして提供されており、第2連結装置200はニップル202を備えている。
【0059】
図16と
図17は、第1連結装置100と第2連結装置200が各々のダクト(105,205)に位置合わせされている、第1連結解除状態であるシステム1を示している。
図18と
図19は、ニップル202が既に挿入されているとともに、連結装置(100,200)同士が互いに係合しているシステム1を示す。
【0060】
図20と
図21は、弁240が開いた状態のシステム1を示しており、水入口400は装置2に流体連通している。
図22と
図23は、第1連結装置100を第2連結装置200から切り離した状態のシステム1を示している。弁240は閉じられている。
【0061】
装置2を第2連結装置200の位置まで接近させることによって、第1連結装置100を第2連結装置200に接近させる。
図16は、
図17に示すようなシステム1の断面を示している。第1連結装置100は、確保スリーブ110によって取り囲まれた第1中央ダクト105を備えている。この実施形態では、別個の解除スリーブ152は設けられていないので、確保スリーブ110は単一スリーブ170である。係合されていない第1係合爪118が示されている。第1係合爪118は、固定されていない場合、非係合位置に留まったり戻ったりするようにバネで付勢されている。第1係合爪118は確保スリーブ110に接続されている。装置2はさらに、確保スリーブ110の位置を制御するためのピニオン150とモータ160とを備えている。ピニオン150は、確保スリーブ110を長手方向軸線Lに沿って、取付部154に向かってまたは取付部154から離れる方向に、移動させるための専用である。第2連結装置200は、第2中央ダクト205を有しているニップル202と、第2連結装置200の第2中央ダクト205を閉じるためのシールコーン242を有している弁240と、を備えている。先端においてニップル202は、シールリング(203)を備えている。ニップル202にはさらに、係合面204が設けられている。
【0062】
図18と
図19は連結の次のステップを示している。ニップル202は、スリーブ(110)内に、特に確保スリーブ110内の第1中央ダクト105とで同軸に配置されたライナー132内に、および第1連結装置100の外方の確保スリーブ110内に、挿入される。係合装置112は、第1連結装置100の第1係合爪118と、第2連結装置200の係合面204と、を備えている。弁240は閉じたままである。特に装置2は全体の装置として接近しているが、代わりにピニオン150が確保スリーブ110を第2連結装置200に向けて駆動してもよい。したがって、
図18および
図19は、ステップS1.2およびS1.3の完了後の位置を示している。
【0063】
次のステップS1.4において、第2連結装置200の内方に位置する弁240は、確保スリーブ110の前面によって開かれる。確保スリーブ110の前面は、第1連結装置100に配置されたリング面である。弁開口要素246は、第2連結装置200の弁開口部材244に押し付けられる。弁開口部材244は、フランジ面206に配置されたピンであってもよい。従って、弁開口要素246(ここでは確保スリーブ110の前面)をフランジ面206に接触させることによって、弁開口部材244が作動する。
図20と
図21に描かれているように、流体接続が構築される。
【0064】
次の
図22と
図23は、この連結の解除の様子を示している。次のステップでは、第1連結装置100とで一緒に配置された弁開口要素246を、第2連結装置200の弁開口部材244から解放することによって、第2連結装置200の内方に配置された弁240は閉じられる。確保スリーブ110は、ピニオン150によって引き込まれるので、その結果、弁開口部材244に押しつけられなくなる。
【0065】
第1連結装置100の係合装置112は、ここでは第1係合爪118は、第2連結装置200の係合面204との係合を解除する。確保スリーブ110はもはや、再後退(再引っ込み)状態において、第1係合爪118を係合面204に固定しておらず、特に押圧していない。確保スリーブ110は、第2連結装置200のニップル202から完全に再後退させられている。第1連結装置100と第2連結装置200との間の距離は、装置2を遠ざけることによって大きくすることができる。
【0066】
図24~
図31は、システム1の第3実施形態を示している。上記の実施形態とは対照的に、
図15とで同様の灌漑ロボットとしてデサインされ得る装置2は、本実施形態では雄型コネクタとして設けられているとともに、ニップル102を備えている。
【0067】
図24および
図25は、第1非連結(アンカップルド)状態におけるシステム1を示している。第1連結装置100および第2連結装置200は、各々のダクト(105,205)に整列している。
【0068】
図26と
図27は、ニップル102が既に挿入されているとともに、第1連結装置100および第2連結装置200が互いに係合しているシステム1を示す。
図28および
図29は、弁240が開いた状態のシステム1を示しており、水入口400は装置2に流体連通している。
【0069】
図30と
図31は、弁240が開いたシステム1を示している。水入口(水の流入口)400は装置2に流体連通しているが、解除スリーブ152の代わりに代替の解除要素153を備えている。
【0070】
図24と
図25は、給水源3に接近した装置2を示している。
給水源3は、第2連結装置200の位置と方向とを固定する本体401を備えている。特に、第1連結装置100と第2連結装置200とは、地面からの高さhが同じである。本体401は、地面上で独立した装置(スタンドアロンデバイス)として使用される。水入口400は、第2連結装置200とは反対側に設けられている。水入口(注水口)400の高さは、図示の構成に限定されない。
【0071】
装置2には解除スリーブ152が設けられている。給水源3は確保スリーブ210を備えている。
図26と
図27は、第1連結装置100のニップル102が、第2連結装置200の確保スリーブ210に挿入される様子を示している。この挿入は、装置2を給水源3に向かって近づけることによって作動される。第2連結装置200の弁240は、前の図に示したものとで同様である。しかし、この実施形態では、弁開口要素146は、弁コーン(バルブ円錐)を押し開くニップル102の先端である。従って、ニップル102が完全に挿入されるとすぐに、弁240が開かれる。係合爪218は、この実施形態では、給水源3の第2連結装置200に設けられている。ニップル102が完全に挿入されると、係合爪218は係合面104に係合する。ニップル102はさらに、シール要素103を備えている。
【0072】
図28と
図29は、第1連結装置100と第2連結装置200の連結解除を示している。解除スリーブ152は、ピニオン150とで一緒に第2連結装置200に向かって駆動される。これは解除スリーブ152が、外方スリーブ134から外れることを意味する。外方スリーブ134は、解除スリーブ152を取り囲むとともに取付部154に連結されている。装置2の断面は、解除スリーブ152によって囲まれた第1中央ダクト105を示している。ニップル102には係合面104が設けられている。第2連結装置200は、第2中央ダクト205と確保スリーブ210と係合爪218とを備えている。係合爪218は、固定されていない場合、非係合位置に留まったり戻ったりするようにバネで付勢されている。解除スリーブ152は、確保スリーブ210を給水源3に向かう方向に押すことができる。確保スリーブ210が固定位置から解除位置に押し戻されると、係合爪(フック)218は係合解除される。装置2を給水源3から遠ざけることによって、ニップル102を後退させるとともに、装置2と給水源3とは分離されることができる。
【0073】
図30および
図31は、
図28および
図29に示したものの代替実施形態を示す。第1連結装置(第1連結要素)100は、解除スリーブ152の代わりに、スリーブではない解除要素153を備えている。解除要素153は外方スリーブ134に対して外方に配置されているとともに、外方スリーブ134に沿って延びている。しかし、解除要素153の機能は変わらない。
【符号の説明】
【0074】
1…システム。
2…装置(デバイス)。
3…給水源(ウォータサプライ)。
100…第1連結装置(ファーストカップリングデバイス)。
102…ニップル。
103…シール。
104…係合面。
105…第1中央ダクト。
110…確保スリーブ。
112…係合装置。
116…スプリング要素。
118…第1係合爪。
119…第2係合爪。
130…押え(プレッシング)スリーブ。
132…ライナー。
134…外方(アウター)スリーブ。
146…弁開口要素(バルブオープニングエレメント)。
150…ピニオン。
152…解除(リリーシング)スリーブ。
153…解除要素(リリーシングエレメント)。
154…アタッチメント部。
160…モータ。
164…ギア。
166…スピンドル。
170…単一スリーブ。
200…第2連結装置。
202…ニップル。
203…シール。
204…係合面。
205…第2中央ダクト。
210…固定(セキュアリング)スリーブ。
212…係合装置(エンゲージメントデバイス)。
218…係合爪。
240…弁。
242…シールコーン。
244…弁開口部材(バルブオープニングメンバ)。
246…弁開口要素(バルブオープニングエレメント)。
300…灌漑ロボット。
301…本体。
302…車輪。
310…地面(グランド)。
400…水入口。
401…本体。
L…長手方向軸線。
H…高さ。
S…ソケット。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置(2)を、特に自律ナビゲーションする自走装置を、好ましくは灌漑ロボット(300)を、給水源(3)に自動的に連結する工程と、前記装置(2)を前記給水源(3)から切り離す工程と、を備えている連結解除方法としての方法であって、
前記装置(2)は本体(301)を備えているとともに、前記本体(301)に作動可能に連結されている第1連結装置(100)であって、第1中央ダクト(105、205)を有している前記第1連結装置(100)を有しており、
前記給水源(3)は、第2中央ダクト(105、205)と、前記第2中央ダクト(205)を開閉するための弁(240)と、を有している第2連結装置(200)を備えており、
前記連結する工程は、
前記装置(2)を、前記第2連結装置(200)の位置に自動的に接近させることによって、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)に接近させるステップS1.1と、
前記本体(301)に関連する前記第1連結装置(100)を、前記第2連結装置(200)に向かう方向に駆動することによって、前記第2連結装置(200)のニップル(102、202)を、前記第1連結装置(100)のスリーブに挿入するステップS1.2と、
第1または第2連結装置(100、200)の係合装置(112、212)を、第1または第2連結装置(100、200)のうちの他方のものの係合面(104、204)に係合させるステップS1.3と、
前記第2連結装置(200)の内方に配置された弁(240)を、前記第1連結装置(100)とで一体に配置された弁開口要素(146)によって開口するステップS1.4であって、前記弁開口要素(146)は前記第2連結装置(200)の弁開口部材(244)に押し付けられる、前記ステップS1.4と、
を備えており、
前記切り離す工程は、
前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記弁開口要素(146)を、前記第2連結装置(200)の弁開口部材(244)から解放することによって、前記第2連結装置(200)の内部に配置された弁(240)を閉じるステップS2.1と、
第1または第2連結装置(100、200)の係合装置(112、212)と、第1または第2連結装置(100、200)のうちの他方のものの前記係合面(104、204)と、の係合を解除するステップS2.2と、
前記本体(301)に対して前記第1連結装置(100)を、第2連結装置から離れる方向に相対的に駆動することによって、前記第2連結装置(200)の前記ニップル(202)を、前記第1連結装置(100)の前記スリーブから引き込むステップS2.3と、
前記装置(2)を遠ざけることによって、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)から離すステップS2.4と、
を備えている、方法。
【請求項2】
前記ステップSI.2は、前記第1連結装置(100)の確保スリーブ(110)を、前記第2連結装置(200)に向かって、固定位置に移動させる工程を備えていることと、
前記ステップS1.2は、前記第1連結装置(100)を、前記本体(301)から離れるように駆動する工程を備えていることと、
前記ステップS2.3は、前記第1連結装置(100)を、前記本体(301)に向かって駆動する工程を備えていることと、
前記ステップS1.2は、前記第1連結装置(100)に作動可能に連結されたモータ(160)を駆動することで、前記第1連結装置(100)を、前記第2連結装置(200)に向かって、前記本体(301)に対して相対的に移動させる工程を備えていることと、
前記ステップS2.3は、前記第1連結装置(100)に作動可能に連結されたモータ(160)を駆動することで、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)から離れる方向に、前記本体(301)に対して相対的に移動させる工程を備えていることと、
のうちの少なくとも1つが成立している、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップS2.2は、前記係合面(104、204)に係合する係合爪(118、218)の係合を解除するべく、前記係合装置(112、212)の確保スリーブ(110、210)を、前記ニップル(102、202)の延在方向に移動させる工程を備えている、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記確保スリーブ(110、210)は、解除要素(153)によって、特に解除スリーブ(152)によって、前記ニップル(102、202)の前記延在方向に押される、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記確保スリーブ(110、210)は、前記第1連結装置(100)に設けられたピニオン(150)によって、前記延在方向に引き込まれる、
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップSl.lおよび前記ステップSI.2において、前記装置(2)は、特に水平方向の移動によって、前記第2連結装置(200)に向かって移動されており、
前記ステップS2.3および前記ステップ2.4において、前記装置(2)は、特に前記装置(2)の水平方向の移動によって、前記第2連結装置(200)から離れるように移動される、
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
装置(2)であって、前記装置(2)は、
給水源(3)に取付可能な第2連結装置(200)を連結するための第1中央ダクト(105)を有している第1連結装置(100)であって、前記第2連結装置(200)は弁(240)を備えているとともに第2中央ダクト(205)を有している、前記第1連結装置(100)を備えており、
前記第1連結装置(100)は、ピニオン(150)と、前記第1連結装置(100)の長手方向軸線に沿って移動可能な解除要素(153)と、を備えており、
前記第1連結装置(100)は、
ニップル(102)と係合面(104)とを備えている雄型コネクタとして提供されるか、または
確保スリーブ(110)を備えているメス型コネクタであって、前記メス型コネクタは前記長手方向軸線に沿って移動可能にされているとともに係合装置(112)を備えている前記メス型コネクタとして提供されるか、するように構成されており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に機能的に連結されており、前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)の第1係合装置(112)の係合を、または前記第2連結装置(200)の第2係合装置(212)の係合を、解除するように構成されて
おり、
前記第2連結装置(200)とで一緒に配置された
前記弁(240)を開口するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に弁開口要素(146)は配置されて
いる、
装置(2)。
【請求項8】
前記第1連結装置(100)は、前記ピニオン(150)を駆動するためのモータ(160)を備えている、
請求項7に記載の装置(2)。
【請求項9】
前記弁開口要素(146)は、前記ニップル(102、202)の先端であるか、または前記確保スリーブ(110)の先端であるか、または前記解除要素(153)の先端である、
請求項7または8に記載の装置(2)。
【請求項10】
前記長手方向軸線は水平または垂直に配置されている、
請求項7~9のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項11】
前記係合装置(112、212)はバネ要素および係合爪(118)を、特に可撓性の係合爪を、備えて構成されている、
請求項7~10のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項12】
前記第1連結装置(100)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に連結されており、
前記解除要素(153)は、前記係合装置(112)の係合を解除するべく、特に係合爪(118)の係合を解除するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記確保スリーブ(110)に押し当てる、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項13】
前記第1連結装置(100)はメス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に配置された単一スリーブ(170)として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記単一スリーブ(170)を前記長手方向軸線(L)に沿って移動させるべく配置されている、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項14】
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に同心状に配置されたスリーブ同士として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記確保スリーブ(110)を前記長手方向軸線に沿って移動させるべく配置されている、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項15】
前記装置は灌漑装置であり、特に駆動可能な灌漑装置であり、特に灌漑ロボットである、
請求項7~12のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項16】
特に請求項7~15のいずれか1項に記載の装置(2)を給水源(3)に自動的に連結するシステムであって、
前記装置(2)は第1中央ダクト(105)を有している第1連結装置(100)を備えており、
前記給水源(3)は第2中央ダクト(105、205)を有している第2連結装置(200)を備えており、
前記第1連結装置(100)および前記第2連結装置(200)は、各々雄型コネクタおよびメス型コネクタとして提供されており、
前記雄型コネクタとして提供される連結装置は、ニップル(102、202)および係合面(104、204)を備えており、
前記メス型コネクタとして提供される連結装置は、長手方向軸線に沿って移動可能な確保スリーブを備えているとともに、前記雄型コネクタとして提供される連結装置の前記係合面(104、204)に係合するための係合装置(112、212)を備えており、
前記第2連結装置(200)は弁(240)を備えており、
前記第1連結装置(100)はピニオン(150)と、前記第1連結装置(100)の長手方向軸線に沿って移動可能な解除要素(153)と、を備えており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に機能的に連結されており、
前記解除要素(153)の移動は前記係合装置(112、212)の係合解除を誘発する、
システムにおいて、
前記第2連結装置(200)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に連結されており、
前記解除要素(153)は前記係合装置を係合解除するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記確保スリーブ(110、210)に押し付けられることを特徴とするか、
前記第2連結装置(200)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に同心状に配置されたスリーブ同士として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記確保スリーブ(110、210)を前記長手方向軸線(L)に沿って移動させるべく配置されていることを特徴とする、
システム。
【請求項17】
前記弁(240)は、シールコーンおよび弁開口部材(244)を備えている、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2連結装置(200)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に配置された単一スリーブとして設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記長手方向軸線(L)に沿って前記単一スリーブを移動させるべく配置されている、
請求
項17に記載のシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
この目的は、請求項1に記載の方法、請求項7に記載の装置、および請求項16に記載のシステム、によって達成される。
第1態様によれば、本発明は装置を、特に自律ナビゲーション(オートノモウスリー航行)する自走装置を、好ましくは灌漑ロボットを、給水源に自動連結したり、装置を給水源から切り離したり、する方法に関する。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置(2)を、特に自律ナビゲーションする自走装置を、好ましくは灌漑ロボット(300)を、給水源(3)に自動的に連結する工程と、前記装置(2)を前記給水源(3)から切り離す工程と、を備えている連結解除方法としての方法であって、
前記装置(2)は本体(301)を備えているとともに、前記本体(301)に作動可能に連結されている第1連結装置(100)であって、第1中央ダクト(105、205)を有している前記第1連結装置(100)を有しており、
前記給水源(3)は、第2中央ダクト(105、205)と、前記第2中央ダクト(205)を開閉するための弁(240)と、を有している第2連結装置(200)を備えており、
前記連結する工程は、
前記装置(2)を、前記第2連結装置(200)の位置に自動的に接近させることによって、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)に接近させるステップS1.1と、
前記本体(301)に関連する前記第1連結装置(100)を、前記第2連結装置(200)に向かう方向に駆動することによって、前記第2連結装置(200)のニップル(102、202)を、前記第1連結装置(100)のスリーブに挿入するステップS1.2と、
第1または第2連結装置(100、200)の係合装置(112、212)を、第1または第2連結装置(100、200)のうちの他方のものの係合面(104、204)に係合させるステップS1.3と、
前記第2連結装置(200)の内方に配置された弁(240)を、前記第1連結装置(100)とで一体に配置された弁開口要素(146)によって開口するステップS1.4であって、前記弁開口要素(146)は前記第2連結装置(200)の弁開口部材(244)に押し付けられる、前記ステップS1.4と、
を備えており、
前記切り離す工程は、
前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記弁開口要素(146)を、前記第2連結装置(200)の弁開口部材(244)から解放することによって、前記第2連結装置(200)の内部に配置された弁(240)を閉じるステップS2.1と、
第1または第2連結装置(100、200)の係合装置(112、212)と、第1または第2連結装置(100、200)のうちの他方のものの前記係合面(104、204)と、の係合を解除するステップS2.2と、
前記本体(301)に対して前記第1連結装置(100)を、第2連結装置から離れる方向に相対的に駆動することによって、前記第2連結装置(200)の前記ニップル(202)を、前記第1連結装置(100)の前記スリーブから引き込むステップS2.3と、
前記装置(2)を遠ざけることによって、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)から離すステップS2.4と、
を備えている、方法。
【請求項2】
前記ステップSI.2は、前記第1連結装置(100)の確保スリーブ(110)を、前記第2連結装置(200)に向かって、固定位置に移動させる工程を備えていることと、
前記ステップS1.2は、前記第1連結装置(100)を、前記本体(301)から離れるように駆動する工程を備えていることと、
前記ステップS2.3は、前記第1連結装置(100)を、前記本体(301)に向かって駆動する工程を備えていることと、
前記ステップS1.2は、前記第1連結装置(100)に作動可能に連結されたモータ(160)を駆動することで、前記第1連結装置(100)を、前記第2連結装置(200)に向かって、前記本体(301)に対して相対的に移動させる工程を備えていることと、
前記ステップS2.3は、前記第1連結装置(100)に作動可能に連結されたモータ(160)を駆動することで、前記第1連結装置(100)を前記第2連結装置(200)から離れる方向に、前記本体(301)に対して相対的に移動させる工程を備えていることと、
のうちの少なくとも1つが成立している、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップS2.2は、前記係合面(104、204)に係合する係合爪(118、218)の係合を解除するべく、前記係合装置(112、212)の確保スリーブ(110、210)を、前記ニップル(102、202)の延在方向に移動させる工程を備えている、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記確保スリーブ(110、210)は、解除要素(153)によって、特に解除スリーブ(152)によって、前記ニップル(102、202)の前記延在方向に押される、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記確保スリーブ(110、210)は、前記第1連結装置(100)に設けられたピニオン(150)によって、前記延在方向に引き込まれる、
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップSl.lおよび前記ステップSI.2において、前記装置(2)は、特に水平方向の移動によって、前記第2連結装置(200)に向かって移動されており、
前記ステップS2.3および前記ステップ2.4において、前記装置(2)は、特に前記装置(2)の水平方向の移動によって、前記第2連結装置(200)から離れるように移動される、
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
装置(2)であって、前記装置(2)は、
給水源(3)に取付可能な第2連結装置(200)を連結するための第1中央ダクト(105)を有している第1連結装置(100)であって、前記第2連結装置(200)は弁(240)を備えているとともに第2中央ダクト(205)を有している、前記第1連結装置(100)を備えており、
前記第1連結装置(100)は、ピニオン(150)と、前記第1連結装置(100)の長手方向軸線に沿って移動可能な解除要素(153)と、を備えており、
前記第1連結装置(100)は、
ニップル(102)と係合面(104)とを備えている雄型コネクタとして提供されるか、または
確保スリーブ(110)を備えているメス型コネクタであって、前記メス型コネクタは前記長手方向軸線に沿って移動可能にされているとともに係合装置(112)を備えている前記メス型コネクタとして提供されるか、するように構成されており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に機能的に連結されており、前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)の第1係合装置(112)の係合を、または前記第2連結装置(200)の第2係合装置(212)の係合を、解除するように構成されており、
前記第2連結装置(200)とで一緒に配置された前記弁(240)を開口するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に弁開口要素(146)は配置されている、
装置(2)。
【請求項8】
前記第1連結装置(100)は、前記ピニオン(150)を駆動するためのモータ(160)を備えている、
請求項7に記載の装置(2)。
【請求項9】
前記弁開口要素(146)は、前記ニップル(102、202)の先端であるか、または前記確保スリーブ(110)の先端であるか、または前記解除要素(153)の先端である、
請求項7または8に記載の装置(2)。
【請求項10】
前記長手方向軸線は水平または垂直に配置されている、
請求項7~9のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項11】
前記係合装置(112、212)はバネ要素および係合爪(118)を、特に可撓性の係合爪を、備えて構成されている、
請求項7~10のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項12】
前記第1連結装置(100)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に連結されており、
前記解除要素(153)は、前記係合装置(112)の係合を解除するべく、特に係合爪(118)の係合を解除するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記確保スリーブ(110)に押し当てる、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項13】
前記第1連結装置(100)はメス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に配置された単一スリーブ(170)として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記単一スリーブ(170)を前記長手方向軸線(L)に沿って移動させるべく配置されている、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項14】
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に同心状に配置されたスリーブ同士として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記確保スリーブ(110)を前記長手方向軸線に沿って移動させるべく配置されている、
請求項7~11のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項15】
前記装置は灌漑装置であり、特に駆動可能な灌漑装置であり、特に灌漑ロボットである、
請求項7~12のいずれか1項に記載の装置(2)。
【請求項16】
請求項7~15のいずれか1項に記載の装置(2)を給水源(3)に自動的に連結するシステムであって、
前記装置(2)は第1中央ダクト(105)を有している第1連結装置(100)を備えており、
前記給水源(3)は第2中央ダクト(105、205)を有している第2連結装置(200)を備えており、
前記第1連結装置(100)および前記第2連結装置(200)は、各々雄型コネクタおよびメス型コネクタとして提供されており、
前記雄型コネクタとして提供される連結装置は、ニップル(102、202)および係合面(104、204)を備えており、
前記メス型コネクタとして提供される連結装置は、長手方向軸線に沿って移動可能な確保スリーブを備えているとともに、前記雄型コネクタとして提供される連結装置の前記係合面(104、204)に係合するための係合装置(112、212)を備えており、
前記第2連結装置(200)は弁(240)を備えており、
前記第1連結装置(100)はピニオン(150)と、前記第1連結装置(100)の長手方向軸線に沿って移動可能な解除要素(153)と、を備えており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に機能的に連結されており、
前記解除要素(153)の移動は前記係合装置(112、212)の係合解除を誘発する、システムにおいて、
前記第2連結装置(200)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記ピニオン(150)は前記解除要素(153)に連結されており、
前記解除要素(153)は前記係合装置を係合解除するべく、前記第1連結装置(100)とで一緒に配置された前記確保スリーブ(110、210)に押し付けられることを特徴とするか、
前記第2連結装置(200)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に同心状に配置されたスリーブ同士として設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記確保スリーブ(110、210)を前記長手方向軸線(L)に沿って移動させるべく配置されていることを特徴とする、
システム。
【請求項17】
前記弁(240)は、シールコーンおよび弁開口部材(244)を備えている、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2連結装置(200)は前記雄型コネクタとして設けられており、
前記第1連結装置(100)は前記メス型コネクタとして設けられており、
前記確保スリーブ(110、210)および前記解除要素(153)は、前記第1連結装置(100)上に配置された単一スリーブとして設けられており、
前記ピニオン(150)は、前記長手方向軸線(L)に沿って前記単一スリーブを移動させるべく配置されている、
請求項17に記載のシステム。
【国際調査報告】