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特表2024-515893サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物
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  • 特表-サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物 図1
  • 特表-サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物 図2
  • 特表-サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物 図3
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  • 特表-サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物 図5
  • 特表-サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物 図6A
  • 特表-サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物 図6B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】サルフェートフリーの界面活性剤系及びスクレロチウムガム増粘剤を含有するシャンプー組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20240403BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20240403BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
A61K8/73
A61Q5/02
A61K8/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023567123
(86)(22)【出願日】2022-05-09
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 US2022028256
(87)【国際公開番号】W WO2022240711
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/188,517
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/276,108
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブルック ミシェル コクラン
(72)【発明者】
【氏名】マーク アンソニー ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ジーン ジエンチュン ジャオ
(72)【発明者】
【氏名】ローレン エリザベス バルハウス
(72)【発明者】
【氏名】ニコール マリー マッツェイ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AC241
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC641
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC711
4C083AC712
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC851
4C083AC852
4C083AC901
4C083AC931
4C083AC932
4C083AD131
4C083AD132
4C083AD352
4C083BB05
4C083BB07
4C083BB34
4C083BB60
4C083CC38
4C083DD27
4C083EE01
4C083EE23
(57)【要約】
硫酸化界面活性剤を実質的に含まない界面活性剤系、カチオン性ポリマー、及びスクレロチウムガム増粘剤を含有する安定なシャンプー組成物。シャンプーは、2500cPを超える粘度及び5.5を超えるpHを有してよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定なシャンプー組成物であって、
a.
i.3%~35%、好ましくは3%~30%、より好ましくは4%~20%、更により好ましくは5%~15%、最も好ましくは6%~12%のアニオン性界面活性剤、及び
ii.5%~15%、好ましくは7%~12%、より好ましくは8%~10%の両性界面活性剤、を含む界面活性剤系であって、硫酸化界面活性剤を実質的に含まない、界面活性剤系と、
b.0.01%~3%、好ましくは0.075%~2.0%、より好ましくは0.1%~1.0%のカチオン性ポリマーと、
c.0.15%~1.5%の増粘剤、好ましくは0.25%~1.25%の増粘剤、より好ましくは0.3%~1.2%の増粘剤、更により好ましくは0.5%~1.0%の増粘剤であって、スクレロチウムガムを含む、増粘剤と、
を含み、2500cP超、好ましくは4500cP超、好ましくは5000cP超の粘度と、5.5超、好ましくは5.7超、より好ましくは5.8超のpHを有する、安定なシャンプー組成物。
【請求項2】
1%未満、好ましくは0.8%未満、より好ましくは0.5%未満、最も好ましくは0.2%未満の無機塩を更に含む、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項3】
コーン/プレート粘度測定試験法に従って、2.5Pa・s~20Pa・s、好ましくは3Pa・s~15Pa・s、より好ましくは4Pa・s~13Pa・s、最も好ましくは5Pa・s~10Pa・sの粘度を有する、請求項1又は2に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項4】
前記安定なシャンプー組成物が、pH試験法に従って、5.5~7、好ましくは5.6~6.9、より好ましくは5.7~6.8、更により好ましくは5.8~6.7のpHを有する、請求項1~3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
Herschel-Bulkley試験法に従って、剪断速度10-2~10-4-1において、0.003Pa超、好ましくは0.005Pa超、より好ましくは0.010Pa超、最も好ましくは0.015Pa超の降伏応力を有する、請求項1~4のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項6】
1.1:1以上、好ましくは1.2:1以上、より好ましくは1.3:1以上、更により好ましくは1.5:1以上のポリマー電荷密度対全無機塩比を有する、請求項1~5のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項7】
0.25:1~3:1、好ましくは0.4:1~2:1、より好ましくは0.5:1~1.5:1、更により好ましくは0.6:1~1.25:1、最も好ましくは0.75:1~1:1のアニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比を有する、請求項1~6のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項8】
アルキルポリグルコシド、脂肪酸エステル、及びシリコーンのうちの少なくとも1つを実質的に含まない、請求項1~7のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項9】
600nmにおける%Tが、70超、好ましくは75%超、より好ましくは80%超、最も好ましくは90%超である、請求項1~8のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項10】
インサイチュコアセルベートの欠如を決定するための顕微鏡検査法によって決定したときに、インサイチュコアセルベートが欠如している、請求項1~9のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項11】
前記アニオン性界面活性剤が、イセチオネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;エーテルスルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホスクシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホアセテートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グリシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;サルコシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グルタメートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;アラニネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;カルボキシレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;タウレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;ホスフェートエステルのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1~10のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項12】
前記カチオン性ポリマーが、カチオン性グアー、カチオン性セルロース、カチオン性合成ホモポリマー、カチオン性合成コポリマー、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1~11のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項13】
前記両性界面活性剤が、ベタイン、スルタイン、ヒドロキシスルタン、アンホヒドロキシプロピルスルホネート、アルキルアンホアセテート、アルキルアンホジアセテート、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1~12のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項14】
抗フケ剤を更に含む、請求項1~13のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項15】
前記抗フケ剤が、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1~14のいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー組成物、特に、サルフェート系界面活性剤を含まないか又は実質的に含まない界面活性剤系と、スクレロチウムガムを含む増粘剤とを有する相安定性シャンプー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
歴史的に、シャンプー組成物等のほとんどの市販の洗浄組成物は、有効な洗浄及び良好なユーザエクスペリエンスを提供するので、サルフェート系界面活性剤系を含有する。サルフェート系界面活性剤系は、一般に、ユーザの毛髪全体にシャンプー組成物を塗布し、分配することを容易にするために許容可能な粘度を有する。加えて、サルフェート系界面活性剤系は、一般に、使用中にサルフェート系界面活性剤系とコアセルベートを形成することができるカチオン性ポリマーと対になり、それによって有効なコンディショニング効果をシャンプーに提供することができる。
【0003】
一部の消費者、特に着色処理又は他の方法で処理された毛髪を有する消費者は、サルフェート系界面活性剤系を実質的に含まないシャンプー組成物を好む場合がある。しかしながら、十分な粘度を有する非サルフェート系界面活性剤を含むシャンプーを処方することは困難であり得る。多くの現在のサルフェートフリーのシャンプーは、粘度が低すぎるので、ユーザの手に保持して毛髪及び頭皮に塗布するのが困難である。これらの消費者は、より効果の高いコンディショニングシャンプーは毛髪の剥がれ落ち(stripping)が少ないと感じるので、シャンプーにコンディショニングポリマーを含めることを望む場合もある。しかしながら、コンディショニング効果をもたらすカチオン性ポリマーも有するサルフェートフリーの界面活性剤系をシャンプーに配合することが困難である場合もあるが、その理由は、シャンプーの粘度が低い場合があるためであり、これにより、ユーザが液体シャンプー組成物を手のひらに保持し、毛髪及び頭皮に分配することが困難になる。
【0004】
従来のアニオン性増粘剤、例えば、キサンタンガム、カラギーナン、コンニャクガム、及びジェランガムを、サルフェートフリーの界面活性剤及びカチオン性ポリマーを含有するシャンプー組成物に添加する場合、組成物が不安定になり、複数の相に分離する恐れがある。従来のアニオン性増粘剤は、カチオン性ポリマーと錯体を形成することができ、それによって活性物質の付着が減少し、ウェットコンディショニングが減少し、相分離が引き起こされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、1つ以上の非硫酸化アニオン性界面活性剤を含有する、十分な粘度及び優れた製品性能を有する安定なシャンプー組成物が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(a)(i)3~35%のアニオン性界面活性剤、(ii)5~15%の両性界面活性剤を含み、硫酸化界面活性剤を実質的に含まない界面活性剤系と、(b)0.01%~2%のカチオン性ポリマーと、(c)0.15%~1.5%の、スクレロチウムガムを含む増粘剤と、を含み、2500cPを超える粘度及び5.5を超えるpHを有する、安定なシャンプー組成物。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】典型的なスクレロチウムガム構造を示す図である。
図2】β-(1,3)-β-(1,6)グルカン構造を示す図である。
図3】スクレログルカン三重鎖の三次元立体構造を示す図である。
図4】インサイチュコアセルベートを含有するシャンプーの20倍顕微鏡写真である。
図5図1のシャンプー組成物の10倍顕微鏡写真である。
図6A】比較例C5の画像である。
図6B】比較例C6の画像である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
一部の消費者は、サルフェート系界面活性剤系を実質的に含まないシャンプー組成物を好む。これらの消費者はまた、毛髪の剥離が少ないと感じられるシャンプーを好む場合もあり、したがって、カチオン性コンディショニングポリマーを含むシャンプーを好む場合がある。しかしながら、これらの組成物を、安定でありかつ消費者が好む粘度を有するように処方することは困難である。それらは希薄すぎることが多いため、ユーザの手のひらに保持し、毛髪及び頭皮に分配することが困難になる。
【0009】
シャンプー組成物を増粘するためには少なくとも3つの一般的な方法がある。
1.アニオン性増粘剤(例えば、キサンタンガム、カラギーナン、コンニャクガム、ジェランガム)を添加する。
2.pHを低下させる。
3.無機塩(例えばNaCl)を添加する。
【0010】
しかしながら、これらの方法は、サルフェートフリーのアニオン性界面活性剤及びカチオン性コンディショニングポリマーを含有するシャンプー組成物では有効でない。第1に、従来のアニオン性増粘剤を添加すると、組成物が不安定になり、製品の外観及び性能に影響を与えることが分かった。第2に、pHを低下させた場合、多くのサルフェートフリーの界面活性剤系が低pHで加水分解されて、粘度及び性能が経時的に変化し、最終的に相分離を引き起こされることが分かった。第3に、無機塩を液体シャンプーに添加した場合、ユーザが毛髪を洗浄する際に水で希釈される場合とは対照的に、コアセルベートとして知られているゲル様複合体(本明細書では「インサイチュコアセルベート」又は「インサイチュコアセルベート相」と称され、希釈前に組成物中で形成されるコアセルベートである)が組成物中で形成されるため不安定になる。
【0011】
相安定性も維持しながら、サルフェートフリーのアニオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーを含有するシャンプー組成物を増粘するために、独特の三重らせん構造を有するスクレロチウムガムを使用できることが判明した。相安定性及びpH(例えば、>5.5)を維持し、優れたウェットコンディショニングも提供しながら、サルフェートフリーの界面活性剤及びカチオン性ポリマーを含有するシャンプー組成物を増粘するために、スクレロチウムガムを含む増粘剤を使用できることも判明した。
【0012】
いくつかの例では、組成物中の無機塩の量も、製品の安定性及び粘度に影響を与え得ることも判明した。いくつかの例では、製品安定性及び許容可能な粘度は、(1)処方中の無機塩濃度を低く維持すること(例えば、0~1重量%)、及び/又は(2)1.2:1よりも大きいポリマー電荷密度対塩比を有すること、によって達成することができる。
【0013】
無機塩濃度を低下させる1つの方法は、余分な無機塩を処方に添加することを回避するか若しくは最小限に抑えることである、及び/又は低無機塩含有原料を使用することによる。例えば、ジナトリウムココイルグルタメートなどの市販のサルフェートフリーの界面活性剤は、典型的には、5%以上など高濃度の無機塩を含む。ベタイン又はスルタイン等の両性界面活性剤は、典型的には、塩化ナトリウム等の無機塩を高濃度で伴う。サルフェートフリーの界面活性剤ベースの洗浄製剤においてこれらの高塩含有原料を、製剤中1%を超える全塩化ナトリウムで使用することは、製品中で望ましくないコアセルベートの形成を引き起こす恐れがある。組成物中の全塩が1%以下(less than 1% or lower)になるように界面活性剤原料中の無機塩濃度を低下させた場合、安定した一相の透明な生成物を処方することができる。一方で、高無機塩の標準的材料が使用されると、生成物は濁り、二相であり、不安定である。濁った二相生成物は、インサイチュコアセルベートが形成された結果である可能性が高い。
【0014】
いくつかの例では、スクレロチウムガムは、シャンプー組成物中の唯一の増粘剤であり得る。他の例では、増粘剤は、スクレロチウムガム、無機塩、及びそれらの組み合わせを含み得る。シャンプー組成物は、アニオン性増粘剤を含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。シャンプー組成物から除外してもよいアニオン性増粘剤の非限定的な例としては、カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、及びガムを挙げることができる。ガムの非限定的な例としては、アカシア、寒天、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、カラギーナンカルシウム、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、カラヤガム、コンニャクガム、ローカストビーンガム、納豆ガム、アルギン酸カリウム、カラギーナンカリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラギーナンナトリウム、トラガカントガム、キサンタンガム、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0015】
pHは、5.5超、あるいは5.7超、あるいは5.8超であってよい。あるいは、pHは、5~8、あるいは5.2~7.5、あるいは5.3~7.25、あるいは5.4~7.1、あるいは5.5~7、あるいは5.6~6.9、あるいは5.7~6.8、あるいは5.8~6.7であってもよい。pHは、4~8、あるいは4.5~7.5、あるいは5~7、あるいは5.5~6.5、あるいは5.5~6、あるいは6~6.5であってもよい。pHは、本明細書に記載のpH試験法によって求められる。
【0016】
シャンプー組成物は、2500cP超、あるいは4000cP超、あるいは4500cP超、あるいは500cP0超の粘度を有し得る。シャンプー組成物は、本明細書に記載のコーン/プレート粘度測定試験法によって26.6℃で測定したとき、2500cP~20,000cP、あるいは3000cps~15,000cps、あるいは4000cP~13,000cP、あるいは5,000cP~11,000cP、あるいは7,000cP~10,000cP、あるいは2500cP~8500cP、あるいは2500cP~6500cPの粘度を有し得る。
【0017】
シャンプー組成物は、0.001Pa~0.5Pa、あるいは0.002Pa~0.3Pa、あるいは0.003Pa~0.2Pa、あるいは0.004Pa~0.18Pa、あるいは0.007Pa~0.17Pa、あるいは0.008Pa~0.15Paの、剪断速度10-2~10-4-1における降伏応力Herschel-Bulkleyを有し得る。シャンプー組成物は、0.003Pa超、あるいは0.005Pa超、あるいは0.010Pa超、あるいは0.015Pa超、あるいは0.1Pa超の、剪断速度10-2~10-4-1における降伏応力Herschel-Bulkleyを有し得る。降伏応力は、TA Instrumentsから入手可能なDiscovery Hybrid Rheometer(DHR-3)を使用して、剪断速度100~10-4-1でのフロースイープ(flow sweep)によって26.7℃で測定される。Hershel-Bulkleyモデルを適用するために、10-2~10-4-1の剪断速度での対数空間内のモデルを適合させるためのTAのソフトウェアを使用する。クレンジング相の降伏応力及び粘度を測定するために使用される幾何学的配置は、60mm 2°アルミニウムコーン(ペルチェ鋼プレートを備える)である。幾何学的配置は、その幾何学的配置に対して製造業者が指定したギャップで動作しなければならない。データの完全性及び再現性を確保するために、ステップ1の初期コンディショニングステップ中にサンプルをトリミングすることが推奨される。機器+幾何学的配置が較正外である場合、降伏応力又は剪断応力法を実行する前に幾何学的配置をトルクマップ(Torque map)する。本明細書においてレオロジーデータを作成するために使用されるTriosソフトウェアのバージョンは、TRIOS 5.1.1である。
【0018】
いくつかの例では、スクレロチウムガムと柑橘類の果皮繊維との組み合わせを含有する増粘剤(INCIレモン(citrus limon)果皮粉末(及び)スクレロチウムガムを含むCargill(登録商標)製のFiberDesign(商標)Sensationとして市販されている)は、シャンプー組成物がより高い降伏応力を有し得、これは、製剤中で懸濁活性物質(例えば、カチオン性ポリマー;シリコーン、非シリコーン有機コンディショニング剤、例えば、植物性炭化水素油、ワックス、コンディショニングポリマー;抗ふけ活性物質)を支援することができるので、改善された製品性能をもたらすことができることが判明した。いくつかの例では、増粘剤は、スクレロチウムガム、レモン果皮粉末、無機塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。他の例では、増粘剤は、スクレロチウムガム、レモン果皮粉末、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。他の例では、増粘剤は、スクレロチウムガム及びレモン果皮粉末の両方を含有し得る。
【0019】
シャンプー組成物は、1%未満の無機塩、あるいは0.75%未満の無機塩、あるいは0.5%未満の無機塩、あるいは0.25%未満の無機塩、あるいは0.2%以下の無機塩を有し得る。シャンプー組成物は、0%~1%の無機塩、あるいは0%~0.9%の無機塩、あるいは0%~0.8%、あるいは0%~0.5%の無機塩、あるいは0%~0.3%の無機塩、あるいは0.05%~0.2%の無機塩を有し得る。シャンプー組成物は、0%超かつ1%未満、あるいは0%超かつ0.75%未満、あるいは0%超かつ0.5%未満、あるいは0%超かつ0.25%未満の無機塩を有し得る。シャンプー組成物は、0.5%~5%、あるいは0.55%~4%、あるいは0.75%~3.5%、あるいは0.6%~3.25%、あるいは0.8%~3%、あるいは0.8%~2.5%、あるいは1%~2%、あるいは1%~1.5%の無機塩を含み得る。シャンプー組成物は、0.75%~1.5%、あるいは0.8%~1.4%、あるいは0.9%~1.4%の無機塩を含み得る。無機塩化物塩の重量%は、本明細書に記載される、無機塩化物塩の重量%を測定するための銀滴定試験法によって求めることができる。無機塩は、無機塩化物塩であってよい。無機塩は、界面活性剤又は他の成分と共に組成物に入れてもよく、又は増粘剤として別個に添加してもよい。無機塩を界面活性剤と共に組成物に入れる場合、それは依然として増粘剤であるとみなしてよい。
【0020】
ポリマー電荷密度対全無機塩比は、0.5:1~3:1、0.7:1~2.5:1、あるいは0.75:1~2.25:1、あるいは1:1~2:1、あるいは1.2:1~1.5:1、あるいは1.1:1~1.4:1、あるいは1.2:1~1.4:1であり得る。ポリマー電荷密度対全無機塩比は、≧1.1:1、あるいは≧1.2:1、あるいは≧1.3:1、あるいは≧1.5:1であり得る。ポリマー電荷密度対全無機塩比は、<15:1、<10:1、<7:1、<5:1、あるいは<4:1、あるいは<3:1、あるいは<2:1、あるいは<1.5:1であり得る。ポリマー電荷密度対無機塩比は、単位を無視して、無機塩の重量%に対するカチオン性ポリマーの電荷密度(meq/gm)である。組成物が1つを超えるカチオン性ポリマーを含有する場合、比は、最も低い電荷密度を有するポリマーに従って計算される。
【0021】
アニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比は、0.25:1~3:1、あるいは0.3:1~2.5:1、あるいは0.4:1~2:1、あるいは0.5:1~1.5:1、あるいは0.6:1~1.25:1、あるいは0.75:1~1:1であり得る。アニオン性界面活性剤対補助界面活性剤比は、0.4:1~1.25:1、あるいは0.5:1~1.1:1、あるいは0.6:1~1:1であり得る。いくつかの例では、アニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比は、2:1未満、あるいは1.75:1未満、あるいは1.5:1未満、あるいは1.1:1未満、あるいは1:1未満である。
【0022】
シャンプー組成物は、毛髪を洗浄及び/又はコンディショニングするために使用することができる。まず、ユーザは、液体シャンプー組成物をボトルから手に又は洗浄器具に分配する。次いで、濡れた毛髪にシャンプーを揉み込む。シャンプー組成物を毛髪に揉み込んでいる間に、シャンプーは希釈され、コアセルベートが形成される可能性があり、シャンプーは泡立つ可能性がある。毛髪に揉み込んだ後、シャンプー組成物をユーザの毛髪から洗い流し、カチオン性ポリマーの少なくとも一部はユーザの毛髪に付着することができ、これによりウェットコンディショニング効果を提供することができる。所望であれば、シャンプーを繰り返してもよい、及び/又はコンディショナーを塗布してもよい。コンディショナーは、リンスオフコンディショナー又はリーブインコンディショナーであってよい。
【0023】
最低レベルの成分を含むシャンプー組成物を有することが消費者にとって望ましい場合がある。シャンプー組成物は、カルボマー、EGDS、又はチクシン等の高分子増粘剤も懸濁剤もなしで製剤化することができる。シャンプー組成物は、11個以下の成分、10個以下の成分、9個以下の成分、8個以下の成分、7個以下の成分、6個以下の成分を含有していてよい。最低成分処方は、水、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性ポリマー、無機塩、及び香料を含み得る。香料は、1つ以上の材料から形成され得ることが理解される。いくつかの例では、組成物は、芳香剤を含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。別の例では、組成物は、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)を含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。
【0024】
組成物は、アルキルポリグルコシドを含んでいなくてもよい。アルキルグルコシドの非限定的な例としては、デシルグルコシド、ココイルグルコシド、ラウロイルグルコシド、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。アルキルポリグルコシドは、サルフェートフリーのアニオン性界面活性剤及びカチオン性コンディショニングポリマーを含有するシャンプー組成物の泡立ち特性及び増粘に影響を与え得ることが分かっている。
【0025】
組成物は、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルを実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。組成物は、脂肪酸エステルを実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。組成物は、脂肪酸又はアルコールに由来するヒドロカルビル鎖を有する脂肪酸エステルを実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。組成物は、コンディショニング物質としても使用することができる不飽和グリセリルエステルから調製されるオリゴマー又はポリマーエステルを実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。
【0026】
本明細書は、本発明を具体的に指摘し、明確に請求する「特許請求の範囲」をもって結論とするが、本開示は、記載からよりよく理解されるものと考えられる。
【0027】
本明細書で使用するとき、「クレンジング組成物」は、シャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、シャワーゲル、液体手洗い剤、洗顔料、及び他の界面活性剤ベースの液体組成物などの、パーソナルクレンジング製品を含む。
【0028】
シャンプー組成物は、水で希釈する前は透明であり得る。本明細書で使用するとき、用語「透明(clear)」又は「透過的(transparent)」は、組成物が、600nmで少なくとも約70%の透過率(transmittance)の透明率(percent transparency)(%T)を有することを意味する。%Tは、600nmで70%~100%、75%~100%、80%~100%、85%~100%、90%~100%、95%~100%であってよい。本発明において、透明率(%T)は、600nmで少なくとも80%の透過率であってよく、透明率(%T)は、600nmで少なくとも90%透過率であってもよい。
【0029】
本明細書で使用するとき、用語「流体」は、液体及びゲルを含む。
【0030】
本明細書で使用するとき、「分子量」又は「M.Wt.」は、特に記述のない限り、重量平均分子量を指す。分子量は、業界標準法であるゲル浸透クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、「GPC」)を使用して測定される。分子量は、グラム/モルの単位を有する。
【0031】
本明細書で使用するとき、「実質的に含まない」は、0.5%未満、あるいは0.25%未満、あるいは0.1%未満、あるいは0.05%未満、あるいは0.02%未満、あるいは0.01%未満を指す。
【0032】
本明細書で使用するとき、「サルフェートフリー」及び「サルフェートを実質的に含まない」とは、偶発的に微量成分として組み込まれた場合を除いてサルフェート含有化合物を本質的に含まないことを意味する。サルフェートフリーは、検出可能な硫酸化界面活性剤を含有しない。
【0033】
本明細書で使用するとき、「硫酸化界面活性剤」又は「サルフェート系界面活性剤」は、サルフェート基を含有する界面活性剤を意味する。用語「硫酸化界面活性剤を実質的に含まない」又は「サルフェート系界面活性剤を実質的に含まない」とは、偶発的に微量成分として組み込まれたときを除いて、サルフェート基を含有する界面活性剤を本質的に含まないことを意味する。
【0034】
全ての百分率、部及び比率は、別途指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。記載された成分に関連するこのような重量は全て、活性レベルに基づいており、したがって市販の材料に含まれる可能性のある担体又は副生成物を含まない。
【0035】
別途注記がない限り、全ての構成要素又は組成物のレベルは、その構成要素又は組成物の活性部分に関するものであり、このような構成要素又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0036】
本明細書の全体を通して与えられる全ての最大数値制限は、全てのより低い数値制限を、あたかもこのようなより低い数値制限が本明細書に明示的に記載されているかのよう含むことが理解されるべきである。本明細書の全体を通して示されている全ての最小数極限値は、それよりも高い全ての数値限定を、このようなより高い数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように含む。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、このような広い数値範囲内に入るあらゆる狭い数値範囲を、このような狭い数値範囲が全てあたかも本明細書に明示的に記載されているかのように含む。
【0037】
界面活性剤
本明細書に記載のクレンジング組成物は、界面活性剤系中に1つ以上の界面活性剤を含むことができる。1つ以上の界面活性剤は、サルフェート系界面活性剤を実質的に含まなくてもよい。理解され得るように、界面活性剤は、油及び他の汚れの除去を容易にすることによって、毛髪、皮膚及び毛嚢などの汚れたものに対して洗浄効果をもたらす。界面活性剤は、一般に、界面活性剤が分解し、油及び他の汚れの周りにミセルを形成することができ、次いで、すすぎ落とすことができ、これにより、汚れたものからこれらを取り除くことができるそれらの両親媒性の性質のために、このような洗浄を容易にする。クレンジング組成物用の好適な界面活性剤は、カチオン性ポリマーとのコアセルベートの形成を可能にするアニオン性部分を含むことができる。界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0038】
クレンジング組成物は、典型的には、泡生成、安定性、透明性、及びクレンジングにおけるその有効性のために、サルフェート系界面活性剤系(ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない)を用いる。本明細書に記載のクレンジング組成物は、サルフェート系界面活性剤を実質的に含まない。本明細書で使用するとき、サルフェート系界面活性剤を「実質的に含まない」とは、0%~3%、あるいは0%~2%、あるいは0%~1%、あるいは0%~0.5%、あるいは0%~0.25%、あるいは0%~0.1%、あるいは0%~0.05%、あるいは0%~0.01%、あるいは0%~0.001%のサルフェート、及び/又はあるいはサルフェートフリーを意味する。本明細書で使用するとき、「含まない」は0%を意味する。
【0039】
更に、界面活性剤は、未希釈の材料ではなく溶液として組成物に添加することができ、溶液は、処方に添加することができる無機塩を含んでいてよい。界面活性剤の処方は、最終組成物の無機塩の0%~2%、あるいは0.1%~1.5%、あるいは0.2%~1%であり得る無機塩を有していてよい。
【0040】
サルフェートを実質的に含まない好適な界面活性剤としては、イセチオネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;エーテルスルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホスクシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホアセテートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グリシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;サルコシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グルタメートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;アラニネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;カルボキシレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;タウレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;ホスフェートエステルのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0041】
本組成物における界面活性剤は、所望の洗浄性能及び発泡性能が提供されるよう十分な濃度でなければならない。洗浄組成物は、5%~50%、あるいは8%~40%、あるいは10%~30%、あるいは12%~25%、あるいは13%~23%、あるいは14%~21%、あるいは15%~20%の全界面活性剤濃度を有し得る。
【0042】
洗浄組成物は、3%~30%、あるいは4%~20%、あるいは5%~15%、あるいは6%~12%、あるいは7%~10%のアニオン性界面活性剤を含み得る。洗浄組成物は、3%~40%、あるいは4%~30%、あるいは5%~25%、あるいは6%~18%、あるいは7%~15%、あるいは8%~13%、あるいは9%~11%の両性界面活性剤を含み得る。
【0043】
アニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比は、0.25:1~3:1、あるいは0.3:1~2.5:1、あるいは0.4:1~2:1、あるいは0.5:1~1.5:1、あるいは0.6:1~1.25:1、あるいは0.75:1~1:1であり得る。アニオン性界面活性剤対補助界面活性剤比は、0.4:1~1.25:1、あるいは0.5:1~1.1:1、あるいは0.6:1~1:1であり得る。いくつかの例では、アニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比は、2:1未満、あるいは1.75:1未満、あるいは1.5:1未満、あるいは1.1:1未満、あるいは1:1未満である。
【0044】
いくつかの例では、無機塩は、界面活性剤原料と共にシャンプー組成物に添加される。一例では、界面活性剤原料は、1.5%未満、あるいは1.25%未満、あるいは1%未満、あるいは0.7%未満、あるいは0.5%未満、あるいは0.25%未満、あるいは0.2%未満、あるいは0.15%未満、あるいは0.1%以下の無機塩を含む。いくつかの例では、界面活性剤原料を介して少なくとも0.05%、あるいは少なくとも0.07%、あるいは少なくとも0.1%の無機塩が処方に添加される。
【0045】
界面活性剤系は、1つ以上のアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含み得る。アミノ酸系アニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アシルグリシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;アシルサルコシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;アシルグルタメートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;アシルアラニネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0046】
アミノ酸系アニオン性界面活性剤は、グルタメート、例えば、アシルグルタメートであり得る。アシルグルタメートの非限定的な例は、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸二ナトリウム、ココイルグルタミン酸アンモニウム、ココイルグルタミン酸二アンモニウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸二ナトリウム、ココイル加水分解コムギタンパク質グルタミン酸ナトリウム、ココイル加水分解コムギタンパク質グルタミン酸二ナトリウム、ココイルグルタミン酸カリウム、ココイルグルタミン酸二カリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルグルタミン酸二カリウム、ココイル加水分解コムギタンパク質グルタミン酸カリウム、ココイル加水分解コムギタンパク質グルタミン酸二カリウム、カプリロイルグルタミン酸ナトリウム、カプリロイルグルタミン酸二ナトリウム、カプリロイルグルタミン酸カリウム、カプリロイルグルタミン酸二カリウム、ウンデシレノイルグルタミン酸ナトリウム、ウンデシレノイルグルタミン酸二ナトリウム、ウンデシレノイルグルタミン酸カリウム、ウンデシレノイルグルタミン酸二カリウム、水素添加タローグルタミン酸二ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸二ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸カリウム、ステアロイルグルタミン酸二カリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸二ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸カリウム、ミリストイルグルタミン酸二カリウム、ココイル/水素添加タローグルタミン酸ナトリウム、ココイル/パルモイル/サンフラワーオイル(sunfloweroyl)グルタミン酸ナトリウム、水素添加タローオイル(tallowoyl)グルタミン酸ナトリウム、オリボイル(olivoyl)グルタミン酸ナトリウム、オリボイルグルタミン酸二ナトリウム、パルモイルグルタミン酸ナトリウム、パルモイルグルタミン酸二ナトリウム、ココイルグルタミン酸TEA、水素添加タローオイルグルタミン酸TEA、ラウロイルグルタミン酸TEA、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0047】
アミノ酸系アニオン性界面活性剤は、アラニネート、例えばアシルアラニネートであり得る。アシルアラニネートの非限定的な例としては、ココイルアラニン酸ナトリウム、ラウロイルアラニン酸ナトリウム、N-ドデカノイル-l-アラニン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0048】
アミノ酸系アニオン性界面活性剤は、サルコシネート、例えばアシルサルコシネートであり得る。サルコシネートの非限定的な例は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸ナトリウム、ミリストイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸TEA、ココイルサルコシン酸アンモニウム、ラウロイルサルコシン酸アンモニウム、ダイマージリノレイルビス-ラウロイルグルタメート/ラウロイルサルコシネート、ラウロアンホラウロアンホ二酢酸ラウロイルサルコシン酸二ナトリウム(disodium lauroamphodiacetate lauroyl sarcosinate)、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、ココイルサルコシン酸カリウム、ラウロイルサルコシン酸カリウム、ココイルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリストイルサルコシン酸ナトリウム、オレオイルサルコシン酸ナトリウム、パルミトイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸TEA、ラウロイルサルコシン酸TEA、オレオイルサルコシン酸TEA、パーム核サルコシン酸TEA、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0049】
アミノ酸系アニオン性界面活性剤は、グリシネート、例えば、アシルグリシネートであり得る。アシルグリシネートの非限定的な例としては、ココイルグリシン酸ナトリウム、ラウロイルグリシン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0050】
組成物は、スルホスクシネート、イセチオネート、スルホネート、スルホアセテート、グルコースカルボキシレート、アルキルエーテルカルボキシレート、アシルタウレート、及びこれらの混合物からなる群から選択される追加のアニオン性界面活性剤を含有することができる。
【0051】
スルホスクシネート界面活性剤の非限定的な例としては、N-オクタデシルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二アンモニウム、ラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、N-(1,2-ジカルボキシエチル)-N-オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステル、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。組成物は、2重量%~22%重量%、3重量%~19%重量%、4重量%~17%重量%、及び/又は5重量%~15%重量%のスルホスクシネート濃度を有し得る。
【0052】
好適なイセチオネート界面活性剤としては、イセチオン酸でエステル化され水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物を挙げることができる。イセチオネート界面活性剤のための好適な脂肪酸は、メチルタウリドのアミドなど、ココナッツ油又はパーム核油から誘導され得る。イセチオネートの非限定的な例は、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム、水素添加ココイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ミリストイルイセチオン酸ナトリウム、オレオイルイセチオン酸ナトリウム、オレイルメチルイセチオン酸ナトリウム、パームカーネルオイル(palm kerneloyl)イセチオン酸ナトリウム、ステアロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0053】
スルホネートの非限定的な例としては、αオレフィンスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、ラウリルグルコシドヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0054】
スルホアセテートの非限定的な例としては、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸アンモニウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0055】
グルコースカルボキシレートの非限定的な例としては、ラウリルグルコシドカルボン酸ナトリウム、ココイルグルコシドカルボン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0056】
アルキルエーテルカルボキシレートの非限定的な例としては、ラウレス-4カルボン酸ナトリウム、ラウレス-5カルボキシレート、ラウレス-13カルボキシレート、C12~13パレス-8カルボン酸ナトリウム、C12~15パレス-8カルボン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0057】
アシルタウレートの非限定的な例としては、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルオレオイルタウリン酸ナトリウム、カプロイルメチルタウリン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0058】
界面活性剤系は、1つ以上の両性界面活性剤を更に含んでもよく、両性界面活性剤は、ベタイン、スルタイン、ヒドロキシスルタン、アンホヒドロキシプロピルスルホネート、アルキルアンホアセテート(amphoactates)、アルキルアンホジアセテート、アルキルアンホプロピオネート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
【0059】
ベタイン両性界面活性剤の例としては、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン(CAPB)、ココベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン(LAPB)、オレイルベタイン、ココベタイン、セチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルαカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス-(2-ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ-カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシプロピル)α-カルボキシエチルベタイン、及びこれらの混合物を挙げることができる。スルホベタインの例としては、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0060】
アルキルアンホアセテートの非限定的な例としては、ココイルアンホ酢酸ナトリウム、ラウロイルアンホ酢酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0061】
両性界面活性剤は、コカミドプロピルベタイン(CAPB)、ラウラミドプロピルベタイン(LAPB)、及びこれらの組み合わせを含み得る。
【0062】
界面活性剤系は、1つ以上の非イオン性界面活性剤を更に含んでもよく、非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグルコシド、アルキルグリコシド、アシルグルカミド、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。アルキルポリグルコシドの非限定的な例としては、デシルグルコシド、ココイルグルコシド、ラウロイルグルコシド、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0063】
アシルグルカミドの非限定例としては、ラウロイル/ミリストイルメチルグルカミド、カプリロイル/カプロイルメチルグルカミド、ラウロイル/ミリストイルメチルグルカミド、ココイルメチルグルカミド、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0064】
組成物は、コカミド、コカミドメチルMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、ラウラミドDEA、ラウラミドMEA、ラウラミドMIPA、ミリスタミドDEA、ミリスタミドMEA、PEG-20コカミドMEA、PEG-2コカミド、PEG-3コカミド、PEG-4コカミド、PEG-5コカミド、PEG-6コカミド、PEG-7コカミド、PEG-3ラウラミド、PEG-5ラウラミド、PEG-3オレアミド、PPG-2コカミド、PPG-2ヒドロキシエチルコカミド、及びこれらの混合物を含み得る非イオン性洗浄界面活性剤を含有し得る。
【0065】
スクレロチウムガム
シャンプー組成物は、0.15重量%~1.05重量%のスクレロチウムガム、0.15重量%~1.0重量%のスクレロチウムガム、0.2重量%~0.8重量%のスクレロチウムガム、0.4重量%~0.8重量%のスクレロチウムガム、及び/又は0.4重量%~0.6重量%のスクレロチウムガムを含み得る。スクレロチウムガムは、スクレログルカンとも呼ばれ、分枝多糖である。いくつかの例において、スクレログルカンの一次構造は、β-(1,3)結合によって連結されたグルコース分子からなり、3つごとに、一次構造におけるグルコース分子は、β-(1,6)結合によって連結された更なるグルコース分子を含有する。特定の溶液において、スクレログルカンは三重らせん形状を形成する。
【0066】
図1は、典型的なスクレロチウムガム構造の例を示す。図2は、スクレログルカンの(3:1)側鎖分岐比を示すβ-(1,3)-β-(1,6)グルカン構造の例を示す(Martin et al.,2007)。図3は、スクレログルカン三重鎖の三次元立体構造の例を示す(Crescenzi et al.,1988)。スクレロチウムガムの具体例としては、Alban Mullerから市販されているAmigum ER及びCargillから市販されているActigum CS 11 QDが挙げられる。
【0067】
カチオン性ポリマー
クレンジング組成物は、コアセルベートの形成を可能にするカチオン性ポリマーを含むことができる。理解され得るように、カチオン性ポリマーのカチオン性電荷は、界面活性剤のアニオン性電荷と相互作用して、コアセルベートを形成することができる。好適なカチオン性ポリマーは、(a)カチオン性グアーポリマー、(b)カチオン性非グアーガラクトマンナンポリマー、(c)カチオン性デンプンポリマー、(d)アクリルアミドモノマーとカチオン性モノマーとのカチオン性コポリマー、(e)洗浄性界面活性剤と組み合わせた際にリオトロピック液晶を形成してもしなくてもよい、合成非架橋型カチオン性ポリマー、及び(f)カチオン性セルロースポリマー、を含み得る。特定の例では、2種以上のカチオン性ポリマーを含有させ得る。
【0068】
カチオン性ポリマーは、洗浄組成物の0.05重量%~3重量%、0.075重量%~2.0重量%、又は0.1重量%~1.0重量%含まれ得る。カチオン性ポリマーは、0.6meq/g以上、0.9meq/g以上、1.2meq/g以上、及び1.5meq/g以上のカチオン電荷密度を有し得る。しかし、カチオン性電荷密度は、約7meq/g以下、あるいは5meq/g以下であってもよい。カチオン性ポリマーは、0.2meq/g~2.2meq/g、0.3meq/g~2.0meq/g、0.4meq/g~1.8meq/g、0.5meq/g~1.7meq/g、及び0.6meq/g~1.3のカチオン電荷密度を有し得る。いくつかの例では、組成物は、1.7~2.1meq/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマーと、1~1.5%の全無機塩とを含み得る。電荷密度は、クレンジング組成物の意図される用途のpHで測定することができる。(例えば、pH3~pH9、又はpH4~pH8)。カチオン性ポリマーの平均分子量は、一般に、10,000~10,000,000、50,000~5,000,000、及び100,000~3,000,000、及び300,000~3,000,000、及び100,000~2,500,000であり得る。低分子量のカチオン性ポリマーを用いてもよい。低分子量のカチオン性ポリマーは、クレンジング組成物の液体担体内でより高い透光性を有してもよい。カチオン性ポリマーは、2,500,000g/モル以下の重量平均分子量を有するカチオン性グアーポリマーであるグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等の単一の種類であってもよく、洗浄組成物は、同じ又は異なる種類の追加のカチオン性ポリマーを有してもよい。
【0069】
カチオン性グアーポリマー以外のカチオン性ポリマーの電荷密度は、窒素%を測定することによって求めることができる。窒素%は、USP<461>方法IIを用いて測定される。次いで、当技術分野で公知の計算によって窒素%をカチオン性ポリマー電荷密度に変換することができる。
【0070】
カチオン性グアーポリマーの電荷密度は、以下のように計算することができる:まず、国際公開第2019/096601号、3頁、4~22行に開示されているように置換度を計算し、次いで、国際公開第2013/011122号、8頁、8~17行に記載されているように置換度からカチオン電荷密度を計算することができ、これらの刊行物の開示は参照により組み込まれる。
【0071】
カチオン性グアーポリマー
カチオン性ポリマーは、カチオン置換したガラクトマンナン(グアー)ガム誘導体であるカチオン性グアーポリマーであってもよい。グアーガム誘導体のための好適なグアーガムは、グアープラントの種から天然に産出される材料として得ることができる。理解され得るように、グアー分子は、交互に位置するマンノース単位上の単員ガラクトース単位が一定の間隔で分枝する直鎖状マンナンである。マンノース単位は、β(1-4)グリコシド結合によって互いに結合している。ガラクトース分岐は、α(1-6)結合によって生じる。グアーガムのカチオン性誘導体は、ポリガラクトマンナンのヒドロキシル基と反応性第四級アンモニウム化合物との間の反応を介して得ることができる。グアー構造へのカチオン性基の置換の程度は、上述の必要なカチオン性電荷密度を提供するのに十分であり得る。
【0072】
カチオン性グアーポリマーは、3,000,000g/モル未満の重量平均分子量(「M.Wt.」)を有していてよく、0.05meq/g~2.5meq/gの電荷密度を有していてよい。あるいは、カチオン性グアーポリマーは、1,500,000g/モル未満、150,000g/モル~1,500,000g/モル、200,000g/モル~1,500,000g/モル、300,000g/モル~1,500,000g/モル、及び700,000,000g/モル~1,500,000g/モルの重量平均分子量を有していてもよい。カチオン性グアーポリマーは、0.2meq/g~2.2meq/g、0.3meq/g~2.0meq/g、0.4meq/g~1.8meq/g、0.5meq/g~1.7meq/g、及び0.6meq/g~1.3meq/gの電荷密度を有していてよい。
【0073】
カチオン性グアーポリマーは、1,000,000g/モル未満の重量平均分子量を有していてよく、0.1meq/g~2.5meq/gの電荷密度を有していてよい。カチオン性グアーポリマーは、900,000g/モル未満、150,000~800,000g/モル、200,000g/モル~700,000g/モル、300,000~700,000g/モル、400,000~600,000g/モル、150,000g/モル~800,000g/モル、200,000g/モル~700,000g/モル、300,000g/モル~700,000g/モル、及び400,000g/モル~600,000g/モルの重量平均分子量を有していてよい。カチオン性グアーポリマーは、0.2meq/g~2.2meq/g、0.3meq/g~2.0meq/g、0.4meq/g~1.8meq/g、及び0.5meq/g~1.5meq/gの電荷密度を有する。
【0074】
洗浄組成物は、洗浄組成物の0.01重量%~0.7重量%未満、0.04重量%~0.55重量%、0.08重量%~0.5重量%、0.16重量%~0.5重量%、0.2重量%~0.5重量%、0.3重量%~0.5重量%、及び0.4重量%~0.5重量%のカチオン性グアーポリマーを含み得る。
【0075】
カチオン性グアーポリマーは、一般式IIに適合する第四級アンモニウム化合物から形成することができ、
【0076】
【化1】
式中、R、R、及びRは、メチル又はエチル基であり、Rは、一般式IIIのエポキシアルキル基である、
【0077】
【化2】
又は、Rは、一般式IVのハロヒドリン基である、のいずれかであり、
【0078】
【化3】
式中、Rは、C~Cアルキレンであり、Xは、塩素又は臭素であり、Zは、Cl-、Br-、I-、又はHSO-などのアニオンである。
【0079】
好適なカチオン性グアーポリマーは一般式Vに適合することができ、
【0080】
【化4】
式中、Rは、グアーガムであり、R、R、R、及びRは、上に定義したとおりであり、Zは、ハロゲンである。好適なカチオン性グアーポリマーは式VIに適合することができ、
【0081】
【化5】
式中、Rは、グアーガムである。
【0082】
好適なカチオン性グアーポリマーとしてはまた、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなどのカチオン性グアーガム誘導体を挙げることができる。グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドの好適な例としては、Solvay(登録商標)S.A.から市販されているJaguar(登録商標)シリーズ、Rhodia(登録商標)製のHi-Careシリーズ、並びにAshland(商標)Inc.製のN-Hance(商標)及びAquaCat(商標)を挙げることができる。例えば、N-Hance(商標)BF-17は、ボレート(ホウ素)を含まないグアーポリマーである。N-Hance(商標)BF-17は、1.7meq/gの電荷密度及び800,000の分子量を有する。BF-17は、1.7meq/gの電荷密度及び800,000の分子量を有する。BF-17は、1.7meq/gの電荷密度及び800,000の分子量を有する。BF-17は、1.7meq/gの電荷密度及び800,000の分子量を有する。BF-17は、1.7meq/gの電荷密度及び800,000の分子量を有する。
【0083】
カチオン性非グアーガラクトマンナンポリマー
カチオン性ポリマーは、ガラクトマンナンポリマー誘導体であってもよい。好適なガラクトマンナンポリマーは、モノマー対モノマー基準で2:1より大きいマンノース対ガラクトースの比を有することができ、カチオン性ガラクトマンナンポリマー誘導体、又は正味の正電荷を有する両性ガラクトマンナンポリマー誘導体であり得る。本明細書で使用するとき、用語「カチオン性ガラクトマンナン」は、カチオン性基が付加されたガラクトマンナンポリマーを指す。用語「両性ガラクトマンナン」は、ポリマーが正味の正電荷を有するようにカチオン性基及びアニオン性基が付加されたガラクトマンナンポリマーを指す。
【0084】
ガラクトマンナンポリマーは、マメ科植物の種子の内胚乳に存在し得る。ガラクトマンナンポリマーは、マンノースモノマーとガラクトースモノマーとの組み合わせから構成される。ガラクトマンナン分子は、特定のマンノース単位上の単員ガラクトース単位が一定の間隔で分岐した直鎖状マンナンである。マンノース単位は、β(1-4)グリコシド結合によって互いに結合されている。ガラクトース分岐は、α(1-6)結合によって生じる。マンノースモノマーとガラクトースモノマーとの比は、植物種によって様々であり、気候の影響も受ける場合がある。非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体は、モノマー対モノマー基準で2:1より大きいマンノース対ガラクトース比を有し得る。マンノース対ガラクトースの好適な比はまた、3:1超、又は4:1超であってもよい。マンノース対ガラクトース比の分析は、当該技術分野において周知であり、典型的には、ガラクトース含量の測定に基づく。
【0085】
非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体の調製に用いられるガムは、植物の種又はマメなどの天然物質から得ることができる。様々な非グアーガラクトマンナンポリマーの例としては、タラガム(マンノース3部/ガラクトース1部)、イナゴマメ又はカロブ(マンノース4部/ガラクトース1部)、及びカッシアガム(マンノース5部/ガラクトース1部)が挙げられる。
【0086】
非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体は、1,000g/モル~10,000,000g/モルの分子量及び5,000g/モル~3,000,000g/モルの分子量を有し得る。
【0087】
本明細書に記載の洗浄組成物は、0.5meq/g~7meq/gのカチオン電荷密度を有するガラクトマンナンポリマー誘導体を含み得る。ガラクトマンナンポリマー誘導体は、1meq/g~5meq/gのカチオン電荷密度を有し得る。ガラクトマンナン構造へのカチオン性基の置換度は、必要なカチオン性電荷密度をもたらすのに十分であり得る。
【0088】
ガラクトマンナンポリマー誘導体は、非グアーガラクトマンナンポリマーのカチオン性誘導体であってもよく、これは、ポリガラクトマンナンポリマーのヒドロキシル基と反応性第四級アンモニウム化合物との反応によって得られる。カチオン性ガラクトマンナンポリマー誘導体の形成に使用する好適な第四級アンモニウム化合物としては、上記で定義された一般式II~VIに適合するものが挙げられる。
【0089】
上記の試薬から形成されるカチオン性非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体は、一般式VIIにより表すことができ、
【0090】
【化6】
式中、Rはガムである。カチオン性ガラクトマンナン誘導体は、ガムヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドであることができ、これは、より具体的には、一般式VIIIによって表すことができる。
【0091】
【化7】
【0092】
ガラクトマンナンポリマー誘導体は、正味の正電荷を有する両性ガラクトマンナンポリマー誘導体であってもよく、これは、カチオン性ガラクトマンナンポリマー誘導体がアニオン性基を更に含む場合に得られる。
【0093】
カチオン性非グアーガラクトマンナンは、4:1よりも大きいマンノース対ガラクトース比、100,000g/モル~500,000g/モル(例えば、50,000g/モル~400,000g/モル)の分子量、及び1meq/g~5meq/g(例えば、2meq/g~4meq/g)のカチオン電荷密度を有し得る。
【0094】
洗浄組成物は、組成物の少なくとも0.05重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含み得る。洗浄組成物は、組成物の0.05重量%~2重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含み得る。
【0095】
カチオン性デンプンポリマー
好適なカチオン性ポリマーはまた、水溶性カチオン性変性デンプンポリマーであってもよい。本明細書で使用するとき、用語「カチオン性変性デンプン」とは、デンプンがより小さい分子量に分解される前にカチオン性基が付加されたデンプン、又はデンプンの変性後にカチオン性基が付加されて所望の分子量に達したデンプンを指す。用語「カチオン変性デンプン」の定義には、両性変性デンプンも含まれる。用語「両性変性デンプン」とは、カチオン性基及びアニオン性基が付加されたデンプン加水分解物を指す。
【0096】
本明細書に記載の洗浄組成物は、組成物の0.01重量%~10重量%(例えば、0.05重量%~5重量%)の範囲のカチオン変性デンプンポリマーを含んでいてよい。
【0097】
本明細書に開示されるカチオン変性デンプンポリマーは、0.5%~4%の結合窒素率を有する。
【0098】
カチオン変性デンプンポリマーは、850,000g/モル~15,000,000g/モル(例えば、900,000g/モル~5,000,000g/モル)の分子量を有し得る。
【0099】
カチオン変性デンプンポリマーは、0.2meq/g~5meq/g及び0.2meq/g~2meq/gの電荷密度を有し得る。このような電荷密度を得るための化学変性としては、デンプン分子にアミノ基及び/又はアンモニウム基を付加することを挙げることができる。このようなアンモニウム基の非限定的な例としては、ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、及びジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基を挙げることができる。更なる詳細は、Solarek,D.B.,Cationic Starches in Modified Starches:Properties and Uses,Wurzburg,O.B.,Ed.,CRC Press,Inc.(Boca Raton,Fla.),1986,pp113-125に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。カチオン性基は、より小さな分子量に分解される前にデンプンに付加されてもよく、又は、カチオン性基は、このような変性の後に付加されてもよい。
【0100】
カチオン変性デンプンポリマーは、0.2~2.5のカチオン性基の置換度を有していてよい。本明細書で使用するとき、カチオン変性デンプンポリマーの「置換度」とは、置換基によって誘導体化された各無水グルコース単位上のヒドロキシル基の数の平均的な尺度である。各無水グルコース単位は、置換に利用できる3個の可能なヒドロキシル基を有しているため、可能な最大置換度は3である。置換度は、無水グルコース単位1モル当たりの置換基のモル数として、モル平均基準で表される。置換度は、当該技術分野で周知のプロトン核磁気共鳴分光(「H NMR」)法を使用して決定することができる。好適なH NMR法としては、「Observation on NMR Spectra of Starches in Dimethyl Sulfoxide,Iodine-Complexing,and Solvating in Water-Dimethyl Sulfoxide」,Qin-Ji Peng and Arthur S.Perlin,Carbohydrate Research,160(1987),57-72;及び「An Approach to the Structural Analysis of Oligosaccharides by NMR Spectroscopy」,J.Howard Bradbury and J.Grant Collins,Carbohydrate Research,71,(1979),15-25に記載されているものが挙げられる。
【0101】
化学変性前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草、及び穀物などの様々な供給源から選択され得る。例えば、デンプン源としては、コーンデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ワキシーコーンスターチ、オートムギデンプン、キャッサバデンプン、もち麦、もち米(waxy rice)デンプン、グルテン状ライススターチ、もち米(sweet rice)デンプン、アミオカ、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、オートムギデンプン、サゴデンプン、もち米(sweet rice)、又はこれらの混合物を挙げることができる。好適なカチオン性変性デンプンポリマーは、分解カチオン性トウモロコシデンプン、カチオン性タピオカ、カチオン性ジャガイモデンプン、及びこれらの混合物から選択され得る。カチオン性変性デンプンポリマーは、カチオン性コーンスターチ及びカチオン性タピオカである。
【0102】
デンプンは、より小さな分子量へと分解する前又は変性させた後に、1つ以上の追加の変性を含むことができる。例えば、これらの変性としては、架橋、安定化反応、リン酸化反応、及び加水分解を挙げることができる。安定化反応としては、アルキル化及びエステル化を挙げることができる。
【0103】
カチオン性変性デンプンポリマーは、加水分解デンプン(例えば、酸、酵素、若しくはアルカリ分解)、酸化デンプン(例えば、過酸化物、過酸、次亜塩素酸塩、アルカリ、若しくは任意の他の酸化剤)、物理的/機械的に分解させたデンプン(例えば、加工装置のサーモメカニカルエネルギー入力によるもの)、又はこれらの組み合わせ、の形態でクレンジング組成物に含まれてもよい。
【0104】
デンプンは水に容易に溶解することができ、水中で実質的に半透明な溶液を形成することができる。組成物の透過率は、紫外可視(「UV/VIS」)吸光度測定法によって測定される。この測定法は、Gretag Macbeth Colorimeter Colorを用いて、サンプルのUV/VIS光の吸収率又は透過率を測定する。600nmの光波長が、クレンジング組成物の透明度を特徴付けるのに適していることが示されている。
【0105】
アクリルアミドモノマーとカチオン性モノマーとのカチオン性コポリマー
洗浄組成物は、アクリルアミドモノマーとカチオン性モノマーとのカチオン性コポリマーを含んでいてよく、当該コポリマーは、1.0meq/g~3.0meq/gの電荷密度を有する。カチオン性コポリマーは、アクリルアミドモノマーとカチオン性モノマーとの合成カチオン性コポリマーであってよい。
【0106】
好適なカチオン性ポリマーは、以下を含むことができる。
(i)次式IXのアクリルアミドモノマー:
【0107】
【化8】
式中、Rは、H又はC1~4アルキルであり、R10及びR11は、独立して、H、C1~4アルキル、CHOCH、CHOCHCH(CH、及びフェニルからなる群から選択されるか、一緒になってC3~6シクロアルキルである。
(ii)式Xに適合するカチオン性モノマー:
【0108】
【化9】
式中、k=1であり、v、v’、及びv’’はそれぞれ、独立して、1~6の整数であり、wは0、又は1~10の整数であり、Xはアニオンである。
【0109】
カチオン性モノマーは、式Xに適合することができ、式中、k=1、v=3、及びw=0、z=1であり、XがClであって、次の構造(式XI)を形成する。
【0110】
【化10】
理解され得るように、上記の構造は、ジクワットと称されてもよい。
【0111】
カチオン性モノマーは、式Xに適合することができ、式中、v及びv’’はそれぞれ3であり、v’=1、w=1、y=1であり、XはClであって、次の式XIIの構造を形成する。
【0112】
【化11】
式XIIの構造は、トリクワットと称することができる。
【0113】
アクリルアミドモノマーは、アクリルアミド又はメタクリルアミドのいずれかであり得る。カチオン性コポリマーは、AM:TRIQUATであり得、これは、アクリルアミドと1,3-プロパンジアミニウム,N-[2-[[[ジメチル[3-[(2-メチル-1-オキソ-2-プロペニル)アミノ]プロピル]アンモニオ]アセチル]アミノ]エチル]2-ヒドロキシ-N,N,N’,N’,N’-ペンタメチル-,トリクロリドとのコポリマーであってもよい。AM:TRIQUATはまた、ポリクオタニウム76(polyquaternium 76、PQ76)としても既知である。AM:TRIQUATは、1.6meq/gの電荷密度及び1,100,000g/モルの分子量を有し得る。
【0114】
カチオン性コポリマーは、アクリルアミドモノマー及びカチオン性モノマーを含んでもよく、カチオン性モノマーは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジテルチオ(ditertio)ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド;エチレンイミン、ビニルアミン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン;トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0115】
カチオン性コポリマーは、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むことができる。
【0116】
カチオン性コポリマーは、(1)(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリルアミドを主成分とするカチオン性モノマー、並びに/又は加水分解に対して安定なカチオン性モノマーのコポリマーと、(2)(メタ)アクリルアミド、カチオン性(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー、及び(メタ)アクリルアミドを主成分とするモノマー、並びに/又は加水分解に対して安定なカチオン性モノマーのターポリマーと、から形成され得る。カチオン性(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマーは、四級化窒素原子を含む(メタ)アクリル酸のカチオン化エステルであってもよい。四級化窒素原子を含む(メタ)アクリル酸のカチオン化エステルは、アルキル基及びアルキレン基内のC~Cで四級化されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートであってもよい。四級化窒素原子を含む(メタ)アクリル酸のカチオン化エステルは、メチルクロリドで四級化されたジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートのアンモニウム塩からなる群から選択され得る。四級化窒素原子を含む(メタ)アクリル酸のカチオン化エステルは、アルキルハライドで、又はメチルクロリド若しくはベンジルクロリド若しくはジメチルサルフェート(ADAME-Quat)で四級化されたジメチルアミノエチルアクリレートであってもよい。カチオン性モノマーは、(メタ)アクリルアミドを主成分とする場合、アルキル基及びアルキレン基内のC~Cで四級化されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドである、又はアルキルハライドで、若しくはメチルクロリド若しくはベンジルクロリド若しくはジメチルサルフェートで四級化されたジメチルアミノプロピルアクリルアミドである。
【0117】
(メタ)アクリルアミドを主成分とするカチオン性モノマーは、アルキル基及びアルキレン基内のC~Cで四級化されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドであってもよい。(メタ)アクリルアミドを主成分とするカチオン性モノマーは、アルキルハライドで、特にメチルクロリド又はベンジルクロリド又はジメチルサルフェートで四級化されたジメチルアミノプロピルアクリルアミドであってもよい。
【0118】
カチオン性モノマーは、加水分解に対して安定なカチオン性モノマーであってよい。ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド以外に、加水分解に対して安定なカチオン性モノマーは、OECD加水分解試験に対して安定であるとみなされ得るあらゆるモノマーであり得る。カチオン性モノマーは加水分解安定であり得、加水分解安定なカチオン性モノマーは、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及び水溶性カチオン性スチレン誘導体からなる群から選択され得る。
【0119】
カチオン性コポリマーは、アクリルアミドと、メチルクロリドで四級化された2-ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレート(ADAME-Q)と、メチルクロリドで四級化された3-ジメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミド(DIMAPA-Q)と、のターポリマーであり得る。カチオン性コポリマーは、アクリルアミド及びアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドから形成することができ、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドは、1.0meq/g~3.0meq/gの電荷密度を有する。
【0120】
カチオン性コポリマーは、1.1meq/g~2.5meq/g(例えば、1.1meq/g~2.3meq/g、1.2meq/g~2.2meq/g、1.2meq/g~2.1meq/g、1.3meq/g~2.0meq/g、及び1.3meq/g~1.9meq/g)の電荷密度、及び/又は100,000g/モル~2,000,000g/モル(例えば、300,000g/モル~1,800,000g/モル、500,000g/モル~1,600,000g/モル、700,000g/モル~1,400,000g/モル、及び900,000g/モル~1,200,000g/モル)の分子量を有し得る。
【0121】
カチオン性コポリマーは、トリメチルアンモニオプロピルメタクリルアミドクロリド-N-アクリルアミドコポリマーであり得、これは、AM:MAPTACとしても知られている。AM:MAPTACは、1.3meq/gの電荷密度及び1,100,000g/モルの分子量を有し得る。カチオン性コポリマーは、AM:ATPACであり得る。AM:ATPACは、1.8meq/gの電荷密度及び1,100,000g/モルの分子量を有し得る。
【0122】
合成ポリマー
カチオン性ポリマーは、
i)1つ以上のカチオン性モノマー単位、及び任意に、
ii)負電荷を有する1つ以上のモノマー単位、及び/又は
iii)非イオン性モノマー、から形成される合成ポリマーであり得る。
コポリマーのその後の電荷は正電荷である。これらの3種のモノマーの比は「m」、「p」及び「q」で表され、「m」は、カチオン性モノマーの数であり、「p」は、負電荷を有するモノマーの数であり、「q」は、非イオン性モノマーの数である。
【0123】
カチオン性ポリマーは、式XIIIの構造を有する、水溶性又は分散性で、非架橋型の合成カチオン性ポリマーであり得、
【0124】
【化12】
式中、Aは以下のカチオン性部分のうちの1つ以上であってよく、
【0125】
【化13】
式中、@は、アミド、アルキルアミド、エステル、エーテル、アルキル、又はアルキルアリールであり、
Yは、C1~C22アルキル、アルコキシ、アルキリデン、アルキル、又はアリールオキシであり、
Ψは、C1~C22アルキル、アルキルオキシ、アルキルアリール又はアルキルアリールオキシであり、
Zは、C1~C22アルキル、アルキルオキシ、アリール又はアリールオキシであり、
R1は、H、C1~C4の直鎖又は分枝鎖アルキルであり、
sは、0又は1であり、nは、0又は1以上であり、
T及びR7は、C1~C22アルキルであり、
X-は、ハロゲン、ヒドロキシド、アルコキシド、サルフェート又はアルキルサルフェートである。
【0126】
上記の構造中、負電荷を有するモノマーは、R2’がH、C~Cの直鎖又は分枝鎖アルキルであり、R3が下記のとおりであることによって定義され、
【0127】
【化14】
式中、Dは、O、N、又はSであり、
Qは、NH又はOであり、
uは、1~6であり、
tは、0~1であり、
Jは、以下の元素P、S、Cを含有する酸素化された官能基である。
非イオン性モノマーは、R2’’がH、C~C直鎖又は分枝鎖アルキルであり、R6が直鎖又は分枝鎖のアルキル、アルキルアリール、アリールオキシ、アルキルオキシ、アルキルアリールオキシであり、βが、
【0128】
【化15】
(式中、G’及びG’’は互いに独立して、O、S、又はN-Hであり、Lは、0又は1である)と定義されることによって定義される。
【0129】
好適なモノマーとしては、アミノアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アミノアルキル(メタ)アクリルアミド;少なくとも1つの二級、三級、若しくは四級アミン官能基、又は窒素原子を含有する複素環基、ビニルアミン若しくはエチレンイミンを含むモノマー;ジアリルジアルキルアンモニウム塩;これらの混合物、これらの塩、及びこれらに由来するマクロモノマーを挙げることができる。
【0130】
好適なカチオン性モノマーの更なる例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジテルチオ(ditertio)ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、エチレンイミン、ビニルアミン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドを挙げることができる。
【0131】
好適なカチオン性モノマーとしては、式-NR (式中、各Rは、同一であるか又は異なり得、水素原子、1~10個の炭素原子を含むアルキル基、又はベンジル基であってもよく、任意にヒドロキシル基を有し、かつアニオン(対イオン)を含む)の四級モノマーを挙げることができる。好適なアニオンの例としては、塩化物、臭化物などのハロゲン化物、サルフェート、ヒドロサルフェート、アルキルサルフェート(例えば、1~6個の炭素原子を含む)、ホスフェート、シトレート、ホルメート、及びアセテートが挙げられる。
【0132】
好適なカチオン性モノマーとしてはまた、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドも挙げることができる。更なる好適なカチオン性モノマーとしては、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリドを挙げることができる。
【0133】
負電荷を有するモノマーの例としては、ホスフェート又はホスホネート基を含むαエチレン性不飽和モノマー、αエチレン性不飽和モノカルボン酸、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルアミド、スルホン酸基を含むαエチレン性不飽和化合物、及びスルホン酸基を含むαエチレン性不飽和化合物の塩が挙げられる。
【0134】
負電荷を有する好適なモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸の塩、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸の塩、α-アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、α-アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸の塩、2-スルホエチルメタクリレート、2-スルホエチルメタクリレートの塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(acrylamido-2-methylpropanesulphonic acid、AMPS)、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸の塩、及びスチレンスルホネート(styrenesulphonate、SS)を挙げることができる。
【0135】
非イオン性モノマーの例としては、酢酸ビニル、αエチレン性不飽和カルボン酸のアミド、αエチレン性不飽和モノカルボン酸と水素化又はフッ素化アルコールとのエステル、ポリエチレンオキシド(メタ)アクリレート(すなわちポリエトキシル化(メタ)アクリル酸)、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルアミド、ビニルニトリル、ビニルアミンアミド、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、及びビニル芳香族化合物を挙げることができる。
【0136】
好適な非イオン性モノマーとしてはまた、スチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、2-エチル-ヘキシルアクリレート、2-エチル-ヘキシルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、及び2-ヒドロキシエチルメタクリレートも挙げることができる。
【0137】
合成カチオン性ポリマーと結合するアニオン性対イオン(X)は、そのポリマーが、水、クレンジング組成物、又はクレンジング組成物のコアセルベート相への溶解性又は分散性を保つ限り、かつその対イオンが、クレンジング組成物の必須成分と物理的にも化学的にも相溶性であるか、又はそうでなくても生成物の性能、安定性、若しくは審美性を著しく損なわない限り、任意の既知の対イオンであってもよい。好適な対イオンの非限定例としては、ハロゲン化物(例えば、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素)、サルフェート、及びメチルサルフェートを挙げることができる。
【0138】
本明細書に記載されるカチオン性ポリマーはまた、傷んだ毛髪、特に化学的に処理された毛髪に、代用の疎水性F層をもたらすことによって修復するのに役立ち得る。微視的に薄いF層は天然の耐候性を提供しつつ、水分の封じ込めを助け、更なる傷みを防ぐ。化学的な処理により、毛髪のキューティクルが傷み、その防御作用をもつF層が毛髪から剥がれ落ちてしまう。F層が剥がれ落ちるにつれ、毛髪は親水性が増すようになる。化学的に処理された毛髪にリオトロピック液晶を塗布すると、その毛髪は更に疎水性になり、外観も触感も、未処理の毛髪のようになることが分かった。いずれの理論にも束縛されるものではないが、リオトロピック液晶複合体は疎水性の層又は膜を形成し、天然のF層が毛髪を保護するのと同様に、毛髪繊維をコーティングして毛髪を保護すると考えられる。疎水層は、毛髪を、一般的には未処理の毛髪のようなより健康的な状態に戻し得る。リオトロピック液晶は、本明細書に記載される合成カチオン性ポリマーを上述のクレンジング組成物のアニオン性洗浄性界面活性剤成分と組み合わせることにより形成される。合成カチオン性ポリマーの電荷密度は比較的高い。カチオン電荷密度が比較的高い一部の合成ポリマーは、主にそれらの異常な線形の電荷密度のためにリオトロピック液晶を形成しないことに留意されたい。このような合成カチオン性ポリマーは、参照により組み込まれる国際公開第94/06403号に記載されている。本明細書に記載される合成ポリマーは、傷んだ毛髪に対するコンディショニング性能を向上させる安定したクレンジング組成物に配合することができる。
【0139】
リオトロピック液晶を形成することができるカチオン性合成ポリマーは、2meq/gm~7meq/gm、及び/又は3meq/gm~7meq/gm、及び/又は4meq/gm~7meq/gmのカチオン電荷密度を有する。カチオン電荷密度は、6.2meq/gmである。ポリマーはまた、1,000~5,000,000、及び/又は10,000~2,000,000、及び/又は100,000~2,000,000の分子量を有する。
【0140】
有益剤のコンディショニング及び付着を増強するが、必ずしもリオトロピック液晶を形成するわけではないカチオン性合成ポリマーは、0.7meq/gm~7meq/gm、及び/又は0.8meq/gm~5meq/gm、及び/又は1.0meq/gm~3meq/gmのカチオン電荷密度を有し得る。ポリマーはまた、1,000g/モル~5,000,000g/モル、10,000g/モル~2,000,000g/モル、及び100,000g/モル~2,000,000g/モルの分子量を有する。
【0141】
カチオン性セルロースポリマー
好適なカチオン性ポリマーは、セルロースポリマーであってもよい。好適なセルロースポリマーとしては、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの塩を挙げることができ、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と呼ばれており、Dwo/Amerchol Corp.(Edison,N.J.,USA)より、Polymer LR、JR及びKGシリーズのポリマーとして入手可能である。カチオン性セルロースの他の好適な種類としては、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースのポリマー性四級アンモニウム塩を挙げることができる。これらの物質は、Dow/Amerchol Corp.から、Polymer LM-200の商品名で入手可能である。カチオン性セルロースの他の好適な種類としては、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム67と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシド及びトリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースのポリマー性四級アンモニウム塩を挙げることができる。これらの材料は、Dow/Amerchol Corp.から商品名SoftCAT Polymer SL-5、SoftCAT Polymer SL-30、Polymer SL-60、Polymer SL-100、Polymer SK-L、Polymer SK-M、Polymer SK-MH、及びPolymer SK-Hで入手可能である。カチオン性セルロースポリマーは、0.2meq/g~2.2meq/g、0.3meq/g~2.0meq/g、0.4meq/g~1.8meq/g、0.5meq/g~1.7meq/g、及び0.6meq/g~1.3のカチオン電荷密度を有し得る。
【0142】
更なるカチオン性ポリマーは、参照により本明細書に組み込まれるCTFA Cosmetic Ingredient Dictionary,3rd edition,edited by Estrin、Crosley,and Haynes(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.(Washington,D.C.)(1982))にも記載されている。
【0143】
複合コアセルベートの形成について分析するための技術は、当該技術分野において既知である。例えば、任意の選択された希釈段階における組成物の顕微鏡分析を利用して、コアセルベート相が形成されたかどうかを確認することができる。こうしたコアセルベート相は、組成物における追加の乳化相として確認され得る。染料を使用すると、コアセルベート相を組成物中に分散している他の不溶性相と区別するのを補助することができる。カチオン性ポリマーの使用及びコアセルベートに関する更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,272,164号に開示されている。
【0144】
液体担体
理解され得るように、クレンジング組成物は、望ましくは、周囲条件下で注入可能な液体の形態であり得る。適切な量の液体担体を含めることにより、適度な粘度及びレオロジーを有するクレンジング組成物の形成を促進することができる。洗浄組成物は、組成物の20重量%~95重量%の液体担体、及び60重量%~85重量%の液体担体を含み得る。液体担体は、水などの水性担体であってよい。
【0145】
任意成分
理解され得るように、本明細書に記載されるクレンジング組成物は、組成物の特性及び特徴を調整するために種々の任意成分を含み得る。理解され得るように、好適な任意成分は周知されており、一般には、本明細書に記載されるクレンジング組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合する任意の成分が挙げられ得る。任意成分は、その他の点では、製品安定性、審美性、又は性能を過度に損なってはならない。任意選択の成分の個々の濃度は、概して、洗浄組成物の0.001重量%~10重量%の範囲であってよい。任意成分は、半透明なクレンジング組成物の透明性を損なわない成分に更に限定することができる。
【0146】
クレンジング組成物に含めることができる好適な任意成分としては、共界面活性剤、堆積補助剤、コンディショニング剤(炭化水素油、脂肪酸エステル、シリコーンなど)、抗フケ剤、懸濁剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び非水溶性)、真珠光沢助剤、起泡増進剤、殺シラミ剤、pH調整剤、香料、防腐剤、キレート剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、及びビタミンを挙げることができる。CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Tenth Edition(published by the Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.(Washington,D.C.))(2004)(以下「CTFA」)に、本明細書の組成物に添加することができる様々な非限定的な物質が記載されている。
【0147】
コンディショニング剤
クレンジング組成物は、シリコーンコンディショニング剤を含むことができる。好適なシリコーンコンディショニング剤は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含むことができる。シリコーンコンディショニング剤を含む場合、剤は、組成物の0.01重量%~10重量%、0.1重量%~8重量%、0.1重量%~5重量%、及び/又は0.2重量%~3重量%で含まれ得る。好適なシリコーンコンディショニング剤、及びシリコーン用の任意選択の懸濁剤の例が、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、及び同第5,106,609号に記載されており、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれる。好適なシリコーンコンディショニング剤は、25℃で測定したとき、20センチストークス(「csk」)~2,000,000csk、1,000csk~1,800,000csk、50,000csk~1,500,000csk、及び100,000csk~1,500,000cskの粘度を有し得る。
【0148】
分散したシリコーンコンディショニング剤粒子は、0.01マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲の体積平均粒径を有し得る。小さな粒子を毛髪に塗布する場合、体積平均粒径は、0.01マイクロメートル~4マイクロメートル、0.01マイクロメートル~2マイクロメートル、0.01マイクロメートル~0.5マイクロメートルの範囲であり得る。より大きな粒子を毛髪に塗布する場合、体積平均粒径は、典型的には、5マイクロメートル~125マイクロメートル、10マイクロメートル~90マイクロメートル、15マイクロメートル~70マイクロメートル、及び/又は20マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲である。
【0149】
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂、並びにシリコーンの製造を議論する項を包含するシリコーンついての更なる資料が、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,vol.15,2d ed.,pp 204-308,John Wiley & Sons,Inc.(1989)に見出され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0150】
本明細書に記載のクレンジング組成物に好適なシリコーンエマルションとしては、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,476,282号、及び米国特許出願公開第2007/0276087号に記載される説明に従って調製される不溶性ポリシロキサンのエマルションを挙げることができる。好適な不溶性ポリシロキサンとしては、50,000~500,000g/モルの範囲内の分子量を有するα,ωヒドロキシ末端ポリシロキサン又はα,ωアルコキシ末端ポリシロキサン等のポリシロキサンが挙げられる。不溶性ポリシロキサンは、50,000~500,000g/モルの範囲内の平均分子量を有し得る。例えば、不溶性ポリシロキサンの平均分子量は、60,000~400,000、75,000~300,000、100,000~200,000の範囲内であってもよく、又は平均分子量は、150,000g/モルであってもよい。不溶性ポリシロキサンは、30nm~10マイクロメートルの範囲内の平均粒径を有し得る。平均粒径は、例えば、40nm~5マイクロメートル、50nm~1マイクロメートル、75nm~500nmの範囲内、又は約100nmであってよい。
【0151】
本明細書に記載の洗浄組成物に好適なシリコーンの他の分類としては、i)25℃で測定したときに1,000,000csk未満の粘度を有する流動性物質である、シリコーン油を含むシリコーン流体、ii)少なくとも1つの一級、二級、又は三級アミンを含有する、アミノシリコーン、iii)少なくとも1つの四級アンモニウム官能基を含有するカチオン性シリコーン、iv)シリコーンゴム(25℃で測定したときに1,000,000csk以上の粘度を有する物質を含む)、v)高架橋ポリマーシロキサン系を含むシリコーン樹脂、vi)少なくとも1.46の屈折率を有する高屈折率シリコーン、及びvii)これらの混合物、を挙げることができる。
【0152】
あるいは、洗浄組成物は、シリコーンを実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。
【0153】
有機コンディショニング材料
本明細書に記載のクレンジング組成物のコンディショニング剤は、単独で又は上記のシリコーンなどのその他のコンディショニング剤と組み合わせてのいずれかで、油又はロウなどの少なくとも1つの有機コンディショニング材料を更に含み得る。有機材料は、非ポリマー、オリゴマー、又はポリマーであり得る。有機材料は油又はロウの形態であってよく、クレンジング配合物にニート形態又は予乳化形態で添加され得る。有機コンディショニング材料の好適な例としては、i)炭化水素油、ii)ポリオレフィン、iii)脂肪族エステル、iv)フッ素化コンディショニング化合物、v)脂肪族アルコール、vi)アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体、vii)四級アンモニウム化合物、viii)CTFA名称がPEG-200、PEG-400、PEG-600、PEG-1000、PEG-2M、PEG-7M、PEG-14M、PEG-45M、及びこれらの混合物を含む、最大2,000,000の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、を挙げることができる。
【0154】
乳化剤
種々のアニオン性及び非イオン性乳化剤を本発明のクレンジング組成物に用いることができる。アニオン性及び非イオン性乳化剤は、本質的にモノマー又はポリマーのいずれかであることができる。モノマーの例としては、アルキルエトキシレート、アルキルサルフェート、石鹸、及び脂肪酸エステル、並びにこれらの誘導体が例示として挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーの例としては、ポリアクリレート、ポリエチレングリコール、及びブロックコポリマー、並びにこれらの誘導体が例示として挙げられるが、これらに限定されない。ラノリン、レシチン及びリグニンなどの天然に産出される乳化剤、並びにこれらの誘導体も、有用な乳化剤の非限定的な例である。
【0155】
キレート剤
クレンジング組成物はまた、キレート剤を含むことができる。好適なキレート剤としては、A E Martell & R M Smith,Critical Stability Constants,Vol.1,Plenum Press,New York & London(1974)及びA E Martell & R D Hancock,Metal Complexes in Aqueous Solution,Plenum Press,New York & London(1996)に記載されるものが挙げられ、いずれも参照により本明細書に組み込まれる。キレート剤に関し、用語「塩及びこれらの誘導体」は、参照しているキレート剤と同じ官能構造(例えば、同じ化学主鎖)を含み、同様の又はより良好なキレート化特性を有する塩及び誘導体を意味する。この用語には、アルカリ金属、アルカリ土類、アンモニウム、置換アンモニウム塩(すなわち、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム)塩、酸性部分を有するキレート剤のエステル、及びこれらの混合物、特に、全てのナトリウム、カリウム又はアンモニウム塩が含まれる。用語「誘導体」はまた、米国特許第5,284,972号に例示されているものなどの「キレート化界面活性剤」化合物、及び米国特許第5,747,440号に開示されているポリマーEDDS(エチレンジアミン二コハク酸)などの、親キレート剤と同じ官能構造を有する1つ以上のキレート化基を含む大型分子も含む。米国特許第5,284,972号及び同第5,747,440号は、それぞれ、参照により本明細書に組み込まれる。好適なキレート剤は、ヒスチジンを更に含み得る。
【0156】
クレンジング組成物中のEDDSキレート剤又はヒスチジンキレート剤の濃度は低くてもよい。例えば、EDDSキレート剤又はヒスチジンキレート剤は、0.01重量%で含まれてよい。10重量%を超えると、処方及び/又はヒトの安全上の懸念が生じる恐れがある。EDDSキレート剤又はヒスチジンキレート剤の濃度は、洗浄組成物の重量の少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.25重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、又は少なくとも2重量%であり得る。
【0157】
ゲルネットワーク
クレンジング組成物はまた、脂肪族アルコールゲルネットワークを含んでもよい。ゲルネットワークは、脂肪族アルコールと界面活性剤とを1:1~40:1、2:1~20:1、及び/又は3:1~10:1の比で合わせることにより形成される。ゲルネットワークの形成には、脂肪族アルコールの水分散液を界面活性剤と共に、脂肪族アルコールの融点を超える温度まで加熱することを伴う。この混合プロセス中に、脂肪族アルコールは融解し、界面活性剤を脂肪族アルコール液滴に区分化する。界面活性剤は、脂肪族アルコール中に界面活性剤と共に水を運び込む。これによって、等方性脂肪族アルコール液滴が液晶相液滴に変化する。この混合物が鎖溶融温度よりも低温に冷却されると、液晶相は固体結晶性ゲルネットワークに変換される。ゲルネットワークは、クレンジング組成物に複数の利点を提供することができる。例えば、ゲルネットワークは、化粧用クリーム及びヘアコンディショナーに安定化効果をもたらし得る。更に、ゲルネットワークは、ヘアコンディショナー及びシャンプーにコンディショニングされた触感の利益を提供することができる。
【0158】
脂肪族アルコールは、ゲルネットワーク中に0.05重量%~14重量%の濃度で含まれ得る。例えば、脂肪族アルコールは、1重量%~10重量%及び/又は6重量%~8重量%の範囲の量で含まれ得る。
【0159】
好適な脂肪族アルコールとしては、10~40個の炭素原子、12~22個の炭素原子、16~22個の炭素原子、及び/又は16~18個の炭素原子を有するものが挙げられる。これらの脂肪族アルコールは、直鎖状アルコールであっても分岐状アルコールであってもよく、また飽和であっても不飽和であってもよい。脂肪族アルコールの非限定例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。セチルアルコールとステアリルアルコールとの20:80~80:20の比での混合物が好適である。
【0160】
ゲルネットワークは、容器に水を入れることによって調製することができる。次いで、水を74℃まで加熱することができる。次いで、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及び界面活性剤を、加熱した水に添加することができる。混和後、得られた混合物を熱交換器に通してよく、そこで混合物を35℃まで冷却する。冷却すると、脂肪族アルコール及び界面活性剤が結晶化して、結晶性ゲルネットワークが形成され得る。表1に、例示的ゲルネットワーク組成物の構成成分及びそれぞれの量を示す。
【0161】
表1のゲルネットワークプレミックスを調製するために、水を74℃まで加熱し、表1に示す量の脂肪族アルコール及びゲルネットワーク界面活性剤をそれに添加する。混和後、この混合物をミル及び熱交換器に通し、そこで32℃まで冷却する。この冷却工程の結果として、脂肪族アルコール、ゲルネットワーク界面活性剤、及び水は、結晶性ゲルネットワークを形成する。
【0162】
【表1】
アニオン性ゲルネットワークの場合、上記の好適なゲルネットワーク界面活性剤は、特にスルホネート、カルボキシレート、及びホスフェート、並びにこれらの混合物を含む正味の負電荷を有する界面活性剤を含む。
【0163】
カチオン性ゲルネットワークの場合、上記の好適なゲルネットワーク界面活性剤は、四級アンモニウム界面活性剤及びその混合物を含む正味の正電荷を有する界面活性剤を含む。
【0164】
両性又は双極イオン性ゲルネットワークの場合、上記の好適なゲルネットワーク界面活性剤は、特にベタイン、アミンオキシド、スルタイン、アミノ酸、及びこれらの混合物を含む、製品使用pHにおいて正及び負の電荷を両方有する界面活性剤を含む。
【0165】
有益剤
クレンジング組成物は、1つ以上の有益剤を更に含むことができる。例示的な有益剤としては、粒子、着色剤、香料マイクロカプセル、ゲルネットワーク、及びスキンシリコーン等の他の不溶性スキン又はヘアコンディショニング剤、ヒマワリ油又はヒマシ油等の天然油が挙げられるが、これらに限定されない。有益剤は、粒子;着色剤;香料マイクロカプセル;ゲルネットワーク;スキンシリコーン等の他の不溶性スキン又はヘアコンディショニング剤、ヒマワリ油又はヒマシ油等の天然油;及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0166】
懸濁剤
クレンジング組成物は、非水溶性物質を組成物中に分散させた形態で懸濁するのに有効な濃度で、又は組成物の粘度を調整するのに有効な濃度で、懸濁剤を含み得る。このような濃度は、組成物の0.1重量%~10重量%及び0.3重量%~5.0重量%の範囲である。しかし、理解され得るように、特定のグリセリドエステル結晶が含まれる場合には、特定のグリセリドエステル結晶が好適な懸濁剤又は構造剤として作用し得るので、懸濁剤は必要でない場合もある。
【0167】
好適な懸濁剤としては、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーを挙げることができる。ビニルポリマー、例えば、CTFA名Carbomerを有する架橋アクリル酸ポリマー、セルロース誘導体及び変性セルロースポリマー、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロース、硫酸セルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、カロブゴム、グアーガム、カラヤゴム、カラギーナン(carragheenin)、ペクチン、寒天、マルメロ種子(シドニア・オブロンガ・ミル(Cydonia oblonga Mill))、デンプン(コメ、トウモロコシ、ジャガイモ、コムギ)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー、例えば、デキストラン、サクシノグルカン、プレラン(pulleran)、デンプン系ポリマー、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸系ポリマー、例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アクリレートポリマー、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、並びに無機水溶性物質、例えば、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ラポナイト、ヘクトナイト、及び無水ケイ酸が本明細書において有用である。
【0168】
他の好適な懸濁剤としては、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、及びこれらの混合物として分類することができる結晶性懸濁剤を挙げることができる。このような懸濁剤の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,741,855号に記載されている。好適な懸濁剤としては、16~22個の炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルが挙げられる。懸濁剤は、モノステアレート及びジステアレートの両エチレングリコールステアレートであってよいが、特に7%未満のモノステアレートを含有するジステアレートであり得る。他の好適な懸濁剤としては、16~22個の炭素原子、あるいは16~18個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミドが挙げられ、その好適な例としては、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミド、及びステアリン酸モノエタノールアミドステアレートが挙げられる。他の長鎖アシル誘導体としては、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテートなど)、長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート)、及び前述のグリセリルエステルが挙げられる。長鎖アシル誘導体、長鎖カルボン酸のエチレングリコールエステル、長鎖アミンオキシド、及び長鎖カルボン酸のアルカノールアミドも懸濁剤として使用してよい。
【0169】
懸濁剤として使用するのに好適な他の長鎖アシル誘導体としては、N,N-ジヒドロカルビルアミド安息香酸及びその可溶性塩(例えば、Na、K)、特に、この分類のN,N-ジ(水素添加)C16、C18及びタローアミド安息香酸種が挙げられ、これらはStepan(登録商標)Company(Northfield,Ill.,USA)から市販されている。
【0170】
懸濁剤として使用するのに好適な長鎖アミンオキシドの例としては、アルキルジメチルアミンオキシド、例えば、ステアリルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
【0171】
他の好適な懸濁剤としては、少なくとも16個の炭素原子を有する脂肪アルキル部分を有する一級アミン(その例としては、パルミタミン又はステアラミンが挙げられる)、及びそれぞれ少なくとも12個の炭素原子を有する2つの脂肪アルキル部分を有する二級アミン(その例としては、ジパルミトイルアミン又はジ(水素添加タロー)アミンが挙げられる)が挙げられる。更に他の好適な懸濁剤としては、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸-メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
【0172】
粘度調整剤
シャンプー組成物は、有機塩以外の粘度調整剤を含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。
【0173】
いくつかの例では、組成物は、有機塩の代わりに又は有機塩に加えて、粘度調整剤を含有してもよい。クレンジング組成物のレオロジーを調整するために粘度調整剤を用いることができる。好適な粘度調整剤としては、全てB.F.Goodrich Companyから入手可能な商標名Carbopol934、Carbopol940、Carbopol950、Carbopol980、及びCarbopol981を有するカルボマー、Rohm and Hassから入手可能な商標名ACRYSOL22を有するアクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、Amercholから入手可能な商標名AMERCELL POLYMER HM-1500を有するノンオキシニルヒドロキシエチルセルロース、全てHerculesによって供給される商標名BENECELを有するメチルセルロース、商標名NATROSOLを有するヒドロキシエチルセルロース、商標名KLUCELを有するヒドロキシプロピルセルロース、商標名POLYSURF67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース、全てAmercholによって供給される商標名CARBOWAX PEG、POLYOX WASR、及びUCON FLUIDSを有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド系ポリマーを挙げることができる。他の好適なレオロジー調整剤としては、架橋アクリレート、架橋無水マレイン酸コメチルビニルエーテル、疎水変性会合性ポリマー、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0174】
分散粒子
当該技術分野で既知の分散粒子がクレンジング組成物中に含まれ得る。このような分散粒子を含む場合、組成物の0.025重量%以上、0.05%重量以上、0.1重量%以上、0.25重量%以上、及び0.5重量%以上の濃度で粒子を組み込むことができる。しかし、洗浄組成物はまた、組成物の20重量%以下の分散粒子、10重量%以下の分散粒子、5重量%以下の分散粒子、3重量%以下の分散粒子、及び2重量%以下の分散粒子を含有していてもよい。
【0175】
理解され得るように、クレンジング組成物はなお更なる任意成分を含んでいてもよい。例えば、アミノ酸を含むことができる。好適なアミノ酸としては、例えば、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、パントテン酸、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、ビオチン、及びこれらの誘導体などの水溶性ビタミン、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸及びこれらの塩などの水溶性アミノ酸、ビタミンA、D、E、及びこれらの誘導体などの水不溶性ビタミン、チロシン、トリプタミン、及びこれらの塩などの水不溶性アミノ酸を挙げることができる。
【0176】
抗フケ剤を含むことができる。理解され得るように、コアセルベートの形成が、抗フケ剤の頭皮への堆積を容易にする。
【0177】
好適なフケ防止剤としては、ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、粒子状硫黄、及びこれらの混合物を挙げることができる。このようなフケ防止粒子は、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合する必要があり、また、製品の安定性、審美性又は性能を他の方法で過度に損なってはならない。シャンプー組成物は、抗ふけ活性物質の付着を強化するためにカチオン性ポリマーを含んでいてもよい。
【0178】
抗ふけ剤は、1-ヒドロキシ-2-ピリジンチオン塩などのピリジンチオン粒子であってよい。ピリジンチオン抗ふけ粒子の濃度は、組成物の0.1重量%~4重量%、0.1重量%~3重量%、及び0.3重量%~2重量%の範囲であってよい。好適なピリジンチオン塩としては、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、及びジルコニウム等の重金属から形成されるものが挙げられ、特に好適なのは、1-ヒドロキシ-2-ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」又は「ZPT」として知られている)、粒子が20μm以下、5μm以下、2.5μm以下の平均サイズを有する平板状粒子の形態の1-ヒドロキシ-2-ピリジンチオン塩である。ナトリウムなどの他のカチオンから形成される塩も好適であり得る。ピリジンチオンフケ防止剤は、米国特許第2,809,971号、同第3,236,733号、同第3,753,196号、同第3,761,418号、同第4,345,080号、同第4,323,683号、同第4,379,753号、及び同第4,470,982号に更に記載されており、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。ZPTをフケ防止粒子として使用したとき、毛髪の成長又は再生が刺激若しくは調節され得るか又はその両方であるか、あるいは脱毛が低減又は阻害され得るか、あるいは毛髪がより濃く又はより豊かに見え得ると想到される。
【0179】
ピリチオンの多価金属塩から選択される抗ふけ活性物質に加えて、シャンプー組成物は、金属ピリチオン塩活性物質に加えて、1つ以上の抗真菌又は抗菌活性物質を更に含み得る。好適な抗菌活性物質としては、コールタール、硫黄、ウィットフィールド軟膏、カステラーニ塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8-ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマローザ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、桂皮アルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イクチオールペール(ichthyol pale)、Sensiva SC-50、Elestab HP-100、アゼライン酸、リチカーゼ、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンなどのイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好適な抗菌剤としては、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン、及びコールタールを挙げることができる。
【0180】
好適な抗菌剤は、クリムバゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、エコナゾール、及びエルビオール等のアゾール;ピロクトンオラミン、シクロピロックス、リロピロックス、及びMEA-ヒドロキシオクチルオキシピリジノンなどのヒドロキシピリドン;サリチル酸及び他のヒドロキシ酸などの角質溶解剤;アゾキシストロビンなどのストロビルリン、並びに1,10-フェナントロリンなどの金属キレート剤からなる群から選択される1種の材料又は混合物であってよい。アゾール抗菌剤の例としては、ベンズイミダゾールなどのイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリムバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、並びにテルコナゾール及びイトラコナゾールなどのトリアゾール、並びにこれらの組み合わせを挙げることができる。シャンプー組成物中に存在する場合、可溶性抗菌活性物質は、組成物の0.01重量%~5重量%、0.5重量%~6重量%、0.1重量%~3重量%、0.1重量%~9重量%、0.1重量%~1.5重量%、0.1重量%~2重量%、及び更に0.3重量%~2重量%の量で含まれ得る。
【0181】
硫化セレンは、組成物の0.1重量%~4重量%、0.3重量%~2.5重量%、及び0.5重量%~1.5重量%の濃度で含まれるとき、抗菌組成物として使用するのに好適な粒子状抗ふけ剤である。硫化セレンは、一般に、セレン1モル及び硫黄2モルを有する化合物と考えられるが、一般式Se(式中、x+y=8)に一致する環状構造であってもよい。硫化セレンの平均粒径は、前方レーザー光散乱装置(例えば、Malvern 3600装置)によって測定したとき、典型的には15マイクロメートル未満(例えば、10マイクロメートル以下)である。硫化セレン化合物は、例えば、米国特許第2、694,668号、同第3,152,046号、同第4,089,945号、及び同第4,885,107号に開示されており、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
【0182】
硫黄を粒子状抗菌剤/抗ふけ剤として使用してもよい。粒子状硫黄の有効濃度は、典型的には、組成物の1重量%~4重量%、あるいは2重量%~4重量%である。
【0183】
サリチル酸などの角質溶解剤もまた、本明細書に記載されるシャンプー組成物に含まれ得る。
【0184】
洗浄組成物は、任意選択で、C.I.名称を有するもの等の水溶性成分を含む、無機、ニトロソ、モノアゾ、ジスアゾ、カロチノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン(phthalocianine)、植物の天然色素等の顔料材料を含んでいてもよい。
【0185】
1つ以上の安定剤及び防腐剤を含み得る。例えば、パーソナルケア組成物の寿命を改善するために、トリヒドロキシステアリン、ジステアリン酸エチレングリコール、クエン酸、クエン酸ナトリウム二水和物、防腐剤、例えばkathon、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、及びエチレンジアミン四酢酸(「ethylenediaminetetraacetic acid、EDTA」)のうちの1つ以上を含めてもよい。安定剤及び/又は防腐剤は、0.10%~2%のレベルで使用することができる。特に好適なのは、0.10%~0.45%のレベルの安息香酸ナトリウムである。パーソナルケア組成物はまた、0.5%~2%のレベルのクエン酸を含んでいてもよい。安息香酸ナトリウム及びクエン酸は、単独で又は組み合わせてパーソナルケア組成物に添加することができる。
【0186】
クレンジング組成物の製造方法
本明細書に記載されるクレンジング組成物は、既知のクレンジング組成物と同様に形成することができる。例えば、クレンジング組成物の製造プロセスは、界面活性剤、カチオン性ポリマー、及び液体担体を一緒に混合してクレンジング組成物を形成する工程を含み得る。スクレロチウムガムは、高剪断粉砕装置(例えば、IKA T25 DS1 Digital Ultra Turraxホモジナイザー)を使用し、所望のバッチ粘度及びレオロジーが達成されるように粉砕速度及び粉砕時間を調整して、それぞれ1:80のポリマー対水比で、最初に水中に分散させることによって、組成物中に組み込むことができる。次いで、残りの成分を添加してバッチを完成させた。
【0187】
シャンプー組成物に好適なサルフェートフリーの界面活性剤及び他の成分に関する追加の情報は、米国特許出願公開第2019/0105247号及び同第2019/0105246号に見られる。
【0188】
試験方法
無機塩化物塩の重量%を測定するための銀滴定法
組成物中の無機塩化物塩の重量%は、組成物中の塩化物イオンを硝酸銀で滴定する電位差測定法を使用して測定することができる。銀イオンは、組成物からの塩化物イオンと反応して、不溶性沈殿物である塩化銀を形成する。この方法には、銀と共に沈殿するアニオンの電位差滴定用に設計された電極(Mettler Toldeeo DM141)を使用した。添加された銀イオンの量が溶液中の塩化物イオンの量に等しい当量点で、シグナルが最も大きく変化する。使用される硝酸銀溶液の濃度は、結果が既知の濃度と一致することを確認するために、標準及び既知量の塩化ナトリウムを含有する塩化ナトリウム溶液等の当業者に公知の塩化物溶液を使用して較正しなければならない。銀イオンを含むこのタイプの滴定は、銀滴定として知られており、サンプル中に存在する塩化物の量を求めるために一般的に使用される。
【0189】
希釈前の組成物中のインサイチュコアセルベートの欠如を決定する方法
1.インサイチュコアセルベートの欠如を決定するための顕微鏡法
インサイチュコアセルベートの欠如は、顕微鏡を使用して決定することができる。必要に応じて、組成物を混合して均質化する。次いで、組成物を顕微鏡スライド上にサンプリングし、典型的な顕微鏡法の実施に従って顕微鏡に載せる。例えば、10倍又は20倍の対物レンズでサンプルを観察する。インサイチュコアセルベートがサンプル中に存在する場合、サンプル全体にわたって20nm~200nmの粒径を有する非晶質ゲル様相を見ることができる。この非晶質ゲル様相は、ゲル塊又はゲル球と記載する場合もある。この方法では、インサイチュコアセルベートは、凝集粒子(flocks)を形成するか又はそうでなければ顕微鏡下で粒子として現れる、製剤に意図的に添加された他の成分から分離される。
【0190】
図4は、カチオン性ポリマーを含有し、インサイチュコアセルベートも有する市販のサルフェートフリーのシャンプー組成物の、20倍対物レンズでの例示的な顕微鏡写真である。図4の参照番号1は、インサイチュコアセルベートである長さ130nmの非晶質ゲル様相を示す。図5は、図4において20倍対物レンズで使用したものと同じ市販のシャンプー組成物の、10倍対物レンズでの例示的な顕微鏡写真である。図5は、20nm~200nmの長さで存在するこれらの非晶質ゲル様相の多くを示す。
【0191】
2.透明度(Clarity)の評価-透過率(%T)の測定
インサイチュコアセルベートの欠如は、組成物の透明度によって決定することもできる。インサイチュコアセルベートを含有しない組成物は、その他の理由で曇った外観を与えるいかなる成分も含有しない場合、透明である。
【0192】
組成物の透明度は、%透過率によって測定することができる。組成物でコアセルベートが欠如しているかどうかを決定するためのこの評価では、シリコーン、乳白剤、非シリコーン油、マイカ、及びガム又はアニオン性レオロジー調整剤等の、組成物に曇った外観を与える成分を使用せずに、組成物を作製しなければならない。これらの成分を添加することによって、使用前にインサイチュコアセルベートが形成されることがなくなると考えられるが、これらの成分は、透過率%による透明度の測定を不明確にする。
【0193】
透明度は、サンプルを通るUV/VIS光の透過を測定する紫外/可視(UV/VI)分光法を使用して透過率%(%T)によって測定することができる。600nmの光波長が、サンプルを通した光透過率の程度を特徴付けるのに適していることが示されている。典型的には、使用される特定の分光光度計に関する特定の指示に従うことが最良である。一般に、透過率パーセントを測定する手順は、分光光度計を600nmに設定することによって開始する。次いで、較正「ブランク」を実行して、読み出し値を100パーセントの透過率に較正する。次いで、特定の分光光度計に適合するように設計されたキュベットに単一の試験サンプルを入れ、600nmの分光光度計により%Tを測定する前に、確実にサンプル内に気泡がないように注意する。代替的に、Molecular Devicesから入手可能なSpectraMax M-5などの分光光度計を使用して複数のサンプルを同時に測定することができる。複数のサンプルを96ウェル可視平底プレート(Greiner部品番号655-001)に移し、確実にサンプル内に気泡がないようにする。平底プレートを、Molecular Devicesから入手可能なSpectraMax M-5内に配置し、Software Pro v.5(商標)ソフトウェアを使用して%Tを測定する。
【0194】
3.Lasentec FBRM法
インサイチュコアセルベートの欠如は、希釈せずにLasentec FBRM法を用いて測定することもできる。Lasentec収束ビーム反射法(Focused Beam Reflectance Method、FBRM)[モデルS400A、Mettler Toledo Corpから入手可能]を使用して、弦長及び粒子数/秒(1秒当たりの数)で測定された凝集塊(floc)のサイズ及び量を決定することができる。
【0195】
4.インサイチュコアセルベート遠心分離法
インサイチュコアセルベートの欠如は、組成物を遠心分離し、インサイチュコアセルベートを重量測定法で測定することによって測定することもできる。この方法では、インサイチュコアセルベート相の分離を可能にするために、懸濁剤なしで組成物を作製しなければならない。組成物を、Beckman Couler TJ25遠心分離機を用いて9200rpmで20分間遠心分離する。いくつかの時間/rpmの組み合わせを使用することができる。次いで、上清を除去し、残りの沈降したインサイチュコアセルベートを重量測定法で評価する。%インサイチュコアセルベートは、以下の式を使用して、遠心管に添加された組成物の重量の百分率としての沈降したインサイチュコアセルベートの重量として計算される。これにより、インサイチュコアセルベート相に関与する組成物の割合が定量される。
【0196】
【数1】
【0197】
希釈前にインサイチュコアセルベートが存在しないことによる性能の改善の測定
組成物は、希釈前にインサイチュコアセルベートを含有しない。このため、希釈時のコアセルベートの量及び質は、希釈前にインサイチュコアセルベートを含有する組成物よりも良好である。これにより、希釈前にコアセルベートを含有する組成物と比較して、希釈前にコアセルベートを含有しない組成物からは、より良好なウェットコンディショニング及び活性物質の付着が得られる。
【0198】
1.希釈中の%透過率(%T)の測定
透明又は半透明の組成物の希釈時のコアセルベート形成は、分光光度計を使用して、希釈されたサンプルを透過した光の割合(%T)を測定するによって評価することができる。希釈物の測定された光透過の割合(%T)値が減少するにつれて、典型的には、より高いレベルのコアセルベートが形成される。水対組成物の様々な重量比、例えば、2部の水対1部の組成物(2:1)、又は7.5部の水対1部の組成物(7.5:1)、又は16部の水対1部の組成物(16:1)、又は34部の水対1部の組成物(34:1)の希釈サンプルを調製することができ、各希釈比のサンプルについて%Tを測定することができる。可能な希釈比の例としては、2:1、3:1、5:1、7.5:1、11:1、16:1、24:1、又は34:1を挙げることができる。希釈比の範囲にわたるサンプルの%T値を平均化することにより、消費者が組成物を濡れた毛髪に適用し、泡立て、次いでそれを洗い流すときに、組成物が平均してどのくらいのコアセルベートを形成するかをシミュレートし、確認することが可能である。平均%Tは、以下の希釈比:2:1、3:1、5:1、7.5:1、11:1、16:1、24:1、及び34:1について、個々の%T測定値の数値平均をとることによって計算することができる。より低い平均%Tは、消費者が濡れた毛髪に組成物を塗布し、泡立たせ、次いでそれを洗い流すときに、平均してより多くのコアセルベートが形成されることを示す。
【0199】
%Tは、紫外/可視(UV/VI)分光法を使用して測定することができ、これは、サンプルを通るUV/VIS光の透過を決定する。600nmの光波長が、サンプルを通した光透過率の程度を特徴付けるのに適していることが示されている。典型的には、使用される特定の分光光度計に関する特定の指示に従うことが最良である。一般に、透過率パーセントを測定する手順は、分光光度計を600nmに設定することによって開始する。次いで、較正「ブランク」を実行して、読み出し値を100パーセントの透過率に較正する。次いで、特定の分光光度計に適合するように設計されたキュベット内に単一の試験サンプルを配置し、600nmの分光光度計により%Tを測定する前に、サンプル内に気泡がないことを確実にするように注意する。代替的に、Molecular Devicesから入手可能なSpectraMax M-5などの分光光度計を使用して複数のサンプルを同時に測定することができる。複数の希釈サンプルを96ウェルプレート(VWRカタログ番号82006-448)内で調製し、次いで、サンプル内に気泡がないことを確かめながら96ウェルの可視平底プレート(Greiner部品番号655-001)に移すことができる。平底プレートを、Molecular Devicesから入手可能なSpectraMax M-5内に配置し、Software Pro v.5(商標)ソフトウェアを使用して%Tを測定する。
【0200】
2.希釈時のコアセルベート凝集粒子サイズの評価
希釈時のコアセルベート凝集粒子サイズは目視評価することができる。水対組成物の様々な重量比、例えば、2部の水対1部の組成物(2:1)、又は7.5部の水対1部の組成物(7.5:1)、又は16部の水対1部の組成物(16:1)、又は34部の水対1部の組成物(34:1)の希釈サンプルを調製することができ、各希釈比のサンプルについて%Tを測定することができる。可能な希釈比の例としては、2:1、3:1、5:1、7.5:1、11:1、16:1、24:1、又は34:1を挙げることができる。
【0201】
3.湿潤コーミング力法(Wet Combing Force Method)
8インチの長さで4グラムの一般集団の毛髪のヘアピースを測定に使用する。各ヘアピースは、クレンジング組成物を用いて4サイクルで処理される(1サイクル当たり1つの泡/すすぎ工程、各泡/すすぎ工程において1グラムの毛髪当たり0.1グラムのクレンジング組成物、各サイクルの間に乾燥させる)。4つのヘアピースを各シャンプーで処理する。毛髪は、最後の処理サイクル後に乾燥させない。毛髪が濡れている間に、2つのBeautician 3000櫛の細かい歯の半分を通して毛髪を引っ張る。櫛を介してヘアピースを引っ張る力は、ロードセルを備えた摩擦分析器(Instron又はMTS引張り測定など)によって測定され、重量グラム(gf)で出力される。この引っ張りは、ヘアピース当たり合計5回の引っ張りで繰り返される。平均湿潤コーミング力(average wet combing force)は、各クレンジング組成物で処理された4つのヘアピースでの5回の引っ張りからの力測定値を平均することによって算出する。データは、2つの櫛の一方又は両方を通る平均湿潤コーミング力として示され得る。
【0202】
4.付着方法
活性物質の付着は、毛髪房においてインビトロで、又はパネリストの頭部においてインビボで測定することができる。制御された量の組成物を毛髪房又はパネリストの頭部に塗布し、従来の洗浄プロトコルに従って洗浄する。毛髪房については、房をサンプリングし、適切な分析測定によって試験して、所与の活性物質の付着量を求めることができる。パネリストの頭皮への付着を測定するためには、次いで、表面上で開放端ガラスシリンダを保持できるように毛髪を頭皮の領域上で分けて、同時に抽出溶液のアリコートを添加し、撹拌した後回収し、所与の活性物質を分析定量する。パネリストの毛髪への付着を測定するためには、所与の量の毛髪をサンプリングし、次いで、適切な分析測定によって試験して、所与の活性物質の付着量を求める。
【0203】
コーン/プレート粘度測定
実施例の粘度を、Brookfield Engineering Laboratories(Stoughton,MA)製のCone/Plate Controlled Stress Brookfield Rheometer R/S Plusで測定する。使用したコーン(Spindle C-75-1)は、75mmの直径及び1°の角度を有する。一定の剪断速度2s-1及び温度26.7℃で定常状態流動実験を使用して、液体粘度を求める。サンプルサイズは2.5mL~3mLであり、合計測定読み取り時間は3分間である。
【0204】
泡の特性評価-Kruss DFA100泡特性評価
1重量部のクレンザーに対して10重量部の水のクレンジング組成物希釈液を調製する。シャンプー希釈液は、泡を発生させて泡の特性を測定するKruss DFA100に分配する。
【0205】
pH法
まず、Mettler Toledo Seven Compact pHメータを較正する。これを行うには、pHメータの電源を入れて、30秒間待つ。次に電極を保存溶液から取り出し、電極を蒸留水ですすぎ、Kimwipe(登録商標)などの科学用洗浄ワイプで電極を慎重に拭く。電極をpH4の緩衝液に浸漬し、較正ボタンを押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、較正ボタンを第2回押す。電極を蒸留水ですすぎ、電極を科学用洗浄ワイプで慎重に拭く。次に電極をpH7の緩衝液に浸漬し、較正ボタンを第2回押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、較正ボタンを第3回押す。電極を蒸留水ですすぎ、電極を科学用洗浄ワイプで慎重に拭く。次に電極をpH10の緩衝液に浸漬し、較正ボタンを第3回押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、測定ボタンを押す。電極を蒸留水ですすぎ、科学用洗浄ワイプで慎重に拭く。電極を試験試料に浸漬し、読み取りボタンを押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、値を記録する。
【実施例
【0206】
以下の実施例では、本発明の範囲内にある実施形態を更に説明及び実証する。これらの実施例は、例示目的でのみ提供され、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくそれらの多くの変更が可能であることから、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0207】
以下の実施例は、様々なシャンプー組成物を例示する。従来の配合及び混合技法により、表2及び表3の実施例を調製した。本明細書に記載されるように、高剪断粉砕を使用してスクレロチウムガムを組み込んだ。
【0208】
表2及び表3の実施例における全塩化ナトリウムは、0.07%であった。以下の表中の全塩化ナトリウムは、供給業者からの製品仕様に基づいて計算した。表2及び表3におけるアニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比は、0.9:1であった。アニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比は、重量%で計算される。表2及び表3におけるポリマー電荷密度対無機塩比は、18:1であった。
【0209】
ポリマー電荷密度対無機塩比は、単位を無視して、無機塩の重量%に対するポリマーの電荷密度(meq/gm)である。組成物が1つを超えるカチオン性ポリマーを含有する場合、比は、最も低い電荷密度を有するポリマーに従って計算される。
【0210】
表2及び表3の実施例及び比較例について、以下のように相安定性を求めた。実施例を調製し、直ちに幅少なくとも1インチの透明なガラスジャーに入れた。ジャーにねじ式の蓋をして、手できつく締めた。例を周囲温度(20~25℃)で、直射日光を避けて、5日間保管した。次いで、組成物を検査して、曇り及び/又は沈殿のいずれかが目視で検出可能であるかどうかを調べた。曇り及び/又は沈殿は、液体シャンプー組成物若しくはその一部にわたって、及び/又は容器の底部若しくは底部付近に懸濁し得る。曇り又は沈殿のいずれかが存在している場合、組成物は多相を有し、相安定性ではないと判定した。図6A及び図6Bは、それぞれ、比較例C5(0.5%コンニャクガム増粘剤を含有する)及びC6(0.5%ジェランガム増粘剤を含有する)を示す。図6A及び図6Bの両方において、容器の底に向かって沈殿を見ることができる。曇りも沈殿も存在しない場合、インサイチュコアセルベートは存在せず、組成物は安定な単一相であると判定した。安定なシャンプーの実施例は、相安定性ではなかった実施例と比較して改善された製品性能を有すると考えられる。
【0211】
本明細書で使用するとき、「目視で検出する」又は「目視で検出可能である」とは、標準的な100ワットの白熱電球の照度に少なくとも相当する照明の下で、1メートルの距離から、ヒトの観察者が、肉眼(近視、遠視、若しくは乱視を補正するように適合した標準的な矯正レンズ、又は他の矯正視力を例外とする)で実施例の品質を視覚的に識別できることを意味する。
【0212】
表2及び表3の実施例はまた、シリコーン、乳白剤(例えば、ジステアリン酸グリコール、ステアリン酸グリコール)、非シリコーン油、マイカ、ガム、又はアニオン性レオロジー調整剤、及びシャンプーを曇った又はより曇った外観にする他の成分と共に配合することもできた。しかしながら、これらの成分を添加しても、使用前にインサイチュコアセルベートが形成されることも、他の相が不安定になることはないと考えられる。
【0213】
【表2】
【0214】
表2におけるC1及びC2は相安定性であった。しかしながら、いずれの例も増粘剤を含有しないので、粘度が低すぎて消費者に好まれない。これらの例は、ユーザの手のひらに保持し、毛髪全体に塗布することが困難であると考えられる。
【0215】
C3~C6は、複数の相に分離されたアニオン性増粘剤(例えば、キサンタンガム、カラギーナン、コンニャクガム、及びジェランガム)を含有しており、これは、製品の外観に影響を与えるだけでなく、製品性能にも影響を与えると考えられる。したがって、C3~C6は消費者に好まれない可能性が高い。
【0216】
これらの例は消費者に許容されなかったので、表2における例については降伏応力を測定しなかった。
【0217】
【表3】
【0218】
表3中の実施例は、相安定であり、界面活性剤が加水分解するのを防ぐpHを有し(例えば、5.5以上)、消費者が許容できる粘度を有する(例えば、2700Pa以上)。これらの実施例は、表2における比較例と比較して、消費者に好まれるであろうと考えられる。
【0219】
表4及び表5における実施例を作製することもでき、これらの実施例は安定であり、消費者が許容できる粘度を有するであろうと考えられる。表4における実施例は、供給業者からの仕様に基づいて0.7%の全塩化ナトリウム、及び18:1のポリマー電荷密度対無機塩比を有する。
【0220】
【表4】
【0221】
【表5】
1.Solvay(登録商標)から入手可能なMackam(登録商標)DAB-ULS。仕様範囲:固形分=34~36%、塩化ナトリウム=0~0.5%。平均値を計算に使用する:活性物質=35%、塩化ナトリウム=0.25%。
2.Clariant(登録商標)から入手可能なHostapon(登録商標)SCI-85C
3.Croda(登録商標)から入手可能なSP Crodasinic(商標)LS30/NP MBAL
4.Dow(登録商標)から入手可能なUCARE(商標)ポリマーJR-30M
5.スクレロチウムガム、Alban Muller(登録商標)から入手可能なAmigum ER
6.スクレロチウムガム、Cargill(登録商標)から入手可能なActigum(登録商標)CS 11 QD
7.スクレロチウムガム及びレモン果皮粉末、Cargill(登録商標)から入手可能なFiber Design Sensation(登録商標)
8.キサンタンガム、CP Kelco(登録商標)から入手可能なKeltrol(登録商標)CG-SFT
9.カラギーナン、CP Kelco(登録商標)から入手可能なGENUVISCO(登録商標)カラギーナンCG-131
10.コンニャクガム、FMC Corporationから入手可能なNutricol(登録商標)XP 3464
11.ジェランガム、CP Kelco(登録商標)から入手可能なKelcogel(登録商標)CG-LA。
12.ADM(登録商標)から入手可能なクエン酸USP無水微細顆粒
13.Kalama(登録商標)から入手可能な安息香酸ナトリウム
14.JQC(Huayin)Pharmaceutical Co.,Ltdから入手可能なサリチル酸ナトリウム
15.塩化ナトリウムを除去し、その結果、33.05%乾燥残滓、0.21%塩化ナトリウム、32.84%活性物質となったBASF製Dehyton(登録商標)PK45を計算に使用した。
16.Evonik(登録商標)から入手可能なTEGO(登録商標)Betain CK PH 12。仕様範囲:活性物質=28~32%、塩化ナトリウム=4.5~6%。平均値を計算に使用する:活性物質=30%、塩化ナトリウム=5.25%。
17.Clariant(登録商標)から入手可能なOctopirox(登録商標)
18.Lonza(登録商標)から入手可能なジンクピリチオン
19.Dow(登録商標)から入手可能なUCARE(商標)ポリマーKG-30M
【0222】
組み合わせの例
A.安定なシャンプー組成物であって、
a.
i.3%~35%、好ましくは3%~30%、より好ましくは4%~20%、更により好ましくは5%~15%、最も好ましくは6%~12%のアニオン性界面活性剤、及び
ii.5%~15%、好ましくは7%~12%、より好ましくは8%~10%の両性界面活性剤、を含む界面活性剤系であって、硫酸化界面活性剤を実質的に含まない、界面活性剤系と、
b.0.01%~3%、好ましくは0.075%~2.0%、より好ましくは0.1%~1.0%のカチオン性ポリマーと、
c.0.15%~1.5%の増粘剤、好ましくは0.25%~1.25%の増粘剤、より好ましくは0.3%~1.2%の増粘剤、更により好ましくは0.5%~1.0%の増粘剤であって、スクレロチウムガムを含む、増粘剤と、
を含み、2500cP超、好ましくは4500cP超、好ましくは5000cP超の粘度と、5.5超、好ましくは5.7超、より好ましくは5.8超のpHを有する、安定なシャンプー組成物。
B.1%未満、好ましくは0.8%未満、より好ましくは0.5%未満、最も好ましくは0.2%未満の無機塩を更に含む、段落Aに記載の安定なシャンプー組成物。
C.コーン/プレート粘度測定試験法に従って、2.5Pa・s~20Pa・s、好ましくは3Pa・s~15Pa・s、より好ましくは4Pa・s~13Pa・s、最も好ましくは5Pa・s~10Pa・sの粘度を有する、段落A又はBに記載の安定なシャンプー組成物。
D.安定なシャンプー組成物が、pH試験法に従って、5.5~7、好ましくは5.6~6.9、より好ましくは5.7~6.8、更により好ましくは5.8~6.7のpHを有する、段落A~Cのいずれかに記載の組成物。
E.Herschel-Bulkley試験法に従って、剪断速度10-2~10-4-1において、0.003Pa超、好ましくは0.005Pa超、より好ましくは0.010Pa超、最も好ましくは0.015Pa超の降伏応力を有する、段落A~Dのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
F.1.1:1以上、好ましくは1.2:1以上、より好ましくは1.3:1以上、更により好ましくは1.5:1以上のポリマー電荷密度対全無機塩比を有する、段落A~Eのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
G.0.25:1~3:1、好ましくは0.4:1~2:1、より好ましくは0.5:1~1.5:1、更により好ましくは0.6:1~1.25:1、最も好ましくは0.75:1~1:1のアニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比を有する、段落A~Fのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
H.アルキルポリグルコシド、脂肪酸エステル、及びシリコーンのうちの少なくとも1つを実質的に含まない、段落A~Gのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
I.600nmにおける%Tが、70超、好ましくは75%超、より好ましくは80%超、最も好ましくは90%超である、段落A~Hのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
J.インサイチュコアセルベートの欠如を決定するための顕微鏡検査法によって決定したときに、インサイチュコアセルベートが欠如している、段落A~Iのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
K.当該アニオン性界面活性剤が、イセチオネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;エーテルスルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホスクシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホアセテートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グリシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;サルコシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グルタメートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;アラニネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;カルボキシレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;タウレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;ホスフェートエステルのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;及びこれらの組み合わせから選択される、段落A~Jのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
L.当該カチオン性ポリマーが、カチオン性グアー、カチオン性セルロース、カチオン性合成ホモポリマー、カチオン性合成コポリマー、及びこれらの組み合わせから選択される、段落A~Kのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
M.当該両性界面活性剤が、ベタイン、スルタイン、ヒドロキシスルタン、アンホヒドロキシプロピルスルホネート、アルキルアンホアセテート、アルキルアンホジアセテート、及びこれらの組み合わせから選択される、段落A~Lのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
N.抗フケ剤を更に含む、段落A~Mのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
O.当該抗フケ剤が、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、及びこれらの組み合わせから選択される、段落A~Nのいずれかに記載の安定なシャンプー組成物。
【0223】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「40mm」を意味することが意図される。
【0224】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるとみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0225】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
【手続補正書】
【提出日】2023-11-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定なシャンプー組成物であって、
a.
i.3%~35%、好ましくは3%~30%、より好ましくは4%~20%、更により好ましくは5%~15%、最も好ましくは6%~12%のアニオン性界面活性剤、及び
ii.5%~15%、好ましくは7%~12%、より好ましくは8%~10%の両性界面活性剤、を含む界面活性剤系であって、硫酸化界面活性剤を実質的に含まない、界面活性剤系と、
b.0.01%~3%、好ましくは0.075%~2.0%、より好ましくは0.1%~1.0%のカチオン性ポリマーと、
c.0.15%~1.5%の増粘剤、好ましくは0.25%~1.25%の増粘剤、より好ましくは0.3%~1.2%の増粘剤、更により好ましくは0.5%~1.0%の増粘剤であって、スクレロチウムガムを含む、増粘剤と、
を含み、2500cP超、好ましくは4500cP超、好ましくは5000cP超の粘度と、5.5超、好ましくは5.7超、より好ましくは5.8超のpHを有する、安定なシャンプー組成物。
【請求項2】
1%未満、好ましくは0.8%未満、より好ましくは0.5%未満、最も好ましくは0.2%未満の無機塩を更に含む、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項3】
コーン/プレート粘度測定試験法に従って、2.5Pa・s~20Pa・s、好ましくは3Pa・s~15Pa・s、より好ましくは4Pa・s~13Pa・s、最も好ましくは5Pa・s~10Pa・sの粘度を有する、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項4】
前記安定なシャンプー組成物が、pH試験法に従って、5.5~7、好ましくは5.6~6.9、より好ましくは5.7~6.8、更により好ましくは5.8~6.7のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
Herschel-Bulkley試験法に従って、剪断速度10-2~10-4-1において、0.003Pa超、好ましくは0.005Pa超、より好ましくは0.010Pa超、最も好ましくは0.015Pa超の降伏応力を有する、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項6】
1.1:1以上、好ましくは1.2:1以上、より好ましくは1.3:1以上、更により好ましくは1.5:1以上のポリマー電荷密度対全無機塩比を有する、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項7】
0.25:1~3:1、好ましくは0.4:1~2:1、より好ましくは0.5:1~1.5:1、更により好ましくは0.6:1~1.25:1、最も好ましくは0.75:1~1:1のアニオン性界面活性剤対両性界面活性剤比を有する、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項8】
アルキルポリグルコシド、脂肪酸エステル、及びシリコーンのうちの少なくとも1つを実質的に含まない、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項9】
600nmにおける%Tが、70超、好ましくは75%超、より好ましくは80%超、最も好ましくは90%超である、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項10】
インサイチュコアセルベートの欠如を決定するための顕微鏡検査法によって決定したときに、インサイチュコアセルベートが欠如している、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項11】
前記アニオン性界面活性剤が、イセチオネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;エーテルスルホネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホスクシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;スルホアセテートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グリシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;サルコシネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;グルタメートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;アラニネートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;カルボキシレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;タウレートのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;ホスフェートエステルのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカリウム塩;及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項12】
前記カチオン性ポリマーが、カチオン性グアー、カチオン性セルロース、カチオン性合成ホモポリマー、カチオン性合成コポリマー、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項13】
前記両性界面活性剤が、ベタイン、スルタイン、ヒドロキシスルタン、アンホヒドロキシプロピルスルホネート、アルキルアンホアセテート、アルキルアンホジアセテート、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項14】
抗フケ剤を更に含む、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【請求項15】
前記抗フケ剤が、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の安定なシャンプー組成物。
【国際調査報告】