(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(54)【発明の名称】少なくとも1つのレールヘッドにおける表面状態を求める方法及び装置
(51)【国際特許分類】
E01B 35/00 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
E01B35/00
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023568306
(86)(22)【出願日】2022-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 AT2022060160
(87)【国際公開番号】W WO2022232860
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522223154
【氏名又は名称】マテ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】モーリッツ ラックナー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ルートビヒ ミハリック
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ハーゼルシュタイナー-ラフェツェダー
【テーマコード(参考)】
2D057
【Fターム(参考)】
2D057AB02
(57)【要約】
本発明は、敷設され、レール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿ってレールヘッド(5)における表面状態を求める方法及び測定設備(19)に関する。測定台車(16)と、少なくとも1つの第1の測定配置(21)を備えた測定ユニット(14)と、が提供される。第1の測定配置(21)は、測定ベース支持体(22)と、ガイド配置(23)と、測定ベース支持体(22)に設けられた少なくとも1つの第1のセンサ(24)と、を有している。測定ベース支持体(22)は、ガイド配置(23)によって、それぞれのレール(2)によって定められるレール平面(13)に関して垂直の方向づけにおいて、台車フレーム(17)に対して変位可能に案内されている。さらに、測定ベース支持体(22)が、少なくとも1つの第1のセンサ(24)と共に、レール(2)に沿って測定台車(16)が移動する間、支持装置(26)によってレール(2)の少なくとも1つの上に機械的に支持され、かつそのようにしてレール(2)の上方で常にあらかじめ定められた、固定の間隔で案内される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める方法であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記方法においては、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を有する測定台車(16)を準備するステップであって、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持され、かつ前記レール(2)に沿って移動可能である、ステップと、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を準備するステップであって、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけにおいて、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内される、ステップと、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)を移動させ、かつ少なくとも1つのレール(2)の少なくとも1つのレールヘッド(5)において表面状態を求める、ステップと、が実施される、方法において、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定ベース支持体(22)が、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)を含めて、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持されること、及び
-前記測定台車(16)が移動する間、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内されること、を特徴とする方法。
【請求項2】
前記測定ベース支持体(22)の前記支持装置(26)が、少なくとも1つの支持ホィール(31)によって形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記走行ホィール(18)が前記測定台車(16)の進行方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成される、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の前進移動方向において、互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置され、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置され、かつ第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が、互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択される、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しない、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)によって、前記レール(2)の少なくとも1つにおける表面粗さが求められる、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
第1の前記測定配置(21)に少なくとも1つの第2のセンサ(27)が搭載されており、かつ前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)によって、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動が求められる、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記測定台車(16)が移動した距離区間が、前記測定ユニット(14)の距離測定装置(28)によって求められる、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記距離測定装置(28)が、固有の距離測定ホィールにより、かつ/又は前記走行ホィール(18)の1つによって、かつ/又は前記支持装置(26)を形成する前記少なくとも1つの支持ホィール(31)によって、形成されるか又は定められる、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記測定ユニット(14)にさらに、少なくとも1つの第2の測定配置(29)が搭載され、かつ第2の前記測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されており、かつ2つの前記測定配置(21、29)によってそれぞれ、2つの前記レール(2)の少なくとも1つのものの表面状態が求められる、ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記測定ユニット(14)によって求められた測定値が、評価装置(15)へ伝達されるか又は転送され、かつ前記測定値から評価又は測定レポートが生成される、ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記表面状態を求めることが、少なくとも1つの前記レール(2)における加工プロセスに直接連続して実施される、ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める測定設備(19)であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記測定設備(19)が、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を備えた測定台車(16)を有し、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって、前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持可能であり、かつ前記レール(2)に沿って移動可能であり、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって、前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけで、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内されている、測定設備(19)において、特に表面状態を求めるための請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実施するための、測定設備(19)において、
-前記測定ベース支持体(22)が、前記表面状態を求めるための前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)と共に、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持可能であること、及び
-前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記測定台車(16)が移動する間、前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内可能であること、を特徴とする測定設備(19)。
【請求項16】
前記支持装置(26)が、前記測定ベース支持体(22)のために少なくとも1つの支持ホィール(31)を有している、ことを特徴とする請求項15に記載の測定設備(19)。
【請求項17】
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項16に記載の測定設備(19)。
【請求項18】
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項15から17のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項19】
前記走行ホィール(18)が、前記測定台車(16)の進行方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成される、ことを特徴とする請求項15から18のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項20】
前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の進行方向において互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置されており、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置されており、かつ第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されている、ことを特徴とする請求項19に記載の測定設備(19)。
【請求項21】
2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しない、ことを特徴とする請求項20に記載の測定設備(19)。
【請求項22】
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記レール(2)の1つにおける表面粗さを求めるように構成されている、ことを特徴とする請求項15から21のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項23】
前記第1の測定配置(21)が少なくとも1つの第2のセンサ(27)を有し、かつ前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)が、前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動を求めるように、構成されている、ことを特徴とする請求項15から22のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項24】
前記測定ユニット(14)がさらに距離測定装置(28)を有し、かつ前記距離測定装置(28)が、前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間に前記測定台車(16)が移動した距離区間を求めるように構成されている、ことを特徴とする請求項15から23のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項25】
前記測定ユニット(14)がさらに少なくとも1つの第2の測定配置(29)を有し、かつ前記第2の測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されている、ことを特徴とする請求項15から24のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、敷設され、かつレールによって形成される鉄道軌道に沿って、少なくとも1つのレールヘッドの、特にその走行面における、表面状態を求める方法に関する。さらに本発明は、敷設され、かつレールによって形成される鉄道軌道に沿って、少なくとも1つのレールヘッドの、特にその走行面における、表面状態を求めるために形成された、モバイルの測定設備にも関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(独国特許出願公開第4237713号明細書)は、種概念にしたがって形成された、レールの波形の凹凸を連続的に測定するための測定配置が知られている。この測定配置は、軌道上で転動可能なフランジホィール及び、台車フレームと台車フレームに配置された、レールからの距離を測定するための距離検出器とを備えた測定台車を有している。非接触で作動し、かつレーザー距離センサとして形成された距離検出器は、信号導線を介して、測定信号の記録、処理及び測定信号を出力する装置と接続されている。フランジホィールの1つは、距離測定ホィールとして形成されており、かつ距離パルスを出力するための優先エンコーダを搭載しており、その距離パルスが信号導線を介して同様に処理する装置へさらに伝えられる。さらに距離検出器は、台車フレームと結合された線形ガイド内に台車フレームに対して垂直方向に摺動可能かつ振動を減衰されて支承されている。距離検出器は、補助質量と結合されており、その補助質量自体はソフトなばね、特に空気ばねとダンパーとを用いて線形ガイド上に垂直に摺動可能に支承されている。発生する振動及びそれと結びついたレールの測定面に関するセンサの自由な相対移動に基づいて、測定領域外部の不正確さ又は変位がもたらされる。
【0003】
特許文献2(独国特許出願公開第10003675号明細書)は、走行駆動におけるレールのドライブ面粗さを測定する装置を記述している。この装置は、放射源と放射検出器とを備えた距離測定ヘッドを有しており、その場合に放射源によって該当するドライブ面に電磁放射が供給可能であり、かつ放射検出器によって該当するドライブ面から送り返される放射が検出可能である。さらに、装置は、目標高さエンコーダを有しており、その目標高さエンコーダが閉ループ制御モジュールのための、目標高さに相当する目標信号を提供する。閉ループ制御モジュールは、デジタル/アナログ変換器と第2の制御信号変換器を介して垂直変位ユニットの変位モータに接続されている。距離測定ヘッドは、第1のアナログ/デジタル変換器を介して閉ループ制御モジュールに接続されており、したがってその閉ループ制御モジュールには、実際信号としてドライブ面の表面からの距離測定ヘッドの実際の距離が供給可能である。閉ループ制御モジュールによって、垂直変位ユニットの変位モータに、所定の変化幅の内部でドライブ面に対する平均的な距離を維持するための、ドライブ面の粗さに対して大きい平均時間を有する閉ループ制御信号が供給可能である。測定プロセスにおいては、放射源とレール表面との間の距離を正確に設定された距離内に維持することは、必ずしも常にはできなかった。
【0004】
特許文献3(欧州特許第0986732号明細書)は、測定プラットフォームから対象の表面内に、うねり及び/又は波打ちによって形成される凹凸を測定するための方法及び測定装置を記述しており、その場合に測定プラットフォームと対象は互いに対して移動される。そのために測定装置は測定プラットフォーム上に設置されており、その測定プラットフォームがレールに沿って任意の速度で走行され、その場合に測定装置を有する測定プラットフォームは、駆動され、あるいは牽引される測定台車の下側に設置されている。ドライブ面凹凸について正確に説明するためには、測定がレール内側エッジに介して固定の間隔で行われることが、必要である。測定プラットフォーム自体は、レールの横断面プロファイル平面内で移動可能に測定台車に位置決めされているので、測定プラットフォームはレールに対して垂直方向かつレール長手方向に対して横方向に移動することができる。測定プラットフォーム上には、さらに、位置決めセンサが配置されており、その出力信号が制御コンピュータへ供給される。制御コンピュータへは、出力側において駆動システムと接続されており、その駆動システムによって測定プラットフォームが垂直方向かつ/又はレール長手方向に対して横方向に、所定の距離区間だけ変位することができる。ここでも、測定プロセスにおいて、測定装置とレール表面との間の正確な間隔は、必ずしも維持できなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第4237713号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第10003675号明細書
【特許文献3】欧州特許第0986732号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服して、ユーザーにレールに沿って測定設備が変位する間レールの長手プロファイルの上方で少なくとも1つのセンサの確実かつ恒常的に正確な位置決めを保証することができる、方法及びモバイルの測定設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項に基づいて少なくとも1つのレールヘッドにおいて表面状態を求める方法及び測定設備によって解決される。
【0008】
本発明に係る方法は、敷設され、かつレールによって形成される鉄道軌道に沿って少なくとも1つのレールヘッドにおける、特にその走行面における、表面状態を求めるために用いられる。様々な空間方向をよりよく、かつより容易に定めるために、それぞれのレールによって定められる少なくとも1つのレール平面の報告と定義が行われ、それらは以下において、特に台車フレームに関する測定ベース支持体の相対移動のための、それぞれの参照平面を形成する。2つの関わり合うレールが互いに対して水平及び鉛直にも配置されている場合に、レール平面は共通の水平平面内に延びるように配置されている。それぞれレールの横断面形状に応じて、それぞれのレール平面は、それぞれ求めるべき表面長手セクションに添接する接線平面を表すことができる。これは特に、レール平面がその横断面で見て湾曲して形成された走行面を有する場合である。
【0009】
求める方法及び/又は測定方法を実施するために、以下のステップが設けられている。
-台車フレームと、台車フレームに回転可能に支承された走行ホィールと、を有する測定台車が準備されるステップであって、台車フレームが走行ホィールによって、レールの少なくとも1つの上に支持され、かつレールに沿って移動可能である、ステップと、
-さらに、測定ベース支持体、ガイド配置及び少なくとも1つの第1のセンサを備えた少なくとも1つの第1の測定配置を有する測定ユニットが準備されるステップであって、その少なくとも1つの第1のセンサは、測定ベース支持体に配置されている。ガイド配置自体は、台車フレームに配置されており、さらに測定ベース支持体がガイド配置によって、レール平面それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけで、台車フレームに対して移動可能に案内されるステップと、
-測定台車をレールに沿って変位させる、ステップ。レールに沿って変位運動する間、少なくとも1つのレールの少なくとも1つのレールヘッドにおいて表面状態を求めることが行われる。さらに、
-測定ベース支持体が少なくとも1つの第1のセンサと共に、測定台車がレールに沿って移動する間、支持装置によって機械的に、少なくとも1つのレール上に、あるいはそれに接して支持されることと、
-少なくとも1つの第1のセンサが、台車が移動する間、支持装置によって、かつレール上の支持装置のそれぞれの支持位置に関して、常にレール上方であらかじめ定められた固定の間隔で案内されること、が設けられる。
【0010】
好ましくは、ここで選択された方法ステップにおいて、常に、測定ベース支持体がそれに設けられたセンサと共に直接機械的なベースで、レール走行面上に支持され、かつそれに沿って案内されることが、保証される。すなわち直接的な実体的支持によって、常にセンサによって定められる測定領域内での正確な測定が保証される。測定台車は、その走行面によってレールに支持され、台車フレームに保持される走行ホィールは、レール長手方向に見て、互いに対してあらかじめ定められた間隔で離隔して配置されている。大体においてこれは、走行方向に見て台車フレームの前方と後方の終端領域内で行われる。それぞれ間隔が長く選択されるほど、測定台車のために、レール長手方向の延びに関して充分に平行な方向づけが得られる。したがって可能な凹凸又は仮想の直線からの偏差による、測定走行の間の測定台車の強すぎる傾き運動も、大部分阻止される。
【0011】
さらに、測定ベース支持体の支持装置が、少なくとも1つの支持ホィールによって形成される、方法が有利である。それによってスムーズかつ確実な支持を得ることができる。さらに、そのようにしてレール平面に支持装置が貼り付くことも阻止することができ、それは、前進移動する場合に付加的な振動又は震動の構築とそれに伴って不正確な測定結果をもたらすものである。さらに、回転軸線の方向に見てホィールがレール平面にほとんど又はほぼ線状又は点状に支持されることによって、測定結果の正確さを改良することができる。
【0012】
さらなる有利な方法は、少なくとも1つの支持ホィールが玉軸受によって形成されており、かつ玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられていることを、特徴としている。したがって高いガイド精度を得ることができ、かつレールから支持装置へ、そしてその結果としてのセンサへの、振動伝達も削減し、あるいは全体として阻止することができる。
【0013】
さらなる方法変形例も効果的であって、それにおいては、測定台車の走行ホィールが、玉軸受によって形成され、かつ玉軸受の一周する外側の表面にそれぞれ、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられている。すなわちレールから測定台車全体への振動伝達を減少させ、あるいは全体として阻止することができる。
【0014】
他の方法は、走行ホィールが測定台車の進行方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して測定台車に配置されており、かつそれらによってそれぞれ第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成されることを、特徴としている。したがってそれぞれの走行ホィールの支持負荷を減少させることができる。そしてさらにそれによって、測定走行の間のレール表面における測定台車の平行ガイドの正確性も改良することができる。そして付加的に、レールに沿った測定台車のより良好な、特に傾きに対してより安全な、測定走行も得ることができる。
【0015】
さらなる有利な方法は、第1の走行ホィールペアが、測定台車の進行方向において、互いに対して第1の軸線間隔で配置され、かつ第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔で配置され、かつ第1の軸線間隔及び第2の軸線間隔が、互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されることを、特徴としている。したがってレール長手方向の延びの方向に仮想の直線に沿ってさらに改良された、より一定のガイド精度を得ることができる。
【0016】
2つの軸線間隔の互いに対する比率によって、いかなる自然数も形成されないと、さらに有利である。すなわち測定走行の間の振動をさらに減少させ、あるいは全体として阻止することができ、それによってさらに改良された、より正確な測定結果を得ることができる。
【0017】
さらなる方法が有利であって、それにおいては、少なくとも1つの第1のセンサによって、レールの1つにおける表面粗さが求められる。したがってレールのドライブ面における表面状態のための第1の測定値を求めることができる。
【0018】
さらなる有利な方法は、第1の測定配置に少なくとも1つの第2のセンサが搭載されており、かつ測定台車がレールに沿って移動する間、少なくとも1つの第2のセンサによって、測定台車の台車フレームに関する少なくとも1つの第1のセンサの相対移動が求められることを、特徴としている。すなわち第2のセンサを付加的に設けることによって、距離区間測定と結びつけて、レール長手方向に存在する波打ちを求めることができる。測定ベース支持体に配置され、もしくは固定されている、第1のセンサの測定台車に対する相対移動が、レールにおける支持装置の接触領域又は添接領域内の長手プロファイルを表現する。
【0019】
他の方法変形例も有利であって、それにおいては、測定台車がレールに沿って移動する間、測定台車が移動した距離区間が、測定ユニットの距離測定装置によって求められる。それによってそれぞれ求められた測定値をレールにおける正確な長手位置に対応づけることができる。さらにレール長手プロファイルに沿ったレール表面の波形も、正確に表現することができる。
【0020】
他の方法は、距離測定装置が、固有の距離測定ホィールによって、かつ/又は走行ホィールの1つによって、かつ/又は支持装置を形成する少なくとも1つの支持ホィールによって、形成されるか又は定められることを、特徴としている。
【0021】
さらなる方法が有利であって、それにおいては、測定ユニットに、さらに少なくとも1つの第2の測定配置が搭載され、かつ第2の測定配置が第1の測定配置と同様に構成されており、かつ2つの測定配置によってそれぞれ、2つのレールの少なくとも1つのものの表面状態が求められる。それによって、たとえば関わり合う鉄道軌道の2つのレールに沿って、1つの測定走行において同時に表面状態のための様々な測定値又はパラメータを求めることを実施できる、可能性が形成される。しかしまた、測定配置を相前後して配置し、かつそれらをそれぞれ対向するレールに、たとえば支持ローラによって支持し、それによって傾きを防止することが、可能であろう。
【0022】
さらなる有利な方法は、測定ユニットによって求められた測定値が、評価装置へ伝達されるか又は転送され、かつ測定値から評価又は測定プロトコルが生成されることを、特徴としている。それによって、求められた表面状態をその様々な測定値によって立証することができる。
【0023】
ある方法変形例も有利であって、それにおいては、表面状態を求めることが、少なくとも1つのレールにおける加工作業に直接連続して実施される。したがって少なくとも1つのレールの加工又は再加工、特に削正のプロセスに直接続いて、結果及び形成された品質を確認することができる。
【0024】
もっとも、本発明の課題は、少なくとも1つのレールヘッドにおいて表面状態を求める測定設備によっても自立して解決される。この測定設備は、特に、敷設され、レールによって形成される鉄道軌道に沿った走行面において、求めることを実施し、そのプロセス中に測定値を形成するように構成されている。横方向に並べて配置された2つのレールによって、少なくとも1つのレール平面がそれぞれ定められ、そのレール平面は2つの関わり合うレールが互いに対して水平かつ鉛直に配置されている場合に、共通の水平平面内に延びるように配置されている。この測定設備は、特に表面状態を求める方法を実施するために用いることができ、かつ
-台車フレームと、その台車フレームに回転可能に支承された走行ホィールと、を備えた測定台車を有し、台車フレームが走行ホィールによってレール上に支持可能であり、かつレールに沿って変位可能であり、
-測定ベース支持体、ガイド配置及び少なくとも1つの第1のセンサを有する少なくとも1つの第1の測定配置を備えた測定ユニットを有し、その少なくとも1つの第1のセンサが、測定ベース支持体に配置されており、かつガイド配置自体は台車フレームに配置されており、さらに、測定ベース支持体がガイド配置によって好ましくはレール平面に関して垂直の方向づけにおいて、台車フレームに対して変位可能に案内されており、さらに、
-測定ベース支持体が表面状態を求めるための少なくとも1つの第1のセンサと共に、支持装置によって少なくとも1つのレールの上に機械的に支持可能であること、及び
-少なくとも1つの第1のセンサが、測定台車が変位する間、支持装置によって、かつレール上の支持装置のそれぞれの支持位置に関して、レール上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内されること、が設けられる。
【0025】
それによって得られる利点は、測定ベース支持体がそれに設けられたセンサと共に直接機械的ベースで、レールドライブ面上に支持され、かつそれに沿って案内可能であることが、常に保証されることにある。すなわち直接実体的に支持されることによって、常にセンサによって定められる測定領域内部で正確な測定が保証される。測定台車は、その走行ホィールによってレールに支持され、その場合に走行ホィールはレール長手方向に互いに対してあらかじめ定められた間隔で離隔して配置されている。それぞれ間隔がより長く選択されるほど、測定台車のためにレール長手方向の延びに関して充分な平行の方向づけが得られる。したがって測定走行の間に可能な凹凸又は仮想の直線からの偏差によって、測定台車が著しく傾くように動くことも、防止される。
【0026】
さらに、支持装置が、測定ベース支持体のために少なくとも1つの支持ホィールを有していると、有利である場合がある。それによってスムーズかつ確実な支持を得ることができる。そのようにしてさらに、レール表面上に支持装置が貼り付くことも阻止することができ、それは、前進移動する場合に付加的な振動又は震動の構築と、それに伴って不正確な測定結果をもたらすことになる。さらに、レール表面にホィールをほぼ線形に支持することによって、測定結果の精度を改良することができる。
【0027】
他の実施形態は、少なくとも1つの支持ホィールが玉軸受によって形成されており、かつその玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられていることを、特徴としている。したがって高い案内精度を得ることができ、かつレールから支持装置への、そしてその結果としてセンサへの、振動伝達も減少させ、あるいは全体として阻止することができる。
【0028】
さらなる可能な実施形態は、測定台車の走行ホィールが玉軸受によって形成され、かつ玉軸受の一周する外側の表面にそれぞれ、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられている、特徴を有している。すなわち、レールから測定台車全体への振動伝達も減少させ、あるいは全体として阻止することができる。
【0029】
さらなる好ましい実施形態は、走行ホィールが、測定台車の前進移動方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して測定台車に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアがそれぞれ形成されることを、特徴としている。それによって、それぞれ走行ホィールにおける支持負荷を軽減することができる。そしてさらにそれに伴って、測定走行の間のレール表面における測定台車の平行ガイドの正確さも改良することができる。そしてまた付加的に、レールに沿った測定台車の、改良された、特に傾きに対してより安全な測定走行も得ることができる。
【0030】
さらに、第1の走行ホィールペアが、測定台車の進行方向において互いに対して第1の軸線間隔で配置されており、かつ第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔で配置されており、かつ第1の軸線間隔及び第2の軸線間隔が互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されていると、有利であり得る。したがってレール長手方向の延びの方向に仮想の直線に沿ってさらに改良された、より一定のガイド精度を得ることができる。
【0031】
さらなる好ましい実施形態は、2つの軸線間隔の互いに対する比率は、自然数も形成しないことを、特徴としている。それによって測定走行の間の測定台車の振動を最小限に抑えることができる。
【0032】
他の実施形態において、少なくとも1つの第1のセンサが、レールの1つにおける表面粗さを求めるように構成されている。したがってレールの表面状態のための第1の測定値は、そのドライブ面において求めることができる。
【0033】
他の実施形態は、第1の測定配置が少なくとも1つの第2のセンサを有し、かつこの少なくとも1つの第2のセンサが、レールに沿って測定台車が変位する間、測定台車の台車フレームに関する少なくとも1つの第1のセンサの相対変位を求めるように、構成されていることを、特徴としている。第2のセンサを付加的に設けることによって、距離区間測定と結びついて、レール長手方向に存在する波打ちを求めることができる。測定ベース支持体に配置され、もしくは固定されている第1のセンサの、測定台車に関する相対移動は、レールにおける支持装置の添接領域内の長手プロファイルを表現する。
【0034】
さらなる好ましい実施形態は、測定ユニットがさらに距離測定装置を有し、かつ距離測定装置が、測定台車がレールに沿って変位する間に測定台車が移動した距離区間を求めるように構成されていることを、特徴としている。それによってそれぞれ求められた測定値をレールにおける正確な長手位置に対応づけることができる。さらに、レール長手プロファイルに沿ったレール表面の波形形状も正確に表現することができる。
【0035】
さらに、測定ユニットがさらに第2の測定配置を有し、かつその第2の測定配置が第1の測定配置と同様に形成されていると、有利であり得る。それによって、たとえば関わり合う鉄道軌道の2つのレールに沿って、1つの測定走行内で同時に表面状態のための様々な測定値又はパラメータを求めることを実施できる可能性が提供される。そしてまた、測定配置を相前後して配置し、かつそれらをそれぞれ対向して配置されたレールにおいて、たとえば支持ローラによって支持し、それによって傾きを防止することも、可能であろう。
【0036】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて本発明を詳細に説明する。
【0037】
図は、それぞれ著しく簡略化された図式的な表示である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】
図1は、レールの可能なプロファイルを有する鉄道軌道を、横断面で拡大して示している。
【
図2】
図2は、測定台車と、機械的ベース上に支持された、第1のセンサを備えた測定ユニットとを有する測定設備を、測定走行の途上においてレール上で側面図で示している。
【
図3】
図3は、横方向に並べて配置された測定線路区間を有するレール横断面を示している。
【
図4】
図4は、それぞれのレールにそれぞれの測定配置を有する鉄道軌道を横断面で示している。
【
図5】
図5は、
図2に示す測定設備の測定台車の可能な変形例を、その長手方向に延びる方向に誇張して示すレール表面をもって示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、その場合に説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0040】
その場合に「特に」という表現は、以下においては、対象又は方法ステップの可能な特殊な形態又はより詳細な特殊化と考えることができるが、必ずしもその必然的な好ましい実施形態又は必然的なやり方を示す必要はない。
【0041】
ここにおけるその使用において概念「包括して」、「有する」、「有して」、「含む」、「含めて」、「含有する」、「含有して」及びこれらの各変形は、排他的でない含有をカバーするものである。
【0042】
「ホィール」の他の一般的な概念は、特にディスク形状又はドラム形状で、理想的な円形の外側輪郭を有する、すべての回転可能に支承された対象を含んでいる。それぞれその回転軸線の方向におけるホィールの厚みに応じて、ホィールはディスク又はドラムと称することができる。回転可能に支承された対象それ自体は、回転軸線を中心に回転可能に支承されており、その場合に回転軸線は、理想的な円平面に関して法線の方向づけを有している。このホィールは、たとえば固定かつ安定したホィールボディと外側輪郭に配置されたコーティング又は専用の緩衝層を有することができる。さらに、ホィールの圧倒的な割合を、エラストマー材料から形成することも、可能である。
【0043】
図1は、少なくとも1対のレール2を有する鉄道軌道1の横断面を示しており、そのレール2は、互いに対して平行に、互いに対して軌幅の間隔で離隔して配置されている。レール2は、規則的に、好ましくは短い間隔で大体において、軌道軸線3に対して横方向に敷設された、コンクリート、鋼、木材又はプラスチックからなる枕木4上に固定されており、その場合にここでは固定部材の表示は、省かれている。軌道軸線3は、中心軸線を形成し、その場合に2つのレール2が互いに対して水平に配置されている場合に、中心軸線内に中心平面も垂直の方向づけで延びることができる。
【0044】
鉄道軌道1のレール2という概念は、ここではその上で走行可能なレール車両を案内及び/又は支持するために用いられるすべてのレール部分又はレールセクションを表す。したがってポイント、レール交差及び直線的に延びないレール部分も、それに含まれる。
【0045】
2つのレール2は、その上側又は表面においてそれぞれレール平面13を定め、そのレール平面はレール2のレールウェブ6が互いに対して水平に配置されたかつ垂直にも方向づけされている場合に、共通の水平平面を形成し、あるいは定める。レール平面13は、一点鎖線を用いて示唆されている。軌道軸線3を通って延びる中心平面自体は、レール平面13に対して法線の方向づけを有し、したがってレール平面と大体において、あるいは好ましくは90°の角度、したがって直角を形成する。たとえばカーブ又はアーチ形の場合のように、横が高くなりすぎる場合に、レール平面13は水平平面からずれた方向づけを有する。それぞれのレール平面13は、それぞれレール長手推移に応じて、さらに所定の長手方向の延びも有しており、それは、それぞれ後続の説明のための参照平面を定める。
【0046】
鉄道軌道1のレール2は、締結具及び道床と共に軌道として線路区間の上部構造を形成する。原則的に、ここに示し、かつ説明するレール2は、鉄道事業内で線形の支持及びガイド部材とそれに伴って、その上にあるレール車両のためのあらかじめ定められた走行路を形成する。その場合に述べておくが、レール2の横断面はきわめて多様に形成することができ、かつこの横断面は例としてのみ選択されている。
【0047】
レール2の各々は、その横断面内で見てレールヘッド5、レールウェブ6及びレール基部7を有している。その場合にレールヘッド5は、レールウェブ6によって支持されており、かつレール基部自体は、枕木4に、あるいはいわゆる受け面もしくは地面に固定されている。
【0048】
レールヘッド5の、ここには図示されないレール車両の車輪と接触することができる部分は、これに関連して、走行面10と称される。レール車両の図示されないフランジは、それぞれレール2の互いに向きあった側に配置されおり、その場合にこれは、軌道軸線3もしくは軌道中心を向いた側でもある。レールヘッド5は、側方を内側の側面8とそれに対向して配置された外側の側面9によって画成されている。横断面で見て側面8と9の間に延びるプロファイルセクションは、もっとも広い意味においてレール2の走行面10と称することができる。各レール2の走行面10は、ドライブ面11とドライブエッジ12から構成することができる。その場合にドライブ面11は、レールヘッド5の上側に延びるように配置されており、その場合にドライブエッジ12は内側の側面8への移行部を形成し、その側面が軌道中心もしくは軌道軸線3へ向いている。
【0049】
敷設されたレール2の走行面10に、時と共に、たとえば腐食、摩耗、亀裂、うねりのようなドライブ面エラー、波打ち、車輪横滑り箇所、小凹部形成、反ったドライブ面の扁平化のような横プロファイル変化、まくれ、隆起部などのような、損傷が生じる。実質的に横断面内で見て、走行面10のもっとも外側の端縁領域に限定される、摩耗現象及び/又は損傷は、レール2のきわめて様々な加工プロセスを用いて大部分除去することができる。多くは、切削除去する加工方法によって、レールヘッド5の摩耗し、もしくは損傷した材料が、レール2の表面において除去され、かつ加工されたレールヘッド5は、できる限り再びレール2の目標プロファイルに近づけられる。この加工プロセスは、削正プロセスと称することもできる。
【0050】
走行面10、特にそのドライブ面11及び/又はドライブエッジ12を加工及び/又はプロファイル加工及び/又は削正する際に、加工は、ドライブエッジ12を越えて内側の側面8へわたって延びることができる。しかしまた加工は、場合によってはドライブ面11を越えて外側の側面9にわたって実施することも、可能である。可能な加工方法は、従来技術から一般的に知られており、その場合にたとえばフライスプロセスによる圧倒的な材料除去が実施され、多くはその後に細かい加工プロセスが続く。
【0051】
図2には、測定ユニット14が側面図において簡単なブロック回路で示されており、その場合に
図3にレール横断面が示されている。測定ユニット14は、鉄道軌道1のレール2の少なくとも1つの、しかし特に2つのレール2の、走行面10に沿ってその表面状態を求めることができるようにするために、用いられ、あるいはそのために形成されている。「表面状態」という概念は、表面粗さだけでなく、その長手方向の延びの方向におけるレール表面の少なくとも波打ちでもある。同様に、測定走行を加工走行のまだ開始前に実施しようとする場合には、レール材料の上述した損傷及び/又は可塑変形も、その中に入る。
【0052】
「求める」という概念は、測定のプロセス及び/又は1つ及び/又は複数の測定値の検出を意味する。1つ又は複数のきわめて様々な測定値は、以下で詳細に説明する測定ユニット14を用いて求められて、場合によっては評価装置15へ伝達され、又はさらに伝えられる。評価装置15は、直接測定台車16に、かつ/又は詳しく図示されないレール加工機械にも、配置することができる。センサ及び/又は測定装置とのそれぞれの通信接続は、破線で示唆されている。評価装置15内に、測定値を記憶することができ、場合によっては評価又は測定プロトコルを生成して、出力することができる。これは、電子的形式及び/又はプリントアウト形式で行うことができる。
【0053】
測定ユニット14を用いて、加工プロセスの前にすでに、走行駆動によって損傷及び/又は変形に関するそれぞれの表面状態を求めることができる。さらに、それぞれの長さ方向の延びの方向に波打ちも求めることができる。しかし好ましくは、少なくとも1つのレール2において実施した加工の、特に削正の、結果が集められて、場合によってはさらに証明目的のために文書化される。
【0054】
加工の、特に削正の、プロセスは、好ましくは敷設された鉄道軌道において、これも従来技術からずっと既知であるとされるように、モバイルのレール加工機械を用いてそれがレール2に沿って前進移動する間に、行われる。
【0055】
測定ユニット14は、好ましくは測定台車16上に構築し、あるいはその上に配置することができる。測定台車16自体は、台車フレーム17と、台車フレーム17に回転可能に支承された複数の走行ホィール18とを有することができる。簡単に示唆されるように、台車フレーム17は、走行ホィール18を用いてレール2上に支持され、もしくは支持可能であって、測定走行のためにレール2に沿って変位することもできる。走行ホィール18は、さらに、それぞれ対をなして相前後して測定台車16に配置されており、あるいは配置することができ、その場合に走行ホィールペアは長手方向に互いに離隔して配置することができる。 測定台車16の測定フレーム17は、レール2の間の横方向に見て走行ホィール18によってレール2上に、好ましくはそれぞれのレール2に関して平行な方向づけで沿うように案内され、かつその上に支持される。
【0056】
走行ホィール18がそれぞれ、関わり合い、かつレール2の長手方向の延びの方向あるいは測定台車16の前進方向に、相前後して配置された走行ホィールペアを形成する場合に、関わり合う走行ホィールペアの2つの走行ホィール18の間の軸線間隔が考慮される。それぞれ関わり合う走行ホィールペアの間のそれぞれの軸線間隔40、41は、走行ホィール18の数、その直径及び/又は測定台車16の全長にしたがって選択されなければならない。ここに図示される第1の走行ホィールペアは測定台車16の左の終端領域内に、そして少なくとも1つの第2の走行ホィールペアは測定台車16の右の終端領域内に位置するように配置されている。より多くの走行ホィールペアをレール2の長手方向の延びの方向に、あるいは測定台車16の前進方向に、相前後して配置し、あるいは配置することもできる。
【0057】
すなわち、第1の走行ホィールペアの第1の軸線間隔40は、レール2の長手方向の延びの方向に、あるいは測定台車16の前進方向に、それから離隔して配置されている第2の走行ホィールペアの第2の軸線間隔41に関して、少なくともその20%だけ異なるように選択されており、あるいは選択することができる。さらに、第1の軸線間隔40と第2の軸線間隔41は、互いに整数倍を形成してはならない。したがって2つの軸線間隔40、41の互いに対する比率によって自然数が形成されてはならない。
【0058】
さらに次の
図4には、レール2の長手方向の延びに関して横方向に、あるいは測定台車16の前進方向に、付加的に、好ましくは走行ホィール18の各々において、ペアの配置を並べて行うことができることが、示唆されている。横方向の離隔は、レールプロファイルに依存する。2つの走行ホィール18は、共通の実体的走行ホィール軸線上に配置することができる。しかし、走行ホィール18の各々を測定台車16の台車フレーム17に個別支承することも、可能である。第1の走行ホィールペアも第2の走行ホィールペアもレール2の長手方向の延びの方向に、あるいは測定台車16の前進方向に設けられており、かつ、走行ホィール18の各々において、横方向に見た並べ配置が行われる場合に、第1の走行ホィールペアと第2の走行ホィールペアも、それぞれ全部で4つの走行ホィールを有している。これは、各測定台車16についてそのように設けることができ、その場合に各測定台車16の走行ホィール18は、それぞれ同一のレール2上に支持されている。
【0059】
ここに示す実施例において、測定設備19は、少なくとも1つの測定ユニット14と測定台車16を有し、あるいはそれらによって形成される。測定ユニット14を有する測定台車16は、自立した構成ユニットとして形成することができ、かつ詳しく図示されないレール加工機械に、たとえばカップリングロッドのような、カップリング装置20を用いて結合し、そのようにしてそれと移動方向に移動結合して連動することができる。レール加工車両又は他の、牽引機械として形成されているレール車両に由来する振動の伝達のために、カップリング装置20自体は、振動を減衰する特性を有する材料から形成することができる。これは、たとえばエアベローズ、ゴムバンドなどとすることができる。測定設備19全体の、特に測定ユニット14を有する測定台車16の、配置は、レール加工車両の内部又は下方で行うことができ、あるいは走行方向に見てその後ろに設けることができる。
【0060】
測定ユニット14は、測定ベース支持体22、ガイド配置23及び少なくとも1つの第1のセンサ24を備えた少なくとも1つの第1の測定配置21を有している。この少なくとも1つの第1のセンサ24は、測定ベース支持体22に配置され、あるいは固定されている。少なくとも1つの第1のセンサ24は、好ましくは、レール2の1つにおける表面粗さを求めるように形成されている。1つ又は複数の測定値を求めることは、非接触で行われなければならない。そのためにたとえば、クロマチック共焦点センサを使用することができ、それは、白色光センサと称することもできる。この種のセンサは、発生された白色光を種々の波長成分に分割して、異なる強さで屈折させるために、分散的な光学系の特性を利用している。このようにして、それぞれのセンサ24に対する様々な間隔又は距離内で複数の焦点が生じる。それぞれセンサに応じて、様々な測定領域と解像度を生じさせることができ、その場合に測定領域は、0.1mm、特に1.0mmの下限と、20.0mm、好ましくは2.0mmの上限を有する値領域内にあるようにすることができる。
【0061】
その場合に述べておくが、レール長手方向に見て、レール2においてその横方向に第1のセンサ24の複数を並べて設けることもできる。それぞれその組立て大きさに応じて、第1のセンサ24の複数を直接相前後して配置することが考えられ、かつ可能である。すなわちレール2の1つに、横方向に並んだ複数の測定トラック又は測定細片を形成することができる。これが、レール2の1つをその横断面で示す
図3からもっともよくわかる。横方向に並べて配置された3つの測定トラック又は測定細片が示唆されており、かつ矢尻を用いて示されている。第1のセンサ24は、走行面10の上方に示唆されている。レール2における測定トラック又は測定細片の配置は、大体において規格で定められており、かつ参照領域に関するその配置は、これらの設定に応じて維持される。
【0062】
センサ24の方向づけは、好ましくはすべてが、レール2の、ここでは走行面10の最高点に接するレール平面13に関して垂直の方向づけを有するように、行うことができる。
【0063】
しかしまた、それぞれのレール平面13によって定められる参照平面を、横断面で見てそれぞれのレール幾何学配置における接線平面として配置することも、可能である。これは特に、レール2におけるそれぞれのセンサ24のそれぞれ設けられている測定トラック又は測定細片の領域内で走行面10が凸状に湾曲している場合である。
【0064】
図3の右に示すセンサ24において、その測定セクションの幅のほぼ中央に、そのために重要な他のレール平面13が接線平面として示唆されている。このセンサ25の案内と変位は、他のレール平面13上への法線方向に行うことができる。そのために、レール長手方向の延びに関して横方向に、それぞれのセンサ24の傾斜変位を設けることができる。しかしまた、測定台車16の傾斜した方向づけと配置及びそれぞれのレール平面に関するその走行ホィール軸線の平行な方向づけも、考えられ、かつ可能である。
【0065】
ガイド配置23自体は、台車フレーム17に配置され、あるいはそれに固定されており、かつ、測定ベース支持体22を台車フレーム17に関して変位可能に案内するために用いられ、あるいはそのように形成されている。ガイド配置23は、好ましくはそれぞれ、直線的な長手ガイドを形成することができるようにするために、リニアガイドとして形成されたガイド装置である。ガイド配置23のそれぞれのガイド装置の協働するガイド部材は、たとえば台車長さ方向に互いに離隔して配置することができ、そのようにして高いガイド品質を形成することができる。これは特に、動きが滑らかで、つかえたりしないものである。
【0066】
測定ベース支持体22は、ガイド配置23を用いて、2つのレール2によってそれぞれ定められるレール平面13に関して垂直の方向づけにおいて台車フレーム17に対して変位可能に案内されている。したがってレール垂直軸もしくはレールウェブ6に関する測定ベース支持体22の平行なガイドを得ることができる。しかし、測定ベース支持体22の変位運動のための参照平面は、台車フレーム17自体又はその回転軸線又は軸受軸線の、あるいはまたその地面側の周面の領域内の個々の走行ホィール18によって定められ、あるいは定めることができる。
【0067】
さらに、少なくとも1つの第1のセンサ24を測定ベース支持体22に揺動可能又は傾き可能に配置することも、可能である。しかしまた、レール長手延び方向に関して横方向のセンサ24の変位可能性も形成し、あるいは設けることができる。したがって測定すべきレール2へのそれぞれのセンサ24のきわめて様々な位置及び/又は方向づけを調節することができる。これは、たとえばレール2が互いに対して傾いて配置されている場合に、必要となり得る。
【0068】
測定台車16の走行ホィール18は、少ない場所しか必要としない正確な位置決めを実現することができるようにするために、玉軸受によって形成することができる。レール2上の走行ホィール18の直接的な硬い支持(鉄上の鉄)を回避するために、走行ホィール18を形成する玉軸受の一周する外側の表面に、それぞれ付加的な緩衝層25を設けることができる。この緩衝層25は、エラストマー材料から形成することができる。この種の材料は、どちらかというと小さい、あるいはきわめて小さい弾性係数(Eモジュール)を有している。弾性係数は、その下限が5N/mm2、特に10N/mm2、その上限が100Nmm2、特に80N/mm2の値領域に基づくことができる。
【0069】
材料として、たとえばゴムエラストマー、エラストマー又はシリコン材料を使用することができる。すなわち緩衝層25を設けることによって、レールの障害のない測定を実施することができ、1つ又は複数の加工プロセスの間レール加工機械からの振動及び/又は震動が測定ユニット14へ伝達されることはない。したがって測定台車16をレール2から分離することによって、充分に良好な緩衝作用を得ることができる。
【0070】
他の分離又は切り離しは、専用の測定設備19に測定台車16とその上にある測定ユニット14を設けることによって行われる。すなわち測定台車16は、充分に高い固有質量をもって形成することができる。上述したカップリング装置20は、加工機械又は他のレール車両との測定設備19の中継と連動に用いられ、かつそれ自体、レール加工機械に由来する振動もしくは震動の伝達をほぼ阻止することができるようにするように、形成することができる。
【0071】
さらに、測定ユニット14は、支持装置26も有することができ、その支持装置を用いて測定ベース支持体22が少なくとも1つのセンサ24と共にレール2の少なくとも1つの上に機械的に支持可能であり、あるいはそれに支持されている。この支持装置26によって、少なくとも1つのセンサ24は、レール長手方向に測定台車16が変位する間、常にレール2の上方に沿ってあらかじめ定められた固定の間隔で案内することができる。これは、測定走行の途上で行われる。支持装置26は、測定ベース支持体22と結合され、あるいはそれに配置されており、かつ、支持ホィール31と称することもできる、少なくとも1つのホィールを有している。少なくとも1つの支持ホィール31は、たとえば玉軸受によって形成することができる。この玉軸受は、その一周する外側の表面に、同様に上述した、特にエラストマー材料からなる、緩衝層25を設けることができ、あるいはそれで覆うことができる。しかしホィールもしくは支持ホィール31は、その圧倒的な割合において、充分な形状安定性もしくは強度を有するエラストマー材料から形成することもできる。ホィールもしくは支持ホィール31の直径が小さくなるほど、それだけ正確に、それに伴って第1のセンサ24をレール2の波打ちに沿って案内することができる。
【0072】
測定走行が実施されない場合に、測定ベース支持体22は支持装置26と共にレール2から取り除くことができ、その場合にこれは、ガイド配置23に沿って行うことができる。操作手段及び/又はロック手段の表示は、見やすくする理由から省かれている。
【0073】
レール2の少なくとも1つのもののレール表面の、特に走行面10の、波打ちを、レールの長手方向の延びの方向に求めることができるようにするために、第1の測定配置21はさらに少なくとも1つの第2のセンサ27を有することができる。この少なくとも1つの第2のセンサ27は、レール2に沿って測定台車16が変位する間の測定台車16の台車フレーム17に関する少なくとも1つの第1のセンサ24の相対移動を求めるために形成されており、あるいはそのために設けられている。相対移動を測定し、あるいは求めることは、好ましくは非接触で行うことができ、あるいは行うべきであって、その場合に第2のセンサ27は、たとえば距離センサによって形成することができる。測定走行の間に常に求められる、第2のセンサ27と第1のセンサ24の間の間隔は、文字「a」で記入されている。
【0074】
しかしまた、それとは関係なく、あるいはそれに加えて、レール2に沿って測定台車16が移動する間、測定ベース支持体22と台車フレーム17との間の相対変位を間接的に求めることも、可能ではある。さらに、ガイド配置23の協働するガイド部材の間の相対移動を求めることもできる。いずれの場合においても、これは、測定台車16の台車フレーム17に関する少なくとも1つの第1のセンサ24の相対移動にも相当する。上述した第1の測定方法によって、それぞれの相対間隔を直接求めることができ、その場合に第2の測定方法においては、これは、測定ベース支持体22とそれに固定された第1のセンサ24を介して、かつ/又はガイド部材の間で、間接的に行われる。
【0075】
多くの駆動場合において、たとえば測定ベース支持体22に設けられた、たとえばガイド配置23、支持装置26のような、他のコンポーネントを含めて測定ベース支持体22全体の固有質量又は固有慣性が非常に小さく、かつそれが、波打ち及び/又は測定台車16の前進速度に応じて、台車フレーム17に関する測定ベース支持体22の付加的な相対移動をもたらす場合に、少なくとも1つの操作及び/又は緩衝機構を設けることが、必要な場合がある。
図2には、操作及び/又は緩衝機構32が示唆されており、それは、台車フレーム17とガイド配置23のガイド部材との間で作用するように示されている。この操作及び/又は緩衝機構32は、特に、台車フレーム17に支持されながら押圧力を支持装置26へ、そしてそれに伴ってさらにレール2への圧接をもたらすように、形成され、又は設けられている。すなわち付加的な望ましくない振動を最小限に抑え、あるいは阻止することができ、それに伴って測定の歪曲を大幅に、あるいは完全に阻止することができる。
【0076】
しかし、操作及び/又は緩衝機構32は、測定ベース支持体22を支持装置26及び第1のセンサ24と共にレール2から持ち上げるために、用い、あるいは形成することもできる。しかし、変位運動のために、付加的な他の操作及び/又は緩衝機構32を設けることもできる。相対的な変位運動は、ガイド配置23のガイド部材を用いて行われる。操作及び/又は緩衝機構32は、たとえばばね、シリンダ-ピストン配置、磁気配置などによって形成することができる。
【0077】
求められた波打ちの、レール2におけるその長手位置に対する関連を求めるために、測定ユニット14はさらに距離測定装置28を有することができる。この距離測定装置28は、測定台車16がレール2に沿って移動する間に測定台車16が移動した距離区間を求めるように、形成されている。
【0078】
距離測定装置28の可能な実施例として、専用の距離測定ホィールを挙げることができる。しかしまた、距離測定装置28を走行ホィール18の1つによって形成し、あるいは走行ホィール18の1つに設けることも、可能である。さらに、測定ベース支持体22の支持装置26が、少なくとも1つの支持ホィール31によって形成されている場合に、距離測定装置28をその支持装置に設け、あるいは配置することも、可能である。
【0079】
好ましくは、少なくとも1つの第1のセンサ24と、場合によっては第2のセンサ27及び距離測定装置28を有する第1の測定配置21が、レール2の1つに対応づけられる。対向して配置された他のレール2においても上述した測定値を求めることができるようにするために、測定ユニット14はさらに第2の測定配置29を有することができる。
【0080】
図4において、著しく簡略化された表示が、レール2のそれぞれに測定配置21、29のそれぞれを並べて配置できることを、示している。たとえばレール加工機械によって形成することができる、測定ユニット14全体を連動させる牽引機械33が、単に矩形で示唆されており、その場合にレール2上にそれを支持する表示は、みやすくする理由から省かれている。
【0081】
レール2の各々によって、それぞれレール平面13が定められており、その場合にレール平面13の各々は、横断面で見てそれぞれのレールウェブ9に関して垂直の方向づけを有している。斜め位置又は斜め空間位置は、レール2の傾いた配置によって実現され、この場合において2つのレール平面13は、軌道中心の方向に見て、下降し、かつ互いに出合うように方向づけされている。
【0082】
2つの測定配置21、29の間の横結合を実現することができるようにするために、それについて簡略化して横結合機構34が示唆されている。この横結合機構34は、2つの測定配置21、29を結合し、かつ様々な軌幅を補償し又はそれに適合するためにも用いられる。さらに、横結合機構34は、2つの測定配置21、29の間の振動の伝達をできる限り少なく抑えるためにも、緩衝部材35を有することもできる。
【0083】
測定配置21、29の各々と牽引機械33との間に、連動を得ることができるようにするために、それぞれカップリング装置20を設けることができる。
【0084】
第2の測定配置29は、好ましくは、第1の測定配置21と同様に形成すること、あるいは同様に構築することができ、かつ等しい、あるいは同一の構成部分コンポーネントを有することができる。見やすくする理由から、
図2において、第2の測定配置29はそれとして示されていないが、参照符号29が第1の測定配置21のための参照符号21の隣に記入されている。これは、第2の測定配置29が
図2で選択された側面図においては第1の測定配置21の後方に、したがって並んでいるためである。したがって第2の測定配置29は、表面状態を求め、あるいは測定するための自立した配置である。好ましくは、2つのレール2の各々に、それぞれ測定配置21、29の少なくとも1つが対応づけられており、かつ共通に測定ユニット14を形成している。しかしまた、少なくとも2つの測定配置21、29を相前後して配置し、かつレール2の1つのみにおいいて測定を実施することも、可能である。
【0085】
それぞれレール2の1つの上に支持される2つの測定配置21、29は、互いに結合することができ、その場合に付加的な軌幅補償も考えられる。互いに対して相互に傾斜変位することも可能である。これは、記入され、かつ90°から角度アルファだけ減少された右の角度によって示されている。
【0086】
さらに
図2には、台車フレーム17に少なくとも1つの他のセンサ37を設けられることが示されているが、好ましくは複数の他のセンサ37を設けることができる。他のセンサ37は、このセンサが台車フレーム17の位置と相対的な空間位置、凹凸及び/又は支持装置、特にその支持ホィールに関する測定設備19全体のガイドを求めることができるようにするために、形成され、あるいは設けられている。
【0087】
図5には、台車フレーム17に変位可能に案内されている測定ベース支持体22の可能な他の、場合によってはそれ自体自立した実施形態が示されており、その場合にここでも、先行する
図1から3におけるのと同一の部分には同一の参照符号もしくは構成部品名称が使用される。不必要な繰り返しを避けるために、先行する
図1から3内の詳細な説明を参照するよう指示し、もしくは参照する。
【0088】
表示種類は、様式化して選択されており、その場合にここに示す、測定ベース支持体22に支持ホィールを有する支持装置26は、付加的にさらに支持スキッド36も有することができる。支持スキッド36は、支持装置26の他のコンポーネントを形成し、かつ機械的非常安全装置を形成することができる。支持スキッド36をレール2に接して案内することによって、センサ24がレール2の表面と衝突することを防止することができる。これは、支持装置26が特に支持ホィールとして形成されており、かつレールジョイントを越えて転動し、その場合にレールジョイントの間隙内へ部分的に移動した場合に、起こり得る。したがって所定の限界内で、センサ24がレール2に近づきすぎ、それに伴ってレール2の方向にさらに多大に変位することを阻止することができる。
【0089】
第2のセンサ27は、台車フレーム17に関する測定ベース支持体22の相対的な変位を求める。
【0090】
さらに、測定ベース支持体22の下方に、検出して定めるべきレール2の長手プロファイルのみが、著しく誇張してレール2の部分セクションとして示されている。その場合に第1のダイアグラムライン38内には、レール2の波打ち、したがって求められ、あるいは測定された距離区間に関する直線からの高さのずれ、が示されている。レール表面の長手方向の延びに沿った表面粗さの、第1のダイアグラムライン38に示す波打ちが、同様に著しく誇張して第2のダイアグラムライン39内に示されている。第2のダイアグラムライン39は、波打ちと表面粗さの重ね合わせを記述し、かつ示している。
【0091】
測定台車16、センサ24、27及び距離測定装置28(これも同様にセンサ又は測定値エンコーダを有する)を有する測定設備19がレール2に関して測定走行し、もしくは相対的に走行移動した場合に、複数の異なる信号及びそれと結びついた様々な測定値が検出され、かつ/又は求められる。
【0092】
第1のセンサ24によって表面粗さが求められ、その場合にこの時間に依存する信号が、評価装置15へ伝達される。距離測定装置28によっては、移動した距離区間が求められて、その場合に測定区間についての時間に依存する距離信号も同様に評価装置15へ伝達される。そして、第2のセンサ27によって、その長手方向の延びにおけるレール表面の波打ちを求めるために、台車フレーム17に関する第1のセンサ24又は測定ベース支持体22の相対変位が連続的に求められて、それについて時間に依存する波打ち信号が評価装置15へ伝達される。個々の時間に依存する信号から、組合せによって距離に依存する信号が生成され、それをダイアグラム内で、波打ちも表面粗さも有するレール2におけるリアルな長手プロファイルとして示すことができる。
【0093】
測定走行が実施される場合に、測定ユニット14によって求められた様々な測定値が、評価装置15へ伝達され、あるいはさらに伝えられる。これが、好ましくはそれぞれそのレール2に応じて分離されている。それぞれの測定値は、表面粗さ、少なくとも1つの測定センサ24又はセンサ24を支持する測定ベース支持体22と台車フレーム17との間の相対移動、レール2に沿って移動した距離区間及び場合によっては他のセンサ37の測定値に関係することが可能である。台車フレーム17に関する第1のセンサ24の相対位置及びレール2に沿って移動した距離区間のそれぞれの測定値によって、その長手方向の延びに沿ったそれぞれのレールの波打ちと正確な長手位置を求めることができる。求められ、あるいは測定された測定値を伝達するためのそれぞれの通信接続は、破線で示唆されている。通信接続は、ワイヤレスで、かつ/又はワイヤ接続で、行うことができる。したがって特に、少なくとも1つの第1のセンサ24によってレール2に沿って一貫した粗さプロファイルを形成し、文書化することができる。波打ちは、上述したように、距離測定装置28との協働において、台車フレーム17に関する第1のセンサ24の相対変位を求めることによって定められる。
【0094】
これが行われた場合に、個々の測定値から、評価又は測定プロトコルを生成することができ、場合によっては出力することもできる。すでに述べたように、好ましくは測定走行及びそれに伴って表面状態を求めることは、直接かつ少なくとも1つのレール2における加工プロセスに続いて、実施することができる。したがって正確な実際状態を、再加工の実施直後にリストアップし、場合によっては文書化することもできる。さらにそれに伴って、加工結果が満足できない、あるいは規格からずれている場合に、加工プロセス、特に削正プロセスを中断して、要請にあわないレールセクションにおいてすぐに他の加工プロセスを新たに実施する、可能性が形成される。
【0095】
敷設され、かつレール2によって形成される鉄道軌道1に沿って少なくとも1つのレールヘッド5における表面状態を求める方法を実施するために、少なくとも以下のステップが実施される:
-測定台車16に台車フレーム17と、台車フレーム17に回転可能に支承された走行ホィール18とを設け、その場合に台車フレーム17が走行ホィール18によってレール2上に支持されて、レール2に沿って変位可能又は走行可能であり、
-測定ベース支持体22を備えた少なくとも1つの第1の測定配置21、ガイド配置23及び少なくとも1つの第1のセンサ24を有する測定ユニット14を設け、その少なくとも1つの第1のセンサ24が測定ベース支持体22に配置され、かつガイド配置23自体が台車フレーム17に配置されており、その場合にさらに測定ベース支持体22がガイド配置23によって好ましくはそれぞれのレール平面13に関して垂直の方向づけで、台車フレーム17に関して変位可能に案内され、
-支持装置26を設け、測定ベース支持体22を少なくとも1つの第1のセンサ24と共に支持装置26を用いて、測定台車16がレール2に沿って移動する間、機械的に支持し、
-測定台車16をレール2に沿って移動させ、その場合に少なくとも1つのレール2の少なくとも1つのレールヘッド5における表面状態をもとめ、さらにその場合に
-少なくとも1つの第1のセンサ24が、測定台車16が移動する間、支持装置26によって常に、レール2の上方に沿ってあらかじめ定められた固定の間隔で案内される。第1のセンサ24のあらかじめ定められた固定の間隔は、レール2上の支持装置26のそれぞれの、かつ実際の支持位置又は添接領域に関する。
【0096】
走行ホィール18によってレール2上に走行するように支持されている測定台車16は、付加的にさらに複数のサイドガイドローラ30によってレール長手方向に関して平行な方向づけでそれに沿って案内することができる。サイドガイドローラ30は、軌道軸線3に関して横方向に案内するための、他の場合には一般的なフランジに代わることができ、かつたとえばレール2の各々の内側の側面8に添接することができる。サイドガイドローラ30の並んだ配置も、考えられる。必要な場合には、サイドガイドローラ30は、さらに台車フレーム17に関して相対的に変位可能にそれに配置し、かつ保持することができる。これは、たとえばポイント又は交差において、衝突を防止することができるようにするためである。この相対的な変位は、たとえば揺動プロセス、レールとは逆の側への高さ変位などによって行い、あるいは実施することができる。
【0097】
実施例は、可能な実施変形例を示しており、その場合にここに記録しておくが、本発明は具体的に示された実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であり、これらの変形可能性はこの発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この技術分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0098】
保護領域は、請求項によって定められる。しかし明細書と図面は、請求項を解釈するために利用されるべきである。図示され、かつ説明された様々な実施例からなる個別特徴及び特徴の組合せは、それ自体自立した進歩的解決を表すことができる。自立した進歩的解決の基礎となる課題は、明細書から読み取ることができる。
【0099】
具体的な説明内の値領域についてのすべての記載は、その任意の部分領域とすべての部分領域を共に含むものであって、たとえば記載1から10は、下限の1と上限の10から始まるすべての部分領域、すなわち下限の1またはそれ以上で始まり、上限の10またはそれ以下で終了する、たとえば1から1.7、または3.2から8.1、あるいは5.5から10のすべての部分領域、を一緒に含んでいるものとする。
【0100】
最後に形式的に指摘しておくが、構造をよりよく理解するために、部材は一部縮尺どおりではなく、かつ/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
【符号の説明】
【0101】
1 鉄道軌道
2 レール
3 軌道軸線
4 枕木
5 レールヘッド
6 レールウェブ
7 レール基部
8 内側の側面
9 外側の側面
10 走行面
11 ドライブ面
12 ドライブエッジ
13 レール平面
14 測定ユニット
15 評価装置
16 測定台車
17 台車フレーム
18 走行ホィール
19 測定設備
20 カップリング装置
21 第1の測定配置
22 測定ベース支持体
23 ガイド配置
24 第1のセンサ
25 緩衝層
26 支持装置
27 第2のセンサ
28 距離測定装置
29 第2の測定配置
30 サイドガイドローラ
31 支持ホィール
32 操作及び/又は緩衝機構
33 牽引機械
34 横結合機構
35 緩衝部材
36 支持スキッド
37 他のセンサ
38 第1のダイアグラムライン
39 第2のダイアグラムライン
40 第1の軸線間隔
41 第2の軸線間隔
【手続補正書】
【提出日】2023-03-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、敷設され、かつレールによって形成される鉄道軌道に沿って、少なくとも1つのレールヘッドの、特にその走行面における、表面状態を求める方法に関する。さらに本発明は、敷設され、かつレールによって形成される鉄道軌道に沿って、少なくとも1つのレールヘッドの、特にその走行面における、表面状態を求めるために形成された、モバイルの測定設備にも関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(独国特許出願公開第4237713号明細書)は、種概念にしたがって形成された、レールの波形の凹凸を連続的に測定するための測定配置が知られている。この測定配置は、軌道上で転動可能なフランジホィール及び、台車フレームと台車フレームに配置された、レールからの距離を測定するための距離検出器とを備えた測定台車を有している。非接触で作動し、かつレーザー距離センサとして形成された距離検出器は、信号導線を介して、測定信号の記録、処理及び測定信号を出力する装置と接続されている。フランジホィールの1つは、距離測定ホィールとして形成されており、かつ距離パルスを出力するための優先エンコーダを搭載しており、その距離パルスが信号導線を介して同様に処理する装置へさらに伝えられる。さらに距離検出器は、台車フレームと結合された線形ガイド内に台車フレームに対して垂直方向に摺動可能かつ振動を減衰されて支承されている。距離検出器は、補助質量と結合されており、その補助質量自体はソフトなばね、特に空気ばねとダンパーとを用いて線形ガイド上に垂直に摺動可能に支承されている。発生する振動及びそれと結びついたレールの測定面に関するセンサの自由な相対移動に基づいて、測定領域外部の不正確さ又は変位がもたらされる。
【0003】
特許文献2(独国特許出願公開第10003675号明細書)は、走行駆動におけるレールのドライブ面粗さを測定する装置を記述している。この装置は、放射源と放射検出器とを備えた距離測定ヘッドを有しており、その場合に放射源によって該当するドライブ面に電磁放射が供給可能であり、かつ放射検出器によって該当するドライブ面から送り返される放射が検出可能である。さらに、装置は、目標高さエンコーダを有しており、その目標高さエンコーダが閉ループ制御モジュールのための、目標高さに相当する目標信号を提供する。閉ループ制御モジュールは、デジタル/アナログ変換器と第2の制御信号変換器を介して垂直変位ユニットの変位モータに接続されている。距離測定ヘッドは、第1のアナログ/デジタル変換器を介して閉ループ制御モジュールに接続されており、したがってその閉ループ制御モジュールには、実際信号としてドライブ面の表面からの距離測定ヘッドの実際の距離が供給可能である。閉ループ制御モジュールによって、垂直変位ユニットの変位モータに、所定の変化幅の内部でドライブ面に対する平均的な距離を維持するための、ドライブ面の粗さに対して大きい平均時間を有する閉ループ制御信号が供給可能である。測定プロセスにおいては、放射源とレール表面との間の距離を正確に設定された距離内に維持することは、必ずしも常にはできなかった。
【0004】
特許文献3(独国特許出願公開第2627192号明細書)は、各鉄道軌道における波の深さの変化を測定するために、レール長手方向に測定ベースとしてのレールスキャナを有する装置を摺動させることによって鉄道線路軌道の垂直の変形を測定する方法を開示している。同時に複数の、測定長さが減少する測定ベースが使用され、それらは互いに連続する各測定ベースのしかるべき走査によって測定された深さを評価する場合に、少なくとも部分的に測定間隙が満たされるように、段階的に重ねられ、それらの測定間隙は先行する1つ又は複数の測定ベースにおいて所定の波の長さにおいて発生するものであって、その場合に最終的に垂直の変形のすべての望まれる波の長さのための真のエラー表示が得られる。
【0005】
特許文献4(欧州特許第0986732号明細書)は、測定プラットフォームから対象の表面内に、うねり及び/又は波打ちによって形成される凹凸を測定するための方法及び測定装置を記述しており、その場合に測定プラットフォームと対象は互いに対して移動される。そのために測定装置は測定プラットフォーム上に設置されており、その測定プラットフォームがレールに沿って任意の速度で走行され、その場合に測定装置を有する測定プラットフォームは、駆動され、あるいは牽引される測定台車の下側に設置されている。ドライブ面凹凸について正確に説明するためには、測定がレール内側エッジに介して固定の間隔で行われることが、必要である。測定プラットフォーム自体は、レールの横断面プロファイル平面内で移動可能に測定台車に位置決めされているので、測定プラットフォームはレールに対して垂直方向かつレール長手方向に対して横方向に移動することができる。測定プラットフォーム上には、さらに、位置決めセンサが配置されており、その出力信号が制御コンピュータへ供給される。制御コンピュータへは、出力側において駆動システムと接続されており、その駆動システムによって測定プラットフォームが垂直方向かつ/又はレール長手方向に対して横方向に、所定の距離区間だけ変位することができる。ここでも、測定プロセスにおいて、測定装置とレール表面との間の正確な間隔は、必ずしも維持できなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第4237713号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第10003675号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第2627192号明細書
【特許文献4】欧州特許第0986732号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服して、ユーザーにレールに沿って測定設備が変位する間レールの長手プロファイルの上方で少なくとも1つのセンサの確実かつ恒常的に正確な位置決めを保証することができる、方法及びモバイルの測定設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項に基づいて少なくとも1つのレールヘッドにおいて表面状態を求める方法及び測定設備によって解決される。
【0009】
本発明に係る方法は、敷設され、かつレールによって形成される鉄道軌道に沿って少なくとも1つのレールヘッドにおける、特にその走行面における、表面状態を求めるために用いられる。様々な空間方向をよりよく、かつより容易に定めるために、それぞれのレールによって定められる少なくとも1つのレール平面の報告と定義が行われ、それらは以下において、特に台車フレームに関する測定ベース支持体の相対移動のための、それぞれの参照平面を形成する。2つの関わり合うレールが互いに対して水平及び鉛直にも配置されている場合に、レール平面は共通の水平平面内に延びるように配置されている。それぞれレールの横断面形状に応じて、それぞれのレール平面は、それぞれ求めるべき表面長手セクションに添接する接線平面を表すことができる。これは特に、レール平面がその横断面で見て湾曲して形成された走行面を有する場合である。
【0010】
求める方法及び/又は測定方法を実施するために、以下のステップが設けられている。
-台車フレームと、台車フレームに回転可能に支承された走行ホィールと、を有する測定台車が準備されるステップであって、台車フレームが走行ホィールによって、レールの少なくとも1つの上に支持され、かつレールに沿って移動可能である、ステップと、
-さらに、測定ベース支持体、ガイド配置及び少なくとも1つの第1のセンサを備えた少なくとも1つの第1の測定配置を有する測定ユニットが準備されるステップであって、その少なくとも1つの第1のセンサは、測定ベース支持体に配置されている。ガイド配置自体は、台車フレームに配置されており、さらに測定ベース支持体がガイド配置によって、レール平面それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけで、台車フレームに対して移動可能に案内されるステップと、
-測定台車をレールに沿って変位させる、ステップ。レールに沿って変位運動する間、少なくとも1つのレールの少なくとも1つのレールヘッドにおいて表面状態を求めることが行われる。さらに、
-測定ベース支持体が少なくとも1つの第1のセンサと共に、測定台車がレールに沿って移動する間、支持装置によって機械的に、少なくとも1つのレール上に、あるいはそれに接して支持されることと、
-少なくとも1つの第1のセンサが、台車が移動する間、支持装置によって、かつレール上の支持装置のそれぞれの支持位置に関して、常にレール上方であらかじめ定められた固定の間隔で案内されること、が設けられる。
【0011】
好ましくは、ここで選択された方法ステップにおいて、常に、測定ベース支持体がそれに設けられたセンサと共に直接機械的なベースで、レール走行面上に支持され、かつそれに沿って案内されることが、保証される。すなわち直接的な実体的支持によって、常にセンサによって定められる測定領域内での正確な測定が保証される。測定台車は、その走行面によってレールに支持され、台車フレームに保持される走行ホィールは、レール長手方向に見て、互いに対してあらかじめ定められた間隔で離隔して配置されている。大体においてこれは、走行方向に見て台車フレームの前方と後方の終端領域内で行われる。それぞれ間隔が長く選択されるほど、測定台車のために、レール長手方向の延びに関して充分に平行な方向づけが得られる。したがって可能な凹凸又は仮想の直線からの偏差による、測定走行の間の測定台車の強すぎる傾き運動も、大部分阻止される。
【0012】
さらに、測定ベース支持体の支持装置が、少なくとも1つの支持ホィールによって形成される、方法が有利である。それによってスムーズかつ確実な支持を得ることができる。さらに、そのようにしてレール平面に支持装置が貼り付くことも阻止することができ、それは、前進移動する場合に付加的な振動又は震動の構築とそれに伴って不正確な測定結果をもたらすものである。さらに、回転軸線の方向に見てホィールがレール平面にほとんど又はほぼ線状又は点状に支持されることによって、測定結果の正確さを改良することができる。
【0013】
さらなる有利な方法は、少なくとも1つの支持ホィールが玉軸受によって形成されており、かつ玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられていることを、特徴としている。したがって高いガイド精度を得ることができ、かつレールから支持装置へ、そしてその結果としてのセンサへの、振動伝達も削減し、あるいは全体として阻止することができる。
【0014】
さらなる方法変形例も効果的であって、それにおいては、測定台車の走行ホィールが、玉軸受によって形成され、かつ玉軸受の一周する外側の表面にそれぞれ、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられている。すなわちレールから測定台車全体への振動伝達を減少させ、あるいは全体として阻止することができる。
【0015】
さらに、走行ホィールが測定台車の進行方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して測定台車に配置されており、かつそれらによってそれぞれ第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成される。したがってそれぞれの走行ホィールの支持負荷を減少させることができる。そしてさらにそれによって、測定走行の間のレール表面における測定台車の平行ガイドの正確性も改良することができる。そして付加的に、レールに沿った測定台車のより良好な、特に傾きに対してより安全な、測定走行も得ることができる。
【0016】
さらなる有利な方法は、第1の走行ホィールペアが、測定台車の進行方向において、互いに対して第1の軸線間隔で配置され、かつ第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔で配置され、かつ第1の軸線間隔及び第2の軸線間隔が、互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されることを、特徴としている。したがってレール長手方向の延びの方向に仮想の直線に沿ってさらに改良された、より一定のガイド精度を得ることができる。
【0017】
本発明によれば、2つの軸線間隔の互いに対する比率によって、いかなる自然数も形成されない。すなわち測定走行の間の振動をさらに減少させ、あるいは全体として阻止することができ、それによってさらに改良された、より正確な測定結果を得ることができる。
【0018】
さらなる方法が有利であって、それにおいては、少なくとも1つの第1のセンサによって、レールの1つにおける表面粗さが求められる。したがってレールのドライブ面における表面状態のための第1の測定値を求めることができる。
【0019】
さらなる有利な方法は、第1の測定配置に少なくとも1つの第2のセンサが搭載されており、かつ測定台車がレールに沿って移動する間、少なくとも1つの第2のセンサによって、測定台車の台車フレームに関する少なくとも1つの第1のセンサの相対移動が求められることを、特徴としている。すなわち第2のセンサを付加的に設けることによって、距離区間測定と結びつけて、レール長手方向に存在する波打ちを求めることができる。測定ベース支持体に配置され、もしくは固定されている、第1のセンサの測定台車に対する相対移動が、レールにおける支持装置の接触領域又は添接領域内の長手プロファイルを表現する。
【0020】
他の方法変形例も有利であって、それにおいては、測定台車がレールに沿って移動する間、測定台車が移動した距離区間が、測定ユニットの距離測定装置によって求められる。それによってそれぞれ求められた測定値をレールにおける正確な長手位置に対応づけることができる。さらにレール長手プロファイルに沿ったレール表面の波形も、正確に表現することができる。
【0021】
他の方法は、距離測定装置が、固有の距離測定ホィールによって、かつ/又は走行ホィールの1つによって、かつ/又は支持装置を形成する少なくとも1つの支持ホィールによって、形成されるか又は定められることを、特徴としている。
【0022】
さらなる方法が有利であって、それにおいては、測定ユニットに、さらに少なくとも1つの第2の測定配置が搭載され、かつ第2の測定配置が第1の測定配置と同様に構成されており、かつ2つの測定配置によってそれぞれ、2つのレールの少なくとも1つのものの表面状態が求められる。それによって、たとえば関わり合う鉄道軌道の2つのレールに沿って、1つの測定走行において同時に表面状態のための様々な測定値又はパラメータを求めることを実施できる、可能性が形成される。しかしまた、測定配置を相前後して配置し、かつそれらをそれぞれ対向するレールに、たとえば支持ローラによって支持し、それによって傾きを防止することが、可能であろう。
【0023】
さらなる有利な方法は、測定ユニットによって求められた測定値が、評価装置へ伝達されるか又は転送され、かつ測定値から評価又は測定プロトコルが生成されることを、特徴としている。それによって、求められた表面状態をその様々な測定値によって立証することができる。
【0024】
ある方法変形例も有利であって、それにおいては、表面状態を求めることが、少なくとも1つのレールにおける加工作業に直接連続して実施される。したがって少なくとも1つのレールの加工又は再加工、特に削正のプロセスに直接続いて、結果及び形成された品質を確認することができる。
【0025】
もっとも、本発明の課題は、少なくとも1つのレールヘッドにおいて表面状態を求める測定設備によっても自立して解決される。この測定設備は、特に、敷設され、レールによって形成される鉄道軌道に沿った走行面において、求めることを実施し、そのプロセス中に測定値を形成するように構成されている。横方向に並べて配置された2つのレールによって、少なくとも1つのレール平面がそれぞれ定められ、そのレール平面は2つの関わり合うレールが互いに対して水平かつ鉛直に配置されている場合に、共通の水平平面内に延びるように配置されている。この測定設備は、特に表面状態を求める方法を実施するために用いることができ、かつ
-台車フレームと、その台車フレームに回転可能に支承された走行ホィールと、を備えた測定台車を有し、台車フレームが走行ホィールによってレール上に支持可能であり、かつレールに沿って変位可能であり、
-測定ベース支持体、ガイド配置及び少なくとも1つの第1のセンサを有する少なくとも1つの第1の測定配置を備えた測定ユニットを有し、その少なくとも1つの第1のセンサが、測定ベース支持体に配置されており、かつガイド配置自体は台車フレームに配置されており、さらに、測定ベース支持体がガイド配置によって好ましくはレール平面に関して垂直の方向づけにおいて、台車フレームに対して変位可能に案内されており、さらに、
-測定ベース支持体が表面状態を求めるための少なくとも1つの第1のセンサと共に、支持装置によって少なくとも1つのレールの上に機械的に支持可能であること、及び
-少なくとも1つの第1のセンサが、測定台車が変位する間、支持装置によって、かつレール上の支持装置のそれぞれの支持位置に関して、レール上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内されること、が設けられる。
【0026】
それによって得られる利点は、測定ベース支持体がそれに設けられたセンサと共に直接機械的ベースで、レールドライブ面上に支持され、かつそれに沿って案内可能であることが、常に保証されることにある。すなわち直接実体的に支持されることによって、常にセンサによって定められる測定領域内部で正確な測定が保証される。測定台車は、その走行ホィールによってレールに支持され、その場合に走行ホィールはレール長手方向に互いに対してあらかじめ定められた間隔で離隔して配置されている。それぞれ間隔がより長く選択されるほど、測定台車のためにレール長手方向の延びに関して充分な平行の方向づけが得られる。したがって測定走行の間に可能な凹凸又は仮想の直線からの偏差によって、測定台車が著しく傾くように動くことも、防止される。
【0027】
さらに、支持装置が、測定ベース支持体のために少なくとも1つの支持ホィールを有していると、有利である場合がある。それによってスムーズかつ確実な支持を得ることができる。そのようにしてさらに、レール表面上に支持装置が貼り付くことも阻止することができ、それは、前進移動する場合に付加的な振動又は震動の構築と、それに伴って不正確な測定結果をもたらすことになる。さらに、レール表面にホィールをほぼ線形に支持することによって、測定結果の精度を改良することができる。
【0028】
他の実施形態は、少なくとも1つの支持ホィールが玉軸受によって形成されており、かつその玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられていることを、特徴としている。したがって高い案内精度を得ることができ、かつレールから支持装置への、そしてその結果としてセンサへの、振動伝達も減少させ、あるいは全体として阻止することができる。
【0029】
さらなる可能な実施形態は、測定台車の走行ホィールが玉軸受によって形成され、かつ玉軸受の一周する外側の表面にそれぞれ、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層が設けられている、特徴を有している。すなわち、レールから測定台車全体への振動伝達も減少させ、あるいは全体として阻止することができる。
【0030】
本発明によれば、走行ホィールが、測定台車の前進移動方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して測定台車に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアがそれぞれ形成される。それによって、それぞれ走行ホィールにおける支持負荷を軽減することができる。そしてさらにそれに伴って、測定走行の間のレール表面における測定台車の平行ガイドの正確さも改良することができる。そしてまた付加的に、レールに沿った測定台車の、改良された、特に傾きに対してより安全な測定走行も得ることができる。
【0031】
さらに、第1の走行ホィールペアが、測定台車の進行方向において互いに対して第1の軸線間隔で配置されており、かつ第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔で配置されており、かつ第1の軸線間隔及び第2の軸線間隔が互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されていると、有利であり得る。したがってレール長手方向の延びの方向に仮想の直線に沿ってさらに改良された、より一定のガイド精度を得ることができる。
【0032】
本発明に係る実施形態は、2つの軸線間隔の互いに対する比率は、自然数も形成しないことを、特徴としている。それによって測定走行の間の測定台車の振動を最小限に抑えることができる。
【0033】
他の実施形態において、少なくとも1つの第1のセンサが、レールの1つにおける表面粗さを求めるように構成されている。したがってレールの表面状態のための第1の測定値は、そのドライブ面において求めることができる。
【0034】
他の実施形態は、第1の測定配置が少なくとも1つの第2のセンサを有し、かつこの少なくとも1つの第2のセンサが、レールに沿って測定台車が変位する間、測定台車の台車フレームに関する少なくとも1つの第1のセンサの相対変位を求めるように、構成されていることを、特徴としている。第2のセンサを付加的に設けることによって、距離区間測定と結びついて、レール長手方向に存在する波打ちを求めることができる。測定ベース支持体に配置され、もしくは固定されている第1のセンサの、測定台車に関する相対移動は、レールにおける支持装置の添接領域内の長手プロファイルを表現する。
【0035】
さらなる好ましい実施形態は、測定ユニットがさらに距離測定装置を有し、かつ距離測定装置が、測定台車がレールに沿って変位する間に測定台車が移動した距離区間を求めるように構成されていることを、特徴としている。それによってそれぞれ求められた測定値をレールにおける正確な長手位置に対応づけることができる。さらに、レール長手プロファイルに沿ったレール表面の波形形状も正確に表現することができる。
【0036】
さらに、測定ユニットがさらに第2の測定配置を有し、かつその第2の測定配置が第1の測定配置と同様に形成されていると、有利であり得る。それによって、たとえば関わり合う鉄道軌道の2つのレールに沿って、1つの測定走行内で同時に表面状態のための様々な測定値又はパラメータを求めることを実施できる可能性が提供される。そしてまた、測定配置を相前後して配置し、かつそれらをそれぞれ対向して配置されたレールにおいて、たとえば支持ローラによって支持し、それによって傾きを防止することも、可能であろう。
【0037】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて本発明を詳細に説明する。
【0038】
図は、それぞれ著しく簡略化された図式的な表示である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】
図1は、レールの可能なプロファイルを有する鉄道軌道を、横断面で拡大して示している。
【
図2】
図2は、測定台車と、機械的ベース上に支持された、第1のセンサを備えた測定ユニットとを有する測定設備を、測定走行の途上においてレール上で側面図で示している。
【
図3】
図3は、横方向に並べて配置された測定線路区間を有するレール横断面を示している。
【
図4】
図4は、それぞれのレールにそれぞれの測定配置を有する鉄道軌道を横断面で示している。
【
図5】
図5は、
図2に示す測定設備の測定台車の可能な変形例を、その長手方向に延びる方向に誇張して示すレール表面をもって示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、その場合に説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0041】
その場合に「特に」という表現は、以下においては、対象又は方法ステップの可能な特殊な形態又はより詳細な特殊化と考えることができるが、必ずしもその必然的な好ましい実施形態又は必然的なやり方を示す必要はない。
【0042】
ここにおけるその使用において概念「包括して」、「有する」、「有して」、「含む」、「含めて」、「含有する」、「含有して」及びこれらの各変形は、排他的でない含有をカバーするものである。
【0043】
「ホィール」の他の一般的な概念は、特にディスク形状又はドラム形状で、理想的な円形の外側輪郭を有する、すべての回転可能に支承された対象を含んでいる。それぞれその回転軸線の方向におけるホィールの厚みに応じて、ホィールはディスク又はドラムと称することができる。回転可能に支承された対象それ自体は、回転軸線を中心に回転可能に支承されており、その場合に回転軸線は、理想的な円平面に関して法線の方向づけを有している。このホィールは、たとえば固定かつ安定したホィールボディと外側輪郭に配置されたコーティング又は専用の緩衝層を有することができる。さらに、ホィールの圧倒的な割合を、エラストマー材料から形成することも、可能である。
【0044】
図1は、少なくとも1対のレール2を有する鉄道軌道1の横断面を示しており、そのレール2は、互いに対して平行に、互いに対して軌幅の間隔で離隔して配置されている。レール2は、規則的に、好ましくは短い間隔で大体において、軌道軸線3に対して横方向に敷設された、コンクリート、鋼、木材又はプラスチックからなる枕木4上に固定されており、その場合にここでは固定部材の表示は、省かれている。軌道軸線3は、中心軸線を形成し、その場合に2つのレール2が互いに対して水平に配置されている場合に、中心軸線内に中心平面も垂直の方向づけで延びることができる。
【0045】
鉄道軌道1のレール2という概念は、ここではその上で走行可能なレール車両を案内及び/又は支持するために用いられるすべてのレール部分又はレールセクションを表す。したがってポイント、レール交差及び直線的に延びないレール部分も、それに含まれる。
【0046】
2つのレール2は、その上側又は表面においてそれぞれレール平面13を定め、そのレール平面はレール2のレールウェブ6が互いに対して水平に配置されたかつ垂直にも方向づけされている場合に、共通の水平平面を形成し、あるいは定める。レール平面13は、一点鎖線を用いて示唆されている。軌道軸線3を通って延びる中心平面自体は、レール平面13に対して法線の方向づけを有し、したがってレール平面と大体において、あるいは好ましくは90°の角度、したがって直角を形成する。たとえばカーブ又はアーチ形の場合のように、横が高くなりすぎる場合に、レール平面13は水平平面からずれた方向づけを有する。それぞれのレール平面13は、それぞれレール長手推移に応じて、さらに所定の長手方向の延びも有しており、それは、それぞれ後続の説明のための参照平面を定める。
【0047】
鉄道軌道1のレール2は、締結具及び道床と共に軌道として線路区間の上部構造を形成する。原則的に、ここに示し、かつ説明するレール2は、鉄道事業内で線形の支持及びガイド部材とそれに伴って、その上にあるレール車両のためのあらかじめ定められた走行路を形成する。その場合に述べておくが、レール2の横断面はきわめて多様に形成することができ、かつこの横断面は例としてのみ選択されている。
【0048】
レール2の各々は、その横断面内で見てレールヘッド5、レールウェブ6及びレール基部7を有している。その場合にレールヘッド5は、レールウェブ6によって支持されており、かつレール基部自体は、枕木4に、あるいはいわゆる受け面もしくは地面に固定されている。
【0049】
レールヘッド5の、ここには図示されないレール車両の車輪と接触することができる部分は、これに関連して、走行面10と称される。レール車両の図示されないフランジは、それぞれレール2の互いに向きあった側に配置されおり、その場合にこれは、軌道軸線3もしくは軌道中心を向いた側でもある。レールヘッド5は、側方を内側の側面8とそれに対向して配置された外側の側面9によって画成されている。横断面で見て側面8と9の間に延びるプロファイルセクションは、もっとも広い意味においてレール2の走行面10と称することができる。各レール2の走行面10は、ドライブ面11とドライブエッジ12から構成することができる。その場合にドライブ面11は、レールヘッド5の上側に延びるように配置されており、その場合にドライブエッジ12は内側の側面8への移行部を形成し、その側面が軌道中心もしくは軌道軸線3へ向いている。
【0050】
敷設されたレール2の走行面10に、時と共に、たとえば腐食、摩耗、亀裂、うねりのようなドライブ面エラー、波打ち、車輪横滑り箇所、小凹部形成、反ったドライブ面の扁平化のような横プロファイル変化、まくれ、隆起部などのような、損傷が生じる。実質的に横断面内で見て、走行面10のもっとも外側の端縁領域に限定される、摩耗現象及び/又は損傷は、レール2のきわめて様々な加工プロセスを用いて大部分除去することができる。多くは、切削除去する加工方法によって、レールヘッド5の摩耗し、もしくは損傷した材料が、レール2の表面において除去され、かつ加工されたレールヘッド5は、できる限り再びレール2の目標プロファイルに近づけられる。この加工プロセスは、削正プロセスと称することもできる。
【0051】
走行面10、特にそのドライブ面11及び/又はドライブエッジ12を加工及び/又はプロファイル加工及び/又は削正する際に、加工は、ドライブエッジ12を越えて内側の側面8へわたって延びることができる。しかしまた加工は、場合によってはドライブ面11を越えて外側の側面9にわたって実施することも、可能である。可能な加工方法は、従来技術から一般的に知られており、その場合にたとえばフライスプロセスによる圧倒的な材料除去が実施され、多くはその後に細かい加工プロセスが続く。
【0052】
図2には、測定ユニット14が側面図において簡単なブロック回路で示されており、その場合に
図3にレール横断面が示されている。測定ユニット14は、鉄道軌道1のレール2の少なくとも1つの、しかし特に2つのレール2の、走行面10に沿ってその表面状態を求めることができるようにするために、用いられ、あるいはそのために形成されている。「表面状態」という概念は、表面粗さだけでなく、その長手方向の延びの方向におけるレール表面の少なくとも波打ちでもある。同様に、測定走行を加工走行のまだ開始前に実施しようとする場合には、レール材料の上述した損傷及び/又は可塑変形も、その中に入る。
【0053】
「求める」という概念は、測定のプロセス及び/又は1つ及び/又は複数の測定値の検出を意味する。1つ又は複数のきわめて様々な測定値は、以下で詳細に説明する測定ユニット14を用いて求められて、場合によっては評価装置15へ伝達され、又はさらに伝えられる。評価装置15は、直接測定台車16に、かつ/又は詳しく図示されないレール加工機械にも、配置することができる。センサ及び/又は測定装置とのそれぞれの通信接続は、破線で示唆されている。評価装置15内に、測定値を記憶することができ、場合によっては評価又は測定プロトコルを生成して、出力することができる。これは、電子的形式及び/又はプリントアウト形式で行うことができる。
【0054】
測定ユニット14を用いて、加工プロセスの前にすでに、走行駆動によって損傷及び/又は変形に関するそれぞれの表面状態を求めることができる。さらに、それぞれの長さ方向の延びの方向に波打ちも求めることができる。しかし好ましくは、少なくとも1つのレール2において実施した加工の、特に削正の、結果が集められて、場合によってはさらに証明目的のために文書化される。
【0055】
加工の、特に削正の、プロセスは、好ましくは敷設された鉄道軌道において、これも従来技術からずっと既知であるとされるように、モバイルのレール加工機械を用いてそれがレール2に沿って前進移動する間に、行われる。
【0056】
測定ユニット14は、好ましくは測定台車16上に構築し、あるいはその上に配置することができる。測定台車16自体は、台車フレーム17と、台車フレーム17に回転可能に支承された複数の走行ホィール18とを有することができる。簡単に示唆されるように、台車フレーム17は、走行ホィール18を用いてレール2上に支持され、もしくは支持可能であって、測定走行のためにレール2に沿って変位することもできる。走行ホィール18は、さらに、それぞれ対をなして相前後して測定台車16に配置されており、あるいは配置することができ、その場合に走行ホィールペアは長手方向に互いに離隔して配置することができる。 測定台車16の測定フレーム17は、レール2の間の横方向に見て走行ホィール18によってレール2上に、好ましくはそれぞれのレール2に関して平行な方向づけで沿うように案内され、かつその上に支持される。
【0057】
走行ホィール18がそれぞれ、関わり合い、かつレール2の長手方向の延びの方向あるいは測定台車16の前進方向に、相前後して配置された走行ホィールペアを形成する場合に、関わり合う走行ホィールペアの2つの走行ホィール18の間の軸線間隔が考慮される。それぞれ関わり合う走行ホィールペアの間のそれぞれの軸線間隔40、41は、走行ホィール18の数、その直径及び/又は測定台車16の全長にしたがって選択されなければならない。ここに図示される第1の走行ホィールペアは測定台車16の左の終端領域内に、そして少なくとも1つの第2の走行ホィールペアは測定台車16の右の終端領域内に位置するように配置されている。より多くの走行ホィールペアをレール2の長手方向の延びの方向に、あるいは測定台車16の前進方向に、相前後して配置し、あるいは配置することもできる。
【0058】
すなわち、第1の走行ホィールペアの第1の軸線間隔40は、レール2の長手方向の延びの方向に、あるいは測定台車16の前進方向に、それから離隔して配置されている第2の走行ホィールペアの第2の軸線間隔41に関して、少なくともその20%だけ異なるように選択されており、あるいは選択することができる。さらに、第1の軸線間隔40と第2の軸線間隔41は、互いに整数倍を形成してはならない。したがって2つの軸線間隔40、41の互いに対する比率によって自然数が形成されてはならない。
【0059】
さらに次の
図4には、レール2の長手方向の延びに関して横方向に、あるいは測定台車16の前進方向に、付加的に、好ましくは走行ホィール18の各々において、ペアの配置を並べて行うことができることが、示唆されている。横方向の離隔は、レールプロファイルに依存する。2つの走行ホィール18は、共通の実体的走行ホィール軸線上に配置することができる。しかし、走行ホィール18の各々を測定台車16の台車フレーム17に個別支承することも、可能である。第1の走行ホィールペアも第2の走行ホィールペアもレール2の長手方向の延びの方向に、あるいは測定台車16の前進方向に設けられており、かつ、走行ホィール18の各々において、横方向に見た並べ配置が行われる場合に、第1の走行ホィールペアと第2の走行ホィールペアも、それぞれ全部で4つの走行ホィールを有している。これは、各測定台車16についてそのように設けることができ、その場合に各測定台車16の走行ホィール18は、それぞれ同一のレール2上に支持されている。
【0060】
ここに示す実施例において、測定設備19は、少なくとも1つの測定ユニット14と測定台車16を有し、あるいはそれらによって形成される。測定ユニット14を有する測定台車16は、自立した構成ユニットとして形成することができ、かつ詳しく図示されないレール加工機械に、たとえばカップリングロッドのような、カップリング装置20を用いて結合し、そのようにしてそれと移動方向に移動結合して連動することができる。レール加工車両又は他の、牽引機械として形成されているレール車両に由来する振動の伝達のために、カップリング装置20自体は、振動を減衰する特性を有する材料から形成することができる。これは、たとえばエアベローズ、ゴムバンドなどとすることができる。測定設備19全体の、特に測定ユニット14を有する測定台車16の、配置は、レール加工車両の内部又は下方で行うことができ、あるいは走行方向に見てその後ろに設けることができる。
【0061】
測定ユニット14は、測定ベース支持体22、ガイド配置23及び少なくとも1つの第1のセンサ24を備えた少なくとも1つの第1の測定配置21を有している。この少なくとも1つの第1のセンサ24は、測定ベース支持体22に配置され、あるいは固定されている。少なくとも1つの第1のセンサ24は、好ましくは、レール2の1つにおける表面粗さを求めるように形成されている。1つ又は複数の測定値を求めることは、非接触で行われなければならない。そのためにたとえば、クロマチック共焦点センサを使用することができ、それは、白色光センサと称することもできる。この種のセンサは、発生された白色光を種々の波長成分に分割して、異なる強さで屈折させるために、分散的な光学系の特性を利用している。このようにして、それぞれのセンサ24に対する様々な間隔又は距離内で複数の焦点が生じる。それぞれセンサに応じて、様々な測定領域と解像度を生じさせることができ、その場合に測定領域は、0.1mm、特に1.0mmの下限と、20.0mm、好ましくは2.0mmの上限を有する値領域内にあるようにすることができる。
【0062】
その場合に述べておくが、レール長手方向に見て、レール2においてその横方向に第1のセンサ24の複数を並べて設けることもできる。それぞれその組立て大きさに応じて、第1のセンサ24の複数を直接相前後して配置することが考えられ、かつ可能である。すなわちレール2の1つに、横方向に並んだ複数の測定トラック又は測定細片を形成することができる。これが、レール2の1つをその横断面で示す
図3からもっともよくわかる。横方向に並べて配置された3つの測定トラック又は測定細片が示唆されており、かつ矢尻を用いて示されている。第1のセンサ24は、走行面10の上方に示唆されている。レール2における測定トラック又は測定細片の配置は、大体において規格で定められており、かつ参照領域に関するその配置は、これらの設定に応じて維持される。
【0063】
センサ24の方向づけは、好ましくはすべてが、レール2の、ここでは走行面10の最高点に接するレール平面13に関して垂直の方向づけを有するように、行うことができる。
【0064】
しかしまた、それぞれのレール平面13によって定められる参照平面を、横断面で見てそれぞれのレール幾何学配置における接線平面として配置することも、可能である。これは特に、レール2におけるそれぞれのセンサ24のそれぞれ設けられている測定トラック又は測定細片の領域内で走行面10が凸状に湾曲している場合である。
【0065】
図3の右に示すセンサ24において、その測定セクションの幅のほぼ中央に、そのために重要な他のレール平面13が接線平面として示唆されている。このセンサ25の案内と変位は、他のレール平面13上への法線方向に行うことができる。そのために、レール長手方向の延びに関して横方向に、それぞれのセンサ24の傾斜変位を設けることができる。しかしまた、測定台車16の傾斜した方向づけと配置及びそれぞれのレール平面に関するその走行ホィール軸線の平行な方向づけも、考えられ、かつ可能である。
【0066】
ガイド配置23自体は、台車フレーム17に配置され、あるいはそれに固定されており、かつ、測定ベース支持体22を台車フレーム17に関して変位可能に案内するために用いられ、あるいはそのように形成されている。ガイド配置23は、好ましくはそれぞれ、直線的な長手ガイドを形成することができるようにするために、リニアガイドとして形成されたガイド装置である。ガイド配置23のそれぞれのガイド装置の協働するガイド部材は、たとえば台車長さ方向に互いに離隔して配置することができ、そのようにして高いガイド品質を形成することができる。これは特に、動きが滑らかで、つかえたりしないものである。
【0067】
測定ベース支持体22は、ガイド配置23を用いて、2つのレール2によってそれぞれ定められるレール平面13に関して垂直の方向づけにおいて台車フレーム17に対して変位可能に案内されている。したがってレール垂直軸もしくはレールウェブ6に関する測定ベース支持体22の平行なガイドを得ることができる。しかし、測定ベース支持体22の変位運動のための参照平面は、台車フレーム17自体又はその回転軸線又は軸受軸線の、あるいはまたその地面側の周面の領域内の個々の走行ホィール18によって定められ、あるいは定めることができる。
【0068】
さらに、少なくとも1つの第1のセンサ24を測定ベース支持体22に揺動可能又は傾き可能に配置することも、可能である。しかしまた、レール長手延び方向に関して横方向のセンサ24の変位可能性も形成し、あるいは設けることができる。したがって測定すべきレール2へのそれぞれのセンサ24のきわめて様々な位置及び/又は方向づけを調節することができる。これは、たとえばレール2が互いに対して傾いて配置されている場合に、必要となり得る。
【0069】
測定台車16の走行ホィール18は、少ない場所しか必要としない正確な位置決めを実現することができるようにするために、玉軸受によって形成することができる。レール2上の走行ホィール18の直接的な硬い支持(鉄上の鉄)を回避するために、走行ホィール18を形成する玉軸受の一周する外側の表面に、それぞれ付加的な緩衝層25を設けることができる。この緩衝層25は、エラストマー材料から形成することができる。この種の材料は、どちらかというと小さい、あるいはきわめて小さい弾性係数(Eモジュール)を有している。弾性係数は、その下限が5N/mm2、特に10N/mm2、その上限が100Nmm2、特に80N/mm2の値領域に基づくことができる。
【0070】
材料として、たとえばゴムエラストマー、エラストマー又はシリコン材料を使用することができる。すなわち緩衝層25を設けることによって、レールの障害のない測定を実施することができ、1つ又は複数の加工プロセスの間レール加工機械からの振動及び/又は震動が測定ユニット14へ伝達されることはない。したがって測定台車16をレール2から分離することによって、充分に良好な緩衝作用を得ることができる。
【0071】
他の分離又は切り離しは、専用の測定設備19に測定台車16とその上にある測定ユニット14を設けることによって行われる。すなわち測定台車16は、充分に高い固有質量をもって形成することができる。上述したカップリング装置20は、加工機械又は他のレール車両との測定設備19の中継と連動に用いられ、かつそれ自体、レール加工機械に由来する振動もしくは震動の伝達をほぼ阻止することができるようにするように、形成することができる。
【0072】
さらに、測定ユニット14は、支持装置26も有することができ、その支持装置を用いて測定ベース支持体22が少なくとも1つのセンサ24と共にレール2の少なくとも1つの上に機械的に支持可能であり、あるいはそれに支持されている。この支持装置26によって、少なくとも1つのセンサ24は、レール長手方向に測定台車16が変位する間、常にレール2の上方に沿ってあらかじめ定められた固定の間隔で案内することができる。これは、測定走行の途上で行われる。支持装置26は、測定ベース支持体22と結合され、あるいはそれに配置されており、かつ、支持ホィール31と称することもできる、少なくとも1つのホィールを有している。少なくとも1つの支持ホィール31は、たとえば玉軸受によって形成することができる。この玉軸受は、その一周する外側の表面に、同様に上述した、特にエラストマー材料からなる、緩衝層25を設けることができ、あるいはそれで覆うことができる。しかしホィールもしくは支持ホィール31は、その圧倒的な割合において、充分な形状安定性もしくは強度を有するエラストマー材料から形成することもできる。ホィールもしくは支持ホィール31の直径が小さくなるほど、それだけ正確に、それに伴って第1のセンサ24をレール2の波打ちに沿って案内することができる。
【0073】
測定走行が実施されない場合に、測定ベース支持体22は支持装置26と共にレール2から取り除くことができ、その場合にこれは、ガイド配置23に沿って行うことができる。操作手段及び/又はロック手段の表示は、見やすくする理由から省かれている。
【0074】
レール2の少なくとも1つのもののレール表面の、特に走行面10の、波打ちを、レールの長手方向の延びの方向に求めることができるようにするために、第1の測定配置21はさらに少なくとも1つの第2のセンサ27を有することができる。この少なくとも1つの第2のセンサ27は、レール2に沿って測定台車16が変位する間の測定台車16の台車フレーム17に関する少なくとも1つの第1のセンサ24の相対移動を求めるために形成されており、あるいはそのために設けられている。相対移動を測定し、あるいは求めることは、好ましくは非接触で行うことができ、あるいは行うべきであって、その場合に第2のセンサ27は、たとえば距離センサによって形成することができる。測定走行の間に常に求められる、第2のセンサ27と第1のセンサ24の間の間隔は、文字「a」で記入されている。
【0075】
しかしまた、それとは関係なく、あるいはそれに加えて、レール2に沿って測定台車16が移動する間、測定ベース支持体22と台車フレーム17との間の相対変位を間接的に求めることも、可能ではある。さらに、ガイド配置23の協働するガイド部材の間の相対移動を求めることもできる。いずれの場合においても、これは、測定台車16の台車フレーム17に関する少なくとも1つの第1のセンサ24の相対移動にも相当する。上述した第1の測定方法によって、それぞれの相対間隔を直接求めることができ、その場合に第2の測定方法においては、これは、測定ベース支持体22とそれに固定された第1のセンサ24を介して、かつ/又はガイド部材の間で、間接的に行われる。
【0076】
多くの駆動場合において、たとえば測定ベース支持体22に設けられた、たとえばガイド配置23、支持装置26のような、他のコンポーネントを含めて測定ベース支持体22全体の固有質量又は固有慣性が非常に小さく、かつそれが、波打ち及び/又は測定台車16の前進速度に応じて、台車フレーム17に関する測定ベース支持体22の付加的な相対移動をもたらす場合に、少なくとも1つの操作及び/又は緩衝機構を設けることが、必要な場合がある。
図2には、操作及び/又は緩衝機構32が示唆されており、それは、台車フレーム17とガイド配置23のガイド部材との間で作用するように示されている。この操作及び/又は緩衝機構32は、特に、台車フレーム17に支持されながら押圧力を支持装置26へ、そしてそれに伴ってさらにレール2への圧接をもたらすように、形成され、又は設けられている。すなわち付加的な望ましくない振動を最小限に抑え、あるいは阻止することができ、それに伴って測定の歪曲を大幅に、あるいは完全に阻止することができる。
【0077】
しかし、操作及び/又は緩衝機構32は、測定ベース支持体22を支持装置26及び第1のセンサ24と共にレール2から持ち上げるために、用い、あるいは形成することもできる。しかし、変位運動のために、付加的な他の操作及び/又は緩衝機構32を設けることもできる。相対的な変位運動は、ガイド配置23のガイド部材を用いて行われる。操作及び/又は緩衝機構32は、たとえばばね、シリンダ-ピストン配置、磁気配置などによって形成することができる。
【0078】
求められた波打ちの、レール2におけるその長手位置に対する関連を求めるために、測定ユニット14はさらに距離測定装置28を有することができる。この距離測定装置28は、測定台車16がレール2に沿って移動する間に測定台車16が移動した距離区間を求めるように、形成されている。
【0079】
距離測定装置28の可能な実施例として、専用の距離測定ホィールを挙げることができる。しかしまた、距離測定装置28を走行ホィール18の1つによって形成し、あるいは走行ホィール18の1つに設けることも、可能である。さらに、測定ベース支持体22の支持装置26が、少なくとも1つの支持ホィール31によって形成されている場合に、距離測定装置28をその支持装置に設け、あるいは配置することも、可能である。
【0080】
好ましくは、少なくとも1つの第1のセンサ24と、場合によっては第2のセンサ27及び距離測定装置28を有する第1の測定配置21が、レール2の1つに対応づけられる。対向して配置された他のレール2においても上述した測定値を求めることができるようにするために、測定ユニット14はさらに第2の測定配置29を有することができる。
【0081】
図4において、著しく簡略化された表示が、レール2のそれぞれに測定配置21、29のそれぞれを並べて配置できることを、示している。たとえばレール加工機械によって形成することができる、測定ユニット14全体を連動させる牽引機械33が、単に矩形で示唆されており、その場合にレール2上にそれを支持する表示は、みやすくする理由から省かれている。
【0082】
レール2の各々によって、それぞれレール平面13が定められており、その場合にレール平面13の各々は、横断面で見てそれぞれのレールウェブ9に関して垂直の方向づけを有している。斜め位置又は斜め空間位置は、レール2の傾いた配置によって実現され、この場合において2つのレール平面13は、軌道中心の方向に見て、下降し、かつ互いに出合うように方向づけされている。
【0083】
2つの測定配置21、29の間の横結合を実現することができるようにするために、それについて簡略化して横結合機構34が示唆されている。この横結合機構34は、2つの測定配置21、29を結合し、かつ様々な軌幅を補償し又はそれに適合するためにも用いられる。さらに、横結合機構34は、2つの測定配置21、29の間の振動の伝達をできる限り少なく抑えるためにも、緩衝部材35を有することもできる。
【0084】
測定配置21、29の各々と牽引機械33との間に、連動を得ることができるようにするために、それぞれカップリング装置20を設けることができる。
【0085】
第2の測定配置29は、好ましくは、第1の測定配置21と同様に形成すること、あるいは同様に構築することができ、かつ等しい、あるいは同一の構成部分コンポーネントを有することができる。見やすくする理由から、
図2において、第2の測定配置29はそれとして示されていないが、参照符号29が第1の測定配置21のための参照符号21の隣に記入されている。これは、第2の測定配置29が
図2で選択された側面図においては第1の測定配置21の後方に、したがって並んでいるためである。したがって第2の測定配置29は、表面状態を求め、あるいは測定するための自立した配置である。好ましくは、2つのレール2の各々に、それぞれ測定配置21、29の少なくとも1つが対応づけられており、かつ共通に測定ユニット14を形成している。しかしまた、少なくとも2つの測定配置21、29を相前後して配置し、かつレール2の1つのみにおいいて測定を実施することも、可能である。
【0086】
それぞれレール2の1つの上に支持される2つの測定配置21、29は、互いに結合することができ、その場合に付加的な軌幅補償も考えられる。互いに対して相互に傾斜変位することも可能である。これは、記入され、かつ90°から角度アルファだけ減少された右の角度によって示されている。
【0087】
さらに
図2には、台車フレーム17に少なくとも1つの他のセンサ37を設けられることが示されているが、好ましくは複数の他のセンサ37を設けることができる。他のセンサ37は、このセンサが台車フレーム17の位置と相対的な空間位置、凹凸及び/又は支持装置、特にその支持ホィールに関する測定設備19全体のガイドを求めることができるようにするために、形成され、あるいは設けられている。
【0088】
図5には、台車フレーム17に変位可能に案内されている測定ベース支持体22の可能な他の、場合によってはそれ自体自立した実施形態が示されており、その場合にここでも、先行する
図1から3におけるのと同一の部分には同一の参照符号もしくは構成部品名称が使用される。不必要な繰り返しを避けるために、先行する
図1から3内の詳細な説明を参照するよう指示し、もしくは参照する。
【0089】
表示種類は、様式化して選択されており、その場合にここに示す、測定ベース支持体22に支持ホィールを有する支持装置26は、付加的にさらに支持スキッド36も有することができる。支持スキッド36は、支持装置26の他のコンポーネントを形成し、かつ機械的非常安全装置を形成することができる。支持スキッド36をレール2に接して案内することによって、センサ24がレール2の表面と衝突することを防止することができる。これは、支持装置26が特に支持ホィールとして形成されており、かつレールジョイントを越えて転動し、その場合にレールジョイントの間隙内へ部分的に移動した場合に、起こり得る。したがって所定の限界内で、センサ24がレール2に近づきすぎ、それに伴ってレール2の方向にさらに多大に変位することを阻止することができる。
【0090】
第2のセンサ27は、台車フレーム17に関する測定ベース支持体22の相対的な変位を求める。
【0091】
さらに、測定ベース支持体22の下方に、検出して定めるべきレール2の長手プロファイルのみが、著しく誇張してレール2の部分セクションとして示されている。その場合に第1のダイアグラムライン38内には、レール2の波打ち、したがって求められ、あるいは測定された距離区間に関する直線からの高さのずれ、が示されている。レール表面の長手方向の延びに沿った表面粗さの、第1のダイアグラムライン38に示す波打ちが、同様に著しく誇張して第2のダイアグラムライン39内に示されている。第2のダイアグラムライン39は、波打ちと表面粗さの重ね合わせを記述し、かつ示している。
【0092】
測定台車16、センサ24、27及び距離測定装置28(これも同様にセンサ又は測定値エンコーダを有する)を有する測定設備19がレール2に関して測定走行し、もしくは相対的に走行移動した場合に、複数の異なる信号及びそれと結びついた様々な測定値が検出され、かつ/又は求められる。
【0093】
第1のセンサ24によって表面粗さが求められ、その場合にこの時間に依存する信号が、評価装置15へ伝達される。距離測定装置28によっては、移動した距離区間が求められて、その場合に測定区間についての時間に依存する距離信号も同様に評価装置15へ伝達される。そして、第2のセンサ27によって、その長手方向の延びにおけるレール表面の波打ちを求めるために、台車フレーム17に関する第1のセンサ24又は測定ベース支持体22の相対変位が連続的に求められて、それについて時間に依存する波打ち信号が評価装置15へ伝達される。個々の時間に依存する信号から、組合せによって距離に依存する信号が生成され、それをダイアグラム内で、波打ちも表面粗さも有するレール2におけるリアルな長手プロファイルとして示すことができる。
【0094】
測定走行が実施される場合に、測定ユニット14によって求められた様々な測定値が、評価装置15へ伝達され、あるいはさらに伝えられる。これが、好ましくはそれぞれそのレール2に応じて分離されている。それぞれの測定値は、表面粗さ、少なくとも1つの測定センサ24又はセンサ24を支持する測定ベース支持体22と台車フレーム17との間の相対移動、レール2に沿って移動した距離区間及び場合によっては他のセンサ37の測定値に関係することが可能である。台車フレーム17に関する第1のセンサ24の相対位置及びレール2に沿って移動した距離区間のそれぞれの測定値によって、その長手方向の延びに沿ったそれぞれのレールの波打ちと正確な長手位置を求めることができる。求められ、あるいは測定された測定値を伝達するためのそれぞれの通信接続は、破線で示唆されている。通信接続は、ワイヤレスで、かつ/又はワイヤ接続で、行うことができる。したがって特に、少なくとも1つの第1のセンサ24によってレール2に沿って一貫した粗さプロファイルを形成し、文書化することができる。波打ちは、上述したように、距離測定装置28との協働において、台車フレーム17に関する第1のセンサ24の相対変位を求めることによって定められる。
【0095】
これが行われた場合に、個々の測定値から、評価又は測定プロトコルを生成することができ、場合によっては出力することもできる。すでに述べたように、好ましくは測定走行及びそれに伴って表面状態を求めることは、直接かつ少なくとも1つのレール2における加工プロセスに続いて、実施することができる。したがって正確な実際状態を、再加工の実施直後にリストアップし、場合によっては文書化することもできる。さらにそれに伴って、加工結果が満足できない、あるいは規格からずれている場合に、加工プロセス、特に削正プロセスを中断して、要請にあわないレールセクションにおいてすぐに他の加工プロセスを新たに実施する、可能性が形成される。
【0096】
敷設され、かつレール2によって形成される鉄道軌道1に沿って少なくとも1つのレールヘッド5における表面状態を求める方法を実施するために、少なくとも以下のステップが実施される:
-測定台車16に台車フレーム17と、台車フレーム17に回転可能に支承された走行ホィール18とを設け、その場合に台車フレーム17が走行ホィール18によってレール2上に支持されて、レール2に沿って変位可能又は走行可能であり、
-測定ベース支持体22を備えた少なくとも1つの第1の測定配置21、ガイド配置23及び少なくとも1つの第1のセンサ24を有する測定ユニット14を設け、その少なくとも1つの第1のセンサ24が測定ベース支持体22に配置され、かつガイド配置23自体が台車フレーム17に配置されており、その場合にさらに測定ベース支持体22がガイド配置23によって好ましくはそれぞれのレール平面13に関して垂直の方向づけで、台車フレーム17に関して変位可能に案内され、
-支持装置26を設け、測定ベース支持体22を少なくとも1つの第1のセンサ24と共に支持装置26を用いて、測定台車16がレール2に沿って移動する間、機械的に支持し、
-測定台車16をレール2に沿って移動させ、その場合に少なくとも1つのレール2の少なくとも1つのレールヘッド5における表面状態をもとめ、さらにその場合に
-少なくとも1つの第1のセンサ24が、測定台車16が移動する間、支持装置26によって常に、レール2の上方に沿ってあらかじめ定められた固定の間隔で案内される。第1のセンサ24のあらかじめ定められた固定の間隔は、レール2上の支持装置26のそれぞれの、かつ実際の支持位置又は添接領域に関する。
【0097】
走行ホィール18によってレール2上に走行するように支持されている測定台車16は、付加的にさらに複数のサイドガイドローラ30によってレール長手方向に関して平行な方向づけでそれに沿って案内することができる。サイドガイドローラ30は、軌道軸線3に関して横方向に案内するための、他の場合には一般的なフランジに代わることができ、かつたとえばレール2の各々の内側の側面8に添接することができる。サイドガイドローラ30の並んだ配置も、考えられる。必要な場合には、サイドガイドローラ30は、さらに台車フレーム17に関して相対的に変位可能にそれに配置し、かつ保持することができる。これは、たとえばポイント又は交差において、衝突を防止することができるようにするためである。この相対的な変位は、たとえば揺動プロセス、レールとは逆の側への高さ変位などによって行い、あるいは実施することができる。
【0098】
実施例は、可能な実施変形例を示しており、その場合にここに記録しておくが、本発明は具体的に示された実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であり、これらの変形可能性はこの発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この技術分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0099】
保護領域は、請求項によって定められる。しかし明細書と図面は、請求項を解釈するために利用されるべきである。図示され、かつ説明された様々な実施例からなる個別特徴及び特徴の組合せは、それ自体自立した進歩的解決を表すことができる。自立した進歩的解決の基礎となる課題は、明細書から読み取ることができる。
【0100】
具体的な説明内の値領域についてのすべての記載は、その任意の部分領域とすべての部分領域を共に含むものであって、たとえば記載1から10は、下限の1と上限の10から始まるすべての部分領域、すなわち下限の1またはそれ以上で始まり、上限の10またはそれ以下で終了する、たとえば1から1.7、または3.2から8.1、あるいは5.5から10のすべての部分領域、を一緒に含んでいるものとする。
【0101】
最後に形式的に指摘しておくが、構造をよりよく理解するために、部材は一部縮尺どおりではなく、かつ/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
【符号の説明】
【0102】
1 鉄道軌道
2 レール
3 軌道軸線
4 枕木
5 レールヘッド
6 レールウェブ
7 レール基部
8 内側の側面
9 外側の側面
10 走行面
11 ドライブ面
12 ドライブエッジ
13 レール平面
14 測定ユニット
15 評価装置
16 測定台車
17 台車フレーム
18 走行ホィール
19 測定設備
20 カップリング装置
21 第1の測定配置
22 測定ベース支持体
23 ガイド配置
24 第1のセンサ
25 緩衝層
26 支持装置
27 第2のセンサ
28 距離測定装置
29 第2の測定配置
30 サイドガイドローラ
31 支持ホィール
32 操作及び/又は緩衝機構
33 牽引機械
34 横結合機構
35 緩衝部材
36 支持スキッド
37 他のセンサ
38 第1のダイアグラムライン
39 第2のダイアグラムライン
40 第1の軸線間隔
41 第2の軸線間隔
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める方法であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記方法においては、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を有する測定台車(16)を準備するステップであって、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持され、かつ前記レール(2)に沿って移動可能である、ステップと、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を準備するステップであって、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけにおいて、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内される、ステップと、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)を移動させ、かつ少なくとも1つのレール(2)の少なくとも1つのレールヘッド(5)において表面状態を求める、ステップと、が実施
され、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定ベース支持体(22)が、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)を含めて、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持
され、かつ
-前記測定台車(16)が移動する間、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内される
、方法において、
前記走行ホィール(18)が前記測定台車(16)の進行方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成され、前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の前進移動方向において、互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置され、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置されること、及び、2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しないこと、を特徴とする方法。
【請求項2】
前記測定ベース支持体(22)の前記支持装置(26)が、少なくとも1つの支持ホィール(31)によって形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が、互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択される、ことを特徴とする
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)によって、前記レール(2)の少なくとも1つにおける表面粗さが求められる、ことを特徴とする
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
第1の前記測定配置(21)に少なくとも1つの第2のセンサ(27)が搭載されており、かつ前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)によって、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動が求められる、ことを特徴とする
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記測定台車(16)が移動した距離区間が、前記測定ユニット(14)の距離測定装置(28)によって求められる、ことを特徴とする
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記距離測定装置(28)が、固有の距離測定ホィールにより、かつ/又は前記走行ホィール(18)の1つによって、かつ/又は前記支持装置(26)を形成する前記少なくとも1つの支持ホィール(31)によって、形成されるか又は定められる、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項10】
前記測定ユニット(14)にさらに、少なくとも1つの第2の測定配置(29)が搭載され、かつ第2の前記測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されており、かつ2つの前記測定配置(21、29)によってそれぞれ、2つの前記レール(2)の少なくとも1つのものの表面状態が求められる、ことを特徴とする
請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記測定ユニット(14)によって求められた測定値が、評価装置(15)へ伝達されるか又は転送され、かつ前記測定値から評価又は測定レポートが生成される、ことを特徴とする
請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記表面状態を求めることが、少なくとも1つの前記レール(2)における加工プロセスに直接連続して実施される、ことを特徴とする
請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める測定設備(19)であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記測定設備(19)が、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を備えた測定台車(16)を有し、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって、前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持可能であり、かつ前記レール(2)に沿って移動可能であり、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって、前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけで、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内されている、測定設備(19)
であり、特に表面状態を求めるための請求項1から12のいずれか1項に記載の方法を実施するための、測定設備(19)
であり、
-前記測定ベース支持体(22)が、前記表面状態を求めるための前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)と共に、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持可能で
あり、かつ
-前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記測定台車(16)が移動する間、前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内可能で
ある、測定設備(19)において、
前記走行ホィール(18)が、前記測定台車(16)の進行方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成され、前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の進行方向において互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置されており、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置されていること、及び、2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しないこと、を特徴とする測定設備(19)。
【請求項14】
前記支持装置(26)が、前記測定ベース支持体(22)のために少なくとも1つの支持ホィール(31)を有している、ことを特徴とする
請求項13に記載の測定設備(19)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする
請求項14に記載の測定設備(19)。
【請求項16】
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする
請求項13から15のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項17】
第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されている、ことを特徴とする
請求項13から16のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記レール(2)の1つにおける表面粗さを求めるように構成されている、ことを特徴とする
請求項13から17のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項19】
前記第1の測定配置(21)が少なくとも1つの第2のセンサ(27)を有し、かつ前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)が、前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動を求めるように、構成されている、ことを特徴とする
請求項13から18のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項20】
前記測定ユニット(14)がさらに距離測定装置(28)を有し、かつ前記距離測定装置(28)が、前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間に前記測定台車(16)が移動した距離区間を求めるように構成されている、ことを特徴とする
請求項13から19のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【請求項21】
前記測定ユニット(14)がさらに少なくとも1つの第2の測定配置(29)を有し、かつ前記第2の測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されている、ことを特徴とする
請求項13から20のいずれか1項に記載の測定設備(19)。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0101】
最後に形式的に指摘しておくが、構造をよりよく理解するために、部材は一部縮尺どおりではなく、かつ/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
また、本開示は、以下の態様を含む。
〔態様1〕
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める方法であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記方法においては、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を有する測定台車(16)を準備するステップであって、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持され、かつ前記レール(2)に沿って移動可能である、ステップと、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を準備するステップであって、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけにおいて、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内される、ステップと、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)を移動させ、かつ少なくとも1つのレール(2)の少なくとも1つのレールヘッド(5)において表面状態を求める、ステップと、が実施され、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定ベース支持体(22)が、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)を含めて、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持され、かつ
-前記測定台車(16)が移動する間、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内される、方法において、
前記走行ホィール(18)が前記測定台車(16)の進行方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成され、前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の前進移動方向において、互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置され、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置されること、及び、2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しないこと、を特徴とする方法。
〔態様2〕
前記測定ベース支持体(22)の前記支持装置(26)が、少なくとも1つの支持ホィール(31)によって形成される、ことを特徴とする態様1に記載の方法。
〔態様3〕
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする態様2に記載の方法。
〔態様4〕
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする態様1から3のいずれか1つに記載の方法。
〔態様5〕
第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が、互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択される、ことを特徴とする態様1から4のいずれか1つに記載の方法。
〔態様6〕
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)によって、前記レール(2)の少なくとも1つにおける表面粗さが求められる、ことを特徴とする態様1から5のいずれか1つに記載の方法。
〔態様7〕
第1の前記測定配置(21)に少なくとも1つの第2のセンサ(27)が搭載されており、かつ前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)によって、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動が求められる、ことを特徴とする態様1から6のいずれか1つに記載の方法。
〔態様8〕
前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記測定台車(16)が移動した距離区間が、前記測定ユニット(14)の距離測定装置(28)によって求められる、ことを特徴とする態様1から7のいずれか1つに記載の方法。
〔態様9〕
前記距離測定装置(28)が、固有の距離測定ホィールにより、かつ/又は前記走行ホィール(18)の1つによって、かつ/又は前記支持装置(26)を形成する前記少なくとも1つの支持ホィール(31)によって、形成されるか又は定められる、ことを特徴とする態様10に記載の方法。
〔態様10〕
前記測定ユニット(14)にさらに、少なくとも1つの第2の測定配置(29)が搭載され、かつ第2の前記測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されており、かつ2つの前記測定配置(21、29)によってそれぞれ、2つの前記レール(2)の少なくとも1つのものの表面状態が求められる、ことを特徴とする態様1から9のいずれか1つに記載の方法。
〔態様11〕
前記測定ユニット(14)によって求められた測定値が、評価装置(15)へ伝達されるか又は転送され、かつ前記測定値から評価又は測定レポートが生成される、ことを特徴とする態様1から10のいずれか1つに記載の方法。
〔態様12〕
前記表面状態を求めることが、少なくとも1つの前記レール(2)における加工プロセスに直接連続して実施される、ことを特徴とする態様1から11のいずれか1つに記載の方法。
〔態様13〕
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める測定設備(19)であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記測定設備(19)が、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を備えた測定台車(16)を有し、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって、前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持可能であり、かつ前記レール(2)に沿って移動可能であり、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって、前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけで、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内されている、測定設備(19)であり、特に表面状態を求めるための態様1から12のいずれか1つに記載の方法を実施するための、測定設備(19)であり、
-前記測定ベース支持体(22)が、前記表面状態を求めるための前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)と共に、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持可能であり、かつ
-前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記測定台車(16)が移動する間、前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内可能である、測定設備(19)において、
前記走行ホィール(18)が、前記測定台車(16)の進行方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成され、前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の進行方向において互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置されており、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置されていること、及び、2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しないこと、を特徴とする測定設備(19)。
〔態様14〕
前記支持装置(26)が、前記測定ベース支持体(22)のために少なくとも1つの支持ホィール(31)を有している、ことを特徴とする態様13に記載の測定設備(19)。
〔態様15〕
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする態様14に記載の測定設備(19)。
〔態様16〕
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする態様13から15のいずれか1つに記載の測定設備(19)。
〔態様17〕
第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されている、ことを特徴とする態様13から16のいずれか1つに記載の測定設備(19)。
〔態様18〕
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記レール(2)の1つにおける表面粗さを求めるように構成されている、ことを特徴とする態様13から17のいずれか1つに記載の測定設備(19)。
〔態様19〕
前記第1の測定配置(21)が少なくとも1つの第2のセンサ(27)を有し、かつ前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)が、前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動を求めるように、構成されている、ことを特徴とする態様13から18のいずれか1つに記載の測定設備(19)。
〔態様20〕
前記測定ユニット(14)がさらに距離測定装置(28)を有し、かつ前記距離測定装置(28)が、前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間に前記測定台車(16)が移動した距離区間を求めるように構成されている、ことを特徴とする態様13から19のいずれか1つに記載の測定設備(19)。
〔態様21〕
前記測定ユニット(14)がさらに少なくとも1つの第2の測定配置(29)を有し、かつ前記第2の測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されている、ことを特徴とする態様13から20のいずれか1つに記載の測定設備(19)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める方法であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記方法においては、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を有する測定台車(16)を準備するステップであって、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持され、かつ前記レール(2)に沿って移動可能である、ステップと、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を準備するステップであって、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけにおいて、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内される、ステップと、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)を移動させ、かつ少なくとも1つの
前記レール(2)の少なくとも1つのレールヘッド(5)において表面状態を求める、ステップと、が実施され、
-前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定ベース支持体(22)が、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)を含めて、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持され、かつ
-前記測定台車(16)が移動する間、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内される、方法において、
前記走行ホィール(18)が前記測定台車(16)の進行方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成され、前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の前進移動方向において、互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置され、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置されること、及び、2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しないこと、を特徴とする方法。
【請求項2】
前記測定ベース支持体(22)の前記支持装置(26)が、少なくとも1つの支持ホィール(31)によって形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が、互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択される、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)によって、前記レール(2)の少なくとも1つにおける表面粗さが求められる、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1の前記測定配置(21)に少なくとも1つの第2のセンサ(27)が搭載されており、かつ前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)によって、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動が求められる、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間、前記測定台車(16)が移動した距離区間が、前記測定ユニット(14)の距離測定装置(28)によって求められる、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記測定ベース支持体(22)の前記支持装置(26)が、少なくとも1つの支持ホィール(31)によって形成されること、及び
前記距離測定装置(28)が、固有の距離測定ホィールにより、かつ/又は前記走行ホィール(18)の1つによって、かつ/又は前記支持装置(26)を形成する前記少なくとも1つの支持ホィール(31)によって、形成されるか又は定められる、ことを特徴とする
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記測定ユニット(14)にさらに、少なくとも1つの第2の測定配置(29)が搭載され、かつ第2の前記測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されており、かつ2つの前記測定配置(21、29)によってそれぞれ、2つの前記レール(2)の少なくとも1つのものの表面状態が求められる、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記測定ユニット(14)によって求められた測定値が、評価装置(15)へ伝達されるか又は転送され、かつ前記測定値から評価又は測定レポートが生成される、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記表面状態を求めることが、少なくとも1つの前記レール(2)における加工プロセスに直接連続して実施される、ことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
敷設され、かつレール(2)によって形成される鉄道軌道(1)に沿って、少なくとも1つのレールヘッド(5)の、特にその走行面(10)の、表面状態を求める測定設備(19)であって、2つの前記レール(2)によって少なくとも1つのレール平面(13)が定められ、前記測定設備(19)が、
-台車フレーム(17)と、前記台車フレーム(17)に回転可能に支承された走行ホィール(18)と、を備えた測定台車(16)を有し、前記台車フレーム(17)が前記走行ホィール(18)によって、前記レール(2)の少なくとも1つの上に支持可能であり、かつ前記レール(2)に沿って移動可能であり、
-測定ベース支持体(22)、ガイド配置(23)及び少なくとも1つの第1のセンサ(24)を備えた少なくとも1つの第1の測定配置(21)を有する測定ユニット(14)を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が前記測定ベース支持体(22)に配置されており、かつ前記ガイド配置(23)は前記台車フレーム(17)に配置されており、さらに前記測定ベース支持体(22)が前記ガイド配置(23)によって、前記レール平面(13)それぞれに関して好ましくは垂直の方向づけで、前記台車フレーム(17)に対して移動可能に案内されている、測定設備(19)であり、特に表面状態を求めるための請求項1から12のいずれか1項に記載の方法を実施するための、測定設備(19)であり、
-前記測定ベース支持体(22)が、前記表面状態を求めるための前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)と共に、支持装置(26)によって少なくとも1つの前記レール(2)上に機械的に支持可能であり、かつ
-前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記測定台車(16)が移動する間、前記支持装置(26)によって、かつ前記レール(2)上の前記支持装置(26)のそれぞれの支持位置に関して、前記レール(2)の上方で常にあらかじめ定められた固定の間隔で案内可能である、測定設備(19)において、
前記走行ホィール(18)が、前記測定台車(16)の進行方向の方向にそれぞれ対をなして相前後して前記測定台車(16)に配置されており、かつそれらによって第1の走行ホィールペア及び少なくとも1つの第2の走行ホィールペアが形成され、前記第1の走行ホィールペアが、前記測定台車(16)の進行方向において互いに対して第1の軸線間隔(40)で配置されており、かつ前記第2の走行ホィールペアが同じ方向において互いに対して第2の軸線間隔(41)で配置されていること、及び、2つの前記軸線間隔(40、41)の互いに対する比率は、自然数を形成しないこと、を特徴とする測定設備(19)。
【請求項14】
前記支持装置(26)が、前記測定ベース支持体(22)のために少なくとも1つの支持ホィール(31)を有している、ことを特徴とする請求項13に記載の測定設備(19)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの支持ホィール(31)が玉軸受によって形成されており、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする請求項14に記載の測定設備(19)。
【請求項16】
前記測定台車(16)の前記走行ホィール(18)が、玉軸受によって形成され、かつ前記玉軸受の一周する外側の表面に、特にエラストマー材料から作製された、緩衝層(25)が設けられている、ことを特徴とする
請求項13に記載の測定設備(19)。
【請求項17】
第1の前記軸線間隔(40)及び第2の前記軸線間隔(41)が互いに対して少なくとも20%だけ異なるように選択されている、ことを特徴とする
請求項13に記載の測定設備(19)。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)が、前記レール(2)の1つにおける表面粗さを求めるように構成されている、ことを特徴とする
請求項13に記載の測定設備(19)。
【請求項19】
前記第1の測定配置(21)が少なくとも1つの第2のセンサ(27)を有し、かつ前記少なくとも1つの第2のセンサ(27)が、前記レール(2)に沿って前記測定台車(16)が移動する間、前記測定台車(16)の前記台車フレーム(17)に関する前記少なくとも1つの第1のセンサ(24)の相対移動を求めるように、構成されている、ことを特徴とする
請求項13に記載の測定設備(19)。
【請求項20】
前記測定ユニット(14)がさらに距離測定装置(28)を有し、かつ前記距離測定装置(28)が、前記測定台車(16)が前記レール(2)に沿って移動する間に前記測定台車(16)が移動した距離区間を求めるように構成されている、ことを特徴とする
請求項13に記載の測定設備(19)。
【請求項21】
前記測定ユニット(14)がさらに少なくとも1つの第2の測定配置(29)を有し、かつ前記第2の測定配置(29)が前記第1の測定配置(21)と同様に構成されている、ことを特徴とする
請求項13に記載の測定設備(19)。
【国際調査報告】