IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニの特許一覧

特表2024-515932消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法
<>
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図1
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図2
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図3
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図4
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図5
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図6
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図7
  • 特表-消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-11
(54)【発明の名称】消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/24 20060101AFI20240404BHJP
   B65B 57/00 20060101ALI20240404BHJP
   B65B 11/12 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
B65B61/24
B65B57/00 A
B65B11/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555301
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 IB2022052089
(87)【国際公開番号】W WO2022189990
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】102021000005468
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マッテオ デッリ エスポスティ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ カルボーニ
(72)【発明者】
【氏名】マウリツィオ ザノッティ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアーノ ガンベリーニ
【テーマコード(参考)】
3E051
3E056
【Fターム(参考)】
3E051AA10
3E051AB02
3E051AB09
3E051BA15
3E051CA10
3E051DA07
3E051EA03
3E051EB03
3E051FB03
3E051KA04
3E051KB10
3E051LA04
3E051LB02
3E056AA03
3E056AA06
3E056BA17
3E056CA05
3E056DA03
3E056EA02
3E056FF02
(57)【要約】
消費者物品(3)を製造するための自動機械(1)の少なくとも一つの可動操作部材(5,7,7’)をセットアップする方法は、物品(3)の少なくとも一つの処理を行う可動操作部材(5,7,7’)の第1の動作プロファイル(FP)を定義するステップ(16)と、物品(3)の処理におけるあり得る欠陥を判定するステップと、伝動システム(12)を介して可動操作部材(5,7,7’)に機械的に接続されるとともに可動操作部材(5,7,7’)を第1の動作プロファイル(FP)で動かす電動アクチュエータシステム(8,9)の対応する第2の動作プロファイル(SP)を定義するステップ(17)と、可動操作部材(5,7,7’)による自動機械(1)のインターフェース装置(15)によって、判定されたあり得る欠陥に基づいて、可動操作部材(5,7)によって実行される物品(3)の処理に関する変換パラメータ(50)を修正するステップと、第1の動作プロファイル(FP)を処理し、それによって、可動操作部材(5,7)の第1の修正プロファイル(MFP)を取得するステップと、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者物品(3)を製造するための自動機械(1)の少なくとも一つの可動操作部材(5,7,7’)をセットアップする方法であって、
前記物品(3)の少なくとも一つの処理を行う前記可動操作部材(5,7,7’)の第1の動作プロファイル(FP)を定義するステップ(16)と、
前記可動操作部材(5,7,7’)の前記第1の動作プロファイル(FP)を、製造される前記物品(3)に関する少なくとも一つの変換パラメータ(50)と関連付けるステップと、
伝動システム(12)を介して前記可動操作部材(5,7,7’)に機械的に接続されるとともに前記可動操作部材(5,7,7’)を前記第1の動作プロファイル(FP)で動かす電動アクチュエータシステム(8,9)の対応する第2の動作プロファイル(SP)を定義するステップ(17)と、
前記可動操作部材(5,7,7’)による前記物品(3)の処理におけるあり得る欠陥を検出するステップと、
前記自動機械(1)のインターフェース装置(15)によって、判定された前記あり得る欠陥に基づいて、前記物品(3)に関する変換パラメータ(50)を修正するステップと、
制御装置(14)によって、前記変換パラメータ(50)の修正に応じて、前記第1の動作プロファイル(FP)を処理し、それによって、前記可動操作部材(5,7,7’)の第1の修正プロファイル(MFP)を取得するステップと、
前記電動アクチュエータシステム(8,9)に指令される対応する第2の修正プロファイル(MSP)を取得するために、前記制御装置(14)によって、前記伝動システム(12)を介して前記可動操作部材(5,7,7’)の前記第1の修正プロファイル(MFP)の逆運動学を計算するステップと、
対応する前記第2の修正プロファイル(MSP)を実行するために、前記電動アクチュエータシステム(8,9)の制御を修正するステップと、
を備える方法。
【請求項2】
前記変換パラメータ(50)は、位置、前記物品(3)の圧縮又は時間を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記変換パラメータ(50)は、処理される前記物品(3)のフォーマットを含む、請求項1に記載の方法。。
【請求項4】
前記あり得る欠陥を判定するステップ(18)及び/又は前記変換パラメータ(50)を修正するステップ(19)は、前記自動機械(1)の前記インターフェース装置(15)を使用する機械オペレータ(O)によって実行され、特に、前記あり得る欠陥を判定するステップ(18)は、前記第1の動作プロファイル(FP)を修正するステップ(19)に続いて繰り返される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の動作プロファイル(FP)及び対応する前記第2の動作プロファイル(SP)は、少なくとも一つの作業フェーズ(WP)及び少なくとも一つの回復フェーズ(RP)を含み、その間に、制御を修正するステップ(21)が行われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記変換パラメータ(50)の修正を制限するための許容ウィンドウを定義するステップを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
第1の動作プロファイル(FP)の一つ以上の中心(K)を特定する更なるステップを備え、前記中心(K)の位置は、前記インターフェース装置(15)による前記変換パラメータ(50)の修正によって変更される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の動作プロファイル(FP)は、少なくとも一つの線形関数セグメント(LF)及び/又は少なくとも一つの多項式関数セグメント(PF)を含み、前記中心(K)は、前記関数セグメント(LF,PF)の変曲点又は接合点である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記変換パラメータ(50)の許容ウィンドウに対応する各中心(K)の変更を制限する許容間隔(I)を定義するステップ(23)を備え、特に、前記許容間隔(I)は、上限値(UL)及び下限値(IL)を含む、請求項7又は8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記逆運動学を計算する前に、前記制御装置(14)は、前記可動操作部材(5,7,7’)の前記第1の動作プロファイル(FP)の全ての中心(K)がそれぞれの許容間隔(I)内にあるか否かをチェックする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記変換パラメータ(50)を修正するステップに関する複数のデータ項目を収集するステップ(25)を備え、特に、前記複数のデータ項目は、前記自動機械(1)の設計中に前記第1の動作プロファイル(FP)の修正を実行するために、及び/又は、あり得る計算エラーを理解するために使用され、特に、収集された前記複数のデータ項目は、人工知能システムを訓練するために使用される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記制御を修正するステップ(21)は、前記自動機械(1)が静止している間又は前記自動機械(1)が動いている間に行われる、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の動作プロファイル(FP)及び前記第2の動作プロファイル(SP)は、マスタープロファイル(MP)を有するカム関係を有し、特に、前記マスタープロファイル(MP)は、物理軸又は仮想軸のプロファイルである、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
マスタープロファイル(MP)は、線形であり、特に、マスター(MP)プロファイルは、時間である、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも一つの電動アクチュエータシステム(8,9)と、伝動システム(12)と、可動操作部材(5,7,7’)と、前記電動アクチュエータシステム(8、9)を制御するように構成された制御装置(14)と、を備える、消費者物品(3)を製造するための自動機械(1)において、前記自動機械(1)は、機械オペレータ(O)が前記可動操作部材(5,7,7’)の動きを修正できるように構成されたインターフェース装置(15)を備え、前記自動機械(1)は、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された、自動機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2021年3月9日に出願されたイタリア特許出願第102021000005468号の優先権を主張するものであり、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法に関する。
【0003】
本発明は、紙巻き煙草のパケットを製造する自動包装機及びその制御方法において有利な適用を見出すが、それに限定されるものではなく、以下の開示は、それによって一般性を失うことなく明示的に言及する。
【背景技術】
【0004】
自動包装機は、形状、構造又は位置を変更するために消費者物品(例えば、煙草の包み、食品、衛生吸収性物品等)に作用する複数の可動操作部材を備える。一般に、可動操作部材は、消費者物品を処理するように設計された異なる形状及びサイズの機械部品であり、ほとんどの場合、電気モータ又は空気圧シリンダによって作動される。
【0005】
自動機械の立ち上げ時には、組立方法の違い及び機械部品の通常の加工公差のために、高い加工精度を得るための可動操作部材のセットアップが必要になることが多い。すなわち、自動機械の正確な動作に必要なキャリブレーション、ヤスリがけ、シミング及び同期化作業を行う必要がある。このセットアップを行わないときには、ほとんどの場合、可動操作部材の動作プロファイルが自動機械の設計段階で加工されたものと正確に一致しないので、製品は、顧客の要求する精度又は品質仕様に適合しない。
【0006】
今日まで、これらの作業は、専門技術者によって現場で直接行われている。これらの技術者は、可動操作部材(すなわち、最後のフォロワー)が所望の精度で必要な処理を実行できるようにするためにシムを挿入する、及び/又は、(ヤスリ、フライス、切削によって)部品を変形させる。
【0007】
(各自動機械が利用可能な部品の組立及び/又は構造上の欠陥に応じてその場その場で変更される)これらの作業の低い再現性は、同一であるはずの自動機械又はその部品の間に、計算不可能であるとともに記録するのが困難な差を見い出す。
【0008】
さらに、当該技術者が作業する部品は、通常、機械部品(特に、運動要素の一部)である。その理由は、自動機械に属する様々なモータの主な調整手順が最近まで純粋に機械的なものだったからである。
【0009】
さらに、加工部品の機械的性質のために、これらのセットアップ作業はほとんど記録及び/又は共有されず、したがって、その後の不具合の把握及びこれらの自動機械を購入した顧客へのアフターサポートに多大な時間を浪費することになり、また、同一の機械の大量生産に高い困難が伴う。
【0010】
最後に、前述の技術者は、組立及びセットアップの専門家ではあるが、通常、それぞれの動作プロファイルに従って操作部材を調整するのに必要な運動学的スキルを有しておらず、製品及びその所望の動作(すなわち、前述の動作プロファイルの効果)に応じて考慮することが制限される。したがって、セットアップを達成するために、これらの作業者は、可動操作部材の動作プロファイルを経験的な方法で変更し、可動操作部材の所望の動作に到達する前に多数の試行を行う。このようなことは、自動機械の納期延長につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、述した欠点から少なくとも部分的に解放されるのと同時に簡単かつ廉価に得ることができる、消費者用物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、添付の特許請求の範囲に記載された内容に従って、消費者物品を製造又は包装するための自動機械の可動操作部材をセットアップする方法を提供する。上記方法を実施するように設計された機械も提供する。
【0013】
特許請求の範囲は、本明細書の不可欠な部分を形成する本発明の好適な実施形態を記載する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
次に、本発明を、そのいくつかの非限定的な実施形態を示す添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1図1は、パッケージを製造するための自動包装機の概略斜視図である。
図2図2は、第1の形態の二つの可動操作部材とあり得る他の可動部材を設けた、図1の自動機械の一部の概略側面図である。
図3図3は、第2の形態の図2の部分の概略側面図である。
図4図4は、図1の機械のいくつかの部品の構造及び接続を概略的に示す。
図5図5は、方法の一般的なステップ及びそれらがどのように互いに接続され得るかに関する可能なフロー図を示す。
図6図6は、図2及び図3の部分に関する自動機械のインターフェースの可能な画面表示を概略的に示す。
図7図7は、例えば、図2のような物品を圧縮するように構成されたユニットに関する自動機械のインターフェースの可能な画面表示を概略的に示している。
図8図8は、物品に対して時間指定された操作、例えば、シーリングを実行するように構成されたユニットに関する自動機械のインターフェースの可能な画面表示を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、消費者物品、好適には、煙草産業の消費者物品を製造するための自動包装機1、特に、煙草のパケットに透明なオーバーラップを施すための自動包装機1を示す。
【0017】
自動機械1は、(例えば、グリッパ、ドラム、プッシャ、カウンタプッシャ、ジャンパ等のような)複数の可動操作部材が取り付けられるベース2を備え、これらの可動操作部材は、(図1に示される非限定的な実施形態では煙草の包み3である)消費者物品を製造及び/又は包装するための動作を実行する。上述したように、可動操作部材は、消費者物品を処理するために設計された様々な形状及びサイズの機械部品であり、ほとんどの場合、電気モータ又は空気圧シリンダによって作動される。
【0018】
特に、自動機械1は、複数の可動操作部材を設けた包装ユニット4を備え、可動操作部材の各々は、それぞれの電動モータ(又は任意のタイプのアクチュエータ装置)によって動かされる。
【0019】
図2及び図3の非限定的な実施形態において、包装ユニット4は、二つの可動操作部材:中央回転軸RAを中心として回転可能に取り付けられるとともに煙草の包み3を受け入れるように設計されたシート6(特に、ポケット)を設けた可動ホイール5と、可動ホイール5のシート6内に煙草の包み3を押し込むように設計されたプッシャ7と、を備える。
【0020】
図2の非限定的な実施形態において、包装ユニット4は、更なる可動操作部材:プッシャ7と共に可動ホイール5のシート6内の煙草の包み3に同伴するように設計されたカウンタプッシャ7’を備える。特に、カウンタプッシャ7’は、プッシャ7とカウンタプッシャ7’との間の安全かつ強固なグリップを可能にするために、同伴される煙草の包み3を部分的に圧縮するように構成されている。
【0021】
したがって、可動ホイール5、プッシャ7及びカウンタプッシャ7’は、包み3に対して処理(移動)するので、可動操作部材である。いくつかの非限定的な実施例では、他の可動操作部材は、例えば、煙草の包み3の(通常、セロファン製の)外側ラップを閉じるためのシールアームである。
【0022】
図2及び図3に示す非限定的な実施形態では、自動機械1の包装ユニット4は、電動アクチュエータシステム8,9及び9’も備える。特に、電動アクチュエータシステム8,9及び9’は、電動モータMである。電動アクチュエータシステム8は、回転軸RAを中心とするホイール5の回転を実行するためにホイール5に連結されており、(図示しない減速機を介在させて)ホイール5を回転させるように電動アクチュエータシステム8を制御する静電力変換器(公知であり図示せず)に接続されている。電動アクチュエータシステム9は、プッシャ7を方向Dに沿って所定のストロークS(図2及び図3)だけ直線的に移動させるためにプッシャ7に連結されており、電動アクチュエータシステム9を制御する静電力変換器(公知であり図示せず)に接続されている。電動アクチュエータシステム9’は、カウンタプッシャ7’に連結されており、煙草の包み3を、方向Dに沿って所定のストロークS(図2及び図3)だけ直線的に圧縮するとともに同伴させており、電動アクチュエータシステム9’を制御する更なる静電力変換器(公知であり、図示せず)に接続されている。
【0023】
特に、電動アクチュエータシステム8,9及び9’は、伝動システム12を介在させて可動操作部材、すなわち、ホイール5、プッシャ7及びカウンタプッシャ7’に接続されている(例えば、プッシャ7の場合、 円運動を直線運動に変換するねじ又は関節のある四辺形に接続された減速機13、又は、ホイール5の場合、ホイール5をモータMと正確に同一の速度で動かすことから解放する、例えば、エピサイクリックの減速機)。
【0024】
幾つかの非限定的で図示しない例において、伝動システム12は、電動アクチュエータシステム8,9,9’の動きをそれぞれの可動操作部材(図2及び図3の実施形態では、ホイール5、プッシャ7、及びカウンタプッシャ)に伝達することができる任意の装置であり、例えば、機械的カム、ラック、クランク機構、運動学的チェーン、平行四辺形...である。
【0025】
限定するものではないが、いくつかの好適な実施形態によれば、電動アクチュエータシステム8,9及び9’は、非同期電動モータである。特に、静電力変換器は、所望の方法に基づいて、それぞれの電動アクチュエータシステム8,9,9’に供給される電流量を制御して電動モータMを制御するアクチュエータである。
【0026】
自動機械1は、少なくとも電動アクチュエータシステム8,9,9’を制御するように構成された制御装置14(図1)を備える。
【0027】
有利には、自動機械1は、オペレータOが可動操作部材(例えば、ホイール5、プッシャ7、カウンタプッシャ7’又はシール要素)の動きを変更できるように構成された(図1に示す)インターフェース装置15を備える。特に、インターフェース装置15は、スクリーン10を備え、更に正確には、スクリーン10は、タッチスクリーンである。
【0028】
図2の非限定的な場合において、プッシャ7のストロークSは、包み3をシート6内に完全に挿入するのに十分でない(図2において、ストロークSは、例としてかなり不十分である。この不十分さは、1/10mm程度である可能性があることに留意すべきである。) 更なる非限定的な例を、プッシャ7及びカウンタプッシャ7’が包み3の長さよりも互いに離れている場合によって表す。使用の際に,これらの状況は,特に、高い生産速度において,包み3のあり得る損失及び/又は包み3自体のあり得る損傷を伴う。ストロークSの減少又は包み3の圧縮の欠如は,包装ユニット4の部品(プッシャ7、カウンタプッシャ7’ 、ホイール5、モータM、プッシャ又はカウンタプッシャのロッド又はピストン等)の一つの誤組立て又は前記部品の誤処理又は(機械がまだ処理できるようにする必要がある少し大きめの材料が提供されるとき)包装に使用される規格外の材料の使用のような複数の要因に起因する可能性がある。この場合、オペレータOは、プッシャ7のセットアップを迅速にするために、包み3をポケット6の内部に完全に入れるためにシムを挿入(固定及び/又は封止)する代わりに、また、プッシャ7の動作プロセスを変更するために技術者又は設計者に依頼する代わりに、(例えば、図7及び図8の非限定的な実施形態に図示した)変換パラメータ50を変更するためにインターフェース装置15と情報をやり取りする。間接的に、変換パラメータ50は、プッシャ7及び/又はカウンタプッシャ7’を動かすモータMの動作プロファイルの変更を決定する。このようにして、ストロークSが不十分な場合、一旦変換パラメータ50(したがって、動作プロファイル)がインターフェース装置15によって変更されると、ストロークSは、図3に示すように、ポケット6への包み3の完全な進入を可能にするようなものとなる。このようにして、(図7の場合のように)包み3の圧縮が不十分な場合、一旦変換パラメータ50(したがって、動作プロファイル)が、例えば、インターフェース装置15により圧縮を1.5mm増加させることによって変更されると、カウンタプッシャの動きは、更に高い初期(カウンタプッシャ)高さから開始され、包み3を伴うときのプッシャ7とカウンタプッシャ7’との間の距離を正確に1.5mm減少させるために、予測よりも早く終了する。調整は、空間の高さで行われる、すなわち、プロファイルは、縦軸に沿って上下に移動する。この場合、調整はスレーブ枠の空間的調整である。
【0029】
特に、オペレータOは、伝動システム12に関係なく、包み3の圧縮又はプッシャ7のストロークSを増加させるために所望される量に等しいオフセットを変換パラメータ50として入力することによって、電動アクチュエータシステム9のモータMの動作プロファイルを変更する。
【0030】
有利には、変換パラメータ50は、製造される物品に関するパラメータである(この場合、包み3に関するパラメータであり、モータMの動作に関するパラメータではない)が、必ずしもそうではない。このように、オペレータOは、技術的な専門家の助けを借りることなく、オペレータがモータMの動作をどのように修正したいを設定するのではなく、オペレータが製造される物品に対してどのように自動機械1の動作を修正したいかを設定することによって、自動機械1の動作を修正することができる。したがって、オペレータOの作業は、簡単化される。その理由は、オペレータOがモータMの動作プロファイルをトランスペアレントな方法で修正することができるとともに処理される物品に対する影響を定義する変換パラメータ50のみを参照することができるからである。換言すれば、変換パラメータ50により、オペレータOは、個々のモータMの運動法則の変化よりも高い概念レベルで行われる調整によって自動機械をセットアップすることができる。
【0031】
有利には、変換パラメータ50は、処理される物品の位置、その圧縮、所与の処理手順の時間、力又は圧力を備えるが、必ずしもそうではない。
【0032】
いくつかの非限定的なケースにおいて、変換パラメータ50は、処理される物品3のフォーマットを備える。このように、変換パラメータは、処理される物品のフォーマット(形状、材料の種類等)に従って、パラメトリック動作プロファイル(又は動作プロファイルのファミリー)をスケーリングするために使用される。
【0033】
いくつかの非限定的なケースにおいて、変換パラメータ50は、処理される物品3のフォーマットには関係せず、専ら同一の物品に行われる処理の(又はそれから得られる)特性に関係する。
【0034】
明らかに、説明されたことは、一つの上述したもの以外の場合も意図し、どのような場合でも、可動操作部材の動作は、アクチュエータシステムではなく可動操作部材のレベルで作業を行うとともにそれぞれの変換パラメータ50を修正するインターフェース装置15によりオペレータOによって修正される。例として、シート6内の包み3を圧縮する過剰なストロークS、ホイールの不正確な回転、封止時間等が他の場合となり得る。
【0035】
図4の非限定的な実施形態によれば、オペレータOが制御装置14と情報をやり取りすることができるように、制御装置14は、インターフェース装置15に接続されている。特に、制御装置14は、記憶装置11を備え、(又は、記憶装置11に接続され)、その内部には、使用時に自動機械1の可動操作部材が実行する動作プロファイル及び/又はインターフェース装置15によって設定可能なそれぞれの変換パラメータ50との関係が保存されている。
【0036】
有利には、自動機械1は、制御装置14に接続されるとともにインターフェース装置15によりオペレータOによって(変換パラメータ50に)付与された修正に基づいて修正された動作プロファイルを計算するように構成された計算ユニット26を備えるが、必ずしもそうでない。特に、変換パラメータ50の変更に従って修正されたプロファイルは、制御装置14によって自動機械のモータMに指令される。
【0037】
図5は、本発明による方法の非限定的な実施形態を示すフローチャートである。
【0038】
図5のフロー図では、慣例が使用され、楕円形のブロックが図の先頭又は末尾を示し、長方形のブロックが汎用命令を示し、分岐点に配置された菱形のブロックが選択ブロックであり、フローがどの方向に進むかを決定する論理条件を含む。特に、選択ブロックでは、論理条件が満たされた場合、図の流れはチェック記号
【数1】
でマークされた方向に分岐し、この条件が満たされない場合、流れは、記号
【数2】
でマークされた方向に分岐する。
【0039】
方法は、可動操作部材(例えば、プッシャ7)の(図6に図す)動作プロファイルFPを定義するステップ16を備え、これによって、少なくとも一つの処理が物品(又は包み3)に対して実行される。特に、ステップ16は、自動機械1の設計中に実行され、最後のフォロワー(すなわち、移動する必要のある可動操作部材)で実行されるプロファイルFPの計算のための仕様を定義する。さらに、方法は、(好適には設計段階で)可動操作部材5,7,7’の第1の動作プロファイルFPを、可動操作部材5,7によって実行される物品3の処理に関する少なくとも一つの変換パラメータ50と関連付けるステップを備える。
【0040】
プッシャを所望の動作プロファイルで動かすために、方法は、プロファイルFPに対応する電動アクチュエータシステム9の動作プロファイルSPを定義する更なるステップ17を備える。特に、電動アクチュエータシステム9は、伝動システム12を介して、可動操作部材に(すなわち、プッシャ7に)機械的に接続され、可動操作部材を動作プロファイルFPで動かす。換言すれば、ステップ17の間に、電動アクチュエータシステム9すなわち電動モータMがプッシャ7(すなわち、この非限定的な場合において、可動操作部材すなわち運動学的連鎖の最終的なフォロワー)をプロファイルFPで動かすために従う必要がある動作プロファイルSPが定義される。
【0041】
図6に示す非限定的な例によれば、動作プロファイルFPは、基準点(横軸)に対する図2のストロークS(縦軸)に沿ったプッシャ7の位置の変動に対応し、動作プロファイルSPは、プロファイルFPでプッシャを移動させるために電動アクチュエータシステム9のモータMが実行する必要がある位置の変動に対応する。
【0042】
図6に示すような非限定的な例によれば、動作プロファイルFPは、図2の包装ユニットのプッシャ7の動作を記述する。特に、このプロファイルは、最初の前進ステップ、一定位置での中央ステップ及び最後の後退ステップを提供する。
【0043】
有利には、方法は、可動操作部材(例えば、プッシャ7)による物品(包み3)の処理においてあり得る欠陥を判定するステップ18も備える。換言すれば、このステップの間に、可動操作部材の正確な動作がチェックされる。このステップの間に欠陥が発見されなかった場合、方法は、ステップ30で終了し、このステップでは、包み3の製造が円滑に進められる。
【0044】
有利には、ステップ18の間に物品の処理における欠陥を判定した場合、方法は、動作プロファイルFPを直接修正することはないがいずれの場合にも可動操作部材(すなわち、プッシャ7 )の修正プロファイルMFP(図6)を取得するために、自動機械1のインターフェース装置15によって、包装3の処理におけるあり得る欠陥に基づいて、変換パラメータ50(図7及び図8)を修正する更なるステップ19を備える。このようにして、可動操作部材の動作プロファイルではなく製造又は包装される物品3に関する変換パラメータ50に焦点を当てることが可能であり、したがって、この作業は、動作伝達システム12の機械的な知識に依存しない。
【0045】
図5の非限定的な実施形態によれば、方法は、制御装置14によって、変換パラメータ50の修正に従って第1の動作プロファイルFPを処理するステップ20を備え、これによって、可動操作部材5,7,7’の第1の修正プロファイルMFPを取得する。さらに、前記ステップは、電動アクチュエータシステム9に指令される対応する修正プロファイルMSPを取得するために、制御装置14によって、可動操作部材(例えば、プッシャ7)の修正プロファイルMFPの逆運動学を計算することを提供する。特に、逆運動学は、伝動システム12(例えば、減速機13)の介在を計算することによって考慮される。このようにして、オペレータは、プッシャ7の動作プロファイルFPに修正を加えることによって(例えば、図2の場合のように、プッシャ7のストロークを増加させることによって)、実際には、電動アクチュエータシステム9の動作プロファイルSPに修正を加える(使用時には、プッシャ7を能動的に動かす)。
【0046】
有利には、方法は、対応する修正プロファイルMSPを実行するように電動アクチュエータシステム9を制御するために制御を修正するステップ21を備えるが、必ずしもそうでない。このようにして、電動アクチュエータシステム9は、伝動システム12の介在を介して、プッシャ7を所望の正確な修正プロファイルMSPで動かす。
【0047】
有利なことに、あり得る欠陥を判定するステップ18及び/又はその欠陥を修正するステップは、自動機械1のインターフェース装置15を使用する自動機械1のオペレータOによって実行されるが、必ずしもそうでない。このようにして、オペレータが自動機械1の特定の構成要素を機械的に操作する必要がある、オペレータが問題を技術者、特に、プログラミング事務所に転送する必要がある又はオペレータが(時間及び材料の浪費を引き起こす)多数の実験的試験を行うことによって動作プロファイルを独自に設定しようとする必要がある公知技術の場合に比べて、可動操作部材のセットアップが著しく迅速になる。
【0048】
いくつかの好ましい非限定的な場合において、方法は、変換パラメータ50の修正を制限するための許容ウィンドウを定義するステップを更に提供する。特に、この許容ウィンドウの制限は、変換パラメータ50の修正ステップ中に、インターフェース装置15によってオペレータOに示される。したがって、詳細には、変換パラメータ50は、これまで説明した動作プロファイルの修正を、製造される物品に関連するパラメータの修正に変換することを可能にする。
【0049】
有利には、あり得る欠陥を判定するステップ18は、動作プロファイルFPを修正するステップ19に続いて(更に正確には、電動アクチュエータシステム9の制御を修正するステップ21に続いて)繰り返されるが、必ずしもそうでない。特に、プロファイルFPを修正するステップ19が実行されると、分析するステップ27が実行され、それに続いて、可動操作部材(例えば、プッシャ7)によって実行される動作プロファイルMFPが(図3のように包み3が全体的にシート6内に付随している場合のように)満足のいくものである場合、(包み3の製造が進行する)ステップ30が実行され、一方、プロファイルMFPが満足のいくものでない場合(プッシャ7が包み3を正確にシート6内に押し込まない場合)、ステップ18,19及び27が、セットアップされる可動操作部材によって所望の動作が達成されるまで反復的に繰り返される。
【0050】
有利には、動作プロファイルFP及び対応する動作プロファイルSPは、(可動操作部材が動く)少なくとも一つの作業フェーズWP及び(可動操作部材が静止している)少なくとも一つの回復フェーズRPを含み、その間に、制御を修正するステップ21が行われるが、必ずしもそうではない。このようにして、プロファイルFPをプロファイルMFPに修正する制御の修正は、電動アクチュエータシステム9(すなわちモータM)の動きを妨げることを回避する。
【0051】
有利には、方法は、動作プロファイルFPの一つ以上の中心K(ノット)を特定するステップ22を備えるが、必ずしもそうでない。これらの中心の少なくとも一部は、インターフェース装置15によって、更に正確にはオペレータOによって、変換パラメータ50を変化させることによって変更することができる。
【0052】
特に、プロファイルFPを少なくとも一つの変換パラメータ50と相関させるステップの間に、変換パラメータ50を中心Kにリンクさせる数学的法則が定義される。したがって、より詳細には、プロファイルFPを修正するステップ19は、前述の相関に従って、中心Kにおける可動操作部材の位置の変動を判定する変換パラメータ50の値を修正することによって実行される。
【0053】
図6に示すようないくつかの非限定的な実施形態によれば、動作プロファイルFPは、少なくとも一つの線形関数セグメントLFを含む。
【0054】
代替的に又は追加的に、動作プロファイルFPは、少なくとも一つの多項式関数セグメントPF(例えば、次数が5以上の多項式、次数が3以上のBスプライン、...)を含む。特に、中心Kは、これらの関数セグメントLF及びPFの変曲点又は接合点である。
【0055】
有利には、方法は、各中心Kの修正を制限するための許容区間Iを定義するステップ23を備えるが、必ずしもそうではない。図6に示すもののようないくつかの非限定的な実施形態によれば、許容区間Iは、線形であり、縦軸(最後のフォロワー操作部材)に沿った上限UL及び下限LLを含む。区間I(したがって、限界UL及びLL)は、自動機械1及び/又はオペレータOの機械的衝突又はリスクを回避するように、システムによって課される境界条件を配慮するために選択される。非限定的な図示しない他の実施形態によれば、許容区間Iは、線形であり、横軸(基準)に沿った上限UL及び下限LLを含む。区間I(したがって、限界UL及びLL)は、自動機械1及び/又はオペレータOの機械的衝突又はリスクを回避するように、システムによって課される境界条件を配慮するために選択される。
【0056】
図示しないいくつかの更なる非限定的な実施形態によれば、許容区間Iは、円形の形状を有し、その中心は、中心Kである。
【0057】
有利には、逆運動学を計算するステップ20の前に、制御装置14は、可動操作部材の動作プロファイルFPの全ての中心Kがそれぞれの許容間隔I内にあることを(図6のステップ24において)チェックするが、必ずしもそうではない。中心Kが許容間隔I外にある場合には、ステップ24からステップ19に戻り、許容間隔I内に設けられた値を入力できるようにする。
【0058】
有利には、方法は、動作プロファイルFPを修正するステップ19に関する複数のデータ項目(例えば、どの変数が修正され、その修正量がどの程度か)を収集するステップ25を備えるが、必ずしもそうではない。特に、複数のデータ項目は、機械1の設計段階において動作プロファイルFPの修正を実行するために、及び/又は、可能性のある計算誤差を理解するために使用される。このようにして、機械部品の購入、設計又は動作プロファイルFPSの計算誤差による誤差を特定することが可能である。このようにして、セットアップの段階と時間の経過及び部品の磨耗の増大の両方において、各自動機械に加えられた修正を追跡することも可能である。
【0059】
いくつかの有利で非限定的なケースにおいて、収集された複数のデータ項目は、人工知能システムを訓練するために使用される。特に、収集された複数のデータ項目は、類似の部品を有する複数の自動機械1における類似の修正の場合に設計段階で直接実施される可能性のある改善を特定するために、決定木アルゴリズムによって分析される。
【0060】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、制御を修正するステップ21は、自動機械1が静止している間に行われる。このようにして、各変更後にその有効性をチェックするオペレータOの安全性を更に確実にすることができる。
【0061】
他の非限定的な実施形態によれば、制御を修正するステップ21は、自動機械1が動いている間に行われる。このようにして、可動操作部材(例えば、プッシャ7)のセットアップを迅速に行うことができる。
【0062】
有利には、動作プロファイルFP及び動作プロファイルSPは、マスタープロファイルMPを有するカム関係を有するが、必ずしもそうでない。「カム関係を有する」という用語は、動作プロファイルFP及び動作プロファイルSPが基準プロファイル(マスタープロファイルMP)に刻一刻と可変の比率で接続されていることを意味する。換言すれば、この用語は、例えば、マスタープロファイルMPの各位置に対して可動操作部材(プッシャ7)の位置がそれぞれ定義される(したがって、電動アクチュエータシステム9とは無関係である)ことを意味する。したがって、マスタープロファイルMPは、可動操作部材の動作プロファイルFPと点によって関連している。この関係は、自動機械の全ての可動操作部材の同期を維持するために有用であり、これらの可動操作部材は、同一のマスタ軸に直接又は間接的に接続されており、定常状態時だけでなく自動機械1の加速及び減速ステップ、特に、物品の製造の開始時及び終了時にも協調してマスタ軸に追従する。
【0063】
一部の非限定的なケースにおいて、マスタープロファイルMPは、スプロケット又はホイールのような物理的な軸のプロファイルである。一部の非限定的なケースにおいて、マスタープロファイルMPは、仮想軸のプロファイルである。
【0064】
図6において、横軸は、マスタープロファイルMPの位置に対応し、縦軸は、最後のフォロワー又は可動操作部材、例えば、プッシャ7の位置に対応する。特に、横軸は、度単位で表され、周角(360°)は、機械サイクルに対応し、縦軸は、mmで表される。したがって、図6の非限定的な実施形態において、プロファイルFP及びMFPは、ストロークSに沿ったプッシャ7の位置をmmで示す。
【0065】
有利には、図7の非限定的な実施形態に示すように、インターフェース装置15は、変換パラメータ50を制御された方法で(例えば、+キー及び-キーを使用することによって又は許容ウィンドウの限界を表示することによって)変更することを可能にする。この場合、変換パラメータ50は、包み3の圧縮であり(好適には、あり得るオペレータOを容易にするように、インターフェース装置15によって示すが、必ずしもそうではない。)、それに従って、制御装置14は(計算ユニット26によって)動作プロファイルMFP及びMSPを再処理し、可動操作部材5,7,7’を動かすそれぞれのモータMを制御する。
【0066】
有利には、変換パラメータ50の修正は、単一の機能を実行する複数の操作部材5,7,7’の場合に複数の動作プロファイルFPSの変動を判定するが、必ずしもそうではない。
【0067】
図8の非限定的な実施形態において、インターフェース装置15は、変換パラメータ50を制御された方法で(例えば、+キー及び-キーを使用することによって又は許容ウィンドウの限界を表示することによって)変更することを可能にする。この場合、変換パラメータ50は、包み3の包装を閉じるための密封時間(好適には、あり得るオペレータOを容易にするように、インターフェース装置15によって示すが、必ずしもそうではない。)であり、これに従って、制御装置14は(計算ユニット26を介して)動作プロファイルMFP及びMSPを再処理し、可動操作部材5,7,7’を動かすそれぞれのモータMを制御する。特に、この場合、変換パラメータ50の値を増加又は減少させることにより、修正された動作プロファイルMFPは、可動及び密封操作部材(図示せず)が包み3と接触する部分をそれぞれ増加又は減少させる結果となる。
【0068】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、マスタープロファイルMPは、線形プロファイルである。特に、定常状態において、マスタープロファイルMPは、速度が一定である動作プロファイルである。
【0069】
図6に示すようないくつかの非限定的な実施形態によれば、動作プロファイルFP及び動作プロファイルSPは、位置プロファイルである。
【0070】
いくつかの非限定的な図示しない実施形態によれば、動作プロファイルFP及び動作プロファイルSPは、速度プロファイルである。
【0071】
代替的に又は追加的に、動作プロファイルFP及びSP動作プロファイルは、トルクプロファイルを決定する。
【0072】
例えば、図8の実施形態のようないくつかの非限定的なケースにおいて、マスタープロファイルMPは、時間である。例えば、これらの場合、動作プロファイルFP,SP,MFP,MSPは、速度プロファイルである。
【0073】
有利には、動作プロファイルFPは、いくつかのサブセクションに分割され、それらは、中心Kによって分割されるが、必ずしもそうではない。特に、処理される物品のフォーマットが変換パラメータ50である場合、これらのサブセクションの少なくとも一つは、設定されたフォーマットに従ってスケーリングされ、他のサブセクションは、それに応じて補間される。
【0074】
使用中、オペレータOは、物品の加工における欠陥(例えば、短すぎるストロークS、小さすぎる圧縮、又は過度の/不十分な密封)を決定すると、中心Kの位置を修正するように、したがって、動作プロファイルFP の形状を修正するように、インターフェース装置15によってそれぞれの変換パラメータ50を修正することによって、制御装置14と情報をやり取りする。図6の非限定的な実施形態において、オペレータOは、180°から220°までのマスタープロファイルの位置に対応するプッシャの位置を3mm進める必要があると設定することによって、中心Kの位置を修正する(したがって、プッシャの位置は、動作プロファイルFPのために提供される59mmから動作プロファイルMFPのための62mmになる)。しかしながら、センターKを直接修正するために、オペレータOには、一般的なスキルに比べて更なるスキルが必要となる。一方、図7及び図8の非限定的な実施形態において、オペレータOは、(製品に関連する及び/又は製品自体に得られる効果に関連する)変換パラメータ50だけを修正する。このようにして、オペレータOは、変換パラメータ50と相対動作プロファイルFPとの間の相関関係の根底にある専門的な知識を間接的に全く知ることなく動作プロファイルFPを修正し、その結果、修正プロファイルMFPを決定する。このステップを完了すると、計算ユニット26は、電動アクチュエータシステム9のモータMの対応する修正プロファイルMSPを処理する(図6では、例として示しており、プロファイルFPと同じ縮尺ではない)。特に、有利には、オペレータOは、機械1又はオペレータOの安全性を損なうような(例えば、あり得る機械的衝突のための)パラメータの修正を避けるために、設計段階で特別にセットアップされた特定の変換パラメータ50のみを修正することができることに留意すべきであるが、必ずしもそうではない。
【0075】
有利には、インターフェース装置15は、追加的な及び/又は代替的な方法で、変換パラメータ50の修正、中心Kの一部(例えば、ブロック34に含まれるとともに自動機械1の正確な機能を保証するためにどのような場合でもその序列を修正することができるもの)の修正を可能にするのと同時に、物品の正確な処理に必要な制約を表すブロック35 に含まれる値の修正を可能にしないが、必ずしもそうではない。
【0076】
有利には、自動機械1は、これまで説明した方法を実行するように構成されているが、必ずしもそうではない。
【0077】
上述した本発明は、非常に正確な実施形態を特に言及しているが、例えば、他のアクチュエータの追加、煙草産業用の包装機以外の別のタイプの自動機械、異なる形状の動作プロファイル、方法の段階の異なる順序、異なる数のモータ、異なるタイプの変換パラメータ等のような当業者には明らかである全ての変更、変形又は簡略化を備えるので、この実施形態に限定されるものとはみなされない。
【0078】
本発明は、複数の利点を有する。
【0079】
先ず、シムのような資材及びドリル、カッター、ヤスリ等の工具を浪費することなく現場で直接的に短時間で可動式操作部材をセットアップすることができる。
【0080】
さらに、上述した方法により、略類似しているが利用可能な部品の組立及び/又は構造的欠陥のために異なる調整が行われた異なる自動機械間の差異を検出するとともに計算することが可能になる。
【0081】
最後に、本発明は、可動操作部材のセットアップに関する複数のデータ項目を記録し、共有することを可能にし、したがって、機械の設計に誤りがあったか否かを遠隔で、及び/又は、デジタルシステムの助けを借りて理解し、場合によっては、当該誤りを解決することを可能にする。
【0082】
本発明によるプロセスに関連する更なる利点は、アフターサービスの改善に関連する。例えば、機械オペレータは、可動操作部材が徐々に磨耗した場合、見たもの又は検出されたものに基づいて、その動作プロファイルを自律的に修正することができ、したがって、本発明は、自動機械の部品を直ちに交換すること、及び/又は、経験豊富な人員を継続的に顧客に派遣することを回避することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】