(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-11
(54)【発明の名称】フローセル汚染除去
(51)【国際特許分類】
H01M 8/18 20060101AFI20240404BHJP
H01M 8/02 20160101ALI20240404BHJP
H01M 8/04186 20160101ALI20240404BHJP
H01M 8/04 20160101ALI20240404BHJP
H01M 8/04746 20160101ALI20240404BHJP
H01M 8/04858 20160101ALI20240404BHJP
H01M 8/04537 20160101ALI20240404BHJP
【FI】
H01M8/18
H01M8/02
H01M8/04186
H01M8/04 J
H01M8/04746
H01M8/04858
H01M8/04537
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561693
(86)(22)【出願日】2022-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 US2022023606
(87)【国際公開番号】W WO2022216783
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523379100
【氏名又は名称】ヴァイゼン エナジー システムズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100206151
【氏名又は名称】中村 惇志
(74)【代理人】
【識別番号】100218187
【氏名又は名称】前田 治子
(74)【代理人】
【識別番号】100227673
【氏名又は名称】福田 光起
(74)【代理人】
【識別番号】100231038
【氏名又は名称】正村 智彦
(72)【発明者】
【氏名】ストリート アーロン マニントン
(72)【発明者】
【氏名】タラント デレク シー
【テーマコード(参考)】
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5H126AA03
5H126BB10
5H126GG11
5H126RR01
5H127AA10
5H127AC05
5H127BA01
5H127BB03
5H127DA20
5H127DB53
5H127DC02
5H127DC42
(57)【要約】
コントローラは、フローセルの負極チャンバを通るネゴライトの流れを止めることなく、正極チャンバ内にポソライトを捕捉してフローセルを水圧的に隔離するために、フローセルの正極チャンバを通るポソライトの流れを止め、正極チャンバ内にポソライトが捕捉されている間に正極チャンバの反応面で水素ガスが発生するまでフローセルを放電し、その後放電を中止して正極チャンバを通るポソライトの流れを再開する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フローセルを汚染除去する方法であって、以下の工程を含む:
フローセルの負極チャンバを通るネゴライトの流れを止めることなく前記フローセルを水圧的に隔離するために、前記フローセルの正極チャンバ内にポソライトを捕捉する工程;
前記正極チャンバの反応表面上の電気化学的に妨害となる遷移金属汚染物質が電気化学的に還元されて電気化学的に非妨害となり、所定の期間、反応表面で水素ガスが発生する工程;
所定の時間経過後、放電を中止する工程;及び
前記正極チャンバを通るポソライトの流れを再開する工程。
【請求項2】
前記フローセルの電荷状態が予め定義された閾値未満である間、前記捕捉を排除する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電気化学的に障害となる遷移金属汚染物が鉄汚染物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記捕捉と前記放電と前記再開が定期的に行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
フローセル制御システムであって、以下を含む:
フローセルの負極チャンバを通るネゴライトの流れを停止することなくフローセルを水圧的に隔離するために、前記フローセルの正極チャンバ内にポソライトを捕捉するために前記フローセルの前記正極チャンバを通るポソライトの流れを停止し、前記正極チャンバ内にポソライトが捕捉されている間に前記正極チャンバの反応性表面で水素ガスが発生するまで前記フローセルを放電し、その後放電を中止して前記正極チャンバを通るポソライトの流れを再開するようにプログラムされたコントローラ。
【請求項6】
前記コントローラは、前記フローセルの充電状態が予め定義された閾値未満である間、前記停止を防止するようにさらにプログラムされている、請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記放電中、前記正極チャンバ内のポソライトの荷電種が消費され、反応表面上の電気化学的に障害となる遷移金属汚染物質が電気化学的に還元され、電気化学的に非障害となる、請求項5記載の制御システム。
【請求項8】
電気化学的に障害となる遷移金属汚染物が鉄汚染物を含む、請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
前記フローセルが金属シアン化物フローセルである、請求項5に記載の制御システム。
【請求項10】
前記フローセルが、コバルト-シアン化物フローセル、フェロ-シアン化物フローセル、またはマンガン-シアン化物フローセルである、請求項9に記載の制御システム。
【請求項11】
フローセル制御システムであって、以下を含む:
フローセルの負極チャンバを通るネゴライトの流れを停止させることなく、フローセルの正極チャンバを通るポソライトの流れを停止させ、前記正極チャンバを通るポソライトの流れが停止している間に前記フローセルを放電させ、前記フローセルの電圧が少なくとも所定の期間、閾値以下に維持された後、放電を中止し、前記正極チャンバを通るポソライトの流れを再開させるようにプログラムされたコントローラ。
【請求項12】
前記コントローラは、前記フローセルの充電状態が予め定義された閾値未満である間、停止を妨げるようにさらにプログラムされている、請求項11に記載の制御システム。
【請求項13】
前記フローセルが金属シアン化物フローセルである、請求項11に記載の制御システム。
【請求項14】
前記フローセルが、コバルト-シアン化物フローセル、フェロ-シアン化物フローセル、またはマンガン-シアン化物フローセルである、請求項13に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フローセルの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学セルは、セパレータ配置によって分離された負極側と正極側とを含むことができる。負極側は、負極集電体、負極電気活性物質(放電時に酸化される)、および電解質を含むことができる。正極側は、正極集電体、正極電気活性物質(放電により還元される)、および電解質を含むことができる。負極側と正極側を分離するセパレータの配置は、その間のイオン流を許容する。このように、集電体、電気活性物質、電解質、およびセパレータは、化学エネルギーを電気に変換する電気化学リアクタを形成する。集電体は、電気回路を形成するために(外部に)電気的に接続されていてもよい。
【発明の概要】
【0003】
フローセルの汚染を除去する方法は、フローセルの負極チャンバを通るネゴライトの流れを止めることなくフローセルを水圧的に隔離するために、フローセルの正極チャンバ内にポソライトを捕捉することと、正極チャンバの反応表面上の電気化学的に妨害となる遷移金属汚染物質が電気化学的に還元されて電気化学的に非妨害となり、所定の期間、反応表面で水素ガスが発生することとを含む。この方法はまた、所定の時間が経過した後、放電を停止し、正極チャンバを通るポソライトの流れを再開することを含む。
【0004】
フローセルの制御システムは、フローセルの負極チャンバを通るネゴライトの流れを止めることなく、フローセルの正極チャンバを通るポソライトの流れを止めて、正極チャンバ内にポソライトを捕捉し、フローセルを水圧的に隔離するコントローラを含む。コントローラはまた、正極チャンバ内にポソライトが捕捉されている間、正極チャンバの反応面で水素ガスが発生するまでフローセルを放電させ、その後放電を中止し、正極チャンバを通るポソライトの流れを再開させる。
【0005】
フローセルの制御システムは、フローセルの負電極チャンバを通るネゴライトの流れを止めることなく、フローセルの正極チャンバを通るポソライトの流れを止めるコントローラを含む。コントローラはまた、正極チャンバを通るポソライトの流れが停止している間、フローセルを放電させ、フローセルの電圧が少なくとも所定の期間、閾値以下に維持された後、放電を中止し、正極チャンバを通るポソライトの流れを再開させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、フローセルシステムの概略図である。
【
図2】
図2は、
図1のフローセルを除染するための制御アルゴリズムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書では、実施形態について説明する。しかしながら、開示された実施形態は単なる例示であり、他の実施形態は様々な代替形態を取り得ることを理解されたい。図は必ずしも縮尺通りではない。一部の特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小化され得る。したがって、本明細書に開示された特定の構造的および機能的な詳細は、限定的なものとして解釈されるものではなく、単に当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるものである。
【0008】
いずれか1つの図を参照して図示および説明された様々な特徴は、1つまたは複数の他の図に図示された特徴と組み合わせて、明示的に図示または説明されていない実施形態を生成することができる。図示された特徴の組み合わせは、典型的な用途のための代表的な実施形態を提供する。しかしながら、本開示の教示と一致する特徴の様々な組み合わせおよび改変が、特定の用途または実施に対して所望され得る。
【0009】
フローセルとは、化学エネルギーを電気に変換する電気化学リアクター(または電気化学リアクター)の中を、1つ以上の溶解した電気活性種を含む電解液が流れる(出入りする)充電式電池の一種である。1つ以上の溶解した電気活性種を含む追加の電解液は、外部、一般的にはタンクに貯蔵され、通常、電気化学リアクター(または複数の電気化学リアクター)を通してポンプで送られる。したがって、フローセルは、外部貯蔵タンクの大きさによって容量が変わる可能性がある。
【0010】
図1を参照すると、フローセル10は、セパレータ16(例えば、イオン交換膜)によって分離された正極側12と負極側14を含むことができる。正極側12は、正極チャンバ18、正極集電体20、及びポソライトリザーバー22を含む。同様に、負極側14には、負極チャンバ24、負極集電体26、およびネゴライトリザーバー28が含まれる。セパレータ16は、正負のチャンバ18、24内の電気活性物質間のイオン流を許容する。こうして、チャンバ18、24、集電体20、26、およびセパレータ16は、化学エネルギーを電気に変換する(特定の配置では、電気を化学エネルギーに変換する)電気化学リアクタ30を形成する。このように、正極集電体20および負電集電体26は、電気回路を形成するために(一緒にまたは他の電流コレクタと共に)電気的に(外部的に)接続されてもよい。
【0011】
ポソライト32とネゴライト34は、通常、イオンを輸送するために使用される電解質と、可溶性中間体を介してそれぞれ正と負との反応性物質を結合する。ポソライト32とネゴライト34は、電気化学リアクタ30内の反応を駆動するために、フローセル10のそれぞれの側で循環される。したがって、ポソライト32とネゴライト34は移動可能である。そのために、正極側12はさらに、正極チャンバ18およびポソライトリザーバー22と流体連通する入口/出口パイプ36と、入口/出口パイプ36とそれぞれ作動可能に配置された循環ポンプ38、熱交換器40、およびバルブ42とを含む。循環ポンプ38は、その名が示すように、正極性チャンバ18、ポソライトリザーバー22、および入口/出口パイプ36を通してポソライト32を循環させる。熱交換器40は、ポソライト32の温度を制御するために作動させることができる。バルブ42は、正極チャンバ18への及び/又は正極チャンバ18からのポソライト32の流れを制御するために作動させることができる。
【0012】
負極側14は、入口/出口パイプ44、循環ポンプ46、熱交換器48、およびバルブ50を含む。入口/出口パイプ44は負極チャンバ24およびネゴライトリザーバー28と流体連通しており、循環ポンプ46、熱交換器46、およびバルブ50はそれぞれ入口/出口パイプ44と作動可能に配置されている。循環ポンプ46は、負極チャンバ24、ネゴライトリザーバー28、および出入口パイプ44を通して負極34を循環させる。熱交換器46は、ネゴライト34の温度を制御するために作動させることができる。バルブ50は、負極チャンバ24への及び/又は負極チャンバ24からのネゴライト34の流れを制御するために作動させることができる。
【0013】
負極側14は、溶液中の活性物質(亜鉛酸塩)の最大溶解を確実にするために、酸化亜鉛と水酸化ナトリウ ムをネゴライトリザーバー28で混合したスラリーを含むことができる。この溶液をフローセル10のネゴライト34として使用することができる。充電時、可溶性亜鉛酸塩は負極集電体26の表面で反応し、負極チャンバ24に隣接する負極集電体26の表面に金属亜鉛52を析出させる。放電時には、負荷によって反応が逆転し、負極集電体26の表面から金属亜鉛52が酸化される。この放電生成物は通常ネゴライトリザーバー28に貯蔵されるが、システム内の他の場所に堆積しないように管理する必要がある。
【0014】
1つ以上のコントローラ54は、循環ポンプ38、46およびバルブ42、50を操作して、ポソライト32およびネゴライト34を、それぞれチャンバ18、24およびリザーバー22、28に流入および流出させることができる。このような流れは、しばしば流量制御と温度制御を必要とする。従って、フローセル10は、電気化学リアクタ30、リザーバー22、28等と公知の方法で配置され、制御を容易にするために1つ以上のコントローラ54と通信する電流、電圧、温度及び/又は他のセンサーを含むことができる。複数のセルがある場合(電池のように)、同じリザーバーが複数のセルに使用される可能性があるため、典型的なフローシステムはより複雑になる可能性がある。
【0015】
フローセル10の通常の操作では、正極集電体20の反応性表面(正極チャンバ18を部分的に画定する表面)上に、電気化学的に障害となる遷移金属分解生成物/汚染物質(例えば、酸化鉄汚染物質)が形成されるだけでなく、ポソライト32内に荷電種が存在する場合がある。これらの汚染物質は、利用可能な反応性電極表面積を制限し、フローセル10の動作を妨げる。したがって、このような汚染物質を除去する効果的な方法が、システムの効率を維持するために必要である。
【0016】
図1及び
図2を参照すると、操作56において、フローセルの負極チャンバを通るネゴライトの流れを維持しながら、フローセルの正極チャンバ内にポソライトが捕捉される。1つ以上のコントローラ54は、ポンプ38を止め、バルブ42を閉じて、正極チャンバ18内にポソライト32を捕捉する一方、ネゴライト34が負極チャンバ24を通って流れ続けるようにバルブ50を開いたままポンプ46の作動を維持することができる。操作58では、ポソライトが正極チャンバ内に捕捉されている間フローセルは放電される。1つ以上のコントローラ54は、フローセル10を放電させるために、集電体20、26間に負荷を接続することができる。操作60において、水素ガスが正極集電体の表面から少なくとも所定の期間(例えば、20秒など)発生したかどうかが判定される。1つ以上のコントローラ54は、各セル電圧が、少なくとも所定期間にわたって正極集電体20で水素発生が起こることが知られている所定の電圧閾値(例えば、300ミリボルト)以下であることを要求することができる。所定の電圧閾値は、シミュレーションまたは試験によって決定され、フローセルの配置によって異なる場合がある。Noの場合、操作60が繰り返される。Yesの場合、操作62でフローセルの放電が中止される。1つ以上のコントローラ54は、集電体20、26から負荷を切り離してもよい。操作64で、正極チャンバを通るポソライトの流れが再開される。1つ以上のコントローラ54は、バルブ42を開き、ポンプ38をオンにすることができる。これらの操作は、定期的にまたは必要に応じて実行することができる。さらに、これらの操作は、フローセルの電荷の状態が、シミュレーションまたは試験により決定され得るある値より小さい場合には、妨げられることがある:このような捕捉と放電は、充電状態が低すぎると他の問題を引き起こす可能性がある。
【0017】
フローセル10の放電中、正極チャンバ18内にポソライト32が捕捉されている間に、いくつかのプロセスが起こる。第一に、正極チャンバ18内のポソライト32の溶解した電気活性荷電種(例えば、第二鉄)は、ネゴライト34内の相応量の反応物とともに消費される。これが通常のセル反応である。一旦、ポソライト32中の溶解した電気活性荷電種が消費されると、ポソライト系とネゴライト系との間には、正極集電体20の反応性表面で他の反応が起こるのに十分な電位がまだ存在する。次のそのような(利用可能な)反応は、正極集電体20の反応性表面上の電気化学的に障害となる遷移金属汚染物(酸化物/水酸化物)の還元であり、電気化学的に非障害性または導電性堆積物をもたらす。このような障害となる堆積物が低減されると、第3の最終反応は、正極集電体20の反応性表面で水素ガスが発生する電解水の電気分解を含む。
【0018】
これらの各反応は、固有のセル全体の電圧ポテンシャルによって識別することができる。このプロセスの間、最も高い電圧で起こる反応が常に最初に起こり、すべての反応物が消費されるまで、電圧はその反応に必要な電圧に維持される。電気化学的に障害となる遷移金属汚染物質の還元は、正極チャンバ18内のポソライト32の溶解した電気活性荷電種が消費されるまで起こらない。同様に、電気化学的に障害となる遷移金属汚染物質が消費されるまで、水素ガス発生は開始されない。したがって、水素ガスの発生とそれに関連するセル電圧のサインは、荷電種が消費され、汚染物質が非障害性となったことを示す証拠となる。
【0019】
本明細書で開示されるアルゴリズム、方法、またはプロセスは、コンピュータ、コントローラ、または処理装置に配信可能であり、またはコンピュータ、コントローラ、または処理装置によって実行可能であり、任意の専用電子制御ユニットまたはプログラマブル電子制御ユニットを含むことができる。同様に、アルゴリズム、方法、またはプロセスは、コンピュータまたはコントローラによって実行可能なデータおよび命令として、読み取り専用メモリデバイスのような書き込み不可能な記憶媒体に永久的に記憶された情報、およびコンパクトディスク、ランダムアクセスメモリデバイス、または他の磁気および光学媒体のような書き込み可能な記憶媒体に変更可能に記憶された情報を含むがこれらに限定されない多くの形態で記憶することができる。アルゴリズム、方法、またはプロセスは、ソフトウェア実行可能オブジェクトに実装することもできる。あるいは、アルゴリズム、方法、またはプロセスは、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、ステートマシン、または他のハードウェアコンポーネントもしくはデバイスなどの適切なハードウェアコンポーネント、またはファームウェア、ハードウェア、およびソフトウェアコンポーネントの組み合わせを使用して、全体的または部分的に具現化することができる。
【0020】
例示的な実施形態を上述したが、これらの実施形態が特許請求の範囲に包含される全ての可能な形態を説明することを意図するものではない。フローセル10は、例えば、コバルト-シアン化物フローセル、フェロ-シアン化物フローセル、又はマンガン-シアン化物フローセルであってもよい。他のアレンジメントも可能である。
【0021】
本明細書で使用される文言は、限定ではなく説明の文言であり、本開示の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得ることが理解される。先に説明したように、様々な実施形態の特徴を組み合わせて、明示的に記載または図示されていない本発明のさらなる実施形態を形成することができる。様々な実施形態は、1つまたは複数の所望の特性に関して、他の実施形態または先行技術の実施形態よりも利点を提供するか、または好ましいものとして説明され得るが、当業者は、1つまたは複数の特徴または特性が、特定の用途および実施形態に依存する所望の全体的なシステム属性を達成するために妥協され得ることを認識する。これらの属性には、コスト、強度、耐久性、ライフサイクルコスト、市場性、外観、パッケージング、サイズ、保守性、重量、製造可能性、組立容易性などが含まれるが、これらに限定されない。このように、1つまたは複数の特性に関して、他の実施形態または従来技術の実施形態よりも望ましくないと記載された実施形態は、本開示の範囲外ではなく、特定の用途にとって望ましい場合がある。
【国際調査報告】