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特表2024-515958輝度調整パラメータに基づいて色を補償する方法および関連するディスプレイデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-11
(54)【発明の名称】輝度調整パラメータに基づいて色を補償する方法および関連するディスプレイデバイス
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20240404BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
G09G3/20 650M
G09G3/36
G09G3/20 642A
G09G3/20 642J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565421
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2022090177
(87)【国際公開番号】W WO2022233266
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】63/183,490
(32)【優先日】2021-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523046659
【氏名又は名称】光遠科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DYNASCAN TECHNOLOGY CORP.
【住所又は居所原語表記】6F, No. 88, Wenmao Rd., Leshan Vil., Guishan Dist., Taoyuan City 333001, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100125450
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 広明
(72)【発明者】
【氏名】ワン ツンイ
(72)【発明者】
【氏名】ウ チンチュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン チアリャン
【テーマコード(参考)】
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
5C006AA22
5C006AF85
5C006BF01
5C006BF15
5C006EA01
5C006FA18
5C006FA22
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD05
5C080EE30
5C080JJ02
5C080JJ05
5C080JJ07
(57)【要約】
輝度調整パラメータに基づいて色を補償する方法(300、310、320)および関連するディスプレイデバイス電子デバイス(100)は、画素(210、220、230、240)のアレイを備えるディスプレイと、ディスプレイに電気的に接続された制御回路(130)とを備える。アレイ内の画素(210、220、230、240)は、色度平面(400、500、800、1000、1100、1200、1300)上の第1の色領域(401、501)を画定する複数の第1の副画素と、色度平面(400、500、800、1000、1100、1200、1300)上の第2の色領域(402、502)を画定する複数の第2の副画素と、色度平面(400、500、800、1000、1100、1200、1300)上の第3の色領域(403、503)を画定する複数の第3の副画素とを含む。複数の第1の副画素は第1の原色に関連付けられ、複数の第2の副画素は第2の原色に関連付けられ、複数の第3の副画素は第3の原色に関連付けられる。制御回路(130)は、入力画像信号を受信し、ディスプレイの各画素を駆動して仮想色域(817、1019、1117、1217、1219、1317)の光を出力するための、ディスプレイへの制御信号を生成するように構成される。ディスプレイの仮想色域(817、1019、1117、1217、1219、1317)は、第1の原色の第1の色度座標点を含む第1の仮想色域と、第2の原色の第2の色度座標点を含む第2の仮想色域と、第3の原色の第3の色度座標点を含む第3の仮想色域と、第4の仮想色域とを含む。第4の仮想色域は、色度平面(400、500、800、1000、1100、1200、1300)上の第1、第2および第3の色領域(401、501、402、502、403、503)の間にあり、第1、第2または第3の色領域(401、501、402、502、403、503)のいずれとも重ならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、
画素のアレイを含むディスプレイであって、該アレイ内の画素は、色度平面に第1の色領域を画定する複数の第1の副画素と、該色度平面に第2の色領域を画定する複数の第2の副画素と、該色度平面に第3の色領域を画定する複数の第3の副画素とを含み、前記複数の第1の副画素は第1の原色に関連付けられ、前記複数の第2の副画素は第2の原色に関連付けられ、前記複数の第3の副画素は第3の原色に関連付けられる、ディスプレイと、
前記ディスプレイに電気的に接続され、入力画像信号を受信し、前記ディスプレイの各画素を駆動して仮想色域の光を出力させるための、前記ディスプレイへの制御信号を生成するように構成された制御回路と、
を備え、
前記ディスプレイの前記仮想色域は、前記第1の原色の第1の色度座標点を含む第1の仮想色域と、前記第2の原色の第2の色度座標点を含む第2の仮想色域と、前記第3の原色の第3の色度座標点を含む第3の仮想色域と、第4の仮想色域であって、前記色度平面上の前記第1の色領域、前記第2の色領域および前記第3の色領域の間にあり、前記第1の色領域、前記第2の色領域または前記第3の色領域のいずれとも重ならない、該第4の仮想色域とを含む、
電子デバイス。
【請求項2】
前記複数の第1の副画素は赤色光を放出し、前記複数の第2の副画素は緑色光を放出し、前記複数の第3の副画素は青色光を放出する、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記アレイ内の前記画素は、第4の原色に関連する第4の色領域を画定する複数の第4の副画素をさらに含み、前記ディスプレイの前記仮想色域は、前記第4の原色の第4の色度座標点を含み、前記色度平面上の前記第4の色領域と重ならない第5の仮想色域をさらに含む、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記第1の仮想色域は第1のブーメラン形領域であり、前記第1のブーメラン形領域の突出部は前記第1の原色の前記第1の色度座標点であり、前記第1のブーメラン形領域の2つの翼部は前記第4の仮想色域に取り付けられている、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第2の仮想色域は第2のブーメラン形領域であり、前記第2のブーメラン形領域の突出部は前記第2の原色の前記第2の色度座標点であり、前記第2のブーメラン形領域の2つの翼部は前記第4の仮想色域に取り付けられている、
請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記第3の仮想色域は第3のブーメラン形領域であり、前記第3のブーメラン形領域の突出部は前記第3の原色の前記第3の色度座標点であり、前記第2のブーメラン形領域の2つの翼部は前記第4の仮想色域に取り付けられている、
請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記第1のブーメラン形領域の前記2つの翼部の外縁部は直線状である、
請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記第1のブーメラン形領域の前記2つの翼部の外縁部は凹状の曲線である、
請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記複数の第1の副画素の前記色度座標点のうちの1つが、前記第1の原色の前記第1の色度座標点として割り当てられる、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記第1の色領域は、第1の円によって表すことができ、前記第1の円の中心は、前記第1の原色の前記第1の色度座標点として割り当てられる、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記第1の原色の前記第1の色度座標点は、前記複数の第1の副画素の典型的な色度座標点である、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項12】
ディスプレイを動作させる方法であって、
前記ディスプレイのための入力画像信号を受信することと、
前記入力画像信号と前記ディスプレイを駆動するための補償マトリックスとに基づいて制御信号を生成することと、
を含み、
前記ディスプレイは画素のアレイを含み、前記制御信号に従って仮想色域に光を出力するように構成されており、
該アレイ内の画素は、色度平面に第1の色領域を画定する複数の第1の副画素と、該色度平面に第2の色領域を画定する複数の第2の副画素と、該色度平面に第3の色領域を画定する複数の第3の副画素とを含み、前記複数の第1の副画素は第1の原色に関連付けられ、前記複数の第2の副画素は第2の原色に関連付けられ、前記複数の第3の副画素は第3の原色に関連付けられており、
前記ディスプレイの前記仮想色域は、前記第1の原色の第1の色度座標点を含む第1の仮想色域と、前記第2の原色の第2の色度座標点を含む第2の仮想色域と、前記第3の原色の第3の色度座標点を含む第3の仮想色域と、第4の仮想色域であって、前記色度平面上の前記第1の色領域、前記第2の色領域および前記第3の色領域の間にあり、前記第1の色領域、前記第2の色領域または前記第3の色領域のいずれとも重ならない、該第4の仮想色域とを含む、
方法。
【請求項13】
前記第1の仮想色域は第1のブーメラン形領域であり、前記第1のブーメラン形領域の突出部は前記第1の原色の前記第1の色度座標点であり、前記第1のブーメラン形領域の2つの翼部は前記第4の仮想色域に取り付けられている、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ディスプレイの色を補償する方法であって、該ディスプレイは、画素のアレイを含み、該アレイ内の画素は、色度平面に第1の色領域を画定する複数の第1の副画素と、該色度平面に第2の色領域を画定する複数の第2の副画素と、該色度平面に第3の色領域を画定する複数の第3の副画素とを備え、前記方法は、
前記複数の第1の副画素に関連付けられた第1の原色の第1の色度座標点と、前記複数の第2の副画素に関連付けられた第2の原色の第2の色度座標点と、前記複数の第3の副画素に関連付けられた第3の原色の第3の色度座標点とを決定することと、
入力画像信号に基づいて制御信号を生成するための補償マトリックスを決定することであって、該制御信号は、前記ディスプレイの各画素を制御して、仮想色域で光を放出させ、前記ディスプレイの該仮想色域は、前記色度平面上の前記第1の色領域、前記第2の色領域、および前記第3の色領域の間にあり、前記第1の色領域、前記第2の色領域、または前記第3の色領域のいずれとも重ならない、ことと、
画素が前記第1の原色の光を放出するように制御されたときに前記第1の色度座標点上の光が放出されるように、少なくとも第1の輝度調整パラメータを決定することと、
を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイを制御または動作させる方法に関し、より詳細には、ディスプレイの補償方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)は、主に、背面側にバックライトを備え、前面側に液晶モジュールを備える。LCDの画像は、バックライトから放出された光をバックライトの前方に配置されたいくつかのカラーフィルタに通すことによって、液晶モジュール内に配置された対応する液晶バルブに赤色、緑色、および青色の三原色を生成させ、続いて電気信号を使用して、それぞれの液晶バルブの両側に配置された電極間の電圧を制御し、それによって電極間に介在する液晶にわたる光透過率を変更することによって表示される。例示を目的として、本明細書では液晶バルブを副セルと呼ぶ。3つの副セルのそれぞれを通過した赤色、緑色および青色光ビームは混合されて色画素を構成する。ピクチャ全体は、それぞれの画素位置で提示される明度および色度の組み合わせである。
【0003】
バックライト光源としてLEDを使用する2つの方法があり、1つは青色光LEDを蛍光体粉末と一体化することであり、蛍光体粉末は励起されて青色光をより長い波長を有する光に変換し、それによって照明用の白色光を合成し、もう1つは、RGB LEDチップを直接組み合わせて白色光LEDを構成するものである。しかしながら、白色光LEDの種類にかかわらず、明度および色度値は常にLEDダイごとに異なる。例えば、青色光チップと蛍光体粉末とを一体化した白色光LEDの場合、LEDから放出される白色光の明度および色度は、青色光の波長ならびに蛍光体粉末の組成および混合条件などの要因によって影響を受ける。このように、製品の同じバッチにおいて、一部のLEDは黄色がかった白色光を放出し、一方、他のLEDは青みがかった白色光を放出することがあり、LED製品から放出された光を色度座標によって画定される0.26~0.36の範囲内で移動させる。
【0004】
同様に、RGB LEDチップを組み合わせた白色光LEDデバイスの場合、そこから放出される混合白色光は、それぞれのLEDダイの色度の多様性により色度座標系によって測定されるように変化する。
【0005】
明度および色度は光源ごとに異なるため、バックライトは、たとえディフューザが光路内に配置されたとしても、均一な放射光を提供することができない場合がある。液晶モジュール内の第iのセルはLEDの一次バックライト光源を有し、第i+1のセルはLEDi+1の一次バックライト光源を有すると仮定する。LEDが赤みがかった光を生成し、LEDi+1が青みがかった光を放出する場合、ディスプレイデバイスが全白色画像を表示するとき、第iのセルに対応する画素は赤みがかっており、第iのセルに対応する画素は青みがかっている場合がある。したがって、ディスプレイデバイスに表示される画像の全体的な明度および色度は不均一になる。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、不均一なカラーディスプレイを補償するために好ましい仮想色座標点を選択する方法を提供する。
【0007】
ディスプレイの画面は、通常、膨大な数の画素からなる。カラーディスプレイの画素は、三原色の光と三原色からなる混合光とを放出してもよい。しかしながら、いくつかの表示技術は、不均一な色を引き起こす可能性がある。例えば、画面全体は同じ明度レベルで所与の原色を表示すると予想されるが、画面は異なる領域で異なる色を提示する。所与の原色をディスプレイ画面全体にわたって均一に表示することができなくなると、表示される色が歪む。この現象は、LED(発光ダイオード)ディスプレイの品質を低下させる主な要因の1つである。異なるLEDの光学的および電気的特性は多様であるため、関連するLEDディスプレイの色の均一性は良好ではない場合がある。仮想原色の方法により、LEDカラーディスプレイの前述の問題が解決され得る。しかし、仮想原色で原色をどのように均一に表示するかは、解決すべき重要な課題である。
【0008】
本開示の一実施形態は、画素のアレイを備えるディスプレイと、ディスプレイに電気的に接続された制御回路とを備える電子デバイスを提供する。アレイ内の画素は、色度平面(chromaticity plane)内の第1の色領域を画定する複数の第1の副画素と、色度平面内の第2の色領域を画定する複数の第2の副画素と、色度平面内の第3の色領域を画定する複数の第3の副画素とを含む。複数の第1の副画素は第1の原色に関連付けられ、複数の第2の副画素は第2の原色に関連付けられ、複数の第3の副画素は第3の原色に関連付けられる。制御回路は、入力画像信号を受信し、ディスプレイの各画素を駆動して仮想色域の光を出力するための、ディスプレイへの制御信号を生成するように構成される。ディスプレイの仮想色域は、第1の原色の第1の色度座標点を含む第1の仮想色域と、第2の原色の第2の色度座標点を含む第2の仮想色域と、第3の原色の第3の色度座標点を含む第3の仮想色域と、第4の仮想色域とを含む。第4の仮想色域は、色度平面上の第1、第2および第3の色領域の間にあり、第1、第2または第3の色領域のいずれとも重ならない。
【0009】
本開示の別の実施形態は、ディスプレイを動作させる方法を提供する。本方法は、ディスプレイのための入力画像信号を受信することと、入力画像信号と補償マトリックス(compensation matrix)とに基づいて制御信号を生成してディスプレイを駆動することと、を含む。ディスプレイは、画素のアレイを含む。ディスプレイは、制御信号に従って仮想色域の光を出力するように構成される。アレイ内の画素は、色度平面上の第1の色領域を画定する複数の第1の副画素と、色度平面上の第2の色領域を画定する複数の第2の副画素と、色度平面上の第3の色領域を画定する複数の第3の副画素とを含む。複数の第1の副画素は第1の原色に関連付けられ、複数の第2の副画素は第2の原色に関連付けられ、複数の第3の副画素は第3の原色に関連付けられる。ディスプレイの仮想色域は、第1の原色の第1の色度座標点を含む第1の仮想色域と、第2の原色の第2の色度座標点を含む第2の仮想色域と、第3の原色の第3の色度座標点を含む第3の仮想色域と、第4の仮想色域とを含む。第4の仮想色域は、色度平面上の第1、第2および第3の色領域の間にあり、第1、第2または第3の色領域のいずれとも重ならない。
【0010】
本開示のさらなる実施形態は、ディスプレイの色を補償するための方法を提供する。ディスプレイは、画素のアレイを備える。アレイ内の画素は、色度平面内の第1の色領域を画定する複数の第1の副画素と、色度平面内の第2の色領域を画定する複数の第2の副画素と、色度平面内の第3の色領域を画定する複数の第3の副画素とを含む。本方法は、複数の第1の副画素に関連付けられた第1の原色の第1の色度座標点と、複数の第2の副画素に関連付けられた第2の原色の第2の色度座標点と、複数の第3の副画素に関連付けられた第3の原色の第3の色度座標点とを決定することと、入力画像信号に基づいて制御信号を生成するための補償マトリックスを決定することと、画素が第1の原色の光を放出するように制御されたときに第1の色度座標点上の光が放出されるように、少なくとも第1の輝度調整パラメータを決定することと、を含む。制御信号は、仮想色域で光を放出するようにディスプレイの各画素を制御し、ディスプレイの仮想色域は、色度平面上の第1、第2および第3の色領域の間にあり、第1、第2または第3の色領域のいずれとも重ならない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の利点および特徴を得ることができる方法を説明するために、本開示の説明は、添付の図面に示されているその特定の実施形態を参照することによって行われる。これらの図面は、本開示の例示的な実施形態のみを示しており、したがって、その範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【0012】
図1A】本開示のいくつかの実施形態による電子ディスプレイの概略図である。
【0013】
図1B】本開示のいくつかの実施形態による制御回路の概略図である。
【0014】
図2A】本開示のいくつかの実施形態による異なる副画素配置の概略図を示す。
図2B】本開示のいくつかの実施形態による異なる副画素配置の概略図を示す。
図2C】本開示のいくつかの実施形態による異なる副画素配置の概略図を示す。
図2D】本開示のいくつかの実施形態による異なる副画素配置の概略図を示す。
【0015】
図3A】本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイの色を補償する方法のフローチャートを示す。
【0016】
図3B】本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイの色を補償する方法のフローチャートを示す。
【0017】
図3C】本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイの色を補償する方法のフローチャートを示す。
【0018】
図4】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0019】
図5】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0020】
図6】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0021】
図7】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0022】
図8】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0023】
図9A】本開示のいくつかの実施形態による副画素からの光の概略図を示す。
図9B】本開示のいくつかの実施形態による副画素からの光の概略図を示す。
【0024】
図10】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0025】
図11】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0026】
図12】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【0027】
図13】本開示のいくつかの実施形態による色度平面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態または例を提供する。本開示を簡単にするために、動作、構成要素、および配置の具体例を以下に説明する。当然ながら、これらは単なる例であり、限定することを意図するものではない。例えば、説明における第2の動作の前または後に実行される第1の動作は、第1の動作および第2の動作が一緒に実行される実施形態を含むことができ、第1の動作と第2の動作との間に追加の動作が実行され得る実施形態も含むことができる。例えば、以下の説明における第2の特徴の上、または中の第1の特徴の形成は、第1の特徴および第2の特徴が直接接触して形成される実施形態を含むことができ、第1の特徴および第2の特徴が直接接触しないように、第1の特徴と第2の特徴との間に追加の特徴が形成され得る実施形態も含むことができる。さらに、本開示は、様々な例において参照番号および/または文字を繰り返すことができる。この繰り返しは、単純化および明確化のためのものであり、それ自体は、説明した様々な実施形態および/または構成の間の関係を規定するものではない。
【0029】
「先だって」、「前に」、「次の」、「後の」などの時間的な相対語は、本明細書では、図に示すように、1つの動作または特徴と別の動作または特徴との関係を説明するための説明を容易にするために使用され得る。時間的な相対語は、図に示す動作の異なるシーケンスを包含することを意図している。さらに、「真下」、「下」、「下部」、「上方」、「上部」などの空間的な相対語は、本明細書では、図に示すように、1つの要素または特徴と別の要素または特徴との関係を説明するための説明を容易にするために使用され得る。空間的な相対語は、図に示す向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図している。装置は、他の方向に向けられてもよく(90度または他の向きに回転されてもよく)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は、それに応じて同様に解釈されてもよい。「接続する」、「接続された」、「接続部」、「結合する」、「結合された」、「通信する」などの接続の相対語は、本明細書では、2つの要素または特徴間の動作接続、結合、またはリンクを説明するための説明を容易にするために使用され得る。接続の相対語は、デバイスまたは構成要素の異なる接続、結合、またはリンクを包含することを意図している。デバイスまたは構成要素は、例えば、構成要素の別のセットを介して互いに直接的または間接的に接続、結合、またはリンクされてもよい。デバイスまたは構成要素は、互いに有線および/または無線で接続、結合、またはリンクされてもよい。
【0030】
本明細書で使用される場合、単数形の用語「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の指示対象を含み得る。例えば、デバイスへの言及は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数のデバイスを含み得る。「備える」および「含む」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を示すことができるが、特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素のうちの1つ以上の組み合わせの存在を排除することはできない。「および/または」という用語は、1つ以上の列挙された項目の任意のまたはすべての組み合わせを含むことができる。
【0031】
さらに、量、比、および他の数値は、本明細書では範囲の形式で提示されることがある。そのような範囲の形式は、便宜上および簡潔さのために使用され、範囲の限界として明示的に指定された数値を含むが、各数値および部分範囲が明示的に指定されているかのように、その範囲内に包含されるすべての個々の数値または部分範囲も含むように柔軟に理解されるべきであることを理解されたい。
【0032】
実施形態の性質および使用は、以下のように詳細に説明される。しかしながら、本開示は、多種多様な特定の状況で具体化することができる多くの適用可能な発明概念を提供することを理解されたい。説明される特定の実施形態は、本開示の範囲を限定することなく、本開示を具体化し使用するための特定の方法の単なる例示である。
【0033】
図1Aは、本開示のいくつかの実施形態による電子ディスプレイ100の概略図である。電子ディスプレイ100は、ディスプレイパネル110を含むことができる。ディスプレイパネル110は、カラー発光ダイオード(LED)のアレイまたは有機発光ダイオード(OLED)のアレイから構成されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、ディスプレイパネル110は液晶パネルであってもよく、対応するバックライトモジュールが必要であろう。バックライトモジュールは、液晶パネルの後方に配置された層状のモジュールであってもよい。バックライトモジュールは、液晶パネルを通過する光を提供することができる。バックライトモジュールは、液晶パネルの周囲に配置されてもよい。バックライトモジュールは、発光ダイオードまたは他の適切な光源で作られてもよい。
【0035】
ディスプレイパネル110は、制御回路130と結合、接続、または通信することができる。制御回路130は、ディスプレイパネル110および/またはバックライトモジュールを制御することができる。制御回路130は、入力画像信号を受信し、ディスプレイの各画素を駆動して対応する色光を出力するための、ディスプレイへの制御信号を生成するように構成することができる。
【0036】
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態による制御回路130の概略図である。制御回路130は、プロセッサ131、記憶デバイス132、およびディスプレイドライバ133を含むことができる。表示される入力画像データは、プロセッサ131に入力することができる。プロセッサ131は、記憶デバイス132に記憶された変換マトリックス(例えば、補償マトリックス)に基づいて、入力画像データを出力画像データに変換してもよい。ディスプレイドライバ133は、プロセッサ131から出力画像データを受信してもよい。ディスプレイドライバ133は、受信された出力画像データに基づいて制御信号を生成し、制御信号を液晶パネル110およびバックライトモジュール120に出力してもよい。
【0037】
電子ディスプレイ100または液晶パネル110は、画素のアレイを含んでもよい。各画素は、1セットの複数の副画素を含むことができる。例えば、ディスプレイの各画素は、1セットの赤色、緑色、および青色(R、G、B)の副画素、1セットの赤色、緑色、青色、および黄色(R、G、B、Y)の副画素、または1セットの赤色、緑色、青色、および白色(R、G、B、W)の副画素を含むことができる。
【0038】
図2A図2Dは、1つの画素内の異なる副画素配置の概略図を示す。図2Aは、例示的な画素210を示す。画素210は、赤色、青色、および緑色の副画素を示す副画素210R、210G、および210Bを含むことができる。副画素210R、210G、210Bは、それぞれ、赤色光、緑色光、青色光を放出することができる。図2Bは、例示的な画素220を示す。画素220は、赤色、青色、および緑色の副画素を示す、垂直に配置された副画素220R、220G、および220Bを含むことができる。副画素220R、220G、220Bは、それぞれ、赤色光、緑色光、青色光を放出することができる。
【0039】
図2Cは、例示的な画素230を示す。画素230は、赤色、青色、緑色、および白色の副画素を示す副画素230R、230G、230B、および230Wを含むことができる。副画素230R、230G、230B、230Wは、それぞれ、赤色光、緑色光、青色光、白色光を放出することができる。図2Dは、例示的な画素240を示す。画素240は、赤色、青色、緑色、および黄色の副画素を示す副画素240R、240G、240B、および240Yを含むことができる。副画素240R、240G、240B、240Yは、それぞれ、赤色光、緑色光、青色光、黄色光を放出することができる。
【0040】
図2A図2Dに示すように、ディスプレイの各画素は、複数のモノクロ要素(または副画素)を含むことができる。複数のモノクロ要素(または副画素)の光は、異なる色および明度レベルを表示するために混合されてもよい。
【0041】
画面全体で異なる画素のモノクロ要素の色度レベルが一致しない場合がある。色度レベルが不均一になる場合は、画面全体に同じモノクロや同じ混色を表示する場合がある。この問題を解決するために、仮想色座標点の技術を使用することができる。仮想色座標点の技術では、画面全体にわたる画素の色度レベルが一貫しているように、モノクロが表示されるときに他のモノクロ要素が補償を支援することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、所与の画素の生の赤色の彩度が他の画素よりもはるかに高いと仮定すると、所与の画素が赤色原色を提示しようとするときに、補償を支援するために緑色および青色を使用して、所与の画素が最終的に赤色の彩度が低い画素として提示されるようにすることができる。このようにして、所与の画素が赤の原色を提示するとき、所与の画素の赤の原色の色度レベルは、他の画素の赤の原色の色度レベルに近くなり、画面全体の色が一貫して均一になる。
【0043】
図3Aは、本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイの色を補償する方法300を開示する。方法300は、画素のアレイを備えるディスプレイ100に使用することができる。方法300は、色度データおよび明度データを取得および分析し、好ましい仮想色座標点を決定するための動作を含むことができる。方法300は、コンピューティングデバイスによって実行することができる。コンピューティングデバイスは、ディスプレイ100の画素の色度データおよび明度データを測定または取得することができるセンサからデータを受信することができる。ディスプレイ100において、アレイ内の画素は、複数の第1の副画素、複数の第2の副画素、および複数の第3の副画素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、アレイ内の画素は、複数の赤色副画素、複数の緑色副画素、および複数の青色副画素を含むことができる。アレイ内の画素は、複数の赤色副画素、複数の緑色副画素、複数の青色副画素、および複数の白色副画素を含むことができる。アレイ内の画素は、複数の赤色副画素、複数の緑色副画素、複数の青色副画素、および複数の黄色副画素を含むことができる。
【0044】
方法300は、動作301を含むことができる。動作301において、複数の第1副画素、複数の第2副画素、および複数の第3副画素の色度座標点が決定されてもよい。1つの第1の副画素の1つの色度座標点は、それが点灯している間に第1の副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定することができる。1つの第2の副画素の1つの色度座標点は、それが点灯している間に第2の副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定することができる。1つの第3の副画素の1つの色度座標点は、それが点灯している間に第3の副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定することができる。複数の第1の副画素は、色度平面上に第1の色領域を画定することができる。複数の第2の副画素は、色度平面上に第2の色領域を画定することができる。複数の第3の副画素は、色度平面上に第3の色領域を画定することができる。
【0045】
方法300は、動作303、305、および307をさらに含むことができる。動作303において、色度平面上の第1の仮想色度座標点が、複数の第1の副画素の色度座標点に基づいて決定される。動作305において、色度平面上の第2の仮想色度座標点が、複数の第2の副画素の色度座標点に基づいて決定される。動作307において、色度平面上の第3の仮想色度座標点が、複数の第3の副画素の色度座標点に基づいて決定される。第1、第2および第3の仮想色度座標点は、ディスプレイ100の仮想色域を形成してもよい。第1、第2および第3の仮想色度座標点は、ディスプレイ100の仮想色域における三原色を示してもよい。
【0046】
方法300は、動作309を含む。動作309において、3つ以上の仮想色度座標点に基づいて、ディスプレイ100の色を補償するために補償マトリックスを計算することができる。いくつかの実施形態では、3つ以上の仮想色度座標点に基づいて、ディスプレイ100の各画素の補償マトリックスを計算して色を補償することができる。3つ以上の仮想色度座標点に基づいて、ディスプレイ100の各画素の各副画素に対する補償マトリックスを計算し、色を補償することができる。
【0047】
図3Bは、本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイの色を補償する方法310を開示する。方法310は、動作311および313を含むことができる。
【0048】
図1Bを参照すると、補償マトリックスは、記憶デバイス132に記憶されてもよい。動作311において、表示用の入力画像信号を受信することができる。再び図1Bを参照すると、表示すべき入力画像データ(例えば、入力画像信号を含む)を、ディスプレイ100のプロセッサ131に入力することができる。
【0049】
動作313において、ディスプレイを駆動するための制御信号を、入力画像信号および補償マトリックスに基づいて生成することができる。再び図1Bを参照すると、プロセッサ131は、記憶デバイス132に記憶された1つ以上の補償マトリックスに基づいて、入力画像データ(例えば、入力画像信号を含む)を出力画像データに変換することができる。入力画像データは入力値を含んでもよく、各入力値は1画素用であってもよい。プロセッサ131は、記憶デバイス132に記憶された1つ以上の補償マトリックスに基づいて、入力画像データにおける各入力値を対応する出力値に変換し、対応する出力値を結合して出力画像データにし、次いで出力画像データを出力してもよい。ディスプレイドライバ133は、プロセッサ131から出力画像データを受信してもよい。ディスプレイドライバ133は、受信した出力画像データの出力値に基づいて、ディスプレイパネル110の画素を駆動するための制御信号を生成することができる。ディスプレイドライバ133は、制御信号に基づいて対応する色光を画素に放出させるように、ディスプレイパネル110の画素に制御信号を出力してもよい。
【0050】
図3Cは、本開示のいくつかの実施形態によるディスプレイの色を補償する方法320を開示する。方法320は、画素のアレイを備えるディスプレイ100に使用することができる。方法320は、色度データおよび明度データを取得および分析し、好ましい仮想色座標点を決定するための動作を含むことができる。方法320は、コンピューティングデバイスによって実行することができる。コンピューティングデバイスは、ディスプレイ100の画素の色度データおよび明度データを測定または取得することができるセンサからデータを受信することができる。ディスプレイ100において、アレイ内の画素は、複数の第1の副画素、複数の第2の副画素、および複数の第3の副画素を含んでもよい。複数の第1の副画素は、色度平面上に第1の色領域を画定することができる。複数の第2の副画素は、色度平面上に第2の色領域を画定することができる。複数の第3の副画素は、色度平面上に第3の色領域を画定することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、アレイ内の画素は、複数の赤色副画素、複数の緑色副画素、および複数の青色副画素を含むことができる。アレイ内の画素は、複数の赤色副画素、複数の緑色副画素、複数の青色副画素、および複数の白色副画素を含むことができる。アレイ内の画素は、複数の赤色副画素、複数の緑色副画素、複数の青色副画素、および複数の黄色副画素を含むことができる。
【0052】
方法320は、動作321を含むことができる。動作321において、複数の第1の副画素に関連付けられた第1の原色の第1の色度座標点が決定される。複数の第2の副画素に関連付けられた第2の原色の第2の色度座標点を決定する。複数の第3の副画素に関連付けられた第3の原色の第3の色度座標点を決定する。第1の原色の第1の色度座標点は、それらが点灯している間に第1の副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定され得る。第2の原色の第2の色度座標点は、それらが点灯している間に第2の副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定され得る。第3の原色の第3の色度座標点は、それらが点灯している間に第3の副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定され得る。
【0053】
方法320は、動作323をさらに含むことができる。動作323において、入力画像信号に基づいて制御信号を生成するための補償マトリックスが決定される。制御信号は、ディスプレイ100の各画素を制御して、光を仮想色域に放出させてもよい。ディスプレイ100の仮想色域は、色度平面上の第1、第2、および第3の色領域の間にあり、第1、第2、または第3の色領域のいずれとも重ならない。
【0054】
方法320は、動作325をさらに含むことができる。動作325において、少なくとも第1の輝度調整パラメータが決定される。第1の輝度調整パラメータが補償マトリックスに適用されるとき、画素が第1の原色の光を放出するように制御される場合、第1の色度座標点上の光が放出される。
【0055】
方法320は、少なくとも第2の輝度調整パラメータを決定することをさらに含んでもよい。第2の輝度調整パラメータが補償マトリックスに適用されるとき、画素が第2の原色の光を放出するように制御される場合、第2の色度座標点上の光が放出される。
【0056】
方法320は、少なくとも第3の輝度調整パラメータを決定することをさらに含んでもよい。第3の輝度調整パラメータが補償マトリックスに適用されるとき、画素が第3の原色の光を放出するように制御される場合、第3の色度座標点上の光が放出される。
【0057】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面400の概略図を示す。色度平面400は、CIE1931色空間であってもよい。色度平面400は、CIE1931色空間に含まれてもよい。色度平面400は、CIE1931色空間の投影面であってもよい。
【0058】
色度平面400上のクロスマークは、本開示のいくつかの実施形態による電子ディスプレイ100の副画素によって画定される。クロスマークは、色度平面400上のx値およびy値によって示されてもよい。クロスマークは、色度平面400上のx値、y値、および輝度値によって示されてもよい。色度平面400上の各クロスマークは、それが点灯している間に1つの副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定することができる。
【0059】
クロスマークは、複数のグループに分割されてもよい。図4では、クロスマークを401、403、405の3つのグループに分けている。したがって、グループ401、403および405は、色度平面400上に3つの色領域を画定することができる。いくつかの実施形態では、グループ401、403、および405によって画定された3つの色領域は、それぞれ赤色、緑色、および青色に属し得る。グループ401内のクロスマークは、赤色副画素の色度座標点であってもよい。グループ403内のクロスマークは、緑色副画素の色度座標点であってもよい。グループ405内のクロスマークは、青色副画素の色度座標点であってもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、3つの副画素の色度座標点の分析に基づいて、3つの副画素の3つの色領域は、(x,y,V,L1min)、(x,y,V,L2min)、および(x,y,V,L3min)として表されてもよく、ここで、(x,y)、(x,y)、および(x,y)は、3つの色領域の中心点をそれぞれ示し、V、V、およびVは、3つの色領域の半径(または変化)をそれぞれ示し、L1min、L2min、およびL3minは、3つの色領域の最小輝度レベル(または明度レベル)をそれぞれ示す。例えば、赤色副画素、緑色副画素、および青色副画素の色度座標点の分析に基づいて、3つの色領域は、(x,y,V,Lrmin)、(x,y,V,Lgmin)、および(x,y,V,Lbmin)として表されてもよく、ここで、(x,y)、(x,y)、および(x,y)は、3つの色領域の中心点をそれぞれ示し、V、V、およびVは、3つの色領域の半径(または変化)をそれぞれ示し、Lrmin、Lgmin、およびLbminは、3つの色領域の最小輝度レベル(または明度レベル)をそれぞれ示す。
【0061】
グループ401、403、および405のクロスマークから、デバイス100の画素の同じ副画素が、同じ色度レベルおよび/または同じ輝度レベルを放出していない可能性があることが分かる。例えば、デバイス100の画素の第1の副画素は、同じ色度レベルおよび/または同じ輝度レベルを放出していないことがあり、グループ401内のクロスマークは互いに多様である。いくつかの実施形態では、デバイス100の画素の赤色副画素は、同じ色度レベルおよび/または明度レベルを放出していないことがあり、グループ401内のクロスマークは互いに多様であることが観察され得る。
【0062】
いくつかのさらなる実施形態では、電子ディスプレイ100の各画素は、4つの副画素を含んでもよい。画素の4つの副画素によって画定されるクロスマークは、色度平面400上で4つのグループに分けられてもよい。したがって、4つのグループは、色度平面400上に4つの色領域を画定することができる。いくつかの実施形態では、グループによって画定された4つの色領域は、赤色、緑色、青色、および白色に属し得る。グループによって画定された4つの色領域は、赤色、緑色、青色、および黄色に属し得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、図4のグループ401、403および405に基づいて、3つの仮想色度座標点を決定することができる。したがって、グループ401、403、405は、色度平面400上に3つの色領域を画定することができ、3つの色領域に基づいて3つの仮想色度座標点を決定することができる。3つの仮想色度座標点の一実施形態は、点411、413、415であってもよい。点411、413および415は、色度平面400上にディスプレイ100の仮想色域を形成することができる。点411、413、および415は、ディスプレイ100の仮想色域の三原色を示すことができる。
【0064】
いくつかのさらなる実施形態では、電子ディスプレイ100の各画素が4つの副画素を含む場合、色度平面400上の対応する4つのグループに基づいて4つの仮想色度座標点を決定することができる。電子ディスプレイ100の各画素が4つの副画素を含む場合、色度平面400上の対応する4つのグループは、色度平面400上に4つの色領域を画定することができ、4つの色領域に基づいて4つの仮想色度座標点を決定することができる。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、図4の点411、413、および415は、三角形の3つの頂点として定義されてもよい。図4の点411、413、415を定義する三角形は、ラインL1、L2、L3によって決定されてもよい。
【0066】
図4を例示的な実施形態として考えると、グループ403および405がラインL1の一方の側にあり、グループ401がラインL1の他方側にあるようにラインL1を決定することができる。例えば、グループ403、405がラインL1の左側にあり、グループ401がラインL1の右側にあるようにラインL1が決定される。いくつかの実施形態では、ラインL1は、グループ403および405内の他のクロスマークがラインL1の一方の側にあり、グループ401がラインL1の他方側にあるように、グループ403内の1つのクロスマークおよびグループ405内の1つのクロスマークによって決定されてもよい。
【0067】
ラインL2は、グループ401、403がラインL2の一方側にあり、グループ405がラインL2の他方側にあるように決定されてもよい。例えば、グループ401、403がラインL2の右側にあり、グループ405がラインL2の左側にあるようにラインL2を決定する。いくつかの実施形態では、ラインL2は、グループ401および403内の他のクロスマークがラインL2の一方の側にあり、グループ405がラインL2の他方側にあるように、グループ401内の1つのクロスマークおよびグループ403内の1つのクロスマークによって決定されてもよい。
【0068】
ラインL3は、グループ401、405がラインL3の一方側にあり、グループ403がラインL3の他方側にあるように決定されてもよい。例えば、グループ401、405がラインL3の下側にあり、グループ403がラインL3の上側にあるようにラインL3が決定される。いくつかの実施形態では、ラインL3は、グループ401および405内の他のクロスマークがラインL3の一方側にあり、グループ403がラインL3の他方側にあるように、グループ401内の1つのクロスマークおよびグループ405内の1つのクロスマークによって決定されてもよい。
【0069】
図4に示すように、ラインL1、L2、およびL3を決定すると、対応する三角形を画定することができる。ラインL1、L2、およびL3は、三角形の3つの辺(またはエッジ)とすることができる。点411、413、および415は、ラインL1、L2、およびL3によって画定される三角形の3つの頂点とすることができる。いくつかの実施形態では、点411、413、および415は、ラインL1、L2、およびL3の3つの交点とすることができる。
【0070】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面400の概略図を示す。図5では、ラインL1、L2、およびL3は、内側に移動されてラインL1’、L2’、およびL3’を形成する。ラインL1’、L2’、L3’によって画定される三角形は、ラインL1、L2、L3によって画定される三角形よりも小さい。ラインL1’、L2’、L3’によって画定される三角形の3つの頂点は、点421、423、425である。点421、423、425は、点411、413、415よりも互いに近接している。
【0071】
図4において、点411、413、415は、それぞれグループ401、403、405が示す色についての仮想色度座標点である。例えば、グループ401、403、405のクロスマークがそれぞれ赤色、緑色、青色の副画素の色度座標点を示す場合、点411、413、415はそれぞれ赤色、緑色、青色の仮想色度座標点である。点411、413、415は、対応する赤色、緑色、および青色によって画定される仮想色域を色度平面400上に形成することができる。点411、413、および415は、仮想色域の赤、緑、および青の原色を示すことができる。
【0072】
仮想色度座標点(すなわち、図4の点411、413、415)および仮想色域が決定された後、各画素の対応する補償マトリックスが計算または決定される。補償マトリックスによる変換により、入力画像データがいくつかの所与の画素に副画素の色を表示することを示すとき、所与の画素は、対応する仮想色度座標点の色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。補償マトリックスによる変換により、入力画像データが、いくつかの所与の画素においてグループ401、403または405によって示される色を表示することを示す場合、その所与の画素は、対応する仮想色度座標点(すなわち、図4の点411、413または415)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。
【0073】
例えば、グループ401が赤色副画素の赤色を示す場合、入力画像データがいくつかの所与の画素に赤色を表示することを示すとき、所与の画素は、補償マトリックスによる変換によって対応する仮想色度座標点(すなわち、点411)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。グループ403が緑色副画素の緑色を示す場合、入力画像データがいくつかの所与の画素に緑色を表示することを示すとき、所与の画素は、補償マトリックスによる変換によって対応する仮想色度座標点(すなわち、点413)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。グループ405が青色副画素の青色を示す場合、入力画像データがいくつかの所与の画素に青色を表示することを示すとき、所与の画素は、補償マトリックスによる変換によって対応する仮想色度座標点(すなわち、点415)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。加えて、補償マトリックスによる変換により、入力画像データがいくつかの所与の画素において所与の色を表示することを示すとき、所与の画素は、対応する色を仮想色域で表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。したがって、本開示は、副画素(例えば、赤色副画素、緑色副画素、および青色副画素)の色のいずれかを表示しながら、色度レベルおよび/または輝度レベルの不均一性の問題を解決することができる。
【0074】
図5において、点421、423、425は、それぞれグループ401、403、405が示す色についての仮想色度座標点である。例えば、グループ401、403、405のクロスマークがそれぞれ赤色、緑色、青色の副画素の色度座標点を示す場合、点421、423、425はそれぞれ赤色、緑色、青色の仮想色度座標点である。点421、423、425は、対応する赤色、緑色、および青色によって画定される仮想色域を色度平面400上に形成することができる。点421、423、および425は、仮想色域の赤、緑、および青の原色を示すことができる。
【0075】
仮想色度座標点(すなわち、図5の点421、423、425)および仮想色域が決定された後、各画素の対応する補償マトリックスが計算または決定される。補償マトリックスによる変換により、入力画像データが、いくつかの所与の画素においてグループ401、403または405によって示される色を表示することを示す場合、その所与の画素は、対応する仮想色度座標点(すなわち、図5の点421、423または425)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。加えて、補償マトリックスによる変換により、入力画像データがいくつかの所与の画素において所与の色を表示することを示すとき、所与の画素は、対応する色を仮想色域で表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。
【0076】
いくつかの実施形態では、第4の副画素の第4の仮想色度座標点は、本開示の方法に基づいて決定することができる。4つの仮想色度座標点は、色度平面400上に仮想色域を形成してもよい。仮想色度座標点(すなわち、図4の点411、413、415)および仮想色域が決定された後、各画素の対応する補償マトリックスが計算または決定される。入力画像データが、いくつかの所与の画素において第4の副画素(例えば、白色副画素または黄色副画素)の色を表示することを示すとき、所与の画素は、第4の仮想色度座標点によって示される色を表示するように命令(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)される。加えて、補償マトリックスによる変換により、入力画像データがいくつかの所与の画素において所与の色を表示することを示すとき、所与の画素は、対応する色を仮想色域で表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。したがって、本開示は、第4の副画素(例えば、白色副画素または黄色副画素)の色を表示しながら、色度レベルおよび/または輝度レベルが不均一であるという問題をさらに解決することができる。
【0077】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面500の概略図を示す。色度平面500は、CIE1931色空間であってもよい。色度平面500は、CIE1931色空間に含まれてもよい。色度平面500は、CIE1931色空間の投影面であってもよい。
【0078】
色度平面500上のクロスマークは、本開示のいくつかの実施形態による電子ディスプレイ100の副画素によって画定される。クロスマークは、色度平面500上のx値およびy値によって示されてもよい。クロスマークは、色度平面500上のx値、y値、および輝度値によって示されてもよい。色度平面500上の各クロスマークは、それが点灯している間に1つの副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって決定することができる。
【0079】
クロスマークは、複数のグループに分割されてもよい。図6において、3つの色領域501、503、505は、クロスマークによって決定されてもよい。3つの色領域501、503、505は、それぞれ赤色、緑色、青色を示してもよい。色領域501内のクロスマークは、赤色副画素の色度座標点であってもよい。色領域503内のクロスマークは、緑色副画素の色度座標点であってもよい。色領域505内のクロスマークは、青色副画素の色度座標点であってもよい。
【0080】
色領域501、503、505は円形であってもよい。色領域501は、対応する副画素(例えば、赤色副画素)の色度座標点を含む円であってもよい。色領域503は、対応する副画素(例えば、緑色副画素)の色度座標点を含む円であってもよい。色領域505は、対応する副画素(例えば、青色副画素)の色度座標点を含む円であってもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、色領域501、503、および505は、(x,y,V)、(x,y,V)、および(x,y,V)として表されてもよく、ここで、(x,y)、(x,y)、および(x,y)は、色領域501、503、および505の中心点をそれぞれ示し、V、V、およびVは、色領域501、503、および505の半径(または変化)をそれぞれ示す。
【0082】
例えば、色領域501、503、および505がそれぞれ赤色、緑色、および青色を示す場合、色領域501、503、および505は、(x,y,V,)、(x,y,V,)、および(x,y,V,)として表されてもよく、ここで、(x,y)、(x,y)、および(x,y)は、色領域501、503、および505の中心点をそれぞれ示し、V、V、およびVは、色領域501、503、および505の半径(または変化)をそれぞれ示す。
【0083】
いくつかの実施形態では、色領域501、503、および505は、(x,y,V,L1min)、(x,y,V,L2min)、および(x,y,V,L3min)として表されてもよく、ここで、(x,y)、(x,y)、および(x,y)は、3つの色領域の中心点をそれぞれ示し、V、VおよびVは、3つの色領域の半径(または変化)をそれぞれ示し、L1min、L2min、およびL3minは、色領域501、503、および505の最小輝度レベル(または明度レベル)をそれぞれ示す。
【0084】
例えば、色領域501、503、505がそれぞれ赤色、緑色、および青色を示す場合、色領域501、503、および505は、(x,y,V,Lrmin)、(x,y,V,Lgmin)、および(x,y,V,Lbmin)で表されてもよく、ここで、(x,y)、(x,y)、および(x,y)は、色領域501、503、および505の中心点をそれぞれ示し、V、VおよびVは、色領域501、503、および505の半径(または変化)をそれぞれ示し、Lrmin、Lgmin、およびLbminは、色領域501、503、および505の最小輝度レベル(または明度レベル)をそれぞれ示す。
【0085】
いくつかの実施形態では、色領域501、503、および505は、ディスプレイ100のすべての画素の異なる副画素のX、Y、およびZ三刺激値を測定することによって画定され得る。他の実施形態では、色領域501、503、および505は、ディスプレイ100のすべての画素の異なる副画素の工場仕様によって画定されてもよい。さらに、ディスプレイ100内のLEDの仕様は、対応する色度座標点および照度範囲を定義することができる。例えば、LEDの仕様は、CIE xyY色空間におけるx、y、およびYの値を指定することができる。色領域501、503、および505は、CIE xyY色空間におけるx、y、およびYの値に基づいて得ることができる。
【0086】
いくつかのさらなる実施形態では、ディスプレイ100の各画素は、4つの副画素を含むことができる。画素の4つの副画素によって画定されるクロスマークは、色度平面500上で4つのグループに分けられてもよい。したがって、4つのグループは、色度平面500上に4つの色領域を画定することができる。いくつかの実施形態では、グループによって画定された4つの色領域は、赤色、緑色、青色、および白色に属し得る。グループによって画定された4つの色領域は、赤色、緑色、青色、および黄色に属し得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、図6の色領域501、503、505に基づいて3つの仮想色度座標点を決定することができる。三個の仮想色度座標点の一実施形態は、点511、513、515であってもよい。点511、513および515は、色度平面500上にディスプレイ100の仮想色域を形成することができる。点511、513、および515は、ディスプレイ100の仮想色域の三原色を示すことができる。仮想色域は、色度平面500上の色領域501、503、505の間であってもよい。仮想色域は、色領域501、503、505のいずれとも重ならなくてもよい。
【0088】
いくつかのさらなる実施形態では、電子ディスプレイ100の各画素が4つの副画素を含む場合、色度平面500上の対応する4つの色領域に基づいて4つの仮想色度座標点を決定することができる。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、図6の点511、513および515は、三角形の3つの頂点として定義されてもよい。図6の点511、513、515を定義する三角形は、ラインL4、L5、L6によって決定されてもよい。
【0090】
図6を例示的な実施形態として考えると、ラインL4は、色領域(例えば、円)503および505に接する共通接線であってもよい。色領域503、505は、ラインL4の一方側にあり、色領域501は、ラインL4の他方側にある。例えば、色領域503、505はラインL4の左側にあり、色領域501はラインL1の右側にある。
【0091】
ラインL5は、色領域(例えば、円)501および503に接する共通接線であってもよい。色領域501、503は、ラインL5の一方側にあり、色領域505は、ラインL5の他方側にある。例えば、色領域501、503はラインL5の右側にあり、色領域505はラインL5の左側にある。
【0092】
ラインL6は、色領域(例えば、円)501および505に接する共通接線であってもよい。色領域501、505は、ラインL6の一方側にあり、色領域503は、ラインL6の他方側にある。例えば、色領域501、505はラインL6の下側にあり、色領域503はラインL6の上側にある。
【0093】
図6に示すように、ラインL4、ラインL5およびラインL6を決定すると、対応する三角形を画定することができる。ラインL4、L5およびL6は、三角形の3つの辺(またはエッジ)であり得る。点511、513、および515は、ラインL4、L5、およびL6によって定義される三角形の3つの頂点とすることができる。いくつかの実施形態では、点511、513、および515は、ラインL4、L5、およびL6の3つの交点とすることができる。
【0094】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面500の概略図を示す。図7では、ラインL4、L5およびL6は、内側に移動されてラインL4’、L5’、L6’を形成している。ラインL4’、L5’、L6’によって画定される三角形は、ラインL4、L5、L6によって画定される三角形よりも小さい。ラインL4’、L5’、L6’によって画定される三角形の3つの頂点は、点521、523、525である。点521、523、525は、点511、513、515よりも互いに近接している。
【0095】
図6において、点511、513、515は、それぞれ色領域501、503、505が示す色についての仮想色度座標点である。例えば、色領域501、503、505のクロスマークが赤色、緑色、青色の副画素の色度座標点を示す場合、点511、513、515はそれぞれ赤色、緑色、青色の仮想色度座標点である。点511、513、515は、対応する赤色、緑色、および青色によって画定される仮想色域を色度平面400上に形成することができる。点511、513、および515は、仮想色域の赤、緑、および青の原色を示すことができる。
【0096】
仮想色度座標点(すなわち、図6の点511、513、515)および仮想色域が決定された後、各画素の対応する補償マトリックスが計算または決定される。補償マトリックスによる変換により、入力画像データがいくつかの所与の画素に副画素の色を表示することを示すとき、所与の画素は、対応する仮想色度座標点の色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。補償マトリックスによる変換により、入力画像データが、色領域501、503、または505によって示される色をいくつかの所与の画素に表示することを示す場合、所与の画素は、対応する仮想色度座標点(すなわち、図6の点511、513または515)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。
【0097】
例えば、色領域501が赤色副画素の赤色を示す場合、入力画像データがいくつかの所与の画素に赤色を表示することを示すとき、所与の画素は、補償マトリックスによる変換によって対応する仮想色度座標点(すなわち、点511)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。色領域503が緑色副画素の緑色を示す場合、入力画像データがいくつかの所与の画素に緑色を表示することを示すとき、所与の画素は、補償マトリックスによる変換によって対応する仮想色度座標点(すなわち、点513)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。色領域505が青色副画素の青色を示す場合、入力画像データがいくつかの所与の画素に青色を表示することを示すとき、所与の画素は、補償マトリックスによる変換によって対応する仮想色度座標点(すなわち、点515)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。加えて、補償マトリックスによる変換により、入力画像データがいくつかの所与の画素において所与の色を表示することを示すとき、所与の画素は、対応する色を仮想色域で表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。したがって、本開示は、副画素(例えば、赤色副画素、緑色副画素、および青色副画素)の色のいずれかを表示しながら、色度レベルおよび/または輝度レベルの不均一性の問題を解決することができる。
【0098】
図7において、点521、523、525は、それぞれ色領域501、503、505が示す色についての仮想色度座標点である。例えば、色領域501、503、505のクロスマークが赤色、緑色、青色の副画素の色度座標点を示す場合、点521、523、525はそれぞれ赤色、緑色、青色の仮想色度座標点である。点521、523、525は、対応する赤色、緑色、および青色によって画定される仮想色域を色度平面500上に形成することができる。点521、523、および525は、仮想色域の赤、緑、および青の原色を示すことができる。仮想色域は、色度平面500上の色領域501、503、505の間であってもよい。仮想色域は、色領域501、503、505のいずれとも重ならなくてもよい。
【0099】
仮想色度座標点(すなわち、図7の点521、523、525)および仮想色域が決定された後、各画素の対応する補償マトリックスが計算または決定される。補償マトリックスに従った変換により、入力画像データが、いくつかの所与の画素においてグループ501、503または505によって示される色を表示することを示す場合、その所与の画素は、対応する仮想色度座標点(すなわち、図7の点521、523または525)によって示される色を表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。加えて、補償マトリックスによる変換により、入力画像データがいくつかの所与の画素において所与の色を表示することを示すとき、所与の画素は、対応する色を仮想色域で表示するように(例えば、制御回路130またはディスプレイドライバ133によって)命令される。
【0100】
式(1)は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な補償マトリックスMを示す。式(1)は、図3Aおよび図4図7の実施形態に関連付けられ得る。式(1)は、所与の画素に対する入力値と、所与の画素に対する補償マトリックスと、所与の画素に対する出力値との関係を示している。入力値は、入力画像データに含まれてもよい。出力値は、出力画像データに含まれてもよい。式(1)は、制御回路130のプロセッサ131によって計算または処理されてもよい。補償マトリックスMは、制御回路130の記憶デバイス132に記憶されてもよい。所与の画素の出力値に基づいて、所与の画素の対応する制御信号を生成し、制御回路130のディスプレイドライバ133によって出力することができる。
【数1】
【0101】
式(1)において、R、G、BからなるマトリックスIは、入力画像データにおいて指定された任意の画素に対する入力値を示している。R、G、およびBからなるマトリックスIは、入力画像データにおいて指定された所与の画素の赤色副画素、緑色副画素、および青色副画素についての赤色、緑色、および青色の信号値を含む。特に、Rは、所与の画素の赤色副画素の赤色信号値を示し、Gは、所与の画素の緑色副画素の緑色信号値を示し、Bは、所与の画素の青色副画素の青色信号値を示す。
【0102】
式(1)において、S、S、SからなるマトリックスSは、所与の画素の出力値を示している。S、S、SからなるマトリックスSは、所与の画素の赤色副画素、緑色副画素、および青色副画素の赤色、緑色、および青色の点灯信号値を含む。特に、Sは、ディスプレイ100の所与の画素の赤色副画素を点灯させるための赤色点灯信号値を示し、Sは、ディスプレイ100の所与の画素の緑色副画素を点灯させるための緑色点灯信号値を示し、Sは、ディスプレイ100の所与の画素の青色副画素を点灯させるための青色点灯信号値を示す。ディスプレイ100の所与の画素に対するS、S、およびSに基づいて、所与の画素の副画素の対応する制御信号を生成し、制御回路130のディスプレイドライバ133によって出力することができる。
【0103】
式(1)において、Mrr、Mrg、Mrb、Mgr、Mgg、Mgb、Mbr、Mbg、MbbからなるマトリックスMは、所与の画素に対する補償マトリックスを示している。Mrrは、赤色信号値(すなわち、R)に必要な赤色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mrgは、赤色信号値(すなわち、R)に必要な緑色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mrbは、赤色信号値(すなわち、R)に必要な青色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mgrは、緑色信号値(すなわち、G)に必要な赤色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mggは、緑色信号値(すなわち、G)に必要な緑色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mgbは、緑色信号値(すなわち、G)に必要な青色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mbrは、青色信号値(すなわち、B)に必要な赤色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mbgは、青色信号値(すなわち、B)に必要な緑色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mbbは、青色信号値(すなわち、B)に必要な青色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。仮想色度座標点(例えば、図4の点411、413および415、図5の点421、423および425、図6の点511、513および515、または図7の点521、523および525)および対応する仮想色域が決定された後、各画素の補償マトリックスMが計算または決定され得る。
【0104】
さらなる実施形態では、本開示は、非理想的な仮想色域を処理するための方法および関連するディスプレイデバイスを提供する。特に、本開示は、色域の損失が低減されるように仮想色座標技術においてモノクロを表示しながら、他の補助モノクロ補償値を調整する方法を提供する。
【0105】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面800の概略図を示す。図3Aおよび図4図7に関連する実施形態に開示されているような仮想色座標技術を適用した後、仮想色域の色領域は元の色域の色領域よりも小さくなる。他の補助モノクロ補償値を調整する方法は、図3Aおよび図4図7に示されているもの以外の仮想色座標技術に適用されてもよく、これは、有効色域の面積を低減することによって均一な放射光を提供する。
【0106】
仮想色座標技術を適用する前に、ディスプレイ100は、三点鎖線によって画定される色域807の光を表示することができる。3つの色度座標点801、803、805は、例えば、赤、緑、および青の三原色であってもよい。仮想色座標技術を適用した後、ディスプレイ100は、3つの実線によって画定される仮想色域817で光を表示することができる。色度座標点811、813、815は、仮想色域817の対応する三原色を示してもよい。したがって、ディスプレイ100の色範囲は、仮想色座標技術を適用した後、より小さくなる。
【0107】
さらに、仮想色座標技術を適用した後、仮想色域817でモノクロまたは原色を表示しながら(例えば、頂点811、813および815のいずれかに色を表示する)、表示された色を不均一に混合したり、混合できなかったりする可能性がある。
【0108】
例えば、画素が頂点811に赤色を表示する場合、赤色副画素は照度の大部分に寄与し、緑色および青色副画素の照度は赤色光とほとんど混合されず、より低い彩度で赤色を表示する。しかしながら、緑色光および青色光は、赤色光に対して光量が低すぎるため、赤色光と均一に混合することができない。人間の目で観察すると、赤色のモノクロが表示される場合、代わりに少量の緑色および青色光が提示され得る。
【0109】
図9Aは、本開示のいくつかの実施形態による、画素910の副画素からの光911、912、913の概略図を示す。光911、912、913は、赤色光、緑色光、青色光であってもよい。理論的には、3つの副画素(例えば、赤色、緑色、および青色の副画素)からの光は、1つの画素内で均一に混合することができる。しかしながら、赤色、緑色、および青色の副画素からの光は、赤色、緑色、および青色の光の量が近似している場合にのみ均一に混合される。図9Aは、赤色、緑色、および青色の光の光量が近似している例を示している。
【0110】
図9Bは、本開示のいくつかの実施形態による、画素920の副画素からの光921、922、923の概略図を示す。光921、922、923は、赤色光、緑色光、青色光であってもよい。緑色光および青色光の量が赤色光に対して少なすぎると、光が十分に混合されず、代わりに緑色光および青色光の2つの小さな点が見える場合がある。図9Bは、緑色光および青色光の光量が赤色光に対して低すぎる例を示す。
【0111】
光の混合が不十分であるという問題を克服するために、仮想色域の所与のモノクロ(または原色)が表示されるとき、他のモノクロ(または副画素)の光からの補償をキャンセルまたは低減することができる。このようにして、表示される所与のモノクロ(または原色)はより飽和したものとなる。ディスプレイ100の画素内のモノクロ(または原色)用の副画素は、画面全体にわたって色度を提示しなくてもよい。しかし、所定のモノクロ(または原色)を表示している間は、色度が濃く(または高く)、彩度が高くなるため、実際には、人の目では、ディスプレイ100の画面越しに色度のむらに気付きにくい。
【0112】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面1000の概略図を示す。3つの色度座標点1001、1003、1005は、典型的な三原色、例えば赤、緑、青であってもよい。三点鎖線で形成される色域1007は、色度座標点1001、1003、1005によって画定されてもよい。仮想色域1019は、実線と色度座標点1001、1003、1005とによって画定されてもよい。すなわち、仮想色域1019は、実線で画定される三角形と色度座標点1001、1003、1005とを含み、色度座標点1011、1013、1015を含まない。
【0113】
仮想色域1019がディスプレイ100に適用された後、画素が所与の原色を表示するように命令された場合、他の原色からの補償はキャンセルされ、所与の原色の成分が増加され得る。仮想色域1019がディスプレイ100に適用された後、画素が色度座標点1011に色を表示するように指示された場合、画素は色度座標点1001に色を表示するように指示される。画素が色度座標点1013に色を表示するように指示された場合、画素は色度座標点1003に色を表示するように指示される。画素が色度座標点1015に色を表示するように指示された場合、画素は色度座標点1005に色を表示するように指示される。このようにして、光の混合が不十分であるという問題を克服することができ、より飽和した原色を表示することができる。
【0114】
仮想色域1019は、(1)図3Aおよび図4図7に関連する実施形態による第1の仮想色域を取得し、(2)色度座標点1011、1013、および1015をそれぞれ色度座標点1001、1003、および1005に置き換えることによって取得することができる。仮想色域1019は、実線で画定される三角形と色度座標点1001、1003、1005とを含み、色度座標点1011、1013、1015を含まない。仮想色域1019は、副画素(例えば、色領域501、503および505、ならびにグループ401、403および405によって画定される色領域)によって画定された色領域の間にあってもよく、色領域(例えば、色領域501、503および505、ならびにグループ401、403および405によって画定される色領域)のいずれにも重ならない。
【0115】
いくつかの実施形態では、色度座標点1001は、ディスプレイ100の複数の第1の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。色度座標点1003は、ディスプレイ100の複数の第2の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。色度座標点1005は、ディスプレイ100の複数の第3の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、色度座標点1001は、ディスプレイ100の複数の第1の副画素(例えば、色領域501の中心またはグループ401によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。色度座標点1003は、ディスプレイ100の複数の第2の副画素(例えば、色領域503の中心またはグループ403によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。色度座標点1005は、ディスプレイ100の複数の第3の副画素(例えば、色領域505の中心またはグループ405によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、ディスプレイ100の画素は、4つの副画素、例えば、図2Cに示すような赤色、緑色、青色、および白色(R、G、B、W)副画素、または図2Dに示すような赤色、緑色、青色、および黄色(R、G、B、Y)副画素を含むことができる。色度平面1000は、第4の色(赤色、緑色、および青色以外、例えば、白色または黄色)に関連付けられた第4の色領域を含むことができる。仮想色域1019は、第4の色の色度座標点をさらに含み、色度平面上の第4の色領域と重ならなくてもよい。
【0118】
図11は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面1100の概略図を示す。3つの色度座標点1101、1103、1105は、典型的な三原色、例えば赤、緑、青であってもよい。色域1107は、色度座標点1101、1103、1105で画定される三角形であってもよい。色度座標点1111、1113、および1115によって画定される仮想色域1117は、図3Aおよび図4図7に関連する実施形態に従って取得することができる。仮想色域1119は、実線と色度座標点1101、1103、1105とによって画定されてもよい。
【0119】
図11に関連する実施形態では、図3Aおよび図4図7に関連する実施形態に従って得られた補償マトリックスまたは値は、直線重み付けでさらに処理される。したがって、ある画素に対して、あるモノクロ(または原色)に近い色(例えば、色度座標点1111、1113、または1115における色)を表示するように指示すると、その所定のモノクロ(または原色)の成分は増加し、他のモノクロ(または原色)の成分は減少する。なお、直線重み付け(すなわち、図11に示すような傾斜)の重み値は、必要に応じて調整することができ、図11に示す実施形態に限定されない。
【0120】
仮想色域1119は、仮想色域1117(例えば、図3Aおよび図4図7に関連する実施形態に従って得られる)を直線重み付けでさらに処理することによって得られる。仮想色域1119は、副画素(例えば、色領域501、503および505、ならびにグループ401、403および405によって画定される色領域)によって画定された色領域の間にあってもよく、色領域(例えば、色領域501、503および505、ならびにグループ401、403および405によって画定される色領域)のいずれにも重ならない。
【0121】
仮想色域1117に関して、仮想色域1119は、1つ以上のブーメラン形領域をさらに含んでもよい。図11に示すように、仮想色域1119は、仮想色域1117に対して3つのブーメラン形領域をさらに含んでもよい。ブーメラン形領域の翼部は、仮想色域1117に取り付けられてもよい。図11に関連する実施形態では、ブーメラン形領域の翼部の外縁部は直線状であってもよい。
【0122】
このような仮想色域1119を用いることで、光の混合不足の問題を解消できるだけでなく、色度座標点1111、1113、1115の周囲の色がより滑らかに変化するようになる。
【0123】
いくつかの実施形態では、色度座標点1101は、ディスプレイ100の複数の第1の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。色度座標点1103は、ディスプレイ100の複数の第2の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。色度座標点1105は、ディスプレイ100の複数の第3の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。
【0124】
いくつかの実施形態では、色度座標点1101は、ディスプレイ100の複数の第1の副画素(例えば、色領域501の中心またはグループ401によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。色度座標点1103は、ディスプレイ100の複数の第2の副画素(例えば、色領域503の中心またはグループ403によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。色度座標点1105は、ディスプレイ100の複数の第3の副画素(例えば、色領域505の中心またはグループ405によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。
【0125】
いくつかの実施形態では、ディスプレイ100の画素は、4つの副画素、例えば、図2Cに示すような赤色、緑色、青色、および白色(R、G、B、W)副画素、または図2Dに示すような赤色、緑色、青色、および黄色(R、G、B、Y)副画素を含むことができる。色度平面1100は、第4の色(赤色、緑色、および青色以外、例えば、白色または黄色)に関連付けられた第4の色領域を含むことができる。仮想色域1119は、第4の色の色度座標点をさらに含み、色度平面上の第4の色領域と重ならなくてもよい。
【0126】
図12は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面1200の概略図を示す。3つの色度座標点1201、1203、1205は、典型的な三原色、例えば赤、緑、青であってもよい。色域1207は、色度座標点1201、1203、1205で画定される三角形であってもよい。色度座標点1211、1213、および1215によって画定される仮想色域1217は、図3Aおよび図4図7に関連する実施形態に従って取得することができる。仮想色域1219は、実線と色度座標点1201、1203、1205とによって画定されてもよい。
【0127】
図12に関連する実施形態では、図3Aおよび図4図7に関連する実施形態に従って得られた補償マトリックスまたは値は、曲線重み付けでさらに処理される。したがって、ある画素に対して、あるモノクロ(または原色)に近い色(例えば、色度座標点1211、1213、または1215における色)を表示するように指示すると、その所定のモノクロ(または原色)の成分は増加し、他のモノクロ(または原色)の成分は減少する。この重み値により、仮想色域1217に収束する曲線の曲率(すなわち、色度座標点1211、1213、1215によって画定される三角形)を調整することができる。なお、仮想色域1217に収束する曲線の曲率は、図12に示す実施形態に限定されない。
【0128】
仮想色域1219は、仮想色域1217(例えば、図3Aおよび図4図7に関連する実施形態に従って得られる)を曲線重み付けでさらに処理することによって得られる。仮想色域1219は、副画素(例えば、色領域501、503および505、ならびにグループ401、403および405によって画定される色領域)によって画定された色領域の間にあってもよく、色領域(例えば、色領域501、503および505、ならびにグループ401、403および405によって画定される色領域)のいずれにも重ならない。
【0129】
仮想色域1217に関して、仮想色域1219は、1つ以上のブーメラン形領域をさらに含んでもよい。図12に示すように、仮想色域1219は、仮想色域1217に対して3つのブーメラン形領域をさらに含んでもよい。ブーメラン形領域の翼部は、仮想色域1217に取り付けられてもよい。図12に関連する実施形態では、ブーメラン形領域の翼部の外縁部は凹状の曲線であってもよい。
【0130】
このような仮想色域1219を用いることで、光の混合不足の問題を解消できるだけでなく、色度座標点1211、1213、1215の周囲の色がより滑らかに変化するようになる。
【0131】
いくつかの実施形態では、色度座標点1201は、ディスプレイ100の複数の第1の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。色度座標点1203は、ディスプレイ100の複数の第2の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。色度座標点1205は、ディスプレイ100の複数の第3の副画素の色度座標点のうちの1つであってもよい。
【0132】
いくつかの実施形態では、色度座標点1201は、ディスプレイ100の複数の第1の副画素(例えば、色領域501の中心またはグループ401によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。色度座標点1203は、ディスプレイ100の複数の第2の副画素(例えば、色領域503の中心またはグループ403によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。色度座標点1205は、ディスプレイ100の複数の第3の副画素(例えば、色領域505の中心またはグループ405によって画定される色領域の中心)によって画定される色領域の中心であってもよい。
【0133】
いくつかの実施形態では、ディスプレイ100の画素は、4つの副画素、例えば、図2Cに示すような赤色、緑色、青色、および白色(R、G、B、W)副画素、または図2Dに示すような赤色、緑色、青色、および黄色(R、G、B、Y)副画素を含むことができる。色度平面1200は、第4の色(赤色、緑色、および青色以外、例えば、白色または黄色)に関連付けられた第4の色領域を含むことができる。仮想色域1219は、第4の色の色度座標点をさらに含み、色度平面上の第4の色領域と重ならなくてもよい。
【0134】
式(2)は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な補償マトリックスMを示す。式(2)は、図3Cおよび図10図12の実施形態に関連付けられ得る。式(2)は、所与の画素に対する入力値と、所与の画素に対する補償マトリックスと、所与の画素に対する出力値との関係を示している。入力値は、入力画像データに含まれてもよい。出力値は、出力画像データに含まれてもよい。式(2)は、制御回路130のプロセッサ131によって計算または処理されてもよい。補償マトリックスMは、制御回路130の記憶デバイス132に記憶されてもよい。所与の画素の出力値に基づいて、所与の画素の対応する制御信号を生成し、制御回路130のディスプレイドライバ133によって出力することができる。
【数2】
【0135】
式(2)において、R、G、BからなるマトリックスIは、入力画像データにおいて指定された任意の画素に対する入力値を示している。R、G、およびBからなるマトリックスIは、入力画像データにおいて指定された所与の画素の赤色副画素、緑色副画素、および青色副画素についての赤色、緑色、および青色の信号値を含む。特に、Rは、所与の画素の赤色副画素の赤色信号値を示し、Gは、所与の画素の緑色副画素の緑色信号値を示し、Bは、所与の画素の青色副画素の青色信号値を示す。
【0136】
式(2)において、S、S、SからなるマトリックスSは、所与の画素の出力値を示している。S、S、SからなるマトリックスSは、所与の画素の赤色副画素、緑色副画素、および青色副画素の赤色、緑色、および青色の点灯信号値を含む。特に、Sは、ディスプレイ100の所与の画素の赤色副画素を点灯させるための赤色点灯信号値を示し、Sは、ディスプレイ100の所与の画素の緑色副画素を点灯させるための緑色点灯信号値を示し、Sは、ディスプレイ100の所与の画素の青色副画素を点灯させるための青色点灯信号値を示す。ディスプレイ100の所与の画素に対するS、S、およびSに基づいて、所与の画素の副画素の対応する制御信号を生成し、制御回路130のディスプレイドライバ133によって出力することができる。
【0137】
式(2)において、Mrr、Mrg、Mrb、Mgr、Mgg、gbg、brb、bg、MbbからなるマトリックスMは、所与の画素に対する補償マトリックスを示している。Mrrは、赤色信号値(すなわち、R)に必要な赤色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mrgは、赤色信号値(すなわち、R)に必要な緑色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mrbは、赤色信号値(すなわち、R)に必要な青色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mgrは、緑色信号値(すなわち、G)に必要な赤色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mggは、緑色信号値(すなわち、G)に必要な緑色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mgbは、緑色信号値(すなわち、G)に必要な青色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mbrは、青色信号値(すなわち、B)に必要な赤色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mbgは、青色信号値(すなわち、B)に必要な緑色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。Mbbは、青色信号値(すなわち、B)に必要な青色点灯信号値(すなわち、S)の量を示す。
【0138】
マトリックスMにおけるK、K、およびKの重み値は、R、G、Bに関連付けられてもよい。Rは、所与の画素の赤色副画素の赤色信号値を示す。Gは、所与の画素の緑色副画素の緑色信号値を示す。Bは、所与の画素の青色副画素の青色信号値を示す。K、K、およびKの重み値の例示的な実施形態は、式(3)~(5)によって定義される。
【数3】
【数4】
【数5】
【0139】
図13は、本開示のいくつかの実施形態による色度平面1300の概略図を示す。3つの色度座標点1301、1303、1305は、例えば赤、緑、および青の三原色であってもよい。色域1307は、色度座標点1301、1303、1305で画定される三角形であってもよい。仮想色域1317は、図12の仮想色域1217に対応してもよい。マトリックスMにおけるK、K、およびKの重み値は、式(3)~(5)で定義され、曲線C1、C2が定義されてもよい。曲線C1は、式(3)~(5)のsが0.9のときに定義されてもよい。曲線C2は、式(3)~(5)のsが2のときに定義されてもよい。
【0140】
仮想色度座標点(例えば、図4の点411、413および415、図5の点421、423および425、図6の点511、513および515、または図7の点521、523および525)および直線重み付けまたは曲線重み付けを有する対応する仮想色域が決定された後、各画素の補償マトリックスMが計算または決定され得る。
【0141】
直線重み付けまたは曲線重み付けが適用された後、ディスプレイ100の画素がモノクロ(または原色)を表示するとき、画素に補償は適用されない。ディスプレイ100の画素がモノクロ(または原色)を表示する場合、照度は不均一であり得る。照度は、特にディスプレイ100の画面全体がモノクロ(または原色)を表示するときに不均一であり得る。この問題を克服するために、モノクロ(または原色)の補正値をマトリックスMに追加して、マトリックスMk2を取得することができる。
【0142】
式(6)は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な補償マトリックスMk2を示す。式(6)は、所与の画素に対する入力値と、所与の画素に対する補償マトリックスと、所与の画素に対する出力値との関係を示している。入力値は、入力画像データに含まれてもよい。出力値は、出力画像データに含まれてもよい。式(6)は、制御回路130のプロセッサ131によって計算または処理されてもよい。補償マトリックスMk2は、制御回路130の記憶デバイス132に記憶されてもよい。所与の画素の出力値に基づいて、所与の画素の対応する制御信号を生成し、制御回路130のディスプレイドライバ133によって出力することができる。
【数6】
【0143】
、K、およびKの重み値の例示的な実施形態は、式(7)~(9)によって定義される。
【数7】
【数8】
【数9】
【0144】
式(7)において、Priは、第iの画素における赤色副画素によって放出される光に対する割合を示す。特に、Priは、赤色原色を表示しながら、X、Y、Zの三刺激値が所定の値に補正されるように、第iの画素の赤色副画素が放出する光の量を示す。例えば、Priが0.6に等しい場合、赤色原色を表示しながらX、Y、およびZ三刺激値を所与の値に補正するために、第iの画素の赤色副画素によって放出される光量は元の光量の60%に低減される。
【0145】
式(8)において、Pgiは、第iの画素における緑色の副画素が放出する光に対する割合を示す。特に、Pgiは、緑色原色を表示しながら、X、Y、およびZの三刺激値が所与の値に補正されるように、第iの画素の緑色副画素が放出する光の量を示す。
【0146】
式(8)において、Pbiは、第iの画素における青色副画素によって放出される光に対する割合を示す。特に、Pbiは、赤色原色を表示しながら、X、Y、Zの三刺激値が所定の値に補正されるように、第iの画素の赤色副画素が放出する光の量を示す。
【0147】
本開示の範囲は、本明細書に記載のプロセス、機械、製造、および組成物、手段、方法、ステップ、および動作の特定の実施形態に限定されることを意図しない。当業者であれば、本開示の開示から容易に理解するように、本明細書に記載の対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか、または実質的に同じ結果を達成する、現在存在するか、または今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、ステップ、または動作が、本開示に従って利用され得る。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのようなプロセス、機械、製造、および組成物、手段、方法、ステップ、または動作をその範囲内に含むことを意図している。さらに、各請求項は別個の実施形態を構成し、様々な請求項および実施形態の組み合わせは本開示の範囲内にある。
【0148】
本開示の実施形態による方法、プロセス、または動作は、プログラムされたプロセッサ上で実施することもできる。しかしながら、コントローラ、フローチャート、およびモジュールは、汎用または専用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび周辺集積回路素子、集積回路、ディスクリート素子回路などのハードウェア電子回路または論理回路、プログラマブル論理デバイスなどに実装されてもよい。一般に、図に示すフローチャートを実施することができる有限状態機械が存在する任意のデバイスを使用して、本開示のプロセッサ機能を実施することができる。
【0149】
代替の実施形態は、好ましくは、コンピュータプログラム可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体において、本開示の実施形態による方法、プロセス、または動作を実施する。命令は、好ましくはネットワークセキュリティシステムと統合されたコンピュータ実行可能構成要素によって実行されることが好ましい。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EEPROM、光記憶デバイス(CDまたはDVD)、ハードドライブ、フロッピードライブ、または任意の適切なデバイスなどの任意の適切なコンピュータ可読媒体に記憶することができる。コンピュータ実行可能コンポーネントは、好ましくはプロセッサであるが、命令は、代替的または追加的に、任意の適切な専用ハードウェアデバイスによって実行されてもよい。例えば、本開示の一実施形態は、コンピュータプログラム可能命令が格納された非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0150】
本開示をその特定の実施形態を用いて説明してきたが、多くの代替形態、修正形態、および変形形態が当業者には明らかであり得ることは明白である。例えば、実施形態の様々な構成要素は、他の実施形態において交換、追加、または置換されてもよい。また、各図の要素のすべてが、開示された実施形態の動作に必要とされるわけではない。例えば、開示された実施形態の当業者は、独立請求項の要素を単に使用することによって、本開示の教示を作成および使用することが可能になるであろう。したがって、本明細書に記載の本開示の実施形態は、限定ではなく例示を意図している。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。
【0151】
本開示の多くの特徴および利点が、本発明の構造および機能の詳細と共に前述の説明に記載されているが、本開示は例示にすぎない。特に、添付の特許請求の範囲が表現される用語の広い一般的な意味によって示される最大限まで、本発明の原理内の部品の形状、サイズ、および配置の事項において、変更を詳細に行うことができる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】