IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーティー・アンド・ジー・コーポレーションの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-11
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20240404BHJP
   A24D 1/02 20060101ALI20240404BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20240404BHJP
   A24D 3/10 20060101ALI20240404BHJP
   A24D 3/17 20200101ALI20240404BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D1/02
A24D3/04
A24D3/10
A24D3/17
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565600
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 KR2022006913
(87)【国際公開番号】W WO2022240247
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0063014
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、チェ ミン
(72)【発明者】
【氏名】チョ、チ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チュ、ソン ホ
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA27
4B045AA50
4B045AB04
4B045AB11
4B045AB12
4B045AB16
4B045BA02
4B045BA08
4B045BB03
4B045BB05
4B045BB10
4B045BC16
4B045BC24
4B045BC36
(57)【要約】
本開示の一側面に係るエアロゾル生成物品は、タバコ媒質部、前記タバコ媒質部から離隔して配置されるフィルター部、前記タバコ媒質部と前記フィルター部との間に配置される冷却部、及び前記冷却部の少なくとも一部を囲む熱伝達部を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ媒質部と、
フィルター部と、
前記タバコ媒質部と前記フィルター部との間に配置される冷却部と、及び
前記冷却部の少なくとも一部を囲む熱伝達部とを含む、エアロゾル生成物品。
【請求項2】
前記熱伝達部の縁部は、前記タバコ媒質部と接する前記冷却部の入口に対応する前記エアロゾル生成物品の一部を囲むように位置する、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記冷却部は、
前記タバコ媒質部と接する第1冷却セグメント、及び
前記第1冷却セグメントと前記フィルター部との間に配置される第2冷却セグメントを含む、請求項2に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記熱伝達部は、
前記第1冷却セグメントの少なくとも一部を囲む、請求項3に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記熱伝達部は、前記第2冷却セグメントの少なくとも一部を囲む、請求項4に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記第1冷却セグメントはセルロースアセテートトウを含み、
前記第2冷却セグメントは紙材質を含む、請求項3に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
前記冷却部は管状である、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記タバコ媒質部は複数のセグメントを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記複数のセグメントのうちの少なくとも一つのセグメントはタバコ媒質を含む、請求項8に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項10】
前記熱伝達部は金属箔(metal foil)の形態である、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項11】
前記熱伝達部は、アルミニウム、銅、フェライト、及びマルテンサイトのうちの少なくとも一つを含む、請求項10に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項12】
前記熱伝達部は複数の金属帯を含む、請求項10に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項13】
前記複数の金属帯は互いに離隔した、請求項12に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項14】
前記複数の金属帯は、前記冷却部の長手方向と並行するように配列された、請求項13に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項15】
前記複数の金属帯は、前記冷却部の長手方向に対して斜めに配列された、請求項13に記載のエアロゾル生成物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、タバコは双子葉植物目、ナス科の多年草のことを言うが、最近ではタバコの葉を巻紙で包み、一側にフィルター部が構成されて、喫煙を目的に製造された製品を通称することもある。このようなタバコは、世界中に数千種にも及び、様々な模様や形で発売されている。
【0003】
この中でも、巻きタバコ、葉巻きタバコ、パイプタバコのように火をつけて吸う燃焼式タバコの場合、煙にニコチンが含まれたエアロゾル以外に、タール、ニトロアミン、炭化水素、一酸化炭素などの成分が多く含まれている。
【0004】
このような燃焼式タバコの欠点を補うための代替案として、巻きタバコを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではなく、巻きタバコ内のエアロゾル生成物質が加熱されることでエアロゾルが生成する方法が広く用いられており、これに対する需要が増加している。これにより、加熱式巻きタバコまたは加熱式エアロゾル生成装置に関する研究が盛んに行われている。
【0005】
具体的には、エアロゾル生成装置は、従来の燃焼式タバコと類似した形態を有し、加熱式巻きタバコ内のエアロゾル生成物質をヒーターや超音波振動などの方式を通じて加熱されることで、エアロゾルを含む主流煙を生成するため、喫煙者の喫煙欲求を満たす機能を果たしながらも、タールのような成分の排出を最小化できるという利点があって、通常の燃焼式巻きタバコに取って代わる新しい市場を形成している。
【0006】
しかし、エアロゾル生成装置によって加熱される加熱式巻きタバコは、内部に高温の主流煙が発生し、このような高温のエアロゾルが使用者に伝達され得る。高温の主流煙によって、使用者は不便を感じたり、やけどをする可能性もある。または、加熱式巻きタバコが均一に加熱されず、巻きタバコの内部にエアロゾルがスムーズに移動しなくなる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記の問題を解決するために、本開示の目的は、使用者が不便を感じたり、使用者がやけどすることを防ぐことができるエアロゾル生成物品を提供することである。
【0008】
本開示の他の目的は、タバコ媒質部を均一に加熱して豊富なエアロゾルを形成することができるエアロゾル生成物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施例によれば、タバコ媒質部、前記タバコ媒質部から離隔して配置されるフィルター部、前記タバコ媒質部と前記フィルター部との間に配置される冷却部、及び前記冷却部の少なくとも一部を囲む熱伝達部を含む、エアロゾル生成物品を提供することができる。
【発明の効果】
【0010】
前記のように、本開示の一側面に係るエアロゾル生成物品は、高温の主流煙によって使用者が不便を感じたり、使用者がやけどすることを防止することができる。
【0011】
また、タバコ媒質部を均一に加熱して豊富なエアロゾルを形成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の概略分解斜視図である。
図2図2は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の概略斜視図である。
図3図3は、図2のA領域の内部を拡大した図面である。
図4図4は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の断面図である。
図5図5は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品に加熱部が挿入されてタバコ媒質部が加熱される過程を説明する図面である。
図6図6は、従来のエアロゾル生成物品に加熱部が挿入されてタバコ媒質部が加熱される過程を説明する図面である。
図7図7は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の熱伝達部の変形例である。
図8図8は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の熱伝達部の変形例である。
図9図9は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の熱伝達部の変形例である。
図10図10は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品のタバコ媒質部の変形例である。
図11図11は、図10の熱伝達部の変形例である。
図12図12は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の熱伝達部の変形例である。
図13図13は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の熱伝達部の変形例である。
図14図14は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の熱伝達部の変形例である。
図15図15は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品の断面図である。
図16図16は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品のタバコ媒質部の変形例である。
図17図17は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品のタバコ媒質部の変形例である。
図18図18は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品のタバコ媒質部の変形例である。
図19図19は、図15のエアロゾル生成物品のフィルター部の変形例である。
図20図20は、従来のエアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の加熱部によって加熱される過程を説明する図面である。
図21図21は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の加熱部によって加熱される過程を説明する図面である。
図22図22は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品が挿入されたエアロゾル生成装置の概略構成図である。
図23図23は、図22のエアロゾル生成装置の変形例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一般的な慣例によれば、図面に例示されている様々な特徴は、スケールに合わせて描かれていない可能性もある。したがって、様々な特徴の寸法は、明確にするために任意に拡大または縮小される可能性がある。さらに、図面の一部は、与えられたシステム、方法、または装置の全ての構成要素を描写しない可能性もある。最後に、明細書及び図面全体にわたって類似の特徴を示すために類似の参照番号が使用される可能性がある。
【0014】
本開示の一側面に係るエアロゾル生成物品は、タバコ媒質部、前記タバコ媒質部から離隔して配置されるフィルター部、前記タバコ媒質部と前記フィルター部との間に配置される冷却部、及び前記冷却部の少なくとも一部を囲む熱伝達部を含むことができる。
【0015】
本実施例によれば、前記熱伝達部は、前記タバコ媒質部と接する前記冷却部の入口から延長され得る。
【0016】
本実施例によれば、前記冷却部は、前記タバコ媒質部と接する第1冷却セグメント、及び前記第1冷却セグメントと前記フィルター部との間に配置される第2冷却セグメントを含むことができる。
【0017】
本実施例によれば、前記熱伝達部は、前記タバコ媒質部と接する前記入口から延長されて、前記第1冷却セグメントの少なくとも一部を囲むことができる。
【0018】
本実施例によれば、前記熱伝達部は、前記第2冷却セグメントの少なくとも一部を囲むことができる。
【0019】
本実施例によれば、前記第1冷却セグメントはセルロースアセテートトウを含み、前記第2冷却セグメントは紙材質を含むことができる。
【0020】
本実施例によれば、前記冷却部は管状であり得る。
【0021】
本実施例によれば、前記タバコ媒質部は複数のセグメントを含むことができる。
【0022】
本実施例によれば、前記複数のセグメントのうちの少なくとも一つのセグメントはタバコ媒質を含むことができる。
【0023】
本実施例によれば、前記熱伝達部は金属箔(metal foil)の形態であり得る。
【0024】
本実施例によれば、前記熱伝達部は、アルミニウム、銅、フェライト、及びマルテンサイトのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0025】
本実施例によれば、前記熱伝達部は複数の金属帯を含むことができる。
【0026】
本実施例によれば、前記複数の金属帯は互いに離隔し得る。
【0027】
本実施例によれば、前記複数の金属帯は、前記冷却部の延長方向と並行するように配列され得る。
【0028】
本実施例によれば、前記複数の金属帯は、前記冷却部の延長方向に対して斜めに配列され得る。
【0029】
本開示の他の側面に係るエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品の少なくとも一部を加熱する加熱部、前記加熱部に電源を供給する電源部、及び前記電源部に供給される電源を制御する制御部を含むことができる。
【0030】
本実施例によれば、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル生成部をさらに含み、前記エアロゾル生成部から生成された前記エアロゾルは、前記エアロゾル生成物品の内部に流入され得る。
【0031】
本開示は、様々な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるので、特定の実施例を例示し、発明の概要にて詳しく説明する。しかし、これは本開示を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本開示の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物ないし代替物を含むものとして理解されなければならない。
【0032】
本開示で使用された用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本開示を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。本開示で、「含む」または「有する」などの用語は、本明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないこととして理解されなければならない。
【0033】
以下、添付の図面を参照して本開示の好ましい実施例を詳しく説明する。このとき、添付の図面において同じ構成要素は、なるべく同じ符号で示していることに留意しなければならない。また、本開示の要旨を曖昧にする可能性のある公知機能及び構成に関する詳しい説明は省略する。同様の理由から、添付の図面において一部の構成要素は、誇張されるか、省略されるか、または概略的に図示されている。
【0034】
以下、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品について説明する。
【0035】
図1は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の概略分解斜視図であり、図2は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の概略斜視図である。図3は、図2のA領域の内部を拡大した図面であり、図4は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品の断面図である。
【0036】
図1図4を参照すると、本開示の一実施例に係るエアロゾル生成物品(100)は、タバコ媒質部(110)、冷却部(130)、フィルター部(150)、及びラッパー(170)を含むことができる。ここで、図1図4に図示されている構成要素の他に、他の汎用の構成要素がエアロゾル生成物品(100)にさらに含まれ得るということを、本実施例と関連のある技術分野における通常の知識を有する者なら理解することができる。
【0037】
本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)は、後述するエアロゾル生成装置(300、図22及び図23参照)に挿入して加熱することができる。このとき、エアロゾル生成物品(100)が加熱されると、使用者に主流煙(mainstream smoke)が伝達され得る。主流煙は、エアロゾル生成物品(100)の内部で上流から下流に流れる気流であり得る。ここで、上流はタバコ媒質部(110)側を意味し、下流はフィルター部(150)側を意味することができる。エアロゾル生成物品(100)の使用者は、エアロゾル生成物品(100)の下流側の端部を介して主流煙を吸入することができる。
【0038】
エアロゾル生成物品(100)は円筒形状からなり得る。このとき、エアロゾル生成物品(100)の直径は、4.7mm~9.9mmであり得る。タバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)も、4.7mm~9.9mmの直径を有する円筒形状であり得る。
【0039】
また、エアロゾル生成物品(100)は、31mm~60mmの長さを有し得る。タバコ媒質部(110)の長さは、17mm~30mmであり得る。冷却部(130)の長さは、4mm~10mmであり得、フィルター部(150)の長さは、10mm~20mmであり得る。
【0040】
エアロゾル生成物品(100)と構成要素の形状、直径及び長さに対する数値が例示されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。エアロゾル生成物品(100)の形成と数値は、当業者によって採用され得る範囲で一部変更することができる。
【0041】
タバコ媒質部(110)は、エアロゾル生成物品(100)の上流側に位置するが、エアロゾルを生成するタバコ媒質を含むことができる。タバコ媒質部(110)のタバコ媒質はニコチンを含むため、主流煙を喫煙する使用者に巻きタバコ特有の味と香りを感じてもらうことができる。
【0042】
本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)が、後述するエアロゾル生成装置(300、図23参照)によって加熱され、エアロゾル生成装置(300)で生成されたエアロゾルが、エアロゾル生成物品(100)の内部に流入される場合、流入されたエアロゾルがタバコ媒質部(110)を通過する過程で、ニコチンがエアロゾル表面に吸着して使用者に伝達され得る。
【0043】
このとき、タバコ媒質に含まれるニコチンは、フリーベースニコチン(free base nicotine)及びニコチン塩(nicotine salt)のうちの一つ以上であり得、ニコチンは自然に発生するニコチンであり得、合成ニコチンでもあり得る。
【0044】
ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成され得る。ニコチン塩を形成するための酸は、血中のニコチン吸収速度、ヒーターの加熱温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択することができる。例えば、ニコチン塩を形成するための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸、またはリンゴ酸で構成される群から選択される単独の酸、または前記群から選択される二つ以上の酸の混合となり得るが、これに限定されない。
【0045】
一方、タバコ媒質部(110)のタバコ媒質は様々な形態に作製することができる。例えば、タバコ媒質はシート(sheet)に作製することができ、ストランド(strand)に作製することもできる。また、タバコ媒質は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコに作製することもできる。また、タバコ媒質は、タバコを含む顆粒形態に作製することもできる。
【0046】
タバコ媒質部(110)は円筒形状からなり得る。しかし、タバコ媒質部(110)の形状は必ずしもこれに限定されず、様々な形状の断面を有するバー(BAR)形状からなり得る。
【0047】
このとき、タバコ媒質部(110)は、タバコシートをシワができるように折って円筒形状に作製するか、タバコストランド、刻みタバコ、またはタバコ顆粒を円筒形状に成形して作製することができる。
【0048】
タバコ媒質部(110)が、タバコシートが細切された複数のタバコストランドからなる場合、タバコ媒質部(110)は、複数のタバコストランドが互いに同じ方向(平行)に、またはランダムに合わせられて形成され得る。具体的には、タバコ媒質部(110)は、複数のタバコストランドが合わせられて形成され、エアロゾルが通過できる縦方向の複数のチャネルが形成され得る。このとき、タバコストランドのサイズ及び配列によって、縦方向のチャネルは均一であり得、不均一であり得る。
【0049】
タバコ媒質部(110)は、霧化量を増加させるためにエアロゾル生成物質をさらに含むことができる。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに限定されない。
【0050】
タバコ媒質部(110)は、エアロゾルに香味を追加するために香味物質をさらに含むことができる。例えば、タバコ媒質部(110)は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)などといった他の添加物質を含有することができる。また、タバコ媒質部(110)には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコ媒質部(110)に噴射されることにより、添加することができる。
【0051】
このとき、風味剤は、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダー、シナモン、カルダモン、セロリ、コロハ、カスカリラ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、バラオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、ケイヒ、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メントール、ケイヒ、イランイラン、サルビア、スペアミント、ショウガ、コリアンダー、またはコーヒーなどを含むことができる。また、湿潤剤は、グリセリンまたはプロピレングリコールなどを含むことができる。
【0052】
一方、本実施例では、タバコ媒質部(110)は、少なくとも一つのセグメントからなり得る。例えば、タバコ媒質部(110)は、一つのセグメント、または二つのセグメントからなり得る。具体的には、図4に図示された本実施例に係るタバコ媒質部(110)は、一つのセグメントからなり得る。また、図10及び図11に図示されたように、タバコ媒質部(110)は、二つのセグメントからなり得る。
【0053】
図4を参照すると、本実施例のタバコ媒質部(110)は、一つのセグメントからなり得る。タバコ媒質部(110)の前記セグメントは、タバコ媒質で満たされ得る。すなわち、本実施例では、タバコ媒質部(110)がタバコ媒質で満たされた一つのセグメントからなり得る。
【0054】
このとき、前記セグメントは、前述したようにタバコシートをシワができるように折って円筒形状に作製するか、タバコストランド、刻みタバコ、またはタバコ顆粒を円筒形状に成形して作製することができる。また、前記セグメントには霧化量を増加させることができるエアロゾル生成物質及び/または香味物質をさらに含むことができる。
【0055】
また、タバコ媒質部(110)の前記セグメントは、エアロゾル生成物品(100)を加熱するエアロゾル生成装置(300)の加熱部(370、図22参照)と結合されて過熱され得る。図22では、加熱部(370)がエアロゾル生成物品(100)の内部に挿入されてタバコ媒質部(110)を加熱することができる。
【0056】
一方、図10及び図11に図示された変形例では、タバコ媒質部(110)は二つのセグメントからなり得る。二つのセグメントのうちの一つのセグメントはタバコ媒質を含み、もう一つのセグメントはタバコ媒質を含まない可能性がある。
【0057】
図10及び図11を参照すると、タバコ媒質部(110)は、第1タバコセグメント(111)及び第2タバコセグメント(113)を含むことができる。第1タバコセグメント(111)は、タバコ媒質で満たされたセグメントであって、前述した図4のタバコ媒質部(110)のセグメントと同じであり得る。
【0058】
第2タバコセグメント(113)は、エアロゾル生成物品(100)の上流側の端部に位置して、タバコ媒質を含む第1タバコセグメント(111)がエアロゾル生成物品(100)から外部に離脱することを防止することができる。すなわち、本変形例のタバコ媒質部(110)は、上流側から第2タバコセグメント(113)、第1タバコセグメント(111)の順に配置され得る。
【0059】
第2タバコセグメント(113)は、外部から第1タバコセグメント(111)に不純物が流入されることを防止し、喫煙中に液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置(300、図22または図23参照)に流れ込むことを防止することができる。
【0060】
また、エアロゾル生成物品(100)がエアロゾル生成装置(300)に挿入される場合、第2タバコセグメント(113)は、エアロゾル生成物品(100)がエアロゾル生成装置(300)に固定されるように、エアロゾル生成物品(100)を支えることができる。
【0061】
第2タバコセグメント(113)は、セルロースアセテート(cellulose acetate)フィルターであり得る。例えば、第2タバコセグメント(113)は、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤が添加されて作製され得る。また、セルロースアセテートトウにエアロゾル生成物質が含まれ得る。
【0062】
第2タバコセグメント(113)に含まれるエアロゾル生成物質には、ニコチンが除外され得る。例えば、第2タバコセグメント(113)は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうちの少なくとも一つを含むことができる。しかし、第2タバコセグメント(113)に含まれるエアロゾル生成物質は、必ずしもこれに限定されない。例えば、第2タバコセグメント(113)は、グリセリンとプロピレングリコールとが約8:2の割合で混合された物質を含むことができる。ただし、前述した混合割合に限定されない。
【0063】
それだけでなく、第2タバコセグメント(113)には、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)といった他の添加物質を含有され得る。しかし、第2タバコセグメント(113)の材質及び種類は、必ずしもこれに限定されず、当業者によって採用され得る範囲内で変更することができる。
【0064】
第2タバコセグメント(113)には、エアロゾル生成物品(100)の内部に主流煙を形成するために、外部からエアロゾルを流入させる通孔が形成され得る。第2タバコセグメント(113)に形成される通孔は、円形またはY字形の断面を有し得る。しかし、通孔の断面形状は、必ずしもこれに限定されず、様々な断面形状を有し得る。
【0065】
一方、第2タバコセグメント(113)が、エアロゾル生成物質が含浸された、捲縮されたシートを含む場合には、第2タバコセグメント(113)には通孔が形成されない可能性がある。
【0066】
エアロゾル生成物品(100)の一部がエアロゾル生成装置(300、図23参照)に挿入される場合、エアロゾル生成装置(300)で生成されたエアロゾルが、第2タバコセグメント(113)を介してエアロゾル生成物品(100)の内部に流入され、エアロゾルが、エアロゾル生成物品(100)の内部で主流煙を形成して使用者に伝達され得る。また、エアロゾル生成物質を含む第2タバコセグメント(113)の内部で生成されたエアロゾルも、主流煙を形成して使用者に送達され得る。
【0067】
このとき、タバコ媒質部(110)は、エアロゾル生成装置(300)の加熱部(390)がタバコ媒質部(110)の周囲に配置されてタバコ媒質部(110)を加熱することもできる。そして、熱伝達部(190)は、冷却部(130)の第1冷却セグメント(131)を囲むか、または第1冷却セグメント(131)だけでなく、第2冷却セグメント(133)の少なくとも一部を囲むことができる。これに関する具体的な説明は後述する。
【0068】
再び図1図4を参照すると、本実施例では、フィルター部(150)がタバコ媒質部(110)から離隔して下流側の端部に位置し得る。フィルター部(150)は、主流煙に含まれる物質のうちの少なくとも一つを濾過することができる。
【0069】
フィルター部(150)は、セルロースアセテート(cellulose acetate)フィルターであり得、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤が添加されて作製され得る。しかし、フィルター部(150)の材質及び種類は、必ずしもこれに限定されず、当業者によって採用され得る範囲内で変更することができる。
【0070】
フィルター部(150)は円筒形であり得る。しかし、フィルター部(150)の形状は、必ずしもこれに限定されず、タバコ媒質部(110)の形状に対応して様々な形状を有し得る。
【0071】
フィルター部(150)は香味を発生するように作製され得る。例えば、フィルター部(150)に加香液が噴射され得、加香液が塗布される別途の繊維がフィルター部(150)の内部に含まれ得る。
【0072】
または、フィルター部(150)には、少なくとも一つのカプセル(図示せず)が含まれ得る。カプセルは香味を発生させることもでき、エアロゾルを発生させることもできる。例えば、カプセルは、香料を含む液体を皮膜で包む構造であり得る。このとき、カプセルは球形または円筒形の形状を有し得るが、カプセルの形状は必ずしもこれに限定されない。
【0073】
本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)では、冷却部(130)がタバコ媒質部(110)とフィルター部(150)との間に配置されて、内部を通過する高温のエアロゾルを冷却させることができる。タバコ媒質部(110)から出た高温のエアロゾルが冷却部(130)の内部を移動しながら冷却され、冷却されたエアロゾルがフィルター部(150)を貫通して使用者に伝達され得る。これにより、高温のエアロゾルが使用者に直接伝達されることを防止することができる。
【0074】
本実施例では、冷却部(130)は、第1冷却セグメント(131)及び第2冷却セグメント(133)で構成され得る。すなわち、冷却部(130)は二つのセグメントで構成され得る。しかし、冷却部(130)は、必ずしもこれに限定されず、二つ以上のセグメントで構成され得る。
【0075】
第1冷却セグメント(131)及び第2冷却セグメント(133)の順にタバコ媒質部(110)に隣接して配置され得る。具体的には、第1冷却セグメント(131)がタバコ媒質部(110)に接して配置され、第2冷却セグメント(133)は第1冷却セグメント(131)とフィルター部(150)との間に配置され得る。すなわち、本実施例では、上流からタバコ媒質部(110)、第1冷却セグメント(131)、第2冷却セグメント(133)及びフィルター部(150)の順に配置され得る。
【0076】
第1冷却セグメント(131)は、タバコ媒質部(110)から出たエアロゾルを冷却させるだけでなく、タバコ媒質部(110)のタバコ媒質が第2冷却セグメント(133)に離脱することを防止することができる。例えば、タバコ媒質部(110)内にエアロゾル生成物品(100)を加熱する加熱部(370、図22参照)が挿入される場合、タバコ媒質部(110)内のタバコ媒質が離脱して第2冷却セグメント(133)側に移動し得る。タバコ媒質部(110)と第2冷却セグメント(133)との間に第1冷却セグメント(131)が配置されることにより、タバコ媒質部(110)内のタバコ媒質が第2冷却セグメント(133)側に離脱することを防止することができる。
【0077】
第1冷却セグメント(131)は、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤が添加されて作製され得る。また、セルロースアセテートトウにエアロゾル生成物質が含まれ得る。
【0078】
第1冷却セグメント(131)は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうちの少なくとも一つを含むことができる。しかし、第1冷却セグメント(131)に含まれるエアロゾル生成物質は、必ずしもこれに限定されない。例えば、第1冷却セグメント(131)は、グリセリンとプロピレングリコールとが約8:2の割合で混合された物質を含むことができる。ただし、前述した混合割合に限定されない。
【0079】
それだけでなく、第1冷却セグメント(131)には、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)といった他の添加物質を含有され得る。しかし、第1冷却セグメント(131)の材質及び種類は、必ずしもこれに限定されず、当業者によって採用され得る範囲内で変更することができる。
【0080】
第1冷却セグメント(131)には、エアロゾル生成物品(100)の内部に主流延を形成するために、タバコ媒質部(110)からエアロゾルを流入させる通孔が形成され得る。第1冷却セグメント(131)に形成される通孔は、円形またはY字形の断面を有し得る。しかし、通孔の断面形状は、必ずしもこれに限定されず、様々な断面形状を有し得る。
【0081】
第2冷却セグメント(133)は、第1冷却セグメント(131)とフィルター部(150)との間に配置されて、第1冷却セグメント(131)を通過したエアロゾルをさらに冷却させることができる。
【0082】
第2冷却セグメント(133)は、内部にエアロゾルが貫通できる管状形状からなり得る。具体的には、第2冷却セグメント(133)は、内部に通孔(T)が形成され得る。通孔(T)は、第2冷却セグメント(133)の中央に形成された空間であって、これを介してエアロゾルがタバコ媒質部(110)からフィルター部(150)に移動することができる。本実施例では、第2冷却セグメント(133)の通孔(T)の直径は、第1冷却セグメント(131)の通孔よりも大きく形成され得る。しかし、第2冷却セグメント(133)の通孔(T)の直径は、必ずしもこれに限定されず、第2冷却セグメント(133)の通孔(T)の直径は、第1冷却セグメント(131)の通孔と同じであってもよく、小さくてもよい。
【0083】
第2冷却セグメント(133)の入口に流入された高温のエアロゾルは、第2冷却セグメント(133)の通孔(T)を通過しながらエアロゾルが冷却され得る。エアロゾルの冷却過程において、エアロゾルに含まれる一部の熱は、第2冷却セグメント(133)の本体を貫通して外部に排出され得る。このとき、第2冷却セグメント(133)の通孔(T)内には、PLA(ポリ乳酸(polylactic acid))を含む別途の部材が配置され得る。例えば、通孔(T)の内部がPLAで少なくとも一部が満たされ得る。
【0084】
第2冷却セグメント(133)の本体は、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤が添加されて作製され得る。または、第2冷却セグメント(133)の本体は、複数の紙で構成される合紙からなり得る。例えば、本体は、外側紙、中間紙及び内側紙で構成される合紙であり得るが、必ずしもこれに限定されず、単一の紙であり得る。このとき、合紙の内部には冷却物質がコーティングされ得、冷却フィルムが貼り付けられ得る。ここで、冷却物質または冷却フィルムは、高い熱効率を有する様々な物質が含まれ得る。しかし、第2冷却セグメント(133)の本体の材質及び種類は、必ずしもこれに限定されず、当業者によって採用され得る範囲内で変更することができる。
【0085】
第2冷却セグメント(133)の本体がセルロースアセテートトウからなる場合、セルロースアセテートトウを構成するフィラメントのモノデニール(mono deiner)は3~20であり得る。好ましくは、本体のフィラメントのモノデニールは9~12であり得る。
【0086】
また、第2冷却セグメント(133)の本体を構成するフィラメントの断面はY字形状であり得る。ここで、フィラメントは、セルロースアセテートトウを構成する長く一本のストランドで連結された繊維のことを意味することができる。
【0087】
一方、第2冷却セグメント(133)の本体には、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)などといった他の添加物質が含有され得る。このとき、風味剤は、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダー、シナモン、カルダモン、セロリ、コロハ、カスカリラ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、バラオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、ケイヒ、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メントール、ケイヒ、イランイラン、サルビア、スペアミント、ショウガ、コリアンダー、またはコーヒーなどを含むことができる。また、湿潤剤は、グリセリンまたはプロピレングリコールなどを含むことができる。
【0088】
第2冷却セグメント(133)の本体は、通孔(T)によってドーナツ形の断面を有し得る。このとき、本体の内径は2mm以上であり得る。好ましくは、本体の内径は3.8~4.2mmであり得る。
【0089】
このとき、第2冷却セグメント(133)の本体には、外気が流入されたり、内部空気が流出されたりするように、複数の開口(160)が形成され得る。複数の開口(160)は、本体の円周方向に互いに離隔して形成され得る。
【0090】
本実施例では、複数の開口(160)が、第2冷却セグメント(133)の入口側、すなわち第1冷却セグメント(131)に隣接して配置され得る。複数の開口(160)を通じて流入された外気によって第2冷却セグメント(133)を貫通するエアロゾルをさらに冷却させることができる。これにより、フィルター部(150)に流入されるエアロゾルを再び冷却させて、高温のエアロゾルが使用者の口に吸入されることを防止することができる。
【0091】
本実施例では、複数の開口(160)が第2冷却セグメント(133)の入口側に配置されていると説明されるが、複数の開口(160)の位置は、必ずしもこれに限定されず、複数の開口(160)は第2冷却セグメント(133)の他の位置、例えば、第2冷却セグメント(133)の出口側か、または第2冷却セグメント(133)の中央領域に配置され得る。
【0092】
本実施例によれば、熱伝達部(190)が冷却部(130)の少なくとも一部を囲むように配置され得る。熱伝達部(190)は、エアロゾル生成物品(100)の内部のエアロゾルを保温または冷却させることができる。熱伝達部(190)がエアロゾルを保温または冷却させる具体的な過程は、図5及び図6を参照して後述する。
【0093】
熱伝達部(190)は、冷却部(130)の外周面を囲むが、冷却部(130)の長手方向に沿って冷却部(130)の一部のみを囲むか、または冷却部(130)全体を囲むことができる。
【0094】
具体的には、図4に図示されたように、本実施例において、熱伝達部(190)は、冷却部(130)のうち第1冷却セグメント(131)の外周面全体を囲むことができる。
【0095】
または、図7の変形例では、熱伝達部(190)は、第1冷却セグメント(131)の一部のみを囲むことができる。
【0096】
または、図8の変形例では、熱伝達部(190)は、第1冷却セグメント(131)の全体と第2冷却セグメント(133)の一部のみを囲むことができる。このとき、熱伝達部(190)は、第2冷却セグメント(133)の開口(160)を覆わないように、開口(160)が形成された位置の直前まで配置され得る。
【0097】
または、図9の変形例では、熱伝達部(190)は、第1冷却セグメント(131)と第2冷却セグメント(133)の全体を囲むことができる。すなわち、熱伝達部(190)は、冷却部(130)全体を囲むように配置され得る。このとき、熱伝達部(190)には、第2冷却セグメント(133)の開口(160)に対応する位置に同じ開口が形成され得る。
【0098】
本実施例では、熱伝達部(190)は、タバコ媒質部(110)と接する冷却部(130)の入口から延長され得る。図4に図示されたように、熱伝達部(190)は、タバコ媒質部(110)と冷却部(130)が接する位置、すなわち、冷却部(130)の入口から冷却部(130)を囲んで配置され得る。これにより、熱伝達部(190)が加熱部(370)によってタバコ媒質部(110)が加熱される間、タバコ媒質部(110)の下流側を、タバコ媒質部(110)の他の区間と同じ温度で加熱されるように保温させることができる。また、熱伝達部(190)が冷却部(130)の内部を移動するエアロゾルをさらに冷却させることができる。これに対する具体的な過程は後述する。
【0099】
下記では、図5及び図6を参照して、熱伝達部(190)が本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)内のエアロゾルを保温または冷却する過程を説明する。
【0100】
図5は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品に加熱部が挿入されてタバコ媒質部が加熱される過程を説明する図面であり、図6は、従来のエアロゾル生成物品に加熱部が挿入されてタバコ媒質部が加熱される過程を説明する図面である。
【0101】
本実施例に係る熱伝達部(190)は、使用者が主流煙を吸入する前のタバコ媒質部(110)を加熱する間はエアロゾルを保温し、使用者が主流煙を吸入する間はエアロゾルを冷却させることができる。
【0102】
使用者が本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)を用いて主流煙を吸入する過程は、最初にタバコ媒質部(110)内に挿入されたエアロゾル生成装置(300、図22参照)の加熱部(370)が、エアロゾルが発生されるようにタバコ媒質部(110)を加熱する過程と、その後タバコ媒質部(110)が予め定められた温度に達してエアロゾルが生成されると、使用者が口から主流煙を吸入する過程とに区分することができる。
【0103】
図5を参照すると、最初に加熱部(370)がタバコ媒質部(110)を加熱する間、熱伝達部(190)は冷却部(130)に隣接するタバコ媒質部(110)の下流側(P)を保温することができる。これにより、最初のタバコ媒質部(110)が加熱される間、熱伝達部(190)は、タバコ媒質部(110)の全区間を均一な温度で加熱させることができる。
【0104】
熱伝達部(190)は金属箔の形態からなって、タバコ媒質部(110)の下流側(P)において加熱部(370)から発生される熱が冷却部(130)の本体を介して外部に放出されることを遮断することができる。熱伝達部(190)が外部に熱が放出されることを遮断することにより、タバコ媒質部(110)の下流側(P)の温度が従来と異なり低くなることを防止することができる。
【0105】
図6は、従来のエアロゾル生成物品(100)が加熱部(370)によって加熱される過程を図示したものであって、最初に加熱部(370)がタバコ媒質部(110)を加熱する間、タバコ媒質部(110)の下流側(P)の内部の熱が隣接する冷却部(130)を介して放出され得る(図6(A)参照)。これにより、タバコ媒質部(110)の下流側(P)の温度は、タバコ媒質部(110)の他の区間(M)の温度よりも低くなる(図6(B)参照)。
【0106】
加熱部(370)は、電気抵抗性ヒーター(H)をセラミック材質(C)で囲んだ形態であって、高温の加熱部(370)によって冷却部(130)が溶ける可能性があるので、加熱部(370)の端部は冷却部(130)に近接して挿入することはできない。すなわち、加熱部(370)の端部がタバコ媒質部(110)の最端部まで挿入され得ない。このように、加熱部(370)の端部がタバコ媒質部(110)の最端部まで挿入され得ないので、タバコ媒質部(110)の下流側(P)が他の区間(M)よりも不十分に加熱され、また下流側(P)の内部の熱が隣接する冷却部(130)を介して放出されることにより、タバコ媒質部(110)の下流側(P)の温度が他の区間(M)の温度よりも低く形成され得る。
【0107】
タバコ媒質部(110)の下流側(P)の温度が低いと、タバコ媒質部(110)の他の区間(M)で生成されたエアロゾルが、温度が低いタバコ媒質部(110)の下流側(P)で液化され、これにより、タバコ媒質部(110)の下流側(P)でエアロゾルの流れが妨げられる。すなわち、タバコ媒質部(110)で生成されたエアロゾルが冷却部(130)側にスムーズに流れていくことができなくなる。
【0108】
したがって、本実施例では、熱伝達部(190)が、最初にタバコ媒質部(110)が加熱される間、タバコ媒質部(110)の下流側を保温するようになるため、タバコ媒質部(110)で生成されたエアロゾルがタバコ媒質部(110)の下流側で滞ることなくスムーズに冷却部(130)側に流れさせることができる。
【0109】
一方、タバコ媒質部(110)が予め定められた温度に到達してエアロゾルが生成されて、使用者が口で主流煙を吸入する過程では、熱伝達部(190)は冷却部(130)の内部を移動する高温のエアロゾルをさらに冷却させることができる。高温のエアロゾルが冷却部(130)の内部を通過しながら冷却されるとき、冷却部(130)を囲む熱伝達部(190)が熱を冷却部(130)の外部に発散させて、高温のエアロゾルをさらに冷却させることができる。これにより、高温のエアロゾルが使用者に直接伝達されることを防止することができる。
【0110】
このとき、熱伝達部(190)は金属箔(metal foil)の形態であり得る。すなわち、熱伝達部(190)は、薄い金属板材の形態で冷却部(130)を囲むことができる。金属材質の熱伝達部(190)がタバコ媒質部(110)に隣接する冷却部(130)の外周面に配置されることにより、喫煙過程でエアロゾルを保温または冷却させることができる。
【0111】
熱伝達部(190)は金属材質を含むことができる。例えば、熱伝達部(190)は、アルミニウム、銅、フェライト、及びマルテンサイトのうちの少なくとも一つを含むことができる。好ましくは、熱伝達部(190)は、アルミニウムを含む金属箔の形態であり得る。しかし、熱伝達部(190)は、必ずしもこれに限定されず、熱伝導性の高い様々な材質が適用され得る。
【0112】
本実施例では、熱伝達部(190)は、金属板材の形態で冷却部(130)の外周面の周囲に沿って配置され得る(図1参照)。または、図12図14の変形例に図示されたように、熱伝達部(190)は、複数の金属帯の形態で冷却部(130)の外周面に配置され得る。熱伝達部(190)を構成する複数の金属帯は互いに離隔して配置され得る。
【0113】
図12を参照すると、熱伝達部(190)は、互いに離隔した金属帯の形態で冷却部(130)の第1冷却セグメント(131)の外周面を囲むことができる。このとき、複数の金属帯の形態の熱伝達部(190)は、冷却部(130)の延長方向と並行するように配列され得る。すなわち、複数の金属帯が冷却部(130)と並行するように配列され得る。
【0114】
図13を参照すると、熱伝達部(190)は複数の金属帯の形態で配列されるが、冷却部(130)の延長方向に対して斜めに配列され得る。すなわち、前述した図12と異なり、複数の金属帯は、冷却部(130)の延長方向と平行しないように配列され得る。具体的には、複数の金属帯は、冷却部(130)の外周面を螺旋状に巻く形で配列され得る。
【0115】
図14を参照すると、熱伝達部(190)は、複数の金属帯の形態で配列されて、冷却部(130)の延長方向と並行するように配列されるが、ただし、金属帯が曲がりくねった形で配列され得る。
【0116】
再び図4を参照すると、本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)は、ラッパー(wrapper)170によって包装され得る。ラッパー(170)は、一列に配列されたタバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)を囲むことができる。このように、ラッパー(170)がタバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)を囲むと、エアロゾル生成物品(100)の固有の形状である円柱形状を維持することができる。
【0117】
ラッパー(170)は、タバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)の外周面全体を囲むことができる。
【0118】
本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)を構成するタバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)のそれぞれは、別途のラッパー(図示せず)によって個別に包装され得る。タバコ媒質部(110)が複数のセグメントを含む場合、複数のセグメントのそれぞれが別途のラッパーで包装され得、複数のセグメントが一つのラッパーで包装され得る。このように、タバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)が個別に包装される場合、個別に包装されたタバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)がラッパー(170)によって再包装され得る。
【0119】
ラッパー(170)には、エアロゾル生成物品(100)に外気が流入されたり、内部空気が流出されたりするように、複数の開口(図示せず)が形成され得る。複数の開口は、冷却部(130)の複数の開口(160)に対応する位置に形成され得る。
【0120】
ラッパー(170)は一般的な巻紙で作製され得る。例えば、ラッパー(170)は、多孔質の巻紙または無多孔質の巻紙であり得る。
【0121】
ラッパー(170)には所定の物質が含まれ得る。ここで、所定の物質はシリコンが該当し得るが、必ずしもこれに限定されない。例えば、シリコンは温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、または電気絶縁性などの特性を有し得る。ただし、シリコンでなくても、前述した特性を有する物質であれば、制限なくラッパー(170)に塗布され得る。
【0122】
また、ラッパー(170)は、不燃性物質を含むため、本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)が燃焼されることを防止することができる。例えば、タバコ媒質部(110)がエアロゾル生成装置(300)の加熱部(370)によって加熱されると、エアロゾル生成物品(100)が燃焼される可能性がある。具体的には、タバコ媒質部(110)に含まれる物質のうちのいずれか一つの発火点以上に温度が上昇する場合、エアロゾル生成物品(100)が燃焼される可能性がある。
【0123】
ラッパー(170)は、本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)で生成される物質によってエアロゾル生成装置(300)が汚染されることを防止することができる。喫煙時にエアロゾル生成物品(100)内で液体物質が生成され得る。例えば、エアロゾル生成物品(100)で生成されたエアロゾルが外部空気によって冷却されることにより、水分などといった液体物質が生成され得る。
【0124】
ラッパー(170)がタバコ媒質部(110)、冷却部(130)及びフィルター部(150)を包装することにより、エアロゾル生成物品(100)内で生成された液体物質がエアロゾル生成物品(100)の外部に漏れることを防ぐことができる。したがって、エアロゾル生成物品(100)で生成された液体物質によってエアロゾル生成装置(300)の内部が汚染されることを防止することができる。
【0125】
ラッパー(170)がエアロゾル生成物品(100)の最外郭面を形成することにより、エアロゾル生成物品(100)の形状は、ラッパー(170)の形状に応じて変更され得る。例えば、ラッパー(170)には、文字、模様、記号、及び画像などが印刷され得、ラッパー(170)に印刷される文字、模様、記号、及び画像などが変更され得るので、エアロゾル生成物品(100)が互いに異なる視覚的情報を提供することができる。
【0126】
以下では、本開示の第2実施例及びその変形例に係るエアロゾル生成物品について説明する。
【0127】
図15は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品の断面図であり、図16図18は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品のタバコ媒質部の変形例であり、図19は、図16のエアロゾル生成物品のフィルター部の変形例である。
【0128】
図15を参照して説明すると、本第2実施例に係るエアロゾル生成物品は、タバコ媒質部(110)と冷却部(130)を除いては、前記第1実施例に係るエアロゾル生成物品(100)と同じ構造からなるため、同じ構成についての重複した説明は省略する。
【0129】
本実施例によれば、図15に図示されたように、冷却部(130)は、第1実施例の冷却部(130)と異なり、一つのセグメントで構成され得る。すなわち、前述した第1実施例では、冷却部(130)が二つのセグメントで構成されるが、本実施例では冷却部(130)が一つのセグメントで構成され得る。
【0130】
このとき、冷却部(130)は、前述した第1実施例の第2冷却セグメント(133)と同じ形状及び材質で構成され得る。
【0131】
冷却部(130)は、内部にエアロゾルが貫通できる管状形状からなり得る。具体的には、冷却部(130)は、内部に通孔(T)が形成され得る。通孔(T)は、冷却部(130)の中央に形成された空間であって、これを介してエアロゾルがタバコ媒質部(110)からフィルター部(150)に移動することができる。
【0132】
冷却部(130)の入口に流入された高温のエアロゾルは、冷却部(130)の通孔(T)を通過しながらエアロゾルが冷却され得る。エアロゾルの冷却過程において、エアロゾルに含まれる一部の熱は、冷却部(130)の本体を貫通して外部に排出され得る。
【0133】
冷却部(130)の本体は、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤が添加されて作製され得る。または、冷却部(130)の本体は、複数の紙で構成される合紙からなり得る。冷却部(130)の本体には、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)などといった他の添加物質が含有され得る。
【0134】
本実施例では、熱伝達部(190)が冷却部(130)の外周面を囲むように配置され得る。熱伝達部(190)は、第1実施例と同様に、タバコ媒質部(110)に隣接する冷却部(130)の入口から延長され得る。このとき、熱伝達部(190)は、冷却部(130)の開口(160)の前まで延長され得る。しかし、熱伝達部(190)は、必ずしもこれに限定されず、冷却部(130)の一部または全体を囲むように配置され得る。
【0135】
一方、本実施例では、タバコ媒質部(110)が前述した第1実施例と同様に、タバコ媒質を含む一つのセグメントからなり得る。ここで、タバコ媒質部(110)は、前述した第1実施例のタバコ媒質部(110)と形状及び材質が同じであり得る。
【0136】
図16図18は、本実施例のタバコ媒質部(110)の変形例であって、タバコ媒質部(110)が二つのセグメントからなり得る。
【0137】
図16を参照すると、タバコ媒質部(110)は、第1タバコセグメント(111)及び第2タバコセグメント(113)を含むことができる。第1タバコセグメント(111)は、前述した第1実施例のタバコ媒質部(110)と同じ材質及び形状からなり得る。例えば、第1タバコセグメント(111)はタバコ媒質を含むものであって、タバコ媒質はシート(sheet)に作製することができ、ストランド(strand)に作製することもできる。また、タバコ媒質は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコに作製することもできる。また、タバコ媒質は、タバコを含む顆粒形態に作製することもできる。
【0138】
また、エアロゾル生成物品(100)がエアロゾル生成装置(300)に挿入される場合、第2タバコセグメント(113)は、エアロゾル生成物品(100)がエアロゾル生成装置(300)に固定されるように、エアロゾル生成物品(100)を支えることができる。
【0139】
第2タバコセグメント(113)は、セルロースアセテート(cellulose acetate)フィルターであり得る。例えば、第2タバコセグメント(113)は、セルロースアセテートトウにトリアセチンなどの可塑剤が添加されて作製され得る。また、セルロースアセテートトウにエアロゾル生成物質が含まれ得る。
【0140】
第2タバコセグメント(113)に含まれるエアロゾル生成物質には、ニコチンが除外され得る。例えば、第2タバコセグメント(113)は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうちの少なくとも一つを含むことができる。しかし、第2タバコセグメント(113)に含まれるエアロゾル生成物質は、必ずしもこれに限定されない。
【0141】
それだけでなく、第2タバコセグメント(113)には、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)といった他の添加物質を含有され得る。しかし、第2タバコセグメント(113)の材質及び種類は、必ずしもこれに限定されず、当業者によって採用され得る範囲内で変更することができる。
【0142】
第2タバコセグメント(113)には、エアロゾル生成物品(100)の内部に主流煙を形成するために、外部からエアロゾルを流入させる通孔が形成され得る。第2セグメント(119)に形成される通孔は、円形またはY字形の断面を有し得る。しかし、通孔の断面形状は、必ずしもこれに限定されず、様々な断面形状を有し得る。
【0143】
図17を参照すると、タバコ媒質部(110)は、第1タバコセグメント(111)及び第3タバコセグメント(115)を含むことができる。第1タバコセグメント(111)は、前述した第1タバコセグメント(111)と同じ材質及び形状からなり得る。一方、第3タバコセグメント(115)は、第1タバコセグメント(111)の前方に位置するものであって、エアロゾル生成物質が含浸された、捲縮されたシートを含むことができる。
【0144】
図18を参照すると、タバコ媒質部(110)は、第4タバコセグメント(117)と第5タバコセグメント(119)とを含むことができる。第4タバコセグメント(117)と第5タバコセグメント(119)は、液状ニコチン溶液またはニコチン塩が捲縮されたシートに含浸された形態であり得る。
【0145】
図19は、本実施例のフィルター部(150)の変形例であって、フィルター部(150)の下流側にリセス部(180)が形成され得る。リセス部(180)は、フィルター部(150)を囲むラッパー(170)がフィルター部(150)よりもさらに下流側に延長された構造である。すなわち、本実施例では、前述した一実施例のエアロゾル生成物品(100)よりもラッパー(170)がフィルター部(150)の外側にさらに延長された形態である。このようなラッパー(170)の形状から、フィルター部(150)はリセス(recess)型のロッド形状を有し得る。
【0146】
リセス部(180)によって下流側のフィルター部(150)の端部に生じるニコチンの痕跡が外部に簡単に露出しやすくなることを防止することができる。したがって、喫煙中または喫煙完了後にエアロゾル生成物品(100)のフィルター部(150)に生じるニコチンの痕跡が外部に露出しないため、美観を損なわない可能性がある。
【0147】
下記では、図20及び図21を参照して、熱伝達部(190)が本実施例に係るエアロゾル生成物品(100)内のエアロゾルを保温または冷却する過程を説明する。
【0148】
図20は、従来のエアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の加熱部によって加熱される過程を説明する図面であり、図21は、本開示の第2実施例に係るエアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の加熱部によって加熱される過程を説明する図面であり、
【0149】
図20を参照すると、従来は加熱部(370)がタバコ媒質部(110)全体を均一に加熱するために、加熱部(370)がタバコ媒質部(110)の全体を囲むように配置される。加熱部(370)がエアロゾル生成装置(300)の最上部まで配置され、これにより、エアロゾル生成装置(300)の最上部が高温で加熱されて使用者がやけどする可能性がある。
【0150】
図21を参照すると、熱伝達部(190)がタバコ媒質部(110)に隣接する冷却部(130)の入口側に配置されて、エアロゾル生成装置(300)の加熱部(390)がタバコ媒質部(110)の下流側から一定の間隔(G)で離隔した位置までのみ配置され得る。これにより、加熱部(390)によってエアロゾル生成装置(300)の最上部が高温で加熱されず、エアロゾル生成装置(300)の最上部と接触した使用者がやけどすることを防止することができる。
【0151】
以下、本開示の一実施例に係るエアロゾル生成物品が挿入されたエアロゾル生成装置について説明する。
【0152】
図22は、本開示の第1実施例に係るエアロゾル生成物品が挿入されたエアロゾル生成装置の概略構成図であり、図23は、図22のエアロゾル生成装置の変形例である。
【0153】
図22及び図23を参照すると、本実施例に係るエアロゾル生成装置(300)は、加熱部(370、390)、電源部(330)、制御部(310)及びエアロゾル生成部(350)を含むことができる。ここで、図22及び図23に図示されている構成要素の他に、他の汎用の構成要素がエアロゾル生成装置(300)にさらに含まれ得るということを、本実施例と関連のある技術分野における通常の知識を有する者なら理解することができる。
【0154】
一方、図23では、電源部(330)、制御部(310)及びエアロゾル生成部(350)が一列に配置されていると図示されているが、必要に応じて電源部(330)、制御部(310)及びエアロゾル生成部(350)の配置は変更され得る。また、図22のように、エアロゾル生成部(350)が除外され、エアロゾル生成物品(100)が加熱部(370)によって加熱されることだけで作動され得る。
【0155】
エアロゾル生成装置(300)には、エアロゾル生成物品(100)が挿入され得る。エアロゾル生成物品(100)は、固定手段によってエアロゾル生成装置(300)に挿入固定され得る。本実施例では、エアロゾル生成物品(100)のタバコ媒質部(110)が固定手段に該当し得る。しかし、タバコ媒質部(110)の他に、他の固定手段を付加することもできる。
【0156】
加熱部(370、390)は、エアロゾル生成物品(100)を加熱することができる。電源部(330)から供給された電源によって加熱部(370、390)が加熱され、これにより、加熱部(370、390)がエアロゾル生成物品(100)に熱を伝達することができる。
【0157】
加熱部(370、390)は電気抵抗性ヒーターであり得る。加熱部(370、390)は電気伝導性トラックを含むことができ、電源部(330)から供給される電源によって電気伝導性トラックに電流が流れることにより、加熱部(370、390)がエアロゾル生成物品(100)を加熱することができる。
【0158】
他の例として、加熱部(370、390)は誘導加熱式ヒーターであり得る。加熱部(370、390)は、エアロゾル生成物品(100)を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含むことができ、エアロゾル生成物品(100)は、誘導加熱式ヒーターによって加熱され得るサセプター(susceptor)を含むことができる。
【0159】
電源部(330)は、エアロゾル生成装置(300)に用いられる電力を供給する。例えば、電源部(330)は、加熱部(370、390)が加熱されるように電力を供給することができ、制御部(310)が動作するのに必要な電力を供給することができる。また、電源部(330)は、エアロゾル生成装置(300)のディスプレイ、センサー、モーターなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0160】
制御部(310)は、エアロゾル生成装置(300)の動作を全般的に制御する。具体的には、制御部(310)は、電源部(330)及びエアロゾル生成部(350)に含まれる他の構成の動作を制御する。また、制御部(310)は、エアロゾル生成装置(300)の構成のそれぞれの状態を確認して、エアロゾル生成装置(300)が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0161】
エアロゾル生成部(350)は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルはエアロゾル生成物品(100)を通過して使用者に伝達され得る。言い換えれば、エアロゾル生成部(350)によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品(100)のタバコ媒質部(110)に流入され得る。
【0162】
エアロゾル生成部(350)は、液体貯蔵部、液体伝達手段、及び加熱要素を含むことができるが、これに限定されない。例えば、液体貯蔵部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置(300)に含まれ得る。
【0163】
前記液体貯蔵部は液状組成物を貯蔵することができる。例えば、液状組成物は、揮発性のタバコ香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であり得、非タバコ物質を含む液体でもあり得る。液体貯蔵部は、脱/着できるように作製され得、エアロゾル生成装置(300)と一体のものとして作製され得る。
【0164】
本開示の一実施例に係るエアロゾル生成部(350)が非タバコ物質を含む液体を含む場合、エアロゾル生成部(350)に含まれる液体貯蔵部に貯蔵された液状組成物がニコチンを含有しない可能性があり、エアロゾル生成部(350)から生成されたエアロゾルは、ニコチンを含有しないままタバコ媒質部(110)に流入され得る。この場合、ニコチンを含有しないエアロゾルは、タバコ媒質部(110)を通過し、ニコチンを吸着するようになり、タバコ媒質部(110)を通過したエアロゾルはニコチンを含有するようになる。
【0165】
エアロゾル生成部(350)に含まれる液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含むことができる。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、様々な果物香り成分などを含むことができるが、これに制限されない。香味剤は、使用者に様々な香味または風味を提供できる成分を含むことができる。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、及びビタミンEのうちの少なくとも一つが混合されたものであり得るが、これに制限されない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールなどといったエアロゾル形成剤を含むことができる。
【0166】
以上、本開示の一実施例について説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者なら、特許請求の範囲に記載された本開示の思想から外れない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除または追加などによって本開示を多様に修正及び変更することができ、これも本開示の権利範囲内に含まれるといえるだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【国際調査報告】