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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-11
(54)【発明の名称】サンプルストリームセンタリング
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/1404 20240101AFI20240404BHJP
【FI】
G01N15/1404
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565850
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 US2022026283
(87)【国際公開番号】W WO2022232101
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/180,151
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502221282
【氏名又は名称】ライフ テクノロジーズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】フィナン,エリック
(72)【発明者】
【氏名】ワード,マイケル
(57)【要約】
とりわけ、フローサイトメータ及び他の用途において使用することができるフローセンタリング構成要素(100)が提供される。フローセントレータは、中心軸(116)、近位端(106)、及び遠位端(108)を画定することができ、フローセンタリング構成要素内で中心軸の方向に延在する中心ボア(112)を有し、フローセンタリング構成要素は、円周方向に配置された複数のバイパスフルートチャネル(126)を画定するスプライン加工された外面を画定しており、複数のバイパスフルートチャネルは、中心軸の方向に延在し、バイパスフルートチャネルの各々は、深さと長さを有する。開示された構成要素を利用する関連方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フローセンタリング構成要素であって、
当該フローセンタリング構成要素が、中心軸と、近位端と、遠位端とを画定しており、当該フローセンタリング構成要素内で前記中心軸の方向に延在する中心ボアを有し、
当該フローセンタリング構成要素が、複数の円周方向に配置されたバイパスフルートチャネルを画定するスプライン加工された外面を画定しており、
前記複数のバイパスフルートチャネルが、前記中心軸の方向に延在しており、前記バイパスフルートチャネルの各々が、深さH及び長さLを有し、
当該フローセンタリング構成要素の前記外面が、前記近位端から前記遠位端への方向において、前記中心軸に沿って測定したときに変化する断面寸法を画定する、
フローセンタリング構成要素。
【請求項2】
当該フローセンタリング構成要素の断面プロファイルが、角度が付けられているか、湾曲しているか、又は別様に前記中心ボアから離れて延在する断面プロファイルを有する第1の部分を画定しており、前記第1の部分が、任意選択的に、前記中心軸に対して測定される約5~約60度の第1の角度θ1で傾斜している部分を含み、前記第1の部分が、前記フローセンタリング構成要素の端部から延在する、請求項1に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項3】
当該フローセンタリング構成要素の前記断面プロファイルが、角度が付けられているか、湾曲しているか、又は別様に前記中心ボアから離れて延在するプロファイルを有する第2の部分を画定する、請求項2に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項4】
前記第2の部分の前記断面プロファイルが、前記第1の部分の前記断面プロファイルとは異なる、請求項3に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項5】
前記第2の部分の少なくとも一部分が、前記中心軸に対して測定される第2の角度θ2で傾斜しており、θ2がθ1未満である、請求項4に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項6】
当該フローセンタリング構成要素の前記断面プロファイルが、前記中心軸に本質的に平行である部分を画定する、請求項1~5のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項7】
前記バイパスフルートチャネルのうちの少なくとも1つが、前記近位端から前記遠位端への方向において、前記中心軸に沿って測定したときに変化する幅を画定しており、前記幅が、任意選択的に、前記近位端から前記遠位端への前記方向において、前記中心軸に沿って測定したときに増加する、請求項1~6のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項8】
前記中心ボアが、直径Dを画定しており、当該フローセンタリング構成要素が、前記中心軸に沿って前記フローセンタリング構成要素の最も広い点において測定される直径Dを画定しており、D対Dの比が、約2:10~約4:10である、請求項1~7のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項9】
バイパスフルートチャネルが、深さHを画定しており、当該フローセンタリング構成要素が、前記中心軸に沿って当該フローセンタリング構成要素の最も広い点において測定される直径Dを画定しており、H対Dの比が、約1:20~約1:5.1である、請求項1~8のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項10】
バイパスフルートチャネルが、深さHを画定しており、Hが、前記近位端から前記遠位端への方向において、前記中心軸に沿って測定したときに変化し、前記深さHが、任意選択的に、前記近位端から前記遠位端への前記方向において、前記中心軸に沿って測定したときに増加する、請求項1~9のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項11】
バイパスフルートチャネルが、深さHを画定しており、Hが、約100~約1000μmである、請求項1~10のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項12】
当該フローセンタリング構成要素が、長さLを画定しており、L対バイパスフルートチャネルの前記長さLの比が、約10:5~約10:8である、請求項1~11のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項13】
当該フローセンタリング構成要素が、複数の構成要素のアセンブリを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項14】
当該フローセンタリング構成要素が、単一の本体を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項15】
当該フローセンタリング構成要素が、セラミック材料を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項16】
前記中心ボアが、中心軸を画定しており、前記中心ボアの前記中心軸が、当該フローセンタリング構成要素の前記近位端及び当該フローセンタリング構成要素の前記遠位端のうちの一方又は両方において測定したときに、当該フローセンタリング構成要素の前記中心軸から約10μm未満だけオフセットされている、請求項1~15のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素。
【請求項17】
フローセルアセンブリであって、
請求項1~16のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素と、
シース流体送達領域であって、前記シース流体送達領域が、前記フローセンタリング構成要素の近位端において複数のバイパスフルートチャネルと流体連通しており、前記シース流体送達領域が、前記フローセンタリング構成要素の前記近位端において前記フローセンタリング構成要素の中心ボアから流体隔離されている、前記シース流体送達領域と、を備え、
フローセルが、集束領域を更に備え、前記集束領域が、前記フローセンタリング構成要素の前記中心ボアからの流体サンプルフローと、前記複数のバイパスフルートチャネルからのシース流体フローとを収容するように構成されており、
前記集束領域が、中心軸を画定しており、
前記フローセルが、前記フローセンタリング構成要素と係合されたサンプル流体毛細管を、前記集束領域の前記中心軸に対してセンタリングするように構成されている、フローセルアセンブリ。
【請求項18】
前記サンプル流体毛細管を更に備え、前記サンプル流体毛細管が、内部に配設された複数の粒子を含む流体サンプルを内部に伝達するように構成されており、前記毛細管が、前記フローセンタリング構成要素の前記中心ボアと係合されるように構成されている、請求項17に記載のフローセル。
【請求項19】
請求項1~16のいずれか一項に記載のフローセンタリング構成要素を用いて、
(1)前記構成要素の中心ボアを通して複数の粒子を含む流体サンプルを伝達し、かつ(2)前記フローセンタリング構成要素のバイパスフルートチャネル内にシース流体を伝達することを含み、
前記伝達することは、前記シース流体が、前記複数の粒子のうちの少なくとも一部を中心フロー軸に向かって流体力学的に凝集させるように行われる、
方法。
【請求項20】
前記伝達することは、前記シース流体が乱流を含まないように行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記シース流体が、前記複数の粒子のうちの少なくとも一部を、前記少なくとも一部の粒子が本質的に前記中心フロー軸上に位置するように、流体力学的に凝集させる、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
音響放射圧の適用によって前記複数の粒子のうちの少なくとも一部を集束させることを更に含む、請求項19~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記中心フロー軸に向かって凝集された前記粒子のうちの少なくとも一部を分析することを更に含む、請求項19~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
分析システムであって、
粒子ハンドリングトレインであって、
前記粒子ハンドリングトレインは、
フローの軸を画定しており、内部に配設された複数の粒子を含む流体サンプルを伝達するように構成されたサンプルチャネルと、
前記サンプルチャネルの周りに円周方向に配置されており、前記フローの軸に本質的に平行に配置された複数のシースフローチャネルと、を備え、
前記複数のシースフローチャネルが、前記流体サンプルの粒子を、フローチャネルの中心軸に流体力学的に集束させるように、内部を通してシース流体を伝達するように構成されている、
前記粒子ハンドリングトレインと、
前記フローチャネル内の流体力学的に集束された前記粒子を分析するように構成された粒子分析器と、を備える、
分析システム。
【請求項25】
前記粒子分析器が、レーザを備える、請求項24に記載の分析システム。
【請求項26】
前記複数のシースフローチャネルが、フローセントレータ構成要素内に封入されている、請求項24又は25に記載の分析システム。
【請求項27】
前記複数のシースフローチャネルが、フローセントレータ構成要素とフローチャネルの壁との間に画定されている、請求項24又は25に記載の分析システム。
【請求項28】
シース流体を、内部に配設された複数の粒子を含むサンプル流体のフローの周りに円周方向に配置された別個のチャネルを通して伝達することを含み、
前記伝達することは、前記シース流体が、前記サンプル流体の前記フローの前記複数の粒子のうちの少なくとも一部を、中心フロー軸に向かって流体力学的に凝集させるように行われる、
方法。
【請求項29】
前記伝達することは、前記シース流体が乱流を含まないように行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記シース流体が、前記複数の粒子のうちの少なくとも一部を、前記少なくとも一部の粒子が本質的に前記中心フロー軸上に位置するように、流体力学的に凝集させる、請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
前記中心フロー軸に向かって凝集された前記粒子のうちの少なくとも一部を分析することを更に含む、請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国仮出願第63/180,151号「Sample Stream Centration」(2021年4月27日出願)に対する優先権及び利益を主張するものであり、その全体が任意及び全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、流体サンプルハンドリングの分野に関し、また、粒子サイトメトリの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
フローサイトメトリでは、フローサイトメータで検査される粒子が照射レーザの中心を通過するようにすることがデータ品質にとって重要である。これは、一般的な機械加工の公差、精度のコスト、及び検査アセンブリの流体力学のために、繰り返し製造することが困難である。したがって、この分野では、検査中に全ての流量にわたって粒子がフローセル内に適切に位置決めされることを確実にするシステムと方法に対する長年のニーズがある。
【発明の概要】
【0004】
説明された必要性を満たすために、本開示は、フローセンタリング構成要素であって、中心軸と、近位端と、遠位端とを画定しており、フローセンタリング構成要素内で中心軸の方向に延在する中心ボアを有し、フローセンタリング構成要素が、複数の円周方向に配置されたバイパスフルートチャネルを画定するスプライン加工された外面を画定し、複数のバイパスフルートチャネルが、中心軸の方向に延在し、バイパスフルートチャネルの各々が、深さH及び長さLを有し、フローセンタリング構成要素の外面が、近位端から遠位端への方向において、中心軸に沿って測定したときに変化する断面寸法を画定する、フローセンタリング構成要素を提供する。
【0005】
また、フローセルアセンブリであって、本開示によるフローセンタリング構成要素と、シース流体送達領域であって、シース流体送達領域が、フローセンタリング構成要素の近位端において複数のバイパスフルートチャネルと流体連通しており、シース流体送達領域が、フローセンタリング構成要素の近位端においてフローセンタリング構成要素の中心ボアから流体隔離されている、シース流体送達領域と、を備え、フローセルが、集束領域を更に備え、集束領域が、フローセンタリング構成要素の中心ボアからの流体サンプルフローと、複数のバイパスフルートチャネルからのシース流体フローと、を収容するように構成されており、集束領域が、中心軸を画定し、フローセルが、フローセンタリング構成要素と係合されたサンプル流体毛細管を、集束領域の中心軸に対してセンタリングするように構成されている、フローセルアセンブリが提供される。
【0006】
更に、方法であって、本開示によるフローセンタリング構成要素を用いて、(1)構成要素の中心ボアを通して複数の粒子を含む流体サンプルを、かつ(2)フローセンタリング構成要素のバイパスフルートチャネル内にシース流体を伝達することを含み、伝達することが、シース流体が、複数の粒子のうちの少なくとも一部を中心フロー軸に向かって流体力学的に凝集させるように行われる、方法が提供される。
【0007】
また、分析システムであって、
粒子ハンドリングトレインであって、フローの軸を画定し、その中に配設された複数の粒子を含む流体サンプルを伝達するように構成されたサンプルチャネル、及びサンプルチャネルの周りに円周方向に配置され、フローの軸に本質的に平行に配置された複数のシースフローチャネルを備え、複数のシースフローチャネルが、流体サンプルの粒子をフローチャネルの中心軸に流体力学的に集束させるように、それを通してシース流体を伝達するように構成されている、粒子ハンドリングトレインと、
粒子分析器であって、フローチャネル内の流体力学的に集束された粒子を分析するように構成された粒子分析器と、を備える、分析システムが提供される。
【0008】
更に、方法であって、シース流体を、中に配設された複数の粒子を含むサンプル流体のフローの周りに円周方向に配置された別個のチャネルを通して伝達することを含み、伝達することが、シース流体が、サンプル流体のフローの複数の粒子のうちの少なくとも一部を中心フロー軸に向かって流体力学的に凝集させるように行われる、方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない図面では、同じ数字が、異なる概観で同様の構成要素を表す場合がある。異なる文字の接尾辞を持つ同様の数字は、同様の構成要素の異なるインスタンスを表すことができる。図面は、例示として、しかし限定としてではなく、本文書で論じられている様々な態様を一般的に示している。図面において、
【0010】
図1】本開示による例示的なフローセントレータ(flow centrator)の外観図を提供する。
図2図1の例示的なフローセントレータの側面図を提供する。
図3図1の例示的なフローセントレータの近位部分の拡大図を提供する。
図4図1の例示的なフローセントレータの遠位部分の拡大図を提供する。
図5図1の例示的なフローセントレータの近位部分の代わりの拡大図を提供する。
図6図1の例示的なフローセントレータの近位部分の端面図を提供する。
図7図1の例示的なフローセントレータの近位部分の代わりの端面図を提供する。
図8】例示的なフローチャネルと係合した、図1の例示的なフローセントレータの側面図を提供する。
図9】例示的なフローチャネル及び例示的なトランスデューサ列と係合した、図1の例示的なフローセントレータの側面図を提供する。
図10】例示的なフローチャネルと係合した、図1の例示的なフローセントレータの端面図を提供する。
図11】開示されている技術の例示的な実施形態の端面図を提供する。
図12】分析デバイス(例えば、サイトメータ)のコアストリームでの粒子のセンタリングの影響を例解する。
図13】分析デバイスのコアストリームでの粒子のセンタリング影響の(CVを比較することによる)代わりの例解を提供する。
図14】本開示によるセントレータを採用する分析デバイスの一部分の切断図を提供する。
図15】本開示によるセントレータを採用する分析デバイス内で処理された粒子についての(流量の範囲にわたる)例示的なSSC及びFSCデータを提供する。
図16】本開示によるセントレータを採用する分析デバイス内で処理された粒子についての(流量の範囲にわたる)例示的なSSCデータを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、所望の実施形態およびそこに含まれる実施例の以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解され得る。
【0012】
別途規定されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。矛盾が生じる場合には、定義を含む、本文書が優先されるものとする。好ましい方法および材料は以下に記載されるが、本明細書に記載されるものと類似または同等の方法および材料は、実践または試験で使用することができる。本明細書中で言及されたすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。本明細書で開示される材料、方法、および例は、例示のみであり、限定することを意図していない。
【0013】
単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上明確に別様に指示されない限り、複数形照応を含む。
【0014】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、用語「備える(comprising)」は、実施形態「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」を含み得る。本明細書で使用される用語「備える(comprise(s))」、「含む(include(s))」、「有する(having)」、「有する(has)」、「できる(can)」、「包含する(contain(s))」、およびこれらの変形は、指定された成分/ステップの存在を必要とし、他の成分/ステップの存在を許容する、制約のない暫定的な語句、用語、又は語を意図する。しかしながら、そのような説明は、列挙された成分/ステップ「からなる」および「本質的にからなる」として、組成物またはプロセスを説明するものと解釈されるべきであり、これは、結果として生じる可能性のある混入物を伴う、指定された成分/ステップのみの存在を可能にし、かつ他の成分/ステップを排除するものである。
【0015】
本明細書で使用される場合、「約」および「およそ」という用語は、問題の量または値が、ほぼまたはほぼ同じ他の値と指定された値であり得ることを意味する。本明細書で使用される場合、それは、他に示されないかまたは推測されない限り、±10%の変動を示す公称値であると一般に理解されている。この用語は、類似の値が特許請求の範囲に記載された同等の結果または効果を促進することを伝えることを意図している。すなわち、量、サイズ、配合、パラメータ、および他の量および特性は正確である必要はなく、正確である必要はないが、公差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、および当業者に知られている他の要因を反映して、必要に応じて概算および/またはより大きくまたはより小さくすることができることが理解される。一般に、量、サイズ、配合、パラメータ、または他の量または特性は、そのように明示的に述べられているかどうかにかかわらず、「約」または「概算」である。量的値の前に「約」が使用される場合、特に明記しない限り、パラメータは特定の量的値自体も含むことが理解される。
【0016】
さらに、反対の指示がない限り、数値は、同じ有効数字桁数に減らしたときに同じである数値と、値を決定するための、本出願に記載されているタイプの通常の測定技術の実験誤差よりも少ない値だけ、記述された値とは異なる数値とを含むと理解されるべきである。
【0017】
本明細書に開示されるすべての範囲は、記載されたエンドポイントを含み、エンドポイントとは無関係である、2グラム及び10グラム、並びにすべての中間値)。本明細書に開示される範囲及び任意の値のエンドポイントは、正確な範囲又は値に限定されず、これらは、これらの範囲及び/又は値に近似する値を含むほど十分に不正確である。
【0018】
本明細書で使用される場合、近似用語は、関係する基本機能に変化をもたらすことなく変わり得る任意の定量的表現を修飾するために適用され得る。したがって、「約」および「実質的に」などの用語によって修飾された値は、特定された明確な値に限定されない場合がある。少なくともいくつかの例では、近似用語は、値を測定するための機器の精度に対応し得る。修飾語「約」も、2つの端点の絶対値によって規定される範囲を開示していると見なされるべきである。例えば、表現「約2~約4」はまた、範囲「2~4」を開示する。「約(about)」という用語は、示された数のプラスマイナス10%を指し得る。例えば、「約10%」は9%~11%の範囲を示し得、「約1」は0.9~1.1を意味し得る。「約」の他の意味は、四捨五入など、文脈から明らかであり得、例えば「約1」は0.5~1.4も意味し得る。更に、「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」というオープンエンドの意味を有するものとして理解されるべきであるが、この用語は、「からなる(consisting)」という用語のクローズドな意味も含む。例えば、成分A及びBを含む組成物は、A、B、及び他の成分を含む組成物であり得るが、A及びBのみからなる組成物でもあり得る。本明細書で引用されるすべての文書は、その全体があらゆる目的のために、参照により本明細書に組み込まれている。
【0019】
(図)
添付の図は例解にすぎず、本開示又は添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0020】
読者の便宜のために、様々な図要素の番号付けを以下に要約する。
100-センタリング構成要素
102-フルートの中央部分
104-センタリング構成要素の近位領域
106-センタリング構成要素の近位端
108-センタリング構成要素の遠位端
110-センタリング構成要素の遠位領域
112-中心ボア
114-外管
116-フローセンタリング構成要素の中心軸
118-中心ボアの中心軸
120-フローチャネル
122-トランスデューサ列
124-外管のフランジ
126-バイパスフルートチャネル
【0021】
図1は、本開示による例示的なフローセントレータ100の外観図を提供する。示されるように、フローセントレータは、フローセントレータの外部に画定された1つ以上のバイパスフルートチャネルを有する、細長いプロファイルを画定することができる。フローセントラレータはまた、テーパ状プロファイル(例えば、フットボール様プロファイル)を画定することができ、(本明細書の他の箇所で説明されるように)それを通って延在するボアを更に画定することができる。
【0022】
図2は、図1の例示的なフローセントレータの側面図を提供する。示されるように、フローセントレータ100は、近位領域104、遠位領域110、及び中央領域102を画定することができる。フローセントレータ100はまた、近位端106及び遠位端108を画定することができる。
【0023】
近位領域104は、遠位領域108に対して対称であることができ、いくつかの実施形態では、近位領域104は、遠位領域110上に正確に重ね合わせることができるプロファイルを有する。しかしながら、近位領域104は、遠位領域110によって画定されるプロファイルと1つ以上の点で異なるプロファイルを画定することができるので、これは要件ではない。
【0024】
近位領域104は、フローセントラレータの長手方向軸に沿って測定される長さLPRを画定することができる。遠位領域110は、フローセントレータの中心軸に沿って測定される長さLDRを画定することができ、フローセントレータ100は、フローセントレータの中心軸に沿って画定される長さLを画定することができる。バイパスフルートチャネル126は、フローセントレータの中心軸に沿って画定される長さLを画定することができる。
【0025】
図3は、図1の例示的なフローセントレータの近位部分104の拡大図を提供する。示されるように、近位部分のプロファイルは、第1の角度θ1及び第2の角度θ2を画定することができ、これらの角度は、フローセントレータ構成要素の中心軸116に対して測定することができる。いくつかの実施形態では、θ2はθ1未満であることができる。しかしながら、θ2はいくつかの実施形態ではθ1と等しい可能性があり、θ2はいくつかの実施形態ではθ2を超える可能性があるので、これは必要条件ではない。θ1は、例えば、約10~約80度、又は約15~約75度、又は約20~約70度、又は約25~約65度、又は約30~約60度、又は約35~約55度、又は約40~約50度、又は更には約45度の範囲である可能性がある。
【0026】
θ2は、例えば、約5~約50度、又は約10~約45度、又は約15~約40度、又は約20~約35度、又は約25~約30度の範囲である可能性がある。
【0027】
図4は、図1の例示的なフローセントレータの遠位部分100の拡大図を提供する。示されるように、遠位部分のプロファイルは、第3の角度θ3及び第2の角度θ4を画定することができ、これらの角度は、フローセントレータ構成要素の中心軸116に対して測定することができる。いくつかの実施形態では、θ4はθ3未満であることができる。しかしながら、θ4はいくつかの実施形態ではθ3と等しい可能性があり、θ4はいくつかの実施形態ではθ3を超える可能性があるので、これは必要条件ではない。θ3は、例えば、約10~約80度、又は約15~約75度、又は約20~約70度、又は約25~約65度、又は約30~約60度、又は約35~約55度、又は約40~約50度、又は更には約45度の範囲である可能性がある。
【0028】
θ4は、例えば、約5~約50度、又は約10~約45度、又は約15~約40度、又は約20~約35度、又は約25~約30度の範囲である可能性がある。
【0029】
図5は、図1の例示的なフローセントレータの近位部分の代わりの拡大図を提供する。図示のように、中心ボア112は、フローセントレータ構成要素を通って延びることができる。中心ボア112は、直径Dを画定することができ、フローセントラレータは、直径Dを画定することができ、この直径は、フローセントレータ構成要素の最も幅の広いところ全体で測定することができる。
【0030】
図6は、図1の例示的なフローセントレータの近位部分の端面図を提供する。示されるように、フローセントレータ100は、中心ボア112を画定することができ、この中心ボアは、直径Dを画定する。バイパスチャネルフルート126は、高さHを画定することができ、これは、バイパスチャネルフルートの底部と、バイパスチャネルフルートを画定するフローセントレータ構成要素のスプライン(128)の頂部を接続する線との間の距離(フローセントレータ100の中心軸から半径方向外向きに測定される)として画定される。示されるように、スプラインは、その高さに沿って変化する幅を有することができる。バイパスチャネルフルートはまた、幅Wを画定することができ、この幅は、フルートを画定するスプラインの頂部上の最も内側の点の間で画定される。
【0031】
図7は、図1の例示的なフローセントレータの近位部分の別の端面図を提供する。図示されているように、フローセントレータ構成要素100は、フローセントレータ構成要素と外管との間に密封されたバイパスフルートチャネル(126)を画定するように、外管114内に(例えば、摩擦嵌合を介して)位置決めすることができる。図7はまた、フローセンタリング構成要素の中心軸116及び中心ボアの中心軸118を示す。これらの軸(116及び118)は、フローセントレータ構成要素の近位端又は遠位端のうちの1つにおいて測定されるとき、距離Dだけ分離することができる。距離Dは、0であることができ、距離Dはまた、約10μm未満の範囲内であることができる。
【0032】
図8は、例示的なフローチャネルと係合した、図1の例示的なフローセントレータの側面図を提供する。示されるように、フローセントレータ100は、フローチャネル120と係合することができ、このフローチャネルは、フローセントレータ構成要素の中心ボア(ラベル付けされていない)内にあることができる。フローチャネルは、中心ボアに直接接触することができるが、これは必須ではなく、フローセントレータ構成要素は、フローチャネルとフローセントレータ構成要素の中心ボアの壁との間に配設されるガスケット、コーティング、ワッシャ、又は他の要素を含むことができる。
【0033】
図8に示されるように、セントレータの近位領域104は、湾曲部分、例えば、湾曲部104aに沿って湾曲した部分を含むプロファイルを画定することができる。(近位領域のプロファイルはまた、線形領域を含むことができ、近位領域のプロファイルは、1つ以上の線形領域、1つ以上の湾曲領域、又は線形領域及び湾曲領域を含むことができる。)湾曲部104aは、示すように、セントレータに向かって凹状であることができる。しかしながら、これは必要条件ではなく、湾曲部104aは、セントレータから離れて凹状であることができる。湾曲部104aは、一定の半径によって画定されることができるが、湾曲部104aが変化する湾曲部を画定することができるので、これは要件ではない。
【0034】
また、図8に示されるように、セントレータの遠位領域110は、湾曲部分、例えば、曲率110aに沿って湾曲した部分を含むプロファイルを画定することができる。遠位領域のプロファイルはまた、線110bによって示されるような線形領域を含むことができる。近位領域のプロファイルは、1つ以上の線形領域、1つ以上の湾曲領域、又は線形領域及び湾曲領域を含むことができる。線110bは、セントレータの中心線(図示せず)に対して、例えば、約10~約80度、又は約15~約75度、又は約20~約70度、又は約25~約65度、又は約30~約60度、又は約35~約55度、又は約40~約50度、又は更には約45度だけ角度を付けることができる。
【0035】
湾曲部110aは、示すように、セントレータから離れるように図8に示すように凹状であることができる。しかしながら、これは必要条件ではなく、湾曲部110aはセントレータに向かって凹状であることができる。湾曲部110aは、一定の半径によって画定されることができるが、湾曲部110aが変化する湾曲を画定することができるので、これは要件ではない。
【0036】
図9は、例示的なフローチャネル及び例示的なトランスデューサ列と係合した、図1の例示的なフローセントレータの側面図を提供する。示されるように、フローセントレータ100は、フローチャネル120と係合することができ、このフローチャネルは、フローセントレータ構成要素の中心ボア(ラベル付けされていない)内にあることができる。フローチャネルは、中心ボアに直接接触することができるが、これは必須ではなく、フローセントレータ構成要素は、フローチャネルとフローセントレータ構成要素の中心ボアの壁との間に配設されるガスケット、コーティング、ワッシャ、又は他の要素を含むことができる。
【0037】
トランスデューサ列122は、フローチャネル120と係合することができる。トランスデューサ列122は、1つ以上のトランスデューサを含むことができ、トランスデューサは、フローチャネル120内に音響放射圧をもたらすように構成することができる。
【0038】
いかなる特定の理論又は実施形態にも束縛されることなく、システムは、トランスデューサ122が、フローチャネル120内に配設される粒子の音響集束をもたらすように動作するように構成することができる。そのような例示的な集束は、例えば、「Particle Analyzing Systems And Methods Using Acoustic Radiation Pressure」、米国特許出願第16/282,793号、「Medium Switching Systems and Methods Using Acoustic Radiation Pressure」、米国特許第8,227,257号、「Particle Switching Systems and Methods Using Acoustic Radiation Pressure」、米国特許出願第12/239,410号、「Particle Imaging Systems and Methods Using Acoustic Radiation Pressure」、米国特許第8,134,705号、及び「Particle Fusing Acoustic Radiation Pressure」、米国特許出願第12/239,483号、「Kits for Systems and Methods Using Acoustic Radiation Pressure」、米国特許出願第12/239,501号、及び「Particle Quantifying Systems and Methods Using Acoustic Radiation Pressure」、米国特許第8,309,408号に説明されており、これらの全体は、任意及び全ての目的のために本明細書に組み込まれる。
【0039】
流体力学的集束は、フローセントレータ構成要素126の外部の周りに配設されたフルートバイパスチャネル126を通して伝達される流体によってもたらされる可能性がある。再び、いかなる特定の理論又は実施形態にも束縛されることなく、集束流体は、チャネルを出る流体が、フローチャネル120を出た粒子の流体力学的集束をもたらすように、フルートバイパスチャネルを通して伝達される可能性がある。いくつかの実施形態では、音響集束は、流体力学的集束が行われる場所の上流で行われる。しかし、音響集束は、流体力学的集束が行われる場所から下流で行われる可能性もあるので、これは必要条件ではない。
【0040】
図10は、例示的なフローチャネルと係合した図1の例示的なフローセントレータの端面図を提供する。示されるように、フローチャネル120は、フローセントレータ構成要素100の中心ボア112内に配設することができる。
【0041】
図11は、開示されている技術の例示的な実施形態の端面図を提供する。示されるように、フローチャネル120は、フランジ124と係合することができ、フランジは、外管114から延在することができる。フランジ124は、チャネル間に別個のフローチャネルを画定するように構成することができる。フランジ124は、フローチャネル120がフランジと係合されたときに、前述のフローチャネルを所定の位置に維持するように構成することができる。
【0042】
図12は、分析デバイス(例えば、サイトメータ)のコアストリームでの粒子のセンタリングの影響を例解する。示されるように(左列)、コアストリーム内でセンタリングされる粒子は、分析デバイスのコアストリーム内のサンプルを照射するように構成されるレーザの比較的より強い部分によって照射される。音響集束は、効果的な粒子センタリングを生じさせることができ、音響集束は、シース流体アプローチを利用する流体力学的集束と組み合わせることができる。示されるように(右列)、コアストリーム内でセンタリングされていない粒子は、レーザのより強度の低い部分によって照射される。示されるように、従来のシース流体ベースの流体力学的集束は(それだけで)、全ての場合においてセンタリングされた粒子を生じない場合があり、結果として、それらの粒子は、照明レーザの最も強い部分によって照射されない場合があり、それによって、最適以下のデータ収集の可能性が生じる。
【0043】
図13は、分析デバイスのコアストリームでの粒子のセンタリング影響の(CVを比較することによる)代わりの例解を提供する。示されるように、コアストリーム内でセンタリングされた粒子のサンプルのCVは、コアストリーム内でセンタリングされていない粒子のサンプルのCVと比較して相対的に低く、したがって、コアストリームの粒子のセンタリングの効果の定量的指標を提供される。
【0044】
図14は、本開示によるセントレータ100を採用する分析デバイス200(例えば、サイトメータ)の一部分の切断図を提供する。示されるように、デバイス200は、毛細管204を含むことができ、キャピラリは、対象のサンプル(例えば、粒子、細胞、及び同様のもの)を搬送することができる。1つ以上のシース流体源(206a及び206bとして示される)からのシース流体を、毛細管204の周囲に位置するマニホールド212内に送達することができる。毛細管204は、サンプルをセントレータ100の中心ボア(ラベル付けされていない)に送達することができ、マニホールド212は、シース流体をセントレータ100のバイパスフルートチャネル(ラベル付けられていない)に送達することができる。次いで、シース流体は、バイパスフルートチャネルに沿って伝達され、次いで、サンプル中の物質(粒子細胞)がセントレータを出てフローセル202に入るときに、その物質をセンタリングするように作用し、それによって、シース流体フローによる物質のセンタリングが行われる。
【0045】
分析デバイス200は、任意選択的に、セントレータの出口端においてテーパ部分を含むことができ、このテーパ部分(円錐形であってよく、フローセル及び/又はマニホールドの一部であることができる)は、セントレータ100のバイパスフルートチャネルに沿って通過したシース流体をコアストリームの中心に向かって更に方向付けることができる。材料は、例えば、レーザ又は他の機器を介して、領域210において分析することができる。
【0046】
本明細書の他の箇所で説明したように、音響集束は単独で、又は流体力学的集束と一緒に使用することができる。例えば、本開示によるサイトメータは、音響変換器を含むことができ、この音響トランスデューサを使用して、物質(例えば、粒子、細胞)をコアストリームの中心に、又はコアストリームの中心に向かって音響的に集束させることができる。図14を参照すると、分析デバイス200は、音響トランスデューサ208を含むことができ、この音響トランスデューサは、物質(例えば、粒子、細胞)をコアストリームの中心に、又はコアストリームの中心に向かって音響的に集束させるように作用することができる。音響トランスデューサは、セントレータ100の上流に位置決めすることができるが、セントレータ100の下流に位置決めすることもできる。
【0047】
図15は、本開示によるセントレータを採用する分析デバイス内で処理された粒子についての(流量の範囲にわたる)例示的なSSC及びFSCデータを提供する。SSC及びFSCデータによって示されるように、本開示によるセントレータの使用は、ある範囲の流量、例えば、12.5μL/分~1000μL/分にわたって、十分にセンタリングされた粒子をもたらすことができる。
【0048】
図16は、本開示によるセントレータを採用する分析デバイス内で処理された粒子についての(流量の範囲にわたる)例示的なSSCデータを提供する。SSCデータによって示されるように、本開示によるセントレータの使用は、ある範囲の流量、例えば、12.5μL/分~1000μL/分にわたって、十分にセンタリングされた粒子をもたらすことができる。
【0049】
(態様)
以下の態様は例示にすぎず、本開示又は添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0050】
態様1.フローセンタリング構成要素であって、フローセンタリング構成要素が、中心軸と、近位端と、遠位端とを画定しており、フローセンタリング構成要素内で中心軸の方向に延在する中心ボアを有し、フローセンタリング構成要素が、複数の円周方向に配置されたバイパスフルートチャネルを画定するスプライン加工された外面を画定し、複数のバイパスフルートチャネルが、中心軸の方向に延在し、バイパスフルートチャネルの各々が、深さHF及び長さLFを有し、フローセンタリング構成要素の外面が、近位端から遠位端への方向において、中心軸に沿って測定したときに変化する断面寸法を画定する、フローセンタリング構成要素。
【0051】
態様2.フローセンタリング構成要素の断面プロファイルが、角度が付けられているか、湾曲しているか、又は別様に中心ボアから離れて延在する断面プロファイルを有する第1の部分を画定し、第1の部分が、任意選択的に、中心軸に対して測定される約5~約60度の第1の角度θ1で傾斜している部分を含み、第1の部分が、フローセンタリング構成要素の端部から延在する、態様1のフローセンタリング構成要素。
【0052】
態様3.フローセンタリング構成要素の断面プロファイルが、角度が付けられているか、湾曲しているか、又は別様に中心ボアから離れて延在するプロファイルを有する第2の部分を画定する、態様2のフローセンタリング構成要素。
【0053】
態様4.第2の部分の断面プロファイルが、第1の部分の断面プロファイルと異なる、態様3のフローセンタリング構成要素。
【0054】
態様5.第2の部分の少なくとも一部分が、中心軸に対して測定される第2の角度θ2で傾斜しており、θ2がθ1未満である、態様4のフローセンタリング構成要素。
【0055】
態様6.フローセンタリング構成要素の断面プロファイルが、中心軸に本質的に平行である部分を画定する、態様1~5のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0056】
態様7.バイパスフルートチャネルのうちの少なくとも1つが、近位端から遠位端への方向において、中心軸に沿って測定したときに変化する幅を画定し、幅が、任意選択的に、近位端から遠位端への方向において、中心軸に沿って測定したときに増加する、態様1~6のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0057】
態様8.中心ボアが、直径Dを画定し、フローセンタリング構成要素が、中心軸に沿ってフローセンタリング構成要素の最も広い点において測定される直径Dを画定し、D対Dの比が、約2:10~約4:10である、態様1~7のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0058】
態様9.バイパスフルートチャネルが、深さHを画定し、フローセンタリング構成要素が、中心軸に沿ってフローセンタリング構成要素の最も広い点において測定される直径Dを画定し、H対Dの比が、約1:20~約1:5.1である、態様1~8のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0059】
態様10.バイパスフルートチャネルが、深さHを画定し、Hが、近位端から遠位端への方向において、中心軸に沿って測定したときに変化し、前述の深さHが、任意選択的に、近位端から遠位端への方向において、中心軸に沿って測定したときに増加する、態様1~9のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0060】
態様11.バイパスフルートチャネルが、深さHを画定し、Hが、約100~約1000μmである、態様1~10のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0061】
態様12.フローセンタリング構成要素が、長さLを画定し、L対バイパスフルートチャネルの長さLの比が、約10:5~約10:8である、態様1~11のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0062】
態様13.フローセンタリング構成要素が、複数の構成要素のアセンブリを備える、態様1~12のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0063】
態様14.フローセンタリング構成要素が、単一の本体を備える、態様1~13のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0064】
態様15.フローセンタリング構成要素が、セラミック材料を含む、態様1~14のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0065】
態様16.中心ボアが、中心軸を画定し、中心ボアの中心軸が、フローセンタリング構成要素の近位端及びフローセンタリング構成要素の遠位端の一方又は両方において測定されるとき、フローセンタリング構成要素の中心軸から約10μm未満だけオフセットされる、態様1~15のいずれか1つのフローセンタリング構成要素。
【0066】
態様17.フローセルアセンブリであって、態様1~16のいずれか1つのフローセントレーション構成要素と、シース流体送達領域であって、シース流体送達領域が、フローセンタリング構成要素の近位端において複数のバイパスフルートチャネルと流体連通しており、シース流体送達領域が、フローセンタリング構成要素の近位端においてフローセンタリング構成要素の中心ボアから流体隔離されている、シース流体送達領域と、を備え、フローセルが、集束領域を更に備え、集束領域が、フローセンタリング構成要素の中心ボアからの流体サンプルフローと、複数のバイパスフルートチャネルからのシース流体フローと、を収容するように構成されており、集束領域が、中心軸を画定し、フローセルが、フローセンタリング構成要素と係合されたサンプル流体毛細管を、集束領域の中心軸に対してセンタリングするように構成されている、フローセルアセンブリが提供される。
【0067】
態様18.サンプル流体毛細管を更に備え、サンプル流体毛細管が、その中に配設された複数の粒子を含む流体サンプルをその中に伝達するように構成されており、毛細管が、フローセンタリング構成要素の中心ボアと係合するように構成されている、態様17のフローセル。
【0068】
態様19.方法であって、態様1~16のいずれか1つによるフローセンタリング構成要素を用いて、(1)構成要素の中心ボアを通して複数の粒子を含む流体サンプルを、かつ(2)フローセンタリング構成要素のバイパスフルートチャネル内にシース流体を伝達することを含み、伝達することが、シース流体が、複数の粒子のうちの少なくとも一部を中心フロー軸に向かって流体力学的に凝集させるように行われる、方法。
【0069】
態様20.伝達することが、シース流体が乱流を含まないように行われる、態様19の方法。
【0070】
態様21.シース流体が、複数の粒子のうちの少なくとも一部を、少なくとも一部の粒子が本質的に中心フロー軸上に位置するように、流体力学的に凝集させる、態様19又は20のいずれか1つの方法。
【0071】
態様22.音響放射圧の適用によって複数の粒子のうちの少なくとも一部を集束させることを更に含む、態様19~21のいずれか1つの方法。
【0072】
態様23.中心フロー軸に向かって凝集された粒子のうちの少なくとも一部を分析することを更に含む、態様19~22のいずれか1つの方法。
【0073】
態様24.分析システムであって、
粒子ハンドリングトレインであって、フローの軸を画定し、その中に配設された複数の粒子を含む流体サンプルを伝達するように構成されたサンプルチャネル、及びサンプルチャネルの周りに円周方向に配置され、フローの軸に本質的に平行に配置された複数のシースフローチャネルを備え、複数のシースフローチャネルが、流体サンプルの粒子をフローチャネルの中心軸に流体力学的に集束させるように、それを通してシース流体を伝達するように構成されている、粒子ハンドリングトレインと、
粒子分析器であって、フローチャネル内の流体力学的に集束された粒子を分析するように構成された粒子分析器と、を備える、分析システム。
【0074】
態様25.粒子分析器が、レーザを備える、態様24の分析システム。
【0075】
態様26.複数のシースフローチャネルが、フローセントレータ構成要素内に封入される、態様24又は25のいずれか1つの分析システム。
【0076】
態様27.複数のシースフローチャネルが、フローセントレータ構成要素とフローチャネルの壁との間に画定される、態様24又は25のいずれか1つの分析システム。
【0077】
態様28.方法であって、シース流体を、中に配設された複数の粒子を含むサンプル流体のフローの周りに円周方向に配置された別個のチャネルを通して伝達することを含み、伝達することが、シース流体が、サンプル流体のフローの複数の粒子のうちの少なくとも一部を中心フロー軸に向かって流体力学的に凝集させるように行われる、方法。
【0078】
態様29.伝達することが、シース流体が乱流を含まないように行われる、態様28の方法。
【0079】
態様30.シース流体が、複数の粒子のうちの少なくとも一部を、少なくとも一部の粒子が本質的に中心フロー軸上に位置するように、流体力学的に凝集させる、態様28又は29のいずれか1つの方法。
【0080】
態様31.中心フロー軸に向かって凝集された粒子のうちの少なくとも一部を分析することを更に含む、態様28~30のいずれか1つの方法。
【0081】
概要及び利点
1.製造プロセスのためのマスターモールドは単一であるため、再現性が高い
2.設計の外周のバイパスフルートは、シースフローの整流器として作用する。これには、
サンプルフローの流体力学的集束点の前でシースフローの流線を直線化できるため、注入マニホールド内へのシースフローの進入角度に柔軟性を持たせることができるという追加の利点もある。
【0082】
3.組み立ての容易さ-注入マニホールド内にセントレータのバレットを圧入する。
4.高精度、低コスト製造
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】