(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-11
(54)【発明の名称】薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61M 5/20 20060101AFI20240404BHJP
【FI】
A61M5/20 570
A61M5/20 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566671
(86)(22)【出願日】2022-04-19
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2022060242
(87)【国際公開番号】W WO2022228936
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520011887
【氏名又は名称】エスエイチエル・メディカル・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ミン-ティン・イン
(72)【発明者】
【氏名】オスカル・アレクサンデション
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・カールソン
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・ザンデル
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA10
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD13
4C066EE06
4C066FF05
4C066HH02
4C066HH12
4C066HH22
(57)【要約】
薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリは、近位端から遠位端まで長手方向軸に沿って延在する本体部と、本体部の同軸上に取り付けられ、長手方向軸に沿って本体部に関して軸方向に移動可能である送達部材ガードと、本体部に取り付けられたロック部材とを備え、ロック部材は、ロック位置とロック解除位置との間で送達部材ガードに関して移動可能であり、ロック部材は、ロック位置において送達部材ガードの近位方向に向けられた表面に隣接する遠位方向に向けられた表面を備え、ロック部材の遠位方向に向けられた表面は、ロック解除位置において送達部材ガードの近位方向に向けられた表面から長手方向軸に関して円周方向に離間している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリであって、
近位端から遠位端まで長手方向軸(L)に沿って延在する本体部(20)と、
前記本体部(20)の同軸上に取り付けられ、前記長手方向軸(L)に沿って前記本体部(20)に関して軸方向に移動可能である送達部材ガード(21)と、
前記本体部(20)に取り付けられたロック部材(22)とを備え、
前記ロック部材(22)は、ロック位置とロック解除位置との間で前記送達部材ガード(21)に関して移動可能であり、
前記ロック部材(22)は、前記ロック位置において前記送達部材ガード(21)の近位方向に向けられた表面に隣接する遠位方向に向けられた表面を備え、
前記ロック部材(22)の前記遠位方向に向けられた表面は、前記ロック解除位置において前記送達部材ガード(21)の前記近位方向に向けられた表面から前記長手方向軸(L)に関して円周方向に離間しているカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項2】
前記ロック部材(22)は、前記ロック位置と前記ロック解除位置との間で前記長手方向軸(L)の周りに前記送達部材ガード(21)に関して回転可能である請求項1に記載のカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項3】
前記送達部材ガード(21)の第1の遠位方向に向けられた表面と前記本体部(20)の近位方向に向けられた表面との間に配置構成された付勢部材(23)を備える請求項1または2に記載のカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項4】
前記送達部材ガード(21)は、前記長手方向軸(L)に関して半径方向に延在する突起部(214)を備え、前記送達部材ガード(21)の前記近位方向に向けられた表面は、前記突起部(214)の一部である請求項1から3のいずれか一項に記載のカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項5】
前記送達部材ガード(21)は、前記長手方向軸(L)に関して半径方向に延在する出っ張り(212)を備え、前記送達部材ガード(21)の前記第1の遠位方向に向けられた表面は、前記出っ張り(212)の一部によって画成される請求項3に記載のカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項6】
前記突起部(214)は、前記出っ張り(212)から半径方向に離れて延在する、請求項4を引用する場合の請求項5に記載のカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項7】
前記ロック部材(22)は、前記送達部材ガード(21)の一部を取り囲むチューブ状本体部(220)を備える請求項1から6のいずれか一項に記載のカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項8】
前記ロック部材(22)は、前記ロック部材(22)の前記チューブ状本体部(220)の内面の一部に沿って前記長手方向軸(L)に関して円周方向に延在する出っ張り(222、222')を備え、前記ロック部材(22)の前記遠位方向に向けられた表面は、前記出っ張り(222、222')の一部である請求項7に記載の薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリ。
【請求項9】
薬剤送達デバイスのためのカセットユニット(2)であって、請求項1から8のいずれか一項に記載のカセットユニットサブアセンブリを備え、
前記本体部(20)の前記近位端に固定され、前記本体部(20)に関して回転可能に解放可能である送達部材カバーアセンブリ(3)を備え、
前記送達部材カバーアセンブリ(3)は、
チューブ状外側キャップ(30)と、
前記チューブ状外側キャップ(30)で少なくとも部分的に囲まれている内側キャップ(31)と、
前記内側キャップ(31)に回転可能に固定され、前記チューブ状外側キャップ(30)と前記送達部材ガード(21)との間で長手方向に位置決めされたクラッチ部材(32)とを備え、
前記クラッチ部材(32)は、クラッチ付勢部材(320)を含み、前記クラッチ部材(32)は弛緩位置と張力位置との間で前記外側キャップ(30)に関して軸方向に移動可能であり、
前記チューブ状外側キャップ(30)は、前記内側キャップ(31)で軸方向に固定され、前記内側キャップ(31)に関して回転可能であり、
前記チューブ状外側キャップ(30)は、複数の係合部材(301)を含み、前記クラッチ部材は、複数の対向係合部材(33)を含み、
前記複数の係合部材(301)は、前記クラッチ付勢部材(320)が前記張力位置にあるときに前記複数の対向係合部材(33)と隣接するカセットユニット(2)。
【請求項10】
前記チューブ状外側キャップ(30)の前記複数の係合部材(301)は、複数の突起部またはスロットであり、前記複数の突起部は、前記チューブ状外側キャップ(30)の内面から前記長手方向軸に関して半径方向内向きに延在するか、または前記複数のスロットは、前記内側キャップ(31)の外面から前記長手方向軸に関して半径方向外向きに面する請求項9に記載のカセットユニット。
【請求項11】
前記クラッチ部材(32)の前記複数の対向係合部材(33)は、複数の対向突起部(33)であり、前記複数の対向突起部(33)は、前記内側キャップ(31)の外面から前記長手方向軸に関して半径方向外向きに延在する請求項10に記載のカセットユニット。
【請求項12】
前記クラッチ部材(32)は、近位コネクタ(321)と遠位コネクタ(322)とを備え、前記クラッチ付勢部材(320)は、前記近位コネクタ(321)と前記遠位コネクタ(322)との間で長手方向に位置決めされ、前記遠位コネクタ(322)は、前記送達部材ガード(21)の近位端に隣接し、前記近位コネクタ(321)は、前記チューブ状外側キャップ(30)の内面上の遠位方向に向けられた表面に解放可能に隣接する請求項9から11のいずれか一項に記載のカセットユニット。
【請求項13】
前記クラッチ部材(32)の前記複数の対向係合部材(33)は、前記遠位コネクタ(322)の外面上に配置構成される請求項12に記載のカセットユニット。
【請求項14】
前記複数の対向係合部材(33)は、前記長手方向軸(L)の周りに少なくとも部分的に延在する屈曲可能アーム(331)を備える請求項9から13のいずれか一項に記載のカセットユニット。
【請求項15】
請求項9から14のいずれか一項に記載のカセットユニット(2)と再使用可能な駆動アセンブリ(1)とを備える薬剤送達デバイスであって、
前記再使用可能な駆動アセンブリ(1)は、近位端および遠位端から前記長手方向軸(L)に沿って延在するチューブ状ハウジングを備え、
前記カセットユニット(2)は、前記再使用可能な駆動アセンブリ(1)の前記近位端の内面上および前記カセットユニット(2)の前記本体部の前記遠位端の外面上にバヨネット接続部(11)を通して前記再使用可能な駆動アセンブリ(1)に解放可能に取り付けられる薬剤送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、2つの取り外し可能な部分を有する再使用可能なオートインジェクタ(autoinjector)またはインジェクタなどの薬剤送達デバイス(medicament delivery device)のためのカセットユニットサブアセンブリ(cassette unit sub-assembly)に関するものであり、特に、使用前にそのようなユニットの送達部材ガード(delivery member guard)をロックするためのサブアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
ペン型手動インジェクタまたはオートインジェクタなどの、薬剤送達デバイスは、正式な医学訓練を受けていない患者による薬剤の自己投与のために一般に知られている。たとえば、糖尿病を患っている患者は、インスリンの反復注射を必要とし得るか、または患者は、成長ホルモンなどの、他の種類の薬剤の定期的注射を必要とし得る。
【0003】
いくつかの薬剤送達デバイスは、使用中に相互接続される2つの部分を有する。一方の部分は、多くの場合、カートリッジまたはシリンジなどの、薬剤を収容する薬剤容器を受け入れ、この部分は、通常、カセットまたはカセットユニットと呼ぶことができる。他方の部分は、多くの場合、薬剤の放出を作動させるための駆動部を含む。
【0004】
このように設計された薬剤送達デバイスは、一般に再使用可能である。カセットは、使い捨て部分であり、駆動部を有する他の部分は、通常、再使用可能部分である。駆動部は、ばねまたはモーターなどのような動力ユニットを備えてよく、したがって、何回もの薬剤送達に再使用することができる。
【0005】
薬剤送達デバイスは、一般に、エンドユーザに薬剤を送達するための薬剤送達部材(針またはスプレーノズルなど)を汚染から保護し、エンドユーザが薬剤送達部材によって怪我をしないように保護するための送達部材ガードを備えるように設計されている。
【0006】
使用後の送達部材ガードの遠位移動を防止するために送達部材ガードをロックする、通常は送達部材ガードを最終使用位置にロックするためのロック機構/デバイスを見つけるのが普通である。使用前に、送達部材ガードは、ユーザが誤って送達部材ガードを押して薬剤送達部材を露出させるのを止めるために、キャップによって保護されることが多い。しかしながら、使用前の薬剤送達部材保護のための代替的な解決策も有利であり得ることは理解されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、添付される特許請求の範囲によって定義され、そこでこの特許請求の範囲が参照されるべきである。
【0008】
本開示において、「遠位方向」という用語が使用されるときに、これは、薬剤送達デバイスの使用中に用量送達部位から離れる方を向く方向を指す。「遠位部分/端部」という用語が使用されるときに、これは、送達デバイスの部分/端部、またはその部材の部分/端部であって、薬剤送達デバイスの使用の下で、用量送達部位から最も離れて配置される部材を指す。それに対応して、「近位方向」という用語が使用されるときに、これは、薬剤送達デバイスの使用中に用量送達部位に向かう方を向く方向を指す。「近位部分/端部」という用語が使用されるときに、これは、送達デバイスの部分/端部、またはその部材の部分/端部であって、薬剤送達デバイスの使用の下で、用量送達部位に最も近い位置に配置される部材を指す。
【0009】
さらに、「長手方向の」、「長手方向に」、「軸方向に」または「軸方向の」という用語は、近位端から遠位端まで、典型的には、デバイスまたはそのコンポーネントに沿って、デバイスおよび/またはコンポーネントの最も長い伸長の方向に延在する方向を指す。
【0010】
同様に、「横断の」、「横方向の」および「横断方向に」という用語は、長手方向に対して一般的に垂直な方向を指す。
【0011】
さらに、「円周」、「円周方向の」、または「円周方向に」という用語は、軸、典型的には、デバイスおよび/またはコンポーネントの最長伸長方向に延在する中心軸に関する円周または円周方向を指す。同様に、「半径方向の」または「放射状に」は、軸に対して放射状に延びる方向を指し、「回転」、「回転方向の」、および「回転方向に」は、軸に対する回転を指す。
【0012】
したがって、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリが提供され、このサブアセンブリは、近位端から遠位端まで長手方向軸に沿って延在する本体部と、本体部の同軸上に取り付けられ、長手方向軸に沿って本体部に関して軸方向に移動可能である送達部材ガードと、本体部に取り付けられたロック部材とを備え、ロック部材は、ロック位置とロック解除位置との間で送達部材ガードに関して移動可能であり、ロック部材は、ロック位置において送達部材ガードの近位方向に向けられた表面に隣接する遠位方向に向けられた表面を備え、ロック部材の遠位方向に向けられた表面は、ロック解除位置において送達部材ガードの近位方向に向けられた表面から長手方向軸に関して円周方向に離間している。
【0013】
ロック部材は、ロック部材がロック位置にあるときに本体部に関して近位方向に移動しないように送達部材ガードをロックし、送達部材ガードが本体部に関して近位方向に自由に移動できるように送達部材ガードをロック解除するように構成される。
【0014】
したがって、本発明によって提供されるサブアセンブリは、ロック部材をロック位置またはロック解除位置に位置決めすることによって薬剤送達ガードが本体部に関して移動するのを解放可能に防止することができる。
【0015】
したがって、送達部材ガードの近位移動は、薬剤送達デバイスの別の動作、たとえば、プライミング、針の装着、エンドユーザが薬剤送達部材を装着することを可能にすることをトリガーするために、またはいくつかの場合において第2の安全設計として使用され得る。たとえば、送達部材ガードおよび薬剤送達部材を備えるカセットユニット上に、送達部材ガードの安全機構があってもよい。この安全機構は、薬剤送達デバイスのカセットユニットが薬剤送達デバイスの他の部分に適切に組み立てられるまで使用前に送達部材ガードが遠位の位置に移動するのを防止するように設計されており、そのため、エンドユーザが誤って怪我をするか、または送達部材を汚染させることがない。しかしながら、エンドユーザが薬剤送達デバイスの2つの部分を一緒に組み立てるときに、エンドユーザは、送達部材ガードを遠位方向に押すことが時々あり得るので、安全機構が解除されると、送達部材ガードが遠位方向に突然動くので、エンドユーザは、送達部材に接触する場合がある。そのような場合、送達部材ガードの近位移動は、第2の安全設計とすることができるか、たとえば、送達部材ガードは、最初に近位の位置に移動しない限り遠位方向に移動することができないか、または送達部材ガードは、薬剤送達部材を露わにするようにするのに十分な長い距離で遠位方向に移動することができない。したがって、(i)カセットユニットが薬剤送達デバイスの他の部分に対して適切に組み立てられていること、および(ii)エンドユーザが送達部材ガードを遠位方向に押していないこと(したがって、送達部材ガードは近位の「自由に移動できる」位置に移動できない)である場合を除き、薬剤送達部材はエンドユーザに対して露わにされない。
【0016】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック位置とロック解除位置との間で長手方向軸の周りに送達部材ガードに関して回転可能である。
【0017】
代替的に、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック位置からロック解除位置までの長手方向軸を横断する方向に送達部材ガードに関して直線的に摺動可能である。
【0018】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、長手方向軸を横断する方向に送達部材ガードに関して直線的に摺動して送達部材ガードから取り外されるように構成された取り外し可能なピンである。
【0019】
代替的に、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック位置からロック解除位置まで長手方向軸および送達部材ガードに関して半径方向に屈曲可能である。
【0020】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック位置からロック解除位置まで送達部材ガードに関して半径方向に屈曲可能なクリップである。
【0021】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック位置からロック解除位置まで屈曲したときに送達部材ガードから取り外されるように構成されている取り外し可能なクリップである。
【0022】
好ましくは、別の実施形態によれば、カセットユニットサブアセンブリは、送達部材ガードの第1の遠位方向に向けられた表面と本体部の近位方向に向けられた表面との間に配置構成された付勢部材を備える。
【0023】
別の実施形態によれば、送達部材ガードは、長手方向軸に関して半径方向に延在する出っ張りを備え、送達部材ガードの第1の遠位方向に向けられた表面は、出っ張りの一部によって画成される。
【0024】
好ましくは、別の実施形態によれば、送達部材ガードは、長手方向軸に関して半径方向に延在する突起部を備え、送達部材ガードの近位方向に向けられた表面は、突起部の一部である。
【0025】
好ましくは、別の実施形態によれば、突起部は、出っ張りから半径方向に離れて延在する。
【0026】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、送達部材ガードの一部を囲むチューブ状本体部を備える。
【0027】
別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック部材のチューブ状本体部の内面の一部に沿って長手方向軸に関して円周方向に延在する出っ張りを備え、ロック部材の遠位方向に向けられた表面は、出っ張りの一部である。
【0028】
代替的に、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック部材のチューブ状本体部の内面の一部に沿って長手方向軸に関して円周方向に延在する陥凹部を備え、陥凹部は長手方向軸に向かって半径方向に面しており、ロック部材の遠位方向に向けられた表面は、陥凹部の一部である。
【0029】
好ましくは、別の実施形態によれば、カセットユニットサブアセンブリは、本体部に取り付けられ、近位の位置と遠位の位置との間で長手方向軸の方向に本体部に関して移動するように構成されているアクチュエータを備え、アクチュエータは、細長本体部を備え、アクチュエータは、アクチュエータの細長本体部から本体部の遠位端に向かって延在する相互作用部分を備える。
【0030】
好ましくは、別の実施形態によれば、送達部材ガードは、遠位のトリガー位置と近位の使用後位置との間で本体部に関して移動可能であり、送達部材ガードは、第2の遠位方向に向けられた表面を備える。
【0031】
別の実施形態によれば、アクチュエータは、近位方向に向けられたロックアウト表面を備え、送達部材ガードの第2の遠位方向に向けられた表面は、送達部材ガードが近位の使用後位置にあるときにアクチュエータの近位方向に向けられたロックアウト表面に隣接する。
【0032】
代替的に、別の実施形態によれば、カセットユニットサブアセンブリは、送達部材ガードおよびアクチュエータ内に配置構成されている内側ハウジングを備え、内側ハウジングは、送達部材ガードが近位の使用後位置にあるときに、送達部材ガードの第2の遠位方向に向けられた表面に隣接する近位方向に向けられたロックアウト表面を備える。
【0033】
別の実施形態によれば、アクチュエータは、送達部材ガードが近位の使用後位置にないときに長手方向軸を横断する方向で内側ハウジングの近位方向に向けられたロックアウト表面と送達部材ガードの第2の遠位方向に向けられた表面との間に位置決めされる。
【0034】
好ましくは、別の実施形態によれば、アクチュエータは、アクチュエータが近位の位置から遠位の位置へ軸方向に移動されるときに本体部の遠位方向に向けられた表面に隣接する近位方向に向けられた保持表面を備える。
【0035】
好ましくは、別の実施形態によれば、アクチュエータの相互作用部分は、アクチュエータが遠位の位置にあるときに本体部の遠位端から突起する。
【0036】
別の実施形態によれば、本発明のカセットユニットサブアセンブリは、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットにおいて使用することができる。このカセットは本体部の近位端に固定され、本体部に関して回転可能に解放可能である送達部材カバーアセンブリを備え、送達部材カバーアセンブリは、チューブ状外側キャップと、チューブ状外側キャップで少なくとも部分的に囲まれている内側キャップと、内側キャップに回転可能に固定され、チューブ状外側キャップと送達部材ガードとの間で長手方向に位置決めされたクラッチ部材と、を備え、クラッチ部材は、クラッチ付勢部材を含み、クラッチ部材は、弛緩位置と張力位置との間で外側キャップに関して軸方向に移動可能であり、チューブ状外側キャップは、内側キャップで軸方向に固定され、内側キャップに関して回転可能であり、チューブ状外側キャップは、複数の係合部材を含み、クラッチ部材は、複数の対向係合部材を含み、クラッチ付勢部材が張力位置にあるときに複数の係合部材は、複数の対向係合部材と隣接する。
【0037】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状外側キャップの複数の係合部材は、複数の突起部であり、複数の突起部は、チューブ状外側キャップの内面から長手方向軸に関して半径方向内向きに延在する。
【0038】
別の実施形態によれば、クラッチ部材の複数の対向係合部材は、複数の対向突起部であり、複数の対向突起部は、内側キャップの外面から長手方向軸に関して半径方向外向きに延在する。
【0039】
代替的に、別の実施形態によれば、クラッチ部材の複数の対向係合部材は、複数のスロットであり、複数のスロットは、内側キャップの外面から長手方向軸に関して半径方向外向きに面する。
【0040】
好ましくは、別の実施形態によれば、クラッチ部材は、近位コネクタと遠位コネクタとを備え、クラッチ付勢部材は、近位コネクタと遠位コネクタとの間で長手方向に位置決めされ、遠位コネクタは、送達部材ガードの近位端に隣接し、近位コネクタは、チューブ状外側キャップの内面上の遠位方向に向けられた表面に解放可能に隣接する。
【0041】
別の実施形態によれば、クラッチ部材の複数の対向係合部材は、遠位コネクタの外面に配置構成される。
【0042】
代替的に、別の実施形態によれば、クラッチ部材の複数の対向係合部材は、近位コネクタの外面に配置構成される。
【0043】
別の実施形態によれば、複数の対向係合部材は、長手方向軸の周りに部分的に延在する屈曲可能アームを備える。
【0044】
好ましくは、別の実施形態によれば、本体部は、薬剤送達デバイスの一部に取り付けるためのバヨネットコネクタを本体部の外面上に備える。
【0045】
好ましくは、別の実施形態によれば、本体部は、薬剤送達デバイスの一部に取り付けるためのスナップ式コネクタを本体部の外面上に備える。
【0046】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材はフランジを備え、フランジは本体部の外面から突起し、フランジは本体部のバヨネットコネクタと長手方向に整列される。
【0047】
本発明の別の実施形態は、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリを提供し、このカセットユニットサブアセンブリは近位端から遠位端まで長手方向軸に沿って延在する本体部と、本体部の同軸上に取り付けられ、遠位の位置から近位の位置まで本体部に関して軸方向に移動するように近位方向に付勢されている送達部材ガードと、本体部に取り付けられたロック部材とを備え、ロック部材は、ロック位置とロック解除位置との間で送達部材ガードに関して移動可能であり、ロック部材は、ロック部材がロック位置にあるときに送達部材ガードを遠位の位置にロックするように構成される。
【0048】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック位置とロック解除位置との間で長手方向軸の周りに送達部材ガードに関して回転可能である。
【0049】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック位置において送達部材ガードの近位方向に向けられた表面に面する遠位方向に向けられた表面を備え、ロック部材の遠位方向に向けられた表面は、ロック解除位置において送達部材ガードの近位方向に向けられた表面から離れている。
【0050】
好ましくは、別の実施形態によれば、送達部材ガードは、長手方向軸に関して半径方向に延在する突起部を備え、送達部材ガードの近位方向に向けられた表面は、突起部の一部である。
【0051】
好ましくは、別の実施形態によれば、アクチュエータは本体部に関して長手方向軸に沿って送達部材ガードによって移動されるように構成される。
【0052】
好ましくは、別の実施形態によれば、アクチュエータは、カセットユニットサブアセンブリを有するカセットユニットを含む薬剤送達デバイスの一部と相互作用するように構成されている相互作用部分を備える。
【0053】
好ましくは、別の実施形態によれば、送達部材ガードは、遠位のトリガー位置と近位の使用後位置との間で本体部に関して移動可能であり、アクチュエータは、送達部材ガードが遠位のトリガー位置から近位の使用後位置に移動するときに送達部材ガードを近位の使用後位置にロックするように構成される。
【0054】
好ましくは、別の実施形態によれば、本発明のカセットユニットサブアセンブリは、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットとともに使用することができ、カセットユニットの他に、薬剤送達デバイスは駆動ユニットを備え、カセットユニットは、薬剤送達デバイスの駆動ユニットに解放可能に取り付けられる。
【0055】
好ましくは、別の実施形態によれば、本発明のカセットユニットは、再使用可能な駆動アセンブリを備える薬剤送達デバイスとともに使用することができ、再使用可能な駆動アセンブリは、近位端および遠位端から長手方向軸に沿って延在するチューブ状ハウジングを備え、カセットユニットは、再使用可能な駆動アセンブリの近位端の内面上およびカセットユニットの本体部の遠位端の外面上にバヨネット接続部を介して再使用可能な駆動アセンブリに解放可能に取り付けられる。
【0056】
別の実施形態によれば、再使用可能な駆動アセンブリの近位端上の内面は、バヨネット溝を備え、カセットユニットの本体部の遠位端上の外面は、バヨネット突起部を備える。
【0057】
本発明の別の態様は、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリを提供し、このサブアセンブリは近位端と遠位端との間で長手方向軸に沿って延在するハウジングと、ハウジングの近位端に伸縮自在に配置構成された送達部材ガードと、送達部材ガードに関して軸方向に移動可能であり回転可能であるアクチュエータとを備え、送達部材ガードは、アクチュエータ上に配置構成された面取り部と相互作用することを通じてハウジングに関してアクチュエータを回転させ、軸方向に移動させるように構成されている相互作用部分を備える。
【0058】
好ましくは、別の実施形態によれば、相互作用部分は、突起部または遠位方向に向けられたアームである。
【0059】
好ましくは、別の実施形態によれば、アクチュエータは、アクチュエータ本体部と、アクチュエータ本体部の壁上に配置構成されたトラックとを備える。
【0060】
好ましくは、別の実施形態によれば、トラックは、長手方向軸の方向に延在する第1のトラックと、面取り部を含む第2のトラックとを備える。
【0061】
好ましくは、別の実施形態によれば、トラックは、アクチュエータの本体部上に配置構成された切欠、または陥凹部、または複数の横断方向に延在する出っ張りによって形成される。
【0062】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスは、注射デバイス、吸入デバイス、または医療用噴霧器である。
【0063】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスカセットユニットは、薬剤容器を収容するためのものである。
【0064】
好ましくは、別の実施形態によれば、駆動ユニットは、カセットユニットに収容される薬剤容器内に収容される薬剤を作動させるための駆動部を備える。
【0065】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアセンブリは、本体部の遠位端に取り付け可能な遠位蓋を備える。
【0066】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位蓋は、サブアセンブリの本体部の一部である。
【0067】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位蓋は、本体部内に受け入れられる薬剤容器の形状に応じた形状に形成された蓋本体部を含む。
【0068】
好ましくは、別の実施形態によれば、本体部は、チューブ状部分を含む。
【0069】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位蓋は、アクチュエータが送達部材ガードによって軸方向に移動されるときにアクチュエータの傾斜面と相互作用するように構成されている対向傾斜面を備える。
【0070】
好ましくは、別の実施形態によれば、第2のトラックは、ロックアウト部分を備え、送達部材ガードの突起部は、送達部材ガードの近位の使用後位置に向かって送達部材ガードの遠位移動とともにロックアウト部分に移動するように構成される。
【0071】
好ましくは、別の実施形態によれば、突起部は、送達部材ガードの屈曲可能部分に配置構成されるか、またはアクチュエータのロックアウト部分の遠位フレームが屈曲可能である。
【0072】
好ましくは、別の実施形態によれば、アクチュエータは、送達部材ガードの近位の使用後位置へ向かう送達部材ガードの遠位移動と一緒に遠位蓋のロック用切欠の中へ移動するように構成されたロック用タブを備える。
【0073】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位蓋は、本体部内に受け入れられた薬剤容器を支持するための容器支持体を備え、容器支持体は、近位方向に向けられた表面を備える。
【0074】
好ましくは、別の実施形態によれば、容器支持体は屈曲可能アームである。
【0075】
好ましくは、別の実施形態によれば、容器支持体の屈曲可能アームは、蓋本体部上の、長手方向軸を横断する方向に向かって開いている、切欠によって形成され得る。
【0076】
好ましくは、別の実施形態によれば、屈曲可能アームは、蓋本体部から遠位方向に向かって延在し得る。
【0077】
好ましくは、別の実施形態によれば、容器支持体の近位方向に向けられた表面は、屈曲可能アームの内面に形成されるか、または屈曲可能アームの遠位先端部に形成される。
【0078】
好ましくは、別の実施形態によれば、容器支持体は、本体部内に受け入れられた薬剤容器の遠位方向への軸方向移動を防止し、および/または工学的公差に関して、受け入れられた薬剤容器の異なる寸法、たとえば特定の長さおよび/または幅を有する受け入れられた薬剤容器を許容するために使用されるように構成される。
【0079】
好ましくは、別の実施形態によれば、本発明としてのサブアセンブリを備えた薬剤送達デバイスは、カセットユニットを駆動ユニットに接続するステップを含む方法によって作動され得る。
【0080】
好ましくは、別の実施形態によれば、この方法は、長手方向軸の周りに駆動ユニットに関してカセットユニットを回転させることによってカセットユニットを駆動ユニットに接続するステップを含む。
【0081】
好ましくは、別の実施形態によれば、この方法は、ロック部材をロック位置からロック解除位置まで本体部に関して回転させ、送達部材ガードを本体部に関して長手方向軸に沿って近位方向に移動し、送達部材ガードの近位移動によって、クラッチ付勢部材を弛緩位置から張力位置まで圧縮し、本体部に関して長手方向軸の周りに内側キャップとともに外側キャップを回転させて、複数の係合部材と複数の対向係合部材との間の係合を通して送達部材カバーアセンブリを本体部から取り外すステップを含む。
【0082】
好ましくは、別の実施形態によれば、この方法は、カセットユニットの本体部の遠位端を駆動アセンブリのハウジングの近位端内に挿入し、カセットユニットをバヨネット接続部に沿って駆動アセンブリのハウジングに関して回転させ、カセットユニットをバヨネット接続部に沿って駆動アセンブリのハウジングに関して回転させながらカセットユニットの本体部を長手方向軸の周りでロック部材に関して回転させるステップを含む。
【0083】
一般的に、特許請求の範囲において使用されているすべての用語は、本明細書において明確に定義されない限り、技術分野における通常の意味に従って解釈されるべきである。「要素、装置、コンポーネント、手段、など」への言及はすべて、明確に述べられない限り、その要素、装置、コンポーネント、手段、などの少なくとも1つのインスタンスを指すものとして公然と解釈されるべきである。
【0084】
次に、本発明の概念の実施形態は、添付図面を参照しつつ、単なる例示として、以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【
図1】カセットユニットおよび薬剤送達デバイスの駆動ユニットを有する薬剤送達デバイスを示す概略斜視図である。
【
図2】
図1の薬剤送達デバイスのカセットユニットに対するサブアセンブリを示す概略分解図である。
【
図3】
図2のサブアセンブリのロック部材および
図2のサブアセンブリの本体部を示す概略斜視図である。
【
図4A】異なる実施形態における
図3のロック部材を示す概略斜視図である。
【
図4B】異なる実施形態における
図3のロック部材を示す概略斜視図である。
【
図5】
図2のサブアセンブリの送達部材ガードを示す概略斜視図である。
【
図6A】ロック部材がロック位置およびロック解除位置にあるときの、2つの例における
図2のサブアセンブリの送達部材ガードおよび
図2のサブアセンブリのロック部材を示す概略遠位図である。
【
図6B】ロック部材がロック位置およびロック解除位置にあるときの、2つの例における
図2のサブアセンブリの送達部材ガードおよび
図2のサブアセンブリのロック部材を示す概略遠位図である。
【
図6C】ロック部材がロック位置およびロック解除位置にあるときの、2つの例における
図2のサブアセンブリの送達部材ガードおよび
図2のサブアセンブリのロック部材を示す概略遠位図である。
【
図6D】ロック部材がロック位置およびロック解除位置にあるときの、2つの例における
図2のサブアセンブリの送達部材ガードおよび
図2のサブアセンブリのロック部材を示す概略遠位図である。
【
図6E】ロック部材がロック位置およびロック解除位置にあるときの、2つの例における
図2のサブアセンブリの送達部材ガードおよび
図2のサブアセンブリのロック部材を示す概略遠位図である。
【
図6F】
図2のサブアセンブリのアクチュエータおよび
図2のサブアセンブリの遠位蓋を示す概略斜視図である。
【
図6G】
図2のサブアセンブリのアクチュエータおよび
図2のサブアセンブリの遠位蓋を示す概略斜視図である。
【
図7】別の例における
図2のサブアセンブリの遠位蓋および
図2のサブアセンブリの本体部を示す概略斜視図である。
【
図8】
図7の遠位蓋、
図2のサブアセンブリの送達部材ガードの遠位部分、および
図2のサブアセンブリの付勢部材を示す概略斜視図である。
【
図9】
図2のサブアセンブリの送達部材ガードおよび
図2のサブアセンブリのアクチュエータを示す概略斜視図である。
【
図10】
図9の送達部材ガードおよび
図9のアクチュエータを示す概略斜視図である。
【
図11A】
図9の送達部材ガードおよび
図9のアクチュエータを示す概略断面図である。
【
図11B】
図9の送達部材ガードおよび
図9のアクチュエータを示す概略断面図である。
【
図12A】
図7の遠位蓋および
図8の付勢部材とともに組み立てられるときの
図9の送達部材ガードおよび
図9のアクチュエータを示す概略断面図である。
【
図12B】
図7の遠位蓋および
図8の付勢部材とともに組み立てられるときの
図9の送達部材ガードおよび
図9のアクチュエータを示す概略断面図である。
【
図16】別の例における
図2のサブアセンブリのアクチュエータを示す概略斜視図である。
【
図17】
図5の送達部材ガードおよび
図2のサブアセンブリの内側ハウジングを示す概略斜視図である。
【
図19C】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図19D】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図19E】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図19F】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図19G】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図19H】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図19I】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図19J】
図6Fのアクチュエータ、
図6Gの遠位蓋、および
図6Cの送達部材ガードの間の相互作用の動作シーケンスを示す概略図である。
【
図20】薬剤送達部材セットを備えたカセットユニットを示す概略側面図である。
【
図21】
図20の薬剤送達部材セットを備えた
図2のサブアセンブリを示す概略分解図である。
【
図23】
図20の薬剤送達部材セットの内側キャップを示す概略斜視図である。
【
図24】
図20の薬剤送達部材セットのクラッチ部材を示す概略遠位図である。
【
図26A】別の例における薬剤送達部材セットの外側キャップおよび内側キャップを示す概略斜視図である。
【
図26B】別の例における薬剤送達部材セットの外側キャップおよび内側キャップを示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0086】
図1~
図36Dは、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリを示している。「カセットユニットサブアセンブリ」という用語は、本明細書においてときには「サブアセンブリ」と略記されることもある。「カセットユニットサブアセンブリ」という用語および「サブアセンブリ」という用語は両方とも、本明細書では同じ意味で使用されることに留意されたい。カセットユニットは、通常、
図1に示されているように、2つの取り外し可能な部分を有する薬剤送達デバイスとともに使用される。薬剤送達デバイスの第1の部分、すなわちカセットユニット2は、通常、中に薬剤が収容されている薬剤容器、たとえばシリンジまたはカートリッジを収容するためのものである。シリンジまたはカートリッジは、ガラス製であるかまたはプラスチック製であってよい。シリンジまたはカートリッジは、シリンジまたはカートリッジの遠位端を封止するゴム製ストッパーと、シリンジまたはカートリッジの近位端を封止するゴム製シースを有する隔壁または薬剤送達部材とを備え得る。代替的に、シリンジまたはカートリッジは、シリンジまたはカートリッジの近位端を封止するゴム製送達部材シースを備えた隔壁または薬剤送達部材のみで折り畳み可能であり得る。
【0087】
薬剤送達デバイスの第2の部分、すなわち駆動ユニット1は、通常、エンドユーザに対し排出される、薬剤容器内に収容された薬剤を薬剤送達デバイスの近位方向に作動させるための駆動部を備える。駆動ユニット1は、薬剤容器を押すためのプランジャロッドを備え得る。一例において、薬剤容器のストッパーは、したがって、薬剤容器の他の部分に関して近位方向に移動され得る。別の例では、プランジャロッドは、カセットユニット2に関して近位方向に薬剤容器を押すことによって薬剤容器を潰し得る。駆動ユニット1は、プランジャロッドを薬剤送達デバイスの近位方向に移動するための、ばね、ガスキャニスター、またはモーター駆動歯車セットなどの、動力源も備える。本明細書において説明されている概念の中心は、駆動ユニットではなく、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアセンブリであり、様々な異なるタイプの駆動ユニットが、本明細書において説明されているサブアセンブリを有するカセットユニットとともに使用され得る。そのようなものであるため、駆動ユニットについては包括的に説明されない。
【0088】
本発明のサブアセンブリは、近位端から遠位端まで長手方向軸Lに沿って延在する本体部20、20'と、本体部の同軸上に取り付けられ、長手方向軸に沿って本体部20、20'に関して軸方向に移動可能である送達部材ガード21、21'、21"と、本体部20、20'に取り付けられたロック部材22、22'、22"とを備える。ロック部材22、22'、22"は、ロック位置とロック解除位置との間で送達部材ガード21、21'、21"に関して移動可能である。ロック部材22、22'、22"は、ロック位置において送達部材ガード21、21'、21"の近位方向に向けられた表面に隣接する遠位方向に向けられた表面を備え、ロック部材22、22'、22"の遠位方向に向けられた表面は、ロック解除位置において送達部材ガード21、21'、21"の近位方向に向けられた表面から長手方向軸Lに関して円周方向に離間している。
【0089】
好ましい実施形態において、本体部20、20'は、ほとんどの一般的な薬剤容器に対応する形状である、一般的にチューブ状のコンポーネントとして形成されてよく、これによりサブアセンブリは、薬剤送達デバイスをコンパクトに保つことができる。しかしながら、本体部は、薬剤容器を収容することができる任意の他の好適な形状に形成され得る。
【0090】
図1~
図2に示されているように、本体部20は、外側シェル200内に薬剤容器を収容するように構成される。薬剤容器の視認性が必要とされる場合、外側シェル200は、薬剤容器と整列された窓201を備えてよく、エンドユーザは窓201を通して薬剤を観察することができる。他方で、外側シェル200は透明であってもよく、その場合、本体部は窓を必要としない。カセットユニット2は、エンドユーザが薬剤送達動作を実行することを計画しているときに本体部20と駆動ユニットとの間の解放可能な接続部を通して駆動ユニット1に解放可能に取り付けられるように構成される。本体部20は、駆動ユニット1上の対向コネクタと接続するように構成されたコネクタを備える。一例において、コネクタおよび対向コネクタは、バヨネット接続部を形成することができ、これは、本体部20および駆動ユニット1のうちの一方がバヨネット突起部を備え、本体部20および駆動ユニット1のうちの他方がバヨネット陥凹部/切欠を備えることを意味する。たとえば、外側本体部20は、
図2に示されているようなバヨネット突起部などの、バヨネットコネクタ202を本体部20の外側シェル200上に備えてよく、駆動ユニット1は、
図1に示されているようなバヨネット陥凹部などの、対向バヨネットコネクタ11を備える。この例では、本体部20は、バヨネットコネクタ202および対向バヨネットコネクタ11を通して、長手方向軸Lに沿って、駆動ユニット1の近位部分に、軸方向に挿入されるように構成され、次いで、本体部20は、長手方向軸Lの周りに、駆動ユニット1に関して回転される必要があり、したがってカセットユニット2は、駆動ユニットに適切に取り付けられる。
【0091】
代替的に、本体部20と駆動ユニット1との間の接続は、スナップ式接続またはねじ接続などの、別の好適な接続とすることができるか、またはカセットユニットは、駆動ユニット内に完全に受け入れられるものとしてよく、この例では、カセットユニットを受け入れるための駆動ユニットの部分は、カセットユニットを解放可能に受け入れるための形状嵌合接続とすることができる。カセットユニットが駆動ユニット内に完全に受け入れられる場合、本体部の形状は、カセットユニットを受け入れるための駆動ユニットの部分の形状に依存し得る。
【0092】
本発明のサブアセンブリは、
図2、
図5、および
図6Cに示されているように、送達部材ガード21、21'を備える。送達部材ガード21、21'は、本体部20の近位端から突起するように構成されている前シールド210、210'を備える。前シールド210、210'は、薬剤送達デバイスがエンドユーザによって使用されるときに薬剤容器と一体であるか、または薬剤容器に取り付け可能である薬剤送達部材を遮蔽するように構成される。好ましい例では、前シールド210、210'は、前シールド210、210'の近位端において開口部を有するチューブ形状要素であり、したがって送達部材ガード21、21'の前シールド210、210'は、本体部20の同軸上に取り付けられ、遠位の位置と近位の位置との間で長手方向軸Lに沿って本体部20に関して軸方向に移動可能である。同様に、送達部材ガードの前シールド210、210'は、デバイスをコンパクトにするために本体部20に類似する形状になっているが、送達部材ガードは、長手方向軸Lに沿って本体部20に関して軸方向に移動可能であり得る任意の他の好適な形状で形成されてもよい。
【0093】
送達部材ガード21は、前シールド210の遠位端からサブアセンブリの本体部20の遠位方向に向かって延在するアーム211を備える。好ましくは、送達部材ガード21は、長手方向軸Lに関して半径方向に延在する、
図5に示されているような、突起部214を備える。送達部材ガード21は、任意選択で、送達部材ガードの遠位端上に配置構成された出っ張り212を備える。好ましい例では、突起部214は、出っ張り212から離れる方へ長手方向軸Lに関して半径方向に延在する。送達部材ガード21は、任意選択で、本体部20の外側シェル200上の窓201と整列されるように構成された窓部分213を備える。窓部分213は、開口または透明材料によって形成される部分とすることができる。
【0094】
好ましい例では、送達部材ガード21は、本体部20内に部分的に配置構成され、すなわち、送達部材ガード21は、本体部20の外側シェル200内に部分的に配置構成される。この例において、好ましくは、アーム211および出っ張り212は、本体部20内に完全に配置構成され、前シールド210は、前シールド210が薬剤送達部材を覆うことができるように本体部20の近位端から完全にまたは部分的に突起している。一例において、送達部材ガード21のアーム211は、本発明のサブアセンブリを備える薬剤送達デバイスの駆動ユニット1の一部と相互作用するように構成される。たとえば、サブアセンブリを備えるカセットユニット2が駆動ユニット1に組み立てられた後、送達部材ガード21のさらなる遠位移動は、動力源、たとえばばね、ガスキャニスター、モーターと接続されたプランジャロッドを解放するように、または動力源をスイッチオンするように、アーム211を駆動ユニット1内に移動し得る。
【0095】
サブアセンブリは、
図2~
図4Bに示されているような、ロック部材22を備える。ロック部材22は、本体部20に取り付けられる。ロック部材22は、本体部20に取り外し可能に、または取り外し不可能に取り付けられ得る。ロック部材22は、本体部220を備える。好ましい例では、ロック部材22の本体部220は、チューブ状本体部220である。ロック部材22は、ロック位置およびロック解除位置において本体部20に関して移動可能である。
図4A~
図4Bに示されているように、ロック部材22は、ロック位置において送達部材ガード21、21'の近位方向に向けられた表面に隣接する遠位方向に向けられた表面を備え、ロック部材22の遠位方向に向けられた表面は、ロック解除位置において送達部材ガード21、21'の近位方向に向けられた表面から離間する。好ましい例では、送達部材ガード21、21'の近位方向に向けられた表面は、突起部214によって画成される。
【0096】
本発明のサブアセンブリは、ロック部材22、22'、22"がロック位置にあるときに、送達部材ガード21、21'、21"が遠位の位置にロックされ、ロック部材22、22'、22"がロック解除位置にあるときに、送達部材ガード21、21'、21"が遠位の位置から解放されるように配置構成され、その結果送達部材ガード21、21'、21"が近位方向の力を受けた場合、送達部材ガード21、21'、21"は近位の位置に移動することができる。
【0097】
一例では、ロック部材22、22'、22"は、ロック位置とロック解除位置との間で、本体部20、20'に回転可能に取り付けられる。この例では、ロック部材22を本体部20に取り付けることを目的として、
図3に示されているようにロック部材22はフランジ221を備える。この例では、
図3に示されているように、フランジ221は、拡大部分221aおよび横断方向部分221bを備える。横断方向部分221bは、拡大部分221aとロック部材22の本体部220との間に延在する。この例では、本体部20は、本体部20の遠位端上の切欠/陥凹部によって形成されたアセンブリトラック203を含む。好ましくは、
図3に示されているように、本体部20の外側シェル200の遠位部分上である。アセンブリトラック203は、長手方向部分203aと横断方向部分203bとを備える。長手方向部分203aは、本体部20の遠位端上の長手方向切欠/陥凹部であり、横断方向部分203bは、本体部20の遠位端上の横断方向切欠/陥凹部である。アセンブリトラック203の長手方向部分203aは、遠位端と近位端とを備える。アセンブリトラック203の横断方向部分203bは、第1の円周方向端部と第2の円周方向端部とを備える。長手方向部分203aの近位端は、アセンブリトラック203の横断方向部分203bの第1の円周方向端部に接続される。
【0098】
長手方向軸Lを横断する方向から観察された、長手方向部分203aおよび横断方向部分203bの寸法は、ロック部材22のフランジ221の横断方向部分221bの寸法よりも大きいが、ロック部材22のフランジ221の拡大部分221aの寸法よりも小さい。
【0099】
組み立ての際に、ロック部材22は、ロック部材22のフランジ221および本体部20のアセンブリトラック203を通して本体部20に取り付けられるように構成される。ロック部材22のフランジ221の横断方向部分221bは、アセンブリトラック203の長手方向部分203aの遠位端に向いており、長手方向部分203aの遠位端を通して長手方向部分203a内に挿入され、長手方向部分203aの遠位端から長手方向部分の近位端までアセンブリトラック203の長手方向部分203aに沿って移動され、横断方向部分203bの第1の円周方向端部からアセンブリトラック203の横断方向部分203b内に入り、横断方向部分203bの第2の円周方向端部でブロックされるまでアセンブリトラック203の横断方向部分203bに沿って移動される。
【0100】
ロック部材22の本体部220は、外側シェル200の遠位端の寸法に適合するように寸法決めされており、そのため、ロック部材22の本体部220は、組み立て後に外側シェル200の遠位端内にぴったり受け入れられ得る。代替的に、長手方向部分203aおよび横断方向部分203bの寸法は、ロック部材22のフランジ221の拡大部分221aの寸法よりも小さいので、本体部20に関するロック部材22の横断方向の移動は、拡大部分221aによってブロックされる。
【0101】
好ましい例では、フランジ221の拡大部分221aは、本体部20の外側シェル200の遠位端の外面から突起している。一例において、本体部20のバヨネットコネクタ202はバヨネット突起部である。フランジ221、具体的にはフランジ221の拡大部分221aは、
図3に示されているように、本体部20のバヨネットコネクタ202と長手方向に整列される。フランジ221の拡大部分221aは、バヨネットコネクタ202の円周方向長さと一般的に等しいか、またはそれよりわずかに小さい円周方向長さを有し得る。バヨネット突起部202が対向バヨネットコネクタ11の長手方向部分に移動したときに、フランジ221の拡大部分221aも対向バヨネットコネクタ11の長手方向部分に移動することができる。しかしながら、バヨネット突起部202が対向バヨネットコネクタ11の円周方向部分に移動したときに、フランジ221の拡大部分221aは対向バヨネットコネクタ11の長手方向部分にのみ留まることができる。したがって、バヨネット突起部202が対向バヨネットコネクタ11の円周方向部分に沿って回転したときに、本体部20および送達部材ガード21、21'はロック部材22に関して回転される。したがって、カセットユニット2を駆動ユニット1に接続するための回転は、ロック部材22を、ロック位置からロック解除位置まで送達部材ガード21、21'に関して回転させる。
【0102】
代替的に、ロック部材を本体部に取り付けることを目的として、本体部20は、上述のようなアセンブリトラックの代わりに本体部20の円周スロットを備えることができることに留意されたい。したがって、ロック部材は、本体部20の円周スロットにスナップ式に嵌合され得る。ロック部材を本体部に取り付ける組み立て方法が変更された場合、選択された組み立て方法に応じて組み立てに関係する上述のコンポーネントも変更され得ることに留意されたい。さらに、ロック部材22のフランジ221の横断方向部分221bは、主に組み立て方法のために設計されており、したがって、フランジ221は拡大部分221aのみを有するように修正され得る。
【0103】
一例において、ロック部材22、22'、22"の本体部220は、チューブ状本体部220である。ロック部材22、22'、22"のチューブ状本体部220は、送達部材ガード21、21'の一部を囲む。たとえば、チューブ状本体部220は一般的に円筒形状の要素または一般的に半円筒形状の要素であってよい。一例において、ロック部材は、
図4A~
図4Bおよび
図6C~
図6Eに示されているように、ロック部材22のチューブ状本体部220の内面の一部に沿って長手方向軸に関して円周方向に延在する出っ張り222、222'を備え、ロック部材の遠位方向に向けられた表面は、出っ張り222、222'の一部である。
【0104】
出っ張り222は、
図4Aに示されているように、ロック部材22のチューブ状本体部220の内面の一部に沿って長手方向軸に関して円周方向にのみ延在することができる。この例では、ロック解除位置は、
図4Aに示されているように、出っ張り222の残りの部分に関するロック部材22のチューブ状本体部220の内面上の出っ張り222の破断部分223の配置によって定められる。破断部分223は、出っ張り222が長手方向軸Lに関して円周方向に連続して延在するのを止める部分を意味する。したがって、突起部214が長手方向軸Lの方向において破断部分と整列された後、突起部214は、出っ張り222によってブロックされることなく長手方向軸の方向に自由に移動することができる。送達部材ガード21、21'の突起部214は、ロック部材22がロック位置からロック解除位置に移動したときに、ロック部材22の出っ張り222に沿って移動するように構成される。突起部214が出っ張り222から係脱するか、または出っ張り222の破断した部分223に接触した後、送達部材ガード21、21'は、サブアセンブリの本体部20の近位方向に自由に移動することができる。代替的に、出っ張り222'は、長手方向軸に関する円周方向および長手方向軸の方向の両方に延在することができる。この例では、出っ張り222'は、
図6C~
図6Eに示されているように、螺旋形状とすることができる。螺旋形状の出っ張り222'は、遠位端から近位端までカセットユニット2の近位方向に向かって螺旋状に延在する。この例では、送達部材ガード21、21'、21"の突起部214、214'、214"は、ロック部材22がロック位置からロック解除位置に移動したときにロック部材22の螺旋形状の出っ張り222'に沿って移動するように構成される。突起部214、214'が、螺旋形状の出っ張り222'の遠位端から螺旋形状の出っ張り222'の近位端まで移動した後、送達部材ガード21、21'は、サブアセンブリの本体部20の近位方向に自由に移動することができる。ロック部材22のロック解除位置を画成する正確な位置は、本発明のサブアセンブリを備える薬剤送達デバイスの設計に依存する。この例では、エンドユーザがロック部材22をロック解除位置まで回転させたとしても、エンドユーザは、それでも、考えを変えてロック部材をロック位置まで回転させて戻すことができる。突起部214'は、近位方向に向けられた傾斜面を含み得ることに留意されたい。
【0105】
代替的に、ロック部材22は、ロック部材22のチューブ状本体部220の内面の一部に沿って長手方向軸Lに関して円周方向に延在する陥凹部を備える。陥凹部は長手方向軸Lに向かって半径方向に面している。ロック部材の遠位方向に向けられた表面は、陥凹部の一部であり、送達部材ガード21、21'の突起部214は陥凹部内に突起するように構成される。この例では、送達部材ガード21、21'の突起部は、ロック部材22がロック位置にあるときに、サブアセンブリの本体部20に関して、遠位方向または近位方向のいずれにも動かないようにブロックされる。同様に、陥凹部は、ロック部材22のロック解除位置を定めるために上記の例に類似の破断部分を備える。
【0106】
図6Aは、ロック位置にあるロック部材22を示している。ロック部材22がロック位置にあるときに、送達部材ガード21、21'の突起部214は、ロック部材の出っ張り222上に載り/出っ張り222に沿って移動するので、送達部材ガード21、21'は、遠位の位置にロックされ、すなわち、送達部材ガード21、21'は、ロック部材22に関して本体部20の近位端に向かって移動することが妨げられる。
図6Bは、ロック解除位置にあるロック部材22を示している。この例では、ロック部材22は、送達部材ガード21、21'に関して長手方向軸Lの周りに回転する。
図4Aに示されるように、出っ張りが部分的に円形の出っ張り222である例において、ロック部材22は、ロック部材22のチューブ状本体部220の内面に沿って部分的にのみ延在するからである。送達部材ガード21、21'の突起部214が、長手方向軸Lの方向でもはや出っ張り222の一部と整列されなくなると、ロック部材22の遠位方向に向けられた表面は、送達部材ガード21、21'の近位方向に向けられた表面から離間される。したがって、送達部材ガード21、21'の突起部214が長手方向軸Lにおいて出っ張り222の一部と完全にずれている位置は、ロック部材22のロック解除位置を定める。したがって、ロック部材22の正確なロック解除位置は、設計要件に依存する、出っ張り222の長さの選択によって定められ得る。
【0107】
送達部材ガード21、21'の遠位の位置から近位の位置への移動は、カセットユニット2の「ロック解除」機構として使用することができ、たとえば、ユーザがうっかり触れる、または地面に落ちることによって引き起こされる薬剤送達部材の損傷または汚染が防止され得る。たとえば、送達部材ガード21、21'は、送達部材ガード21、21'が遠位の位置から近位の位置にすでに移動しているときに第2の遠位の位置に移動することができてよいが、この開始機構に関するさらなる詳細については後で説明することにする。代替的に、送達部材ガード21、21'の遠位の位置から近位の位置への移動は、エンドユーザが薬剤送達部材に自己装着する必要のあるカセットユニットにおいて使用され得る。たとえば、エンドユーザがペンニードルをカセットユニットに自己装着する必要があり得る。この例では、送達部材ガードは、始めに遠位の位置にあるべきであり、したがってエンドユーザは、ペンニードルをカセットユニットに取り付けることができ、エンドユーザがペンニードルをカセットユニットに取り付けるときに、エンドユーザはロック部材22をロック位置からロック解除位置に移動することができ、その結果送達部材ガード21、21'は、遠位の位置から近位の位置に移動することができ、たとえば、ユーザによって単純に引っ張られるか、または付勢部材もしくは弾力性のある構造によって押されることによって、取り付けられたペンニードルは、送達部材ガード21、21'によって覆われ得る。代替的に、サブアセンブリが、事前に組み立てられた薬剤送達部材セットを有するカセットユニットにおいて使用される場合、送達部材ガード21、21'の遠位の位置からの、送達部材ガード21、21'の近位移動は、ユーザが薬剤送達部材を装着するために薬剤送達部材セットを操作することを可能にするために使用することができ、この代替案は、後で詳細に説明される。
【0108】
好ましい例において、エンドユーザが誤ってカセットユニット2を取り外してしまうのを防止するために安全機構が設けられ得る。安全機構は、
図33から
図36Dに示されているように、ロック部材22のチューブ状本体部220が長手方向軸Lを横断する方向に開いている切欠/陥凹部220a'と、本体部20'の壁から延在するロック用タブ20a'とを備えることによって提供される。切欠/陥凹部220a'は、ロック用タブ20a'の遠位端20b'に向かって半径方向に面するように構成される。
【0109】
この例では、本体部20'は、本体部20'の壁からロック用タブ20a'の遠位端20b'まで遠位方向に延在するロック用タブ20a'を備える。ロック用タブ20a'は屈曲可能である。
図36A~
図36Dに示されているように、エンドユーザが上述のようなバヨネット接続部を介してカセットユニット2を駆動ユニット1に取り付ける(矢印Sで示す動作シーケンス)ときに、本体部20'は、ロック部材22'に関して(
図36B~
図36Cの矢印R3で示すように)回転する。ロック用タブ20a'の遠位端20b'は、
図36B~
図36Cに示されるように、本体部20'がロック部材22'に関して回転するときにロック部材22'のチューブ状本体部220によって(
図36Cにおいて矢印Zで示されるように)長手方向軸Lに向かって半径方向内向きに相対的に偏向される。カセットユニット2が駆動ユニット1に適切に取り付けられたときに、ロック用タブ20a'の遠位端20b'は、ロック部材22'の切欠/陥凹部220a'と半径方向で整列し、したがって、ロック用タブ20a'は、
図36Dに示されているように、長手方向軸Lに関して半径方向外向き屈曲し、切欠/陥凹部220a'に位置決めされる。ロック用タブ20a'が切欠/陥凹部220a'内にあるときに、ロック部材22'および本体部20'は、互いに関して回転することを妨げられる。
【0110】
上述のように、ロック部材22'の拡大部分221aは、本体部のバヨネット突起部が駆動ユニット1の対向バヨネット接続部の円周方向部分内にあるときに、駆動ユニット1の対向バヨネットコネクタ11の長手方向部分に留まることになり、これはカセットユニット2が駆動ユニット1に適切に取り付けられていることを意味する。したがって、上述のようにロック部材22'および本体部20'が互いに関して回転するのを妨げられているときに、カセットユニット2は、バヨネット接続部を介して駆動ユニット1から取り外され得ない。
【0111】
好ましい例では、ロック用タブ20a'は、ロック用タブ20a'の外面から長手方向軸Lの横断する方向に延在する突起部20c'を備える。この例では、エンドユーザがカセットユニット2を駆動ユニット1から取り外したいとき、エンドユーザは、突起部20c'を長手方向軸Lに対して半径方向内向きに押すことができ、これにより、ロック用タブ20a'は、長手方向軸Lに対して半径方向内向きに偏向する。これにより、遠位端20b'は、ロック部材22'の切欠/陥凹部220a'から移動する。遠位端20b'がロック部材22'の切欠/陥凹部220a'から移動すると、ロック部材22'および本体部20'は互いに関して回転することができ、それによりカセットユニット2は、カセットユニット2をバヨネット接続部に沿って回転させることによって駆動ユニット1から取り外され得る。
【0112】
好ましい例では、サブアセンブリは、
図6Gおよび
図7~
図8に示されているように、サブアセンブリの本体部20の一部として遠位蓋24、24'を備える。遠位蓋24、24'は、たとえば、本体部20上のスナップ開口204と遠位蓋24、24'上のスナップアーム241、241'との間のスナップ式嵌合によって、本体部20の遠位端に固定して取り付けられるように構成され、これにより、本体部20に関する遠位方向への薬剤容器の移動がブロックされ得る。遠位蓋24は、また、ロック部材22がアセンブリトラック203の横断方向部分203bに沿って本体部20に関してのみ回転可能であり得るようにアセンブリトラック203の長手方向部分203a内に完全にまたは少なくとも部分的に受け入れられ得る。この例では、遠位蓋24は、アセンブリトラック203の長手方向部分203aに嵌合するように構成された近位に延在するアーム242を備える。
【0113】
遠位蓋24、24'の形状は、典型的には、本体部20の遠位端の形状に依存する。遠位蓋24、24'は、
図2、
図6G、および
図7に示されているように、蓋本体部240、240'を備え、蓋本体部240、240'は、本体部20内に受け入れられる薬剤容器の形状に応じて形成されてよく、たとえば、蓋本体部240、240'は、チューブ状部分を備える。さらに、遠位蓋24、24'は、典型的には、薬剤容器の遠位端の一部と軸方向に整列された開口部240aを備え、カセットユニット2が駆動ユニット1に取り付けられたときに、プランジャロッドは開口部240aを通過して、収容されている薬剤を送達するために薬剤容器に作用することができる。
【0114】
一例では、遠位蓋24は、(軸方向から観察されたときに)湾曲形状の開口部/スロット240bを備えてよく、これにより、送達部材ガード21のアームまたはアクチュエータ25の相互作用部分251(後で説明される)は湾曲形状の開口部/スロット240bを通過して駆動ユニット1内に突起することができる。別の例では、遠位蓋24は、一般的に長方形または楕円形の形状であってもよい。この例では、送達部材ガード21のアームまたはアクチュエータ25の相互作用部分251は、本体部20の遠位の端と遠位蓋24の端との間の空間から通過することができる。
【0115】
カセットユニットサブアセンブリは、たとえば、駆動ユニット1の遠位端または駆動ユニット1の側部本体部壁に配置構成された、ボタンによってトリガーされる薬剤送達デバイスとともに使用され得ることに留意されたい。この例では、送達部材ガードもアクチュエータも、薬剤送達動作のトリガーに関与しなかった。したがって、遠位蓋は、湾曲形状の開口部/スロットを備える必要はない。
【0116】
遠位蓋24、24'は、任意選択で、カセットユニット2または収容された薬剤に関する情報を含めるためのラベル、たとえばRFIDタグ、バーコード、QRコード(登録商標)、または機械的コードを含み、それにより駆動ユニット1内の読取装置はさらなる使用のための情報を得てよい。
【0117】
遠位蓋24は、任意選択で、本体部20内に受け入れられた薬剤容器を支持するための容器支持体245を備える。容器支持体245は、近位方向に向けられた表面を備える。一例では、容器支持体245は屈曲可能アーム245である。屈曲可能アーム245は、蓋本体部240上の、長手方向軸Lを横断する方向に向かって開いている、切欠によって形成されてよく、代替的に、屈曲可能アーム245は、蓋本体部240から遠位方向に向かって延在し得る。この例では、容器支持体245は、本体部20内に受け入れられた薬剤容器の遠位方向への軸方向移動を妨げることができる。容器支持体245の近位方向に向けられた表面は、屈曲可能アームの内面に形成され得るか、または屈曲可能アームの遠位先端部に形成され得る。容器支持体245は、また、工学的公差に関して、受け入れられた薬剤容器の異なる寸法、たとえば、特定の長さおよび/または幅を有する受け入れられた薬剤容器を許容するために使用され得る。
【0118】
本発明のサブアセンブリは、任意選択で、送達部材ガード21、21'の第1の遠位方向に向けられた表面と本体部20の近位方向に向けられた表面との間に配置構成された付勢部材23を備える。付勢部材23は、ばねまたは屈曲可能アームとすることができる。付勢部材23は、送達部材ガード21、21'を本体部20の近位端に向かって付勢するように構成される。一例において、送達部材ガード21、21'の第1の遠位方向に向けられた表面は、出っ張り212、212'の一部によって画成される。サブアセンブリが遠位蓋24、24'を含む例では、本体部20の近位方向に向けられた表面243は、
図8に示されているように、遠位蓋24、24'上に配置構成され得る。代替的に、本体部は、本体部の内面に沿って延在する内側出っ張りとともに配置構成され、その結果近位方向に向けられた表面が内側出っ張り上に配置構成され得る。
【0119】
本発明のサブアセンブリは、任意選択で、
図2に示されているように、近位の位置と遠位の位置との間で長手方向軸Lに沿って本体部20に関して移動可能なアクチュエータ25を備える。好ましい例では、アクチュエータ25は、近位端と遠位端との間で長手方向軸に沿って延在する細長本体部を備える。アクチュエータ25は、相互作用部分251と、保持部分252と、遠位切欠253とを備える。第1の例では、
図9に示されているように、アクチュエータ25は、第2の切欠254および第3の切欠255をさらに備える。第2の例では、
図16に示されているように、第2の切欠254および第3の切欠255の代わりに、アクチュエータ25は、アクチュエータ25の細長本体部の外面上に配置構成された陥凹部255'を備える。アクチュエータ25の2つの例の違いは、送達部材ガード21に対するロックアウト機構、すなわち、カセットユニット2が使用された後に送達部材ガード21が本体部20に関して遠位方向に移動するのを防止する機構にのみ関連し、この部分については後で詳細に説明される。
【0120】
アクチュエータ25の相互作用部分251は、サブアセンブリを含む薬剤送達デバイスの駆動ユニット1のコンポーネントと相互作用するように構成される。たとえば、駆動ユニット1は、モーター、モーター駆動歯車、プランジャロッド、およびモーターをスイッチオンするための機械的スイッチを備え得る。アクチュエータ25の相互作用部分251は、送達部材ガード21が本体部20および駆動ユニット1に関して遠位方向に移動するときに機械的スイッチと接触し、スイッチを動かしてモーターをスイッチオンしてよい。この場合、スイッチが、駆動ユニット1の近位端に向かって面するように設計されている場合、スイッチは、駆動ユニット1のスロット内に配置されてもよく(故意でない接触を防止するため)、相互作用部分251は、そのような穴に挿入してスイッチを押すことができる直径を有するロッドであってもよい。代替的に、スイッチは、駆動ユニット1の内面上に配置構成され得る。この場合、相互作用部分251は、半径方向外向きに突起したアームであってよく、したがって相互作用部分がスイッチと整列されたとき、またはスイッチを越えて移動したときに、相互作用部分251はスイッチを押すか、またはスイッチを反対にすることができる。この例では、送達部材ガード21のアーム211は、サブアセンブリを含む薬剤送達デバイスの駆動ユニット1内に突起し得ない。この例では、送達部材ガード21は、好ましくはアーム211の遠位方向に向けられた表面上に配置構成される第2の遠位方向に向けられた表面を備える。第2の遠位方向に向けられた表面は、アクチュエータ25と相互作用するように構成される。
図10に示されているように、アクチュエータ25は、送達部材ガード21に移動可能に取り付けられる。
【0121】
アクチュエータ25は、最初に、その近位の位置に位置決めされる。
図11Aおよび
図12Aおよび
図19Aに示されているように、送達部材ガード21が遠位の位置にロックされたときにアクチュエータ25はその近位の位置にある。送達部材ガード21のアーム211は、アクチュエータ25の第1の切欠253の遠位端縁253aに隣接している。送達部材ガード21は、ロック部材22がロック解除位置にあり、送達部材ガードが近位方向に付勢する力を受けたときに解除されて近位の位置に移動する。
図11Bおよび
図12B/
図19Bに示されているように、送達部材ガード21が近位の位置にあるときに、アクチュエータ25は、その近位の位置にある。次に、送達部材ガード21のアーム211は、アクチュエータ25の第2の切欠254内に近位に移動する。送達部材ガード21のアーム211は、長手方向軸Lに関して半径方向に屈曲可能であり得、その結果アーム211は屈曲して、アクチュエータ25の第1の切欠253とアクチュエータ25の第2の切欠254との間の出っ張りを越えて移動することができる。代替的に、アクチュエータ25の第1の切欠253とアクチュエータ25の第2の切欠254との間の出っ張りは、長手方向軸Lに関して半径方向に屈曲可能であり得、それにより、送達部材ガード21が本体部20に関して近位方向に移動するときに、アーム211は、出っ張りを偏向させて、アクチュエータ25の第1の切欠253からアクチュエータ25の第2の切欠254までアクチュエータ25の出っ張りを越えて移動することができる。
【0122】
送達部材ガード21のアーム211がアクチュエータ25の第2の切欠254内にあるときに、送達部材ガード21のアームは、第2の切欠254の遠位端縁254aに隣接しており、送達部材ガード21のさらなる遠位移動は、
図15Aに示されているように、アクチュエータ25をアクチュエータ25の近位の位置からアクチュエータ25の遠位の位置まで移動させることができる。したがって、アクチュエータ25がその近位の位置からその遠位の位置へ移動するときに、アクチュエータ25の相互作用部分251は、薬剤送達デバイスの駆動ユニット1内に移動し、駆動ユニット1内の部品と相互作用することができる。
【0123】
別の例では、アクチュエータ25は、その遠位の位置に保持されるように構成される。この例では、本体部20は、アクチュエータ25の近位方向に向けられた保持表面が本体部の保持部分を越えて移動するとアクチュエータ25の近位方向に向けられた保持表面に隣接する遠位方向に向けられた表面を提供する保持部分を備える。この例では、
図13および
図14A~
図14Bに示されているように、本体部20の保持部分242aは、遠位蓋24の近位方向に向けられたアーム242の内面上に配置構成され得る。アクチュエータ25の近位方向に向けられた保持表面は、アクチュエータ25の保持部分252によって画成される。この例で説明されているような設計は、アクチュエータ25の相互作用部分251の遠位移動を使用して制御電子機器のセットをスイッチオンにする駆動ユニットを備える薬剤送達デバイスとともに使用されてよく、これにより、エンドユーザが送達部材ガード21およびアクチュエータ25を本体部20に関して遠位方向に移動すると、制御電子機器はスイッチオンされ、サブアセンブリを含むカセットユニット2が駆動ユニット1から取り外された後にのみスイッチオフされる。この例では、アクチュエータ25は、
図15Bに示されているように、送達部材ガード21が本体部20に関して近位方向に再び移動させられたとしても、その遠位の位置に保持される。さらに、アクチュエータ25がその遠位の位置に保持されたときに、アクチュエータ25の相互作用部分251は、したがって、遠位蓋24から突起しており、その結果エンドユーザがカセットユニット2を駆動ユニット1から取り外す際にカセットユニット2がすでに使用されていることを示すために、視覚的および/または触覚的指示がエンドユーザに与えられ得る。
【0124】
駆動ユニット1およびカセットユニット2を備える薬剤送達デバイスの動作を開始するために、送達部材ガード21は、エンドユーザによって駆動ユニット1に向かって遠位のトリガー位置まで移動される。送達部材ガード21のこの遠位移動は、収容されている薬剤と接続する薬剤送達部材を露わにし、また、収容されている薬剤に力を出力するように駆動ユニット1をトリガーし得る。したがって、送達部材ガード21が遠位のトリガー位置にあるとき、薬剤送達部材が使用者に対して露わにされる。送達部材ガード21のこの遠位移動は、送達部材ガード21の前シールド210の近位端を薬剤送達部位に押し付けることによって実行され得る。
【0125】
サブアセンブリが付勢部材23を備える例では、付勢部材23は、サブアセンブリの本体部20に関して近位方向に送達部材ガード21を付勢するように構成される。薬剤送達動作が実行された後、エンドユーザは、薬剤送達デバイスを薬剤送達部位から取り外してよく、したがって、付勢部材23は、送達部材ガード21の前シールド210が薬剤送達部材を遮蔽できるように送達部材ガード21を本体部20の近位方向に付勢することができる。
【0126】
したがって、送達部材ガード21は、付勢部材23によって近位の使用後位置に付勢される。近位の使用後位置は、上述のように送達部材ガード21の近位の位置とすることができるか、または薬剤送達デバイスの設計に応じて、上述の送達部材ガード21の近位の位置よりも第2の近位の位置とすることができる。たとえば、自動針挿入機構を備える薬剤送達デバイスのように、薬剤送達デバイスの薬剤送達部材が、使用後に薬剤送達デバイスの近位方向にその初期位置を越えて移動するように構成されている場合、送達部材ガードは、近位の使用後位置として第2の近位の位置に移動してもよい。
【0127】
この例では、
図15Bに示されているように、送達部材ガード21が近位の使用後位置に移動したときに、アクチュエータ25はその遠位の位置に保持され、したがって、送達部材ガード21のアーム211はアクチュエータ25の第3の切欠255に移動する。アクチュエータは、好ましくは、第3の切欠255の遠位端縁255a上に配置構成される近位方向に向けられたロックアウト表面255aを含んでおり、これにより、送達部材ガード21が近位の使用後位置にあるとき、送達部材ガード21の第2の遠位方向に向けられた表面は、アクチュエータ25の近位方向に向けられたロックアウト表面255aに隣接する。したがって、本体部20に関する遠位方向への送達部材ガード21のさらなる移動が妨げられる。
【0128】
図16に示されているように、アクチュエータ25の第2の例では、サブアセンブリは内側ハウジング26を備える。
図17に示されているように、内側ハウジング26は、送達部材ガード21とアクチュエータ25との間に、長手方向軸に関して半径方向に配置構成される。内側ハウジング26は、本体部20に固定される。内側ハウジング26は、遠位切欠261を有する本体部260を備える。この例では、アクチュエータ25の陥凹部255'は、
図18A~
図18Bに示されているように、アクチュエータ25がその近位の位置にあるときに送達部材ガード21のアーム211が内側ハウジングの切欠261内に移動するのをブロックするように構成される。送達部材ガード21のアーム211は、送達部材ガード21が近位の位置にあるときにアクチュエータ25の陥凹部255a'の遠位端縁に隣接している。送達部材ガード21がアクチュエータ25の遠位の位置にアクチュエータ25を移動するときに、アクチュエータ25は、本体部20によってその遠位の位置に保持され、したがって送達部材ガード21が近位の使用後位置に移動すると、送達部材ガード21のアーム211は、
図18Cに示されているように、内側ハウジング26の切欠261内に移動することができる。この例では、送達部材ガード21の第2の遠位方向に向けられた表面は、内側ハウジング26の切欠261の遠位端縁261a上の近位方向に向けられた表面に隣接している。したがって、本体部20に関する遠位方向への送達部材ガード21のさらなる移動が妨げられる。
【0129】
別の例では、アクチュエータ25'は、アクチュエータ本体部250'およびトラックを備える。トラックは、第1のトラック251'と第2のトラック252'とを含む。第1および第2のトラック251'、252'は、アクチュエータ本体部250'の壁上に配置構成される。第1および第2のトラック251'、252'は、送達部材ガード上に配置構成された突起部と相互作用するように構成される。好ましい例では、送達部材ガード21'は、
図6Cに示されているように、送達部材ガード21'の壁から長手方向軸Lを横断する方向に延在する、好ましくは、突起部211'を備える。この例では、アクチュエータ25'は、長手方向軸Lの周りで送達部材ガード21'に関して回転可能である。
図19Cに示されているように、送達部材ガード21'の突起部211'は、ロック部材22がロック位置にあるとき、アクチュエータ25'の第1のトラック251'内に最初に位置決めされる。ロック部材22がロック解除位置にあるとき、突起部211'は、送達部材ガード21'とともに近位方向(矢印P)に移動することができ、したがって、
図19Dに示されているように、送達部材ガード21'がその近位の位置(破線矢印)にあるとき、アクチュエータ25'の第2のトラック252'内に入る。第1のトラック251'の近位端は、任意選択で、アクチュエータ25'の遠位端を向いている傾斜面を備える。代替的に、送達部材ガード21'の突起部211'の近位端は、任意選択で、アクチュエータ25'の近位端を向いている傾斜面を備える。送達部材ガード21'が本体部20に関して遠位方向(矢印D)に移動されるときに、送達部材ガード21'の突起部211'は、第2のトラック252'の長手方向部分252a'に沿って面取り面252b'に向かって移動し、
図19E~
図19Fに示されているように、アクチュエータ25'は、送達部材ガード21'によって本体部20に関して遠位方向に回転され(矢印R1)および軸方向に移動され(矢印A)得る。アクチュエータ25'は、上述の相互作用部分251と同様に、駆動ユニット1と相互作用するための1つまたは複数の相互作用部分とともに配置構成され得る。
【0130】
任意選択で、アクチュエータ25'は、
図6Fに示されているように、アクチュエータ25'の遠位端に配置構成された傾斜面254"を備える。傾斜面254"は、長手方向軸Lに関して角度を付けられており、
図19Gに示されているように、遠位蓋24'上の対向傾斜面と相互作用するように構成され、アクチュエータ25'の傾斜面254"と対向傾斜面との間のこのような相互作用は、したがって、アクチュエータ25'と送達部材ガード21'との間の回転(矢印R2)を円滑にすることができる(アクチュエータ25'は、送達部材ガード21'によって容易に回転され得る)。第2のトラック252'は、任意選択で、送達部材ガードロックアウト機構を提供するためのロックアウト部分252c'を備える。この例では、
図19Iに示されているように、送達部材ガード21'が近位の使用後位置に移動した後、送達部材ガード21'の突起部211'は、送達部材ガード21'の遠位移動とともにロックアウト部分252c'に移動する。この例では、突起部211'は、送達部材ガード21'の屈曲可能部分、たとえば屈曲可能アームまたは屈曲可能材料によって形成された部分に配置構成されるべきであり、またはアクチュエータ25'のロックアウト部分252c'の遠位フレームは屈曲可能であるべきである。さらに、アクチュエータ25'は、任意選択で、
図6F~
図6Gおよび
図19Jに示されているように、送達部材ガード21'が近位の使用後位置に移動したときに遠位蓋24'のロック用切欠246'に移動するように構成されたロック用タブ253'を備える。送達部材ガードロックアウト機構に対する上述の配置構成のうちの少なくとも1つは、送達部材ガード21、21'が近位の使用後位置に移動するときに送達部材ガードロックアウト機構を実行するのに十分であることに留意されたい。しかしながら、送達部材ガードロックアウト機構に対する上述の複数の配置構成は、併用することもできる。たとえば、アクチュエータ25'の第2のトラック252'は、送達部材ガード21'の突起部211'と相互作用するロックアウト部分252c'を有し、遠位蓋24'のロック用切欠246'と相互作用するロック用タブ253'を有することができる。
【0131】
別の例では、
図19K~
図19Lに示されているように、ロック用切欠と相互作用するための傾斜面254"の代わりに、アクチュエータ25'は遠位トラック256'を備え、遠位蓋24'は遠位トラック内に位置決めされた突起部247'を備える。送達部材ガード21、21'がアクチュエータ25'に関して遠位方向に移動するときに、アクチュエータ25'は、上述のように、回転する。遠位トラック256'は、また、
図19M~
図19Nに示されているように、遠位トラック256'と遠位蓋24'の突起部247'との間の相互作用によってアクチュエータ25'の回転を円滑にする。
【0132】
図19Mは、第2のトラック252'を示し、送達部材ガード21、21'が本体部に関して遠位方向に移動し、次いで本体部に関して近位方向に戻るときに、送達部材ガード21、21'の突起部211'の移動経路は、第2のトラックに沿って、
図19Mにおいて矢印で示されているように、移動する。一方、
図19Nに示されているように、遠位蓋24'の突起部247'は、遠位トラック257'(
図19Nにおいて矢印で示されている移動経路)に沿ってアクチュエータ25'に関して移動する。別の例では、上述のアクチュエータ25'のロック用タブ253'および遠位蓋24'のロック用切欠246'の代わりに、アクチュエータ25'は、アクチュエータ25'を保持するための遠位切欠/陥凹部257a'を備える。この例では、アクチュエータ25'の遠位切欠/陥凹部257a'が遠位蓋24'の突起部247'と整列された後、すなわち、突起部247'が遠位切欠/陥凹部257a'内に位置決めされた後、遠位蓋24'およびアクチュエータ25'は、長手方向軸Lの方向に互いに固定される。突起部は、遠位蓋よりはむしろ本体部上に配置され得ることに留意されたい。
【0133】
第1のトラックおよび第2のトラックは、アクチュエータの本体部上の切欠もしくは陥凹部によって形成され得るか、または長手方向軸Lを横断する方向にアクチュエータの本体部から延在する複数の出っ張りによって形成され得ることに留意されたい。さらに、送達部材ガードの突起部は、送達部材ガード上に配置構成された遠位方向に向けられたアームによって置き換えられ得る。たとえば、遠位方向に向けられたアームは、送達部材ガードの前シールドからハウジングの遠位方向に延在し、遠位方向に向けられたアームの遠位端は、アクチュエータの第2のトラックのチャンバーに作用するように構成され、これにより、送達部材ガードが長手方向軸Lに沿ってアクチュエータに関して遠位方向に移動するときにアクチュエータは回転させられ得る。この例では、アクチュエータのトラックの第1のトラックおよび第2のトラックのロックアウト部分は、本発明のサブアセンブリには必要ない。
【0134】
送達部材ガードロックアウト機構は、いくつかの場合において、薬剤送達デバイスの規制の側面からは重要であり得るが、機械的観点からは重要ではない--開示された送達部材ガードロックアウト機構は、適用される本発明に対する任意選択の特徴にすぎない--ことに留意されたい。本発明のサブアセンブリに、サブアセンブリの実質的な修正なしで、実装され得る送達部材ガードロックアウト機構の多くの変更形態が知られている。
【0135】
さらに、好ましい例では、スロットが、組み立てることを目的としてアクチュエータ25'上に配置構成され得る。
図19O~
図19Pに示されているように、アクチュエータ25'上のスロット258'である。薬剤送達デバイス21'の突起部211'および遠位蓋24'の突起部247'は、両方ともスロット258'内に挿入され、直線距離を組み立て位置(
図19Oに矢印Xで示されている。距離はコンポーネントの寸法に依存する)まで移動する。薬剤送達デバイス21'の突起部211'および遠位蓋24'の突起部247'が組み立て位置に置かれた後、アクチュエータ25'は、捻られ得(
図19Pの矢印Y)、次いで薬剤送達デバイス21'の突起部211'および遠位蓋24'の突起部247'は、第1および第2のトラック251'、252'内に置かれる。
【0136】
アクチュエータ25、25'は、送達部材ガードの遠位移動によってのみ送達部材ガードロックアウト機構および/またはトリガー機構に関係付けられることに留意されたい。上述したように、送達部材ガードロックアウト機構は、場合によっては、薬剤送達デバイスの規制の側面から重要であることがあり得るが、機械的観点からは重要ではく、またカセットユニットサブアセンブリは、駆動ユニット1のボタンによってトリガーされる薬剤送達デバイスとともに使用することができる。したがって、アクチュエータ25、25'は、本発明のサブアセンブリ、すなわち、ロック部材および送達部材ガードによって達成される送達部材ガードの初期ロック機構のための任意選択の機能でしかない。
【0137】
本発明のサブアセンブリは、エンドユーザによって、カセットユニット2を、好ましくはカセットユニット2と駆動ユニットとの間のバヨネット接続部を通して、駆動ユニット1に取り付けるステップと、ロック部材22、22'、22"を送達部材ガード21、21'、21"に関してロック位置からロック解除位置に移動することによって、好ましくはエンドユーザがバヨネット接続部を通してカセットユニット2を駆動ユニット1に接続するためにカセットユニット2を駆動ユニット1まで回転させる間にロック部材22、22'、22"を送達部材ガード21、21'、21"に関して回転させることによって薬剤送達デバイスに関して近位方向に移動するように送達部材ガード21、21'、21"を解放するステップとを用いて操作され得る。
【0138】
本発明のサブアセンブリは、
図20、
図26Aおよび
図27に示されているように、事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3、3'、3"を有するカセットユニット2とともに使用され得る。事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3、3'、3"は、本体部の近位端に固定される。たとえば、事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3、3'、3"は、本体部に取り付けることができる。代替的に、カセットユニット2が内側ハウジングを備える例では、事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3、3'、3"を内側ハウジングに取り付けることができる。さらに、カセットユニット2が、本体部20内に配置構成された薬剤容器を受け入れ、および/または支持するための支持ユニットを備える一例では、事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3、3'、3"は、支持ユニットに取り付けることができる。一例において、事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3、3'、3"は、
図21および
図28に示されているように、チューブ状外側キャップ30、30'、30"と、内側キャップ31と、クラッチ部材32、32'とを備える。内側キャップ31は、カセットユニット2に解放可能に取り付けられるように構成され、カセットユニット2の本体部20に関する回転によってカセットユニット2から取り外され得る。好ましくは、内側キャップ31は、薬剤送達部材を完全に覆うように構成される。
【0139】
チューブ状外側キャップ30、30'、30"は、内側キャップ31を少なくとも部分的に取り囲む。クラッチ部材32、32'は、送達部材ガード21、21'、21"の近位端と薬剤送達部材セット3との間で長手方向に位置決めされる。クラッチ部材32、32'は、チューブ状外側キャップ30、30'、30"と内側キャップ31との間に、長手方向軸Lに関して半径方向に位置決めされる。クラッチ部材32、32'は、クラッチ付勢部材320、320'を備え、クラッチ付勢部材320、320'は、弛緩位置と張力位置との間で外側キャップ30、30'、30"に関して軸方向に移動可能である。チューブ状外側キャップ30、30'、30"は、内側キャップ31に軸方向に固定され、内側キャップ31に関して回転可能である。たとえば、内側キャップ31は、近位環状陥凹部311を備え、チューブ状外側キャップ30、30'、30"は、
図22Bに示されているように、内側キャップ31の近位陥凹部311と係合する近位グリッパー302を備える。クラッチ部材32、32'は、内側キャップ31に回転可能に固定される。たとえば、内側キャップ31は、グリップ部分312を備え得、クラッチ部材32、32'の内面は、
図24に示されているように、内側キャップ31のグリップ部分312に対応する形状を有する対向グリップ部分322aを備え得る。
【0140】
チューブ状外側キャップ30、30'、30"は、複数の係合部材301、301'を備える。好ましい例では、チューブ状外側キャップ30、30'、30"の複数の係合部材301、301'は、チューブ状外側キャップ30、30'、30"の内面から長手方向軸Lに関して半径方向内向きに延在する複数の突起部である。クラッチ部材32は、
図24に示されているように、複数の対向係合部材33を含む。複数の対向係合部材33は、クラッチ部材32の外面から長手方向軸Lに関して半径方向外向きに面する複数の突起部またはスロットとすることができる。複数の係合部材301、301'は、
図25Bおよび
図26Bに示されているように、クラッチ付勢部材が張力位置にあるときに複数の対向係合部材33に隣接する。
【0141】
好ましい例では、クラッチ部材32、32'は近位コネクタ321、321'および遠位コネクタ322、322'を備える。近位コネクタおよび/または遠位コネクタは、リング状であり得るか、または複数のブラケット形状の要素によって形成され得る。クラッチ付勢部材320、320'は、近位コネクタ321、321'と遠位コネクタ322、322'との間で長手方向に位置決めされる。遠位コネクタ322、322'は、送達部材ガード21、21'、21"の前シールド210、210"の近位端に隣接しており、近位コネクタ321、321'は、チューブ状外側キャップ30、30'、30"の内面上の遠位方向に向けられた表面に解放可能に隣接している。別の例では、クラッチ部材32、32'の複数の対向係合部材33は、
図24に示されている一例として、遠位コネクタ322、322'の外面上に配置構成され、代替的に、クラッチ部材の複数の対向係合部材は、近位コネクタの外面上に配置構成され得る。別の例では、複数の対向係合部材33は、
図24に示されているように、長手方向軸Lの周りに部分的に延在する屈曲可能アーム331を備える。この例では、チューブ状外側キャップ30の複数の係合部材301がクラッチ部材32の複数の対向係合部材33に隣接し、外側キャップが所定の方向に回転させられたときに、触覚および/または可聴指示がエンドユーザに提供され得る。この指示は、設計に応じて、誤った操作指示または正しい操作指示として定義され得る。
【0142】
チューブ状外側キャップ30、30'、30"は、内側キャップ31に関して回転可能であり、したがってチューブ状外側キャップ30、30'、30"の複数の係合部材301、301'がクラッチ部材32、32'の複数の対向係合部材33に隣接するときにのみ、チューブ状外側キャップ30、30'、30"の回転が、内側キャップ31の回転に伝達され得る。
【0143】
図25Aに示されているように、クラッチ付勢部材320が弛緩位置にあるときに、チューブ状外側キャップ30の複数の係合部材301は、クラッチ部材32の複数の対向係合部材33から離間する。送達部材ガード21、21'がその遠位の位置からその近位の位置に移動するときに、送達部材ガード21、21'は、クラッチ付勢部材320をクラッチ付勢部材320の張力位置に移動する。したがって、チューブ状外側キャップ30の複数の係合部材301は、クラッチ部材32の複数の対向係合部材33に隣接している。
【0144】
上述の例では、チューブ状外側キャップ30、30'がまだサブアセンブリに取り付けられているときに送達部材ガード21、21'がその近位の位置に達することに留意されたい。他方で、送達部材ガード21、21'は、また、チューブ状外側キャップ30、30'、30"がサブアセンブリから完全に取り外されたときにのみ、送達部材ガードがその近位の位置に到達するように配置構成され得る。後者の例は、ユーザがロック解除位置からロック位置までロック部材を逆回転させることができるように配置構成されるサブアセンブリにより適していてよい。
【0145】
上述のように、本発明のサブアセンブリは、エンドユーザがカセットユニット2を薬剤送達デバイスの駆動ユニット1に適切に組み付けたときにのみロック部材22、22'、22"が送達部材ガード21、21'、21"の遠位の位置でのロックから送達部材ガード21、21'、21"を解放するように配置構成される。したがって、カセットユニット2が、上述のように事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3、3'、3"を備えるときに、エンドユーザは、カセットユニット2が駆動ユニット1に適切に組み付けられているときにのみ外側キャップ30、30'、30"と内側キャップ31とを取り外すことができる。好ましい例では、クラッチ部材32、32'は、内側キャップ31の外面とクラッチ部材32、32'の内面との間の係合に起因して、内側キャップ31および外側キャップ30、30'、30"の取り外しとともにカセットユニット2から取り外され得る。
【0146】
また、送達部材ガード21"がチューブ状外側キャップ30"がサブアセンブリから完全に取り外されたときにのみ、送達部材ガード21"がその近位の位置に到達するように配置構成され得る。
【0147】
この例では、ロック部材22'の出っ張り222"は、上述のような螺旋状出っ張りまたは円周状出っ張りのいずれかとすることができる。
図31~
図32Bに示されているように、切欠222a"が出っ張り222"内に配置構成される。したがって、エンドユーザがカセットユニット2を駆動ユニット1に取り付けるときに、送達部材ガード21"の突起部214"が出っ張り222"に沿って移動する。突起部214"が出っ張り222"から係脱したときに、突起部214"は、遠位の位置から近位の位置に移動する送達部材ガード21"とともに切欠222a"内に移動する。突起部214"が切欠222a"内に移動するときに、送達部材ガード21"とロック部材22"との間の回転はブロックされる。
【0148】
したがって、送達部材ガード21"が近位の位置に移動したときに、送達部材ガード21"は、クラッチ付勢部材320'をクラッチ付勢部材320'の張力位置に移動する。したがって、突起部214"は、切欠222a"内に移動する。送達部材ガード21"とロック部材22"との間の相対的回転がブロックされ、また送達部材ガード21"が本体部20に関して回転することができないので(上述のように)、エンドユーザは、外側キャップ30"が取り外される前に、カセットユニット2を駆動ユニット1から外すことはできない。外側キャップ30"が取り外されるときに、送達部材ガード21"は近位の位置に移動し、突起部214"は切欠222a"から近位に移動する。したがって、エンドユーザは、カセットユニット2を駆動ユニット1から取り外すことができる。
【0149】
別の例では、事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3"は、
図28に示されているように、アダプタ34をさらに備える。アダプタ34は、アダプタ本体部340を備える。アダプタ本体部340は、内側キャップ31に回転可能に、また軸方向に固定される。アダプタ本体部340は、
図28に示されているように円筒形であってよく、これにより、薬剤送達デバイスは、よりコンパクトになり得る。代替的に、アダプタ本体部340は、事前に組み立てられた薬剤送達部材セット3"の設計に依存する任意の好適な形状とすることができる。アダプタは、トラック341をさらに備え、トラック341は、アダプタ本体部340の壁の陥凹部/切欠であってよい。この例では、クラッチ部材32'は、チューブ状外側キャップ30"とアダプタ本体部340との間で半径方向に配置構成された。この例では、クラッチ部材32'は、アダプタ34のトラック341内に位置決めされたトラックフォロワ(track follower)322b'を備える。トラックフォロワ322b'は、
図29に示されているように、遠位コネクタ322'の内面から延在する突起部であってよい。
【0150】
上述のように、送達部材ガード21"が遠位の位置に移動したときに、送達部材ガード21"は、クラッチ付勢部材320をクラッチ付勢部材320'の張力位置に移動する。
図30A~
図30Dに示されているような好ましい例において、送達部材ガード21"は、クラッチ部材32'の遠位コネクタ322'を内側キャップ31およびアダプタ34に関して遠位方向に移動するように構成される。したがって、トラックフォロワ322b'は、トラック341内に移動され、送達部材ガード21"の前シールド210"によってアダプタ34のトラック341に沿って移動されることになる。トラック341は、円周方向セクションと長手方向セクションとを備える。この例では、送達部材ガード21"が近位の位置に移動するときに、送達部材ガード21"は、トラックフォロワ322b'をトラック341の円周方向セクションに移動する。エンドユーザが外側キャップ30"を取り外すことを計画している場合、エンドユーザは、クラッチ要素32"と一緒に外側キャップ30"を回転させることができ、トラックフォロワ322b'はトラック341の円周方向セクションにあるので、内側キャップ31は回転しない。トラックフォロワ322b'がトラック341の長手方向セクションと整列するときに、送達部材ガード21"は、トラックフォロワ322b'をトラック341の長手方向セクションに移動し、したがって、エンドユーザが外側キャップ30"を本体部20に関して回転させたときに、上述のように、外側キャップ30"は取り外され得る。
【0151】
この例では、送達部材ガード21"の突起部214"は、トラックフォロワ322b'がトラック341の長手方向セクションにあるときに、切欠222a"内に位置決めされるように構成される。したがって、エンドユーザは、外側キャップ30"を取り外すときにのみ、カセットユニット2を駆動ユニット1から外すことを妨げられる。
【0152】
本発明の概念は、もっぱら、いくつかの例を参照しつつ上で説明された。しかしながら、当業者に容易に理解されるように、添付される特許請求の範囲によって定義されるような、発明の概念の範囲内において、上で開示されたもの以外の実施形態も等しく可能である。
【符号の説明】
【0153】
1 駆動ユニット
2 カセットユニット、ロック用タブ、本体部
3 薬剤送達部材セット
3' 薬剤送達部材セット
3" 薬剤送達部材セット
11 対向バヨネットコネクタ
20 本体部
20' 本体部
20a' ロック用タブ
20b' 遠位端
20c' 突起部
21 送達部材ガード
21' 送達部材ガード、薬剤送達デバイス
21" 送達部材ガード
22 ロック部材、フランジ
22' ロック部材
22" ロック部材
23 付勢部材
24 遠位蓋
24' 遠位蓋
25 アクチュエータ
25' アクチュエータ
26 内側ハウジング
30 チューブ状外側キャップ
30' チューブ状外側キャップ
30" チューブ状外側キャップ
31 内側キャップ
32 クラッチ部材
32' クラッチ部材
33 対向係合部材
34 アダプタ
200 外側シェル
201 窓
202 バヨネットコネクタ、バヨネット突起部
203 アセンブリトラック
203a 長手方向部分
203b 横断方向部分
204 スナップ開口
210 前シールド
210' 前シールド
211 アーム
211' 突起部
212 出っ張り
212' 出っ張り
213 窓部分
214 突起部
214" 突起部
220 本体部、チューブ状本体部
220a' 切欠/陥凹部
221 フランジ
221a 拡大部分
221b 横断方向部分
222 出っ張り
222' 出っ張り
222" 出っ張り
222a" 切欠
223 破断部分、破断した部分
240 蓋本体部
240' 蓋本体部
240b 開口部/スロット
241 スナップアーム
241' スナップアーム
242 アーム
242a 保持部分
243 表面
245 容器支持体、屈曲可能アーム
246' ロック用切欠
247' 突起部
250' アクチュエータ本体部
251 相互作用部分
251' 第1のトラック
252' 第2のトラック
252 保持部分
252a' 長手方向部分
252b' 面取り面
252c' ロックアウト部分
253 遠位切欠、第1の切欠
253' ロック用タブ
253a 遠位端縁
254 第2の切欠
254' 傾斜面
254" 傾斜面
254a 遠位端縁
255 遠位端縁、第3の切欠
255a 近位方向に向けられたロックアウト表面
255' 陥凹部
256' 遠位トラック
257' 遠位トラック
257a' 遠位切欠/陥凹部
258' スロット
260 本体部
261 遠位切欠
301 係合部材
301' 係合部材
302 近位グリッパー
311 近位環状陥凹部
312 グリップ部分
320 クラッチ付勢部材、クラッチ部材
320' クラッチ付勢部材、クラッチ部材
321 近位コネクタ
321' 近位コネクタ
322 遠位コネクタ
322' 遠位コネクタ
322a 対向グリップ部分
322b' トラックフォロワ
331 屈曲可能アーム
340 アダプタ本体部
341 トラック
L 長手方向軸
【国際調査報告】