(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】極低温プローブカード
(51)【国際特許分類】
G01R 1/073 20060101AFI20240405BHJP
G01R 31/26 20200101ALI20240405BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
G01R1/073 E
G01R31/26 J
H01L21/66 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558405
(86)(22)【出願日】2022-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-11-06
(86)【国際出願番号】 US2022021538
(87)【国際公開番号】W WO2022204277
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519349506
【氏名又は名称】ニールソン サイエンティフィック,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニールソン,グレゴリー ノーラン
【テーマコード(参考)】
2G003
2G011
4M106
【Fターム(参考)】
2G003AA10
2G003AG03
2G003AG04
2G003AG08
2G003AH07
2G011AA15
2G011AB07
2G011AE01
2G011AE03
4M106DD03
4M106DD10
4M106DH45
(57)【要約】
プローブカードは、第1の面と、第1の面の反対側の第2の面と、を有する支持要素を含む。複数のプローブ先端部は、支持要素の第1の面から外側に延在し、プローブ先端部は、試験対象デバイス(DUT)の構成要素と接触するように構成される。複数のビアが、第1の面から第2の面まで支持要素を貫通して延在し、ビアの各々は、複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部に接続される。複数の導電性トレースが支持要素上に形成され、トレースの各々は複数のビア内のそれぞれのビアに接続され、電気信号は導電性トレースを通ってプローブ先端部に供給され得る、またはプローブ先端部から受信され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブカードであって、
プローブプラットフォームを含み、前記プローブプラットフォームが、
第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面と、を有する支持要素と、
前記支持要素の前記第1の面から外側に延在する複数のプローブ先端部であって、試験対象デバイス(DUT)の構成要素と接触するように構成された複数のプローブ先端部と、
前記第1の面から前記第2の面まで前記支持要素を貫通して延在する複数のビアであって、前記ビアの各々が前記複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部に接続される、複数のビアと、
複数の導電性トレースであって、前記導電性トレースの各々が前記複数のビア内のそれぞれのビアに接続され、電気信号が、前記導電性トレースを通って前記プローブ先端部に供給され得る、または前記プローブ先端部から受信され得る、複数の導電性トレースと、を含む、プローブカード。
【請求項2】
前記複数のプローブ先端部が第1のプローブ先端部および第2のプローブ先端部を含み、前記第1のプローブ先端部および前記第2のプローブ先端部が、前記支持要素上で互いに20ミクロン未満だけ離間している、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項3】
前記支持要素が、炭化ケイ素、ダイヤモンド、窒化ガリウム、サファイア、またはガラスのうちの少なくとも1つから形成される、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項4】
前記支持要素が炭化ケイ素から形成される、請求項3に記載のプローブカード。
【請求項5】
前記支持要素が、可視光に対して実質的に透明な材料で形成される、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項6】
前記支持要素が、前記支持要素の上に形成された複数のアライメント機構を有する、請求項5に記載のプローブカード。
【請求項7】
前記アライメント機構が、前記支持要素の前記第1の面に形成され、前記支持要素の前記第2の面から前記支持要素を通して可視である、請求項6に記載のプローブカード。
【請求項8】
前記複数の導電性トレースが、前記支持要素の前記第2の面に形成され、前記プローブプラットフォームが、前記支持要素の前記第1の面に配置された第2の複数のトレースをさらに含み、前記プローブ先端部が、前記第2の複数のトレースを通して前記ビアに接続される、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項9】
前記ビアが、前記ビアの各々が前記複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部の軸と整列するように、前記支持要素を貫通して垂直に延在する、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項10】
前記ビアの各々が、前記複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部の軸線に対してある角度で前記支持要素を貫通して延在する、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項11】
前記複数のビア内の第1のビアが非線形形状を有する、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項12】
回路基板をさらに含み、前記プローブプラットフォームが前記回路基板に取り付けられ、前記回路基板が複数の接点を含み、前記接点の各々が前記複数のトレース内のそれぞれのトレースに電気的に接続される、請求項1に記載のプローブカード。
【請求項13】
前記回路基板が、前記回路基板の中に形成された複数の撓み部を有し、前記撓み部が、前記回路基板の平面に平行な前記プローブプラットフォームの動きを容易にするように構成され、前記撓み部が、前記回路基板の前記平面に垂直な前記プローブプラットフォームの動きを阻止するようにさらに構成される、請求項12に記載のプローブカード。
【請求項14】
前記支持要素が、
中央プラットフォームと、
複数のアームであって、前記アームが前記中央プラットフォームから外側に延在し、前記複数のトレースの各々が前記アーム内のそれぞれのアームに沿って延在する、複数のアームと、を含む、請求項12に記載のプローブカード。
【請求項15】
前記支持要素が、前記中央プラットフォームの周りに配置された環状部分をさらに含み、前記アームが、前記中央プラットフォームと前記環状部分との間に延在する、請求項14に記載のプローブカード。
【請求項16】
前記支持要素がモノリシック要素である、請求項15に記載のプローブカード。
【請求項17】
第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面と、を有する支持要素を形成するステップと、
前記支持要素の前記第1の面から外側に延在する複数のプローブ先端部を形成するステップであって、前記複数のプローブ先端部が試験対象デバイス(DUT)の構成要素と接触するように構成される、ステップと、
前記第1の面から前記第2の面まで前記支持要素を貫通して延在する複数のビアを形成するステップであって、前記ビアの各々が前記複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部に接続される、ステップと、
複数の導電性トレースを形成するステップであって、前記導電性トレースの各々が前記複数のビア内のそれぞれのビアに接続され、電気信号が、前記導電性トレースを通って前記プローブ先端部に供給され得る、または前記プローブ先端部から受信され得る、ステップと、
を含む方法。
【請求項18】
マルチ光子吸収ベースの半導体製造技術を使用して前記支持要素内に複数の空隙を形成するステップをさらに含み、前記複数のビアを形成するステップが、前記複数の空隙の各々の第1の部分を導電性材料で充填するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のプローブ先端部を形成するステップが、前記複数の空隙の各々の第2の部分を導電性材料で充填するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
システムであって、
プローブプラットフォームを含み、前記プローブプラットフォームが、
第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面と、を有する支持要素と、
前記支持要素の前記第1の面から外側に延在する複数のプローブ先端部であって、試験対象デバイス(DUT)の構成要素と接触するように構成された複数のプローブ先端部と、
前記第1の面から前記第2の面まで前記支持要素を貫通して延在する複数のビアであって、前記ビアの各々が前記複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部に接続される、複数のビアと、
複数の導電性トレースであって、前記導電性トレースの各々が前記複数のビア内のそれぞれのビアに接続され、電気信号が、前記導電性トレースを通って前記プローブ先端部に供給され得る、または前記プローブ先端部から受信され得る、複数の導電性トレースと、
回路基板であって、前記プローブプラットフォームが前記回路基板に取り付けられ、前記回路基板が複数の接点を含み、前記接点の各々が前記複数のトレース内のそれぞれのトレースに電気的に接続される、回路基板と、を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年3月23日に出願された「CRYOGENIC PROBE CARD」という名称の米国仮特許出願第63/165,105号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
政府の利益の陳述
本発明は、米国陸軍によって授与された契約番号W909MY-19-P-0032およびW909MY-21-C-0005の下で政府の支援を受けてなされた。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
プローブカードは、集積回路の構成要素の機能性および接続性を試験するために使用される。プローブカードは、各々が集積回路(IC)のそれぞれの構成要素と電気的に接触するように構成された複数のプローブを含むことができる。次いで、プローブと電気的に接触している構成要素の機能性または接続性を、プローブによってICに入力されるかまたはICから受信される電気信号によって試験することができる。従来、様々な用途および設計要件のために、プローブカードは、互いに20ミクロン以上離間したプローブを含んでいた。したがって、従来のプローブカードは、20ミクロンよりも互いに近接して離間されているICの構成要素の機能性および接続性を試験するのにあまり適していない。
【発明の概要】
【0004】
以下は、本明細書でより詳細に説明される主題の簡単な概要である。この概要は、特許請求の範囲に関する限定を意図するものではない。
【0005】
ICを試験するためのプローブカードに関する技術が本明細書に記載される。より具体的には、低温(例えば、約0℃以下、約200K以下、または約150K以下)でICの素子を試験するのに適した極低温プローブカードが本明細書に記載されている。さらに、互いに20ミクロン未満の間隔で配置されたICの要素を試験するのに適したプローブカードが本明細書に記載されている。
【0006】
例示的なプローブカードは、支持要素、複数のプローブ先端部、複数のビア、および複数の導電性トレースを含むプローブプラットフォームを含む。支持要素は、プローブ先端部を収容、保持、または支持するように構成された実質的に中実の要素であり得る。プローブ先端部は、支持要素の底面から外側に延在する。プローブ先端部は、試験対象デバイス(DUT)と接触してDUTの機能性または電気的接続性の試験を容易にするように構成された導電性要素である。プローブ先端部は、支持要素上または支持要素内に互いに近接して配置することができる。例えば、プローブ先端部は、互いに20ミクロン未満、10ミクロン未満、または1ミクロン未満離れて配置することができる。複数のビアは、ビアの各々が複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部に接続されるように構成することができる。ビアは、支持要素の底面から支持要素の上面まで延在する。複数の導電性トレースは、支持要素の上面に配置することができ、導電性トレースの各々は、複数のビア内のそれぞれのビアに接続される。したがって、電気信号は、支持要素の上面の導電性トレースを介してプローブ先端部に提供されるまたはそこから受信することができる。
【0007】
支持要素は、中央プラットフォームと、複数のアームと、中央プラットフォームの周りに配置され、アームを介して中央プラットフォームに接続された環状部分と、を含むことができる。中央プラットフォームは、その上/中に取り付けられたプローブ先端部を含むことができる。プローブカードがDUTの面に向かって移動すると、プローブ先端部はDUTの面上の要素と接触する。DUTの要素は、DUTに向かうプローブ先端部の動きに対抗してプローブ先端部に力を及ぼす。支持要素は、DUTの要素がプローブ先端部に力を及ぼすことに応答して、中央プラットフォームがプローブカードの運動線に沿って撓むことを可能にするように構成することができる。限定ではなく例として、中央プラットフォームのアームは、それらの長さに比して薄く且つ狭くすることができ、それによって中央プラットフォームが撓むことを可能にするのに十分な可撓性を提供する。プローブ先端部を含む中央プラットフォームの撓みは、プローブ先端部がそれらの要素と接触するときにプローブ先端部がDUTの要素を損傷するのを防止することができる。
【0008】
例示的なプローブカードは、プローブプラットフォームを取り付けることができる回路基板をさらに含むことができる。回路基板は、プローブカードの取り扱いまたは取り付けを容易にするように、またはプローブカードと他の試験要素、例えば様々な電気計器または測定装置(例えば、電圧計、電流計、オーム計など)または電源(例えば、電圧源または電流源)のいずれかとの間の電気的接続を容易にするように構成することができる。支持要素が複数のアームおよび/または環状部分を含む例示的な実施形態では、プローブプラットフォームは、アームおよび/またはプローブプラットフォームの環状部分によって回路基板に取り付けることができる。プローブプラットフォームの複数の導電性トレースの各々は、回路基板まで延在し、回路基板上のそれぞれの電気接点と電気的に接続することができる。回路基板上の電気接点は、複数の導電性トレースへの試験要素の接続を容易にするように構成することができる。例えば、電気接点は、同軸コネクタ(例えば、BNCコネクタ)、プラグ、ピン、ソケットなどの様々なコネクタのいずれかであるか、またはそれらを含むことができる。
【0009】
いくつかのタイプの焦点面アレイ(FPA)などのいくつかのDUTは、非常に冷たい環境で動作するように構成される。そのようなデバイスの機能性を試験するために、プローブカードは、これらのデバイスが動作する低温に耐えることができなければならない。回路基板は、回路基板および/またはプローブカードプラットフォームの熱膨張または収縮による撓みを可能にするように構成された複数の撓み部をさらに含むことができる。例として、プローブプラットフォームは、実質的に平坦な要素とすることができる。回路基板の撓み部は、プローブプラットフォームと回路基板との間の異なる熱膨張/収縮率によって引き起こされる機械的応力を低減するために、プローブプラットフォームの平面に実質的に平行な方向に撓むように構成することができる。撓み部は、プローブプラットフォームの平面に垂直な方向の撓みに抵抗するようにさらに構成することができる。例えば、撓み部は、プローブピンがDUTと接触するときにプローブピンに加えられる力によって引き起こされるプローブプラットフォームの撓みに対抗するように構成することができる。
【0010】
上記の概要は、本明細書で説明するシステムおよび/または方法のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、簡略化された概要を提示する。
この概要は、本明細書で説明するシステムおよび/または方法の広範な概要ではない。重要な/重要な要素を特定すること、またはそのようなシステムおよび/または方法の範囲を描写することは意図されていない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明の前置きとして、いくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】例示的なプローブカードの上面の斜視図である。
【
図1B】
図1Aに示す例示的なプローブカードの底面の斜視図である。
【
図2A】例示的なプローブカード支持要素の斜視図である。
【
図2B】
図2Aに示すプローブカード支持要素の部分斜視図である。
【
図3】プローブカードのプローブ先端部を支持するための例示的なプラットフォームの上面図である。
【
図4】プローブカードの例示的な支持要素の断面図である。
【
図8A】プローブ先端部支持要素を形成するための例示的な処理ステップの図である。
【
図8B】プローブ先端部支持要素を形成するための例示的な処理ステップの図である。
【
図9】別のプローブ先端部支持要素を形成するための例示的な処理ステップの図である。
【
図10】プローブカードを形成するための例示的な方法を示すフロー図である。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【発明を実施するための形態】
【0024】
近接して配置されたプローブ要素を有し、極低温動作に適したプローブカードに関する様々な技術が、ここで図面を参照して説明され、全体を通して同様の要素を指すために同様の符号が使用される。以下の説明では、説明の目的のために、1つまたは複数の態様の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載される。しかしながら、そのような態様は、これらの特定の詳細なしで実施され得ることは明らかであり得る。他の例では、1つまたは複数の態様の説明を容易にするために、周知の構造およびデバイスがブロック図形式で示されている。さらに、特定のシステム構成要素によって実行されるものとして説明される機能は、複数の構成要素によって実行されてもよいことを理解されたい。同様に、例えば、構成要素は、複数の構成要素によって実行されると説明される機能を実行するように構成されてもよい。
【0025】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することを意図している。すなわち、別段の指定がない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを使用する」という句は、自然な包括的置換のいずれかを意味することを意図している。すなわち、「XはAまたはBを使用する」という句は、以下の例、すなわち、XはAを使用する、XはBを使用する、あるいはXはAおよびBの両方を使用する、のいずれかによって満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」および「an」は、特に指定されない限り、または単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、一般に「1つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである。
【0026】
さらに、本明細書で使用される場合、「構成要素」および「システム」という用語は、プロセッサによって実行されたときに特定の機能を実行させるコンピュータ実行可能命令で構成されたコンピュータ可読データストレージを包含することを意図している。コンピュータ実行可能命令は、ルーチン、機能などを含むことができる。また、構成要素またはシステムは、単一のデバイス上に局在化されてもよく、またはいくつかのデバイスにわたって分散されてもよいことも理解されたい。さらに、本明細書で使用される場合、「例示的」という用語は、何かの例示または例として役立つことを意味することを意図しており、好みを示すことを意図していない。
【0027】
ここで
図1Aおよび
図1Bを参照すると、例示的なプローブカード100の斜視図が示されている。ここで
図1Aのみを参照すると、プローブカード100の上面102の斜視図が示されている。ここで
図1Bのみを参照すると、プローブカード100の底面104の斜視図が示されている。再び
図1Aおよび
図1Bを併せて参照すると、プローブカード100は、プローブプラットフォーム106および回路基板108を含む。プローブプラットフォーム106は、以下でより詳細に説明する様々な実施形態による複数の導電性プローブ(例えば、
図2Cに示す)を支持するように構成される。回路基板108は、プローブプラットフォーム106を支持し、IC DUT上の要素の機能性または接続性を試験するためにプローブプラットフォーム106の要素とプローブカード100と共に使用される他の機器との間の電気的接続を容易にするように構成される。回路基板108は、例えば、様々な構成要素が形成された、または接続されたプリント回路基板(PCB)とすることができる。
【0028】
プローブカード100を使用して、プローブプラットフォーム106の下面110上のプローブが望ましく試験されるDUTの要素と接触するまで、プローブカード100をDUT上に下降させることによってDUTの要素の機能性または接続性を試験することができる。あるいは、DUTの要素がプローブプラットフォーム106の下面110のプローブと接触するまで、DUTをステージ上に配置し、プローブカード100に向かって上昇させることができる。
【0029】
プローブプラットフォーム106は、支持要素112を含む。支持要素112は、複数の導電性プローブ(例えば、
図2Cおよび
図3に示すように)を支持するように構成される。以下により詳細に説明するように、支持要素112は、プローブとDUTの要素との間の接触の確立を容易にするために、プローブを安定した配置で保持する。支持要素112は、プローブカード100に接続された検査機器とプローブとの間の電気的接続の形成を容易にするために、様々な構成要素をさらに含むか、支持するか、または含む。本明細書で使用される場合、プローブプラットフォーム106は、支持要素112ならびにその上/中に含まれる様々な構成要素を指すことが意図されている。
【0030】
ここで
図2A~
図2Cを参照すると、プローブプラットフォーム106の様々な図が示されている。
図2Aのみを参照すると、支持要素112の斜視図が示されている。
図2Bのみを参照すると、支持要素112の中央プラットフォーム114の部分斜視図が示されている。
図2Cのみを参照すると、支持要素112の中央プラットフォーム114の下側の部分斜視図が示されている。
【0031】
ここで再び
図2Aを参照すると、支持要素112は、中央プラットフォーム114と、環状部分116と、中央プラットフォーム114から環状部分116まで延在する複数のアーム118とを含む。
図2Aには示されていないが、中央プラットフォーム114は、その上/中に配置された複数のプローブを含む。例えば、ここで
図3を簡単に参照すると、例示的な中央プラットフォーム302の下面300に面する図が示されており、中央プラットフォーム302は、そこから延在する複数のプローブ先端部304を含む。中央プラットフォーム302は、9つのプローブ先端部304を含むものとして示されているが、実質的に任意の数のプローブ先端部304を中央プラットフォーム302に含めることができることを理解されたい。プローブ先端部304は、プローブ先端部304の各々が点306で終端するように、プラットフォーム302の下面300(すなわち、ページ外)から延在する円錐形状を有することができる。他の実施形態では、プローブ先端部304はピラミッド形状を有することができる。
【0032】
プローブ先端部304は、中央プラットフォーム302の下面300の小さい部分のみを占めることができることを理解されたい。他の実施形態では、プローブ先端部304は、中央プラットフォーム302の下面300の実質的に全体にわたって分散することができる。さらに、プローブ先端部304の配置は、望ましくは試験されるDUTの要素の配置に基づくことができる。例えば、プローブカード100が、規則的に離間した要素を有するDUTの機能性または接続性を試験するために使用されることが意図されている場合、中央プラットフォーム302のプローブ先端部304は、DUTの要素と同じ間隔で規則的に離間することができる。例示的な実施形態では、プローブ先端部304内の第1のプローブ先端部308とプローブ先端部304内の第2のプローブ先端部310との間の距離d1は、20ミクロン未満、10ミクロン以下、または1ミクロン以下であり得る。またさらなる実施形態では、距離d1は、1ミクロン未満、500ナノメートル以下、または250ナノメートル以下であり得る。
【0033】
再び
図2Aを参照すると、支持要素112は、支持要素112の表面119に垂直な方向における中央プラットフォーム114の撓みを可能にするように構成される。さらに、支持要素112は、支持要素112の表面119と平行または同一平面上にある平面に沿った中央プラットフォーム114の撓みに抵抗するように構成される。限定ではなく例として、アーム118は、アーム118が表面119に平行な平面内で剛性であり、表面119に垂直な方向に撓むことができるように、それらの長さに対して薄く且つ狭くすることができる。したがって、中央プラットフォーム114が、DUTに接触する中央プラットフォーム114の下側のプローブ先端部から生じる上向きの力を受けると、中央プラットフォーム114は、その初期位置からいくらかの上向きの撓みを呈することができる。この撓みは、プローブ先端部によって引き起こされるDUTへの接触損傷を防止することができる。表面119に平行な平面内のアーム118の剛性は、中央プラットフォーム114に取り付けられたプローブ先端部がDUTの構成要素と位置ずれすることを防止する。
【0034】
ここで
図2Bを参照すると、中央プラットフォーム114の部分斜視図が示されている。中央プラットフォーム114は、その上に形成された複数の導電性トレース120を有することができる。導電性トレース120の各々は、中央プラットフォーム114から支持要素112のそれぞれのアーム118に沿って延在する。導電性トレース120は、以下でより詳細に説明するように、支持要素112上にメタライゼーション層として形成することができる。導電性トレース120の各々は、中央プラットフォーム114の上面124から中央プラットフォーム114の底面126まで中央プラットフォーム114を通って延在するそれぞれのビア122に接続されている。ビア122の各々は、中央プラットフォーム114の底面126から下方に延在するそれぞれのプローブ先端部に接続されている。
図2Bに示すように、支持要素112のアーム118は、中央プラットフォーム114の全厚t
2よりも薄い厚さt
1を有するように構成することができる。したがって、中央プラットフォーム114およびその上に配置されたプローブは、プローブカード100の他の部分よりも低く延在することができる。この構成は、プローブカード100がDUTの平面からオフセットされた角度でDUTに向かって移動するときに、プローブ以外のプローブカード100の部分がDUTと接触するのを防止するのに役立つことができる。
【0035】
ここで
図2Cを参照すると、中央プラットフォーム114の底面126の部分斜視図が示されている。導電性トレース120およびビア122などのプローブプラットフォーム106の要素は、説明の目的のために示されているが、いくつかの実施形態では、これらの特徴は中央プラットフォーム114の底面126から見えなくてもよいことを理解されたい。しかしながら、支持プラットフォーム112が実質的に透明な材料で形成されるいくつかの実施形態では、トレース120およびビア122は、中央プラットフォーム114の底面126から視認可能であってもよい。
【0036】
プローブプラットフォーム106は、中央プラットフォーム114の底面126上に、複数のプローブ先端部128と、第2の複数の導電性トレース130とを含む。以下でより詳細に説明するように、プローブ先端部128は、中央プラットフォーム114の底面126上に直接形成することができる。他の実施形態では、プローブ先端部128は、中央プラットフォーム114のバルク内に形成され、続いて中央プラットフォーム114の底面126から(例えば、エッチング、放電加工、アブレーションなどによって)材料を選択的に除去することによって露出させることができる。プローブ先端部128は、DUTの構成要素を試験するのに適した任意の構成に配置することができる。非限定的な例では、DUTが、その上に配置された複数の感光画素セル(LSPC)を有する焦点面アレイ(FPA)である場合、プローブ先端部128の数および間隔は、プローブ先端部128の各々がFPAのそれぞれのLSPCと接触するように、複数のLSPCと整列するように構成することができる。
【0037】
第2の複数の導電性トレース130は、中央プラットフォーム114の上面124上でプローブ先端部128と第1の複数の導電性トレース120との間の接続を容易にすることができる。例えば、プローブ先端部128間の間隔が小さい(例えば、20ミクロン未満)場合、ビア122を形成するために使用されるいくつかの製造プロセスは、プローブ先端部128と直接整列して配置されるのに十分に小さいビア122を形成するのに適していない可能性がある。第2の導電性トレース130は、プローブ先端部128のクラスタから外向きに扇形に広がって、ビア122を配置するためのより大きな空間を提供することができる。
【0038】
しかしながら、いくつかの実施形態では、第2の複数のトレース130は省略され、プローブ先端部128は、ビア122を介して中央プラットフォーム114の上面124上の導電性トレース120に直接接続される。例えば、ビア122は、米国特許出願第16/498,960号に記載されているような多光子吸収ベースの3次元半導体製造技術によって形成することができる。そのような技術を使用して、ビア122は、プローブ先端部128と同様に互いに密接に詰め込まれるのに十分に小さい寸法を有するように形成することができる。ここで
図4を参照すると、プローブプラットフォーム支持要素の別の例示的な中央プラットフォーム400の断面図が示されている。中央プラットフォーム400は、複数のプローブ先端部402~408と、対応する複数のビア410~416と、複数の導電性トレース418~424とを含む。プローブ先端部402~408は、中央プラットフォーム400の底面426から外側に延在する。導電性トレース418~424は、プラットフォーム400の底面426の反対側の中央プラットフォーム400の上面428に形成される。ビア410~416は、プラットフォーム400の底面426に追加の導電性トレースが形成されることなく、プローブ先端部402~408と導電性トレース418~424との間にそれぞれ直接延在する。
【0039】
3次元半導体製造技術を使用して、ビア122を、プローブ先端部128および/または中央プラットフォーム114の表面124,126に対して傾斜するように形成することもできる。再び
図4を参照すると、ビア412,414は、実質的に垂直かつ直線状のビアとして示されている。言い換えれば、ビア412,414は、プローブ先端部404,406からトレース420,422までそれぞれ直線に沿って直接上方に延在する。対照的に、ビア410は、実質的に直線状であるが、プラットフォーム400の表面426,428およびビア410が接続されているプローブ先端部402に対して傾斜している。さらに、ビア416は、非直線状の湾曲形状を有する。傾斜ビアおよび非線形ビアを使用して、互いに密に詰め込まれた多くのプローブ先端部がある実施形態では、プローブ先端部128と上面導電性トレース120との間の導電経路のルーティングを容易にすることができる。
【0040】
再び
図2Cを参照すると、中央プラットフォーム114は、複数のアライメント機構132を含むことができる。いくつかの実施形態では、アライメント機構132は、中央プラットフォーム114の底面126に配置される。これらの実施形態では、中央プラットフォーム114を含む支持要素112は、可視光波長に対して実質的に透明な材料から形成することができる。限定ではなく例として、支持要素112は、炭化ケイ素、ダイヤモンド、窒化ガリウム、サファイア、ガラス、または他の透明材料から形成することができる。様々な実施形態では、支持要素112および/または中央プラットフォーム114は、光の可視波長に対して50%以上、75%以上、または90%以上の透過率を有することができる。さらなる実施形態では、支持要素112および/または中央プラットフォーム114は、光の可視波長に対して90%を超える、95%以上、または99%以上の透過率を有することができる。中央プラットフォーム114の透明性は、望ましく試験されるDUTの要素とのプローブ先端部128の位置合わせを容易にする。アライメント機構132は、特にプローブ先端部128が小さく密集している場合に、プローブ先端部128の位置合わせをさらに助けることができる。プローブ先端部128と同じ中央プラットフォーム114の底面126にアライメント機構132を配置することにより、プローブ先端部128が焦点を合わせると同時に、撮像対物レンズによってアライメント機構132をより容易に焦点を合わせることができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、アライメント機構132は、中央プラットフォーム114の上面124に配置することができる。
【0041】
アライメント機構132は、様々な手段のいずれかによって形成することができる。非限定的な例では、アライメント機構132は、金属またはインクなどの材料の選択的堆積によって形成され得る。他の例では、アライメント機構132は、アライメント機構が識別可能なパターンを形成するように、中央プラットフォーム114の材料を選択的に除去することによって形成することができる。例えば、アライメント機構132は、選択的レーザアブレーション、エッチングなどによって形成することができる。アライメント機構132はドットのアレイとして示されているが、アライメント機構132は、実質的に任意のパターンに従って配置または構成され得ることが理解されるべきである。
【0042】
プローブカード100は、支持要素112によって保持されたプローブ先端部128間の電気的接続を容易にするための様々な追加の特徴を含むことができる。例えば、ここで
図5を参照すると、プローブカード100の底面104の部分斜視図が示されている。導電性トレース120が示されており、支持要素112のアーム118に沿って支持要素112の環状部分116まで延在する。支持要素112の環状部分116において、導電性トレース120は電気接点134で終端する。例示的な実施形態では、電気接点134は、プローブカード100の回路基板108上に形成された導電性トレース136に接合されたフリップチップバンプボンドとすることができる。したがって、電気接点134は、支持要素112の上面(例えば、支持要素112の、中央部分114の上面124と同じ側)に配置することができる。したがって、支持要素112上の導電性トレース120の各々は、それに接続されたそれぞれの電気接点134を有することができる。トレース120および対応する接点134は、説明を容易にする目的で
図5のボトムアップ図に示されている。したがって、支持要素112の上側に配置されたトレース120および対応する接点134は、支持要素112の下側から見えなくてもよい。しかしながら、少なくともいくつかの実施形態では、上面トレース120および接点134は、光の可視波長に対する支持要素112の透明性により、プローブカード100の底面104から可視であってもよいことが理解されるべきである。
【0043】
接点134は、回路基板108に含まれるトレース136に電気的に接続される。再び
図1Aを参照すると、トレース136をコネクタ138に接続することができる。したがって、コネクタ138の各々は、プローブ先端部128内の異なるそれぞれのプローブ先端部に電気的に接続することができることを理解されたい。コネクタ138は、プローブカード100と、DUTの機能性または接続性を試験するために使用することができる様々な電気試験機器との間に接続を行うことを可能にするように構成される。例えば、コネクタ138は、電圧計、電流計、オーム計、電流源、電圧源などの電気装置の入力/出力端子とインターフェースするように構成される。例示的な実施形態では、コネクタ138は、同軸コネクタ(例えば、BNCコネクタ)、プラグ、ピン、ソケットなどの様々なコネクタのいずれかであるか、それらを含むことができる。
【0044】
様々な実施形態では、トレース136は、回路基板108の上面102に配置される。そのような実施形態では、回路基板108は、回路基板108のトレース136を支持要素の接点134に接続するように構成された複数のビアをさらに含むことができる。しかしながら、他の実施形態では、トレース136を回路基板108の底面104に配置することができ、これらの実施形態では、追加のビアは不要であり得ることを理解されたい。
【0045】
ここで
図6を参照すると、例示的なプローブカード100の断面図が示されている。
図6に示すように、プローブ先端部128は、プローブカード100の中央プラットフォーム114から下方に延在する。プローブ先端部128は、中央プラットフォーム114の底面126に形成された導電性トレース130に接続されている。導電性トレース130は、中央プラットフォーム114の中心の近位に配置することができるプローブ先端部128から扇形に広がる。したがって、導電性トレース130は、ビア122がプローブ先端部128内の単一のプローブ先端部のみに電気的に接続されるのに十分な間隔を提供することができる。しかしながら、上述したように、ビア122のいずれかが複数のプローブ先端部128(例えば、10ミクロン以下、5ミクロン以下、または1ミクロン以下の直径を有する)に接触するのを回避するためにビア122を十分に小さくすることができる実施形態では、底面導電性トレース130を省略することができ、ビア122をそれぞれのプローブ先端部128(例えば、
図4に示すように)の真上に配置することができる。
【0046】
引き続き
図6を参照すると、ビア122は各々、トレース130内のそれぞれのトレースから中央プラットフォーム114の上面124まで中央プラットフォーム114を通って延在する。中央プラットフォーム114の上面124において、ビア122は上面導電性トレース120に接続されている。上面導電性トレース120は、接点134(例えば、バンプボンド)に電気的に接続される。接点134は、回路基板108の底面104上の対応する接点602に接続することができる。次に、接点602は、回路基板108を貫通して延在し、接点602と回路基板108上の導電性トレース136との間を電気的に接続するビア604に接続される。導電性トレース136は、それ自体がコネクタ138に接続される。したがって、プローブ先端部128の各々は、トレース130,120,136、ビア122,604、および接点134,602を介してコネクタ138内のそれぞれのコネクタに電気的に接続される。いくつかの実施形態では、プローブカードは、(例えば、接点134の代わりに)コネクタ138を支持要素112上に直接配置し、回路基板108を完全に省略することによって形成することができる。
【0047】
上述したように、いくつかのタイプのFPAなど、プローブカードによって望ましくテストされるいくつかのDUTは、非常に冷たい環境で動作するように構成される。そのようなデバイスの機能性を試験するために、プローブカードは、これらのデバイスが動作する極低温に耐えることができなければならない。さらに、プローブカードは、プローブカードが冷却され、および/または室温に戻ることができるため、熱膨張および収縮による機械的応力に耐えることができなければならない。
【0048】
プローブカード100は、極低温環境で使用するように構成することができる。例示的な実施形態では、プローブカード100は、複数の撓み部を含む。再び
図1Aを参照すると、回路基板108は、複数の撓み部140を含む。撓み部140は、支持要素112に取り付けられている。例えば、撓み部140は、フリップチップバンプボンディングによって(例えば、接点134によって)支持要素112に取り付けることができる。他の実施形態では、撓み部140は、締結具、接着剤、または他の取り付け手段によって支持要素112に取り付けることができる。撓み部140は、回路基板108の表面に垂直な方向(例えば、上面102)における支持要素112の動きに抵抗する剛性を提供するように構成される。撓み部140は、表面102の平面に平行な方向における支持要素112の膨張および収縮を可能にするようにさらに構成される。プローブカードが室温から極低温に冷却されると、支持要素112と回路基板108との熱膨張係数が異なるため、支持要素112と回路基板108とが異なる比率で収縮する。同様に、プローブカード100を室温(例えば、保管用)まで加熱すると、支持要素112と回路基板108とが異なる比率で膨張する。撓み部140は、支持要素112が、例えば回路基板108の上面102に平行な方向に回路基板108とは異なる比率で拡張/収縮することを可能にする。
図1A、
図1B、および
図5に示すように、撓み部140は段付きプロファイルを有することができる。しかしながら、撓み部140は、導電性トレース136の間の電気的接触を維持しながら支持要素112が横方向に(すなわち、表面102の平面と平行に)拡張することを可能にする実質的に任意の設計を有することができ、撓み部140の移動が支持要素112に含まれる電気要素と回路基板108との間の電気的接触点(例えば、接点134)における機械的応力を緩和するように、撓み部140上に配置されることを理解されたい。
【0049】
いくつかの実施形態では、支持要素112または回路基板108上に追加のメタライゼーション層を形成して、様々な他のメタライゼーション層(例えば、トレース120,130,136)のいずれかへの機械的応力の相殺を提供することができる。例えば、再び
図6を参照すると、メタライゼーション層606が、支持要素112のアーム118のうちの1つに沿って支持要素112の下側608に形成される。メタライゼーション層606は、導電性トレース120と支持要素112との間の異なる熱膨張係数に起因する支持要素112の熱膨張によって引き起こされる、支持要素112のアーム118のうちの1つに対する機械的応力を緩和することができる。同様に、導電性トレース136に対する回路基板108の熱膨張の機械的応力を相殺するために、撓み部140の撓み部の下面612にメタライゼーション層610を形成することができる。metaraize-shon層606,610は、支持要素112または回路基板108に含まれる電気部品のいずれにも接続されていなくてもよい。
【0050】
再び
図1Aおよび
図1Bを参照すると、回路基板108は、取り付け孔142を含むことができる。取り付け孔142は、DUTの試験のためにプローブカード100を位置決めするために使用することができるステージ(図示せず)にプローブカード100を取り付けるために使用することができる。
【0051】
ここで
図7を参照すると、別の例示的な支持要素700が示されており、支持要素700は複数の撓み部702~706を含む。撓み部702~706は、その上に形成された複数のプローブ先端部(図示せず)を有することができる中央プラットフォーム708の周りに配置され、それに接続される。撓み部702~706は、中央プラットフォーム708に垂直方向(すなわち、ページの中または外に)の追従性および半径方向(すなわち、支持要素700の平面内で)の剛性を与えるように構成されたスイッチバックプロファイルを有することができる。例えば、撓み部702は、第1の端部712および第2の端部714を有するスイッチバックアーム710を含む。第1の端部712は中央プラットフォーム708に接続し、第2の端部714は支持要素700の外側部分716に接続する。スイッチバックアーム710は、支持要素700(例えば、ページ内)を通って延在する第1の空隙718および第2の空隙720によって囲まれている。スイッチバックアーム710の第1の空隙718は、撓み部706のスイッチバックアーム722を部分的に画定し、スイッチバックアーム710の第2の空隙720は、撓み部704のスイッチバックアーム724を部分的に画定する。
【0052】
支持要素112および/または支持要素700は、モノリシック要素として形成することができる。例えば、支持要素112,700は、半導体材料のウェハから材料を選択的に除去することによって形成することができる。例示的な実施形態では、アーム118の位置によって画定される支持要素112の開口部144は、円形平面要素(例えば、炭化ケイ素のウェハ)から材料をエッチングまたはダイヤモンド研削で除去することによって形成することができる。他の実施形態では、開口部144は、放電加工(EDM)によって形成することができる。そのような実施形態では、ドリルまたはプランジEDMによって円形平面要素に孔を形成することができる。続いて、形成された孔に導線を通すことができる。導線は、ワイヤEDMによって開口部144を形成するために使用することができる。
【0053】
ここで
図8Aおよび
図8Bを参照すると、支持要素内にプローブ先端部を形成するための複数の処理ステップが示されている。
図8Aおよび
図8Bには複数の処理ステップが示されているが、図示したステップ間の中間処理ステップを実行することができることを理解されたい。さらに、本明細書に記載のプロセスを実施するために、図示のステップのすべてが実行される必要はない場合がある。ここで
図8Aを参照すると、802において、シリコンウェハ803が得られる。804において、複数のピラミッド状または円錐状のピット805が、エッチングによってシリコンウェハ内に形成される。例示的な実施形態では、ピットは水酸化カリウム(KOH)エッチングによって形成することができる。他の実施形態では、ピットは、多光子吸収ベースのエッチングプロセスによって形成することができる。806において、エッチングされたウェハ803上に金属層807が堆積される。金属層807は、金属がピット805を充填するように堆積される。金属層807は、プローブカードのプローブ先端部を形成するために望ましく使用される材料から形成することができる。例示的な実施形態では、金属層はタングステンからなる。808において、金属層807は、化学機械研磨(CMP)プロセスを使用して過剰な金属を除去し、ピット805内に成形された金属プローブ先端部809を残す。810において、別の金属層811がウェハ803およびプローブ先端部809上に堆積される。例示的な実施形態では、金属層811はアルミニウムからなる。812において、プローブ先端部809の上方に配置されていない金属層811の余分な部分が除去され、プローブ先端部809の各々の上に金属層813が残る。
【0054】
ここで
図8Bを参照すると、814において、ウェハ815が得られる。ウェハ815は、プローブカードの支持要素を形成するために望ましく使用される実質的に任意の材料から形成することができる。例示的な実施形態では、ウェハ815は炭化ケイ素を含む。816において、ビアホール817がウェハ815を貫通してエッチングされる。818において、ビアホール817は導電性金属で充填されてビア819を形成する。例えば、ビアホール817を銅で電気めっきしてビア819を形成することができる。820において、金属層821がウェハ815に適用される。822において、金属層821がエッチングされて、ビア819と電気的に接触している接点823を残す。824において、別の金属層825がウェハ815の底面に堆積される。826において、金属層825がエッチングされて、プローブ先端部809をビア819に接続するトレース827が形成される。828において、シリコンウェハ803およびその中に形成されたプローブ先端部109は、第2のウェハ815上に形成されたトレース827に位置合わせされ、ウェハは、金属熱圧着プロセスによって互いに接合される。830において、シリコンウェハ803の残りの部分がエッチングされて除去され、プローブ先端部809が第2のウェハ815から下方に延在する。
【0055】
他の実施形態では、プローブ先端部を支持要素に直接形成することができる。ここで
図9を参照すると、例示的なウェハ900が示されている。ウェハ900は、プローブカード用の支持要素を形成するために望ましく使用される材料(例えば、炭化ケイ素)から構成することができる。複数の空隙902~908をウェハ900に形成し、導電性材料で充填することができる。例示的な実施形態では、空隙902~908の各々の底部を第1の導電性材料(例えば、タングステン)で充填して、複数のプローブ先端部910~916を形成することができる。空隙902~908の各々の残りの部分は、第2の導電材料(例えば、銅)で充填されたビア918~924を形成することができる。ウェハ900の底部をエッチング除去して、プローブ先端部910~916を露出させることができる。従来の半導体エッチング技術は、プローブ先端部の所望のピッチをもたらすのに十分に細かいピッチ(すなわち、空隙間の距離)で空隙902~908を形成するのに適していない可能性がある。したがって、空隙902~908は、半導体に高アスペクト比の空隙を形成するのによく適した多光子吸収ベースのエッチングプロセスによって形成することができる。
図9に関して説明した方法でのプローブ先端部の形成は、ビアが支持要素内のプローブ先端部の真上に形成される実施形態によく適し得る。
【0056】
図10は、プローブカードの形成に関する例示的な方法を示す。方法論は、シーケンスで実行される一連の動作として示され説明されているが、方法論はシーケンスの順序によって限定されないことを理解および認識されたい。例えば、いくつかの動作は、本明細書に記載されたものとは異なる順序で起こり得る。加えて、ある行為は、別の行為と同時に起こり得る。さらに、いくつかの例では、本明細書に記載の方法論を実施するために、すべての動作が必要とされるわけではない場合がある。
【0057】
ここで
図10を参照すると、プローブカードの形成を容易にする方法1000が示されている。方法1000は、1002で始まり、1004で支持要素が形成される。支持要素は、支持要素が第1の面と、第1の面の反対側の第2の面とを有するように形成することができる。1006において、複数のプローブ先端部が支持要素上に形成される。プローブ先端部は、支持要素の第1の面から外側に延在するように形成することができる。例示的な実施形態では、プローブ先端部は、プローブカードによって望ましく試験されるデバイス上の構成要素の配置と一致する配置で形成される。1008において、複数のビアが、ビアが支持要素を通って第1の面から第2の面へと延在するように形成される。ビアの各々は、複数のプローブ先端部のそれぞれのプローブ先端部に接続される。1010において、複数の導電性トレースが形成される。導電性トレースは、支持要素の第2の面に形成することができる。導電性トレースの各々は、導電性トレースの各々が複数のプローブ先端部内の単一のそれぞれのプローブ先端部に電気的に接続されるように、複数のビア内のそれぞれのビアに接続することができる。方法1000は1012で完了する。
【0058】
以上の説明は、1つまたは複数の実施形態の例を含む。当然ながら、前述の態様を説明する目的で、上記の装置または方法の考えられるすべての修正および変更を説明することは不可能であるが、当業者は、様々な態様の多くのさらなる修正および置換が可能であることを認識することができる。したがって、記載された態様は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に入るすべてのそのような変更、修正、および変形を包含することが意図されている。さらに、「含む(includes)」という用語が詳細な説明または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、そのような用語は、「含む(comprising)」が特許請求の範囲で移行語として使用される場合に解釈されるので、「含む(comprising)」という用語と同様に包括的であることを意図している。
【国際調査報告】