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特表2024-516089放射放出半導体チップおよび放射放出半導体チップの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】放射放出半導体チップおよび放射放出半導体チップの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/20 20100101AFI20240405BHJP
【FI】
H01L33/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560641
(86)(22)【出願日】2022-04-05
(85)【翻訳文提出日】2023-11-22
(86)【国際出願番号】 EP2022059012
(87)【国際公開番号】W WO2022223290
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】102021109960.9
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マフダビ アリ
(72)【発明者】
【氏名】ピートツオンカ イネス
(72)【発明者】
【氏名】バーセル シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ゴメス-イグレシアス アルバロ
【テーマコード(参考)】
5F241
【Fターム(参考)】
5F241AA03
5F241AA04
5F241CA04
5F241CA05
5F241CA12
5F241CA22
5F241CA34
5F241CA40
5F241CA65
5F241CA74
5F241CA88
5F241CB05
5F241CB15
(57)【要約】
第1ドープ領域(2)と、第1ドープ領域に隣接し、電磁放射を生成する活性領域(3)と、第1ドープ領域(2)とは反対側の活性領域(3)の面に配置された第2ドープ領域(4)とを備え、第1ドープ領域(2)は、構造化され、活性領域(3)は、側面(2a)および上面(2b)上の第1ドープ領域を覆う、放射放出半導体チップ(10)。
【選択図】 図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ドープ領域(2)と、
前記第1ドープ領域に隣接し、電磁放射を生成する活性領域(3)と、
前記第1ドープ領域(2)とは反対側の前記活性領域(3)の面に配置された第2ドープ領域(4)とを備え、
前記第1ドープ領域(2)は、ステップ状に構造化され、半導体チップ(10)の主延長面(L)に垂直な方向に複数の平面(21~25)を備え、
前記活性領域(3)は、側面(2a)および上面(2b)上の前記第1ドープ領域(2)を覆う、
放射放出半導体チップ(10)。
【請求項2】
前記活性領域(3)は、前記第1ドープ領域(2)の側面(2a)を完全に覆う、
請求項1に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項3】
前記半導体チップ(10)は、主延長面(L)を有し、前記活性領域(3)は、部分的に前記主延長面(L)に対して斜めに延在している、
請求項1または2に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項4】
前記活性領域(3)は湾曲している、
請求項1~3のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項5】
前記第1ドープ領域(2)は、前記半導体チップ(10)の主延長面(L)に垂直な方向に沿ってテーパ形状を有する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項6】
前記第1ドープ領域(2)に電気的に接続された第1コンタクト部(7)を備え、前記第1コンタクト部(7)は、第1導電性領域(2)内に延在している、
請求項1~5のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項7】
20μm以下のエッジ長(x)を備える、
請求項1~6のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項8】
非平面状の放射線アウトカップリング面(10a)を備え、前記活性領域(3)が非平面状である、
請求項1~7のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項9】
基板(1)用意するステップと、
第1ドープ領域(2)を成膜するステップと、
前記第1ドープ領域(2)がステップ状に構造化され、前記基板(1)から離れる方向(R)に沿ったテーパ形状を有し、複数の平面(21~25)を備えるように、前記第1ドープ領域(2)の多重構造化を行うステップと、
活性領域(3)が前記第1ドープ領域(2)の側面(2a)を覆うように、前記活性領域(3)を成膜するステップと、
第2ドープ領域(4)を前記活性領域(3)上に成膜するステップと、を備える、
放射放出半導体チップ(10)の製造方法。
【請求項10】
前記構造化は、複数のエッチングによって実行される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1ドープ領域(2)および前記第2ドープ領域(4)の最初の成膜の前に、前記活性領域(3)の一部が成膜される、
請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1ドープ領域(2)および前記第2ドープ領域(4)の成膜が行われる前に、前記活性領域(3)が部分的に除去される、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1~8のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)が製造される、
請求項9~12のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
放射放出半導体チップおよび放射放出半導体チップの製造方法を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
解決しようとする課題は、非常に効率的に動作させることができる放射放出半導体チップを提供することである。さらに解決すべき課題は、そのような放射放出半導体チップの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
放射放出半導体チップは、例えば、動作中に、赤外光、着色光、または任意の色温度の白色光を放出する発光ダイオードチップである。
【0004】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体チップは第1ドープ領域を含む。第1ドープ領域は、ドープされた半導体材料で形成される。例えば、第1ドープ領域の半導体材料および後続領域の半導体材料は、それぞれIII-V族化合物半導体材料である。全体として、放射放出半導体チップは、III-V族化合物半導体材料をベースとする半導体チップであってもよい。
【0005】
III-V族化合物半導体材料は、例えば、B、Al、Ga、Inなどの第3の主族からの少なくとも1つの元素と、例えば、N、P、Asなどの第5の主族からの1つの元素とを含む。詳細には、「III-V族化合物半導体材料」という用語は、第3の主族からの少なくとも1つの元素と、第5の主族からの少なくとも1つの元素とを含む、二元、三元または四元化合物の群、例えば、窒化物およびリン化物化合物半導体を含む。そのような二元、三元または四元化合物は、例えば、1つ以上のドーパントならびに追加の構成成分をさらに含むことができる。
【0006】
例えば、半導体チップは、材料系InGaAlPまたは材料系InGaAlAsまたは材料系InGaAlNに基づく。
【0007】
第1ドープ領域は、例えば、pドープ領域またはnドープ領域であってもよい。
【0008】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、半導体チップは、第1ドープ領域に隣接し、電磁放射を生成する活性領域を含む。放射放出半導体チップの活性領域では電磁放射が発生し、放射放出半導体チップの動作中に放出される。
【0009】
このため、活性領域は、例えば、多重量子井戸構造、単一量子井戸構造またはヘテロ構造、例えば、二重ヘテロ構造またはp-n接合を含む。量子井戸構造という用語は、量子化の次元に関していかなる意味も有さない。したがって、詳細には、量子井戸、量子細線および量子ドット、ならびにこれらの構造の任意の組み合わせを含む。
【0010】
例えば、活性領域は、第1ドープ領域に直接隣接する。
【0011】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体チップは、第1ドープ領域とは反対側の活性領域の面に配置された第2ドープ領域を含む。第2ドープ領域は、第1ドープ領域に対して不均一にドープされる。これは、例えば、第1ドープ領域がpドープであれば、第2ドープ領域はnドープであることを意味する。例えば、第1ドープ領域がnドープであれば、第2ドープ領域はpドープである。
【0012】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、第1ドープ領域は構造化されている。これは、詳細には、ストラクチャリング処理によって放射放出半導体チップの製造中に、第1ドープ領域の形状が変更されることを意味する。詳細には、第1ドープ領域は製造公差内で主に2つの空間次元に延在する平面層ではないが、第1ドープ領域は3次元構造とすることができる。詳細には、第1ドープ領域は、非平面、例えば湾曲した外面を含む。
【0013】
半導体チップの主延長面に垂直な断面平面において、第1ドープ領域は、例えば、台形の形状を有してもよい。そして、第1ドープ領域の3次元形状を、製造公差内で対応するプリズムとすることができる。さらに、第1ドープ領域の三次元形状は、ステップピラミッド、半球、または半円筒に似た、または相当するものとすることも可能である。
【0014】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域は、側面および上面で第1ドープ領域を覆っている。つまり、活性領域は、第1ドープ領域の上面に主に2つの空間次元で延在する層として配置されるだけでなく、第1ドープ領域の側面も活性領域の材料によって覆われるように、少なくとも部分的に第1ドープ領域にコンフォーマルに沿って配置される。
【0015】
これにより、活性領域は、第1ドープ領域の側面から第1ドープ領域の上面まで連続的に延在してもよい。さらに、活性領域は、連続的に形成されるのではく、側面および上面上で部分的に第1ドープ領域を覆うようにしてもよい。
【0016】
第1ドープ領域の上面は、例えば、光電子半導体チップの主延長面に平行な第1ドープ領域の外側表面である。例えば、上面は、放射放出半導体チップが設けられる基板の主延長面に対して、製造公差内で平行である。
【0017】
これにより、第1ドープ領域の側面は、放射放出半導体チップの主延長面まで横方向に延在する。これにより、第1ドープ領域は、2つ以上のこのような側面を備え得る。側面は、第1ドープ領域の上面を、上面とは反対側の第1ドープ領域の底面に接続することができる。第1ドープ領域の底面は、例えば、第1ドープ領域が成長された基板、または第1ドープ領域が成膜されたキャリアと直接接触する。
【0018】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、半導体チップは、第1ドープ領域と、第1ドープ領域に隣接し、電磁放射を生成する活性領域と、第1ドープ領域とは反対側の活性領域の面に配置される第2ドープ領域と、を備えている。このように、第1ドープ領域は構造化され、アクティブ領域は側面および上面で第1ドープ領域を覆う。
【0019】
ここで、本明細書に記載される放射放出半導体チップは、以下の知見に基づく。すなわち、放射放出半導体チップの効率は、低い放射アウトカップリング効率や非放射再結合によって、しばしば悪影響を受ける。
【0020】
低い放射アウトカップリング効率は、特に平面状の発光面を有する放射放出半導体チップで発生し得る全内部反射に起因し得る。これにより、放射放出半導体チップ内で発生する電磁放射が、狭い角度範囲でしか半導体チップから放射されないという状況が起こり得る。
【0021】
ここで、本明細書に記載される放射放出半導体チップは、とりわけ、構造化された第1ドープ領域の下流に活性領域を配置するという考えに基づいているため、活性領域は、第1ドープ領域の上面に加え、側面にも配置される。これにより、主放射方向が放射放出半導体チップの放射線アウトカップリング面に対して垂直またはほぼ垂直である、極めて大量の電磁放射が生成されることにより、放射放出半導体チップにおいて生じる全反射の確率が低減される。
【0022】
さらに、これにより、半導体チップによる電磁放射の角度範囲が増加する。理想的には、活性領域は、光電子半導体チップの主延長面に垂直な断面において、そのコースにおいて湾曲しており、例えば、部分的に円形である。同じことが、半導体チップの放射線アウトカップリング面にも適用されることが好ましい。
【0023】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域は第1ドープ領域の側面を完全に覆う。
【0024】
この場合、第1ドープ領域の側面は、例えば、製造公差内で平面状とすることができ、活性領域は、この第1ドープ領域の平面状の側面に設けられる。そして、活性領域は、例えば、第1ドープ領域の第1の側面から上面まで連続的に延在してもよい。例えば、第1ドープ領域は、少なくとも2つ、または4つの上記側面を備えてもよい。
【0025】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、半導体チップは、主延長面を備え、活性領域は、部分的に主延長面に対して斜めに延在する。例えば、半導体チップの主延長面は、半導体チップが形成された基板の上面と平行に延在する。
【0026】
主延長面は、例えば、成長方向に対して斜めまたは垂直に延在し、これにより放射放出半導体チップの領域がエピタキシャル成長する
【0027】
これにより、活性領域は、主延長面に対して斜めの部分、および第1ドープ領域上の半導体チップの主延長面に対して平行な部分に配置することができる。例えば、活性領域が第1ドープ領域の側面に設けられる箇所では、主延長面に対して斜めに延在し、第1ドープ領域の上面に設けられる箇所では、主延長面に対して平行に延在する。
【0028】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域は湾曲している。つまり、この実施形態では、活性領域は、少なくとも略湾曲形状を含んでもよく、例えば、部分的に球面に沿っていてもよい。これは、第1ドープ領域がそれに応じて構造化された外面を含む場合である。
【0029】
例えば、活性領域は、基板方向において部分的に湾曲していてもよい。活性領域は、基板と直接接触していてもよい。例えば、活性領域は、基板と部分的にのみ、直接接触している。詳細には、活性領域は、基板の電気的に絶縁された領域と直接接触していてもよい。
【0030】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、第1ドープ領域は、階段状に構造化されており、半導体チップの主延長面に垂直な方向に複数の面を備えている。すなわち、第1ドープ領域は、例えば、略ステップ角錐形状でもよい。そして、活性領域は、半導体チップの主延長面に対して横方向にまたは垂直方向に延在する第1ドープ領域の側面と、半導体チップの主延長面に対して平行に延在する第1ドープ領域の表面との両方に配置されていてもよい。
【0031】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、第1ドープ領域は、半導体チップの主延長面に垂直な方向にテーパ形状を有する。すなわち、主延長面に対して垂直な方向において、第1ドープ領域のうち主延長面に対して平行な断面の面積は減少する。
【0032】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体チップは、第1ドープ領域に電気的に接続された第1コンタクト部を備え、第1コンタクト部は、第1導電領域内に延在する。
【0033】
例えば、第1コンタクト部は、導電性材料、詳細には金属材料または透明導電性酸化物で形成することができる。詳細には、第1コンタクト部は、第1ドープ領域の幾何学的中心の領域において、同領域内に延在してもよい。このように、第1コンタクト部は、半導体チップの主延長面に垂直な方向にテーパ形状を有するように形成されてもよい。このような第1コンタクト部により、放射放出半導体チップの非常に均一な接触が可能となる。
【0034】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、半導体チップは微小発光ダイオードチップである。そして、放射放出半導体チップは、20μm以下のエッジ長を有する。また、エッジ長は、例えば、横方向の広がりが最も小さい放射放出半導体チップのエッジである。また、他の方向において、放射放出半導体チップは、20μmよりも大きなエッジ長を有していてもよい。
【0035】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、半導体チップは、非平面、すなわち湾曲した放射線アウトカップリング面を備え、その面を介して、動作中に生成された放射線を半導体チップから出射することができる。放射線アウトカップリング面は、半導体チップの外表面によって形成することができる。
【0036】
半導体チップは、非平面、すなわち湾曲した活性領域も有することが好ましい。活性領域は、放射線アウトカップリング面に面し、放射線アウトカップリング面と同様にまたは平行に延在する外面を含むことができる。
【0037】
放射線アウトカップリング面および活性領域が非平面である場合、半導体チップの電磁放射は、活性領域の任意の点において広い角度範囲で出射されることが好ましい。
【0038】
さらに、放射放出半導体チップの製造方法が提供される。詳細には、本方法は、本明細書に記載される放射放出半導体チップの製造に使用することができる。このことは、放射放出半導体チップについて開示されているすべての特徴は、方法についても開示されており、その逆もまた同様である。
【0039】
この方法では、まず、基板が用意される。基板は、例えば、成長基板であってもよく、基板上に成膜される半導体チップの材料に応じて、例えば、サファイア、SiC、GaAs、Si、InP等で形成され得る。基板は、例えば、後続の層が成膜される基板の上面に平行に延在する主延長面を備える。基板は、本明細書、また下記において、成長基板および/または成長基板上に成長されたエピタキシャル成長層であってもよい。その後、成長基板を除去してもよい。
【0040】
基板は、少なくとも部分的に電気絶縁性に形成されてもよい。換言すれば、基板は、少なくとも部分的に電気的非導電性領域を備える。例えば、基板は電気絶縁性に形成されている。
【0041】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、本方法は、第1ドープ領域を成膜するステップを備える。第1ドープ領域の成膜は、例えばエピタキシャル成長によって行われる。これにより、第1ドープ領域を基板上に直接成膜する、またはバッファ層を基板と第1ドープ領域との間に設けることが可能となる。第1ドープ領域は、例えば、nドープまたはpドープ半導体材料で形成される。
【0042】
少なくとも1つの実施形態によれば、本方法は、第1ドープ領域が基板から離れる方向にテーパ形状を有するように、第1ドープ領域のパターニングを行うステップを備える。
【0043】
この文脈において、第1ドープ領域の構造化は、例えば、エッチングなどの材料除去によって行うことができる。さらに、第1ドープ領域はマスクを用いて成長させてもよい。すなわち、第1ドープ領域を構造化するために、第1活性領域の材料が成膜される互いに異なるマスク開口部を有するマスクをその後使用してもよい。例えば、その後マスク開口部の大きさを、第1活性領域の成長中に連続的に低減してもよい。これにより、第1ドープ領域の基板から離れる方向のテーパ形状も達成される。
【0044】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域の成膜は、活性領域が第1ドープ領域の側面を覆うように行われる。詳細には、活性領域は、その後、完成した半導体チップ中の第1ドープ領域の側面と直接接触するように配置される。
【0045】
少なくとも1つの実施形態によれば、本方法は、活性領域上に第2ドープ領域を成膜するステップを備える。第2ドープ領域は第1ドープ領域と異なってドープされる。活性領域および第2ドープ領域は、互いに直接接触していてもよい。すなわち、活性領域の成膜もエピタキシャルに行い、第1ドープ領域の成膜と同じエピタキシャルユニットで行ってもよい。
【0046】
第2ドープ領域の成膜もエピタキシャルに行い、活性領域の成膜と同じエピタキシャルユニットで行ってもよい。
【0047】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、本方法は、基板を用意するステップと、第1ドープ領域を成膜するステップと、第1ドープ領域が基板から離れる方向にテーパ形状を有するように第1ドープ領域を構造化するステップと、活性領域が第1ドープ領域の側面を覆うように活性領域を成膜するステップと、活性領域上に第2ドープ領域を成膜するステップと、を備える。
【0048】
詳細には、上記ステップは、指定された順序以外の順序で実行されてもよい。例えば、活性領域の成膜は、ドープ領域のうちの1つの成膜の前に行ってもよい。
【0049】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第1領域の構造化は、第1領域がステップ状に構造化され、基板から離れる方向に沿っていくつかのレベルを有するように、複数回行われる。上記構造化は、例えば、必要に応じて第1領域をエッチングすることによって、またはマスクによって第1領域の成長中に構造化を行うことによって行うことができる。
【0050】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域の一部は、第1ドープ領域と第2ドープ領域の最初の成膜の前に成膜される。換言すれば、本方法のこの実施形態では、活性領域の少なくとも一部の成膜は、いずれのドープ領域が生成される前に行われる。
【0051】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第1ドープ領域および第2ドープ領域の成膜が行われる前に、活性領域は部分的に除去される。例えば、活性領域は、基板上の広い面積にわたって成膜される。続いて、活性領域が部分的に除去され、第1ドープ領域および/または第2ドープ領域の材料が、このようにして製造された活性領域の開口部に成膜される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
以下、本明細書に記載される光電子半導体チップならびに本明細書に記載される方法を、図および関連する例示的な実施形態を参照してより詳細に説明する。
図1A図1Aの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法の第1の例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図1B図1Bの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法の第1の例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図1C図1Cの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法の第1の例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図1D図1Dの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法の第1の例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図2図2の概略断面図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図3図3の概略断面図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図4A図4Aの概略斜視図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップのさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図4B図4Bの概略斜視図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップのさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図5A図5Aの概略図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図5B図5Bの概略図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図5C図5Cの概略図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図5D図5Dの概略図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図6図6の概略断面図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップのさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図7A図7Aの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図7B図7Bの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図7C図7Cの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図7D図7Dの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図8A図8Aの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図8B図8Bの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図8C図8Cの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図8D図8Dの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図8E図8Eの概略断面図を参照して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的実施形態をより詳細に説明する。
図9図9の概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップのさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図10図10の概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップのさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
図11A図11Aの概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの動作をより詳細に説明する。
図11B図11Bの概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの動作をより詳細に説明する。
図11C図11Cの概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの動作をより詳細に説明する。
図11D図11Dの概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの動作をより詳細に説明する。
図11E図11Eの概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの動作をより詳細に説明する。
図11F図11Fの概略図を参照して、本明細書に記載される放射放出半導体チップの動作をより詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0053】
同一、類似、または同じ効果を持つ要素には、図中に同じ参照符号を付す。図および図に示された要素の比率は、縮尺通りとはみなされない。逆に、個々の要素は、表現しやすくするため、および/または理解しやすくするために、誇張して大きく示すことがある。
【0054】
図1A図1Dの概略断面図に関連して、本明細書に記載される方法の第1の例示的な実施形態をより詳細に説明する。この方法では、基板1が用意される。
【0055】
基板1上に、第1ドープ領域2が成膜される。第1ドープ領域2は、例えば、pドープ半導体材料で形成された領域である。
【0056】
続いて、図1Aに概略的に示すように、第1ドープ領域2の構造化が、半導体チップ10の主延長面Lに垂直な断面において台形に形成されるように行われる。このように構成された第1領域2は、基板1から離れる方向Rにおいてテーパ形状を有する。
【0057】
そして、第1ドープ領域2は、主延長面Lに対して横方向に延在する側面2aを備える。さらに、第1ドープ領域2は、主延長面Lに平行に延在する上面2bを備える。
【0058】
オーバーグロースのために第1ドープ領域2を構造化し準備した後、活性領域で第1ドープ領域2の側面2aを覆うように活性領域3を成膜することによって、オーバーグロースを行う。
【0059】
本例では、活性領域3は、第1ドープ領域2の上面2bだけでなく側面2aも完全にコンフォーマルに覆う。これを図1Bに示す。
【0060】
活性領域によるオーバーグロースのために、第1ドープ領域の側面2aは、V族終端であることが好ましい。これにより、例えば(001)結晶面に平行な上面2b、および側面2aにおいて、非常に良好な結晶品質で活性領域を成長させることができる。
【0061】
次のステップ、図1Cでは、第1ドープ領域2の側面2aおよび上面2bに位置する活性領域3の領域のみが残るように、活性領域3の横の領域が除去される。
【0062】
ここで、対応するマスク5を適用することができる。マスク5は、例えばSiNx、SiONまたはSiO2で形成され、例えばALD法によって設けてもよい。マスク5によって覆われていない領域における活性領域3の除去は、例えば、乾式または湿式化学エッチングによって行われる。
【0063】
次のステップ、図1Dにおいて、活性領域3上への第2ドープ領域4の成膜が行われる。第2ドープ領域4は、例えば、nドープ半導体材料によって形成される。
【0064】
これにより、図1Dに概略的に示すような、第1領域2が構造化され、第1ドープ領域2が側面2aおよび上面2bで活性領域に覆われた、放射放出半導体チップ10が得られる。
【0065】
これにより、図1Dに示すように、放射放出半導体チップ10は、半導体チップ10の主延長面Lに平行に延在する正確に1つの上面2bを備える第1ドープ領域を備えることができる。これにより、第1ドープ領域2の構造の大きさは、放射放出半導体チップ10のエッジ長xにほぼ対応する。換言すれば、第1ドープ領域2は、その上面2bとは反対側の底面2cにおいて、半導体チップ10のエッジ長xの少なくとも20%、特に少なくとも50%または少なくとも80%に対応する横方向の延在部を備える。
【0066】
図2の概略断面図は、本明細書に記載される放射放出半導体チップ10のさらなる例示的実施形態を示す。この例示的な実施形態では、図1Dの例示的な実施形態と比較して、第1ドープ領域2の上面2bの大きさは小さくなる。これにより、活性領域3の形状は、例えば、図1Dの例示的な実施形態の場合に比べて、より半円の形状に対応する。これにより、放射放出半導体チップ10から出射される際の全反射の確率はさらに低下し、半導体チップ10の効率は上昇する。一方、活性領域3の面積は、図1Dの例示的実施形態と比較して減少する。
【0067】
図3の概略断面図は、本明細書に記載される放射放出半導体チップ10のさらなる例示的実施形態を示す。図2および図1Dの例示的な実施形態とは対照的に、図3の例示的な実施形態においては、放射放出半導体チップ10の外部接触のためのコンタクト部7および8が、追加される。これにより、第1コンタクト部7は、少なくとも基板1および/またはエピタキシャル成長層を貫通する。第2コンタクト部8は、例えば放射線透過性のコンタクト部として、第2ドープ領域4上に設けられる。第2コンタクト部8は、例えば、ITOなどのTCO材料で形成されたコンタクト部とすることができる。第2コンタクト部8の外面は、半導体チップ10の放射線アウトカップリング面10aを形成する。
【0068】
図4Aおよび図4Bの概略斜視図は、本明細書に記載される放射放出半導体チップ10の更なる例示的な実施形態を示す。これらの例示的な実施形態では、半導体チップ10は、他の空間方向よりも1つの空間方向に長く延在する。すなわち、半導体チップ10は、エッジ長xと、他のエッジ長yとを備え、他のエッジ長yは、エッジ長xに対して長い。
【0069】
このように、放射放出半導体チップ10は、帯状の延長部を有し、第1ドープ領域2の側面2a上に設けられる活性領域3の部分の面積は、上面2bの面積と比較して非常に大きい。
【0070】
これにより、半導体チップ10からの電磁放射の全反射の確率は低下する一方で、表面における非放射再結合の確率が低くなる。
【0071】
半導体チップ10がInGaAlP材料系で形成される場合、例えば、活性領域3の斜めの領域は、(111)x-ファセットと平行に配向され、x=AおよびBとすることができる。他の材料系では、他のファセットが有利であり得る。
【0072】
図4Bに示すように、半導体チップ10は、側面2aによって左右両方向に規定することができる。このような3D形状は、非放射再結合をさらに強力に抑制する。半導体チップ10の大きさは調整可能であり、アウトカップリング面10aに垂直な発光が最大化され、全反射を解消するための領域が最大化されることで、効率が高まる。基板およびコンタクト部は、図4Bに図示されていない。
【0073】
全体として、本明細書に記載される放射放出半導体チップ10は、極めて大量の電磁放射が放射線アウトカップリング面10aに対して垂直に入射し、非放射再結合の確率もまた低下するので、放射アウトカップリング効率が向上することを特徴とする。
【0074】
図5A図5Dの概略図に関連して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。この例示的な実施形態において、第1ドープ領域2は、図5Aおよび5Bに示されるように、複数のオーバーグロースによってステップ状に構造化され、第1ドープ領域2は、例えば、主延長面Lに垂直である方向Rに複数の平面21、22、23を備える。
【0075】
次のステップ、図5Cにおいて、活性領域3は、主延長面Lに対して斜めの面21、22、23に沿った対応部分31、32、33を備えるようにコンフォーマルに成膜される。
【0076】
図5Dに示すように、第2のドープ層4は、活性領域3上に対応してコンフォーマルに成膜される。
【0077】
これにより、放射放出半導体チップ10の一実施形態は、図6に示す理想の態様で実現することができる。ここで、第1ドープ領域2は半球状構造であり、アクティブ領域3は、第1ドープ領域2に対応してコンフォーマルに設けられる。そして、活性領域3で発生する電磁放射9は、半導体チップ10の外面にほとんど垂直に当たって、顕著な全反射なしに出射することができる。この結果、理論上の放射アウトカップリング効率は69.6%となり、平面状の活性領域の放射アウトカップリング効率は約14%に過ぎない。これにより、第2ドープ領域の半導体材料は屈折率3を有し、基板1は、例えばブラッグ反射板として、反射性を有するように形成される。さらに、放射線アウトカップリング面10aは、放射線アウトカップリング面10aに対向する活性領域3の外面にコンフォーマルに湾曲している。
【0078】
図7A図7Dの概略断面図に関連して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。
【0079】
この例示的な実施形態では、その後、第1ドープ領域2が異なるマスク5を使用してエッチングされることにより、第1ドープ領域2の面21~25を有する略ステップ形状またはステップ形状が得られる。このように、使用するマスクによって、異なる幾何学的形状、例えば、ステップピラミッドまたは略半球形状の第1ドープ領域2が可能となる。
【0080】
エッチングステップを、図7Bおよび7Cに関連して示す。
【0081】
図7Dは、第1ドープ領域2の各面において側面2aにそれぞれ延在する活性領域3の各平面部31~35の配置を示す。続いて、対応する第2ドープ領域4を設けてもよい(図示せず)。
【0082】
図8A図8Eの概略図に関連して、本明細書に記載される方法のさらなる例示的な実施形態をより詳細に説明する。この例示的な実施形態では、図7A図7Dの例示的な実施形態と同様に、活性層3が(001)面のみで成長されることにため、技術的に非常に単純な成長プロセスが可能である。
【0083】
まず、図8Aに示すように、活性領域3を基板1上の広い領域に成膜する。
【0084】
続いて、活性領域3の材料で形成された基板1上のリングのみが残るように、活性領域3の一部をエッチングにより除去する。
【0085】
基板1の露出領域の上には、リングの内側の第1ドープ領域2およびリングの外側の第2ドープ領域4が続いて成膜される。これを図8Cに示す。この方法は、図8Dに示すように、リング状の活性領域3の直径が徐々に小さくなるように繰り返される。
【0086】
ドープ領域2、4ならびに活性領域3は、二酸化ケイ素または窒化ケイ素で形成された成長マスクが使用されるMOCVDプロセスによって成膜することができる。
【0087】
続いて、図8Eに示すように、基板1を介して第1コンタクト部7が生成される、または基板1が取り外されて第1コンタクト部7が生成される(図示せず)。
【0088】
図9および図10に概略的に示すような光電子半導体チップ10が得られ、活性領域3の外面の半球状の設計は、可能な限り多くのエピタキシャルステップによって達成され得る。第1ドープ領域2の中心において、第1コンタクト部7は、第1ドープ領域2内に延在している。
【0089】
図11A図11Fの概略図に関連して、本明細書に記載される放射放出半導体チップ10の動作をより詳細に説明する。
【0090】
図11Aは、平面状の放射線アウトカップリング面10aを備える放射放出半導体チップ10を示す。放射放出半導体チップ10の半導体材料の屈折率が高いと、図11Aに示すように、放出された放射線の取り出しコーンが小さくなる。小さな取り出しコーンにより、活性領域3からの出射が妨げられる。
【0091】
図11Bは、本明細書に記載される半導体チップ10の一例としての湾曲した放射線アウトカップリング面10aを用いることにより、取り出しコーンが大幅に拡大されることを示す。
【0092】
図11Cは、平面状の放射線アウトカップリング面10aを備える放射放出半導体チップ10の縁部からの出射を示す。
【0093】
図11Dは、湾曲した放射線アウトカップリング面10aを用いることにより、活性領域3の端部からの出射では、半導体チップ10の中央からの出射ほど、改善された取り出しコーンのメリットがないことを示している。
【0094】
図11Eは、平面状の放射線アウトカップリング面10aおよび平面状の活性領域3を備える放射放出半導体チップ10からの出射を示している。
【0095】
図11Fは、活性領域の湾曲により、活性領域3の端部からの出射における課題が解決されることを示す。同時に、湾曲した放射線アウトカップリング面10aにより、取り出しコーンが改善され、開口角が大きくなる。
【0096】
本発明は、実施形態を参照して与えられる説明によって限定されない。むしろ、本発明は、任意の新規の特徴、ならびに特徴の任意の組み合わせを包含し、すなわち、この特徴またはこの組み合わせが、それ自体、特許請求の範囲または実施形態において明示的に示されていない場合であっても、特許請求の範囲における特徴の任意の組み合わせを含む。
【0097】
本特許出願は、ドイツ特許出願第102021109960.9号の優先権を主張し、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0098】
1 基板
2 第1ドープ領域
2a 側面
2b 上面
2c 底面
21.25 面
3 活性領域
31.35 区間
4 第2ドープ領域
5 マスク
6 (001)面
7 第1コンタクト部
8 第2コンタクト部
9 電磁放射
L 主延長面
R 方向
X エッジ長
Y 他のエッジ長
10 半導体チップ
10a 放射線アウトカップリング面
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
【手続補正書】
【提出日】2023-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ドープ領域(2)と、
前記第1ドープ領域に隣接し、電磁放射を生成する活性領域(3)と、
前記第1ドープ領域(2)とは反対側の前記活性領域(3)の面に配置された第2ドープ領域(4)とを備え、
前記第1ドープ領域(2)は、ステップ状に構造化され、半導体チップ(10)の主延長面(L)に垂直な方向に複数の平面(21~25)を備え、
前記活性領域(3)は、側面(2a)および上面(2b)上の前記第1ドープ領域(2)を覆う、
放射放出半導体チップ(10)。
【請求項2】
前記活性領域(3)は、前記第1ドープ領域(2)の側面(2a)を完全に覆う、
請求項1に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項3】
前記第1ドープ領域(2)は基板(1)上に配置され、前記基板(1)は、前記第1ドープ領域(2)に対向する側面上に平面状の上面を有する、
請求項1に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項4】
前記第1ドープ領域(2)は3次元形状を有し、前記前記第1ドープ領域(2)の形状は、略ステップピラミッドの形状である、
請求項1に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項5】
前記半導体チップ(10)は、主延長面(L)を有し、前記活性領域(3)は、部分的に前記主延長面(L)に対して斜めに延在している、
請求項1~4のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項6】
前記活性領域(3)は湾曲している、
請求項1~のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項7】
前記第1ドープ領域(2)は、前記半導体チップ(10)の主延長面(L)に垂直な方向に沿ってテーパ形状を有する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項8】
前記第1ドープ領域(2)に電気的に接続された第1コンタクト部(7)を備え、前記第1コンタクト部(7)は、第1導電性領域(2)内に延在している、
請求項1~のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項9】
20μm以下のエッジ長(x)を備える、
請求項1~のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項10】
非平面状の放射線アウトカップリング面(10a)を備え、前記活性領域(3)が非平面状である、
請求項1~のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)。
【請求項11】
基板(1)用意するステップと、
第1ドープ領域(2)を成膜するステップと、
前記第1ドープ領域(2)がステップ状に構造化され、前記基板(1)から離れる方向(R)に沿ったテーパ形状を有し、複数の平面(21~25)を備えるように、前記第1ドープ領域(2)の多重構造化を行うステップと、
活性領域(3)が前記第1ドープ領域(2)の側面(2a)を覆うように、前記活性領域(3)を成膜するステップと、
第2ドープ領域(4)を前記活性領域(3)上に成膜するステップと、を備える、
放射放出半導体チップ(10)の製造方法。
【請求項12】
前記構造化は、複数のエッチングによって実行される、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1ドープ領域(2)および前記第2ドープ領域(4)の最初の成膜の前に、前記活性領域(3)の一部が成膜される、
請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1ドープ領域(2)および前記第2ドープ領域(4)の成膜が行われる前に、前記活性領域(3)が部分的に除去される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1~のいずれか1項に記載の放射放出半導体チップ(10)が製造される、
請求項11または12に記載の方法。
【国際調査報告】