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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】細菌を含有する医薬組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 35/741 20150101AFI20240405BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 35/744 20150101ALI20240405BHJP
   A61K 35/745 20150101ALI20240405BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 9/19 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 9/32 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 9/36 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 9/30 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20240405BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
A61K35/741
A61K45/00
A61K35/744
A61K35/745
A61P37/02
A61K9/19
A61K9/14
A61K9/06
A61K9/32
A61K9/36
A61K9/30
A61K9/48
A61K47/38
A61K47/42
A61K47/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562191
(86)(22)【出願日】2022-04-08
(85)【翻訳文提出日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 US2022023979
(87)【国際公開番号】W WO2022217030
(87)【国際公開日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】63/172,370
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/197,000
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520000490
【氏名又は名称】エヴェロ バイオサイエンシズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャヒク,メフメダリヤ
(72)【発明者】
【氏名】マッケンナ,コリン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C087
【Fターム(参考)】
4C076AA06
4C076AA29
4C076AA45
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC07
4C076DD51H
4C076DD67H
4C076EE07J
4C076EE12J
4C076EE33H
4C076EE33J
4C076EE36J
4C076EE38H
4C076EE38J
4C076EE41J
4C076EE42H
4C076FF63
4C084AA19
4C084MA34
4C084MA35
4C084MA37
4C084NA05
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC30
4C087MA05
4C087MA28
4C087MA34
4C087MA35
4C087MA37
4C087MA43
4C087MA44
4C087NA03
4C087ZB07
(57)【要約】
細菌を含有する医薬品に関連する方法及び組成物が本明細書に提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細菌を含む医薬品であって、前記医薬品中の前記細菌は、前記医薬品の1グラム当たり少なくとも1×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で存在する、医薬品。
【請求項2】
前記細菌は、前記医薬品の1グラム当たり約1×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で前記医薬品中に存在する、請求項1に記載の医薬品。
【請求項3】
細菌及び凍結保護剤を含む医薬品(例えば、粉末)。
【請求項4】
前記凍結保護剤は、スクロース、デキストラン又はそれらの組み合わせを含み、任意選択的に、前記凍結保護剤は、等量のスクロース及びデキストランを含む、請求項3に記載の医薬品。
【請求項5】
前記凍結保護剤は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含む、請求項3に記載の医薬品。
【請求項6】
前記凍結保護剤は、L-システインHClを含まない、請求項3に記載の医薬品。
【請求項7】
約6%~約12%(重量/重量)若しくは約7%~約21%(重量/重量)のスクロース;
約6%~約12%(重量/重量)若しくは約7%~約21%(重量/重量)のデキストラン;又は
約6%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約6%~約12%(重量/重量)のデキストラン若しくは約7%~約21%(重量/重量)のスクロース及び約7%~約21%(重量/重量)のデキストラン
を含む、請求項3に記載の医薬品。
【請求項8】
約0.10%~約0.25%(重量/重量)又は約0.15%~約0.35%(重量/重量)のL-システインHClを含む、請求項3に記載の医薬品。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の医薬品及び1つ以上の賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項10】
製剤ペーストを作製する方法であって、細菌を、任意選択的に凍結保護剤溶液である凍結保護剤と組み合わせ、それにより製剤ペーストを調製することを含む方法。
【請求項11】
医薬組成物を調製する方法であって、
(a)請求項10に記載の方法を実施して、製剤ペーストを作製することと;
(b)前記製剤ペーストを凍結乾燥して、凍結乾燥製品を調製することと;
(c)前記凍結乾燥製品を粉砕して、凍結乾燥粉末を調製することと;
(d)前記凍結乾燥粉末を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、医薬組成物を調製することと
を含む方法。
【請求項12】
前記凍結保護剤は、前記ペレットと、ペレットの1グラム当たり0.1~0.25グラム(g)の凍結保護剤の比率;又は4%~10%(体積/体積)の比率で混合される、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記凍結保護剤は、スクロース、デキストラン又はそれらの組み合わせを含み、任意選択的に、前記凍結保護剤は、等量のスクロース及びデキストランを含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記凍結保護剤は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記凍結保護剤は、L-システインHClを含まない、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記凍結保護剤は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロース;
約10%~約30%(重量/重量)のデキストラン;又は
約10%~約30%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約30%(重量/重量)のデキストラン
を含む、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記凍結保護剤は、約40%~約80%(重量/重量)の水を含む、請求項10~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHClを含む、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
細菌を含む医薬品であって、その安定性を維持する医薬品。
【請求項21】
前記医薬品の水含有量は、約0.5%~約9%である、請求項20に記載の医薬品。
【請求項22】
その水含有量を維持する、請求項20又は21に記載の医薬品。
【請求項23】
細菌由来のものであり;
前記細菌及び/又はその成分を含む粉末であり;追加の薬剤を含み;及び/又は
任意選択的に追加の薬剤を更に含む、細菌及び/又はその成分の凍結乾燥粉末である、請求項20~22のいずれか一項に記載の医薬品。
【請求項24】
請求項1~8又は20~23のいずれか一項に記載の医薬品を含む固形剤形。
【請求項25】
腸溶性コーティングされ;
任意選択的に、カプセルを含み;任意選択的に、前記カプセルは、00号、0号、1号、2号、3号、4号又は5号のカプセルであり;任意選択的に、前記カプセルは、HPMC(ヒドロキシルプロピルメチルセルロース)又はゼラチンを含み;
任意選択的に、前記固形剤形は、錠剤を含み、任意選択的に、前記錠剤は、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm又は18mmの錠剤であり;
任意選択的に、前記固形剤形は、小型錠剤を含み、任意選択的に、前記小型錠剤は、約1mmの小型錠剤~4mmの小型錠剤であり;及び/又は
任意選択的に、前記固形剤形は、カプセル内に収容される複数の腸溶性コーティングされた小型錠剤を含み、任意選択的に、前記小型錠剤は、3mmのサイズであり、任意選択的に、前記カプセルは、HPMC(ヒドロキシルプロピルメチルセルロース)又はゼラチンを含む、請求項24に記載の固形剤形。
【請求項26】
前記腸溶性コーティングは、1つの腸溶性コーティングを含み;
前記腸溶性コーティングは、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングを含み;
前記腸溶性コーティングは、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングを含み、前記内側及び外側腸溶性コーティングは、同一ではなく;
前記腸溶性コーティングは、ポリメタクリレート系コポリマーを含み;
前記腸溶性コーティングは、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)を含み;
前記1つの腸溶性コーティングは、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)を含み;
前記1つの腸溶性コーティングは、Eudragitコポリマーを含み;
前記腸溶性コーティングは、セルロースアセテートフタレート(CAP)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ポリ(ビニルアセテートフタレート)(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、脂肪酸、ワックス、シェラック(アロイリット酸のエステル)、プラスチック、植物繊維、ゼイン、アクアゼイン(アルコールを含有しない水性ゼイン製剤)、アミロースデンプン、デンプン誘導体、デキストリン、メチルアクリレート-メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(ヒプロメロースアセテートサクシネート)、メチルメタクリレート-メタクリル酸コポリマー又はアルギン酸ナトリウムを含み;及び/又は
前記腸溶性コーティングは、アニオン性ポリマー材料を含む、請求項25に記載の固形剤形。
【請求項27】
前記細菌は、ラクトコッカス属(Lactococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はベイロネラ属(Veillonella)のものである、請求項24~26のいずれか一項に記載の固形剤形、又は請求項1~8若しくは20~23のいずれか一項に記載の医薬品、又は請求項9に記載の医薬組成物、又は請求項10~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)種のものであり、任意選択的に、前記ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)A株(ATCC表示番号PTA-125368)であるか;前記細菌は、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)種のものであり、任意選択的に、前記ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)は、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)(ATCC表示番号PTA-125691)であるか;前記細菌は、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)種のものであり、任意選択的に、前記プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)は、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B 50329株(NRRL受託番号B 50329)であるか;又は前記細菌は、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)種のものであり、任意選択的に、前記ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)は、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス(Bifidobacterium animalis ssp.lactis)(ATCC表示番号PTA-125097)である、請求項24~26のいずれか一項に記載の固形剤形、又は請求項1~8若しくは20~23のいずれか一項に記載の医薬品、又は請求項9に記載の医薬組成物、又は請求項10~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記凍結乾燥粉末は、プレボテラ属(Prevotella)細菌又はベイロネラ属(Veillonella)細菌を含み;
前記細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された種であり、任意選択的に、前記細菌は、表1又は表3に列挙された株と少なくとも95%のゲノム、16Sリボソームリボ核酸又はクラスター化され、規則的に間隔があいた短い回文反復配列同一性を有する細菌株であり;
前記細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された分類群のものであり;
前記細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された細菌株であり;
前記細菌は、表Jに列挙された分類群のものであり;及び/又は
前記細菌は、表Jに列挙された細菌株である、請求項24~26のいずれか一項に記載の固形剤形、又は請求項1~8若しくは20~23のいずれか一項に記載の医薬品、又は請求項9に記載の医薬組成物、又は請求項10~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
対象の疾患を予防又は処置する方法であって、請求24~26のいずれか一項に記載の固形剤形を前記対象に投与することを含む方法。
【請求項31】
対象の疾患の処置又は予防のための、請求項1~8若しくは20~23のいずれか一項に記載の医薬品、又は請求項9に記載の医薬組成物、又は請求項24~26のいずれか一項に記載の固形剤形の使用。
【請求項32】
対象の疾患を処置又は予防するための薬剤の調製のための、請求項1~8若しくは20~23のいずれか一項に記載の医薬品、又は請求項9に記載の医薬組成物、又は請求項24~26のいずれか一項に記載の固形剤形の使用。
【請求項33】
対象の疾患の処置又は予防における使用のための、請求項1~8若しくは20~23のいずれか一項に記載の医薬品、又は請求項9に記載の医薬組成物、又は請求項24~26のいずれか一項に記載の固形剤形。
【請求項34】
細菌を含む医薬品の調製における使用のための凍結保護剤であって、任意選択的に凍結保護剤溶液である凍結保護剤。
【請求項35】
医薬品を調製する方法であって、細菌を、任意選択的に凍結保護剤溶液である凍結保護剤と組み合わせ、それにより製剤ペーストを調製することを含む方法。
【請求項36】
前記凍結保護剤は、スクロースを含み;
前記凍結保護剤は、デキストランを含み;
前記凍結保護剤は、スクロース及びデキストランを含み、任意選択的に、前記凍結保護剤は、等量のスクロース及びデキストランを含み;
前記凍結保護剤は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含み;及び/又は
前記凍結保護剤は、L-システインHClを含まない、請求項34に記載の凍結保護剤又は請求項35若しくは36に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月8日出願の米国仮特許出願第63/172,370号明細書及び2021年6月4日出願の米国仮特許出願第63/197,000号明細書の利益を主張するものであり、その各々の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
特定の態様では、細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む医薬品(例えば、粉末)が本明細書に提供され、医薬品中の細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも1×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも3.3×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも5×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも7×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも1×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも2×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約1×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約3.3×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約5×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約7×1011個の細胞~約2.4×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約2×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約1×1012個の細胞~約2×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約1.3×1012個の細胞~約2.4×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約2.5×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約1.2×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約1.5×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。いくつかの実施形態では、細菌は、医薬品の1グラム当たり約6×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する。
【0003】
特定の態様では、細菌(例えば、凍結乾燥細菌)及び凍結保護剤を含む医薬品(例えば、粉末)が本明細書に提供される。
【0004】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロース及びデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロース及びデキストランを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロース及びデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロース、デキストラン及びL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、L-システインHClを含まない。
【0005】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約6%~約12%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約8%~約12%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約11%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約6%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約8%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約11%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約6%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約6%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約8%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約8%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約11%(重量/重量)のスクロース及び約11%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.3%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.15%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約0.25%又は約0.15%~約0.35%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のスクロース及び約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のスクロース及び約15%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.01%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.4%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.15%~約0.35%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース(グルコースとも呼ばれる)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、グルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース、グルタミン酸ナトリウム及びL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、L-システインHClを含まない。
【0008】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約26%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約25%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約9%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;約6%~約11%(重量/重量)のデキストロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;約7%~約1%(重量/重量)のデキストロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0011】
特定の実施形態では、医薬品は、約40%~約75%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、医薬品は、約35%~約70%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、医薬品は、約64%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。
【0012】
特定の実施形態では、医薬品は、約15%~約35%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、医薬品は、約18%~約30%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、医薬品は、約25%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。
【0013】
特定の実施形態では、医薬品は、プレボテラ属(Prevotella)細菌を含む。
【0014】
特定の実施形態では、医薬品は、ベイロネラ属(Veillonella)細菌を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、医薬品は、微細で滑らかな顆粒粉末の外観を有する。
【0016】
いくつかの実施形態では、医薬品は、オフホワイトから茶色の微粉末の外観を有する。
【0017】
いくつかの態様では、本開示は、本明細書に記載の医薬品(例えば、粉末)及び1つ以上の賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0018】
いくつかの態様では、本開示は、細菌(例えば、細菌を含むペレット)を凍結保護剤溶液と組み合わせ、それにより製剤ペーストを調製することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製された製剤ペーストを提供する。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、製剤ペーストを凍結乾燥して、それにより凍結乾燥製品を調製することを更に含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥は、一次乾燥を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥は、一次乾燥及び二次乾燥を含む。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製された凍結乾燥製品を提供する。
【0020】
いくつかの実施形態では、方法は、凍結乾燥製品を粉砕して、それにより凍結乾燥粉末(例えば、粉末、例えば医薬品)を調製することを更に含む。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製された医薬品を提供する。
【0021】
いくつかの実施形態では、方法は、凍結乾燥粉末を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、それにより医薬組成物を調製することを更に含む。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製される医薬組成物を提供する。
【0022】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.2~約0.5グラム(g)の凍結保護剤溶液;ペレットの1グラム当たり約0.05~約0.25グラム(g)の凍結保護剤溶液;ペレットの1グラム当たり約0.06~約0.1グラム(g)の凍結保護剤溶液;又はペレットの1グラム当たり約0.15~約0.2グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.4グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.18グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.1(例えば、0.08)グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。
【0023】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと4%~10%(体積/体積)、例えば5%~8%(体積/体積)の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと約6.5%(体積/体積)の比率で混合される。
【0024】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、デキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース及びデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース及びデキストランを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース、デキストラン及びL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、L-システインHClを含まない。
【0025】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約30%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のスクロース及び約15%~約35%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のスクロース及び約20%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約40%~約80%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約50%~約70%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約55%~約65%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約60%(重量/重量)の水を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.15%~約0.45%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.25%又は約0.15%~約0.35%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約59.8%(重量/重量)の水を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.4%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約59.6%(重量/重量)の水を含む。
【0034】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.4%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.6%(重量/重量)の水を含む。
【0035】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.2%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.8%(重量/重量)の水を含む。
【0036】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約60%(重量/重量)の水を含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロース及び40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロース及び約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロース及び約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.5%~約2.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.75%~約1.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0041】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;(ii)約50%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0042】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;及び(ii)約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース(グルコースとも呼ばれる)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、グルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース、グルタミン酸ナトリウム及びL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、L-システインHClを含まない。
【0044】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;約8%~約18%(重量/重量)のデキストロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;約11%~約15%(重量/重量)のデキストロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;約13%(重量/重量)のデキストロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0053】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウム;及び(v)約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0054】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;及び(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0055】
特定の態様では、細菌を含む医薬品が本明細書に提供される。特定の実施形態では、医薬品は、例えば、総細胞数(TCC)(例えば、Coulter計数器によって決定され、本明細書に記載される)によって決定されるように、例えば長期(2~8℃)及び/又は加速(23~27℃(任意選択的に60%相対湿度(RH)))保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその安定性を維持する。特定の実施形態では、医薬品は、例えば、総細胞数(TCC)(例えば、Coulter計数器によって決定され、本明細書に記載される)によって決定されるように、例えば長期(-20℃)及び/又は加速(2~8℃)保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその安定性を維持する。
【0056】
特定の態様では、細菌を含む医薬品が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、例えば、欧州薬局方(Ph.Eur.)方法2.5.12に提供される水含有量分析のためのカールフィッシャー法によって決定され、及び本明細書に記載される医薬品の水含有量は、約0.5%~約9%、約1%~約8%、約1%~約6%(例えば、約1.7%、例えば1.8%、例えば約2%、例えば約2.2%、例えば約2.3%、例えば約2.4%、例えば約2.8%、例えば約2.9%、例えば約3%、例えば約3.1%、例えば約3.2%、例えば約3.3%、例えば約3.5%、例えば約3.6%、例えば約4%、例えば約4.5%、例えば約5%、例えば約5.3%、例えば約5.4%又は例えば約7.8%)である。いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、長期(2~8℃)及び/又は加速(25℃(任意選択的に60%RH))保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその水含有量を維持する。いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、長期(-20℃)及び/又は加速(2~8℃)保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその水含有量を維持する。
【0057】
医薬品は、細菌由来のもの(例えば、選択された株の混合物又はその剤(例えば、成分))であり得る。医薬品は、細菌由来のもの(例えば、単一の選択された株及び/又はその剤(例えば、成分))であり得る。医薬品は、細菌及び/又はその成分を含む粉末であり得、例えば凍結保護剤などの追加の薬剤を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、医薬品は、任意選択的に凍結保護剤などの追加の薬剤を含む、細菌及び/又はその成分の凍結乾燥(freeze dried)(例えば、凍結乾燥(lyophilized))粉末である。
【0058】
いくつかの態様では、本開示は、本明細書に記載の医薬品(例えば、粉末)を含む固形剤形(例えば、カプセル、錠剤又は小型錠剤)を提供する。固形剤形は、腸溶性コーティングされ得る。
【0059】
特定の実施形態では、固形剤形は、カプセルを含む。いくつかの実施形態では、カプセルは、00号、0号、1号、2号、3号、4号又は5号のカプセルである。いくつかの実施形態では、カプセルは、0号のカプセルである。
【0060】
いくつかの実施形態では、固形剤形は、錠剤を含む。いくつかの実施形態では、錠剤(例えば、腸溶性コーティングされた錠剤)は、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm又は18mmの錠剤である。
【0061】
いくつかの実施形態では、固形剤形は、小型錠剤を含む。いくつかの実施形態では、小型錠剤(例えば、腸溶性コーティングされた小型錠剤)は、1mmの小型錠剤、1.5mmの小型錠剤、2mmの小型錠剤、3mmの小型錠剤又は4mmの小型錠剤である。いくつかの実施形態では、複数の腸溶性コーティングされた小型錠剤は、カプセル内に収容される(例えば、0号のカプセルは、約31~約35個(例えば、33個)の小型錠剤を収容することができ、小型錠剤は、3mmのサイズである)。いくつかの実施形態では、カプセルは、00号、0号、1号、2号、3号、4号又は5号のカプセルである。いくつかの実施形態では、カプセルは、HPMC(ヒドロキシルプロピルメチルセルロース)又はゼラチンを含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、腸溶性コーティングは、1つの腸溶性コーティングを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、腸溶性コーティングは、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングを含む。いくつかの実施形態では、腸溶性コーティングは、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングを含み、内側及び外側コーティングは、同一ではない(例えば、内側及び外側コーティングは、同じ成分を同量で含有しない)。
【0064】
いくつかの実施形態では、腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、ポリメタクリレート系コポリマーを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、1つの腸溶性コーティングは、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)(Kollicoat MAE 100Pなど)を含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、1つの腸溶性コーティングは、Eudragitコポリマー、例えばEudragit L(例えば、Eudragit L 100-55;Eudragit L30 D-55)、Eudragit S、Eudragit RL、Eudragit RS、Eudragit E又はEudragit FS(例えば、Eudragit FS 30 D)を含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、セルロースアセテートフタレート(CAP)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ポリ(ビニルアセテートフタレート)(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、脂肪酸、ワックス、シェラック(アロイリット酸のエステル)、プラスチック、植物繊維、ゼイン、アクアゼイン(アルコールを含有しない水性ゼイン製剤)、アミロースデンプン、デンプン誘導体、デキストリン、メチルアクリレート-メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(ヒプロメロースアセテートサクシネート)、メチルメタクリレート-メタクリル酸コポリマー又はアルギン酸ナトリウムを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、アニオン性ポリマー材料を含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、固形剤形が経口投与される場合、胃腸管の外側で1つ以上の有益な免疫効果を有する。
【0072】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、固形剤形が経口投与される場合、対象の胃腸管の外側の免疫効果を調節する。
【0073】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、固形剤形が経口投与される場合、全身効果(例えば、胃腸管外の効果)を引き起こす。
【0074】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、固形剤形が経口投与される場合、小腸の免疫細胞及び/又は上皮細胞に作用し、全身効果(例えば、胃腸管外の効果)を引き起こす。
【0075】
いくつかの実施形態では、医薬品は、単離された細菌(例えば、1つ以上の細菌株(例えば、目的の細菌)由来)(例えば、その治療有効量)を含む。例えば、医薬品の含有量の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも99%は、単離された細菌(例えば、目的の細菌)である。
【0076】
いくつかの実施形態では、医薬品は、ガンマ線照射されているか、UV照射されているか、熱失活されているか、酸処理されているか又は酸素散布されている細菌を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、医薬品は、生細菌を含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、医薬品は、死細菌を含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、医薬品は、非複製細菌を含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、医薬品は、1つの細菌株由来の細菌を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、細菌は、凍結乾燥されている(例えば、凍結乾燥製品は、薬学的に許容される賦形剤を更に含む)(例えば、粉末形態)。
【0082】
いくつかの実施形態では、細菌は、ガンマ線照射されている。
【0083】
いくつかの実施形態では、細菌は、UV照射されている。
【0084】
いくつかの実施形態では、細菌は、熱失活されている(例えば、50℃で2時間又は90℃で2時間)。
【0085】
いくつかの実施形態では、細菌は、酸処理されている。
【0086】
いくつかの実施形態では、細菌は、酸素散布されている(例えば、0.1vvmで2時間)。
【0087】
いくつかの実施形態では、細菌は、グラム陽性菌である。
【0088】
いくつかの実施形態では、細菌は、グラム陰性菌である。
【0089】
いくつかの実施形態では、細菌は、好気性菌である。
【0090】
いくつかの実施形態では、細菌は、嫌気性菌である。いくつかの実施形態では、嫌気性菌は、偏性嫌気性菌を含む。いくつかの実施形態では、嫌気性菌は、通性嫌気性菌を含む。いくつかの実施形態では、細菌は、好酸性菌である。
【0091】
いくつかの実施形態では、細菌は、好アルカリ性菌である。
【0092】
いくつかの実施形態では、細菌は、好中性菌である。
【0093】
いくつかの実施形態では、細菌は、偏好性菌である。
【0094】
いくつかの実施形態では、細菌は、非偏好性菌である。
【0095】
いくつかの実施形態では、細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された分類群(例えば、綱、目、科、属、種又は株)のものである。
【0096】
いくつかの実施形態では、細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された細菌株である。
【0097】
いくつかの実施形態では、細菌は、表Jに列挙された分類群(例えば、綱、目、科、属、種又は株)のものである。
【0098】
いくつかの実施形態では、細菌は、表Jに列挙された細菌株である。
【0099】
いくつかの実施形態では、グラム陰性菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)に属する。
【0100】
いくつかの実施形態では、グラム陰性菌は、ベイロネラ科(Veillonellaceae)、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)又はスポロムサ科(Sporomusaceae)に属する。
【0101】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ属(Megasphaera)、セレノモナス属(Selenomonas)、プロピオノスポラ属(Propionospora)又はアシダミノコッカス属(Acidaminococcus)のものである。
【0102】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌、セレノモナス・フェリクス(Selenomonas felix)細菌、アシダミノコッカス・インテスチニ(Acidaminococcus intestini)細菌又はプロピオノスポラ種(Propionospora sp.)細菌である。
【0103】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトコッカス属(Lactococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はベイロネラ属(Veillonella)のものである。
【0104】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)細菌である。
【0105】
いくつかの実施形態では、細菌は、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)細菌である。
【0106】
いくつかの実施形態では、細菌は、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)細菌である。
【0107】
いくつかの実施形態では、細菌は、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)細菌である。
【0108】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)細菌である。いくつかの実施形態では、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)A株(ATCC表示番号PTA-125368)のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ラクトコッカス属(Lactococcus)細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)A株(ATCC表示番号PTA-125368)のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ラクトコッカス属(Lactococcus)細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)A株(ATCC表示番号PTA-125368)である。
【0109】
いくつかの実施形態では、細菌は、プレボテラ属(Prevotella)細菌である。いくつかの実施形態では、プレボテラ属(Prevotella)細菌は、プレボテラ属(Prevotella)B 50329株(NRRL受託番号B 50329)のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、プレボテラ属(Prevotella)細菌は、プレボテラ属(Prevotella)B 50329株(NRRL受託番号B 50329)のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、プレボテラ属(Prevotella)細菌は、プレボテラ属(Prevotella)B 50329株(NRRL受託番号B 50329)である。
【0110】
いくつかの実施形態では、細菌は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌である。いくつかの実施形態では、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌は、ATCC表示番号PTA-125097として寄託されたビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株由来である。いくつかの実施形態では、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌は、ATCC表示番号PTA-125097として寄託されたビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌は、ATCC表示番号PTA-125097として寄託されたビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌である。
【0111】
いくつかの実施形態では、細菌は、ベイロネラ属(Veillonella)細菌である。いくつかの実施形態では、ベイロネラ属(Veillonella)細菌は、ATCC表示番号PTA-125691として寄託されたベイロネラ属(Veillonella)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ベイロネラ属(Veillonella)細菌は、ATCC表示番号PTA-125691として寄託されたベイロネラ属(Veillonella)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ベイロネラ属(Veillonella)細菌は、ATCC表示番号PTA-125691として寄託されたベイロネラ属(Veillonella)細菌である。
【0112】
いくつかの実施形態では、細菌は、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌由来である。いくつかの実施形態では、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌は、ATCC表示番号PTA-126695として寄託されたルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌は、ATCC表示番号PTA-126695として寄託されたルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌は、ATCC表示番号PTA-126695として寄託されたルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌である。
【0113】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、ATCC表示番号PTA-126770として寄託されたメガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、ATCC表示番号PTA-126770として寄託されたメガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、ATCC表示番号PTA-126770として寄託されたメガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌である。
【0114】
いくつかの実施形態では、細菌は、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌である。いくつかの実施形態では、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌は、ATCC表示番号PTA-126696として寄託されたフルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌は、ATCC表示番号PTA-126696として寄託されたフルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌は、ATCC表示番号PTA-126696として寄託されたフルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌である。
【0115】
いくつかの実施形態では、細菌は、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌である。いくつかの実施形態では、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌は、ATCC表示番号PTA-126694として寄託されたハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌は、ATCC表示番号PTA-126694として寄託されたハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌は、ATCC表示番号PTA-126694として寄託されたハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌である。
【0116】
いくつかの実施形態では、細菌は、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)、アルカリゲネス科(Alcaligenaceae)、アッカーマンシア科(Akkermansiaceae)、バクテロイデス科(Bacteriodaceae)、ビフィドバクテリウム科(Bifidobacteriaceae)、バークホルデリア科(Burkholderiaceae)、カタバクテリウム科(Catabacteriaceae)、クロストリジウム科(Clostridiaceae)、コリオバクテリウム科(Coriobacteriaceae)、エンテロバクター科(Enterobacteriaceae)、エンテロコッカス科(Enterococcaceae)、フソバクテリウム科(Fusobacteriaceae)、ラクノスピラ科(Lachnospiraceae)、リステリア科(Listeriaceae)、マイコバクテリウム科(Mycobacteriaceae)、ナイセリア科(Neisseriaceae)、オドリバクター科(Odoribacteraceae)、オシロスピラ科(Oscillospiraceae)、ペプトコッカス科(Peptococcaceae)、ペプトストレプトコッカス科(Peptostreptococcaceae)、ポルフィロモナダ科(Porphyromonadaceae)、プレボテラ科(Prevotellaceae)、プロピオニバクテリウム科(Propionibacteraceae)、リケネラ科(Rikenellaceae)、ルミノコッカス科(Ruminococcaceae)、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)、スポロムサ科(Sporomusaceae)、ストレプトコッカス科(Streptococcaceae)、ストレプトマイセス科(Streptomycetaceae)、ステレラ科(Sutterellaceae)、シネルギステス科(Synergistaceae)又はベイロネラ科(Veillonellaceae)のものである。
【0117】
いくつかの実施形態では、細菌は、アッカーマンシア属(Akkermansia)、クリステンセネラ属(Christensenella)、ブラウティア属(Blautia)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ユーバクテリウム属(Eubacterium)、ロゼブリア属(Roseburia)、バクテロイデス属(Bacteroides)、パラバクテロイデス属(Parabacteroides)又はエリシペラトクロストリジウム属(Erysipelatoclostridium)のものである。
【0118】
いくつかの実施形態では、細菌は、ブラウティア・ヒドロゲノトロフィカ(Blautia hydrogenotrophica)、ブラウティア・ステルコリス(Blautia stercoris)、ブラウティア・ウェキシレラエ(Blautia wexlerae)、ユーバクテリウム・ヘシュウム(Eubacterium faecium)、ユーバクテリウム・コントルタム(Eubacterium contortum)、ユーバクテリウム・レクターレ(Eubacterium rectale)、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・デューランス(Enterococcus durans)、エンテロコッカス・ビロラム(Enterococcus villorum)、エンテロコッカス・ガリナルム(Enterococcus gallinarum);ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidium)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)又はビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)細菌である。
【0119】
いくつかの実施形態では、細菌は、BCG(カルメット-ゲランのバチルス(bacillus Calmette-Guerin))、パラバクテロイデス(Parabacteroides)、ブラウティア(Blautia)、ベイロネラ(Veillonella)、ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus salivarius)、アガトバキュラム(Agathobaculum)、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)、パラクロストリジウム・ベンゾエリチカム(Paraclostridium benzoelyticum)、ツリシバクター・サンギニス(Turicibacter sanguinus)、バークホルデリア(Burkholderia)、クレブシエラ・クシニューモニエ亜種シミリニューモニエ(Klebsiella quasipneumoniae ssp similpneumoniae)、クレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、チゼレラ・ネキシリス(Tyzzerela nexilis)又はナイセリア(Neisseria)細菌である。
【0120】
いくつかの実施形態では、細菌は、ブラウティア・ヒドロゲノトロフィカ(Blautia hydrogenotrophica)細菌である。
【0121】
いくつかの実施形態では、細菌は、ブラウティア・ステルコリス(Blautia stercoris)細菌である。
【0122】
いくつかの実施形態では、細菌は、ブラウティア・ウェキシレラエ(Blautia wexlerae)細菌である。
【0123】
いくつかの実施形態では、細菌は、エンテロコッカス・ガリナルム(Enterococcus gallinarum)細菌である。
【0124】
いくつかの実施形態では、細菌は、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)細菌である。
【0125】
いくつかの実施形態では、細菌は、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)細菌である。
【0126】
いくつかの実施形態では、細菌は、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)細菌である。
【0127】
いくつかの実施形態では、細菌は、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)細菌である。
【0128】
いくつかの実施形態では、細菌は、ロゼブリア・ホミニス(Roseburia hominis)細菌である。
【0129】
いくつかの実施形態では、細菌は、バクテロイデス・シータイオタオミクロン(Bacteroides thetaiotaomicron)細菌である。
【0130】
いくつかの実施形態では、細菌は、バクテロイデス・コプロコーラ(Bacteroides coprocola)細菌である。
【0131】
いくつかの実施形態では、細菌は、エリシペラトクロストリジウム・ラモサム(Erysipelatoclostridium ramosum)細菌である。
【0132】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスフェラ・マッシリエンシス(Megasphera massiliensis)細菌である。
【0133】
いくつかの実施形態では、細菌は、ユーバクテリウム属(Eubacterium)細菌である。
【0134】
いくつかの実施形態では、細菌は、パラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌である。
【0135】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)細菌である。
【0136】
いくつかの実施形態では、細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)の細菌である。
【0137】
いくつかの実施形態では、細菌は、ベイロネラ科(Veillonellaceae)のものである。
【0138】
いくつかの実施形態では、細菌は、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)のものである。
【0139】
いくつかの実施形態では、細菌は、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)のものである。
【0140】
いくつかの実施形態では、細菌は、スポロムサ科(Sporomusaceae)のものである。
【0141】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ属(Megasphaera)のものである。
【0142】
いくつかの実施形態では、細菌は、セレノモナス属(Selenomonas)のものである。
【0143】
いくつかの実施形態では、細菌は、プロピオノスポラ属(Propionospora)のものである。
【0144】
いくつかの実施形態では、細菌は、アシダミノコッカス属(Acidaminococcus)のものである。
【0145】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌である。
【0146】
いくつかの実施形態では、細菌は、セレノモナス・フェリクス(Selenomonas felix)細菌である。
【0147】
いくつかの実施形態では、細菌は、アシダミノコッカス・インテスチニ(Acidaminococcus intestini)細菌である。
【0148】
いくつかの実施形態では、細菌は、プロピオノスポラ種(Propionospora sp.)細菌である。
【0149】
いくつかの実施形態では、細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)の細菌である。
【0150】
いくつかの実施形態では、細菌は、オシロスピラ科(Oscillospriraceae)のものである。
【0151】
いくつかの実施形態では、細菌は、フィーカリバクテリウム属(Faecalibacterium)のものである。
【0152】
いくつかの実施形態では、細菌は、フルニエレラ属(Fournierella)のものである。
【0153】
いくつかの実施形態では、細菌は、ハリーフリンティア属(Harryflintia)のものである。
【0154】
いくつかの実施形態では、細菌は、アガトバキュラム属(Agathobaculum)のものである。
【0155】
いくつかの実施形態では、細菌は、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)(例えば、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)A株)細菌である。
【0156】
いくつかの実施形態では、細菌は、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)(例えば、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)A株)細菌である。
【0157】
いくつかの実施形態では、細菌は、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)(例えば、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)A株)細菌である。
【0158】
いくつかの実施形態では、細菌は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)(例えば、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)A株)細菌である。
【0159】
いくつかの実施形態では、細菌は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)株である。いくつかの実施形態では、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)株は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)A株(ATCC受託番号PTA-125892)のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列、CRISPR配列)に対して少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)株は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)A株(ATCC受託番号PTA-125892)である。
【0160】
いくつかの実施形態では、細菌は、バクテロイデス綱(Bacteroidia)[バクテロイデス門(Bacteroidota)]のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、バクテロイデス目(Bacteroidales)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ポルフィロモナス科(Porphyromonoadaceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、プレボテラ科(Prevotellaceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、バクテロイデス綱(Bacteroidia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダーム(diderm)である。いくつかの実施形態では、細菌は、グラム陰性染色されるバクテロイデス綱(Bacteroidia)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、バクテロイデス綱(Bacteroidia)のものであり、細菌は、ディダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。
【0161】
いくつかの実施形態では、細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)[ファーミキューテス門(Firmicutes)]のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ユーバクテリウム目(Eubacteriales)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、オシロスピラ科(Oscillospiraceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ラクノスピラ科(Lachnospiraceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ペプトストレプトコッカス科(Peptostreptococcaceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、クロストリジアレス・ファミリー(Clostridiaceae family)XIII/インケルタエ・セディス(Incertae sedis)41のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、モノダーム(monoderm)である。いくつかの実施形態では、細菌は、グラム陰性染色されるクロストリジウム綱(Clostridia)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、グラム陽性染色されるクロストリジウム綱(Clostridia)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、モノダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。いくつかの実施形態では、細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、モノダームであり、且つ細菌は、グラム陽性に染色される。
【0162】
いくつかの実施形態では、細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)[ファーミキューテス門(Firmicutes)]のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ベイロネラ目(Veillonellales)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ベイロネラ科(Veillonelloceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、セレノモナス目(Selenomonadales)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、セレノモナス科(Selenomonadaceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、スポロムサ科(Sporomusaceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームである。いくつかの実施形態では、細菌は、グラム陰性染色されるネガティウィクテス綱(Negativicutes)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。
【0163】
いくつかの実施形態では、細菌は、シネルギステス綱(Synergistia)[シネルギステス門(Synergistota)]のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、シネルギステス目(Synergistales)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、シネルギステス科(Synergistaceae)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、シネルギステス綱(Synergistia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームである。いくつかの実施形態では、細菌は、グラム陰性染色されるシネルギステス綱(Synergistia)のものである。いくつかの実施形態では、細菌は、シネルギステス綱(Synergistia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。
【0164】
いくつかの実施形態では、細菌は、代謝物を産生する細菌であり、例えば、細菌は、ブチレート、イオシン(iosine)、プロピオネート又はトリプトファン代謝物を産生する。
【0165】
いくつかの実施形態では、細菌は、ブチレートを産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、ブラウティア属(Blautia)、クリステンセラ属(Christensella)、コプラコッカス属(Copracoccus)、ユーバクテリウム属(Eubacterium)、ラクノスペラセア属(Lachnosperacea)、メガスフェラ属(Megasphaera)又はロゼブリア属(Roseburia)由来である。
【0166】
いくつかの実施形態では、細菌は、イオシンを産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)又はオルセネラ属(Olsenella)由来である。
【0167】
いくつかの実施形態では、細菌は、プロピオネートを産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、アッカーマンシア属(Akkermansia)、バクテロイデス属(Bacteriodes)、ディアリスター属(Dialister)、ユーバクテリウム属(Eubacterium)、メガスファエラ属(Megasphaera)、パラバクテロイデス属(Parabacteroides)、プレボテラ属(Prevotella)、ルミノコッカス属(Ruminococcus)又はベイロネラ属(Veillonella)由来である。
【0168】
いくつかの実施形態では、細菌は、トリプトファン代謝物を産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス属(Lactobacillus)又はペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)由来である。
【0169】
いくつかの実施形態では、細菌は、ヒストンデアセチラーゼ3(HDAC3)の阻害剤を産生する細菌である。いくつかの実施形態では、細菌は、バリアトリカス・マッシリエンス(Bariatricus massiliensis)、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)、メガスフェラ・マッシリエンシス(Megasphera massiliensis)又はロゼブリア・インテスティナーリス(Roseburia intestinalis)の種由来である。
【0170】
いくつかの実施形態では、細菌は、キューティバクテリウム属(Cutibacterium)のものである。
【0171】
いくつかの実施形態では、細菌は、キューティバクテリウム・アビダム(Cutibacterium avidum)である。
【0172】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス属(Lactobacillus)由来である。
【0173】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)由来である。
【0174】
いくつかの実施形態では、細菌は、ディソスモバクター属(Dysosmobacter)由来である。
【0175】
いくつかの実施形態では、細菌は、ディソスモバクター・ウェルビオニス(Dysosmobacter welbionis)種由来である。
【0176】
いくつかの実施形態では、ロイコノストック属(Leuconostoc)の細菌である。
【0177】
いくつかの実施形態では、ラクトバチルス属(Lactobacillus)の細菌である。
【0178】
いくつかの実施形態では、細菌は、アッカーマンシア属(Akkermansia);バチルス属(Bacillus);ブラウティア属(Blautia);カプリアビダス属(Cupriavidus);エンハイドロバクター属(Enhydrobacter);フィーカリバクテリウム属(Faecalibacterium);ラクトバチルス属(Lactobacillus);ラクトコッカス属(Lactococcus);ミクロコッカス属(Micrococcus);モルガネラ属(Morganella);プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium);プロテウス属(Proteus);リゾビウム属(Rhizobium)又はストレプトコッカス属(Streptococcus)の細菌である。
【0179】
いくつかの実施形態では、細菌は、ロイコノストック・ホルザプフェリイ(Leuconostoc holzapfelii)細菌である。
【0180】
いくつかの実施形態では、細菌は、アッカーマンシア・ムシニフィラ(Akkermansia muciniphila);キュープリアビダス・メタリデュランス(Cupriavidus metallidurans);フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii);ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus);ラクトバチルス・サケイ(Lactobacillus sakei);又はストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)細菌である。
【0181】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus);又はラクトバチルス・サケイ(Lactobacillus sakei)細菌である。
【0182】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株由来)である。
【0183】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌(例えば、受託番号NCIMB 42787、NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株由来)である。
【0184】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌(例えば、受託番号DSM 26228を有する株由来)である。
【0185】
いくつかの実施形態では、細菌は、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株由来)である。
【0186】
いくつかの実施形態では、細菌は、パラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌(例えば、受託番号NCIMB 42382を有する株由来)である。
【0187】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株由来)又はその派生体である。例えば、国際公開第2020/120714号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株由来のメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株である。
【0188】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号NCIMB 42787の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌株又はその派生体である。例えば、国際公開第2018/229216号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 42787の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌株のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 42787の下で寄託された株である。
【0189】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株由来のメガスファエラ種(Megasphaera spp.)細菌又はその派生体である。例えば、国際公開第2020/120714号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株由来のメガスファエラ種(Megasphaera sp.)のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株である。
【0190】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号NCIMB 42382の下で寄託されたパラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌又はその派生体である。例えば、国際公開第2018/229216号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、パラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌は、受託番号NCIMB 42382の下で寄託されたパラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、パラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌は、受託番号NCIMB 42382の下で寄託された株である。
【0191】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号DSM 26228の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌又はその派生体である。例えば、国際公開第2018/229216号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号DSM 26228の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号DSM 26228の下で寄託された株である。
【0192】
いくつかの実施形態では、細菌は、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株由来)又はその誘導体である。例えば、国際公開第2019/236806号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌は、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株由来のバチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌株のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌は、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株である。いくつかの実施形態では、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌は、受託番号NCIMB 43088を有する株である。
【0193】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び細菌の用量は、約1×10~約2×1012(例えば、約3×1010、又は約1.5×1011、又は約1.5×1012)細胞(例えば、細胞数は、総細胞数によって決定され、それは、Coulter計数器によって決定される)であり、用量は、1つのカプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル内の小型錠剤の総数ごとである。いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び細菌の用量は、約1×1010~約2×1012(例えば、約1.6×1011、又は約8×1011、又は約9.6×1011、約12.8×1011又は約1.6×1012)細胞(例えば、細胞数は、総細胞数によって決定され、それは、Coulter計数器によって決定される)であり、用量は、1つのカプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル内の小型錠剤の総数ごとである。
【0194】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び細菌の用量は、約1×10、約3×10、約5×10、約1.5×1010、約3×1010、約5×1010、約1.5×1011、約1.5×1012又は約2×1012細胞であり、用量は、1つのカプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル内の小型錠剤の総数ごとである。
【0195】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含む粉末を含み、及び医薬品(例えば、細菌を含む粉末)の用量は、約10mg~約3500mgであり、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル内の小型錠剤の総数ごとである。
【0196】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含む粉末を含み、及び医薬品(例えば、細菌を含む粉末)の用量は、約30mg~約1300mg(細菌粉末の重量で)(約25、約30、約35、約50、約75、約100、約120、約150、約250、約300、約350、約400、約500、約600、約700、約750、約800、約900、約1000、約1100、約1200、約1250、約1300、約2000、約2500、約3000又は約3500mg)であり、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル内の小型錠剤の総数ごとである。
【0197】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び医薬品(例えば、細菌)の用量は、約2×10~約2×1016粒子(例えば、粒子数は、NTA(ナノ粒子追跡分析)によって決定される)であり、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル内の小型錠剤の総数ごとである。
【0198】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び医薬品(例えば、細菌)の用量は、約5mg~約900mgの総タンパク質(例えば、総タンパク質は、Bradfordアッセイ又はBCAによって決定される)であり、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル内の小型錠剤の総数ごとである。
【0199】
いくつかの実施形態では、固形剤形は、1つ以上の追加の治療薬を更に含む。
【0200】
いくつかの態様では、本開示は、対象(例えば、ヒト)(例えば、処置を必要とする対象)を処置する方法を提供し、この方法は、本明細書に提供される医薬品、医薬組成物又は固形剤形を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、本開示は、対象(例えば、ヒト)(例えば、処置を必要とする対象)を処置するための薬剤の調製のための、本明細書に提供される医薬品、医薬組成物又は固形剤形の使用を提供する。
【0201】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、経口投与される(例えば、経口投与用である)。
【0202】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、摂食又は絶食状態にある対象に投与される。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、空腹時(例えば、食事の1時間前又は食事の2時間後)の対象に投与される。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、食事の1時間前に対象に投与される。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、食事の2時間後に対象に投与される。
【0203】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、1日に1、2、3又は4回投与される(例えば、投与用である)。
【0204】
いくつかの実施形態では、医薬組成物又は固形剤形は、小腸内への医薬品の放出、例えば固形剤形に含有される医薬品の上部小腸内への放出をもたらす。
【0205】
いくつかの実施形態では、医薬組成物又は固形剤形は、医薬品を小腸に送達し、この場合、医薬品は、小腸、例えば上部小腸内の免疫細胞及び/又は上皮細胞に作用して、例えば身体全体にわたる効果(例えば、全身効果)を引き起こす。
【0206】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、固形剤形が経口投与される場合、胃腸管の外側で1つ以上の有益な免疫効果を提供する。
【0207】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、経口投与される場合、対象の胃腸管の外側の免疫効果を調節する。
【0208】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、経口投与される場合、全身効果(例えば、胃腸管外の効果)を引き起こす。
【0209】
いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、経口投与されると、小腸(例えば、上部小腸)内の免疫細胞及び/又は上皮細胞に作用する(例えば、全身効果(例えば、胃腸管外の効果)を引き起こす)。
【0210】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、経口投与されて、胃腸管外で1つ以上の有益な免疫効果を有する(例えば、小腸内での薬剤と細胞との間の相互作用は、全身免疫応答を調節する)。
【0211】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、経口投与されて、胃腸管外で免疫効果を調節する(例えば、小腸(例えば、上部小腸)内での薬剤と細胞との間の相互作用は、全身免疫応答を調節する)。
【0212】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、経口投与されて、(例えば、小腸(例えば、上部小腸)内の)自然抗原提示細胞を活性化する。
【0213】
いくつかの実施形態では、対象は、癌の治療(及び/又は予防)を必要とする。
【0214】
いくつかの実施形態では、対象は、自己免疫疾患の治療(及び/又は予防)を必要とする。
【0215】
いくつかの実施形態では、対象は、炎症性疾患の治療(及び/又は予防)を必要とする。
【0216】
いくつかの実施形態では、対象は、代謝疾患の治療(及び/又は予防)を必要とする。
【0217】
いくつかの実施形態では、対象は、ディスバイオシスの治療(及び/又は予防)を必要とする。
【0218】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物又は固形剤形は、治療薬(例えば、別の治療薬)と組み合わせて投与される。
【0219】
いくつかの態様では、本開示は、例えば本明細書に記載の細菌を含む、例えば医薬品の調製における使用のための凍結保護剤溶液を提供する。
【0220】
いくつかの態様では、本開示は、細菌(例えば、細菌を含むペレット)を凍結保護剤溶液と組み合わせ、それにより製剤ペーストを調製することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製された製剤ペーストを提供する。
【0221】
いくつかの実施形態では、方法は、製剤ペーストを凍結乾燥して、それにより凍結乾燥製品を調製することを更に含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥は、一次乾燥を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥は、一次乾燥及び二次乾燥を含む。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製された凍結乾燥製品を提供する。
【0222】
いくつかの実施形態では、方法は、凍結乾燥製品を粉砕して、それにより凍結乾燥粉末(例えば、粉末、例えば医薬品)を調製することを更に含む。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製された医薬品を提供する。
【0223】
いくつかの実施形態では、方法は、凍結乾燥粉末を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、それにより医薬組成物を調製することを更に含む。いくつかの実施形態では、本開示は、この方法によって調製される医薬組成物を提供する。
【0224】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.2~約0.5グラム(g)の凍結保護剤溶液;ペレットの1グラム当たり約0.05~約0.25グラム(g)の凍結保護剤溶液;ペレットの1グラム当たり約0.06~約0.1グラム(g)の凍結保護剤溶液;又はペレットの1グラム当たり約0.15~約0.2グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.4グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.18グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.1グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.08グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。
【0225】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと4%~10%(体積/体積)、例えば5%~8%(体積/体積)の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと約6.5%(体積/体積)の比率で混合される。
【0226】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、デキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース及びデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース及びデキストランを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、L-システインHClを含まない。
【0227】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0229】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約30%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のスクロース及び約15%~約35%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のスクロース及び約20%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0230】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約40%~約80%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約50%~約70%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約55%~約65%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約60%(重量/重量)の水を含む。
【0231】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.15%~約0.45%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0232】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0233】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約59.8%(重量/重量)の水を含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.4%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0235】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約59.6%(重量/重量)の水を含む。
【0236】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.4%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.6%(重量/重量)の水を含む。
【0237】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.2%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.8%(重量/重量)の水を含む。
【0238】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約60%(重量/重量)の水を含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0240】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0241】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロース及び40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロース及び約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロース及び約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0242】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.5%~約2.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.75%~約1.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0243】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;(ii)約50%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0244】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;及び(ii)約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0245】
いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約12%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約8%~約12%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約11%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約8%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約11%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約6%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約8%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約8%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約11%(重量/重量)のスクロース及び約11%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約0.01%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.3%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.15%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0246】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のスクロース及び約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のスクロース及び約15%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.01%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.4%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.15%~約0.35%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0247】
いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約26%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約25%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約9%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約7%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。
【0248】
いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0249】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;約6%~約11%(重量/重量)のデキストロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;約7%~約1%(重量/重量)のデキストロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0250】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約26%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約25%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約9%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。
【0251】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0252】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;約6%~約11%(重量/重量)のデキストロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;約7%~約1%(重量/重量)のデキストロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0253】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース(グルコースとも呼ばれる)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、グルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース、グルタミン酸ナトリウム及びL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、L-システインHClを含まない。
【0254】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。
【0255】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0256】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。
【0257】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0258】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0259】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;約8%~約18%(重量/重量)のデキストロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0260】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;約11%~約15%(重量/重量)のデキストロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0261】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;約13%(重量/重量)のデキストロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0262】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0263】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウム;及び(v)約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0264】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;及び(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0265】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約40%~約70%(重量/重量)の乾燥細菌を含む。特定の実施形態では、医薬品は、約35%~約70%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。
【0266】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約64%(重量/重量)の乾燥細菌を含む。
【0267】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約15%~約35%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約18%~約30%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約25%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。
【0268】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、プレボテラ属(Prevotella)細菌を含む。
【0269】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、ベイロネラ属(Veillonella)細菌を含む。
【図面の簡単な説明】
【0270】
図1】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)株バッチ1について、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの下のトレースは、加速(25℃)保存条件の値を提供する。グラフの上のトレースは、長期(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図2】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチ1について、長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図3】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチ2について、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図4】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチ2について、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの上のトレースは、加速(25℃)保存条件の値を提供する。グラフの下のトレースは、長期(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図5】ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株バッチAについて、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃/60%RH(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの6ヶ月までのトレースは、加速(25℃)保存条件の値を提供する。グラフの12ヶ月までのトレースは、長期(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図6】ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株バッチAについて、長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの6ヶ月までのトレースは、加速(25℃)保存条件の値を提供する。グラフの12ヶ月までのトレースは、長期(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図7】ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株バッチDについて、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃/60%RH(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの下のトレースは、加速(25℃)保存条件の値を提供する。グラフの上のトレースは、長期(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図8】ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株バッチDについて、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図9】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)株バッチ1について、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの6ヶ月までのトレースは、加速(25℃)保存条件の値を提供する。グラフの18ヶ月までのトレースは、長期(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図10】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチ1について、長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図11】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)株バッチ2について、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの6ヶ月までのトレースは、加速(25℃)保存条件の値を提供する。グラフの18ヶ月までのトレースは、長期(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図12】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチ2について、長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図13】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)株バッチ4について、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図14】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチ4について、長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図15】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)株バッチ5について、長期(2~8℃(略称:5℃))及び加速(25℃(略称:25℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図16】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチ5について、長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
図17】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)株バッチiについて、長期(-20℃)及び加速(2~8℃(略称:5℃))保存条件の経時的な総細胞/グラム安定性プロファイルを示すグラフである。グラフの6ヶ月までのトレースは、加速(2~8℃(略称:5℃))保存条件の値を提供する。グラフの24ヶ月までのトレースは、長期(-20℃)保存条件の値を提供する。総細胞数(TCC)は、Coulter計数器によって決定された。
図18】プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株バッチiについて、長期(-20℃)及び加速(2~8℃(略称:5℃))保存条件の経時的な水含有量安定性プロファイルを示すグラフである。水含有量は、カールフィッシャー法によって決定された。
【発明を実施するための形態】
【0271】
特定の態様では、細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む医薬品(粉末など)が本明細書に提供され、医薬品中の細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも1×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で存在する。
【0272】
特定の態様では、細菌を含む医薬品(粉末など)が本明細書に提供される。特定の実施形態では、医薬品は、例えば、総細胞数(TCC)(例えば、Coulter計数器によって決定され、本明細書に記載される)によって決定されるように、例えば長期(2~8℃)及び/又は加速(23~27℃(任意選択的に60%相対湿度(RH)))保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその安定性を維持する。特定の実施形態では、医薬品は、例えば、総細胞数(TCC)(例えば、Coulter計数器によって決定され、本明細書に記載される)によって決定されるように、例えば長期(-20℃)及び/又は加速(2~8℃)保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその安定性を維持する。
【0273】
特定の態様では、細菌を含む医薬品(粉末など)が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、例えば、欧州薬局方(Ph.Eur.)方法2.5.12に提供される水含有量分析のためのカールフィッシャー法によって決定され、及び本明細書に記載される医薬品の水含有量は、約0.5%~約9%、約1%~約8%、約1%~約6%(例えば、約1.7%、例えば1.8%、例えば約2%、例えば約2.2%、例えば約2.3%、例えば約2.4%、例えば約2.8%、例えば約2.9%、例えば約3%、例えば約3.1%、例えば約3.2%、例えば約3.3%、例えば約3.5%、例えば約3.6%、例えば約4%、例えば約4.5%、例えば約5%、例えば約5.3%、例えば約5.4%又は例えば約7.8%)である。いくつかの実施形態では、医薬品は、例えば、長期(2~8℃)及び/又は加速(25℃(任意選択的に60%RH))保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその水含有量を維持する。特定の実施形態では、医薬品は、例えば、総細胞数(TCC)(例えば、Coulter計数器によって決定され、本明細書に記載される)によって決定されるように、例えば長期(-20)及び/又は加速(2~8℃)保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたってその水含有量を維持する。
【0274】
特定の態様では、細菌及び凍結保護剤を含む医薬品(粉末など)が本明細書に提供される。
【0275】
定義
数値の前に使用される場合、「約」という用語は、その値が、記載された値の±10%、±5%又は±1%などの合理的範囲内で変化し得ることを示す。
【0276】
「アジュバント」又は「アジュバント療法」は、対象(例えば、ヒト)の免疫学的又は生理学的応答に影響を及ぼす薬剤を広く指す。例えば、アジュバントは、時間と共に抗原の存在を増加させる又は腫瘍のような目的の領域における抗原の存在を増加させ、抗原提示細胞抗原の吸収を助け、マクロファージ及びリンパ球を活性化し、且つサイトカインの産生を支援する可能性がある。免疫応答を変えることにより、アジュバントは、より少ない用量の免疫相互作用剤が特定の用量の免疫相互作用剤の有効性又は安全性を高めることができる可能性がある。例えば、アジュバントは、T細胞の疲弊を防止し、従って特定の免疫相互作用剤の有効性又は安全性を高める可能性がある。
【0277】
「投与」は、対象への組成物(例えば、本明細書で記載されている医薬品の固形剤形などの医薬組成物)の投与経路を広く指す。投与経路の例には、経口投与、直腸投与、局所投与、吸入(鼻)又は注射が含まれる。注射による投与には、静脈内(IV)投与、筋肉内(IM)投与、腫瘍内(IT)及び皮下(SC)投与が含まれる。本明細書に記載の医薬組成物は、限定されるものではないが、腫瘍内、経口、非経口、腸内、静脈内、腹腔内、局所、経皮(例えば、任意の標準的なパッチを使用)、皮内、眼内、経鼻(鼻腔内)、局所、非経口、例えばエアロゾル、吸入、皮下、筋肉内、口腔、舌下、(経)直腸、膣内、動脈内及び髄腔内、経粘膜(例えば、舌下、舌、(経)頬、(経)尿道、膣(例えば、経膣及び膣周囲)、埋め込み、膀胱内、肺内、十二指腸内、胃内及び気管支内を含む任意の効果的な経路によって任意の形態で投与することができる。好ましい実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、経口、直腸、腫瘍内、局所、膀胱内、排出リンパ節内又はその近傍への注射により、静脈内、吸入若しくはエアロゾルにより又は皮下投与される。別の好ましい実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、経口、腫瘍内又は皮下投与される。別の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、経口投与される。
【0278】
本明細書で使用する場合、「抗体」という用語は、インタクト抗体及びその抗原結合断片の両方を指し得る。インタクト抗体は、ジスルフィド結合によって相互接続された少なくとも2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖を含む糖タンパク質である。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書ではVと略記)及び重鎖定常領域を含む。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではVと略記)及び軽鎖定常領域を含む。V及びV領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保存された領域が散在する、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変領域に更に細分化することができる。各V及びVは、3つのCDR及び4つのFRで構成され、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって次の順序で配置されている:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。重鎖及び軽鎖の可変領域は抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。「抗体」という用語には、例えば、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、単鎖抗体及び抗原結合抗体断片が含まれる。
【0279】
本明細書で使用される抗体の「抗原結合断片」及び「抗原結合部分」という用語は、抗原に結合する能力を保持した抗体の1つ以上の断片を指す。抗体の「抗原結合断片」という用語に含まれる結合断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv、scFv、ジスルフィド結合Fv、Fd、ダイアボディ、単鎖抗体、NANOBODIES(登録商標)、単離CDRH3及びインタクト抗体の可変領域の少なくとも一部を保持した他の抗体断片が挙げられる。これらの抗体断片は、従来の組換え技術及び/又は酵素技術を用いて得ることができ、インタクト抗体と同じ要領で抗原結合についてスクリーニングすることができる。
【0280】
「癌」は、周囲組織への侵入及び可能性として宿主の異常な細胞増殖の原発部位より遠位の組織への侵入をもたらす、宿主自体の細胞の制御されない異常な増殖を広く指す。主なクラスには、上皮組織(例えば、皮膚、扁平上皮細胞)の癌である癌腫;結合組織(例えば、骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管など)の癌である肉腫;血液形成組織(例えば、骨髄組織)の癌である白血病;免疫細胞の癌であるリンパ腫及び骨髄腫;並びに脳及び脊髄組織の癌を含む中枢神経系癌が含まれる。「癌」「新生物及び」は、本明細書では互換的に使用される。本明細書で使用される「癌」は、初発又は再発にかかわらず、白血病、癌腫及び肉腫を含む全ての種類の癌又は新生物又は悪性腫瘍を指す。癌の具体例は、癌腫、肉腫、骨髄腫、白血病、リンパ腫及び混合型腫瘍である。癌の非限定的な例は、脳、黒色腫、膀胱、乳房、子宮頸部、結腸、頭頸部、腎臓、肺、非小細胞肺、中皮腫、卵巣、前立腺、肉腫、胃、子宮及び髄芽腫の初発又は再発癌である。いくつかの実施形態では、癌は固形腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、癌は転移を含む。
【0281】
「炭水化物」は糖又は糖のポリマーを指す。「糖」、「多糖」、「炭水化物」及び「オリゴ糖」という用語は互換的に使用され得る。ほとんどの炭水化物は、多くのヒドロキシル基(通常は分子の各炭素原子上に1個)を有するアルデヒド又はケトンである。炭水化物は、一般に、分子式C2nを有する。炭水化物は、単糖、二糖、三糖、オリゴ糖又は多糖であり得る。最も基本的な炭水化物は、単糖であり、例えばグルコース、スクロース、ガラクトース、マンノース、リボース、アラビノース、キシロース及びフルクトースである。二糖は、2個の連結された単糖である。例示的な二糖としては、スクロース、マルトース、セロビオース及びラクトースが挙げられる。典型的には、オリゴ糖は3~6個の単糖単位(例えば、ラフィノース、スタキオース)を含み、多糖は6個以上の単糖単位を含む。例示的な多糖として、デンプン、グリコーゲン及びセルロースが挙げられる。炭水化物は、改変された糖単位を含み得、例えばヒドロキシル基が除去されている2’-デオキシリボース、ヒドロキシル基がフッ素に置き換えられている2’-フルオロリボース又はグルコースの窒素含有形態であるN-アセチルグルコサミン(例えば、2’-フルオロリボース、デオキシリボース及びヘキソース)を含み得る。炭水化物は多くの異なる形態で存在し得、例えば配座異性体、環式形態、非環式形態、立体異性体、互変異性体、アノマー及び異性体で存在し得る。
【0282】
「細胞増加」は、環境中における細胞の流入又は細胞の拡大を広く指し、この細胞は、組成物の投与前にはこの環境中に実質的に存在せず、且つこの組成物自体に存在しない。この環境を増加する細胞として、免疫細胞、間質細胞、細菌細胞及び真菌細胞が挙げられる。特に興味深い環境は、癌細胞が存在するか又は位置する微小環境である。いくつかの場合、微小環境は、腫瘍微小環境又は腫瘍排出リンパ節である。他の場合、この微小環境は、前癌性組織部位若しくは組成物の局所投与部位又は遠隔投与後に組成物が蓄積する部位である。
【0283】
「クレード」は、系統樹における統計的に妥当なノードの下流であるOTU又は系統樹のメンバーを指す。クレードは、明確な単系統進化単位であり且つある程度の配列類似性を共有する、系統樹における一連の末端葉を含む。
【0284】
2種以上の株由来の細菌の「組み合わせ」は、同一の材料若しくは製品又は物理的に接続された製品のいずれかにおける細菌の物理的な共存及びこれらの2種以上の株由来の細菌の一時的な共投与又は共局在化を含む。
【0285】
「減少する」又は「枯渇する」という用語は、状況に応じて、治療前の状態と比較したときに治療後、差が少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1/100、1/1000、1/10,000、1/100,000、1/1,000,000又は検出不能であるような変化を意味する。減少し得る特性としては、免疫細胞、細菌細胞、間質細胞、骨髄由来抑制細胞、線維芽細胞、代謝産物の数;サイトカインのレベル;又は別の物理的パラメータ(例えば、(例えば、DTH動物モデルにおける)耳の厚さ又は腫瘍サイズ)が挙げられる。
【0286】
「ディスバイオシス」は、宿主の腸内マイクロバイオームの生態学的なネットワーク(「マイクロバイオーム」)の正常な多様性及び/又は機能が破壊されている、腸又は他の身体領域(例えば、粘膜表面若しくは皮膚表面を含む)の微生物叢又はマイクロバイオーム(又は任意の他のマイクロバイオームニッチ)の状態を指す。ディスバイオシスの状態は、病的状態を引き起こす可能性があるか、又は特定の条件下にのみか若しくは長期にわたり存在する場合にのみ、不健康な可能性がある。ディスバイオシスは、環境因子、感染因子、宿主の遺伝子型、宿主の食事及び/又はストレスを含む様々な因子に起因し得る。ディスバイオシスは、下記を引き起こす可能性がある:1つ以上の細菌のタイプ(例えば、嫌気性)、種及び/若しくは株の有病率の変化(例えば、上昇又は低下);宿主のマイクロバイオーム集団構成の多様性の変化(例えば、増加又は減少)、1つ以上の有益な効果の減少若しくは喪失をもたらす共生生物の1つ以上の集団の変化(例えば、増加又は減少);病原体(例えば、病原菌)の1つ以上の集団の過剰増殖;並びに/又は特定の条件が存在する場合にのみ疾患を引き起こす共生生物の存在及び/若しくは過剰増殖。
【0287】
「エコロジカルコンソーシアム」という用語は、有効性を向上させるために相補的な宿主経路を活性化することで宿主の相乗効果を誘発する2つの細菌とは対照的に、代謝物を交換し、相互に積極的に共調節する細菌の群である。
【0288】
「有効用量」又は「有効量」という用語は、特定の医薬品、組成物及び投与様式について、対象において所望の治療応答を達成するのに有効である医薬品の量である。
【0289】
本明細書で使用する場合、「操作された細菌」とは、人間の介入により自然状態から遺伝的に変更されている任意細菌と、任意のそのような細菌の子孫とのことである。操作された細菌は、例えば、標的とされた遺伝子改変の産物、ランダム変異誘発スクリーニングの産物及び定向進化の産物を含む。
【0290】
「エピトープ」という用語は、抗体又はT細胞受容体に特異的に結合することができるタンパク質決定基を意味する。エピトープは通常、アミノ酸又は糖側鎖などの化学的に活性な表面分子群で構成されている。特定のエピトープは、抗体が結合できる特定のアミノ酸配列によって定義することができる。
【0291】
用語「遺伝子」は、生物学的機能に関連する核酸を指すために広く使用される。用語「遺伝子」は、特定のゲノム配列及びそのゲノム配列によってコードされるcDNA又はmRNAに適用される。
【0292】
2つの核酸分子の核酸配列間の「同一性」は、「FASTA」プログラムなどの既知のコンピューターアルゴリズムを使用し、例えばPearson et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444におけるようなデフォルトパラメーターを使用して、同一性のパーセンテージとして決定することができる(他のプログラムとしては、GCGプログラムパッケージ(Devereux,J.,et al.,Nucleic Acids Research 12(I):387(1984))、BLASTP、BLASTN、FASTA Atschul、S.F.,et al.,J Molec Biol 215:403(1990);Guide to Huge Computers,Mrtin J.Bishop,ed.,Academic Press,San Diego,1994及びCarillo et al.(1988)SIAM J Applied Math 48:1073が挙げられる)。例えば、アメリカ国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)のデータベースのBLAST機能を用いて同一性を決定することができる。他の市販の又は公的に入手可能なプログラムとしては、DNAStar「MegAlign」プログラム(Madison、Wis.)及びUniversity of Wisconsin Genetics Computer Group(UWG)「Gap」プログラム(Madison Wis.))が挙げられる。
【0293】
本明細書で使用する場合、「免疫障害」という用語は、免疫系の活性により引き起こされる任意の疾患、障害又は疾患症状(自己免疫疾患、炎症性疾患及びアレルギーを含む)を指す。免疫障害としては下記が挙げられるが、これらに限定されない:自己免疫疾患(例えば、乾癬、アトピー性皮膚炎、ループス、強皮症、溶血性貧血、血管炎、1型糖尿病、グレーブス病、関節リウマチ、多発性硬化症、グッドパスチャー症候群、悪性貧血及び/又はミオパチー)、炎症性疾患(例えば、尋常性ざ瘡、喘息、小児脂肪便症、慢性前立腺炎、糸球体腎炎、炎症性腸疾患、骨盤内炎症性疾患、再灌流傷害、関節リウマチ、サルコイドーシス、移植片拒絶、血管炎及び/又は間質性膀胱炎)並びに/又はアレルギー(例えば、食物アレルギー、薬物アレルギー及び/又は環境アレルギー)。
【0294】
「免疫療法」とは、対象の免疫系を使用して疾患(例えば、免疫疾患、炎症性疾患、代謝性疾患、癌)を処置する処置のことであり、この免疫療法として、例えばチェックポイント阻害剤、癌ワクチン、サイトカイン、細胞療法、CAR-T細胞及び樹状細胞療法が挙げられる。
【0295】
「増加する」という用語は、状況に応じて、治療前の状態と比較したときに治療後、差が少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、2倍、4倍、10倍、100倍、10倍、10倍、10倍、10倍及び/又は10倍超であるような変化を意味する。増加し得る特性として、免疫細胞、細菌細胞、間質細胞、骨髄由来抑制細胞、線維芽細胞、代謝産物の数;サイトカインのレベル;又は別の物理的パラメータ(例えば、(例えば、DTH動物モデルにおける)耳の厚さ又は腫瘍サイズ)が挙げられる。
【0296】
「自然免疫アゴニスト」又は「免疫アジュバント」とは、自然免疫受容体(Toll様受容体(TLR)、NOD受容体、RLR、C型レクチン受容体、STING-cGAS経路成分、インフラマソーム複合体を含む)を特異的に標的とする小分子、タンパク質又は他の作用物質である。例えば、LPSは、細菌由来であるか又は合成されたTLR-4アゴニストであり、アルミニウムを免疫刺激アジュバントとして使用し得る。免疫アジュバントは、より広範なアジュバント又はアジュバント療法の特定のクラスである。STINGアゴニストの例として、2’3’-cGAMP、3’3’-cGAMP、c-ジ-AMP、c-ジ-GMP、2’2’-cGAMP及び2’3’-cGAM(PS)2(Rp/Sp)(2’3’-cGAMPのビス-ホスホロチオエート類似体のRp,Sp-異性体)が挙げられるが、これらに限定されない。TLRアゴニストの例としては、TLRl、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLRlO及びTLRIlが挙げられるが、これらに限定されない。NODアゴニストの例としては、N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン(ムラミルジペプチド(MDP))、γ-D-グルタミル-メソ-ジアミノピメリン酸(iE-DAP)及びデスムラミルペプチド(DMP)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0297】
「内部転写スペーサー」又は「ITS」は、特定の真菌において真核生物種の同定に使用されることが多い一般的な前駆体転写産物上の構造リボソームRNA(rRNA)間に位置する非機能的RNAの一部である。リボソームのコアを形成する真菌のrRNAは、シグナル遺伝子として転写され、8S領域、5.8S領域及び28S領域からなり、8S領域及び5.8S領域並びに5.8S領域及び28S領域のそれぞれの間にITS4及び5が存在する。18S領域及び5.8S領域並びに5.8S領域及び28S領域間のこれら2つのシストロン間セグメントは、スプライシングにより除去され、既に説明されているようにバーコーディング目的で種間に有意な変動を含む(Schoch et al Nuclear ribosomal internal transcribed spacer(ITS)region as a universal DNA barcode marker for Fungi.PNAS 109:6241-6246.2012)。系統発生の再構築には18S rDNAが従来使用されているが、ITSはこの機能を果たし得、なぜなら、ITSは、一般的に高度に保存されているが、ほとんどの真菌の属及び種を区別するのに十分なヌクレオチド多様性を保有する超可変領域を含むからである。
【0298】
「単離された」又は「濃縮された」という用語は、(1)(天然又は実験的設定にかかわらず)最初に産生されたときに結合していた成分の少なくとも一部から分離された、且つ/又は(2)人間の手によって生産、調製、精製、且つ/若しくは製造された、微生物(細菌など)又は他の実体若しくは物質を含む。単離された微生物は、最初に結合していた他の成分の少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又はそれを超えるものから分離することができる。いくつかの実施形態では、単離された微生物は、約80%超、約85%超、約90%超、約91%超、約92%超、約93%超、約94%超、約95%超、約96%超、約97%超、約98%超、約99%超又は約99%超の純度である。本明細書で使用される場合、物質は、他の成分を実質的に含まない場合に「純粋」である。「精製する」、「精製すること」及び「精製された」という用語は、(例えば、自然又は実験的設定にかかわらず)最初に産生若しくは生成されたとき又は最初の産生後の任意の時間に結合していた成分の少なくとも一部から単離された微生物又は他の材料を指す。微生物又は微生物集団は、産生時又は産生後に単離された場合、微生物若しくは微生物集団を含む材料又は環境などから精製されたと見なすことができ、精製された微生物若しくは微生物集団は、最大約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は約90%超までの他の材料を含み得、それでも「単離された」と見なされる。いくつかの実施形態では、精製された微生物又は微生物集団は、約80%超、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%又は約99%超の純度である。本明細書で提供される微生物組成物の場合、組成物中に存在する1つ以上の微生物種を、微生物種を含む材料又は環境で産生される及び/又は存在する1つ以上の他の微生物とは独立して精製することができる。微生物組成物及びその微生物成分は、一般に、残存生息産物から精製される。
【0299】
本明細書で使用する場合、「脂質」は、脂肪、油、トリグリセリド、コレステロール、リン脂質、遊離脂肪酸を含む任意の形態の脂肪酸を含む。脂肪、油及び脂肪酸は、飽和であり得るか、不飽和(シス又はトランス)であり得るか、又は部分的に不飽和(シス又はトランス)であり得る。
【0300】
「LPS変異体又はリポ多糖変異体」という用語は、概して、LPSの喪失を含む選択された細菌を指す。LPSの喪失は、リピドA生合成に関与する遺伝子、例えばlpxA、lpxC及びlpxDに対する変異又は破壊に起因すると考えられる。LPS変異体を含む細菌は、アミノグリコシド及びポリミキシン(ポリミキシンB及びコリスチン)に対して耐性であり得る。
【0301】
「代謝産物」は、本明細書で使用される場合、あらゆる細胞の若しくは微生物の代謝反応において基質として使用されるあらゆる分子化合物、組成物、分子、イオン、補助因子、触媒若しくは栄養素を指すか、又はあらゆる細胞の若しくは微生物の代謝反応から生成物として得られる化合物、組成物、分子、イオン、補助因子、触媒又は栄養素を指す。
【0302】
「微生物」は、古細菌、寄生生物、細菌、真菌、微細藻類、原生動物及びその生物と関連する発達段階又はライフサイクル段階(例えば、栄養、胞子(胞子形成、休眠及び発芽を含む)、潜伏、バイオフィルム)を特徴とする任意の天然の又は操作された生物を指す。腸内微生物の例として下記が挙げられる:アクチノマイセス・グラエベニッツィイ(Actinomyces graevenitzii)、アクチノマイセス・オドントリティカス(Actinomyces odontolyticus)、アッカーマンシア・ムシニフィラ(Akkermansia muciniphila)、バクテロイデス・カッカエ(Bacteroides caccae)、バクテロイデス・フラギリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス・プトレディニス(Bacteroides putredinis)、バクテロイデス・シータイオタオミクロン(Bacteroides thetaiotaomicron)、バクテロイデス・ブルターガス(Bacteroides vultagus)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビロフィラ・ワーズワーシア(Bilophila wadsworthia)、ブラウティア(Blautia)、ブチリビブリオ(Butyrivibrio)、カンピロバクター・グラシリス(Campylobacter gracilis)、クロストリジア・クラスターIII(Clostridia cluster III)、クロストリジア・クラスターIV(Clostridia cluster IV)、クロストリジア・クラスターIX(Clostridia cluster IX)(アシダミノコッカス科群(Acidaminococcaceae group))、クロストリジア・クラスターXI(Clostridia cluster XI)、クロストリジア・クラスターXIII(Clostridia cluster XIII)(ペプトストレプトコッカス属群(Peptostreptococcus group))、クロストリジア・クラスターXIV(Clostridia cluster XIV)、クロストリジア・クラスターXV(Clostridia cluster XV)、コリンセラ・アエロファシエンス(Collinsella aerofaciens)、コプロコッカス(Coprococcus)、コリネバクテリウム・サンスバレンセ(Corynebacterium sunsvallense)、デスルホモナス・ピグラ(Desulfomonas pigra)、ドレア・フォルミシゲネランス(Dorea formicigenerans)、ドレア・ロンギカテナ(Dorea longicatena)、大腸菌(Escherichia coli)、ユウバクテリウム・ハドルム(Eubacterium hadrum)、ユウバクテリウム・レクタレ(Eubacterium rectale)、フィーカリバクテリア・プラウスニッツィ(Faecalibacteria prausnitzii)、ゲメラ(Gemella)、ラクトコッカス(Lactococcus)、ラクノスピラ(Lanchnospira)、モリキュート・クラスターXVI(Mollicutes cluster XVI)、モリキュート・クラスターXVIII(Mollicutes cluster XVIII)、プレボテラ(Prevotella)、ロシア・ムシラギノサ(Rothia mucilaginosa)、ルミノコッカス・カリダス(Ruminococcus callidus)、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)、ルミノコッカス・トルキース(Ruminococcus torques)及びストレプトコッカス(Streptococcus)。
【0303】
「マイクロバイオーム」は、対象又は患者の身体部位上に存在するか又は身体部位中に存在する微生物を広く指す。マイクロバイオームの微生物には、細菌、ウイルス、真核微生物及び/又はウイルスが含まれ得る。マイクロバイオームの個々の微生物は、代謝的に活性であるか、休眠しているか、潜伏しているか、胞子として存在するか、プランクトン様に若しくは生体膜中に存在するか、又は持続可能な態様若しくは一過性の態様でマイクロバイオームに存在し得る。マイクロバイオームは、共生的若しくは健康な状態のマイクロバイオーム又は病的状態のマイクロバイオームであり得る。マイクロバイオームは、対象又は患者にとって天然であり得るか、又はマイクロバイオームの成分は、健康状態(例えば、前癌性若しくは癌性状態)又は処置状態(例えば、抗生物質による処置、異なる微生物への曝露)の変化のために調節されるか、導入されるか若しくは枯渇し得る。いくつかの態様では、マイクロバイオームは粘膜表面に存在する。いくつかの態様では、マイクロバイオームは腸内マイクロバイオームである。いくつかの態様では、マイクロバイオームは腫瘍マイクロバイオームである。
【0304】
組織又はサンプルの「マイクロバイオームプロファイル」又は「マイクロバイオームシグネチャ」は、マイクロバイオームの細菌構造の少なくとも部分的な特徴を指す。いくつかの実施形態では、マイクロバイオームプロファイルは、マイクロバイオーム中に少なくとも2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、10種、15種、20種、25種、30種、35種、40種、45種、50種、55種、60種、65種、70種、75種、80種、85種、90種、95種、100種又はそれを超える細菌株が存在するか又は存在しないかを示す。いくつかの実施形態では、マイクロバイオームプロファイルは、サンプル中に少なくとも2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、10種、15種、20種、25種、30種、35種、40種、45種、50種、55種、60種、65種、70種、75種、80種、85種、90種、95種、100種又はそれを超える癌関連細菌株が存在するかどうかを示す。いくつかの実施形態では、マイクロバイオームプロファイルは、サンプルで検出された各細菌株の相対量又は絶対量を示す。いくつかの実施形態では、マイクロバイオームプロファイルは癌関連マイクロバイオームプロファイルである。癌関連マイクロバイオームプロファイルは、一般集団においてよりも癌を有する対象において頻繁に生じるマイクロバイオームプロファイルである。いくつかの実施形態では、癌関連マイクロバイオームプロファイルは、癌を有しない個体から採取された以外は等価の組織又はサンプルのマイクロバイオーム中に通常存在するよりも多い数又は量の癌関連細菌を含む。
【0305】
細菌に関する「改変された」は、野生型から変化を受けている細菌を広く指す。細菌改変は、細菌の操作から生じ得る。細菌改変の例としては、遺伝子改変、遺伝子発現改変、表現型改変、製剤化改変、化学的改変及び用量又は濃度が挙げられる。改善された特性の例は本明細書全体を通して説明されており、例えば弱毒化、栄養素要求性、ホーミング又は抗原性が挙げられる。表現型改変としては、例えば、病原性を増加させるか又は減少させるように細菌の表現型を改変する培地中での細菌増殖が挙げられる可能性がある。
【0306】
「オンコバイオーム」は、本明細書で使用される場合、腫瘍形成性マイクロバイオーム及び/又は癌関連マイクロバイオームを含み、マイクロバイオームは、ウイルス、細菌、真菌、原生生物、寄生生物又は別の微生物の1つ以上を含む。
【0307】
「腫瘍栄養性」又は「腫瘍親和性」の微生物及び細菌とは、癌微小環境に高度に関連するか又は存在する微生物のことである。この微生物は、この環境内で優先的に選択され得るか、癌微小環境中で優先的に増殖するか、又は前記環境に対して研ぎ澄まされ得る。
【0308】
「操作的分類単位」及び「OTU及び」は、系統樹における末端の葉を指し、核酸配列、例えば全ゲノム又は特定の遺伝子配列この核酸配列と種のレベルで配列同一性を共有する全ての配列によって定義される。いくつかの実施形態では、特定の遺伝子配列は、16S配列又は16S配列の一部であり得る。他の実施形態では、2つの実体の全ゲノムが配列決定され、比較される。別の実施形態では、多遺伝子座配列タグ(MLST)、特定の遺伝子又は遺伝子のセットなどの選択領域を遺伝的に比較することができる。16Sの場合、16S全体又は16Sの一部の可変領域で97%以上の平均ヌクレオチド同一性を共有するOTUは、同じOTUと見なされる。例えば、Claesson MJ,Wang Q,O’Sullivan O,Greene-Diniz R,Cole JR,Ross RP,and O’Toole PW.2010.Comparison of two next-generation sequencing technologies for resolving highly complex microbiota composition using tandem variable 16S rRNA gene regions.Nucleic Acids Res 38:e200.Konstantinidis KT,Ramette A,and Tiedje JM.2006.The bacterial species definition in the genomic era.Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci 361:1929-1940を参照されたい。完全なゲノムの場合、MLST、16S以外の特定の遺伝子又は95%以上の平均ヌクレオチド同一性を共有する遺伝子セットOTUは同じOTUと見なす。例えば、Achtman M,and Wagner M.2008.Microbial diversity and the genetic nature of microbial species.Nat.Rev.Microbiol.6:431-440.Konstantinidis KT,Ramette A,and Tiedje JM.2006.The bacterial species definition in the genomic era.Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci 361:1929-1940を参照されたい。OTUは、多くの場合、生物間の配列を比較することで定義される。一般に、95%以下の配列同一性を有する配列は、同じOTUの部分を形成するとは見なされない。OTUは、ヌクレオチドマーカー又は遺伝子、特に高度に保存された遺伝子(例えば、「ハウスキーピング」遺伝子)の任意の組み合わせ又はそれらの組み合わせによっても特徴付けることができる。本明細書では、例えば、属、種及び系統分岐群に分類学的に割り当てられた操作的分類単位(OTU)が提供される。
【0309】
本明細書で使用される場合、遺伝子が細菌で「過剰発現」されるとは、同じ条件下で同じ種の野生型細菌によって発現されるよりも、少なくともいくつかの条件下で操作された細菌でより高いレベルで発現される場合である。同様に、遺伝子が細菌で「過少発現」されるとは、同じ条件下で同じ種の野生型細菌によって発現されるよりも、少なくともいくつかの条件下で操作された細菌でより低いレベルで発現される場合である。
【0310】
本明細書で使用される場合、「医薬品」という用語は、治療用途のための医薬品を指す。いくつかの実施形態では、医薬品は、疾患及び/又は状態を処置及び/又は予防するために使用することができる細菌を含む組成物である。いくつかの実施形態では、医薬品、医療食品、食品又は栄養補助食品は、医薬品を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含有する粉末である。粉末は、細菌に加えて、凍結保護剤などの1つ以上の追加の成分を含み得る。
【0311】
「ポリヌクレオチド」及び「核酸」という用語は互換的に使用される。それらは、デオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチド又はその類似体のいずれかの任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を指す。ポリヌクレオチドは、任意の三次元構造を有し得、あらゆる機能を果たし得る。以下は、ポリヌクレオチドの非限定的な例である:遺伝子又は遺伝子断片のコード領域又は非コード領域、連鎖解析から定義される遺伝子座、エクソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、マイクロRNA(miRNA)、サイレンシングRNA(siRNA)、トランスファーRNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分岐ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離DNA、任意の配列の単離RNA、核酸プローブ及びプライマー。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチド及びヌクレオチド類似体などの修飾ヌクレオチドを含み得る。存在する場合、ヌクレオチド構造に対する修飾は、ポリマーのアセンブリ前又は後に付与され得る。ポリヌクレオチドは、標識成分との結合などにより更に修飾され得る。本明細書で提供される全ての核酸配列において、Uヌクレオチドは、Tヌクレオチドと交換可能である。
【0312】
本明細書で使用される場合、対象の疾患又は病態を「予防する」という用語は、疾患又は病態の少なくとも1つの症状の発症が遅延されるか又は予防されるように、薬学的治療を対象に施すこと(例えば、1つ以上の薬剤(例えば、医薬組成物)の投与)を指す。
【0313】
本明細書で使用される場合、物質は、他の成分を実質的に含まない場合に「純粋」である。「精製する」、「精製すること」及び「精製された」という用語は、(例えば、自然界で又は実験的な設定で)最初に産生されたか若しくは生成されたかのいずれかの場合に付随したか、又は最初の産生後の任意の時間にわたり付随した成分の少なくとも一部から分離されている微生物調製物又は他の物質を指す。微生物調製物又は組成物は、産生時又は産生後、例えば1つ以上の他の細菌成分から単離されている場合に精製されたと見なされ得、精製された微生物又は微生物集団は、他の物質を最大約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は約90%超含み得、それでもなお「精製された」と見なされる。いくつかの実施形態では、精製された微生物は、約80%超、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%又は約99%超純粋である。微生物組成物(又は調製物)は、例えば、残存生息環境産物から精製されている。
【0314】
「残存生息環境産物」は、対象内の又は対象上の微生物叢の生息環境に由来する物質を指す。例えば、微生物の発酵培養物は、汚染物質、例えば他の微生物株又は形態(例えば、細菌、ウイルス、マイコプラズマ及び/又は真菌)を含み得る。例えば、微生物は、胃腸管内の糞便中、皮膚自体上、唾液中、気道の粘膜中又は尿生殖路の分泌物(即ち微生物群衆に関連する生物学的物質)中に生息する。残存生息環境産物を実質的に含まないということは、細菌組成物が、培養物若しくはヒト若しくは動物対象上又は内の微生物環境と関連する生物学的物質をもはや含んでおらず、且つ微生物群衆と関連するあらゆる混入性生物学的物質を100%含まず、99%含まず、98%含まず、97%含まず、96%含まず、又は95%含まないことを意味する。残存生息環境産物は、非生物的物質(未消化の食物を含む)を含み得るか、又は不要な微生物を含み得る。残存生息環境産物を実質的に含まないということは、微生物組成物が混入物又はヒト又は動物に由来する検出可能な細胞を含まず、且つ微生物細胞のみが検出可能であることも意味し得る。一実施形態では、残存生息環境産物を実施的に含まないということは、微生物組成物が検出可能なウイルス(細菌ウイルス(例えば、ファージ)を含む)混入物、真菌混入物、マイコプラズマ混入物を含まないことも意味し得る。別の実施形態では、残存生息環境産物を実施的に含まないということは、微生物細胞と比較して、微生物組成物中の生細胞の1×10-2%、1×10-3%、1×10-4%、1×10-5%、1×10-6%、1×10-7%、1×10-8%未満がヒト又は動物であることを意味する。この純度を達成するための複数の方法が存在しており、これらのいずれも限定するものではない。そのため、一連の単一コロニーからの反復(例えば、限定されないが2回)画線が単一コロニー形態のみを示しているまで固体培地上で単一コロニーを画線する複数の工程により所望の構成物を単離することにより、混入を減少させ得る。代わりに、単一の所望される細胞に対する、複数回の10倍連続希釈等の複数回の連続希釈(例えば、10-8又は10-9の希釈)により、混入の減少を達成し得る。これは、複数の単離コロニーが類似の細胞形状及びグラム染色挙動を有することを示すことにより、更に裏付けられ得る。十分な純度を確認する他の方法として、遺伝子解析(例えば、PCR、DNA配列決定)、血清学的分析及び抗原分析、酵素学的分析及び代謝分析並びに混入物から所望の構成物を区別する試薬によるフローサイトメトリーなどの計測手段を使用する方法が挙げられる。
【0315】
本明細書で使用される場合、「特異的結合」は、抗体が所定の抗原に結合する能力又はポリペプチドがその所定の結合パートナーに結合する能力を指す。典型的には、抗体又はポリペプチドは、約10-7M以下のKに対応する親和性でその所定の抗原又は結合パートナーに特異的に結合し、非特異的及び無関係な抗原/結合パートナー(例えば、BSA、カゼイン)に結合する親和性に対して少なくとも10倍未満、少なくとも100倍未満又は少なくとも1000倍以下である親和性(Kで表される)で所定の抗原/結合パートナーに結合する。代わりに、特異的結合は、1つの成分がタンパク質、脂質又は炭水化物又はそれらの組み合わせであり、且つタンパク質、脂質、炭水化物又はそれらの組み合わせである第2の成分と特異的に結合する2成分系により広く当てはまる。
【0316】
「株」は、同じ細菌種の密接に関連したメンバーから区別され得るような遺伝的特徴を有する細菌種のメンバーを指す。遺伝的特徴は、少なくとも1つの遺伝子の全部又は一部の欠損、少なくとも1つの調節領域(例えば、プロモーター、ターミネーター、リボスイッチ、リボソーム結合部位)の全部又は一部の欠損、少なくとも1つの天然プラスミドの不在(「キュアリング」)、少なくとも1つの組換え遺伝子の存在、少なくとも1つの変異遺伝子の存在、少なくとも1つの外来遺伝子(別の種に由来する遺伝子)の存在、少なくとも1つの変異調節領域(例えば、プロモーター、ターミネーター、リボスイッチ、リボソーム結合部位)の存在、少なくとも1つの非天然プラスミドの存在、少なくとも1つの抗生物質耐性カセットの存在又はこれらの組み合わせであり得る。異なる株間の遺伝的特徴は、PCR増幅、続いて任意選択的に目的のゲノム領域又は全ゲノムのDNA配列決定を行うことにより、同定され得る。1つの株が(同じ種の別の株と比較して)抗生物質耐性を獲得したり失ったり、又は生合成能力を獲得したり失ったりした場合(栄養要求性株など)、抗生物質又は栄養素/代謝産物をそれぞれ用いて選択又は対抗選択することにより、株を識別し得る。
【0317】
「対象」又は「患者」という用語は、任意の動物を指す。「それを必要とする」として記載される対象又は患者は、疾患の治療(又は予防)を必要とする者を指す。哺乳類(即ち哺乳動物)には、ヒト、実験動物(例えば、霊長類、ラット、マウス)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ)及びペット(例えば、イヌ、ネコ、げっ歯類)が含まれる。対象はヒトであり得る。対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、ロバ、ヤギ、ラクダ、マウス、ラット、モルモット、ヒツジ、ラマ、サル、ゴリラ又はチンパンジーを含むが、これらに限定されない非ヒト哺乳動物であり得る。対象は、健康であり得るか、又は任意の発生段階で癌に罹患していてもよく、いずれかの段階は、癌関関連若しくは原因となる病原体によって引き起こされるか若しくは日和見的に支持されるかのいずれかであるか、又は癌を発症するか若しくは癌関連若しくは原因となる病原体を他の人に感染させるリスクがある可能性がある。いくつかの実施形態では、対象は、肺癌、膀胱癌、前立腺癌、形質細胞腫、結腸直腸癌、直腸癌、メルケル細胞癌、唾液腺癌、卵巣癌及び/又は黒色腫を有する。対象は腫瘍を有し得る。対象は、Ras活性化を含むこのプロセスの根底にあるゲノミクスを伴う増強されたマクロピノサイトーシスを示す腫瘍を有し得る。他の実施形態では、対象は別の癌を有し得る。いくつかの実施形態では、対象は癌治療を受けている。
【0318】
本明細書で使用される場合、本発明の細菌を含む医薬組成物(例えば、細菌を含む医薬品)で治療された対象における「全身効果」は、消化管以外の1つ以上の部位で生じる生理学的効果を意味する。全身効果は、(例えば、1つ以上の免疫細胞のタイプ若しくはサブタイプ(例えば、CD8+T細胞)及び/又は1つ以上のサイトカインの増加及び/又は減少による)免疫調節に起因し得る。そのような全身効果は、消化管外の1つ以上の生化学的経路の活性の変更(活性化及び/又は非活性化)を直接的に又は間接的にもたらす、消化管中の免疫細胞又は他の細胞(例えば、上皮細胞)に対する本発明の細菌の調節の結果であり得る。全身効果は、対象の疾患又は病態を治療するか又は予防することを含み得る。
【0319】
本明細書で使用される場合、対象の疾患を「治療する」又は疾患を有するか若しくは有すると疑われる対象を「治療する」という用語は、この疾患の少なくとも1つの症状が軽減されるか又は悪化することが防止されるように、この対象に薬学的治療を施すこと、例えば1つ以上の薬剤を投与することを指す。そのため、一実施形態では、「治療する」は、とりわけ、進行の遅延、寛解の促進、寛解の誘発、寛解の増強、回復の加速、代替治療薬の有効性の増加若しくは代替治療薬への耐性の低下又はこれらの組み合わせを指す。
【0320】
本明細書で使用される場合、ある値は、それが、別の値より任意の量だけ高ければ、別の値「より大きい」(例えば、100、50、20、12、11、10.6、10.1、10.01及び10.001の各々は、少なくとも10である)。同様に、本明細書で使用される場合、ある値は、それが、別の値より任意の量だけ低ければ、別の値「より小さい」(例えば、1、2、4、6、8、9、9.2、9.4、9.6、9.8、9.9、9.99、9.999の各々は、10以下である)。対照的に、本明細書で使用される場合、試験値は、試験値が四捨五入してアンカー値になれば、アンカー値「である」(例えば、「ある成分質量が総質量の10%」であれば(この場合、10%がアンカー値である)、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10、10.1、10.2、10.3及び10.4の試験値も「成分質量が総質量の10%である」という特徴を満たすことになる)。
【0321】
細菌
本明細書に開示される医薬品(例えば、それを含む医薬組成物)は、細菌を含み得る。例えば、本明細書に開示される医薬品は、細菌を含む粉末を含み得る。細菌を含有する医薬品内に、医薬品は、1つ以上の菌株に由来する細菌を含有し得る。
【0322】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、毒性若しくは他の有害作用を低減するように、(例えば、耐酸性、粘膜付着及び/若しくは浸透並びに/又は胆汁酸、消化酵素に対する耐性、抗菌性ペプチド及び/若しくは抗体中和に対する耐性の改善により)送達(例えば、経口送達)を増強するように、所望の細胞タイプ(例えば、M細胞、杯細胞、腸細胞、樹状細胞、マクロファージ)を標的とするように、細菌(例えば、単独又は別の治療薬との組み合わせのいずれかで)のそれらの免疫調節効果及び/若しくは治療効果を増強し、且つ/又は(例えば、多糖、線毛(pili)、線毛(fimbriae)、アドヘシンの産生の改変を通して)細菌による免疫の活性化若しくは抑制を増強するように改変されている。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される操作された細菌は、細菌の製造を改善する(例えば、より高い酸素耐性、安定性、改善された凍結解凍耐性、より短い生成時間)ように改変されている。例えば、いくつかの実施形態では、記載される操作された細菌として、1つ以上の遺伝的変化を保有する細菌が挙げられ、そのような変化は、細菌染色体若しくは内因性プラスミド及び/又は1つ以上の外来性プラスミドで含まれる1つ以上のヌクレオチドの挿入、欠失、転座若しくは置換又はこれらの任意の組み合わせであり、この遺伝的変化により、1つ以上の遺伝子の過剰発現及び/又は過小発現が引き起こされ得る。操作された細菌を、当技術分野で公知の任意の技術(限定されないが、部位特異的変異誘発、トランスポゾン突然変異誘発、ノックアウト、ノックイン、ポリメラーゼ連鎖反応変異誘発、化学的変異誘発、紫外線変異誘発、形質転換(化学的又はエレクトロポレーションによる)、ファージ形質導入、定向進化又はこれらの任意の組み合わせを含む)を使用して生成し得る。
【0323】
本明細書に記載される医薬品の細菌の供給源として使用できる細菌の分類群(例えば、綱、目、科、属、種又は株)の例は、本明細書(例えば、表1、表2、表3及び/若しくは表4並びに/又は本明細書の他の部分(例えば、表J)に列挙された)で提供される。いくつかの実施形態では、細菌株は、本明細書で列挙された株に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%又は99.9%の配列同一性を有するゲノムを有する細菌株である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、腫瘍栄養性(oncotrophic)細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、免疫調節性細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、免疫刺激性細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、免疫抑制性細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、免疫調節性細菌である。特定の実施形態では、医薬品の細菌は、本明細書に記載されている細菌株の組み合わせから生成される。いくつかの実施形態では、組み合わせは、少なくとも2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、10種、11種、12種、13種、14種、15種、20種、25種、30種、35種、40種、45種又は50種の細菌株の組み合わせである。いくつかの実施形態では、組み合わせは、本明細書に列挙された細菌株並びに/又は本明細書に列挙された(例えば、表1、表2、表3及び/若しくは表4並びに/又は本明細書の他の部分(例えば、表J)に列挙された)株に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%若しくは99.9%の配列同一性を有するゲノムを有する細菌株に由来する、医薬品の細菌を含む。特定の実施形態では、医薬品の細菌は、本明細書に記載されている細菌株から生成される。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、本明細書に列挙された(例えば、表1、表2、表3及び/若しくは表4並びに/又は本明細書の他の部分(例えば、表J)に列挙された)細菌株並びに/又は本明細書に列挙された(例えば、表1、表2、表3及び/若しくは表4並びに/又は本明細書の他の部分(例えば、表J)に列挙された)株に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%若しくは99.9%の配列同一性を有するゲノムを有する細菌株由来である。
【0324】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、グラム陰性細菌である。
【0325】
いくつかの実施形態では、グラム陰性菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)に属する。ネガティウィクテス綱(Negativicutes)は、ファーミキューテス門(Firmicutes)の唯一のディダームメンバーであるため、独自の分類の微生物に相当する。これらの嫌気性生物は環境中に見ることができ、人間の口腔及びGI管の正常な共生生物である。ネガティウィクテス綱(Negativicutes)は、ベイロネラ科(Veillonellaceae)、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)及びスポロムサ科(Sporomusaceae)を含む。ネガティウィクテス綱(Negativicutes)は、メガスファエラ属(Megasphaera)、セレノモナス属(Selenomonas)、プロピオノスポラ属(Propionospora)及びアシダミノコッカス属(Acidaminococcus)を含む。例示的なネガティウィクテス(Negativicutes)種としては、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)、セレノモナス・フェリクス(Selenomonas felix)、アシダミノコッカス・インテスチニ(Acidaminococcus intestini)及びプロピオノスポラ種(Propionospora sp.)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0326】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、グラム陽性細菌である。
【0327】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、好気性細菌である。
【0328】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、嫌気性細菌である。いくつかの実施形態では、嫌気性菌は、偏性嫌気性菌を含む。いくつかの実施形態では、嫌気性菌は、通性嫌気性菌を含む。
【0329】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、好酸性細菌である。
【0330】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、好アルカリ性細菌である。
【0331】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、好中性細菌である。
【0332】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、偏好性(fastidious)細菌である。
【0333】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、非偏好性細菌である。
【0334】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、凍結乾燥される。
【0335】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ガンマ線照射される(例えば、17.5又は25kGy)。
【0336】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、UV照射される。
【0337】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、熱失活されている(例えば、50℃で2時間又は90℃で2時間)。
【0338】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、酸処理される。
【0339】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、酸素散布される(例えば、0.1vvmで2時間)。
【0340】
増殖期は、細菌の量又は特性に影響を及ぼす可能性がある。例えば、細菌を、細菌培養物の対数増殖期の開始時、対数期の途中及び/又は定常増殖期に達した時点で単離することができる。
【0341】
特定の実施形態では、医薬品の細菌は、偏性嫌気性細菌である。偏性嫌気性細菌の例としては、グラム陰性かん状菌(バクテロイデス属(Bacteroides)、プレボテラ属(Prevotella)、ポルフィロモナス属(Porphyromonas)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ビロフィラ属(Bilophila)及びステレラ種(Sutterella spp.)を含む)、グラム陽性球菌(主にペプトストレプトコッカス種(Peptostreptococcus spp.))、グラム陽性芽胞形成(クロストリジウム種(Clostridium spp.))、非芽胞形成桿菌(アクチノマイセス(Actinomyces)、プロピオニバクテリウム(Propionibacterium)、ユーバクテリウム(Eubacterium)、ラクトバチルス(Lactobacillus)及びビフィドバクテリウム種(Bifidobacterium spp.)並びにグラム陰性球菌(主にベイロネラ種(Veillonella spp.))が挙げられる。いくつかの実施形態では、偏性嫌気性細菌は、アガトバキュラム(Agathobaculum)、アトポビウム(Atopobium)、ブラウティア(Blautia)、バークホルデリア(Burkholderia)、ジエルマ(Dielma)、ロンギカテナ(Longicatena)、パラクロストリジウム(Paraclostridium)、ツリシバクター(Turicibacter)及びチゼレラ(Tyzzerella)からなる群から選択される属のものである。
【0342】
ネガティウィクテス綱(Negativicutes)は、ベイロネラ科(Veillonellaceae)、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)及びスポロムサ科(Sporomusaceae)を含む。ネガティウィクテス綱(Negativicutes)は、メガスファエラ属(Megasphaera)、セレノモナス属(Selenomonas)、プロピオノスポラ属(Propionospora)及びアシダミノコッカス属(Acidaminococcus)を含む。例示的なネガティウィクテス(Negativicutes)種としては、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)、セレノモナス・フェリクス(Selenomonas felix)、アシダミノコッカス・インテスチニ(Acidaminococcus intestini)及びプロピオノスポラ種(Propionospora sp.)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0343】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)のものである。
【0344】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ベイロネラ科(Veillonellaceae)のものである。
【0345】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)のものである。
【0346】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)のものである。
【0347】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、スポロムサ科(Sporomusaceae)のものである。
【0348】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、メガスファエラ属(Megasphaera)のものである。
【0349】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナス属(Selenomonas)のものである。
【0350】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プロピオノスポラ属(Propionospora)のものである。
【0351】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アシダミノコッカス属(Acidaminococcus)のものである。
【0352】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera)細菌である。
【0353】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナス・フェリクス(Selenomonas felix)細菌である。
【0354】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アシダミノコッカス・インテスチニ(Acidaminococcus intestini)細菌である。
【0355】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プロピオノスポラ種(Propionospora sp.)細菌である。
【0356】
クロストリジウム綱(Clostridia)内のオシロスピラ科(Oscillospriraceae)の微生物は、脊椎動物の一般的な片利共生生物である。
【0357】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものである。
【0358】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、オシロスプリラ科(Oscillospriraceae)のものである。
【0359】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フィーカリバクテリウム属(Faecalibacterium)のものである。
【0360】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フルニエレラ属(Fournierella)のものである。
【0361】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ハリーフリンティア属(Harryflintia)のものである。
【0362】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アガトバキュラム属(Agathobaculum)のものである。
【0363】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)(例えば、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)A株)細菌である。
【0364】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)(例えば、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)A株)細菌である。
【0365】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)(例えば、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)A株)細菌である。
【0366】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)(例えば、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)A株)細菌である。
【0367】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、シゲラ(Shigella)及びスタフィロコッカス(Staphylococcus)からなる群から選択される属の細菌である。
【0368】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ブラウティア・マシリエンシス(Blautia massiliensis)、パラクロストリジウム・ベンゾエリチカム(Paraclostridium benzoelyticum)、ディエルマ・ファスティドーサ(Dielma fastidiosa)、ロンギカテナ・カエシムリス(Longicatena caecimuris)、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)、チゼレラ・ネキシリス(Tyzzerella nexilis)、フンガテラ・エフルビア(Hungatella effluvia)、クレブシエラ・クシニューモニエ亜種シミリニューモニエ(Klebsiella quasipneumoniae subsp.Similipneumoniae)、クレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella oxytoca)及びベイロネラ・トベツエンシス(Veillonella tobetsuensis)からなる群から選択される種である。
【0369】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プレボテラ・アルベンシス(Prevotella albensis)、プレボテラ・アミニー(Prevotella amnii)、プレボテラ・ベルゲンシス(Prevotella bergensis)、プレボテラ・ビビア(Prevotella bivia)、プレボテラ・ブレビス(Prevotella brevis)、プレボテラ・ブライアンティイ(Prevotella bryantii)、プレボテラ・ブッカエ(Prevotella buccae)、プレボテラ・ブッカリス(Prevotella buccalis)、プレボテラ・コプリ(Prevotella copri)、プレボテラ・デンターリス(Prevotella dentalis)、プレボテラ・デンティコーラ(Prevotella denticola)、プレボテラ・ディシエンス(Prevotella disiens)、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)、プレボテラ・インターメディア(Prevotella intermedia)、プレボテラ・マクロサ(Prevotella maculosa)、プレボテラ・マルシイ(Prevotella marshii)、プレボテラ・メラニノジェニカ(Prevotella melaninogenica)、プレボテラ・ミカンス(Prevotella micans)、プレボテラ・マルチフォルミス(Prevotella multiformis)、プレボテーラ・ニグレッセンス(Prevotella nigrescens)、プレボテラ・オラリス(Prevotella oralis)、プレボテラ・オリス(Prevotella oris)、プレボテラ・オウロラム(Prevotella oulorum)、プレボテラ・パレンス(Prevotella pallens)、プレボテラ・サリバーエ(Prevotella salivae)、プレボテラ・ステルコレア(Prevotella stercorea)、プレボテラ・タンネラエ(Prevotella tannerae)、プレボテラ・チモネンシス(Prevotella timonensis)、プレボテラ・ジェジュニ(Prevotella jejuni)、プレボテラ・アウランティアカ(Prevotella aurantiaca)、プレボテラ・バロニアエ(Prevotella baroniae)、プレボテラ・コロランス(Prevotella colorans)、プレボテラ・コーポリス(Prevotella corporis)、プレボテラ・デンタシニ(Prevotella dentasini)、プレボテラ・エノエカ(Prevotella enoeca)、プレボテラ・ファルセニイ(Prevotella falsenii)、プレボテラ・フスカ(Prevotella fusca)、プレボテラ・ヘパリノリティカ(Prevotellaheparinolytica)、プレボテラ・ロエッシェイイ(Prevotella loescheii)、プレボテラ・マルチサッカリボラックス(Prevotella multisaccharivorax)、プレボテラ・ナンセイエンシス(Prevotella nanceiensis)、プレボテラ・オリゼ(Prevotella oryzae)、プレボテラ・パルディビベンス(Prevotella paludivivens)、プレボテラ・プレウリチディス(Prevotella pleuritidis)、プレボテラ・ルミニコーラ(Prevotella ruminicola)、プレボテラ・サッカロリティカ(Prevotella saccharolytica)、プレボテラ・スコポス(Prevotella scopos)、プレボテラ・シャーヒイ(Prevotella shahii)、プレボテラ・ズーグレオフォルマンス(Prevotella zoogleoformans)及びプレボテラ・ベロラリス(Prevotella veroralis)からなる群から選択されるプレボテラ属(Prevotella)細菌である。
【0370】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、表3で提供されるATCC受託番号で寄託された細菌の株のゲノム配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%の配列同一性、少なくとも99.6%の配列同一性、少なくとも99.7%の配列同一性、少なくとも99.8%の配列同一性、少なくとも99.9%の配列同一性)であるゲノム配列を含む細菌の株である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、表3で提供されるATCC受託番号で寄託された細菌の株の16S配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%の配列同一性、少なくとも99.6%の配列同一性、少なくとも99.7%の配列同一性、少なくとも99.8%の配列同一性、少なくとも99.9%の配列同一性)である16S配列を含む細菌の株である。
【0371】
ネガティウィクテス綱(Negativicutes)は、ベイロネラ科(Veillonellaceae)、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)及びスポロムサ科(Sporomusaceae)を含む。ネガティウィクテス綱(Negativicutes)は、メガスファエラ属(Megasphaera)、セレノモナス属(Selenomonas)、プロピオノスポラ属(Propionospora)及びアシダミノコッカス属(Acidaminococcus)を含む。例示的なネガティウィクテス(Negativicutes)種としては、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)、セレノモナス・フェリクス(Selenomonas felix)、アシダミノコッカス・インテスチニ(Acidaminococcus intestini)及びプロピオノスポラ種(Propionospora sp.)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0372】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ネガティウィクテス(Negativicutes)綱のものである。
【0373】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ベイロネラ科(Veillonellaceae)のものである。
【0374】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)のものである。
【0375】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アシダミノコッカス科(Acidaminococcaceae)のものである。
【0376】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、スポロムサ科(Sporomusaceae)のものである。
【0377】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、メガスファエラ属(Megasphaera)のものである。
【0378】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナス属(Selenomonas)のものである。
【0379】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プロピオノスポラ属(Propionospora)のものである。
【0380】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アシダミノコッカス属(Acidaminococcus)のものである。
【0381】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera)細菌である。
【0382】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナス・フェリクス(Selenomonas felix)細菌である。
【0383】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アシダミノコッカス・インテスチニ(Acidaminococcus intestini)細菌である。
【0384】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プロピオノスポラ種(Propionospora sp.)細菌である。
【0385】
クロストリジウム綱(Clostridia)内のオシロスピラ科(Oscillospriraceae)の微生物は、脊椎動物の一般的な片利共生生物である。
【0386】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものである。
【0387】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、オシロスプリラ科(Oscillospriraceae)のものである。
【0388】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フィーカリバクテリウム属(Faecalibacterium)のものである。
【0389】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フルニエレラ属(Fournierella)のものである。
【0390】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ハリーフリンティア属(Harryflintia)のものである。
【0391】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アガトバキュラム属(Agathobaculum)のものである。
【0392】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)(例えば、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)A株)細菌である。
【0393】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)(例えば、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)A株)細菌である。
【0394】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)(例えば、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)A株)細菌である。
【0395】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)(例えば、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)A株)細菌である。
【0396】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)の株である。いくつかの実施形態では、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)株は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)A株(ATCC受託番号PTA-125892)のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列、CRISPR配列)に対して少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)株は、アガトバキュラム種(Agathobaculum sp.)A株(ATCC受託番号PTA-125892)である。
【0397】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、バクテロイデス綱(Bacteroidia)[バクテロイデス門(Bacteroidota)]のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、バクテロイデス目(Bacteroidales)の細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ポルフィロモナス科(Porphyromonoadaceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プレボテラ科(Prevotellaceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、バクテロイデス綱(Bacteroidia)の細菌であり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、グラム陰性染色されるバクテロイデス綱(Bacteroidia)の細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、バクテロイデス綱(Bacteroidia)の細菌であり、細菌は、ディダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。
【0398】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)[ファーミキューテス門(Firmicutes)]の細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ユーバクテリウム目(Eubacteriales)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、オシロスピラ科(Oscillospiraceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ラクノスピラ科(Lachnospiraceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ペプトストレプトコッカス科(Peptostreptococcaceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、クロストリジアレス・ファミリー(Clostridiales family)XIII/インケルタエ・セディス(Incertae sedis)41のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、モノダーム(monoderm)である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、グラム陰性染色されるクロストリジウム綱(Clostridia)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、グラム陽性染色されるクロストリジウム綱(Clostridia)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、モノダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、クロストリジウム綱(Clostridia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、モノダームであり、且つ細菌は、グラム陽性に染色される。
【0399】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)[ファーミキューテス門(Firmicutes)]のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ベイロネラ目(Veillonellales)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ベイロネラ科(Veillonelloceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナス目(Selenomonadales)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、セレノモナダ科(Selenomonadaceae)の細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、スポロムサ科(Sporomusaceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ネガティウィクテス綱(Negativicutes)の細菌由来であり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。
【0400】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、シネルギステス綱(Synergistia)[シネルギステス門(Synergistota)]のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、シネルギステス目(Synergistales)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、シネルギステス科(Synergistaceae)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、シネルギステス綱(Synergistia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、グラム陰性染色されるシネルギステス綱(Synergistia)のものである。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、シネルギステス綱(Synergistia)のものであり、細菌の細胞エンベロープ構造は、ディダームであり、且つ細菌は、グラム陰性に染色される。
【0401】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、1つの細菌株、例えば本明細書に提供される株に由来する。
【0402】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、1つの細菌株(例えば、本明細書に提供される株)由来であるか、又は本明細書に提供される2つ以上の株由来である。
【0403】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)細菌、例えばラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)A株(ATCC表示番号PTA-125368)のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%又は少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ラクトコッカス属(Lactococcus)細菌、例えばラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)A株(ATCC表示番号PTA-125368)である。
【0404】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プレボテラ属(Prevotella)細菌、例えばプレボテラ属(Prevotella)B 50329株(NRRL受託番号B 50329)のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%又は少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、プレボテラ属(Prevotella)細菌、例えばプレボテラ属(Prevotella)B 50329株(NRRL受託番号B 50329)である。
【0405】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌、例えばATCC表示番号PTA-125097として寄託されたビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%又は少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌、例えばATCC表示番号PTA-125097として寄託されたビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)細菌である。
【0406】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ベイロネラ属(Veillonella)細菌、例えばATCC表示番号PTA-125691として寄託されたベイロネラ属(Veillonella)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%又は少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ベイロネラ属(Veillonella)細菌、例えばATCC表示番号PTA-125691として寄託されたベイロネラ属(Veillonella)細菌である。
【0407】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌である。いくつかの実施形態では、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌は、ATCC表示番号PTA-126695として寄託されたルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌は、ATCC表示番号PTA-126695として寄託されたルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌は、ATCC表示番号PTA-126695として寄託されたルミノコッカス・グナバス(Ruminococcus gnavus)細菌である。
【0408】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera)細菌である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、ATCC表示番号PTA-126770として寄託されたメガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、ATCC表示番号PTA-126770として寄託されたメガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、ATCC表示番号PTA-126770として寄託されたメガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌である。
【0409】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌である。いくつかの実施形態では、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌は、ATCC表示番号PTA-126696として寄託されたフルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌は、ATCC表示番号PTA-126696として寄託されたフルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌は、ATCC表示番号PTA-126696として寄託されたフルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis)細菌である。
【0410】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌である。いくつかの実施形態では、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌は、ATCC表示番号PTA-126694として寄託されたハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも90%(又は少なくとも97%)のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌は、ATCC表示番号PTA-126694として寄託されたハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌のヌクレオチド配列に対して少なくとも99%のゲノム、16S及び/又はCRISPR配列同一性を含む株である。いくつかの実施形態では、ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌は、ATCC表示番号PTA-126694として寄託されたハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora)細菌である。
【0411】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、代謝物を産生する細菌であり、例えば、細菌は、ブチレート、イオシン(iosine)、プロピオネート又はトリプトファン代謝物を産生する。
【0412】
いくつかの実施形態では、細菌は、ブチレートを産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、ブラウティア属(Blautia)、クリステンセラ属(Christensella)、コプラコッカス属(Copracoccus)、ユーバクテリウム属(Eubacterium)、ラクノスペラセア属(Lachnosperacea)、メガスフェラ属(Megasphaera)又はロゼブリア属(Roseburia)由来である。
【0413】
いくつかの実施形態では、細菌は、イオシンを産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)又はオルセネラ属(Olsenella)由来である。
【0414】
いくつかの実施形態では、細菌は、プロピオネートを産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、アッカーマンシア属(Akkermansia)、バクテロイデス属(Bacteriodes)、ディアリスター属(Dialister)、ユーバクテリウム属(Eubacterium)、メガスファエラ属(Megasphaera)、パラバクテロイデス属(Parabacteroides)、プレボテラ属(Prevotella)、ルミノコッカス属(Ruminococcus)又はベイロネラ属(Veillonella)由来である。
【0415】
いくつかの実施形態では、細菌は、トリプトファン代謝物を産生する。いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス属(Lactobacillus)又はペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)由来である。
【0416】
いくつかの実施形態では、医薬品の細菌は、ヒストンデアセチラーゼ3(HDAC3)の阻害剤を産生する細菌である。いくつかの実施形態では、細菌は、バリアトリカス・マッシリエンス(Bariatricus massiliensis)、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii)、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)又はロゼブリア・インテスティナーリス(Roseburia intestinalis)の種由来である。
【0417】
いくつかの実施形態では、細菌は、キューティバクテリウム属(Cutibacterium)のものである。
【0418】
いくつかの実施形態では、細菌は、キューティバクテリウム・アビダム(Cutibacterium avidum)である。
【0419】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス属(Lactobacillus)由来である。
【0420】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)由来である。
【0421】
いくつかの実施形態では、細菌は、ディソスモバクター属(Dysosmobacter)由来である。
【0422】
いくつかの実施形態では、細菌は、ディソスモバクター・ウェルビオニス(Dysosmobacter welbionis)種由来である。
【0423】
いくつかの実施形態では、ロイコノストック属(Leuconostoc)の細菌である。
【0424】
いくつかの実施形態では、ラクトバチルス属(Lactobacillus)の細菌である。
【0425】
いくつかの実施形態では、細菌は、アッカーマンシア属(Akkermansia);バチルス属(Bacillus);ブラウティア属(Blautia);カプリアビダス属(Cupriavidus);エンハイドロバクター属(Enhydrobacter);フィーカリバクテリウム属(Faecalibacterium);ラクトバチルス属(Lactobacillus);ラクトコッカス属(Lactococcus);ミクロコッカス属(Micrococcus);モルガネラ属(Morganella);プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium);プロテウス属(Proteus);リゾビウム属(Rhizobium)又はストレプトコッカス属(Streptococcus)の細菌である。
【0426】
いくつかの実施形態では、細菌は、ロイコノストック・ホルザプフェリイ(Leuconostoc holzapfelii)細菌である。
【0427】
いくつかの実施形態では、細菌は、アッカーマンシア・ムシニフィラ(Akkermansia muciniphila);キュープリアビダス・メタリデュランス(Cupriavidus metallidurans);フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ(Faecalibacterium prausnitzii);ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus);ラクトバチルス・サケイ(Lactobacillus sakei);又はストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)細菌である。
【0428】
いくつかの実施形態では、細菌は、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei);ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum);ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus);又はラクトバチルス・サケイ(Lactobacillus sakei)細菌である。
【0429】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株由来)である。
【0430】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌(例えば、受託番号NCIMB 42787、NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株由来)である。
【0431】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌(例えば、受託番号DSM 26228を有する株由来)である。
【0432】
いくつかの実施形態では、細菌は、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株由来)である。
【0433】
いくつかの実施形態では、細菌は、パラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌(例えば、受託番号NCIMB 42382を有する株由来)である。
【0434】
いくつかの実施形態では、細菌は、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株由来)又はその派生体である。例えば、国際公開第2020/120714号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株由来のメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 43388又はNCIMB 43389を有する株である。
【0435】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号NCIMB 42787の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌株又はその派生体である。例えば、国際公開第2018/229216号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 42787の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌株のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号NCIMB 42787の下で寄託された株である。
【0436】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株由来のメガスファエラ種(Megasphaera spp.)細菌又はその派生体である。例えば、国際公開第2020/120714号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株由来のメガスファエラ種(Megasphaera sp.)のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ種(Megasphaera sp.)細菌は、受託番号NCIMB 43385、NCIMB 43386又はNCIMB 43387を有する株である。
【0437】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号NCIMB 42382の下で寄託されたパラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌又はその派生体である。例えば、国際公開第2018/229216号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、パラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌は、受託番号NCIMB 42382の下で寄託されたパラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、パラバクテロイデス・ジスタソニス(Parabacteroides distasonis)細菌は、受託番号NCIMB 42382の下で寄託された株である。
【0438】
いくつかの実施形態では、細菌は、受託番号DSM 26228の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌又はその派生体である。例えば、国際公開第2018/229216号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号DSM 26228の下で寄託されたメガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、メガスファエラ・マッシリエンシス(Megasphaera massiliensis)細菌は、受託番号DSM 26228の下で寄託された株である。
【0439】
いくつかの実施形態では、細菌は、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌(例えば、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株由来)又はその誘導体である。例えば、国際公開第2019/236806号パンフレットを参照されたい。いくつかの実施形態では、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌は、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株由来のバチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌株のヌクレオチド配列(例えば、ゲノム配列、16S配列及び/又はCRISPR配列)に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性(例えば、少なくとも99.5%配列同一性、少なくとも99.6%配列同一性、少なくとも99.7%配列同一性、少なくとも99.8%配列同一性、少なくとも99.9%配列同一性)を含む株である。いくつかの実施形態では、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌は、受託番号NCIMB 43088、NCIMB 43087又はNCIMB 43086を有する株である。いくつかの実施形態では、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)細菌は、受託番号NCIMB 43088を有する株である。
【0440】
【表1】
【0441】
【表2】
【0442】
【表3】
【0443】
【表4】
【0444】
【表5】
【0445】
【表6】
【0446】
【表7】
【0447】
【表8】
【0448】
【表9】
【0449】
【表10】
【0450】
【表11】
【0451】
【表12】
【0452】
【表13】
【0453】
【表14】
【0454】
【表15】
【0455】
【表16】
【0456】
【表17】
【0457】
【表18】
【0458】
【表19】
【0459】
【表20】
【0460】
【表21】
【0461】
【表22】
【0462】
【表23】
【0463】
【表24】
【0464】
【表25】
【0465】
【表26】
【0466】
【表27】
【0467】
【表28】
【0468】
【表29】
【0469】
【表30】
【0470】
【表31】
【0471】
【表32】
【0472】
【表33】
【0473】
【表34】
【0474】
【表35】
【0475】
【表36】
【0476】
改変細菌
いくつかの実施形態では、本明細書で記載される細菌は、治療用部分を含み、それに連結され、且つ/又はそれに結合されように改変されている。
【0477】
いくつかの実施形態では、治療用部分は癌特異的部分である。いくつかの実施形態では、癌特異的部分は、癌細胞に対する結合特異性を有する(例えば、癌特異的抗原に対する結合特異性を有する)。いくつかの実施形態では、癌特異的部分は抗体又はその抗原結合断片を含む。いくつかの実施形態では、癌特異的部分はT細胞レセプター又はキメラ抗原受容体(CAR)を含む。いくつかの実施形態では、癌特異的部分は、癌細胞の表面上で発現される受容体のためのリガンド又はその受容体結合断片を含む。いくつかの実施形態では、癌特異的部分は、下記の2つの部分を有する二部融合タンパク質である:細菌に結合しており且つ/又は連結されている第1の部分及び(例えば、癌特異的抗原に対する結合特異性を有することにより)癌細胞に結合し得る第2の部分。いくつかの実施形態では、第1の部分は、PGRP等の完全長ペプチドグリカン認識タンパク質又はその断片である。いくつかの実施形態では、第1の部分は、(例えば、細菌抗原に対する結合特異性を有することにより)細菌に対する結合特異性を有する。いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の部分は、抗体又はその抗原結合断片を含む。いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の部分は、T細胞受容体又はキメラ抗原受容体(CAR)を含む。いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の部分は、癌細胞の表面上で発現される受容体のためのリガンド又はその受容体結合断片を含む。特定の実施形態では、癌特異的部分と医薬品との共投与(組み合わせ投与又は個別投与のいずれか)により、医薬品の癌細胞への標的化が増加する。
【0478】
いくつかの実施形態では、本明細書で記載される細菌は、磁性部分及び/又は常磁性部分(例えば、磁気ビーズ)を含み、それに連結され、且つ/又はそれに結合されるように改変されている。いくつかの実施形態では、磁性部分及び/又は常磁性部分は、細菌に含まれ、且つ/又は細菌に直接連結されている。いくつかの実施形態では、この磁性部分及び/又は常磁性部分は、細菌に結合する細菌結合部分に連結され、且つ/又はこの細菌結合部分の一部である。いくつかの実施形態では、細菌結合部分は、PGRP等の完全長ペプチドグリカン認識タンパク質又はその断片である。いくつかの実施形態では、細菌結合部分は、(例えば、細菌抗原に対する結合特異性を有することにより)細菌に対する結合特異性を有する。いくつかの実施形態では、細菌結合部分は、抗体又はその抗原結合断片を含む。いくつかの実施形態では、細菌結合部分は、T細胞受容体又はキメラ抗原受容体(CAR)を含む。いくつかの実施形態では、細菌結合部分は、癌細胞の表面上で発現される受容体のためのリガンド又はその受容体結合断片を含む。特定の実施形態では、磁性部分及び/又は常磁性部分と細菌との共投与(組み合わせ投与又は個別投与のいずれか)を使用して、細菌の、例えば癌細胞及び/又は対象において癌細胞が存在する部分への標的化を増加させ得る。
【0479】
医薬品及び組成物
特定の実施形態では、細菌を含有する医薬品を含む医薬組成物及び/又は固形剤形(例えば、固形剤形を有する医薬製品)が本明細書において提供される。細菌は、生細菌;非生(死)細菌;非複製細菌;ガンマ線照射された細菌;及び/又は凍結乾燥細菌であり得る。
【0480】
特定の実施形態では、細菌を含有する医薬品が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、医薬品は、任意選択的に、凍結保護剤などの1つ以上の追加の成分を含み得る。医薬品は、凍結乾燥することができる(例えば、粉末が得られる)。医薬品は、医薬組成物及び/又は固形剤形(例えば、固形用量形態)中の1つ以上の賦形剤(例えば、薬学的に許容される賦形剤)と組み合わせることができる。
【0481】
いくつかの実施形態では、医薬品は、微細で滑らかな顆粒粉末の外観を有する。
【0482】
いくつかの実施形態では、医薬品は、オフホワイトから茶色の微粉末の外観を有する。
【0483】
特定の実施形態では、本明細書において、細菌を含む医薬品を含む医薬組成物及び/又は固形剤形が提供される。細菌は、生細菌であり得る。細菌は、生細菌;非生(死)細菌;非複製細菌;ガンマ線照射された細菌;及び/又は凍結乾燥細菌であり得る。
【0484】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌(例えば、全細菌)(例えば、生細菌、死滅細菌、弱毒化細菌)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、本明細書に列挙される細菌株若しくは種又は分類群の1種以上(例えば、1種、2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種、10種又はそれを超えるもの)由来の細菌を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、本明細書に列挙される細菌株若しくは種又は分類群の1種由来の細菌を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、凍結乾燥された(freeze dried)(例えば、凍結乾燥された(lyophilized))細菌を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、ガンマ線照射された細菌を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、本明細書に記載される細菌株又は種、例えばラクトコッカス属(Lactococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)、ベイロネラ属(Veillonella)、フルニエレラ属(Fournierella)、ハリーフリンティア属(Harryflinti)、メガスファエラ属(Megasphaera);例えばラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris);プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola);ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis lactis);ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula);フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis);ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora);又はメガスファエラ種(Megasphaera sp.)の1つからの細菌を含む。
【0485】
いくつかの実施形態では、サンプル中に存在する細菌の数を定量化するために、電子顕微鏡(例えば、極薄凍結切片のEM)を使用して、細菌を視覚化し、それらの相対的な数を数えることができる。代わりに、ナノ粒子追跡分析(NTA)、Coulter計数若しくは動的光散乱(DLS)又はこれらの技術の組み合わせを使用することができる。NTA及びCoulter計数器は粒子を計数し、そのサイズを示す。DLSは粒子の粒度分布を示すが、濃度は示さない。細菌の直径は、多くの場合、1~2um(ミクロン)である。全範囲は0.2~20umである。Coulter計数とNTAの結果を組み合わせると、所与のサンプル中の細菌の数を明らかにすることができる。Coulter計数により、直径が0.7~10umの粒子の数が明らかになる。ほとんどの細菌サンプルの場合、Coulter計数器のみでサンプル内の細菌の数を明らかにできる。NTAの場合、Nanosight機器は、Malvern Pananlyticalから入手することができる。例えば、NS300は、10~2000nmのサイズ範囲の懸濁液中の粒子を視覚化及び測定できる。NTAでは、例えば、直径50~1000nmの粒子の数を数えることができる。DLSは、およそ1nm~3umの範囲内の様々な直径の粒子の分布を明らかにする。
【0486】
いくつかの実施形態では、細菌は、例えば、Coulter計数器により、総細胞数(TCC)に基づいて定量化され得る。
【0487】
いくつかの実施形態では、細菌は、粒子数に基づいて定量化され得る。例えば、細菌調製物の総粒子数は、NTAを使用して測定され得る。
【0488】
いくつかの実施形態では、細菌は、タンパク質、脂質又は炭水化物の量に基づいて定量化され得る。例えば、細菌及び/又は調製物の総タンパク質含有量は、Bradfordアッセイ又はBCAを使用して測定され得る。
【0489】
いくつかの実施形態では、細菌は、元の細菌培養物の1つ以上の他の細菌成分から単離される。いくつかの実施形態では、医薬品は、他の細菌成分を更に含む。
【0490】
特定の態様では、本明細書において、疾患(例えば、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、代謝性疾患又はディスバイオシス)の処置及び/又は予防に有用な細菌を含む医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形、並びにそのような細菌を作製及び/又は同定する方法、並びにその医薬品、医薬組成物及び固形剤形の使用方法(例えば、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患又は代謝性疾患の処置の場合、単独で又は別の治療薬との組み合わせで)が提供される。いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌(例えば、全細菌)(例えば、生細菌、死(例えば、死滅)細菌、非複製細菌、弱毒化細菌)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、本明細書に列挙される細菌株若しくは種又は分類群の1種以上由来の細菌を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、本明細書に列挙される細菌株若しくは種又は分類群の1種由来の細菌である。いくつかの実施形態では、医薬品は、本明細書に記載される細菌株又は種、例えばラクトコッカス属(Lactococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)、ベイロネラ属(Veillonella)、フルニエレラ属(Fournierella)、ハリーフリンティア属(Harryflinti)、メガスファエラ属(Megasphaera);例えばラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris);プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola);ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis lactis);ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula);フルニエレラ・マッシリエンシス(Fournierella massiliensis);ハリーフリンティア・アセティスポラ(Harryflintia acetispora);又はメガスファエラ種(Megasphaera sp.)の1つからの細菌を含む。
【0491】
特定の態様では、対象(例えば、ヒト対象)への投与のための医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形が提供される。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、単回投与単位又は複数回投与形式であり得る最終製品を製造するために、追加の活性物質及び/又は不活性物質と組み合わされている。いくつかの実施形態では、医薬品は、免疫アジュバント(例えば、STINGアゴニスト、TLRアゴニスト、NODアゴニスト)などのアジュバントと組み合わされている。
【0492】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、少なくとも1つの炭水化物を含む。
【0493】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、少なくとも1つの脂質を含む。いくつかの実施形態では、脂質は、ラウリン酸(12:0)、ミリスチン酸(14:0)、パルミチン酸(16:0)、パルミトレイン酸(16:1)、マルガリン酸(17:0)、ヘプタデセン酸(17:1)、ステアリン酸(18:0)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、オクタデカテトラエン酸(18:4)、アラキジン酸(20:0)、エイコセン酸(20:1)、エイコサジエン酸(20:2)、エイコサテトラエン酸(20:4)、エイコサペンタエン酸(20:5)(EPA)、ドコサン酸(22:0)、ドコセン酸(22:1)、ドコサペンタエン酸(22:5)、ドコサヘキサエン酸(22:6)(DHA)及びテトラコサン酸(24:0)から選択される少なくとも1つの脂肪酸を含む。
【0494】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、少なくとも1つのミネラル又はミネラル源を含む。ミネラルの例として、塩化物、ナトリウム、カルシウム、鉄、クロム、銅、ヨウ素、亜鉛、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リン、カリウム及びセレンが挙げられるが、これらに限定されない。上述したミネラルのいずれかの好適な形態として、可溶性のミネラル塩、わずかに可能性のミネラル塩、不溶性のミネラル塩、キレート化ミネラル、ミネラル複合体、非反応性ミネラル(例えば、カルボニルミネラル)及び還元ミネラル並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0495】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、少なくとも1つのビタミンを含む。少なくとも1つのビタミンは、脂溶性又は水溶性のビタミンであり得る。好適なビタミンとして、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB12、ビタミンK、リボフラビン、ナイアシン、ビタミンD、ビタミンB6、葉酸、ピリドキシン、チアミン、パントテン酸及びビオチンが挙げられるが、これらに限定されない。上述のいずれかの好適な形態は、ビタミンの塩、ビタミンの誘導体、ビタミンと同一の又は類似の活性を有する化合物及びビタミンの代謝物である。
【0496】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、賦形剤を含む。好適な賦形剤の非限定的な例としては、緩衝剤、保存料、安定剤、結合剤、圧縮剤、潤滑剤、分散増強剤、崩壊剤、香味剤、甘味料及び着色剤が挙げられる。
【0497】
医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形に含まれ得る好適な賦形剤は、当技術分野で公知の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤であり得る。例えば、Rowe,Sheskey,and Quinn,eds.,Handbook of Pharmaceutical Excipients,sixth ed.;2009;Pharmaceutical Press and American Pharmacists Associationを参照されたい。
【0498】
固形剤形
医薬品は、固形剤形に製剤化することができる。本明細書に記載される固形剤形は、例えば、錠剤又は小型錠剤であり得る。更に、複数の小型錠剤をカプセル中に入れる(例えば、中に充填する)ことができる。
【0499】
特定の実施形態では、固形剤形は、カプセルを含む。いくつかの実施形態では、カプセルは、00号、0号、1号、2号、3号、4号又は5号のカプセルである。いくつかの実施形態では、カプセルは、0号のカプセルである。本明細書で使用される場合、カプセルのサイズは、腸溶性コーティングを施す前の錠剤のサイズを指す。いくつかの実施形態では、カプセルは充填した後(及びカプセルを腸溶性コーティングする前)にバンディングされる。いくつかの実施形態では、カプセルは、HPMC系バンディング溶液でバンディングされる。
【0500】
いくつかの実施形態では、固形剤形は、錠剤(>4mm)(例えば、5mm~17mm)を含む。例えば、錠剤は、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm又は18mmの錠剤である。サイズは、当技術分野で公知であるように、錠剤の直径を指す。本明細書で使用される場合、錠剤のサイズは、腸溶性コーティングを施す前の錠剤のサイズを指す。
【0501】
いくつかの実施形態では、固形剤形は、小型錠剤を含む。小型錠剤は、1mm~4mmのサイズ範囲であり得る。例えば、小型錠剤は、1mmの小型錠剤、1.5mmの小型錠剤、2mmの小型錠剤、3mmの小型錠剤又は4mmの小型錠剤であり得る。サイズは、当技術分野で公知であるように、小型錠剤の直径を指す。本明細書で使用される場合、小型錠剤のサイズは、腸溶性コーティングを施す前の小型錠剤のサイズを指す。
【0502】
小型錠剤はカプセル中に存在し得る。カプセルは、00号、0号、1号、2号、3号、4号又は5号のカプセルであり得る。小型錠剤を収容するカプセルは、HPMC(ヒドロキシルプロピルメチルセルロース)又はゼラチンを含み得る。小型錠剤はカプセル内部に存在し得る:カプセル内部の小型錠剤の数は、カプセルのサイズと小型錠剤のサイズとによって異なる。例として、0号のカプセルは、3mmの小型錠剤である小型錠剤を31~35個(平均、33個)を収容することができる。いくつかの実施形態では、カプセルは充填した後にバンディングされる。いくつかの実施形態では、カプセルは、HPMC系バンディング溶液でバンディングされる。
【0503】
コーティング:
本明細書に記載される固形剤形(例えば、錠剤又は小型錠剤)は、例えば、1層の腸溶性コーティング又は例えば、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングの2層の腸溶性コーティングで、腸溶性コーティングされ得る。内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングは同一ではない(例えば、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングは、同一の成分を同一の量で含有しない)。腸溶性コーティングは、例えば、小腸、例えば上部小腸、例えば十二指腸及び/又は空腸内への医薬品の放出を可能にする。
【0504】
小腸、例えば上部小腸、例えば十二指腸又は空腸内への医薬品の放出は、医薬品が、これらの特定の位置に位置する細胞(例えば、上皮細胞及び/又は免疫細胞)をターゲティングし、その細胞に作用することを可能にし、これにより、小腸内の局部効果を引き起こすことができ、且つ/又は全身効果(例えば、胃腸管外での効果)を引き起こし得る。
【0505】
EUDRAGITは、様々な範囲のポリメタクリレート系コポリマーのブランド名である。これには、メタクリル酸及びメタクリル/アクリル酸エステル又はそれらの誘導体に基づくアニオン性、カチオン性及び中性のコポリマーが含まれる。
【0506】
腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)で使用することができる他の物質の例としては、セルロースアセテートフタレート(CAP)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ポリ(ビニルアセテートフタレート)(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、脂肪酸、ワックス、シェラック(アロイリット酸のエステル)、プラスチック、植物繊維、Zein、Aqua-Zein(登録商標)(アルコールを含有しない水性ゼイン製剤)、アミロースデンプン、デンプン誘導体、デキストリン、メチルアクリレート-メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(ヒプロメロースアセテートサクシネート)、メチルメタクリレート-メタクリル酸コポリマー及び/又はアルギン酸ナトリウムが挙げられる。
【0507】
腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)を含み得る。
【0508】
1つの腸溶性コーティングは、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)(Kollicoat MAE 100Pなど)を含み得る。
【0509】
1つの腸溶性コーティングは、Eudragitコポリマー、例えばEudragit L(例えば、Eudragit L 100-55;Eudragit L30 D-55)、Eudragit S、Eudragit RL、Eudragit RS、Eudragit E又はEudragit FS(例えば、Eudragit FS 30 D)を含み得る。
【0510】
腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)に使用することができる物質の他の例としては、例えば、米国特許第6312728号明細書;同第6623759号明細書;同第4775536号明細書;同第5047258号明細書;同第5292522号明細書;同第6555124号明細書;同第6638534号明細書;米国特許出願公開第2006/0210631号明細書;同第2008/200482号明細書;同第2005/0271778号明細書;同第2004/0028737号明細書;国際公開第2005/044240号パンフレットに記載されているものが挙げられる。
【0511】
メタクリル酸コポリマー、フタル酸ポリビニルアセテート、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びフタル酸セルロースを含む、本明細書で提供される固形剤形と共に使用できるpH依存性腸溶性ポリマーを提供する、例えば米国特許第9233074号明細書も参照されたく、好適なメタクリル酸コポリマーとしては、ポリ(メタクリル酸、メタクリル酸メチル)1:1は、例えば、EudragitL100の商品名で販売されており;ポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1は、例えば、EudragitL100-55の商品名で販売されており;部分的に中和されたポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1は、例えば、KollicoatMAE-100Pの商品名で販売されており;ポリ(メタクリル酸、メタクリル酸メチル)1:2は、例えば、EudragitS100の商品名で販売されている。
【0512】
特定の態様では、本明細書に記載の固形剤形(例えば、錠剤又は小型錠剤)は、サブコートを更に含む。いくつかの実施形態では、固形剤形は、例えば、腸溶性コーティングに加えて、サブコートを更に含み、例えば、サブコートは、腸溶性コーティングの下(例えば、固形剤形と腸溶性コーティングとの間)にある。いくつかの実施形態では、サブコートは、Opadry QX、例えばOpadry QX Blueを含む。サブコートは、例えば、治療薬の外観を視覚的にマスクするために使用することができる。
【0513】
用量
医薬品の用量(例えば、ヒト対象の場合)は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセルで使用される小型錠剤の総数ごとなど、固形剤形ごとの用量である。
【0514】
用量が総細胞数によって決定される実施形態では、総細胞数は、Coulter計数器によって決定され得る。
【0515】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び細菌の用量は、約1×10~約2×1012(例えば、約3×1010、又は約1.5×1011、又は約1.5×1012)細胞(例えば、細胞数は、総細胞数によって決定され、それは、Coulter計数器によって決定される)であり、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル中の小型錠剤の総数ごとである。いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び細菌の用量は、約1×1010~約2×1012(例えば、約1.6×1011、又は約8×1011、又は約9.6×1011、約12.8×1011又は約1.6×1012)細胞(例えば、細胞数は、総細胞数によって決定され、それは、Coulter計数器によって決定される)であり、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル中の小型錠剤の総数ごとである。
【0516】
いくつかの実施形態では、医薬品は、細菌を含み、及び細菌の用量は、約1×10、約3×10、約5×10、約1.5×1010、約3×1010、約5×1010、約1.5×1011、約1.5×1012又は約2×1012細胞であり、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又はカプセル中の小型錠剤の総数ごとである。
【0517】
いくつかの実施形態では、医薬品用量は、医薬品(例えば、細菌を含む粉末)の重量によって決定されるミリグラム(mg)の用量であり得る。医薬品の用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又は例えばカプセル内の小型錠剤の総数ごとの用量である。
【0518】
例えば、約400mgの医薬品の1倍用量を投与するために、カプセル1つ当たり約200mgの医薬品が存在し、2つのカプセルが投与され、約400mgの用量をもたらす。2つのカプセルは、例えば、1日1回又は2回投与することができる。
【0519】
例えば、小型錠剤の場合:約0.1~約3.5mg(0.1、0.35、1.0、3.5mg)の医薬品が、小型錠剤ごとに含有され得る。小型錠剤はカプセル内部に存在し得る:カプセル内部の小型錠剤の数は、カプセルのサイズと小型錠剤のサイズによって異なる。例えば、平均33個(31個~35個の範囲)の3mmの小型錠剤が、0号カプセルの内部に収まっている。一例として、小型錠剤1つ当たり0.1~3.5mgの医薬品、用量範囲はカプセル1つ当たり3.3mg~115.5mg(0号カプセル内に33個の小型錠剤の場合)(0号カプセル内に31個の小型錠剤の場合には3.1mg~108.5mg)(0号カプセル内35個の小型錠剤の場合には3.5mg~122.5mg)になる。複数のカプセル及び/若しくはより大きいカプセルを投与して投与用量を増やすことができ、且つ/又は1日1回以上投与して投与用量を増やすことができる。
【0520】
いくつかの実施形態では、用量は、カプセル若しくは錠剤ごと又は例えばカプセル内の小型錠剤の総数ごとに約3mg~約125mgの医薬品であり得る。
【0521】
いくつかの実施形態では、用量は、約35mg~約1200mg(例えば、約35mg、約125mg、約350mg又は約1200mg)の医薬品であり得る。
【0522】
いくつかの実施形態では、医薬品の用量は、約30mg~約3500mg(約25、約50、約75、約100、約150、約250、約300、約350、約400、約500、約600、約750、約1000、約1250、約1300、約2000、約2500、約3000又は約3500mg)であり得る。
【0523】
ヒトの用量は、モデル生物(例えば、マウス)に投与される用量の相対成長率に基づいて適切に計算することができる。
【0524】
いくつかの実施形態では、1つ又は2つの錠剤カプセルは、1日1回又は2回投与することができる。
【0525】
医薬品は、細菌を含有するか又は細菌を含む粉末を含有し、凍結保護剤などの1つ以上の追加の成分も含み得る。
【0526】
いくつかの実施形態では、医薬品のmg(重量)用量は、例えば、カプセルごと又は錠剤ごと又は例えばカプセルで使用される小型錠剤の総数ごとに約1mg~約500mgである。
【0527】
使用方法
本明細書に記載の医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、例えば、その中に含有される医薬品の経口投与を可能にする。
【0528】
医薬品は、例えば、その中に含有される医薬品の経口投与のために、液体(例えば、緩衝液、ジュース又は水)と組み合わせる(例えば、混合する)ことができる。
【0529】
本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、癌、炎症、自己免疫、代謝性疾患又は腸内毒素症の処置及び/又は予防に使用することができる。
【0530】
医薬品が細菌を含む、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形(例えば、経口投与用)を使用する方法(例えば、医薬用途)が本明細書に記載される。
【0531】
本明細書に記載の方法並びに投与される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、例えば、その中に含有される医薬品の経口投与を可能にする。医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、摂食又は絶食状態の対象に投与することができる。医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、例えば、空腹時(例えば、食事の1時間前又は食事の2時間後)に投与することができる。医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、食事の1時間前に投与することができる。医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、食事の2時間後に投与することができる。
【0532】
癌、炎症性疾患、自己免疫疾患、代謝性病態又はディスバイオシスの処置及び/又は予防に使用するための医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形が本明細書に提供される。
【0533】
癌、炎症性疾患、自己免疫疾患、代謝性病態又はディスバイオシスの処置及び/又は予防のための薬剤を調製するための医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の使用が本明細書に提供される。
【0534】
医薬品を作製する方法
いくつかの態様では、本開示は、細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む医薬品を調製する方法を提供する。医薬品は、粉末、例えば凍結乾燥粉末であり得る。
【0535】
方法は、細菌(例えば、細菌を含むペレット)を凍結保護剤溶液と組み合わせ、それにより製剤ペーストを調製することを含み得る。
【0536】
いくつかの実施形態では、方法は、製剤ペーストを凍結乾燥して、それにより凍結乾燥製品を調製することを更に含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥は、一次乾燥を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥は、一次乾燥及び二次乾燥を含む。
【0537】
いくつかの実施形態では、方法は、凍結乾燥製品を粉砕して、それにより凍結乾燥粉末(例えば、粉末、例えば医薬品)を調製することを更に含む。
【0538】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.2~約0.5グラム(g)の凍結保護剤溶液;ペレットの1グラム当たり約0.05~約0.25グラム(g)の凍結保護剤溶液;ペレットの1グラム当たり約0.06~約0.1グラム(g)の凍結保護剤溶液;又はペレットの1グラム当たり約0.15~約0.2グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.4グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.18グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり約0.1グラム(g)(0.08gなど)の凍結保護剤溶液の比率で混合される。
【0539】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、6.5%(体積/体積)の比率でペレットと混合される。
【0540】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、デキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース及びデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース及びデキストランを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、L-システインHClを含まない。
【0541】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0542】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0543】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約30%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約15%~約35%(重量/重量)のスクロース及び約15%~約35%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約20%(重量/重量)のスクロース及び約20%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0544】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約40%~約80%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約50%~約70%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約55%~約65%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約60%(重量/重量)の水を含む。
【0545】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.15%~約0.45%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0546】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0547】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約59.8%(重量/重量)の水を含む。
【0548】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約0.4%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0549】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液は、約59.6%(重量/重量)の水を含む。
【0550】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.4%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.6%(重量/重量)の水を含む。
【0551】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.2%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.8%(重量/重量)の水を含む。
【0552】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約60%(重量/重量)の水を含む。
【0553】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0554】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0555】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロース及び40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロース及び約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロース及び約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0556】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.5%~約2.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.75%~約1.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0557】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;(ii)約50%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0558】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;及び(ii)約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0559】
いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約12%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約8%~約12%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約11%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約8%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約11%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約6%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約8%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約8%~約12%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約11%(重量/重量)のスクロース及び約11%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約0.01%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.3%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.15%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0560】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約21%(重量/重量)のスクロース及び約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約10%~約19%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約15%(重量/重量)のスクロース及び約15%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.01%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.4%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.15%~約0.35%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0561】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約40%~約70%(重量/重量)の乾燥細菌を含む。特定の実施形態では、医薬品は、約35%~約70%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。
【0562】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約64%(重量/重量)の乾燥細菌を含む。
【0563】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース(グルコースとも呼ばれる)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、グルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース、グルタミン酸ナトリウム及びL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、L-システインHClを含まない。
【0564】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。
【0565】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0566】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。
【0567】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0568】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0569】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;約8%~約18%(重量/重量)のデキストロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0570】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;約11%~約15%(重量/重量)のデキストロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0571】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;約13%(重量/重量)のデキストロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0572】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0573】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウム;及び(v)約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0574】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;及び(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0575】
いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約26%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約25%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約9%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約7%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。
【0576】
いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結乾燥粉末は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0577】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;約6%~約11%(重量/重量)のデキストロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;約7%~約1%(重量/重量)のデキストロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0578】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約26%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約25%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約9%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約7%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。
【0579】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約21%~約29%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約23%~約27%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0580】
いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約6%~約11%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約23%~約30%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約21%~約29%(重量/重量)のスクロース;約6%~約11%(重量/重量)のデキストロース;及び約4%~約10%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約7%~約10%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約24%~約28%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);23%~約27%(重量/重量)のスクロース;約7%~約1%(重量/重量)のデキストロース;及び約5%~約9%(重量/重量)のグルタミン酸塩を含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、医薬品は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0581】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース(グルコースとも呼ばれる)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、グルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及びスクロースを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース及びグルタミン酸ナトリウムを等量(例えば、重量パーセントベース)で含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)、スクロース、デキストロース、グルタミン酸ナトリウム及びL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、L-システインHClを含まない。
【0582】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。
【0583】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0584】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。
【0585】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0586】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約37%(重量/重量)のスクロースを含む。
【0587】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;約8%~約18%(重量/重量)のデキストロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0588】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;約11%~約15%(重量/重量)のデキストロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0589】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;約13%(重量/重量)のデキストロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0590】
いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0591】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウム;及び(v)約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。
【0592】
特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;及び(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0593】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約15%~約35%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約18%~約30%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、約25%(重量/重量)の細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む。
【0594】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、プレボテラ属(Prevotella)細菌を含む。
【0595】
特定の実施形態では、凍結乾燥粉末は、ベイロネラ属(Veillonella)細菌を含む。
【0596】
医薬品を調製する方法の一例として、この方法は、以下のステップ:細菌を含有する発酵ブロスを遠心分離(例えば、連続遠心分離を使用して)して細菌を含むペレットを調製するステップ;凍結保護剤溶液をペレットと組み合わせて製剤ペーストを調製するステップ;及び製剤ペーストを凍結乾燥して凍結乾燥製品を調製するステップの1つ以上を含み得る。凍結乾燥は、一次乾燥(例えば、-5℃)を含み得る。凍結乾燥は、二次乾燥(例えば、25℃)を含み得る。総乾燥時間は、例えば、少なくとも48時間であり得る。凍結乾燥製品を粉砕して(例えば、粉砕機を使用して)、凍結乾燥粉末、例えば医薬品を調製することができる。凍結乾燥粉末は、任意選択的にガンマ線照射することができる。
【0597】
いくつかの実施形態では、方法は、凍結乾燥粉末を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、それにより医薬組成物を調製することを更に含み得る。医薬組成物は、本明細書に記載の方法で使用することができる。医薬組成物は、本明細書に記載されるように、固形剤形(例えば、カプセル、錠剤及び/又は小型錠剤)として調製することができる。固形剤形は、例えば、本明細書に記載されるように、コーティング、例えば腸溶性コーティングされ得る。
【0598】
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載の方法によって調製された医薬品を提供する。
【0599】
固形剤形の更なる態様
医薬品(例えば、その治療有効量)を含む、例えば本明細書に記載の固形剤形であって、医薬品は、細菌を含み、及び固形剤形は、賦形剤を更に含む、固形剤形は、治療有効量の医薬品を対象、例えばヒトに提供することができる。
【0600】
医薬品(例えば、その治療有効量)を含む、例えば本明細書に記載の固形剤形であって、医薬品は、細菌を含み、及び固形剤形は、賦形剤を更に含む、固形剤形は、非天然量の治療上有効な成分(例えば、医薬品に存在する)を対象、例えばヒトに提供することができる。
【0601】
医薬品(例えば、その治療有効量)を含む、例えば本明細書に記載の固形剤形であって、医薬品は、細菌を含み、及び固形剤形は、賦形剤を更に含む、固形剤形は、人為的な量の治療上有効な成分(例えば、医薬品に存在する)を対象、例えばヒトに提供することができる。
【0602】
例えば、本明細書に記載される医薬品(例えば、その治療有効量)を含む固形剤形であって、医薬品は、細菌を含み、及び固形剤形は、賦形剤を更に含む、固形剤形は、例えば、疾患又は健康障害を処置又は予防するために、対象、例えばヒトに1つ以上の変化をもたらすことができる。
【0603】
例えば、本明細書に記載される医薬品(例えば、その治療有効量)を含む固形剤形であって、医薬品は、細菌を含み、及び固形剤形は、賦形剤を更に含む、固形剤形は、例えば、疾患又は健康障害を処置又は予防するために、例えば対象、例えばヒトに影響を及ぼす重要な有用性の可能性を有する。
【0604】
追加の治療薬
特定の態様では、本明細書に提供される方法は、単独又は追加の治療薬との組み合わせのいずれかでの、本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の対象への投与を含む。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、免疫抑制剤、抗炎症剤、ステロイド及び/又は癌治療薬である。
【0605】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬を投与する前(例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23若しくは24時間前又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29若しくは30日前)に、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を対象に投与する。いくつかの実施形態では、追加の治療薬を投与した後(例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23若しくは24時間後又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29若しくは30日後)に、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を対象に投与する。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形と追加の治療薬とを、同時又はほぼ同時に対象に投与する(例えば、互いに1時間以内に投与する)。
【0606】
いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を対象に投与する前(例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23若しくは24時間前又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29若しくは30日前)に、抗生物質を対象に投与する。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を対象に投与した後(例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23若しくは24時間前又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29若しくは30日後)に、抗生物質を対象に投与する。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形と抗生物質とを、同時又はほぼ同時に対象に投与する(例えば、互いに1時間以内に投与する)。
【0607】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、癌治療薬である。いくつかの実施形態では、癌治療薬は化学療法薬である。そのような化学療法剤の例としては、限定されるものではないが、アルキル化剤、例えばチオテパ及びシクロホスファミド;アルキルスルホン酸塩、例えばブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファン;アジリジン、例えばベンゾドパ、カルボコン、メツレドーパ及びウレドパ;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド及びトリメチロメラミンを含むエチレンイミン及びメチルアメラミン;アセトゲニン(特に、ブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW-2189及びCB1-TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン及びラニムヌスチン;抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特に、カリケアマイシンγ1及びカリケアマイシンω1;ダイネマイシンAを含むダイネマイシン;ビスホスホネート、例えばクロドロネート;エスペラマイシン;並びにネオカルジノスタチン発色団及び関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウトラルナイシン(authrarnycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えばマイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗剤、例えばメトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えばデノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリン類似体、例えばフルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えばアンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン、例えばカルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎、例えばアミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充剤、例えばフォリン酸;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エルホルミチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダイニン;メイタンシノイド、例えばメイタンシン及びアンサミトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK多糖複合体);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T-2毒素、ベラクリンA、ロリジンA及びアンギジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えばパクリタキセル及びドキセタキセル;クロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金配位錯体、例えばシスプラチン、オキサリプラチン及びカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;イリノテカン(例えば、CPT-11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオミチン(DMFO);レチノイド、例えばレチノイン酸;カペシタビン;及び上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸又は誘導体が挙げられる。
【0608】
いくつかの実施形態では、癌治療薬は癌免疫療法剤である。免疫療法は、対象の免疫系を使用して癌を治療する治療法、例えばチェックポイント阻害剤、癌ワクチン、サイトカイン、細胞療法、CAR-T細胞及び樹状細胞療法を指す。免疫療法の非限定的な例は、ニボルマブ(BMS、抗PD-1)、ペンブロリズマブ(Merck、抗PD-1)、イピリムマブ(BMS、抗CTLA-4)、MEDI4736(AstraZeneca、抗PD-L1)及びMPDL3280A(Roche、抗-PD-L1)を含むチェックポイント阻害剤である。他の免疫療法は、腫瘍ワクチン、例えばガーダシル、サーバリックス、BCG、シプリューセル-T、Gp100:209-217、AGS-003、DCVax-L、Algenpantucel-L、Tergenpantucel-L、TG4010、ProstAtak、Prostvac-V/R-TRICOM、Rindopepimul、E75酢酸ペプチド、IMA901、POL-103A、Belagenpumatucel-L、GSK1572932A、MDX-1279、GV1001及びTecemotideであり得る。免疫療法は、注射によって(例えば、静脈内、腫瘍内、皮下又はリンパ節の中に)投与され得るが、経口、局所又はエアロゾルによっても投与され得る。免疫療法は、アジュバント、例えばサイトカインを含み得る。
【0609】
いくつかの実施形態では、免疫療法剤は、免疫チェックポイント阻害剤である。免疫チェックポイント阻害は、免疫応答を予防又は下方制御するために癌細胞が生成できるチェックポイントを広く阻害することを指す。免疫チェックポイントタンパク質の例としては、限定されるものではないが、CTLA4、PD-1、PD-L1、PD-L2、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、KIR、LAG3、TIM-3又はVISTAが挙げられる。免疫チェックポイント阻害剤は、免疫チェックポイントタンパク質に結合してそれを阻害する抗体又はその抗原結合断片であり得る。免疫チェックポイント阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、AMP-224、AMP-514、STI-A1110、TSR-042、RG-7446、BMS-936559、MEDI-4736、MSB-0020718C、AUR-012及びSTI-A1010が挙げられる。
【0610】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法は、1つ以上の追加の治療薬との組み合わせでの、本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の投与を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される方法は、2つの免疫治療薬(例えば、免疫チェックポイント阻害剤)の投与を含む。例えば、本明細書で提供される方法は、PD-1阻害剤(ペムブロリズマブ又はニボルマブ又はピジリズマブなど)又はCLTA-4阻害剤(イピリムマブなど)又はPD-L1阻害剤との組み合わせでの、本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の投与を含む。
【0611】
いくつかの実施形態では、免疫療法剤は、例えば癌関連抗原に結合する抗体又はその抗原結合断片である。癌関連抗原の例としては、限定されるものではないが、アディポフィリン、AIM-2、ALDH1A1、α-アクチニン-4、α-フェトプロテイン(「AFP」)、ARTC1、B-RAF、BAGE-1、BCLX(L)、BCR-ABL融合タンパク質b3a2、β-カテニン、BING-4、CA-125、CALCA、癌胎児性抗原(「CEA」)、CASP-5、CASP-8、CD274、CD45、Cdc27、CDK12、CDK4、CDKN2A、CEA、CLPP、COA-1、CPSF、CSNK1A1、CTAG1、CTAG2、サイクリンD1、サイクリンAl、dek-can融合タンパク質、DKK1、EFTUD2、伸長因子2、ENAH(hMena)、Ep-CAM、EpCAM、EphA3、上皮腫瘍抗原(「ETA」)、ETV6-AML1融合タンパク質、EZH2、FGF5、FLT3-ITD、FN1、G250/MN/CAIX、GAGE-1、2、8、GAGE-3、4、5、6、7、GAS7、グリピカン-3、GnTV、gp100/Pmel17、GPNMB、HAUS3、ヘプシン、HER-2/neu、HERV-K-MEL、HLA-A11、HLA-A2、HLA-DOB、hsp70-2、IDO1、IGF2B3、IL13Ralpha2、腸カルボキシルエステラーゼ、K-ras、カリクレイン4、KIF20A、KK-LC-1、KKLC1、KM-HN-1、CCDC110としても知られるKMHN1、LAGE-1、LDLR-フコシルトランスフェラーゼAS融合タンパク質、Lengsin、M-CSF、MAGE-A1、MAGE-A10、MAGE-A12、MAGE-A2、MAGE-A3、MAGE-A4、MAGE-A6、MAGE-A9、MAGE-C1、MAGE-C2、リンゴ酸酵素、マンマグロビン-A、MART2、MATN、MC1R、MCSP、mdm-2、ME1、メラン-A/MART-1、Meloe、ミッドカイン、MMP-2、MMP-7、MUC1、MUC5AC、ムチン、MUM-1、MUM-2、MUM-3、ミオシン、ミオシンクラスI、N-raw、NA88-A、neo-PAP、NFYC、NY-BR-1、NY-ESO-1/LAGE-2、OA1、OGT、OS-9、Pポリペプチド、p53、PAP、PAX5、PBF、pml-RARalpha融合タンパク質、多型上皮ムチン(「PEM」)、PPP1R3B、PRAME、PRDX5、PSA、PSMA、PTPRK、RAB38/NY-MEL-1、RAGE-1、RBAF600、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、SAGE、secernin 1、SIRT2、SNRPD1、SOX10、Sp17、SPA17、SSX-2、SSX-4、STEAP1、サバイビン、SYT-SSX1又は-SSX2融合タンパク質、TAG-1、TAG-2、テロメラーゼ、TGF-βRII、TPBG、TRAG-3、トリオースリン酸イソメラーゼ、TRP-1/gp75、TRP-2、TRP2-INT2、チロシナーゼ、チロシナーゼ(「TYR」)、VEGF、WT1、XAGE-1b/GAGED2aが挙げられる。いくつかの実施形態では、抗原はネオ抗原である。
【0612】
いくつかの実施形態では、免疫療法剤は、癌ワクチン及び/又は癌ワクチンの成分(例えば、抗原ペプチド及び/又はタンパク質)である。癌ワクチンは、タンパク質ワクチン、核酸ワクチン又はそれらの組み合わせであり得る。例えば、いくつかの実施形態では、癌ワクチンは、癌関連抗原のエピトープを含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、癌ワクチンは、癌関連抗原のエピトープをコードする核酸(例えば、DNA又はmRNAなどのRNA)を含む。癌関連抗原の例としては、限定されるものではないが、アディポフィリン、AIM-2、ALDH1A1、α-アクチニン-4、α-フェトプロテイン(「AFP」)、ARTC1、B-RAF、BAGE-1、BCLX(L)、BCR-ABL融合タンパク質b3a2、β-カテニン、BING-4、CA-125、CALCA、癌胎児性抗原(「CEA」)、CASP-5、CASP-8、CD274、CD45、Cdc27、CDK12、CDK4、CDKN2A、CEA、CLPP、COA-1、CPSF、CSNK1A1、CTAG1、CTAG2、サイクリンD1、サイクリン-A1、dek-can融合タンパク質、DKK1、EFTUD2、伸長因子2、ENAH(hMena)、Ep-CAM、EpCAM、EphA3、上皮腫瘍抗原(「ETA」)、ETV6-AML1融合タンパク質、EZH2、FGF5、FLT3-ITD、FN1、G250/MN/CAIX、GAGE-1,2,8、GAGE-3,4,5,6,7、GAS7、グリピカン-3、GnTV、gp100/Pmel17、GPNMB、HAUS3、ヘプシン、HER-2/neu、HERV-K-MEL、HLA-A11、HLA-A2、HLA-DOB、hsp70-2、IDO1、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、K-ras、カリクレイン4、KIF20A、KK-LC-1、KKLC1、KM-HN-1、CCDC110としても既知であるKMHN1、LAGE-1、LDLR-フコシルトランスフェラーゼAS融合タンパク質、レングシン(Lengsin)、M-CSF、MAGE-A1、MAGE-A10、MAGE-A12、MAGE-A2、MAGE-A3、MAGE-A4、MAGE-A6、MAGE-A9、MAGE-C1、MAGE-C2、リンゴ酸酵素、マンマグロビン-A、MART2、MATN、MC1R、MCSP、mdm-2、ME1、メラン-A/MART-1、メロエ(Meloe)、ミッドカイン、MMP-2、MMP-7、MUC1、MUC5AC、ムチン、MUM-1、MUM-2、MUM-3、ミオシン、ミオシンクラスI、N-raw、NA88-A、ネオ-PAP、NFYC、NY-BR-1、NY-ESO-1/LAGE-2、OA1、OGT、OS-9、Pポリペプチド、p53、PAP、PAX5、PBF、pml-RARα融合タンパク質、多形性上皮ムチン(「PEM」)、PPP1R3B、PRAME、PRDX5、PSA、PSMA、PTPRK、RAB38/NY-MEL-1、RAGE-1、RBAF600、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、SAGE、セセルニン(secernin)1、SIRT2、SNRPD1、SOX10、Sp17、SPA17、SSX-2、SSX-4、STEAP1、サバイビン、SYT-SSX1又は-SSX2融合タンパク質、TAG-1、TAG-2、テロメラーゼ、TGF-βRII、TPBG、TRAG-3、トリオースリン酸イソメラーゼ、TRP-1/gp75、TRP-2、TRP2-INT2、チロシナーゼ、チロシナーゼ(「TYR」)、VEGF、WT1、XAGE-1b/GAGED2aが挙げられる。いくつかの実施形態では、この抗原はネオ抗原である。いくつかの実施形態では、癌ワクチンをアジュバントと共に投与する。アジュバントの例としては、限定されるものではないが、免疫調節タンパク質、アジュバント65、α-GalCer、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、リン酸カルシウム、β-グルカンペプチド、CpG ODN DNA、GPI-0100、脂質A、リポ多糖、リポバント(Lipovant)、モンタニド、N-アセチル-ムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン、Pam3CSK4、キル(quil)A、コレラ毒素(CT)及び腸内毒素原性大腸菌(Escherichia coli)(LT)由来の熱不安定性毒素、例えばこれらの誘導体(CTB、mmCT、CTA1-DD、LTB、LTK63、LTR72、dmLT)並びにトレハロースジミコレートが挙げられる。
【0613】
いくつかの実施形態では、免疫療法剤は、対象に対する免疫調節タンパク質である。いくつかの実施形態では、免疫調節タンパク質はサイトカイン又はケモカインである。免疫調節タンパク質の例としては、限定されるものではないが、Bリンパ球化学誘引物質(「BLC」)、C-Cモチーフケモカイン11(「エオタキシン-1」)、好酸球走化性タンパク質2(「エオタキシン-2」)、顆粒球コロニー刺激因子(「G-CSF」)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(「GM-CSF」)、1-309、細胞間接着分子1(「ICAM-1」)、インターフェロンα(「IFN-α」)、インターフェロンβ(「IFN-β」)インターフェロンγ(「IFN-γ」)、インターロイキン-1α(「IL-1α」、インターロイキン-1β(「IL-1β」、インターロイキン1受容体アンタゴニスト(「IL-1 ra」)、インターロイキン-2(「IL-2」)、インターロイキン-4(「IL-4」)、インターロイキン-5(「IL-5」)、インターロイキン-6(「IL-6」)、インターロイキン-6可溶性受容体(「IL-6 sR」)、インターロイキン-7(「IL-7」)、インターロイキン-8(「IL-8」)、インターロイキン-10(「IL-10」)、インターロイキン-11(「IL-11」)、インターロイキン-12のサブユニットβ(「IL-12 p40」又は「IL-12 p70」)、インターロイキン-13(「IL-13」)、インターロイキン-15(「IL-15」)、インターロイキン-16(「IL-16」)、インターロイキン-17A-F(「IL-17A-F」)、インターロイキン-18(「IL-18」)、インターロイキン-21(「IL-21」)、インターロイキン-22(「IL-22」)、インターロイキン-23(「IL-23」)、インターロイキン-33(「IL-33」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド2(「MCP-1」)、マクロファージコロニー刺激因子(「M-CSF」)、γインターフェロンによって誘導されるモノカイン(「MIG」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド2(「MIP-1α」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド4(「MIP-1β」)、マクロファージ炎症性タンパク質-1-δ(「MIP-1δ」)、血小板由来成長因子サブユニットB(「PDGF-BB」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド5、活性化制御により発現され、分泌される正常T細胞(「RANTES」)、TIMPメタロペプチダーゼ阻害剤1(「TIΜΡ-1」)、TIΜΡメタロペプチダーゼ阻害剤2(「TIMP-2」)、腫瘍壊死因子、リンホトキシン-α(「TNFα」)、腫瘍壊死因子、リンホトキシン-β(「TNFβ」)、可溶性1型TNF受容体(「sTNFRI」)、sTNFRIIAR、脳由来神経栄養因子(「BDNF」)、塩基性線維芽細胞成長因子(「bFGF」)、骨形成タンパク質4(「BMP-4」)、骨形成タンパク質5(「BMP-5」)、骨形成タンパク質7(「BMP-7」)、神経成長因子(「b-NGF」)、上皮成長因子(「EGF」)、上皮成長因子受容体(「EGFR」)、内分泌腺由来血管内皮成長因子(「EG-VEGF」)、線維芽細胞成長因子4(「FGF-4」)、ケラチノサイト成長因子(「FGF-7」)、成長分化因子15(「GDF-15」)、グリア細胞由来神経栄養因子(「GDNF」)、成長ホルモン、ヘパリン結合EGF様成長因子(「HB-EGF」)、肝細胞成長因子(「HGF」)、インスリン様成長因子結合タンパク質1(「IGFBP-1」)、インスリン様成長因子結合タンパク質2(「IGFBP-2」)、インスリン様成長因子結合タンパク質3(「IGFBP-3」)、インスリン様成長因子結合タンパク質4(「IGFBP-4」)、インスリン様成長因子結合タンパク質6(「IGFBP」-6」)、インスリン様成長因子1(「IGF-1」)、インスリン、マクロファージコロニー刺激因子(「M-CSF R」)、神経成長因子受容体(「NGF R」)、ニューロトロフィン-3(「NT-3」)、ニューロトロフィン-4(「NT-4」)、破骨細胞形成抑制因子(「オステオプロテグリン」)、血小板由来成長因子受容体(「PDGF-AA」)、ホスファチジルイノシトール-グリカン生合成(「PIGF」)、Skp、カリン、F-ボックス含有複合体(「SCF」)、幹細胞因子受容体(「SCF R」)、形質転換成長因子α(「TGFα」)、形質転換成長因子β-1(「TGFβ1」)、形質転換成長因子β3(「TGFβ3」)、血管内皮成長因子(「VEGF」)、血管内皮成長因子受容体2(「VEGFR2」)、血管内皮成長因子受容体3(「VEGFR3」)、VEGF-D 6Ckine、チロシン-プロテインキナーゼ受容体UFO(「Axl」)、ベータセルリン(「BTC」)、粘膜関連上皮ケモカイン(「CCL28」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド27(「CTACK」)、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)リガンド16(「CXCL16」)、C-X-Cモチーフケモカイン5(「ENA-78」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド26(「エオタキシン-3」)、顆粒球走化性タンパク質2(「GCP-2」)、GRO、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド14(「HCC-1」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド16(「HCC-4」)、インターロイキン-9(「IL-9」)、インターロイキン-17F(「IL-17F」)、インターロイキン-18結合タンパク質(「IL-18 BPa」)、インターロイキン-28A(「IL-28A」)、インターロイキン29(「IL-29」)、インターロイキン31(「IL-31」)、C-X-Cモチーフケモカイン10(「IP-10」)、ケモカイン受容体CXCR3(「I-TAC」)、白血病抑制因子(「LIF」)、Light、ケモカイン(Cモチーフ)リガンド(「リンホタクチン」)、単球化学誘引物質タンパク質2(「MCP-2」)、単球化学誘引物質タンパク質3(「MCP-3」)、単球化学誘引物質タンパク質4(「MCP-4」)、マクロファージ由来ケモカイン(「MDC」)、マクロファージ遊走阻止因子(「MIF」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド20(「MIP-3α」)、C-Cモチーフケモカイン19(「MIP-3β」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド23(「MPIF-1」)、マクロファージ刺激タンパク質α鎖(「MSPα」)、ヌクレオソームアセンブリタンパク質1様4(「NAP-2」)、分泌リンタンパク質1(「オステオポンチン」)、肺及び活性化調節サイトカイン(「PARC」)、血小板因子4(「PF4」)、ストロマ細胞由来因子1α(「SDF-1α」)、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド17(「TARC」)、胸腺発現ケモカイン(「TECK」)、胸腺間質リンホポエチン(「TSLP4-IBB」)、CD166抗原(「ALCAM」)、分化クラスター80(「B7-1」)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー17(「BCMA」)、分化クラスター14(「CD14」)、分化クラスター30(「CD30」)、分化クラスター40(「CD40リガンド」)、癌胎児性抗原関連細胞接着分子1(胆汁糖タンパク質)(「CEACAM-1」)、死受容体6(「DR6」)、デオキシチミジンキナーゼ(「Dtk」)、1型膜糖タンパク質(「エンドグリン」)、受容体チロシン-プロテインキナーゼerbB-3(「ErbB3」)、内皮-白血球接着分子1(「E-セレクチン」)、アポトーシス抗原1(「Fas」)、Fms様チロシンキナーゼ3(「Flt-3L」)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー1(「GITR」)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー14(「HVEM」)、細胞間接着分子3(「ICAM-3」)、IL-1 R4、IL-1 RI、IL-10 Rβ、IL-17R、IL-2Rγ、IL-21R、リソソーム膜タンパク質2(「LIMPII」)、好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン(「リポカリン-2」)、CD62L(「L-セレクチン」)、リンパ管内皮(「LYVE-1」)、MHCクラスIポリペプチド関連配列A(「MICA」)、MHCクラスIポリペプチド関連配列B(「MICB」)、NRGl-βl、β型血小板由来成長因子受容体(「PDGF Rβ」)、血小板内皮細胞接着分子(「PECAM-1」)、RAGE、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(「TIΜ-1」)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバーIOC(「TRAIL R3」)、Trappinタンパク質トランスグルタミナーゼ結合ドメイン(「Trappin-2」)、ウロキナーゼ受容体(「uPAR」)、血管細胞接着タンパク質1(「VCAM-1」)、XEDARActivin A、アグーチ関連タンパク質(「AgRP」)、リボヌクレアーゼ5(「アンジオゲニン」)、アンジオポエチン1、アンジオスタチン、カテプリンS、CD40、潜在性ファミリータンパク質IB(「Cripto-1」)、DAN、Dickkopf関連タンパク質1(「DKK-1」)、E-カドヘリン、上皮細胞接着分子(「EpCAM」)、Fasリガンド(FasL又はCD95L)、Fcg RIIB/C、フォリスタチン(FoUistatin)、ガレクチン-7、細胞間接着分子2(「ICAM-2」)、IL-13R1、IL-13R2、IL-17B、IL-2Ra、IL-2Rb、IL-23、LAP、神経細胞接着分子(「NrCAM」)、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-1(「PAI-1」)、血小板由来成長因子受容体(「PDGF-AB」)、レジスチン、ストロマ細胞由来因子1(「SDF-1β」)、sgpl30、分泌型frizzled関連タンパク質2(「ShhN」)、シアル酸結合免疫グロブリン型レクチン(「Siglec-5」)、ST2、形質転換成長因子-β2(「TGFβ2」)、Tie-2、トロンボポエチン(「TPO」)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10D(「TRAIL R4」)、骨髄細胞に発現されるトリガー受容体1(「TREM-1」)、血管内皮成長因子C(「VEGF-C」)、VEGFRlアディポネクチン、アジプシン(「AND」)、α-フェトプロテイン(「AFP」)、アンジオポエチン様4(「ANGPTL4」)、β-2-ミクログロブリン(「B2M」)、基底細胞接着分子(「BCAM」)、糖鎖抗原125(「CA125」)、癌抗原15-3(「CA15-3」)、癌胎児性抗原(「CEA」)、cAMP受容体タンパク質(「CRP」)、ヒト上皮成長因子受容体2(「ErbB2」)、フォリスタチン、卵胞刺激ホルモン(「FSH」)、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)リガンド1(「GROα」)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(「βHCG」)、インスリン様成長因子1受容体(「IGF-l sR」)、IL-1 sRII、IL-3、IL-18 Rb、IL-21、レプチン、マトリックスメタロプロテイナーゼ-1(「MMP-1」)、マトリックスメタロプロテイナーゼ-2(「MMP-2」)、マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(「MMP-3」)、マトリックスメタロプロテイナーゼ-8(「MMP-8」)、マトリックスメタロプロテイナーゼ-9(「MMP-9」)、マトリックスメタロプロテイナーゼ-10(「MMP-10」)、マトリックスメタロプロテイナーゼ-13(「MMP-13」)、神経細胞接着分子(「NCAM-1」)、
エンタクチン(「Nidogen-1」)、ニューロン特異的エノラーゼ(「NSE」)、オンコスタチンM(「OSM」)、プロカルシトニン、プロラクチン、前立腺特異的抗原(「PSA」)、シアル酸結合Ig様レクチン9(「Siglec-9」)、ADAM17エンドペプチダーゼ(「TACE」)、チログロブリン、メタロプロテイナーゼ阻害剤4(「TIMP-4」)、TSH2B4、ディスインテグリン及びメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質9(「ADAM-9」)、アンジオポエチン2、腫瘍壊死因子リガンドスーパーファミリーメンバー13/酸性ロイシンリッチ核リンタンパク質32ファミリーメンバーB(「APRIL」)、骨形成タンパク質2(「BMP-2」)、骨形成タンパク質9(「BMP-9」)、補体成分5a(「C5a」)、カテプシンL、CD200、CD97、ケメリン、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー6B(「DcR3」)、脂肪酸結合タンパク質2(「FABP2」)、線維芽細胞活性化タンパク質、α(「FAP」)、線維芽細胞成長因子19(「FGF-19」)、ガレクチン3、肝細胞成長因子受容体(「HGF R」)、IFN-γα/βR2、インスリン様成長因子2(「IGF-2」)、インスリン様成長因子2受容体(「IGF-2R」)、インターロイキン-1受容体6(「IL-1R6」)、インターロイキン24(「IL-24」)、インターロイキン33(「IL-33」)、カリクレイン14、アスパラギニルエンドペプチダーゼ(「Legumain」)、酸化低密度リポタンパク質受容体1(「LOX-1」)、マンノース結合レクチン(「MBL」)、ネプリライシン(「NEP」)、ノッチホモログ1、転座関連(ショウジョウバエ(Drosophila))(「ノッチ-1」)、腎芽細胞腫過剰発現(「NOV」)、オステオアクチビン、プログラム細胞死タンパク質1(「PD-1」)、N-アセチルムラモイル-L-アラニンアミダーゼ(「PGRP-5」)、セルピンA4、分泌型frizzled関連タンパク質3(「sFRP-3」)、トロンボモジュリン、Toll様受容体2(「TLR2」)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10A(「TRAIL R1」)、トランスフェリン(「TRF」)、WIF-lACE-2、アルブミン、AMICA、アンジオポエチン4、B細胞活性化因子(「BAFF」)、糖鎖抗原19-9(「CA19-9」)、CD163、クラスタリン、CRT AM、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)リガンド14(「CXCL14」)、シスタチンC、デコリン(「DCN」)、Dickkopf関連タンパク質3(「Dkk-3」)、δ様タンパク質1(「DLL1」)、フェチュインA、ヘパリン結合成長因子1(「aFGF」)、葉酸受容体α(「FOLR1」)、フューリン、GPCR関連ソーティングタンパク質1(「GASP-1」)、GPCR関連ソーティングタンパク質2(「GASP-2」)、顆粒球コロニー刺激因子受容体(「GCSF R」)、セリンプロテアーゼヘプシン(「HAI-2」)、インターロイキン-17B受容体(「IL-17B R」)、インターロイキン27(「IL-27」)、リンパ球活性化遺伝子3(「LAG-3」)、アポリポタンパク質A-V(「LDL R」)、ペプシノーゲンI、レチノール結合タンパク質4(「RBP4」)、SOST、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(「シンデカン-1」)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー13B(「TACI」)、組織因子経路阻害剤(「TFPI」)、TSP-1、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10b(「TRAIL R2」)、TRANCE、トロポニンI、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(「uPA」)、カドヘリン5、CD144としても知られる2型又はVE-カドヘリン(血管内皮)(「VE-カドヘリン」)、WNT1誘導シグナル伝達経路タンパク質1(「WISP-1」)及び核因子κBの活性化受容体(「RANK」)が挙げられる。
【0614】
いくつかの実施形態では、癌治療薬は抗癌化合物である。例示的な抗癌化合物として下記が挙げられるが、これらに限定されない:アレムツズマブ(Campath(登録商標))、アリトレチノイン(Panretin(登録商標))、アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、ベキサロテン(Targretin(登録商標))、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、ボスチニブ(Bosulif(登録商標))、ブレンツキシマブベドチン(Adcetris(登録商標))、カボザンチニブ(Cometriq(商標))、カルフィルゾミブ(Kyprolis(商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、クリゾチニブ(Xalkori(登録商標))、ダサチニブ(Sprycel(登録商標))、デニロイキンジフチトクス(Ontak(登録商標))、塩酸エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、エベロリムス(Afinitor(登録商標))、エキセメスタン(Aromasin(登録商標))、フルベストラント(Faslodex(登録商標))、ゲフィチニブ(Iressa(登録商標))、イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、メシル酸イマチニブ(Gleevec(登録商標))、イピリムマブ(Yervoy(商標))、トシル酸ラパチニブ(Tykerb(登録商標))、レトロゾール(Femara(登録商標))、ニロチニブ(Tasigna(登録商標))、オファツムマブ(Arzerra(登録商標))、パニツムマブ(Vectibix(登録商標))、塩酸パゾパニブ(Votrient(登録商標))、ペルツズマブ(Perjeta(商標))、プララトレキサート(Folotyn(登録商標))、レゴラフェニブ(Stivarga(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、ロミデプシン(Istodax(登録商標))、トシル酸ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、リンゴ酸スニチニブ(Sutent(登録商標))、タモキシフェン、テムシロリムス(Torisel(登録商標))、トレミフェン(Fareston(登録商標))、トシツモマブ及び131I-トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、トレチノイン(Vesanoid(登録商標))、バンデタニブ(Caprelsa(登録商標))、ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標))、ボリノスタット(Zolinza(登録商標))並びにZiv-アフリバーセプト(Zaltrap(登録商標))。
【0615】
遺伝子発現及び他の細胞機能を調節するタンパク質の機能を変更する例示的な抗癌化合物(例えば、HDAC阻害剤、レチノイドレセプターリガンド(ligant))は、ボリノスタット(Zolinza(登録商標))、ベキサロテン(Targretin(登録商標))及びロミデプシン(Istodax(登録商標))、アリトレチノイン(Panretin(登録商標))並びにトレチノイン(Vesanoid(登録商標))である。
【0616】
アポトーシスを誘発する例示的な抗癌化合物(例えば、プロテアソーム阻害剤、葉酸代謝拮抗薬)は、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、カルフィルゾミブ(Kyprolis(商標))及びプララトレキサート(Folotyn(登録商標))である。
【0617】
抗腫瘍免疫反応を増加させる例示的な抗癌化合物(例えば、抗CD20、抗CD52;抗細胞傷害性Tリンパ球関連抗原-4)は、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、オファツムマブ(Arzerra(登録商標))及びイピリムマブ(Yervoy(商標))である。
【0618】
毒物を癌細胞に送達する例示的な抗癌化合物(例えば、抗CD20-放射性核種融合体;IL-2-ジフテリア毒素融合体;抗CD30-モノメチルアウリスタシンE(MMAE)-融合体)は、トシツモマブ及び131I-トシツモマブ(Bexxar(登録商標))及びイブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、デニロイキンジフチトクス(Ontak(登録商標))並びにブレンツキシマブベドチン(Adcetris(登録商標))である。
【0619】
他の例示的な抗癌化合物は小分子阻害剤及びそのコンジュゲートであり、例えばヤヌスキナーゼ、ALK、Bcl-2、PARP、PI3K、VEGF受容体、Braf、MEK、CDK及びHSP90である。
【0620】
例示的な白金系抗癌化合物としては、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、ピコプラチン、ネダプラチン、トリプラチン及びリポプラチンが挙げられる。治療に好適な他の金属系薬剤としては、限定されるものではないが、ルテニウム系化合物、フェロセン誘導体、チタン系化合物及びガリウム系化合物が挙げられる。
【0621】
いくつかの実施形態では、癌治療薬は、放射性核種を含む放射性部分である。例示的な放射性核種としては、限定されるものではないが、Cr-51、Cs-131、Ce-134、Se-75、Ru-97、I-125、Eu-149、Os-189m、Sb-119、I-123、Ho-161、Sb-117、Ce-139、In-111、Rh-103m、Ga-67、Tl-201、Pd-103、Au-195、Hg-197、Sr-87m、Pt-191、P-33、Er-169、Ru-103、Yb-169、Au-199、Sn-121、Tm-167、Yb-175、In-113m、Sn-113、Lu-177、Rh-105、Sn-117m、Cu-67、Sc-47、Pt-195m、Ce-141、I-131、Tb-161、As-77、Pt-197、Sm-153、Gd-159、Tm-173、Pr-143、Au-198、Tm-170、Re-186、Ag-111、Pd-109、Ga-73、Dy-165、Pm-149、Sn-123、Sr-89、Ho-166、P-32、Re-188、Pr-142、Ir-194、In-114m/In-114及びY-90が挙げられる。
【0622】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、抗生物質である。例えば、疾患関連の細菌及び/又は疾患関連の微生物叢プロファイルの存在が検出されたら、例えば疾患関連の細菌を対象から排除するために、抗生物質を投与することができる。いくつかの実施形態では、癌治療薬は抗生物質である。例えば、癌関連細菌の存在及び/又は癌関連マイクロバイオームプロファイルが、本明細書に提供される方法に従って検出された場合、対象から癌関連細菌を排除するために抗生物質を投与することができる。「抗生物質」は、細菌感染を阻害又は予防できる化合物を広く指す。抗生物質は、特定の感染症への使用、作用機序、バイオアベイラビリティ又は標的微生物のスペクトル(例えば、グラム陰性菌とグラム陽性菌、好気性菌と嫌気性菌など)を含め、様々に分類することができ、これらは、宿主の特定の領域(「ニッチ」)で特定の細菌を殺すために使用することができる(Leekha,et al 2011.General Principles of Antimicrobial Therapy.Mayo Clin Proc.86(2):156-167)。特定の実施形態では、抗生物質を使用して、特定のニッチの細菌を選択的に標的とすることができる。いくつかの実施形態では、疾患ニッチ(癌を含む)を含む特定の感染症を治療することが知られている抗生物質を使用して、そのニッチ内の疾患関連細菌を含む疾患関連微生物を標的とすることができる。他の実施形態では、固形剤形の後に抗生物質が投与される。いくつかの実施形態では、固形剤形の前に抗生物質が投与される。
【0623】
いくつかの態様では、抗生物質は、それらの殺菌特性又は静菌特性に基づいて選択することができる。殺菌性抗生物質には、細胞壁(例えば、β-ラクタム)、細胞膜(例えば、ダプトマイシン)又は細菌DNA(例えば、フルオロキノロン)を破壊する作用機序が含まれる。静菌剤は、細菌の複製を阻害し、スルホンアミド、テトラサイクリン及びマクロライドを含み、タンパク質合成を阻害することによって作用する。更に、一部の薬物は特定の生物では殺菌性であり、他の薬物では静菌性であり得るが、標的生物を知ることで、当業者は適切な特性を有する抗生物質を選択することができる。特定の治療条件では、静菌性抗生物質は殺菌性抗生物質の活性を阻害する。従って、特定の実施形態では、殺菌性抗生物質と静菌性抗生物質とは、組み合わされない。
【0624】
抗生物質としては、限定されるものではないが、アミノグリコシド、アンサマイシン、カルバセフェム、カルバペネム、セファロスポリン、グリコペプチド、リンコサミド、リポペプチド、マクロライド、モノバクタム、ニトロフラン、オキサゾリドノン(oxazolidonone)、ペニシリン、ポリペプチド抗生物質、キノロン、フルオロキノロン、スルホンアミド、テトラサイクリン及び抗マイコバクテリア化合物並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0625】
アミノグリコシドとしては、限定されるものではないが、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、トブラマイシン、パロモマイシン及びスペクチノマイシンが挙げられる。アミノグリコシドは、例えば、大腸菌(Escherichia coli)、クレブシエラ(Klebsiella)、シュードモナス・エルギノーザ(Pseudomonas aeruginosa)及びフランシセラ・トゥラレンシス(Francisella tularensis)などのグラム陰性細菌に対して且つ特定の好気性菌に対して有効であるが、偏性/通性嫌気性菌に対してあまり有効ではない。アミノグリコシドは、細菌の30S又は50Sリボソームサブユニットに結合し、それによって細菌のタンパク質合成を阻害すると考えられている。
【0626】
アンサマイシンとしては、限定されるものではないが、ゲルダナマイシン、ハービマイシン、リファマイシン及びストレプトバリシンが挙げられる。ゲルダナマイシン及びハービマイシンは、熱ショックタンパク質90の機能を阻害又は変更すると考えられている。
【0627】
カルバセフェムとしては、限定されるものではないが、ロラカルベフが挙げられる。カルバセフェムは、細菌の細胞壁合成を阻害すると考えられている。
【0628】
カルバペネムとしては、限定されるものではないが、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム/シラスタチン及びメロペネムが挙げられる。カルバペネムは、広域抗生物質としてのグラム陽性菌とグラム陰性菌の両方に対して殺菌性がある。カルバペネムは、細菌の細胞壁合成を阻害すると考えられている。
【0629】
セファロスポリンとしては、限定されるものではないが、セファドロキシル、セファゾリン、セファロチン(Cefalotin)、セファロチン(Cefalothin)、セファレキシン、セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフェピム、セフタロリンフォサミル及びセフトビプロールが挙げられる。選択されたセファロスポリンは、例えば、シュードモナス(Pseudomonas)を含むグラム陰性菌及びグラム陽性菌対して有効であり、特定のセファロスポリンは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)に対して有効である。セファロスポリンは、細菌細胞壁のペプチドグリカン層の合成を妨害することにより、細菌細胞壁合成を阻害すると考えられている。
【0630】
糖ペプチドには、限定されるものではないが、テイコプラニン、バンコマイシン及びテラバンシンが含まれる。糖ペプチドは、例えば、MRSA及びクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)を含む好気性及び嫌気性のグラム陽性菌に対して有効である。糖ペプチドは、細菌細胞壁のペプチドグリカン層の合成を妨害することによって細菌細胞壁の合成を阻害すると考えられている。
【0631】
リンコサミドとしては、限定されるものではないが、クリンダマイシン及びリンコマイシンが挙げられる。リンコサミドは、例えば、嫌気性菌並びにスタフィロコッカス(Staphylococcus)及びストレプトコッカス(Streptococcus)に対して有効である。リンコサミドは、細菌の50Sリボソームサブユニットに結合し、それによって細菌のタンパク質合成を阻害すると考えられている。
【0632】
リポペプチドとしては、限定されるものではないが、ダプトマイシンが挙げられる。リポペプチドは、例えば、グラム陽性菌に対して有効である。リポペプチドは、細菌膜に結合し、急速な脱分極を引き起こすと考えられている。
【0633】
マクロライドとしては、限定されるものではないが、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、テリスロマイシン及びスピラマイシンが挙げられる。マクロライドは、例えば、ストレプトコッカス(Streptococcus)及びマイコプラズマ(Mycoplasma)に対して有効である。マクロライドは、細菌又は50Sリボソームサブユニットに結合し、それによって細菌のタンパク質合成を阻害すると考えられている。
【0634】
モノバクタムとしては、限定されるものではないが、アズトレオナムが挙げられる。モノバクタムは、例えば、グラム陰性菌に対して有効である。モノバクタムは、細菌細胞壁のペプチドグリカン層の合成を妨害することによって細菌細胞壁の合成を阻害すると考えられている。
【0635】
ニトロフランとしては、限定されるものではないが、フラゾリドン及びニトロフラントインが挙げられる。
【0636】
オキサゾリドノンとしては、限定されるものではないが、リネゾリド、ポシゾリド、ラデゾリド及びトレゾリドが挙げられる。オキサゾリドノンは、タンパク質合成阻害剤であると考えられている。
【0637】
ペニシリンとしては、限定されるものではないが、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、テモシリン及びチカルシリンが挙げられる。ペニシリンは、例えば、グラム陽性菌、通性嫌気性菌、例えばストレプトコッカス(Streptococcus)、ボレリア及びトレポネーマに対して有効である。ペニシリンは、細菌細胞壁のペプチドグリカン層の合成を妨害することによって細菌細胞壁の合成を阻害すると考えられている。
【0638】
ペニシリンの組み合わせとしては、限定されるものではないが、アモキシシリン/クラブラン酸塩、アンピシリン/スルバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム及びチカルシリン/クラブラン酸塩が挙げられる。
【0639】
ポリペプチド抗生物質としては、限定されるものではないが、バシトラシン、コリスチン及びポリミキシンB及びEが挙げられる。ポリペプチド抗生物質は、例えば、グラム陰性菌に対して有効である。特定のポリペプチド抗生物質は、細菌細胞壁のペプチドグリカン層の合成に関与するイソプレニルピロリン酸を阻害すると考えられているが、細菌の対イオンを置き換えることによって細菌の外膜を不安定にするものもある。
【0640】
キノロン及びフルオロキノロンとしては、限定されるものではないが、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、スパルフロキサシン及びテマフロキサシンが挙げられる。キノロン/フルオロキノロンは、例えば、ストレプトコッカス(Streptococcus)やナイセリア(Neisseria)に対して有効である。キノロン/フルオロキノロンは、細菌のDNAジャイレース又はトポイソメラーゼIVを阻害し、それによってDNAの複製及び転写を阻害すると考えられている。
【0641】
スルホンアミドとしては、限定されるものではないが、マフェニド、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルイミド、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)及びスルホンアミドクリソイジンが挙げられる。スルホンアミドは、ジヒドロプテロイン酸合成酵素の競合的阻害によって葉酸合成を阻害し、それによって核酸合成を阻害すると考えられている。
【0642】
テトラサイクリンとしては、限定されるものではないが、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン及びテトラサイクリンが挙げられる。テトラサイクリンは、例えば、グラム陰性菌に対して有効である。テトラサイクリンは、細菌の30Sリボソームサブユニットに結合し、それによって細菌のタンパク質合成を阻害すると考えられている。
【0643】
抗マイコバクテリア化合物としては、限定されるものではないが、クロファジミン、ダプソン、カプレオマイシン、サイクロセリン、エタンブトール、エチオナミド、イソニアジド、ピラジナミド、リファンピシン、リファブチン、リファペンチン及びストレプトマイシンが挙げられる。
【0644】
好適な抗生物質としては、アルスフェナミン、クロラムフェニコール、フォスフォマイシン、フシジン酸、メトロニダゾール、ムピロシン、プラテンシマイシン、キヌプリスチン/ダルフォプリスチン、チゲサイクリン、チニダゾール、トリメトプリム・アモキシシリン/クラブラン酸塩、アンピシリン/スルバクタム、アンホマイシンリストセチン、アジスロマイシン、バシトラシン、ブフォリンII、カルボマイシン、セクロピンP1、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、フラゾリドン、フシジン酸、フシジン酸ナトリウム、グラミシジン、イミペネム、インドリシジン、ジョサマイシン、マガイナンII、メトロニダゾール、ニトロイミダゾール、ミカマイシン、ムタシンB-Ny266、ムタシンB-JHl 140、ムタシンJ-T8、ナイシン、ナイシンA、ノボビオシン、オレアンドマイシン、オストレオグリシン、ピペラシリン/タゾバクタム、プリスチナマイシン、ラモプラニン、ラナレキシン、ロイテリン、リファキシミン、ロザマイシン、ロサラマイシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、スタフィロマイシン、ストレプトグラミン、ストレプトグラミンA、シネルギスチン、タウロリジン、テイコプラニン、テリスロマイシン、チカルシリン/クラブラン酸、トリアセチルオレアンドマイシン、タイロシン、チロシジン、チロトリシン、バンコマイシン、ベママイシン(vemamycin)及びバージニアマイシンも挙げられる。
【0645】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、免疫抑制剤、DMARD、疼痛制御剤、ステロイド、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)又はサイトカイン拮抗薬及びこれらの組み合わせである。代表的な薬剤として下記が挙げられるが、これらに限定されない:シクロスポリン、レチノイド、副腎皮質ステロイド、プロピオン酸誘導体、酢酸誘導体、エノール酸誘導体、フェナム酸誘導体、Cox-2阻害剤、ルミラコキシブ、イブプロフェン、サリチル酸コリンマグネシウム、フェノプロフェン、サルサラート、ジフニサル(difunisal)、トルメチン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ケトロラック、ナブメトン、ナプロキセン、バルデコキシブ、エトリコキシブ、MK0966;ロフェコキシブ、アセトミノフェン、セレコキシブ、ジクロフェナク、トラマドール、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、イソキシカム、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸、バルデコキシブ、パレコキシブ、エトドラク、インドメタシン、アスピリン、イブプロフェン、フィロコキシブ、メトトレキサート(MTX)、抗マラリア剤(例えば、ヒドロキシクロロキン及びクロロキン)、スルファサラジン、レフルノミド、アザチオプリン、シクロスポリン、金塩、ミノサイクリン、シクロホスファミド、D-ペニシラミン、ミノサイクリン、オーラノフィン、タクロリムス、ミオクリシン、クロラムブシル、TNFα拮抗薬(例えば、TNFα拮抗薬又はTNFα受容体拮抗薬)、例えばアダリムマブ(Humira(登録商標))、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標);TA-650)、セルトリズマブペゴル(Cimzia(登録商標);CDP870)、ゴリムマブ(Simpom(登録商標);CNTO 148)、アナキンラ(Kineret(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標);MabThera(登録商標))、アバタセプト(Orencia(登録商標))、トシリズマブ(RoActemra/Actemra(登録商標))、インテグリン拮抗薬(TYSABRI(登録商標)(ナタリズマブ))、IL-1拮抗薬(ACZ885(イラリス))、アナキンラ(Kineret(登録商標)))、CD4拮抗薬、IL-23拮抗薬、IL-20拮抗薬、IL-6拮抗薬、BLyS拮抗薬(例えば、アタシセプト、Benlysta(登録商標)/LymphoStat-B(登録商標)(ベリムマブ))、p38阻害剤、CD20拮抗薬(オクレリズマブ、オファツムマブ(Arzerra(登録商標)))、インターフェロンγ拮抗薬(フォントリズマブ)、プレドニゾロン、プレドニゾン、デキサメタゾン、コルチゾール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、フルドロコルチゾン、デオキシコルチコステロン、アルドステロン、ドキシサイクリン、バンコマイシン、ピオグリタゾン、SBI-087、SCIO-469、Cura-100、オンコキシン+ビウシド(Oncoxin+Viusid)、TwHF、メトキサレン、ビタミンD-エルゴカルシフェロール、ミルナシプラン、パクリタキセル、ロージングタゾン、タクロリムス(Prograf(登録商標))、RADOOl、ラパミューン、ラパマイシン、フォスタマチニブ、フェンタニル、XOMA 052、フォスタマチニブ二ナトリウム、ロシグリタゾン、クルクミン(Longvida(商標))、ロスバスタチン、マラビロク、ラミピニル(ramipnl)、ミルナシプラン、コビプロストン、ソマトロピン、tgAAC94遺伝子治療用ベクター、MK0359、GW856553、エソメプラゾール、エベロリムス、トラスツズマブ、JAKl阻害剤及びJAK2阻害剤、パンJAK阻害剤、例えば四環系ピリドン6(P6)、325、PF-956980、デノスマブ、IL-6拮抗薬、CD20拮抗薬、CTLA4拮抗薬、IL-8拮抗薬、IL-21拮抗薬、IL-22拮抗薬、インテグリン拮抗薬(Tysarbri(登録商標)(ナタリズマブ))、VGEF拮抗薬、CXCL拮抗薬、MMP拮抗薬、デフェンシン拮抗薬、IL-1拮抗薬(例えば、IL-1β拮抗薬)並びにIL-23拮抗薬(例えば、レセプターデコイ、拮抗性抗体等)。
【0646】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、免疫抑制剤である。免疫抑制剤の例として下記が挙げられるが、これらに限定されない:副腎皮質ステロイド、メサラジン、メサラミン、スルファサラジン、スルファサラジン誘導体、免疫抑制薬、シクロスポリンA、メルカプトプリン、アザチオプリン、プレドニゾン、メトトレキサート、抗ヒスタミン薬、グルココルチコイド、エピネフリン、テオフィリン、クロモグリク酸ナトリウム、抗ロイコトリエン、鼻炎のための抗コリン薬、TLR拮抗薬、インフラマソーム阻害剤、抗コリン性うっ血除去薬、肥満細胞安定化薬、モノクローナル抗IgE抗体、ワクチン(例えば、アレルゲンの量の徐々に増加するワクチン接種に使用されるワクチン)、サイトカイン阻害剤、例えば抗IL-6抗体、TNF阻害剤、例えばインフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、ゴリムマブ又はエタネルセプト及びこれらの組み合わせ。
【0647】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、RNA分子、例えば二本鎖RNAである。
【0648】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、アンチセンスオリゴヌクレオチドである。
【0649】
投与
特定の態様では、本明細書において、対象に本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を送達する方法が提供される。本明細書に提供される方法のいくつかの実施形態では、細菌を含む医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を、追加の治療薬の投与と共に投与する。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形において、医薬品は、追加の治療薬と共製剤化される。いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、追加の治療薬と共投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬を、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の投与前(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50若しくは55分前、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22若しくは23時間前又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14日前)に対象に投与する。いくつかの実施形態では、追加の治療薬を、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の投与後(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50若しくは55分後、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22若しくは23時間後又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14日後)に対象に投与する。いくつかの実施形態では、同一の送達モードを使用して、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形と追加の治療薬との両方を送達する。いくつかの実施形態では、異なる送達モードを使用して、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形と追加の治療薬とを投与する。例えば、いくつかの実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は経口投与し、追加の治療薬は注射(例えば、静脈内注射、筋肉内注射及び/又は腫瘍内注射)により投与される。
【0650】
特定の実施形態では、本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を、任意の他の従来の抗癌処置(例えば、腫瘍の放射線治療及び外科的切除)と共に投与し得る。これらの処置は、必要に応じて及び/又は指示されているように適用され得、且つこの処置は、本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の投与前、それと同時又はその後に起こり得る。
【0651】
投与レジメンは、様々な方法及び量のいずれかであり得、且つ既知の臨床学的因子に従って当業者によって決定され得る。医学分野で既知であるように、任意の一患者のための投与量は多くの因子に依存し得、例えば対象の種、サイズ、体表面積、年齢、性別、免疫能力及び全体的な健康、投与する特定の微生物、投与の持続期間及び経路、疾患の種類及び段階、例えば腫瘍サイズ並びに他の化合物(例えば、同時又はほぼ同時に投与する薬剤)に依存し得る。上記の因子に加えて、そのようなレベルは、当業者によって決定され得るように、微生物の感染力及び微生物の性質の影響を受け得る。本方法では、微生物の適切な最小投与量レベルは、微生物が生存し、増殖し、且つ複製するのに十分なレベルであり得る。本明細書に記載される医薬品(例えば、固形剤形)の用量を、剤形、投与経路、標的疾患の程度又は段階及び同類のものに従って適切に設定し得るか又は調整し得る。
【0652】
いくつかの実施形態では、対象に投与する用量は、疾患(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、代謝性疾患、ディスバイオシス又は癌)を予防するのに、疾患の発症を遅延させるか、又は疾患の進行を遅らせるか若しくは停止させるか、又は疾患の1つ以上の症状を緩和するのに十分である。投与量は、用いる特定の薬剤(例えば、医薬品)の強度並びに対象の年齢、種、病態及び体重を含む様々な因子に依存することを当業者は理解するであろう。用量のサイズは、投与の経路、タイミング及び頻度並びに特定の医薬品の投与に伴う可能性があるあらゆる有害な副作用及び所望される生理学的効果の存在、性質及び程度によっても決定されるであろう。
【0653】
好適な用量及び投与レジメンを、当業者に既知の従来の範囲発見技術によって決定し得る。一般に、治療は、化合物の適切な用量以下である、より少ない投与量で開始する。その後、投与量は、この状況下で最適な効果に達するまで少しずつ増加させる。有効な投与量及び治療プロトコルを、例えば実験動物での低用量から始めて、次いで効果をモニタリングしつつ投与量を増加させ、更に投与量レジメンを体系的に変えることにより、日常的で従来の手段によって決定し得る。一般には、実験動物を使用して体重1キログラム当たりの生物活性剤の最大耐量(「MTD」)を決定する。当業者は、ヒトを含む他の種において、毒性を回避しつつ有効性のために用量を定期的に推定する。
【0654】
上記に従い、治療用途において、本発明に従って使用される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の用量は、選択された用量に影響を与える他の要因の中で、活性剤、レシピエント患者の年齢、体重及び臨床状態並びに治療を行う臨床医又は開業医の経験及び判断に依存して変化する。例えば、癌の処置では、用量は、腫瘍の増殖の遅延を引き起こすのに十分であるべきであり、好ましくは退行を引き起こすのに十分であるべきであり、最も好ましくは癌の完全な退行又は転位のサイズ又は数の減少を引き起こすのに十分であるべきである。別の例として、用量は、対象が処置されている疾患の進行の遅延を引き起こすのに十分であるべきであり、好ましくは対象が処置されている疾患の1つ以上の症状を改善するのに十分であるべきである。
【0655】
個別の投与は、2回以上の投与(2回、3回、4回、5回又は6回の投与を含む)のいずれかの数を含み得る。当業者は、本明細書で提供される治療方法をモニタリングするための当技術分野で既知の方法及び他のモニタリング方法に従って、1回以上の追加の投与を実施するための投与の数又はこの投与の実施の望ましさを容易に決定し得る。従って、本明細書で提供される方法は、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形の1回以上の投与を対象にもたらす方法を含み、投与回数は、対象をモニタリングし、このモニタリングの結果に基づいて、1回以上の追加の投与をもたらすかどうかを決定することにより、決定し得る。1回以上の追加の投与をもたらすかどうかの決定は、様々なモニタリング結果に基づき得る。
【0656】
投与間の間隔は、様々な期間のいずれかであり得る。この投与間の間隔は、投与回数、対象が免疫反応を開始するための期間に関して説明されているように、モニタリング工程を含む様々な因子のいずれかの関数であり得る。一例では、この期間は対象が免疫反応を開始するための期間の関数であり得、例えば、この期間は、対象が免疫反応を開始するための期間超であり得、例えば約1週間超、約10日超、約2週間超又は約1ヶ月超であり得、別の例では、この期間は対象が免疫反応を開始するための期間以下であり得、例えば約1週間以下、約10日以下、約2週間以下又は約1カ月以下であり得る。
【0657】
いくつかの実施形態では、本明細書で記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形と組み合わせた追加の治療薬の送達により、有害作用が低減され、且つ/又は追加の治療薬の有効性が改善される。
【0658】
本明細書で記載される追加の治療薬の有効用量は、患者への毒性が最小な、特定の患者、組成物及び投与様式に対して所望の治療反応を達成するのに有効な追加の治療薬の量である。有効投与量レベルは、本明細書で説明されている方法を使用して特定され得、且つ様々な薬物動態学的因子(投与される特定の組成物の活性、投与経路、投与期間、用いられる特定の化合物の排泄速度、治療の持続期間、用いられる特定の組成物と組み合わせて使用される他の薬剤、化合物及び/又は物質、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、全体的な健康及び過去の病歴並びに医療分野で公知の類似の因子を含む)に依存するであろう。一般に、追加の治療薬の有効用量は、治療効果を生じるのに有効な最低用量である追加の治療薬の量であろう。そのような有効用量は、一般に、上記で説明されている因子に依存するであろう。
【0659】
追加の治療薬の毒性は、治療中又は後に対象が経験する有害作用のレベルである。追加の治療の毒性と関連する有害事象として、下記が挙げられる、これらに限定されない:腹痛、胃酸過多、呑酸、アレルギー反応、脱毛、アナフィラキシー、貧血症、不安、食欲不振、関節痛、無力症、運動失調、高窒素血症、平衡の欠如、骨痛、出血、血餅、低血圧、高血圧、呼吸困難、気管支炎、挫傷、低白血球数、低赤血球数、低血小板数、心毒性、膀胱炎、出血性膀胱炎、不整脈、心臓弁膜症、心筋症、冠動脈疾患、白内障、中枢神経毒性、認知障害、錯乱、結膜炎、便秘、咳嗽、筋痙攣、膀胱炎、深部静脈血栓症、脱水、うつ病、下痢、眩暈、口渇、乾燥皮膚、消化不良、呼吸困難、浮腫、電解質異常、食道炎、疲労、生殖能力の欠如、発熱、鼓腸、潮紅、胃逆流、胃食道逆流症、生殖器痛、顆粒球減少症、女性化乳房、緑内障、脱毛、手足症候群、頭痛、難聴、心不全、心臓の動悸、胸やけ、血腫、出血性膀胱炎、肝毒性、高アミラーゼ血症、高カルシウム血症、高クロール血症、高血糖、高カリウム血症、高リパーゼ血症、高マグネシウム血症、高ナトリウム血症、高リン酸血症、色素増加症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、低アルブミン血症、低カルシウム血症、低クロール血症、低血糖症、低カリウム血症、低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低リン酸血症、勃起不全、感染、注射部位反応、不眠症、鉄欠乏症、そう痒、関節痛、腎不全、白血球減少症、肝機能障害、記憶喪失、閉経、口の痛み、粘膜炎、筋痛、筋肉痛、骨髄抑制、心筋炎、好中球減少性発熱、吐き気、腎毒性、好中球減少症、鼻血、しびれ、聴器毒性、疼痛、手掌足底感覚異常症、汎血球減少症、心膜炎、末梢神経障害、咽頭炎、羞明、光線過敏症、肺炎、間質性肺炎、タンパク尿症、肺塞栓症、肺線維症、肺毒性、発疹、速い心臓の鼓動、直腸出血、不穏状態、鼻炎、発作、息切れ、副鼻腔炎、血小板減少症、耳鳴、尿路感染、腟出血、腟乾燥、回転性めまい、水貯留、脱力、体重減少、体重増加及び口腔乾燥症。一般に、治療を通して達成される患者への利益が、治療に起因して患者が経験する有害事象を上回る場合、毒性は、許容される。
【0660】
免疫障害
いくつかの実施形態では、本明細書で記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、病理学的免疫反応に関連する疾患又は障害(例えば、自己免疫疾患、アレルギー反応及び/又は炎症性疾患)の治療又は予防に関する。いくつかの実施形態では、この疾患又は障害は炎症性腸疾患(例えば、クローン病又は潰瘍性大腸炎)である。いくつかの実施形態では、疾患又は障害は乾癬である。いくつかの実施形態では、疾患又は障害はアトピー性皮膚炎である。
【0661】
本明細書で記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を使用して、それを必要とするあらゆる対象を治療するこができる。本明細書で使用する場合、「それを必要とする対象」は、病理学的免疫反応に関連する疾患又は障害(例えば、炎症性腸疾患)を有するあらゆる対象及びそのような疾患又は障害を獲得する可能性が高いあらゆる対象を含む。
【0662】
本明細書で記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、例えば、自己免疫疾患、例えば慢性炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデス、乾癬、マックル・ウェルズ症候群、関節リウマチ、多発性硬化症若しくは橋本病;アレルギー性疾患、例えば食物アレルギー、花粉症若しくは喘息;感染性疾患、例えばクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)による感染;炎症性疾患、例えばTNF媒介型炎症性疾患(例えば、胃腸管の炎症性疾患、例えば嚢炎、心臓血管の炎症状態、例えばアテローム性動脈硬化症若しくは炎症性肺疾患、例えば慢性閉塞性肺疾患);組織拒絶が生じる可能性がある臓器移植若しくは他の状況での拒絶を抑制するための医薬組成物;免疫機能を改善するためのサプリメント、食物若しくは飲料;又は免疫細胞の増殖若しくは機能を抑制するための試薬を予防するか又は治療する(有害作用を部分的に又は完全に低減する)ために使用することができる。
【0663】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、炎症の治療に有用である。特定の実施形態では、下記で論じられるように、身体のあらゆる組織及び臓器の炎症としては、筋骨格の炎症、血管の炎症、神経の炎症、消化器系の炎症、眼の炎症、生殖器系の炎症及び他の炎症が挙げられる。
【0664】
筋骨格系の免疫障害としては、骨格関節(手、手首、肘、肩、顎、脊椎、首、臀部、膝、足首及び足の関節を含む)に影響を及ぼす病態並びに腱等の骨格に筋肉を結びつける組織に影響を及ぼす病態が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で記載される方法及び組成物で治療され得るそのような免疫障害の例としては、下記が挙げられるが、これらに限定されない:関節炎(例えば、骨関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、急性及び慢性の感染性関節炎、痛風及び偽痛風と関連する関節炎並びに若年性特発性関節炎を含む)、腱炎、滑膜炎、腱鞘炎、滑液包炎、結合織炎(線維筋痛症)、上顆炎、筋炎並びに骨炎(例えば、パジェット病、恥骨骨炎及び嚢胞性線維性骨炎を含む)。
【0665】
眼の免疫障害は、まぶたを含む眼のあらゆる構造に影響を及ぼす免疫障害を指す。本明細書で記載される方法及び組成物で治療され得る眼の免疫障害の例としては、眼瞼炎、眼瞼皮膚弛緩症、結膜炎、涙腺炎、角膜炎、乾性角結膜炎(ドライアイ)、強膜炎、睫毛乱生及びぶどう膜炎が挙げられるが、これらに限定されない。
【0666】
本明細書に記載される方法及び固形剤形で治療され得る神経系の免疫障害の例としては、脳炎、ギラン・バレー症候群、髄膜炎、神経性筋強直症、ナルコレプシー、多発性硬化症、脊髄炎及び統合失調症が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載される方法及び組成物で治療され得る血管系又はリンパ系の炎症の例としては、関節硬化症、関節炎、静脈炎、血管炎及びリンパ管炎が挙げられるが、これらに限定されない。
【0667】
本明細書に記載される方法及び固形剤形で治療され得る消化器系の免疫障害の例としては、胆管炎、胆嚢炎、腸炎、小腸結腸炎、胃炎、胃腸炎、炎症性腸疾患、回腸炎及び直腸炎が挙げられるが、これらに限定されない。炎症性腸疾患としては、例えば、関連疾患の群の特定の当技術分野で認められた形態が挙げられる。炎症性腸疾患のいくつかの主要な形態が知られており、この障害の最も一般的なものはクローン病(局所性腸疾患、例えば不活性な形態及び活性な形態)及び潰瘍性大腸炎(例えば、不活性な形態及び活性な形態)である。加えて、この炎症性腸疾患には、過敏性腸症候群、顕微鏡的大腸炎、リンパ球性-形質細胞性腸炎、セリアック病、コラーゲン大腸炎、リンパ球性大腸炎及び好酸球性腸炎が含まれる。IBDの他のあまり一般的ではない形態としては、不確定大腸炎、偽膜性大腸炎(壊死性大腸炎)、虚血性炎症性腸疾患、ベーチェット病、サルコイドーシス、強皮症、IBD関連異形成、異形成関連の腫瘤又は病変及び原発性硬化性胆管炎が挙げられる。
【0668】
本明細書に記載される方法及び固形剤形で治療され得る生殖器系の免疫障害の例として、子宮頸管炎、絨毛羊膜炎、子宮内膜炎、精巣上体炎、臍炎、卵巣炎、精巣炎、卵管炎、卵管卵巣膿瘍、尿道炎、腟炎、外陰炎及び外陰部痛が挙げられるが、これらに限定されない。
【0669】
本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を使用して、炎症性成分を有する自己免疫病態を治療し得る。そのような病態としては、下記が挙げられるが、これらに限定されない:急性播種性全身性脱毛症、ベーチェット病、シャーガス病、慢性疲労症候群、自律神経障害、脳脊髄炎、強直性脊椎炎、再生不良性貧血、化膿性汗腺炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎、セリアック病、クローン病、1型糖尿病、巨細胞性動脈炎、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、ギラン・バレー症候群、橋本病、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、川崎病、紅斑性狼瘡、顕微鏡的大腸炎、顕微鏡的多発動脈炎、混合性結合組織病、マックル・ウェルズ症候群、多発性硬化症、重症筋無力症、眼球クローヌス・ミオクローヌス運動失調、視神経炎、オード甲状腺炎、天疱瘡、結節性多発動脈炎、多発性筋痛、関節リウマチ、ライター症候群、シェーグレン症候群、側頭動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、温式自己免疫性溶血性貧血、間質性膀胱炎、ライム病、モルフェア、乾癬、サルコイドーシス、強皮症、潰瘍性大腸炎及び白斑。
【0670】
本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を使用して、炎症性成分を有するT細胞媒介型過敏性疾患を治療し得る。そのような病態としては、接触過敏症、接触性皮膚炎(例えば、ツタウルシに起因するもの)、じんま疹、皮膚アレルギー、呼吸アレルギー(枯草熱、アレルギー性鼻炎、チリダニアレルギー)及びグルテン過敏性腸症(セリアック病)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0671】
本方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形で治療され得る他の免疫障害としては、例えば下記が挙げられる;虫垂炎、皮膚炎、皮膚筋炎、心内膜炎、結合織炎、歯肉炎、舌炎、肝炎、化膿性汗腺炎、虹彩炎、喉頭炎、乳腺炎、心筋炎、腎炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、間質性肺炎、前立腺炎、腎盂腎炎及び口内炎、移植片拒絶(例えば、腎臓、肝臓、心臓、肺、膵臓(例えば、膵島細胞)、骨髄、角膜、小腸、皮膚同種移植片(skin allograft)、皮膚同種移植片(skin homograft)及び心臓弁異種移植片等の臓器、血清病及び移植片対宿主病を含む)、急性膵炎、慢性膵炎、急性呼吸促迫症候群、セザール症候群、先天性副腎過形成、非化膿性甲状腺炎、癌と関連する高カルシウム血症、天疱瘡、水疱性ヘルペス状皮膚炎、重度の多形性紅斑、剥離性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、季節性の又は通年性のアレルギー性鼻炎、気管支喘息、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、薬物過敏症反応、アレルギー性結膜炎、角膜炎、眼部帯状疱疹、虹彩炎及び虹彩毛様体炎、脈絡網膜炎、視神経炎、症候性サルコイドーシス、電撃性の又は播種性の肺結核化学療法、成人の特発性血小板減少性紫斑病、成人の続発性血小板減少症、後天性の(自己免疫)溶血性貧血、成人の白血病及びリンパ腫、子供の急性白血病、限局性腸炎、自己免疫血管炎、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患、固形臓器移植拒絶、敗血症。好ましい治療としては、移植拒絶、関節リウマチ、乾癬性関節炎、多発性硬化症、1型糖尿病、喘息、炎症性大腸疾患、全身性紅斑性狼瘡、乾癬、慢性障害肺疾患及び感染状態を伴う炎症(例えば、敗血症)の治療が挙げられる。
【0672】
代謝性障害
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法及び医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、代謝性疾患又は障害、例えばII型糖尿病、耐糖能異常、インスリン抵抗性、肥満症、高血糖症、高インスリン血症、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎、高コレステロール血症、高血圧症、高リポタンパク血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、ケトアシドーシス、高血糖症、血栓性障害、脂質異常症、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)又は関連疾患などの処置又は予防に関する。いくつかの実施形態では、関連疾患は、心臓血管疾患、アテローム性動脈硬化症、腎疾患、腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、性的機能不全、皮膚症、消化不良症又は浮腫である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法及び医薬組成物は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)及び非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の処置に関する。
【0673】
本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を使用して、それを必要とするあらゆる対象を処置するこができる。本明細書で使用される場合、「それを必要とする対象」は、代謝性疾患又は障害を有するあらゆる対象及びそのような疾患又は障害を獲得する可能性が高いあらゆる対象を含む。
【0674】
本明細書に記載される医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、例えば、代謝性疾患、例えばII型糖尿病、耐糖能異常、インスリン抵抗性、肥満症、高血糖症、高インスリン血症、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎、高コレステロール血症、高血圧症、高リポタンパク血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、ケトアシドーシス、高血糖症、血栓性障害、脂質異常症、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)又は関連疾患などを予防するか又は処置する(有害作用を部分的に又は完全に低減する)ために使用することができる。いくつかの実施形態では、関連疾患は、心臓血管疾患、アテローム性動脈硬化症、腎疾患、腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、性的機能不全、皮膚症、消化不良症又は浮腫である。
【0675】

いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、癌の治療に関する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法を使用して、任意の癌を治療することができる。本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形により治療され得る癌の例として、下記が挙げられるが、これらに限定されない:膀胱、血液、骨、骨髄、脳、乳房、結腸、食道、胃腸、歯肉、頭、腎臓、肝臓、肺、上咽頭、首、卵巣、前立腺、皮膚、胃、精巣、舌又は子宮からの癌細胞。加えて、癌は、具体的には下記の組織型であり得るが、これらに限定されない:新生物、悪性;癌腫;癌腫、未分化;巨細胞癌及び紡錘細胞癌;小細胞癌;乳頭癌;扁平上皮癌;リンパ上皮癌;基底細胞癌;石灰化上皮癌;移行上皮癌;乳頭状移行上皮癌;腺癌;ガストリノーマ、悪性;胆管癌;肝細胞癌;組み合わされた肝細胞癌及び胆管癌;小柱状腺癌;腺様嚢胞癌;腺腫性ポリープ中の腺癌;腺癌、家族性大腸ポリポーシス;固形癌;カルチノイド腫瘍、悪性;細気管支肺胞腺癌;乳頭状腺癌;色素嫌性癌;好酸性癌;好酸性腺癌;好塩基性癌;明細胞腺癌;顆粒細胞癌;濾胞腺癌;乳頭状及び濾胞腺癌;非被包性硬化性癌;副腎皮質癌;類内膜癌;皮膚付属器癌;アポクリン腺癌;皮脂腺癌;耳垢腺癌;粘表皮癌;嚢胞腺癌;乳頭状嚢腺癌;乳頭状漿液嚢胞腺癌;粘液性嚢胞腺癌;粘液癌;印環細胞癌;浸潤性乳管癌;髄様癌;小葉癌;丹毒様癌;パジェット病、乳房;腺房細胞癌;腺扁平上皮癌;扁平上皮化生随伴腺癌;胸腺腫、悪性;卵巣間質腫、悪性;莢膜細胞腫、悪性;顆粒膜細胞腫瘍、悪性;及び神経芽細胞腫、悪性;セルトリ細胞癌;ライディッヒ細胞腫、悪性;脂質細胞腫瘍、悪性;傍神経節腫、悪性;乳房外傍神経節腫、悪性;褐色細胞腫;血管球血管肉腫;悪性黒色腫;メラニン欠乏性黒色腫;表在拡大型黒色腫;巨大色素性母斑中の悪性黒色腫;類上皮細胞黒色腫;青色母斑、悪性;肉腫;線維肉腫;線維性組織球腫、悪性;粘液肉腫;脂肪肉腫;平滑筋肉腫;横紋筋肉腫;胎児性横紋筋肉腫;胞巣状横紋筋肉腫;間質性肉腫;混合腫瘍、悪性;ミュラー管混合腫瘍;腎芽腫;肝芽腫;癌肉腫;間葉腫、悪性;ブレンナー腫瘍、悪性;葉状腫瘍、悪性;滑膜肉腫;中皮腫、悪性;未分化胚細胞腫;胚性癌腫;奇形腫、悪性;卵巣甲状腺腫、悪性;絨毛癌;中腎腫、悪性;血管肉腫;血管内皮腫、悪性;カポジ肉腫;血管外皮細胞腫、悪性;リンパ管肉腫;骨肉腫;傍骨性骨肉腫;軟骨肉腫;軟骨芽細胞腫、悪性;間葉性軟骨肉腫;骨の巨細胞腫;ユーイング肉腫;歯原性腫瘍、悪性;エナメル芽細胞歯牙肉腫;エナメル上皮腫、悪性;エナメル上皮線維肉腫;松果体腫、悪性;脊索腫;神経膠腫、悪性;上衣腫;星細胞腫;原形質性星状細胞腫;線維性星細胞腫;星状芽細胞腫;膠芽腫;乏突起膠腫;乏突起膠芽細胞腫;原始神経外胚葉性;小脳肉腫;神経節細胞芽腫;神経芽細胞腫;網膜芽細胞腫;嗅神経腫瘍;髄膜腫、悪性;神経線維肉腫;神経鞘腫、悪性;顆粒細胞腫、悪性;悪性リンパ腫;ホジキン病;ホジキンリンパ腫;側肉芽腫;悪性リンパ腫、小リンパ球性;悪性リンパ腫、大細胞、びまん性;悪性リンパ腫、濾胞性;菌状息肉腫;他の特定の非ホジキンリンパ腫;悪性組織球症;多発性骨髄腫;肥満細胞肉腫;免疫増殖性小腸疾患;白血病;リンパ性白血病;形質細胞性白血病;赤白血病;リンパ肉腫細胞性白血病;骨髄性白血病;好塩基球性白血病;好酸球性白血病;単球性白血病;肥満細胞白血病;巨核芽球性白血病;骨髄肉腫;及び有毛細胞白血病。
【0676】
いくつかの実施形態では、癌は、乳癌(例えば、三種陰性乳癌)を含む。
【0677】
いくつかの実施形態では、癌は、結腸直腸癌(例えば、マイクロサテライト安定性(MSS)結腸直腸癌)を含む。
【0678】
いくつかの実施形態では、癌は、腎細胞癌を含む。
【0679】
いくつかの実施形態では、癌は、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)を含む。
【0680】
いくつかの実施形態では、癌は、膀胱癌を含む。
【0681】
いくつかの実施形態では、癌は、胃食道癌を含む。
【0682】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、白血病の治療に関する。「白血病」という用語は、造血器官/系の広範に進行する悪性疾患を含み、一般に、血液及び骨髄における白血球及びその前駆体の異常な増殖及び発達を特徴とする。白血病疾患の非限定的な例としては、急性非リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性顆粒球性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性前骨髄球性白血病、成人T細胞白血病、非白血性白血病、白血球血症性白血病、好塩基球性白血病、芽球性白血病、ウシ白血病、慢性骨髄性白血病、皮膚白血病、胎生細胞性白血病、好酸球性白血病、グロス白血病、リーダー細胞性白血病、シリング型単球性白血病、幹細胞性白血病、亜白血性白血病、未分化細胞性白血病、有毛細胞性白血病、血芽球性白血病、血球芽細胞性白血病、組織球性白血病、幹細胞性白血病、急性単球性白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病(lymphatic leukemia)、リンパ芽球性白血病、リンパ性白血病(lymphocytic leukemia)、リンパ性白血病(lymphogenous leukemia)、リンパ性白血病(lymphoid leukemia)、リンパ肉腫細胞白血病、肥満細胞性白血病、巨核球性白血病、微小骨髄芽球性白血病、単球性白血病、骨髄芽球性白血病、骨髄性白血病、骨髄顆粒球性白血病、骨髄単球性白血病、ネーゲリ型白血病、形質細胞性白血病(plasma cell leukemia)、形質細胞性白血病(plasmacytic leukemia)及び前骨髄球性白血病が挙げられる。
【0683】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、癌腫の治療に関する。「癌腫」という用語は、周囲組織に浸潤する傾向があり、且つ/又は生理学的及び非生理学的な細胞死シグナルに抵抗し、転移を引き起こす上皮細胞から構成される悪性増殖を指す。非限定的な例示的な種類の癌腫としては、腺房細胞癌(acinar carcinoma)、腺房細胞癌(acinous carcinoma)、腺様嚢胞癌(adenocystic carcinoma)、腺様嚢胞癌(adenoid cystic carcinoma)、腺腫性癌腫、副腎皮質癌、肺胞腺癌、肺胞上皮癌、基底細胞癌(basal cell carcinoma)、基底細胞癌(carcinoma basocellulare)、類基底細胞癌、基底有刺細胞癌、気管支肺胞上皮癌、細気管支癌、気管支癌、脳様癌腫、胆管細胞癌、絨毛癌、コロイド腺癌、コメド癌、子宮体癌、篩状癌、鎧状癌、皮膚癌、円柱状癌、柱状細胞癌、腺管癌、緻密癌腫、胎児性癌、脳様癌、類表皮癌、上皮性腺癌、外向発育癌、潰瘍性癌、線維性癌、膠様癌(gelatiniform carcinoma)、膠様癌(gelatinous carcinoma)、巨細胞癌、印環細胞癌、単純癌、小細胞癌、ソラノイド癌、球状細胞癌、紡錘細胞癌、海綿様癌、扁平上皮癌、扁平上皮細胞癌、紐様癌、血管拡張性癌(carcinoma telangiectaticum)、血管拡張性癌(carcinoma telangiectode)、移行上皮癌、結節癌(carcinoma tuberosum)、結節癌(tuberous carcinoma)、疣状癌、絨毛癌、巨細胞癌、腺癌、顆粒膜細胞癌、毛母癌、肝様線癌、肝細胞癌、ハースル細胞癌、硝子様癌、副腎様癌、小児胎児性癌、上皮内癌(carcinoma in situ)、表皮内癌、上皮内癌(intraepithelial carcinoma)、Krompecher癌、Kulchitzky-細胞癌、大細胞癌、レンズ状癌(lenticular carcinoma)、レンズ状癌(carcinoma lenticulare)、脂肪性癌、リンパ上皮癌、髄様癌(carcinoma medullare)、髄様癌(medullary carcinoma)、黒色癌、モール癌(carcinoma molle)、粘液性癌、粘液分泌性癌、粘液細胞癌腫、粘表皮癌、粘液癌、粘液性癌、粘液腫様癌、鼻咽頭癌、燕麦細胞癌、骨化性癌、類骨癌、乳頭癌、門脈周囲性癌、前浸潤癌、有棘細胞癌、髄質様癌、腎臓の腎細胞癌、予備細胞癌、肉腫様癌、シュナイダー癌、硬性癌及び陰嚢癌が挙げられる。
【0684】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、肉腫の治療に関する。「肉腫」という用語は、一般に、胎生結合組織のような物質から構成され、一般に、線維状物質、不均一物質又は均一な物質に埋め込まれた緻密な細胞から構成される腫瘍を指す。肉腫としては、限定されるものではないが、軟骨肉腫、線維肉腫、リンパ肉腫、黒色肉腫、粘液肉腫、骨肉腫、子宮内膜肉腫、間質肉腫、ユーイング肉腫、筋膜肉腫、線維芽細胞肉腫、巨細胞肉腫、アベメチ肉腫、脂肪肉腫(adipose sarcoma)、脂肪肉腫(liposarcoma)、胞巣状軟部肉腫、エナメル上皮肉腫、ブドウ状横紋筋肉腫、緑色肉腫、絨毛膜癌、胎児性肉腫、ウィルムス腫瘍肉腫、顆粒球肉腫、ホジキン肉腫、特発性多発性色素性出血性肉腫、B細胞の免疫芽球性肉腫、リンパ腫、T細胞の免疫芽球肉腫、イエンセン肉腫、カポジ肉腫、クッパー細胞癌、血管肉腫、白血球肉腫、悪性間葉腫肉腫、傍骨性骨肉腫、網状赤血球肉腫、ラウス肉腫、漿液嚢胞性肉腫、滑膜肉腫及び毛細血管拡張性肉腫が挙げられる。
【0685】
本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を使用して治療することができる追加の例示的な新生物としては、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、乳癌、卵巣癌、肺癌、横紋筋肉腫、原発性血小板増加症、原発性マクログロブリン血症、小細胞肺腫瘍、原発性脳腫瘍、胃癌、結腸癌、悪性膵臓インスリノーマ、悪性カルチノイド、前悪性皮膚病変、精巣癌、リンパ腫、甲状腺癌、神経芽細胞腫、食道癌、泌尿生殖路癌、悪性高カルシウム血症、子宮頸癌、子宮内膜癌、形質細胞腫、結腸直腸癌、直腸癌及び副腎皮質癌が挙げられる。
【0686】
いくつかの実施形態では、治療される癌は黒色腫である。「黒色腫」という用語は、皮膚及び他の器官のメラニン細胞系から生じる腫瘍を意味すると解釈される。黒色腫の非限定的な例は、ハーディング・パッセイ黒色腫、若年性黒色腫、黒子悪性黒色腫、悪性黒色腫、末端部黒子黒色腫、メラニン欠乏性黒色腫、良性若年性黒色腫、クラウドマン黒色腫、S91黒色腫、結節性黒色腫、爪下黒色腫及び表在拡大型黒色腫である。
【0687】
本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を使用して治療することができる腫瘍の特定の種類としては、リンパ増殖性障害、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、骨癌、肝臓癌、胃癌、結腸癌、膵臓癌、甲状腺癌、頭頸部癌、中枢神経系の癌、末梢神経系の癌、皮膚癌、腎臓癌及び上記の全ての転移癌が挙げられる。特定の種類の腫瘍としては、肝細胞癌、肝癌、肝芽腫、横紋筋肉腫、食道癌、甲状腺癌、神経節芽腫、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋皮肉腫、浸潤性乳管癌、乳頭腺癌、黒色腫、肺扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌(高分化、中分化、低分化又は未分化)、細気管支肺胞癌、腎細胞癌、副腎腫、副腎様腺癌、胆管癌、絨毛癌、セミノーマ、胚性期癌、ウィルムス腫瘍、精巣腫瘍、小細胞を含む肺癌、非小細胞及び大細胞肺癌、膀胱癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、網膜芽細胞腫、神経芽腫、結腸癌、直腸癌、全ての種類の白血病及びリンパ腫:急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)、急性骨髄性白血病(acute myelocytic leukemia)、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、肥満細胞白血病、多発性骨髄腫、骨髄性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫を含む造血器悪性腫瘍、形質細胞腫、結腸直腸癌、直腸癌が挙げられる。
【0688】
特定の実施形態で治療される癌としては、前癌病変、例えば光線性角化症(日光性角化症)、黒子(異形成母斑)、光線性口唇炎(ファーマーズリップ(farmer’s lip))、皮角、バレット食道、萎縮性胃炎、先天性角化異常症、鉄欠乏性嚥下困難、扁平苔癬、口腔粘膜下線維症、光線性(日光性)弾性線維症及び子宮頸部異形成も挙げられる。
【0689】
いくつかの実施形態で治療される癌としては、限定されるものではないが、胆管腫、結腸ポリープ、腺腫、乳頭腫、嚢胞腺腫、肝細胞腺腫、胞状奇胎、尿細管腺腫、扁平上皮乳頭腫、胃ポリープ、血管腫、骨腫、軟骨腫、脂肪腫、線維腫、リンパ管腫、平滑筋腫、横紋筋腫、星状細胞腫、母斑、髄膜腫及び神経節細胞腫を含め、例えば内胚葉、外胚葉又は間葉起源の非癌性又は良性の腫瘍が挙げられる。
【0690】
他の疾患及び障害
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は肝疾患の治療に関する。そのような疾患として下記が挙げられるが、これらに限定されない:アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、α-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆道閉鎖症、肝硬変、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝性脳症、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝癌、新生児黄疸、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、ライ症候群、I型糖原病及びウィルソン病。
【0691】
本明細書に記載される方法並びに医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を使用して、神経変性疾患及び神経性疾患を治療し得る。特定の実施形態では、この神経変性疾患及び神経性疾患は、パーキンソン病、アルツハイマー病、プリオン病、ハンチントン病、運動ニューロン疾患(MND)、脊髄小脳失調症、脊髄性筋萎縮症、ジストニア、特発性頭蓋内圧亢進症、てんかん、神経系疾患、中枢神経系疾患、運動障害、多発性硬化症、脳症、末梢神経障害又は術後認知機能障害である。
【0692】
ディスバイオシス
近年では、腸内マイクロバイオーム(「腸内微生物叢」とも呼ばれる)は、微生物の活動並びに宿主の免疫細胞及び他の細胞への(局所及び/又は遠位での)影響を介して個体の健康に大きい影響を及ぼし得ることが次第に明らかになっている(Walker,W.A.,Dysbiosis.The Microbiota in Gastrointestinal Pathophysiology.Chapter 25.2017;Weiss and Thierry,Mechanisms and consequences of intestinal dysbiosis.Cellular and Molecular Life Sciences.(2017)74(16):2959-2977.Zurich Open Repository and Archive,doi:https://doi.org/10.1007/s00018-017-2509-x))。
【0693】
健康な宿主の腸内マイクロバイオームの恒常性は、「ユービオシス」又は「ノルモバイオシス」と称されることもあり、宿主のマイクロバイオームの組成及び/又はその多様性の有害な変化は、マイクロバイオームでの不健康な不均衡又は「ディスバイオシス」を引き起こす可能性がある(Hooks and O’Malley.Dysbiosis and its discontents.American Society for Microbiology.Oct 2017.Vol.8.Issue 5.mBio 8:e01492-17.https://doi.org/10.1128/mBio.01492-17)。マイクロバイオームの恒常性が失われているか又は減少している場合、ディスバイオシス及び付随する局所的な又は遠位の宿主炎症又は免疫効果が起こる場合があり、病原体に対する感受性の増加、宿主の細菌代謝活性の変更、宿主の炎症促進活性の誘発及び/又は宿主の抗炎症活性の減少が生じる。そのような効果は、宿主免疫細胞(例えば、T細胞、樹状細胞、肥満細胞、NK細胞、腸上皮リンパ球(IEC)、マクロファージ及び食細胞)と、そのような細胞及び他の宿主細胞により放出されるサイトカイン及び他の物質との間の相互作用により部分的に媒介される。
【0694】
ディスバイオシスは、消化管内で起こり得るか(「消化管ディスバイオシス」又は「腸ディスバイオシス」)又は消化管の管腔外で起こり得る(「遠位ディスバイオシス」)。消化管ディスバイオシスは、腸上皮バリアの完全性の低下、密着結合の完全性の低下及び腸透過性の増加を伴うことが多い。Citi,S.Intestinal Barriers protect against disease,Science 359:1098-99(2018);Srinivasan et al.,TEER measurement techniques for in vitro barrier model systems.J.Lab.Autom.20:107-126(2015)。消化管ディスバイオシスは、消化管の内外で生理的な及び免疫的な影響を及ぼす可能性がある。
【0695】
ディスバイオシスの存在は、下記を含む多様な疾患及び病態と関連している:感染、癌、自己免疫障害(例えば、全身性エリテマトーデス(SLE))又は炎症性障害(例えば、機能性消化管障害、例えば炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎及びクローン病)、神経炎症性疾患(例えば、多発性硬化症)、移植障害(例えば、移植片対宿主病)、脂肪性肝疾患、I型糖尿病、関節リウマチ、シェーグレン症候群、セリアック病、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)並びに免疫機能不全と関連する他の疾患及び病態。Lynch et al.,The Human Microbiome in Health and Disease,N.Engl.J.Med.375:2369-79(2016),Carding et al.,Dysbiosis of the gut microbiota in disease.Microb.Ecol.Health Dis.(2015);26:10:3402/mehd.v26.2619;Levy et al,Dysbiosis and the Immune System,Nature Reviews Immunology 17:219(April 2017)。
【0696】
本明細書に開示される例示的な医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、ディスバイオシスの部位に存在する免疫活性を改変することにより、ディスバイオシス及びその影響を処置し得る。本明細書に記載されるとおり、そのような組成物は、対象レシピエントの炎症を軽減する抗炎症性サイトカインの分泌の増加及び/若しくは炎症促進性サイトカインの分泌の減少を引き起こす宿主免疫細胞への作用によるか又は代謝産物産生の変化により、ディスバイオシスを改変し得る。
【0697】
ディスバイオシスを伴う障害の処置に有用である、本明細書に開示される例示的な医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、1つ以上のタイプの免疫調節細菌(例えば、抗炎症性細菌)を含む。そのような組成物は、消化管中において、レシピエントである宿主の免疫機能に影響を及ぼし得、且つ/又は対象の消化管外の遠位部位で全身性効果を及ぼし得る。
【0698】
ディスバイオシスを伴う障害の治療に有用である、本明細書で開示されている例示的な医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、単一の細菌種(例えば、単一株)の免疫調節細菌(例えば、抗炎症性細菌)の集団を含む。そのような組成物は、消化管中において、レシピエントである宿主の免疫機能に影響を及ぼし得、且つ/又は対象の消化管外の遠位部位で全身性効果を及ぼし得る。
【0699】
一実施形態では、免疫調節細菌(例えば、抗炎症性細菌細胞)の単離集団を含む医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を、哺乳動物のディスバイオシス及びその影響の1つ以上を治療するのに有効な量でこのレシピエントに投与する(例えば、経口投与する)。ディスバイオシスは、消化管ディスバイオシス又は遠位ディスバイオシスであり得る。
【0700】
別の実施形態では、本発明の医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、消化管ディスバイオシス又はその宿主免疫細胞への影響の1つ以上を治療することができ、対象レシピエントの炎症を軽減する抗炎症性サイトカインの分泌の増加及び/又は炎症促進性サイトカインの分泌の減少を引き起こす。
【0701】
別の実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、腸上皮バリアの完全性を増加させることにより腸透過性を低下させるために、細胞及びサイトカインの調節によりレシピエントの免疫反応を改変することにより、消化管ディスバイオシス及びその影響の1つ以上を治療することができる。
【0702】
別の実施形態では、医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、宿主免疫細胞の改変によりディスバイオシスの部位でのレシピエントの免疫反応を改変することにより、遠位ディスバイオシス及びその影響の1つ以上を治療することができる。
【0703】
他の例示的な医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、ディスバイオシスを伴う障害の治療に有用であり、この組成物は、レシピエントにおける宿主免疫細胞の亜集団(例えば、T細胞、免疫リンパ球系細胞、樹状細胞、NK細胞及び他の免疫細胞の亜集団)又はその機能の相対的な割合を変更し得る1つ以上のタイプの細菌を含む。
【0704】
他の例示的な医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、ディスバイオシスを伴う障害の治療に有用であり、この組成物は、レシピエント対象における免疫細胞の亜集団(例えば、T細胞亜集団、免疫リンパ球系細胞、NK細胞及び他の免疫細胞)又はその機能の相対的な割合を変更し得る単一細菌種(例えば、単一株)の免疫調節細菌の集団を含む。
【0705】
一実施形態では、本発明は、消化管ディスバイオシスの部位に存在するマイクロバイオーム集団を変更する医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を、それを必要とする対象に経口投与することにより、消化管ディスバイオシス及びその影響の1つ以上を治療する方法を提供する。医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、1つ以上のタイプの免疫調節細菌及び/又は単一細菌種(例えば、単一株)の免疫調節細菌の集団を含み得る。
【0706】
一実施形態では、本発明は、消化管外での対象の免疫反応を変更する医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形を、それを必要とする対象に経口投与することにより、遠位ディスバイオシス及びその影響の1つ以上を治療する方法を提供する。医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、1つ以上のタイプの免疫調節細菌及び/又は単一細菌種(例えば、単一株)の免疫調節細菌の集団を含み得る。
【0707】
例示的な実施形態では、ディスバイオシスを伴う障害の治療に有用な医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形は、宿主免疫細胞による1つ以上の抗炎症性サイトカインの分泌を刺激する。抗炎症性サイトカインとしては、IL-10、IL-13、IL-9、IL-4、IL-5、TGFβ及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。他の例示的な実施形態では、宿主免疫細胞による1つ以上の炎症促進性サイトカインの分泌を減少させる(例えば、阻害する)、ディスバイオシスを伴う障害の治療に有用な医薬品、医薬組成物及び/又は固形剤形である。炎症促進性サイトカインとしては、IFNγ、IL-12p70、IL-1α、IL-6、IL-8、MCP1、MIP1α、MIP1β、TNFα及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。他の例示的なサイトカインは、当技術分野で公知であり、且つ本明細書に記載されている。
【0708】
別の態様では、本発明は、それを必要とする対象のディスバイオシスを伴う障害を治療するか又は予防する方法であって、ディスバイオシスを伴う障害が治療されるように、ディスバイオシスの部位でのマイクロバイオームを変更するのに十分な量で細菌を含むプロバイオティック食品又は医療食品の形態の医薬組成物を対象に投与する(例えば、経口投与する)ことを含む方法を提供する。
【0709】
別の実施形態では、プロバイオティック食品又は医療食品の形態の本発明の医薬組成物を使用して、ディスバイオシスを発症するリスクがある対象でのディスバイオシスの発症を予防し得るか又は遅延させ得る。
【0710】
強化された細菌を製造する方法
特定の態様では、本明細書に記載される細菌の産生のために操作された細菌を作製する方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、操作された細菌は、特定の所望の特性を増強するように改変されている。例えば、いくつかの実施形態では、操作された細菌は、(例えば、単独で又は別の治療薬との組み合わせで)細菌の免疫調節効果及び/若しくは治療効果を増強するように改変されており、毒性を減少するように改変されており、且つ/又は細菌の製造を改善する(例えば、より高い酸素耐性、凍結融解耐性の改善、より短い生成時間)ように改変されている。操作された細菌を、当技術分野で公知の任意の技術(部位特異的変異誘発、トランスポゾン突然変異誘発、ノックアウト、ノックイン、ポリメラーゼ連鎖反応変異誘発、化学的変異誘発、紫外線変異誘発、形質転換(化学的又はエレクトロポレーションによる)、ファージ形質導入、定向進化、CRISPR/Cas9又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない)を使用して製造し得る。
【0711】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、細菌は定向進化により改変されている。いくつかの実施形態では、定向進化は、細菌の環境条件への曝露と、この環境条件下での生存及び/又は増殖が改善されている細菌の選択とを含む。いくつかの実施形態では、方法は、強化された細菌を同定するアッセイを使用する変異誘発細菌のスクリーニングを含む。いくつかの実施形態では、方法は、(例えば、化学的変異原及び/又はUV放射線への曝露により)細菌を変異誘発させること又は細菌を治療薬(例えば、抗生剤)に曝露すること、その後に続く所望の表現型を有する細菌を検出するためのアッセイ(例えば、インビボでのアッセイ、エクスビボでのアッセイ又はインビトロでのアッセイ)を更に含む。
【0712】
ガンマ線照射:サンプルプロトコル:
粉末に17.5kGyの放射線量で周囲温度においてガンマ線を照射する。凍結バイオマスに、ドライアイスの存在下で25kGyの放射線量でガンマ線を照射する。
【0713】
凍結バイオマスの調製:サンプルプロトコル
細菌培養物の成長が望ましいレベルに達した後、培養物を遠心分離し、上清を廃棄し、ペレットを可能な限り乾燥させる。ペレットをボルテックスしてバイオマスをほぐす。ペレットを所望の凍結保護剤溶液に再懸濁させ、極低温チューブに移し、液体窒素で急速凍結する。-80℃の冷凍庫に保管する。
【0714】
粉末の調製:サンプルプロトコル
細菌培養物の成長が望ましいレベルに達した後、培養物を遠心分離し、上清を廃棄し、ペレットを可能な限り乾燥させる。ペレットを所望の凍結保護剤溶液に再懸濁させ、製剤ペーストを作成する。凍結保護剤溶液は、例えば、マルトデキストリン、アスコルビン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム及び/若しくは塩化カルシウム又は例えばスクロース、デキストラン及びL-システインHClを含み得る。製剤ペーストをステンレス鋼トレイ上に充填し、凍結乾燥機(例えば、定義されたサイクルパラメータを使用して自動モードで動作)にロードして、凍結乾燥製品を調製する。凍結乾燥製品は粉砕機に供給され、得られた粉末を収集する。
【0715】
粉末は、例えばデシケーター内で、2~8℃(例えば、4℃)で(例えば、真空密封されたバッグに)保存することができる。
【0716】
例示的な実施形態
実施形態1.細菌(例えば、凍結乾燥細菌)を含む医薬品(例えば、粉末)であって、医薬品中の細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも1×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で存在する(例えば、細菌は、医薬品の1グラム当たり少なくとも3.3×1011個の細胞、少なくとも5×1011個の細胞、少なくとも7×1011個の細胞、少なくとも1×1012個の細胞、少なくとも2×1012個の細胞、約1×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞、約3.3×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞、約5×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞、約7×1011個の細胞~約2.4×1012個の細胞、約2×1012個の細胞、約1×1012個の細胞~約2×1012個の細胞、約1.3×1012個の細胞~約2.4×1012個の細胞、約2.5×1012個の細胞、約1.2×1012個の細胞、約1.5×1012個又は約6×1011個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する)、医薬品。
【0717】
実施形態2.細菌は、医薬品の1グラム当たり約1×1011個の細胞~約2.5×1012個の細胞の総細胞数(TCC)で医薬品中に存在する、実施形態1に記載の医薬品。
【0718】
実施形態3.細菌及び凍結保護剤を含む医薬品(例えば、粉末)。
【0719】
実施形態4.凍結保護剤は、スクロース、デキストラン又はそれらの組み合わせを含み、任意選択的に、凍結保護剤は、等量のスクロース及びデキストランを含む、実施形態3に記載の医薬品。
【0720】
実施形態5.凍結保護剤は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含む、実施形態3に記載の医薬品。
【0721】
実施形態6.凍結保護剤は、L-システインHClを含まない、実施形態3に記載の医薬品。
【0722】
実施形態7.約6%~約12%若しくは約7%~約21%(重量/重量)のスクロース;約6%~約12%若しくは約7%~約21%(重量/重量)のデキストラン;又は約6%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約6%~約12%(重量/重量)のデキストラン若しくは約7%~約21%(重量/重量)のスクロース及び約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含む(例えば、約8%~約12%若しくは約10%~約19%(重量/重量)のスクロースを含むか、約11%(重量/重量)のスクロースを含むか、約6%~約12%若しくは約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含むか、約8%~約12%若しくは約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含むか、約11%(重量/重量)のデキストランを含むか、約6%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約6%~約12%(重量/重量)のデキストラン若しくは約7%~約21%(重量/重量)のスクロース及び約7%~約21%(重量/重量)のデキストランを含むか、約8%~約12%(重量/重量)のスクロース及び約8%~約12%(重量/重量)のデキストラン若しくは約10%~約19%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約19%(重量/重量)のデキストランを含むか、又は約11%(重量/重量)のスクロース及び約11%(重量/重量)のデキストランを含む)、実施形態3に記載の医薬品。
【0723】
実施形態8.約0.10%~約0.25%又は約0.15%~約0.35%(重量/重量)のL-システインHClを含む、実施形態3に記載の医薬品。
【0724】
実施形態9.実施形態1~10のいずれか1つに記載の医薬品(例えば、粉末)及び1つ以上の賦形剤を含む医薬組成物。
【0725】
実施形態10.細菌(例えば、細菌を含むペレット)を、任意選択的に凍結保護剤溶液である凍結保護剤と組み合わせ、それにより製剤ペーストを調製することを含む方法。
【0726】
実施形態11.(a)製剤ペーストを凍結乾燥して、それにより凍結乾燥製品を調製すること;(b)凍結乾燥製品を粉砕して、それにより凍結乾燥粉末を調製すること;及び/又は(c)凍結乾燥粉末を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、それにより医薬組成物を調製することを更に含む、実施形態10に記載の方法。
【0727】
実施形態12.凍結保護剤は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり0.1~0.25グラム(g)の凍結保護剤の比率(例えば、ペレットの1グラム当たり0.15~0.2グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率、ペレットの1グラム当たり約0.18グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率);又は4%~10%(体積/体積)の比率(例えば、5%~8%(体積/体積)、約6.5%(体積/体積)の比率)で混合される、実施形態10又は11に記載の方法。
【0728】
実施形態13.凍結保護剤は、スクロース、デキストラン又はそれらの組み合わせを含み、任意選択的に、凍結保護剤は、等量のスクロース及びデキストランを含む、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
【0729】
実施形態14.凍結保護剤は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含む、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
【0730】
実施形態15.凍結保護剤は、L-システインHClを含まない、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
【0731】
実施形態16.凍結保護剤は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロース(例えば、約15%~約35%(重量/重量)、約20%(重量/重量));約10%~約30%(重量/重量)のデキストラン(例えば、約15%~約35%(重量/重量)、約20%(重量/重量));又は約10%~約30%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約30%(重量/重量)のデキストラン(例えば、約15%~約35%(重量/重量)のスクロース及び約15%~約35%(重量/重量)のデキストラン、約20%(重量/重量)のスクロース及び約20%(重量/重量)のデキストラン)を含む、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
【0732】
実施形態17.凍結保護剤は、約40%~約80%(重量/重量)の水(例えば、約50%~約70%(重量/重量)の水、約55%~約65%(重量/重量)の水、約60%(重量/重量)の水)、約59.8%(重量/重量)の水、約59.6%(重量/重量)の水)を含む、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
【0733】
実施形態18.凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHCl、約0.15%~約0.45%(重量/重量)のL-システインHCl、約0.2%(重量/重量)のL-システインHCl、約0.4%(重量/重量)のL-システインHCl、約0.1%(重量/重量)のL-システインHCl)を含む、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
【0734】
実施形態19.凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHClを含む、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.4%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.6%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.2%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.8%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約60%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロース及び約40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロース及び約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロース及び約50%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約0.5%~約2.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約0.75%~約1.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;(ii)約50%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤溶液の凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;及び(ii)約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0735】
実施形態20.細菌を含む医薬品であって、(例えば、総細胞数(TCC)(例えば、Coulter計数器によって決定され、本明細書に記載される)によって決定されるように、例えば長期(2~8℃)及び/又は加速(23~27℃(任意選択的に60%相対湿度(RH)))保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたって)その安定性を維持する医薬品。
【0736】
実施形態21.医薬品の水含有量は、約0.5%~約9%(例えば、約1%~約8%、約1%~約6%(例えば、約1.7%、例えば1.8%、例えば約2%、例えば約2.2%、例えば約2.3%、例えば約2.4%、例えば約2.8%、例えば約2.9%、例えば約3%、例えば約3.1%、例えば約3.2%、例えば約3.3%、例えば約3.5%、例えば約3.6%、例えば約4%、例えば約4.5%、例えば約5%、例えば約5.3%、例えば約5.4%又は例えば約7.8%)であり、例えば欧州薬局方(Ph.Eur.)方法2.5.12に提供される水含有量分析のためのカールフィッシャー法によって決定される)である、実施形態20に記載の医薬品。
【0737】
実施形態22.(例えば、長期(2~8℃)及び/又は加速(25℃(任意選択的に60%RH))保存条件下で3、6、12、18及び/又は24ヶ月間にわたって)その水含有量を維持する、実施形態20又は21に記載の医薬品。
【0738】
実施形態23.細菌由来のもの(例えば、選択された株の混合物又は剤(例えば、成分)又は単一の選択された株及び/又は剤(例えば、成分)であり;細菌及び/又はその成分を含む粉末であり;追加の薬剤(例えば、凍結保護剤)を含み;及び/又は任意選択的に追加の薬剤(例えば、凍結保護剤)を更に含む、細菌及び/又はその成分の凍結乾燥(freeze dried)(例えば、凍結乾燥(lyophilized))粉末である、実施形態20~22のいずれか1つに記載の医薬品。
【0739】
実施形態24.実施形態1~8又は20~23のいずれか1つに記載の医薬品を含む固形剤形。
【0740】
実施形態25.腸溶性コーティングされ;カプセルを含み;カプセルは、00号、0号、1号、2号、3号、4号又は5号のカプセルであり;固形剤形は、錠剤(例えば、腸溶性コーティングされた錠剤)を含み、任意選択的に、錠剤は、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm又は18mmの錠剤であり;固形剤形は、小型錠剤を含み、任意選択的に、小型錠剤(例えば、腸溶性コーティングされた小型錠剤)は、約1mmの小型錠剤~4mmの小型錠剤であり;複数の腸溶性コーティングされた小型錠剤は、カプセル内に収容され(例えば、0号のカプセルは、約31~約35個(例えば、33個)の小型錠剤を収容することができ、小型錠剤は、3mmのサイズである)、任意選択的に、小型錠剤は、3mmのサイズであり;及び/又はカプセルは、HPMC(ヒドロキシルプロピルメチルセルロース)又はゼラチンを含む、実施形態24に記載の固形剤形。
【0741】
実施形態26.腸溶性コーティングは、1つの腸溶性コーティングを含むか;腸溶性コーティングは、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングを含むか;腸溶性コーティングは、内側腸溶性コーティング及び外側腸溶性コーティングを含み、内側及び外側コーティングは、同一ではない(例えば、内側及び外側コーティングは、同じ成分を同量で含有しない)か;腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、ポリメタクリレート系コポリマーを含むか;腸溶性コーティング、例えば1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)を含むか;1つの腸溶性コーティングは、メタクリル酸エチルアクリレート(MAE)コポリマー(1:1)を含むか;1つの腸溶性コーティングは、Eudragitコポリマー、例えばEudragit、Eudragit S、Eudragit RL、Eudragit RS、Eudragit E又はEudragit FSを含むか;腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、セルロースアセテートフタレート(CAP)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ポリ(ビニルアセテートフタレート)(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、脂肪酸、ワックス、シェラック(アロイリット酸のエステル)、プラスチック、植物繊維、ゼイン、アクアゼイン(アルコールを含有しない水性ゼイン製剤)、アミロースデンプン、デンプン誘導体、デキストリン、メチルアクリレート-メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(ヒプロメロースアセテートサクシネート)、メチルメタクリレート-メタクリル酸コポリマー又はアルギン酸ナトリウムを含むか;又は腸溶性コーティング(例えば、1つの腸溶性コーティング又は内側腸溶性コーティング及び/若しくは外側腸溶性コーティング)は、アニオン性ポリマー材料を含む、実施形態24又は25に記載の固形剤形。
【0742】
実施形態27.細菌は、ラクトコッカス属(Lactococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はベイロネラ属(Veillonella)のものである、実施形態24~26のいずれか1つに記載の固形剤形、又は実施形態1~8若しくは20~23のいずれか1つに記載の医薬品、又は実施形態9に記載の医薬組成物、又は実施形態10~19のいずれか1つに記載の方法。
【0743】
実施形態28.細菌は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)種のものであり、任意選択的に、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)は、ラクトコッカス・ラクティス・クレモリス(Lactococcus lactis cremoris)A株(ATCC表示番号PTA-125368)であるか;細菌は、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)種のものであり、任意選択的に、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)は、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)(ATCC表示番号PTA-125691)であるか;細菌は、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)種のものであり、任意選択的に、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)は、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B 50329株(NRRL受託番号B 50329)であるか;又は細菌は、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)種のものであり、任意選択的に、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)は、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス(Bifidobacterium animalis ssp.lactis)(ATCC表示番号PTA-125097)である、実施形態24~26のいずれか1つに記載の固形剤形、又は実施形態1~8若しくは20~23のいずれか1つに記載の医薬品、又は実施形態9に記載の医薬組成物、又は実施形態10~19のいずれか1つに記載の方法。
【0744】
実施形態29.凍結乾燥粉末は、プレボテラ属(Prevotella)細菌又はベイロネラ属(Veillonella)細菌を含むか;細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された種であり、任意選択的に、細菌は、表1又は表3に列挙された株と少なくとも95%のゲノム、16Sリボソームリボ核酸又はクラスター化され、規則的に間隔があいた短い回文反復配列同一性を有する細菌株であるか;細菌は、生存しているか、弱毒化されているか又は死滅しているか;細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された分類群のものであるか;細菌は、表1、表2、表3又は表4に列挙された細菌株であるか;細菌は、表Jに列挙された分類群(例えば、綱、目、科、属、種又は株)のものであるか;又は細菌は、表Jに列挙された細菌株である、実施形態24~26のいずれか1つに記載の固形剤形、又は実施形態1~8若しくは20~23のいずれか1つに記載の医薬品、又は実施形態9に記載の医薬組成物、又は実施形態10~19のいずれか1つに記載の方法。
【0745】
実施形態30.対象の疾患を予防又は処置する方法であって、実施形態24~26のいずれか一項に記載の固形剤形を対象に投与することを含む方法。
【0746】
実施形態31.対象の疾患の処置又は予防のための、実施形態1~8若しくは20~23のいずれか1つに記載の医薬品、又は実施形態9に記載の医薬組成物、又は実施形態24~26のいずれか1つに記載の固形剤形の使用。
【0747】
実施形態32.対象の疾患を処置又は予防するための薬剤の調製のための、実施形態1~8若しくは20~23のいずれか1つに記載の医薬品、又は実施形態9に記載の医薬組成物、又は実施形態24~26のいずれか1つに記載の固形剤形の使用。
【0748】
実施形態33.対象の疾患の処置又は予防における使用のための、実施形態1~8若しくは20~23のいずれか1つに記載の医薬品、又は実施形態9に記載の医薬組成物、又は実施形態24~26のいずれか1つに記載の固形剤形。
【0749】
実施形態34.細菌を含む医薬品の調製における使用のための凍結保護剤であって、任意選択的に凍結保護剤溶液である凍結保護剤。
【0750】
実施形態35.医薬品を調製する方法であって、細菌を、任意選択的に凍結保護剤溶液である凍結保護剤と組み合わせ、それにより製剤ペーストを調製することを含む方法。
【0751】
実施形態36.製剤ペーストを凍結乾燥して、それにより凍結乾燥製品を調製することを更に含み;凍結乾燥製品を粉砕して、それにより凍結乾燥粉末を調製することを更に含み;且つ/又は凍結乾燥粉末を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、それにより医薬組成物を調製することを更に含み;凍結保護剤は、ペレットと、ペレットの1グラム当たり0.05~0.25グラム(g)の凍結保護剤の比率(例えば、ペレットの1グラム当たり0.15~0.2グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率、ペレットの1グラム当たり約0.18グラム(g)の凍結保護剤溶液の比率)で混合されるか;又は凍結保護剤は、4%~10%(体積/体積)の比率(例えば、5%~8%(体積/体積)の比率、約6.5%(体積/体積)の比率)でペレットと混合される、実施形態35に記載の方法。
【0752】
実施形態37.凍結保護剤は、スクロースを含むか;凍結保護剤は、デキストランを含むか;凍結保護剤は、スクロース及びデキストランを含み、任意選択的に、凍結保護剤は、等量のスクロース及びデキストランを含むか;凍結保護剤は、スクロース、デキストラン及びL-システインHClを含むか;又は凍結保護剤は、L-システインHClを含まない、実施形態34の凍結保護剤又は実施形態35若しくは36の方法。
【0753】
実施形態38.凍結保護剤は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロース(例えば、約15%~約35%(重量/重量)のスクロース、約20%(重量/重量)のスクロース)を含むか;凍結保護剤は、約10%~約30%(重量/重量)のデキストラン(例えば、約15%~約35%(重量/重量)のデキストラン、約20%(重量/重量)のデキストラン)を含むか;凍結保護剤は、約10%~約30%(重量/重量)のスクロース及び約10%~約30%(重量/重量)のデキストラン(例えば、約15%~約35%(重量/重量)のスクロース及び約15%~約35%(重量/重量)のデキストラン、約20%(重量/重量)のスクロース及び約20%(重量/重量)のデキストラン)を含むか;凍結保護剤は、約40%~約80%(重量/重量)の水(例えば、約50%~約70%(重量/重量)の水、約55%~約65%(重量/重量)の水、約60%(重量/重量)の水、約59.8%(重量/重量)の水、約59.6%(重量/重量)の水)を含むか;凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHCl、約0.2%(重量/重量)のL-システインHCl、約0.4%(重量/重量)のL-システインHCl)を含むか;又は凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHClを含む、実施形態34の凍結保護剤又は実施形態35若しくは36の方法。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.4%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.6%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;(iii)約0.2%(重量/重量)のL-システインHCl;及び(iv)約59.8%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約20%(重量/重量)のスクロース;(ii)約20%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約60%(重量/重量)の水を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約40%~約60%(重量/重量)のスクロース及び約40%~約60%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約45%~約55%(重量/重量)のスクロース及び約45%~約55%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約50%(重量/重量)のスクロース及び約50%(重量/重量)のデキストランを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.25%~約5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.5%~約2.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.75%~約1.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;(ii)約50%(重量/重量)のデキストラン;及び(iii)約1%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約50%(重量/重量)のスクロース;及び(ii)約50%(重量/重量)のデキストランを含む。
【0754】
実施形態39.凍結保護剤は、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含み、任意選択的に、凍結保護剤は、スクロースを更に含み、任意選択的に、凍結保護剤は、デキストロース(グルコースとも呼ばれる)を更に含む、実施形態34の凍結保護剤又は実施形態35若しくは36の方法。任意選択的に、凍結保護剤は、グルタミン酸ナトリウムを更に含む。
【0755】
実施形態40.凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む、実施形態34の凍結保護剤又は実施形態35若しくは36の方法。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤(例えば、水を含有しない乾燥組成物)は、約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約27%~約47%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約32%~約42%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど)及び約37%(重量/重量)のスクロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約27%~約47%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約27%~約47%(重量/重量)のスクロース;約8%~約18%(重量/重量)のデキストロース;及び約8%~約18%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約32%~約42%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約32%~約42%(重量/重量)のスクロース;約11%~約15%(重量/重量)のデキストロース;及び約11%~約15%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のデキストロースを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);約37%(重量/重量)のスクロース;約13%(重量/重量)のデキストロース;及び約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.05%~約0.6%(重量/重量)のL-システインHCl(例えば、L-システインの一形態)を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.5%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.1%~約0.25%(重量/重量)のL-システインHClを含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウム;及び(v)約0.2%(重量/重量)のL-システインHClを含む。特定の実施形態では、本明細書に提供される凍結保護剤は、(i)約37%(重量/重量)の、デキストロース当量(DE)が21の乾燥トウモロコシグルコースシロップ(Glucidex21など)などの乾燥(脱水)トウモロコシグルコースシロップ(Glucidexなど);(ii)約37%(重量/重量)のスクロース;(iii)約13%(重量/重量)のデキストロース;及び(iv)約13%(重量/重量)のグルタミン酸ナトリウムを含む。
【0756】
実施形態41.凍結乾燥粉末は、約35%~約75%(重量/重量)の乾燥細菌(例えば、約40%~約70%(重量/重量)の乾燥細菌)を含む、実施形態10~19又は36のいずれか1つに記載の方法。
【0757】
実施形態42.細菌は、プレボテラ属(Prevotella)細菌又はベイロネラ属(Veillonella)細菌を含む、実施形態10~19、36又は41のいずれか1つに記載の方法。
【実施例
【0758】
実施例1:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)医薬品
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品を、以下のように調製した。プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株は、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株(NRRL受託番号B 50329)として寄託されている。
【0759】
所望の増殖レベルが達成されたら、細菌を含有する発酵ブロスに対して遠心分離(連続遠心分離を使用)を実施して、ペレットを調製した。凍結保護剤溶液をペレットと組み合わせて、製剤ペーストを調製した。凍結保護剤溶液の成分を表5Aに示す(表5Bは非水(乾燥)成分のパーセンテージを示す)。凍結保護剤溶液を濃縮細胞(ペレット)に6.5%(v/v)の比率で加え、混合して製剤細胞ペーストを得た。製剤細胞ペーストを、ステンレス鋼トレイ内の使い捨てトレイ上に充填した。製剤ペーストを凍結乾燥して凍結乾燥製品を調製した。凍結乾燥は、一次乾燥(棚温度-5℃)及び二次乾燥(棚温度25℃)を含んでいた。総乾燥時間は少なくとも48時間であった。凍結乾燥製品を粉砕して(例えば、粉砕機を使用して)、凍結乾燥粉末、例えば医薬品を調製した。医薬品をポリエチレン袋に収集した。その後、各袋を真空下で密封し、金属化ポリエチレン袋に入れ、約5℃で保存した。
【0760】
【表37】
【0761】
【表38】
【0762】
実施例2:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)を含有する医薬品の特性
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品の5つのバッチを実施例1に従って調製し、評価した。
【0763】
バッチ1:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり2.4×1012個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、1.7%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり5×1011個超に設定される。
【0764】
バッチ2:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり2×1012個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、2.0%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり5×1011個超に設定される。
【0765】
バッチ3:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり2.1×1012個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、3.0%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり5×1011個以上に設定される。
【0766】
バッチ4:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり1.5×1012個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、2.0%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり5×1011個以上に設定される。
【0767】
バッチ5:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり1.3×1012個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、4.0%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり5×1011個以上に設定される。
【0768】
実施例3:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)バッチ1の安定性
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品のバッチ1を実施例1に記載されるように調製し、実施例2に記載されるように評価した。
【0769】
安定性研究のサンプルは、真空密封されたポリエチレン袋を使用して包装し、二次金属化ポリエチレン袋の中に入れた。
【0770】
バッチ1の医薬品の安定性を評価した。
【0771】
含有量及び力価:総細胞数(TCC)/グラム:
長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件において、示された期間にわたり、バッチの総細胞/グラムが決定された。TCCは、Coulter計数器によって決定された。データを図1に示す。最長6ヶ月間にわたって収集されたデータは、分析変動性を伴う安定した総細胞数プロファイルを示し、製品の含有量及び医薬品の効力が5℃での長期保存条件下で維持されることを示唆した。最長18ヶ月にわたって収集されたデータを図9に示す。
【0772】
水含有量:
示された期間にわたる長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の両方について、示された期間にわたり、バッチの水含有量が決定された。結果を図2に示す。最長6ヶ月間、水分含有量に有意な変化は観察されなかった。最長18ヶ月にわたって収集されたデータを図10に示す。
【0773】
実施例4:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)バッチ2の安定性
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品のバッチ2を実施例1に記載されるように調製し、実施例2に記載されるように評価した。
【0774】
安定性研究のサンプルは、真空密封されたポリエチレン袋を使用して包装し、金属化ポリエチレン袋の中に入れた。
【0775】
バッチ2の医薬品の安定性を評価した。
【0776】
含有量及び力価:総細胞数(TCC)/グラム:
長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件において、示された期間にわたり、バッチの総細胞/グラムが決定された。TCCは、Coulter計数器によって決定された。データを図3に示す。3ヶ月時点でのバッチの総細胞数の安定性プロファイルは、有害な傾向を示さなかった。更に、総細胞数の値は、全ての時点で5℃(長期)条件と25℃(加速)条件との間で同等である。これらのデータは、製品の内容及び効力が保存中に維持されることを裏付けるものである。最長18ヶ月にわたって収集されたデータを図11に示す。
【0777】
水含有量:
示された期間にわたる長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の両方について、示された期間にわたり、バッチの水含有量が決定された。結果を図4に示す。最長3ヶ月間、水分含有量に有意な変化は観察されなかった。最長18ヶ月にわたって収集されたデータを図12に示す。
【0778】
実施例5:ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)医薬品
ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株を含む医薬品を、以下のように調製した。ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株は、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株(ATCC受託番号PTA-125691)として寄託されている。
【0779】
所望の増殖レベルが達成されたら、細菌を含有する発酵ブロスに対して遠心分離(連続遠心分離を使用)を実施して、ペレットを調製した。凍結保護剤溶液をペレットと組み合わせて、製剤ペーストを調製した。凍結保護剤溶液の成分を表6に示す。凍結保護剤を、細胞ペレットの1g当たり凍結保護剤0.18gの比率で細胞ペレットと混合して、製剤細胞ペーストを得た。製剤細胞ペーストをステンレス鋼のトレイ上に充填した。製剤ペーストを凍結乾燥して凍結乾燥製品を調製した。凍結乾燥は、一次乾燥(棚温度-5℃)及び二次乾燥(棚温度25℃)を含んでいた。総乾燥時間は少なくとも48時間であった。凍結乾燥製品を粉砕して(例えば、粉砕機を使用して)、凍結乾燥粉末、例えば医薬品を調製した。医薬品をポリエチレン袋に収集した。およそ0.5kgの凍結乾燥粉末を入れたポリエチレン袋を真空密封し、アルミ箔を備えたポリエチレン袋の中に入れ、約5℃で保存した。アルミ箔を備えたポリエチレン袋に入れた凍結乾燥材料を箱に移し、20~35kGyの線量範囲内でガンマ線照射した。ガンマ線照射ステップ後、医薬品放出アッセイを実施した。
【0780】
【表39】
【0781】
実施例6:ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)を含有する医薬品の特性
ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株を含む医薬品の6つのバッチを実施例5に従って調製し、評価した。
【0782】
バッチA:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり2.4×1012個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、3.2%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり3.3×1011個以上に設定される。
【0783】
バッチB:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり1.5×1012個のTCCを有し、水含有量は決定されなかった。許容されるTCC値は、1グラム当たり3.3×1011個以上に設定される。
【0784】
バッチC:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり2.2×1012個のTCCを有し、水含有量は決定されなかった。許容されるTCC値は、1グラム当たり3.3×1011個以上に設定される。
【0785】
バッチD:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり12.1×1011個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、2.2%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり3.3×1011個以上に設定される。
【0786】
バッチE:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり7.7×1011個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、3.0%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり3.3×1011個超に設定される。
【0787】
バッチF:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり11.4×1011個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、2.8%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり3.3×1011個以上に設定される。
【0788】
実施例7:ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)バッチAの安定性
ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株を含む医薬品のバッチAを実施例5に記載されるように調製し、実施例6に記載されるように評価した。
【0789】
安定性研究サンプルは、ポリエチレン袋を使用して包装し、真空密封し、アルミ箔を備えた別のポリエチレン袋の中に入れた。
【0790】
バッチAの医薬品の安定性を評価した。
【0791】
含有量及び力価:総細胞数(TCC)/グラム:
長期(2~8℃)及び加速(25℃(±2℃)/60%(±5%)RH(相対湿度)(略称:25℃))保存条件において、示された期間にわたり、バッチの総細胞/グラムが決定された。TCCは、Coulter計数器によって決定された。データを図5に示す。最長12ヶ月間にわたって収集されたデータは、5℃及び25℃でのバッチの総細胞数プロファイルが安定していることを示し、これは、製品の含有量及び医薬品の効力が長期保存条件下で維持されることを示唆する。
【0792】
水含有量:
示された期間にわたる長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の両方について、示された期間にわたり、バッチの水含有量が決定された。結果を図6に示す。最長12ヶ月間、水分含有量に有意な変化は観察されなかった。1ヶ月時点での初期の上昇傾向(5.0%から5.4%)で、水分含有量は最長6ヶ月間にわたって約3%で変化しないままであった。12ヶ月時点では水分含有量がわずかに増加したが、これは、正常変動によるものであり得る。
【0793】
実施例8:ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)バッチDの安定性
ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株を含む医薬品のバッチDを実施例5に記載されるように調製し、実施例6に記載されるように評価した。
【0794】
安定性研究サンプルは、ポリエチレン袋を使用して包装し、真空密封し、アルミ箔を備えた別のポリエチレン袋の中に入れた。
【0795】
バッチAの医薬品の安定性を評価した。
【0796】
含有量及び力価:総細胞数(TCC)/グラム:
長期(2~8℃)及び加速(25℃(±2℃)/60%(±5%)RH(相対湿度)(略称:25℃))保存条件において、示された期間にわたり、バッチの総細胞/グラムが決定された。TCCは、Coulter計数器によって決定された。データを図7に示す。6ヶ月時点でのバッチの総細胞数の安定性プロファイルは、有害な傾向を示さなかった。更に、総細胞数の値は、全ての時点で5℃(長期)条件と25℃(加速)条件との間で同等である。これらのデータは、製品の内容及び効力が保存中に維持されることを裏付けるものである。
【0797】
水含有量:
示された期間にわたる長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の両方について、示された期間にわたり、バッチの水含有量が決定された。結果を図8に示す。最長12ヶ月間、水分含有量に有意な変化は観察されなかった。最長6ヶ月間、バッチの水分含有量の変化は観察されなかった。
【0798】
実施例9:代表的な菌株
表Jに列挙されている分類群(例えば、綱、目、科、属、種又は株)の細菌は、本明細書に記載される医薬品で使用することができる。
【0799】
各菌株のグラム染色、細胞壁構造及び分類学的分類に関する情報も表Jに記載されている。
【0800】
【表40】
【0801】
実施例10:医薬品
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株又はベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株を含有する医薬品を、表5A(プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株について)及び表6(ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株について)に提供される製法の凍結保護剤溶液を使用して調製した。
【0802】
モデルを実行して、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含有する医薬品(粉末)のバッチ中の乾燥細胞、スクロース、デキストラン及びL-システインHClの量(重量/重量(グラム/グラム))を推定した。計算された量を表7A及び7Bに示す。L-システインHClの量には、凍結保護剤溶液からの寄与だけでなく、細胞培養条件からの寄与も含まれる。
【0803】
【表41】
【0804】
【表42】
【0805】
モデルを実行して、ベイロネラ・パルブラ(Veillonella parvula)A株を含有する医薬品(粉末)のバッチ中の乾燥細胞、スクロース、デキストラン及びL-システインHClの量(重量/重量(グラム/グラム))を推定した。計算された量を表8A及び8Bに示す。L-システインHClの量には、凍結保護剤溶液からの寄与だけでなく、細胞培養条件からの寄与も含まれる。
【0806】
【表43】
【0807】
【表44】
【0808】
実施例11:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)バッチ4の安定性
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品のバッチ4を実施例1に記載されるように調製し、実施例2に記載されるように評価した。
【0809】
安定性研究のサンプルは、真空密封されたポリエチレン袋を使用して包装し、二次金属化ポリエチレン袋の中に入れた。
【0810】
バッチ4の医薬品の安定性を評価した。
【0811】
含有量及び力価:総細胞数(TCC)/グラム:
長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件において、示された期間にわたり、バッチの総細胞/グラムが決定された。TCCは、Coulter計数器によって決定された。データを図13に示す。
【0812】
水含有量:
示された期間にわたる長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の両方について、示された期間にわたり、バッチの水含有量が決定された。結果を図14に示す。
【0813】
実施例12:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)バッチ5の安定性
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品のバッチ5を実施例1に記載されるように調製し、実施例2に記載されるように評価した。
【0814】
安定性研究のサンプルは、真空密封されたポリエチレン袋を使用して包装し、二次金属化ポリエチレン袋の中に入れた。
【0815】
バッチ5の医薬品の安定性を評価した。
【0816】
含有量及び力価:総細胞数(TCC)/グラム:
長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件において、示された期間にわたり、バッチの総細胞/グラムが決定された。TCCは、Coulter計数器によって決定された。データを図15に示す。
【0817】
水含有量:
示された期間にわたる長期(2~8℃)及び加速(25℃)保存条件の両方について、示された期間にわたり、バッチの水含有量が決定された。結果を図16に示す。
【0818】
実施例13:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)医薬品
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品を、以下のように調製した。プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株は、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株(NRRL受託番号B 50329)として寄託されている。
【0819】
所望の増殖レベルが達成されたら、細菌を含有する発酵ブロスに対して遠心分離(連続遠心分離を使用)を実施して、ペレットを調製した。凍結保護剤溶液をペレットと組み合わせて、製剤ペーストを調製した。凍結保護剤溶液の成分(非水(乾燥)成分のパーセンテージ)を表9に示す。凍結保護剤溶液を濃縮細胞(ペレット)に加え、混合して製剤細胞ペーストを得た。製剤細胞ペーストを、ステンレス鋼トレイ内の使い捨てトレイ上に充填した。製剤ペーストを凍結乾燥して凍結乾燥製品を調製した。凍結乾燥は、一次乾燥(棚温度-20℃)及び二次乾燥(棚温度20℃)を含んでいた。総乾燥時間は少なくとも48時間であった。凍結乾燥製品を粉砕して(例えば、粉砕機を使用して)、凍結乾燥粉末、例えば医薬品を調製した。医薬品をポリエチレン袋に収集した。その後、各袋を真空下で密封し、別のポリエチレン袋に入れ、約-20℃で保存した。
【0820】
【表45】
【0821】
実施例14:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)を含有する医薬品の特性
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品のバッチ(バッチi)を実施例13に従って調製し、評価した。
【0822】
バッチi:評価時、医薬品は、Coulter計数器によって決定された、1グラム当たり5.9×1011個のTCC及びカールフィッシャー法(欧州薬局方(Ph.Eur.2.5.12))によって決定された、4%の水含有量を有していた。許容されるTCC値は、1グラム当たり1×1011個以上に設定される。
【0823】
実施例15:プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)バッチiの安定性
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含む医薬品のバッチiを実施例13に記載されるように調製し、実施例14に記載されるように評価した。
【0824】
安定性研究のサンプルは、真空密封されたポリエチレン袋を使用して包装し、別のポリエチレン袋の中に入れた。
【0825】
バッチiの医薬品の安定性を評価した。
【0826】
含有量及び力価:総細胞数(TCC)/グラム:
長期(-20℃)及び加速(2~8℃)保存条件において、示された期間にわたり、バッチの総細胞/グラムが決定された。TCCは、Coulter計数器によって決定された。データを図17に示す。最長24ヶ月間にわたって収集されたデータは、分析変動性を伴う安定した総細胞数プロファイルを示し、製品の含有量及び医薬品の効力が-20℃での長期保存条件下で維持されることを示唆した。データは、この医薬品が5℃の加速温度で24ヶ月間安定であることを示唆している。
【0827】
水含有量:
示された期間にわたる長期(-20℃)及び加速(2~8℃)保存条件の両方について、示された期間にわたり、バッチの水含有量が決定された。結果を図18に示す。水分含有量は、-20℃で最長24ヶ月間、5℃で最長6ヶ月間観察されたとおり、約4%で一定のままであった。
【0828】
実施例16:医薬品
プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含有する医薬品を、表9に提供される製法の凍結保護剤溶液を使用して調製した。
【0829】
モデルを実行して、プレボテラ・ヒスチコラ(Prevotella histicola)B株を含有する医薬品(粉末)のバッチ中の乾燥細胞、Glucidex21、スクロース、デキストロース(グルコースとも呼ばれる)、グルタミン酸塩及びL-システインHClの量(重量/重量(グラム/グラム))を推定した。計算された量を表10に示す。L-システインHClの量には、凍結保護剤溶液からの寄与だけでなく、細胞培養条件からの寄与も含まれる。
【0830】
【表46】
【0831】
参照による組み込み
本明細で言及される全ての刊行物、特許出願は、個々の刊行物又は特許出願の各々が具体的に且つ個々に参照により組み込まれていると示されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。競合する場合、本明細書中の定義を含む本出願が優先されることになる。
【0832】
均等物
当業者は、日常的実験のみを使用して、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態に対する多くの均等物を認識又は確認することがきできるであろう。そのような均等物は、以下の特許請求の範囲に包含されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】