(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】医療装置システム、および使い捨て容器
(51)【国際特許分類】
A61M 5/142 20060101AFI20240405BHJP
【FI】
A61M5/142 520
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564556
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-11-07
(86)【国際出願番号】 EP2022060395
(87)【国際公開番号】W WO2022223601
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100163061
【氏名又は名称】山田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】フォン カンペンハウゼン,ハラルト
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066CC06
4C066DD11
4C066FF04
(57)【要約】
本発明は、身体装着可能な医療装置および使い捨て容器を備え、当該使い捨て容器は、食料品または薬物を貯蔵するように構成されたリザーバと、使い捨て容器の開口部を封止する不正開封防止クロージャであって、開口部がリザーバへのアクセスを提供する不正開封防止クロージャとを備えてなる、医療装置システムに関する。外出時に患者によって携行されるパッケージを構成する患者の負担を軽減するために、使い捨て容器は、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナを備え、かつ/または、身体装着可能な医療装置は、身体装着可能な医療装置を使い捨て容器に着脱可能に固定するように構成された使い捨て容器ファスナを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置システム(1)であって、
身体装着可能な医療装置(2)と、
使い捨て容器(3)であって、
食料品または薬物を貯蔵するように構成されたリザーバ(4)と、
前記使い捨て容器(3)の開口部(6)を封止する不正開封防止クロージャ(5)であって、前記開口部(6)が前記リザーバ(4)へのアクセスを提供する不正開封防止クロージャ(5)と
を備える、使い捨て容器(3)と
を備え、
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)を前記身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナ(7)を備え、かつ/または、
前記身体装着可能な医療装置(2)は、前記身体装着可能な医療装置(2)を前記使い捨て容器(3)に着脱可能に固定するように構成された使い捨て容器ファスナ(8)を備える、医療装置システム(1)。
【請求項2】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)であるか、もしくは機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)を備え、かつ/または、前記使い捨て容器ファスナ(8)は、機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)であるか、もしくは機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)を備える、請求項1に記載の医療装置システム(1)。
【請求項3】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、前記身体装着可能な医療装置(2)を少なくとも部分的に含むように構成された医療装置ブラケット(7b)であるか、もしくは医療装置ブラケット(7b)を備え、かつ/または、前記使い捨て容器ファスナ(8)は、前記使い捨て容器(3)を少なくとも部分的に含むように構成された使い捨て容器ブラケット(8b)であるか、もしくは使い捨て容器ブラケット(8b)を備える、請求項1または2に記載の医療装置システム(1)。
【請求項4】
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)が前記身体装着可能な医療装置(2)に固定された状態で、前記身体装着可能な医療装置(2)に周方向に接触する周縁部(12)を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の医療装置システム(1)。
【請求項5】
前記使い捨て容器ファスナ(8)および前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、前記使い捨て容器(3)を前記身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するために相互運用するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の医療装置システム(1)。
【請求項6】
前記使い捨て容器ファスナ(8)および前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、一対の面ファスナ、または一対の鉤ホックファスナ、またはラッチファスナ、またはクリップファスナを形成する、請求項5に記載の医療装置システム(1)。
【請求項7】
前記リザーバ(4)の容積は、最大20cm
3であるか、あるいは前記リザーバ(4)の容積は最大15cm
3であるか、さらにあるいは前記リザーバ(4)の容積は13cm
3に等しい、請求項1から6のいずれか一項に記載の医療装置システム(1)。
【請求項8】
前記使い捨て容器(3)は、前記リザーバ(4)の通気開口部(10)を封止するリップ開口通気クロージャ(9)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の医療装置システム(1)。
【請求項9】
使い捨て容器(3)であって、
食料品または薬物を貯蔵するように構成されたリザーバ(4)と、
前記使い捨て容器(3)の開口部(6)を封止する不正開封防止クロージャ(5)であって、前記開口部(6)が前記リザーバ(4)へのアクセスを提供する、不正開封防止クロージャ(5)と
を備え、
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)を身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナ(7)を備える、使い捨て容器(3)。
【請求項10】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)であるか、または機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)を備える、請求項9に記載の使い捨て容器(3)。
【請求項11】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、前記身体装着可能な医療装置(2)を少なくとも部分的に含むように構成された医療装置ブラケット(7b)であるか、または医療装置ブラケット(7b)を備える、請求項9または10に記載の使い捨て容器(3)。
【請求項12】
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)が前記身体装着可能な医療装置(2)に固定された状態で、前記身体装着可能な医療装置(2)に周方向に接触する周縁部を備える、請求項9から11のいずれか一項に記載の使い捨て容器(3)。
【請求項13】
使い捨て容器(3)を身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するように構成された使い捨て容器ファスナ(8)を備える、身体装着可能な医療装置(2)。
【請求項14】
インスリンポンプ、または連続グルコース測定装置、またはハンドヘルド糖尿病管理装置であることを特徴とする、請求項13に記載の身体装着可能な医療装置(2)。
【請求項15】
前記使い捨て容器ファスナ(8)は、機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)であるか、または機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)を備える、請求項13または14に記載の身体装着可能な医療装置(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置システムであって、医療装置システムが、身体装着可能な医療装置および使い捨て容器を備え、使い捨て容器が、食料品または薬物を貯蔵するように構成されたリザーバと、使い捨て容器の開口部を封止する不正開封防止クロージャであって、開口部がリザーバへのアクセスを提供する、不正開封防止クロージャとを備えてなる、医療装置システムに関する。
【背景技術】
【0002】
身体装着可能な医療装置は、患者が特定の身体パラメータを監視すること、および/または身体装着可能な医療装置の助けを借りて長期間にわたって薬物を投与することを必要とする深刻な病気を考慮して健康状態を維持または改善するために患者によって携行される。例えば、糖尿病を患っている患者は、血糖値を定期的に監視し、血糖値を所定の範囲内に維持するためにそれぞれの用量のインスリンおよび/または炭水化物を投与しなければならない。
【0003】
場合によっては、身体装着可能な医療装置によって処理され得ないが、患者が追加量の薬物を投与するか、またはある量の食料品を消化する必要がある例外的な状況が存在することがあるため、身体装着可能な医療装置を装着することは患者にとって十分ではない。したがって、患者は、身体装着可能な医療装置に加えて、緊急の場合に患者によって投与されなければならない追加量の薬物またはある量の食料品を含むいわゆる緊急パックを携行しなければならない。手元に追加量の薬物または食料品がないと、生命を脅かす状況をもたらすことがある。例えば、糖尿病患者は、血糖値を短期間で上昇させるために、例外的に低い血糖値、いわゆる低血糖状態の場合に消化され得る一定量の炭水化物、通常は糖を携行しなければならない。医療装置を使用する患者は、一般に、疾患管理を維持するために様々な装置および付属品を携行する必要がある。例えば、インスリン治療中の糖尿病患者は、インスリンポンプ、交換注入セット、追加の電池、血糖計、血糖計検査ストリップ、ランセット装置、インスリンバイアル、および炭水化物食料品を携行することがある。この状況は、患者が疾患を管理することができることを確実にするために、患者がどの物品を梱包して携行する必要があるかを確認し、覚えておかなければならないという課題に関連する。例えば、糖尿病患者が追加のインスリンを充填することを忘れた場合、ポンプのインスリンリザーバが空になり、患者がリザーバを補充することができないリスクがあり、したがって、高血糖症をもたらし得るインスリン治療を中断するリスクがある。別のシナリオでは、患者が糖パックまたは溶液などの炭水化物含有食料品を携行することを忘れた場合、低血糖状況の場合、患者は、血中レベルを正常レベルに上昇させるように、炭水化物を消費することによってその状態を処置することができない。これは、ひいては、意識消失または死にさえつながることがある。したがって、疾患管理の安全性を高め、疾患管理に重要な余分な物品を携行することを患者が覚えておく負担を軽減する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は、外出時に患者によって携行されるパッケージを構成する患者の負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的のうちの少なくとも1つは、上記で概説した医療装置システムによって解決され、使い捨て容器は、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナを備え、かつ/または、身体装着可能な医療装置は、身体装着可能な医療装置を使い捨て容器に着脱可能に固定するように構成された使い捨て容器ファスナを備える。
【0007】
使い捨て容器は、必要に応じて患者によって投与され得る量の薬物または食料品を収容する。したがって、使い捨て容器は、食料品または薬物を貯蔵するように構成され、不正開封防止クロージャを有するリザーバ(reservoir volume)を備える。不正開封防止クロージャは、開口部を封止し、開口部は、開封されると、薬物または食料品がリザーバから取り出され得るようにリザーバへのアクセスを提供する。不正開封防止クロージャは、開口部が不正開封されているか否か、すなわち不正開封防止クロージャによって提供されるシールが破損しているか否かを示すために使用される。したがって、開封されると、不正開封防止クロージャは、容器の再封止を防止し、好ましくは容器の再使用も防止する。それは、ユーザが、使い捨て容器が開封されたことを容易且つ安全に判定することを可能にし、したがって、潜在的に汚染された食料品または薬物の使用を防止するのに役立つ。使い捨て容器のリザーバから薬物または食料品を取り出した後、使い捨て容器は処分される。リザーバから食料品または薬物を取り出すための開口部は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは少なくとも5つの開口部などの1つまたは複数の開口部によって形成され得る。
【0008】
使い捨て容器は、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナを備え、かつ/または、身体装着可能な医療装置は、身体装着可能な医療装置を容器に着脱可能に固定するように構成された容器ファスナを備える。
【0009】
身体装着可能な医療装置と使い捨て容器とが互いに取り付けられた状態では、それらは、患者によって携行可能なユニットを形成する。このようにして、同時に、患者は、身体装着可能な医療装置を装着することによって、緊急の場合に投与される食料品または薬物を含む使い捨て容器を携行する。身体装着可能な医療装置に取り付けられることによって、使い捨て容器は、患者が自宅、オフィス、または緊急の場合に投与され得る追加量の薬物または食料品にアクセスする必要がある任意の他の場所を離れるときに使い捨て容器が身体装着可能な医療装置に既に装着されているため、疾患管理装置および付属品を梱包するときに患者によって忘れられる可能性が低い。
【0010】
身体装着可能な医療装置および使い捨て容器の取り付けは可逆的であり、その結果、使い捨て容器は、身体装着可能な医療装置に取り付けられ、身体装着可能な医療装置から取り外され得る。可逆的取り付けは、患者にとって便利であり、そのため、患者は、身体装着可能な医療装置を身体から取り外す必要なく、使い捨て容器のリザーバ内に収容された薬物または食料品を取り出しまたは投与することができる。空になると、使い捨て容器は処分され、新たな使い捨て容器と交換され得、これは再び身体装着可能な医療装置に取り付けられ得る。
【0011】
本発明の意味において、使い捨て容器という用語は、1回だけ使用されることを意図した容器を指す。すなわち、不正開封防止クロージャを開封し、内容物をリザーバから取り出した後、容器は処分され、再充填または再使用されるべきではない。これにより、使い捨て容器の乱用が起こりにくくなる。特に、開封されると、リザーバが汚染される可能性があり、これは、薬物または食料品内容物の完全性、治療有効性および衛生性に悪影響を及ぼすことがある。したがって、容器の使い捨ての性質およびリザーバの開口部を封止する不正開封防止クロージャは、患者の安全性を高める。
【0012】
一般に、使い捨て容器のリザーバ内に収容される食料品または薬物は、液体、ペースト状、粉末状、顆粒状、またはそれらの混合物とすることができる。したがって、実施形態では、使い捨て容器のリザーバは、液体、ゲル、またはペースト状もしくは粉末状もしくは粒状の物質、またはそれらの混合物を保持するように構成されている。実施形態では、使い捨て容器のリザーバは、液体、ゲル、またはペースト状もしくは粉末状もしくは顆粒状の物質形態とすることができる炭水化物を含む食料品、またはそれらの混合物を含む。実施形態では、食料品は炭水化物を含み、炭水化物の消費は血糖値を上昇させる。好ましくは、炭水化物は、フルクトース、グルコース、またはデキストロースなどの糖を含む。別の実施形態では、リザーバは、液体、ゲル、またはペースト状もしくは粉末状もしくは顆粒状の物質形態とすることができる薬物、またはそれらの混合物を含む。薬物は、最大1時間、最大2時間、最大5時間、最大7時間、最大10時間、最大1日間、最大2日間、最大3日間、最大5日間、最大7日間の時間間隔にわたって、貯蔵された薬物の治療有効性に有意に悪影響を及ぼすことなく、例えば10度~30度の範囲の温度条件下、好ましくは室温で使い捨て容器に貯蔵され得る任意の薬物とすることができる。
【0013】
実施形態では、薬物は、癌、糖尿病もしくは喘息などの慢性疾患、心血管疾患、代謝性疾患、自己免疫疾患または感染性疾患から選択される疾患を処置するための薬物である。好ましくは、薬物は糖尿病を処置するために使用され、好ましくは、薬物はインスリンである。実施形態では、インスリンは、速効性インスリン、短時間作用性インスリン、中間作用性インスリン、長時間作用性インスリンまたは事前混合型インスリンを含む。実施形態では、インスリンは、リスプロ(Humalog)、アスパルト(Novolog)、グルリジン(Apidra)、レギュラー(R)またはノボリン、ベロスリン、NPH、インスリングラギン(Basaglar、Lantus、Toujeo)、インスリンデテミル(Levemir)、インスリンデグルデック(Tresiba)、Humulin、およびNovologから選択される。
【0014】
医療装置システムの実施形態によれば、身体装着可能な医療装置ファスナは、機械的な非接着性医療装置ファスナであるか、もしくは機械的な非接着性医療装置ファスナを備え、かつ/または、使い捨て容器ファスナは、機械的な非接着性使い捨て容器ファスナであるか、もしくは機械的な非接着性使い捨て容器ファスナを備える。機械的な非接着性医療装置ファスナまたは機械的な非接着性使い捨て容器ファスナは、残留物を含まずに取り外され得る。特に、機械的な非接着性ファスナを取り外すと、そうでなければユーザに不快感を引き起こすことがある、使い捨て容器または身体装着可能な医療装置にそれぞれ粘着性の残留物が残らない。実施形態では、非接着性ファスナという用語は、ファスナが使い捨て容器と身体装着可能な医療装置とを一緒に固着するための物質(接着剤など)を含まないことを規定することを意味する。
【0015】
医療装置システムの実施形態によれば、身体装着可能な医療装置ファスナは、身体装着可能な医療装置を少なくとも部分的に含むように構成された医療装置ブラケットであるか、もしくは医療装置ブラケットを備え、かつ/または、使い捨て容器ファスナは、容器を少なくとも部分的に含むように構成された使い捨て容器ブラケットであるか、もしくは使い捨て容器ブラケットを備える。本発明の意味において、使い捨て容器を少なくとも部分的に含むために身体装着可能な医療装置または使い捨て容器ブラケットを少なくとも部分的に含むように構成された医療装置ブラケットは、第1の部分および第2の部分を備え、これらは、使用中、すなわち、身体装着可能な医療装置または使い捨て容器をそれぞれ含むとき、それぞれのブラケットの第1の部分および第2の部分が、身体装着可能な医療装置または使い捨て容器の両側にそれぞれ配置されるように、橋渡し部分によってそれぞれに接続される。第1の部分、第2の部分、および橋渡し部分は、身体装着可能な医療装置を使い捨て容器に着脱可能に固定するためのクランプ力を提供するように構成され得、またはその逆も可能である。第1の部分および第2の部分は、それぞれ、例えば以下に説明するように、対応して構成されたファスナ対のそれぞれの対の一部とすることができる。
【0016】
医療装置システムの実施形態によれば、使い捨て容器は、身体装着可能な医療装置に固定された使い捨て容器の状態で、身体装着可能な医療装置に周方向に接触する周縁部を備える。身体装着可能な医療装置に接触する容器の周縁部は、身体装着可能な医療装置と容器との間の接続を安定化する。さらにまた、接触周縁部は、身体医療装置と容器との間に異物が侵入することを防止する。さらなる変更された実施形態では、周縁部は、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置にクランプするように構成され、それにより、身体装着可能な医療装置ファスナまたは身体装着可能な医療装置ファスナの少なくとも一部として構成されている。
【0017】
医療装置システムの実施形態によれば、使い捨て容器ファスナおよび身体装着可能な医療装置ファスナは、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように相互運用する。使い捨て容器ファスナおよび身体装着可能な医療装置ファスナは、一対の係合機械的要素を形成する。使い捨て容器と身体装着可能な医療装置とが互いに取り外された状態では、使い捨て容器ファスナは、身体装着可能な医療装置に留まり、身体装着可能な医療装置ファスナは、使い捨て容器に留まる。さらなる変更された実施形態によれば、相互運用する使い捨て容器ファスナおよび身体装着可能な医療装置ファスナは、相互運用する使い捨て容器ファスナおよび身体装着可能な医療装置ファスナのそれぞれの配置によって画定される単一の所定の位置において使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に固定することを可能にするように構成されている。
【0018】
医療装置システムの実施形態によれば、使い捨て容器ファスナおよび身体装着可能な医療装置ファスナは、一対の面ファスナ、または一対の鉤ホックファスナ、またはラッチファスナ、またはクリップファスナを形成する。
【0019】
医療装置システムの実施形態によれば、リザーバの容積は、最大20cm3であるか、あるいはリザーバの容積は、最大15cm3であるか、さらにあるいはリザーバの容積は、13cm3に等しい。いずれの場合も、リザーバの容積は、リザーバの容積が食料品または薬物を収容することができるように、0cm3よりも大きい。
【0020】
開口部を介した使い捨て容器のリザーバ内に収容された食料品または薬物の取り出しを容易にするために、医療装置システムの実施形態によれば、使い捨て容器は、リザーバの通気開口部を封止するリップ開口通気クロージャを備える。この追加の通気開口部は、使い捨て容器の開口部を介した食料品または薬物の取り出しが負圧または食料品または薬物を取り出すための開口部を通ってリザーバに進入しようとする空気の逆流によって妨げられないように、リップ開口通気クロージャが開口されると使い捨てのリザーバを通気することを可能にする。このような通気開口部は、リザーバ内に収容された食料品または液体が液体またはゲル形態である場合に特に有用である。リップ開口クロージャは、いかなるツールも使用せずに開口され得る。通気開口部を封止するリップ開口通気クロージャと、リザーバから食料品または薬物を取り出すための開口部を封止する不正開封防止クロージャとは、1つのクロージャに組み合わせられ得る。すなわち、通気開口部と、リザーバから食料品または薬物を取り出すための開口部とが一緒に開口されるように、通気クロージャおよび不正開封防止クロージャは、一緒に取り外され得る。
【0021】
医療装置システムの実施形態では、身体装着可能な医療装置ファスナを除く使い捨て容器は、封筒またはポーチであり、好ましくは、封筒またはポーチは、食料品または薬物によって予め充填される。本発明の意味において、封筒またはポーチは、可撓性容器である。封筒またはポーチの壁厚は、1mm以下とすることができる。身体装着可能な医療装置ファスナは、使い捨て容器の残りの部分のように可撓性とすることができるが、可撓性である必要はない。実施形態では、使い捨て容器は、全体的にまたは少なくとも部分的にプラスチックから作製される。例えば、プラスチックは、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの混合物であるか、またはそれらを含む。
【0022】
本発明は、さらに、使い捨て容器に関し、本発明の目的は、食料品または薬物を貯蔵するように構成されたリザーバと、使い捨て容器の開口部を封止する不正開封防止クロージャであって、開口部がリザーバへのアクセスを提供する、不正開封防止クロージャと、を備える使い捨て容器によって解決され、使い捨て容器が、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナを備える。使い捨て容器は、医療装置システムの文脈において上述したように構成され得る。単なる例として、身体装着可能な医療装置は、上記の医療装置システムの文脈において説明したように、または以下にさらに説明されるように構成され得る。
【0023】
使い捨て容器の実施形態によれば、身体装着可能な医療装置ファスナは、機械的な非接着性医療装置ファスナであるか、または機械的な非接着性医療装置ファスナを備える。
【0024】
使い捨て容器の実施形態によれば、身体装着可能な医療装置ファスナは、身体装着可能な医療装置を少なくとも部分的に含むように構成された医療装置ブラケットであるか、または医療装置ブラケットを備える。
【0025】
使い捨て容器の実施形態によれば、使い捨て容器は、身体装着可能な医療装置に固定された使い捨て容器の状態で、身体装着可能な医療装置に周方向に接触する周縁部を備える。
【0026】
使い捨て容器の実施形態によれば、身体装着可能な医療装置ファスナは、身体装着可能な医療装置の使い捨て容器ファスナと相互運用して、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように構成されている。
【0027】
使い捨て容器の実施形態によれば、身体装着可能な医療装置ファスナは、一対の面ファスナの一部、または一対の鉤ホックファスナの一部、またはラッチファスナの一部、またはクリップファスナの一部である。
【0028】
使い捨て容器の実施形態によれば、リザーバの容積は、最大20cm3であるか、あるいはリザーバの容積は、最大15cm3であるか、さらにあるいはリザーバの容積は、13cm3に等しい。いずれの場合も、使い捨て容器のリザーバの容積は、リザーバの容積が薬物または食料品を収容することができるように、0cm3よりも大きい。
【0029】
使い捨て容器の実施形態によれば、容器は、リザーバの通気開口部を封止するリップ開口通気クロージャを備える。
【0030】
使い捨て容器の実施形態によれば、使い捨て容器は、封筒またはポーチであり、好ましくは、上記で概説したように、封筒またはポーチは、食料品または薬物によって予め充填される。
【0031】
本発明は、さらに、身体装着可能な医療装置に関し、本発明の目的は、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように構成された使い捨て容器ファスナを備える身体装着可能な医療装置によって解決される。身体装着可能な医療装置は、医療装置システムの文脈において上述したように構成され得る。単なる例として、使い捨て容器は、上記の医療装置システムの文脈において説明したように構成され得る。
【0032】
身体装着可能な医療装置の実施形態によれば、身体装着可能な薬物注入ポンプ、好ましい実施形態では、インスリンポンプを含む身体装着可能な薬物注入パッチポンプである。あるいは、身体装着可能な医療装置は、連続グルコース測定装置を含む身体装着可能なインビトロまたはインビボ分析物センサであってもよい。他の身体装着可能な医療装置は、スマートフォンなどの制御された分析物センサ装置または薬物注入装置の身体装着可能なハンドヘルド遠隔制御装置、腕時計などの装着可能な装置、または糖尿病管理装置などの上記のような専用遠隔制御装置を含む。
【0033】
身体装着可能な医療装置の実施形態によれば、使い捨て容器ファスナは、機械的な非接着性使い捨て容器ファスナであるか、または機械的な非接着性使い捨て容器ファスナを備える。
【0034】
身体装着可能な医療装置の実施形態によれば、使い捨て容器ファスナは、容器を少なくとも部分的に含むように構成された使い捨て容器ブラケットであるか、または使い捨て容器ブラケットを備える。
【0035】
身体装着可能な医療装置の実施形態によれば、使い捨て容器ファスナは、身体装着可能な医療装置に固定された使い捨て容器の状態で、使い捨て容器に周方向に接触する周縁部を備える。
【0036】
身体装着可能な医療装置の実施形態によれば、使い捨て容器ファスナは、使い捨て容器の身体装着可能な装置ファスナと相互運用して、使い捨て容器を身体装着可能な医療装置に着脱可能に固定するように構成されている。
【0037】
身体装着可能な医療装置の実施形態によれば、使い捨て容器ファスナは、一対の面ファスナの一部、または一対の鉤ホックファスナの一部、またはラッチファスナの一部、またはクリップファスナの一部を形成する。
【0038】
上記ならびに実施形態の以下の詳細な説明および特許請求の範囲における限りにおいて、身体装着可能な医療装置システムの文脈において説明される使い捨て容器の特徴は、それ自体で、すなわち、身体装着可能な医療装置の存在に関係なく、使い捨て容器に適用可能である。同様に、上記ならびに実施形態および特許請求の範囲の以下の詳細な説明において、身体装着可能な医療装置システムの文脈において説明される身体装着可能な医療装置の特徴は、そのままで、すなわち使い捨て容器の存在に関係なく、身体装着可能な医療装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
本発明のさらなる利点、特徴および技術的効果は、以下の実施形態の説明および添付の図面から明らかである。
【0040】
【
図1】本発明の実施形態にかかる医療装置システムの概略図を示している。
【
図2】本発明の別の実施形態にかかる医療装置システムの概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1は、本発明の実施形態にかかる医療装置システム1の概略図を示している。医療装置システム1は、身体装着可能な医療装置2と使い捨て容器3とを備える。概略図は、使い捨て容器3が身体装着可能な医療装置2に着脱可能に固定された状態を示している。身体装着可能な医療装置2は、患者の皮膚11に取り付けられた状態で可視化される。身体装着可能な医療装置2は、インスリンポンプなどの薬物注入ポンプや、連続グルコース測定装置である。
【0042】
使い捨て容器3は、食料品または薬物を収容するリザーバ4(volume reservoir)を備える。使い捨て容器3の開口部6は、リザーバ4へのアクセスを提供する。開封されると、食料品または薬物は、開口部6を通ってリザーバ4から取り出され得る。特に液体またはゲル状態の食料品または薬物の円滑な取り出しのために、使い捨て容器3は、通気開口部10をさらに備える。通気開口部10は、食料品または薬物が開口部6を介してリザーバ4から取り出されるときに、空気の流れがリザーバ4に流入することを可能にする。通気開口部10は任意である。
【0043】
さらに任意に、図示の実施形態では、食料品または薬物をリザーバ4から取り出すための開口部6は、複数の孔によって形成される。
【0044】
最初に、開口部6および通気開口部10は、リップ開口通気クロージャ9および不正開封防止クロージャ5を備える単一の組み合わせ不正開封防止クロージャによって封止される。したがって、通気開口部10を封止するリップ開口通気クロージャ9と不正開封防止クロージャ5とは、単一の要素を形成する。不正開封防止クロージャ5は、食料品または薬物をリザーバ4から取り出すための開口部6を封止する。
【0045】
使い捨て容器3は、身体装着可能な医療装置ファスナ7を備える。身体装着可能な医療装置ファスナ7は、使い捨て容器3を身体装着可能な医療装置ファスナ7に着脱可能に固定するように構成されている。本実施形態では、身体装着可能な医療装置ファスナ7は、医療装置ブラケット7bを形成する機械的な非接着性医療装置ファスナ7aである。使い捨て容器3が身体装着可能な医療装置2に固定された状態では、医療装置ブラケット7bは、身体装着可能な医療装置2を少なくとも部分的に含む。
【0046】
さらにまた、使い捨て容器3は、使い捨て容器3が身体装着可能な医療装置2に着脱可能に固定された状態で、身体装着可能な医療装置2に周方向に接触する周縁部12を備える。
【0047】
図2は、本発明にかかる医療装置システム1の別の実施形態を示している。
図2にかかる実施形態は、身体装着可能な医療装置ファスナ7を有する代わりに使い捨て容器ファスナ8を有することによって、
図1に示す実施形態とは異なる。使い捨て容器ファスナ8は、使い捨て容器3を身体装着可能な医療装置2に着脱可能に固定するように構成されている。使い捨て容器ファスナ8は、身体装着可能な医療装置2に着脱可能に取り付けられるときに使い捨て容器3を少なくとも部分的に含む使い捨て容器ブラケット8bの形態の機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ8aである。
【符号の説明】
【0048】
1 医療装置システム
2 身体装着可能な医療装置
3 使い捨て容器
4 リザーバ
5 不正開封防止クロージャ
6 開口部
7 身体装着可能な医療装置ファスナ
7a 機械的な非接着性医療装置ファスナ
7b 医療装置ブラケット
8 使い捨て容器ファスナ
8a 機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ
8b 使い捨て容器ブラケット
9 リップ開口通気クロージャ
10 通気開口部
11 身体皮膚
12 使い捨て容器3の周縁部
【手続補正書】
【提出日】2023-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置システム(1)であって、
インスリンポンプ、または連続グルコース測定装置、またはハンドヘルド糖尿病管理装置である、身体装着可能な医療装置(2)
を備え、
前記医療装置システム(1)が、
使い捨て容器(3)であって、
食料品または薬物を貯蔵するように構成されたリザーバ(4)と、
前記使い捨て容器(3)の開口部(6)を封止する不正開封防止クロージャ(5)であって、前記開口部(6)が前記リザーバ(4)へのアクセスを提供する不正開封防止クロージャ(5)と
を備える、使い捨て容器(3)
を備えることを特徴とし、
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)を前記身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナ(7)を備え、かつ/または、
前記身体装着可能な医療装置(2)は、前記身体装着可能な医療装置(2)を前記使い捨て容器(3)に着脱可能に固定するように構成された使い捨て容器ファスナ(8)を備える、医療装置システム(1)。
【請求項2】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)であるか、もしくは機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)を備え、かつ/または、前記使い捨て容器ファスナ(8)は、機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)であるか、もしくは機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)を備える、請求項1に記載の医療装置システム(1)。
【請求項3】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、前記身体装着可能な医療装置(2)を少なくとも部分的に含むように構成された医療装置ブラケット(7b)であるか、もしくは医療装置ブラケット(7b)を備え、かつ/または、前記使い捨て容器ファスナ(8)は、前記使い捨て容器(3)を少なくとも部分的に含むように構成された使い捨て容器ブラケット(8b)であるか、もしくは使い捨て容器ブラケット(8b)を備える、
請求項1に記載の医療装置システム(1)。
【請求項4】
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)が前記身体装着可能な医療装置(2)に固定された状態で、前記身体装着可能な医療装置(2)に周方向に接触する周縁部(12)を備える、
請求項1に記載の医療装置システム(1)。
【請求項5】
前記使い捨て容器ファスナ(8)および前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、前記使い捨て容器(3)を前記身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するために相互運用するように構成されている、
請求項1に記載の医療装置システム(1)。
【請求項6】
前記使い捨て容器ファスナ(8)および前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、一対の面ファスナ、または一対の鉤ホックファスナ、またはラッチファスナ、またはクリップファスナを形成する、請求項5に記載の医療装置システム(1)。
【請求項7】
前記リザーバ(4)の容積は、最大20cm
3であるか、あるいは前記リザーバ(4)の容積は最大15cm
3であるか、さらにあるいは前記リザーバ(4)の容積は13cm
3に等しい、
請求項1に記載の医療装置システム(1)。
【請求項8】
前記使い捨て容器(3)は、前記リザーバ(4)の通気開口部(10)を封止するリップ開口通気クロージャ(9)を備える、
請求項1に記載の医療装置システム(1)。
【請求項9】
使い捨て容器(3)であって、
食料品または薬物を貯蔵するように構成されたリザーバ(4)と、
前記使い捨て容器(3)の開口部(6)を封止する不正開封防止クロージャ(5)であって、前記開口部(6)が前記リザーバ(4)へのアクセスを提供する、不正開封防止クロージャ(5)と
を備え、
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)を身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するように構成された身体装着可能な医療装置ファスナ(7)を
備え、
前記身体装着可能な医療装置(2)は、インスリンポンプ、または連続グルコース測定装置、またはハンドヘルド糖尿病管理装置である、使い捨て容器(3)。
【請求項10】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)であるか、または機械的な非接着性医療装置ファスナ(7a)を備える、請求項9に記載の使い捨て容器(3)。
【請求項11】
前記身体装着可能な医療装置ファスナ(7)は、前記身体装着可能な医療装置(2)を少なくとも部分的に含むように構成された医療装置ブラケット(7b)であるか、または医療装置ブラケット(7b)を備える、
請求項9に記載の使い捨て容器(3)。
【請求項12】
前記使い捨て容器(3)は、前記使い捨て容器(3)が前記身体装着可能な医療装置(2)に固定された状態で、前記身体装着可能な医療装置(2)に周方向に接触する周縁部を備える、
請求項9に記載の使い捨て容器(3)。
【請求項13】
身体装着可能な医療装置(2)であって、
使い捨て容器(3)を
前記身体装着可能な医療装置(2)に着脱可能に固定するように構成された使い捨て容器ファスナ(8)を
備え、
前記身体装着可能な医療装置(2)は、インスリンポンプ、または連続グルコース測定装置、またはハンドヘルド糖尿病管理装置であることを特徴とする、身体装着可能な医療装置(2)。
【請求項14】
前記使い捨て容器ファスナ(8)は、機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)であるか、または機械的な非接着性使い捨て容器ファスナ(8a)を備える、請求項13に記載の身体装着可能な医療装置(2)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
場合によっては、身体装着可能な医療装置によって処理され得ないが、患者が追加量の薬物を投与するか、またはある量の食料品を消化する必要がある例外的な状況が存在することがあるため、身体装着可能な医療装置を装着することは患者にとって十分ではない。したがって、患者は、身体装着可能な医療装置に加えて、緊急の場合に患者によって投与されなければならない追加量の薬物またはある量の食料品を含むいわゆる緊急パックを携行しなければならない。手元に追加量の薬物または食料品がないと、生命を脅かす状況をもたらすことがある。例えば、糖尿病患者は、血糖値を短期間で上昇させるために、例外的に低い血糖値、いわゆる低血糖状態の場合に消化され得る一定量の炭水化物、通常は糖を携行しなければならない。医療装置を使用する患者は、一般に、疾患管理を維持するために様々な装置および付属品を携行する必要がある。例えば、インスリン治療中の糖尿病患者は、インスリンポンプ、交換注入セット、追加の電池、血糖計、血糖計検査ストリップ、ランセット装置、インスリンバイアル、および炭水化物食料品を携行することがある。この状況は、患者が疾患を管理することができることを確実にするために、患者がどの物品を梱包して携行する必要があるかを確認し、覚えておかなければならないという課題に関連する。例えば、糖尿病患者が追加のインスリンを充填することを忘れた場合、ポンプのインスリンリザーバが空になり、患者がリザーバを補充することができないリスクがあり、したがって、高血糖症をもたらし得るインスリン治療を中断するリスクがある。別のシナリオでは、患者が糖パックまたは溶液などの炭水化物含有食料品を携行することを忘れた場合、低血糖状況の場合、患者は、血中レベルを正常レベルに上昇させるように、炭水化物を消費することによってその状態を処置することができない。これは、ひいては、意識消失または死にさえつながることがある。したがって、疾患管理の安全性を高め、疾患管理に重要な余分な物品を携行することを患者が覚えておく負担を軽減する必要がある。
なお、米国特許出願公開第2016/317736号明細書、中国特許出願公開第110013577号明細書および欧州特許出願公開第3 284 494号明細書は、使い捨て容器が薬物送達装置用の薬物リザーバの一部であり、薬物送達装置用の薬物リザーバを提供するように、使い捨て容器を備える薬物送達装置を記載している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2016/317736号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第110013577号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第3 284 494号明細書
【国際調査報告】