(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】過酷な環境用の堅牢なガスセンサ
(51)【国際特許分類】
G01M 3/04 20060101AFI20240405BHJP
F24F 11/36 20180101ALI20240405BHJP
【FI】
G01M3/04 T
F24F11/36
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023565942
(86)(22)【出願日】2022-04-22
(85)【翻訳文提出日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 US2022025989
(87)【国際公開番号】W WO2022231976
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504144507
【氏名又は名称】サーム-オー-ディスク、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェスト、ジェフリー・エー.
【テーマコード(参考)】
2G067
3L260
【Fターム(参考)】
2G067AA34
2G067BB11
2G067BB22
2G067CC01
2G067EE02
2G067EE12
3L260BA52
3L260CA17
3L260HA01
(57)【要約】
入口、出口、センサアセンブリの外部環境から概して閉ざされた内部空間とを有するハウジングを含むセンサアセンブリである。ハウジングの内部空間は、入口ゾーン、中央ゾーン、及び出口ゾーンを含むことができる。バッフルを、ハウジングの内部空間の中央ゾーン内に配設し、入口ゾーンと出口ゾーンとの間に、及び出口ゾーンよりも入口ゾーンの近くに位置させることができる。バッフルは、ハウジングの上側から下向きに延在することができる。低GWP冷媒の存在を検出するように動作可能とすることができるガスセンサを、ハウジングの内部空間の出口ゾーン中に配設することができる。ハウジングは、ハウジングの中央ゾーン中でハウジングの下側中にドアを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサアセンブリであって、
入口、出口、及び前記センサアセンブリの外部環境から概して閉ざされた内部空間を備えるハウジングと、ここで、前記ハウジングの前記内部空間は、入口ゾーン、中央ゾーン、及び出口ゾーンを備え、
前記ハウジングの前記内部空間の前記中央ゾーン内に配設され、前記入口ゾーンと前記出口ゾーンとの間に、及び前記出口ゾーンよりも前記入口ゾーンの近くに位置するバッフルと、ここで、前記バッフルは、前記ハウジングの上側から下向きに延在し、
前記ハウジングの前記内部空間の前記出口ゾーン中に配設されたガスセンサと、ここで、前記ハウジングは、前記外部環境からのガスが前記入口から入り、前記入口ゾーンから前記中央ゾーンを経て前記出口ゾーンに移動し、前記出口から出るように、前記ガスが前記ハウジングの前記内部空間を通過することを可能にするように構成され、
前記バッフルは、前記ガスの層流を遮断し、前記ハウジングの前記内部空間の前記中央ゾーン中に前記ガスの乱流を生成するように構成されており、
を備える、センサアセンブリ。
【請求項2】
前記ガスセンサは、低GWP冷媒の存在を検出するように動作可能である、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項3】
前記ガスセンサは、A2L冷媒の存在を検出するように動作可能である、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記中央ゾーン中で前記ハウジングの下側中に含まれたドアを更に備え、前記ドアは、開放状態及び閉鎖状態に位置決め可能である、請求項3に記載のセンサアセンブリ。
【請求項5】
請求項4に記載のセンサアセンブリを備える冷凍システム。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記中央ゾーン中で前記ハウジングの下側中に含まれたドアを更に備え、前記ドアは、開放状態に永久に固定される、請求項3に記載のセンサアセンブリ。
【請求項7】
前記ドアは、前記ハウジングの下側に取り付けられた第1の端部から前記ドアの開口部における第2の端部まで傾斜された壁を備える、請求項6に記載のセンサアセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載のセンサアセンブリを備える冷凍システム。
【請求項9】
冷媒センサユニットであって、
ハウジング内に空洞、前記空洞に流体結合された入口、及び前記空洞に流体結合された出口を画定する前記ハウジングと、ここで、前記空洞は、上側及び下側を備え、前記出口は、前記空洞の前記下側よりも前記空洞の前記上側の近くに配設され、
前記空洞内に配設され、前記空洞の前記上側から突出するダイバータ壁と、ここで、前記ダイバータ壁は、前記空洞の前記上側から前記空洞の前記下側に向かって延在し、
A2L冷媒の存在を検出するように動作可能なセンサと、ここで、前記センサは、前記空洞内に、及び前記ハウジングの前記出口の近くに配設されており、
を備える、冷媒センサユニット。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記空洞の前記下側に含まれ、開放状態及び閉鎖状態に位置決め可能なドアを更に備える、請求項9に記載の冷媒センサユニット。
【請求項11】
請求項10に記載の冷媒センサユニットを備える冷凍システム。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記空洞の下側に含まれ、開放状態に永久に固定されるドアを更に備える、請求項9に記載の冷媒センサユニット。
【請求項13】
前記ドアは、前記ハウジングに取り付けられた第1の端部から前記ドアの開口部における第2の端部まで傾斜された壁を備える、請求項12に記載の冷媒センサユニット。
【請求項14】
請求項13に記載の冷媒センサユニットを備える冷凍システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、2022年4月11日に出願された米国特許出願第17/717,573号、及び2021年4月26日に出願された米国仮特許出願第63/179,790号の利益及び優先権を主張する。上記出願の開示全体は、参照によって本明細書に援用される。
【技術分野】
【0002】
[0002]添付の特許請求の範囲に記載した発明は、一般に、空調システムに関し、より詳細には、限定はしないが、空調システムで使用するための漏れ検出システム及びセンサに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]炭化水素系冷媒は、従来の空調システムのヒートポンプ及び冷凍サイクルにおける作動流体として使用されてきた。クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、及びハイドロフルオロカーボン(HFC)などのフルオロカーボンは、それらの好ましい熱力学的特性、それらの不燃性、及びそれらの非毒性のために、20世紀に空調及び冷凍システムにおいて一般的になった。しかしながら、多くのCFC及びHCFCの不活性な性質は、それらを長年にわたって空調システムにおける冷媒として使用するための好ましい選択にしているが、同じ不活性な性質は、大気中でのそれらの長いライフサイクルに寄与している。1980年代の初めに極圏上の成層圏中にオゾンホールが発見された後、空調システムは、R-134a、R-143a、及びR-410Aなどのオゾンを枯渇させないハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒に移行した。21世紀の初めに、環境に対して更により安全である新しい冷媒が開発された。これらの新しい冷媒は、一般に、低地球温暖化係数(GWP)冷媒と呼ばれる。
【0004】
[0004]米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)は、様々な冷媒をそれらの毒性及び可燃性に従って分類する規格を公表している。例えば、ASHRAE規格34は、より低い毒性を有する冷媒をクラスA冷媒と分類し、より高い毒性を有する冷媒をクラスB冷媒と分類している。冷媒の可燃性クラスは、ASTM E681、化学物質(蒸気及びガス)の可燃性の濃度限界に関する規格試験方法に従って、60℃の温度及び101kPaの圧力で決定される。ASHRAE規格34によると、クラス1冷媒は、火炎を伝播せず、クラス2L冷媒は、より低い可燃性及び遅い火炎伝播(例えば、10cm/s未満の燃焼速度)を有し、クラス2冷媒は、より低い可燃性及びより速い火炎伝播(例えば、10cm/sよりも速い燃焼速度)を有し、その一方で、クラス3冷媒は、より高い可燃性及びより速い火炎伝播(例えば、10cm/sよりも速い燃焼速度)を有する。ASHRAE規格34の下で、一般に使用されるR-410A冷媒は、クラスA毒性分類及びクラス1可燃性分類を有する。このことから、R-410Aは、ASHRAE規格34の下でA1冷媒と呼ばれる。
【0005】
[0005]新しい低GWP冷媒は、限定されないが、R-1234yf、R-1234ze、R-32、R-454A、R-454C、R-455A、R-447A、R-452B、及びR-454Bなどの冷媒を含む。これらの冷媒は、ASHRAE規格34の下でクラスA毒性分類及びクラス2L可燃性分類を有する。このことから、これらの冷媒は、A2L冷媒と呼ばれ得る。A2L冷媒は火炎を伝播する能力を有するので、特に取り囲まれた空間中でA2L冷媒の偶発的な蓄積を防止するために予防措置が講じられなければならない。しかしながら、A2L冷媒は、それらの濃度レベルがそれらの可燃性下限未満である場合には発火しないであろう。このことから、空調システムにおけるA2L冷媒の漏れ及びA2L冷媒の蓄積を検出するための装置、システム、及び方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
[0006]冷媒センサを提供するための新しい有用なシステム、装置、及び方法を、添付の特許請求の範囲に記載する。例示的な実施形態もまた、当業者が、特許請求される主題を製造及び使用することを可能にするために提供される。
【0007】
[0007]例えば、いくつかの実施形態では、センサアセンブリは、入口及び出口を有するハウジングを含み得る。ダイバータ壁は、入口と出口との間のハウジング内に配設され得る。冷媒センサは、出口を伴わずに配設され得る。
【0008】
[0008]本開示の他の態様では、センサアセンブリは、入口、出口、及びセンサアセンブリの外部環境から概して閉ざされた内部空間を備えるハウジングを有することができる。ハウジングの内部空間は、入口ゾーン、中央ゾーン、及び出口ゾーンを含むことができる。バッフルを、ハウジングの内部空間の中央ゾーン内に配設し、入口ゾーンと出口ゾーンとの間に、及び出口ゾーンよりも入口ゾーンの近くに位置させることができる。バッフルは、ハウジングの上側から下向きに延在することができる。ガスセンサを、ハウジングの内部空間の出口ゾーン中に配設することができる。そのような構造では、ハウジングは、環境からのガスが入口から入り、入口ゾーンから中央ゾーンを経て出口ゾーンに移動し、出口から出るように、ガスがハウジングの内部空間を通過することを可能にするように構成される。バッフルは、ガスの層流を遮断し、ハウジングの内部空間の中央ゾーン中にガスの乱流を生成するように構成される。
【0009】
[0009]本開示の更に他の態様では、センサアセンブリは、低GWP冷媒の存在を検出するように動作可能とすることができるガスセンサを含む。更に、ガスセンサは、A2L冷媒の存在を検出するように動作可能とすることができる。
【0010】
[0010]本開示の更に他の態様では、センサアセンブリは、ハウジングがハウジングの中央ゾーン中でハウジングの下側中にドアを含むことを提供することができる。ドアは、開放状態及び閉鎖状態に位置決め可能とすることができる。
【0011】
[0011]代替として、ドアは、開放状態に永久に固定することができる。ドアは、ハウジングの下側に取り付けられた第1の端部からドアの開口部における第2の端部まで傾斜された壁を有することができる。
【0012】
[0012]また更に、センサアセンブリを備える冷凍システムが提供される。
【0013】
[0013]本開示の更に他の態様では、冷媒センサユニットは、代替として、ハウジング内に空洞、空洞に流体結合された入口、及び空洞に流体結合された出口を画定するハウジングを含むことができる。空洞は、上側及び下側を含むことができる。出口は、空洞の下側よりも空洞の上側の近くに配設することができる。ダイバータ壁を、空洞内に配設し、空洞の上側から突出させることができる。ダイバータ壁は、空洞の上側から空洞の下側に向かって延在することができる。A2L冷媒の存在を検出するように動作可能なセンサを、空洞内に、及びハウジングの出口の近くに配設することができる。
【0014】
[0014]代替として、更に他の実例的な実施形態は、ハウジング部材内に空洞を画定するハウジング部材を有する冷媒センサユニットを含み得る。入口が、空洞に流体結合され得る。出口もまた、空洞に流体的に結合され得る。冷媒センサが、出口内に配設され得る。ダイバータ壁が、空洞内に配設され、ハウジング部材の頂部でハウジング部材に結合され得る。出口は、ハウジング部材の頂部の近くに位置決めされ得る。ダイバータ壁は、ハウジング部材の頂部からハウジング部材の底部に向かって延在し得る。入口は、出口と流体連通している場合がある。
【0015】
[0015]特許請求される主題を製造及び使用する目的、利点、及び好ましいモードは、例示的な実施形態の以下の詳細な説明と併せて添付の図面を参照することによって最も良く理解され得る。
【0016】
[0016]本明細書で説明する図面は、全ての可能な実装形態ではなく、選択された実施形態の例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】[0017]暖房、換気、及び空調システム中で使用される冷凍サイクルシステムの実例的な実施形態の機能ブロック図である。
【
図2】[0018]センサアセンブリのいくつかの例の上面図であり、それは、
図1のシステムの蒸発器ユニットセンサ、凝縮器ユニットセンサ、及び/又は周囲センサのいくつかの例に関連し得る。
【
図3】[0019]
図2のセンサアセンブリの線3-3で切り取られた断面図であり、センサアセンブリのいくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を例示する。
【
図4】[0020]センサアセンブリのいくつかの例に関連し得る追加の詳細を例示する断面図である。
【
図5】[0021]センサアセンブリのいくつかの例に関連し得る追加の詳細を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0022]対応する参照番号は、該当する場合には、図面のうちのいくつかの図を通して対応する部分を示す。
【0019】
[0023]実例的な実施形態の以下の説明は、添付の特許請求の範囲に記載した主題を当業者が製造及び使用することを可能にする情報を提供するが、当該分野において既によく知られているある特定の詳細を省略し得る。以下の詳細な説明は、従って、例示的であり、限定的なものではないと解釈されるべきである。
【0020】
[0024]
図1は、暖房、換気、及び空調(HVAC)システム中で使用される冷凍サイクルシステム100の実例的な実施形態の機能ブロック図である。
図1に示すように、システム100のいくつかの例は、蒸発器ユニット102及び凝縮器ユニット104を含み得る。いくつかの例によると、蒸発器ユニット102は、屋内に配置され、屋内ユニットと呼ばれ得、その一方で、凝縮器ユニット104は、屋外に配置され、屋外ユニットと呼ばれ得る。蒸発器ユニット102は、蒸発器コイルなどの蒸発器106を含み得、凝縮器ユニット104は、圧縮器108及び凝縮器110を含み得る。蒸発器106、圧縮器108、及び凝縮器110は、パイプ、ガスライン、又は液体ラインなどによって流体結合され得る。例えば、蒸発器106は、吸引ラインによって圧縮器108に流体結合され得る。いくつかの例では、蒸発器106は、液体ラインによって凝縮器110に流体結合され得る。例証的な実施形態によると、圧縮器108は、高温ガスラインによって凝縮器110に流体結合され得る。
【0021】
[0025]動作時には、圧縮器108は、A2L冷媒などの冷媒を圧縮し得る。例えば、A2L冷媒は、R-1234yf、R-1234ze、R-32、R-454A、R-454C、R-455A、R-447A、R-452B、又はR-454Bを含み得る。冷媒が圧縮器108によって圧縮された後、高温の圧縮された冷媒ガスは、高温ガスラインを通って凝縮器110に提供され得る。凝縮器110は、高温の冷媒ガスを冷却し、その冷媒ガスは、凝縮して液体冷媒に戻る。液体冷媒は、液体ラインを通して凝縮器110から蒸発器106に移送され得る。蒸発器106において、液体冷媒は、膨張して冷媒ガスに戻り得る。蒸発器106中での液体から気体への冷媒の相変化の結果として、冷媒の温度は低下し、冷却された冷媒ガスは、蒸発器106から熱エネルギーを吸収し得、その過程で蒸発器106の外部を冷却し得る。ファン(図示せず)は、蒸発器106の冷却された外部上に空気流を提供し得る。空気が蒸発器106の冷却された外部上を流れると、蒸発器106は、流れる空気から熱エネルギーを吸収し得、空気を冷却し得る。この冷却された空気は、次いで、ダクト配管を介して、建物内の部屋の内部などの空調された環境に提供され得る。
【0022】
[0026]システム100はまた、センサ、サーモスタット、及びプロセッサなどの様々な監視及び制御手段を含み得る。例えば、蒸発器ユニットセンサ112は、蒸発器ユニット102のハウジング部材内に設けられ得、凝縮器ユニットセンサ114は、凝縮器ユニット104のハウジング部材内に設けられ得る。蒸発器ユニットセンサ112及び凝縮器ユニットセンサ114は、プロセッサ116に動作可能に結合され得る。いくつかの例では、サーモスタット118が、冷凍された環境を監視するために設けられ得る。サーモスタット118はまた、プロセッサ116に動作可能に結合され得る。例示的な実施形態では、追加の周囲センサ120も設けられ、プロセッサ116に動作可能に結合され得る。蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又は周囲センサ120は、低GWP冷媒及び/又はA2L冷媒などの冷媒の存在を検出するのに適したセンサを含み得る。冷媒の存在を検出すると、蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又は周囲センサ120は、信号をプロセッサ116に送り得る。蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又は周囲センサ120からの信号に基づいて、プロセッサ116は、停止するための信号を圧縮器108に送ることなどによって、システム100に動作を中止させ得る。いくつかの例では、蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又は周囲センサ120からの信号に基づいて、プロセッサ116は、アラーム122などのアラート又は通知デバイスに信号を送って、ユーザに対する可聴、視覚、又は触覚警告を生成し得る。
【0023】
[0027]
図2は、センサアセンブリ200のいくつかの例の上面図であり、それは、
図1のシステム100の蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又は周囲センサ120のいくつかの例に関連し得る。例えば、蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又は周囲センサ120は各々、センサアセンブリ200のうちの1つ以上を含み得る。各センサアセンブリ200は、ハウジング202などの外部ハウジングを含み得る。ハウジング202は、ハウジング202の第1の端部における入口204などの第1の開口部と、ハウジング202の第2の端部における出口206などの第2の開口部とを更に含み得る。いくつかの例では、第1の端部及び第2の端部は、ハウジング202の両側にあり得る。
【0024】
[0028]
図3は、
図2のセンサアセンブリ200の線3-3で切り取られた断面図であり、センサアセンブリ200のいくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を例示する。例えば、
図3に示すように、ハウジング202は、第1の壁部分302、第2の壁部分304、第3の壁部分306、及び第4の壁部分308を含み得る。壁部分302、304、306、及び308は、空洞310などのセンサアセンブリ200の内部空間を画定し得る。バッフル又はダイバータ壁312は、空洞310内に配設され得る。センサ314などの冷媒センサは、ハウジング202内に配設され得る。ハウジング202は、ダイバータ壁312及び/又は冷媒センサ314を収容するのに適した任意の形状であり得る。例えば、ハウジング202は、実質的に立方体形状又は実質的に円筒形状を画定し得る。ハウジング202が直方体である例では、壁部分302、304、306、及び308は、実質的に矩形の平面部材などの実質的に平面の部材であり得る。いくつかの例では、ハウジング202は、実質的に円筒形であり得る。それ故に、壁部分302及び304は、湾曲した側面などの連続した表面の対向する部分であり得、その一方で、壁部分306及び308は、実質的に円形であり得る。壁部分302、304、306、及び308は、実質的に平面の部材又は表面として説明するが、壁部分302、304、306、及び308の各々は、厚さを有し得る。
【0025】
[0029]いくつかの例では、
図3に示すように、ダイバータ壁312は、好ましくは入口204の近くで及び/若しくは出口206よりも入口204の近くで、第1の壁部分302に結合され得るか、又はそこから突出し得る。例示的な実施形態によると、ダイバータ壁312は、ダイバータ壁312の端部が第2の壁部分304の近くにあり得るが、第2の壁部分304に接触しないように、第1の壁部分302から第2の壁部分304に向かってある距離にわたって延在する。
図3に示すように、いくつかの例では、センサ314は、出口206中に配設され得る。いくつかの例では、センサ314は、空洞310内に、例えば、第1の表面302上に、又は入口204に対向するダイバータ壁312の表面上に、又は第4の壁308上に配設され得る。
図3に例示するように、いくつかの例では、出口206は、センサアセンブリ200の頂部領域の近くに位置し得る。例えば、出口206は、第1の壁部分302に近接して位置し得る。
【0026】
[0030]
図4は、センサアセンブリ200のいくつかの例に関連し得る追加の詳細を例示する断面図である。例えば、第2の壁部分304は、開口部402を更に含み得る。取り外し可能なカバー又はドア404などのカバーは、空洞310と外部環境との間に実質的なシールを提供するために、開口部402の上に位置決めされ得る。いくつかの例では、ドア404は、ユーザによって所望されるように開閉され得る。
【0027】
[0031]
図5は、センサアセンブリ200のいくつかの例に関連し得る追加の詳細を例示する断面図である。様々な実施態様では、ドア404はまた、固定された構造であり得る。例えば、ドア404は、ハウジング202と一体的に形成され、空洞310が開口部402を通して外部環境に対して開いたままになることを可能にするために、開放位置に固定されたままであり得る。ドア404は、ハウジングの下側に取り付けられた第1の端部からドア404の開口部における第2の端部まで延在するように傾斜された壁を含むことができる。
【0028】
[0032]本明細書で説明したシステム、装置、及び方法は、有意な利点を提供し得る。例えば、住宅用及び業務用のHVAC用途又は冷凍用途においてA2L冷媒漏れを感知することは、HVACシステム又は冷凍システム内の糸屑、汚れ、油、及び他の異物又は破片の存在のために困難であり得る。従来のセンサハウジングでは、これらの異物がセンサ入口を詰まらせ、漏れた冷媒ガスがセンサに到達するのを妨げる可能性があり得る。センサアセンブリ200は、フィルタを必要としないという利点を有する物理的な汚れ及び油トラップを提供する。
【0029】
[0033]動作時、ガスは、入口204からセンサアセンブリ200に入り得る。外部環境から入口204を通って空洞310に入った後、ガスの流れは、ダイバータ壁312によって乱され得る。例えば、ガス流が入口に入る際に実質的に層流であった場合、ダイバータ壁312は、層流ガス流を乱し、入口204とダイバータ壁312との間に実質的に乱流の領域を生成し得る。層流ガス流によって運ばれるどの異物も、乱流領域に入り、ハウジング202の底部の第2の壁304に向かって重力によって引っ張られるであろう。いくつかの例では、ダイバータ壁312は、ガス流をハウジング202の底部に向かって方向付け得、異物をガス流と共に第2の壁304に向かって運ばせ得る。このことから、センサアセンブリ200に入った可能性がある異物は、ハウジング202の底部の近くで捕捉され得る。例えば、異物は、第2の壁304の近くで重力によって捕捉され得る。
【0030】
[0034]以前に説明したように、いくつかの例では、出口206は、第1の壁302の近くで、センサ200の底部及び第2の壁304から離れてなど、センサアセンブリ200の頂部の近くに位置し得る。それ故に、センサ314が出口206中に配設される例では、センサ314は、空洞310の底部の近くで捕捉されたどの異物とも接触しないように離れて配置される。同様に、センサ314が第1の壁302に、又は入口204に対向するダイバータ壁312の表面に、又は出口206の近くの第4の壁308に結合される例では、センサ314は、どの捕捉された異物とも接触しないように離れて位置決めされ得る。センサアセンブリ200が開口部402及びドア404を含むようないくつかの例では、ドア404は、空洞310内に収集された可能性がある異物を除去するために開放され得る。このことから、センサアセンブリ200は、ユーザによって容易にサービスされ得、システム100に関連する全体的な運用コストを低減し得る。
【0031】
[0035]様々な実施態様では、ドア404は、センサアセンブリ200の本体202と一体的に形成され得、別個のドア、ヒンジ機構、及びラッチを生産する必要性を排除することによって製造コストを低減し得る。
【0032】
[0036]いくつかの例示的な実施形態で示しているが、当業者は、本明細書で説明したシステム、装置、及び方法が添付の特許請求の範囲内に入る様々な変更形態及び修正形態を受け入れる余地があることを認識するであろう。その上、「又は」などの用語を使用する様々な代替形態の説明は、文脈によって明確に必要とされない限り、相互排他性を必要とせず、不定冠詞「a」又は「an」は、文脈によって明確に必要とされない限り、対象を単一の事例に限定しない。また、販売、製造、組み立て、又は使用を目的として、様々な構成において構成要素が組み合わせられ得るか、又は排除され得る。
【0033】
[0037]添付の特許請求の範囲は、上記で説明した主題の新規で発明的な態様を記載するが、特許請求の範囲はまた、具体的に詳細に記載されていない追加の主題を包含し得る。例えば、当業者に既に知られているものから新規で発明的な特徴を区別する必要がない場合、ある特定の特徴、要素、又は態様が特許請求の範囲から省略され得る。いくつかの実施形態の文脈で説明した特徴、要素、及び態様はまた、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、省略されるか、組み合わせられるか、又は同じ、同等の、若しくは同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えられ得る。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスセンサアセンブリ(200)であって、
前記ガスセンサアセンブリ(200)は、
ハウジング(202)の外部環境から概して閉ざされた内部空間(310)を画定し、入口(204)、出口(206)、上方壁(302)、下方壁(304)、及び壁部分(308)を備えるハウジング(202)を備え、
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記外部環境からのガスの流れが前記ハウジングを通って移動することを可能にするように構成され、
前記ハウジングは、前記入口の近くに位置し、前記ハウジングの前記上方壁に接続され、前記上方壁から延在しているダイバータ壁(312)を更に備え、前記ダイバータ壁は、前記ハウジングの前記上方壁から前記ハウジングの前記内部空間の中に突出し、前記ハウジングの前記下方壁の近くで終端し、
前記ハウジングの前記内部空間は、前記入口と前記ダイバータ壁との間に位置する入口ゾーン、前記ダイバータ壁の前記入口に対向する側と前記壁部分との間に位置する中央ゾーン、及び前記中央ゾーンの下流に位置し、前記出口を備える出口ゾーンを備え、
前記ハウジングは、前記ガスの流れが前記入口から入り、前記入口ゾーンから前記中央ゾーンを経て前記出口ゾーンに移動し、前記出口から出ることを可能にするように構成され、
前記出口は、前記ガスセンサアセンブリの上側に、前記下方壁から離れて位置しており、
ガスセンサ(314)が、前記ハウジングの前記出口に配設されており、前記ハウジングから出る前記ガスの流れに曝されるように構成されており、
前記ダイバータ壁は、前記中央ゾーン中に前記ガスの乱流を生成するように構成され、そして、前記ガスによって運ばれるどの異物もが、前記ガスが前記出口ゾーン中に流れる前に前記ハウジングの前記底壁に向かって、そして前記ガスセンサから離れるように、方向付けられるように構成されている、ガスセンサアセンブリ。
【請求項2】
前記ガスセンサは、低GWP冷媒の存在を検出するように動作可能である、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項3】
前記ガスセンサは、A2L冷媒の存在を検出するように動作可能である、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記中央ゾーン中で前記ハウジングの下側中に含まれたドア
(404)を更に備え、前記ドアは、開放状態及び閉鎖状態に位置決め可能である、請求項3に記載のセンサアセンブリ。
【請求項5】
請求項4に記載のセンサアセンブリを備える冷凍システム。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記中央ゾーン中で前記ハウジングの下側中に含まれたドア
(404)を更に備え、前記ドアは、開放状態に永久に固定される、請求項3に記載のセンサアセンブリ。
【請求項7】
前記ドアは、前記ハウジングの下側に取り付けられた第1の端部から前記ドアの開口部
(402)における第2の端部まで傾斜された
傾斜壁を備える、請求項6に記載のセンサアセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載のセンサアセンブリを備える冷凍システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
[0037]添付の特許請求の範囲は、上記で説明した主題の新規で発明的な態様を記載するが、特許請求の範囲はまた、具体的に詳細に記載されていない追加の主題を包含し得る。例えば、当業者に既に知られているものから新規で発明的な特徴を区別する必要がない場合、ある特定の特徴、要素、又は態様が特許請求の範囲から省略され得る。いくつかの実施形態の文脈で説明した特徴、要素、及び態様はまた、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、省略されるか、組み合わせられるか、又は同じ、同等の、若しくは同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えられ得る。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] センサアセンブリであって、
入口、出口、及び前記センサアセンブリの外部環境から概して閉ざされた内部空間を備えるハウジングと、ここで、前記ハウジングの前記内部空間は、入口ゾーン、中央ゾーン、及び出口ゾーンを備え、
前記ハウジングの前記内部空間の前記中央ゾーン内に配設され、前記入口ゾーンと前記出口ゾーンとの間に、及び前記出口ゾーンよりも前記入口ゾーンの近くに位置するバッフルと、ここで、前記バッフルは、前記ハウジングの上側から下向きに延在し、
前記ハウジングの前記内部空間の前記出口ゾーン中に配設されたガスセンサと、ここで、前記ハウジングは、前記外部環境からのガスが前記入口から入り、前記入口ゾーンから前記中央ゾーンを経て前記出口ゾーンに移動し、前記出口から出るように、前記ガスが前記ハウジングの前記内部空間を通過することを可能にするように構成され、
前記バッフルは、前記ガスの層流を遮断し、前記ハウジングの前記内部空間の前記中央ゾーン中に前記ガスの乱流を生成するように構成されており、
を備える、センサアセンブリ。
[2] 前記ガスセンサは、低GWP冷媒の存在を検出するように動作可能である、[1]に記載のセンサアセンブリ。
[3] 前記ガスセンサは、A2L冷媒の存在を検出するように動作可能である、[1]に記載のセンサアセンブリ。
[4] 前記ハウジングは、前記ハウジングの前記中央ゾーン中で前記ハウジングの下側中に含まれたドアを更に備え、前記ドアは、開放状態及び閉鎖状態に位置決め可能である、[3]に記載のセンサアセンブリ。
[5] [4]に記載のセンサアセンブリを備える冷凍システム。
[6] 前記ハウジングは、前記ハウジングの前記中央ゾーン中で前記ハウジングの下側中に含まれたドアを更に備え、前記ドアは、開放状態に永久に固定される、[3]に記載のセンサアセンブリ。
[7] 前記ドアは、前記ハウジングの下側に取り付けられた第1の端部から前記ドアの開口部における第2の端部まで傾斜された壁を備える、[6]に記載のセンサアセンブリ。
[8] [7]に記載のセンサアセンブリを備える冷凍システム。
[9] 冷媒センサユニットであって、
ハウジング内に空洞、前記空洞に流体結合された入口、及び前記空洞に流体結合された出口を画定する前記ハウジングと、ここで、前記空洞は、上側及び下側を備え、前記出口は、前記空洞の前記下側よりも前記空洞の前記上側の近くに配設され、
前記空洞内に配設され、前記空洞の前記上側から突出するダイバータ壁と、ここで、前記ダイバータ壁は、前記空洞の前記上側から前記空洞の前記下側に向かって延在し、
A2L冷媒の存在を検出するように動作可能なセンサと、ここで、前記センサは、前記空洞内に、及び前記ハウジングの前記出口の近くに配設されており、
を備える、冷媒センサユニット。
[10] 前記ハウジングは、前記空洞の前記下側に含まれ、開放状態及び閉鎖状態に位置決め可能なドアを更に備える、[9]に記載の冷媒センサユニット。
[11] [10]に記載の冷媒センサユニットを備える冷凍システム。
[12] 前記ハウジングは、前記空洞の下側に含まれ、開放状態に永久に固定されるドアを更に備える、[9]に記載の冷媒センサユニット。
[13] 前記ドアは、前記ハウジングに取り付けられた第1の端部から前記ドアの開口部における第2の端部まで傾斜された壁を備える、[12]に記載の冷媒センサユニット。
[14] [13]に記載の冷媒センサユニットを備える冷凍システム。
【国際調査報告】