(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】多層配線基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 3/46 20060101AFI20240405BHJP
【FI】
H05K3/46 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566007
(86)(22)【出願日】2022-03-15
(85)【翻訳文提出日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 CN2022080935
(87)【国際公開番号】W WO2022237303
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】202110510653.4
(32)【優先日】2021-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】謝劍
(72)【発明者】
【氏名】魏仲民
(72)【発明者】
【氏名】張強
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA32
5E316AA42
5E316CC02
5E316CC32
5E316EE08
5E316FF04
5E316FF07
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH06
(57)【要約】
本開示は多層配線基板の製造方法を提供する。前記方法は、前記多層配線基板の各プリセットコア基板の、局所導電スルーホールに対応する位置にプリセットスルーホールを形成し、前記プリセットスルーホールにプリセット導電構造体を形成するステップであって、前記局所導電スルーホールは、前記多層配線基板において一部のコア基板に対応する箇所にのみ導電構造体を有するスルーホールであり、前記プリセットコア基板は、少なくとも1つの前記局所導電スルーホールにおいて前記導電構造体に対応するコア基板であり、前記プリセットスルーホールの孔径は、前記局所導電スルーホールの孔径よりも大きいステップと、前記多層配線基板の全てのコア基板を積層し、一回圧着して圧着構造を得るステップと、前記プリセット導電構造体がプリセット導電層を形成するように、前記圧着構造に前記局所導電スルーホールを形成するステップと、前記局所導電スルーホールの前記プリセット導電層にのみ前記導電構造体を形成するように、前記圧着構造に対して電気めっきを行うステップと、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層配線基板の各プリセットコア基板の、局所導電スルーホールに対応する位置にプリセットスルーホールを形成し、前記プリセットスルーホールにプリセット導電構造体を形成するステップであって、前記局所導電スルーホールは、前記多層配線基板において一部のコア基板に対応する箇所にのみ導電構造体を有するスルーホールであり、前記プリセットコア基板は、少なくとも1つの前記局所導電スルーホールにおいて前記導電構造体に対応するコア基板であり、前記プリセットスルーホールの孔径は、前記局所導電スルーホールの孔径よりも大きいステップと、
前記多層配線基板の全てのコア基板を積層し、一回圧着して圧着構造を得るステップと、
前記プリセット導電構造体がプリセット導電層を形成するように、前記圧着構造に前記局所導電スルーホールを形成するステップと、
前記局所導電スルーホールの前記プリセット導電層にのみ前記導電構造体を形成するように、前記圧着構造に対して電気めっきを行うステップと、を備える、
多層配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記多層配線基板の各プリセットコア基板の、局所導電スルーホールに対応する位置にプリセットスルーホールを形成する前記ステップは、
前記多層配線基板の各前記プリセットコア基板の、前記局所導電スルーホールに対応する位置に、機械的ドリル加工又はレーザ孔開けにより前記プリセットスルーホールを形成することを含む、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記プリセットスルーホールにプリセット導電構造体を形成する前記ステップは、
前記プリセットコア基板に対して化学めっきと電気めっきを順次行うことにより、前記プリセットスルーホールに前記プリセット導電構造体を形成することを含む、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記多層配線基板の任意の2つの隣接する前記コア基板間に接着層を有し、
任意の2つの隣接する前記プリセットコア基板の、対応する位置にある2つの前記プリセット導電構造体のうち、少なくとも1つの前記プリセット導電構造体は、それが位置するプリセットスルーホールを越えて別の前記プリセット導電構造体に向かって突出する突出部を有し、前記突出部の長さは、各コア基板の積層方向において、前記接着層の厚さ以上である、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
任意の2つの隣接する前記プリセットコア基板の、対応する位置にある2つの前記プリセット導電構造体のうち、各前記プリセット導電構造体は、それが位置するプリセットスルーホールを越えて別の前記プリセット導電構造体に向かって突出する突出部を有し、当該2つの前記プリセット導電構造体の突出部の合計の長さは、各コア基板の積層方向において、前記接着層の厚さ以上である、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記プリセット導電構造体は、中実の導電カラムである、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記プリセット導電構造体がプリセット導電層を形成するように、前記圧着構造に前記局所導電スルーホールを形成する前記ステップは、
前記圧着構造に前記局所導電スルーホールを形成し、前記局所導電スルーホールを形成する過程において前記プリセット導電構造体の中間部分を同時に除去して、残りの前記プリセット導電構造体が前記プリセット導電層を形成するようにすることを含む、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記プリセット導電構造体がプリセット導電層を形成するように、前記圧着構造に前記局所導電スルーホールを形成する前記ステップは、
前記圧着構造に機械的ドリル加工により前記局所導電スルーホールを形成し、前記機械的ドリル加工の過程において前記プリセット導電構造体の中間部分を同時に除去して、残りの前記プリセット導電構造体が前記プリセット導電層を形成するようにすることを含む、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記局所導電スルーホールにおける前記導電構造体は、中空の導電カラムである、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
前記プリセット導電構造体と前記導電構造体は、材料がいずれも銅である、
請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年5月11日に提出された中国特許出願NO.202110510653.4の優先権を主張し、当該中国特許出願の内容を参照により本出願に援用する。
【0002】
本開示は、多層配線基板の技術分野に関し、特に、多層配線基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
多層配線基板(PCB、又は多層プリント配線基板という)は、局所導電スルーホール、即ち、多層配線基板の一部のコア基板のみを導通させるためのスルーホールを有することができ、これによって、不要な導通を避け、損耗を低減するために、局所導電スルーホールの、導通させる必要があるコア基板に対応する位置にのみ導電構造体を設ける(又は、選択的な銅めっきを必要とする)ことができる。
技術の発展に伴い、多層配線基板の密度と信号レートが向上するにつれて、例えば、5G通信(第5世代移動通信)技術のベアラネットワークのシリアル信号レートは、112Gbpsさらには224Gbpsに達する可能があり、対応する多層配線基板の能に対する要求がより高くなる。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施例は、
多層配線基板の各プリセットコア基板の、局所導電スルーホールに対応する位置にプリセットスルーホールを形成し、前記プリセットスルーホールにプリセット導電構造体を形成するステップであって、前記局所導電スルーホールは、前記多層配線基板において一部のコア基板に対応する箇所にのみ導電構造体を有するスルーホールであり、前記プリセットコア基板は、少なくとも1つの前記局所導電スルーホールにおいて前記導電構造体に対応するコア基板であり、前記プリセットスルーホールの孔径は、前記局所導電スルーホールの孔径よりも大きいステップと、
前記多層配線基板の全てのコア基板を積層し、一回圧着して圧着構造を得るステップと、
前記プリセット導電構造体がプリセット導電層を形成するように、前記圧着構造に前記局所導電スルーホールを形成するステップと、
前記局所導電スルーホールの前記プリセット導電層にのみ前記導電構造体を形成するように、前記圧着構造に対して電気めっきを行うステップと、を備える、
多層配線基板の製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の実施例の図面において、
【
図1】
図1は、関連技術の多層配線基板におけるバックドリル加工前の圧着構造の断面構造を示す概略図であり、
【
図2】
図2は、関連技術の多層配線基板におけるバックドリル加工後の圧着構造の断面構造を示す概略図であり、
【
図3】
図3は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法のフローチャートであり、
【
図4】
図4は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法の別のフローチャートであり、
【
図5】
図5は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法におけるプリセットスルーホールを形成した後の各コア基板の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図6】
図6は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法におけるプリセット導電構造体を形成した後の各コア基板の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図7】
図7は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法における圧着後の圧着構造の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図8】
図8は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法における局所導電スルーホールを形成した後の圧着構造の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図9】
図9は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法における導電構造体を形成した後の圧着構造の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図10】
図10は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法により得られる多層配線基板の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図11】
図11は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法におけるプリセットスルーホールを形成した後の各コア基板の別の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図12】
図12は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法におけるプリセット導電構造体を形成した後の各コア基板の別の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図13】
図13は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法における圧着後の圧着構造の別の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図14】
図14は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法における局所導電スルーホールを形成した後の圧着構造の別の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図15】
図15は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法における導電構造体を形成した後の圧着構造の別の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図16】
図16は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法により得られる多層配線基板の別の部分断面構造を示す概略図であり、
【
図17】
図17は、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法により製造された多層配線基板と関連技術における多層配線基板の損耗テストチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
当業者が本開示の技術案をよりよく理解するために、以下に図面を組み合わせて本開示の実施例による多層配線基板の製造方法を詳しく説明する。
以下では図面を参照して本開示について十分に説明するが、例示的な実施例は異なる形式で体現されてもよく、本開示は、以下に説明する実施例に限定されると解釈されるべきではない。これらの実施例は、本開示を徹底して完全なものにするために提供され、当業者に本開示の範囲を十分に理解させるように提供される。
本開示の実施例の図面は、本開示の実施例をさらに理解するために使用され、明細書の一部を構成し、詳細な実施例とともに本開示を解釈するためのものであり、本開示に対する制限を構成するものではない。本開示の上記、他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して詳細な実施例を説明することにより、当業者にさらに明らかとなるであろう。
本開示は、本開示の理想的な概略図により、平面図及び/又は断面図を参照して説明され得る。したがって、例示的な図示は、製造技術及び/又は許容範囲に応じて修正され得る。
本開示の各実施例及び実施例における各特徴は、矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
本開示で用いられる用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定することを意図しない。例えば本開示で用いられる「及び/又は」という用語は、1つ又は複数の、関連する列挙された項目の任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを含む。本開示で用いられる単数形の「1つ」及び「当該」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことを意図している。本開示で用いられる「含む」、「……からなる」という用語は、特定の特徴、全体、ステップ、操作、要素及び/又は構成要素の存在を指定しているが、1つ又は複数の他の特徴、全体、ステップ、操作、要素、構成要素及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではない。
特に限定されない限り、技術的及び科学的な用語を含む、本開示で用いられる全ての用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、関連技術及び本開示の背景でのそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本開示で明確にそのように限定されていない限り、理想的又は過度に形式的な意味を有すると解釈されるべきではないことも理解されたい。
本開示は、図示する実施例に限定されるものではなく、製造プロセスに基づいて形成される配置の修正を含む。したがって、図示する領域は、概略的な属性を有し、図示する領域の形状は、要素の領域の具体的な形状を例示するが、これに限定されない。
【0007】
関連技術において、
図1に示すように、バックドリル加工プロセスにより、一回圧着された多層配線基板に局所導電スルーホール31を形成することができる。具体的には、
図1に示すように、まず、全てのコア基板1(接着層2、例えば半硬化シートを追加してもよい)を一回圧着して、圧着構造3を得て、次に、各位置に導電構造体5を有する局所導電スルーホール31を圧着構造3に形成する。その後、導通が不要な側から、局所導電スルーホール31に対して拡大するためのドリル加工(バックドリル加工)を行い、導通が不要なコア基板1に対応する導電構造体5を「ドリルアウト」して、
図2に示すような、一部の位置にのみ導電構造体5を有する局所導電スルーホール31を形成する。
しかし、一方で、バックドリル加工は、ドリル、ドリル刃、プロセス等の影響により、導通させる必要があるコア基板1に「ちょうど」到達することができず、通常8milから12mil(ナノメートル)の長さ(
図2における2本の破線の間のh)のマージンを「残す」必要があり、当該マージンに対応する導電構造体5は、バックドリルの「スタブ(Stub)」と呼ばれ、当該スタブは、損耗の増大をもたらし、リンク設計(特に、高密度多層配線基板)に影響を与える。
一方、バックドリル加工では、導電構造体5を「両側」から除去することしかできないので、各局所導電スルーホール31における残りの導電構造体5は「1つ」にしかならず、局所導電スルーホール31は「1つの孔に1つのチャネル」にしかならない。即ち、一回圧着された多層配線基板では、バックドリル加工プロセスにより、1つの局所導電スルーホール31に、互いに独立した複数の導電構造体5(断層網構造)を形成することができず、いわゆる「1つの孔に多数のチャネル」を実現することはできない。
【0008】
図3~17を参照すると、本開示の実施例は多層配線基板の製造方法を提供する。
本開示の実施例は多層配線基板(PCB)を製造するためのものであり、より具体的には、多層配線基板の全てのコア基板1が1回の圧着プロセスで一緒に圧着される、1回圧着の多層配線基板を製造するためのものである。
本開示の実施例により製造される多層配線基板は、より具体的には、高密度でシリアル信号レートの高い(例えば、112Gbps、さらには224Gbps)多層配線基板であり、あらゆる分野、例えば、5G通信技術などの通信技術のベアラネットワークに用いることができる。
【0009】
図3を参照すると、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法は、以下のステップS101~S104を含む。
【0010】
S101:多層配線基板の各プリセットコア基板11の、局所導電スルーホール31に対応する位置にプリセットスルーホール111を形成し、プリセットスルーホール111にプリセット導電構造体41を形成する。
【0011】
図10、
図16を参照すると、局所導電スルーホール31は、多層配線基板において一部のコア基板1に対応する箇所にのみ導電構造体5を有するスルーホール(又は、選択的な銅めっきを必要とするスルーホール)であり、プリセットコア基板11は、少なくとも1つの局所導電スルーホール31において導電構造体5に対応するコア基板1であるほか、
図5、
図11を参照すると、このようにして形成されたプリセットスルーホール111の孔径は、局所導電スルーホール31の孔径よりも大きい。
本開示の実施例による多層配線基板は複数のコア基板1を圧着して得られるものであり、少なくとも1つの局所導電スルーホール31を有し、局所導電スルーホール31には、一部の位置にのみ導電構造体5が設けられており、当該導電構造体5は、一部のコア基板1のみを導通させ、これらのコア基板1は「プリセットコア基板11」である。これにより、多層配線基板を構成する複数のコア基板1のうち、少なくとも一部のコア基板1が上記のプリセットコア基板11となる。
【0012】
図5、
図11を参照すると、個々のプリセットコア基板11ごとに、圧着する前に、局所導電スルーホール31に対応する位置に局所導電スルーホール31よりも大きい(例えば、少なくとも2mil大きい)プリセットスルーホール111を形成するように、孔を開ける。
【0013】
その後、
図6、
図12を参照すると、個々のプリセットコア基板11ごとに、プリセットスルーホール111にプリセット導電構造体41を形成する。
なお、上記の各プリセットスルーホール111はいずれも所定の局所導電スルーホール31に対応するものであり、本発明の実施例では、1つのプリセットスルーホール111における構造のみについて説明する。
例えば、1つの多層配線基板には複数の局所導電スルーホール31を有し、異なる局所導電スルーホール31が異なるコア基板1を導通させる場合、1つのコア基板1(プリセットコア基板11)に対して、1つの局所導電スルーホール31でのみ導通させればよく、この局所導電スルーホール31にのみプリセットスルーホール111及び後続の構造を形成すればよく、他の局所導電スルーホール31において、当該プリセットコア基板11はプリセットスルーホール111等を形成する必要がなく、構造的には他の常規のコア基板1と同様である。
もちろん、各コア基板1に対して、任意のプリセットスルーホール111を形成する必要がある限り、それはプリセットコア基板11であり、対応する位置にプリセットスルーホール111等の構造を形成する必要がある。
【0014】
S102:多層配線基板の全てのコア基板1を積層し、一回圧着して圧着構造3を得る。
【0015】
図7、
図13を参照すると、全てのコア基板1を積層し、一回の圧着により圧着構造3を形成する。
明らかに、全てのコア基板1のうち、少なくとも一部のコア基板1は、上記のようなプリセット導電構造体41及びプリセットスルーホール111を有するプリセットコア基板11である。
なお、圧着構造3において、異なるプリセット導電構造体41は、互いに接触しても互いに独立した構造のままであり、良好な導通を実現することができない。
【0016】
S103:プリセット導電構造体41がプリセット導電層42を形成するように、圧着構造3に局所導電スルーホール31を形成する。
【0017】
図8、
図14を参照すると、圧着構造3に貫通する局所導電スルーホール31を形成し、プリセットスルーホール111の孔径が局所導電スルーホール31の孔径よりも大きいため、プリセット導電構造体41の少なくとも最外層の部分が局所導電スルーホール31の「外側」に位置し、局所導電スルーホール31の形成後に少なくとも最外層のプリセット導電構造体41が残り、プリセットスルーホール111の孔壁上に位置する薄層、即ちプリセット導電層42が形成される。
明らかに、圧着構造3の厚さ方向(即ち、各コア基板1の積層方向)において、上記のプリセット導電層42は、プリセット導電構造体41に対応する位置、即ち、導通させる必要があるプリセットコア基板11にのみ位置する。
【0018】
S104:局所導電スルーホール31のプリセット導電層42にのみ導電構造体5を形成するように、圧着構造3に対して電気めっきを行う。
【0019】
図9、
図15を参照すると、化学めっきを行わずに、圧着構造3に対して直接電気めっきを行うことにより、局所導電スルーホール31におけるプリセット導電層42がめっきにより厚くなり、局所導電スルーホール31における導電構造体5が形成される。また、局所導電スルーホール31には、もともとプリセット導電層42以外の他の位置に導電層がないため、電気めっき処理後に、プリセット導電層42以外の他の位置に導電性材料が堆積することもない。
これにより、局所導電スルーホール31における、プリセット導電層42に対応する(プリセット導電構造体41にも対応する)箇所にのみ導電構造体5が形成され、導電構造体5は、確実に導通させる必要があるコア基板1(プリセットコア基板11)にのみ位置し、即ち、局所導電スルーホール31に対する「選択的な」電気めっきが実現される。
導電構造体5は電気めっきにより形成されるため、本来は接触しているが接続不良の複数のプリセット導電層42を効率よく一体的に接続することができ、良好な導通を実現することができる。
なお、導電構造体5によって導通される必要がある各コア基板1の表面は、導電構造体5と連通する対応する導電層(例えば、リード線、ジョイントPad)などを有する可能性もあり、ここでは詳しく説明しないことを理解されたい。
【0020】
なお、局所導電スルーホール31における導電構造体5を形成した後、外層パターンの転写、外層の表面処理、外形のフライス加工、出荷検査等のステップを行って、
図10、
図16を参照すると、他の構造(例えば、局所導電スルーホール31における導電構造体5に接続されるジョイントPad等)を有する多層配線基板を得ることもできるが、ここでは詳しく説明しないことを理解されたい。
本開示の実施例では、まず局所導電スルーホール31に導通させる必要があるプリセットコア基板11にプリセット導電構造体41を形成し、その後、プリセット導電構造体41がプリセット導電層42を形成するように、全てのコア基板1(プリセットコア基板11を含む)を圧着して孔を開け、化学めっきを行わずに直接電気めっきを行ってプリセット導電層42を厚くし、局所導電スルーホール31における導電構造体5を形成する。
このように、プリセット導電構造体41は単一のコア基板1(プリセットコア基板11)に形成され、導通させる必要があるコア基板1(プリセットコア基板11)にのみ位置するため、プリセット導電構造体41によって後続で形成されるプリセット導電層42、局所導電スルーホール31の導電構造体5も自ずと導通させる必要があるコア基板1(プリセットコア基板11)にのみ正確に位置する。これにより、スタブが完全に回避され(ゼロスタブ)、損耗が低減され(約25%~約30%低減され得る)、信号品質が向上し、(特に、高密度多層配線基板に対して)リンク設計が容易になる。
【0021】
また、プリセット導電構造体41が単一のコア基板1(プリセットコア基板11)に形成されるため、圧着構造3の各局所導電スルーホール31には複数の互いに独立したプリセット導電層42があってもよく、さらに
図15を参照すると、各局所導電スルーホール31において後続で複数の互いに独立した導電構造体5が形成されて、1つの局所導電スルーホール31に複数の「チャンネル」を形成することができ、即ち、一回の圧着(即ち、複数回の圧着が不要)での「1つの孔に多数のチャネル」を実現し、高密度設計を実現し、且つ製造プロセスを大幅に簡略化し、生産効率を向上させることができる(生産周期を約1/4に短縮できる)。
また、本開示の実施例における全てのプロセス、材料等は、常規の多層配線基板の生産に準じ、特殊な抗めっきフィルム、抗めっきインク等を必要とせず、常規のプロセスと組み合わせが良く、低コストで容易に実現することができる。
【0022】
本開示の実施例の方法で製造された多層配線基板(本出願の製品。スタブなし)、スルーホールに導電構造体5が充填された多層配線基板(比較製品1。スルーホールにスタブが充填されると理解できる)、バックドリル加工プロセスで製造された多層配線基板(比較製品2。スタブの長さが12milである)について、それぞれ異なる周波数における損耗を測定し、その結果を
図17に示す。
このように、本開示の実施例の方法で製造された多層配線基板は、スタブが除去されるため、バックドリル加工プロセスで製造されたスタブ付き多層配線基板又はスルーホールに導電構造体5が充填された多層配線基板に比べて、その損耗が大幅に低減される。
【0023】
いくつかの実施形態において、
図4を参照すると、多層配線基板の各プリセットコア基板11の、局所導電スルーホール31に対応する位置にプリセットスルーホール111を形成するステップ(S101)は、
S1011:多層配線基板の各プリセットコア基板11の、局所導電スルーホール31に対応する位置に、機械的ドリル加工又はレーザ孔開けによりプリセットスルーホール111を形成することを含む。
いくつかの実施形態において、
図4を参照すると、プリセットスルーホール111にプリセット導電構造体41を形成するステップ(S101)は、
S1012:プリセットコア基板11に対して化学めっきと電気めっきを順次行うことにより、プリセットスルーホール111にプリセット導電構造体41を形成することを含む。
各プリセットコア基板11に対して、機械的ドリル加工又はレーザ孔開けによりプリセットスルーホール111を形成し、化学めっきの後に電気めっきを行う方式によりプリセットスルーホール111にプリセット導電構造体41を形成してもよい。
いくつかの実施形態において、多層配線基板の任意の2つの隣接するコア基板1間に接着層2を有し、任意の2つの隣接するプリセットコア基板11の、対応する位置にある2つのプリセット導電構造体41のうち、少なくとも1つのプリセット導電構造体41は、それが位置するプリセットスルーホール111を越えて別のプリセット導電構造体41に向かって突出する突出部411を有し、突出部411の長さは、各プリセットコア基板11の積層方向において、接着層2の厚さ以上である。
いくつかの実施形態において、任意の2つの隣接するプリセットコア基板11の、対応する位置にある2つのプリセット導電構造体41のうち、各プリセット導電構造体41は、それが位置するプリセットスルーホール111を越えて別のプリセット導電構造体41に向かって突出する突出部411を有し、2つのプリセット導電構造体41の突出部411の合計の長さは、各プリセットコア基板11の積層方向において、接着層2の厚さ以上である。
【0024】
図7、
図13を参照すると、多層配線基板の各コア基板1を接続できるように、コア基板1の間に接着層2(例えば半硬化シート)を設けて接着することもできる。
明らかに、本開示の実施例では、接着層2にプリセット導電構造体を直接形成していない。よって、接着層2における局所導電スルーホール31に後続でプリセット導電層42と導電構造体5を形成できるようにするために、
図6、
図12を参照すると、接着層2に隣接するプリセットコア基板11のプリセット導電構造体41は、接着層2に向かって突出する「突出部411」を有するので、
図7、
図13を参照すると、各コア基板1を圧着した後に、突出部411が接着層2に「挿入され」て、接着層2にプリセット導電構造体41が形成されることになる。
さらに、接着層2の両側のプリセットコア基板11のプリセット導電構造体41はいずれも突出部411を有し、2つの突出部411がいずれも接着層2に「挿入され」て、接着層2に連続するプリセット導電構造体41が形成されてもよい。
各コア基板1の圧着方向において、接着層2の両側のプリセットコア基板11のプリセット導電構造体41の突出部411が互いに接触するように、又は接着層2の一方の側のプリセットコア基板11のプリセット導電構造体41の突出部411が接着層2の他方の側のプリセットコア基板11のプリセット導電構造体41の本体に接触して接着層2に連続するプリセット導電構造体41が形成されるように、接着層2に「挿入される」突出部411の長さは接着層2の厚さを超えていてもよく、さらに接着層2の厚さと等しくてもよい。例えば、接着層2の両側のプリセットコア基板11のプリセット導電構造体41がいずれも突出部411を有する場合、各コア基板1の圧着方向において、接着層2の厚さをEとすると、各プリセット導電構造体41の突出部411の長さDは、E/2であってもよい。
上記の接着層2の厚さとは、圧着プロセスの後の接着層2の厚さを意味する。
上記の突出部411の形成方法は多様であり、例えば、プリセットスルーホール111を平坦にめっきした後、局所的に厚くめっきすることができるが、ここでは詳細な説明を省略する。
なお、接着層2の両側のプリセットコア基板11のプリセット導電構造体41の突出部411は、互いに接触しても、2つの構造であり、良好な導通を保証することができない。しかし、後続の電気めっきによる厚付け過程により、接着層2に形成された導電構造体5は、良好な導通を実現できる一体構造となる。
【0025】
なお、局所導電スルーホール31における導電構造体5が、
図15の下側の導電構造体5のように、1つのプリセットコア基板11の両側を導通させるためだけのものである場合には、当該導電構造体5は接着層2に入り込むことはなく、対応するプリセット導電構造体41(例えば、
図12の下側のプリセット導電構造体41)も上記の突出部を有する必要はない。
【0026】
いくつかの実施形態において、プリセット導電構造体41は中実の導電カラムである。
図6、
図12を参照すると、各プリセットコア基板11に形成されるプリセット導電構造体41は、「中実」であってもよく、即ち、中実の導電カラム、例えばプリセットコア基板11から突出する中実の導電カラム(突出した部分は即ち上記の突出部411)であってもよい。
【0027】
いくつかの実施形態において、プリセット導電構造体41がプリセット導電層42を形成するように、圧着構造3に局所導電スルーホール31を形成するステップ(S103)は、
S1031:圧着構造3に局所導電スルーホール31を形成し、局所導電スルーホール31を形成する過程においてプリセット導電構造体41の中間部分を同時に除去して、残りのプリセット導電構造体41がプリセット導電層42を形成するようにすることを含む。
圧着構造3の局所導電スルーホール31の位置において、プリセットコア基板11に対応する位置はプリセット導電構造体41であり、他のコア基板1に対応する位置はコア基板1自体である。よって、局所導電スルーホール31を形成する過程において、プリセット導電構造体41(例えば、上記の中実の導電カラム)に対して、その中間部分を「除去」し、残りの周辺の「薄層」をプリセット導電層42とすることに相当し、他のコア基板1に対して、孔を開けることに相当する。
【0028】
いくつかの実施形態において、
図4を参照すると、プリセット導電構造体41がプリセット導電層42を形成するように、圧着構造3に局所導電スルーホール31を形成するステップ(S103)は、
S10311:圧着構造3に機械的ドリル加工により局所導電スルーホール31を形成し、機械的ドリル加工の過程においてプリセット導電構造体41の中間部分を同時に除去して、残りのプリセット導電構造体41がプリセット導電層42を形成するようにすることを含む。
さらに、機械的ドリル加工方法によって局所導電スルーホール31を形成することができる。なぜなら、当該局所導電スルーホール31を形成する過程においてプリセット導電構造体41における大量の導電性材料(例えば、銅)を除去する必要があり、機械的ドリル加工は、他の方法(例えば、レーザ孔開け)と比較して、当該目的をより良好に達成され得るからである。
もちろん、局所導電スルーホール31を形成する過程は、他の方法でもよく、例えば、プリセット導電構造体41自体がプリセットスルーホール111に位置する薄層である場合、局所導電スルーホール31を形成する過程において影響を受けることなく、プリセット導電層42としてそのまま残してもよい。
いくつかの実施形態において、局所導電スルーホール31における導電構造体5は中空の導電カラムである。
【0029】
図9、
図15を参照すると、局所導電スルーホール31における導電構造体5は電気めっきによる厚付けの方式で形成されてもよく、電気めっき液が各位置に流れて導電構造体5を形成することを保証するために、電気めっきの導電性材料が局所導電スルーホール31を「充填」せず、中空の導電カラムを形成してもよい。
いくつかの実施形態において、プリセット導電構造体41と導電構造体5は、材料がいずれも銅である。
上記のプリセット導電構造体41と導電構造体5が用いる導電性材料は銅(Cu)であってもよく、各化学めっき、電気めっきのステップも全て化学銅めっき、電気銅めっきである。
もちろん、他の導電性材料を用いることも可能である。
【0030】
図5~
図10を参照すると、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法は、具体的に以下のステップA101~A111を含んでもよい。
A101:多層配線基板(PCB)の設計資料に基づいて、バックドリル加工プロセスを必要とする部分導通の信号孔(局所導電スルーホール)の位置、例えば高速信号孔の位置を見つけ出す。
A102:設計資料に基づいて多層配線基板を層毎に分解し、半硬化シート(接着層)の厚み、(プリセットコア基板を含む)コア基板の厚み等を含む、分割した積層構造の厚みを確定する。
A103:各コア基板と当該信号孔に関する孔開け、窓開けのパラメータを確定する。
例えば、信号孔の孔開けの孔径をAとし、プリセットコア基板における孔(プリセットスルーホール)の孔開けの孔径をBとし、半硬化シートの窓開けの直径をCとすると、C≧B+6mil、B≧A+2milに設定することができる。
A104:各コア基板(内層コア基板)に対してフィルム貼り、露光、現像等のプロセスを行い、各コア基板のパターン転写を完了する。
A105:上記選択されたプリセットコア基板に対して機械的ドリル加工又はレーザ孔開けを行い、プリセットスルーホールを形成する。
A106:プリセットコア基板のプリセットスルーホールの位置に対して孔の銅めっきと局所的な厚付け銅めっきを行い、プリセット導電構造体を得る。
例えば、厚銅の突出(突出部)の長さをDとし、半硬化シート(接着層)の厚さ(圧着後の厚さ)をEとすると、D=E÷2となる。
A107:半硬化シートに対して窓開けを行い、銅PAD(ジョイント)の位置を形成する。
A108:半硬化シートと(プリセットコア基板を含む)各コア基板を積層(圧着)し、全体の圧着構造を形成する。
A109:圧着構造に対して機械的ドリル加工を行って上記の信号孔を得て、ドリル刃径は上記の孔開けの孔径Bと等しく、プリセット導電層を有する信号孔を得る。
A110:化学銅めっきを行わずに直接電気銅めっきを行い、プリセット導電層を厚くして、信号孔における導電構造体を形成し、選択的に銅めっきが施された信号孔を得る。
多層配線基板に完全な銅めっきを必要とする他のスルーホールがさらにある場合には、これらのスルーホールに、上記の信号孔を開ける(A109)前にドリル加工を行い、化学めっきを行った後に、ステップA109とステップA110を行うことが必要であり、即ち、ステップA110における電気めっきは、上記の信号孔においてプリセット導電層を厚くし、他のスルーホールにおいて導電構造体を直接形成する。
A111:外層パターンの転写、外層の表面処理、外形のフライス加工、出荷検査等のプロセスを継続し、多層配線基板を得る。
【0031】
図11~
図16を参照すると、本開示の実施例による多層配線基板の製造方法は、具体的に以下のステップA201~A211を含んでもよい。
A201:多層配線基板(PCB)の設計資料に基づいて、「1つの孔に多数のチャネル」の信号孔(局所導電スルーホール)の位置を見つけ出す。
上記の「1つの孔に多数のチャネル」の信号孔は、複数の独立した導電構造体(又は断層網構造)を有し、複数の独立した信号チャネルを形成するので、当該多層配線基板の密度はより高い。
A202:設計資料に基づいて多層配線基板を層毎に分解し、半硬化シート(接着層)の厚み、(プリセットコア基板を含む)コア基板の厚み等を含む、分割した積層構造の厚みを確定する。
A203:各コア基板と当該信号孔に関する孔開け、窓開けのパラメータを確定する。
例えば、信号孔の孔開けの孔径をAとし、プリセットコア基板における孔(プリセットスルーホール)の孔開けの孔径をBとし、半硬化シートの窓開けの直径をCとすると、C≧B+6mil、B≧A+2milに設定することができる。
A204:各コア基板(内層コア基板)に対してフィルム貼り、露光、現像等のプロセスを行い、各コア基板のパターン転写を完了する。
A205:断層網構造に対応する各コア基板(プリセットコア基板)に対して機械的ドリル加工又はレーザ孔開けを行い、プリセットスルーホールを形成する。
A206:プリセットコア基板のプリセットスルーホールの位置に対して孔の銅めっきと局所的な厚付け銅めっきを行い、プリセット導電構造体を得る。
例えば、厚銅の突出(突出部)の長さをDとし、半硬化シート(接着層)の厚さ(圧着後の厚さ)をEとすると、D=E÷2となる。
A207:半硬化シートに対して窓開けを行い、銅PAD(ジョイント)の位置を形成する。
A208:半硬化シートと(プリセットコア基板を含む)各コア基板を積層(圧着)し、全体の圧着構造を形成する。
A209:圧着構造に対して機械的ドリル加工を行って上記の信号孔を得て、ドリル刃径が上記の孔開けの孔径Bと等しく、プリセット導電層を有する信号孔を得る。
A210:化学銅めっきを行わずに直接電気銅めっきを行い、プリセット導電層を厚くして、信号孔における導電構造体を形成し、断層網構造に選択的に銅めっきが施された信号孔を得る。
多層配線基板に完全な銅めっきを必要とする他のスルーホールがさらにある場合には、これらのスルーホールに、上記の信号孔を開ける(A209)前にドリル加工を行い、化学めっきを行った後に、ステップA209とステップA210を行うことが必要であり、即ち、ステップA210における電気めっきは、上記の信号孔においてプリセット導電層を厚くし、他のスルーホールにおいて導電構造体を直接形成する。
A211:外層パターンの転写、外層の表面処理、外形のフライス加工、出荷検査等のプロセスを継続し、多層配線基板を得る。
本開示では例示的な実施例を開示し、具体的な用語が用いられているが、それらは一般的な例示的な意味としてのみ使用、解釈されるべきであり、限定を目的としたものではない。いくつかの例では、特定の実施例に関連して説明される特徴、特性、及び/又は要素は、特に明記しない限り、単独で使用されてもよく、又は他の実施例に説明される特徴、特性、及び/又は要素と組み合わせて用いられてもよいことは、当業者に明らかであろう。よって、添付の特許請求の範囲に記載された本開示の範囲から逸脱することなく、様々な形態及び詳細における変更が行われ得ることを当業者は理解するであろう。
【符号の説明】
【0032】
1…コア基板、11…プリセットコア基板、111…プリセットスルーホール、2…接着層、3…圧着構造、31…局所導電スルーホール、41…プリセット導電構造体、411…突出部、42…プリセット導電層、5…導電構造体。
【国際調査報告】