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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】ポンプを装備したセパレータ
(51)【国際特許分類】
   B01D 29/01 20060101AFI20240405BHJP
   D06F 39/10 20060101ALI20240405BHJP
   B01D 29/11 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
B01D29/04 520A
D06F39/10 D
B01D29/04 510A
B01D29/04 520B
B01D29/04 530A
B01D29/10 501Z
B01D29/10 520B
B01D29/10 520A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566531
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 EP2022061490
(87)【国際公開番号】W WO2022229389
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】2106272.4
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2116312.6
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522226535
【氏名又は名称】インヘリティング アース リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ドートン ギブソン、ルーベン
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス-オーウェン、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ケトル アイアース、ルーベン
(72)【発明者】
【氏名】フィーニー、ファーガル
(72)【発明者】
【氏名】ルート、アダム
【テーマコード(参考)】
3B166
4D116
【Fターム(参考)】
3B166AA01
3B166AA02
3B166AA06
3B166AC01
3B166AE02
3B166AE07
3B166BA26
3B166BA56
3B166DA03
3B166DA34
3B166DB01
3B166DB18
4D116AA01
4D116BB01
4D116BC06
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC47
4D116DD01
4D116DD05
4D116FF12B
4D116KK04
4D116KK06
4D116QA14C
4D116QA14D
4D116QC04A
4D116QC08B
4D116QC23A
4D116QC29D
4D116RR01
4D116RR05
4D116RR12
4D116RR16
4D116RR17
4D116RR26
4D116UU12
4D116VV16
(57)【要約】
本発明は、マイクロプラスチックが環境に入ることを防止することに関する。特に、本発明は、任意の源からの流出液中のマイクロプラスチックを除去するためのフィルタの圧力消費を再生することを対象とするが、特に、家庭用及び商業用洗濯機廃水、工業用織物加工廃棄物、並びに路傍流出物からマイクロファイバを除去することを対象とする。
流出液からマイクロプラスチックを分離するためのセパレータが提供され、セパレータは、入口及び出口を有するチャンバと、流出液を濾過するために、入口と出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造と、チャンバの出口と流体連通しているポンプと、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体から固体材料を分離するために好適なセパレータであって、
入口及び出口を有するチャンバと、
前記流体を濾過するために、前記入口と前記出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造と、
前記チャンバと流体連通しているポンプと、を備え、前記セパレータが、濾過された材料を前記ふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、
前記フィルタ圧力再生装置が、導管と、少なくとも1つの洗浄ジェットを有するノズルアセンブリと、を備え、前記ポンプが、前記濾過された流体を、前記フィルタ圧力再生装置の前記導管に再循環させるように配設されている、セパレータ。
【請求項2】
前記ポンプが、前記セパレータを排水するようにも配設された水ポンプであるか、又は前記セパレータを排水するために別個のポンプが提供されている、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの洗浄ジェットが、前記ふるい構造の出口側に向かって流体を方向付けるためのものである、請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記ポンプの下流の導管に制限部が提供されており、前記制限部のアパーチャが、事前設定された量の濾過された流体が前記フィルタ圧力再生装置に再循環され、ある量の前記濾過された流体が排水されることを確実にするように設定されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項5】
前記ポンプと前記フィルタ圧力再生装置との間の導管に、前記導管内に空気を導入するための通気孔が提供されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項6】
前記セパレータが、空気を前記導管内に導入するように、かつ前記セパレータを排水するように、前記ポンプと前記フィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプを更に備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項7】
前記水ポンプが、容積式ポンプである、請求項1~6のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項8】
前記水ポンプが、遠心ポンプである、請求項1~7のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項9】
前記チャンバが、円筒形であり、前記ふるい構造が、前記チャンバ内の同軸の円筒体であり、壁が、前記入口の一方の側に提供されており、そのため、前記流体が、チャネルを通って前記ふるい構造の周りに誘導され、そのため、前記洗浄ノズルからの洗濯水によって取り除かれた濾過された材料が、前記入口から離れた前記壁の側に蓄積する、請求項1~8のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項10】
前記チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供されており、前記蓄積する濾過された材料を収集することができる、請求項1~9のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項11】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項12】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の円周に対して接線方向であるか、又は前記中心軸からオフセットされているベクトルを有する水の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転される、請求項1~11のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項13】
前記チャンバが、閉鎖された上部及び底部を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項14】
流体検出器が提供されており、前記フィルタ圧力再生装置が、前記流体検出器からの出力に従って作動されるように配設されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項15】
リザーバが、前記チャンバの下に提供されており、前記流体検出器が、前記リザーバ内に位置する、請求項14に記載のセパレータ。
【請求項16】
前記流体検出器が、フロートスイッチである、請求項15に記載のセパレータ。
前記流体検出器が、圧力センサである、請求項14に記載のセパレータ。
【請求項17】
流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、前記入口と前記出口との間に提供されている、請求項1~16のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項18】
前記バイパス導管が、圧力作動弁を含む、請求項78に記載のセパレータ。
【請求項19】
請求項1~18に記載のセパレータを有する洗濯機。
【請求項20】
前記ノズルアセンブリが、回転可能なプレートに向かって流体の流れを方向付けるように配設されたノズルを備え、前記プレートが、前記流体の流れの力の下で回転するように、かつ前記流体を前記ふるい構造に向かって外向きに放射するように配設されている、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項21】
請求項1~20に記載のセパレータを動作させる方法であって、
ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、
前記濾過された流体を加圧するようにポンプを動作させるステップ、を含む、方法。
【請求項22】
前記ポンプが、前記セパレータを排水するように動作される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ポンプが、前記濾過された流体を、圧力再生装置に再循環させるように動作され、前記圧力再生装置が、前記ふるい構造の濾過された側に洗濯流体を噴霧して、前記ふるい構造の濾過されていない側からデブリを取り除くように配設されている、請求項21又は22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロプラスチックが環境に入ることを防止することに関する。特に、本発明は、任意の源からの流出液中のマイクロプラスチックを除去するためのフィルタの圧力消費を再生することを対象とするが、特に、家庭用及び商業用洗濯機廃水、工業用織物加工廃棄物、並びに路傍流出物からマイクロファイバを除去することを対象とする。
【0002】
関連技術の説明
マイクロファイバは、河川及び海洋におけるマイクロプラスチック汚染の最も豊富な形態である。マイクロファイバは、それらの顕微鏡スケールに起因して、プランクトンから最上位の捕食者まで、食物連鎖の全てのレベルで生物によって食べられる。プラスチックは、摂取されると、給餌効率を低減させ(誤った満腹感)、動物の腸に損傷を与え、それを消費した動物に、PCB、殺虫剤、難燃剤のような有害な添加剤を移動させる可能性がある。食物連鎖における低位の動物によって消費されるプラスチックはまた、多くの汚染された餌を毎日消費するそれらの捕食者に影響を与える。食物連鎖におけるマイクロファイバの広範性は、当然ながら、ヒトへのそれらの移動に関する懸念をもたらしており、汚染は、ヒトが消費することになっている甲殻類、軟体動物、及び魚類種において観察されている。
【0003】
化粧品及び洗浄製品から容易に排除されるマイクロビーズとは異なり、マイクロファイバは、衣類への損傷によって形成される。海洋における全てのマイクロプラスチックの3分の1は、合成繊維の洗濯に由来する。石油化学製品に由来する合成布は、全ての織物の65%を構成する。洗濯機において摩耗力によって引き起こされる擦り切れ及び引き裂きは、化学繊維の断片化をもたらし、長さ5mm未満の数十万本のマイクロファイバを形成し、これが家庭及び排水網から海洋へと漏出する。
【0004】
海洋生態系に対するマイクロプラスチックの大きな影響が理解され始めている。「Science of the Total Environment」ジャーナルで公開された2019年の研究は、北東大西洋からの150個の魚試料の49%が、マイクロプラスチックを含有することを見出し、これが、脳、えら、及び背筋に害を引き起こすという証拠を伴うものであった。これらのマイクロプラスチックはまた、1人当たり518~3078マイクロプラスチック品目/年の割合で、魚を消費する人々に渡される。
【0005】
この影響は、魚類資源だけでなく、生命体の構成要素である藻類にも見られる。「Aquatic Toxicology」ジャーナルで公開された2015年の研究は、高濃度のポリスチレン粒子が藻類の増殖を45%まで低減させることを実証した。これは、微細藻類がこの惑星における酸素の世界最大生産者のうちの1つであるため、懸念されるべきである。
【0006】
廃水処理プラントは、毎日それらを通過する何百万もの繊維を除去することができない。現在、二次レベルの水処理は、それらを通過するマイクロプラスチックの約98%を除去する。しかしながら、漏出するわずかな割合は、依然として、1日の処理作業当たり何千万もの繊維に相当する。
【0007】
更に、廃水処理プラントは、「下水汚泥」を生成し、プラスチックマイクロファイバは、汚泥が農地に散布されるときに自然環境に放出されるときの排出物に見られ、したがって、マイクロファイバは、食物連鎖、廃棄物発電(繊維を破壊するが、有害なガスを放出する可能性がある)に入り込むか、又は河川若しくは海洋に排出される。
【0008】
家庭用洗濯機からの流出液を濾過することによって、家庭用洗濯機で生成されたマイクロファイバを捕捉するための解決策が開発されている。
【0009】
典型的なフロントローディング式家庭用洗濯機が、図1に概略的な形態において示される。洗濯機100は、洗濯される衣服を受け入れるための回転可能なシールされたドラムユニット101を含む。ドラムユニット101は、静止防水シュラウドの内側に装着された有孔円筒形回転可能ドラムを有する。清浄な水は、本管に接続された冷水又は温水入口102を介して、典型的には1~5バールの本管圧力下でドラム101内に給送される。CPU104の制御下にある電子弁は、ドラム101に入る水を管理する。入口102は、ユーザが液体又は粉末洗剤を加えることができる引き出し105に接続されている。引き出しは、ドラムユニット101につながる出口を有する。ドラムユニットは、水を所望の洗濯温度、典型的には摂氏90度まで加熱するために、CPUの制御下にあるヒータを含み得る。ドラムは、CPU104の制御下で電気モータ106によって、典型的には5~1600rpmの速度で回転可能である。ドラムユニットは、CPUによって制御される排水ポンプ108を介して空にすることができる。排水ポンプは、その出力部において既知の圧力を生成するように、所与の電力で定格化されている。排水ポンプは、家庭用又は工業用排水管に接続され、最終的には廃水網に接続されている出口109に給送する。
【0010】
典型的なトップローディング式機械は、ドラムの軸が鉛直であるが、他の点では、フロントローディング式機械の特徴の多くを共有している。
【0011】
図2aは、洗濯機201が作業表面203の下で床202上に着座している典型的な家庭用洗濯機の設定を示す。洗濯機の廃棄物出力部204は、開口した汚水管205に給送される。汚水管の開口部は、所与の高さ、典型的には30~100cmだけ床の上にあり、排水時に洗濯機から全ての水が吸い上げられることを防止するように開口している。汚水管の上部206は水位線として知られており、洗濯機のポンプは、廃棄物を効果的に排水するために、廃棄物をこの水位線より上に上昇させるほど十分に強力である必要がある。洗濯機が最初に充填されるとき、ドラム自体が充填される前に、ドラムの下の領域を充填するためにある量の水が必要とされ、ドラムは、洗濯プロセスが行われるために水が実際に必要とされる場所である。典型的には、洗濯機は、洗濯と洗濯との間に水の小さいリザーバを保持するように設計されており、その結果、ドラム内で水が利用可能になるために余分な水を必要としない。これは、ドラム内に到達する最初の水が、洗剤が引き出しからドラム内に洗い流されるにつれて洗剤を含有するため、有利である。水の小さいリザーバがなければ、洗剤が失われ、洗濯プロセスが無効になるであろう。
【0012】
使用時には、汚れた洗濯物がドラム内に入れられ、ユーザによって洗濯サイクルが開始される。CPUは、冷水が引き出しを介して流れて洗剤と混合し、次いでドラム内に流れ込み、そこで水が加熱されることを可能にする。組み合わされた水、洗剤及び洗濯物は、ドラムを回転させることによって撹拌される。このプロセス中に、汚れ及びグリースが水中に放出され、衣類から繊維も放出される。衣類が合成である場合、マイクロファイバは、典型的には、衣類が互いに擦れるにつれて放出される。洗濯サイクルの終わりに得られる流出液は、デブリ、汚れ、グリース及びマイクロファイバと、衣類に残った硬貨又は爪などの潜在的に大きい物体との混合物である。次いで、この流出液を排水し、毎分3~8ガロンの典型的な速度でドラムから圧送される。清浄な水による第2又は第3のすすぎサイクルが実行され得、その結果、汚染物質の濃度がより低い流出液が得られる。洗濯機の排水速度は、ドラム内の水位、出口点の高さ、及びフィルタが出口に接続されている場合に影響を受ける。
【0013】
現在の洗濯機フィルタは、洗濯機ポンプを破壊するペニー及びボタンを停止させるように設計されている。これらのフィルタは、しばしば、7~14mmの開口したアパーチャを有し、これは、大量のマイクロファイバを効果的に捕捉するには大きすぎる。マイクロファイバを停止させるために必要な濾過は、典型的には400マイクロメートル(um)未満である。アパーチャサイズを低減すると、水中の繊維のより高い割合が除去される。
【0014】
洗濯機の出力部を独立型セパレータユニットに接続し、セパレータユニットの出力部を開口した汚水管に送ることによって、洗濯機に外部から後付けすることができる、マイクロファイバセパレータが開発されている。しかしながら、そのようなセパレータユニットの場所は、水位線の上に限定される。そのようなセパレータユニットは、水位線の下に位置する場合、完全に排水されず、汚染された廃水で満杯になるため、ユニットを空にする際に問題が生じる。したがって、そのようなセパレータユニットは、水位線の上に位置する必要がある。しかしながら、図2bに示されるように、セパレータユニットを水位線の上に取り付けることは、問題となる可能性がある。点線で示されるフィルタユニット207は、水位線の上に位置する必要があるが、作業表面203と汚水管206の上部との間の隙間が、これを可能にするには不十分である。
【0015】
したがって、本発明の目的は、水位線の下を含む任意の場所に取り付けることができるセパレータユニットを提供することである。
【0016】
別の問題は、メッシュフィルタが急速に詰まり、これが起こると、それらの有効性がかなり低下することである。これは、圧力を低下させ、流量を低減させ、システムのポンプ及び他の要素への損傷並びに溢れにつながり得る。
【0017】
したがって、本発明の更なる目的は、詰まらず、経時的に有効動作圧力を維持する、流出液からマイクロファイバを分離するためのセパレータユニットを提供することである。
【発明の概要】
【0018】
流出液などの流体から、マイクロプラスチックを含む固体材料を分離するためのセパレータが提供され、セパレータは、入口及び出口を有するチャンバと、流出液を濾過するために、入口と出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造と、チャンバと流体連通しているポンプと、を備え、
セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え得、フィルタ圧力再生装置は、導管と、少なくとも1つの洗浄ジェットを有するノズルアセンブリと、を備え、ポンプは、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設されている。本明細書の説明は、流出液からマイクロプラスチックを濾過することを対象とするが、セパレータは、任意の流体から任意の固体材料を分離するために適用され得る。
【0019】
少なくとも1つの洗浄ジェットは、ふるい構造の出口側に向かって流体を方向付けるためのものであり得る。
【0020】
ポンプは、セパレータを排水するようにも配設された水ポンプであり得るか、又はセパレータを排水するために別個のポンプが提供され得る。
【0021】
ポンプの下流の導管に制限部が提供され得、制限部のアパーチャが、事前設定された量の濾過された流体がフィルタ圧力再生装置に再循環され、ある量の濾過された流体が排水されることを確実にするように設定され得る。
【0022】
ポンプとフィルタ圧力再生装置との間の導管に、導管内に空気を導入するための通気孔が提供され得る。
【0023】
フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって方向付けられた少なくとも1つの洗浄ジェットを有するノズルアセンブリと、を備え得、第2のポンプが、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設されている。
【0024】
セパレータは、空気を導管内に導入するように、かつセパレータを排水するように、ポンプとフィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプを更に備え得る。
【0025】
水ポンプは、容積式ポンプ又は遠心ポンプであり得る。
【0026】
フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって方向付けられた少なくとも1つの洗浄ノズルを有するノズルアセンブリと、を備え得る。
【0027】
チャンバは、円筒形であり得、ふるい構造は、チャンバ内の同軸の円筒体であり得、壁が、入口の一方の側に提供され得、そのため、流体は、チャネルを通ってふるい構造の周りに誘導され、そのため、洗浄ノズルからの洗濯水によって取り除かれた濾過された固体が、入口から離れた壁の側に蓄積する。濾過された固体材料がチャネルに沿って進むこの配設の利点は、空間のより良好な使用、固体材料収集容量の増加、及び濾過された固体の取り扱いの容易さである。
【0028】
チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供され得、蓄積する濾過された固体を収集することができる。
【0029】
ノズルアセンブリは、ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備え得る。
【0030】
ノズルアセンブリは、水の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転され得る。ノズルは、推進力を提供するために中心軸から偏心して配設され得るか、又はふるい構造の円周に対して接線方向のベクトルを有し得る。
【0031】
ノズルアセンブリは、回転の中心軸からオフセットされ、したがって、推進力を提供する洗浄ノズルの配設によって回転され得る。
【0032】
チャンバは、閉鎖された上部及び底部を有し得る。
【0033】
構造は、圧力を解放するために上部に開口部を有し得る。
【0034】
セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え得、流体検出器が提供されており、フィルタ圧力再生装置は、流体検出器からの出力に従って作動されるように配設されている。
【0035】
リザーバが、チャンバの下に提供され得、流体検出器は、リザーバに近接して位置する。
【0036】
流体検出器は、フロートスイッチ、容量センサ、超音波検出器、光学センサ、又は圧力センサであり得る。
【0037】
流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、入口と出口との間に提供され得る。
【0038】
ノズルアセンブリは、回転可能なプレートに向かって流体の流れを方向付けるように配設されたノズルを備え得、プレートは、流体の流れの力の下で回転するように、かつ流体をふるい構造に向かって外向きに放射するように配設されている。
【0039】
一実施形態では、上述のようなセパレータを有する洗濯機が提供される。
【0040】
一実施形態では、上述のタイプのセパレータを動作させる方法であって、ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、濾過された流体を加圧するようにポンプを動作させるステップ、を含む、方法が提供される。
【0041】
ポンプは、セパレータを排水するように動作され得る。
【0042】
ポンプは、濾過された流体を、圧力再生装置に再循環させるように動作され得、圧力再生装置は、ふるい構造の濾過された側に洗濯流体を噴霧して、ふるい構造の濾過されていない側からデブリを取り除くように配設されている。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】典型的な家庭用洗濯機を示す。
図2a】カウンタ下の洗濯機を示す。
図2b】洗濯機の外部にあるセパレータの場所を示す。
図3a】従来のセパレータを示す。
図4】従来のフィルタアセンブリの断面を示す。
図5】排出ポンプを有する一実施形態の断面図を示す。
図6】異なるタイプのフィルタアセンブリの有効性を示すグラフである。
図7】フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図8】複合型の再循環及び排水ポンプを有する、フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図9】別個の再循環ポンプ及び排水ポンプを有する、フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図10】再循環ポンプ及び空気排出ポンプを有する、フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図11】フィルタの圧力消費を再生するためのノズルのアレイを有する一実施形態の断面図を示す。
図12a】円筒形ふるい構造及び固定洗浄ノズルのアレイを有する一実施形態を示す。
図12b】12aの実施形態の別の図を示す。
図13a】回転洗浄ノズルを有する一実施形態を示す。
図13b】ふるい構造の濾過された側から流体のジェットを噴霧することによって、ふるい構造の濾過されていない側から排出される廃棄材料の詳細図を示す。
図13c】ノズルから排出されている水ペレットの詳細図を示す。
図14a】洗浄ノズルの代替的な配設を示す。
図14b】洗浄ノズルの代替的な配設を示す。
図15a】推進ノズルアセンブリを示す。
図15b】動作中の推進ノズルアセンブリを示す。
図16a】セパレータの一実施形態の斜視図を示す。
図16b】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図16c】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図16d】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図17】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させるための再循環ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
図18a】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させ、セパレータを排水するための複合型の再循環及び排水ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
図18b】ポンプ及び導管の代替的な配設を示す。
図19a】濾過された廃水を洗濯流体として再循環させ、セパレータを排水するための別個の再循環及び排水ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
図19b】別個の再生及び排水ポンプ設計の代替的な実施形態を示す。
図19c】弁の使用によって洗濯水の供給とフィルタの排水とを交互に行うことができる単一のポンプを使用する代替的な実施形態を示す。
図19d】単一のポンプの代替的な実施形態を示し、ポンプは、再生及び排水の両方に同時に水を圧送している。
図20a】再循環のための水ポンプと、セパレータを排水するための空気ポンプと、を有する、セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図20b】回転可能なプレートを有するノズルアセンブリを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
図21a】セパレータユニットの一実施形態の斜視図である。
図21b】ジャグが取り外された状態の、図21aの実施形態の斜視図である。
図22a図21aの実施形態の断面図である。
図22b図21aの実施形態のポンプ及びダクトアセンブリの斜視図である。
図23図21aの実施形態のフィルタアセンブリの一部の斜視図である。
図24図21aの実施形態のノズルアセンブリの斜視図である。
図25】キャップが取り外された状態の、図21bのジャグの上面図である。
図26図21aの実施形態の構成要素内の定位置にあるプリント回路基板の図である。
図27a】セパレータの一実施形態を内部に装備した洗濯機を示す。
図27b】セパレータの一実施形態を外部に後付けした洗濯機を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下の説明は、衣類用の洗濯機に焦点を当てているが、本明細書の教示は、洗濯機における使用に限定されず、これは、本明細書の教示が、他の処理用電化製品、例えば、限定はされないが、乾燥機、例えば、複合的な洗濯乾燥機、タンブル乾燥機、染色機、切断機、リサイクル機、ドライクリーニング機、及び/又は任意の他の家庭用若しくは商業用織物処理機器にも同様に適しているためであることを理解されたい。本明細書の教示はまた、微粒子がアイテムの処理の結果として生成され得る他の産業においても使用され得る。したがって、本明細書における洗濯機への言及は、本明細書で企図されるタイプの任意の同様の電化製品を含むものとして理解されるべきである。
【0045】
本明細書に記載されるセパレータは、図27aに示されるように、製造中に電化製品自体の中に設置され得るか、又は図27bに示されるように、洗濯機若しくは他の電化製品の外部に後付けされ得る。
【0046】
上述のセパレータシステム2800は、図27aに示されるように、洗濯機内に設置され得る。洗濯機ドラムからの廃棄物は、セパレータ2800の入口2807に接続し、セパレータの出口は、廃棄物出口2809に接続する。再生装置への未使用の水2806の供給が示されているが、再循環システムが使用される場合、この供給は不要である。セパレータシステム2808は、図27bに示されるように、洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。入口2809は、流出液をセパレータ2808内に供給し、出口2810は、汚水管2805に給送する。示される実施形態は、図中の点線の水位線、すなわち汚水管の上部の下に設置することを可能にするために排水ポンプが取り付けられている。示される実施形態はまた、再循環システムを有し、したがって、未使用の水の別個の供給が必要とされない。デバイスは、ポンプを動作させるために電源(図示せず)に接続され得る。
【0047】
本明細書の教示は、マイクロファイバを含むマイクロプラスチックを、そのような材料が混入し得る廃水を含む任意の流出液から除去する必要がある任意の用途に適していることが更に理解されるであろう。これはまた、路傍の排水管からの流出物を含む。
【0048】
洗濯機及び他の用途からの廃水は、マイクロプラスチックを含む多種多様な化合物を含有していることに留意されたい。フィルタは、マイクロプラスチックの捕捉に特に適しているが、フィルタが動作する環境に起因して、このシステムは、フィルタが接触する過酷で多様な化合物に対しても堅牢であり、流出液中に混入する任意の固体材料を濾過するのにも適している。
【0049】
流出液は、前述の源からの廃水を含むと理解される。流出液は、廃水処理プラントからの廃水も含むことができる。流出液には、混入した汚れ、洗剤、及びマイクロファイバを含むマイクロプラスチックを含む微小汚染物質が含まれる。
【0050】
典型的な洗濯では、マイクロファイバの最高濃度は、5mm~150umの範囲であるが、より短いマイクロファイバが存在し、これらは依然として環境において有害である。長さ50umまでの全てのサイズのマイクロファイバの99%を除去することが必要とされる場合、50umのアパーチャを有するメッシュが、理論的にはこれを達成することができるであろう。しかしながら、実際には、流出液の流れの中に直接配置されたそのようなメッシュは、ほぼ即座に詰まり、フィルタは動作不能になる。これは、出口における圧力消費の上昇を引き起こし、ポンプに損傷を与える可能性がある。
【0051】
従来のセパレータ又はフィルタ配設を、図3に示す。入口301が、流出液をフィルタハウジング302内に方向付け、その中にふるい構造303が支持されている。ふるい構造は、メッシュ又は他の穿孔された材料であり得、メッシュ開口サイズは、必要とされる寸法の粒子を捕らえるように選択される。濾過された流出液は、ふるい構造303を通過して出口304に至る。濾過された廃棄物は、ふるい構造の濾過されていない側と呼ばれる側に蓄積し、一方、ふるい構造の出口側は、濾過された側と呼ばれる。フィルタ効率は、許容可能な流量を維持しながら所与のサイズ範囲のデブリを除去する際のその有効性であり、フィルタの圧力消費に密接に関連している。図3に示されるふるい構造は、濾過されたデブリによって急速に目詰まりし、その結果、その圧力消費が増加し、その効率が低下する。
【0052】
図4は、流出液入口401がチャネル402の一端部に位置し、ふるい構造403がチャネル402の壁を形成している、代替的な配設を示す。このようにして、流入する流出液は、濾過された廃棄物をチャネルの他端部に向かって押しやる。
【0053】
図5は、本発明の一実施形態であり、図2bに示されるような、水位線の下に取り付けることができるセパレータユニット208である。セパレータユニットは、入口501と、ハウジング502と、ふるい構造503と、出口504と、を備える。出口には、フィルタユニットから排水することができるポンプ505が取り付けられている。ポンプがなければ、セパレータユニットが水位線の下に取り付けられている場合には、洗濯機出口の頂部と水位線との間の管内に流出液が溜まる。ポンプ505が取り付けられた状態では、セパレータの濾過されていない側の洗濯機出口パイプライン209内に溜まっている全ての流出液は、セパレータを通して引かれることができ、出口側の濾過された全ての流出液は、セパレータの濾過された側のセパレータ出口パイプライン210を押し上げられて汚水管205に入ることができる。ポンプは、容積式ポンプ又は遠心ポンプ又は任意の他のタイプのポンプとすることができる。
【0054】
ポンプを提供することにより、フィルタの場所の自由度を高めることが可能である。これは、フィルタを位置付けることができる場所が限定され得るユーザにとって有利である。
【0055】
使用中、流出液がチャンバを満たすにつれて、粒子は濾過され、メッシュの外側に付着したままであり、電力消費を増加させ、メッシュが詰まり始めるにつれて、フィルタの効率を低下させる。
【0056】
図6の曲線1は、汚染レベルが一定で、汚水の流量が一定であると仮定した、図5に示される配設の有効性の尺度である。y軸は、入口201における流体圧力、すなわちPを表し、徐々に上昇し、次いで、メッシュが濾液で目詰まりするにつれて、指数関数的に上昇することが分かる。
【0057】
実際には、限られた量の水が各洗濯サイクルで使用されるため、洗濯機からの流出液の流れは、経時的に一定ではない。図6の曲線2は、流出液の流れが停止し、デバイスを通して排水され、次いで再び開始する場合に、入口圧力が経時的にどのように変化するかを示す。流れが停止し、流れの圧力によってメッシュに対して以前に保持されていたデブリが剥がれ落ち、次のサイクルで再び遮断されるまで流体が再び流れることを可能にする細孔が露出すると、圧力の低減が見られる。曲線2は、従来のデバイスによって必要とされる圧力消費が、使用を通して増加し、そのため、流出液を濾過するために必要とされる入口圧力が、最終的に、ポンプが提供することができるよりも高くなることを実証している。
【0058】
このデバイスを開放させ、メッシュを手で洗浄して、その圧力消費を、デバイスが有効に動作するレベルに戻す、すなわちその圧力消費を再生する必要がある。これは退屈で面倒なプロセスである。いくつかのフィルタタイプでは、例えばフィルタがカートリッジタイプのフィルタである場合、再生は不可能である。これらのフィルタは、ユーザが定期的にフィルタを取り外して交換することを必要とし、これは、ユーザ体験を悪化させ、消耗部品からの廃棄をもたらす。したがって、本発明は、流出液の流れからマイクロプラスチックを分離するために使用されるメッシュフィルタの圧力消費を再生するという課題を克服しようとするものである。
【0059】
図7は、フィルタハウジング702及びふるい構造703によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口701を備える、フィルタの圧力消費を再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口704を介してセパレータから出る。洗濯流体の洗浄ジェットをふるい構造703の濾過された側に方向付けるように配設された洗浄ノズル707が提供されている。洗浄ノズル707は、導管708によって洗濯流体の供給源に接続されている。洗浄ノズルは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にし、したがって圧力消費を再生させる。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。この実施形態では、洗濯流体の供給は、濾過された流出液自体である。導管705が、濾過された流出液をポンプ706に送り、ポンプ706は、加圧された洗濯流体を洗浄ノズル707に供給する。このユニットは、水位線の下に取り付けることができなかった。
【0060】
図8は、フィルタ圧力が再生され、セパレータユニットを水位線の下に取り付けることができる更なる実施形態である。ポンプ805が、ユニットを排水し、加圧された洗濯流体を洗浄ノズル807に供給するために提供されている。セパレータユニットは、メッシュフィルタ803を支持するハウジング802への入口801を備える。ユニットの出口804は、ポンプ805に接続されている。ポンプは、加圧された洗濯流体を洗浄ノズルに提供する導管806内に、濾過された流出液を方向付け、また出口808を介してセパレータを空にするように配設されている。フィルタが動作しているときに洗濯機から空にされる濾過される流出液の量は、洗浄ノズルに必要な濾過された流出液の量よりもはるかに多い。したがって、出口808内の制限部809が、濾過された流出液が洗濯流体導管806内に入ることを促進するために、出口を通る流れに十分な抵抗を提供することが必要とされる。
【0061】
任意選択的に、洗濯流体に空気を導入するために、洗濯流体導管806内に空気入口810を提供することができる。これは、ふるい構造からデブリを取り除く際の洗濯流体の有効性を増加させることができる。
【0062】
セパレータユニットの排水及び圧力再生を別個に制御することができることが有利であり得る。図9は、2つのポンプ、すなわち排水ポンプ905及び再循環ポンプ908を提供することによってこれを可能にする一実施形態を示す。セパレータユニットは、入口901を出口904から分離するふるい構造903を支持するハウジング902への入口901を有する。出口904は、排水ポンプ905につながる導管を有する。また、ふるい構造の濾過された側には、洗濯流体ポンプ908につながる洗濯流体導管907、及び洗浄ノズル910に給送する更なる洗濯流体導管909がある。排水ポンプ905は、約0.1バール15リットル/分で動作する容積式ポンプ又は遠心ポンプであり得るが、1バール及び30リットル/分までの範囲であり得る。再循環ポンプ1408は、約0.3バール及び8リットル/分で動作するが、5バール及び15リットル/分までの範囲であり得る。
【0063】
図10は、空気ポンプを使用して再生及び排水を補助する、セパレータユニットの代替的な実施形態を示す。入口1001が、入口1001を出口1004から分離するふるい構造1003を支持するハウジング1002内に提供されている。導管がポンプ1006につながっており、ポンプ1006は、濾過された流出液を、洗濯流体を洗浄ノズル1008に給送する更なる導管1007に圧送する。空気ポンプが、更なる導管1007に接続されており、空気を洗濯流体システムに圧送する。空気は、洗浄ノズル1008から放出される洗濯流体ジェットの洗浄効果を高める。空気ポンプはまた、フィルタ内のいかなる残留流体も押し出すように動作されることができ、これは、本実施形態が水位線の下に装着されることを可能にする。流体が洗濯機に押し戻されることを防止するために、入口(図示せず)に一方向弁を提供する必要があるであろう。
【0064】
圧力再生効果は、フィルタ圧力再生システムによって高めることができる。このシステムは、洗浄ノズルのアレイを有するノズルアセンブリを備える。図11は、フィルタハウジング1102及びふるい構造1103によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口1101を備える、流出液からマイクロプラスチックを分離するための一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口1104を介してセパレータから出る。ノズルアセンブリ1105は、導管1107によって洗濯流体が給送される複数の洗浄ジェット1105a、b、c、d、eを備える。洗浄ジェットは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0065】
図12a及び図12bは、フィルタの圧力消費を、フィルタが新品であったときのレベル又はそれに近いレベルに再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。入口1202及び中央の円筒形ふるい構造1203を有する円筒形チャンバ1201が提供されている。壁1204が、入口の一方の側に提供されており、この壁は、流出液がチャンバに入るときに流出液が一方向にのみ流れることを可能にし、濾過されたデブリがチャンバ内の特定の場所に集まることを可能にするバッフルとして働く。チャンバ1201の内部壁、ふるい構造1203の外部壁、及び壁1204は、チャネルを画定し、このチャネルを通って、濾過されていない流出液が、壁1204の他方の側に流れ、そこに蓄積することができる。濾過された材料が通過して捕らえられ得るアパーチャ1205が提供されている。洗濯流体導管1206を備えるフィルタ圧力再生システムが提供され、洗濯流体導管1206は、導管1206から半径方向外向きに突出し、洗濯流体をふるい構造1203の濾過された側において垂直に方向付けて、ふるい構造の濾過されていない側に蓄積した材料を取り除くように配設された、洗浄ノズル1207のアレイに洗濯流体を供給する。材料は、取り除かれるにつれて、流出液の流れによって、チャネルの端部に向かって、アパーチャ1205を通って、トラップ内に掃引される。洗濯流体のジェットは、連続的又は周期的に動作されることができる。洗濯流体は、洗浄ノズルから放出される洗濯流体のジェットが、ふるい構造を通過する流出液の流体成分の流れに抗して材料を取り除くために十分な力を有するように、加圧され、洗浄ノズルを強制的に通される。一実施形態では、フィルタが洗濯機と直接連通している場合、廃水の排水からの圧力なしにメッシュを洗浄することを可能にするように、洗濯機の排水を一時的に停止することが有利であり得る。洗濯流体は、清浄な本管水であり得、圧力は、本管水圧によって提供される。ポンプを使用して、清浄な水若しくは別の流体を別の供給源から圧送するか、又は濾過された水を再循環させることもできる。洗濯流体がポンプによって加圧される場合、ポンプの電力消費が設計上の考慮事項である。この電力消費を最小限に抑えることは、ポンプ自体のコスト並びにその動作コスト及びエネルギー消費を低減するために好ましい。
【0066】
図13aは、中心導管1302から半径方向に延在する2つの回転可能な対向する洗浄ノズル1301a、bを有するノズルアセンブリを備える、フィルタ圧力再生システムを有する一実施形態を示す。中央導管1302は、洗浄ノズルに加圧された洗濯流体を給送する。流出液は、入口1303を介してセパレータに入り、チャンバの外部壁及びふるい構造1304によって形成されたチャネルの周りを壁1305まで通過し、そこで、濾過された材料Mがトラップ1306内に蓄積する。洗浄ノズル1301a、bは、ふるい構造1304に対して垂直に位置合わせされている。洗浄ノズルは、モータ(図示せず)又は他の手段によって回転させることができる。図13aでは、洗浄ノズルは、流出液の流れの方向とともに、又はそれに抗して回転される。図13bは、洗浄ノズル1301aから放出される洗濯流体1307のジェットによって、ふるい構造1304の濾過されていない側から排出される廃棄材料Mの詳細図を示す。回転洗浄ノズルの数を低減させるか、又はアパーチャ面積を低減させることによって、図12aに示される固定洗浄ノズルのアレイの場合と同じである、ふるい構造に対する洗濯流体のジェットの被覆率を達成することができるが、洗濯流体ポンプに必要な電力はより低くなる。洗浄ノズルは、排出された材料をトラップに向かって下に押しやるために下方に方向付けられ得る。この配設は、追加の洗浄ノズルを必要とすることなく、ふるい構造の直径、したがってメッシュの表面積を増加させることができるため、有益である。
【0067】
洗濯流体は、水であり得るか、空気及び水の混合物であり得る。図13cは、水及び空気を含む洗浄流体のジェットを示しており、水のペレット1308が洗浄ノズル1301aから排出されていることが分かる。これは、洗濯流体の速度及び排出効果を増加させる。
【0068】
別の実施形態では、ノズルアセンブリは、シャフトを有するモータに取着され得、シャフト上にインペラが取着され、インペラはリザーバ内に載置される。モータは、スピナ及びインペラを同時にスピンさせる。インペラは、リザーバから水を排水させる。出口は、再循環チャネル及び排水チャネルを有し、水の流れは、両方を通して給送され、セパレータから排水させ、ふるい構造の濾過された側に濾過された流出液を噴霧する。
【0069】
フィルタ圧力再生システムの洗浄ノズルは、加圧された洗濯流体の成分がふるい構造の濾過された側に対して接線方向になるように構築することができる。洗浄ノズルの端部は、流出液の流れの方向に角度を付けることができる。これは、濾過された材料を更に流出液の流れの中に排出する効果を有し、この場合、濾過された材料は、ふるい構造を通る流出液の流れの作用下で、ふるい構造に再付着する前に、トラップに向かって更に掃引され得る。ノズルアセンブリは、流出液の流れの方向に、又は流出液の流れに抗して回転させることができる。
【0070】
図14aは、フィルタ圧力再生システムのためのノズルアセンブリの代替的な配設を示す。中央ハブ1401が、ハブ1401から半径方向に延在する洗浄ノズル1402a、bなどのアレイを支持する。ハブは、加圧された洗濯流体を洗浄ノズルに給送するための導管を含む。洗浄ノズルは、互いの真上に4つのスタックとして配設されており、整合するスタックがハブの真反対側に配設されている。この配設は、ふるい構造の全幅がノズルアセンブリの各掃引において洗浄されることを確実にする。
【0071】
図14bは、洗浄ノズルのアレイが中心ハブの周りに螺旋構成に配設された、ノズルアセンブリを示す。これは、排出された濾過された材料が流出液の流れの中で下方に向かい、より迅速にトラップに到達することを促進する。
【0072】
図15aは、フィルタ圧力再生システムのノズルアセンブリを推進するためのノズルアセンブリ回転ユニット1500を示す。ノズルアセンブリ回転ユニット1500は、洗浄ノズルに固定されている。回転ユニットは、推進流体用の導管として作用する中央ハブ1501を備える。推進流体及び洗濯流体は、洗濯流体導管及び回転ユニットハブが接続されている場合、同じ流体であり得る。回転ユニット1500は、半径方向に延在するアーム1502a、bを有し、これは、アームに垂直に方向付けられた推進ノズル1503a、bで終端している。推進ノズルを出る流体は、ハブの軸に対して接線方向に方向付けられ、回転ユニット1500を回転させ、したがって、それに固定されたノズルアセンブリを回転させる。
【0073】
図15bは、作用中のノズルアセンブリ回転ユニット1500を示す。
【0074】
図16aは、フィルタ圧力再生システムを含むセパレータユニットの一実施形態を示す。セパレータユニット1600は、外部円筒壁1601を備える。この実施形態では、外部壁は透明であるため、ユーザは、セパレータが動作しているときに見ることができ、また、蓄積された濾過された廃棄物も見ることができる。セパレータユニット1600は、円形のキャップ1602及び基部1603を有する。入口1604が、壁1601に提供されている。出口1605が、基部1603に提供されている。
【0075】
図16bは、セパレータユニット1600の断面を示す。円筒形のふるい構造が、外部壁1601と同軸に提供されている。ふるい構造は、キャップ1602と基部1603との間に延在し、濾過されていない流出液が通過できないシールを提供する。ふるい構造は、アパーチャが50マイクロメートルのメッシュが固定された開口支持足場を含む。5~150マイクロメートルの範囲のメッシュサイズも好適である。メッシュは、固体材料を流出液の液体成分から分離する。内部分割壁1607が、流出液が入口1604から開始してふるい構造の周りを流れるためのチャネルを形作っている。チャンバは、仕切り1608によって水平方向に2つの部分に分割されている。仕切り1608は、内部分割壁1607の他方の側に開口部を有する。開口部と仕切り1608の下のチャンバの下部部分との組み合わせは、廃棄材料がその中に蓄積することができるトラップ1609を提供する。出口1605は、メッシュを通過する濾過された流出液を収集するスクープ1610に接続されている。
【0076】
図16cは、図16aの線A-A’に沿ったセパレータユニット1600の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。中央鉛直導管1611が、洗濯流体をノズルアセンブリに提供する。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1613に装着された推進ノズル1612を含む。
【0077】
図16dは、図16aの線B-B’に沿ったセパレータユニット1600の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1613に装着された洗浄ノズル1614a~dを含む。洗浄ノズルは、ハブから半径方向外側に延在して、ふるい構造の濾過された側に近接する。
【0078】
セパレータユニットは、直径が約15cmである。しかしながら、より大きいか又はより小さい直径が、用途に応じて選択され得ることが理解されるであろう。ユニットのサイズは、濾過されるべき流出液の流量に基づいて選択される。15cmのセパレータ直径は、13リットル/分の速度で流れる家庭用洗濯機からの流出液を処理するのに十分である。
【0079】
所与の流量での水の通過を可能にするメッシュの開口面積は、メッシュの表面積又はメッシュアパーチャのいずれかを変更することによって調整することができる。メッシュアパーチャは、効率に影響を及ぼすため、より高い効率を提供するためには、より小さいメッシュアパーチャが一般に好ましい。メッシュ表面積は、高さ及び直径の関数であり、したがって、所与の面積は、直径が低減される場合、高さを増加させることによって整合されることができ、逆もまた同様である。全ての変数は、製品パッケージング及び効率仕様要件を満たすように調整することができる。
【0080】
図17図20は、図7図9のポンプ補助式の実施形態が、複合圧力再生システムを有するセパレータユニットにどのように適用され得るかを示す。セパレータユニット1770は、入口と、円筒形ハウジングと、ふるい構造1703と、を有する。出口1705が、濾過された流出液を収集する。濾過された流出液の一部は、導管1706内に分流され、そこでポンプ1707によって加圧され、洗濯流体をノズルアセンブリ1709に提供する中央鉛直導管1708に方向付けられる。
【0081】
図18aは、水位線の下の場所に好適であり、濾過された廃水の一部を同様に再循環させてフィルタ圧力を再生する一実施形態を示す。セパレータユニット1800は、入口1801と、ハウジング1802と、ふるい構造1803と、出口1804と、を有する。出口1804からの濾過された流出液の全ては、ポンプ1805を介して外に圧送される。ポンプ1805は、濾過された流出液の一部を、洗濯流体をノズルアセンブリ1808に提供する中央鉛直導管1807に、導管1806を介して分流させて戻すように配設されている。十分な量の流体が圧力再生システムに再循環されることを確実にするために、制限部1809がポンプ出口管1810に提供されている。代替的には、ポンプ1805は、図18bに示されるような単一の出口と、一部の濾過された流出液を圧力再生システム内に再循環されるように導管1813に分流させ、残りを汚水管に分流させる接合部1812と、を有し得る。再循環される濾過された流出液の割合を判定するために、制限部1814が提供されている。代替的には、ポンプ1805は、図18bに示されるような単一の出口と、一部の濾過された流出液を圧力再生システム内に再循環されるように導管1813に分流させ、残りを汚水管に分流させる電子制御式分流弁と、を有し得る。これらの実施形態は、別個の再循環ポンプ及び排水ポンプの必要性を排除する。導管1806内に空気入口1815を提供することができ、これにより、圧力再生システム内への空気が、ふるい構造の濾過された側に対する洗浄流体のジェットの洗浄効果を高めることが可能となる。
【0082】
セパレータユニットの排水及び圧力再生を別個に制御することができることが有利であり得る。図19は、2つのポンプ、すなわち排水ポンプ1905及び再循環ポンプ1908を提供することによってこれを可能にする一実施形態を示す。セパレータユニットは、入口1901を出口1904から分離するふるい構造1903を支持するハウジング1902への入口1901を有する。出口1904は、排水ポンプ1905につながる導管を有する。また、ふるい構造の濾過された側には、洗濯流体ポンプ1908につながる洗濯流体導管1907、及び洗浄ノズルアセンブリ1910に給送する更なる洗濯流体導管1909がある。排水ポンプ1905は、0.05~1バール及び5~30リットル/分で動作する容積式ポンプ又は遠心ポンプであり得る。再循環ポンプ1908は、0.1~5バール及び2~20リットル/分で動作する。
【0083】
図19bは、別個の洗濯流体再循環ポンプ1707及び排水ポンプ1910を有する代替的な実施形態を示す。この設定の主な利点は、排水ポンプを、フィルタのみを排水するようにサイズ決めすることができ、洗濯機排水サイクル中に稼働する必要がないことである。これは、排水ポンプの電力消費、サイズ及びコストを低減する。排水がポンプ入口に再循環することを防止するために、一方向弁1911が必要である。
【0084】
図19cは、分流弁1912の使用によって洗濯水を供給するか又はフィルタを排水することができる単一のポンプ1707を有する代替的な実施形態を示す。排水がポンプ入口に再循環することを防止するために、一方向弁1913が必要である。
【0085】
図19dは、単一のポンプ1707の代替的な実施形態を示し、ポンプは、再生システム1708及び排水の両方に同時に水を圧送することができる。排水ラインは、大部分の水を再生経路に強制的に通すための狭窄部1913を有する。排水がポンプ入口に再循環することを防止するために、一方向弁1914が必要である。
【0086】
図20aは、空気ポンプを使用して再生及び排水を補助する、セパレータユニットの代替的な実施形態を示す。入口2001が、入口2001を出口2004から分離するふるい構造2003を支持するハウジング2002内に提供されている。導管がポンプ2006につながっており、ポンプ2006は、濾過された流出液を、洗濯流体を洗浄ノズルアセンブリ2008に給送する更なる導管2007に圧送する。空気ポンプ2009が、更なる導管2007に接続されており、空気を洗濯流体システムに圧送する。空気は、洗浄ノズル2008から放出される洗濯流体ジェットの洗浄効果を高める。空気ポンプはまた、出口2004に接続された管内のいかなる残りの流体も水位線まで押し上げるように動作されることができ、これは、本実施形態が水位線の下に装着されることを可能にする。流体が洗濯機に押し戻されることを防止するために、入口(図示せず)に一方向弁を提供する必要があるであろう。空気ポンプはまた、ユニットが空になったときの取り扱いを容易にするために、濾過されたマイクロプラスチックが乾燥されることを可能にし、これは、捕捉された流出液を圧縮し、含水量を低減させる空気の力に起因する。
【0087】
図20bは、流体2010の流れを回転可能なプレート2011に向かって方向付けるように配設されているノズル2005を有する代替的なノズルアセンブリを示す。プレートは、流体の流れをふるい構造2013に向かって外向きに偏向させるように配設されている特徴部2012を有する。特徴部2012はまた、プレートを回転させるように配設されており、その結果、放射された流体は、ふるい構造の出口側の表面を横切って掃引し、したがって、他方の側のデブリを取り除く。
【0088】
フロートスイッチなどの流体センサを有するリザーバが、セパレータユニットの下に提供され得る。フロートスイッチは、流体がリザーバ内に存在するときを検出する。フロートスイッチは、フィルタ圧力を再生するために、ふるい構造を洗濯するようにポンプを制御するよう配設されている。圧力センサも提供され得る。代替的には、センサを入口に提供して、流出液が逆流するときを検出することができ、これを使用して、ポンプを作動させてフィルタ圧力を再生することができる。流体センサは、特定のレベルの流体が検出されたときに作動され、次に、セパレータの排水若しくは圧力再生装置のいずれか又は両方を作動させるように配設され得る。代替的には、流体センサは、リザーバ内の流体のレベルを判定し、排水が所与のレベルで作動され、再生が異なる流体レベルで作動されるように、段階的であり得る。別の代替案は、システムにより高い知能を提供するために、感知システムの組み合わせを使用することである。これは、流体の存在を識別するためのフィルタ入口上の容量センサ、及びフィルタメッシュ、バイパスのいずれか、又はその両方にわたって測定する圧力センサであり得る。
【0089】
入口を出口に接続するためにバイパスシステムが提供され得る。バイパスシステムは、セパレータが閉塞した場合、又は再生システムが何らかの理由で故障した場合に、流出液の全洗濯負荷が逆流し、溢れを引き起こすことなく、又は洗濯機若しくは排水サイクルの性能に影響を及ぼすことなく、廃棄物出口に分流されることを確実にする。セパレータユニットは、流出液入口と、ふるい構造を支持するハウジングと、出口と、を有する。バイパス導管が、入口を出口に連結している。圧力作動弁が、導管内に位置する。圧力作動弁は、出口に比して入口の圧力がある所定の値を超えると開く。したがって、フィルタが詰まっているために流出液が入口に逆流する場合、弁が開放して流出液を出口に通し、そこで廃棄物管に安全に排出することができる。代替的には、弁は、電子的に制御され得るタイプのものであり得る。ふるい構造の2つの側の間の圧力差を検出する圧力センサが、弁を制御することができ、その結果、圧力差が所定のレベルに達すると、弁が動作され、バイパスが作動される。
【0090】
ノズルアセンブリは、図18に示されるように、電気モータなどの直接駆動を使用して回転されることができる。チャンバ1801は、メッシュ構造1802及びノズルアセンブリ1803を有し、この場合、ノズルアセンブリはモータ1804によって駆動される。これは、ノズルアセンブリの信頼性を改善するという利点を有する。ノズルアセンブリの回転が水圧によって動力供給される場合、ノズルアセンブリと装着スピゴットとの間の軸受表面の効率が重要である。これらの表面がデブリで詰まると、ノズルは回転を停止する可能性がある。更に、モータを使用してノズルアセンブリを回転させることにより、洗濯流体をノズルに加圧するポンプの必要性を排除することができ、ノズル内で発生した遠心力が、洗濯流体をノズル内に引き込み、それをふるい構造に対して発射する。
【0091】
上述のセパレータシステムは、洗濯機内に設置され得るか、又は洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。独立型セパレータのより詳細な説明を以下に提供する。
【0092】
家庭用洗濯機などの織物加工装置の外部に位置付けるためのセパレータユニットが図21aに示される。ユニット2100は、廃水入口及び出口(図示せず)を有する本体2101と、取り外し可能なジャグ2102と、を備える。ジャグは、濾過されたマイクロファイバを収集することができるフィルタを含む。ジャグを取り外すことにより、濾過されたマイクロファイバを空にすることが可能となる。図21bは、ジャグがユニットから取り外されて分離された状態のユニット2100を示す。ジャグは、流出液入口、流出液出口及び圧力消費再生流体給送のための導管を有する。圧力消費再生流体は、再循環された濾過された流出液である。導管は、スタブで終端し、ユニットの本体は、これらの導管スタブを受け入れる開口部と、流出液入口2103と、濾過された流出液出口2104と、再循環される濾過された流出液2105と、を有する。各開口部は、ジャグが定位置にあるときにスタブと開口部との間の接合部から流体が漏出しないことを確実にする水密シールを有する。
【0093】
図22aは、図21aの線A-A’に沿ったユニット2100の断面を示す。ユニットは、洗濯機の出口に接続することができる廃水入口2201を有する。導管が、ジャグ2203の入口スタブ2202につながっており、この場合、廃水は、ユニットが使用されているとき、ジャグ2203の円筒形チャンバ2204内に接線方向に方向付けられる。ジャグ2203内の中央には、図23により詳細に示される円筒形フィルタアセンブリ205が位置する。それは、一組の鉛直リブの間に一連の開口部を有するプラスチックケージ2301である。メッシュ(図示せず)が、プラスチックケージにオーバーモールドされている。メッシュは、リブの外側と面一である。チャンバ2204の内側でジャグ入口2202の一方の側に壁を形成するバッフル2302が提供されており、その結果、流出液は、チャンバの内側の周りを一方向にのみ進む。捕捉された粒子は、フィルタの周りを通過し、バッフルに集まり、入口から離れたフィルタの遠い側に溜まる。これは、捕捉された粒子の再循環を制限する。入口の近くのメッシュは、粒子がないように清浄に保たれる。したがって、廃水がフィルタチャンバに入るとき、廃水は、メッシュを通過することができる。フィルタアセンブリは、濾過されていない流出液が出口内にオーバーフローすることを防止するためのキャップ2203bを有する。このフィルタキャップはまた、ユーザがメンテナンスのために再生装置にアクセスすることを可能にするために取り外され得る。キャップは、フィルタアセンブリの上部に設計され、捕捉された流出液がメンテナンス中にこの経路を通って逃げることができないことを確実にする。ジャグ2203は、ユーザが濾過されたマイクロプラスチックを取り出すために内部にアクセスすることができるように、開口した上部を有する。ジャグ2203は、フランジ2206を有する外部リムを有する。ジャグ2203がユニット内に設置されると、蓋2207がジャグ上に下げられる。蓋は、フランジ2206と係合するシール2208を含む。レバー2209が、蓋をジャグ上に下げ、ユニット内へのジャグの水密シールを提供する機構を動作させる。
【0094】
ジャグのフィルタアセンブリ内には、中空スピゴット2211に装着された回転可能なノズルアセンブリ2210を備える圧力消費再生装置が位置する。回転可能なノズルアセンブリは、フィルタアセンブリキャップ2203bによってスピゴット上に捕捉される。スピゴットは、洗濯流体をノズルアセンブリに提供することができる、図22bに示される再循環ポンプ2216aにユニットを通して経路付けられた導管によって給送される。ノズルアセンブリは、図24により詳細に示される。2つの中空アーム2402a、2402bが、中央ハブ2401に接続されており、それらは、回転軸からオフセットされており、ハブから接線方向に突出している。各アームの端部は、メッシュの高さにわたって延在するように配設されたノズル2403a、2403bの鉛直な列を有する。ノズルは、堆積したライムスケールを容易に砕くことができるように可撓性であり得る。ノズルはまた、製品構成要素の製造可能性及びリサイクルに有利であり得る剛性プラスチックから作製され得る。ノズルアセンブリのオフセット接線方向配設は、加圧された流体が再循環ポンプによってノズルを強制的に通されるとき、アセンブリを約30~150rpmで回転させることを意味する。回転は、チャンバの周りの流体の流れと反対方向になるように配設されている。このようにして、ノズルから放出された流体のジェットの衝突角度は、流出液の流れと一体となり、これは、取り除かれたデブリが、角度が流出液の流れに抗していた場合よりも、メッシュの周りを更に流れることを可能にする。図25は、ジャグアセンブリ内の定位置にあるノズルアセンブリを示す。再生装置が装着されたスピゴットは、滑り軸受として動作する。スピゴットは、ある量の洗濯流体が出ることを可能にするブリード経路を上部セクション及び下部セクションに有する。これは、溝のラビリンスシールによって制限される。洗濯流体がここから出ることを可能にすることが重要であり、これは、この機械的システム内に通過する可能性がある任意のデブリもまた、外に通過され、塞ぐリスクを制限することができることを確実にするためである。溝は、任意の配向でメッシュアパーチャを通り抜けることができる最大の粒子がこの軸受を通過することを可能にするような公差を有する。
【0095】
ジャグ203には、メッシュを通過した濾過された流出液を収集する成形物2212が提供されている。この成形物は、流出液をジャグ出口2213に導く。ジャグ出口は、2つのリザーバ、すなわち、再循環リザーバ2214及び排水リザーバ2215に給送する。再循環リザーバは、再循環ポンプ2216aに接続されている。排水リザーバは、図22bに示される排水ポンプ2216bに接続されている。排水ポンプからの出口は、濾過された流出液がリザーバ2214、2215に戻ることを防止するための一方向弁2218を有するチャンバ2217に給送する。濾過された流出液は、出口2219を介してユニットから出る。
【0096】
フィルタユニットからの排水時に、リザーバは、排水リザーバの前に再循環リザーバの充填を優先するように配設されている。これは、再循環のための洗濯流体の供給が常にあり、それが排水ポンプによって除去されないことを確実にする。
【0097】
再循環リザーバの容積は、リザーバを完全に空にすることなく一定の再循環を提供することができる洗濯流体の供給を確実にするように設計されている。いくつかのシナリオでは、これを制限し、「バースト」のために十分な洗濯流体のみを提供することが有利であり得、これは、この容積の低減が、製品サイズを低減することを可能にするためである。
【0098】
排水リザーバの容積は、出口ダクト及びホース管からのいずれの逆流流体も、オーバーフローすることなくこのチャンバ内に戻って満たすことができることを確実にするように設計されている。これは、製品が床の高さの近くに設置されているときに使用者がフィルタジャグを取り外すことができ、いかなる溢れも生じないことを確実にする。
【0099】
リザーバの幾何学的形状は、角度の付いた基部と、ポンプのための中央給送点と、を伴って設計されている。これは、タンク内の静的な流れ領域を除去し、粒子が給送点に移動して任意の廃水とともにポンプによって除去されることを促進する動的排水環境を作り出すことによって、タンク内の沈降を低減する。
【0100】
リザーバの幾何学的形状及び深さは、ポンプの渦巻き形成を制限するように更に設計されており、渦巻き形成は、さもなければ、ポンプ内に水を引き込む能力を低減し、ポンプの動作効率を低減するであろう。
【0101】
ユニット2100の入口2201及び出口2219は、導管2220によって接続されている。分配弁2221が、導管2220への進入口に提供されている。分配弁は、所定の圧力で開放し、その結果、ユニットに故障があり、圧力が上昇した場合、弁が動作し、流出液がユニットのフィルタセクションをバイパスして出口に直接流れる。一方向弁2222は、濾過された流出液の再循環を防止するために提供されており、一方向弁2223は、流出液がリザーバに入るようにバイパスすることを防止するために提供されている。設計の別の実施形態では、ユーザは、メンテナンスのために、例えば、閉塞物を除去するためにバイパスにアクセスすることができる。
【0102】
入口には空気弁2224が提供されており、再循環ポンプ及び/又は排水ポンプが、接続された洗濯機から水を引き出すことを防止し、洗濯機内に十分な水が残っていることを確実にする。
【0103】
図26は、PCB2601上に装着されたユニットの電子制御システムの配設を示す。2つのセンサ、すなわち、i)制御方法及びソフトウェア論理に応じてダクトの入口又は他の領域にあり、流出液の存在を検出する容量センサ、並びにii)メッシュの2つの側の間の圧力差を測定するように配設された圧力差センサが提供されている。圧力差センサは、メッシュの各側の間の圧力差を示すために使用することができる。これは、システムの健全性を監視するために使用することができ、メッシュがもうすぐデブリで目詰まりし、再生が作動されるべきである場合に示すなど、論理にフィードバックを提供するために使用することができる。ジャグがユニット内に完全に位置するときを検出するマイクロスイッチ2602が提供されている。機械的な動きを検出するために、IRセンサなどの任意の他のタイプのセンサが使用され得る。ジャグが位置せず、ユニットがスイッチオンされている場合、アラームが鳴って、使用前にジャグを位置付けるようにユーザに警告する。これはまた、メンテナンス中に、ユーザがジャグを交換し、ユニットを分解したままにしないように気付かせるように、タイマで動作されることができる。
【0104】
容量センサは、1つのタイプの流体センサであり、フロートスイッチなどの任意の他のタイプを使用することができる。
【0105】
電子システムは、センサ及びソフトウェア論理の異なる組み合わせを伴う多数のモードでユニットを動作させ、システム動作を最適化するか、又は異なる地域、ユーザ、機能若しくはコスト要件に合わせてシステム動作を変更するように配設されている。例えば、容量センサのみを使用して(圧力センサなしで)、構成要素の数及びコストを低減することができる。以下は、使用モードの例である。
【0106】
実施例1-容量センサ及び圧力センサ
アクティブフィルタリング:
容量センサが、入口に流出液が存在すること(すなわち、洗濯機が空になりつつあること)を示し、圧力センサが、メッシュが目詰まりしていることを示す場合、排水ポンプを作動させて、ユニットの排水を補助することができ、再循環ポンプを作動させて、メッシュに噴霧してデブリを除去し、圧力消費を再生する。アクティブフィルタリングは、トリガされると、設定された時間にわたって稼働し得る。
【0107】
パッシブフィルタリング:
圧力センサが、圧力差が閾値未満であることを示し、容量センサがトリガされた場合、パッシブフィルタリングが開始される。これは、再循環ポンプがオフにされるが、排水ポンプが動作され得る場合である。
【0108】
排水サイクル:
容量センサが、入力における流出液が停止したことを示す場合、メッシュを洗浄するために、約100秒であり得る遅延の後に再循環ポンプが動作される。この遅延は、調整可能である。例えば2秒後すぐに、排水ポンプを作動させてシステムを排水する。次いで、再循環ポンプは、例えば、更に3秒後にオフにされ、次いで、排水ポンプは、例えば10秒後にオフにされる。
【0109】
待機:
容量センサが低である場合、再循環ポンプ及び排水ポンプの両方をオフにすることができる。
【0110】
実施例2-容量センサのみ
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、水がもはや検出されなくなるまで、ポンプが作動される。ポンプは、所定の秒数だけオーバーランして、メッシュを洗浄し、フィルタを排水するようにプログラムされている。
【0111】
実施例3-排水ポンプ上の電流監視を伴う容量センサ。
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、排水ポンプがオンにされる。流体センサが高を読み取っている間に排水ポンプ上の電流が低である場合、再循環ポンプがオンにされる。再循環ポンプは、排水ポンプがオンのままである間、所定の時間後にオフにされる。
【0112】
実施例4-洗濯機一体型-圧力センサのみ
セパレータユニットは、洗濯機又は他の織物加工装置に一体化され得る。洗濯機制御論理と一体化することにより、水がフィルタに圧送されているときをフィルタが知ることが可能となるため、流体センサは必要とされない。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサが低であるとき、再循環ポンプは稼働されないが、排出ポンプは作動される。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサがトリガされると、再循環ポンプが稼働される。洗濯機排水サイクルは、圧力消費再生の有効性を増加させるために、この時点で数秒間休止することができる。
【0113】
ユニットは、出力部からの水を洗濯機に戻して再循環させることによって、既存の洗濯機又は他の織物加工機器の水消費量を低減するために使用され得る。これが可能であるのは、フィルタが流出液から高い割合のデブリを除去し、したがって非常に清浄であるためである。洗濯機に一体化されたユニットも、この機能を提供することができる。
【0114】
セパレータユニットは、洗濯機に一体化され、デブリが洗濯機ポンプに到達して損傷を与えることを防止するために使用される従来のフィルタに置き換わるために使用され得る。更に、既存のフィルタを本明細書に開示される高度な濾過技術で置き換えることによって、より高い効率で動作する、異なる洗濯機ポンプを一緒に使用することができる。
【0115】
入口がふるい構造の内側に給送し、出口がふるい構造の外側から濾過された流出液を収集するセパレータが提供され得る。
【0116】
セパレータハウジングは、流出液が排水されたときにトラップを空にするために開放され得る。
【0117】
エアロックを回避するために、ふるい構造の上部に開口部が提供され得る。
【0118】
洗濯機から全ての廃水が吸い上げられるのを回避するために、セパレータの入口に空気入口が提供され得る。
【0119】
セパレータユニットの圧力を再生することへの代替案として、使い捨てカートリッジが提供され得る。濾過要素を含有するセパレータの部分、すなわちふるい構造は、カートリッジとして提供され得、カートリッジは、取り外され、廃棄され、新しいものと交換される。代替的には、カートリッジは、洗浄のために送られるか、又はユーザによって洗浄され、その後、再使用され得る。
【0120】
織物工場から排出される廃水は、マイクロファイバで汚染されており、自治体の施設で濾過されることが保証されていない。これらの施設は、存在する場合、マイクロプラスチックの最高で98%を除去することができるが、逃げたものは依然として毎日数百万のマイクロファイバに相当する。水から除去されたマイクロファイバは、次いで、「下水汚泥」として環境に送られ、肥料として農地に散布され得る。最終的には、マイクロファイバは、汚染物質として自然環境に送られ、それらは源で停止される必要がある。
【0121】
湿式加工工場は、現在、線形システムで動作しており、それによって、マイクロファイバ資源は、技術的プロセスから生物学的環境への汚染物質として排出される。本明細書に記載されるセパレータシステムの使用は、技術的プロセス内のマイクロファイバの価値を保持し、生物学的環境への損傷を停止させるために、ループを閉鎖して連続サイクルにする。
【0122】
セパレータシステムの一実施形態は、自然環境の汚染が起こり得る前にマイクロファイバを源で捕捉することを可能にするために、湿式加工織物工場の既存の廃水出口に後付けすることができる。
【0123】
セパレータシステムは、マイクロプラスチック及び他の微小汚染物質を、路傍の側溝などの環境排水システムから濾過するために使用することができる。環境中の多くのマイクロプラスチックは、自動車タイヤ、路面及び路面標示などのプラスチックのより大きい品目から分解される。合成繊維に次いで、タイヤは、マイクロプラスチックの最大の源であり、鉱油などの有害材料を含有する。
【0124】
触媒コンバータは、ほとんどの自動車に取り付けられており、白金、パラジウム、銅及び亜鉛などの非常に貴重な材料を含有する。使用中に、少量のこれらの金属が車から失われ、破片が路面上に堆積する。金属濃度は地理的に変化するが、これらの材料の収集及びリサイクルは、環境汚染を低減するだけでなく、循環経済における収入源にもなり得る。
【0125】
本発明のより大規模な実施形態は、廃水処理プラントにおける流出液の処理に適用することができる。例えば、セパレータのチャンバは、直径1メートル又は2メートル以上であり得る。
【0126】
典型的な下水管網は、以下の2つの設計のうちの1つに沿って構築されている。
i)組み合わされた下水管。これらは、地表水及び下水を一緒に収集し、全ての廃水が廃水処理プラント(Wastewater Treatment Plant、WWTP)を通過することを意味する。激しい降雨時には、下水管がオーバーフローし、未処理の下水及び汚染物質を水域に放出することが一般的である。
ii)別個の下水管。これらは地表水を直接水域に排出する。
【0127】
両方のシステムにおいて、路傍流出物、すなわち道路からの地表水は、環境中に放出される。
【0128】
ほとんどの路傍の側溝は、規則的な地点に位置する排水管を有し、これらの排水管は、砂利及び砂のような重い材料を沈殿させて閉塞を防止する、沈殿物「ポット」を有する。これらは、いくらかの微小汚染物質を保持するが、マイクロプラスチック及び有価金属の大部分は、小さすぎて滞留されない。
【0129】
本発明の分離システムの一実施形態は、源において微小汚染物質を濾過するために、ドレインの沈殿物ポットへの挿入物として後付けすることができる。それは、既存の側溝に適合するように、かつ移動式真空ポンプを使用して空にされるように設計されている。
【0130】
別の実施形態では、システムは、海洋廃棄物処理のための濾過システムの一部として使用することができる。海上において、輸送船は、様々な源からのマイクロプラスチックを含む、船上での活動から汚染された廃水を投棄する。フィルタシステムは、廃棄の前にこの流出液を濾過し、したがってこの汚染源に対抗するために適用することができる。
図1
図2a
図2b
図3a
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図13a
図13b
図13c
図14a
図14b
図15a
図15b
図16a
図16b
図16c
図16d
図17
図18a
図18b
図19a
図19b
図19c
図19d
図20a
図20b
図21a
図21b
図22a
図22b
図23
図24
図25
図26
図27a
図27b
【手続補正書】
【提出日】2024-01-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体から固体材料を分離するために好適なセパレータであって、
入口(1701)及び出口(1705)を有するチャンバ(1702)と、
前記流体を濾過するために、前記入口と前記出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造(1703)と、
前記チャンバと流体連通しているポンプ(1707)と、を備え、前記セパレータが、濾過された材料を前記ふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置(1709)を更に備え、
前記フィルタ圧力再生装置が、導管と、前記ふるい構造の出口側に向かって方向付けられた少なくとも1つの洗浄ジェットを有するノズルアセンブリと、を備え、前記ポンプが、前記濾過された流体を、前記フィルタ圧力再生装置の前記導管に再循環させるように配設されており、前記ふるい構造が、円形断面を有し、チャネルが、前記チャンバと前記ふるい構造との間に形成されており、そのため、使用時に、前記流体が、前記チャネルを通って前記ふるい構造の周りに円周方向に誘導される、セパレータ。
【請求項2】
前記ポンプが、前記セパレータを排水するようにも配設された水ポンプであるか、又は前記セパレータを排水するために別個のポンプが提供されている、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項3】
前記ポンプの下流の導管に制限部(1809)が提供されており、前記制限部のアパーチャが、事前設定された量の濾過された流体が前記フィルタ圧力再生装置に再循環され、ある量の前記濾過された流体が排水されることを確実にするように設定されている、請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記ポンプと前記フィルタ圧力再生装置との間の導管に、前記導管内に空気を導入するための通気孔(1805)が提供されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項5】
前記セパレータが、空気を前記導管内に導入するように、かつ前記セパレータを排水するように、前記ポンプと前記フィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプ(2009)を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項6】
前記ポンプが、容積式ポンプである、請求項1~5のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項7】
前記ポンプが、遠心ポンプである、請求項1~6のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項8】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項9】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の円周に対して接線方向であるか、又は前記中心軸からオフセットされているベクトルを有する流体の流れを方向付けるように配設された推進ノズル(1503a、1503b)によって回転される、請求項1~8のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項10】
センサが提供されており、前記フィルタ圧力再生装置が、前記センサからの出力に従って作動されるように配設されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項11】
流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、前記入口と前記出口との間に提供されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項12】
請求項1~11に記載のセパレータを有する洗濯機。
【請求項13】
請求項1~11に記載のセパレータを動作させる方法であって、
ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、
前記濾過された流体を加圧するようにポンプを動作させるステップ、を含む、方法。
【請求項14】
前記ポンプが、前記セパレータを排水するように動作される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポンプが、前記濾過された流体を、圧力再生装置に再循環させるように動作され、前記圧力再生装置が、前記ふるい構造の濾過された側に洗浄流体を噴霧して、前記ふるい構造の濾過されていない側からデブリを取り除くように配設されている、請求項13又は14に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロプラスチックが環境に入ることを防止することに関する。特に、本発明は、任意の源からの流出液中のマイクロプラスチックを除去するためのフィルタの圧力消費を再生することを対象とするが、特に、家庭用及び商業用洗濯機廃水、工業用織物加工廃棄物、並びに路傍流出物からマイクロファイバを除去することを対象とする。
【0002】
関連技術の説明
マイクロファイバは、河川及び海洋におけるマイクロプラスチック汚染の最も豊富な形態である。マイクロファイバは、それらの顕微鏡スケールに起因して、プランクトンから最上位の捕食者まで、食物連鎖の全てのレベルで生物によって食べられる。プラスチックは、摂取されると、給餌効率を低減させ(誤った満腹感)、動物の腸に損傷を与え、それを消費した動物に、PCB、殺虫剤、難燃剤のような有害な添加剤を移動させる可能性がある。食物連鎖における低位の動物によって消費されるプラスチックはまた、多くの汚染された餌を毎日消費するそれらの捕食者に影響を与える。食物連鎖におけるマイクロファイバの広範性は、当然ながら、ヒトへのそれらの移動に関する懸念をもたらしており、汚染は、ヒトが消費することになっている甲殻類、軟体動物、及び魚類種において観察されている。
【0003】
化粧品及び洗浄製品から容易に排除されるマイクロビーズとは異なり、マイクロファイバは、衣類への損傷によって形成される。海洋における全てのマイクロプラスチックの3分の1は、合成繊維の洗濯に由来する。石油化学製品に由来する合成布は、全ての織物の65%を構成する。洗濯機において摩耗力によって引き起こされる擦り切れ及び引き裂きは、化学繊維の断片化をもたらし、長さ5mm未満の数十万本のマイクロファイバを形成し、これが家庭及び排水網から海洋へと漏出する。
【0004】
海洋生態系に対するマイクロプラスチックの大きな影響が理解され始めている。「Science of the Total Environment」ジャーナルで公開された2019年の研究は、北東大西洋からの150個の魚試料の49%が、マイクロプラスチックを含有することを見出し、これが、脳、えら、及び背筋に害を引き起こすという証拠を伴うものであった。これらのマイクロプラスチックはまた、1人当たり518~3078マイクロプラスチック品目/年の割合で、魚を消費する人々に渡される。
【0005】
この影響は、魚類資源だけでなく、生命体の構成要素である藻類にも見られる。「Aquatic Toxicology」ジャーナルで公開された2015年の研究は、高濃度のポリスチレン粒子が藻類の増殖を45%まで低減させることを実証した。これは、微細藻類がこの惑星における酸素の世界最大生産者のうちの1つであるため、懸念されるべきである。
【0006】
廃水処理プラントは、毎日それらを通過する何百万もの繊維を除去することができない。現在、二次レベルの水処理は、それらを通過するマイクロプラスチックの約98%を除去する。しかしながら、漏出するわずかな割合は、依然として、1日の処理作業当たり何千万もの繊維に相当する。
【0007】
更に、廃水処理プラントは、「下水汚泥」を生成し、プラスチックマイクロファイバは、汚泥が農地に散布されるときに自然環境に放出されるときの排出物に見られ、したがって、マイクロファイバは、食物連鎖、廃棄物発電(繊維を破壊するが、有害なガスを放出する可能性がある)に入り込むか、又は河川若しくは海洋に排出される。
【0008】
家庭用洗濯機からの流出液を濾過することによって、家庭用洗濯機で生成されたマイクロファイバを捕捉するための解決策が開発されている。
【0009】
典型的なフロントローディング式家庭用洗濯機が、図1に概略的な形態において示される。洗濯機100は、洗濯される衣服を受け入れるための回転可能なシールされたドラムユニット101を含む。ドラムユニット101は、静止防水シュラウドの内側に装着された有孔円筒形回転可能ドラムを有する。清浄な水は、本管に接続された冷水又は温水入口102を介して、典型的には1~5バールの本管圧力下でドラム101内に給送される。CPU104の制御下にある電子弁は、ドラム101に入る水を管理する。入口102は、ユーザが液体又は粉末洗剤を加えることができる引き出し105に接続されている。引き出しは、ドラムユニット101につながる出口を有する。ドラムユニットは、水を所望の洗濯温度、典型的には摂氏90度まで加熱するために、CPUの制御下にあるヒータを含み得る。ドラムは、CPU104の制御下で電気モータ106によって、典型的には5~1600rpmの速度で回転可能である。ドラムユニットは、CPUによって制御される排水ポンプ108を介して空にすることができる。排水ポンプは、その出力部において既知の圧力を生成するように、所与の電力で定格化されている。排水ポンプは、家庭用又は工業用排水管に接続され、最終的には廃水網に接続されている出口109に給送する。
【0010】
典型的なトップローディング式機械は、ドラムの軸が鉛直であるが、他の点では、フロントローディング式機械の特徴の多くを共有している。
【0011】
図2aは、洗濯機201が作業表面203の下で床202上に着座している典型的な家庭用洗濯機の設定を示す。洗濯機の廃棄物出力部204は、開口した汚水管205に給送される。汚水管の開口部は、所与の高さ、典型的には30~100cmだけ床の上にあり、排水時に洗濯機から全ての水が吸い上げられることを防止するように開口している。汚水管の上部206は水位線として知られており、洗濯機のポンプは、廃棄物を効果的に排水するために、廃棄物をこの水位線より上に上昇させるほど十分に強力である必要がある。洗濯機が最初に充填されるとき、ドラム自体が充填される前に、ドラムの下の領域を充填するためにある量の水が必要とされ、ドラムは、洗濯プロセスが行われるために水が実際に必要とされる場所である。典型的には、洗濯機は、洗濯と洗濯との間に水の小さいリザーバを保持するように設計されており、その結果、ドラム内で水が利用可能になるために余分な水を必要としない。これは、ドラム内に到達する最初の水が、洗剤が引き出しからドラム内に洗い流されるにつれて洗剤を含有するため、有利である。水の小さいリザーバがなければ、洗剤が失われ、洗濯プロセスが無効になるであろう。
【0012】
使用時には、汚れた洗濯物がドラム内に入れられ、ユーザによって洗濯サイクルが開始される。CPUは、冷水が引き出しを介して流れて洗剤と混合し、次いでドラム内に流れ込み、そこで水が加熱されることを可能にする。組み合わされた水、洗剤及び洗濯物は、ドラムを回転させることによって撹拌される。このプロセス中に、汚れ及びグリースが水中に放出され、衣類から繊維も放出される。衣類が合成である場合、マイクロファイバは、典型的には、衣類が互いに擦れるにつれて放出される。洗濯サイクルの終わりに得られる流出液は、デブリ、汚れ、グリース及びマイクロファイバと、衣類に残った硬貨又は爪などの潜在的に大きい物体との混合物である。次いで、この流出液を排水し、毎分3~8ガロンの典型的な速度でドラムから圧送される。清浄な水による第2又は第3のすすぎサイクルが実行され得、その結果、汚染物質の濃度がより低い流出液が得られる。洗濯機の排水速度は、ドラム内の水位、出口点の高さ、及びフィルタが出口に接続されている場合に影響を受ける。
【0013】
現在の洗濯機フィルタは、洗濯機ポンプを破壊するペニー及びボタンを停止させるように設計されている。これらのフィルタは、しばしば、7~14mmの開口したアパーチャを有し、これは、大量のマイクロファイバを効果的に捕捉するには大きすぎる。マイクロファイバを停止させるために必要な濾過は、典型的には400マイクロメートル(um)未満である。アパーチャサイズを低減すると、水中の繊維のより高い割合が除去される。
【0014】
洗濯機の出力部を独立型セパレータユニットに接続し、セパレータユニットの出力部を開口した汚水管に送ることによって、洗濯機に外部から後付けすることができる、マイクロファイバセパレータが開発されている。しかしながら、そのようなセパレータユニットの場所は、水位線の上に限定される。そのようなセパレータユニットは、水位線の下に位置する場合、完全に排水されず、汚染された廃水で満杯になるため、ユニットを空にする際に問題が生じる。したがって、そのようなセパレータユニットは、水位線の上に位置する必要がある。しかしながら、図2bに示されるように、セパレータユニットを水位線の上に取り付けることは、問題となる可能性がある。点線で示されるフィルタユニット207は、水位線の上に位置する必要があるが、作業表面203と汚水管206の上部との間の隙間が、これを可能にするには不十分である。
【0015】
したがって、本発明の目的は、水位線の下を含む任意の場所に取り付けることができるセパレータユニットを提供することである。
【0016】
別の問題は、メッシュフィルタが急速に詰まり、これが起こると、それらの有効性がかなり低下することである。これは、圧力を低下させ、流量を低減させ、システムのポンプ及び他の要素への損傷並びに溢れにつながり得る。
【0017】
したがって、本発明の更なる目的は、詰まらず、経時的に有効動作圧力を維持する、流出液からマイクロファイバを分離するためのセパレータユニットを提供することである。
【発明の概要】
【0018】
流出液などの流体から、マイクロプラスチックを含む固体材料を分離するためのセパレータが提供され、セパレータは、入口及び出口を有するチャンバと、流出液を濾過するために、入口と出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造と、チャンバと流体連通しているポンプと、を備え、
セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって方向付けられた少なくとも1つの洗浄ジェットを有するノズルアセンブリと、を備え、ポンプは、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設されており、ふるい構造は、円形断面を有し、チャネルが、チャンバとふるい構造との間に形成されており、そのため、使用時に、流体が、チャネルを通ってふるい構造の周りに円周方向に誘導される。本明細書の説明は、流出液からマイクロプラスチックを濾過することを対象とするが、セパレータは、任意の流体から任意の固体材料を分離するために適用され得る。
【0019】
少なくとも1つの洗浄ジェットは、ふるい構造の出口側に向かって流体を方向付けるためのものであり得る。
【0020】
ポンプは、セパレータを排水するようにも配設された水ポンプであり得るか、又はセパレータを排水するために別個のポンプが提供され得る。
【0021】
ポンプの下流の導管に制限部が提供され得、制限部のアパーチャが、事前設定された量の濾過された流体がフィルタ圧力再生装置に再循環され、ある量の濾過された流体が排水されることを確実にするように設定され得る。
【0022】
ポンプとフィルタ圧力再生装置との間の導管に、導管内に空気を導入するための通気孔が提供され得る。
【0023】
フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって方向付けられた少なくとも1つの洗浄ジェットを有するノズルアセンブリと、を備え得、第2のポンプが、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設されている。
【0024】
セパレータは、空気を導管内に導入するように、かつセパレータを排水するように、ポンプとフィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプを更に備え得る。
【0025】
水ポンプは、容積式ポンプ又は遠心ポンプであり得る。
【0026】
フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって方向付けられた少なくとも1つの洗浄ノズルを有するノズルアセンブリと、を備え得る。
【0027】
チャンバは、円筒形であり得、ふるい構造は、チャンバ内の同軸の円筒体であり得、壁が、入口の一方の側に提供され得、そのため、流体は、チャネルを通ってふるい構造の周りに誘導され、そのため、少なくとも1つの洗浄ジェットからの洗浄流体によって取り除かれた濾過された固体が、入口から離れた壁の側に蓄積する。濾過された固体材料がチャネルに沿って進むこの配設の利点は、空間のより良好な使用、固体材料収集容量の増加、及び濾過された固体の取り扱いの容易さである。
【0028】
チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供され得、蓄積する濾過された固体を収集することができる。
【0029】
ノズルアセンブリは、ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備え得る。
【0030】
ノズルアセンブリは、水の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転され得る。ノズルは、推進力を提供するために中心軸から偏心して配設され得るか、又はふるい構造の円周に対して接線方向のベクトルを有し得る。
【0031】
ノズルアセンブリは、回転の中心軸からオフセットされ、したがって、推進力を提供する洗浄ノズルの配設によって回転され得る。
【0032】
チャンバは、閉鎖された上部及び底部を有し得る。
【0033】
構造は、圧力を解放するために上部に開口部を有し得る。
【0034】
セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え得、流体検出器などのセンサが提供されており、フィルタ圧力再生装置は、流体検出器からの出力に従って作動されるように配設されている。
【0035】
リザーバが、チャンバの下に提供され得、センサは、リザーバに近接して位置する。
【0036】
センサは、フロートスイッチ、容量センサ、超音波検出器、光学センサ、又は圧力センサなどの流体検出器であり得る。
【0037】
流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、入口と出口との間に提供され得る。
【0038】
ノズルアセンブリは、回転可能なプレートに向かって流体の流れを方向付けるように配設されたノズルを備え得、プレートは、流体の流れの力の下で回転するように、かつ流体をふるい構造に向かって外向きに放射するように配設されている。
【0039】
一実施形態では、上述のようなセパレータを有する洗濯機が提供される。
【0040】
一実施形態では、上述のタイプのセパレータを動作させる方法であって、ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、濾過された流体を加圧するようにポンプを動作させるステップ、を含む、方法が提供される。
【0041】
ポンプは、セパレータを排水するように動作され得る。
【0042】
ポンプは、濾過された流体を、圧力再生装置に再循環させるように動作され得、圧力再生装置は、ふるい構造の濾過された側に洗濯流体を噴霧して、ふるい構造の濾過されていない側からデブリを取り除くように配設されている。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】典型的な家庭用洗濯機を示す。
図2a】カウンタ下の洗濯機を示す。
図2b】洗濯機の外部にあるセパレータの場所を示す。
図3a】従来のセパレータを示す。
図4】従来のフィルタアセンブリの断面を示す。
図5】排出ポンプを有する一実施形態の断面図を示す。
図6】異なるタイプのフィルタアセンブリの有効性を示すグラフである。
図7】フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図8】複合型の再循環及び排水ポンプを有する、フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図9】別個の再循環ポンプ及び排水ポンプを有する、フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図10】再循環ポンプ及び空気排出ポンプを有する、フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
図11】フィルタの圧力消費を再生するためのノズルのアレイを有する一実施形態の断面図を示す。
図12a】円筒形ふるい構造及び固定洗浄ノズルのアレイを有する一実施形態を示す。
図12b】12aの実施形態の別の図を示す。
図13a】回転洗浄ノズルを有する一実施形態を示す。
図13b】ふるい構造の濾過された側から流体のジェットを噴霧することによって、ふるい構造の濾過されていない側から排出される廃棄材料の詳細図を示す。
図13c】ノズルから排出されている水ペレットの詳細図を示す。
図14a】洗浄ノズルの代替的な配設を示す。
図14b】洗浄ノズルの代替的な配設を示す。
図15a】推進ノズルアセンブリを示す。
図15b】動作中の推進ノズルアセンブリを示す。
図16a】セパレータの一実施形態の斜視図を示す。
図16b】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図16c】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図16d】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図17】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させるための再循環ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
図18a】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させ、セパレータを排水するための複合型の再循環及び排水ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
図18b】ポンプ及び導管の代替的な配設を示す。
図19a】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させ、セパレータを排水するための別個の再循環及び排水ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
図19b】別個の再生及び排水ポンプ設計の代替的な実施形態を示す。
図19c】弁の使用によって洗濯水の供給とフィルタの排水とを交互に行うことができる単一のポンプを使用する代替的な実施形態を示す。
図19d】単一のポンプの代替的な実施形態を示し、ポンプは、再生及び排水の両方に同時に水を圧送している。
図20a】再循環のための水ポンプと、セパレータを排水するための空気ポンプと、を有する、セパレータの一実施形態の断面図を示す。
図20b】回転可能なプレートを有するノズルアセンブリを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
図21a】セパレータユニットの一実施形態の斜視図である。
図21b】ジャグが取り外された状態の、図21aの実施形態の斜視図である。
図22a図21aの実施形態の断面図である。
図22b図21aの実施形態のポンプ及びダクトアセンブリの斜視図である。
図23図21aの実施形態のフィルタアセンブリの一部の斜視図である。
図24図21aの実施形態のノズルアセンブリの斜視図である。
図25】キャップが取り外された状態の、図21bのジャグの上面図である。
図26図21aの実施形態の構成要素内の定位置にあるプリント回路基板の図である。
図27a】セパレータの一実施形態を内部に装備した洗濯機を示す。
図27b】セパレータの一実施形態を外部に後付けした洗濯機を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下の説明は、衣類用の洗濯機に焦点を当てているが、本明細書の教示は、洗濯機における使用に限定されず、これは、本明細書の教示が、他の処理用電化製品、例えば、限定はされないが、乾燥機、例えば、複合的な洗濯乾燥機、タンブル乾燥機、染色機、切断機、リサイクル機、ドライクリーニング機、及び/又は任意の他の家庭用若しくは商業用織物処理機器にも同様に適しているためであることを理解されたい。本明細書の教示はまた、微粒子がアイテムの処理の結果として生成され得る他の産業においても使用され得る。したがって、本明細書における洗濯機への言及は、本明細書で企図されるタイプの任意の同様の電化製品を含むものとして理解されるべきである。
【0045】
本明細書に記載されるセパレータは、図27aに示されるように、製造中に電化製品自体の中に設置され得るか、又は図27bに示されるように、洗濯機若しくは他の電化製品の外部に後付けされ得る。
【0046】
上述のセパレータシステム2800は、図27aに示されるように、洗濯機内に設置され得る。洗濯機ドラムからの廃棄物は、セパレータ2800の入口2807に接続し、セパレータの出口は、廃棄物出口2809に接続する。再生装置への未使用の水2806の供給が示されているが、再循環システムが使用される場合、この供給は不要である。セパレータシステム2808は、図27bに示されるように、洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。入口2809は、流出液をセパレータ2808内に供給し、出口2810は、汚水管2805に給送する。示される実施形態は、図中の点線の水位線、すなわち汚水管の上部の下に設置することを可能にするために排水ポンプが取り付けられている。示される実施形態はまた、再循環システムを有し、したがって、未使用の水の別個の供給が必要とされない。デバイスは、ポンプを動作させるために電源(図示せず)に接続され得る。
【0047】
本明細書の教示は、マイクロファイバを含むマイクロプラスチックを、そのような材料が混入し得る廃水を含む任意の流出液から除去する必要がある任意の用途に適していることが更に理解されるであろう。これはまた、路傍の排水管からの流出物を含む。
【0048】
洗濯機及び他の用途からの廃水は、マイクロプラスチックを含む多種多様な化合物を含有していることに留意されたい。フィルタは、マイクロプラスチックの捕捉に特に適しているが、フィルタが動作する環境に起因して、このシステムは、フィルタが接触する過酷で多様な化合物に対しても堅牢であり、流出液中に混入する任意の固体材料を濾過するのにも適している。
【0049】
流出液は、前述の源からの廃水を含むと理解される。流出液は、廃水処理プラントからの廃水も含むことができる。流出液には、混入した汚れ、洗剤、及びマイクロファイバを含むマイクロプラスチックを含む微小汚染物質が含まれる。
【0050】
典型的な洗濯では、マイクロファイバの最高濃度は、5mm~150umの範囲であるが、より短いマイクロファイバが存在し、これらは依然として環境において有害である。長さ50umまでの全てのサイズのマイクロファイバの99%を除去することが必要とされる場合、50umのアパーチャを有するメッシュが、理論的にはこれを達成することができるであろう。しかしながら、実際には、流出液の流れの中に直接配置されたそのようなメッシュは、ほぼ即座に詰まり、フィルタは動作不能になる。これは、出口における圧力消費の上昇を引き起こし、ポンプに損傷を与える可能性がある。
【0051】
従来のセパレータ又はフィルタ配設を、図3に示す。入口301が、流出液をフィルタハウジング302内に方向付け、その中にふるい構造303が支持されている。ふるい構造は、メッシュ又は他の穿孔された材料であり得、メッシュ開口サイズは、必要とされる寸法の粒子を捕らえるように選択される。濾過された流出液は、ふるい構造303を通過して出口304に至る。濾過された廃棄物は、ふるい構造の濾過されていない側と呼ばれる側に蓄積し、一方、ふるい構造の出口側は、濾過された側と呼ばれる。フィルタ効率は、許容可能な流量を維持しながら所与のサイズ範囲のデブリを除去する際のその有効性であり、フィルタの圧力消費に密接に関連している。図3に示されるふるい構造は、濾過されたデブリによって急速に目詰まりし、その結果、その圧力消費が増加し、その効率が低下する。
【0052】
図4は、流出液入口401がチャネル402の一端部に位置し、ふるい構造403がチャネル402の壁を形成している、代替的な配設を示す。このようにして、流入する流出液は、濾過された廃棄物をチャネルの他端部に向かって押しやる。
【0053】
図5は、本発明の一実施形態であり、図2bに示されるような、水位線の下に取り付けることができるセパレータユニット208である。セパレータユニットは、入口501と、ハウジング502と、ふるい構造503と、出口504と、を備える。出口には、フィルタユニットから排水することができるポンプ505が取り付けられている。ポンプがなければ、セパレータユニットが水位線の下に取り付けられている場合には、洗濯機出口の頂部と水位線との間の管内に流出液が溜まる。ポンプ505が取り付けられた状態では、セパレータの濾過されていない側の洗濯機出口パイプライン209内に溜まっている全ての流出液は、セパレータを通して引かれることができ、出口側の濾過された全ての流出液は、セパレータの濾過された側のセパレータ出口パイプライン210を押し上げられて汚水管205に入ることができる。ポンプは、容積式ポンプ又は遠心ポンプ又は任意の他のタイプのポンプとすることができる。
【0054】
ポンプを提供することにより、フィルタの場所の自由度を高めることが可能である。これは、フィルタを位置付けることができる場所が限定され得るユーザにとって有利である。
【0055】
使用中、流出液がチャンバを満たすにつれて、粒子は濾過され、メッシュの外側に付着したままであり、電力消費を増加させ、メッシュが詰まり始めるにつれて、フィルタの効率を低下させる。
【0056】
図6の曲線1は、汚染レベルが一定で、汚水の流量が一定であると仮定した、図5に示される配設の有効性の尺度である。y軸は、入口201における流体圧力、すなわちPを表し、徐々に上昇し、次いで、メッシュが濾液で目詰まりするにつれて、指数関数的に上昇することが分かる。
【0057】
実際には、限られた量の水が各洗濯サイクルで使用されるため、洗濯機からの流出液の流れは、経時的に一定ではない。図6の曲線2は、流出液の流れが停止し、デバイスを通して排水され、次いで再び開始する場合に、入口圧力が経時的にどのように変化するかを示す。流れが停止し、流れの圧力によってメッシュに対して以前に保持されていたデブリが剥がれ落ち、次のサイクルで再び遮断されるまで流体が再び流れることを可能にする細孔が露出すると、圧力の低減が見られる。曲線2は、従来のデバイスによって必要とされる圧力消費が、使用を通して増加し、そのため、流出液を濾過するために必要とされる入口圧力が、最終的に、ポンプが提供することができるよりも高くなることを実証している。
【0058】
このデバイスを開放させ、メッシュを手で洗浄して、その圧力消費を、デバイスが有効に動作するレベルに戻す、すなわちその圧力消費を再生する必要がある。これは退屈で面倒なプロセスである。いくつかのフィルタタイプでは、例えばフィルタがカートリッジタイプのフィルタである場合、再生は不可能である。これらのフィルタは、ユーザが定期的にフィルタを取り外して交換することを必要とし、これは、ユーザ体験を悪化させ、消耗部品からの廃棄をもたらす。したがって、本発明は、流出液の流れからマイクロプラスチックを分離するために使用されるメッシュフィルタの圧力消費を再生するという課題を克服しようとするものである。
【0059】
図7は、フィルタハウジング702及びふるい構造703によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口701を備える、フィルタの圧力消費を再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口704を介してセパレータから出る。洗濯流体の洗浄ジェットをふるい構造703の濾過された側に方向付けるように配設された洗浄ノズル707が提供されている。洗浄ノズル707は、導管708によって洗濯流体の供給源に接続されている。洗浄ノズルは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にし、したがって圧力消費を再生させる。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。この実施形態では、洗濯流体の供給は、濾過された流出液自体である。導管705が、濾過された流出液をポンプ706に送り、ポンプ706は、加圧された洗濯流体を洗浄ノズル707に供給する。このユニットは、水位線の下に取り付けることができなかった。
【0060】
図8は、フィルタ圧力が再生され、セパレータユニットを水位線の下に取り付けることができる更なる実施形態である。ポンプ805が、ユニットを排水し、加圧された洗濯流体を洗浄ノズル807に供給するために提供されている。セパレータユニットは、メッシュフィルタ803を支持するハウジング802への入口801を備える。ユニットの出口804は、ポンプ805に接続されている。ポンプは、加圧された洗濯流体を洗浄ノズルに提供する導管806内に、濾過された流出液を方向付け、また出口808を介してセパレータを空にするように配設されている。フィルタが動作しているときに洗濯機から空にされる濾過される流出液の量は、洗浄ノズルに必要な濾過された流出液の量よりもはるかに多い。したがって、出口808内の制限部809が、濾過された流出液が洗濯流体導管806内に入ることを促進するために、出口を通る流れに十分な抵抗を提供することが必要とされる。
【0061】
任意選択的に、洗濯流体に空気を導入するために、洗濯流体導管806内に空気入口810を提供することができる。これは、ふるい構造からデブリを取り除く際の洗濯流体の有効性を増加させることができる。
【0062】
セパレータユニットの排水及び圧力再生を別個に制御することができることが有利であり得る。図9は、2つのポンプ、すなわち排水ポンプ905及び再循環ポンプ908を提供することによってこれを可能にする一実施形態を示す。セパレータユニットは、入口901を出口904から分離するふるい構造903を支持するハウジング902への入口901を有する。出口904は、排水ポンプ905につながる導管を有する。また、ふるい構造の濾過された側には、洗濯流体ポンプ908につながる洗濯流体導管907、及び洗浄ノズル910に給送する更なる洗濯流体導管909がある。排水ポンプ905は、約0.1バール15リットル/分で動作する容積式ポンプ又は遠心ポンプであり得るが、1バール及び30リットル/分までの範囲であり得る。再循環ポンプ1408は、約0.3バール及び8リットル/分で動作するが、5バール及び15リットル/分までの範囲であり得る。
【0063】
図10は、空気ポンプを使用して再生及び排水を補助する、セパレータユニットの代替的な実施形態を示す。入口1001が、入口1001を出口1004から分離するふるい構造1003を支持するハウジング1002内に提供されている。導管がポンプ1006につながっており、ポンプ1006は、濾過された流出液を、洗濯流体を洗浄ノズル1008に給送する更なる導管1007に圧送する。空気ポンプが、更なる導管1007に接続されており、空気を洗濯流体システムに圧送する。空気は、洗浄ノズル1008から放出される洗濯流体ジェットの洗浄効果を高める。空気ポンプはまた、フィルタ内のいかなる残留流体も押し出すように動作されることができ、これは、本実施形態が水位線の下に装着されることを可能にする。流体が洗濯機に押し戻されることを防止するために、入口(図示せず)に一方向弁を提供する必要があるであろう。
【0064】
圧力再生効果は、フィルタ圧力再生システムによって高めることができる。このシステムは、洗浄ノズルのアレイを有するノズルアセンブリを備える。図11は、フィルタハウジング1102及びふるい構造1103によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口1101を備える、流出液からマイクロプラスチックを分離するための一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口1104を介してセパレータから出る。ノズルアセンブリ1105は、導管1107によって洗濯流体が給送される複数の洗浄ジェット1105a、b、c、d、eを備える。洗浄ジェットは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0065】
図12a及び図12bは、フィルタの圧力消費を、フィルタが新品であったときのレベル又はそれに近いレベルに再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。入口1202及び中央の円筒形ふるい構造1203を有する円筒形チャンバ1201が提供されている。壁1204が、入口の一方の側に提供されており、この壁は、流出液がチャンバに入るときに流出液が一方向にのみ流れることを可能にし、濾過されたデブリがチャンバ内の特定の場所に集まることを可能にするバッフルとして働く。チャンバ1201の内部壁、ふるい構造1203の外部壁、及び壁1204は、チャネルを画定し、このチャネルを通って、濾過されていない流出液が、壁1204の他方の側に流れ、そこに蓄積することができる。濾過された材料が通過して捕らえられ得るアパーチャ1205が提供されている。洗濯流体導管1206を備えるフィルタ圧力再生システムが提供され、洗濯流体導管1206は、導管1206から半径方向外向きに突出し、洗濯流体をふるい構造1203の濾過された側において垂直に方向付けて、ふるい構造の濾過されていない側に蓄積した材料を取り除くように配設された、洗浄ノズル1207のアレイに洗濯流体を供給する。材料は、取り除かれるにつれて、流出液の流れによって、チャネルの端部に向かって、アパーチャ1205を通って、トラップ内に掃引される。洗濯流体のジェットは、連続的又は周期的に動作されることができる。洗濯流体は、洗浄ノズルから放出される洗濯流体のジェットが、ふるい構造を通過する流出液の流体成分の流れに抗して材料を取り除くために十分な力を有するように、加圧され、洗浄ノズルを強制的に通される。一実施形態では、フィルタが洗濯機と直接連通している場合、廃水の排水からの圧力なしにメッシュを洗浄することを可能にするように、洗濯機の排水を一時的に停止することが有利であり得る。洗濯流体は、清浄な本管水であり得、圧力は、本管水圧によって提供される。ポンプを使用して、清浄な水若しくは別の流体を別の供給源から圧送するか、又は濾過された水を再循環させることもできる。洗濯流体がポンプによって加圧される場合、ポンプの電力消費が設計上の考慮事項である。この電力消費を最小限に抑えることは、ポンプ自体のコスト並びにその動作コスト及びエネルギー消費を低減するために好ましい。
【0066】
図13aは、中心導管1302から半径方向に延在する2つの回転可能な対向する洗浄ノズル1301a、bを有するノズルアセンブリを備える、フィルタ圧力再生システムを有する一実施形態を示す。中央導管1302は、洗浄ノズルに加圧された洗濯流体を給送する。流出液は、入口1303を介してセパレータに入り、チャンバの外部壁及びふるい構造1304によって形成されたチャネルの周りを壁1305まで通過し、そこで、濾過された材料Mがトラップ1306内に蓄積する。洗浄ノズル1301a、bは、ふるい構造1304に対して垂直に位置合わせされている。洗浄ノズルは、モータ(図示せず)又は他の手段によって回転させることができる。図13aでは、洗浄ノズルは、流出液の流れの方向とともに、又はそれに抗して回転される。図13bは、洗浄ノズル1301aから放出される洗濯流体1307のジェットによって、ふるい構造1304の濾過されていない側から排出される廃棄材料Mの詳細図を示す。回転洗浄ノズルの数を低減させるか、又はアパーチャ面積を低減させることによって、図12aに示される固定洗浄ノズルのアレイの場合と同じである、ふるい構造に対する洗濯流体のジェットの被覆率を達成することができるが、洗濯流体ポンプに必要な電力はより低くなる。洗浄ノズルは、排出された材料をトラップに向かって下に押しやるために下方に方向付けられ得る。この配設は、追加の洗浄ノズルを必要とすることなく、ふるい構造の直径、したがってメッシュの表面積を増加させることができるため、有益である。
【0067】
洗濯流体は、水であり得るか、又は空気及び水の混合物であり得る。図13cは、水及び空気を含む洗浄流体のジェットを示しており、水のペレット1308が洗浄ノズル1301aから排出されていることが分かる。これは、洗濯流体の速度及び排出効果を増加させる。
【0068】
別の実施形態では、ノズルアセンブリは、シャフトを有するモータに取着され得、シャフト上にインペラが取着され、インペラはリザーバ内に載置される。モータは、スピナ及びインペラを同時にスピンさせる。インペラは、リザーバから水を排水させる。出口は、再循環チャネル及び排水チャネルを有し、水の流れは、両方を通して給送され、セパレータから排水させ、ふるい構造の濾過された側に濾過された流出液を噴霧する。
【0069】
フィルタ圧力再生システムの洗浄ノズルは、加圧された洗濯流体の成分がふるい構造の濾過された側に対して接線方向になるように構築することができる。洗浄ノズルの端部は、流出液の流れの方向に角度を付けることができる。これは、濾過された材料を更に流出液の流れの中に排出する効果を有し、この場合、濾過された材料は、ふるい構造を通る流出液の流れの作用下で、ふるい構造に再付着する前に、トラップに向かって更に掃引され得る。ノズルアセンブリは、流出液の流れの方向に、又は流出液の流れに抗して回転させることができる。
【0070】
図14aは、フィルタ圧力再生システムのためのノズルアセンブリの代替的な配設を示す。中央ハブ1401が、ハブ1401から半径方向に延在する洗浄ノズル1402a、bなどのアレイを支持する。ハブは、加圧された洗濯流体を洗浄ノズルに給送するための導管を含む。洗浄ノズルは、互いの真上に4つのスタックとして配設されており、整合するスタックがハブの真反対側に配設されている。この配設は、ふるい構造の全幅がノズルアセンブリの各掃引において洗浄されることを確実にする。
【0071】
図14bは、洗浄ノズルのアレイが中心ハブの周りに螺旋構造に配設された、ノズルアセンブリを示す。これは、排出された濾過された材料が流出液の流れの中で下方に向かい、より迅速にトラップに到達することを促進する。
【0072】
図15aは、フィルタ圧力再生システムのノズルアセンブリを推進するためのノズルアセンブリ回転ユニット1500を示す。ノズルアセンブリ回転ユニット1500は、洗浄ノズルに固定されている。回転ユニットは、推進流体用の導管として作用する中央ハブ1501を備える。推進流体及び洗濯流体は、洗濯流体導管及び回転ユニットハブが接続されている場合、同じ流体であり得る。回転ユニット1500は、半径方向に延在するアーム1502a、bを有し、これは、アームに垂直に方向付けられた推進ノズル1503a、bで終端している。推進ノズルを出る流体は、ハブの軸に対して接線方向に方向付けられ、回転ユニット1500を回転させ、したがって、それに固定されたノズルアセンブリを回転させる。
【0073】
図15bは、作用中のノズルアセンブリ回転ユニット1500を示す。
【0074】
図16aは、フィルタ圧力再生システムを含むセパレータユニットの一実施形態を示す。セパレータユニット1600は、外部円筒壁1601を備える。この実施形態では、外部壁は透明であるため、ユーザは、セパレータが動作しているときに見ることができ、また、蓄積された濾過された廃棄物も見ることができる。セパレータユニット1600は、円形のキャップ1602及び基部1603を有する。入口1604が、壁1601に提供されている。出口1605が、基部1603に提供されている。
【0075】
図16bは、セパレータユニット1600の断面を示す。円筒形のふるい構造が、外部壁1601と同軸に提供されている。ふるい構造は、キャップ1602と基部1603との間に延在し、濾過されていない流出液が通過できないシールを提供する。ふるい構造は、アパーチャが50マイクロメートルのメッシュが固定された開口支持足場を含む。5~150マイクロメートルの範囲のメッシュサイズも好適である。メッシュは、固体材料を流出液の液体成分から分離する。内部分割壁1607が、流出液が入口1604から開始してふるい構造の周りを流れるためのチャネルを形作っている。チャンバは、仕切り1608によって水平方向に2つの部分に分割されている。仕切り1608は、内部分割壁1607の他方の側に開口部を有する。開口部と仕切り1608の下のチャンバの下部部分との組み合わせは、廃棄材料がその中に蓄積することができるトラップ1609を提供する。出口1605は、メッシュを通過する濾過された流出液を収集するスクープ1610に接続されている。
【0076】
図16cは、図16aの線A-A’に沿ったセパレータユニット1600の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。中央鉛直導管1611が、洗濯流体をノズルアセンブリに提供する。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1613に装着された推進ノズル1612を含む。
【0077】
図16dは、図16aの線B-B’に沿ったセパレータユニット1600の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1613に装着された洗浄ノズル1614a~dを含む。洗浄ノズルは、ハブから半径方向外側に延在して、ふるい構造の濾過された側に近接する。
【0078】
セパレータユニットは、直径が約15cmである。しかしながら、より大きいか又はより小さい直径が、用途に応じて選択され得ることが理解されるであろう。ユニットのサイズは、濾過されるべき流出液の流量に基づいて選択される。15cmのセパレータ直径は、13リットル/分の速度で流れる家庭用洗濯機からの流出液を処理するのに十分である。
【0079】
所与の流量での水の通過を可能にするメッシュの開口面積は、メッシュの表面積又はメッシュアパーチャのいずれかを変更することによって調整することができる。メッシュアパーチャは、効率に影響を及ぼすため、より高い効率を提供するためには、より小さいメッシュアパーチャが一般に好ましい。メッシュ表面積は、高さ及び直径の関数であり、したがって、所与の面積は、直径が低減される場合、高さを増加させることによって整合されることができ、逆もまた同様である。全ての変数は、製品パッケージング及び効率仕様要件を満たすように調整することができる。
【0080】
図17図20は、図7図9のポンプ補助式の実施形態が、複合圧力再生システムを有するセパレータユニットにどのように適用され得るかを示す。セパレータユニット1770は、入口と、円筒形ハウジングと、ふるい構造1703と、を有する。出口1705が、濾過された流出液を収集する。濾過された流出液の一部は、導管1706内に分流され、そこでポンプ1707によって加圧され、洗濯流体をノズルアセンブリ1709に提供する中央鉛直導管1708に方向付けられる。
【0081】
図18aは、水位線の下の場所に好適であり、濾過された廃水の一部を同様に再循環させてフィルタ圧力を再生する一実施形態を示す。セパレータユニット1800は、入口1801と、ハウジング1802と、ふるい構造1803と、出口1804と、を有する。出口1804からの濾過された流出液の全ては、ポンプ1805を介して外に圧送される。ポンプ1805は、濾過された流出液の一部を、洗濯流体をノズルアセンブリ1808に提供する中央鉛直導管1807に、導管1806を介して分流させて戻すように配設されている。十分な量の流体が圧力再生システムに再循環されることを確実にするために、制限部1809がポンプ出口管1810に提供されている。代替的には、ポンプ1805は、図18bに示されるような単一の出口と、一部の濾過された流出液を圧力再生システム内に再循環されるように導管1813に分流させ、残りを汚水管に分流させる接合部1812と、を有し得る。再循環される濾過された流出液の割合を判定するために、制限部1814が提供されている。代替的には、ポンプ1805は、図18bに示されるような単一の出口と、一部の濾過された流出液を圧力再生システム内に再循環されるように導管1813に分流させ、残りを汚水管に分流させる電子制御式分流弁と、を有し得る。これらの実施形態は、別個の再循環ポンプ及び排水ポンプの必要性を排除する。導管1806内に空気入口1815を提供することができ、これにより、圧力再生システム内への空気が、ふるい構造の濾過された側に対する洗浄流体のジェットの洗浄効果を高めることが可能となる。
【0082】
セパレータユニットの排水及び圧力再生を別個に制御することができることが有利であり得る。図19は、2つのポンプ、すなわち排水ポンプ1905及び再循環ポンプ1908を提供することによってこれを可能にする一実施形態を示す。セパレータユニットは、入口1901を出口1904から分離するふるい構造1903を支持するハウジング1902への入口1901を有する。出口1904は、排水ポンプ1905につながる導管を有する。また、ふるい構造の濾過された側には、洗濯流体ポンプ1908につながる洗濯流体導管1907、及び洗浄ノズルアセンブリ1910に給送する更なる洗濯流体導管1909がある。排水ポンプ1905は、0.05~1バール及び5~30リットル/分で動作する容積式ポンプ又は遠心ポンプであり得る。再循環ポンプ1908は、0.1~5バール及び2~20リットル/分で動作する。
【0083】
図19bは、別個の洗濯流体再循環ポンプ1707及び排水ポンプ1910を有する代替的な実施形態を示す。この設定の主な利点は、排水ポンプを、フィルタのみを排水するようにサイズ決めすることができ、洗濯機排水サイクル中に稼働する必要がないことである。これは、排水ポンプの電力消費、サイズ及びコストを低減する。排水がポンプ入口に再循環することを防止するために、一方向弁1911が必要である。
【0084】
図19cは、分流弁1912の使用によって洗濯水を供給するか又はフィルタを排水することができる単一のポンプ1707を有する代替的な実施形態を示す。排水がポンプ入口に再循環することを防止するために、一方向弁1913が必要である。
【0085】
図19dは、単一のポンプ1707の代替的な実施形態を示し、ポンプは、再生システム1708及び排水の両方に同時に水を圧送することができる。排水ラインは、大部分の水を再生経路に強制的に通すための狭窄部1913を有する。排水がポンプ入口に再循環することを防止するために、一方向弁1914が必要である。
【0086】
図20aは、空気ポンプを使用して再生及び排水を補助する、セパレータユニットの代替的な実施形態を示す。入口2001が、入口2001を出口2004から分離するふるい構造2003を支持するハウジング2002内に提供されている。導管がポンプ2006につながっており、ポンプ2006は、濾過された流出液を、洗濯流体を洗浄ノズルアセンブリ2008に給送する更なる導管2007に圧送する。空気ポンプ2009が、更なる導管2007に接続されており、空気を洗濯流体システムに圧送する。空気は、洗浄ノズル2008から放出される洗濯流体ジェットの洗浄効果を高める。空気ポンプはまた、出口2004に接続された管内のいかなる残りの流体も水位線まで押し上げるように動作されることができ、これは、本実施形態が水位線の下に装着されることを可能にする。流体が洗濯機に押し戻されることを防止するために、入口(図示せず)に一方向弁を提供する必要があるであろう。空気ポンプはまた、ユニットが空になったときの取り扱いを容易にするために、濾過されたマイクロプラスチックが乾燥されることを可能にし、これは、捕捉された流出液を圧縮し、含水量を低減させる空気の力に起因する。
【0087】
図20bは、流体2010の流れを回転可能なプレート2011に向かって方向付けるように配設されているノズル2005を有する代替的なノズルアセンブリを示す。プレートは、流体の流れをふるい構造2013に向かって外向きに偏向させるように配設されている特徴部2012を有する。特徴部2012はまた、プレートを回転させるように配設されており、その結果、放射された流体は、ふるい構造の出口側の表面を横切って掃引し、したがって、他方の側のデブリを取り除く。
【0088】
フロートスイッチなどの流体センサを有するリザーバが、セパレータユニットの下に提供され得る。フロートスイッチは、流体がリザーバ内に存在するときを検出する。フロートスイッチは、フィルタ圧力を再生するために、ふるい構造を洗濯するようにポンプを制御するよう配設されている。圧力センサも提供され得る。代替的には、センサを入口に提供して、流出液が逆流するときを検出することができ、これを使用して、ポンプを作動させてフィルタ圧力を再生することができる。流体センサは、特定のレベルの流体が検出されたときに作動され、次に、セパレータの排水若しくは圧力再生装置のいずれか又は両方を作動させるように配設され得る。代替的には、流体センサは、リザーバ内の流体のレベルを判定し、排水が所与のレベルで作動され、再生が異なる流体レベルで作動されるように、段階的であり得る。別の代替案は、システムにより高い知能を提供するために、感知システムの組み合わせを使用することである。これは、流体の存在を識別するためのフィルタ入口上の容量センサ、及びフィルタメッシュ、バイパスのいずれか、又はその両方にわたって測定する圧力センサであり得る。
【0089】
入口を出口に接続するためにバイパスシステムが提供され得る。バイパスシステムは、セパレータが閉塞した場合、又は再生システムが何らかの理由で故障した場合に、流出液の全洗濯負荷が逆流し、溢れを引き起こすことなく、又は洗濯機若しくは排水サイクルの性能に影響を及ぼすことなく、廃棄物出口に分流されることを確実にする。セパレータユニットは、流出液入口と、ふるい構造を支持するハウジングと、出口と、を有する。バイパス導管が、入口を出口に連結している。圧力作動弁が、導管内に位置する。圧力作動弁は、出口に比して入口の圧力がある所定の値を超えると開く。したがって、フィルタが詰まっているために流出液が入口に逆流する場合、弁が開放して流出液を出口に通し、そこで廃棄物管に安全に排出することができる。代替的には、弁は、電子的に制御され得るタイプのものであり得る。ふるい構造の2つの側の間の圧力差を検出する圧力センサが、弁を制御することができ、その結果、圧力差が所定のレベルに達すると、弁が動作され、バイパスが作動される。
【0090】
ノズルアセンブリは、図18に示されるように、電気モータなどの直接駆動を使用して回転されることができる。チャンバ1801は、メッシュ構造1802及びノズルアセンブリ1803を有し、この場合、ノズルアセンブリはモータ1804によって駆動される。これは、ノズルアセンブリの信頼性を改善するという利点を有する。ノズルアセンブリの回転が水圧によって動力供給される場合、ノズルアセンブリと装着スピゴットとの間の軸受表面の効率が重要である。これらの表面がデブリで詰まると、ノズルは回転を停止する可能性がある。更に、モータを使用してノズルアセンブリを回転させることにより、洗濯流体をノズルに加圧するポンプの必要性を排除することができ、ノズル内で発生した遠心力が、洗濯流体をノズル内に引き込み、それをふるい構造に対して発射する。
【0091】
上述のセパレータシステムは、洗濯機内に設置され得るか、又は洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。独立型セパレータのより詳細な説明を以下に提供する。
【0092】
家庭用洗濯機などの織物加工装置の外部に位置付けるためのセパレータユニットが図21aに示される。ユニット2100は、廃水入口及び出口(図示せず)を有する本体2101と、取り外し可能なジャグ2102と、を備える。ジャグは、濾過されたマイクロファイバを収集することができるフィルタを含む。ジャグを取り外すことにより、濾過されたマイクロファイバを空にすることが可能となる。図21bは、ジャグがユニットから取り外されて分離された状態のユニット2100を示す。ジャグは、流出液入口、流出液出口及び圧力消費再生流体給送のための導管を有する。圧力消費再生流体は、再循環された濾過された流出液である。導管は、スタブで終端し、ユニットの本体は、これらの導管スタブを受け入れる開口部と、流出液入口2103と、濾過された流出液出口2104と、再循環される濾過された流出液2105と、を有する。各開口部は、ジャグが定位置にあるときにスタブと開口部との間の接合部から流体が漏出しないことを確実にする水密シールを有する。
【0093】
図22aは、図21aの線A-A’に沿ったユニット2100の断面を示す。ユニットは、洗濯機の出口に接続することができる廃水入口2201を有する。導管が、ジャグ2203の入口スタブ2202につながっており、この場合、廃水は、ユニットが使用されているとき、ジャグ2203の円筒形チャンバ2204内に接線方向に方向付けられる。ジャグ2203内の中央には、図23により詳細に示される円筒形フィルタアセンブリ205が位置する。それは、一組の鉛直リブの間に一連の開口部を有するプラスチックケージ2301である。メッシュ(図示せず)が、プラスチックケージにオーバーモールドされている。メッシュは、リブの外側と面一である。チャンバ2204の内側でジャグ入口2202の一方の側に壁を形成するバッフル2302が提供されており、その結果、流出液は、チャンバの内側の周りを一方向にのみ進む。捕捉された粒子は、フィルタの周りを通過し、バッフルに集まり、入口から離れたフィルタの遠い側に溜まる。これは、捕捉された粒子の再循環を制限する。入口の近くのメッシュは、粒子がないように清浄に保たれる。したがって、廃水がフィルタチャンバに入るとき、廃水は、メッシュを通過することができる。フィルタアセンブリは、濾過されていない流出液が出口内にオーバーフローすることを防止するためのキャップ2203bを有する。このフィルタキャップはまた、ユーザがメンテナンスのために再生装置にアクセスすることを可能にするために取り外され得る。キャップは、フィルタアセンブリの上部に設計され、捕捉された流出液がメンテナンス中にこの経路を通って逃げることができないことを確実にする。ジャグ2203は、ユーザが濾過されたマイクロプラスチックを取り出すために内部にアクセスすることができるように、開口した上部を有する。ジャグ2203は、フランジ2206を有する外部リムを有する。ジャグ2203がユニット内に設置されると、蓋2207がジャグ上に下げられる。蓋は、フランジ2206と係合するシール2208を含む。レバー2209が、蓋をジャグ上に下げ、ユニット内へのジャグの水密シールを提供する機構を動作させる。
【0094】
ジャグのフィルタアセンブリ内には、中空スピゴット2211に装着された回転可能なノズルアセンブリ2210を備える圧力消費再生装置が位置する。回転可能なノズルアセンブリは、フィルタアセンブリキャップ2203bによってスピゴット上に捕捉される。スピゴットは、洗濯流体をノズルアセンブリに提供することができる、図22bに示される再循環ポンプ2216aにユニットを通して経路付けられた導管によって給送される。ノズルアセンブリは、図24により詳細に示される。2つの中空アーム2402a、2402bが、中央ハブ2401に接続されており、それらは、回転軸からオフセットされており、ハブから接線方向に突出している。各アームの端部は、メッシュの高さにわたって延在するように配設されたノズル2403a、2403bの鉛直な列を有する。ノズルは、堆積したライムスケールを容易に砕くことができるように可撓性であり得る。ノズルはまた、製品構成要素の製造可能性及びリサイクルに有利であり得る剛性プラスチックから作製され得る。ノズルアセンブリのオフセット接線方向配設は、加圧された流体が再循環ポンプによってノズルを強制的に通されるとき、アセンブリを約30~150rpmで回転させることを意味する。回転は、チャンバの周りの流体の流れと反対方向になるように配設されている。このようにして、ノズルから放出された流体のジェットの衝突角度は、流出液の流れと一体となり、これは、取り除かれたデブリが、角度が流出液の流れに抗していた場合よりも、メッシュの周りを更に流れることを可能にする。図25は、ジャグアセンブリ内の定位置にあるノズルアセンブリを示す。再生装置が装着されたスピゴットは、滑り軸受として動作する。スピゴットは、ある量の洗濯流体が出ることを可能にするブリード経路を上部セクション及び下部セクションに有する。これは、溝のラビリンスシールによって制限される。洗濯流体がここから出ることを可能にすることが重要であり、これは、この機械的システム内に通過する可能性がある任意のデブリもまた、外に通過され、塞ぐリスクを制限することができることを確実にするためである。溝は、任意の配向でメッシュアパーチャを通り抜けることができる最大の粒子がこの軸受を通過することを可能にするような公差を有する。
【0095】
ジャグ203には、メッシュを通過した濾過された流出液を収集する成形物2212が提供されている。この成形物は、流出液をジャグ出口2213に導く。ジャグ出口は、2つのリザーバ、すなわち、再循環リザーバ2214及び排水リザーバ2215に給送する。再循環リザーバは、再循環ポンプ2216aに接続されている。排水リザーバは、図22bに示される排水ポンプ2216bに接続されている。排水ポンプからの出口は、濾過された流出液がリザーバ2214、2215に戻ることを防止するための一方向弁2218を有するチャンバ2217に給送する。濾過された流出液は、出口2219を介してユニットから出る。
【0096】
フィルタユニットからの排水時に、リザーバは、排水リザーバの前に再循環リザーバの充填を優先するように配設されている。これは、再循環のための洗濯流体の供給が常にあり、それが排水ポンプによって除去されないことを確実にする。
【0097】
再循環リザーバの容積は、リザーバを完全に空にすることなく一定の再循環を提供することができる洗濯流体の供給を確実にするように設計されている。いくつかのシナリオでは、これを制限し、「バースト」のために十分な洗濯流体のみを提供することが有利であり得、これは、この容積の低減が、製品サイズを低減することを可能にするためである。
【0098】
排水リザーバの容積は、出口ダクト及びホース管からのいずれの逆流流体も、オーバーフローすることなくこのチャンバ内に戻って満たすことができることを確実にするように設計されている。これは、製品が床の高さの近くに設置されているときに使用者がフィルタジャグを取り外すことができ、いかなる溢れも生じないことを確実にする。
【0099】
リザーバの幾何学的形状は、角度の付いた基部と、ポンプのための中央給送点と、を伴って設計されている。これは、タンク内の静的な流れ領域を除去し、粒子が給送点に移動して任意の廃水とともにポンプによって除去されることを促進する動的排水環境を作り出すことによって、タンク内の沈降を低減する。
【0100】
リザーバの幾何学的形状及び深さは、ポンプの渦巻き形成を制限するように更に設計されており、渦巻き形成は、さもなければ、ポンプ内に水を引き込む能力を低減し、ポンプの動作効率を低減するであろう。
【0101】
ユニット2100の入口2201及び出口2219は、導管2220によって接続されている。分配弁2221が、導管2220への進入口に提供されている。分配弁は、所定の圧力で開放し、その結果、ユニットに故障があり、圧力が上昇した場合、弁が動作し、流出液がユニットのフィルタセクションをバイパスして出口に直接流れる。一方向弁2222は、濾過された流出液の再循環を防止するために提供されており、一方向弁2223は、流出液がリザーバに入るようにバイパスすることを防止するために提供されている。設計の別の実施形態では、ユーザは、メンテナンスのために、例えば、閉塞物を除去するためにバイパスにアクセスすることができる。
【0102】
入口には空気弁2224が提供されており、再循環ポンプ及び/又は排水ポンプが、接続された洗濯機から水を引き出すことを防止し、洗濯機内に十分な水が残っていることを確実にする。
【0103】
図26は、PCB2601上に装着されたユニットの電子制御システムの配設を示す。2つのセンサ、すなわち、i)制御方法及びソフトウェア論理に応じてダクトの入口又は他の領域にあり、流出液の存在を検出する容量センサ、並びにii)メッシュの2つの側の間の圧力差を測定するように配設された圧力差センサが提供されている。圧力差センサは、メッシュの各側の間の圧力差を示すために使用することができる。これは、システムの健全性を監視するために使用することができ、メッシュがもうすぐデブリで目詰まりし、再生が作動されるべきである場合に示すなど、論理にフィードバックを提供するために使用することができる。ジャグがユニット内に完全に位置するときを検出するマイクロスイッチ2602が提供されている。機械的な動きを検出するために、IRセンサなどの任意の他のタイプのセンサが使用され得る。ジャグが位置せず、ユニットがスイッチオンされている場合、アラームが鳴って、使用前にジャグを位置付けるようにユーザに警告する。これはまた、メンテナンス中に、ユーザがジャグを交換し、ユニットを分解したままにしないように気付かせるように、タイマで動作されることができる。
【0104】
容量センサは、1つのタイプの流体センサであり、フロートスイッチなどの任意の他のタイプを使用することができる。
【0105】
電子システムは、センサ及びソフトウェア論理の異なる組み合わせを伴う多数のモードでユニットを動作させ、システム動作を最適化するか、又は異なる地域、ユーザ、機能若しくはコスト要件に合わせてシステム動作を変更するように配設されている。例えば、容量センサのみを使用して(圧力センサなしで)、構成要素の数及びコストを低減することができる。以下は、使用モードの例である。
【0106】
実施例1-容量センサ及び圧力センサ
アクティブフィルタリング:
容量センサが、入口に流出液が存在すること(すなわち、洗濯機が空になりつつあること)を示し、圧力センサが、メッシュが目詰まりしていることを示す場合、排水ポンプを作動させて、ユニットの排水を補助することができ、再循環ポンプを作動させて、メッシュに噴霧してデブリを除去し、圧力消費を再生する。アクティブフィルタリングは、トリガされると、設定された時間にわたって稼働し得る。
【0107】
パッシブフィルタリング:
圧力センサが、圧力差が閾値未満であることを示し、容量センサがトリガされた場合、パッシブフィルタリングが開始される。これは、再循環ポンプがオフにされるが、排水ポンプが動作され得る場合である。
【0108】
排水サイクル:
容量センサが、入力における流出液が停止したことを示す場合、メッシュを洗浄するために、約100秒であり得る遅延の後に再循環ポンプが動作される。この遅延は、調整可能である。例えば2秒後すぐに、排水ポンプを作動させてシステムを排水する。次いで、再循環ポンプは、例えば、更に3秒後にオフにされ、次いで、排水ポンプは、例えば10秒後にオフにされる。
【0109】
待機:
容量センサが低である場合、再循環ポンプ及び排水ポンプの両方をオフにすることができる。
【0110】
実施例2-容量センサのみ
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、水がもはや検出されなくなるまで、ポンプが作動される。ポンプは、所定の秒数だけオーバーランして、メッシュを洗浄し、フィルタを排水するようにプログラムされている。
【0111】
実施例3-排水ポンプ上の電流監視を伴う容量センサ。
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、排水ポンプがオンにされる。流体センサが高を読み取っている間に排水ポンプ上の電流が低である場合、再循環ポンプがオンにされる。再循環ポンプは、排水ポンプがオンのままである間、所定の時間後にオフにされる。
【0112】
実施例4-洗濯機一体型-圧力センサのみ
セパレータユニットは、洗濯機又は他の織物加工装置に一体化され得る。洗濯機制御論理と一体化することにより、水がフィルタに圧送されているときをフィルタが知ることが可能となるため、流体センサは必要とされない。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサが低であるとき、再循環ポンプは稼働されないが、排出ポンプは作動される。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサがトリガされると、再循環ポンプが稼働される。洗濯機排水サイクルは、圧力消費再生の有効性を増加させるために、この時点で数秒間休止することができる。
【0113】
ユニットは、出力部からの水を洗濯機に戻して再循環させることによって、既存の洗濯機又は他の織物加工機器の水消費量を低減するために使用され得る。これが可能であるのは、フィルタが流出液から高い割合のデブリを除去し、したがって非常に清浄であるためである。洗濯機に一体化されたユニットも、この機能を提供することができる。
【0114】
セパレータユニットは、洗濯機に一体化され、デブリが洗濯機ポンプに到達して損傷を与えることを防止するために使用される従来のフィルタに置き換わるために使用され得る。更に、既存のフィルタを本明細書に開示される高度な濾過技術で置き換えることによって、より高い効率で動作する、異なる洗濯機ポンプを一緒に使用することができる。
【0115】
入口がふるい構造の内側に給送し、出口がふるい構造の外側から濾過された流出液を収集するセパレータが提供され得る。
【0116】
セパレータハウジングは、流出液が排水されたときにトラップを空にするために開放され得る。
【0117】
エアロックを回避するために、ふるい構造の上部に開口部が提供され得る。
【0118】
洗濯機から全ての廃水が吸い上げられるのを回避するために、セパレータの入口に空気入口が提供され得る。
【0119】
セパレータユニットの圧力を再生することへの代替案として、使い捨てカートリッジが提供され得る。濾過要素を含有するセパレータの部分、すなわちふるい構造は、カートリッジとして提供され得、カートリッジは、取り外され、廃棄され、新しいものと交換される。代替的には、カートリッジは、洗浄のために送られるか、又はユーザによって洗浄され、その後、再使用され得る。
【0120】
織物工場から排出される廃水は、マイクロファイバで汚染されており、自治体の施設で濾過されることが保証されていない。これらの施設は、存在する場合、マイクロプラスチックの最高で98%を除去することができるが、逃げたものは依然として毎日数百万のマイクロファイバに相当する。水から除去されたマイクロファイバは、次いで、「下水汚泥」として環境に送られ、肥料として農地に散布され得る。最終的には、マイクロファイバは、汚染物質として自然環境に送られ、それらは源で停止される必要がある。
【0121】
湿式加工工場は、現在、線形システムで動作しており、それによって、マイクロファイバ資源は、技術的プロセスから生物学的環境への汚染物質として排出される。本明細書に記載されるセパレータシステムの使用は、技術的プロセス内のマイクロファイバの価値を保持し、生物学的環境への損傷を停止させるために、ループを閉鎖して連続サイクルにする。
【0122】
セパレータシステムの一実施形態は、自然環境の汚染が起こり得る前にマイクロファイバを源で捕捉することを可能にするために、湿式加工織物工場の既存の廃水出口に後付けすることができる。
【0123】
セパレータシステムは、マイクロプラスチック及び他の微小汚染物質を、路傍の側溝などの環境排水システムから濾過するために使用することができる。環境中の多くのマイクロプラスチックは、自動車タイヤ、路面及び路面標示などのプラスチックのより大きい品目から分解される。合成繊維に次いで、タイヤは、マイクロプラスチックの最大の源であり、鉱油などの有害材料を含有する。
【0124】
触媒コンバータは、ほとんどの自動車に取り付けられており、白金、パラジウム、銅及び亜鉛などの非常に貴重な材料を含有する。使用中に、少量のこれらの金属が車から失われ、破片が路面上に堆積する。金属濃度は地理的に変化するが、これらの材料の収集及びリサイクルは、環境汚染を低減するだけでなく、循環経済における収入源にもなり得る。
【0125】
本発明のより大規模な実施形態は、廃水処理プラントにおける流出液の処理に適用することができる。例えば、セパレータのチャンバは、直径1メートル又は2メートル以上であり得る。
【0126】
典型的な下水管網は、以下の2つの設計のうちの1つに沿って構築されている。
i)組み合わされた下水管。これらは、地表水及び下水を一緒に収集し、全ての廃水が廃水処理プラント(Wastewater Treatment Plant、WWTP)を通過することを意味する。激しい降雨時には、下水管がオーバーフローし、未処理の下水及び汚染物質を水域に放出することが一般的である。
ii)別個の下水管。これらは地表水を直接水域に排出する。
【0127】
両方のシステムにおいて、路傍流出物、すなわち道路からの地表水は、環境中に放出される。
【0128】
ほとんどの路傍の側溝は、規則的な地点に位置する排水管を有し、これらの排水管は、砂利及び砂のような重い材料を沈殿させて閉塞を防止する、沈殿物「ポット」を有する。これらは、いくらかの微小汚染物質を保持するが、マイクロプラスチック及び有価金属の大部分は、小さすぎて滞留されない。
【0129】
本発明の分離システムの一実施形態は、源において微小汚染物質を濾過するために、ドレインの沈殿物ポットへの挿入物として後付けすることができる。それは、既存の側溝に適合するように、かつ移動式真空ポンプを使用して空にされるように設計されている。
【0130】
別の実施形態では、システムは、海洋廃棄物処理のための濾過システムの一部として使用することができる。海上において、輸送船は、様々な源からのマイクロプラスチックを含む、船上での活動から汚染された廃水を投棄する。フィルタシステムは、廃棄の前にこの流出液を濾過し、したがってこの汚染源に対抗するために適用することができる。
【国際調査報告】