(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】可変フットプリントのコンテナ取扱装置
(51)【国際特許分類】
B66C 19/00 20060101AFI20240405BHJP
B60P 1/64 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
B66C19/00 B
B60P1/64 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566641
(86)(22)【出願日】2022-04-15
(85)【翻訳文提出日】2023-10-27
(86)【国際出願番号】 IB2022053563
(87)【国際公開番号】W WO2022229777
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】102021000011075
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102021000011087
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102021000025097
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520111235
【氏名又は名称】アチャ エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャンカルロ ボンフィリオーリ
(57)【要約】
トラクタ(510)の第5輪(530)に取り付けられるように適合された第1コラム(555)と、第1遊動接地支持車輪(580)が遊動可能に取り付けられた第2コラム(575)と、第2遊動接地支持車輪(605)が遊動可能に取り付けられた第3コラム(600)と、コンテナ(105)を持ち上げるためのリフト装置(640,645,650,655,660,665,670,675,680,685)と、第2コラム(575)および第3コラム(600)を第1コラム(555)に連結し、3つのコラムのうちの少なくとも1つを第1位置と第2位置との間で3つのコラムのうちの別のコラムに対して移動させるように構成され、第2位置における装置の平面視のフットプリントが、第1位置における装置の平面視のフットプリントよりも小さくなる接続装置(620,630,635)とを備えるコンテナ(105)を取扱うための可変フットプリントの取扱装置(501,501´,501″)である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ(105)を取り扱うための可変フットプリントの取扱装置(501,501´,501″)であって、
- トラクタ(510)の第5輪(530)に取り付けられるように適合された第1コラム(555)と、
- 第1遊動接地支持車輪(580)が遊動可能に取り付けられた第2コラム(575)と、
- 第2遊動接地支持車輪(605)が遊動可能に取り付けられた第3コラム(600)と、
- 前記コンテナ(105)を持ち上げるためのリフト装置(640,645,650,655,660,665,670,675,680,6285)と、
- 前記第2コラム(575)および前記第3コラム(600)を前記第1コラム(555)に連結し、3つの前記コラムのうちの少なくとも1つを3つの前記コラムのうちの別のコラムに対して第1位置と第2位置との間で移動させるように構成され、前記第2位置における前記取扱装置の平面視のフットプリントが、前記第1位置における前記取扱装置の平面視のフットプリントよりも小さい接続装置(620,630,635)と、を備え、
前記第3コラム(600)および前記第2コラム(575)が伸縮式であり、前記装置の前記第1遊動輪(580)および前記第2遊動輪(605)が、伸縮する前記第2コラム(575)および前記第3コラム(600)の各オス部(590)に回転可能に取り付けられ、各前記コラムの完全に外側位置に隣接して配置されている装置(501,501´,501″)。
【請求項2】
各前記コラムのメス部(595)は、その下端部(965)が前記車輪(580,605)の上端部(950)の鉛直高さよりも大きい鉛直高さに位置する第1位置と、前記メス部(595)の前記下端部(965)が前記車輪(580,605)の前記上端部(950)の鉛直高さよりも低い鉛直高さに位置する第2位置との間で移動可能である請求項1に記載の装置(501,501´,501″)。
【請求項3】
各前記車輪(580,605)が、該車輪(580,605)の上端部(950)が前記オス部(590)の下端(955)の鉛直高さと等しいかまたはそれよりも大きい鉛直高さに位置するように、各前記コラムの前記オス部(590)に取り付けられている請求項1または請求項2に記載の装置(501,501´,501″)。
【請求項4】
各前記車輪(580,605)が、各前記コラムの前記オス部(590)に、該オス部の下端部における水平回転軸(C)回りに回転可能に取り付けられている請求項2に記載の装置(501,501´,501″)。
【請求項5】
各前記車輪(580,605)は、前記回転軸(C)が前記オス部(590)の下端(955)の鉛直高さに等しいかそれよりも大きい鉛直高さに位置するように、各前記コラムの前記オス部(590)に回転可能に取り付けられている請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の装置(501,501´,501″)。
【請求項6】
前記接続装置が、前記第2コラム(575)と前記第3コラム(600)との間の一方を、前記第2コラム(575)からの前記第3コラム(600)の距離が最大である前記第1位置と、前記距離が最小である前記第2位置との間で移動させるように構成されている、請求項1に記載の装置(501,501´,501″)。
【請求項7】
前記接続装置が、
- 前記第1コラム(555)に接続された第1端部(620a)と、前記第3コラム(675)に接続された第2端部(620b)とを備える第1横材(620)と、
- 前記第2コラム(575)に堅固に固定された第1端部(630a)と、前記第1コラム(555)と前記第1横材(620)との間の一か所に、鉛直回転軸(T2)回りにヒンジ結合された第2端部(630b)とを備える第2横材(630)と、
- 前記鉛直回転軸(T2)回りに前記第2コラム(575)を回転移動させるように構成されたアクチュエータ(635)と、を備える請求項6に記載の装置(501,501´,501″)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フットプリント可変方式のコンテナ取扱装置(ISO)、すなわち、例えば、連結トラックの荷台との間でコンテナを昇降させることができる作業形態と、コンテナを昇降させることができない保管/輸送形態とに配置することができるコンテナ取扱装置(ISO)に関する。特に、保管/輸送形態における装置のフットプリントは、作業形態におけるフットプリントよりも小さいので、装置は、標準的な連結トラックの荷台に載せて、一般に開放された通常の道路を輸送することができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、1つまたは多くても2つのコンテナを昇降させて陸上輸送する作業形態から、例えば、都市道路を循環する標準的な連結トラックの荷台に乗せて輸送できるように、作業形態と比較してフットプリントが低減された保管または輸送形態に切り替えるために、装置の最大高さ、最大幅および最大長さのセットとして意図されるフットプリントを変化させることができるコンテナ取扱装置が知られている。
【0003】
このような装置は、一般に、例えば、伸縮可能な鉛直サイドメンバーおよび/または直立部材を備える可変フットプリントのフレームを備え、この可変フットプリントのフレームは、少なくとも3つ、好ましくは4つの車輪によって地面上に載り、そのうちの少なくとも1つ、好ましくは2つが、フレームとリフト装置によってフレームに取り付けられたコンテナとを移動できるようにするための駆動輪である。
【0004】
したがって、装置には、装置を動かすために必要な力を駆動輪に与えるモータと、オペレータが装置を運転するためのコックピットとが設けられている。モータは、可変フットプリントのフレームに接続されたモータポンプによって加圧された流体によって駆動される流体圧モータであってもよい。
【0005】
推測できるように、モータおよびコックピットはかなりのフットプリントを有し、保管/輸送形態における装置のフットプリントを最小化する必要性とは一致しない。また、このような構成部品は、設計/製造時間を複雑にし、長くし、かなりの重量負担を構成することも推測できる。
【0006】
本発明の目的は、従来技術の装置の前述の問題を解決することである。
かかる目的は、独立請求項に示された本発明の特徴によって達成される。従属請求項は、本発明の好ましいおよび/または特に有利な態様を概説する。
【発明の概要】
【0007】
提案された本発明の技術的特徴は、その全ての変形例および実施形態において、閉じた形態において、装置が、一般に開放された道路における輸送のための最大フットプリント値、すなわち、最大高さ4mおよび最大幅2.55mを超えることなく、標準的な連結トラックまたはトラックの荷台上に配置することができ、したがって、一般に開放された道路に沿って容易に輸送することができるという利点を有する、可変フットプリントのコンテナ取扱装置を利用可能にする。
標準的な連結トラックまたはトラックの荷台とは、荷台と共に輸送される積荷を支持するように適合された平坦な上面を備え、地面からの高さが1.6m未満である荷台を意味することに留意すべきである。
【0008】
特に、本発明は、コンテナを取り扱うための可変フットプリントの取扱装置を利用可能にする。取扱装置は、
- トラクタの第5輪に取り付けられるように適合された第1コラムと、
- 第1遊動接地支持車輪が遊動可能に取り付けられる第2コラムと、
- 第2遊動接地支持車輪が遊動可能に取り付けられる第3コラムと
- コンテナを持ち上げるためのリフト装置と
- 第2コラムおよび第3コラムを第1コラムに連結し、3つのコラムのうちの少なくとも1つを、3つのコラムのうちの別のコラムに対して第1位置と第2位置との間で移動させるように構成され、第2位置における装置の平面視のフットプリントが、第1位置における取扱装置の平面視のフットプリントよりも小さい接続装置と、
を備える。
【0009】
この解決策により、従来技術の装置と比較して、同じ性能で、よりコンパクトで、軽量で、容易に運搬可能で、経済的な、フットプリント可変方式のコンテナ取扱装置が利用可能になる。特に、このような利点は、第1コラムが接続されるように適合された、例えば、遊動するように設けられた第5輪(または他の任意の等価な接続部材)を備えたトラクタの駆動輪を利用することができるので、本装置がコンテナを取り扱うために駆動輪を必要としないという事実によってもたらされる。したがって、駆動輪を全く必要としないので、接地支持車輪を回転させるために先行技術の装置によって使用される、一般に油圧/流体力学的なモータを備える必要もなく、また、駆動輪を制御し、方向付けするための手段、および、装置を駆動するための手段も、そのような手段がトラクタに既に含まれているので、備える必要がない。また、後述するように、装置は、接続装置を作動させることができる加圧流体を生成するための、電気モータまたは吸熱モータによって駆動されるポンプを備えていてもよく、このポンプは、駆動輪をも作動させるのに十分な力を提供する必要がないため、先行技術の装置よりも小型とすることができ、したがって、嵩張らない。さらに、装置は、接続装置を作動させるための車載ポンプを含まず、装置の外部のポンプに接続されることも排除されない。本装置はまた、連結トラックの荷台から突出しない輸送形態に一旦なると、標準的な連結トラックの荷台に載せて、一般に開放された道路を輸送することが可能である。
【0010】
本発明の一態様によれば、接続装置は、第2コラムと第3コラムとのうちの少なくとも1つを、第2コラムからの第3コラムの距離が最大である第1位置と、その距離が最小である第2位置との間で移動させるように構成されてもよい。
本発明の一態様によれば、操作形態において高い機能性を維持しつつ、輸送形態にあるときのシステムのコンパクト性を向上させるように設計され、接続装置が、
- 第1コラムに接続された第1端部と、第3コラムに接続された第2端部とを備える第1横材と、
- 第2コラムに堅固に固定された第1端部と、第1コラムと第1横材とのうちの1つに鉛直回転軸回りにヒンジ結合された第2端部とを備える第2横材と、
- 鉛直回転軸回りに第2コラムを回転移動させるように構成されたアクチュエータと、を備える。
【0011】
本発明のさらに他の態様は、アクチュエータが、第1コラム、第1横材および第3コラムのうちの1つにヒンジ結合された第1端部と、第2コラムと第2横材とのうちの1つにヒンジ結合された反対側の第2端部とを備えるリニアアクチュエータであってもよいことを提供する。
【0012】
本発明のさらに他の態様においては、第3コラムおよび第2コラムは伸縮式であってもよい。
このようにして、操作形態において同じフットプリントであっても、輸送形態においてフットプリントを縮小することが可能となる。
第1コラムおよび第1横材を伸縮式のものとすることができる本発明の他の態様は、この利点を改善するのに寄与し得る。
【0013】
さらに、この特徴により、第1横材および第2横材がトラクタの上方に位置する点までコラムを持ち上げることができ、したがって、装置をトラクタの前方に持ってきて操作性を向上することができ、同時に、装置を荷台に乗せることができる。
【0014】
本発明の一態様によれば、リフト装置は、
- 第2コラムに接続され、長手方向に沿ってその横方向に展開する第1アームと、
- 第3コラムに接続され、長手方向に沿ってその横方向に展開する第2アームと、
- 第2コラムから離れた第1アームの第1端部近傍にヒンジ結合された第1輪に少なくとも部分的に巻き掛けられ、第1アクチュエータによって操作される第1ロープと一体化された第1コンテナ把持体と、
- 第2コラムから離れ、第1アームの第1端部とは反対側の第2端部近傍にヒンジ結合された第2輪に少なくとも部分的に巻き掛けられ、第2アクチュエータによって操作される第2ロープと一体化された第2コンテナ把持体と、
- 第3コラムから離れた第2アームの第1端部近傍にヒンジ結合された第3輪に少なくとも部分的に巻き掛けられ、第3アクチュエータによって操作される第3ロープと一体化された第3コンテナ把持体と、
- 第3コラムから離れ、第2アームの第1端部とは反対側の第2端部近傍にヒンジ結合された第4輪に少なくとも部分的に巻き掛けられ、第4アクチュエータによって操作される第4ロープと一体化された第4コンテナ把持体とを備え、
第1アームと第2アームとの間の少なくとも一方が、各コラムに、鉛直なヒンジ軸回りにヒンジ結合されている。
【0015】
このようにして、装置のフットプリントを小さくすることが可能である。もし2つのアームが全て堅固に固定された場合、つまりコラムに対していかなる残余の自由度もなく堅固に固定された場合には、提案された解決策が実現する以前に、第1位置から第2位置への経路において、互いに接触することになる。提案された解決策では、アームの少なくとも一方が他方に合わせることができ、例えば接触する代わりに平行に保つことができ、したがって、第2コラムと第3コラムとを互いに接近させることができる。
【0016】
本発明の他の態様によれば、装置は、第1コラムを第1位置と第2位置との間で移動させるために、モータによって駆動され、接続装置に動作可能に接続されたポンプを備えていてもよく、ポンプおよびモータは、上記3つのコラムのうちの1つまたは上記接続装置に接続されている。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、第1横材の第2端部は、第1回転軸回りに第3コラムにヒンジ結合され、第2横材の第1端部は、第2回転軸回りに第2コラムにヒンジ結合されてもよい。
このようにして、接続装置のそれぞれの横材に対して第1コラムおよび第2コラムを回転させることが可能であり、したがって、この装置は、ISOコンテナよりも大きい、または小さい荷物が取り扱われるときにおいても、接地支持車輪を互いに平行に保つことを可能にする。このような特性がない場合には、第3コラムと第2コラムとの間の最適な設計距離の外側の他の位置においては、車輪が水平回転軸回りにのみコラムにヒンジ結合されているため、車輪は交差する軌跡上を転がり、したがって、装置を直線軸上において移動させる場合には、クリープさせられる。
【0018】
本発明の他の態様によれば、装置の第1遊動輪および第2遊動輪は、第2コラムのオス部および第3コラムのオス部に回転可能に取り付けられ、コラムの完全に外側位置にコラムに隣接していてもよい。
本発明の他の態様によれば、各コラムのメス部は、その下端が車輪の最大鉛直高さよりも高い鉛直高さに位置する第1位置と、メス部の下端が車輪の最大鉛直高さよりも低い鉛直高さに位置する第2位置との間で移動可能であってもよい。
この特徴によれば、伸縮するコラムが収縮させられた状態において、車輪をコラムに連結する他の構造よりも地面からの高さが低いクレーンを実現することができる。
本発明の他の態様によれば、各車輪は、水平回転軸回りに、かつ上記オス部の下端部において、各コラムのオス部に回転可能に取り付けられていてもよい。
【0019】
本発明の同様の態様によれば、車輪は、車輪の上端部がオス部の下端部の鉛直高さと等しいかそれよりも高い鉛直高さに位置するように、各コラムのオス部に取り付けられていてもよい。
この特性は、オス部の下端部と車輪が載る地面との間の空間を減少させることに寄与し、したがって、車輪が各コラムの下方にある場合のように、車輪が完全にコラムよりも低い高さにある解決策よりも装置をコンパクトにする。
【0020】
同様に、車輪は、回転軸がオス部の下端部の鉛直高さに等しいかそれよりも高い鉛直高さに位置するようにオス部に取り付けられてもよい。
これは、装置の鉛直方向のフットプリントを小さくすることができるため、装置を大きな車輪によって構成する場合に特に有利である。
【0021】
本発明はまた、第5輪を備えるトラクタと、第1コラムがトラクタの第5輪に取り外し可能に接続される、請求項1に記載の装置とを備えるコンテナ取扱システムを利用可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の他の特徴および利点は、添付図面を参照して、非限定的な例として提供される以下の説明を読むことによって、より明らかになるであろう。
【
図1】本発明に係るコンテナ取扱装置を含む、本発明に係るコンテナ取扱システムの概略平面図であり、コンテナを陸上で取り扱うステップにおいて図示されている。
【
図3】前出の図面のコンテナ取扱システムの概略側面図であり、連結トラックの荷台に対してコンテナを吊上げまたは荷下ろしするステップにおいて図示されている。
【
図4】前出の図面のコンテナ取扱装置の概略側面図であり、連結トラックの荷台上において搬送中の搬送形態において図示されている。
【
図5】
図4に示されるもののコンテナ取扱装置の概略平面図である。
【
図6】操作形態から輸送形態への装置の通過ステップを示す概略平面図である。
【
図7】
図1のシステムのトラクタの概略平面図である。
【
図8】第2横材が伸縮可能である、前出の図の装置の他の実施形態の概略平面図である。
【
図9】トラクタが装置およびコンテナに対して横方向に配置された、前出の図のシステムの概略平面図である。
【
図10】本発明に係るコンテナ取扱装置を備える、本発明に係るコンテナ取扱システムの概略平面図であり、コンテナを陸上で取り扱うステップにおいて図示されている。
【
図12】前出の図のコンテナ取扱システムの概略側面図であり、連結トラックの荷台に対してコンテナを吊上げまたは吊り下ろすステップにおいて図示されている。
【
図13】連結トラックの荷台上で搬送されている間の搬送形態で示される、前出の図のコンテナ取扱装置の概略平面図である。
【
図15】輸送形態における装置を示す概略平面図である。
【
図16】前出の図のシステムのトラクタの概略平面図である。
【
図17】本発明に係るシステムの他の実施形態を示す概略平面図であり、コンテナを陸上で取り扱うステップにおいて図示されている。
【
図18】
図17のシステムの装置の概略平面図であり、輸送形態において図示されている。
【
図19】本発明に係る装置の他の実施形態の概略平面図である。
【
図20】本発明によるクレーンの実施形態の第1コラム、第2コラム、第3コラム、第1横材または第2横材のうちの1つの特徴的な形状を示す、伸縮するコラムまたは横材の概略横断面図である。
【
図21】
図20の伸縮するコラムまたは横材のオス部の概略平面図である。
【
図22】
図20の伸縮するコラムまたは横材のメス部の概略平面図である。
【
図23】本発明に係るクレーンの実施形態の第1コラム、第2コラム、第3コラム、第1横材または第2横材のうちの1つの他の特徴的形状を示す、伸縮するコラムまたは横材の概略横断面図である。
【
図24】
図23の伸縮するコラムまたは横材のオス部の概略平面図である。
【
図25】
図23の伸縮するコラムまたは横材のメス部の概略平面図である。
【
図26】
図11のシステムの実施形態の概略側面図であり、遊動輪がコラムの外部に取り付けられ、コラムのメス部がその第1位置にある。
【
図27】
図26のシステムの概略側面図であり、コラムのメス部がその第2位置にある形態で示されている。
【
図28】切断平面A-Aによる
図26のシステムの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1~
図9を特に参照すると、コンテナ205(ISOコンテナ)を取り扱うためのシステム、特に、一般に開放された道路および高速道路に沿って自律的に移動できるタイプのシステムが、符号200を用いて全体的に示されている。図示の実施形態においては、1つのコンテナを取り扱うことができるシステム200であるが、当業者の想到範囲内においてシステムを適切に寸法変更することにより、システムの根底にある本発明の概念を、1つのコンテナの上にもう1つのコンテナを鉛直方向に積み重ねた2つのコンテナの輸送に適合させることができる。
【0024】
システムによって取り扱うことができるコンテナ205は、好ましくは、例えば、フックによってシステム200により把持されるように適合された(例えば、ピンおよび/またはスロットの形態の連結部材を備える)ISOコンテナである。
【0025】
システム200は、トラクタ210、すなわち、陸上輸送に適した自走式車両を備え、この車両は、少なくとも1対の駆動および操舵輪220、または1対の駆動輪および1対の操舵輪(場合によっては、一般に、少なくとも1対の遊動輪225も)が取り付けられたフレーム215を備える。
【0026】
図示されたトラクタは、連結車両、すなわち、遊動輪によって地面に載っている荷台を輸送するように適合された自走式車両のものであるが、トラクタがフォークリフトのような他の自走式車両であってもよいことは排除されない。
【0027】
荷台は、物品、例えば、コンテナを支持するための平坦な上面を有するフレームとして定義され、全てが遊動輪である複数の接地支持車輪が取り付けられたものである。実際には、荷台を移動させるにはトラクタが必要である。
【0028】
トラクタ210は、駆動輪がトラクタを動かすのに必要な力を発生させるためのモータ(図示せず)と、モータのエネルギを駆動輪に伝えるためのトランスミッション(モータが吸熱式である場合)とを備える。
【0029】
トラクタ210は、さらに、操舵輪または操舵および駆動輪を制御するための操舵システム(図示せず)と、トラクタのオペレータを収容するように適合されたコックピットと、前記トラクタシステムを操作するための制御装置とを備える。
【0030】
トラクタ210は、トラクタのフレームに取り付けられ、牽引される荷台の取り外し可能な連結を可能にするように適合され、荷台の一部を下支えする第5輪230(国際的に公知)を備える。
【0031】
具体的には、第5輪230は、実質的に平坦な上面235(これは、その上に載置される荷台の部分との摩擦を低減するために一般に潤滑されている)を備えるプレートを備え、そのプレートには、荷台のピンの挿入を可能にするように適合された凹部240が形成されている。
【0032】
したがって、第5輪は、凹部内に挿入された(荷台の)ピンを選択的に保持および解放するように構成されたロック機構を備える。
コックピットはトラクタの前部に配置され、一方、第5輪230はトラクタの後部に配置されている。
【0033】
システム200は、コンテナ205を取り扱うための可変フットプリントの取扱装置201(以下、装置201と略称する)をさらに備える。特に、装置によって実行される取扱いは、地面からのコンテナの吊り上げ、吊り下ろし、および吊り上げ状態を維持することを含む。本装置をトラクタ210に接続することにより、後述するように、本装置は、コンテナを宙吊りにしたまま、空間内でコンテナを水平方向に移動させることにより、取り扱うことが可能となる。
【0034】
装置201は、コンテナ(または一対のコンテナ)を吊り上げ/吊り下ろし、吊り下げたままにすることが可能な作業(または操作)形態と、装置201の最大全体フットプリントが作業形態に比べて縮小された保管または輸送形態との間で、フットプリントを変化させることが可能であるため、可変フットプリントの装置である。
【0035】
可変フットプリントとは、高さ、幅および長さの間の空間において、その寸法の少なくとも1つを変化させる可能性を意味することが明記されている。幅と長さは互いに垂直であり、水平面上にあるのに対し、高さは鉛直に測定される。さらに、この議論において、幅は、装置201がトラクタに接続され、(図に見られるように)トラクタと整列された状態において、トラクタの直進方向に対して垂直な測定方向に関して使用され、長さは、トラクタの直進方向に対して平行で、長さに対して垂直な測定方向を基準として使用される。
最大全体フットプリントは、装置201を完全に含む最小の平行六面体の体積と考えることができる。
【0036】
装置201は、トラクタ210に、すなわち、トラクタの第5輪230に取り外し可能に連結され、トラクタによって移動されるように適合された、「可変形状を有する」とも定義可能な可変フットプリントのフレームを備える。
【0037】
図示の実施形態においては、フレームは、示された3つの方向(高さ、幅および長さ)全てにおいてそのフットプリントを変化させることができる。しかしながら、図示されていない、あまり好ましくない実施形態においては、フレームは、その幅方向のみ、または幅方向および長さ方向においてそのフットプリントを変化させることができるが、高さ方向においては変化させることができないものを排除するものではない。
【0038】
フレームのフットプリントの変化により、装置201は、コンテナを取り扱うこと、すなわち、コンテナを吊り上げ、吊り下げ、吊り下げたままに維持することができる操作形態と、装置201が連結トラックの荷台、すなわち、トラクタに連結された荷台の上で輸送されるように適合された輸送または保管形態との間で動作することができる。輸送形態においては、装置201はコンテナを取り扱うようには構成されない。
【0039】
操作形態においては、フレーム(および装置201)のフットプリントは最大である一方、輸送または保管形態においては最小である。
可変フットプリントのフレームは、鉛直、すなわち主に鉛直軸に沿って長手方向に展開し、トラクタに取り外し可能に連結されるように適合された第1コラム255を備える。特に、装置201は、第1コラムを介してのみトラクタに連結される。
【0040】
第1コラム255は、第1コラムが鉛直回転軸R1回りにトラクタに対して回転できるように、トラクタの第5輪230に遊動可能に取り付けられるように適合され、すなわち、取り付けられる。あるいは、コラムは、第5輪230に対して堅固に固定可能な下部、すなわち、残余の自由度なしに堅固に固定可能な下部を備えていてもよく、第1コラムの残余の部分は、鉛直回転軸R1回りに上記下部に対して回転可能に取り付けられる。
【0041】
第5輪への連結のために、第1コラムは、第1コラムの下端256に位置する連結装置を備える。
このような連結装置は、例えば、荷台をトラクタの第5輪に固定するために当業者に知られているものであってよく、第5輪230の凹部240に挿入されるように適合されたピン(図示せず)を備えていてもよい。第5輪の代替として、トラクタが、第1コラムのその場での接続のためのシステムを備えることを排除することができないことは明らかである。このような場合、トラクタは、例えば、鉛直回転軸R1を有するロート状の対を実現するように第1コラムの下部が嵌め込まれる鉛直ピンを備えることができる。
【0042】
図示の実施形態においては、第1コラムは伸縮式のものであり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。
したがって、第1コラムは、第1コラムの下部を構成する下部260と、リニアアクチュエータ270などによって鉛直方向に沿って下部に対して移動可能な上部265とを備える。
【0043】
次に、可変フットプリントのフレームは、(鉛直、すなわち、鉛直軸に沿って長手方向に展開する)第2コラム275を備え、この第2コラムには、第1遊動接地支持車輪280が遊動可能に取り付けられている。実際には、第2コラムは、第2コラムの下端に連結された第1遊動輪によって(のみ)地面に載っている。
【0044】
第1遊動輪280は、少なくとも水平回転軸回りに第2コラム275に回転可能に取り付けられている。第1遊動輪280は、例えば、コラムの長手方向軸と同軸の鉛直回転軸回りにも第2コラム275に遊動回転可能に取り付けられていてもよいことは排除されない。
【0045】
第1遊動輪280は、少なくとも部分的に、第2コラムと鉛直方向に整列していてもよい。好ましくは、第2コラムは第1遊動輪と平面視において完全に重なる。
図示の実施形態においては、フットプリントをさらに小さくするために、第2コラムは、第1遊動輪280が少なくとも部分的に収容される空洞285を備える。
【0046】
例えば、フットプリントの更なる削減を可能にすると同時に、車輪を突出させる際に障害物を乗り越えることができるように、第2コラムは、第1遊動輪を選択的に(車輪の少なくとも3分の1が突出するように)空洞から突出させ、または(車輪の4分の1以下が空洞から突出するように)空洞に引っ込ませるように構成された駆動装置を備えることもできる。
第2コラムが、第2コラムに遊動可能にヒンジ結合された複数の接地支持車輪を備えていてもよいことを排除するものではない。
【0047】
図示の実施形態においては、第2コラムは伸縮式であり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。特に、第2コラムは、第1遊動輪280が上述の方法で直接取り付けられる下部290と、鉛直軸に沿って下部に対して移動可能な上部295とを備えていてもよい。例えば、第2部分の作動は、図示のリニアアクチュエータ296によって行われてもよい。
第2コラム275は、第1コラムから0でない量だけ間隔をあけて離れた位置に配置されている。
【0048】
可変フットプリントのフレームは、また、(鉛直、すなわち、鉛直軸に沿って長手方向に展開する)第3コラム300を備え、このコラムには、第2遊動接地支持車輪305が遊動可能に取り付けられている。実際には、第3コラムは、第3コラムの下端に連結された第2遊動輪によって(のみ)地面に載っている。
【0049】
第2遊動輪305は、少なくとも水平回転軸回りに第3コラム300に回転可能に連結されている。第2遊動輪305は、例えば、コラムの長手方向軸と同軸の鉛直回転軸回りにも、第3コラム300と遊動回転可能に取り付けられていることを排除するものではない。
第2遊動輪305は、少なくとも部分的に、第3コラムと鉛直方向に整列していてもよい。好ましくは、第3コラムは第2遊動輪と平面視において完全に重なる。
図示の実施形態においては、フットプリントをさらに小さくするために、第3コラムは、第2遊動輪305が少なくとも部分的に収容される空洞310を備える。
【0050】
例えば、フットプリントの更なる削減を可能にすると同時に、車輪を突出させる際に障害物を乗り越えることができるように、第3コラムは、第2遊動輪を(車輪の少なくとも3分の1が突出するように)空洞から突出させ、または(車輪の4分の1以下が空洞から突出するように)空洞に引っ込ませるように構成された駆動装置を備えることもできる。
第3コラムが、第3コラムに遊動可能にヒンジ結合された複数の接地支持車輪を備えていてもよいことを排除するものではない。
【0051】
図示の実施形態においては、第3コラムは伸縮式のものであり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。特に、第3コラムは、第2遊動輪305が上述の方法で直接取り付けられる下部300aと、鉛直軸に沿って下部に対して移動可能な上部300bとを備えていてもよい。例えば、第2部分の作動は、図示のリニアアクチュエータ315によって行われてもよい。
第3コラム300は、第1コラム255および第2コラム275の両方から0でない量だけ間隔をあけて離れた位置に配置されている。
【0052】
好ましくは、可変フットプリントのフレームは、第1コラム、第2コラムおよび第3コラム以外の他の支持コラムを備えない。言い換えれば、装置201およびそれに付随するコンテナの重量は、第1コラム、第2コラムおよび第3コラムのみを通過して地面に向かって排出される。
【0053】
さらに、使用時には、装置201は、装置201がトラクタに連結されているとき、第1遊動輪、第2遊動輪、およびトラクタを介してのみ地面に接触する(これに代えて、装置201は、スタンドおよび/または可変伸長支持脚によって瞬間的に支持されてもよい。)。
【0054】
可変フットプリントのフレームは、第2コラム275および第3コラム300を第1コラム255に連結する接続装置を備え、例えば、アクチュエータおよびリンクおよび/またはジョイントにより、装置201、すなわち可変フットプリントのフレームの平面視におけるフットプリントが最大である第1位置(この位置においては、装置201は、平面視において所定のフットプリントを有する)と、装置201、すなわち可変フットプリントのフレームの平面視におけるフットプリントが、第1位置における装置201の平面視におけるフットプリントよりも小さい第2位置との間で、3つのコラムのうちの少なくとも1つを、3つのコラムのうちの他のコラムに対して移動させるように構成されている。
【0055】
平面視におけるフットプリントは、平面視におけるフレームの幅および長さであることに留意されたい。あるいは、この平面視におけるフットプリントは、水平面上に横たわる三角形の面積として理解することができ、その頂点はそれぞれのコラムに配置される。
【0056】
接続装置の第1位置は、コンテナを輸送することができる装置201の操作形態を実現するために想定しなければならない位置であり、第2位置は、装置201の輸送形態を実現するために想定しなければならない位置である。
【0057】
第1位置においては、装置201によって吊り上げられ、または吊り下げられ、または吊り下げた状態に維持されるコンテナは、第1コラム、第2コラムおよび第3コラムの間に(直接)介在される。
装置201の幅を測定する方向は、接続装置が第1位置にあるときの第2コラム275と第3コラム300との間の水平距離の方向として定義することもできる。
【0058】
図示された実施形態においては、接続装置は、(第2コラム275および第1コラム255に対して)第3コラム300を、第1コラム255からの第3コラム300の距離(水平方向かつ最小値)が最大である第1位置と、第3コラムと第1コラムとの間の距離(水平方向かつ最小値)が最小であり、第3コラムが第1コラムからの第2コラムの距離よりも短い距離にある第2位置との間で移動させるように構成される。
例えば、このような第2位置においては、第3コラムは第1コラムと第2コラムとの間に介在する。
【0059】
ある位置から別の位置へ移動する際、第3コラムのみが、常に互いに所定の距離を保っている2つのコラムに対して移動される。
実際には、接続装置は、例えば、それらの少なくとも一方を鉛直回転軸に対して回転させることによって、第3コラムと第1コラムとを互いに近づけたり遠ざけたりするように構成される。
【0060】
第1位置において、第1コラムからの第3コラムの距離は、第1コラムからの第2コラムの距離とほぼ等しく、すなわち、第1コラムからの第3コラムの距離は、第1コラムからの第2コラムの距離の±20%の間に構成される。図示の実施形態においては、第1位置において、第1コラムからの第3コラムの距離は、第1コラムからの第2コラムの距離に等しい。
【0061】
さらに、第1位置において、第2コラムおよび第3コラムは、第1コラムを通過する装置201の鉛直な中心線平面(当該中心線平面は、接続装置が第1位置にあるときに検出可能である)に垂直な方向に沿って整列される。この中心線平面はまた、コンテナが装置201によって取り扱われる際にコンテナを2つに分割する。
【0062】
図示の接続装置の好ましい実施形態においては、接続装置は、例えば、直線形状を有する第1横材320を備え、この第1横材は、第1コラム255、すなわち、第1コラム255の(上部の)頂部に堅固に固定された(残余の自由度を有しない)第1端部320aと、第2コラム275、すなわち、第2コラム275の(上部の)頂部に鉛直回転軸R2回りにヒンジ結合される反対側の第2端部320bとを備える。
例えば、第1横材は水平に配置される。
【0063】
第1横材320は、好ましくは、その第1端部320aと第2端部320bとの間の水平距離を変化させることができるように伸縮可能である。これにより、第1コラム255と第2コラム275との間の水平距離を変化させることが可能となり、可変フットプリントのフレームのコンパクト性を向上させることができる。
【0064】
このように、第1横材は、第1端部320aを備える第1部分と、リニアアクチュエータ325によって直線軸に沿って第1部分に対して移動可能な第2端部320bを備える第2部分とを備えていてもよい。
第1横材は、上記両端のみを備え、第1コラムおよび第2コラムにのみ直接連結される。
【0065】
図示された実施形態において、接続装置はまた、第2コラム275に、すなわち、第2コラム275の(上部の)頂部に(残余の自由度なしに)堅固に固定された第1端部330aと、第3コラム300に、すなわち、第3コラム300の(上部の)頂部に(残余の自由度なしに)堅固に固定された反対側の第2端部330bとを備える第2横材330を備える。
第2横材は、上記両端のみを備え、第3コラムおよび第2コラムにのみ直接連結される。
例えば、第2横材は水平に配置される。
【0066】
図1~
図7に示される実施形態において、第2横材は、好ましくは、伸縮できない。
これに代えて、
図8および
図9に図示された装置の実施形態においては、第2横材は、その第1端部と第2端部との間の水平距離を変化させることができるように伸縮可能である。このような場合には、
図8に示されるように、第2横材もまた、前述の第1端部と第2端部との間の水平距離を変化させるように構成されたリニアアクチュエータ331を備える。
【0067】
第1横材および第2横材は、取り扱われるコンテナと干渉することなく、取り扱われるコンテナの上方に全体的に位置するような鉛直高さに配置される。
接続装置は、回転軸R2に対して、かつ、第1横材に対して、第3コラムを回転移動させるように、すなわち、回転軸R2に対して、かつ、第1横材に対して、第3コラムが堅固に固定された第2横材330を回転移動させるように構成されたアクチュエータ335をさらに備える。
【0068】
アクチュエータ335による回転軸R2回りの第3コラムの回転は、接続装置を、接続装置の第1位置と第2位置との間で作動させることを可能にする。
回転軸R2回りの第3コラムの回転は、その回転軸R1回りの第1コラムの回転と組み合わされる場合には、
図9に示されるように、トラクタ210を装置201に対して横方向に、したがってコンテナ205と並んで配置することをさらに可能にする。
【0069】
したがって、本システムは、第2横材を荷物の長手方向軸に対して垂直に配置し、トラクタを荷物と平面的に並置し、荷物の長手方向軸と平行な軌道に沿って前進または後退させることにより、ISOコンテナよりも長い荷物、例えば、本システム自体よりもさらに長い荷物を持ち上げて取り扱うために使用することができる。
【0070】
例えば、アクチュエータ335は、第1コラム255と第1横材320とのうちの1つにヒンジ結合された第1端部335aと、第3コラム300と第2横材330とのうちの1つにヒンジ結合された反対側の第2端部335bとを備えるリニアアクチュエータである。
【0071】
アクチュエータは、第1端部に設けられた第1部分と、第2端部に設けられ、直線軸に沿って第1部分に対して移動可能な第2部分とを備える。このような直線軸は、好ましくは水平軸上にある。
具体的には、
図1に示される実施形態において、第1端部335aは、第1横材にヒンジ結合され、第2端部335bは、第2横材にヒンジ結合されている。
アクチュエータは、好ましくは、油空圧式である。
例えば、第1横材および第2横材は直線状であってもよい。
【0072】
第2位置において、第1横材および第2横材は、互いに交差する長手方向軸を有し、第2位置において、第1横材および第2横材は、互いに実質的に平行な長手方向軸を有する。
【0073】
接続装置の代替的な、あまり好ましくない実施形態においては、第3コラムを伸縮する横材によって第1コラムに直接接続し、第2コラムを長さ可変でない剛性のある横材によって第1コラムに接続してもよい。
【0074】
可変フットプリントのフレームは剛性がある、すなわち、通常の使用荷重では変形しない。言い換えれば、可変フットプリントのフレームのコラムおよび横材は剛性がある。
【0075】
可変フットプリントのフレームに接続されているのは、コンテナを(地面に対して、すなわち車輪の鉛直高さに対して)持ち上げるための、すなわちコンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させることができるように構成されたリフト装置である。
【0076】
リフト装置は、第2コラムに(直接)連結された第1部分と、第3コラムに(直接)連結された第2部分とを備える。
各部分は、コンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させるために、少なくとも鉛直方向に沿って作動可能な連結部材またはコンテナの下側支持部を備える。
【0077】
図示された実施形態においては、リフト装置の第1部分および第2部分の両方は、各々、一対のアームを備え、第1アーム340および第2アーム345が、対応する鉛直ヒンジ軸(2つのアームについて異なる)に関して、好ましくは遊動可能に、それぞれのコラムにヒンジ結合され、対応するヒンジ軸を横切るそれぞれの長手方向に沿って、例えば、それぞれのコラムから離れる方向に水平に延びている。
【0078】
リフト装置の各部分は、コンテナのそれぞれの把持体350,370、すなわち第1連結体と、それを鉛直に移動させるように構成された第1把持体のそれぞれの作動装置とを備える。
図示された実施形態においては、各作動装置は、各アーム340,345にヒンジ結合された(遊動)車輪360,380に少なくとも部分的に巻き掛けられたロープ355,375を備える。各把持体に取り付けられたロープは、各アクチュエータ365,385、例えば、リニアアクチュエータによって操作される。
把持体は、例えば、フックであってもよい。
【0079】
他の実施形態において、作動装置が、それぞれのアームに(例えば、堅固にまたはヒンジ式に)取り付けられた一端と、それぞれの把持体が(例えば、堅固にまたはヒンジ式に)接続される反対側の端部とを備えるリニアアクチュエータを備えていてもよいことは排除されない。このような実施形態においては、把持体は、フォークリフトにおいて使用される方式のフォーク、またはフックであってもよい。
【0080】
図示されていない実施形態においては、リフト装置は、少なくとも2対のフォークを備えていてもよく、一方の対は、第2コラムの上部に堅固に連結され、他方の対は、第3コラムの上部に堅固に連結される。このようにして、伸縮するコラムにより、コンテナの下にフォークを挿入した後に、コンテナを下から押しながら持ち上げることができる。
【0081】
図示されたリフト装置は、ヒンジ軸回りの前記アームの回転を防止するように、リフト装置の互いに対向するそれぞれのアームに取外し可能に取り付けられる第1スペーサバー390および第2スペーサバー395を備える。
【0082】
特に、第1スペーサバーは、リフト装置の第1部分の第1アームに接続された第1端部と、リフト装置の第2部分の第2アームに接続された反対の第2端部とを有し、それらの間に直接介在される。
【0083】
スペーサバーは剛性が高く、すなわち、それらが受ける通常の作業荷重の下では変形しない。特に、これらのバーは、それが間に介在されるアームによって加えられる力の下で、牽引と圧縮においてのみ働く。
【0084】
リフト装置は、第1スペーサバーおよび第2スペーサバーに加えて、第2コラムと第3コラムとのうちの1つから反対側のコラムに取り付けられるリフト装置の部分のアームに向かって延びる第3スペーサバー400および第4スペーサバー405を備えていてもよい。
【0085】
装置201は、第1コラムを第1位置と第2位置との間で移動させるために、すなわち、接続装置のアクチュエータに動力を与えるために、モータ(図示せず)によって駆動され接続装置に動作可能に接続されたポンプ(図示せず)を備えていてもよい。
【0086】
推測できるように、このようなポンプは、例えば、コラムのような特定の部材が伸縮する場合に存在し得る他のアクチュエータに動力を供給するためにも使用することができる。
【0087】
これらのポンプおよびモータは、可変フットプリントのフレームの駆動部のみに動力を供給すればよく、フレームを移動させるための車輪も駆動する必要がないため、従来技術の装置よりもサイズが小さい。
ポンプおよびモータは、3本のコラムのうちの1本または接続装置に接続される。
【0088】
装置201の、すなわち可変フットプリントのフレームの操作形態は、接続装置が第1位置にあり、全ての伸縮するコラムがそれらの長手方向の最大伸長位置の1つにあるときに生じる。
【0089】
図示された実施形態においては、操作形態は、接続装置が第1位置にあり、全ての伸縮するコラムがその最大長手方向伸長位置にあり、遊動輪が空洞から少なくとも3分の1突出しており、スペーサバーがリフト装置のアーム間に介在しているときに生じる。
【0090】
操作形態は、コラムが伸縮式ではなく、車輪がコラムに作られた空洞内になく、空洞に対して移動可能であり、リフト装置が、ヒンジ付きアームの代わりにコラムに沿って鉛直に移動可能なフォークを備える、あまり好ましくない実施形態においてのみ、接続装置が第1位置にあるときと一致する。
【0091】
装置201、すなわち可変フットプリントのフレームの輸送形態は、接続装置が第2位置にあり、全ての伸縮するコラムがその長手方向の最小伸長位置の1つにあるときに生じる。
【0092】
図示された実施形態においては、輸送形態は、接続装置が第2位置にあり、全ての伸縮するコラムがその長手方向の最小伸長位置にあり、遊動輪が空洞から4分の1未満突出し、第1横材がその長手方向の最小伸長位置にあり、スペーサバーがリフト装置のアーム間に介在していないときに生じる。
【0093】
輸送形態は、コラムが伸縮式でなく、第1横材が伸縮式でなく、車輪がコラムに作られた空洞内になく、空洞に対して移動可能であり、リフト装置がコラムに沿って鉛直に移動可能なフォークを備える、あまり好ましくない実施形態においてのみ、接続装置が第2位置にあるときと一致する。
【0094】
図示された装置201は、第5輪を有するものであれば、どのようなトラクタ、すなわち連結トラックのトラクタにも連結することができる。あるいは、第5輪を備えた特殊なトラクタ(あるいは、装置201を特殊なトラクタに取外し可能に連結し、装置201の第1コラムと鉛直回転軸を有するロート状の対を形成することを可能にするピンまたは円形座を備える装置を固定するための装置を備えた特殊なトラクタ)の使用を想定することも可能である。例えば、このようなトラクタは、適合されたフォークリフトまたは他の自走式産業車両であってもよい。
【0095】
本システムは、装置が輸送形態にあるときに、装置を荷台に積載して輸送できるようにすることを容易にするために、横並びにかつ互いに平行に配置され、第1横材および第2横材を下支えし、第2位置と第1位置との間の経路に至る移動においてそれらに追従することによって、接続装置が第1位置と第2位置との間で操作される間に伸縮するように構成された一対の水平な伸縮可能な上部横材を有するスタンド311を備えていてもよい。
【0096】
本発明によるシステム200の動作は以下の通りである。
装置201は、コンテナを取り扱うために使用される予定の場所に運ぶトラクタによって引かれる荷台の上方に配置された輸送形態で輸送される(
図4および
図5参照)。
【0097】
目的地に到着すると、装置201は、例えば、スタンド311のような特別なスタンドに載せることによって、あるいはフォークリフトによって、あるいはクレーンによって吊り上げることによって、輸送形態からこの移行中にそれを支持する操作形態に持ち込まれる。
【0098】
まず、輸送形態から操作形態への移行において、第2横材330を鉛直回転軸R2回りに回転させる接続装置の駆動部が、第2位置から第1位置に持っていくために操作される。その後、第1コラム255は既にトラクタの第5輪230に連結することができる。
図示のようにコラムが伸縮式である場合、コラムおよび場合によっては第1横材も伸長させられる。
【0099】
また、図示の場合には、リフト装置がアーム340,345によって構成され、
図5に平面視において見える位置から、それらはそれぞれのヒンジ軸回り回転させられ、各対のアームにおいて、それらがヒンジ結合されるそれぞれのコラムから離れる正反対の方向に突出するようにされる。これらの方向は、装置201がトラクタに連結されているときのシステムの前進方向、すなわち装置201が第1位置にあるときの中央平面に実質的に平行である。さらに、アームを位置決めした後、アームに固定されたスペーサバー390,395,400,405によって、アームは所定の位置にロックされる。
【0100】
装置201が操作形態にあり、トラクタに接続されると、装置201は、トラクタによって、持ち上げられるコンテナまで移動され、コンテナが第1コラム、第2コラム、および第3コラムの間にあるように位置決めされる。
【0101】
図示された実施形態においては、コンテナはまた、リフト装置の第1部分のアームとリフト装置の第2部分のアームとの間に平面視において介在される。
この時点において、コンテナは、リフト装置の把持体によって把持され、地面またはコンテナが載置された荷台に接触しないように持ち上げられる。
【0102】
装置201がコンテナを持ち上げたままにしている間に、トラクタが装置201を、コンテナを降ろしたい場所、すなわち下降させたい場所まで移動させる。例えば、伸縮する第1コラムにより、第1横材をトラクタの上部よりも高い高さに配置することができるので、トラクタは、第2コラムおよび第3コラム、ひいてはリフト装置がコックピットの前にあるような向きにすることができる(
図3に図示)。
【0103】
装置201が作業を終えると、輸送形態に戻して作業場所に保管したり、別の場所(作業場所または保管場所)に運んだりすることができる。
図示された装置201の場合、最初のステップはスペーサバーを取り外すことであり、その後、または装置201が図示された装置でない場合、接続装置の駆動部が作動され、第1位置から第2位置に移動させられる。
図示の場合のように、コラムおよび第1横材が伸縮自在である場合には、それらも長手方向に最小に伸びる位置に配置される。
【0104】
アームは、
図6に示されるように、それぞれのヒンジ軸回りに回転させなければならない。すなわち、接続装置が第2位置にあるときに、第2コラムから第1コラムに向かう方向に対して横方向に2つずつ(したがって、1対のアーム内で)整列するように回転させなければならない。
この形態ではアームは自由に動くので、ロープによって可変フットプリントのフレームの残りの部分に固定することが望ましい。
【0105】
図10~
図16を特に参照すると、コンテナ205(ISOコンテナ)を取り扱うためのシステム、特に、一般に開放された道路および高速道路に沿って自律的に移動できるタイプのシステムが、符号200を用いて全体的に示されている。図示の実施形態においては、1つのコンテナを取り扱うことができるシステム200であるが、当業者の想到範囲内においてシステムを適切に寸法変更することにより、システムの根底にある本発明の概念を、1つのコンテナの上にもう1つのコンテナを鉛直方向に積み重ねた2つのコンテナの輸送に適合させることができる。
【0106】
システムによって取り扱うことができるコンテナ205は、好ましくは、例えば、フックによってシステム200により把持されるように適合された(例えば、ピンおよび/またはスロットの形態の連結部材を備える)ISOコンテナである。
【0107】
システム500は、トラクタ510、すなわち、陸上輸送に適した自走式車両を備え、この車両は、少なくとも1対の駆動および操舵輪520、または1対の駆動輪および1対の操舵輪(場合によっては、一般に、少なくとも1対の遊動輪525も)が取り付けられたフレーム515を備える。
【0108】
図示されたトラクタは、連結車両、すなわち、遊動輪によって地面に載っている荷台を輸送するように適合された自走式車両のものであるが、トラクタがフォークリフトのような他の自走式車両であってもよいことは排除されない。
【0109】
荷台は、物品、例えば、コンテナを支持するための平坦な上面を有するフレームとして定義され、全てが遊動輪である複数の接地支持車輪が取り付けられたものである。実際には、荷台を移動させるにはトラクタが必要である。
【0110】
トラクタ510は、駆動輪がトラクタを動かすのに必要な力を発生させるためのモータ(図示せず)と、モータのエネルギを駆動輪に伝えるためのトランスミッション(モータが吸熱式である場合)とを備える。
【0111】
トラクタ510は、さらに、操舵輪または操舵および駆動輪を制御するための操舵システム(図示せず)と、トラクタのオペレータを収容するように適合されたコックピットと、前記トラクタシステムを操作するための制御装置とを備える。
【0112】
トラクタ510は、トラクタのフレームに取り付けられ、牽引される荷台の取り外し可能な連結を可能にするように適合され、荷台の一部を下支えする第5輪530(国際的に公知)を備える。
【0113】
具体的には、第5輪530は、実質的に平坦な上面535(これは、その上に載置される荷台の部分との摩擦を低減するために一般に潤滑されている)を備えるプレートを備え、そのプレートには、荷台のピンの挿入を可能にするように適合された凹部540が形成されている。
【0114】
したがって、第5輪は、凹部内に挿入された(荷台の)ピンを選択的に保持および解放するように構成されたロック機構を備える。
コックピットはトラクタの前部に配置され、一方、第5輪530はトラクタの後部に配置される。
【0115】
システム200は、コンテナ205を取り扱うための可変フットプリントの取扱装置501,501´(以下、装置501,501´と略称する)をさらに備える。特に、装置によって実行される取扱いは、地面からのコンテナの吊り上げ、吊り下ろし、および吊り上げ状態を維持することを含む。また、本装置をトラクタ510に接続することにより、後述するように、本装置がコンテナを宙吊りにしたまま、空間内でコンテナを水平方向に移動させることにより、取り扱うことが可能となる。
【0116】
装置501,501´は、コンテナ(または一対のコンテナ)を吊り上げ/吊り下ろし、吊り下げたままにすることが可能な作業(または操作)形態と、装置501,501´の最大全体フットプリントが作業形態に比べて縮小された保管または輸送形態との間で、フットプリントを変化させることが可能であるため、可変フットプリントの装置である。
【0117】
可変フットプリントとは、高さ、幅および長さの間の空間において、その寸法の少なくとも1つを変化させる可能性を意味することが明記されている。幅と長さは互いに垂直であり、水平面上にあるのに対し、高さは鉛直に測定される。さらに、この議論において、幅は、装置501,501´がトラクタに接続され、(図に見られるように)トラクタと整列された状態において、トラクタの直進方向に対して垂直な測定方向に関して使用され、長さは、トラクタの直進方向に対して平行で、長さに対して垂直な測定方向を基準として使用される。
最大全体フットプリントは、装置501,501´を完全に含む最小の平行六面体の体積と考えることができる。
【0118】
装置501,501´は、トラクタ510に、すなわち、トラクタの第5輪530に取り外し可能に連結され、トラクタによって移動されるように適合された、「可変形状を有する」とも定義可能な可変フットプリントのフレームを備える。
【0119】
図示の実施形態においては、フレームは、示された3つの方向(高さ、幅および長さ)全てにおいてそのフットプリントを変化させることができる。しかしながら、図示されていない、あまり好ましくない実施形態においては、フレームは、その幅方向のみ、または幅方向および長さ方向においてそのフットプリントを変化させることができるが、高さ方向においては変化させることができないものを排除するものではない。
【0120】
フレームのフットプリントの変化により、装置501,501´は、コンテナを取り扱うこと、すなわち、コンテナを吊り上げ、吊り下げ、吊り下げたままに維持することができる操作形態と、装置501,501´が連結トラックの荷台、すなわち、トラクタに連結された荷台の上で輸送されるように適合された輸送または保管形態との間で動作することができる。輸送形態においては、装置501,501´はコンテナを取り扱うようには構成されない。
【0121】
操作形態においては、フレーム(および装置501,501´)のフットプリントは最大である一方、輸送または保管形態においては最小である。
可変フットプリントのフレームは、鉛直、すなわち主に鉛直軸に沿って長手方向に展開し、トラクタに取り外し可能に連結されるように適合された第1コラム555を備える。特に、装置501,501´は、第1コラムを介してのみトラクタに連結される。
【0122】
第1コラム555は、第1コラムが鉛直回転軸R1回りにトラクタに対して回転できるように、トラクタの第5輪530と遊動可能に取り付けられるように適合され、すなわち、取り付けられる。あるいは、コラムは、第5輪530に対して堅固に固定可能な下部、すなわち、残余の自由度なしに堅固に固定可能な下部を備えていてもよく、第1コラムの残余の部分は、鉛直回転軸R1回りに上記下部に対して回転可能に取り付けられる。
【0123】
第5輪への連結のために、第1コラムは、第1コラムの下端556に位置する連結装置を備える。
このような連結装置は、例えば、荷台をトラクタの第5輪に固定するために当業者に知られているものであってよく、第5輪530の凹部540に挿入されるように適合されたピン(図示せず)を備えていてもよい。第5輪の代替として、トラクタが、第1コラムのその場での接続のためのシステムを備えることを排除することができないことは明らかである。このような場合、トラクタは、例えば、鉛直回転軸R1を有するロート状の対を実現するように第1コラムの下部が嵌め込まれる鉛直ピンを備えることができる。
【0124】
図示の実施形態においては、第1コラムは伸縮式のものであり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。
したがって、第1コラムは、第1コラムの下部を構成する下部560と、リニアアクチュエータ570などによって鉛直方向に沿って下部に対して移動可能な上部565とを備える。
【0125】
次に、可変フットプリントのフレームは、(鉛直、すなわち、鉛直軸に沿って長手方向に展開する)第2コラム575を備え、この第2コラムには、第1遊動接地支持車輪580が遊動可能に取り付けられている。実際には、第2コラムは、第2コラムの下端に連結された第1遊動輪によって(のみ)地面に載っている。
【0126】
第1遊動輪580は、少なくとも水平回転軸回りに第2コラム575に回転可能に取り付けられている。第1遊動輪580は、例えば、コラムの長手方向軸と同軸の鉛直回転軸回りにも第2コラム575に遊動回転可能に取り付けられていてもよいことは排除されない。
【0127】
第1遊動輪580は、少なくとも部分的に、第2コラムと鉛直方向に整列していてもよい。好ましくは、第2コラムは第1遊動輪と平面視において完全に重なる。
図示の実施形態においては、フットプリントをさらに小さくするために、第2コラムは、第1遊動輪580が少なくとも部分的に収容される空洞585を備える。
【0128】
例えば、フットプリントの更なる削減を可能にすると同時に、車輪を突出させる際に障害物を乗り越えることができるように、第2コラムは、第1遊動輪を選択的に(車輪の少なくとも3分の1が突出するように)空洞から突出させ、または(車輪の4分の1以下が空洞から突出するように)空洞に引っ込ませるように構成された駆動装置を備えることもできる。
第2コラムが、第2コラムに遊動可能にヒンジ結合された複数の接地支持車輪を備えていてもよいことを排除するものではない。
【0129】
図示の実施形態においては、第2コラムは伸縮式であり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。特に、第2コラムは、第1遊動輪580が上述の方法で直接取り付けられる下部590と、鉛直軸に沿って下部590に対して移動可能な上部595とを備えていてもよい。例えば、第2部分の作動は、図示のリニアアクチュエータ596によって行われてもよい。
第2コラム575は、第1コラムから0でない量だけ間隔をあけて離れた位置に配置されている。
【0130】
可変フットプリントのフレームは、また、(鉛直、すなわち、鉛直軸に沿って長手方向に展開する)第3コラム600を備え、このコラムには、第2遊動接地支持車輪605が遊動可能に取り付けられている。実際には、第3コラムは、第3コラムの下端に連結された第2遊動輪によって(のみ)地面に載っている。
【0131】
第2遊動輪は、少なくとも水平回転軸回りに第3コラム600に回転可能に連結されている。第2遊動輪は、例えば、コラムの長手方向軸と同軸の鉛直回転軸回りにも、第3コラム600と遊動回転可能に取り付けられていることを排除するものではない。
第2遊動輪は、少なくとも部分的に、第3コラムと鉛直方向に整列していてもよい。好ましくは、第3コラムは第2遊動輪と平面視において完全に重なる。
図示の実施形態においては、フットプリントをさらに小さくするために、第3コラムは、第2遊動輪が少なくとも部分的に収容される空洞610を備える。
【0132】
例えば、フットプリントの更なる削減を可能にすると同時に、車輪を突出させる際に障害物を乗り越えることができるように、第3コラムは、第2遊動輪を(車輪の少なくとも3分の1が突出するように)空洞から突出させ、または(車輪の4分の1以下が空洞から突出するように)空洞に引っ込ませるように構成された駆動装置を備えることもできる。
第3コラムが、第3コラムに遊動可能にヒンジ結合された複数の接地支持車輪を備えていてもよいことを排除するものではない。
【0133】
図示の実施形態においては、第3コラムは伸縮式のものであり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。特に、第3コラムは、第2遊動輪が上述の方法で直接取り付けられる下部と、鉛直軸に沿って下部に対して移動可能な上部とを備えていてもよい。例えば、第2部分の作動は、図示のリニアアクチュエータyによって行われてもよい。
第3コラム600は、第1コラム555および第2コラム575の両方から0でない量だけ間隔をあけて離れた位置に配置されている。
【0134】
好ましくは、可変フットプリントのフレームは、第1コラム、第2コラムおよび第3コラム以外の他の支持コラムを備えない。言い換えれば、装置501,501´およびそれに付随するコンテナの重量は、第1コラム、第2コラムおよび第3コラムのみを通過して地面に向かって排出される。
【0135】
さらに、使用時には、装置501,501´は、装置501,501´がトラクタに連結されているとき、第1遊動輪、第2遊動輪、およびトラクタを介してのみ地面に接触する(これに代えて、装置501,501´は、スタンドおよび/または可変伸長支持脚によって瞬間的に支持されてもよい。)。
【0136】
可変フットプリントのフレームは、第2コラム575および第3コラム600を第1コラム555に連結する接続装置を備え、例えば、アクチュエータおよびリンクおよび/またはジョイントにより、装置501,501´、すなわち可変フットプリントのフレームの平面視におけるフットプリントが最大である第1位置(この位置においては、装置501,501´は、平面視において所定のフットプリントを有する)と、装置501,501´、すなわち可変フットプリントのフレームの平面視におけるフットプリントが、第1位置における装置501,501´の平面視におけるフットプリントよりも小さい第2位置との間で、3つのコラムのうちの少なくとも1つを、3つのコラムのうちの他のコラムに対して移動させるように構成されている。
【0137】
平面視におけるフットプリントは、平面視におけるフレームの幅および長さであることに留意されたい。あるいは、この平面視におけるフットプリントは、水平面上に横たわる三角形の面積として理解することができ、その頂点はそれぞれのコラムに配置される。
【0138】
接続装置の第1位置は、コンテナを輸送することができる装置501,501´の操作形態を実現するために想定しなければならない位置であり、第2位置は、装置501,501´の輸送形態を実現するために想定しなければならない位置である。
【0139】
第1位置においては、装置501,501´によって吊り上げられ、または吊り下げられ、または吊り下げた状態に維持されるコンテナは、第1コラム、第2コラムおよび第3コラムの間に(直接)介在される。
装置501,501´の幅を測定する方向は、接続装置が第1位置にあるときの第2コラム575と第3コラム600との間の水平距離の方向として定義することもできる。
【0140】
図示された実施形態においては、接続装置は、第2コラムおよび第3コラムの少なくとも一方を、第2コラムからの第3コラムの距離(水平方向かつ最小値)が最大である第1位置と、上記距離が最小である第2位置との間で移動させるように構成される。
接続装置が第1位置にあるときに、第2コラムおよび第3コラムは、実質的に、第1コラムに交差し第2コラムと第3コラムとの間に配置される装置501,501´の鉛直な中心線平面から(水平方向に)等距離に配置される。
【0141】
第1位置と第2位置との間の経路において、第1コラムからの第2コラムの距離および第1コラムからの第3コラムの距離は変化しないまま維持される。
実際には、接続装置は、例えば、それらの少なくとも一方を鉛直回転軸回りに回転させることによって、第3コラムと第2コラムとを互いに近づけたり遠ざけたりするように構成される。
【0142】
図示された実施形態においては、接続装置は、例えば、残余の自由度を有さずに、第1コラム555、すなわち、第1コラム555の(上部の)頂部に接続された第1端部620aと、例えば、残余の自由度を有さずに、第3コラム600、すなわち、第4コラムの(上部の)頂部に接続された反対側の第2端部620bとが設けられた第1横材620を備える。
例えば、第1横材は水平に配置される。
【0143】
第1横材620は、好ましくは、その第1端部620aと第2端部620bとの間の水平距離を変化させることができるように伸縮可能である。これにより、第1コラム555と第2コラム575との間の水平距離を変化させることが可能となり、可変フットプリントのフレームのコンパクト性を向上させることができる。特に、以下において明らかになるように、伸縮する第1横材と組み合わせられた図示された実施形態は、第3コラムおよび第2コラムの第1コラムに対する水平方向の距離を変化させることを許容する。
【0144】
このように、第1横材は、第1端部620aを備える第1部分と、リニアアクチュエータ625によって直線軸に沿って第1部分に対して移動可能な第2端部620bを備える第2部分とを備えていてもよい。
第1横材は、上記両端のみを備え、第1コラムおよび第3コラムにのみ直接連結される。
【0145】
第1横材は、フットプリントを改善するために、平面視において第1部分が第2部分に対して傾斜するように形成される。例えば、これらの部分の長手軸は交差し、第1横材に面する鈍角(90°と180°との間で構成される)を形成する。基本的に第2部分は、第1部分から、第2コラムから離れる方向に延びる。
【0146】
また、接続装置は、第2コラム575に、すなわち、第2コラム575の(上部の)頂部に(残余の自由度なしに)堅固に固定された第1端部630aと、第1横材、すなわち第1横材の第2部分と第1コラムとのうちの1つに、鉛直回転軸T2回りにヒンジ結合された反対側の第2端部630bとが設けられた第2横材630を備える。
図示された実施形態において、第2端部は第1横材の第2部分にヒンジ結合され、それによって第3コラムおよび第2コラムの第1コラムに対する水平距離を、第1横材の伸縮部材によって変更することができる。
【0147】
第2横材は、上記両端のみを備え、例えば、第2コラムおよび第1横材にのみ直接連結される。
例えば、第2横材は水平に配置される。
【0148】
図示された実施形態において、第2横材は、好ましくは、伸縮できない。しかしながら、他の実施形態においては、第2横材は、その第1端部と第2端部との間の水平距離を変化させることができるように伸縮可能であることが排除されるものではない。
【0149】
第1横材および第2横材は、取り扱われるコンテナと干渉することなく、取り扱われるコンテナの上方に全体的に位置するような鉛直高さに配置される。
接続装置は、回転軸T2に対して、かつ、第1横材に対して、第2コラムを回転移動させるように、すなわち、回転軸T2に対して、かつ、第1横材に対して、第2コラムが堅固に固定された第2横材630を回転移動させるように構成されたアクチュエータ635をさらに備える。
【0150】
アクチュエータ635による回転軸T2回りの第3コラムの回転は、接続装置を、接続装置の第1位置と第2位置との間で作動させることを可能にする。
例えば、アクチュエータ635は、第1コラム555と第1横材620とのうちの1つにヒンジ結合された第1端部635aと、第2コラム575と第2横材630とのうちの1つにヒンジ結合された反対側の第2端部635bとを備えるリニアアクチュエータである。
【0151】
アクチュエータは、第1端部に設けられた第1部分と、第2端部に設けられ、直線軸に沿って第1部分に対して移動可能な第2部分とを備える。このような直線軸は、好ましくは水平軸上にある。
具体的には、図示された実施形態において、第1端部635aは、第1横材にヒンジ結合され、第2端部は、第2横材にヒンジ結合されている。
アクチュエータは、好ましくは、油空圧式である。
【0152】
図示されていない他のあまり好ましくない実施形態においては、接続装置は、第2コラムを第1コラムに接続する水平に配置された伸縮する横材を備え、その長手方向の延びを変化させることにより、第2コラムを第3コラムに互いに近づけたり遠ざけたりすることによって、接続装置の第1位置および第2位置を達成することを可能にしてもよい。この伸縮する横材は、第1コラムを通り、第2コラムと第3コラムとの間に配置される鉛直の中心線平面に直交する
【0153】
可変フットプリントのフレームに接続されているのは、コンテナを(地面に対して、すなわち車輪の鉛直高さに対して)持ち上げるための、すなわちコンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させることができるように構成されたリフト装置である。
【0154】
リフト装置は、第2コラムに(直接)連結された第1部分と、第3コラムに(直接)連結された第2部分とを備える。
各部分は、コンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させるために、少なくとも鉛直方向に沿って作動可能な連結部材またはコンテナの下側支持部を備える。
【0155】
可変フットプリントのフレームに接続されているのは、コンテナを(地面に対して、すなわち車輪の鉛直高さに対して)持ち上げるための、すなわちコンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させることができるように構成されたリフト装置である。
【0156】
リフト装置は、第2コラムに(直接)連結された第1部分と、第3コラムに(直接)連結された第2部分とを備える。
各部分は、コンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させるために、少なくとも鉛直方向に沿って作動可能な連結部材またはコンテナの下側支持部を備える。
【0157】
リフト装置は、第2コラム575に連結され、長手方向(水平方向)に沿ってその横方向に展開する第1アーム640と、第3コラムに連結され、長手方向(水平方向)に沿ってその横方向に展開する第2アーム645とを備える。特に、アームはそれぞれの中央部分において、それぞれのコラムに接続され、それによって、アームの長手方向の端部はそれぞれのコラムから離れている。
【0158】
アームの少なくとも1つは、鉛直回転軸T3に関して、それが接続されているそれぞれのコラムに遊動可能にヒンジ結合されている。
例えば、第2アームは、鉛直ヒンジ軸T3回りに第3コラムにヒンジ結合され、第1アームは、残余の自由度なしに、第2コラムに堅固に固定される。
第1アーム640および第2アーム645は、例えば直線状であり、好ましくは、水平な長手方向軸を備える直線状のバーとして適合される。
【0159】
図示された実施形態において、接続装置は、第2アームを対応する鉛直ヒンジ軸T3回りに回転させるように構成されたアクチュエータ646を備えていてもよい。
アクチュエータの代わりに、コラムに対するアームの回転をロックおよびロック解除するための機構があってもよい。
【0160】
接続装置はさらに、アームが取り付けられた各コラム575,600から離れたアーム640,645の各端部640a,640b,645a,645b近傍に(遊動可能に)ヒンジ結合された、各車輪660,680,695,705に少なくとも部分的に巻き掛けられ、それぞれのアクチュエータ665,695によって操作されるそれぞれのロープ655,675,690,700と一体化されたコンテナのそれぞれの把持体650,670、例えばフックを備える。
第2アームに連結された図示しない部品は、第1アームに連結された対応する部品と同一である。
【0161】
他の実施形態において、作動装置が、それぞれのアームに(例えば、堅固にまたはヒンジ式に)取り付けられた一端と、それぞれの把持体が(例えば、堅固にまたはヒンジ式に)接続される反対側の端部とを備えるリニアアクチュエータを備えていてもよいことは排除されない。このような実施形態においては、把持体は、フォークリフトにおいて使用される方式のフォーク、またはフックであってもよい。
【0162】
図示されていない実施形態においては、リフト装置は、少なくとも2対のフォークを備えていてもよく、一方の対は、第2コラムの上部に堅固に連結され、他方の対は、第3コラムの上部に堅固に連結される。このようにして、伸縮するコラムにより、コンテナの下にフォークを挿入した後に、コンテナを下から押しながら持ち上げることができる。
【0163】
装置501,501´は、第1コラムを第1位置と第2位置との間で移動させるために、すなわち、接続装置のアクチュエータに動力を与えるために、モータ(図示せず)によって駆動され接続装置に動作可能に接続されたポンプ(図示せず)を備えていてもよい。
【0164】
推測できるように、このようなポンプは、例えば、コラムのような特定の部材が伸縮する場合に存在し得る他のアクチュエータに動力を供給するためにも使用することができる。
【0165】
これらのポンプおよびモータは、可変フットプリントのフレームの駆動部のみに動力を供給すればよく、フレームを移動させるための車輪も駆動する必要がないため、従来技術の装置よりもサイズが小さい。
ポンプおよびモータは、3本のコラムのうちの1本または接続装置に接続される。
【0166】
装置501,501´の、すなわち可変フットプリントのフレームの操作形態は、接続装置がその第1位置にあり、全ての伸縮するコラムがそれらの長手方向の最大伸長位置にあるときに生じる。
【0167】
図示された実施形態においては、操作形態は、接続装置がその第1位置にあり、全ての伸縮するコラムがその最大長手方向伸長位置にあり、遊動輪が空洞から少なくとも3分の1突出しており、スペーサバーがリフト装置のアーム間に介在しているときに生じる。
【0168】
操作形態は、コラムが伸縮式ではなく、車輪がコラムに作られた空洞内になく、空洞に対して移動可能であり、リフト装置が、ヒンジ付きアームの代わりにコラムに沿って鉛直に移動可能なフォークを備える、あまり好ましくない実施形態においてのみ、接続装置が第1位置にあるときと一致する。
【0169】
装置501,501´、すなわち可変フットプリントのフレームの輸送形態は、接続装置が第2位置にあり、全ての伸縮するコラムがその長手方向の最小伸長位置にあるときに生じる。
【0170】
図示された実施形態においては、輸送形態は、接続装置が第2位置にあり、全ての伸縮するコラムがその長手方向の最小伸長位置にあり、遊動輪が空洞から4分の1未満突出し、第1横材がその長手方向の最小伸長位置にあり、スペーサバーがリフト装置のアーム間に介在していないときに生じる。
【0171】
輸送形態は、コラムが伸縮式でなく、第1横材が伸縮式でなく、車輪がコラムに作られた空洞内になく、空洞に対して移動可能であり、リフト装置がコラムに沿って鉛直に移動可能なフォークを備える、あまり好ましくない実施形態においてのみ、接続装置が第2位置にあるときと一致する。
【0172】
図示された装置501,501´は、第5輪を有するものであれば、どのようなトラクタ、すなわち連結トラックのトラクタにも連結することができる。あるいは、第5輪を備えた特殊なトラクタ(あるいは、装置501,501´を特殊なトラクタに遠隔に連結し、装置501,501´の第1コラムと鉛直回転軸を有するロート状の対を形成することを可能にするピンまたは円形座を備える装置を固定するための装置を備えた特殊なトラクタ)の使用を想定することも可能である。例えば、このようなトラクタは、適合されたフォークリフトまたは他の自走式産業車両であってもよい。
【0173】
本システムは、装置が輸送形態にあるときに、装置を荷台に積載して輸送できるようにすることを容易にするために、横並びにかつ互いに平行に配置され、第1横材および第2横材を下支えし、第2位置と第1位置との間の経路に至る移動においてそれらに追従することによって、接続装置が第1位置と第2位置との間で操作される間に伸縮するように構成された一対の水平な伸縮可能な上部横材を有するスタンド710を備えていてもよい。
【0174】
図17および
図18は、本発明に係るシステム500´の他の実施形態を示し、装置501´は、第2横材が、水平方向に沿って第1横材の長手方向軸線に対して横方向に第1横材から突出する付属部分、すなわち第1横材の第1部分の付属部分によって第1横材にヒンジ結合される点においてのみ、装置501と異なる。特に、上記付属部分は、第1横材から突出する方向において、その長手方向軸線を横切る方向に沿って測定される第1横材の最大幅よりも大きく延びている。
【0175】
図19は、符号500″として示されるさらに他の実施形態のシステムを示しており、システム500´とは、第1横材の第2端部620bが第3コラム、すなわち第3コラムの(上部の)頂部に、鉛直回転軸T4回りにヒンジ結合され、第2横材の第1端部630aが、第2コラム、すなわち第2コラムの(上部の)頂部に、鉛直回転軸T5回りにヒンジ結合されている装置501″を備える点において異なっている。
【0176】
このような場合には、装置は、少なくとも、第1横材に対する第3コラムの回転を許容する第1位置と、第1横材と第3コラムとの間の相対回転をロックする第2位置との間で作動可能な第1ロック機構(図示せず)を備えていてもよい。
第1ロック機構は、上記回転軸T4に対して第3コラムを回転移動させ、すなわち、第1横材に対して第3コラムを回転移動させ、第3コラムと第1横材との間の相対的な角度位置を選択的にロックするように構成されたアクチュエータ(図示せず)を備えていてもよい。
【0177】
また、装置は、少なくとも、第1横材に対する第3コラムの回転を許容する第1位置と、第2横材と第2コラムとの間の相対回転をロックする第2位置との間で作動可能な第2ロック機構(図示せず)を備えていてもよい。
第2ロック機構は、回転軸T5に対して第2コラムを回転移動させ、すなわち、第2横材に対して第2コラムを回転移動させ、第2コラムと第2横材との間の相対的な角度位置を選択的にロックするように構成されたアクチュエータ(図示せず)を備えていてもよい。
【0178】
図示されていない他の実施形態において、実施形態のシステム500,500´のようにコラムが横材に連結されるが、接地支持車輪が鉛直回転軸回りにそれぞれのコラムにヒンジ結合されることも排除されない。
【0179】
本発明に係るシステム500,500´,500″の動作は以下の通りである。
装置は、コンテナを取り扱うために使用される予定の場所に運ぶトラクタによって引かれる荷台の上方に配置された輸送形態で輸送される(
図4および
図5参照)。
【0180】
目的地に到着すると、装置は、例えば、スタンド710のような特別なスタンドに載せることによって、あるいはフォークリフトによって、あるいはクレーンによって吊り上げることによって、輸送形態からこの移行中にそれを支持する操作形態に持ち込まれる。
【0181】
まず、輸送形態から操作形態への移行において、第2横材630を鉛直回転軸T2回りに回転させる接続装置の駆動部が、第2位置から第1位置に持っていくために操作される。その後、第1コラム555は既にトラクタの第5輪530に連結することができる。
図示のようにコラムが伸縮式である場合、コラムおよび場合によっては第1横材も伸長させられる。
【0182】
また、図示の場合には、リフト装置がアーム640,645を備え、
図6に平面視において見える位置から、それらは、例えば、備えられたアクチュエータによって各鉛直ヒンジ軸回り回転させられ、それによって、接続装置の第1位置に到達し、アームは、長手方向軸が互いに平行でありかつ第3コラムおよび第2コラムから等距離にありかつ第1コラムと交差する装置の鉛直中心線平面に平行に配置される。
【0183】
装置が操作形態にあり、トラクタに接続されると、装置は、トラクタによって、持ち上げられるコンテナまで移動され、コンテナが第1コラム、第2コラム、および第3コラムの間にあるように位置決めされる。
【0184】
図示された実施形態においては、コンテナはまた、コンテナを横方向に挟む第1アームと第2アームとの間に平面視において介在される。
この時点において、コンテナは、リフト装置の把持体によって把持され、地面またはコンテナが載置された荷台に接触しないように持ち上げられる。
【0185】
装置がコンテナを持ち上げたままにしている間に、トラクタが装置を、コンテナを降ろしたい場所、すなわち下降させたい場所まで移動させる。例えば、伸縮する第1コラムにより、第1横材をトラクタの上部よりも高い高さに配置することができるので、トラクタは、第2コラムおよび第3コラム、ひいてはリフト装置がコックピットの前にあるような向きにすることができる(
図3に図示)。
【0186】
装置が作業を終えると、輸送形態に戻して作業場所に保管したり、別の場所(作業場所または保管場所)に運んだりすることができる。
図示されたシステムの場合には、その伸縮する横材によって、第1横材および第2横材が第1位置から第2位置に移動する間に、第1横材および第2横材を下から支持することができるスタンド710上に第1横材および第2横材を配置することができる。
図示の場合のように、コラムおよび第1横材が伸縮自在である場合には、それらも長手方向に最小に伸びる位置に配置される。
【0187】
第2アーム645は、接続装置が第1位置から第2位置へ移動するとき、第1アームに接触しないように回転され、第2コラムに接続されている第1アームは、第2アームと共に鉛直回転軸T2回りに回転する。例えば、第1アームが鉛直回転軸T2回りに回転する間、第2アームを第1アームに平行に保つように第2アームが軸T3回りに回転されなければ、その第1端部645aがすぐに第2アームに接触してしまう。
【0188】
上述した装置201,501,501´,501″の全ての実施形態において、装置は少なくとも1対のコラムを備える。
1対のコラムの内のコラム255,275,300,555,575,600は、それぞれの展開方向(A)に沿って展開する。
上記展開方向は鉛直方向、すなわち上記鉛直軸に沿っている。
【0189】
本特許に示される実施形態の場合には、装置201,501,501´,501″は、常に、少なくとも(好ましくは)3つのコラム、すなわち第1コラム255,555、第2コラム275,575および第3コラム300,600を備えている。
3つのコラムは、それぞれの展開方向Aに沿って長手方向に展開する。
【0190】
上述のように、装置201,501,501´,501″はまた、少なくとも1つの横材320,330,620,630を備える。本発明によれば、上記横材320,330,620,630は、クレーンの(少なくとも1つの)対のコラムの内の複数のコラムを連結するように構成されている。
【0191】
上記(少なくとも1つの)横材は、クレーンのコラムの展開方向(A)に対して横方向の(それぞれの)展開方向(B)、例えば水平方向に沿って展開する。
上述した装置201,501,501´,501″の全ての実施形態において、(少なくとも1つの)対のコラムの内のコラムおよび(少なくとも1対のコラムの内の複数のコラムを連結するように構成された)横材の内の少なくとも1つは、伸縮タイプである。
【0192】
好ましくは、伸縮する全てのコラムは、少なくとも1つのオス部820,260,290,300a,560,590と、1つのメス部830,265,295,300b,595とを備える。
さらに好ましくは、伸縮する全ての横材も、少なくとも1つのオス部820,320a,330a,620aと、1つのメス部830,320b,330b,620bとを備える。
【0193】
このように、1段の伸縮するコラムが構成されるが、メス部にメス部を追加することにより、2段の伸縮するコラムまたは横材が得られることを排除するものではない。
コラムの場合には、オス部およびメス部は、それぞれ、上述した下部260,290,300a,560,590および上部265,295,300b,595に対応する。横材の場合に、オス部は第1端部320a,330a,620aに対応し、メス部は第2端部320b,330b,620bに対応する。
【0194】
特に
図20~
図25を参照すると、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aとメス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bとは、コラムまたは横材のそれぞれの展開方向(A,B)に沿って選択的に相互に接近する方向/離れる方向に移動されるようにスライド可能に取り付けられる。
【0195】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aは、凸部900、すなわち、外側に突出する付属部分、または凹部905を備える。
凸部900または凹部905は、コラムおよび/または横材のそれぞれの展開方向(A,B)に沿って長手方向に延びている。
【0196】
より正確には、上記凸部900は、コラムおよび/または横材のオス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aとメス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bとの間のスライドするストローク全体に沿って長手方向に延びる。
【0197】
あるいは、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの凸部900または凹部905は、それぞれの展開方向(A,B)に沿ってコラムまたは横材の全延長に沿って延びる。
したがって、凸部900または凹部905は、展開方向(A,B)に直交する方向に延びる。より正確には、凸部900または凹部905は、上記方向に沿って0でない量だけ延びる。
【0198】
より詳細に述べると、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aは、メス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bに結合されたその全体部分に沿って、コラムおよび/または横材の展開方向に垂直な切断平面に従う横断面を備え、基部と副部とを備える。
【0199】
基部は、凸状の多角形形状、例えば、平行四辺形形状を有する。
オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aが凹部905ではなく凸部900を有する場合には、副部は基部に対して外側に突出する。
例えば、副部は、基部に対して0でない量だけ突出する。
【0200】
一方、オス部820が凹部905を備える場合には、副部は、基部に対して内側に向いた窪みとして与えられる。
メス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bは、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの凸部900または凹部905と結合する部分901,906を備え、コラムまたは横材のそれぞれの展開方向(A,B)に平行なスライド軸を規定する角柱状の接続部を形成するようになっている。
【0201】
オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aが凸部900を備える場合には、メス部265,295,300b,320b,330b,595,620bの結合部分901も、オス部の凸部の外側に凸部を有する。
【0202】
一方、オス部820が凹部905を備える場合には、メス部830の結合部分906も、凹部905内に嵌め込まれる凹部を有する。
結合部分901,906は、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aとメス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bとの間のスライドのストローク全体にわたって、スライド軸に沿って長手方向に延びている。
【0203】
あるいは、結合部分901,906は、それぞれの展開方向(A,B)に沿って、コラムまたは横材のオス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bの全延長に沿って延びる。
メス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bはまた、結合部分901,906の対向する側に位置し、横材の展開方向(A,B)に対して横方向に設けられた、一対の補強フランジ908を備えていてもよい。
【0204】
メス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bは、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aに結合する結合部分901,906に沿って、横断面(コラムおよび/または横材のそれぞれの展開方向(A、B)に直交する切断平面による)を備え、該横断面には、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの(上述した)横断面の外周を測定するように取り囲む内周が設けられている。
【0205】
オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aが凸部900を備える場合には、外周は、第1部分910と対向する第2部分915とを備える。
オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの第1部分910および第2部分915は、直線状で互いに平行である。
また、これらの長さは等しく、それぞれの第1長手方向端部910a,915aと第2長手方向端部910b,915bとを備える。
【0206】
オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第3部分920を備える。
第3部分920は、第1部分910の第1長手方向端部910aと第2部分915の第1長手方向端部915aとを接続している。
第3部分920は直線状であり、したがって第1部分910および第2部分915に対して垂直である。
【0207】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第4部分925を備える。
第4部分925は、直線状であり、第1部分910の第2長手方向端部910bから、それに対して垂直に(第3部分920に対して平行に)、第2部分915に接近する方向に延びている。
【0208】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第5部分930を備える。
第5部分930は、直線状であり、第1部分910とは反対側の第4部分925の長手方向の端部から、第4部分925に対して垂直に(そして第1部分910および第2部分915に対して平行に)、第3部分920から離れる方向に延びている。
【0209】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第6部分935を備える。
第6部分935は直線状であり、第5部分930の長手方向の第4部分925とは反対側の端部から延びている。
また、第6部分935は、第5部分930に対して垂直に(第3部分920および第4部分935に対して平行に)、第2部分915に近づく方向に延びている。
【0210】
本実施形態においては、第6部分935は、オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの基部の外側に位置する。
そして、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、第7部分940を備える。
第7部分940は、第6部分935の長手方向の第5部分930とは反対側の端部から延びている。
【0211】
また、第7部分940は、第6部分935に対して垂直に(したがって、第1部分910、第2部分915および第5部分930に対して平行に)、かつ、第1部分910の第2長手方向端部910bと第2部分915の第2長手方向端部915bとを結ぶ仮想線と交差するまで第3部分920に近づく方向に延びている。
【0212】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第8部分945を備える。
第8部分945は直線状であり、第7部分940の長手方向の第6部分935とは反対側の端部から延びている。
【0213】
また、第8部分945は、第7部分940に対して垂直に(したがって、第3部分920、第4部分925および第6部分935に対して平行に)延び、第7部分940(の前記長手方向端部)を第2部分915の第2長手方向端部915bに接続する。
第5部分、第6部分および第7部分は、オス部の凸部900を形成する。
【0214】
一方、オス部820が凹部905を備える場合には、外周は、第1部分910と、対向する第2部分915とを備える。
オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの第1部分910および第2部分915は、直線状で互いに平行である。
また、これら第1部分910および第2部分915は、長さも等しく、それぞれの第1長手方向端部910a,915aと第2長手方向端部910b,915bとを備えている。
【0215】
オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第3部分920を備える。
第3部分920は、第1部分910の第1長手方向端部910a,915aと第2部分915の第2長手方向端部915aとを連結する。
第3部分920は直線状であり、したがって第1部分910および第2部分915に対して垂直である。
【0216】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第4部分925を備える。
第4部分925は、直線状であり、第1部分910の第2長手方向端部910bから、第1部分910に対して垂直に(第3部分920に対して平行に)、第2部分915に近づく方向に延びている。
【0217】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第5部分931を備える。
第5部分931は、直線状であり、第4部分925の長手方向の第1部分910とは反対側の端部から、第4部分925に対して垂直に(第1部分910および第2部分915に対して平行に)、第3部分920に近づく方向に延びている。
【0218】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に、第6部分936を備える。
第6部分936は直線状であり、第5部分931の長手方向の第4部分925とは反対側の端部から延びている。
また、第6部分936は、第5部分931に対して垂直に(第3部分920および第4部分925に対して平行に)、第2部分915に近づく方向に延びている。
【0219】
本実施形態においては、第6部分936は、オス部820の基部に対して内部に位置している。
そして、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、第7部分941を備える。
【0220】
第7部分941は、第6部分936の長手方向の第5部分931とは反対側の端部から延びている。
第7部分941はまた、第6部分936に対して垂直に(したがって、第1部分910、第2部分915および第5部分931に対して平行に)、上述の仮想線と交差するまで第3部分920から離れる方向に延びている。
【0221】
オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの外周は、次に第8部分945を備える。
第8部分945は直線状であり、第7部分941の長手方向の第6部分936とは反対側の端部から延びている。
【0222】
また、第8部分945は、第7部分940,941に対して垂直に(したがって、第3部分920、第4部分925および第6部分936に対して平行に)延び、第7部分941(の長手方向端部)を第2部分915の第2長手方向端部915bに接続する。
第5部分、第6部分および第7部分は、オス部の凹部905を形成する。
【0223】
本発明に係る装置201,501,501´,501″は、装置の(少なくとも1つの)コラムおよび/または横材のオス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aおよびメス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bを、それぞれの展開方向(A,B)に沿って相互に接近する方向/離れる方向に移動させるように構成された、リニアアクチュエータ270,296,315,570,596をさらに備える。
【0224】
リニアアクチュエータ270,296,315,570,596は、すなわち、それぞれの展開方向(A,B)に沿って長手方向に延びている。
この目的のために、リニアアクチュエータ270,296,315,570,596は、シリンダを備え、このシリンダは、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aに取り付けたアクチュエータの第1軸方向端部を利用可能にする。
【0225】
そして、シリンダ内にスライド可能に取り付けられたピストンと、シリンダに対してスライド可能に一体化され、シリンダから外部に突出する自由端を備え、装置の伸縮するコラムまたは横材のメス部830,265,295,300b,320b,330b,595,620bに取り付けられたアクチュエータの第2軸方向端を利用可能にするロッドとを備える。
【0226】
装置のリニアアクチュエータ270,296,315,570,596は、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの凸部900または凹部905に少なくとも部分的に収容される。
より正確には、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの凸部900または凹部905は、リニアアクチュエータ270,296,315,570,596が、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの凸部900または凹部905に少なくとも部分的に収容されることができるような十分な量だけ、コラムまたは横材の展開方向(A,B)に対して横方向に沿って延びている。
【0227】
より正確には、オス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの凸部900は、各展開方向(A,B)に直交する切断平面によるリニアアクチュエータ270,296,315,570,596の横断面が、上述した第5部分930、第6部分935、第7部分940、および第5部分930がそこから延びる第4部分925の長手方向端部と第8部分945がそこから延びる第7部分940の長手方向端部とを結ぶ仮想線の間に設けられたオス部260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの横断面の一部に少なくとも部分的に内部に収容されるような方法で、上記方向に沿って延びている。
【0228】
さらに、オス部820の凹部905は、各展開方向(A,B)に直交する切断平面によるリニアアクチュエータ270,296,315,570,596の横断面が、上述した第5部分931と、第6部分936と、第7部分941と、第5部分931がそこから延びる第4部分925の長手方向端部および第8部分945がそこから延びる第7部分941の長手方向端部を結ぶ仮想線との間に設けられたオス部820の横断面の一部に、少なくとも部分的に内部に収容されるような方法で、上記方向に沿って延びている。
【0229】
好ましくは、リニアアクチュエータ270,296,315,570,596は、オス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの凸部900または凹部905に完全に収容される。
したがって、この場合には、切断平面に関するアクチュエータ270,296,315,570,596の横断面は、第5部分930,931と、第6部分935,936と、第7部分940,941と、上記仮想線との間に設けられたオス部820,260,290,300a,320a,330a,560,590,620aの横断面の上記部分に完全に内部に収容される。
【0230】
図25までに図示した実施形態のようなコラムの内側に加えて、遊動輪を位置決めするための他の構造もあり、この構造は、
図1~25に図示した全ての実施形態に適用可能である。特に、
図26~29を参照すると、この異なる構造は、第1遊動輪580および第2遊動輪605が、伸縮可能な第2コラム575および第3コラム600のオス部560,590にそれぞれ回転可能に取り付けられることを提供する。
【0231】
好ましくは、さらに、遊動輪のそれぞれが、それぞれのコラムに対して(平面視で見て)完全に外部位置にありかつ隣接するように、オス部560,590に取り付けられている。
より正確には、
図28に見られるように、各遊動輪580,605は、それぞれのコラムと平面視において並んで配置されるように取り付けられている。
より正確には、各遊動輪580,605は、それぞれのコラムの(側方の)フットプリントに対して外側に、すなわちコラムの(および装置の)横方向に突出することなく、それぞれのコラムに並べて配置される。
【0232】
好ましくは、次に、各遊動輪580,605は、遊動輪580,605自体の上端部950が、オス部560,590の下端部955の鉛直高さと等しいか、または(より好ましくは)オス部560,590の下端部955の鉛直高さよりも高い鉛直高さに位置するように、それぞれのコラムのオス部560,590に取り付けられる。
【0233】
好ましくは、さらに、各コラムのオス部560,590の下端955は、遊動輪580,605の下端部960よりも高い高さ(厳密には)に位置し、遊動輪580,605の下端部960は、地面と接触するように適合されている。
したがって、コラムのオス部560,590の下端部955は、好ましくは、遊動輪580,605の上端部950の鉛直高さと遊動輪580,605の下端部960の鉛直高さ(すなわち、地面)との間に配置される鉛直高さに位置する。
【0234】
より詳細には、各遊動輪580,605は、水平回転軸C回りに、それぞれのコラムのオス部560,590に回転可能に取り付けられている。
好ましい有利な態様によれば、遊動輪580,605の回転軸Cは、オス部560,590の下端部に位置する。
【0235】
したがって、好ましくは、各遊動輪580,605は、上述の特徴に従って、遊動輪580,605の回転軸C自体がオス部560,590の下端部に位置するような方法で、それぞれのコラムのオス部560,590に取り付けられるように適合される。
さらに好ましくは、車輪580,605は、それらの回転軸Cがオス部560,590の下端部955の鉛直高さに等しいかそれよりも大きい鉛直高さに位置するように、各コラムのオス部560,590に取り付けられるように適合される。
【0236】
このようにして、コラムのオス部560,590の下端部955は、好ましくは、遊動輪580,605の回転軸Cの鉛直高さと車輪580,605の下端部960(すなわち地面)の鉛直高さとの間に配置される鉛直高さに位置する。
したがって、装置501,501´,501″は、専ら、車輪580,605の(下端部960)を介して地面と接触するように構成されている。
【0237】
より具体的には、回転軸Cは、例えば、完全にコラムの外部にあり、すなわち、コラムと交差することはない。
すなわち、例えば、各回転軸Cは、コラムの鉛直展開方向A,Bの横たわる平面に対して直交している。
【0238】
さらに、各コラムのメス部595は、好ましくは、その下端部965が車輪の上端部950の鉛直高さよりも高い鉛直高さに位置する第1位置(
図26に見られる)と、メス部595の下端部965が車輪580,605の上端部950の鉛直高さに実質的に等しいかまたはそれより低い鉛直高さに位置する第2位置との間で移動可能である。
【0239】
好ましくは、
図27に見られるように、第2位置において、メス部595の下端部965は、車輪580,605の上端部950の鉛直高さと車輪580,605の回転軸Cの鉛直高さとの間に配置される鉛直高さに位置する。
さらに好ましくは、第2位置において、下端部965は、車輪580,605の回転軸Cの鉛直高さと車輪580,605の下端部960(すなわち地面)の鉛直高さとの間に配置される鉛直高さに位置する。
【0240】
各車輪580,605は、有利には、少なくとも1つの接続部材970、例えば、フランジによって、それぞれのコラムに取り付けられている。
各車輪580,605は、好ましくは、それぞれの車輪580,605の軸方向に対向する端部においてそれぞれの車輪580,605に連結される一対の接続部材970、例えば2つのフランジによって各コラムに連結される。
【0241】
各接続部材970は、好ましくは、それぞれのコラムのオス部560,590に残余の自由度なしに固定されるように適合された第1端部975を備える。
そして、好ましくは、その回転軸Cにおいて車輪580,605を回転可能に取り付けるように適合された第2端部980を備える。
【0242】
本発明のいくつかの特に有利な実施形態においては、各外側遊動輪580,605が一対のツイン遊動輪を備えることも可能である。
作動装置が、それぞれの遊動輪360,380,660,680(コラムから遠位のアームの一端にヒンジ結合されている)に部分的に巻き掛けられ、それぞれの(例えば、リニア)アクチュエータ365,385,665,695によって動かされるロープ355,375,655,675を備える、上述した実施形態に代えて、把持体の作動装置の異なる実施形態を提供することができ、この実施形態においては、遊転輪は存在せず、アクチュエータ985、ロープ(またはチェーン)および把持体のみが存在する。作動装置のこの実施形態は、リフト装置すなわちリフト装置の記載された全ての実施形態に適用可能である。
【0243】
作動装置は、
図10~
図27の実施形態に図示されるような単一のアーム640,645、または
図1~
図9および
図29に図示されるような、各コラムに対してそれぞれのコラムにヒンジ結合された一対のアーム340,345を備えていてもよい。
特に、作動装置は、各々がそれぞれの把持体を動かすように適合された4つのアクチュエータを備える。さらに、各アクチュエータは、作動装置のそれぞれのアーム340,345に取り付けられている。
【0244】
各アクチュエータ985は、例えば、リニアタイプであり、好ましくは、それぞれのコラムから遠位のそれぞれのアームの一端において、少なくとも1つの回転軸D(水平)回りにヒンジ結合されるように適合される。
より正確には、アクチュエータは、アームがそれぞれのコラムにヒンジ結合されている端部とは反対側のアームの端部にヒンジ結合されるように適合されている。
【0245】
好ましくは、アクチュエータ985は、その第1長手方向端部において、(少なくとも回転軸に回りに)各アーム(のコラムからの遠位端)にヒンジ結合されるように適合された第1部分990を備えていてもよい。あるいは、第1部分は、ボールジョイントによって接続されてもよい。好ましくは、ヒンジ式であることまたはボールジョイントが、アクチュエータ全体がそれぞれのアームに接続される唯一の自由度である。
【0246】
アクチュエータ985は、第1部分990に(直線的なスライド軸に関して)移動可能かつスライド可能に取り付けられた第2部分995をさらに備えていてもよい。
第2部分995は、例えば、好ましくは、少なくとも部分的に第1部分990内においてスライドするように、第1部分990に取り付けられている。
好ましくは、それはまた、少なくとも部分的に、第1端部とは反対側である(アームにヒンジ結合された)その第2長手方向端部から出るように、第1部分990に取り付けられる。
【0247】
したがって、アクチュエータは、例えば、シリンダの一方の軸方向端部のみを通るロッドを有する複動式油圧シリンダである。
アクチュエータ985の第1部分990は、例えば、油圧シリンダのシリンダであってもよく(好ましくはそうであり)、第2部分995は、例えば、油圧シリンダのロッドであってもよい(好ましくはそうである)。
【0248】
したがって、このようなロッドは、好ましくは、アクチュエータ985の第1部分990、すなわち好ましくは油圧シリンダと、その内部で少なくとも部分的にスライドするようにスライド可能に取り付けられるように適合される。
第2部分995はまた、好ましくは、第1部分990の第1端部から遠位の、その自由な長手方向端部において、伸張不能なロープに取り付けられる。
このロープはまた、例えばフックのような把持体に、ヒンジ式に取り付けられる。
【0249】
本発明の他の有利な実施形態において、アクチュエータ985の第2部分が、伸張不能なロープではなく、リングチェーンに取り付けられることが可能である。
アクチュエータの長手方向の長さは、伸長されたときのロープまたはチェーンの長さよりも大きく、特に、伸長されたときのロープまたはチェーンの長さの少なくとも2倍よりも大きい。このようにして、可撓性部材、すなわちロープまたはチェーンは小さな長さを有し、したがって輸送中のコンテナの振動を低減する。
【0250】
図29に示されたこの作動装置は、各アクチュエータの第2部分を、アクチュエータがヒンジ結合されたアームに向かって動かすことにより、持ち上げられるコンテナの持ち上げまたは下降の最初の部分を実行することを可能にする。その後、残りの作業(昇降)は伸縮するコラムによって行われる。
【0251】
したがって、アクチュエータ985は、吊り上げられるコンテナ205の大きさに応じて、伸縮不能なロープおよび把持体の位置を変化させるように設計されている。 この位置の変化は、アクチュエータ985の第2部分995が、その第1部分990に対して接近する移動/離れる移動によって生じる。
【0252】
アクチュエータ985は、コンテナ205の大きさに応じてロープ(またはチェーン)およびそれぞれの把持体を移動させる(第1部分990に対して接近する方向/離れる方向に第2部分995を移動させるように)ためにのみ排他的に設計されており、コンテナ205自体をそれが載っている表面から持ち上げるいかなる役割も果たさない(この役割は、コラム自体の展開方向に沿ってそのオス部に対するそれぞれのコラムのメス部の移動に完全に委ねられている)ことに留意すべきである。
【0253】
このように考案された本発明は、いくつかの修正および変形が可能であり、その全てが本発明の概念の範囲内にある。
さらに、全ての細部は、他の技術的に同等な要素で置き換えることができる。
実際には、使用される材料、偶発的な形状およびサイズは、以下の特許請求の範囲の保護範囲から逸脱しない範囲において、要求に応じてどのようなものであってもよい。
【国際調査報告】