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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】創傷治療組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/05 20060101AFI20240405BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20240405BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20240405BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20240405BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20240405BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20240405BHJP
   A61P 31/22 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20240405BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 31/164 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 31/4166 20060101ALI20240405BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 31/728 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20240405BHJP
   A61K 8/41 20060101ALI20240405BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20240405BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20240405BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
A61K31/05
A61P17/02
A61P17/04
A61P37/08
A61P17/00
A61P1/02
A61P31/22
A61K8/34
A61K47/02
A61K47/10
A61K47/32
A61K8/81
A61K8/42
A61K31/164
A61K8/49
A61K31/4166
A61P43/00 121
A61K31/728
A61K8/73
A61K47/18
A61K8/41
A61K47/24
A61Q19/00
A61Q17/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566857
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2024-01-04
(86)【国際出願番号】 EP2022062150
(87)【国際公開番号】W WO2022234015
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】PA202170213
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523466710
【氏名又は名称】ロンシー メディカ (ハイナン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリクセン, ローネ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C083
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA09
4C076BB22
4C076BB31
4C076CC03
4C076CC16
4C076CC18
4C076CC19
4C076CC35
4C076DD21
4C076DD38N
4C076DD49R
4C076DD50Z
4C076DD63
4C076EE08P
4C076EE09P
4C076FF34
4C076FF35
4C076FF39
4C076FF61
4C076FF63
4C083AB051
4C083AB052
4C083AC111
4C083AC112
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC471
4C083AC472
4C083AC541
4C083AC542
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC681
4C083AC682
4C083AC691
4C083AC692
4C083AC851
4C083AC852
4C083AC901
4C083AC902
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD331
4C083AD332
4C083BB51
4C083CC02
4C083CC19
4C083DD41
4C083EE13
4C083EE17
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC38
4C086EA25
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA28
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4C086NA05
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4C086ZA89
4C086ZB13
4C086ZB33
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206CA19
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4C206GA25
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA17
4C206MA28
4C206MA48
4C206MA83
4C206NA05
4C206ZA67
4C206ZA89
4C206ZB13
4C206ZB33
4C206ZC75
(57)【要約】
創傷治療組成物、ならびに創傷もしくはただれの治療および/または軽減におけるそれらの使用が開示される。組成物は、0.1~5%のカンナビジオール(CBD)、25~85%の水、および1つまたは複数の浸透剤、ならびに任意に1つまたは複数の更なる物質、例えば、ゲル化剤、皮膚軟化剤、創傷治癒化合物、抗菌剤、pH安定剤、および/もしくはキレート剤を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物、例えば局所適用のために製剤化された創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物であって、重量で、
a)0.1~5%、0.2~2%、0.3~1%、0.4~0.75%、または約0.5%(w/w)のカンナビジオール(CBD)、
b)25~85%、35~75%、45~70%または55~65%(w/w)の水、ならびに
c)1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤、例えばプロピレングリコールおよび/またはペンチレングリコール、
ならびに任意に、
i.1つまたは複数のゲル化剤、例えばポリアクリル酸/ポリアクリル酸塩、2-プロペン酸ホモポリマー、および/またはカルボマー、
ii.1つまたは複数のスキンモイスチャライザーおよび/もしくはスキンコンディショナー、例えばパンテノールおよび/またはアラントイン、
iii.1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物、例えばヒアルロン酸および/またはその塩、
iv.1つまたは複数の抗菌剤、例えば塩化ベンザルコニウム、ならびに/または
v.1つまたは複数のpH安定剤および/もしくは緩衝剤、例えばアミノメチルプロパノール(AMP)、ならびに/または
vi.1つまたは複数のキレート剤、例えばフィチン酸および/またはその塩、
ならびに(i)~(vi)のあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含む、組成物。
【請求項2】
前記組成物が局所適用のための創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物として製剤化されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
任意に1つまたは複数のゲル化剤、例えばカルボマーおよび/またはポリアクリル酸/ポリアクリル酸塩を含む、ゲルとして製剤化されている、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記1つまたは複数のゲル化剤が、0.1~5%、0.2~3%(w/w)、0.5~2%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)の濃度で供給される、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記1つまたは複数のゲル化剤がカルボマーまたはポリアクリル酸ナトリウムである、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が弱酸性、例えば、約6.0~6.8、例えば6.5±0.25、6.25±0.25、または6.0±0.25のpHを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が水中油型エマルションまたは油中水型エマルションとして製剤化されていない、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物がわずかな量、例えば1.0、0.5もしくは0.1%(w/w)未満の油を含むか、またはそれらを含まず、任意に、前記油が食用油、脱水油、および/または脱水食用油である、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、10%(w/w)以下、5%(w/w)以下、2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、または0.5%(w/w)以下、0.25%(w/w)以下、または0.1%以下のアルコール、例えば1つまたは複数の低分子量アルコール、例えば1つまたは複数のC1~C4アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ならびにそれらのあらゆる異性体および/またはあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
C1~C4アルコールを含まない、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記CBDが、少なくとも95%(w/w)、98%(w/w)、99%(w/w)、99.5(w/w)、または99.8%(w/w)を超える純度を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、1つまたは複数の更なるカンナビノイド、例えば1つもしくは複数の精神活性カンナビノイドまたは1つもしくは複数の非精神活性カンナビノイド、例えばTHC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBN(カンナビノール)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCP(テトラヒドロカンナビホロール)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、およびもしくはCBT(カンナビシトラン)、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物またはCBDが、1.5、1.0、0.5または0.1%(w/w)未満の1つまたは複数の更なるカンナビノイド、例えば1つもしくは複数の精神活性カンナビノイドまたは1つもしくは複数の非精神活性カンナビノイド、例えばTHC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBN(カンナビノール)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCP(テトラヒドロカンナビホロール)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、およびもしくはCBT(カンナビシトラン)、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含むか、またはそれらを含まない、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物が、ヒアルロン酸および/もしくはその塩であるかまたはそれらを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物が、0.1~5%(w/w)、0.2~2%(w/w)、0.3~1%(w/w)、0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)の濃度で供給される、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤が、プロピレングリコール、および/もしくはペンチレングリコールであるかまたはそれらを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤がプロピレングリコールである、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
プロピレングリコールが、0.1~60%(w/w)、5~55%(w/w)、10~50%(w/w)、30~50%(w/w)、35~45%(w/w)、または約30%(w/w)の濃度で供給される、請求項1~17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤がペンチレングリコールであるかまたはそれらを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
ペンチレングリコールが、0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、1.5~7.5%(w/w)、2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)の濃度で供給される、請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記抗菌剤が塩化ベンザルコニウムであるかまたはそれらを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記1つまたは複数の抗菌剤が、0.01~2.5%(w/w)、0.025~1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の濃度で供給される、請求項1~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
前記1つまたは複数のスキンモイスチャライザーおよび/もしくはスキンコンディショナーがパンテノールであるかまたはそれらを含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
パンテノールが、0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.5~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)の濃度で供給される、請求項1~23のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
前記1つまたは複数のスキンモイスチャライザーおよび/もしくはスキンコンディショナーがアラントインであるかまたはそれらを含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
アラントインが、0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)の濃度で供給される、請求項1~25のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項27】
a)20~85%(w/w)、40~75%(w/w)、50~70%(w/w)、55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
b)0.1~60%(w/w)、5~55%(w/w)、10~50%(w/w)、30~50%(w/w)、35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
c)0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、1.5~7.5%(w/w)、2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
d)0.1~10%(w/w)、0.2~5%(w/w)、0.4~2.0%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)のカルボマー、ポリアクリル酸ホモポリマーおよび/またはポリアクリル酸塩、例えばポリアクリル酸ナトリウム、
e)0.1~5%(w/w)、0.15~2%(w/w)、0.2~1%(w/w)、0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、
f)0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.3~0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)のパンテノール、
g)0.1~5%(w/w)、0.2~2%(w/w)、0.3~1%(w/w)、0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
h)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
i)0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
j)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウムを含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
a)50~70%(w/w)、55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
b)30~50%(w/w)、35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
c)2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
d)0.4~2.0%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)のカルボマー、ポリアクリル酸、2-プロペン酸ホモポリマーおよび/またはポリアクリル酸塩、例えばポリアクリル酸ナトリウム、
e)0.2~1%(w/w)、0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、
f)0.2~1.5%(w/w)、0.3~0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)のパンテノール、
g)0.3~1%(w/w)、0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
h)0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
i)0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
j)0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウム、
ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含む、請求項1~27のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項29】
a)55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
b)35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
c)2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
d)0.6~1.00%(w/w)、または約0.8%(w/w)のカルボマー、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸塩、
e)0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、
f)0.3~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)のパンテノール、
g)0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
h)0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
i)0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
j)0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウム、
ならびにそれらのあらゆる組み合わせを含む、請求項1~28のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項30】
請求項1~29のいずれか一項に記載の創傷治療組成物を供給する方法であって、
i.固体形態、好ましくは結晶形態であり、および/または少なくとも95%(w/w)、98%(w/w)、99%(w/w)、99.5%(w/w)、もしくは99.8%(w/w)を超える純度を有するCBDを供給する工程、
ii.工程(a)の前記CBDを浸透剤および/または浸透促進剤、例えばプロピレングリコールに溶解させる工程、
iii.例えばヒアルロン酸および/またはその塩を水に溶解させることにより、水性ゲルを得る工程、
iv.工程(b)の溶解CBDを工程(c)の前記水性ゲルと合わせる工程、ならびに
v.残りの成分を添加して前記創傷治療組成物を得る工程を含む、方法。
【請求項31】
前記残りの成分が、
k)20~85%(w/w)、40~75%(w/w)、50~70%(w/w)、55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
l)0.1~60%(w/w)、5~55%(w/w)、10~50%(w/w)、30~50%(w/w)、35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
m)0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、1.5~7.5%(w/w)、2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
n)0.1~10%(w/w)、0.2~5%(w/w)、0.4~2.0%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)のカルボマー、ポリアクリル酸ホモポリマーおよび/またはポリアクリル酸塩、例えばポリアクリル酸ナトリウム、
o)0.1~5%(w/w)、0.15~2%(w/w)、0.2~1%(w/w)、0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、
p)0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.3~0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)のパンテノール、
q)0.1~5%(w/w)、0.2~2%(w/w)、0.3~1%(w/w)、0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
r)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
s)0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
t)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウム、
ならびに任意に1つまたは複数の薬学的に許容可能なアジュバント
のうちの1つまたは複数である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
請求項30または31に記載の方法により供給された創傷治療組成物。
【請求項33】
請求項1~29および32のいずれか一項に記載の創傷治療組成物を含む容器。
【請求項34】
前記容器が前記創傷治療組成物への光保護および/またはUV保護を提供する、請求項33に記載の容器。
【請求項35】
請求項33または34のいずれか一項に記載の容器を含み、任意に使用説明書を含むキット。
【請求項36】
前記容器および/または使用説明書のための包装、例えば紙パック等を含む、請求項35に記載のキット。
【請求項37】
前記包装が光保護および/またはUV保護を提供する、請求項35または36に記載のキット。
【請求項38】
請求項1~29および32のいずれか一項に記載の組成物の局所適用を含む、対象の創傷またはただれの治療のための方法。
【請求項39】
前記対象が動物またはヒトである、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
投与レジメンが、適用につき20~30cm当たり約0.25g(約豆粒大)である、請求項38または39に記載の方法。
【請求項41】
前記治療が、1日当たり1回または数回の前記創傷治療組成物の適用を含む、請求項38~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記創傷治療組成物が1日当たり1×、2×、3×、4×または4×を超えて適用される、請求項38~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
創傷が、清潔な創傷、汚染された創傷、感染した創傷、コロニー形成された創傷;医学的治療、化粧品治療、手術、入れ墨に関連するもの;切創、裂傷、擦り傷、剥離、刺創、銃創;火傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の熱傷;電磁放射に関連する熱傷、日焼け、UV光に関連する熱傷;凍傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の凍傷;水膨れ;化学薬品との接触による化学創傷;発疹;アレルギー;疾患に関連するもの;ただれ、例えばリーシュマニア潰瘍、床擦れ、口内炎、ヘルペス、砂漠潰瘍、褥瘡、鞍擦れ、ハブロネマ症、草原潰瘍もしくは軟性下疳;動物咬傷、動物刺傷、例えば無脊椎動物、例えば昆虫、例えば蚊、ハナバチ、ワスプ、スズメバチ、ハエ、アリ、クモ、サンゴ、クラゲ、水中刺傷動物、有毒動物、有毒魚による咬傷および/もしくは刺傷;ならびにそれらのあらゆる組み合わせに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる、請求項38~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
薬剤または化粧品として用いるための、請求項1~29または32のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項45】
清潔な創傷、汚染された創傷、感染した創傷、コロニー形成された創傷;医学的治療、化粧品治療、手術、入れ墨に関連するもの;切創、裂傷、擦り傷、剥離、刺創、銃創;火傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の熱傷;電磁放射に関連する熱傷、日焼け、UV光に関連する熱傷、凍傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の凍傷;水膨れ;化学薬品との接触による化学創傷;発疹;アレルギー;疾患に関連するもの;ただれ、例えばリーシュマニア潰瘍、床擦れ、口内炎、ヘルペス、砂漠潰瘍、褥瘡、鞍擦れ、ハブロネマ症、草原潰瘍もしくは軟性下疳;動物咬傷、動物刺傷、例えば無脊椎動物、例えば昆虫、例えば蚊、ハナバチ、ワスプ、スズメバチ、ハエ、アリ、クモ、サンゴ、クラゲ、水中刺傷動物、有毒動物、有毒魚による咬傷および/もしくは刺傷;ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数から選択される創傷、ただれおよび/または発疹の治療に用いるための、請求項1~29、32または44のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項46】
請求項1~29、32、44および45のいずれか一項に記載のCBD含有組成物。
【請求項47】
前記局所組成物の供給に用いられるCBDが結晶性である、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記局所組成物の製剤に用いられるCBD結晶が針状結晶、例えば図1に示す結晶である、請求項46または47に記載の組成物。
【請求項49】
前記局所組成物の製剤に用いられるCBD結晶が塊型または束型の結晶ではない、例えば図2に示す結晶と同様の結晶ではない、請求項46~48のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項50】
前記CBD結晶が臨界CO抽出を含む抽出方法により供給されない、請求項46~49のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項51】
前記CBD結晶が、C~Cアルコール、例えばイソプロパノールによる抽出、およびC~Cアルコール、例えばヘプタンによる1回または複数回の結晶化工程を含む方法により供給される、請求項46~50のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項52】
前記CBD結晶が、臨界CO抽出およびC~Cアルカン、例えばヘプタンによる1回または複数回の結晶化工程を含む方法により供給される、請求項46~51のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項53】
前記C~Cアルコールがイソプロパノールであり、前記C~Cアルカンがヘプタンである、請求項51または52に記載の組成物。
【請求項54】
前記結晶性CBDが、有意な量のテルペンを含まない、例えば0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満である、請求項46~53のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項55】
前記結晶性CBDが、有意な量のテルペノイドを含まない、例えば0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満である、請求項46~54のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項56】
前記CBDが針様結晶、例えば図1に示す結晶を形成可能なCBD配座を有する、請求項46~55のいずれか一項に記載のCBD含有組成物。
【請求項57】
前記CBDが「A型CBD」であり、かつ/または「B型CBD」ではない、請求項46~56のいずれか一項に記載のCBD含有組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象における創傷および/もしくはただれの治療ならびに/または軽減に用いるための創傷治療組成物に関する。治療は、カンナビノイド含有組成物、特にカンナビジオール含有組成物の適用を含むことができる。
【背景技術】
【0002】
カンナビノイド、例えばカンナビジオール(CBD;CAS番号3956-29-1)は、創傷治癒効果、鎮痛効果および抗炎症効果と関連している。
【0003】
WO2020/263643の「経皮製剤」は、0.05%~50%w/wの活性剤および薬学的に許容可能な担体を含む経皮製剤に関する。
【0004】
WO2019178360の「脂溶性活性剤の経皮送達および/または皮膚送達」は、脂溶性活性剤を含む創傷治癒のための皮膚用ゲル組成物に関する。
【0005】
WO2020024056の「カンナビノイドおよび吸収性材料を含む組成物、ならびにそれらの使用」は、局所投与に適した局所組成物に関する。
【0006】
Bruniら、2018(Molecules、23(10):2478)は、疼痛および炎症の治療のためのカンナビノイド送達システムに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2020/263643
【特許文献2】WO2019178360
【特許文献3】WO2020024056
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Bruniら、2018(Molecules、23(10):2478)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
効率的な創傷および/またはただれの治療のための組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書において示されたように、驚くべきことに、かつ/または予想外なことに、そして広範囲の成分候補および濃度範囲から、本発明者らは、以下の組成物が対象における皮膚の創傷に関する創傷治療および/または創傷ケアに関して効果的であることを見出した。
【0011】
第1の態様では、本発明は、組成物、例えば創傷治療組成物であって、
a)0.1~5%、0.2~2%、0.3~1%、0.4~0.75%、または約0.5%(w/w)のカンナビジオール(CBD)、
b)25~85%、35~75%、45~70%または55~65%(w/w)の水、ならびに
c)1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤、例えばプロピレングリコールおよび/またはペンチレングリコール、
ならびに任意に、
i.1つまたは複数のゲル化剤、例えばポリアクリル酸/ポリアクリル酸塩、例えば2-プロペン酸ホモポリマーおよび/またはカルボマー、
ii.1つまたは複数のスキンモイスチャライザーおよび/もしくはスキンコンディショナー、例えばパンテノールおよび/またはアラントイン、
iii.1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物、例えばヒアルロン酸および/またはその塩、
iv.1つまたは複数の抗菌剤、例えば塩化ベンザルコニウム、ならびに/または
v.1つまたは複数のpH安定剤および/もしくは緩衝剤、例えばアミノメチルプロパノール(AMP)、
vi.1つまたは複数のキレート剤、例えばフィチン酸および/またはその塩、
ならびに(i)~(vi)のあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含む、組成物に関する。
【0012】
組成物、例えば創傷治療組成物は、局所組成物、例えばゲルのために製剤化することができる。そのようなゲルは、通常、ポリアクリル酸系ゲル化剤、例えばカルボマーまたはポリアクリル酸ナトリウム/ポリアクリル酸を含む。
【0013】
第2の態様では、本発明は、組成物、例えば創傷治療組成物、例えば第1の態様の組成物を供給する方法であって、その方法が
a)固体形態、好ましくは結晶形態であり、および/または少なくとも95%(w/w)、98%(w/w)、99%(w/w)、99.5%(w/w)、99.8%(w/w)もしくは99.8%(w/w)を超える純度を有するCBDを供給する工程、
b)工程(a)のCBDを浸透剤および/または浸透促進剤、例えばプロピレングリコールに溶解させる工程、
c)例えばヒアルロン酸および/またはその塩を水に溶解させることにより、水性ゲルを得る工程、
d)工程(b)の溶解CBDを工程(c)の水性ゲルと合わせる工程、ならびに
e)残りの成分を添加して創傷治療組成物を得る工程を含む、方法に関する。
【0014】
第3の態様では、本発明は、組成物、例えば第2の態様の方法により供給された創傷治療組成物に関する。
【0015】
第4の態様では、本発明は、組成物、例えば第1、第3または第7の態様の創傷治療組成物を含む容器に関する。
【0016】
第5の態様では、本発明は、第4の態様の容器を含み、任意に使用説明書を含むキットに関する。
【0017】
第6の態様では、本発明は、第1、第3または第7の態様の組成物の局所適用を含む、対象の創傷またはただれの治療のための方法に関する。
【0018】
第7の態様では、本発明は、薬剤または化粧品として用いるための、第1または第3の態様の組成物に関する。これは、皮膚の創傷、ただれ、疾患および/または病気、例えば本明細書で開示された創傷、ただれ、疾患および/もしくは病気のうちの1つまたは複数の治療を含むことができる。
【0019】
第8の態様では、本発明は、CBD含有組成物、例えば局所組成物であって、製剤に用いられるCBDが結晶性である、組成物に関する。いくつかの実施形態では、CBDがA型(針状結晶)であるかまたは針状結晶を形成可能である。
【0020】
第9の態様では、本発明は、局所組成物、特に本明細書で開示されたCBD含有局所組成物を投与することを含む投与レジメンに関する。いくつかの実施形態では、CBDが「A型」である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】針状結晶を形成しているカンナビノール(CBD)の顕微鏡写真である。CBD結晶はwww.enecta.comより供給された。
図2】塊状または束状結晶を形成しているカンナビノール(CBD)の顕微鏡写真である。CBD結晶はwww.pharma-hemp.comより供給された。
【発明を実施するための形態】
【0022】
定義
本発明に照らせば、単語の単数形は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数形を含むことができ、逆もまた同様である。従って、「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」との言及は、通常、それぞれの用語の複数形を含む。例えば、「成分(an ingredient)」または「方法(a method)」との言及は、複数のそのような「成分(ingredients)」または「方法(methods)」を含むことができる。
【0023】
同様に、単語「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprising)」は、排他的というよりも包括的に解釈される。本開示により提供された実施形態は、本明細書で明確に開示されていないあらゆる要素を欠くことができる。従って、用語「含む(comprising)」を用いて規定された実施形態の開示はまた、「基本的になる」および「開示された構成要素からなる」実施形態の開示である。従って、用語「含む(comprising)」は、通常、述べられた部品、工程、特徴、または構成要素の存在を規定するものと解釈されるが、1つまたは複数の更なる部品、工程、特徴、または構成要素の存在を排除しない。例えば、化合物を含む組成物は、従って、更なる化合物を含むことができる。
【0024】
通常、本明細書で開示された組成物、特に局所組成物、例えば創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容可能なアジュバント、例えば薬学的に許容可能な担体、賦形剤、安定剤、塩または緩衝剤等を含むことができる。
【0025】
本明細書で用いられる場合、「例えば(for example)」、「例えば(e.g.)」、または「例えば(such as)」のような用語は、特にその後に用語のリストが続く場合、単に例となる説明のためのものにすぎず、排他的または包括的であると見なされるべきではない。本明細書で開示されたあらゆる実施形態は、本明細書で開示されたあらゆる他の実施形態と組み合わせることができる。
【0026】
別に表されなければ、本明細書で表されたすべてのパーセンテージは、組成物の合計重量のうちの重量による。従って、別に示されなければ、「%」は「%重量/重量(w/w)」を示し、「重量%(weight %)」または「重量%(% by weight)」とも呼ばれる。
【0027】
本発明に照らせば、用語「約(about)」、「約(around)」、「約(approximately)」または記号「約(~)」は、交換可能に用いることができ、当該分野において通常許容される変動および/または不確かさを含むこと、例えば分析誤差等を含むことを意味される。従って、「約(about)」はまた、当該分野で一般的に経験される測定の不確かさを示すことができ、これは、例えば+/-1、2、5、10、または20パーセント(%)までもの大きさほどになりうる。更に、「約(about)」は、数字の範囲での数に言及すると理解することができ、例えば、言及された数の+/-20、+/-15、+/-10、+/-5、+/-2、+/-1、+/-0.5、+/-0.1%の範囲である。更に、本明細書におけるすべての数値範囲は、範囲内の全体または一部のすべての整数を含むことが理解されるべきである。
【0028】
本明細書で用いられる場合、用語「いくつかの実施形態では」は、「1つの実施形態では」、「いくつかの実施形態では」、および「1つまたは複数の実施形態では」を含むことを意味される。
【0029】
本発明に照らせば、用語「対象」または「患者」は、交換可能に用いることができ、ヒト、動物および/または哺乳動物を含むことを意味される。特に、ヒトの対象は、例えば、女性、男性、老人、成人、青年、小児、または幼児のうちの1つまたは複数から選択することができる。動物の対象は、例えば、ペット、畜産、哺乳動物、爬虫類、鳥、および/または動物園の動物から選択することができる。
【0030】
本発明に照らせば、用語「治療」は、対象におけるあらゆる症状、疾患、もしくは病気を軽減、減少、改善および/または治癒することを目的とする行為として意味される。治療の効能はまた、疼痛および/または不快感の減少を含むことができる。治療はまた、コントロールと比べてより速い回復および/または治癒をもたらすことができる。治療の更なる効能はまた、コントロールと比べて合併症の少ない回復/治癒を含むことができる。コントロールは、例えば、治療なし、またはプラセボによる治療でありうる。通常、本文脈における「治療」は、本明細書で更に説明されるように、通常は1日当たり数回の創傷および/またはその周りへの創傷治癒組成物の適切な量の局所適用を含む。
【0031】
「皮膚」は、動物、特に脊椎動物の身体を覆う、通常は軟らかく柔軟な外側の組織の層として記載することができる。皮膚の3つの主な機能は、保護、調整、および感覚であると考えられる。皮膚は、(i)表皮、(ii)真皮および(iii)皮下組織(subcutaneous tissue)とも呼ばれる皮下組織(hypodermis)の3つの層を含むと考えられる。「創傷」または「ただれ」は、これらの層のうちの1つまたは複数に関するものでありうる。
【0032】
表皮は、以下の皮または層(最外層から始まる);角質層、透明層(手のひらおよび足の裏にのみ)、顆粒層、有棘層および基底層(stratum basale)(基底層(stratum germinativum)とも呼ばれる)に更に細かく分けることができる。
【0033】
本発明に照らせば、「創傷」は、皮膚が火傷させられ、凍らされ、引裂かれ、切られ、穴を開けられ(開放創)、および/または鈍器外傷が挫傷(閉鎖創)を引き起こす、比較的迅速に起こることが多いが必ずしもそうではない、けがの種類を言う。「創傷」はまた、皮膚の表皮を損傷するけがを言う。「創傷」は、例えば、(i)生命体が存在しないかまたはほとんど存在せず、皮膚が合併症なしで治癒しやすい「清潔な創傷」、例えば滅菌条件下で作られた創傷、(ii)通常、偶発的なけがに起因し、創傷に病原菌および多くの場合異物が存在する「汚染された創傷」、(iii)創傷に病原菌が存在して増殖し、通常、感染の臨床症状、例えば黄色の外観、痛み、赤み、にじみ出る膿等を示す「感染した創傷」、または(iv)病原菌を含む、治癒するのが困難な「コロニー形成された創傷」、例えば慢性状態、例えば床擦れでありうる。
【0034】
本発明に照らせば、凍ることにより引き起こされた創傷はまた、「凍傷」とも呼ぶことができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、「創傷」は、医学的治療および/または化粧品治療および/または介入、例えば手術もしくは入れ墨の結果でありうる。
【0036】
更に、創傷は意図的に(例えば手術)または偶発的に引き起こされうる。
【0037】
用語「創傷」はまた、清潔で鋭利な物、例えばナイフ、かみそり、もしくはガラス破片により引き起こされることが多い、切創または切り傷;いくらかの鈍的外傷により引き起こされる不規則な引裂くような創傷である、裂傷、裂傷および切創は直線状(規則的に)または放射状(不規則に)に現れうる;皮膚の最外層(表皮)がこすり落とされる浅い傷である、擦り傷または擦りむき、擦り傷は、粗い表面、例えばアスファルト、樹皮またはコンクリートに滑り落ちることにより引き起こされることが多い;身体構造がその正常な挿入点から無理に分離されるけがである、剥離、四肢が切断というよりも引かれる、一種の切断、皮膚の剥離に関して用いられる場合、用語「デグロービング(degloving)」はまた時として症状として用いられる;皮膚を刺す物、例えば破片、くぎまたは針により引き起こされる、刺創;皮膚に入り皮膚から出てくる物、例えばナイフにより引き起こされる、貫通創;ならびに身体に入って通り抜ける銃弾または同様の発射物により引き起こされる、銃創、通常「スルー-アンド-スルー(through-and-through)」と呼ばれる入口部位に1つおよび出口部位に1つの2つの創傷が存在しうる、を含むことができる。
【0038】
火傷-「火傷」または「熱傷」は、熱、寒さ、電気、化学薬品(例えば耐食性化学薬品)、擦れ、または放射線(例えば太陽光および/またはUV光)により引き起こされる、皮膚または他の組織への一種のけがである。ほとんどの熱傷は、高温の液体、固体、火または化学薬品に由来する熱に起因する。表面の皮膚層のみに影響を及ぼす熱傷は、表在性熱傷または第1度の熱傷として知られている。それらは水膨れおよび疼痛がなく、赤色に現れ、典型的には約3日続く。けがが下部の皮膚層のいくらかに及ぶ場合、それは部分層熱傷または第2度の熱傷である。水膨れが高い頻度で存在し、それらは非常に痛みを伴うことが多い。8週間までに治癒が必要とされ、瘢痕が生じうる。全層熱傷または第3度の熱傷では、けがが皮膚のすべての層に及ぶ。多くの場合、疼痛はなく、熱傷領域は硬い。典型的には、治癒は自然には起こらない。更に、第4度の熱傷は、より深い組織、例えば筋肉、腱、または骨へのけがを含む。熱傷は黒色であることが多く、高い頻度で熱傷部分の消失につながる。
【0039】
凍傷-そのような創傷は凍結により引き起こされうるものであり、例えば、皮膚および/または他の組織を凍結させる皮膚/身体の一部の低温への曝露により引き起こされる創傷である。通常、そのような創傷は、例えば冷気により引き起こされうるものであり、通常、不十分な保護衣、液体ガス(例えばCO、N等)との接触、または凍結した固体物質、例えば金属表面等との接触と組み合わせられる。これらは以下のように分類および/または説明することができ、第1度の凍傷は、通常は永続的ではない、表在性の表面皮膚損傷である。早い段階において、一次症状は皮膚感覚の消失である。影響を受けた領域では、皮膚は感覚がなく、恐らく膨れ、赤くなった境界を有する。けがの後数週間は、皮膚の表面がはがれ落ちうる。第2度の凍傷では、皮膚が早い段階において透明な水膨れを生じ、皮膚の表面が硬くなる。けがの後数週間は、この硬くなった水膨れした皮膚が乾燥し、黒色になり、剥離する。この段階で、持続的な低温感受性および無感覚が生じうる。第3度の凍傷では、皮膚の下の組織の層が凍結する。症状は、血豆および「皮膚の青灰色への変色」を含む。けがの後数週間は、疼痛が持続し、黒色になったかさぶた(痂皮)が生じる。長期間の潰瘍形成および成長板の損傷が存在しうる。第4度の凍傷では、皮膚の下の構造、例えば筋肉、腱、および骨が関係する。初期症状は、皮膚の無色の外観、硬い質感、および痛みを伴わず再び温めることを含む。その後、皮膚は黒色になり、ミイラのようになる。永続的な損傷の量は、決定するのに1か月以上かかる。
【0040】
「創傷」はまた、「ただれ」、特に皮膚に関連するただれとして説明することができる。「ただれ」は、例えば、皮膚または粘膜の、通常は痛みを伴い、不快感があり、および/または刺激性である病変のための用語として説明することができる。「ただれ」は、例えば、リーシュマニア潰瘍(チクレロ潰瘍);床擦れ(褥瘡性潰瘍);口内炎(再発性アフタ性口内炎);クロム性潰瘍(chrome sore)(クロム性潰瘍(chrome ulcer));ヘルペス(熱性疱疹)、砂漠潰瘍(初期に丘疹水疱性病変を四肢に有し、その後ヘルニアを起こし痛みを伴う潰瘍を形成する南アメリカおよびオーストラリアで見られる一種の侵食性潰瘍;恐らくいくらかの以前に放っておかれた病変からの感染潰瘍を表す);褥瘡(褥瘡性潰瘍);鞍擦れ;軟性下疳(soft sore)(軟性下疳(chancroid));夏創(ハブロネマ症);草原潰瘍(砂漠潰瘍);軟性下疳(性感染症に伴って起こるかまたは性感染症の証拠となるあらゆるただれ)を含むことができる。
【0041】
用語「創傷」および「ただれ」は、従って、重複するものであることができ、交換可能に用いることもできる。「ただれ」は別として、用語「創傷」はまた、「潰瘍」、「水膨れ」、および/または「発疹」のうちのいずれか1つを含むことができる。本発明に照らせば、用語「創傷治療組成物」は、「ただれ治療組成物」を含むことを意味される。
【0042】
本発明に照らせば、用語「潰瘍」は、組織の崩壊に伴って起こる皮膚または粘膜のただれを含むことを意味される。潰瘍は、表皮の完全な消失、ならびにしばしば真皮の一部および皮下脂肪までもの消失をもたらしうる。潰瘍は、下肢の皮膚および消化管において最も一般的である。皮膚に生じる潰瘍は、赤くなった皮膚の領域を有する炎症組織として目に見えることが多い。皮膚潰瘍は、熱または寒さへの曝露、過敏、または血液循環の問題の場合に目に見えることが多い。潰瘍はまた、組織への長期間の圧力をもたらす可動性の欠如により引き起こされうる。血液循環におけるこのストレスは、床擦れまたは褥瘡性潰瘍として一般的に知られている皮膚潰瘍に変換される。潰瘍は感染し、化膿することが多い。
【0043】
潰瘍は様々な因子により引き起こされうるものであるが、主な原因は正常に機能しない血液循環であると思われる。特に、慢性的な創傷および潰瘍は、心臓血管の問題またはベッドもしくは車椅子からの外圧のいずれかによる、循環が悪いことにより引き起こされる。非常に一般的で危険な種類の皮膚潰瘍は、感圧ただれ、より一般的には床擦れと呼ばれるものにより引き起こされ、これは寝たきりの人々または車椅子を長期間用いる人々に頻繁に起こる。皮膚潰瘍を生じる他の原因は、細菌感染またはウイルス感染、真菌感染およびがんを含む。血液疾患および慢性的な創傷もまた皮膚潰瘍をもたらしうる。正常に機能しない循環または血流疾患に起因する静脈性下肢潰瘍は、高齢者においてより一般的である。皮膚潰瘍の稀な原因は、クローン病または潰瘍性大腸炎に引き起こされる病変である壊疽性膿皮症、多発性血管炎による肉芽腫症、ベーチェット病、および通常、免疫不全、例えば壊疽性膿瘡の人々に見られる感染症を含む。
【0044】
本発明に照らせば、「発疹」は、その色、外観、または質感に影響を及ぼすヒトの皮膚の変化を含むことを意味される。発疹は、身体の一部分に位置するか、または皮膚全体に影響を及ぼす。発疹は、皮膚の色を変化させ、かゆくさせ、温かくさせ、凹凸にさせ、ひびを生じさせ、乾燥させ、ひび割れさせ、または水膨れさせ、膨潤させうるものであり、かつ痛みを伴いうるものである。発疹の原因は広範に変化し、例えば、薬物副作用;不安;例えば食品、染料、薬、ワクチン、昆虫刺傷、金属、例えば亜鉛またはニッケルに対するアレルギー;そのような発疹はじんましんと呼ばれることが多い;刺激物との皮膚接触;真菌感染(例えば)白癬;皮膚病、例えば湿疹またはにきび;太陽(日焼け)または熱への曝露;皮膚の擦傷による擦れ;例えば衣類に染み込んだ研磨剤が皮膚を擦ることにより引き起こされる過敏;第2期梅毒;および/または個人の衛生状態が悪いことである。あまり一般的ではない発疹の原因は、自己免疫疾患、例えば乾癬;鉛中毒;妊娠;特定の場所を繰り返し引掻くこと;通常はダニにより広がるBorrelia細菌により引き起こされる感染症であるライム病およびライムボレリア症;;猩紅熱;および/またはCOVID-19を含みうる。
【0045】
本発明に照らせば、「水膨れ」は、通常、強力な摩擦(擦れ)、火傷、凍結、化学薬品への曝露または感染により引き起こされる、皮膚の上層内の体液(リンパ液、血清、血しょう、血液または膿)からなる通常は小さいポケットを含むことを意味される。ほとんどの水膨れは、血清または血しょうのいずれかである透明液により満たされている。しかしながら、水膨れは、血液(血豆として知られる)または膿(例えば、それらが感染している場合)により満たされうる。用語「小胞」および「水疱」もまた用いることができ、通常、それぞれより小さいまたはより大きいサイズの水膨れを言う。水膨れは、皮膚が擦れもしくは摩擦、熱、寒さまたは化学薬品への曝露により損傷を受けた場合に形成することができる。液体は皮膚の上層(表皮)と下の層(真皮)の間に集まる。この液体は、下部の組織への衝撃を和らげ、組織が更に損傷するのを防いて治癒を可能にする。
【0046】
擦れによる水膨れは、激しい摩擦、十分に長く続けられる場合の皮膚へのあらゆる擦れにより引き起こされうる。この種の水膨れは、長距離の歩行後、または古いかもしくは合っていない靴を履くことにより、最も良く起こる。水膨れは最も一般的には手および足に存在し、それはこれらの四肢が、歩き、走り、または反復運動、例えば一定のビデオゲームをしながらの操作棒の操作、シャベルで掘る、ギターもしくはベースを弾く等を実施する間に影響を受けやすいからである。水膨れは、乾燥または湿りすぎた皮膚よりも湿った皮膚においてより容易に形成し、温かい条件で良く起こる。激しくない長期間にわたる摩擦は、水膨れといよりも皮膚硬結を形成させうる。特に、糖尿病、神経障害または末梢動脈障害(PAD)の場合のように感覚または循環が正常に機能しない場合、水膨れおよび皮膚硬結の両方がより深刻な合併症、例えば足の潰瘍および感染をもたらしうる。
【0047】
熱傷、特に第1度および第2度の熱傷は、水膨れの生じた皮膚をもたらしうるが、すぐに水膨れとなるのは第2度の熱傷の特徴であり、一方で第1度の熱傷は2~3日後に水膨れを有しうる。日焼けまたは他の形態の放射線もまた水膨れをもたらしうる。
【0048】
水膨れはまた、凍傷により被った組織損傷の結果として手および足に形成しうる。
【0049】
化学薬品への曝露もまた、水膨れを引き起こしうる。時として、皮膚は、化粧品、洗剤、溶剤、または他の化学薬品、例えば硫酸ニッケル、ペルーバルサム、またはウルシオール(ツタウルシ、有害オーク、ドクウルシ)と接触する場合に水膨れとなる。これはまた、接触皮膚炎としても知られている。水膨れはまた、昆虫の咬傷または刺傷に対するアレルギー反応の結果として生じうる。びらん剤または水膨れを生じさせる薬剤として知られているいくつかの化学兵器、例えばマスタードガスは、皮膚と接触するのがどこであろうと、痛みを伴う大きい水膨れを引き起こす。
【0050】
血豆は、通常、皮膚の表面近くの微細な血管が破裂(破壊)し、血液が皮膚の層の間の裂け目に漏れ出る場合に形成する。これは、皮膚が破砕され、つねられ、または激しく押しつぶされる場合に起こりうる。
【0051】
多くの水膨れを引き起こす疾患がまた存在する。最も一般的なものは、水痘、ヘルペス、膿痂疹、および発汗異常と呼ばれる一種の湿疹である。他に、水膨れを引き起こす通常はより稀な疾患は、大きく密に埋まった水膨れを生じさせ、通常、60歳を超えた人々を襲う皮膚病である、水疱性類天疱瘡;皮膚に圧力がかけられた場合に水膨れが生じる深刻な皮膚病である、天疱瘡、これらの水膨れは容易に破裂し、感染しうる皮のむけた領域を残す;通常、肘、膝、背中および臀部に極度にかゆい水膨れを引き起こす皮膚病である、疱疹状皮膚炎、その水膨れは、通常、身体の両側の同じ形状および大きさのパッチにおいて生じる;塊または水膨れを顔、口または性器に引き起こす病気である、慢性水疱症;皮膚放射線症候群;ならびに皮膚および粘膜の容易な水膨れ化をもたらす稀な疾患の群である、表皮水疱症を含みうる。水膨れは、軽度な外傷または擦れにより生じ、痛みを伴う。その重症度は、軽度なものから致命的なものまで及びうる。軽度な場合のものは、這うまたは歩くのを開始するまで症状を生じないことがある。合併症は、食道狭窄、扁平上皮細胞皮膚がん、および切断の必要性を含みうる。
【0052】
擦れによる水膨れは、皮膚および身体の底部と表面の間の過剰なせん断応力により引き起こされる。有棘層の周りの皮膚の層は、最もせん断に対する影響を受けやすい。有棘層は下の結合組織から引き離されることから、細胞から原形質が拡散する。この原形質溶液は新たな細胞が分かれて新たな結合組織および表皮層に成長するのを助ける。透明液は新たな細胞が生じるのにつれて再吸収され、膨れた外観がおさまる。手(手のひらの表面)および足(足の裏の表面)に位置する痛みを伴う水膨れは、表皮の神経末梢近くにおいてより深くずれる組織に起因する。より下の組織が感染の影響をより受けやすい。
【0053】
第1の態様では、本発明は、組成物、例えばCBD、ならびに浸透剤および/もしくは浸透促進剤を含む、創傷治療組成物ならびにまたはただれ治療組成物に関する。通常、組成物は、局所適用、例えばこれに限定されないが、ゲルのために製剤化される。そのような組成物はまた、創傷ケア組成物であって、それに用いられるものでありうる。
【0054】
いくつかの実施形態では、そのような創傷治療組成物が、
a)0.1~5%、0.2~2%、0.3~1%、0.4~0.75%、または約0.5%(w/w)のカンナビジオール(CBD)、
b)25~85%、35~75%、45~70%または55~65%(w/w)の水、ならびに
c)1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤、例えばプロピレングリコールおよび/またはペンチレングリコールを含むことができる。
【0055】
カンナビジオール、CAS番号3956-29-1は非精神活性カンナビノイドである。それは様々な純度で供給することができ、通常、当該分野で知られた方法によりCannabis sativaから抽出される。本発明に照らせば、高い純度を有するCBD、例えば、油も更なるカンナビノイド、例えば精神活性カンナビノイドまたは非精神活性カンナビノイドも有意な量で含まない「結晶性」CBDが通常は好ましい。
【0056】
特に、油および/または脂質が存在しないことが望ましい場合、CBDの一般的な供給源、例えばCBD含有油は望ましくない。従って、いくつかの実施形態では、CBDが基本的に純粋な形態、例えば結晶形態もしくは粉末形態で、および/または95%、98%、99%、99.5%、99.8%もしくは99.8%を超える純度で供給される。いずれの理論によっても縛られることは望まないが、結晶のCBDの使用が前向きな方法で更に寄与できること、例えば粗CBD調製物と比べてより少ないCBDが同様の効能を得るために必要とされることが考えられる。これは、そのような粗CBD調製物に存在する更なるカンナビノイドが相乗的な効能を提供すると考えられている一般的な意見に従えば、驚くべきことである。
【0057】
通常、製剤に用いられる水は、飲料水の質のものである。それはまた、蒸留水または脱イオン水、例えば「MilliQ水」でありうる。
【0058】
本明細書に記載されたCBD含有組成物は、通常、1つまたは複数の皮膚浸透促進剤、例えば2つ以上の皮膚浸透促進剤の混合物を含む。一般的に、「皮膚浸透促進剤」、「浸透促進剤」または「浸透剤」は、3つすべての用語を本明細書において交換可能に用いることができ、組成物の1つまたは複数の関連する成分(component)/成分(ingredient)、例えばCBDの、皮膚の表皮層および皮層を通過して、脂肪細胞の数および/または大きさが増加する皮膚の下にある脂肪組織に到達する能力を改善する。いずれの理論によっても縛られることは望まないが、これは、多くの異なるメカニズムによって、例えば、脂質を角質層から引き出すこと、活性成分の皮膚への分配を増大させること、および角質層の脂質二重層を破壊すること、それにより角質層構造をより流動的にすること、およびカンナビノイドを含む組成物の角質層を通って拡散する能力を増大させることによって、達成することができると考えられる。
【0059】
いくつかの実施形態では、「浸透促進剤」が0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、2.0~7.5%(w/w)、4.0~6.0%(w/w)、または約5%(w/w)の濃度で供給される。適切な皮膚浸透促進剤は、例えば、特にスルホキシド、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、ポリオール、アミド、界面活性剤、テルペン、アルカノン、および有機酸でありうる。適切なスルホキシドの具体例としては、特にジメチルスルホキシド(DMSO)およびデシルメチルスルホキシドを含む。適切なアルコールは、アルカノール、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、n-オクタノール、ノナノール、デカノール、2-ブタノール、2-ペンタノール、およびベンジルアルコール;脂肪アルコール、例えばカプリルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、2-ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、およびリノレニルアルコール;ならびにイソプロピルアルコールを含む。適切な脂肪酸の例としては、直鎖脂肪酸、例えばバレリアン酸、ヘプタン酸、ペラルゴン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、およびカプリル酸;ならびに分岐鎖脂肪酸、例えばイソ吉草酸、ネオペンタン酸、ネオヘプタン酸、ネオノナン酸、トリメチルヘキサン酸、ネオデカン酸、およびイソステアリン酸を含む。適切な脂肪酸エステルの例としては、脂肪族脂肪酸エステル、例えばn-酪酸イソプロピル、n-ヘキサン酸イソプロピル、n-デカン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、およびミリスチン酸オクチルドデシル;アルキル脂肪酸エステル、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メチル、吉草酸メチル、プロピオン酸メチル、セバシン酸ジエチル、およびオレイン酸エチル;ならびにアジピン酸ジイソプロピルおよびジメチルイソソルビドを含む。適切なアルコールの例としては、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エトキシジグリコール、ペンチレングリコール、グリセロール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサントリオール、およびグリセリンを含む。適切なアミドの例としては、尿素、ジメチルアセトアミド、ジエチルトルアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルオクタミド、ジメチルデカミド、生分解性環状尿素(例えば1-アルキル-4-イミダゾリン-2-オン)、ピロリドン誘導体、生分解性ピロリドン誘導体(例えばN-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドンの脂肪酸エステル)、環状アミド、ヘキサメチレンラウラミドおよびその誘導体、ジエタノールアミン、ならびにトリエタノールアミンを含む。ピロリドン誘導体の例としては、1-メチル-2-ピロリドン、2-ピロリドン、1-ラウリル-2-ピロリドン、1-メチル-4-カルボキシ-2-ピロリドン、1-ヘキシル-4-カルボキシ-2-ピロリドン、1-ラウリル-4-カルボキシ-2-ピロリドン、1-メチル-4-メトキシカルボニル-2-ピロリドン、1-ヘキシル-4-メトキシカルボニル-2-ピロリドン、1-ラウリル-4-メトキシカルボニル-2-ピロリドン、N-シクロヘキシルピロリドン、N-ジメチルアミノプロピルピロリドン、N-ココアルキピロリドン、N-獣脂アルキルピロリドン、およびN-メチルピロリドンを含む。環状アミンの例としては、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン(例えばAzone)、1-ゲラニルアザシクロヘプタン-2-オン、1-ファメシルアザシクロヘプタン-2-オン、1-ゲラニルゲラニルアザシクロヘプタン-2-オン、H3,7-ジメチルオクチル)アザシクロヘプタン-2-オン、1-(3,7,11-トリメチルドデシル)アザシクロヘプタン-2-オン、1-ゲラニルアザシクロヘキサン-2-オン、1-ゲラニルアザシクロペンタン-2,5-ジオン、および1-ファメシルアザシクロペンタン-2-オンを含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、浸透剤/浸透促進剤がポリオールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、浸透剤、例えばポリオール、特にグリコールが0.1~1.0%(w/w)、0.5~1.5%(w/w)、1.0~2.5%(w/w)、1.5~5.0%(w/w)、2.5~10%(w/w)、または5~15%(w/w)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、浸透剤/浸透促進剤がグリコールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、浸透剤/浸透促進剤がプロピレングリコールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、浸透剤/浸透促進剤がペンチレングリコールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、浸透剤/浸透促進剤がプロピレングリコールおよびペンチレングリコールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤が、プロピレングリコール、および/もしくはペンチレングリコールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、浸透剤がプロピレングリコールおよび/またはペンチレングリコール、ならびに更なるグリコールを含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、プロピレングリコールが、0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、2.0~7.5%(w/w)、4.0~6.0%(w/w)、または約5%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、ペンチレングリコールが、0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、1.5~7.5%(w/w)、2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の浸透剤が、本明細書で開示された浸透剤のリストから選択される。いくつかの実施形態では、浸透剤が、0.1~1.0%(w/w)、0.5~1.5%(w/w)、1.0~2.5%(w/w)、1.5~5.0%(w/w)、2.5~10%(w/w)、または5~15%(w/w)の濃度で存在する。これは、例えば2つのグリコール、例えばペンチレングリコールおよびプロピレングリコールの組み合わせでありうる。
【0062】
いくつかの実施形態では、CBDは浸透剤、例えばプロピレングリコールに溶解させることができる。この利点は、例えば製造方法において生かすことができる。一般的に、CBDは油またはアルコールに溶解される。しかしながら、いくつかの実施形態では、油および/またはアルコールは、例えば本明細書で議論された理由のために望ましくないものでありうる。
【0063】
組成物、例えば本明細書で開示された創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物はまた、1つまたは複数の薬学的に許容可能なアジュバントを含むことができる。いくつかの実施形態では、アジュバントは、酸化防止剤、乳化剤、pH調整剤、例えば酸、塩基もしくはそれらの塩、安定剤、着色剤、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数から選択することができる。
【0064】
多くの場合、組成物、例えば創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物は、1つまたは複数の更なる物質、例えば1つまたは複数のゲル化剤、1つまたは複数の皮膚軟化剤、1つまたは複数のスキンコンディショナー、1つまたは複数の創傷治癒化合物、1つまたは複数の抗菌剤、1つまたは複数のpH安定剤、および1つまたは複数のキレート剤、ならびにそれらのあらゆる組み合わせを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、組成物が、従って、任意に(i)~(vi)のうちの1つまたは複数、例えば、
i.1つまたは複数のゲル化剤、例えばポリアクリル酸/ポリアクリル酸塩、例えば2-プロペン酸、ホモポリマーおよび/またはカルボマー、
ii.1つまたは複数のスキンモイスチャライザーおよび/もしくはスキンコンディショナー、例えばパンテノールおよび/またはアラントイン、
iii.1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物、例えばヒアルロン酸および/またはその塩、
iv.1つまたは複数の抗菌剤、例えば塩化ベンザルコニウム、ならびに/または
v.1つまたは複数のpH安定剤および/もしくは緩衝剤、例えばアミノメチルプロパノール(AMP)、
vi.1つまたは複数のキレート剤、例えばフィチン酸および/またはその塩、
ならびに(i)~(vi)のあらゆる組み合わせを含むことができる。
【0066】
組成物、例えば創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物は、局所適用、例えばゲルのために製剤化することができる。ゲルとして製剤化された創傷治療組成物は、本明細書で開示されたように、例えば適切な投与量および適用を容易にするという利点、ならびに1つまたは複数の更なる利点を提供する。
【0067】
従って、いくつかの実施形態では、組成物が、ゲル状組成物を提供するために1つまたは複数のゲル化剤を含む。「ゲル化剤」は、ゲルを形成可能な物質または化合物である。ゲルは、例えば、ポリマーまたはコロイドのネットワークを含むヒドロゲルでありうる。適切なゲル化剤の例としては、1-メチル-2,4-ビス(N’-n-オクタデシルウレイド)ベンゼン(MBB18)、1-メチル-2,4-ビス(N’-n-ドデシルウレイド)ベンゼン(MBB12)、ビス(4’-ステアラミドフェニル)メタン(BSM18)、ビス(4’-オクタンアミドフェニル)メタン(BOM8)、12-ヒドロキシステアリン酸、核酸塩基、フェニルアラニン、d-グルコサミン、RAD16、EAK16、RAD16 I、RAD16-II、KLD-12、ヌクレオペプチド(核酸塩基に結合したフェニルアラニンジペプチド)、グアノシン誘導体、カルボマー、例えばカルボマー910、934、940、941および934P(これらの数はポリマーの分子量および特定の成分を示す)、IKVAV-ペプチド両親媒性物質、ヘパリン結合ペプチド両親媒性物質LRKKLGKA-PA、グリコシル化アミノアセテート型のヒドロゲル化剤1 C33O12N3H55、Gelator 4b(d-グルコノラクトンの誘導体)C16O7N2H24、Unimer U-15、Unimer U-151、Unimer U-1946、および/またはUnimer U-6を含むことができる。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、上記または下記に開示されるような1つまたは複数のゲル化剤から選択することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のゲル化剤が、0.1~5%、0.2~3%(w/w)、0.5~2%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、ゲル化剤がカルボマー、ポリアクリル酸/ポリアクリル酸塩、例えばアクリル酸ナトリウムであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、ゲル化剤がポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、および/もしくは2-プロペン酸ホモポリマーであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、ゲル化剤がカルボマーであるかまたはそれらを含む。ポリ(アクリル酸)(PAA;商品名カルボマー)は、アクリル酸の合成高分子量ポリマーである。IUPAC名はポリ(1-カルボキシエチレン)である。それらは、アクリル酸のホモポリマーであってもよく、ペンタエリスリトールのアリルエーテル、スクロースのアリルエーテル、またはプロピレンのアリルエーテルで架橋されていてもよい。中性pHでの水溶液では、PAAはアニオン性ポリマーであり、即ち、PAAの側鎖の多くがそれらのプロトンを失い、負電荷を得る。これは、PAAを、水を吸収および保持してそれらの元の容積の何倍にも膨張する能力を有する高分子電解質にする。
【0069】
いくつかの実施形態では、ヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩が、単独または更なるゲル化剤、例えばポリアクリル酸/ポリアクリル酸塩との組み合わせのいずれかで、ゲル化剤として働く。ヒアルロン酸は、交互に起こるβ(1→4)およびβ(1→3)グリコシド結合により連結されたD-グルクロン酸およびN-アセチル-D-グルコサミンからなる二糖のポリマーである。ヒアルロン酸の長さは25,000の二糖の繰り返しでありうる。ヒアルロン酸のポリマーは、インビボで5.000~20.000.000Daの大きさに及びうる。ヒト滑液における平均分子量は3~4百万Da、ヒト臍帯から精製されたヒアルロン酸は3.140.000Daであり、他の情報源は滑液について平均分子量を7百万Daと言及している。ヒアルロン酸は水と結合し、膨張してゲルを形成する。更に、ヒアルロン酸は水をそれ自身の分子量の1000倍まで結合および吸収することが知られていることから、ヒアルロン酸は組織再生に関連すると考えられ、例えば顔のしわのための皮膚充填剤として用いられる。いくつかの実施形態では、ヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩が、更なるゲル化剤、例えばカルボマー等と組み合わされてゲル化剤として働く。
【0070】
ゲル化剤の機能は、組成物のゲルまたはゲル状組織の供給として説明することができる。そこに1つまたは複数の増粘剤もしくはゲル化物質が供給されうる。そのような増粘剤/ゲル化物質は、アクリレートクロスポリマー、特にC10~C30アクリレートクロスポリマー(例えば商品名Carbopol(登録商標)で一般的に市販されているもの)、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガムおよび/またはそれらのあらゆる組み合わせから選択することができる。ゲル化剤および/または増粘剤の量は、ゲルが適用中に流れ落ちないことを保証すれば十分であると見なすことができる。いくつかの実施形態では、ゲルが、アクリレートクロスポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガムおよび/もしくはそれらのあらゆる組み合わせから選択された、増粘剤ならびに/またはゲル化物質を含むことができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、組成物が1つもしくは複数のスキンモイスチャライザー、および/または1つもしくは複数のスキンコンディショナーを含む。
【0072】
通常、用語「モイスチャライザー」、「スキンモイスチャライザー」、または「皮膚軟化剤」は、交換可能に用いることができ、皮膚の保護、保湿および/または潤滑を提供する化粧品組成物を含むことを意味される。モイスチャライザーはまた、保湿により皮膚の乾燥および刺激を防ぐことができる。本発明に照らせば、用語「モイスチャライザー」または「皮膚軟化剤」はまた、そのような保湿効果を提供または改善する個々の化合物に関する。そのような化合物の例としては、パンテノール、アラントイン、ミリスチン酸イソプロピル、パントテン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、スクアレン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、ラノリン、ソルビトール、ワセリン、ステアリン酸、シアバター、ステアリン酸グリセリル、エラスチン、ヒアルロン酸、オリーブ油、グリセリン医薬品等級99.5%植物ガム、リゾビアン、および/または海水を含むことができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、皮膚軟化剤がパンテノールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、皮膚軟化剤がアラントインであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、皮膚軟化剤がパンテノールおよびアラントインであるかまたはそれらを含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、ヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩が、ゲル化剤および/または皮膚軟化剤として働く。
【0075】
いくつかの実施形態では、スキンモイスチャライザーが、0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.5~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、スキンモイスチャライザーがパンテノールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、スキンモイスチャライザーがアラントインであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、スキンモイスチャライザーがパンテノールおよびアラントインを含む。いくつかの実施形態では、パンテノールが、0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.5~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、アラントインが、0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、パンテノールおよびアラントインが、それぞれ0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、パンテノールおよびアラントインが、それぞれ0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)の合わせた濃度で供給される。いくつかの実施形態では、皮膚軟化剤が、パンテノール、アラントイン、ミリスチン酸イソプロピル、パントテン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、スクアレン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、ラノリン、ソルビトール、ワセリン、ステアリン酸、シアバター、ステアリン酸グリセリル、エラスチン、ヒアルロン酸、オリーブ油、グリセリン医薬品等級99.5%植物ガム、リゾビアン、および/もしくは海水のうちの1つまたは複数から選択される。
【0076】
いくつかの実施形態では、組成物がスキンコンディショナーを含む。本発明に照らせば、用語「スキンコンディショナー」または「スキンエッセンス」は、皮膚の軟化を提供する成分または組成物を含むことを意味される。多くの場合、スキンコンディショナーはまた、モイスチャライザーのように皮膚に水分を与える。いくつかの実施形態では、スキンコンディショナーが、0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.5~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、スキンコンディショナーがパンテノールであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、スキンコンディショナーがアラントインであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、スキンコンディショナーがパンテノールおよびアラントインを含む。いくつかの実施形態では、アラントインが、0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.5~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、パンテノールが、0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.5~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、アラントインおよびパンテノールが、0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.5~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)の合わせた濃度で供給される。
【0077】
いくつかの実施形態では、スキンコンディショナーが、パンテノール、Astrocaryum Vulgareシードバター、Astrocaryum Vulgareシードバター、Gossypium Hirsutum種子抽出物、Pentaclethra Macrophylla種子油、Abies Alba抽出物、Zanthoxylum Bungeanum果皮抽出物、Zea Mays胚芽抽出物、Zymomonas発酵ろ過物、Zingiber Officinale根、ジユグリコシドII、Zostera Marinaカルス抽出物、Ulva Australis抽出物、Actinidia Arguta絞り汁、アデノシン、Adonis Amurensis抽出物、Aloe Barbadensis葉抽出物、Amaranthus Spinosus種子油、Ananas Sativus果物絞り汁、アメリカミズアブ幼虫油、アジュライト、Bacillus/Corchorus Olitorius葉発酵ろ液、Cajanus Cajan葉抽出物、および/もしくはポリグルタミン酸カルシウムクロスポリマーのうちの1つまたは複数から選択される。
【0078】
いくつかの実施形態では、スキンコンディショナーが更なる効能、例えば保湿の効能を提供することができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、スキンコンディショナーがまた、皮膚軟化剤として働くことができ、逆もまた同様である。その例は、例えば、スキンコンディショナーおよび/または皮膚軟化剤として働くことのできるパンテノールである。
【0080】
創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物は、1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物の存在から利益を得ることができる。いくつかの実施形態では、組成物が創傷治癒化合物を含む。本発明に照らせば、「創傷治癒化合物」は、創傷治癒および/または組織再生を促進する化合物である。CBDが創傷治癒化合物の例である。いくつかの実施形態では、更なる創傷治癒化合物が、ヒアルロン酸および/もしくはその塩であるかまたはそれらを含む。創傷治癒化合物の適切な濃度は変化しうるものであり、例えば約0.1~5%(w/w)である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物が、0.1~5%(w/w)、0.2~3%(w/w)、0.3~1%(w/w)、0.35~0.75%(w/w)、0.4~0.6%(w/w)、または約0.5%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、更なる創傷治癒化合物が、蜂蜜(医療用)、ヒアルロン酸、ビタミンE、Aloe vera、塩化ベンザルコニウム0.13%、プロピレングリコール、グリセリン20.0%、プロポリス、ワセリン、クルクミン、ニンニク、carbonoid油、コラーゲン、ソルビトール、銀、Anethum graveolens、Anethum graveolens、Cinnamomum verum、ユーカリ、Securigera securidaca、Trigonella foenum-graecum、Nelumbo nucifera、ニーム葉抽出物、Chamomilla recutita、ニトロフラゾン、バエル、Moltkia coerulea、およびAllium sativum L.(ヒガンバナ科)、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数から選択される。
【0081】
いくつかの実施形態では、ヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩が創傷治癒化合物として働く。いくつかの実施形態では、ヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩が、ゲル化剤、皮膚軟化剤、および/もしくは創傷治癒化合物、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数として働く。
【0082】
CBD含有化合物、例えば創傷治療組成物/ただれ治療組成物は、「防腐剤」を更に含むことができる。防腐剤は、例えば組成物における微生物の増殖を防ぐことによって組成物の安定性および/または安定性の増大を提供し、本明細書において「抗菌剤」とも呼ばれる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の適切な防腐剤および/もしくは抗菌剤が、例えば、殺生物剤、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、有機酸、クエン酸、ソルビン酸、酢酸、プロピオン酸、亜硫酸塩、亜硝酸塩、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸カルシウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ベンズアルデヒド、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ホルムアルデヒド供与体、植物抽出物、モノグリセリド、フェノール、水銀成分、ならびにそれらのあらゆる組み合わせから選択することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の適切な抗菌剤が、有機酸、有機酸の塩、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数から選択することができる。いずれの理論によっても縛られることは望まないが、CBDは、いくつかの従来の抗生物質に恐らく匹敵する、抗菌の効能を有すると考えられる。CBDは、病原体、例えばStaphylococcus aureus、Streptococcus pneumonieおよび/またはClostridioides difficileに対して活性であると考えられる。
【0083】
組成物、例えば創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物はまた、例えば製品の貯蔵可能性および/または微生物安全性のために、1つまたは複数の抗菌剤もしくは安定剤の存在から利益を得ることができる。いくつかの実施形態では、抗菌剤が塩化ベンザルコニウムであるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の抗菌剤が、0.01~5%(w/w)、0.02~2%(w/w)、0.04~1%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、抗菌剤が、0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の濃度で供給される。いくつかの実施形態では、防腐剤が更なる効果、例えばpH調整効果および/または緩衝効果を与えることができる。いくつかの実施形態では、抗菌剤が、本明細書で開示された1つまたは複数の抗菌剤/防腐剤から選択される。
【0084】
いくつかの実施形態では、CBD含有組成物が、規定されたpHが与えられるように製剤化される。通常、中性、中性近く、および/または弱酸性のpH、例えば皮膚のpHに似たpH、例えば、約6.0~6.8、または約6.5、例えば6.5±0.20、6.25±0.25、または6.0±0.25が好ましいことが多い。いくつかの実施形態では、CBD含有組成物は、5~7、5~6、5.5~6.5、または約6のpHで製剤化することができる。いくつかの実施形態では、pHが約5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、または7.0である。いくつかの実施形態では、pHが約5.2~5.8、5.6~5.7または約5.5でありうる。いくつかの実施形態では、pHが約6~6.5である。いくつかの実施形態では、pHが6.8または7.0より大きい。いくつかの実施形態では、pHが5.0より小さい。
【0085】
規定されたpHの付与は、1つまたは複数の酸、塩基、その酸および/もしくは塩基の塩、緩衝剤ならびに/またはpH安定剤、ならびにそれらのあらゆる組み合わせの添加を含む、当該分野で知られている方法を用いて達成することができる。いくつかの実施形態では、クエン酸、特にクエン酸一水和物がこの文脈において用いられる。いくつかの実施形態では、他の薬学的に許容可能な酸または塩基ならびにそれらの塩を用いることができる。いくつかの実施形態では、トリエタノールアミンおよび/またはクエン酸塩/クエン酸が、望ましいpHの付与および/または維持に用いられる。いくつかの実施形態では、アルカノールアミン、例えばアミノメチルプロパノール(AMP)が緩衝剤として用いられる。
【0086】
「キレート剤」または「キレーター」は、イオン、例えば金属イオンとキレート錯体を形成可能な化合物である。それは通常、金属イオンと反応可能でキレート化合物を生成する有機化合物である。適切なキレート剤の例としては、EDTA、クエン酸、酒石酸、フィチン酸、トリエタノールアミン、およびサリチルアルデヒドを含むことができる。いくつかの実施形態では、フィチン酸および/またはその塩がキレート剤として用いられる。いくつかの実施形態では、キレーターが0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、キレーターがフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウムである。
【0087】
通常、油および/または脂質の存在は、特に対象の皮膚に適用されるゲルとして製剤化された局所組成物に照らせば、本発明のCBD含有組成物において望ましくない。いくつかの実施形態では、組成物が水中油型エマルションまたは油中水型エマルションとして製剤化されていない。従って、いくつかの実施形態では、組成物がわずかな量、例えば1.0、0.5もしくは0.1%(w/w)未満の油、例えば食用油、脱水油、および/もしくは脱水食用油を含むか、またはそれらを含まない。これは、例えば、例えばヤギの脂質が火傷の治療に用いられる皮膚熱傷のために、特に従来の創傷治療レシピにおいて油/脂質は一般的に皮膚を軟らかく滑らかに保つために用いられることから、直感に反したことのようでありうる。しかしながら、本発明では、脂質/油を含まない創傷治療製剤の潜在的な不都合な点は、特に例えばヒアルロン酸/ヒアルロン酸塩を含む場合、現在のCBD含有レシピが大きく上回ることが考えられる。いずれの理論によっても縛られることは望まないが、CBDが疎水性であり、油/脂質が皮膚に一種のバリアおよび/または層を形成し、それにより関連する活性化合物が創傷治癒プロセスに積極的に参加できることを妨げることから、そのような脂質および/または油の存在が製剤の効き目に関してマイナスに寄与することが考えられる。更に、油および/または脂質はカルボマーヒドロゲルを妨げ、遮り、または壊しさえすることができ、それにより組成物はもはや、創傷を覆って創傷治癒のために申し分のない環境を供給する保護層を形成することができない。
【0088】
結果として、いくつかの実施形態では、本明細書で開示されたCBD含有組成物は微量の油および/または脂質のみを含むか、またはそれらを含まない。いくつかの実施形態では、組成物が1.0、0.5、0.1%未満の油および/または脂質を含む。いくつかの実施形態では、組成物が(i)油、例えば食用油、(ii)脂質、例えば食用脂のうちの1つまたは複数を含まない。通常、本明細書で開示された組成物は水中油型エマルションまたは油中水型エマルションを含まない。
【0089】
いくつかの実施形態では、創傷治療組成物、例えば創傷組成物および/またはただれ組成物が、0.1~5%、0.2~2%、0.3~1%、0.4~0.75%、または約0.5%(w/w)のCBD、25~85%、35~75%、45~70%または55~65%(w/w)の水、ならびに1つまたは複数の浸透剤および/もしくは浸透促進剤、例えばプロピレングリコールおよび/またはペンチレングリコール、(i)1つまたは複数のゲル化剤、例えばポリアクリル酸/ポリアクリル酸塩(例えば2-プロペン酸ホモポリマーおよび/またはカルボマー)、ならびに任意に(ii)1つまたは複数のスキンモイスチャライザーおよび/もしくはスキンコンディショナー、例えばパンテノールおよび/またはアラントイン、(iii)1つまたは複数の更なる創傷治癒化合物、例えばヒアルロン酸および/またはその塩、(iv)1つまたは複数の抗菌剤、例えば塩化ベンザルコニウム、(v)1つまたは複数のpH安定剤および/もしくは緩衝剤、例えばアミノメチルプロパノール(AMP)、ならびに/または(vi)1つまたは複数のキレート剤、例えばフィチン酸および/またはその塩、ならびに(ii)~(vi)のあらゆる組み合わせを含む、局所適用のためのゲルとして製剤化される。
【0090】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示された組成物、例えば任意にゲルとして製剤化された創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物が、成分(i)および(ii)、ならびに任意に成分(iii)~(vi)のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、組成物が成分(i)および(iii)、ならびに任意に成分(ii)、(iv)~(vi)のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、組成物が成分(i)および(iv)、ならびに任意に成分(ii)、(iii)、(v)、(vi)のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、組成物が成分(i)および(v)、ならびに任意に成分(ii)~(iv)および(vi)のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、組成物が成分(i)および(vi)、ならびに任意に成分(ii)~(v)のうちの1つまたは複数を含む。成分(i)~(vi)は本明細書において詳細に開示される。
【0091】
いくつかの実施形態では、組成物がいくらかのアルコールを含む。いくつかの実施形態では、組成物がアルコールを含まないか、または少量のアルコールのみを含む。いくつかの実施形態では、組成物が重量で10%以下、5%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、0.25%以下、または0.1%以下のアルコールを含む。通常、アルコールは、低分子量アルコール、例えば1つまたは複数の低分子量アルコール、例えば1つまたは複数のC1~C4アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ならびにそれらのあらゆる異性体および/またはあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数である。いくつかの実施形態では、創傷治療組成物が0.25%(w/w)以下、例えば0.20%(w/w)以下、もしくは0.10(w/w)以下のアルコールを含むかおよび/またはそれらを含まない。いくつかの実施形態では、組成物がC1~C4アルコールを含まない。いくつかの実施形態では、組成物が0.25%(w/w)以下、例えば0.20%(w/w)以下、もしくは0.10(w/w)以下のC1~C4アルコールを含む。通常、本発明に照らせば、アルコール、特に低分子量アルコール、例えばC1~C4アルコールの存在は望ましくない。一般的に、アルコールは創傷をきれいにし、および/または消毒するために用いられる。しかしながら、アルコールは実際のところ、傷つきやすい組織に害を及ぼし、治癒を遅らせることがある。更に、創傷、特に開放創、およびまたは傷つきやすい組織にアルコールを適用することは、刺すようなおよび/またはヒリヒリする不快感を与える。アルコールはまた、望ましくない皮膚の脱水効果を有する。
【0092】
用いられる製造方法に応じて、CBD組成物には様々な大麻が用いられる。抽出された場合、それらは様々な量の不純物、例えば更なるカンナビノイドを含みうる。通常、そのような不純物の存在は、特にこれらの不純物の性質、濃度および/もしくは組成が知られていない場合、ならびに/またはそれらがバッチ間で著しく変化する場合、望ましくない。従って、いくつかの実施形態では、CBDが、少なくとも95%(w/w)、98%(w/w)、99%(w/w)、99.5(w/w)、または99.8%(w/w)を超える純度を有する。
【0093】
組成物、例えば創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物は、1つまたは複数の更なるカンナビノイド、例えば1つもしくは複数の精神活性カンナビノイドまたは1つもしくは複数の非精神活性カンナビノイド、例えばTHC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCP(テトラヒドロカンナビホロール)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、およびもしくはCBT(カンナビシトラン)、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0094】
しかしながら、上記に要約したように、有意な量、特に生理学的に活性な量の1つまたは複数の更なるカンナビノイドは、通常、望ましくない。結果として、いくつかの実施形態では、組成物が、1.5、1.0、0.5または0.1%(w/w)未満の1つまたは複数の更なるカンナビノイド、例えば1つもしくは複数の精神活性カンナビノイドまたは1つもしくは複数の非精神活性カンナビノイド、例えばTHC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBN(カンナビノール)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCP(テトラヒドロカンナビホロール)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、およびもしくはCBT(カンナビシトラン)、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含むか、またはそれらを含まない。いくつかの実施形態では、CBDまたは組成物が0.1(w/w)未満のTHCを含む。いくつかの実施形態では、CBDまたは組成物が1.5%(w/w)未満のCBDV、CBDA、CBG、CBNのうちのいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、CBDが重量で1.0、0.5、0.2または0.1%(w/w)未満のCBDV、CBDA、CBG、CBN、またはTHCを含む。
【0095】
有意な量のいずれの更なるカンナビノイドも存在しないことは、直感に反したことのようであり、創傷治療および/または疼痛治療のための組成物において更なるカンナビノイドのプラスの相乗的な効能を求める一般的な意見に反したことのようである。
【0096】
いくつかの実施形態では、
a)20~85%(w/w)、40~75%(w/w)、50~70%(w/w)、55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
b)0.1~60%(w/w)、5~55%(w/w)、10~50%(w/w)、30~50%(w/w)、35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
c)0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、1.5~7.5%(w/w)、2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
d)0.1~10%(w/w)、0.2~5%(w/w)、0.4~2.0%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)のポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸塩、例えばポリアクリル酸ナトリウム、カルボマー、および/または2-プロペン酸ホモポリマー、
e)0.1~5%(w/w)、0.15~2%(w/w)、0.2~1%(w/w)、0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、および任意に、少なくとも98%(w/w)の純度を有するCBD、
f)0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.3~0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)のパンテノール、
g)0.1~5%(w/w)、0.2~2%(w/w)、0.3~1%(w/w)、0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
h)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
i)0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
j)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウムを含む、組成物が提供される。
【0097】
いくつかの実施形態では、
a)50~70%(w/w)、55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
b)30~50%(w/w)、35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
c)2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
d)0.4~2.0%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)の2-プロペン酸、ホモポリマー、カルボマー、ポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸塩、例えばポリアクリル酸ナトリウム、
e)0.2~1%(w/w)、0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、
f)0.2~1.5%(w/w)、0.3~0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)のパンテノール、
g)0.3~1%(w/w)、0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
h)0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
i)0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
j)0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウム、
ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を含む、組成物が提供される。
【0098】
いくつかの実施形態では、その組成物が構成要素(a)~(j)のうちの少なくとも4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個すべてを含む。いくつかの実施形態では、その組成物が成分/構成要素(a)~(c)を含み、成分(d)~(j)のうちの少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個または7個すべてを含む。いくつかの実施形態では、その製剤がゲルとして製剤化され、成分(a)~(d)を含み、任意に成分(e)~(j)のうちの少なくとも1個、2個、3個、4個または5個すべてを含む。そのような組成物は、例えば、中性近く、通常は弱酸性pH、例えば約6.0~6.9、6.2~6.8、6.4~6.6、または約6.5で製剤化することができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、
a)55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
b)35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
c)2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
d)0.6~1.00%(w/w)、または約0.8%(w/w)のポリアクリル酸および/またはポリアクリル酸塩、
e)0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、
f)0.3~0.8%(w/w)、または約0.65%(w/w)のパンテノール、
g)0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
h)0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
i)0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
j)0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウムを含む、組成物が提供される。
【0100】
いくつかの実施形態では、その製剤がゲルとして製剤化され、かつ/または中性近く、通常は弱酸性pH、例えば約6.0~6.9、6.2~6.8、6.4~6.6、または約6.5を有する。
【0101】
いくつかの実施形態では、組成物、例えば局所創傷治癒組成物の供給に用いられるCBDが結晶性、例えば本明細書で開示された「A型CBD」である。いくつかの実施形態では、そのCBDが針状結晶として供給されるかまたは針状結晶を形成可能である。
【0102】
いくつかの実施形態では、第1の態様のCBD含有組成物が、更なるカンナビノイド、例えば、THC(テトラヒドロカンナビノール)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBN(カンナビノール)、CBG(カンナビゲロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCC(テトラヒドロカンナビオルコール)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCP(テトラヒドロカンナビホロール)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲロールモノメチルエーテル)、CBE(カンナビエルソイン)、CBT(カンナビシトラン)、および以下の型、CBG型、CBC型、「CBD以外のCBD型」、THC型、CBN型、CBE型、iso-THC型、CBL型、CBT型のうちの1つもしくは複数のカンナビノイド、ならびにそれらのあらゆる組み合わせから選択される1つまたは複数のカンナビノイドを含むことができる。そのような更なるカンナビノイドは、幻覚を起こさせるカンナビノイドおよび/または幻覚を起こさせないカンナビノイドを含むことができる。通常、そのような化合物を含む組成物による使用または治療に際して、特にそれらが生理学的に活性な量で存在する場合、望ましくない副作用を防ぐためには、幻覚を起こさせないカンナビノイドが好ましい。
【0103】
更に、適切な濃度および/または濃度範囲を本明細書において開示することができる。
【0104】
CBD含有組成物、例えば局所製剤の調製または製剤に用いられるCBDに関して、いくつかの実施形態では、組成物の供給に用いられるCBDが結晶性である。
【0105】
いくつかの実施形態では、上記に開示された組成物を供給するために用いられるCBDは、一定の特徴、例えば結晶構造、種類および/または配座により特徴付けられる。例えば実施例12を参照すると、針状結晶構造(=結晶構造A、図1参照)を有するCBDが、驚くべきことに、かつ予想外なことに、異なる結晶構造である、本明細書において「束状」または「塊状」とも呼ばれる非針状構造(=結晶構造B、図2参照)を有するCBDより著しく効能があると思われることが本発明者らにより観察された。
【0106】
いくつかの実施形態では、CBDが、結晶性である場合、針状結晶構造を有するかまたは針状結晶構造を形成可能である。いくつかの実施形態では、結晶構造Aの(または針状結晶を形成可能な)CBDが、結晶構造Bの(または塊状/束状結晶を形成可能な)CBDよりも重量/重量に基づいて少なくとも1.2、1.5、2、3、4、5、7.5、10、15または20倍「効能がある」。多くの場合、「A型」CBDが、「B型」CBDよりも重量/重量に基づいて少なくとも2.5、5、7.5、または10倍「効能がある」。「A型」CBDの「効能」は、例えば、用いたCBDの型を除いて基本的に同一の組成物を用いて、創傷治癒および/またはただれ治癒に必要な時間を測定することで決定することができる。別の方法では、効能は、同じ効能、例えば創傷治癒時間および/またはただれ治癒時間を与えるのに必要なCBDの量で決定することができる。いくつかの実施形態では、より効能のあるCBDの使用が、創傷治癒時間および/またはただれ治癒時間の短縮をもたらす。いくつかの実施形態では、より効能のあるCBDの使用が、創傷治癒組成物および/またはただれ治癒組成物の製剤に用いられるCBDの量の低減を可能にする。いくつかの実施形態では、より効能のあるCBDの使用が、匹敵する創傷治癒および/またはただれ治癒の効能を与えるのに必要な製剤の量の低減を可能にする。
【0107】
結晶構造AのCBD、または針状結晶を形成可能なCBDはまた、本明細書において「A型CBD」と呼ばれ、一方で結晶構造BのCBD、または「束状」もしくは「塊状」結晶を形成可能なCBDは「B型CBD」と呼ばれる。いくつかの実施形態では、CBDが「A型CBD」である。多くの場合、「B型CBD」とは対照的に「A型CBD」が好ましい。
【0108】
例えば局所製剤において、対象への投与の際に活性であるために、CBDが、活性型であるそのような1つまたは複数の特定の配座である必要があるかどうかを推測することができる。活性または有効性の欠如はまた、より低い取り込み率および/または皮膚の透過の困難性によって引き起こされうる。
【0109】
いずれの理論によっても縛られることは望まないが、結晶構造の違いが、異なる分子構造、例えば異なる配座により引き起こされうることが考えられる。これは、例えば、対象の身体が「間違った」CBD配座等を認識できないことに起因しうる。CBD結晶構造の違いは異なる抽出法により引き起こされると考えられる。特に、図1に開示されたCBDは、イソプロパノールによる抽出、ヘプタンによる蒸留および結晶化を含む抽出法により提供され(例えば実施例12参照)、一方で図2に開示されたCBDは、臨界CO抽出により提供された。
【0110】
通常、結晶性CBDは、当該分野で知られている方法および技術、例えばUS10413845および/またはUS10414709に開示されている方法により供給することができる。
【0111】
要するに、結晶性CBDは、
麻繊維または大麻を例えばイソプロパノールにより抽出して、カンナビノイド、THC、CBDおよびテルペンの豊富な抽出物を生成する工程、
抽出物の溶剤部分をエバポレーションして、実質的に溶剤を含まない抽出物を生成する工程、
実質的に溶剤を含まない抽出物を蒸留して、CBDを単離する工程、ならびに
蒸留され、単離されたCBDを結晶化して、結晶化され、単離されたCBDを生成する工程、および必要に応じて適切な有機溶剤、例えばアルカン、例えばヘプタンの使用による1回または複数回の再結晶、一般的にはその後の
揮発性残存物を除去するための、例えば真空乾燥による溶剤除去から基本的になる方法により、麻繊維または大麻(Cannabis sativa)から供給することができる。
【0112】
従って、いくつかの実施形態では、局所組成物の製剤に用いられるCBD結晶が針状結晶、例えば図1に示す結晶である。同様に、いくつかの実施形態では、局所組成物の製剤に用いられるCBD結晶が塊型または束型の結晶ではない、例えば図2に示す結晶と同様の結晶ではない。
【0113】
いくつかの実施形態では、局所組成物の製剤に用いられるCBD結晶が臨界CO抽出を含む抽出方法により供給されない。
【0114】
いくつかの実施形態では、局所組成物の製剤に用いられるCBD結晶が、C~Cアルコール、例えばイソプロパノールによる抽出、およびC~Cアルカン、例えばヘプタンによる1回または複数回の結晶化工程を含む方法により供給される。いくつかの実施形態では、C~Cアルコールがイソプロパノールである。いくつかの実施形態では、C~Cアルカンがヘプタンである。いくつかの実施形態では、C~Cアルコールがイソプロパノールであり、C~Cアルカンがヘプタンである。この組み合わせは、満足のいく品質、例えば阻害物質が存在しないかもしくは低減されること、および/または望ましいCBD配座のCBD結晶を供給すると考えられる。
【0115】
いくつかの実施形態では、適切なCBD生成物は、CBD結晶が臨界CO抽出およびC~Cアルカン、例えばヘプタンによる1回または複数回の結晶化工程を含む方法により供給される場合に得ることができる。
【0116】
表1に見られるように、A型CBDおよびB型CBDのカンナビノイドプロファイルはかなり同様となりうることが分かる。
【0117】
【表1】
【0118】
しかしながら、結晶構造の違いは異なる抽出法に関し、異なる抽出法により引き起こされうるとも考えられる。異なる結晶構造はまた、異なる濃度の「CBD阻害物質」、および/または異なる濃度の「CBD促進物質」を示しうる。いくつかの実施形態では、テルペン、例えば天然に存在するテルペン、特に植物、例えばCannabis sativaに見られるテルペンがCBD阻害物質として働き、望ましくない。
【0119】
従って、いくつかの実施形態では、結晶構造BのCBD、別名「B型CBD」は、有機抽出工程および/または再結晶工程により、結晶構造AのCBD、別名「A型CBD」(および/または結晶構造Aを形成可能なCBD)に変換することができる。そのような実施形態では、結晶構造の変化が、更なる抽出工程および/または結晶化工程において有意に低減される阻害物質の存在に関連すると考えられる。別の方法では、有機抽出工程はCBDの配座の変化を提供することができ、やはりそれをより活性にする。いくつかの実施形態では、ヘプタンによる再結晶がB型CBDをA型CBDに変化させることができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、結晶構造BのCBDが臨界CO抽出により供給され、例えばwww.pharma-hemp.comおよび/または続くその製造業者としての同様の抽出プロトコールから供給されるCBD結晶である。
【0121】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されたCBD含有局所組成物におけるテルペンおよび/またはテルペノイド、特にCannabis sativaテルペンの存在が、1つまたは複数の望ましくない効能、例えば、効率もしくは有効性の低減、CBDを認識する能力がないかもしくは能力の低減、同様の効能を得るためのより高度なCBD製剤の必要性、製剤における非CBDカンナビノイドの増加のうちの1つまたは複数を提供する。いくつかの実施形態では、その組成物が0.0001%以下、0.001%以下、0.01%以下、または0.1%以下のテルペン、特にCannabis sativaテルペンを重量で含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、結晶性CBDが、有意な量のテルペンを含まない、例えばテルペンの量が0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満である。
【0123】
他の植物成分、例えばテルペノイドが阻害物質として働きうることも考えられる。いくつかの実施形態では、テルペノイド、例えばCannabis sativaテルペノイドの存在は望ましくないものでありうる。いくつかの実施形態では、結晶性CBDが、有意な量のテルペノイドを含まない、例えばテルペノイドの量が0.1重量%未満、0.05重量%未満、0.02重量%未満、0.01重量%未満、0.005重量%未満、0.002重量%未満、0.001重量%未満である。
【0124】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されたCBD含有組成物における図1に示すような結晶構造Aの結晶を有するかまたは供給可能なCBDの使用は、プラスの効能、例えば、効率の向上、製剤においてCBDの合計量を減らす可能性、同じ効能を得るために対象がより少ない局所組成物、例えば創傷治癒製剤および/もしくはただれ治癒製剤を必要とすること、対象の身体による、認識および/もしくはCBDの取り込みの改善、製剤における非CBDカンナビノイドおよび/もしくは他の不純物の減少のうちの1つまたは複数を提供する。
【0125】
通常、第1の態様の組成物は、当該分野で知られている方法、手順および/または単位操作を用いて供給することができる。いくつかの実施形態では、第1の態様の組成物は、第2の態様に示されたように供給することができる。
【0126】
第2の態様では、本発明は、第1の態様の組成物、例えばゲルとして製剤化された局所創傷治療組成物を供給する方法であって、
i.好ましくは固体形態、例えば結晶形態および/もしくは粉末形態であり、ならびに/または少なくとも95%(w/w)、98%(w/w)、99%(w/w)、99.5%(w/w)、もしくは99.8%(w/w)を超える純度を有するCBDを供給する工程または行為、
ii.工程(a)のCBDを浸透剤および/または浸透促進剤、例えばプロピレングリコールに溶解させる工程または行為、
iii.例えばヒアルロン酸および/またはその塩を水に溶解させることにより、水性ゲルを得る工程または行為、
iv.工程(b)の溶解CBDを工程(c)の水性ゲルと合わせる工程または行為、ならびに
v.残りの成分を添加および混合して組成物を得る工程または行為、任意に
vi.pHを望ましい設定値、例えば6.0から6.8の間、例えば約6.5に調整する工程または行為、ならびに/または
vii.組成物を容器に等分する工程または行為を含む、方法に関する。
【0127】
いくつかの実施形態では、残りの成分が、
a)20~85%(w/w)、40~75%(w/w)、50~70%(w/w)、55~65%(w/w)、約61%(w/w)の水、
b)0.1~60%(w/w)、5~55%(w/w)、10~50%(w/w)、30~50%(w/w)、35~45%(w/w)、または約30%(w/w)のプロピレングリコール、
c)0.1~15%(w/w)、0.5~12%(w/w)、1.0~10%(w/w)、1.5~7.5%(w/w)、2.0~6.0%(w/w)、2.5~4.0%(w/w)、または約5%(w/w)のペンチレングリコール、
d)0.1~10%(w/w)、0.2~5%(w/w)、0.4~2.0%(w/w)、0.6~1.0%(w/w)、または約0.8%(w/w)のカルボマー、ポリアクリル酸ホモポリマーおよび/またはポリアクリル酸塩、例えばポリアクリル酸ナトリウム、
e)0.1~5%(w/w)、0.15~2%(w/w)、0.2~1%(w/w)、0.25~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のCBD、
f)0.1~5%(w/w)、0.15~3.0%(w/w)、0.2~1.5%(w/w)、0.3~0.8%(w/w)、または約0.5%(w/w)のパンテノール、
g)0.1~5%(w/w)、0.2~2%(w/w)、0.3~1%(w/w)、0.4~0.75%(w/w)、または約0.5%(w/w)のヒアルロン酸および/またはヒアルロン酸塩、例えばヒアルロン酸ナトリウム、
h)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)の塩化ベンザルコニウム、
i)0.01~5%(w/w)、0.05~2%(w/w)、0.1~1%(w/w)、0.2~0.5%(w/w)、または約0.3%(w/w)のアラントイン、ならびに
j)0.01~2.5%(w/w)、0.025~0.1.0%(w/w)、0.05~0.5%(w/w)、0.075~0.2%(w/w)、または約0.1%(w/w)のフィチン酸またはフィチン酸塩、例えばフィチン酸ナトリウム、
ならびに任意に1つまたは複数の薬学的に許容可能なアジュバント
のうちの1つまたは複数である。
【0128】
いくつかの実施形態では、CBDは結晶性CBDである。いくつかの実施形態では、CBDは「A型CBD」である。多くの場合、「B型CBD」またはCBDの他の型とは対照的に、「A型CBD」の使用が好ましい。
【0129】
第3の態様では、本発明は、組成物、例えば第2の態様により供給された創傷治療組成物に関する。
【0130】
第4の態様では、本発明は、組成物、例えば第1、第3または第7の態様の創傷治療組成物を含む容器に関する。
【0131】
本明細書で開示された組成物、例えば、例えばゲルとして製剤化された創傷治療組成物を、可視光および/またはUV光の影響で損傷することから保護することが望ましくありうる。従って、いくつかの実施形態では、容器が、創傷治療組成物への光保護および/またはUV保護を提供するように適合される。
【0132】
第5の態様では、本発明は、第4の態様の容器を含み、任意に使用説明書を含むキットに関する。
【0133】
いくつかの実施形態では、キットが容器および/または使用説明書のための包装、例えば紙パック等を含む。いくつかの実施形態では、その包装が光保護および/またはUV保護、例えば貯蔵中の更なる保護を提供することができる。
【0134】
第6の態様では、本発明は、第1、第3または第7の態様の組成物の局所適用を含む、対象の創傷またはただれの治療のための方法に関する。
【0135】
いくつかの実施形態では、対象が動物またはヒトである。いくつかの実施形態では、対象がヒト、例えば女性、男性、老人、成人、青年、小児、または幼児である。いくつかの実施形態では、対象が動物、例えばペット、畜産、哺乳動物、爬虫類、鳥、および/または動物園の動物のうちの1つまたは複数である。いくつかの実施形態では、対象が哺乳動物である。
【0136】
通常、治療は、適切な量の創傷治療組成物/ただれ治療組成物の局所適用を含む。いくつかの実施形態では、投与レジメンおよび/または適切な量が、適用につき20~30cm当たり約0.25g、例えば概略で約豆粒大である。適切な量の組成物の適用により適用領域にその組成物の薄膜または薄層が得られ、創傷および通常はいくらかの周辺領域もが覆われる。
【0137】
いくつかの実施形態では、その治療が治療組成物の1回を超える適用を含む。いくつかの実施形態では、治療が、1日当たり1回または数回の創傷治療組成物の適用を含む。いくつかの実施形態では、創傷治療組成物が1日当たり1×、2×、3×、4×または4×を超えて適用される。いくつかの実施形態では、組成物が必要に応じて適用される。いくつかの実施形態では、組成物は一般的に1日当たり3~4回適用される。
【0138】
いくつかの実施形態では、創傷、ただれおよび/または発疹が、清潔な創傷、汚染された創傷、感染した創傷、コロニー形成された創傷;医学的治療、化粧品治療、手術、入れ墨に関連するもの;切創、裂傷、擦り傷、剥離、刺創、銃創;火傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の熱傷;日焼け、UV光;凍傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の凍傷;水膨れ;化学薬品との接触による化学創傷;発疹;アレルギー;疾患に関連するもの;ただれ、例えばリーシュマニア潰瘍、床擦れ、口内炎、ヘルペス、砂漠潰瘍、褥瘡、鞍擦れ、ハブロネマ症、草原潰瘍もしくは軟性下疳;動物咬傷、動物刺傷、例えば無脊椎動物、例えば昆虫、例えば蚊、ハナバチ、ワスプ、スズメバチ、ハエ、アリ、クモ、サンゴ、クラゲ、水中刺傷動物、有毒動物、有毒魚による咬傷および/もしくは刺傷;ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数から選択される。
【0139】
いくつかの実施形態では、創傷が、清潔な創傷、汚染された創傷、感染した創傷、コロニー形成された創傷のうちの1つまたは複数であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、医学的治療および/もしくは化粧品治療、手術、入れ墨のうちの1つまたは複数であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、切創、裂傷、擦り傷、剥離、刺創、銃創のうちの1つまたは複数であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、火傷、第1度、第2度、第3度および/もしくは第4度の熱傷のうちの1つまたは複数であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、日焼け、UV光、および/もしくは電磁放射であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、凍傷、第1度、第2度、第3度および/もしくは第4度の凍傷のうちの1つまたは複数であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷またはただれが、水膨れであり、若しくはそれに関連し、および/またはそれにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、化学薬品との接触であり、若しくはそれに関連し、および/またはそれにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、発疹であり、若しくはそれに関連し、および/またはそれにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、アレルギーであり、若しくはそれに関連し、および/またはそれにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷またはただれが、疾患であり、若しくはそれに関連し、および/またはそれにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、ただれ、リーシュマニア潰瘍、床擦れ、口内炎、ヘルペス、砂漠潰瘍、褥瘡、鞍擦れ、ハブロネマ症、草原潰瘍もしくは軟性下疳のうちの1つまたは複数であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。いくつかの実施形態では、創傷が、動物咬傷、動物刺傷、無脊椎動物、昆虫、蚊、ハナバチ、ワスプ、スズメバチ、ハエ、アリ、もしくはクモ、サンゴ、クラゲ、水中刺傷動物、および/もしくは有毒魚のうちの1つまたは複数であり、若しくはそれらに関連し、および/またはそれらにより引き起こされる。
【0140】
第7の態様では、本発明は、薬剤および/または化粧品として用いるための、第1または第3の態様の組成物に関する。これは、皮膚の疾患または病気、例えば、清潔な創傷、汚染された創傷、感染した創傷、コロニー形成された創傷;医学的治療、化粧品治療、手術、入れ墨に関連するもの;切創、裂傷、擦り傷、剥離、刺創、銃創;火傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の熱傷;日焼け、UV光に関連する熱傷、電磁放射に関連する熱傷、凍傷、例えば第1度、第2度、第3度もしくは第4度の凍傷;水膨れ;化学薬品との接触による化学創傷;発疹;アレルギー;疾患に関連するもの;ただれ、例えばリーシュマニア潰瘍、床擦れ、口内炎、ヘルペス、砂漠潰瘍、褥瘡、鞍擦れ、ハブロネマ症、草原潰瘍もしくは軟性下疳;動物咬傷、動物刺傷、例えば無脊椎動物、例えば昆虫、例えば蚊、ハナバチ、ワスプ、スズメバチ、ハエ、アリ、クモ、サンゴ、クラゲ、水中刺傷動物、有毒動物、有毒魚による咬傷および/もしくは刺傷;ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数から選択される創傷、ただれおよび/または発疹のうちの1つまたは複数の治療を含むことができる。
【0141】
本明細書で開示されたような組成物は、驚くべき予想外の特性を有する。試験結果は驚くべき良好な結果を示し、伝統的な製剤に匹敵するだけでなく、創傷治癒および/またはただれ治癒に関してより速くおよび/または良好でさえあると思われる。いくつかの実施形態では、本発明の局所組成物が、例えば、(a)白色ワセリン、薄いパラフィン油、セレシンワックス、グリセリン、パンテノール、ステアリン酸グリセリルを含むHansaplast Wound Healing Ointment;(b)医療用蜂蜜、水、ヒマワリ油、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、および精製ラノリン(medilan)を含むKlinion L-Mesitran;ならびに/または(c)Aloe barbadensis葉抽出物、キサンタンガム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、およびクエン酸を含むAloe Vera gel AVIVIRに匹敵し、および/またはそれらよりも良好である。
【0142】
いずれの理論によっても縛られることは望まないが、高含有量の浸透剤、例えばポリオール、グリコール、特にプロピレングリコールおよび/またはペンチレングリコールは、本発明の創傷治療組成物のプラスの効能に寄与すると考えられる。いくつかの実施形態では、浸透剤が、ゲルへの安定性を促進する効能、および/または創傷治癒に関する改善、例えば創傷治癒のための時間の短縮を提供する。
【0143】
通常、創傷治療製剤、例えば本明細書で開示されたようなゲルは効率的であり、市販の一般的な製剤/製品に匹敵するか、またはそれらよりも良好でさえある。本発明の製剤は、効率的な創傷治癒とは別に、外からの保湿および冷却によるゲルを適用した際の心地良い感覚、ならびに更なる鎮痛の提供に関して、1つまたは複数の更なる効能を提供する。更に、局所製剤は、創傷環境および創傷治癒、合併症、例えば感染症等の危険性の低減、ならびに瘢痕形成がないことまたはその低減に関して、信頼性のある有益な効能を提供すると思われる。従って、いくつかの実施形態では、本明細書で開示された創傷組成物、例えばゲルとして製剤化された創傷組成物の適用または使用が、より速い治癒、鎮痛、創傷への保護層の形成、物理的なバリアの形成、生体適合性、非毒性、不規則な創傷形状を埋め、および/またはそれらを処置するのに適合し、それらに用いることができること、湿潤環境の提供、創傷に湿度を提供し、および/または湿度を引き込むこと、殺菌効果の提供、感染の防止、過剰な滲出液の除去、良好な創傷治癒環境の提供、瘢痕形成の低減または排除、ならびに/または使用および/もしくは適用が容易であること、ならびにそれらのあらゆる組み合わせのうちの1つまたは複数を提供する。
【0144】
第8の態様では、本発明は、CBD含有組成物であって、製剤に用いられるCBDが結晶性および/または「A型」である、組成物に関する。いくつかの実施形態では、その組成物が、本明細書で開示された局所組成物、例えば第1、第3および/または第7の態様の創傷治癒組成物および/またはただれ治癒組成物である。いくつかの実施形態では、例えば第1の態様および/または実施例に開示されたように、CBDがA型(針状結晶)であるかまたは針状結晶を形成可能である。
【0145】
第9の態様では、本発明は、局所組成物、特に本明細書で開示されたCBD含有局所組成物を投与することを含む投与レジメンに関する。いくつかの実施形態では、CBDが「A型」である。
【0146】
本発明は、実施例を参照してより詳細にかつ具体的に記載されるが、その実施例は本発明を限定することを意図されない。
【実施例
【0147】
パーセンテージは重量%である。通常、別に示されなければ、結晶性CBDはEnectaより供給される。
【0148】
実施例1-創傷治療組成物の供給
当該分野の慣習に従った方法、単位操作、プロトコールおよび/またはノウハウを用いて本発明のCBD含有組成物を供給することができる。これは、例えば、本明細書で開示されたように、例えば本発明の第3の態様および/または特に以下の実施例に従って実施することができる。
【0149】
【表2】
【0150】
工程I:少なくとも98%(w/w)純粋なCBD、例えばenecta(登録商標)より供給された粉末形態の結晶性CBDをプロピレングリコールに溶解させる。
工程II:ヒアルロン酸ナトリウム塩を撹拌しながら水に溶解させてゲルを得る。
工程III:プロピレングリコールおよびゲル片を撹拌しながら合わせる。
工程IV:残りの成分を撹拌しながら添加して創傷治療組成物を得る。
工程V(任意):必要に応じて例えばpH6.5へのpH調整。
【0151】
【表3】
【0152】
【表4】
【0153】
【表5】
【0154】
実施例2-創傷治療組成物の適用/使用
創傷治療組成物および/またはただれ治療組成物(「創傷ゲル」)を本明細書で開示されたように、例えば本発明の第6の態様に従って適用することができる。
【0155】
通常、適切な量、例えば約0.25g(約豆粒大)が適用につき20~30cm当たりに適用される。適切な量の組成物の適用により適用領域にその組成物の薄膜または薄層が得られ、創傷および通常はいくらかの周辺領域もが覆われる。
【0156】
必要に応じて適用する、例えば1日当たり3~4回。
【0157】
実施例3-試験設定
採用基準
擦り傷、入れ墨、熱傷、日焼けのあるヒトの対象
疼痛のためのNSAIDを除いて薬を飲んでいない対象
すべての年齢、性別または障害の対象
【0158】
臨床転帰
創傷治癒の完了
創傷治癒を完了するかまたはほとんど治癒される時間
【0159】
除外基準
手術創傷または外傷性創傷のあるヒトの対象
完全な創傷治癒の報告なしに創傷治癒率を報告する試験を除外した
【0160】
実施例4-試験結果
【0161】
【表6】
【0162】
【表7】
【0163】
【表8】
【0164】
実施例5-アルコール抽出、蒸留および結晶化によるCBDの供給
結晶性CBDは、当該分野で知られている方法および技術、例えばUS10413845および/またはUS10414709に開示されている方法により供給することができる。
【0165】
要するに、結晶性CBDは、
麻繊維または大麻をプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、およびオクタノールからなる群より選択される溶剤により抽出して、テトラヒドロカンナビノール、テルペン、またはカンナビジオールから基本的になる抽出された麻繊維または大麻から基本的になる抽出物を生成する工程、
抽出物の溶剤部分をエバポレーションして、CBDを含む実質的に溶剤を含まない抽出物を生成する工程、
実質的に溶剤を含まない抽出物を蒸留して、CBDを単離する工程、ならびに
蒸留され、単離されたCBDを結晶化して、結晶化され単離されたCBDを生成する工程から基本的になる方法により、麻繊維または大麻(Cannabis sativa)から供給することができる。
【0166】
多くの場合、必要に応じて、結晶化され、単離されたCBDは真空乾燥に供されて、揮発性残存物、特に結晶化または再結晶化に用いた溶剤が除去される。
【0167】
特に、イソプロパノールによる抽出およびヘプタンの使用による結晶化を含み、1回または複数回の任意の再結晶工程、その後の真空乾燥を含む方法は、結晶構造A、即ち、針状結晶を有するCBDを供給することができる。更に、そのようなCBDは、望ましくない化合物、例えばテルペンが非常に少ないものでありうる。
【0168】
プロセスをモニタリングする、例えば所望の生成物の高収率および/または高純度を確かめるために、GCクロマトグラフィーまたは当該分野で知られている他の分析法を用いることができる。
【0169】
原料に関して、例えば2~3%のCBDを含む麻繊維を乾燥および粉砕し、その後イソプロパノール、例えば食品等級のイソプロパノールにより抽出する。
【0170】
異なる化合物の沸点または沸点範囲に基づいた適切な反応を選択するための助言は、例えばここに見出すことができる:www.nwsci.com/customer/docs/SKUDocs/RMR/Technical%20Data_Extractions_03.28.18.pdf。
【0171】
結晶構造Aを有するCBDを例えばwww.enecta.com、ならびに/または続くその製造業者としての同様の抽出および/もしくは精製プロトコールから供給することができる。
【0172】
実施例6-異なる結晶性CBDを用いて製剤化された組成物の比較
2つの組成物を、実施例1の例えば製剤AまたはBに従って調製し、相違点は、製剤に用いた結晶性CBDがA型(針状結晶、図1)またはB型(束状/塊状、図2)のいずれかであることのみである。
【0173】
A型の結晶性CBDはEnectaより供給され、一方でB型のCBDはPharma Hempより供給される。
【0174】
両方の組成物を試験したところ、驚くべきことに、かつ予想外なことに、A型のCBDがB型のCBDよりも有意に活性であることが分かり、かつ/またはそのように結論付けることができる。

図1
図2
【国際調査報告】