(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置
(51)【国際特許分類】
A61N 7/02 20060101AFI20240405BHJP
【FI】
A61N7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566999
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 KR2022005703
(87)【国際公開番号】W WO2022239995
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0061909
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520331970
【氏名又は名称】ジェイシス メディカル インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】307, 308, 401, 808, 1015, DAERYUNG TECHNO TOWN 8TH, 96, GAMASAN-RO, GEUMCHEON-GU, SEOUL 08501, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】キム,ギュンテ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウォン・ジュ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ドン・ホワン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ33
(57)【要約】
本発明は、ハンドピースと、カートリッジハウジングと、前記カートリッジハウジングに設けられて、前記ハンドピースから延びた移動軸に接続され、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、前記超音波発生ユニットに接続され、前記トランスデューサの上下方向に移動可能に設けられる可変軸と、前記可変軸を前記上下方向に移動させる操作部とを含み、前記移動軸は、前記可変軸の軸線方向に移動可能に設けられることを特徴とする超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置に関する。前記超音波発生ユニットは、前記操作部の操作により前記上下方向に移動し、前記上下方向の目標位置が決定された後、前記移動軸によって前記可変軸の軸線方向に移動するか、前記移動軸によって前記可変軸の軸線方向に移動し、超音波の集束位置が決定された後、前記操作部の操作により上下方向に移動できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドピースと、
カートリッジハウジングと、
前記カートリッジハウジングに設けられて、前記ハンドピースから延びた移動軸に接続され、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、
前記超音波発生ユニットに接続され、前記トランスデューサの上下方向に移動可能に設けられる可変軸と、
前記可変軸を前記上下方向に移動させる操作部と、を含み、
前記移動軸は、
前記可変軸の軸線方向に移動可能に設けられることを特徴とする超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項2】
前記可変軸は、
前記移動軸によって前記可変軸の軸線方向に伸縮可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項3】
前記可変軸は、
互いに異なる直径を有し、多段式で挿入及び排出可能な1つ以上の軸を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項4】
前記カートリッジハウジングに設けられて、前記超音波発生ユニットが前記上下方向及び前記可変軸の軸線方向に移動可能に案内するガイド部を含み、
前記ガイド部は、
前記超音波発生ユニットを貫通するガイド軸を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項5】
前記ガイド部は、
前記超音波発生ユニットに設けられる少なくとも1つ以上の弾性部材を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項6】
前記超音波発生ユニットに設けられる第1磁性部材と、
前記移動軸に設けられて、前記第1磁性部材に磁力結合される第2磁性部材を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項7】
前記操作部は、
駆動手段、ボタン又はノブであることを特徴とする請求項1に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波は、20kHz以上の周波数を有する波動のことをいい、医療分野における患部に対する診断及び治療はもちろん、皮膚美容にまで多様に活用される。
【0003】
特に、超音波を高強度で集束した形態である高強度集束超音波(HIFU、High Intensity focused ultrasound)は、レーザ及びRF(Radio Frequency)高周波とは異なり、皮膚の表面に何の損傷も与えることなく、非侵襲的に皮膚の目標深さに集束させることができる。その結果、皮膚の目標深さでは急激な温度上昇が誘発され、皮膚の各種患部に副作用を残さず、細胞の凝固壊死が起きる。このように壊死した細胞は、私たちの体の損傷部分の復旧メカニズムによって自然に除去される。
【0004】
一方、従来の超音波発生装置は、カートリッジハウジングと、カートリッジハウジングに内蔵されて超音波を照射する超音波発生ユニットとを有する。
【0005】
このような従来の超音波発生装置は、超音波発生ユニットがカートリッジハウジングの内部に固定されることによって、超音波発生ユニットの超音波の集束深さを調節できない。
【0006】
そのため、従来の超音波発生装置は、皮膚の目標深さに応じて超音波の集束深さを調節できないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、皮膚の目標深さに応じて、超音波の集束深さを容易に調節できる超音波発生装置を提供することにある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限らず、言及していない更に他の課題は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、ハンドピースと、カートリッジハウジングと、前記カートリッジハウジングに設けられて、前記ハンドピースから延びた移動軸に接続され、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、前記超音波発生ユニットに接続され、前記トランスデューサの上下方向に移動可能に設けられる可変軸と、前記可変軸を前記上下方向に移動させる操作部とを含み、前記移動軸は、前記可変軸の軸線方向に移動可能に設けられることができる。
【0010】
また、前記可変軸は、前記移動軸によって前記可変軸の軸線方向に伸縮可能に設けられることができる。
【0011】
更に、前記可変軸は、互いに異なる直径を有し、多段式で挿入及び排出可能な1つ以上の軸を含むことができる。
【0012】
また、前記カートリッジハウジングに設けられて、前記超音波発生ユニットが前記上下方向及び前記可変軸の軸線方向に移動可能に案内するガイド部を含み、前記ガイド部は、前記超音波発生ユニットを貫通するガイド軸を含むことができる。
【0013】
更に、前記ガイド部は、前記超音波発生ユニットに設けられる少なくとも1つ以上の弾性部材を更に含むことができる。
【0014】
また、前記超音波発生ユニットに設けられる第1磁性部材、及び前記移動軸に設けられて、前記第1磁性部材に磁力結合される第2磁性部材を更に含むことができる。
【0015】
更に、前記操作部は、駆動手段、ボタン又はノブであり得る。
【0016】
本発明のその他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施例に係る超音波発生装置は、皮膚の目標深さに応じて、超音波の集束深さを容易に調節できる。
【0018】
また、本発明の一実施例に係る超音波発生装置は、超音波発生ユニットのコネクタがガイド軸にスライド可能に結合されることによって、超音波発生ユニットの位置調節時に、超音波発生ユニットが上下方向に沿って移動するか、又は可変軸の軸線方向に沿って移動するとき、超音波発生ユニットが旋回するのが防止され、超音波発生ユニットの位置を精密に調節し、超音波発生ユニットのトランスデューサを介して安定的に超音波治療を行えるようにする。
【0019】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限らず、言及していない更に他の効果は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の第1実施例に係る超音波発生装置を示す概略図である。
【
図2】本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のコネクタを示す断面図である。
【
図3】本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
【
図4】本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
【
図5】本発明の第1実施例に係る超音波発生装置の超音波発生ユニットが移動軸の軸線方向に移動した状態を示す作動図である。
【
図6】本発明の第2実施例に係る超音波発生装置を示す概略図である。
【
図7】本発明の第2実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
【
図8】本発明の第2実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現することができる。但し、本実施例は本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野における通常の技術者に本発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇により定義されるに過ぎない。
【0022】
本明細書で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は特に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を示し、「及び/又は」は言及された構成要素のそれぞれ及び1つ以上の全ての組み合わせを含む。たとえ、「第1」、「第2」などが多様な構成要素を叙述するために用いられていても、これらの構成要素は、これらの用語により制限されないのはもちろんである。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いる。従って、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得るのは言うまでもない。
【0023】
他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野における通常の技術者が共通して理解できる意味として用いられる。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0024】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0025】
本発明の説明に先立ち、複数の実施例において、同一の構成を有する構成要素については同一の符号を用いて代表的に第1実施例で説明し、その他の実施例では第1実施例とは異なる構成について説明することにする。
【0026】
図1は、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置を示す概略図であり、
図2は、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のコネクタを示す断面図である。
【0027】
図1に示すように、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置は、ハンドピース10、カートリッジハウジング20、超音波発生ユニット30、可変軸40及び操作部50及びガイド部70を含む。
【0028】
ここで、ハンドピース10とカートリッジハウジング20は基本本体であり、超音波発生ユニット30は、超音波が発生するトランスデューサ32を含み、可変軸40と操作部50は、超音波発生ユニット30をトランスデューサ32の上下方向に移動させる役割を果たし、ガイド部70は、カートリッジハウジング20に設けられて、超音波発生ユニット30がトランスデューサ32の上下方向及び可変軸40の軸線方向に移動可能に案内する役割を果たす。
【0029】
ハンドピース10は基本本体であって、ユーザの把持のための取っ手として活用でき、ハンドピース10の一側には、後述するカートリッジハウジング20が着脱可能に結合される。カートリッジハウジング20の内部には、超音波を発生するトランスデューサ32を有する超音波発生ユニット30が配置される。従って、ユーザは、ハンドピース10を把持し、カートリッジハウジング20が皮膚の表面と密着するようにハンドピース10を移動させた状態で、トランスデューサ32から発生する超音波を皮膚の目標深さに照射させて、超音波医療施術を行えるようにする。
【0030】
ハンドピース10の内部には、トランスデューサ32にRF電流を印加するためのRFボードと接続されるケーブルが設けられることができる。RFボードは、本体又はハンドピース10に収容でき、トランスデューサ32にRF電流を間欠的又は連続的に印加できる。
【0031】
カートリッジハウジング20は、トランスデューサ32を収容する一種のケースであり、ハンドピース10に着脱可能に結合される。
【0032】
カートリッジハウジング20には、トランスデューサ32から発生する超音波を伝達するための流体媒質が収容できる。ここで、流体媒質は、蒸留水、脱気液、シリコンであり得るが、特に限定されない。
【0033】
超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20に設けられ、後述する可変軸40に接続されるコネクタ31と、コネクタ31に接続され、超音波が発生するトランスデューサ32とを含む。
【0034】
コネクタ31は、カートリッジハウジング20に設けられ、コネクタ31の一側は、可変軸40に接続され、コネクタ31の他側は、トランスデューサ32に接続される。
【0035】
トランスデューサ32は、ハンドピース10のケーブルによってRFボードから電気信号の供給を受けて超音波を特定の位置に集束できる。ここで、トランスデューサ32の上下方向は、トランスデューサ32の超音波の集束深さが変化する方向と定義できる。
【0036】
ここで、カートリッジハウジング20の末端部から超音波が集束された特定の位置までの垂直距離をトランスデューサ32の超音波の集束深さと定義できる。本実施例では、トランスデューサ32の超音波の集束深さは、超音波発生ユニット30がトランスデューサ32の上下方向に移動することによって調節でき、これについては後述する。
【0037】
一方、超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20に着脱可能に結合されることができる。例えば、超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20に螺合できる。また、超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20内に位置し、一例として突起と溝によって着脱可能に結合できる。
【0038】
ガイド部70は、超音波発生ユニット30を貫通するガイド軸72を含むことができる。
【0039】
図2を参照すると、超音波発生ユニット30のコネクタ31には、ガイド軸72を弾性支持する、後述する1つ以上の弾性部材80が設けられることができる。
【0040】
ガイド軸72は、トランスデューサ32の上下方向への移動と、可変軸40の軸線方向への移動とをガイドする。後述するが、移動軸121は、超音波発生ユニット30を可変軸40の軸線方向に移動させる役割を果たす。
【0041】
ガイド軸72は、カートリッジハウジング20に設けられて可変軸40と平行に配置され、コネクタ31がトランスデューサ32の上下方向に移動可能に結合できる。このようなガイド軸72は、カートリッジハウジング20に固定できるが、例えばガイド軸72の両面がそれぞれカートリッジハウジング20の両面に結合されることができる。
【0042】
一方、ガイド軸72は、超音波発生ユニット30のコネクタ31にスライド可能に結合できる。
【0043】
また、ガイド軸72は、可変軸40の下側に配置できる。
【0044】
このように、超音波発生ユニット30のコネクタ31がガイド軸72にスライド可能に結合されることによって、超音波発生ユニット30の位置調節時に、トランスデューサ32の上下方向に沿って移動するか、又は可変軸40の軸線方向に沿って移動するとき、超音波発生ユニット30が旋回するのが防止されて超音波発生ユニット30の位置を精密に調節し、超音波発生ユニット30のトランスデューサ32を介して安定的に超音波治療を行えるようにする。
【0045】
1つ以上の弾性部材80は、超音波発生ユニット30のコネクタ31の内部に設けられることができる。
【0046】
1つ以上の弾性部材80は、ガイド軸72を弾性支持できる。具体的には、1つ以上の弾性部材80は、一対に設けられ、一対の弾性部材80は、ガイド軸72がスライド結合するブッシング60を挟んで上下方向に沿って互いに対向配置され、超音波発生ユニット30のコネクタ31の内部に挿入されたブッシング60を弾性支持できる。このような弾性部材80には、バネが使用され得るが、特に限定されない。
【0047】
ブッシング60は、ガイド軸72の特定の部位を包む。このようなブッシング60は、ガイド軸72の軸線方向に沿ってスライドでき、これに連動してコネクタ31もガイド軸72の軸線方向に沿ってスライドできる。一方、一対の弾性部材80は、ブッシング60を挟んで上下方向に沿って互いに対向配置され、ブッシング60を弾性支持できる。
【0048】
ここで、本実施例では、ブッシング60がガイド軸72にスライド可能に結合され、ブッシング60は、一対の弾性部材80によって弾性支持されることが示されているが、これに限定されず、ブッシング60は、選択的に設けられることができる。この場合、コネクタ31は、ガイド軸72の軸線方向に沿って移動し、ガイド軸72は、一対の弾性部材80によって弾性支持されることができる。
【0049】
可変軸40は、超音波発生ユニット30に結合され、トランスデューサ32の上下方向に対して水平に配置される。具体的には、可変軸40は、超音波発生ユニット30のコネクタ31に接続できる。従って、可変軸40がトランスデューサ32の上下方向に移動すると、これに連動して超音波発生ユニット30もトランスデューサ32の上下方向に移動できる。
【0050】
可変軸40の両端部は、それぞれ後述する操作部50及びコネクタ31と結合できる。
【0051】
可変軸40は、トランスデューサ32の上下方向に垂直な方向に平行に配置できる。ここで、トランスデューサ32の上下方向に垂直する方向は、可変軸40の軸線方向であり得る。
【0052】
可変軸40は、移動軸121によって可変軸40の軸線方向に伸縮可能に設けられることができる。一方、可変軸40が伸縮すると、コネクタ31が可変軸40の軸線方向に沿って移動できる。
【0053】
可変軸40は、互いに異なる直径を有し、多段式で挿入及び排出可能な1つ以上の軸を含むことができる。即ち、可変軸40は、互いに異なる直径を有する複数の軸がテレスコピック可能に結合された形態を有することができる。
【0054】
操作部50は、可変軸40に結合され、可変軸40をトランスデューサ32の上下方向に沿って移動させる。このように、操作部50によって可変軸40がトランスデューサ32の上下方向に移動すると、これに連動して超音波発生ユニット30もトランスデューサ32の上下方向に移動することによって、トランスデューサ32の超音波の集束深さが容易に調節できる。
【0055】
一例として、操作部50は、可変軸40をトランスデューサ32の上下方向に駆動させる駆動手段であり得る。
【0056】
他の例として、操作部50は、可変軸40の末端部に結合されるノブであり得る。このようなノブには、ユーザによってトランスデューサ32の上下方向に移動させる力が加えられることができる。ここで、操作部50は、カートリッジハウジング20の外面に上下方向に沿って一定の長さに形成されたラックギアに沿って移動できる。そして、操作部50には、ラックギアに選択的に係止又は係止解除されるピニオンギアが設けられることができる。
【0057】
移動軸121は、トランスデューサ32を可変軸40の軸線方向に沿って移動させる役割を果たす。このような移動軸121は、可変軸の軸線方向に移動可能に設けられることができる。
【0058】
移動軸121は可変軸40に結合され、可変軸40を伸縮させて、可変軸40に結合されたコネクタ31を可変軸40の軸線方向に沿って移動させることができる。ここで、移動軸121は、可変軸40の軸線方向に移動し、可変軸40を伸縮させることができる。このような移動軸121の移動は、駆動装置によって行われることができる。ここで、駆動装置は、アクチュエータと駆動モータなどが使用され得るが、これに特に限定されない。
【0059】
一方、移動軸121と可変軸40は、後述する第1磁性部材130と第2磁性部材140によって分離可能に結合できる。
【0060】
第1磁性部材130は可変軸40に対向し、コネクタ31に設けられることができる。このような第1磁性部材130は、可変軸40の最大移動距離よりも大きいか、同一の長さを有することができる。ここで、可変軸40の最大移動距離は、トランスデューサ32の上下方向を基準にして、可変軸40がカートリッジハウジング20から最大に移動できる距離と定義できる。
【0061】
第2磁性部材140は移動軸121に設けられて、第1磁性部材130に磁力結合されることができる。このような第2磁性部材140は、トランスデューサ32の上下方向を基準にして、第1磁性部材130よりも短い長さを有することができる。
【0062】
一方、カートリッジハウジング20の一面とコネクタ31との間には、移動軸121の一領域、第1磁性部材130及び第2磁性部材140を収容する第1管90が設けられることができる。カートリッジハウジング20の他面とコネクタ31との間には、可変軸40を収容する第2管100が設けられることができる。このような第1管90及び第2管100は、伸縮可能なジャバラホースであり得る。
【0063】
そして、第1管90及び第2管100は、トランスデューサ32の上下方向による長さがその他の方向による長さよりも長い長軸を有する楕円状を有することができる。このように第1管90及び第2管100が楕円状に形成されることによって、移動軸121と可変軸40がトランスデューサ32の上下方向に移動するとき、移動軸121と可変軸40の移動範囲を確保すると共に、カートリッジハウジング20の内部と外部との間の気密性を確保できる。
【0064】
また、第1管90及び第2管100は、それぞれウレタン、シリコンなどの軟質特性を有する材質で形成されることによって、第1管90と第2管100における隙間発生の可能性を抑制して媒質の漏洩を防止でき、気密性に対する信頼性をより確保できる。
【0065】
一例として、超音波発生ユニット30は、操作部50の操作によりトランスデューサ32の上下方向に移動し、トランスデューサ32の上下方向の目標位置が決定された後、移動軸121によって可変軸40の軸線方向に移動できる。
【0066】
ここで、超音波発生ユニット30に対してトランスデューサ32の上下方向の目標位置が決定されると、トランスデューサ32の超音波の集束深さが皮膚下の目標深さに合わせられることができる。
【0067】
また、超音波発生ユニット30が移動軸121によって可変軸40の軸線方向の直線経路に移動する間、トランスデューサ32が作動し、トランスデューサ32から発生する超音波が皮膚下の目標深さから可変軸40の軸線方向の直線経路に沿って提供されることができる。
【0068】
以下では、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサ32の超音波の集束深さを調節する一例を説明する。
【0069】
図3及び
図4は、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
【0070】
図3に示すように、まず、操作部50が可変軸40を下側に移動させる。このとき、操作部50は、ユーザの操作により手動で下側移動できる。
【0071】
次に、可変軸40の下側移動に連動して、超音波発生ユニット30も下側に移動する。その結果、トランスデューサ32の超音波の集束深さが深くなる。
【0072】
一方、可変軸40が下側に移動するとき、移動軸121は固定されるが、可変軸40は下側に移動することによって、可変軸40に設けられた第1磁性部材130が下側に移動しながら、第2磁性部材140は第1磁性部材130の上部に結合できる。
【0073】
また、超音波発生ユニット30が下側に移動するとき、一対の弾性部材80が超音波発生ユニット30を弾性支持することによって、超音波発生ユニット30の旋回が防止できる。
【0074】
次いで、
図4に示すように、操作部50が可変軸40を上側に移動させる。このとき、操作部50は、ユーザにより手動で上側移動できる。
【0075】
次に、可変軸40の上側移動に連動して、超音波発生ユニット30も上側に移動する。その結果、トランスデューサ32の超音波の集束深さが浅くなる。
【0076】
このとき、移動軸121と第2磁性部材140の位置は固定されるが、可変軸40と第1磁性部材130が上側に移動することによって、第1磁性部材130の下部には、第2磁性部材140が磁力で結合される。
【0077】
一方、可変軸40が上側に移動するとき、移動軸121は固定されるが、可変軸40は、上側に移動することによって、可変軸40に設けられた第1磁性部材130が上側に移動しながら、第2磁性部材140は、第1磁性部材130の下部に結合できる。
【0078】
また、超音波発生ユニット30が上側に移動するとき、一対の弾性部材80が超音波発生ユニット30を弾性支持することによって、超音波発生ユニット30の旋回が防止できる。
【0079】
以下では、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置の超音波発生ユニット30が可変軸40の軸線方向に移動する作動例を説明する。
【0080】
図5は、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置の超音波発生ユニットが可変軸の軸線方向に移動した状態を示す作動図である。
【0081】
図5に示すように、まず、駆動装置は、移動軸121が操作部50に接近するように移動させる。
【0082】
次に、移動軸121が操作部50に接近する方向に移動することによって、コネクタ31も操作部50と接近する方向に移動し、これに連動して超音波発生ユニット30も操作部50と接近する方向に移動する。
【0083】
一方、可変軸40が操作部50と接近する方向に移動するとき、第1管90は伸張し、第2管100は圧縮されることができる。
【0084】
また、超音波発生ユニット30が、可変軸40が操作部50と接近する方向に移動するとき、超音波発生ユニット30の内部に設けられたブッシング60がガイド軸72に沿ってスライドできる。
【0085】
図6は、本発明の第2実施例に係る超音波発生装置を示す概略図である。
【0086】
図6に示すように、本発明の第2実施例に係る超音波発生装置は、本発明の第1実施例とは異なり、ガイド軸73は、カートリッジハウジング20に設けられて超音波発生ユニット30のコネクタ31に結合され、可変軸40と連動し、トランスデューサ32の上下方向に移動できる。
【0087】
即ち、ガイド軸73は、可変軸40と超音波発生ユニット30と共に、トランスデューサ32の上下方向に移動できる。
【0088】
本実施例において、一対の弾性部材80は、ガイド軸73の各端部に対向配置され、トランスデューサ32の上下方向に沿って移動するガイド軸73を弾性支持できる。一対の弾性部材80は、ガイド軸73の両側にそれぞれ設けられることができる。
【0089】
以下では、本発明の第2実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサ32の超音波の集束深さを調節する一例を説明する。以下では、説明の便宜上、トランスデューサ32の上下方向を上下方向と定義する。
【0090】
図7及び
図8は、本発明の第2実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
【0091】
図7に示すように、まず、操作部50が可変軸40を下側に移動させる。このとき、操作部50は、ユーザの操作により下側移動できる。
【0092】
次に、可変軸40の下側移動に連動して、超音波発生ユニット30とガイド軸73も下側に移動する。その結果、トランスデューサ32の超音波の集束深さが深くなる。
【0093】
一方、可変軸40が下側に移動するとき、移動軸121は固定されるが、可変軸40は、下側に移動することによって、可変軸40に設けられた第1磁性部材130が下側に移動しながら、第2磁性部材140は、第1磁性部材130の上部に結合できる。
【0094】
また、超音波発生ユニット30が下側に移動するとき、一対の弾性部材80が超音波発生ユニット30と連動移動するガイド軸73を弾性支持することによって、超音波発生ユニット30の旋回が防止できる。
【0095】
次に、
図8に示すように、まず、操作部50が可変軸40を上側に移動させる。このとき、操作部50は、ユーザにより手動で上側移動できる。
【0096】
次に、可変軸40の上側移動に連動して、超音波発生ユニット30とガイド軸73も上側に移動する。その結果、トランスデューサ32の超音波の集束深さが浅くなる。
【0097】
一方、可変軸40が上側に移動するとき、移動軸121は固定されるが、可変軸40は、上側に移動することによって、可変軸40に設けられた第1磁性部材130が上側に移動しながら、第2磁性部材140は、第1磁性部材130の下部に結合できる。
【0098】
また、超音波発生ユニット30が上側に移動するとき、一対の弾性部材80が超音波発生ユニット30と連動移動するガイド軸73を弾性支持することによって、超音波発生ユニット30の旋回が防止できる。
【0099】
一方、本発明に係る超音波発生カートリッジは、ハンドピース10に着脱するものであって、カートリッジハウジング20、超音波発生ユニット30、移動軸40、操作部50、ガイド部70及び弾性部材80を含むことができる。
【0100】
また、本発明に係る超音波発生カートリッジは、移動軸121、第1磁性部材130及び第2磁性部材140を更に含むことができる。
【0101】
本発明によると、本発明の一実施例に係る超音波発生装置は、皮膚の目標深さに応じて、超音波の集束深さを容易に調節できる。
【0102】
以上、添付の図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態に実施できるということが理解できるだろう。従って、以上で述べた実施例は、あらゆる面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。
【国際調査報告】