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  • 特表-デジタル画像の形成方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】デジタル画像の形成方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/698 20230101AFI20240405BHJP
【FI】
H04N23/698
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023567038
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 RU2021000481
(87)【国際公開番号】W WO2022231465
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】2021112571
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】RU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523410034
【氏名又は名称】ゴルバチュク,アレクサンダー イバノビッチ
【氏名又は名称原語表記】GORBATYUK, Alexander Ivanovich
【住所又は居所原語表記】ul. Govorova, d. 48, kv. 360 Tomsk, 634057 (RU)
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】ゴルバチュク,アレクサンダー イバノビッチ
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122EA40
5C122FA03
5C122FB11
5C122FC04
5C122FC07
5C122GE11
5C122HB02
5C122HB10
(57)【要約】
本発明は、4K及び8K UHDデジタルフォーマットを有するテレビジョンシステム、ならびにスタジオ及び芸術的写真のためのプロのデジタルカメラの作成に最も適用可能である。技術的な結果は、その解像度のn倍の増加によるデジタル画像の品質の改善である。同時に、選択されたCCDアレイによって感度が決定される。この結果は、レンズがn個のCCDアレイの感光性フィールドの合計に等しい領域上に画像を形成することによって達成される。CCDアレイは、互いにオフセットされている。画像は4つのチャネルを介してCCDアレイの全てに投影され、その結果、前記アレイの各々は前記画像のn個のセクタのうちの1つのみからビデオ信号を生成する。従来の走査規格で並列に動作するCCDアレイからのビデオ信号は、デジタル化され、前処理され、メモリに記録され、メモリからクロックレートよりn倍大きいレートで読み出される。デジタル画像は、画像の隣接セクタを変換するCCDアレイからのビデオ信号を電子的に組み合わせることによって生成され、その後、ビデオ信号は後処理される。デジタル画像の最大達成可能品質は、焦点面において所望のフォーマットの光学画像を作成する光学システムの能力に依存する。本方法は、光学ユニットと、光学画像をデジタル信号に変換するためのn個の変換器と、制御ユニットと、整流子と、後処理ユニットとを含むデバイスを使用して実行される。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電荷結合素子(CCD)アレイを用いてデジタル画像を生成するための方法であって、
前記CCDアレイを従来の走査規格で、かつ並列に動作させ、光学画像を前記CCDアレイ上に同時に投影し、前記CCDアレイを互いに対してシフトさせ、前記CCDアレイからのすべてのビデオ信号を同時にデジタル化し、前処理し、メモリに記録し、それによって、増加したクロックレートで読み出され、後処理される情報フィールドを作成し、
前記光学画像はn個のCCDアレイの感光領域の合計に等しい領域上に生成され、前記光学画像は、前記CCDアレイの各々が前記画像のn個のセクタのうちの1つのみからビデオ信号を生成するように互いに対してシフトされる前記CCDアレイ上に4つのチャネルを介して同時に投影され、n=mであり、mは2から始まる、垂直方向及び水平方向の両方の前記CCDアレイの数であり、
1つのチャネルの前記CCDアレイは互いに境界を接していない前記画像の前記セクタからビデオ信号を生成し、前記情報フィールドは、前記画像の隣接セクタを水平に変換するが異なるチャネルに配置されている前記CCDアレイのラインからの前記ビデオ信号を順次的かつ電子的に組み合わせることによって、及び、前記画像の隣接セクタを垂直に変換するが異なるチャネルに配置されている前記CCDアレイのフレームからの前記ビデオ信号を順次的かつ電子的に組み合わせることによって、前記クロックレートよりn倍高いレートで読み出される、方法。
【請求項2】
複数の電荷結合素子(CCD)アレイを使用してデジタル画像を生成するための装置であって、レンズと、前記レンズに光学的に結合されたニュートラルな半透明ミラーとを含む光学ユニットを備える、装置であって、
前記光学ユニットは、直列接続されたCCD、アナログデジタル変換器(ADC)、前処理ユニット、及びメモリユニットを備える光学画像デジタル信号変換器の対応する入力に接続された出力を有し、
前記光学画像デジタル信号変換器は、スイッチを介して後処理ユニットの入力に接続された出力を有し、前記後処理ユニットは、前記装置の出力である出力を有し、
前記CCD、ADC、メモリユニット及びスイッチの制御入力は、制御ユニットの対応する出力に接続され、
前記レンズは、n個のCCDアレイの感光領域の合計に等しい領域上に光学画像を生成するように構成され、
2つのニュートラルな半透明ミラーが前記光学ユニットに含まれ、その理由で、前記光学ユニットはn個の光学画像デジタル信号変換器の対応する入力に接続された4つの出力を有し、前記n個の光学画像デジタル信号変換器の前記出力は前記スイッチの入力に接続される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を生成するテレビジョン方法に関する。本発明は、車両登録プレート認識のためのテレビジョンシステム及び虹彩識別システムに適用可能である。4Kおよび8K UHDデジタルフォーマットを有するテレビジョンシステム、ならびにスタジオ又は印刷品質を有する芸術的撮影のためのプロのデジタル写真カメラを作成するときに、本発明を使用することに最も関連する。
【背景技術】
【0002】
電荷結合素子(CCD)アレイを使用するデジタルビデオ機器の解像度の増加は、感度の低下という代償を払って提供される。デジタルビデオ機器とは、デジタルフォトカメラやデジタルビデオカメラを指す。ピクセルサイズの縮小は、必ずしも全体的な画質を改善しないことが知られている[Eisman, Katherine, Duggan, Sean, Gray Tim. A36 Encyclopedia of Digital Photography, 3rd ed.: Translated from English-M.: I.D. Williams”, 2011.-560 pp.: Il.- parallel title in English, ISBN 978-5-8459-1724-9, p. 73 (Russian)]。小さなピクセルは光に対する感度が低いので、それらの信号はより増幅されなければならず、その結果、結果として得られる画像におけるノイズレベルが増加する。ラージフォーマット(又は、大画面、大判/large format)用の無収差光学系がある。そのため、デジタル画像の品質を向上させるためには、大きなピクセルを最大数収容できる領域を有するCCDアレイを有する必要がある。しかしながら、そのような寸法及びそのようなパラメータを有するCCDアレイの作製は、膨大なコストを伴う。12メガピクセルのSMOSアレイ9×11インチを有する世界初のラージフォーマットデジタルカメラLS911は、106000ドルのコストがかかることが知られている[最初のラージフォーマットデジタルカメラであるラージセンスLS911を参照されたい。Cameralabs.org.Largesense LS 911.]。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術は、ギガピクセル解像度を有する画像を生成するための方法を開示している[Ferra.Ru, Gigapixel camera AWARE2..., 2012年6月21日参照]。この画像は、98個のフォトモジュールを使用して生成される。各フォトモジュールは、14メガピクセルセンサーを備える。得られた白黒画像は、18秒以内に個々のフレームをコンピュータマージする(computer-merging)ことによって生成される。
【0004】
上述の方法は、高コスト、高電力消費、移動物体をピックアップできないこと、及び冷却の必要性という欠点を有する。
【0005】
RU2158486[2000年10月21日]は、カラー画像を走査するための方法及びその実施のための装置を開示している。この方法は走査フィールド全体を基本セクションに分割し、CCDアレイを含むヘッドを用いて各セクションを複数回走査することを含む。そして、各セクションの数回の走査で得られたビデオ信号(v/s)を平均化して、信号対雑音比(s/n)を増加させる。解像度が向上した走査フィールド全体の画像は、すべての基本セクションを電子的にマージすることによって生成される。
【0006】
RU2158486に開示された方法は、システム全体の動作信頼性を悪化させる電気機械アセンブリの存在、及び移動物体をピックアップできないという欠点を有する。
【0007】
RU2143789[1999年12月27日]は、従来のCCDに基づくカメラにおいて高精細度テレビジョン画像を生成するための方法を開示している。この方法は、並列に動作するCCDアレイからv/sを受信することと、同時デジタル化を実行することと、v/sのメモリへの前処理及び書き込みを実行することと、それを増加したクロックレートで読み出すことと、v/sの最終処理を実行することとを含む。
【0008】
RU2143789[1999年12月27日]はまた、従来のCCDに基づくカメラにおいて高精細度テレビジョン画像を生成するためのデバイスを開示している。この装置は、光学ユニットが光学パラメータが同一の2つの画像を生成し、これら画像を2つのCCD上に投影して2つの重ね合わされた画像が得られるように設計されている。これらの画像は互いに対してシフトされ、水平シフトはピクセル間の距離の半分に等しく、垂直シフトはライン間隔の半分に等しい。従来の走査規格で動作するCCDアレイからのビデオ信号は、同時にデジタル化され、前処理され、メモリに記録され、それぞれがそれ自体のチャネルに記録される。これにより、情報フィールドが作成される。情報フィールドのセルは、処理された信号で満たされ、チェッカーボードパターンで配置される。高精細テレビジョン画像を得るために、メモリからの情報の並列順次読み出しが実行される。前記読み出しは、「素子を介して/ラインを介して」という原理に従って、4倍のクロックレートで実行される。両方のCCDアレイからのビデオ信号v/sの単純な合計がある。そして、この情報に最終的な処理を施す。
【0009】
RU2143789に開示された方法及び装置は、以下の欠点を有する。
【0010】
-HDTVパラメータによって制限されるテレビジョン画像の低品質。
【0011】
-光学画像の細部や輪郭のぼやけによるテレビジョン画像の低品質。
【課題を解決するための手段】
【0012】
クレームされた発明のグループを実施するときに達成される単一の技術的結果は、その解像度をn倍に増加させることによってデジタル画像の品質を増加させることである。この場合、デバイスの感度は劣化せず、選択されたCCDアレイによって決定される。
【0013】
複数のCCDを使用してデジタル画像を生成するためのクレームされた方法は、CCDが従来の走査規格で並列に動作することにある。光学画像がCCDアレイ上に同時に投影される。CCDアレイは互いに対してシフトされ、CCDアレイからのすべてのビデオ信号は同時にデジタル化され、前処理され、メモリに記録され、それによって、増加したクロックレートで読み出され、後処理される(又は、増加したクロックレートで読み出され、後処理された)情報フィールドを作成する。
【0014】
本発明によれば、光学画像は、n個のCCDアレイの感光領域の合計に等しい領域上に生成され、この光学画像は、CCDアレイの各々が所与の画像のn個のセクタのうちの1つのみからビデオ信号を生成するように互いに対してシフトされる全てのCCDアレイ上に4つのチャネルを介して同時に投影される。
【0015】
数n=mのmは、CCDアレイの垂直方向と水平方向の数で、2から始まる。さらに、1つのチャネルのCCDアレイは、互いに境界を接していない(又は、隣接しない)画像のセクタからビデオ信号を生成する。
【0016】
情報フィールドは、前記画像の隣接セクタを水平に変換するが異なるチャネルに配置されている前記CCDアレイのラインからの前記ビデオ信号を順次的かつ電子的に組み合わせることによって、及び、前記画像の隣接セクタを垂直に変換するが異なるチャネルに配置されている前記CCDアレイのフレームからの前記ビデオ信号を順次的かつ電子的に組み合わせることによって(又は、情報フィールドは、水平方向であるが異なるチャネルに配置された画像の隣接するセクタを変換するCCDアレイのラインからのビデオ信号を順次的かつ電子的に組み合わせることによって、及び、垂直方向であるが異なるチャネルに配置された画像の隣接セクタを変換するCCDアレイのフレームからのビデオ信号を順次かつ電子的に組み合わせることによって)、クロックレートよりn倍高いレートで(又は、クロックレートのn倍のレートで/at a rate n times higher than the clock rate)読み出される。
【0017】
複数のCCDを使用してデジタル画像を生成するための装置は、レンズと、レンズに光学的に結合されたニュートラルな半透明ミラー(又は、トランスルーセントミラー)とを含む光学ユニットを備える。光学ユニットの出力は、直列接続されたCCD、アナログデジタル変換器(ADC)、前処理ユニット、及びメモリユニットを備える光学画像デジタル信号変換器の対応する入力に接続される。光学画像デジタル信号変換器の出力は、スイッチを介して後処理ユニットの入力に接続され、後処理ユニットの出力は装置の出力である。CCD、ADC、メモリユニット、及びスイッチの制御入力は、制御ユニットの対応する出力に接続される。
【0018】
本発明によれば、レンズは、n個のCCDアレイの感光領域の合計に等しい領域上に光学画像を生成する。2つのニュートラルな半透明ミラーが光学ユニットに導入され、その理由のために、4つの出力がn個の光学画像デジタル信号変換器の対応する入力に接続され、後者の出力がスイッチの入力に接続される。
【0019】
感光領域の大きさは、全解像度を決定するCCDアレイの蓄積部の全領域ではなく、有効解像度を決定する領域として理解される。有効解像度を決定する領域は、CCDアレイの垂直方向の線間隔及び水平方向の拡散領域によって制限される。この場合、結晶の端部に配置された素子は欠陥を生じやすいので、有効解像度は常に、全体の分解能よりもわずかに低い。CCDアレイに蓄積された全ての情報は、低クロックレートで同時に表示され、デジタル化され、前処理され、感光領域に関連する情報の一部のみがメモリに記憶される。
【0020】
クレームされた発明群によれば、4つの同一の光学画像は、n個の同一のCCDアレイを用いてデジタル画像を生成するための必要かつ十分な条件を提供する。CCDアレイは有効解像度を規定する領域が画像の対応するセクタの領域と一致するように、画像の平面に設置される。
【0021】
所望のフォーマットの光学画像を生成するレンズと、この画像をn個のCCDアレイ(ここで、CCDアレイの各々は、この画像のn個のセクタのうちの1つのみからビデオ信号を生成する)上に4つのチャネルを介して投影するニュートラルな半透明ミラーとを使用することによって、デジタル画像の品質を改善することが可能である。これは、とりわけ、画像の隣接するセクタを水平方向及び垂直方向の両方に変換するCCDアレイからのビデオ信号の電子的組み合わせに起因して起こる。
【0022】
このように、あるピクセルサイズ(ある感度)のCCDアレイを選択することにより、所望の解像度が得られるまで、CCDアレイの数を増やすことができる。この方法を使用する場合、大きなピクセルを最大数収容することができるCCDアレイを必要としない。
【0023】
提案された技術的解決策は、その解像度をn倍だけ増加させることによって、デジタル画像の品質を改善することを可能にする。同時に、感度は劣化せず、選択されたCCDアレイによって決定される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、複数のCCDを使用してデジタル画像を生成するための装置のブロック図を示す。
【0025】
図2図2は、被写体(又は、対象/subject)6と、4つの同一画像16,17,18,19を生成するスキームと、画像データ面内における対応するCCD1,CCD2,CCD3,CCD4の蓄積部12,13,14,15の配置を示す。
【0026】
図3図3は、CCD1及びCCD2の対応するラインのv/sと、CCD3及びCCD4の対応するラインのv/sとを電子的に組み合わせる原理を説明する。
【0027】
図4図4は、光学画像面16、17、18、及び19における対応するCCD5、CCD6、...CCD13の蓄積部20、21、...28の配置を示している。
【0028】
図5図5は、CCD5、CCD9及びCCD6の対応するラインのv/s、CCD11、CCD13及びCCD12の対応するラインのv/s、並びにCCD7、CCD10及びCCD8の対応するラインのv/sを電子的に組み合わせる原理を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
複数のCCDを使用してデジタル画像を生成するための装置(図1)は光学ユニット(OU)1を備え、その4つの出力はn個の光学画像デジタル信号変換器(OIDSC)2の入力に接続され、その出力はスイッチ(S)3を介して後処理ユニット(PPU)4の入力に接続される。出力4は、装置の出力である。制御入力2及び3は、制御ユニット(CU)5の対応する出力に接続される。
【0030】
光学ユニット1は、n個のCCDアレイの感光領域の合計に等しい領域上に画像を生成する。この画像は、n個のOIDSCの入力に4つのチャネルで供給される。すべてのOIDSCはそれらが同一であるため参照符号「2」によって示され、それぞれは直列接続されたCCD、ADC、前処理ユニット、及びメモリユニットからなる。装置のブロック図(図1)の全ての要素は公知であり、工業的に適用可能である。さらに、デジタル化されたビデオ信号は、そのチャネル内でそれぞれ、「黒」及び「白」のレベルに従って、量子化の1つの最下位ビットの精度で平衡化され、所望の特殊処理を施され、メモリユニットに記録される。後処理ユニット4では、全絞り補正を含む後処理が行われる。
【0031】
n=4における装置の動作
【0032】
撮像される対象6として水差しを選択する(図2)。レンズ(L)7は、4つのCCDアレイの感光領域の合計に等しい領域上に画像を生成する。画像はニュートラルな(neutral)半透明ミラー(又は、トランスルーセントミラー)(TM)8、9、及び10によって、4つの同一の(又は、一致した/適合する/congruent)画像16、17、18、及び19に変換され、これらは4つのチャネルを通して、対応するCCD1、CCD2、CCD3、及びCCD4の蓄積部12、13、14、及び15上に同時に投影される。
【0033】
CCDアレイは、それらの各々が所与の画像の4つのセクタのうちの1つのみからv/sを生成するように、互いに対してシフトされる(又は、ずらされている/shifted)。
【0034】
CCDアレイは図2の破線によって示されるセクタの境界がCCDアレイのライン間隔(又は、線間隔/line spacings)に沿って水平に、かつ、拡散領域(diffusion regions)に沿って垂直に通過するように、画像の平面内に取り付けられる。画像のセクタは、CCDアレイの感光領域と同じで、サイズが一致していなければならない。標準モードで動作するCCDアレイからのビデオ信号は、同時にデジタル化され、前処理され、対応するOIDSC2のメモリに記録される。これにより情報フィールドが作成される。OIDSC2の出力から、情報フィールドは、スイッチ(S)3及び制御ユニット(CU)5を使用して4倍のクロックレートで読み出され、後処理ユニット(PPU)4の入力に供給される。出力4では、高品質デジタル画像に対応するデジタルV/sが生成される。図2から、4つの画像16、17、18、及び19の平面における対応するCCD1、CCD2、CCD3、及びCCD4の蓄積部12、13、14、及び15の空間的配置は、対応するデジタルv/sを生成することを可能にすることになる。
【0035】
CCD1とCCD2、及びCCD3とCCD4の対応するラインのビデオ信号を順次的(又は、直列/serially)及び電子的に組み合わせることによって、水平デジタルv/sが生成される。垂直デジタルv/sは、CCD1とCCD3、及びCCD2とCCD4の対応するフレームのビデオ信号を順次的及び電子的に組み合わせることによって生成される。これらのCCDアレイは画像の隣接セクタを変換するが、異なるチャネルにある。ビデオ信号の電子的な組み合わせは、水平解像度を2倍にし、垂直解像度を2倍にすることを可能にする。明確にするために、CCDアレイ(図3)のラインは、アナログ形態の16個の感光素子を含む。
【0036】
グラフィック材料の説明から、画像は、使用されるCCDアレイの選択された感度において4倍になった解像度を有するデジタルv/sに変換されることになる。この場合、フレーム出力時間は変化しない。これは、デジタル画像の質が改善されたことを意味する。
【0037】
n=9における装置の動作
【0038】
この場合、デジタル画像を生成するプロセス全体は、上述したものと本質的に同じである。違いは、レンズ(L)7が9つのCCDアレイの感光領域の合計に等しい領域上に画像を生成し、情報フィールドがクロックレートよりも9倍高いレート(又は、クロックレートの9倍のレート/a rate nine times higher than the clock rate)で、対応するOIDSC2から読み出されるという事実にある。
【0039】
図4は、4枚の画像16,17,18,19の平面における対応するCCD5,CCD6,...CCD13の蓄積部20,21,...28の配置を示している。CCDアレイは、それらの各々が所与の画像の9つのセクタのうちの1つのみからv/sを生成するようにシフトされる。図5から、1つのチャネルのCCDアレイが、互いに境界を接していない画像のセクタからv/sを生成することが分かる。
【0040】
水平デジタルv/sは、CCD5とCCD9及びCCD6の対応するラインのビデオ信号を、CCD11とCCD13及びCCD12のビデオ信号を、CCD7とCCD10及びCCD8のビデオ信号を、順次的(sequentially)かつ電子的に組み合わせることにより生成される。垂直デジタルv/sは、CCD5とCCD11及びCCD7の対応するフレームのビデオ信号を、CCD9とCCD13及びCCD10のビデオ信号を、CCD6とCCD12及びCCD8のビデオ信号を、順次かつ電子的に組み合わせることによって生成される。これらのCCDアレイは画像の隣接セクタを変換するが、異なるチャネルにある。これにより、1ラインあたりの解像度が3倍だけ(又は、3倍に/by a factor of three)、1フレームあたりの解像度が3倍だけ(又は、3倍に/by a factor of three)増加する。明確にするために、CCDアレイ(図5)のラインは、アナログ形態の10個の感光素子を含む。
【0041】
グラフィック材料の説明から、光学画像は、使用されるCCDアレイの選択された感度において9倍だけ(又は、9倍に/by nine times)増加した解像度を有するデジタルv/sに変換されることになる。この場合、フレーム出力時間は変化しない。これは、デジタル画像の質が改善されたことを意味する。
【0042】
クレームされた発明のグループを実施するときに達成される単一の技術的結果は、その解像度をn倍だけ(又は、n倍に/by n times)増加させることによってデジタル画像の品質を増加させることである。同時に、装置の感度は劣化せず、選択されたCCDアレイによって決定される。デジタル画像の達成可能な最大品質は、焦点面において所望のフォーマットの光学画像を作成する光学システムの能力に依存する。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】