(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】TREX1のモジュレーター
(51)【国際特許分類】
C07D 413/12 20060101AFI20240405BHJP
A61K 31/513 20060101ALI20240405BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240405BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
C07D413/12 CSP
A61K31/513
A61P43/00 111
A61P35/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023567971
(86)(22)【出願日】2022-05-04
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 US2022027571
(87)【国際公開番号】W WO2022235725
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513137422
【氏名又は名称】コンステレーション・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CONSTELLATION PHARMACEUTICALS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100157923
【氏名又は名称】鶴喰 寿孝
(72)【発明者】
【氏名】レベル,ジュリアン・アール
(72)【発明者】
【氏名】コフィン,アーロン
(72)【発明者】
【氏名】カンナ,アビナッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,ジョナサン・イー
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB09
4C063CC51
4C063DD29
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC67
4C086GA07
4C086GA09
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA55
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZC20
(57)【要約】
TREX1と関連する様々な状態を処置するのに有用である、式(I):
の化合物、および薬学的に許容される塩、ならびにその組成物が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩
(式中、
R
1は、ハロ、水素、(C
1~C
4)アルキル、またはハロ(C
1~C
4)アルキルであり;
R
2は、水素、(C
1~C
4)アルキル、ハロ(C
1~C
4)アルキル、-(C
1~C
4)アルキルOR
a、-(C
1~C
4)アルキルSR
a、-(C
1~C
4)アルキルNR
aR
bであり、
R
aおよびR
bは、各々独立して、水素、(C
1~C
4)アルキル、ハロ(C
1~C
4)アルキル、COOR
c、および-C(O)NR
cR
dから選択され;
R
3およびR
4は、各々独立して、水素、ハロ、(C
1~C
4)アルキル、またはハロ(C
1~C
4)アルキルであり、ここで、R
3がハロである場合、R
4は、ハロであり、R
3が水素である場合、R
4は、(C
1~C
4)アルキルまたはハロ(C
1~C
4)アルキルであり;
R
5およびR
6は、各々独立して、(C
1~C
4)アルキル、ハロ(C
1~C
4)アルキル、ハロ、シアノ、または-C(O)NR
cR
dであり;
R
cおよびR
dは、各々独立して、水素または(C
1~C
4)アルキルであり;
tおよびqは、独立して、0、1、2、または3である)。
【請求項2】
式II:
【化2】
である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
R
1がHである、請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R
2が(C
1~C
4)アルキルである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
R
3がハロである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R
3が水素である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
R
4がハロである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
R
4が、(C
1~C
4)アルキルまたはハロ(C
1~C
4)アルキルである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
R
4が(C
1~C
4)アルキルである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
R
5が、ハロ、シアノ、または-C(O)NR
aR
bである、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
R
6が、ハロ、シアノ、または-C(O)NR
aR
bである、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
R
6が、ハロまたはシアノである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
【化3-1】
【化3-2】
【化3-3】
から選択される、請求項1に記載の化合物、または前述のいずれか1つの薬学的に許容される塩。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩;および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項14に記載の組成物の治療有効量を対象に投与するステップを含む、対象におけるTREX1の阻害に応答性の疾患を処置する方法。
【請求項16】
疾患が、がんである、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001]この出願は、2021年5月5日に出願された米国仮出願第63/184,460号に対する優先権の利益を主張し、この全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002]潜在的な免疫治療は、非自己の先天免疫系認識に関連のがんのために、および潜在的な危険を検出するとともにそれに対して保護するために必要とされる。がん細胞は、それらの正常の対応物と抗原的に異なり、危険シグナルを発することで、ウイルス感染と同様の免疫系に警告する。損傷関連分子パターン(DAMP)および病原体関連分子パターン(PAMP)を含むこれらのシグナルは、さらに、先天免疫系を活性化し、様々な脅威から宿主の保護をもたらす(Front.Cell Infect.Microbiol.2012、2、168)。
【0003】
[0003]異所的に発現される一本鎖DNA(ssDNA)および二本鎖DNA(dsDNA)は、核酸センサーである環式GMP-AMPシンターゼ(cGAS)によって認識される公知のPAMPおよび/またはDAMPである(Nature 2011、478、515~518)。サイトゾルDNAのセンシングで、cGASは、インターフェロン遺伝子(STING)のER膜貫通アダプタータンパク質刺激因子の強力なセカンドメッセンジャーおよびアクチベーターである環式ジヌクレオチド2’,3’-cGAMPの産生を触媒する(Cell Rep.2013、3、1355~1361)。STING活性化は、TBK1を介してIRF3のリン酸化の引き金となり、これは順じて、I型インターフェロン産生およびインターフェロン活性化遺伝子(ISG)の活性化;先天免疫の活性化および適応免疫の惹起の事前要件に至る。I型インターフェロンの産生は、したがって、先天および適応免疫の間の鍵となる橋を構成する(Science 2013、341、903~906)。
【0004】
[0004]過剰のI型IFNは、宿主に有害であり、自己免疫を誘発することがあり、そのため、I型IFN媒介免疫活性化を抑えるネガティブフィードバック機序が存在する。3プライム修復エキソヌクレアーゼI(TREX1)は、異所的に発現されるssDNAおよびdsDNAの除去に関与する3’-5’DNAエキソヌクレアーゼであり、そのため、cGAS/STING経路の鍵となるリプレッサーである(PNAS 2015、112、5117~5122)。
【0005】
[0005]I型インターフェロンおよび下流の炎症促進性サイトカイン応答は、免疫応答の発生およびそれらの有効性に重要である。I型インターフェロンは、抗原を取り込み、処理し、提示し、T細胞に交差提示するという樹状細胞およびマクロファージの能力の両方、ならびにCD40、CD80およびCD86などの共刺激性分子の上方調節を引き出すことによってT細胞を刺激するそれらの効力を増強する(J.Exp.Med.2011、208、2005~2016)。I型インターフェロンは、その上、それら自体の受容体を結合し、適応免疫に関与する細胞の活性化に寄与するインターフェロン応答性遺伝子を活性化する(EMBO Rep.2015、16、202~212)。
【0006】
[0006]治療的観点から、I型インターフェロンおよびI型インターフェロン産生を誘発できる化合物は、ヒトがんの処置における使用に潜在性を有する(Nat.Rev Immunol.2015、15、405~414)。インターフェロンは、ヒト腫瘍細胞増殖を直接的に阻害することができる。加えて、I型インターフェロンは、先天および適応免疫系の両方からの細胞の活性化の引き金となることによって抗腫瘍免疫を増強することができる。重要なことに、PD-1遮断の抗腫瘍活性は、既存の腫瘍内T細胞を必要とする。冷たい腫瘍を熱い腫瘍に変えること、およびそれによって、自発的な抗腫瘍免疫を引き出すことによって、I型IFN誘発治療は、抗PD-1治療に応答する患者のプールを拡大するとともに抗PD1治療の有効性を増強する潜在性を有する。
【0007】
[0007]ヒトおよびマウス遺伝子研究は、TREX1阻害が全身送達経路に受け入れ可能であり得、そのため、TREX1阻害性化合物が抗腫瘍治療景観において重要な役割を担うことができることを示唆する。TREX1は、放射線処置に応答するがん細胞の制限された免疫原性についての鍵となる決定因子である[Trends in Cell Biol.、2017、27(8)、543~4;Nature Commun.、2017、8、15618]。TREX1は、遺伝毒性ストレスによって誘発され、抗がん薬に対する神経膠腫および黒色腫細胞の保護に関与する[Biochim.Biophys.Acta、2013、1833、1832~43]。STACT-TREX1治療は、複数のマウスがんモデルにおいて頑強な抗腫瘍効力を示す[Glickmanら、Poster P235、33rd Annual Meeting of Society for Immunotherapy of Cancer、Washington DC、2018年11月7~11日]。(TREX1)発現は、インビトロでの子宮頸がん細胞成長およびインビボでの疾患進行と相関する[Scientific Reports 1019、9、351]。腫瘍学を超えて、IFN経路のアゴニストが抗ウイルス治療において有用であるという支持もあり、例えば、STINGアゴニストは、IFN経路の刺激およびISGの上方調節を介して、B型肝炎ウイルスに対する先天抗ウイルス免疫応答を誘発し[Antimicrob.Agents Chemother.2015、59:1273~1281]、TREX1は、HIV1型に対する先天免疫応答を阻害する[Nature Immunology、2010、11(11)、1005]。
【発明の概要】
【0008】
[0008]本明細書において提供されているのは、式I:
【0009】
【0010】
を有する化合物;ならびにその薬学的に許容される塩および組成物であり、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、qおよびtは、本明細書に記載される通りである。開示されている化合物および組成物は、TREX1をモジュレートし、例えば、がんを処置することなど、様々な治療用途において有用である。
【0011】
[0009]一態様において、R5および/またはR6での1個または複数のハロ基またはシアノ基の導入との組合せにおけるR3および/またはR4での置換は、結果として得られた動力学的特性に対する甚大な効果を有すると思われた。例えば、表9を参照されたい。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.化合物の一般的記載
[0010]第1の実施形態において、本明細書において提供されているのは、式I:
【0013】
【0014】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、式中:
R1は、ハロ、水素、(C1~C4)アルキル、またはハロ(C1~C4)アルキルであり;
R2は、水素、(C1~C4)アルキル、ハロ(C1~C4)アルキル、-(C1~C4)アルキルORa、-(C1~C4)アルキルSRa、-(C1~C4)アルキルNRaRbであり、
RaおよびRbは、各々独立して、水素、(C1~C4)アルキル、ハロ(C1~C4)アルキル、COORc、および-C(O)NRcRdから選択され;
R3およびR4は、各々独立して、水素、ハロ、(C1~C4)アルキル、またはハロ(C1~C4)アルキルであり;
R5およびR6は、各々独立して、(C1~C4)アルキル、ハロ(C1~C4)アルキル、ハロ(C1~C4)アルコキシ、ハロ、シアノ、または-C(O)NRcRdであり;
RcおよびRdは、各々独立して、水素または(C1~C4)アルキルであり;
tおよびqは、独立して、0、1、2、または3である。
【0015】
2.定義
[0011]複数の付着点を有する化学基を記載するために関連して使用される場合、ハイフン(-)は、それが定義されている可変物へのその基の付着点を指定する。例えば、-C(O)NRcRdは、この基についての付着点がカルボニル炭素原子上に生じることを意味する。
【0016】
[0012]「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、フッ素(フルオロ、-F)、塩素(クロロ、-Cl)、臭素(ブロモ、-Br)、およびヨウ素(ヨード、-I)から選択される原子を指す。
【0017】
[0013]「アルキル」という用語は、単独でまたは「ハロアルキル」などより大きい部分の一部として使用される場合、飽和直鎖または分岐の一価の炭化水素ラジカルを意味する。別段に特定されていない限り、アルキル基は、典型的に、1~4個の炭素原子を有し、即ち、(C1~C4)アルキルである。
【0018】
[0014]「アルコキシ」は、-O-アルキルによって表される、酸素連結原子を介して付着されているアルキルラジカルを意味する。例えば、「(C1~C4)アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、プロプロキシ、およびブトキシを含む。
【0019】
[0015]「ハロアルキル」という用語は、モノ、ポリおよびペルハロアルキル基を含み、ここで、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素から独立して選択される。
[0016]「ハロアルコキシ」は、例えば、-OCHF2または-OCF3など、酸素原子を介して別の部分に付着されているハロアルキル基である。
【0020】
[0017]開示されている化合物は、様々な立体異性体形態で存在する。立体異性体は、それらの空間配置においてのみ異なる化合物である。エナンチオマーは、鏡像が重ねられない立体異性体の対であり、最も共通して、それらが、キラル中心として作用する非対称置換炭素原子を含有するからである。「エナンチオマー」は、互いの鏡像であるとともに重ねることができない1対の分子の1つを意味する。ジアステレオマーは、2個以上の非対称置換炭素原子を含有する立体異性体である。「R」および「S」は、1個または複数のキラル炭素原子の周囲の置換基の立体配置を表す。
【0021】
[0018]「ラセミ体」または「ラセミ混合物」は、2つのエナンチオマーの等モル分量の化合物を意味し、ここで、こうした混合物は光学活性を呈さず、即ち、それらは偏光面を回転させない。
【0022】
[0019]開示されている化合物の立体化学が構造によって命名または図示される場合、命名または図示された立体異性体は、他の立体異性体の全てに相対して、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%または99.9重量%純粋である。他の立体異性体の全てに相対して重量パーセント純粋であるのは、他の立体異性体の重量に対する1種の立体異性体の重量の比である。単一のエナンチオマーが構造によって命名または図示される場合、図示または命名されたエナンチオマーは、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99%重量または99.9重量%光学的に純粋である。重量によるパーセント光学純度は、エナンチオマーの重量プラスそれの光学異性体の重量に対するエナンチオマーの重量の比である。
【0023】
[0020]開示されている化合物の立体化学が構造によって命名または図示され、命名または図示された構造が、1つ超の立体異性体を包含する場合(例えば、ジアステレオマー対におけるように)、包含された立体異性体の1つまたは包含された立体異性体の任意の混合物が含まれることが理解されるべきである。命名または図示された立体異性体の立体異性純度は、他の立体異性体の全てに相対して、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%または99.9重量%純粋であることがさらに理解されるべきである。この場合における立体異性純度は、名称または構造によって包含される立体異性体の混合物における総重量を、立体異性体の全ての混合物における総重量で割ることによって決定される。
【0024】
[0021]開示されている化合物が、立体化学を示すことなく構造によって命名または図示され、化合物が1つのキラル中心を有する場合、名称または構造は、対応する光学異性体を含まない化合物の1つのエナンチオマー、化合物のラセミ混合物、またはそれの対応する光学異性体に相対して1つのエナンチオマーに富む混合物を包含することが理解されるべきである。
【0025】
[0022]開示されている化合物が、立体化学を示すことなく構造によって命名または図示され、例えば、化合物が、1つ超のキラル中心(例えば、少なくとも2つのキラル中心)を有する場合、名称または構造は、他の立体異性体を含まない1種の立体異性体、立体異性体の混合物、または他の立体異性体(単数または複数)に相対して1つまたは複数の立体異性体が富化されている立体異性体の混合物を包含することが理解されるべきである。例えば、名称または構造は、他のジアステレオマーを含まない1種の立体異性体、立体異性体の混合物、または他のジアステレオマー(単数または複数)に相対して1つまたは複数のジアステレオマーが富化されている立体異性体の混合物を包含することができる。
【0026】
[0023]「TREX1」という用語は、ヒトにおいてTREX1遺伝子によってコード化される酵素である、3プライム修復エキソヌクレアーゼ1またはDNA修復エキソヌクレアーゼ1を指す。Mazur DJ、Perrino FW(1999年8月)。「Identification and expression of the TREX1 and TREX2 cDNA sequences encoding mammalian 3’-->5’exonucleases」。J Biol Chem.274(28):19655~60。doi:10.1074/jbc.274.28.19655。PMID 10391904;Hoss M、Robins P、Naven TJ、Pappin DJ、Sgouros J、Lindahl T(1999年8月)。「A human DNA editing enzyme homologous to the Escherichia coli DnaQ/MutD protein」。EMBO J.18(13):3868~75。doi:10.1093/emboj/18.13.3868。PMC 1171463。PMID 10393201。この遺伝子は、ヒト細胞における主要な3’→5’DNAエキソヌクレアーゼをコード化する。タンパク質は、ヒトDNAポリメラーゼのためのプルーフリーディング機能に役立ち得る非前進型エキソヌクレアーゼである。それは、その上、SET複合体の構成成分であり、グランザイムA媒介細胞死中にニックDNAの3’末端を急速に分解するように作用する。機能的TREX1を欠如する細胞は、内因性一本鎖DNA基質の慢性DNA損傷チェックポイント活性化および核外蓄積を示す。TREX1タンパク質は、通常、異常な複製中間体を処理することから発生される一本鎖DNAポリヌクレオチド種上で作用するように思われる。TREX1のこの作用は、DNA損傷チェックポイントシグナル伝達を減弱させ、病的な免疫活性化を防止する。TREX1は、細胞固有の抗ウイルス監視の機能として内因性レトロエレメントの逆転写一本鎖DNAを代謝し、強力なI型IFN応答をもたらす。TREX1は、HIV-1が、細胞質におけるウイルスcDNAを分解することによってサイトゾルセンシングを回避するのを助ける。
【0027】
[0024]「TREX2」という用語は、ヒトにおいてTREX2遺伝子によってコード化される酵素である3プライム修復エキソヌクレアーゼ2を指す。この遺伝子は、3’から5’エキソヌクレアーゼ活性を有する核タンパク質をコード化する。コード化されたタンパク質は、二本鎖DNA切断修復に関与し、DNAポリメラーゼデルタと相互作用し得る。この活性を有する酵素は、DNA複製、修復、および組換えに関与する。TREX2は、ケラチノサイトにおいて優勢に発現されるとともにUVB誘発DNA損傷に対する表皮応答に寄与する3’-エキソヌクレアーゼである。TREX2の生化学的および構造的特性は、TREX1と同様であるが、それらは同一でない。2種のタンパク質は、二量体構造を共有し、ほとんど同一のkcat値で、インビトロにおいてssDNAおよびdsDNA基質を処理することができる。しかしながら、酵素動力学、構造ドメインおよび細胞下分布に関連するいくつかの特色は、TREX2をTREX1と区別する。TREX2は、TREX1と比較して、インビトロにおいてDNA基質に対する10倍低い親和性を示す。TREX1と対照的に、TREX2は、タンパク質-タンパク質相互作用を媒介することができるCOOH末端ドメインを欠如する。TREX2は、細胞質および核の両方に局在されるが、TREX1は、小胞体に見出され、グランザイムA媒介細胞死中にまたはDNA損傷後に核に動員される。
【0028】
[0025]「対象」および「患者」という用語は、相互交換可能に使用することができ、処置を必要とする哺乳動物、例えば、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコなど)、農場動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギなど)および実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモットなど)を意味する。典型的に、対象は、処置を必要とするヒトである。
【0029】
[0026]「阻害する」、「阻害」または「阻害すること」という用語は、生物学的活性またはプロセスのベースライン活性における減少を含む。
[0027]本明細書で使用される場合、「処置」、「処置する」、および「処置すること」という用語は、本明細書に記載される通りの疾患もしくは障害またはその1つもしくは複数の症状の進行を反転させること、軽減すること、発病を遅延させること、または阻害することを指す。一部の態様において、処置は、1つまたは複数の症状が発症した後に投与することができ、即ち、治療的処置である。他の態様において、処置は、症状の非存在下で投与することができる。例えば、処置は、(例えば、症状の履歴に照らしておよび/または特別な生物体への曝露、もしくは他の感受性因子に照らして)症状の発病の前に感受性個体に投与することができ、即ち、「予防処置」である。処置は、症状が回復した後に、例えば、それらの再発を遅延させるために続けることもできる。
【0030】
[0028]「薬学的に許容される担体」という用語は、それが製剤化される化合物の薬理活性を破壊しない非毒性の担体、アジュバントまたはビヒクルを指す。本明細書に記載されている組成物において使用することができる薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルとしては、以下に限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸、水、塩または電解質の部分グリセリド混合物、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸一水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース-ベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
【0031】
[0029]薬における使用について、本明細書に記載されている化合物の塩は、非毒性の「薬学的に許容される塩」を指す。薬学的に許容される塩形態としては、薬学的に許容される酸性/アニオン性または塩基性/カチオン性の塩が挙げられる。本明細書に記載されている化合物の適当な薬学的に許容される酸付加塩としては、例えば、無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、および硫酸など)および有機酸(酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、およびp-トルエンスルホン酸など)の塩が挙げられる。カルボン酸などの酸性基を用いる本教示の化合物は、薬学的に許容される塩基(単数または複数)で薬学的に許容される塩を形成することができる。適当な薬学的に許容される塩基性塩としては、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩およびカリウム塩など)およびアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩およびカルシウム塩など)が挙げられる。第4級アンモニウム基を用いる化合物は、その上、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、過塩素酸塩などの対アニオンを含有する。こうした塩の他の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、安息香酸塩、およびグルタミン酸などのアミノ酸との塩が挙げられる。
【0032】
[0030]「有効量」または「治療有効量」という用語は、対象の所望のまたは有益な生物学的または医学的応答を引き出す本明細書に記載されている化合物の量、例えば、0.01~100mg/kg体重/日の間の投与量を指す。
【0033】
3.化合物
[0031]第2の実施形態において、提供されるのは、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、R3がハロである場合、R4はハロであり、残りの可変物は、式Iについて上に記載される通りである。代替として、第2の実施形態の一部として、提供されるのは、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、R3が水素である場合、R4は(C1~C4)アルキルまたはハロ(C1~C4)アルキルであり、残りの可変物は、式Iについて上に記載される通りである。別の代替において、第2の実施形態の一部として、提供されるのは、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、R3が水素である場合、R4は(C1~C4)アルキルまたはハロ(C1~C4)アルキルであり、残りの可変物は、式Iについて上に記載される通りである。提供されるのは、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、R3がハロである場合、R4はハロであり、R3が水素である場合、R4は(C1~C4)アルキルまたはハロ(C1~C4)アルキルであり、残りの可変物は、式Iについて上に記載される通りである。
【0034】
[0032]第3の実施形態において、式Iの化合物は、式II:
【0035】
【0036】
またはその薬学的に許容される塩であり、式中、残りの可変物は、式Iまたは第2の実施形態について上に記載される通りである。
[0033]第4の実施形態において、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR1は、Hであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2の実施形態について上に記載される通りである。
【0037】
[0034]第5の実施形態において、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR2は、(C1~C4)アルキルであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2もしくは第4の実施形態について上に記載される通りである。
【0038】
[0035]第6の実施形態において、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR3は、ハロ、水素または(C1~C4)アルキルであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4もしくは第5の実施形態について上に記載される通りである。代替として、第6の実施形態の一部として、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR3は、ハロであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4もしくは第5の実施形態について上に記載される通りである。別の代替において、第6の実施形態の一部として、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR3は、水素であり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4もしくは第5の実施形態について上に記載される通りである。
【0039】
[0036]第7の実施形態において、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR4は、水素、(C1~C4)アルキル、またはハロ(C1~C4)アルキルであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4、第5もしくは第6の実施形態について上に記載される通りである。代替として、第7の実施形態の一部として、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR4は、(C1~C4)アルキルまたはハロ(C1~C4)アルキルであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4、第5もしくは第6の実施形態について上に記載される通りである。別の代替において、第7の実施形態の一部として、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR4は、ハロであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4、第5もしくは第6の実施形態について上に記載される通りである。別の代替において、第7の実施形態の一部として、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR4は、(C1~C4)アルキルであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4、第5もしくは第6の実施形態について上に記載される通りである。
【0040】
[0037]第8の実施形態において、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR5は、ハロ、シアノ、または-C(O)NRaRbであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4、第5、第6もしくは第7の実施形態について上に記載される通りである。
【0041】
[0038]第9の実施形態において、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR6は、ハロ、シアノ、または-C(O)NRaRbであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4、第5、第6、第7もしくは第8の実施形態について上に記載される通りである。代替として、第9の実施形態の一部として、式IもしくはIIの化合物またはその薬学的に許容される塩におけるR6は、ハロまたはシアノであり、ここで、残りの可変物は、式Iまたは第2、第4、第5、第6、第7もしくは第8の実施形態について上に記載される通りである。
【0042】
[0039]式Iを有する化合物は、さらに、例証において開示されており、本開示に含まれる。その薬学的に許容される塩ならびに中性形態が含まれる。
【0043】
4.使用、製剤および投与
[0040]本明細書に記載されている化合物および組成物は、一般に、TREX1の活性をモジュレートするのに有用である。一部の態様において、本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、TREX1の活性を阻害する。
【0044】
[0041]一部の態様において、本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、TREX1機能と関連する障害を処置することにおいて有用である。したがって、本明細書において提供されているのは、本明細書に記載されている化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、TREX1機能と関連する障害を処置する方法である。その上提供されるのは、TREX1機能と関連する障害を処置するための医薬の製造のための、本明細書に記載されている化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用である。その上提供されるのは、TREX1と関連する障害を処置することにおける使用のための、本明細書に記載されている化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物である。
【0045】
[0042]一部の態様において、本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、がんを処置することにおいて有用である。
[0043]一部の態様において、本明細書に記載されている化合物および医薬組成物によって処置されるがんは、結腸がん、胃がん、甲状腺がん、肺がん、白血病、膵臓がん、黒色腫、多発性黒色腫、脳がん、CNSがん、腎がん、前立腺がん、卵巣がん、白血病、および乳がんから選択される。
【0046】
[0044]一部の態様において、本明細書に記載されている化合物および医薬組成物によって処置されるがんは、肺がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、および黒色腫から選択される。
【0047】
[0045]ある特定の態様において、本明細書に記載されている医薬組成物は、こうした組成物を必要とする患者への投与のために製剤化される。本明細書に記載されている医薬組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸的に、経鼻的に、頬側に、経膣的に、または埋め込みリザーバーを介して投与することができる。「非経口」という用語は、本明細書で使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、肝内、病巣内および頭蓋内の注射または注入技法を含む。一部の実施形態において、組成物は、経口的に、腹腔内にまたは静脈内に投与される。本明細書に記載されている医薬組成物の滅菌の注射可能な形態は、水性または油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、当技術分野において知られている技法に従って、適当な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して製剤化することができる。
【0048】
[0046]一部の態様において、医薬組成物は、経口的に投与される。
[0047]任意の特別な患者のための特定の投与量および処置レジメンは、用いられる特定の化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康、性別、食療法、投与時間、排出速度、薬物組合せ、および処置する医師の判断および処置されている特別な疾患の重症度を含めて、様々な因子に依存する。組成物における本明細書に記載されている化合物の量は、医薬組成物における特別な化合物にも依存する。
【実施例】
【0049】
[0048]次に続く代表実施例は、本開示を例示するのを助けると意図され、本発明の範疇を限定すると意図されず、それらが本発明の範疇を限定すると解釈されるべきでもない。
[0049]使用される一般の出発材料は、別段に注記されていない限り、市販供給源から得たか、他の例において調製した。
【0050】
[0050]以下の略語は、示されている意味を有する:
ACN アセトニトリル
Ag(Phen)2OTf 銀(1+)、ビス(1,10-フェナントロリン-κN1,κN10)-、(T-4)-、1,1,1-トリフルオロメタンスルホネート
AIBN アゾビスイソブチロニトリル
BOC t-ブチルオキシカルボニル
CDI カルボニルジイミダゾール
Cs2CO3 炭酸セシウム
DBU 1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン
DCC 1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド
DEA ジエチルアミン
DCE 1,2-ジクロロエタン
DCMまたはCH2Cl2 ジクロロメタン
DIAD アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DIBAL 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEAまたはDIEA ヒューニッヒ塩基としても知られているN,N-ジイソプロピルエチルアミン。
DMA N,N-ジメチルアセトアミド
DMAD ジメチルアセチレンジカルボキシレート
DMAP 4-(ジメチルアミノ)ピリジン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DME 1,2-ジメトキシエタン
DMP デス-マーチンペルヨージナン
DMSO ジメチルスルホキシド
DPPA ジフェニルホスホリルアジド
DPPP 1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン
Dtbbpy 4,4’-ジ-/e/7-ブチル-2,2’-ジピリジル
EDCまたはEDCI l-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
FA ギ酸
HATU (9-(7-アザベンゾトリアゾル-l-イル)-N,N,N,Nテトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩酸
HOAt 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾールまたは3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オール
HOBt 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
IPA イソプロピルアミン
iPrMgCl イソプロピルマグネシウムクロリド
KHMDS カリウムヘキサメチルジシラザン
K2CO3 炭酸カリウム
LDA リチウムジイソプロピルアミド
LiBr 臭化リチウム
LiCl 塩化リチウム
LiHMDSまたはLHMDS リチウムヘキサメチルジシラザン
LiOH 水酸化リチウム
MCPBA メタ-クロロ過安息香酸
MeIまたはCH3I ヨウ化メチル
MeOH メタノール
MnO2 酸化マンガン(IV)
MsO メタンスルホネート(Methanefulfonate)メシレート
MTBE メチルt-ブチルエーテル
n-BuLi n-ブチルリチウム
Na2CO3 炭酸ナトリウム
Na2SO4 硫酸ナトリウム
NaH 水素化ナトリウム
NaHMDS ナトリウムヘキサメチルジシラザン
NaOH 水酸化ナトリウム
NBS N-ブロモスクシンイミド
NH4Cl 塩化アンモニウム
NMM 4-メチルモルホリン
NMP N-メチルピロリジノン(methylpyrroIidinone)
PCC クロロクロム酸ピリジニウム
PDC 二クロム酸ピリジニウム
Pd(dppf)Cl2 [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(dtbpf)Cl2 [1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(PPh3)4 テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
SPhos Pd3G(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート
T3P 2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
TFAA トリフルオロ酢酸無水物
TfO トリフルオロメタンスルホネートトリフレート
THF テトラヒドロフラン
TMSCl トリメチルシリルクロリド
Togni試薬II 1-トリフルオロメチル-1,2-ベンズヨードキソール-3-(1H)-オン
【0051】
[0051]反応の進行は、しばしば、TLCまたはLC-MSによってモニタリングした。LC-MSは、以下の方法の1つを使用して記録した。
【0052】
[0052]
【0053】
【0054】
[0053]
【0055】
【0056】
[0054]
【0057】
【0058】
[0055]
【0059】
【0060】
[0056]
【0061】
【0062】
[0057]
【0063】
【0064】
[0058]NMRは、別段に注記されていない限り室温で、溶媒ピークが基準として使用されるVarian Inova400もしくは500MHz分光計上で、またはTMSピークが内部基準として使用されるBruker300もしくは400MHz分光計上で記録した。
【0065】
[0059]本明細書に記載されている化合物は、以下の方法およびスキームを使用して調製することができる。別段に特定されていない限り、使用される全ての出発材料は、市販で利用可能である。
【0066】
[0060]方法A.
【0067】
【0068】
[0061]方法B.
【0069】
【0070】
[0062]方法C.
【0071】
【0072】
[0063]方法D.
【0073】
【0074】
[0064]方法E.
【0075】
【0076】
[0065]方法F.
【0077】
【0078】
[0066]方法G.
【0079】
【0080】
[0067]方法H.
【0081】
【0082】
[0068]方法I.
【0083】
【0084】
[0069]
【0085】
【0086】
[0070]
【0087】
【0088】
[0071]
【0089】
【0090】
[0072]方法A、ブロモ(フェニル)メチル]-2-クロロベンゼンの調製
【0091】
【0092】
[0073]方法A、ステップ1。2-クロロベンズヒドロール:MeOH(200mL)中の(2-クロロフェニル)(フェニル)-メタノン(20.0g、92.3mmol)の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(6.98g、184.6mmol)を少しずつ0℃で添加した。結果として得られた混合物を1時間の間室温で撹拌した。反応物を氷水にて0℃でクエンチした。結果として得られた混合物を減圧下で濃縮した。結果として得られた混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過の後に、濾液を減圧下で濃縮することで、標題化合物(89%の収率)が薄黄色の固体として得られた。
【0093】
[0074]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.69 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 7.44 - 7.16 (m, 8H), 6.05 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 6.00 (d, J = 4.4 Hz, 1H).
[0075]方法A、ステップ2。ブロモ(フェニル)メチル]-2-クロロベンゼン:ジクロロメタン(100mL)中の2-クロロベンズヒドロール(10.0g、45.7mmol)の撹拌溶液に、三臭化リン(6.19g、22.9mmol)を滴下により0℃でアルゴンの雰囲気下にて添加した。結果として得られた混合物を1時間の間室温で撹拌した。反応物を氷水にて0℃でクエンチした。結果として得られた混合物をジクロロメタンで希釈した。結果として得られた混合物を水(3×100mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過の後に、濾液を減圧下で濃縮することで、標題化合物(69%の収率)が薄黄色の油として得られた。
【0094】
[0076]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (dd, J = 7.7, 1.8 Hz, 1H), 7.49 (dq, J = 7.8, 1.7 Hz, 3H), 7.45 - 7.29 (m, 5H), 6.80 (s, 1H).
[0077]方法B、2-[(3,5-ジフルオロフェニル)メチル]ベンゾニトリルの調製
【0095】
【0096】
[0078]方法B。2-[(3,5-ジフルオロフェニル)メチル]ベンゾニトリル:500mLの3つ口丸底フラスコ中に、2-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(8.00g、40.8mmol)、3,5-ジフルオロフェニルボロン酸(8.38g、53.0mmol)、Pd(PPh3)4(1.41g、1.220mmol)、K2CO3(11.3g、81.6mmol)、DME(150mL)および水(30mL)を添加した。結果として得られた混合物を1時間の間90℃で窒素の雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却した。有機溶媒を減圧下で除去し、残りの水性層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させた。濾過の後に、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を分取TLC(10:1の石油エーテル:酢酸エチル)によって精製することで、標題化合物(7.0g、75%の収率)が白色の固体として得られた。
【0097】
[0079]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (dd, J = 7.7, 1.4 Hz, 1H), 7.64 (td, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.53 - 7.36 (m, 2H), 7.07 - 6.85 (m, 3H), 4.20 (s, 2H).ESI-MS m/z=230.1[M+H]。
【0098】
[0080]適切な出発材料を使用し、2-[(3,5-ジフルオロフェニル)メチル]ベンゾニトリルについて上に記載されているものと同様の手順を使用して、表1における化合物を調製した。
【0099】
【0100】
[0081]方法C、2-[ブロモ(フェニル)メチル]ベンゾニトリルの調製
【0101】
【0102】
[0082]方法C、ステップ1。2-[ブロモ(フェニル)メチル]ベンゾニトリル:40mLの密閉チューブ中に、DCE(20mL)中の2-ベンジルベンゾニトリル(1.70g、8.80mmol)、1-ブロモピロリジン-2,5-ジオン(2.39g、13.2mmol)、およびAIBN(433mg、2.64mmol)を入れた。結果として得られた溶液を1時間の間80℃で青色LEDランプ下にて撹拌した。混合物を室温に冷却し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40:1の石油エーテル:酢酸エチル)によって精製することで、標題化合物(1.7g、71%の収率)がオレンジ色の油として得られた。
【0103】
[0083]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.89 (dt, J = 7.7, 1.0 Hz, 1H), 7.89 - 7.69 (m, 2H), 7.63 - 7.47 (m, 3H), 7.53 - 7.36 (m, 2H), 7.42 - 7.30 (m, 1H), 6.78 (s, 1H).ESI-MS m/z=272.1[M+H]。
【0104】
[0084]適切な出発材料を使用し、2-[ブロモ(フェニル)メチル]ベンゾニトリルについて上に記載されているものと同様の手順を使用して、表2における化合物を調製した。
【0105】
【0106】
[0085]方法D、ビス(2-クロロフェニル)メタノンの調製
【0107】
【0108】
[0086]方法D、ステップ1:ビス(2-クロロフェニル)メタノール:乾燥THF(800mL)中の2-クロロベンズアルデヒド(80.0g、569mmol)の溶液に、窒素の雰囲気下にて、(2-クロロフェニル)マグネシウムブロミド(739.0mL、THF中1M、739mmol)の溶液を滴下により-78℃で添加した。結果として得られた反応混合物を室温に加温し、1時間の間撹拌した。反応の完了後、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(1000mL)の添加によってクエンチし、酢酸エチル(2×1500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1000mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(28.0g、19%の収率)が黄色の油として得られた。
【0109】
[0087]LCMS:m/z=253.2[M+1]。
[0088]方法D、ステップ2。ビス(2-クロロフェニル)メタノン:乾燥DCM(560mL)中のビス(2-クロロフェニル)メタノール(28.0g、110.6mmol)の溶液を0℃に冷却した。これに、クロロクロム酸ピリジニウム(26.0g、120.6mmol)を少量ずつ添加した。結果として得られた反応混合物を室温に加温した、2時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷水(500mL)に注ぎ入れ、DCM(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(20.0g、72%の収率)が薄黄色の油として得られた。
【0110】
[0089]LCMS:m/z=252.6[M+1]。
[0090]適切な出発材料を使用し、ビス(2-クロロフェニル)メタノンについて上に記載されているものと同様の手順を使用して、表3における化合物を調製した。
【0111】
【0112】
[0091]方法F、3,3-ビス(2-クロロフェニル)アクリロニトリルの調製
【0113】
【0114】
[0092]方法F。ステップ-3:3,3-ビス(2-クロロフェニル)アクリロニトリル:乾燥DME(420mL)中のジエチル(シアノメチル)ホスホネート(42.0g、237mmol)の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(4.8g、60%油分散液、119mmol)を0℃で添加した。反応混合物を100℃に加熱し、30分間撹拌した。DME(200mL)中のビス(2-クロロフェニル)メタノン(20.0g、79.64mmol)を添加し、反応混合物を100℃で1時間の間加熱した。反応の完了後、反応混合物を冷水(1000mL)に注ぎ入れ、DCM(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(9.3g、42%の収率)が薄黄色の固体として得られた。
【0115】
[0093]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 5.99 (s, 1H), 7.17 -7.47 (m, 8H).
[0094]適切な出発材料を使用し、3,3-ビス(2-クロロフェニル)アクリロニトリルについて上に記載されているものと同様の手順を使用して、表4における化合物を調製した。
【0116】
【0117】
[0095]方法G、3,3-ビス(2-クロロフェニル)プロパンニトリルの調製
【0118】
【0119】
[0096]方法G。ステップ-4:3,3-ビス(2-クロロフェニル)プロパンニトリル:乾燥THF:MeOH(186mL、1:1)中の3,3-ビス(2-クロロフェニル)アクリロニトリル(9.3g、33.9mmol)の溶液に、窒素の雰囲気下にて、マグネシウム金属(24.85g、1022mmol)を添加した。それに、塩化アンモニウム(1.8g、33.6mmol)を少しずつ0℃で添加した。結果として得られた反応混合物を室温に加温し、3時間の間撹拌した。反応の完了後、反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(150mL)でクエンチし、混合物を酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物を4:1の酢酸エチル:ヘキサン(2×50mL)で粉砕することで、固体が提供され、これを濾過し、真空下で乾燥させることで、標題化合物(7.6g、81%の収率)が得られた。
【0120】
[0097]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.34-3.36 (m, 2H), 5.12 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.33-7.39 (m, 6H), 7.50 (d, J = 7.6 Hz, 2H).
[0098]適切な出発材料を使用し、3,3-ビス(2-クロロフェニル)プロパンニトリルについて上に記載されているものと同様の手順を使用して、表5における化合物を調製した。
【0121】
【0122】
[0099]方法H、2-メチル-3、3-ジフェニルプロパンニトリルの調製
【0123】
【0124】
[00100]方法H。2-メチル-3、3-ジフェニルプロパンニトリル:乾燥させた250mLの丸底フラスコに、窒素の雰囲気下にて、ジイソプロピルアミン(3.66g、36.2mmol)およびTHF(40mL)を添加した。反応混合物を-78℃に冷却し、n-BuLi(12.6mL、ヘキサン中2.5M、31.4mmol)を滴下により添加した。溶液を30分間-78℃で撹拌した後、THF(25mL)中の3、3-ジフェニルプロパンニトリル(5.00g、24.1mmol)の溶液を添加した。結果として得られた黄色の溶液を1時間の間撹拌し、次いで、ヨウ化メチル(3.77g、26.53mmol)を滴下により-78℃で添加した。反応温度を室温にゆっくり増加し、撹拌を3時間の間続けた。反応の完了後、反応物を塩化アンモニウムの10%水溶液(50mL)でクエンチし、混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(3.2g、60%の収率)が白色の固体として得られた。
【0125】
[00101]1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.41-3.48 (m, 1H), 4.04 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.25-7.29 (m, 5 H) 7.32-7.37 (m, 5H).
[00102]方法H、2,2-ジメチル-3,3-ジフェニルプロパンニトリルの調製
【0126】
【0127】
[00103]方法H。2,2-ジメチル-3,3-ジフェニルプロパンニトリル:乾燥させた250mLの丸底フラスコに、窒素の雰囲気下にて、ジイソプロピルアミン(14.65g、144.7mmol)およびTHF(100mL)を添加した。反応混合物を-78℃に冷却し、n-BuLi(54.0mL、ヘキサン中2.5M、135mmol)を滴下により添加した。溶液を30分間-78℃で撹拌し、THF中の3,3-ジフェニルプロパンニトリル(10g、48.2mmol)の溶液を添加した。結果として得られた黄色の溶液を1時間の間撹拌し、次いで、ヨウ化メチル(20.54g、144.73mmol)を-78℃で滴下により添加した。反応温度を室温にゆっくり増加し、撹拌を3時間の間続けた。反応の完了後、反応混合物を塩化アンモニウムの10%水溶液(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(8.0g、70%の収率)が白色の固体として得られた。
【0128】
[00104]1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.41 (s, 6H), 3.66 (s, 1H), 7.27-7.29 (m, 2H), 7.35 (t, J = 7.2 Hz, 4H) 7.59 (d, J = 7.2 Hz, 4H).
[00105]適切な出発材料を使用し、2-メチル-3、3-ジフェニルプロパンニトリルについて上に記載されているものと同様の手順を使用して、表6における化合物を調製した。
【0129】
【0130】
[00106]方法I、メチル5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレートの調製
【0131】
【0132】
[00107]方法I。メチル5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:THF(5mL)中のメチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.500g、1.32mmol)の撹拌溶液に、LiHMDS(1.98mL、THF中1M、1.98mmol)を-78℃で添加した。反応混合物を-78℃で30分間撹拌した後、1-トリフルオロメチル-1,2-ベンズヨードキソール-3-(1H)-オン(0.543g、1.72mmol)を添加した。反応混合物を室温に加温し、4時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(0.08g、13%の収率)が得られた。
【0133】
[00108]1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ1.37 (s, 3H), 3.93 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.59-4.64 (m, 1H), 5.04 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.10 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.17-7.28 (m, 5H), 7.35 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 7.6 Hz, 2H). 19F NMR (400 MHz, CDCl3): δ -62.63.LCMS:m/z=447.40[M+1]。
【0134】
[00109]実施例A.
[00110]2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0135】
【0136】
[00111]スキームB、ステップ1。N-ヒドロキシ-3,3-ジフェニルプロパンイミドアミド:エタノール(100mL)中の3,3-ジフェニルプロパンニトリル(10.00g、48.2mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(5.00g、71.9mmol)の撹拌混合物に、水(30mL)中の炭酸ナトリウム(10.75g、101.42mmol)を室温で添加した。反応混合物を90℃で16時間の間加熱還流した。反応の完了後、反応混合物を室温に冷却した。反応混合物を濃縮し、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮することで、粗製標題化合物(12.0g)が得られた。粗生成物をさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0137】
[00112]LCMS:m/z=241.18[M+1]。
[00113]スキームB、ステップ2。ジメチル2-((E)-N’-ヒドロキシ-3,3-ジフェニルプロパンイミドアミド)マレエート:クロロホルム(120mL)中のN-ヒドロキシ-3,3-ジフェニルプロパンイミドアミド(12.00g、49.93mmol)の溶液を0℃に冷却した。冷却溶液に、ジメチルアセチレンジカルボキシレート(7.10g、50.0mmol)を滴下により添加した。反応混合物を室温で4時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(4.5g、2つのステップで24%の収率)が得られた。
【0138】
[00114]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.58 or 3.62 (s, 3H), 3.68または3.73 (s, 3H), 4.48 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 5.34 (s, 1H), 6.65 (bs, 2H), 7.17 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.26-7.34 (m, 8H).LCMS:m/z=383.30[M+1]。
【0139】
[00115]スキームB、ステップ3。メチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:ジメチル2-((E)-N’-ヒドロキシ-3,3-ジフェニルプロパンイミドアミド)マレエート(4.50g、11.77mmol)をo-キシレン(50mL)中に溶解させ、マイクロ波反応器中にて180℃で1時間の間加熱した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、ジエチルエーテル(50mL)およびヘキサン(50mL)で粉砕することで、粗化合物が提供され、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(1.8g、43%の収率)が得られた。
【0140】
[00116]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.25 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.79 (s, 3H), 4.62 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16-7.28 (m, 10H), 10.16 (bs, 1H), 12.81 (bs, 1H).LCMS:m/z=351.25[M+1]。
【0141】
[00117]スキームB、ステップ4。メチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:0℃に冷却されたDMSO(20mL)中のメチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(2.00g、5.71mmol)の溶液に、マグネシウムメトキシド(12.4mL、MeOH(8%)中6~10%、11.4mmol)を滴下により添加した。反応混合物を室温で1時間の間撹拌した。MeOHを減圧下で除去し、反応混合物を0℃に冷却した後、ヨウ化メチル(3.24g、22.8mmol)を滴下により添加した。反応混合物を室温で16時間の間撹拌した。反応混合物を5~10℃に冷却し、1N HCl(15mL)の滴下による添加によってクエンチした。混合物を酢酸エチル(2×200mL)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を逆相クロマトグラフィー(C18カラム;水中アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(1.63g、78%の収率)が得られた。
【0142】
[00118]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.46 (s, 3H), 3.54 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 3.81 (s, 3H), 4.68 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.15 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.25 (t, J = 7.6 Hz, 4H), 7.38 (d, J = 7.6 Hz, 4H), 10.11 (s, 1H).LCMS:m/z=365.24[M+1]。
【0143】
[00119]スキームB、ステップ5。メチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:DMF(7.5mL)中のメチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(1.50g、4.11mmol)の撹拌溶液に、炭酸セシウム(3.35g、10.3mmol)を添加した。この懸濁液に、ヨウ化メチル(0.879g、6.17mmol)を室温で添加した。反応混合物を2時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(1.5g、96%の収率)が得られた。
【0144】
[00120]LCMS:m/z=379.90[M+1]。
[00121]スキームB、ステップ6。ナトリウム2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:1:1:1のMeOH:THF:水(4.5mL)中のメチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.150g、0.39mmol)の撹拌溶液に、水酸化ナトリウム(0.019g、0.47mmol)を室温で添加した。反応混合物を1時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を蒸発乾固させた。1N HCl(水溶液)を使用して、残留物のpHを5に調整し、DCM中の10%MeOH(3×25mL)で抽出した。有機層を濃縮することで、標題化合物(0.12g、83%の収率)が固体として得られた。
【0145】
[00122]LCMS:m/z=365.28[M+1]。
[00123]スキームB、ステップ7:2-(2,2-ジフェニルエチル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(2.0mL)中のナトリウム2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.120g、0.33mmol)の溶液に、HATU(0.188g、0.49mmol)、イソオキサゾール-4-アミン(0.034g、0.39mmol)を室温で添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで、DIPEA(0.128g、0.99mmol)を添加した。反応混合物を2時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を水(15mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(0.090g、63%の収率)が得られた。
【0146】
[00124]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.50 (s, 3H), 3.66 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.77 (s, 3H), 4.94 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.14 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.26 (t, J = 7.6 Hz, 4H), 7.45 (d, J = 7.6 Hz, 4H), 8.83 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 10.26 (s, 1H).LCMS:m/z=431.81[M+1]。
【0147】
[00125]スキームB、ステップ8:2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(0.9mL)中の2-(2,2-ジフェニルエチル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(0.090g、0.21mmol)の溶液に、臭化リチウム(0.182g、2.09mmol)を室温で添加した。反応混合物にマイクロ波反応器中にて90℃で40分間照射した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、残留物を逆相クロマトグラフィー(C18カラム;水中アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(0.026g、30%の収率)が固体として得られた。
【0148】
[00126]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.47 (s, 3H), 3.63 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 5.01 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.14 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.28 (t, J = 7.6 Hz, 4H), 7.46 (d, J = 7.2 Hz, 4H), 8.95 (s, 1H), 9.32 (s, 1H), 10.35 (bs, 1H), 11.17 (bs, 1H).LCMS:m/z=417.29[M+1]。
【0149】
[00127]実施例B
[00128]5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-2-(2-メチル-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0150】
【0151】
[00129]2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(実施例A)について記載されているものに類似した方式で、スキームB、ステップ1から8までを使用して、標題化合物を調製した。
【0152】
[00130]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.55 (s, 6H), 3.59 (s, 3H), 4.94 (s, 1H), 7.14-7.18 (m, 2H) 7.24 (t, J = 7.6 Hz, 4H) 7.34 (d, J = 7.6 Hz, 4H), 8.95 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 10.17 (s, 1H), 11.19 (s, 1H).LCMS:m/z=445.35[M+1]。
【0153】
[00131]実施例1;異性体1、異性体2
[00132](S)-2-(1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00133](R)-2-(1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0154】
【0155】
[00134]実施例A、2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミドについて記載されているものに類似した方式で、スキームB、ステップ1から6までを使用して、標題化合物の合成に必要とされる中間体を調製した。
【0156】
[00135]スキームB、ステップ7。2-(1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:乾燥DMF(1.4mL)中のナトリウム2-(1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.450g、1.12mmol)の撹拌溶液に、イソオキサゾール-4-アミン(0.116g、1.38mmol)およびHATU(0.660g、1.73mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。DIPEA(0.451g、3.48mmol)を滴下により添加し、反応混合物を室温で3時間の間撹拌させておいた。反応の完了後、反応混合物を水(20mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(0.30g、58%の収率)が得られた。
【0157】
[00136]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.19 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.55 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 4.15-4.23 (m, 1H), 4.60 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.02 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.22 (t, J = 7.2 Hz 1H), 7.29-7.37 (m, 4H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 8.88 (s, 1H), 9.33 (s, 1H), 10.44 (s, 1H).LCMS:m/z=446.2[M+2]。
【0158】
[00137]ラセミ標題化合物をChiral SFC(CHIRALCEL OJ-H;液体CO2中20%MeOH+0.1%DEA)によって分割することで、エナンチオ純粋な中間体が提供された。
【0159】
[00138]スキームB、ステップ8:2-(1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(1mL)中のN-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-2-(メチル(フェニル(2-(トリフルオロメチル)フェニル)メチル)アミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(0.070g、0.16mmol)の撹拌溶液に、臭化リチウム(0.082g、0.94mmol)を室温で添加した。反応混合物を80℃に加熱し、16時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を逆相クロマトグラフィー(C18カラム;水中アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって直接精製することで、標題化合物(0.020g、30%の収率)が得られた。この手順に従って、両方の立体異性体を調製した。
【0160】
[00139]異性体1(ステップ7における早期溶出異性体から誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.22 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.56 (s, 3H), 4.14-4.18 (m, 1H), 4.81(d, J = 11.2 Hz, 1H) 6.99 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.11 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.33-7.38 (m, 4H), 7.64 (d, J = 7.2 Hz, 2H) 9.04 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 10.59 (s, 1H), 11.29 (s, 1H).LCMS:m/z=431.6[M+1]。
【0161】
[00140]異性体2(ステップ7における後期溶出異性体から誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.21 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 3.56 (s, 3H), 4.16 (s, 1H), 4.81 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 6.98 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 7.09 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 7.23 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.32-7.36 (m, 4H) 7.64 (d, J = 6.4 Hz, 2H) 9.03 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 10.58 (s, 1H), 11.28 (s, 1H).LCMS:m/z=431.4[M+1]。
【0162】
[00141]実施例2;異性体1、異性体2,異性体3および異性体4
[00142]2-((1R,2S)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00143]2-((1S,2S)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00144]2-((1S,2R)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00145]2-((1R,2R)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0163】
【0164】
[00146]スキームA、ステップ1。エチル2-[1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート:25mLの3つ口丸底フラスコ中に、亜鉛粉末(950mg、14.5mmol)およびDMA(3.0mL)を室温で添加した。結果として得られた混合物を20分間65℃でアルゴンの雰囲気下にて撹拌した。上記の混合物に、ジブロモエタン(0.19mL)およびクロロトリメチルシラン(0.32mg、0.003mmol)を滴下により5分かけて65℃で添加した。結果として得られた混合物をさらに30分間65℃で撹拌した。混合物を50℃に冷却した。上記の混合物に、DMA(2.00mL)中の1-[ブロモ(フェニル)メチル]-2-クロロベンゼン(1.76g、6.267mmol、4.00当量)の溶液を滴下により20分かけて50℃で添加した。結果として得られた混合物をさらに1時間の間50℃で撹拌し、室温に冷却し、次いで、0℃に冷却されたDMA(5.0mL)中のエチル2-(1-ブロモエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(500mg、1.57mmol)の撹拌溶液に滴下により添加した。この混合物を次いで終夜室温で撹拌した。反応物を氷水でクエンチした。結果として得られた混合物を濾過し、フィルターケーキを酢酸エチル(4×50mL)で洗浄した。濾液をブライン(3×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1:1のヘキサン:酢酸エチル)によって精製することで、標題化合物(380mg、55%の収率;ジアステレオマーの混合物)が薄黄色の固体として得られた。
【0165】
[00147]ESI-MS m/z=441.2[M+H]。
[00148]スキームA、ステップ2。リチウム2-[1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート:THF(4.0mL)および水(0.80mL)中のエチル2-[1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(380mg、0.86mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム一水和物(47mg、1.12mmol)を少しずつ0℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間室温で撹拌した。結果として得られた混合物を真空下で濃縮することで、標題化合物(430mg)が得られ、これをさらに精製することなく直接次のステップで使用した。
【0166】
[00149]ESI-MS m/z=413.2[M+H]。
[00150]スキームA、ステップ3。2-[1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(4.00mL)中のリチウム(2-[1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(380mg、0.92mmol)、1,2-オキサゾール-4-アミン(155mg、1.84mmol)およびDIPEA(475mg、3.68mmol)の撹拌混合物に、HATU(700mg、1.84mmol)を少しずつ0℃で添加し、混合物を1時間の間室温で撹拌した。反応混合物を逆相クロマトグラフィー(C18シリカゲル;水中0%から100%のアセトニトリル)によって直接精製することで、標題化合物(250mg、56%の収率;ジアステレオマーの混合物)が薄黄色の固体として得られた。
【0167】
[00151]ESI-MS m/z=479.0[M+H]。
[00152]混合物を分取キラルHPLC(CHIRAL ART Cellulose-SB;1:1のヘキサン:MTBE中20%EtOH+MeOH中0.5%2M NH3)によって4つのエナンチオマー中間体に分離することで、2-((1S,2R)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド、2-((1S,2S)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド、2-((1R,2R)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド、および2-((1R,2S)-1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミドが得られた。
【0168】
[00153]第1溶出ピーク、50mg;第2溶出ピーク、63mg);第3溶出ピーク、56mg);第4溶出ピーク、白色の固体として単離された52mg。ESI-MS m/z=(第1溶出ピーク)478.9[M+H]、(第2溶出ピーク)478.9[M+H]、(第3溶出ピーク)478.9[M+H]、および第4溶出ピーク)478.9[M+H]。
【0169】
[00154]スキームA、ステップ4。2-[1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-ヒドロキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド、異性体1(実施例2、異性体1):DMF(2.5mL)中の2-[1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド(第1溶出ピーク)(50mg、0.10mmol)および臭化リチウム(136mg、1.56mmol)の混合物を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却した。粗材料を逆相クロマトグラフィー(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:38%から70%B)によって精製することで、標題化合物(20mg、40%の収率)がオフホワイトの固体として得られた。
【0170】
[00155]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.34 (s, 1H), 10.58 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.06 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.44 (m, J = 14.8, 7.7, 1.4 Hz, 2H), 7.29 (m, 1H), 7.16 - 7.09 (m, 4H), 7.03 (m, 1H), 4.96 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.20 (s, 1H), 1.32 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=465.0[M+H]。
【0171】
[00156]スキームA、ステップ4。2-(1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド、異性体2(実施例2、異性体2):40mLの密閉チューブに、2-(1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(第2溶出ピーク)(56mg、0.12mmol)、臭化リチウム(151mg、1.76mmol)、およびDMF(2.80mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を逆相HPLC(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:38%から70%B)によって精製することで、標題化合物(30mg、49%の収率)が白色の固体として得られた。
【0172】
[00157]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.06 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 10.37 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 7.74 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H), 7.71 - 7.64 (m, 2H), 7.36 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.29 - 7.16 (m, 3H), 7.02 (td, J = 7.6, 1.5 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.21 (dq, J = 13.1, 6.8 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 1.20 (d, J = 6.5 Hz, 2H).ESI-MS m/z=464.9[M+H]。
【0173】
[00158]スキームA、ステップ4。2-(1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(実施例2、異性体3):40mLの密閉チューブに、2-(1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(第3溶出ピーク)(56mg、0.10mmol)、臭化リチウム(151mg、1.76mmol)、DMF(2.8mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を逆相HPLC(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:38%から70%B)によって精製することで、標題化合物(29mg、53%の収率)が白色の固体として得られた。
【0174】
[00159]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.06 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 10.37 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 7.74 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H), 7.71 - 7.64 (m, 2H), 7.36 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.29 - 7.16 (m, 3H), 7.02 (td, J = 7.6, 1.5 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.21 (dq, J = 13.1, 6.8 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 1.20 (d, J = 6.5 Hz, 2H).ESI-MS m/z=464.9[M+H]。
【0175】
[00160]スキームA、ステップ4。2-(1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(実施例2、異性体4):40mLの密閉チューブに、2-(1-(2-クロロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(第4溶出ピーク)(52mg、0.11mmol)、臭化リチウム(141mg、1.64mmol)、およびDMF(2.60mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を逆相HPLC(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:38%から70%B)によって精製することで、標題化合物(21mg、41%の収率)が白色の固体として得られた。
【0176】
[00161]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.34 (s, 1H), 10.58 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.06 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 - 7.41 (m, 2H), 7.33 - 7.25 (m, 1H), 7.19 - 7.07 (m, 4H), 7.06 - 6.99 (m, 1H), 4.97 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.20 (s, 1H), 1.32 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=464.9[M+H]。
【0177】
[00162]実施例3;異性体1、異性体2、異性体3および異性体4
[00163]2-((1R,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00164]2-((1S,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00165]2-((1S,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00166]2-((1R,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0178】
【0179】
[00167]スキームA、ステップ1。エチル2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート:100mLの3つ口丸底フラスコに、アルゴンの雰囲気下にて、亜鉛ダスト(828mg、12.6mmol)およびDMA(5.0mL)を入れた。混合物を15分間60℃で撹拌した。この混合物に、DMA(2.0mL)中のジブロモエタン(352mg、1.87mmol)およびクロロトリメチルシラン(102mg、0.937mmol)の溶液を滴下により15分かけて50℃で添加した。混合物を20分間撹拌した後、DMA(3.0mL)中の(2-[ブロモ(フェニル)メチル]ベンゾニトリル)(1.70g、6.25mmol)の溶液を滴下により室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間の間室温で撹拌した。(ブロモ[(2-シアノフェニル)(フェニル)メチル]亜鉛)を含有する上澄みをステップ1の次の相で使用した。
【0180】
[00168]40mLの密閉チューブ中で、アルゴンの雰囲気下にて、(エチル2-(1-ブロモエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート)(500mg、1.57mmol)をDMA(5.0mL)中に溶解させた。DMA(10.0mL)中の(ブロモ[(2-シアノフェニル)(フェニル)メチル]亜鉛)の溶液(上に記載される通りに調製された)を次いで、0℃で撹拌しながら滴下により添加した。結果として得られた溶液を2時間の間室温で撹拌した。反応物を次いで、水の添加によってクエンチした。結果として得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。粗残留物を逆相カラムクロマトグラフィー(C18カラム;1:1のアセトニトリル:水)によって精製することで、標題化合物(460mg、68%の収率)が白色の固体として得られた。
【0181】
[00169]ESI-MS m/z=432.2[M+H]。
[00170]スキームA、ステップ2。リチウム2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート:40mLの密閉チューブに、エチル2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(460mg、1.07mmol)、テトラヒドロフラン(6.0mL)および水(4.0mL)を入れた。これに続いて、水酸化リチウム水和物(90mg、2.13mmol)を少しずつ0℃で添加した。結果として得られた溶液を1時間の間室温で撹拌した。結果として得られた混合物を真空下で濃縮することで、粗製標題化合物(460mg)が薄黄色の固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0182】
[00171]ESI-MS:m/z=404.2[M+H]、観察された親酸についてのM+H。
[00172]スキームA、ステップ3。2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド:40mLの密閉チューブに、リチウム2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(460mg、1.12mmol)、1,2-オキサゾール-4-アミン(189mg、2.25mmol)、HATU(641mg、1.69mmol)、およびDMA(5.0mL)を入れた。これに続いて、DIPEA(0.59mL、4.54mmol)を滴下により0℃で添加した。結果として得られた溶液を2時間の間室温で撹拌した。反応混合物を逆相カラムクロマトグラフィー(C18カラム;3:2のアセトニトリル:水)によって直接精製することで、標題化合物(370mg、70%の収率)が白色の固体として得られた。
【0183】
[00173]ESI-MS m/z=452.2[M+H]。
[00174]この混合物(370mg)を2回の分取キラルクロマトグラフィーによって4つの立体異性中間体に分解した。第1の分離は、純粋な異性体1および純粋な異性体4を提供した。異性体2および3は混合物として得られ、第2のキラル分離で分離させた。
【0184】
[00175]第1の分離:キラルなクロマトグラフィー(カラム:Regis(R、R)-Whelk-01;移動相A:ヘキサン(MeOH中10mM NH3)、移動相B:IPA;勾配:20%Bから20%B)による精製で、2つの純粋な異性体が得られた。白色の固体として異性体1(第1溶出ピーク、60mg)および異性体4(第3溶出ピーク、65mg)。他の2種の異性体は混合物(第2溶出ピーク、140mg)として得られ、第2のキラル分離で分離させた。
【0185】
[00176]第2の分離:第1の分離(140mg)からの第2ピークをキラルHPLC(カラム:GreenSep Ethyl Pyridine II 120A;移動相:70:30のヘキサン(0.1%DEA):IPA)によって精製することで、異性体2(第1溶出ピーク、55mg)および異性体3(第2溶出ピーク、60mg)が白色の固体として得られた。
【0186】
[00177]実施例3異性体1:40mLの密閉チューブに、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド(異性体1)(60mg、0.13mmol)、臭化リチウム(222mg、2.56mmol)、およびDMF(3.0mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を逆相HPLC(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:32%から70%B)によって精製することで、標題化合物(25mg、43%の収率)が白色の固体として得られた。
【0187】
[00178]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.17 (s, 1H), 10.54 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.19 - 8.17 (m, 1H), 7.84 - 7.79 (m, 2H), 7.50 - 7.44 (m, 1H), 7.23 - 7.07 (m, 5H), 4.97 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.33 (dt, J = 11.0, 6.1 Hz, 1H), 3.42 (s, 3H), 1.31 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=456.2[M+H]。
【0188】
[00179]実施例3異性体2:40mLの密閉チューブに、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(55mg、0.12mmol)、臭化リチウム(204mg、2.34mmol)、DMF(3.0mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:32%から70%B)によって精製することで、標題化合物(23mg、43%の収率)が白色の固体として得られた。
【0189】
[00180]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.17 (s, 1H), 10.53 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.18 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.82 (td, J = 7.1, 6.5, 1.5 Hz, 2H), 7.47 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.23 - 7.14 (m, 4H), 7.09 - 7.04 (m, 1H), 4.96 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.34 - 4.29 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=456.2[M+H]。
【0190】
[00181]実施例3、異性体3:40mLの密閉チューブに、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(60mg、0.13mmol)、臭化リチウム(222mg、2.56mmol)、N,Nジメチルホルムアミド(3.0mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:38%から75%B)によって精製することで、標題化合物(30mg、52%の収率)が白色の固体として得られた。
【0191】
[00182]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.12 (s, 1H), 10.44 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.72 - 7.54 (m, 4H), 7.40 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.30 - 7.19 (m, 2H), 5.21 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.33 (dt, J = 12.9, 6.5 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 1.24 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=456.2[M+H]。
【0192】
[00183]実施例3、異性体4:40mLの密閉チューブに、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(70mg、0.15mmol)、臭化リチウム(259mg、2.98mmol)、DMF(3.5mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:35%から73%B)によって精製することで、標題化合物(35mg、51%の収率)が白色の固体として得られた。
【0193】
[00184]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.11 (s, 1H), 10.44 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.61 - 7.56 (m, 2H), 7.40 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.27 - 7.21 (m, 2H), 5.21 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 11.4, 6.5 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 1.25 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=456.2[M+H]。
【0194】
[00185]実施例4;異性体1、異性体2
[00186](S)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00187](R)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0195】
【0196】
[00188]標題化合物を調製するのに必要な中間体を、スキームA、ステップ1、2および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
[00189]エナンチオマー中間体を次いで、分取キラルHPLC((カラム:CHIRALPAK IG;移動相A:5:1のヘキサン:DCM+0.1%DEA、移動相B:エタノール;勾配:30%Bの均一濃度)によって分離することで、早期溶出エナンチオマー、(R)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(100mg)、および後期溶出エナンチオマー、(S)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミドが白色の固体として得られた。
【0197】
[00190]実施例4、異性体1:40mLの密閉チューブに、(R)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(100mg、0.202mmol)、臭化リチウム(350mg、4.00mol)、DMF(5.0mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;移動相A:水0.05%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45~60%B)によって精製することで、標題化合物(25mg、25%の収率)がオフホワイトの固体として得られた。
【0198】
[00191]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ= 11.11 (s, 1H), 10.21 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 7.7, 1.6 Hz, 2H), 7.79 (td, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.69 (dd, J = 8.0, 6.7 Hz, 2H), 7.53 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 7.36 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.58 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.35 (dq, J = 13.0, 6.6 Hz, 1H), 3.55 (s, 3H), 1.23 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=481.1[M+H]。
【0199】
[00192]実施例4、異性体2:40mLの密閉チューブに、(S)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(100mg、0.202mmol)、臭化リチウム(350mg、4.03mmol)、DMF(5.0mL)を入れた。結果として得られた溶液を3時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;移動相A:水0.05%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45~60%B)によって精製することで、標題化合物がオフホワイトの固体として(33mg、34%の収率)得られた。
【0200】
[00193]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 11.11 (s, 1H), 10.21 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 7.7, 1.6 Hz, 2H), 7.79 (td, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.69 (dd, J = 8.0, 6.7 Hz, 2H), 7.53 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 7.36 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.58 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.35 (dq, J = 13.0, 6.6 Hz, 1H), 3.53 (s, 3H), 1.21 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=481.2[M+H]。
【0201】
[00194]実施例5;異性体1、異性体2
[00195](S)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00196](R)-2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0202】
【0203】
[00197]ステップ1
[00198]テトラヒドロフラン中の(2-[(2-シアノフェニル)メチル]ベンゾニトリル)(9.07g、41.56mmol、1当量)の撹拌溶液に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1M)(45.72mL、45.72mmol、1.10当量)を-60℃で添加した。混合物をさらに0.5時間の間撹拌した。上記溶液を、テトラヒドロフラン(10mL)中の2-ブロモプロパンニトリル(11.14g、83.121mmol、2当量)の溶液に-78℃でアルゴン雰囲気下にて添加した。結果として得られた混合物を終夜室温で撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム(水溶液)にて0℃でクエンチした。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過の後に、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン/石油エーテル/酢酸エチル(5:10:1)で溶出されるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、5.66gの2-[2-シアノ-1-(2-シアノフェニル)-2-メチルエチル]ベンゾニトリル(収率50%)が薄黄色の固体として得られた。
【0204】
[00199]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 - 7.87 (m, 2H), 7.82 - 7.75 (m, 2H), 7.73 (d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.56- 7.51 (m, 2H), 4.81 (d, 1H), 4.15-4.07 (m, 1H), 1.30 (d, 3H).
[00200]ステップ2
[00201]メタノール(70mL)中の2-[2-シアノ-1-(2-シアノフェニル)-2-メチルエチル]ベンゾニトリル(4.70g、17.32mmol、1当量)およびヒドロキシルアンモニウム(水中50%)(1.26g、19.05mmol、1.1当量)の混合物を終夜50℃で撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残留物をメタノール(70mL)中に溶解させた。上記溶液に、ジメチルアセチレンジカルボキシレート(9.85g、69.29mmol、4当量)を滴下により0℃で添加した。結果として得られた混合物をさらに1時間の間室温で撹拌した。結果として得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン/石油エーテル/酢酸エチル(5:10:3)で溶出されるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、2gの(1,4-ジメチル2-[[(Z)-[1-アミノ-2-[ビス(2-シアノフェニル)メチル]プロピリデン]アミノ]オキシ]ブタ-2-エンジオエート)(収率20%)が茶黄色の固体として得られた。
【0205】
[00202]ESI-MS m/z=447.3[M+H]+。算出MW:446.2
[00203]ステップ3
[00204]キシレン(80mL)中の1,4-ジメチル2-[[(Z)-[1-アミノ-2-[ビス(2-シアノフェニル)メチル]プロピリデン]アミノ]オキシ]ブタ-2-エンジオエート(1.54g、3.449mmol、1当量)の溶液を終夜140℃でアルゴン雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却させておいた。結果として得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物を以下の条件(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム、19×150mm、5μm 10nm;移動相A:水(0.05%FA)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:10分で28%Bから57%B、57%B;波長:254/220nm;RT1(分):8.33;)でPrep-HPLCによって精製することで、275mgのメチル2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(収率20%)が黄色の固体として得られた。ESI-MS m/z=415.1[M+H]+。算出MW:414.1
[00205]キラル分離
[00206]メチル2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(255mg)をPrep-キラル-HPLCによって以下の条件:カラム:CHIRALCEL OD-H、2×25mm、5um;移動相A:へクス(0.1%TFA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC;流量:25mL/分;勾配:8分で40Bから40B;205/308nm;RT1:2.52;RT2:4.92;射出体積:0.3mL;で分離した。
【0206】
[00207]第1ピーク(異性体1)(メチル2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート)がオフホワイトの固体として95mgで得られた。
【0207】
[00208]第2ピーク(異性体2)メチル2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレートがオフホワイトの固体として91mgで得られた。
【0208】
[00209]実施例5、異性体1
[00210]テトラヒドロフラン(1.30mL)中のメチル2-[1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル]-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1H-ピリミジン-4-カルボキシレート異性体1(88mg、0.212mmol、1当量)および1,2-オキサゾール-4-アミン(53.56mg、0.637mmol、3.当量)の撹拌混合物に、イソプロピルマグネシウムクロリド(テトラヒドロフラン中2M)(0.53mL、1.06mmol、5.00当量)を滴下により-78℃でアルゴン雰囲気下にて添加した。結果として得られた混合物を1時間の間0℃でアルゴン雰囲気下にて撹拌した。混合物をpH=3に2M塩酸で酸性化した。混合物をジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄した。合わせた有機相を減圧下で濃縮した。粗生成物をPrep-HPLCによって以下の条件:カラム:(Gemini-NX C18 AXAI Packed、21.2×150mm 5um;移動相A:水(0.05%FA)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:7分で31Bから69B、220/254nm;RT1:6.28)で精製することで、30.2mgの2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(収率30%)がオフホワイトの固体として得られた。
【0209】
[00211]ESI-MS m/z=467.3[M+H]+。算出MW:466.1
[00212]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.79 (s, 1H), 11.42 (s, 1H), 10.50 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.91 - 7.79 (m, 2H), 7.74 (d, 1H), 7.71 - 7.62 (m, 3H), 7.55-7.51 (m, 1H), 7.35 (s, 1H), 5.24 (d, 1H), 3.85-3.81 (m, 1H), 1.31 (d, 3H).ee値:100%
[00213]実施例5、異性体2
[00214]テトラヒドロフラン(1.30mL)中のメチル2-[1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル]-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1H-ピリミジン-4-カルボキシレート異性体2(89.00mg、0.215mmol、1当量)および1,2-オキサゾール-4-アミン(54.17mg、0.645mmol、3当量)の撹拌混合物に、イソプロピルマグネシウムクロリド(テトラヒドロフラン中2M)(0.54mL、1.08mmol、5.00当量)を滴下により-78℃でアルゴン雰囲気下にて添加した。結果として得られた混合物を1時間の間0℃でアルゴン雰囲気下にて撹拌した。混合物をpH=3に2M塩酸で酸性化した。混合物をジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄した。合わせた有機相を減圧下で濃縮した。粗生成物をPrep-HPLCによって以下の条件:カラム:(Gemini-NX C18 AXAI Packed、21.2×150mm 5um;移動相A:水(0.05%FA)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:7分で31Bから69B;220/254nm;RT1:6.28)で精製することで、36.0mgの2-(1,1-ビス(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(収率36%)がオフホワイトの固体として得られた。
【0210】
[00215]ESI-MS m/z=467.3[M+H]+。算出MW:466.1
[00216]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.79 (s, 1H), 11.42 (s, 1H), 10.50 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.89 - 7.79 (m, 2H), 7.74 (d, 1H), 7.71 - 7.62 (m, 3H), 7.55-7.51 (m, 1H), 7.35 (s, 1H), 5.24 (d, 1H), 3.85-3.81 (m, 1H), 1.31 (d, 3H).ee値:98.4%
[00217]実施例6;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00218]2-((1R,2R)-1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00219]2-((1S,2S)-1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00220]2-((1S,2R)-1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00221]2-((1R,2S)-1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0211】
【0212】
[00222]標題化合物を調製するのに必要な中間体を、スキームA、ステップ1、2、および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
[00223]中間体、2-(1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(524mg)を、分取キラルHPLC(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB;移動相A:5:1のヘキサン:DCM+0.1%DEA)、移動相B:EtOH;勾配:10%B均一濃度)によってそれの4種の立体異性体に分離することで、第1溶出立体異性体(73mg)、第2溶出立体異性体(63mg)、第3溶出立体異性体(91mg)、および第4溶出立体異性体(85mg)が得られた。
【0213】
[00224]実施例6、異性体1:40mLのバイアル中に、(2-(1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(73mg、0.150mmol)、臭化リチウム(260mg、2.99mmol)およびDMF(4.0mL)を25℃で添加した。結果として得られた混合物を1時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:49%から61%B)によって直接精製することで、標題化合物(31mg、43%の収率)が白色の固体として得られた。
【0214】
[00225]1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 11.25 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 9.13 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 7.76 (dd, J = 8.6, 5.4 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 6.9, 1.5 Hz, 4H), 7.26 - 7.17 (m, 2H), 7.11 (ddd, J = 8.6, 7.7, 2.5 Hz, 1H), 5.60 - 5.49 (m, 1H), 3.93 - 3.80 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 1.16 (d, J = 6.8 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=473.8[M+H]。
【0215】
[00226]実施例6、異性体2:40mLのバイアル中に、2-(1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(63mg、0.129mmol)、臭化リチウム(224mg、2.59mmol)およびDMF(4.0mL)を25℃で添加した。結果として得られた混合物を1時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:49%から69%B)によって直接精製することで、標題化合物(19mg、31%の収率)が白色の固体として得られた。
【0216】
[00227]1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 11.25 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 9.13 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 7.76 (dd, J = 8.6, 5.4 Hz, 1H), 7.33 - 7.26 (m, 4H), 7.25 - 7.17 (m, 2H), 7.11 (ddd, J = 8.5, 7.6, 2.5 Hz, 1H), 5.56 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 3.88 (dq, J = 13.7, 7.0 Hz, 1H), 3.66 (s, 3H), 1.16 (d, J = 6.8 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=473.8[M+H]。
【0217】
[00228]実施例6、異性体3:40mLのバイアル中に、2-(1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(91mg、0.187mmol)、臭化リチウム(324mg、3.73mmol)およびDMF(4.0mL)を25℃で添加した。結果として得られた混合物を1時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:49%から69%B)によって直接精製することで、標題化合物(23mg、26%の収率)が白色の固体として得られた。
【0218】
[00229]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.13 (s, 1H), 10.44 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 7.91 (dd, J = 10.5, 2.5 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.8 Hz, 3H), 7.42 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.09 (td, J = 8.4, 2.5 Hz, 1H), 5.26 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.29 (dq, J = 13.2, 6.7 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=473.8[M+H]。
【0219】
[00230]実施例6、異性体4:40mLのバイアル中に、2-(1-(2-シアノ-5-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(85mg、0.174mmol)、臭化リチウム(303mg、3.49mmol)およびDMF(4.00mL)を25℃で添加した。結果として得られた混合物を1時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:49%から69%B)によって直接精製することで、標題化合物(29mg、35%の収率)が白色の固体として得られた。
【0220】
[00231]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.06 (s, 1H), 10.38 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 7.84 (dd, J = 10.4, 2.5 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.5 Hz, 3H), 7.35 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.22 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.02 (td, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.22 (dq, J = 12.9, 6.5 Hz, 1H), 3.64 (s, 3H), 1.14 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=473.8[M+H]。
【0221】
[00232]実施例7;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00233]2-((1S,2R)-1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00234]2-((1R,2S)-1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00235]2-((1R,2R)-1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00236]2-((1S,2S)-1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0222】
【0223】
[00237]標題化合物を調製するのに必要な中間体を、スキームA、ステップ1、2および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
[00238]2-[1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド(750mg)を、それの4種の立体異性体に、2回の分取キラルHPLCを介して以下の条件で分離した。第1の分離で、第1溶出立体異性体および第4溶出立体異性体が純粋な化合物として得られ、第2溶出および第3溶出立体異性体は混合物として得られ、これを2回目のキラル精製において分離した。
【0224】
[00239]第1のキラル分離(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB;移動相A:1:1のヘキサン:MTBE=1:1+0.5%2M NH3-MeOH、移動相B:EtOH;勾配:10%B均一濃度)で、第1溶出立体異性体(150mg)、第2溶出および第3溶出立体異性体の混合物(330mg)、ならびに第4溶出立体異性体(130mg)が白色の固体として得られた。
【0225】
[00240]第2のキラル分離。第2溶出および第3溶出立体異性体の混合物(330mg)を分取キラル-HPLC(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SC;移動相A:ヘキサン(10mM NH3-MeOH)、移動相B:EtOH;勾配:50%B均一濃度)によって分離することで、第2溶出立体異性体(140mg)および第3溶出立体異性体(100mg)が白色の固体として得られた。
【0226】
[00241]実施例7、異性体1:DMF(6.0mL)中の2-[1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(120.0mg、0.246mmol)および臭化リチウム(321mg、3.69mmol)の溶液を3時間の間95℃で窒素の雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBD;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:44%から61%B)によって直接精製することで、標題化合物(62mg、52%の収率)が白色の固体として得られた。
【0227】
[00242]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.17 (s, 1H), 10.61 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.23 (dd, J = 9.0, 5.3 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.73 (td, J = 8.7, 2.9 Hz, 1H), 7.24 - 7.13 (m, 4H), 7.07 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 4.95 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 11.2, 6.4 Hz, 1H), 3.42 (s, 3H), 1.30 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=471.8[M-H]。
【0228】
[00243]実施例7、異性体2:DMF(5.0mL)中の2-[1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(100mg、0.205mmol)および臭化リチウム(267mg、3.08mmol)の溶液を4時間の間95℃で窒素の雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBD;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:39%から68%B)によって直接精製することで、標題化合物(36.8mg、37%の収率)が白色の固体として得られた。
【0229】
[00244]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.17 (s, 1H), 10.57 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.23 (dd, J = 8.9, 5.3 Hz, 1H), 7.84 (dd, J = 8.6, 2.8 Hz, 1H), 7.73 (td, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.24 - 7.13 (m, 4H), 7.08 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 4.95 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 11.1, 6.4 Hz, 1H), 3.42 (s, 3H), 1.30 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=474.1[M+H]。
【0230】
[00245]実施例7、異性体3:DMF(5.0mL)中の2-[1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(100mg、0.205mmol)および臭化リチウム(267mg、3.08mmol)の溶液を4時間の間95℃で窒素の雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBD;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:39%から68%B)によって直接精製することで、標題化合物(56mg、57%の収率)が白色の固体として得られた。
【0231】
[00246]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.14 (s, 1H), 10.57 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.97 (dd, J = 8.9, 5.2 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.61 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.50 - 7.41 (m, 1H), 7.40 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.28 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 11.3, 6.4 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=474.1[M+H]。
【0232】
[00247]実施例7、異性体4:DMF(6.0mL)中の2-[1-(2-シアノ-4-フルオロフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(120mg、0.246mmol)および臭化リチウム(321mg、3.69mmol)の溶液を3時間の間95℃で窒素の雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBD;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:アセトニトリル;勾配:43%から63%B)によって直接精製することで、標題化合物(64mg、55%の収率)が白色の固体として得られた。
【0233】
[00248]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.14 (s, 1H), 10.54 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.97 (dd, J = 8.9, 5.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.61 (dd, J = 8.6, 2.8 Hz, 1H), 7.46 (td, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.28 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 11.3, 6.5 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=471.9[M-H]。
【0234】
[00249]実施例8;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00250]2-((1S,2S)-1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00251]2-((1R,2R)-1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00252]2-((1S,2R)-1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00253]2-((1R,2S)-1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0235】
【0236】
[00254]標題化合物を調製するのに必要な中間体を、スキームA、ステップ1、2および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
[00255]ジアステレオマーを次いで、分取HPLC(カラム:XSelect CSHPrep Fluoro-phenyl OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:MeOH;勾配:20%MeOH均一濃度)によって分離した。早期溶出ジアステレオマーは、2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体1および2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(240mg)の混合物であった。ESI-MS:m/z=504.1[M+H]。後期溶出ジアステレオマーは、2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体3および2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(210mg)の混合物であった。ESI-MS:m/z=504.1[M+H]。
【0237】
[00256]早期溶出ジアステレオマーを次いで、分取キラルHPLC(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB;移動相A:ヘキサン(10mM NH3-MeOH)、移動相B:EtOH;勾配:15%B均一濃度)によって分割することで、早期溶出エナンチオマー、異性体1(79mg)および後期溶出エナンチオマー、異性体2(55mg)が白色の固体として得られた。
【0238】
[00257]後期溶出ジアステレオマーを次いで、分取SFCキラルHPLC(カラム:CHIRAL ART;移動相A:ヘキサン(10mM NH3-MeOH)、移動相B:EtOH;勾配:25%B均一濃度)によって分割することで、早期溶出エナンチオマー、異性体3(72mg)および後期溶出エナンチオマー、異性体4(80mg)が白色の固体として得られた。
【0239】
[00258]実施例8、異性体1:40mLのバイアル中に、2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(79mg、0.157mmol)、臭化リチウム(272mg、3.14mmol)およびDMF(4.0mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:50%から68%B)によって精製することで、標題化合物(36mg、47%の収率)が白色の固体として得られた。
【0240】
[00259]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.14 (s, 1H), 10.50 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.09 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.33 - 7.19 (m, 2H), 5.23 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.35 (dt, J = 11.4, 6.4 Hz, 1H), 3.70 (s, 3H), 1.23 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=489.9[M+H]。
【0241】
[00260]実施例8、異性体2:40mLのバイアル中に、2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(55mg、0.109mmol)、臭化リチウム(190mg、2.18mmol)およびDMF(3.00mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:50%から68%B)によって精製することで、標題化合物(41mg、76%の収率)が白色の固体として得られた。
【0242】
[00261]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.13 (s, 1H), 10.63 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.08 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.36 - 7.20 (m, 2H), 5.21 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 11.3, 6.5 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=489.9[M+H]。
【0243】
[00262]実施例8、異性体3:40mLのバイアル中に、2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(72mg、0.143mmol)、臭化リチウム(248.16mg、2.858mmol、20.00当量)およびDMF(4.0mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:CAN;勾配:42%から63%B)によって精製することで、標題化合物(39mg、55%の収率)が白色の固体として得られた。
【0244】
[00263]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.14 (s, 1H), 10.61 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.37 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.3, 2.0 Hz, 1H), 7.28 - 7.12 (m, 4H), 7.12 - 7.03 (m, 1H), 4.98 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.37 (dq, J = 12.6, 6.3 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 1.36 - 1.27 (m, 3H), 1.25 (d, J = 4.3 Hz, 1H).ESI-MS:m/z=489.9[M+H]。
【0245】
[00264]実施例8、異性体4:40mLのバイアル中に、2-(1-(5-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(80mg、0.159mmol)、臭化リチウム(276mg、3.18mmol)およびDMF(4.0mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:42%から63%B)によって精製することで、標題化合物(27mg、35%の収率)が白色の固体として得られた。
【0246】
[00265]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.18 (s, 1H), 10.60 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.36 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.3, 1.9 Hz, 1H), 7.28 - 7.14 (m, 4H), 7.09 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 4.98 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.37 (dq, J = 12.7, 6.4 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.3 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=489.9[M+H]。
【0247】
[00266]実施例9;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00267]2-((1S,2S)-1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00268]2-((1R,2R)-1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00269]2-((1S,2R)-1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00270]2-((1R,2S)-1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0248】
【0249】
[00271]標題化合物を調製するのに必要な中間体を、スキームA、ステップ1、2および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
[00272]4種の立体異性体の混合物(600mg)を、4種の純エナンチオマーに、2回のキラルなクロマトグラフィーによって分割した。1回目(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB;移動相A:ヘキサン(10mM NH3-MeOH)、移動相B:EtOH;勾配:30%B均一濃度)で、2-(1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(第1溶出異性体;126mg)および(2-(1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(第4溶出異性体;110mg)がオフホワイトの固体として得られた。他の2種の立体異性体(260mg)を含有する中間ピークをキラルクロマトグラフ(カラム:CHIRALPAK IC;移動相A:(1:1のヘキサン:MTBE+0.1%DEA)、移動相B:EtOH;勾配:30%B均一濃度)によって再び精製することで、2-(1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(第1溶出異性体;84mg)および2-((1S,2S)-1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(第2溶出異性体;65mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=504.2[M+H]。
【0250】
[00273]実施例9、異性体1:2-(1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(120mg、0.238mmol)およびDMF(6.00mL)の撹拌混合物に、LiBr(414mg、4.762mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed;移動相A:水+0.1%ギ酸)、移動相B:ACN;勾配:5%から52%B)によって精製することで、標題化合物(82mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=488.0[M-H]。
【0251】
[00274]実施例9、異性体2:2-(1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(84mg、0.167mmol)およびDMF(4.50mL)の撹拌混合物に、LiBr(290mg、3.34mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45%から65%B)によって精製することで、標題化合物(54mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=488.0[M-H]。
【0252】
[00275]実施例9、異性体3:2-(1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(65mg、0.129mmol)およびDMF(3.48mL)の撹拌混合物に、LiBr(224mg、2.58mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLCによって以下の条件(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45%から70%B)で精製することで、標題化合物(44mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=488.0[M-H]。
【0253】
[00276]実施例9、異性体4:2-(1-(4-クロロ-2-シアノフェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(110mg、0.218mmol)およびDMF(5.50mL)の撹拌混合物に,LiBr(379mg、4.36mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:YMC-Actus Triart C18;移動相A:水+0.1%ギ酸)、移動相B:ACN;勾配:5%から50%B)によって精製することで、標題化合物(57mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=488.0[M-H]。
【0254】
[00277]実施例10;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00278]2-((1R,2R)-1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00279]2-((1S,2S)-1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00280]2-((1S,2R)-1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00281]2-((1R,2S)-1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0255】
【0256】
[00282]2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミドの4種の立体異性体の混合物を、スキームA、ステップ1、2および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
【0257】
[00283]ジアステレオマーを次いで、分取HPLC(カラム:XSelect CSHPrep Fluoro-phenyl OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:MeOH;勾配:5%から59%MeOH)によって分離した。早期溶出ピークは、2-(1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体1および2-(1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体2の混合物(190mg)であった。ESI-MS m/z=503.9[M+H]。後期溶出ピークは、2-(1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体3および2-(1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体(carboxamideisomer)4の混合物(220mg)であった。ESI-MS m/z=503.9[M+H]。
【0258】
[00284]早期溶出ジアステレオマーを次いで、分取キラルHPLC(カラム:CHIRALPAK IC-3;移動相:70:30(1:1のヘキサン:MTBE+0.1%ジエチルアミン):EtOH)によって分割することで、エナンチオマー中間体、異性体1(早期溶出エナンチオマー、73mg)および異性体2(後期溶出エナンチオマー、68mg)が白色の固体として得られた。
【0259】
[00285]後期溶出ジアステレオマーを次いで、分取キラルHPLC(カラム:CHIRALPAK ID-3;移動相A:90:10(1:1のヘキサン:MTBE+0.1%DEA):EtOH)によって分割することで、エナンチオマー中間体、異性体3(早期溶出エナンチオマー、70mg)および異性体4(後期溶出エナンチオマー、60mg)が白色の固体として得られた。
【0260】
[00286]実施例10、異性体1:40mLの密閉チューブ中に、(2-[1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(73mg、0.145mmol)、臭化リチウム(189mg、2.17mmol)およびDMF(3.0mL)を室温で添加し、2時間の間95℃でアルゴンの雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸)、移動相B:アセトニトリル;勾配:47%から63%B)によって精製することで、標題化合物(11mg;16%の収率)が白色の固体として得られた。
【0261】
[00287]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.39 (s, 1H), 10.37 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.14 - 8.08 (m, 1H), 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.64 - 7.54 (m, 2H), 7.51 - 7.45 (m, 2H), 7.31 (dtd, J = 23.0, 7.5, 1.3 Hz, 2H), 5.39 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.29 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 1.38 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=490.1[M+H]。
【0262】
[00288]実施例10、異性体2:40mLの密閉チューブ中に、2-[1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(73mg、0.145mmol)、臭化リチウム(189mg、2.17mmol)およびDMF(3.0mL)を室温で添加し、2時間の間95℃でアルゴンの雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却した。粗生成物をPrep-HPLCによって以下の条件(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBDカラム;移動相A:水0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:47%から63%B)で精製することで、標題化合物(8mg、11%の収率)が白色の固体として得られた。
【0263】
[00289]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.39 (s, 1H), 10.37 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 8.15 - 8.06 (m, 1H), 7.72 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.66 - 7.53 (m, 2H), 7.49 (ddd, J = 7.2, 3.9, 2.6 Hz, 2H), 7.40 - 7.23 (m, 2H), 5.39 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.35 - 4.25 (m, 1H), 3.47 (s, 3H), 1.38 (d, J = 6.3 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=490.1[M+H]。
【0264】
[00290]実施例10、異性体3:40mLの密閉チューブバイアル中に、2-[1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(70mg、0.139mmol)、臭化リチウム(181mg、2.08mmol)およびDMF(3.00mL)を室温で添加し、2時間の間95℃でアルゴンの雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却した。粗生成物をPrep-HPLCによって以下の条件(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:47%から70%B)で精製することで、標題化合物(13mg;19%の収率)が白色の固体として得られた。
【0265】
[00291]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.88 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 9.32 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 7.95 - 7.82 (m, 2H), 7.82 - 7.68 (m, 2H), 7.66 - 7.44 (m, 1H), 7.33 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.17 (td, J = 7.6, 1.5 Hz, 1H), 5.61 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.36 - 4.20 (m, 1H), 3.64 (s, 3H), 1.17 (d, J = 6.6 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=490.1[M+H]。
【0266】
[00292]実施例10、異性体4:40mLの密閉チューブバイアル中に、2-[1-(2-クロロフェニル)-1-(2-シアノフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(60.0mg、0.119mmol、1.00当量)、臭化リチウム(155.1mg、1.79mmol、15.00当量)およびN,Nジメチルホルムアミド(3.00mL)を室温で添加し、2時間の間95℃でアルゴン雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却させておいた。粗生成物をPrep-HPLCによって以下の条件(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム;移動相A:水0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:47%から70%B)で精製することで、標題化合物が白色の固体として得られた(16mg、12%の収率)。
【0267】
[00293]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.88 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 9.32 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 7.93 - 7.83 (m, 2H), 7.81 - 7.75 (m, 1H), 7.73 (td, J = 7.7, 1.4 Hz, 1H), 7.49 (td, J = 7.5, 1.4 Hz, 1H), 7.37 - 7.28 (m, 2H), 7.16 (td, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 5.61 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.34 - 4.21 (m, 1H), 3.64 (s, 3H), 1.17 (d, J = 6.6 Hz, 3H).ESI-MS:m/z=490.1[M+H]。
【0268】
[00294]実施例11;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00295]2-((1S,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00296]2-((1R,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00297]2-((1S,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00298]2-((1R,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0269】
【0270】
[00299]2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミドの4種の立体異性体の混合物を、スキームA、ステップ1、2および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
【0271】
[00300]ジアステレオマーを次いで、分取HPLC(カラム:XSelect CSHPrep Fluoro-phenyl OBDカラム;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:MeOH;勾配:52%から71%MeOH)によって分離した。早期溶出ピークは、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体1および2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体2の混合物(80mg)であった。ESI-MS m/z=506.2[M+H]。後期溶出ピークは、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体3および2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体4の混合物(120mg)であった。ESI-MS m/z=506.2[M+H]。
【0272】
[00301]早期溶出ジアステレオマーを次いで、分取キラルHPLC(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB;移動相:80:20(1:1のヘキサン:MTBE+0.1%ジエチルアミン):EtOH)によって分割することで、エナンチオマー中間体、異性体1(早期溶出ジアステレオマーの早期溶出エナンチオマー、20mg)および異性体2(早期溶出ジアステレオマーの後期溶出エナンチオマー、20mg)が白色の固体として得られた。
【0273】
[00302]後期溶出ジアステレオマーを次いで、分取キラルHPLC(カラム:CHIRALPAK IC-3;移動相:90:10(1:1のヘキサン:MTBE+0.1%DEA):EtOH)によって分割することで、エナンチオマー中間体、異性体3(後期溶出ジアステレオマーの早期溶出エナンチオマー、40mg)および異性体4(後期溶出ジアステレオマーの後期溶出エナンチオマー、50mg)が白色の固体として得られた。
【0274】
[00303]実施例11、異性体1:40mLのバイアル中に、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(20mg、0.044mmol)、臭化リチウム(57mg、0.65mmol)およびDMF(1.00mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;水中50~70%アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(11mg、51%の収率)が白色の固体として得られた。ESI-MS m/z=492.2[M+H]。
【0275】
[00304]実施例11、異性体2:40mLのバイアル中に、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(20mg、0.044mmol)、臭化リチウム(57mg、0.65mmol)およびDMF(1.0mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;水中50~70%アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(7mg、37%の収率)が白色の固体として得られた。
【0276】
[00305]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.19 (s, 1H), 10.69 (s, 1H), 9.33 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.91 - 7.78 (m, 2H), 7.50 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.14 - 7.03 (m, 2H), 6.95 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.28 (dd, J = 11.1, 6.5 Hz, 1H), 3.58 (s, 3H), 1.25 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS m/z=492.2[M+H]。
【0277】
[00306]実施例11、異性体3:40mLのバイアル中に、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(150mg、0.297mmol)、臭化リチウム(387mg、4.45mmol)およびDMF(5.0mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;水中50~70%アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(93mg、68%の収率)が白色の固体として得られた。
【0278】
[00307]1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 11.07 (s, 1H), 10.46 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.65 - 7.59 (m, 2H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.26 (t, J =7.5 Hz, 1H), 7.18 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.33 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 1.24 (d, J = 6.4 Hz, 3H).ESI-MS m/z=492.2[M+H]。
【0279】
[00308]実施例11、異性体4:40mLのバイアル中に、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(200mg、0.396mmol)、臭化リチウム(515mg、5.94mmol)およびDMF(6.0mL)を95℃で添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。粗生成物を分取HPLC(カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム;水中50~70%アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(86mg、74%の収率)が白色の固体として得られた。
【0280】
[00309]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.07 (s, 1H), 10.48 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.66 - 7.57 (m, 2H), 7.47 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.29 - 7.22 (m, 1H), 7.18 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 4.36 - 4.30 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 1.24 (d, J = 6.5 Hz, 3H).ESI-MS m/z=492.2[M+H]。
【0281】
[00310]実施例12;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00311]2-((1S,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00312]2-((1R,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00313]2-((1S,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00314]2-((1R,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0282】
【0283】
[00315]標題化合物を調製するのに必要な中間体を、スキームA、ステップ1、2および3に従い、実施例2&3について記載されているものと同様の方式で調製した。
[00316]2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミドのジアステレオマー(1.21g)を分取HPLC(カラム:Xselect CSH F-Phenyl OBD:移動相A:水(0.1%FA)、移動相B:MeOH;勾配:70%から75%B)によって分離させることで、早期溶出ジアステレオマー(異性体1および異性体2の混合物)(180mg)および後期溶出ジアステレオマー(異性体3および異性体4の混合物)(680mg)が得られた。
【0284】
[00317]早期溶出ジアステレオマー(180mg)を、分取キラルHPLC(カラム:CHIRALPAK IC;移動相A:ヘキサン(10mM NH3-MeOH)、移動相B:EtOH;勾配:30%B均一濃度)によってエナンチオマー中間体に分離することで、早期溶出エナンチオマー、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(52mg)および後期溶出エナンチオマー、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(59mg)がオフホワイトの固体として得られた。
【0285】
[00318]後期溶出ジアステレオマー(320mg)を分取キラルHPLC(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SC;移動相A:1:1のヘキサン:MTBE+0.5%2M NH3-MeOH、移動相B:EtOH;勾配:10%B均一濃度)によってエナンチオマー中間体に分離することで、早期溶出エナンチオマー、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(135mg)および後期溶出エナンチオマー、2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(117mg)がオフホワイトの固体として得られた。
【0286】
[00319]
ESI-MS:m/z=506.2[M+H]。
[00320]実施例12、異性体1:DMF(2.60mL)中の2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(52mg、0.103mmol)の撹拌溶液に、LiBr(179mg、2.06mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:Kinetex EVO C18;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45%から58%B)によって直接精製することで、標題化合物(22.8mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=492.2[M+H]。
【0287】
[00321]実施例12、異性体2。DMF(5.0mL)中の2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-ヒドロキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体2(59mg、0.117mmol)の撹拌溶液に、LiBr(202.73mg、2.340mmol、20.00当量)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:Kinetex EVO C18;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45%から58%B)によって直接精製することで、標題化合物(28.2mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=492.1[M+H]。
【0288】
[00322]実施例12、異性体3:DMF(6.7mL)中の2-[1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体3(135.00mg、0.267mmol)の撹拌溶液に、LiBr(464mg、5.340mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:Kinetex EVO C18;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45%から58%B)によって直接精製することで、標題化合物(85.6mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=492.1[M+H]。
【0289】
[00323]実施例12、異性体4:DMF(5.80mL)中の2-[(1R,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド異性体4(117mg、0.231mmol)の撹拌溶液に、LiBr(402mg、4.620mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間の間95℃で撹拌した。反応物を室温に冷却し、分取HPLC(カラム:Kinetex EVO C18;移動相A:水+0.1%ギ酸、移動相B:ACN;勾配:45%から58%B)によって直接精製することで、標題化合物(77.4mg)がオフホワイトの固体として得られた。ESI-MS:m/z=492.1[M+H]。
【0290】
[00324]実施例13
[00325]2-((1R,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-(2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00326]2-((1S,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-(2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00327]2-((1S,2R)-1-(2-シアノフェニル)-1-(2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00328]2-((1R,2S)-1-(2-シアノフェニル)-1-(2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0291】
【0292】
[00329]実施例11および12について上記に報告されているものと実質的に同様の手順によって、標題化合物を調製した。
[00330]PREP-HPLC、カラム:Xselect CSH F-Phenyl OBDカラム、19×250、5um;移動相A:水(0.1%FA)、移動相B:MeOH-----分取;流量:25mL/分;勾配:2分で2Bから74B、10分で74Bから74B;254nm;RT1:8.48,10.21を介する中間体(2-(1-(2-シアノフェニル)-1-(2,4-ジフルオロフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド)初期分離。異性体1&2を含有する早期溶出ピーク;異性体3&4を含有する後期溶出ピーク。
【0293】
[00331]Prep-HPLCからの早期溶出ピークをPrep-キラル-HPLCによって以下の条件:カラム:CHIRALPAK IC、2×25cm、5um;移動相A:へクス:MTBE=1:1(1:1(0.5%2M NH3-MEOH)、移動相B:EtOH--HPLC;流量:18mL/分;勾配:9分で30Bから30B;210/300nm;RT1:5.95;RT2:7.09;射出体積:0.7mL;で分離することで、個々の異性体1&異性体2が得られた。
【0294】
[00332]Prep-HPLCからの後期溶出ピークをPrep-キラル-HPLCによって以下の条件:カラム:CHIRALPAK IC、2×25cm、5um;移動相A:へクス:MTBE=1:1(1:1(0.5%2M NH3-MEOH)、移動相B:EtOH--HPLC;流量:15mL/分;勾配:14分で50Bから50B;210/300nm;RT1:6.2;RT2:10.8125;射出体積:2.5mL;で分離することで、個々の異性体3&異性体4が得られた
[00333]後続の脱保護で、標題化合物が白色の固体として得られた:
[00334]実施例13、異性体1:
[00335]ESI-MS m/z=492.1[M+H]
[00336]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.25 (s, 1H), 10.40 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 8.06 - 7.96 (m, 1H), 7.77 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65 - 7.53 (m, 2H), 7.31 - 7.16 (m, 3H), 5.36 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 11.4, 6.4 Hz, 1H), 3.60 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
[00337]実施例13、異性体2:
[00338]ESI-MS m/z=492.1[M+H]
[00339]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.26 (s, 1H), 10.41 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.02 (q, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 - 7.58 (m, 2H), 7.31 - 7.14 (m, 3H), 5.37 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 11.4, 6.2 Hz, 1H), 3.60 (s, 3H), 1.33 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
[00340]実施例13、異性体3:
[00341]ESI-MS m/z=492.1[M+H]
[00342]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.01 (s, 1H), 10.29 (s, 1H), 9.32 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.86 (dd, J = 7.7, 1.4 Hz, 1H), 7.79 (td, J = 7.8, 1.4 Hz, 1H), 7.64 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 7.49 (td, J = 7.6, 1.0 Hz, 1H), 7.08 (td, J = 10.0, 2.6 Hz, 1H), 6.99 (m, J = 9.4, 6.8, 2.7 Hz, 1H), 5.36 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.33 (dq, J = 13.0, 6.5 Hz, 1H), 3.57 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
[00343]実施例13、異性体4:
[00344]ESI-MS m/z=492.1[M+H]
[00345]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.00 (s, 1H), 10.23 (s, 1H), 9.32 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.87 (dd, J = 7.8, 1.4 Hz, 1H), 7.80 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.64 (q, J = 7.9 Hz, 1H), 7.50 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.09 (td, J = 10.0, 2.6 Hz, 1H), 7.03 - 6.95 (m, 1H), 5.36 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.34 (dd, J = 11.0, 6.4 Hz, 1H), 3.57 (s, 3H), 1.23 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
[00346]実施例14;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00347]5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-((1R,2S)-1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00348]5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-((1S,2S)-1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00349]5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-((1S,2R)-1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00350]5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-((1R,2R)-1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0295】
【0296】
[00351]2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(実施例A)について記載されているものに類似した方式で、スキームB、ステップ1から6までを使用して、標題化合物の合成に必要とされる中間体を調製した。
【0297】
[00352]方法B、ステップ6および7:N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:
[00353]1:1:1のMeOH:THF:水(60mL)中のメチル5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(2.80g、6.08mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(0.267g、6.68mmol)を0℃で添加した。反応混合物を2時間の間室温で撹拌した。反応の完了後、反応混合物を減圧下で濃縮し、メタノール(3×50mL)と共蒸留した。残留物を酢酸エチル(2×30mL)で洗浄することで非極性不純物を除去し、濃縮することで、ナトリウム塩が得られた。
【0298】
[00354]前のステップからのナトリウム塩をDMF(25mL)中に溶解させ、HATU(4.62g、12.2mmol)およびイソオキサゾール-4-アミン(0.664g、7.90mmol)を添加した。反応混合物を45分間室温で撹拌した。次いで、DIPEA(2.360g、18.26mmol)を添加し、反応混合物を5時間の間室温で撹拌した。反応の完了後、反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(2.20g、70%の収率)が白色の固体として得られた。ジアステレオマー(0.9g)を分取HPLCによって分離することで、早期溶出ジアステレオマー(0.370g)および後期溶出ジアステレオマー(0.380g)が得られた。
【0299】
[00355]2種のジアステレオマーの各々を分取キラルSFC(CHIRALCEL OJ-H;液体CO2中10%MeOH+0.1%DEA)によって分割することで、エナンチオ純粋な中間体が提供された。異性体1(早期溶出ジアステレオマーの早期溶出エナンチオマー、tR=3.71);異性体2(早期溶出ジアステレオマーの後期溶出エナンチオマー:tR=4.21);異性体3(後期溶出ジアステレオマーの早期溶出エナンチオマー:tR=3.28);異性体4(後期溶出ジアステレオマーの後期溶出エナンチオマー:tR=3.67)。
【0300】
[00356]方法B、ステップ8。5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-(1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(全ての4種の立体異性体について同じ手順):乾燥DMF(4mL)中のN-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1-フェニル-1-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(0.090g、0.17mmol)の溶液に、臭化リチウム(0.213g、2.45mmol)を室温で添加した。反応混合物を加熱し、80℃で40時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を減圧下で濃縮することで、粗化合物が提供された。残留物をセライトに通して濾過し、逆相クロマトグラフィー(C18カラム;水中アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(0.053g、60%の収率)が固体として得られた。
【0301】
[00357]実施例14、異性体1(前のステップからの早期溶出ジアステレオマーの早期溶出エナンチオマーから誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.22 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.38 (s, 3H), 4.15 -4.25 (m, 1H), 4.82 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.05 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.50 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.73-7.81 (m, 2H), 8.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.90 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 10.30 (bs, 1H), 11.09 (bs, 1H).LCMS:m/z=499.01[M+1]。
【0302】
[00358]実施例14、異性体2(前のステップからの早期溶出ジアステレオマーの後期溶出エナンチオマーから誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.20 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.69 (s, 3H), 4.09 -4.14 (m, 1H), 5.03 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.22-7.37 (m, 4H), 7.49-7.63 (m, 4H), 8.04 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.90 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 10.39 (bs, 1H), 11.09 (bs, 1H).LCMS:m/z=499.00[M+1]。
【0303】
[00359]実施例14、異性体3(前のステップからの後期溶出ジアステレオマーの早期溶出エナンチオマーから誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.20 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 3.69 (s, 3H), 4.05 -4.15 (m, 1H), 5.03 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 7.22-7.37 (m, 4H), 7.49-7.63 (m, 4H), 8.04 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.90 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 10.38 (bs, 1H), 11.09 (bs, 1H).LCMS:m/z=499.00[M+1]。
【0304】
[00360]実施例14、異性体4(前のステップからの後期溶出ジアステレオマーの後期溶出エナンチオマーから誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.22 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 3.38 (s, 3H), 4.19 -4.23 (m, 1H), 4.82 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.04-7.22 (m, 5H), 7.50 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.79 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.90 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 10.32 (bs, 1H), 11.10 (bs, 1H).LCMS:m/z=499.00[M+1]。
【0305】
[00361]実施例15;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00362](S)-2-(1,1-ビス(2-クロロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00363](R)-2-(1,1-ビス(2-クロロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0306】
【0307】
[00364]2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド実施例Aについて記載されているものに類似した方式で、スキームB、ステップ1から6までを使用して、標題化合物の合成に必要とされる中間体を調製した。
【0308】
[00365]スキームB、ステップ7:2-(1,1-ビス(2-クロロフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:乾燥DMF(3.1mL)中のナトリウム2-(1,1-ビス(2-クロロフェニル)プロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.315g、0.67mmol)の撹拌溶液に、HATU(0.382g、1.00mmol)、イソオキサゾール-4-アミン(0.067g、0.80mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、DIPEA(0.261g、2.01mmol)を添加し、反応混合物を3時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を水(15mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(0.21g、60%の収率)が得られた。
【0309】
[00366]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.20 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 4.10-4.20 (m, 1H), 5.57 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.25-7.28 (m, 3H), 7.34 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.62-7.67 (m, 2H), , 8.74 (s, 1H), 9.28 (s, 1H), 10.25 (bs, 1H).LCMS:m/z=513.3[M+1]。
【0310】
[00367]ラセミ標題化合物を分取キラルHPLC(CHIRALPAK IC;ヘキサン中40%(MeOH:IPA=50:50)+0.1%DEA)によって分割することで、エナンチオ純粋な中間体が異性体1(第1溶出異性体)および異性体2(第2溶出異性体)として提供された。
【0311】
[00368]スキームB、ステップ8:(S)-および(R)-2-(1,1-ビス(2-クロロフェニル)プロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(0.5mL)中の2-(1,1-ビス(2-クロロフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体1(0.05g、0.10mmol)の溶液に、臭化リチウム(0.085g、0.97mmol)を室温で添加した。反応混合物をマイクロ波反応器中にて180℃で1時間の間加熱した。反応の完了後、反応混合物を濃縮した。残留物をセライトに通して濾過し、逆相クロマトグラフィー(C18カラム;水中アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(0.023g、47%の収率)が固体として得られた。2-(1,1-ビス(2-クロロフェニル)プロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド異性体2を同様の方式で調製した。
【0312】
[00369]実施例15、異性体1(ステップ7における早期溶出異性体から誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.30 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 3.55 (s, 3H), 4.10-4.20 (m, 1H), 5.57 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.12 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.22-7.32 (m, 3H), 7.39 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.93 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 10.12 (bs, 1H), 11.13 (bs, 1H).LCMS:m/z=499.1[M+1]。
【0313】
[00370]実施例15、異性体2(ステップ7における後期溶出異性体から誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.29 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.55 (s, 3H), 4.10-4.20 (m, 1H), 5.57 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.12 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.22-7.31 (m, 3H), 7.39 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.92 (s, 1H), 9.33 (s, 1H), 10.18 (bs, 1H), 11.13 (bs, 1H).LCMS:m/z=499.1[M+1]。
【0314】
[00371]実施例16;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00372]2-((1S,2R)-1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00373]2-((1R,2S)-1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00374]2-((1S,2S)-1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00375]2-((1R,2R)-1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0315】
【0316】
[00376]ステップ-1:メチル3-ブロモ-4-(ブロモメチル)ベンゾエート:
[00377]メチル3-ブロモ-4-メチルベンゾエート(10.00g、44mmol)、N-ブロモスクシンイミド(7.77g、44mmol)および1,2-ジクロロエタン(200mL)を含有する500mLの3つ口丸底フラスコに、室温で、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(2.15g、13mmol)を添加した。完全な添加の後、結果として得られた混合物を80℃に加熱し、4時間の間撹拌しながら青色LED光に晒した。混合物を次いで室温に冷却し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0%から10%EtOAc/石油エーテル)によって精製した。生成物を含有する画分を回収し、真空中で濃縮して、所望の生成物を白色の固体として(8.20g、61%の収率)得た。
【0317】
[00378]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.12 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.95 (dd, J = 8.0, 1.7 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.78 (s, 2H), 3.87 (s, 3H).
[00379]ステップ-2:メチル4-ベンジル-3-ブロモベンゾエート:
[00380]ジメトキシエタン(100mL)およびH2O(20mL)中に溶解させたメチル3-ブロモ-4-(ブロモメチル)ベンゾエート(5.00g、16.24mmol、1.00当量)、フェニルボロン酸(1.98g、16mmol)、K2CO3(4.49g、33mmol)を含有する250mLの3つ口丸底フラスコに、Pd(PPh3)4(0.56g、0.49mmol)を添加した。この反応混合物を次いで90℃に加熱し、4時間の間撹拌し、この時点で、それを室温に冷却し、真空中で濃縮した。結果として得られた混合物をブライン(100mL)で希釈し、生成物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、次いで、真空中で濃縮した。粗反応混合物を次いで、C18フラッシュクロマトグラフィー(60%から70%アセトニトリル/H2O)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去して、生成物を黄色の油として(2.0g、40%の収率)得た。
【0318】
[00381]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 8.11 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.36 - 7.26 (m, 2H), 7.29-7.19 (m, 3H), 4.16 (s, 2H), 3.86 (s, 3H).
[00382]ステップ3:4-ベンジル-3-ブロモ安息香酸:
[00383]MeOH(50mL)およびH2O(10mL)中に溶解させたメチル4-ベンジル-3-ブロモベンゾエート(5.02g、16mmol)を含有する100mLの丸底フラスコに、LiOH・H2O(2.07g、49mmol)を添加した。結果として得られた混合物を室温で2時間の間撹拌し、この時点で、それをpH6~7に1M HClで酸性化した。生成物を次いでEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、次いで、真空中で濃縮した。生成物をさらに精製することなく黄色の固体として(4.70g、98%の収率)回収した。
【0319】
[00384]ESI-MS m/z:計算値290.0、292.0 実測値291.0、293.0[M+H]
[00385]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.20 (s, 1H), 8.09 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31 (dd, J = 8.5, 6.4 Hz, 2H), 7.26 - 7.16 (m, 3H), 4.15 (s, 2H).
[00386]ステップ4:4-ベンジル-3-ブロモ-N,N-ジメチルベンズアミド:
[00387]N,N-ジメチルホルムアミド(60mL)中に溶解させた4-ベンジル-3-ブロモ安息香酸(4.70g、16mmol)、ジメチルアミン塩酸塩(1.97g、24mmol)およびHATU(6.75g、18mmol)を含有する250mLの丸底フラスコに、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(10.41g、81mmol)を滴下により0℃で添加した。結果として得られた混合物を室温に加温し、2時間の間撹拌し、この時点で、それをブラインで希釈し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を回収し、合わせ、次いで、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%から30%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を合わせ、濃縮することで、生成物が薄黄色の油として(5.02g、98%の収率)得られた。
【0320】
[00388]ESI-MS m/z:計算値317.0、319.0 実測値318.0、320.0[M+H]
[00389]ステップ5:4-ベンジル-3-シアノ-N,N-ジメチルベンズアミド:
[00390]N,N-ジメチルアニリン(60mL)中に溶解させた4-ベンジル-3-ブロモ-N,N-ジメチルベンズアミド(5.00g、16mmol)およびZn(CN)2(2.40g、20.44mmol)を含有する250mLの3つ口丸底フラスコに、N2下にて、Pd2(dba)3(4.32g、4.71mmol)、続いてX-Phos(2.25g、4.71mmol)を添加した。結果として得られた混合物を次いで、110℃に加熱し、2時間の間N2雰囲気下にて撹拌した。混合物を室温に冷却させておき、この時点で、それをブラインの添加によってクエンチした。結果として得られた溶液をEtOAcで抽出し、有機層を回収し、合わせ、次いで、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Petエーテル40%~50%)によって精製し、生成物を含有する画分を合わせ、濃縮することで、生成物が茶色の油として(98.72%の収率)得られた。
【0321】
[00391]ESI-MS m/z:計算値264.1 実測値265.2[M+H]
[00392]ステップ-6:エチル2~1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00393]THF(10mL)中に溶解させた4-ベンジル-3-シアノ-N,N-ジメチルベンズアミド(1.70g、6.43mmol)の-78℃撹拌溶液に、THF(6.4mL)中のKHMDS(1.28g、6.43mmol)を滴下により添加した。結果として得られた混合物を次いで、-50℃に加温させておき、さらに1時間の間撹拌し、この時点で、混合物を-78℃に冷却し、THF(10mL)中のエチル2-(1-ブロモエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(1.58g、4.95mmol)の溶液を滴下により添加した。完全な添加で、反応物を2時間の間撹拌し、この時間中に、それを室温に加温させておき、次いで、水でクエンチした。結果として得られた溶液をEtOAc(50mL)で抽出し、有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗材料を逆相C18クロマトグラフィー(30%から40%アセトニトリル/水(0.1%FA)によって精製し、生成物を含有する画分を合わせ、濃縮することで、生成物が白色の固体として得られた。
【0322】
[00394]ピーク-1_D1(2種の別々のエナンチオマー:異性体1および異性体2を含有する早期溶出ピーク):404.3mgの白色の固体。
[00395]ピーク-2_D2(2種の別々のエナンチオマー:異性体3および異性体4を含有する後期溶出ピーク):152.1mgの白色の固体。
【0323】
[00396]ESI-MS m/z:計算値502.2 実測値503.3[M+H]
[00397]ESI-MS m/z:計算値502.2 実測値503.3[M+H]
[00398]ステップ-7:リチウム2-(1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00399]MeOH(4.00mL)およびH2O(1.00mL)中に溶解させたエチル2-(1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.220g、0.44mmol)を含有する40mLのバイアルに、0℃で、LiOH・H2O(0.055g、1.31mmol)を添加した。結果として得られた混合物を室温で2時間の間撹拌し、次いで、真空中で濃縮して、生成物を白色の固体として(0.171g、81%の収率)得た。これをステップ6からの両方のジアステレオマー混合物に実施した。
【0324】
[00400]ESI-MS m/z:計算値474.2 実測値475.2[M+H]
[00401]ESI-MS m/z:計算値474.2 実測値475.2[M+H]
[00402]ステップ-8:2-(1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:
[00403]DMF(3mL)中に溶解させたリチウム2-(1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.171g、0.36mmol)、イソオキサゾール-4-アミン塩酸塩(0.064g、0.53mmol)およびHATU(0.149mg、0.39mmol)を含有する40mLのバイアルに、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.230g、1.78mmol)を滴下により0℃で添加した。結果として得られた混合物を室温に加温し、2時間の間撹拌し、この時点で、それをブラインで希釈し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を回収し、合わせ、次いで、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗反応物を逆相C18クロマトグラフィー(20%から60%アセトニトリル/水(0.1%FA)によって精製し、生成物を含有する画分を合わせ、濃縮することで、生成物が白色の固体として(0.100g、52%の収率)得られた。
【0325】
[00404]ESI-MS m/z:計算値540.2 実測値541.3[M+H]
[00405]これをステップ7からの両方のジアステレオマー混合物に実施した。
[00406]各混合生成物をPrep-キラル-HPLCによって分離した:
[00407]D1-ステップ6からの早期溶出ピークから誘導された:カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB、2×25cm、5um;移動相A:へクス:MtBE=1:1(0.5%2M NH3-MEOH)、移動相B:EtOH--HPLC;流量:20mL/分;勾配:10分で30Bから30B;220/300nm;RT1:6.56;RT2:7.9625;射出体積:0.3mL
[00408]ピーク1(異性体-1):RT6.56分;白色の固体(85.1mg)が得られた
[00409]ピーク2(異性体-2):RT7.96分;白色の固体(87.0mg)が得られた
[00410]D2:ステップ6からの後期溶出ピークから誘導された。カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB、2×25cm、5um;移動相A:へクス:MtBE=1:1(0.5%2M NH3-MEOH)、移動相B:EtOH--HPLC;流量:20mL/分;勾配:16分で20Bから20B;220/300nm;射出体積:0.15mL
[00411]ピーク1(異性体-3):RT10.06分;白色の固体(75.4mg)が得られた
[00412]ピーク2(異性体-4):RT11.99分;白色の固体(64.6mg)が得られた
[00413]ステップ-9:2-(1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(3mL)中の2-(1-(2-シアノ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(0.085mg、0.16mmol)の溶液に、臭化リチウム(0.275mg、3.15mmol)を室温で添加した。反応混合物を次いで95℃に1時間の間加熱した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、残留物を逆相クロマトグラフィー(C18カラム;水中アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物(0.035g、42%の収率)が白色の固体として得られた。ステップ8からの各異性体を同じ様式で処理した。
【0326】
[00414]実施例16、異性体-1:白色の固体としての単離生成物(0.035g、42%の収率);>98%ee
[00415]ESI-MS m/z:計算値526.2 実測値526.9[M+H]
[00416]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 11.18 (s, 1H), 10.54 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.26 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.91 - 7.81 (m, 2H), 7.28 - 7.14 (m, 4H), 7.13 - 7.04 (m, 1H), 5.00 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.34 (dd, J = 11.1, 6.4 Hz, 1H), 3.44 (s, 3H), 2.99 (s, 3H), 2.90 (s, 3H), 1.33 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
[00417]実施例16、異性体-2:白色の固体としての単離生成物(0.030g、35%の収率);>98%ee
[00418]ESI-MS m/z:計算値526.2 実測値526.9[M+H]
[00419]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 11.18 (s, 1H), 10.54 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.26 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.85 (dd, J = 8.1, 1.9 Hz, 1H), 7.27 - 7.14 (m, 4H), 7.13 - 7.03 (m, 1H), 5.00 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.34 (dq, J = 12.9, 6.3 Hz, 1H), 3.44 (s, 3H), 2.99 (s, 3H), 2.90 (s, 3H), 1.33 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
[00420]実施例16、異性体-3:白色の固体としての単離生成物(0.027g、37%の収率);>98%ee
[00421]ESI-MS m/z:計算値526.2 実測値526.9[M+H]
[00422]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 11.13 (s, 1H), 10.45 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.77 - 7.70 (m, 2H), 7.68 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.32 (dt, J = 11.3, 6.3 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 2.89 (s, 3H), 2.71 (s, 3H), 1.25 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
[00423]実施例16、異性体-4:白色の固体としての単離生成物(0.021g、34%の収率);>98%ee
[00424]ESI-MS m/z:計算値526.2 実測値526.9
[00425]1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 11.13 (s, 1H), 10.45 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.76 - 7.70 (m, 2H), 7.68 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 8.2, 1.9 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.33 - 7.25 (m, 1H), 5.23 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.31 (dd, J = 11.3, 6.6 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 2.89 (s, 3H), 2.71 (s, 3H), 1.25 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
[00426]実施例17;異性体1、異性体2、異性体3、異性体4
[00427]2-((1S,2R)-1-(2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00428]2-((1R,2S)-1-(2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00429]2-((1S,2S)-1-(2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00430]2-((1R,2R)-1-(2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0327】
【0328】
[00431]ステップ-1:メチル3-(ブロモメチル)-4-シアノベンゾエート:
[00432]メチル4-シアノ-3-メチルベンゾエート(10.00g、57.1mmol)、N-ブロモスクシンイミド(20.32g、114mmol)および1,2-ジクロロエタン(100mL)を含有する250mLの丸底フラスコに、室温で、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(2.81g、17.1mmol)を添加した。完全な添加の後、結果として得られた混合物を80℃に加熱し、2時間の間撹拌しながら青色LED光に晒した。混合物を次いで室温に冷却し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0%から20%EtOAc/石油エーテル)によって精製した。生成物を含有する画分を回収し、真空中で濃縮して、所望の生成物を薄黄色の固体として(12.2g、84%の収率)得た。
【0329】
[00433]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.34 - 8.26 (m, 1H), 8.09 - 8.00 (m, 2H), 4.92 (s, 2H), 3.92 (s, 3H).
[00434]ステップ-2:メチル3-ベンジル-4-シアノベンゾエート:
[00435]ジメトキシエタン(50mL)およびH2O(10mL)中に溶解させたメチル3-(ブロモメチル)-4-シアノベンゾエート(6.10g、24.0mmol)、フェニルボロン酸(2.93g、24.0mmol)およびK2CO3(6.64g、48.0mmol)を含有する250mLの丸底フラスコに、Pd(PPh3)4(0.83g、0.720mmol)を添加した。この反応混合物を次いで90℃に加熱し、1時間の間撹拌し、この時点で、それを室温に冷却し、真空中で濃縮した。結果として得られた粗反応物を引き続いて、シリカゲルクロマトグラフィー(0%から20%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、真空中で濃縮して、所望の生成物を白色の固体(3.9g、64%の収率)として得た。
【0330】
[00436]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.03 - 7.91 (m, 3H), 7.37 - 7.31 (m, 2H), 7.29 - 7.22 (m, 3H), 4.26 (s, 2H), 3.88 (s, 3H).
[00437]ステップ-3:3-ベンジル-4-シアノ安息香酸:
[00438]MeOH(50mL)およびH2O(10mL)中に溶解させたメチル3-ベンジル-4-シアノベンゾエート(5.80g、23.1mmol)を含有する250mLの丸底フラスコに、0℃で、LiOH・H2O(1.94g、46.2mmol)を添加した。結果として得られた混合物を室温に加温し、3時間撹拌し、この時点で、それをpH5~6に1M HClで酸性化した。生成物を次いで、CH2Cl2(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、次いで、真空中で濃縮した。生成物を回収し、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した(黄色の固体、6g)。
【0331】
[00439]ステップ-4。3-ベンジル-4-シアノ-N,N-ジメチルベンズアミド:
[00440]N,N-ジメチルホルムアミド(60mL)中に溶解させた3-ベンジル-4-シアノ安息香酸(5.80g、24.4mmol)およびHATU(18.6g、48.9mmol)を含有する250mLの丸底フラスコを0℃に冷却し、ジメチルアミン塩酸塩(3.99g、48.9mmol)を少量ずつ添加し、その後、N,Nジイソプロピルエチルアミン(21.3mL、165mmol)が続いた。結果として得られた混合物を室温に加温し、1時間の間撹拌し、この時点で、それを水(200mL)で希釈し、生成物をCH2Cl2(5×50mL)で抽出した。有機層を回収し、合わせ、次いで、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0%から100%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を合わせ、濃縮することで、生成物が薄黄色の固体として(5.8g、89%の収率)得られた。
【0332】
[00441]ESI-MS m/z計算値264.1、実測値265.2[M+H]
[00442]ステップ-5:エチル2-[1-[2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル]-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート:
[00443]THF(50mL)中に溶解させた3-ベンジル-4-シアノ-N,N-ジメチルベンズアミド(1.99g、7.54mmol)の-78℃撹拌溶液に、KHMDS(7.54g、7.55mmol、THF中1M)を滴下により添加した。結果として得られた混合物を次いで、-50℃に加温させておき、さらに1時間撹拌し、この時点で、混合物を-78℃に冷却し、THF(10mL)中のエチル2-(1-ブロモエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(1.72g、5.39mmol)の溶液を滴下により添加した。完全な添加で、反応物を2時間の間撹拌し、この時間中に、それを室温に加温させておき、次いで、水でクエンチした。結果として得られた溶液をEtOAc(50mL)で抽出し、有機層をNa2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗材料を逆相C18クロマトグラフィー(30%から40%アセトニトリル/水(0.1%FA)によって精製し、生成物を含有する画分を合わせ、濃縮することで、生成物が白色の固体として(2.1g、77%の収率)得られた。
【0333】
[00444]ESI-MS m/z:計算値502.2、実測値503.2[M+H]
[00445]ステップ-6:リチオ2-[1-[2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル]-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート:
[00446]MeOH(12mL)およびH2O(3mL)中に溶解させたエチル2-[1-[2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル]-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(1.50g、2.98mmol)を含有する40mLのバイアルに、0℃で、LiOH・H2O(0.251g、5.97mmol)を添加した。結果として得られた混合物を室温で2時間の間撹拌し、次いで、真空中で濃縮して、生成物を黄色の固体として(1.6g)得た。
【0334】
[00447]ESI-MS m/z:計算値474.2、実測値475.2[M+H]
[00448]ステップ-7:2-[1-[2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル]-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド:
[00449]DMF(15mL)中に溶解させたリチオ2-[1-[2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル]-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(1.50g、3.12mmol)、イソオキサゾール-4-アミン塩酸塩(0.753g、6.24mmol、2当量)およびHATU(1.78mg、4.68mmol)を含有する100mLの丸底フラスコに、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.72g、15.6mmol)を滴下により0℃で添加した。結果として得られた混合物を室温に加温し、2時間の間撹拌し、この時点で、それをブラインで希釈し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を回収し、合わせ、次いで、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40%から100%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を合わせ、濃縮することで、生成物が薄黄色の固体として(0.705g、41%の収率)得られた。
【0335】
[00450]ESI-MS m/z:計算値540.2、実測値541.2[M+H]
[00451]逆相C18クロマトグラフィー(20%から55%アセトニトリル/水(0.1%FA)を用いる分離
[00452]ピーク1D1(2種の別々のエナンチオマー:異性体1および異性体2を含有する早期溶出ピーク):480mgの白色の固体
[00453]ピーク2D2(2種の別々のエナンチオマー:異性体3および異性体4を含有する後期溶出ピーク):114mgの白色の固体
[00454]Prep-キラル-HPLCによってさらに分離された:
[00455]D1(前の分離からの早期溶出ピーク):カラム:XSelect CSH Prep C18 OBDカラム、5um、19×150mm;移動相A:水(0.1%FA)、移動相B:アセトニトリル;流量:25mL/分;勾配:8分で29%Bから56%B
[00456]ピーク1(異性体-1):白色の固体(104mg)が得られた
[00457]ピーク2(異性体-2):白色の固体(107mg)が得られた
[00458]D2(前の分離からの後期溶出ピーク):カラム:XSelect CSH Prep C18 OBDカラム、5um、19×150mm;移動相A:水(0.1%FA)、移動相B:アセトニトリル;流量:25mL/分;勾配:8分で29%Bから56%B)。
【0336】
[00459]ピーク1(異性体-3):白色の固体(40mg)が得られた
[00460]ピーク2(異性体-4):白色の固体(44mg)が得られた
[00461]ステップ-9:(2-[1-(2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル)-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(5mL)中の2-[1-[2-シアノ-5-(ジメチルカルバモイル)フェニル]-1-フェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド(0.104mg、0.19mmol、1.0当量)の溶液に、臭化リチウム(0.334mg、3.84mmol、20当量)を室温で添加した。反応混合物を次いで、95℃に1時間の間加熱した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、残留物を逆相C18クロマトグラフィー(D1:H2O中29%から56%アセトニトリル(0.1%FA);D2:H2O中35%から58%アセトニトリル(0.1%FA))によって精製した。ステップ8からの各異性体を実質的に同様の様式で処理した。
【0337】
[00462]実施例17、異性体-1:白色の固体としての単離生成物(0.069g、67%の収率);>98%ee
[00463]ESI-MS m/z:計算値526.2、実測値527.4[M+H]
[00464]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.16 (s, 1H), 10.60 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.89 (d, 1H), 7.45 (dd, 1H), 7.26 - 7.13 (m, 4H), 7.08 (t, 1H), 5.00 (d, 1H), 4.37 (dd, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.06 (s, 3H), 2.89 (s, 3H), 1.31 (d, 3H).
[00465]実施例17、異性体-2:白色の固体としての単離生成物(0.076g、73%の収率);>98%ee
[00466]ESI-MS m/z:計算値526.2、実測値527.3[M+H]
[00467]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.16 (s, 1H), 10.57 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.89 (d, 1H), 7.45 (dd, 1H), 7.26 - 7.13 (m, 4H), 7.10 - 7.06 (m, 1H), 5.00 (d, 1H), 4.38 (dd, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.06 (s, 3H), 2.89 (s, 3H), 1.31 (d, 3H).
[00468]実施例17、異性体-3:白色の固体としての単離生成物(0.024g、60%の収率);>98%ee
[00469]ESI-MS m/z:計算値526.2、実測値527.1[M+H]
[00470]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.17 (s, 1H), 10.61 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.73 (d, 2H), 7.67 (d, 1H), 7.41 (t, 2H), 7.28 (t, 1H), 7.18 (dd, 1H), 5.22 (d, 1H), 4.32 (dd, 1H), 3.68 (s, 3H), 2.95 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 1.24 (d, 3H).
[00471]実施例17、異性体-4:白色の固体としての単離生成物(0.026g、60%の収率);>98%ee
[00472]ESI-MS m/z:計算値526.2、実測値527.2[M+H]
[00473]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.17 (s, 1H), 10.61 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.73 (d, 2H), 7.67 (d, 1H), 7.41 (t, 2H), 7.28 (t, 1H), 7.18 (dd, 1H), 5.22 (d, 1H), 4.32 (dd, 1H), 3.68 (s, 3H), 2.95 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 1.24 (d, 3H).
【0338】
[00474]実施例18;異性体1、異性体2
[00475](S)-2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00476](R)-2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0339】
【0340】
[00477]ステップ-1:N-ベンズヒドリル-4-メチルベンゼンスルホンアミド:
[00478]CH2Cl2(400mL)中のベンズヒドリルアミン(25.0g、136mmol)の0℃撹拌溶液に、p-トルエンスルホニルクロリド(33.8g、177mmol)、続いて、トリエチルアミン(27.6g、273mmol)を滴下により2分かけて添加した。この反応を次いで室温に加温させておき、1時間の間撹拌し、この時点で、それを0℃に再び冷却し、氷水の添加によってクエンチした。結果として得られた混合物をEtOAc(3×300mL)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗材料を次いで、シリカゲルクロマトグラフィー(20%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が薄黄色の固体として(45g、98%の収率)得られた。
【0341】
[00479]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.72 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.54 - 7.47 (m, 2H), 7.22 - 7.12 (m, 12H), 5.54 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.27 (s, 3H)
[00480]ステップ-2:エチル2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパノエート:
[00481]CHCl3(500mL)中のN-(ジフェニルメチル)-4-メチルベンゼンスルホンアミド(41.0g、122mmol)およびエチルシアノアセテート(17.9g、158mmol)の0℃撹拌溶液に、三塩化アルミニウム(16.2g、122mmol)を少量ずつ添加した。完全な添加の後、反応物を80℃に加熱し、終夜撹拌し、この時点で、それを0℃に冷却し、HCl(濃)でクエンチし、反応物をpH5にした。結果として得られた混合物を次いでEtOAc(3×300mL)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(10%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が薄黄色の固体として(30g、88%の収率)得られた。
【0342】
[00482]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.55 - 7.49 (m, 2H), 7.42 - 7.19 (m, 8H), 5.26 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.04 - 3.99 (m, 2H), 0.95 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
[00483]ステップ-3:2-(ヒドロキシメチル)-3,3-ジフェニルプロパンニトリル:
[00484]エタノール(500mL)中に溶解させたエチル2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパノエート(35.0g、125mmol)の0℃撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(23.7g、627mmol)を少量ずつ添加した。完全な添加の後、反応混合物を室温に加温し、終夜撹拌し、この時点で、それを0℃に冷却し、氷水でクエンチした。結果として得られた混合物をCH2Cl2(3×300mL)で抽出し、合わせた有機層を水でさらに洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(20%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が白色の固体として(29g、98%の収率)得られた。
【0343】
[00485]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.51 - 7.46 (m, 2H), 7.43 - 7.38 (m, 2H), 7.31 (m, 4H), 7.24 - 7.17 (m, 2H), 5.35 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 4.33 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.98 (m, 1H), 3.50 (m, 1H), 3.40 - 3.34 (m, 1H).
[00486]ステップ4:2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3,3-ジフェニルプロパンニトリル。
【0344】
[00487]CH2Cl2(400mL)中の2-(ヒドロキシメチル)-3,3-ジフェニルプロパンニトリル(15.0g、63mmol)の0℃撹拌溶液に、イミダゾール(25.8g、379mmol)、続いて、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(19.1g、126mmol)を少量ずつ添加した。完全な添加の後、反応物を室温に加温し、4時間の間撹拌し、この時点で、それを次いで水で希釈し、生成物をEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗反応物をシリカゲルクロマトグラフィー(10%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が白色の固体として(18.8g、85%の収率)得られた。
【0345】
[00488]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.54 - 7.49 (m, 2H), 7.43 - 7.38 (m, 2H), 7.37 - 7.28 (m, 4H), 7.26 - 7.19 (m, 2H), 4.32 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.12 (m, 1H), 3.68 (dd, J = 10.2, 3.4 Hz, 1H), 3.51 (dd, J = 10.2, 5.5 Hz, 1H), 0.88 (s, 9H), 0.01 (d, J = 10.5 Hz, 6H).
[00489]ステップ-5:2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-N’-ヒドロキシ-3,3-ジフェニルプロパンイミドアミド:
[00490]エタノール(100mL)中の2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3,3-ジフェニルプロパンニトリル(18.0g、51mmol)の撹拌混合物に、水(10mL)中のヒドロキシルアミン塩酸塩(5.1g、154mmol)を添加した。反応混合物を80℃に加熱し、16時間の間撹拌し、この時点で、それを室温に冷却し、水(100mL)で希釈した。生成物を次いで、EtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、真空中で濃縮し、結果として得られた粗材料をさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0346】
[00491]ステップ-6:ジメチル2-((((Z)-1-アミノ-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3,3-ジフェニルプロピリデン)アミノ)オキシ)ブタ-2-エンジオエート:
[00492]MeOH(100mL)中の2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-N’-ヒドロキシ-3,3-ジフェニルプロパンイミドアミドの溶液を0℃に冷却した。冷却溶液に、ジメチルアセチレンジカルボキシレート(29.1g、205.0mmol)を滴下により添加した。結果として得られた混合物を室温に加温させておき、4時間の間撹拌し、この時点で、溶媒を真空中で除去し、粗材料をシリカゲルクロマトグラフィー(10%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が茶色の固体として(17.1g)得られた。
【0347】
[00493]ESI-MS m/z:計算値526.2、実測値526.3[M+H]。
[00494]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.44 - 7.32 (m, 4H), 7.29 (m, 2H), 7.25 - 7.14 (m, 3H), 7.14 - 7.07 (m, 1H), 6.41 (s, 1H), 6.04 (d, J = 38.2 Hz, 1H), 5.47 (d, J = 29.1 Hz, 1H), 4.24 (dd, J = 22.0, 12.4 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 7.8 Hz, 3H), 3.62 (d, J = 20.5 Hz, 3H), 3.49 - 3.43 (m, 1H), 3.37 - 3.19 (m, 2H), 0.80 (d, J = 3.3 Hz, 9H), -0.02 - -0.17 (m, 6H).
[00495]ステップ-7:メチル2-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00496]ジメチル2-((((Z)-1-アミノ-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-3,3-ジフェニルプロピリデン)アミノ)オキシ)ブタ-2-エンジオエート(18.0g、34mmol)をo-キシレン(900mL)中に溶解させ、140℃に4時間の間加熱した。完了後、反応物を室温に冷却し、次いで真空中で濃縮した。果として得られた粗材料をシリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOH/CH2Cl2)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が黄色の固体として(13g、77%の収率)得られた。
【0348】
[00497]ESI-MS m/z:計算値495.2、実測値494.2[M+H]
[00498]ステップ-8:メチル2-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00499]DMF(40mL)中のメチル2-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(2.5g、5mmol)およびK2CO3(1.4g、10mmol)の撹拌溶液に、ヨードメタン(1.4g、10mmol)を滴下により添加した。結果として得られた混合物を50℃に加熱し、6時間の間撹拌し、この時点で、それを室温に冷却し、水(400mL)で希釈した。生成物をEtOAc(3×300mL)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(3%MeOH/CH2Cl2)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が茶色の固体として(2.3g、87%の収率)得られた。
【0349】
[00500]ESI-MS m/z:計算値522.3、実測値523.3[M+H]+
[00501]ステップ-9:メチル2-(3-ヒドロキシ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00502]THF(20mL)中に溶解させたメチル2-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(3.2g、6mmol)の0℃撹拌溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(12.2mL、12mmol)を滴下により添加した。結果として得られた反応混合物を次いで、室温に加温し、6時間の間撹拌し、この時点で、それを水(200mL)で希釈し、生成物をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗反応物をシリカゲルクロマトグラフィー(20%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を含有する画分を回収し、溶媒を真空中で除去することで、生成物が黄色の固体として(1.6g、89%の収率)得られた。
【0350】
[00503]ESI-MS m/z:計算値408.2、実測値409.1[M+H]
[00504]ステップ-10:メチル2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00505]CH2Cl2(10mL)中に溶解させたメチル2-(3-ヒドロキシ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.6g、1.5mmol)の0℃撹拌溶液に、N,N-ジエチル-1,1,1-トリフルオロ-4-スルホンアミン(sulfanamine)(0.474g、2.9mmol)を滴下により添加した。結果として得られた混合物を室温に加温し、6時間の間撹拌し、この時点で、それを氷水によってクエンチし、生成物をCH2Cl2(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗材料をprep-TLC(30%EtOAc/石油エーテル)によって精製し、生成物を黄色の固体として(0.420g、70%の収率)単離した。
【0351】
[00506]ESI-MS m/z:計算値410.2、実測値411.1[M+H]。
[00507]ステップ-11:2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボン酸:
[00508]1,2-ジクロロエタン(10mL)中に溶解させたメチル2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.300g、0.73mmol)の0℃溶液に、水酸化トリメチルスズ(0.264g、1.5mmol)を添加した。結果として得られた混合物を65℃に加熱し、3.5時間の間撹拌し、次いで、室温に冷却し、濾過し、EtOAc(2×10mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、所望の生成物が得られ、これをさらなる精製なく次のステップで使用した(0.240g、48%の収率)。
【0352】
[00509]ESI-MS m/z:計算値396.1、実測値s397.3[M+H]
[00510]ステップ-12:2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:
[00511]DMF(3mL)中の2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボン酸(0.240g、0.35mmol)および1,2-オキサゾール-4-アミン塩酸塩(0.064g、0.53mmol)の0℃撹拌溶液に、HATU(0.471g、1.24mmol)、続いて、N,Nジイソプロピルエチルアミン(0.404g、3.12mmol)を滴下により0℃で添加した。結果として得られた混合物を室温に加温し、2時間の間撹拌し、この時点で、それをブラインで希釈し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を回収し、合わせ、次いで、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。結果として得られた粗材料をprep-TLC(5%MeOH/CH2Cl2)によって精製した。
【0353】
[00512]ESI-MS m/z:計算値462.2、実測値463.3[M+H]
[00513]この材料のエナンチオマーをPrep-キラル-HPLCによって分離させた:
[00514]カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5um;移動相A:へクス:MtBE=1:1(0.5%2M NH3-MEOH)、移動相B:EtOH--HPLC;流量:20mL/分;勾配:8分で20Bから20B;220/300nm;射出体積:0.3mL;実行数:16;。
【0354】
[00515]ピーク1(異性体-1、早期溶出ピーク):RT4.28分;白色の固体(52mg)が得られた
[00516]ピーク2(異性体-2、後期溶出ピーク):RT5.52分;白色の固体(48mg)が得られた
[00517]ステップ-13:2-(3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:
[00518]DMF(2.5mL)中の2-[3-フルオロ-1,1-ジフェニルプロパン-2-イル]-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド(0.045mg、0.10mmol、1.00当量)の溶液に、臭化リチウム(0.299mg、3.44mmol、15当量)を室温で添加した。反応混合物を次いで、95℃に1時間の間加熱した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、残留物を逆相クロマトグラフィー(Gemini-NX C18 AXAI Packedカラム、21.2×150mm 5um;水中45%から78%アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって精製することで、標題化合物が得られた。両方のエナンチオマーを実質的に同じ手順によって処理した。
【0355】
[00519]実施例18、異性体1(ステップ11からの早期溶出ピークから誘導された):白色の固体としての単離生成物(0.031g、71%の収率);>98%ee
[00520]ESI-MS m/z:計算値448.2、実測値449.3[M+H]
[00521]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.39 (s, 1H), 10.69 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 7.75 - 7.67 (m, 2H), 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.33 - 7.23 (m, 3H), 7.14 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.07 - 7.00 (m, 1H), 4.89 (m, 1H), 4.73 (q, J = 11.6 Hz, 2H), 4.67 - 4.48 (m, 1H), 3.49 (s, 3H).
[00522]19F NMR (377 MHz, DMSO): δ -220.31.
[00523]実施例18、異性体2(ステップ11からの後期溶出ピークから誘導された):白色の固体としての単離生成物(0.032g、73%の収率);>97%ee
[00524]ESI-MS m/z:計算値448.2、実測値449.3[M+H]
[00525]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.39 (s, 1H), 10.69 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 7.75 - 7.67 (m, 2H), 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.33 - 7.23 (m, 3H), 7.14 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.07 - 7.00 (m, 1H), 4.89 (m, 1H), 4.73 (q, J = 11.6 Hz, 2H), 4.67 - 4.48 (m, 1H), 3.49 (s, 3H).
[00526]19F NMR (377 MHz, DMSO): δ -220.31.
【0356】
[00527]実施例19
[00528]2-(1,1-ジフルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0357】
【0358】
[00529]ステップ1:テトラヒドロフラン(7mL)中のメチル2-(2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(700mg、1.85mmol、1当量)およびリチウム(I)(ジメチルシリル)(トリメチルシリル)アミド(402.37mg、2.41mmol、1.3当量)を-78℃でアルゴン雰囲気下にて、0.5時間の間-70℃で撹拌した。上記の混合物に、N-(ベンゼンスルホニル)-N-フルオロベンゼンスルホンアミド(758.27mg、2.41mmol、1.3当量)を滴下により-78℃で添加した。結果として得られた混合物をさらに1.5時間の間-78℃から室温に撹拌した。反応物を水/氷にて0℃でクエンチした。結果として得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過の後に、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/石油(1:5)で溶出されたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、メチル2-(1-フルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(400mg、54.6%)が得られ、これを以下の反応において直接使用した。
【0359】
[00530]ESI-MS m/z=396.9[M+H]。
[00531]ステップ2:テトラヒドロフラン(10.00mL、123.43mmol、54.37当量)中のメチル2-(1-フルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(900.00mg、2.27mmol、1.00当量)およびリチウム(I)(ジメチルシリル)(トリメチルシリル)アミド(759.77mg、4.54mmol、2当量)を-78℃でアルゴン雰囲気下にて、0.5時間の間-70℃で撹拌した。上記の混合物に、N-(ベンゼンスルホニル)-N-フルオロベンゼンスルホンアミド(1431.81mg、4.54mmol、2.00当量)を滴下により-78℃で添加した。結果として得られた混合物をさらに1時間の間-78℃から室温に撹拌した。反応物を水/氷にて0℃でクエンチした。結果として得られた混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過の後に、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル/石油(1:5)で溶出されたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、メチル2-(1,1-ジフルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(200mg、21.26%)が暗黄色の油として得られた。
【0360】
[00532]ESI-MS m/z=415.2[M+H]。
[00533]ステップ3:1,2-ジクロロエタン(6.00mL)中のメチル2-(1,1-ジフルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボキシレート(250.00mg、0.60mmol、1.00当量)および水酸化トリメチルスズ(1091.92mg、6.03mmol、10.00当量)の撹拌混合物に。結果として得られた混合物をさらに3.5時間の間70℃で撹拌した。結果として得られた混合物を濾過し、フィルターケーキを酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をさらに精製することなく直接次のステップで使用した。
【0361】
[00534]ESI-MS m/z=401.0[M+H]
[00535]ステップ4:N,Nジメチルホルムアミド(3.00mL)中の2-(1,1-ジフルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソピリミジン-4-カルボン酸(250.00mg、0.62mmol、1.00当量)および1,2-オキサゾール-4-アミン塩酸塩(112.90mg、0.94mmol、1.50当量)の撹拌混合物に、HATU(471.20mg、1.24mmol、2.00当量)およびN,Nジイソプロピルエチルアミン(403.50mg、3.12mmol、5当量)を滴下により0℃で窒素雰囲気下にて添加した。結果として得られた混合物をさらに1時間の間室温で撹拌した。反応物を水/氷にて0℃でクエンチした。結果として得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過の後に、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をPrep-TLC(酢酸エチル/石油1:1)によって精製することで、(2-(1,1-ジフルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド)(107mg、42.8%)が暗黄色の固体として得られた。
【0362】
[00536]ステップ5:N,Nジメチルホルムアミド(4.00mL)中の2-(1,1-ジフルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-メトキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド(107.00mg、0.23mmol、1.00当量)および臭化リチウム(298.83mg、3.44mmol、15.00当量)の撹拌混合物に。結果として得られた混合物をさらに1時間の間95℃で撹拌した。混合物を室温に冷却させておいた。粗生成物(107mg)をPrep-HPLCによって以下の条件(カラム:Gemini-NX C18 AXAI Packed、21.2×150mm、5um;移動相A:水(0.05%FA)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:8分で52Bから70B;254/220nm;RT1:6.93;)で精製することで、実施例19(2-(1,1-ジフルオロ-2,2-ジフェニルエチル)-5-ヒドロキシ-1-メチル-N-(1,2-オキサゾール-4-イル)-6-オキソピリミジン-4-カルボキサミド)(58.6mg、54.76%)がオフホワイトの固体として得られた。
【0363】
[00537]ESI-MS m/z=453.0[M+H]
[00538]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.61 (s, 1H),10.27 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 7.53 (d, J = 7.6 Hz, 4H), 7.31 (dd, J = 8.3, 6.9 Hz, 4H), 7.24 - 7.18 (m, 2H), 5.90 (t, J = 18.9 Hz, 1H) ,3.62 (t, J = 2.2 Hz, 3H).
【0364】
[00539]実施例20;異性体1、異性体2
[00540](S)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00541](R)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0365】
【0366】
[00542]スキームB、ステップ6および7。リチウム5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:1:1:1のMeOH:THF:水(4.8mL)中のメチル5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.160g、0.36mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム一水和物(0.043g、1.05mmol)を室温で添加した。反応混合物を加熱し、50℃で8時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濃縮乾固した。残留物をトルエン(2×10mL)と共蒸留した。固体を高真空上で乾燥させることで、標題化合物(0.18g、粗製の)が得られ、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。LCMS:m/z=433.35[M+1]
[00543]DMF(2mL)中のリチウム5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.180g、0.41mmol)の撹拌溶液に、HATU(0.624g、1.64mmol)およびイソオキサゾール-4-アミン(0.136g、1.61mmol)を室温で添加した。反応混合物を1時間の間撹拌し、次いで、DIPEA(0.319g、2.46mmol)を添加した。反応混合物を30分間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を冷水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、標題化合物(0.15g、82%の収率)がラセミ混合物として得られた。
【0367】
[00544]1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.65 (s, 3H), 4.09 (s, 3H), 4.68-4.72 (m, 1H), 4.95 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 7.17-7.25 (m, 4H), 7.34 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 8.54 (s, 1H),9.07 (s, 1H), 9.23 (s, 1H).LCMS:m/z=499.3[M+1]。アミドNHは観察されず。
【0368】
[00545]ラセミ標題化合物を分取キラルSFC(CHIRALPAK AD-H;液体CO2中25%(50:50のMeOH:IPA)+0.1%DEA)によって分解することで、エナンチオマー中間体が提供された。異性体1(早期溶出エナンチオマー:tR=3.99分);および異性体2(後期溶出エナンチオマーtR=4.53分)。
【0369】
[00546]スキームB、ステップ8。5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:DMF(1.0mL)中のN-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-2-(1,1,1-トリフルオロ-3,3-ジフェニルプロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(0.058g、0.12mmol)の溶液に、臭化リチウム(0.07g、0.81mmol)を室温で添加し、反応混合物を加熱し、80℃で48時間の間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を逆相クロマトグラフィー(C18カラム;水中アセトニトリル+0.1%ギ酸)によって直接精製することで、標題化合物(0.025g、44%の収率)が得られた。両方の立体異性体を同様の様式で調製した。
【0370】
[00547]実施例20、異性体1(前のステップにおける早期溶出エナンチオマーから誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.72 (s, 3H), 5.39-5.45 (m, 2H), 7.02 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.16 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.24 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.36 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.82 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 9.03 (s, 1H), 9.38 (s, 1H), 10.55 (s, 1H), 11.61 (s, 1H).LCMS:m/z=485.2[M+1]。
【0371】
[00548]実施例20、異性体2(前のステップにおける後期溶出エナンチオマーから誘導された):1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.72 (s, 3H), 5.37-5.45 (m, 2H), 7.0 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.16 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.24 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.36 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.82 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 9.03 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 10.55 (s, 1H), 11.61 (s, 1H).LCMS:m/z=485.2[M+1]。
【0372】
[00549]実施例21;異性体1、異性体2
[00550](S)-2-(3,3-ビス(2-シアノフェニル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
[00551](R)-2-(3,3-ビス(2-シアノフェニル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド
【0373】
【0374】
[00552]ステップ-1:エチル5-メトキシ-1,2-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00553]ジオキサン(300mL)中のエチル2-クロロ-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(30g、121.95mmol)、トリメチルボロキシン(40.77mL、THF中50%w/w、146.34mmol)、炭酸セシウム(119.2g、365.8mmol)の混合物を10分間アルゴンガスでパージした。反応混合物に、S-PhosパラジウムG3プレ触媒(4.75g、6.1mmol)を添加し、パージをさらに10分間続けた。反応混合物を密閉チューブ中にて90℃で45分間加熱した。反応の完了後(TLCによってモニタリングした)、水(300mL)を反応混合物に添加し、DCM(2×600mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(250mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な標題化合物(21g、76%)が薄黄色の固体として得られた。
【0375】
[00554]LCMS:m/z 227.2[M+H]。
[00555]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.28 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 2.45 (s, 3H), 3.45 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 4.29 (q, J = 7.2 Hz, 2H).
[00556]ステップ-2:エチル2-(ブロモメチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00557]1,2ジクロロエタン(210mL)中のエチル5-メトキシ-1,2-ジメチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(21g、92.9mmol)、N-ブロモスクシンイミド(18.19g、102.2mmol)およびAIBN(1.52g、9.29mmol)の混合物を90℃で3時間の間アルゴンガス雰囲気下にて加熱した。反応進行をTLCによってモニタリングした。反応混合物を室温に冷却し(一旦TLC上でジブロモ生成物が観察された)、水(200mL)を添加した。反応混合物をジクロロメタン(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な標題化合物(16.5g、58%)が得られた。
【0376】
[00558]LCMS:m/z 305.0[M+H]および307.0[M++2]。
[00559]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 3.55 (s, 3H), 3.86 (s, 3H), 4.31 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.65 (s, 2H).
[00560]ステップ-3:エチル2-(2,2-ビス(2-シアノフェニル)エチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00561]THF(35mL)中の2,2’-メチレンジベンゾニトリル(7.52g、34.5mmol)の溶液を0℃に窒素雰囲気下にて冷却した。THF中の1M LiHMDS(34.5mL、34.5mmol)を滴下により0℃で10分間添加し、反応混合物をさらに10分間撹拌した。THF(105mL)中のエチル2-(ブロモメチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(7g、23.02mmol)を滴下により0℃で10分間添加し、反応混合物を0℃でさらに15分間撹拌した。反応の完了後(TLCによって確認された)、塩化アンモニウムの10%水溶液(150mL)を添加し、反応混合物を酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を、アセトニトリルおよび水中0.1%ギ酸を使用するRPカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な標題化合物(1.6g、15%)が得られた。
【0377】
[00562]LCMS:m/z 443.39[M+H]。
[00563]1H NMR (400 MHz, DMSO): δ1.20 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 3.53 (s, 3H), 3.68 (d, J =7.6 Hz, 2H), 3.75 (s, 3H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 5.38 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.67 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 7.82 (d, J = 7.6 Hz, 2H).
[00564]ステップ-4:エチル2-(3,3-ビス(2-シアノフェニル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート:
[00565]THF(16mL)中のエチル2-(2,2-ビス(2-シアノフェニル)エチル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(1.6g、3.61mmol)の溶液を0℃に窒素雰囲気下にて冷却した。THF中の1M LiHMDS(5.42mL、5.42mmol)を滴下により-78℃で添加し、反応混合物を-78℃で30分間撹拌した。Tognis-II試薬(2.47g、4.69mmol)を少量ずつ-78℃で5分間添加し、撹拌を-78℃で30分間続けた。反応の完了後(TLCによって確認された)、塩化アンモニウムの10%水溶液(50mL)を添加し、反応混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を、アセトニトリルおよび水中0.1%ギ酸を使用するRPカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な標題化合物(0.45g、37%)が得られた。
【0378】
[00566]LCMS:m/z 511.7[M+H]。
[00567]1H NMR (400 MHz, DMSO): δ1.33 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 3.33 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 4.30 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 5.56 (m, 1H), 5.87 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.38 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 7.68-7.73 (m, 3H), 7.90 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 8.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H).
[00568]ステップ-5:2-(3,3-ビス(2-シアノフェニル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:
[00569]トルエン(4.5mL)中のエチル2-(3,3-ビス(2-シアノフェニル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキシレート(0.45g、0.88mmol)、イソオキサゾールアミン(0.089g、1.05mmol)の溶液を0℃に冷却した。トリメチルアルミニウム溶液(0.9mL、トルエン中2M、1.76mmol)を0℃で添加した。反応混合物を加熱し、80℃で1時間の間マイクロ波照射下にて撹拌した。反応の完了後(TLCによって確認された)、反応混合物をRP金カラム上にロードし、アセトニトリルおよび水中0.1%ギ酸を使用して精製することで、純粋な標題化合物(0.09g、18%)が得られた。
【0379】
[00570]LCMS:(方法J):RT3.927分;m/z549.0[M+H]。
[00571]キラルHPLC方法:
[00572]標題化合物のジアステレオマーをChiral SFC[D1:(CHIRALPAK IC(250×21)mm、5u;ヘキサン中MeOH:IPA(50:50)+0.1%DEA)]および[D2:(CHIRALPAK IC(250×21)mm、5u;ヘキサン中MeOH:IPA(50:50)+0.1%DEA)]によって分割することで、エナンチオ純粋な化合物が提供された。
【0380】
[00573]異性体-1_LCMS:第1溶出異性体)m/z549.4[M+H]。
[00574]異性体-2_LCMS:第2溶出異性体)m/z549.4[M+H]。
[00575]キラルHPLC:FR-1(異性体-1):RT=4.07;FR-2(異性体-2):RT=4.57
[00576]ステップ-6:2-(3,3-ビス(2-シアノフェニル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)-5-ヒドロキシ-N-(イソオキサゾール-4-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド:
[00577]DMF(0.3mL)中の2-(3,3-ビス(2-シアノフェニル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル)-N-(イソオキサゾール-4-イル)-5-メトキシ-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-カルボキサミド(0.035g、0.063mmol)の溶液に、臭化リチウム(0.055g、0.633mmol)を室温で添加した。反応混合物を加熱し、130℃で1時間の間マイクロ波照射下にて撹拌した。反応の完了後(TLCによって確認された)、反応混合物をRP金カラム上にロードし、アセトニトリルおよび水中0.1%ギ酸を使用して精製することで、純粋な標題化合物(0.008g、26%)が得られた。
【0381】
[00578]異性体-1_LCMS:(前駆体の早期溶出異性体から誘導された)m/z535.41[M+H]。
[00579]異性体-2_LCMS:(前駆体の後期溶出異性体から誘導された)m/z535.41[M+H]。
【0382】
[00580]異性体-1:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.69 (s, 3H), 5.60-5.76 (m, 1H), 6.14 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.73-7.80 (m, 3H), 7.96 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.72 (s, 1H), 9.30 (s, 1H), 9.88 (s, 1H), 11.19 (s, 1H).
[00581]異性体-2:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.70 (s, 3H), 5.60-5.77 (m, 1H), 6.15 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.74-7.81 (m, 3H), 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.73 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 9.91 (s, 1H), 11.20 (s, 1H).
[00582]HPLC:FR-1(異性体-1、8mg):RT=5.21(97%);FR-2(異性体-2、8mg):RT=5.20(99%)。
【0383】
hTREX1生化学的アッセイ
[00583]対向する鎖上のフルオロフォア-クエンチャー対を有するカスタムdsDNA基質の分解を測定する蛍光アッセイを介して、化合物効力を判定した。dsDNAの分解は、遊離フルオロフォアを自由にすることで、蛍光シグナルを生成する。具体的には、反応緩衝液(50mMトリス、150mM NaCl、2mM DTT、0.1mg/mL BSA、0.01%(w/v)ツイーン-20、5mM MgCl2、pH7.4)中のN末端His-Tevタグ化全長ヒトTREX1(大腸菌中で発現され、組織内で精製された)7.5μLを、DMSO中の10ポイント用量応答として変動する濃度で化合物(150nL)をすでに含有する384ウェルBlack ProxiPlate Plus(PerkinElmer)に添加した。プレートを25℃で4時間の間インキュベートした。反応緩衝液中のdsDNA基質(鎖A:5’TEX615/GCT AGG CAG 3’;鎖B:5’CTG CCT AGC/IAbRQSp(Integrated DNA Technologies))7.5μLを添加することによって、反応を開始した。最終濃度は、1.0%DMSO(v/v)を有する反応緩衝液における4pM TREX1、60nM dsDNA基質であった。25℃で18時間後、反応物を2μLの500mM EDTAの添加によってクエンチした。クエンチされた反応物における最終濃度は、17μLの体積中3.5pM TREX1、53nM DNAおよび59mM EDTAであった。室温での5分のインキュベーション後、570nm光での励起に続いて615nmで蛍光を測定するEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)において、プレートを読み取った。非線形最小二乗4パラメータフィットおよびGenedataまたはGraphPad Prism(GraphPad Software、Inc.)のいずれかを使用する場合に、EDTA(100%阻害)および阻害剤のない(0%阻害)対照で予めクエンチされた対照ウェルに相対して、615nmでの測定された蛍光を比較することによって、IC50値を算出した。
【0384】
mTREX1生化学的アッセイ
[00584]対向する鎖上にフルオロフォア-クエンチャー対を有するカスタムdsDNA基質の分解を測定する蛍光アッセイを介して、化合物効力を判定した。dsDNAの分解は、遊離フルオロフォアを自由にすることで、蛍光シグナルを生成する。具体的には、反応緩衝液(50mMトリス、150mM NaCl、2mM DTT、0.1mg/mL BSA、0.01%(w/v)ツイーン-20、5mM MgCl2、pH7.4)中のN末端His-Tevタグ化全長マウスTREX1(大腸菌中で発現され、組織内で精製された)7.5μLを、DMSO中の10ポイント用量応答として変動する濃度で化合物(150nL)をすでに含有する384ウェルBlack ProxiPlate Plus(PerkinElmer)に添加した。プレートを25℃で4時間の間インキュベートした。反応緩衝液中のdsDNA基質(鎖A:5’TEX615/GCT AGG CAG 3’;鎖B:5’CTG CCT AGC/IAbRQSp(Integrated DNA Technologies))7.5μLを添加することによって、反応を開始した。最終濃度は、1.0%DMSO(v/v)を有する反応緩衝液における6pM TREX1、60nM dsDNA基質であった。25℃で18時間後に、反応物を2μLの500mM EDTAの添加によってクエンチした。クエンチされた反応物における最終濃度は、17μLの体積中5.3pM TREX1、53nM DNAおよび59mM EDTAであった。室温で5分のインキュベーション後、570nm光での励起に続いて615nmで蛍光を測定するEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)において、プレートを読み取った。非線形最小二乗4パラメータフィットおよびGenedataまたはGraphPad Prism(GraphPad Software、Inc.)のいずれかを使用する場合に、EDTA(100%阻害)および阻害剤なしの(0%阻害)対照で予めクエンチされた対照ウェルに相対して、615nmで測定された蛍光を比較することによって、IC50値を算出した。
【0385】
hTREX2生化学的アッセイ
[00585]対向する鎖上にフルオロフォア-クエンチャー対を有するカスタムdsDNA基質の分解を測定する蛍光アッセイを介して、化合物効力を判定した。dsDNAの分解は、フルオロフォアを自由にすることで、蛍光シグナルを生成する。具体的には、反応緩衝液(50mMトリス、150mM NaCl、2mM DTT、0.1mg/mL BSA、0.01%(w/v)ツイーン-20、5mM MgCl2、pH7.4)中のN末端His-Tevタグ化ヒトTREX2(大腸菌中で発現され、組織内で精製された、残基M44-A279)7.5μLを、DMSO中の10ポイント用量応答として変動する濃度で化合物(150nL)をすでに含有する384ウェルBlack ProxiPlate Plus(PerkinElmer)に添加した。プレートを25℃で4時間の間インキュベートした。反応緩衝液中のdsDNA基質(鎖A:5’ TEX615/GCT AGG CAG 3’;鎖B:5’ CTG CCT AGC/IAbRQSp(IDT))7.5μLを添加することによって、反応を開始した。最終濃度は、1.0%DMSO(v/v)を有する反応緩衝液における50pM TREX2、60nM dsDNA基質であった。25℃で18時間後に、反応物を2μLの500mM EDTAの添加によってクエンチした。クエンチされた反応混合物における最終濃度は、17μLの体積中44pM TREX2、53nM DNAおよび59mM EDTAであった。室温で5分のインキュベーション後、570nm光での励起に続いて615nmで蛍光を測定するEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)において、プレートを読み取った。非線形最小二乗4パラメータフィットおよびGenedataまたはGraphPad Prism(GraphPad Software、Inc.)のいずれかを使用する場合に、停止緩衝液(100%阻害)および阻害剤なしの(0%阻害)対照で予めクエンチされた対照ウェルに相対して、615nmで測定された蛍光を比較することによって、IC50値を算出した。
【0386】
[00586]
【0387】
【0388】
【0389】
hTREX1 HCT116細胞アッセイ
[00587]HCT116二重細胞(Invivogen、San Diego、CA、USA)は、ヒトHCT116結腸直腸癌腫細胞株から誘導される。細胞は、発現がそれぞれNF-KB/AP1およびSTAT1/STAT2に対する5タンデム応答エレメントの制御下にあるSEAPおよびルシフェラーゼレポーター遺伝子の安定な統合のために選択されている。培養培地中に分泌されるLuciaルシフェラーゼの活性を測定することによってI型インターフェロン誘発および後続のシグナル伝達をモニタリングするために、細胞株を使用した。
【0390】
[00588]96ウェルプレート(単数または複数)において、10%FBSおよび25mM Hepes(pH7.2~7.5)が補充されている100uL DMEM中に40,000細胞/ウェルで、HCT116細胞を平板培養した。終夜定着させた後、細胞を、1ug/mL pBR322/BstNI制限消化(New England Biolabs、Ipswich、MA、USA)の前にTREX1iで4時間の間処置し(最大DMSO画分は、0.1%であった)、製品マニュアル推奨に従ってリポフェクタミンLTX(ThermoFisher、Grand Island、NY、USA)でトランスフェクトした。簡潔には、リポフェクタミンLTX(0.35uL/ウェル)をOptiMEM(5uL/ウェル)中に希釈した。pBR322/BstNI(100ng/ウェル)をOptiMEM(5uL/ウェル)中に希釈した後に、Plus試薬(0.1uL/100ng DNA)を添加した。室温で5分のインキュベーション後、DNA混合物を希釈リポフェクタミンLTXと滴下により混合した。さらに10分のインキュベーション後、トランスフェクションミックス(10uL/ウェル)を細胞に添加した。細胞を37℃で48時間の間維持した後に、細胞培養培地からのLuciaルシフェラーゼ活性をモニタリングした。
【0391】
[00589]
【0392】
【0393】
【0394】
TREX1動態アッセイ
[00590]ビオチン化TREX1阻害剤(「プローブ」)に結合されたタンパク質の割合を測定する1対のTR-FRETアッセイを使用して、化合物結合動態を判定した。
【0395】
[00591]会合
[00592]反応緩衝液(50mMトリス、150mM NaCl、2mM DTT、0.1mg/mL BSA、0.01%(w/v)ツイーン-20、5mM MgCl2、pH7.4)中のEu-W1024-抗-6xHis(「Eu」;PerkinElmer)と複合された、N末端His-Tevタグ化全長ヒトTREX1(大腸菌中で発現され、組織内で精製された)を、反応緩衝液中の等量の試験化合物と合わせ、25℃でインキュベートした。この段階での濃度は、1nM TREX1/Eu複合体、および4つの濃度の化合物(100%DMSOにおいて10mMストックから希釈された)であった。定義されている時点で、この混合物18μLをとり、2μLプローブと合わせて1μMプローブの最終濃度にした。30秒間インキュベートした後、18μLをとり、2μLのストレプトアビジン-アロフィコシアニン(「SA-APC」;PerkinElmer)と合わせて1.5μM SA-APCの最終濃度にした。この混合物15μLを次いで、384ウェルBlack ProxiPlate Plus(PerkinElmer)に直ちに移し、337nmレーザー光での励起に続いて615nmおよび665nmで蛍光を測定するEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)において読み取った。最終濃度は、0.8nM TREX1/Eu複合体、0.9μMプローブ、および1.5μM SA-APCであった。
【0396】
[00593]解離
[00594]反応緩衝液(50mMトリス、150mM NaCl、2mM DTT、0.1mg/mL BSA、0.01%(w/v)ツイーン-20、5mM MgCl2、pH7.4)中のEu-W1024-抗-6xHis(「Eu」;PerkinElmer)と複合させた、N末端His-Tevタグ化全長ヒトTREX1(大腸菌中で発現され、組織内で精製された)を、反応緩衝液中の等量の試験化合物と合わせた。この段階での濃度は、100nM TREX1/Eu複合体および100nM試験化合物(100%DMSOにおける10mMストックから希釈された)であった。25℃で少なくとも1時間の平衡期間に続いて、この混合物を、1μMプローブを含有する反応緩衝液中に100倍希釈し、25℃でインキュベートした。定義されている時点で、36μLの反応混合物をとり、4μLのストレプトアビジン-アロフィコシアニン(「SA-APC」;PerkinElmer)と合わせて、1.5μM SA-APCの最終濃度にした。この混合物15μLを次いで、384ウェルBlack ProxiPlate Plus(PerkinElmer)のデュプリケートウェルに直ちに移し、337nmレーザー光での励起に続いて615nmおよび665nmで蛍光を測定するEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)において読み取った。
【0397】
[00595]データ分析
[00596]TR-FRETシグナル、665nm/615nm放射光の比を、低いシグナル(酵素なしまたは試験化合物)および高いシグナル(試験化合物なし)対照に正規化することによって、試験化合物に結合される画分酵素に変換した。直接的に速度定数をコンピューター計算するKintek Explorerソフトウェアを使用して、会合および解離実験の両方からのデータを包括的にフィットした。
【0398】
[00597]Kintek Explorer引用:
[00598]Johnson,K.A.、Simpson,Z.B.、およびBlom,T.(2009)Global Kinetic Explorer:A new computer program for dynamic simulation and fitting of kinetic data.Analytical Biochemistry 387,20-29.http://dx.doi.org/10.1016/j.ab.2008.12.024
[00599]Johnson,K.A.、Simpson,Z.B.、およびBlom,T.(2009)FitSpace Explorer:An algorithm to evaluate multi-dimensional parameter space in fitting kinetic data.Analytical Biochemistry 387,30-41.http://dx.doi.org/10.1016/j.ab.2008.12.025
【0399】
【0400】
[00600]我々は多数の実施形態を記載してきた一方で、我々の基本的な実施例は、この発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供するために変更することができることは明らかである。そのため、この発明の範囲は、実施例を経由して表される特定の実施形態よりはむしろ添付の請求項によって定義されるべきであることは理解されよう。
【0401】
[00601]この願書の全体にわたって引用される全ての参照(参照文献、発行特許、公開特許出願、および同時係属の特許出願を含める)の内容は、参照によりそれらの全体で本明細書により明確に本明細書に組み込まれる。別段に定義されていない限り、本明細書において使用されている全ての技術的および化学的用語は、当技術分野における通常の技術者に共通して知られている意味と一致する。
【国際調査報告】