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特表2024-516294リフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するためのトップモジュールおよび方法
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  • 特表-リフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するためのトップモジュールおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】リフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するためのトップモジュールおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/00 20060101AFI20240405BHJP
   B66B 9/187 20060101ALN20240405BHJP
【FI】
B66B7/00 G
B66B9/187 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023567977
(86)(22)【出願日】2022-05-03
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 EP2022061743
(87)【国際公開番号】W WO2022233803
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】21172189.9
(32)【優先日】2021-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040729
【氏名又は名称】インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】INVENTIO AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビツィ,ラファエル
(72)【発明者】
【氏名】リンドバリ,ビャルネ
(72)【発明者】
【氏名】ドナーツ,ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ロレール,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】スチューダー,クリスティアン
【テーマコード(参考)】
3F301
3F305
【Fターム(参考)】
3F301AA13
3F301BB08
3F305AA11
3F305BA09
3F305DA07
3F305DA14
(57)【要約】
本発明は、トップモジュール、およびリフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するための方法に関する。トップモジュールは、第1のトップモジュール側壁(38)およびトップモジュール天井(46)と、第1のトップモジュール側壁(38)上のブラケット(48)によって固定された第1のガイドレール片(52)と、第1のガイドレール片(52)に接続された駆動ユニット(56)とを有する。本発明によれば、トップモジュールは、運転状態および輸送状態をとることができる。運転状態では、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)は運転位置をとり、リフトシステムのかごは、トップモジュールを用いて閉鎖されたリフトシャフトで移動されることができる。輸送状態では、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)は、運転位置から逸脱した輸送位置をとる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リフトシステム(10)のリフトシャフト(12)を閉鎖するためのトップモジュールであって、
第1のトップモジュール側壁(38)およびトップモジュール天井(46)と、
ブラケット(48)によって第1のトップモジュール側壁(38)に固定された第1のガイドレール片(52)と、
第1のガイドレール片(52)に接続された駆動ユニット(56)と、
を有し、
トップモジュール(18)は、運転状態および輸送状態をとることができるように設計されることを特徴とし、
運転状態では、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)は、運転位置をとり、運転位置ではトップモジュール(18)を用いて閉鎖されたリフトシャフト(12)でリフトシステム(10)のかご(22)が移動されることができ、
輸送状態では、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)は、運転位置から逸脱した輸送位置をとる、トップモジュール。
【請求項2】
トップモジュール(18)の運転状態における、第1のトップモジュール側壁(38)上のブラケット(48)の1つの位置は、輸送状態におけるブラケット(48)の位置と同一であることを特徴とする、請求項1に記載のトップモジュール。
【請求項3】
トップモジュール(18)の輸送状態において、駆動ユニット(56)は、第1のトップモジュール側壁(38)および/またはトップモジュール天井(46)に固定された輸送ブラケット(66)によって保持されることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のトップモジュール。
【請求項4】
輸送状態において、トップモジュール(18)は、駆動ユニット(56)および第1のガイドレール片(52)を変位させるための変位装置(104、110)を有することを特徴とする、請求項1、2または3に記載のトップモジュール。
【請求項5】
輸送状態において、トップモジュール(18)は、リフトシステム(10)の設置中に設けられる位置合わせ要素(78)のための位置合わせ要素ホルダ(80)を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のトップモジュール。
【請求項6】
トップモジュール(18)は、第1のトップモジュール側壁(38)の反対側の第2のトップモジュール側壁(84)を有し、その上に第2のガイドレール片(86)はブラケット(88)によって固定され、
運転状態において、第2のガイドレール片(86)は運転位置をとり、運転位置では、リフトシステム(10)のかご(22)がトップモジュール(18)によって閉鎖されたリフトシャフト(12)で移動されることができ、
輸送状態において、第2のガイドレール片(86)は、運転位置から逸脱した輸送位置をとることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のトップモジュール。
【請求項7】
トップモジュール(18)の輸送状態において、すべてのガイドレール片(52、62、86)は、トップモジュール(18)の下縁部(64)から離間してトップモジュール(18)内に完全にそれぞれ配置されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のトップモジュール。
【請求項8】
トップモジュール(18)の輸送状態において、リフトかご(22)の走行ケーブル(34)は、トップモジュール(18)内に配置されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のトップモジュール。
【請求項9】
トップモジュール(18)の輸送状態において、トップモジュール天井(46)と主に平行に延びる取付プラットフォーム(74)がトップモジュール(18)内に配置されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のトップモジュール。
【請求項10】
トップモジュール(18)の輸送状態において、リフトシステム(10)のための設置材料を収容するための輸送ボックス(76)はトップモジュール(18)内に配置されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のトップモジュール。
【請求項11】
リフトシャフト(12)がトップモジュール(18)を用いて頂部で閉鎖される、リフトシステム(10)を設置するための方法であって、
トップモジュール(18)は、
第1のトップモジュール側壁(38)およびトップモジュール天井(46)と、
ブラケット(48)によって第1のトップモジュール側壁(38)に固定された第1のガイドレール片(52)と、
第1のガイドレール片(52)に接続された駆動ユニット(56)と、
を備え、
トップモジュール(18)は、リフトシャフト(12)を閉鎖するために、リフトシャフト(12)のまだ完成していない部分(14、16)のトップに配置され、
トップモジュール(18)は、運転状態および輸送状態をとることができ、
運転状態では、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)は運転位置をとり、運転位置では、トップモジュール(18)によって閉鎖されたリフトシャフト(12)でリフトシステム(10)のかご(22)が移動されることができ、
輸送状態では、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)は、運転位置から逸脱した輸送位置をとり、
トップモジュール(18)は、最初に配置前に輸送状態にされ、次いで配置後に運転状態にされることを特徴とする、方法。
【請求項12】
第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)は、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)を、それらの輸送位置からそれらの運転位置に変位させるために、第1のトップモジュール側壁(38)に沿って変位されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)が言及されたように変位されると、第1のガイドレール片(52)は、関連されるブラケット(48)によって案内されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)が言及されたように変位されると、駆動ユニット(56)は、傾斜防止保護(69)によって傾斜に対して固定されることを特徴とする、請求項12または請求項13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
トップモジュール天井(46)は、第1のガイドレール片(52)および駆動ユニット(56)が第1のトップモジュール側壁(38)に固定された後にのみ設置されることを特徴とする、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載のリフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するためのトップモジュール、および請求項11のプリアンブルに記載のリフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば建物の建設中のリフトシステムのリフトシャフトの作製、およびその後のリフトシステムの設置は複雑であり、したがって無視できないコストと関連付けられる。通常、リフトシャフトが最初に作製され、かご、カウンタウェイト、駆動機械、およびガイドレールなどのその構成要素を伴うリフトシステムがその後、リフトシャフトに設置される。ガイドレール片などの必要な構成要素が既に予め組み立てられている複数のプレハブ式モジュールからリフトシャフトを作製することが既に提案されている。特に、プレハブ式製作および事前組み立ては、建設現場ではなく工場で行う。この手順は、建設現場でより少ない時間が必要とされる。加えて、それは、設備の品質および設備要員の作業安全性にプラスの効果を有する。モジュールを組み立てるとき、個々のガイドレール片は、連続したガイドレールを形成するように組み立てられなければならず、個々のガイドレール片は、下側ガイドレール片による上側ガイドレール片の支持を確実にするために、それらの端面で接触しなければならない。これは、特に、リフトシステムの駆動機械がトップモジュールに配置されるときに重要であり、トップモジュールは、ガイドレール上に置かれるように、すなわち、少なくとも部分的にガイドレールによって支持されるように、頂部でリフトシャフトを閉鎖する。
【0003】
国際公開第2020/245373号は、リフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するためのトップモジュールおよび方法を記述している。トップモジュールは、第1のトップモジュール側壁およびトップモジュール天井と、第1のトップモジュール側壁上のブラケットによって固定された第1のガイドレール片と、第1のガイドレール片に接続された駆動ユニットとを有する。国際公開第2020/245373号は、上述の第1のガイドレール片が、その下に配置されたガイドレール片に対してどのように配置されることができるか、すなわち、その上にどのように配置されることができるかを説明していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2020/245373号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、本発明の目的は、特に、トップモジュールに対する可能な限り広範な準備作業、特にリフトシステムの簡単な設置を可能にする、リフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するためのトップモジュールおよび方法を提案することである。本発明によれば、この目的は、請求項1の特徴を有するトップモジュールおよび請求項11の特徴を有する方法によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
リフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するための本発明によるトップモジュールは、第1のトップモジュール側壁およびトップモジュール天井と、第1のトップモジュール側壁上のブラケットによって固定された第1のガイドレール片と、第1のガイドレール片に接続された駆動ユニットとを有する。本発明によれば、トップモジュールは、運転状態および輸送状態をとることができるように設計される。運転状態では、第1のガイドレール片および駆動ユニットは運転位置をとり、リフトシステムのかごは、トップモジュールを用いて閉鎖されたリフトシャフトで移動されることができる。輸送状態では、第1のガイドレール片および駆動ユニットは、運転位置から逸脱した輸送位置をとる。輸送位置では、第1のガイドレール片は、特に、輸送位置よりもトップモジュール天井からの距離が小さい。トップモジュールがリフトシャフトを閉鎖すると、したがって、トップモジュールは、運転位置よりも輸送位置において高く配置される。第1のガイドレール片は細長い形状を有するので、輸送位置および運転位置は、ガイドレール片の長手方向において異なり、ガイドレール片は、リフトシステムの運転中に主に垂直に延びる。ガイドレール片の横方向、すなわちリフトシステムの運転中に主に水平方向において、輸送位置は運転位置と異ならないか、または運転位置とわずかしか異ならない。第1のガイドレール片が位置合わせされると、横方向にわずかな差が生じる可能性がある。
【0007】
したがって、本発明によるトップモジュールは、工場で構築され、輸送状態にされることができる。次いで、第1のガイドレール片は、輸送位置において第1のトップモジュール側壁上の少なくとも1つのブラケットによって固定される。リフトシステムのかごを移動させるための少なくとも1つの駆動機械を備える、駆動ユニットは、第1のガイドレール片に接続され、したがってその輸送位置に移動される。駆動ユニットは、特に、互いに対するその位置が変えられることができないように第1のガイドレール片に接続される。加えて、リフトシステムのさらなる部分がトップモジュールに取り付けられることができる。その後、トップモジュールは、まだ完成しておらずトップが開いているリフトシャフトを用いて、輸送状態で建設現場に輸送されることができる。このリフトシャフトには、第1のガイドレール片が配置される少なくとも1つの第1の残留ガイドレールが取り付けられる。未完成のリフトシャフトは、特に、トップモジュールが配置される前に必要な構成要素を提供されることもできる複数のプレハブ式モジュールから構成される。リフト構成要素は、リフトシャフトが組み立てられた後にのみこれらのモジュールに設置されることも可能である。トップモジュールが配置された後、第1のガイドレール片および駆動ユニットは、それらの輸送位置からそれらの運転位置に移動されることができる。その運転位置において、第1のガイドレール片は、第1の残留ガイドレール片上に載置し、したがって第1の残留ガイドレール片によって、したがって最終的にはリフトシャフトの基礎によって支持される。第1のガイドレール片の駆動ユニットへの接続により、駆動ユニットはまた、第1の残留ガイドレール片によって、したがって前記基礎によって支持される。
【0008】
まだ完成していないリフトシャフトの作製中の既存の公差または不確実性のために、トップモジュールが配置される前に第1のガイドレール片および駆動ユニットの運転位置を決定することは事実上不可能であり、したがって、トップモジュールが配置される前に第1のガイドレール片および駆動ユニットをそれらの運転位置に既に移動させることは事実上不可能である。有利には、運転状態から逸脱した輸送状態を提供することにより、第1のガイドレール片および駆動ユニットを、トップモジュールが配置される前であってもトップモジュール上に固定することが可能になる。したがって、可能な限り広範な準備作業がトップモジュールで実行されることができる。さらに、第1のガイドレール片および駆動ユニットは、配置後にそれらの輸送位置からそれらの運転位置に移動されるだけでよいので、リフトシステムの簡単な設置が可能になる。
【0009】
上述の目的はまた、リフトシャフトがトップモジュールを用いて上部で閉鎖される、リフトシステムを設置する方法によっても達成される。トップモジュールは、第1のトップモジュール側壁およびトップモジュール天井と、第1のトップモジュール側壁上のブラケットによって固定された第1のガイドレール片と、第1のガイドレール片に接続された駆動ユニットとを有する。リフトシャフトを閉鎖するために、トップモジュールは、リフトシャフトのまだ完成していない部分のトップに配置される。トップモジュールは、運転状態および輸送状態をとることができる。運転状態では、第1のガイドレール片および駆動ユニットは運転位置をとり、リフトシステムのかごは、トップモジュールを用いて閉鎖されたリフトシャフトで移動されることができる。輸送状態では、第1のガイドレール片および駆動ユニットは、運転位置から逸脱した輸送位置をとる。配置される前に、トップモジュールは最初に輸送状態になり、リフトシャフトの下方部分にガイドレール片を配置して設置した後に、それは運転状態になる。
【0010】
リフトシャフトを閉鎖することは、ここでは、シャフト天井を、そのトップが以前に開放されていたリフトシャフト上に配置することを意味すると理解されるべきである。この場合、シャフト天井は、トップモジュールのトップモジュール天井として設計される。したがって、トップモジュールは、例えばクレーンの助けを用いて、まだ完成しておらずトップが開いているリフトシャフト上に上方から配置されることができるように設計される。
【0011】
トップモジュールの運転状態では、トップモジュール天井は主に水平に延び、第1のトップモジュール側壁は主に垂直に延びる。トップモジュールは、特に、合計4つのトップモジュール側壁を伴う直方体の基本形状を有し、少なくとも1つのトップモジュール側壁は、シャフトドアのための開口部を有する。トップモジュールはまた、例えば円形または楕円形の断面を伴う異なる基本形状を有することができる。
【0012】
第1のガイドレール片は、特に、リフトシャフトにおいて移動するときにかごを案内するのに役立つ。それはまた、例えばケーブルまたはバンドの形態の荷重懸架手段を介してかごに接続されたリフトシステムのカウンタウェイトを案内するのに役立つことができる。リフトシステムは、特に、かごおよびカウンタウェイトを案内するための2つのガイドレールを各々有する。
【0013】
トップモジュールの運転状態において、すなわち、第1のガイドレール片がその運転位置にあり、第1の残留ガイドレール片上に置かれているとき、第1のガイドレール片および第1の残留ガイドレールは、かごの移動経路全体にわたって延びるガイドレールを形成する。これにより、トップモジュールを用いて閉鎖されるリフトシャフトのかごの変位が可能になる。
【0014】
ガイドレール片は、少なくとも1つ、特に少なくとも2つのブラケットを用いて側壁に固定される。ブラケットは、特に複数の部分に設計され、第1のブラケット部分は、側壁に固定され、例えばねじ止めされ、第2のブラケット部分は、いわゆるレールクリップによってガイドレール片に接続される。ガイドレール片は、特にレールクリップと第2のブラケット部分との間にクランプされる。第1のブラケット部分および第2のブラケット部分は共にねじ止めされ、2つのブラケット部分の互いに対する向きが変更され、ガイドレール片を位置合わせすることができる。この場合、異なるブラケットが使用されることができる。例えば、いわゆるZブラケット、Lブラケットまたはオメガブラケットが使用されることができる。オメガブラケットは、リフトシステムのカウンタウェイトの移動経路がオメガブラケットの内側とオメガブラケットが固定されている側壁との間を通るように設計されている。
【0015】
駆動ユニットは、特に電気モータの形態の駆動機械、特に駆動ホルダを有し、駆動ホルダを介して第1のガイドレール片に接続され、特にねじ止めされる。これにより、駆動ユニットは、主に第1のガイドレール片によって下方から支持される。上述したように、トップモジュールの運転状態では、駆動ユニットはこうして、第1のガイドレール片を介して関連される残留ガイドレールによって支持される。駆動ユニット、特に駆動ホルダは、例えばカウンタウェイトを案内するためのさらなるガイドレール片などのさらなるリフト構成要素に接続されることができる。
【0016】
輸送位置および運転位置は、例えば数センチメートル、特に1cm~5cm離れており、第1のガイドレール片および駆動ユニットの輸送位置および運転位置は、特に互いに同じ距離にある。しかしながら、それらが異なる距離を有することも可能である。
【0017】
駆動ユニットは、特にかごがトップモジュールの隣またはそれを通過して移動されることができるようにトップモジュールに配置されることができる。したがって、リフトシステムは、いわゆるローヘッドまたはノーヘッドリフトとして設計されることができる。しかしながら、トップモジュールは、かごが駆動ユニットの下方にのみ配置されることができるように設計されることもできる。
【0018】
トップモジュールは、主に木材、コンクリート、特に鉄筋コンクリート、または金属で作られることができる。トップモジュールがドア開口部を有することは必須ではない。
【0019】
トップモジュールの輸送状態において、第1のガイドレール片、トップモジュール側壁の1つおよび/またはトップモジュール天井に、直接的または間接的にさらなるリフト構成要素が配置されることが可能である。その例は、リフトシステムの荷重懸架手段を固定するためのいわゆるアンカー、かごの速度を監視するためのいわゆるスピードリミッタ、またはリフトシステムを制御するためのリフトコントローラである。
【0020】
本発明の一実施形態では、トップモジュールの運転状態における第1のトップモジュール側壁上のブラケットの1つの位置は、輸送状態におけるブラケットの位置と同一である。したがって、ブラケットに対する第1のガイドレール片の位置は、ガイドレール片が輸送位置から運転位置に移動されるときに変化する。
【0021】
したがって、トップモジュールが輸送状態から運転状態に移行されるときに、第1のトップモジュール側壁上のブラケットの位置が変更される必要はない。したがって、トップモジュールは、輸送状態から運転状態に特に容易に移行されることができ、リフトシステムの特に簡単な設置を可能にする。特に、トップモジュールのすべてのブラケットの位置は、輸送状態および運転状態において同一である。
【0022】
本発明の一実施形態では、トップモジュールの輸送状態において、駆動ユニットは、第1のトップモジュール側壁および/またはトップモジュール天井に固定された輸送ブラケットによって保持される。これにより、輸送状態にされた、工場から建設現場へのトップモジュールの特に安全な輸送が可能になる。既に説明されたように、駆動ユニットは、トップモジュールの輸送状態では不可能である、運転状態において、関連される残留ガイドレール上に支持されるので、駆動ユニットブラケットは特に有用である。
【0023】
駆動ユニットの前記輸送ブラケットは、多種多様な方法で設計されることができ、特に、同時に使用される複数の手段も可能である。例えば、特に主にL字形の保持ブラケットは、トップモジュールの輸送状態にある駆動ユニットが保持ブラケット上に載置し、任意選択的にテンションベルトで固定されることができるように、第1のトップモジュール側壁またはトップモジュール天井に締結されることができる。代替的または追加的に、アイレットは、トップモジュール天井に配置されることができ、例えば対応する開口部にねじ込まれ、その上にトップモジュール天井に対して駆動ユニットをブレースするためのテンションベルトが固定されることができる。加えて、輸送状態では、トップモジュールは、駆動ユニットまたは他のリフト構成要素のためのさらなる輸送固定手段を有することができる。特に、木板は、異なる位置で締結またはクランプされることができ、これにより、例えば第1のトップモジュール側壁またはトップモジュール天井に当たるときに、駆動ユニットの動きを防止し、こうして損傷を防止する。
【0024】
本発明の一実施形態では、輸送状態のトップモジュールは、特に駆動ユニットおよび第1のガイドレール片の共通の変位のための変位装置を有する。したがって、駆動ユニットおよび第1のガイドレール片は、それらの輸送位置からそれらの運転位置に特に容易に移動させることができる。変位は、好ましくは、運転状態においてかごの移動方向に対応する、第1のガイドレール片によって予め決定された長手方向に生じる。
【0025】
変位装置は、様々な方法で設計されることができる。変位装置を形成するために、駆動ユニットは、例えば1つまたは複数の長さ調整可能なねじ付ロッドによって、トップモジュール天井から吊り下げられることができる。前記ねじ付ロッドの長さを増加させることによって、駆動ユニットが下げられ、したがって輸送位置から運転位置に移動させることができる。代替的に、上述したように、駆動ユニットは、輸送状態において、輸送ブラケットとして機能する保持ブラケット上に載置し、駆動ユニットと保持ブラケットとの間の距離が変更される、特に低減されることも可能である。この目的のために、駆動ユニットは、例えば、1つまたは複数の長さ調整可能なねじ付ロッドを介して保持ブラケット上に載置することができる。
【0026】
変位装置は、輸送状態においてトップモジュールの一部ではなく、輸送状態から運転状態にされるときにのみトップモジュール上に配置されるか、または一時的にトップモジュールに接続されることも可能である。この場合、変位装置は、例えば、トップモジュール天井の1つまたは複数のアイレットに引っ掛けられることができるチェーンプルとして設計されることができる。アイレットは、トップモジュール天井に対する駆動ユニットの上述のブレースすることのためにも使用されるものと同じとすることができる。しかしながら、追加のアイレットが設けられることもできる。
【0027】
本発明の一実施形態では、輸送状態のトップモジュールは、リフトシステムの設置中に設けられて使用される位置合わせ要素のための位置合わせ要素ホルダを有する。したがって、位置合わせ要素は、さらなる労力を必要とせずに、例えば、鉛直線の形態でリフトシャフトに取り付けられることができ、特に、位置合わせ要素ホルダの正しい位置は、測定によってリフトシャフトで決定される必要はない。これにより、リフトシステムの特に安全な設置が可能になる。位置合わせ要素ホルダは、特にトップモジュール天井または駆動装置に配置される。位置合わせ要素ホルダは、特に、アイレット、アングルプレート、フック、または雌ねじを伴う開口部として設計されることができる。このような位置合わせ要素ホルダが2つ以上設けられることも可能である。
【0028】
そのような位置合わせ要素ホルダの提供はまた、記述された輸送状態および記述された運転状態をとる必要があるそのような位置合わせ要素ホルダを伴うトップモジュールなしで実現されることができる独立した発明と見なされることができる。
【0029】
次いでこれにより、第1のトップモジュール側壁およびトップモジュール天井を有する、リフトシステムのリフトシャフトを閉鎖するためのトップモジュールが得られ、トップモジュールは、リフトシステムが設置されるときに使用される位置合わせ要素のための位置合わせ要素ホルダを有する。前述の位置合わせ要素ホルダは、リフトシステムの設置後に取り外されることができる。
【0030】
本発明の一実施形態では、トップモジュールは、第2のガイドレール片が少なくとも1つのブラケットによって固定される、第1のトップモジュール側壁の反対側の第2のトップモジュール側壁を有する。運転状態では、第2のガイドレール片は、トップモジュールを用いて閉鎖されたリフトシャフトでリフトシステムのかごが移動されることができる運転位置をとる。輸送状態において、第2のガイドレール片は、運転位置から逸脱した輸送位置をとる。
【0031】
したがって、第1のガイドレール片に関する記述は、第2のガイドレール片にも当てはまる。この実施形態は、有利には、輸送状態においてトップモジュール上に可能な限り多くのリフト構成要素を配置することを可能にする。
【0032】
第2のガイドレール片の輸送位置から開始する運転位置を設定するために必要な変位は、第1のガイドレール片および/または駆動ユニットの変位と同一であることも異なることもできる。輸送状態において、第2のトップモジュール側壁にさらなるリフト構成要素が配置されることが可能である。例えば、かごの最大端位置に到達されたときの安全スイッチを示すいわゆる端部ラグが第2のトップモジュール側壁に配置されることができる。さらなるリフト構成要素は、対応する輸送位置に、または既に対応する運転位置に配置されることができる。
【0033】
本発明の一実施形態では、トップモジュールの輸送状態において、すべてのガイドレール片は、トップモジュールの下縁部から距離を置いてトップモジュール内に完全にそれぞれ配置される。言い換えると、ガイドレール片は、トップモジュールから突出していない。これは、有利には、トップモジュールの建設現場への輸送中にガイドレール片が損傷されるリスクを低減する。さらにこうして、トップモジュールは、ガイドレール片を突出させることによって、支障なくリフトシャフトのまだ完成していない部分に配置されることができる。
【0034】
本発明の一実施形態では、リフトかごの走行ケーブルは、トップモジュールの輸送状態でトップモジュール内に配置される。リフトシステムのかごは、走行ケーブルなしではリフトシステムの運転が不可能であるように、運転中に走行ケーブルを介してリフトコントローラに接続される。トップモジュールに走行ケーブルを配置することにより、リフトシステムの特に簡単で効果的な設置が可能になり、さらに必要なリフト構成要素を輸送するための可能な限り少ない労力も可能になる。
【0035】
トップモジュールの輸送状態において、走行ケーブルがリフトコントローラに正しく接続されることができ、建設現場への設置のための労力を軽減する。走行ケーブルは、適切な仮ブラケットを用いてトップモジュール側壁またはトップモジュール天井に固定されることが可能である。
【0036】
本発明の一実施形態では、トップモジュールの輸送状態において、トップモジュール天井に主に平行に延びる取付プラットフォームがトップモジュール内に配置される。これにより、リフトシステムの特に簡単で効果的な設置が可能になる。取付プラットフォームは、ガイドレール片および駆動ユニットをそれらの輸送位置からそれらの運転位置に変位させるときに、特に設置業者によって使用されることができる。特に、取付プラットフォームのための仮ホルダは、トップモジュール側壁に配置されることができる。
【0037】
本発明の一実施形態では、リフトシステムのための設置材料を収容するための輸送ボックスは、トップモジュールの輸送状態においてトップモジュール内に配置される。トップモジュールに輸送ボックスを配置することにより、リフトシステムの特に簡単で効果的な設置が可能になり、さらに必要なリフト構成要素を輸送するための可能な限り少ない労力も可能になる。設置材料は、例えば、必要に応じて、ねじ、特殊な工具または小さな部品として設計されることができる。
【0038】
そのような輸送ボックスの提供はまた、記述された輸送状態および記述された運転状態をとる必要があるそのようなホルダを伴うトップモジュールなしで実現されることができる独立した発明と見なされることができる。輸送ボックスがトップモジュール内に配置される必要もなく、代わりに、リフトシャフトが構成される別のモジュールに配置されることもできる。
【0039】
次いでこれにより、リフトシステムのリフトシャフトのモジュールが得られ、リフトシステムのための設置材料を収容するための輸送ボックスがトップモジュール内に配置される。輸送ボックスは、リフトシステムの設置後に取り外される。
【0040】
本発明による方法の一実施形態では、第1のガイドレール片および駆動ユニットは、第1のガイドレール片および駆動ユニットを、それらの輸送位置からそれらの運転位置に変位させるために、第1のトップモジュール側壁に沿って変位される。
【0041】
駆動ユニットを保持する輸送ブラケットおよび駆動ユニットを固定する輸送固定手段は、前記変位の前に取り外される。
【0042】
特に、第1のガイドレール片は、第1のガイドレール片および駆動ユニットの前述の変位中に、関連されるブラケットまたは関連されるガイドブラケットによって案内される。これにより、リフトシステムの特に安全な設置が可能になる。
【0043】
第1のガイドレール片および駆動ユニットの変位を可能にするために、ブラケットのレールクリップは、ブラケットに対して第1のガイドレール片を変位させることができるように最初に十分に解放される。しかしながら、レールクリップは特に完全には取り外されていないため、第1のガイドレール片は、変位中に、主に垂直方向に移動することができるように案内される。水平方向への移動は、ブラケットおよびレールクリップによって防止される。レールクリップは、ブラケットの一部と見なされることができる。
【0044】
さらなるガイドレール片を移動させるときの手順は同じである。
【0045】
本発明による方法の一実施形態では、第1のガイドレール片および駆動ユニットが変位すると、駆動ユニットは、傾斜防止保護によって傾斜に対して固定される。したがって、駆動ユニットの確実で制御された変位が確保されることができる。
【0046】
駆動ユニットは非常に重く、変位中に、特にその重心より下に保持される。これは、変位中に駆動ユニットが傾斜する危険性があり、駆動ユニットおよび他の構成要素に損傷を与える可能性があることを意味する。傾斜は、ここでは、主に水平に延びる傾斜軸線を中心とした回転を意味すると理解される。傾斜防止保護は、例えば、垂直方向に延びる長孔を有する、トップモジュール天井に固定されたLブラケットを有する。特に、駆動ユニットに接続された、Lブラケットの両側にそれぞれのナットを有するねじ付ロッドが、長孔から突出する。したがって、前述のナットは、Lブラケットに対するねじ付ロッド、したがって駆動ユニットの変位を制限する。したがって、駆動ユニットは、前記変位中の傾斜に対して固定される。この場合、Lブラケットおよびナットを伴うねじ付ロッドは、傾斜防止保護を形成する。傾斜防止保護は、当業者によって好都合であると考えられる、異なる方法で設計されることもできる。
【0047】
第2のガイド片およびそれに接続された構成要素の領域に対応する傾斜防止保護が配置されることも可能である。
【0048】
本発明による方法の一実施形態では、トップモジュール天井は、第1のガイドレール片および駆動ユニットが第1のトップモジュール側壁に固定された後にのみ設置される。これにより、トップモジュールが特に簡単な方法で製造されることが可能になる。この手法は、特に、トップモジュール側壁およびトップモジュール天井が木材で作られている場合に有利である。この場合、トップモジュール天井は、既に設置された構成要素の損傷または過度の汚染のリスクなしに、トップモジュール側壁に取り付けられ、したがって設置されることができる。
【0049】
記述される例示的な実施形態は、トップモジュールおよび方法にも同様に関連する。言い換えれば、例えばトップモジュールを参照して言及された特徴は、方法ステップとして実施することもでき、逆もまた同様である。したがって、トップモジュールは、特に記載された方法で使用されることができるように設計される。
【0050】
記述された概念、すなわち、ガイドレール片がリフトシステムの運転中の運転位置および輸送中の運転位置から逸脱した輸送位置においてリフトシャフトのモジュール上に配置されるという概念は、完成したリフトシャフトのトップモジュールの下に配置されたシャフトモジュールにも適用されることができる。そのようなシャフトモジュールは、基本モジュールとも呼ばれることができる。したがって、基本モジュールは、運転状態および輸送状態をとることができるように設計される。
【0051】
トップモジュールにおける概念の実装に関する上記の記述は、それに応じて基本モジュールに当てはまる。
【0052】
リフトシャフトを作製するために、リフトシャフトがトップモジュールを用いてトップで閉鎖される前に、2つ以上の基本モジュールが最初に順に重ねて配置される。トップモジュールの場合と同様に、リフト構成要素は、リフトシャフトが作製される前に、特に工場において基本モジュールに予め組み立てられることができる。したがって、基本モジュールは輸送状態になる。好ましくは、かごおよび/またはカウンタウェイトのためのガイドレール片が予め組み立てられる。ここでも、ガイドレール片の運転位置が事前に決定されることができない(少なくとも最下部の基本モジュールの上の基本モジュールに当てはまる)という上記の問題が生じる。このため、ガイドレール片は、運転位置から逸脱した輸送位置において基本モジュールに配置される。輸送位置では、基本モジュールのガイドレール片が運転位置よりもやや高く配置される。ガイドレール片をその輸送位置から運転位置に移動させるために、ガイドレール片は、下にある基本モジュール上に配置された後に下方に変位される。
【0053】
このような基本モジュールを提案することは、独立した発明と見なされることができる。これにより、リフトシステムのリフトシャフトのための基本モジュールが得られ、基本モジュールは、基本モジュール側壁と、ブラケットによって基本モジュール側壁に固定されたガイドレール片とを有する。基本モジュールは、運転状態および輸送状態をとることができるように設計されることになり、運転状態において、ガイドレール片は、基本モジュールを備えるリフトシャフトでリフトシステムのかごが移動されることができる運転位置をとり、輸送状態において、ガイドレール片は、運転位置から逸脱した輸送位置をとる。
【0054】
したがって、基本モジュールにガイドレール片を配置する手法は、基本的に、トップモジュールの第2のトップモジュールシャフト壁上に第2のガイドレール片を配置する手法に対応する。したがって、上記の記述は、基本モジュールにも当てはまる。
【0055】
基本モジュールの輸送状態では、ガイドレール片は、特に、基本モジュールの運転状態でも使用される、単一のブラケットを用いて基本モジュール側壁に固定されることができる。加えて、基本モジュールの輸送状態において、ガイドレール片は、例えば板金ブラケットまたは木質ブロックによって、さらなる、仮固定装置を用いて基本モジュール側壁に固定されることができる。この仮固定装置は、基本モジュールが輸送状態から運転状態になると取り外される。
【0056】
ガイドレール片の長さは、基本モジュールの高さに対応することができる。この場合、個々の基本モジュールのガイドレール片の輸送位置と運転位置との間の偏差は特に異なる。差が増加し、特に、基本モジュールのさらに上方がリフトシャフトに配置されることになる。これは、有利には、ガイドレール片が互いに当接することなく、リフトシャフトを形成するために輸送状態で基本モジュールを互いに重ねて配置することを可能にする。
【0057】
ガイドレール片の長さはまた、基本モジュールの高さよりも短くすることができる。この場合、ガイドレール片はまた、それぞれの輸送位置に到達するように下方に変位される。基本モジュールがリフトシャフトに配置される高さが高いほど、対応するガイドレール片はそれと共にさらに変位される必要がある。基本モジュールおよびトップモジュールのガイドレール片を変位させた後、次いでさらなるガイドレール片が、特にトップモジュールの変位したガイドレール片の上方に挿入される。このさらなるガイドレール片は、以前はトップモジュールに配置されていなかったか、または輸送位置においてトップモジュールの個々のガイドレール片の延長部に少なくとも配置されていなかった。
【0058】
本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、同様のまたは機能的に同様の要素に同一の参照符号が付されている、実施形態の以下の説明および図面を参照して見出されることができる。図面は単に概略的なものであり、縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】3つのモジュールからなるリフトシャフトにかごを伴うリフトシステムを示す図である。
図2】トップモジュールがリフトシステムのまだ完成していないリフトシャフト上に配置されたときのスナップショットを示す図である。
図3】輸送状態にあるトップモジュールの第1のトップモジュール側壁を示す図である。
図4】運転状態にあるトップモジュールの図3の第1のトップモジュール側壁を示す図である。
図5】輸送状態にあるトップモジュールの第2のトップモジュール側壁を示す図である。
図6】運転状態にあるトップモジュールの図5の第2のトップモジュール側壁を示す図である。
図7】ガイドレールの詳細を伴うブラケットを示す図である。
図8】リフトシステムの駆動ユニットを変位させるための変位装置の第1の変形例を示す図である。
図9】リフトシステムの駆動ユニットを変位させるための変位装置の第2の変形例を示す図である。
図10】輸送状態にある基本モジュールの基本モジュール側壁を示す図である。
図11】基本モジュールの運転状態における図10の基本モジュール側壁を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1によれば、リフトシステム10は、本例示的な実施形態では、第1の基本モジュール14と、第2の基本モジュール16と、トップモジュール18とで構成される、3階建ての建物のためのリフトシャフト12を有する。リフトシャフト12は、フロアの数に応じて、さらなる第2の基本モジュール16を備えることができる。前記シャフトモジュール14、16、18は、工場で予め製造され、リフト構成要素が設けられる。その後、それらは建設現場へ移動され、互いに重ね合わされる。
【0061】
図2は、クレーン20によってトップモジュール18が上方から第2の基本モジュール16上にどのように配置されるかを示す。第2の基本モジュール16は、第1の基本モジュール14上に同じように予め配置されていた。基本モジュール14は、リフトシャフト12の基礎(図示せず)上に立設されている。基本モジュール14、16はリフトシャフトを形成し、それは頂部で開いており、まだ完成しておらず、トップモジュール18をその上に置くことによって頂部で閉鎖される。
【0062】
さらに、図1のリフトシステム10は、図1には示されていないガイドレール(図3の52を参照)に沿ってリフトシャフト12で垂直に移動されることができるかご22を有する。この目的のために、リフトシステム10は、その第1の端部26がトップモジュール18に固定される荷重懸架手段24を有する。次いで、それは下部のかご22の周りを通り、荷重懸架手段24の第1の端部26の反対側のトップモジュール18に配置された駆動機械28を介して案内される。そこから、カウンタウェイト30のサスペンションを通って、駆動機械28の領域に固定された、その第2の端部32まで延びる。駆動機械28は、荷重懸架手段24、したがってリフトシャフト12のかご22を移動させることができる。かご22は、走行ケーブル34を介してトップモジュール18に配置されたリフトコントローラ36に接続されている。走行ケーブル34は、かご22への電力供給および通信を可能にする。
【0063】
例えば主に木材からなる、トップモジュール18は、直方体の基本形状を形成するように組み立てられた合計4つのトップモジュール側壁を有する。図3および図4は、第1のトップモジュール側壁38の上面図を示す。図3は、輸送状態にある第1のトップモジュール側壁38を示し、図4は、トップモジュール18の運転状態にある第1のトップモジュール側壁38を示す。トップモジュール18は、工場で作製され、建設現場に輸送され、図2に示されるように、頂部で開いておりまだ完成していないリフトシャフト上に配置され、輸送状態になる。リフトシステム10のさらなる設置の過程で、とりわけ、トップモジュール18は、リフトシステム10が運転される運転状態、すなわちかご22がリフトシャフト12で移動させることができる運転状態になる。これは図1に例示されている。
【0064】
図3および図4に示されるように、第1のトップモジュール側壁38は、その左側で、開口部42を有する第3のトップモジュール側壁40に隣接する。開口部42は、リフトシステム10の後の運転中にも使用されるシャフトドア44を用いて閉じられる。第1のトップモジュール側壁38は、トップのトップモジュール天井46に隣接し、トップモジュール天井46は、トップモジュール18、したがってトップのリフトシャフト12を閉鎖する。
【0065】
第1のガイドレール片52は、オメガブラケット48の形態の2つのブラケットと、第1のトップモジュール側壁38上のレールクリップ50とによって、第1のトップモジュール側壁38に固定される。レールクリップ50による固定は、図7に関連してより詳細に説明される。オメガブラケット48は、ねじ(図示せず)によって第1のトップモジュール側壁38にねじ止めされている。オメガブラケット48は、カウンタウェイト30の移動経路がオメガブラケット48の内側と第1のトップモジュール側壁38との間を通るように設計されている。リフトシステム10の運転中、第1のガイドレール片52は、かご22がリフトシャフト12を移動するときにかご22をガイドするのに役立つ。第1のガイドレール片52は、特に2つの部分で設計されている。
【0066】
第1のガイドレール片52は、上部領域において、ねじ接続(図示せず)によって駆動ユニット56の駆動ホルダ54に接続されている。駆動ホルダ54は、第1のトップモジュール側壁38に沿って水平に延びる、主に細長い形状を有する。駆動ホルダ54は、駆動部28を支持する。また、駆動ホルダ54には、荷重懸架手段24の第2の端部32が固定されることができる2つのアンカー58が配置されている(図1を参照)。加えて、2つのオメガブラケット48の間の第1のガイドレール片52には、スピードリミッタ60が配置されている。
【0067】
第3のガイドレール片62は、レールクリップ(図示せず)によって、第1のトップモジュール側壁38から離れて突出し、オメガブラケット48の部分に固定される。リフトシステム10の運転中、第3のガイドレール片62は、リフトシャフト12の移動中にカウンタウェイト30を案内するのに役立つ。第3のガイドレール片62は、ねじ接続(図示せず)を介して駆動ホルダ54に接続されている。第3のガイドレール片は、上部オメガブラケットと駆動ホルダとの間に配置された、それぞれのさらなるブラケットによって第1のトップモジュール側壁に固定されることが可能である。
【0068】
図3によれば、トップモジュール18の輸送状態において、第1のガイドレール片52および駆動ユニット56は、第1のトップモジュール側壁38上の輸送位置をとるか、または輸送位置に配置される。その輸送位置において、第1のガイドレール片52は、2つの第3のガイドレール片62と同様に、トップモジュール18の下縁部64から距離を置いて終端する。第1のガイドレール片52および駆動ユニット56が、トップモジュール18の運転状態において、それらの運転位置をとる図4と比較して、第1のガイドレール片52および2つの第3のガイドレール片62は、それらの輸送位置において、すなわちトップモジュール天井46の方向において数センチメートル高く配置される。したがって、第1のガイドレール片52に不動に接続された駆動ユニット56は、その運転位置よりも同じ距離だけ高いその輸送位置に配置される。
【0069】
加えて、図3によるトップモジュール18の輸送状態では、保持ブラケット66の形態の輸送ブラケットは、駆動機械が保持ブラケット66上に載置するように、駆動機械28の下方の第1のトップモジュール側壁38にねじ止めされる。加えて、木板68が駆動機械28とトップモジュール天井46との間に配置され、これに対して駆動機械28が2つのテンションベルト70によって押圧される。テンションベルト70は、駆動機械28の下方に案内され、各場合も一方のアイレット72によってトップモジュール天井46に締結される。さらに、さらなる木板(図示せず)が輸送固定手段として使用されることができる。
【0070】
さらに、トップモジュール天井46には、傾斜防止保護69が固定される。傾斜防止保護69は、トップモジュール天井46に垂直方向に延びる長孔を用いてねじ止めされたLブラケットを有する。ねじ付ロッドが駆動機械28に接続された、Lブラケットの両側にそれぞれのナットを有するねじ付ロッドが、長孔から突出する。したがって、前述のナットは、Lブラケットに対するねじ付ロッド、したがって駆動機械28の変位を制限する。この場合、Lブラケットおよびナットを有するねじ付ロッドは、傾斜防止保護69を形成する。
【0071】
また、図3によるトップモジュール18の輸送状態では、トップモジュール18には、トップモジュール天井46と平行に延びる取付プラットフォーム74が配置される。取付プラットフォーム74は、固定具(図示せず)によってトップモジュール側壁に締結される。取付プラットフォームは、リフトシステム10を設置するときに設置業者によって使用されることができる。加えて、設置材料および走行ケーブル34を収容するための輸送ボックス76が、固定具(図示せず)によって第1のトップモジュール側壁38に配置される。
【0072】
トップモジュール18の製造中、トップモジュール天井46は、特に、第1のガイドレール片52および駆動ユニット56が第1のトップモジュール側壁38に固定された後にのみ設置される。
【0073】
リフトシステム10のさらなる設置中に個々のガイドレールまたは個々のガイドレール片の位置合わせを可能にするために、鉛直線78の形態の2つの位置合わせ要素が、この目的のためにトップモジュール天井46上にアイレット80の形態で設けられた位置合わせ要素ホルダ上に固定される。また、トップモジュール18が第2の基本モジュール16上に配置された後にのみ、鉛直線78が固定されることができる。
【0074】
トップモジュールを輸送状態から運転状態にするために、トップモジュール18が第2の基本モジュール16上に配置されると、すなわち図3に示される状態から図4に示される状態になると、2つのチェーンプル(図示せず)がテンションベルト70に平行に配置され、それにより、テンションベルト70が取り外された後、駆動機械28、したがってそれに接続されたすべての構成要素がそれぞれの輸送位置に留まる。次いで、保持ブラケット66および任意のさらなる輸送固定手段が取り外される。次いで、ガイドレール片52、62を保持するすべてのレールクリップ50は、ガイドレール片52、62をオメガブラケット48に対して垂直下方に変位させることができるように十分に解放される。チェーンプルによって解放することによって、駆動機械28、したがって駆動ユニット56、第1のガイドレール片52、アンカー58、2つの第3のガイドレール片62、およびスピードリミッタ60は、第1のトップモジュール側壁38に沿って、トップモジュール18の下縁部64の方向に下方にゆっくりと変位される。レールクリップ50は取り外されずに解放されるだけなので、第1のブラケット片52および2つの第3のガイドレール片62は、この変位中に、オメガブラケット48の形態の関連されるブラケットによって案内される。第1のトップモジュール側壁38上のオメガブラケット48の形態のブラケットの位置は変化しないままである。変位中、傾斜防止保護69は、駆動機械28が傾斜するのを防止する。
【0075】
前記変位は、第1のガイドレール片52が、図4に破線で示される第1の残留ガイドレール片82上に置かれ、したがってその上に支持されるまで継続される。第1のガイドレール片52は、特に、残留ガイドレール片82に接続される。これは、特に、リフトシステム10のすべてのガイドレール片および関連される残留ガイドレール片に当てはまる。第1の残留ガイドレール片82は、第2の基本モジュール16および第1の基本モジュール14を貫通する。次いで、2つのチェーンプルが取り外されることができ、レールクリップ50を締結することによって第1のガイドレール片が固定されることができる。
【0076】
図5および図6によると、トップモジュール18の輸送状態における輸送位置(図5を参照)および運転状態における運転位置(図6を参照)をとる、リフト構成要素は、第1のトップモジュール側壁38だけでなく、反対側の第2のトップモジュール側壁84にも配置される。前述のリフト構成要素のうちの一方は、リフトシャフト12の移動中にかご22を案内するための第1のガイドレール片52の対になる、第2のガイドレール片86である。第2のガイドレール片86は、Zブラケット88およびレールクリップ90の形態の2つのブラケットによって第2のトップモジュール側壁84に固定される。荷重懸架手段24(図1を参照)の第1の端部26が固定されることができる、2つのアンカー94が、ホルダ92を介して第2のガイドレール片86の上部領域に配置される。加えて、第2のガイドレール片86には、第2のガイドレール片86と平行に延びる端部ラグ96が締結され、この端部ラグ96は、かご22の最大端位置に到達されたときの安全スイッチを示している。
【0077】
図5によれば、トップモジュール18の輸送状態において、第2のガイドレール片86は、その輸送位置をとるか、またはその輸送位置において第2のトップモジュール側壁84上に配置される。第2のガイドレール片86の輸送位置では、第2のガイドレール片86は、トップモジュール18の下縁部64から距離を置いて終端する。第2のガイドレール片86がトップモジュール18の運転状態においてその運転位置をとる、図6と比較して、第2のガイドレール片86は、その輸送位置において、すなわちトップモジュール天井46の方向において数センチメートル高く配置される。同様のことがアンカー94および端部ラグ96に当てはまる。
【0078】
第2のガイド片およびそれに接続された構成要素の領域に、図3に示される傾斜防止保護69に対応する傾斜防止保護が配置されることも可能である。
【0079】
第2のガイドレール片86が第2の基本モジュール16上に配置されると、第2のガイドレール片86がその輸送位置からその運転位置になるようにするために、Zブラケット88のレールクリップ90は、第2のガイドレール片86をアンカーおよび端部ラグ96と共にZブラケット88に対して下方に変位させることができるように十分に解放される。この場合、変位される構成要素はそれほど大きな重量を有さないため、この目的のためにチェーンプルは必要ない。したがって、第2のガイドレール片86は、第2のトップモジュール側壁84に沿ってトップモジュール18の下縁部64の方向に下方に変位され、2つのZブラケット88によって案内される。第2のトップモジュール側壁84上のZブラケット88の形態のブラケットの位置は変化しないままである。
【0080】
前記変位は、第2のガイドレール片86が図6に破線で示される第2の残留ガイドレール片98上に置かれ、それによって、その上に支持されるまで継続される。次いで、レールクリップ90を締結することによって、第2のガイドレール片86が固定されることができる。
【0081】
取付プラットフォーム74、輸送ボックス76、および走行ケーブル34は、リフトシステム10の設置中にトップモジュール18から取り外される。
【0082】
Zブラケット88に対する第2のガイドレール片86の変位を可能にするためのレールクリップ90の説明された解放は、図7のZブラケット88の形態のブラケットの図を参照してより詳細に説明される。Zブラケット88は、第2のトップモジュールシャフト壁84にねじ止めされる、下方L字ブラケット部分100を有する。上側の同様にL字形のブラケット部分102が下側ブラケット部分100上に置かれ、2つのブラケット部分100、102は共にねじ止めされる。2つのブラケット部分100、102は、こうして第2のガイドレール片86を位置合わせするために、一定の範囲内で互いに対して変位されることができる。2つのレールクリップ90は、第2のガイドレール片86を上側ブラケット部分102に押し付けてクランプするように、上側ブラケット部分102にねじ止めされる。第2のガイドレール片86をZブラケットに固定するために、レールクリップ90は、第2のガイドレール片86とZブラケット88との間の相対移動が不可能であるように締結される。第2のトップモジュール側壁84に沿った第2のガイドレール片86の変位を可能にするために、レールクリップ90は、第2のガイドレール片86とZブラケット88との間の相対移動を可能にするのに十分に解放される。しかしながら、レールクリップ90は取り外されていないため、第2のガイドレール片86は、変位中にZブラケット88およびレールクリップ90によって案内される。レールクリップ90は、Zブラケットの一部と見なされることができる。
【0083】
図1および図2に関連して、第1のガイドレール部分および駆動ユニットの変位中にチェーンプルが使用されることが説明された。トップモジュール18は、少なくとも輸送状態において、駆動ユニットおよび第1のガイドレール片を変位させるための変位装置を有することも可能である。
【0084】
図8によれば、そのような変位装置104の第1の変形例は、駆動ホルダ54が置かれる2つの保持ブラケット106を有する。保持ブラケット106は各々、2つの長さ調整可能なねじ付ロッド108を用いてトップモジュール天井46に締結される。ねじ付ロッド108の長さを増加させることによって、駆動ホルダ54およびそれに接続されたすべての構成要素、すなわち駆動ホルダ54および図8には示されていない第1のガイドレール片52も下方へ変位させることができる。
【0085】
図9によれば、そのような変位装置110の第2の変形例は、第1のトップモジュール側壁38に固定された2つの保持ブラケット112を有する。駆動ホルダ54が置かれるねじ付ロッド114が、2つの保持ブラケット112を貫通する。ねじ付ロッド114を下方に回転させることによって、駆動ホルダ54およびそれに接続されたすべての構成要素が下方に変位されることができる。合計4つのねじ付ロッドを使用すること、および/または支持体がねじ付ロッドと駆動ホルダとの間に配置されることもまた可能である。
【0086】
図10および図11によれば、第2の基本モジュール16にもガイドレール片100が配置されており、ガイドレール片100は、基本モジュール16の輸送状態における輸送位置(図10を参照)および運転状態における運転位置(図11を参照)をとる。図10によれば、第5のガイドレール片100は、基本モジュール16の輸送状態ではブラケット104によって基本モジュール側壁102に固定され、輸送位置では板金ブラケット106の形態の仮固定装置によって基本モジュール側壁102に固定される。第5のガイドレール片100の輸送位置において、第5のガイドレール片100は、基本モジュールの下縁部108から距離を有する。第5のブラケット片100は、第2の基本モジュール16の高さに対応する長さを有するため、第5のブラケット片100は、第2の基本モジュール16の上縁部110を超えて突出する。
【0087】
第1の基本モジュール14上に配置された後に、第5のガイドレール片100をその輸送位置から図11に示されるその運転位置に移動させるため、板金ブラケット106が最初に取り外される。その後、ブラケット104のレールクリップは、第5のガイドレール片100を下方へ変位させることができるように十分に解放される。
【0088】
前記変位は、第5のガイドレール片100が図11に破線で示される第5の残留ガイドレール片112上に置かれ、それによってその上に支持されるまで継続される。次いで、ブラケット104のレールクリップを締めることによって、第5のガイドレール片100が固定されることができる。
【0089】
第2の基本モジュール16は、特に言及された側壁の反対側の側壁に、それに応じてさらに配置されたガイドレール片を有する。リフトシャフトの異なる基本モジュールは、特に基本的に同じ設計である。
【0090】
リフトシャフトの様々な基本モジュールにおいて、個々の基本モジュールのガイドレール片の輸送位置と運転位置との間の偏差は特に異なる。差が増加し、特に、基本モジュールのさらに上方がリフトシャフトに配置される。
【0091】
第5のガイドレール片の長さはまた、第2の基本モジュールの高さよりも短くすることができる。この場合、第5のガイドレール片はまた、その輸送位置に到達するように下方へ変位される。すべての基本モジュールおよびトップモジュールのガイドレール片を変位させた後、次いでさらなるガイドレール片が、特にトップモジュールの変位したガイドレール片の上方に挿入される。このさらなるガイドレール片は、以前は特にトップモジュールに配置されていなかった。このさらなるガイドレール片は、例えば、2つの部分の第1のガイドレール片の上部とすることができる。
【0092】
最後に、「有する(having)」、「備える(comprising)」などの用語は、他の要素またはステップを排除するものではなく、「1つの(a)」または「1つの(an)」などの用語は、複数を排除するものではないことに留意されたい。さらに、上記の実施形態のうちの1つを参照して説明された特徴またはステップは、上述の他の実施形態の他の特徴またはステップと組み合わせて使用され得ることに留意されたい。特許請求の範囲における参照符号は、限定的であると見なされるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】