IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ チボ ゲーエムベーハーの特許一覧

特表2024-516307飲料を受け入れるために異なる容器を位置決めするための配置要素を有する飲料調製機
<>
  • 特表-飲料を受け入れるために異なる容器を位置決めするための配置要素を有する飲料調製機 図1
  • 特表-飲料を受け入れるために異なる容器を位置決めするための配置要素を有する飲料調製機 図2
  • 特表-飲料を受け入れるために異なる容器を位置決めするための配置要素を有する飲料調製機 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-12
(54)【発明の名称】飲料を受け入れるために異なる容器を位置決めするための配置要素を有する飲料調製機
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/44 20060101AFI20240405BHJP
【FI】
A47J31/44 310
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568044
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2022062205
(87)【国際公開番号】W WO2022234041
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】21172377.0
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507163714
【氏名又は名称】チボ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エルトビーンス,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエルス,ミヒャ
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA12
4B104BA68
4B104EA22
(57)【要約】
本発明は、調製済み飲料を受け入れるため、すなわち調製プロセス中に飲料調製機1内に異なる容器を配置するための配置要素21を有する飲料調製機1、ならびに配置要素21自体に関する。
配置要素21は、第1の位置合わせおよび第1の位置合わせとは異なる第2の位置合わせにおいて、飲料調製機1の出口14に対して配置することができる。調製済み飲料を受け入れるための容器は、第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおいて、飲料調製中に配置要素21上に配置され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料調製機(1)であって、
-調製済み飲料の送達のための出口(14)と、
-調製済み飲料を受け入れるための容器を受け入れるための受け入れ領域(15)と、
-第1の領域(41)および第2の領域(42)を備える配置要素(21)と、
を備え、
前記配置要素(21)は、第1の位置合わせおよび前記第1の位置合わせとは異なる第2の位置合わせにおいて前記出口(14)に対して配置することができ、前記調製済み飲料を受け入れるための容器は、前記第1の位置合わせおよび前記第2の位置合わせにおいて前記飲料調製中に前記配置要素(21)上に配置することができ、前記配置要素(21)はL字形要素として実現されることを特徴とする、飲料調製機(1)。
【請求項2】
前記第1の領域(41)は、前記第1の位置合わせおよび前記第2の位置合わせにおいて水平に配置され、前記調製済み飲料を受け入れるための容器は、前記飲料調製中に前記第1の位置合わせおよび前記第2の位置合わせにおいて前記第1の領域(41)上に配置され得る、請求項1に記載の飲料調製機(1)。
【請求項3】
前記第2の位置合わせにおいて、前記第2の領域(42)は垂直方向に延び、前記飲料調製機の基部に向かって前記第1の領域を支持する、請求項1または2に記載の飲料調製機(1)。
【請求項4】
前記第2の位置合わせにおいて、前記第2の領域(42)は前記飲料調製機の開口部に係合し、前記開口部は露出した水平面から垂直方向に延びる、請求項3に記載の飲料調製機(1)。
【請求項5】
前記第1の位置合わせは、前記配置要素(21)が水平軸を中心に回転して配置されている点で、前記第2の位置合わせとは異なる、請求項1~4のいずれか1項に記載の飲料調製機(1)。
【請求項6】
前記配置要素は、前記第1の位置合わせおよび前記第2の位置合わせにおいて、前記飲料調製機(1)内に緩く露出して配置される、請求項1~5のいずれか1項に記載の飲料調製機(1)。
【請求項7】
前記第1の位置合わせおよび前記第2の位置合わせにおける前記配置要素(21)は、前記出口(14)とドリップトレイ(24)との間の領域に配置され、前記配置要素(21)の保持領域(27.1、27.2)は、水平方向に沿った前記配置要素(21)の移動および/または水平軸を中心とした前記配置要素(21)の回転が防止されるように、前記ドリップトレイ(24)の構造に係合する、請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料調製機(1)。
【請求項8】
前記配置要素(2)は単一部品要素である、請求項1~7のいずれか1項に記載の飲料調製機(1)。
【請求項9】
前記配置要素(21)は板状の出発体から形成される、請求項1~8のいずれか1項に記載の飲料調製機(1)。
【請求項10】
前記配置要素(21)は、前記配置要素(21)が固形物または液体を受け入れるための容積を形成しないように、前記板状の出発体から形成される、請求項9に記載の飲料調製機(1)。
【請求項11】
前記第1の位置合わせおよび前記第2の位置合わせにおける前記配置要素(21)は、前記出口(14)に対向する方向に前記受け入れ領域(15)を画定し、前記配置要素(21)は、前記配置要素(21)が前記第1の位置合わせに配置されるときに、前記出口(14)に対向する方向に前記受け入れ領域(15)の第1の延長部を画定し、前記配置要素(21)は、前記配置要素(21)が前記第2の位置合わせに配置されるときに、前記出口(14)に対向する方向に前記受け入れ領域(15)の第2の延長部を画定し、前記第1の延長部は前記第2の延長部とは異なる、請求項1~10のいずれか1項に記載の飲料調製機(1)。
【請求項12】
飲料調製機(1)内に前記調製済み飲料を受け入れるための異なるサイズの容器を配置するための配置要素(21)であって、L字形である、配置要素(21)。
【請求項13】
第1の位置合わせにおける前記配置要素は、容器を堆積させるための第1の水平面を備え、第2の位置合わせにおける前記配置要素は、容器を堆積させるための第2の水平面を備え、前記第2の位置合わせは、前記第1の位置合わせと比較して水平軸を中心に回転される位置合わせである、請求項12に記載の配置要素(21)。
【請求項14】
前記配置要素(21)は一体である、請求項12または13に記載の配置要素(21)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調製済み飲料を受け入れるため、すなわち調製プロセス中に飲料調製機内に異なる容器を配置するための配置要素を有する飲料調製機、ならびに配置要素自体に関する。飲料調製機に関して、特にこれは、ポーションカプセルから飲料を調製するための飲料調製機、特にコーヒーカプセル機である。
【背景技術】
【0002】
飲料調製機の需要は絶えず増加している。これは、一方では、例えば飲料の量、味(特に濃さ)、調製、および/または異なる成分(例えばコーヒーおよびミルク)の配分に関して、個別化された飲料を調製できることがユーザの要望であるという事実に起因する。同時に、飲料調製機の操作および保守は可能な限り単純かつ直感的に保たれるべきであり、飲料調製機の空間要件は可能な限り小さく保たれるべきであり、光学的外観は高品質のものであるべきである。
【0003】
言い換えれば、現代の飲料調製機、特に非商業運転用の現代の飲料調製機に関して、とりわけ、本明細書では運転、メンテナンスおよび空間要件を増加させることなく、または光学的外観を悪化させることなく、飲料および調製物の種類を増加させる目的がある。
【0004】
この目的に密接に関連しているのは、飲料調製機によって調製された飲料を受け入れるための異なる容器の使用をどのように可能にすることができるかという問題であり、これらの容器は、特にそれらのサイズ、特にそれらの高さが異なる。
【0005】
このために、最新技術は基本的に2つの解決策を提供する。第1の解決策によれば、飲料調製機は、飲料調製機の基体(ハウジング、ベース部)から引き出すことができるカッププラットフォームを備える。対応する飲料調製機は、例えば国際公開第2017/067788号明細書に開示されている。
【0006】
第2の解決策によれば、飲料調製機は、飲料調製機の基体の壁に配置されたある種の折り畳み式テーブルを備える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
異なる容器のための配置要素のためのこれらの解決策は、これらが例えばヒンジおよび/またはガイドを含み、したがって複雑であり、そのために製造において高価であり、使用時にエラーおよび損傷を起こしやすいため、不十分である。さらに、これらの解決策はまた、洗浄労力を増加させるので、保守に関しても不十分である。これは基本的に、洗浄されるべき配置要素の部品の数、それらのアクセス可能性、ならびに飲料調製機の基体上または基体内の汚染の可能性およびそれらのアクセス可能性に依存する。最後に、少なくとも最新技術による最初に述べた解決策(基体から引き出すことができるカッププラットフォーム)は、カッププラットフォームが通常はかさばるため、飲料調製機の空間要件を増大させる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、調製済み飲料を受け入れるための異なる容器を調製プロセス中に可能な限り最適に配置することができる配置要素を有する飲料調製機であって、最新技術による配置要素を有する飲料調製機、例えば、前述の引き出され得るカッププラットフォームまたは広げられたテーブルの欠点を克服する飲料調製機を提供することである。本明細書では、異なる容器は、特にそれらのサイズ、特にそれらの高さが互いに異なる。配置要素を使用することによって調製プロセス中に飲料調製機に異なる容器のどれが可能な限り最適に配置されるかは、ユーザによる選択に依存する。選択は、例えば調製済み飲料に依存することができ、すなわち容器が調製済み飲料に適合することができ、または他の考慮事項、例えば特定の容器の好みの結果とすることができる。
【0009】
特に、本発明の目的は、調製済み飲料を受け入れるための異なる容器が調製プロセス中に可能な限り最適に配置可能であり、製造労力、信頼性、特にエラーおよび損傷の傾向、および/または保守、特に洗浄労力に関して、最新技術による配置要素と比較して改善された配置要素を備える飲料調製機を提供することである。
【0010】
さらに、本発明の目的は、配置要素自体を提供することである。
本発明による配置要素を備える本発明による飲料調製機は、調製済み飲料の送達のための出口と、調製済み飲料を受け入れるための容器を受け入れるための受け入れ領域とをさらに備える。
【0011】
出口は、通常、出口フードに、例えばその下側に配置される。
受け入れ領域は、出口および/または出口フードによって上部に区切られている。
【0012】
飲料調製機、特に配置要素、および受け入れ領域を備える飲料調製機の領域は、配置要素が出口に対して第1の位置合わせおよび第2の位置合わせで配置され得るように設計され、第2の位置合わせは第1の位置合わせとは異なる。
【0013】
飲料調製機、特に配置要素、および受け入れ領域を備える飲料調製機の領域は、配置要素の第1の位置合わせおよび配置要素の第2の位置合わせにおいて、調製済み飲料を受け入れるための容器が飲料調製中に配置要素上に配置され得るように設計される。ここで、第1の容器または第1の容器群の飲料調製機内の、特に出口に対する位置は、配置要素が第1の位置合わせに位置したときに最適化され、配置要素が第2の位置合わせに位置したとき、第2の容器または第2の容器群の飲料調製機内の、特に出口に対する位置が最適化される。第1の容器または第1の容器群は、特に、第2の容器または第2の容器群と容器の高さが異なる。
【0014】
配置要素に関して、第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおける飲料調製機におけるその構成および配置は、飲料調製機によって調製された飲料を受け取るための容器を飲料調製中に配置要素上に配置することができるようなものである。ここで、第1の位置合わせでは、配置要素は第1の容器の位置を最適化し、第2の位置合わせでは、配置要素は第2の容器の位置を最適化し、第1および第2の容器は、特に容器の高さが異なる。
【0015】
配置要素の構成は、特に、配置要素の第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおける水平に配置された表面の存在に関し、その表面上に、調製済み飲料を受け入れるための容器を飲料調製中に配置することができる。
【0016】
好ましい実施形態では、配置要素の第1の位置合わせの場合の水平面、および配置要素の第2の位置合わせの場合の水平面は、表面であるか、または配置要素の同じ領域の表面である。これは、この実施形態の第1の変形例によれば、第1および第2の位置合わせを所与として容器を配置することができるのは配置要素のまったく同じ表面であり、この実施形態の第2の変形例による上述の領域は、配置要素の対応する位置合わせを所与として容器を配置することができる2つの表面を備えることができることを意味する。
【0017】
特に、第2の変形例は、本発明によって達成されるべき目的に関して興味深い。例えば、領域は、板状に設計することができ、板状領域の第1の平坦な側面は、配置要素の第1の位置合わせの場合に容器を配置することができる表面を形成し、第1の平坦な側面の反対側にある平坦な側面は、配置要素の第2の位置合わせの場合に容器を配置することができる表面を形成する。
【0018】
第1の位置合わせの場合の水平に配置された表面および第2の位置合わせの場合の水平に配置された表面が第1の変形例または第2の変形例に従って実現されるかどうかとは無関係に、配置要素の領域は配置要素の第1の領域とすることができ、配置要素は第2の領域を備えることができる。ここで、第1の領域は、第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおいて水平に配置され、調製済み飲料を受け入れるための容器は、飲料調製中に第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおいて第1の領域上に配置され得る。
【0019】
さらに、この実施形態に関して、第2の領域は、配置要素の第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおいて、第1の領域に対してある角度を成している。
【0020】
一実施形態では、角度は変更不可能な角度である。これは、第2の領域が、第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおいて第1の領域に対して同じ角度で延伸することを意味する。特に、この角度は90°とすることができる。
【0021】
前述または後述の配置要素の実施形態の特徴の1つまたは複数が実現されるかどうかとは無関係に、一実施形態では、配置要素はL字形要素として実現することができる。
【0022】
特に、断面、特に直線軸に沿ったすべての断面における要素が本質的に大文字Lの形状を有する場合、または要素の断面もしくは直線軸に沿った断面がL字形部分を特徴とする場合、要素はL字形である。
【0023】
言い換えれば、要素は、特に、第1の通常は板状の領域と第2の通常は板状の領域とから本質的に形成される場合、L字形であり、2つの領域はある角度で延伸する。ここで、角度は約90°、特に90°である。
【0024】
「本質的に大文字Lの形状」、「L字形部分を特徴とする」、および「第1の通常は板状の領域および第2の通常は板状の領域から本質的に形成される」は、さらなる構造または要素が存在し得ることを意味するが、これらは、特に第1の領域および第2の領域と比較して、L字形を構成する要素と比較して小さい。流体が通ることができる開口部、または以下に説明する保持領域は、そのようなさらなる構造または要素の例である。
【0025】
上述のことから導き出すことができるように、L字形配置要素は、第1の通常は板状の領域と、第2の通常は板状の領域とを備え、第1および第2の領域は、接続軸、特に正確には1つの通常は直線状の接続軸に沿って接続されている。第1の領域は、接続軸に垂直な第1の軸に沿って第1の領域の延長部を有し、第2の領域は、接続軸に垂直な第2の軸に沿って第2の領域の延長部を有する。言い換えると、接続軸に対する半径方向の第1の領域は、第1の領域の延長部を有し、接続軸に対する半径方向の第2の領域は、第2の領域の延長部を有する。
【0026】
「L字形」は、第1の領域の延長部が第2の領域の延長部よりも大きくなければならないことまたは小さくなければならないことを意味しない。配置要素の一実施形態では、第1の領域の延長部は、第2の領域の延長部に等しい。
【0027】
配置要素の実施形態の前述および後述の特徴のうちの1つまたは複数が実現されるかどうかとは無関係に、配置要素は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0028】
・配置要素は一体である。これは、配置要素のいかなる部分も非破壊的な方法で配置要素から除去することができないことを意味する。
【0029】
一実施形態では、配置要素は一体型であるだけでなく、可動部品もない。これは、配置要素のいかなる部分も、配置要素の別の部分に対して非破壊的に移動することができないことを意味する。
【0030】
・配置要素は、例えば切り取られたまたは成形された板状の出発体から形成される。これは、配置要素の形状および機能を規定している1つの部分のみが板状の出発体から形成される実施形態を含む。配置要素の一部は、特に、調製済み飲料を受け入れるための容器が飲料調製中に板状部分の領域に配置され得、板状部分の別の板状領域が飲料調製機における飲料調製中の配置要素の位置決めに寄与する場合に、形状および機能を規定する。この寄与は、例えば、飲料調製機の別の要素および/またはサポート機能への距離の固定であり得る。
【0031】
一実施形態では、配置要素は、配置要素が固形物または液体を受け入れるための容積を形成しないように、板状の出発体から形成される。言い換えれば、配置要素は、固形物または液体、例えば飲料調製機の出口から出る液体を収集することができる容積を画定しない。
【0032】
特に、配置要素は、側面に区切られた容積を形成しない。
特に、本体は、平面内でのその延長部がこの平面に垂直な方向でのその延長部よりも著しく大きい場合、板状である。
【0033】
配置要素は、その具体的な実現とは無関係に、第1および第2の位置合わせにおいて、調製済み飲料で満たされた市販の容器を支持するのに十分な安定性を有することは自明である。
【0034】
すでに述べたように、配置要素の構成ならびに第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおける飲料調製機におけるその配置は、飲料調製機によって調製された飲料を受け入れるための容器を飲料調製中に配置要素上に配置することができるようなものであり、第1の位置合わせにおける配置要素は第1の容器の位置を最適化し、第2の位置合わせにおける配置要素は第2の容器の位置を最適化する。
【0035】
飲料調製機における配置要素の配置を考慮し、配置要素の特定の構成とは無関係に、第1の位置合わせは、特に、配置要素が水平軸を中心に回転して配置されるという点で第2の位置合わせとは異なる。
【0036】
例えば、配置要素がL字形要素として実現される場合、第1の位置合わせは、通常の使用時の位置合わせにおけるLに対応することができ、これは、垂直部分と、垂直部分の下端部で係合する水平部分とを有することを意味し、一方、第2の位置合わせは、上下逆さまのL、すなわち水平軸を中心に180°回転したL字形に対応する。
【0037】
配置要素の正確な構成とは無関係に、配置要素は補助的にまたは代替的に、第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおいて飲料調製機に緩く露出させて配置することができる。
【0038】
具体的には、配置要素は、飲料調製機またはその一部を操作することなく、かつ動作を解除することなどなく、単純な直線運動、特に上部への単純な直線運動によって使用者が飲料調製機から完全に取り外すことができる場合、飲料調製機内に緩く配置されている。やや誇張されているが、飲料調製機がいくらか前方または側方に傾けられるとすぐに配置要素が飲料調製機から外れる場合、配置要素は飲料調製機内に緩く配置されていると言うこともできる。
【0039】
特に、飲料調製機のハウジングに挿入されていない場合、配置要素は露出している。
動作可能に準備された飲料調製機における配置要素の望ましくない変位を防止する手段を飲料調製機に設けることができる。これらの手段は、配置要素の望ましくない変位が、その第1または第2の位置合わせにおいてのみ防止されるようなものであってもよい。しかしながら、この手段はまた、配置要素の望ましくない変位がその第1および第2の位置合わせにおいて防止されるようなものであってもよい。
【0040】
通常、すなわち飲料調製機および配置要素の具体的な実現とは無関係に、第1の構成および第2の構成の配置要素は、飲料調製機の出口とドリップトレイとの間の領域に配置される。
【0041】
一実施形態では、配置要素は、水平方向に沿った配置要素の移動および/または水平軸を中心とした配置要素の回転が防止されるように、ドリップトレイの構造体に係合することができる1つまたは複数の保持領域を備える。
【0042】
1つの保持領域または複数の保持領域は、特に垂直方向に沿ってドリップトレイの構造に係合する。
【0043】
1つの保持領域または複数の保持領域、およびこれまたはこれらが係合する構造は、特に、水平方向に確実な嵌合を形成することができる。
【0044】
配置要素は、第1の位置合わせのための第1の保持領域と、第2の位置合わせのための第2の保持領域とを備えることができる。特に、これは、配置されている配置要素が水平軸を中心に回転して配置されている点で、第1の位置合わせが第2の位置合わせと異なる場合に当てはまる。
【0045】
上述したように、飲料調製機における配置要素の構成および位置合わせは、調製プロセス中に調製済み飲料を受け入れるための異なる容器の位置を最適化するのに役立つ。第1に、これは、位置合わせに応じて、出口と、容器を配置することができる配置要素の表面との間の異なる距離を画定する配置要素によって行われる。
【0046】
一実施形態では、第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおける配置要素は、出口とは反対の方向に受け入れ領域を画定する。言い換えれば、配置要素は、第1の位置合わせおよび第2の位置合わせにおいて、受け入れ領域を底部に区切る。本明細書では、配置要素は、配置要素が第1の位置合わせで配置されるときに出口(通常、これは底部を意味する)の反対側に位置する方向の受け入れ領域の第1の延長部と、配置要素が第2の位置合わせで配置されるときに出口(通常、これは底部を意味する)の反対側に位置する方向の受け入れ領域の第2の延長部とを画定し、第1の延長部は第2の延長部とは異なる。言い換えれば、受け入れ領域の垂直方向の延長部は、配置要素の位置合わせに依存する。
【0047】
第1の延長部は、特に第2の領域の長さによって第2の延長部と異なることができ、第2の領域の長さは、第1の領域と第2の領域との間の接触線から第2の領域に沿ってこの接触線に対して垂直に延びる直線に沿った第2の領域の延長部である。
【0048】
本発明はまた、配置要素自体、すなわち、調製済み飲料を受け入れるための飲料調製機において、異なるサイズ、特に異なる容器高さの容器を配置するための配置要素に関する。
【0049】
飲料調製機に関して、特に飲料調製機は、前述の実施形態のいずれか1つにおける前述の飲料調製機の1つである。
【0050】
好ましい実施形態では、配置要素は、第1の位置合わせにおいて、容器を堆積させるのに適した第1の水平面を備え、第2の位置合わせにおいて、容器を堆積させるのに適した第2の水平面を備える形状を有する。ここで、第2の位置合わせは、第1の位置合わせと比較して水平軸周りに回転した位置合わせである。
【0051】
配置要素を第1の位置合わせから第2の位置合わせにするための水平軸を中心とした回転角度は、特に180°とすることができる。
【0052】
配置要素は、飲料調製機の配置要素の文脈で述べられている特徴の1つ、複数、またはすべてを備えることができる。
【0053】
特に、配置要素は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。
・第1の水平面は、第2の水平面と異なっていてもよい。
【0054】
第1の水平面および第2の水平面は、配置要素の同じ領域の表面であり得る。多くの実施形態において、第1および第2の水平面は、異なる水平面であるが、配置要素の同じ領域によって形成される。
【0055】
特に、第1の水平面および第2の水平面は、配置要素の第1の位置合わせが所与である場合の前述の水平面とすることができ、配置要素および配置要素の第2の位置合わせが所与である場合の前述の水平面は、これまでこの文脈において説明されてきた各実施形態において実現することができる。
【0056】
・配置要素は、特に前述の方法で、板状の出発体から形成することができる。
特に、配置要素は、板状の出発体から形成され、記載された実施形態のうちの1つにおいて前述した第1および第2の領域をさらに備えることができる。
【0057】
特に、配置要素は、固形物または液体を受け入れるための前述の文脈において容積を形成しないように、板状の出発体から形成することができる。
【0058】
・配置要素は、前述の文脈においてL字形要素として実現することができる。
配置要素がL字形要素として実現される場合、通常、通常は約90°の角度で延びるL字形要素の部分が、前述の第1および第2の領域を形成する。
【0059】
・配置要素は、一体であってもよく、特に前述の方法の1つで一体であってもよい。
一実施形態では、板状の出発本体から形成される配置要素は、一体である。
【0060】
・前述の方法のうちの1つに任意に存在する保持領域を無視して、配置要素は、配置要素を飲料調製機に接続するか、またはこれを通じて誘導することができる要素を全く備えなくてもよい。
【0061】
配置要素は、飲料調製機における緩く露出した配置のために構成することができる。
特に、配置要素は、板状の出発体から形成することができ、一体であり、L字形である。本明細書において、特に「板状の出発体から形成される」、「一体の」および「L字形」は、前述の文脈において理解されるべきである。
【0062】
以下、図面を用いて本発明の実施形態の例を説明する。図中、同一の参照番号は、同一または類似の構成要素を示す。以下に示されているのは:
【図面の簡単な説明】
【0063】
図1】第1の位置合わせに例示的な配置要素を有する飲料調製機の例示的な実施形態
図2図1による飲料調製機の分解図である。
図3】配置要素が第2の位置合わせにある、図1に記載の飲料調製機。
【発明を実施するための形態】
【0064】
図1は、例示的な実施形態における、特に本発明による配置要素21を含む、本発明による飲料調製機1の例示的な実施形態を示す。
【0065】
図示の飲料調製機1は、配置要素21とは別に以下の要素を備えるコーヒーカプセル機である。
【0066】
・閉位置から開位置にすることができる操作レバー4であって、閉位置にある操作レバー4は、飲料調製機にカプセルを入れるためのカプセルインサート開口部を閉じ、操作レバー4が開位置にあるとき、カプセルインサート開口部は開いている、操作レバー4。
【0067】
・飲料調製機1によって調製される飲料を個別化することができる操作要素5。
・飲料調製機1の抽出チャンバに水を供給するために、調製プロセス中に水が取り出される水タンク3。
【0068】
・出口14を備える出口フード16であって、そこから調製済み飲料が飲料調製機1から出る、出口フード。
【0069】
・図示の実施形態では、受け入れ要素26およびカバー要素25を備えるドリップトレイ24。カバー要素25は、受け入れ要素26を上に閉じる。
【0070】
・使用済部分カプセルが排出される捕捉容器2(図2にのみ見える)。
配置要素21は、調製済み飲料を受け入れるための調製プロセス中に最適な方法で、または容器ベースと出口14との間の固定距離をもたらす配置要素と比較して少なくともより最適な方法で、出口14に対して複数(これは少なくとも2つを意味する)の容器からユーザによって選択された容器を位置決めするのに役立つ。
【0071】
したがって、配置要素21は、出口14または出口フード16と共に、容器が持ち込まれ、配置要素21によって、本発明によれば特に飲料調製機1内の配置要素21の位置合わせによって、特定の容器または容器の特定のグループに対して最適化または少なくとも改善され得る、飲料調製機1の受け入れ領域15を画定する。
【0072】
図1に示す実施形態では、配置要素21は、第1の容器に特に適した第1の位置合わせで飲料調製機1内に配置されている。図3は、第2の容器に特に適した第2の位置合わせで飲料調製機1内に配置された同じ配置要素21を有する同じ飲料調製機1を示す。
【0073】
図示の配置要素21は、板状の出発体から一体として成形されたL字形の配置要素である。その結果、これは飲料調製機の動作準備状態において、第1の水平に位置合わせした領域41と第2の垂直に位置合わせした領域42とを備える。第1の領域41は、図1に示す第1の位置合わせ、および図3に示す第2の位置合わせにおいて、容器のための配置面を形成する。
【0074】
第1の位置合わせは、第2の位置合わせにおける配置要素21が第1の位置合わせと比較して上下逆であるという点で第2の位置合わせとは異なり、これは、飲料調製機1の正面に平行に延びる水平軸を中心として180°回転されていることを意味し、ここで、これまでのケースのように垂直に位置合わせされている第2の領域42は、ここで出口14に向かって変位され、かつこれまでのケースのように水平に位置合わせされている第1の領域41のための支持体として機能する。
【0075】
操作時にユーザに面し、例えば出口フード16およびドリップトレイ24がそこから突出する飲料調製機1の垂直に走る側は、コーヒーマシンの正面として示されている。
【0076】
配置要素21を無視して、飲料調製機1の前述のすべての要素は、飲料調製機1の基本ユニット10(筐体、基体)内に完全にまたは部分的に配置され、例えば、飲料調製機1の内部機構(例えば、抽出チャンバ)に属し、したがって基本ユニット10内に配置されるが、これは、それらが基本ユニット10を越えて突出せず、したがって基本ユニット(例えば、水タンク3または捕捉容器2)内に完全にまたは少なくとも同一平面上に配置されることが有利であるため、または、それらが基体10に対して特定の位置をとる必要があり、したがって、たとえば基本ユニット10(例えば、ドリップトレイ24)内に挿入されるなど、部分的に配置されるためである。
【0077】
飲料調製機1の上述の要素とは対照的に、図示の飲料調製機1の動作準備状態において、配置要素21が第1の容器に特に適した第1の位置合わせ(図1)に配置されているか、または第2の容器に特に適した第2の位置合わせ(図3)に配置されているかに関係なく、配置要素21は、飲料調製機1の中に、またはより良く表現すると飲料調製機1の上に、露出したまたは緩く横たわったように配置される。
【0078】
図2は、図1による飲料調製機を分解図で示す。そこでは、図示された例示的な実施形態による、板状の出発体から一体部品として形成されたL字形配置要素21を特に良好に認識することができる。
【0079】
さらに、図2には、配置要素21の第1の保持領域27.1および第2の保持領域27.2が見える。これらは、配置要素21のL字形からの逸脱として実現され、それらがドリップトレイ24の対応する開口部に係合することができるように寸法決めされる。これにより、飲料調製機1に露出して配置される、そうでなければ緩い配置要素21の滑落を、充填された容器による荷重によって防止することができる。
【0080】
上述したように、図3は、配置要素21が第2の位置合わせで配置されている、図1による飲料調製機1を示す。図1を参照して説明されたものが参照される。
図1
図2
図3
【国際調査報告】