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特表2024-516357二次元の拡大を伴う導光光学素子を含むディスプレイ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-15
(54)【発明の名称】二次元の拡大を伴う導光光学素子を含むディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20240408BHJP
   G02C 11/00 20060101ALI20240408BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02C11/00
G02B5/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562321
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(85)【翻訳文提出日】2023-10-10
(86)【国際出願番号】 IL2022050374
(87)【国際公開番号】W WO2022219628
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】63/173,435
(32)【優先日】2021-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/231,765
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518010049
【氏名又は名称】ルムス エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】Lumus Ltd.
【住所又は居所原語表記】8 Pinchas Sapir Street, 7403631 Ness Ziona, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】シュリキ,ロネン
(72)【発明者】
【氏名】アイゼンフェルト,ツィオン
【テーマコード(参考)】
2H006
2H199
2H249
【Fターム(参考)】
2H006CA00
2H199CA24
2H199CA29
2H199CA32
2H199CA45
2H199CA47
2H199CA48
2H199CA50
2H199CA54
2H199CA64
2H199CA67
2H199CA84
2H249AA06
2H249AA12
2H249AA50
2H249AA60
2H249AA62
(57)【要約】
ディスプレイ(10)は、平坦な導光光学素子(LOE)(100)を含み、LOEは、LOEの第1の領域及び第2の領域(110、120)と関連付けられた第1の漸進的偏向構成及び第2の漸進的偏向構成を有する。眼鏡フレームなどの支持構成(106)は、ユーザの眼に対向してLOEを支持する。画像プロジェクタ(200)は、反射インカップリング面(131)を介して、コリメートされた画像をLOEに注入する。反射インカップリング面は、好ましくは、LOEの主水平軸及び垂直軸の両方に対して斜めに配向されている。好ましくは、多構成要素ウェッジ(132)を使用して、色収差を補償する。
【選択図】図6B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの眼による視認のための眼球運動ボックスに画像照明を方向付けるためのディスプレイであって、
(a)透明材料から形成された導光光学素子(LOE)であって、
(i)相互に平行な主外面のセット、
(ii)前記LOEの第1の領域における、前記LOEと関連付けられた第1の漸進的偏向構成、及び
(iii)前記LOEの第2の領域における、前記LOEと関連付けられた第2の漸進的偏向構成を有する、LOEと、
(b)前記ユーザの頭部に対して前記LOEを支持するように構成された支持構成であって、前記主外面に平行なX軸が水平に配向されており、Y軸が前記主外面に平行であり、かつ前記X軸に垂直であるように、前記主外面のうちの1つが、前記ユーザの前記眼に対向し、かつ前記ユーザの前記眼に対して配向する、支持構成と、
(c)プロジェクタ開口からコリメートされた画像を投影するように構成された画像プロジェクタであって、前記コリメートされた画像が、前記画像プロジェクタの光軸と位置整合した主光線を含む、画像プロジェクタと、
(d)反射インカップリング面と、を備え、
前記LOE、前記画像プロジェクタ、及び前記反射インカップリング面は、前記画像プロジェクタから投影された前記コリメートされた画像が、前記反射インカップリング面での反射によって偏向され、前記LOEにインカップルされて、前記第1の領域に向けた前記主外面での内部反射によって前記LOE内で第1の方向に伝播し、前記第1の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、前記第2の領域に向けた前記主外面での内部反射によって前記LOE内で第2の方向に伝播し、かつ前記第2の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、前記ユーザの前記眼に向けて前記LOEからアウトカップルされるように、配置されており、
前記反射インカップリング面が、前記X軸及び前記Y軸の両方に対して斜めに配向されている、ディスプレイ。
【請求項2】
前記反射インカップリング面が、前記主外面のうちの1つの平面と交差して、前記LOEの厚さ内に部分的に、かつ前記厚さの外側に部分的に存在する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記反射インカップリング面が、前記LOEの縁部に取り付けられたプリズムの表面によって少なくとも部分的に提供される、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記反射インカップリング面が、前記主外面のうちの1つに取り付けられたプリズムの表面によって少なくとも部分的に提供される、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記画像プロジェクタと前記反射インカップリング面との間の光路に展開された透明ウェッジ素子を更に備え、前記透明ウェッジが、前記プロジェクタ開口と関連付けられた入力面と、前記LOEの前記主外面のうちの1つに平行な出力面と、を提供する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記透明ウェッジが、異なる分散特性を有する材料から形成された少なくとも2つのウェッジ構成要素から形成されている、請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記少なくとも2つのウェッジ構成要素が、第1の交線に向かって集まる2つの非平行面を有する第1のウェッジ素子と、第2の交線に向かって集まる2つの非平行面を有する第2のウェッジ素子と、を含み、前記第1のウェッジ素子及び前記第2のウェッジ素子は、前記第1の交線と前記第2の交線とが非平行であるように配向されている、請求項6に記載のディスプレイ。
【請求項8】
前記入力面が、前記コリメートされた画像の前記主光線に垂直である、請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項9】
前記出力面が、空隙又は低屈折率接着剤を介して前記主外面のうちの1つと関連付けられている、請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項10】
前記第1の漸進的偏向構成が、前記LOEの前記第1の領域における前記主外面間に位置し、かつ第1の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面の第1のセットを備え、前記第2の漸進的偏向構成が、前記LOEの前記第2の領域における前記主外面間に位置し、かつ前記第1の配向に非平行で前記主外面に対して斜めの第2の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面の第2のセットを備える、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項11】
前記第1の漸進的偏向構成及び前記第2の漸進的偏向構成が、第1の回折光学素子及び第2の回折光学素子として実装されている、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項12】
ユーザの眼による視認のための眼球運動ボックスに画像照明を方向付けるためのディスプレイであって、
(a)透明材料から形成された導光光学素子(LOE)であって、
(i)相互に平行な主外面のセット、
(ii)前記LOEの第1の領域における、前記LOEと関連付けられた第1の漸進的偏向構成、及び
(iii)前記LOEの第2の領域における、前記LOEと関連付けられた第2の漸進的偏向構成を有する、LOEと、
(b)前記ユーザの頭部に対して前記LOEを支持するように構成された支持構成であって、前記主外面に平行なX軸が水平に配向されており、Y軸が前記主外面に平行であり、かつ前記X軸に垂直であるように、前記主外面のうちの1つが、前記ユーザの前記眼に対向し、かつ前記ユーザの前記眼に対して配向する、支持構成と、
(c)プロジェクタ開口からコリメートされた画像を投影するように構成された画像プロジェクタであって、前記コリメートされた画像が、前記画像プロジェクタの光軸と位置整合した主光線を含む、画像プロジェクタと、
(d)反射インカップリング面と、
(e)前記画像プロジェクタと前記反射インカップリング面との間の光路に展開された透明ウェッジ素子であって、前記透明ウェッジが、前記プロジェクタ開口と関連付けられた入力面と、前記LOEの前記主外面のうちの1つに平行な出力面と、を提供する、透明ウェッジ素子と、を備え、
前記LOE、前記画像プロジェクタ、及び前記反射インカップリング面は、前記画像プロジェクタから投影された前記コリメートされた画像が、前記透明ウェッジを通過し、前記反射インカップリング面での反射によって偏向され、前記LOEにインカップルされて、前記第1の領域に向けた前記主外面での内部反射によって前記LOE内で第1の方向に伝播し、前記第1の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、前記第2の領域に向けた前記主外面での内部反射によって前記LOE内で第2の方向に伝播し、かつ前記第2の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、前記ユーザの前記眼に向けて前記LOEからアウトカップルされるように、配置されている、ディスプレイ。
【請求項13】
前記透明ウェッジが、異なる分散特性を有する材料から形成された少なくとも2つのウェッジ構成要素から形成されている、請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項14】
前記少なくとも2つのウェッジ構成要素が、第1の交線に向かって集まる2つの非平行面を有する第1のウェッジ素子と、第2の交線に向かって集まる2つの非平行面を有する第2のウェッジ素子と、を含み、前記第1のウェッジ素子及び前記第2のウェッジ素子は、前記第1の交線と前記第2の交線とが非平行であるように配向されている、請求項13に記載のディスプレイ。
【請求項15】
前記入力面が、前記コリメートされた画像の前記主光線に垂直である、請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項16】
前記出力面が、空隙又は低屈折率接着剤を介して前記主外面のうちの1つと関連付けられている、請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項17】
前記第1の漸進的偏向構成が、前記LOEの前記第1の領域における前記主外面間に位置し、かつ第1の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面の第1のセットを備え、前記第2の漸進的偏向構成が、前記LOEの前記第2の領域における前記主外面間に位置し、かつ前記第1の配向に非平行で前記主外面に対して斜めの第2の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面の第2のセットを備える、請求項12に記載のディスプレイ。
【請求項18】
前記第1の漸進的偏向構成及び前記第2の漸進的偏向構成が、第1の回折光学素子及び第2の回折光学素子として実装されている、請求項12に記載のディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学系に関するものであり、具体的には、光学的開口拡大を達成するための導光光学素子(LOE)を含む光学系に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多くのニアアイディスプレイシステムは、ユーザの眼の前に配置された透明な導光光学素子(LOE)又は「導波路」を含み、これは、内部反射によってLOE内で画像を伝達し、次いで、好適な出力結合メカニズムによってユーザの眼に向けて画像を外部結合する。出力結合メカニズムは、埋め込み型部分反射器又は「ファセット」に基づいてもよく、又は回折パターンを使用してもよい。以下の説明は、主にファセットベースのアウトカップリング構成に言及するが、本発明の様々な特徴が回折構成にも適用可能であることを理解されたい。
【0003】
所望の視野(FOV)を提供するための小型の画像プロジェクタを使用するために、様々なシステムは、各々が異なる寸法の開口拡大を達成する、埋め込み型部分反射器の2つのセットを介して、又は2つの回折光学素子によってのいずれかで、二次元の開口拡大を採用する。そのようなデバイスの例は、本出願と同時譲渡されたPCT特許出願公開第2020/049542A1号に見出され得る。
【0004】
コンパクトなヘッドマウントディスプレイは、設計上の課題を提起する。導波路自体の幾何学的形状は、厳格な要件を課す。好ましくは、プロジェクタは、導波路を支持する眼鏡フレームの幾何学形状に審美的に形状追従するように統合されるべきであるが、導波路からの要件は、典型的には、審美的要件に好ましくないプロジェクタの好ましい配向を決める。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、ディスプレイである。
本発明の実施形態の教示によれば、ユーザの眼による視認のための眼球運動ボックスに画像照明を方向付けるためのディスプレイが提供され、このディスプレイは、(a)透明材料から形成された導光光学素子(LOE)であって、(i)相互に平行な主外面のセット、(ii)LOEの第1の領域における、LOEと関連付けられた第1の漸進的偏向構成、及び(iii)LOEの第2の領域における、LOEと関連付けられた第2の漸進的偏向構成を有する、LOEと、(b)ユーザの頭部に対してLOEを支持するように構成された支持構成であって、主外面に平行なX軸が水平に配向されており、Y軸が主外面に平行であり、かつX軸に垂直であるように、主外面のうちの1つが、ユーザの眼に対向し、かつユーザの眼に対して配向する、支持構成と、(c)プロジェクタ開口からコリメートされた画像を投影するように構成された画像プロジェクタであって、コリメートされた画像が、画像プロジェクタの光軸と位置整合した主光線を含む、画像プロジェクタと、(d)反射インカップリング面と、を備え、LOE、画像プロジェクタ、及び反射インカップリング面は、画像プロジェクタから投影されたコリメートされた画像が、反射インカップリング面での反射によって偏向され、LOEにインカップルされて、第1の領域に向けた主外面での内部反射によってLOE内で第1の方向に伝播し、第1の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、第2の領域に向けた主外面での内部反射によってLOE内で第2の方向に伝播し、かつ第2の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、ユーザの眼に向けてLOEからアウトカップルされるように、配置されており、反射インカップリング面が、X軸及びY軸の両方に対して斜めに配向されている。
【0006】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、反射インカップリング面が、主外面のうちの1つの平面と交差して、LOEの厚さ内に部分的に、かつ厚さの外側に部分的に存在する。
【0007】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、反射インカップリング面が、LOEの縁部に取り付けられたプリズムの表面によって少なくとも部分的に提供されている。
【0008】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、反射インカップリング面が、主外面のうちの1つに取り付けられたプリズムの表面によって少なくとも部分的に提供されている。
【0009】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、画像プロジェクタと反射インカップリング面との間の光路に展開された透明ウェッジ素子も提供され、透明ウェッジが、プロジェクタ開口と関連付けられた入力面と、LOEの主外面のうちの1つに平行な出力面と、を提供する。
【0010】
本発明の一実施形態の教示によれば、ユーザの眼による視認のための眼球運動ボックスに画像照明を方向付けるためのディスプレイが提供され、このディスプレイは、(a)透明材料から形成された導光光学素子(LOE)であって、(i)相互に平行な主外面のセット、(ii)LOEの第1の領域における、LOEと関連付けられた第1の漸進的偏向構成、及び(iii)LOEの第2の領域における、LOEと関連付けられた第2の漸進的偏向構成を有する、LOEと、(b)ユーザの頭部に対してLOEを支持するように構成された支持構成であって、主外面に平行なX軸が水平に配向されており、Y軸が主外面に平行であり、かつX軸に垂直であるように、主外面のうちの1つが、ユーザの眼に対向し、かつユーザの眼に対して配向する、支持構成と、(c)プロジェクタ開口からコリメートされた画像を投影するように構成された画像プロジェクタであって、コリメートされた画像が、画像プロジェクタの光軸と位置整合した主光線を含む、画像プロジェクタと、(d)反射インカップリング面と、(e)画像プロジェクタと反射インカップリング面との間の光路に展開された透明ウェッジ素子であって、透明ウェッジが、プロジェクタ開口と関連付けられた入力面と、LOEの主外面のうちの1つに平行な出力面と、を提供する、透明ウェッジ素子と、を備え、LOE、画像プロジェクタ、及び反射インカップリング面は、画像プロジェクタから投影されたコリメートされた画像が、透明ウェッジを通過し、反射インカップリング面での反射によって偏向され、LOEにインカップルされて、第1の領域に向けた主外面での内部反射によってLOE内で第1の方向に伝播し、第1の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、第2の領域に向けた主外面での内部反射によってLOE内で第2の方向に伝播し、かつ第2の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、ユーザの眼に向けてLOEからアウトカップルされるように、配置されている。
【0011】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、透明ウェッジが、異なる分散特性を有する材料から形成された少なくとも2つのウェッジ構成要素から形成されている。
【0012】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、少なくとも2つのウェッジ構成要素が、第1の交線に向かって集まる2つの非平行面を有する第1のウェッジ素子と、第2の交線に向かって集まる2つの非平行面を有する第2のウェッジ素子と、を含み、第1のウェッジ素子及び第2のウェッジ素子は、第1の交線と第2の交線とが非平行であるように配向されている。
【0013】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、入力面が、コリメートされた画像の主光線に垂直である。
【0014】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、出力面が、空隙又は低屈折率接着剤を介して主外面のうちの1つと関連付けられている。
【0015】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、第1の漸進的偏向構成が、LOEの第1の領域における主外面間に位置し、かつ第1の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面の第1のセットを備え、第2の漸進的偏向構成が、LOEの第2の領域における主外面間に位置し、かつ第1の配向に非平行で主外面に対して斜めの第2の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面の第2のセットを備える。
【0016】
本発明の一実施形態の更なる特徴によれば、第1の漸進的偏向構成及び第2の漸進的偏向構成が、第1の回折光学素子及び第2の回折光学素子として実装されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明を、添付の図面を参照して、実施例として本明細書に記載する。
図1】ユーザに拡張現実ニアアイディスプレイを提供するための、本発明の教示に従って構築され、動作可能である、導光光学素子(LOE)を使用して実装された光学系の概略等角図である。
図2A】デバイスの顔面湾曲から結果として生じる角度オフセットを例示する、ユーザの顔面上の図1のニアアイディスプレイの概略上面図である。
図2B】デバイスの広角度チルトから結果として生じる角度オフセットを例示する、ユーザの顔面上の図1のニアアイディスプレイの側面図である。
図3A】本発明のディスプレイで使用するためのLOE構造の概略側面図である。
図3B】本発明のディスプレイで使用するためのLOE構造の正面図である。
図3C】本発明のディスプレイで使用するためのLOE構造の上面図である。
図3D】部分反射面の第2のセットに垂直な図3Bにおける平面D-Dに沿って取られた断面図である。
図4A】本発明の教示に従って構築され、動作可能である、ディスプレイの第1の例示的な実施形態からの光学アセンブリ(画像プロジェクタなし)の側面図である。
図4B】本発明の教示に従って構築され、動作可能である、ディスプレイの第1の例示的な実施形態からの光学アセンブリ(画像プロジェクタなし)の等角図である。
図5A】本発明の教示に従って構築され、動作可能である、ディスプレイの代替の例示的な実施形態からの光学アセンブリの側面図である。
図5B】本発明の教示に従って構築され、動作可能である、ディスプレイの代替の例示的な実施形態からの光学アセンブリの等角図である。
図6A】本発明の教示に従って構築され、動作可能である、ディスプレイの更なる例示的な実施形態からの光学アセンブリの側面図である。
図6B】本発明の教示に従って構築され、動作可能である、ディスプレイの更なる例示的な実施形態からの光学アセンブリの等角図である。
図6C】本発明の教示に従って構築され、動作可能である、ディスプレイのなお更なる例示的な実施形態からの光学アセンブリの側面図である。
図7A】本発明の一態様に従う、色収差の補償のための入力ウェッジプリズムの概略側面図である。
図7B】本発明の一態様に従う、色収差の補償のための入力ウェッジプリズムの概略側面図である。
図7C】本発明の一態様に従う、色収差の補償のための入力ウェッジプリズムの概略側面図である。
図7D図7A~7Cの入力ウェッジプリズムの好ましい展開を例示する、図4Aと同様の図である。
図8A】本発明の一態様に従う、色収差の補償のための入力ウェッジプリズムの更なる好ましい実装態様の第1の断面図であり、図8Aは、図8Cにおける線A-Aに沿って取られた断面図である。
図8B】本発明の一態様に従う、色収差の補償のための入力ウェッジプリズムの更なる好ましい実装態様の第2の断面図であり、図8Bは、図8Cにおける線B-Bに沿って取られた断面図である。
図8C】本発明の一態様に従う、色収差の補償のための入力ウェッジプリズムの更なる好ましい実装態様の平面図であり、図8A及び8Bは、それぞれ、図8Cにおける線A-A及びB-Bに沿って取られた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の特定の実施形態は、典型的には、仮想現実ディスプレイ、又はより好ましくは拡大現実ディスプレイであり得る、ヘッドアップディスプレイ、最も好ましくはニアアイディスプレイとして、ユーザの眼による視認のための眼球運動ボックスに画像照明を方向付けるためのディスプレイを提供する。
【0019】
本発明の特定の実施形態の教示に従う、全体が10で示された、ニアアイディスプレイの形態のデバイスの例示的な実装態様が、図1~6Bに概略的に例示されている。このディスプレイは、透明材料から形成された導光光学素子(LOE)100(互換的に「導波路」、「基板」、又は「スラブ」と称される)を使用し、透明材料は、相互に平行な主外面102及び104のセット(図2A及び2B)、LOEの第1の領域110における、LOEと関連付けられた第1の漸進的偏向構成、及びLOEの第2の領域120における、LOEと関連付けられた第2の漸進的偏向構成を有する。
【0020】
LOE100、及びより好ましくは、各眼に対して1つのLOEの対は、支持構成106によってユーザの頭部に対して支持されており、主外面102のうちの1つは、ユーザの眼に対して対向しており、かつ主外面に平行なX軸が水平に配向されるような、ユーザの眼を基準とした配向である。Y軸は、主外面102に平行な、かつX軸に垂直な方向として定義される。
【0021】
ニアアイディスプレイ10はまた、プロジェクタ開口からコリメートされた画像を投影するように構成された画像プロジェクタ200(本明細書では「POD」とも称される)を含む。コリメートされた画像は、画像プロジェクタの光軸と位置整合した主光線(典型的には、画像のFOVの中心フィールド)を含む。
【0022】
画像プロジェクタ200から投影された画像をLOEに結合するために、図4A~6Bにおける様々な変形例に例示されているように、反射インカップリング面131(「ミラー」とも称される)が提供されている。LOE100、画像プロジェクタ200、及び反射インカップリング面131は、画像プロジェクタ200から投影されたコリメートされた画像が、反射インカップリング面131での反射によって偏向され、LOE100にインカップルされて、第1の領域110に向けた主外面での内部反射によってLOE内で第1の方向に伝播するように、配置されている。次いで、画像は、第1の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、主外面での第2の領域120に向けた内部反射によってLOE内で第2の方向に伝播し、第2の漸進的偏向構成によって再方向付けされて、眼球運動ボックス140におけるユーザの眼に向けてLOEからアウトカップルされる。デバイスは、Y軸拡大を最初に実行し、続いてX軸拡大を実行するように図1に例示されているが、この構造を、当業者に明らかであるように、X軸拡大を最初に実行し、続いてY軸拡大を実行するように実装することもできる。
【0023】
本発明の一態様によれば、反射インカップリング面131は、X軸及びY軸の両方に対して斜めに配向されている。これにより、デバイスの全体的なフォームファクタに対して非常に特異的で潜在的に問題のある方向に画像プロジェクタを展開することを必要とせずに、LOE内でのインカップルされた画像の所望の初期伝播方向を達成するための設計自由度が提供される。
【0024】
したがって、提案された設計は、高反射ミラー131を使用して、プロジェクタの角度配向に対する導波路の要件と、プロジェクタの審美的に好ましい配向と、を調和させるのに役立つ。これらの要件をよりよく理解するために、二次元の画像拡大の設計に基づいてヘッドマウントディスプレイを提示する図1を再び参照する。導波路100は、各々が異なる次元に沿って画像を拡大する2つのセクション110及び120から構成されている。プロジェクタ200は、導波路にインカップルされなければならないコリメートされた画像に対応する照明を投影する。プロジェクタは、特に大きな視野が必要とされる場合、無視できないサイズを有することから、有利には、プロジェクタは、都合よく、フレーム側の後ろに位置整合し、かつフレーム内に統合され得るように配向されてもよい。
【0025】
導波路100の垂直方向及び水平方向の両方のチルトによって光学実装要件における追加の複雑さが課せられて、顔面湾曲角及び広角度チルト角を形成する(図2A及び2B)。結果として、導波路は、視線に対してチルトする。このことは、分散に起因する色収差を誘発する傾向がある。第1の態様に相補的な、本発明の第2の態様は、以下で更に考察されるように、色収差を最小限に抑えるインカップリング構成の特徴に関する。
【0026】
図3A~3Dは、部分反射内面に基づく二次元の画像拡大を伴う、屈折型導光光学素子(LOE)導波路100の例示的な構造を示す。この構造は、導波路110及び120の異なる領域に位置する、導波路111及び121に埋め込まれた平行な部分反射ミラー(ファセット)の2つのセットを備える。各ファセットの角度配向は、方位角及び仰角によって完全に記述され得る。方位角、例えば角度112は、ファセットに対する法線と、導波路の平面上に投影された、導波路に対する法線及び水平線の両方に垂直であるベクトルに対する法線と、の間の角度であり、仰角は、ファセットに対する法線と、導波路(の主外面)に対する法線と、の間の角度である。代替の定義では、方位角を、ファセットの平面と主外面との交線と、Y軸と、の間の角度として識別することができる。「方位角」という用語は、本明細書では、LOEの主外面の平面に垂直な軸を中心とした回転又は配向を指すために使用される。
【0027】
図4A及び4Bは、本発明の第1の特に好ましいが非限定的な実施形態を例示しており、プリズム130は、プロジェクタ200から投影された光(ここでは省略されているが、図1に先に示されている)が開口133に入り、入力ウェッジ132を通って伝播し、次いで、高反射率ミラー131によって反射され、導波路にインカップルされる。次いで、光は、全反射によって導波路に捕捉され、ファセット111によって漸進的に部分反射され、かつセクション120に向けて再方向付けされるまで領域110で伝播し、光は、最終的に、ファセット121から漸進的に部分反射され、ユーザの眼が位置付けられた眼球運動ボックス140に向けて投影される。
【0028】
入力ウェッジ132の入力面の角度配向を、外面に対する法線が中央の主光線に対して平行であるように設計することが好都合である。このようにして、プロジェクタを、入力ウェッジ132の入力面に直接接合することができる。特定の好ましい場合では、入力ウェッジ132は、ゴーストを排除し、かつ開口充填を強化するために、エアギャップによって導波路から分離される(最終的に、画像の高均一性につながる)。このことを、例えば、接着剤なしで(かつ研磨が例外的に滑らかではない場合)、導波路100の上に直接132を配置することによって、又は界面でのインカップルされた画像の内部反射を維持するために十分に低い屈折率を有する接着剤を使用することによって達成することができる。
【0029】
典型的には、ミラー131の仰角は、ファセット111の仰角にほぼ等しいが、必ずしもそうである必要はない。
【0030】
したがって、図4A及び4Bは、反射インカップリング面131が、LOEの縁部に取り付けられたプリズム130の表面によって少なくとも部分的に提供される実施形態の一例である。いくつかの場合では、ここに示されるように、プリズム130が取り付けられた縁面は、X軸及びY軸に非平行である入口角度に研削され、それによって、X軸及びY軸の両方に対して傾斜した正しく配向されたインカップリング面131を生成するために必要とされるプリズム130の構造を単純化する。他の場合では、軸のうちの1つに平行である縁面に接合された、より複雑なプリズム構造が使用されてもよい。代替の実装態様では、反射インカップリング面は、導波路の主外面のうちの1つに光学的に接合されたプリズムの表面によって少なくとも部分的に提供されてもよい。
【0031】
画像プロジェクタ開口及びインカップリングミラー131のサイズに関して、これらを、出願人の厚さを画像照明で「充填」するのに十分大きいように実装することが可能であり、典型的には導波路開口の寸法の大体2倍である開口を必要とする。しかしながら、画像プロジェクタの寸法及びカップリング構成の寸法を最小化するために、導波路の充填を達成しない縮小サイズのプロジェクタ開口及びカップリング構成を提供することが好ましい場合がある。この場合に、導波路の充填(及び結果としての出力画像の高均一性)を、好ましくは主外面間に、かつ主外面に平行に展開された部分反射器の形態の、光学的開口増倍器138を含むことによって達成することができる。最適な増倍器構造は、50%の反射率及び50%の透過率を有する中央平板部分反射器、又は導波路厚さを同じ厚さの3つの層に細分する33%の反射率を有する平行部分反射器の対であると考えられる。開口増倍器は、インカップリング直後の光路に、若しくはここに例示されるように第1の領域110と第2の領域120との間に、又はその両方に展開され得る。
【0032】
図4A及び4Bの実施形態に例示される更に特に好ましい特徴によれば、反射インカップリング面131は、主外面のうちの1つの平面と交差して、LOEの厚さ内に部分的に、かつ厚さの外側に部分的に存在する。このことは、インカップリング面のサイズを増大させるための設計の柔軟性を提供しながら、導波路の厚さ寸法で設計をコンパクトにする。
【0033】
図5A及び5Bは、ミラー131が導波路の厚さに制限され、かつ導波路を越えて突出しない、図4A及び4Bの実施形態の変形例を示す。いくつかの場合では、コンパクトなフォームファクタに起因して、この構成が好ましい。この変形例の構造及び動作は、図4A及び4Bのものと同様であるが、導波路の不完全な充填をもたらし、その結果、開口増倍器138がより高い重要性を帯びる。
【0034】
図6A及び6Bは、図5A及び5Bと構造的に同様の実施形態を開示しているが、ここでは、ミラー131は、導波路の構造に統合され、別のファセットとして生成されている。
【0035】
図6Cは、反射インカップリング面131が、好ましくは入力ウェッジ素子132の反対側である、LOEの主外面のうちの1つに取り付けられたプリズム130の表面によって少なくとも部分的に提供されている、更なるオプションを概略的に例示している。例示的な入力カップルされた画像光線の最初の部分が、矢印を伴う線によってここに例示されている。
【0036】
上述したように、多くの好ましい実装態様では、導波路100は、図2A及び2Bに例示されるように、広角度チルト及び/又は顔面湾曲チルトを有する。結果として、画像照明の光線は、典型的には、種々の角度で導波路を出入りし、結果的に、画像は、基板ガラスの表面での分散に起因して、色収差を被る。本発明の更なる態様によれば、図7A~8Cは、これらの色収差を低減する入力ウェッジプリズム132の設計に関する。この目的のために、透明ウェッジ素子132は、好ましくは、画像プロジェクタ200と反射インカップリング面131との間の光路に展開され、プロジェクタ開口と関連付けられた入力面134と、LOEの主外面のうちの1つに平行な出力面135と、を提供する。入力ウェッジ132の材料は、色収差を低減する様式で、色収差に従って選定される。いくつかの場合では、色収差を補正するための追加の自由度を提供するために、構造132は、分散特性が互いに異なる材料の2つ以上のウェッジ構成要素を含む。適正な材料を選定し、かつ132における材料間の表面の角度(例えば、132aと132bとの間の表面)を最適化することによって、色収差を実質的に排除することができる。図7A~7Cは、1つ、2つ、及び3つのウェッジ構成要素132a、132b、及び132cを使用する実装態様を例示している一方、図7Dは、入力ウェッジ132が図4Aと同等に展開された例示的なコンテキストを例示しているが、上記の実施形態の全てに等しく適用可能である。
【0037】
特定の特に好ましい実装態様によれば、入力ウェッジ132は、図8A~8Cに例示されるように、異なる方位角で配向された2つ以上のウェッジ構成要素132a及び132bを使用し得る。言い換えれば、少なくとも2つのウェッジ構成要素は、第1の交線137aに向かって集まる2つの非平行面を有する第1のウェッジ素子132aと、第2の交線137bに向かって集まる2つの非平行面を有する第2のウェッジ素子132bと、を含む。この場合に、第1のウェッジ素子132a及び第2のウェッジ素子132bは、第1の交線137aと第2の交線137bとが非平行であるように配向されている。このことは、色収差を補正するための追加の自由度を提供し、顔面湾曲チルトと広角度チルトとの組み合わせによって引き起こされる斜めの色収差を補正するために特に効果的である。
【0038】
材料の選定、ウェッジ素子のウェッジ角、及び各ウェッジ素子の方位は、好ましくは、当技術分野で知られているように、標準的な光学シミュレーションソフトウェアに含まれる最適化プロセスを使用して導出される。交線137a及び137bは、ウェッジの縁部としての提示を簡素化するためにここに例示されているが、実際の実装態様では、ウェッジは、先鋭な縁部にはもたらされないため、それらの表面間の交線は、ウェッジの本体の外側に存在する幾何学的構成であることに留意されたい。更に、図8Cに同様の寸法の2つのウェッジとして例示されているが、機構的な理由で、外側ウェッジの支持されていない突出角部を避けることが好ましい。外側ウェッジを截頭して、そのようなオーバーハングを回避することができるか、又は下部ウェッジをより大きくしてオーバーハングを回避し得るかのいずれかであり得る。
【0039】
複合入力ウェッジ構造の上記の場合の全てで、構造を、2つの適切に形成されたウェッジ素子を取り付けることによって組み立てることができるか、又は構造を、対応する材料の2つのブロックを互いに接合し、次いで、外面を必要とされる角度に研磨することによって、形成することができる科のいずれかであり得る。
【0040】
色収差を低減するための代替方法を使用して、前述の入力ウェッジ構造を補完するか、又はその代わりにすることもできる。これらは、例えば、幾何位相素子を高効率カラーフィルタとともに含む(SPIE conference paper ‘Chromatic-aberration correction in geometric-phase lenses,for red,green and blue operation’,J.Kim et al,Liquid Crystals XXI(2017)を参照)。
【0041】
この実施形態における構造を屈折導波路又は回折導波路のいずれかに適用することができることに留意されたい。したがって、実装態様の第1のセットでは、第1の漸進的偏向構成が、LOEの第1の領域110における主外面間に位置し、かつ第1の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面111の第1のセットとして実装されており、第2の漸進的偏向構成が、LOEの第2の領域120における主外面間に位置し、かつ第1の配向に非平行で主外面に対して斜めの第2の配向を有する、平面の相互に平行な部分反射面121の第2のセットを備える。これらの構成は、一般に、前述のPCT特許出願公開第WO2020/049542A1号に開示されたものと同様であり、そのような構造の好ましい実装態様の更なる詳細は、その中に見出され得る。
【0042】
代替的に、また当技術分野で知られているように、第1の漸進的偏向構成及び第2の漸進的偏向構成は、第1の回折光学素子及び第2の回折光学素子として実装される。
【0043】
ここに例示されるような1つの特に好ましいオプションでは、支持構成106は、ユーザの耳に対してデバイスを支持するための側部を有する眼鏡フレームとして実装される。ヘッドバンド、サンバイザ、又はヘルメットから吊り下げられたデバイスを含むがそれらに限定されない、他の形態の支持構成も使用され得る。
【0044】
先述したように、本発明のデバイスで使用される画像プロジェクタ200は、コリメートされた画像を生成する、すなわち、コリメートされた画像では、各画像画素の光は、画素の位置に対応する角度方向で、無限遠にコリメートされた平行ビームである、ように構成されている。したがって、画像照明は、二次元の視野角に対応する角範囲に及ぶ。
【0045】
画像プロジェクタ200は、当技術分野で知られているように、様々な方途で実装され得る。画像プロジェクタは、典型的には、LCOSチップなどの空間光変調器を照明するために展開された、少なくとも1つの光源を含む。空間光変調器は、画像の各画素の投影強度を変調し、それによって、画像を生成する。代替的に、画像プロジェクタは、プロジェクタの画像平面を横切ってレーザ光源からの照明を走査しながら、ビームの強度が動きと同期して画素単位で変化し、それによって各画素に所望の強度を投影する、典型的には高速走査ミラーを使用して実装される走査構成を含み得る。どちらの場合も、無限遠にコリメートされる出力投影画像を生成するために、コリメート光学系が設けられる。上記の構成要素のうちのいくつか又は全ては、当技術分野で知られているように、1つ以上の偏光ビームスプリッタ(PBS)キューブ、又は他のプリズム構成の表面上に配列され得る。
【0046】
ニアアイディスプレイ10は、典型的には小さな搭載電池(図示せず)又は何らかの他の好適な電源からの電力を使用して、典型的には画像プロジェクタ200を作動させるためのコントローラ(図示せず)を含む、様々な追加の構成要素を含むことが理解されよう。コントローラは、全て当技術分野で知られるように、画像プロジェクタを駆動するための少なくとも1つのプロセッサ又は処理回路などの全ての必要な電子部品を含むことが理解される。これらの構成要素は、全てのニアアイディスプレイに当てはまり、したがって、本明細書ではこれ以上扱わない。
【0047】
上記の説明は、実施例として機能することのみを意図しており、添付の特許請求の範囲で定義されるような本発明の範囲内で、多くの他の実施形態が可能であることが理解されよう。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
【国際調査報告】