(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-15
(54)【発明の名称】プロアクティブ車線支援のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B60W 50/08 20200101AFI20240408BHJP
B60W 10/00 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
B60W50/08
B60W10/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566020
(86)(22)【出願日】2022-04-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 US2022023595
(87)【国際公開番号】W WO2022231802
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511257078
【氏名又は名称】ニッサン ノース アメリカ,インク
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】オスタフュー、 クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】タム、 キザン
(72)【発明者】
【氏名】サイファー―プリサール、 テレーズ
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BB01
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC11
3D241CC17
3D241CC18
3D241CE02
3D241CE04
3D241DA52Z
3D241DB02Z
3D241DB05Z
(57)【要約】
プロアクティブペダルアルゴリズムを使用して、アクセルペダルを離したときの減速度が運転者の期待値と一致するようにアクセルペダルマップを修正する。アクセルペダルマップを修正することにより、車両の運転者は、潜在的に高い減速度が要求される密集したシーンで移動するときに車両が移動に抵抗し、低い減速度が要求されるシーンでは簡単に惰性で移動する感覚が得られる。アクセルペダルマップは、他のリモート車両を車線内、隣接車線、又は対向車線に分類するシーンの決定に基づいて修正される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト車両で使用するための方法において、
前記ホスト車両の動作環境に関連するシーンを決定するためのセンサデータを取得することと、
前記シーンに基づいて減速推定値を計算することと、
前記減速推定値に基づいてフィードバック力を計算することと、
計算されたフィードバック力に基づいて、APO(アクセルペダル出力)からトルクへの変換を調整することであって、前記APOからトルクへの変換は、前記シーンに基づく比率で調整されることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記比率は、前記シーンが検出されたときに第1の比率であり、前記シーンの変化が検出されたときに第2の比率である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の比率は、前記第2の比率より大きい、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の比率は、前記第2の比率の約6倍である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記減速推定値は、道路属性に関連する道路減速推定値であり、
前記道路減速推定値は、前記ホスト車両の現在速さ、前記道路属性の位置における前記ホスト車両の標的速さ、及び前記道路属性の前記位置までの距離の関数に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記道路属性は、傾斜、下降、カーブ、又は停止線である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記減速推定値は、前記ホスト車両の現在速さ、前記ホスト車両の標的速さ、及び前記標的速さに達するまでの時間の関数に基づく先頭車両の減速推定値である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ホスト車両の標的速さは、前記先頭車両の現在速さと一致する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記減速推定値は、静的物体に関連する静的物体減速推定値であり、
前記静的物体減速推定値は、前記ホスト車両の現在速さ及び前記静的物体までの距離の関数に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記減速推定値は、先頭車両の相対距離、前記先頭車両の相対速さ、及び前記先頭車両の相対加速度の関数に基づく動的先頭車両減速推定値である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ホスト車両の動作環境からデータを取得するように構成されるセンサと、
プロセッサと
を備えるホスト車両において、前記プロセッサは、
取得したデータに基づいてシーンを決定することと、
前記シーンに基づいて減速推定値を計算することと、
前記減速推定値に基づいてフィードバック力を計算することと、
計算されたフィードバック力に基づいて、APO(アクセルペダル出力)からトルクへの変換を調整することであって、前記APOからトルクへの変換は、前記シーンに基づく比率で調整されることと
を行うように構成される、ホスト車両。
【請求項12】
前記比率は、前記シーンが決定されたときに第1の比率であり、前記シーンの変化が決定されたときに第2の比率である、請求項11に記載のホスト車両。
【請求項13】
前記第1の比率は、前記第2の比率より大きい、請求項12に記載のホスト車両。
【請求項14】
前記第1の比率は、前記第2の比率の約6倍である、請求項13に記載のホスト車両。
【請求項15】
前記減速推定値は、道路属性に関連する道路減速推定値であり、
前記道路減速推定値は、前記ホスト車両の現在速さ、前記道路属性の位置における前記ホスト車両の標的速さ、及び前記道路属性の前記位置までの距離の関数に基づく、請求項11に記載のホスト車両。
【請求項16】
前記道路属性は、傾斜、下降、カーブ、又は停止線である、請求項15に記載のホスト車両。
【請求項17】
前記減速推定値は、前記ホスト車両の現在速さ、前記ホスト車両の標的速さ、及び前記標的速さに達するまでの時間の関数に基づく先頭車両の減速推定値である、請求項11に記載のホスト車両。
【請求項18】
前記ホスト車両の標的速さは、前記先頭車両の現在速さと一致する、請求項17に記載のホスト車両。
【請求項19】
前記減速推定値は、静的物体に関連する静的物体減速推定値であり、
前記静的物体減速推定値は、前記ホスト車両の現在速さ及び前記静的物体までの距離の関数に基づく、請求項11に記載のホスト車両。
【請求項20】
前記減速推定値は、先頭車両の相対距離、前記先頭車両の相対速さ、及び前記先頭車両の相対加速度の関数に基づく動的先頭車両減速推定値である、請求項11に記載のホスト車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自律走行車動作管理及び先進運転支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両のワンペダル機能は、運転者が実質的にブレーキペダルを使用せずに運転することを可能にする。これは、運転者がアクセルペダルだけで比較的高い減速率を調整できるようにすることで実現される。しかしながら、高速道路を走行しているとき等、運転者がアクセルペダルを離したときに車両が減速しすぎるという不満がよくある。そのためには、運転者の集中力を高めて、車両の速度を慎重に調整する必要がある。場合によっては、前方の車両が急速に減速し始めたとき等、運転者がアクセルペダルを離したときに車両が十分に減速しない。これにより、運転中のストレスが増加する。したがって、アクセルペダルの動作と運転者の期待とを一致させるシステム及び方法が必要である。
【発明の概要】
【0003】
本明細書には、自律走行車動作管理及び自律走行におけるプロアクティブ車線支援の態様、特徴、要素、実装及び実施形態が開示される。
【0004】
開示された実施形態の一態様は、ホスト車両で使用するための方法である。前記方法は、センサデータを取得することを含む。前記センサデータは、前記ホスト車両の動作環境に関連するシーンを決定するために取得されてもよい。前記方法は、減速推定値を計算することを含む。前記減速推定値は、前記シーンに基づいてもよい。前記方法は、フィードバック力を計算することを含む。前記フィードバック力は、前記減速推定値に基づいてもよい。前記方法は、計算されたフィードバック力に基づいて、アクセルペダル出力(APO)からトルクへの変換を調整することを含む。前記APOからトルクへの変換は、前記シーンに基づいた比率で行われてもよい。
【0005】
開示された実施形態の一態様は、ホスト車両である。前記ホスト車両は、1つ以上のセンサを含んでもよい。前記1つ以上のセンサは、ホスト車両の動作環境からデータを取得するように構成されてもよい。前記ホスト車両は、取得したデータに基づいてシーンを決定するように構成されるプロセッサを含んでもよい。前記プロセッサは、前記シーンに基づいて減速推定値を計算するように構成されてもよい。前記プロセッサは、前記減速推定値に基づいてフィードバック力を計算するように構成されてもよい。前記プロセッサは、計算されたフィードバック力に基づいてAPOからトルクへの変換を調整するように構成されてもよい。前記APOからトルクへの変換は、前記シーンに基づいた比率で行われてもよい。
【0006】
以下では、本明細書に開示された方法、装置、プロシージャ及びアルゴリズムのこうした及び他の態様、特徴、要素、実装及び実施形態の変形がさらに詳細に記載される。
【0007】
本明細書に開示された方法及び装置の様々な態様は、以下の記載及び図面において提供される例示を参照することでより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本明細書に開示の態様、特徴及び要素が実装され得る車両の例を示す図である。
【0009】
【
図2】本明細書に開示の態様、特徴及び要素が実装され得る車両交通及び通信システムの一部の例を示す図である。
【0010】
【
図3】本開示による車両に使用されるプロアクティブ車線支援システムの一例を示す図である。
【0011】
【
図4】
図3に示したプロアクティブ車線支援システムの車両環境モニタの一例の図である。
【0012】
【
図5A】本開示によるプロアクティブ車線支援関心領域を示すシーンの一例のブロック図である。
【0013】
【
図5B】本開示によるプロアクティブ車線支援関心領域を示すシーンの別の例のブロック図である。
【0014】
【
図6】本開示の実施形態による車両で使用されるプロアクティブ車線支援方法の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
プロアクティブペダルアルゴリズムを使用して、同じアクセルペダル位置及び車速に対してより多くの減速度を生成するようにアクセルペダルマップを修正してもよい。アクセルペダルマップを修正すると、例えば、先頭車両に接近している間に車両が抵抗している感覚を車両の運転者に与えることができる。アクセルペダルマップは、例えば、車両を車線内、隣接車線、又は対向車線に分類するためのシーン決定に基づいて修正されてもよい。減速推定値は、シーン決定に基づいて生成されてもよい。本明細書に開示されるプロアクティブ車線支援方法及びシステムは、先頭車両、道路属性、静的物体、又はそれらの任意の組み合わせに基づいてアクセルペダル範囲を変更し得る。道路属性は、傾斜、下降、カーブ、車線区分線、停止線、又は任意の他の路面標識又は特性を含み得る。
【0016】
本明細書に開示されるプロアクティブ車線支援方法及びシステムは、運転者の楽しみを向上させ得る。例えば、アクセルペダルの範囲は、開放的で自由な移動状況において、車両が期待通りに惰性走行及び巡航する際に、運転者がリラックスしてアクセルから足を離すことができるように、運転者の期待に一致するように調整されてもよい。例えば、交通渋滞又は交差点及び駐車場等のより高い速さ整を必要とする場所において、車両は、運転者がアクセルペダルを離したときに十分に減速するように構成されてもよい。本明細書に開示される方法及びシステムは、連続シーン決定のために機械学習方法を使用してもよい。
【0017】
本明細書では自律走行車を参照して記載されているが、本明細書に記載の方法及び装置は、自律的又は半自律的動作が可能な任意の車両で実装されてもよい。車両交通網を参照して記載されているが、本明細書に記載の方法及び装置は、車両によって走行可能な任意のエリアで自律走行車が動作することを含んでもよい。
【0018】
図1は、本明細書に開示の態様、特徴及び要素が実装され得る車両の一例を示す図である。図示のように、車両1000は、シャーシ1100と、パワートレイン1200と、コントローラ1300と、車輪1400とを含む。簡潔のため、車両1000は4つの車輪1400を含むように示されているが、プロペラ又はトレッド等の1つ以上の任意の他の推進装置が使用されてもよい。
図1において、パワートレイン1200、コントローラ1300及び車輪1400等の要素を相互接続する線は、データ又は制御信号等の情報、電力又はトルク等の力、又は情報及び電力の両方が各要素間で伝達され得ることを示している。例えば、コントローラ1300は、パワートレイン1200から電力を受信して、パワートレイン1200、車輪1400、又はその両方と通信して、車両1000を制御してもよく、これは、車両1000を加速、減速、操縦又は他のやり方で制御することを含み得る。
【0019】
図示のように、パワートレイン1200は、電源1210と、トランスミッション1220と、操舵装置1230と、アクチュエータ1240とを含む。サスペンション、駆動シャフト、車軸、又は排気システム等のパワートレインの他の要素又は要素の組み合わせが含まれてもよい。別々に示されているが、車輪1400は、パワートレイン1200に含まれてもよい。
【0020】
電源1210は、エンジン、バッテリー、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。電源1210は、電気エネルギー、熱エネルギー又は運動エネルギー等のエネルギーを提供するように動作する任意のデバイス又はデバイスの組み合わせであってもよい。例えば、電源1210は、内燃エンジン、電気モータ又は内燃エンジン及び電気モータの組み合わせ等のエンジンを含んでもよく、1つ以上の車輪1210に原動力としての運動エネルギーを提供するように動作してもよい。電源1210は、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li-ion)等の1つ以上の乾電池、太陽電池、燃料電池、又はエネルギーを提供することが可能な任意の他のデバイス等のポテンシャルエネルギー装置を含んでもよい。
【0021】
トランスミッション1220は、電源1210から運動エネルギー等のエネルギーを受信してもよく、原動力を提供するために車輪1400にエネルギーを送ってもよい。トランスミッション1220は、コントローラ1300アクチュエータ1240又は両方によって制御されてもよい。操舵装置1230は、コントローラ1300、アクチュエータ1240又はその両方によって制御され、車両を操縦するために車輪1400を制御してもよい。アクチュエータ1240は、コントローラ1300から信号を受信してもよく、車両1000を動作させるために電源1210、トランスミッション1220、操舵装置1230又はこれらの任意の組み合わせを作動又は制御してもよい。
【0022】
図示のように、コントローラ1300は、位置決め装置1310、電子通信装置1320、プロセッサ1330、メモリ1340、ユーザインターフェース1350、センサ1360、電子通信インターフェース1370又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。単一の装置として示されているが、コントローラ1300の任意の1つ以上の要素が任意の数の分離した物理装置に組み込まれてもよい。例えば、ユーザインターフェース1350及びプロセッサ1330は、第1の物理装置に組み込まれてもよく、メモリ1340は、第2の物理装置に組み込まれてもよい。
図1には示されていないが、コントローラ1300は、バッテリー等の電源1210を含んでもよい。個別の要素として示されているが、位置決め装置1310、電子通信装置1320、プロセッサ1330、メモリ1340、ユーザインターフェース1350、センサ1360、電子通信インターフェース1370、又はこれらの任意の組み合わせは、1つ以上の電子デバイス、回路又はチップに組み込まれてもよい。
【0023】
プロセッサ1330は、光プロセッサ、量子プロセッサ、分子プロセッサ又はこれらの組み合わせを含む現存する又は今後開発される信号又は他の情報を操作又は処理することが可能な任意のデバイス又はデバイスの組み合わせを含んでもよい。例えば、プロセッサ1330は、1つ以上の専用プロセッサ、1つ以上のデジタル信号プロセッサ、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のコントローラ、1つ以上のマイクロコントローラ、1つ以上の集積回路、1つ以上の特定用途向け集積回路、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ、1つ以上のプログラマブルロジックアレイ、1つ以上のプログラマブルロジックコントローラ、1つ以上の状態機械、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。プロセッサ1330は、位置決め装置1310、メモリ1340、電子通信インターフェース1370、電子通信装置1320、ユーザインターフェース1350、センサ1360、パワートレイン1200、又はこれらの任意の組み合わせと動作可能に結合されてもよい。例えば、プロセッサは、通信バス1380を介してメモリ1340と動作可能に結合されてもよい。
【0024】
メモリ1340は、プロセッサ1330によって使用される又はそれと接続される、機械可読命令又はそれに関連付けられる任意の情報を、例えば、保持、記憶、伝達又は搬送することが可能な任意の有形の非一時的なコンピュータ使用可能又はコンピュータ可読媒体を含んでもよい。メモリ1340は、例えば、1つ以上の半導体ドライブ、1つ以上のメモリカード、1つ以上のリムーバブル媒体、1つ以上の読み取り専用メモリ、1つ以上のランダムアクセスメモリ、ハードディスク、フロッピーディスク、光学ディスクを含む1つ以上のディスク、磁気若しくは光学カード、又は電子情報を記憶するのに適した任意のタイプの非一時的な媒体、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0025】
通信インターフェース1370は、図示のような無線アンテナ、有線通信ポート、光学通信ポート、又は有線若しくは無線電子通信媒体1500とインターフェース接続することが可能な任意の他の有線若しくは無線装置であってもよい。
図1は単一の通信リンクを介して通信を行う通信インターフェース1370が示されているが、通信インターフェースは、複数の通信リンクを介して通信を行うように構成されてもよい。
図1は単一の通信インターフェース1370を示しているが、車両は、任意の数の通信インターフェースを含んでもよい。
【0026】
通信装置1320は、通信インターフェース1370等を介して、有線又は無線電子通信媒体1500を介して信号を送信又は受信するように構成されてもよい。
図1に明示されていないが、通信装置1320は、無線周波数(RF)、紫外線(UV)、可視光、光ファイバ、有線回線、又はこれらの組み合わせ等の任意の有線又は無線通信媒体を介して送信、受信又は両方を行うように構成されてもよい。
図1は、単一の通信装置1320及び単一の通信インターフェース1370を示しているが、任意の数の通信装置及び任意の数の通信インターフェースが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、通信装置1320は、狭域通信(DSRC)装置、車載装置(OBU)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0027】
位置決め装置1310は、車両1000の経度、緯度、高度、進行方向又は速さ等の地理情報を決定してもよい。例えば、位置決め装置は、広域補強システム(Wide Area Augmentation System;WAAS)対応米国海洋電子機器協会(National Marine-Electronics Association;NMEA)装置、無線三角測量装置、又はこれらの組み合わせ等の全地球測位システム(GPS)装置を含んでもよい。位置決め装置1310は、例えば、車両1000の現在の向き、2次元又は3次元での車両1000の現在地、車両1000の現在の角度方向、又はこれらの組み合わせを表す情報を取得するために使用され得る。
【0028】
ユーザインターフェース1350は、仮想又は物理キーパッド、タッチパッド、ディスプレイ、タッチディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、仮想ディスプレイ、拡張現実ディスプレイ、触覚ディスプレイ、視線追跡装置等の特徴追跡装置、スピーカ、マイクロホン、ビデオカメラ、センサ、プリンタ、又はこれらの任意の組み合わせ等、人物とインターフェースすることが可能な任意の装置を含んでもよい。ユーザインターフェース1350は、図示のようにプロセッサ1330と、又はコントローラ1300の任意の他の要素と動作可能に結合されてもよい。単一の装置として示されているが、ユーザインターフェース1350は、1つ以上の物理装置を含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース1350は、人物との音声通信を行うための音声インターフェース、及び人物との視覚及び接触に基づく通信を行うための接触ディスプレイを含んでもよい。ユーザインターフェース1350は、複数の物理的に分離した装置、単一の物理装置の中の複数の定義部分、又はこれらの組み合わせ等の複数のディスプレイを含んでもよい。
【0029】
センサ1360は、車両を制御するために使用され得る情報を提供するように動作し得るセンサの配列等の1つ以上のセンサを含んでもよい。センサ1360は、車両1000の現在の動作特徴に関する情報を提供してもよい。センサ1360は、例えば、速度センサ、加速度センサ、操舵角センサ、トラクション関連センサ、ブレーキ関連センサ、ハンドル位置センサ、視線追跡センサ、着座位置センサ、又は車両1000の現在の動的状況の何らかの態様に関する情報を報告するように動作可能な任意のセンサ若しくはセンサの組み合わせを含み得る。
【0030】
センサ1360は、車両1000を取り囲む物理環境に関する情報を取得するように動作可能な1つ以上のセンサを含んでもよい。例えば、1つ以上のセンサが、車線等の道路の特徴及び形状、及び固定障害物、車両及び歩行者等の障害物を検出してもよい。センサ1360は、既知の又は後に開発される、1つ以上のビデオカメラ、レーザ感知システム、赤外線感知システム、音響感知システム、又は任意の他の適切なタイプの車載環境感知装置、又は装置の組み合わせであるか又はこれらを含み得る。いくつかの実施形態では、センサ1360及び位置決め装置1310は、結合された装置であってもよい。
【0031】
別に示されてはいないが、車両1000は、軌道コントローラを含んでもよい。例えば、コントローラ1300が、軌道コントローラを含んでもよい。軌道コントローラは、車両1000の現在の状態及び車両1000に対して計画されたルートを記述する情報を取得し、この情報に基づいて、車両1000に対する軌道を決定及び最適化するように動作可能であってもよい。いくつかの実施形態では、軌道コントローラは、車両1000が軌道コントローラによって決定される軌道に従うように、車両1000を制御するように動作可能な信号を出力してもよい。例えば、軌道コントローラの出力は、パワートレイン1200、車輪1400又はその両方に供給され得る最適化された軌道であり得る。いくつかの実施形態において、最適化された軌道は、一組の操舵角等の制御入力であってもよく、各操舵角は1つの時点又は位置に対応する。いくつかの実施形態において、最適化された軌道は、1つ以上の経路、線、カーブ、又はこれらの組み合わせであり得る。
【0032】
1つ以上の車輪1400は、操舵装置1230の制御下で操舵角に枢動され得る操縦された車輪、トランスミッション1220の制御下で車両1000を推進するためのトルクを与えられ得る推進された車輪、又は車両1000を操縦及び推進し得る操縦及び推進された車輪であってもよい。
【0033】
図1には示されていないが、車両は、エンクロージャ、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオ装置、近距離無線通信(NFC)モジュール、液晶表示(LCD)ディスプレイ装置、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ装置、スピーカ、又はこれらの任意の組み合わせ等の
図1に示されていない装置又は要素を含んでもよい。
【0034】
車両1000は、交通網の一部を移動するように、直接的な人間の介入なしで、自律的に制御される自律走行車であってもよい。
図1に別に示されていないが、自律走行車は、自律走行車のルーティング、ナビゲーション及び制御を行い得る自律走行車制御装置を含んでもよい。自律走行車制御装置は、車両の別の装置と一体化されてもよい。例えば、コントローラ1300は、自律走行車制御装置を含んでもよい。
【0035】
自律走行車制御装置は、現在の車両動作パラメータに従って車両交通網の一部を移動するように車両1000を制御し又は動作させてもよい。自律走行車制御装置は、車両の駐車等の定義された動作又は操縦を行うように車両1000を制御し又は動作させてもよい。自律走行車制御装置は、車両情報、環境情報、車両交通網を表す車両交通網データ、又はこれらの組み合わせに基づいて車両1000の現在地等の出発地から目的地への移動ルートを生成してもよく、ルートに従って車両交通網を移動するように車両1000を制御し又は動作させてもよい。例えば、自律走行車制御装置は、軌道コントローラに移動ルートを出力してもよく、軌道コントローラは、生成されたルートを使用して出発点から目的地に移動するように車両1000を動作させてもよい。
【0036】
図2は、本明細書に開示の態様、特徴及び要素が実装され得る車両交通及び通信システム2000の一部の例示の図面である。車両交通及び通信システム2000は、
図1に示される車両1000等の1つ以上の車両2100/2110を含んでもよく、これは1つ以上の車両交通網2200の1つ以上の部分を移動してもよく、1つ以上の電子通信ネットワーク2300を介して通信を行ってもよい。
図2には明示されていないが、車両は、オフロード領域等の車両交通網に明示的に又は完全には含まれていない領域を移動してもよい。
【0037】
電子通信ネットワーク2300は、例えば、多重アクセスシステムであってもよく、車両2100/2110と1つ以上の通信装置2400との間の音声通信、データ通信、映像通信、メッセージング通信、又はこれらの組み合わせ等の通信を提供してもよい。例えば、車両2100/2110は、ネットワーク2300を介して通信装置2400から車両交通網2200を表す情報等の情報を受信してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、車両2100/2110は、有線通信リンク(図示せず)、無線通信リンク2310/2320/2370、又は任意の数の有線若しくは無線通信リンクの組み合わせを介して通信してもよい。例えば、図示のように、車両2110/2110は、陸上無線通信リンク2310を介して、非陸上無線通信リンク2320を介して、又はこれらの組み合わせを介して通信してもよい。陸上無線通信リンク2310は、イーサネット(登録商標)リンク、シリアルリンク、ブルートゥース(登録商標)リンク、赤外線(IR)リンク、紫外線(UV)リンク、又は電子通信を提供可能な任意のリンクを含んでもよい。
【0039】
車両2100/2110は、別の車両2100/2110と通信してもよい。例えば、ホスト又は対象の車両(HV)2100が、直接通信リンク2370を介して又はネットワーク2300を介して、遠隔又は標的車両(RV)2110から基本安全メッセージ(basic safety message;BSM)等の1つ以上の自律走行車間メッセージを受信してもよい。例えば、リモート車両2110は、300メートル等の定義されたブロードキャスト範囲内のホスト車両にメッセージをブロードキャストしてもよい。いくつかの実施形態では、ホスト車両2100は、信号リピータ(図示せず)又は別のリモート車両(図示せず)等のサードパーティを介してメッセージを受信してもよい。車両2100/2110は、例えば、100ミリ秒等の定義された間隔に基づいて周期的に1つ以上の自動車両間メッセージを送信してもよい。
【0040】
自動車両間メッセージは、車両識別情報、経度、緯度若しくは高度情報等の地理空間状態情報、地理空間位置精度情報、車両加速度情報、ヨーレート情報、速度情報、車両方位情報、制動システム状態情報、スロットル情報、ハンドル角度情報若しくは車両経路情報等の運動状態情報、又は送信車両状態に関連する車両サイズ情報、ヘッドライト状態情報、方向指示灯情報、ワイパー状態情報、トランスミッション情報若しくは任意の他の情報若しくは情報の組み合わせ等の車両動作状態情報を含んでもよい。例えば、トランスミッション状態情報は、送信車両のトランスミッションがニュートラル状態、駐車状態、前進状態又は後退状態に有るかどうかを示してもよい。
【0041】
車両2100は、アクセスポイント2330を介して通信ネットワーク2300と通信してもよい。コンピュータ装置を含み得るアクセスポイント2330は、無線又は有線通信リンク2310/2340を介して、車両2100と、通信ネットワーク2300と、1つ以上の通信装置2400と、又はこれらの組み合わせと通信するように構成されてもよい。例えば、アクセスポイント2330は、基地局、BTS(base transceiver station)、Node-B、eNode-B(enhanced Node-B)、HNode-B(Home Node-B)、無線ルータ、有線ルータ、ハブ、リレー、スイッチ、又は任意の類似の有線若しくは無線装置であってもよい。
図2には単一の装置として示されているが、アクセスポイントは、任意の数の相互接続要素を含んでもよい。
【0042】
車両2100は、衛星2350又は他の非陸上通信装置を介して通信ネットワーク2300と通信してもよい。コンピュータ装置を含み得る衛星2350は、1つ以上の通信リンク2320/2360を介して、車両2100と、通信ネットワーク2300と、1つ以上の通信装置2400と、又はこれらの組み合わせと通信するように構成されてもよい。
図2には単一の装置として示されているが、衛星は、任意の数の相互接続要素を含んでもよい。
【0043】
電子通信ネットワーク2300は、音声、データ、又は任意の他のタイプの電子通信装置を提供するように構成される任意のタイプのネットワークであってもよい。例えば、電子通信ネットワーク2300は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、モバイル若しくはセルラ電話ネットワーク、インターネット、又は任意の他の電子通信システムを含んでもよい。電子通信ネットワーク2300は、トランスミッションコントロールプロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、インターネットプロトコル(IP)、リアルタイムトランスポートプロトコル(RTP)、ハイパーテキストトランスポートプロトコル(HTTP)、又はこれらの組み合わせ等の通信プロトコルを使用してもよい。
図2には単一の装置として示されているが、電子通信ネットワークは、任意の数の相互接続要素を含んでもよい。
【0044】
車両2100は、車両交通網2200の一部又は状態を識別してもよい。例えば、車両2100は、速度センサ、車輪速度センサ、カメラ、ジャイロスコープ、光学センサ、レーザセンサ、レーダセンサ、音響センサ、又は車両交通網2200の一部若しくは状態を決定若しくは識別することが可能な任意の他のセンサ若しくは装置又はこれらの組み合わせを含み得る
図1に示されたセンサ1360等の1つ以上の車載センサ2105を含んでもよい。センサデータは、車線データ、リモート車両位置データ、又はその両方を含んでもよい。
【0045】
車両2100は、交通網2200を表す情報、1つ以上の車載センサ2105、又はこれらの組み合わせ等のネットワーク2300を介して伝達される情報を使用して、1つ以上の車両交通網2200の一部又は複数の部分を通行してもよい。
【0046】
簡潔のため、
図2は2つの車両2100、2110、1つの車両交通網2200、1つの電子通信ネットワーク2300及び1つの通信ネットワーク2400を示しているが、任意の数のネットワーク又はコンピュータ装置が使用されてもよい。車両交通及び通信システム2000は、
図2に示されていない装置、ユニット又は要素を含んでもよい。車両2100は単一の装置として示されているが、車両は、任意の数の相互接続要素を含んでもよい。
【0047】
ネットワーク2300を介して通信装置2400と通信する車両2100が示されているが、車両2100は、任意の数の直接又は間接通信リンクを介して通信装置2400と通信してもよい。例えば、車両2100は、ブルートゥース(登録商標)通信リンクのような直接通信リンクを介して通信装置2400と通信することができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、車両2100/2210は、車両の運転者、オペレータ、又は所有者等のエンティティ2500/2510に関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、車両2100/2110に関連付けられるエンティティ2500/2510は、スマートフォン2502/2512又はコンピュータ2504/2514等の1つ以上のパーソナル電子デバイス2502/2504/2512/2514に関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、パーソナル電子デバイス2502/2504/2512/2514は、直接又は間接通信リンクを介して対応する車両2100/2110と通信してもよい。1つのエンティティ2500/2510が
図2の車両2100/2110に関連付けられるように示されているが、任意の数の車両が、エンティティに関連付けられてもよく、任意の数のエンティティが、車両に関連付けられてもよい。
【0049】
図3は、本開示による車両に使用されるプロアクティブ車線支援システム3000の一例を示す図である。プロアクティブ車線支援システム3000は、
図1に示すプロセッサ1330等のプロセッサ3010と、
図1に示すメモリ1340等のメモリ3020と、
図1に示すセンサ1360等の1つ以上のセンサ3030とを含む。
【0050】
プロセッサ3010は、車両環境モニタ3040と車両コントローラ3050とを含む。車両環境モニタ3040は、シーンを決定するために、動作環境データを相関させ、関連付け、又は他のやり方で処理してもよい。シーンを決定することは、地理空間的に車線動作に対応して、ホスト車両の予測経路に沿って遅い又は静止しているリモート車両を示す情報等、ホスト車両の動作環境における1つ以上のリモート車両のアクションを識別、追跡又は予測すること、ホスト車両の動作環境における車両交通網の形状等のホスト車両の動作環境の1つ以上の態様を識別すること、又はこれらの組み合わせを行うことを含んでもよい。例えば、車両環境モニタ3040は、センサデータ等の情報を、制動、加速、操舵又はこれらの任意の組み合わせ等に関連するシーンに地理空間的に対応して、ホスト車両の動作環境における1つ以上のリモート車両、ホスト車両の動作環境におけるホスト車両の動作環境の1つ以上の態様、又は、例えば、それらの組み合わせに対応し得る1つ以上のセンサ3030から受信してもよい。車両環境モニタ3040は、センサデータを車両動作に地理空間的に対応して、ホスト車両の動作環境における1つ以上の識別されたリモート車両、ホスト車両の動作環境の1つ以上の態様、又はそれらの組み合わせに関連付けてもよく、これは、現在の又は予測される進行方向、予測経路等の経路、現在の又は予測される速度、現在の又は予測される加速度、又はそれらの組み合わせを、それぞれの識別されたリモート車両の1つ以上について識別することを含んでもよい。車両環境モニタ3040は、識別された、関連付けられた、又は生成されたシーン情報を、車両コントローラ3050に出力し、又は車両コントローラによるアクセスのために出力してもよい。シーン情報は、車両を車線内、隣接車線、対向車線、又はその他の分類として分類してもよい。車線内車両は、ホスト車両がそれが追従していると識別した先頭車両として分類されてもよい。隣接車線車両は、隣接車線内にある隣接車両として分類されてもよい。隣接車両は、ホスト車両が隣接車線への車線変更を実行した後、又は実行中に、先頭車両として再分類されてもよい。対向車両は、ホスト車両に向かう方向に通行している車両であり、ホスト車両と同じ車線又は隣接車線にあってもよい。
【0051】
メモリ3020は、1つ以上のペダルマップ3060を含む。ペダルマップ3060は、アクセルマップと呼ばれる場合があり、通常モード、回生モード、又は快適性モード等の走行モードと関連付けられてもよい。例えば、回生モードは、アクセルペダルが解放されたときに強い減速度(すなわち、アクティブブレーキ)を提供してもよく、快適性モードは、アクセルペダルが解放されたときに滑走体験を提供するように最小限の減速度を提供してもよい。通常モードは、回生モードと快適性モードとの混合であり、中程度の減速度が提供されてもよい。各ペダルマップは、運転者のアクセルペダル出力(APO)を運転者のトルク要求に変換する方法の表現であってもよい。ペダルマップは、速度及びAPOに対するトルクの曲線として表されてもよく、走行モード、ホスト車速、APO又はそれらの任意の組み合わせに基づいて運転者のトルク又は加速度要求を推定するために使用されてもよい。
【0052】
車両コントローラ3050は、プロアクティブ支援コントローラ3070を含み、車両環境モニタ3040からシーン情報を受信するように構成される。プロアクティブ支援コントローラ3070は、シーン情報に基づいてメモリ3020からペダルマップを修正するように構成される。動的に修正されたペダルマップは、近い将来(すなわち、次の10秒以内)の潜在的な減速要件の推定に基づいてアクセルペダルが解放されるときに最大減速度を調整するために使用され得る。最大減速度の推定は、先頭車両、道路属性、静的物体、又はそれらの任意の組み合わせに関する減速推定値に基づいてもよい。先頭車両の減速推定値は、ホスト車両の現在速さ(v
1)、ホスト車両の標的速さ(v
2)、及び先頭車両の速さに一致する時間(t)の関数に基づいてもよく、以下のように表現されてもよい。
[式1]
【数1】
【0053】
先頭車両の減速推定値は、ホスト車両から先頭車両の相対距離、先頭車両の相対速さ、及び先頭車両の相対加速度の関数に基づく動的推定値であってもよい。
【0054】
道路属性の減速推定値は、ホスト車両の現在速さ(v
1)、ホスト車両の標的速さ(v
2)、及び標的位置までの距離(d)の関数に基づいてもよく、以下のように表現されてもよい。
[式2]
【数2】
【0055】
静止物体の減速推定値は、ホスト車両の現在速さ(v
1)、静止物体の標的速さ(v
2)であり、v
2=0、及び静止物体までの距離(d)に基づいてもよく、以下のように表されてもよい。
[式3]
【数3】
【0056】
フィルタ3075は、プロアクティブ支援コントローラ3070の出力に適用されてもよい。フィルタ3075は、プロアクティブ支援要求3080を出力してもよい。一例では、プロアクティブ支援要求3080は、アクセルペダルが解放されたときに可能な最大減速度を調整するために、選択された走行モードにおける公称トルク要求から減算されるトルク要求であってもよい。フィルタ3075は、アクセルペダルが解放されたときに最大減速度を調整するためにプロアクティブ支援要求3080を円滑に変更するために使用されるレートリミッタであってもよい。プロアクティブ支援要求3080は、最大調整値に達するまで、決定されたシーンに基づく比率で初期調整値が増分されるように傾斜されてもよい。最大減速度の推定値に対する調整値の速度は、カーブに基づいて調整されてもよい。例えば、最大減速度の推定値は、決定されたシーンに入るときに第1の比率で調整されてもよく、最大減速度の推定値は、決定されたシーンから出るときに第2の比率で調整されてもよい。例えば、第1の比率は、アクセルフィードバック力が、決定されたシーンに入るときにその調整へと傾斜するように急速に調整され、決定されたシーンから出るときにその調整から抜け出すように遅い比率で調整されるように、第2の比率の約6倍であってもよい。この場合の決定されたシーンから出ることは、決定されたシーンが変更されたとき、例えば、先頭車両が高速道路から出たとき、又はシーンに何らかの他の変更が生じたときに、通常の走行状態に戻ることを含み得る。
【0057】
図4は、
図3に示した車両環境モニタ3040のような車両環境モニタ4000の一例を示す図である。車両環境モニタ4000は、例えば、
図3に示される1つ以上のセンサ3030からセンサデータ4010を取得するように構成される。センサデータ4010は、ホスト車両の現在速さ、ホスト車両のヨーレート、ホスト車両の操舵角、ホスト車両加速度データ、ホスト車両位置データ、ホスト車両とリモート車両との間の距離、リモート車両の現在速さ、リモート車両加速度データ、リモート車両位置データ、ホスト車両が走行している車線の幅等の道路属性に関連するデータ、静止物体に関連するデータ、ホスト車両と静止物体との間の距離、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。先頭車両は、ホスト車両が追従する車両として識別される、ホスト車両と同じ車線を走行するリモート車両であってもよい。
【0058】
車両環境モニタ4000は、関心領域推定器4020を含む。関心領域推定器4020は、センサデータ4010に基づいて関心領域推定値を決定するように構成される。関心領域は、ホスト車両の速さ、ホスト車両の操舵角、ホスト車両のヨーレート、ホスト車両の前方の縦方向の距離、車線の幅又は先頭車両若しくは隣接車両の幅に基づいた車両の左又は右への横方向の距離、又はそれらの任意の組み合わせに基づいてもよい。縦及び横の距離は、ホスト車両に対するX座標及びY座標に基づいており、ここで、Xはホスト車両の直進距離であり、Yはホスト車両の左又は右への距離である。一例では、ホスト車両がヨーレート0で毎秒30mで移動している場合、ホスト車両は2秒で縦方向に60m、及び横方向に0m移動することが期待される。ヨーレートが0ではない場合、ホスト車両がカーブに従うため、期待される縦方向の移動距離は減少し、期待される横方向の移動距離はヨーレート符号に基づいて正又は負に増加する。ホスト車両の操舵角は、ホスト車両のヨーレートに関連付けられてもよい。
【0059】
車両環境モニタ4000は、ホスト車両追跡ツール4030を含む。ホスト車両追跡ツール4030は、センサデータ4010に基づいてホスト車両追跡を決定するように構成される。一例では、ホスト車両のセンサは、時刻tにおいて車両フレーム内の他のリモート車両の観測を報告してもよい。したがって、他のリモート車両の観測の集合は、全て異なるフレーム内にある(例えば、t-n,t-n+1,...,t-1,t)。観測の集合を時間tにおける車両フレーム内の関心領域と比較するために、各観測は(t-i)から(t)に変換される。したがって、各車両フレームが追跡されてもよい。
【0060】
車両環境モニタ4000は、リモート車両追跡ツール4040を含む。リモート車両追跡ツール4040は、ホスト車両追跡ツール4030の出力を受信し、1つ以上のリモート車両を追跡するように構成される。リモート車両追跡ツール4040は、リモート車両4050Aから4050Nに関連する追跡データを計算するように構成される。各リモート車両の追跡データは、リモート車両識別(ID)、各リモート車両とホスト車両との間の横方向の距離、各リモート車両とホスト車両との間の縦方向の距離、各リモート車両の相対速さ、又はそれらの任意の組み合わせに基づいて計算されてもよい。
【0061】
車両環境モニタ4000は、相互作用推定器4060を含む。相互作用推定器4060は、関心領域推定器4020からの関心領域推定と、リモート車両追跡ツール4040からの出力を受信するように構成される。相互作用推定器4060は、各リモート車両に関連する相互作用タイプ4070Aから4070Nを決定するように構成される。相互作用タイプは、例えば、各リモート車両が先頭車両であるか、ホスト車両の左側の車両であるか、ホスト車両の右側の車両であるか、対向車両であるか、又は別のタイプの相互作用であるかを含んでもよい。相互作用推定器4060は、関心領域の推定、リモート車両追跡ツール4040からの出力、1つ以上の決定された相互作用タイプ、又はそれらの任意の組み合わせに基づいてシーンを決定するように構成されてもよい。相互作用推定器4060は、シーン決定、先頭車両決定、又はその両方のための確率値を決定するように構成されてもよく、ここで、シーン決定のための確率値は、シーン決定が正しいという点でシステムが有する信頼レベルに関連する信頼値であり、先頭車両決定のための確率値は、先頭車両決定が正しいという点でシステムが有する信頼レベルに関連する信頼値である。相互作用推定器4060は、例えば、
図3に示す車両制御器3050に決定されたシーンに関連するデータ4080を出力するように構成される。一例では、リモート車両の軌道が時間tで車両フレームに変換されると、その軌道は線形回帰を用いて対象領域に対して直接比較されてもよい。線形回帰の結果は、適切な一致(すなわち、同一車線内のリモート車両)、逸脱(すなわち、関心領域から遠ざかるリモート車両)、合流(すなわち、関心領域に入るリモート車両)、又は横方向のオフセット(すなわち、関心領域に平行に走行するリモート車両)を決定するために使用される。
【0062】
図5Aは、本開示によるプロアクティブ車線支援関心領域を示すシーン5000の一例のブロック図である。
図5Aは、高速道路等の複数車線道路を同じ方向に通行しているホスト車両5010及びリモート車両5020を示す。この例では、ホスト車両5010及びリモート車両5020は、複数車線道路の同じ車線を走行している。ホスト車両5010とリモート車両5020の間に示される点は、それに沿って車両5010が走行すると予測される点である。
【0063】
図5Aは、ホスト車両5010の推定走行エリアである注目領域5030を示す。関心領域は、ホスト車両5010の速さ、ホスト車両5010の操舵角、ホスト車両5010のヨーレート、ホスト車両5010の縦方向の直進距離、車線の幅又は先頭車両若しくは隣接車両の幅に基づくホスト車両5010の左又は右への横方向の距離、又はそれらの任意の組み合わせに基づいてもよい。縦及び横の距離は、ホスト車両に対するX座標及びY座標に基づいており、ここで、Xはホスト車両5010の直進距離であり、Yはホスト車両の左又は右への距離である。一例では、ホスト車両5010がヨーレート0で毎秒30mで移動している場合、ホスト車両5010は2秒で縦方向に60m、及び横方向に0m移動することが期待される。ヨーレートが0ではない場合、ホスト車両がカーブに従うため、期待される縦方向の移動距離は減少し、期待される横方向の移動距離はヨーレート符号に基づいて正又は負に増加する。ホスト車両5010の操舵角は、ホスト車両5010のヨーレートに関連付けられてもよい。関心領域5030をリモート車両5020の軌道と比較して、リモート車両5020が車線内車両であるか、隣接車線車両であるか、対向車両であるか、又は他の車両であるかを決定してもよい。
【0064】
図5Bは、本開示によるプロアクティブ車線支援関心領域を示すシーン5100の別のブロック図である。
図5Bは、高速道路等の複数車線道路を同じ方向に通行しているホスト車両5110及びリモート車両5120を示す。この例では、ホスト車両5110及びリモート車両5120は、複数車線道路の同じ車線を走行している。ホスト車両5110とリモート車両5120との間に示される点、及びリモート車両5120の前方の点は、リモート車両5120の現在位置に向かう途中で車両5110がいると予測される点である。
【0065】
図5Bは、ホスト車両5110の推定走行エリアである注目領域5130を示す。関心領域は、ホスト車両5110の速さ、ホスト車両5110の操舵角、ホスト車両5110のヨーレート、ホスト車両5110の縦方向の直進距離、車線の幅又は先頭車両若しくは隣接車両の幅に基づくホスト車両5110の左又は右への横方向の距離、又はそれらの任意の組み合わせに基づいてもよい。縦及び横の距離は、ホスト車両に対するX座標及びY座標に基づいており、ここで、Xはホスト車両5110の直進距離であり、Yはホスト車両の左又は右への距離である。一例では、ホスト車両5110がヨーレート0で毎秒30mで移動している場合、ホスト車両5110は2秒で縦方向に60m、及び横方向に0m移動することが期待される。ヨーレートが0ではない場合、ホスト車両がカーブに従うため、期待される縦方向の移動距離は減少し、期待される横方向の移動距離はヨーレート符号に基づいて正又は負に増加する。ホスト車両5110の操舵角は、ホスト車両5110のヨーレートに関連付けられてもよい。関心領域5130をリモート車両5120の軌道と比較して、リモート車両5120が車線内車両であるか、隣接車線車両であるか、対向車両であるか、又は他の車両であるかを決定してもよい。
【0066】
図5A及び
図5Bに示される例は、ホスト車両5010、5110が同じ速度で走行しており、関心領域が同じ長さを有するはずであると仮定しており、ここで、関心領域の長さ=ホスト車両速度×先読み時間である。一般的な先読み時間は6-10秒である。その結果、リモート車両5020、5120の両方が関心領域内に含まれるものとして表示される。言い換えると、関心領域は、他の道路ユーザの位置とは独立して計算されてもよい。
図5A及び
図5Bに示される例では、リモート車両5020は、リモート車両5120がホスト車両5110から離れているよりもホスト車両5010から遠くに離れているため、ホスト車両5110に対するプロアクティブ支援要求と比較して、ホスト車両5010に対するプロアクティブ支援要求への影響は低減される。
【0067】
図6は、本開示の実施形態による、
図2に示されたホスト車両2100のような車両で使用するためのプロアクティブ車線支援方法6000の一例のフロー図である。プロアクティブ車線支援方法6000は、
図3に示されたプロアクティブ車線支援システム3000によって実行され得る。
【0068】
プロアクティブ車線支援方法6000は、ステップ6010においてセンサデータを取得することを含む。センサデータは、
図3に示された1つ以上のセンサ3030のような1つ以上のセンサから取得されてもよい。センサデータは、ホスト車両の現在速さ、ホスト車両のヨーレート、ホスト車両の操舵角、ホスト車両加速度データ、ホスト車両位置データ、ホスト車両とリモート車両との間の距離、リモート車両の現在速さ、リモート車両加速度データ、リモート車両位置データ、ホスト車両が走行している車線の幅等の道路属性に関連するデータ、静止物体に関連するデータ、ホスト車両と静止物体との間の距離、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0069】
センサデータは、ホスト車両の動作環境に関連するシーンを決定するために相関され、関連付けられ、又は他のやり方で処理されてもよい。シーンを決定することは、地理空間的に車線動作に対応して、ホスト車両の予測経路に沿って遅い又は静止しているリモート車両を示す情報等、ホスト車両の動作環境における1つ以上のリモート車両のアクションを識別、追跡又は予測すること、ホスト車両の動作環境における車両交通網の形状等のホスト車両の動作環境の1つ以上の態様を識別すること、又はこれらの組み合わせを行うことを含んでもよい。例えば、センサデータは、制動、加速、操舵又はこれらの任意の組み合わせ等に関連するシーンに地理空間的に対応して、ホスト車両の動作環境における1つ以上のリモート車両、ホスト車両の動作環境におけるホスト車両の動作環境の1つ以上の態様、又は、例えば、それらの組み合わせに対応してもよい。センサデータは、車両動作に地理空間的に対応して、ホスト車両の動作環境における1つ以上の識別されたリモート車両、ホスト車両の動作環境の1つ以上の態様、又はそれらの組み合わせに関連付けられてもよく、これは、現在の又は予測される進行方向、予測経路等の経路、現在の又は予測される速度、現在の又は予測される加速度、又はそれらの組み合わせを、それぞれの識別されたリモート車両の1つ以上について識別することを含んでもよい。シーン情報は、車両を車線内、隣接車線、対向車線、又はその他の分類として分類してもよい。車線内車両は、ホスト車両が後続するように識別した先頭車両として分類されてもよい。隣接車線車両は、隣接車線内にある隣接車両として分類されてもよい。隣接車両は、ホスト車両が隣接車線への車線変更を実行した後、又は実行中に、先頭車両として再分類されてもよい。対向車両は、ホスト車両に向かう方向に通行している車両であり、ホスト車両と同じ車線又は隣接車線にあってもよい。
【0070】
プロアクティブ車線支援方法6000は、ステップ6020においてシーンに基づいて減速推定値を計算することを含む。減速推定値は、先頭車両の減速推定値であってもよい。先頭車両の減速推定値は、ホスト車両の現在速さ、ホスト車両の標的速さ、及び先頭車両の速さに一致する時間の関数に基づいてもよい。先頭車両の減速推定値は、ホスト車両から先頭車両の相対距離、先頭車両の相対速さ、及び先頭車両の相対加速度の関数に基づく動的推定値であってもよい。減速推定値は、道路属性の減速推定値であってもよい。道路属性の減速推定値は、ホスト車両の現在速さ、ホスト車両の標的速さ、目標位置までの距離の関数に基づいてもよい。減速推定値は、静的物体の減速推定値であってもよい。静的物体の減速推定値は、ホスト車両の現在速さ、静的物体の標的速さ、及び静的物体までの距離に基づいてもよい。
【0071】
プロアクティブ車線支援方法6000は、ステップ6030においてフィードバック力を計算することを含む。フィードバック力は、先頭車両の減速推定値、先頭車両の動的減速推定値、道路属性の減速推定値、静止物体の減速推定値、又はそれらの任意の組み合わせに基づいて計算されてもよい。動的に修正されたペダルマップは、減速推定値に基づいてトルク要求の利用可能な範囲を調整するために使用されてもよい。
【0072】
プロアクティブ車線支援方法6000は、ステップ6040において計算されたフィードバック力に基づいて運転者トルク要求を調整することを含む。ステップ6040において運転者トルク要求を調整することは、運転者の期待に一致するようにAPOからトルクへの変換を効果的に変更する。例えば、開放的で自由な移動状況では、運転者はリラックスしてアクセルから足を離したい場合がある。このような状況では、ホスト車両は最大減速トルク要求を減らすようにAPOからトルクへの変換を自動的に調整して、それによって期待通りにホスト車両が惰性走行及び巡航することが可能になる。交通渋滞、又は交差点及び駐車場等のより高い速度調整が必要な場所では、運転者がアクセルペダルから足を離したときに、運転者はホスト車両からより多くの減速を期待してもよい。このような状況では、ホスト車両は、運転者がアクセルペダルを離したときに十分に減速するように、自動的にAPO-トルク変換を調整して最大減速度を増加させる。APOからトルクへの変換は、1つ以上のアクセルマップに基づいて調整されてもよい。1つ以上のアクセルマップは、走行モードに関連付けられ、通常モードアクセルマップ、回生モードアクセルマップ、及び快適性モードアクセルマップを含んでもよい。運転者トルク要求の調整は、プロアクティブ支援要求に基づいてもよい。プロアクティブ支援要求は、先頭車両の減速推定値の信頼値に基づいてもよい。一例では、プロアクティブ支援要求は、選択された走行モードにおける公称トルク要求から減算されるトルク要求であってもよく、そのシーンにおける運転者の期待減速度によりよく一致するように運転者トルク要求の推定値を調整する。
【0073】
プロアクティブ支援要求は、最大調整値に達するまで、決定されたシーンに基づく比率で初期調整値が増分されるように傾斜されてもよい。運転者トルク要求の推定に対する調整値の比率は、カーブに基づいて調整されてもよい。例えば、運転者トルク要求の推定は、決定されたシーンに入るときに第1の比率で調整されてもよく、運転者トルク要求の推定は、決定されたシーンから出るときに第2の比率で調整されてもよい。例えば、第1の比率は、アクセルフィードバック力が、決定されたシーンに入るときにその調整へと傾斜するように急速に調整され、決定されたシーンから出るときにその調整から抜け出すように遅い比率で調整されるように、第2の比率の約6倍であってもよい。この場合の決定されたシーンから出ることは、決定されたシーンが変更されたとき、例えば、先頭車両が高速道路から出たとき、又はシーンに何らかの他の変更が生じたときに、通常の走行状態に戻ることを含み得る。
【0074】
本明細書で使用される場合、「コンピュータ」又は「コンピュータ装置」という用語は、本明細書で開示の任意の方法を実行し得る任意のユニット又はユニットの組み合わせ、又はその任意の部分若しくは複数の部分を含む。
【0075】
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、1つ以上の専用プロセッサ、1つ以上のデジタル信号プロセッサ、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のコントローラ、1つ以上のマイクロコントローラ、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、1つ以上の特定用途向け集積回路、1つ以上の特定用途向け標準製、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ、任意の他のタイプ又は組み合わせの集積回路、1つ以上の状態機械、又はこれらの任意の組み合わせ等の1つ以上のプロセッサを示す。
【0076】
本明細書で使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のプロセッサによって使用され得る又はそれと関連している任意の信号又は情報を有形に保持、記憶、通信、又は搬送し得る任意のコンピュータ使用可能又はコンピュータ可読媒体又は装置を示す。例えば、メモリは、1つ以上の読み取り専用メモリ(ROM)、1つ以上のランダムアクセスメモリ(RAM)、1つ以上のレジスタ、低電力DDR(LPDDR)メモリ、1つ以上のキャッシュメモリ、1つ以上の半導体メモリデバイス、1つ以上の磁気媒体、1つ以上の光学媒体、1つ以上の磁気光学媒体、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0077】
本明細書で使用される場合、「命令」という用語は、本明細書に開示の任意の方法を実行するための指示若しくは表現、又はその任意の部分若しくは複数の部分を含んでもよく、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。例えば、命令は、本明細書に記載の各方法、アルゴリズム、態様又はこれらの組み合わせのいずれかを行うためにプロセッサによって実行され得るメモリに記憶されたコンピュータプログラム等の情報として実装されてもよい。いくつかの実施形態では、命令又はその一部は、本明細書に記載の任意の方法、アルゴリズム、態様又はその組み合わせを行うための専用ハードウェアを含み得る専用プロセッサ又は回路として実装されてもよい。いくつかの実装形態では、命令の部分は、直接的に又はローカル領域ネットワーク、ワイド領域ネットワーク、インターネット又はこれらの組み合わせ等のネットワークを介して通信し得る複数の装置、単一の装置上の複数のプロセッサに分散されてもよい。
【0078】
本明細書で使用される場合、「例示」、「実施形態」、「実装」、「態様」、「特徴」又は「要素」という用語は、用例、例示又は実例としての役割を果たすことを示している。明示されない限り、任意の例示、実施形態、実装、態様、特徴又は要素が、互いの例示、実施形態、実装、態様、特徴又は要素から独立しており、任意の他の例示、実施形態、実装、態様、特徴又は要素と組み合わせて使用されてもよい。
【0079】
本明細書で使用される場合、「決定」及び「識別」又はこれらの任意の変形の用語は、図示の及び本明細書に記載の1つ以上の装置を使用するいかなるやり方で選択、確認、計算、検索、受信、決定、確立、取得、又は他のやり方で識別又は決定することを含んでいる。
【0080】
本明細書で使用される場合、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく包含的な「又は」を意味することが意図されている。すなわち、他に特に定めがない限り、又はコンテキストから明確であれば、「XがA又はBを含む」は、任意の当然の包含的な並べ替えを示すことが意図されている。すなわち、XがAを含む、XがBを含む、又はXがA及びBの両方を含む場合、「XがA又はBを含む」は、上記の例示のいずれかによって満たされる。さらに、本願及び添付の請求項の中で使用される“a”及び“an”という冠詞は、一般に、単数形を指していることが文脈から明確であるか又は他に特段の定めがない限り、「1つ以上の」を意味すると解釈されるべきである。
【0081】
さらに、説明の簡潔のため、本明細書の図面及び説明は一連のステップ又は段階又はシーケンスを含み得るが、本明細書に開示の方法の要素は、様々な順番で又は同時に起こってもよい。さらに、本明細書に開示の方法の要素は、本明細書に明示的に提示及び開示されていない他の要素と共に起こってもよい。さらに、本明細書に記載の方法の全ての要素が、本開示による方法を実装することを要求されるとは限らない。態様、特徴及び要素は特定の組み合わせで本明細書に記載されているが、各態様、特徴又は要素は、他の態様、特徴及び要素と共に又はそれらなしで独立して又は様々な組み合わせで使用されてもよい。
【0082】
上記の態様、例示及び実装は、本開示の理解を容易にするために記載されており、限定するものではない。対照的に、本開示は、添付の特許請求の範囲内に含まれる様々な修正及び等価な構成を包含しており、特許請求の範囲は、法的に認められている全てのこのような修正及び均等構造を包含するように最も広く解釈されるべきである。
【国際調査報告】