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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-15
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20240408BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
H01L21/30 562
H01L21/68 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566421
(86)(22)【出願日】2021-04-25
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 CN2021089596
(87)【国際公開番号】W WO2022226684
(87)【国際公開日】2022-11-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510005650
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ (シャンハイ) インコーポレーテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523404767
【氏名又は名称】エーシーエム リサーチ コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ACM RESEARCH KOREA CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#402, Hyundai City Plaza, 2106 Gyeongchung-daero, Bubal-eup, Icheon-si, Gyeonggi-do REPUBLIC OF KOREA
(71)【出願人】
【識別番号】523404778
【氏名又は名称】クリーンチップ テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CLEANCHIP TECHNOLOGIES LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat/Rm K 15/F, Mg Tower, 133 Hoi Bun Road, Kwun Tong Kl Hong Kong China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホイ
(72)【発明者】
【氏名】リー マーク
(72)【発明者】
【氏名】ウー ジュン
(72)【発明者】
【氏名】チョン チョン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ソン ブルース
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム ワイワイ
【テーマコード(参考)】
5F131
5F146
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA11
5F131BB02
5F131BB03
5F131BB23
5F131CA32
5F131DA32
5F131DA42
5F131DA43
5F131DB02
5F131DB58
5F131DB62
5F131DB72
5F131EA06
5F131HA09
5F131HA12
5F131HA13
5F146JA02
5F146JA27
5F146KA04
5F146LA04
5F146MA19
(57)【要約】
本発明の実施形態は、薬液処理装置を有する基板処理装置を提供する。薬液処理装置は、第1薬液処理部と、第1薬液処理部と積層された第2薬液処理部と、第1薬液処理部および第2薬液処理部と対向して配置された加熱処理部と、第1薬液処理部および第2薬液処理部と、加熱処理部との間に配置された基板搬送部とを有する。基板搬送部は、平行な層に配置された、少なくとも2つの第1ロボット、少なくとも1つの第2ロボット、および、少なくとも1つの第3ロボットと、2つの隣接する第1レロボットの間に配置され、少なくとも1つの第2ロボットを介した取り付けおよび取り外しを行うために設けられた少なくとも1組の第1バッファユニットと、を有する。前記少なくとも2つの第1ロボットは、前記第1薬液処理部と前記加熱処理部との間で基板を搬送するように構成され、前記少なくとも1つの第3ロボットが前記第2薬液処理部と前記加熱処理部との間で基板を搬送するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に処理を行う薬液処理装置を有する基板処理装置であって、
前記薬液処理装置は、
第1薬液を前記基板に供給して前記基板に第1薬液処理を行う第1薬液処理部と、
前記第1薬液処理部と積層され、第2薬液を前記基板に供給して前記基板に第2薬液処理を行う第2薬液処理部と、
前記第1薬液処理部および前記第2薬液処理部と対向して配置され、基板への前記第1薬液処理または基板への前記第2薬液処理の前後に前記基板に加熱処理を行う加熱処理部と、
前記第1薬液処理部および前記第2薬液処理部と、前記加熱処理部との間に配置された基板搬送部と、を備え、前記基板搬送部は、
平行な層に配置された、前記第1薬液処理部と前記加熱処理部との間で前記基板を搬送する少なくとも2つの第1ロボット、少なくとも1つの第2ロボット、および、前記第2薬液処理部と前記加熱処理部との間で基板を搬送する少なくとも1つの第3ロボットと、
2つの隣接する前記第1ロボットの間に配置され、前記少なくとも1つの第2ロボットを介した前記基板の取り付けおよび取り外しを行うために設けられた少なくとも1組の第1バッファユニットと、を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1薬液処理部が基板に塗布処理を行うように構成され、前記第2薬液処理部が基板に現像処理を行うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1薬液処理部が前記第2薬液処理部の下方に配置されている、あるいは、前記第1薬液処理部が前記第2薬液処理部の上方に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記薬液処理装置が、前記少なくとも2つの第1ロボット、前記少なくとも1つの第2ロボットおよび前記少なくとも1つの第3ロボットのそれぞれの上方に配置された複数のファンフィルタユニットをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記少なくとも1組の第1バッファユニットは昇降可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記1組のバッファユニットが、a)前記2つの第1バッファユニットが、前記第2ロボットの移動方向と平行に隣接して配列され、前記2つの第1バッファユニットの両方が昇降可能に構成されている、b)前記2つの第1バッファユニットが積層され、前記2つの第1バッファユニットの両方が昇降可能に構成されている、c)前記2つの第1バッファユニットが、前記第2ロボットの移動方向と直交するように隣接して配列され、前記2つの第1バッファユニットの両方が昇降可能に構成されている、d)前記2つの第1バッファユニットが積層され、上の第1バッファユニットが固定され、下の第1バッファユニットが昇降可能に構成されている、のいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記薬液処理部が内部に配置された処理ブロックと、
カセットに収容され、前記処理ブロックで処理される前記基板を前記処理ブロックに搬送する、または、前記処理ブロックで処理された前記基板を前記カセットに搬送するように構成された第1搬送ブロックと、
前記処理ブロックで処理された基板、または、前記処理ブロックで処理される基板を搬送する第2搬送ブロックと、
前記第2搬送ブロックと外部装置とをつなぎ合わせる結合ブロックと、をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記処理ブロックは、さらに、
1組の第2バッファユニットであって、一方の前記第2バッファユニットが前記第1搬送ブロックおよび1つの前記第1ロボットに対応するように設けられ、他方の前記第2バッファユニットが、別の前記第1ロボットおよび前記第2搬送ブロックに対応するように構成された1組の第2バッファユニットと、
1組の第3バッファユニットであって、一方の前記第3バッファユニットが前記第1搬送ブロックおよび前記第2ロボットに対応するように設けられ、他方の前記第3バッファユニットが、前記第2ロボットおよび前記第2搬送ブロックに対応するように構成された1組の第3バッファユニットと、
少なくとも1組の第4バッファユニットであって、一方の前記第4バッファユニットが前記第2搬送ブロックおよび前記第3ロボットに対応するように設けられ、他方の前記第4バッファユニットが、前記第3ロボットおよび前記第1搬送ブロックに対応するように構成された少なくとも1組の第4バッファユニットと、を備えていることを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記1組の第3バッファユニットは昇降可能に構成されていることを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第4バッファユニットは、前記第2搬送ブロックと前記第3ロボットとに対応するように構成された少なくとも1つの第4バッファユニットと、前記第3ロボットと前記第1搬送ブロックとに対応するように構成された1つ以上の前記第4バッファユニットとを含むことを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第2ロボットは前記少なくとも2つの第1ロボットの下方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第2ロボットが、前記少なくとも2つの第1ロボットの上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記2つの第2ロボットが、前記1組の第1バッファユニットの両側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記第1薬液処理部が複数の第1処理モジュールを含み、前記複数の第1処理モジュールが、複数列に配置され、各列が1以上の層を有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記基板搬送部が、複数の第1ロボットを有し、前記1組のバッファユニットが、すべての隣接する2つの第1ロボットの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記第2薬液処理部が複数の第2処理モジュールを含み、前記複数の第2処理モジュールが、複数列に配置され、各列が1以上の層を有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記基板搬送部が、複数の第3ロボットを有し、すべての第3ロボットが、前記第2処理モジュールの1つの層に対応することを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記加熱処理部は複数の加熱モジュールを有し、前記複数の加熱モジュールが、複数列に配置され、各列が1以上の層を有し、すべての列の前記複数の加熱モジュールは、ウェハカセット形式で構成され、加熱モジュールの間隔が調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項19】
少なくとも1つのノズル装置と、少なくとも1つの処理ユニットと、制御部と、を備え、前記ノズル装置が、
支持アームと、
前記支持アーム上に配置された駆動アクチュエータと、
前記駆動アクチュエータに接続され、前記駆動アクチュエータによって駆動されて移動するノズルホルダと、
前記ノズルホルダに固定された少なくとも1つのノズルと、
前記支持アームに固定された支持シャフトと、
前記支持シャフトに接続され、前記支持シャフトを駆動させて昇降させる鉛直駆動装置と、
前記支持シャフトに接続され、前記支持シャフトを駆動させて回転させる回転駆動装置と、を有し、
前記制御部は、前記駆動アクチュエータ、前記鉛直駆動装置および前記回転駆動装置にそれぞれ接続されていることを特徴とする薬液処理装置。
【請求項20】
前記駆動アクチュエータがスライド溝を有し、前記ノズルホルダの一端が、前記スライド溝内に配置され、前記駆動アクチュエータに駆動されて前記スライド溝内を前後に移動するように構成されていることを特徴とする請求項19に記載の薬液処理装置。
【請求項21】
前記ノズルは、同じ列内に並んだ2つの処理ユニット内に配置された基板にフォトレジスト液を供給するための塗布ノズルであり、前記ノズル装置は、前記2つの処理ユニットの間の中央に配置されていることを特徴とする請求項19に記載の薬液処理装置。
【請求項22】
前記塗布ノズルが、
前記基板に溶剤を供給する溶剤ノズルと、
前記基板にフォトレジスト液を供給する複数の薬液ノズルと、を有することを特徴とする請求項21に記載の薬液処理装置。
【請求項23】
前記溶剤ノズルと前記複数の薬液ノズルが前記ノズルホルダに固定され、前記溶剤ノズルが前記複数の薬液ノズルの中心に配置され、前記フォトレジスト液が前記複数の薬液ノズルから供給される前に、前記基板の表面が親水性を有するように、前記基板に溶剤を供給することを特徴とする請求項22に記載の薬液処理装置。
【請求項24】
前記ノズルホルダの先端部は突出して挿入ピンを形成し、各薬液ノズルがケーシング部材にセットされ、すべてのケーシング部材の、前記ノズルホルダの先端部と対向する側壁部にピンホールが設けられ、前記ノズルホルダの前記挿入ピンが、すべてのケーシング部材の前記ピンホールに挿入されて、前記基板にフォトレジスト液を供給するための対応する薬液ノズルを取ってくることを特徴とする請求項22に記載の薬液処理装置。
【請求項25】
前記複数のケーシング部材が1つの凹部内に配置されていることを特徴とする請求項24に記載の薬液処理装置。
【請求項26】
前記溶剤ノズルが前記ノズルホルダに固定されていることを特徴とする請求項24に記載の薬液処理装置。
【請求項27】
前記ノズルが、1つの前記処理ユニットに配置された基板に現像液を供給する現像ノズルであることを特徴とする請求項19に記載の薬液処理装置。
【請求項28】
前記現像ノズルは、
前記基板に現像液を供給する複数の薬液ノズルと、
前記現像液が前記基板へ跳ね返るのを妨げる非反応性ガスを供給するガスノズルと、を含むことを特徴とする請求項27に記載の薬液処理装置。
【請求項29】
前記ノズルホルダの先端部が前記少なくとも1つのノズルを取り付けるための少なくとも1つの孔を有し、前記少なくとも1つの孔の中心と前記少なくとも1つの処理ユニットの中心とが同一円弧上に位置することを特徴とする請求項19に記載の薬液処理装置。
【請求項30】
少なくとも1つのノズルを処理ユニット内に配置された基板の中心に位置合わせする調整方法であって、
少なくとも1つのノズルを駆動して回転させる回転駆動装置、前記少なくとも1つのノズルを昇降させる鉛直駆動装置、および、前記少なくとも1つのノズルを駆動して前後に移動させる駆動アクチュエータに接続された制御部において極座標を設定し、
前記処理ユニット内の前記基板の中心に位置合わせされる前記少なくとも1つのノズルの極点を取得し、前記制御部に、前記少なくとも1つのノズルの前記極点を記録させ、
前記制御部が、前記制御部に記録された前記少なくとも1つの前記極点に基づいて前記回転駆動装置および前記駆動アクチュエータに指示を送信して、前記少なくとも1つの前記ノズルが前記処理ユニット内の前記基板の中心に位置合わせされるように、前記少なくとも1つのノズルを前記極点に到達させることを特徴とする調整方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つのノズルの極点を取得することが、さらに
標準サンプルを前記処理ユニット内におき、カメラを、前記標準サンプルの中心に位置させ、前記制御部に接続し、
前記回転駆動装置が、前記少なくとも1つのノズルを駆動させて回転させて、前記ノズルをカメラと位置合わせし、前記カメラにより前記少なくとも1つのノズルが捉えられた場合には、rを前記ノズルから前記極点までの長さLとし、θを前記ノズルの回転角度として、前記ノズルの極点P(r、θ)を前記制御部に記憶させ、前記カメラにより前記ノズルが捉えられない場合には、前記駆動アクチュエータが前記ノズルホルダを駆動させて前記ノズルを前記カメラで捉えられるまで前後に直線移動させ、rを長さL±σとし、+σを前記駆動アクチュエータが前記ノズルを前方の移動させた距離とし、-σを前記駆動アクチュエータが前記ノズルを後方の移動させた距離とし、θを前記ノズルの回転角度として、前記ノズルの極点P(r、θ)を前記制御部に記憶させることを特徴とする請求項30に記載の調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関し、より詳細には、基板への薬液の塗布処理と現像処理が可能なインライン薬液処理装置およびこれを備えた基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、例えば半導体ウェハのような基板上にフォトレジストパターンを形成する方法は、塗布装置を通じて基板上にフォトレジスト液を塗布することによってフォトレジスト膜を形成する塗布工程、露光装置を通じて、所定のパターンの光をフォトレジスト膜に照射する露光工程、現像装置を通じてフォトレジスト膜に現像液を塗布することによってフォトレジストパターンを形成する現像工程等によって行われる。
【0003】
露光装置が塗布装置および現像装置と接続されたインライン薬液処理装置の普及が進んでおり、フォトレジスト液および現像液が基板に供給される前後に基板に加熱処理を行う加熱装置が薬液処理装置内に設けられる。
【0004】
近年、薬液の塗布および現像が可能な薬液処理装置には、多数の基板を一度に処理する性能が要求され、それによって、加熱モジュールの数、塗布モジュールの数および現像モジュールの数が増加している。薬液処理を構成する塗布モジュールおよび現像モジュールが占有する領域を減らすために、塗布モジュールと現像モジュールとが鉛直方向に積層される。
【0005】
基板の塗布処理および現像処理を実行するために、薬液処理装置は、さらに、基板を加熱モジュール、塗布モジュールおよび現像モジュール間で搬送する複数の処理ロボットを有する。現在、薬液処理装置のスループットを向上させるために、既存のメーカーは、加熱モジュール、塗布モジュールおよび現像装置の数や積層数を増やすだけであり、この場合、処理ロボットが忙しくなり、スループットを大きく向上させることができない。処理ロボットの搬送効率によってスループットに限界がある。薬液処理装置の他の構成を最適化することなく単に加熱モジュール、塗布モジュールおよび現像モジュールの数や積層数を増やしても、スループットを向上させることが困難である。
【発明の概要】
【0006】
実施形態は、生産性を向上させるために拡張オプションを提供することが可能な基板処理装置を提供する。
【0007】
実施形態は、スループットを向上させるように基板の搬送効率を向上させることが可能な基板処理装置を提供する。
【0008】
本発明の一実施形態において、基板処理装置は、基板に処理を行うように構成された薬液処理装置を備えている。薬液処理装置は、第1薬液を基板に供給して基板に第1薬液処理を行う第1薬液処理部と、前記第1薬液処理部と積層され、第2薬液を基板に供給して第2薬液処理を行う第2薬液処理部と、基板への前記第1薬液処理部および前記第2薬液処理部と対向して配置され、前記第1薬液処理または前記第2薬液処理の前後に基板に加熱処理を行う加熱処理部と、前記第1薬液処理部および前記第2薬液処理部と前記加熱処理部との間に位置する基板搬送部とを有する。前記基板搬送部は、平行な層に配置された、少なくとも2つの第1ロボット、少なくとも1つの第2ロボット、および、少なくとも1つの第3ロボットと、2つの隣接する第1ロボットの間に配置され、少なくとも1つの第2ロボットを介した前記基板の取り付けおよび取り外しを行うために設けられた少なくとも1組の第1バッファユニットと、を有する。前記少なくとも2つの第1ロボットは、前記第1薬液処理部と前記加熱処理部との間で基板を搬送するように構成され、前記少なくとも1つの第3ロボットが前記第2薬液処理部と前記加熱処理部との間で基板を搬送するように構成されている。
【0009】
実施形態は、少なくとも1つのノズルを、処理ユニットに配置された基板の中心と位置合わせするように自動的に調整することが可能な薬液処理装置に提供される。
【0010】
本発明の一実施形態において、薬液処理装置は、少なくとも1つのノズル装置と、少なくとも1つの処理ユニットと、制御部とを備えている。前記ノズル装置は、支持アームと、前記支持アーム上に配置された駆動アクチュエータと、前記駆動アクチュエータと接続され前記駆動アクチュエータによって駆動されて移動するノズルホルダと、前記ノズルホルダに固定された少なくとも1つのノズルと、前記支持アームに固定された支持シャフトと、前記支持シャフトに接続され前記支持シャフトを駆動して昇降させる鉛直駆動装置と、前記支持シャフトに接続され前記支持シャフトを駆動して回転させる回転駆動装置とを有し、前記制御部は、前記駆動アクチュエータ、前記昇降駆動装置、および、前記回転駆動装置に接続されている。
【0011】
本開示の一実施形態において、少なくとも1つのノズルを処理ユニットに配置された基板の中心に位置合わせするように調整する方法は、少なくとも1つのノズルを駆動して回転させる回転駆動装置、前記少なくとも1つのノズルを駆動させて昇降させる鉛直駆動装置、および、前記少なくとも1つのノズルを駆動して前後に移動させる駆動アクチュエータに接続された制御部において極座標を設定し、前記少なくとも1つのノズルが処理理ユニット内の基板の中心に位置合わせされる極点を取得し、前記少なくとも1つのノズルの前記極点を前記制御部に記憶し、前記制御部は、前記制御部に記憶された前記少なくとも1つのノズルの前記極点に基づいて前記回転駆動装置および前記駆動アクチュエータに指示を送って、前記少なくとも1つのノズルが処理ユニット内の基板の中心に位置合わせされるように前記少なくとも1つのノズルを前記極点に到達させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の主題の、上記および別の態様、特徴および利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からより明確に理解される。
図1図1は、本発明の一実施形態の、基板処理装置の斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態の、基板処理装置の正面斜視図である。
図3図3は、本発明の一実施形態の、基板処理装置の背面斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施形態の、基板処理装置の現像モジュールの上面図である。
図5図5は、本発明の一実施形態の、基板処理装置の塗布モジュールの上面図である。
図6図6は、本発明の一実施形態の、基板処理装置の処理ブロックの斜視図である。
図7図7は、本発明の一実施形態の、現像モジュールおよび塗布モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図8図8は、本発明の一実施形態の、加熱モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図9図9は、本発明の別の実施形態の、加熱モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図10図10は、本発明のさらに別の実施形態の、加熱モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図11図11は、本発明の別の実施形態の、加熱モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図12図12は、本発明の別の実施形態の、基板処理装置の斜視図である。
図13図13は、本発明の別の実施形態の、基板処理装置の正面斜視図である。
図14図14は、本発明の別の実施形態の、基板処理装置の背面斜視図である。
図15図15は、本発明の別の実施形態の、基板処理装置の現像モジュールの上面図である。
図16図16は、本発明の別の実施形態の、基板処理装置の塗布モジュールの上面図である。
図17図17は、本発明の別の実施形態の、基板処理装置の処理ブロックの斜視図である。
図18図18は、本発明の別の実施形態の、現像モジュールおよび塗布モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図19図19は、本発明の別の実施形態の、加熱モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図20図20は、本発明のさらに別の実施形態の、現像モジュールおよび塗布モジュールを隠した処理ブロックの斜視図である。
図21図21は、本発明のさらに別の実施形態の、現像モジュールおよび塗布モジュールを隠したす処理ブロックの斜視図である。
図22図22は、本発明のさらに別の実施形態の、基板処理装置の斜視図である。
図23図23は、本発明の一実施形態の加熱モジュール内の基板の温度を制御する手順を説明するための図である。
図24図24は、本発明の一実施形態における薬液処理装置における塗布モジュールの斜視図である。
図25図25は、本発明の別の実施形態の薬液処理装置における塗布モジュールの上面図である。
図26図26は、本発明の一実施形態の、塗布ノズルまたは現像ノズルを、塗布ユニットまたは現像ユニット内の基板の中心と位置合わせする制御を示すブロック図である。
図27図27は、本発明の一実施形態の薬液処理装置において、塗布ノズルまたは現像ノズルを、塗布ユニットまたは現像ユニット内の基板の中心と位置合わせする方法の一例を説明するための図である。
図28図28は、本発明の一実施形態の、薬液処理装置における現像モジュールの斜視図である。
図29図29は、本発明の別の実施形態の、薬液処理装置における塗布モジュールの斜視図である。
図30図30は、本発明の別の実施形態の複数の薬液ノズルを隠した塗布モジュールの斜視図である。
図31図31は、本発明の一実施形態の塗布ユニット内に配置された基板の中心に引き出されて回転された塗布モジュールの薬液ノズルの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の構成および効果を理解するために、本発明の実施形態の示す添付図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、特定の構造および機能の詳細は、実施形態を例示的に説明する単なる代表的なものである。したがって、本発明は多くの代替形態で具現化することができ、本明細書に記載された例示的な実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。例示的な実施形態は、本発明の概念の範囲内にあるすべての変更、等価物、および代替物を網羅する。
【0014】
本明細書では、第1、第2等の用語を使用して様々な要素を説明するが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきでないことが理解される。これらの用語は、ある要素と別の要素とを区別するためだけに用いられる。例えば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1要素を第2要素と呼ぶことができ、同様に、第2要素を第1要素と呼ぶことができる。本明細書で使用される場合、「および/または」の用語は、列挙された項目の1つまたは複数のあらゆる組み合わせが含まれる。
【0015】
「下方に」、「下に」、「より下に」、「上方に」、「より上に」等の空間的に相対的な用語は、図面に図示された1つの要素、または、1つの特徴と別の要素または特徴との関係を説明するために使用されることがある。例えば、図面内の装置がひっくり返された場合、別の要素または特徴の「下に」、「下方に」として説明された要素が、別の要素または特徴の「上方に」に変わる。したがって、例えば、「下に」の用語は、上および下の両方の方向を包含することができる。装置は、別の向き(90°回転される、または、他の方向から見るまたは参照する)であってもよく、空間的に相対的な記載はそれに応じて解釈されるべきである。
【0016】
本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明の概念を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない場合、複数形も含む。本明細書で使用される場合、「含む」および/または「有する」の語は、記載された特徴、数値、ステップ、操作、要素、部品および/またはこれらのグループの存在を特定するが、追加の1または複数の別の特徴、数値、ステップ、操作、要素、部品および/またはこれらのグループの存在を排除しないことがさらに理解される。
【0017】
図1図8を参照すると、本発明の例示的な実施形態の基板処理装置が示されている。基板処理装置100は、第1搬送ブロック110と、処理ブロック120と、第2搬送ブロック130と、連結ブロック140とを有する。
【0018】
第1搬送ブロック110は、第1搬送ブロック110に設けられた第1搬送ユニット114を通じた、処理ブロック120への基板の取り付けおよび処理ブロック120からの基板の取り外しを行うように構成されている。第1搬送ブロック110は、一定数の基板(例えば25枚のウェハ)が密閉されて保存される複数のカセット112が設けられた複数のカセット取付部111を有する。複数の開閉部113は、第1搬送ブロック110の前に配置され、基板の搬送方向に沿った複数のカセット載置部111に対応しており、カセット112に収容されたに基板は、開閉部113を通して第1搬送ブロック110に搬送される。
【0019】
処理ブロック120は、第1搬送ブロック110の一方側に配置され、薬液処理、加熱処理等を行う。そして、後述する薬液処理装置が処理ブロック120内に配置されている。処理ブロック120と連結ブロック140とを連結する第2搬送ブロック130は、処理ブロック120の一方側に配置され、現像装置(図示しない)のような外部装置とのインライン作業を行う連結ブロック140が、第2搬送ブロック130の一方側に配置される。第2搬送ブロック130は、第2搬送ユニット131を通じて、処理ブロック120で塗布処理された基板を、連結ブロック140へ搬送し、露光装置で露光処理された基板を処理装置120へ搬送する。連結ブロック140は、第3搬送ユニット141を通じて、露光装置で露光処理された基板を処理ブロック120へ搬送し、処理ブロック120において塗布処理された基板を露光装置へ搬送する。
【0020】
基板処理装置100が4つのブロックに分割された例を示したが、これに限定されるものではない。塗布処理および現像処理を実行する薬液処理装置が設けられた処理ブロック120がインライン形式で外部装置と連結されたどのような装置にも適用することができる。
【0021】
本発明の実施形態の処理ブロック120は、基板に薬液処理および加熱処理を行う薬液処理装置を含む。薬液処理装置は、第1薬液処理部1210と、第2薬液処理部1220と、加熱処理部1230と、基板搬送ユニット1240とを有する。第1薬液処理部1210は第1薬液を基板に供給して基板に第1薬液処理を行う。第2薬液処理部1220は、第1薬液処理部1210と積層され、第2薬液を基板に供給して基板に第2薬液処理を行う。加熱処理部1230は、第1薬液処理部1210および第2薬液処理部1220と対向して配置され、基板への第1薬液処理または第2薬液処理の前後に、基板に加熱処理を行う。基板搬送部1240は、第1薬液処理部1210および第2薬液処理部1220と、加熱処理部1230との間に配置されている。基板搬送部1240は、少なくとも2つの第1ロボット1241、1242と、少なくとも1つの第2ロボット1243と、少なくとも1つの第3ロボット1244と、少なくとも1組の第1バッファユニット1251、1252とを有する。少なくとも2つの第1ロボット1241、1242、少なくとも1つの第2ロボット1243、および、少なくとも1つの第3ロボット1244は、平行な層に配置されている。少なくとも2つの第1ロボット1241、1242は、第1薬液処理部1210と加熱処理部1230との間で基板を搬送する。少なくとも1つの第3ロボット1244は、第2薬液処理部1220と加熱処理部1230との間で基板を搬送する。少なくとも1組の第1バッファユニット1251、1252は、隣接する2つの第1ロボット1241、1242の間に配置されており、少なくとも第2ロボット1243を通じた、基板の取り付けおよび取り外しのために設けられている。
【0022】
本発明の一実施形態によると、第1薬液処理部1210が処理ブロック120内の下側に配置されており、第1搬送ブロック110を通して搬送された基板に塗布処理を行う処理部である。第1薬液処理部1210は、複数の第1処理モジュール1211を有する。複数の第1処理モジュール1211は、複数列には配列され、各列が1以上の層を有する。例えば、一実施形態において、第1薬液処理部1210が4つの第1処理モジュール1211を有し、4つの第1処理モジュール1211が2列に配列され、各列が2つの層を有する。各第1処理モジュール1211は、基板上にフォトレジスト液を塗布することによって、基板上にパターンを形成するためのフォトレジスト膜を形成する塗布装置である。第2薬液処理部1220は、処理ブロック120内の上側に配置され、露光装置において露光処理され第2搬送ブロック130を通して処理ブロック120内に搬送された基板に現像処理を行う処理部である。第2薬液処理部1220は複数の第2処理モジュールを有する。複数の第2処理モジュール1221は、複数列に配列され、各列が1以上の層を有する。例えば、一実施形態において、第2薬液処理部1220は4つの第2処理モジュール1221を有し、4つの第2処理モジュール1221は2列に配列され、各列が2つの層を有する。各第2処理モジュール1221は、基板に現像液を供給する現像装置である。
【0023】
加熱処理部1230は、複数の加熱モジュール1231を有する。複数の加熱モジュール1231は、複数列に配列され、各列が複数の層を有する。各加熱モジュール1231は、基板への第1薬液処理または基板への第2薬液処理の前後に、基板を要求された温度へ加熱する加熱装置である。
【0024】
図23を参照すると、本発明の一実施形態において、加熱モジュール1231の各列における複数の層は、ウェハカセット形式で構成され、加熱モジュール1231の間隔は調整可能である。基板の温度を制御する方法を図23に例示する。各加熱モジュール1231に配置された加熱プレートが互いに異なる温度に加熱されて使用されてもよい。例えば、最も低い温度に設定された加熱プレートが、最下層に位置する加熱モジュール1231内に配置され、最も高い温度に設定された加熱プレートが最上層に位置する加熱モジュール1231内に配置されていてもよい。これは、最も温度の低い加熱プレートが最下層に配置され、それによって、最も温度が高く最上層に配置された加熱プレートによって発生した熱の影響を受けにくいためである。以下、例を挙げて5つの場合について説明する。これらの例において、ウェハカセット形式で構成された4つの加熱モジュール1231がある。
【0025】
まず、基本的な場合であるベーシックでは、4つの加熱プレートの温度は互いに異なり、例えば、200℃、180℃、150℃および120℃であり(a1参照)、4つの加熱モジュールは、温度の違いによらず、同じ間隔(例えば30mm)を空けて配列されている(a2参照)。
【0026】
第1のケースであるケース1では、4つの加熱プレートの温度は同じ、例えば120℃であり(b1参照)、4つの加熱モジュール1231は、同じ間隔、例えば隙間なし(0mm)で配列されている(b2参照)。このとき、最上層の加熱モジュール1231内の加熱プレートは、加熱モジュール1231の上面から一定の間隔を空けて配置されていてもよい。
【0027】
第2のケースであるケース2では、4つの加熱プレートの温度は、200℃、200℃、120℃および120℃であり(c1参照)、4つの加熱モジュール1231は、異なる温度の加熱プレートのみが一定の間隔を空けて配置されており、例えば、隣り合う、200℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と、120℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231とが一定の間隔(例えば90mm)を空けて配置されている(c2参照)。
【0028】
第3のケースであるケース3では、4つの加熱プレートの温度は、180℃、150℃、150℃および120℃であり(d1参照)、4つの加熱モジュール1231は、異なる温度の加熱プレートを有する加熱モジュール1231が異なる間隔を空けて配置されている。例えば、隣接する,180℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231とが一定の間隔(例えば60mm)を空けて配置され、別の隣接する150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と120℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231とが一定の間隔(例えば30mm)をあけて配置されている(d2参照)。このとき、隣接する加熱プレートの温度の差は、別の隣接する加熱プレートの温度の差と同じ(30℃)であるが、4つの加熱モジュール1231は、隣接する180℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231とは、別の隣接する150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と120℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と異なる間隔をあけて配置されている。
【0029】
第4のケースであるケース4では、4つの加熱プレートの温度は、200℃、150℃、150℃および120℃であり(e1参照)、4つの加熱モジュール1231は、異なる温度の加熱プレートを有する加熱モジュールだけが、同じ間隔を空けて配置されている。例えば、隣接する、200℃の加熱プレートを有する加熱モジュール231と150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231とが一定の間隔(例えば60mm)を空けて配置され、別の隣接する、150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と120℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231とが一定の間隔(例えば60mm)を空けて配置されている(e2参照)。このとき、隣接する加熱プレートの温度の差(50℃)が、別の隣接する加熱プレートの温度の差(30℃)と異なるが、4つの加熱モジュールは、隣接する200℃の加熱プレートを有する加熱モジュール231と150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231とが、別の隣接する150℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と120℃の加熱プレートを有する加熱モジュール1231と同じ間隔を空けて配置されている。
【0030】
基板の温度を制御する方法の一例を図23に示すが、これに限られるものではなく、基板の温度は、様々な方法によって加熱モジュール1231間の間隔を調整することによって制御されてもよい。
【0031】
上記説明から、加熱プレート間の温度の差を加熱モジュール1231間の間隔を調整することによって制御できるため、加熱プレートは互いに異なる温度に制御できることがわかる。さらに、加熱モジュール1231は、ウェハカセット形式で構成され、複数の加熱モジュール1231が、ウェハカセット形式の内部スロットに配置され、加熱プレートの間隔が自由に調整され、制御されるようになっていてもよい。したがって、加熱プレートの周囲の熱の影響が最小化され、この熱の影響に応じて加熱プレート間の隙間を容易に変更することができる。
【0032】
基板搬送部1240は、少なくとも2つの第1ロボット1241、1242と、少なくとも1つの第2ロボット1243とを含む。第1ロボット1241、1242は、第1薬液処理部1210と加熱処理部1230との間で基板を搬送する。第1ロボット1241は第1薬液処理部1210および加熱処理部1230で処理された基板を、第1バッファユニット1251に配置する。第2ロボット1243は、第1バッファユニット1251から基板を取り外し、露光装置で処理される基板を、第2搬送ブロック130および連結ブロック140を経由して搬送する。第2ロボット1243は、また、第1搬送ブロック110から搬送された基板を受け取り、その基板を別の第1バッファユニット1252に取り付ける。別の第1ロボット1242は別の第1バッファユニット1252から基板を受け取り、第1薬液処理部1210および加熱処理部1230で処理される基板を搬送する。第2ロボット1243は、、複数(例えば5つ)の基板を搬送するためのエンドエフェクタ12431を有する。第2ロボット1243は、基板搬送部1240に配置された案内レール12432に沿って移動する。清浄なガスを供給するために、第1ファンフィルタユニット(FFU)1261が2つの第1ロボット1241、1242の上方に位置し、第2ファンフィルタユニット(FFU)が第2ロボット1243の上方に位置する。
【0033】
一実施形態において、第2ロボット1243は2つの第1ロボット1241、1242の下方に配置され、2つの第1ロボット1241、1242と平行に配置される。案内レール12432は、基板搬送部1240の底部に水平に配置される。
【0034】
基板搬送部1240は、2つの隣接する第1ロボット1241、1242の間に配置された少なくとも1組の第1バッファユニット1251、1252を含む。図7および図8を参照すると、第1バッファユニット1251、1252の第1実施形態が開示されている。この実施形態において、2つの第1バッファユニット1251、1252は、案内レール12432と平行に並んで配置されている。2つの第1バッファユニット1251、1252は、昇降可能に構成されている。例えば、2つの第1バッファユニット1251、1252は、対応するフレームに沿ってそれぞれ昇降可能であってもよい。基板に処理を行うために、第1ロボット1241は、塗布処理される基板を第1搬送ブロック110から取得し、その基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。この間に、第1バッファユニット1252が降下し、第2ロボット1243が第1搬送ブロック110から塗布処理される基板を取得し、この基板を第1バッファユニット1252に搬送する。第1バッファユニット1252は上昇し、第1ロボット1242は、第1バッファユニット1252から基板を取得し、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1241は基板を第1バッファユニット1251に搬送する。第1バッファユニット1251が降下し、第2ロボット1243が、第1バッファユニット1251から基板を取得し、基板を第2搬送ブロック130に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1242は基板を第2搬送ブロック130に搬送する。
【0035】
図9を参照すると、第1バッファユニット1251、1252の第2実施形態が開示されている。この実施形態において、2つの第1バッファユニット1251、1252は、積層されて配置され、2つの第1バッファユニット1251、1252は昇降可能である。例えば、2つの第1バッファユニット1251、1252は支持フレームに沿って一緒に昇降してもよい。基板に処理を行うために、第1ロボット1241は、塗布処理される基板を第1搬送ブロック110から取得し、その基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。この間に、第1バッファユニット1251、1252が降下し、第2ロボット1243が、塗布処理が行われる基板を第1搬送ブロック110から取得し、基板を第1バッファユニット1252に搬送する。第1バッファユニット1251、1252が上昇し、第1ロボットが、第1バッファユニット1252から基板を取得し、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1241は基板を第1バッファユニット1251に搬送する。第1バッファユニット1251、1252が降下し、第2ロボット1243が、第1バッファユニット1251から基板を取得し、基板を第2搬送ブロック130に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1242は基板を第2搬送ブロック130に搬送する。第1バッファユニット1251、1252の第1実施形態と比較して、この実施形態はより多くのスペースを節約することができる。
【0036】
図10を参照すると、第1バッファユニット1251、1252の第3実施形態が開示されている。この実施形態において、2つの第1バッファユニット1251、1252は案内レール12432に対して垂直に並んで配置されている。2つの第1バッファユニット1251、1252は、昇降可能に構成されている。例えば、2つの第1バッファユニット1251、1252は支持フレームに沿って一緒に昇降してもよい。基板に処理を行うために、第1ロボット1241は、塗布処理される基板を第1搬送ブロック110から取得し、その基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。この間に、第1バッファユニット1251、1252が降下し、第2ロボット1243が、塗布処理が行われる基板を第1搬送ブロック110から取得し、基板を第1バッファユニット1252に搬送する。第1バッファユニット1251、1252が上昇し、第1ロボットが、第1バッファユニット1252から基板を取得し、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1241は基板を第1バッファユニット1251に搬送する。第1バッファユニット1251、1252が降下し、第2ロボット1243が第1バッファユニット1251から基板を取得し、基板を第2搬送ブロック130に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1242は基板を第2搬送ブロック130に搬送する。
【0037】
図11を参照すると、第1バッファユニット1251、1252の第4実施形態が開示されている。この実施形態において、2つの第1バッファユニット1251、1252は積層され、上方に位置する一方の第1バッファユニット1251が固定され、下方に位置する他方の第1バッファユニット1252が昇降可能である。例えば、第1バッファユニット1252は支持フレームに沿って昇降してもよい。基板に処理を行うために、第1ロボット1241は、塗布処理される基板を第1搬送ブロック110から取得し、その基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。この間に、第1バッファユニット1252が降下し、第2ロボット1243が第1搬送ブロック110から塗布処理される基板を取得し、この基板を第1バッファユニット1252に搬送する。第1バッファユニット1252は上昇し、第1ロボット1242は、第1バッファユニット1252から基板を取得し、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1241は基板を第1バッファユニット1251に搬送する。第1ロボット1242が、第1バッファユニット1251から基板を取得し、基板を第2搬送ブロック130に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1242は基板を第2搬送ブロック130に搬送する。
【0038】
基板搬送部1240は、基板を第2薬液処理部1220と加熱処理部1230との間で搬送する少なくとも1つの第3ロボット1244を含む。第3ロボット1244は、現像処理される基板を第2搬送ブロック130から取得し、基板を第2処理装置1221および加熱処理装置1231に搬送する。基板が第2処理モジュール1221および加熱処理部131で処理された後、第3ロボット1244は、基板を第1搬送ブロック110に搬送する。清浄なガスの供給のために、第3ファンフィルタユニット(FFU)1263が第3ロボット1244の上方に配置されている。2つの第1ロボット1241、1242、第2ロボット1243および第3ロボット1244は基板搬送部1240の平行な層に配置されている。
【0039】
本発明の例示的な実施形態において、処理ブロック120は、さらに1組の第2バッファユニット1253、1254と、1組の第3バッファユニット1255、1256と、少なくとも1組の第4バッファユニット1257、1258とを含む。一方の第2バッファユニット1253は第1搬送ブロック110および第1ロボット1241に対応するように構成され、他方の第2バッファユニット1254は別の第1搬送ロボット1242および第2搬送ブロック130に対応するように構成されている。一方の第3バッファユニット1255は第1搬送ブロック110および第2ロボット1243に対応するように構成され、他方の第3バッファユニット1256は第2搬送ロボット1243および第2搬送ブロック130に対応するように構成されている。一方の第4バッファユニット1257は第2搬送ブロック130および第3ロボット1244に対応するように構成され、他方の第4バッファユニット1258は第3搬送ロボット1244および第1搬送ブロック110に対応するように構成されている。
【0040】
一実施形態において、第2ロボット1243は基板搬送部1240の底部に配置され、2つの第3バッファユニット1255、1256の両方が基板の搬送を容易にするために昇降可能となっている。
【0041】
以下、本発明の一実施形態における基板処理装置100の動作について図面を参照しつつ説明する。本発明の基板処理装置100の動作は、異なる処理の要件によって変更されてもよいことを認識されたい。
【0042】
基板が格納されたカセット112は、第1搬送ブロック110のカセット取付部111に取り付けられている。カセット112に格納された基板は、開閉部113を通して、第1搬送ブロック110に設けられた第1搬送ユニット114によって第1搬送ブロックに取り付けられる。
【0043】
第3バッファユニット1255が上昇する。第1搬送ブロック110に取り付けられた基板は、それぞれ、薬液処理装置において塗布処理を行わせるために、第2バッファユニット1253および第3バッファユニット1255に搬送される。第1ロボット1241は塗布処理される基板を第2バッファユニット1253から取得し、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。この間に、第1バッファユニット1252および第3バッファユニット1255が降下し、第2ロボット1243が塗布処理される基板を第3バッファユニット1255から取得し、基板を第1バッファユニット1252に搬送する。第1バッファユニット1252は上昇し、第1ロボット1242は、第1バッファユニット1252から基板を取得し、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1241は基板を第1バッファユニット1251に搬送する。第1バッファユニット1251および第3バッファユニット1256が降下し、第2ロボット1243が、第1バッファユニット1251から基板を取得し、基板を第3バッファユニット1256に搬送する。基板が第1処理モジュール1221および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1242が基板を第2バッファユニット1254に搬送する。ARC膜およびフォトレジスト膜の塗布処理は、第1薬液処理部1210において完了してもよい。
【0044】
第3バッファユニット1256が上昇する。第2バッファユニット1254および第3バッファユニット1256に搬送された基板は、その後、第2搬送ブロック130に搬送され、それから第2搬送ユニット131および第3搬送ユニット141を経て連結ブロック140に搬送される。連結ブロック140に搬送された基板は、連結ブロック140に設けられた第3搬送ユニット141を通じて露光装置(図示しない)に搬送されてもよい。露光処理が完了した基板は収集されて第2搬送ブロック130に搬送されてもよい。
【0045】
第2搬送ブロック130に搬送された基板は第4バッファユニット1257へ搬送されてもよい。第3ロボット1244は、第4バッファユニット1257から基板を取得し、基板に現像処理を行うために、基板を第2処理モジュール1221および加熱モジュール1221に搬送する。現像処理が完了した基板は第4バッファユニット1258に搬送されてもよい。
【0046】
第4バッファユニット1258内の基板は、収集されて、第1搬送ブロック110の第1搬送ユニット114を通じて最初のカセット112のスロットに搬送されてもよい。
【0047】
(基板に塗布処理が行われる時刻から、基板に露光処理が行われる時刻までの)時間の要件がそれほど厳しくなく、基板の塗布処理の時間が現像処理の時間よりも短いため、一方の第1ロボットは、第2ロボットと連携して、2列に並んだ4つの塗布ユニット、または、3列に並んだ6つの塗布ユニットへの基板の搬送を行うことができ、第1ロボットの負担を軽減することができる。また、2つの第1ロボットが独立して基板の搬送を行うことができ、一方の第1ロボットが他方の第1ロボットに基板を搬送しないため、基板の搬送の効率が向上し、粒子汚染を低減することができる。さらに、基板の現像処理時間は正確に制御される必要があるため、現像処理が行われる基板は第3ロボットを介して1つずつ搬送される。
【0048】
基板処理装置100の1つの顕著な1つの利点は、基板処理装置100が拡張性のオプションを提供できることである。生産性を高めるために、複数の第1処理モジュール1211,複数の第2処理モジュール1221、および、複数の加熱モジュール1231の数を増やすことができる。さらに、基板の搬送の効率を向上させるために、第1ロボット、第2ロボットおよび第3ロボットの数を増やすことができる。以下に例を挙げて説明する。
【0049】
図12~19を参照すると、本発明の別の例示的な実施形態による基板処理措置200が示されている。基板処理装置200は、第1搬送ブロック110と、処理ブロック120´と、第2搬送ブロック130と、連結ブロック140とを含む。第1搬送ブロック110、第3搬送ブロック130および連結ブロック140の構成は、基板処理装置100のものと同様である。したがって、第1搬送ブロック110、第3搬送ブロック130および連結ブロック140については繰り返しの説明を行わない。
【0050】
基板処理装置100の処理ブロック120と比較して、基板処理装置200の処理ブロック120’は、処理ブロック120に基づいて、複数の第1処理モジュール1211、複数の第2処理モジュール1221および複数の加熱モジュール1231を拡張したものとみなすことができる。この実施形態において、処理ブロック120’は、6つの第1処理モジュール1211と、6つの第2処理モジュール1221とを有し、これらの両方が3列に配置され、各列が2つの層を有する。
【0051】
基板の搬送効率を向上させるために、処理ブロック120’はさらに、追加された第1処理モジュール1211に対応する別の第1ロボット2241を含む。別の1組の第1バッファユニット2251、2252が追加され、2つの隣接する第1ロボット2241、1242の間に配置されている。処理ブロック120’は、さらに、第3ロボット1244と平行に配置される別の第3ロボット2244を含む。それに応じて、別の第3ファンフィルタユニット(FFU)2263が第3ロボット2244の上方に配置され、別の1組の第4バッファユニット2257、2258が第3ロボット2244に対応するように構成されている。一方の第4バッファユニット2257が第2搬送ブロック130および第3ロボット2244に対応し、他方の第4バッファユニット2258が第3ロボット2244および第1搬送ブロック110に対応するように構成されている。第3ロボット1244は、他方の第3ロボット2244の上方に配置され、上の層の第2処理モジュール122と加熱モジュール1231と間の基板の搬送を担う。他方の第3ロボット2244は、下の層の第2処理モジュール1221と加熱モジュール1231との間の基板の搬送を担う。
【0052】
図20を参照すると、本発明の別の実施形態による第1処理モジュールと第2処理モジュールを隠した処理ブロックが示されている。この実施形態において、処理ブロック120’’は実質的に処理ブロック120と同じであり、違いは、処理ブロック120’’内において、第2ロボット1243が2つの第1ロボット1241、1242の上方に配置されていることである。第2ロボット1243の案内レール12432は、基板搬送部1240の側壁に鉛直に配置されている。第2ロボット1243に対応する1組の第3バッファユニット1255、1256は、2つの第1ロボット1241、1242に対応する1組の第2バッファユニット1253、1254の上方に配置されている。第2ロボット1243の位置が比較的高く、第2ロボット1243が、処理される基板を第3バッファユニット1255から簡単に受け取って第3バッファユニット1256に載せることができるため、1組の第3バッファユニット1255、1256を昇降させる必要がない。また、第1ロボット1241、1242および第2ロボット1243が、第2ロボット1243の上方に配置された1つのファンフィルタユニット(FFU)1261を共有して、第1ロボット1241、1242の上方に配置される第1ファンフィルタユニット(FFU)1261を省略してもよい。
【0053】
図21を参照すると、本発明のさらに別の実施形態による、第1処理モジュールと第2モジュールとを隠した処理ブロックが示されている。この実施形態において、処理ブロック120’’’は、処理ブロック120と実質的に同じであり、異なる点は、処理ブロック120’’’が別の第2ロボット3243および別の第4バッファユニット3258をさらに含むことである。2つの第2ロボット1243、3243は、第1ロボット1241、1242と平行に配置され、第1バッファユニット1251、1252の両側に位置する。具体的には、2台の第2ロボット1243、3243は、第1ロボット1241、1242の下方に配置されている。2つの第2ロボット1243、3243は、同じ案内レールを共有する。第1バッファユニット1251、1252は並んで配置され、第1バッファユニット1251、1252の配列方向は案内レールに対して垂直である。第1バッファユニット1251、1252は、昇降可能に構成されている。第1バッファユニット1251、1252は、2つの第1ロボット1241、1242の間に位置する。基板に処理を行うために、第1ロボット1241は塗布処理される基板を第2バッファユニット1253から受け取り、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。その間に、第1バッファユニット1252が降下し、第2ロボット1243が第3バッファユニット1255から塗布処理される基板を受け取り、基板を第1バッファユニット1252に搬送する。第1のバッファユニット1252が上昇し、第1ロボット1242が第1バッファユニット1252から基板を受け取り、基板を第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231に搬送する。基板が第1処理モジュール1211および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1241は基板を第1バッファユニット1251に搬送する。第1バッファユニット1251が降下し、第2ロボット3243が第1バッファユニット1251から基板を受け取り、基板を第3バッファユニット1256に搬送する。基板が第1処理モジュール1221および加熱モジュール1231において処理された後、第1ロボット1242が基板を第2バッファユニット1254に搬送する。
【0054】
本発明の基板処理装置は、塗布処理と現像処理の両方を行ってもよい。あるいは、本発明の基板処理装置は、塗布処理と現像処理のいずれかを実行してもよい。例えば、現像処理のみを実行する場合、第3ロボット1244は、現像処理される基板を第4バッファユニット1258から受け取り、基板を第2処理モジュール1221および加熱モジュール1231に搬送する。基板が第2処理モジュール1221および加熱モジュール1231で処理された後、第3ロボット1244は基板を他方の第4のバッファユニット3258に搬送し、第4バッファユニット3258内の基板は収集され、第1搬送ブロック110の第1搬送ユニット114を通じて最初のカセット112のスロットに搬送される。異なる処理の目的を実現するために、これらのバッファユニットの適用は処理の要件に応じて調整されてもよいことを認識されたい。
【0055】
図22を参照すると、本発明の別の実施形態による基板処理装置が示されている。基板処理装置800は、基板処理装置100と実質的に同じであり、異なる点は、基板処理装置800では、処理ブロック120の内側において、複数の第1処理モジュール1211を有する第1薬液処理部1210が、複数の第2処理モジュール1221を有する第2薬液処理部1220の上方に位置し、これに対応して、少なくとも2つの第1ロボットと少なくとも1つの第2ロボットが少なくとも1つの第3ロボットの上方に配置されていることである。
【0056】
図24図26および図27を参照すると、第1処理モジュール1211は、薬液処理装置内に配置された塗布モジュールであってもよい。塗布モジュール1211は、支持台1212と、支持台1212上に配列された2つの塗布ユニット1213と、2つの塗布ユニット1213の間の中央に位置する塗布ノズル装置1214と、2つのエッジ洗浄装置1216と、制御部1215とを含む。
【0057】
塗布ノズル装置1214は、水平に配置された支持アーム12141と、支持アーム12141上に配置された駆動アクチュエータ12142と、駆動アクチュエータ12142に接続され、駆動アクチュエータに駆動されて前後に移動するノズルホルダ12144と、ノズルホルダ12144に固定された少なくとも1つのノズルと、支持アーム12141に固定された支持シャフト12145と、支持シャフト12145に接続され、支持シャフトを駆動して昇降させる鉛直駆動装置12146と、支持シャフト12145に接続され、支持シャフト12145を回転駆動させる回転駆動装置12147と、を有する。一実施形態において、駆動アクチュエータ12142は、スライド凹部12143を有する。ノズルホルダ12144の端部はスライド凹部12143内に配置され、駆動アクチュエータ12142の駆動によりスライド凹部12143内を前後に移動可能に構成されている。駆動アクチュエータ12142はリニアモータであってもよい。ノズルは、同じ列に配置された2つの塗布ユニット1213に位置する基板にフォトレジスト液を供給するために用いられる塗布ノズルであり、塗布ノズルは、2つの塗布ユニット1213の間の中央に位置する。塗布ノズルは、基板に溶剤を供給する溶剤ノズルPWと、基板にフォトレジスト液を供給する複数の薬液ノズルPR、例えばPR1、PR2、PR3、PR4を含む。溶剤ノズルPWは、複数の薬液ノズルPR1、PR2、PR3、PR4の中央に位置し、基板に溶剤を供給し、複数の薬液ノズルPR1、PR2、PR3、PR4からフォトレジスト液を供給する前に基板の表面を親水性にする。溶剤ノズルおよび複数の薬液ノズルにそれぞれ接続される管路が、支持シャフト12145および支持アーム12141を貫通しており、支持シャフト12145および支持アーム12141には管路が動くための空間が設けられている。
【0058】
別の実施形態において、図25に示すように、塗布ノズルを2つの塗布ユニット1213のそれぞれに配置された基板の中心に位置合わせやすくするために、ノズルホルダ12144’の端部には溶剤ノズルPWおよび複数の薬液ノズルPR1、PR2、PR3、PR4を取り付けるための複数の、例えば5つの孔が形成されている。孔の中心と2つの塗布ユニット1213の中心は同一円弧上にある。
【0059】
各エッジ洗浄装置1216は、1つの塗布ユニット1213に対応し、塗布ユニット1213に配置された基板のエッジに形成されたフォトレジスト膜を除去するように構成されている。すべてのエッジ洗浄装置1216は、ディスペンサホルダ12161と、ディスペンサホルダ12161の一端部に取り付けられ、洗浄液を基板のエッジに供給して基板のエッジに形成されたフォトレジスト膜を除去するためのディスペンサ12162とを含む。ディスペンサホルダ12161の他端部は、鉛直駆動アクチュエータ12163に接続されている。鉛直駆動アクチュエータ12163は、ディスペンサホルダ12161を駆動して鉛直方向に移動させ、ディスペンサ12162と基板との間の距離を調整するように構成されている。水平駆動アクチュエータ12164は、垂直駆動アクチュエータ12163とともにディスペンサホルダ12161を駆動して、ディスペンサホルダ12161を水平方向に移動させ、基板のエッジに形成されたフォトレジスト膜の除去幅を調整する。
【0060】
制御部1215は、塗布ノズル装置1214の駆動アクチュエータ12142、鉛直駆動装置12146および回転駆動装置12147にそれぞれ接続されており、塗布ノズルを、同じ列に配置された2つの塗布ユニット1213に配置された基板の中心に位置合わせするように制御することができる。制御部1215は、エッジ洗浄装置1216の垂直駆動アクチュエータ12163および水平駆動アクチュエータ12164にそれぞれ接続され、基板エッジに形成されたフォトレジスト膜の除去幅を制御することができる。
【0061】
図26および図27に示すように、塗布ノズルを使用して2つの塗布ユニット1213内の基板にフォトレジスト液を供給する前に、各ノズルを2つの塗布ユニット1213内の基板の中心と位置合わせするように調整することが不可欠である。調整方法は、以下のステップを含んでもよい。
ステップ1:制御部1215に、極点Oが支持軸12145の軸上にあり、極軸OXが同じ列に配置された2つの塗布ユニット1213の中心点を通る直線と平行な極座標を設定する。
ステップ2:各ノズルの極点を取得し、各ノズルの極点を制御部1215に記録する。ここで、各ノズルの極点は、塗布ユニット1213内の基板の中心に位置合わせされる。
ステップ3:制御部1215が、制御部1215に記録された各ノズルの極点に基づいて、回転駆動装置12147及び駆動アクチュエータ12142に指令を送り、各ノズルが塗布ユニット1213で処理される必要のある基板の中心に位置合わせされるように各ノズルを極点に到達させる。例えば、塗布ユニット1213において、基板上にフォトレジスト液を供給するためにノズルPR1が使用される場合、制御部1215は、回転駆動装置12147および駆動アクチュエータ12142に指令を送り、ノズルホルダ12144を回転および直線移動させて、ノズルPR1が基板の中心と位置合わせされるように、ノズルPR1をノズルPR1の極点P(r1,θ1)に位置させる。
【0062】
ステップ2において、各ノズルの極点を取得する方法は、さらに、
第1に、標準サンプルWを塗布ユニット1213内に置き、カメラ1217を、標準サンプルWの中心に配置し、制御部1215に接続し、標準サンプルWの中心が、塗布ユニット1213に配置された、基板を位置決めして保持するためのチャックの中心に位置合わせされることと、
第2に、回転駆動装置12147に、支持シャフト12145を回転駆動させて、ノズル(例えばPR4)をカメラ1217に位置合わせさせ、カメラ1217がノズルPR4を捉えた場合、r4をノズルPR4から極点Oまでの距離Lとし、θ4をノズルPR4の回転角度として、ノズルPR4の極点P(r4,θ4)を制御部1215に記録し、カメラ1217がノズルPR4を捉えない場合には、駆動アクチュエータ12142にノズルホルダ12144を駆動させてノズルホルダ12144を直線移動させ、カメラ1217がノズルPR4を捉えるまでノズルPR4を前進または後退させ、r4をL±σとし、+σを駆動アクチュエータ12142がノズルPR4を前進させた距離とし、-σを駆動アクチュエータ12142がノズルPR4を後退させた距離とし、θ4をノズルPR4の回転角度として、ノズルPR4の極点P(r4、θ4)を制御部1215に記憶させることと、を含む。
【0063】
同様にしてノズルPR2の極点P(r2、θ2)、ノズルPWの極点P(r、θ)、ノズルPR1の極点P(r1、θ1)およびノズルPR3の極点P(r3、θ3)を取得することができる。
【0064】
本発明では、省スペース化が可能なスイング式の塗布ノズル装置1214を採用する。このようなスイング式の塗布ノズル装置1214の場合、難しいのは位置合わせである。したがって、本発明では、ノズルホルダ12144を、駆動アクチュエータ12142に接続し、駆動アクチュエータ12142によって前進および後退させるようにして、塗布ノズルが基板に薬液を供給する前に、塗布ノズルの位置合わせの調整が自動的にされるようにする。そして、溶剤ノズルPWがPR3、PR1、PR2、PR4のような複数の薬液ノズルの中心に位置し、ノズルの移動距離および移動時間が低減されることによって処理の効率が向上する。
【0065】
図28を参照すると、第2処理モジュール1221は、薬液処理装置内に配置された現像モジュールであってもよい。現像モジュール1221は、支持台1222、支持台1222上に配列された2つの現像ユニット1223、2つの現像ノズル装置1224、2つの洗浄ノズル装置1226、および、制御部を含む。すべての現像ノズル装置1224、および、すべての洗浄ノズル装置1226が、1つの現像ユニット1223に対応する。
【0066】
塗布ノズル装置1214と現像ノズル装置1224との構成は、ノズルの種類とノズルの数が異なる点を除いて実質的に同じである。各現像ノズル装置1224は、水平に配置された支持アーム12241と、支持アーム12241に配置された駆動アクチュエータ12242と、駆動アクチュエータ12242に接続され駆動アクチュエータに1224によって前進および後退されるノズルホルダ12244と、ノズルホルダ12244に固定された少なくとも1つのノズルと、支持アーム12241に固定された支持シャフト12245と、支持シャフト12245に接続され支持シャフト12245を駆動して昇降させる鉛直駆動装置12246と、支持シャフト12245に接続され支持シャフト12245を回転駆動させる回転駆動装置12247と、を含む。一実施形態において、駆動アクチュエータ12242は、スライド凹部12243を有する。ノズルホルダ12244の一端部は、スライド凹部12243内に配置され、駆動アクチュエータ12242の駆動によって、スライド凹部12243内を前進および後退するように構成されている。駆動アクチュエータ12242はリニアモータであってもよい。ノズルは、1つの現像ユニット1223内に配置された基板に現像液を供給するために用いられる現像ノズルである。現像ノズルは、基板に薬液を供給する、例えばDV1、DV2のような複数の薬液ノズルDVと、現像液が基板に跳ね返るのを防止して、パターンの欠損を防止し粒子汚染を低減するために、不活性ガス、N2ガスのような非反応性のガスを基板に供給するガスノズルN2Nとを含む。複数のノズルにそれぞれ接続された管路が、支持シャフト12245および支持アーム12241を貫通しており、支持シャフト12245および支持アーム12241内には、管路が動くための空間が設けられている。
【0067】
同様に、現像ノズルを現像ユニット1223に配置された基板の中心に位置合わせしやすくするためには、ノズルホルダ12244の一端部が、ガスノズルN2Nおよび複数の薬液ノズルが取り付けられる複数の孔を有することが好ましい。複数の孔の中心と、現像ユニット1223の中心とは同一円弧上にある。
【0068】
各洗浄ノズル装置1226は洗浄ノズルホルダ12261を含み、液体を噴射して基板を洗浄するために、洗浄ノズル12262が洗浄ノズルホルダ12261に取り付けられている。洗浄ノズルホルダ12261は、支持部材12263の一端部に固定されている。支持部材12263の他端部は、支持部材12263を駆動して昇降させるための鉛直駆動ユニット12264、および、支持部材12263を駆動して回転させるための回転駆動ユニット12265に接続されている。
【0069】
制御部は、現像ノズル装置1224の、駆動アクチュエータ12242、鉛直駆動装置12246、および、回転駆動装置12247にそれぞれ接続され、現像ノズルを、現像ユニット1223に配置された基板の中心に位置合わせするように制御することができるように構成されている。制御部は、また、洗浄ノズル装置1226の、鉛直駆動ユニット12264および回転駆動ユニット12265にそれぞれ接続され、洗浄ノズル12262の移動を制御することができるように構成されている。
【0070】
現像ノズルが現像液を現像ユニット1223内の基板に供給するのに使用される前に、各ノズルを基板の中心と位置合わせするように調整することが不可欠である。調整方法は、塗布ノズルの場合と同じであるので、ここでの繰り返しの説明を省略する。
【0071】
図29図31を参照すると、本発明の別の例示的な実施形態の塗布モジュールが示されている。塗布モジュール3211は、支持台3212と、支持台3212上に配列された2つの塗布ユニット3213と、2つの塗布ユニット3213の間の中央に配置された塗布ノズル装置3214と、2つのエッジ洗浄装置3216と、制御部とを有する。
【0072】
塗布ノズル装置3214は、水平に配置された支持アーム32141と、支持アーム32141に配置された駆動アクチュエータ32142と、駆動アクチュエータ32142に接続され、駆動アクチュエータ32142に駆動されて前進または後退するノズルホルダ32144と、ノズルホルダ32144に固定され2つの塗布ユニット3213に配置された基板に溶剤を供給する溶剤ノズルPWと、支持アーム32141に固定された支持シャフト32145と、支持シャフト32145に接続され、支持シャフト32145を駆動して昇降させる鉛直駆動装置32146と、支持シャフト32145に接続され、支持シャフト32145を駆動して回転させる回転駆動装置32147とを有する。一実施形態において、駆動アクチュエータ32242はスライド凹部32143を有する。ノズルホルダ32144の一端部はスライド凹部32143内に配置され、駆動アクチュエータに32142に駆動されて12143内を前進または後退する。駆動アクチュエータ32142はリニアモータであってもよい。ノズルホルダ32144の他端部は、前方に突出して挿入ピン321441を形成している。塗布ノズル装置3214は、2つの塗布ユニット3213に配置された基板にフォトレジスト液を供給する複数の薬液ノズルPR、例えばPR1、PR2、PR3、PR4を有する。各薬液ノズルPRはケーシング部材32148内に配置され、ケーシング部材32148を貫通している。ケーシング部材32148の、ノズルホルダ32144の他端部と対向する一側壁には、ピンホール32149が形成されている。複数のケーシング部材32148が溝32140内に配置されている。溝32140は支持台3212の上方に、1組の支持ピラーを介して支持されていてもよい。溝32140の内部は、複数の分かれた領域に分割され、すべての領域に1つのケーシング部材32148が収容されていてもよい。
【0073】
薬液ノズルPRが2つの塗布ユニット3213に配置された基板にフォトレジスト液を供給するのに用いられるときに、図31に示すように、薬液ノズルPR3を例にすると、ノズルホルダ32144の挿入ピン321441が、鉛直駆動装置32146および回転駆動装置32147の駆動によって薬液ノズルPR3がセットされたケーシング部材32148のピンホール32149に位置合わせされる。そして、駆動アクチュエータ32142はノズルホルダ32144を駆動させて前進させ、ノズルホルダ32144の挿入ピン321441が、薬液ノズルPR3がセットされたケーシング部材32148のピンホール32149に挿入されるようにする。鉛直駆動装置32146は、支持シャフト32145を駆動させて上昇させて、薬液ノズルPR3がセットされたケーシング部材32148を薬液ノズルPR3とともに、溝32140から離して溝32140の上方に位置させる。回転駆動装置32147は、薬液ノズルPR3が基板の上方に位置するように、支持シャフト32145を駆動させて回転させる。薬液ノズルPR3を基板の中心に位置合わせするように調整する方法は、塗布ノズル1211の場合と同様であるため、ここでは繰り返しの説明を省略する。
【0074】
エッジ洗浄装置3216および制御部の構成は、塗布モジュールのエッジ洗浄装置1216および制御部1215の場合と同様であるため、ここでは繰り返しの説明を省略する。
【0075】
上述の例示的な実施形態および利点は、単に例示的なものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の教示は、他の種類の装置にも容易に適用することができる。また、本発明の例示的な実施形態の説明は、例示を目的とするものであり、特許請求の範囲を限定するものではなく、多くの代替案、修正案、及び変形形態が明らかが当業者にとって容易である。
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【国際調査報告】