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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】高所コンテナへの非抵抗循環
(51)【国際特許分類】
   E03B 11/12 20060101AFI20240409BHJP
   A01K 63/04 20060101ALI20240409BHJP
   C02F 1/00 20230101ALI20240409BHJP
【FI】
E03B11/12
A01K63/04 Z
C02F1/00 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023553005
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 NO2022050056
(87)【国際公開番号】W WO2022186699
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】20210273
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523327617
【氏名又は名称】サイベリト システムズ エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ブリンチ,ノット クリスチアン
【テーマコード(参考)】
2B104
【Fターム(参考)】
2B104CA01
2B104EA01
(57)【要約】
本発明は、全般的には、高所コンテナへの流体の循環に関し、より詳細には、少なくとも1つの流体供給源コンテナと、少なくとも1つの循環用閉鎖コンテナと、少なくとも1つの高所流体コンテナと、循環を目的とする少なくとも1つの循環機構と、循環制御を目的とする少なくとも1つの始動停止機構とを有する、高所コンテナへの非抵抗的な流体循環のためのシステムおよび方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を上昇高さまで非抵抗的に循環させるためのシステムであり、
少なくとも1つの供給源コンテナ(1、17、35、54)と、
少なくとも1つの閉鎖コンテナ(2、21、29、39、48、58、63)と、
少なくとも1つの高所コンテナ(3、34、44、53、68)と
を備えるシステムであって、
前記システムはさらに、
前記少なくとも1つの供給源コンテナと前記少なくとも1つの閉鎖コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための供給源コンベヤ(4、19、27、37、46、56、61)群と、
前記少なくとも1つの閉鎖コンテナと前記少なくとも1つの高所コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための採取コンベヤ(5、24、32、42、51、66)群とを備え、
各々のコンベヤ群は、
少なくとも1つの排出パイプ(6)と、
少なくとも1つの投入パイプ(7)とを備え、
前記システムには、
循環機構(11、12、20、23、28、31、38、41、47、50、57、62)と、
始動停止機構(13、14、18、25、26、33、36、43、45、52、55、60、67)とが設けられ、
前記システムは、一度に1つのコンベヤ群を通して循環させることによって非抵抗循環を達成し、排出コンベヤ(6)の流体レベルが前記循環回路内の投入コンベヤ(7)の流体レベルに実質的に等しいことを特徴とする、システム。
【請求項2】
直列接続された複数の循環ユニットをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
並列接続された複数の循環ユニットをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
直列接続および並列接続された複数の循環ユニットをさらに備えることを特徴とする、請求項2および請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
少なくとも1つの循環ユニットは、異なる組成を有する循環流体であることをさらに特徴とする、請求項2~請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
少なくとも1つの循環ユニットは、異なる位置における流体を循環させていることをさらに特徴とする、請求項2~請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
高さ上限より下に位置する少なくとも1つの高所コンテナをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
複数の開放または閉鎖供給源コンテナをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
複数の開放または閉鎖高所バッファコンテナをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
複数の開放または閉鎖高所コンテナをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも1つの排出装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
汚染物質を監視するためのセンサをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記循環システムのプログラム制御のための手段をさらに備えることを特徴とする、請求項14および請求項15に記載のシステム。
【請求項14】
少なくとも1つの供給源コンテナ(1、17、35、54)と、
少なくとも1つの閉鎖コンテナ(2、21、29、39、48、58、63)と、
少なくとも1つの高所コンテナ(3、34、44、53、68)と
を備える請求項1に記載のシステムであり、
前記少なくとも1つの供給源コンテナと前記少なくとも1つの閉鎖コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための供給源コンベヤ(4、19、27、37、46、56、61)群と、
前記少なくとも1つの供給源コンテナと前記少なくとも1つの高所コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための採取コンベヤ(5、24、32、42、51、66)群と
をさらに備える前記システムにおいて上昇高さへ非抵抗的に流体を循環させる方法であって、
前記方法は、一度に1つのパイプ群を通して循環させるステップ、つまり
(a)前記採取コンベヤ用の弁(14、25、33、43、52、67)を閉じるステップと、
(b)前記供給源コンベヤ用の弁(13、18、26、36、45、55)を開くステップと、
(c)循環機構(11、20、28、38、47、57)を作動させて、前記供給源コンベヤを通して流体を非抵抗的に循環させるステップと、
(d)前記供給源コンベヤ用の前記弁(13、18、26、36、45、55)を閉じるステップと、
(e)前記採取コンベヤ用の弁(14、25、33、43、52、67)を開くステップと、
(f)循環機構(12、23、31、41、50、65)を作動させて、前記採取コンベヤを通して流体を非抵抗的に循環させるステップと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には、高所コンテナへの流体の循環に関し、より詳細には、少なくとも1つの流体供給源コンテナと、少なくとも1つの循環用閉鎖コンテナと、少なくとも1つの高所流体コンテナと、循環を目的とする少なくとも1つの循環機構と、循環制御を目的とする少なくとも1つの始動停止機構とを有する、高所コンテナへの非抵抗的な流体循環のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術から、ポンプを使用する従来の循環を参照すべきであり、この場合、ポンプは、流体を供給源コンテナから別のコンテナに輸送し、流体は、最終コンテナ内の既存の流体が供給源流体によって変位されるまで、供給源から最終コンテナ内へ加算的に流れる。
【0003】
方法の1つのグループは、海洋動物を収容するために使用され、循環が透過性網を通して自然に生じる海として供給源流体を説明するものである。このグループは、循環が何らかの形態の循環機構によって維持される、半透過性または非透過性の壁を有する海上コンテナの形態をとることもできる。
【0004】
これらの方法の最も有意な変形形態は、陸上の高所コンテナであり、この場合、循環機構は、流体を上昇位置へ輸送するためにエネルギーを使用する必要がある。そのためには、循環機構が、水を上昇位置へ移動させることによって静水圧および流体重量を克服するのに十分なエネルギーを得る必要がある。
【0005】
これらの方法は、通常の流体循環と呼ばれ、その目的はコンテナ内の流体を置換することである。
【0006】
上昇位置への流体循環に関する主な問題は以下の通りである。
(1)流体は、流体を上昇位置へ移動させるときに、液体の静水圧および液体重量を克服するのに十分なエネルギーを得るために循環機構を必要とする。
(2)流体循環は、高い位置でなければならない。一例として、海洋生物コンテナは、水1立方メートル当たりの海産物量であることから、大量の水を必要とする。水の量が多いほど、電力をより多く必要とし、流れにおける抵抗がより小さくなる。
(3)流体循環には、高い高さが必要である。海洋動物または水平上昇平面における栄養成長を伴う流体コンテナの場合、エネルギー使用量は低くしなければならず、高さは高くなければならない。
【0007】
一例として、海産物産業における上昇位置への流体の循環は、非効率的な循環の直接的な結果である多くの問題を解決する。
(1)船による海洋動物飼料の輸送の必要はなくなる。
(2)排泄物による海底の汚染は、陸上コンテナ内で対処しやすくなる。
(3)汚染物質、排泄物、および海洋動物の数に起因する嫌気性条件は、封じ込められ制御された環境ではより対処しやすい。
(4)海洋動物のコンテナは陸上コンテナであり得るので、船による生産物の市場への輸送は必要ない。
(5)浄水システムのためのエネルギー使用量が多い。
(6)都市における海洋動物の生産および高所栄養成長は、はるかに可能性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以下に列挙する問題は、上昇高さで流体を循環させる全ての既知の方法に関するものである。
静水圧および流体重量
【0009】
高さは、通常、流体が自然に流れている場合、下向きの流れを作り出す。水は、重力により、高所ダムから海へと自然に流れ込む。
【0010】
上向きの流れを作る場合、流れは、重力に対抗することによって流体の移動のために力が使用される抵抗流と見なされ得る。水は、1立方センチメートル当たり約1グラムの密度を有し、この水を所与の高さへと移動させるために力が使用される。古い馬力単位の定義は、毎秒1立方メートルを1メートル持ち上げるのに多くのエネルギーが必要であることを示している。抵抗流の除去は、水を上昇位置へ移動させる場合、エネルギー効率にとって極めて重要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は、本発明によれば、請求項1の特徴部分の特徴を有する請求項1の前提部分に定義されるような上昇高さへの流体の循環のための装置、および請求項14の特徴部分の特徴を有する請求項14の前提部分に定義されるような上昇高さへの流体の循環のための方法によって達成される。
【0012】
本発明のいくつかの非網羅的な実施形態、変形形態、または代替形態は、従属請求項によって定義される。
【0013】
本発明は、上昇高さへ流体を循環させるために、少なくとも1つの循環ユニットを用いた複数の操作を使用して、上述の目的を達成する。
【発明の効果】
【0014】
従来の循環方法との技術的相違は、少なくとも1つの循環ユニットが、エネルギー効率を向上させながら、流体を非抵抗的に高所コンテナへ循環させることができるということである。
【0015】
そして、これらの効果がいくつかのさらなる有利な効果をもたらす。
・循環ユニットの数を増加させ、ひいては循環流を増加させることが可能になる。
・特定の循環ユニットを特定の循環タスク専用にすることができる。
・特定の循環ユニットを異なる組成を有する特定の流体専用にすることができる。
・効率を向上させながら、循環コンテナの上昇高さを増加させることができる。
・効率向上による全体的なノイズを大幅に低減することが可能になる。
【0016】
本発明の上記およびさらなる特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されており、その利点とともに、添付図面を参照しながら後述する本発明の例示的な実施形態の詳細な説明を考慮することにより、より明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】供給源コンテナから高所コンテナへの流体の非抵抗循環のための循環システムの図である。
図1A】回路内の循環を可能にする循環機構の詳細図である。
図1B】循環システムから不要な要素を排出する空気排出装置の詳細図である。
図1C】流体循環のためのコンベヤを形成するパイプ群の詳細図である。
図2】機能性を高め、流れを途切れなく増加させるために並列接続された複数の非抵抗循環ユニットの図である。
図3】上昇高さを増加させることができるように直列接続された複数の非抵抗循環ユニットの図である。
図4】上昇高さを増加させることができるように直列接続された複数の非抵抗循環ユニットの変形形態の図である。
図5】閉鎖コンテナが高さ上限を上昇させるために沈められている、非抵抗循環ユニットの変形形態の図である。
図6】循環装置、パイプ、および弁が2つの閉鎖コンテナ間の循環機能を形成する、循環ユニットの変形形態の図である。
図7】循環装置が海洋生物の輸送のために使用され、管距離が流体変位の効率を高める、循環ユニットの変形形態の図である。
図8】循環装置は最大上昇高さを増加させる加圧タンクであり、流体は異なる密度および汚染物質を有する、循環ユニットの変形形態の図である。
図9】循環装置が流体循環効率を向上させるために流体密度差を使用している、循環ユニットの変形形態の図である。
図10】循環装置が循環機構としてサイフォン効果を使用している、循環ユニットの変形形態の図である。
図11】循環装置が正の流体輸送を実現するために、供給源と採取部との間で切り替えるときに圧力差を使用している、循環ユニットの変形形態の図である。
図12】供給コンテナと高所コンテナとの間で流体を混合することなく、ほぼ100%の変位を達成するために変位ピストンが取り付けられた閉鎖コンテナの変形形態例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付図面を参照しながら、本開示の様々な態様についてより詳細に後述する。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化され得、本開示全体にわたって提示される特定の構造または機能に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることができるように提供される。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様から独立して実装されるか、または本開示の任意の他の態様と組み合わされて実装されるかにかかわらず、本明細書で開示する本開示の任意の態様を網羅するように意図されていることを、当業者は諒解されたい。例えば、本明細書で説明する任意の数の態様を使用して、装置が実装され得るか、または方法が実施され得る。さらに、本開示の範囲は、本明細書で説明される本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能性、または構造および機能性を使用して実施されるそのような装置または方法を網羅するように意図されている。本明細書で開示される本開示の任意の態様は、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
用語
【0019】
例示的な実施形態に対する多数の代替形態、修正形態、および均等物が利用可能であることを示すために、用語に関して本発明の例示的な実施形態を説明する。
・循環は、回路内の物質中の構成粒子間の場所の連続的な変化を伴う全ての形態の移動または流れを含む。
・循環機構は、循環を可能にする全ての形態の機構を含む。
・流れは、経路に沿った物質中の構成粒子間の場所の連続的な変化を伴う全ての形態の粒子を含む。
・コンテナは、物質を閉じ込めるための全ての方法を含む。
・高所コンテナは、0基準点より上の上昇位置で物質を閉じ込めるための全ての方法を含む。
・流体は、塊を分離させることなく容易に移動し、それらの相対位置を変化させる粒子を有する全ての形態の物質を含む。
・始動停止機構は、物質の通過を防止するまたは可能にする機構の全ての形態を含む。
・回路は、空間内の2つ以上の点間の全ての形態のパスまたはルートを含む。
・コンベヤは、回路に沿って物質を輸送するための全ての形態の回路を含む。
・高さ上限は、閉鎖コンテナ内の流体が、機器の限界または物理法則のために下向きの動きで流れ始める高さ限界である。
・非抵抗循環は、回路内の物質の構成粒子が重力による抵抗力の影響を受けない循環を含む。
・抵抗循環は、回路内の物質の構成粒子が重力による抵抗力によって影響を受ける循環を含む。
・循環ユニットは、図1における本発明および本発明の基礎を形成する原理を参照している。
【0020】
本開示では、摩擦は重要でないと考えられる。コンベヤ(パイプ)における摩擦は、コンベヤの厚さを基準とし、非常に厚いコンベヤ(パイプ)では、摩擦は0に近く、無視することができる。「非抵抗」は、本発明が重力からの抵抗の影響の大部分を「除去」していることを強調する用語として使用される。
本発明の基礎を形成する原理
【0021】
図面に概略的に示される例示的な実施形態に関して、本発明を詳細に説明する。
【0022】
例示的な実施形態を簡略化するために、水(海水)が流体として使用される。同様に、摩擦力は重力と比較して小さいので、循環における摩擦力は流れにおける抵抗として無視される。パイプ内の摩擦はパイプの厚さを基準とし、非常に厚いパイプでは、摩擦は0に近く、無視することができる。説明全体を通して、全ての始動停止機構は弁(ボール弁)とし、全ての循環コンベアはパイプとしている。これらの機構は、循環システムにおいて最も一般的であり、図面に概略的に示されている。
【0023】
本発明は、静圧システムが形成される原理を使用している。パスカルの法則は、静止状態の封入流体内の任意の点における圧力変化が、流体内の全ての点へ衰えることなく伝達されることを規定している。循環装置内の圧力がコンベヤ取入口で変化する場合、コンベヤ出口で同じ圧力が生成される。
【0024】
重要な特徴は、取入口と出口が同じレベル(圧力レベル)にあることである。電力(SI単位ワット)の定義を形成する原理は、エネルギーが移動を生み出すことによって使用され、この移動が同じレベル(高さ)における移動である場合、エネルギーは移動を生み出すためにのみ使用されることを示す。移動における摩擦力は、唯一の対抗力である。質量の移動が同じレベルにおける移動でない場合、エネルギーは、レベル差によって生成される重力に対抗するために使用される。エネルギーはまた、循環装置としてサイフォンを使用することによってレベル差から抽出されてもよく、エネルギーは、より高いレベルにおいて運動エネルギーから消耗される。
【0025】
レベルについて言及する場合、コンテナ表面下の深さは考慮されない。コンベヤ取入口がコンベヤ出口より深い深さにある場合、システムに影響を及ぼさない。異なる流体柱による圧力差は、コンベヤ内の水柱の影響を均一にし、いかなる流れも引き起こさない。
【0026】
しかし、重力は重要であり、コンベヤ取入口とコンベヤ出口が異なる表面レベルにある場合、不均一な圧力を生成する。異なる水柱になり、より低いレベルへの流れが始まる。これは、よく知られた原理、すなわちサイフォンである。
【0027】
コンベヤ取入口とコンベヤ排出口とが異なるレベルにある場合、エネルギー使用量は、圧力差を補償するために増加され得る。従来の遠心ポンプは、水を1メートル上方に移動させるときに10000パスカル(0.1バール)のポンプ圧を生成しなければならない。この問題は、入口および出口が供給源コンテナ表面または高所コンテナ表面と同じ静水圧レベルにあることを確実にすることによって解決される。
【0028】
循環ユニットは循環において流体を追加または除去しないので、必要とされるエネルギーのみが循環(移動)を確立する。
【0029】
最初に、図1に示すシステムは流体で満たされる。全ての始動停止機構13、14が閉じられ、循環ユニット11、12が停止される。

図示されている例では、始動停止機構13、14を同時に開くことはできない。弁13が開かれ、弁14が閉じられている場合、水圧システムは、コンテナ2から供給源コンテナ1への流れがなく静止状態になる。同様に、弁14が開かれ、弁13が閉じられる場合、水圧システムは、コンテナ2から高所コンテナ3への流れがなく静止状態になる。両方の弁が開いている場合、水圧システムは静止状態ではなく、流体は、高所コンテナ3から供給源コンテナ1へ流れる。
【0030】
循環装置11を用いて循環させることによって、弁13が開かれ、弁14が閉じられているときに、開放供給源コンテナ1から閉鎖コンテナ2への非抵抗循環を実現することが可能である。

同様に、循環装置12は、弁13が閉じられ、弁14が開かれている場合、閉鎖コンテナ2から高所コンテナ3へ非抵抗的に水を循環させている。
【0031】
本発明の基礎は、非抵抗循環を導入することによって静水圧および流体重量に関する問題を解決することである。
循環量の増加
【0032】
図2に示す循環システムは、非抵抗循環を伴う流れを増加させる必要があるときに生じる問題を解決する。
【0033】
高所コンテナへの循環量を増加させることで、エネルギー消費量が増加する。

量を増倍させることで、流体を高所コンテナへ輸送するときに、おおよそ同じ乗数だけエネルギー使用量が増加する。
【0034】
この問題は、並列接続された複数の循環ユニットを導入することによって解決される。非抵抗循環は、循環ユニットによって実行され、この手法によって得られる効率は、並列接続された複数の循環ユニットによって向上され得る。パイプ径を大きくして同様の結果を得ることは可能であるが、静水圧および水の重量のために高さ上限が制限される。上昇高さは、パイプ径よりも重要であり得る。
【0035】
この方法は、非抵抗的に流れの増加をもたらす。
高さの増加
【0036】
非抵抗的流体循環を生成する効率的な方法が図3に示されており、高さを極端なレベルまで増加させることが可能である。これは、複数の循環ユニットを直列接続することによって行われる。
【0037】
高圧にさらされたときの材料および機器の限界のために、静水圧が高さの限界を生じさせる。

これは、通常、高圧ポンプおよび高圧機器を使用することによって解決されるが、この方法は抵抗循環であり、非効率的である。
【0038】
圧力レベルをより細かい高さに細分することによって、図3に示すように、供給源コンテナ35から高所コンテナ53への流体の非抵抗循環を実現することが可能である。
【0039】
図3に示す循環システムは、直列接続された複数の循環ユニットを使用することによって、極端な高さにおける流体循環に関する問題を解決する。
図1
【0040】
弁13が開いており、弁14が閉じているときに、コンテナ1から閉鎖コンテナ2へ流体を循環させるために使用される循環ユニットを示す。

循環機構11がコンテナ2内の流体を供給源コンテナ1からの流体と置換すると、弁14が開かれ、弁13が閉じられる。循環装置12は、コンテナ2の内容物を高所コンテナ3内の流体と置換する。
【0041】
最初に、システムは図示されているように流体で満たされ、全ての始動停止機構13、14が閉じられ、循環機構11、12が停止される。図1に示す例では、弁13、14を同時に開くことはできない。弁13が開かれ、弁14が閉じられている場合、水圧システムは、コンテナ2から供給源コンテナ1への流れがなく静止状態になる。同様に、弁13が閉じられ、弁14が開かれている場合、水圧システムは、コンテナ2から高所コンテナ3への流れがなく静止状態になる。
【0042】
コンテナ2およびパイプ4によって生成される静水圧は、機器の物理的制限および物理法則により最大高さを制限する。この限界は、「高さ上限」と定められ、この場合、水圧システムは静止状態ではなく、流体は下方への動きで流れ始める。この限界は、異なる流体、または異なる動作条件によって異なる。
図1A
【0043】
軸流プロペラポンプモータ11の詳細図である。循環機構は、コンテナ2とコンテナ1との間の循環を可能にしている。循環は、投入パイプ9(7)を通してコンテナ2内の流体を開放コンテナ1からの流体と置換し、パイプ10(6)を通して流体を排出する。同様に、循環装置12は、コンテナ2とコンテナ3との間のパイプ5内の循環を可能にする。
【0044】
弁13が開いており、循環機構11が始動すると、流体は、開放コンテナ1と閉鎖コンテナ2との間を循環する。水圧システムは、最初は静止状態にあり、循環機構は、流体中の全ての点へ衰えることなく伝達される圧力変化を生成する。低圧循環はエネルギー効率が良い。
図1B
【0045】
「高さ上限」に影響を及ぼし得る汚染物質15を除去する排出装置16の詳細図である。排出装置16が汚染物質15を除去するときに、排出装置16は、循環において使用される流体と汚染物質を置換し得る。排出装置16は、閉鎖コンテナ2が閉鎖システムを形成するように、コンテナ2の内部と外部とを分離し得る。
【0046】
どんな種類の要素が閉鎖コンテナ2から排出される必要があるかに応じて、異なる目的で排出装置が他の場所に配置されてもよい。好ましい動作は、循環に悪影響を及ぼすか、または高さ上限を低下させる望ましくない要素を流体から排出するための動作である。図示されている例では、排出装置16は空気15を排出するために使用される。
図1C
【0047】
2つのパイプ、循環入口7および循環出口6を含むパイプ4の断面の詳細図である。図示されている例では、パイプ内の領域8は閉鎖されている。循環装置からの水圧は、相反する値を有する領域6、7に等しく分割される。弁13が開いており、弁14が閉じているとき、パイプは、図1Aの循環装置11によって生成される力(圧力)による影響を受けるまで、静止状態の水圧回路を形成する。
【0048】
追加の循環装置が排出パイプ10(6)に導入される場合、周囲パイプ4内の領域8は、差動回路として動作し得る。投入パイプ9(7)の流れが排出パイプ10(6)内の流れよりも多いかまたは少ない場合、その差は領域8によって形成される回路によって処理される。始動停止機構が意図したように循環を開閉することができる限り、パイプの任意の構成が可能である。図1Cに示されるようにパイプを集めることは、ボール弁のような従来の始動停止機構であるために、より望ましい場合がある。
【0049】
閉鎖コンテナ2内のパイプの位置は、循環、汚染物質の除去などのための好ましい流体に依存する。図示されている例では、水が流体として使用される場合、採取パイプ5は、閉鎖コンテナ2の左側に水平に位置決めされると、より最適になる。その場合、弁13が閉じられ、弁14が開かれると、静水圧はより小さくなる。パイプ5は、より最適な循環を作り出すために可能な限り短くすることができる。
【0050】
閉鎖コンテナ2の位置は、高所コンテナ3内の流体中に沈められてもよい(図5の代替形態70に示されている)。これは、汚染物質または空気の排出を単純化し、高さおよび循環に関してより最適になる。加えて、供給源コンテナはまた、図5の代替実施形態69に示されるように、閉鎖コンテナであり得る。この最適化は、最大上昇高さを増加させることができる。しかし、図は例示的なものであり、パイプおよびコンテナの好ましい位置は、流体が水と異なる場合、またはより最適な循環パラメータが必要とされる場合に変化し得る。
図2図3および図4
【0051】
並列接続および直列接続された循環ユニットを形成する方法を示す。図2および図3は、並列接続および直列接続された基本循環ユニット(図1)を示す。図4は、図3の直列接続された循環ユニットの変形形態である。
【0052】
循環システムの効率を低下させることなく非抵抗的に、並列接続された循環ユニットは流れを増加させ、直列接続された循環ユニットは高さを増加させる。
【0053】
並列接続および直列接続された循環ユニットは、追加の機能性を導入することもできる。これらの循環ユニットは、異なる組成の流体を含み、システム内の異なる位置に配置され得る。
【0054】
同様に、コンテナは追加の機能性を示し得る。複数のコンテナは、異なる組成を有する流体を表し得る。例示的な実施形態では、供給源コンテナおよび高所コンテナは単一のコンテナとして示されている。それらが複数のコンテナを表し、異なる循環ユニットが同時に使用された場合、システムの機能性は大幅に向上し得る。一例として、汚染物質が1つの高所コンテナの底部に存在する場合、図9の代替形態に示すように、循環ユニットを使用して汚染物質を別の供給源コンテナへ除去することができる。これは、複数の機能が、コンテナおよび並列接続および直列接続された複数の循環ユニットによって分離され得ることを示している。高所バッファコンテナ44(図3)を使用することによって、複数の高所(開放または閉鎖)バッファコンテナを導入することで機能性をさらに向上させることができる。
【0055】
弁13、14は、始動停止機構であり、コンベヤ(パイプ)を閉鎖し、循環回路を閉鎖することができる限り、任意の形態であり得る。流体中の空気または静水圧に影響を及ぼす他の汚染物質のために、位置は、可能な限り低くなり得る。弁の数およびそれらの位置の他の構成および実施形態は、高さ上限を上昇させる場合に想定され得る。弁は、1つの投入部が一度に1つの排出部を動作させるように、コンテナ2内の1つの投入部ならびにコンテナ1、3への2つの排出部を用いて、1つの始動停止機構に組み合わせられてもよい。本発明の例示および説明を簡略化するために、2つの別個の弁が使用されている。
【0056】
ここでも、システムが閉鎖システムであることが極めて重要である。弁13、14の一方が開かれ、他方が閉じられる場合、システムは閉鎖される。弁13、14の両方が同時に開いている場合、システムは開放されており、流体は、高所コンテナ3から供給源コンテナ1へと流れ始める。水圧システムを静止状態に維持するために、電子監視および制御が実施され得る。始動停止機構、循環機構および排出機構は、電子的に制御および監視され得る。加えて、パイプ(4、5)内の流れ、およびコンテナ(1、2、3)内の汚染物質を監視するためのセンサが、循環ユニットのシーケンスを監視および制御するために実装されてもよく、その結果、高さ上限は影響を受けない。電子制御システムは、システムが閉鎖水圧システムであるかどうかを監視して、非抵抗循環を可能にし、下方への流れを防止することができなければならない。
【0057】
前述の実施形態は、理解を明確にするためにある程度詳細に説明されているが、本発明は、提供される詳細に限定されない。本発明を実施する多くの代替方法がある。本開示の実施形態は例示であり、限定的なものではない。
基本循環ユニットの動作の最良の形態
【0058】
図1は、供給源コンテナ1から高所コンテナ3への流体の非抵抗循環を示す図である。
【0059】
操作の前に、コンテナ2ならびにパイプ4、5は液体で満たされなければならない。これは、空気排出装置16によって、真空または水注入とポンピングもしくは循環による排出との組み合わせのいずれかによって行われ得る。操作の前に、全ての弁が閉じられ、循環装置が停止される。
【0060】
最初に、弁13が開き、コンテナ2内の水およびパイプ4内の流体によって生成される静水圧は、コンテナ2から供給源コンテナ1へのいかなる流れも可能にしない。このことにより、コンテナ2から供給源コンテナ1への流れがない静止状態の水圧システムが得られる。パスカルの法則は、静止状態の封入流体内の任意の点における圧力変化が、流体内の全ての点へ衰えることなく伝達されることを規定している。
【0061】
図1に示す循環ユニットは、簡素化のために循環回路内に集められ得る。
・弁13、パイプ4および循環装置11を含む供給部1
・循環装置12、パイプ5および弁14を含む採取部1
【0062】
循環装置が停止して弁が閉じられると回路は閉鎖され、循環装置が始動して弁が開かれると回路は開放される。供給ユニットは採取ユニットと同時に循環することができないので、閉鎖コンテナ2は閉鎖システムを形成している。
【0063】
供給源コンテナ1から高所コンテナ3への循環は、供給ユニットを開放し、採取ユニットを閉鎖することによって実行される。最適な循環の後、供給ユニットが閉鎖され、採取ユニットが開放される。最適な循環の後、高所コンテナ3内の流体は、閉鎖コンテナ2からの流体によって置換されている。
【0064】
コンテナ2内の不要な要素の排出が必要な場合、排出が終了するまで、供給部および採取部の両方が閉鎖される。
【0065】
供給源コンテナ1と高所コンテナ3との間の循環における流れは連続的ではない。採取部および供給部は同時に動作することができない。
【0066】
記載される機構は、上昇高さへの非抵抗的な流体循環をもたらす。エネルギーは循環およびパイプを通る抵抗運動のためにのみ使用される。
複数の並列接続された循環ユニットに基づく動作の最良の形態
【0067】
図2は、本発明の変形形態が、いくつかの循環ユニット(図1)を並列に組み合わせることによって、どのように循環流を増加させ得るかを示す。
【0068】
図示されているシステムは、簡素化のために循環回路内に集められ得る。
・弁18、パイプ19および循環装置20を含む供給部1。
・循環装置23、パイプ24および弁25を含む採取部1。
・弁26、パイプ27および循環装置28を含む供給部2。
・循環装置31、パイプ32および弁33を含む採取部2。
【0069】
供給回路は採取回路と同時に循環することができない。
・システム1は、供給部1および採取部2を含む。
・システム2は、供給部2および採取部1を含む。
【0070】
循環装置が停止して弁が閉じられると回路は閉鎖され、循環装置が始動して弁が開かれると回路は開放される。供給ユニットは同じ循環ユニット上で採取ユニットと同時に循環することができないので、閉鎖コンテナ21、29は閉鎖システムを形成している。
【0071】
供給源コンテナ17から高所コンテナ34への循環を実現するために、システム1内の要素が開かれ、システム2内の要素が閉じられる場合、並列動作は連続流を生成することになる。システム1内の要素が閉じられ、システム2内の要素が開かれるときも同様である。
【0072】
循環は、異なる純度を有する流体の希釈を表してもよく、並列接続された循環ユニットは、この効果を並列に広げる。
【0073】
複数のユニットを並列に追加することにより、非抵抗的に流れを途切れなく増加させることができる。並列動作は、各ユニットの位置、内容物、および目的が変化する場合、各システムの機能性を分離することができる。
複数の直列接続された循環ユニットに基づく動作の最良の形態
【0074】
図3は、いくつかの循環ユニットを直列に組み合わせることによって高さを増加させる本発明の変形形態を示す。
【0075】
静水圧は、供給源コンテナと高所コンテナとの間の高さの関数である。直列接続されたユニットのシステムは、静水圧の不必要な上昇を解決する。各々の直列接続されたユニットは、最大上昇高さより下で動作する。
【0076】
システムは、簡素化のために回路内に集められ得る。
・弁36、パイプ37および循環装置38を含む供給部1。
・循環装置41、パイプ42および弁43を含む採取部1。
・弁45、パイプ46および循環装置47を含む供給部2。
・循環装置50、パイプ51および弁52を含む採取部2。
【0077】
循環装置が停止して弁が閉じられると回路は閉鎖され、循環装置が始動して弁が開かれると回路は開放される。供給ユニットは同じ循環ユニット上で採取ユニットと同時に循環することができないので、閉鎖コンテナ39、48は閉鎖システムを形成している。
【0078】
循環ユニットは、開放バッファコンテナ44に接続され、基本循環ユニットと同様に別々に動作し得る。直列接続されたシステムの流れは、始動停止機構によって中断される。
【0079】
循環は、異なる純度を有する流体の希釈を表し得る。直列接続された循環ユニットは、この効果を直列に広げる。
【0080】
この構成は、高い高さにおける高い静水圧の問題を排除する。各々の直列接続された循環ユニットは、非抵抗的に循環する。
開放バッファコンテナのない複数の直列接続された循環ユニットに基づく動作の最良の形態
【0081】
図4は、いくつかの循環ユニットを直列に組み合わせることによって高さを増加させる本発明の変形形態を示す。

この図は、1つのコンテナ内の循環が先行するコンテナに依存することを示している。
【0082】
この変形形態は、開放高所コンテナを必要としないが、各ユニットは、後続のコンテナ内の弁に依存する。

後続の弁は、先行するユニットが適切に動作するために閉じられなければならない。
【0083】
システムは、簡素化のために回路内に集められ得る。
・弁55、パイプ56および循環装置57を含む供給部1。
・弁60、パイプ61および循環装置62を含む供給部2。
・循環装置65、パイプ66および弁67を含む採取部1。
【0084】
供給部1は、コンテナ58内の流体を供給源コンテナ54からの流体と置換している。この動作中、供給部2は閉鎖されている。

供給部1が閉鎖されているとき、供給部2は開放されており、コンテナ63内の流体をコンテナ58内の流体と共に循環させている。この動作中、採取部1は停止される。

最後の動作は、供給部2が停止されるときに行われ、供給部1および採取部1の両方が循環し得る。

採取部1は、高所コンテナ68と共にコンテナ63の内容物を循環させている。
【0085】
循環は、異なる純度を有する流体の希釈を表し得る。直列接続された循環ユニットは、この効果を直列に広げる。
【0086】
変形形態は、高所開放バッファコンテナを必要とせず、複数のユニットが、極端な上昇高さへの流体循環のために直列接続されたストリングで設計され得る。
複数の直列接続および並列接続された循環ユニットに基づく動作の最良の形態
【0087】
本発明は、図1に示す基本ユニットが、図2図3および図4において直列または並列の複数のユニットとして接続される、異なる実施形態で示される。
【0088】
複数のコンテナによって接続された複数の並列接続および直列接続された循環ユニットは、図示されていないが、機能性をさらに最適化するように構成され得る。

数学において、直列接続および並列接続された装置は、ブール代数を導入し、複数の並列接続および直列接続された装置は、任意の方法または形態で、高所コンテナへの最適な非抵抗循環を生じさせる関数を作成することができる。
【0089】
循環ユニットを並列および直列に動作させることの複雑さにより、何らかの形態の制御システムおよび電子制御始動停止シーケンスを導入することになる。制御システムは、高所コンテナから供給源コンテナへの下向きの流れを防止するために、高所コンテナが高さ上限より下にとどまるように、システムを監視することができる。
【0090】
このようなシステムの動作の最良の形態は、直列接続および並列接続されたユニットと同様であるが、コンピュータ制御システムにおいて機能性が高まる。
上昇高さにおける非抵抗循環を実行する課題の解決
【0091】
例示的な実施形態では、静止状態の水圧システムを確立し、非抵抗循環を導入する原理を使用することによって、上昇位置へ流体を高効率で循環させることが可能であることが示されている。
【0092】
本発明は、システムが非抵抗循環のための閉鎖システムを形成するように、始動停止機構および循環機構の連続制御に依存する。
流れを途切れなく増加させる課題の解決
【0093】
実施例では、非抵抗循環ユニットを並列接続することによって、流れを非抵抗的に中断なく増加させることができたことが示された。
【0094】
このことは、量の増加が流体量に対するエネルギー消費量を直線的に増加させるという問題を解決し得る。
高さの増加の課題の解決
【0095】
複数の循環ユニットを直列接続することによって、高さを高効率で増加させることができることが示されている。
【0096】
このことは、高さの増加が、上昇高さに対してエネルギー消費量を直線的に増加させるという問題を解決し得る。
代替形態
【0097】
多くの変形形態が想定される。
変形形態1
【0098】
図5では、循環ユニットが供給源コンテナおよび高所コンテナ内に沈められることが想定されている。そのため、閉鎖供給コンテナおよび閉鎖高所コンテナが形成され、システムの上昇高さ限界が上昇する。このことは、小型で安価なシステム、および高いエネルギー効率で非常に高い高さを実現するために直列に結合されたバッファコンテナの数を減らすことが可能であるシステムの両方にとって有利であり得る。
変形形態2
【0099】
本発明の別の変形形態が図6に示されており、ここでは、循環ユニットは直列接続されているが、開放高所循環コンテナはない。直列に結合された変形形態は、より高い高さへの循環のためのコスト効率の良い変形形態である。
変形形態3
【0100】
また、図6では、始動停止機構、循環機構およびコンベヤが組み合わされて、2つのコンテナ間の循環のための移送機能を形成することが想定される。これらは、コンテナ間の移送機能を有するコンテナのパイプを形成するように、複数の積み重ねられたユニットであり得る。これは、図4に示される直列結合循環ユニットの変形形態である。
変形形態4
【0101】
また、図7において、本発明は、供給源コンテナと高所コンテナとの間で魚を移送するために使用されることが想定される。図7は、前述の図とはわずかに異なり、採取循環回路に2つの弁76、78を導入し、供給源循環回路に2つの弁80、82を導入する。したがって、供給源回路を動作させるときに、供給源弁が開いている間、両方の採取弁を閉じなければならない。同様に、採取回路を動作させる場合、採取弁が開いているときに両方の供給源弁を閉じなければならない。さらなる違いは、パイプ75、83が閉鎖コンテナの内側に延在し、供給源または採取部の循環が生じるときにタンク内の流体のより最適な変位をもたらすことである。循環装置74、84は、標準的な再循環ポンプである。閉鎖コンテナは、供給源コンテナと採取コンテナとの間に介在し、供給源弁80、82が開いているときに真空を作り出す。これは海洋生物に悪影響を与える可能性がある。循環装置74、84内の方向矢印は、魚が通常流れに逆らって泳ぐことを示すために、供給源および採取部の流れ方向を示し、輸送方向を規定する。方向を逆にすることができ、または、魚(海洋生物)を他の方向に移送するために追加のユニットを平行に設置することができる。
【0102】
魚の生産、特にサケの生産は、サケジラミに悩まされる。感染したサケに対する通常の反応は、新鮮な水源を探すことである。コンテナの1つは、淡水コンテナであり得、給餌のために使用されてもよく、その結果、魚は、周期的に淡水にさらされ、そこでは、サケジラミは生存することができない。本発明の変形形態はさらに、サケジラミ生息環境の下の深さにおける供給源パイプ81、83の1つで水を収集することによってサケジラミを防ぐことができる。
変形形態5
【0103】
また、図8では、海洋生物にとって望ましくない可能性がある真空を回避するために、本発明を供給源コンテナ単独で使用され得ることも想定される。このことは、さらに上昇高さを実質的に増加させることができる。この変形形態では、潜在的に汚染された高所コンテナからの流体循環が供給源流体と混合されないように、供給源循環回路86、88間の距離を長くすることが示される。効果を高めるために、距離をさらに長くすることができる。同様に、採取循環回路96、99間の距離は、循環ユニット用のタンク内の流体の変位を改善する。
【0104】
図8Aに示すエアレータは、空気ポンプ94からの空気を循環コンベヤ102への空気取入口を有する円形管に分配する投入空気パイプ101を示す。エアレータは、水の密度を減少させることが知られており、正の揚力を生成することができる。密度Y87を有する流体が高所コンテナ内の密度X100を有する流体よりも高い位置にある場合、エアレータは、異なる密度および重量の流体間に生じ得る圧力差を相殺することができる。
【0105】
メッシュフィルタ97が高所コンテナに挿入されて、海洋排泄物などの粒子による汚染または特定の粒径による他のタイプの汚染を含む流体の分離を示す。図では、5ミクロンの粒径が使用されている。例示的な実施形態では、このフィルタは、循環装置によって生成される流量よりも高い流量を有すると仮定される。このようなフィルタの効果は、循環装置および非抵抗循環に影響を与えない。
【0106】
変形形態は、図7で想定されるように、海洋生物(魚)の輸送に取って代わることができる。装置は、真空がないため、より適用可能であり得る。海洋生物は、圧力および深さに適応するが、大気圧より低い圧力にはあまり適応しない。
変形形態6
【0107】
図9では、より高い密度を有する流体により増加した重量を使用することによって、高所コンテナから汚染された高密度流体をどのように除去することが可能であるかも想定される。高密度流体が余分の重量を加え、下方に移動し、循環装置105、114を用いずに正の循環をもたらすことができるので、循環させるために循環装置105、114は必要でない場合がある。この効果から、循環装置105、114は、汚染された(高密度)流体を高所コンテナから輸送するプロセスを加速させ、高効率で行うために含まれてもよい。海洋生物(魚)は、汚染源であり得、装置は、図8における想定される変形形態と組み合わせて使用され得る。
変形形態7
【0108】
図10の高所コンテナへ流体を循環させるために、ポンプの代わりにサイフォン原理がどのように使用され得るかも想定される。供給源循環コンベヤ127、128および供給源循環始動停止機構126、129は、サイフォン原理により、高所コンテナ130からコンテナ125へ流体を循環させている。

高さ131は、流体を供給コンベヤ128、127に流れさせ、高さ124は、流体を採取コンベヤ121、118へ流れさせている。

閉鎖コンテナ119は、コンテナ130からの流体を収容する。供給源循環内の始動停止機構126、129が閉じられ、始動停止機構117、122が開かれると、採取循環は、流体を供給源コンテナ130から高所コンテナ116へと変位および移動させ、ひいては、サイフォン原理のみに基づいて、水を高所コンテナへ循環させる。このプロセスでは、高所コンテナ内の流体は、流体の変位がどのように制御されるかに応じて、供給コンテナ129および高所コンテナ122からの流体の混合物であり得る。
変形形態8
【0109】
図11では、高所コンテナへの流体の正味の正の輸送のために、非抵抗循環装置をどのように使用することができるかも想定される。いかなる循環も圧力上昇を伴うので、高所コンテナは、閉鎖エレベータ138、146内の空気または圧縮性ガスを減衰要素として使用することができる。高所閉鎖コンテナは、図11B、145で示されるピストンシールリングを有するピストン137として機能する上部を有するコンテナからなる。図11Cは、閉じ込められたガス146およびスプリングダンパスタンド148を含む閉鎖円形コンテナ147を示す。
【0110】
図11Aに示すスプリングダンパ144と組み合わせて、流体を閉鎖コンテナへ循環させるときの循環装置133からの圧力上昇は、真空を減少させ、ひいては、閉鎖コンテナの容積を増加させる。供給源132、134内の始動停止機構が連続して急速に閉じられる場合、減衰要素(ガスおよびスプリングダンパ)は、十分に速く応答して、供給源循環コンベヤ135、136を通して余分の水量を放出することができなくなる。この圧力は、採取部内の始動停止機構141、143が開かれたときに解放され、採取循環コンベヤ139、140を通して高所コンテナへいくらかの流体を移送する。
【0111】
始動停止機構を動作させるときのシーケンスおよび速度を含む閉鎖コンテナの容積ならびに循環装置からの圧力は、供給源コンテナと高所コンテナとの間で移送される流体の量を決定する。
【0112】
上記の変形形態では、ピストンに動力が供給され、したがって、ピストンは循環装置の代わりになる。ピストンが閉鎖コンテナ全体で動作する場合、ピストンは変位機構として動作することもできる。
【0113】
ピストンがセパレータとして動作する実施形態の技術的利点は、新鮮な水と使用済みの水との混合が完全に回避され得ることである。このようにして、高所コンテナ内の水は、より効率的に新鮮な水と置換される。このような水の分離は、以下の変形形態9でも想定される。
変形形態9
【0114】
図12では、閉鎖コンテナが、供給源と採取部との間の流体の変位の効率をどのように増加させるかも想定されている。閉鎖コンテナでは、供給源と採取部との間の切り替えが生じるので、このことは、高所コンテナからの流体が閉鎖コンテナ内でどのように希釈(混合)されるかに影響を与える。
【0115】
高所コンテナが海洋生息環境として使用される場合、水中の酸素は時間とともに枯渇する。本発明は、高所コンテナ内の空気が枯渇した水を、供給源からの新鮮な酸素が豊富な水と置換する。水が閉鎖コンテナ内で混合されるときに、閉鎖コンテナを2回以上再循環させる必要がある場合には、本発明の効果が減少する。
【0116】
これは、タンク160内の中心ロッドに取り付けられた案内ころ軸受上を摺動している変位障壁159によって解決される。

供給源回路は、弁149、158およびコンベヤ152、155からなる。採取回路は、弁150、157およびコンベヤ151、156からなる。
【0117】
供給源流体154を閉鎖コンテナ内へ循環させるときに、変位障壁は左に移動し、供給源回路を通して供給源コンテナ内へ高所コンテナ流体153を変位させることが分かる。同様に、高所コンテナ流体153を閉鎖コンテナ内へ循環させるときに、変位障壁は右に移動し、採取回路を通して高所コンテナ内へ供給源流体を変位させる。
【0118】
変位障壁は、閉鎖コンテナ内の量を1回置換するときにほぼ100%の変位を確実にすることができる。これは、変形形態8において想定されるピストン動作よりも効率が低いが、閉鎖コンテナがかなりのサイズである場合には、よりコスト効率が高くなり得る。
他の変形形態
【0119】
並列接続および直列接続されたユニットが、複数のコンテナを有する複数の並列および直列に結合された循環ユニットを形成し得ることも想定される。多くの並列および直列に結合された循環ユニットは、組み合わされて最適な循環をもたらし、その結果、異なるコンテナ内の流体の不純物(濃度)は、循環システム全体の特定の機能性に従って計算される。複数の循環ユニットを有する構成では、いくつかの循環ユニットが、他の循環ユニットとは異なる組成および異なる目的を有する流体を循環させ得ることも想定され得る。
【0120】
コンベヤ間に熱交換器を使用することによって、用途によって必要とされる場合、コンテナ間のエネルギー節約を実現することも可能である。
【0121】
本発明の他の変形形態は、流れにおける汚染物質または他の有害要素を除去するために、異なる種類のフィルタを含んでもよい。
【0122】
異なるタイプの弁が有利な効果を有する。閉鎖コンテナの両側にある4つの弁は、ワッシャおよび穴を有し、閉鎖コンテナを通る中心軸を有する2つの回転ディスクで置き換えられてもよいことが想定され得る。これは、閉鎖コンテナの両側の投入部および排出部のためのゲート弁として機能する。ディスクの穴は、回転時に、両端で供給源回路を開放し、両端で採取回路を閉鎖する。ディスクは、閉鎖コンテナの流れおよび変位に応じた開閉速度で回転し得る。並列構成では、弁は、一方の循環ユニットにおける投入回路が閉鎖されると、他方の投入回路が開放されるように、フラップ弁として作用し得る。これは、投入部および排出部がコンベヤと循環回路との間の切り替えを行う弁と組み合わせられ得る場合に、弁の数を低減することになる。いくつかの従来の弁を使用することができる、または少なくとも1つの投入部が複数の循環回路を切り替えることができる切り替え構成を有するカスタムヒンジ弁を使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本出願に係る本発明は、特にエネルギー効率の良い循環ユニットを使用して、上昇高さにあるコンテナ内の非抵抗循環において使用される。
【0124】
陸上および高所温室での養魚は、上昇高さにおけるエネルギー効率の良い循環を主に必要とする用途である。
【0125】
本発明は、流体が時間の経過とともに汚染または希釈され、循環を通して置換され得る、上昇高さにおけるタンク内の流体の置換のための多くの他の産業用途を有する。
【0126】
本発明は、高所コンテナへ水を循環させるときの効率が極めて高いことから、広範囲の用途を有する。
【符号の説明】
【0127】
以下の参照番号および記号は、図面を参照したものである。
【表1】
図1-1C】
図2
図3
図4
図5
図6
図7-7B】
図8-8A】
図9
図10
図11-11C】
図12
図12A
【手続補正書】
【提出日】2023-04-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記目的は、本発明によれば、請求項1の特徴部分の特徴を有する請求項1の前提部分に定義されるような上昇高さへの流体の循環のための装置、および請求項15の特徴部分の特徴を有する請求項15の前提部分に定義されるような上昇高さへの流体の循環のための方法によって達成される。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を上昇高さまで非抵抗的に循環させるためのシステムであり、
少なくとも1つの供給源コンテナ(1、17、35)と、
少なくとも1つの閉鎖コンテナ(2、21、29、39、48)と、
少なくとも1つの高所コンテナ(3、34、44、53)と
を備えるシステムであって、
前記システムはさらに、
前記少なくとも1つの供給源コンテナと前記少なくとも1つの閉鎖コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための供給源コンベヤ(4、19、27、37、46)群と、
前記少なくとも1つの閉鎖コンテナと前記少なくとも1つの高所コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための採取コンベヤ(5、24、32、42、51)群とを備え、
各々のコンベヤ群は、
少なくとも1つの排出循環回路(6)と、
少なくとも1つの投入循環回路(7)とを備え、
前記システムには、
循環機構(11、12、20、23、28、31、38、41、47、50)と、
始動停止機構(13、14、18、25、26、33、36、43、45、52)とが設けられ、
前記システムは、一度に1つのコンベヤ群を通して循環させることによって非抵抗循環を達成し、排出循環回路(6)の流体レベルが前記コンベヤ(4)内の投入循環回路(7)の流体レベルに実質的に等しいことを特徴とする、システム。
【請求項2】
直列接続された複数の循環ユニット(37、42、46、51、56、61、66)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
並列接続された複数の循環ユニット(19、24、27、32)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
直列接続および並列接続された複数の循環ユニットをさらに備えることを特徴とする、請求項2および請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
少なくとも1つの循環ユニットは、異なる組成を有する流体を循環させていることをさらに特徴とする、請求項2~請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
少なくとも1つの循環ユニットは、異なる位置における流体を循環させていることをさらに特徴とする、請求項2~請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
高さ上限より下に位置する少なくとも1つの高所コンテナ(21、29、39、48、58、63、70、73)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
複数の開放または閉鎖供給源(35、39、44、48)コンテナをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
複数の開放または閉鎖高所(35、39、44、48)コンテナをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも排出装置(16、22、30、40、49、59、64、79、120)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
監視用のセンサをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記循環システムのプログラム制御のための手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記閉鎖コンテナは、少なくとも1つの流体分離機構(159)を備えることをさらに特徴とする、請求項1および請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記閉鎖コンテナは、電動循環機構(11)であることをさらに特徴とする、請求項1および請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
少なくとも1つの供給源コンテナ(1、17、35)と、
少なくとも1つの閉鎖コンテナ(2、21、29、39、48)と、
少なくとも1つの高所コンテナ(3、34、44、53)と
を備える請求項1に記載のシステムであり、
前記少なくとも1つの供給源コンテナと前記少なくとも1つの閉鎖コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための供給源コンベヤ(4、19、27、37、46群と、
前記少なくとも1つの供給源コンテナと前記少なくとも1つの高所コンテナとの間に動作可能に接続された、少なくとも1つの流体循環のための採取コンベヤ(5、24、32、42、51群と
をさらに備える前記システムにおいて上昇高さへ非抵抗的に流体を循環させる方法であって、
前記方法は、一度に1つの循環回路群を通して循環させるステップ、つまり
(a)前記採取コンベヤ用の始動停止機構(14、25、33、43、52)を閉じるステップと、
(b)前記供給源コンベヤ用の始動停止機構(13、18、26、36、45)を開くステップと、
(c)循環機構(11、20、28、38、47)を作動させて、前記供給源コンベヤを通して流体を非抵抗的に循環させるステップと、
(d)前記供給源コンベヤ用の始動停止機構(13、18、26、36、45)を閉じるステップと、
(e)前記採取コンベヤ用の始動停止機構(14、25、33、43、52)を開くステップと、
(f)循環機構(12、23、31、41、50)を作動させて、前記採取コンベヤを通して流体を非抵抗的に循環させるステップと
を含む方法。
【国際調査報告】