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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】急性の健康状態事象の監視及び検証
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240409BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20240409BHJP
   G16Y 20/40 20200101ALI20240409BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20240409BHJP
   G16Y 10/60 20200101ALI20240409BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
G08B25/00 510M
G16Y20/40
A61B5/00 102A
G16Y40/20
G16Y10/60
G08B21/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555420
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 US2022070616
(87)【国際公開番号】W WO2022192827
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】63/182,456
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/158,189
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】507020152
【氏名又は名称】メドトロニック,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】クラウゼ,ポール・ジー
(72)【発明者】
【氏名】スタドラー,ロバート・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】デグルート,ポール・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ウィシンスキー,ライアン・ディー
(72)【発明者】
【氏名】コノリー,メーガン
(72)【発明者】
【氏名】ナイツェル,グラント・エイ
(72)【発明者】
【氏名】サルカール,シャンタヌ
(72)【発明者】
【氏名】コッチ,クリストファー・ディ
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヨン・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ナテラ,アナ・シー
(72)【発明者】
【氏名】オウスディジアン,ケビン・ティー
(72)【発明者】
【氏名】デンメア,ウェイド・エム
(72)【発明者】
【氏名】ジェジュルカール,アビジット・ピー
【テーマコード(参考)】
4C117
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
4C117XB02
4C117XC21
4C117XE13
4C117XE16
4C117XE17
4C117XE24
4C117XE26
4C117XE37
4C117XE43
4C117XE48
4C117XG05
4C117XJ13
4C117XJ45
4C117XK09
4C117XP13
4C117XP15
4C117XQ18
4C117XQ19
5C086AA22
5C086CA01
5C086CB36
5C086DA08
5C086DA33
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA25
5C087BB20
5C087BB74
5C087DD03
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF16
5C087FF23
5C087GG02
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG67
5C087GG83
(57)【要約】
急性の健康状態事象の発生を検証するための装置、システム、及び技術が開示されている。代表的な装置は、患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信するように構成された通信回路と、通信回路に通信可能に連結され、急性の健康状態事象の徴候を記憶するように構成されているメモリと、を含む。装置は、通信回路及びメモリに通信可能に連結された処理回路を含む。処理回路は、通信に応答して、急性の健康状態事象を検証し、急性の健康状態事象の検証に基づいて、急性の健康状態事象に関する警報を送信するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信するように構成された通信回路と、
前記通信回路に通信可能に連結され、前記急性の健康状態事象の徴候を記憶するように構成されたメモリと、
前記通信回路及び前記メモリに通信可能に連結された処理回路であって、前記処理回路が、
前記通信に応答して、前記急性の健康状態事象を検証し、
前記急性の健康状態事象の前記検証に基づいて、前記急性の健康状態事象に関する警報を送信するように構成された、処理回路と、を備える、装置。
【請求項2】
前記受信された通信が、移植型医療装置からのものである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
処理回路が、応答を提供するように前記患者に促すように更に構成されている、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置がコンピューティング装置を含む、請求項1~3のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項5】
前記コンピューティング装置が、スマートフォン、着用式装置、モノのインターネット装置を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記応答が、前記患者が前記急性の健康状態事象を経験していないことを示す可聴応答、又は前記患者が前記急性の健康状態事象を経験していないことを示す触覚応答のうちの少なくとも1つである、請求項3~5のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項7】
前記通信回路が、モノのインターネット(IoT)装置、ドローン、又はロボットのうちの少なくとも1つから情報を受信するように更に構成されており、前記処理回路が、前記情報に基づいて前記急性の健康状態事象を検証するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項8】
前記受信された情報がIoT装置からのものであり、前記IoT装置が、ビデオカメラ、録音、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、スマートスピーカ、又はスマートテレビのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記処理回路が、
前記急性の健康状態事象の前記検証に基づいて、ロボットに、前記患者に医学的に介入するように命令する通信を前記ロボットに送信するように、前記通信回路を制御するように更に構成されている、請求項1~8のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項10】
前記急性の健康状態事象を検証するために、前記処理回路が、前記患者の生理学的パラメータを判定するように構成されている、請求項1~9のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項11】
前記患者の前記生理学的パラメータが、脈拍数、血液灌流、呼吸数、呼吸強度、姿勢、顔の特徴、顔色、又は心電図のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記急性の健康状態事象を検証することの一部として、前記処理回路が、前記患者の前記生理学的パラメータが所定の基準を満たすかどうかを判定するように構成されている、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記処理回路が、
前記患者の場所を判定するように更に構成されている、請求項1~12のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項14】
前記処理回路が、
スマートロックを開くように更に構成されている、請求項1~13のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項15】
前記警報が、電話呼、ショートメッセージサービスメッセージ、電子メール、ウェブ警報、セキュリティシステム警報、ソーシャルメディア警報、可聴警報、視覚警報、又は触覚警報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~14のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項16】
前記警報が、前記患者の生理学的パラメータを示すデータを含む、請求項1~15のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項17】
前記急性の健康状態事象が、突然の心停止、脳卒中、急性心筋梗塞、又はアナフィラキシーショックのうちの少なくとも1つを含む、請求項1~16のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項18】
前記急性の健康状態事象が転倒を含み、前記処理回路が、前記通信に応答して、カメラ、グルコースセンサ、又は血圧センサのうちの1つ以上からデータを収集するように構成されている、請求項1~16のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項19】
前記処理回路が、
不整脈が前記転倒に先行したかどうかを判定し、
不整脈が前記転倒に先行したかどうかに基づいて、前記警報を受信者に送信するかどうかを判定するように構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
システムであって、
処理回路と、
プログラム命令を含むメモリであって、処理回路によって実行された場合に、前記処理回路に、
患者についてのデータソース情報及び前記患者についての同意情報を受信させ、
前記データソース情報及び前記同意情報に基づいて、前記患者の臨床データ収集スケジュールを決定させ、
前記臨床データ収集スケジュールに従って、複数のデータソースから前記患者の臨床データを収集させる、メモリと、を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]
本出願は、2021年4月30日に出願された米国特許仮出願第63/182,456号の利益及び優先権を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]
(発明の分野)
本開示は、一般に、医療装置を含むシステムに関し、より具体的には、このようなシステムを使用した患者の健康状態の監視に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]
種々の装置が、患者の生理学的信号を監視するように構成されている。このような装置としては、移植型医療装置又は着用式医療装置、並びに種々の着用式の健康状態追跡装置又はフィットネス追跡装置が挙げられる。このような装置によって感知される生理学的信号としては、例として、心電図(electrocardiogram、ECG)信号、呼吸信号、灌流信号、活動及び/又は姿勢信号、圧迫信号、血中酸素飽和度信号、身体組成、並びに血糖又はその他の血液成分信号が挙げられる。一般に、これらの信号を使用することで、このような装置は、診療所環境外で、数ヶ月又は数年にわたって患者の健康状態を監視及び評価することを容易にする。
【0004】
[0004]
場合によっては、このような装置は、生理学的信号に基づいて、心不整脈、心筋梗塞、脳卒中、若しくは発作、又はその他のてんかん性事象の発症等の、急性の健康状態事象を検出するように構成されている。代表的な不整脈の種類としては、心停止(例えば、不全収縮)、心室性頻脈(ventricular tachycardia、VT)、及び心室細動(ventricular fibrillatio、VF)が挙げられる。装置は、発症を含む期間中に収集されたEGM及びその他の生理学的信号データを発症データとして記憶し得る。このような急性の健康状態事象は、特に、迅速に治療されない場合、かなりの死亡率を伴う。
【0005】
[0005]
例えば、VF及びその他の悪性頻脈性不整脈は、突然心停止(sudden cardiac arres、SCA)患者において最も一般的に確認される不整脈である。この不整脈が数秒以上続くと、心原性ショック及び有効血液循環の停止がもたらされる可能性がある。SCAからの生存率は、患者が除細動を待つ1分ごとに7~10パーセント減少する。その結果、突然心臓死(sudden cardiac death、SCD)がほんの数分でもたらされる可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
[0006]
一般に、本開示は、患者における急性の健康状態事象の発生を検証するための技術について記載する。例えば、移植型医療装置(IMD)の感知回路は、急性の健康状態事象が患者に発生しているという徴候を感知し得る。IMDは、スマートフォン、着用式装置、スマートスピーカ、ビデオカメラ、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、ドローン、ロボット、補聴器(複数可)、又はその他のモノのインターネット(Internet of Things、IoT)装置などの検証装置又は検証システムに通信可能に接続し得る。検証装置又は検証システムは、急性の健康状態事象を検証し、急性の健康状態事象に関する警報を送信し得る。
【0007】
[0007]
一実施例では、装置は、患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信するように構成された通信回路と、通信回路に通信可能に連結され、急性の健康状態事象の徴候を記憶するように構成されたメモリと、通信回路及びメモリに通信可能に連結され、通信に応答して、急性の健康状態事象を検証し、急性の健康状態事象の検証に基づいて、急性の健康状態事象に関する警報を送信するように構成された処理回路と、を含む。
【0008】
[0008]
別の実施例では、方法は、検証装置によって、患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信することと、通信に応答して、検証装置によって、急性の健康状態事象を検証することと、急性の健康状態事象の検証に基づいて、急性の健康状態事象に関する警報を送信することと、を含む。
[0009]
別の実施例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、実行された場合、処理回路に、患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信することに応答して急性の健康状態事象を検証させ、急性の健康状態事象の検証に基づいて急性の健康状態事象に関する警報を送信させる命令を記憶する。
[0010]
本概要は、本開示に記載されている主題の概略を提供することを意図している。添付の図面及び以下の説明の中で詳細に説明されている装置及び方法の排他的又は包括的な説明を提供することを、意図するものではない。1つ以上の実施例の更なる詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0011]本開示の1つ以上の技術に従って、患者の急性の健康状態事象を検出し、このような検出に応答するように構成された代表的なシステムを示す、ブロック図である。
図2】[0012]本開示の1つ以上の技術に従って動作する患者の感知装置の代表的な構成を示す、ブロック図である。
図3】[0013]本開示の1つ以上の技術に従って動作するコンピューティング装置の代表的な構成を示す、ブロック図である。
図4】[0014]本開示の1つ以上の技術に従って動作する健康状態監視システムの代表的な構成を示す、ブロック図である。
図5】[0015]本開示による検証技術を示す、フロー図である。
図6】[0016]本開示による臨床データ収集技術を示す、フロー図である。[0017] 同様の参照文字は、図及び説明全体で同様の要素を指す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0018]
一人暮らしの患者は、SCA、脳卒中、発作又はその他のてんかん事象、低血糖事象/高血糖事象、急性心筋梗塞、転倒、又はアナフィラキシーショックなどの急性の健康状態事象を有し、無能力になる場合がある。無能力状態では、患者は、医療援助を得るために、911などの緊急サービスを呼び出すことができない場合がある。他人が医療状況を確認して救急サービスを呼び出すことができないので、患者は、患者の健康状態に必要な医療援助を得ることができない場合がある。
【0011】
[0019]
種々の種類の移植型装置及びコンピューティング装置が、感知されたECG、及び場合によってはその他の生理学的信号に基づいて、不整脈発症及びその他の急性の健康状態事象を検出するように構成されている。ECG及びその他の生理学的信号を非侵襲的に感知及び監視するために使用され得るコンピューティング装置は、パッチ、時計、又はネックレスなどの、患者の皮膚に接触するように構成された電極を有する着用式装置と、音、レーダ、光、画像等を監視するように構成された装置などの、その他の非接触監視装置と、を含む。このようなコンピューティング装置は、通常の日常活動中に患者の健康状態を比較的長期にわたって監視することを容易にし得る。
【0012】
[0020]
移植型医療装置(IMD)はまた、ECG及びその他の生理学的信号を感知及び監視し、不整脈、心停止、心筋梗塞、脳卒中、及び発作の発症などの急性の健康状態事象を検出する。IMDの実施例としては、血管内又は血管外リードに連結され得るペースメーカー及び移植型心臓除細動器、並びにリードレスであり得る、心臓内に移植するように構成されたハウジングを備えたペースメーカーが挙げられる。移植型患者モニタなど、いくつかのIMDは治療を提供しない。このようなIMDの一実施例は、Medtronic plcから入手可能なReveal LINQ(商標)Insertable Cardiac Monitor(ICM)又はLINQ II(商標)ICMであり、これらは、皮下に挿入され得る。このようなIMDは、通常の日常活動中の患者の比較的長期の監視を容易にし、収集されたデータ、例えば、検出された不整脈発症の発症データを、Medtronic Carelink(商標)ネットワークなどの遠隔患者監視システムに定期的に送信し得る。
【0013】
[0021]
このようなIMDは、その他の装置と相互作用し得る。IMDは、患者の急性の健康状態事象の兆候を感知し得る。これらのその他の装置は、検証装置又は検証システムの一部であり得、患者が感知された急性の健康状態事象を実際に経験したかどうかを検証するように構成され得る。例えば、検証装置又は検証システムは、急性の健康状態事象を検証し得る。急性の健康状態事象の検証に基づいて、検証装置若しくは検証システム又はIMDは、緊急サービスを呼び出すなど、急性の健康状態事象に関する警報を送信し得る。検証装置又は検証システムは、スマートフォン、着用式装置、ビデオカメラ、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、スマートスピーカ、スマートテレビ、ドローン、ロボット、補聴器(複数可)、又はその他のモノのインターネット(IoT)装置のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0014】
[0022]
図1は、本開示の1つ以上の技術による、患者4の急性の健康状態事象を検出し、このような検出に応答するように構成された代表的なシステム2を示す、ブロック図である。本明細書で使用される場合、「検出する(detect)」、「検出(detection)」などの用語は、患者4が現在(データが収集された時点で)経験している急性の健康状態事象の検出、並びに、患者4の状態が特定の時間枠内で事象を経験する閾値を超える可能性を有するようなデータに基づく検出、例えば、急性の健康状態事象の予測を指し得る。代表的な技術は、1つ以上の患者コンピューティング装置、例えば、患者コンピューティング装置12A及び12B(まとめて「コンピューティング装置12」)と無線通信し得る1つ以上の患者感知装置、例えば、IMD10と共に使用され得る。コンピューティング装置12は、検証装置であり得、急性の健康状態事象の発生を検証しようと試みることができる。図1には示されていないが、IMD10は、患者4の生理学的信号を感知するための電極及びその他のセンサを含み、信号に基づいて感知された生理学的データを収集及び記憶し、データに基づいて発症を検出し得る。
【0015】
[0023]
いくつかの実施例では、図1には示されていないが、患者4は、IMD10などの複数の患者感知装置を有し得る。いくつかの実施例では、複数の患者感知装置は、互いに及び/又はコンピューティング装置(複数可)12と通信し得る。いくつかの実施例では、複数の患者感知装置は、各患者感知装置の刻時機構の差を判定し、急性の健康状態事象の感知された徴候の時間を保存する場合にその差を適用するなど、時間整合技術を使用するか、又は共通刻時機構を使用し得る。このようにして、異なる患者感知装置の急性の健康状態事象の感知された指示が同期され得る。別の実施例では、1つの患者感知装置が主要制御装置として構成され得、その他の患者感知装置が従属制御装置として構成され得る。
【0016】
[0024]
IMD10は、患者4の胸腔の外側(例えば、図1に示す胸部の位置の皮下)に移植され得る。IMD10は、患者4の心臓の高さの近く又はすぐ下の胸骨の近く、例えば、少なくとも部分的に心臓の輪郭内に位置付けることができる。いくつかの実施例では、IMD10はLINQ(商標)ICMの形態をとる。主にIMD10がICMの形態をとる実施例に関連して説明されるが、本開示の技術は、モニタ、ペースメーカー、除細動器、着用式体外除細動器、神経刺激装置、又は薬物ポンプを含む、任意の1つ以上の移植型医療装置又は体外医療装置を含むシステムに実装され得る。更に、単一の移植された患者感知装置を含む実施例の文脈で主に説明されるが、いくつかの実施例では、システムは、患者4内に移植され得るか、又は患者4の体外にあり得る(例えば、患者4によって装着され得る)1つ以上の患者感知装置を含む。
【0017】
[0025]
図1の実施例は、環境28を含む。環境28は、例として、家庭、オフィス、若しくは事業所、又は公共の場であり得る。コンピューティング装置12は、IMD10と無線通信するように構成されている。コンピューティング装置12は、IMDによって収集され記憶された事象データ及びその他の感知された生理学的データをIMD10から検索又は受信する。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12は、患者4のパーソナルコンピューティング装置の形態をとる。例えば、コンピューティング装置12Aは、患者4のスマートフォンの形態をとり得、コンピューティング装置12Bは、患者4のスマートウォッチ又はその他のスマート衣服の形態をとり得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12は、デスクトップ、ラップトップ、又はタブレットコンピュータなどの、IMD10と無線通信するように構成された任意のコンピューティング装置であってもよい。コンピューティング装置12は、実施例として、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)、又はその他の無線通信プロトコルに従って、IMD10と及び互いに通信し得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12のうちの1つのみ、例えば、コンピューティング装置12Aが、例えば、IMDとの通信及び相互作用を可能にするソフトウェア(例えば、本明細書で説明されるような健康状態監視アプリケーションの一部)の実行により、IMD10と通信するように構成されている。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12は、IMD10から患者4の急性の健康状態事象の徴候を受信するように構成され得る。
【0018】
[0026]
いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12、例えば、図1Aによって示される実施例における着用式コンピューティング装置12Bは、患者4の生理学的信号を感知するための電極及びその他のセンサを含み得、生理学的データを収集及び記憶し、このような信号に基づいて発症を検出し得る。コンピューティング装置12Bは、衣類、靴、眼鏡、腕時計、指輪、ネックレス、リストバンド、帽子などの患者14の衣服に組み込まれ得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12Bは、スマートフォンコンピューティング装置12A用のスマートウォッチ又はその他のアクセサリ若しくは周辺機器である。
【0019】
[0027]
コンピューティング装置12のうちの1つ以上は、ネットワーク16を介して種々のその他の装置又はシステムと通信するように構成され得る。例えば、コンピューティング装置12のうちの1つ以上は、ネットワーク16を介して、1つ以上のコンピューティングシステム、例えばコンピューティングシステム20A及び20B(まとめて「コンピューティングシステム20」)と通信するように構成され得る。コンピューティングシステム20A及び20Bは、例えば、収集されたデータのクラウド記憶及び分析、メンテナンス及びソフトウェアサービス、又はそれらのそれぞれの装置及びそれらのユーザのためのその他のネットワーク化された機能性を提供するために、IMD10及びコンピューティング装置12の製造業者によってそれぞれ管理され得る。コンピューティングシステム20Aは、いくつかの実施例では、Medtronic Carelink(商標)ネットワークを備え得るか、又はそれによって実装され得る。図1によって示される実施例では、コンピューティングシステム20Aは、健康状態監視システム(health monitoring system、HMS)22を実装するが、その他の実施例では、コンピューティングシステム20のいずれか又は両方が、HMS22を実装し得る。以下でより詳細に説明されるように、HMS22は、システム2による患者4の急性の健康状態事象の検出、及びこのような急性の健康状態事象に対するシステム2の応答を容易にする。
【0020】
[0028]
コンピューティング装置(複数可)12は、IMD10から検索又は受信されたデータを含むデータを、ネットワーク16を介してコンピューティングシステム(複数可)20に送信し得る。データは、感知されたデータ、例えば、IMD10、場合によってはコンピューティング装置12のうちの1つ以上によって測定された生理学的パラメータの値、IMD10及びコンピューティング装置(複数可)12によって検出された不整脈又はその他の急性の健康状態事象の発症に関するデータ、並びにIMD10及び/又はコンピューティング装置(複数可)12によって記録されたその他の生理学的信号又はデータを含み得る。HMS22はまた、ネットワークを介して電子健康状態記録(electronic health records、EHR)24の1つ以上のソースから患者4に関するデータを取得し得る。EHR24は、例として、患者4を含む患者の過去の(例えば、ベースラインの)生理学的パラメータ値、以前の健康状態事象及び治療、疾患状態、併存疾患、個体群統計、身長、体重、及び体重指数(body mass index、BMI)に関するデータを含み得る。HMS22は、EHR24からのデータを使用して、IMD10及び/又はコンピューティング装置12によって実装されるアルゴリズムを構成して、患者4の急性の健康状態事象を検出し得る。いくつかの実施例では、HMS22は、EHR24からのデータをコンピューティング装置(複数可)12及び/又はIMD10に提供して、その内部に格納し、急性の健康状態事象を検出するためのアルゴリズムの一部として使用する。
【0021】
[0029]
ネットワーク16は、1つ以上の非エッジスイッチ、ルータ、ハブ、ゲートウェイ、ファイアウォールなどのセキュリティ装置、侵入検出、及び/又は侵入防止装置、サーバ、セルラ基地局及びノード、無線アクセスポイント、ブリッジ、ケーブルモデム、アプリケーションアクセラレータ、又はその他のネットワーク装置などの1つ以上のコンピューティング装置を含んでもよい。ネットワーク16は、サービスプロバイダによって管理される1つ以上のネットワークを含み得、したがって、インターネットなどの大規模なパブリックネットワークインフラストラクチャの一部を形成し得る。ネットワーク16は、図1に示されるようなコンピューティング装置及びシステムにインターネットへのアクセスを提供し得、コンピューティング装置及びシステムが相互に通信することを可能にする通信フレームワークを提供し得る。いくつかの実施例では、ネットワーク16は、図1に示されるコンピューティング装置及びシステムが互いに通信することを可能にするが、セキュリティ目的のために、プライベートネットワークの外部の装置からのデータフローのうちのいくつかを分離する通信フレームワークを提供する、プライベートネットワークを含み得る。いくつかの実施例では、図1に示されるコンピューティング装置とシステムとの間の通信は暗号化される。
【0022】
[0030]
本明細書で説明されるように、IMD10は、IMD10によって感知されたデータと、場合によっては、コンピューティング装置12A及び/又は12Bによって感知されたデータ、並びにEHR24からのデータなどのその他のデータとに基づいて、患者4の急性の健康状態事象を検出するように構成され得る。急性の健康状態事象の検出に応答して、IMD10は、コンピューティング装置12A及び12Bの一方又は両方に、メッセージなどの急性の健康状態事象の徴候を無線で送信し得る。メッセージは、IMD10が患者4の急性の健康状態事象を検出したことを示し得る。メッセージは、IMD10が急性の健康状態事象を検出した時間を示し得る。メッセージは、IMD10によって収集された生理学的データ、例えば、急性の健康状態事象の検出につながるデータ、急性の健康状態事象の検出前のデータ、及び/又は急性の健康状態事象の検出後に収集された実時間又はより最近のデータを含み得る。生理学的データは、1つ以上の生理学的パラメータ及び/又はデジタル化された生理学的信号の値を含み得る。急性の健康状態事象のいくつかの実施例は、心停止、心室細動、心室性頻脈、心筋梗塞、熱リズムの休止(不全収縮)、無脈性電気活動(pulseless electrical activity、PEA)、急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome、ARDS)、脳卒中、発作若しくはその他のてんかん事象、転倒、アナフィラキシーショック、又は呼吸不全である。
【0023】
[0031]
いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12、IoT装置30A~30D(まとめて「IoT装置30」)などのモノのインターネット(IoT)装置、ドローン46、若しくはロボット48のいずれか、又はこれらの任意の組み合わせは、検証装置又は検証システムの一部であり得る。検証装置又は検証システムは、急性の健康状態事象を検証しようと試み得る。例えば、検証装置又は検証システムは、患者4の生理学的パラメータを判定し得、患者の生理学的パラメータが所定の基準を満たすかどうかを判定し得る。所定の基準は、急性の健康状態事象を示し得る。
【0024】
[0032]
例えば、環境28は、複数のカメラ(例えば、IoT装置30のいずれか、並びにドローン46又はロボット48によって支持されるカメラ)を含み得る。複数のカメラは、例えば家全体に配置され得、患者4の位置を判定するために、及び/又は急性の健康状態事象を検証するために使用され得る。いくつかの実施例では、1つ以上のカメラは、患者4の位置を特定するために、又は特定の事例における急性の健康状態事象を検証するために、検証装置又は検証システムによってのみ起動される。例えば、カメラは、急性の健康状態事象の感知された指標が十分に強い場合にのみ起動され得る。例えば、指標の強度は、IMD10又はコンピューティング装置(複数可)12によってスコア付けされ得、カメラは、スコアが所定のスコア以上である場合にのみ起動され得る。いくつかの実施例では、スコアは、急性の健康状態事象が発生した、又は特定の時間内に発生する確率又はリスクであり得る。
【0025】
[0033]
いくつかの実施例では、環境28は家を含む。IoT装置30は、患者4が家の中にいるのか家の外にいるのかを判定し得る。例えば、IoT装置30は、例えば、マイクロフォン又はその他のオーディオセンサ、モーションセンサ(複数可)、スマートロック(複数可)、及び/又は患者4の位置を監視し得るカメラを含む、スマートスピーカを含み得る。IoT装置30、コンピューティング装置12、及び/又はIMD10の処理回路は、監視に基づいて患者4の位置を判定し得る。処理回路は、判定された場所を使用して、ドローン46及び/又はロボット48を患者4の場所に派遣し得る。いくつかの実施例では、処理回路は、IoT装置30からのこのような情報に基づいて、建物のどの階に患者4がいるかを判定してもよい。
【0026】
[0034]
いくつかの実施例では、ドローン46又はロボット48は、患者4の生理学的パラメータを判定するために、患者4の近くまでナビゲートされ得る。いくつかの実施例では、カメラは、患者4のビデオ、赤外線、熱、又はその他の画像を取り込み得る。画像は、患者4の生理学的パラメータを識別するために処理され得る。例えば、検証装置又は検証システムは、取り込まれた画像の使用を通して、患者4の姿勢及び顔の特徴を判定してもよい。いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、1つ以上の画像上で顔認識技術を使用して、脳卒中の副作用であり得るドループなどの患者4の顔の変化を検出し得る。いくつかの実施例では、システム2の処理回路は、コンピューティング装置12A又は12Bからのセンサ信号、例えば、加速度計信号、例えばIoT装置、ドローン46、及び/又はロボット48のカメラによって取り込まれた画像、あるいはこのような装置のその他のセンサ信号に基づいて、転倒を検出及び/又は確認し得る。
【0027】
[0035]
赤外線カメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、又はその他のセンサは、患者の位置を判定するために患者4の存在を感知し得る、並びに急性の健康状態事象を検証しようと試みる場合に患者4の脈拍の有無、酸素飽和度レベル、又は呼吸の有無を測定し得る。脈拍の不在、酸素飽和度の低下、呼吸の不在、又は痙攣はそれぞれ、急性の健康状態事象を検証するために使用され得る。例えば、IoT装置30のうちの1つ以上は、心拍音を感知するように構成され得、検証装置又は検証システムは、心拍音を使用して、患者4の心拍又は脈拍を判定し得る。いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、レーダ、ライダ、ソナー、又はカメラを使用して、例えば、患者4の胸部の位置の経時的な変化を監視することによって、患者4の呼吸数又は患者4の表面の変化を判定し得る。いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、カメラを使用して(例えば、患者4の顔、又は患者4のその他の露出された皮膚の赤色感知画像を使用して)、患者4内の血流を感知し得る。その他の実施例では、検証装置又は検証システムは、レーダ、ソナー、又はライダを使用して、患者4上の標的面積を識別し、経時的にカメラからの一連の画像を分析して、患者4内の血流を感知し得る。いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、例えば、患者4の血液の酸素飽和レベルを監視するように構成され得るコンピューティング装置12Bに統合され得る酸素センサを含み得る。いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、従来の信号処理技術又は機械学習技術を使用して、複数のセンサからの測定値を組み合わせて、急性の健康状態事象を検証し得る。
【0028】
[0036]
いくつかの実施例では、IMD10からの急性の健康状態事象の感知を示すメッセージに応答して、コンピューティング装置(複数可)12は、患者4に応答を提供するように促し得る。例えば、コンピューティング装置(複数可)12は、患者に、彼らがOKであるかどうかを可聴的に尋ねてもよい、又は患者に、応答を引き出す試みにおいて彼らがOKであることを示す触覚入力を提供するように尋ねてもよい。コンピューティング装置12は、患者4からの応答を待ってもよい。60秒までの順序であり得る所定の期間の後、患者が応答しなかった場合、コンピューティング装置(複数可)12は、急性の健康状態事象を検証しようと試み得る。例えば、コンピューティング装置12Bは、患者4の脈拍を取得しようと試み得る。
【0029】
[0037]
患者4の環境28におけるその他の装置もまた、急性の健康状態事象を検証するように構成され得る。例えば、環境28は、図1の実施例に示されるIoT装置30A~30D(まとめて「IoT装置30」)などの1つ以上のIoT装置を含み得る。IoT装置30は、例として、いわゆる「スマート」スピーカ、カメラ、照明、ロック、サーモスタット、装具、アクチュエータ、コントローラ、又は任意のその他のスマートホーム(又はビルディング)装置を含み得る。例えば、IoT装置30は、ビデオカメラ、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、スマートスピーカ、スマートテレビ、補聴器(複数可)、又は患者4及び/若しくは環境28に関するデータを収集するためのマイクロフォン若しくはその他のセンサを含み得るその他のIoT装置を含み得る。これらのIoT装置30は、患者4の生理学的パラメータを判定するように構成され得る。例えば、IoT装置30は、脈拍数、血液灌流、呼吸数、呼吸強度、姿勢、顔の特徴、顔色、又は心電図のうちの少なくとも1つを判定するように構成され得る。
【0030】
[0038]
いくつかの実施例では、IoT装置30又はコンピューティング装置(複数可)12は、患者4の位置を判定するように構成され得る。例えば、カメラが画像を取り込むことができ、画像処理技術を使用して、取り込まれた画像内に患者4が存在することを判定し得る。レーダ、ソナー、又はライダシステムは、それぞれ、電波、音波、又は光波を伝送し、それらの波の反射を測定し、患者4の場所を判定し得る。ベッドセンサは、ベッドセンサにかけられた圧力に基づいて、患者4がベッドにいることを判定し得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12は、IoT装置30から、患者4の位置を示す情報を受信し得るが、このような情報を処理して患者4の位置を判定し得る。
【0031】
[0039]
前述のように、いくつかの実施例では、IoT装置30はベッドセンサを含み得る。致命的な急性の健康状態事象が睡眠中に頻繁に発生するので、ベッドセンサは、急性の健康状態事象を検証するのに有用であり得る。いくつかの実施例では、IoT装置30は、患者4の挙動を監視するように構成されているカメラなどの装置を含み得る。例えば、装置は、患者4の画像を取り込み得るが、処理回路は、画像分析を行って、患者4の場所又は患者4の生理学的パラメータを判定し得る。いくつかの実施例では、IoT装置30は、患者4の睡眠時無呼吸を監視するように構成されたレーダシステムなどの装置を含み得る。例えば、レーダシステムは、電波を送信し、電波の反射を測定して、睡眠時無呼吸症を監視し得る。電波の反射は、正常に呼吸している場合の患者4の胸部の比較的一貫した動きを示し得る。電波の反射は、睡眠時無呼吸症発症中に患者4の胸部のより不規則な動きを示す場合があり、この場合、患者4は呼吸を休止し、次に、空気を吸い込む場合がある。
【0032】
[0040]
図1の実施例では、IoT装置30Cは、ディスプレイを含み得るスマートスピーカ及び/又はコントローラである。いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12が患者4又は介護者からの応答を要請しようと試みるのではなく、IoT装置30Cが応答を要請しようと試みる場合がある。IoT装置30は、それを行うように出力装置と共に構成される場合にき、可聴警報及び/又は視覚警報を提供し得る。その他の実施例として、IoT装置30(又はコンピューティング装置(複数可)12)は、環境28全体にわたってスマートライトを点滅させ得るか、又は色を変化させ、家のドアのスマートロックをロック解除若しくは開放させ得る。スマートロックを開くことによって、IoT装置30又はコンピューティング装置(複数可)12は、EMS人員又は第三者26による自宅への迅速な入室を容易にし得る。一般に、IoT装置30は、患者4、介護者、家族、第三者、及び第1応答者の注意を引くために、例えば、警報を提供する及び/又は警報に対する応答を引き出すために、視覚警報、可聴警報、又は触覚警報を提供し得る。いくつかの実施例では、カメラ又はその他のセンサを含むIoT装置30は、例えば、患者4の状態、及びいくつかの実施例では、患者4の場所の評価又は検証のために、患者4に関するデータを収集するために、それらのセンサを起動し得る。
【0033】
[0041]
いくつかの実施例では、ドローン46は、無人航空機(unmanned aerial vehicle、UAV)であり得る。ドローン46は、患者4の生理学的パラメータを判定するなどの、いくつかの動作を実行するために、いくつかのセンサ及び/又はアクチュエータを装備し得る。例えば、ドローン46は、その意図された場所にナビゲートし、患者4及び場合によっては第三者26を識別し、患者の状態を評価又は検証するために、カメラ又はその他のセンサを含み得る。いくつかの実施例では、ドローン46は、ドローン46又はその他の技術によって取り込まれたカメラ画像を通してなど、患者4の場所を判定するように構成され得る。いくつかの実施例では、ドローン46は、患者4及び/又は第三者26と通信するためのユーザインターフェース装置を含み得る。いくつかの実施例では、ドローン46は、第三者26に、患者4の位置に、及びCPRなどの第1応答者ケアを患者4にどのように提供するかに関する指示を提供し得る。いくつかの実施例では、ドローン46は、医療機器、例えばAED44、及び/又は薬剤を患者4の場所に運び得る。
【0034】
[0042]
いくつかの実施例では、ロボット48は、患者4の生理学的パラメータを判定するなどの、いくつかの動作を実行するために、いくつかのセンサ及び/又はアクチュエータを装備し得る。例えば、ロボット48は、その意図された位置にナビゲートし、患者4、場合によっては第三者26を識別し、患者の状態を評価するために、カメラ又はその他のセンサを含み得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、ロボット48によって取り込まれたカメラ画像、ロボット48によって取り込まれた音声、又はその他の技術を通してなど、患者4の位置を判定するように構成され得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、患者4及び/又は第三者26と通信するためのユーザインターフェース装置を含み得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、第三者26に、患者4の位置に、及びCPRなどの第1応答ケアを患者4にどのように提供するかに関する指示を提供し得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、医療機器、例えばAED44、及び/又は薬剤を患者4の場所に運び得るか、又は含み得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、患者4に対してCPR又は除細動を実行するなど、患者4に対して医療介入を実行し得るか、又は何らかのその他の医療処置を実行し得る。
【0035】
[0043]
いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12はまた、IMD10からのメッセージに応答して、視覚的及び/又は可聴的であり得、患者4又は患者4を有する環境28内の任意の人物、例えば、第三者26の注意を直ちに引き付けるように構成され得る警報を出力し得る。コンピューティング装置(複数可)12はまた、ネットワーク16を介してHMS22にメッセージを送信し得る。メッセージは、IMD10から受信されたデータと、場合によっては、IMD10による急性の健康状態事象の検出に応答してコンピューティング装置(複数可)12又はその他の装置によって収集された追加データとを含み得る。例えば、メッセージは、コンピューティング装置(複数可)12、IoT装置30A~30D、ドローン46、又はロボット48によって判定された患者4の場所を含み得る。
【0036】
[0044]
コンピューティング装置(複数可)12は、IoT装置30に本明細書で説明される動作を取らせるために、IoT装置30と無線で通信するように構成され得る。いくつかの実施例では、HMS22は、ネットワーク16を介してIoT装置30と通信して、例えば、上述のようにコンピューティング装置(複数可)12から警報メッセージを受信したことに応答して、IoT装置30に本明細書で説明される動作を取らせる。いくつかの実施例では、IMD10は、例えば、コンピューティング装置12との通信が利用不可能であるか又は好ましくない場合の急性の健康状態事象の検出に応答して、IoT装置30のうちの1つ以上と無線で通信するように構成されている。このような実施例では、IoT装置(複数可)30は、本明細書のコンピューティング装置12に帰する機能の一部又は全部を提供するように構成され得る。
【0037】
[0045]
環境28は、IMD10、コンピューティング装置12、IoT装置30、及び環境28内のその他の装置が、ネットワーク16を介して、例えばHMS22と通信し得るコンピューティング設備、例えば、ローカルネットワーク32を含む。例えば、環境28は、802.11無線ネットワーク、802.15ZigBeeネットワーク、超広帯域プロトコル、近距離通信等の無線技術で構成され得る。環境28は、環境28全体にわたる無線通信のサポートを提供する1つ以上の無線アクセスポイント、例えば、無線アクセスポイント34A及び34B(まとめて、「無線アクセスポイント34」)を含み得る。追加的又は代替的に、例えば、ローカルネットワークが利用できない場合に、IMD10、コンピューティング装置12、IoT装置30、及び環境28内のその他の装置は、セルラ基地局36及びセルラネットワークを介して、ネットワーク16、例えば、HMS22と通信するように構成され得る。
【0038】
[0046]
コンピューティング装置(複数可)12、及びいくつかの実施例ではIoT装置30は、IMD10による急性の健康状態事象の検出が偽であった場合にユーザが警報を無効にすることを可能にする入力装置及びインターフェースを含み得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12及びIoT装置(複数可)30のうちの1つ以上は、事象に対する補助を実行し得る。事象に対する補助は、患者4及び/又は第三者26がコンピューティング装置又はIoT装置と情報を交換するための会話型インターフェース又は触覚インターフェースを提供し得る。事象に対する補助は、IMD10から警告メッセージを受信することに応答して、患者4の状態に関してユーザに問い合わせし得る。ユーザからの応答は、IMD10による急性の健康状態事象の検出を確認又は無効にするために、又は患者4の治療の有効性を改善し得る急性の健康状態事象又は患者4の状態に関する追加情報をより一般的に提供するために、使用され得る。例えば、事象に対する補助によって受信された情報は、急性の健康状態事象の重症度又は種類(鑑別診断)の指示を提供するために使用され得る。事象に対する補助は、自然言語処理データ及びコンテキストデータを使用して、ユーザによる発話を解釈し得る。いくつかの実施例では、補助によって提示されたクエリに対する応答を受信することに加えて、事象に対する補助は、ユーザによって提示されたクエリに応答するように構成され得る。例えば、患者4は、彼らがめまいを感じていることを示し、事象に対する補助に「どのように行っているか?」と尋ねてもよい。
【0039】
[0047]
いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12及び/又はHMS22は、1つ以上のアルゴリズムを実行して、IMD10から受信した感知された生理学的データ、及び場合によってはコンピューティング装置(複数可)又はIoT装置30によって感知又は収集された追加の生理学的データ又はその他のデータを評価して、IMD10による急性の健康状態事象の検出を確認又は無効にし得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12及び/又はコンピューティングシステム(複数可)20は、IMD10よりも大きな処理能力を有することができ、データのより複雑な分析を可能にする。いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12及び/又はHMS22は、データを機械学習モデル又はその他の人工知能開発アルゴリズムに適用して、例えば、データが急性の健康状態事象を十分に示しているかどうかを判定し得る。
【0040】
[0048]
コンピューティング装置(複数可)12が急性の健康状態事象確認分析又は検証を実行するように構成される実施例では、コンピューティング装置(複数可)12は、急性の健康状態事象を確認又は検証することに応答して、HMS22及び/又はIoT装置30に警告メッセージを送信し得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12は、確認又は検証分析を完了する前に警報メッセージを送信し、IMD10による急性の健康状態事象の検出を無効にする分析に応答してキャンセルメッセージを送信するように構成され得る。HMS22は、コンピューティング装置(複数可)12及び/又はIoT装置(複数可)30から警報メッセージを受信したことに応答して、いくつかの動作を実行するように構成され得る。HMS22は、コンピューティング装置(複数可)12及び/又はIoT装置(複数可)30からキャンセルメッセージを受信したことに応答して、このような動作をキャンセルするように構成され得る。いくつかの実施例では、IMD10は、コンピューティング装置12又はIoT装置30を介在させることなく、例えば、アクセスポイント34又は基地局36を介して、警報メッセージをネットワーク16に直接送信するように構成され得る。このような実施例では、HMS22は、コンピューティング装置12、IoT装置30、及びその他の装置に関して本明細書で説明される方法で、急性の健康状態事象確認分析又は検証を実行するように構成され得る。
【0041】
[0049]
いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12は、ケア提供者、救急救命士、又は環境28内若しくは環境28の近くのその他の指定された人物に警報を送信し得る。例えば、警報は、救急救命士、又は自動緊急除細動器サービスを備えた地域警報システム、医療提供者などへの通信であり得る。いくつかの実施例では、警報は、医療従事者が環境28に到着した際に迅速な行動を取れるように準備できるように、IMD10及び検証装置又は検証システムから収集されたデータを含む。いくつかの実施例では、警報は、電話呼、ショートメッセージサービスメッセージ、電子メール、ウェブ警報、セキュリティシステム警報、ソーシャルメディア警報、可聴警報、触覚警報、又は視覚警報のうちの少なくとも1つを含む。
【0042】
[0050]
いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、環境28内のセキュリティシステム(IoT装置30のうちの1つであり得る)を通して警報を送信して、「save our souls」(SOS)メッセージを点滅させる、可聴警報を鳴らすか、又は同等の事柄を行い得る。いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、患者4の隣人に医学的緊急事態を通知し得る。いくつかの実施例では、検証システムは、環境28の周りの全ての装置に警報又は警告を送信し得る。例えば、検証装置又は検証システムは、可聴警告をIoT装置30C(スマートスピーカ)に、スマートライトを介して視覚警報を、及び/又は任意のスマートウォッチ若しくはその他のスマート装置(例えば、ベッド)を介して、触覚警報を送信し得る。いくつかの実施例では、検証装置又は検証システムは、例えば、患者4に対する地理的関連性又は治療的関連性がある場合に、警報をソーシャルメディアグループ又はグループ電子メールに送信し得る。
【0043】
[0051]
例えば、HMS22は、ネットワーク16を介して1人以上のケア提供者40に関連付けられた1つ以上のコンピューティング装置38に警告メッセージを送信するように構成され得る。ケア提供者は、緊急医療システム(emergency medical systems、EMS)及び病院を含み得、救急治療部、カテーテル検査室、又は卒中対応部門などの病院内の特定の部門を含み得る。コンピューティング装置38は、スマートフォン、デスクトップ、ラップトップ、若しくはタブレットコンピュータ、又はこのようなシステム若しくは構成要素に関連付けられたワークステーション、又はこのようなシステム若しくは構成要素の従業員を含み得る。警報メッセージは、感知された生理学的パラメータ、急性の健康状態事象の時間、患者4の場所、並びにIMD10、コンピューティング装置(複数可)12、IoT装置(複数可)30、及び/又はHMS22による分析の結果を含む、IMD10、コンピューティング装置(複数可)12、及びIoT装置(複数可)30によって収集されたデータのいずれかを含み得る。HMS22からケア提供者40に送信される情報は、ケア提供者40による患者4の急性の健康状態事象の治療の適時性及び有効性を、向上させ得る。いくつかの実施例では、EMSケアプロバイダ40に関連付けられた1つ以上のコンピューティング装置38に警報メッセージを提供するHMS22の代わりに又はそれに加えて、コンピューティング装置(複数可)12及び/又はIoT装置30は、IMD10から警報メッセージを受信したことに応答して、EMSに自動的にコンタクトするように、例えば、(例えば、911コールセンターにコンタクトするための電話システムを使用するために、米国又は北米において)オートダイヤル911にコンタクトするように、構成され得る。再び、このような動作は、コンピューティング装置(複数可)12又はIoT装置(複数可)30のユーザインターフェースを介して、患者4、第三者26、又は別のユーザによってキャンセルされ得るか、又はIMD10による急性の健康状態事象の検出を無効にするコンピューティング装置(複数可)によって実行される確認分析又は検証に基づいて、コンピューティング装置(複数可)12によって自動的にキャンセルされ得る。
【0044】
[0052]
同様に、HMS22は、第三者26のコンピューティング装置42に警告メッセージを送信するように構成され得るが、これにより、第三者26による患者4の急性の健康状態事象の治療の適時性及び有効性を改善し得る。コンピューティング装置42は、コンピューティング装置12及びコンピューティング装置38と同様であり得、例えば、スマートフォンであり得る。いくつかの実施例では、HMS22は、例えば、コンピューティング装置(複数可)12から受信した患者4の位置と、例えば、コンピューティング装置42上に実装されたアプリケーションによってHMS22に報告されたコンピューティング装置42の位置と、に基づいて、第三者26が患者4に近接していると判断し得る。いくつかの実施例では、HMS22は、例えば、基地局36と通信している全てのコンピューティング装置に警告メッセージを送信することによって、患者4の位置に基づいて判定された警告エリア内の任意のコンピューティング装置42に警告メッセージを送信し得る。
【0045】
[0053]
いくつかの実施例では、システム2の態様は、ソーシャルメディアの存在を有し得る。例えば、患者4に対して生成された警報に対する第三者26又はその他の応答者の応答に関する情報、例えば、彼らが応答したという事実又は彼らが応答した速度は、応答者及び/又はHMS22のソーシャルメディアアカウントに投稿され得る。このようなソーシャルメディアの存在は、応答者がシステム2に関与することを促進し得る。いくつかの実施例では、第三者26への警報メッセージは、患者を処置する際に非医療関係者を支援するように構成され得る。例えば、第三者26への警告メッセージは、患者4の位置(及び場合によっては説明)、急性の健康状態事象の一般的な性質、心肺蘇生(cardio-pulmonary resuscitation、CPR)を提供するための指示などの患者4にケアを提供するための指示、自動体外除細動器(automated external defibrillator、AED)44又は救命胴衣などの患者4の治療のための近くにある医療機器の位置、及び機器の使用のための指示を含み得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置(複数可)12、IoT装置(複数可)30、及び/又はコンピューティング装置42は、第三者26のための会話型インターフェースを提供するために自然言語処理データ及びコンテキストデータを使用するように構成された事象に対する補助を実行し得る。補助は、患者4にケアを提供するための指示を第三者26に提供し、患者4にどのようにケアを提供するかについての第三者26からの問い合わせに応答し得る。
【0046】
[0054]
いくつかの実施例では、HMS22は、ケア提供者40と患者4又は第三者26との間の双方向音声(及び場合によっては映像)通信を仲介し得る。このような通信は、ケア提供者40が、患者のケアを開始する時間に先立って、例えば、患者4若しくは第三者26との通信を通して、又はコンピューティング装置若しくはIoT装置のカメラ若しくはその他のセンサの使用を通して、患者4の状態を評価することを可能にし得るが、これは、患者に送達されるケアの有効性を改善し得る。このような通信はまた、ケア提供者が、患者4の第1応答者治療に関して第三者26に指示することを可能にし得る。
【0047】
[0055]
いくつかの実施例では、HMS22は、環境28、又は環境28若しくは患者4の近くの場所へのドローン46の派遣を制御し得る。ドローン46は、無人航空機(UAV)であり得る。ドローン46は、いくつかの動作を実行するために、いくつかのセンサ及び/又はアクチュエータを装備し得る。例えば、ドローン46は、その意図された場所にナビゲートし、患者4及び場合によっては第三者26を識別し、患者の状態を評価するために、カメラ又はその他のセンサを含み得る。いくつかの実施例では、ドローン46は、患者4及び/又は第三者26と通信するためのユーザインターフェース装置を含み得る。いくつかの実施例では、ドローン46は、第三者26に、患者4の位置に、及びCPRなどの第1応答者ケアを患者4にどのように提供するかに関する指示を提供し得る。いくつかの実施例では、ドローン46は、医療機器、例えばAED44、及び/又は薬剤を患者4の場所に運び得る。
【0048】
[0056]
いくつかの実施例では、HMS22は、環境28、又は環境28若しくは患者4の近くの場所へのロボット48の派遣を制御し得る。ロボット48は、いくつかの動作を実行するために、いくつかのセンサ及び/又はアクチュエータを装備し得る。例えば、ロボット48は、その意図された場所にナビゲートし、患者4、場合によっては第三者26を識別し、ECGを取ること又は脈拍を測定することなど、患者の状態を評価するために、カメラ又はその他のセンサを含み得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、電極を有する拡張可能なアームで患者4の身体の2つの部分に触れることによって、AEDとして機能し得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、患者4及び/又は第三者26と通信するためのユーザインターフェース装置を含み得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、第三者26に、患者4の位置に、及びCPRなどの第1応答ケアを患者4にどのように提供するかに関する指示を提供し得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、医療機器、例えばAED44、及び/又は薬剤を患者4の場所に運び得る。いくつかの実施例では、ロボット48は、患者4に対してCPR又は除細動を実行するなど、患者4に対して医療介入を実行し得るか、又は何らかのその他の医療処置を実行し得る。
【0049】
[0057]
図2は、図1のIMD10の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、IMD10は、処理回路50と、メモリ52と、電極56A及び56B(以下、「電極56」)並びに1つ以上のセンサ58に連結された感知回路54と、通信回路60と、を含む。
【0050】
[0058]
処理回路50は、固定機能回路及び/又はプログラム可能な処理回路を含み得る。処理回路50は、マイクロプロセッサ、コントローラ、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit、GPU)、テンソル処理ユニット(tensor processing unit、TPU)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、又は同等の個別若しくはアナログ論理回路のうちのいずれか1つ以上を含み得る。いくつかの実施例では、処理回路50は、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のコントローラ、1つ以上のGPU、1つ以上のTPU、1つ以上のDSP、1つ以上のASIC、又は1つ以上のFPGAの任意の組み合わせなどの複数のコンポーネント、並びにその他の個別又は統合論理回路を含み得る。本明細書の処理回路50に帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせとして具体化され得る。いくつかの実施例では、メモリ53は、処理回路50によって実行された場合に、IMD10及び処理回路50に、本明細書でIMD10及び処理回路50に帰属する様々な機能を実行させるコンピュータ可読命令を含む。メモリ53は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、不揮発性RAM(non-volatile RAM、NVRAM)、電気的消去可能なプログラム可能ROM(electrically-erasable programmable ROM、EEPROM)、フラッシュメモリ、又は任意のその他のデジタル媒体などの任意の揮発性、不揮発性、磁気的、光学的、又は電気的媒体を含み得る。
【0051】
[0059]
感知回路54は、例えば、患者4の心臓の電気活動を監視し、患者4のECGデータを生成するために、電極56からの信号を監視し得る。いくつかの実施例では、処理回路50は、患者4の心不整脈の発症を検出するために、心拍数、心拍変動、拍動間隔、及び/又はECG形態学的特徴等の感知されたECGの特徴を識別し得る。処理回路50は、デジタル化されたECGと、不整脈発症を検出するために使用されるECGの特徴とを、検出された不整脈発症の発症データとしてメモリ52に記憶し得る。
【0052】
[0060]
いくつかの実施例では、感知回路54は、電極56を介して、例えば、IMD10に近接する組織のインピーダンスを測定する。測定されたインピーダンスは、呼吸及び灌流又は浮腫の程度に基づいて変動し得る。処理回路50は、測定されたインピーダンスに基づいて、呼吸、灌流、及び/又は浮腫に関する生理学的データを判定し得る。
【0053】
[0061]
いくつかの実施例では、IMD10は、1つ以上の加速度計、マイクロフォン、光センサ、温度センサ、及び/又は圧力センサなどの感知回路58を含む。いくつかの実施例では、感知回路54は、電極56及び/又はセンサ58のうちの1つ以上から受信した信号をフィルタリング及び増幅するための、1つ以上のフィルタ及び増幅器を含み得る。いくつかの実施例では、感知回路54及び/又は処理回路50は、整流器、フィルタ及び/又は増幅器、感知増幅器、比較器、及び/又はアナログ-デジタル変換器を含み得る。処理回路50は、メモリ52に記憶され得るセンサ58からの信号に基づいて、生理学的データ、例えば、患者4の生理学的パラメータの値を判定し得る。
【0054】
[0062]
メモリ52は、処理回路50によって実行可能なアプリケーション70、及びデータ80を記憶し得る。アプリケーション70は、急性の健康状態事象監視アプリケーション72を含み得る。処理回路50は、事象監視アプリケーション72を実行して、感知されたデータ82として記憶され得る、本明細書で説明される生理学的データの種類のうちの1つ以上の組み合わせに基づいて、患者4の急性の健康状態事象を検出し得る。いくつかの実施例では、感知されたデータ82は、その他の装置、例えばコンピューティング装置(複数可)12によって感知され、通信回路60を介して受信されたデータを、更に含み得る。事象監視アプリケーション72は、ルールエンジン74を用いて構成され得る。ルールエンジン74は、感知されたデータ82にルール84を適用し得る。ルール84は、1つ以上のモデル、アルゴリズム、判定木、及び/又は閾値を含み得る。場合によっては、ルール84は、機械学習に基づいて開発され得る。
【0055】
[0063]
実施例として、事象監視アプリケーション72は、患者4の心臓6の電気的又は機械的活動を示すECG及び/又はその他の生理学的データに基づいて、心停止、心室細動、心室性頻脈、不全収縮の心臓休止、無脈性電気活動(PEA)、又は心筋梗塞を検出し得る(図1)。いくつかの実施例では、事象監視アプリケーション72は、このような心臓活動データに基づいて脳卒中を検出すし得る。いくつかの実施例では、感知回路54は、電極56を介して脳活動データ、例えば脳波(EEG)を検出し得るが、事象監視アプリケーション72は、脳活動のみに基づいて、又は心臓活動データ若しくはその他の生理学的データと組み合わせて、脳卒中又は発作を検出し得る。いくつかの実施例では、事象監視アプリケーション72は、加速度計のみからのデータに基づいて、又はその他の生理学的データと組み合わせて、患者が転倒したかどうかを検出する。事象監視アプリケーション72が急性の健康状態事象を検出した場合、事象監視アプリケーション72は、検出につながる感知されたデータ82(及び場合によっては、検出の前及び/又は後のデータのウィンドウ)を、事象データ86として記憶し得る。
【0056】
[0064]
いくつかの実施例では、急性の健康状態事象の検出に応答して、処理回路50は、通信回路60を介して、事象に関する事象データ86をコンピューティング装置(複数可)12に送信する(図1)。この送信は、本明細書で説明されるように、急性の健康状態事象を示すメッセージに含まれ得る。メッセージの送信は、アドホックベースで可能な限り迅速に行われ得る。通信回路60は、コンピューティング装置12及び/又はIoT装置30などの別の装置と無線通信するための任意の適切なハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。メッセージを受信したことに応答して、コンピューティング装置(複数可)12は、図1に関して上述したように、患者4から応答を引き出すことを試み得る。
【0057】
[0065]
図3は、患者4のコンピューティング装置12の代表的な構成を示すブロック図であるが、これは、図1に示すコンピューティング装置12A及び12Bのいずれか(又は協調して動作する両方)に対応し得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12は、スマートフォン、ラップトップ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートウォッチ、又はその他の着用式コンピューティング装置の形態をとる。いくつかの実施例では、IoT装置30、ドローン46、及びロボット48は、図3に示されるコンピューティング装置12の構成と同様に構成され得る。
【0058】
[0066]
図3の実施例に示されるように、コンピューティング装置12は、ユーザ空間102、カーネル空間104、及びハードウェア106に論理的に分割され得る。ハードウェア106は、ユーザ空間102及びカーネル空間104内で実行されるコンポーネントに動作環境を提供する、1つ以上のハードウェア構成要素を含み得る。ユーザ空間102及びカーネル空間104は、メモリの異なるセクション又はセグメンテーションを表し得るが、カーネル空間104は、ユーザ空間102よりも高い権限をプロセス及びスレッドに提供する。例えば、カーネル空間104は、ユーザ空間102で実行されるコンポーネントよりも高い権限で動作するオペレーティングシステム120を含み得る。
【0059】
[0067]
図3に示されるように、ハードウェア106は、処理回路130、メモリ132、1つ以上の入力装置134、1つ以上の出力装置136、感知回路138、及び通信回路140を含む。コンピューティング装置12は、実施例としてスタンドアロン装置として図3に示されているが、ソフトウェア命令を実行するための処理回路又はその他の適切なコンピューティング環境を含む任意のコンポーネント又はシステムであり得、例えば、図3に示される1つ以上の要素を必ずしも含む必要はない。
【0060】
[0068]
一実施例では、処理回路130は、コンピューティング装置12内で実行するための機能及び/又は処理命令を実行するように構成されている。例えば、処理回路130は、本開示の技術に従って1つ以上の動作を実行するためにカーネル空間104及びユーザ空間102に含まれる構成要素の機能を提供するメモリ132に記憶された命令を、受信及び処理するように構成され得る。処理回路130の実施例は、任意の1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、GPU、TPU、DSP、ASIC、FPGA、又は同等の個別若しくは統合論理回路を含み得る。
【0061】
[0069]
メモリ132は、コンピューティング装置12の動作中に処理するために、コンピューティング装置12内に情報を記憶するように構成され得る。メモリ132は、コンピュータ可読記憶媒体として説明されている。いくつかの実施例では、メモリ132は、一時メモリ又は揮発性メモリを含む。揮発性メモリの実施例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memories、DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memories、SRAM)、及び当技術分野で周知のその他の形態の揮発性メモリが挙げられる。メモリ132は、いくつかの実施例では、例えば、不揮発性記憶素子を含む、情報の長期記憶のために構成された1つ以上のメモリもまた含む。このような不揮発性記憶要素の実地例としては、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピーディスク、フラッシュメモリ、又は電気的プログラム可能メモリ(electrically programmable memories、EPROM)又は電気的消去可能なプログラム可能(electrically erasable and programmable memories、EEPROM)メモリの形態が挙げられる。
【0062】
[0070]
コンピューティング装置12の1つ以上の入力装置134は、例えば、患者4又は別のユーザから入力を受信し得る。入力の実施例は、触覚入力、音声入力、動的入力、及び視覚入力である。入力装置134は、例として、マウス、キーボード、音声応答システム、カメラ、ボタン、制御パッド、マイクロフォン、存在感知コンポーネント若しくは接触感知コンポーネント(例えば、スクリーン)、又はユーザ若しくは機械からの入力を検出するための任意のその他の装置を含み得る。
【0063】
[0071]
コンピューティング装置12の1つ以上の出力装置136は、例えば、患者4又は別のユーザへの出力を生成し得る。出力の実施例は、触覚出力、音声出力、及び視覚出力である。コンピューティング装置12の出力装置136は、存在感知スクリーン、サウンドカード、ビデオグラフィックスアダプタカード、スピーカ、陰極線管(cathode ray tube、CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、発光ダイオード(light emitting diodes、LED)、又は触覚出力、音声出力、及び/若しくは視覚出力を生成するための任意の種類の装置を含み得る。
【0064】
[0072]
コンピューティング装置12の感知回路138は、患者4の生理学的パラメータ又は信号を感知し得る。センサ(複数可)138は、電極、三軸加速度計、光センサ、インピーダンスセンサ、温度センサ、圧力センサ、心音センサ、及びその他のセンサ、並びにIMD10及び図2に関して上述したものと同様の感知回路(例えば、ADCを含む)を含み得る。
【0065】
[0073]
コンピューティング装置12の通信回路140は、データを送受信することによってその他の装置と通信し得る。通信回路140は、イーサネットカード、光トランシーバ、無線周波数トランシーバ、又は情報を送受信することができる任意のその他の種類の装置などのネットワークインターフェースカードを含み得る。例えば、通信回路140は、3G、4G、5G、WiFi(例えば、802.11又は802.15ZigBee)、Bluetooth(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)等の規格又はプロトコルに従って通信するように構成された無線送受信機を含み得る。
【0066】
[0074]
図3に示すように、健康状態監視アプリケーション150は、コンピューティング装置12のユーザ空間102において実行される。健康状態監視アプリケーション150は、プレゼンテーション層152、アプリケーション層154、及びデータ層156に、論理的に分割され得る。プレゼンテーション層152は、健康状態監視アプリケーション150のユーザインターフェースを生成しレンダリングする、ユーザインターフェース(UI)コンポーネント160を含み得る。
【0067】
[0075]
アプリケーション層154は、事象エンジン170、ルールエンジン172、ルール構成コンポーネント174、事象に対する補助176、及びロケーションサービス178を含み得るが、これらに限定されない。事象エンジン170は、IMD10が急性の健康状態事象を検出したことを示す、警報送信のIMD10からの受信に応答し得る。事象エンジン170は、本明細書でコンピューティング装置12に帰する急性の健康状態事象の検出に応答して、警報を起動すること、HMS22に警報メッセージを送信すること、IoT装置30を制御すること、及びIMD10による急性の健康状態事象の検出を確認又は無効にするためにデータを分析することなどの動作の、いずれかの実行を制御し得る。
【0068】
[0076]
ルールエンジン172は、感知されたデータ190、及びいくつかの実施例では、患者入力192及び/又はEHRデータ194を分析して、患者4が、IMD10によって検出された急性の健康状態事象を経験している可能性が十分にあるかどうかを判定するか、又は患者4が、IMD10によって検出された急性の健康状態事象を経験したことを検証する。感知されたデータ190は、警報送信の一部としてIMD10から受信されたデータ、例えば、「実時間」でIMD10から送信された追加のデータ、並びにコンピューティング装置(複数可)12、IoT装置30、ドローン46、及び/又はロボット48によって収集された患者4の状態に関する生理学的パラメータ及びその他のデータを含み得る。ルールエンジン172は、生理学的パラメータが、急性の健康状態事象を検証するための所定の基準を満たすかどうかを判定し得る。例として、コンピューティング装置(複数可)12からの感知されたデータ190は、活動レベル、歩行/走行距離、安静時エネルギー、活動エネルギー、運動分数、起立の定量化、肥満度、体重指数、心拍数、低心拍数事象、高心拍数事象、及び/又は不規則な心拍数事象、心拍変動、歩行心拍数、心拍系列、デジタル化ECG、血中酸素飽和度、血圧(収縮期及び/又は拡張期)、呼吸数、最大酸素量、血糖、末梢灌流、及び睡眠パターンのうちの1つ以上を含み得る。
【0069】
[0077]
患者入力192は、患者4又は第三者26などの別のユーザによって入力された、患者4の状態に関する健康状態監視アプリケーション150によって提示されたクエリに対する応答を含み得る。クエリ及び応答は、IMD10による事象の検出に応答して発生し得る、又は、例えば、患者4の健康状態の長期監視の一部として、検出の前に発生し得る。ユーザ記録健康状態データは、運動データ及び活動データ、睡眠データ、症状データ、病歴データ、生活の質データ、栄養データ、服薬データ又はコンプライアンスデータ、アレルギーデータ、個体群統計データ、体重、及び身長のうちの1つ以上を含み得る。EHRデータ194は、上述した患者4の過去の状態又は治療に関する情報のいずれかを含み得る。EHRデータ194は、心停止、頻脈性不整脈、心筋梗塞、脳卒中、発作、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease、COPD)、腎機能障害、又は高血圧の履歴、アブレーション又は電気除細動などの処置の履歴、及びヘルスケア利用に関連し得る。EHRデータ194はまた、年齢、性別、身長、体重、及びBMIなどの患者4の個体群統計情報及びその他の情報を含み得る。
【0070】
[0078]
ルールエンジン172は、ルール196をデータに適用し得る。ルール196は、1つ以上のモデル、アルゴリズム、判定木、及び/又は閾値を含み得る。場合によっては、ルール196は、機械学習に基づいて開発され得る。いくつかの実施例では、ルール196及びルールエンジン172の動作は、ルールエンジン74及びルール84によって提供されるよりも、IMD10から受信された感知されたデータのより複雑な分析を提供し得る。いくつかの実施例では、ルール196は、機械学習によって開発された1つ以上のモデルを含み、ルールエンジン172は、データから導出された特徴ベクトルをモデルに適用する。例えば、ルールエンジン172は、ルール196を適用して、IMD10及び検証装置又は検証システムによって捕捉された生理学的パラメータが、急性の健康状態事象を検証するための所定の基準を満たすかどうかを判定し得る。
【0071】
[0079]
ルール構成コンポーネント174は、IMD10及びコンピューティング装置12による急性の健康状態事象の検出及び確認が正確であったかどうかを示すフィードバックに基づいて、ルール196(及びいくつかの実施例ではルール84)を修正するように構成され得る。フィードバックは、患者4から、又はHMS22を介して、ケア提供者40及び/又はEHR24から受信され得る。いくつかの実施例では、ルール構成コンポーネント174は、ルール196の一部として含まれるモデルを更に訓練するために、教師あり機械学習のための真及び偽の検出及び確認からのデータセットを利用し得る。
【0072】
[0080]
上述したように、事象に対する補助176は、患者4及び/又は第三者26がコンピューティング装置12と情報を交換するための会話型インターフェース又は触覚インターフェースを提供し得る。事象に対する補助176は、IMD10から警報メッセージを受信することに応答して、患者4の状態に関してユーザに問い合わせてもよい。ユーザからの応答は、患者入力192として含まれ得る。事象に対する補助176は、自然言語処理データ及びコンテキストデータを使用して、ユーザによる発話を解釈してもよい。いくつかの実施例では、補助によって提示されたクエリに対する応答を受信することに加えて、事象に対する補助176は、ユーザによって提示されたクエリに応答するように構成され得る。いくつかの実施例では、事象に対する補助176は、患者4又は見物人26からの患者4の治療に関するクエリに指示を提供し、応答し得る。
【0073】
[0081]
位置サービス178は、コンピューティング装置12の位置を判定し、それによって、患者4の推定位置を判定し得る。ロケーションサービス178は、全地球側位システム(global position system、GPS)データ、マルチラテレーション、及び/又はコンピューティング装置を位置特定するための任意のその他の周知の技術を使用し得る。いくつかの実施例では、位置サービス178は、IoT装置30、ドローン46、又はロボット48などのその他の装置からのデータを利用して、患者4の位置を判定し得る。例えば、カメラ、レーダシステム、ソナーシステム、又はライダシステムからのデータを使用して、環境28(図1)内のどこに患者4が位置するかを判定し得る。いくつかの実施例では、位置サービス178は、1日のうちの異なる時間の間に患者4がどこにいるかを追跡し、急性の医療事象の徴候が感知された1日のうちの時間における最も頻度の高い場所を開始位置として使用して、患者4の位置を判定し得る。例えば、ロケーションサービス178は、IoT装置30、ドローン46、又はロボット48などの装置のうちの1つ以上を使用して、患者4がその時刻に最も頻度の高い場所に位置しているかどうかを確認し得る。
【0074】
[0082]
図4は、HMS22の動作の観点を示すブロック図である。HMS22は、コンピューティングシステム20において実装され得、コンピューティングシステム20は、1つ以上の物理的装置において具現化されるコンピューティング装置12のハードウェアコンポーネントなどのハードウェアコンポーネントを含み得る。図4は、クラウド系プラットフォームとしてホストされる場合の、HMS22の動作の観点を提供する。図4の実施例では、HMS22の構成要素は、本開示の技術を実装する複数の論理層に従って配置される。各層は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせからなる、1つ以上のモジュールによって実装され得る。
【0075】
[0083]
コンピューティング装置12、IoT装置30、コンピューティング装置38、コンピューティング装置42、ドローン46、及びロボット48などのコンピューティング装置は、インターフェース層200を介してHMS22と通信するクライアントとして動作し得る。コンピューティング装置は、通常、デスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、及びウェブアプリケーションなどのクライアントソフトウェアアプリケーションを実行する。インターフェース層200は、クライアントソフトウェアアプリケーションのためにHMS22によって提示されサポートされる、アプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interfaces、API)又はプロトコルインターフェースのセットを表す。インターフェース層200は、1つ以上のウェブサーバを用いて実装され得る。
【0076】
[0084]
図4に示すように、HMS22は、本明細書のHMSに帰属する機能を実行するためのサービス210の集合を表す、アプリケーション層202もまた含む。アプリケーション層202は、クライアントアプリケーションからの情報、例えば、コンピューティング装置12又はIoT装置30からの急性の健康状態事象の警報を受信し、情報に応答するためにサービス210のうちの1つ以上に従って情報を更に処理する。アプリケーション層202は、1つ以上のアプリケーションサーバ(例えば、物理的機械又は仮想機械)上で実行される1つ以上の個別ソフトウェアサービス210として実装され得る。すなわち、アプリケーションサーバは、サービス210の実行のための実行時間環境を提供する。いくつかの実施例では、上記で説明した機能インターフェース層200及びアプリケーション層202の機能は、同じサーバにおいて実行され得る。サービス210は、論理サービスバス212を介して通信し得る。サービスバス212は、一般に、異なるサービス210がパブリッシュ/サブスクリプション通信モデルなどによってその他のサービスにメッセージを送信することを可能にする、論理相互接続又はインターフェースのセットを表す。
【0077】
[0085]
HMS22のデータ層204は、1つ以上のデータリポジトリ220を使用して、PPEMS6内の情報の持続性を提供する。データリポジトリ220は、一般に、データを記憶及び/又は管理する任意のデータ構造又はソフトウェアであり得る。データリポジトリ220の例は、いくつか例を挙げると、関係データベース、多次元データベース、マップ、及びハッシュテーブルを含むが、これらに限定されない。
【0078】
[0086]
図4に示すように、各サービス230~238は、HMS22内にモジュール形式で実装される。サービスごとに別個のモジュールとして示されているが、いくつかの実施例では、2つ以上のサービスの機能は、単一のモジュール又は構成要素に組み合わされ得る。サービス230~238のそれぞれは、ソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実装され得る。更に、サービス230~238は、一般に、1つ以上の物理的プロセッサ上で実行するためのスタンドアロン装置、別個の仮想マシン又はコンテナ、プロセス、スレッド、又はソフトウェア命令として実装され得る。
【0079】
[0087]
事象プロセッササービス230は、IMD10が患者の急性の健康状態事象を検出したこと、及び、いくつかの実施例では、送信装置が検出を確認又は検証したことを示す、コンピューティング装置(複数可)12及び/又はIoT装置(複数可)30からの警報送信の受信に応答し得る。事象プロセッササービス230は、患者4、第三者26、及びケア提供者40と通信すること、検証装置又は検証システム(例えば、IoT装置30、コンピューティング装置(複数可)12、ドローン46、又はロボット48のうちのいずれか)を起動すること、場合によっては、IMD10による急性の健康状態事象の検出を確認又はオーバーライドするためにデータを分析することなど、本明細書においてHMS22に帰する急性の健康状態事象の検出に応答して動作のうちのいずれかの実行を開始し得る。いくつかの実施例では、急性の健康状態事象を実際に検証するのではなく、検証装置又は検証システムは、感知された生理学的パラメータをHMS22に送信し得、HMS22は、急性の健康状態事象を検証し得る。
【0080】
[0088]
記録管理サービス238は、事象記録252内の受信された警報メッセージに含まれる患者データを記憶し得る。警報サービス232は、事象記録からのデータの一部又は全てを、場合によっては本明細書で説明されるような追加情報と共に、第三者26及び/又はケア提供者40への送信のために1つ以上の警報メッセージにパッケージ化し得る。ケア提供者データ256は、患者4の位置に対する潜在的な第三者26及びケア提供者40の位置、及び/又は患者4が経験する急性の健康状態事象に対するケア提供者40によって提供されるケアの適用可能性に基づいて、警報を誰に送信するかを識別するために警報サービス232によって使用されるデータを記憶し得る。
【0081】
[0089]
HMS22が分析を実行して、IMD10による急性の健康状態事象の検出を確認、検証、又はオーバーライドする実施例では、事象プロセッササービス230は、警報メッセージで受信されたデータに、例えば、データから事象プロセッササービス230によって導出された特徴ベクトルに、1つ以上のルール250を適用し得る。ルール250は、機械学習に基づいてルール構成サービス234によって開発され得る、1つ以上のモデル、アルゴリズム、判定木、及び/又は閾値を含み得る。ルール250を生成するために採用され得る代表的な機械学習技術は、教師あり学習、教師なし学習、及び半教師あり学習などの様々な学習スタイルを含み得る。代表的な種類のアルゴリズムとしては、ベイズのアルゴリズム、クラスター化アルゴリズム、判定木アルゴリズム、正則化アルゴリズム、回帰アルゴリズム、例題に基づくアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、次元削減アルゴリズム等が挙げられる。特定のアルゴリズムの様々な例としては、ベイズの線形回帰法、ブースト判定木回帰法、及びニューラルネットワーク回帰法、バックプロパゲーションニューラルネットワーク、重畳ニューラルネットワーク(Convolution Neural Networks、CNN)、長期短期ネットワーク(Long Short Term Networks、LSTM)、アプリオリアルゴリズム、K-平均クラスタリング、k-隣接個体法(k-Nearest Neighbour、kNN)、学習ベクトル量子化法(Learning Vector Quantization、LVQ)、自己組織化マップ(Self-Organizing Map、SOM)、局所加重学習(Locally Weighted Learning、LWL)、リッジ回帰法、最小絶対収縮及び選択演算子法(Least Absolute Shrinkage and Selection Operator、LASSO)、弾性ネット、及び最小角度回帰法(Least-Angle Regression、LARS)、主成分分析法(Principal Component Analysis、PCA)、及び主成分回帰法(Principal Component Regression、PCR)が挙げられる。
【0082】
[0090]
いくつかの実施例では、急性の健康状態事象検出を確認するためにHMS22によって使用されるルールに加えて(又はHMS22が事象検出を確認しない実施例では)、HMS22によって維持されるルール250は、コンピューティング装置12によって利用されるルール196及びIMD10によって使用されるルール84を含み得る。このような実施例では、ルール構成サービス234は、ルール196及びルール84を開発及び維持するように構成され得る。ルール構成サービス234は、IMD10、コンピューティング装置12、及び/又はHMS22による急性の健康状態事象の検出及び確認が正確であったかどうかを示す事象フィードバックデータ254に基づいて、これらのルールを修正するように構成され得る。事象フィードバックデータ254は、例えば、コンピューティング装置(複数可)12を介して患者4から、又はケア提供者40及び/又はEHR24から受信し得る。いくつかの実施例では、ルール構成サービス234は、ルール250の一部として含まれるモデルを更に訓練するために、(事象フィードバックデータ254によって示されるような)真及び偽の検出からの事象記録と、教師あり機械学習のための確認と、を利用し得る。
【0083】
[0091]
図4の実施例に示すように、サービス210は、コンピューティング装置12又はその他のコンピューティング装置内に実装された事象に対する補助176を構成し、それと対話するための補助構成サービス236もまた含み得る。
【0084】
[0092]
図5は、本開示による検証技術を示す、フロー図である。コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、患者4の急性の健康状態事象を示す通信を受信し得る(300)。例えば、IMD10は、患者4の生理学的パラメータを監視し、患者4の急性の健康状態事象の兆候を検出し得る。コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、IMD10から急性の健康状態事象の指示を含む通信を受信し得る。
【0085】
[0093]
通信に応答して、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、急性の健康状態事象を検証し得る(302)。例えば、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、IoT装置(複数可)30A~30D、ドローン46、及び/又はロボット48のいずれかに通信可能に接続し得る。コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、IoT装置(複数可)30A~30D、ドローン46、及び/又はロボット48のいずれかに、患者4の生理学的パラメータに関する情報を収集するように命令し得る。コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、急性の健康状態事象の検証(例えば、患者4の生理学的パラメータ)を示す情報を、IoT装置、ドローン、又はロボット(例えば、命令された装置)のうちの少なくとも1つから受信し得る。コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、情報を処理し、処理された情報に基づいて、急性の健康状態事象を確認し得る。
【0086】
[0094]
急性の健康状態事象の検証に基づいて、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、急性の健康状態事象に関する警報を送信し得る(306)。例えば、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、急性の健康状態事象の検証の直後に警報を送信して、急性の健康状態事象の発生に対して十分に接近するようにして、患者4に関して成功裏の救命措置が取られる機会を提供し得る。いくつかの実施例では、警報は、電話呼、ショートメッセージサービスメッセージ、電子メール、ウェブ警報、セキュリティシステム警報、ソーシャルメディア警報、可聴警報、視覚警報、又はスマート装置プッシュ通知のうちの少なくとも1つを含む。
【0087】
[0095]
いくつかの実施例では、受信された通信は、移植型医療装置からのものである。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、患者4に応答を提供するように促し得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置は、スマートフォン、着用式装置、又はIoT装置を含む。いくつかの実施例では、応答は、患者が急性の健康状態事象を経験していないことを示す可聴応答、又は患者が急性の健康状態事象を経験していないことを示す触覚応答のうちの少なくとも1つである。例えば、可聴応答は、音声応答又はその他の雑音応答(例えば、拍手)であり得る。例えば、触覚応答は、ボタン押下、指紋スワイプ、タッチパッド入力などであり得る。
【0088】
[0096]
いくつかの実施例では、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、急性の健康状態事象の検証を示す情報を、IoT装置30A、ドローン46、又はロボット48のうちの少なくとも1つから受信し得る。いくつかの実施例では、受信された情報は、IoT装置30Aからのものであり、IoT装置30Aは、ビデオカメラ、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、スマートスピーカ、又はスマートテレビを備える。
【0089】
[0097]
いくつかの実施例では、急性の健康状態事象の検証に基づいて、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、ロボット48に、患者4に医学的に介入するようにロボット48に命令する通信を送信する。いくつかの実施例では、急性の健康状態事象を検証することは、患者4の生理学的パラメータを判定することを含む。例えば、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、IoT装置30、ドローン46、又はロボット48のいずれかから患者4の生理学的パラメータを示す情報を受信し得るが、その情報に基づいて生理学的パラメータを判定し得る。いくつかの実施例では、患者の生理学的パラメータは、脈拍数、血液灌流、呼吸数、呼吸強度、姿勢、顔の特徴、顔色、又は心電図のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施例では、急性の健康状態事象を検証することは、患者の生理学的パラメータが所定の基準を満たすかどうかを判定することを含む。例えば、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、生理学的パラメータが所定の基準を満たすか否かを判定し得る。
【0090】
[0098]
いくつかの実施例では、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、患者4の位置を判定し得る。いくつかの実施例では、コンピューティング装置12A又はコンピューティング装置12Bは、スマートロックを開き得る。
【0091】
[0099]
いくつかの実施例では、警報は、患者の生理学的パラメータを示すデータを含む。いくつかの実施例では、急性の健康状態事象は、突然の心停止、脳卒中、急性心筋梗塞、てんかん、転倒、呼吸不全、又はアナフィラキシーショックのうちの少なくとも1つを含む。
【0092】
[0100]
急性の健康状態事象としての転倒の場合、例えば、IMD10は、例えば、加速度計又はその他のセンサ58を介してIMD10の感知回路54によって感知された1つ以上の信号の変化又はパターンに基づいて、患者4が転倒したことを検出し得る。センサ信号の変化に基づいて転倒を検出するための代表的な技術は、同一出願人による米国特許出願公開第2020/0380840号に記載されており、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施例では、IMD10は、1つ以上の信号又は信号から導出された特徴にアルゴリズム、例えば、MLアルゴリズムを適用して、患者4が将来の期間内に入るリスクを判定し得る。転倒リスクを判定するための代表的技術は、同一出願人による米国特許出願公開第2022/0031253号、及び同一出願人による2021年7月8日出願の米国仮出願第63/219,595号、発明の名称:「PREDICTING A LIKELIHOOD OF FALL BASED ON WALKING BUT NOT TALKING」に説明され、その両方は、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。このような実施例では、IMD10は、転倒リスクが閾値を超えるか、又はそうでなければ基準を満たすことに基づいて、転倒事象を検出し得る。IMD10は、転倒又は転倒事象の検出に基づいて、本明細書で説明されるように、コンピューティング装置12、IoT装置30、又は例えば検証システムのその他の装置のうちの1つ以上に警告メッセージ及び/又はその他の通信を送信し得る。警報メッセージは、本明細書で説明されるように、EMS、介護者、病院、第三者、及び/又はその他の介護者に通信され得る。
【0093】
[0101]
コンピューティング装置12、IoT装置30、又はその他の装置は、本明細書で説明されるように、転倒事象を検証し得る。例えば、このような装置は、加速度計、マイクロフォン又はその他のオーディオセンサ、カメラ、及び本明細書で説明されるその他のセンサを使用して、患者が転倒したこと、及び/又は転倒が医療処置を必要とすることを確認し得る。いくつかの実施例では、このような装置の処理回路130は、転倒事象が確認され得ない場合、本明細書で説明されるように、警報をキャンセルし得る。いくつかの実施例では、システム2のIoT装置30は、転倒事象を検出又は確認するために、本明細書で説明するセンサのいずれか、例えば、マイクロフォン及び加速度計を含み得る、補聴器又は補聴器のペアの形態をとる。1つ以上の補聴器はまた、例えば、加速度計信号に基づいて、頭部外傷又は脳震盪をもたらす可能性がある力を検出し得る。
【0094】
[0102]
いくつかの実施例では、このような装置の処理回路130は、本明細書で説明される種々の種類のセンサのうちのいずれかを介して、転倒事象に応答して、コンテキスト情報を収集し得る。処理回路130は、コンテキスト情報を使用して、転倒が発生したことを検証し、事象が医療処置を必要とするかどうかを判定し得る。いくつかの実施例では、処理回路130は、コンテキスト情報を使用して、転倒事象の1つ以上の根本的原因を判定し得るか、又はこのようなコンテキスト情報を収集して、例えば、HMS22、ネットワーク16、及び/又は環境28内のアドホックローカル無線ネットワークを介して、転倒事象に対する潜在的な応答者に伝達され得る。
【0095】
[0103]
様々な装置からのコンテキスト情報は、時間的に同期又は相関され得る。システム2の装置が転倒に応答して収集し得るコンテキスト情報の例としては、(例えば、IMD10及び/又は本明細書で説明されるその他の装置によって感知される)追加のECG若しくはその他の心臓活動データ、(例えば、患者4及び/又は環境28の)血圧データ若しくは灌流データ、画像データ、又はグルコース若しくはその他の血液成分データが挙げられる。転倒の種々の根本原因が存在し得るので、本明細書で説明される種々のセンサデータが、IMD10による転倒事象の検出に応答して収集され得る。転倒事象の原因は、転倒事象の検出の前後に収集されたデータに基づいて判定され得る。
【0096】
[0104]
システム2の処理回路は、追加的又は代替的に、転倒検出及び転倒検出に関連するコンテキスト情報の収集を使用して、IMD10による別の急性の健康状態事象、例えば、SCAの検出を確認し得る。IMD10は、患者4を転倒させ得る健康状態事象を検出するように構成され得る。したがって、その他の健康状態事象の検出と同時に起こる転倒事象の検出は、健康状態事象及び/又は健康状態事象に対する応答者に提供するための追加情報を検証する証拠であり得る。IMD10による健康状態事象の検出に応答して、IMD10、コンピューティング装置12、IoT装置30、及び/又はシステム12のその他の装置は、転倒事象を検出するために、加速度計、カメラ、及び/又は本明細書で説明されるその他のセンサからデータを収集し得る。
【0097】
[0105]
いくつかの実施例では、システム2の処理回路は、急性の健康状態事象の種類及び急性の健康状態事象に関連付けられた任意のコンテキスト情報(例えば、IMD10又は本明細書で説明されるシステム2の任意のその他の装置によって収集されたもの)に応じて、可変的に急性の健康状態事象に応答し得る。このように異なり得る応答は、介護者、応答者、第三者、EMS、又はこれらの組み合わせに警報を送信するかどうか、IoT装置を介して警報を提供するかどうか、並びにシステム2のその他の装置を使用してIMD10によって検出された健康状態事象を検証するかどうか、及びどのように検証するか、を含み得る。これらの応答は、急性の健康状態事象がSCA、脳卒中、発作又はその他のてんかん事象、心筋梗塞、転倒であるかどうかに基づいて、異なり得る。更に、これらの応答は、コンテキストデータに基づいて異なり得る。例えば、IMD10による転倒の検出の場合、例えば、IMD10、コンピューティング装置12、又はIoT装置30のシステム2の処理回路は、例えば、IMD10によって感知されたECGに基づいて、転倒が不整脈によって先行されたかどうかを判定し得る。転倒が不整脈によって先行され、検証された場合、システム2の処理回路は、本明細書で説明されるように、EMS及びその他の潜在的応答者に警報を提供し得る。転倒が不整脈によって先行されなかった場合、システム2の処理回路は、患者が所定の期間にわたって静止したままでない限り、警報をEMSに提供しなくてもよく、IoT装置を介して局部警報を提供してもよい、又は別様に警報を介護者又は家族に提供してもよい。
【0098】
[0106]
いくつかの実施例では、システム2のIMD10及び/又はその他の装置は、転倒事象のコンテキストデータとして、本明細書で説明されるセンサデータのいずれかを収集し得る。例えば、IMD10は、転倒事象の検出の前及び/又は後からのECG及び活動、姿勢、又はその他の加速度計データを記憶し得る。IMD10は、このコンテキストデータをコンピューティング装置12、IoT装置30、及び/又はHMS22に提供し得る。別の実施例として、コンピューティング装置12及び/又はIoT装置30は、患者4に、転倒検出を口頭で(又はその他のユーザ入力を介して)確認又は無効にし、転倒事象に関する任意のその他のフィードバックを提供するように促し得る。このようなデータは、転倒事象を検証する際にシステム2を支援し得、例えば、転倒事象の根底にある任意の状態について、患者4を治療する際に任意の介護者を支援し得る。例えば、ECGデータ、例えば、心拍数及び/又は形態データは、不整脈又は転倒事象のその他の心臓原因を除外又は除外し得る。システム2の処理回路はまた、転倒事象の傾向データを収集し得るが、これは、転倒の根底にある患者4の状態を診断及び/又は治療するために使用され得る。
【0099】
[0107]
本明細書で説明されるように、システム2は、患者4の健康状態事象の検出、検証、及び通信のために構成され得る。いくつかの実施例では、システム2は、追加的又は代替的に、患者4などの複数の患者から臨床データを長期的に収集するように構成され得る。システム2は、IMD10、コンピューティング装置12、IoT装置30、ドローン46、及びロボット48からのセンサ及び位置データ、コンピューティング装置12及びIoT装置30の触覚インターフェース又はオーディオインターフェースを介して患者4から受信されたダイアリ又はその他のデータ、提供者及び応答者から収集されたデータ、並びにEHR24からのデータを含む、臨床データの種々のソースへのアクセスを提供し得る。臨床データは、HMS22を管理する構成要素及び/又はIMD10の製造業者などの、システム2の装置のいずれかの製造業者に代わって収集され得る。
【0100】
[0108]
本明細書で説明されるように、患者4はHMS22の加入者であり得、HMS22のクライアントアプリケーションは、患者4のコンピューティング装置12上に存在し得る。患者4の臨床データは機密かつプライベートであるため、アプリケーションは、臨床データ収集に登録し同意するためのインターフェースを患者4に提示する、例えば、促すように構成され得る。アプリケーションは、患者4が、ある場所、ある時刻、並びに承認されたソースからのデータのあるソース及び/又はデータの種類等の種々の方法で、その同意を制限することができるように構成され得る。データの異なるソースは、IMD10、コンピューティング装置12、IoT装置30、ドローン46、ロボット48、及びEHR24を含み得る。例えば、症状、食事、及び運動に関するいくつかの臨床データは、例えば、2021年2月9日に出願された米国仮出願第63/147,581号、発明の名称:「MEDICAL SURVEY TRIGGER AND PRESENTATION」(その全体が参照として本明細書に組み込まれる)に説明されるように、調査又は質問表を介して収集され得る。
【0101】
[0109]
図6は、本開示による臨床データ収集技術を示す、フロー図である。HMS22によって実行されるものとして説明されているが、図6の代表的な技術は、システム2の任意の1つ以上の装置の処理回路によって実行され得る。例えば、1つ以上のコンピューティング装置12及び/又はIoT装置30は、図6の代表的な技術に従って臨床データを収集し、本明細書で説明するように使用するために、臨床データをHMS22又は別のシステムに提供し得る。
【0102】
[0110]
図6の代表的な技術によれば、HMS22は、患者4のデータソース情報を受信する(400)。データソース情報は、患者4の臨床データのソースを識別し、例えば、コンピューティング装置12、IoT装置30、及び環境28内のその他の装置を識別する。いくつかの実施例では、患者4又は介護者は、患者4の装置のうちの1つ、例えば、コンピューティング装置12Aを介して、データソースを識別する情報を手動で入力し得る。いくつかの実施例では、患者4の装置のうちの1つ、例えばコンピューティング装置12Aは、例えば、無線ネットワーキング発見技術を使用して、患者4の臨床データのソースであり得るその他の装置を自動的に識別し得る。データソース情報は、ネットワーク16を介してHMS22に送信され得る。
【0103】
[0111]
HMS22はまた、患者4の同意情報を受信し得る(402)。同意情報は、患者4が長期的臨床データの収集に一般に同意するかどうかを含み得る。同意情報はまた、1つ以上の特定の場所(例えば、環境28内であるがその他の場所ではない)、特定の時刻、並びにデータの特定のソース及び/又はデータの種類に対する同意を示し得る。同意は、装置ごとに、例えば、コンピューティング装置12及び/又はIoT装置30のそれぞれに対して示され得、患者4又は介護者が、HMS22のクライアントアプリケーションを介して装置を手動で識別する場合に推測され得る。同意情報は、ネットワーク16を介してHMS22に送信され得る。同意情報は、いくつかの実施例では、患者4、又は介護者若しくは家族によって提供され得る。
【0104】
[0112]
HMS22はまた、データソース情報及び同意情報に基づいて、患者4の臨床データ収集スケジュールを決定し得る(404)。患者4の臨床データ収集スケジュールは、患者4の同意された時間、ソース、及びデータの種類を指定し得る。代表的な臨床データ収集スケジュールは、装置10、12、30、及びEHR24の指定されたリストから利用可能な全てのデータ種類について、患者の位置に限定されることなく連続的なデータ収集を指定し得る。
【0105】
[0113]
HMS22は、判定されたスケジュールに従って、患者4の長期的な臨床データを収集し得る(406)。例えば、HMS22は、判定されたスケジュールに従って、患者4の長期的な臨床データを装置に収集させる構成情報を装置10、12、及び30に送信し得る。HMS22は、例えば、スケジュールされた定期的なダウンロード中に、装置から長期的な臨床データを受信し得る。HMS22はまた、臨床データを検索するためにEHR24にアクセスし得る。HMS22は、様々なソースからの臨床データを、例えば、時間によってリンク又は相関させ得る。
【0106】
[0114]
装置10、12、及び30は、臨床データを周期的に、及び/又はトリガ、例えば、IMD10によって検出される健康状態又はIMD10によって感知されたセンサデータのその他の偏差に応答して、臨床データを収集し得る。トリガは、HMS22又はシステム2の別のユーザ、例えば、臨床データに基づいて研究を行う診療所によって構成され得る。患者、介護者、又は応答者情報入力のためのプロンプトは、同様に、例えば、周期的に、又はユーザ定義トリガに基づいて、スケジュールされ得る。臨床データの収集をトリガし得る事象の別の実施例は、コンピューティング装置12のロケーションサービスによって示されるように、患者4が、ジオフェンスされた領域、例えば、病院又は診療所に出入りすることである。
【0107】
[0115]
HMS22を管理する構成要素又は別の構成要素は、種々の目的のために、患者4及びその他の患者から収集された長期的な臨床データを使用し得る。例えば、長期的臨床データを使用して、特定の健康状態事象を検出する際、又はそうでなければ特定の状態を監視若しくは治療する際のシステム2又はその構成要素の有効性を、確認又は実証し得る。いくつかの実施例では、構成要素は、長期的臨床データを使用して、例えば、本明細書で説明されるように、機械学習又はその他のアルゴリズムを開発し、SCA又は転倒等の健康状態事象を検出し得る。このようなアルゴリズムは、患者4の臨床データに基づいて、患者4に対して個人化され得る。
【0108】
[0116]
本明細書で開示される様々な態様は、説明及び添付の図面に具体的に提示される組み合わせとは異なる組み合わせで組み合わされ得ることを理解されたい。また、実施例に応じて、本明細書に記載された任意のプロセス又は方法の特定の行為又は事象は、異なる順序で実行され得、追加、連結、又は完全に省略され得ることも理解されたい(例えば、全ての記載された行為又は事象が、技術を実行するために必要でない場合がある)。更に、本開示の特定の態様は、明確にするために、単一のモジュール、ユニット、又は回路によって実行されるものとして説明されているが、本開示の技術は、例えば、医療装置に関連するユニット、モジュール、又は回路の組み合わせによって実行され得ることを理解されたい。
【0109】
[0117]
1つ以上の実施例では、記載された技術は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実施され得る。ソフトウェアで実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして記憶され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行され得る。コンピュータ可読媒体は、データ記憶媒体(例えば、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又は命令若しくはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスすることができる任意のその他の媒体)などの有形媒体に対応する、非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0110】
[0118]
命令は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(field programmable logic array、FPGA)、又はその他の同等の集積回路若しくは個別論理回路など、1つ以上のプロセッサによって実行され得る。したがって、本明細書に使用される「プロセッサ」又は「処理回路」という用語は、前述の構造のいずれか、又は記載された技術の実装に好適な任意のその他の物理的構造を指し得る。また、本技術は、1つ以上の回路又は論理素子で完全に実施され得る。
【0111】
[0119]
以下の実施例は、本明細書に記載される技術の例示である。
【0112】
[0120]
実施例1:検証装置によって、患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信することと、通信に応答して、検証装置によって、急性の健康状態事象を検証することと、急性の健康状態事象の検証に基づいて、急性の健康状態事象に関する警報を送信することと、を含む、方法。
【0113】
[0121]
実施例2:受信された通信が、移植型医療装置からのものである、実施例1に記載の方法。
【0114】
[0122]
実施例3:検証装置によって、応答を提供するように患者に促す工程を更に含む、実施例1又は実施例2に記載の方法。
【0115】
[0123]
実施例4:検証装置がコンピューティング装置を備える、実施例1~3のいずれか一項以上に記載の方法。
【0116】
[0124]
実施例5:コンピューティング装置が、スマートフォン、着用式装置、又はモノのインターネット装置を含む、実施例4に記載の方法。
【0117】
[0125]
実施例6:応答が、患者が急性の健康状態事象を経験していないことを示す可聴応答、又は患者が急性の健康状態事象を経験していないことを示す触覚応答のうちの少なくとも1つである、実施例3~5のいずれか一項以上に記載の方法。
【0118】
[0126]
実施例7:検証装置によって、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)装置、ドローン、又はロボットのうちの少なくとも1つから、急性の健康状態事象の検証を示す情報を受信する工程を更に含む、実施例1~6のいずれか一項以上に記載の方法。
【0119】
[0127]
実施例8:受信された情報がIoT装置からのものであり、IoT装置が、ビデオカメラ、マイクロフォン、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、スマートスピーカ、又はスマートテレビを含む、実施例7に記載の方法。
【0120】
[0128]
実施例9:急性の健康状態事象の検証に基づいて、ロボットに患者に医学的に介入するように命令する通信を、ロボットに対して送信することを更に含む、実施例1~8のいずれか一項以上に記載の方法。
【0121】
[0129]
実施例10:急性の健康状態事象を検証することが、患者の生理学的パラメータを判定することを含む、実施例1~9のいずれか一項以上に記載の方法。
【0122】
[0130]
実施例11:患者の生理学的パラメータが、脈拍数、血液灌流、呼吸数、呼吸強度、姿勢、顔の特徴、顔色、又は心電図のうちの少なくとも1つを含む、実施例10に記載の方法。
【0123】
[0131]
実施例12:急性の健康状態事象を検証することが、患者の生理学的パラメータが所定の基準を満たすかどうかを判定することを含む、実施例10又は実施例11に記載の方法。
【0124】
[0132]
実施例13:患者の位置を判定することを更に含む、実施例1~12のいずれか一項以上に記載の方法。
【0125】
[0133]
実施例14:検証装置によってスマートロックを開くことを更に含む、実施例1~13のいずれか一項以上に記載の方法。
【0126】
[0134]
実施例15:警報が、電子メール、ウェブ警報、セキュリティシステム警報、ソーシャルメディア警報、可聴警報、視覚警報、触覚警報、又はスマート装置プッシュ通知のうちの少なくとも1つを含む、実施例1~14のいずれか一項以上に記載の方法。
【0127】
[0135]
実施例16:警報が、患者の生理学的パラメータを示すデータを含む、実施例1~15のいずれか一項以上に記載の方法。
【0128】
[0136]
実施例17:急性の健康状態事象が、突然の心停止、脳卒中、急性心筋梗塞、てんかん、転倒、呼吸不全、又はアナフィラキシーショックのうちの少なくとも1つを含む、実施例1~16のいずれか一項以上に記載の方法。
【0129】
[0137]
実施例18:患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信するように構成された通信回路と、通信回路に通信可能に連結され、急性の健康状態事象の徴候を保存するように構成されたメモリと、通信回路及びメモリに通信可能に連結された処理回路であって、通信に応答して、急性の健康状態事象を検証し、急性の健康状態事象の検証に基づいて、急性の健康状態事象に関する警報を送信するように構成された、処理回路と、を備える、装置。
【0130】
[0138]
実施例19:受信された通信が、移植型医療装置からのものである、実施例18に記載の装置。
【0131】
[0139]
実施例20:処理回路が、応答を提供するように患者に促すように更に構成されている、実施例18又は実施例19に記載の装置。
【0132】
[0140]
実施例21:装置がコンピューティング装置を備える、実施例18~20のいずれか一項以上に記載の方法。
【0133】
[0141]
実施例22:コンピューティング装置が、スマートフォン、着用式装置、又はモノのインターネット装置を含む、実施例21に記載の装置。
【0134】
[0142]
実施例23:応答が、患者が急性の健康状態事象を経験していないことを示す可聴応答、又は患者が急性の健康状態事象を経験していないことを示す触覚応答のうちの少なくとも1つである、実施例20~22のいずれか一項以上に記載の装置。
【0135】
[0143]
実施例24:通信回路が、モノのインターネット(IoT)装置、ドローン、又はロボットのうちの少なくとも1つから、急性の健康状態事象の検証を示す情報を受信するように更に構成されている、実施例18~23のいずれか一項以上に記載の装置。
【0136】
[0144]
実施例25:受信された情報がIoT装置からのものであり、IoT装置が、ビデオカメラ、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、スマートスピーカ、又はスマートテレビのうちのいずれか1つ以上を備える、実施例24の装置。
【0137】
[0145]
実施例26:急性の健康状態事象の検証に基づいて、ロボットに患者に医学的に介入するように命令する通信を、ロボットに対して送信することを更に含む、実施例18~25のいずれか一項以上に記載の装置。
【0138】
[0146]
実施例27:急性の健康状態事象を検証することが、患者の生理学的パラメータを判定することを含む、実施例18~26のいずれか一項以上に記載の装置。
【0139】
[0147]
実施例28:患者の生理学的パラメータが、脈拍数、血液灌流、呼吸数、呼吸強度、姿勢、顔の特徴、顔色、又は心電図のうちの少なくとも1つを含む、実施例27に記載の装置。
【0140】
[0148]
実施例29:急性の健康状態事象を検証することの一部として、処理回路が、患者の生理学的パラメータが所定の基準を満たすかどうかを判定するように構成されている、実施例27又は実施例28に記載の装置。
【0141】
[0149]
実施例30:処理回路が更に、患者の場所を判定するように構成されている、実施例18~29のいずれか一項以上に記載の装置。
【0142】
[0150]
実施例31:処理回路が、スマートロックを開くように更に構成されている、実施例18~30のいずれか一項以上に記載の装置。
【0143】
[0151]
実施例32:警報が、電話呼、ショートメッセージサービスメッセージ、電子メール、ウェブ警報、セキュリティシステム警報、ソーシャルメディア警報、可聴警報、又は視覚警報のうちの少なくとも1つを含む、実施例18~31のいずれか一項以上に記載の装置。
【0144】
[0152]
実施例33:警報が、患者の生理学的パラメータを示すデータを含む、実施例18~32のいずれか一項以上に記載の装置。
【0145】
[0153]
実施例34.急性の健康状態事象が、突然の心停止、脳卒中、急性心筋梗塞、又はアナフィラキシーショックのうちの少なくとも1つを含む、実施例18~33のいずれか一項以上に記載の装置。
【0146】
[0154]
実施例35:急性の健康状態事象が転倒を含み、処理回路が、通信に応答してカメラ又はグルコースセンサのうちの1つ以上からコンテキスト情報を収集するように構成されている、実施例18~33のいずれか一項以上に記載の装置。
【0147】
[0155]
実施例36:命令が、実行された場合、処理回路に、患者の急性の健康状態事象を示す通信を受信することに応答して急性の健康状態事象を検証させ、急性の健康状態事象の検証に基づいて急性の健康状態事象に関する警報を送信させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0148】
[0156]
実施例37:処理回路と、処理回路によって実行された場合に、処理回路に、患者のデータソース情報及び患者の同意情報を受信させ、データソース情報及び同意情報に基づいて、患者のための臨床データ収集スケジュールを決定し、臨床データ収集スケジュールに従って、複数のデータソースから患者の臨床データを収集するプログラム命令を含むメモリと、を備える、システム。
【0149】
[0157]
実施例38:データソース情報が、患者の1つ以上のデータソース装置を識別する、実施例37に記載のシステム。
【0150】
[0158]
実施例39:患者の1つ以上のデータソース装置が、移植型医療装置、コンピューティング装置、着用式装置、又はモノのインターネット装置のうちの1つ以上を含む、実施例38に記載のシステム。
【0151】
[0159]
実施例40:患者の1つ以上のデータソース装置が、無線ネットワーキング発見技術を使用して識別される、実施例38又は39に記載のシステム。
【0152】
[0160]
実施例41:患者の臨床データを収集するために、処理回路が、患者の臨床データ収集スケジュールに従って臨床データを収集するように、1つ以上のデータソース装置を制御するように構成されている、実施例38~40のいずれか一項に記載のシステム。
【0153】
[0161]
実施例42:同意情報が、時刻、場所、データソース、又はデータ種類のうちの1つ以上に従って同意を示す、実施例37~41のいずれか一項に記載のシステム。
【0154】
[0162]
様々な実施例が記載された。これらの実施例及びその他の実施例は、下記の特許請求の範囲の範囲内である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-07-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
患者の急性の健康状態事象を示す通信を移植型医療装置から受信するように構成された通信回路と、
前記通信回路に通信可能に連結され、前記急性の健康状態事象の徴候を記憶するように構成されたメモリと、
前記通信回路及び前記メモリに通信可能に連結された処理回路であって、前記処理回路が、
前記通信に応答して、別の装置内の1つ以上のセンサによって感知された値に基づいて、前記患者の生理学的パラメータを判定し、
前記判定された生理学的パラメータに基づいて、前記急性の健康状態事象を検証し、
前記急性の健康状態事象の前記検証に基づいて、前記急性の健康状態事象に関する警報を送信するように構成された、処理回路と、を備え、
前記別の装置が、前記移植型医療装置とは異なる、装置。
【請求項2】
処理回路が、応答を提供するように前記患者に促すように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置がコンピューティング装置を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記コンピューティング装置が、スマートフォン、着用式装置、モノのインターネット装置を含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記応答が、前記患者が前記急性の健康状態事象を経験していないことを示す可聴応答、又は前記患者が前記急性の健康状態事象を経験していないことを示す触覚応答のうちの少なくとも1つである、請求項2から4のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項6】
前記通信回路が、モノのインターネット(IoT)装置、ドローン、又はロボットのうちの少なくとも1つから情報を受信するように更に構成されており、前記処理回路が、前記情報に基づいて前記急性の健康状態事象を検証するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項7】
前記受信された情報がIoT装置からのものであり、前記IoT装置が、ビデオカメラ、録音、赤外線カメラ、サーマルカメラ、レーダシステム、ソナーシステム、ライダシステム、ベッドセンサ、スマートスピーカ、又はスマートテレビのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記処理回路が、
前記急性の健康状態事象の前記検証に基づいて、ロボットに、前記患者に医学的に介入するように命令する通信を前記ロボットに送信するように、前記通信回路を制御するように更に構成されている、請求項1から7のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項9】
前記患者の前記生理学的パラメータが、脈拍数、血液灌流、呼吸数、呼吸強度、姿勢、顔の特徴、顔色、又は心電図のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記急性の健康状態事象を検証することの一部として、前記処理回路が、前記患者の前記生理学的パラメータが所定の基準を満たすかどうかを判定するように構成されている、請求項1又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記処理回路が、
前記患者の場所を判定するように更に構成されている、請求項1から10のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項12】
前記処理回路が、
スマートロックを開くように更に構成されている、請求項1から11のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項13】
前記警報が、電話呼、ショートメッセージサービスメッセージ、電子メール、ウェブ警報、セキュリティシステム警報、ソーシャルメディア警報、可聴警報、視覚警報、又は触覚警報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~12のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項14】
前記警報が、前記患者の生理学的パラメータを示すデータを含む、請求項1から13のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項15】
前記急性の健康状態事象が、突然の心停止、脳卒中、急性心筋梗塞、又はアナフィラキシーショックのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から14のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項16】
前記急性の健康状態事象が転倒を含み、前記処理回路が、前記通信に応答して、カメラ、グルコースセンサ、又は血圧センサのうちの1つ以上からデータを収集するように構成されている、請求項1から14のいずれか一項以上に記載の装置。
【請求項17】
前記処理回路が、不整脈が前記転倒に先行したかどうかを判定し、不整脈が前記転倒に先行したかどうかに基づいて、前記警報を受信者に送信するかどうかを判定するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
システムであって、処理回路と、処理回路によって実行された場合に、前記処理回路に、
患者についてのデータソース情報及び前記患者についての同意情報を受信し、
前記データソース情報及び前記同意情報に基づいて、前記患者の臨床データ収集スケジュールを決定し、
前記臨床データ収集スケジュールに従って、複数のデータソースから前記患者の臨床データを収集させる、プログラム命令を備えるメモリと、を備える、システム。
【国際調査報告】