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特表2024-516569二酸化炭素の捕捉及び回収のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】二酸化炭素の捕捉及び回収のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/14 20060101AFI20240409BHJP
   B01D 53/18 20060101ALI20240409BHJP
   B01D 53/62 20060101ALI20240409BHJP
   B01D 53/78 20060101ALI20240409BHJP
   B01D 53/92 20060101ALI20240409BHJP
   B01D 53/96 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B01D53/14 210
B01D53/18 150
B01D53/62 ZAB
B01D53/78
B01D53/92 240
B01D53/92 331
B01D53/96
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562665
(86)(22)【出願日】2022-04-13
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 US2022024546
(87)【国際公開番号】W WO2022221365
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】63/174,313
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519196014
【氏名又は名称】エンビロ アンビエント コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルドゥ,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ジョリー,サンジーヴ
【テーマコード(参考)】
4D002
4D020
【Fターム(参考)】
4D002AA09
4D002AC10
4D002BA02
4D002BA16
4D002CA01
4D002CA07
4D002DA35
4D002GA01
4D002GA03
4D002GB04
4D002GB12
4D002HA08
4D020AA03
4D020BA23
4D020BC01
4D020BC10
4D020CB08
4D020CB27
4D020CC09
4D020CD01
4D020DA01
4D020DA03
4D020DB04
4D020DB10
(57)【要約】
入力ガス流(例えば、燃焼プロセスからの煙道ガス)から二酸化炭素(CO)を捕捉するための方法及びシステムが開示される。具体的には、システムは、過飽和COプロセス水をCO回収プロセスへ送るCO吸収モジュールを含む。CO回収プロセスは、スパージング密封容器、それに続いて攪拌機、それに続いてストリッパ・ユニット、それに続いてガス放出タンク、そして最後に過飽和プロセス水からCOを抜いてガス状COをCO収集ヘッダ内へ送るように構成された膜分離機を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CO吸収器モジュールであって、
入力ガスを受け入れるように構成された取入れ口
前記取入れ口に結合された熱交換器、
前記熱交換器に結合された噴霧アレイであって、液滴を介してプロセス流体を散布することにより前記入力ガスからCOを捕捉するように構成された、噴霧アレイ、
前記噴霧アレイに結合されたパッキング・セクション、
前記パッキング・セクションに結合されたミスト除去装置、及び、
前記ミスト除去装置に結合された排気管であって、排気ガスを放出するように構成された、排気管
を備える、CO吸収器モジュールと、
前記噴霧アレイ、前記パッキング・セクション、及び前記ミスト除去装置に流体的に結合されたスパージング密封容器と
前記スパージング密封容器に流体的に結合された攪拌機と、
前記攪拌機に流体的に結合されたストリッパ・ユニットと、
前記ストリッパ・ユニットに流体的に結合され且つ前記熱交換器の少なくとも一部分に熱的に結合されたガス放出タンクと、
前記ガス放出タンク及び前記排気管に流体的に結合された膜分離機と、
前記スパージング密封容器、前記攪拌機、前記ストリッパ・ユニット、前記ガス放出タンク、及び前記膜分離機に結合されたCOヘッダと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記入力ガスが、燃焼プロセスからの煙道ガスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記排気ガスが、前記入力ガスよりも少ないCOを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記CO吸収器モジュールが、流れ制御ダンパをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記流れ制御ダンパが、前記取入れ口と前記熱交換器との間に結合される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記CO吸収器モジュールが、前記取入れ口に結合されたファンをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記CO吸収器モジュールが、圧力制御ダンパをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記圧力制御ダンパが、前記ミスト除去装置と前記排気管との間に結合される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記熱交換器が、前記ガス放出タンクに熱的に結合される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセス流体が、水である、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記水が、実質的にアミンを含まない、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記液滴が、約50ミクロン未満のザウタ平均粒径を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記排気ガスの少なくとも一部が、前記膜分離機へ送られる、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記COヘッダが、凝縮物を前記ガス放出タンクへ送るように構成された凝縮物トラップを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記COヘッダが、それにより負圧を発生させて前記スパージング密封容器、前記攪拌機、前記ストリッパ・ユニット、前記ガス放出タンク、及び前記膜分離機のうちの1つ又は複数からCOを引き出すためのファンを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記攪拌機と前記ストリッピング・ユニットとの間に第1の移送ポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記ストリッピング・ユニットと前記ガス放出タンクとの間に第2の移送ポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記ガス放出タンクと前記膜分離機との間に第3の移送ポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記プロセス流体が、前記CO吸収器モジュールから前記スパージング密封容器へ受動的に送られる、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記プロセス流体が、前記スパージング密封容器から前記攪拌機へ受動的に送られる、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記ストリッピング・ユニットが、前記ガス放出タンクから放出されたCOを前記ストリッピング・ユニット内のプロセス流体に通すように構成されたブロワを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記プロセス流体が、前記スパージング密封容器においてCOで過飽和される、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記攪拌機内の前記プロセス流体が、前記スパージング密封容器内の前記プロセス流体よりも少ないCOを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
前記ストリッピング・ユニット内の前記プロセス流体が、前記攪拌機内の前記プロセス流体よりも少ないCOを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記ガス放出タンク内の前記プロセス流体が、前記ストリッピング・ユニット内の前記プロセス流体よりも少ないCOを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
前記膜分離機内の前記プロセス流体が、前記ガス放出タンク内の前記プロセス流体よりも少ないCOを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
プロセス流体からCOを回収する方法であって、
取入れ口において入力ガスを受け入れるステップと、
熱交換器を介して前記入力ガスから熱エネルギーを抽出するステップと、
噴霧アレイにおいて前記入力ガス中にプロセス流体の液滴を散布することにより前記入力ガスからCOを前記プロセス流体中に捕捉するステップと、
捕捉したCOを有している前記プロセス流体をスパージング密封容器においてまき散らすことにより、捕捉したCOの第1の部分を解放して、前記第1の部分をCOヘッダ内へ送るステップと、
まき散らすステップの後で、攪拌機において前記プロセス流体を攪拌することにより、捕捉したCOの第2の部分を解放して、前記第2の部分を前記COヘッダ内へ送るステップと、
攪拌するステップの後で、前記プロセス流体をストリッピング・ユニットにおいてストリッピングすることにより、捕捉したCOの第3の部分を解放して、前記第3の部分を前記COヘッダ内へ送るステップと、
ストリッピングするステップの後で、前記プロセス流体をガス放出タンクにおいて混合及び加熱することにより、捕捉したCOの第4の部分を解放して、前記第4の部分を前記COヘッダ内へ送るステップであって、抽出した前記熱エネルギーの少なくとも一部を使用して加熱が行われる、ステップと、
混合及び加熱するステップの後で、捕捉したCOを膜分離機において前記プロセス流体から分離することにより、捕捉したCOの第5の部分を解放して、前記第5の部分を前記COヘッダ内へ送るステップと、
を含む、方法。
【請求項28】
前記捕捉したCOの解放された第1の部分、第2の部分、第3の部分、第4の部分、及び第5の部分が、下流のプロセスへ送られる、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれている、2021年4月13日に出願した米国仮出願第63/174,313号の利益を主張するものである。
【0002】
本開示の実施例は一般に、二酸化炭素(CO:carbon dioxide)の捕捉及び回収に関する。詳細には、本開示は、プロセス流体(例えば、水)を介した入力ガス(例えば、燃焼プロセスからの煙道ガス)からのCOの抽出及び過飽和プロセス流体溶液からのCOの脱気のための組立体、システム、及び方法を説明する。
【背景技術】
【0003】
二酸化炭素(CO)は重大な温室効果ガスであり、大気中及び海洋中での濃度の増大は、それぞれ地球温暖化及び海洋の酸性化を招く。COは、パワー・プラント、産業プロセス、及び自動車の排ガスを含む様々な発生源によって生成される。COの捕捉及び隔離技術は、特定の発生源からのCO排出量を大幅に減らすことができる。捕捉されたCOは、化学工業における(例えば、尿素、メタノール、及び金属炭酸塩のための)前駆物質としての用途、炭酸飲料における用途、並びに携帯式圧力ツール(例えば、溶接ガン及びエアガン)における圧縮ガスとしての用途を含む、多くの用途を有する。現在のCOの捕捉及び隔離の方法は、いくつかの限界及び欠点を有する。様々なCO捕捉の方法及びシステムが、PCT出願公開番号WO2015/024014号及びWO2018100430号で説明されている。CO捕捉の代替的な方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2015/024014号
【特許文献2】国際公開第2018/100430号
【特許文献3】米国特許第9,694,317号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2020/0147542号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures、節2111.03
【非特許文献2】Periodic Table of the Elements、CAS version、Handbook of Chemistry and Physics、67th Ed.、1986-87、表紙裏
【発明の概要】
【0006】
本開示の一態様によれば、入力ガスを受け入れるように構成された取入れ口、取入れ口に結合された熱交換器、熱交換器に結合された噴霧アレイであって、液滴を介してプロセス流体を散布することにより入力ガスからCOを捕捉するように構成された、噴霧アレイ、噴霧アレイに結合されたパッキング・セクション、パッキング・セクションに結合されたミスト除去装置、及び、ミスト除去装置に結合された排気管であって、排気ガスを放出するように構成された、排気管を備える、CO吸収器モジュールと、噴霧アレイ、パッキング・セクション、及びミスト除去装置に流体的に結合されたスパージング密封容器と、スパージング密封容器に流体的に結合された攪拌機と、攪拌機に流体的に結合されたストリッパ・ユニットと、ストリッパ・ユニットに流体的に結合され且つ熱交換器の少なくとも一部分に熱的に結合されたガス放出タンクと、ガス放出タンク及び排気管に流体的に結合された膜分離機と、スパージング密封容器、攪拌機、ストリッパ・ユニット、ガス放出タンク、及び膜分離機に結合されたCOヘッダと、を備えるシステムが提供される。
【0007】
いくつかの実施例では、入力ガスは、燃焼プロセスからの煙道ガスである。
【0008】
いくつかの実施例では、排気ガスは、入力ガスよりも少ないCOを含む。
【0009】
いくつかの実施例では、CO吸収器モジュールは、流れ制御ダンパをさらに備える。
【0010】
いくつかの実施例では、流れ制御ダンパは、取入れ口と熱交換器との間に結合される。
【0011】
いくつかの実施例では、CO吸収器モジュールは、取入れ口に結合されたファンをさらに備える。
【0012】
いくつかの実施例では、CO吸収器モジュールは、圧力制御ダンパをさらに備える。
【0013】
いくつかの実施例では、圧力制御ダンパは、ミスト除去装置と排気管との間に結合される。
【0014】
いくつかの実施例では、熱交換器は、ガス放出タンクに熱的に結合される。
【0015】
いくつかの実施例では、プロセス流体は、水である。
【0016】
いくつかの実施例では、水は、実質的にアミンを含まない。
【0017】
いくつかの実施例では、液滴は、約50ミクロン未満のザウタ平均粒径を有する。
【0018】
いくつかの実施例では、排気ガスの少なくとも一部は、膜分離機へ送られる。
【0019】
いくつかの実施例では、COヘッダは、凝縮物をガス放出タンクへ送るように構成された凝縮物トラップを備える。
【0020】
いくつかの実施例では、COヘッダは、それにより負圧を発生させてスパージング密封容器、攪拌機、ストリッパ・ユニット、ガス放出タンク、及び膜分離機のうちの1つ又は複数からCOを引き出すためのファンを備える。
【0021】
いくつかの実施例では、システムは、攪拌機とストリッピング・ユニットとの間に第1の移送ポンプをさらに備える。
【0022】
いくつかの実施例では、システムは、ストリッピング・ユニットとガス放出タンクとの間に第2の移送ポンプをさらに備える。
【0023】
いくつかの実施例では、システムは、ガス放出タンクと膜分離機との間に第3の移送ポンプをさらに備える。
【0024】
いくつかの実施例では、プロセス流体は、CO吸収器モジュールからスパージング密封容器へ受動的に送られる。
【0025】
いくつかの実施例では、プロセス流体は、スパージング密封容器から攪拌機へ受動的に送られる。
【0026】
いくつかの実施例では、ストリッピング・ユニットは、ガス放出タンクから放出されたCOをストリッピング・ユニット内のプロセス流体に通すように構成されたブロワを備える。
【0027】
いくつかの実施例では、プロセス流体は、スパージング密封容器においてCOで過飽和される。
【0028】
いくつかの実施例では、攪拌機内のプロセス流体は、スパージング密封容器内のプロセス流体よりも少ないCOを含む。
【0029】
いくつかの実施例では、ストリッピング・ユニット内のプロセス流体は、攪拌機内のプロセス流体よりも少ないCOを含む。
【0030】
いくつかの実施例では、ガス放出タンク内のプロセス流体は、ストリッピング・ユニット内のプロセス流体よりも少ないCOを含む。
【0031】
いくつかの実施例では、膜分離機内のプロセス流体は、ガス放出タンク内のプロセス流体よりも少ないCOを含む。
【0032】
本開示の別の態様によれば、取入れ口において入力ガスを受け入れるステップと、熱交換器を介して入力ガスから熱エネルギーを抽出するステップと、噴霧アレイにおいて入力ガス中にプロセス流体の液滴を散布することにより入力ガスからCOをプロセス流体中に捕捉するステップと、捕捉したCOを有しているプロセス流体をスパージング密封容器においてまき散らすことにより、捕捉したCO2の第1の部分を解放して、第1の部分をCOヘッダ内へ送るステップと、まき散らすステップの後で、攪拌機においてプロセス流体を攪拌することにより、捕捉したCOの第2の部分を解放して、第2の部分をCOヘッダ内へ送るステップと、攪拌するステップの後で、プロセス流体をストリッピング・ユニットにおいてストリッピングすることにより、捕捉したCOの第3の部分を解放して、第3の部分をCOヘッダ内へ送るステップと、ストリッピングするステップの後で、プロセス流体をガス放出タンクにおいて混合及び加熱することにより、捕捉したCOの第4の部分を解放して、第4の部分をCOヘッダ内へ送るステップであって、抽出した熱エネルギーの少なくとも一部を使用して加熱が行われる、ステップと、混合及び加熱するステップの後で、捕捉したCOを膜分離機においてプロセス流体から分離することにより、捕捉したCOの第5の部分を解放して、第5の部分をCOヘッダ内へ送るステップと、を含む、プロセス流体からCOを回収する方法が提供される。
【0033】
いくつかの実施例では、捕捉したCOの解放された第1の部分、第2の部分、第3の部分、第4の部分、及び第5の部分は、下流のプロセスへ送られる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本開示の一実施例によるCO吸収及び回収システムのフロー図である。
図2A】本開示の一実施例によるCO吸収器モジュールの図である。
図2B】本開示の一実施例によるCO吸収器モジュールの図である。
図3A】本開示の一実施例によるスパージング密封容器の図である。
図3B】本開示の一実施例によるスパージング密封容器の図である。
図4A】本開示の一実施例による小型攪拌機の図である。
図4B】本開示の一実施例による小型攪拌機の図である。
図5】本開示の一実施例によるストリッパ・ユニットの図である。
図6】本開示の一実施例による最終ガス放出タンクの図である。
図7】本開示の一実施例による膜分離機の図である。
図8】本開示の一実施例による共通COヘッダの図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本明細書では、ガス流から汚染物質を減少させるための方法及びシステムが開示される。いくつかの実施例では、方法及びシステムは、ガス流からCOを捕捉する。本明細書において説明されるCO除去プロセスは、効率的であり、且つ、プロセス流体(例えば、水)中に溶存しているCOの相当な部分を回収する。本明細書において説明されるCO除去プロセスは、プロセス流体流中の大量のCOを捕捉し得る。
【0036】
定義
便宜のために、本明細書、実例、及び添付の特許請求の範囲において用いられる特定の用語をここにまとめる。
【0037】
冠詞「a」及び「an」は、その冠詞の文法上の対象のうちの1つ又は2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指すために本明細書において使用される。例として、「一要素(an element)」は、1つの要素、又は2つ以上の要素を意味する。
【0038】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される「及び/又は(and/or)」という語句は、そのように等位結合された要素、すなわちある場合には等位結合的に存在し他の場合には分離的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」を用いて列挙された複数の要素は、同じように、すなわち、そのように等位結合された要素のうちの「1つ又は複数」と解釈されるべきである。具体的に識別されたそれらの要素に関連するかしないかを問わず、「及び/又は」節によって具体的に識別された要素以外の他の要素が任意選択的に存在してもよい。したがって、限定的ではない例として、「含んでいる(comprising)」などの無制限の言語と併せて使用されるとき、「A及び/又はB」への言及は、1つの実施例ではAのみ(場合によりB以外の要素を含む)を指し、別の実施例ではBのみ(場合によりA以外の要素を含む)を指し、さらに別の実施例ではA及びBの両方(場合により他の要素を含む)を指す場合などがある。
【0039】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される「又は(or)」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、列挙内の項目を区切る場合、「又は」又は「及び/又は」は、包括的なものとして、すなわち、複数の要素又は要素の列挙、及び場合により列挙されていない追加的な項目のうちの少なくとも1つを含むが2つ以上も含むものとして解釈されるべきである。「~のうちの1つだけ」若しくは「~のうちの厳密に1つ」又は特許請求の範囲において使用される場合は「~から構成されている」などの、そうでないことが明確に示された用語のみが、複数の要素又は要素の列挙のうちの厳密に1つの要素の包含を意味する。一般に、本明細書において使用される「又は」という用語は、「どちらかの」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つだけ」、又は「~のうちの厳密に1つ」などの排他性の用語が先行する場合、排他的な選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるものとする。「本質的に~から構成されている」は、特許請求の範囲において使用される場合、特許法の分野において使用されるその通常の意味を有するものとする。
【0040】
1つ又は複数の要素の列挙に関連して本明細書及び特許請求の範囲において使用される「少なくとも1つの」という語句は、要素の列挙内の要素のうちのいずれか1つ又は複数から選択された少なくとも1つの要素を意味するが、必ずしも要素の列挙内に具体的に挙げられたあらゆる要素のうちの少なくとも1つを含むものではなく、また、要素の列挙内の要素の任意の組み合わせを除外するものではないことが、理解されるべきである。この定義はまた、「少なくとも1つの」という語句が指す要素の列挙内で具体的に識別された要素以外の要素が、具体的に識別されたそれらの要素に関連するかしないかを問わず任意選択的に存在し得ることを可能にする。したがって、限定的ではない例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ」(或いは、同等に「A又はBのうちの少なくとも1つ」、又は同等に「A及び/又はBのうちの少なくとも1つ」)は、1つの実施例では、Bが存在せず(且つ場合によりB以外の要素を含み)、場合により2つ以上を含む、少なくとも1つのAを意味し、別の実施例では、Aが存在せず(且つ場合によりA以外の要素を含み)、場合により2つ以上を含む、少なくとも1つのBを意味する可能性があり、さらに別の実施例では、場合により2つ以上を含む、少なくとも1つのA、及び、場合により2つ以上を含む、少なくとも1つのB(且つ場合により他の要素を含む)を意味する、などの可能性がある。
【0041】
そうでないことが明確に示されていない限り、2つ以上のステップ又は行為を含む本明細書において特許請求される任意の方法において、方法のステップ又は行為の順序は、必ずしも方法のステップ又は行為が記載される順序に限定されないこともまた、理解されるべきである。
【0042】
上記の説明だけでなく特許請求の範囲において、「備えている(comprising)」、「含んでいる(including)」、「担持している(carrying)」、「有している(having)」、「含有している(containing)」、「関与している(involving)」、「保持している(holding)」、「~で構成される(composed of)」、などのような全ての移行句は、無制限と理解されるべきであり、すなわち、含んでいるがそれに限定されない、を意味すると理解されるべきである。United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures、節2111.03に記載されるように、「~から構成されている(consisting of)」及び「本質的に~から構成されている(consisting essentially of)」という移行句のみが、それぞれ閉鎖的な又は半閉鎖的な移行句とされる。
【0043】
本開示では、化学元素は、Periodic Table of the Elements、CAS version、Handbook of Chemistry and Physics、67th Ed.、1986-87、表紙裏に従って識別される。
【0044】
本明細書において使用される「NOx」という用語は、酸化窒素(NO:nitric oxide)、二酸化窒素(NO2:nitrogen dioxide)、亜酸化窒素(N2O:nitrous oxide)、及び、五酸化二窒素(N2O5:dinitrogen pentoxide)などの他の窒素の高級酸化物を含む、窒素酸化物汚染物質を指す。窒素酸化物は、自動車の排ガス、石炭、油、ディーゼル燃料、及び天然ガスの(例えば、発電所からの)燃焼、又は産業プロセス(例えば、溶接、電気めっき、エングレービング、及びダイナマイト爆破)から空気中に放出される。
【0045】
本明細書において使用される「SOx」という用語は、二酸化硫黄(SO2:sulfur dioxide)、三酸化硫黄(SO3:sulfur trioxide)、硫酸ミスト(H2SO4)、及び硫酸塩を含む、硫黄酸化物汚染物質を指す。SOx汚染物質の大半は、硫黄を含有する燃料(例えば、瀝青炭及び残留燃料油)の燃焼に由来するSO2の形態である。
【0046】
本明細書において使用される「アミン」という用語は、-NH2、並びに水素のうちの1つ又は両方がアルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、フルオロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、カルボシクリルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニル、スルホニル、及び上記で定義されたスルフィニル基からなる群から選択される置換基に独立的に置き換えられるか又は両方の水素が一緒に(窒素を含有する環を形成するために)アルキレン基に置き換えられたときの-NH2の置換誘導体を指す。代表例にはメチルアミノ、アセチルアミノ、及びジメチルアミノが含まれるが、これらに限定されない。
【0047】
本明細書において使用される「ノズル」という用語は、密閉されたチャンバ又は管から出るかそれらに入るときの流体流れ(例えば、液体又はガス)の方向又は特性(例えば、速度)を制御するデバイスを指す。ノズルは、流体を分注するための少なくとも1つのオリフィスを有する。ノズルは、管又はホースの端部における円筒形、円形、又は円錐形の流れ口であり得る。
【0048】
本明細書において使用される「ヘッダ」という用語は、1つ又は複数のノズルが取り付けられる組立体を指す。ヘッダ上のノズルの数は、タンク径、体積流量、煙道ガス温度、捕捉すべきCOの量、及び存在する他のヘッダの数に応じて異なり得る。例えば、各ヘッダは、少なくとも1つ、14個、22個、28個、32個、又は33個のノズルを含むことができる。本明細書において開示されるヘッダでは、ノズルは互いに一定の距離で間隔を開けられ得る。
【0049】
本明細書において使用される「アレイ」という用語は、多数のヘッダを備える組立体を指す。アレイ内のヘッダは、互いに様々な距離で間隔を空けられ得る。
【0050】
本明細書において使用される「重量ポンド毎平方インチ(pound-force per square inch)」(psi)という用語は、1平方インチの面積に印加される1重量ポンドの力からもたらされる圧力を指す。
【0051】
様々な実施例では、本明細書において説明される組立体、システム、及び方法は、プロセス使用のためのガス状COを過飽和プロセス水溶液から回収することが可能である。様々な実施例では、CO捕捉組立体(例えば、CO吸収モジュール200)の実施は、一般に、それぞれが参照により全体として本明細書に組み込まれている、米国特許第9,694,317号及び米国特許出願公開第2020/0147542号で説明されている。
【0052】
様々な実施例では、本明細書において使用されるシステム及び方法は、従来技術で説明されているシステムに優るいくつかの利点を提供する。具体的には、本明細書において説明されるシステム及び方法は、連続運転(例えば、デリバリ・サージ(delivery surge)、タンクの切り替え、又は必要とされる再生期間がない)、比較的短い整定期間(例えば、プロセス時間定数)による迅速回復システムの始動及び停止、よく理解された頑強なプロセス構成要素及びユニット動作の使用、並びに広範な送達率のための簡単な尺度構成を提供する。
【0053】
様々な実施例では、CO回収のシステム及び方法の開発において様々な仮定が使用され得る。様々な実施例では、CO(溶質)の吸収は、準安定性の過飽和COプロセス水(溶媒)を生み出し得る。様々な実施例では、過飽和状態は、大いに時間依存性であり且つ不安定であり得る。様々な実施例では、過飽和プロセス流体は、バルク液体に集められると迅速にガス状COを放出し始め得る。様々な実施例では、このプロセス水は、機械的擾乱、特に過飽和状況における剪断に敏感であり得る。
【0054】
様々な実施例では、回収されたCOは、最終出力流において必然的に湿気を含有し得る。様々な実施例では、一部の下流プロセス(COのエンド・ユーザ)はこの湿気を許容し得るが、他の下流プロセスはそうでない場合がある。様々な実施例では、当技術分野で知られているように、不要な湿気を除去するための(例えば、ガス放出ユニットの様々な構成要素からの共通COヘッダへの入口におけるミスト除去装置の使用以外の)任意の適切な方法が使用され得る。様々な実施例では、煙道ガス中の任意の粒子状物体(PM:particulate matter)が、作り出されたCOプロセス水に取り込まれて、システムを通って移動し得る。様々な実施例では、従来技術で知られている任意の適切な方法が、溶解されていない固体を取り扱うために使用され得る。
【0055】
様々な実施例では、回収プロセスにおける様々な構成要素は、プロセス水におけるCO濃度に適切に基づいて整合され得る。様々な実施例では、水におけるCOの割合は、プロセスにおけるステップごとに低下し得る。様々な実施例では、ガス放出の大部分は、スパージング密封容器300及び小型攪拌機400において起こり得るが、ストリッパ・ユニット500及び最終ガス放出タンク600は、ポリッシング・ステップとして働き得る。
【0056】
様々な実施例では、システムの捕捉部分及び回収部分の水力分離は、本明細書において説明されるシステム及び方法を使用して実施され得る。様々は実施例では、水力分離は、様々な構成要素を通って起こる意図的でないブロー・スルー(blow-through)、及び/又は緩和するのが困難であるプロセス擾乱を引き起こすことのいずれかを防止することができる。様々な実施例では、COの捕捉/吸収は、(大気圧と比較して)正圧状況下で行われ得るが、回収プロセスにおけるCOの回収は、わずかに負の圧力下で行われるように意図され得る。
【0057】
様々な実施例では、正圧環境は、COの溶解度を高める(COがプロセス流体中に残ることを可能にする)が、負圧は、回収システムにわたってガス放出を促進する(COがプロセス流体から抜け出ることを可能にする)という反対の効果を有する。
【0058】
図1は、CO吸収及び回収システム100のフロー図を示す。様々な実施例では、CO吸収及び回収システム100は、CO吸収器モジュール200、スパージング密封容器300、小型攪拌機400、ストリッパ・ユニット500、ガス放出タンク600、膜分離機700、及び共通COヘッダ800を含む。様々な実施例では、CO吸収モジュール200は、取入れ口を通じて入力ガス(例えば、燃焼プロセスからの煙道ガス)を受け入れるように構成される。様々な実施例では、入力ガスは、COを含み、CO吸収器モジュール200は、入力ガスを処理することによりCOの少なくとも一部を入力ガスから除去する。処理された入力ガス(すなわち、排気ガス)は、排気筒を介してCO吸収器モジュール200から排出される。様々な実施例では、排気筒は、膜分離機700(以下でより詳細に説明される)に結合され得る。
【0059】
様々な実施例では、CO吸収器モジュール200、スパージング密封容器300、小型攪拌機400、ストリッパ・ユニット500、ガス放出タンク600、膜分離機700、及び共通COヘッダ800のそれぞれは、システム100の所望の処理量に基づいたサイズとされ得る。様々な実施例では、CO吸収モジュール器200、スパージング密封容器300、小型攪拌機400、ストリッパ・ユニット500、ガス放出タンク600、膜分離機700、及び共通COヘッダ800のサイズ決め(例えば、容積)は、流量、利用可能なスペース、構築可能性、及び輸送に関する考慮に基づき得る。
【0060】
様々な実施例では、入力ガスの少なくとも一部が、COを含む(例えば、0.04%)。様々な実施例では、入力ガスは、大気であり得る。NASAによれば、大気は、おおよそ78.084%の窒素、20.946%の酸素、0.9340%のアルゴン、及び0.04338%の他のガスを含む。大気は、他のガスの中で、おおよそ0.0407%の二酸化炭素を含む。様々な実施例では、入力ガスは、上流プロセス(例えば、燃焼プロセス又は他の化学プロセス)からの煙道ガスであり得る。
【0061】
様々な実施例では、入力ガスは、任意の適切なガス、又は二酸化炭素を含むガスの組み合わせを含み得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、1%未満であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約1%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約2%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約5%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約10%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約20%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約30%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約40%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約50%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約60%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約70%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約80%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、約90%であり得る。様々な実施例では、入力ガス中の二酸化炭素のパーセンテージは、100%未満であり得る。
【0062】
様々な実施例では、プロセス水は、噴霧アレイにおいて液滴形態で散布される。様々な実施例では、水滴は、入力ガスからCOを捕捉することができる。様々な実施例では、プロセス水は、少なくとも部分的にCOで飽和され(例えば、過飽和され)、且つ、スパージング密封容器300へ能動的に(例えば、圧送されて)又は受動的に(例えば、排水されて)送られる。様々な実施例では、スパージング密封容器300は、攪拌機400に流体的に結合される。本開示にわたって、隣接する又は上流の/下流の構成要素は、分離導管-入力流に充てられる第1の導管及び出力流専用の第2の導管-を含み得る。例えば、第1の導管が、スパージング容器300から共通COヘッダ800へ正圧において流体を送達するために使用されてもよく、一方で、第2の導管が、小型攪拌機400へ負圧において流体を送達するために使用されてもよい。
【0063】
様々な実施例では、攪拌機400は、ストリッパ・ユニット500に流体的に結合され、増加した圧力を攪拌機出力に提供するための介在移送ポンプが、それらの間に配置される。様々な実施例では、ストリッパ・ユニットは、ガス放出タンク600に流体的に結合され、また、ストリッパ・ユニット500に作用してその内部容積内の循環を増進させるために、ブロワが設けられ得る。様々な実施例では、ガス放出タンク600は、膜分離機700に流体的に結合され、それらの間に介在ポンプが配置される。また、所望の温度プロファイルを得るために、ガス放出タンク600を用いて、例えばHEX循環ポンプを介して、熱回収運転が行われ得る。
【0064】
様々な実施例では、スパージング密封容器300、攪拌機400、ストリッパ・ユニット500、ガス放出タンク600、及び/又は膜分離機700は、共通COヘッダに流体的に結合される。様々な実施例では、共通COヘッダ800は、プロセス水から回収されたCO(例えば、おおよそ100%のCO)を集め、集められたCOを出力へ送る。
【0065】
様々な実施例では、プロセス水の処理における各段階(例えば、スパージング密封容器300、攪拌機400、ストリッパ・ユニット500、ガス放出タンク600、及び/又は膜分離機700)において、COが各段階中に回収されるにつれて、プロセス水中のCOの総量は減少し得る。様々な実施例では、それによりCOを回収するプロセス水の処理の様々な段階は、システム100の回収セクションと呼ばれ得る。
【0066】
図2A~2Bは、CO吸収器モジュール200を示す。具体的には、CO吸収器モジュール200の特徴をより良く示すために、図2Aは、取入れ口から始まるCO吸収器モジュール200の前方部分(例えば、前半分)を示し、図2Bは、ガスの廃棄流(例えば、処理された入力ガス)の排気管で終わるCO吸収器モジュール200の後方部分(例えば、後ろ半分)を示す。様々な実施例では、CO吸収モジュール200の取入れ口及び/又は排気管は、マン・セーフ・シール・ダンパ(man-safe seal damper)を含むことによりシステムのほぼ完全な隔離(例えば、100%の隔離)を実現し得る。様々な実施例では、マン・セーフ・シール・ダンパは、保守管理のために作業者がアクセス可能であり得る。
【0067】
様々な実施例では、正圧状況は、3つの重要な構成要素、すなわち、強制通風(FD:forced draft)ファン1、流れ制御ダンパ2、及び圧力制御ダンパ3を使用して、CO吸収器モジュール内で生成され且つ維持され得る。様々な実施例では、ファン1は、入力ガス(例えば、燃焼源からの煙道ガス)をCO吸収モジュール200内に吸い込む。様々な実施例では、入力ガスが通過する流れ制御ダンパ2は、図2Bに示されるように、上流の、吸収器モジュールの引き入れ口の近位に位置決めされ得る。様々な実施例では、流れ制御ダンパ2は、噴霧アレイ内への望ましい煙道ガス速度を作り出す。様々な実施例では、これはまた、FDファン・モータ上の可変周波数駆動装置を使用して達成され得る。
【0068】
様々な実施例では、CO吸収モジュール200は、圧力制御ダンパ3を含む。様々な実施例では、ケーシング圧が、容器の後部における圧力制御ダンパ3を使用して制御され得る。さらに、圧力制御ダンパ3は、CO吸収器の下流に設置され得る。
【0069】
様々な実施例では、CO吸収モジュール200は、取入れ口に流体的に結合された熱交換器4を含む。様々な実施例では、専用の熱回収熱交換器4が、噴霧アレイの前又は上流でCO吸収モジュール200内に収められ得る。熱交換器は、並流又は逆流の熱伝達のために構成されてよく、様々な流体が、冷媒として働く。また、熱交換器は、入力ガス流の中心に(すなわち、最大速度を示す「完全に発達した」流れが存在する場所に)設置され得る。
【0070】
様々な実施例では、CO吸収モジュール200は、噴霧アレイを含む。例示的な噴霧アレイが、参照により全体として本明細書に組み込まれている米国特許出願第2020/0147542号でより詳細に説明されている。様々な実施例では、噴霧アレイは、入力ガス中にプロセス流体の液滴を散布するように構成された複数のノズルを含み得る。様々な実施例では、液滴は、50ミクロン以下のザウタ平均粒径を有し得る。様々な実施例では、噴霧アレイは、噴霧スキッド・ユニットを含み得る。様々な実施例では、噴霧スキッド・ユニットは、吸収モジュールのサブシステムであり得る。様々な実施例では、噴霧スキッド・ユニットは、CO吸収に使用される水滴を作り出すように構成され得る。様々な実施例では、噴霧スキッド・ユニットは、1つ又は複数の高圧ポンプ、1つ又は複数のフィルタ、並びに/又は様々な内部スキッド構成要素及び噴霧スキッド・ユニットをCO吸収モジュール200に接続する配管を含み得る。
【0071】
様々な実施例では、CO吸収モジュール200は、パッキング・セクションを含む。様々な実施例では、パッキング・セクションは、任意的なものである。様々な実施例では、パッキング・セクションは、CO吸収モジュール200内の比較的小さな容積において大きな濡れ面積を提供するために使用され得る。様々な実施例では、パッキング・セクションは、COを含有している水滴のバルク液体への収集を促進し、次いで、バルク液体は、最小限のキャリオーバとともにガス放出プロセスへ送られ得る。様々な実施例では、パッキング・セクションは、所望の表面特性(例えば、指定された容積のために表面積を最大化すること)を提供する、特別に設計された幾何学的形態を含み得る。
【0072】
様々な実施例では、CO吸収モジュール200は、ミスト除去装置を含む。様々な実施例では、ミスト除去装置は、排気管の出口に設置され得る。様々な実施例では、ミスト除去装置は、溶存COを有する任意の追加的なプロセス流体を捕捉し得る。様々な実施例では、ミスト除去装置は、パッキング・セクションを越えて流れる水エアロゾル・キャリオーバを捕捉し得る。様々な実施例では、ミスト除去装置は、さらなるガス放出のためのガス放出プロセスに提供されるべきバルク水として水エアロゾル・キャリオーバを収集し得る。様々な実施例では、ミスト除去装置の使用は、さもなければ捕捉プロセスから出て行くであろう吸収されたCOをエアロゾル(ミスト)が含有する場合に、好ましいものであり得る。ミスト除去装置は、CO吸収器モジュールの全幅にわたって延在し得る。
【0073】
様々な実施例では、CO吸収モジュール200は、COプロセス水をシステムの回収セクションへ(例えば、受動的に)送るために正圧を提供するように構成された加圧ケーシング・ユニットを含む。様々な実施例では、正圧ケーシングが、さもなければキャビテーションを防止するために必要とされ得る二相ポンプ(two-phase pump)の必要性を排除し得る。様々な実施例では、ほぼすぐにCOを放出する放出過飽和プロセス水の自然な傾向を考えると、任意のガス状COが、絶えずCO吸収モジュール200から(例えば、能動的プロセスを介して)回収プロセスへ押し出され得る。様々な実施例では、二相流れが、CO吸収モジュール200とスパージング密封容器300との間の配管内で発達し得る。様々な実施例では、二相流れは、正圧スキームを使用して緩和され得る。
【0074】
図3A~3Bは、スパージング密封容器300を示す。様々な実施例では、スパージング密封容器300は、システム100の所望の処理量に基づいたサイズとされ得る。様々な実施例では、スパージング密封容器300のサイズ決め(例えば、容積)は、流量、利用可能な空間、構築可能性、及び輸送に関する考慮に基づき得る。様々な実施例では、2つ以上のスパージング密封容器が、システム100内で並行して機能し得る。様々な実施例では、過飽和COプロセス水は、受動的な(例えば、重力)送りにより、スパージング密封容器300に受け入れられ得る。様々な実施例では、スパージング密封容器300は、シール・ポットとして働き、且つ、正圧下で動作するシステムの構成要素/セクション(すなわち、スパージング容器300の上流の構成要素)と負圧下で動作するシステムの構成要素/セクション(すなわち、スパージング容器の下流の構成要素)との間の水力分離を提供する。様々な実施例では、正圧及び/又は負圧は、CO吸収モジュール200内のFDファン及び/又は共通COヘッダ800内のIDファンによって生成され得る。様々な実施例では、正圧及び負圧は、スパージング密封容器300内の水シールを用いて水力的に分離され得る。様々な実施例では、CO吸収モジュール200からのプロセス水は、重力、CO吸収モジュール200からの(FDファン1、流れ制御ダンパ2、及び/又は圧力制御ダンパ3によって生成される)正圧、並びにCO収集ヘッダ800の(IDファン12によって生成される)誘起負圧により、容器内へまき散らされる。様々な実施例では、下降管の底端部における特別な切欠きが、一時的な差圧擾乱中に容器における水位を自己調節するのに役立つ。様々な実施例ではスパージャ内の内部バッフルが、振動を減勢させるために設けられ得る。様々な実施例では、内部バッフルは、スパージング密封容器300内の流体の適当な減勢を実現するために、任意の適切な構造(例えば、水平棚)又は特徴(例えば、パーフォレーション若しくは穴)を含み得る。様々な実施例では、プロセス水からのCOの任意の即時的なガス放出は、COヘッダへ送られ得る。様々な実施例では、内部堰が、排水位を設定するように設計され得る。様々な実施例では、プロセス水は、液体上方に所定の規模のガス・ヘッドスペースを維持する吐出し管を介して、小型攪拌機400へ送られ得る。様々な実施例では、吐出し管は、示されるように、特大とされ、且つ、抗サージ・リリーフの上方に位置決めされ得る。様々な実施例では、吐出し管は、システム100の処理量に基づいたサイズとされ得る。様々な実施例では、特大の余水吐きは、スパージング密封容器300内の水シールを破壊する可能性のある、スパージング密封容器300から出るプロセス水のサイフォニングを最小限に抑える(例えば、防止する)ように構成され得る。様々な実施例では、スパージング密封容器300のために使用される特定の幾何形状は、スパージング密封容器300からの排水上方の適当なヘッドスペースを可能にし得る。様々な実施例では、水位の安定性を維持するために、及び、容器内でのサイフォニング又はサージングを防止するために、所定の規模(例えば、高さ、容積、など)のガス・ヘッドスペースが使用され得る。様々な実施例では、スパージング密封容器300を離れるCOの濃度は、捕捉効率及び吸収モジュール200においてもたらされる濃度に依存し得る。様々な実施例では、CO濃度は、過飽和状態におけるものであり得る。
【0075】
様々な実施例では、間欠ブローダウンが、スパージング密封容器300からのプロセス水の意図的な周期的な排出と定義され得る。様々な実施例では、間欠ブローダウンの機能は、プロセス水内に取り込まれたよごれ、スケール、汚泥、灰、及び/又は他の粒子状物体を除去することである。様々な実施例では、これらの固体は、望ましいものではなく、且つ、スパージング密封容器300内に集まり得る。
【0076】
様々な実施例では、スパージング密封容器300内の抗サージ・リリーフは、スパージング密封容器300下降管におけるいかなる水位動揺をも減勢させる単純な自己補正法として使用され得る。
【0077】
様々な実施例では、抗スラッシュ・バッフルが、CO吸収モジュール器200、下流のガス放出動作、共通COヘッダ800、及び/又はCOガスのエンド・ユーザのいずれかにおける圧力変動(pressure excursion)によって生じる振動を迅速に減勢させるために主に使用される静的構造物であり得る。図3Bに示された例示的な実施例では、バッフルは水平に揃えられているが、代替的な(例えば、互い違いの又はオフセットした)構成が用いられてもよい。様々な実施例では、圧力変動は、ボイラー炉圧力制御の問題からファンの故障、下流のCOプロセスの過ちまで様々である、いくつかの状況によって生じ得る。様々な実施例では、当技術分野において知られている他の特徴が、それらの状況にさらに対処するためのプロセス制御安全システムに設計され得る。様々な実施例では、さらなるガス放出を促進するのにスロッシングが役立ち得るが、スロッシングはスパージング密封容器300の安定性に悪影響を与える可能性があるので、望ましくない場合がある。
【0078】
図4A~4Bは、小型攪拌機400を示す。様々な実施例では、小型攪拌機400に送られたプロセス水は、過飽和COプロセス水であり得る。様々な実施例では、プロセス水は、スパージング密封容器300から小型攪拌機ユニット400内へ受動的な(例えば、重力)送りによって受け入れられ得る。様々な実施例では、小型攪拌機400は、傾斜した羽根を有する、比較的高速のモータ駆動攪拌機シャフトを含む。様々な実施例では、小型攪拌機400は、タンク壁に固定された1つ又は複数の固定ステータ羽根を含む。様々な実施例では、羽根は、ステータ羽根の間で時計方向又は反時計方向のどちらかに回転することができ、また、いくつかの実施例では、両方向の間で互換的に回転することができる。様々な実施例では、攪拌機400は、傾斜した羽根がステータ羽根の間で回転するときに、流体への機械的な剪断を誘発することができる。様々な実施例では、攪拌機羽根は、プロセス水内に揚圧力を提供するように傾斜され得る。様々な実施例では、攪拌機の回転速度及び/又は特有の幾何形状は、システム100の要求事項に基づいて決定され得る。例えば、回転速度は、ガス放出を促進するように最適化され得る。別の実例では、攪拌機の容積は、システム100の流量又は処理速度に基づいて最適化され得る。様々な実施例では、小型攪拌機内のバッフル(ステータ)は、攪拌機400内のプロセス水内でより大きな剪断力を作り出すように構成され得る。様々な実施例では、攪拌機400は、傾斜した羽根を有する単一のシャフトを含み得る。様々な実施例では、攪拌機は、それぞれのシャフトが傾斜した羽根を含む、2つ以上のシャフトを含むことができる。
【0079】
様々な実施例では、羽根は、COプロセス水中に強い乱流剪断を課すことにより、プロセス水からのCOの最大限の放出を助長する。様々な実施例では、ガス状COは、攪拌機の頂部から排気され、その頂部においてCOは共通CO収集ヘッダへ送られる。様々な実施例では、乱流攪拌後、過飽和プロセス水は減損し得る。様々な実施例では、減損プロセス水は、依然としていくらかのCOを含有し得る。様々な実施例では、CO濃度は、プロセス水がガス放出システムを通過するにつれて、低下し得る。様々な実施例では、減損プロセス水は、攪拌機400の底部から出て行く。様々な実施例では、プロセス水の溶存CO含有量は、COガスのキャビテーションが最小限に抑えられ且つ移送ポンプ7による移送がシステムの残りの部分にわたって実現可能であるのに十分なほどに低くなり得る。
【0080】
図5は、塔構造の形態をしたストリッパ・ユニット500を示す。様々な実施例では、今やより低いCO濃度のプロセス水は、移送ポンプ7によって受け入れられ、移送ポンプ7は、プロセス水をストリッパ・ユニット500内へ圧送する。様々な実施例では、ストリッパ・ユニット500は、液体/ガス分離ユニットの運転において使用される従来の充填塔を含むことができ、且つ、同様の質量移送原理によって機能することができる。様々な実施例では、プロセス水は、スプレー・ノズル・アレイを介してストリッパ・ユニット500塔の頂部に入ることができる。様々な実施例では、プロセス水は、下方に流れ且つパッキング・セクション内の上昇する気相に対向して流れることができる。様々な実施例では、気相は、最終ガス放出タンク600からのCOオフ・ガスから受け入れられ得る。様々な実施例では、気相は、外部ファンを使用するストリッパ・ユニットを通じてさらに濃縮され得る。様々な実施例では、ファンは、最終ガス放出タンクにおいて部分的に強化された真空を誘発し、それがさらなるガス放出を促進する。様々な実施例では、ストリッピングされたCOは、共通CO収集ヘッダ800内へ送られる。様々な実施例では、さらに減損COプロセス水は、ストリッパ・ユニット500塔の底部から出て行き、移送ポンプ7により最終ガス放出タンク600へ移動され得る。
【0081】
図6は、最終ガス放出タンク600を示す。様々な実施例では、図6に示された弁は、COをCO収集ヘッダ、ストリッパ、及び/又はその両方の組み合わせのいずれかへ送るために使用され得る釣り合いダンパを表す。様々な実施例では、システムは、任意の適切な数の弁及び/又はダンパを含み得る。様々な実施例では、COプロセス水濃度がヘンリーの法則の水準におけるものか又はそれに近いものであり得るのであれば、ガス放出タンク600は、大界面表面積タンクとして働く。様々な実施例では、軽い攪拌が、モータMに回転的に(rotatingly)結合された羽根を介して提供され得る。様々な実施例では、軽い攪拌は、プロセス水の一様な濃度及び混合を提供するように働く。様々な実施例では、ガス放出タンク600は、予想外の状況に対する偶然性システム水の望ましい緩衝を提供するためのサイズとされ得る。様々な実施例では、ガス放出タンク600は、ガス放出を最適化するために水に遠回り経路を案内する、1つ又は複数の内部バッフルを取り付けられ得る。様々な実施例では、プロセス水から放出されたCOは、ストリッパ・ユニット500へ送り返され得る。様々な実施例では、プロセス水から放出されたCOは、任意選択的に又はさらに、共通COヘッダ800へ直接に回され得る。様々な実施例では、使用済COプロセス水は、移送ポンプ7を介して再利用のための限外濾過システムへ圧送され得る。
【0082】
様々な実施例では、ガス放出タンク600のCOプロセス水濃度はヘンリーの法則の水準にあるか又はそれに近いので、ガス放出を支持する平衡状態を後押しするために追加のドライバが必要とされ得る。様々な実施例では、これは、入力ガスから熱エネルギーを回収して最終ガス放出タンク内へ送ることによって達成され得る。様々な実施例では、作動流体が、CO吸収モジュール200内の熱交換器を通して循環され、且つ、最終ガス放出タンク600内に設置された別の熱交換器10内へ循環される。様々な実施例では、熱交換器10は、プロセス水中の溶存COの温度を上昇させ、したがって蒸気圧を上昇させ、それにより、ガス放出に向かう平衡状態の好ましい変化を促進する。様々な実施例では、ストリッパ・ユニット500におけるファンによって提供される強化された部分的な真空は、ガス放出タンク600におけるCOガス生成をさらに促進する。
【0083】
図7は、膜分離機700を示す。様々な実施例では、最終ガス放出タンク600からの微量濃度のCOは、膜分離機700を使用してプロセス水から除去される。様々な実施例では、膜分離機700は、任意の適切な市販の膜ガス分離機ユニットを含み得る。様々な実施例では、プロセス水は、CO吸収モジュール200の排気管からの煙道ガスの後流に逆らって送られ得る。様々な実施例では、この段階で回収されたいずれのCOも、共通CO収集ヘッダ800へ送られ得る。
【0084】
図8は、共通COヘッダ800を示す。様々な実施例では、それぞれの脱ガス・ユニット運転の全てからのガス状COが、共通COヘッダ800内へ送られる。様々な実施例では、共通COヘッダ800内の水蒸気の凝縮物は、適切な水トラップへ送られ、且つ/又は最終ガス放出タンク600へ戻される。様々な実施例では、収集されたガス状COは、出力として下流プロセスへ送られ得る。様々な実施例では、収集されたガス状COは、専用の誘引通風(ID:Induced Draft)ファン12を使用して送られ得る。様々な実施例では、IDファンの速度は、特定の圧力設定値へ制御され得る。様々な実施例では、IDファン12は、システム機能を支援するために、全てのCO回収ステップに負圧源を提供し得る。
【0085】
開示される主題は、いくつかの好ましい実施例の観点から本明細書において説明されたが、当業者は、開示される主題の範囲から逸脱することなしに、開示される主題に対して様々な修正及び改善がなされ得ることを、認識するであろう。さらに、開示される主題の1つの実施例の個々の特徴が、本明細書において論じられるか又は1つの実施例の図面において示されて他の実施例では示されない場合があるが、1つの実施例の個々の特徴は、別の実施例の1つ若しくは複数の特徴又は複数の実施例からの特徴と組み合わせられ得ることが、理解されるべきである。
【0086】
以下で特許請求される特定の実施例に加えて、開示される主題は、以下で特許請求される従属的な特徴及び上記で開示された従属的な特徴の任意の他の可能な組み合わせを有する他の実施例も対象とする。したがって、従属請求項において提示され且つ上記で開示された特定の特徴は、開示される主題の範囲内で他の態様で互いに組み合わせられてよく、それにより、開示される主題は、任意の他の可能な組み合わせを有する他の実施例をも明確に対象とするものと認識されるべきである。したがって、開示される主題の特定の実施例についての上記の説明は、例示及び説明の目的のために提示されたものである。包括的であること、又は開示される主題をそれらの開示された実施例に限定するようには意図されていない。
【0087】
開示される主題の精神又は範囲から逸脱することなしに、開示される主題の方法及びシステムにおいて様々な修正及び変形がなされ得ることが、当業者には明らかであろう。したがって、開示される主題は、添付の特許請求の範囲に記載の範囲に入る修正及び変形並びにその均等物を含むことが、意図されている。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】