(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】溶鋼のガスアトマイズ法
(51)【国際特許分類】
B22F 9/08 20060101AFI20240409BHJP
C21B 5/00 20060101ALI20240409BHJP
C21C 5/28 20060101ALI20240409BHJP
C21C 7/10 20060101ALI20240409BHJP
C22C 14/00 20060101ALN20240409BHJP
C22C 21/00 20060101ALN20240409BHJP
C22C 27/02 20060101ALN20240409BHJP
C22C 27/06 20060101ALN20240409BHJP
C22C 27/04 20060101ALN20240409BHJP
C22C 35/00 20060101ALN20240409BHJP
【FI】
B22F9/08 A
C21B5/00
C21C5/28 Z
C21C7/10 Z
C22C14/00 Z
C22C21/00 M
C22C27/02 101Z
C22C27/02 102Z
C22C27/06
C22C27/04 101
C22C27/04 102
C22C35/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564517
(86)(22)【出願日】2021-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 IB2021053289
(87)【国際公開番号】W WO2022224013
(87)【国際公開日】2022-10-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515214729
【氏名又は名称】アルセロールミタル
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カウシィク,パッラバ
(72)【発明者】
【氏名】カーロ・グティエレス,アレハンドロ
(72)【発明者】
【氏名】クブラ,マチュー
【テーマコード(参考)】
4K013
4K017
4K070
【Fターム(参考)】
4K013BA08
4K013CE00
4K017AA04
4K017BA06
4K017BB01
4K017BB04
4K017BB08
4K017BB09
4K017BB13
4K017BB14
4K017BB15
4K017BB16
4K017BB18
4K017EB02
4K017EB04
4K017EB05
4K017EB07
4K017FA05
4K017FA14
4K017FA15
4K070AB03
4K070AB06
4K070AC02
4K070EA01
(57)【要約】
本発明は、高炉から溶鉄を提供するステップ、転炉内で溶鉄を精錬し、溶鋼を形成するステップ、真空アーク脱ガス装置内で溶鋼を精錬して、20~600ppm未満のC、15~120ppm未満のS、125ppmまでのP、80ppmまでのN及び30ppmまでのOを含む精錬された溶鋼を得るステップ、複数の誘導炉に精錬された溶鋼を注ぐステップ、少なくとも1種の合金鉄を添加するステップ、各誘導炉の溶鋼を、少なくとも1つのガスアトマイザに接続された専用リザーバに注ぐステップ、各リザーバの少なくとも1つのガスアトマイザに各リザーバから溶鋼を加圧下で供給し、該溶鋼をガスアトマイズして所望の組成で鋼粉を形成するステップを含む鋼粉の製造プロセスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップを含む鋼粉の製造方法:
- 高炉から溶鉄を提供するステップ、
- 転炉内で前記溶鉄を精錬し、600ppmまでのC、120ppmまでのS、125ppmまでのP、50ppmまでのN及び1200ppmまでのOを含む溶鋼を形成するステップ、
- 真空アーク脱ガス装置内で前記溶鋼を精錬して、20~600ppm未満のC、15~120ppm未満のS、125ppmまでのP、80ppmまでのN及び30ppmまでのOを含む精錬された溶鋼を得るステップ、
- 複数の誘導炉に前記精錬された溶鋼を注ぐステップ、
- 前記複数の誘導炉の各々に、少なくとも1種の合金鉄を添加し、鋼組成を所望の鋼粉の鋼組成に調整するステップ、
- 各誘導炉の前記所望の組成で前記溶鋼を、少なくとも1つのガスアトマイザに接続された専用リザーバに注ぐステップ、
- 各リザーバの前記少なくとも1つのガスアトマイザに、各リザーバから溶鋼を加圧下で供給し、該溶鋼をガスアトマイズして前記所望の組成で鋼粉を形成するステップ。
【請求項2】
前記溶鋼が、250ppmまでのC及び/又は90ppmまでのP及び/又は25ppmまでのNを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記真空アーク脱ガス装置における精錬中に、溶鋼が、鋼中の溶存酸素を使用することによって脱炭される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記真空アーク脱ガス装置における精錬中、溶鋼が、溶存O含有率が4ppm以下になるまで脱酸素される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記真空アーク脱ガス装置における精錬中、溶鋼が、鋼に対抗してスラグを撹拌することによって脱硫される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記真空アーク脱ガス装置における精錬の終了時の前記精錬された溶鋼の温度が、1580~1680℃の間である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記精錬された溶鋼が、前記真空アーク脱ガス装置から前記複数の誘導炉に直接注がれる、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記精錬された溶鋼が、まずタンディッシュに注がれ、次いで前記タンディッシュから前記複数の誘導炉に注がれる、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記タンディッシュが、全ての前記誘導炉に前記精錬された溶鋼を同時に注ぐことができる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記タンディッシュ内の温度が、1520~1620℃の間に維持される、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記タンディッシュをアルゴンでパージして前記タンディッシュ中の酸素含有率を制御する、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の誘導炉内の温度が、1500~1700℃の間に維持される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の誘導炉の少なくとも1つにおける温度が、1620~1650℃の間に維持される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記誘導炉に添加される前記鉄合金が予備溶融されない、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
スクラップ又は直接還元鉄又はケイ化物合金又は窒化物合金又は純元素又はそれらの混合物が、前記複数の誘導炉の少なくとも1つに添加される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記誘導炉が雰囲気制御されない、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の誘導炉の少なくとも1つが真空誘導炉である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記専用リザーバの各々の雰囲気が、アルゴン、窒素又はそれらの混合物である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記専用リザーバの各々における温度が、1300~1750℃の間に維持される、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記専用リザーバの各々における温度が、前記溶鋼の液相温度を少なくとも150℃上回る、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
以下を備える鋼粉を製造するための設備:
- 高炉、
- 溶鉄を精錬し、600ppmまでのC、120ppmまでのS、125ppmまでのP、50ppmまでのN及び1200ppmまでのOを含む溶鋼を形成することができる転炉、
- 溶鋼を精錬して、20~600ppm未満のC、15~120ppm未満のS、125ppmまでのP、80ppmまでのN及び30ppmまでのOを含む精錬された溶鋼を得ることができる真空アーク脱ガス装置、
- 複数の誘導炉、
- 少なくとも1種の合金鉄を前記複数の誘導炉に供給することができる合金鉄供給ユニット、
- 各誘導炉に対する専用リザーバであって、各専用リザーバが、少なくとも1つのガスアトマイザに接続され、且つ加圧可能である専用リザーバ。
【請求項22】
全ての前記誘導炉に前記溶鋼を同時に注ぐことができるタンディッシュをさらに備える、請求項21に記載の設備。
【請求項23】
前記タンディッシュが、複数の誘導炉の上方に配置される、請求項22に記載の設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼粉の製造に関し、特に、付加製造のためのガスアトマイズによる鋼粉の製造に関する。本発明はまた、その鋼粉を製造するための設備に関する。
【背景技術】
【0002】
付加製造のための鋼粉の需要が高まり、その結果、製造プロセスを適合させる必要がある。
【0003】
特に、金属材料を電気炉又は真空溶融炉で溶融し、組成物を精錬し、溶鋼をアトマイザに接続されたタンディッシュに注ぐことが知られている。このようなバッチプロセスは、好ましくは連続モードで大量の鋼粉を製造する必要性に適合しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、鋼粉を製造するための汎用プロセスを提供することによって、従来技術の設備及びプロセスの欠点を改善することである。特に、その目的は、場合によっては連続モードで運転しながら、異なる原料を使用することができ、要求に応じて異なる鋼組成で粉末を生成することができるプロセスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明の第1の主題は、以下のステップを含む鋼粉の製造プロセスからなる。
- 高炉から溶鉄を提供するステップ、
- 転炉内で溶鉄を精錬し、600ppmまでのC、120ppmまでのS、125ppmまでのP、50ppmまでのN及び1200ppmまでのOを含む溶鋼を形成するステップ、
- 真空アーク脱ガス装置内で溶鋼を精錬して、20~600ppm未満のC、15~120ppm未満のS、125ppmまでのP、80ppmまでのN及び30ppmまでのOを含む精錬された溶鋼を得るステップ、
- 複数の誘導炉に精錬された溶鋼を注ぐステップ、
- 該複数の誘導炉の各々に、少なくとも1種の合金鉄を添加し、鋼組成を所望の鋼粉の鋼組成に調整するステップ、
- 各誘導炉の所望の組成で溶鋼を、少なくとも1つのガスアトマイザに接続された専用リザーバに注ぐステップ、
- 各リザーバの少なくとも1つのガスアトマイザに各リザーバから溶鋼を加圧下で供給し、該溶鋼をガスアトマイズして所望の組成で鋼粉を形成するステップ。
【0006】
本発明によるプロセスはまた、個々に又は組み合わせて考慮される、以下に列挙される任意選択の特徴を有し得る。
- このプロセスは連続的である、
- 高炉からの溶鉄は、重量で50ppm未満のSを含むように脱硫される、
- 溶鋼は、250ppm以下のC及び/又は90ppm以下のP及び/又は25ppm以下のNを含む、
- 真空アーク脱ガス装置における精錬中に、溶鋼は、鋼中の溶存酸素を使用することによって脱炭される、
- 真空アーク脱ガス装置における精錬中、溶鋼は溶存O含有率が4ppm以下になるまで脱酸素される、
- 真空アーク脱ガス装置における精錬中に、溶鋼は、鋼に対してスラグを撹拌することによって脱硫される、
- 真空アーク脱ガス装置における精錬終了時の精錬された溶鋼の温度は、1580~1680℃の間である、
- 精錬された溶鋼は、真空アーク脱ガス装置から複数の誘導炉に直接注がれる、
- 精錬された溶鋼は、まずタンディッシュに注がれ、次いでタンディッシュから複数の誘導炉に注がれる、
- タンディッシュは、全ての誘導炉に精錬された溶鋼を同時に注ぐことができる、
- タンディッシュ内の温度は、1520~1620℃の間に維持される、
- タンディッシュをアルゴンでパージしてタンディッシュ中の酸素含有率を制御する、
- 複数の誘導炉内の温度は、1500~1700℃の間に維持される、
- 複数の誘導炉のうちの少なくとも1つにおける温度は、1620~1650℃の間に維持される、
- 誘導炉に添加される鉄合金は予備溶融されない。
- スクラップ又は直接還元鉄又はケイ化物合金又は窒化物合金又は純元素又はそれらの混合物が、複数の誘導炉のうちの少なくとも1つに添加される、
- 誘導炉は雰囲気制御されない、
- 複数の誘導炉の少なくとも1つは真空誘導炉である、
- 専用リザーバの各々の雰囲気は、アルゴン、窒素、又はそれらの混合物である、
- 専用リザーバの各々における温度は、1300~1750℃nに維持される、
- 専用リザーバの各々における温度は、溶鋼の液相温度を少なくとも150℃上回る。
【0007】
本発明の第2の主題は、以下を備える鋼粉を製造するための設備からなる。
- 高炉、
- 溶鉄を精錬し、600ppmまでのC、120ppmまでのS、125ppmまでのP、50ppmまでのN及び1200ppmまでのOを含む溶鋼を形成することができる転炉、
- 溶鋼を精錬して、20~600ppm未満のC、15~120ppm未満のS、125ppmまでのP、80ppmまでのN及び30ppmまでのOを含む精錬された溶鋼を得ることができる真空アーク脱ガス装置、
- 複数の誘導炉、
- 少なくとも1種の合金鉄を該複数の誘導炉に供給することができる合金鉄供給ユニット、
- 各誘導炉に対する専用リザーバであって、各専用リザーバは、少なくとも1つのガスアトマイザに接続され、加圧可能である専用リザーバ。
【0008】
本発明による設備はまた、個々に又は組み合わせて考慮される、以下に列挙される任意選択の特徴を有することができる。
- 設備は、全ての誘導炉に溶鋼を同時に注ぐことができるタンディッシュをさらに備える、
- タンディッシュは、複数の誘導炉の上方に配置される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の説明においてより詳細に説明される。
【0010】
この発明は、純粋に説明の目的で提供され、限定することを全く意図したものではない以下の説明を読むことによって、より深く理解される。
【0011】
プロセスの第1のステップにおいて、溶鉄(又は銑鉄)が高炉から提供される。
【0012】
高炉には、従来、高炉のスロートと呼ばれるその上部に充填された固体材料、主に焼結体、ペレット、鉄鉱石、及び炭素質材料、一般にコークスが供給される。鉄含有装入原料(焼結体、ペレット及び鉄鉱石)は、従来、酸化鉄を還元ガス(特にCO、H2及びN2を含む)で還元することによって銑鉄に変換され、この還元ガスは、高炉の下部に位置する羽口内での炭素質材料の燃焼によって形成され、ここで、空気は、1000~1300℃の間の温度に予熱され、熱風と呼ばれ、注入される。
【0013】
銑鉄及びスラグを、高炉の底部の湯だまりから出銑する。銑鉄は、輸送取鍋に注がれ、次いで、これは、従来、スクラップが予め充填されている転炉(又は塩基性酸素製鋼炉を意味するBOF)に注がれる。
【0014】
銑鉄は、転炉に直接輸送することができ、又は転炉に注がれる前に最初に前処理することができる。本発明の一変形例によれば、高炉からの銑鉄は、転炉に注がれる前に溶銑脱硫ステーションに送られる。その場合、銑鉄は、好ましくは、重量で50ppm未満のSを含有するように脱硫される。この脱硫ステップにより、下流の溶鋼の精錬が容易になり、したがって所望の鋼組成が得られる。
【0015】
プロセスの第2のステップでは、溶鉄は、転炉内で精錬されて、重量で、600ppmまでのC、120ppmまでのS、125ppmまでのP、50ppmまでのN及び1200ppmまでのOを含む溶鋼を形成する。
【0016】
鉄を鋼に精錬するプロセスは、酸素を吹き付けて鉄を脱炭するステップと、アルゴン等の中性ガスを吹き付けるポストブローイング(post-blowing)ステップとを含む。石灰及び/又はドロマイトは、ケイ素、リン、及びマンガンなどの不純物を除去し、所望の鋼組成に必要とされるレベルの不純物に達するように、転炉に添加される。これらの添加剤は、銑鉄から抽出された不純物と共に、転炉スラグを形成する。
【0017】
脱炭反応はエネルギーを放出するので、スクラップは通常、製造される液体鋼の温度を制御するために添加される。石灰、ドロマイト、石灰石などの鉱物添加剤をさらに添加して、製造される液体鋼の化学組成及び温度を制御することができる。スラグ組成は、液体鋼とスラグとの間の平衡に、したがって液体鋼に生じる反応の促進に影響を及ぼすので、これらの鉱物添加剤はまた、スラグの化学組成を監視するために使用され得る。
【0018】
本発明において、製造される全ての可能な粉末組成に適合する一般的な組成を提供するために、組成は、転炉における精錬ステップの終了時に、重量で、600ppmまでのC、120ppmまでのS、125ppmまでのP、50ppmまでのN及び1200ppmまでのOを含み、残余は鉄及びプロセスから生じる不可避の不純物である。
【0019】
要求が厳しい粉末組成物を製造しなければならないある特定の場合において、組成はさらに、250ppmまでのC及び/又は90ppmまでのP及び/又は25ppmまでのNに制限される。
【0020】
転炉からの溶鋼は、次いで、転炉から再生取鍋に出銑される。好ましくは、転炉からのスラグキャリーオーバーを最小限にするために、シーケンスの第1の熱のみが、本発明によるプロセスの次のステップに輸送されるべき再生取鍋に出銑される。残りの鋼及びスラグは、後にタッピングプロセス中に標準的な鋼取鍋で出銑され、別のプロセスのためにプラントの別の部分に移される。スラグキャリーオーバーを最小限に抑えることによって、追加の脱酸が防止され、溶鋼中の不純物のレベルが低下する。
【0021】
溶鋼は、転炉から真空アーク脱ガス装置(VAD)に移送される。特に、再生取鍋は、VADの予熱取鍋に注がれる。この移送は、好ましくは雰囲気を制御することなく行われる。
【0022】
プロセスの第3のステップでは、溶鋼は、真空アーク脱ガス装置内で精錬される。
【0023】
このステップの主な目的は、溶鋼を脱炭、脱酸素及び脱硫することである。任意選択で、このステップは、溶鋼の一次合金化を含むことができる。
【0024】
真空アーク脱ガス装置は、内部に予熱可能な取鍋が配置される真空チャンバ又はピットである。チャンバ又はピットは、取鍋を完全に囲む。槽の追加は、チャンバの蓋に配置され、取鍋の上に直接配置された真空ロックを通して行われる。蓋はまた、グラファイト電極が真空密封を破壊することなく上下に動くことができ、したがって真空下でのアーク加熱を可能にするように製作される。アルゴン撹拌及びその後のパージは通常、鋼が取鍋に到達するとすぐに開始され、VAD処理全体を通して継続する。取鍋が充填されたら、蓋を上から嵌め、密封する。真空は、真空ポンプ装置によって側壁ポートを通して生成される。
【0025】
プロセスの第1のサブステップでは、溶鋼は、好ましくは1580~1650℃の間に含まれる温度に再加熱される。これは、溶鋼中に電極を下げることによって電気アーク加熱によって行われる。
【0026】
プロセスの第2のサブステップでは、溶鋼を覆い、その後のサブステップ中に溶鋼が発泡するのを防止するために、フラックスを添加することが好ましい。
【0027】
プロセスの第3のサブステップでは、真空を適用し、チャンバ内の圧力を好ましくは1Torr未満に下げて、初期脱気及び脱酸素を行う。
【0028】
プロセスの第4のサブステップでは、鋼は、好ましくは脱炭される。これは、鋼中の溶存酸素を使用することによって、又は任意選択で消耗品の酸素ランスを使用することによって行うことができる。脱炭は、C含有率が20ppmと低くなるまで行うことができる。
【0029】
脱炭後、真空アーク脱ガス装置は、好ましくは、清浄にするために真空下で動作し続ける。
【0030】
プロセスの第4のサブステップでは、鋼は、好ましくは脱酸素される。これは、鋼がまず脱酸素され、次いで脱硫が行われるように取鍋に脱硫材料を添加することによって行うことができる。そのような材料の例は、石灰、Ca-アルミン酸塩フラックス、ホタル石(fluorospar)である。スラグは同時に脱酸素される。脱酸素は、溶存O含有率が4ppm以下になるまで、又は全酸素含有率が30ppm未満になるまで行うことができる。
【0031】
プロセスの第5のサブステップでは、鋼は、好ましくは脱硫される。これは、金属に対してスラグを(真空で又は真空なしで)撹拌することによって行うことができ、撹拌は脱硫の反応を促進する。その場合、燃焼した微粒子石灰とホタル石の混合物を含む還元スラグを用いることがより好ましい(通常、充填重量の1.5~2.0%)。
【0032】
プロセスの第6のサブステップでは、溶鋼の一次合金化は、任意選択で、鉄合金又はケイ化物合金又は窒化物合金又は純金属又はそれらの混合物を添加することによって行うことができる。この一次合金化は、複数のガスアトマイザにおいて製造されるべき全ての異なる鋼粉が共通して所与の合金化元素を有する場合に特に興味深い。これは、単回又は段階添加のいずれかで行うことができる。
【0033】
合金鉄は、鉄と高い割合の1種以上の他の元素、例えば、ケイ素、ニオブ、ホウ素、クロム、アルミニウム、マンガン、モリブデンとの各種合金を指す。主な合金は、FeAl(通常40~60重量%のAlを含む)、FeB(通常17.5~20重量%のBを含む)、FeCa、FeCr(通常50~70重量%のCrを含む)、FeMg、FeMn、FeMo(通常60~75重量%のMoを含む)、FeNb(通常60~70重量%のNbを含む)、FeNi、FeP、FeS、FeSi(通常15~90重量%のSiを含む)、FeSiMg、FeTi(通常45~75重量%のTiを含む)、FeV(通常35~85重量%のVを含む)、FeW(通常70~80重量%のMoを含む)である。
【0034】
ケイ化物合金は、特にMnSi、CrSi、CaSiであり得る。窒化物合金はMnNであり得る。
【0035】
純金属は、特に鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロム、カルシウム、希土類金属であり得る。
【0036】
溶鋼の一次合金化の後、最終すすぎを行って鋼の清浄度(cleanlines)を高めることが好ましい。すすぎは、大きな含有物(典型的には、100μmより大きい)を浮遊させるためにより低い流速でのアルゴンのバブリングである。この最終すすぎは、10分まで続けることができる。
【0037】
VADにおける精錬の終了時に、溶鋼は、好ましくは、溶鋼中に電極を下げることによる電気アーク加熱によって再加熱される。より好ましくは、溶鋼は1580~1680℃の間に含まれる温度に再加熱される。
【0038】
VADにおける精錬により、溶鋼の組成は、製造される全ての可能な粉末組成物に適合する汎用組成物を提供するようにさらに調整される。VADにおける精錬ステップの終了時に、鋼組成物は、重量で、20~600ppm未満のC、15~120ppm未満のS、125ppmまでのP、80ppmまでのN及び30ppmまでのOを含む。
【0039】
プロセスの第4のステップでは、VADからの溶鋼は、複数の誘導炉に注がれる。
【0040】
誘導炉は、金属の誘導加熱によって熱が加えられる電気炉である。誘導炉は、銅線のコイルによって囲まれた、溶融される金属の充填物を保持する非導電性坩堝からなる。強力な交流電流がワイヤを流れる。コイルは、金属を貫通する急速反転磁場を生成する。
【0041】
複数の誘導炉のおかげで、鋼粉の製造プロセスは、容易に連続させることができる。
【0042】
各誘導炉は、他の誘導炉とは独立して運転することができる。他の誘導炉がまだ稼働している間、保守又は修理のために特に停止させることができる。また、誘導路には、合金鉄、スクラップ、直接還元鉄(DRI)、ケイ化物合金、窒化物合金又は純元素を、誘導炉ごとに異なる量で供給することもできる。
【0043】
誘導炉の数は、真空アーク脱ガス装置から来る溶鋼の流れ及び/又はアトマイザの底部における鋼粉の所望の流れに適合させる。
【0044】
本発明の一変形例によれば、真空アーク脱ガス装置からの溶鋼は、複数の誘導炉に直接注がれる。「直接に」は、この場合、溶鋼を複数の誘導炉に移送するための取鍋の使用を含む。
【0045】
本発明の別の変形例によれば、真空アーク脱ガス装置からの溶鋼は、まずタンディッシュに注がれ、次いでタンディッシュから複数の誘導炉に注がれる。この構成により、溶鋼を、要求に応じて誘導炉に容易に分配することができる。タンディッシュは主に貯蔵容器として使用される。それは真空アーク脱ガス装置によってバッチ供給され、各誘導炉に独立して供給することができる。特に、全ての誘導炉に同時に溶鋼を注ぐことができる。この能力を達成する1つの方法は、タンディッシュに誘導炉の数と同数の注入手段を設けることである。注入手段は、注入孔及び対応するストッパロッドであり得る。
【0046】
タンディッシュ内の温度は、好ましくは1520~1620℃の間に維持される。
【0047】
タンディッシュは、好ましくは、タンディッシュ中の酸素含有率を制御するためにアルゴンでパージされる。
【0048】
プロセスの第5のステップでは、少なくとも1種の合金鉄を複数の誘導炉の各々に添加して、鋼組成を所望の鋼粉の組成に調整する。
【0049】
合金鉄は、鉄と高い割合の1種以上の他の元素、例えば、ケイ素、ニオブ、ホウ素、クロム、アルミニウム、マンガン、モリブデンとの各種合金を指す。主な合金は、FeAl(通常40~60重量%のAlを含む)、FeB(通常17.5~20重量%のBを含む)、FeCa、FeCr(通常50~70重量%のCrを含む)、FeMg、FeMn、FeMo(通常60~75重量%のMoを含む)、FeNb(通常60~70重量%のNbを含む)、FeNi、FeP、FeS、FeSi(通常15~90重量%のSiを含む)、FeSiMg、FeTi(通常45~75重量%のTiを含む)、FeV(通常35~85重量%のVを含む)、FeW(通常70~80重量%のMoを含む)である。
【0050】
合金鉄の混合物及び合金鉄の各々の相対量は、所望の鋼粉の組成に達するように、場合によって適合される。誘導炉に添加される合金鉄は、好ましくは予備溶融されない。
【0051】
任意選択で、組成調整を容易にするために、スクラップ又は直接還元鉄又はケイ化物合金又は窒化物合金又は純元素又はそれらの混合物を添加することもできる。
【0052】
直接還元鉄は、還元ガス又は天然ガス若しくは石炭から生成される元素炭素による鉄鉱石(塊、ペレット、又は微粉の形態)の鉄への直接還元から生成される。
【0053】
ケイ化物合金は、特にMnSi、CrSi、CaSiであり得る。窒化物合金はMnNであり得る。
【0054】
純元素は、とりわけ、炭素及び鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロム、カルシウム、希土類金属などの純金属であり得る。
【0055】
このステップは、誘導炉の各々において独立して非同期的に行うことができる。上述のように、異なる鋼粉を得るために、異なる鋼組成物を異なる誘導炉で調製することができる。
【0056】
合金鉄の適切な溶融及び組成物の均質化を有するために、複数の誘導炉内の温度は、好ましくは1500~1700℃の間、より好ましくは1620~1700℃の間に維持される。複数の誘導炉のうちの少なくとも1つにおける温度は、誘導炉の坩堝及び耐火寿命を延ばすために、1580~1650℃の間に維持されることがより好ましい。
【0057】
各誘導炉の雰囲気は制御しないことが好ましい。とはいえ、本発明の一変形例では、誘導炉の少なくとも1つは、その雰囲気を制御することができる。特にそれは真空誘導炉である。
【0058】
各誘導炉における最小持続時間は、アトマイズ速度及び液体鋼がリザーバから排出され得る速度によって制御される。
【0059】
プロセスの第6のステップでは、各誘導炉について、所望の組成で溶鋼が、少なくとも1つのガスアトマイザに接続された専用リザーバに注がれる。「専用」とは、リザーバが所与の誘導炉と対になることを意味する。とはいえ、複数のリザーバを1つの所与の誘導炉に専用にすることができる。明確にするために、各誘導炉は、少なくとも1つのガスアトマイザに接続された少なくとも1つのリザーバとともにそれ自体の製造流を有する。そのような平行かつ独立した製造流を用いると、鋼粉を製造するためのプロセスは汎用性であり、容易に連続させることができる。
【0060】
注入は、誘導炉からリザーバに直接、又は移送取鍋により行うことができる。
【0061】
リザーバは、主に、雰囲気制御が可能であり、溶鋼を加熱可能であり、加圧可能である貯蔵タンクである。
【0062】
専用リザーバの各々の雰囲気は、好ましくは、溶鋼の酸化を回避するために、アルゴン、窒素、又はそれらの混合物である。
【0063】
各リザーバに注がれる鋼組成物は、その液相温度を超えて加熱され、この温度に維持される。この過熱により、アトマイザノズルの目詰まりが防止される。また、溶融組成物の粘度の低下は、サテライトのない高い真球度を有し、適切な粒径分布を有する粉末を得るのに役立つ。
【0064】
組成物は、好ましくは、粘度が充分に低下するように、その液相温度より少なくとも150℃高い温度で加熱される。とはいえ、表面張力は温度と共に増加するので、組成物をその液相温度より450℃超高い温度で加熱しないことが好ましい。
【0065】
好ましくは、組成物は、その液相温度より200~300℃高い温度で加熱される。
【0066】
本発明の一変形例では、組成物は1300~1750℃の間、好ましくは1550~1750℃の間に加熱され、これは粘度低下と表面張力増加との間の良好な妥協を表す。
【0067】
リザーバは、連続的に加圧下にあるか、又は溶鋼が供給されると加圧することができる。リザーバを加圧するための手段は、それに応じて設計される。各リザーバの連続的な加圧は、リザーバからリザーバに接続された少なくとも1つのアトマイザへの連続的な流れを有するのに有利である。専用リザーバの各々の圧力は、金属流を一定に保つように調整される。圧力設定は複数のパラメータに依存する。それは、当業者により場合によって調整することができる。
【0068】
リザーバは、1つのチャンバ又は互いに独立して加圧することができる複数のチャンバを備えることができる。複数のチャンバにより、鋼粉の製造プロセスは、より容易に連続化することができる。
【0069】
プロセスの第7のステップでは、専用リザーバが加圧されると、溶鋼は、リザーバからリザーバに接続されたガスアトマイザのうちの少なくとも1つに流れることができる。
【0070】
溶融組成物は、溶融金属流を適度な圧力でリザーバの底部のオリフィス(ノズル)に強制的に通し、それにガスのジェットを衝突させることによって、微細な金属液滴にアトマイズされる。ガスは、ノズルを出るときに金属流に導入され、同伴ガスが(加熱により)膨張し、大きな収集体積であるアトマイズ塔に出るときに乱流を生じさせる働きをする。後者は、粉末が酸化するのを防止するために不活性ガスで充填される。金属液滴は、アトマイズ塔内での落下中に冷却される。ガスアトマイズは、高度の真円度及び少量のサテライトを有する粉末粒子の生成に有利であるため、好ましい。この粒子はまた、水アトマイズの場合よりも酸化されていない。
【0071】
アトマイズガスは、アルゴン又は窒素であることが好ましい。これらは両方とも溶融粘度を他のガス、例えば、ヘリウムよりも遅く増加させ、これはより小さい粒径の形成を促進する。それらはまた、化学物質の純度を制御し、望ましくない不純物を回避し、粉末の良好な形態において役割を果たす。窒素のモル重量はアルゴンの39.95g/モルと比較して14.01g/モルであるので、窒素よりもアルゴンを用いるとより微細な粒子を得ることができる。一方、窒素の比熱容量は、アルゴンの0.52と比較して1.04J/(gK)である。したがって、窒素は、粒子の冷却速度を高める。窒素による組成物の汚染を回避するために、窒素よりもアルゴンが好ましい場合がある。
【0072】
ガス流は、金属粉末の粒径分布及び微細構造に影響を与える。特に、流量が多いほど冷却速度は速くなる。したがって、ガス流量(m3/時)と金属流量(Kg/時)との間の比として定義されるガス対金属比は、好ましくは1~5の間、より好ましくは1.5~3の間に維持される。
【0073】
ノズル直径は、溶融金属の流量に影響を及ぼし、したがって粒径分布及び冷却速度に影響を及ぼす。最大ノズル直径は、平均粒径の増大及び冷却速度の低下を制限するために、好ましくは6mmに制限される。ノズル直径は、粒径分布をより正確に制御し、所望の微細構造の形成に有利に働くために、より好ましくは2~3mmの間である。
【0074】
アトマイズによって得られる金属粉末は、そのサイズが後に使用する技術、特に付加製造技術によりよく適合する粒子を保持するために篩にかけることができる。例えば、粉末床溶融結合による付加製造の場合、15~50μmの範囲が好ましい。レーザ金属堆積又は直接金属堆積による付加製造の場合、45~150μmの範囲が好ましい。
【0075】
本プロセスによって製造される金属粉末から作製される部品は、粉末床溶融結合(LPBF)、直接金属レーザ焼結(DMLS)、電子ビーム溶融(EBM)、選択的加熱焼結(SHS)、選択的レーザ焼結(SLS)、レーザ金属堆積(LMD)、直接金属堆積(DMD)、直接金属レーザ溶融(DMLM)、ダイレクトメタルプリンティング(DMP)、レーザクラッディング(LC)、バインダージェッティング(BJ)などの付加製造技術によって得ることができる。本発明による金属粉末で作られたコーティングは、コールドスプレー、サーマルスプレー、高速酸素燃料溶射などの製造技術によって得ることもできる。それらはまた、プレス成形及び焼結などの従来の粉末冶金によって得ることもできる。
【0076】
本発明によるプロセスは、以下を含む設備により実施することができる。
- 高炉、
- 溶鉄を精錬し、600ppmまでのC、120ppmまでのS、125ppmまでのP、50ppmまでのN及び1200ppmまでのOを含む溶鋼を形成することができる転炉、
- 溶鋼を精錬して、20~600ppm未満のC、15~120ppm未満のS、125ppmまでのP、80ppmまでのN及び30ppmまでのOを含む精錬された溶鋼を得ることができる真空アーク脱ガス装置、
- 複数の誘導炉、
- 少なくとも1種の合金鉄を該複数の誘導炉に供給することができる合金鉄供給ユニット、
- 各誘導炉に対する専用リザーバであって、各専用リザーバは、少なくとも1つのガスアトマイザに接続され、加圧可能である専用リザーバ。
【0077】
設備は、全ての誘導炉に溶鋼又は精錬された溶鋼を同時に注ぐことができるタンディッシュをさらに備えることができる。このようなタンディッシュは、溶鋼の貯蔵及び要求に応じた誘導炉の供給を容易にする。タンディッシュは、供給をさらに容易にするために、複数の誘導炉の上方に配置されることが好ましい。
【0078】
誘導炉は、好ましくは、それらの位置の内外に移動可能であり、リザーバ内の溶鋼を脱スラグし、注ぐために傾斜可能である。それらは、好ましくは鋼工場の1つのフロア、より好ましくはタンディッシュの下の1つのフロアに配置される。それらは、好ましくは、供給をさらに容易にするために、対応するリザーバ及びアトマイザの上方に配置される。
【0079】
複数の誘導炉のうちの少なくとも1つは、ある特定の粉末の鋼組成を満たすために真空誘導炉とすることができる。
【0080】
合金鉄供給ユニットは、好ましくは、それぞれ1種の合金鉄を収容する貯蔵サイロと、各合金鉄を各誘導炉に、任意選択で取鍋精錬炉に運ぶことができる運搬手段とを備える。合金鉄供給ユニットはまた、ケイ化物合金及び/又は窒化物合金及び/又は純元素のための貯蔵手段と、これらの材料を各誘導炉及び任意選択で真空アーク脱ガス装置に運ぶことができる運搬手段とを備えることができる。搬送手段は供給パイプとすることができる。それらは、各誘導炉に直接達することができるか、又は各誘導炉に運ばれる前に、合金鉄、ケイ化物合金、窒化物合金、純元素の混合物が調製される混合ユニットに達することができる。合金鉄供給ユニットはまた、スクラップ及び直接還元鉄のための供給手段を備えることができる。
【0081】
各専用リザーバは、好ましくは、1つのガスアトマイザが、鋼粉の連続生産を維持しながら、例えば、その底部で粉末を収集するため、保守のため、又は修理のために停止することができるように、少なくとも2つのガスアトマイザに接続される。
【0082】
各リザーバは、好ましくは、供給パイプによって少なくとも1つのガスアトマイザに接続される。より好ましくは、供給パイプは、溶鋼の適切な過熱を維持し、それによりアトマイザノズルの目詰まりを防止するために、加熱され、例えば、誘導加熱される。供給パイプは、リザーバの内側から操作されるストッパロッド又は供給パイプ内に配置されたストッパなどの閉鎖手段によって閉鎖することができる。
【国際調査報告】