(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】冷媒漏れ検出用センサアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F25B 49/02 20060101AFI20240409BHJP
F25D 29/00 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
F25B49/02 520M
F25D29/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023565938
(86)(22)【出願日】2022-04-22
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 US2022025977
(87)【国際公開番号】W WO2022231974
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504144507
【氏名又は名称】サーム-オー-ディスク、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェスト、ジェフリー・エー.
【テーマコード(参考)】
3L045
【Fターム(参考)】
3L045AA04
3L045CA02
3L045DA02
3L045PA04
(57)【要約】
冷媒センサアセンブリは、外表面を含む本体を有する。凹部が、本体上に含まれていてもよいし、又は本体に形成されていてもよい。凹部は、外表面を含み得る。凹部は、上方に面する開口端と、上方に面する開口端の反対側に最下部又は底部とを有する、湾曲した略凸形状を有し得る。冷媒(例えば、低GWP冷媒及び/又はA2L冷媒)及び/又は特定の指定された化学化合物(例えば、ハイドロフルオロカーボン)の存在を検出するのに好適なセンサ(例えば、冷媒センサ)が、凹部の底部に配設され得る。代替的に、囲われた収集空間が凹部の下に位置してもよい。孔又は開口部が、凹部を貫通して形成されてよく、凹部と収集空間に隣接していてよい。冷媒センサは、代替的に、収集空間に配設されてもよい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面を備える本体と、
前記本体に形成され、前記外面を備える凹部と、
前記凹部の下に位置する囲われた収集空間と、
前記凹部を貫通して形成され、前記凹部と前記収集空間に隣接する開口部と、
前記収集空間に配設された冷媒センサと、
を備える、冷媒センサアセンブリ。
【請求項2】
前記凹部は、上方に面する開口端と、前記上方に面する開口端の反対側に配置された底部とを有する湾曲した略凸形状を備える、請求項1に記載の冷媒センサアセンブリ。
【請求項3】
前記凹部は、略半球形状を備える、請求項2に記載の冷媒センサアセンブリ。
【請求項4】
前記凹部は、ボウル形状を備える、請求項2に記載の冷媒センサアセンブリ。
【請求項5】
前記凹部は、第1の容積を備え、
前記収集空間は、前記凹部の前記第1の容積よりも小さい第2の容積を備える、請求項2に記載の冷媒センサアセンブリ。
【請求項6】
前記収集空間は、前記開口部の反対側に底部を備え、
前記冷媒センサは、前記収集空間の前記底部に配設されている、請求項5に記載の冷媒センサアセンブリ。
【請求項7】
上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画に配設された請求項6に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
【請求項8】
上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画に配設された請求項1に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
【請求項9】
外面を有する本体と、
前記本体に形成され、前記外面を備える凹部であって、上方に面する開口端と、前記上方に面する開口端の反対側に位置する底部とを有する略凸形状を備える凹部と、
前記凹部の前記底部において前記凹部に配設された冷媒センサと、
を備える冷媒センサアセンブリ。
【請求項10】
前記凹部は、略半球形状を備える、請求項9に記載の冷媒センサアセンブリ。
【請求項11】
前記凹部は、ボウル形状を備える、請求項9に記載の冷媒センサアセンブリ。
【請求項12】
上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画に配設された請求項11に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
【請求項13】
上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画内に配設された請求項9に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001] 本出願は、2022年4月11日出願の米国特許出願第17/717,455号、及び2021年4月26日出願の米国仮特許出願第63/179,820号の利益及び優先権を主張するものである。上記出願の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002] 添付の特許請求の範囲に記載の本発明は、概して、空調システムに関し、より具体的には、限定しないが、空調システムで使用するための漏れ検出システム及びセンサに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 炭化水素系冷媒は、従来の空調及び冷却システムのヒートポンプ及び冷却サイクルにおける作動流体として使用されてきた。クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、及びハイドロフルオロカーボン(HFC)などのフルオロカーボンは、それらの好ましい熱力学的特性、それらの不燃性、及びそれらの非毒性に起因して、20世紀に空調及び冷却システムにおいて一般的になった。しかしながら、多くのCFC及びHCFCの不活性な性質により、それらが長年にわたり空調及び冷却システムにおける冷媒として使用するための好ましい選択となったが、その不活性な性質が、それらの大気中での長いライフサイクルの原因となった。1980年代初めに極地域の成層圏にオゾンホールが発見された後、空調及び冷却システムは、R-134a、R-143a、及びR-410Aなどの、オゾンを破壊しないハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒に移行した。21世紀初めには、環境に更に安全である新しい冷媒が開発された。これらの新しい冷媒は、一般に、低地球温暖化係数(GWP)冷媒と呼ばれる。
【0004】
[0004] 米国暖房冷却空調学会(ASHRAE)は、様々な冷媒をその毒性及び燃焼性にしたがって分類した規格を公表している。例えば、ASHRAE規格34では、毒性の低い冷媒をクラスA冷媒と分類し、毒性の高い冷媒をクラスB冷媒と分類している。冷媒の燃焼性クラスは、化学物質(蒸気及びガス)の燃焼性濃度限界に関する標準試験方法であるASTM E681にしたがって、60℃の温度及び101kPaの圧力で決定されている。ASHRAE規格34によれば、クラス1の冷媒は、火炎を伝播せず、クラス2Lの冷媒は、燃焼性が低く且つ火炎伝播が遅く(例えば、10cm/s未満の燃焼速度)、クラス2の冷媒は、燃焼性が低く且つ火炎伝播が速いが(例えば、10cm/sより大きい燃焼速度)、クラス3の冷媒は、燃焼性が高く且つ火炎伝播が速い(例えば、10cm/sより大きい燃焼速度)。ASHRAE規格34によると、一般に使用されるR-410A冷媒は、クラスAの毒性分類とクラス1の燃焼性分類を有する。したがって、R-410Aは、ASHRAE規格34によるA1冷媒と呼ばれる。
【0005】
[0005] 新しい低GWP冷媒としては、これらに限定されないが、R-1234yf、R-1234ze、R-32、R-454A、R-454C、R-455A、R-447A、R-452B、及びR-454Bなどの冷媒が含まれる。これらの冷媒は、ASHRAE規格34によると、クラスAの毒性分類とクラス2Lの燃焼性分類を有する。したがって、これらの冷媒を、A2L冷媒と呼ぶことができる。A2L冷媒は火炎を伝播する能力を有するので、A2L冷媒の特に閉鎖空間での偶発的な蓄積を防止するために予防措置を講じなければならない。しかしながら、A2L冷媒は、濃度レベルがその燃焼下限界未満である場合には発火しない。したがって、空調及び冷凍システムにおけるA2L冷媒の漏れ及びA2L冷媒の蓄積を検出するための装置、システム、及び方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 冷却機ユニットを提供するための新規かつ有用なシステム、装置、及び方法が、添付の特許請求の範囲に記載されている。また、当業者が特許請求の範囲に記載の主題を製造及び使用することを可能にするために、例示的な実施形態も提供される。
【0007】
[0007] 様々な実装形態において、本開示はまた、外表面を含む本体を有する冷媒センサアセンブリを提供する。凹部が、本体上に含まれていてもよいし、又は本体に形成されていてもよい。凹部は、外表面を含み得る。凹部は、第1の容積を有し得る。更に、凹部は、上方に面する開口端を有する湾曲した略凸形状を有し得る。代替的又は追加的に、凹部は、略半球形状を有してもよい。更に、凹部は、ボウルの形状をとってもよい。凹部は、上方に面する開口端の反対側に最下部又は底部を有し得る。冷媒(例えば、低GWP冷媒及び/又はA2L冷媒)及び/又は特定の指定された化学化合物(例えば、ハイドロフルオロカーボン)の存在を検出するのに好適なセンサ(例えば、冷媒センサ)が、凹部内に配設され得る。冷媒センサは、凹部の底部に配設され得る。
【0008】
[0008] 他の様々な実装形態において、本開示は、冷媒センサアセンブリを提供する。例えば、本開示は、外面を有する本体を含み得る冷媒センサアセンブリを提供する。凹部が、本体上に含まれていてもよいし、又は本体に形成されていてもよい。凹部は、外表面を含み得る。囲われた収集空間が凹部の下に位置し得る。孔又は開口部が、凹部を貫通して形成されていてよく、凹部と収集空間に隣接していてよい。冷媒センサが、収集空間に配設され得る。凹部は、第1の容積を有し得る。更に、凹部は、上方に面する開口端を有する湾曲した略凸形状を有し得る。代替的又は追加的に、凹部は、略半球形状を有してもよい。更に、凹部は、ボウルの形状をとってもよい。凹部は、上方に面する開口端の反対側に最下部又は底部を有し得る。収集空間は、凹部の第1の容積よりも小さい第2の容積を有し得る。収集空間は、孔の反対側に最下部又は底部を有し得る。冷媒センサは、収集空間の底部に配設され得る。
【0009】
[0009] 本開示の別の態様では、冷凍機ユニットも説明される。冷却機ユニットは、区画を形成する上壁、底壁、及び複数の側壁を含み得る。凹部が、底壁の表面上に含まれていてもよいし、又は表面に形成されていてもよい。囲われた収集空間が設けられ、凹部の下に位置し得る。孔又は開口部が、凹部を貫通して形成されていてよく、凹部と収集空間に隣接している。冷媒センサが、収集空間に配設され得る。
【0010】
[0010] 概して、冷却機ユニットも説明される。冷却機ユニットは、底壁と、底壁上に形成された湾曲面と、湾曲面上に配設された冷媒センサとを有する冷却区画を含み得る。
【0011】
[0011] 特許請求の範囲に記載の主題を製造及び使用する目的、利点、及び好ましい様式について、以下の例示的な実施形態の詳細な説明と併せて添付図面を参照することによって最良に理解することができる。
【0012】
[0012] 本明細書で説明される図面は、すべての可能な実装形態ではなく、選択された実施形態の例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】[0013] 冷却システムで使用される冷却サイクルシステムの例示的な実施形態の機能ブロック図である。
【
図2】[0014]
図1の冷却サイクルシステムを利用する例示的な冷却機ユニットの正面図である。
【
図3】[0015] ドアを取り外した状態の
図2の冷却機ユニットの正面図である。
【
図4】[0016] 例示的なセンサアセンブリの上面図である。
【
図5】[0017]
図4のセンサアセンブリの線5-5で得られた断面図であり、センサアセンブリのいくつかの例示的な実施形態に関連し得る追加の詳細を例示する。
【
図5A】[0018]
図5と同様の断面図であり、センサアセンブリのいくつかの例に関連し得る追加の詳細を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0019] 対応する参照番号は、適用可能なとき、図面のいくつかの図を通して対応する部分を示す。
【0015】
[0020] 例示的な実施形態の以下の説明は、当業者が添付の特許請求の範囲に記載の主題を製造及び使用することを可能にする情報を提供するが、当該技術分野ですでに周知のいくつかの詳細については省略する場合がある。そのため、以下の発明を実施するための形態は、例示的なものであり、限定的なものではないと解釈されたい。
【0016】
[0021]
図1は、冷凍システムで使用される冷却サイクルシステム100の例示的な実施形態の機能ブロック図である。
図1に示すように、システム100のいくつかの例は、蒸発器ユニット102及び凝縮器ユニット104を含み得る。いくつかの例によれば、蒸発器ユニット102は、冷却機ユニット(図示せず)の内部にあり、内部ユニットと呼ばれることもあり、一方、凝縮器ユニット104は、冷却機ユニットの外部に位置し、外部ユニットと呼ばれることもある。蒸発器ユニット102は、蒸発器コイルなどの蒸発器106を含んでいてよく、凝縮器ユニット104は、圧縮器108及び凝縮器110を含んでいてよい。蒸発器106、圧縮器108、及び凝縮器110は、パイプ、ガスライン、又は液体ラインなどによって流体結合され得る。例えば、蒸発器106は、吸引ラインによって圧縮器108に流体結合され得る。いくつかの例では、蒸発器106は、液体ラインによって凝縮器110に流体結合され得る。例示的な実施形態によれば、圧縮器108は、高温ガスラインによって凝縮器110に流体結合され得る。
【0017】
[0022] 動作中、圧縮器108は、A2L冷媒などの冷媒を圧縮し得る。例えば、A2L冷媒としては、R-1234yf、R-1234ze、R-32、R-454A、R-454C、R-455A、R-447A、R-452B、又はR-454Bが含まれ得る。冷媒が圧縮器108によって圧縮された後、高温の圧縮された冷媒ガスが、高温ガスラインを通して凝縮器110に供給され得る。凝縮器110は、高温の冷媒ガスを冷却し、この冷媒ガスは、凝縮して液体冷媒に戻る。液体冷媒は、凝縮器110から液体ラインを通して蒸発器106に移送され得る。蒸発器106において、液体冷媒は膨張して冷媒ガスに戻り得る。蒸発器106内での冷媒の液体から気体への相変化の結果として、冷媒の温度は減少し、冷却された冷媒ガスは、蒸発器106から熱エネルギーを吸収し、その過程で蒸発器106の外部を冷却し得る。ファン(図示せず)が、蒸発器106の冷却された外部上に空気流を供給し得る。蒸発器106の冷却された外部上に空気が流れると、蒸発器106は、流れる空気から熱エネルギーを吸収し、空気を冷却し得る。この冷却された空気は、次いで、冷凍機ユニットの内部空間などの冷却環境に供給され得る。
【0018】
[0023] またシステム100は、センサ、サーモスタット、及びプロセッサなどの様々な監視及び制御手段を含み得る。例えば、蒸発器ユニットセンサ112が、蒸発器ユニット102のハウジング部材内に設けられてよく、凝縮器ユニットセンサ114が、凝縮器ユニット104のハウジング部材内に設けられてよい。蒸発器ユニットセンサ112及び凝縮器ユニットセンサ114は、プロセッサ116に動作的に結合され得る。いくつかの例では、サーモスタット118が、冷却環境を監視するために設けられ得る。サーモスタット118もまた、プロセッサ116に動作的に結合され得る。例示的な実施形態では、さらなるアンビエントセンサ120も設けられ、プロセッサ116に動作的に結合され得る。蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又はアンビエントセンサ120は、低GWP冷媒及び/又はA2L冷媒などの冷媒の存在を検出するのに好適なセンサを含み得る。冷媒の存在を検出すると、蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又はアンビエントセンサ120は、信号をプロセッサ116に送信し得る。蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又はアンビエントセンサ120からの信号に基づいて、プロセッサ116は、停止するための信号を圧縮器108に送信することなどによって、システム100に動作を中止させ得る。いくつかの例では、蒸発器ユニットセンサ112、凝縮器ユニットセンサ114、及び/又はアンビエントセンサ120からの信号に基づいて、プロセッサ116は、アラーム122などのアラート又は通知デバイスに、ユーザに対する可聴、視覚、又は触覚警告を生成するための信号を送信し得る。
【0019】
[0024]
図2は、
図1の冷却サイクルシステム100を利用し得る冷却機ユニット200のいくつかの例の正面図である。いくつかの例では、冷却機ユニット200は、複数の区画を含み得る。例えば、
図2に示すように、冷却機ユニット200は、冷却区画202などの第1の区画と、機械区画204などの第2の区画とに分割されていてよい。いくつかの例では、蒸発器106は、冷却区画202の内側に配置されてよく、一方、圧縮器108及び凝縮器110は、機械区画204内に配置されてよい。
図2に示すものなどのいくつかの例では、冷却区画202は、ドア206を含み得る。
【0020】
[0025]
図3は、ドア206を取り外した状態の
図2の冷却機ユニット200のいくつかの例の正面図である。
図3に例示するように、冷却区画202のいくつかの例は、上壁302、底壁304、第1の側壁306、後壁308、及び第2の側壁310によって形成され得る。上壁302、底壁304、第1の側壁306、後壁308、及び第2の側壁310は、空洞312を画定し得る。いくつかの例では、凝縮器110並びに第1の棚314及び第2の棚316などの複数の棚が、空洞312内に配置され得る。通常動作中、ドア206は、空洞312の内部を外部環境から実質的に密閉するために、空洞312の開放側を覆って閉じられ得る。様々な実装形態において、凹部が底壁304の表面上に形成され得る。例えば、凹部は、空洞312の内部に面する底壁304の表面上に形成され得る。センサアセンブリ318が、凹部内に配設され得る。
【0021】
[0026]
図4は、
図3のセンサアセンブリ318のいくつかの例の上面図である。
図4に例示するように、センサアセンブリ318は、外面401を含む本体501を有し得る。センサアセンブリ318は、凹部402を含み得る。凹部402は、上方に面する開口端403を有する湾曲した略凸形状を有し得る。代替的又は追加的に、凹部402は、略半球形状を有してもよい。更に、凹部402は、ボウルの形状をとってもよい。凹部402は、上方に面する開口端403の反対側に最下部又は底部411を有し得る。凹部402は、センサアセンブリ318の本体501と一体であり、外面401の一部を形成し得る。いくつかの例では、センサアセンブリ318は更に、凹部402の底部411など、凹部402の一部を貫通して形成された開口部404を含み得る。
【0022】
[0027]
図5は、
図4のセンサアセンブリ318の線5-5で得られた断面図であり、センサアセンブリ318のいくつかの例示的な実施形態に関連し得る追加の詳細を例示する。例えば、センサアセンブリ318のいくつかの実施形態によれば、センサアセンブリ318の本体501において凹部402の下に、囲われた収集空間502が形成され得る。開口部404は、凹部402と収集空間502に隣接し得る。センサアセンブリ318は、収集空間502内に配設された、蒸発器ユニットセンサなどの1つ又は複数の冷媒センサ112を含み得る。
【0023】
[0028]
図5Aは、センサアセンブリ318のいくつかの例に関連し得る追加の詳細を例示する断面図である。いくつかの例では、凹部402は、凹部402の下に開口部404も囲われた収集空間502も有さないこともある。センサアセンブリ400のいくつかの例では、蒸発器ユニットセンサ112は、凹部402の表面上、例えば凹部402の最下部に配設され得る。
【0024】
[0029] 様々な実装形態において、センサアセンブリは、別個のユニットではなく、冷却機ユニット200の底壁304と一体的に形成され得る。例えば、凹部402は、底壁304の一部に形成されてよく、蒸発器ユニットセンサ112は、凹部402の表面上に配設されてよい。様々な実装形態において、凹部402は、底壁304の一部に形成されてよく、開口部404は、凹部402の一部を貫通して形成されてよい。開口部404は、底壁304の下に形成された囲われた収集空間502内へと開口していてよく、蒸発器ユニットセンサ112は、収集空間502内に配設されてよい。
【0025】
[0030] 本明細書に記載のシステム、装置、及び方法は、顕著な利点を提供し得る。例えば、蒸発器ユニットセンサ112は、冷却区画202内のA2L冷媒の存在を検出することができる。冷却区画202内の低濃度の冷媒ガスを検出するために、蒸発器ユニットセンサ112は、約50ppm~約100ppmの範囲の濃度の冷媒を検出するように較正され得る。A2L冷媒は、典型的には、空気の密度よりも大きい密度を有するので、A2L冷媒は、底壁304付近など、冷却区画202の底部付近に集まる傾向がある。しかしながら、ユーザがドア206を開けたときに、収集されたA2L冷媒が、外部周囲環境に漏れるか、又は蒸発器ユニットセンサ112の検出閾値未満に希釈される恐れがある。凹部402及び/又は収集空間502を含むセンサアセンブリ318を提供することによって、漏れた冷媒ガスは、凹部402及び/又は収集空間502内など、冷却区画202の底部付近に集まることができる。凹部402の湾曲壁及び/又は囲われた収集空間502の壁は、ドア206が開けられたことに応答して、冷媒ガスが冷却区画202から漏れ出ること、又は外部環境からの空気で希釈されることを実質的に防止することができる。したがって、センサアセンブリ400は、ドア206が開閉されたときでも、蒸発器ユニットセンサ112が冷却区画202内の低濃度の漏れた冷媒ガスを検出することを容易にすることができる。
【0026】
[0031] いくつかの例示的な実施形態で示されているが、当業者は、本明細書に記載のシステム、装置、及び方法が添付の特許請求の範囲内に入る様々な変更及び修正を受ける余地があることを認識するであろう。更に、「又は」などの用語を使用した様々な代替形態の説明は、文脈によって明確に必要とされない限り、相互排他性を必要とせず、不定冠詞「a」又は「an」は、文脈によって明確に必要とされない限り、対象を単一の事例に限定するものではない。また、販売、製造、組み立て、又は使用を目的として、様々な構成で構成要素を組み合わせる又は排除することもできる。
【0027】
[0032] 添付の特許請求の範囲には、上述の主題の新規性および進歩性のある態様を記載しているが、特許請求の範囲は、特に詳細に記載されていない追加の主題も包含することができる。例えば、新規性および進歩性のある特徴を当業者に既知のものと区別する必要がない場合、特定の特徴、要素、又は態様が特許請求の範囲から省略されることがある。添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなしに、いくつかの実施形態の文脈で説明された特徴、要素、及び態様を、省略し、組み合わせ、又は、同じ、同等、若しくは同様の目的を果たす代替の特徴と置き換えてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却区画(202)内で漏れた冷媒ガスを検出するためのセンサアッセンブリ(318)であって、
前記冷却区画に曝されるように構成された外面
(401)を備える本体
(501)と、
前記本体に形成され、前記外面を備える凹部
(402)と、
囲われた収集空間
(502)と、
前記凹部を貫通して形成され、前記凹部と前記収集空間に隣接する開口部
(404)と、
ここで、前記収集空間は漏れた冷媒ガスを捕捉し蓄積するように構成され、
前記収集空間に配設され、前記捕捉され蓄積された低濃度の冷媒ガスを検出するように較正された冷媒センサ(112)と、を備えるセンサアセンブリにおいて、
前記凹部は第1の容積を画定し、
前記収集空間は、前記凹部の下に位置し、前記第1の容積よりも小さい第2の容積を画定し、前記本体の断面が前記収集空間の対向する2つの第1の側壁を画定し、前記対向する2つの第1の側壁は第1の距離で離れており、
前記開口部は狭い開口を備え、
前記本体の断面が前記狭い開口の対向する2つの第2の側壁を画定し、前記対向する2つの第2の側壁は前記第1の距離よりも小さい第2の距離で離れており、
前記狭い開口は、前記捕捉され蓄積された冷媒ガスが、前記収集空間から漏れ出ることを、又は前記冷却区画の外部環境からの空気によって希釈されることを実質的に防ぐものである、ことを特徴とするセンサアセンブリ。
【請求項2】
前記凹部は、上方に面する開口端
(403)と、前記上方に面する開口端の反対側に配置された底部
(411)とを有する湾曲した略
凹形状を備える、請求項1に記載
のセンサアセンブリ。
【請求項3】
前記凹部は、略半球形状を備える、請求項2に記載
のセンサアセンブリ。
【請求項4】
前記凹部は、ボウル形状を備える、請求項2に記載
のセンサアセンブリ。
【請求項5】
前記収集空間は、前記
狭い開口に対向して、上向きに面する底部
表面を備え、
前記冷媒センサは、前記収集空間の前記底部
表面上に配設され、
前記狭い開口に面している、請求項
2に記載
のセンサアセンブリ。
【請求項6】
冷却区画(202)と、ここで前記冷却区画は、上壁
(302)、底壁
(304)、複数の側壁
(306、308、310)、及び前記冷却区画を密閉する少なくとも1つのドア(206)を備え、
前記冷却区画内
であって、前記冷却区画の前記底壁の近くに配設された請求項
5に記載のセンサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット
(200)。
【請求項7】
冷却区画(202)と、ここで前記冷却区画は、上壁
(302)、底壁
(304)、複数の側壁
(306、308、310)、
及び前記冷却区画を密閉する少なくとも1つのドア(206)を備え、
前記冷却区画内
であって、前記冷却区画の前記底壁の近くに配設された請求項1に記載のセンサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット
(200)。
【請求項8】
前記冷媒センサは約50ppmから約100ppmの範囲の濃度の冷媒を検出するように較正されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項9】
冷却区画(202)と、ここで前記冷却区画は、上壁(302)、底壁(304)、複数の側壁(306、308、310)、及び前記冷却区画を密閉する少なくとも1つのドア(206)を備え、
前記冷却区画内に配設された請求項8に記載のセンサアセンブリと、を備える冷却機ユニット(200)であって、前記冷却区画の前記底壁は前記センサアセンブリの前記本体の前記外面を備える、冷却機ユニット(200)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
[0007] 様々な実装形態において、本開示はまた、外表面を含む本体を有する冷媒センサアセンブリを提供する。凹部が、本体上に含まれていてもよいし、又は本体に形成されていてもよい。凹部は、外表面を含み得る。凹部は、第1の容積を有し得る。更に、凹部は、上方に面する開口端を有する湾曲した略凹形状を有し得る。代替的又は追加的に、凹部は、略半球形状を有してもよい。更に、凹部は、ボウルの形状をとってもよい。凹部は、上方に面する開口端の反対側に最下部又は底部を有し得る。冷媒(例えば、低GWP冷媒及び/又はA2L冷媒)及び/又は特定の指定された化学化合物(例えば、ハイドロフルオロカーボン)の存在を検出するのに好適なセンサ(例えば、冷媒センサ)が、凹部内に配設され得る。冷媒センサは、凹部の底部に配設され得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
[0008] 他の様々な実装形態において、本開示は、冷媒センサアセンブリを提供する。例えば、本開示は、外面を有する本体を含み得る冷媒センサアセンブリを提供する。凹部が、本体上に含まれていてもよいし、又は本体に形成されていてもよい。凹部は、外表面を含み得る。囲われた収集空間が凹部の下に位置し得る。孔又は開口部が、凹部を貫通して形成されていてよく、凹部と収集空間に隣接していてよい。冷媒センサが、収集空間に配設され得る。凹部は、第1の容積を有し得る。更に、凹部は、上方に面する開口端を有する湾曲した略凹形状を有し得る。代替的又は追加的に、凹部は、略半球形状を有してもよい。更に、凹部は、ボウルの形状をとってもよい。凹部は、上方に面する開口端の反対側に最下部又は底部を有し得る。収集空間は、凹部の第1の容積よりも小さい第2の容積を有し得る。収集空間は、孔の反対側に最下部又は底部を有し得る。冷媒センサは、収集空間の底部に配設され得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
[0026]
図4は、
図3のセンサアセンブリ318のいくつかの例の上面図である。
図4に例示するように、センサアセンブリ318は、外面401を含む本体501を有し得る。センサアセンブリ318は、凹部402を含み得る。凹部402は、上方に面する開口端403を有する湾曲した略
凹形状を有し得る。代替的又は追加的に、凹部402は、略半球形状を有してもよい。更に、凹部402は、ボウルの形状をとってもよい。凹部402は、上方に面する開口端403の反対側に最下部又は底部411を有し得る。凹部402は、センサアセンブリ318の本体501と一体であり、外面401の一部を形成し得る。いくつかの例では、センサアセンブリ318は更に、凹部402の底部411など、凹部402の一部を貫通して形成された開口部404を含み得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
[0032] 添付の特許請求の範囲には、上述の主題の新規性および進歩性のある態様を記載しているが、特許請求の範囲は、特に詳細に記載されていない追加の主題も包含することができる。例えば、新規性および進歩性のある特徴を当業者に既知のものと区別する必要がない場合、特定の特徴、要素、又は態様が特許請求の範囲から省略されることがある。添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなしに、いくつかの実施形態の文脈で説明された特徴、要素、及び態様を、省略し、組み合わせ、又は、同じ、同等、若しくは同様の目的を果たす代替の特徴と置き換えてもよい。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 外面を備える本体と、
前記本体に形成され、前記外面を備える凹部と、
前記凹部の下に位置する囲われた収集空間と、
前記凹部を貫通して形成され、前記凹部と前記収集空間に隣接する開口部と、
前記収集空間に配設された冷媒センサと、
を備える、冷媒センサアセンブリ。
[2] 前記凹部は、上方に面する開口端と、前記上方に面する開口端の反対側に配置された底部とを有する湾曲した略凸形状を備える、[1]に記載の冷媒センサアセンブリ。
[3] 前記凹部は、略半球形状を備える、[2]に記載の冷媒センサアセンブリ。
[4] 前記凹部は、ボウル形状を備える、[2]に記載の冷媒センサアセンブリ。
[5] 前記凹部は、第1の容積を備え、
前記収集空間は、前記凹部の前記第1の容積よりも小さい第2の容積を備える、[2]に記載の冷媒センサアセンブリ。
[6] 前記収集空間は、前記開口部の反対側に底部を備え、
前記冷媒センサは、前記収集空間の前記底部に配設されている、[5]に記載の冷媒センサアセンブリ。
[7] 上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画に配設された[6]に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
[8] 上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画に配設された[1]に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
[9] 外面を有する本体と、
前記本体に形成され、前記外面を備える凹部であって、上方に面する開口端と、前記上方に面する開口端の反対側に位置する底部とを有する略凸形状を備える凹部と、
前記凹部の前記底部において前記凹部に配設された冷媒センサと、
を備える冷媒センサアセンブリ。
[10] 前記凹部は、略半球形状を備える、[9]に記載の冷媒センサアセンブリ。
[11] 前記凹部は、ボウル形状を備える、[9]に記載の冷媒センサアセンブリ。
[12] 上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画に配設された[11]に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
[13] 上壁、底壁、及び複数の側壁を備える冷却区画と、
前記冷却区画内に配設された[9]に記載の冷媒センサアセンブリと、
を備える冷却機ユニット。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】