(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】単一走跡の自動車の追越し支援機能を作動させる方法および装置
(51)【国際特許分類】
B60W 50/10 20120101AFI20240409BHJP
B60W 30/16 20200101ALI20240409BHJP
【FI】
B60W50/10
B60W30/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568173
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-11-03
(86)【国際出願番号】 EP2022055287
(87)【国際公開番号】W WO2022242924
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】102021204998.2
(32)【優先日】2021-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】フェッター,ダニエル
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA02
3D241BB16
3D241BB37
3D241CA12
3D241CD07
3D241DC37Z
3D241DD13Z
(57)【要約】
【課題】 本発明は、運転者によって操作可能な走行方向指示器の操作要素を用いて単一走跡の自動車の追越し支援機能を作動させる方法および装置に関する。
【解決手段】 単一走跡の自動車が距離および/または速度制御機能を追加的に有し、方法において、-操作要素の操作継続時間が検知され、かつ-操作継続時間が所定の閾値を超える場合、追越し支援機能の運転者に依存しない加速段階の間、距離および/または速度制御機能の介入が一時的に抑制される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者によって操作可能な走行方向指示器の操作要素を用いて単一走跡の自動車の追越し支援機能を作動させる方法であって、前記単一走跡の自動車が距離および/または速度制御機能を追加的に有し、前記方法において、
-前記操作要素の操作継続時間が検知され、
-前記操作継続時間が所定の閾値を超える(101)場合、前記追越し支援機能の運転者に依存しない加速段階の間、前記距離および/または速度制御機能の介入が一時的に抑制される(102)、方法。
【請求項2】
前記操作要素がウインカレバーであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記追越し支援機能は、運転者による作動後に、所定の長さの時間インターバルの間、前記自動車の運転者に依存しない加速を実行することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
-前記距離および/または速度制御機能が周辺センサ系にもとづくことと、
-前記周辺センサ系によって、前記自動車が1車線道路上にあるのか、複数車線道路上かが検知されることと、
-1車線道路にある場合、前記追越し支援機能が作動可能でないことと、
を特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記所定の長さの時間インターバルが1秒と2秒の間の値を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記単一走跡の自動車がオートバイであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
装置であって、本発明による方法を実行するように形成された手段を含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単一走跡の自動車の追越し支援機能を作動させる方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1から、単一走跡の自動車の縦加速度の運転者に依存しない調整方法が知られ、この方法では、周辺センサ系により単一走跡の自動車に先行する前方車両が検知され、対象物として決定され、同一または別の周辺センサ系により対象物の走行動特性データが検知され、走行動特性データに依存して単一走跡の自動車の縦加速度が調整され、周辺センサ系によって対象物がさらに検出されるかどうかが検知され、対象物が検出されなくなった場合に単一走跡の自動車の速度が所定値へ調整され、所定値への速度の調整は所定の加速限界値を超えないように行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第102019208484号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明は、運転者によって操作可能な走行方向指示器の操作要素を用いて単一走跡の自動車の追越し支援機能を作動させる方法に関し、単一走跡の自動車が距離および/または速度制御機能を追加的に有し、方法において、
-操作要素の操作継続時間が検知され、
-操作継続時間が所定の閾値を超える場合、追越し支援機能の運転者に依存しない加速段階の間、距離および/または速度制御機能の介入が一時的に抑制される。
【0005】
本発明の有利な実施形態は、操作要素がウインカレバーであることを特徴とする。
【0006】
本発明の有利な一実施形態は、追越し支援機能が、運転者による作動後に、所定の長さの時間インターバルの間、運転者に依存しない自動車の加速を実行することを特徴とする。
【0007】
本発明の有利な一実施形態は、
-距離および/または速度制御機能が周辺センサ系にもとづくことと、
-周辺センサ系によって、自動車が1車線道路上にあるのか、複数車線道路上かが検知されることと、
-1車線道路にある場合、追越し支援機能が作動可能でないことと、
を特徴とする。
【0008】
本発明の有利な一実施形態は、所定の長さの時間インターバルが1秒と2秒の間の値を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の有利な一実施形態は、単一走跡の自動車がオートバイであることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明は、本発明による方法を実行するように形成された手段を含む装置を包含する。これは特に、本発明による方法を実行するためのプログラムコードが記憶された制御装置である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明による方法の一実施形態の基本的な手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面は
図1を含む。
図1において、本発明による方法の一実施形態の基本的な手順が示される。
【0013】
追越し支援機能は、主に複数車線の街路上で使用のために意図されている。そのために、この機能は自動車の運転者に依存しない加速を実行し、それにより運転者にとってより快適な追越しプロセスが可能になる。それによって、追越しプロセスの間、運転者は、現在交通状況の監視により良く集中できる。
【0014】
追越し支援機能は、多くの場合、距離および/または速度制御機能の一部若しくは下位機能である。距離および/または速度制御機能は、例えばレーダセンサ系またはビデオセンサ系などの適切な周辺センサ系を用いて車両の前方に位置する領域を検出し、それによって自車両が周辺センサ系により検出された先行車両に過度に接近したり、過度に高速で接近したりしないことを確保する。
【0015】
運転者が複数車線道路上で同一車線上の先行車両の追越しプロセスの態勢に入り、追越し支援機能を作動させた場合に、要求される加速度が距離および/または速度制御機能の距離および/または接近速度要件と矛盾するという状況が生じることがある。その場合、この機能は、先行車両が自車両から十分に遠ざかるまでの間、運転者に依存しない加速を抑制する。
この場合、運転者は、追越しプロセスを開始する際に、要求加速度による補助なしに隣接車線に移り、新たな車線に達して初めて、運転者に依存しない要求加速度が生じよう。この挙動は、運転者には非常に不自然に感じられるだろう。
【0016】
追越し支援機能の加速段階の間、距離および/または速度制御機能の介入が抑制される場合、このような状況を防ぐことができる。
【0017】
距離および/または速度制御機能の介入を完全に抑制することと並んで、先行車両と直接衝突する危険が差し迫った場合にのみこの機能の介入を許可するということも考えられる。
【0018】
追越し支援機能の安全性は、例えば周辺センサ系により、車両が一車線あるいは複数車線の街路もしくは道路上にあるのかが検知される場合にさらに向上させることができる。一車線道路にある場合、追越し支援機能の作動を阻止することも考えられる。
【0019】
本発明による方法の一実施形態の基本的な手順が
図1に示される。ブロック100で開始した後、追越し支援機能を作動させるための操作要素の操作継続時間が所定の閾値を超えるかどうかが検知される。該当しない場合、ブロック100に戻る。閾値を超える場合、次にブロック102において、追越し支援機能の運転者に依存しない加速段階の間、距離および/または速度制御機能の介入が一時的に抑制される。
【符号の説明】
【0020】
100 ブロック
101 ブロック
102 ブロック
103 ブロック
【国際調査報告】